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魚が住めない川
魚が住めない川 ﹁あんなトイレ、今まで見たことないな ぁ 。﹂ 今まで見たことのないトイレ。正直私はど うやって使ったらいいのか分かりませんでし た。 去年の夏タイに行った時のことです。その 日は、長時間のバス移動でした。途中でガソ リンスタンドでトイレ休けいがありました。 私はトイレのドアをあけた瞬間びっくりしま した。日本とは全くちがうのです。便器があ り、その横には大きな水そうがありました。 その水そうには水が入っていて、使用後は、 自分でその水そうに入っている水を洗面器の ようなものですくって流すというシステムで した。日本では見たこともないトイレで、一 緒に行ったメンバー全員がびっくりしていま 山添村立山添中学校 三年 福谷 尭子 した。 私はこの時、タイのトイレを使用して、普 段、私たちが生活している周りの水が、どれ だけ豊かか見直す良いきっかけとなりました。 もう一つ、驚いたこと。それは使用してい る水です。日本では、浄化された、透明のき れいな水が流れています。しかし、タイのト イレで使用した水は違います。土などでよご れた汚い水だったのです。 みなさんはいろんな場所でトイレのタイル に 、﹁ 水 を 大 切 に ! 。﹂ と 書 い て あ る カ ー ド が はってあるのを見かけたことがありませんか。 よく、ドライブインや公民館などの公共施設 で見かけますが、それだけ私たちはジャージ ャーと必要ない水を使っているのではないで しょうか。又、女性の方が中心ですが、音防 止のため、必要のない水を流している方もお られると思います。最近、ドライブインなど でも、水が流れる音のするセンサーが設置さ れている所もあります。これらを通して、日 々の生活の中で私たちは、余分な水をたくさ ん使っているということを改めて実感しまし た。 私たちの暮らしの中で﹁水はあとこれだけ し か な い 。﹂ と 感 じ て 生 活 し て い る 人 は ど れ く ら い お ら れ る で し ょ う か 。﹁ 水 は ま だ あ る 。﹂ と 感 じ て い る 人 が ほ と ん ど で は な い で しょうか。また、何も感じずほしいときに使 っている人がほとんどではないでしょうか。 私 も そ の 中 の 一 人 だ と 思 い ま す 。 私 も 、﹁ 水 は あ と こ れ だ け し か な い 。﹂ と 感 じ て 水 を 使 うことはありません。それだけ、日本は水に 恵まれているのではないかと思います。 しかし、私はこのままではいけないのでは ないかと思います。私たちが、必要のない余 分な水を使い、また、豊かな生活の中で出て くる汚れたものを流すことで、川などが汚れ てきていると思います。私たちが豊かな生活 をし、さらに豊かなものを求める一方で、川 が ど ん ど ん 汚 れ て い ま す 。﹁ 魚 が 住 め な い 川﹂になっているのではないでしょうか。私 た ち が 、﹁ 魚 が た く さ ん 住 め る 川 ﹂ に 変 え て いかなければいけないと思います。そのため に私たちができること。それは、生活の中で、 必要のない水は使わないようにする。食べ残 しなどの汚れたものを、直接流さないように することだと思います。とても小さなことだ と 思 い ま す が 、 み ん な が 続 け て い く と 、﹁ 魚 がたくさん住める川﹂につながると思います。 タイのトイレを体験し、日本のトイレや周 り の 生 活 を 通 し て 、﹁ ま だ あ る 水 ﹂ か ら 、﹁ も う水はあとこれだけしかない﹂という思いで、 水を使うようにすればいいのではないかと思 いました。そして、そのことを一人一人が意 識して水を使うと、大きな結果につながって いけると思います。 私たちの周りにあるたくさんある水。その 水をどう受け止めて使っていくかが、とても 大切なことだと思います。