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資料(津市公共交通システム調査・研究報告書(案))

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資料(津市公共交通システム調査・研究報告書(案))
津市公共交通システム調査・研究事業
第5回検討委員会資料
津市公共交通システム調査・研究報告書(案)
平成 21 年3月
津
市
【
目
次
】
頁
序
調査の目的及びスケジュール
………………………………………………………1
序−1
調査の目的
序−2
調査スケジュール ……………………………………………………………………2
1
……………………………………………………………………………1
公共交通に係る現状の把握・分析
1−1
市の概況
1−2
公共交通の現状
………………………………………………………………………………3
………………………………………………………………………5
1−2−1
公共交通ネットワーク
1−2−2
民間バス路線の現状 ………………………………………………………6
1−2−3
コミュニティバス・福祉バスなどの現状
1−3
交通需要特性
1−4
上位計画での位置付け
2
…………………………………………………3
……………………………………………………5
………………………………10
…………………………………………………………………………11
市民意向等調査の実施
………………………………………………………………22
………………………………………………………………24
2−1
調査概要
………………………………………………………………………………24
2−2
調査結果
………………………………………………………………………………25
3
2−2−1
回答者の属性
2−2−2
バス交通などの利用状況 …………………………………………………26
2−2−3
外出時の制約状況 …………………………………………………………32
2−2−4
バス交通の利用意向
2−2−5
コミュニティバス・福祉バスなどの将来の方向性
公共交通に係る検討課題
………………………………………………………………25
………………………………………………………34
……………………36
……………………………………………………………38
3−1
津市全体に係る検討課題
……………………………………………………………38
3−2
地域別の検討課題 ……………………………………………………………………45
4
公共交通システムの基本方針
………………………………………………………88
5
コミュニティ交通の運行計画(案)
…………………………………………………93
5−1
コミュニティ交通の基本的な考え方…………………………………………………93
5−2
運行計画(案)作成に当っての幹線システムの考え方
5−3
各地域の運行計画(案)
…………………………99
……………………………………………………………100
5−3−1 津・香良洲地域の運行計画(案)
…………………………………………100
5−3−2 久居地域の運行計画(案) …………………………………………………102
5−3−3 河芸地域の運行計画(案) …………………………………………………107
5−3−4 芸濃地域の運行計画(案) …………………………………………………111
5−3−5 美里地域の運行計画(案) …………………………………………………115
5−3−6 安濃地域の運行計画(案) …………………………………………………118
5−3−7 一志地域の運行計画(案) …………………………………………………122
5−3−8 白山地域の運行計画(案) …………………………………………………126
5−3−9 美杉地域の運行計画(案) …………………………………………………130
5−4
コミュニティ交通の活性化及び推進体制について
………………………………135
5−4−1 利用促進に向けての取組み …………………………………………………135
5−4−2 住民参画・協働による推進体制
……………………………………………136
5−4−3 より良い運行実現のための評価と見直し方策 ……………………………139
6
事業スケジュールと財源の見通し……………………………………………………141
6−1
事業スケジュール………………………………………………………………………141
6−2
概算事業費
……………………………………………………………………………142
序
調査の目的及びスケジュール
序−1
調査の目的
10 市町村(津市、久居市、河芸町、芸濃町、美里村、安濃町、香良洲町、一志町、白山町、美
杉村)の合併により誕生した本市では、市街地と周辺の住宅地や鉄道駅との交通利便性を高める
とともに、生活者の身近な移動手段の確保を図るため、新たな公共交通システムを構築すること
としている。
その際、コミュニティバス、福祉バスなどのバス関連事業を一体的に見直し、バス事業全体と
して、効率的でかつ利便性の高いものにしていく必要がある。
そのため、市民の公共交通に対する理解と参加を促すための手法を取り入れつつ、本市の新し
い公共交通システムの構築について検討することを目的とする。
- 1 -
序
調査スケジュール
下記フローにより調査を実施する。
1
公共交通に係る現状の把握・分析
2 市民意向等調査
①市の概況
の実施
②公共交通の現況
第1回検討委員会《11 月 8 日》
・調査の全体像、スケジュール
平成19年度
・現況調査、分析
・市民意向等調査結果
3 公共交通に係る検討課題の整理
・検討課題の整理(案)
4 公共交通システムの基本方針
① 公共交通システムの基本的な考え方
第2回検討委員会《2 月 26 日》
・公共交通システムの基本方針(案)
②公共交通システムのネットワーク形成方針
⇒市民意見聴取
5
第3回検討委員会《5月 30 日》
コミュニティ交通の運行計画(案)
①コミュニティ交通の基本的な考え方
・公共交通システムの基本方針報告
②運行計画(案)作成に当っての幹線システム
・コミュニティ交通の基本的な考え方
平成20年度
(案)
の考え方
③各地域の運行計画(案)
法定協議会設立
第1回活性化協議会
《8月 20 日》
第4回検討委員会《8月 20 日》
・コミュニティ交通の運行計画(案)
の作成
5④コミュニティ交通の活性化及び推進体制
6
について
事業スケジュールと財源の見通し
⇒市民意見聴取(パブリックコメン
トの募集、地域別懇談会の開催等)
①事業スケジュール
第5回検討委員会《3 月 26 日》
②概算事業費
・津市公共交通システム調査・研究
報告書(案)
第2回活性化協議会
実証運行に向けた準備
(平成 21 年度)
・実証運行に向けた協議
・連携計画の作成
コミュニティ交通の実証運行(平成 22 年4月)
※コミュニティ交通とは、それぞれの地域の特性や住民のニーズに応じた交通システムで、コミュニテ
ィバスや乗合タクシーなどがある。
- 2 -
1
公共交通に係る現状の把握・分析
1−1
市の概況
(1)概況
本市は、津市、久居市、河芸町、芸
図1−1
本市の位置
濃町、美里村、安濃町、香良洲町、一
志町、白山町、美杉村の 10 市町村が平
成 18 年1月1日に合併してスタート
した。
市の面積は、約 710km2で、三重県の
市町で最も面積が広くなり、総面積の
5,776km2の約 12%を占めている。
出典:新市まちづくり計画
(2)人口動向
本市の総人口は平成 17 年 10 月1日現在、288,538 人で、これまで増加傾向を示しているが、
「津市総合計画策定のための基礎調査(津市の人口見通し(試算))
」によると今後減少すると
予測されている。
本市人口を年齢3区分別構成比の推移をみると、年少人口(15 歳未満)の割合が低下し、老
年人口(65 歳以上)の割合が上昇し、少子高齢化が進行することが予想されている。
年少人口(15 歳未満)及び老年人口(65 歳以上)との割合をみると、市平均値(35.6%)に
対して津地域を除く9地域で上回っており、特に美杉地域で 51.5%、美里地域で 40.6%と高
くなっている。
図1−2 総人口の推移と今後の見通し
295,000
292,146
288,538
290,000
289,353
286,519 286,521
284 ,253
285,000
総人口(人)
280,384
280,000
275,000
273,817
270,000
265,000
260,000
昭和 60 年 平成2年
平成7年 平成 12 年 平成 17 年 平成 22 年 平成 27 年 平成 32 年
出典:昭和 60 年∼平成 17 年(国勢調査)
平成 22 年∼32 年(津市総合計画策定のための基礎調査「津市の人口見通し(試算)」)
- 3 -
図1−3 年齢3区分別構成比の推移(市全体)
80%
66.1%
70%
68.8%
67.5%
60%
64.1%
62.9%
68.0%
60.4%
59.4%
26.9%
28.7%
12.7%
11.9%
構成比
50%
40%
30%
20.4%
17.6%
20%
10%
13.6%
12.1%
21.9%
19.2%
16.1%
14.7%
15.9%
23.7%
13.7%
13.4%
0%
昭和
60 年
S60
平成2年
H2
平成7年
H7
平成
12 年
H12
15歳未満
平成
17 年
H17
平成
22 年
H22
15∼64歳
平成
27 年 平成H32
32 年
H27
65歳以上
出典:国勢調査(昭和 60 年∼平成 17 年)
津市総合計画策定のための基礎調査(津市の人口見通し(試算))(平成 22 年∼平成 32 年)
図1−4 地域別年齢3区分別構成比(平成 17 年度)
0%
20%
津市(288,538人)
13.7%
津地域(165,182人)
14.0%
久居地域(42,191人)
14.1%
河芸地域(17,968人)
15.4%
芸濃地域(8,492人)
11.1%
美里地域(4,094人)
11.1%
白山地域(13,040人)
美杉地域(6,392人)
100%
21.9%
20.0%
64.1%
21.7%
63.8%
20.8%
61.3%
27.6%
59.5%
29.5%
63.7%
21.7%
62.4%
14.5%
一志地域(14,853人)
80%
65.6%
12.7%
香良洲地域(5,174人)
60%
64.1%
14.7%
安濃地域(11,152人)
構成比
40%
24.8%
62.2%
10.8%
22.7%
60.1%
7.3%
29.1%
48.6%
15歳未満
44.2%
15∼64歳
65歳以上
出典:国勢調査(平成 17 年)
表1−1
津市
津地域
久居地域
河芸地域
芸濃地域
美里地域
年少人口(15 歳未満)及び老年人口(65 歳以上)における人口と構成比
人数
102,832
56,262
15,131
6,488
3,285
1,659
構成比
35.6%
34.0%
35.8%
36.2%
38.7%
40.6%
人数
安濃地域
香良洲地域
一志地域
白山地域
美杉地域
4,053
1,943
5,517
5,206
3,288
出典:国勢調査(平成 17 年)
- 4 -
構成比
36.4%
37.5%
37.2%
39.9%
51.5%
1−2
公共交通の現状
1−2−1
公共交通ネットワーク
鉄道網は近畿日本鉄道(近鉄)の大阪線と名古屋線、東海旅客鉄道(JR東海)の紀勢本線と
名松線及び第3セクターの伊勢鉄道が運行中で、大阪圏、名古屋圏及び伊勢方面に結節している。
民間バスは、主に津駅、三重会館及び久居駅を起点として放射型にネットワークが形成されて
いる。市では、これら民間バスを補完するように、コミュニティバスや福祉バス、スクールバス、
幼稚園バスなど様々なバスが運行されている。
図1−5 鉄道・民間バス・コミュニティバス・福祉バスなどのネットワーク
※一志町乗合タクシーの運行ルートは定路線型ではないため、表示していない。
- 5 -
1−2−2 民間バス路線の現状
(1)運行サービス
民間バス路線は、三重交通一社により運行中で、津駅、三重会館及び久居駅などを中心にネ
ットワークが形成されている。
運行本数をみると、津駅∼久居駅間の鉄道沿線や、津駅西団地、及び片田団地などの各方面
で比較的多いが、一日当たり 10 本未満(1時間に1本未満)と少ない地域もある。
(運賃制度:対距離運賃制度、初乗り運賃:160 円(津地域で一部、均一運賃区間がある)
)
図1−6 市内民間バス系統図
※名張奥津線は表示していない。
出典:平成 19 年度 三重県内バス路線図(社団法人
- 6 -
三重県バス協会)
表1−2 民間バス系統別運行回数
起点
主な経由地
終点
運行回数
起点
主な経由地
終点
(回)
津駅前
高田高校前
0.5 津駅前
1.5 津駅前
米津
柳山
津駅前
米津
柳山
椋本
13.5 大学病院
サンバレー
柳山
椋本
米津
柳山
サンバレー
柳山
サンバレー
大学病院
サンバレー
運行回数
(回)
黒木橋・里の上・小森上野
4.0
西阿漕
0.5
殿舟団地
1.0
12.5 サティ
殿舟団地
11.0
豊里ネオポリス
6.5 津駅前
殿舟団地
1.5
豊里ネオポリス
10.5 津新町駅
殿舟団地
2.0
椋本
0.5 津駅前
片田団地
1.0
柳山
津駅前
0.5 津駅前
片田団地
8.5
米津
柳山
サイエンスシティ
3.0 津新町駅
片田団地
1.5
卸センター
柳山
サイエンスシティ
3.5 津新町駅
泉ヶ丘団地
片田団地
1.5
サンバレー
柳山
サイエンスシティ
3.0 大学病院
三交ホーム前
泉ヶ丘団地
サンバレー
大学病院
サイエンスシティ
0.5 大学病院
三交ホーム前・泉ヶ丘団地
片田団地
18.5
津駅前
サイエンスシティ
0.5 津駅前
津新町駅
0.5
津駅前
平木
3.5 津駅前
泉ヶ丘団地
津新町駅
平木
0.5 津駅西口
むつみヶ丘・西団地
津駅西口
21.0
サティ
三交ホーム前
警察学校
泉ヶ丘団地
1.5
0.5
平木
10.0 津駅西口
西団地・むつみヶ丘
津駅西口
23.0
三重会館
津新町駅
市場
11.0 津駅西口
西団地・むつみヶ丘
津新町駅
3.5
三重会館
津新町駅
安濃支所前
2.0 津新町駅
西団地・むつみヶ丘
津駅西口
3.0
安濃支所前
0.5 西高校前
津駅西口
0.5
津新町駅
津駅前
今徳
穴倉
6.5 津駅前
香良洲公園
7.5
三重会館
今徳
穴倉
3.5 サティ
香良洲公園
13.0
津新町駅
今徳
穴倉
3.5 津駅西口
総合文化センター・看護大学
夢が丘団地
7.0
津駅前
下村
榊原車庫前
9.5 津駅西口
総文・身障・看護大学
夢が丘団地
4.0
津駅前
下村
榊原温泉口駅
2.5 津駅西口
上浜6・看護大学
夢が丘団地
0.5
津駅前
いなば園前
榊原車庫前
6.5 津駅西口
総文・看護・夢が丘・総文
津駅西口
3.5
久居駅
下村
榊原車庫前
9.0 津駅西口
総合文化センター
4.0
久居駅
下村
榊原温泉口駅
2.5 夢が丘団地
看護・総文・西口・三会
夢が丘団地
久居駅
いなば園前
榊原車庫前
0.5 白塚駅
津新町駅
緑が丘2丁目
津駅前
高野団地
室の口
久居駅
高野団地
室の口
5.0 津新町駅
香良洲公園
雲出鋼管町
久居駅東口
4.0 千里駅前
香良洲公園
久居駅東口
11.0 千里駅前
雲出鋼管町
久居駅東口
6.5 三重会館
千里駅前・杜の街中央
雲出小学校
久居駅東口
0.5 津駅前
千里駅前・杜の街中央
太陽の街
2.0
高茶屋
久居駅東口
0.5 津西ハイタウン
観音寺東
津駅西口
17.5
久居駅
国立・三重中央病院
むつみヶ丘
津駅西口
9.0
久居駅
竹原
4.0 津西ハイタウン
むつみヶ丘(深夜バス)
津駅西口
0.5
一身田
1.5 津西ハイタウン
東団地
津駅西口
4.0
津新町駅
一身田
3.0 津西ハイタウン
東団地・津駅西口
岩田橋
3.0
津新町駅
高田高校
0.5 天白
乙部朝日
津駅前
13.5
米津
西阿漕
10.0 白塚駅
24.5 津西ハイタウン
津新町駅
緑が丘2丁目
杜の街中央
1.0
25.5
2.0
1.5
太陽の街
11.0
太陽の街
2.0
太陽の街
2.0
米津
乙部朝日
一身田
4.0 米津
乙部朝日
津駅前
3.0
津駅前
黒木橋・住友前
警察学校
5.5 津市役所
三重会館
津市役所
3.5
津駅前
黒木橋・里の上
警察学校
3.0 津市役所
三重会館
津新町駅
津駅前
黒木橋・住友前・小森上野
警察学校
6.5 津駅前
空港アクセス港
津駅前
小森上野・住友前
警察学校
7.0 奥津駅前
名張駅
1.0
津駅前
小森上野・里の上
警察学校
15.5 奥津駅前
飯垣内
2.0
※運行回数は往復で1回とする。
- 7 -
0.5
17.0
(2)運行補助状況
民間バス路線のうち、採算の悪化により廃止となった路線をそのまま存続させるため、
「廃
止代替バス」として市がバス事業者に委託料を支出し運行している。さらに、広い地域を運行
している主要な路線について、生活交通路線維持費補助という運行補助制度により、国と三重
県が協調して補助金を交付し維持されている。
表1−3 廃止代替バスの運行状況(平成 18 年度)
関係地域
路線名
運賃
運行経費
市の支出金
(千円)
額
利用者数
利用者1人当り
(人)
運行経費(円)
(千円)*注2
津・河芸
三行線
200∼510 円
15,891
6,867
28,684
554
津
津新町大里線
200∼390 円
17,168
2,987
47,677
360
津・安濃
安濃線(立合)線
160∼320 円
12,329
3,996
23,304
529
久居・一志・白山・美杉
多気線*注1
160∼790 円
20,121
5,799
16,095
1,250
2,699
12,262
499
芸濃・亀山市
亀山椋本線
160∼360 円
6,128
*注1 平成 18 年 10 月から廃止代替バスとして運行開始。
*注2 このほかにも、県から 6,530(千円)の補助がある。
表1−4 生活交通路線維持費補助の状況(平成 18 年度)
関係地域
路線名
国・県の補助金額(千円)
津・安濃・芸濃
安濃(市場)線
津・安濃・美里
辰水線
4,425
津・松阪市
津三雲線
9,343
津・久居
榊原線
19,640
津・美里
長野線
16,058
美杉・御杖村(奈良県)・名張市
名張奥津線
合計
13,562
5,332
68,360
(参考)生活交通路線維持費補助(国・三重県協調補助)
生活交通路線(次の①∼⑥の全ての要件を満たす路線)について運行に伴う欠損額を補助する。
①複数市町村(平成 13 年3月 31 日現在の市町村)にまたがる路線
②キロ程が10km 以上の路線
③1日当りの輸送量が15人以上150人以下の路線
④1日当り運行回数が3回以上の路線
⑤広域市町村圏の中心市町村又は広域市
町村圏の中心市町村に準ずる生活基盤
が整備されていると認められるものと
して知事が指定する市町村にアクセス
する路線
⑥経常損益が経常費用の20分の11以
上の路線、又はそれに満たない路線で
経常費用の20分の11と経常収益と
の差額を市町村が補助する路線
- 8 -
図1−7 運行補助路線の位置図
※実線は廃止代替バス、点線は生活交通路線維持バスを示す。
平成 18 年度資料。
- 9 -
1−2−3
コミュニティバス・福祉バスなどの現状
コミュニティバス・福祉バスなどは、これまで旧市町村独自に運行されていたため、運行サービスなどに大きな隔たりが生じている。
表1−5 コミュニティバス・福祉バスなどの運行状況
地域名
津
久居
河芸
名称など
ぐるっと・つーバス
久居地区福祉バス 河芸町バス「スマイルGO」 河芸町福祉バス
−
4条
−
−
道路運送法許可等条文
芸濃
芸濃町コミュニティバス
79 条
美里
美里コミュニティバス
4条
安濃
安濃町福祉バス*注1
−
一志
一志町乗合タクシー
4条
白山
白山町コミュニティバス
4条
事業形態
補助
直営
委託
委託
委託
委託
委託
委託
委託
運営主体
NPO法人バスネット津
津市
津市
津市
津市
津市
津市
津市
津市
三重交通
−
タカモリタクシー
三重交通
久居交通
三重交通
三重交通
一志運輸
三重交通
運行事業者
運行
路線数
1路線(循環)
サービス
基本運賃
100円
5コース
・榊原コース
・稲葉コース
・野村体育館コース
・桃園コース
・稲葉ふれあい会館コース
無料
2コース
4コース
・北コース(循環) ・豊津地区送迎
・南コース(循環) ・上野地区送迎
・黒田地区送迎
・千里ヶ丘地区送迎
無料
無料
幼児(6歳未満)無料、回
数券(11 枚綴り 1,000 円)
割引等
運行日
利用券
(10 枚綴り 1,000 円)
幼児(6歳未満)・身障
者・介護者無料
回数券(11 枚綴り 1,000
円)
200 円
小学生未満無料
200∼900 円
小児 130 円、幼児(6歳
未満)・身障者・介護者
無料
回数券(11 枚綴り 2,500
円)、学生回数券(11 枚
綴り 1,300 円)
(距離に応じて)
小児(6∼16 歳)半額、
幼児(6歳未満)無料(同
伴2人まで)、身障者と
介護者無料
回数券(10 枚の金額で
11 枚綴り)、定期券有
火・水・金曜日(休
水・金曜日(休日、 月∼土曜日(1/1∼
月∼金曜日(休日除
月・火・水・金曜
月∼金曜日(休日、 毎日(城立・福田山
毎日(路線により、土・
12/30∼1/4 除く)
12/29∼1/3 除く)
日、12/29∼1/3 除く)
12/29∼1/3 除く)
く)
日
12/29∼1/5 除く) 線のみ日曜日、休日
日曜日、休日及び 12/29
16,445 人
10,258 人
1便当り
8.4 人/便
11.7 人/便
運行経費
9,968 千円
市の支出金額*注2
利用者1人当り運行経費
各コース1往復
1/3 除く)
長野・高宮コース:6
各コース2循環(河
本/日、
・辰水コース:
内コースのみ2往復)
7本/日
−
250 円
月∼金曜日(休日、
各コース
火:8本/日
(右4、左4)
水・金:4本/日
(右2、左2)
11,720 人
−
無料
3路線
・町内循環
・城立・福田山線
・三ヶ野方面循環
月∼金曜日(休日、
年間
運行開始日
備考
100 円
デマンド乗合
−
8本/日
利用者数
100 円
4コース
・安濃地区方面
・明合地区方面
・草生地区方面
・村主地区方面
直営・委託
・運転代行委託
津市
三重交通
美杉タクシー
4路線
・丹生俣線
・川上線
・飼坂線
・逢坂線
−
1日2コース(金曜
日は1コース)
各コース1往復
運行本数
4ルート
2コース
・河内ルート
・長野・高宮コース
・安西ルート(循環)
・辰水コース
・雲林院ルート(循環)
・明ルート(循環)
美杉
美杉コミュニティバス
4条・79 条
1日1コース
各コース5本/日
4,816 人
8,492 人
7,562 人
9,530 人
5.0 人/便
26.5 人/便
2.0 人/便
2.5 人/便
3,031 千円
3,736 千円
2,182 千円
11,758 千円
4,050 千円
3,031 千円
3,736 千円
2,182 千円
606 円
295 円
318 円
453 円
平成 16 年4月1日
平成 16 年 3 月に無料の試
験運行を実施
平成 10 年8月3日
稲葉:月・水
桃園:月・水
榊原:火・木
野村体育館:火・木
稲葉ふれあい会館:金
平成 16 年4月 20 日
−
平成8年 10 月
ほほえみセンター
で開催される「い
こいの日」等の参
加者への送迎使用
−
運休)
∼1/3 除く)
町内循環:12 本/日
城立・福田山線:3往復/日
三ヶ野方面循環:3本/日
丹生俣線:約6往復/日
川上線:約5往復/日
飼坂線:2往復/日
逢坂線:1往復/日
31,758 人
7,915 人
29.4 人/便※
3,908 人
−
2.5 人/便
22,400 千円
9,130 千円
8,884 千円
27,985 千円
1.1 人/便
25,236 千円
10,904 千円
21,657 千円
9,130 千円
8,114 千円
17,163 千円
14,336 千円
1,384 円
2,962 円
958 円
2,273 円
881 円
3,188 円
平成 13 年4月1日
村主:月
草生:火
明合:水
安濃:金
※巡回バスと団体対象
を足し合わせている。
平成 17 年2月2日
利用者は事前登録必
要(完全予約制)、対
象地域も限定
H16 は無料試験運
行
平成 15 年4月1日
−
平成 15 年4月1日
−
注1 安濃町巡回バスを含む。 注2 市支出金のほかに、三重県から補助を受けている路線もあり、その補助額は 12,158 千円となっている。
※平成 19 年度資料。但し、利用状況や運行経費は平成 18 年度を示す。
- 10 -
平成 10 年4月1日
−
平成4年4月1日
川上線:三重交通に運
行委託(スクールバス
と兼用)
直営の運転手に欠員
等が発生した場合、臨
時運転代行
1−3
交通需要特性
中南勢都市圏総合交通体系調査(パーソントリップ調査)結果に基づき、利用交通手段や地
域間の移動といった人の流動特性について整理する。
中南勢都市圏総合交通体系調査とは津市、松阪市及び伊勢市などを対象に、都市圏全体の望
ましい交通のあり方などを検討するため、人の交通行動などを把握する調査をいう。
・実施主体:三重県
・実施時期:平成 17 年 10 月∼平成 18 年1月
パーソントリップ :人(パーソン)の動き(トリップ)を意味する。
パーソントリップ調査:
「どのような人が」
「いつ」
「何の目的で」「どこから」「どこへ」
「どの
ような交通手段で」動いたかについて調査し、1日平均のすべての動き
を捉えるものである。
図1−8 津市のゾーン区分図
※津市において美杉地域のみ家庭訪問調査の対象区域外
- 11 -
(参考)有効サンプル数
本調査はサンプル調査で、中南勢都市圏に居住する全ての人の動きを把握しているわけではない。
そこで、中南勢都市圏に居住する全ての人の動きを把握するため、実態調査結果として得られてい
るトリップに拡大係数(=母集団人口÷有効サンプル数)を掛けて、中南勢都市圏のパーソントリ
ップの総量を推定している。
表1−6 ゾーン別有効サンプル数
津地域1区
5歳以上人口 平日有効数 休日有効数 平日有効率 休日有効率
12,162
482
482
4.0%
4.0%
津地域2区
津地域3区
42,996
22,293
1,513
602
1,513
602
3.5%
2.7%
3.5%
2.7%
津地域4区
津地域5区
10,901
20,539
470
691
470
691
4.3%
3.4%
4.3%
3.4%
津地域6区
津地域7区
13,813
26,289
381
861
381
861
2.8%
3.3%
2.8%
3.3%
津地域9区
久居地域1区
4,851
30,637
202
1,106
202
1,106
4.2%
3.6%
4.2%
3.6%
久居地域2区
河芸地域
8,214
16,711
166
580
166
580
2.0%
3.5%
2.0%
3.5%
7,597
3,689
220
180
220
180
2.9%
4.9%
2.9%
4.9%
安濃地域
香良洲地域
10,229
4,745
470
170
470
170
4.6%
3.6%
4.6%
3.6%
一志地域
白山地域
13,733
11,653
314
410
314
410
2.3%
3.5%
2.3%
3.5%
芸濃地域
美里地域
- 12 -
①発生集中特性
・ゾーン別発生集中量は、近鉄名古屋線沿線ゾーン(津地域2区、津地域4区∼7区)で平日、
休日ともに約5割のトリップが集中。
・代表交通手段別構成比は、平日、休日ともに自動車利用が高く、平日と休日の比較では休日
の自動車利用が高い。
図1−9 代表交通手段別構成比(津市)
0%
10%
20%
30%
平日 4.7% 0.9%
40%
50%
60%
65.4%
休日 2.1% 0.5%
バス
80%
1.9% 12.2%
81.0%
鉄道
70%
自動車
90%
14.9%
1.2% 8.6%
原付・バイク
100%
自転車
6.6%
徒歩
※トリップ :人がある目的を持ってある地点からある地点へ移動する単位をトリップといい、1
回の移動でいくつかの交通手段を乗り換えても1トリップと数える。
トリップエンド:1人1人の移動を「トリップ」というのに対し、1つのトリップの出発側と到
着側のそれぞれをいう。
発生集中量:ある地域内に出発地又は到着地を持つ人の移動の合計で「トリップエンド」を集計
したものをいう。
代表交通手段:1つのトリップがいくつかの交通手段で成り立っているときに、このトリップで
利用した主な交通手段を「代表交通手段」という。主な交通手段の集計上の優先
順位は、鉄道→バス→自動車→二輪車→徒歩の順となっている。
- 13 -
図1−10 ゾーン別代表交通手段別構成比(平日)
0%
津地域1区
10%
30%
3.4 0.6
6.5
津地域3区
5.0 0.6
1.4
8.5
津地域4区
2.2
14.1
12.6
0.8
14.2
11.2
12.0
13.9
1.7
68.5
17.4
11.8
16.4
9.5
3.0
16.1
97.5
1.4
65.6
4.9 0.4
久居地域2区
5.3 0.5
2.3
67.2
12.3
1.3
69.8
5.1 0.1
1.4
74.0
安濃地域 1.0 0.1
75.2
香良洲地域 2.7
6.0 0.4
2.1
バス
2.1
6.9
12.9
6.7
12.8
8.7
13.8
1.9
自動車
原付・バイク
13.5
17.0
1.7
65.4
鉄道
16.3
3.2
0.7
72.9
4.7 0.9
16.0
13.8
66.0
4.5 0.1
6.4
1.5
64.4
14.2
14.9
77.4
美里地域 2.0 1.3
16.3
11.8
1.9
62.3
芸濃地域 0.5 0.1
津市計
15.9
1.5
100%
18.8
2.9
65.2
90%
15.0
2.6
60.5
1.7
久居地域1区
白山地域
80%
66.3
津地域9区 3.1 0.3
一志地域
70%
64.7
1.1
津地域8区
60%
59.5
津地域7区 2.1 0.8
河芸地域
50%
2.1
1.2
4.9
津地域6区 2.7
40%
60.1
津地域2区
津地域5区
20%
13.3
7.7
13.1
12.2
14.9
自転車
徒歩
図1−11 ゾーン別代表交通手段別構成比(休日)
0%
10%
20%
30%
40%
1.4
津地域1区
50%
津地域3区 1.3 0.3
81.4
3.8 0.9
2.4
90%
11.2
1.8
1.1
75.3
7.7
5.6
7.9
13.7
1.0
津地域7区 1.2 0.5
6.9
9.1
1.0
67.0
100%
7.6
10.2
2.4
78.8
津地域6区 1.0 0.3
12.6
13.2
88.3
9.1
1.2
5.0 3.9
100.0
津地域8区
津地域9区 1.0 0.2
69.9
久居地域1区 2.0 0.1
0.5
14.8
13.7
85.5
久居地域2区 3.4 0.1
1.0
87.0
河芸地域 1.8
89.6
美里地域 0.3 0.5
87.5
安濃地域 0.4
89.0
香良洲地域 0.7
0.5
津市計 2.1 0.5
バス
自動車
3.2
0.2
5.2 4.6
81.0
1.2
自転車
出典:中南勢都市圏総合交通体系調査(パーソントリップ調査)
7.8
12.9
0.9
- 14 -
5.1
3.0 5.9 1.7
82.8
原付・バイク
9.6
1.9
77.7
白山地域 1.3
8.8
0.6 4.4 5.2
81.4
一志地域 2.5 0.6
6.8 4.6
0.6
82.9
芸濃地域 0.3
鉄道
80%
1.2
77.2
津地域5区 3.2
70%
78.6
津地域2区 3.5 0.4
津地域4区
60%
徒歩
5.5
8.6
6.9
6.1
9.4
6.6
図1−12 ゾーン別発生集中量
T.E:トリップエンド
平日
休日
発生集中量 構成比 発生集中量 構成比
津地域1区
48,091
4.0%
28,519
3.2%
津地域2区
185,464
15.6%
128,195
14.5%
津地域3区
76,680
6.5%
54,782
6.2%
津地域4区
95,326
8.0%
71,035
8.0%
津地域5区
123,123
10.4%
74,399
8.4%
津地域6区
64,076
5.4%
45,948
5.2%
津地域7区
143,798
12.1%
130,579
14.8%
津地域8区
4,711
0.4%
2,442
0.3%
津地域9区
20,850
1.8%
13,257
1.5%
久居地域1区
139,641
11.8%
111,623
12.6%
久居地域2区
31,077
2.6%
21,978
2.5%
河芸地域
64,509
5.4%
51,011
5.8%
芸濃地域
26,994
2.3%
23,068
2.6%
美里地域
11,481
1.0%
10,537
1.2%
安濃地域
40,457
3.4%
26,266
3.0%
香良洲地域
15,917
1.3%
10,533
1.2%
一志地域
52,517
4.4%
44,903
5.1%
白山地域
43,580
3.7%
33,666
3.8%
津市計
1,188,292
100%
882,741
100%
出典:中南勢都市圏総合交通体系調査(パーソントリップ調査)
- 15 -
②地域間流動
・民間バス路線は津駅や三重会館などを起点に、国道 23 号線を経由し放射型にネットワーク
しているため、バス関連の地域間流動をみると、近鉄名古屋線沿線ゾーン(津地域2区、津
地域4区∼7区)間での移動が多い。
・鉄道は、近鉄名古屋線沿線を中心として、名古屋市、四日市市及び鈴鹿市との間の移動が多
い。
・自動車による地域間流動は、津地域中心部への集中が見られるほか、鈴鹿市や松阪市など周
辺都市との結び付きが多い。
図1−13
ゾーン間代表交通手段流動図(バス、平日)
出典:中南勢都市圏総合交通体系調査(パーソントリップ調査)
- 16 -
図1−14
ゾーン間代表交通手段流動図(鉄道、平日)
※200T.E 以上を示す。
出典:中南勢都市圏総合交通体系調査(パーソントリップ調査)
- 17 -
図1−15
ゾーン間代表交通手段流動図(自動車、平日)
※500T.E 以上を示す。
出典:中南勢都市圏総合交通体系調査(パーソントリップ調査)
- 18 -
③鉄道端末特性
・鉄道端末交通手段は、徒歩が 55.4%と最も多く、バスは 6.1%を占めている。
・駅別にみると、バス関連は津駅、千里駅、津新町駅、久居駅及び榊原温泉口駅の5駅のみで
発生し、それ以外の駅は、駅によってアクセス手段が異なっている。
※端末交通手段:代表交通手段を利用する前後の交通手段。
鉄道端末手段
代表交通手段
鉄道端末手段
図1−16 鉄道端末交通手段別構成比(津市合計、平日)
0%
10%
津市合計 6.1%
バス
20%
30%
14.6% 1.8%
40%
50%
60%
70%
22.2%
自動車
80%
90%
100%
55.4%
原付・バイク
自転車
徒歩
図1−17 鉄道別端末交通手段別構成比(平日)
津駅
8.7%
JR紀勢本線
10%
一身田駅
7.2%
JR名松線
0%
一志駅
20%
46.6%
8.8%
58.8%
津新町駅
9.1%
久居駅
16.5%
5.2%
0.9%
12.4%
52.5%
58.4%
68.5%
63.5%
16.1%
8.5% 8.3%2.0%
53.7%
17.0%
64.2%
20.2%
9.8%
76.2%
25.8%
2.5%
32.7%
29.2%
28.4%
66.7%
6.2%
40.1%
14.6%
大三駅
36.5%
30.2%
伊勢中川駅(松阪市)
24.8%
28.8%
42.4%
33.8%
榊原温泉口駅 4.4%
バス
9.5%
25.5%
桃園駅 4.9%
川合高岡駅
100%
18.6%
38.6%
南が丘駅 3.6%
90%
32.4%
81.4%
100.0%
江戸橋駅
80%
53.4%
伊勢鎌倉駅
高田本山駅
70%
62.3%
100.0%
白塚駅
60%
92.8%
豊津上野駅 3.0%
近鉄名古屋線
50%
家城駅
千里駅
近鉄大阪線
40%
16.0% 1.8% 11.2%
阿漕駅
高茶屋駅
30%
43.0%
8.4%
57.8%
67.3%
自動車
原付・バイク
12.7%
自転車
15.6%
徒歩
※鉄道駅は家庭訪問調査で回答があった駅のみを示す。高茶屋駅、一志駅、伊勢鎌倉駅、豊津上
野駅、江戸橋駅、南が丘駅、桃園駅、川合高岡駅は路線バスが乗入れていない。
出典:中南勢都市圏総合交通体系調査(パーソントリップ調査)
- 19 -
表1−7 利用駅別鉄道端末交通手段別構成比(平日)
単位:T.E(トリップエンド)
バス
自動車 原付・バイク 自転車
徒歩
合計
津駅
JR線
75
98
0
116
872
1,161
近鉄線
1,311
2,458
290
1,665
9,024
14,748
伊勢鉄道線
0
0
0
0
28
28
小計
1,386
2,556
290
1,781
9,924
15,937
JR紀勢本線 一身田駅
0
0
0
112
1,440
1,552
阿漕駅
0
0
0
196
225
421
高茶屋駅
0
82
0
550
303
935
JR名松線
一志駅
0
0
0
136
31
167
家城駅
0
0
0
0
538
538
伊勢鎌倉駅
0
28
0
0
0
28
近鉄名古屋線 千里駅
138
249
144
188
794
1,513
豊津上野駅
0
46
0
594
899
1,539
白塚駅
0
22
128
632
1,700
2,482
高田本山駅
0
0
0
664
381
1,045
江戸橋駅
0
474
0
891
1,581
2,946
津新町駅
744
728
179
1,484
5,618
8,753
南が丘駅
0
66
0
366
1,384
1,816
久居駅
924
2,438
240
3,092
2,759
9,453
桃園駅
0
31
0
180
423
634
伊勢中川駅(松阪市)
0
2,134
332
1,318
1,534
5,318
近鉄大阪線 川合高岡駅
0
267
0
774
785
1,826
大三駅
0
320
0
80
548
948
榊原温泉口駅
28
430
0
81
100
639
- 20 -
図1−18 ゾーン間鉄道端末交通手段流動図(バス、平日)
※ゾーン数の数値はトリップ数を示す。100T.E 以上を示す。
端末交通手段構成比でバストリップがあった駅を示す。
出典:中南勢都市圏総合交通体系調査(パーソントリップ調査)
- 21 -
1−4
上位計画での位置付け
平成20年3月に策定した「津市総合計画基本構想(計画期間:10 年(平成 20 年度から平成 29
年度)
)
」における公共交通の位置付けを整理する。
【津市の将来像】
1
基本理念
「住みやすさ」と「人と人のつながり」を大切にし
つつ、■安心 ■交流
■元気を基本理念に新しい県
都づくりを推進
2
将来像
環境と共生し、心豊かで元気あふれる美しい県都
【将来像を実現するための5つの目標】
1
美しい環境と共生するまちづくり
2
安全で安心して暮らせるまちづくり
3
豊かな文化と心を育むまちづくり
【まちづくりの施策体系】
⑴ 自立的な地域経済の振興
4
活力のあるまちづくり
⑵
交流機能の向上
5
参加と協働のまちづくり
⑶
観光の振興
【 将 来 像 と ま ち づ く り の 目 標を 実 現 す る
ための土地利用の基本方針】
1 計画的な土地利用の推進
2 災害に強いまちづくりの推進
3 地域特性に応じた暮らしの場の形成
4 成長可能性を引き出す土地利用の誘
導
5 豊かな自然環境の保全・活用
6 良好な農村集落と魅力的な田園環境
の形成
【公共交通に関する施策方針】
市民の日常の移動手段を確保するため、
民間バス路線と鉄道などの有機的な連携
強化を図りながら、地域の実情に応じたコ
ミュニティ交通の整備を進めるなど、
誰も
が移動しやすい公共交通網の形成をめざ
します。さらに、新たな公共交通サービス
の導入可能性について研究を行うなど、持
続的な公共交通システムの構築に取り組
みます。
【土地利用の基本方針に基づくまちづくり骨格の形成方向】
1
拠点の配置
広域的に魅力のある場として、本市の求心力を高める機能としての拠点の配置、強化
・ 交流拠点
・ 産業拠点
・ 新産業交流拠点
・ 歴史文化拠点
・ レクリエーション拠点
2
広域交通ネットワークの形成
広域連携軸の充実・強化、域内の道路網の形成、公共交通の有機的な連携などによる一体
感あるまちづくり
- 22 -
図1−19 まちづくり骨格の形成イメージ
都市ゾーンの中心部の拡大図
- 23 -
2
市民意向等調査の実施
2−1
調査概要
(1)調査のねらい
現況の公共交通のサービス度を評価するとともに、ニーズを把握し、新たな公共交通シス
テム構築の基礎資料とする。
①民間バス(三重交通)の利用状況について
②民間バス以外のコミュニティバス・福祉バスなどの利用状況について
③外出時の制約状況について
④バス交通の利用意向について
⑤コミュニティバス・福祉バスなどの将来の方向性などについて
(2)調査方法
・調査期間
:平成 19 年8月下旬∼平成 19 年9月上旬
・調査対象者
:市内在住者 10,000 人(15 歳以上)
・サンプル抽出方法:住民基本台帳及び外国人登録から地域のバランスを考慮して無作為
抽出。
・調査方法
:郵送配布、郵送回収
(3)配布・回収状況
表2−1 配布・回収状況
配布数
回収数
①津地域
3,026
1,390
45.9%
②久居地域
1,481
615
41.5%
③河芸地域
945
417
44.1%
④芸濃地域
648
269
41.5%
⑤美里地域
435
211
48.5%
⑥安濃地域
733
335
45.7%
⑦香良洲地域
498
192
38.6%
⑧一志地域
856
384
44.9%
⑨白山地域
812
328
40.4%
⑩美杉地域
566
298
52.7%
145
-
無回答
市合計
10,000
4,584
回収率
45.8%
- 24 -
2−2
調査結果
2−2−1
回答者の属性
●回答者は4割以上が 60 歳以上の高齢者で、本市平均(33.4%)と比較して高い。
・運転免許証の有無は、
「自動車運転免許あり」が 72.0%と多い。
・個人が自由に使える自動車などの保有状況は、
「自動車を持っている」方が 70.6%と多く、
本市の自動車保有率 78.3%(=車種別自動車保有台数(総数)221,821 台※1/人口総数 291,407 人※2)
と比較してやや低い。
※1 (社)日本自動車販売連合会三重県支部「三重県自動車数要覧」
(平成 18 年3月 31 日現在)
※2
図2−1
住民基本台帳及び外国人登録(平成 18 年4月1日現在)
回答者の性別
図2−2 年齢
無回答
1.1%
無回答
0.9%
図2−3 職種
③30歳代
12.8%
⑦70歳以上
24.0%
①男性
41.2%
無回答
2.0%
①10歳代
②20歳代
3.8%
7.9%
①会社員・
公務員
29.0%
⑥無職
27.2%
②女性
57.9%
②自営業
8.1%
④40歳代
12.1% ⑤パート・ア
ルバイト
12.2%
⑤50歳代
18.4%
⑥60歳代
19.9%
③学生
4.7%
④専業主婦
16.8%
図2−4 津市全体と本アンケート調査による年齢別構成比の比較
0%
5%
10歳代
3.8%
10%
15%
20%
25%
5.9%
20歳代
30%
津市全体
13.6%
7.9%
本アンケート調査
16.6%
12.8%
14.3%
12.1%
16.3%
18.4%
14.3%
19.9%
19.0%
30歳代
40歳代
50歳代
60歳代
70歳代以上
24.0%
※津市全体の構成比は平成 19 年8月1日現在(住民基本台帳)
。10 歳代は 15∼19 歳を示す。
図2−5
運転免許証の有無
0%
20%
図2−6
40%
60%
0%
80%
72.0%
①自動車運転免許あり
自動車などの保有状況
40%
21.2%
②自動二輪車・原付を持っている
③免許なし
21.8%
③持っていない
無回答
1.7%
- 25 -
60%
80%
70.6%
①自動車を持っている
②自動二輪車・原付運転免許あり
無回答
20%
3.8%
22.6%
3.0%
2−2−2
バス交通などの利用状況
(1)利用状況
●普段利用している方は民間バスが 26.2%、コミュニティバス・福祉バスなどが
5.3%で、地域によって利用率が異なる。
・民間バス利用率は民間バスのサービスが充実している津地域や、鉄道が運行していな
いあるいは、サービスが低く民間バスが地域の足として機能している香良洲地域、芸
濃地域、美里地域、安濃地域及び美杉地域で高い。
・コミュニティバス・福祉バスなどの利用率は、美里地域、美杉地域、白山地域で高い。
図2−7 民間バスの利用状況
0%
10%
①津地域
20%
10.4%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
63.5%
25.0%
1.1%
②久居地域 5.0%
13.5%
79.8%
1.6%
③河芸地域 5.0%
12.7%
80.3%
1.9%
④芸濃地域
8.9%
⑤美里地域
⑥安濃地域
12.3%
6.3%
⑦香良洲地域
1.1%
70.6%
15.6%
1.4%
73.7%
18.2%
9.4%
⑧一志地域 3.9%
69.5%
20.4%
1.8%
65.6%
24.0%
1.0%
81.5%
13.8%
⑨白山地域 3.0% 11.6%
0.8%
84.5%
⑩美杉地域
10.1%
無回答
10.3%
13.1%
市合計
7.8%
18.4%
69.1%
18.5%
①よく利用する
0.9%
2.3%
45.5%
31.0%
71.5%
②たまに利用する
2.3%
③ほとんど利用しない
無回答
図2−8 コミュニティバス・福祉バスなどの利用状況
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
2.1%
①津地域 0.4%
93.3%
4.2%
②久居地域 0.7%1.8%
93.0%
4.6%
③河芸地域 2.9%4.1%
88.2%
4.8%
④芸濃地域 1.5% 5.9%
87.4%
5.2%
⑤美里地域
6.2%
7.6%
⑥安濃地域 1.8% 4.8%
13.5%
85.4%
2.1%
⑧一志地域 0.3%
4.2%
93.5%
⑨白山地域 2.4% 7.6%
4.7%
3.6%
89.9%
⑦香良洲地域 1.0%
⑩美杉地域
5.2%
81.0%
8.4%
9.7%
77.2%
無回答 2.1% 6.9%
20.0%
71.0%
市合計 1.5%3.8%
①よく利用する
4.3%
85.7%
5.6%
89.0%
②たまに利用する
- 26 -
③ほとんど利用しない
無回答
(2)利用目的
●民間バス、コミュニティバス・福祉バスなどともに買物や通院目的が高い。
●また、民間バスは遊び・レジャー目的が、コミュニティバス・福祉バスなどは公共
施設利用が高い。
・コミュニティバス・福祉バスなどは民間バスと比較して、通院と公共施設の利用目的で
比率が高く、遊び・レジャー目的で低い。
図2−9 民間バスの利用目的(津市全体、n=1,200)
0%
10%
30%
40%
50%
40.4%
40.7%
①買物
②通院
③公共施設の利用
④通勤
⑤通学
⑥遊び・レジャー
⑦習い事・塾
⑧その他
無回答
20%
12.1%
13.2%
5.1%
22.8%
3.6%
13.3%
1.0%
表2−2 コミュニティバス・福祉バスなどの利用目的
n
①ぐるっと・つーバス
②久居地区福祉バス
③河芸町バス「スマイルGO」
④河芸町福祉バス
⑤芸濃町コミュニティバス
⑥美里コミュニティバス
⑦安濃町巡回バス
⑧一志町乗合タクシー
⑨白山町コミュニティバス
⑩美杉コミュニティバス
無回答
市合計
38
14
26
2
18
30
19
8
35
37
19
246
①買物 ②通院 ③公共施設 ④通勤 ⑤通学 ⑥遊び・ ⑦習い事 ⑧その他 無回答
の利用
レジャー ・塾
52.6%
39.5%
36.8%
−
10.5%
5.3%
5.3%
44.7%
5.3%
28.6%
57.1%
35.7%
7.1%
28.6%
7.1%
−
21.4%
14.3%
50.0%
57.7%
30.8%
−
−
3.8%
−
57.7%
−
50.0% 100.0%
50.0%
−
−
−
−
−
−
72.2%
61.1%
22.2%
−
5.6%
5.6%
−
33.3%
−
40.0%
56.7%
30.0%
10.0%
3.3%
3.3%
−
53.3%
3.3%
52.6%
42.1%
42.1%
−
−
5.3%
5.3%
47.4%
5.3%
50.0% 100.0%
−
−
−
−
−
50.0%
−
37.1%
62.9%
11.4%
2.9%
11.4%
17.1%
−
57.1%
−
32.4%
78.4%
13.5%
−
2.7%
5.4%
2.7%
62.2%
2.7%
57.9%
36.8%
10.5%
−
5.3%
5.3%
−
63.2%
21.1%
45.9%
57.7%
24.4%
2.0%
6.5%
6.5%
1.6%
50.8%
4.5%
※色塗りはその他目的を除き、構成比が 40%以上の目的を示す。
図2−10 コミュニティバス・福祉バスなどの利用目的(津市全体、n=246)
0%
10%
20%
30%
⑧その他
無回答
50%
60%
45.9%
①買物
②通院
③公共施設の利用
④通勤
⑤通学
⑥遊び・レジャー
⑦習い事・塾
40%
57.7%
24.4%
2.0%
6.5%
6.5%
1.6%
50.8%
4.5%
- 27 -
70%
(3)バス利用時の目的地と利用頻度
●利用頻度は、利用目的に対応し、
「月に1∼2日程度」
「週に1∼2日程度」
「2∼
3ヶ月に1日程度」の利用が多い。
・週1∼2日程度以上の利用は、民間バスが 33.2%に対して、コミュニティバス・福祉
バスなどが 39.1%と多い。これは、通勤や通学目的の利用が少ないが、通院や公共施
設の利用目的が多いことが影響していると想定される。
図2−11 民間バスの利用頻度
0%
①津地域
10%
8.5%
20%
6.3%
6.8% 5.4%
④芸濃地域
12.7%
⑤美里地域
8.5%
⑨白山地域
6.3%2.1%
⑩美杉地域 4.7%
無回答 2.9%
市合計
7.4%
10.9%
37.5%
7.8% 4.7%
7.4% 1.5%
22.9%
8.3%
43.5%
15.3%
41.2%
14.7%
19.8%
③週に1∼2日程度
無回答
6.3%
4.7%2.4%
11.8%
36.8%
②週に3∼4日程度
⑥その他
6.1%
29.4%
19.0%
①週に5日以上
⑤2∼3ヶ月に1日程度
1.7%5.1%
11.0%
36.8%
14.7%
6.8%
7.6%
16.9%
25.6%
20.0%
11.8%
7.6%
48.4%
16.7%
8.1% 2.7%
19.0%
30.5%
12.5%
9.4%
6.1% 3.5%
20.3%
29.3%
100%
6.1%1.8%
26.3%
22.0%
13.2%
90%
18.7%
35.4%
14.6%
⑧一志地域 2.9% 8.8%
80%
29.7%
13.9%
3.1%
70%
36.8%
27.0%
3.8%
60%
37.1%
15.3%
12.5%
⑦香良洲地域
50%
16.7%
8.5%
⑥安濃地域 4.9%
40%
21.5%
②久居地域 4.4% 6.1%
③河芸地域
30%
6.5% 3.6%
④月に1∼2日程度
図2−12 コミュニティバス・福祉バスなどの利用頻度
0%
10%
①ぐるっと・つーバス 2.6%
20%
15.8%
50%
60%
70%
14.3%
7.1%
14.3%
55.6%
無回答
市合計 4.1% 6.5%
①週に5日以上
⑤2∼3ヶ月に1日程度
31.6%
25.0%
15.8%
21.1%
14.3%
11.4%
②週に3∼4日程度
⑥その他
32.1%
③週に1∼2日程度
無回答
- 28 -
8.6%
24.3%
31.6%
28.5%
5.3%
12.5%
43.2%
10.5%
6.7% 3.3%
37.5%
37.1%
24.3%
10.5%
20.0%
21.1%
22.9%
⑩美杉コミュニティバス 2.7%
22.2%
43.3%
25.0%
⑨白山町コミュニティバス 5.7%
7.7%
16.7%
16.7%
21.1%
⑧一志町乗合タクシー
21.4%
50.0%
⑤芸濃町コミュニティバス 5.6%
⑦安濃町巡回バス 5.3%
100%
2.6%
2.6%
30.8%
50.0%
6.7% 3.3%
90%
23.7%
53.8%
④河芸町福祉バス
80%
28.9%
28.6%
③河芸町バス「スマイルGO」 3.8% 3.8%
⑥美里コミュニティバス
40%
23.7%
14.3%
②久居地区福祉バス
30%
5.3%
17.1%
5.4%
21.1%
5.7% 6.1%
④月に1∼2日程度
(4)バス交通サービスの満足度
●民間バス、コミュニティバス・福祉バスなどともに「運転手のマナー・態度」
「バ
ス車両の乗り心地」「バス車両の乗り降りのし易さ」で満足度が高い。
●一方で、「運行本数」「運行の時間帯」で不満足度が高い。
・コミュニティバス・福祉バスなどで運賃の満足度をみると、満足度が 47.1%と高い。
図2−13 民間バスサービスの満足度(津市全体)
0%
10%
①運行本数
14.0%
②運行の時間帯
30%
19.2%
16.7%
④運行経路叉は行き先
15.1%
21.7%
⑧バス車両の乗り降りのし易さ
⑨他のバス(コミュニティバス)との乗り継ぎ
6.3%
⑩鉄道との乗り継ぎ
15.0%
⑫運転手のマナー・態度
⑬総合的なサービス
やや満足
9.8%
7.0%
16.2%
32.2%
8.3%
11.3%
5.8% 8.5%
33.0%
23.5%
8.8%
16.3%
13.9%
26.1%
5.9%1.8%7.6%
37.9%
どちらでもない
9.3%
5.2%
1.2%8.3%
12.8%
24.7%
14.6%
8.7%
10.3% 2.5% 8.5%
36.4%
25.6%
10.3%
11.2%
38.1%
15.7%
7.2%
32.8%
48.2%
12.1%
⑪運行時刻表・路線図などのわかり易さ
21.2%
29.5%
9.6%
13.0%
9.9% 2.6% 10.4%
32.6%
24.5%
100%
6.9%
16.0%
37.0%
90%
14.7%
19.7%
28.2%
15.6%
16.2%
80%
26.0%
28.8%
23.1%
⑦バス車両の乗り心地
70%
27.8%
22.5%
10.7%
60%
22.5%
15.9%
17.6%
50%
18.5%
③料金(運賃)
⑥バス停の施設(上屋・ベンチなど)
40%
18.1%
12.2%
⑤目的地までの乗車時間
満足
20%
10.1% 4.4% 9.5%
やや不満
不満
無回答
図2−14 コミュニティバス・福祉バスなどのサービスの満足度(津市全体)
0%
①運行本数
②運行の時間帯
10%
15.9%
11.0%
⑤目的地までの乗車時間
17.1%
⑧バス車両の乗り降りのし易さ
⑪運行時刻表・路線図などのわかり易さ
⑫運転手のマナー・態度
⑬総合的なサービス
満足
やや満足
15.0%
8.1%
9.8%
12.2%
13.4%
32.9%
どちらでもない
- 29 -
13.8%
7.7%
17.9%
20.3%
22.4%
20.3%
5.7%
21.5%
3.7%
0.4%
19.5%
6.1%2.4%
18.3%
6.9%
23.6%
7.3%
31.3%
14.6%
27.2%
19.5%
やや不満
16.7%
8.1% 3.3%
13.0%
27.2%
10.2%
5.7%
14.2%
32.5%
17.5%
22.4%
15.0%
30.1%
35.8%
90%
5.7%4.9%
28.0%
22.4%
11.4%
22.0%
33.3%
26.0%
80%
19.1%
28.0%
16.3%
20.7%
70%
19.9%
24.4%
23.2%
22.4%
60%
22.0%
15.9%
9.3%
⑦バス車両の乗り心地
50%
19.5%
32.1%
16.7%
⑩鉄道との乗り継ぎ
40%
22.4%
④運行経路叉は行き先
⑨民間バスとの乗り継ぎ
30%
17.9%
③料金(運賃)
⑥バス停の施設(上屋・ベンチなど)
20%
24.0%
不満
25.2%
4.1%
19.1%
1.2%
1.2%
17.9%
6.1%2.8%
17.5%
無回答
100%
(5)サービス改善に対する意向
●サービス改善に対する意向は「目的地へ行くバスがあれば利用したい」「そもそも
バスを利用して外出する用事がないから利用しない」が多い。
・民間バスサービスについては、バス運賃が安くなり、運行本数が増便されたら利用したい回
答も多い。
・一方で「時間通りに早く行くことができれば利用したい」という意向は 13.3%と低く、定時
性や速達性が改善されても、利用意向に影響していないと考えられる。
図2−15 民間バスサービス改善に対する意向(津市全体、n=3,384)
0%
10%
20%
30%
①自宅近くにバス停留所があれば利用したい
40%
24.1%
29.0%
②目的地へ行くバスがあれば利用したい
③バスの運賃が安くなれば利用したい
25.6%
29.0%
④運行本数が増えれば利用したい
⑤時間通りに早く行くことができれば利用したい
13.3%
⑥そもそもバスを利用して外出する用事がないから利用しない
29.9%
⑦バスのサービスが改善されても必要性が低いから利用しない
17.9%
⑧その他
16.0%
無回答
5.6%
図2−16 コミュニティバス・福祉バスなどのサービス改善に対する意向
(津市全体、n=4,081)
0%
10%
20%
30%
26.7%
①自宅近くにバス停留所があれば利用したい
36.6%
②目的地へ行くバスがあれば利用したい
12.3%
③バスの運賃が安くなれば利用したい
23.3%
④運行本数が増えれば利用したい
11.7%
⑤時間通りに早く行くことができれば利用したい
30.4%
⑥そもそもバスを利用して外出する用事がないから利用しない
19.0%
⑦バスのサービスが改善されても必要性が低いから利用しない
15.3%
⑧その他
無回答
- 30 -
40%
3.3%
50%
(6)支払い可能額(コミュニティバス・福祉バスなどの利用者のみ回答)
●支払い可能額は「100 円程度」
「200 円程度」で約6割を占め、市平均で約 220 円と
なっている。
・美杉コミュニティバスを除く9路線については、現行の基本運賃より高い対価を受けている
と感じている。
・無料で運行中の4路線については、約 150∼270 円程度が支払い可能額となっている。
図2−17 支払い可能額
0%
10%
20%
①ぐるっと・つーバス
14.3%
50%
60%
21.4%
7.1%
53.8%
④河芸町福祉バス
70%
7.1%
28.6%
26.9%
7.7%
27.8%
50.0%
⑦安濃町巡回バス
21.6%
②200円程度
5.3%
③300円程度
5.4%
10.5% 5.3%
31.3%
20.3%
④500円未満
12.5%
5.7%
27.0%
31.6%
10.0%
10.5% 5.3%
12.5%
32.4%
28.5%
市合計
6.7%
45.7%
26.3%
無回答
10.0%
62.5%
40.0%
⑩美杉コミュニティバス 2.7%
11.1%
42.1%
12.5%
⑨白山町コミュニティバス
5.3%
11.5%
16.7%
23.3%
42.1%
⑧一志町乗合タクシー
100%
50.0%
44.4%
⑥美里コミュニティバス
90%
18.4%
50.0%
⑤芸濃町コミュニティバス
80%
34.2%
21.4%
③河芸町バス「スマイルGO」
図2−18
40%
42.1%
②久居地区福祉バス
①100円程度
30%
8.6%
10.8%
21.1%
7.3%1.6% 11.0%
⑤それ以上
無回答
現行の基本運賃と支払い可能額との比較
0
100
③河芸町バス「スマイルGO」
④河芸町福祉バス
無料
600
市平均支払い
可能額=221 円
148
無料
250
100
169
100
⑥美里コミュニティバス
⑧一志町乗合タクシー
270
無料
500
基本運賃
支払い可能額
175
⑤芸濃町コミュニティバス
⑦安濃町巡回バス
400
100
①ぐるっと・つーバス
②久居地区福祉バス
運賃(円)
300
200
178
無料
167
200
229
250
269
⑨白山町コミュニティバス
550
⑩美杉コミュニティバス
342
※美杉コミュニティバスは距離に応じて 200∼900 円となっているが、平均の 550 円として想定した。
- 31 -
2−2−3
外出時の制約状況
(1)困ることの有無と外出目的
●買物、通院、遊び・レジャー目的で移動時に、2∼3割程度の方が困っている。
●年齢別にみると、10 歳代や 70 歳代以上で困っている方の割合が多い。
・困ることの有無の割合は各地域とも概ね同じで、地域ごとに偏りはない。
図2−19 困ることの有無
0%
①津地域
10%
20%
6.5%
20.3%
⑧一志地域
8.9%
19.0%
⑨白山地域
10.1%
無回答
13.8%
15.9%
8.2%
13.1%
47.6%
22.8%
64.8%
②困ることがたまにある
20%
7.8%
③困ることがほとんどない
40%
17.0%
60%
32.4%
無回答
80%
100%
48.9%
23.1%
1.7%
70.9%
0.8%
18.4%
75.1%
3.1%
20.5%
73.5%
3.1%
15.1%
77.2%
17.1%
⑦70歳以上
15.8%
無回答
15.4%
7.7%
5.5%
57.7%
19.7%
①困ることがよくある
合計
14.1%
63.1%
15.4%
6.0%
6.6%
66.7%
13.8%
⑥60歳代
9.0%
57.8%
⑩美杉地域
④40歳代 2.9%
⑤50歳代 3.7%
7.4%
63.5%
18.6%
0%
6.0%
7.4%
66.6%
7.8%
②20歳代 5.2%
③30歳代 3.4%
100%
5.9%
62.5%
21.5%
⑦香良洲地域
①10歳代
90%
66.4%
15.6%
7.7%
80%
64.8%
21.9%
⑥安濃地域 5.4%
70%
73.8%
11.8%
市合計
60%
19.9%
8.2%
⑤美里地域
50%
15.6%
6.2%
④芸濃地域
40%
22.8%
②久居地域 4.6%
③河芸地域
30%
4.0%
68.6%
22.0%
8.2%
44.4%
26.9%
17.8%
32.7%
19.7%
25.0%
64.8%
①困ることがよくある
③困ることがほとんどない
7.8%
②困ることがたまにある
無回答
図2−20 困った時の外出目的(津市全体、n=1,254)
0%
10%
20%
30%
43.1%
②通院
17.1%
③公共施設の利用
8.4%
5.9%
④通勤
⑤通学
25.9%
⑥遊び・レジャー
3.7%
10.8%
⑧その他
無回答
50%
36.9%
①買物
⑦習い事・塾
40%
2.0%
- 32 -
(2)困っている時の対応
●外出時に困った時は、「家族・友人などによる送迎」が 50.6%と高い。
・交通手段がないために外出に制約を受けている方は、9.7%を占め、地域別にみると、美杉地
域、美里地域及び一志地域で 15%と高い。
・一志地域、美杉地域は、JR名松線や民間バスのサービス水準が低いことに影響していると
考えられる。
図2−21 困っている時の対応
0%
①津地域
②久居地域
10%
5.4%
③河芸地域
7.3%
④芸濃地域
8.6%
⑥安濃地域
⑦香良洲地域
⑧一志地域
⑨白山地域
40%
50%
70%
80%
15.3%
4.9%
56.9%
10.0%
15.0%
11.7%
無回答
16.3%
11.2%
8.4%
11.7%
55.2%
46.5%
50.6%
11.2%
3.7% 0.9%
14.9%
16.1%
9.3%
14.0%
12.5%
13.5%
①外出するのを控えている
②家族・友人などに送迎してもらっている
③不便だけど鉄道・バスなどの公共交通機関を利用している
④タクシーを利用している
⑤自転車・徒歩で移動している
⑥その他
無回答
- 33 -
1.6%
0.8%
10.1% 1.8%
0.9%
6.2% 1.2% 4.9%
5.2% 6.9%
1.1%
11.1%
6.7%
1.1%
9.3%
5.6%1.9%
3.7%
8.9%
55.3%
17.2%
8.6%
18.5%
49.5%
3.4% 1.0%
13.8%
61.1%
55.6%
100%
13.7%
10.1%
65.4%
5.6%
13.3%
21.1%
17.2%
90%
20.4%
8.9%
48.6%
9.7%
60%
12.8%
48.4%
⑩美杉地域
市合計
30%
43.7%
11.3%
⑤美里地域
20%
5.3% 1.1%
2.3%
2.3%
5.7%
1.1%
14.0%
2.1%
2−2−4
バス交通の利用意向
(1)利用目的と頻度
●買物(27.7%)、遊び・レジャー(23.7%)及び公共施設の利用(20.6%)の目的
で、バス交通に関する要望が高い。
●利用頻度は「月に1∼2日程度」が 43.2%と最も高く、低頻度となっている。
図2−22 利用目的
0%
10%
①津地域
20%
30%
25.3%
②久居地域
④芸濃地域
29.6%
⑤美里地域
30.5%
⑥安濃地域
30.4%
22.1%
10.8%
35.6%
⑧一志地域
34.7%
無回答
29.0%
市合計
27.7%
3.3%
18.6%
10.6%
21.8%
9.1%
3.3% 5.7%
25.4%
5.6%
29.3%
2.2%
4.0%2.0%
24.5%
2.1%
21.2%
7.8%
20.6%
6.7% 2.2%
19.8%
2.0%5.9%
14.9%
6.4%
6.4%
1.2%7.1%
19.4%
2.5%
0.9%
5.9%
20.0%
28.2%
22.6%
8.5%
3.7% 4.9%
22.5%
15.6%
22.6%
13.5%
3.6% 6.6%
22.1%
3.9%
100%
7.8%
12.2% 1.2%
17.0%
31.8%
24.2%
4.2%
1.4%
9.9%
90%
27.9%
17.8%
28.7%
⑩美杉地域
15.5%
18.3%
80%
2.6%
1.8%
21.3%
9.9%
70%
1.9%
1.3%
12.3%
⑦香良洲地域
60%
22.2%
13.6%
32.0%
⑨白山地域
50%
13.8%
16.2%
③河芸地域
40%
9.7%
23.7%
4.5% 6.6%
①買物
②通院
③公共施設の利用
④通勤
⑤通学
⑥遊び・レジャー
⑦習い事・塾
⑧その他
図2−23 利用頻度
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
①津地域 4.7% 5.3%
19.7%
42.6%
②久居地域 4.7% 6.0%
19.5%
41.6%
③河芸地域 5.2% 6.0%
1.3%
⑤美里地域 1.3%
⑦香良洲地域
⑧一志地域
3.7%
⑩美杉地域 1.2%
42.0%
38.5%
21.9%
23.5%
①週に5日以上
④月に1∼2日程度
33.3%
43.2%
②週に3∼4日程度
⑤2∼3ヶ月に1日程度
- 34 -
6.9%
4.6%
7.0%
14.8%
54.2%
23.6%
3.4%
15.0%
17.0%
45.7%
7.1%
7.6%
18.8%
44.3%
100%
12.7%
17.9%
44.8%
29.5%
市合計 4.3% 4.2%
15.4%
50.6%
23.1%
無回答 4.2%
12.9%
41.5%
26.0%
6.3% 2.1%
1.1%
⑨白山地域 2.3%
40.5%
26.6%
7.7% 2.6%
90%
24.8%
32.3%
⑥安濃地域 4.0% 6.0%
80%
20.5%
28.4%
④芸濃地域 4.6%1.5%
70%
10.3%
6.3%
5.7%
11.1%
8.3%
18.0%
③週に1∼2日程度
⑥その他
6.7%
(2)支払い可能な運賃
●支払い可能な運賃は、
「運行が成り立つために必要な金額」が約4割で、次いで「200
円」「100 円」が多い。
●利用状況別にみると、よく利用する人ほど「100 円」
「200 円」が、利用していない
人ほど「運行が成り立つために必要な金額」が多い。
・地域別にみると、香良洲地域、津地域、久居地域及び河芸地域といった近鉄名古屋線、JR
紀勢本線など鉄道沿線で、比較的公共交通が利用しやすい地域において、
「100∼300 円」の
比率が多い。
・一方で、美杉地域では「運行が成り立つために必要な金額」が 61.9%と、他の地域と比較し
て最も多い。
図2−24 支払い可能な運賃
0%
10%
②久居地域
19.0%
③河芸地域
18.6%
⑤美里地域
7.0%
⑩美杉地域
6.0%
9.7%
①100円
②200円
5.9%
8.0%
47.6%
8.7%
38.1%
7.1%
4.8%
54.5%
11.1%
50.0%
11.6%
61.9%
20.0%
14.2%
10.2%
53.3%
13.1%
市合計
8.2%
52.9%
14.0%
16.0%
10.7%
16.0%
19.2%
36.0%
12.8%
③300円
100%
10.2%
41.5%
23.8%
17.4%
90%
42.9%
14.7%
19.2%
80%
35.0%
8.2%
23.8%
8.3%
70%
11.9%
18.4%
9.5%
⑨白山地域
60%
21.3%
15.5%
8.1%
無回答
17.8%
10.7%
⑧一志地域
50%
13.4%
21.8%
13.2%
6.7%
40%
23.8%
13.2%
⑥安濃地域
⑦香良洲地域
30%
17.6%
①津地域
④芸濃地域
20%
12.0%
44.4%
9.5%
④運行が成り立つために必要な金額
⑤民間バスと同程度
図2−25 コミュニティバス・福祉バスなどの利用状況×支払い可能な運賃
0%
20%
31.8%
①よく利用する
②たまに利用する
40%
9.1%
③ほとんど利用しない
14.1%
無回答
15.6%
①100円
③300円
⑤民間バスと同程度
60%
18.2%
22.7%
18.8%
22.2%
80%
13.6%
12.1%
22.7%
45.5%
12.7%
45.1%
15.6%
35.6%
100%
13.6%
10.6%
9.3%
11.1%
②200円
④運行が成り立つために必要な金額
- 35 -
2−2−5
コミュニティバス・福祉バスなどの将来の方向性
(1)コミュニティバス・福祉バスなどの維持の仕方
●維持の仕方としては、以下の順番で多く、芸濃地域と美杉地域を除く各地域で現
状維持よりやや運行方法の見直しの意向が多い傾向にある。
○もっと利用しやすい運行方法にするべきであると思う:35.1%
○現行通りに維持すべきであると思う:23.5%
○必要性の高い路線に限定して、維持すべきであると思う:18.5%
・利用状況別にみると、利用者ほど「現行通りに維持すべきであると思う」が、非利用者
ほど「必要性の高い路線に限定して、維持すべきであると思う」
「維持する必要はないと
思う」が多い。
図2−26 コミュニティバス・福祉バスなどの維持の仕方
0%
10%
20%
30%
40%
21.1%
①津地域
⑤美里地域
28.4%
⑥安濃地域
28.4%
⑦香良洲地域
32.1%
⑩美杉地域
21.4%
市合計
7.8%
11.4%
29.0%
23.5%
10.3%
4.7%
0.9%7.6%
21.9%
5.7% 3.1% 8.3%
18.6%
29.2%
12.5%
7.5% 1.2% 10.4%
17.7%
40.5%
29.5%
無回答
17.9%
7.3%
5.8% 3.0%
4.0% 5.0%
12.2%
20.8%
6.2% 4.1%
29.0%
18.5%
6.5% 4.1%
35.1%
10.6%
5.9%1.1% 11.9%
18.0%
18.2%
100%
7.9% 3.1% 9.4%
17.5%
41.7%
19.8%
⑨白山地域
19.4%
34.6%
23.4%
⑧一志地域
6.6% 5.1%
40.3%
25.0%
90%
7.2% 6.0%
30.5%
19.8%
80%
21.0%
33.1%
④芸濃地域
70%
20.3%
35.3%
28.1%
③河芸地域
60%
36.3%
18.0%
②久居地域
50%
12.3%
①現行通りに維持すべきであると思う
②もっと利用しやすい運行方法にするべきであると思う
③必要性の高い路線に限定して、維持すべきであると思う
④維持する必要はないと思う
⑤その他
無回答
図2−27 コミュニティバス・福祉バスなどの利用状況×維持の仕方(津市全体)
0%
20%
32.4%
40.0%
②たまに利用する
無回答
60%
43.7%
①よく利用する
③ほとんど利用しない
40%
33.1%
22.7%
18.7%
36.3%
18.7%
80%
19.7%
1.1%
10.3%
13.7%
1.7%
7.1% 4.4% 9.9%
19.6%
10.9%1.6%2.3%
①現行通りに維持すべきであると思う
②もっと利用しやすい運行方法にするべきであると思う
③必要性の高い路線に限定して、維持すべきであると思う
④維持する必要はないと思う
⑤その他
無回答
- 36 -
4.2%
100%
47.9%
(2)維持する必要がある理由
⇒問6(1)で「①現行通りに維持すべきであると思う」「②もっと利用しやすい運行方法にするべきであ
ると思う」「③必要性の高い路線に限定して、維持すべきであると思う」と回答した方が対象
●維持する必要がある理由は、以下の順番で多くなっている。
○高齢化に伴い、交通事故の減少に貢献しているから:54.9%
○日常の移動手段として重要な交通手段となっているから:37.8%
○自家用車からバス交通への転換を促し、環境負荷の低減に貢献しているから:25.2%
図2−28 維持する必要がある理由(津市全体、n=3,536)
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
37.8%
①日常の移動手段として重要な交通手段となっているから
25.2%
②自家用車からバス交通への転換を促し、環境負荷の低減に貢献しているから
54.9%
③高齢化に伴い、交通事故の減少に貢献しているから
16.8%
④児童・生徒の交通安全・防犯の向上に貢献しているから
13.4%
⑤地域経済の活性化に貢献しているから
4.2%
⑥分からない
⑦その他
8.2%
無回答
8.3%
(3)コミュニティバス・福祉バスなどの運行経費に対する負担方法
●運行経費に対する負担方法は、
「バス利用者での負担が原則であるが、不足分は市
民全員(市からの支出金)で負担すべきだ」が 51.2%と多い。
図2−29 コミュニティバス・福祉バスなどの運行経費に対する負担方法
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
①津地域
51.6%
13.6%
8.8%
11.7% 2.2%
12.2%
②久居地域
50.6%
15.1%
8.9%
10.7% 2.0%
12.7%
51.8%
③河芸地域
④芸濃地域
42.7%
53.6%
⑨白山地域
54.3%
無回答
市合計
8.4%
12.5%
⑧一志地域
6.8%
9.1%
9.7%
12.4%
51.2%
11.7%
16.0%
16.6%
7.1%0.5% 11.8%
11.9%
9.0% 0.9% 12.5%
24.5%
7.8%
12.5% 0.5% 11.7%
10.4%
13.1%
12.6%
11.5% 1.9% 9.6%
6.7% 1.9%
11.5% 2.1%
13.8%
48.0%
40.0%
11.0%
15.6%
9.0%
57.3%
⑥安濃地域
⑩美杉地域
12.6%
55.0%
⑤美里地域
⑦香良洲地域
14.1%
47.2%
12.8% 1.5% 11.9%
9.1% 1.7%
8.3% 4.1%
10.3%
18.5%
23.4%
10.7% 1.8%
13.5%
①バス利用者での負担が原則であるが、不足分は市民全員(市からの支出金)で負担するべきだ
②バス利用者のみで負担すべきだ
③バス利用者の負担ではなく、市民全員(市からの支出金)で負担すべきだ
④分からない
⑤その他
無回答
- 37 -
100%
3
公共交通に係る検討課題
公共交通に係る現状及び市民アンケート調査結果などにより、公共交通に係る検討課題を整理す
る。
3−1
津市全体に係る検討課題
(1)民間バス路線に係る検討課題
①路線バスサービスの維持・活性化及びコミュニティ交通との連携強化
・民間バス路線の運行本数は、津駅∼久居駅間の鉄道沿線や、津駅西団地及び片田団地など
の各方面で比較的多いが、1日当たり 10 本未満と少ない地域もある。市民アンケート調
査をみると、運行本数(42.5%)や運行の時間帯(39.0%)で不満度が高くなっている。
・乗合バス事業は、平成 14 年に施行された道路運送法の改正(免許制から許可制へ)に伴
い、全国的にも民間バス路線の廃止・縮小が進んでいるが、本市の路線バスも例外ではな
い状況となっている。
・しかしながら、路線バスは、「市民の足」を確保し、生活基盤に不可欠な交通手段である
ため、市としても民間バス事業者に対して積極的にサービスの維持・活性化を要請してい
くとともに、コミュニティ交通との連携強化などにより、バス交通ネットワークの維持に
努めていく必要がある。
②生活交通路線維持費補助対象バス路線の維持・活性化及びコミュニティ交通との連携強化
・一定の要件を満たした路線を対象に、国と三重県が協調して補助金を交付し、維持してい
る生活交通路線維持費補助対象路線が市内に6路線ある。
・これらの路線については、今後、輸送状況や国・県の財政状況などによって、補助金の交
付が厳しくなっていくことが予想される中で、地域と地域を連絡する重要な路線バスとし
て、コミュニティ交通との連携を図りつつ、維持・活性化に努めていく必要がある。
- 38 -
図3−1 市内バス路線の位置図
※平成 18 年度資料
- 39 -
(2)コミュニティ交通に係る検討課題
①高齢者や若年層など移動制約者に配慮した移動手段の提供
・年齢3区分別構成比の推移をみると、年少人口(15 歳未満)の割合が低下する一方で、老
年人口(65 歳以上)の割合は上昇し、今後も少子高齢化が進行することが予想されている。
・市民アンケート調査によると、若年層や高齢者層で日常生活において困っている方の割合
が高くなっており、これら自動車の運転ができない人などにとって生活交通手段の確保が
重要な課題となっている。
・コミュニティ交通は、市民生活に密着し、買物、通院などの日常の移動にかかせない交通
手段となってきていることから、市民ニーズや路線バス事業者などの意向を踏まえつつ、
その提供について検討する必要がある。
図3−2 年齢3区分別構成比の推移(市全体)
80%
66.1%
70%
60%
68.8%
67.5%
64.1%
62.9%
68.0%
60.4%
59.4%
26.9%
28.7%
12.7%
11.9%
構成比
50%
40%
30%
20.4%
17.6%
20%
10%
19.2%
16.1%
14.7%
15.9%
13.6%
12.1%
21.9%
13.7%
23.7%
13.4%
0%
昭和S60
60 年 平成2年
H2
平成7年
12 年 平成H17
17 年 平成H22
22 年 平成H27
27 年 平成H32
32 年
H7 平成H12
15歳未満
15∼64歳
65歳以上
出典:昭和 60 年∼平成 17 年(国勢調査)
平成 22 年∼32 年(津市総合計画策定のための基礎調査「津市の人口見通し(試算)」
)
図3−3 年齢別困ることの有無
0%
20%
17.0%
①10歳代
②20歳代 5.2%
③30歳代 3.4%
④40歳代 2.9%
⑤50歳代 3.7%
⑥60歳代
6.0%
20.5%
7.7%
48.9%
1.7%
0.8%
3.1%
73.5%
3.1%
77.2%
17.1%
15.4%
100%
75.1%
15.1%
無回答
80%
70.9%
18.4%
15.8%
60%
32.4%
23.1%
⑦70歳以上
合計
40%
4.0%
68.6%
22.0%
44.4%
26.9%
32.7%
19.7%
64.8%
①困ることがよくある
③困ることがほとんどない
②困ることがたまにある
無回答
- 40 -
8.2%
17.8%
25.0%
7.8%
②コミュニティバス・福祉バスなどの地域格差の是正
・本市は 10 市町村の合併により、三重県の市町で最も広大な面積を有し、山間地帯、丘陵
地帯及び平野部と、地域によって、その特性や公共交通サービスなどの状況が異なってい
る。
・市内には、民間バス路線の他、コミュニティバス・福祉バスなどが香良洲地域を除く9地
域で運行中となっているが、運行本数や運賃などが地域ごとに様々であり、サービスの内
容や水準が統一されていない。
・このため、今後コミュニティ交通に求められる役割や、提供すべきサービス水準を明確に
し、地域格差の是正を図る必要がある。
表3−1 市内のコミュニティバス・福祉バスなどの運行有無
地域名
津
コミュニティバスなど
福祉バス
●ぐるっと・つーバス(100 円)
久居
−
−
△久居地区福祉バス
河芸
△河芸町バス「スマイルGO」
△河芸町福祉バス
芸濃
●芸濃町コミュニティバス
(100 円)
−
美里
●美里コミュニティバス(100 円)
−
安濃
−
香良洲
−
△安濃町福祉バス
−
一志
●一志町乗合タクシー(200 円)
−
白山
●白山町コミュニティバス
(250 円)
−
美杉
●美杉コミュニティバス
距離に応じて(200∼900 円)
−
※●:運賃有料、 △:運賃無料、 −:運行なし を示す。
③運行サービス・運行方式などの改善・見直し
ア)ネットワーク
・現在運行中のコミュニティバス・福祉バスなどについては、市民アンケート調査による
と、鉄道駅(津駅、久居駅)や公共施設(市役所・支所、三重県総合文化センター)
、
病院(三重大学医学部附属病院、三重中央医療センター)及び大規模店舗(サティ、松
菱、久居インターガーデン)などへの利用意向が数多く寄せられている。
・地域特性、利用者の移動ニーズや利便性などを考慮しながら、例えば、旧市町村の枠を
越えた運行ルートの設定などを行い、目的地まで移動可能な市全域のネットワークの形
成について検討する必要がある。
イ)運行サービス水準(運行本数、運行の時間帯など)
・現在運行中のコミュニティバス・福祉バスなどのサービスの満足度については、市民ア
ンケート調査によると、津市全体としては運行本数や運行の時間帯などの面で不満足度
が高くなっている。
・コミュニティ交通の整備に当たっては地域特性を考慮しながら、利用対象者や、利用目
的などに合った運行サービスを検討する必要がある。
- 41 -
ウ)運行方式
・コミュニティ交通の運行方式には、定時定路線型のバスや、デマンド型の乗合タクシー
など、様々な方式が存在する。これらの中から、道路条件、利用特性及び需要等を考慮し
た上で、地域特性に合った運行方式を選定する必要がある。
・現在のコミュニティバス・福祉バスなどの維持の方向性について、市民アンケート調査
によると、地域によって現状維持や運行方法の見直しなどの意向が異なっている。
・各地域の運行方式については、現状維持とするのか見直すのか、利用者のニーズや利便
性、その特性等を考慮しながら検討する必要がある。
(廃止代替バスについて)
・三行線、津新町大里線、安濃(立合)線、多気線及び亀山椋本線の5路線は民間バス路
線廃止後、廃止代替バスとして、市がバス事業者に委託料を支出し運行している。
・今後とも市民の移動ニーズを十分把握していくとともに、今後整備するコミュニティ交
通の検討に合わせて見直す必要がある。
図3−4
0%
①津地域
②久居地域
③河芸地域
コミュニティバス・福祉バスなどの維持の仕方
10%
20%
18.0%
28.1%
28.4%
無回答
市合計
19.8%
21.4%
23.5%
6.6% 5.1%
19.4%
17.9%
18.2%
7.3%
29.0%
35.1%
11.4%
10.3%
5.8% 3.0%
4.0% 5.0%
12.2%
20.8%
6.2% 4.1%
29.0%
18.5%
6.5% 4.1%
①現行通りに維持すべきであると思う
②もっと利用しやすい運行方法にするべきであると思う
③必要性の高い路線に限定して、維持すべきであると思う
④維持する必要はないと思う
⑤その他
無回答
- 42 -
5.7% 3.1% 8.3%
18.6%
29.2%
4.7%
0.9%7.6%
21.9%
17.7%
40.5%
12.5%
7.5% 1.2% 10.4%
7.8%
41.7%
10.6%
5.9%1.1% 11.9%
18.0%
34.6%
100%
7.9% 3.1% 9.4%
17.5%
40.3%
25.0%
90%
7.2% 6.0%
30.5%
29.5%
80%
21.0%
32.1%
23.4%
19.8%
70%
20.3%
33.1%
⑥安濃地域
⑩美杉地域
60%
35.3%
28.4%
⑨白山地域
50%
36.3%
⑤美里地域
⑧一志地域
40%
21.1%
④芸濃地域
⑦香良洲地域
30%
12.3%
④運行経費に対する負担の公平性
・コミュニティバス・福祉バスなどの市の支出金額と世帯数を基に、地域別の世帯当り運行
経費投資額をみると、美里地域で約 16,000 円と顕著に高く、それ以外の地域でも0∼約
5,500 円と大きな格差が生じているため、運行経費に対する負担の公平性を検討する必要
がある。
図3−5
地域別世帯当り運行経費投資額
世帯当り運行経費投資額(円)
18,000
世帯数
15,971
16,000
14,000
12,000
10,000
8,000
5,408
6,000
3,739
4,000
2,000
62
184
913
1,534
852
0
津市全体
美杉地域
白山地域
一志地域
香良洲地域
安濃地域
美里地域
芸濃地域
河芸地域
久居地域
津地域
0
3,536
2,452
津地域
久居地域
河芸地域
芸濃地域
美里地域
安濃地域
香良洲地域
一志地域
白山地域
美杉地域
津市全体
(世帯)
65,171
16,455
6,485
2,916
1,356
3,723
1,813
5,288
4,854
2,651
110,712
市の
世帯当り
支出金額 運行経費
投資額
(千円)
(円)
4,050
62
3,031
184
5,918
913
10,904
3,739
21,657
15,971
9,130
2,452
0
0
8,114
1,534
17,163
3,536
14,336
5,408
94,303
852
※世帯数:平成 18 年4月1日現在(住民基本台帳)
市の支出金額:平成 18 年度実績を示す。なお、
廃止代替バスを含めていない。
⑤運賃体系の確立
・コミュニティバス・福祉バスなどの運賃は、無料や有料(100 円、200 円、250 円、対距離
運賃(200∼900 円)
)と路線ごとに異なっているため、地域によって料金格差が生じてい
る。
・コミュニティバス・福祉バスなどの運行経費に対する負担の仕方としては、市民アンケー
ト調査によると、「バス利用者の負担ではなく、市民全員(市からの支出金)で負担すべ
きだ」が 10.3%と低く、
「バス利用者での負担を原則としつつ、不足分は市民全員(市か
らの支出金)で負担するべきだ」が 51.2%と高くなっている。
・現行の運賃を見直し、新たな運賃体系を確立することも検討する必要がある。
・具体的な運賃については、現在、利用者1人当り運行経費と実際の運賃でアンバランスが
生じているため、地域特性及び路線長、利用状況、サービス水準等を考慮しながら検討す
る必要がある。
- 43 -
図3−6 コミュニティバス・福祉バスなどの運行経費に対する負担方法(津市全体)
0%
10%
20%
30%
40%
50%
①バス利用者での負担が原則であるが、不足分
は市民全員(市からの支出金)で負担するべきだ
51.2%
②バス利用者のみで負担すべきだ
12.6%
③バス利用者の負担ではなく、市民全員(市から
の支出金)で負担すべきだ
10.3%
④分からない
10.7%
⑤その他
1.8%
無回答
図3−7
60%
13.5%
基本運賃と利用者1人当り運行経費、支払い可能額との比較
0
500
1000
運賃(円)
1500
2000
100
①ぐるっと・つーバス
②久居地区福祉バス
③河芸町バス「スマイルGO」
④河芸町福祉バス
⑤芸濃町コミュニティバス
⑥美里コミュニティバス
⑦安濃町巡回バス
⑧一志町乗合タクシー
2500
3000
3500
基本運賃
利用者1人当り運行経費
支払い可能額
606
175
無料
295
270
無料
318
148
無料
453
250
100
1,384
169
100
2,962
178
無料
958
167
200
2,273
229
250
881
⑨白山町コミュニティバス
269
550
⑩美杉コミュニティバス
3,188
342
※美杉コミュニティバスは距離に応じて 200∼900 円となっているが、平均の 550 円として想定した。
⑥地元主体の仕組みの確立(市民、交通事業者、行政との役割分担の明確化)
・現在のコミュニティバス・福祉バスなどについては、運行赤字又は運行費用そのものを行
政が負担する構造であり、現状の方式のままでは、市の財政負担が増えるだけと予想され
る。
・今後も公共交通を維持・確保していくためには、交通事業者の自助努力の上で、行政支援
の範囲を明確にすることが必要であり、利用者や地域住民などについても何らかの負担す
ることも必要である。
・すなわち、地域や住民が、自主的に公共交通の利用を促進し、自らの責任において生活交
通を維持・確保するという認識にたち、
「地域が支える仕組み」を確立する必要がある。
- 44 -
(3)その他
・スクールバス及び園児バスは、現在、芸濃地域、美里地域、白山地域及び美杉地域で小・
中学校や幼稚園などの統廃合に伴って運行中となっている。
・これらのバスは、遠距離通学児童等への通学・通園手段の提供や登下校等の安全確保のた
め、今後とも継続する必要がある。
・現行のコミュニティバスのルートや時刻表の見直しに当っては、地域によって、コミュニ
ティバスの空き時間を使用した運行や、コミュニティバスとスクールバスを兼ねて運行し
ている路線もあるため、充分に配慮する必要がある。
・また、今後整備するコミュニティ交通においても、互いに効率的な運用が図れるよう調整
する必要がある。
表3−2 スクールバス及び園児バスの運行概要
地域名
芸濃
事業名
路線数
備考
通学通園対策事業
1路線
・遠距離通学児童の通学支援として実施、対象児童
が少ないため軽自動車で対応中。
美里
通学通園対策事業
1路線
・美里コミュニティバスの運行の空き時間に幼稚園
バスとして運行。
白山
通学通園対策事業
4路線
・白山乳幼児教育センターに通う幼児を対象に運行
しており、バス利用者から運行協力金(1,500 円/
月)を徴収。
・学校の統廃合により遠距離通学となった児童・生
―
徒のうち、白山町コミュニティバスを通学に利用
している児童・生徒に対して、運賃補助を実施。
美杉
通学通園対策事業
8路線
・川上線はコミュニティバスとスクールバスを兼ね
て運行。
・美杉コミュニティバスの丹生俣線と飼坂線の一部
及び逢坂線については、スクールバス運転手が運
行。
保育園通所バス
3−2
1路線
・竹原地区から八知保育園に通う児童を送迎。
地域別の検討課題
地域別に公共交通に係る検討課題を整理する。
- 45 -
津・香良洲地域
人口特性
公共交通の現状と検討課題
・総人口:津地域 165,182 人、香良洲地域 5,174 人(※平成 17 年国勢調査)
・高齢化率:津地域 20.0%、香良洲地域 24.8%(※同上)
鉄道の現状
・津地域は、近鉄名古屋線、JR 紀勢本線及び伊勢鉄道が南北方向に通っている。
・香良洲地域に鉄道はない。
・鉄道利用率は津地域が 4.9%、香良洲地域が 2.7%(市平均 4.7%)
。(※)
(※中南勢都市圏総合交通体系調査(パーソントリップ調査)の代表交通手段別構成比(平日))
民間バス路線
の現状
・民間バス路線は、主に津駅及び三重会館を起点に放射型にネットワークが形成
されている。
コミュニティバスなどの現状
・廃止代替バスとして三行線、津新町大里線を運行している。
運行状況
・ぐるっと・つーバスが大門・丸之内地区など中心部を対象に、津新町駅、津市
役所、商店街、病院などを循環運行している。
名称
ぐるっと・つーバス
路線数
基本
運賃
1路線(循環) 100 円
運行日
運行本数
月∼金曜日(休日、12/30∼1/4 除く)
8本/日
※幼児(6歳未満)無料、回数券(11 枚綴り 1,000 円)
利用状況
■コミュニティバスなどの利用状況(平成 18 年度)
名称
利用者数
年間
ぐるっと・つーバス
主な利用目的
1便当り
16,445 人
8.4 人 買物(53%)、通院(40%)、公共施設
利用(37%)
運行経費
状況
市民意向
■コミュニティバスなどの運行経費等(平成 18 年度)
名称
運行経費
市の支出金額
利用者1人当り運行経費
ぐるっと・つーバス
9,968 千円
4,050 千円
606 円
・津地域は津駅、サティ、三重県総合文化センター、津市役所及び三重大学医学
部附属病院で、香良洲地域はサンバレー、津駅及び松菱で市民ニーズが多い。
・ぐるっと・つーバスの利用目的としては、津地域、香良洲地域ともに買物、遊
び・レジャー目的での移動ニーズが高い。
・ぐるっと・つーバスの満足度(満足+やや満足)は、運賃で 53%と高く、運行
本数(満足度:32%、不満足度:29%)や運行経路又は行き先(満足度:29%、
不満足度:26%)、運行時間帯(満足度:32%、不満足度:24%)では満足度が
不満足度をやや上回っているものの、比較的に不満足度も高くなっている。
・津地域におけるコミュニティバスなどの維持の仕方は、もっと利用しやすい運
行方法にするべきであると思う(36%)が最も多い。
- 46 -
【コミュニティバスなどに係る課題】
ぐるっと・つーバスは、津市内で唯一NPO法人によって運営されている市民参画型のバス路線
である。このバスも当初は、市での運行を求めるという市民団体からの要望であったが、その後の
折衝、協議により、市は運営の主体とはならずに、補助金交付という形で支援する立場をとること
となり、平成16年から現在の形態で運行、今日に至っている。
このバスに関する課題としては、運行本数、運行経路又は行き先及び運行の時間帯について市民
アンケート調査において比較的高い不満度が示されていること、ほかに民間バスとの路線競合、運
賃の違いなどがあげられる。
市民アンケート調査でニーズが高かったサティ、三重県総合文化センター及び三重大学医学部附
属病院へのアクセス状況は次の通り。
(サティへのアクセスについて)
・津駅から約 1.3 ㎞の位置にあり、直接乗入れている民間バスは、3路線ある(サティ∼平木:
10 本/日、サティ∼殿舟団地:11 本/日、サティ∼香良洲公園:13 本/日)
。
(三重県総合文化センターへのアクセスについて)
・津駅から約 1.6km の位置にあり、民間バスは津駅西口から 19.5 本/日アクセスしている。
(三重大学医学部附属病院へのアクセスについて)
・津駅から約 2.0km 弱の位置にあり、民間バスは片田団地∼三交ホーム前∼大学病院が 18.5
本/日直接アクセスしている。
・このほか、国道 23 号線に大学病院前バス停があり、多くの路線が経由している。
- 47 -
図3−8 津・香良洲地域の公共交通現状
※「既存公共交通カバーエリア」
は鉄道駅から1㎞以内、バス停
から 300m以内に、
「コミバス等
カバーエリア」はバス停から
300m以内とする。
- 48 -
図3−9 津地域北部エリア希望路線図(市民アンケート調査)
■津地域北部エリアにおける利用希望施設について
地域名
※津地域北部エリアとは中
南勢都市圏総合交通体系
調査におけるゾーン区分
図の津地域1区、2区を示
す。
利用希望施設名
三重県総合文化センター
三重大学医学部附属病院
マックスバリュ
津地域北部エリア内
中勢北部サイエンスシティ
三重大学
三重病院
津駅
サティ
津地域4区
三重県立美術館
アスト津
津市役所
大門・丸之内地区
津リージョンプラザ
松菱
津地域5区
津なぎさまち
三重会館
津センターパレス
永井病院
津地域7区
サンバレー
久居地域1区
三重中央医療センター
久居地域2区
榊原温泉
鈴鹿ベルシティ
鈴鹿サーキット
鈴鹿市
鈴鹿回生病院
鈴鹿
- 49 -
乗換回数
希望
総数
件数
0回 1回 2回
31
○
16
○
12
○
69
4
○
3
○
3
○
58
○
55
○
120
4
○
3
○
45
○
11
○
10
○
10
○
99
9
○
7
○
4
○
3
○
4
4
○
6
6
○
3
3
○
19
○
5
○
32
3
○
5
○
備考
民間バス2回
民間バス
〃
〃
〃
廃止代替バス
民間バス
民間バス2回
民間バス
〃
〃
〃
〃
〃
民間バス2回
〃
〃
〃
〃
民間バス+鉄道+民間バス
民間バス+鉄道
鉄道、民間バス
〃
〃
民間バス+鉄道
図3−10 津地域西部エリア希望路線図(市民アンケート調査)
■津地域西部エリアにおける利用希望施設について
地域名
津地域西部エリア内
津地域2区
津地域4区
津地域5区
津地域7区
※津地域西部エリアとは中南
勢都市圏総合交通体系調査 久居地域1区
におけるゾーン区分図の津
地域3区を示す。
鈴鹿市
乗換回数
希望
総数
件数
0回 1回 2回
アルテ津新町
3
3 ○
三重県総合文化センター
24
○
30
三重大学医学部附属病院
6
○
津駅
13
○
24
サティ
11
○
津市役所
11
○
津新町駅
9 25 ○
津なぎさまち
5
○
サンバレー
8
8
○
三重中央医療センター
8
○
久居インターガーデン
8 19
○
久居駅
3
○
鈴鹿ベルシティ
3
3
○
利用希望施設名
- 50 -
備考
民間バス
民間バス2回
〃
民間バス
民間バス2回
〃
〃
民間バス2回
〃
鉄道or民間バス
鉄道or民間バス
民間バス2回
鉄道、民間バス
図3−11 津地域中心部エリア希望路線図(市民アンケート調査)
■津地域中心部エリアにおける利用希望施設について
乗換回数
希望
総数
件数
0回 1回 2回
津駅
21
○
津市役所
21
○
サティ
17
○
津地域中心部エリア内
70
松菱
5
○
津リージョンプラザ
3
○
※津地域中心部エリアとは中
大門
3
○
南勢都市圏総合交通体系調
三重県総合文化センター
23
△ ○
31
査におけるゾーン区分図の 津地域2区
三重大学医学部附属病院
8
○
津地域4区、5区を示す。 津地域7区
サンバレー
6
6 ○
鈴鹿市
鈴鹿ベルシティ
9
9
○
地域名
利用希望施設名
- 51 -
備考
民間バス
〃
〃
〃
〃
〃
民間バス2回
民間バス
民間バス
鉄道、民間バス
図3−12 津地域南部エリア希望路線図(市民アンケート調査)
■津地域南部エリアにおける利用希望施設について
地域名
津地域南部エリア内
津地域1区
津地域2区
津地域4区
津地域5区
久居地域1区
※津地域南部エリアとは中南勢 久居地域2区
都市圏総合交通体系調査にお
鈴鹿市
けるゾーン区分図の津地域6
松阪市
∼9区を示す。
利用希望施設名
サンバレー
津生協病院
三重病院
三重県総合文化センター
三重大学医学部附属病院
三重大学
サティ
津駅
津市役所
津リージョンプラザ
松菱
津新町駅
津なぎさまち
津センターパレス
大門地区
久居駅
三重中央医療センター
榊原温泉
鈴鹿ベルシティ
鈴鹿サーキット
伊勢中川駅
- 52 -
乗換回数
希望
総数
件数
0回 1回 2回
15
○
20
5
○
3
3
○
23
○
36
10
○
3
○
31
○
60
29
○
23
○
13
○
14
○
72 ○
12
4
○
3
○
3
○
12
○
18
6
○
3
3
○
6
○
9
3
○
4
4
○
備考
民間バス
民間バス2回
〃
〃
〃
〃
〃
民間バス
〃
〃
〃
〃
民間バス2回
民間バス
〃
〃
民間バス2回
民間バス+鉄道
鉄道、民間バス
〃
〃
図3−13 香良洲地域希望路線図(市民アンケート調査)
■香良洲地域における利用希望施設について
地域名
津地域2区
津地域4区
津地域5区
津地域7区
久居地域1区
松阪市
乗換回数
希望
総数
件数
0回 1回 2回
三重県総合文化センター
7
○
10
三重大学医学部附属病院
3
○
津駅
12
○
15
サティ
3
○
松菱
8
○
14
津なぎさまち
3
○
津市役所
3
○
サンバレー
12
○
15
高茶屋駅
3
○
三重中央医療センター
6
○
11
久居駅
5
○
松阪駅
7
○
アピタ松阪三雲店
4
○
24
伊勢中川駅
4
○
松阪市
9
○
利用希望施設名
- 53 -
備考
民間バス2回
〃
民間バス
〃
〃
民間バス2回
民間バス
〃
〃
民間バス2回
民間バス
民間バス、鉄道
〃
〃
〃
久居地域
公共交通の現状と検討課題
人口特性
・総人口:42,191 人
・高齢化率:21.7%(※平成 17 年国勢調査)
鉄道の現状
・近鉄名古屋線が南北方向に通っている。
・鉄道利用率は 5.0%(市平均 4.7%)。
(※)
(※中南勢都市圏総合交通体系調査(パーソントリップ調査)の代表交通手段別構成比(平日))
民間バス路線
の現状
・民間バス路線は久居駅を起点に波瀬線、久居高茶屋線及び国立病院線が運行さ
れているほか、同駅を経由している榊原(下村)線と榊原(稲葉)線もある。
コミュニティバスなどの現状
・廃止代替バスとして多気線を運行している。
運行状況
・久居地区福祉バスが運行中で、主に三重中央医療センター、久居総合支所、久
居駅など地域内の主要施設を連絡している。
・久居駅から西部へのアクセスは、バスの運行可能な道路が限られているため、
民間バス路線との競合部分が多いが、福祉政策の一環として民間バスを補完す
る役割を担っている。
名称
路線数
久居地区
福祉バス
利用状況
5コース
・榊原コース
・稲葉コース
・野村体育館コース
・桃園コース
・稲葉ふれあい会館コース
利用者数
年間
久居地区福祉バス
状況
市民意向
運行日
運行本数
月∼金曜日
(休日、
12/29∼1/3
除く)
1日2コース
(金曜日は1コース)
各コース1往復
■コミュニティバスなどの利用状況(平成 18 年度)
名称
運行経費
基本
運賃
無料
主な利用目的
1便当り
10,258 人
11.7 人 通院(57%)、公共施設利用(36%)
■コミュニティバスなどの運行経費等(平成 18 年度)
名称
運行経費
市の支出金額
利用者1人当り運行経費
久居地区福祉バス
3,031 千円
3,031 千円
295 円
・久居駅、三重中央医療センター及び久居インターガーデンなど久居地域内での
移動ニーズが高い。
・久居地区福祉バスの利用目的は、公共施設利用及び買物目的で高い。
・久居地区福祉バスのサービスの満足度(満足+やや満足)は、目的地までの乗
車時間、運行本数ともに 43%と高く、総合的なサービスをみると、満足度が
64%、不満足度(不満+やや不満)が 7.1%と、総じて満足している方が多い
が、運行本数においては 29%の不満足度も見られる。
・コミュニティバスなどの維持の仕方は、もっと利用しやすい運行方法にするべ
きであると思う(35%)が最も多い。
- 54 -
【コミュニティバスなどに係る課題】
久居地区福祉バスは、公共交通が不便な地域の高齢者等福祉対象者の交通手段を確保することを
目的に運行中である。また、公共施設などの利用者の送迎にも寄与しているが、次のような課題が
ある。
●三重中央医療センター及び久居インターガーデンとの連絡
・市民ニーズが高かった三重中央医療センターと久居インターガーデンへのアクセスは、民間
バス路線の国立病院線(久居駅∼三重中央医療センター(24.5 本/日)
)が担っているが、
久居西部方面からの乗り入れはなく、検討が必要である。
●民間バス路線との競合
・久居地区福祉バスは、部分的に公共交通の空白地域を解消しているところもあるが、多くの
区間で民間バス路線(榊原線、三重中央医療センター・久居駅間)と競合している。
・運行サービスは曜日ごとに1コース1往復と少ないが、民間バス路線への影響度は小さいと
は言い難く、見直しが必要であると考えられる。
民間バス路線との競合
三重中央医療センター等
と久居西部方面との連絡
- 55 -
- 56 -
※「既存公共交通カバーエリア」は鉄道駅から1㎞以内、バス停から 300m以内に、
「コミバス等カバーエリア」はバス停から 300m以内とする。
図3−14 久居地域の公共交通現状
図3−15 久居地域1区希望路線図(市民アンケート調査)
■久居地域1区における利用希望施設について
地域名
久居地域1区内
久居地域2区
津地域2区
津地域4区
津地域5区
津地域7区
松阪市
乗換回数
希望
総数
件数
0回 1回 2回
久居駅
22
○
三重中央医療センター
16
○
53
久居インターガーデン
11
○
久居総合支所
4
○
湯の瀬
3
3 ○
三重県総合文化センター
23
○
35
三重大学医学部附属病院
12
○
サティ
16
○
25
津駅
9
○
松菱
14
○
津なぎさまち
9
○
津市役所
8
○
44
津リージョンプラザ
7
○
津センターパレス
3
○
丸之内
3
サンバレー
18 18
○
松阪ショッピングセンターマーム
4
○
7
アピタ松阪三雲店
3
○
利用希望施設名
- 57 -
備考
民間バスor福祉バス
民間バス2回
〃
福祉バス
民間バスor福祉バス
民間バス2回
〃
〃
民間バス
〃
民間バス2回
民間バス
〃
〃
〃
民間バス2回
鉄道、民間バス
鉄道、民間バス
図3−16 久居地域2区希望路線図(市民アンケート調査)
■久居地域2区における利用希望施設について
地域名
久居地域1区
津地域2区
津地域4区
津地域5区
利用希望施設名
久居駅
久居インターガーデン
三重中央医療センター
三重県総合文化センター
サティ
津駅
津市役所
- 58 -
乗換回数
希望
総数
備考
件数
0回 1回 2回
16
○
民間バスor福祉バス
24
4
○
民間バス2回
4
○
〃
3
3
○
〃
7
○
〃
10
3
○
民間バス
7
7 ○
〃
河芸地域
公共交通の現状と検討課題
人口特性
・総人口:17,968 人
・高齢化率:20.8%(※平成 17 年国勢調査)
鉄道の現状
・近鉄名古屋線及び伊勢鉄道が南北方向に並行する形で通っている。
・鉄道利用率は 5.1%(市平均 4.7%)
。(※)
(※中南勢都市圏総合交通体系調査(パーソントリップ調査)の代表交通手段別構成比(平日))
・民間バス路線は津太陽の街線が運行されている。
の現状
・廃止代替バスとして三行線を運行している。
コミュニティバスなどの現状
民間バス路線
運行状況
・河芸町バス「スマイル GO」は住宅地、鉄道駅、河芸総合支所及び河芸保健セ
ンター等を連絡し、さらに河芸町福祉バスはほほえみセンターで開催される
「いこいの日」などの参加者の送迎を目的として運行している。
名称
利用状況
路線数
基本
運賃
無料
火・水・金曜日
(休日、12/29
∼1/3除く)
各コース
火:8本/日(右4、左4)
水・金:4本/日(右2、左2)
河芸町
福祉バス
無料
水・金曜日
(休日、12/29
∼1/3除く)
各コース1往復
4コース
・豊津地区送迎
・上野地区送迎
・黒田地区送迎
・千里ヶ丘地区送迎
■コミュニティバスなどの利用状況(平成 18 年度)
利用者数
年間
河芸町バス「スマイル GO」
河芸町福祉バス
状況
運行本数
河芸町バス
2コース
「スマイル GO」 ・北コース(循環)
・南コース(循環)
名称
運行経費
運行日
主な利用目的
1便当り
11,720 人
4,816 人
5.0 人 通院(58%)、買物(50%)
26.5 人
■コミュニティバスなどの運行経費等(平成 18 年度)
名称
運行経費
市の支出金額
利用者1人当り運行経費
河芸町バス「スマイル GO」
3,736 千円
3,736 千円
318 円
河芸町福祉バス
2,182 千円
2,182 千円
453 円
※運行経費については上記に含まれていないものもあります。
市民意向
・三重県総合文化センター、三重大学医学部附属病院及びサティなど公共施設
利用、通院、買物で移動ニーズが高い。
・河芸町バス「スマイル GO」のサービスの満足度(満足+やや満足)は、運賃
で 65%と高く、運行本数(満足度:35%、不満足度:39%)や運行時間帯(満
足度:31%、不満足度:35%)
、バス停の施設(上屋・ベンチなど)
(満足度:
23%、不満足度:35%)と不満足度が満足度をやや上回っているものの、比
較的に満足度も高くなっている。
・コミュニティバスなどの維持の仕方は、もっと利用しやすい運行方法にする
べきであると思う(32%)が最も多い。
- 59 -
【コミュニティバスなどに係る課題】
河芸町バス「スマイル GO」は、ほほえみセンター、病院、スーパー及び鉄道駅へのアクセス
確保を図るため、運行している。
これまでに有償での試験運行などを経て現在の運行形態に至っている。河芸町バス「スマイル
GO」は、地域内の移動を支援する上で必要な路線であるが、次のような課題がある。
●三重県総合文化センター、三重大学医学部附属病院、松菱、サティ及び津駅との連絡強化
・市民ニーズが高い三重県総合文化センター、三重大学医学部附属病院、松菱、サティ及び
津駅へのアクセスを図るには、鉄道、民間バスと接続連携を強化していく必要がある。
・特に、近年、減便が行われ存続が危ぶまれている民間バス路線「津太陽の街線」との乗り
継ぎ強化による維持・活性化を図る必要がある。
●旧行政界を跨ぐ住宅団地の利便性向上
・現行ルートに隣接しながら旧津市内であったため利用ができなかった小川園団地の利便性
向上について検討する必要がある。
●朝一便目への利用集中の緩和
・朝一便目に利用が集中し、二便目に空きが目立つため、緩和を図る必要がある。
旧行政界に位置する住
宅団地の利便性向上
- 60 -
図3−17 河芸地域の公共交通現状
※「既存公共交通カバーエリア」は鉄道駅から1㎞以内、バス停か
ら 300m以内に、「コミバス等カバーエリア」はバス停から 300
m以内とする。
- 61 -
図3−18
河芸地域希望路線図(市民アンケート調査)
■河芸地域における利用希望施設について
乗換回数
希望
総数
件数
0回 1回 2回
千里駅
10
○
河芸地域内 千里クリニック
20 ○
4
オークワ
6
○
三重県総合文化センター
29
○
津地域2区
44
三重大学医学部附属病院
15
○
サティ
25
○
津地域4区
46
津駅
21
○
松菱
18
○
津市役所
12
○
津リージョンプラザ
6
○
津地域5区
52
津なぎさまち
9
○
三重会館
4
○
大門地区
3
○
鈴鹿ベルシティ
19
○
白子駅
14
○
鈴鹿市
49
鈴鹿中央総合病院
9
○
鈴鹿回生病院
7
○
地域名
利用希望施設名
- 62 -
備考
コミバス
〃
〃
コミバス+民間バス2回
コミバス+民間バス
〃
コミバス+民間バス
〃
〃
〃
〃
〃
〃
コミバス+鉄道+民間バス
コミバス+鉄道
コミバス+鉄道+民間バス
コミバス+鉄道+民間バス
芸濃地域
公共交通の現状と検討課題
・総人口:8,492 人
鉄道の現状
・芸濃地域に鉄道はない。
民間バス路線
・民間バス路線は椋本線と安濃(市場)線が運行されている。
の現状
・廃止代替バスとして亀山市と協調して、亀山椋本線を運行している。
コミュニティバスなどの現状
人口特性
運行状況
・高齢化率:27.6%(※平成 17 年国勢調査)
・芸濃町コミュニティバスが運行中で、主に民間バスの利用圏域外を中心に、
芸濃総合支所など地域内の主要施設を連絡している。
名称
路線数
基本
運賃
芸濃町コミュ
ニティバス
4ルート
・河内ルート
・安西ルート(循環)
・雲林院ルート(循環)
・明ルート(循環)
100 円
運行日
運行本数
月∼土曜日(1/ 各コース2循環
1∼1/3除く) (河内コースのみ2
往復)
※利用券(10 枚綴り 1,000 円)
利用状況
■コミュニティバスなどの利用状況(平成 18 年度)
名称
利用者数
年間
芸濃町コミュニティバス
運行経費
状況
市民意向
8,492 人
主な利用目的
1便当り
2.0 人 買物(72%)、通院(61%)
■コミュニティバスなどの運行経費等(平成 18 年度)
名称
運行経費
市の支出金額
利用者1人当り運行経費
芸濃町コミュニティバス
11,758 千円
10,904 千円
1,384 円
・津駅、サティ及び三重大学医学部附属病院など買物、遊び・レジャー、公共
施設の利用目的での移動ニーズが高い。
・芸濃町コミュニティバスのサービスの満足度(満足+やや満足)は、運賃で
78%、運行本数、目的地までの乗車時間ともに 67%と高く、総合的なサービ
スをみても 78%と高い満足度を得ているが、不満足度(不満+やや不満)は
バス停の施設(ベンチ・上屋など)が 28%、民間バスとの乗り継ぎ、鉄道と
の乗り継ぎが 17%と比較的高い。
・コミュニティバスなどの維持の仕方は、現行通りに維持すべきであると思う
(33%)が最も多い。
- 63 -
【コミュニティバスなどに係る課題】
芸濃町コミュニティバスは、交通空白地域の解消、自家用車を使用しない方の利便性の向上及
び高齢者の社会参加促進を図るため運行中である。芸濃町コミュニティバスは、地域内の移動
を支援する上で必要な路線であるが、次のような課題がある。
●芸濃町コミュニティバスと民間バス路線との乗り継ぎ強化
・市民の移動ニーズは、地域内ではマックスバリュ(芸濃店)で高く、地域外では津駅、サ
ティ及び三重大学医学部附属病院などで高い。よって、芸濃町コミュニティバスと民間バ
ス路線との乗り継ぎ強化が必要である。
●旧行政界を跨ぐ安濃地域の利便性向上
●全般的な利用の少なさ(1便当り利用者数 2.0 人/便)
●学童保育への通所利用
※
生活交通路線維持費補助対象である安濃(市場)線については、補助要件の一つである収支
率の悪化に伴い、補助対象から外れることが懸念されている。
※
亀山市との協調により運行を行っている廃止代替バスの亀山椋本線については、現在検討
されている同市の地域生活交通の再編方針により、現行の維持方式を継続することが難しく
なることが予想される。
芸濃町コミュニテ
ィバスと民間バス
との乗継強化
隣接する安濃地
域との連絡強化
- 64 -
- 65 -
※「既存公共交通カバーエリア」は鉄道駅から1㎞以内、バス停から 300m以内に、
「コミバス等カバーエリア」はバス停から 300m以内とする。
図3−19 芸濃地域の公共交通現状
図3−20 芸濃地域希望路線図(市民アンケート調査)
■芸濃地域における利用希望施設について
乗換回数
希望
総数
件数
0回 1回 2回
マックスバリュ(含スーパー等)
13
○
芸濃地域内
16
芸濃総合支所
3
○
三重県総合文化センター
11
○
津地域2区
18
三重大学医学部附属病院
7
△ ○
津駅
32
△ ○
津地域4区
54
サティ
22
○
津市役所
6
○
津新町駅
4
○
松菱
4
○
津地域5区
23
大門地区
3
○
遠山病院
3
○
永井病院
3
○
鈴鹿ベルシティ
11
○
鈴鹿市
16
鈴鹿
5
○
亀山駅
4
○
亀山市
9
亀山
5
○
※△:地域により異なる場合を示す。
地域名
利用希望施設名
- 66 -
備考
コミバス
〃
コミバス+民間バス2回
〃
〃
〃
コミバス+民間バス
〃
〃
〃
〃
〃
コミバス+民間バス+鉄道
〃
コミバス+廃止代替バス
〃
美里地域
公共交通の現状と検討課題
人口特性
・総人口:4,094 人
・高齢化率:29.5%(※平成 17 年国勢調査)
鉄道の現状
・美里地域に鉄道はない。
民間バス路線
・民間バス路線は長野線と辰水線が運行されている。
コミュニティバスなどの現状
の現状
運行状況 ・美里コミュニティバスが運行中で、民間バスの利用圏域と競合する面積が多く、
主に美里総合支所など地域内の主要施設を連絡。
名称
路線数
基本
運賃
運行日
運行本数
美里コミュニテ
ィバス
2コース
・長野・高宮コース
・辰水コース
100 円
月∼金曜日(休
日除く)
長野・高宮コース:6本/日
辰水コース:7本/日
※幼児(6歳未満)
・身障者・介護者無料、回数券(11 枚綴り 1,000 円)
利用状況
■コミュニティバスなどの利用状況(平成 18 年度)
名称
利用者数
年間
美里コミュニティバス
運行経費
状況
市民意向
主な利用目的
1便当り
7,562 人
2.5 人 通院(57%)、買物(40%)
■コミュニティバスなどの運行経費等(平成 18 年度)
名称
運行経費
市の支出金額
利用者1人当り運行経費
美里コミュニティバス
22,400 千円
21,657 千円
2,962 円
・津駅、サティ及び三重大学医学部附属病院など買物、遊び・レジャー、通院で
の移動ニーズが高い。
・美里コミュニティバスのサービスの満足度(満足+やや満足)は、運賃で 63%
と高く、不満足度(不満+やや不満)は運行経路又は行き先が 30%と高い。運
行本数(満足度:33%、不満足度:30%)及び運行時間帯(満足度:33%、不
満足度:33%)については満足度と不満足度が同程度になっている。
・コミュニティバスなどの維持の仕方は、もっと利用しやすい運行方法にするべ
きであると思う(40%)が最も多い。
- 67 -
【コミュニティバスなどに係る課題】
美里コミュニティバスは、市民要望から交通空白地域の解消、自家用車を使用しない方など移
動制約者の足の確保及び社会参加の促進の観点から運行中である。運行開始以降も、民間バス路
線の辰水(長谷)線の廃止に伴う長野線への接続や、美里保健センターまでのアクセスのため、
ルート・時刻表の見直しを行っている。また、コミュニティバスの空き時間に、幼稚園バスとし
ても運行している。
美里コミュニティバスは、地域内の移動を支援する上で必要な路線であるが、次のような課題
がある。
●津駅、サティ、三重大学医学部附属病院方面との連絡強化
・市民ニーズが高かった津駅、サティ、三重大学医学部附属病院へは、美里コミュニティバ
スから民間バス路線へ乗り継ぐことによりアクセスすることが可能であるが、民間バス路
線との乗り継ぎの利便性向上などの強化が必要である。
●三重中央医療センター、久居インターガーデン及び榊原温泉病院方面へのアクセスの検討
・市民ニーズが高かった三重中央医療センター、久居インターガーデン及び榊原温泉病院方
面へのアクセスの検討が必要である。
●利用が少ない区間や道路幅員が狭く運行上支障のある区間の見直し
※
生活交通路線維持費補助対象であった辰水線が利用者数の減少により、今後の存続が難し
い状況となっている。
利用の少なさ
によるルート
見直し
利用の少なさ
によるルート
見直し
美里コミュニティバ
スと民間バス路線と
の乗継強化
三重中央医療センター、
久居インターガーデン及
び榊原温泉病院方面への
アクセスの検討
- 68 -
- 69 -
※「既存公共交通カバーエリア」は鉄道駅から1㎞以内、バス停から 300m以内に、
「コミバス等カバーエリア」はバス停から 300m以内とする。
図3−21 美里地域の公共交通現状
図3−22 美里地域希望路線図(市民アンケート調査)
■美里地域における利用希望施設について
地域名
美里地域内
津地域2区
津地域3区
津地域4区
津地域5区
津地域7区
久居地域1区
久居地域2区
鈴鹿市
利用希望施設名
図書館
三重県総合文化センター
三重大学医学部附属病院
アルテ津新町
津駅
サティ
津新町駅
松菱
遠山病院
津市役所
津なぎさまち
サンバレー
久居インターガーデン
三重中央医療センター
久居方面
久居駅
榊原温泉病院
鈴鹿ベルシティ
- 70 -
乗換回数
希望
総数
件数
0回 1回 2回
4
4 ○
7
○
11
4
○
3
3
○
13
○
21
8
○
11
○
6
○
31
5
○
5
○
4
○
4
4
○
22
○
8
○
39
5
○
4
○
4
4
○
3
3
○
備考
コミバス
コミバス+民間バス2回
〃
コミバス+民間バス
〃
〃
〃
〃
〃
〃
コミバス+民間バス2回
〃
〃
〃
〃
〃
〃
コミバス+民間バス+鉄道
安濃地域
公共交通の現状と検討課題
・総人口:11,152 人
鉄道の現状
・安濃地域に鉄道はない。
民間バス路線
・民間バス路線は辰水線と安濃(市場)線が運行されている。
の現状
・廃止代替バスとして安濃(立合)線を運行している。
コミュニティバスなどの現状
人口特性
運行状況
・高齢化率:21.7%(※平成 17 年国勢調査)
・安濃町福祉バスが運行中で、主に民間バスの利用圏域外を中心に、安濃総合支
所など地域内の主要施設を連絡している。他に団体を対象とした運行もある。
名称
安濃町福祉
バス
(安濃町巡回
バス含む)
利用状況
路線数
基本
運賃
4コース
・安濃地区方面
・明合地区方面
・草生地区方面
・村主地区方面
無料
利用者数
年間
安濃町福祉バス
状況
市民意向
月・火・水・金
曜日
運行本数
1日1コース
各コース5本/日
■コミュニティバスなどの利用状況(平成 18 年度)
名称
運行経費
運行日
主な利用目的
1便当り
9,530 人
29.4 人 買物(72%)、通院(61%)
■コミュニティバスなどの運行経費等(平成 18 年度)
名称
運行経費
市の支出金額
利用者1人当り運行経費
安濃町福祉バス
9,130 千円
9,130 千円
958 円
・津駅、サティ、三重大学医学部附属病院及び三重県総合文化センターなど買物、
通院での移動ニーズが高い。
・安濃町福祉バス(巡回バス)のサービスの満足度(満足+やや満足)は、総合
的なサービスとしては 47%と高いが、運行本数では、不満足度(不満+やや不
満)は、37%と高い。
・コミュニティバスなどの維持の仕方は、もっと利用しやすい運行方法にするべ
きであると思う(35%)が最も多い。
- 71 -
【コミュニティバスなどに係る課題】
安濃町福祉バス(巡回バス)は、公共施設等への利用者の送迎と、交通不便地域での高齢者等の
交通手段の確保の観点から運行中で、地域内の移動を支援する上で必要な路線であるが、次のよう
な課題がある。
●安濃町福祉バス(巡回バス)と民間バス路線との乗り継ぎ強化
・市民ニーズが高かった津駅、サティ及び三重大学医学部附属病院へは、民間バス路線に乗り
換えることによりアクセスすることが可能であるが、安濃町福祉バス(巡回バス)と民間バ
ス路線との乗り継ぎは、方面や便によって一部接続しているものの、接続ダイヤを重視した
形となっていないため、改善が必要である。
●利用が少ない区間や道路幅員が狭く運行上支障のある区間の見直し
※
生活交通路線維持費補助対象であった辰水線が利用者数の減少により、今後の存続が難しい
状況となっている。
※
生活交通路線維持費補助対象である安濃(市場)線については、補助要件の一つである収支率
の悪化に伴い、補助対象から外れることが懸念されている。
利用の少なさによ
るルート見直し
安濃町巡回バス
と民間バスとの
乗り継ぎ強化
利用の少なさ
利用の少なさ
によるルート
によるルート
見直し
見直し
- 72 -
- 73 -
図3−23 安濃地域の公共交通現状
※「既存公共交通カバーエリア」は鉄道駅から1㎞以内、バス停から 300m以内に、
「コミバス等カバーエリア」はバス停から 300m以内とする。
図3−24 安濃地域希望路線図(市民アンケート調査)
■安濃地域における利用希望施設について
地域名
利用希望施設名
安濃地域内
スーパーマーケット
三重県総合文化センター
津地域2区
三重大学医学部附属病院
津駅
津地域4区
サティ
津リージョンプラザ
津市役所
津なぎさまち
遠山病院
津地域5区
津新町駅
津新町
大門
津センターパレス
松菱
津地域7区
サンバレー
久居地域1区 久居
鈴鹿ベルシティ
鈴鹿市
鈴鹿サーキット
※△:地域により異なる場合を示す。
- 74 -
乗換回数
希望
総数
件数
0回 1回 2回
14 14
15
23
8
75
111
36
9
6
8
6
5 50
3
5
4
4
6
6
3
3
5
8
3
○
△
○
○
○
○
○
○
○
○
備考
福祉バス
○ 福祉バス+民間バス2回
○
〃
○ 福祉バス+民間バス
○ 福祉バス+民間バス2回
福祉バス+民間バス
〃
○ 福祉バス+民間バス2回
福祉バス+民間バス
〃
〃
〃
〃
〃
○ 福祉バス+民間バス2回
○ 福祉バス+民間バス+鉄道
○
〃
○
〃
一志地域
公共交通の現状と検討課題
人口特性
・総人口:14,853 人
・高齢化率:22.7%(※平成 17 年国勢調査)
鉄道の現状
・近鉄大阪線及び JR 名松線が東西方向に並行する形で通っている。
・鉄道利用率は 6.0%(市平均 4.7%)。
(※)
(※中南勢都市圏総合交通体系調査(パーソントリップ調査)の代表交通手段別構成比(平日))
・民間バス路線は波瀬線が運行されている。
の現状
・廃止代替バスとして多気線を運行している。
コミュニティバスなどの現状
民間バス路線
運行状況
・一志町乗合タクシーがデマンド方式により運行中で、大井・高岡地区や川合地
区などを対象に、三重中央医療センター、伊勢中川駅及び地域内の主要施設を
連絡している。
名称
路線数
基本
運賃
運行日
運行本数
一志町乗合タクシー
−
200 円
月∼金曜日(休日、12/29∼1/5除く)
−
※小学生未満無料
利用状況
■コミュニティバスなどの利用状況(平成 18 年度)
名称
利用者数
年間
一志町乗合タクシー
運行経費
状況
市民意向
3,908 人
主な利用目的
1便当り
―
通院(100%)、買物(50%)
■コミュニティバスなどの運行経費等(平成 18 年度)
名称
運行経費
市の支出金額
利用者1人当り運行経費
一志町乗合タクシー
8,884 千円
8,114 千円
2,273 円
・久居インターガーデン、三重中央医療センター及び久居駅など久居地域1区を
はじめ、サンバレー、三重県総合文化センターへの市民ニーズが高い。
・利用目的では、買物、公共施設の利用、遊び・レジャーでのニーズが高い。
・一志町乗合タクシーのサービスの満足度(満足+やや満足)は、運賃で 88%と
高い。不満足度(不満+やや不満)は運行経路又は行き先が 50%と高く、運行
本数については満足度と不満足度がともに 38%となっている。
・コミュニティバスなどの維持の仕方は、もっと利用しやすい運行方法にするべ
きであると思う(42%)が最も多い。
- 75 -
【コミュニティバスなどに係る課題】
一志町乗合タクシーは、公共交通空白地域の解消、自家用車を利用しない人の利便性向上及び
移動制約者の社会参加の観点から運行中で、地域内及び地域外への移動を支援する上で必要な路
線であるが、次のような課題がある。
●久居インターガーデン、三重中央医療センター及び久居駅との連絡
・大井・高岡地区や川合地区などは、乗合タクシーで三重中央医療センターへ直接行くこと
は可能であるが、地域外への運行本数は 1 日1往復であるため、増便の要望がある。また、
利用対象となっていない地域からの運行拡大の要望もある。
・既存の鉄道や民間バス路線を活用した上で、久居インターガーデン、三重中央医療センタ
ー及び久居駅などへのアクセス強化を図りつつ、運行サービス、運行方式などの検討が必
要である。また、JR 名松線は津駅・久居駅方面へアクセスする場合、一志駅での乗換が必
要である。
●利用できない地区及び地域との不均衡
・一志町乗合タクシーは、民間バス路線が運行していない川合地区、大井・高岡地区といっ
た特定の地区に限られているが、三重中央医療センターへのアクセスについては、民間バ
ス路線や近鉄大阪線と競合している。
・デマンド型乗合タクシーによる運行は一志地域の限られた地区のみで、他の地域で運行中
のコミュニティ交通と比較して、不均衡があるばかりでなく、一志地域内においても不公
平感がある。
久居インターガーデン、
民間バス路線(波
三重中央医療センター及
び久居駅との連絡
瀬線)と三重中央
医療センター方面
への競合
- 76 -
- 77 -
※一志町乗合タクシーの運行ルートは定路線型ではないため、表示していない。
※「既存公共交通カバーエリア」は鉄道駅から1㎞以内、バス停から 300m以内に、
「コミバス等カバーエリア」はバス停から 300m以内とする。
図3−25 一志地域の公共交通現状
図3−26 一志地域希望路線図(市民アンケート調査)
■一志地域における利用希望施設について
乗換回数
希望
総数
件数
0回 1回 2回
スーパーマーケット
5
○
川合高岡駅
5
○
一志地域内
17
とことめの里
4
○
図書館
3
○
三重県総合文化センター
13
○
津地域2区
17
三重大学医学部附属病院
4
○
サティ
8
○
津地域4区
15
津駅
7
○
松菱
9
○
津なぎさまち
6
○
津地域5区
30 ○
大門
6
津市役所
6
○
津リージョンプラザ
3
○
津地域7区
サンバレー
19
19
○
三重中央医療センター
16
○
久居地域1区 久居インターガーデン
48 ○
23
久居駅
9
○
伊勢中川駅
44
○
松阪ショッピングセンターマーム
4
○
松阪市
55
松阪駅
3
○
松阪
4
○
鈴鹿市
鈴鹿ベルシティ
5
5
○
地域名
利用希望施設名
- 78 -
備考
乗合タクシー
〃
〃
〃
鉄道+民間バス
〃
〃
鉄道or民間バス
〃
〃
〃
〃
〃
民間バス+民間バス
乗合タクシー
〃
鉄道or民間バス
乗合タクシー
鉄道+民間バス
〃
〃
〃
白山地域
公共交通の現状と検討課題
人口特性
・総人口:13,040 人
・高齢化率:29.1%(※平成 17 年国勢調査)
鉄道の現状
・近鉄大阪線及び JR 名松線が東西方向に並行する形で通っている。
・鉄道利用率は 4.5%(市平均 4.7%)。
(※)
(※中南勢都市圏総合交通体系調査(パーソントリップ調査)の代表交通手段別構成比(平日))
・民間バス路線は榊原(下村)線が運行されている。
の現状
・廃止代替バスとして多気線を運行している。
コミュニティバスなどの現状
民間バス路線
運行状況 ・白山町コミュニティバスが運行中で、近鉄大阪線榊原温泉口駅と JR 名松線間の
公共交通不便地域や白山総合支所、白山総合文化センター、一志病院及び白山
高校など主要施設を連絡している。
・児童などが通学のために利用している地域がある。
名称
路線数
基本
運賃
運行日
運行本数
白山町コミュニ
ティバス
3路線
・町内循環
・城立・福田山線
・三ヶ野方面循環
250 円
毎日(城立・福
田山線のみ日曜
日、休日運休)
・町内循環:12 本/日
・城立・福田山線:3往復日
・三ヶ野方面循環:3本/日
※小児 130 円、幼児(6歳未満)・身障者・介護者無料
回数券(11 枚綴り 2,500 円)、学生回数券(11 枚綴り 1,300 円綴り)
利用状況
■コミュニティバスなどの利用状況(平成 18 年度)
名称
利用者数
年間
白山町コミュニティバス
運行経費
状況
市民意向
主な利用目的
1便当り
31,758 人
2.5 人 通院(63%)、買物(37%)
■コミュニティバスなどの運行経費等(平成 18 年度)
名称
運行経費
市の支出金額
利用者1人当り運行経費
白山町コミュニティバス
27,985 千円
17,163 千円
881 円
・三重中央医療センター、久居インターガーデンなど久居地域1区への市民ニー
ズが高い。
・地域内では病院や榊原温泉口駅で市民ニーズが高く、買物、公共施設の利用、
通院での移動ニーズが高い。
・白山町コミュニティバスのサービスの満足度(満足+やや満足)は、目的地ま
での乗車時間で 34%と高い。不満足度(不満+やや不満)は運行本数が 51%、
運行の時間帯、鉄道との乗り継ぎともに 46%と高い。
・コミュニティバスなどの維持の仕方は、もっと利用しやすい運行方法にするべ
きであると思う(41%)が最も多い。
- 79 -
【コミュニティバスなどに係る課題】
白山町コミュニティバスは、民間バス路線の廃止(久居駅前∼上福田山、榊原温泉口駅∼家城
駅)に伴って、交通手段の確保や公共の福祉の観点から運行を開始した。最近では、白山総合文
化センターの建設に伴い、ルート等の見直しを行った。
白山町コミュニティバスは、地域内の移動を支援する上で必要な路線であるが、次のような課
題がある。
●白山町コミュニティバスと鉄道との乗り継ぎ強化
・市民ニーズが高かった三重中央医療センターと久居インターガーデンへのアクセスは鉄道
で久居駅まで移動した後、民間バス路線への乗り換えにより可能である。
・市民ニーズでは、鉄道との乗り継ぎに対する不満足度が 46%と高いことから、鉄道との乗
り継ぎに改善が必要である。また、JR 名松線は津駅・久居駅方面へアクセスする場合、
一志駅での乗換が必要である。
●町内循環線と城立・福田山線との重複によるルート見直し
・町内循環線と城立・福田山線でのネットワークは垣内御城線、久居美杉線及び亀山白山線
の大部分で重複し、効率的な運行となっていないため、運行ルートの見直しが必要である。
●隣接する美杉コミュニティバスとの連絡強化
●市民要望があるマックスバリュ(白山店)へのアクセス改善
白山町コミュニティ
バスと鉄道との乗り
継ぎ改善
町内循環線と城立・
福田山線との重複
マックスバリュ
(白山店)への
アクセス改善
隣接する美杉コミュニ
ティバスとの連絡強化
- 80 -
- 81 -
※「既存公共交通カバーエリア」は鉄道駅から1㎞以内、バス停から 300m以内に、
「コミバス等カバーエリア」はバス停から 300m以内とする。
図3−27 白山地域の公共交通現状
図3−28 白山地域希望路線図(市民アンケート調査)
■白山地域における利用希望施設について
乗換回数
希望
総数
件数
0回 1回 2回
スーパーマーケット
12
△ △
白山総合文化センター
6
△ △
白山地域内 榊原温泉口駅
29 ○
5
はくさんクリニック
3
△ △
一志病院
3
△ △
三重県総合文化センター
10
○
津地域2区
14
三重大学医学部附属病院
4
○
津駅
7
○
津地域4区
14
サティ
7
○
津市役所
7
○
津地域5区
13
松菱
6
○
津地域7区 サンバレー
6
6
○
久居インターガーデン
19
○
三重中央医療センター
18
○
久居地域1区
49
久居駅
6
○
久居地域
6
○
久居地域2区 榊原温泉病院
3
3
○
伊勢中川駅
3
○
松阪市
6
松阪
3
○
※△:地域により異なる場合を示す。
地域名
利用希望施設名
- 82 -
備考
コミバス
〃
〃
〃
〃
コミバス+鉄道+民間バス
〃
コミバス+鉄道
コミバス+鉄道+民間バス
〃
〃
〃
〃
〃
コミバス+鉄道
コミバス+鉄道+民間バス
コミバス+民間バス
コミバス+鉄道
〃
美杉地域
公共交通の現状と検討課題
・総人口:6,392 人
鉄道の現状
・JR 名松線が東西方向に通っている。
民間バス路線
・民間バス路線は名張奥津線が運行されている。
の現状
・廃止代替バスとして多気線を運行している。
コミュニティバスなどの現状
人口特性
運行状況
・高齢化率:44.2%(※平成 17 年国勢調査)
・美杉コミュニティバスが運行中で、鉄道や民間バスが運行していない地域で、
美杉総合支所、JR 名松線の各駅や、白山地域の一志病院を連絡している。
・川上線はスクールバスと兼ねて運行している。
名称
美杉コミュ
ニティバス
路線数
基本
運賃
運行日
運行本数
4路線
・丹生俣線
・川上線
・飼坂線
・逢坂線
200∼900 円
(距離に応じて)
毎日(路線により
土・日曜日、休日及
び 12/29∼1/3除
く)
・丹生俣線:約6往復/日
・川上線:約5往復/日
・飼坂線:2往復/日
・逢坂線:1往復/日
※小児(6∼16 歳)半額、幼児(6歳未満)無料(同伴2人まで)、身障者と介護者無料、回数券
(10 枚の金額で 11 枚綴り)、定期券有
利用状況
■コミュニティバスなどの利用状況(平成 18 年度)
名称
利用者数
年間
美杉コミュニティバス
運行経費
状況
1便当り
7,915 人
1.1 人 通院(78%)、買物(32%)
■コミュニティバスなどの運行経費等(平成 18 年度)
名称
美杉コミュニティバス
市民意向
主な利用目的
運行経費
市の支出金額
利用者1人当り運行経費
25,236 千円
14,336 千円
3,188 円
・一志病院、久居インターガーデンなど白山地域と久居地域1区への市民ニー
ズが高い。
・買物、遊び・レジャー、公共施設の利用での移動ニーズが高い。
・美杉コミュニティバスのサービスの満足度(満足+やや満足)は、運行本数、
運行の時間帯ともに 43%と高い。運賃(満足度:32%、不満足度:30%)及び鉄
道との乗り継ぎ(満足度:24%、不満足度:30%)については満足度と不満足
度が同程度になっている。
・コミュニティバスなどの維持の仕方は現行通りに維持すべきであると思う
(30%)、もっと利用しやすい運行方法にするべきであると思う(29%)が同
程度である。
- 83 -
【コミュニティバスなどに係る課題】
美杉コミュニティバスは、昭和 59 年 4 月から運行休止となっていた民間バス路線(川上∼竹原
間)の廃止に合わせて、平成 4 年 4 月から住民の移動手段の確保のため、村営バスとして運行を
開始した。その後、丹生俣線、飼坂線、逢坂線と路線を増やしてきている。
美杉地域は高齢化率が 44.2%と他地域と比較して最も高く、地域の多くは山間部で集落が分散
しているため、地域の生活交通の確保が重要な課題である。
美杉コミュニティバスは、地域内の移動を支援する上で必要な路線であるが、次のような課題が
ある。
●三重中央医療センターなど久居地域との連絡強化
・一志病院の規模の縮小に伴い、三重中央医療センターなどの遠方医療機関へのアクセスにつ
いて要望が高まっている。
・三重中央医療センターなど久居地域へアクセスする場合、廃止代替バスの多気線を利用でき
るが、久居駅で乗換が必要である。また、JR 名松線を利用する場合、一志駅での乗換が必
要である。
・美杉コミュニティバスは白山地域の一志病院まで乗り入れているが、白山町コミュニティバ
スとは接続していないので、久居方面への乗換拠点である榊原温泉口への交通手段がない。
●地域内の横断的な移動に対する利便性向上
・丹生俣線、川上線といった現状路線は直線的であるため、地域を東西に縦断するようにネッ
トワークされていないため、例えば、丹生俣線沿線の住民が総合支所へ移動する場合、竹原
バス停での乗換えが発生し、移動距離も長大となるなど利用者から運行本数の増便や使いづ
らいなどの要望が出ており、地域内の横断的な移動に対する利便性向上に資するネットワー
クの見直しが必要である。
●観光客にも利用しやすいダイヤなどの見直し
・美杉地域は豊かな自然や史跡などの観光資源を有しているが、美杉コミュニティバスのダイ
ヤは複雑でわかりにくく、観光客などの訪問者が利用しにくいため、ダイヤ等の見直しが必
要である。
- 84 -
三重中央医療線セン
ターなど久居地域と
の連絡強化
地域内の横断的
な移動に対する
利便性向上
- 85 -
図3−29
美杉地域の公共交通現状
※「既存公共交通カバーエリア」は鉄道駅から1㎞以内、バス停から 300m以内に、
「コミ
バス等カバーエリア」はバス停から 300m以内とする。
- 86 -
図3−30 美杉地域希望路線図(市民アンケート調査)
■美杉地域における利用希望施設について
地域名
利用希望施設名
津地域2区
津地域5区
三重県総合文化センター
津市役所
三重中央医療センター
久居地域1区
久居地域
一志病院
白山地域
白山町
スーパーマーケット(市内)
一志地域
一志地域
名張市民病院
名張市
名張市
松阪市
松阪市
- 87 -
乗換回数
希望
総数
件数
0回 1回 2回
8
8
○
15 15
○
8
○
19
11
○
3
△ △
11 21 △ △
7
○
3
3
△ △
3
○
13
10
○
5
5
○
備考
コミバス+鉄道+民間バス
コミバス+鉄道
コミバス+鉄道+民間バス
〃
コミバス
コミバス+廃止代替バス
コミバス
コミバス+廃止代替バス
コミバス+民間バス
〃
コミバス+鉄道
4
公共交通システムの基本方針
(1)公共交通システムの基本方針
公共交通システムの基本理念及び基本方針は、前章での検討課題や、上位計画でのまちづ
くりイメージ等を踏まえ、以下のように設定する。
【公共交通システムの基本理念】
『一体感あるまちづくりを支え、誰もが移動しやすい公共交通体系の実現』
【コミュニティ交通に係る検討課題】
【民間バス路線に係る検討課題】
①高齢者や若年層など移動制約者に配慮した移動手段
①路線バスサービスの維持・活
の提供
性化及びコミュニティ交通
②コミュニティバス・福祉バスなどの地域格差の是正
との連携強化
象バス路線の維持・活性化及
びコミュニティ交通との連
携強化
③運行サービス・運行方式などの改善・見直し
実 現 化
②生活交通路線維持費補助対
ア)ネットワーク
イ)運行サービス水準(運行本数、運行の時間帯など)
ウ) 運行方式
④運行経費に対する負担の公平性
⑤運賃体系の確立
⑥地元主体の仕組みの確立(市民、交通事業者、行政と
の役割分担の明確化)
【公共交通システムの基本方針】
①地域をつなぐ公共交通ネットワークの構築
・本市は、10 市町村の合併によって誕生した経緯から、県都としての都市機能の集積や、豊
かな自然など広域な市域に、多様な地域特性を有している。
・これら地域をつなぐ手段として、鉄道や民間バスと、旧市町村から引き継いだコミュニテ
ィバスなどの見直しによって、地域間の連携強化を図り、利便性の高い体系的なネットワ
ークの構築を目指す。
- 88 -
②利便性の高い新たなコミュニティ交通の実現
・旧市町村から引き継いだコミュニティバスなどは、運行サービスなどが地域によって様々
となっていることから、路線の再編や拡充を図るとともに、運賃体系の見直しを行い、公
平で利便性の高いコミュニティ交通の実現を目指す。
・さらには、コミュニティ交通の機能を最大限に発揮する上でも、鉄道や民間バスの維持・
活性化を目指す。
③公共交通サービスをサポートし、利用促進に資する交通体系の実現
・少子高齢社会の到来や環境問題の深刻化など大きな変革に直面している中で、地域性の実
態も考慮しつつ過度に自動車交通に依存することがないように、交通行動の選択ができる
まちづくりが求められている。
・このため、サイクル&バスライドなど他交通手段との連携強化を図るとともに、意識啓発・
PRなどソフト施策を継続的に実施することにより、既存のストック(公共交通システム)
を最大限に活用するよう利用促進に資する交通体系の実現を目指す。
※サイクル&バスライド:バス停周辺などに自転車駐車場を設置して、そこからバスに乗り
換えるシステム。
④持続可能な交通サービスが提供できる交通体系の実現
・安心で安全な市民生活を送るためには、公共交通によるサービスが安定的かつ持続的に提
供され続けることが重要である。
・このため、運行見直し後も利用者等のニーズを反映しながら、定期的に廃止も含めた各路
線の見直し(運行ルートやサービス等)
・検討を行い、効率性の高い運行を目指す。
⑤市民、交通事業者、行政との協働による仕組みづくり
・近年の全国的な「バス離れ」の傾向と同様に、津市においてもバス交通の利用は年々減少
傾向にあり、大幅なバスサービスの向上(ネットワークの拡大、運行本数の増便など)は
事業採算性などの観点からも困難な状況である。
・持続可能な公共交通サービスを提供するため、地域公共交通の連携等に係る協議会を設置
し、関係者による協議と市民との協働により検討を進める。
- 89 -
(2)公共交通システムのネットワーク形成方針
①幹線・支線システムによるネットワーク形成を目指す
・本市は、三重県の市町で最も広大な面積を有しており、地域によっては 1 路線で都市核ま
たは副都市核へアクセスすると路線が長大となるため、事業の効率性、運行サービス及び
採算性などの観点から、公共施設、総合支所、鉄道駅などを「乗継拠点」として位置付け、
ネットワークの骨格を形成する。
・地域によって特性が異なる中で、地域と地域との連携強化による一体感の醸成と、市民生
活の向上を図っていくため、鉄道、幹線システム、支線システムの3段階に機能分類する
ことによって、階層的なネットワークの形成を目指す。
・一体感のあるまちづくりを支える公共交通ネットワークを形成するため、以下に掲げる方
向性を目指すように再編する。
【ネットワーク形成の目指すべき方向性】
●鉄道、幹線システム、支線システムとの連携による一体的なネットワーク形成を
目指す。
●可能な限り乗換え抵抗(乗換回数、運賃、運行ダイヤなど)の軽減を図りつつ、
都市核、副都市核へのアクセスを可能とするネットワークを目指す。
・各公共交通システムの性格は以下に示す通りである。
■公共交通システムの機能分類及び性格
機能分類
鉄道
性格
・市内外、市内々を連絡するメインの公共交通軸。
近鉄大阪線、近鉄名古屋線、
JR紀勢本線、JR名松線、
伊勢鉄道
バス
幹線
交通
システム
等
・幹線システムとは、市内の骨格路線として『乗継 民間バス路線
拠点(※)
』と主要鉄道駅である津駅、津新町駅又 (三重交通)
は久居駅まで連絡し、市の一体性強化に資する重
要な機能を担う路線。
・鉄道を補完するサービスを担う路線(安濃地域等)
。
支線
システム
乗継拠点(※)
・地域内の移動サービスを担う路線と、幹線システ コミュニティ交通(コミュニ
ムまで連絡する路線。
ティバス、乗合タクシー)
・乗継拠点とは、幹線バスと支線バス等を連絡する 公共施設、総合支所、
バス停で、待合空間としての機能の他に、地域の 鉄道駅など
情報発信など魅力的で賑わいのある空間として機
能強化を図るべき拠点。
- 90 -
②段階的に公共交通システムの形成を目指す
・バス路線等を新設・変更する場合、沿線住民や利用者、民間バス事業者、道路管理者、警
察などとの協議・調整や、財政負担等の面で多くの時間と費用を要する。一方で、津市に
おいては、合併前から各地域で運行されていたコミュニティバスなどの運行ルートや運賃
等の運行サービス水準を統一した考え方に見直し、公平性を高めることが喫緊の課題であ
り、これに緊急に対応する必要がある。さらに、運行ルート等の見直しを踏まえ、市内全
域について、幹線システム・支線システム機能に区分された分かり易く利用しやすい公共
交通体系への再編成が求められている。
・このため、整備時期を短期、中期、長期の3段階に分割した上で、段階的に公共交通ネッ
トワークを形成し、公共交通システムの基本理念「一体感あるまちづくりを支え、誰もが
移動しやすい公共交通体系の実現」を目指す。
短期(平成 20 年度∼
平成 22 年度)
中期(平成 23 年度∼
平成 24 年度)
長期(平成 25 年度以降)
●幹線・支線システム
●幹線・支線システ
【公共交通システ
(法定協議会の設置)
との一体的、機能的
ムとの一体的、機
ムの基本理念】
●住民との合意形成、
な運行体系の検討。
能的な運行体系の
『 一体感あるまち
●運営体制の確立
関係機関との協議
・調整。
●コミュニティバス等
の統一的な考え方に
よる再編、実証運行。
●地域住民等の参画、
協働による安定し
再構築。
●地域住民等の参
づくりを支え、
誰もが移動しや
た持続可能な運行
画、協働による安
すい公共交通体
体制の検討。
定した持続可能な
系の実現』
●PDCAサイクル
による評価、改善。
運行体制の構築。
●PDCAサイクル
による評価、改善。
- 91 -
図4−1 公共交通システムの骨格形成イメージ図
- 92 -
5
コミュニティ交通の運行計画(案)
5−1
コミュニティ交通の基本的な考え方
公共交通システムの基本方針において、現在運行しているコミュニティバスなどの運行サービ
スや運賃などの見直しを短期の取組みとして位置付けたことを踏まえ、ここではコミュニティ交
通の運行計画を作成するに当っての基本的な考え方を整理する。
(1)ネットワークの考え方
●コミュニティ交通は、地域をきめ細かく回り、地域の中心地へのアクセス支援と幹線シス
テムとの接続強化を図るシステムで、現行ルートを基本にコミュニティ交通のルート見直
し(延伸など)などにより一体的なネットワークの形成を目指す。
●民間バス路線、生活交通路線維持費補助対象バス路線については、国や県、交通事業者を
交えた協議を十分に行いながら、維持・活性化に努めていくとともに、廃止代替バスにつ
いては、コミュニティ交通の運行ルートの見直しによる路線競合に伴う二重投資などを回
避し、効率的なネットワークの形成を目指す。
図5−1
公共交通システムの機能分担イメージ
スーパー
病院
住宅地
支線システム
(コミュニティ交通)
乗継拠点(公共施設、
総合支所、鉄道駅など)
都市核・副都市核
(津駅周辺・久居駅周辺)
・鉄道
・幹線システム(民間バス路線)
幹線・支線システムの明確化(機能分担のある交通体系に)
- 93 -
(2)運行サービス水準等の考え方
●コミュニティ交通は、対象者を限定せず、市民の利用意向で求められている買物、遊び・
レジャー、公共施設の利用及び通院など日常的な移動に対応するためのものである。よっ
て、地域特性を考慮しつつ、誰もが利用できる一定水準以上の運行サービス等、具体的に
は、次の5つの基準を踏まえたサービス、運賃を設定するものとする。
図5−2
バス交通の利用意向(市民アンケート調査)
0%
5%
10%
15%
20%
25%
30%
①買物
27.7%
13.5%
②通院
③公共施設の利用
④通勤
20.6%
2.5%
⑤通学
⑥遊び・レジャー
⑦習い事・塾
0.9%
23.7%
4.5%
⑧その他
6.6%
①運行ルート:現行ルートを基本として民間バス路線への接続を図る
●運行ルートについては、現行ルートを基本としつつ、利用者の利便性や運行サービス水準及
び道路状況(通行可能か)などを考慮し決定する。
●旧市町村の枠を超えた運行圏域など、より効率的な運行を検討するとともに、民間バス路線
への接続にも配慮する。
●民間バス路線の維持・活性化及び効率性の観点から、民間バス路線との競合は極力避けるよ
う配慮する。
図5−3 運行ルートイメージ
【
現 行
】
【
コミュニティバス等
見直し後
】
コミュニティ交通(運賃:有料化)
至 鉄道駅等
民間バス路線
旧市町村区域
民間バス路線
総合支所等
乗継拠点
至 鉄道駅等
旧市町村区域
延伸
民間バス路線
乗継拠点
至 鉄道駅等
集客施設等
- 94 -
民間バス路線
至 鉄道駅等
②運行時間帯:原則として午前8時から午後5時まで
●運行時間帯は、各ルートの対象者や目的を考慮するとともに、潜在的な需要の把握と掘り起
こしを踏まえ、設定する。
●買物、遊び・レジャー、公共施設の利用及び通院などに対応することを基本として、運行時
間帯は原則午前8時から午後5時までとする。
●現行で通学の手段として確保する必要がある白山町コミュニティバスと美杉コミュニティ
バスの該当するものについては、利用実態に配慮しながら設定する。
③運行本数:2本/日以上
●運行本数は、バス交通の利用目的やシビルミニマムに配慮し、1日2本(午前1回、午後1
回)以上確保する。
④運行日:週2日以上(平日)
●市民アンケート調査によると、現行のコミュニティバス・福祉バスなどの利用頻度は週2日
程度未満の利用が約8割を占めていることから、運行日は買物、遊び・レジャー及び公共施
設の利用など日常的な目的に対応することを基本に、週2日以上(平日)確保することを原則
とする。
●土曜日、日曜日及び休日については、芸濃町コミュニティバス(月∼土)、白山町コミュニ
ティバス及び美杉コミュニティバスが運行中であるが、利用状況や運行の目的なども含めて
必要性を検討する。
週2日程度未満の利
図5−4 コミュニティバスなど・福祉バスの利用頻度
4.1%6.5%
0%
10%
28.5%
20%
①週に5日以上
④月に1∼2日程度
無回答
用が8割以上
32.1%
30%
40%
50%
60%
②週に3∼4日程度
⑤2∼3ヶ月に1日程度
- 95 -
17.1%
70%
80%
5.7% 6.1%
90%
③週に1∼2日程度
⑥その他
100%
表5−1 コミュニティバス・福祉バスなどの運行サービス等
地域名
名称など
基本運賃
路線数
運行日及び運行本数
津
ぐるっと・つーバス
100 円
1路線
月∼金曜日:8本/日
久居
久居地区福祉バス
無料
5コース
月・水:2コース1往復/日、火・木:2コース1往復/日、
金:1コース1往復/日
河芸
河芸町バス「スマイルGO」 無料
2コース
火:8本/日(右4、左4)、水・金:4本/日(右2、左2)
芸濃
芸濃町コミュニティバス
100 円
4コース
月∼土曜日:4コース2循環(河内コースのみ4往+2復/日)
美里
美里コミュニティバス
100 円
2コース
月∼金曜日:長野・高宮コース:6本/日、辰水コース:7本/日
安濃
安濃町福祉バス(巡回バス) 無料
4コース
月・火・水・金曜日:1日1コース各コース5本/日
一志
一志町乗合タクシー
200 円
−
月∼金曜日:町内施設 1.5∼2循環(2地区)、久居中央医療センター1往
復/日(2地区)、中川駅方面1往復/日(1地区)
白山
白山町コミュニティバス
250 円
3路線
月∼土曜日、日曜日、休日:町内循環 12 本/日、三ヶ野方面循環3本/日
月∼土曜日:城立・福田山線3往復日
美杉
美杉コミュニティバス
200 ∼ 900
円(距離に
応じて)
4路線
月∼土曜日:川上線約5往復/日、飼坂線:2往復/日
月∼土曜日、日曜日、休日:丹生俣線約6往復/日、
月∼金曜日:逢坂線1往復/日
⑤運賃:有料化(1乗車 200 円)を基本
●運賃は、利用者が相応の負担をすることや、運行経費に対する負担の公平性の観点から有料
を基本とする。
・現行の運賃体系は、有料、無料が混在し、有料の場合でも運賃水準が統一されていないが、
アンケート調査によると、「バス利用者での負担が原則であるが、不足分は市民全員(市
からの支出金)で負担するべきだ」との回答が過半数を占めている。
図5−5
コミュニティバス・福祉バスなどの運行経費に対する費用負担
51.2%
0%
10%
20%
30%
12.6%
40%
50%
60%
10.3%
70%
10.7% 1.8% 13.5%
80%
90%
100%
①バス利用者での負担が原則であるが、不足分は市民全員(市からの支出金)で負担するべきだ
②バス利用者のみで負担すべきだ
③バス利用者の負担ではなく、市民全員(市からの支出金)で負担すべきだ
④分からない
⑤その他
無回答
●基本運賃は1乗車(系統)200 円とする。
・基本運賃は、民間バス路線の主要区間の支払い運賃や鉄道の初乗り運賃、及び市民アンケ
ート調査による市平均の支払い可能額(221 円)等を考慮し、1乗車(系統)200 円とす
る。
・美杉コミュニティバスについては、移動距離が長大であるとともに、旧民間バス路線を継
承した路線であることなどを考慮し、これまで通りの料金体系(距離制)を基本とする。
- 96 -
(参考)
・民間バス路線の主要区間の支払い運賃=200 円(津駅∼三重会館など)
・鉄道の初乗り運賃=近鉄線 150 円、JR紀勢本線・名松線=140 円、伊勢鉄道=180 円
図5−6 基本運賃と利用者1人当り運行経費、支払い可能額との比較
0
500
1000
運賃(円)
1500
2000
100
①ぐるっと・つーバス
②久居地区福祉バス
③河芸町バス「スマイルGO」
④河芸町福祉バス
⑥美里コミュニティバス
2,962
178
無料
⑧一志町乗合タクシー
3500
1,384
169
100
⑦安濃町巡回バス
3000
基本運賃
利用者1人当り運行経費
支払い可能額
606
175
無料
295
270
無料
318
148
無料
453
250
100
⑤芸濃町コミュニティバス
2500
958
167
200
2,273
229
250
881
⑨白山町コミュニティバス
269
550
⑩美杉コミュニティバス
3,188
342
※美杉コミュニティバスは距離に応じて 200∼900 円となっているが、平均の 550 円として想定した。
表5−2 コミュニティバス・福祉バスなどの運行状況
地域名
名称など
利用者数
運行経費
年間
1便当り
(人)
(人/便)
(千円)
市の支出
利用者1人
金額
当り運行経費
(千円)
(円)
津
ぐるっと・つーバス
16,445
8.4
9,968
4,050
606
久居
久居地区福祉バス
10,258
11.7
3,031
3,031
295
河芸
河芸町バス「スマイルGO」
11,720
5.0
3,736
3,736
318
芸濃
芸濃町コミュニティバス
8,492
2.0
11,758
10,904
1,384
美里
美里コミュニティバス
7,562
2.5
22,400
21,657
2,962
安濃
安濃町福祉バス(巡回バス)
9,530
29.4※
9,130
9,130
958
一志
一志町乗合タクシー
3,908
−
白山
白山町コミュニティバス
美杉
合計
美杉コミュニティバス
8,884
8,114
2,273
31,758
2.5
27,985
17,163
881
7,915
1.1
25,236
14,336
3,188
122,128
92,121
107,588
−
−
※安濃町巡回バスを含む。
注1 利用状況や運行経費は平成18年度を示す。
注2 河芸町福祉バスは、いこいの日や一般開放に参加するため、ほほえみセンターを訪れる高齢者
の送迎を目的として運行しており、コミュニティ交通とは性格が異なるため、対象から除く。
- 97 -
●定期運賃の設定や乗継割引の適用についても検討する。
・通学など定期利用者を考慮し、定期運賃の設定について検討する。
・コミュニティ交通同士や、民間バス路線との乗継の抵抗を軽減するため、割引運賃(一日
券など)の適用について検討する。
・現行では、次の割引制度があるので、これらの適用についても検討する。
表5−3 基本運賃以外の割引制度
現 行
割引種別
割引内容
変更後
割引内容
対 象
対 象
ぐるっと・つーバス、美里コミュニティバス、
一志町乗合タクシー、白山町コミュニティバス、
美杉コミュニティバス
幼児割引
無料
小児割引
半額
白山町コミュニティバス、美杉コミュニティバス
半額
障がい者割引
無料
美里コミュニティバス、白山町コミュニティバス、
美杉コミュニティバス
半額
11枚綴りで
ぐるっと・つーバス、美里コミュニティバス、
10枚分の
白山町コミュニティバス、美杉コミュニティバス
料金
回数券
無料
市内コミュニ
ティバス
(ぐるっと・
つーバスを除
く)
12枚綴りで
10枚分の
料金
(3)運行方式についての考え方
●公共交通には、下図に示すとおり用途に合わせて様々な種別の車両や運行の方式がある。
そのなかで、本市はコミュニティ交通をコミュニティバスから過疎地有償運送までと考え
ている。すでに本市では、ほとんどの地域でコミュニティバスが運行しており、地域の実
情を踏まえると、当面は定時定路線型のコミュニティバスが適当と考えられることから、
短期的にはこの方式を採用していくこととする。
ただし、市内には美里地域、美杉地域のように人口集積の低い地域もあることから、事業
推進にかかる見直しのなかで、デマンド型交通、過疎地有償運送などの運行方式に切り替
えていくことも検討していく。
●運行にかかる事業形態としては、直営方式では、運行にかかる車両の確保、維持管理や運
転手の確保、資格管理等の複雑で専門性の高い業務が発生することから、段階的に車両の
借り上げも含めた委託方式に移行していくこととする。
図5−7
公共交通システムの利用者特性と輸送密度との関係図
不特定
鉄道
タクシー
路線バス
利用者
コミュニティバス
乗合タクシー
コミュニティ交通に適する範囲
デマンド型交通
特定
過疎地有償運送
マイカー
小(個別・私的)
輸送密度
- 98 -
大(乗合)
5−2
運行計画(案)作成に当っての幹線システムの考え方
公共交通システムの基本理念「一体感あるまちづくりを支え、誰もが移動しやすい公共交通体
系の実現」を目指すためには、コミュニティ交通単体だけではその機能を十分に活かすことがで
きない。コミュニティ交通は、幹線システムとの連携を図ることによって、はじめて一体的で有
効なネットワークを形成することが可能となることから、相互一体的に見直すことが望ましい。
しかしながら、今回のコミュニティ交通の導入は、早期に見直すことが必要とされているため、
民間バス路線(幹線システム)については現状のまま維持されるものとして検討する。
中長期的には、コミュニティ交通及び民間バス路線の利用実態等を踏まえ、幹線システムと支
線システムで構成される望ましいネットワークの構築に向けて、コミュニティ交通及び民間バス
路線(幹線システム)の見直しを検討する。
図5−8 今回の支線システム(コミュニティ交通)と幹線システムとの関係図
- 99 -
5−3
各地域の運行計画(案)
各地域の運行計画(案)は、コミュニティ交通の基本方針、昨年度実施した市民アンケート調
査による課題分析、各地域における懇談会及び民間バス事業者の意見等を踏まえ、現時点に考え
られる案を作成した。今後は、この計画(案)をベースに、地域住民ニーズや道路管理者・警察・
民間バス事業者など関係機関との協議・調整が必要となるため、運行開始に至るまで変更するこ
ともあり得ると考えられる。
5−3−1
津・香良洲地域の運行計画(案)
(1)公共交通の現状と検討課題
ぐるっと・つーバスは、津市内で唯一NPO法人によって運営されている市民参画型のバス
路線である。このバスも当初は、市での運行を求めるという市民団体からの要望であったが、
その後の折衝、協議により、市は運営の主体とはならずに、補助金交付という形で支援する立
場をとることとなり、平成16年から現在の形態で運行、今日に至っている。
このバスに関する課題としては、運行本数、運行経路又は行き先及び運行の時間帯について
市民アンケート調査において比較的高い不満度が示されていること、ほかに民間バスとの路線
競合、運賃の違いなどがあげられる。
市民アンケート調査でニーズが高かったサティ、三重県総合文化センター及び三重大学医学
部附属病院へのアクセス状況は次の通り。
(サティへのアクセスについて)
・津駅から約 1.3 ㎞の位置にあり、直接乗入れている民間バスは、3路線ある(サティ∼平
木:10 本/日、サティ∼殿舟団地:11 本/日、サティ∼香良洲公園:13 本/日)
。
(三重県総合文化センターへのアクセスについて)
・津駅から約 1.6km の位置にあり、民間バスは津駅西口から 19.5 本/日アクセスしている。
(三重大学医学部附属病院へのアクセスについて)
・津駅から約 2.0km 弱の位置にあり、民間バスは片田団地∼三交ホーム前∼大学病院が 18.5
本/日直接アクセスしている。
・このほか、国道 23 号線に大学病院前バス停があり、多くの路線が経由している。
(2)運行ルート・サービス水準について
ぐるっと・つーバスについては、NPO法人による運営のため、市が直接見直しをすること
はできないが、津市地域公共交通活性化協議会(※「地域公共交通の活性化及び再生に関する
法律」第6条に基づく協議会)を活用し、これらの課題等について、ともに検討、協議を行い、
市全体としてよりよい公共交通ネットワークづくりを目指していく。
なお、地域住民が主体となり、地域企業等の協力を得ながら、地域住民が求める公共交通を
自分たちの手で企画・運営しているという点では、今後本市が目指していく運営形態の方向性
と合致していると言える。
- 100 -
図5−9
津・香良洲地域の公共交通現況
※「既存公共交通カバーエリア」は鉄道駅から1㎞以内、バス停から 300
m以内に、
「コミバス等カバーエリア」はバス停から 300m以内とする。
- 101 -
5−3−2
久居地域の運行計画(案)
(1)公共交通の現状と検討課題
久居地区福祉バスは、公共交通が不便な地域の高齢者等福祉対象者の交通手段を確保するこ
とを目的に運行中である。また、公共施設などの利用者の送迎にも寄与しているが、次のよう
な課題がある。
●三重中央医療センター及び久居インターガーデンとの連絡
・市民ニーズが高かった三重中央医療センターと久居インターガーデンへのアクセスは、民
間バス路線の国立病院線(久居駅∼三重中央医療センター(24.5 本/日)
)が担っており、
久居西部方面からの乗り入れはなく、検討が必要である。
●民間バス路線との競合
・久居地区福祉バスは、部分的に公共交通の空白地域を解消しているところもあるが、多く
の区間で民間バス路線(榊原線、三重中央医療センター∼久居駅間)と競合している。
・運行サービスは曜日ごとに1コース1往復と少ないが、民間バス路線への影響度は小さい
とは言い難く、見直しが必要であると考えられる。
- 102 -
図5−10
との連絡
民間バス路線との競合
※「既存公共交通カバーエリア」は鉄道駅から1㎞以内、バス停から 300m以内に、
「コミバス等カバーエリア」はバス停から 300m以内とする。
久居地域の公共交通現況と検討課題
三重中央医療センター・久居イ
ンターガーデンと久居西部方面
- 103 -
(2)運行ルート・サービス水準
①運行ルート案
久居地区福祉バスは、多くの区間で民間バス路線と競合しているため、コミュニティバス化
に当たっては、主に支線交通を担い、目的地へは、幹線である民間バス路線に乗り継いで移動
するという考え方に沿って検討してきた。しかし、榊原・稲葉地区においては、利用ニーズの
多い三重中央医療センター方面へは民間バス路線が乗り入れておらず、また現行と比較すると
サービス内容の変化が大きいことを考慮し、今回については、現行路線をベースに次のように
見直し方針を設定する。
ただし、当地域の競合については、民間バス路線に与える影響が大きく、今後同路線の減便、
廃止などにつながらないよう、幹線・支線の役割分担を踏まえ、早期に見直しをしていくこと
とする。
●現行路線をベースにし、榊原・稲葉ルート方面からのバスについては、三重中央医療セン
ターから福祉センター∼久居総合支所へのルートに変更し、久居駅への乗り入れを行わな
いことで、民間バス路線との競合を極力縮小する。
●桃園ルートと野村ルートについても、久居駅と三重中央医療センターを直接つなぐような
ルート設定はしないこととする。
②運行サービス案
路線名
榊原
稲葉
野村体育館
桃園
稲葉ふれあい会館
(5コース)
路線延長
26.4km
22.2km
12.2km
15.6km
23.6km
現
所要時間
79 分
65 分
46 分
63 分
64 分
況
運行日
火・木曜日
月・水曜日
火・木曜日
月・水曜日
金曜日
運行本数
1往復/日
1往復/日
1往復/日
1往復/日
1往復/日
榊原
稲葉
野村
桃園
路線名
見 直し案
稲葉ふれあい会館
(5ルート)
路線延長
23.6km
19.6km
10.8km
21.5km
21.0km
所要時間
68 分
55 分
37 分
61 分
58 分
運行日
火・木曜日
月・水曜日
火・木曜日
月・水曜日
金曜日
運行本数
1往復/日
1往復/日
1往復/日
1往復/日
1往復/日
※導入車両は、現在運行中のマイクロバス1台(三菱・ローザ、22 人)
- 104 -
- 105 -
久居コミュニティバスの見直しルート案
その他施設
医療施設
商業施設
公共公益施設
学校
バス停
稲葉ふれあい会館ルート
野村ルート
榊原ルート
桃園ルート
稲葉ルート
民間バス路線
凡 例
図5−11
(3)運行に係る概要と収支
項目
現況(H19)
走行距離
18,346km
利用者数
11,294人
見直し後(H22)
20,184km
7,518人 現況×走行キロ比×支払可能割合
概 運行時間(1日)
要 運行開始時刻
6時間56分
6時間59分
8:50
8:50
運行終了時刻
15:46
15:49
0円
200円
0千円
1,503千円
0千円
0千円
0千円
0千円
3,162千円
4,592千円
運賃
運賃収入
収
国補助
入
県補助
運行経費
支
車両整備費
出
バス停整備費
収支
0千円
200千円 H21支出
0千円
1,584千円 H21支出
▲ 3,162千円
現況との比較
備考
▲ 3,089千円 運行経費-収入
▲ 73千円
※支払可能割合:市民アンケート調査で200円程度以上支払い可能と回答した方の比率 「60.5%」。
【見直し後の年間実車総走行台キロ】
年間運行
1日当たり 1ルート当たり 年間実車
日数
運行本数 走行キロ
運行ルート
運行曜日
榊原ルート
火・木曜日
104日
2本
23.8km
4,950km
稲葉ルート
月・水曜日
104日
2本
19.6km
4,077km
野村ルート
火・木曜日
104日
2本
10.8km
2,246km
桃園ルート
月・水曜日
104日
2本
21.8km
4,543km
104日
2本
21.0km
4,368km
稲葉ふれあい会館ルート 金曜日
合計
総走行キロ
20,184km
- 106 -
5−3−3
河芸地域の運行計画(案)
(1)公共交通の現状と検討課題
河芸町バス「スマイル GO」は、ほほえみセンター、病院、スーパー及び鉄道駅へのアクセ
ス確保を図るため、運行している。
これまでに有償での試験運行などを経て現在の運行形態に至っている。河芸町バス「スマイ
ル GO」は、地域内の移動を支援する上で必要な路線であるが、次のような課題がある。
●三重県総合文化センター、三重大学医学部附属病院、松菱、サティ及び津駅との連絡強化
・市民ニーズが高い三重県総合文化センター、三重大学医学部附属病院、松菱、サティ及び
津駅へのアクセスを図るには、鉄道、民間バスと接続連携を強化していく必要がある。
・特に、近年、減便が行われ存続が危ぶまれている民間バス路線「津太陽の街線」との乗り
継ぎ強化による維持・活性化を図る必要がある。
●旧行政界を跨ぐ住宅団地の利便性向上
・現行ルートに隣接しながら旧津市内であったため利用ができなかった小川園団地の利便性
向上について検討する必要がある。
●朝一便目への利用集中の緩和
・朝一便目に利用が集中し、二便目に空きが目立つため、緩和を図る必要がある。
図5−12
河芸地域の公共交通現況と検討課題
【河芸町バス「スマイルGO」の全体に係る課題】
●三重県総合文化センター、三重大学医学部附
属病院、松菱、サティ及び津駅へアクセス強化
旧行政界に位置する住
宅団地の利便性向上
太陽の街線
※「既存公共交通カバーエリア」は鉄道駅から1㎞以内、バス停から 300m以内に、
「コミ
バス等カバーエリア」はバス停から 300m以内とする。
- 107 -
(2)運行ルート・サービス水準
①運行ルート案
市民ニーズが高かった三重大学医学部附属病院及び津駅方面へは、近鉄千里駅を乗継拠点と
して、民間バス路線の津太陽の街線(太陽の街∼千里駅∼大学病院前∼津駅)とのダイヤ接続
により、これら施設へのアクセスを確保する。
さらに、これまで河芸地域内のみの運行であったが、津地域側に住宅団地(小川園団地)が
立地していることから、南コースのルートを一部変更する。
※
当地域内には、河芸町福祉バスも運行しているが、ほほえみセンターを訪れる高齢者の送
迎が主目的であることから、今回はコミュニティ交通に組み込まないこととする。
②運行サービス案
運行日、運行本数は現状と同様する。
路線名
北
南
(2コース)
現
路線延長
18.1km
18.8km
況
所要時間
51 分
51 分
運行日
火・水・金曜日
火・水・金曜日
運行本数
●火曜日:8本/日(右4、左4)
●火曜日:8本/日(右4、左4)
●水・金曜日:4本/日(右2、左2) ●水・金曜日:4本/日(右2、左2)
路線名
北
南
(2ルート)
見直し案
路線延長
18.1km
18.5km
所要時間
51 分
50 分
運行日
火・水・金曜日
火・水・金曜日
運行本数
●火曜日:8本/日(右4、左4)
●火曜日:8本/日(右4、左4)
●水・金曜日:4本/日(右2、左2) ●水・金曜日:4本/日(右2、左2)
※導入車両は、現在運行中のマイクロバス1台(三菱・ローザ、23 人)と、ワゴン車1台(日産
キャラバン、10 人)
- 108 -
図5−13 河芸町バス「スマイル GO」の見直しルート案
津太陽の街線とのダ
イヤ接続(千里駅)
ルート変更
小川園団地
国道 23 号
- 109 -
(3)運行に係る概要と収支
項目
現況(H19)
見直し後(H22)
備考
総走行距離
30,700km
30,451km
利用者数
12,639人
7,647人
概 運行時間(1日)
要 運行開始時刻
8時間51分
8時間33分
8:00
8:23
北コース左回り・河芸総合支所発
運行終了時刻
16:51
16:56
南コース右回り・河芸総合支所着
0円
200円
0千円
1,529千円
0千円
0千円
0千円
0千円
3,662千円
4,029千円
運賃
運賃収入
収
国補助
入
県補助
運行経費
支
車両整備費
出
バス停整備費
現況利用者数×支払可能割合
運賃×利用者数
0千円
300千円 H21支出
0千円
1,824千円 H21支出
収支
▲ 3,662千円
現況との比較
▲ 1,162千円
▲ 2,500千円
運行経費-収入
※支払可能割合:市民アンケート調査で200円程度以上支払い可能と回答した方の比率 「60.5%」。
【見直し後の年間実車総走行台キロ】
運行ルート
北ルート
南ルート
運行曜日
火曜日
水・金曜日
火曜日
水・金曜日
年間運行 1日当たり 1ルート当たり 年間実車
日数
運行本数 走行キロ
総走行距離
52日
8本
18.1km
7,530km
104日
4本
18.1km
7,530km
52日
8本
18.5km
7,696km
104日
4本
18.5km
7,696km
合計
30,451km
- 110 -
5−3−4
芸濃地域の運行計画(案)
(1)公共交通の現状と検討課題
芸濃町コミュニティバスは、交通空白地域の解消、自家用車を使用しない方の利便性の向上
及び高齢者の社会参加促進を図るため運行中である。芸濃町コミュニティバスは、地域内の移
動を支援する上で必要な路線であるが、次のような課題がある。
●芸濃町コミュニティバスと民間バス路線との乗り継ぎ強化
・市民の移動ニーズは、地域内ではマックスバリュ(芸濃店)で高く、地域外では津駅、サ
ティ及び三重大学医学部附属病院などで高い。よって、芸濃町コミュニティバスと民間バ
ス路線との乗り継ぎ強化が必要である。
●旧行政界を跨ぐ安濃地域の利便性向上
●全般的な利用の少なさ(1便当り利用者数 2.0 人/便)
●学童保育への通所利用
図5−14
芸濃地域の公共交通現況と検討課題
亀山椋本線
芸濃町コミュニティバスと
民間バスとの乗継強化
隣接する安濃地域
との連絡強化
安濃(市場)線
※「既存公共交通カバーエリア」は鉄道駅から1㎞以内、バス停から 300m以内に、
「コミバス等カバーエ
リア」はバス停から 300m以内とする。
※
生活交通路線維持費補助対象である安濃(市場)線については、補助要件の一つである収支率
の悪化に伴い、補助対象から外れることが懸念されている。
※
亀山市との協調により運行を行っている廃止代替バスの亀山椋本線については、現在検討さ
れている同市の地域生活交通の再編方針により、現行の維持方式を継続することが難しくなる
ことが予想される。
- 111 -
(2)運行ルート・サービス水準
①運行ルート案
芸濃町コミュニティバスは、地域内のマックスバリュ(芸濃店)や公共施設等への利用と、
市民ニーズとして高かった民間バス路線の椋本線との乗継強化による津駅、サティ及び三重大
学医学部附属病院へのアクセスを確保するため、次のように見直し方針を設定する。
●椋本バス停を乗継拠点として、民間バス路線の椋本線とのダイヤ接続を図る。
●安濃地域まで安西ルートを延伸し、隣接する安濃地域の利便性向上を図る。
●学童保育の通所時間帯に配意はするが、帰宅時間が学年、曜日等によって異なるため、通
所手段としてコミュニティバスは適さない。学童保育独自の通所手段を確保することが望
ましい。
②運行サービス案
運行日は、利用状況を考慮し、週6日から週4日運行に見直す。
運行本数は、民間バス路線の椋本線とのダイヤ接続(椋本バス停)を考慮すると、4本/日
(河内コースのみ4往+2復)が3本/日となる。
路線名
河内
安西
雲林院
明
(4コース)
現
路線延長
26.0km
17.0km
20.0km
18.0km
況
所要時間
70 分
46 分
58 分
48 分
運行日
月∼土曜日
月∼土曜日
月∼土曜日
月∼土曜日
運行本数
4往+2復/日
4本/日
4本/日
4本/日
(右2、左2)
(右2、左2)
(右2、左2)
路線名
河内
安西
雲林院
明
(4ルート)
見直し案
路線延長
26.0km
21.0km
20.0km
18.0km
所要時間
70 分
49 分
58 分
48 分
運行日
月・火・水・金曜日
月・火・水・金曜日
月・火・水・金曜日
月・火・水・金曜日
運行本数
1往2復/日
3本/日
3本/日
3本/日
(左2、右1)
(左2、右1)
(左2、右1)
※導入車両は、現在運行中のワゴン車 2 台(トヨタ・ハイエースコミュータ、15 人)
- 112 -
図5−15 芸濃町コミュニティバスの見直しルート案
椋本バス停でのダイヤ接続
ルート延伸
安濃町福祉バス
(明合地区方面)
安濃(立合)線
- 113 -
(3)運行に係る概要と収支
項目
現況(H19)
走行距離
103,258km
利用者数
7,949人
見直し後(H22)
備考
53,040km
4,809人 現況利用者数×支払可能割合
概 運行時間(1日)
要 運行開始時刻
9時間01分
8:17
8:16 河内ルート、総合文化センター発
運行終了時刻
17:18
17:00 河内ルート、総合文化センター着
運賃
100円
200円
運賃収入
収
国補助
入
県補助
8時間44分
776千円
運行経費
支
車両整備費
出
バス停整備費
収支
961千円 運賃×利用者数
0千円
0千円
0千円
0千円
11,131千円
7,421千円
0千円
300千円 H21支出
0千円
552千円 H21支出
▲ 10,355千円
現況との比較
▲ 6,460千円 運行経費-収入
▲ 3,895千円
※支払可能割合:市民アンケート調査で200円程度以上支払い可能と回答した方の比率 「60.5%」。
【見直し後の年間実車総走行台キロ】
年間運行 1日当たり 1ルート 当たり 年間実車
運行ルート
運行曜日
河内ルート
月・火・水・金曜日
208日
3本
26.0km
16,224km
安西ルート
月・火・水・金曜日
208日
3本
21.0km
13,104km
雲林院ルート 月・火・水・金曜日
208日
3本
20.0km
12,480km
明ルート
208日
3本
18.0km
11,232km
月・火・水・金曜日
日数
運行本数 走行キロ
合計
総走行キロ
53,040km
- 114 -
5−3−5
美里地域の運行計画(案)
(1)公共交通の現状と検討課題
美里コミュニティバスは、市民要望から交通空白地域の解消、自家用車を使用しない方など
移動制約者の生活交通の確保及び社会参加の促進の観点から運行中である。運行開始以降も、
民間バス路線の辰水(長谷)線の廃止に伴う長野線への接続や、美里保健センターまでのアク
セスのため、ルート・時刻表の見直しを行っている。また、コミュニティバスの空き時間に、
幼稚園バスとしても運行している。
美里コミュニティバスは、地域内の移動を支援する上で必要な路線であるが、次のような課
題がある。
●津駅、サティ、三重大学医学部附属病院方面との連絡強化
・市民ニーズが高かった津駅、サティ、三重大学医学部附属病院へは、美里コミュニティバ
スから民間バス路線へ乗り継ぐことによりアクセスすることが可能であるが、民間バス路
線との乗り継ぎの利便性向上などの強化が必要である。
●三重中央医療センター、久居インターガーデン及び榊原温泉病院方面へのアクセスの検討
・市民ニーズが高かった三重中央医療センター、久居インターガーデン及び榊原温泉病院方
面へのアクセスの検討が必要である。
●利用が少ない区間や道路幅員が狭く運行上支障のある区間の見直し
図5−16
美里地域の公共交通現況と検討課題
辰水線
利用の少なさによるルート変更
美里コミュニティバスと民間
利用の少なさによるルート変更
バス路線との乗り継ぎ強化
三重中央医療センター、久居インターガーデ
ン及び榊原温泉方面へのアクセスの検討
※「既存公共交通カバーエリア」は鉄
道駅から1㎞以内、バス停から 300
m以内に、「コミバス等カバーエリ
ア」はバス停から 300m以内とする。
※
生活交通路線維持費補助対象であった辰水線が利用者数の減少により、今後の存続が難しい
状況となっている。
- 115 -
(2)運行ルート・サービス水準
①運行ルート案
市民ニーズが高かった三重中央医療センター、久居インターガーデン及び榊原温泉病院方面
へのアクセスを確保するとともに、民間バス路線との乗継ダイヤによる津駅方面へのアクセス
強化を図るため、次のように見直し方針を設定する。
●稲葉口バス停、美里総合支所前バス停を乗継拠点として、民間バス路線の長野線とのダイ
ヤ接続を図る。
●ふれあいの里湯の瀬への延伸による三重中央医療センター、久居インターガーデン及び榊
原温泉病院方面へのアクセス強化を図る。
●民間バス路線の競合も多く見受けられるので、小中学校通学に支障がないよう配慮しつつ、
継続して路線の変更を検討する。
図5−17 美里コミュニティバス見直しルート案
民間バス路線
(辰水線)
美里総合支所前バス停
でのダイヤ接続
ルート延伸
- 116 -
②運行サービス案
運行日は現状と同様とする。運行本数は、現状とほぼ同様とする。
路線名
長野・高宮
現
(2コース)
辰水
況
路線延長
35.0km
28.0km
所要時間
73 分
55 分
運行日
月∼金曜日(休日除く)
月∼金曜日(休日除く)
運行本数
6往復/日
7往復/日
路線名
長野
見直し案
(2ルート)
辰水
路線延長
13.0km
20.5km
所要時間
38 分
44 分
運行日
運行本数
月∼金曜日(休日除く)
往 3本/日
復 4本/日
月∼金曜日(休日除く)
往 3本/日
復 4本/日
※導入車両は、現在運行中のマイクロバス2台(三菱・ローザ、21 人)
(3)運行に係る概要と収支
項目
現況(H19)
見直し後(H22)
走行距離
87,187km
60,970km
利用者数
7,765人
4,698人
概 運行時間(1日)
要 運行開始時刻
11時間01分
10時間46分
7:16
7:20
運行終了時刻
18:17
18:06
運賃
100円
200円
運賃収入
収
国補助
入
県補助
運行経費
支
車両整備費
出
バス停整備費
収支
764千円
現況×支払い可能割合
939千円 運賃×利用者
0千円
0千円
0千円
0千円
22,453千円
22,453千円 現況と同様
0千円
0千円 H21支出
0千円
352千円 H21支出
▲ 21,689千円
現況との比較
備考
▲ 21,514千円 運行経費-収入
▲ 175千円
※支払可能割合:市民アンケート調査で200円程度以上支払い可能と回答した方の比率 「60.5%」。
【見直し後の年間実車総走行台キロ】
年間運行
1日当たり 1ルート当たり 年間実車
日数
運行本数 走行キロ
運行ルート
運行曜日
長野ルート
月∼金曜日
260日
7本
13.0km
23,660km
辰水ルート
月∼金曜日
260日
7本
20.5km
37,310km
合計
総走行キロ
60,970km
- 117 -
5−3−6
安濃地域の運行計画(案)
(1)公共交通の現状と検討課題
安濃町福祉バス(巡回バス)は、公共施設等への利用者の送迎と、交通不便地域での高齢者
等の交通手段の確保の観点から運行中で、地域内の移動を支援する上で必要な路線であるが、
次のような課題がある。
●安濃町福祉バス(巡回バス)と民間バス路線との乗り継ぎ強化
・市民ニーズが高かった津駅、サティ及び三重大学医学部附属病院へは、民間バス路線に乗
り換えることによりアクセスすることが可能であるが、安濃町福祉バス(巡回バス)と民
間バス路線との乗り継ぎは、方面や便によって一部接続しているものの、接続ダイヤを重
視した形となっていないため、改善が必要である。
●利用が少ない区間や道路幅員が狭く運行上支障のある区間の見直し
図5−18
安濃地域の公共交通現況と検討課題
利用の 少なさ に よ
るルート見直し
道路幅員の狭さによる安全性低下
道路幅員の 狭さによ
る安全性低下
利用の少なさによ
るルート見直し
安濃町福祉バスと民間バスとの乗継強化
利用の少なさに
よるルート見直し
安濃(市場)線
※「既存公共交通カバーエリア」は鉄道駅から1㎞
以内、バス停から 300m以内に、
「コミバス等カバ
ーエリア」はバス停から 300m以内とする。
※
辰水線
生活交通路線維持費補助対象であった辰水線が利用者数の減少により、補助対象から外れるため、
今後の存続が難しい状況となっている。
※
生活交通路線維持費補助対象である安濃(市場)線についても、補助要件の一つである収支率の悪
化に伴い、補助対象から外れることが懸念されている。
- 118 -
(2)運行ルート・サービス水準
①運行ルート案
安濃町福祉バス(巡回バス)は、域内の公共施設等への利用者の送迎と、市民ニーズとして
高かった民間バス路線の安濃(市場)線との乗継強化による津駅、サティ及び三重大学医学
部附属病院へのアクセスを確保するため、次のように見直し方針を設定する。
●曽根橋バス停は、市民ニーズが多いスーパーぜにやも近くにあり、買物利用も見込めるこ
とから、乗継拠点として位置付け、安濃町福祉バス(巡回バス)と民間バス路線の安濃(市
場)線とのダイヤ接続を図る。
●運行ルートは現行ルートを基本とするが、利用が少ない区間や、道路幅員が狭く運行上支
障のある区間については、ルートを変更する。
②運行サービス案
現在の運行は、週1回・1日5本となっており、週当たりの回数を控えて1日当たりの本数
を多くするという形態をとっているが、基本的なサービス水準の考え方、また買物、通院及び
公共施設などへの日常的な交通手段として用いることを考慮し、週2回・1日3本に変更する。
また、利用実態から利用の少ないところ、運行上支障があるところについては、ルートを見
直すこととした。
路線名
安濃
明合
草生
村主
(4コース)
現
況
路線延長
16.5km
19.0km
19.5km
17.0km
所要時間
41 分
44 分
47 分
39 分
運行日
金曜日
水曜日
火曜日
月曜日
運行本数
5本/日
5本/日
5本/日
5本/日
路線名
安濃
明合
草生
村主
見直し案
(4ルート)
路線延長
16.0km
18.0km
17.0km
16.3km
所要時間
40 分
42 分
41 分
37 分
運行日
火・金曜日
月・水曜日
火・金曜日
月・水曜日
運行本数
3本/日
3本/日
3本/日
3本/日
※導入車両は、現在運行中のマイクロバス(日野リエッセ、29 人)
- 119 -
図5−19 安濃町福祉バス(巡回バス)の見直しルート案
曽根橋バス停での
ダイヤ接続
- 120 -
安濃(市場)線
(3)運行に係る概要と収支
項目
現況(H19)
走行距離
18,720km
利用者数
5,673人
見直し後(H22)
20,998km
3,432人 現況利用者数×支払可能割合
概 運行時間(1日)
要 運行開始時刻
6時間30分
8時間34分
9:00
8:05
運行終了時刻
15:30
16:39
0円
200円
運賃
運賃収入
収
国補助
入
県補助
0千円
運行経費
支
車両整備費
出
バス停整備費
収支
明合地区ルート、サンヒルズ安濃発
明合地区ルート、安濃中央総合公園前着
686千円 運賃×利用者数
0千円
0千円
0千円
0千円
5,491千円
6,775千円
0千円
200千円 H21支出
0千円
560千円 H21支出
▲ 5,491千円
現況との比較
備考
▲ 6,089千円 運行経費-収入
598千円
※支払可能割合:市民アンケート調査で200円程度以上支払い可能と回答した方の比率 「60.5%」。
【見直し後の年間実車総走行台キロ】
運行 ルート
運行曜日
年間 運行 1日当たり 1ルート当たり 年間 実車
日数
運行 本数 走行 キロ
総走 行キロ
安濃 地区 ルート 火・金曜日
10 4日
3本
16.0km
4,992km
明合 地区 ルート 月・水曜日
10 4日
3本
18.0km
5,616km
草生 地区 ルート 火・金曜日
10 4日
3本
17.0km
5,304km
村主 地区 ルート 月・水曜日
10 4日
3本
16.3km
5,086km
合計
20,998km
- 121 -
5−3−7
一志地域の運行計画(案)
(1)公共交通の現状と検討課題
一志町乗合タクシーは、公共交通空白地域の解消、自家用車を利用しない人の利便性向上及
び移動制約者の社会参加の観点から運行中で、地域内及び地域外への移動を支援する上で必要
な路線であるが、次のような課題がある。
●久居インターガーデン、三重中央医療センター及び久居駅との連絡
・大井・高岡地区や川合地区などは、乗合タクシーで三重中央医療センターへ直接行くこと
は可能であるが、地域外への運行本数は 1 日1往復であるため、増便の要望がある。また、
利用対象となっていない地域からの運行拡大の要望もある。
・既存の鉄道や民間バス路線を活用した上で、久居インターガーデン、三重中央医療センタ
ー及び久居駅などへのアクセス強化を図りつつ、運行サービス、運行方式などの検討が必
要である。また、JR 名松線は津駅・久居駅方面へアクセスする場合、一志駅での乗換が必
要である。
●利用できない地区及び地域との不均衡
・一志町乗合タクシーは、民間バス路線が運行していない川合地区、大井・高岡地区といっ
た特定の地区に限られているが、三重中央医療センターへのアクセスについては、民間バ
ス路線や近鉄大阪線と競合している。
・デマンド型乗合タクシーによる運行は一志地域の限られた地区のみで、他の地域で運行中
のコミュニティ交通と比較して、不均衡があるばかりでなく、一志地域内においても不公
平感がある。
図5−20
一志地域の公共交通現況と検討課題
【一志町乗合タクシーの全体に係る課題】
●利用できない地域との不均衡さ
久居インターガーデン、三重中央医
療センター及び久居駅との連絡
●他地域との不均衡さ
民間バス路線(波瀬
線)と三重中央医療セ
ンター方面への競合
※「既存公共交通カバーエリア」は鉄道駅から1㎞以内、バス停から 300m以内に、
「コミバス等カバーエリア」はバス停から 300m以内とする。
※一志町乗合タクシーの運行ルートは定路線型ではないため、表示していない。
- 122 -
(2)運行ルート・サービス水準
①運行ルート案
一志地域は、市民ニーズが高かった三重中央医療センターなど久居地域1区へ民間バス路線
の波瀬線(室の口∼久居駅∼ジャスコ・三重中央医療センター∼津駅)でアクセス可能である
ことから、一志町乗合タクシーは、コミュニティ交通の基本的な考え方を踏まえ、次のように
見直し方針を設定する。
●特定の地域や登録者に限定されることなく利用できるよう他地域と同様に、デマンド型か
ら定時・定路線型のコミュニティバスに変更する。
●地域の中心地へのアクセス支援を主体とし、地域外へは一志総合支所を乗継拠点として、
久居中央医療センター方面へは民間バス路線の波瀬線、中川駅方面へは近鉄大阪線への接
続によってアクセスを確保する。
図5−21 一志町コミュニティバス見直しルート案
一志総合支所でのダイヤ接続
多気線
波瀬線
- 123 -
②運行サービス案
一志町乗合タクシー(コミュニティバス方式に変更)は、見直しにより行先を域内(定時・定
路線型)に限定するため、車両は、午前中はジャンボタクシー1台Rと普通タクシー1台、午後
は普通タクシー1台で運行する。
運行本数は現在、大井・高岡地区で 1.5 往復/日(午前1往復、午後 0.5 往復)となっている
が、利便性向上のため、4本/日(右2、左2)に増便する。
路線名
三重中央医療
中川駅方面
センター方面
(川合地区)
現
況
川合地区
大井・高岡地区
路線延長
−
−
所要時間
−
−
町内施設
川合地区
大井・高岡地区
−
−
−
−
−
−
運行日
月∼金曜日
月∼金曜日
月∼金曜日
月∼金曜日
月∼金曜日
運行本数
1往復/日
1往復/日
1往復/日
2往復/日
1.5 往復/日
路線名
(1ルート)
町内施設
見直し案
川合地区
高岡地区
路線延長
11.2km
8.7km
所要時間
42 分
33 分
運行日
月∼金曜日
月∼金曜日
運行本数
往
4本/日
往
4本/日
復
3本/日
復
3本/日
※導入車両は、現在運行中のジャンボタクシー1台と普通タクシー1台
- 124 -
(3)運行に係る概要と収支
項目
現況(H19)
走行距離
見直し後(H22)
−
利用者数
33,432km
4,509人
2,616人 現況×域内利用割合58.01%
概 運行時間(1日)
要 運行開始時刻
8時間30分
9時間32分
8:00
7:50
運行終了時刻
16:30
17:22
運賃
200円
200円
運賃収入
収
国補助
入
県補助
運行経費
支
車両整備費
出
バス停整備費
収支
887千円
523千円 運賃×利用者
0千円
0千円
0千円
0千円
9,394千円
9,394千円
0千円
200千円 H21支出
0千円
960千円 H21支出
▲ 8,507千円
現況との比較
備考
▲ 8,871千円 運行経費-収入
364千円
※域内利用割合:町内施設利用者の全体利用者数に占める割合 「58.01%」。
【見直し後の年間実車総走行台キロ】
年間運行 1日当たり 1ルート当たり 年間実車
運行ルート
運行曜日
川合ルート
月∼金曜日
240日
7本
11.2km
18,816km
高岡ルート
月∼金曜日
240日
7本
8.7km
14,616km
日数
運行本数 走行キロ
合計
総走行キロ
33,432km
- 125 -
5−3−8
白山地域の運行計画(案)
(1)公共交通の現状と検討課題
白山町コミュニティバスは、民間バス路線の廃止(久居駅前∼上福田山、榊原温泉口駅∼家
城駅)に伴って、交通手段の確保や公共の福祉の観点から運行を開始した。最近では、白山総
合文化センターの建設に伴い、ルート等の見直しを行った。
白山町コミュニティバスは、地域内の移動を支援する上で必要な路線であるが、次のような
課題がある。
●白山町コミュニティバスと鉄道との乗り継ぎ強化
・市民ニーズが高かった三重中央医療センターと久居インターガーデンへのアクセスは鉄道
で久居駅まで移動した後、民間バス路線への乗り換えにより可能である。
・市民ニーズでは、鉄道との乗り継ぎに対する不満足度が 46%と高いことから、鉄道との乗
り継ぎに改善が必要である。また、JR 名松線は津駅・久居駅方面へアクセスする場合、
一志駅での乗換が必要である。
●町内循環線と城立・福田山線との重複によるルート見直し
・町内循環線と城立・福田山線でのネットワークは垣内御城線、久居美杉線及び亀山白山線
の大部分で重複し、効率的な運行となっていないため、運行ルートの見直しが必要である。
●隣接する美杉コミュニティバスとの連絡強化
●市民要望があるマックスバリュ(白山店)へのアクセス改善
図5−22
白山町コミュニティバスと
鉄道との乗り継ぎ改善
白山地域の公共交通現況と検討課題
マックスバ リュ(白山
店)へのアクセス改善
垣内御城線
亀山白山線
町内循環線 と城立・
福田山線との重複
久居美杉線
隣接する美杉コミュニ
ティバスとの連絡強化
※「既存公共交通カバーエリア」は鉄道駅から1
㎞以内、バス停から 300m以内に、
「コミバス等
カバーエリア」はバス停から 300m以内とする。
- 126 -
(2)運行ルート・サービス水準
①運行ルート案
白山町コミュニティバスは、白山地域内の移動を支援する上で、必要な路線であるが、次の
ように見直し方針を設定する。
●榊原温泉口駅を乗継拠点として、白山町コミュニティバスとのダイヤ接続を図る。
●町内循環線は城立・福田山線との重複改善を図るため、循環方式から往復方式へ変更する。
●榊原温泉口駅から一志病院、白山高校へのアクセスを確保するとともに、竹原バス停(美
杉地域)まで延伸し、美杉コミュニティバスとの連絡強化を図る。
●三ヶ野方面循環線については、マックスバリュ(白山店)へ乗入れる。
図5−23 白山町コミュニティバスの見直しルート案
榊原温泉口駅と
のダイヤ接続
マックスバリュ(白山
店)への乗入れ
ルート延伸
- 127 -
②運行サービス案
運行日は城立・福田山ルートのみ日祝日運休から土・日・休日運休へ変更する。運行本数は、
榊原温泉口駅・竹原ルートが5往復/日、城立・福田山ルートが榊原温泉口駅∼福田山までの区
間で3往復/日、榊原温泉口駅∼一志病院までの区間で3.5往復/日確保する。一志病院∼竹原
バス停間は、美杉地域から榊原温泉口駅方面のアクセスを支援する路線として、竹原バス停で美
杉コミュニティバスとのダイヤ接続を考慮し、5往復/日確保する。一志病院∼福田山間は、小・
中学生の通学に対応することに配慮し、現状と同程度とする。三ヶ野方面循環ルートは現況の平
日程度とする。
路線名
町内循環
城立・福田山
三ヶ野方面循環
(3コース)
現 況
路線延長
20.6km
26.9km
15.5km
所要時間
46 分
57 分
33 分
運行日
毎日
毎日(日祝日運休)
毎日
運行本数
12 本/日
3往復/日
3本/日
路線名
榊原温泉口駅
(3ルート)
・竹原
城立・福田山
榊原温泉口駅
榊原温泉口駅
∼福田山
∼一志病院
三ヶ野方面循環
見直し案
路線延長
12.0km
28.0km
14.5km
16.0km
所要時間
27 分
62 分
32 分
36 分
運行日
毎日
毎日
毎日
毎日
(土・日・休日運休)
運行本数
(平日)
5往復/日
往
3本/日
往
3本/日
復
3本/日
復
3本/日
※導入車両は、現在運行中のバス 2 台(日野・リエッセ、39 人)
- 128 -
3本/日
(3)運行に係る概要と収支
項目
現況(H19)
走行距離
118,721km
利用者数
30,848人
見直し後(H22)
145,890km
30,848人 現況と同様
概 運行時間(1日)
要 運行開始時刻
11時間23分
12時間23分
7:48
6:58
運行終了時刻
19:11
19:21
運賃
250円
200円
運賃収入
収
国補助
入
県補助
運行経費
支
車両整備費
出
バス停整備費
収支
現況との比較
備考
5,565千円
竹原線、竹原発
城立・福田山線、城立着
6,169千円 運賃×利用者数
0千円
0千円
4,938千円
3,752千円
28,476千円
34,993千円
0千円
0千円 H21支出
0千円
600千円 H21支出
▲ 17,973千円
▲ 25,072千円 運行経費-収入
7,099千円
【見直し後の年間実車総走行台キロ】
運行ルート
榊原温泉口駅・竹原ルート
城立・福田山ルート
三ヶ野方面循環ルート
運行曜日
年間運行
1日当たり 1ルート当たり 年間実車
日数
運行本数 走行キロ
総走行キロ
榊原温泉口駅∼竹原 毎日
365日
10本
12.0km
43,800km
榊原温泉口駅∼福田山 月∼金(休日除く)
260日
6本
28.0km
43,680km
榊原温泉口駅∼一志病院 月∼金(休日除く)
260日
6本
14.5km
22,620km
土・日・休日
105日
12本
14.5km
18,270km
毎日
365日
3本
16.0km
17,520km
合計
145,890km
- 129 -
5−3−9
美杉地域の運行計画(案)
(1)公共交通の現状と検討課題
美杉コミュニティバスは、昭和 59 年 4 月から運行休止となっていた民間バス路線(川上∼
竹原間)の廃止に合わせて、平成 4 年 4 月から住民の移動手段の確保のため、村営バスとして
運行を開始した。その後、丹生俣線、飼坂線、逢坂線と路線を増やしてきている。
美杉地域は高齢化率が 44.2%と他地域と比較して最も高く、地域の多くは山間部で集落が分
散しているため、地域の生活交通の確保が重要な課題である。
美杉コミュニティバスは、地域内の移動を支援する上で必要な路線であるが、次のような課
題がある。
●三重中央医療センターなど久居地域との連絡強化
・一志病院の規模の縮小に伴い、三重中央医療センターなどの遠方医療機関へのアクセスに
ついて要望が高まっている。
・三重中央医療センターなど久居地域へアクセスする場合、廃止代替バスの多気線を利用で
きるが、久居駅で乗換が必要である。また、JR 名松線を利用する場合、一志駅での乗換
が必要である。
・美杉コミュニティバスは白山地域の一志病院まで乗り入れているが、白山町コミュニティ
バスとは接続していないので、久居方面への乗換拠点である榊原温泉口への交通手段がな
い。
●地域内の横断的な移動に対する利便性向上
・丹生俣線、川上線といった現状路線は直線的であるため、地域を東西に縦断するようにネ
ットワークされていないため、例えば、丹生俣線沿線の住民が総合支所へ移動する場合、
竹原バス停での乗換えが発生し、移動距離も長大となるなど利用者から運行本数の増便や
使いづらいなどの要望が出ており、地域内の横断的な移動に対する利便性向上に資するネ
ットワークの見直しが必要である。
●観光客にも利用しやすいダイヤなどの見直し
・美杉地域は豊かな自然や史跡などの観光資源を有しているが、美杉コミュニティバスのダ
イヤは複雑でわかりにくく、観光客などの訪問者が利用しにくいため、ダイヤ等の見直し
が必要である。
- 130 -
図5−24 美杉地域の公共交通現況と検討課題
【美杉コミュニティバスの全体に係る課題】
●観光客にも利用しやすいダイヤなどの見直し
三重中央医療センターな
ど久居地域との連絡強化
地域内の横断的な移動
に対する利便性向上
※「既存公共交通カバーエリア」は鉄道駅から1㎞以内、バス停から 300m以内に、「コミバス等カバーエリア」はバス停から 300
m以内とする。
- 131 -
(2)運行ルート・サービス水準
①運行ルート案
美杉コミュニティバスの運行ルートについては、市民ニーズとしての三重中央医療センター
等久居地域との連絡強化などの問題点の解決を図るため、次のように見直し方針を設定する。
●廃止代替バスの多気線の起終点で、JR 名松線伊勢竹原駅も近接した位置にある竹原バス
停を乗継拠点として、白山町コミュニティバスのルート見直しによる久居地域との連絡強
化(榊原温泉口駅への接続)を図る。
●域内の高齢者の生活交通の確保と、地域外からのアクセス利便性を高めて観光振興を支援
するため、丹生俣線、川上線、飼坂線及び逢坂線を統合し、循環方式(左回り、右回り)
とする。なお、伊勢本街道より以南については、始終発と日中にそれぞれ1往復運行とす
る。
②運行サービス案
運行日は現況と同様とする。運行本数は、現行サービスを基に日中時間帯については左周り
4本/日、右周り4本/日とする。但し、奥津駅前∼川上間、上多気∼丹生俣間は日中1往復/日
運行する。
丹生俣∼竹原間、川上∼竹原間は、始終発にそれぞれ1往復/日運行する。
路線名
丹生俣線
川上線
飼坂線
逢坂線
(4コース)
現
路線延長
27.8km
22.9km
14.8km
6.2km
況
所要時間
56 分
50 分
31 分
15 分
運行日
毎日
月∼土曜日
月∼土曜日
月∼金曜日
(休日除く)
(休日除く)
約5往復/日
2往復
運行本数
6往復/日
循環
路線名
循環
(1ルート)
1往復/日
往復
丹生俣経由
川上経由
竹原・丹生俣
竹原・川上
見直し案
路線延長
39.7km
47.1km
48.9km
24.1km
21.6km
所要時間
82 分
100 分
103 分
51 分
44 分
運行日
毎日
毎日
毎日
毎日
毎日
運行本数
6本/日
1本/日
1本/日
1往復/日
1往復/日
(左3、右3) (右1)
(左1)
※導入車両は、現在運行中の路線バス1台(日野・リエッセ、39 人)
、マイクロバス1台(日野(22
う 66)
、29 人)
。
- 132 -
図5−25
美杉コミュニティバスの見直しルート案
白山町コミュニティバス
▲竹原バス停
竹原バス停の乗継拠点
▲丹生俣バス停車庫
左周り
右周り
始終発・日中に1往復
- 133 -
(3)運行に係る概要と収支
項目
現況(H19)
走行距離
171,542km
利用者数
7,640人
見直し後(H22)
155,344km
7,640人 現況と同様
概 運行時間(1日)
要 運行開始時刻
11時間59分
11時間57分
7:00
7:24
運行終了時刻
18:59
19:21
200∼900円
200∼700円
運賃
運賃収入
収
国補助
入
県補助
運行経費
支
車両整備費
出
バス停整備費
収支
3,819千円
3,458千円 現況収入×走行キロ比
0千円
0千円
5,988千円
3,600千円
25,891千円
31,372千円
0千円
0千円 H21支出
0千円
368千円 H21支出
▲ 16,084千円
現況との比較
備考
▲ 24,314千円 運行経費-収入
8,230千円
【見直し後の年間実車総走行台キロ】
運行ルート
運行曜日
年間運行
1日当たり 1ルート当たり 年間実車
日数
運行本数 走行キロ
総走行キロ
左周り
毎日
365日
3本
39.7km
43,472km
右周り
毎日
365日
3本
39.7km
43,472km
丹生俣経由 毎日
365日
1本
47.1km
17,192km
川上経由
毎日
365日
1本
48.9km
17,849km
竹原・丹生俣ルート
毎日
365日
2本
24.1km
17,593km
竹原・川上ルート
毎日
365日
2本
21.6km
15,768km
循環ルート
合計
155,344km
- 134 -
5−4
コミュニティ交通の活性化及び推進体制について
5−4−1
利用促進に向けての取組み
コミュニティ交通の利用促進と活性化を図るため、次の取組みを行う。
(1)周知PR
新たなコミュニティ交通の運行ルートやダイヤ、停留所の位置、運賃などを事前に広く市民
に周知するため、以下の方法によるPRの実施を検討する。
なお、バスマップ等の作成に当っては、コミュニティ交通の情報だけでなく、利用目的や対
象者のニーズに合致したものとするために、どのような利用が想定されるのかを十分に踏まえ
て、鉄道や民間バス路線など他の交通機関の情報についても必要に応じて提供していくものと
する。
●広報誌やホームページへの掲載
●バスマップやチラシの作成:コミュニティ交通車内や公共施設、鉄道駅等へ留置き
●報道機関への情報提供
(2)期間限定割引運行の検討
より多くの利用を促すためには、バスの魅力や便利さを知っても
らうことが大切であることから、期間(新ダイヤ運行時、バスの日
(9 月 20 日)など)を限定し、割引運行を行うことを検討する。
また、集客を図るため、例えば、スタンプラリー(コミュニティ
交通を全て利用した方に回数券などをプレゼント)などを実施する
ことも検討する。
▲スタンプラリーの例(取手市)
(3)利用を促す運賃制度の検討
利用促進を図るためには、利用を促す運賃制度の導入が必要であることから他都市での事例
等を参考にしながら、今後検討する。
運賃制度の種類
一日券
導入の考え方
コミュニティ交通同士を乗り継いで市内を移動できるように、一日券の発行
について検討する。
乗継運賃割引制度
利用者の負担の軽減を図るため、コミュニティ交通同士や、コミュニティ交
通と民間路線バスとの乗継運賃割引制度などの発行について検討する。
【割引対象乗継例】
・路線バス(通常運賃)→コミュニティ交通(乗継割引)
・コミュニティ交通(通常運賃)→路線バス(乗継割引)
・コミュニティ交通(通常運賃)→コミュニティ交通(乗継割引)
観光施設との割引
運賃
豊かな自然環境を活かした観光振興や公共交通の利用促進の観点から観光施
設との割引制度(特典含む)について検討する。
- 135 -
5−4−2
住民参画・協働による推進体制
コミュニティ交通の維持や利用促進を図るためには、事業者と行政だけが主体となって取り組
むのではなく、それぞれの地域住民が「地域の移動手段」という共通認識のもと、自主的かつ積
極的に関与し、主体の一角を担うことが重要である。
このため、今後コミュニティ交通やそれに関連する事業を実施していくに当っては、地域住民、
交通事業者、行政それぞれが適切な役割分担を果たしながら、利用促進とともにコミュニティ交
通の持続的な運営を図る。
(1)推進に向けた組織・体制
コミュニティ交通やそれに関連する事業の検討については、津市公共交通システム検討委員
会で行ってきたが、それを具体的に推進していくための組織として市民・事業者・有識者・行
政などから構成される「津市地域公共交通活性化協議会」を活用していく。
地域の運行計画については、地域懇談会などを通して地域住民との協議・調整を行い、庁内
調整については、政策調整会議及び同幹事会において、福祉、観光、教育など他の分野施策・
計画なども考慮しながら、関係各部署との横断的な連携・調整を図り、総合的かつ円滑に施策
を展開していく。
津市地域公共交通活性化協議会
●有識者
●警察署(津・津南)
●市民・利用者代表
●三重県津建設事務所
●国土交通省中部運輸局 ●一般乗合・旅客自動車運送事業者及び組織する団体
●三重県
●津市
連携
津
地域住民
(地域懇談会など)
協議
・調整
市
●政策調整会議
●政策調整会議幹事会
(2)安定的・持続可能な運営に向けての検討
現在のコミュニティ交通は、地域住民からの要望等を受け、行政がこれを具体化し運営する
という形態である。運賃収入で賄うことができない運行経費は公費で負担するため、利用者の
コスト意識が希薄になり、利用の少ない地域にも一律にバス停が設置されるなど、路線の無駄
が生じやすく、経費負担も膨らみやすい構造となっている。このような状況を打開するために
は、地域住民の積極的な利用や計画づくりへの参画などによりマイバス意識を醸成し、それら
を改善していくことが重要である。
そこで、将来的には、コミュニティ交通の安定的・持続可能な運営に向けて、受け身であっ
た地域住民との関係(協議・調整)を運営への参画・協働という形へ移行を図り、次のような
取組みを検討していく。
①地域住民の参画による計画づくり
現在は、行政が主体となって行っているコミュニティバス等の運営について、地域住民が積
極的に計画づくりに参画できる体制を整えていく。具体的には、地域懇談会等を活用し、民間
- 136 -
バスの窮状やコミュニティバス等の現状など、公共交通に関する情報などを広く共有し、その
中で、運営コストと効果などについても、十分に評価、検討したうえで、運行ルートや本数、
ダイヤを編成するという、主体的な計画づくりができる環境整備を目指すこととする。
②地域とともに支える仕組みづくり
商業施設や医療施設によっては、施設送迎用のバスを保有するなど独自の交通手段確保に努
めているところも見られ、コミュニティバス等の活用の仕方によっては、それらとの協調、ま
たは利害の一致による協力が得られる場合もある。このような観点から、地域企業による停留
所のネーミングライツ(企業名等を付与する権利)
、協賛金制度の導入について検討する。
また、利用者が少ないにもかかわらず、地域における路線確保の要請が高い場合等において
は、地域住民の合意を前提とした経費負担(回数券の購入などを含む)
、または地域住民等に
よる自主運行なども検討していく必要がある。いずれの場合においても、地域住民の負担を伴
う形態への移行については、住民の意向を尊重し、事前の合意形成を前提とする。
図5−26
市民・交通事業者・行政との仕組みづくりイメージ
地域住民等(住民・地域企業など)
地域懇談会の活用(意見を言うだけの会議→提案する会議へ)
・積極的なコミュニティ交通の利用
・地域住民に対する利用促進の呼びかけ
・運行計画づくりへの参画
・運営主体となる組織(自治会やNPOなど)の設立検討、自主運行に
向けた取組みなど
・停留所のネーミングライツ・協賛金制度の検討
・地域住民の合意を前提とした経費負担など
協 働
連携
連携
津市地域公共交通活性化協議会
公共交通事業者
行政
・運行サービスの提供、事業運営
・地域公共交通活性化協議会などの
・待合環境整備や車両購入・車両等関連
運営と参加者間の連絡や意見調整
施設整備の推進など
・施策に対する、専門的な立場からの
意見
・利用促進策の実施
・公共交通に関する積極的な情報提供
・運行経費の一部負担・補助など
・乗継拠点や走行環境改善、待合空間など
のハード整備
連携
・住民ニーズなどの把握
・広報周知など利用促進策の実施
・公共交通に関する積極的な情報提供
- 137 -
(参考)地域住民主導の先進事例
[青森県鯵ヶ沢町・住民参加型路線バス]
・採算の見通しがなく、バス路線がない地区(人口約 250 人)
・路線バスの運行経費の一部を地域住民が負担(地区の全世
帯が1ヶ月2,000円の回数券を購入)
・赤字分を町(運行経費の1/4上限)と事業者が負担
・3ヶ月に1回程度、地域の代表とバス事業者、町がダイヤ
等について会議を開催
[三重県四日市市・生活バスよっかいち]
・NPO 法人生活バス四日市(地域住民+沿線企業)が運営主
体。三重交通が運行事業者。
・運行費用は運賃と市の補助金の他、沿線企業の協賛金(毎
月 50 万円)が負担。
・ただし、行政負担は運行経費 80 万円/月のうち、運賃収入約
10 万円を減じた運行欠損額の 1/2(30 万円限度)
- 138 -
5−4−3
より良い運行実現のための評価と見直し方策
より良いコミュニティ交通を実現するには、実績に基づき、目標の達成状況や利用状況など
を評価し、必要に応じて見直し、改善して利用していくという「PDCAサイクル」が必要と
なる。また、コミュニティ交通は、単体ではその機能を十分に発揮できず、幹線システム等と
の連携によって、より有効な移動手段となることから、これらの評価、検証は、幹線システム
も含めて一体的に行うものとする。
具体的には、次のようなPDCAサイクルによる事業評価の手法を取り入れ、効率性と利便
性を高めつつ進化する公共交通システムの実現を目指す。
図5−27 PDCAサイクル
【計画(Plan)
】
●運行ルート、サービス等
の策定
【見直し(Action)
】
●必要性や見直しの有無の
判断
【実行(Do)
】
●津市地域公共交通活性化協議会
●実証運行、本格運行
●地域懇談会
●改善計画の検討
【評価(Check)
】
●運行実績や利用ニー
ズ等を調査
●評価、検証
(1)評価の基本的な考え方
公共交通システムの事業評価は、津市全体のものについては、
「津市地域公共交通活性化協
議会」が主体となり、地域の個別の運行計画にかかわるものについては、地域懇談会を活用し、
毎年度実施することとする。
コミュニティ交通の利用者ニーズや利便性は、主な目的地である商業施設・病院等の移転、
道路改良などのハード整備による周辺状況の変化に影響を受けやすいことから、利用状況やニ
ーズなどを把握・分析し、必要に応じて改善を図る。また、幹線システムとの機能的な連携も
重要であることから、幹線も含めて一体的に評価、検証を行い、より質の高いものにしていく。
また、このようなPDCAサイクルを有効に活用するには、評価をする項目、指標に何を置
くのか、どういう基準に基づいて、判断をするのかが重要になる。乗車密度、収支率等の基本
項目のほかに、地域特性を考慮しながらも津市としての標準的な評価項目、指標としてどのよ
うなものが必要か、今後十分な検討を行うこととする。
(2)評価の手順
公共交通システムは、次の見直し手順により評価する。
幹線システムの見直しは、バス事業者による運行継続の判断が主となるが、本市の骨格を形
成する重要な路線であるため、バス事業者による運行が困難な場合は、代替の運行方法などに
- 139 -
ついて検討することになる。
支線システムは、地域に密着したコミュニティ交通であることから、地域住民の参加のもと、
利用実績を踏まえて必要性や費用対効果などを評価し、改善が必要と判断される場合には、よ
り利用しやすい運行とするための改善計画の作成や必要に応じて試行運行を実施し、再度、必
要性などを検証し、見直しを行っていくものとする。
図5−28 公共交通システムの事業評価フロー
津市公共交通システム
幹線システム
支線システム
【三重交通】
運行実績を踏まえ、必要性、費用対効果などを
バス事業者による
運行継続の判断
YES
YES
検証
【評価項目(案)
】 平均乗車密度、収支率等
NO
回る場合はサービ
性のチェック、
ス向上を検討。
地域ニーズ等)
NO
YES
幹線システム
幹線システムと
として存続
して存続(行政
NO
利用者が想定を上
事業評価(代替
住民参加により、利便性
地域や企業
向上のための改善計画の
等の費用負
検討
担検討
改善計画に基づく試行運
行の実施
による支援)
改善計画に基づく運行実
績を踏まえ、必要性、費
用対効果について検証
- 140 -
YES
NO
支線システム
路線の縮小あ
として存続
るいは廃止
6
事業スケジュールと財源の見通し
6−1
事業スケジュール
段階的な整備方針に基づき、次のようなスケジュールで事業を進める。
表6−1
短期及び中期における段階的整備スケジュール
H20
H21
H22
コミュニティ交通
運行関係
準備期間
H23
運行開始
廃止代替バス
H24
評価・検証
評価・検証
生活交通路線維持バス
バス停整備
整備関係
バス停設置等
改訂版
拠点整備
バス停設置等
車両設備
改訂版
周知 PR 用ポスター
広報関係
改訂版
バスマップ
アンケート調査
調査関係
乗降数調査
津市地域公共交通活性化協議会
連携計画の策定
- 141 -
6−2
概算事業費
コミュニティ交通の運行に係る経費(運行費、利用促進方策(バスマップなど))をはじめ、
廃止代替バスの委託料など、津市の地域公共交通に必要な経費について整理する。
平成 21 年度には、運行準備として下表のような初期投資費、広報費等が必要になるが、こ
れについては市費で賄う(実施主体は活性化協議会)ことを前提とし、運行経費については、
これまでどおり県補助を活用することとする。
平成 22 年度から平成 24 年度までのコミュニティ交通及び廃止代替バスの運行については、
津市地域公共交通総合連携計画に基づく実証運行と位置づけ、その運行経費及び乗降調査等必
に掛かる経費については、「地域公共交通活性化・再生総合事業」補助金の活用を図ることと
する。
なお、必要経費については、現時点で考えられる運行計画(案)をベースに整理しているた
め、今後、計画(案)の見直しなどに伴い、変更することもあり得る。
表6−2 ■必要経費(平成 21 年度)
実施主体
バス運行等関係費
津市
総事業費 運賃収入 市負担額
(千円)
(千円)
(千円)
154,537
11,500
129,597
廃止代替バス運行費
〃
40,025
コミュニティバス等運行費
〃
114,512
活性化協議会
13,512
活性化協議会関係費
運営費
11,500
補助額(千円)
国
県
13,440
34,509
-
5,516
95,088
-
7,924
13,512
〃
501
-
501
-
-
調査費
乗降調査
〃
2,562
-
2,562
-
-
利用促進
利用券(回数券等)
〃
155
-
155
-
-
活動費
周知PR(ポスター等)
〃
294
-
294
-
-
バスマップ
〃
2,000
-
2,000
-
-
初期投資費 バス停設置・シール等
〃
6,800
-
6,800
-
-
車両設備
〃
1,200
-
1,200
-
-
合計
168,049
- 142 -
11,500
143,109
13,440
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