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(3) ミニ講座 平成2 7年3月 3 ー 日 『新・戦争論』 (佐藤優・池上彰 対談
粋庵 ミ ニ 講座 平 。 『新 戦争論』 (佐藤優 。池 上 彰 対 談) ∼ 僕 らの イ ンテ リジ ェンスの磨 き方 ∼ 成 27年 無 心塾 (1)は 3月 31日 栗 原 隆 じめ に 世 界情 勢 の 急変 → こ うい うとき、表 面 的 に事 実 関係 を辿 っ て い て も、事 実 の本 質 には迫れ な い。 そ の 地域 には 、 どん な歴 史 が あ るの か 、民族や 宗教 の分布 は ど うな っ て い るのか 、 背 景や深 層 を知 る こ とで 、初 めて真 相 に近 づ く こ とがで き る。 (池上 彰) (2)序 章 日 本 は世 界 とズ レて い る ・外 か らは奇 妙 に 見え る 日本 。 有名 無 実 の 「 団的 自衛 権 , 集 」 ,安 倍総理 の 「 ′ とヽ 」 を見 よ '自 民党 も朝 日新 聞 も信者 ・ 慰 安 婦 問題 の 本質 とは ? 本 書 の タイ トル は 『新 ・戦争論』。 こ うした時代 は 、国家 にお い ては政治 も、軍事 も、経 済 も、科 学 技術 も、あ らゆ る 「 力」を総合 しな けれ ば生 存 で きな いの です が 、 ど うも今 の 日本 は世 界 か らズ レて い る。・・。と りわ け情報 力、分析 力 とい っ たイ ンテ リジェ ンス能 力 が 個 人 に とって も重 要 にな って きます。 (佐藤 優) (3)第 1章 地 球 は危 険 に満 ちて い る " 。ク ラ ウゼ ヴィ ッツ 『戦争論』 は 古 くな い ・ イ ス ラエ ル の無 人機 は “ 暗殺者 。「 イ ス ラム 国」 は四割 が外 国人兵 士 ・ 殺 しが 下手 な アメ リカ ‐ 攻 撃暗殺 テ ロの 有効性 ・民 間会社 が 行 な う新 しい 戦争 ・ エ ボ ラ出血熱 の背後 に人 口爆 発 あ り 混 乱 が ビジネ ス チ ャ ン スにな る。紛 争 を喜 ん で い る人 た ちが い るわ けです 。 (池上 彰) 組 織 な らざる暴 力装 置 と言 い ます か 、暴 力民 間企 業や破 綻 国家 が どん どんプ レイ ヤ ー にな っ て きて い る のが 、今 の 国際社 会 の難 しさです 。 (佐藤 優) (4)第 2章 ま ず 民族 と宗教 を勉 強 しよ う 。毛沢東 の 予言 。 「中華 民族 Jは 存在 す るのか 。 グライ ラマ と工 回会 つ た 。「 宗 教 は毒 だ 」 と毛 沢東 は ダ ライ ラマ に曝 い た 。 中国政府 VSヴ ァチカ ン ・ク リス チ ャ ンだ っ た金 日成 (キム イ ル ソン) 。 フ ラ ンス は 完全世俗 国家 。今 、世 界 は拝金 教 。 「 イ ス ラ ム 国Jの 正 体 は ? ・ 破 綻 国家 と ビル ゲイ ツ ・慰 安 婦 問題 はア メ リカが深 亥J ・ 「 遠 隔地 ナ シ ョナ リズム 」 が 世界 を覆 う 民族 問題 が 国家統 合 を揺 るが す とい う事態 が 世 界 の あち こ ちで起 きて い ます が 、とくに深亥J な の は 、 国 内 に五六 もの 民俗 を抱 えて い る中 国 で しょ う。 (佐藤優 ) 「中国 は土地 が広大 で4/m産 が 豊 富 、 そ して 人 口が 多 い 、 とい うが 、実際 には 『人 口が 多 い』 の は漢 民族 、『土地 が広 大 で 、物 産 が 豊 富』 な の は少数 民族 であ っ て 、す くな くとも地 下資 源 につ い て は、少 数 民族 の ほ うが 『物 産豊 富』 だ ろ う (『 毛沢東選 集』)。 (佐藤優 ) (5)第 3章 歴 史 で読 み 解 く欧州 の 闇 ・エ ネ ル ギー が 世 界 を動 か す ・ ウ クライナ の 内部 断絶 。 肉屋 に 人肉が る され てい た 吊 。ナ テ ス に協 力 した ガ リツ ィア ・ クル ミアの ロ シア 人 と ウク ライナ 人は が いい 仲 。避 暑 地 と ソ連 のセ ックス事情 ・ ウ クライナ の意 味 は 「田舎」 ・底辺 労働 力 と しての ウクライナ人 ・ ス コ ッ トラ ン ド独 立 運 動 の 真相 ・イ ギ リス は 「 ー 民族 」 に もとづ か な い 国家 ・ EUの 首都 ベ ル ギ が危 な い 。ヨー ロ ッパ が 再 び火 薬庫 に い ま起 き てい る問題 は 、す べ て克 服 したはず の 古 い 民族 問題 です 。自分 た ち の 民俗 は 一 つ の 政治 単位 を持 た な くて は い けな い 、文化 的 に共通 な人 々 は政 治単位 を持 た な けれ ば い けな い とい う国民 国家神 話 の 復活 です。 ( 佐藤優 ) (6)第 4 章 「 イ ス ラ ム 国」 で 中東 大混乱 ・ア ラブ の春 の 後 の 無惨 。 シ リア の キー ポイ ン トは 、 ア ラ ウィ派 ・ムス リム 同胞 団 を皆殺 しに した アサ ド父 ・ オ バ マ 大統領 の失敗 。「 イ ス ラ ム 国」 の横 取 り戦 略 ・ ア メ リカ とイ ラ ンの接 近 の理 由は ? 。湾岸 の 黒幕 、サ ウジア ラ ビア ・ 一 夫 多妻 と 「 時 間結婚 」 ・ス ン ニ 派 で 一 番過激 な派 は ? ・ 白人 は皆 、若 くて強 い ! ? 。十 二 イ マ ー ム 派 とハ ル マ ゲ ドン ・ 嘘 つ き シー ア 派 ・アナ ド政権 を支持 す るイ ス ラエ ル ・ モ サ ド長 官 の 交渉 力 2011年 の 「 ア ラブ の 春」 では 、北 ア フ リカ の チ ュニ ジアか ら始 ま っ た民主 化運動 が エ ジプ ト、リ ビアに 飛 び火 して 、各国 で長期独裁政権 が倒れ ま した。私 た ち 日本 人 にすれ ば 、 「 独 裁 政 権 が倒 れ て民主 化 され るんだ。少 しは世 の 中進 歩す るんだ な。 いい こ とだ な」 と、 つ い 思 って しま い ま した。 で も、 ア ラ ブ にお い て は 、現 実 はそ ううま くは運 ばなか っ た。 そ の後 の 国 づ く りは難航 し、 中東 に民主 化 は広 が る どころか 、 む しろ混 乱 が広 が ってい ます。 ( 池上 彰) (7)第 5 章 日 本 人が気 づ か な い 朝鮮 問題 。ア メ リカは 日朝 交渉 をつ ぶ したい 。 期 待値 上 げオ ペ レー シ ョン ・北朝鮮 の ミサイ ル は 、 日本 へ の 求愛行 動 。 金正 日と金正恩 ( キム ジ ョン ウン) の 違 い 。張成 沢 ( チャ ン ソンテ ク) は なぜ 処刑 され たか ? 。 中国人 に怒 る平壌 の 人 々 ・日本 の カ ネ が頼 りの 北朝鮮 。 「日本 人 問題 の最終解 決」 の怖 さ 。「日本 人 大量帰遠 」 は北 朝鮮 のカ ー ド 。 日本 V S 朝 鮮 、一 対 一 の戦争 はなか っ た 。中 。朝 「 歴 史戦争 」 が夕 台ま る 北朝鮮 に送金 で き る よ うにな る と、そ の金 で何 をや るの か 北朝鮮 は安 全保 障 を リア リズ ム で 考 えて い ます 。 リ ビアのカ ダ フ ィ大佐 の 教訓 か ら学 んでい る。それ か らイ ラ ンや イ ラクの 教 訓│ からも学 ん で い ます 。要す るに、下手 に 出 て も、核 を持 た なけれ ば 、つ ぶ され る とい うこ とで す。ア メ リカ に到 達す る弾道 ミサイ ル を もつ こ とが 、ア メ リカか ら安 全保 障 を と りつ け るた め の 唯 一 の 方策 だ とい うこ とが 、今 の金 正 思政権 の発想 で す。 ( 佐藤優 ) (8)第 6 章 中 国 か ら尖 閣 を守 る方法 。中国 の 思惑通 りに進 む 尖閣問題 ・ 中国 の 空母 は怖 くな い 。毛沢東化 す る習近 平 。 ネ ッ トと世論 は同 じか ? ・ トル コ と回 教 が つ なが る ウイ グル 問題 ・ 民族 主義 か ? イ ス ラム 主 義 か ? ・中国 に とって 尖閣 よ リウイ グル こそ重 要 日本 の 場合 、 困 つ た こ とに 、竹 島 と尖閣 が 裏表 にな っ て しま っ た④竹 島は実効支配 され 、 尖閣 は実 効 支配 してい る。。・。この二つ では相反 す る論 法 を とらざるを得 ませ ん 。 ( 佐藤 優) 2013年 10月 2 8 日 、北京 の天安 門広 場 に車 で 突 っ込 んだ ウイ グル 人 も、民族過激 派 で あ る とともに 、宗 教的 な文 献 を持 つ て い た と言 い ます しね ③ ( 池上 彰 ) 中国 に とつて 東 は経 済発展 の た めに必 要 で 、紛 争 を起 こす 必要 はな い。 国家安 定 の た め に 必要 な の は 、西 での安 定 な の です。 ( 佐藤 優 ) ( 9 ) 第 7 章 弱 いオ バ マ と分裂す るア メ リカ ・教養 が邪 魔す るオ バ マ 。 「白人」 だ け の 民主主義 。ア メ リカ の 宗教事情 。 大統領候 補 は ヒラ リー ? い まア メ リカは 、 日本 で はあ ま り議論 され る こ との な い 問題 に頭 を痛 めて い ます 。ア メ リカ で地 下 に潜 ん で い た人種 主義 が 再 び 表 に 出始 めた ので す。 2 0 1 4 年 8 月 9 日 、 ミズ ー リ州 フ ァー ガ ノンで 起 きた 白人警官 に よる黒 人射殺 をき つか け と した騒動 に 手 を焼 い てい て 、オ バマ の頭 の三 分 の 一 くらい は 、 これ に悩 ま され て い る の ではないで しょ うか。 ア メ リカの 民主主義 は 、黒 人、あ るい は先 住民 を排 除 した ところに成 り立 つ 民主主義 であ り、 この 問題 が い まだ に克 服 され て い な い こ とが 自 日の 下 に さ らされ て しま っ たわ けです 。 ( 佐 藤優 ) 「2 0 5 0 年 問題 」 とは 、建 国以来 、圧倒 的 に優 位 だ っ た 白人が 、人 口数 と して少 数派 に転 じる の ではな いか 、 とい う問題 ですね 。 ヒスパニ ック ( アメ リカに住 む スペ イ ン語 を母 国 と す る中南 米 出身者や そ の子 孫 ) 、今 は 「ラテ ィー ノ」 と呼ぶ こ とにな つ て い ます が 、そ の ラ テ ィー ノの 人 日が どん どん増 えて い ます。・。, ラ テ ィー ノは 、大 きな政府 主 義 、民主党支 持 者 が 多 い の で 、共 和党 が選 挙 に勝 て な くな る とい う問題 が あ ります 。 ( 池上 彰) (1 0 ) 第 8 章 池 上 ・佐 藤 流情報術 5 カ 条 ・定、 が詰 ま る 日本 の ネ ッ ト空間 ・ 軽 軍備 な らイ ンテ リジ ェンス を 。公 開情報 だ けで世 界 はわか る 。 情報 は 「 信頼 で き る人 」 か ら 。重要記 事 は即 、破 る 。 情報 は母 国語 で とれ 一 冊 の 大学 ノー ト│ で 。スケ ジ ュー ル か らメモ まで 「 ネ ノ トに 自分 の 意見 を書 き込 む よ うな人 は 、 まだ まだ少数 派で あ る こ とを忘れ て 、 ネ ッ ト マ ス コ ミは偏 向報道 して い る」 と言 い 出す の論 調 を社 会 全体 の論調 と思 い 込み 、す ぐに 「 の は とて も残 念 で あ り、不健 全 な考 え方 です 。 ( 池上 彰) 日本 は 、軍事 大 国 にはな らな い とい うの で あれ ば 、そ の 分 、イ ンテ リジェ ンス機 関 を つ くつ て 、 き ちん と機 能 させ な けれ ばな りませ ん。 ( 池上 彰) 賛成 です 。 ただ し、イ ンテ リジ ェ ンス機 関 をつ くる こ とと特 定秘密保 護 法 は、実 は あま り 関係 あ りませ ん。 あれ は、官 僚 が 政治家 か ら情報 を隠す た め の法律 で す か ら。 ( 佐藤優 ) ぜ 戦 争論 が必 要 か (11) な 。新 帝 国 主 義 と過 去 の 栄 光 ・ 嫌 な時代 それ ぞれ の 国 に とっ て の 「 過 去 の 栄光 を再 び求 め る動 き」 が 景│ き出 しに 出 て きて い る の で は な いか 。佐藤 さん の 分析 を私 な りに補 足す る と、そ うい うこ とにな っ て い る とい う気 が します。 ( 池上 彰) 嫌 な時代 」 にな って きた のです よ。 これ か らの世 界 を生 き抜 くた め に 、個 人 と 要す るに、 「 しては 、嫌 な時代 を嫌 な時代 と認識 で きる耐性 を身 につ け る老、 要 が あ る。そ の た めに通 時性 にお い ては 、歴 史 を知 り、共時性 にお い ては 、国際情勢 を知 る こ と。 ( 佐藤優 ) 歴 史 を改 めて 勉 強す る こ とが必 要 で す ね。 ・。今 にな っ て 、歴 史を読 む と 「 ああ、歴 史は 繰 り返す 」 と思 い ます 。 ( 池上 彰) 「 今 後 、第 二 次世 界大戦 が 起 こ り うるか ?起 こ る と した らどん な形 の 戦 争 が 考 え られ るか ?」 とい う問 いか け も出て くるで しょ うが 、それ に対 して は、 「 そ うい うこ とはあ っ て は な らな い 」 とい う立 場 で 、私 は全 力 を尽 く した い。 そ して実践 的 な課題 と して は 、軍事 エ リー トと 政治 エ リー トの トップか ら馬鹿 を排 除す る こ と。馬鹿 な兵 隊、馬鹿 な政 治家 がい て も、彼 ら が 自滅 して終 わ りにな る の は いい。 しか し、 トップにいた場 合は、部 隊 も しくは国家 が 全滅 す る こ とにな ります か ら。 (佐藤優 ) 上氏 は 、混沌 と した 21世 紀 の 日本 で 、人 々 に真理 を伝 え る こ とを使 命 と して い る。 池 上氏 の言動 に よ つ て 、 われ われ は 自由にな るの で あ る。 (佐藤優 ) (12)お わ りに 池