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安全データシート(SDS) - 株式会社 日立産機システム

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安全データシート(SDS) - 株式会社 日立産機システム
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株式会社日立産機システム JP-F63, 1063F Ver 5.00 作成日 2005.8.31 改訂日 2015.7.24
安全データシート(SDS)
1 製品および会社情報
製品の名称
会社名
住所
電話番号
FAX番号
緊急連絡電話番号
推奨用途および使用上の制限
:JP-F63, 1063F
:株式会社 日立産機システム 省力システム事業部
:茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号
:0294(36)8682
:0294(36)8975
:マーキングシステム設計部 0294(36)8682
:産業用インクジェットプリンタ用インク
2 危険有害性の要約
GHS分類
物理化学的危険性
急性毒性(経口)
急性毒性(経皮)
急性毒性(吸入:気体)
急性毒性(吸入:蒸気)
急性毒性(吸入:粉塵およびミスト)
皮膚腐食性/刺激性
眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性
呼吸器感作性
皮膚感作性
生殖細胞変異原性
発がん性
生殖毒性
授乳に対する影響
標的臓器/全身毒性(単回ばく露)
標的臓器/全身毒性(反復ばく露)
吸引性呼吸器有害性
水生環境有害性(急性)
水生環境有害性(慢性)
:引火性液体 区分 2
:区分 5
:区分外
:分類対象外または分類できない
:区分 5
:区分外
:区分 2
:区分 2
:分類対象外または分類できない
:分類対象外または分類できない
:区分 1
:分類対象外または分類できない
:区分 1
:分類対象外または分類できない
:区分 1(視覚器、全身毒性、中枢神経系)
区分 2(腎臓)
区分 3(気道刺激性)
:区分 1(肝臓、視覚器、中枢神経系、末梢神経系)
区分 2(神経系)
:区分 2
:区分外
:区分外
本データシートは、一般的な工業的用途について、「製品の適切な取り扱い」を確保するための参考資料として提供
するもので、保証書ではありません。記載内容は現時点で信頼し得ると考えられる資料ならびに測定等に基づき作
成したものであります。ご使用者各位は、これを参考として自らの責任において個々の取り扱い等の実態に応じた
適切なる措置をお取りくださるようお願いいたします。
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ラベル要素
絵表示:
注意喚起語:危険
危険有害性情報:
 引火性の高い液体および蒸気
 飲み込むと有害のおそれ
 吸入すると有害のおそれ
 皮膚刺激
 強い眼刺激または眼刺激
 遺伝性疾患のおそれ
 生殖能または胎児への悪影響のおそれ
 視覚器、全身毒性、中枢神経系の障害
 腎臓の障害のおそれ
 気道への刺激のおそれ
 長期または反復ばく露による肝臓、視覚器、中枢神経系、末梢神経系の障害
 長期または反復ばく露による神経系の障害のおそれ
 飲み込んで気道に侵入すると有害のおそれ
注意書き:
 熱、火花、裸火、高温のもののような着火源を避けること。
 静電気放電や火花による引火を防止すること。
 適当な保護具(手袋、眼鏡、マスク、帽子、保護衣等)を着用し、身体への付着、
蒸気の吸入を避けること。
 屋外または換気の良い区域でのみ使用すること。
 火災の場合には粉末、二酸化炭素または泡消火器を使用すること。
 この製品を使用するときに、飲食または喫煙をしないこと。
 妊娠中、授乳期中は接触を避けること。
 取り扱い後はよく洗顔、手洗い、うがいを十分行うこと。
 飲み込んだ場合:無理して吐かせないこと。直ちに医師の診察を受けること。
 皮膚に付着した場合:多量の水とせっけんで洗い、汚染された衣類を再使用する場合は
汚染を取り除いてから使用すること。
 皮膚刺激または発疹が生じた場合は医師の診察を受けること。
 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移動し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
 屋外または換気のよい場所でのみ使用すること。気分が悪いときは医師の診察を受けること。
 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。
コンタクトレンズを容易に外せる場合には外して洗うこと。
その後も洗浄を続けること。直ちに医師に連絡すること。
 容器を密閉して、涼しく換気の良いところで施錠し、子供の手の届かないところに保管すること。
本データシートは、一般的な工業的用途について、「製品の適切な取り扱い」を確保するための参考資料として提供
するもので、保証書ではありません。記載内容は現時点で信頼し得ると考えられる資料ならびに測定等に基づき作
成したものであります。ご使用者各位は、これを参考として自らの責任において個々の取り扱い等の実態に応じた
適切なる措置をお取りくださるようお願いいたします。
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 ばく露の場合、またはばく露の懸念がある場合は医師の診断、手当てを受けること。
 漏出物を回収すること。
3 組成、成分情報
単一物・混合物区分:混合物
組成:
化学名または一般名
メチルエチルケトン
エタノール
メタノール
イソプロピルアルコール
含有量(%)
50~60
1~10
1~10
0.1~1
CASNo
78-93-3
64-17-5
67-56-1
67-63-0
官報公示整理番号
備考
(2)-542(化)
2-ブタノン
(2)-202(化)
(2)-201(化)
(2)-207(化)
プロピルアルコール
※(化):官報公示整理番号(化審法)
4 応急措置
吸入した場合:
蒸気、ガス等を大量に吸い込んだ場合には、直ちに空気の新鮮な場所に移し、暖かく安静にする。呼吸が不規
則、止まっている場合には人工呼吸を行う。おう吐物は飲み込ませないようにする。直ちに医師の手当てを受
けること。
皮膚に付着した場合:
付着物を布にてすばやくふき取る。大量の水およびせっけんまたは皮膚用の洗剤を使用して充分に洗い落とす。
溶剤、シンナ-は使用しないこと。外観に変化が見られたり、痛みがある場合には医師の診断を受ける。
目に入った場合:
直ちに大量の清浄な流水で 15 分以上洗う。まぶたの裏まで完全に洗うこと。できるだけ早く医師の診断を受け
ること。
飲み込んだ場合:
誤って飲み込んだ場合には、安静にして直ちに医師の診断を受けること。おう吐物は飲み込ませないこと。
応急措置をする者の保護:
救急者は保護具を着用する。
医師に対する特別注意事項:
直ちに医師の診断を受け、この容器のラベルに記載された注意事項またはSDSを示す。
5 火災時の措置
消火剤:炭酸ガス、泡、粉末、乾燥砂
特定の消火方法:
周辺火災の場合:移動不可の場合、容器、梱包および周辺に散水し冷却する。
着火した場合:火元(燃焼源)を断ち適切な消火剤を用いて風上から消火。
消火を行う者の保護:
適切な保護具(耐熱性着衣、呼吸用保護具(送気マスクなど))を着用する。
本データシートは、一般的な工業的用途について、「製品の適切な取り扱い」を確保するための参考資料として提供
するもので、保証書ではありません。記載内容は現時点で信頼し得ると考えられる資料ならびに測定等に基づき作
成したものであります。ご使用者各位は、これを参考として自らの責任において個々の取り扱い等の実態に応じた
適切なる措置をお取りくださるようお願いいたします。
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6 漏出時の措置
関連法規に準拠して作業する。
人体に対する注意事項:
作業の際には適切な保護具(手袋、保護マスク、エプロン、ゴ-グル等)を着用する。
環境に対する注意事項:
漏出物が河川、水路等公共水路に流れ込むのを防止する。
除去方法:
回収/漏出物は、密閉できる容器に回収し、屋外の広場等安全な場所に移す。着火した場合に備えて、適切な
消火器を準備する。
廃棄/回収した漏出物は廃棄上の注意に従って廃棄する。
二次災害防止策:
付近の着火源、高温体および付近の可燃物を早く取り除く。火気厳禁。漏出した場所の周辺には関係者以外
の立ち入りを禁止する。万一、河川、公共水路等に流れ込んだ場合は、直ちに地方自治体の当該担当者に報
告する。
封じ込めおよび浄化の方法:
乾燥砂、土、その他の不燃性のものに吸収させて回収する。大量の流出には盛土で囲って流出を防止する。
火花が発生しないように、プラスチック製などの用具を用いて回収する。
7 取り扱いおよび保管上の注意
関連法規に準拠して作業する。
取り扱い:
容器の栓は必要なとき開栓し、常時密栓する。容器は注意して取り扱い開ける。使用時には飲食しない。眼との
接触を避ける。すべての汚染された衣類を直ちに脱ぐ。
技術的対策:
換気の良い場所で取り扱う。
周辺で火気、スパーク、高温物の使用を禁止する。
静電気対策のため、保管庫等は接地し、清掃機器類は防爆型(安全増型)を使用する。
使用工具は火花防止型のものを使用する。
使用済み除去布等は廃棄するまで水に漬けておく。
作業の際には適切な保護具(手袋、保護マスク、エプロン、ゴーグル等)を着用する。
密閉された場所における作業には、十分な局所排気装置を付け、適切な保護具を着けて作業すること。作業
中のコンタクトレンズの使用は好ましくない。
注意事項:
みだりに蒸気を発生させない。
密閉された場所における作業には局所排気装置を付け、適切な保護具を付けて作業すること。
保管:
日光の直射を避ける。通風の良いところに保管する。火気、熱源から遠ざけて保管する。冷暗所に保管する。
8 ばく露防止および保護措置
設備対策:
局所排気設備は防爆に準じた設備を使用する。
排気装置を付けて、蒸気が滞留しないようにする。
液体の輸送、くみ取り、かくはん等の装置についてはアースを設置すること。
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屋内作業の場合には、作業者が直接ばく露されない設備とするか、局所排気装置などにより作業者が蒸気な
どのばく露を避けられるような設備とすること。
タンク内部などの密閉場所で作業をする場合には、密閉場所が特に底部まで十分に換気できる装置を取り付
けること。
取り扱い場所の近くには、高温、発火源となるものが置かれないような設備とする。
管理濃度(ppm):
メチルエチルケトン
エタノール
メタノール
イソプロピルアルコール
:200
:設定なし
:200
:200
許容濃度(ppm):
日本産業衛生学会勧告値(ppm)
メチルエチルケトン
エタノール
メタノール
イソプロピルアルコール
:200
:設定なし
:200
:400
ACGIH TLV-TWA (ppm)
メチルエチルケトン
エタノール
メタノール
イソプロピルアルコール
ACGIH STEL(ppm)
メチルエチルケトン
エタノール
メタノール
イソプロピルアルコール
:200
:1000
:200(skin)
:200
:300
:設定なし
:250(skin)
:400
※TLV-TWA:時間加重平均ばく露限界値 STEL:短時間ばく露限界
保護具:
呼吸器の保護具:有機ガス用防毒マスクを着用する。密閉された場所では、送気マスクを着用する。
手の保護具:有機溶剤または化学薬品が浸透しない材質の手袋を着用する。
眼の保護具:保護メガネを着用する。
皮膚および身体の保護具を着用する。
帯電防止性能を有する、長袖の保護衣および安全靴を推奨する。
9 物理的および化学的性質
外観
物理的状態
色
におい
融点 2)
沸点 2)
引火点
:液体
:無色透明
:刺激臭
:-86℃(メチルエチルケトンとして)
:80~150℃
:-4.0℃(タグ密閉式)
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爆発範囲 2)
蒸気圧 2)
相対蒸気密度(空気=1)2)
比重
溶解度(水)2)
n-オクタノール水分配係数 2)
発火点 2)
分解温度
:下限 1.7 vol%、上限 11.4 vol%
:9.5kPa(20℃)
:2.41 (メチルエチルケトンとして)
:0.86(20℃)
:29g/100mL (20℃) (メチルエチルケトンとして)
:0.29(メチルエチルケトンとして)
:404℃
:データなし
10 安定性および反応性
安定性:可燃性
反応性:標準状態では危険な反応はしない
避けるべき条件:衝撃、摩擦、火気またはその他の着火源により爆発のリスクがある。
混触危険物質:知見なし
危険有害な分解生成物:知見なし
11 有害性情報
急性毒性:
メチルエチルケトン
経口 ラット LD50 5520mg/kg
経皮 ウサギ LD50 >5000mg/kg
吸入(蒸気) ラット LC50 11700ppm/4h
飲み込むと有害のおそれ(区分 5)
吸入すると有害のおそれ(区分 5)
エタノール
経口 ラット LD50 6200mg/kg
経皮 情報なし
吸入(蒸気) ラット LC50 20000ppm/10h (31600ppm/4h)
吸入(ミスト) ラット LC50 63000ppm/4h (118mg/L)
メタノール
経口 ラット LD50 6200mg/kg
経皮 ウサギ LD50 15800mg/kg
吸入(蒸気) ラット LC50 >22500ppm/8h
飲み込むと有害のおそれ(区分 5)
イソプロピルアルコール
経口 ラット LD50 3437mg/kg
経皮 ウサギ LD50 4059mg/kg
吸入(蒸気) ラット LC50 72600mg/㎥(29512ppm)/4h
皮膚腐食性・刺激性:
メチルエチルケトン
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するもので、保証書ではありません。記載内容は現時点で信頼し得ると考えられる資料ならびに測定等に基づき作
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ヒトの皮膚にばく露しても刺激性はみられなかったとの記述があるが、ウサギでの皮膚適用試験で軽度ま
たは中程度の刺激性がみられたとの記述がある。
エタノール
OECD TG404 試験ラビット not irritating、American guidelines ラビット not irritating
メタノール
ウサギを用いた試験で 24 時間ばく露後に脱脂作用により中等度の刺激性がみられたとの記述がある一
方で、ウサギに 20 時間閉塞適用した別の試験では刺激性がみられなかったとの記述があり、5 時間以内
のばく露による試験データが得られなかった。
イソプロピルアルコール
ウサギ皮膚刺激性試験では、刺激性なしまたは軽度の刺激性の報告があるが、ヒトでのボランティアおよ
びアルコール中毒患者の治療のため皮膚適用した試験では刺激性を示さない。
眼に対する重篤な損傷・眼刺激性:
メチルエチルケトン
ヒトの蒸気ばく露例で眼に刺激性がみられたとの記述およびウサギを用いた眼刺激性試験で 24 時間後の
評点の平均値は角膜混濁 2.5、結膜発赤 2 であったが、7 日以内にほぼ回復していた。
エタノール
OECD TG404 試験ラビット moderate ドレイズ法ラビット moderately ヒトで角膜上皮の傷害、結膜充血は
1、2 日間で回復する。
メタノール
EHC、DFGOT および PATTY に、ウサギを用いた試験で軽度ないし中等度の眼刺激性が認められたとの
記述があるが、回復性については明らかな記述がないこと、およびヒトで角膜の障害、強度の結膜浮腫が
一過性に認められている。
イソプロピルアルコール
ウサギでの眼刺激性試験では、軽度から重度の刺激性の報告があるとの記述があるが、重篤な損傷性
は記載されていない。強い眼刺激(区分 2A-2B)
呼吸器感作性または皮膚感作性:
メチルエチルケトン
呼吸器感作性:データなし、皮膚感作性:同じ元文献に基づく接触皮膚炎のみられた 1 症例の記述がある
ものの、他に症例報告はなく、Mouse Ear Swelling Test で陰性の記述がある。
エタノール
呼吸器感作性:情報なし、皮膚感作性:動物試験で有意の皮膚感作性は見られない。
メタノール
呼吸器感作性:データなし。皮膚感作性:ヒトの皮膚ばく露例でアレルギー性接触皮膚炎の報告があると
の複数の文献を引用した記述はあるが、具体的な症例に関する記述はない。一方、モルモットを用いた
Magnusson-Kligman maximization test で感作性は認められなかったとの記述がある。
イソプロピルアルコール
呼吸器感作性:データなし
皮膚感作性:モルモットでのビューラー法による皮膚感作性試験では陰性であった。皮膚炎発症例で
2-propanol のパッチテスト陽性例には、低分子の 1 級または 2 級アルコール、プロピレンオキサイドにも陽
性を示しており、2-プロパノールが原因物質か否か明確でない。
生殖細胞変異原性:
メチルエチルケトン
ほ乳類赤血球を用いる小核試験で陰性の結果がある。
エタノール
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ラットおよびマウスにおける優勢致死の報告およびマウス生殖細胞における異数性誘発の報告がある。
メタノール
マウス赤血球を用いる小核試験で陰性の結果がある。
イソプロピルアルコール
in vivo でのマウス骨髄細胞を用いた小核試験で陰性である。
発がん性:
メチルエチルケトン
EPA で I(inadequate)に分類されている。
エタノール
IARC では「アルコール性飲料としてヒトに発がん性がある」としているが、これはアルコール性飲料を習慣
的に摂取するヒトの多数の疫学調査に基づき、アルコール性飲料と食道系および肝臓のがんの因果関係
を認めたものである。他方、ACGIH は、主として作業環境での有害性因子としてエタノールを「ヒト発がん
性に分類できない物質」に分類している。
メタノール
データなし
イソプロピルアルコール
グループ 3、A4 に分類されている。
IARC グループ 3(ヒトに対する発がん性については分類できない)
生殖毒性:
メチルエチルケトン
ラットでの吸入ばく露による催奇形性試験では胎児に奇形が認められたとの記述があるが、再試験では
化骨遅延・変異がみられたものの奇形は認められていないこと、さらにマウスでの吸入ばく露による催奇
形性試験でも仔動物の体重低下と変異がみられたものの奇形は認められていないことからいずれも最小
限な影響である。
エタノール
アルコールの習慣的な大量摂取によりヒト胎児に対する奇形その他の悪影響が多数報告されている。
メタノール
妊娠ラットおよびマウスを用いた経口および吸入ばく露試験で胎児奇形または胎児死亡の増加が認めら
れたとの記述があるが、信頼性のあるヒトばく露例のデータがない。雄ラットでテストステロン濃度の低下
または精巣変性がみられたとの記述があるが、これとは逆に、雄の生殖器系への影響は認められないと
の記述もあり、雄の生殖能力に対する影響は明らかではない。
イソプロピルアルコール
ラットでの飲水投与による 2 世代繁殖試験では、繁殖能および出生仔の発育に影響なかった。一方、ラッ
トでの発育毒性・催奇形性試験では、催奇形性はなかったが、親動物に体重増加の低下、麻酔作用等の
毒性を示した用量で、妊娠率の低下、吸収胚の増加、胎児死亡の増加等の生殖毒性が認められた。生殖
能または胎児への悪影響のおそれの疑い(区分 2)
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露):
メチルエチルケトン
ヒトでの吸入ばく露による試験では中枢神経系への影響はみられなかったとの記述や、time estimation
test の結果では対照群との間に統計学的に有意な差はなかったとの記述がある。一方、ラットまたはマウ
スの吸入ばく露試験では比較的低濃度で中枢神経系に影響が認められていることから、標的臓器は中枢
神経系と判断される。また、ラットでの中等度用量の経口投与で腎臓に影響がみられたとの記述から、腎
臓も標的臓器と判断される。ヒト吸入ばく露例に気道刺激性がみられたとの記述がある。
エタノール
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ヒトでエタノールの経口摂取により中枢神経系に急性中毒作用をおよぼし、死に至ることがある。ヒトで
5000ppm(9.4mg/L)の吸入により気道刺激性、昏迷、病的睡眠を起こす。
メタノール
ヒトで急性経口または吸入ばく露により中枢神経系の抑制および視覚器障害がみられるとの記述(EHC、
ACGIH、DFGOT、PATTY および産衛学会勧告)や、ヒトばく露例で代謝性アシドーシスがみられるとの記
述(ACGIH および DFGOT)から、標的臓器は中枢神経系、視覚器および全身毒性とした。ラット、マウス、
アカゲザル等で麻酔作用が認められたラット反復吸入ばく露試験で気道刺激性がみられたとの記述、お
よびヒトで粘膜刺激症状がみられるとの記述がある。過剰ばく露の徴候および症状は、眠気および意識喪
失等の中枢神経系作用のことがある。
イソプロピルアルコール
ラットでの吸入ばく露による活動性の低下があるとの記述およびヒトでの経口摂取による急性中毒では消
化管への刺激性、血圧、体温等の低下、中枢神経症状、腎障害が認められており、標的臓器は中枢神経
系、腎臓および全身毒性とした。ヒトで鼻、のどへの刺激性が認められており、気道刺激性がある。中枢神
経系、腎臓、全身毒性の障害(区分 1)
呼吸器への刺激のおそれ(区分 3)
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露):
メチルエチルケトン
ヒト職業ばく露例に手および腕の感覚麻痺がみられたとの記述、職業ばく露例での中枢神経障害を示唆
する記述ならびに中枢神経系に影響がみられた 3 症例についての記述から、標的臓器は中枢神経系およ
び末梢神経系と考えられる。
エタノール
ヒトでアルコールの長期大量摂取によりほとんどすべての器官に障害を起こすが、最も悪影響を与える標
的臓器は肝臓である。障害は脂肪変性に始まり、壊死と線維化を経て肝硬変に至る。また、アルコール中
毒患者の禁断症状(振戦症状、てんかん、精神錯乱)の記載あり。
メタノール
ヒトの長期ばく露例で中枢神経系の抑制および視覚器障害がみられたとの記述から、標的臓器は中枢神
経系および視覚器とした。
イソプロピルアルコール
ラットでの 86 日間または 4 か月間吸入ばく露試験で、血管、肝臓、脾臓に影響が認められたとの記述から、
標的臓器は血管、肝臓、脾臓であるとした。長期または反復ばく露による血管、肝臓、脾臓の障害のおそ
れ(区分 2)
吸引性呼吸器有害性:
メチルエチルケトン
知見なし
エタノール
知見なし
メタノール
知見なし
イソプロピルアルコール
ヒトに関する情報はないが、ラットでの気管内投与により、24 時間以内に心肺停止による死亡が認められ
ており、かつ、動粘性率は概略 1.6 前後であることから、吸引性呼吸器有害性があるとした。飲み込み、気
道に侵入すると有害のおそれ(区分 2)
12 環境影響情報 1)
本データシートは、一般的な工業的用途について、「製品の適切な取り扱い」を確保するための参考資料として提供
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適切なる措置をお取りくださるようお願いいたします。
10/12
株式会社日立産機システム JP-F63, 1063F Ver 5.00 作成日 2005.8.31 改訂日 2015.7.24
環境中の挙動:
メチルエチルケトン
知見なし
エタノール
知見なし
メタノール
知見なし
イソプロピルアルコール
知見なし
生態毒性:
メチルエチルケトン
ヒメダカ(96h-LC50(mg/L)):>100mg/L
ヒメダカ(14d-LC50(mg/L)):100
ヒメダカ(14d-NOEC(mg/L)):100mg/L
エタノール
マスの幼魚(24h-LC50(g/L)):11.2
コイの一種(96h-LC50 (g/L)):18~13.4
クリークチャブ(24h-LC50(g/L)):7
グッピー(7d-LC50(g/L)):11
メタノール
甲殻類ブラインシュリンプ(24h-LC50(mg/L)):900.73
イソプロピルアルコール
魚類ヒメダカ(96h-LC50(mg/L)):>100
残留性・分解性:
メチルエチルケトン
知見なし
エタノール
知見なし
メタノール
知見なし
イソプロピルアルコール
難水溶性でなく(水溶解度=1.00×10⁶mg/L) 、急性毒性が低いことから、区分外とした。
生態蓄積性:
メチルエチルケトン
知見なし
エタノール
知見なし
メタノール
知見なし
イソプロピルアルコール
知見なし
土壌中の移動性:
メチルエチルケトン
本データシートは、一般的な工業的用途について、「製品の適切な取り扱い」を確保するための参考資料として提供
するもので、保証書ではありません。記載内容は現時点で信頼し得ると考えられる資料ならびに測定等に基づき作
成したものであります。ご使用者各位は、これを参考として自らの責任において個々の取り扱い等の実態に応じた
適切なる措置をお取りくださるようお願いいたします。
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株式会社日立産機システム JP-F63, 1063F Ver 5.00 作成日 2005.8.31 改訂日 2015.7.24
知見なし
エタノール
知見なし
メタノール
知見なし
イソプロピルアルコール
知見なし
13 廃棄上の注意
廃液、それらを拭き取ったワイプ紙や空容器等の廃棄物は引火性可燃物であるため、廃棄物の処理および清
掃に関する法律(廃掃法)の「特別管理産業廃棄物(燃えやすい廃油)」に該当。
廃掃法に従い適切に処理を行うか、特別管理産業廃棄物許可業者に運搬または処分を委託すること。
容器、機械装置等を洗浄した排水等は、地面や排水溝へそのまま流さないこと。
排水処理、焼却などにより発生した廃棄物についても、廃掃法および関係する法規に従って処理を行うか、委
託をすること。
廃棄物等を焼却処理する場合には、有害ガスを発生するため、洗浄装置のない焼却炉を使用しないこと。
廃棄物処理業者に、内容物を明確にして処理を委託する。
14 輸送上の注意
国連番号
品名
国連分類
容器等級
海洋汚染物質
陸上輸送
海上輸送
航空輸送
:1210
:印刷用インクまたは印刷用インクの関連物質
:クラス 3(引火性液体)
:Ⅱ
:非該当
:消防法、労働安全衛生法に定めるところに従う。
:船舶安全法に定めるところに従う。
:航空法に定めるところに従う。
15 適用法令
労働安全衛生法関連:
 施行令別表第一の 4
引火性の物
 第 57 条、施行令第 18 条(名称などを表示すべき有害物)、規則別表第 2
メチルエチルケトン、メタノール
 第 57 条 2(文書の交付等)、施行令 第 18 条 2(名称などを通知すべき有害物)、別表第 9、
規則別表第 2 の 2
メチルエチルケトン
エタノール
メタノール
イソプロピルアルコール
 有機溶剤中毒予防規則第1条第1項 4(第 2 種有機溶剤等)、施行令別表第 6 の 2
第 2 種有機溶剤等(5%をこえて含有するもの:メチルエチルケトン)
消防法:
 法第 2 条第 7 項 別表第一 危険物(引火性液体)
第四類第一石油類(非水溶性)
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船舶安全法関連:
 危規則 3 条 3 引火性液体類
 危告示第三条 3 別表第一
国連番号 :1210
品名
:印刷用インクまたは印刷用インク関連物質
航空法関連:
 施行規則第 194 条 3 引火性液体
 航空機による爆発物等の輸送基準等を定める告示第 2 条 別表第一
国連番号 :1210
品名
:印刷用インクまたは印刷用インク関連物質
外国為替および外国貿易法関連:
 輸出貿易管理令 別表ニ 21 の 3 麻薬および向精神薬取締法第二条第七号 政令第 4 条 8(麻薬向精神
薬原料その他の麻薬または向精神薬の原材料となる化学物質)
メチルエチルケトン(50%をこえて含有するもの)
PRTR法(平成 20 年 11 月 18 日改正):
非該当
廃棄物の処理および清掃に関する法律:特別管理産業廃棄物(燃えやすい廃油)
毒物および劇物取締法:非該当
RoHS 指定物質濃度:Cd<100ppm
Pb、Hg、Cr(Ⅵ)、PBB、PBDE<1000ppm
16 その他の情報
引用文献:
1)化学物質の生態影響試験(環境省 平成 18 年 12 月版)
2)国際化学物質安全性カード(ICSC)
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