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日本発の細胞シート再生医療を世界にお届けするために。 セルシードの
証券コード:7776 日本発の細胞シート再生医 療を世界にお届けするために。 セルシードの挑戦と創造は続きます。 セ ルシ ード が 目 指 す「 挑 戦 と 創 造 」 株 主 の 皆 さまへ 従 来 の 治 療 法 を根 本 的 に 変 える可 能 性 どまりません。細胞シート工学に基づいてさ を秘 めた「 細 胞シート再 生 医 療 」が 、始ま まざまな 種 類の細 胞シート再生医 療医 薬品 りつ つありま す 。当 社 は 、この 細 胞 シ ート が 開 発され、細 胞シート再生医 療 医 薬 品を 再生 医 療 の世 界普 及を 使 命とする企 業とし 用いて多くの難 治 性 疾 患の根本治 療が 実現 て 2 0 01 年に誕 生しました 。 し、細 胞シート再生医 療 の実 現 が 新しい仕 細 胞シート再生 医 療 の 基 盤となっている 組 みや 産 業 を 創 出し、さらにはその 新しい のは 、日本 発・世 界 初の 再 生 医 療 プラット 仕 組みや産 業 が人々の生 活の在り方を根本 フォーム 技 術 である「 細 胞シート工 学 」で 的に変えていく― 細 胞シート再生 医 療 の す 。細 胞 シ ート工 学 は 東 京 女 子 医 科 大 学 世 界 普 及 は「技 術 革 新( Te c h n o l o g y の 岡 野 光 夫 教 授( 当 社 取 締 役 )らが 世 界 I n n o v a t i o n )」か らこの よう な「 社 会 変 に先 駆けて開 発した 革 新 的 な 技 術 であり、 革( S o c i a l I n n o v a t i o n )」に つ な が る 再 生 医 療 技 術 の デ ファクト・スタンダード イノベーションの 連 鎖 を引き起こす 起 爆 剤 として 世 界に認 められる可 能 性を秘 めてい になるものと、私は 考えています 。 ます 。 W i t h y o u ― 皆様とともに、日本発の 日 本 で 生まれ た 細 胞 シ ート工 学 が 再 生 最 先 端技 術で世界中の人々が 健やかに生き 医 療 技 術 の デ ファクト・スタン ダードとな る 社 会 を構 築 するために。セルシードに力 ることの 意 義 は 、医 療 に お ける「 技 術 革 強いご支 持とご支 援を賜りますようお願い申 新( Te c h n o l o g y I n n o v a t i o n )」に と し上げます。 代表取締役社長 長谷川 幸雄 セ ルシ ード の 2 0 11 年 度 細 胞シート再 生 医 療 事 業 におきましては 、2 011 年6月に 回る売 上 高となりました が 、とりわけ 2 010 年 度に 新しく導 当 社 グ ル ープ が 提 出した 角 膜 再 生 上 皮シートに関 する販 売 入した外 部 商 材 である細 胞タイトジャンクションリアルタイム 承 認 申 請 が 欧 州 医 薬 品 庁( E M A )に 受 理 されて同 庁 の 審 モニタリングシステム「 c e l l Z s c o p e 」が 本 格 的に売 上 高に 査 が 始 まり、いよいよ角 膜 再 生 上 皮シ ートが 事 業 化 へ 向け 寄 与し始めたことが目を引きました 。 た 最 終 段 階に入りました 。また 、共同 研 究 先において歯 周組 以 上のような 事 業 活 動 の 結 果 、両 事 業 における先 行 投 資 織 再 生シートと軟 骨 再 生シートに関 する臨 床 研 究 が 始まり、 を主 因として 、当 連 結 会 計 年 度 の 売 上 高は 8 6 百 万 円( 前 5つすべ ての パイプ ライン が 実 際 の 患 者 さまに お ける安 全 連 結 会 計 年 度 比 19 百 万円の増 加 )、営 業 損 失は 1, 418 百 性・有 効 性を確 認 する臨 床 段 階に入ったことになります 。 万円( 同 214 百 万円の増 加 )、 経常 損 失は 1, 3 5 8 百 万円( 同 再 生 医 療 支 援 事 業 におきましては 、引き続 き精 力 的 な 販 3 5 5 百 万 円 の 増 加 )、当 期 純 損 失 は 1, 4 4 2 百 万 円( 同 売 促 進 活 動 を 展 開しました 。当 社 オリジ ナル の 温 度 応 答 性 4 3 2 百 万円の増 加 )となりました 。 細 胞 培 養 器 材と外 部 から導 入した商 材の双 方 が 前 年 度を上 01 セ ルシ ード の 強 み:細 胞 シ ート工 学 細 胞 シ ート工 学 とは 当 社 が 製 品 化している温 度 応 答 性 細 胞 に 回 収 のため の 薬 剤 等 を 使う必 要 が ない 培 養 器 材 U p C e l l の培 養 表 面には 、特 殊 ため 、細 胞 表 面にある物 質( 接 着たんぱく な ポリマー( 温 度 応 答 性 ポリマー )が ナノ 質 や 体 内 で 有 用 に作 用 する 物 質 など )を テ クノロジ ー に よって 固 定 さ れ てい ま す 。 保 持したままで 細 胞を 一 体 のシートとして U p C e l l を用いると、温 度を 37 ℃ 程 度 か 回 収 することが できます 。このような 細 胞 ら 2 0 ℃ 程 度に下げるだけで 培 養した 細 胞 シ ートを 作り出 す 操 作 や 技 術 及び そ の 機 をシ ート状 の 塊(「 細 胞 シ ート」)として 回 能 を高める技 術を総 称して「 細 胞シート工 収 することが できます 。U p C e l l を用いた 学 」と呼んでいます 。 取締役 岡野 光夫 培 養・回 収 方 法 で は 、従 来 の 方 法 のよう 東 京 女子医科大学 先端生命医科学研究所 所長 な ぜ 細 胞 シ ートな の か 細 胞シートには 、それ自身 が人 体 組 織として 機 能 する、接 では「 生きた 組 織 」や 大きな 組 織 になりません 。これ に対し 着た んぱく質 が 失 わ れず に保 持されているため 移 植 時 に 縫 て 、細 胞 シ ートは 大 量 の 細 胞 が 結 合 た ん ぱく質 で 連 結して 合 なしで 患 部に生 着する、患 者さまご本 人の 細 胞を用いるこ いる構 造を 保 持した「 生きた 組 織 」であり、将 来 的には 細 胞 とから免 疫 拒 絶 反 応 が 起きる 心 配 が ほぼ ない 、など 再 生 医 シートを積 み 重 ねることで 大きな 組 織 を 作ることも可 能 であ 療に有用な多くの 特 長を有しています 。 ると考えられています 。 現 在 多くの 再 生 医 療 アプ ロー チは バラバラの 細 胞 を人 工 そのもの自身 が「 生きた 組 織 」として 機 能 できること、これ 物などと組み合 わせて固めて体 内に移 植 する方 法を採 用して が 他 の 再 生 医 療 製 品と一 線 を画 する「 細 胞シート」の 最 大 います が 、バラバラの 細 胞 をた だ 集 めたり固めたりした だけ の 特 長であると言うことが できます 。 セルシードの強 みとは 細 胞シート工 学 とセルシードの事 業 細胞シート再生医療事業 セルシードが 展 開する2つの事 業( 細 胞シー 細胞シート ト再 生 医 療 事 業 、再 生 医 療 支 援 事 業 )はとも に 、日本 発・世 界 初の 再 生 医 療プラットフォー 回収 幹細胞 ム 技 術 である 細 胞 シ ート工 学 を 基 盤としてい 20℃ る点に大きな強みが あります 。 細胞シート 培養 再生医療支援事業 37℃ 温度応答性 細胞培養器材 温度応答性 細胞培養器材など 02 細 胞 シ ート 再 生 医 療 事 業 ∼5つ の 細 胞 シ ート再 生 医 療 医 薬 品 パイプライン ∼ 〈 心筋再生パッチ 〉 適応症:拡張型心筋症、 虚血性心疾患 (心筋梗塞など) 〈 角膜再生上皮シート 〉 適応症:角膜上皮幹細胞疲弊症 根本的な治療法が確立されていない難治性心 疾患である虚血性心疾患(心筋梗塞など)や拡張 型心筋症の治療を目的としたパイプラインです。将 来的には心臓移植に代わる治療手段になる可能性 角膜移植でも治療することが困難とされる「角膜上皮 があると期待されています。 幹細胞疲弊症」を適応症としています。この疾患は重度 になると視力の喪失、強度の痛み、光恐怖症などさまざ まな症状を引き起こすことが知られています。 再生医 療支 援事 業 再生医療研究を支える最先端製品や ソリューションを提供しています。 取 扱 製品一覧 再 生 医 療 支 援 事 業 は、細 胞シート再 生 医 療 の 基 盤 ツールである「温 度 応 答 性 細 胞 培 養 器 材」及び その応 用 製 品の 研 究 開 発・製 造・販 売を通じて細 胞シート再生医 RepCell UpCell HydroCell 療 研 究の世界普及を推 進する事 業です。 AquaWay Philic 03 AquaWay Cation 〈 歯周組織再生シート 〉 適応症:歯周病 歯周病によって失われた歯周組織の再 生を目的としたパイプラインです。歯周 病は患者数が大変多いことで知られてお り、また最近の研究では心疾患や糖尿 病などとの関係も示唆されています。 〈 軟骨再生シート 〉 適応症:軟骨欠損、変形性関節症 〈 食道再生上皮シート 〉 軟骨欠損や変形性関節症の治療を目的としたパイ 適応症:食道癌除去後の食道上皮再建など プラインです。特に、変形性関節症は一度発病する と元の状態に戻すことができず、現在の治療法はそ 食道上皮にできた癌を除去した後に起きる炎症 の進行を遅らせようとする対症療法に留まっていると 反応と食道狭窄を抑制・防止することなどを目的と されています。本軟骨再生シートを移植することで軟 したパイプラインです。予後の QOL (Quality of 骨組織そのものを再生させることが期待されます。 Life) 向上効果などが期待されています。 UpCell 細胞シート回収用温度応答性細胞培養器材 UpCell なら… 培養した細胞 温度応答性細胞培養器材の基本原理 温度処理 (37°C 20°C) 細胞同士のつなぎ目を壊さずに、 培養した細胞をシート状で回収 「温度応答性細胞培養器材 UpCell」の表面には、ナノ メートル単位の厚さで特殊なポリマー(温度応答性ポリ マー※1)が固定されています。 このポリマーは 32℃を境にして性質が変化する特徴 を持っており、例えば 37℃だと水をはじく性質になり 細胞外マトリックス※2 他の培養皿だと… 培養した細胞 20℃だと水になじむ性質になります。この温度応答性ポ 温度応答性ポリマー ※1 従来の処理方法 (酵素を使用) リマーの特徴を利用すると、左図のとおり培養した細胞 細胞同士のつなぎ目が壊れて 細胞がバラバラになってしまう をシート状のままで回収することができます。この「シー ト状の細胞」が「細胞シート」 です。 細胞外マトリックス※2 ※1 温度応答性ポリマー…温度によって性質が正反対 (水になじむ性質 水をはじく性質) に変わるポリマーのこと。 ※2 細胞外マトリックス…細胞の周囲に存在し、細胞と細胞の間に詰まっている物質のこと。細胞同士をつなぐ接着タンパク質もその一種。 04 研究 開 発 の 進 捗 細 胞 シ ート 再 生 医 療 事 業 に お ける 研 究 開 発 5つある細胞シート再生医療医薬品パイプラインすべてが、 実際の患者さまにおける安全性・有効性を確認するヒト臨床段階に入りました。 細胞シート再生医療医薬品パイプライン (2012.2.14 時点、当社想定) 前臨床研究 ターゲット適応疾患 パイプラインの名称 準備 角膜再生 1 上皮シート 治験 臨床研究 準備 薬事許認可取得 準備 準備 欧州 角膜上皮幹細胞疲弊症 米国 虚血性心疾患(心筋梗塞など)、 拡張型心筋症 2 心筋再生パッチ 3 食道再生上皮シート 食道癌除去後の 食道上皮再建など 4 歯周組織再生シート 歯周病 5 軟骨再生シート 軟骨欠損、変形性関節症 ※ は開発計画を表しており、 は平成 23 年 12 月期までに終了した部分、 は平成 24 年 12 月期、 は平成 25 年 12 月期、 は平成 26 年 12 月期の各期に おける開発計画の到達目標を表しています。また は平成 23 年 12 月期までに一部内容が進行しているものを表しています。 2012∼2014 年度細胞シート再生医療事業計画のポイント 大目標 パイプラインの名称 1 05 ● 角膜再生上皮シート (2012.2.14 時点、当社想定) 欧州上市 ● 本格的売上高計上(欧州) ● 米国展開推進 主な目標項目 ● 欧州での多施設治験を開始(2012 年度) ● 人道的使用による製品提供を開始(2012 年度) ● 欧州(条件付)販売承認を取得(2013 年度) ● 米国における治験を開始(2013 年度) ● 治験準備推進 ● 治験開始を目指した準備を推進(2012 年度∼) ● 提携獲得 ● 研究開発提携契約を締結(2013 年度) 食道再生上皮シート ● 治験開始・推進 ● 治験を開始(2013 年度) 4 歯周組織再生シート ● 共同研究先における臨床研究推進 ● 共同研究先における臨床研究を推進 5 軟骨再生シート ● 共同研究先における臨床研究推進 ● 共同研究先における臨床研究を推進 2 心筋再生パッチ 3 1 角膜再生上皮シート 2 心筋再生パッチ 5つある 細 胞シート再 生 医 療 医 薬 品 現 在 、共 同 研 究 先において臨 床 研 究 パイプラインの 中 で 最 も 事 業 化 に 近 い が 実 施されております 。 段 階まで 研 究 開 発 が 進 んでいるパイプ 当 社は 今 後 事 業 化を目指した 治 験 準 ライン であり、現 在日 米 欧 三 極 で 事 業 備 を推 進していく方 針 で す。また、これ 化へ向けた 活 動を推 進しています 。 までに心筋再生パッチに関する複 数の関 世 界 初の 細 胞シート再 生 医 療 医 薬 品 連特許が日本・欧 州で成立しています。 としてまず 欧 州で上 市 することを目指し ており、2011 年6月に欧 州医 薬 品 庁 宛 てに 販 売 承 認 申 請 が 受 理 され ました。 3 食道再生上皮シート 現在、同庁が 薬 事 審 査を行っています。 現 在 、共 同 研 究 先において臨 床 研 究 また 、2 011 年4月に米 国 E m m a u s が 実 施されております 。 M e d i c a l 社との間で 、米 国における共 当 社は 今 後 事 業 化を目指した 治 験 準 同 開 発・事 業 化 契 約 を 締 結しました 。 備 を 推 進して いく方 針 で す 。現 在 、海 今 後 、同 社と共 同 で 、米 国 に お ける 開 外 における治 験 の 実 施 可 能 性 を検 討し 発 及び 事 業 化 準 備 を推 進していく方 針 ています 。 取 締役 開発 部門長 清水 忠一 です 。 さらに日 本 に お いては 、2 011 年1月 に 株 式 会 社ジャパン・ティッシュ・エン 4 歯周組織再生シート 5 軟骨再生シート ジニアリング( 以下「 J -T E C 社 」)との 2 011 年 より共 同 研 究 先 に お ける 臨 2 011 年 より共 同 研 究 先 に お ける 臨 間 で 、当 社 が 保 有 する 細 胞 シ ート工 学 床 研 究 が スタートしました 。当 社 は 、こ 床 研 究 が スタートしました 。当 社 は 、こ を J -T E C 社自家 培 養 角膜 上 皮の開 発 の 臨 床 研 究 の 成 果 を踏 まえて 、事 業 化 の 臨 床 研 究 の 成 果 を踏 まえて 、事 業 化 に 応 用することを目的とした「 個 別 共 同 可能 性の 検 討を行う方 針です 。 可能 性の 検 討を行う方 針です 。 研 究 開 発 契 約 」を締 結しました 。 再生医療支援事業における研究開発 当社は新しい温 度 応答 性細胞 培 養 器 材の研究開発に積 ンシステム 整 備 事 業「 先 端 融 合 領 域 イノベーション 創 出 極的に取り組んでいます。その一 例として、現在当社は外部 拠 点 形 成 プ ログラム 」 ( 提 案 機 関:東 京 女 子 医 科 大 学 ) と共同で iPS 細 胞(人 工多能 性幹 細 胞)の培 養に適した に 参 加しており、大 日 本 印 刷 株 式 会 社と共 同 で 温 度 応 温 度応答 性細胞培養 器 材の研究開発を行っています。 答 性 細 胞 培 養 器 材の 大 量 生 産 方 式 の 研 究 開 発を行って また 、当 社 は 協 働 機 関として 文 部 科 学 省 イノベ ーショ います 。 06 マーケティング・販 売 の 状 況 2010 年度に投入した外部商材が売上高に本格的に寄与し始めました 細 胞シート再 生 医 療 事 業 はまだ 研 究 開 発 段 階 にあります 2 011 年 度は 、自社 製 品( 温 度 応 答 性 細 胞 培 養 器 材 及び ので 、現 在 当 社で 経 常 的 な 売 上 高を上げ ているのは 再 生 医 その応 用 製 品 )と外 部 導 入 商 材の双 方 が 期 初 計 画を上 回る 療 支 援 事 業のみです 。 売 上 高を記 録しました 。特に 、2 010 年 度に 新しく導 入した 再 生 医 療 支 援 事 業における主な 販 売 品目は 、自社で 研 究 外 部 商 材 である細 胞タイトジャンクションリアルタイムモニタ 開 発・製 造・卸 売を手 掛 ける温 度 応 答 性 細 胞 培 養 器 材とそ リング システム「 c e l l Z s c o p e 」が 本 格 的 に 売 上 高 に 寄 与 の 応 用 製 品 及び 国 内 外 のメーカーから導 入した 細 胞 培 養 関 し始めたことが目を引きました 。 連 機 器 類 が 挙げられます 。 再生医療支援事業売上高の推移 (百万円) 平均成長率(年率) : 20 % 100 75 50 87 86 66 61 40 25 0 2007 年度 2008 年度 2009 年度 2010 年度 2011 年度 主な販売製品・商品ラインアップ 細胞シート回収用 温度応答性細胞培養器材 UpCell 当社 独自のナノ表 面設 計によって温 度 応答 性ポリマーを 培 養 表 面に固定した特 殊 な 細 胞 培 養 器 材 で、主な用 途は 細 胞シートの培 養・回 収です。細 胞にダメージ を与える薬 剤等を使わず 温 度制御のみでシート状に連 結した細胞(細 胞シート)を回収することができます。再生医療 研究に用い る組 織の培養に適しています。 細胞回収用 温度応答性細胞培養器材 RepCell 当社 独自のナノ表 面設 計によって温 度 応答 性ポリマーを 培 養 表 面に固定し、さらに「グリッド・ウォール」と呼ばれ る特 殊 な 溝を培 養 表 面に加 工した細 胞 培 養 器 材 です。主 な 用 途 はダメージのない 細 胞の 培 養・回 収 です。UpCell と同様に、細 胞にダメージを与える薬 剤等を使わず 温 度 制 御のみで細 胞を回収することが できます。グリッド・ウォー ルがあることから、バラバラの細胞や小コロニー状の細胞の 回収に適している点で UpCell と異なっています。 07 超低付着性 細胞培養器材 HydroCell 当社 独自のナノ表 面 設 計 技 術を応 用し、超 親 水 性 ポリマー を培 養 表 面に固 定した特 殊 な 細 胞 培 養 器 材 です 。培 養 表 面 に細 胞 がほとんど付 着しませんので 、E S 細 胞 や i P S 細 胞の 胚 様 体 形 成 など 、器 材に付 着させ ない 培 養 用 途 に 適してい ます 。 UpCell/RepCell 専用 ThermoPlate 培 養 中の 細 胞 器 材を温めることのできる特 殊 ガラスプレー トです 。顕 微 鏡 観 察 時 の 温 度 管 理 に 最 適 です 。U p C e l l 及 び R e p C e l l はもちろんのこと、一 般 細 胞 培 養 器 材にもお使 いいただけます 。 細胞タイトジャンクション リアルタイムモニタリング システム 細 胞の内 部や 外 部からのさまざまなシグナルに応じて開 閉 する 細 胞 間 の 密 着 結 合(タイトジャンクション)の 状 況を電 気 抵 抗 値として自動 測 定する装 置です。タイトジャンクション の状 況は 細 胞 層がさまざまな分 子を通 過する度 合いと関 連し ていますので 、医 薬 品 研 究 における薬 剤 候 補 物 質の 研 究 な どに適しています。 温度応答性逆相系 HPLC カラム AquaWay Philic 温 度 応答 性ポリマー技 術を応 用した液 体クロマトグラフィー 製品です。封入されているビーズ 表面の性質が温 度に応じて疎 水性(水を弾く性質)や親 水性(水を含む性質)に変化します。 有 機 溶 媒などを用いる従 来 型のクロマトグラフィー製品と異な り、水だけを用いて温 度制御で標的物質を分離・分析すること が 可能です。 温度応答性 イオン系 HPLC カラム AquaWay Cation 温 度 応答 性ポリマー技 術を応 用した液 体クロマトグラフィー 製品です。封入されているビーズ 表面の性質が温 度に応じて陽 性や中性に変化します。有 機 溶 媒などを用いる従 来型のクロマ トグラフィー製品と異なり、水だけを用いて温 度 制 御で標的 物 質を分離・分析することが 可能です。 08 特 許 網 の 構 築 、社 会 貢 献 活 動 特許 網の構築 当社は、事業活動に必要な特許を自社で取得することを基本方針として、 特許網の構築に注力しています。2011年度においては、 下記8件の特許が成立しました。 新型器材 「高密度細胞 アレイ用基板」 (日本、6 月公表) 温度応答性 細胞分離器材 温度応答性 細胞分離器材 温度応答性 細胞培養器材 大量培養用 温度応答性 器材 細胞シート 培養システム モノマー原料 温度応答性 細胞培養器材 細胞培養 システム 角膜上皮 幹細胞疲弊症 拡張型心筋症 虚血性心疾患 歯周病 変形性関節症 軟骨欠損 火傷 細胞シート 工学による組織構築 細胞採取・分離 器材用途 細胞分離 角膜再生 上皮シート 移植用 移植用 「心筋再生パッチ」「心筋再生パッチ」 (欧州、1月公表) 移植用 移植用 「表皮細胞シート」 「表皮細胞シート」 (日本、4 月公表) (欧州、8 月公表) (日本、3 月公表) 軟骨再生 シート 「移植用上皮系細胞 移植用 の重層化培養方法」 「歯周組織再生シート」 (日本、11月公表) 移植治療 細胞シート利用 評価システム 細胞シート利用 「癌組織モデル 作製技術」 (日本、8 月公表) (日本、9 月公表) 社会貢献 活動 当社は 、 日本発の「 細 胞シート再生医 療 」について多くの方々 高 校 の 研 修 旅 行 の 訪 問 先 に 選 定され たり、高 校 の 生 物 科 教 にご 理 解いただくためのさまざまな 活 動に取り組 んでいます。 師の方々を対 象とした講 義 の 機 会 を得ることが できました 。 2 011 年3月の 株 主 総 会 で お 配りした パ ンフレット「 細 胞 当 社はこのような 細 胞シート再 生 医 療 に関 する 啓 蒙 活 動を シ ート再 生 医 療 をもっとご 理 解 いた だくために 」の 作 成 に 続 自らの 使 命 の 一つと位 置 付けており、今 後 も積 極 的に 取り組 き、6月には 首 都 大 学 東 京「 ニッポ ンの 医 療 を 考える 」講 座 んでいきたいと考えています 。 の 研 究に協 力しご 好 評 をいただきました 。また 、 このほかにも 、 09 財務状況 連結損益状況 研究開発先行投資を主因として 赤字を計上 2011年度 通期 細胞シート再生医療事業、再生医療支援事業ともにまだ先行 (2011 年 1 月 1 日 ∼ 2011 年 12 月 31 日) 86 百万円 売上高 販管費 1,447 百万円 △1,418 百万円 営業利益 △1,442 百万円 当期純利益 投資段階にあることから、2011 年度の連結損益は赤字となりま した。主な先行投資対象は細胞シート再生医療事業における欧 州角膜再生上皮シート研究開発投資であり、その増加を主因とし て 2011年度の販管費額(1,447 百万円)は前年度比 222 百万 円の増加となりました。 取締役最高財務責任者 管理部門長 連 結財政 状 況 6億円の資金残高に加えて、 合計16∼17億円程度の資金調達手段を獲得 2011年度末 ( 2011 年 12 月 31 日) 総資産 現預金及び有価証券 負債 純資産 2011 年度末の手許資金残高(現預金及び有価証券)は 601 百万円となりました。これに加 74 3 百万円 6 01 百万円 208 百万円 534 百万円 えて、2011 年4月に締結した米国 Emmaus Medical 社との提携契約に伴う一時金計 1,000 万米ドル(約7∼8億円)の受領と新株予約権を活用した資金調達枠残額9億円の2つの資金調 達手段を獲得しています。今後はこれらを通じて早期の必要資金確保に注力していく方針です。 売上高 [百万円] 100 80 現預 金及び 有価証券 87 86 66 60 [百万円] 2,000 1,200 800 20 400 2009年度 2010年度 2011年度 販 売費 及び一 般 管 理 費 [百万円] 1,500 900 0 1,224 600 400 300 200 株主様向け情報 2010年度 2009年度 2010年度 2011年度 867 800 820 2009年度 601 [百万円] 1,000 600 0 1,030 研究開発 費 1,447 1,200 1,819 1,600 40 0 細 野 恭史 2011年度 0 609 413 2009年度 2010年度 2011年度 より詳しい業績の説明や資料については、当社ホームページをご覧ください。 10 会社データ 会社概要 会 社 名 主な事 業内容 本社所在地 沿革 2012 年 3 月 31日現在 株式会社セルシード(CellSeed Inc.) 2 0 01 年 5 月 設 立 細胞シート再生医療事業 細 胞シート工学の 研究開発を主な目的として、東 京 再生医療支援事業 都 新宿区に株式会社セルシードを設立。 〒162-0056 東京都新宿区若松町 33-8 アール・ビル新宿 1F 事 業 所 富岡事業所 〒135-0047 東京都江東区富岡 1-21-7 設 立 2001 年(平成 13 年)5 月 役 員 代表取締役社長 長谷川 幸雄 2 0 0 4 年1月 温度応答性細胞培養器材等販売開始 細 胞回収 用温 度 応 答 性 細 胞 培 養 器 材 RepCell、超 低付着性細胞培養器材 HydroCell の販売を開始。 取締役(最高財務責任者 管理部門長)細野 恭史 2 010 年3月 ジャスダック上場 取締役(開発部門長)清水 忠一 ジャスダック証券取引所 NEO(現 大阪証券取引所 取締役(社外)岡野 光夫 JASDAQ グロース)に株式上場。 取締役(社外)木村 廣道 常勤監査役 小林 一郎 監査役(社外)澤井 憲子 欧 州における角膜 再生 上 皮シート 販 売 承 認申請の提出 監査役(社外)山口 十思雄 2 011 年6月 決 算 月 12 月 欧 州 医 薬 品 庁 宛 てに 角 膜 再 生 上 皮シート販 売 承 認 上場証券取引所 大阪証券取引所 JASDAQ グロース(7776) 申請を提出し、受領確認を受ける。 連結子会社 セルシード ヨーロッパ(CellSeed Europe Ltd.) セルシード フランス(CellSeed France SARL) 株式情報 2011年12 月 31日現在 株 主 メモ 発行可能株式総数 15,300,000 株 決算期 12 月 31日 発行済株式の総数 5,446,240 株 定時株主総会 3 月 株主数 5,199 名 単元株式数 上場証券取引所 100 株 大阪証券取引所 JASDAQ グロース 配当金受領株主確定日 12 月 31日(中間配当を行う場合は 6 月 30 日) 株主名簿管理人及び特別口座管理機関 (連絡先・照会先) 所有者別株式分布状況 4 560 千株 10.28% 5 172 千株 3.17% 1 2 114 千株 2.10% 298 千株 5.47% 電子 公 告掲載 U R L :h t t p:// w w w. c e l l s e e d . c o m/ i n d ex . h t m l 1 外国法人等 2 金融機関 4,302 千株 78.99% (ただし、やむを得ない事由により電子 公 告を行うことが できない場 合には、日本 経 済 新聞に公 告いたします。) (ご注意)1.株券電子化に伴い、株主様の住所変更、買取請求その他各種お手続きにつきましては、原則、口座を開設さ 3 個人・その他 れている口座管理機関(証券会社等)で承ることとなっております。口座を開設されている証券会社等にお問合せくだ 5 金融商品取引業者 すので、上記特別口座管理機関(三菱UFJ 信託銀行)にお問合せください。なお、三菱UFJ 信託銀行全国各支店にてもお 4 その他の法人 3 三菱 UFJ 信託銀行株式会社 三菱 UFJ 信託銀行株式会社証券代行部 〒137- 8081 東京都江東区東砂七丁目 10 番 11 号 フリーダイヤル:(0120)2 3 2 -711 ホームページ:http://www.tr.mufg.jp/daikou/ (注) 自己株式(66 株)は、個人・その他に含んでいます。 さい。株主名簿管理人(三菱UFJ 信託銀行)ではお取り扱いできませんのでご注意ください。 2.特別口座に記録された株式に関する各種お手続きにつきましては、三菱UFJ信託銀行が口座管理機関となっておりま 取次ぎいたします。