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荷台振動の間欠計測

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荷台振動の間欠計測
Kobe University Repository : Kernel
Title
荷台振動の間欠計測(Intermittent measurement of
loading platform vibration)
Author(s)
斎藤, 勝彦 / 森田, 勉
Citation
日本包装学会誌,15(2):89-94
Issue date
2006
Resource Type
Journal Article / 学術雑誌論文
Resource Version
publisher
DOI
URL
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/handle_kernel/90001150
Create Date: 2017-03-28
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1本 包芽学会誌
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荷台振動の間欠計測
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輸送車両の荷台振動計測 の簡易的な手法 として、デ ジタル メモ リーサ イズに制約のあ る衝撃計測
ユニ ッ トが用い られるこ とが ある。 その際 にはデー タの記録 間隔 と記録時 間 を試行錯誤 に よって決
めてい る。 本研究では実輸送 されている トラ ックを用いた荷 台振動計測 を、振動計測ユ ニ ッ トと衝
撃計測ユ ニ ッ トを用いて行 う。衝撃計測ユ ニ ッ トを用いた荷台振動 の間欠計測の設定 を適切 に行 う
ことで、振動計測ユ ニ ッ トで得 られる振動 の統計値 と同等 に計測で きる ことを明 らかにす る。 その
設定 とは、同条件での振動 を少な くとも 1波 あた り 1秒以上、合計20波以上 の間欠計測である。 さ
らに荷台振動の衝撃振動過程か ら振動成分のみ を選別す る評価基準が振動解析結果 に及ぼす影響 に
ついて も検討す る。
キーワー ド:包装、輸送 、振動、衝撃、計測
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1. は じめに
行 われ る必要があ り、加速度セ ンサ ー とア ン
プ、 デー タ レコー ダ、制御 用 コ ンピュー タ、
輸送車柄荷 台上の振動環境 を詳細 に検討す
電源 な どの計測 システム を用 いた連続計測 を
ることは、製 品強度の検討 とともに横衝包装
行 う必要が あ るが、実輸送 中の事柄 で計測 を
の適正 レベ ルを判 断す るため に重要 な項 目で
行 うには手 間がかか り、デー タ量 の蓄積 が十
ある 荷台振動 の計測 は全走行経路 について
分でなかった面 もある。
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研 究 当時 :神戸大学
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一方、近年 のデ ジ タル計測機器 の開発 に伴
って、衝撃計測 につ いて は、手軽 にデー タ計
測 が で きる 1ボ ックス タイプの システ ムが普
及 して きている 1)。
現状 のデ ジ タル式衝撃計測ユ ニ ッ トの最大
メモ リ容量 は 1
28メガバ イ ト2)であ るが 、 3
方 向連続加速度計測 を想定 し、 デ ジ タルサ ン
2ビ
プ リング間隔 1ミリ秒 、 デ ジ タル分解能 1
ッ トとす れ ば、 1日あた り最低 で も4
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バ イ ト程 度の メモ リ容量が必要 であ り、荷 台
振動 の連続計測 のための容量 と して は未 だ十
分ではない。
そ こで、荷 台振動特性 を簡易 的 に計測す る
ため に、上記 の メモ リ制約 を受 けた衝撃計測
ユ ニ ッ トを用 いる場 合、加速度記録 を行 わせ
る時 間間隔 と記録 時 間 を適切 に設定す る こと
に よって、 メモ リ不足 をカバーす る方法が普
及 してい る。 しか しなが ら、 どの程度の時 間
間隔で合計 い くつの波形 を記録す れば、連続
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計測 された振動特性 と同等 になるのか につ い
て、実証 され公表 された例 はな く、計測条件
の設定 は試行錯誤 されてい るのが実状 であ ろ
2.荷台振動計測
う。 一方、衝撃事 象 を含 んだ加速度デー タか
ら、衝撃 と判 定で きる波形 を取 り除いて振動
計測 は、姫路- 浜松 間の往 復輸送 (
行き:
解析 をす る必要があ るが、 ここで も衝撃 と振
満載約 1
3トン、帰 り :軽貨) されているエ ア
動 を区別す るための判定基準 に関 しての明確
サ スペ ンシ ョン型 の大型 トラ ックで行 った 。
な指標が ない。
荷台振動の計測 は、 F
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1に示す ように、荷台
本論 で は、連続加 速度波形 か ら得 られ る振
の最後尾 中央 に 3台のユ ニ ッ トを用 いて行 っ
動特性 と間欠計測 に よ り分割 された加速度波
た。 この うち、連続計測 で きる振動計測ユ ニ
形 か ら得 られ る振動特性 を比較 しなが ら、計
ッ トは WMAS8(
㈱ 日本 ジェネシス)であ り、
測記録 条件 の設定値 が荷 台振動 の解析結果 に
サ ンプ リング間隔 2ミリ秒、記憶容量 は 1ギ
及ぼす影響 につ いて検討 し、衝撃計測ユ ニ ッ
ガバ イ トであ る。 また、比較対照の衝撃計測
トを用 いた加速 度 間欠計測 に よって、荷 台振
ユ ニ ッ トとして、 1分 間隔で時間 トリガ設定
動 を有効 に計測す るための方法 につ いて考察
(
サ ンプ リ ング間隔 2 ミリ秒 、 1波形記録 時
す る。
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を用 い、参考 と して加 速度 トリガ設 定 した同
行 き一 般 2:浜 松 市 内 の 一 般 道 、 帰 り一 般
ユ ニ ッ トで も計測 した。 さ らに トラ ックの位
1 :浜松市 内の一般 道 、帰 り高速 1 :浜松 か
GP
Sユニ ッ トを用 いて計測 し、
らパ ー キ ングエ リア までの高速道路 、帰 り高
一定時 間間隔 で の位 置 と走行速 度 を算 出 し、
速 2 :パ ーキ ングエ リアか ら姫路 までの高速
加速度計測ユ ニ ッ トと計測 時刻 でデー タマ ッ
道路 、帰 り一般 2 :姫路市 内の一般 道) 別の
チ ングさせ 、汎用電子地 図の利用 に よって計
振動実効値 を表 してお り、 高速道路 と一般 道
g.
2は、加 速
測場所 の特 定 を可能 と した ‥
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路 の走行 中、お よび積 み荷 の状態 に よって振
度計測場所 の表示例 であ り、 これ に よ り区間
動特性 が異 なってい るこ とが概観で きる。
置 は、汎用型
別の振動 デー タの解析が簡単 にで きる。 一例
として、高速道路往路走行 中の 内、途 中のパ
3.間欠計測時間間隔の影響
ーキ ングエ リア までの連続 高速走 行 中の連続
g.
3
振 動波 形 をスペ ク トル解 析 した結 果 をFi
Fi
g.
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g.
7は、行 き高速 1区 間 (
走行約
に示す。 Fi
g,
4は、各走行 区間 (
行 き高速 1 :
3時 間) にお け る連続計測 に よる荷 台振動 の
姫路市 内一般道、行 き高速 1 :姫路 か らパ ー
0分 、6
0分 に
周波 数特性 と、 それぞ れ 1分、 1
キ ングエ リア までの高速道路 、行 き高速 2 :
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周波数特性 の定性 的傾 向はつかめることが明
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ことがわかる。
4.衝撃 ・振動分離指標の影響
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荷 台振動 を計測す る理 由の多 くは振動試験
のスペ ックを決定す るこ とにある。 その過程
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と して再現 させ る 。 ここで 問題 となるの は、
実際の荷 台振動が衝撃事象 も含 んだ シ ョック
オ ンラ ンダムであ って、振動試験 で再現すべ
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きラ ンダム波 を決定す るためには、衝撃事象
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を含 んだ荷 台振動衝撃 デー タか ら、衝撃事象
を取 り除いて振動現象 を解析す る必要がある
とい うことである。
Fi
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8は、走行区間 1の荷台加速度連続計測
で得 た加 速 度瞬時値 の 出現確 率分布 を示す。
1回、 1回あた り2
.
0
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6秒 の間欠計測 に よる加
ここに横軸 は、加速度瞬時値 を、平均値 を 0、
速度波形 の平均周波数特性 を比較 した もので
標準偏差 を 1と正規化 した値 で表 し、縦軸 は
ある。 ここでの 間欠計測 とは、振動計測ユ ニ
確 率密度 関数である。 図中の実線 は標準正規
ッ トで記録 された連続加速度波形 デー タを細
分布 であるが、得 られた加速度波形が正規分
切 れの波形 に分割 し、分割 された波形 それぞ
布 に適合す れば、その確率過程が ラ ンダムで
れ につ いてスペ ク トル解析 を行 った後、各周
あ るこ といえる。 Fi
g.
8 よ り、標準偏差の 3
波数でのスペ ク トル密 度 を平均化す る処理 を
倍 を越 える衝撃 的 な加速度が実際 には多 く出
行 ってい る。 Tabl
elは、 間欠計測 間隔設 定
現 してお り、荷 台振動が衝撃 を含 んだ シ ョッ
値毎 の計測 された波形数 と平均周波数 スペ ク
クオ ンラ ンダムな現象 であ ることが うかが え
トルか ら算 出 され る実効値 を示 してい る。 こ
る。
れ らの図 よ り、高速道路 の ような路面状況 と
そ こで衝撃計測ユ ニ ッ トを用 いた荷 台振動
走行速度が ほ とん ど変化 が ない状況 で は、 た
計測 モー ドでは、 Fi
g.
9に示す ように振動波形
0分 に 1回の 間欠計測 であ って も振動 の
とえ6
を選択 す る機 能 を有 してい る もの もあ るが、
- 92 -
β本包装学会誌
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g.
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ect
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Fi
g.
8 Accel
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at
i
onPDF
Fi
g.
ll E付ec
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ec
t
i
ngnumberofwaves
解 析対 象 の加速 度設定値 を1
.
0m/s
e
C2 とす れ
ば、その 出現個 数 nの大小 に よ らず振 動加 速
Fi
g.
9 Sel
ect
L
1
0noper
at
i
onofvi
br
at
i
on
度実効値 はあ ま り変 わ らない ことが分か る。
衝撃 と振動 を区別す るための判定基準 に関 し
一方、 Fi
g.
1
1は、 まず 5
0m/s
ec
2以上 の加
ての明確 な指標が ない。 ここで は、衝 撃 と振
速 度 が 計 測 され た事 象 を解 析 対 象 か ら除 外
動 を区別す る基準 を変化 させ た場合 の、振動
し、設 定値 αの加速 度が 3個以上 あ る場 合 を
解析結果 に及ぼす影響 について検討す る。
解析 対象 とす る場 合 、 α の大小 に よる解析対
Fi
g.
1
0は、 まず 5
0m/s
e
c
2 以上の加速 度が
吉
相り
された事象を解析対象か ら除外 し、1
.
0
m/
s
e
C
2
象 と選択 された波形 数 と最終結 果 であ る振 動
加速 度実効値 の変化 を示 してい る。 図の横 軸
の加 速 度が n個 以上存 在 して い る事 象 を解析
は α、 縦 軸 に は 実 効 値 に つ い て は 、 αを
対 象 とす る場 合 、 nの大小 に よる解析 対 象 と
1
.
0m/s
e
C2 と した場 合 の実効値 との比 で表 し
選択 された波形 数 と最終結果 であ る振動加 速
.
5m/s
ec2
てい る。 これ よ り加 速 度設定値 が 1
度実効値 の変化 を示 してい る。 図の横 軸 は n、
以上で解析 対象 の波形 が少 な くな り、つ ま り
縦軸 には実効値 につ いて は、 nを 3とした場
解析対 象 として は振 動 強度の高 い レベ ルの振
合の実効値 との比 で表 してい る 。 これ よ り、
動 のみ とな り、見か け上解析 され る振動加 速
-9
3-
荷台森封 のH
L
l
'
J
欠言
わ財
度実効値が大 きく見積 もられることが分か る。
除外 す るた めの評価 基 準 につ いて も検 討 し、
以上 の よ うに、計測 され る荷 台加 速 度 の時
50m/s
ec
2
以上 の加速 度が計測 された事 象 を
系列 か ら衝撃事 象 を取 り除 くための指標 の差
解析 対 象 か ら除外 し、 さ らに解析対 象の加速
に よって、解析 され る結果 が異 なって くる こ
.
0m/s
e
cZ とし、その設定値以上
度設定値 を 1
とを例示 した。 今回の例 で は、5
0m/s
e
c
2以上
の加 速 度が数個 以上 出現 した事 象 のみ を振動
の加速 度が計測 され た事 象 を解析 対象 か ら除
現 象 と判 定 して解析 す れ ば よい こ とが分 か っ
外 し、 さ ら に 解 析 対 象 の 加 速 度 設 定 値 を
た。 さらに、一般道路走行中の長時間連続計測
1
.
0m/s
eC
2と し、 そ の設 定値 以上 の加 速 度が
を行 うことで、路面上状況 と走行速度の影響が
数個 以上 出現 した事 象 のみ を振 動現 象 と判 定
大 きい場合について も検討す る必要がある。
して解析す れば よい こ とが分 か った。
最 後 に、本計測 プ ロ ジェ ク トを行 うにあた
って、多大 なる御協 力 を賜 わ りま した関係 各
5.おわ りに
社 に心 か ら感謝の意 を表 します。
本研 究 で は、 間欠計測 され た荷 台振 動 の有
効性 を、 トラ ックを用 いた実輸 送 テス トに よ
<引用文献 >
1) 長 谷 川淳英 、 日本包 装学 会誌 、 13 (
2)
、
71
、(
2
0
04)
って示 した。 そ の結 果 、高速道路 の よ うに路
面状 況 と走行速 度が ほ とん ど変化 が ない状 況
2)エ アブ ラウ ン、Lans
mont
SAVER3Ⅹ90、
カ タロ グ
で は、 1波形 あた りの記録時 問を 1秒程度で、
最低 で も合計 2
0波形程 度記録 で きる よ うに計
3)斎 藤 勝 彦 、 日本航 海 学 会誌 、 161、 65、
測 時 間間隔 を適切 に設 定す れ ば、連続 計測 さ
(
2
0
04)
れ た もの とほぼ同等 な結 果 とな る こ とを確 認
(
原稿受付 2
006年 3月 2日)
した。 さ らに荷 台加 速 度情 報 か ら衝 撃現 象 を
(
審査受理 2
0
06年 3月1
6日)
ー9
4-
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