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LightCycler®96 クイックマニュアル

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LightCycler®96 クイックマニュアル
LightCycler®96 クイックマニュアル
Software ver1.1用
2016.12.12 改訂
日本ジェネティクス株式会社
目次
使用上の注意及び警告..........................................................3
概要の説明.....................................................................5
1.本体電源のON,OFF.......................................................8
2.Experimentファイルの作成.............................................8
3.ランのスタート...............................................................11
4.ラン中の画面...............................................................11
5.LC96本体からPCへデータ転送...........................................12
6.サンプル情報の入力.......................................................13
7.データ解析..................................................................14
8.解析手順例:日本ジェネティクス(株) ...................................15
8-1.絶対定量解析.......................................................14
8-2.相対定量解析.......................................................23
8-3.融解曲線解析.......................................................30
【参考資料】................................................................33
LightCycler®96の機器トラブル、お問い合わせは
弊社へお問い合わせください。
日本ジェネティクス株式会社
E-mail:[email protected]
TEL:03-3813-0961
2
使用上の注意及び警告
※機器付属USB内のLightCycler® 96 System Guides に含まれる
LightCycler® 96 System User Training Guide, Version 2.0 Software Version 1.1 May 2013
(以下 LightCycler® 96 User Training Guide)の IX Warnings and precautions の訳
緊急時には直ちに機器のコンセントを抜いてください。
LightCycler®96は、訓練された熟練者のみが使用できる機器です。
LightCycler®96の設置と操作に必要な以下の安全情報を熟読し守ることが基本となります。
LightCycler®96を取扱う全員が、この安全情報を必ず、すぐ読めるようにしてください。
取扱い上の必要事項
LightCycler®96は、電気機械機器です。
本機が本マニュアルおよびLightCycler® 96 User Training Guideに従って使用されない場合、
感電や身体的負傷の可能性があります。
本分析機器に印字あるいは添付されている全ての安全情報をよく理解してください。
電気機器に適用される全ての一般的安全予防措置を守ってください。
LightCycler®96が主電源に接続されている間は、本体のいかなる電気部品にも触れないでください。
濡れた手で絶対に電源コードに触れないでください。
LightCycler®96のカバーを絶対に開けないでください。
電源コードを接続したまま絶対に清掃作業をしないでください。
許可された修理担当者だけが本機器の保守・修理を行ってください。
ネットワークケーブルを屋外で使用しないでください。
毒性、腐食性、感染性のある材料を扱うときは、必ず安全ゴーグルと安全手袋を着用してください。
高純度核酸を扱ってはいても、安全のため生物学的材料は潜在的に感染する可能性があると見なしてください。
生物学的材料の取扱いと廃棄については、現地の安全指針に則って行ってください。生物学的材料をこぼした
場合、直ちに適切な消毒液で消毒し、実験室の職員や装置を汚染から保護してください。
LightCycler®96の洗浄方法については、LightCycler® 96 System Operator’s Guideの「Cleaning
and care」の章を参照ください。
マルチウェルプレートマウントは、実験後熱くなっていることがあります。
装入ユニットを閉める場合、必ず手をきれいにしておいてください。
3
一般的使用上の注意
LightCycler®96システムは、ネットワークに接続するソフトウェアを使用しています。ネットワーク接続
により、たとえばコンピュータウィルスやトロイの木馬などの悪質なプログラムへの感染や、ハッカー侵入の
ような不正な第三者からのアクセスにより、機器の性能に悪影響を及ぼす可能性があることに注意し
てください。従ってロシュ社は、適正で最先端の対策を取り、そのような危険から機器を守ることを強く
お奨めします。
本機器は適正なファイアウォールのないネットワーク内での使用を目的としておらず、また、そのような使
用向けに設計されていないので、ロシュ社は、そのような使用につき、一切の責任を負いません。
本機器を正しくない場所に設置すると、間違った結果が出され、機器の故障の原因となることがありま
す。設置説明書を熟読してください。
火花により爆発の危険性があります。全ての可燃性あるいは爆発性物質(例えば、麻酔ガス)を機
器の近くに置かないでください。電気部品の近くで液体を噴霧すると、ショートし火災を起こすことがあり
ます。機器が主電源につながれている間はカバーを閉め、LightCycler®96の近くでスプレーを使用し
ないでください。消火作業中はLightCycler®96と主電源の接続を切ってください。
機器を分解しないでください。
電気安全
LightCycler®96は、国際電気標準会議(IEC)の保護等級に従って設計されています。本機器
のカバーは、被覆電線で保護接地されています。感電を防止するには、本機器を115/230V電線
用三線式接地コンセントのような認可された電源に直接接続してください。非接地コンセントしか使
用できない場合、資格のある電気技師が現地の電気工事規程に従って、適正な接地保護コンセン
トに交換するようにしてください。延長コードは使用できません。
機器の内側外側を問わずどんな場合であれ、電気接地経路を切断すると危険な状態になることがあ
ります。作業者はいかなる事情があっても、本機器の安全機能を変更し故意に無視しようとしないでく
ださい。損傷以外に、電気コードにひびが入り、擦り切れ、破損した場合、直ちにロシュ・ダイアグノス
ティックス株式会社の代替品と交換してください。
相互作用と推奨外の機能については、警告を遵守してください。また、誤使用の可能性があることを念頭におき、
起こりうる結果に留意することをお奨めします。
4
ハードウェア
温度制御方式
ペルチェ素子、96ウェルブロック
グラジェント制御レンジ
37~98 ℃
グラジェント設定範囲
最大勾配 20℃
蛍光励起光源
High-power broad spectrum LED
検出器
CCD カメラ
光学システム
■光ファイバーシステム
■4励起波長/4検出波長
解析ソフトウェア
ライセンス形式
ライセンスフリー
OS
Windows XP (SP3 以降),7,8
追加インストール
.NET framework 4.0
(付属 USBにインストーラー付属)
データ解析
■絶対定量
■相対定量
■Tmコーリング
■エンドポイントジェノタイピング
■HRM
■定性的検出
データエクスポート
Result table:csv フォーマットファイル,Ctrl + Cに対応
Charts:テキストファイル、イメージファイル
データインポート
サンプルシート情報:Excelからインポート可能
アプリケーション
ダイナミックレンジ
励起/検出波長(nm)
検出フォーマット
マルチプレックス
10 log
channel 1
470/514
SYBR, FAM, ResoLight
channel 2
533/572
VIC, Hex, Yellow555
channel 3
577/620
Red610, Texas Red
channel 4
645/697
Cy5
インターカレーター色素
SYBR Green I, ResoLight
加水分解プローブ
UPLプローブ, TaqMan®プローブ
4チャンネルキャリブレーション済み(ユーザー操作不要)
5
Detection Unit:
・励起・検出は光ファイバーを通して行い、一度に96ウェルのデータを取得します。
・ウェルの場所やエッジ効果によるデータのばらつきがなく、パッシブリファレンスダイの添加は不要です。
・検出ユニットに可動部がなく、定期的なキャリブレーションは不要です。加えて、ラン中は非常に静かです。
・光源は高輝度広域波長のLEDを採用しております。
・フィルターは4セット搭載。最大4色のマルチプレックスが可能です。
Block Cycler Unit:
エレクトロフォーミング製法のシルバーブロックとヒートリッドの組み合わせにより、温度均一性に非常に優れた
ブロックを採用しております。温度制御のウェル間差が非常に小さいため、温度ムラによるデータのばらつきは
ありません。
6
PCR反応ボリューム
10~50 μL
温度制御レンジ
+37~+98 ℃
最大温度上昇速度
4.4 ℃/秒
最大温度下降速度
2.2 ℃/秒
温度正確性
± 0.2 ℃
温度均一性
± 0.3 ℃
データマネジメント:
ラン中のデータはLightCycler®96本体内のファイルに書き込まれ、解析はPCで実施します。
LightCycler®96本体内はLANポートとUSBポートを実装しており、以下の方法でデータを転送できます。
USBメモリ経由
LC96
LANケーブル経由
施設のネットワーク経由
解析PCの推奨スペック:
LightCycler®96 Application softwareを快適にお使いいただくために以下のスペック以上のPCをご準備
ください。
プロセッサー
Intel Core 2 Duo (2.4GHz~)
メモリ
2 GB
ハードディスク
250 GB
LAN
100 Mbit (RJ45 Ethernet)
USB
USB 2.0
ディスプレイ解像度
1280 x 1024
対応オペレーティングシステム
Microsoft Windows XP (SP3) , 7, 8
7
1
本体電源のON,OFF
Readyになっていなくても、ラン以外の操作はできます。
1.本体の起動
1.本体に向かって右側の背面(下部)にある主電源を入れます。
2.画面左上にReadyと表示されれば起動完了です (5分程かかります)。
2.本体の終了
1.本体画面の右下にある、『Exit』ボタンをタッチします。
2.ダイアログボックスが開きますので、『Shut down』をタッチします。
3.シャットダウンしても問題ないか聞かれますので、『OK』をタッチしてください。
4.主電源を切ります。
!!シャットダウンの注意!!
★安定した機能保持のために、使用しない時はシャット
ダウンしてください。連続使用の場合でも、一日一回は
シャットダウンしてください。
2
使用後は必ずシステムを終了させてください。
Experimentファイルの作成
1.ロシュテンプレートから新規ファイルを作成する
【その他の方法については簡易マニュアルをご参照ください】
!!Experimentファイル作成時の注意!!
★本体に保存できるExperimentファイルは50ファイルまでです。
不要なファイルは転送・バックアップしてから削除してください。
1.本体画面 右側の『NEW』をタッチします。
2.Experimentファイルの作成方法が聞かれますので、
a.『New experiment based on Roche Template』を選択し
b.『えんぴつマーク』をタッチして、テンプレートを選択します。
2-a
2-b
3.テンプレートリストが開きますので、もっとも近いテンプレートを選択し、『OK』で元の画面に戻ります。
適用
初期設定されている
蛍光色素
RunTemplate_EndpointGenotyping
加水分解プローブ用(multiplex時使用)
FAM / VIC
RunTemplate_HighResolutionMelting
High Resolution Melting(HRM)用
Resolight
RunTemplate_HydrolysisProbe_Amp
加水分解プローブ用(singleplex時使用)
RunTemplate_SYBR_Amp_Melt
SYBR Green Ⅰ用
テンプレート名
FAM
4.任意のファイル名を入力し、『Create』をタッチするとファイルが作成されます。
任意のファイル名をつけるときはここをタッチ
8
※ファイル名が重複しないように
日付や実験名をつけることをおすすめします。
2.Experimentファイルの変更
ファイル作成後、必要な部分を変更します。(変更した内容は、変更した時点でそのまま上書きされます。)
・検出する蛍光色素や反応ボリュームの変更
①反応ボリュームを確認します。
②Detection Formatの『えんぴつマーク』をタッチします。
③チャネルを切替え、
④使用する色素を選択します(パラメーターは変更しないでください)。
③
①
②
④
・ランプログラムの編集
!!ランプログラム編集時の注意!!
Profileタブを選択します。
エリアA、およびBで変更したい項目をタッチし、
それぞれのエリアの『えんぴつマーク』をタッチします。
Profileタブ
★設定できるサイクル数
1プログラムあたり99サイクルまでです。
99を超えるサイクルは、新しくプログラムを追加して設定してく
ださい。
★1ランのデータ取得数、プログラム数の上限
データ取得は2000、プログラム数は20です。それを超える設
定はできませんのでご注意ください(ランスタート時、または設
定時にアラートが表示されます)。
エリアA
エリアB
★Durationを0秒に設定しないでください
Durationを0秒に設定してランすると、解析ソフトウェアで開
けられなくなります。
★温度変化速度
最大上昇速度:4.4℃/秒
最大下降速度:2.2℃/秒
上記の範囲内で設定してください。
エリアA.サイクル数を変更する
エリアB.アニーリング温度、反応時間を編集する
①『Cycles』で新しい数値を入力して、OKをタッチし、
②『Back』をタッチして元の画面に戻ります。
①
②
①『Duration』で反応時間を設定し、
②『Target』で反応温度を設定してください。
①
②
9
!!最大下降温度設定時の注意!!
★下降温度は2.2℃/秒以下に設定してください。
例)『New experiment based on Roche Template』から
『Run Template_SYBR_Amp_Melt』を選択し、3stepを2stepに変更する場合
このStepを削除する場合
※Ramp(温度変化速度)が4.4℃/秒のままになっているので、
必ず2.2℃/秒以下に設定し直してください。
ランプレートの修正(温度変化速度を2.2℃/秒以下に設定)を忘れると下記のようなエラーが生じます。
10
3
ランのスタート
①タッチパネルの『Eject』をタッチしてドロワーを開きます。
②プレート(チューブ)をセットし、ドロワーを軽く手で押して閉じます。
③『Overview』タブで、Experimentファイルを選択して『Start』をタッチします。
※8連チューブを使用してランをする場合は、空のチューブを使用して
下図「よいセット例」のようにセットしてください。
よいセット例
4
悪いセット例
ラン中の画面
ランがスタートすると、自動的にRaw Dataタブに切り替わります。
!!Add10 cycles時の注意!!
★Add10 cyclesはラン中の追加操作のため、
適用されるまでに数秒かかります。追加後は
適用されるまでお待ちください。
★合計サイクル数が99サイクルをこえないように
してください。
★連打するとフリーズする場合があります。
!!Abortボタンの注意!!
★実験を中止(データ破棄)するボタンです。通常は押さないでください。
11
5
LC96本体からPCへデータ転送
ランが完了したらPCへデータの転送を行います。
1.LAN経由でのデータ転送
1.LightCycler®96用のアプリケーションソフトを起動し、Startup Wizardから『Instrument Manager』を選択します。
2.Instrument Managerが開きますので、
①本体とPCが接続された(緑になった)ことを確認し、
②『Send/Receive Experiments』タブを選択します。
※接続の設定方法は接続ガイドをご参照ください。
3.転送したいファイルを選択し、ウィンドウ中央の『>』、または『<』をクリックしてデータを転送します。
2.USB経由でのデータ転送
1.本体右のUSBポートにUSBメモリを挿します。
2.本体のOverviewタブにUSBメモリ内のファイルが表示されます。
①リストから転送したいファイルをタッチし、
②『Synchronize』ボタンをタッチします。
12
注)USBと本体に同じ名前のファイルがある場合
ファイルの選択画面になります。選択されなかった側のファイル
は消えてしまいますので、間違って消してしまわないよう十分
ご注意ください。
6
サンプル情報の入力
LC96解析ソフトでExperimentファイルを開き、ウィンドウの最大化ボタンを押します。まずはSample Editorでサンプル情報を入力します。
1.左側で空のウェル
を選択したあと、クリッ
クして解析から除外し
ます
2.左側で対象の
ウェルを選択し、各
項目を入力します
1.左の96ウェルマップで空のウェルを選択し、解析から除外します。
2.96ウェルマップでウェルを選択し、各ウェルのサンプル情報を入力します。
Sample type リスト
①
②
Unknown
未知検体
Standard
検量線作成のためのサンプル
(Concentrationに数値を入力)
Positive control
ポジティブコントロールサンプル
Negative control
ネガティブコントロールサンプル
Non reverse
transcription control
逆転写反応前のサンプル
③
!!replicateの認識!!
★上記①~③の項目がすべて一致するものは自動的にレプリケートとして認識します。
スペースや大文字、小文字も識別いたしますので入力の際はご注意ください。
13
7
データ解析
※各項目の詳細はLightCycler® 96 User Training Guide※、または簡易操作
ガイドをご参照ください。
※ソフトウェアの『New and Support』タブ内の「Operator’s Guide」でもご覧いただけます。
解析の開始
1.ウィンドウ上部の『Analysis』タブを選択して、『Add Analysis』をクリックします。
2.実施したい解析を選択し、『OK』をクリックします。
14
Abs Quant
絶対定量解析
Endpoint Genotyping
エンドポイントジェノタイピング解析
Rel Quant
相対定量解析
Tm Calling
融解曲線解析
High Resolution Melting
HRM解析
Qualitative Detection
定性的検出
8
解析手順例:日本ジェネティクス(株)デモファイル(SYBR Green 試薬)の場合
1.絶対定量解析(Abs Quant)
1.P.9記載の方法で転送したファイルをダブルククリックで開き、ウィンドウの最大化ボタンを押します。
ここでは「Demo_Analyze_Temp.lc96p」を用いて解析を行います。
2.下記のプレートレイアウトを入力していきます。
Plate Layout
A
B
C
D
E
F
G
H
1
STD1
STD2
STD3
STD4
STD5
NTC
2
STD1
STD2
STD3
STD4
STD5
NTC
3
STD1
STD2
STD3
STD4
STD5
NTC
4
5
6
7~12
SampleA SampleA SampleA
SampleB SampleB SampleB
STD 1
STD 2
STD 3
STD 4
STD 5
NTC
Sample A
Sample B
1x102 copies
1x103 copies
2x103 copies
1x104 copies
1x105 copies
-
15
3.Sample Editorタブをクリックし、プレートレイアウトを入力します。
スタンダード1(STD1)を設定します。
①サンプル名を入力して、
②サンプルタイプを選択後、
③スタンダードの濃度を入力します。
(例:STD1)
(例:Standard)
(例:100)
①
②
③
4.スタンダード2からスタンダード5まで同様に入力します。
①サンプル名を入力して、
②サンプルタイプを選択後、
③スタンダードの濃度を入力します。
16
(例:STD2~STD5)
(例:Standard)
(例:1000~100000)
5.ネガティブコントロールを設定します。
①サンプル名を入力して、
②サンプルタイプを選択します。
(例:NTC)
(例:Negative Control)
①
②
6.サンプルを入力します。
※サンプルAを設定します。
①サンプル名を入力して、
②サンプルタイプを選択します。
(例:Sample A)
(例:Unknown)
①
②
※サンプルBを設定します。
①サンプル名を入力して、
②サンプルタイプを選択します。
(例:Sample B)
(例:Unknown)
①
②
17
7.使用していないウェルを選択します。
( Shift キーやマウスのドラッグで広い領域を選択した後、Ctrl キーを押しながらマウスをクリックすることで領域を追加することができます。)
8.選択した「使用していないウェル」の情報を非表示化します。
①スクロールバーを下げて、Clear Wellボタンを表示します。
※スクロールバーやClear Wellボタンが表示されない場合は、ウィンドウの最大化ボタンを押してください。
②Clear Wellボタンを押し、試薬を入れないウェルの情報を非表示にします(解析時にデータが見易くなります)。
②
18
①
9. ①Analysisタブをクリックします。
②Add Analysisボタンをクリックします。
③Create New Analysisウィンドウで、「Abs Quant」を選び、OKを押します。
②
①
③
10.Analysisウィンドウが開きます。
解析結果画面
4つのエリアで結果を表示します。各エリアの表示内容はエリア右上(下図の□内)で切り替えられます。
各データをコピー(対象エリアで右クリックしてcopyを選択)することで、エクセル等に貼り付けられます。
Amplification curves
Standard Curves
Heat Map
Result Table
19
Amplification Curves
Standard Curves
standardを3点以上設定した場合、検量線が作成されます。
X軸にQuantity(log)、y軸にCq値を取っています。
グラフの上部には以下の情報が表示されます。
X軸にサイクル数、Y軸に蛍光強度を取ったベースライン
補正済みの増幅曲線が示されます。
Gene Name
Slope
Efficiency
Error
R^2
y-intercept
:
:
:
:
:
:
遺伝子名
検量線の傾き
PCR効率
エラー値
決定係数
検量線のY切片
Heat Map
Result Table
各ウェルの情報を色でわかりやすく表示します。
表示する情報は右下のラジオボタンで切り替えます。
✓ Call:ポジティブ、ネガティブ、判定不能、N/A
✓ Cq:Cq値を基にしたヒートマップ
✓ Concentration:定量値を基にしたヒートマップ
✓ EPF:End Point Fluorescent(最終蛍光強度)を
基にしたヒートマップ
サンプル情報、Cq値、定量値をまとめた表です。
replicate などの外れ値を解析から除外(Exclude)する際も
こちらで操作します。その他、詳細な内容はオペレーターズマニュア
ルをご参照ください。
✓ All Data
全てのウェルごとの解析結果を表示します。
✓ Statistic Data
サンプル名ごと、または Replicate Groupごとのデータを
表示します。
11.サンプル毎の増幅曲線を表示させる場合
①show selectionボタンを押します。
②表示したいウェルを選択します。
①
②
20
✓
✓
✓
✓
✓
✓
12.検量線の確認
①各エリアを最大表示するためには、各エリア右上の最大化ボタンを押します。
②Efficiency(PCR効率)、Error、R^2等を確認します。
①
②
13.各ウェルの結果はResult TableのAll Dataタブで確認できます。
破棄するデータは『Excluded』にチェックを入れて下さい。
21
Statistic Dataタブで各サンプルのレプリケートグループ毎のデータが表示されます。
14.プルダウンメニューからMelting Peaksを選ぶと融解曲線結果が表示されます。
※オプション
Tm値を数値として解析したい場合は、融解曲線分析(Tm Calling)を実行します。詳細はP.30に記載しています。
15.ここで解析データを保存する場合
プルダウンメニューのファイルから『Save As...』(別名保存)または『Save』(上書き保存)を選んで、
解析結果を含めたファイルを保存できます。
22
2.相対定量解析(Rel Quant)
1.P.9記載の方法で転送したファイルをダブルククリックで開き、ウィンドウの最大化ボタンを押します。
ここでは「Demo_Analyze_Temp.lc96p」を用いて解析を行います。
2.下記のプレートレイアウトを入力していきます。
Plate Layout
A
B
C
D
E
F
G
H
1
STD1
Target
STD2
Target
STD3
Target
STD4
Target
STD5
Target
NTC
Target
2
STD1
IC
STD2
IC
STD3
IC
STD4
IC
STD5
IC
NTC
IC
3
4
5
6
7~12
SampleA SampleA SampleB
Target
IC
Target
SampleC
SampleB
Target
IC
SampleC
IC
gene
Target
Reference(IC)
2
STD 1
1x10 copies 1x102 copies
STD 2
1x103 copies 1x103 copies
STD 3
2x103 copies 2x103 copies
STD 4
1x104 copies 1x104 copies
STD 5
1x105 copies 1x105 copies
NTC
Target
IC
Sample A
Target
IC
Sample B
Target
IC
Sample C
Target
IC
23
3.Sample Editorタブをクリックし、プレートレイアウトを入力します。
スタンダード1(STD1)のターゲット遺伝子を設定します。
①サンプル名を入力して、
②サンプルタイプを選択後、
③スタンダードの濃度と
④遺伝子名を入力します。
(例:STD1)
(例:Standard)
(例:100)
(例:Target)
①
②
③
④
4.スタンダード1(STD1)のリファレンス遺伝子を設定します。
①サンプル名を入力して、
②サンプルタイプを選択後、
③スタンダードの濃度と
④遺伝子名を入力します。
(例:STD1)
(例:Standard)
(例:100)
(例:IC)
①
②
③
④
24
5.同様に、各スタンダード、ネガティブコントロール、サンプルで
ターゲット遺伝子、リファレンス遺伝子を設定し、不要なウェルを非表示にします。
6. ①Analysisタブをクリックします。
②Add Analysisボタンをクリックします。
③Create New Analysisウィンドウで、「Rel Quant」を選び、OKを押します。
②
①
③
25
7.Rel Quant SettingsウィンドウのGenesタブでリファレンス遺伝子となる側の欄をチェックします。
8.※オプション(Normalized解析を行う場合)
①Rel Quant SettingsウィンドウのSamplesタブをクリックします。
②Run Calibratorを設定します。
①
②
Rel Quant Settingsウィンドウの各設定が完了したらOKを押します。
26
相対的な値を出す際の形式によって、以下のように名づけられています。
Relative
Normalized
同一サンプル内の二つの遺伝子(targetとreference)
を比較し、サンプル間でのTarget遺伝子の相対比を求
めます。
Reference
T
『Relative』で算出したRatioを用いて、サンプル間の相
対値を出します。
Run Calibrator
R
1
Genes タブ
Reference 遺伝子を選択します。
PCR効率が分かっている場合は『Efficiency』に入力する
ことで、PCR効率を反映した正確な相対定量解析が可
能になります
:
0.5
:
2
Sample タブ
Run Calibratorとするサンプルを選択します。
9.Analysisウィンドウが表示されます。
解析結果画面
4つのエリアで結果を表示します。各エリアの表示内容はエリア右上(下図の□内)で切り替えられます。
各データをコピー(対象エリアで右クリックしてcopyを選択)することで、エクセル等に貼り付けられます。
Amplification curves
Ratio Bars
Heat Map
Result Table
27
Amplification Curves
X軸にサイクル数、Y軸に蛍光強度を取ったベースライン補正
済みの増幅曲線が示されます。
Ratio Bars
Ratio データをグラフ表示します。
解析結果のデフォルトはRelativeの値が表示されています。
Heat Map
各ウェルの情報を色でわかりやすく表示します。
表示する情報は右下のラジオボタンで切り替えます。
✓ Call:ポジティブ、ネガティブ、判定不能、N/A
✓ Cq:Cq値を基にしたヒートマップ
✓ EPF:End Fluorescent(最終蛍光強度)を基にし
たヒートマップ。
✓ Flag:サンプルシート内に入力した内容をもとにしたPCR
反応の成否。
Result Table
サンプル情報、Cq値、Ratioをまとめた表です。
replicate などの外れ値を解析から除外(Exclude)する
際もこちらで操作します。その他、詳細な内容はオペレーターズ
マニュアルをご参照ください。
✓ All Data
全てのウェルごとの解析結果を表示します。
✓ Statistic Data
サンプル名ごと、または Replicate Groupのウェルごとに
データを表示します。
10.※オプション(Normalized解析を行う場合)
Ratio Barsウィンドウの「Data Visualization」ボタンを押します。
28
Data VisualizationウィンドウのDisplay RatioでNormalizedを選択し、OKを押します。
Run Calibratorで設定したサンプルは非表示となり、Normalizedした値で表示されます。
11.ここで解析データを保存する場合
プルダウンメニューのファイルから『Save As...』(別名保存)または『Save』(上書き保存)を選んで、
解析結果を含めたファイルを保存できます。
29
3.融解曲線分析(Tm Calling)
Melting peak を元にTm値を確認したい場合に実施します。
Melting peak の波形の確認のみを行う場合は、各エリアのプルダウンメニューの「Melting Peaks」から確認できます。
解析開始時の設定
例:絶対定量解析に追加する場合
①Analysisタブを選択します。
②Add Analysisを押します。
③Create New Analysisウィンドウで「Tm Calling」を選択し、OKを押します。
②
①
③
30
「Tm Calling」タブが追加され、融解曲線分析(Tm Calling)の結果が表示されます。
(タブを切り替えることでいつでも各解析結果の表示切り替えができます。)
解析結果画面
4つのエリアで結果を表示します。各エリアの表示内容はエリア右上(下図の□内)で切り替えられます。
各データをコピー(対象エリアで右クリックしてcopyを選択)することで、エクセル等に貼り付けられます。
Melting curves
Melting Peaks
Heat Map
Result Table
31
Tm値の表示
Melting Peaks のピークが選択されていないため、Result Tableに未だTm値は表示されていません。
以下の手順でTm値を算出したいピークを選択し、Result Table に表示されたTm値を確認してください。
1.『Melting Peaks』エリアの左上にあるArea Marker をクリックします。(上・右図の□ )
2.アイコンが『+』に変わりますので、Tm値を算出したいピークをドラッグで囲んでください。
(エリアは最大5つまで作成できます )
3.Tm値は『Result Table』で確認してください。
囲んだエリア内にピークが検出されると、そのエリアごとにピークのTm値が表示されます。
32
【参考資料】
必要な試薬とその調製
LightCycler®96の推奨反応容量は20 μL ですが、実験系にあわせて 10~50 μL でもご利用いただけます。
ここではLightCycler®の純正試薬を例に典型的な組成を記載します。詳細は試薬付属のプロトコールをご参照ください。
○反応プレートの作成
1.サンプルDNA溶液を 目的濃度/5μL に調製します。
2.必要反応数+α(5~10%)のリアクションミックス(サンプルDNA以外のリアクションミックス)を作成します。
3.リアクションミックスをホワイトプレート(又はホワイトチューブ)に 15μL ずつ分注します。
4.サンプルDNA溶液を 5μL ずつ添加します。
5.シール又はキャップをします(上面は素手で触らないようにご注意ください)。
6.約2,000 x g で 2 分間遠心します。
7.機器にセットして反応を開始します。
○マスターミックス組成例
SYBR Green 試薬:FastStart Essential DNA Green Master
試薬
1 反応
終濃度
10.0
1x
Forward Primer(20μM=pmol/μL)
0.5
500 nM(200~1000 nM)
Reverse Primer(20μM=pmol/μL)
0.5
500 nM(200~1000 nM)
Water,PCR-grade
4.0
cDNA,DNA溶液※
5.0
FastStart Essential DNA Green Master
Total Vol.
XX
Reactions
~100 ng
20.0
※ 逆転写反応溶液の持ち込みは、反応ボリュームの 10%までとなるようにしてください。
加水分解プローブ試薬:FastStart Essential DNA Probes Master
試薬
1 反応
終濃度
10.0
1x
Forward Primer(20μM=pmol/μL)
0.5
500 nM(200~1000 nM)
Reverse Primer(20μM=pmol/μL)
0.5
500 nM(200~1000 nM)
UPL Probe(10μM=pmol/μL)
0.4
200 nM(50~200 nM)
Water,PCR-grade
3.6
cDNA,DNA溶液※
5.0
FastStart Essential DNA Probes Master
Total Vol.
XX
Reactions
~500 ng
20.0
※ 逆転写反応溶液の持ち込みは、反応ボリュームの 10%までとなるようにしてください。
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専用試薬
SYBR Green Ⅰ
ファストスタート
エッセンシャル
FastStart Essential DNA Green Master
2倍濃度で使いやすいホットスタート型
リアルタイムPCR反応ミックス
Cat.No.
06 402 712 001
06 924 204 001
入数
5×1ml(500反応分/20μl反応)
10×5ml(5,000反応分/20μl)
• 調製が簡便、スピーディー
• ホットスタート酵素の採用で室温調製でも非特異的増幅産物の形成を最小限におさえ、優れた感度と特異性を達成
蛍光プローブ
ファストスタート
エッセンシャル
FastStart Essential DNA Probes Master
2倍濃度で使いやすいホットスタート型
リアルタイムPCR反応ミックス
Cat.No.
06 402 682 001
06 924 492 001
入数
5×1ml(500反応分/20μl反応)
10×5ml(5,000反応分/20μl)
• 調製が簡便、スピーディー
• ホットスタート酵素の採用で室温調製でも非特異的増幅産物の形成を最小限におさえ、優れた感度と特異性を達成
• マルチプレックスアッセイに対応
マスター
ハイドロライシス
プローブ
LightCycler® 480 RNA Master Hydrolysis Probes
使いやすい1ステップ リアルタイムPCR反応ミックス
Cat.No.
04 991 885 001
• 逆転写反応、PCR反応時間を短縮
• 特別なエンハンサーにより優れたダイナミックレンジと感度を実現
• 61℃の逆転写反応で複雑な高次構造のRNAに対応
マルチプレックス
ウィルス
入数
500反応分/20μl反応
マスター
LightCycler® Multiplex RNA Virus Master
マルチプレックス用 1ステップ リアルタイムPCR反応ミックス
Cat.No.
06 754 155 001
07 083 173 001
入数
200反応分/20μl反応
1,000反応分/20μl反応
• ワンステップRT-qPCRマスターミックスです。
• 5×濃度のマスターミックスですので、複数のプライマープローブを用いたマルチプレックスPCRに適しています。
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専用試薬
HRM
ハイ
レゾリューション
メルティング
マスター
LightCycler® 480 High Resolution Melting Master(HRM)
新規の飽和型DNA結合蛍光色素「ResoLight」を含む高解像度融解曲線分析
(HRM:High Resolution Melting)に最適なマスターミックス
Cat.No.
04 909 631 001
入数
5×1ml(500反応分/20μl反応)
• 遺伝子変異スキャニング、ジェノタイピング、メチレーション解析に
• 新規の色素ResoLightを採用
• 安定性が高く、扱いやすい2×濃度のマスターミックス
キャリーオーバーコンタミネーション除去
ウラシル
グリコシラーゼ
LightCycler® Uracil DNA Glycosylase
Cat.No.
03 539 806 001
入数
200反応分/20μl反応
• FastStart 酵素を使用したLightCyclerキットと共に使用することでキャリーオーバーコンタミネーションの予防が可能
専用の消耗品
LightCycler® 専用プレート(96穴)
•
•
•
•
96ウェルのPCR反応用プレート
感度に優れ、プレートマウントの蛍光汚染の影響がないホワイトタイプ
SYBR Green I 、加水分解プローブ、FRET(HybProbe)プローブ、高分解能融解曲線分析(HRM)に使用可能
プレートシールを同梱
Cat.No.
プレート色
プレートとシールのセット
04 729 692 001
ホワイト
プレートシール(追加用)
04 729 757 001
入数
各50枚
50枚
LightCycler® 専用8連チューブ
• 感度に優れ、機器の光学検出系と熱伝達系に最適なPCR反応チューブ
• ハンドリングしやすいチューブとキャップのセット
Cat.No.
06 612 601 001
入数
120ストリップ & キャップ
35
製品・操作に関する問い合わせ
日本ジェネティクス株式会社
E-mail:[email protected]
TEL:03-3813-0961
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