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2008年冬季号 - グローバル・フォーラム

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2008年冬季号 - グローバル・フォーラム
グローバル・フォーラム会報 2008年冬季号(第9巻第1号通巻第33号)
グローバル・フォーラム会報
THE GLOBAL FORUM OF JAPAN BULLETIN, Winter 2008 Vol.9, No.1
「日・黒海地域対話」開催さる
-激動する世界における日本と黒海地域-
活発に討議する参加者たち
当フォーラムは、黒海経済協力機構
地域政策を硬化させている。日本は
『自
(BSEC)などとの共催、外務省、読売
由と繁栄の弧』構想を掲げて登場しつ
だろう」との基調報告がなされた。
新聞社の後援で、11月20-21日に東京
つあるが、今後の役割が問われている」
これに対しアゼル・ホセイン駐日ア
において第2回「日・黒海地域対話:
との基調報告がなされた。
ゼルバイジャン大使、本村真澄石油・
激動する世界における日本と黒海地
これに対しファブリス・ヴァレイユ
天然ガス・金属鉱物資源機構主席研究
域」を開催した。
駐日欧州委員会代表部参事官、末澤恵
員、イバン・ムルキッチ駐日セルビア
2005年 の 第 1 回「 対話」 以来、日
美平成国際大学准教授、セルゲイ・ゴ
大使、浅尾慶一郎参議院議員よりコメ
本各界の黒海地域への関心が高まるな
ンチャレンコ・ロシア連邦外務省経済
ントがなされた。
か、今回の「対話」には黒海側12名を
協力局次長、岡本道郎読売新聞社国際
含め、総数119名が参加した。
部次長よりコメントがなされた。
日・黒海協力の展望
地域内協力の課題
本会議 III「
『自由と繁栄の弧』構想
本会議 II「黒海地域における機能的
久美子青山学院大学教授から「日本の
協力の課題」では、まずミコラ・クリ
提起している『自由と繁栄の弧』構想
ニチ駐日ウクライナ大使から「BSEC
は、北欧から黒海地域や中央アジアを
は、その活動範囲を『組織的犯罪との
経て、ASEAN や日本にいたる広範な
戦い』『黒海ハイウェイ・リング』『海
地域を覆うが、そこに自由と民主主義
上モーターウェイ』などに広げている。
のもとで繁栄する国造りを支援すると
黒海地域と大国の動向
21世紀の黒海地域をヨーロッパと結び
いう構想である。ロシアや中国などを
つけ、ひいてはユーラシア大陸の協力
封じ込めようとするものではない」と
本会議 I「黒海地域の域内新情勢と
体制のまとめ役となることを目指す」
の基調報告がなされた。
関係諸大国の動向」では、まずジェラ
との基調報告がなされた。
次いでアウレリアン・ネアグ駐日
レッティン・カルト・トルコ外務省経
次いで廣瀬陽子東京外国語大学准教
ルーマニア大使から「黒海地域はヨー
済局長から「冷戦の終焉により黒海地
授から「黒海地域には国内的・国際的
ロッパと直接繋がり、また地中海を通
域をめぐる地政学的状況が大きく変化
紛争や問題が多くあるが、域内諸国間
じて北アフリカや中東とも接点を持つ。
した。ブルガリアやルーマニアの EU
の協力プロジェクトを推進すること
その意味では文明のるつぼだが、日本
加盟で、EU が直接黒海地域に関与す
で、紛争解決を同時に進行させること
ともこのような『対話』を通じて互恵
るようになった。黒海東岸の石油・天
ができる。2014年のソチ・オリンピッ
的な政策やプロジェクトを発展させて
然ガスを世界に送り出す『エネルギー
クもその意味で域内協力の好機となる
ゆきたい」との基調報告がなされた。
開幕夕食会で挨拶する
木村仁外務副大臣
と日黒海協力の展望」では、まず羽場
回廊』としての役割も重要だ」との基
これに対し小久保康之静岡県立大学
調報告がなされた。
教授、ディビッド・ノザゼ駐日グルジ
次いで六鹿茂夫静岡県立大学教授
ア臨時代理大使、名越健郎時事通信外
から「EU につづき、NATO も黒海地
信部長、セルメット・アタジャンル駐
域への関心を強めている。その背後に
日トルコ大使、小澤仁外務省欧州局中
は民主化や安全保障を重視する米国
東欧課長よりコメントがなされた。
の存在がある。他方、ロシアは EU、
NATO、米国に対抗して、その対黒海
開会挨拶する
伊藤憲一当フォーラム執行世話人
この「対話」の概要は11月22日付け
読売新聞によって大きく報道された。
1
グローバル・フォーラム会報 2008年冬季号(第9巻第1号通巻第33号)
2008年度の国際対話計画
9-11月の
「議論百出」
States”(定 価25ドル)が100部限 定で
9-11月の政策掲示板
「議論百出」に
ア ジ ア 対 話 」、「 日 米 対 話 」、「 日・
贈呈される。
「グローバル・フォーラム」
は51通の投稿が寄せられた。そのうち
ASEAN 対話」、「日中韓対話」の4つ
メンバーと同「友の会」会員の出席者
の主なものの投稿日、テーマ、投稿者
となる見込みだが、その現在の準備状
には最優先で配付される。
名は、下記の通り。http://www.gfj.jpで
況は、次のとおりである。
また、当フォーラムは、昨年6月
アクセス可能。
まず、1月22日(火)に東京の国
に米国外交政策全国委員会(NCAFP)
11/22「経済構造改革とは何であった
際文化会館で開催される「日米アジア
との共催により実施した「日米対話」
対話」だが、「東アジア共同体と米国」
の第2回目の開催も企画している。開
11/19「中国外交学会の国際シンポジ
をテーマにして、ラルフ・コッサ「パ
催時期は初夏となる見込み。米大統領
ウムに出席して」
(大河原良雄)
シフィック・フォーラム CSIS」理事長、
選挙の動向を見据えながら「日米関係
11/12「地球にも配当を」(岩國哲人)
ドミンゴ・シアゾン駐日フィリピン大
の展望」を占うことになろう。
11/10「守屋問題の罪深さ」
(伊奈久喜)
使などの米国、アジアの論客を迎えて、
さらに、2002年より毎年開催し、今
11/ 2「変容するロシアの経済情勢」
田中明彦東大教授ほかの日本側専門家
年で第7回目を迎える「日・ASEAN
(須藤繁)
との間で議論が交わされる。
対話」の開催も現在鋭意準備中である。
10/10「デモクラシー無き資本主義」
なお、この「対話」の出席者には、
加えて、今年秋には中国現代国際関
米 国 CSIS Pressから出 版 され る“An
係研究院および韓国世宗研究所との間
新 年 度 の「 対 話 」 事 業 は、「 日 米
East Asian Community and the United
で「日中韓対話」開催の構想がある。
・・・
のか」(湯下博之)
の驚異的高成長」
(木暮正義)
10/ 9「郵政は民営化の道を歩みはじ
めたが」
(木下博生)
9 /26「テロ特措法と選挙における民
意」
(伊藤英成)
「外交円卓懇談会」開催
9 /18「テロ対策は国連のお墨付きを
11月15日、当フォーラムなどはモー
得ている」(田島高志)
セン・タライ駐日イラン大使(写真)
9 / 6「日本は漁業資源保護のイニシ
をゲストに招き「イランの外交政策に
アティブを取るべし」
(福嶋輝彦)
ついて」と題し、第33回「外交円卓懇
フォーラム活動日誌(9-11月)
談会」を開催した。当日の出席者は、
メディア、政財界関係者等を含め、17
名であった。
謝 辞
タライ大使は「イランの外交政策
の転換点は1979年のイスラム革命だっ
た。それまでイランは米国の同盟国
当フォーラムの諸活動の主要な財政
であったが、この後米国はイランを敵
的基盤は、その経済人世話人および経
視するようになった。冷戦後、米国は
済人メンバーの所属する企業の納入する
唯一の超大国となり、『力は正義なり』
賛助会費にあります。
と考えて、ダブル・スタンダードを適
現時点における賛助会費納入企業は、
用し、米国の意に添わない国家を破壊
下記の12社20口です。ここに特記して謝
しようとするようになった。9・11事
意を表します。
件後は、少数派、過激派、テロリズム
を区別せず、イスラム教少数派のシー
ア派に属するイランをテロと関係が
あると見なした。他方、イランの対外
政策は国際協力にもとづき平和と安定
を目指すものであり、『正義こそが力』
と考えて、交渉による解決を重視して
いる」などと語った。その後、出席者
との間で活発な意見交換が行われた。
グローバル・フォーラム会報
2008年冬季号
(第9巻 第1号 通巻第33号)
2
[経済人世話人所属企業][5口]
トヨタ自動車 キッコーマン
[経済人メンバー所属企業]
[1口]
住友電気工業 鹿島建設 新日本製鐵 東京電力 旭硝子
三菱東京 UFJ 銀行 日本電信電話
富士ゼロックス ビル代行
日本郵船
(入会日付順)
発行日 2008年1月1日
発行人 伊 藤 憲 一
編集人 埜 口 興 平
9月19日 Sheila A. Smith 米外交問題
評議会シニア・フェロー来訪、懇
談(伊藤憲一執行世話人)
9 月25日『 メ ル マ ガ・ グ ロ ー バ ル・
フォーラム』
(10月号)配信
10月16日 Tan Chin Tiong 駐日シンガ
ポール大使と会食、懇談(伊藤執
行世話人)
10月16日韓昇洙元韓国副首相出版記念
レセプション出席(伊藤執行世話人)
10月25日『 メ ル マ ガ・ グ ロ ー バ ル・
フォーラム』
(11月号)配信
11月15日第33回外交円卓懇談会
(Mohsen Talaei 大使他16名)
11月20日日・黒海地域対話「激動する
世界における日本と黒海地域」開
幕夕食会
11月21日 同 上「 日・ 黒 海 地 域 対 話 」
本 会 議 Ⅰ、 Ⅱ、 Ⅲ、
(Leonidas
Chrysanthopoulos黒海経済協力機
構事務総長他118名)
、閉幕夕食会
11月28日『 メ ル マ ガ・ グ ロ ー バ ル・
フォーラム』
(12月号)配信
発行所 グ ロ ー バ ル ・ フ ォ ー ラ ム
〒107-0052 東 京 都 港 区 赤 坂 2-17-12-1301
[ Tel ]03-3584-2193[E-mail]gfj @ gfj.jp
[Fax]03-3505-4406[URL] http://www.gfj.jp/
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