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直腸静脈瘤破裂に対して内視鏡的静脈瘤結紮術および
Vol.46(8),Aug.2004 症 1503 例 直腸 静脈 瘤破裂 に対 して内視鏡 的静脈瘤 結紮 術 お よび硬 化療法 が奏効 した1例 住 吉 信 一,小 林 良 正,早 田 謙 一,川 熊 岡 浩 子,本 城 裕 美 子,松 下雅広 要 旨:直 腸 静 脈 瘤 は,胃 村 欣 也, ・食 道 静 脈 瘤 に 比 べ,頻 度 は 少 な い が,出 た す こ とが 多 く,そ の 治 療 に 難 渋 す る こ とが あ る .症 例 は5年 血 した 際 に は 大 量 の 血 便 を き 前 に 食 道 静 脈 瘤 破 裂 を お こ した 際, 硬 化 療 法 に よ る 治 療 歴 の あ る特 発 性 門 脈 圧 充 進 症 の 患 者 で あ る.今 内 視 鏡 的 結 紮 術 に て 止 血 し,硬 後 の 現 在,再 化 療 法 を 追 加 す る こ と に よ り,直 回,直 腸 静 脈 瘤 を消 失 させ た 上,1年 発 な く良 好 な 経 過 を た ど っ て い る症 例 を経 験 した.内 時 止 血 に は 優 れ て い る もの の,静 腸 静 脈 瘤 破 裂 に 対 して 視 鏡 的 結 紮 術 は,破 裂 時 の一 脈 瘤 の 再 発 を 考 慮 す る と硬 化 療 法 に よ る 追 加 治 療 が 必 要 で あ る と考 え られ た. Key I緒 words直 視 鏡 的 静 脈 瘤 結 紮 術/内 な く,MEDLINEお よ び 医 学 中 央 雑 誌 に お け る最 近 間 の 報 告 例 で も60例 程 度 で あ る.状 況 に 応 じ て, 内 視 鏡 的 治 療 や 外 科 治 療1)が 行 わ れ る が,最 intrahepatic (TIPS)2)や 塞 栓 術3)な partosystemic 近 で は shunt ど のinterventional に よ る 治 療 も 普 及 し て 来 て い る.今 radiology 回 われ わ れ は直腸 が 直 腸 癌. に 特 発 性 門 脈 圧亢 進 症 に よ る 食 道 静 脈 瘤 の 破 裂 に 対 して 内 視 鏡 的 硬 化 療 法 を行 っ て 以 来,食 道 ・胃 静 脈 瘤 の 発 達 は な か っ た.そ 入 院 時 現 症:身 長151cm,体 血 圧100/47mmHg.眼 CREST症 重43kg,脈 た.胸 瞼 結 膜 に 貧 血 が あ り,さ 肢 に認 部 聴 打 診 上 特 記 す べ き こ と な く,腹 部 では肝脾 を 触 知 し な か っ た. 例 性. 認 め ら れ た も の の,肝 便. 既 往 歴:CREST症 候 群(1986年 ∼),非 定型抗酸菌 症(2001年). 8.0g/dlと 腎 機 能 に 異 常 は な く,ウ 貧 血 が イル ス マ ー カ ー 陰 性,自 己抗 体 陰性 で あ っ た. 入 院 後 経 過:入 院 時 の 下 部 消 化 管 内 視 鏡 検 査 で は, 直 腸 静 脈 瘤 や 内 痔 核 が 認 め ら れ た もの の 明 ら か な 出 血 源 は 同 定 で き な か っ た.ま た上 部 消 化 管 内視 鏡 検 査 で も 胃 ・食 道 静 脈 瘤 は 認 め ら れ な か っ た.入 Shinichi らに 掌 紅 斑 や ク モ状 血 管 腫 は 認 め られ な か っ 入 院 時 検 査 成 績(Table1):Hb Gastroenterol 拍70/分, 候 群 に よ る 皮 膚 硬 化 が 両 側 手 指,下 し た 症 例 を 報 告 す る, 主 訴:血 来 血 便 を主 訴 に 入 院 し た. め ら れ た.手 症例:60歳,女 の 後,外 に お い て 経 過 観 察 さ れ て い た が,2002年11月30日, 静 脈 瘤 に 対 して 内視 鏡 的 結 紮 術 お よ び硬 化 療 法 を施 行 II症 が 肺 結 核,弟 現 病 歴:1998年 腸 静 脈 瘤 破 裂 に 対 す る治療 報 告例 は 少 Transjugular 視 鏡 的硬 化 療 法 家 族 歴:姉 言 こ れ ま で,直 10年 腸 静 脈 瘤/内 Endosc 2004: 46: 1503-9. 再 度,血 SUMIYOSHI Successful Treatment Endoscopic Variceal 浜 松 医 科 大 学 第2内 便 を 認 め た た め,緊 を 施 行 し た(Figure of Rectal Ligation Variceal and Bleeding 浜松 医科 大学 日, 急 下 部 消 化 管 内視 鏡 検 査 浄 後,直 腸静 脈 瘤上 に 白 with Sclerotherapy. 色 栓 を 伴 っ た 出 拍1点 を 確 認 し(Figure1-b),1カ 所1 結 紮 に よ り止 血 の た め 内 視 鏡 的 静 脈 瘤 結 紮 術 を施 行 し 科 別 刷 請 求 先:〒431-3192静 1-a).洗 院 第3病 岡 県 浜 松 市 半 田 山1-20-1 第2内 科 住吉信一 Gastroenterological た(Figure1-c).結 イ トEVLデ Endoscopy 紮 術 に は,ニ バ イ ス(住 友 べー ュ ー モ ・ア ク テ ィ ベ ク ラ イ ト社 製)を 用 い, Vol 日本消 化 器内視 鏡 学 会 雑 誌 1504 Table1入 .46(8).Aug .2004 院 時 検 査 成 績. Figurel a直 腸 静 脈 瘤 の 怒 張 と その 周 囲 に 出 血 が 認 め られ る, b直 腸 洗 浄 後,白 色 フ ィブ リ ン栓 を伴 う 出 血 点 が 認 め ら れ る. c止 血 の た め,内 Gastroenterologica Endoscopv 視 鏡 的 静 脈 瘤 結 紮 術(EVL)施 行. Vol.46(8),Aug.2009 症例■直腸静 脈瘤破裂 に対 して内視鏡的静脈 瘤結紮 術 お よび硬 化療 法が奏効 した1例 1505 Figure2 aEVL10日 b直 後,周 囲 の 静 脈 瘤 の 発 達 が 認 め ら れ る. 腸 静 脈 瘤 へ 流 入 す る 硬 化 剤 の 停 滞 を 認 め る(矢 印). C内 オ リ ン パ ス 社 製CF200-1の 先 端 に 固定 して 食 道 静 脈 瘤 結 紮 術 と 同 様 の 処 置 を行 っ た. 入 院 第13病 視 鏡 的 硬 化 療 法(EIS)後,EVL施 ethanolamine oleate with iopamidol た 血 管 内 注 入 法 を 施 行 し た.血 日,同 部 位 の 静 脈 瘤 は 消 失 し た が,そ の 入 部 位 に つ い て は 追 視 困 難 で あ っ た が,透 側 へ 流 れ る 静 脈 瘤 が 確 認 さ れ,同 め(Figure2-a),新 が 確 認 さ れ た.内 対 側 の 発 達 し た 静 脈 瘤 に 対 し て,内 行 っ た.追 視 鏡 的硬 化療 法 を 加 結 紮 術 も考 慮 し た が,結 紮 す るには 直腸 あ り,す 瘍 の 治 り も 悪 い こ とか ら硬 化 療 法 を 選 択 し た.硬 施 行 後,結 法 に は オ リ ン パ ス 社 製CF200-1を 食 道 静 脈 瘤 穿 刺 針(Sタ 用 い,バ イ プ ・25G)(ト リ クサ ー ッ プ 社 製)に 静 脈 瘤 を 穿 刺 し 血 液 の 逆 流 を 確 認 後,透 て 視 下 で5% Gastroenterological 視 下 で肛 門 入 量 は8mlで 刺部位 の止 血 を 目 部 位 に 静 脈 瘤 結 紮 術 を 追 加 し た(Figure2-c). 紮 部 位 に 生 じ た 潰 瘍 は 難 治 性 で あ り,潰 瘍 か ら の 出血 を 繰 り 返 し た.入 院 第33病 日,潰 小 し て い た が 露 出 血 管 が 残 存 し て い た た め,同 ク 化 剤 の流 腸 骨 静 脈 か ら下 大 静 脈 へ の 硬 化 剤 流 べ て 血 管 内 に 注 入 し た.穿 的 に,同 用 い 部位 に硬 化 剤の停 滞 出 は 認 め ら れ な か っ た(Figure2-b).注 静 脈 瘤 は 粘 膜 下 で 直 腸 壁 が 厚 く吸 引 が 困 難 な こ と,潰 化療 (EOI)を 流 が 速 く,硬 口 側 静 脈 瘤 と対 側 に 存 在 す る 静 脈 瘤 が 発 達 し て き た た た な 出 血 を 防 ぐ こ と を 目 的 と し て, 行. ッ プ を か け た(Figure Endoscopy 3-a).入 院 第40病 瘍 は縮 部位 に 日 に は, Vol 日 本消化器内視鏡学会雑誌 1506 Figure .46(8)Aug.2004 3 a入 院 後 第33病 日,潰 瘍 か らの 出 血 に 対 して ク リ ッ ピ ン グ 施 行, b入 院 後 第as病 日,潰 瘍 の 治 癒 と静 脈 瘤 の 消 失 が 認 め られ る. Figure4 a上 腸 間 膜 静 脈 が 造 影 され た 後,下 腸 間 膜 静 脈(矢 b静 印)を 介 して上 直腸 静 脈 が 逆 行 性 に造 影 され た. 脈 後 期 相 に お い て,上 直 腸 静 脈 か ら中 ・下 直 腸 静 脈 と骨 盤 底 の 静 脈 叢 を介 して両 側 内 腸 骨 静 脈(矢 静 脈 瘤 は 縮 小消失し,出血は 認 め ら れ な か っ た(Fig- 直 腸 静 脈 お よ び 骨 盤 底 の 静 脈 叢 を 介 し て 両 側 の 内 腸骨静脈 も造影 さ れ た. ure3-h). 腹 部血 管造影(Figure4):入院 第60病 日に 施 行 し た上 腸間 膜 動 脈造 影 の 静 脈 相 に お い て,上 腸 間膜 静脈 が 造 影 さ れ た 後,下 印)が 造 影 され た. 腸間 膜静脈 逆 行 性 に 造 影 さ れ た.さ ら に,上 を 介 し て上 直 腸 静 脈 も 腸静 脈 か ら 中 ・下 入 院 全 経 過 に お い て(Figure 繰 り 返 し た が,大量出血 の 後 は,結 ら9g/d1で は 計7回 初 の 破 裂 時 の み で,そ 紮 部 の 潰 瘍 か ら の出血 グ ロ ビ ン 値 も8g/d1か G astroenterological Endoscopy は,最 5)は,出血 の み で あ り た.ヘ 推 移 し,輸血 モ な し Vol.46(8),Aug.2004 症例 ■直腸 静脈瘤 破裂 に対 して内視鏡 的静脈瘤結 紮術 お よび硬 化療法が奏効 した1例 Figure Table 2直 5治 1507 療 経 過. 腸 静 脈 瘤 破 裂 に 対 す る 内 視 鏡 的 硬 化 療 法 の 報 告 例(会 議 録 は 除 く). LC: liver cirrhosis, IPH: idiopathic portal hypertension. HCC:hepatocel lular carcinoma, SLE:systemic lupus erythematosus. PSC:primary biIiary cirrhosis, EIS:endoscopic intravariceal sclerotherapy. EVL:endoscopic variceal Iigation. *:3%tetradecyl sulfate+absolute alcohol+normal saline, *2:5%sadium morrhuate, EOI:ethanolamine oleate with iopamidol, AS:aethoxysklerol. CA:cyanoacrylate で,入 院 前 値 に 戻 っ た.退 の,治 療 後,脳 院 ま で2カ 月 を要 した もの 症 や 腹 水 を 認 め ず,1年 後の下部消化 管 内 視 鏡 所 見 で 静 脈 瘤 の 発 達 や 再 出 血 な く,外 来 で経 過 観 察 し て い る. III考 た な 門 脈 圧n症 状 に対 す る治療 を必 壁,十 二 指 腸, 腸 な ど の 静 脈 瘤 が 異 所 性 に 発 達 す る こ と も少 な く な い. 直 腸 静 脈 瘤 は,1954年 1982年 に 初 め て 報 告 さ れ4),本 邦 で は にIlr沢 ら5Jに よ り報 告 さ れ た.こ 現 頻 度 は,門 脈 圧 充 進 症 例 の10%以 り,そ の 破 裂 の 危 険 性 は5%以 ま た 過 去10年 の静脈瘤の 出 下 と言 わ れ て お 下 と推 測 さ れ て い る6). 間 にお け る直腸 静 脈 瘤破 裂 に対 す る治 療 報 告 例 をMEDLINEお 静 脈 瘤 硬 化 療 法 と直 腸 静 脈 瘤 破 裂 に は,何 瘤 破 裂 を 来 た して い る.食 要 と さ れ る こ とが 多 く な っ て い る.腹 直 腸,小 行 し た 治 療 歴 を 有 して い る こ とか ら(Table2),食 よび医学 中 央雑 誌 で検 索 す Gastroenterological 道 らか の 因 果 症 例 に お い て も,食 道 静 脈 瘤 に 対 す る 内 視 鏡 的 硬 化 療 法 後5年 ・食 道 静 脈 瘤 に 対 す る 治 療 の 発 達 と 予 後 の 改 善 に 伴 い,新 の 多 くが 食 道 静 脈 瘤 に 内 視 鏡 的 硬 化 療 法 を施 関 係 が あ る こ とが 予 想 さ れ る.本 按 最 近,胃 る と,そ で直腸静脈 道 静 脈 瘤 お よび その供 給路 の 途 絶 に よ り門 脈 圧 が 増 大 し,直 腸 静 脈瘤 の形 成 や 増 悪 が 原 因 と推 測 さ れ る. 直 腸 静 脈 瘤 に 対 す る 治 療 と し て,外 鏡 的 治 療,IVRに 科 的 治 療,内 視 よ る 治 療 の 報 告 例 が 散 見 さ れ る が, 今 の と こ ろ 予 防 的 治 療 を 勧 め る報 告 は な く,破 裂 に よ る 緊 急 例 や 待 機 例 が 治 療 対 象 と な っ て い る.内 視鏡的 治 療 と して,硬 に,結 化 療 法 と結 紮 術 が あ る.本 紮 術 は,出 血 点 を 結 紮 す る こ と に よ り確 実 な 止 血 効 果 を 期 待 で き る が,結 瘤 の 発 達 を招 く.そ 考 慮 して,結 Endoscopy 症例 の よ う こ で,本 紮 術 単 独 で は,近 症 例 で は,再 紮 術 に よ る 止 血 後,周 傍 の静脈 出 血予 防 を 囲 の 静脈 瘤 に硬 化 Vol,46(8),Aug,2004 日本消化器 内視 鏡学会雑誌 1508 療 法 を施 行 す る こ と に よ り,静 脈 瘤 の 縮 小 ・消 失 を得 た.直 腸静 脈瘤破 裂 に対 して は,内 視 鏡 的静脈 瘤 結紮 た.し 術 に よ り確 実 な止血 が可能 であ り,静 脈 瘤 の縮 小 ・消 か し な が ら,そ の 一 方 で,硬 危 険 性 が 危 惧 さ れ た,食 化 剤 に よ り生 じ る 道静脈 瘤 治療 時の よ うに内視 鏡 装 着 バ ル ー ン に よ る圧 迫 が で き な い た め,硬 失 には 内視 鏡 的硬化 療法 が有効 であ った. 化剤が 体 循 環 を介 し て肺 や 脳 に 流 出 す る 危 険性 が あ る.本 症 本 論 文 の 要 旨 は 第98回 例 で は透 視 下 に硬 化 剤 を 注 意 深 く注 入 し,下 大 静 脈 に 会(2003年6月,津 日本 消 化 器 病 学 会 東 海 地 方 市)に お い て 発 表 し た. 流 出す る こ と な く直 腸 静 脈 叢 へ の停 滞 を得 る こ とが で き た が,Kimuraら3)に ル ー ン で 閉塞 させ 硬 化 剤 を 直 腸 静 脈 瘤 へ 注 入 す る double balloon-occluded 安 全 と考 え られ た.ま embolotherapyが 有 用か つ た 穿 刺 部 位 お よ び硬 化 剤 に よ る 潰 瘍 か らの 出 血 の 危 険 性 も考 慮 し な け れ ば な ら な い. 本 症例 では硬 化剤 に よ る潰瘍か らの出血 の治療 に難渋 し た.潰 文 よ り考 案 さ れ た 内 腸 骨 静 脈 を バ 瘍 底 か らの 出 血 は ク リ ッ ピ ン グ に よ り止 血 す る こ とが で き,潰 瘍 底 の 消 失 に は1カ 月 以 上 を要 した. 潰 瘍 底 の 消 失 が 困 難 で あ っ た 原 因 と し て,上 部消化 管 の 潰 瘍 性 病 変 と異 な り粘 膜 保 護 剤 が 十 分 使 用 で き な い こ と,絶 食 に よ る低 栄 養 が 考 え ら れ た.さ ら に,以 の 食 道 静 脈 瘤 治 療 時 に も潰 瘍 治 癒 ま で1カ 月 を要 し た こ と もあ り,併 存 す るCREST症 前 候 群 が消化 管粘 膜 障 1.Orozco H, Takahashi ectal variceal Gastroenterol らか の 影 響 を与 え て い た 可 能 性 は 否 定 で き な い, and idiopathic varices : successful 3.Kimura portal J Clin bleeding with a traps Am J Gastroenter T, Haruta I, Isobe Y et al. 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Recurrent 7.Wang ・下直腸 静脈 お よび 骨盤底 の静 脈 MA et al. with extrahepatic 1992; 14: 139-43. from anorectal 瘤 の1例.胃 害 の 治 癒 過 程 に 対 して,何 bleeding in patients vein thrombosis 2.Katz 献 T, Mercado from rectal 9.Richon with sclerotherapy. J, Berciaz R, Schneider PA of rectal varices. 10.渡 varices Gas Endosc 1936 ; 32 : 419-21. Int J colorectal 辺清 治,木 田芳 樹,奥 et al. Sclerotherapy Dis 1988 ; 3 : 132-4. 平 雅 彦 ほ か.食 道静脈瘤の硬化療 も考 え られ るが,食 後 に下 血す るこ とが 本症例 の 出血 法 後 に 直 腸静 脈 瘤破 裂 に よ る大 量 出血 で 死 亡 した1剖 検 例.北 里 の特徴 で もあ った こ とか ら,門 脈 血 流の 増加や 腸管 蠕 医 学1992;22:196-201. 11.藤 動 も影響 した こ とが予 想 され る. 最 近 で は ドッ プ ラー 法 を 用 い た 超 音 波 内 視 鏡 に よ り 直 腸 静 脈 瘤 の 血 流 が 評 価 さ れ て い る]8},19〕 が,食 静 脈 瘤 と異 な り,redcolorsignの 道 ・胃 有無 や静 脈瘤 の形 態 お よ び 血 行 動 態 か ら,直 腸 静 脈 瘤 破 裂 を予 測 す る こ とが で き な い の が 現 状 で あ る.今 後,食 道 ・冑静 脈 瘤 の 治 療 成 績 が 向 上 し,治 療 後 の 長 期 生 存 例 が 増 え る に 伴 い,直 腸 静 脈 瘤 の 出 現 頻 度 も増 加 し,破 裂 す る 症 例 も増 え る と予 想 さ れ る.し た が っ て,直 腸静 脈瘤 の破 裂 時 の 適 切 な治 療 法 と そ の 予 防 手 段,予 防 的治療 の適 応 と そ の 治 療 法,さ ら に 治 療 後 の再 発 予 防 に 関 して, 亨,大 政 良二,増 田勝 紀 ほか.食 道静脈瘤硬化療法 En dosc1994;36:51-7. 12.銭 谷 明,小 田 嶋傑,高 橋 廣 巳 ほか.内 有 効 で あ っ た 直 腸 静 脈 瘤 の1例.日 13.周 田光 一 郎,司 視鏡的硬化療法 が 消 誌1997;94:35-43. 城博 志,金 哲浩 ほ か.直 腸 静 脈 瘤 に対 す る 内 視 鏡 的硬 化 療 法 の 治 療 効 果 判 定 に カ ラ ー ドプ ラ 超 音 波 内視 鏡 が 有 用 で あ った1例.日 14.Ikeda successfully 門充 会 誌1998;4:451-4. K, Konishi Y, Nakamura treated T et al. Rectal varices by endoscopic injection after careful hemodynamic evaluation trointest Endosc 2001 ; 54 : 788-91. 15.Shudo R, Yazaki copic variceal ligation Y, Sakurai sclerotherapy : a case report. Gas S et al. Combined endos and sclerotherapy for bleeding rectal varices associated with primary biliary cirrhosis : a case showing a long-lasting favorable response. Gastrointest 今 後 検 討 し な け れ ば な らな い. IV結 川 後 の経過 中 に生 じた 直 腸 静・ 脈 瘤 出血 の2例.Gastroenterol 論 Endosc 2001:53: 16.Yamanaka 今 回,わ れ われ は食 道静脈 瘤 に対 して 内視 鏡 的硬化 療 法 後5年 で 直 腸静 脈 瘤 破裂 を来 した1例 を経 験 し Gastroenterological 6615. T, Shiraki K Ito T et al. Endoscopic sclerotherapy (ethanolamine oleate injection) for acute rectal varices bleeding in a patient with liver cirrhosis. 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EVL may be beneficial for esophageal may by EIS. medicine, in the eradication 同 平成16年3月17日 受理 BLEEDING SCLEROTHERAPY Kenichi Yumiko Hamamatsu SOUDA, HONJO medical but can be massive of rectal variceal university. and life-threatening. bleeding with endoscopic We variceal (EIS) in a patient with idiopathic portal hypertension. bleeding, to occlude No recurrence be effective 平成15年10月29日 AND KUMAOKA, variceal was performed 論文受付 KOBAYASHI, encountered, ligation (EVL) and injection sclerotherapy years 1994 ; 19: MATSUSHITA of internal is rarely of successful in the diagnosis J Clin Gastroenterol VARICEAL LIGATION AND Masahiro Rectal bleeding. function Endoscopic Hemodynamic SUMIYOSHI, Kinya Five variceal S et al. 227-30. TREATMENT ENDOSCOPIC K, Suga with color Doppler Dig Endosc 2001 ; 13 : 129-32. SUCCESSFUL report H, Kyogane 1509 in controlling the patient the bleeding of rectal acute of the varices. Gastroenterological site, bleeding bleeding Endoscopy developed massive and the rectal was from observed rectal bleeding varices after varices, were one year while EIS