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全揚程の求め方

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全揚程の求め方
参考資料
給水ポンプ
全揚程の求め方
P4
①受水槽方式の場合
P6
P5
P1 給水ユニット
P
給水量の求め方
図11 流込仕様の場合
施工上の留意点
●全揚程 P6−
(P1−P2)
=P2+P3+P4+P5−P1
P1= 流込の場合(+)
吸上の場合(−)
P1:受水槽水位と給水ユニットの高低差
P2:給水ユニット吸込配管側の給水管や給水器具等の圧力損失
P3:給水ユニット吐出配管側の給水管や給水器具等の圧力損失
P4:末端最高位の給水器具を使用するために必要な圧力
P5:実揚程(給水ユニットと末端最高位の給水器具の揚程差)
P6:給水ユニットの吐出圧力 P6=P3+P4+P5
P3
P2
バックアップ
コントローラ
(1)全揚程の求め方
P4
P3
全揚程の求め方
P6
P5
給水ユニット
P
部品取替えの目安
P2
P1
②直結加圧方式の場合
P5
P4
P7
P8
逆流防止器
P2
P8
P
P7
P0
M
P1
P0
公共建対比表
P4:直結給水ブースタポンプユニットの吐出側の給水管や給水器具等の圧力損失
P5:末端最高位の給水器具を使用するために必要な圧力
P6:直結給水ブースタポンプユニットと末端最高位の給水器具との高低差
P7:直結給水ブースタポンプユニットの吐出圧力
P8:ポンプ吸込側有効圧力
直結給水ブースタポンプ
P3
全揚程(直結給水ブースタポンプユニット加圧分)=P7−P8=(P1+P2+P3+P4+P5+P6)−P0
P0:配水管水圧
P1:配水管と直結給水ブースタポンプユニットとの高低差
P2:直結給水ブースタポンプユニットの吸込側の給水管や給水器具等の圧力損失
P3:直結給水ブースタポンプユニットの圧力損失(逆流防止器損失)※1
配管摩擦
損失計算
P6
法令・通達
図12 吸上仕様の場合
注)上図は逆流防止器を吸込側に設置した場合を示す。
注)※1 P3 は逆流防止器損失とユニット内損失の和となります。弊社の選定図では、ユニット
内損失を引いた性能表示していますので、逆流防止器損失のみとなります。
配水管
図13
結線方法
(2)全揚程算出に関する資料
①給水器具最低必要圧力
必要圧力(流動時)
[kPa]
一般水栓
30
大便器洗浄弁※
70
小便器水栓
30
小便器洗浄弁
70
シャワー
70
ガス瞬間湯沸し器
※
40
50
22∼30 号
80
タンクレス便器の場合も同じ
引用文献:㈳空気調和衛生工学会:空気調和衛生工学便覧第 14 版
●給水管径の決定
圧力損失を算出するために使用する配管の管径を決定します。
給水管径は、瞬時最大給水量と流速の制限より、使用する配管材
料に応じた流量線図(図 14∼図 17)
を利用して管径を決定します。
流速をあまり早くすると流水音が生じたり、ウォーターハンマを起
こしやすくなるため、一般に流速は 2m/s 以下に抑えるようにします。
単位換算表
注
4∼5 号
7∼16 号
周波数・電圧
器 具
回転機保護方式
表7 器具の最低必要圧力
②圧力損失
圧力損失には、管の流入・流出口における圧力損失、管の摩擦に
よる圧力損失、水道メーター、給水器具類による圧力損失、管の
曲がり、分岐、断面変化による圧力損失等があります。これらのう
ち主なものは、管の摩擦圧力損失、水道メーター及び給水器具に
よる圧力損失であって、その他については、影響が少ないため計
算上省略することができます。
●圧力損失の求め方
「A. 継手・弁類の圧力損失」にて相当管長を算出し、
その数値の和に、
実際の直管部合計長さを加えて総相当管長を求めます。これに、
「B. 配管の圧力損失(流量線図(図 14∼図 17))」による各種配
管の単位長さあたりの圧力損失を乗じて、総圧力損失を求めます。
Hz
317
参考資料
給水ポンプ
全揚程の求め方
バックアップ
コントローラ
給水設備においては、様々な種類の継手や弁類が多数使用されており、これらによる圧力損失をひとつひとつ計算して求めるのは非常に煩雑であ
るため、継手や弁類などの圧力損失が、同口径の直管の圧力損失に相当するような直管の長さに置き換えて算出します。
A. 継手・弁類の圧力損失
施工上の留意点
表8 管継手類および弁類の相当管長
(鋼管用・ステンレス鋼鋼管)
呼び径
相当管長[m]
給水量の求め方
全揚程の求め方
A
Su
90°
エルボ
45°
エルボ
13
20
25
32
40
50
65
80
100
120
150
200
250
13
20
25
40
50
60
75
80
100
125
150
200
250
0.30
0.38
0.45
0.61
0.76
1.06
1.21
1.52
2.12
2.73
3.03
0.18
0.23
0.30
0.36
0.45
0.61
0.76
0.91
1.21
1.52
1.82
90°
T 字管
(分流)
0.45
0.61
0.76
0.91
1.06
1.52
1.82
2.27
3.18
3.94
4.55
90°
T 字管
(直流)
0.09
0.12
0.14
0.18
0.24
0.30
0.39
0.45
0.61
0.76
0.91
仕切り弁※1
玉形弁※1
0.06
0.08
0.09
0.12
0.15
0.21
0.24
0.30
0.42
0.52
0.61
2.27
3.03
3.79
5.45
6.97
8.48
10.00
12.12
19.09
21.21
25.45
アングル弁、フート弁、
スイング型逆止め弁※2
2.4
3.6
4.5
5.4
6.8
8.4
10.2
12.0
16.5
21.0
21.0
33.0
43.0
ソケット
0.09
0.12
0.14
0.18
0.24
0.30
0.39
0.45
0.61
0.76
0.91
部品取替えの目安
注 一般配管用ステンレス鋼管については、固有のデータがないため、本表を使用する。
※1
青銅鋳物製
※2
50A 以下:青銅鋳物、65A 以上:鋳鉄製
表9 管継手類および弁類の相当管長
(給水用硬質塩化ビニルライニング鋼管)
法令・通達
呼び径
配管摩擦
損失計算
公共建対比表
呼び径
[mm]
15
20
25
32
40
50
65
80
100
125
150
200
250
相当管長[m]
90°
T
90°
T
90°
エルボ 45°
エルボ
(分流)
(直流)
3.8※1
1.2※1
2.3※1
3.0※1
3.1※1
2.2※1
3.8※1
1.6※1
3.2※1
1.8※1
3.3※1
1.2※1
3.6※1
2.3※1
4.0※1
1.4※1
3.3※1
1.9※1
3.6※1
0.9※1
3.3※1
1.9※1
3.5※1
0.9※1
4.4※1
2.4※1
4.4※1
1.1※1
4.6※1
2.4※1
4.9※1
1.3※1
4.7※1、4.2 2.7※1、2.4 6.6※1、6.3 1.5※1、1.2
5.1
3.0
7.5
1.5
6.0
3.6
9.0
1.8
6.5
3.7
14.0
4.0
8.0
4.2
20.0
5.0
仕切弁
玉形弁
アングル弁
3.5
2.3※2
1.7※2
1.3※2
1.7※2
1.9※2
0.48
0.63
0.81
0.99
1.20
1.40
1.70
4.5
6.0
7.5
10.5
13.5
16.5
19.5
24.0
37.5
42.0
49.5
70.0
90.0
2.4
3.6
4.5
5.4
6.6
8.4
10.2
12.0
16.5
21.0
24.0
33.0
43.0
※2
逆止め弁
5.5※2
2.7※2
2.9※2
3.2※2
2.6※2
3.7※2
4.6
5.7
7.6
10.0
12.0
15.0
19.0
結線方法
注 1)フート弁はアングル弁と同じ、逆止め弁はスイング型の場合。
2)※1 または※2 のないデータは鋼管用のデータを使用。
※1
管端防食形、鉄管継手協会資料による。
※2
管端防食形、K 社、Y 社資料による。
回転機保護方式
B. 配管の圧力損失
各種配管の単位長さあたりの圧力損失を求めます。
周波数・電圧
給水設備においては、ヘーゼン・ウィリアムスの式が、一般に広く
用いられています。その他に、ウエストンの式は 50mm 以下の配
管によく適合するといわれ、水道直結方式の場合に適用されていま
す。ヘーゼン・ウィリアムスの式に基づいた各種配管ごとに流量線
図(図 14∼図 17)により、単位長さあたりの圧力損失を求めます。
表10 各種管の流速係数
単位換算表
管 種
c
新黄銅管・新銅管・新鉛管・新セメントライニング
鋳鉄管または鋼管・新石綿セメント管
新鋼管・新鋳鉄管・古黄銅管・古銅管・古鉛管・
硬質ポリ塩化ビニル管
140
130
古セメントライニング管・陶管
110
古鋳鉄管・古鋼管
100
1)ヘーゼン・ウィリアムスの式
H=10.666・C−1.85・D−4.87・Q1.85・L
V=0.35464・C・D0.63・I0.54
Q=0.27853・C・D2.63・I0.54
2)ウエストンの式
H=
(0.0126+
(0.01739−0.1087D)/V0.5)(L/D)(V2/2g)
H:長さ L(m)に対する摩擦圧力損失(m)
C :流速係数(表 10 参照)
D:管内径(m)
Q:流量(m3/S)
L :管の長さ(m)
V :管内平均流速(m/s)
I=H/L:動水こう配
g :重力加速度(9.8m/s)
引用文献:㈳空気調和衛生工学会:空気調和衛生工学便覧第 14 版
318
Hz
参考資料
給水ポンプ
全揚程の求め方
バックアップ
コントローラ
100000
80000
c=140 ヘーゼン・ウィリアムスの式による
60000
50000
40000
30000
s
全揚程の求め方
流量[ℓ/min]
給水量の求め方
部品取替えの目安
/s
法令・通達
m/
A
A
s
s
A
0.4
v=
s
m/
20
m/
A
s
15
s
m/
s
単位換算表
0.2
v=
s
s
m/
10
周波数・電圧
25
m/
0.6
v=
s
s
s
s
m/
s
6
5
4
13
3
m/
s
2
/s
0.1
v=
5m
0.1
v=
0.2
v=
m/
0.3
v=
0.4
v=
10
9
8
7
s
A
s
m/
1.5
v=
m/
1.0
v=
0.8
v=
m/
3.0
v=
m/
m/
m/
1.0
v=
16
40
m/
A
32
s
m/
A
40
80
2.0
v=
100
3.0
v=
50
20
m/
0.6
v=
0.8
v=
20
10
8
2.0
v=
1.5
v=
25
20
回転機保護方式
65
s
m/
流量[ℓ/min]
s
s
m/
0.4
v=
s
30
30
結線方法
s
m/
m/
s
s
m/
A
80
60
40
s
m/
3.0
v=
2.0
v=
1.5
v=
0A
10
m/
0.8
v=
0.6
v=
s
s
60
50
40
1.0
v=
s
m/
m/
m/
50
200
s
m/
s
s
s
m/
s
1.0
v=
400
s
0.4
v=
100
80
6
5
4
5A
12
600
s
5.0
v=
速
7.0
v=
流
20
0A
65
公共建対比表
0A
25
15
75
配管摩擦
損失計算
0A
30
1000
800
m/
0.6
v=
0
10
0.8
v=
5
12
6 8 10
0A
35
0A
m/
0
15
4
/
速
流 7.0m
v=
径
呼び
2000
m/
2.0
v=
1.5
v=
径
呼び
2
c=130 ヘーゼン・ウィリアムスの式による
3.0
v=
0
0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.8 1
図15 一般配管用ステンレス鋼管流量線図
(SHASE-S 206-2009)
4000
m/
0
25
20
流量[ℓ/min]
/s
m
3.0
v=
0.02 0.03 0.04 0.06 0.08 0.1
単位長さ当りの圧力損失[kPa/m]
5.0
v=
0
s
m/
1
0.01
/s
1
0.01
400 600 800 1000
6000
30
2
/s
200
0
3
/s
30 40 50 60 80 100
35
200
m
2.0
v=
20
00
300
m
1.5
v=
s
8 10
8000
600
500
400
s
s
m/
s
/s
5m
3 4 5 6
c=130 ヘーゼン・ウィリアムスの式による
1000
800
Su
10
m/
s
m/
2
10000
2000
Su
13
m/
0.3
v=
0.2
v=
m/
3
図14 配管用炭素鋼鋼管
(JIS G 3452)
流量線図
(HAS-S 206-1982)
3000
/s
s
s
m/
6
5
4
0.4
v=
m/
A
10
s
m/
1.0
v=
s
m/
0.8
/s
v=
m
0.7
s
v=
m/
0.6
v=
s
m/
0.5
v=
s
m/
s
10
8
摩擦損失(動水勾配)[mmAq/m]
4
m
7.0
v=
m
5.0
v=
s
m/
1.5
v=
Su
20
20
s
m/
2
Su
25
30
s
m/
0.6
v=
0.4
v=
0.3
v=
0.2
v=
0.1
v=
0.1
v=
1
Su
30
m/
0.8
v=
A
15
1.0
v=
A
20
Su
40
60
50
40
2.0
v=
A
25
2
/s
A
32
3
/s
/s
A
40
6
5
4
m
4.0
v=
/s
m
1.5
v=
s
m/
1.0
v=
s
m/
0.8
s
v=
m/
0.7
s
v=
m/
0.6
v=
/s
/s
Su
50
10
8
0.02
0.03 0.04
0.05
0.06 0.08 0.1
0.2
0.3 0.4 0.5 0.6 0.8 1
2
4
6
単位長さ当りの圧力損失[kPa/m]
図16 硬質塩化ビニル管流量線図
(SHASE-S 206-2009)
Hz
Su
60
100
80
20
6000
5000
4000
Su
75
5
30
8000
Su
80
m
0.5
v=
m
0.4
v=
200
m
2.0
v=
s
300
m
3.0
v=
s
m/
s
s
s
0A
u
0S
10
600
500
400
m
速
流 10.0
v=
速 m/
流 7.0
v=
s
s
m/
1.5
v=
s
s
m/
m/
A
65
u
5S
12
1000
800
A
60
50
40
10000
u
0S
15
80
100
80
u
0S
20
2000
10
m/
200
0.6
v=
0.4
v=
0.3
v=
300
0A
u
0S
25
3000
m/
5A
12
m/
600
500
400
0.8
v=
1000
800
1.0
v=
0A
25 A
5
22
0A
20
5A
17
0A
15
径 Su
呼び 300
6000
5000
4000
m/
2000
2.0
v=
径
呼び
10000
8000
m/
0A
35 A
0
30
3.0
v=
3000
5.0
v=
6000
5000
4000
流量[ℓ/min]
20000
c=100 ウィリアムス・ヘーゼンの式による
8000
施工上の留意点
10000
8 10
1
0.01
0.02
0.03 0.04
0.06 0.08 0.1
0.05
0.2
0.3 0.4 0.5 0.6 0.8 1
2
3
4
8 10
単位長さ当りの圧力損失[kPa/m]
図17 硬質塩化ビニルライニング鋼管流量線図
(SHASE-S 206-2009)
319
Fly UP