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第37回消防団幹部特別研修結果について

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第37回消防団幹部特別研修結果について
平成23年2月10日発行 毎月1回10日発行 第64巻第2号 ● 第37回消防団幹部特別研修結果について
2
2011
日本消防
CONTENTS
2011
2
Vol.64 No.2
口 絵 第37回消防団幹部特別研修 H23.1.18∼21
(財)日本消防協会
少年消防クラブフォーラム2011
少年消防クラブ活性化推進会議
(財)兵庫県消防協会に災害対策支援金を交付 (財)日本消防協会
巻頭言 災害に強い和歌山に向けて ………………財団法人 和歌山県消防協会 会長 味村 孝 ……1
第37回消防団幹部特別研修結果について …………………………………………………………………………2
第22回全国消防操法大会ポンプ車の部に優勝して …………鳥取県江府町消防団 団長 大岩 泰彦 ……4
第22回全国消防操法大会小型ポンプの部に優勝して ………兵庫県福崎町消防団 団長 大野 孝朗 ……7
東西南北(佐賀県)日本一の消防団をめざして ……………佐賀県基山町消防団 団長 鶴岡 健治 …10
東西南北(新潟県)住民から信頼・期待される消防団 ……新潟県五泉市消防団 団長 佐藤 正 …12
東西南北(沖縄県)市民協働のまちづくりで「防災の輪」を広げよう!
…………………………………………………………………沖縄県那覇市消防団 団長 饒平名 康臣 …14
シンフォニー(香川県)
「地域から親しまれ、信頼される消防団活動を目指して」
……………………………………………………………………香川県高松市消防団 団員 中桐 浩代 …16
都道府県における消防操法大会の結果 …………………財団法人 日本消防協会 都道府県消防協会 …18
頑張れ!少年消防クラブ(東京都)
「青梅消防少年団の活動紹介」
……………………………………………………………青梅消防少年団(青梅市) 団長 久保 隆一 …34
頑張れ!少年消防クラブ(兵庫県)
「ひよどり台防災ジュニアチームの活動について」
………………………………………………………ひよどり台防災福祉コミュニティ会長 林 喜久治 …35
頑張れ!少年消防クラブ(徳島県)
「阿南市総合防災訓練に参加して」
…………………………………………………………………阿南市消防本部 予防課主幹 平岡 裕文 …36
頑張れ!少年消防クラブ(福岡県)
「おおのじょう少年消防クラブの取組みについて」
…………………………………大野城市役所 環境生活部安全安心課 消防防災担当 多々良 直也 …37
頑張れ!少年消防クラブ(鹿児島県)
「湧水町吉松少年消防クラブの取組みについて」
…………………………………………………湧水町吉松少年消防クラブ 育成者代表 下脇田 高雄 …38
少年消防クラブ活動に参加しませんか ……………………………………………総務省消防庁 防災課 …39
「消防団員入団促進キャンペーン」の実施 …………………………………………総務省消防庁 防災課 …40
住警器Now! ∼第 8 回∼
婦人(女性)防火クラブによる普及率約100%の共同購入活動(京都府宇治市)……総務省消防庁 予防課 …41
うちの名物団員 ………………………………………………………………………………………………………44
消防団の広場(岩手県)
「機能別消防団員制度の導入について」
………………………………………………………………岩手県金ケ崎町消防団 団長 小野寺 嘉人 …46
3月の日本消防協会関係行事
編集後記
表紙写真説明
「筑後川昇開橋」
平成15年5月30日、国の重要文化財に指定された九州一の大河筑後川に架かる世界でも有数
の昇降式可動鉄橋です。
全長507m、高さ30mの二つの鉄塔に挟まれた中央部が23mの高さまで上昇します。本来、
通常は旧国鉄佐賀線の列車が走り、大型船が通過する時は昇開し、船を航行させるものでした。
しかしながら、昭和62年3月27日佐賀線が廃線となり、平成8年に対岸の福岡県大川市を結
ぶ遊歩道路となり、1日8回、昇降部が降り、「タワーブリッジ遊歩」として人気を博してい
ます。
(佐賀県佐賀市)
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第37回消防団幹部特別研修
平成23年1月18日(火)∼21日(金) (財)日本消防協会
少年消防クラブフォーラム2011
平成23年2月11日(金)
・12日(土) 於:都市センターホテル
少年消防クラブ活性化推進会議
2日間にわたり、基調講演・報告、意見交換会、シンポジウム等が行われました。
(写真は、シンポジウムの様子)
フォーラムの詳細な内容につきましては、3月号に掲載する予定です。
(財)兵庫県消防協会に災害対策支援金を交付
(財)日本消防協会
平成23年1月24日6時04分頃、兵庫県高砂市阿弥陀町地内で発生した林野火災での活動に従事
した消防団員を支援するため、財団法人兵庫県消防協会に災害対策支援金を交付いたしました。
巻 頭 言
「災害に強い和歌山に向けて」
財団法人 和歌山県消防協会 会長 味 村 孝
紀州、「木の国」和歌山は、紀伊半島の西側に
ルル号の沈没でも困った人がいれば、手を差し延
位置し、高野山陣ケ峰から南へ、護摩壇山、千丈
べ一所懸命救助し誠心誠意尽くした人がいるので
山へと奥深く千メートル級の山々が続き、また、
はないかと思います。
高野山大門から眼下に見下ろせば、高野参詣道
和歌山県では、今世紀前半に東南海・南海地震
「町石道」から、慈尊院、西国三十三ケ所第三番
が発生する可能性が極めて高く、最重点課題の一
札所の粉河寺、戦国時代鉄砲隊を率いた根来寺を
つとして地震対策に取り組んでおり、学校、拠点
経て紀州藩の和歌山城へと続き、海岸に沿って南
病院、県有防災施設、橋梁等の耐震化等が計画的
下すれば、和歌浦、紀三井寺、虚無僧の興国寺、
に進められています。また、津波対策としては、
安珍清姫の道成寺から山地に入れば、熊野本宮大
「津波ハザードマップ」の作成や「護岸の嵩上げ」、
社,熊野速玉大社、熊野那智大社、青岸渡寺、か
「避難路の整備」、「津波避難タワー」の設置等に
ら那智の滝へと至ります。
取り組むとともに、死者数半減を目標として「地
県土の8割が森林地帯で、気温は温暖で野菜を
震対策アクションプログラム」を策定しています。
はじめ柿、桃、みかんのほか、水産物では、鮎、
この「地震対策アクションプラン」では、個人が、
クエ、マグロ等の養殖など山海の珍味が豊富です。
各家庭に於いて耐震化の推進と家具等の転倒防止
この様に、和歌山は住み易い地ですが、災害は、
対策を行うとともに「揺れたら逃げる」避難意識
どこでも襲ってきます。地震、津波と言えば、
向上運動や地域防災リーダーを養成し要支援者を
「稲むらの火」のエピソードが思い浮かびます。
避難所まで避難させるなど、近所、自治会、消防
安政南海地震の時、濱口梧稜は、津波を早く住民
団との助け合いにより地域が安全で安心な場とな
に知らせるべく、稲むらに火を放ち高台へ誘導、
るような各種の取り組みが順次進められていま
住民を救い,地震の後も私財をなげうって650メ
す。
ートルの堤防を築いた人で、出身地の広川町では、
その後も毎年津波祭りを催し、死亡者の慰霊と梧
この様な地震対策において、地域の消防団は、
稜の遺徳を称え、防災活動に取り組んでいます。
地域ごとの特色を把握し、消火、防災、水防をは
また、1890年9月台風の中、トルコ軍艦「エル
じめ要員の動員、即時対応力に工夫をこらし、効
トウールル号」が串本沖で沈没、死者587名、暴
果的な災害情報の収集伝達、避難誘導、災害防御
風雨の中400戸の住民が不眠不休の救難活動を行
等幅広く活動し地域ぐるみで助け合う体制づくり
い食糧や衣服を提供するなど献身的に尽くし69名
の中心的な役割を担っており、支部レベルの協会
を救助しました。その後、串本町では、慰霊祭を
では、市、町、村での各消防団との協力体制や各
定期的に開催するほか、地元の小学生が慰霊塔周
支部協会間との連携に取り組むとともに、県協会
辺の清掃活動をしており感謝されています。
としても、県行政機関や各種団体組織との連携体
私は、この2つのエピソードの中に、消防人が
制を築き上げ、地域に根ざした自主防災組織や消
持つ「無償の愛」ともいえる原点を見る思いがし
防団が地域防災の中核となるよう頑張って参る所
ます。「稲むらの火」を見て避難した人もいれば
存です。
救助のため集まった人もいる。また、エルトウー
1
第37回消防団幹部特別研修結果について
1月18日(火)から21日(金)までの4日
また、下記のテーマごとに班別に分かれて
間、日本消防会館において、各都道府県の消
実施した課題討議では、消防団の活動状況や
防団長及び副団長の中から選考された47名が
直面している諸問題について活発な議論が交
出席し、第37回消防団幹部特別研修を開催し
わされ、最終日には、班ごとに討議内容につ
ました。
いての発表を行いました。
研修では、当協会秋本理事長の「講話」を
はじめ、消防法制などの知識を習得する「消
あわせて研修を通じ地域を越えた交流が図
られました。
防行政」「防災対策」、消防管理について学ぶ
「消防団運営」「消防団実務」、そして、災害
対応能力の向上と活性化を図るために、図上
訓練の実施方法等を紹介した「危機管理」な
ど、様々な内容の講義を実施、視察研修とし
て、東京消防庁第二消防方面本部消防救助機
動部隊(ハイパーレスキュー)を訪れ、今後
重要になってくる消防団による幅広い活動の
一部である救助活動に関する資機材などを見
学しました。
久保消防庁長官の挨拶(開講式)
第二方面消防救助機動部隊
(ハイパーレスキュー)視察
2
【課題検討討議テーマ】
・市町村合併及び常備消防広域化に伴う消
防団運営の課題について
・地域のニーズに応える新たな消防団活動
の展開について
・サラリーマン団員の増加に伴う効果的な
活動方策について
・消防団員の確保対策について
・災害活動事例を通した現場活動の問題点
と安全対策について
研修風景(講義)
研修風景(課題検討討議)
第37回消防団幹部特別研修 日程表
1日目 【平成23年1月18日(火)】
時 間
時間数
区分・科目
摘 要 ・ 講 師
12:30∼13:20
50
受付
5階大会議室
13:30∼14:00
30
開講式リハーサル
事務局
14:10∼15:00
60
開講式・記念撮影
5階大会議室
15:10∼15:40
30
オリエンテーション
事務局
15:50∼16:40
50
理事長講話
日本消防協会 理事長 秋本 敏文
2日目 【平成23年1月19日(水)】
時 間
時間数
区分・科目
摘 要 ・ 講 師
9:00∼ 9:50
50
女性消防団活動
東京都赤羽消防団 副団長 小澤 浩子
10:00∼10:50
50
消防行政
総務省消防庁 国民保護・防災部長 塚田 桂祐
11:00∼11:50
50
防災対策
総務省消防庁 防災課長 横田 真二
11:50∼12:00
10
諸連絡
事務局
12:00∼13:00
60
休憩
13:00∼13:50
50
日本の救急医療の問題点
聖路加国際病院 理事長 日野原 重明
14:00∼17:00
180
危機管理
Blog防災・危機管理トレーニング主宰 日野 宗門
3日目 【平成23年1月20日(木)】
時 間
時間数
区分・科目
摘 要 ・ 講 師
9:00∼ 9:50
50
消防団活動事例
岩手県一関市消防団 団長 大森 忠雄
10:00∼10:50
50
消防団実務
東京消防庁 防災部長 伊藤 克巳
11:00∼11:50
50
課題研究討議
日本消防協会 業務部担当
11:50∼12:00
10
諸連絡
事務局
12:00∼13:00
60
休憩
13:00∼14:20
80
課題研究討議
14:30∼17:00
150
東京消防庁 第二消防方面本部消防救助機動部隊(ハイパーレスキユー)視察
日本消防協会 業務部担当
4日目 【平成23年1月21日(金)】
時 間
時間数
区分・科目
摘 要 ・ 講 師
9:00∼ 9:50
50
火災防ぎょ
東京消防庁 参事兼警防課長 松浦 和夫
10:00∼11:50
110
課題研究発表
総務省消防庁 防災課長補佐 荒山 豊
11:50∼12:40
50
休憩
12:40∼12:55
15
閉講式リハーサル等
13:00∼13:30
30
閉講式
事務局
3
第22回全国消防操法大会
ポンプ車の部に優勝して
鳥取県江府町消防団 団長 大岩 泰彦
1 江府町の概要
2 江府町消防団の紹介
江府町は、鳥取県西部にそびえる秀峰大
江府町消防団は町村合併に伴い、昭和30
山の南側の麓の「奥大山」に位置し、人口
年3月に旧町村単位の消防団が統合して結
約3,600人、世帯数約1,100世帯、総面積
成され、平成23年1月1日現在、2分団体
124.66裄で、交通は南北に国道181号、JR
制48名の団員で結成しています。
伯備線、東西に米子自動車道が走っていま
す。
また、山林・原野が総面積の約84%を占
めており、春は新緑、夏は登山、秋は紅葉、
第22回全国消防操法大会出場は32年ぶり
3回目の出場となり、この度の優勝は昭和
53年度の第6回大会以来の2回目となりま
す。
冬はスキーと四季を通じてイベント・レジ
また、当消防団の消防操法は永い歴史と
ャーが楽しめます。また、町では、水と自
伝統があり、鳥取県消防ポンプ操法大会に
然の豊かさを大切にし、「小さくても元気
おいても幾度も優勝の栄に輝き、毎年上位
で明るい輝きのあるまちづくり」をキャッ
入賞を果たしています。
チフレーズに取り組んでいます。
4
団員は、普段の仕事の傍ら火災、災害等
の発生による消火、災害復旧活動や水利点
検、火災予防巡回等、住民の暮らしを守る
ため使命を持って消防団活動を行っていま
す。そのため、団員は消防技術を切磋琢磨
するため、日々の厳しい訓練を実施してい
ます。
3 全国大会優勝までの経緯
江府町消防団は、平成22年7月18日(日)
に鳥取県消防学校(米子市)で開催された
第56回鳥取県消防ポンプ操法大会において
優勝し、全国大会の出場への切符を手に入
れました。
一昨年から全国大会優勝を目指し、選手
要員を決定し、2ヵ年計画で操法訓練を行
ってきました。平成22年江府町出初式で全
国制覇を誓い合い、2月から体力トレーニ
ング、4月に入ると月曜日から金曜日の午
後6時から9時まで江府町防災基地で厳し
い操法訓練を行ってきました。
その訓練は、
団員の仕事が終わってから消防と仕事の両
立を図りながら血のにじむような努力をし
てきました。
秋深い三河路に全国都道府県の代表が集
まり、第22回全国消防操法大会が11月12日
に愛知県蒲郡市の蒲郡ボートレース場で行
われました。午後1時30分過ぎ、ポンプ車
の部の17番目に出場した当消防団は、竹内
防団が185・5点でトップでした。
町長、町議会議員、団員、関係者らが見守
結果を待つ一瞬の緊張の中、いよいよ結
る中、操法を開始しました。大岩指揮者以
果発表です。「鳥取県代表江府町消防団、
下選手5名は気迫ある的確な操法により、
総合得点187.0点」とアナウンスがあり、
素早く放水して標的を倒しました。
大型スクリーンに結果が映し出されまし
また、操法が進むにつれ会場内がどよめ
き、操法終了の際には会場内に万雷の拍手
が鳴り響きました。
それまでの総合得点は、長崎県壱岐市消
た。
結果発表の瞬間「やった!トップだ」
「よくやった」と選手及び関係者は抱き合
い歓喜の渦につつまれました。
特に選手は、
5
長くて苦しかった訓練の
日々が走馬燈のように駆
け巡り、感激に浸たりま
した。
操法終了後、表彰式が
行われ、総務省消防庁長
官賞と日本消防協会会長
賞の賞状及び紫紺の優勝
旗が消防庁長官、大会運
営委員長からそれぞれ選
手に手渡されました。
なお、大会での優秀選
手として、2番員 森田祐基団員、3番員
町民の皆様並びに関係者の皆様のご支援と
北村勇介団員、4番員 篠村友紀団員が鳥
ご理解があったからであります。
取県初の優秀選手賞を受賞しました。
また、鳥取県西部広域行政管理組合消防
大会翌日、選手、関係者が帰町し、町の
局職員の皆様には日夜、操法指導をいただ
中心地である江尾地内で全国大会優勝パレ
きました。団員一同、心よりお礼申し上げ
ードを行い、町民から盛大な歓迎を受けま
ます。
した。
11月25日に江府町山村開発センターにお
いて、町、消防団主催による第22回全国消
防操法大会優勝報告会並び祝賀会が盛大に
これからも、町民の皆様が安心して暮ら
せますよう消防、防災活動に団員一丸とな
って精進していく所存であります。
このたびの全国優勝の栄誉におごること
開催され、「全国優勝を勝ち取りました。
なく、これからも「火災や地震、風水害の
優勝は消防団だけでの力ではなく、町民の
災害等から住民を守り、安心して暮らせる
皆様のご声援とご支援の賜物です。今後と
ために」という消防団使命を持って、社会
も、消防活動に尽力する所存です。」と優
に貢献していきます。
勝報告を行いました。
最後になりましたが、出場選手の皆さん、
また、12月15日には 竹内町長と選手と
支えられたご家族の皆さん、消防団員、ま
共に鳥取県庁へ出向き、平井鳥取県知事に
た職場の皆さん、そしてご指導をいただい
全国大会優勝報告を行い、知事表彰をいた
た鳥取県西部広域行政管理組合消防局、鳥
だきました。
取県消防協会、江府町など県内消防関係者
の皆様に、心から敬意を表し、感謝申し上
4 終わりに
我が江府町消防団は、第22回全国消防操
法大会において全国優勝を成し遂げまし
た。このたび、全国優勝ができましたのも
6
げますとともに日本消防協会の益々の発展
と全国消防関係各位のご健勝、ご活躍を祈
念申し上げます。
第22回全国消防操法大会
小型ポンプの部に優勝して
兵庫県福崎町消防団 団長 大野 孝朗
1.福崎町の紹介
福崎町は、兵庫県の中央部
よりやや南側に位置し、播磨
平野の北西部の一角を占めて
います。周辺の多くを緑の山
に囲まれ、東は加西市、西及
び南は姫路市、北は市川町に
それぞれ隣接し、姫路市の中
心より約17袰の距離にありま
す。町域は、東西10.1袰、南北
11.5袰で、総面積は45.82裄と
なっています。
また、中国縦貫自動車道と播但連絡道路
ど、多くの文化人を輩出しています。
が町のやや南側の中央部で交差し、「福崎
インターチェンジ」をもつ広域的な交通の
要衝地でもあります。
2.福崎町消防団の紹介
我が消防団は、昭和31年の町村合併によ
気候は、概ね瀬戸内海型に属し穏やかで
り誕生しました。現在1本部32分団600名
すが、内陸型気候の影響も受けており、沿
で平均年齢は29歳と全国的に見ても比較的
岸地域と比較して寒暖の差が大きくなって
若い団員で構成されています。
います。
また、団員個々の郷土愛護精神と防災意
本町は、姫路市の発展によりベッドタウ
識も高く、火災、風水害のみならずあらゆ
ン的な性格を有するようになり、また、立
る災害においても迅速に対応し、ときには
地条件の良さから多くの企業も工業団地に
防犯活動にも取り組んでいます。
進出し、活気のあるまちに発展してまいり
ました。
その一方、本町は、文化勲章を受章され
3.『第22回全国消防操法大会優勝』につ
いての団長の手記
た民俗学の柳田國男と船舶工学の吉識雅夫
福崎町では、県大会、全国大会が隔年で
をはじめとして、日本画家の松岡映丘、万
行われるのに対して、自分たちのレベルア
葉学者の井上通泰、言語学者の松岡静雄な
ップ、火災現場での器具類の安全操作のた
7
め、毎年、空操法ではありますが町大会を
開催しています。また、県大会が開催され
ない年には、神崎郡内三町(神河町・市川
町・福崎町)で大会を開き、ライバル達と
切磋琢磨しています。
今大会に至るまで、5月に町大会、6月
に中播磨地区大会、8月に県大会と激戦が
続きましたが、「全国の舞台で福崎町の魂
の操法を披露する」を合言葉に訓練を重ね、
全国大会初出場の切符を勝ち取ることがで
きました。
県大会を終えてからは、初めての出場と
いうこともあり、何からはじめてよいのか
分からず手探りの状態からのスタートとな
りました。不安を払拭するためには、とに
もかくにも練習しかないと、兵庫県消防学
校の教官、姫路市消防局の消防職員の方々、
また管轄の姫路市中播消防署の署員の方々
の指導を仰ぎながら、厳しい訓練を続けて
名の交代を余儀なくするといった非常事態
まいりました。週4∼5日間、仕事を終え
に陥ったことは、団長としての私の最大の
てからの夜8時から11時までの練習を約3
反省点でありました。分団の崩壊かと思わ
ヶ月間続け、休みの日には、自分たちの不
れたところ、欠場する2名を先頭に再び一
安を払拭するかのように自主練習を繰り返
致団結し、大会に漕ぎ着けることができま
す選手、またそれをサポートする分団員に
した。
は、頭の下がる思いでした。
福崎町消防団の団員は、団長の私の他、
大会当日、異様な緊張感の中、開会式の
入場行進を待っていると、周りを見渡せば
8名の副団長、1本部32分団計600名で構
各都道府県の団長の中に、私のような若輩
成されております。今大会に出場した「庄
者はおらず、雰囲気に飲まれそうになりま
分団」は城谷分団長以下21名の福崎町では
したが、前日に選手団で交わした「自分た
中規模な団員数であり、それぞれ仕事を抱
ちを信じ、大会を、操法を楽しんで優勝旗
えながら練習しており、手薄な人員を幹部
を兵庫県に持ち帰ろう」の言葉を思い出し
と有志で集まったその他の分団員、OB達
気持ちを切り替えることができました。
で補い、指導や準備、撤収等の裏方として
競技に入ると
『さすがに全国大会・・・』
選手たちを支えてもらいました。しかし、
と驚愕するほど、どの出場隊もレベルが高
厳しい練習によって身体に過負荷がかか
く、少しのミスが得点に影響し、順位が変
り、大会直前にケガや病気により、選手2
動するという状況の中、出場順位1番の前
8
回大会で自動車ポンプの部で優勝
している岡山県和気町消防団が
89.0点の高得点でトップを維持し
たまま、我々の出場順がまわって
きました。準備直前の選手たちは、
私の緊張し強張った顔とは違い、
落ち着き払った、時折、笑顔が見
られる爽々しい表情で、『何かで
かいことをやってくれそうな』そ
んな期待を抱かせてくれるもので
あり、堂々とまた安心して送り出
すことができました。「操法開始」の声の
めて優勝旗を持ち帰ることもできました。
後、いつもどおりの「集まれ」、5センチ
この結果は我々だけで勝ち得たものではな
の集合線の中央に全員の足を揃える「集ま
く、井戸兵庫県知事を始めとする県行政、
れ」ができ、上々の滑り出しであった。ホ
また岸谷兵庫県消防協会長を始めとする県
ースラインは多少の曲がりがあったもの
下消防団長、嶋田福崎町長を始めとする町
の、まずまずの出来、タイムは想定内ギリ
行政からのあらゆる面でのバックアップ、
ギリ、2番員、3番員は目立ったミスも無
指導してくださった教官、消防署員の方々
く競技が終了。競技中、溢れる涙を堪える
のお力添え、消防団活動に理解を示してく
のに必死なくらい、兵庫県の選手団及び応
ださった選手たちの勤務する会社の方々、
援団を感動させてくれる操法を披露してく
諸先輩方からのご鞭撻、そして何より、こ
れた選手に大きな拍手が沸き、「これで負
れまで一番近くで支え続けてくださった家
けたら仕方がない。魂の操法を完遂でき
族のおかげだと思います。これらの方々に
た。」等々の声も聞こえてきました。
感謝するとともに、より一層、消防団活動
大型スクリーンに得点が映される直前、
に従事し、地域防災はもとより、防犯や青
兵庫県の応援席は緊張で静まりかえり、
少年健全育成にも尽力し、安全と安心の町
90.0点の表示とともに大歓声に沸きあが
づくりに貢献していきたいと思っていま
り、握手する者、抱き合って歓びを分ち合
す。
う者、涙を浮かべる者があちこちで見受け
られました。
そのままトップを維持し、全出場隊の操
法が終了し最高の結果を残すことができ、
また2番員の水田政晴が個人賞を取ること
もできました。
福崎町消防団50余年の歴史で全国消防操
次回の第23回大会でまた、自動車ポンプ
の部で兵庫県の代表となり全国の舞台に戻
ってこられるように、努力を怠らず邁進し
ていく所存であります。
最後になりましたが、今大会に携われま
した全ての方々に心から深く感謝申し上げ
ます。
法大会初出場にして優勝。また兵庫県に初
9
〔日本一の消防団を
めざして〕
佐 賀
=○
き てみて ○
や っぱり ○
ま たきたい=
佐賀県基山町消防団 団長
1.基山町の概要
基山町は、佐賀県の東端に位置し、福岡
県筑紫野市、小郡市と接しており、佐賀県
の東の玄関口となっている人口約1万8千
鶴岡 健治
進出による第二次産業の増加とともに、住
宅地開発に伴う町外就業者の増加による第
三次産業が大きく増加しています。
基山町は、「心豊かな人と人との関係づ
くり」、「自然と共生したまちの魅力づく
人の町です。
基山町の面積は22.12裄で、その約3分
り」、「みんなが進める協働のまちづくり」
の2が丘陵地です。北部には、国の特別史
を基本理念としてまちづくりに取り組んで
跡基肄城跡があり、また植林発祥の地とし
います。
きざん
ても知られる基山を主峰とする筑紫の山々
が連なっています。
2.基山町消防団の概要
基山町は、古くから古代官道や長崎街道
基山町消防団は、昭和23年4月に設置さ
など主要道路が町域を通り、現在でも国道
れ、平成5年3月には女性部を結成しまし
3号線、JR鹿児島本線、九州自動車道が
た。団長以下186名で構成され、消防団員
縦走するなど交通の要衝地として発展して
186名の平均年齢は30歳で活気のある消防
きました。
団です。消防車両は、ポンプ車2台、小型
天智4年(665年)には、大宰府防衛の
ポンプ積載車7台、広報車1台の合計10台
きざん
ため基山に日本最古の朝鮮式の山城である
基肄城が築かれました。
を配備しており、
各部1台配置しています。
昭和57年に出場した全国消防操法大会小
明治維新後は、廃藩置県の実施により明
治5年(1872年)の園部村・宮浦村・小倉
村・長野村が設置されましたが、同22年
(1889年)に市町村施行令により4か村が
合併し、基山村が誕生しました。
その後、昭和14年(1939年)に町制を施
行し、現在に至っています。
基山町の主要産業は、昭和30年代半ばま
では農業でしたが、福岡市や久留米市への
交通の利便性から、製造業や流通業の企業
10
1月 消防出初式での五色放水
型ポンプの部では準優勝、平成2年に出場
した全国婦人消防操法大会では優勝、平成
10年には消防団の最高の栄誉であります日
本消防協会特別表彰「まとい」を受賞する
ことができました。
3.消防団の活動
基山町消防団の年間を通しての活動をご
3月 春季防火訓練での火災ぼうぎょ活動
紹介します。基山町消防団の活動は、1月
出初式・無火災祈願祭、3月春季防火訓
練・春季火災予防運動・新部長訓練、4月
入退団式、5月特別教養訓練、8月夏季訓
練、
11月秋季防火訓練・秋季火災予防運動、
12月年末特別警戒を行っています。3月・
11月の春季秋季防火訓練では、基山町消防
団全体で町民参加型の防火訓練を実施して
おり、訓練の開催場所は各部持ち回りで行
8月 佐賀県消防操法大会での応援風景
っています。8月の夏季訓練では各部対抗
の操法大会を実施しており、女性部も軽可
搬ポンプ操法を行っています。
また、毎月1日・15日をそれぞれ定例の
日・防災の日と定め各部出動し、消防水利
点検、防火広報活動、教養訓練等を行って
います。毎月15日の防災の日では消防団長
巡視を行い、各部の機械器具点検等を行っ
ています。
11月 秋季訓練でのAED・心肺蘇生法講習
新たな取組としては、少子化対策の一環
で「ラバーズミーティング」と称する基山
町消防団員と女性との出会いの場を設け、
4.おわりに
基山町消防団は、地域に密着した活動を
第8回目を迎えます。いわゆる合同コンパ
していますが、近年では火災、災害だけで
ですが、毎年数組のカップルが誕生してお
はなく、高齢者の方の行方不明者捜索等も
り、結婚し基山町に住んでいるカップルも
あります。
でてきています。こういった取組をしてい
これからも常備消防と連携を図り、日本
るのは、全国の消防団の中でも基山町消防
一の消防団をめざして、全団員と共に地域
団だけではないかと考えております。
住民の安全、安心を守る消防団として日々
精進してまいります。
11
「住民から信頼・期待され
る消防団」
新 潟
新潟県五泉市消防団 団長
1.五泉市の紹介
佐藤 正
また、江戸時代の町火消しを継承する
五泉市は、新潟県のほぼ中央、県都新潟
「はしご乗り」や特設のラッパ隊などがあ
市の南東に位置する、人口約56,000人、面
り、出初式や演習等で披露し、広く市民に
積351.9裄の市です。良質で豊富な水資源
親しまれています。
に恵まれ、古くから絹織物の産地として知
られ、また、ニット産業は、戦後めざまし
い発展をし、全国的にニット産地の「五泉」
3.消防団の活動
4月 春の火災予防運動、幹部・部長会
として知られています。現在は、産地とし
議、ラッパ隊・はしご乗り訓練、春
てだけでなく商品価値としての「五泉ブラ
季消防演習、火災予防街頭指導、林
ンド」を内外に発信しています。
野火災予防運動
山紫水明、緑豊かな山々や清らかな川の
5月 方面隊幹部合同会議、1人暮らし
流れ、肥沃な大地などの自然の恵の中で、
高齢者世帯防火指導、ポンプ操法講
桜、牡丹、チューリップなど花木を始め、
習会、水防訓練
銀杏、里芋、養殖鯉など数多くの特産品が
6月 定期団員訓練、一日校外講習
あり、四季を通じ県内外から多くの観光客
7月 ポンプ操法競技会、地域合同防災
が訪れ賑わっています。
訓練、地区住民の防火指導
8月 新潟県消防大会
2.消防団の概要
平成18年1月1日、隣り合う二つの市町
(旧五泉市と村松町)が合併し、
「新五泉市」
9月
新潟県総合防災訓練、幹部会議、
分団会議
10月 ラッパ隊訓練、幹部特別訓練、秋
が誕生しました。この合併により、五泉市
季消防演習、火災予防街頭指導五泉
消防団は、1団2方面隊14分団78ケ部、条
地域防災訓練
例定数807名で発足し、平成22年4月1日
現在、団員数は女性消防団員9名を含め
755名となっています。平成21年度には、
11月 分団訓練、巡回調査、地区住民の
防火指導、秋の火災予防運動
12月
1人暮らし高齢者世帯防火指導、
小型動力ポンプ付積載車を78ケ部すべてに
方面隊幹部合同会議、「消防団だよ
配備を完了し、地域の防災に万全を期して
り」の発行
います。
12
1月 はしご乗り訓練、消防出初式、女
性消防部事業計画会議
2月 方面隊幹部合同会議、新年度事業
計画説明会
以上のように、多くの訓練・演習等をと
おして「災害等にいつでも対応できる強い
消防団」を、また、女性消防団員による街
頭指導や一人暮らし高齢者世帯の防火指導
などを通じ「人にやさしい消防団」と、強
さとやさしさを兼ね備えた消防団づくりを
行っています。
4.終わりに
現在、全国的にも消防団員数が減少傾向
にありますが、当消防団においても同じく
団員の確保に苦慮している状況です。取り
組みとしては、団員の労苦に報いるため表
彰の機会を増やすとともに、管内外での温
泉旅館・娯楽施設での団員割引制度などの
福利厚生を充実し、年報酬・手当の見直し
など処遇改善を図り団員の確保に努めてい
ます。
これからも強さとやさしさを兼ね備えた
「地域住民から信頼・期待される消防団」
とするため、市当局・常備消防と共に、消
防団の発展のため尽力したいと考えており
ます。
13
市民協働のまちづくりで
「防災の輪」を広げよう!
沖 縄
―県都・那覇市を守る―
沖縄県那覇市消防団 団長
饒平名 康臣
1 はじめに
わたしたちの街「那覇市」
は、沖縄県の県都として、人口31
万人余を有する政治・経済・文
化の中心地です。また首里台地
(標高165m)から東シナ海に面
して、ゆるやかに傾斜した平野
部を背景に、古くから港が整備
されるなど、海外との交流拠点
として、「琉球王国」文化が華ひ
らいた街です。先のアジア太平
洋戦争末期の沖縄戦では、街は
NAHAマラソン(12月)
焦土と化しましたが、1972年の
日本復帰を経て、多くの県民市民の努力と
「消防組織法」が昭和37年12月15日に施行
協力によって、現在の那覇市へと発展して
され、昭和47年5月15日本土復帰に伴い、
きました。
消防制度の統一、改正等を経て那覇市条例
21世紀をむかえ、那覇市は、沖縄都市モノ
レール・中心市街地及び新都心地区を核と
により改めて「那覇市消防団」が設置され
ました。
したまちづくりを展開しています。また市
平成15年には、これまでの条例定数66名
民との協働のまちづくりや次代を担う子ど
から120名に増員し、現在では、女性消防
もたちの育成を中心とした諸施策を展開
団員8名を含む8分団、100名で活動をし
し、風格ある県都としての新たな那覇市の
ております。消防車両等の装備については
実現をめざしています。
3台を配備し、消防広報や消火活動に従事
しております。
2 那覇市消防団の紹介
那覇市消防団は、昭和24年8月31日に消
年間を通して、祭り行事等における雑踏
防団を結成。5分団、団員250人で編成さ
警備をすることも少なくはなく、特に本市
れました。アメリカ施政権下における立法
が主催する行事(那覇ハーリー祭5月・那
14
覇まつり、那覇大綱挽き10月・琉球王朝絵
巻、行列11月・NAHAマラソン12月)は
観光客を含む多くの人出で賑わいます。4
月から12月にかけては毎月催し物があるた
め、万全を期して警戒業務に従事している
ところです。
また、沖縄は「台風銀座」と呼ばれ、7
月から10月にかけては、毎年、多くの台風
が襲来し大きな被害をもたらします。台風
災害時には、各署へ多くの団員が参集し、
消防本部と連携しながら様々な活動を展開
しております。さらに、今もなお不発弾が
地中のいたるところ眠る沖縄では、その処
理作業が年中行事かのようになっておりま
す。専門家によると、県内すべての不発弾
を処理するためには数十年かかると言われ
ております。処理作業における住民への広
報活動や避難誘導などにも大きな任務とな
っております。
私たち那覇市消防団は、あらゆる災害に
も負けないよう、そして市民や那覇市を訪
れる観光客のみなさんが安心して暮らせる
よう、心をひとつに消防団活動に精励して
いるところです。
3 おわりに
私たち那覇市消防団は、現在、少数精鋭
の組織で運営しておりますが、団員の士気
覇市が目指す協働のまちづくりを「防災」
は高く、専門的な知識を有した者もおり、
においても実践していきたいと考えており
チームワーク良くまとまっております。た
ます。
ぬち
たから
だし、予期せぬ災害は、時には我々の想像
今後も、「命どぅ宝」
(人の命は何ものに
をはるかに超えるものとして襲い掛かって
もかえられない大切な宝)を合言葉に、市
くることもあることから、今後は、地域に
民から信頼される消防団を目指します。
おける自主防災組織の育成強化に努め、那
15
シンフォニー(香川県)
「地域から親しまれ、信頼される
消防団活動を目指して」
香川県高松市消防団 団員
中桐 浩代
高松市は、四国の東北部、香川県のほぼ
活動している消防団員の印象は、火災現場
中央に位置する県庁所在都市で、北は国立
でホースを担いで走る男性消防団員の姿が
公園の瀬戸内海に面し、南は緩やかな勾配
真っ先に浮かびました。不安だらけでした
をたどりながら、讃岐山脈に連なっていま
が、分団長から「世の中の半分は女性や。
す。
これからは女性の力が必要なんや。」と言
風光明媚な自然に恵まれ、こ
れらと町のたたずまいが程よく
調和し、年間を通じて気温較差
が小さく温暖で、夏季に降雨量
が少なく渇水に見舞われてきた
ものの、大きな災害も無く、住
みやすい都市です。
近年、全国的に消防団員が減
少傾向にあるなか、消防庁が各
自治体に女性消防団の結成を促
していることもあり、高松市消
防団でも団員の増強およびソフ
ト面での充実を図るため女性消
防団員を募集し、平成21年4月
1日、高松市に女性消防団員が
誕生しました。
私が女性消防団員に応募した
きっかけは、地元分団長の「女
性消防団員にならんか?」の一
言でした。他県での女性消防団
員の活躍は、テレビや新聞等で
見聞きしていたものの、身近で
16
葉をかけられ、自分なりに数日間思案しま
意識も次第に高まり、各式典においては足
した。その間も地元分団員の方々が消防団
並みの揃った分列行進を披露しました。
活動について丁寧に説明し、熱心に勧誘し
てくださいました。
私自身、小学生の時、台風災害に遭い避
平成22年度に入り、女性消防団員による、
きめ細かな防火広報活動等の更なる充実強
化を図るために、女性消防団員が現在の10
難生活をした経験があります。生活用水の
名から25名増強されることになりました。
確保のために、子どもたちも力を合わせて
また、平成23年11月には本県で「全国女性
貯めた雨水を運ぶ手伝いをしました。また、
消防団員活性化香川大会」が開催されます
数年前、高松市が台風被害に遭った時、若
が、みんなで力を合わせて、本大会が実り
い母親と赤ちゃんが近くの公共施設に避難
多いものとなるように努めていきたいと思
してきました。夜の避難所は男性職員だけ
います。
が対応しており、私はその状況下での母子
今回の増強も各分団からの推薦を受けて
が心配になり様子を見に行くと、ミルク用
の応募で、女性消防団員も分団員と一緒に
のお湯などにまったく配慮がなされていま
勧誘活動を行っていますが、なかなか入団
せんでした。そのようなことを思い出し、
してもらえないのが実状です。また、同時
災害時にも女性の心配りや思いやり、優し
に女性消防団員の将来的な活動内容の検討
さの必要性を再認識し、意を決して女性消
が急務となり、今年度は、これからの体制
防団員に応募しました。
作りと活動計画の話し合いを重ねてきまし
女性消防団員として入団後は、地元消防
た。平成23年度からは、火災の予防広報活
団員の方々とともに火災予防の啓発活動を
動や応急手当普及活動のための研修や訓練
行っています。
を開始します。そして将来的には、災害弱
また、女性消防団員が揃っての活動とし
者などへのきめ細やかな対応や配慮など、
ては、主に礼式訓練を行っていますが、そ
女性消防団員ならではの活動で貢献できれ
れらを通して女性消防団員の団結力と目的
ばと考えています。
17
都道府県における消防操法大会の結果
財団法人 日本消防協会 都道府県消防協会
平成22年度の各都道府県消防操法大会は、
5月16日の岡山県消防操法大会を皮切りに40
都道府県において開催されました。
譛日本消防協会では、消防団員の消防技術
る消防操法大会に要する経費については、財
団法人JKAの援助を受けて交付しています。
各都道府県消防操法大会の開催結果は、次
のとおりです。
の練磨と士気高揚を目的に、全国で開催され
☆北海道
消防団の操法訓練が終了しました。
7月15日(木)北海道消防学校
ポンプ車操法の部
札幌市消防音楽隊とカラーガーズ隊「リリ
ーエンジェルス」によるアトラクションの後
【優 勝】旭川市消防団
閉会式が行われ、優勝、準優勝、優良賞の各
【準優勝】北見地区消防組合留辺蘂消防団
団へ表彰を行い、盛会裏のうちに終了致しま
【優良賞】北十勝消防事務組合士幌消防団
した。
日高中部消防組合新冠消防団
第38回北海道消防操法訓練大会が江別市の
北海道消防学校屋外訓練場にて開催されまし
た。本年は全国大会への出場をかけ、各地方
支部から14団が出場し技を競い合いました。
9時55分より競技が開始。曇り空から競技
が進むにつれて晴天となる中、各消防団毎に
指揮者の力強い号令のもと、日頃鍛え上げた
きびきびとした動作で競い合い、出場した14
北海道
☆青森県
果をいかんなく発揮し、約800名の応援者、
8月24日(火)青森県消防学校
見学者からの大きな声援を受け、熱戦が繰り
消防ポンプ自動車操法
広げられました。
【優勝】むつ市消防団大畑消防団
小型動力ポンプ操法
今大会では、消防ポンプ自動車操法の部で
むつ市消防団大畑消防団が県大会初優勝、小
【優勝】十和田市消防団
型動力ポンプ操法の部で十和田市消防団が県
【総合優勝】上十三支部
大会4回目の優勝をはたし、十和田市消防団
第26回青森県消防操法大会は平成22年8月
は平成22年11月12日愛知県蒲郡市で開催され
24日(火)、県内8支部から選出された選手
る、第22回全国消防操法大会の出場権を獲得
88名が参加し、青森市の青森県消防学校にお
しました。
いて開催されました。日頃の厳しい訓練の成
18
青森県
☆岩手県
7月23日(金)岩手県消防学校
ポンプ車の部
【優勝】陸前高田市消防団
小型ポンプの部
【優勝】鐡巻町消防団
岩手県
いうより、酷暑の中の開催となりました。
家族の応援や消防団員の支援を受けて、朝、
夕の厳しい訓練に耐えて地区支部大会を突破
してきた県内11地区支部からの15チームの熱
い戦いの大会となりました。
競技終了後の昼休みには、奥州市消防団の
第37回岩手県消防操法競技会は、ご来賓とし
ラッパ隊によるドリル演奏と一関市消防団に
て、総務省消防庁予防課特殊災害室長の秋葉洋
配備された多機能型車両による救助・救出訓
様や多数のご来賓のご出席をいただき、晴天と
練が行われました。
☆宮城県
場し、県内7ブロックから選出された9消防
8月1日(日)大崎市松山野球場
団は熱戦を繰り広げるとともに、消防団員の
ポンプ車操法の部
技術の向上や士気の高揚が図られた大会とな
【優勝】石巻市雄勝消防団
りました。
小型ポンプ操法の部
【優勝】石巻市雄勝消防団
【総合優勝】石巻市雄勝消防団
【総合準優勝】南三陸町消防団
気温32度を超える真夏日に、消防関係者を
はじめ応援団等約2,000人が見守るなか、第46
回宮城県消防操法大会が大崎市松山野球場に
て開催されました。
今大会は、岩手・宮城内陸地震の発生によ
り前大会の出場を辞退した栗原市消防団も出
宮城県
☆秋田県
9月2日(木)秋田県消防学校
ポンプ車操法の部
【優勝】大潟村消防団第3分団
小型ポンプ操法の部
【優勝】三種町消防団山本支団第4分団
【総合優勝】男鹿潟上南秋支部
第47回秋田県消防操法大会は平成22年9月
2日(木)由利本荘市の秋田県消防学校で行
われた。県内9支部の予選を勝ち抜いた小型
ポンプ操法の部9分団、ポンプ車操法の部7
分団が出場し、白熱した戦いが展開された。
19
ポンプ車操法の部で優勝した大潟村消防団
第3分団は、第22回全国消防操法大会への出
場を決め、今大会で5回連続出場となった。
秋田県
☆山形県
消防団員の消防操法の技術の向上と士気高
7月25日∼9月12日 7会場で開催
揚のために、山形県と山形県消防協会との共
各支部優勝チーム
催により、山形県消防協会の各支部ごとに会
支部名
東南村山
西村山
北村山
最上
東南置賜
西置賜
庄内
ポンプ車操法
山辺町消防団
寒河江市消防団
東根市消防団
米沢市消防団
白鷹町消防団
三川町消防団
小型ポンプ操法
天童子消防団
西川町消防団
大石田町消防団
金山町消防団
南陽市消防団
白鷹町消防団
三川町消防団
場を代え、ポンプ自動車の部33隊203名、小
型ポンプの部47隊240名の出場隊員により、
山形県消防操法実施要領(全国消防操法実施
要領と同じ)により水だし消防操法を実施し
ました。
☆福島県
ントを張り、のぼりを立てて選手の家族や地
8月22日(日)福島県消防学校
元消防団員等多数がつめかけ大きな声援を送
小型ポンプ操法の部
りました。
【優勝】南会津町消防団
ポンプ車操法の部
【優勝】田村市消防団
福島県と共催による第37回福島県消防操法
大会が、8月22日(日)県消防学校屋外訓練
場において開催されました。
県内15地区から選出された小型ポンプ操法の
部及びポンプ車操法の部それぞれ15チーム、出
場選手225人が参加して、炎天下の中、日頃の
訓練成果を発揮し熱戦が繰り広げられました。
参加した各消防団は、地元の代表としてテ
☆新潟県
8月1日(日)県立新井高等学校グラウンド
ポンプ車操法の部
【優勝】新潟市消防団西方面隊(3連覇)
小型ポンプ操法の部
20
福島県
【優勝】新潟市消防団西方面隊
毎年市町村持ちまわりで開催している第61
回新潟県消防大会が、妙高市で15年ぶりに再
び同じ会場で開催されました。
県内各地から選抜されたポンプ車操法の部
27チームの選手約120名が参加し、約2,000人
の関係者等が見守るなか、本大会に向けて
日々厳しい訓練を積み上げてきた選手の皆さ
んの気迫が伝わる熱戦が繰り広げられました。
次年度からは、水出し操法に移行するため空
出し操法による大会は最後となりました。
審査発表前の休憩時間には、着ぐるみをを
被った3人の上越地域消防事務組合消防本部
職員による「住宅用火災警報器戦隊ジュウケ
新潟県
ーレンジャー」が登場し、歌や踊りを披露し
て住宅用火災警報器の必要性と設置促進を呼
9チーム・小型ポンプ操法の部18チーム合計
びかけました。
☆東京都
消防団が僅少差の中、優勝を収めました。
10月9日(土)東京消防庁消防学校
【優勝】
なお、上位に入賞した消防団の成績は次の
とおりです。
小型ポンプ操法の部
奥多摩町消防団
可搬ポンプ操法の部
金町消防団
社団法人東京都消防協会と東京消防庁共催
による第40回東京都消防操法大会が実施され
ました。当日は、あいにくの雨の中、小型ポ
ンプ操法の部7隊、可搬ポンプ操法の部15隊
の合計22隊が家族や地域方々の応援を受けな
がら、日頃の訓練成果を遺憾なく発揮して、
熱戦を繰り広げ、小型ポンプ操法の部では奥
多摩町消防団が可搬ポンプ操法の部では金町
東京都
☆小型ポンプ操法の部(多摩・島しょ地区)
☆可搬ポンプの部(特別区)
優勝
奥多摩町 消防団
優勝
金 町 消防団
準優勝
御蔵島村 消防団
準優勝
尾 久 消防団
第三位
青梅市 消防団
〃
荻 窪 消防団
〃
あきるの市消防団
第三位
中 野 消防団
〃
千 住 消防団
〃
小 岩 消防団
☆神奈川県
第47回を迎えた大会が、気温30度を超える
7月27日(火)神奈川県消防学校訓練場
猛暑日で時には強風も吹く悪条件の中白熱し
ポンプ車操法
た熱戦を披露された。
【優勝】湯河原町消防団
小型ポンプ操法
【優勝】南足柄市消防団
今年の練習は、例年にない熱帯夜に苦しめ
られ団員の疲労蓄積と水分の補給に周りの支
援団員も特に気を配られた。
21
大会は、消防団員の消防技術や士気の向上、
防災力強化を目標に各地区から勝ち抜かれた
精鋭、ポンプ車10隊、小型ポンプ22隊、総勢
32隊200余名が出場、一般市民が見守る前で
きびきびした動作、鍛えられた演技を披露し、
日頃の訓練成果を発揮され大きな拍手を浴
び、消防団の存在を遺憾なく県民に示し全国
大会に向け新たな発進を開始した。
神奈川県
☆埼玉県
8月7日(土)埼玉県消防学校
ポンプ車操法の部
【優 勝】秩父市消防団
【準優勝】久喜地区消防組合栗橋消防団
「よし、決まった、いいぞー!」「がんば
れ、走れー!」仲間たちの熱い声援を受けな
がら、県内各地域の代表として参加した15チ
ームが、大粒の汗を流しながらポンプ車操法
の技術を競い合いました。
埼玉県
今年の埼玉県消防操法大会は第26回を迎
え、例年にない猛暑の中、埼玉県消防学校で
どのチームも迅速適正で士気旺盛な、すばら
行われました。厳しい暑さにもかかわらず、
しいポンプ車操法を披露してくれました。
上田知事をはじめ県内消防関係者、応援の家
大会前には、県民からの操法大会に対する
族等を含め約2,000人の参加をいただき盛大に
問い合わせも多く、消防団への関心が高まっ
開催されました。
ていることを感じました。操法大会を通して、
本県の操法大会は、隔年で開催しており、
全国大会の出場チームを決める大会でもある
ため、選手たちの大会に懸ける意気込みは非
常に強いものがあります。
そのため出場選手たちは、この大会に向け
て早朝、夜間に訓練を重ね操法技術を磨き、
県民に対して消防団活動の良いPRができたと
思います。
このような中、優勝を勝ち取った秩父市消
防団が、埼玉県代表として11月に愛知県蒲郡
市で行われた第22回全国消防操法大会へ出場
し、優秀な成績を収めました。
☆群馬県
8月21日(土)群馬県消防学校
ポンプ車操法の部
【優勝】昭和村消防団
小型ポンプの部
【優勝】中之条町消防団
第20回群馬県消防ポンプ操法競技大会は、
今回大会から土曜日の開催となり、各地区か
ら選抜されたポンプ車の部14チーム、小型ポ
22
群馬県
ンプの部8チームによって日頃の訓練の成果
に愛知県蒲郡市で行われる全国大会への出場
を競い合いました。
が決まるとあって、出場選手の力いっぱいの
本県も連日の猛暑により、応援される人た
競技は白熱し、優勝から第4位までの得点が
ちの熱中症も心配された厳しい暑さの中、消
0.67という僅差の中で、中之条町消防団が見
防協会会長で群馬県知事の大澤正明知事をは
事優勝しました。
じめ、選手やその家族の皆様、来賓、消防関
中之条町消防団は全国大会においても、地
係者等2,000名が参加して、盛大な大会になり
元から駆けつけた大勢の人たちの声援を受
ました。
け、日頃の練習の成果を遺憾なく発揮し大健
特に小型ポンプの部の優勝チームは、11月
闘いたしました。
☆千葉県
必勝祈願の幟旗が翻って、それぞれ自分の団
7月24日(土)千葉県消防学校
のチームの演技に対し盛大な歓声が上がり、
ポンプ車操法の部
応援も盛り上がっていました。
【優勝】浦安市消防団
小型ポンプ操法の部
【優勝】印西市消防団
梅雨明けの暑い天気の中、第46回千葉県消
防操法大会は、県内の各支部(10支部)から
厳しい予選を勝ち抜いてきた、ポンプ車操法
の部12チーム、小型ポンプ操法の部12チーム
が出場して盛大に開催されました。
大会には森田知事をはじめ県内の消防関係
者や応援の家族等を含め約2,000名が参加し、
周囲には各出場チームのテントが立ち並び、
千葉県
☆茨城県
は家族や関係者など地元応援団から盛んな声
10月3日∼24日 茨城県立消防学校ほか
援が飛び、熱気溢れる大会となりました。
各地区優勝チーム 別表のとおり
61回目となる茨城県消防ポンプ操法競技大
会は、県内6地区を会場に、ポンプ車操法51
隊、小型ポンプ操法28隊、合計79隊446名が
参加して盛大に開催されました。
例年にない猛暑の中、長期間にわたり厳し
い訓練に耐えてきた各チームの選手みんなが
「優勝」目指して競い合い、それぞれの会場
☆栃木県
7月24日(土)栃木県消防学校
ポンプ車操法の部
【優勝】上三川町消防団
小型ポンプ操法の部
各地区優勝チーム
地区名
県 北
県 央
鹿 行
県南北部
県南南部
県 西
ポンプ車操法の部
常陸大宮市
小美玉市
神栖市
土浦市
龍ケ崎市
境町
小型ポンプ操法の部
那珂市
小美玉市
潮来市
石岡市
守谷市
【優勝】益子町消防団
第39回栃木県消防操法大会は、猛暑の中、
選手家族や消防団員約1,200名の参加のもと開
催されました。
各支部の予選を勝ち抜いたポンプ車操法の
23
部8チーム、小型ポンプ操法の部7チームが、
地区の名誉をかけて日頃の訓練の成果を十二
分に発揮し、活気ある操法技術を披露しまし
た。
のぼり旗が立ち並ぶ応援席からの大声援の
中での操法大会は、消防団員の士気の高さを
肌で感じることができました。
栃木県
☆山梨県
早めに参加者にお知らせしより多くの団員の
9月12日(日)山梨県消防学校
皆様に利用していただこうと考えておりま
小型ポンプ操法の部
す。競技結果は、2年前に全国大会に出場し
【優勝】南アルプス市消防団
第46回山梨県消防操法大会は、気温37度を
た南アルプス市消防団チームが優勝し、全国
大会へ向けてのアピールをしました。
上回る今年一番の酷暑の中、多くのご来賓と
(因みに、南アルプス市では、本年度消防本
応援の皆様のご出席をいただく中で盛大に開
部の竣工、ソフトボール大会での優勝、市の
催されました。
商工会による団員確保を目指した新たな取組
本県では、本年からはじめて隔年実施かつ
全国大会の出場にあわせた1種目の開催とな
(割引特典等)の開始などが続き、消防関係
者は喜びを隠せない様子でした。
)
り、この競技の盛り上がりを懸念し
ていたところですが、会場内は1,000
人を超す参加者で、暑さをものとせ
ず熱気に溢れていました。
また、今回は、日本消防協会のご
協力もあり、急遽、消防団グッズの
販売をしていただくことになり団員
からも大変好評でした。次回からは、
山梨県
☆長野県
競技には県下13地区から選抜された、ポン
8月1日(日)塩尻市広丘高出 中央スポー
プ車操法の部12チーム、小型ポンプ操法の部
ツ公園・桔梗小学校
13チーム及びラッパ吹奏13チーム、エキシビ
ポンプ車操法の部
ジョンとして、女性によるポンプ操法2チー
【優勝】富士見町消防団
ム、女性消防団員による救急法の発表1チー
小型ポンプ操法の部
ムが出場し、大会関係者、観客と合わせ約
【優勝】上田市消防団
3,400人が参加しました。開催当日は朝から猛
消防ラッパ吹奏大会
暑となり、汗で手元が滑るのを警戒しながら
【優勝】須坂市消防団
緊張感あふれる大会となりました。
長野県と譛長野県消防協会の共催による
また、近隣県の消防団ラッパ隊との交流を行
「第52回長野県消防ポンプ操法大会」及び
い、消防ラッパ吹奏技術の更なる向上、消防団
「第19回長野県消防ラッパ吹奏大会」を開催
のイメージアップなどを目的とした「消防団ラ
しました。
24
ッパ隊広域交流会」を昨年に引き続き、県操
法・ラッパ吹奏大会に併せて開催しました。
大勢の消防団員や一般来場者が見守る中、
安曇野市、岐阜県恵那市、木島平村消防団ラ
ッパ隊から、日ごろから練習している曲を
次々と披露し、観客から大きな拍手が送られ
ました。また、諏訪消防協会からは、今春に
開催された諏訪大社御柱祭に参加し、木遣り
と共に御柱を曳行した諏訪地区6市町村のラ
長野県
ッパ隊100名の吹奏が披露され、その迫力に
交流会は大いに盛り上がりました。
☆福井県
かったのですが、今年は厳しい暑さの中での
7月24日(土)福井県消防学校
大会となりました。
ポンプ車操法の部
【優勝】福井市消防団 本郷分団
小型ポンプ操法の部
【優勝】南越消防組合越前市消防団 吉野分団
福井県と当協会の共催で毎年開催してお
り、59回目の大会となりました。
9地方消防協会から選出されたポンプ車9
チームおよび小型ポンプ6チームの選手達
は、地元の応援者や消防関係者の声援が飛び
交う中、日頃の訓練の成果を力一杯発揮し、
ポンプ車操法の部で優勝した福井市消防団本
郷分団が全国大会への切符を手にしました。
近年は、大会当日が雨模様という天気が多
☆石川県
競技終了後、第22回全国消防操法大会の小
7月24日(土)石川県消防学校
型の部に出場する野々市町消防団第2分団に
ポンプ車操法の部
よる模範操法が披露され、拍手喝采を浴びて
【優勝】珠洲市消防団 鵜飼分団
いました。
各地区の連合訓練大会において上位入賞し
た代表18分団が県大会に出場しました。
開会式において、平成12年度より消防団員
を雇用している協力事業所に対し石川県知事
から感謝状が8団体に贈呈されました。
引き続き、ポンプ車操法の競技が開始され、
各分団は早朝からの猛暑にもかかわらず、地
区の名誉をかけ、のぼり旗など、華々しい応
援団の声援の中、日頃の訓練成果を遺憾なく
発揮し、白熱した活気あふれる競技を繰り広
げました。
石川県
☆富山県
7月24日(土)富山県消防学校
ポンプ車操法の部
【優勝】富山市消防団草島分団
小型ポンプ操法の部
【優勝】砺波市消防団栴檀山分団
富山県と富山県消防協会の共催により開催
している富山県下消防団消防操法大会も第61
25
回を迎え、各支部から予選を勝ち抜いたポン
に、応援席、見学者から大きな声援が送られ
プ車操法21チ−ム・小型ポンプ操法12チ−ム
熱気あふれる大会となりました。
が参加して盛大に開催されました。
連日の厳しい暑さの中で積んできた訓練の
また、ポンプ車操法で優勝した富山市消防
団草島分団が2年連続優勝し、全国大会に富
成果を発揮すべく186名の精鋭の真剣な競技
山県代表として出場します。
☆三重県
い声援も相まって、大いに大会は盛り上がり
7月25日(日)三重県消防学校
ました。
ポンプ車操法
【優勝】いなべ市消防団
小型ポンプ操法
【優勝】伊賀市消防団
競技のほかに松阪地区広域消防組合消防本
部の消防音楽隊が開会式に、伊賀市消防団の
ラッパ隊が競技終了後に演奏いただき大会に
華を添えていただきました。
連日暑い日が続き大会参加者の熱中症を心
配しての中、平成22年度三重県消防操法大会
が行われました。
ポンプ車の部5チーム、小型ポンプの部7
チームの計12チームが参加した今大会です
が、どのチームも、厳しい訓練を重ねた成果
を発揮する素晴らしい競技を披露するととも
に、訓練を担当した指導者、出場選手を支え
てこられた同僚・家族といった地域住民の熱
三重県
☆愛知県
7月24日(土)愛知学院大学日進キャンパス
「第3グラウンド」
ポンプ車操法
【優勝】豊明市消防団
大会当日は3,000人以上の応援者が見守る
中、ポンプ車操法19団、小型ポンプ操法17団
の合計36団が日頃の訓練の成果を十二分に発
揮し、消防団員の消防技術の向上と団結力の
強化が図られました。
小型ポンプ操法
【優勝】大口町消防団
愛知県では消防団員の士気高揚と日頃の訓
練成果を発揮するため昭和31年度からポンプ
車操法、小型ポンプ操法の二種目で消防操法
大会を開催しています。会場は尾張地区・三
河地区の持ち回りとし、今大会は尾張地区で
の開催により日進市において第55回目の大会
を実施しました。
愛知県
☆岐阜県
「消防感謝祭」第59回県消防操法大会が昨
8月1日(日)揖斐川町 「揖斐川健康広場」
年、大雨で中止でしたので、2年ぶりの開催
小型ポンプ操法の部
となりました。ご臨席いただいた日本消防協
【優勝】揖斐川町消防団
26
会の浅本部長より激励の言葉とともに開会さ
れました。
大会は、県内各地の消防団の代表として地
ンスの披露もあり大いに盛り上がった大会と
なりました。
区大会などで選ばれた28隊140人が出場し、
操法の技と放水までの時間を競いました。隊
員たちによるきびきびとした操法に、会場の
多くの人々からは歓声やエールが上がり、会
場は終始熱気に包まれていました。
また、この操法大会は、消防団員の日頃の
活動に感謝する「消防感謝祭」と銘打ってお
り、ご家族の皆さんや県民の皆さんにも楽し
んでいただけるアトラクションやバザーも同
時に行われました。特に、地元の女性防火ク
岐阜県
ラブによる「2012ぎふ清流国体」のミナモダ
☆京都府
訓練の成果を発揮し、迅速かつ的確な操法を
8月1日(日)京都府立丹波自然運動公園
披露しました。
ポンプ車の部
【優勝】宮津市消防団
小型ポンプの部
【優勝】宮津市消防団
今年は、操法開始前に約60年前まで使用さ
れ、昨年南丹市消防団八木支団が修復した手
動の「腕用ポンプ」操法が同支団員により披
露されました。
京都府と京都府消防協会が共催により隔年
で実施している操法大会も21回を向かえ、全
国的にも近年にない猛暑日が続く中で開催し
ました。
この日に向けて、厳しい訓練を積み重ねて
きた各消防団の代表、ポンプ車操法の部9隊、
小型ポンプ操法の部21隊は、消防団員、消防
関係者約1千5百人が見守る中、それぞれが
京都府
☆大阪府
9月5日(日)大阪府消防学校
【総合優勝】豊能地区支部
ポンプ車操法
【優勝】豊中市消防団
小型ポンプ操法
【優勝】八尾市消防団
☆兵庫県
8月8日(日)兵庫県広域防災センター
ポンプ車の部
【優勝】神河町消防団
大阪府と大阪府消防協会との共催により実
施している本操法大会も第54回を迎え、各地
区支部から選抜された14消防団が、約1,200名
の来場者が見守る中、日頃の厳しい訓練の成
果を発揮して熱気あふれる競技を繰り広げ、
本大会を通じて消防技術の向上と士気のさら
なる高揚が図られました。
小型ポンプの部
【優勝】福崎町消防団
灼熱の太陽がジリジリと照りつけるなか、
兵庫県広域防災センターにおいて、第23回兵
27
兵庫県
兵庫県
庫県消防操法大会が開催され、県内の9地区
行われると、会場からは出場選手に対して惜
から選抜された代表の精鋭チーム(小型ポン
しみない拍手が贈られました。
プの部10隊、ポンプ車の部8隊)が集い、熱
い闘いを繰り広げました。
ポンプ車の部優勝の神河町消防団には兵庫
県防災監から消防庁長官表彰の優勝旗が、小
競技は、小型ポンプの部、ポンプ車の部の
型ポンプの部優勝の福崎町消防団には兵庫県
順に行われました。連日の猛暑の中、大会に
消防協会長から日本消防協会長表彰の優勝旗
向けたポンプ操法の訓練の成果を十二分に発
が授与されました。
揮し、きびきびとした動きに息を呑むような
なお、小型ポンプの部で優勝した福崎町消
緊張感が会場をつつみ、放水によって火点が
防団は、平成22年11月に開催された第22回全
落ちる度に応援団、観客から大きな声援と拍
国消防操法大会において見事優勝を果たし、県
手が沸き起こりました。
代表としては初優勝の快挙を成し遂げました。
操法終了後、審査長から審査結果の発表が
☆奈良県
は、県下各支部からポンプ車操法の部9隊
9月7日(火)橿原運動公園駐車場(橿原市
小型ポンプ操法の部10隊が参加し、特に小型
慈明寺町)
ポンプ操法は実戦さながらに「水出し」訓練
ポンプ車操法の部
をおこない、消防関係者ら、約1700人が見守
【優勝】香芝市消防団
小型ポンプ操法
【優勝】奈良市消防団
第23回奈良県消防操法大会は、奈良県と奈
良県消防協会の共催により、前回と同じ橿原
るなか、熱戦をくりひろげました。
今年は、ことのほか残暑きびしく、当日も
うだるような暑さに見舞われましたが、出場
隊員は日頃の訓練の成果を十分発揮し、盛会
のうちに大会を終了することができました。
運動公園駐車場において開催しました。今年
☆滋賀県
は、ポンプ車操法の部11チーム、小型ポンプ
8月1日(日)滋賀県消防学校屋外訓練場
操法は例年を上回る19チームが県内地域の代
ポンプ車操法の部
表として出場しました。
【優勝】近江八幡市消防団
選手をはじめ応援団や関係者など約2,400人
小型ポンプ操法の部
が見守る中、「心・技・体」を養うため日頃
【優勝】高月消防団B
より積み重ねてきた厳しい訓練の成果を思う
第45回を迎えた滋賀県消防操法訓練大会
28
存分発揮し、熱気あふれる競技が繰り広げら
れました。観客の応援にも熱が入り、迷子が
出る程のものとなりました。(…が、お迎え
があるとまたすぐに走って応援に駆けつけま
した。)うだるような暑さで厳しい一日とな
りましたが、多くの声援と激励を受け、消防
団員の消防技術の向上と士気の高揚を図り、
消防活動の進歩充実に寄与するという本大会
の目的を十分に達し得た大会となりました。
滋賀県
☆和歌山県
7月25日(日)和歌山県紀美野町スポーツ公園
ポンプ車操法の部
【優勝】日高川町消防団
小型ポンプ操法の部
【優勝】新宮市消防団丹鶴分団
和歌山県及び和歌山県消防長会との共催によ
は、隔年で開催し今回で23回目を迎えました。
ポンプ車操法の部に14チーム、小型ポンプ
車操法の部に13チームの合計27チームが参加
し盛大に開催されました。
日頃の訓練成果を遺憾なく発揮し、消防団
員の士気の高揚と消防技術の向上に大きな成
果を上げ、本大会の目的が十分に達成できま
り開催している和歌山県消防ポンプ操法大会
した。
☆鳥取県
江府町消防団が、32年ぶりの出場切符を手に
7月18日(日)鳥取県消防学校
しました。
ポンプ車操法
【優勝】江府町消防団
小型ポンプ操法
【優勝】三朝町消防団
猛暑の大会となりましたが、ポンプ車操法
の部12隊、小型ポンプ操法の部7隊の出場で、
日ごろの成果を競い合い、熱のこもった大会
となりました。
また、本年度開催の第22回全国消防操法大
会には、本大会ポンプ車操法の部で優勝した
鳥取県
☆島根県
が出場し、約2,000名の観衆が見守る中、日頃
8月1日(日)安来市「中海ふれあい公園」
の訓練の成果を十二分に発揮し、規律、技、
ポンプ車操法の部
速さを競い合いました。大会は、ポンプ車操
【優勝】松江市消防団玉湯方面団
小型ポンプ操法の部
【優勝】松江市消防団玉湯方面団
法の部・小型ポンプ操法の部とも松江市消防
団玉湯方面団が優勝しました。
また、昼休みには、第22回全国消防操法大会
第54回島根県消防操法大会には、ポンプ車
に県代表として出場する江津市消防団の訓練披
操法の部に11隊、小型ポンプ操法の部に24隊
露が行われ、会場は大いに盛り上がりました。
29
島根県
☆岡山県
岡山県
昼休みには、津山消防音楽隊の演奏、訓練
5月16日(日)岡山県消防学校
終了後にはアトラクションに第22回全国消防
ポンプ車操法の部
操法大会出場の和気町第2分団による水出し
【優勝】和気町消防団第4分団
小型ポンプ操法の部
【優勝】和気町消防団第2分団
今大会は、備前地区、備中地区、美作地区
の3地区から11チームずつ出場。さらに前回
優勝した市町村のシード枠2チームを合わせ
た35チームの出場となりました。
ポンプ車操法の部14チーム、小型ポンプ操
法の部21チームに分かれ、所要時間・操法の
操法が披露されました。
大会参加者へは、おかやまの消防団マスコ
ットキャラクター団吉入りのカットバンとウ
エットティシュを記念品として配布しまし
た。
なお、小型ポンプ操法の部に優勝した和気
町消防団第2分団は、平成22年11月愛知県蒲
郡市で開催されました第22回全国消防操法大
会で準優勝を果たしました。
的確性などを競いました。
☆山口県
は、今年で57回目を迎え、第28回女性消防操
9月18日(土)山口県消防学校
法大会と併せ、参加者約1,200名のもと盛大に
基本操法ポンプ車の部
行われました。
【優勝】下関市消防団小月分団
基本操法小型ポンプの部
【優勝】萩市消防団B
応急操法ポンプ車の部
【優勝】和木町消防団第1分団
応急操法小型ポンプの部
今年は17市町から、基本ポンプ車操法7隊、
基本小型ポンプ操法15隊、応急ポンプ車操法
9隊、応急小型ポンプ操法9隊及び女性軽可
搬ポンプ基本操法2隊の5部門、計42隊が出
場しました。
大会当日は、今夏日本列島を襲った猛暑に
【優勝】美祢市消防団美祢方面隊
続く残暑の厳しい1日となりましたが、競技
女性軽可搬ポンプ基本操法の部
進行上大きな支障もなく、競技が始まると、
【優勝】下関市消防団
山口県、山口県消防協会及び山口県消防ク
ラブ連合会の主催のもとで開催された本大会
30
応援の家族、団員から盛んな声援が飛び交い、
各選手は日頃の訓練成果を遺憾なく発揮され
ました。
☆徳島県
7月18日(日)徳島市民吉野川運動広場Bコ
った大会となりました。
午後からは、ときおり激しく降る雨の中で
ート
の競技となりましたが、訓練の成果をいかん
ポンプ車操法の部
なく発揮する姿に見学者、地元から大きな声
【優勝】阿南市消防団 加茂谷分団第7班
援が送られました。
小型ポンプ操法の部
【優勝】三好市三野町消防団 第10分団
第27回徳島県消防操法競技大会には、ポン
プ車操法の部に13隊、小型ポンプ操法の部に
17隊が出場し、応援席の市町村長、議員、団
員、家族、婦人防火クラブ等約1,200人の観衆
が見守る中、日頃の訓練の成果を十二分に発
揮し、規律、技、早さを競い合い、熱のこも
徳島県
☆香川県
平成17年4月に開校した消防学校を会場とし
9月12日(日)香川県消防学校放水訓練場
た大会で、また、防災センターを併設してい
ポンプ車の部
ることから、消防関係者以外の一般見学者も
【優勝】高松市消防団林分団
多く、盛会裡に終了しました。
小型ポンプの部
【優勝】宇多津町消防団第1分団
今回で38回目となる香川県消防操法大会で
は、県内10地区の代表消防団が、互いに競い
合い、日ごろの厳しい訓練の成果を存分に発
揮し、消防操法技術の向上と消防団員の士気
の高揚が大いに図られました。特に、本年は、
新しく就任した浜田知事をはじめ、1,000人以
上の消防関係者が集まり、熱気に満ちた大会
となり、また、日消グッズの販売をしていた
だいた事も、大会を盛り上げる一因でした。
香川県
☆愛媛県
た。各地から応援を含め1,000人を超える観客
7月25日(日)愛媛県消防学校
が会場を埋め、日頃から鍛えた技の競演に大
ポンプ車操法の部
きな声援と拍手が沸き起こった。結果は、ポ
【優勝】伊方町消防第13分団
小型ポンプ操法の部
【優勝】伊方町消防団第3分団
ンプ車操法の部、小型ポンプ操法の部、共に、
毎回上位を占める強豪の伊方町消防団が優勝
を独占した。
第26回愛媛県消防操法大会は、7月25日
熱い戦いの終了後、優勝、準優勝及び入賞
(日)松山市勝岡町の愛媛県消防学校の大規
した各チームと、今回から初めて導入された
模訓練場に、県下11地区から選出されたポン
最優秀選手(個人の部)9名への表彰が行わ
プ車操法の部15チーム、小型ポンプ操法の部
れ終了した。
17チームの精鋭が参集して、盛大に開催され
小型ポンプ操法の部で優勝した、伊方町消
31
防団第3分団は、11月12日に愛知県蒲郡市で
行われる第22回全国消防操法大会に、愛媛県
代表として大きな期待を受けて出場する。
愛媛県
☆長崎県
8月8日(日)長崎県消防学校
ポンプ車操法の部
会以来の優勝を果たしました。
競技終了後、消防学校初任科生による訓練
礼式の発表、前年度全国大会において入賞し
【優勝】壱岐市消防団
た島原市女性消防隊による軽可搬消防ポンプ
小型ポンプ操法の部
操法の披露があり、大会に華を添えていただ
【優勝】諫早市消防団
きました。
長崎県と長崎県消防協会の共催で2年毎に
開催している本大会も30回を迎えました。
当日は、朝からうだるような暑さで厳しい
一日となりましたが、各分会から選出された
17市町消防団25チームが、1,500名余の来場者
が見守る中、この日のために訓練した成果を
十分に発揮し、激戦を繰り広げました。
ポンプ車操法の部で優勝した壱岐市消防団
チームは実に8連覇を達成し、小型ポンプ操
法の部では、諫早市消防団チームが第21回大
長崎県
☆福岡県
技が大会を盛り上げてくれました。熱戦の結
9月5日(日)福岡県消防学校
果、今回は須恵町消防団が両部門で優勝とい
自動車ポンプの部
う栄冠を勝ち取り11月に蒲郡市で開催される
【優勝】須恵町消防団
小型ポンプの部
【優勝】須恵町消防団
大会当日は晴天に恵まれ、操法大会参加人
全国大会の出場権を得られました。大会が終
わりに近づくにつれ、天候が怪しくなり、す
べてが終わった後には滝のような雨が降りま
したが、無事終了することができました。
員291名、大会関係者約500名、応援者1300名
と2,000人を超える方が集まり盛大に開催され
ました。今回の大会は、岡部新会長の下、選
手をはじめ関係者の緊張感と規律ある、熱気
に満ちた大会となりました。各消防団は日頃
の厳しい訓練の成果を存分に発揮し、消防操
法技術の向上と消防団員の士気の高揚が大い
に図られました。また、本年参加の北九州市
消防団の音楽隊、カラーガード隊の演奏・演
32
福岡県
☆大分県
成果を余すことなく発揮し、活動服は白く塩
8月22日(日)大分県消防学校
を吹き、額には汗が流れ落ちており、競技を
ポンプ車操法の部
終えた各チームは清々しい顔で退場して行き
【優勝】竹田市消防団
ました。アトラクションとして「ひばり児童
小型ポンプ操法の部
館神楽部」による「こども神楽」が披露され、
【優勝】竹田市消防団
見事な舞に、会場からは割れんばかりの拍手
3日連続(19日∼21日の気温)38度台が続
と称賛の声が鳴り響いていました。
き全国1位となった猛暑日の翌日、県と共催
して第26回大分県消防操法大会を由布市で、
1,000名の消防関係者が参加し開催しました。
大会当日も勢力の強い太平洋高気圧に覆わ
れ、日射の影響で気温が上昇する炎天下での
大会に、熱中症対策として医者と看護師を要
請するなど万全の態勢で臨みました。
大分県
出場選手をはじめ応援隊は、日頃の訓練の
☆熊本県
また、表彰式までの間アトラクションとし
8月22日(日)荒尾運動公園多目的広場(荒
て荒尾太鼓の演奏が大会を盛り上げてくれ
尾市)
て、盛大のうちに終了しました。
ポンプ車操法の部
【優勝】荒尾市消防団
小型ポンプ操法の部
【優勝】人吉市消防団
熊本県と熊本県消防協会の主催により隔年
開催している本大会も第28回を迎え、県内23
支部の予選を勝ち抜いた各代表がポンプ車の
部に18団体、小型ポンプの部に25団体が出場
し、酷暑の中、応援団や関係者など約2,700人
が見守る中、観衆と一体となった熱戦が繰り
熊本県
ひろげられました。
都道府県消防操法大会は競輪補助事業として実施しています
33
頑張れ!
少年消防
クラブ
No.24
青梅消防少年団【東京都青梅市】
青梅消防少年団の活動紹介
青梅消防少年団(青梅市) 団長 久保 隆一
青梅消防少年団は平成22年9月12日(日)
に特別養護老人ホーム喜久松苑を団員及び指
導者等20名で訪問しました。苑のホールで入
所者のお年寄り約40名の出迎えを受け、団員
達は、車イスのお年寄りにちょっと緊張気味
でしたが、日頃から訓練している規律訓練を
披露して大きな拍手をいただき少し緊張が解
けました。
次に、みんなで歌える文部省唱歌の「赤と
んぼ」「もみじ」を入所者のお年寄り達と一
緒に合唱しましたが、入所者の方は、歌詞カ
ードも見ないで大きな声で楽しそうに歌って
いました。
さらに輪の中にお手玉を投げて点数を競う
ゲームを団員と入所者の対抗戦で実施しまし
た。結果はお年寄りチームが大勝し、おおい
に盛り上がりました。初めて参加した団員も
最初は表情が硬かったですが、ゲームが始ま
34
ると入所者にお手玉を渡したり、点数を集計
したりと進んでゲームに参加して、訪問を盛
り上げようと一生懸命でした。また、ゲーム
に負けても笑顔でお年寄りに拍手を送ってい
ました。
続いて事前に準備していたプレゼントの鉢
植えの花を入所者の代表の方に渡すと「あり
がとう」といって大変喜んで受取ってくれま
した。
最後に全員で記念撮影し、入所者一人一人
と握手をして今回の訪問を終了しました。
苑の職員の方からのお話で、入所者のこん
なすばらしい笑顔を初めて見ましたとの感想
をいただき、参加した団員もうれしそうに満
足そうな笑みを浮かべていました。
来年も訪問しますね。おじいちゃん、おば
あちゃん。
No.25
ひよどり台防災ジュニアチーム【兵庫県神戸市】
頑張れ!
「ひよどり台防災ジュニアチーム
少年消防
の活動について」
クラブ
ひよどり台防災福祉コミュニティ会長 林 喜久治
ひよどり台防災ジュニアチームは、地域
紐付きペットボトルを利用しての救助、ま
の中学生を中心に156名で結成され、毎月1
たジャージを着用して泳ぎを行うなど貴重
回防災活動を行っています。今年度は平成
な体験をしました。また、配布いただいた
22年6月5日に命名式を行い、活動をスタ
活動服を試着し、今後に向けて士気を高め
ート。同年6月は救急救出訓練、7月は起
ました。この活動服は、同年10月に行われ
震車による地震体験、煙体験、通報訓練等
た地域での防災フェスタで、住民へのお披
を行いました。両日とも多数の児童・生徒
露目をしました。
が参加し、元気よく訓練に取り組みました。
防災活動以外にも、地域の夏祭りの準備
さらに、同年8月には市民防災総合セン
支援も行い、高齢化する住民からは頼もし
ターのプールを使用して水難訓練を行い、
い存在となっています。
35
頑張れ! No.26 伊島少年消防隊【徳島県阿南市】
少年消防 「阿南市総合防災訓練に参加して」
クラブ
阿南市消防本部 予防課主幹 平岡 裕文
平成22年8月29日(日曜日)、阿南市総
救急隊、保健センター職員等の指導によ
合防災訓練が、阿南市椿町椿町中学校にお
り、三角巾やAEDの取り扱いの講習を受
いて行われました。陸上自衛隊第14旅団、
けました。その後、椿泊湾にて行われた徳
徳島県消防防災航空隊、阿南警察署等15団
島県消防防災航空隊のヘリによる漂流者の
体以上の参加がありました。
捜索、ホイストでの吊りあげ救助訓練を見
『午前8時頃に四国沖を震源とする震度
6強の南海地震が発生。椿地区の被害が甚
大で、孤立状態となった。
』との想定。
伊島少年消防隊も以下の訓練に参加しま
した。
学しました。
煙ハウス体験、起震車による地震体験、
自衛隊車両展示見学等貴重な体験をしまし
た。
午前11時より、自衛隊の炊事トレーラー
午前8時 津波避難訓練。
や婦人会の炊き出し訓練によるカレーを、
午前9時20分 バケツリレー消火訓練。
おいしくいただきました。
午前9時40分 倒壊家屋からの負傷者救
出訓練、竹竿を利用して簡易担架を作成し
負傷者搬送訓練。
36
11時20分閉会式の解散後、帰路につきま
した。
No.27
おおのじょう少年消防クラブ【福岡県大野城市】
頑張れ!
「おおのじょう少年消防クラブの
少年消防
取組みについて」
クラブ
大野城市役所 環境生活部安全安心課 消防防災担当 多々良 直也
おおのじょう少年消防クラブは新しくクラ
ブ員募集に応募した小学生9名で結成され、
平成22年6月12日に大野城市北コミュニティ
センターで発足式をおこないました。初対面
同士となるクラブ員は新しい制服に身を包み
緊張した面持ちで藤田消防団長から一人ずつ
消防バッチの交付を受けました。その後、リ
ーダー、副リーダーをみんなで決めて、指導
員指示のもと基本動作の訓練をおこないまし
た。
翌日の6月13日には大野城市総合防災訓練
が実施されました。大野城市は過去幾度とな
く御笠川による水害を受け、大規模開発によ
る宅地造成などで土砂災害警戒地域が増えて
おり、一昨年7月の中国・九州北部豪雨でも
被害をうけたことから地域の防災力の向上が
求められています。前日に結成されたおおの
じょう少年消防クラブも早速警察、消防、自
衛隊など関係機関、各区の自主防災組織の皆
さんとともに防災訓練に参加しました。消火
器による初期消火訓練に参加し、消防署員に
よる救命講習を受け、消防団などによる水防
訓練を見学して防災知識の習得に努めまし
た。
7月11日には、消防団の新入団員1日入署
にあわせてクラブ員の消防署体験入署をおこ
ないました。座学のあと、消防ハシゴ車搭乗、
消火器訓練、ロープワーク、救急ロープブリ
ッジを楽しみながら体験しました。
8月28・29日の夏休み最後の週末を利用し
て大分県由布市湯布院町にて宿泊による避難
所生活体験を実施しました。保護者同伴はな
く指導員・クラブ員だけの参加でしたが、ク
ラブ員は不安げな様子も無く、ロープワーク、
テント設営、食事作りなどを楽しみながらお
こない、夏休みの最後を満喫しているようで
した。
9月5日には大野城市消防団が福岡県消防
操法大会に自動車ポンプの部、小型ポンプの
部に出場しましたので応援に行きました。応
援の甲斐なく両チームとも優勝はできません
でしたが、将来の操法選手がクラブ員から出
てくることを期待しています。
結成間もないクラブですが、これまでの行
事をとおしてクラブ員の連帯感もだんだんと
強くなっているようです。11月の秋季火災予
防運動、12月の歳末特別警戒、1月の消防出
初式にも参加、今後もクラブ員を増やしなが
らおおのじょう少年消防クラブを盛り上げて
いきたいと考えています。
37
No.28
湧水町吉松少年消防クラブ【鹿児島県湧水町】
頑張れ!
「湧水町吉松少年消防クラブの
少年消防
取組みについて」
クラブ
湧水町吉松少年消防クラブ 育成者代表 下脇田 高雄
湧水町吉松少年消防クラブは、小学生19
行い、地域住民に対して火災予防や住宅用
名、中学生8名、高校生1名の計28名で昨
火災警報器の設置推進等の広報活動も行っ
年度に結成した新しいクラブです。
ています。
防災に関する知識を学び、火災予防思想
今後は、地元の防災マップを作成して、
の普及を図ると共に、健康で明るく規律・
災害に対して地域の特徴を知ることや、ケ
礼儀正しさを学ぶことを目的として活動を
ガや病気等の応急手当講習会も計画してい
行っています。
ます。
主な活動としては、消防出初式への参加
これからもクラブ員一致団結し、様々な
や県主催の研修会・伊佐湧水消防組合主催
活動を通じて防災意識の向上に努め、地域
の防火フェスタへの参加、年末には地元消
に貢献できる防火クラブを目指して頑張っ
防団と拍子木を使用して火災予防夜回りを
ていきます。
防災マップ作成中
集合写真
38
少年消防クラブ活動に参加しませんか
総務省消防庁 防災課
少年消防クラブは、子どもたちが防火・防災につい
て学び、訓練や講習などを通して消火や応急手当など
の技術を身につけることを目指して活動しているクラ
ブです。
学校、町内会、消防署、消防団(分団)などの単位
で組織されていることが多く、平成22年5月1日現在、
日本全国で4,841クラブ、小学生から高校生を中心と
する約42万人のクラブ員たちが活発に活動していま
す。
少年消防クラブの活動内容はクラブによって異なり
ますが、例えば以下のような活動が行われています。
盧 講習会・防災訓練等への参加
防災講習会や防災訓練などに参加し、火災の知識、
地震などの自然災害が発生する仕組みを学んだり、消
火器などを使った初期消火の方法、ロープワーク、応
急手当の方法などを学習しています。
盪 研究発表、ポスター作成
防火・防災に関する研究発表会を行い、その成果を
まとめたレポートや防火ポスター、防火新聞等を校内
に展示したり、各家庭に配布するなどして、火災予防
や防火思想の普及に努めています。
蘯 防災まち歩き、防災マップ作り
クラブ員たちが自分たちの町を実際に歩き、消火栓
の場所や災害時の危険箇所などについて把握し、防災
マップを作成することなどを通して、自分たちの町に
対する理解を深めています。
盻 防火広報の実施
消防職員・消防団員とともに、地域の住民の方々に
火災予防を呼びかけるため、火災予防運動実施期間や
年末を中心に防火パトロールや防火パレードなどの防
火広報活動を行っています。
眈 防災キャンプ
夏休みなどを利用して、小学校の体育館や運動場、
軽可搬ポンプを用いた訓練
(宮城県気仙沼市 階上中少年消防クラブ)
キャンプ場などに寝泊まりし、炊き出し、キャンプフ
ァイヤーなど普段できない活動を通して、仲間との連
帯感を高めています。
少年消防クラブ活動は、命や暮らしを守ることの大
切さを学ぶとともに、地域と関わりを持ち、ある程度
幅をもった年齢層の仲間との交流経験を持つ機会にも
なっており、人間形成や地域社会への参加の面でも大
きな意味がある活動となっています。
特に、中学生や高校生は、将来の地域防災の担い手
としての役割だけでなく、現時点においても地域にお
ける防災活動に参加し、地域防災力の向上に寄与する
ことが望まれており、少年消防クラブ活動へのより多
くの参加が期待されているところです。
消防庁では、地方公共団体等とともに毎年、優良な
少年消防クラブや指導者に対する表彰を実施してお
り、平成21年度は、特に優良なクラブ19団体、優良な
クラブ37団体、優良な指導者11名を表彰しました。
また、消防庁などが参画する少年消防クラブ活性化
推進会議では平成22年度、実践的な活動を取り入れる
など積極的な取組をしようとする55クラブを「モデル
少年消防クラブ」として選定しました。これらのクラ
ブでは現在、救命講習、軽可搬ポンプによる消火訓練
など、他の模範となるような様々な活動が実施されて
います。
なお、こうした少年消防クラブの活動事例をはじめ、
少年消防クラブに関する様々な情報が、財団法人日本
防火協会のホームページ(http://www.nbouka.or.jp/club/index.html)及び財団法人日本消防
協会のホームページ(http://www.nissho.or.jp/2010/
06/shounenshobomokuteki.html)の中で詳しく紹介
されていますので、ぜひご覧ください。
応急手当訓練の様子
(北海道札幌市 富丘少年消防クラブ)
39
「消防団員入団促進キャンペーン」の実施
総務省消防庁 防災課
地域防災の要である消防団員の退団が毎年3月
末から4月にかけて多い状況を踏まえ、退団に伴
う消防団員の確保の必要性があることから、消防
庁では、退団が集中する時期の前の1月から3月
までをキャンペーン期間として位置づけ、「消防
団員入団促進キャンペーン」を実施しています。
このキャンペーンを全国的な取組とし、特に、
被雇用者、女性及び大学生等を対象とした入団促
進にも取り組んでいただくよう各都道府県知事及
び各市町村長(指定都市市長を除く市町村長へは
都道府県知事を経由)に対し、消防庁長官から
「『消防団員入団促進キャンペーン』に基づく広報
の推進について(通知)」(平成22年12月22日付け
消防災第546号)を発出しました。
消防団員入団促進ポスター
本通知では、広報誌、ホームページ、ケーブル
テレビ等のあらゆる広報媒体を通じて、効果的な
消防庁では、特に、女性や若者向けのPRに重
広報を推進していただくとともに、キャンペーン
期間中に開催される各種イベント等において、消
点を置き、入団促進ポスター及びPR用DVDには
タレントの関根麻里さんを起用するとともに、女
防庁作成の「消防団員入団促進ポスター(51万
性誌を中心とした雑誌広告、学生・事業所を対象
枚)」、「消防団PR用DVD(8,500枚)」及び「消防
団員入団促進リーフレット(56万部)」等を活用
としたシンポジウムを実施します。
これからも地域の幅広い層から職業、年齢、性
した消防団員募集の広報を推進していただくよう
お願いしました。
別を問わず、多くの方々が消防団に入団されるこ
とを期待しています。
消防団員入団促進リーフレット
40
住警器Now! ∼第 8 回∼
婦人(女性)防火クラブによる普及率約100%の共同購入活動
(京都府宇治市)
総務省消防庁 予防課
∼イントロダクション∼
取組主体
●各地域では、平成23年6月までに、全て
人数等
の住宅に住警器を設置することを目標と
消防署等
して、啓発活動や共同購入など様々な取
組が行われています。
●今回は、日頃の地域に根ざした防火活動
盧
宇治市消防本部
204人
地 域
京都府宇治市
を通じて、地区における普及率ほぼ
キーワード
ブによる共同購入事例を紹介します。
11人
職員数
人口/世帯数
100%を達成した婦人(女性)防火クラ
笠取婦人防火クラブ
(現:宇治市消防団あさぎり分団笠取支部)
18万9,591人/6万9,354世帯
笠取地区は約100世帯
●広報・周知
(アンケート、回覧、戸別訪問)
●必要数確認の工夫
●共同購入
●設置支援
地域・取組主体の概要
宇治市笠取地区は市街地から離れた山
間部に位置しており、京滋バイパス開通
前は宇治市街から数十分を要する地域で
︵
普
及
期
︶
平成19年頃 設置促進活動実施の決定
①の地域での事例等についての情報収集
②消防署と婦人(女性)防火クラブの協力
あった。また兼業農林業従事者が多いと
いう地域事情とサラリーマン化の進展に
より、昼間人口は高齢者と女性が多数を
占めている。
約30年前、自衛消防力強化のために笠
︵
展
開
期
︶
平成20年7月 購入意向のアンケートを開始
平成20年9月∼11月 共同購入事業を実施(全3回)入
③戸別訪問、意向アンケートの実施
④共同購入による住警器の安価な提供
⑤取付支援の実施
取婦人防火クラブが婦人会の一部メンバ
ーにて発足した。日常活動として巡回広
報や山火事防止の山林パトロール、山林
火災発生時の炊き出し等の支援を行って
いるほか、消火の面では、設立当初は消
火器取扱訓練から始め、現在では軽可搬
消防ポンプも使用している。
盪
共同購入の取組概要
地域に根ざした防火活動を通じた信頼
関係を基に、戸別訪問を重ねることによ
り、多くの共同購入の申込を得て、地区
日常の消火訓練の様子
における普及率ほぼ100%を達成した。
41
蘯
工夫点の紹介
工夫点①:他の地域での事例等についての
情報収集
●実施内容
婦人(女性)防火クラブの全国大会や研
修会、地区の会合等に出席することにより、
住警器の設置義務が生じることや、地域で
の普及活動の先行事例においては地域の理
解を得るために時間を要していることなど
を知った。そこで、義務化まで「まだ2年
ある……1年ある……」と考えずに、早期
に実施することとした。
最初の回覧(お願い文書)
●ポイント
取組の早い段階から消防署に相談し、消
防署と婦人(女性)防火クラブとが、手続
き等の実務面と戸別訪問等、それぞれの得
意分野をうまく役割分担し協力している。
工夫点③:戸別訪問、意向アンケートの実施
●実施内容
まずは事前見積りを行って大まかな価格
をつかみ、各町内会の代表者の協力の下、
戸別訪問し、その見積価格を示して共同購
入を呼び掛け、購入希望数(約100個)を
消防署作成パンフレット
(他団体向け、共同購入の手引き)
把握した。
その後、購入希望数を基に見積りを行っ
●ポイント
婦人(女性)防火クラブにおける日常の
たところ、更に安価で購入できることとな
り、実際の注文数が増加した(約120個)。
活動や情報収集を活発に行っていること
また追加設置の希望等に応じて、2回の追
が、早くからの取組開始につながっている。
加共同購入を行った。
工夫点②:消防署と婦人(女性)防火クラ
●ポイント
ブの協力
●実施内容
地元の消防団及び婦人(女性)防火クラ
ブ員、各町内会の代表者が、各世帯に購入
共同購入実施の意向を消防署に伝え、共
希望数把握の際と購入申込の際に重ねて訪
同購入の手順、見積りの取り方・販売業者
問し、また共同購入に積極的ではない世帯
の紹介、回覧文書の作成方法などについて
に対しては重ねて訪問し説明することによ
支援を受けた。
り、多くの協力・賛同が得られた。
42
工夫点④:共同購入による住警器の安価な
提供
●実施内容
4社から見積りを取り、価格が最も安か
ったところから購入することとした。
取付支援の様子
納入された住警器(分団消防車車庫)
●ポイント
比較的小規模な団体・地域であっても、
複数社から見積りをとることが重要である。
工夫点⑤:取付支援の実施
●実施内容
住警器の配付は、地区の防火クラブ員が
戸別訪問で行い、品物と引き替えに集金した。
シンポジウム発表の様子
この際に取付支援の希望の有無を確認し、後
日、消防団員や防火クラブ員が行った。
●ポイント
比較的小規模な地域における、きめ細や
かな対応である。
盻
その他のポイント等
●他の地域への波及効果
宇治市で開催された住宅防火対策推進シ
ンポジウムにパネリストとして参加し、共
同購入の内容を紹介した。また、隣接地域
から「同様の取組をしたい」との話があり、
手順等を教えた。
早期に積極的に取り組んだことで、自分
たちの地域だけではなく、周囲における普
及にも役立っている。
眈
今後の取組予定
●更新対策
共同購入したことにより、電池交換の時
期は同時(10年後)に来ると思われる。そ
の際には機器更新や電池購入し、交換支援
を実施することを考えている。
次回は、地域ごとの特性を柔軟に活かしつつ、
区長協議会が中心となって共同購入活動を実施し
た「地区ごとの柔軟な取組を活かした自治体全域
での共同購入活動(取組主体:三木市住宅火災警
報器設置推進協議会(兵庫県三木市))」を紹介し
ます。
なお、本ノウハウ集は消防庁ホームページ(住
宅防火情報)でもご覧いただけますので、参考と
してください。
〈リンク先〉
http://www.fdma.go.jp/html/life/juukei.html
43
富山県南砺市消防団 城端方面団 方面団長
嶋田 健治
富山県の南西部に位置する南砺市城端地区は、古き歴史と伝
統文化が香るその佇まいから「越中の小京都」と呼ばれ、城端
富
曳山祭と城端むぎや祭は、全国的にも有名です。
越中の小京都の安心・安全を守る嶋田さんは、城端方面団長
山
として、団員の育成及び火災予防・防火活動に精力的に活動を
県
行っています。
また、南砺市陸上競技協会理事として、地域のスポーツ振興
にも精力的に活動し、本年の富山県駅伝競走大会では、監督として選手を指導し、惜しく
も2位となったが、来年こそはと熱い気持ちを持ち続ける事から選手や消防団員からも人
望が厚く、地域に大きく貢献している団員です。
新潟県村上市消防団 山北方面隊 第2分団第2部 団員
板垣 真
この地域をこよなく愛する真くんは、四児の父親で、
新
消防団活動はもちろんのこと地域の様々な活動に常に先
導役となって取り組む熱意ある青年です。ブログ「田舎
潟
に暮らそう」を立ち上げ、消防団活動や地域活動の話題
県
を毎朝発信しています。
何事にも一本筋を通し、先輩、後輩を問わず周囲から
信頼される真くん、これからの活動に期待が寄せられま
す。
沖縄県那覇市消防団 第4分団 副分団長
仲里 直興
ハワイ留学経験から語学も堪能。趣味は、ウィン
沖
ドサーフィン、ウクレレ演奏、空手とバイタリティ
ー溢れる仲里さんの本業は、在日米陸軍消防のアシ
縄
県
スタントファイヤーチーフ。毎日の訓練指導、通訳
講師と職場でも大活躍の働きだ。頭のてっぺんから
足先まで、「消防大好き。」を自負する熱き思いをも
ったスーパー消防団員です。
44
香川県高松市消防団 団員
小林 里佳
高松市消防団で活躍している小林さんは、日本でも有数
な盆栽の産地で知られる鬼無地区で、祖父の代から三代に
香
渡って造園業に従事していますが、消防団活動については
親子四代続いています。
川
昨年の2月には、長男の峻成ちゃんが産まれ,気持ちも
県
新たに消防団活動に励んでいます。小林さんの夢は、峻成
ちゃんと一緒に消防団員活動をすることで、この間も子連
れで消防訓練に参加していました。
目指せ、親子五代消防団員。
茨城県阿見町消防団 第5分団 団員
鈴木 健二
旧海軍予科練の地である阿見町消防団で活躍してい
る鈴木さんを紹介します。
茨
鈴木さんは定年退職後、「地域に貢献したい」との強
い意志で入団されました。
城
当町消防団にとって定年退職後の方の入団は初めて
県
なので当初は戸惑いましたが、現在は若い団員ととも
に精力的に活動されています。
鈴木さんは地域交流や防火指導を積極的に推進しており地域住民から深く感謝されてい
ます。
また、分団員からは人生の先輩として頼りにされており第5分団にとって大切な存在です。
福岡県有田町消防団 班長
今泉 今右衛門
有田は400年続く陶磁器の町です。炎を扱う仕事ですから、お
のずと昔から窯の火がもたらす火事も多い。中でも文政11年の
大火は、窯の火が引火したものであり有田の町のほとんどを焼
失し、今右衛門の現在の母屋もその直後に建てられた天保の建
福
物です。
今泉今右衛門は、鍋島藩窯の色絵磁器にたずさわる仕事を360
岡
年続けてきています。窯の火を扱
県
う仕事ですから、祖父の代から
代々消防団に所属し、14代今右衛
門氏も班長として、いざ災害が発生すると現場に逸早く駆
けつけ若い団員に指示を出し、自ら活躍される兄貴分的存
在です。
今泉班長は、「窯の火を扱う一陶芸家として、火を出さ
ないこと」を第一に考え消防団活動にあたっておられます。
45
消
防
団
の
岩手県
「機能別消防団員制度の導入について」
平成19年6月機能別消防団員制度を導入
し、消防団員、消防吏員を経験した消防
広場
知識豊かなOBの「消防支援団員」の採用
を行いました。経験者の採用により即戦
岩手県金ケ崎町消防団
団長
力として現場での活躍が期待され、地元
小野寺 嘉人
消防団部長の推薦を経て、現在36名、平
均年齢56.6歳(H22.4.1現在)、地元の火災
岩手県金ケ崎町は、岩手県南西内陸部
現場や、現消防団員への支援活動等大き
に位置し、北上市、奥州市に挟まれ、北
な効果を上げています。
上川・奥羽山脈を望む自然豊かな土地に
消防支援団員の出動範囲は、原則的に
農業と県内最大の工業団地を中心とした
地元分団の管轄内の災害時のみとしてお
工業が共存している人口16,000人・面積
りますが、大規模災害時には一般消防団
179.77裄の町です。
員と同等の出動を要請することとしてお
金ケ崎町消防団は平成22年4月1日現
り、公務災害補償の適用、報酬・活動費
在、本団(女性消防団員・ラッパ隊含む)
と4つの分団(21部)で組織され390名の
も支給されております。
地域防災・自主防災組織の活動が求め
団員を有しております。
られる近年、消防団として地域に根差し
かつては、約450名の団員が在籍してい
た活動を中心に、様々な訓練・火災予防
ましたが、若者の就業体系の変化や、核
活動等を通じながら地元住民の安全・安
家族化により団員数は年々減る一方で、
心のために、取り組んでいきます。
全国女性消防操法大会に
出場した経験を持つ女性
たちを消防団員として入
団させながらも、平成19
年には370名を割る団員
数となりました。また、
仕事で通常の消防団員が
平日の日中には半数以上
少なくなる現状に住民よ
り不安の声が出されて来
ました。
これを契機に、町では
46
平成22年度幹部(部長以上)研修(中国長春市)
平成22年度 全国統一防火標語
「消したかな」
あなたを守る 合言葉
3月の日本消防協会関係行事
3月3日(木)
消防育英会役員会
編 集 後 記
暦の上では、春を迎えておりますが、余寒なおきびしい日々が続いております。「日本消
防」愛読者の皆様いかがお過ごしでしょうか。
今年の冬は、日本海側を中心に各地で降雪が非常に多く消防関係者の方々も積雪対策で大
変ご苦労されたことと存じます。太平洋側では、降雨は少なく空気の乾燥した日が続き、例
年より火災が多く発生しております。また、宮崎、鹿児島県境霧島連山新燃岳では52年ぶり
の爆発的噴火が起き、さらに各地の養鶏場等で鳥インフルエンザの感染の発生など、自然の
中で、私たちの生活を脅かす事象が多く発生しております。被害を最小限に食い止めるため
に、地域が一丸となり事案に対応することがとても重要であると考えます。今後も防火防災
を含めた地域の安心安全に対し、地域住民の消防団への期待はますます高まるでしょう。
さて、ご承知のとおり3月1日から7日まで、春季全国火災予防運動が実施されます。全
国の消防機関で、様々な行事等が行われるものと思います。消防のPRを推進して、地域の
防火防災意識の高揚を図っていきましょう。ご参考になる取り組み等がございましたら、ぜ
ひ「日本消防」にご投稿をお願いいたします。
寒気の中で、梅のつぼみがほころび始めてきました。皆様、ご自愛いただき消防活動頑張
ってください。
(A.S)
購読募集
購読を希望される方は、譛日本消防協会へお問い合わせください。
※ 年間購読料(送料込) 2,388円
(問合せ先)
総務部企画担当 03―3503―1481
寄稿のお願い
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皆さまの消防団活動への取り組み、ご意見な
どをもとに、より充実した有意義なものにして
いきたいと考えておりますので、多数のご寄稿
をお待ちしています。
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話本
︵
3833 印
︶刷
六
九株
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年年
二二
月月
十五
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発印
行刷
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刊
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日
本
消
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第
六
十
四
巻
第
二
号
平毎
消防人の火災共済の補償が増額されました
「1000倍補償を1500倍補償にUP」
B 型火災共済
(加入口数は 5 口から25口まで)
10口の場合 掛金1000円で
火 災 共 済 金 100万円を150万円に増額しました。
風水雪害等共済金(全損で)20万円を30万円に増額しました。
『掛金は、500円∼2,500円(500円単位)で加入できます。』
C 型火災共済
成
二
月
十一
三
年回
二十
月
十日
日
発
発
行行
『加入口数は、最高200口』
火 災 共 済 金 2,000万円を3,000万円に増額しました。
風水雪害等共済金(全損で)400万円を600万円に増額しました。
※ 風水雪害等共済金とは、これまで災害見舞金としてお支払いしていたものです
※ 加入にあたり、組合員となっていただくために出資金が必要になります。
生活協同組合 全日本消防人共済会
事務局 (財)日本消防協会内 支 部 都道府県消防協会内
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加入申込みは消防事務担当へ
問
合
せ
先
●各市町村の消防事務担当係
●都道府県消防協会
(日本消防協会ホームページ)
●(財)日本消防協会 年金共済部
●生活協同組合全日本消防人共済会
〒105-0001 東京都港区虎ノ門2-9-16
日本消防会館 TEL.(03)3503-1481∼5
http://www.nissho.or.jp
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