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情報教育セミナー2016 基調講演資料(文部科学省)

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情報教育セミナー2016 基調講演資料(文部科学省)
平成28年7月25日(月) 情報教育セミナー2016
教育の情報化の動向と今後の展望
文部科学省 生涯学習政策局
情報教育課
教育の情報化 ホームページ
http://jouhouka.mext.go.jp/
検索
1
Ⅰ 教育の情報化が目指すもの
Ⅱ 情報活用能力の育成
Ⅲ 授業におけるICT活用の推進
Ⅳ 校務の情報化の推進
Ⅴ 学校のICT環境整備の現状と対応
Ⅵ 教員のICT活用指導力の向上
Ⅶ 地域×学校×ICTの推進
Ⅷ 教育の情報化加速化に向けて
Ⅰ 教育の情報化が目指すもの
教育の情報化が目指すもの 〜3つの側面を通じた教育の質の向上〜
3
「教育の情報化ビジョン」(H23.4)/「ICTを活用した教育の推進に関する懇談会中間とりまとめ」(H26.8)
情報教育
情報活用能力の育成(ICT化が進む社会への対応力の育成)
A 情報活用の実践力
B 情報の科学的な理解
C 情報社会に参画する態度
●課題や目的に応じた情報手段の適切な ●情報活用の基礎となる情報手段の特性 ●社会生活の中で情報や情報技術が果たし
活用
の理解
ている役割や及ぼしている影響の理解
●必要な情報の主体的な収集・判断・表 ●情報を適切に扱ったり、自らの情報活用 ●情報モラルの必要性や情報に対する責任
現・処理・創造
を評価・改善するための基礎的な理論や ●望ましい情報社会の創造に参画しようとす
●受け手の状況などを踏まえた発信・伝達
方法の理解
る態度
教科指導における情報通信技術の活用
ICTの特長
情報通信技術を効果的に活用した、分かりやすく深まる授業の実現等
距離・時間を問わずに情報の相互のやりとりが可能、蓄積した情報を自由に加工・編集・分析・表示することなどが可能
ICTの活用により実現が容易
となる学習場面の例
・思考の可視化・・・距離や時間を問わず思考の過程・結果の可視化することが可能
・瞬時の共有化・・・多くの人の考えなどを距離を問わずに瞬時に共有することが可能
・試行の繰り返し・・・何度も試行錯誤・チャレンジが可能
課題解決に向けた主体的・協働的・探究的な学びの実現
個々の能力・特性に応じた学びの実現
地理的環境に左右されない教育の質の確保
校務の情報化
教職員が情報通信技術を活用した情報共有によりきめ細やかな指導を行うことや、校務の負担軽減等
情報活用能力の育成
4
○情報及び情報手段を主体的に選択し活用していくための個人の基礎的資質(「情報活用能力」)を読み,書き,算盤に
並ぶ基礎・基本と位置付け、その育成に取り組む。
A 情報活用の実践力
課題や目的に応じた情報手段
の適切な活用
■ 必要な情報の主体的な収集・
判断・表現・処理・創造
■ 受け手の状況などを踏まえた発
信・伝達
■
B 情報の科学的な理解
情報活用の基礎となる情報手
段の特性の理解
■ 情報を適切に扱ったり,自らの
情報活用を評価・改善するため
の基礎的な理論や方法の理解
■
C 情報社会に参画する態度
社会生活の中で情報や情報技術
が果たしている役割や及ぼしている
影響の理解
■ 情報モラルの必要性や情報に対す
る責任
■ 望ましい情報社会の創造に参画し
ようとする態度
■
「教育の情報化に関する手引」より
【取組例】
●ICTの基本的な操作
●プログラミング
●情報モラル
(文字入力、インターネット閲覧等)等
(コンピュータを利用した計測・制御の基
本的な仕組みの理解)等
(情報発信による他人や社会への影響等)
Scratchを活用した指導例(小学校)
学習に用いる教材例
(中学校)
山崎教育システム
ICT活用教育の推進(全体像)
◆アクティブ・ラーニングの視点に立った
学習プロセスにおけるICTの効果的活用
◆遠隔による合同授業での教育水準の維
持向上
校
の
域
学校の
経営改善
情
報
化
地域・学校
連携
学
地方創生
校
×
◆教員研修の体系的実施と、教材の開発
◆教員養成についても、質・量とも、より内
容を充実
地
務
等
教員のICT活用指導力の向上
教育の質
の向上
×
授
業
に
お
け
る
I
C
T
の
活
用
ICTを活用した新たな学びを
実現するための教育実践の開発
5
教員の
負担軽減
(平成27年12月21日中央教育審議会答申)
I
C
T
防災拠点
ICT環境整備
第2期教育振興基本計画の目標値
●教育用PC1台当たりの児童生徒数3.6人
●電子黒板・実物投影機 1学級あたり1台
平成26〜29年度まで単年度
1,678億円を地方財政措置
◆教育委員会へ地方財政措置の
活用を促進(通知発出等)
◆ICT活用教育アドバイザーの派遣
5
「初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について」
趣旨
6
(H26.11.20中央教育審議会諮問)
◆ 子供たちが成人して社会で活躍する頃には、生産年齢人口の
減少、グローバル化の進展や絶え間ない技術革新等により、社
会や職業の在り方そのものも大きく変化する可能性。
◆ そのためには、教育の在り方も一層進化させる必要。
◆ 特に、学ぶことと社会とのつながりを意識し、「何を教
えるか」という知識の質・量の改善に加え、「どのように学
◆ そうした厳しい挑戦の時代を乗り越え、伝統や文化に立脚し、
ぶか」という、学びの質や深まりを重視することが必要。
高い志や意欲を持つ自立した人間として、他者と協働しながら価
また、学びの成果として「どのような力が身に付いたか」
値の創造に挑み、未来を切り開いていく力が必要。
という視点が重要。
審議事項の柱
1.教育目標・内容と学習・指導方法、学習評価の在り方を一体として捉えた、新しい時代にふさわしい
学習指導要領等の基本的な考え方
○これからの時代を、自立した人間として多様な他者と協働しながら創造的に生きていくために必要な資質・能
力の育成に向けた教育目標・内容の改善
○課題の発見・解決に向けて主体的・協働的に学ぶ学習(いわゆる「アクティブ・ラーニング」)の視点に立った
学びの推進と、そうした学習・指導方法を教育内容と関連付けて示すための在り方
○育成すべき資質・能力を育む観点からの学習評価の改善
2.育成すべき資質・能力を踏まえた、新たな教科・科目等の在り方や、既存の教科・科目等の目標・内容の
見直し
3.学習指導要領等の理念を実現するための、各学校におけるカリキュラム・マネジメントや、学習・指導
方法及び評価方法の改善支援の方策
○各学校における教育課程の編成、実施、評価、改善の一連のカリキュラム・マネジメントの普及
○「アクティブ・ラーニング」の視点からの新たな学習・指導方法の改善や、新しい学びに対応した評価方法等
の開発・普及
学習指導要領とは
全国のどの地域で教育を受けても、一定の水準の教
育を受けられるようにするため、文部科学省では、学
校教育法等に基づき、各学校で教育課程(カリキュラ
ム)を編成する際の基準を定めています。これを「学
習指導要領」といいます。
「学習指導要領」では、小学校、中学校、高等学校
等ごとに、それぞれの教科等の目標や大まかな教育内
容を定めています。また、これとは別に、学校教育法
施行規則で、例えば、小・中学校の教科等の年間の標
準授業時数等が定められています。各学校では、この
「学習指導要領」や年間の標準授業時数等を踏まえ、
地域や学校の実態に応じて、教育課程(カリキュラム)
を編成しています。
(文部科学省ホームページより)
7
中央教育審議会教育課程部会情報ワーキンググループにおける検討状況①
8
次期学習指導要領改訂に向けた検討体制
中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会
情報ワーキンググループ 委員名簿
平成27年8月26日
教育課程部会了承
中央教育審議会教育課程部会
平成27年10月22日現在
(敬称略・五十音順)
(◎:主査、○:主査代理)
教育課程企画特別部会
幼児教育部会
小学校部会
安藤 明伸
五十嵐 俊子
池田 敦彦
中学校部会
高等学校部会
小原
兼宗
○小泉
佐藤
柴田
特別支援教育部会
総
則
・
評
価
特
別
部
会
(
)
※
国
語
ワ
ー
キ
ン
グ
グ
ル
ー
プ
言
語
能
力
の
向
上
に
関
す
る
特
別
チ
ー
ム
外
国
語
ワ
ー
キ
ン
グ
グ
ル
ー
プ
社
会
・
地
理
歴
史
・
公
民
ワ
ー
キ
ン
グ
グ
ル
ー
プ
高
等
学
校
の
地
歴
・
公
民
科
科
目
の
在
り
方
に
関
す
る
特
別
チ
ー
ム
算
数
・
数
学
ワ
ー
キ
ン
グ
グ
ル
ー
プ
高
等
学
校
の
数
学
・
理
科
に
わ
た
る
探
究
的
科
目
の
在
り
方
に
関
す
る
特
別
チ
ー
ム
理
科
ワ
ー
キ
ン
グ
グ
ル
ー
プ
芸
術
ワ
ー
キ
ン
グ
グ
ル
ー
プ
家
庭
、
技
術
・
家
庭
ワ
ー
キ
ン
グ
グ
ル
ー
プ
情
報
ワ
ー
キ
ン
グ
グ
ル
ー
プ
体
育
・
保
健
体
育
、
健
康
、
安
全
ワ
ー
キ
ン
グ
グ
ル
ー
プ
考
え
る
道
徳
へ
の
転
換
に
向
け
た
ワ
ー
キ
ン
グ
グ
ル
ー
プ
生
活
・
総
合
的
な
学
習
の
時
間
ワ
ー
キ
ン
グ
グ
ル
ー
プ
特
別
活
動
ワ
ー
キ
ン
グ
グ
ル
ー
プ
産
業
教
育
ワ
ー
キ
ン
グ
グ
ル
ー
プ
※各教科等を通じた言語活動の充実については、「言語能力の向上に関する特別チーム」と連携しながら、
総則・評価特別部会等において議論する予定。
格
進
力一
万寿美
功
清水 雅己
白水 始
津賀 宗充
中川 哲
西端
野部
◎堀田
益川
律子
緑
龍也
弘如
宮城教育大学技術教育講座准教授
日野市立平山小学校長
全日本中学校技術・家庭科研究会会長、足立区
立青井中学校長
東京都立町田高等学校主幹教諭
大阪電気通信大学工学部電子機械工学科教授
尚美学園大学大学院芸術情報研究科教授
兵庫県立川西緑台高等学校主幹教諭
神奈川県教育委員会教育局指導部高校教育課
教育課程指導グループグループリーダー兼指導
主事
埼玉県立川越工業高等学校長
国立教育政策研究所初等中等教育研究部総括
研究官
茨城県教育庁学校教育部高校教育課指導主事
日本マイクロソフト株式会社業務執行役員シニ
アディレクター エンタープライズ事業改革担当兼
文教戦略担当
畿央大学大学院教育学研究科教授
大阪府教育委員会事務局指導主事
東北大学大学院情報科学研究科教授
静岡大学学術院教育学領域准教授
中央教育審議会教育課程部会情報ワーキンググループにおける検討状況②
9
情報ワーキンググループの今後の検討事項について
(11月24日第2回情報ワーキンググループ配布資料より)
Ⅰ 小・中・高等学校を通じた情報活用能力の育成について
① 小・中・高等学校の各教科等を通じて育まれる情報活用能力について、「三つの柱」に沿ってどのように
整理するべきか
② 特に、プログラミングや情報セキュリティをはじめとする情報モラルなどに関する学習活動について、
学校外の多様な教育活動とも連携しつつ、発達段階に応じてどのように充実を図るべきか
③ 関連して、各教科等におけるICTを活用した学習・指導について、「アクティブ・ラーニング」の視点に立った
学びを推進する視点も踏まえ、どのように充実を図るべきか
Ⅱ 高等学校情報科(各学科に共通する教科)の改善について
① 情報の科学的な理解に裏打ちされた情報活用能力を身に付けさせるため、情報科(各学科に共通する
教科)の科目の構成、目標、内容及び学習・指導方法等について、どのように改善を図るべきか
Ⅲ 学習指導要領の理念を実現するために必要な方策について
① 情報教育やICTを活用した学習・指導を充実するため、「カリキュラム・マネジメント」をどのように確立する
べきか
② 情報教育やICTを活用した学習・指導を充実するため、教員の指導力の向上(養成・採用を含む。)やICT環
境の整備等をどのように進めるべきか
※第2回以降においては、おおむねⅠ、Ⅱの順に検討し、Ⅲについては必要に応じて適時検討することとする。
日本再興戦略2016(抜粋)
Ⅲ イノベーション・ベンチャー創出力の強化・チャレンジ精神にあふれる人材の創出等
平成28年6月2日閣議決定
10
平 成 2 5 年 6 月 1 4 日 閣 議 決 定
2.多面的アプローチによる人材の育成・確保等
2-1.人材力の強化
(1)KPIの主な進捗状況
《KPI》「授業中にITを活用して指導することができる教員の割合について、2020年までに100%を目指す。」(2014年度:71.4%)
《KPI》「都道府県及び市町村におけるIT 環境整備計画の策定率について、2020年度までに100%を目指す。」(2014年度:31.9%)
《KPI》「無線LAN の普通教室への整備を2020年度までに100%を目指す。」(2014年度:27.2%)
※すべて今回、新たに設定
ⅰ)未来社会を見据えた初等中等教育の改革
(前略)初等中等教育において、社会や世界の変化に対応した「社会に開かれた教育課程」を地域・社会と連携しながら実現し、「次世代の学校」に相応しい、アクティ
ブ・ラーニングの視点による学習や、個々の学習ニーズに対応した教育を実現するとともに、必要な情報を活用して新たな価値を創造していくために必要となる情報
活用能力の育成(プログラミングを含む)が必要である。また、ITや外部人材の活用により多忙な雑務から教員を解放し、教員の負担軽減と授業に向き合う時間確保
を図ることも重要である。
① 変革の時代に求められる教育の全国展開
新たな時代に向けて我が国の強みを生かした教育改革を推進するため、教
員の授業力の向上と積極的なIT活用のベストミックスを図りながら、語彙や読解
力などの知識・技能、創造的な課題解決力を育み、対話的・主体的で深い学
び(アクティブ・ラーニング)の視点による学習改善や個に応じた指導(アダプティ
ブ・ラーニング)を徹底し、「次世代の学校」に相応しい、学校の中における課題
解決力の育成や個々の子供の理解度に応じた丁寧な教育を実現する。
また、次代に求められる、課題発見・解決にITを活用できる情報活用能力を
発達段階に応じて育成するため、全ての教科の課題発見・解決等のプロセスに
おいて、各教科の特性に応じ、ITを効果的に活用する。
プログラミング教育については、小学校における体験的に学習する機会の確
保、中学校におけるコンテンツに関するプログラミング学習、高等学校における
情報科の共通必履修科目化といった、発達の段階に即した必修化を図る。
➁ 教育コンソーシアムによる官民の連携強化
アクティブ・ラーニングやプログラミング教育を含め、学校現場で利用されるIT
教材・コンテンツは画一的に決めるのではなく、学校現場のニーズに応じて、民
間や教育現場の創意工夫による教員の授業力を支えるものを広く共有・評価
し、進化させながら普及していくことが重要である。そのため、文部科学省を中
心に経済産業省や総務省が連携して、本年中に学校関係者や教育関連やIT
関連の企業・ベンチャーなどで構成される官民コンソーシアムを設立し、優れ
た教育コンテンツの開発・共有や学校への外部人材の派遣などのITを活用し
た教育を加速させる官民連携による取組を開始する。
③ 教員の授業力向上とIT環境整備の徹底
学校現場で子供と向き合う一人一人の教員の授業力を最大限発揮させるために
は、海外の優れた取組を参考にしながら、ITや民間教育ツールを効果的に活用す
ることが有効である。そのため、教員養成・研修において、IT等を活用した教員の授
業力を更に向上させるための取組を強化する。
(中略)
さらに、ITを活用した教育を行う上では、学校のIT環境整備も重要である。そのた
め、学校で使用するIT機器の整備やネットワーク環境について、海外の優れた取組
も参考にしつつ、子供が利用する端末の「1人1台体制」や安定した無線LAN 環境
などを構築する必要がある。その際、個々の子供に応じた多様な教材や動画コン
テンツなど処理するデータ量が従来より飛躍的に増加する傾向や、校務支援シス
テム等と一体的に機能することが求められる点など、ソフト面の要素も勘案しながら、
2020年以降の教育現場に求められる実用的・効果的なIT環境を整備することが
重要である。
こうした観点を見据えながら、教育現場で求められる機器や無線LAN環境等の標
準化、地方自治体の規模や整備状況に応じた計画的な環境整備などの具体的方
策を「教育の情報化加速化プラン」として今夏までにまとめた上で、IT 環境整備計
画の策定を促すなど、地方自治体等における取組を着実に進める。
ニッポン一億総活躍プラン(抜粋)
平成28年6月2日閣議決定
11
平 成 2 5 年 6 月 1 4 日 閣 議 決 定
3.「希望出生率1.8」に向けた取組の方向
(2)すべての子どもが希望する教育を受けられる環境の整備
(課題を抱えた子供たちへの学びの機会の提供)
経済的な理由や家庭の事情により学習が遅れがちな子供を支援するため、大学生や元教員等の地域住民の協力及びICTの活用等による原則無料の学習支援を行う地域未来塾を、
平成31年度(2019年度)までに全中学校区の約半分に当たる5000か所に拡充し、高校生への支援も実施する。
ロードマップ
【国民生活における課題】
家庭の様々な事情により、
子育てが困難な家庭がある。
子供たちの希望が叶えられ
ない状況がある。
施策
年度
子供の学習支援
2015
年度
2016
年度
【今後の対応の方向性】
世代を超えた貧困の連鎖をなくすための取組を進め、格差が固定化されず、社会的流動性のある環境を整備する。
【具体的な施策】
・ 経済的な理由や家庭の事情により学習が遅れがちな子供を支援する観点から、大学生や元教員等の地域住民の協力及びICTの
活用等によって、原則無料の学習支援(地域未来塾)を拡充する(2019年度までに5,000中学校区(全体の約半分)。さらに高校生へ
の支援を全国展開)。
2017
年度
2018
年度
2019
年度
地域住民の協力によりICT等を用いた学習支援
(地域未来塾)
2020
年度
大綱の
見直し
2021
年度
2022
年度
2023
年度
2024
年度
2025
年度
2026
年度以降
指標
2019年度ひとり親の子供や児童養護施設の子供
の大学等への進学率を全世帯平均に近づける
効果を検証し見直した上で措置(対象、手法など)
5.「戦後最大の名目GDP600兆円」に向けた取組の方向
(15)イノベーション創出・チャレンジ精神にあふれる人材の創出
(多面的アプローチによる人材の育成・確保)
人工知能等の活躍によって、仕事の内容や働き方は劇的に変化していくと考えられるが、データを利用して付加価値を生み出すのは「人材」である。第4次産業革命を支える人材の
確保・育成に向けて、初等中等教育段階におけるプログラミング教育の必修化をはじめとするITを活用した教育の全国展開、高等教育における大学院・大学で数理教育の強化、
特定国立研究開発法人等における世界レベルでの研究者を糾合した研究と人材育成の一体的推進などに着手する。
ロードマップ
【経済成長に向けた課題】
第4次産業革命の時代に
対応できる資質能力を
育成するため、初等中等教
育から高等教育、研究機関
の取組を進めることが
必要
施策
年度
2015年度
【今後の対応の方向性】
第4次産業革命の時代に対応できる資質能力を育成するために、初等中等教育におけるITを活用した教育の全国展開、高等教育
における大学院・大学での数理・情報教育の強化、トップレベルの情報人材の育成など未来社会を見据えた教育改革・人材育成を推
進する。
… (省略) …
【具体的な施策】
・ 初等中等教育において、教員の授業力の向上とIT活用のベストミックスを図りながら、個に応じた教育や対話的・主体的で深い学び
の視点による学習改善、発達段階に即したプログラミング教育の必修化など情報活用能力を育成する教育をはじめとするIT教育の推
進を図る。このような教育を全国的に実施するため、学習指導要領等の見直しを行う。また、IT教材・コンテンツ等の開発普及など、IT
教育推進のための教育コンソーシアムの構築を検討するとともに、「教育の情報化加速化プラン」を今夏までに策定し、教員養成・研
修と学校のIT環境整備を徹底する。
2016年度
学習指導要領等の改訂
第4次産業革命に
対応した
初等中等教育改革
教育コンソーシアム
構築検討
2017年度
2018年度
2019年度
改訂の周知・教科書作成・検定・採択など
2020年度
2022年度以降
新指導要領に基づく教育課程の実施
教育コンソーシアムの構築・運用
学校教育のIT環境整備
2021年度
指標
無線LANの
普通教室への
整備を2020年度
までに100%を
目指す
経済財政運営と改革の基本方針2016(抜粋)
平成28年6月2日閣議決定
12
平 成 2 5 年 6 月 1 4 日 閣 議 決 定
第2章 成長と分配の好循環の実現
2.成長戦略の加速等
(1)生産性革命に向けた取組の加速
② 教育の再生
(略)
世界トップレベルの学力達成と基礎学力の向上に向け、アクティブ・ラーニングの視点による学習を
促進しつつ、家庭の経済事情、障害、いじめ・不登校、日本語能力の不足など様々な制約を克服し、
子供が社会において自立できる力を育成する。このため、学校の指導体制等の充実・確保や教員の
資質能力の向上、専門スタッフ等の参画も得たチーム学校の運営体制の構築、学校と地域の連携・
協働を一体的に推進する。また、創造性の育成、特別支援教育など多様な個性が長所として活かさ
れる教育、教育の情報化、幼児教育の振興に取り組む。さらに、安全・安心な学校施設整備を推進
する。
第3章 経済・財政一体改革の推進
5.主要分野ごとの改革の取組
(4)文教・科学技術等
(文教・科学技術)
(略)
学校現場で特に急務である学校の業務効率化・業務改善を図るため、教員の勤務実態
等の把握とこれに基づく業務改善の取組を推進する。
G7倉敷教育大臣会合 倉敷宣言
G7 Kurashiki Education Ministers’ Meeting in Okayama
平成28年5月14日~15日開催
於:倉敷アイビースクエア
Kurashiki Declaration
骨子(抜粋)
Ⅱ.教えや学びの改善・向上策
• 技術革新に対応した教育:情報活用能力の育成を促進。教員のICTスキル向上の重要性。不利な状況におかれ
ている学習者へのICT の利活用の奨励。 情報の質や情報源を見分けるために必要なメディアや情報に関す
る能力育成を推進。
(別添:G7教育大臣の行動指針)
• ICTを活用した学びの実践効果の実証研究を推進
宣言本文(抜粋)
技術革新に対応した教育
23.第4次産業革命やインターネット・オブ・エブリシング(IoE)に伴う飛躍的な技術の進展へ対応するためには、情
報活用能力は子供たちや 全ての学習者に不可欠な資質・能力であることを再確認するとともに、ICTが、課題の発
見・解決を促す主体的・協働的かつ双方向の多様な学びを実現するための効果的なツールであることを我々は認識する。
教員と児童生徒の対面指導の重要性を認識しつつ、我々はICTを用いた質の高い教育を促進する必要がある。我々は、
全ての学習者が等しく、学びを支援するテクノロジーにつながり、アクセスでき、学びを経験できるようにすべきであ
ることを確認する。我々は、生徒が学び、ICTによる恩恵を受ける上で教員が重要な役割を果たすことを認識すると
ともに、教員が教室でICTを使うスキルを向上させることが重要であることを確信する。
24.我々は、社会的・経済的に不利な状況に置かれていたり、心身の事情その他の理由により学校に通えていなかった
りする学習者の個に応じ た多様な学びのニーズに応えるためのICTの利活用を強く奨励する。ネットワークを通じて、
世界の子供たちとの双方向の学びの機会の増大や教員間で他国の優れた教育実践の共有が実現できるなど、ICTが持つ遠
隔教育の可能性を我々は評価する。
25.同時に、我々は技術革新の悪用の可能性や様々な性質のオンライン情報の氾濫にも対処するため、我々は、子供や
若者が情報の質や情報源を見分けるために必要なメディア・情報リテラシーやスキル、能力を身に付けさせる必要性を
強調する。さらに、若者に影響力が大きい ソーシャルメディアに関して、オンラインでの健全な社会的交流を行い、虚
偽の情報と現実を区別し、事実と単なる意見をしっかり見極めることができるようになるための教育や指導も必要であ
ることを認識する。
13
Ⅱ 情報活用能力の育成
(プログラミングに関する教育を含む)
情報活用能力調査について
調査の趣旨
① 児童生徒の情報活用能力の実態の把握,学習指導の改善
小・中学校
<平成25年度実施>
出題内容
・情報を収集・読み取り・整理・解釈する力
・受け手の状況などを踏まえて発信・伝達する力
15
② 次期学習指導要領改訂の検討のためのデータを収集
コンピュータを使用して調査
調査対象: 小学校第5学年(116校 3343人)
中学校第2学年(104校 3338人)
調査時期: 平成25年10月から平成26年1月
小学生について,整理された情報を読み取ることはできるが複数の
ウェブページから目的に応じて,特定の情報を見つけ出し,関連付け
ることに課題がある。
中学生について,整理された情報を読み取ることはできるが,複数
のウェブページから目的に応じて,特定の情報を見つけ出し,関連付
けることに課題がある。
また,情報を整理し,解釈することや受け手の状況に応じて情報発
信することに課題がある。
また,一覧表示された情報を整理・解釈することはできるが,複数
ウェブページの情報を整理・解釈することや,受け手の状況に応じて情
報発信することに課題がある。
調査問題内容
通過率(%)
調査問題内容
整理された複数の発言者の情報の正誤を
読み取る問題
小
学
校
複数のウェブページから情報を見つけ出し,
関連付ける問題
一覧表示された複数のカードにある情報を
整理・解釈する問題
2つのウェブページから共通している複数
の情報を整理・解釈する問題
プレゼンテーションソフトにて 画像を活用
してスライドを作成する問題
62.4
整理された複数の見学地の情報の
共通点を読み取る問題
9.7
17.9
通過率(%)
中
学
校
16.3
33.3
上位の学校群の傾向
84.3
複数のウェブページから情報を見つけ出し,
関連付ける問題
43.7
一覧表示された複数の情報を、提示された
条件をもとに整理・解釈する問題
複数のウェブページから目的に応じて情報
を整理・解釈する問題
プレゼンテーションソフトにて文字や画像を
活用してスライドを作成する問題
76.4
12.2
39.1
① 上位の学校群の教員は,下位の学校群と比べ,次のような授業の実施頻 ② 上位の学校群の児童生徒は,下位の学校群と比べ,学校で次のよう
度が高い傾向にある。
なICT活用をしている頻度が高い傾向にある。
・児童生徒に自分の考えを表現させること
・情報を収集すること
・児童生徒に情報を整理させること
・表やグラフを作成すること
・児童生徒に情報手段の特性に応じた伝達及び円滑なコミュニケーションを
・発表するためのスライドや資料を作成すること
行わせること など
高等学校
<平成27年度>高等学校第2学年、150学科を対象に調査実施
<平成28年度>調査結果の分析、指導資料等の作成・配布
教科「情報」に関する現状について
16
○平成11年の高等学校学習指導要領改訂において「情報科」を新設
・ 「情報A」「情報B」「情報C」の3科目(いずれも標準単位数は2単位)から1科目を選択必履修
・ 平成15年度入学者から適用
○平成21年の高等学校学習指導要領改訂において、「社会と情報」「情報の科学」の2科目で構成
・ 「社会と情報」「情報の科学」の2科目(いずれも標準単位数は2単位)から1科目を選択必履修
・ 平成25年度入学者から適用
「社会と情報」
主に情報社会に参画する態度を育成する学習を重視
「情報の科学」
主に情報の科学的な理解を深める学習を重視
○教科「情報」における各科目の履修率は、「社会と情報」が8割、「情報の科学」が2割。
【H27年度使用 高等学校用情報教科用図書需要数】
社会と情報:871,454冊(82.5%) 情報の科学:184,956冊(17.5%)
*この需要数は平成26年9月中旬までに教育委員会から報告された生徒用及び教師用の必要見込み冊数であり,当該科目の履修者数
とは一致しない。
*平成26年5月1日時点 高等学校在学者数 3,334,019人
○教科「情報」担当教員の約3割が免許外。他教科との兼任は約5割。
(平成27年5月1日時点、文部科学省調べ)
情報科目の今後の在り方について(検討素案)
共通教科「情報」(現行)
社会と情報
1
2
3
4
情報の活用と表現
情報通信ネットワークとコミュニケーション
情報社会の課題と情報モラル
望ましい情報社会の構築
いずれか1科目(2単位)を選択必履修
情報の科学
1
2
3
4
コンピュータと情報通信ネットワーク
問題解決とコンピュータの活用
情報の管理と問題解決
情報技術の進展と情報モラル
改訂の必要性
高度な情報技術の進展に伴い、文理
の別や卒業後の進路を問わず、情報
の科学的な理解に裏打ちされた情報
活用能力を身に付けることが重要
新科目のイメージ
育成する資質・能力
「情報活用能力」
○情報とそれを扱う技術を問題
の発見・解決に活用するため
の科学的な考え方
○情報通信ネットワークを用い
て円滑にコミュニケー ション
を行う力
高度情報社会に対応
する情報教育
○情報の量的な増大と質的な
変化に対応し、適切な情報
を主体的に選択し、活用して
いく力
17
情報と情報技術を問題
の発見と解決に活用する
ための科学的な考え方等を
育成する共通必履修科目
●コンピュータと情報通信ネットワーク
●問題解決の考え方と方法
●問題解決とコンピュータの活用
●情報社会の発展と情報モラル
上記科目の履修を前提とした
発展的な内容の選択科目
についても検討
○情報モラル、知的財産の保
護、情報安全等に対する
実践的な態度
○情報社会に主体的に参画し
寄与する能力と態度
関連して、現行中学校技術・家庭(技術分野)における「情報に関する技術」の指導内容の充実、及び小・中学校
段階からの各教科等における情報活用能力を育成するための指導の充実についても、検討が必要。
教員の現状としては、他の教科を担当する教員が教科「情報」を兼任していることが多数想定される。
平成27年8月26日教育課程企画特別部会における論点整理について(報告)補足資料より
教育課程企画特別部会論点整理(情報教育関係・抜粋)
18
2.新しい学習指導要領等が目指す姿
4.学習指導要領等の理念を実現するために必要な方策
(2)育成すべき資質・能力について
(2)学習指導要領等の理念の実現に向けて必要な支援方策等
②特にこれからの時代に求められる資質・能力
(環境の整備)
○ こうした取組を通じて、教員一人一人が校内研修、校外研修などの様々な研修の
機会を活用したり、自主的な学習を積み重ねたりしながらその力量を向上させていくと
ともに、教員一人一人の力量が発揮されるよう、必要な環境を整備していくことも必要
である。
(変化の中に生きる社会的存在として)
○ こうした観点から、平和で民主的な国家及び社会の形成者として求められる力をはじ
め、生産や消費などの経済的主体等として求められる力や、安全な生活や社会づくりに
必要な資質・能力を育んでいくことや、急速に情報化が進展する社会の中で、情報や
情報手段を主体的に選択し活用していくために必要な情報活用能力、物事を多角的・
多面的に吟味し見定めていく力(いわゆる「クリティカル・シンキング」)、統計的な分析に
基づき判断する力、思考するために必要な知識やスキルなどを、各学校段階を通じて
体系的に育んでいくことの重要性は高まっていると考えられる。
○ ・・・・・・・・また、ICTの急速な進化などにより、高度な技術がますます身近となる社
会の中で、そうした技術を理解し使いこなす科学的素養を全ての子供たちに育んでいく
ことも重要となる。
⑩家庭、技術・家庭
○ また、技術分野においては、技術と社会・環境との関わりの理解や、プログラミング
や情報セキュリティ等も含めた情報活用能力の育成等について、更なる充実が求めら
れるところである。
⑫外国語
○ また、小学校で学んだ語彙や表現などの学習内容は中学校で繰り返し言語活動にお
いて活用し定着を図るとともに、中学校で学習した語彙・表現・文法事項等は高等学校
で意味のある文脈の中でコミュニケーションを通して繰り返し触れ、自らの学習活動を振
り返って次につながる主体的な学びができるよう、様々な言語活動を工夫し、言語の運
用能力を高めることが必要である。その際、ICT等を活用した効果的な言語活動を行う
よう工夫が求められる。
(高学年における指導時間の確保について)
○ 70単位時間のうち、例えば、教科化に向けて、①アルファベットの文字や単語の認識
や②国語と英語の違いや音声のそれぞれの特徴への気付きなどを一定の言語活動を
含めたまとまりのある学習を行った上で、その内容に、ICTなども活用しながら15分程
度の短い時間を単位とした活動を関連付けて「繰り返し学習」を行うことによって定着を
図る。
○ 上述のような教員の研修機会を確保するとともに、次期学習指導要領等を踏まえた
「カリキュラム・マネジメント」の実現や、「アクティブ・ラーニング」の視点に立った学び
を推進するための少人数によるきめ細かな指導の充実など、新たな学習・指導方法等
に対応するため、必要な教職員定数の拡充を図ることが求められる。ICTも含めた必
要なインフラ環境の整備を図ることも重要である。
○ さらに、教科書を含めて必要な教材や情報機器についても、2.(3)②ⅰ)~ⅲ)に
示した視点を踏まえて改善を図り、新たな学びや多様な学習ニーズに対応したものと
していく必要がある。
⑬情報
○ 今日、情報技術の進展により、子供を取り巻く環境には劇的な変化が見られる。さら
なる情報化の進展が予想されるこれからの社会の在り方等を踏まえれば、情報活用能
力の育成については、情報の量のみならず質の変化が著しいことなども視野に入れた
一層の充実が求められるところである。次期改訂に向けては、幼児期に育まれた言葉
による伝え合い等の基礎の上に、小・中・高等学校の各教科等を通じた情報活用能力
の育成について、三つの柱に沿って明確化し、学校外の多様な教育活動とも連携しつ
つ、プログラミングや情報セキュリティをはじめとする情報モラルなどに関する学習活動
の充実を発達段階に応じて図るとともに、情報科においては、高等学校教育における共
通性を明確にし、情報の科学的な理解に裏打ちされた情報活用能力を身に付けるた
め、統計的な手法の活用も含め、情報と情報技術を問題の発見と解決に活用するため
の科学的な考え方等を育成する共通必履修科目の設置を検討することとする。あわせ
て、当該共通必履修科目を前提とした発展的な内容を扱う選択科目についても、検討を
行う。
中央教育審議会教育課程部会情報ワーキンググループにおける議論の方向性
19
高等学校情報科に関する見直しについて、情報ワーキンググループにおいて検討が行われ、本年5
月18日(水)開催の第8回ワーキンググループにおいて、以下の方向性が示された。
○ 高等学校情報科の改善の方向性としては、「論点整理」を踏まえ、現行の「社会と情報」
及び「情報の科学」の2科目からの選択必履修を改め、共通必履修科目としての「情報Ⅰ
(仮称)」を設けるとともに、「情報Ⅰ(仮称)」において培った基礎の上に、問題の発見・解
決に向けて、情報システムや多様なデータを適切かつ効果的に活用する力や情報コンテ
ンツを創造する力を育む選択科目としての「情報Ⅱ(仮称)」を設けること。
○具体的な内容としては、「情報Ⅰ(仮称)」においては、
・プログラミング、モデル化とシミュレーション、ネットワークとデータベースの基礎といった、
基本的な情報技術と情報を扱う方法とを扱うとともに、
・情報コンテンツの制作・発信の基礎となる情報デザインも扱うこととし、
・「情報社会の問題解決」、「コミュニケーションと情報デザイン」、「コンピュータとプログラミ
ング」、「情報通信ネットワークとデータの利用」の4項目で構成することが適当。
○また、「情報Ⅱ(仮称)」においては、
・情報システム、ビッグデータやより多様な情報コンテンツを扱うとともに、
・情報技術の発展の経緯と情報社会の進展との関わり、さらにAIやIoT等の技術と今日あ
るいは将来の社会との関わりについても考えさせることとし、
・「情報社会の進展と情報技術」、「コミュニケーションと情報コンテンツ」、「情報とデータサ
イエンス」、「情報システムとプログラミング」の4項目で構成することが適当。
高等学校教育・大学教育・大学入学者選抜の一体的改革(情報教育関連概要)
20
改革の骨子
①高等学校教育改革
「高等学校基礎学力テスト(仮称)」の概要
◆ 学習指導要領の抜本的見直し、アクティブ・ラーニングの飛躍
的充実。
◆ 教育の質の確保・向上を図り、生徒の学習改善に役立てるため、
「高等学校基礎学力テスト(仮称)」を導入。
【目的】 高校段階における生徒の基礎学力の定着度を把握及び
提示できる仕組みを設けることにより、生徒の学習意欲の喚起、
学習改善を図るとともに、その結果を指導改善等にも生かすこと
により高等学校教育の質の確保・向上を図る
②大学入学者選抜改革
【問題の内容】 「知識・技能」を問う問題を中心としつつ、「思考力・
判断力・表現力」を問う問題をバランスよく出題
◆ 各大学の個別選抜は、アドミッション・ポリシー(入学者受入方
針)において明確化。多面的な選抜方法をとるものとする。
◆ 「知識・技能」を基盤として「思考力・判断力・表現力」を中心に
評価する「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」を導入。
【出題・解答方式】 試行を通して、CBTを導入する方向で検討
③大学教育改革
◆ アドミッション・ポリシーのほか、カリキュラム・ポリシー(教育課程
編成・実施方針)、ディプロマ・ポリシー(学位授与方針)の一体的
策定・公表、カリキュラム・マネジメントの確立。
◆ アクティブ・ラーニングへと質的に転換。
【対象教科・科目】
国語、数学、英語での実施(平成31年度~)
次期学習指導要領において示される必履修科目を基本として
実施することを検討(平成35年度~)
「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」の概要
【目的・対象者】 大学入学希望者を対象に、これからの大学教育
を受けるために必要な能力について把握することを主たる目的
とし、十分な知識・技能の習得に加え、「思考力・判断力・表現
力」を中心に評価
【対象教科・科目】 次期学習指導要領における教科「情報」に関す
る検討と連動しながら、対応する科目の実施を検討(平成36年
度~)
【出題・解答方式】 CBTの導入を検討(平成32~35年度に試行し、
平成36年度~)
CBT: Computer-Based Testingの略称。コンピュータ上で実施する試験。
<高大接続システム改革会議「最終報告」(平成28年3月31日)より引用>
初等中等教育から大学教育までの一貫した接続イメージ
社会への送り出し
3つのポリシーの
一体的な策定と、
それを踏まえた大
学教育への質的転
換の実現
(受け身の教育か
ら能動的な学修
へ)
(学校教育の入り口から出口まで一貫して社会との関係を重視)
ディプロマポリシー
大 学
カリキュラムポリシー
ポリシーに沿った選抜の
実施
初
年
次
教
ポリシーに沿った初年次教
育の実施
育
ポリシーに対応
アドミッションポリシー
全ての個別選抜を
学力の三要素を適
切に評価するもの
に改革
(大学入学者選抜
の実施に係る新た
なルールの構築)
学習指導要
領の改訂や
基礎学力テス
トの導入によ
る高校教育の
改善
大学入学者選抜
専
門
学
校
等
大学入学希望者学力評価テスト(仮称)
指高
導校
要学
領習
21
高等学校基礎学力テスト(仮称)
【学科】:普通科・専門学科・総合学科
【課程】:全日制・定時制・通信制課程
(※)特別な支援を必要とする生徒、不登校等も存在すること。
高等学校
就
職
等
高
校
中
退
経
験
者
社
会
人
高
等
専
門
学
校
高専
等修
課学
程校
小・中学校
幼稚園・保育所・認定こども園
家庭
プログラミングに関する教育の現状
22
○ 平成24年度から中学校の「技術・家庭」において必修化。(高等学校では「情報の科学」において取り扱われている)
○ 近年では小学校の「総合的な学習の時間」等において実施されるケースあり。
学習指導要領
小
学
校
中
学
校
高
等
学
校
【総合的な学習の時間]
・学習活動については、学校の実態に応じて、例えば、国際理解、情
報、環境、福祉・健康などの横断的・総合的な課題についての学習
活動、児童の興味・関心に基づく課題についての学習活動、(中
略)などを行うこと。
【技術・家庭】
・コンピュータを利用した計測・制御の基本的な仕組みを知ること。
・情報処理の手順を考え、簡単なプログラムが作成できること。
共通教科「情報」 科目【情報の科学】
(2)問題解決とコンピュータの活用
イ 問題の解決と処理手順の自動化
問題の解法をアルゴリズムを用いて表現する方法を習得させ、コン
ピュータによる処理手順の自動実行の有用性を理解させる。
学習指導要領解説
・例えば、将来への夢やあこがれをもち挑戦しようとすること、ものづくりなどを行い楽しく豊かな生
活を送ろうとすること、生命の神秘や不思議さを明らかにしたいと思うことなど、が考えられる。
・計測・制御システムは、センサ、コンピュータなどの要素で構成されていることや、計測・制御シス
テムの中では一連の情報がプログラムによって処理されていることを知ることができるようにする。
・情報処理の手段には、順次、分岐、反復の方法があることを知ることができるようにする。また、
目的や条件に応じて、情報処理の手順を工夫する能力を育成するとともに、簡単なプログラム
を作成できるようにする。
生徒の実態等に応じて、適切なアプリケーションソフトウェアやプログラム言語を用いるなどして、
整列や探索などの基本的なアルゴリズム、簡単なアルゴリズムを生徒に表現させ、それを自動実
行させるなどの体験的な学習活動を通じて行うことが考えられる。
<学習に用いる教材例>(中学校の例)
センサーを装備したロボットや簡単な植物工場などの装置を用いて、計測・
制御プログラムについて学習
ジャパンロボテック
山崎教育システム
小学校における指導事例
【実施教科等】 総合的な学習の時間(6年生)
【授業の概要】 <調べた人物をScratchで表現してみよう>
歴史上の人物等について、収集した情報を整理したり、気づきや発見、自分の考えなどをまとめたものを表現する活動。
○調べたい人物についての課題を設定し、課題意識を持つ
○必要な情報を、収集したり整理したりしながら、自分の考えをまとめる
○Scratchを活用して、自分の調べた人物についてパソコンの画面上で表現する。(プログラミング)
○大学生に表現したものを見てもらい、改善をする
(プログラミングに関する指導)
画面上に調べた人物が登場し、その人物に質問すると、自分たちが調べた業績や名言等を会話形式で教えてくれるような形で表現
することができるようにする。
アーテック
ジャパンロボテック
Scratchを活用して、自分で調べた人物についてパソコ
ンの画面上で表現
プログラミングに関する教育の推進
プログラミングに関する教育の推進
○「日本再興戦略」 (平成25年6月14日)
産業競争力の源泉となるハイレベルなIT人材の育成・確保の推進を目的とし、義務教育段階からのプログラムに関する教育を推進することが
求められている。
○世界最先端IT国家創造宣言」 (平成26年6月24日)
初等・中等教育段階におけるプログラミングに関する教育の充実に努め、ITに対する興味を育むとともに、ITを活用して多様化する課題に
創造的に取り組む力を育成することが重要とされている。
○「教育再生実行会議第7次提言」 (平成27年5月14日)
国、地方公共団体、学校は、これからの社会で求められる情報活用能力を育成するため、各学校段階を通じて、情報を収集・選択する力、
情報を整理する力、プレゼンテーション能力などの情報活用の実践力、情報の科学的な理解、情報社会に参画する態度を培う教育を一層
推進し、その中で、プログラミング、情報セキュリティ、ネット依存対策をはじめとする情報モラルなどに関する指導内容や学習活動の充実を図る。
課題
①プログラミング学習を担当する教員の指導力
②プログラミング学習に適した教材
③社会の変化に伴うプログラミング学習の目標・内容
平成26年度 【初等中等教育段階における実態把握のための調査】
プログラミング学習の事例の収集
児童生徒の発達段階に応じたプログラムに関する学習内容を調査し、指導に役立つ教員向けの参考資料を作成。
平成27年度 【学校教育におけるプログラムに関する指導手引書の開発】
単元計画の作成
大学、NPO法人等と協力し、小・中・高等学校各5校(次ページ)においてプログラミングに関する授業を実践しながら、指導上のポイントや配慮事項を
整理し、教員が適切に指導するための手引書を作成。
平成28年度~ 【IE-School】
プログラミングを含む情報活用能力の育成
○小中高等学校におけるプログラミングを含む情報活用能力の育成のための体系的な指導モデルの策定
23
情報教育推進校(IE-School)【平成28年度新規】
背
24
景
急速に情報化が進展する社会の中で、情報や情報手段を主体的に選択し活用していくために必要な「情報活用能力」を、各学
校段階・各教科等の活動を通じて体系的に育成する重要性がますます高まっている。
現状・課題
平成25年10月に小5、中2を対象に行った情報活用能力調査(抽出)の結果、小中とも「複数のウェブページから特定の情報を
見つけ出し関連付けることや、受け手の状況に応じて情報発信すること」などに課題があることが判明。学校活動全体を通じて
意図的・効果的に情報活用能力を育成する指導計画(カリキュラム)の具体例がなく、また、各教科等において、情報活用能力
の育成と関連させた学習指導方法や教材の開発も遅れていることが一因と考えられる。
IE-School概要
教科横断的な情報活用能力の育成にかかる年間指導計画(指導モデル)を作成する
とともに、それに基づく指導方法・教材の利活用等(プログラミングや情報セキュリティ等
に関する学習活動を含む)について実践的な研究を実施する。
小学校・中学校・高等学校 各5校 (2年間指定)
成果の活用
●研究成果を全国の学校に周知し、各校の情報活用能力に関する指導を改善
●研究成果の結果を新学習指導要領解説書及び教育の情報化の手引きに反映
●研究成果を踏まえ、情報活用能力の内容の見直しを実施
情報教育推進校(IE-School) 受託先等一覧(提出順)
受託先
No
推進校
25
国公私
学校種
1
学校法人 立命館
立命館小学校
私
小学校
2
新居浜市教育委員会
新居浜市立金子小学校
公
小学校
3
草津市教育委員会
草津市立志津南小学校
草津市立玉川小学校
公
小学校
4
国立学校法人信州大学
信州大学教育学部付属長野小学校
信州大学教育学部付属長野中学校
国
小学校(中学校)
5
一宮市教育委員会
一宮市立末広小学校
公
小学校
6
静岡英和女学院中学校・高等学校
静岡英和女学院中学校・高等学校
私
中学校(高等学校)
7
国立大学法人筑波大学
筑波大学付属駒場中学校
国
中学校
8
つくば市教育委員会
つくば市立春日学園義務教育学校
公
義務教育学校
9
北海道教育委員会
北海道浦河高等学校
公
高等学校
10
宮城県教育委員会
宮城県多賀城高等学校
公
高等学校
11
早稲田大学
早稲田大学高等学院
私
高等学校
12
神奈川県教育委員会
神奈川県立住吉高等学校
公
高等学校
13
国立大学法人福岡教育大学
福岡教育大学付属久留米小学校
国
小学校
14
古河市教育委員会
古河市立三和東中学校
公
中学校
小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について(議論の取りまとめ)
26
プログラミング教育の必要性の背景
・近年、飛躍的に進化した人工知能は、所与の目的の中で処理を行う一方、人間は、みずみずしい感性を働かせながら、どのように社会や人生をよりよいものにしていくのかなど
の目的を考え出すことができ、その目的に応じた創造的な問題解決を行うことができるなどの強みを持っている。こうした人間の強みを伸ばしていくことは、学校教育が長年目
指してきたことでもあり、社会や産業の構造が変化し成熟社会に向かう中で、社会が求める人材像とも合致するものとなっている。
・自動販売機やロボット掃除機など、身近な生活の中でもコンピュータとプログラミングの働きの恩恵を受けており、これらの便利な機械が「魔法の箱」ではなく、プログラミングを通
じて人間の意図した処理を行わせることができるものであることを理解できるようにすることは、時代の要請として受け止めていく必要がある。
・小学校段階におけるプログラミング教育については、コーディング(プログラミング言語を用いた記述方法)を覚えることがプログラミング教育の目的であるとの誤解が広がりつつ
あるのではないかとの指摘もある。
プログラミング教育とは
プログラミング的思考とは
子供たちに、コンピュータに意図した処理を行うように指示することが
できるということを体験させながら、将来どのような職業に就くとしても、
時代を超えて普遍的に求められる力としての「プログラミング的思
考」などを育成するもの
自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組
合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組
み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、
より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力
プログラミング教育を通じて目指す育成すべき資質・能力
学びに向かう力・人間性等
知識・技能
思考力・判断力・表現力等
【知識・技能】
(小)身近な生活でコンピュータが活用されていることや、問題の解決には必要
な手順があることに気付くこと。
【思考力・判断力・表現力等】
発達の段階に即して、「プログラミング的思考」を育成すること。
【学びに向かう力・人間性等】
発達の段階に即して、コンピュータの働きを、よりよい人生や社会づくりに生かそう
とする態度を涵養すること。
こうした資質・能力を育成するプログラミング教育を行う単元について、各学校が適切に位置付け、実施していくことが求められる。また、プログラミング教育を実施する前提と
して、言語能力の育成や各教科等における思考力の育成など、全ての教育の基盤として長年重視されてきている資質・能力の育成もしっかりと図っていくことが重要である。
【小学校段階におけるプログラミング教育の実施例】
【実施のために必要な条件整備等】
(1)ICT環境の整備
総合的な学習の時間
自分の暮らしとプログラミングとの関係を考え、そ
のよさに気付く学び
音楽
創作用のICTツールを活用しながら、音の長さや
高さの組合せなどを試行錯誤し、音楽をつくる学び
理科
電気製品にはプログラムが活用され条件に応じ
て動作していることに気付く学び
図画工作
表現しているものを、プログラミングを通じて動かす
ことにより、新たな発想や構想を生み出す学び
(2)教材の開発や指導事例集の整備、教員研
修等の在り方
算数
図の作成において、プログラミング的思考と数学
的な思考の関係やよさに気付く学び
特別活動
クラブ活動において実施
(3)指導体制の充実や社会との連携・協働
Ⅲ 授業におけるICT活用の推進
ICTを効果的に活用した授業の実現
協働学習
発表や話合いなど
個別学習
合同学習
遠隔授業など
1.ICTを活用した新たな学び(アクティブ・ラーニング等)を実
現するための教育実践の開発
◆児童生徒1人1台タブレット、電子黒板や無線LAN等整備された
環境の下、クラウド技術を活用した学校間、学校と家庭をつないだ先
導的な教育体制を構築するための実証(福島県新地町、荒川区、佐賀県)
◆電子黒板のみ、グループ1台タブレット等、自治体のICT環境の整
備状況に応じた、ICTを活用した授業のモデルカリキュラムを開発す
るための実証(全国25地域)
◆人口減少地域における遠隔教育など、ICTの活用による児
童・生徒の学びの質の充実を図るための実証(離島・へき地を含む
全国17地域)
2.「デジタル教科書」の位置付けに関する検討
(平成27年5月~)
教育における情報化の進展や、アクティブ・ラーニング等の主
体的な学習の必要性の高まり等を踏まえ、いわゆる「デジタル教
科書」の位置付け及びこれに関連する教科書制度の在り方につ
いて検討(検討会議座長:堀田龍也 東北大教授)
<今後の予定> 平成28年春~夏:中間取りまとめ
<今後の予定> 平成28年中:最終取りまとめ
28
一斉学習
特別支援教育
画像の拡大表示など
3.高校の全日制・定時制課程
における遠隔教育を解禁(平成
27年4月)
対面により行う授業が原則である高
校の全日制・定時制課程において、
74単位のうち36単位を上限に、一
定の要件の下遠隔授業を導入するこ
とを可能とした
4.特別支援教育における活用
の促進(平成26年度~)
◆ ICTなど学習上の支援機器等の活用促
進事業を実施
◆ 活用方法や取組事例を掲載したポータ
ルサイトを開設
<肢体不自由>
動きをカメラでとら
えて スイッチ操作で
きる機器
<学習障害>
タブレット型端末に
対応した読み書き
支援アプリ
カメラで捉えた体の動き
「デジタル教科書」の位置付けに関する検討会議 中間まとめ【概要➀】
29
文部科学省においては、教育の情報化が進展する中で、学びの手段や学習環境としてのICTの将来性・可能性を見据え、児童生徒の学びを質・量
両面から向上させることを目的として、「デジタル教科書」の位置付けに関する検討会議を開催。
現行制度における教科書の意義及び位置付け
我が国の教科書は、各学校における「使用義務」(学校教育法)を中核として、
◇ 文部科学大臣による検定を経る必要がある(学校教育法)
◇ 義務教育段階において児童生徒に対して無償で給与される(無償法/無償措置法)
等の位置付けを有しており、法令により全ての児童生徒に質が確保された教科書が確実に届けられることが担保され、これにより、基礎的・基本
的な学習内容の履修が保障されるとともに、以て、我が国の教育において重要な役割を果たしている。
デジタル教科書に関する基本的な考え方
○ 急速に情報化が進展する中で、教科書についても、学びの質・量を向上させるために、ICTを如何に活用していくかという観点からの検
討が必要。
○ 一方、紙の教科書が、児童生徒の学習の充実や、我が国の教育に大きな役割を果たしていることに疑いはない。デジタル教科書を導
入する場合にも、紙の教科書のみを使用することを希望するケースも考えられる。
○ 紙の教科書との二者択一を迫る観点から検討されるべきでない。紙の教科書と同等の質を確保した上で、デジタル教科書の良さを活
かした使い方をすることが適当。
⇒◇ 紙の教科書と同一のコンテンツであるものをデジタル教科書とし、更なる調査研究やICT環境の整備等を行いながら、段階的かつ慎
重に導入を進めることが必要。
◇ 紙の教科書を主たる教材として使用することを基本としつつ、教科の一部(単元等)の学習に当たって、紙の教科書に代えて使用す
ることにより、「使用義務」の履行を認める特別の教材として、デジタル教科書を位置付けることが適当(併用制)。
◇ 中長期的には、紙の教科書といずれかを選択する選択制の仕組みを検討することも考えられる。導入後、一定期間を経た後に検討
を行うことが適当。
(教科書検定制度との関係)
○ デジタル教科書については、改めて検定を経る必要はないとすることが適当。
○ 動画や音声等は、学習効果が期待されるものの、検定を行うことが困難、かつ、必ずしも適当ではないことから、検定を要しない教材と
することが適当。
(学習内容の特性への配慮)
○ 教科等を限定することは必ずしも適当ではないが、効果的に使用できるよう、学習内容の特性等も踏まえ、国において、ガイドラインの
策定等が必要。
「デジタル教科書」の位置付けに関する検討会議 中間まとめ【概要➁】
(教科書無償給与制度との関係)
○ 紙の教科書のみを使用する児童生徒との公平性の観点や、紙の教科書を基本とする使用形態等から考えると、紙の教科書とデジタル
教科書の双方を無償措置の対象とすることは、直ちには困難。
○ 周辺環境の整備状況も踏まえつつ、経済的支援も含めて、希望する地方自治体等において全ての児童生徒が支障なく使用できるよう
にするための取組が必要。
○ 中長期的には、普及・定着の状況も勘案しながら、デジタル教科書を無償措置の対象とすることを検討することが望ましい。
(導入時期)
○ 新たな学びの実現のためのツールとしての期待、発行者の準備期間等を考慮すると、次期学習指導要領の実施に合わせて導入する
ことが望ましい。
関係制度の検討の方向性
(教科書採択、教材選定)
○ 使用義務の履行を認める以上は、デジタル教科書の使用は、教育委員会等が決定すべき。その判断により、特定の学校や教科等で
の使用も可能とすることが適当。
○ デジタル教材については、その質を担保するために、教育委員会等が責任をもって内容を調査・検討した上で使用を決定すべきである
が、国において、選定の観点や方法等について、一定のガイドラインの策定が必要。
(供給方法)
○ 発行者に対して確実な供給を担保させた上で、記録媒体による供給や配信による供給等、いずれの方法によることも可能とすることが
適当。その際、配信形式による供給に対応する仕組みの検討が必要。
(定価・価格)
○ デジタル教科書の価格については、地方自治体や保護者等に過度な負担を課すことのないよう、可能な限り低廉に抑える工夫が必要。
(障害のある児童生徒に対する配慮)
○ 標準化された規格や機能によっては、個々の障害の状態や学習ニーズに対応しきれないことも想定されることから、国が一定程度関
与しつつ、教科用特定図書等の製作・普及を行う現行の仕組みについては、一層の充実を図っていくことが適当。
(著作・編集等に係る著作権の権利制限の在り方)
○ デジタル教科書への著作物の掲載や配信形式による供給等に対応する著作権の権利制限の在り方について、関係審議会において審
議がなされることが適当。
周辺環境の整備
デジタル教科書がその機能を十分に発揮するためには環境整備が重要。
・情報端末、ネットワーク環境の整備
・指導者用「デジタル教科書」の普及
・教員の指導力の向上 等
30
学習指導要領改訂の視点
31
新しい時代に必要となる資質・能力の育成
①「何を知っているか、何ができるか(個別の知識・技能)」
各教科等に関する個別の知識や技能など。身体的技能や芸術表現のための技能等も含む。
②「知っていること・できることをどう使うか(思考力・判断力・表現力等)」
主体的・協働的に問題を発見し解決していくために必要な思考力・判断力・表現力等。
③「どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか(人間性や学びに向かう力等)」
①や②の力が働く方向性を決定付ける情意や態度等に関わるもの。以下のようなものが含まれる。
・主体的に学習に取り組む態度も含めた学びに向かう力や、自己の感情や行動を統制する能力など、いわゆる「メタ認知」に関するもの。
・多様性を尊重する態度と互いの良さを生かして協働する力、持続可能な社会作りに向けた態度、リーダーシップやチームワーク、感
性、優しさや思いやりなど、人間性に関するもの。
何ができるようになるか
育成すべき資質・能力を育む観点からの
学習評価の充実
何を学ぶか
育成すべき資質・能力を踏まえた
教科・科目等の新設や目標・内容の見直し
◆ グローバル社会において不可欠な英語の能力の強化(小学校
高学年での教科化等)や、我が国の伝統的な文化に関する教育
の充実
◆ 国家・社会の責任ある形成者として、また、自立した人間として
生きる力の育成に向けた高等学校教育の改善(地理歴史科にお
ける「地理総合」「歴史総合」、公民科における「公共」の設置等、
新たな共通必履修科目の設置や科目構成の見直しなど抜本的
な検討を行う。)
等
どのように学ぶか
アクティブ・ラーニングの視点からの
不断の授業改善
◆ 習得・活用・探究という学習プロセスのなかで、問題発見・解決を念
頭に置いた深い学びの課程が実現できているかどうか
◆ 他者との協働や外界との相互作用を通じて、自らの考えを広げ深め
る、対話的な学びの過程が実現できているかどうか
◆ 子供たちが見通しを持って粘り強く取り組み、自らの学習活動を振り
返って次につなげる、主体的な学びの過程が実現できているかどうか
平成27年8月26日教育課程企画特別部会における論点整理について(報告)補足資料より
アクティブ・ラーニングの視点からの不断の授業改善
① 習得・活用・探究という学習プロセスの中で、
問題発見・解決を念頭に置きつつ、深い学びの
過程が実現できているかどうか。
② 他者との協働や外界との相互作用を通じて、
自らの考えを広げ深める、対話的な学びの過程
が実現できているかどうか。
③ 子供たちが見通しを持って粘り強く取り組み、
自らの学習活動を振り返って次につなげる、主
体的な学びの過程が実現できているかどうか。
32
ICT活用の特性・強みについて
33
(平成28年1月18日総則・評価特別部会(第4回)配布資料より)
アクティブ・ラーニングの視点に立った学習プロセスにおけるICTの効果的活用
34
(平成28年1月18日総則・評価特別部会(第4回)配布資料より)
他者への働きかけ、他者との協働、外部との相互作用
解決方法の
提案
計画の立案
結果の予測
計画の実行
振り返り
次の問題解
決へ
※必ずしも一方通行の流れではない。
・
問
題
発
見
解
決
の
プ
ロ
セ
ス
問題の発見
問題の定義
解決の方向
性の決定
このプロセスの中で様々な思考・判断・表現が発揮される。
(理科の例) ※教科等ごとにこうした学習プロセスとICTの効果的活用について検討。
自然現象の
中に問題を
見出す
関係する知
識の習得
予想や仮説
を立てる
計画を立て
て観察・実験
する
結果を分析
して解釈・表
現する
身に付けた
知識や能力
を振り返る
身に付けた
力を使って
次の問題へ
深く、対話的で主体的な
豊かな学習を実現
ICTの効果的な活用
(情報活用能力の育成にもつながっていく)
問題の発見・解決の方法等の理解と技能、コンピュータ等の基本的な操作技能の習得
アクティブ・ラーニングの視点に立った学習プロセスにおけるICTの効果的活用の例
アクティブ・ラーニングの視点に立った学習プロセスにおけるICTの効果的活用の例
35
別添4
他者への働きかけ、他者との協働、外部との相互作用
・
問
の題
プ発
ロ見
セ
ス解
決
問題の発見
問題の定義
解決の方向
性の決定
解決方法の
提案
計画の立案
結果の予測
計画の実行
振り返り
次の問題解
決へ
他校の児童生徒、社会人、外国の人々等との交流
協働での意見の整理
I
C
T
の
効
果
的
活
用
の
例
発表(プレゼンテーション)や話合い
(意見の共有、比較検討)
対話的な
学び
協働制作・製作
(レポート、発表資料、マルチメディア作品、
ロボット等の製作品、プログラム等)
課題の把握
(情報の提示による興
味・関心の喚起)
深い学び
シミュレーションの活用、データ分析
インターネット等を活用した
調査活動(調べ学習)
マルチメディアによる資料や作品の制作
記録の活用(自
らの学びの振り
返り)
主体的な
学び
「学びのイノベーション事業実証研究報告書」 (平成25年度)を基に作成
上記のプロセスの
全てに当てはまる
活用
個に応じた学習
遠隔教育
家庭学習・反転学
習
障害の状態等に応
じた指導
留意すべき点
 各プロセスと活用例との対応は例示であり、上例に限定されるものではないこと
 学習活動のつながりと学びの広がり(例えば、対話的な学びが起こりつつ、深い学びや主体的な
学びも実現されていること)を意図した、単元の構成の工夫等が望まれること
「学びのイノベーション事業」により開発された指導方法の類型と授業展開例
○学習場面ごとのICT活用の類型
○各教科ごとの授業展開例
36
36
学びのイノベーションモデルの定着(広島市藤の木小学校の事例)
37
藤の木小学校は、総務省フューチャースクール実証研究事業(H22~H24)、文部科学省学びのイノベーション
事業(H23~H25)の実証校。電子黒板・一人一台タブレット・無線LAN環境でのICTを活用した授業について、
校内研修の充実や授業過程のモデル化等によりしっかりと組織に定着し、新たに赴任した教員も見通しを持って取組
み、全教員がICTを活用した授業を日常的に実践している。
指導者側【教員】
一人一台端末
活用のための
基本的考え方
藤の木小学校
のICT活用
授業を支える
仕組み
学習者側【児童】
全ての学級で、全ての教員が、
指導の道具として、授業過程
に適切に位置付けて活用する
こと
全ての児童が、学習道具とし
て適切な使い方を身に付け、
授業で活用すること
①校内研修(ICTリテラシー
研修・授業研究)
②つながる・広がる・深め合う授
業過程モデル
①学びのスタンダード・学習ガ
イド・生活ガイド
②協働学習充実のためのつ
ながる発言レベル
①授業におけるICTの活用の
ための研修
タブレットPCに配布され
た資料を見て気付きを
ノートに書く
【個別学習の充実】
・多様な資料の閲覧が可能(絵図・写真・動画・音・イ
ンター ネットコンテンツ等)
・一人一人の試行錯誤を伴う操作活動と振返りが可能
(デジタルワークシート等)
・以上のデジタル学習材を有する学習者用デジタル教科
書は、 指導者の教材でなく児童の学習材として有効
電子黒板を使って自
分の考えを説明する
②ICT活用を位置付けた授業過程モデルの共有
【協働学習の充実】
・電子黒板とタブレットPCの連
動により、個々のデータを瞬時
に共有できる。
指導者
学習者
授業の充実、特に
個別学習の充実に
役立てることができ、
児童が意欲的に学
習に取り組んだ。
しっかり考える力、相手に
効 分かるように説明する力
が伸びた。タブレットPCを
果 学習道具として適切に扱
うことが当たり前となった
ICTを活用した個に応じた学習(東京都日野市立平山小学校の事例)
38
通常の授業において一人一台タブレットを使用した協働学習を実施するだけでなく、個別学習においても、個別学
習支援システムを活用し、授業内や家庭学習等でICTを活用。授業内において、教員の説明後に演習として活用
するだけでなく、家庭に持ち帰って自宅での復習にも活用している。(平山小学校は、平成22年度総務省「地域雇
用創造ICT絆プロジェクト」の採択校。平成27年より「産学官共同プロジェクト次世代型学びプロジェクト『ひの@
平山小』」に取り組む。)
◆児童は、ノートで答えを導いてから、答えをタブ
レットに入力。
◆自動採点するだけでなく、一人一人のつまずき
にあった出題がされ、個に応じた学習が可能。
◆児童の学習記録が蓄積され、授業中に学習
の様子が教員にフィードバックされたり、授業後
に学習履歴を分析しその後の指導に活かすこと
が可能。
◆タブレットを導入し、協働学習ツールや
個別学習支援システム等の活用を充実。
平成24年度4月と12月の標準学力検
査(CRT)では、学力の伸びが確認さ
れた。
第6学年算数【観点別】の得点
出典:「未来の教室」の実現と新たな学びの創造ー実践とエビデンスー
(平成25年2月東京都日野市立平山小学校)
スマイル学習ー武雄式反転授業ー(佐賀県武雄市の事例)
39
児童アンケート
動画の内容は分かりましたか?
授業の内容は分かりましたか?
明日の授業が楽しみですか?
※武雄市資料より作成
特別支援学校におけるICT活用
教育用コンピュータ一台当たりの児童生徒数
◆特別支援教育におけるICT活用の意義
[人/台]8.0
障害の状態や特性等に応じたICTの活用は、各教科や自立活動等の
指導において、その効果を高めることができる点で極めて有用。
6.0
◆特別支援学校における取組事例
・
・
・
・
40
第2期教育振興基本計画
目標値3.6[人/台]
7.2
6.4
4.0
重度の障害のある児童生徒の感覚機能、運動機能の向上
自立支援や基礎的な学力向上に向けた自作教材の開発・活用
本校と病院内の分教室をTV会議システムで接続することによる協働学習の実現
入院前の前籍校との交流による不安の解消など復帰への支援 など
3.2
2.0
0.0
5.9
5.0
小
学
校
中
学
校
高
中
特
等
等
別
学 学教 学
校
校
育 校支
全学校種の
中でも、特
別支援学校
は特にICT
の整備が進
んでいる
援
出典:平成26年度 学校における教育の情報化の実態等に関する調査
例
<重度の障害のある児童生徒の
感覚機能、運動機能の向上>
タブレットPCに軽く触
れるだけでギターを演
奏できる自作ソフトを
活用した活動を行う。
<タブレットを活用した支援>
タブレット(iPad)のアプ
リケーションを活用して、学
習支援・生活支援・個別
支援(コミュニケーション)・
余暇支援を行う。
(富山県立ふるさと支援学校)
音声ペン(G-Speak)を用
い、発話の苦手な生徒の発言
支援を行ったり、ひらがなの読み
方の学習や発音練習にも活用
している。
グリッド マーク 株式会社HPより
http://www.gridmark.co.jp/
images/web/03_g-Speak_web.pdf
<入院前の前籍校との交流>
顔をタブレットPCの画
面に映し出し、顔の画像
の輪郭をなぞるなどの活
動を行う。(軌線が画
面に描かれる)
<音声ペンを用いた学習支援>
(筑波大学附属大塚特別支援学校)
<本校と病院内の分教室を
テレビ 会議システムで
接続することによる協働学習>
(京都市立桃陽総合支援学校)
ICTを活用した教育の効果
41
〜ICTを活用した教育の推進実証事業(H26)の結果から〜
○ タブレット端末を活用した場合の方が統計学的に有意に高いとの結果が示されている。
1.客観テスト(学力テスト)の結果
①小学校においては、「知識理解」「思考判断表現」「技能」の全ての観点において成績が伸びている。
②中学校においては、特に「技能」の成績が伸びている。
評価観点別の成績(小学校)
評価観点別の成績(中学校)
知識理解
知識理解
思考判断表現
思考判断表現
技能
技能
総得点
総得点
50
60
70
タブレット端末の活用
80
90 (点)
50
60
70
90 (点)
80
※「評価観点別の成績」とは、授業後の客観テストを「知識理解」、「思考判断表現」、「技能」等の観点から出題し、それぞれの観点における合計得点を100点に換算したもの。
2.児童生徒の意識調査の結果
○小学校・中学校ともに、タブレット端末を活用した場合の方が高い評価となっている。
思考・表現
思考・表現
(
小
学 知識理解・意欲
校
)
協働学習
(
中
学 知識理解・意欲
校
)
協働学習
2.8
2.9
3
3.1
3.2
3.3
3.4
※数値は、質問項目の回答について下記の点数とした場合の平均値
思考・表現
3.5
3.6 (点)
2.8
2.9
3
・ほとんどそう思わない・・・1点 ・あまりそう思わない・・・2点
知識理解・意欲
協働学習
3.1
3.2
3.3
3.4
3.5
・少しそう思う ・・・3点 ・わりにそう思う・・・4点
3.6 (点)
Ⅳ 校務の情報化の推進
校務の情報化 ―ICTを活用した校務改善―
教員の業務は「手書き」「手作業」 が多く、
業務上の大きな負担
ICT化による業務改善イメージ
名簿管理
出席簿
成績処理
通知表
指導要録
校務の情報化を推進することで、
教員をはじめとした
学校現場の業務改善を進めることが必要
← 名簿
← 名簿 + 出欠席情報
← 名簿 + 出欠席情報 +成績情報
← 名簿 + 出欠席情報 +成績情報 + 通知表情報
← 名簿 + 出欠席情報 +成績情報 + 通知表情報 + 指導要録情報
手書きで転記を繰り返していた作業をICTで代替
教員の1週間あたりの勤務時間
勤務時間
の合計
38.3
授業計画
・準備
(スポーツ/文化)
53.9
17.7
19.3
8.7 参加国(34カ国/地域)
7.1
中で最長
課外活動
7.7
2.1
事務業務
5.5
2.9
同僚との共同作
業/話し合い
3.9
2.9
学校運営業務
3.0
1.6
他の参加国と比べて
極めて長い
日本
参加国平均
出典:OECD国際教員指導環境調査(TALIS)
第16回
経済財政諮問会議
馳臨時議員
提出資料抜粋
(平成27年10月16日)
「校務支援システム
の導入等により、学
校現場における業務
改善を推進」
他の作業工程と重複する部分
など、ICTを活用した校務支
援システムの導入等で効率化・
作業ミスの防止が可能
43
校務支援システムの導入による校務の効率化(つくば市の事例)
44
つくば市では、市内全小中学校に校務支援システムを導入。校内無線LANを整備し、職員室だけでなく、
教室からもシステムへの入力が可能。学籍・出欠・成績・保健などをバラバラなシステムで管理するのではなく、
一つのシステムで管理することで、学校内のすべての情報をリンクさせ、無駄のない校務を実現。
校務情報の一元管理
学籍管理
学籍・出欠・成績・保健などをバラバラなシステムで管理
するのではなく、一つのシステムで管理することで、学校内
のすべての情報をリンクさせ、無駄のない校務を実現。
成績管理
出欠管理関係
保健管理
出欠管理
日程管理
モデル校において
実施中、今後展
開予定
成績関係
養護教諭の管理する「健康観察簿」と担任の先生がつけている
「出席簿」を連携させることで、二重管理の無駄を削減。さらに、出
席簿と通知表・要録を連携させることで、転記の手間も削減。ま
た、それまで養護教諭が管理していた健康観察簿を担任の先生が
つけることで、児童生徒のより細かな健康状態の把握が可能。
担任の先生:
健康観察簿の入力
成績関係の帳票を出す際、出席簿や学籍情報と連携する
ため、転記の手間や転記ミスが削減。さらに、すべての教員が
情報を共有できることによって、より多角的な視点で児童生徒
を評価することが可能。所見を書く際には、担任の先生以外が
入れた「気づき」や、部活・委員会の情報なども参照可能。
校内すべての先生:
日々の気づきの入力
学期末・年末
成績表
養護教諭:
健康状況の確認
欠席者一覧等統計の印刷
校務支援システム
担任の先生:通知表の印刷
指導要録の印刷
調査書の印刷
出席簿の印刷
教務主任・管理職:
校内出欠状況・健康観察状況の確認
担任(教科担任)の先生:
評価・評定入力
教科の所見入力
担任の先生:
所見の入力
評価評定、気づき、学籍情報
部活・委員会情報、出欠情報などの参照
学期末・年末
成績表
担任の先生:
通知表の印刷
指導要録の印刷
調査書の印刷
出席簿の印刷
学力等調査のデータを学級・学校経営に活用(大阪府箕面市の事例)
45
箕面市では、小学1年生~中学3年生までの全9学年で、毎年子供たち一人一人の状況を、学力・体
力・生活について調査・把握(平成24年度~)。このデータの蓄積を教員の指導力向上や学校の経営に
活かそうとしている。
①全ての生徒の推移を追跡調査できるため、特定の教員が担任をし
た時のクラス生徒の学力データの変化から、教員の指導力を客観的に
比較することができる。
例えば、E教諭の担任履歴
・平成25年度 5年1組 ・平成26年度 6年1組
E教諭が担任したクラス(2カ年)の変化
(=E教諭の指導力)
②生活状況調査(「学級の絆」「学級の規
範意識」等)の回答から、クラスの状態を知
ることができ、年2回調査をすることで、値の
変化から教員の学級経営力を測ることもで
きる。
平成25年度担任クラスの変化
平成26年度担任クラスの変化
算数の指導力
に課題がある
社会の指導力が
安定的に高い
データの活用イメージ
組織としての活用
教員個人への活用
・管理職による指導技術の分析
・有用な指導技術の共有
・管理職による育成指導
・指導に課題のある強化の改善 ・校内人事の参考
・教員本人の「気づき」
・学級崩壊の兆候を知る
・教員の学級経営力を把握
・人事異動・人材登用の参考
学級の絆も学級の規範意
識も低く、学級崩壊を経過
すべき領域
(参考)学習記録データの学級経営への活用(海外事例)
フィンランド
アメリカ
■デル創業者らの出資で設立した組織Ed-Fi Allianceは、学校・
校区・州や教育関係企業の円滑なデータ連携・活用を可能に
するデータ標準「Ed-Fiデータスタンダード」を提供。米国内
19州が同標準を適用済もしくは検討中。
データを活用
データ共有で
した学級経営
指導力強化
学習記録
データ
46
政策立案支援
事務
データ
■カサヴオリ中学校はDream School プロジェクト
の中心校。「The Dream Platform」等のICT活用
が学習達成状況に良好な影響を与えていると見ら
れている。
データを活用
した学級経営
 児童生徒の属性・学習状況・成績・出席状況など多岐に
渡るデータ連携の標準化に取組む。
 データ標準化により異なるシステム間・組織間のデータ
連携を円滑化
 データ分析を容易にし、教育・指導改善への活用を促進
参考) 教育・学習分野の情報化に係る 国内外の動向と先進事例、 平成26年8月、第3回ICTドリームスクール懇談会
学習記録
データ
事務
データ
カサヴオリ中学校における
生徒の健康と学習達成状況
ヘルシンキ都市圏
の他校と比較して
生徒の健康や学習
達成状況が良好
出典)教育分野における先進的なICT利活用方策に関する調査研究、
平成27年3月、株式会社富士通総研
校務支援システムの整備状況とセキュリティ実態
[%]
教員の校務用コンピュータ整備率
140
学校の校務支援システムの
導入割合
113.9%
120
100
統合型シス
テム導入
40.1%
80
60
40
20
未整備
18.1%
N=300
0%
3
3
3 不明
3
USBメモリ等の外部媒体
教員用コンピュータ
校内のサーバー
クラウド含む校外のサーバー
50%
30% 3 3
28%
38%
3
3
76%
37%
0%
事故が増えた
25%
外部のデータセンターに設置
43%
事故は減った
38%
19%
100%
17%
34%
14%
クラウドサービスを利用
4%
サーバーはない
3%
0%
その他
50%
13%
保護者等への情報提供の改善
15%
学力向上
16%
教育の質的向上
47%
教育の情報化政策の一環
48%
情報セキュリティの向上
校務の統一化(標準化)・業務改善
教職員の業務負担軽減
100%
1%
学校経営の見える化
教員間の情報共有の促進
0%
導入前と変わらない
事故はなくなった
50%
50%
59%
自治体(市役所、町役場
等)の情報担当部局に設置
N=300
複数回答
統合型校務支援システム導入による
情報セキュリティ事故の頻度(ヒヤリハットを含む)
N=300
0%
統合型校務支援システム導入の目的
100%
3
N=899
複数回答
教育センター、教育研究所、
教育委員会等に設置
H H H H H H H H H H H
17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27
. . . . . . . . . . .
3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3
出典:平成26年度 学校における教育の情報化の実態等に関する調査
教員が文書や成績補助簿等の電子データを
H H H H H H H H H H
18 19 20 21 22 23 24 25 26 27
保管する場所
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
校務で利用するサーバーの
設置場所
学校内に設置
一部整備
41.8%
0
47
59%
67%
78%
96%
出典:平成27年度 ICTを活用した教育を推進する上での望ましい環境構成に関する調査研究【速報値】
クラウド構築による先進的な取り組み(大阪市の事例)
48
大阪市プライベートクラウドを構築
(校務支援サービス:平成25年3月から31校で試験導入、平成26年度全校稼働)
◆職員朝礼や職員会議の開催回数を減らしたり、会議時間を短縮したりするなど校
務運営を工夫。
◆学校ホームページの作成・更新が手軽にできるようになり、ブログ型の学校日記など
日々の情報発信が可能。
◆効率化された時間を授業準備や子供と触れ合う時間、子供の作品やノートを見
る時間、部活動指導に当たる時間を増やすという教員の声があがっている。
背
景
校務のICT化が遅れていることで、校務の運用面・
セキュリティ面で課題が連鎖し、問題が複雑・深刻化
大阪市教育委員会情報
セキュリティ管理規程及び
対策基準を制定し、情報セ
キュリティ管理体制を整え、
情報セキュリティにおける役
割・責任者を明確化した。
テレワークの導入
・仮想クライアント技術により、自宅PCのハードディスクだけでなく、
外部インターネット、外部デバイス、印刷等が一切行えない機
能制限がかけられている(情報漏えいの防止)
・持ち帰り仕事時のセキュリティ強化、介護や子育てなど、ワーク
ライフバランスの実現等の効果
校務支援システム導入に伴い、
これまでの校務運営や業務の見直しを実施
【例】通知表の標準化
小学校:2種類に統一、各ページの要素を選択するなど
のアレンジ機能で独自性を創出可能
中学校:全市130中学校の通知表を統一・標準化して
一種類に統一
学校における通知表作成で、評定の点
検、所見の充実、誤字の確認など精度
向上が図られた。さらに校務支援システム
導入による通知表改定に伴い、学校での
評価方法の在り方を検討するきっかけに
なった。
学校現場における業務の適正化に向けて
49
平 成 2 5 年 平成28年6月13日
6 月 1 4 日 閣 議 決 定
次世代の学校指導体制にふさわしい教職員の在り方と業務改善のためのタスクフォース報告(抜粋)
Ⅲ 改革に向けた基本的な考え方と重点的に講ずべき改善方策
(3)統合型校務支援システム等を整備し,校務を効率化・高度化する
○ 校務の情報化は,校務分掌に関する業務や服務管理上の事務等の管理を標準化し,業務の効率化を図る点で有効であり,積極的に推進
していく必要がある。また,校務の情報化が進むことにより,教職員が学校運営や学級経営に必要な情報,児童生徒の状況等を一元管理,
共有することが可能となり,打合せの縮減はもとより,学校運営や学級経営の改善を含め,教育の質を高めることにつながる。また,保護者へ
の多角的な情報提供も可能となる。
○ 情報化の推進と併せて,セキュリティ対策,情報保全などの充実を図るとともに,災害時に学校は地域の避難所となることを踏まえ,学校で使
用する情報システム等を災害用ネットワークとして有効に機能させる観点からも,情報基盤を整備する必要性が高まっている。
○ 以上のように,校務の情報化を進めるにあたっての基盤的役割を果たす統合型校務支援システムは,単に帳票等を電子化するシステムではなく,
学校運営・学級経営の改善等にも資する「学校支援システム」として機能することが期待される。
○ 一方,現状においては,①教育委員会・学校ごとに業務フローや様式が異なる,②システムに精通した人材の配置や体制が確立されていない,
③必要な予算が確保されていない等の理由により,統合型の校務支援システムは十分に整備されておらず,これら課題を踏まえた実効性ある
支援策を講じていく必要がある。
○ また,個人情報の校外への持ち出しを禁止している現状の中,教員の家庭事情(子育て,介護等)等を背景として,柔軟な勤務形態が
求められている状況もある。このため,教員の家庭事情等の特別な場合に限り,セキュリティ環境を確保した上で,勤務時間中において学校外
で業務を行うことができる環境整備を検討する必要がある。
< 具体的な改善方法 >
【国】
◆ 学校現場における統合型校務支援システム等の整備を促進するため,以下の取組を推進する。
・統合型校務支援システムの導入等のICTの活用により,業務の改善や教育活動の質の向上に及ぼす効果について実証的な
調査研究を実施
・各自治体における地方財政措置の活用の促進を含め,統合型校務支援システムの導入を積極的に推進
・共同調達・共同運用やクラウド化の推進による導入・運用コスト削減等に関する支援(統合型校務支援システムの導入に関する
ガイドラインや標準的な調達仕様の作成及び通知の発出等)
・システムに精通した人材の配置・体制の確立に関する支援の検討
・勤務時間管理に必要なシステム構築に対する支援の検討 ※3.(1)に対応
・勤務時間管理の在り方やセキュリティ面等に配慮したリモートアクセス等についての実証研究を実施し,ガイドラインを検討
・学校において備えなければならない表簿について,電磁的記録によって作成・保存・管理することが可能である旨の周知を推進
Ⅴ 学校のICT環境整備の現状と対応
ICT環境整備の加速化への課題(授業への活用)
51
第2期教育振興基本計画で目標とされている水準
●教育用PC1台当たりの児童生徒数3.6人
● 電子黒板・実物投影機を(1学級あたり1台)
● 超高速インターネット接続率及び無線LAN整備率100%
● 校務用コンピュータ 教員1人1台
● 教育用ソフトやICT支援員等を配置
①コンピュータ教室40台
②各普通教室1台、特別教室6台
③設置場所を限定しない可動式コンピュータ40台
平成26年度〜平成29年度まで単年度1,678億円を地方財政措置
(人/台)
教
1育
台用
当コ
たン
りピ
のュ
児ー
童タ
生
徒
数
2
3
佐賀県が都道府県レベルで初めて
3.6人/台を超える。
目標値 3.6人/台 (第2期教育振興基本計画)
2.6人/台
(最高)
平均値 6.4人/台 (H27.3.1)
4
5
6
7
8.4人/台
(最低)
8
9
10
整備状況の地域差が顕著
11
12
北
海
道
青
森
県
岩
手
県
宮
城
県
秋
田
県
山
形
県
福
島
県
茨
城
県
栃
木
県
教育委員会へ
地方財政措置の活用を
促進(通知発出等)
群
馬
県
埼
玉
県
千
葉
県
東
京
都
神
奈
川
県
新
潟
県
富
山
県
石
川
県
福
井
県
山
梨
県
長
野
県
岐
阜
県
静
岡
県
愛
知
県
三
重
県
滋
賀
県
京
都
府
大
阪
府
兵
庫
県
奈
良
県
和
歌
山
県
鳥
取
県
島
根
県
岡
山
県
広
島
県
山
口
県
徳
島
県
【前年度(平均:6.5人/台、最高:4.3人/台、最低:8.4人/台)】
ICT活用教育アドバイザーの派遣
自治体ニーズに応じて、ICTを活用した教育の推進計画やICT
機器整備計画(機器購入の調達手法含む)の策定に
ついてアドバイスをするため、専門家を派遣。
香
川
県
愛
媛
県
高
知
県
福
岡
県
佐
賀
県
長
崎
県
熊
本
県
大
分
県
前年度調査からの増加分
宮
崎
県
鹿
児
島
県
沖
縄
県
対応の
強化
が必要
学校におけるICT環境の整備状況(推移)
52
(「学校における教育の情報化の実態等に関する調査」平成26年度調査結果より)
(参考)教育用コンピュータのうち
タブレット型コンピュータ台数
1.全国の整備状況
H27年3月1日現在
18
① 教育用コンピュータ1台当たりの児童生徒数
(目標値:3.6人)
(万台)
小学校
14
H27年3月1日現在
(人/台数)
4
6
8
中学校
高等学校
12
5.0人
10
6.4人
8
6.4人
6
7.2人
4
156,018台
全体
16
82,753台
38,882台
2
25,131台
10
0
全体
12
H
24
.
3
小学校
中学校
高等学校
14
H
25
.
3
H
26
.
3
H
27
.
3
前年度と比較して2倍以上に増加
H
17
.
H
18
.
H
19
.
H
20
.
H
21
.
H
22
.
H
23
.
H
24
.
H
25
.
H
26
.
H
27
.
3
3
3
3
3
3
3
3
3
3
3
【参考】 教育用PCに占めるタブレットの割合は次のとおり。
H24.3
H25.3
H26.3
H27.3
全体
小学校
中学校
高等学校
1.39%
1.90%
3.81%
8.14%
1.80%
2.28%
4.54%
9.19%
0.82%
1.30%
3.00%
7.67%
1.06%
1.50%
2.45%
5.46%
学校におけるICT環境の整備状況の推移(推移)
③ 普通教室の校内LAN整備率
(目標値:100%)
100
(%)
53
④ 電子黒板の整備状況
(目標値:1学級当たり1台)
H27年3月1日現在
10
8
(万台)
H27年3月1日現在
80
94.2%
86.4%
84.8%
83.8%
60
90,503台
全体
9
7
小学校
8
中学校
7
高等学校
6
56
45
55,599台
4
3
40
2
小学校
20
2
中学校
高等学校
0
H
17
.
H
18
.
H
19
.
H
20
.
H
21
.
H
22
.
H
23
.
H
24
.
H
25
.
H
26
.
H
27
.
3
3
3
3
3
3
3
3
3
3
3
【参考】普通教室のうち、
無線LANを整備する教室の割合は次のとおり。
H24.3
H25.3
H26.3
H27.3
全体
19.8%
19.7%
21.3%
23.5%
小学校
21.8%
21.4%
23.2%
25.5%
中学校
21.1%
21.2%
22.5%
24.6%
高等学校
12.3%
12.5%
13.7%
14.7%
24,706台
3
全体
11
8,330台
00
H
17
.
H
18
.
H
19
.
H
20
.
H
21
.
H
22
.
H
23
.
H
24
.
H
25
.
H
26
.
H
27
.
3
3
3
3
3
3
3
3
3
3
3
前年度と比較して 7,975台(9.6%) 増加
【参考】 電子黒板を整備する教室の割合は次のとおり。
H24.3
H25.3
H26.3
H27.3
全体
4.7%
5.9%
7.4%
7.2%
小学校
5.9%
7.3%
8.9%
8.9%
中学校
3.2%
4.4%
6.6%
7.1%
高等学校
3.8%
4.2%
5.2%
3.5%
学校におけるICT環境の整備状況(都道府県別)
2.都道府県の整備状況
佐賀県が都道府県レベルで初めて
3.6人/台を超える。
教育用コンピュータ1台当たりの児童生徒数
2
【前年度(平均:6.5人/台、最高:4.3人/台、最低:8.4人/台)】
(人/台)
2.6人/台
(最高)
目標値 3.6人/台 (第2期教育振興基本計画)※
3
4
54
平均値 6.5人/台 (H26.3.1)
平均値 6.4人/台 (H27.3.1)
5
6
7
8
9
8.4人/台
(最低)
10
11
12
北 青 岩 宮 秋 山 福 茨 栃 群 埼 千 東 神 新 富 石 福 山 長 岐 静 愛 三 滋 京 大 兵 奈 和 鳥 島 岡 広 山 徳 香 愛 高 福 佐 長 熊 大 宮 鹿 沖
海 森 手 城 田 形 島 城 木 馬 玉 葉 京 奈 潟 山 川 井 梨 野 阜 岡 知 重 賀 都 阪 庫 良 歌 取 根 山 島 口 島 川 媛 知 岡 賀 崎 本 分 崎 児 縄
道 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 都 川 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 府 府 県 県 山 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 島 県
県
県
県
※ 第2期教育振興基本計画の目標値を達成するため、平成26年度から平成29年度まで、地方財政措置が講じられている。
前年度調査からの増加分
教育用コンピュータの整備状況
55
市区立学校(全813自治体)における整備率上位・下位10自治体
【上位10自治体】
【下位10自治体】
市立
区立
自治体名
0.7
804位
狭山市
(埼玉県)
25
725
15.1
4,654
0.9
805位
福山市
(広島県)
115
2,427
15.6
荒川区
(東京都)
34 10,317
1.1
806位
春日市
(福岡県)
18
711
15.7
4位
新見市
(岡山県)
25
1,710
1.3
807位
桶川市
(埼玉県)
11
361
16.3
5位
三好市
(徳島県)
23
892
1.8
808位
貝塚市
(大阪府)
16
529
16.4
6位
人吉市
(熊本県)
9
1,485
1.9
809位
ひたちなか市
(茨城県)
29
847
16.4
7位
歌志内市
(北海道)
2
96
1.9
810位
岩出市
(和歌山県)
8
312
16.5
8位
淡路市
(兵庫県)
22
1,633
2.0
811位
高砂市
(兵庫県)
16
463
17.0
9位
千代田区
(東京都)
11
1,916
2.1
812位
香芝市
(奈良県)
14
440
18.6
10位
山武市
千葉県
19
1,747
2.2
813位
善通寺市
(香川県)
10
115
21.5
都道府県
自治体名
学校数
総台数
1位
備前市
(岡山県)
19
3,524
2位
武雄市
(佐賀県)
19
3位
1台当たりの
児童生徒数
学校数
総台数
1台当たりの
児童生徒数
学校におけるICT環境の整備状況(都道府県別)
56
普通教室の校内LAN整備率
100%
目標値 100% (第2期教育振興基本計画)
97.3%
(最高)
【前年度(平均:85.6%、最高:97.4%、最低:58.2%)】
平均値 86.4%(H27.3.1)
95%
90%
85%
80%
75%
平均値 85.6%(H26.3.1)
70%
65%
60%
55%
50%
60.4%
(最低)
北 青 岩 宮 秋 山 福 茨 栃 群 埼 千 東 神 新 富 石 福 山 長 岐 静 愛 三 滋 京 大 兵 奈 和 鳥 島 岡 広 山 徳 香 愛 高 福 佐 長 熊 大 宮 鹿 沖
海 森 手 城 田 形 島 城 木 馬 玉 葉 京 奈 潟 山 川 井 梨 野 阜 岡 知 重 賀 都 阪 庫 良 歌 取 根 山 島 口 島 川 媛 知 岡 賀 崎 本 分 崎 児 縄
道 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 都 川 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 府 府 県 県 山 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 島 県
県
県
県
前年度調査からの増加分
学校におけるICT環境の整備状況(都道府県別)
57
(参考)都道府県における普通教室における無線LANの整備率
【前年度(平均:21.3%、最高:60.7%、最低:2.9%)】
目標値 100%(第2期教育振興基本計画)
70.0%
60.0%
62.9%
(最高)
50.0%
40.0%
平均値 21.3%(H26.3.1)
平均値 23.5%(H27.3.1)
30.0%
20.0%
10.0%
4.2%
(最低)
0.0%
北 青 岩 宮 秋 山 福 茨 栃 群 埼 千 東 神 新 富 石 福 山 長 岐 静 愛 三 滋 京 大 兵 奈 和 鳥 島 岡 広 山 徳 香 愛 高 福 佐 長 熊 大 宮 鹿 沖
海 森 手 城 田 形 島 城 木 馬 玉 葉 京 奈 潟 山 川 井 梨 野 阜 岡 知 重 賀 都 阪 庫 良 歌 取 根 山 島 口 島 川 媛 知 岡 賀 崎 本 分 崎 児 縄
道 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 都 川 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 府 府 県 県 山 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 島 県
県
県
県
前年度調査からの増加分
学校におけるICT環境の整備状況(都道府県別)
58
電子黒板のある学校の割合
【前年度(平均:76.4%、最高:96.8%、最低:50.5%)】
100%
平均値 76.4%(H26.3.1)
平均値 78.0%(H27.3.1)
99.0%
(最高)
90%
80%
70%
60%
50%
40%
49.6%
(最低)
30%
20%
10%
0%
北 青 岩 宮 秋 山 福 茨 栃 群 埼 千 東 神 新 富 石 福 山 長 岐 静 愛 三 滋 京 大 兵 奈 和 鳥 島 岡 広 山 徳 香 愛 高 福 佐 長 熊 大 宮 鹿 沖
海 森 手 城 田 形 島 城 木 馬 玉 葉 京 奈 潟 山 川 井 梨 野 阜 岡 知 重 賀 都 阪 庫 良 歌 取 根 山 島 口 島 川 媛 知 岡 賀 崎 本 分 崎 児 縄
道 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 都 川 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 府 府 県 県 山 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 島 県
県
県
県
前年度調査からの増加分
学校におけるICT環境の整備状況(都道府県別)
59
(参考)電子黒板の整備率
【前年度(平均:7.4%、最高:49.2%、最低:2.2%)】
100%
目標値 100% (第2期教育振興基本計画)
90%
80%
76.5%
(最高)
70%
60%
50%
40%
平均値 9.0%(H27.3.1 )
30%
平均値 7.4%(H26.3.1 )
20%
2.1%
(最低)
10%
0%
北 青 岩 宮 秋 山 福 茨 栃 群 埼 千 東 神 新 富 石 福 山 長 岐 静 愛 三 滋 京 大 兵 奈 和 鳥 島 岡 広 山 徳 香 愛 高 福 佐 長 熊 大 宮 鹿 沖
海 森 手 城 田 形 島 城 木 馬 玉 葉 京 奈 潟 山 川 井 梨 野 阜 岡 知 重 賀 都 阪 庫 良 歌 取 根 山 島 口 島 川 媛 知 岡 賀 崎 本 分 崎 児 縄
道 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 都 川 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 府 府 県 県 山 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 島 県
県
県
県
前年度調査からの増加分
※普通教室に設置している電子黒板の総数を、総普通教室数で除して算出した数値
教育のIT化に向けた環境整備4か年計画(平成26〜29年度)
60
平成29年度まで単年度1,678億円(4年間総額6,712億円)
21世紀にふさわしい学校教育を実現できる環境の整備を図るため、第2期教育振興基本計画(平成25年6月14日閣議決定)で目標とされ
ている水準の達成に必要な所要額を計上した「教育のIT化に向けた環境整備4か年計画(平成26~29年度)」に基づき、平成29年度まで
単年度1,678億円(4年間総額6,712億円の地方財政措置)が講じられることとされています。
幅広いICT環境整備に活用することが可能
教育のIT化に向けた環境整備4か年計画(平成26~29年度)の所要額(6,712億円)のイメージ 第2期教育振興基本計画で目標とされている水準
教育のIT化に向けた環境整備
● 教育用PC1台当たりの児童生徒数3.6人
● 教育用コンピュータ・・ 不足台数約146万台の新規導入及び既存分約191万台に係るリース
費用
● 電子黒板・・・・・・・ 不足台数約40万台の整備及び既存分約1万台の更新に係る費用
● 実物投影機・・・・・・ 不足台数約33万台の整備及び既存分約1万台の更新に係る費用
● 無線LANの整備・・・ 未整備約38万教室に係る費用
● インターネット接続費用
● 教員の校務用コンピュータ・約95万台のリース費用
学習用ソフトウェア
ICT支援員
学習用ソフトウェア
③設置場所を限定しない可動式コンピュータ40台
● 電子黒板・実物投影機を(1学級あたり1台)
● 校務用コンピュータ 教員1人1台
● 支援員の配置費用 等(情報処理技術者委嘱を含む)
無線LAN
②各普通教室1台、特別教室6台
● 超高速インターネット接続率及び無線LAN整備率100%
● 学習用ソフトウェアの整備 等(教育用コンピュータ新規導入・更新に伴うもの)
電子黒板
①コンピュータ教室40台
● 教育用ソフトやICT支援員等を配置
1校当たりの財政措置額
都
道
府
県
高等学校費
市
町
村
600人程度
特別支援学校費
424万円
574万円
小学校費
564万円
18学級
中学校費
563万円
15学級
35学級
コンピュータ
書画カメラ(実物投影機)
※上記は平成26年度の単位費用積算から試算した標準的な所要額(単年度)。実際の基
準財政需要額算定に当たっては、測定単位の数値を割り増しするための補正がある。
※別途、「情報処理技術者委嘱事業」については、「県・その他教育費」において、地方財
政措置が講じられている。
ICT活用教育アドバイザー派遣事業(平成28年度)
61
●国に「ICT活用教育アドバイザリーボード」を設置し、自治体に対してアドバイザーを派遣。
派遣対象自治体(30→45地域)
● ICT環境整備計画が未策定で、平成27~30年に検討を開始する自治体は61自治体。
参考1:平成26年度「学校教育の情報化の状況等に関する調査研究」から、市町村分の回答状況。
参考2:「校務システムの導入(セキュリティ含む)」の相談を受けたいと回答した自治体数 302自治体(平成27年7月アンケート)
実施内容(例)
●ICT環境整備を図ろうとする自治体の要請に応じてアドバイザーを派遣し、以下の観点から助言を行う。
・実態に応じたICT機器の段階的な整備(機器購入の調達手法含む)
・ICTを活用した教育の効果検証
・指導力に応じたICTを効果的に活用した授業の導入 ・ICT活用指導力向上のための研修手法 ・校務支援のあり方
実施体制
文部科学省
派遣者調整
アドバイザリーボード
[派遣先地方公共団体を公募中】
公募期間:H28年7月1日~31日 (http://www.japet.or.jp/Top/adviser/)
事務局(委託)
●アドバイザーの登録・
派遣等に関わる事務
派遣(3回)
派遣要請
アドバイザー:大学の有識者等
を文部科学省が
委嘱・登録
活動報告書・マニュアルを作成し、
ポータルサイトの活用や資料の配
付等を通じて全国に普及
ICT活用教育アドバイザー
派遣事業
(30→45地域)
ICT活用教育アドバイザー派遣事業(平成27年度)実施状況
62
アドバイザー派遣自治体一覧
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
派遣先自治体
アドバイザー(所属)
北海道名寄市
宮城県栗原市
宮城県大和町
山形県最上町
山形県鶴岡市
山形県小国町
茨城県筑西市
茨城県取手市
栃木県高根沢町
福島県楢葉町
埼玉県桶川市
東京都立川市
東京都武蔵村山市
小松川 浩(千歳科学技術大学)
高橋 純(東京学芸大学)
稲垣 忠(東北学院大学)
安藤 明伸(宮城教育大学)
菅原 弘一(仙台市教育局)
平井 聡一郎(古河市教育委員会)
菅原 千保子(荒川区教育委員会)
久保田 善彦(宇都宮大学)
岸 麿貴子(明治大学)
毛利 靖(つくば市教育局)
今田 晃一(文教大学)
中橋 雄(武蔵大学)
篠原 真(相模原市立総合
14 東京都西東京市
15 新潟県燕市
学習センター)
野中 陽一(横浜国立大学)
駒崎 彰一(葛飾区教育委員会)
※ 申請自治体は45自治体あった。
※ アドバイザーの人数は計37名。
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
派遣先自治体
アドバイザー(所属)
石川県
長野県喬木村
長野県松本市
静岡県藤枝市
静岡県牧之原市
滋賀県近江八幡市
大阪府東大阪市
大阪府岸和田市
大阪府泉南市
兵庫県伊丹市
兵庫県尼崎市
福田 孝義(佐賀県教育委員会)
村松 浩幸(信州大学)
加藤 直樹(岐阜大学)
益川 弘如(静岡大学)
久世 均(岐阜女子大学)
林 向達(徳島文理大学)
高橋 邦夫(豊島区政策経営部)
中村 真理子(草津市教育委員会)
井上 幸史(姫路市立総合教育センター)
小柳 和喜雄(奈良教育大学)
門田 哲也(倉敷市企画財政部
兵庫県高砂市
広島県府中町
大分県中津市
宮崎県日向市
沖縄県浦添市
(併)教育委員会)
梶本 佳照(IPU・環太平洋大学)
島村 秀世(長崎県教育庁)
辻 慎一郎(鹿児島県教育庁)
新地 辰朗(宮崎大学)
山本 朋弘(鹿児島大学)
(敬称略、アドバイザーは平成28年3月31日現在)
ICT支援員の現状と課題
63
ICT支援員とは
○ICT支援員とは
・学校のICT化を支援するために、日常の授業等において教員のICT活用をサポートする。
・ICT支援員は、主として、ICTを活用した授業を実施するに当たっての相談や支援(授業支援、教材開発等)といった活動が期待され
る。しかし、現状では、機器のトラブルやネットワークの障害対応といったICT環境面での技術支援が求められることも多い。
ただし、ICT支援員の業務の内容・範囲や求められる資質・能力等についての明確な基準等はない。
ICT支援員の必要性が認識されている
にもかかわらず、地方財政措置が十分に
活用されていない
課題
○必要性
出典:第9回教育用コンピュータ等に関するアンケート調査報告書(平成26年5月 一般社団法人日本教育情報化振興会)
43.8%
45.9%
公立学校4校に1人(約9,000人)を配置できるよう
措置しているが、約2,000人にとどまっている
<教育委員会の情報教育担当者>
授業での活用、校務支援システムの
導入などで、ICT支援員の必要性が
高まっている ・・・ 9割
強くそう思う
そう思う
あまりそう思わない/全くそう思わない/無回答
○地方財政措置が十分に活用されない理由
(教育委員会からのヒアリング)
 学校が求める支援の内容が多様
 ICT支援員の質のバラツキ
 ICT支援員の育成のための取組の内容や程度が様々
<小・中学校の情報担当教諭>
学校にICT支援員を配置すべきで
ある ・・・ 8割
36.2%
41.4%
強くそう思う
そう思う
あまりそう思わない/全くそう思わない/無回答
ICT支援員に求められる資質・能力を明確にし、一定の
資質・能力を備えたICT支援員を育成するための「育成
モデルプログラム」を開発することにより、ICT支援員
の育成・確保(不足の解消)を図る。
→平成28年度予算に必要経費を盛り込み
ICT教育全国サミット
福島県郡山市
市長
品川
萬里
茨城県つくば市
市長
市原
健一
東京都荒川区
区長
西川 太一郎
長野県下伊那郡喬木村
村長
市瀬
直史
大阪府箕面市
市長
倉田
哲郎
佐賀県多久市
市長
横尾
俊彦
佐賀県武雄市
市長
小松
政
熊本県球磨郡山江村
村長
内山
慶治
つくば宣言
64
全国ICT教育首長協議会について
65
「ICT教育全国首長サミット つくば宣言」(平成27年11月10日)をもとに、
「全国ICT教育首長協議会」を設立予定
●全国ICT教育首長協議会の役割と今後の活動方針
21世紀の地域社会においてICTを活用し、果敢に課題に挑戦する子供たちを育成していくために、首長が主体に立っ
て、教育委員会だけではなく地域内外の教育資源を効果的に結び付け、「教育の情報化」を加速させるために自治体相
互の連携を図る活動を展開します。
【活動理念】
自治体相互の緊密な連携のもとに、先進的ICT教育の研究および具体化を図ることにより、教育の質的向上に必要
なICT機器の整備および制度改革の推進に資することを目的とする
【特徴】
◆国・文部科学省の施策を加速化させる連携活動
◆産学官で自治体の「地域ぐるみの推進事例」を広く共有する活動
◆自治体と民間企業の連携活動
【活動概要】
◆首長による教育ICT加速化活動
◆ICT教育全国首長サミットの開催
◆日本ICT教育アワードの年間表彰 ◆地域社会が一体となった教育推進事例の収集・発信 等
●文部科学省2020年代に向けた教育の情報化に関する懇談会」中間
とりまとめ(抜粋)
【2020年代の教育の情報化の目指すもの】
グローバル化や急速な情報化など社会の変化が激しく、将来の変化を予測することが困難な時代を前に、子供たち一
人一人が自らの可能性を最大限に発揮し、よりよい社会と幸福な人生を自ら作り出していくことが重要である。子供た
ちには、何が重要かを主体的に考え、他者と協働しながら新たな価値の創造に挑むとともに、新たな問題の発見・解決
に取り組んでいくことが求められる。子供たちが自らの人生や社会をよりよく変えていくことができるという実感を持
つことは、未来に向けて進む希望と力を与えることにつながる。
そのため、いかに教員の指導力を向上させ、子供の資質・能力を高めるか、そのために必要な環境は何かといった、
あるべき教育現場の姿をふまえ、2020年代に向けた教育の情報化を推進する。
【ICTによる学校・地域連携】
教育の情報化を教育委員会だけの問題としてとどめるのではなく、首長部局も含めた地域の全体で取り組むべき課
題としての認識を定着させる必要性について整理する。
【現状と課題】
・ ICTを活用した学校・地域連携の強化は重要であるが、まだ面的な広がりになっていない。
・ ICTを活用した教育の推進は、小規模校の教育水準の維持向上や地域未来塾を通じた学校外学習環境の提供など
地方創生に貢献するとの認識をさらに広める必要がある。
【今後の方針】
(首長を中心としたICT教育推進組織の構築)
平成27年度につくば市学校ICT教育40周年記念行事として「ICT教育全国首長サミット」が開催されたが、地域社
会が一体となっての取組を全国的に推進する観点から、これを年1回程度の定期的な開催として、併せて先進的・特
徴的な取組を実施している地方公共団体への表彰等の実施を通じて、教育の情報化を推進することが望まれる。その
際、地域社会が一体となった推進推奨事例の収集・発信や、地域社会が一体となった取組を企画・検討している地方
公共団体等に対する支援を併せて行うことも効果的と考えられる。
Ⅵ 教員のICT活用指導力の向上
教員のICT活用指導力の向上に向けた取組
教員ICT活用指導力の推移
80
授業中にICTを活用して指
導する力などに自信を持っ
ていない教員が多い
76.1
72.6
70
72.4
82.1
79.7
78.2
75.5
77.7
74.8
69.4
71.4
71.4
66.8
62.7
62.3
63.7
61.8
58.5
65.2
61.5
56.3
以下の項目について、「できる」と回答した教員の割合[%]
52.6
取組の観点
各自治体における
① 研修リーダーの養
成
各自治体が実施
② する、初任の教員
に対する研修
67.5
67
60
研
修
56.4
50
自治体や学校が
研修を実施する際
③
に活用可能なツー
ルの開発等
教材研究・指導の準備・評価などにICTを活用できる
校務にICTを活用できる
情報モラルなどを指導できる
授業中にICTを活用して指導できる
児童・生徒のICT活用を指導できる
現状施策内容
(独)教員研修センターにおける「指
導者養成研修」
※毎年全国100名超の教員に対して研修を実
施
各自治体が実施する初任者研修
(法律によって実施が義務付け)において「教
育の情報化への対応」などについて
例示
効果的な実践例や、研修モデル、
校内研修向けカリキュラムの開発な
ど実施
体系的に研修リーダーを
育成し、全国の学校まで
くまなく展開
H19.3 H20.3 H21.3 H22.3 H23.3 H24.3 H25.3 H26.3 H27.3
養
養 取組の観点
成
成
教員を目指す段
階(教員養成課
程)から、ICTを活
用した指導法等に
ついて学習
現状施策内容
教員養成課程において、「情報機
器の操作」(2単位)や、教育の方
法論を学ぶ科目(2単位程度)の
中で、ICTを活用した指導法につい
ても学習
67
質・量とも、
より内容を充実
(平成27年12月21日
中央教育審議会答申)
都道府県・政令市
教育委員会研修
市町村教育
委員会研修
各学校
校内研修
教員のICT活用力の状況(都道府県別)
B:授業中にICTを活用して指導する能力」
100%
90%
H26年度平均値 71.4%
80%
70%
60%
50%
北 青 岩 宮 秋 山 福 茨 栃 群 埼 千 東 神 新 富 石 福 山 長 岐 静 愛 三 滋 京 大 兵 奈 和 鳥 島 岡 広 山 徳 香 愛 高 福 佐 長 熊 大 宮 鹿 沖
海 森 手 城 田 形 島 城 木 馬 玉 葉 京 奈 潟 山 川 井 梨 野 阜 岡 知 重 賀 都 阪 庫 良 歌 取 根 山 島 口 島 川 媛 知 岡 賀 崎 本 分 崎 児 縄
道 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 都 川 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 府 府 県 県 山 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 島 県
県
県
県
※4小項目ごとに4段階評価を行い、「わりにできる」もしくは「ややできる」と回答した教員の割合
出典:平成26年度 学校における教育の情報化の実態等に関する調査
68
教員のICT活用力の状況(都道府県別)
C:児童・生徒のICT活用を指導する能力
90%
80%
H26年度平均値 65.2%
70%
60%
50%
北 青 岩 宮 秋 山 福 茨 栃 群 埼 千 東 神 新 富 石 福 山 長 岐 静 愛 三 滋 京 大 兵 奈 和 鳥 島 岡 広 山 徳 香 愛 高 福 佐 長 熊 大 宮 鹿 沖
海 森 手 城 田 形 島 城 木 馬 玉 葉 京 奈 潟 山 川 井 梨 野 阜 岡 知 重 賀 都 阪 庫 良 歌 取 根 山 島 口 島 川 媛 知 岡 賀 崎 本 分 崎 児 縄
道 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 都 川 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 府 府 県 県 山 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 島 県
県
県
県
※4小項目ごとに4段階評価を行い、「わりにできる」もしくは「ややできる」と回答した教員の割合
出典:平成26年度 学校における教育の情報化の実態等に関する調査
69
文部科学省による教育のICT活用に関する実践事例集など
70
平成22年度
「教育ICT活用実践事例集」(平成22~24年度)
「ICTを活用した指導方法」(平成25年度)【学びのイノベーション事業】
平成23年度
「発達障害のある子供たちのためのICT活用ハンドブック」
(平成25年度)
「プログラミング教育実践ガイド」(平成26年度)
平成24年度
「情報活用能力の育成のために(指導事例集)」(平成26年度)
「授業がもっと良くなる!電子黒板を活用した指導事例集」
(平成26年度)
「ICT活用ステップアップ映像集利用ガイド」(平成26年度)
「校内研修リーダー養成のための研修手引き」(平成26年度)
平成25年度
平成26年度
ICTを活用した学びの推進プロジェクト【平成27年度より実施】
▼ 指導力パワーアップコース ≪指定地域:8地域≫
取組の枠組み
71
▼ 成果の
取りまとめ
取組内容
(民間団体へ委託)
〔研修プログラム策定主体〕
都道府県・指定都市教育委員会
〔実践〕県立学校及び市町村立学校
教員研修機関
教員養成課程を有する大学と連携し、教員及
び学生のICT活用指導力向上のための研修
プログラムを作成
〔実践を行う研修等の場〕
ノウハウ・人的資源の提供
実習・実践の場の提供
教員養成課程を有する大学
〔実践〕講義・演習、公開講座、
免許状更新講習等
▼ICT活用実践コース
・研修センター等の機関研修
・実証校における校内研修
・実証校における教育実習
・大学における免許状更新講習
・大学における講義・演習・公開講座
●各地域で作成された
研修プログラムや実証
結果をもとに、指導力向
上のための研修プログ
ラムや手引き書き等をと
りまとめる。
等
≪指定地域:25地域≫
ICT環境の整備を進め、ICTを活用した特徴的な教育に挑戦する自治体を指定。地域内の実証校における授業実
践を通して、ICTを活用した教育のカリキュラムを策定。
実践におけるテーマ設定
【各教科で具体的に取り組むもの】 ①外国語活動・英語教育 ②理数教育 ③総合的な学習の時間
④実技を伴う教科における表現活動 ⑤その他(ICTを活用した特徴的な教育のテーマを具体的に設定)
【教科横断的に取り組むもの】 ⑥言語活動 ⑦課題解決に向けた主体的・協働的な学び
⑧情報活用能力の育成 ⑨その他(ICTを活用した特徴的な教育のテーマを具体的に設定)
取組内容
同一校種で複数の実証校を設置し、児童生徒の発達段階に応じた複数学年(各校種で
連続する3つの学年)のカリキュラム(年間指導計画)を作成。カリキュラムに基づいたICT
を活用した授業を実践し、モデル授業映像を撮影。
〔1年目(H27年度)〕準備・実践・評価→初年度成果物
●各地域で作成された
カリキュラムや実証結果
をもとに、テーマに即し
た複数学年にまたがる
カリキュラムを作成。
※モデル授業映像を含
む。
〔2年目(H28年度)〕改善方策検討・実践・評価→最終成果物
ポ
ー
タ
ル
サ
イ
ト
の
活
用
や
映
像
資
料
の
配
付
等
を
通
じ
て
全
国
で
共
有
平成28年度 ICTを活用した学びの推進プロジェクト 自治体一覧
指導力パワーアップコース
自治体
連携先大学
72
≪8地域≫
自治体
連携先大学
1
長野県
信州大学
5
兵庫県
兵庫教育大学
2
静岡県
静岡大学
6
奈良県
奈良教育大学
3
岐阜県
岐阜女子大学
7
佐賀県
佐賀大学
4
愛知県名古屋市
愛知教育大学
8
熊本県
熊本大学、熊本県立大学、ルーテル学院大学、尚絅大学
ICT活用実践コース
自治体
テーマ
≪25地域≫
学年
自治体
テーマ
学年
1
北海道
理数教育
中1~3
13
愛知県安城市
課題解決に向けた主体的・協働的な学び
小3~5
2
北海道今金町
課題解決に向けた主体的、協働的な学び
小4~6
14
三重県松阪市
主体的・協働的な学びのあり方
中1~3
3
秋田県八峰町
小:理数教育
中:英語教育
小4~6
中1~3
15
滋賀県草津市
課題解決に向けた主体的・協働的な学び
小4~6
中1~3
4
茨城県古河市
課題解決に向けた主体的・協働的な学び
小4~6
16
岡山県新見市
中1~3
5
埼玉県羽生市
ICTを活用した思考力・判断力・表現力の
育成
基礎学力・自己学習能力の向上、
家庭や地域との連携による学習等
小4~6
17
島根県
学校図書館活用教育におけるICT活
小4~6
6
千葉県千葉市
ICT機器を活用した問題解決力をつける学
習のあり方
小4~6
18
島根県美郷町
言語活動
小4~6
19
福岡県那珂川町
ICTを活用した中学校英語教育の高度化
中1~3
20
佐賀県小城市
情報リテラシーと情報モラルの育成
小1~6
中1~3
7
東京都世田谷区
言語活動
小4~6
8
東京都杉並区
課題解決に主体的・協働的な学び
小4~6
9
東京都町田市
課題解決に向けた主体的・協働的な学び
小4~6
21
熊本県人吉市
情報活用能力の育成
小4~6
10
長野県大町市
課題解決に向けた主体的・協働的な学び
小4~6
中1~3
22
熊本県山江村
「ふるさと教育」の活性化を図るICT活用
小1~6
中1~3
11
静岡県伊東市
課題解決に向けた主体的・協働的な学び
小4~6
23
鹿児島県霧島市
外国語活動・英語教育
12
愛知県岡崎市
英語教育、理数教育、
課題解決に向けた主体的・協働的な学び、
情報活用能力の育成
小3~6
中1~3
中1~3
24
沖縄県名護市
ICT活用による実践的な英語教育
中1~3
25
沖縄県宮古島市
課題解決に向けた主体的・協働的な学び
中1~3
取りまとめはNTTラーニングシステムズ(株)に委託
研修の受講状況
73
(「学校における教育の情報化の実態等に関する調査」平成26年度調査結果より)
① 平成26年度中にICT活用指導力の各項目に関する研修を受講した教員の割合
受講した
34.7%
303,645
受講していない
65.3%
571,350 人
ICT活用指導力の各項目
A:教材研究・指導の準備・評価などにICTを
人
活用する能力
B:授業中にICTを活用して指導する能力
C:児童・生徒のICT活用を指導する能力
D:情報モラルなどを指導する能力
E:校務にICTを活用する能力
※1.ICT活用指導力の状況の各項目のうち、Eのみの研修は除く。
※2.1人の教員が複数の研修を受講している場合も、「1人」とカウントする。
※3.平成27年3月末日までの間に受講予定の教員も含む。
Ⅶ 地域×学校×ICTの推進
地域の学習におけるICTの活用
75
すべての子どもの安心と希望の実現プロジェクト(平成27年12月21日子どもの貧困対策会議決定)
Ⅰ ひとり親家庭・多子世帯等自立応援プロジェクト
3 学びを応援
④ 学習が遅れがちな子供やさらに学びを深めたい子供を対象とした学習支援
○ICT関連企業と連携協力し、地域での子供の学習活動へのICT活用を支援する「官民協働学習支援プラットフォーム」を構築し、地域未
来塾における取組も含め、ICTを活用して、小中高生の地域における学習活動やひとり親家庭の子供への学習支援等を行う。
指導者が不足する地域などでは、学校外における子供
たちの学習を支援するため、 動画やドリル教材などICT教
材を活用して、子供たち一人一人の学力や意欲に応じ
た学習支援を、ボランティア等を配置することにより効果
的に実施している。
取組例
①島根県益田市×eboard
○ 益田市とNPO法人eboardが連携し、中
山間地域の中学生を対象とした学習支援を
実施。
○ 公民館や小中学校のパソコン教室を活用し
て、ドリルとアニメーション映像を組み合わせ
たインターネット教材を提供。
②仙台市×すららネット
〇 仙台市とNPO法人アスイクが連携し低所得世帯の子供向けに学
習指導センターで無料の学習支援を実施(平成25年~)。
〇 16箇所で約250名が支援を受けており、自治体とNPOが提供する
学習支援としては日本最大級。
〇 株式会社すららネットのICT教材を学習教材として利用。
〇 大学生等の学習支援ボランティアも必要数配置。
地域未来塾に係る学習支援を促進するために必要なICT
機器等の整備【平成27年度補正予算額】
中学生等を対象に、大学生や教員OBなど地域住民の協力による学
習支援を実施
 経済的な理由や家庭の事情により、家庭での学習が困難であった
り、学習習慣が十分に身についていない中学生等への学習支援を
実施
 地域住民が参画する学校支援地域本部の活用により、原則無料
(※)の学習支援
(※参加者が一部実施経費等を負担する場合あり)
 教員を志望する大学生などの地域住民、学習塾などの民間教育
事業者、NPO等の協力により、多様な視点からの支援が可能
全ての都道府県、政令市等において、ICTを積極的
に活用した地域未来塾による学習支援を新たに展開
⇒ ICT機器等を中心とした開設備品等の整備 3.5億円
(全国約100箇所)
【整備例】 タブレット、LAN設備、プロジェクター など
地方創生への教育ICTの活用
76
まち・ひと・しごと創生総合戦略(2015改訂版)
(1)地方にしごとをつくり、安心して働けるようにする
(ア)生産性の高い、活力に溢れた地域経済実現に向けた総合的取組
F ICT等の利活用による地域の活性化
【主な施策】
◎ (1)-(ア)-F-① ICT の利活用による地域の活性化
地域産業の活性化や地域サービスの維持・向上、柔軟な就労環境の整備を実現するため、距離や時間等の制約を克服し、地域の創意工夫をいかしたイノ
ベーションや新産業の創出を可能とするICT の一層の利活用を、医療・教育・雇用・行政・農業・防災など幅広い分野で推進する。
アクションプラン(個別施策工程表)
●必要な対応【抜粋】(前略)居住地域に関係なく質の高い学習を享受できるよう、教育におけるICT の活用を推進する。
人口減少社会におけるICTの活用による教育の質の維持向上に係る実証事業(平成27〜29年度)
学校統廃合の困難な小規模の学校教育の質の維持向上を図るための方策を検討するために、遠隔地間の学校同士をICTで
結び、年間を通じて協働学習や合同学習などを実施し、指導方法の開発や有効性の検証などを行い、ICTの活用による人口減
少社会における学校教育の手法に関する実証研究を実施。
ICT機器を活用しながら遠隔地間を結び、児童生徒同士による意見交換、発表などお互い
に高めあう学びを通じて、思考力、判断力、表現力などを育成する。
教育用無線LANと避難者用無線LANの併用事例
77
学校等の避難所指定されている施設に情報端末や無線LANアクセスポイントを整備し、
災害時の情報通信手段を確保するとともに、通常時にはそれらをICT教育で活用する
<併用のメリット>
災
害
時
 災害時の通信手段確保
 教育用コンピュータや公衆無線LANを避難者に開放
 安否情報や避難生活に必要な情報を入手
通
常
時
 既存設備・情報端末の活用
 学校でのICT 教育に活用
<事例>
自治体
概要
導入時期
静岡市
 小学校86校のPC教室のリース更新にあわせて、災害時には避難者用として使用できるように
設置したノートパソコンを導入
 通常時は教育用のノートパソコンとして活用し、災害時には無線LANを校内LANと分離・ウェ
ブ閲覧などに機能を限定された状態で、避難者に開放
 平成28年度、中学校43校のPC教室の更新を予定。(小中学校129校で計4,500台程度を配備
予定)
平成24年度、26年度
平成28年度(予定)
京都府
 京都府内88箇所にWi-Fiアクセスポイントを設置
 平時は、高等学校等では教育活動に、庁舎では公衆無線LAN のアクセスポイントとして活用
 災害時は、公衆無線LAN を開放することで安否情報や避難生活に必要な情報を入手できる環
境を整える
平成27年3月~
新潟県燕市
 市指定避難所(小中学校)や観光拠点などにWi-Fi ステーション(無線LAN 環境)を整備
 通常時には情報通信の利便性を高め、観光拠点での観光情報の入手や情報発信を円滑にするこ
とで、観光の活性化を図はかる
 災害時には接続時の認証を不要にすることで、災害時の情報伝達・収集手段を確保
平成28年1月~
(出所
http://www.city.tsubame.niigata.jp/content/100751221.pdf
等をもとに作成)
Ⅷ 教育の情報化加速化に向けて
平成28年4月19日
「第4次産業革命に向けた人材育成総合イニシアティブ」 第26回産業競争力会議
参考資料2 文部科学大臣
~①初等中等教育段階における取組~
提出資料より抜粋
79
「次世代の学校」(2020年から新しい教育課程が順次実施)
次代に求められる情報活用能力の育成
ALや個の学習ニーズに対応した「次世代の学校」創生
次代を拓くために必要な情報を活用して新たな価値を創造し
ていくために必要な力や課題の発見・解決にICTを活用できる
力を発達の段階に応じて育成。
○語彙や読解力などの基礎的な知識・技能や創造的な課題解決力
を総合的に育むため、対話的・主体的で深い学び(アクティブ・ラー
ニング)の視点から指導を改善。
○全ての教科の課題発見・解決等のプロセスにおいて、各教
科の特性に応じ、ICTを効果的に活用。
○科学や芸術・文化などのより多様な分野で子供たちが学んだり、体
験したりする場を確保。
○プログラミング教育については、小学校における体験的に学
習する機会の確保、中学校におけるコンテンツに関するプロ
グラミング学習、高等学校における情報科の共通必履修
科目化といった、発達の段階に則した必修化。
○教師の授業力の向上とICTのベストミックスにより、学校や学級の中
での多様性のメリットを生かして、個々の子供の理解度に応じた丁
寧な教育や課題解決力の育成を実現。
○小学校低学年から生じている語彙や読解力の違いから生じる学力
差を解消するとともに、発展的な学習を充実するなど、個に応じた指
導を徹底。
○チーム学校や地域学校協働本部などを活用して、子供たちに教育
課程外の多様な学びや体験の場を確保。
これからの時代に求められる資質・能力の育成と価値ある学習成果の実現に向け、
民間のノウハウ・人材と教育現場の知恵をかけ合わせたコンテンツ本位の学校情報化が不可欠
「社会に開かれた教育課程」の実現に向け、官民が連携
•
•
文科省、経産省、総務省が連携※して、本年度中に学校関係者やICT関係の企業・ベンチャーなどで構成される官民コ
ンソーシアムを設立し、優れた教育コンテンツの開発・共有や学校への支援員の派遣などの取組を開始。
最先端の教育を支える学校のICT化も加速。「教育の情報化加速化プラン」を策定し、コンテンツ本位の学校情報化の
環境整備や、各学校現場の整備状況に則した効果的なICT活用に向けた産学官連携の支援等を推進。
1
※特に、経産省はICT企業と連携したコンテンツ開発促進と支援員確保、総務省はクラウド活用、WiFi整備、全国キャラバン等の観点から支援。
2020年代に向けた教育の情報化に関する懇談会
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教育の情報化に向けた当面の施策の検討を行うとともに、第三期教育振興基本計画も視野に入れた検討を行
うため、「2020年代に向けた教育の情報化に関する懇談会」を大臣政務官決定にて設置。
■主な検討事項
(1)「一人一台タブレット環境」と「堅牢な校務支援システム環境」によるデータの効果的活用を通じて、個に応じた学習指導と学級・学校経営を支援する
「スマートスクール」(仮称)構想に向けた方策
(2)地域間格差が顕著になっている授業・校務両面でのICT環境整備の全国的な加速化に向けた方策
(3)地域×学校×ICTによる地域・学校連携推進、貧困等による格差解消や地方創生への貢献に向けた方策
(4)その他
■これまでの開催概要
第1回
第2回
第3回
第4回
平成28年2月15日
平成28年3月1日
平成28年3月25日
平成28年6月17日
教育の情報化の現状と課題、茨城県つくば市・鳴門教育大学藤村准教授より意見聴取
千葉県柏市立第二小学校・長野県喬木村・大阪市教育委員会・豊島区より意見聴取、中間とりまとめ論点整理素案審議
NHK・ソフトバンク(株)・信州大学東原義訓教授、総務省より意見聴取、中間取りまとめ案審議
各ワーキンググループにおける検討状況についての報告
■今後のスケジュール
4月以降
7月末頃
基本問題検討WG、スマートスクール構想検討WG、教育情報化加速化検討WGを設置し、具体策を検討
最終とりまとめ予定
■懇談会委員(五十音順・敬称略)
関
新井 健一 (株)ベネッセホールディングスベネッセ教育総合研究所理事長
高井
市川 伸一 東京大学大学院教育学研究科教授
奈須
市原 健一 茨城県つくば市長
西田
稲垣 忠
東北学院大学教養学部准教授(座長代理)
西田
大川 恵子 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授
堀田
太田 耕司 東京都千代田区立神田一橋中学校校長
藤村
加藤 理啓 ソフトバンク(株)プロダクト&マーケティング統括
福田
サービスコンテンツ本部教育事業推進室長
三宅
熊埜御堂朋子NHK青少年・教育番組部部長
小林 隆哉 NEC(株)第一官公ソリューション事業部長
宮崎
牛来 峯聡 東京都立町田高等学校校長
山本
清水 康敬 東京工業大学学長相談役・名誉教授(座長)
聡司
尚一郎
正裕
文比古
光昭
龍也
裕一
孝義
龍哉
平成28年4月7日更新
新経済連盟事務局長
内田洋行取締役常務執行役員
上智大学総合人間科学部教授
NTTラーニングシステム(株)取締役
千葉県柏市立柏第二小学校校長
東北大学大学院情報科学研究科教授
鳴門教育大学大学院学校教育研究科准教授
佐賀県武雄市ICT教育監
一般社団法人日本経済団体連合会教育問題委員会企画部会長
富士通株式会社顧問
祐弘 佐賀県教育委員会副教育長
晋次 大阪市教育委員会教育長
※内閣官房IT総合戦略室、総務省、経済産業省がオブザーバー参加
教育の情報化加速化プラン(骨子)【全体像】
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●「2020年代に向けた教育の情報化に関する懇談会」中間とりまとめ(4月8日公表)を受けて、授業・学習面、校務面、学校・
地域連携など学校活動のあらゆる側面へICTの積極活用を図るための政策課題と対応方針を「教育の情報化加速化プラン
(骨子)」として整理。
●懇談会最終とりまとめ(7月下旬予定)を踏まえ、具体的な政策パッケージとしてプランを策定し、2020年度までに教育の情報
化を強力に推進。
2020年代に向けた教育の情報化の目的
これからの社会に求められる
資質・能力の育成
※学習指導要領改訂
(2020年度より段階的に実施予定)
様々な情報を主体的に活用し、問題を解決したり、新たな価値を創造したりする能力
アクティブ・ラーニングの視点に立った授業改善
個の学習ニーズに応じた指導
情報活用能力の各学校段階を通じた育成
情報の科学的な理解(プログラミング等)
エビデンスに基づく学級・学校経営の推進
教員が子供と向き合う時間の確保
ICTを活用した「次世代の学校・地域」の創生
◆教員が力を最大限発揮し、あるべき教育現場の姿を踏まえ、教育の情報化を推進
◆産学官連携・関係省庁連携のもと教育委員会・学校に対し支援、地域社会一体となった取組を推進
教育の情報化加速化に向けた主な施策
【アクティブ・ラーニング・情報活用能力の育成】
1 効果的なICT活用の在り方
の明確化とそれに基づく
機器等の計画策定
【教育ICT活用推進基盤の整備】
5
ICT活用教育の
ビジョン・効果の提示
2
6
【エビデンスに基づく学級・学校経営・子供と向き合う時間の確保】
教材開発等官民連携
コンソーシアム構築
システム・ネットワーク
調達改革・標準化
3
スマートスクール構想実証
※一人一台PC環境と堅牢な校務支援システムの連携
による、学級・学校経営改善支援に向けたモデル
7
データ管理・情報セキュリティに
対する考え方確立
4
統合型校務支援システム
普及推進
教育委員会・学校の
8
体制整備(首長部局連携等)
産学官連携支援体制の構築
教育の情報化加速化プラン(骨子)【工程表】
2017年
(平成29年度)
2016年
(平成28年度)
2019年
(平成31年度)
2018年
(平成30年度)
第2期教育振興基本計画
次
導期
要学
領習
指
構ス
ス想マ
テ・ー
ム校ト
普務ス
及支ク
等援ー
シル
そ
の
他
事
項
2020年度
(平成32年度)
第3期教育振興基本計画
※
中教審答申
(平成28年度内)
提
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ムン学
等ソ習
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学習指導
要領改訂
周知・広報・実施(※)
①効果的なICT活用の在り方の明確化と
それに基づく機器等の計画策定
地方財政措置の枠組みの検討(中教審の議論に反映)
小学校:2020年度~全面実施予定
中学校:2021年度~全面実施予定
高等学校:2022年度~年次進行実施予定
地方公共団体のICT活用授業準備・ICT環境整備の促進
⑤ICT活用教育のビジョン・効果の検討
懇
談
会
に
お
い
て
議
論
・
取
り
ま
と
め
②コンソーシアム構築
⑥システム・ネットワーク
調達改革・標準化検討
⑧産学官連携支援体制構築
③スマートスクール構想詳細
検討 ④校務支援システ
ム普及推進策検討 ⑦情報
セキュリティに対する考え方検討
授業での効果的なICTの活用の実践事例の作成
官民連携コンソーシアムの運用・教材の開発・検証実施・体制整備
調達改革・標準化の推進、産学官連携支援の実施
授業支援システムと校務支援システムの連携運用
学習データ等を活用したエビデンスに基づく学校経営等
(実証事業の実施・課題や効果の整理)
新学習指導要領の実施に向けて取組を段階的に実施
(教育の情報化に関する手引き作成等)
指導、教材活用、システム・
ネットワーク構築・運用など
多層的な支援の実施
スマートスクール
成果展開
新学習指導要領の実施に
係るICTを活用した教育
環境の全国整備
教育の情報化加速化プラン(骨子)【具体的施策の方向性①】
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効果的なICT活用授業を踏まえたシステム・機器等の整備方針を具体的に示し、
第3期教育振興基本計画・次期学習指導要領改訂に向けて教育の情報化を加速
第3期教育振興基本計画・次期学習指導要領改訂に向けて教育の情報化を加速
第3期教育振興基本計画・次期学習指導要領改訂に向けて教育の情報化を加速
第3期教育振興基本計画・次期学習指導要領改訂に向けて教育の情報化を加速
次期学習指導要領の実施に向けて、第3期振興基本計画の検討をふまえつつ教育の情報化を加速
ICT活用のビジョンや効果の提示と環境整備目標の設定
 ICT活用のビジョンの提示と多面的な効果検証【⑤】
 ICTの活用が教員の授業改善や子供の学びの姿にもたらす革新のビジョンを提
示し、理解を促進
 ICT活用による教育効果について、多面的な測定の検討
 環境整備目標の設定に向けた検討【①】
 授業における効果的なICT活用の在り方やそれに応じた機器・ネットワーク・シ
ステムの調達仕様・標準化をふまえ、必要とされる具体的な環境を、第3期教
育振興基本計画の検討状況をふまえつつ、整備目標として設定
授業・学習面での活用による授業改善
 授業等での効果的なICT活用の在り方の検証【①】
 授業での日常的な学習におけるICT活用の視点から、学校種や発達段階に留
意し、各教科等の学びを深める効果的なICT活用の実践例や、個に応じた学
習における活用の実践例について検証し、授業のICT活用を分類・モデル化
 ICTを活用した教育を推進するための官民連携によるコンソーシアムの
構築【②】
 教科指導の専門家、学校関係者、民間企業、関係省庁とも連携しながら、関
係者による教材開発等のコンソーシアムを構築
 民間における低廉・無償の教材や指導資料等の開発の促進
 教員・学校の自作教材の共有利用を可能とする仕組みの検討
 授業等でのICT活用モデルに対応した機器・ネットワーク・システム等
の推奨仕様や標準化の推進【①】
 授業等でのICT活用モデルに応じた「学びの場」としての教室や機器・ネット
ワーク・システムの在り方の整理、それに応じた学びの場としての教室や機器・
システムの在り方の整理、推奨仕様の標準化の推進
 一人一台コンピュータ環境や家庭用情報端末の学校での利用に関する考え
方の整理及び学校現場において実現可能な方策の検討
 特別支援教育でのICT活用を促進【①】
 学校種や発達段階に応じ、ICTを活用した必要な支援について検討
校務面での活用による教員が子供と向き合う時間の確保
 統合型校務支援システムの普及促進【④】
 業務改善効果の高い統合型校務支援システムの全国的な普及促進
 統合型校務支援システムの対象となる業務範囲の特定
 導入・運用コストの低廉化や利便性の向上のため、業務プロセスのモデル化や、
統合型校務支援システムの一定の標準化を検討
 システムの導入に向けた業務改善の促進【④】
 業務の流れや帳票様式も含めた事務処理の分析・見直しを図り、具体的な業
務改善方策や統合型校務支援システムの運用方策についての検討
教育の情報化加速化プラン(骨子)【具体的施策の方向性②】
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授業・学習面と校務面の両面でのICT活用によるスマートスクール構想の推進
 「スマートスクール構想」にかかる実証研究【③】
【スマートスクール構想イメージ】
 授業支援システムと校務支援システムの連携運用を図ることで、教育の情報
化の効果を飛躍的に拡大
 実証研究を通じ、「一人一台PC環境」と「堅牢な校務支援システム」を構築
し、情報セキュリティ確保など課題と対応策について、多面的に整理
 地方公共団体の環境整備計画の策定支援と促進【⑧】
 地方公共団体の規模や整備段階等に応じたICT導入のガイドラインの作成
 地方公共団体における環境整備計画の策定及び計画的な整備促進
 共同調達・共同運用、クラウド化やシステム・ネットワーク・機器等の奨
励仕様や標準化等による環境整備の推進【⑥】
 効率的な環境整備のため、共同調達・運用、クラウド化の在り方等を検討
 機器・ネットワーク・システムの標準化におる低廉な調達の実現
 規模・取組状況等に応じた段階ごとの標準的な調達仕様の策定
 データの安全な管理と情報セキュリティの考え方の確立【⑦】
 学校の実情に配慮しつつ、学校の教育活動に必要な教材や情報にアクセス
し、安全・安心にデータを管理・利用できる情報セキュリティの考え方を整理
教員の指導力向上及び推進・支援体制
 ICTを活用した教員の指導力向上のための養成・採用・研修の在り方
【⑧】
 教育委員会や学校、大学の連携による計画的に養成・採用・研修の実施
 日常的な学習におけるICT活用を促進し、教員のICT活用と指導力を向上
 教育委員会や学校の体制整備【⑧】
 首長部局(システム担当)との連携や、総合教育会議での扱い等、首長の
理解と協力を得て計画的に取組を推進
 学校での教育の情報化推進担当者の配置や役割の明確化の検討
 教育の情報化に向けた学校運営・経営の改善【⑧】
 産学官連携の支援体制の構築【⑧】
ICTによる地域社会連携の推進
 ICT支援員等の充実【⑧】
 ICTの活用の学校運営・経営への位置づけ等管理職の意識やスキルの向上
を図るための研修の充実や学校教育目標への盛り込み等についての検討
 首長を中心としたICT教育推進組織を構築【⑧】
 ICT教育全国首長サミットの定例開催や表彰等の実施
 ICTを活用した地域づくりの事例の整理・発信【⑧】
 地域未来塾、防災シェルターとしての学校のICT環境整備等を推進
 専門家の教育委員会への派遣等地方公共団体を支援する取組の充実
 大学・民間との連携した支援祖組織による、機器等の整備や授業等での利活
用についての共同の実践・研究の実施等の取組を、意欲ある学校や地方公共
団体に広げる方策について検討
 ICT支援員の活用や、コールセンターの設置など専門的なサポート体制構築等
学校に必要な支援を検討
※【 】内の数字は、プラン全体像下段の番号と対応
※具体的施策①、②の詳細は、2020年代に向けた教育の情報化に関する懇談会「中間取りまとめ」参照
2020年代に向けた教育の情報化に関する懇談会
今後の検討課題
名称
85
主な検討課題
① 授業での効果的なICT活用及び環境整備の在り方
② 教員のICT活用指導力の向上及び推進・支援体制
基本問題
検討WG
③ 教材・システム等の開発・活用の在り方
④ ①~③を実現していくための官民連携の推進方策
⑤ プログラミング等、特に優れた能力を持つ子供に対する学校外の追加的な発展的学びの在り方
スマート
スクール
構想検討
WG
① 統合型校務支援システムの普及促進及び業務改善の推進方策
② データの安全な管理と情報セキュリティの考え方
③ 「スマートスクール構想」(一人一台PC環境を前提とした、授業支援システムと校務支援システムの連携運用)に
係る実証研究の在り方 など
① 次期学習指導要領下で必要なICT環境整備目標の在り方
教育情報
化
加速化検
討WG
など
② ICT環境整備に向けた教育委員会・学校の体制強化の在り方
③ 教育委員会・学校への支援方策
④ 教育委員会・学校がICT環境整備を進めるに当たっての条件整備の在り方
⑤ 情報端末の保護者負担や家庭用情報端末の学校での利用等の基本的考え方
など
ご静聴ありがとうございました
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