Comments
Description
Transcript
広域三次元地盤モデル
4.2 広域三次元地盤モデル 4.2.1 表 4.2.1 三次元モデルメッシュ構成 広域三次元モデルの構築 数 節点数 86940 AB トラックを中心に、境界条件が AB トラック内の解析結果に大きな影響を与えないよう、広域の範囲と 要素数 80028 し、その領域境界は、水位変動が少ない河川・鹿島港や、地下水位が既知である既存観測孔位置をモデル領 平面メッシュ 4347 鉛直節点数 20 広域三次元モデルは、前述の水文データ、周辺地形条件、各種水文的境界(河川、港湾等)を考慮して、 域として設定した(図 4.2.1)。 企業局揚水井戸 鹿島灘 解 析 4.2.2 地盤・水理定数入力 地盤条件は、前述(2.1 地形地質概要)及びボーリング結果に基づいて入力した。 範 囲 図 4.2.4 に三次元地盤モデルを、図 4.2.5、図 4.2.6 に三次元地盤モデル断面図を示す。 表 4.2.2 に入力水理物性値一覧を示す。なお、水理地質区分は、既往文献及びボーリング結果を基に表 北浦 内に示す区分とした。 鰐川 鹿島港 1) 飽和透水係数・比貯留係数 表 4.2.2 神ノ池 ABトラック 記 号 常陸利根川 図 4.2.1 広域地下水シミュレーション範囲(標高 5 倍表示) この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図 50mメッシュ(標高)を使用したものである。 (承認番号 広域地下水シミュレーション入力水理物性値一覧表 透水係数(cm/s×10c) 地層名 現場透水試験 比貯留係数 解析使用値 (1/cm) 結果 X Y Z 1.79×10-6∼1.4×10-3 1.00×10-3 1.00×10-3 1.00×10-3 2.00×10-5 2.00×10-4 2.00×10-4 2.00×10-4 1.00×10-5 3.00×10-2 3.00×10-2 3.00×10-2 5.00×10-5 5.00×10-2 5.00×10-2 5.00×10-2 1.00×10-6 B 埋土層 Ac 沖積粘土層 As 沖積砂層 Ag 沖積砂礫層 Ds 洪積砂層 1.85×10-3∼1.45×10-2 1.00×10-2 1.00×10-2 1.00×10-2 4.00×10-5 Dg1 洪積砂礫1層 1.4×10-2 2.00×10-2 2.00×10-2 2.00×10-2 1.00×10-6 Dg2 洪積砂礫 2 層 3.96×10-2∼9.54×10-2 1.00×10-1 1.00×10-1 1.00×10-1 5.00×10-7 Dc 洪積粘土層 1.00×10-5 1.00×10-5 1.00×10-5 2.00×10-5 1.73×10-3∼4.74×10-2 ※ 埋土層(B)は、粒度試験結果より推定(クレーガー式) 平 19 総使、第 119 号) ※ 無試験層については、一般値及び上下の地層より推定 ※ 比貯留係数は、文献により推定 図 4.2.3 に三次元解析メッシュ分割図を示す。 メッシュ分割は、A 井戸や B 地区では密に切り、観測孔等の地下水同定箇所ではメッシュの交点(節点) 透水係数については、現場透水試験結果を基本に、シミュレ−ションのケーススタディの中で、地下水位 を一致させた。 が再現できた値である。また、透水係数の異方性については考慮しなかった。 解析領域の境界は、以下のとおりとした。 比貯留係数については、文献を参考に設定した。 南から西:常陸利根川 北: 下幡木・深芝観測所 北東: 鹿島港 東: 常陸利根川、鹿島港を結ぶ線 4-8 2) 不飽和浸透特性 ●比貯留係数 不飽和浸透特性は、現地測定データも参考に、図 4.2.2 の様にした。 比貯留係数一般値(出典:『実務者のための地下水環境モデリング』岡山地下水研究会、2003) 物質 沖積土(Ac) 0.8 0.6 0.4 0.4 0.2 0.2 0 サクション(m) 0.6 0.6 0.4 0.4 0.2 0.2 0.2 0.4 体積含水率 0 0.6 0.6 0.8 体積含水率 図 4.2.2 0.8 0.6 0.6 0.4 0.4 0.2 0.2 0 0 0.4 1 0.8 0.8 0.6 0 0 1 1 0.8 比透水係数 サクション(m) 0.8 1 サクション(m) 1 比透水係数 1 砂質土(B) 0.4 0.6 体積含水率 0.8 不飽和特性曲線 以下、水理定数を入力するにあたって参考とした資料を示す。 ●透水係数 透水係数一般値(出典:『地盤調査法』地盤工学会、2004) 10 -8 10 透 水 性 実質上不透水 対応する土の種類 粘性土 { C} 透水係数を直接測 特殊な変水位透 定する方法 水試験 透水係数を間接的 に推定する方法 -7 10 透水係数 k( cm/s) 10-6 10-5 10-4 非常に低い 低 い 微細砂、 シルト 、 砂−シルト −粘土混合土 { SF} [ S−F] { M} 変水位透水試験 圧密試験結果から 計算 なし 10-3 10-2 中 位 砂および礫 ( GW) ( GP) ( SW) ( SP) ( G−M) 10-1 100 10+1 性 粘 土 2.0×10-2 ∼ 2.6×10-3 硬 質 粘 土 1.3×10-3 ∼ 2.6×10-3 中程度の硬質粘土 1.3×10-3 ∼ 9.2×10-4 密詰め砂礫 1.0×10-4 ∼ 4.9×10-5 接合亀裂性岩 6.9×10-5 ∼ 3.3×10-6 緩 詰 め 砂 1.0×10-2 ∼ 4.9×10-3 密 詰 め 砂 1.3×10-4 ∼ 2.0×10-4 流出係数一般値(出典:『実用河川計画』理工図書、1982) (出典: 『室内及び原位置における飽和浸透特性の試験及び調査法に関する研究』 、西垣他 1993)より推定 -9 塑 ●流出係数 0 0.2 1 比透水係数 砂丘砂(As) 比貯留係数(1/m) 10+2 高 い 清浄な礫 ( GW) ( GP) 定水位透水試験 特殊な変水位透 水試験 清浄な砂と 礫は粒度と 間隙比から 計算 4-9 この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の2万5千分の1地形図を 複製したものである(承認番号 平19総複、第190号)。 図4.2.3 三次元解析メッシュ分割図 図4.2.2 三次元解析メッシュ分割図 神栖市地下水観測所 A 工業用水井戸 河川水位観測地点 B F C D N E 賀 G I-6 I-1 H I-7 M-1 I-2 M-5 I-3 I I-8 M-2 I-4 M-6 M-10 I-5 M-11 M-3 I-10 M-15 M-14 M-4 M-9 I-9 M-16 MM-12 M-13 M-17 平面節点数: 4347 鉛直節点数: 20 合計節点数:86940 要 素 数:80028 0m 4-10 1000 2000 図4.2.4 三次元地盤モデル m 4-11 図4.2.5 三次元地盤モデル断面図1 4-12 図4.2.6 三次元地盤モデル断面図2 4-13