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無転流直流モータ及び発電機
無転流直流モータ及び発電機 長岡技術科学大学 工学部 電気系 准教授 岡元智一郎 1 直流モータ及び発電機の需要と種類 回転 力 需 要 大 電流 • ハイブリッドシステム • 燃料電池システム • 携帯機器 • 風力発電 etc. 磁界 電流 力 N S ブラシ 整流子 + - 転流機構 種 類 •ブラシ付きモータ:整流子とブラシを用いる。 電磁ノイズの発生、ブラシの磨耗、火花の発生等の 環境、信頼性、安全性が問題 •ブラシレスモータ:整流子とブラシの代わりに 回転位置検出素子と半導体スイッチ回路を用いる。 ブラシの磨耗や火花の発生は起こらないが、電磁ノ イズの発生、半導体スイッチ回路の放熱や効率、複 雑な構成が問題 2 既存の直流モータと無転流直流モータ 電気エネルギー 直流 転流機構 変動電流 変動電流-回転変換 回転 電気エネルギー 直流 直流-回転変換 回転 回転エネルギー 回転エネルギー 既存の直流モータ 無転流直流モータ 無転流直流モータは、ブラシ、整流子、半導体スイッチ回路を必要としないため、 従来のモータの様々な問題(電磁ノイズの発生、ブラシの磨耗、火花の発生、 半導体素子の放熱、複雑な構成、高い製造コスト等)を解決し得る直流モータと なり得る。 3 単極モータ(従来の無転流モータ?) S フレミングの 左手の法則 (銅線に働く力) 反作用による力 (磁石に働く力) S N N 整流子が無い上記の単純な機構でも電池を繋ぐと磁石は回転します。 逆に磁石を回転させれば起電力が発生します。→単極発電機 4 無転流直流モータ/発電機 軸受 磁石 S N N S 金属ベルト ブラシや整流子、半導体スイッチ回路を必要としない 極めて簡単な構造を有する無転流直流モータ/発電機 5 無転流直流モータの高トルク化・堅牢化 1段 2段 N S S N S N N S 1段 2段 N S S N S N N S 金属ギア 金属ベルト n-1 段 n段 N S S S N N S n-1 段 N n段 導体 N S S N S N N S 絶縁体 トルクはn倍になる! 堅牢な構造になる! 金属ベルトの耐久性が問題 6 従来技術:単極発電機 転流機構を有しない唯一の実用化?されている発電機 野中作太郎著 電気機器Ⅰ(森北出版) p.206(1973) 7 従来技術との比較 従来の直流モータの問題点であった、ブラシの 摩耗、火花の発生、電磁ノイズの発生等の諸 問題を解決することに成功した。 従来の単極モータ/発電機では、ブラシの代わ りに液体金属を用いる方法も考案されているが、 液体金属の封止方法、長期安定性、複雑な構 造(製造コスト)等が問題となっている。 無転流直流モータ/発電機は従来技術に比べ て構造が単純・堅牢であり、様々な用途が期待 される。 8 本技術の特徴と想定される用途 【特徴】 l 電磁ノイズが発生しない(高安全性) l エネルギー損失部分が少ない(高効率) l 堅牢な構造にすることができる(高信頼性) l 構造が単純である(低コスト) 【想定される用途】 l 発電施設 l ハイブリッドシステム l 自動車 9 企業への期待 本無転流モーターの高トルク化については、 ユニットを多段にする技術により克服できる。 また、堅牢化は、金属ベルトを金属ギアに換 えることにより実現が可能である。 精密な加工技術・組み立て技術を持つ企業と の共同研究を希望。 また、発電分野(風力発電等)への展開を検 討されている企業は、本技術の導入が有効で あると考えられる。 10 本技術に関する知的財産権 発明の名称 :駆動装置、直流モータ及び発電機 出願番号 :特許公開2009-005465 出願人 :国立大学法人長岡技術科学大学 発明者 :岡元智一郎 11 お問い合わせ先 長岡技術科学大学 総務部 産学・地域連携課 知的財産係 五十嵐・三井 TEL 0258-47 -9279 FAX 0258-47 -9040 e-mail patent@jcom.nagaokaut.ac.jp 12