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1 - 長崎県

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1 - 長崎県
平成26年3月定例月議会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月4日)
1、開催年月日時刻及び場所
こども家庭課長
宮崎
誠
君
平成26年3月4日
自
午後
1時31分
総
長
池松
誠二
君
至
午後
3時38分
学事振興室長
小坂
哲也
君
於
第1別館第3会議室
教
長
渡辺
敏則
君
2、出席委員の氏名
分
副
科
会
務
部
育
教
育
次
長
石橋
哲也
君
総
務
課
長
木下
忠
君
教育環境整備課長
金子
眞二
君
長
髙見
健
君
長
山本
啓介
君
員
宮内
雪夫
君
〃
田中
愛国
君
6、審査事件の件名
〃
小林
克敏
君
○予算決算委員会(文教厚生分科会)
〃
下条ふみまさ 君
〃
髙比良
元
君
平成25年度長崎県一般会計補正予算(第4号)
〃
堀江ひとみ
君
(関係分)
〃
山田
朋子
君
〃
松島
完
君
〃
川崎
祥司
君
〃
山本
由夫
君
会
委
第217号議案
7、審査の経過次のとおり
― 午後
1時31分
開会 ―
【髙見分科会長】 ただいまから、予算決算委員
会文教厚生分科会を開会いたします。
3、欠席委員の氏名
な
まず、委員席でございますが、お手元に配付
し
いたしております委員配席表のとおり決定した
いと存じますので、ご了承をお願いいたします。
4、委員外出席議員の氏名
な
これより、議事に入ります。
し
まず、本日の会議録署名委員を慣例によりま
して私から指名させていただきます。
5、県側出席者の氏名
会議録署名委員は、宮内委員、小林委員のご
福祉保健部長
濵本磨毅穂
君
福祉保健部次長
加藤
純
君
なお、本日、本分科会として審査いたします
福祉保健課長
野嶋
克哉
君
議案は、第217号議案「平成25年度長崎県一般
医療政策課長(参事監)
川良
数行
君
会計補正予算(第4号)」のうち関係部分の1件
両人にお願いいたします。
であります。
こども政策局長
平尾
眞一
君
次に、審査の方法についてお諮りいたします。
こども未来課長
嶋田
孝弘
君
本日、審査する議案は、国の経済対策に伴う
-1-
平成26年3月定例月議会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月4日)
補正予算に関するものであり、即日、審査する
補正予算の内容につきましては、生活保護受
必要がありますので、今回の議案に限って審査
給者への就労支援等による自立の支援や福祉・
を行いたいと存じますが、ご異議ございません
介護人材の確保を図るとともに、就労能力・意
か。
欲のある離職者に対する住宅支援給付の継続や
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
新たな生活困窮者自立支援制度に係るモデル事
【髙見分科会長】 ご異議ないようですので、そ
業の実施など、地域社会におけるセーフティネ
のように進めることにいたします。
ット機能等を図ることを目的に「長崎県緊急雇
なお、理事者の出席につきましては、本分科
用創出事業臨時特例基金(住まい対策拡充等支
会で審査をいたします議案に関する範囲とし、
援事業分)」を積み増す経費として、4億622万
お手元に配付しております配席表のとおりと決
2,000円を計上いたしております。
定したいと存じますので、ご了承をお願いいた
このほか、医務行政費、繰越明許費で、記載
します。
のとおりであります。
次に、各部局の審査順序につきましては、ま
以上をもちまして、福祉保健部関係の説明を
ず、こども政策局を含む福祉保健部の審査を行
終わります。
い、次に、総務部及び教育委員会を合同で一括
よろしくご審議賜りますようお願いいたしま
して審査することといたしたいと存じますが、
す。
ご異議ございませんか。
【平尾こども政策局長】 それでは、こども政策
局関係の議案について、ご説明いたします。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
予算決算委員会文教厚生分科会関係議案説明
【髙見分科会長】 ご異議ないようですので、そ
資料、経済対策関係のこども政策局部分をお開
のように進めることといたします。
きください。
それでは、議案を議題といたします。
今回、ご審議をお願いいたしておりますもの
まず、こども政策局を含む福祉保健部関係の
は、第217号議案「平成25年度長崎県一般会計
審査を行います。
補正予算(第4号)」のうち関係部分でござい
福祉保健部長及びこども政策局長より、議案
ます。
説明をお願いいたします。
歳入予算は、9億388万9,000円の増、歳出予
【濵本福祉保健部長】福祉保健部関係の議案に
算は、9億388万9,000円の増でございます。
ついて、ご説明いたします。
今回、ご審議をお願いいたしておりますのは、
今回の補正予算は、「好循環実現のための経
第217号議案「平成25年度長崎県一般会計補正
済対策」を実施するための予算として先月6日
予算(第4号)」のうち関係部分であります。
に成立しました国の補正予算に適切に対処しよ
うとするものでございます。
歳入予算は、福祉保健部合計で7億6,422万
2,000円の増、歳出予算は、福祉保健部合計で7
補正予算の内容につきましては、国の平成25
年度補正予算に係る長崎県安心こども基金の積
億6,422万2,000円の増です。
み増しに要する経費として、9億388万9,000円
なお、各科目につきましては、記載のとおり
を計上いたしております。
であります。
-2-
平成26年3月定例月議会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月4日)
以上をもちまして、こども政策局関係の説明
いがまだ残っているという状況でございます。
を終わります。
【堀江委員】 私がこの質問をしているのは、国
よろしくご審議賜りますようお願いいたしま
が経済対策として補正予算で出された分という
す。
のは多くが基金の積み立てになります。この安
【髙見分科会長】 ありがとうございました。
心こども基金もそうなんですが、基金に積み立
以上で説明が終わりましたので、これより議
てて、その分が当初予算の中で今度は基金から
案に対する質疑を行います。
の繰り入れになるでしょう。当初予算を見ると、
質疑はございませんか。
これは当初予算の論議で十分すべきことだと思
【堀江委員】 最初に、こども政策局の横長資料
うんですが、当初予算で見ると、安心こども基
の5ページ、今、こども政策局長が説明されま
金の繰り入れは34億円になるんですよね。34億
したように9億388万円を安心こども基金に積
円の繰り入れと私は思っていたものだから、そ
み立てるということです。それ自体としてはも
うすると、今回の平成25年度の今の時点、3月
ちろん反対ではありませんが、そうしますと、
の見込みで34億円を超えていないといけない
平成25年度末の基金の額というのは幾らにな
のではないかと、そういう単純な思いから、要
りますか。
は基金として積み立てた分は当初予算の中で目
【嶋田こども未来課長】 今お尋ねの3月末見込
的別にきちんと使ってほしいという思いがあっ
みということですが、今年の3月補正もこの後
てこの質問をしているわけです。私の認識違い
見込みがございますけれども、最終的な残とい
もあれば、そこも含めて答弁してください。
たしましては41億189万1,000円でございます。
【嶋田こども未来課長】 今回、補正予算でまい
【堀江委員】 平成23年度の基金の残が44億円、
りました主なものが保育所整備、保育所の認定
そして 平成 24年度が81億円と い うこと で、
こども園整備であるとか、認定こども園等の耐
183%増えたんですが、今回、最終的に41億円
震化促進事業等ということで、これは文科省分
の見込みということで、逆に前年度に比べたら
で約8億4,000万円程度きています。この中で実
基金の額が減るということになるんですけれど
際、この要望の際は大目に要望していたもので
も、そうしますと、今後の41億円がそのまま当
すから、実際ここで使うものというのがそれを
初予算の場合は基金の繰り入れということにな
下回ったために余っている分、残っているとい
りますか。
うことで、この残につきましては今後、来年度
【嶋田こども未来課長】 平成26年度に安心こ
以降要望等がございましたら、また再度補正を
ども基金を充当するものといたしましては約
お願いして、その事業として使わせていただき
32億円ございます。ですから、トータルといた
たいと思っております。
しましては、今の見込みでは平成26年度、約9
【堀江委員】わかりました。いずれにしても積
億2,700万円程度が現時点では残るということ
み立てられた基金については、その基金の目的
になります。平成26年度当初に安心こども基金
で県民のために使っていただきたいと思ってい
を入れたものが32億1,000万円ぐらいございま
ます。
すので、差し引きますと、約9億2,700万円ぐら
同じく福祉保健部の横長資料の7ページ、福
-3-
平成26年3月定例月議会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月4日)
祉保健課の中の住宅手当緊急特別措置事業につ
す生活困窮者自立支援モデル事業に係る経費、
いて質問いたします。
それから生活保護受給者に対する就労支援のた
今回の補正は4億622万円の補正なんですが、
めの就労支援専門員に係る経費等々、ほかの住
まず、補正の前の額、当初予算でこれは1億544
宅給付以外の部分も含めて4億円の中に入って
万円ですが、今のところ、この実績見込みとい
おりますので、その1億円に対して4億円という
うか、1億544万円の住宅手当緊急特別措置事業
ことで大きな金額になっているということでご
の実績としてはどうなんですか。それがわかれ
ざいます。
ば教えてください。
【堀江委員】 そうしますと、予算上の措置の問
【髙見分科会長】 しばらく休憩いたします。
題かと思うんですが、言われるように、事業名
― 午後
1時41分
休憩 ―
― 午後
1時41分
再開 ―
でいいますと住宅手当緊急特別措置事業費、生
活困窮者自立支援事業というのが含まれますね。
そうであれば、補正予算の際も住宅手当緊急特
【髙見分科会長】 分科会を再開いたします。
別措置事業でおおよそ幾ら、それから生活困窮
【野嶋福祉保健課長】 実績見込みが6,800万円
者自立支援事業でおおよそ幾ら、そういうふう
でございます。
に記載をすべきではないかという疑問も一つあ
【堀江委員】 1億544万円の当初予算に対して、
ります。
今の時点で6,800万円使う見込みですね。そうし
また、今回はこれを長崎県緊急雇用創出事業
ますと、今回の補正は4億622万円、当初予算に
臨時特例基金に積むわけでしょう。基金に積む
比べると3.8倍の補正ですね。これはどういうふ
のはわかります。だけど、一旦基金にこうやっ
うに理解すればいいんですか。要は、これだけ
て積んでしまったら、この事業として幾らとい
補正をしても、極端な話、使い切れるのかとい
うところでの確約といいますか、国の経済対策
うことも含めて、もちろん国の経済対策という
としてこの事業にということであるのであれば、
ことでの補正なんでしょうが、余りにも当初予
さっきも言っているように当初予算もその事業
算に比べて、また実績見込みに比べても補正の
に使ってほしいと、私はそういう立場からこの
額が大きいので、これをどういうふうにとった
質問をしているんです。当初予算の場合は分け
らいいのかということでお尋ねしているので、
て出るんですよ。生活困窮者自立支援事業もち
その辺で答弁をお願いします。
ゃんと出る。なのに、補正予算になったら住宅
【野嶋福祉保健課長】 当初予算の1億500万円
手当緊急特別措置事業だけが4億円ぽんと出る。
と、私が6,800万円と申し上げたことにつきまし
これはちょっと余りにも粗雑な扱いではないか
ては、失業や職を失うおそれがある方に対する
と。きちんと事業が分けてあるのだったら事業
住宅支援給付金等の支援ということで1億500
も分けて出して、そのために補正をするという
万円と6,800万円ということでございます。
ふうにするわけだから、これはある意味非常に
今回、4億円の積み立てになりますけれども、
不親切な計上の仕方ではないかと思うんですが、
その4億円の中身といたしましては、住宅支援
そういう私の見解について答弁を求めます。
のほかに、例えば当初予算でお願いしておりま
【野嶋福祉保健課長】 今回の補正は、事業の中
-4-
平成26年3月定例月議会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月4日)
身について非常に不親切な記載であったという
就労支援に係る事業の分、それから生活福祉資
ご指摘でございます。確かにわかりにくいとい
金、これは社会福祉協議会にその貸し付けのた
うことでございますので、今後、そのようなこ
めに必要な支援をする経費でございます。それ
とのないように、予算上のつくりの中でこうな
から福祉人材センターにおきまして人材確保を
ってしまったということでございますが、わか
行う事業、これらにつきまして、内訳としまし
りやすいようなご説明等について、今後は少し
ては2億4,800万円ということで考えています。
検討させていただきたい思います。
そのほかに自立支援モデル事業につきまして、
【堀江委員】 そうしたら、もう一つ、これは緊
これは当初予算の方で発表しておりますが、1
急雇用創出事業臨時特例基金に積むんでしょう。
億500万円、それに係る事務費等について、こ
私が思うのは、この基金ではなくて、例えば長
れもちょっと枠的でございますが、4,300万円。
崎県地域福祉基金とか、こういう基金に積んで
それから生活保護制度の制度改正に伴うシステ
今言ったような住宅手当や生活困窮者等に回る
ム改修等で850万円等でございます。これらを
というようにするのではないかと私としては思
合わせますと4億600万円となりまして、その分
ったりするんですね。
につきまして、今回、基金の積み立てというこ
要は、この緊急雇用創出事業というのはたく
とにさせていただきまして、この事業につきま
さんあるので、その基金にぽんと積んでしまっ
しては適切に管理をし、平成26年度におきまし
たら、その分がちゃんと使えるのかというそこ
て執行していきたいと考えております。
ですよ。積んだお金に色はつきませんから、そ
【堀江委員】 では、なぜそれが緊急雇用創出事
こら辺がちゃんと確約されるのかどうかという
業臨時特例基金なのかという話ですよ。平たく
ことです。
言えばそこに入るかもしれませんけれども、部
私が指摘をしたように、ちゃんと事業があっ
長答弁してください。そうしたら、社協の福祉
て、当初予算の時には2つに分かれているんだ
の貸付金の部分もこれは緊急雇用創出事業臨時
ったら補正予算もちゃんと分けるべきではない
特例基金になるんですか。
か。せめて、例えば住宅手当緊急特別措置事業
【濵本福祉保健部長】この全体の基金のメニュ
等とか、
「等」を付けたらまた別ですよ。でも、
ーとして社協の生活福祉資金貸付事業というの
そういうことをしないで事業費でぽんと4億円
もメニューになっておりますので、特に含んで
上がるから、今までの実績に比べて余りにも補
積み増し対象としております。
正が大きいのではないかという疑問を持つわけ
【堀江委員】私の認識不足もあったかと思いま
です。その説明はありましたけれども、この基
すが、いずれにしても事業名として補正を掲載
金でこうやって積んで、その後の活用はちゃん
するということであれば、別の事業もきちんと
とされるのかということについての答弁をして
またがっているということであれば、事細かに
ください。
書けとは言いませんが、余りにも6,800万円の実
【野嶋福祉保健課長】 今回は4億600万円プラ
績見込みの中で、補正で4億円をぽんと計上す
スいたしますが、この内訳といたしましては、
るということでは余りにも乱暴な掲載の仕方だ
住宅手当緊急措置対策分、福祉事務所における
と思うので、今後、検討するという答弁でした
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平成26年3月定例月議会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月4日)
ので、ぜひその点で対応していただきたいとい
ある離職者に対する住宅支援給付の継続や新た
うことも申し上げたいと思います。
な生活困窮者自立支援制度に係るモデル事業の
【小林委員】今の堀江委員の質問とかぶるかも
実施など、地域社会におけるセーフティネット
しれませんが、これはいわゆる国の「好循環実
機能等を図ることを目的に」と。この文章は誰
現のための経済対策」という形になっている。
が書いてくれているのか知らないけれども、全
これは4月1日から消費税が上がることに係る
然わからん。これは何を言いたいのか。
経済対策ということで5兆5,000億円ですか、そ
質問するけれども、「生活保護受給者への就
の金額の一環であるのかどうか、そこはどうで
労等による自立の支援や福祉・介護人材の確保
すか。
を図るとともに」と、この介護人材というのが
【野嶋福祉保健課長】この積み立てにつきまし
ここの中で出てくるんだけれども、これは何を
ては、国の「好循環実現のための経済対策」に
言わんとしているのか。
係る予算に基づくものでございます。
【野嶋福祉保健課長】この福祉人材の確保でご
【小林委員】 消費税が4月1日から3%上がると。
ざいますが、これまでも実施をしておりました
だから、そのための経済対策だという受け止め
が、県の社会福祉協議会の中に「福祉人材セン
方をしております。それが「好循環実現のため
ター」というのがございます。これは介護や福
の経済対策」となっているわけですね。
祉の職場へのマッチングや人材育成、研修とい
今の話の中で、トータルで7億6,422万円きて
うことを行っておりますが、それに係る福祉人
いるわけですね。そうすると、この住宅手当緊
材確保のための職場体験や研修事業を行うため
急特別措置事業ということの中で、これを長崎
の事業として福祉・介護人材の確保ということ
県緊急雇用創出事業臨時特例基金の中に入れる
で記載させていただきました。
ということになっているわけです。これがいわ
【小林委員】 そうすると、この4億622万円の
ゆる4億622万円ということになっているわけ
中で、まず第1番目に福祉人材センターという
だけれども、これが本当に経済対策としてどう
ことで人材確保、現場の研修等々をやってもら
いう効果を発揮するのか。経済対策というなら
うと。これは何名分でどのくらいを考えている
ば、投資対効果とか、そういうものが出てこな
のか。そういう計画があるのかないのか。
いといかんのだけれども、こういう基金に入れ
経済対策につながるということの中でやって
込んでしまって、果たしてこれが好循環のため
いるわけだけれども、どういう計画の中でこれ
の経済対策という形に資するのかということに
がどういうふうになっているのか。ちょっとわ
ついての考え方は一体どうなっているのか。こ
かりにくいんです。何かこの金額がきてびっく
れはこの中に入れてねまってしまうのではない
りして、どこになおし込むかということばっか
かと、こんな感じすら受けます。
り考えて、経済対策に波及するかということに
この文章を誰が書いたかよくわからないけれ
ついては二の次になっているんじゃないかと、
ども、全然私はわからない。「生活保護受給者
うがっていえばこうなっているんだけれども、
への就労支援策による自立の支援や福祉・介護
このことがどうもわからんということ。
だから、介護人材の確保を図るとともにと、
人材の確保を図るとともに、就労能力・意欲の
-6-
平成26年3月定例月議会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月4日)
つまり福祉人材センターにおいて、福祉・介護
活用しましてモデル事業に取り組むということ
人材を何名ぐらいを確保して「好循環実現のた
でございます。
めの経済対策」に資するという考え方を持って
戻りますが、福祉・介護人材の確保で何名ぐ
いるのか、これはどうなっているのかというの
らいかということでございますが、ここにつき
が一つ。
ましては人数的にはちょっと明確ではございま
それから、別に「就労能力・意欲のある離職
せん。
者に対する」、つまり離職者については就労す
それから、経済対策ということに関しまして
る能力があるということ、それから意欲がある
一点申し上げますと、この就労支援というもの
ということ、この「住宅支援給付の継続や新た
でございますが、今、福祉事務所の中で就労支
な生活困窮者自立支援制度に係るモデル事業の
援員を配置しまして、稼働能力のある方々につ
実施など」、これはどういうことですか。
いてハローワークでの履歴書の書き方、もしく
【野嶋福祉保健課長】 この就労能力、意欲のあ
は面接等についての指導を行っております。こ
る離職者に対する住宅支援給付の継続でござい
れにつきましては、平成24年でございますけれ
ますが、これはリーマンショック後に、平成22
ども、就労に結び付いた実績といたしまして
年度から実施されている国の交付金を活用した
1,108名の方を就労に結び付けております。これ
基金を活用して実施している事業でございます
を継続していくということで、一定経済対策と
が、離職者、それから離職のおそれのある方に
いうことになります。
対しまして、一定意欲、福祉事務所におきまし
【小林委員】 要するに、福祉事務所に生活保護
てハローワークでのきちんとした相談、福祉事
受給者の方々の就労支援というか、そういうこ
務所の就労支援を受けるということを前提に住
とを行う人材が必要だということでこれを行っ
宅に係る費用を給付するという事業でございま
ているということ、そういうところに対する人
して、これを継続するということでございます。
件費、そんなことを考えているということなの
あくまでも離職はしましたが、復職・就労する
か。
という意欲、それからその行動ということを前
それから、離職することによって住居を失う
提といたしまして、住宅に係る家賃について給
おそれのある方に対する住宅支援給付を継続で
付金を交付するということでございます。
きるようにということを言っているわけですか。
もう一つの生活困窮者自立支援制度に係るモ
そういう考え方でいいのかどうか、もう一回こ
デル事業でございますが、これは生活保護とは
こを確認します。
別に、生活保護に至らない経済的な困窮者に対
【野嶋福祉保健課長】そういう就労支援の部分
して自立支援相談等を行うものでございまして、
ということは十分ございます。一方で、これは
これは法律で平成27年4月施行ということにな
補正予算でございますが、セーフティネットを
っております。このモデル事業といいますのは、
充実させるという両方の意味を持ったところで
その法律の施行前に、生活困窮者に対する自立
の支援、それをするための財源としての基金の
相談支援等について、モデル的に福祉事務所所
積み立てということでございます。
在の自治体がそれに取り組む場合にこの基金を
【小林委員】 だから、何度も言っているように
-7-
平成26年3月定例月議会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月4日)
経済対策なんですね。要するに波及効果をもっ
中で国から、本県でいえば4億622万2,000円の
て地域の経済にそれだけの効果をあらしめると
交付金をいただき、新たに積み増しをして平成
いう形にしてもらわないといけない。だから、
26年度も事業を執行するということでござい
実際こうやって7億6,422万2,000円のうちの4
ます。
億622万円がこの基金に積み立てられるという
その事業を執行する中で、生活保護の方々も
ことです。今までのやり方は、平成22年度でし
含めた離職者等に対するセーフティネットとし
たか、当初こういう基金というのは大体8億円
つつ、かつ就労に結び付けるということでござ
ぐらいあったと思うんです。これが平成22年か
いますので、経済対策という意味も含めまして
ら平成25年度まででほとんど使われてしまっ
しっかり取り組んでいきたいと考えております。
ているのか。結局は新たにこれを積み立てると
【小林委員】 そうすると、平成22年度に8億
いう形でいけば、そんな状況の中で新たな事業
4,000万円でスタートしました。それが大体4年
のスタート、これが本当の経済対策になればい
間だったけれども、これがあとわずか7,800万円
いんだけれども、そこのところは大体どういう
しかないと。今度新たに4億622万円基金に積む
考え方なのか。これは国がこういう基金の中に
と。これは平成26年度、1年間延長した中でこ
入れろというのではないんでしょう。国の交付
れを消化しないといけないんですか。4億622万
金であるけれども、どの基金の中にこれを入れ
円の事業がこの中に盛り込まれているんですか。
込めということはないわけでしょう。あなた方
基金は全額これで使い切るということになって
が判断されて、4億622万円についてはこの基金
いるんですか。
の中に充当し、そして、これを今言われるよう
【野嶋福祉保健課長】 現状でいきますと、平成
な事業に使って、もって地域の経済が潤うよう
26年度末までに全額を執行ということになり
にという形になっていくのか、そういう考え方
ます。
先ほども申し上げましたけれども、就労支援
でよろしいんですか。
【野嶋福祉保健課長】この基金でございますが、
に係る部分、それから住宅支援に係る部分、当
最初は平成22年3月に8億4,000万円国の方から、
然ございますが、もう一つこの中には生活困窮
全額オール国庫でいただきまして基金を積み立
者自立支援モデル事業の財源として約1億円含
てております。
まれております。これも含めまして平成26年度
その後、次年度についても若干の交付があっ
までに全額執行といいますか、平成26年度まで
て積み立てをしておりますが、基本その8億円
の基金でございますので、その中で執行してい
の基金を取り崩しながら住宅支援給付、それか
くということでございます。
ら就労支援等々をやってきておりまして、今年
【小林委員】 4億622万2,000円と繰越の7,800
度末での残額の見込みでございますが、7,800
万円全額をこの1年間で使うということになる
万円程度まで執行してきております。
わけですか。これは相当な事業をやらないと大
もともとこの基金が平成25年度までという
変じゃないかと思うんですよ。その辺はひとつ
ことでございましたが、国の経済対策の中でこ
腰を据えてやってもらいたいと思います。経済
れを平成26年度まで延長して、かつ経済対策の
対策なんだから、そういうことでよろしくお願
-8-
平成26年3月定例月議会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月4日)
いします。
ございます。
それから、医務行政費についてお尋ねします。
この医務行政費については有床の診療所のス
プリンクラー、これは我が会派の髙比良
なお、この金額を使いまして整備できるとい
うのは、その積算根拠に基づけばおおよそ1割
元委
の30施設ということになります。
員が頑張られました。本当によくぞあそこまで
【小林委員】 よくわかって、なるほどと思いま
いったものだと思います。
した。よく理解できます。
300施設あり、その中の10分の1ぐらいしかで
そうすると、今度この医療機関の防火対策と
いうことで、これは実に経済対策そのものだと
きないと。この3億5,800万円では30施設だと、
思っているんですよ。これは大体どういう形の
こういうことをおっしゃっているんですね。
ものなのか。この3億5,800万円という金額がど
そうすると、これは全額国で負担してくださ
ういう形で消化されるのか。いわゆる有床診療
るのか。それとも、この施設側に自己負担金も
所というのが長崎県にどのくらいあって、今回
あるのかどうか。30施設ということですから、
の3億5,800万円というのが病院等々を全部ク
あとの270施設は置いてきぼりをくうわけです
リアできるような金額なのか、果たしてどの程
か。
度のものか、その辺はどうなっておりますか。
そういうことの中で、全体の300施設、さっ
【川良医療政策課長】 まず、3億5,800万円の
き言われたように平米単価が1万7,000円とい
積算根拠でございますけれども、これは国の方
うことになっているけれども、ここで30施設ぐ
が総額101億円を予算化いたしております。そ
らいしかできないということは、あとのところ
して、その101億円の積算根拠といたしまして
はどうなっていくのか。
は、全国に有床診療所がおおよそ9,000カ所ござ
最初の質問としては、これが1施設で幾らぐ
います。その9,000カ所のうち、おおむね1割程
らいの補助の金額になっているのか。それにプ
度についてスプリンクラーの整備を促進すると
ラスして病院施設側の負担金が求められるのか
いう考えを持ち、平均の延べ床面積がおおよそ
どうか。そして、その300施設の残り270施設は
700平米、平米単価は介護の関係の単価と同じ
どういう運命をたどるのか、そこはどうですか。
く1万7,000円と決めて計算をして、トータルで
【川良医療政策課長】 まず、国の補助制度でご
101億円という数字を出しております。
ざいますが、先ほど申しましたとおり、まだ補
もちろんまだ国の方から内示とかが来ておら
助要綱ができておりませんので詳細は未定でご
ず、額はわからない中で、緊急性を要するとい
ざいます。ただ、補正予算を計上する際の資料
うことで県の方で何らかの方法で積算をする必
がございまして、その中ではこの補助について
要がございました。それで、国の積算に準じま
は定額補助ということになっております。定額
して、今ご指摘のとおり県内におおよそ300の
だけれども、先ほど申し上げたとおり、国の考
有床診療所がございますので、その1割を整備
えによりますと、その1万7,000円で経費のおお
するということで延べ床面積と単価を同じにし
よそ半分が賄えるということでございます。
て、国の施設数の比率と県の施設数の比率を用
ただ、私の方でも知り合いの建築業者にお尋
いて出した数字が3億5,800万円ということで
ねしましたところ、建物の態様によって違うの
-9-
平成26年3月定例月議会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月4日)
で試算をするというのはなかなか難しいという
1万7,000円ということでございますので、かか
条件はあるものの、通常であればアッパーで平
った経費以上の補助はございません。ですから、
米単価1万円ぐらいあればおおよそできるので
1万円で済めば平米単価1万円で計算した金額
はないかという話も伺っております。
を補助するということになります。
そういったことからしますと、先ほど30施設
それから、30施設のピックアップの仕方でご
と申しましたけれども、その建築業者のアドバ
ざいますが、先ほどから申し上げておりますと
イスが正しいということであれば、おおよそ50
おり補助要綱がまだ決まっておりませんので具
∼60施設は対応できるのではないかと思って
体的なことは申し上げられませんけれども、そ
おります。なおかつ診療所なり病院側の負担は
の補助要綱を見て、なおかつアンケート調査を
ほとんどない形での対応ができるのではないか
実施して、ご要望の状況を勘案しながら、また
と思っております。
緊急性ということからすると、自力で避難でき
ただ、それでもまだ200以上の施設がスプリ
ない患者さんが多い施設を優先するという考え
ンクラーの未設置という状況でございます。そ
方もあろうかと思いますので、そのあたりを総
れにつきましては国の方としましても、申請が
合的に考えて対処したいと思っております。
予算額を上回るようであれば対応を検討すると
【小林委員】そうすると、これは地域の行政と、
いうコメントもお聞きしておりますので、これ
市町も一緒に組み入れて、要するにそういう危
から対象となる施設にアンケート調査をいたし
険度合いが高いところから先にやると、こうい
ますけれども、その結果を踏まえて国の方には
うふうな認定を誰がするのかと思ったりしてい
強力に要望するということも考えていきたいと
るんだけれども、そこのところが一つ課題とし
思います。
てはあるかと思います。
【小林委員】 そうすると、国の基準は平米1万
それから、全部で3億5,800万円、これで今の
7,000円と。しかし、しかるべき業者の方にお尋
ところ30施設ということになりますと、さっき
ねしたら、非公式な見解としても平米1万円ぐ
一緒に質問したかと思うけれども、これは1施
らいでできると。だとしたら30施設ぐらいが50
設に幾らぐらいの補助になるのか。これが3億
施設とか、もっとできるかもしれないと。これ
5,800万円で30施設という形でいくわけですね。
は平米単価を下げることは全然問題にならない
このスプリンクラーの設置というのは、そうい
んですか。1万7,000円ぐらいのものを1万円ぐ
う施設の規模によって相当金額も違いが出てく
らいでやるという形のもので何も問題はないん
るのではないかと考えられるわけですが、この
ですか。
3億5,800万円を30施設で割るという計算には
もう一つは、その300施設の中で30施設の選
ならないんじゃないかと思うんです。だから、
び方ですが、これは申し込み順とか、緊急性が
さっき言ったように30施設のピックアップの
叫ばれているとか、その辺の判断というか、そ
仕方、いわゆる緊急性を要するもの、こういう
この30施設のピックアップの仕方はどうなり
ものから選んでいくという基準が何かあるんだ
ますか。
ろうかと思ったりもしているわけです。この辺
【川良医療政策課長】あくまでも補助基準額が
のところはどうですか。
- 10 -
平成26年3月定例月議会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月4日)
まさに3億5,800万円は、施設が選ばれて、そ
【川良医療政策課長】そこのところについては
の金額が全部使われると。そして病院の負担金
確認をしてみたいと思っております。
はないのかということで、全額国庫補助の対象
【山本(由)委員】 もう一点、細かいことですが、
になってできるのか、何分の1かはそういうこ
こども政策局の数字の表示の仕方ですが、こど
とでお互い分け合うのか、そういうことも少し
も政策局だけが1,000円単位の表示、903,889千
聞かせてください。
円となって、ほかのところは9億円という形の
【川良医療政策課長】 1施設当たりの経費でご
表示をされていますけれども、この辺は何か理
ざいますけれども、予算の積算上は3億5,800万
由があるんですか。
円のおよそ30施設ということで、1施設当たり
【嶋田こども未来課長】特に理由はございませ
1,000万円強ということになります。
んけれども、一般的に千円単位でするものです
ただ、先ほど申しましたとおり、平米単価が
から千円単位で表記をさせてもらったというこ
1万7,000円もかからない可能性もございます。
とで、特に理由はございません。
その際にはかかった経費分を補助するというこ
【山本(由)委員】 本当に細かくて申し訳ないで
とになりますし、その際には病院、診療所側の
すけれども、統一された方がいいと思いますの
負担は出てこないということになります。
で、よろしくお願いします。
【山本(由)委員】 最初にご挨拶をさせていただ
【髙比良(元)委員】 さっき小林委員からも議論
きます。本日からこの委員会に所属いたします
があったように、福祉保健課長、この国の住宅
山本由夫でございます。どうぞよろしくお願い
手当緊急特別措置事業費の4億円、このいきさ
いたします。先日は、島原に視察をいただきま
つはどういうことになっているんですか。国の
してありがとうございました。よろしくお願い
方から手を挙げろということになったのか、そ
いたします。
れとも、あなたの方から手を挙げたんですか。
今のスプリンクラーの件ですが、これは以前
事業選択の理由を述べてほしいと思います。
から介護施設でこういう制度があったかと思う
【野嶋福祉保健課長】 4億円についてですが、
んですが、それの実績で大体金額はわかるので
国全体でまず520億円の予算が組まれておりま
はないかと思ったんですが、いかがでしょうか。
す。その中で私どもの方で、県それから市町に
【川良医療政策課長】今回の対象は医療施設に
ついては概ねの事業計画というのを聴取しまし
なっておりますけれども、補助単価の1万7,000
て、それを国に提出いたしております。それに
円というのは介護の施設と同額になっておりま
基づきまして国の方から内示があった額が4億
して、実際の施工がどのくらいかということま
622万2,000円ということでございます。
では現状ではまだ確認できておりません。
【髙比良(元)委員長】 なぜその事業を選択した
【山本(由)委員】 かなり前から介護施設につい
のか。経済対策の予算を使ってやると。例えば
てはこのスプリンクラーの補助はあったのでは
以前この基金の中でもやったけれども、福祉施
ないかと思っております。もう既に設置された
設あたりのマンパワーが非常に不足している、
ところがかなりあるのではないかと思うんです
そのために特例として3年間給与を引き上げる
けれども、いかがですか。
というようなこともやってきました。なかなか
- 11 -
平成26年3月定例月議会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月4日)
好評ではあったんだけれども、それが戻ってま
ネット機能の強化でございますが、これは4億
た元の木阿弥みたいになって、そのことを反映
600万円ということで今回ご審議をお願いして
して失業に結び付いているとか、そういう話で
いる分でございます。
す。今回は基本的に消費税も上がるということ
2番目、社会福祉施設等の耐震化・防火対策
で幾らかなりとも賃金を上げる。あるいは本県
等の推進でございますが、これにつきましては、
の就業構造から考えて、福祉職のそこに求人が
まず一つは基金の1年延長ということがこの経
あるとするならば、こういう国の制度を利用し
済対策の中でうたわれておりまして、これの措
財源を確保しながらそういったものを優先させ
置と、実際に事業につきましては基金がまだ残
るというのが本来的なあり方だと思うんだけれ
っていることもあり、今回の補正ではお願いし
ども、なぜこのことを優先して事業として手を
ていないということでございます。
挙げたのかというのが、どうもよくわからない。
それから、簡素な給付措置でございますけれ
国全体の今回の緊急経済対策の中で、福祉保
ども、これは市町村民税非課税世帯等に係る1
健部関係の補助メニューというのはどんなもの
万円、それから上乗せは5,000円という臨時福祉
があるのか、一覧表がありますか。
給付金でございますけれども、ここは専決補正
【野嶋福祉保健課長】 今回の「好循環実現のた
対応としております。専決補正というのは、一
めの経済対策」に係る国の示した福祉保健部関
つは県の事務費等が発生しましたら、ここは専
係のメニューはどういったものがあり、それか
決でお願いしたいと思っております。加えて申
らどういったものについて手を挙げたかという
しますと、市町分については市町に直接国の方
ことのご質問ということでよろしいでしょうか。
から交付がなされますので、実際の給付分につ
今、資料が手元にございませんので、休憩をお
いての予算措置というのは県では想定されてお
願いできませんか。
りません。
【髙見分科会長】 しばらく休憩します。
― 午後
2時23分
休憩 ―
― 午後
2時38分
再開 ―
次に、ICTを活用した地域医療ネットワー
ク事業、これはメニューとしてございますが、
本県の場合、既にあじさいネットを整備してお
りますために予算としての計上はしておりませ
【髙見分科会長】 分科会を再開いたします。
ん。
【野嶋福祉保健課長】 今、お手元に平成25年
次に、働く世代の女性支援のためのがん検診
度の厚生労働省補正予算に対する福祉保健部の
推進事業でございますけれども、これにつきま
対応というものを配らせていただいております。
しては市町の直接補助事業ということでござい
考えられる項目につきましては、事業名、一
ますので、市町への情報提供ということにとど
番左に書かれているものが想定されておりまし
まっておりまして、県の予算措置というのは想
た。その右側金額(千円)でございますが、こ
定をしていないということでございます。
れは国の補正予算額でございます。
その次の風しんの感染予防及びまん延防止対
県の対応ということでご説明いたします。
策の強化でございますけれども、これは事業と
まず、一番上の地域社会におけるセーフティ
しては想定をしておりますが、実施時期が年度
- 12 -
平成26年3月定例月議会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月4日)
後半といいますか、冬場が想定されております
地域自殺対策緊急強化基金事業でございます
ので、今回補正予算ということで緊急に措置を
が、これも基金が1年延長というのが一つ、そ
お願いするのではなくて、当初予算の中で対応
れと事業につきましては現状の基金の残で対応
したいということで考えているものでございま
が可能ということで補正予算には上げていない
す。
ということでございます。
次に、医療施設の防災対策の推進でございま
在外被爆者渡日支援等事業委託費でございま
すが、これは今、ご審議をいただいているもの
すけれども、これにつきましても実施時期の関
でございます。
係もございまして、本日緊急にということでは
プレパンデミックワクチンの購入等でござい
ございませんで、当初予算の方で審議をお願い
ますが、これは国の補正でございますが、国が
するということにしております。
直接実施するという事業でございますので、こ
結果、本日ご審議をいただいておりますのが、
れも県の予算措置ということは想定しておりま
4億622万2,000円の緊急雇用基金の積み増しの
せん。
分、それから有床診療所におけるスプリンクラ
安定的な医療保険制度の構築、介護保険制度
ー設置費用3億5,800万円ということでお願い
改革に伴うシステム改修でございます。これは
しているところでございます。
介護保険のシステムの改修でございまして、こ
【髙比良(元)委員】 最初からこういう資料を出
れは通常の議会終了後、システム改修そのもの
してください。
の作業が1日で終了するということでございま
地域包括ケアシステム、6月補正以降で対応
すので、経済対策で緊急にお願いしています今
するということで、国への事前協議書を提出済
回の予算の方には上げていない、通常補正で十
みということですが、これはトータルで幾ら考
分対応できるということで本日の審議には上げ
えているんですか。
ていないということでございます。
【野嶋福祉保健課長】 今、手元に資料がござい
地域包括ケアシステムの構築に向けた体制整
ませんので、少々時間をちょうだいしたいと思
備の促進(介護基盤等整備事業)でございます
います。
けれども、これは介護基盤緊急整備等臨時特例
【髙比良(元)委員】 なぜ聞いているか、意味が
基金の1年の延長ということでございます。ま
わかりますか。
ず、延長ということで一定基金の残がございま
この地域包括ケアシステムはよほど重要だと
すので、もし不足する場合には6月補正以降で
思っているんです、マンパワーの確保にしても。
対応するという計画をしております。
今までいろいろな福祉施策を進める中での柱の
それから、安定的な医療保険制度の構築(障
一つでもあるわけです。基金が残っていても、
害児・者に対する相談支援の充実にかかるシス
今回200億円ついているんだから、こっちを優
テム改修)でございすまけれども、これにつき
先させなかったんですか。仮に6月補正でやっ
ましては市町から所要額の調査を行う必要がご
ていくのだったら、どのくらいの額を要求して
ざいますので、県の予算としては6月補正以降
確保できるとしているのか、そういう趣旨で聞
で対応をお願いしたいと考えております。
いているんです。思いつきで聞いているわけじ
- 13 -
平成26年3月定例月議会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月4日)
ゃないですよ。
際の平成26年度予算の中でも出しております。
【髙見分科会長】 休憩します。
若干そこの数字については違うところがござい
― 午後
2時45分
休憩 ―
― 午後
2時49分
再開 ―
ますが、一応この4億600万円という中で申しま
すと、一つ先ほど申しましたが、住宅手当の緊
急特別措置事業、手当の給付等です。それと福
【髙見分科会長】 再開します。
祉事務所に配置しております就労支援相談員に
【濵本福祉保健部長】この地域包括ケアシステ
係る経費、それと先ほど申しました生活福祉資
ムの構築分についてですが、まず今の状況とし
金の相談支援体制の整備、それと福祉人材セン
て幾つかありまして、地域密着型の介護基盤整
ターにおける人材確保事業、この4つを合わせ
備の分については、基金は1年延長されている
たところで2億4,800万円を想定しております。
んですけれども、やはり不足が生じるというこ
次に、生活困窮者自立促進モデル事業、これ
とで、この不足が見込まれている14施設分、1
は事務費も含めますと約1億5,000万円を想定
億4,250万円という数字が一応出ていますけれ
しています。
ども、これについては今、国の方に事前協議書
最後に、今回の生活保護制度の法律の改正に
を出している段階で、そこの数字が固まってな
伴いますシステムの改修経費として850万円と
い、協議中の段階ということです。
いうことでございます。
さらに、定期巡回随時対応型のメニューにつ
これらを合わせますと4億600万円になると
いても開設予定が5事業所、5,000万円というの
いうことでございます。
があるわけですけれども、これについても今、
【髙比良(元)委員】 そうしたら、福祉・介護人
国の方に交付金の事前協議書を提出していると
材の確保というのは、就労支援相談員と生活福
いう段階で、数字が固まっていないということ
祉資金の相談員の分だけですか。ここは現状ど
から今回の経済対策には入れていないというこ
うなっていて、これによってどれだけ反映され
とです。数字が固まった段階で次の補正で対応
るのですか、人材の確保という意味では。
させていただきたいということで今回は入って
【野嶋福祉保健課長】 最初に申し上げました4
いないという状況でございます。
項目について合わせて2億4,800万円とご答弁
【髙比良(元)委員】 トータルで1億9,000万円、
いたしました。これにつきましては、その4項
2億弱ということですね。わかりました。
目で国の方からまとめて2億4,800万円という
そうしたら、部長説明にいろいろ書いてある
内示でございましたので、そういうご答弁をい
んだけれども、この事業メニューの中で4億円
たしました。それと既存の基金も合わせました
の配分というのはどういうふうに考えているん
ところで平成26年度当初予算の中ではそれぞ
ですか。
れの事業費というもので予算のご審議をお願い
【野嶋福祉保健課長】 4億600万円の配分でご
するということにしております。
ざいますが、これにつきましては今回国の方か
【髙比良(元)委員】 議会の議決事項はどこまで
ら内示があっておりますのが4億600万円でご
かということはあるんだけれども、少なくとも
ざいまして、実際受けて積み立てる金額と、実
今2億4,800万円、具体的な事業計画の積み上げ
- 14 -
平成26年3月定例月議会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月4日)
をしていって、トータルとしてその数字になっ
ということが課題でございますが、これにつき
ていくわけだから、言ったそれぞれの事業につ
ましては、今年度はまだ整理できていませんの
いて、どれだけ積み上げているのかというその
で平成24年度の実績で申しますと約1,100名の
辺の話はあってしかるべきですよ。本来の趣旨
方を就労に結び付けることができたということ
に合致するようなやり方でこの事業が選択され
でございます。
て、そして施行されようとしているのかどうか
平成26年度の予算の積み上げの見込みとし
ということを確認しようと思って質問している
て考えておりますのが、住宅手当の支給見込み
わけだから、そこはきちんと説明してください。
対象者ですが、これは330名を想定した上での
【野嶋福祉保健課長】 すみません。この基金に
予算措置をしております。
基づきまして平成26年度に実施を予定してお
それから、就労支援員等により実際に就労に
ります事業、予算額について申し上げます。
結び付ける目標でございますが、約1,200名を目
まず、住宅手当の緊急特別支援、特別措置と
標観として持ちながら取組をするということで
いうことで8,500万円でございます。
予算を計上しているところでございます。
就労支援員による生活保護受給者に対する就
【髙比良(元)委員】 平成24年の実績で1,100人
でしょう。今回の1億6,700万円で1,200人とい
労支援が1億6,700万円と考えております。
うのは間違いないですか。
生活福祉資金の相談体制、生活福祉資金を貸
し付る時の指導援助ということでございますが、
【野嶋福祉保健課長】目標観としてはそうでご
これが6,400万円でございます。
ざいますが、どうしても生活保護世帯の中で実
それから、福祉・介護人材確保、これが4,500
際稼働能力がある方がどれくらいいらっしゃる
万円ということで予算としては考えているとこ
かというのもあります。1,200人というのはそう
ろでございます。
いう目標観でやっていきたいと思います。
それから、この1億6,700万円でございますが、
【髙比良(元)委員】 今言われたそれぞれの数字
について、それを執行した場合に具体的に何が
この中には学習支援に係る経費も新たに、長崎
どうよくなるんですか。その成果指標を出して
市も学習支援に取り組むということでございま
ください。
して、そういう部分につきましてもこの1億
【野嶋福祉保健課長】 まず、住宅手当につきま
6,700万円の中に入っております。
しては、もともとが離職もしくは離職のおそれ
一つは就労支援、福祉事務所における就労支
がある方々に対しまして家賃の給付をするとい
援員による就労の促進ということで目標観とし
うことでございます。これはその方々に対しま
て1,200名、それと金額が1億6,700万円と若干
しても併せて就労の支援、実際に仕事について
大きくなっておりますのは、新たに学習支援に
いただくということが主目的でございます。
取り組む市に対します支援も入っておりますの
で、少し金額的には大きくなっているというこ
もう一つ、申し上げました就労支援員に伴う
支援でございます。これにつきましても実際に
とでございます。
その就労可能能力がある方々に対しまして、で
【髙比良(元)委員】 一度答弁したことを再度問
はどれくらいその就労に結び付いてきているか
い直された時、また答弁で言葉を濁すようなこ
- 15 -
平成26年3月定例月議会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月4日)
とをしてはいかん。そしたら、必ず1,200人達成
するんだというそれくらいの覚悟と仕組みとい
うか作業をやっていくということでないと、何
― 午後
3時
3分
休憩 ―
― 午後
3時15分
再開 ―
【髙見分科会長】 分科会を再開いたします。
のために予算をつけるのかという話になる。そ
これより、総務部及び教育委員会関係の審査
の辺はきちんと組み立てをしてから臨んでもら
を行います。
わないと。
議案を議題といたします。
ほかにも聞きたいことはたくさんあるけれど
総務部長及び教育長より、議案説明をお願い
も、これ以上やってもしようがないと思うから
とどめますが、今、順序だって聞いていったよ
いたします。
うなことを整理して説明していただきたい。こ
【池松総務部長】 総務部関係の議案について、
こで予算を出す以上は、これは当然に想定され
ご説明いたします。
予算決算委員会文教厚生分科会関係議案説明
る質問ですよ。いいですか。そういうことをや
資料の総務部をお開きください。
ってもらうようにお願いをして終わります。
【髙見分科会長】 ほかに質疑はありませんか。
今回、ご審議をお願いいたしておりますのは、
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
第217号議案「平成25年度長崎県一般会計補正
【髙見分科会長】ほかに質疑がないようですの
予算(第4号)」のうち関係部分であります。
今回の補正予算は、「好循環実現のための経
で、これをもって質疑を終了いたします。
次に討論を行います。
済対策」を実施するための国の補正予算に適切
討論はございませんか。
に対処するため、必要な予算を追加しようとす
るものであります。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
補正予算の内容でありますが、歳入歳出予算
【髙見分科会長】 討論がないようですので、こ
とも1億9,421万1,000円の増であり、歳入予算
れをもって討論を終了いたします。
議案に対する質疑・討論が終了しましたので、
が高等学校授業料減免事業等支援臨時特例交付
金の増によるもの、歳出予算が高校生修学支援
採決を行います。
基金を積み増しするものであります。
第217号議案「平成25年度長崎県一般会計補
正予算(第4号)」のうち関係部分は、原案の
以上で総務部関係の説明を終わります。
とおり可決することにご異議ございませんか。
よろしくご審議を賜りますようお願い申し上
げます。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
【渡辺教育長】 それでは、私の方から教育委員
【髙見分科会長】 ご異議なしと認めます。
会関係の議案について、ご説明いたします。
よって、第217号議案のうち関係部分は原案
予算決算委員会文教厚生分科会関係議案説明
のとおり可決すべきものと決定されました。
資料の教育委員会をお開きください。
これをもって、こども政策局を含む福祉保健
今回、審議をお願いいたしておりますのは、
部関係の審査を終了いたします。
第217号議案「平成25年度長崎県一般会計補正
理事者入れ替えのため、しばらく休憩いたし
予算(第4号)」のうち関係部分であります。
ます。
- 16 -
平成26年3月定例月議会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月4日)
今回の補正予算は、先ほど説明がありました
【髙見分科会長】 ご異議なしと認めます。
総務部と同様の趣旨から必要な予算を追加しよ
よって、第217号議案のうち関係部分は原案
うとするものであります。
のとおり可決すべきものと決定されました。
補正予算の内容につきましては、県立高校2
これをもって、総務部及び教育委員会関係の
校のセミナーハウス改修に係る経費であり、補
審査を終了いたします。
正予算額は記載のとおりであります。
本日の議案に対する審査結果について整理し
以上で教育委員会関係の説明を終わります。
たいと思います。
よろしくご審議賜りますようお願い申し上げ
しばらく休憩します。
ます。
【髙見分科会長】 ありがとうございました。
以上で説明が終わりましたので、これより議
― 午後
3時19分
休憩 ―
― 午後
3時19分
再開 ―
【髙見分科会長】 分科会を再開いたします。
案に対する質疑を行います。
【髙比良(元)委員】 この臨時特例交付金の増の
以上で本日の審査を終了いたします。
話、総務部、これは来年度の補助金の財源とし
これをもって文教厚生分科会を閉会いたしま
す。
て活用できるんですか。
お疲れさまでした。
【小坂学事振興室長】来年度の事業に不足する
ということで国に要望しておりましたけれども、
国の補正予算で確保できたということであり、
これは来年度予算に充てられるということでご
ざいます。
【髙見分科会長】ほかに質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
【髙見分科会長】ほかに質疑がないようですの
で、これをもって質疑を終了いたします。
次に、討論を行います。
討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
【髙見分科会長】 討論がないようですので、こ
れをもって討論を終了いたします。
議案に対する質疑・討論が終了しましたので、
採決を行います。
第217号議案「平成25年度長崎県一般会計補
正予算(第4号)」のうち関係部分は、原案の
とおり可決することにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
- 17 -
― 午後
3時20分
閉会 ―
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
1、開催年月日時刻及び場所
平成26年3月17日
自
午前10時
0分
至
午後
於
第1別館第3会議室
4時48分
2、出席委員の氏名
県民スポーツ課長
宮下
守生
君
大会総務課長
浦
真樹
君
競技式典課長
鹿摩
幸政
君
施設調整課長
金子
昌彦
君
障害者スポーツ大会課長
大庭
茂雄
君
6、審査事件の件名
委員長(分科会長)
髙見
健
君
副委員長(副会長)
山本
啓介
君
委
宮内
雪夫
君
〃
田中
愛国
君
〃
小林
克敏
君
〃
下条ふみまさ 君
〃
髙比良
元
君
〃
堀江ひとみ
君
平成25年度長崎県一般会計補正予算(第5
〃
山田
朋子
君
号)(関係分)
〃
松島
完
君
〃
川崎
祥司
君
平成25年度長崎県母子寡婦福祉資金特別会
〃
山本
由夫
君
計補正予算(第1号)
員
3、欠席委員の氏名
な
○予算決算委員会(文教厚生分科会)
第141号議案
平成26年度長崎県一般会計予算(関係分)
第142号議案
平成26年度長崎県母子寡婦福祉資金特別会
計予算
第218号議案
第219号議案
7、付託事件の件名
し
○文教厚生委員会
(1)議
第155号議案
4、委員外出席議員の氏名
な
案
長崎県手数料条例の一部を改正する条例
し
(関係分)
第162号議案
5、県側出席者の氏名
長
池松
誠二
君
長崎県公立大学法人の重要な財産を定める
総務文書課長
神崎
治
君
条例
学事振興室長
小坂
哲也
君
総
務
部
第163号議案
長崎県高校生修学支援基金条例の一部を改
国体・障害者
スポーツ大会部長
国体・障害者
スポーツ大会部次長
藤原
敬一
君
川口
岩継
君
正する条例
第164号議案
─ 1 ─
長崎県災害救助基金条例
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
第165号議案
長崎県指定通所支援の事業等の人員、設備及
長崎県保健所条例及び長崎県こども・女性・
び運営の基準に関する条例及び長崎県指定
障害者支援センター設置条例の一部を改正
障害児入所施設等の人員、設備及び運営の基
する条例
準に関する条例の一部を改正する条例
第166号議案
第177号議案
長崎県社会福祉施設等耐震化等臨時特例基
長崎県指定障害福祉サービスの事業等の人
金条例の一部を改正する条例
員、設備及び運営の基準に関する条例の一部
第167号議案
を改正する条例
長崎県民生委員・児童委員の定数を定める条
第178号議案
市町村立学校県費負担教職員定数条例及び
例
県立学校職員定数条例の一部を改正する条
第168号議案
例
長崎県小児科・産科医師確保緊急対策資金貸
与条例の一部を改正する条例
第179号議案
長崎県立長崎図書館の講堂の使用に関する
第169号議案
条例の一部を改正する条例
長崎県麻薬中毒審査会条例の一部を改正す
る条例
第207号議案
契約の締結について
第170号議案
長崎県薬務関係手数料条例の一部を改正す
第208号議案
財産の取得について
る条例
(2)請
第171号議案
国民健康保険の財政調整に関する条例の一
願
・ウイルス性肝炎患者に対する医療費助成及び
生活支援等の拡充に関する意見書採択並び
部を改正する条例の一部を改正する条例
に長崎県における独自の肝炎患者救済策創
第172号議案
長崎県後期高齢者医療財政安定化基金条例
設に関する請願
の一部を改正する条例
(3)陳
第173号議案
・これからの勤労青少年教育のあり方に関する
要望書
長崎県指定居宅介護支援等の事業の人員及
び運営の基準に関する条例
情
・旧県立富江高校校舎を解体しないよう求める
陳情書
第174号議案
長崎県立児童福祉施設条例の一部を改正す
・受動喫煙防止施策の推進を求める陳情書
る条例
・ラグビーワールドカップ2019日本大会にお
ける試合開催地・長崎招致についてのお願い
第175号議案
長崎県地域自殺対策緊急強化基金条例の一
・社会福祉法人ほかにわ共和国への県の対応に
関する要望書
部を改正する条例
第176号議案
─ 2 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
終了後、総務部、国体・障害者スポーツ大会部、
8、審査の経過次のとおり
― 午前10時
0分
教育委員会、こども政策局を含む福祉保健部の
開会 ―
順に行うことといたしたいと存じますが、ご異
【髙見委員長】 おはようございます。
議ございませんか。
ただいまから、文教厚生委員会及び予算決算
委員会文教厚生分科会を開会いたします。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
【髙見委員長】 ご異議ないようですので、その
それでは、これより議事に入ります。
ように進めることといたします。
まず、会議録署名委員を、慣例によりまして
私から指名させていただきます。
それでは、「5日間の審査内容」について、
協議いたします。
会議録署名委員は、堀江ひとみ委員、山本由
夫委員のご両人にお願いいたします。
各委員からの自由なご意見を賜りたく、委員
会を協議会に切り替えて行うことといたしたい
今回、本委員会に付託されました案件は、第
と存じますが、ご異議ありませんか。
155号議案「長崎県手数料条例の一部を改正す
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
る条例」のうち関係部分のほか20件及び請願1
【髙見委員長】 ご異議ないようですので、その
件であります。
ように進めることといたします。
そのほか、陳情5件の送付を受けております。
なお、予算決算委員会に付託されました予算
それでは、ただいまから委員会を協議会に切
り替えます。
議案を文教厚生分科会において審査することに
休憩いたします。
なっておりますので、本分科会として審査いた
します案件は、第141号議案「平成26年度長崎
県一般会計予算」のうち関係部分のほか3件で
あります。
― 午前10時
2分
休憩 ―
― 午前10時
5分
再開 ―
【髙見委員長】 委員会を再開します。
次に、審査方法についてですが、従来どおり、
分科会審査、委員会審査の順に行うこととし、
次に、委員会審査における参考人の招致につ
いて、お諮りいたします。
各部局ごとに分科会による予算議案、委員会に
本委員会に付託されている請願について、請
よる議案、継続審査中の請願、陳情の順に進め、
願人を参考人として招致し、趣旨説明を求める
その終了後、議案外の所管事項についての質問
必要があると思われます。
を行うことを基本としたいと存じます。
そのため、本委員会として、平成26年第1号
また、今回付託された請願につきましては、
日時を定めて審査を行いたいと存じます。
請願の請願人であります長崎肝友会(B型・C
型肝炎患者団体)すべての肝炎患者の救済を求
また、具体的な審査内容につきましては、「5
める長崎の会代表 安倍
都氏、B型肝炎訴訟九
日間の審査内容変更案」をお手元に配付いたし
州弁護団長崎支部恒久対策担当弁護士 福島一
ておりますので、改めて協議させていただきた
代氏の2名を参考人として招致し、3月20日の
いと思います。
午後1時30分から趣旨説明を求めたいと存じま
次に、審査順序でございますが、委員間討議
すが、ご異議ございませんか。
─ 3 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
億7,914万4,000円となっております。
【髙見委員長】 ご異議ないようですので、その
ように決定されました。
歳出予算総額は93億8,926万円6,000円であ
り、主なものは、長崎県公立大学法人に対する
以上をもちまして、日程及び審査内容に関す
運営費等に要する経費として、大学法人費15億
4,250万4,000円、学校法人の経常経費に対する
る協議等を終了いたしました。
ほかに何かご意見等ございませんか。
支援等に要する経費として、私立学校助成費77
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
億7,558万1,000円となっております。
【髙見委員長】 ほかにないようですので、これ
次に、第218号議案「平成25年度長崎県一般
をもちまして、委員間討議を終了し、総務部関
会計補正予算(第5号)」でありますが、歳入
係の審査を行います。
予算は4,573万2,000円の減であり、主なものは
しばらく休憩いたします。
国庫支出金の減。歳出予算は1億3,686万7,000
― 午前10時
7分
休憩 ―
― 午前10時
8分
再開 ―
円の減であり、主なものは私立学校振興費に係
るものとなっております。
なお、平成25年度の予算につきましては、今
【髙見委員長】委員会及び分科会を再開いたし
議会に補正をお願いいたしておりますが、今後、
ます。
年間の執行額の確定に伴い、調整・整理を行う
これより、総務部関係の審査を行います。
必要が生じてまいりますので、3月末をもって
【髙見分科会長】 まず、分科会による審査を行
平成25年度の予算の補正について専決処分に
います。
より措置させていただきたいと考えております
ので、ご了承を賜りますようお願いいたします。
予算議案を議題といたします。
以上をもちまして、総務部関係の説明を終わ
総務部長より、予算議案説明をお願いいたし
ります。
ます。
よろしくご審議を賜りますようお願い申し上
【池松総務部長】 おはようございます。
総務部関係の議案について、ご説明いたしま
げます。
【髙見分科会長】 次に、「政策等決定過程の透
す。
予算決算委員会文教厚生分科会関係議案説明
明性等の確保などに関する資料」(政策的新規
事業の計上状況)について説明をお願いいたし
資料の総務部をお開きください。
今回、ご審議をお願いいたしておりますのは、
ます。
第141号議案「平成26年度長崎県一般会計予算」
【小坂学事振興室長】「政策等決定過程の透明
のうち関係部分、第218号議案「平成25年度長
性等の確保及び県議会・議員との協議等の拡充
崎県一般会計補正予算(第5号)」のうち関係
に関する決議」に基づき、本分科会に提出いた
部分であります。
しました総務部関係の資料について、ご説明い
第141号議案「平成26年度長崎県一般会計予
たします。
算」でありますが、歳入予算総額は27億6,151
今回、ご報告しますのは、政策的新規事業の
万5,000円であり、主なものは、国庫支出金25
計上状況でありますが、総務部関係は私立高校
─ 4 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
等奨学給付金事業費の1件で、資料1ページに記
1,728万円の減というのは、平たく言えば、所得
載のとおりでございます。
制限を導入するから歳出の部分の減になるとい
以上で資料の説明を終わらせていただきます。
う理解でいいんですか。
【髙見分科会長】 ありがとうございました。
そして、私立高等学校授業料軽減補助金が前
以上で説明が終わりましたので、これより予
算議案に対する質疑を行います。
年度に比べて6,100万円減になるというのは、も
ちろん基金が、財源がなくなるからということ
質疑はございませんか。
もあるんだけれども、財源がなくなるから減に
【堀江委員】 横長資料の5ページ、私立学校助
なるというだけのことですか。
成費で、前年度と比較して161万円の減なんで
要するに歳入はいいんですよ、私が言ってい
すが、個々の事業の中身を見ますと、大きなと
るのは歳出です。私立高等学校授業料軽減補助
ころで私立高等学校授業料軽減補助金が前年度
金が前年度と比べて6,100万円も減るのはどう
と比べて6,104万6,000の減、高等学校等就学支
してですかと、高等学校等就学支援金が1,700
援金が前年度と比べて1,728万5,000円の減、こ
万円減るのはどうしてですかと。1,700万円は、
の減の主な内容をまず説明してください。
これまで所得制限はなかったんだけれども、所
【小坂学事振興室長】授業料軽減補助金につき
得制限が導入されたので出す分が少なくなった
ましては、以前ご説明をいたしましたけれども、
ので減りましたという理由なんですが、この高
今のところ高校生修学支援基金の制度が平成
等学校等授業料軽減補助金が減になったのは、
26年度までということになっております。授業
歳入のことは置いておいて、なんで歳出が減に
料軽減補助金の大体52%の財源が基金から充
なったんですか。6,000万円というのは大きいか
てられているということでございますが、これ
ら、それをもう少しわかりやすく言ってくれま
が平成26年度まででなくなるということでご
すか。
ざいますので、以前お話をいたしましたが、そ
【小坂学事振興室長】高等学校等就学支援金に
の代わり高等学校等就学支援金が拡充されると
つきましては、低所得世帯への支給額が拡充さ
いうこともございまして、就学支援金と授業料
れる一方、所得額910万円以上の世帯について
軽減補助金の合計の上限をきちっと確保すると
は支給対象から外れたということでございます
いう中にあって、授業料軽減補助金は財源がな
ので、その分の減に伴い全体が減ったというご
くなるということでございますので圧縮せざる
理解で結構でございます。
それから、授業料軽減補助金ですが、以前も
を得ないということで、その分は減らしている
議論をしていただいたと思うんですけれども、
ところでございます。
就学支援金につきましては、平成26年度から
基金が平成26年度で終了予定であり、平成27年
910万円以上の所得がある世帯につきましては
度以降、授業料軽減補助金の財源となる基金の
給付対象から外すということになっております。
手当てがされていないという状況でございます
支給対象が減るということでございますので、
ので、その時点で急激に減らすのは制度上望ま
その分が減額になるということでございます。
しくないということで、今ご議論があった中で、
【堀江委員】 では、高等学校等就学支援金の
今後も就学支援金と授業料軽減補助金の合計支
─ 5 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
給額を減らさないという議論の中で、就学支援
新しい制度では、910万円以上に対して所得
金が拡充された分について一定、授業料軽減補
制限を設けて、そこに国の財源がはまらなくな
助金は圧縮をせざるを得ない。それはなぜかと
りましたので、そういった意味では低所得者の
申しますと、国の基金がもう財源の手当てがな
方々に対する国の就学支援金制度が拡充をされ
くなるということでございますので、その分は
ました。
減らさざるを得ないということです。
例えば年収250万円未満世帯の方は、今まで
確かにぎりぎり議論をしますと、平成26年度
標準世帯の2倍だったものが2.5倍に手厚くなっ
はこの前補正をして財源の手当てをしていただ
たということで、そういった意味で県が負担を
きましたので、その点だけで言えば平成26年度
しておりました授業料軽減補助金を圧縮して、
だけは突出して出すということも理論上はでき
その代わり平成25年度と平成26年度の総額と
るんですが、それをやってしまうと翌年度また
しては、個人個人にいく額としては変わらない、
減らさないといけないということになりますの
維持をする形で制度をつくったということでご
で、やっぱり制度の維持という点では先を見据
ざいます。
えて制度設計をしないといけないので、その分
ですから、端的に申し上げれば、国の制度が
は基金がなくなるという前提のもとにあって授
拡充された分、国の基金の分を使った県の事業
業料軽減補助金の支出額を抑えざるを得ないと
を圧縮しました。しかしながら、平成25年度と
いうことで設計をいたしております。
同額を対応するようにしているということでご
【堀江委員】 要は、私立高等学校授業料軽減補
ざいます。
助金が6,000万円も減ることによって、私立学校
【堀江委員】 そこで質問なんですが、今度新た
に通う子どもたちへの影響がどうなるかという
にできた奨学のための給付金事業、これは最初
ことを知りたいんですよ。
に「私立学校等奨学給付金事業費というのは要
制度の維持というのはわかります。平成26年
求どおり計上されました」というご報告があり
度は基金があるんだから。そういうことよりも、
ましたが、これは歳出でいうところのどこに出
実態としてこれまでこうやって受けていたもの
ていますか。横長資料で見ると出ていないです
が、私学に通う子どもたちのここが減らされる。
ね、事業名では出ていない。これはどこに出る
結局子どもたちにとっては受けられる分が減る
んですか。
んでしょう、そうじゃないんですか。県民にとっ
【小坂学事振興室長】当初予算の歳出の私立学
て6,000万円も前年度と比べて減るということ
校助成費の中に入っているということでござい
は、実際に学ぶ子どもたちや保護者にとっては
ます。
どういう影響があるのかということを説明して
【堀江委員】 だから、横長資料5ページの私立
ほしいんです。
学校助成費のどこにあるのかと聞いているんで
【池松総務部長】低所得者の方々に対する授業
す。
料の支援という意味では、今までは国の支援金
というのは、この横長資料5ページの私立学
と、国の基金をもとにした県の授業料軽減補助
校助成費の説明に書かれてある事業を、私は前
金がございました。
年度の横長資料と見比べました。そしたら、前
─ 6 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
年度と同じ項目ですよ。新規で奨学のための給
だけですか、47都道府県全てですか。
付金事業とあるのであれば、これは新たに掲載
【小坂学事振興室長】 47都道府県、対応をす
しなければいけないんじゃないのかと思うので、
る予定であると聞いております。
この横長資料の何という事業に出ているのです
【堀江委員】 そうすると、これは所得制限の導
か。
入による財源を捻出して、今回の奨学のための
【小坂学事振興室長】高等学校私立学校助成費
給付金にするんですね。さっき言った高等学校
の中に含まれておりまして、それについては記
等就学支援金のマイナスが1,700万円でしたけ
載をしておりませんでした。新規なので記載を
れど、額としては同じ額なんですか。そこが
しておくべきだったと思っております。
ちょっとここでは見えないので、もう少し説明
【堀江委員】 わかりません。高等学校私立学校
してくれますか。
助成費のどこに出るんですか。高等学校私立学
【小坂学事振興室長】 1,700万円の減につきま
校助成費は66億123万円でしょう。それに細か
しては、結局910万円以上の世帯が何人いるか
い内容が黒ポツの4つに書いているじゃないで
ということで、これも今度の1年生が入ってき
すか。この中のどこに出るんですか。
ての話になりますので確定しているところでは
【小坂学事振興室長】 5ページの高等学校等就
ございませんけれども、一応予測の中で算定し
学支援金のところに「他」と書いてありますけ
た減額の数字でございます。
れども、ここに入っているということでござい
給付金の額といたしましては6,466万9,000
ます。
円を予定しておりまして、国庫が3分の1、県費
【堀江委員】 約6,000万円もの新規の事業を、
が3分の2という財源で予定をいたしておりま
これは通常そのための説明の欄じゃないんです
す。
か。それなのに新規の事業と書いているから、
【堀江委員】 そうすると、額としては所得制限
議員は見るところがないじゃないですか。横長
の導入によって、本来長崎県が出すべき1,700
資料の説明で議員は事業書を見るんでしょう。
万円が今回、奨学のための給付金としていくん
なぜ書かないんですか。しかも、600万円だっ
ですね。そうすると、その事業は約6,000万円に
たらまだわかるけれども、約6,000万円でしょう。
なるんですが、そのうちの3分の2が県なので、
議員は横長資料で見ているんですから、今後、
県の持ち出し分の財源としてはそう変わらない
この記載については十分対応していただきたい
ということですか。
高等学校等就学支援金の約1,700万円、約
と思います。この問題はもうそれでわかると思
2,000万円減ったんだけれども、こっちの奨学の
いますので。
問題は、この奨学のための給付金事業ですよ。
ための給付金事業に財源が替わると、端的な話、
これは今回創設をする、学事振興室の一番の目
そういう理解でいいんですか。
玉です。
【小坂学事振興室長】 6,400万円のうち3分の2
そこで、これは主な予算説明書の5ページに
ですから、大体4,000万円ぐらいを県費で充てる
なるんですけれども、これは今回創設です。ま
と、3分の1を国庫補助金で充てるということに
ず全国の状況はどうなんですか。これは長崎県
なります。
─ 7 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
【池松総務部長】 整理をしますと、就学支援金
【小坂学事振興室長】県費の分を独自に措置を
は丸々国ですから、就学支援金の減額がたまた
するということになれば、それは一つまた独自
ま制度変更で1,700万円ぐらい減額になってい
の形で制度をつくるということはあり得るとは
ます。それはもうそれです。
思います。
新しい給付金は、言えば国が別に910万円の
【髙比良(元)委員】 あり得る、できると。例え
所得制限によって自分たちの財源が浮いたから
ばこの支給額の年額が少ないからもっと増やし
制度をつくって、さっき言ったように3分の1が
てくれとか、あるいは支給対象としての所得制
国庫でくる。3分の2は県ですが、それをあえて
限、これは市町村民非課税世帯ということです
言えば授業料軽減補助金が、これは基金ですけ
から250万円以下ですか。そこのところをもう
れども、考え方としてはそこの部分の浮いた財
少し幅を広げるとか、そういうことは裁量の余
源をほかの事業に我々としても使ったという整
地があるということですか。
理になるんだと思います。だから、1,700万円が
【小坂学事振興室長】財源的な問題があります
直接給付金に回ったということではないです。
のでなかなか厳しいとは思いますが、県費の真
【髙見分科会長】 ほかにございませんか。
水で継ぎ足しということであれば、理論的には
【髙比良(元)委員】 まず、私立高校等奨学給付
あり得ると思いますが、なかなか厳しいので国
金事業費6,466万9,000円ですが、これは全国一
から示された形にしております。
律の制度ですか。
【髙比良(元)委員】 理論的には可能ではあるけ
それと、県の負担割合3分の2の部分ですが、
れども、そこは財源の手当てというのはもう一
これは交付税措置があるんですか。そこら辺を
般財源で全部賄わなければいけない、交付税措
説明してください。
置もありませんと、そういう話ですね。
【小坂学事振興室長】国から示されました制度
そうすると、ほかの都道府県はやっぱり来年
設計では、3分の1を国庫補助、3分の2を県費で
度から全部創設という格好で、金額的にもこの
ということですが、県費相当については基本的
金額ですか。水準はどうなっているんですか。
に交付税で措置をするということで国からは説
【小坂学事振興室長】全国は聞いておりません
明を受けておりまして、それに従って新規予算
けれども、九州は本県と同じ形で制度をつくっ
を組み立てたということでございます。
たと聞いております。
制度としては、全国一律の措置でございます。
【髙比良(元)委員】 国が新たな制度として設計
【髙比良(元)委員】 九州管内は全部この金額で
統一されていると、そういう理解ですね。
そうすると、この私学の分について6,466万
したものだから、その分で県としても今回新規
9,000円、この対象者数をどれくらい見込んでい
として上げましたという話ですね。
そうすると、これについて年額を幾らにする
かとか、支給対象の基準をどうするかとか、そ
るんですか。それと支給要件はどうなっていま
すか。
ういったことについては全部、言ってみれば枠
もう一つは、公立高校と比較をした場合、第
が示されていると、県としての裁量の余地がな
1子の分については差がないんです。あるいは
いということの理解ですか。
第2子以降もあんまり差がない。私立の負担の
─ 8 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
方が実際上は親御さんとしては非常に大きいと
おります。
思うんだけれど、ここがあんまり額的な差がな
私立の高校等に係る予定といたしましては、
いというそこの理由は何ですか。
これは理論値ですが、生活保護世帯が157人、
【小坂学事振興室長】資料を配付させていただ
第1子が533人、第2子が262人を想定して6,466
いて、説明をさせていただいてよろしいでしょ
万9,000円の予算を組んでおります。
うか。
【髙比良(元)委員】 そうすると、トータルで大
体950人プラスアルファというぐらいの数字で
〔資料配付〕
今、お手元に「奨学のための給付金制度」と
すね、今話があったのは。
これで大体需要を全部賄えるという予測です
いうことでお配りいたしております。
まず、生活保護世帯につきましては、以前、
か。
生活保護費で学用品費などが支給されているの
【小坂学事振興室長】 今、理論値で人数を出し
で奨学給付金の対象から外すという議論がある
ておりますが、仮に不足するということであれ
とお話しましたけれども、対象となっていない
ば、その時点でまた補正をお願いするというこ
修学旅行費について措置をするということで、
とで措置しようと考えております。
公立の場合3万2,300円、私立の場合は5万2,600
【髙比良(元)委員】 県単の分の授業料の減免に
円を生活保護世帯に対し、支給するということ
ついてできるようにという補助制度、そこでも
でございます。
ずっと理論値でやってきました。それで大体賄
それから、非課税世帯に第1子の高校生がい
る場合でございますが、支給の考え方としては
えるか、賄えてないかというのは、やった後で
全体を集計して整理をしていると思います。
教科書費、教材費、学用品費、通学用品費とい
そういうことで、これは申し込みがあって、
うことで、これを対象といたしまして公立につ
今その予算措置をしようという超えた部分につ
いては3万7,400円、私立については3万8,000円
いては、そこをさらに再度申請を受け付けるこ
を支給するということでございます。
とができるような措置を後で、足りない時は別
それから、非課税世帯に第2子以降の高校生
途講じるということは間違いないですか。
がいる場合でございますが、公立の場合は12万
【小坂学事振興室長】そのような対応をしよう
9,700円、私立の場合が13万8,000円ということ
と考えております。
でございます。この場合の支給の考え方は、教
【髙比良(元)委員】 なぜ第1子と第2子でこんな
科書費、教材費、学用品費、通学用品費、校外
に10万円も開きがあるんですか。これはどうい
活動費、生徒会費、PTA会費、入学学用品費
う理屈ですか。
ということで、対象を大きく広げて私立につい
【小坂学事振興室長】これは国の制度設計で実
ては13万8,000円ということでございます。
は示されているところではあるんですが、その
第1子、第2子の考え方は右の早見表に書いて
所得の世帯で負担がどれぐらいできるかという
ありますが、23歳未満で扶養されている方がい
ことで、子ども1人であれば学用品費、教材費、
らっしゃれば、第2子の高校生は第2子扱いにな
通学用品費、これを措置することで負担軽減が
りまして13万8,000円と、こういう形になって
ある程度できるということでございますが、第
─ 9 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
2子以降になりますと、第1子の支給の考え方に
だけ目指そうとしているのか。したがって、こ
加え、生徒会費・PTA会費・入学学用品費につ
の交付金の中にどういった予算が措置されてい
いても見るということです。国から示された内
るのかといったことをまず説明してください。
容に従って制度をつくったということでござい
【小坂学事振興室長】機能強化につきましては、
ます。
今回の本会議でも質問がございましたけれども、
【髙比良(元)委員】 何を答えているのかさっぱ
大学としては学生から選ばれる大学、企業から
りわからない。中身が全然なくて答えになって
人材を求められる大学にならなければいけない
いないんだけれど、要は国が示した基準に基づ
ということがございまして、それに向けて大学
いてやっているという話ですから、ここでいろ
そのものを大きく変えていかないといけないと
いろやりとりしてもしようがないのでとどめま
いう状況にあると思います。
すけれども、この返還はどうなっているんです
大学改革プランにおきましても、グローバル
か。全部給付金ということでやりっ放しですか。
化、情報化の進展、少子高齢化の進展というこ
【小坂学事振興室長】給付型の奨学金というこ
とがございます。そういう中にあって大学改革
とですので、やりきりになります。
をしなければいけない。そこは今の状況であろ
【髙比良(元)委員】 そうしたら、他の奨学金制
うと思います。
度との併用というのは可能ですか。例えば長崎
それについてはハードの面も一定あろうかと
県育友会とか、いろいろありますね。私立と公
思いますが、教育改革という意味では、例えば
立の部分のシェアのあり方を検討し直せとか、
少人数ゼミを強化するとか、社会人基礎力をつ
そういう議論をずっとやっていたんだけど。
けるとかという中にあって、さらにグローバル
【小坂学事振興室長】併給がだめだという規定
化にも対応すると。そのあたりは学部学科の再
はございませんので、そこは可能だと考えられ
編も含めて内容を検討していかなければいけな
ます。
いところであり、今回、予算自体に具体的に幾
【髙比良(元)委員】 では、質問を変えます。
らという計上はしておりませんけれども、例え
2点目、長崎県公立大学法人の運営経費に対
ば経済系の学生に対しましては海外ビジネス研
する交付金14億3,097万3,000円、この中身です
修というのも取り組んでいこうとしております。
が、この経常経費の中に大学の機能拡充を求め
やはりグローバル化に対応するためには海外、
るような予算というのはどれくらい入っており
特に東南アジア等で商取引の模擬経験をさせる
ますか。知事の公約の中でも、アジア・国際戦
とか、国際交流学科についてはTOEICで一定レ
略に関したところで「大学の機能を強化する」
ベル以上の点数を取らせるとか、そういうこと
と言っていますね。そうすると、当然新年度か
を含めて今、大学改革の中で検討をしていると
らそのことに絡む措置というか、取組をしてい
いうことでございます。
かなければいかんのだけれども、前から県立大
【髙比良(元)委員】 それはちょっとアバウト過
学については、特に参考人まで来ていただいて
ぎます。アバウトというかファジー過ぎる。あ
いろいろと集中審査もやったところですけれど
る意味大学に期待をするというだけの話であっ
も、具体的に来年度からの取組として何をどれ
て、その交付金を交付する県としての主体的な
─ 10 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
取組というのはほとんど見受けられない。今、
協議をして方向性としては出していきたいと
検討するみたいな話をしたけれども、そんな悠
思っております。細かい話は常々やっておりま
長な話じゃないでしょう。
すので、英語の強化などということについては
基本的に中期計画があって、そこに基づいた
今後も続けてやっていきたいと思います。
中で年間幾らの予算でやっていきますよと。そ
予算の組み方ですが、例えば知事の選挙公約
のうち交付金の分は一定減額をしていきますよ
で掲げました機能強化ということについては、
と。それだけの話であって、基本的に積み上げ
ここの中に新たに入っておりません。仮に予算
というか、どういうふうな予算構成になってい
措置がプラスアルファで必要なら、今後そうい
るのかわからないけれども、言ってみれば、一
う対応をしていきたいと思っていますが、基本
般会計でいう款項目みたいな枠組みがあって、
的に県としては運営交付金を交付する中で、大
そこに数字を当てはめていくだけで、政策予算
学の改革は当然県としても意見を申し上げます
なんかでいけば具体的な事項別の明細書とか、
が、実質的には大学が行うということで、予算
具体的に何をどうやりますよと、したがってど
措置の面から申し上げますと、現在の運営交付
ういう効果を発揮させますよと、事前の政策評
金の中の固定経費の中で支出の重点をどこに置
価じゃないけれども、そういうふうな作業も何
くかという議論をしているということでござい
らないままに、いろんな外部からの指摘があっ
ますので、委員おっしゃるように、平成26年度
ているけれども大学としての主体的な取組を期
の予算の中に新規としては入っておりませんが、
待をすると。言ってみればそういう大学側の取
それはそういう対応をしているということです
組に委ねるというだけの話じゃないですか。
し、今後、県が新たに予算措置をしないと対応
そうじゃなくて、この委員会でもいろんな議
できないような項目が出てくれば、それは十分
論をして、こういうことにもっと力を発揮させ
検討して対応していきたいと考えております。
なければいかんと、こういう役割をもっと高め
【髙比良(元)委員】 そうしたら、全体のパイの
なければいかんと、ついては具体的にこういう
中で具体的に予算の執行をどうするのか。もち
取組をやらせなければいかんと、そういうこと
ろん目的に合ったところでの、このパイの中で
を言ったことというのはどう活かされていくん
の範囲ではあるんだけど。そこのところでより
ですか。この予算の中にこそそういうものが反
効果的な、あるいはこれまで足りなかった取組
映されなければいかんだろう。大学に対してこ
として、やっぱり経費をかけてでもやらなけれ
の交付金を支給するに当たって、どういうふう
ばいけないということに対しての県の交付金を
なスタンスなんですか。
支給する上で、一定いろいろ注文をつけるとい
【池松総務部長】 まず、大学の機能強化と申し
うか、指導をするというか、そこはどういう段
ますか、大学をどんなカリキュラムとか、どん
階で、どういう形でやっているんですか。
な人材育成を目指すべきかということについて
【小坂学事振興室長】 1つは中期計画の評価と
は、この委員会や本会議で県議会からのご意見
いうのがございまして、計画について達成して
を承っておりますし、我々も設置者として責任
いる場合は達成している項目に50万円を乗じ
がありますので、そこについては大学とも十分
た金額、達成できていなければその分をペナル
─ 11 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
ティとして50万円掛ける何項目と。例えば7項
きたはずですよ。
目あれば350万円減ずるということで、計画達
この交付金のほかに、じゃ、各部各課の委託
成をされているかどうか、それを交付金の中に
費で、この間議論した、看護系の機能を拡充す
反映をさせるということで、大学の方には県側
るためにそういう取組をさせるということで、
の意思を示しているということでございます。
そういう委託費も何もついてないじゃないか。
【髙比良(元)委員】 県としてもっと責任を持っ
やりっ放しじゃない。何のために我々はこう
た監督権限というか、あるいは注文をつけてい
やって指摘をしているんですか。本当だったら
くという責任を果たしていく主体性というか、
そういう組み立てというか、一々の積み上げが
こういうことをもっと腹をくくってやっていか
ない限りはこんなのは認められない、はっきり
ないと、今まで大学の役割を高めようというの
言って。勝手なことばっかりやるような、そん
は、今日に限らず一定ずっと議論をされてきた
な甘いことばっかりやっているから何も変わら
話だと思うんですよ。それでもなかなかその課
ないんですよ。よそはどんどん腹をくくって
題に対して応えきれていないという状況は変
やっているじゃないか。一緒に行ったでしょう、
わっていないんだから、そういう中で我々とし
秋田にだって。この間も言いました、TOEIC、
ては集中審査もしながら、より改善を求めると
TOEFLも730点が当たり前のところを650点で
いう具体的な提言までさせてもらっているんで
よしとするような、冗談じゃない。何が留学生
す。
云々という話ですか。よその私学というのは、
こういうこれまでの取組、経緯というのを
上海だとか何とかに出張所なんかを設けて留学
しっかり踏まえてもらってもっと踏み込むべき
生を確保するような取組をやっているでしょう。
ですよ。そうしないと何ら変わらない。幾ら知
冗談じゃないと言いたい、本当は。
事が「大学の機能を強化する」と言っても、具
この予算を交付する時にもう少ししっかり、
体的に何をするのか。そのことによって何がど
同じ土俵に上がって、一緒になってこういう指
う変わってどうよくなるかというのは全然示さ
摘が強くあっているということはもっと認識を
ないままに、抽象的なことだけで終わってしま
させてください。そのことはぜひ頼みたい。総
いますよ。大学自体も本当に望まれるというか、
務部長、どうですか。
期待される大学になりきれませんよ。
【池松総務部長】今後の大学の運営に対する危
秋田の国際教養大学のああいう例を出すけれ
ども、そこまではいかないとしても全然レベル
機感というのは私どもも持っておりますし、当
然当事者たる大学も持っております。
が低いじゃないか、はっきり言って。この就職
目に見えた大きな変革というのは、今のとこ
率を見てみなさい、内定率を。1月末現在、経
ろ皆様方にお示しができておりませんが、知事
済学部というのは79.1%ぐらいしかないんです
も本会議で答弁を申し上げたとおり、生き残れ
よ。はっきり言って、大学の教育水準が低い証
る大学、学生に選ばれる大学になるためには小
拠です、これは。看護系にしたってなんだ、
手先の改革では足りないということについては
80.9%って。冗談じゃないよ。何を一体県立大
十分わかっております。今内部で検討をしてい
学はやっているのか。常々こういう指摘はして
るところでございますので、当然県民の皆様方
─ 12 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
に応えられるような大学にするための変革とい
うのをしっかりやっていきたいと思っています。
第218号議案のうち関係部分は、原案のとお
り可決することにご異議ございませんか。
それと、それまでの日常の対応についても議
会等でご議論になったことについては十分対応
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
【髙見分科会長】 ご異議なしと認めます。
できるように、我々としても大学と十分協議を
よって、第218号議案のうち関係部分は、原
していきたいと思っております。
案のとおり可決すべきものと決定されました。
【髙見分科会長】 ほかにございませんか。
【髙見委員長】 次に、委員会による審査を行い
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
ます。
【髙見分科会長】ほかに質疑がないようですの
議案を議題といたします。
で、これをもちまして質疑を終了いたします。
総務部長より総括説明をお願いいたします。
【池松総務部長】総務部関係の議案についてご
次に、討論を行います。
【堀江委員】 第141号議案ですが、低所得者世
説明いたします。
文教厚生委員会関係議案説明資料の総務部を
帯の奨学のための給付金事業については評価い
たしますけれども、所得制限導入に伴う予算編
お開きください。
今回、ご審議をお願いしておりますのは、第
成であり、誰もが安心して高等教育を受けられ
るよう高校授業料無償化を求めている立場から、
162号議案「長崎県公立大学法人の重要な財産
第141号議案の関係部分については反対をいた
を定める条例」及び第163号議案「長崎県高校
します。
生修学支援基金条例の一部を改正する条例」で
【髙見分科会長】 ほかに討論はありませんか。
あります。
まず、第162号議案「長崎県公立大学法人の
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
【髙見分科会長】 討論がないようですので、こ
重要な財産を定める条例」についてであります
れをもちまして討論を終了いたします。
が、地方独立行政法人法の一部改正に伴い、既
予算議案に対する質疑・討論が終了しました
存条例の全部改正により規定の整備を行うもの
であります。
ので、採決を行います。
次に、第163号議案「長崎県高校生修学支援
まず、第141号議案のうち関係部分について
基金条例の一部を改正する条例」についてであ
採決いたします。
第141号議案のうち関係部分については、原
りますが、長崎県高校生修学支援基金のうち、
案のとおり可決することに賛成の委員の起立を
復興関連予算で造成された高等学校授業料減免
願います。
事業等について、平成25年度の執行額確定後の
残額を国庫に返還することができる旨の文言を
〔賛成者起立〕
追加しようとするものであります。
【髙見分科会長】 起立多数。
次に、議案外の主な所管事項についてご説明
よって、第141号議案のうち関係部分は、原
案のとおり可決すべきものと決定されました。
いたします。
本県の1月末現在における私立高等学校新規
次に、第218号議案のうち関係部分について、
採決いたします。
卒業者の就職内定率は83.6%で、前年同期比0.9
─ 13 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
ポイントの減、そのうち県内就職内定率は
ます。
79.2%で1.2ポイントの減、県外就職内定率は
よろしくご審議を賜りますようお願い申し上
97.5%で0.5ポイントの減となっており、未内定
げます。
者数は昨年同期に比べ3名減少したものの163
【髙見委員長】 ありがとうございました。
人となっております。
次に、提出がありました「政策等決定過程の
県といたしましては、未内定者の多い学校の
透明性等の確保などに関する資料」について、
就職担当者と連携し、状況把握を行いながら、
説明をお願いいたします。
未内定者に対する支援策の積極的な活用を働き
【小坂学事振興室長】「政策等決定過程の透明
かけることに加え、卒業後も就職が未内定の生
性等の確保及び県議会・議員との協議等の拡充
徒について、ハローワークへの求職登録の確認
に関する決議」に基づき本委員会に提出いたし
と継続した就職指導を学校に依頼するなど、未
ました総務部関係の資料について、ご説明をい
就職者ゼロに向けた支援を行うことにしており
たします。
附属機関等会議結果報告について、昨年12月
ます。
次に、平成26年度入試の県立大学の志願倍率
から本年2月の実績は、第244回長崎県私立学校
でございますが、経済学部が4.6倍で前年度比
審議会の1件となっております。その内容につ
1.6ポイント減、国際情報学部が4.7倍で2.7ポイ
きましては、資料1ページに記載しているとお
ント減、看護栄養学部が4.8倍で0.4ポイント減
りであります。
以上で資料の説明を終わらせていただきます。
となっております。大学全体の志願倍率は4.7
倍で、前年度比1.6ポイント減となっております。
【髙見委員長】 ありがとうございました。
以上で説明が終わりましたので、これより議
また、長崎県立大学の今春の卒業予定者の就
職内定率は、1月末現在で経済学部が79.8%で前
案に対する質疑を行います。
年同期比4.7ポイントの増、国際情報学部が
質疑はございませんか。
90.3%で6.4ポイント の増、看 護 栄養学部 が
81.9%で1.3ポイントの増となっております。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
【髙見委員長】 質疑がないようですので、これ
全国的には労働需給が改善傾向にあるものの、
をもちまして質疑を終了いたします。
地域における大学生の就職内定状況は依然とし
次に、討論を行います。
て厳しく、県立大学においては就職ガイダンス
討論はありませんか。
や就職セミナーなどを開催するとともに、平成
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
24年度からは低学年時からのキャリア教育を
【髙見委員長】 討論がないようですので、これ
推進するなど、変化する社会情勢に対応したき
をもちまして討論を終了いたします。
議案に対する質疑・討論が終了しましたので、
め細かな就職支援を行っていくこととしており
採決を行います。
ます。
第162号議案及び第163号議案は、原案のとお
なお、詳細については記載のとおりでありま
り可決することにご異議ございませんか。
す。
以上をもちまして総務部関係の説明を終わり
─ 14 ─
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
【髙見委員長】 ご異議なしと認めます。
倍、国際情報学部が4.5倍、看護栄養学部は3.0
よって、各議案は原案のとおり可決すべきも
のと決定されました。
倍ということで、看護栄養学部はほぼ横並びで
すけれども、経済学部と国際情報学部は平成25
次に、議案外所管事項についての質問を行う
ことといたします。
年度の入学生について伸びていたということは
一つあろうかと思います。一回伸びたところは
質問はありませんか。
学生が敬遠する傾向がございますので、その反
【山本(由)委員】 議案外の所管事項ということ
動というのもあろうかと思っています。
でここに説明がしてありますので、議案外とい
【山本(由)委員】 なぜ伸びて、なぜ反動があっ
うことで取り扱ってもよろしいでしょうか。
たのか、どう分析をされていますか。
先ほどから出ている県立大学の入試の志願倍
【池松総務部長】 先ほど言ったように、入試の
率の件です。まず、私の調査不足で申し訳あり
倍率というのは、受験生が倍率が高くなると敬
ませんが、週刊誌で見た時に、長崎県立大学の
遠するという傾向は一般的にあるということで
志願倍率の低下、あるいは志願者数の減少が全
す。平成25年度なぜ上がったかということです
国でトップクラスであったかのような資料を見
が、逆説的に申し上げますと、平成24年度が落
ておりますけれども、実態はいかがなのか、ま
ちたということについて大学の分析ですけれど
ずお伺いします。
も、基本的に平成24年度の入試の時点まであん
【小坂学事振興室長】実は昨年度が少し伸びて
まり景気がよくなかったので、資格取得ができ
おりまして、例えば経済学部は昨年度6.2倍でご
そうな学部学科に志望者が流れたのではないか
ざいましたので、それに対して今年度は4.6倍で
ということ。それと、平成24年度のセンター試
1.6ポイントの減ということでございます。
験では、12科目の平均点が上昇して、国立大学
その前の年の揺り戻しといいますか、平成25
の5教科型入試の出願が増えたことで、当県立
年度が少し伸びたことの反動という形で倍率の
大学の経済学部の入試形式、アラカルト型入試
低下が大きかったということが一つと、経済学
が敬遠されたのではないかという分析をしてい
部に対しての人気度が今落ちているということ
るところです。平成24年度が下がったので平成
も一つの要因かと思います。
25年度が上がったように見えるけれどもとい
【山本(由)委員】 経済学部だけでなく国際情報
うような分析をしております。
学部は去年が7.4倍、看護栄養学部は5.2倍だっ
【山本(由)委員】 志願者の中で、県内の志願者
たんだということになるかと思うんですけれど
と県外の志願者の特徴的な動きというのはあり
も、そうすると前々年と比べたら同じぐらいだ
ますか。
ということで昨年が特殊要因だったという答弁
【小坂学事振興室長】 県内・県外の割合でござ
ですか。
いますが、今、手持ちの資料がございません。
【小坂学事振興室長】 平成24年度の前期入試
学部によって確かに、経済学部は県外者が多い
志願者で申しますと、経済学部が2.5倍、国際情
とか、国際情報学部と看護栄養学部は県内者が
報学部が2.6倍、看護栄養学部が3.4倍でござい
多いとか、そういう傾向はございますけれども、
ました。平成25年度については、経済学部が3.6
データを今持ち合わせておりませんので、後で
─ 15 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
報告させていただきます。
論をしてきておりますよ。
【髙見委員長】 ほかにございませんか。
しかしながら、こういう傾向というのが、少
【小林委員】 先ほどから髙比良(元)委員が質問
子化の時代の中においてそれぞれ競争が激化し
している内容、また今、山本(由)委員が質問し
てくるわけでしょう。そこを乗り越えていくた
ている内容、この辺で明確な答弁が返ってこな
めにはこのテーマのように、いかにして学生が
いことに非常に不満足ですよ。満足ができない。
満足度を感じるか、地域貢献度ナンバーワン大
というのはなぜかというと、最初の議案の中
学になりきるかと、こういうようなテーマを地
にもあったけれども、県立大学に対するところ
でいくようにひとつやってもらわなければいか
の意気込みは言葉としては出ておるわけです。
んと思うんです。
要するに「長崎県公立大学法人は、地域に根差
こういうところについての危機感というか、
し、地域に学び、地域に親しまれ、地域ととも
将来像というか、そのビジョンというか、希望
に発展する大学。さらに学生満足度、地域貢献
とか夢というのがなかなか伝わってこないのが、
度ナンバーワン大学を目指しております」と、
この委員会審議を通じて私どもの心の中にいつ
こういうようなことで、「特に教育・研究機能
も残るんです。なんだ、金だけ出せばいいのか
の質の向上、地域貢献のさらなる推進、産学官
と。それも県民の税金の中の相当な割合だと思
の密接な連携・協調に積極的に取り組んでいく」
います。やっぱり県がこうして公の県民の税金
と、こんなような形の中で非常にお題目三唱と
をそれにつぎ込むならば、それだけの結果とい
いうか、この辺のところが出ているわけです。
うものにつなげていただかなくてはいかんと思
しかし、現実にこうやって倍率が低下してき
うんです。その危機感があんまりあなた方から
ているということは、確かに人口減少というの
聞こえてこない。お金は出すけれども、大学に
はあるかもしれないけれども、受験率の低下は
あんまり物が言えないと、こんな感じじゃない
学校の魅力が果たしてどうなのかとか、そうい
かという感じがするわけです。だから、そうい
うことを残念ながら指摘せざるを得ないと思う
う点からして、これをどう受け止めているかと
わけです。
いうこと、こういう受験率の低下ということに
こんな状態をあなた方が、お金だけ、つまり
対しては、大学の魅力に幾らか陰りがあるので
公のお金をこうやって県立大学等につぎ込むと
はないか。単に少子化だけが原因なのか。そこ
いうことになっているけれども、それだけの項
のところをもう少し委員会等で、これは当然の
目とテーマと現実の姿が一致してないと、こう
ことながら議案にも上げているわけだし、それ
いう状況について、我々は、これを黙って「あ
は質問が集中するということはわかりきってい
あ、そうですか」と言うわけにはいかんじゃな
るじゃないか。
いか。
大学側とこういう状態になっていることにつ
髙比良(元)委員からも指摘があっているよう
いてはどういう理由があるんだろうかといった
に、この県立大学のあるべき姿とか、あるいは
分析をしましたか。同時にこれから魅力アップ
私立に対してのもっと大きな支援をしていくべ
を図るためにどういう対策を打たなければいけ
きではないかとか、いろんなことをこれまで議
ないかとか、そんなようなことをやっていただ
─ 16 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
いたんですか。
長期的な計画を持っていろいろと対策を打ち立
【小坂学事振興室長】 今、山本(由)委員、小林
てなければいかんといったようなことはあんま
委員からもご指摘がございましたように、一定
りできてないんじゃないかと思います。今の答
揺り戻しのお話もしましたけれども、やはり大
弁だけからでは、そんなことを感じるわけです。
学に魅力がないんじゃないかということが課題
まず、総務部長、この倍率をあなたたちは知っ
だという認識をしております。
ておりましたか。こういう倍率をあなたたちは
グローバル化や情報化、少子高齢化の中に
どう見ているのか。ただ少子化という時代で、
あって、どういう学生が求められるのかという
学生の全体的な総数というのが減ってきている
ことでございますが、今言われておりますのが
ことは事実だろうと思うんです。だからこそ、
社会人としての基礎力があって、コミュニケー
どこの大学においても、特に私学等々において
ション力や自己表現力というものがあって、人
は、高校においても中学においても幼稚園にお
の話もよく聞いて、粘り強い精神を持っている
いても、いかにして特色ある学校にし、その学
とか、そういう中でさらに専門教育も学ぶ、そ
校の個性を大きくPRし、そして公立と違う自
れから語学についても社会から評価されるよう
分の学校ならではの持ち味というものが十分に
なレベルのものを身につけるということをやっ
出し、そこに魅力を感じる学生を集めなければ
ていかなければいけないと、大学もそういうふ
いかんというところなんです。
うに考えております。
だから、こうやって県立大学をつくって、い
ただ、一方で大学4年間を厳しく、ばりばり
ろいろなテーマを挙げている。そしてあなた方
鍛えるということになった時に、一時期は学生
の言葉から次々に出てくるように、選ばれる大
から嫌われるといいますか、そっぽを向かれる
学にならなければいけない、あるいは企業が求
ようなことも心配の要素としてございますが、
める人材を輩出するということ、あるいはそう
しかし、やはりそこは乗り越えていかなければ
やって生き残りをかけてと、そうやって口で
ならないものだと思いますので、企業が求める
次々に言っているわけです。それに見合うだけ
人材とするためには、大学側も学生を4年間鍛
の対策は一体どうなっているかということにつ
えるという方向に変わっていかなければいけな
いて、どうなのか、総務部長。この間この委員
い。その手法というのを今大学の方と協議をし
会で大学に行った時に、居並ぶそれなりの先生
ているところでございます。
方、教授陣、これは失礼だけれども、あなた方
例えば、低学年時からゼミを導入することで
がいろいろ意見を言えるような人たちではない、
議論ができる、人の話を聞く、それから討論を
ちょっと腰が引けるようなメンバーではないか
する、自分の意見を表現する、話をまとめると、
なと、こんな感じもしないわけでもない。もう
そういう力もつけていかなければいけないし、
何か腫れ物に触るような、腰が引けるような態
やはり英語力というのもつけていかなければな
度で、抜本的な対策の話し合いをしなければな
らない。
らないこと自体ができてないのではないかと、
【小林委員】正直言って大学側と本当に分析を
そんな感じがするわけです。
やっているとか、3年後、5年後とか、そういう
─ 17 ─
総務部長、現時点の倍率について、これは確
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
かに定員を割っているわけじゃないけれども減
ろでございますので、しばらくお時間をいただ
少しているということ。この減少の仕方が尋常
きたいと思います。
なのか、それとも常軌を逸しているのかどうか。
【小林委員】 今、抜本的な対策を水面下でやっ
そういうところの分析は本当にあなた方自体で
ているんだと、だから、6月議会まで待ってく
きちんとされているかどうか、まずその辺のと
れと言われましたので、それを期待したいと思
ころを伺います。そして、次は、今言ったよう
います
なこと、この辺のところをあなたから答弁願い
今、あなた方にとって大事なことは、予算を
たい。
編成してそれだけの結果が出ているかと、やっ
【池松総務部長】 倍率の分析については、先ほ
ぱり投資対効果というのはどうしても考えても
ど山本(由)委員にも一部ご説明をさせていただ
らわなければいけないところでしょう。
きましたが、それはもう大学と話をして一定分
我々は常に、県民の大事な大事な公の税金か
析をしております。ただ、それが正解だったか
らこういうような事業展開がなされていると、
どうかはわかりませんけど、結果論としての推
それが本当に目的に沿った形の中で結果につな
測論になりますが、分析をしているところでご
がっているかと、当然議会としては一番そこに
ざいます。
チェック機能を発揮しないといかんと、こう
そうした中で、これは委員おっしゃるように
思っているんです。
少子化だけの要素ではなくて、当然少子化の中
だから、就職率にしても、景気は上向いてい
でどう選ばれるかという対策を考えなければい
るといえども、まだまだ100%に届かない。あ
けないということについては、我々も十分わ
るいは企業の求める人材をこれからつくってい
かっております。
くんだと言いながら、なかなかそれが100%に
少しお時間をいただきたいのは、学部学科の
なっていないじゃないかと。そんなような問題
再編等も含めて今検討をしておりますが、いろ
だって幾らでもあるんです。だから、そこのと
んなカリキュラムも含めまして学内での協議等
ころは本気になって考えていかないと大変なこ
もありますものですから、ここでお話はできな
とになると。
い部分もございますが、方向性としては学部学
やっぱり行政の仕組みというのは、いかに少
科の再編も含めたところで、例えば佐世保校の
ない予算で最大の効果を上げるかということが
ハードの面も含めまして、聖域のないところで
何といっても行政としての一番取り組んでいた
見直さなければいけないと思っています。
だかなければいけない基本的な姿勢でなければ
6月の委員会で一定方向性をお示ししたいと
いかんと思うんです。
思っています。そういった意味で、ここではま
だから、金はこうやってそれなりに多く出す
だ十分外に向かって説明できるような手順を踏
けれども、結果がそれに伴わないとか、あるい
んでいないということもありますのでご理解を
は目標に全然達しないということがあれば、そ
いただきたいと思いますが、先ほど髙比良(元)
こは抜本的にメスを入れて、何らかの形の中で
委員、小林委員がおっしゃるような危機感を
なんでこうなのかということをよく分析しても
我々も大学も持って検討をしているというとこ
らって、そのマイナスだと思う、そういう結果
─ 18 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
にしかつながらないと思うところにどんどんメ
から考えてみても、やっぱりこういうことを県
スを入れていくような、そんなたくましい行政
民の前で明らかにしなければいかん。いいかげ
を県民はみんな望んでいると思います。そうい
んな者が報われてどうするか、こういう状況が。
うところがなかなか見えないというところに
だから、そんな点からしてみて、我々としては
我々も満足できない、あるいは歯がゆい思いを
これからも、ばしばしやっていく、この辺のと
しているわけです。
ころはひとつよくわかってもらいたいと思うん
それは行政だけが問われているわけじゃなく
です。
して、我々県議会も問われているんです、実は。
そこで、総務部長、私立の学校経営というの
県議会もこれだけおって何をしているのかと。
が果たしてこれからどうなっていくのか。私立
どんな審議をしているのかと。行政に対してど
学校の経営が本当にこれから成り立っていくの
んな問題点をぶつけているのかと。どんな答弁
だろうかと、このようなことは外形的な取り巻
をもらって、それをうのみにしているのかとか、
く環境から見て、志願者が本当に予定どおり集
じゃ、それ時の答弁でその先はどうなっている
まっているのか。失礼だけれども、結局、生徒
のかと。これは当然みんなから指摘を受けるわ
数を確保するために、箸にも棒にもかからない
けです。
ような人を無理やり合格させざるを得ないと。
だから、行政もやる気というか意欲というか、
やっぱり学校経営が優先ということになって、
それが言葉だけに終わっている。あるいは議会
経営が先に立っているわけです。こんな状況か
も、何か指摘はするものの指摘が案外生ぬるい
ら考えてみた時に、今、私立の高校で定員割れ
のではないかと。そんなようなことをずっと言
をしているところは全然ないのか。今、私立高
われて、もう税金なんか納めたくないと、こう
校が幾つあるのか、その状況はどういうふうに
言われても仕方がないような形になってくるわ
なっているのか、これは質問通告をしてないの
けです。
ですぐ答えが出るかどうかわからないが、その
その辺のところをよくよく考えて、行政サイ
辺のところはどうなんですか。
ドと我々議会サイドは、ある意味では車の両輪
【小坂学事振興室長】 私立高校は22校ありま
とか言うけれども、それは馴れ合いの両輪じゃ
して、定員割れをしているところがございます。
ないから、そういう姿勢の中でやっていかなけ
正確に数えますので、ちょっとお時間をくださ
ればいかん。
い。
だから、通年議会などというのは、もっともっ
【髙見委員長】 休憩します。
と審議に時間をかけて、そして、なぜどうなの
11時30分から再開します。
かと、問題点によっては集中審議をしながら、
― 午前11時21分
休憩 ―
― 午前11時30分
再開 ―
問題点を浮き彫りにしながら県民に訴えていく、
そういう中で打開を図っていく。こんなような
ことを考えているわけだけれども、通年議会あ
【髙見委員長】 委員会を再開します。
たりも数の力で潰されて、こんな委員会に来て
【小坂学事振興室長】 私立高校22校のうち、
一つも発言しない者もいる。そんなようなこと
定員割れをしているのは10校でございます。
─ 19 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
ただ、基本的にはその定員内で教育を行うこ
公表できますが、一般的には不利な情報になる
とになっていますので、公立に流れたりして結
ということで公表いたしておりません。
果的に定員割れしているところもこの中にはご
【小林委員】学校名は出さなくてもいいけれど
ざいます。
も、我々が今、こういう私立の補助とか支援金
【小林委員】 「結果的には」とかなんとか、な
かれこれ、公にきちんと出しているわけです。
んで「結果的に」とつくのかな。あんまりよく
これから学校経営がどうなっていくんだろうか
わからない。
ということについては、やはり我々としても関
まず、全部で22校ということで、想定数が22
心があるところなんです。
校で大体何名で、それに対して定員割れの状態
そうすると、今の状況からいけば、例えば数
がどれくらいになっているのか、そこの数字は
字的に741名が定数に満たないわけです。学校
わかりますか。
名は出さなくていいから、どのくらいの減なの
【小坂学事振興室長】 収容定員が1万3,470人
か。741名が10校においてどれくらいの状態に
に対しまして、実際入っている実員が1万2,736
なっているのか。定員割れが一番多いところか
人で、全体で申しますと94.5%です。
ら一番少ないところまで、どういう割合になっ
【小林委員】想像するよりはちょっと大きいで
ているのか。10校だから単純に平均すれば74名
すね。想定数がおおよそ1万3,470人。22校の定
ということになるけれども、決してそんなこと
員というのが大体1万3,470人、それに対して現
はないだろうと思うんです。
有の定員は1万2,730人、94.5%。5.5%が定員割
だから、学校名は出さなくていいと言ってい
れをしているということになっているわけです
るのだから、741名の10校について一番定員割
ね。この1万3,470人から1万2,730人を引いたら
れが大きいところから数字がどのくらいか、そ
幾らになりますか。
の数字だけは発表できるでしょう。
そして、これは学校別に出すわけにはいかな
【小坂学事振興室長】小規模校が定員割れして
いんですか。これは今まで全く公表していない
いるところがございまして、例えば定員120名
のか。(「はい」と呼ぶ者あり)
に対しまして実員41名、定員120名に対しまし
公表をしてないとすれば、10校において総数
て実員82名、定員120名に対しまして実員71名、
だけしか言えないのか。どこの学校がどのくら
定員120名に対しまして35名、こういうところ
い定数割れしていると、こういうのはやっぱり
が顕著なところ、定員割れという意味での率が
公にできないのですか。その辺のところはどう
大きいところでございます。
なんですか。
【小林委員】 今、学事振興室長から4校につい
【小坂学事振興室長】先ほどの収容定員と実員
ておっしゃいました。120名というのは高校で3
の差は741名でございます。
年間修学するところでしょう。もともと120名
それから、公表の点につきましては、情報公
という形で経営が成り立つのか。これは1年生
開の考え方として、法人情報であってその法人
だけじゃなくて1年、2年、3年生まで入れてトー
の利益に不利に働くようなものについては公表
タル120名ですか。(「はい」と呼ぶ者あり)
しないということで、法人側の了解がとれれば
それで例えば1学年40名で3学年ということで
─ 20 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
すか。そうすると、120名の中で一番大きいの
動をされたところについてはさらに加算すると
は35名、35名の次は41名、71名、82名と、こ
いうことになっておりますが、小規模校につい
うなっているわけですね。
ては学校割の分が大きいかと思っております。
さて、そういうところについては、例えば県
【小林委員】今の話の中で我々が心配するのは、
の方で実際的にいろいろと支援をするけれども、
そういう定数が大幅に割れているという状態、
そこら辺はやっぱり学生一人当たりについて幾
これがずっと数年も続いていると、こんな状況
らという格好になるのですか。いわゆる定数で
で推移をしていると。何も単年度だけではない
計算するのか、それとも現員で計算するのか。
んだということで、これだけの定員が減少する
当然実数でやるんだろうと思うけれども、そう
とやっぱり経営が成り立たんのじゃないのか。
なっていくと学校経営がこれで成り立っていく
そして、例えばの話だけれども、不登校等、
のかどうか。ちょっとしつこいようだけれども、
適応できない状況にあられる方々を集めていた
これは今年度だけ定員を割っているのか、ここ
だいて特殊な教育をやっていただいていると。
数年定員を割っているのかどうか、この辺はど
当然のことながらその種の専門の人たち、ある
うなっておりますか。
いは当然職員増というか、職員もそれなりの人
【小坂学事振興室長】ここ数年の傾向といたし
数を確保しておかなくてはいかんのじゃないか
ましては、大体それぞれの学校はこういう状況
と、こういう専門性のところ、それからそうやっ
にあります。
て職員の数、こういう状況からしてみた時に、
【小林委員】そうすると、正直な話だけれども、
これはもう当然学校の許可をしているわけだろ
やっぱり担当の県の組織の中で、この10校につ
うから、その許可基準というのと合うのかどう
いてはどういう学校経営の状況なのか。なんで
かとか、実際的にこれでやっていけるのかどう
こうやって定数割れするのか、どこに問題があ
か。経営が成り立っているか、成り立ってない
るのか、こういうことについては話し合いをさ
のか。何でこうして定数割れしているのか。こ
れているんですか。問題点の把握をされており
ういう原因、要因、こういうことについてどれ
ますか。
だけ把握をされておりますかということをさっ
【小坂学事振興室長】小規模校の一つの形を見
きから聞いているんです。そこのところはいか
ますと、不登校や適応障害といった方たちを対
がですか。
象に、少人数で教員の目配りをしながら立ち
【小坂学事振興室長】経営状況につきましては、
直っていただくという教育をしているところも
何年かに1回という形にはなりますが、県が監
ございます。
査に入って、状況によっては県の方からもアド
そういう学校をどうするかという問題がある
バイスをするということでございます。
んですが、県といたしましては、今、経常費補
ただ、教育内容そのものについては我々の方
助の中で学校割というのが1,800万円ございま
から積極的にお話をするというよりも、建学の
すので、それをまずそれぞれの学校に支給する、
精神を尊重して、県としては経常費で支援をし
それプラス生徒数割となっています。
ていくということで考えております。
あと、学校の特色ということで、魅力ある活
【小林委員】 話が全然かみ合わないんです。監
─ 21 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
査はやっておるわけだから、建学精神までどう
いわけです。だから、要因は一体何かというと
だこうだと言って、県の考え方を押しつけるな
ころがもっと具体的に出てこないといかんとい
んてことは誰も考えてもいないし、できるはず
うわけです。
がないじゃないか。
だから、なんでこうやって120名の定数が大
ただ、今どうしてこのように定数割れの状況
幅に割れているのか。そして、これがずっとも
になっているのか。こういうところに監査に
う常態化していることが今はっきりわかった
行っているから、経営は大丈夫ですかと心配せ
じゃないですか。そんなことに対して、県が支
ざるを得ないわけです。だから、そうやって定
援の手をどこまで出せるかということについて
数が減ったからと、その学校を全体的に別扱い
は、当然のことながら学校法人でしっかりやっ
するようなことは恐らくないと思うけれども、
てもらわなければいかんと、これはわかります
私が言っているのは単純な話なんです。こうい
よ。
うふうになっているのかという要因は一体何で
ただ、問題把握をどこまでしているかという
すか。ここをやっぱりきちんと説明してほしい。
ところを聞いているわけであって、こんな状況
監査というのはどこが行くんですか。監査指導
を聞いて驚くわけです。私立高校が22校ある中
課が行くのか、それとも学事振興室の方が行く
において10校が定数割れをしている。しかも今
んですか。学事振興室が行けば問題把握はき
4つ、5つの学校の状態を聞いたけれども、これ
ちっとできているはずだと思うから、その辺の
は聞き捨てならない相当な定員割れをしている
ところをきちんと説明していただけませんかと、
という感じです。
こう言っているんです。
だから、その定員割れについて押しなべて一
【池松総務部長】私から概略説明をさせていた
体何の要因があるのか。どういう状況によって
だいて、足りない点があれば室長から説明させ
こういうふうになっているのか。改善策はない
ていただきます。
のかどうか。先ほどから言っているように、私
まず、経営状況については今申し上げたとお
立の経営というものが厳しい環境の中に置かれ
りチェックを行っております。それと、いわゆ
ているということは、少子化の問題も含め、特
る教務内容といいますか、教える内容や先生の
に高校の授業料の無償化というものが始まって
数等については基準を満たしておりますので、
以来、私立離れが加速されているということは
要は基準未満で違法に学校を運営しているとい
誰でもわかっているわけです。だからこそ、今
うことではございません。
そうやって私立に対して当たり前の支援状況で
非常に難しいので、ある特定校のことをいい
ますと、一般論として経営が厳しい時には理事
よろしいのかどうかということも問うているわ
けです。
長さんが個人的に寄附をして運営をされている
だから、そういう点からして161万円の減と
という状況の学校もございますので、現時点で
いうことを堀江委員の質問に対して言っておっ
赤字になっている学校はないということでござ
たと思うんですね。その私学に対して161万円
います。
の減ということだけれども、それは授業料の無
【小林委員】 だから、経営的に言えばそれでい
償化について、次年度から所得制限が導入され、
─ 22 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
それに伴って減になると。それに対しての考え
監査だろう。ただお金の帳尻だけを見ているの
方の中で161万円ぐらい減だと、こう言ってい
か。そういうところについてちょっと私は情け
るわけです。
ないと思うんです。
この10校に対しての抜本的な問題について、
全体的に私立については3割をきちんと堅持
どのくらいの認識の中において、県としてどの
していこうじゃないかと、こう言っているわけ
ような支援の形がとれるのかと。こんなような
でしょう。そんなことをずっと議論してきて実
ことは当然のことながら我々の議論の対象とな
際見てみれば10校もこういう定数割れをして
ることなんです。それはどうなのか。
いる。それに対してどういう対策をやっている
【小坂学事振興室長】やはり少子化というのが
んですかと、どういう点が問題ですかと、こう
一番大きいと思っております。魅力が少ないと
聞いてもきちんとした答えが返ってこない。何
ころがどうしても敬遠される状況にあって、結
もやっていないのと全然変わらないじゃないか。
果としてこういうことかなと思っております。
こんなようなことでよろしいかどうかというこ
しかし、今そういう生き残り策、社会にどう貢
とです。
献できるかということをそういう小さい学校も
だから、例えば県立大学については、6月議
考えながら対応しておりますので、我々として
会ぐらいにその抜本的な対策を明らかにしま
はそれをしっかり支援をしていきたいと考えて
しょうということは総務部長が言った。総務部
おります。
長、あなたはこういうことは知らないのか。私
【小林委員】 とにかく、これはそんなようなこ
立高校の定員割れについては、全然報告は来て
とで、もう少子化、少子化と言えば潰れるとこ
ないのか。要因についてもどうなのか。じゃ、
ろは潰れろと言っているのと同じです。生き残
それに対して今後どういうふうなことで支援を
りをかけて対策をやっていると言うけれども現
していくのかという抜本的な姿勢はないのか。
状は変わらないじゃないか。
【池松総務部長】要因についてはそれぞれ学校
だから、何年ぐらいこういうふうに常態化し
によって特殊性がありますので、我々も少子化
ているかということについても非常に関心があ
のみが要因とは思ってはおりません。そういっ
る中で、いろいろ支援をやっても学校を潰すわ
た意味では我々の分析がまだ足りないというこ
けにはいかないんです。何とかもとに戻って定
とであれば、もう一度分析をさせていただきま
数が割れないように、あるいはその定数の削減
す。
というのが、定員割れというのがもっとそれな
それと、定員割れの状況についてですが、基
りに向上していくようにしていただかなければ
本的に経常経費の補助金の中で、例えば認可定
いかんところなんです。
員を基準とした充足率が130%を超えるか、ま
そういうところの対策は余り見られない、聞
たは70%を下回る学校には補助金を交付しな
こえない、何か説明の中からも意欲も全然伝
いということで、適正な人員の見直しといいま
わってこない。なんでこうなっているのかとい
すか、定員の見直しということについても制度
う原因・要因の究明も、対策もできていない。
上グリップをしているつもりでございます。
ただ単に何のための監査をしているのか。指導
─ 23 ─
そういった意味では、先ほど申し上げたとお
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
り、確かに定員割れをしている学校が10校と多
校だけの責任だと、もうそこで何ら行政の手が
うございますけれども、学校運営上、すぐ明日
差し伸べられなかったということで終わってし
支障があるような状態ではないという認識をし
まうと、やっぱり県民に対して、じゃ、そんな
ております。
ところになんで湯水のごとくお金をつぎ込んで
ただ、そうは言っても少子化はこれ以上進む
きたんだと、こんな格好にもなりかねないわけ
わけですから、その中でどういう学校の役割を
だから、精いっぱい、できること、できないこ
私立がそれぞれ担っていくかということが根本
とはありますから、そこのところはしっかりき
的な考え方として必要だと思いますので、原因
ちっと分別をつけて、もうちょっと問題認識、
を今以上できるかどうか分析させていただきま
問題意識を高めていただくことをお願いしてお
す。
きたいと思います。
【小林委員】 総務部長、これは正直な話、あな
【下条委員】 今、15億4,000万円が大学法人費
たたちの問題点の整理ができてない。だから、
として計上されて、これは議案としては通過し
私学に対してそれなりの県費をこうやって助成
たわけですけれども、所管の中でちょっとお尋
して、今言うように経常経費の支援をしている
ねをしたいと思っているんですが、15億4,000
わけです。これは監査をずっとやっているわけ
万円という巨額なものが一般財源から投入され
だろう。こんな定数割れという状況は把握して
ているわけですから、この中のほとんどが、職
いるわけです。ここのところの要因は一体何な
員とかの分は、大学生が納める授業料、あるい
のかと、そういう把握は全くできてないと言わ
はまた入学金等でもあるわけですから、その全
れても仕方がない。
体のものがどうなのか。
22校のうちの10校が定員割れしているとい
そして、この15億円が交付金というか、補助
うことは聞いてびっくりした。これはやっぱり
金、負担金に使われていますね。その内訳はど
県として何ができるのかとか、なんでこうなの
うなのかということ、全体の県立大学の総予算
かということは考えていただいて、次の議会の
と、この15億円の使い道というのをまずきちっ
時には明らかにしてもらわなければいかんと思
と資料として出して論議をしてもらうべきだと
うし、そういうところに全く手が届いていない。
思うんです。ですから、これは今後そうしてく
行政のいわゆる本来の姿が届いていないと、こ
ださいということが1点。
う言われても仕方がないと思うんです。ただ金
だけ出せばいいというのではないだろう。
それから、地域に貢献するナンバーワンの大
学と、何を目標にしてどういう大学生を4年間
さっきも言ったように、お金を出せばやはり
でつくっていこうとしているのか。大学生の人
それだけのきちんとした建学精神に基づいて地
間像なり、あるいは将来像として、ここに何を
域に貢献しているという形になっていかんとい
求めてやっているんですか。まずこれを教えて
かん。そこのところの分析と要因の受け止め方、
ください。
そして県として何ができるかとか、そんなこと
【小坂学事振興室長】 1つは、実際県立大学生
をしながら、必要な学校なんだろうから、そこ
に、入った時の満足度と3年生になった時の満
はしっかりやっていかないと、単なる経営は学
足度について調査をいたしました。
─ 24 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
入った時は75.5%が「とても満足」又は、「ま
あ満足」というふうに答えが出ております。
【小坂学事振興室長】 2月末で取りまとめたも
のがございます。大学全体で87.6%、経済学部
あとは地域に貢献するとか、企業が求める人
が85.4%、国際情報学部が93.0%、看護栄養学
材とかということでございますが、やはり今求
部が89.2%でございます。
められているのは若者に社会人としての基礎力
【下条委員】 最後にしますけれども、この内訳
をちゃんとつけさせてくれというのが企業から
の中からもう一つ入っていかなければいかんと
のお話としてございます。人の話を聞き、自分
思います。本人の意思によって就職を選ばな
の意見を言い、忍耐力も持って、コミュニケー
かった、あるいは他の大学院等に進んだ、そう
ションもとれる、そこをきちっと身につけさせ
いったことも含めてこれが一概にこの数字だけ
た上で、それから専門的な経済、国際関係の勉
で私はあらわせないと思いますので、そういっ
学をさせ、それから語学力もつけさせることで
たものもこの委員会で審議をしているわけです
企業から求められる人材を育て、地域の企業を
から、聞かれたら渋々2月末のものや1月末のも
中心に就職するということを考えております。
のを印刷してくる、そういうことじゃなくて、
【下条委員】大学というのはそういう人間教育
皆さん方から積極的に出していって、その次の
もさることながら、まずは基本的に全人格に近
数字まで追っていかないと、委員から尋ねが
いものが入学してくるわけですから、そこは数
あったら答えていくというやり方よりも私はそ
カ月間できちっとその大学としての校風に合っ
の方がいいと思いますし、何よりもこの15億円
た、学風に合った人間性をまず集中的につくり
の内訳というものをきちっと資料として出して
上げていく。あとは地域への貢献度というなら
おいてください。
ば、ここは文科系ですからそんなに多くは期待
私個人的には特に、委員会としてもし委員長
できないかもしれませんが、やはり地域と一緒
が求められるならば、よろしくお願いをしたい
になって共同開発をする、研究をする、そして
と思います。
特許を得て地域にフィードバックする、それぐ
以上です。
らいのことを大学というのはやるべきですよ。
【髙見委員長】以上で午前中の質疑は終了しま
3カ月か半年間でそういう人間的なものは特化
して、休憩をいたします。
午後は、13時30分から再開することといたし
して教育をしていって、そして一人前の学風に
合った生徒をつくっていく、学生をつくってい
ます。
くということですね。そういったことをぜひ望
― 午前11時59分
休憩 ―
― 午後
再開 ―
んでほしいと思います。
もう一点、就職率が1月末現在でと、今議案
として出されているんですよ。今日現在では、
1時32分
【髙見委員長】 委員会を再開いたします。
いわゆる3月十数日になると、もう最終数値が
午前中に引き続き、質問を行うことといたし
出ていると思うんですよ。そういったものを出
ます。
すべきじゃないですか、どうですか、就職内定
【堀江委員】午前中は私学の高校の定員割れの
率。1月末なんていつのことですか。
問題が論議になりましたが、私は逆に定員増の
─ 25 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
ことで質問したいと思います。
を増やすということは、それだけまた競争が激
午前中に政策等決定過程の提出資料で出され
しくなるということもございますので、一般的
ているので、これは高校名を挙げていいと思い
にはもう定数増はなかなか厳しいというのが、
ますが、玉成高校です。平成27年4月1日から60
私学の経営者等の中でもそういう認識でござい
名増員するということが了解されましたという
ます。
審議報告が出されました。それで、この増を逆
今回の事案は、適応障害や発達障害、登校拒
にどう見るのかということで見解を求めたいと
否というような経験を持たれている方を対象に
思っています。
ということでございましたので、私学の経営者
1つは、普通科・共育コースというこのコー
も私学審議会の委員に入っておりますが、それ
スは、文教厚生委員会でも何度か視察に行きま
については競合はないということで理解をされ
したが、不登校や、さまざまな状況の中で力を
たということでございます。
つけることができなかった子どもたちを受け入
それと、保護者のご希望として、普通校の中
れて、特色ある教育の一つとして学校が独自の
でもまれながら成長をしていってほしいという
テキスト等も作成をして子どもたちに力をつけ
こともございましたので、委員さんもそういう
るという教育をされています。
ご理解のもとに了解をされて、本県といたしま
審議の中では「定員を上回る状況」、普通科
してもその答申を受けたということでございま
は40名だったと思うんですが、その40名の中に
す。
共に育つという「共育コース」があると認識し
【堀江委員】 私の質問はそうではなくて、「上
ておりましたが、「上回る状況」というのは具
回る状況」とあるでしょう。だから、具体的に
体的にどういう状況なのか。
どれぐらい上回るのか。定員が何名で、普通科
それから、委員からは「生徒の受け入れ先の
が40名ということはわかるんですよね。共育
確保につながるので、賛同したい」ということ
コースは20名だったと思うんですが、要するに
で、結果としては増員ということです。そのこ
上回る状況は何かというのを質問したら、まず
とについて私がどうこう言う立場にはないので
そこを教えてください。
言うつもりはありませんが、逆に小学校、中学
【小坂学事振興室長】 現在、1学年40名でござ
校でそれぞれの子どもたちが力をつけることが
いまして、20名程度上回るということでござい
できない、そういう子どもたちが増えていると
ましたので、1学年20名掛ける3年間ということ
いうことをどう見たらいいのかというふうに、
で、トータルで60名の定員増を認めたというこ
私は逆の面での心配というか、危惧もするので、
とでございます。
この審議の中で力をつけることのできない環境
【堀江委員】 1学年40人の普通科・共育コース
が整わない現状があるのかどうかということも
なので、それを3学年ということで60名の増員
含めて、そういった意見等が出されたのであれ
ということは理解しました。
では、通常今も、ここ数年20名を超えて希望
ばこの場で説明をお願いしたいと思っています。
【小坂学事振興室長】私立高校の定員につきま
があるわけですか。
しては、やはり少子化の流れの中にあって定数
【小坂学事振興室長】 1学年40名ということで
─ 26 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
今やっているわけですけれども、その定員を超
では、中学校卒業時点で中学校卒業時点の学力
えている状況でございます。
がついてないということになっているわけで
【堀江委員】 1学年40人はわかっているんです
しょう。本来であれば、小学校、中学校を卒業
が、そうすると、20名の増員を認可しているん
する時点で中学校を卒業する学力をつけなけれ
だけれども、例えば1学年で30名の希望があっ
ばいけない。それなのに普通学校で学力がつか
ているんですと。でも、それを20名にしたとい
ない状況があるというのは、私は大変なことだ
うふうにするのか、いやいや、40名の定員に対
と思うんです。そこをどう見たらいいのか。
して十数名なんですと。ですが、今後のことを
もちろん私学としてそういう子どもたちを受
考えて20名の増員にしたというのか。「上回る
入れるということについては、異論はないんで
状況で推移をしている」というこの「上回る状
すよ。だから、逆にこの質問は教育庁に聞くべ
況」というのはどういうことなんですかという
きかもしれないんですが、ただ、この審議事項
ふうに質問をしたので、その面で答えてくれま
ということの中で、そこまで深く審議として意
すか。
見が出されたのか。あるいは学事振興室として
【小坂学事振興室長】 現在40名でございまし
そういう実態をどう見ているかという分析があ
て、60名まではいかないけれども十数名のご希
るのかどうか。そのことを思って質問をしてい
望があるというデータをいただいておりますの
るので、単に競合しないからということで了解
で、それに基づいて認可をいたしました。
が得られましたという答弁ではなく、そういう
【堀江委員】 わかりました。じゃ、通常40名
分析があるのかということの質問ですので、そ
の定員に対して20名近く上回っているので、増
の面での答弁をしてください。
員という時に、一応そういうことも含めた上で
【小坂学事振興室長】 申請自体が20名に近い
1学年20名の増員をするということで理解をし
方が潜在的におられるということでございまし
ました。
た。少子化の中にあってそういう要望があると
その上で、私が危惧するのは、障害を持って
いうことは、そもそも中学校までの教育の中で
おられる子どもたちは特別支援学校とかいろん
対応ができないぐらいに増えているのであろう
な形になるわけですけれども、いわゆる普通校
なということは個人的には思いますが、審議会
で学んだ子どもたちで、ほかの学校と競合しな
での議論ではそこまで深く議論はいたしており
いという表現をされましたが、逆に言えば、そ
ません。
れぞれの小学校、中学校、普通学校に通う子ど
【堀江委員】教育庁に聞くべき質問だと思うの
もたちに力をつけることができないという状況
でこの程度にしますが、今、学事振興室長が言
が広がっているのかなという、逆な面で見た時
われた、中学校3年生までにつけるべき学力が
にそういう危惧もするんですけど、そう思う私
ついていない状況が広がっているという個人的
の思いというのは思い過ぎなのかどうか。ここ
な見解を述べられましたけれども、それは私は
ら辺を、ここでは「賛同したい。」等という意
大きな問題だと思っておりまして、これだけ長
見が出された中で、子どもたちをどう見るかと。
崎県が子どもたちに学力向上という立場で県独
要するに共育コースが増えるという状況の中
自の学力テストも行いながらやろうとしている
─ 27 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
一方で、いわば小学校、中学校で本来つけなけ
予算決算委員会文教厚生分科会関係議案説明
ればいけない学力がついていないという現状が
資料の国体・障害者スポーツ大会部をお開きく
あるということは、今後の教育委員会の審議の
ださい。
中で質疑をしていきたいと思っております。
今回、ご審議をお願いいたしておりますのは、
【髙見委員長】 ほかに質問はございませんか。
第141号議案「平成26年度長崎県一般会計予算」
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
のうち関係部分及び第218号議案「平成25年度
【髙見委員長】ほかに質問がないようですので、
長崎県一般会計補正予算(第5号)」のうち関
総務部関係の審査結果について整理をしたいと
係部分であります。
思います。
平成26年度スポーツ振興施策の基本方針に
しばらく休憩いたします。
つきましては、1ページに記載のとおりでござ
― 午後
1時42分
休憩 ―
― 午後
1時43分
再開 ―
います。具体的には、1、県民総スポーツの振
興、2、スポーツツーリズムの振興、3、「長崎
がんばらんば国体」及び「長崎がんばらんば大
【髙見委員長】 それでは、委員会を再開いたし
会」に向けた取組の3つの基本項目に沿って、
ます。
各種の事業を推進し、本県におけるスポーツ力
これをもちまして、総務部関係の審査を終了
の充実・向上を図ってまいります。
その主な取組内容につきましては、2ページ
いたします。
から3ページに記載のとおりでございます。
お疲れさまでした。
次に、第141号議案「平成26年度長崎県一般
理事者の入れ替えのために、しばらく休憩を
会計予算」のうち関係部分についてご説明いた
いたします。
― 午後
1時44分
休憩 ―
― 午後
2時
再開 ―
0分
します。
平成26年度の歳出予算総額は78億1,636万
6,000円で、昨年度と比較しますと51億2,508万
【髙見委員長】委員会及び分科会を再開いたし
7,000円の増となっております。
歳出予算の内訳及び主なものにつきましては
ます。
これより、国体・障害者スポーツ大会部関係
記載のとおりでございます。
歳入予算総額は、59億7,344万6,000円となっ
の審査を行います。
【髙見分科会長】 まず、分科会による審査を行
ており、歳入予算の内訳は記載のとおりでござ
います。
います。
なお、平成26年度当初予算のうち、「長崎が
予算議案を議題といたします。
国体・障害者スポーツ大会部長より、予算議
んばらんば国体」及び「長崎がんばらんば大会」
案説明をお願いいたします。
の開催経費の詳細につきましては、後ほど担当
【藤原国体・障害者スポーツ大会部長】 国体・
課長よりご説明をいたします。
次に、第218号議案「平成25年度長崎県一般
障害者スポーツ大会部関係の議案についてご説
明いたします。
会計補正予算(第5号)」のうち関係部分につ
─ 28 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
いてご説明をいたします。
だきます。表の上から順にまいります。
歳入、歳出予算についてはそれぞれ記載のと
おりでございます。
市町交付金等18億1,679万8,000円計上して
おりますけれども、これにつきましては市町で
この補正予算の主な内容につきましては、以
下の記載のとおりであります。
開催いたします各競技会の開催経費に対します
運営交付金、あるいは平成26年度に予定されて
最後に、平成25年度補正予算の専決処分につ
いて、あらかじめご了承を賜りたいと存じます
おりますリハーサル大会に対する市への補助金
ということになっております。
ので、よろしくお願いいたします。
その次、式典経費でございますが、5億1,933
以上をもちまして、国体・障害者スポーツ大
万4,000円を計上いたしております。内容といた
しましては、国体の開閉会式の式典運営、ある
会部関係の説明を終わります。
よろしくご審議を賜りますようお願い申し上
いは出演団体の練習会運営経費等々でございま
す。
げます。
それから、開閉会式会場の整備といたしまし
【髙見分科会長】 ありがとうございました。
次に、国体・障害者スポーツ大会に係る平成
て6億4,567万1,000円を計上いたしております。
26年度当初予算について、補足説明をお願いい
主なものは、ロイヤルボックスや選手団控え所、
たします。
おもてなし広場の整備、設営管理といった開閉
【浦大会総務課長】 私から、両大会の平成26
会式会場の整備、あるいは開閉会式の警備業務
年度当初予算の概要につきまして補足説明をさ
に係る経費を計上しております。
せていただきます。お手元に国体・障害者スポー
それから、輸送交通経費といたしまして4億
ツ大会開催事業というA4横の資料が2枚あろう
4,352万8,000円を上げております。主なものと
かと思います。こちらの方をご覧いただければ
いたしましては、最終の輸送実施計画の策定、
と思います。
あるいは輸送のためのバスの駐車場、あるいは
初めに、「長崎がんばらんば国体」の予算の
概要につきましてご説明をいたします。資料1
乗降場の運営管理、貸切バスの運行業務に係る
経費でございます。
宿泊衛生経費4,983万2,000円を計上いたし
ページ目でございます。
二順目国体開催事業費といたしまして、総額
ております。内容といたしましては、選手、監
52億7,717万1,000円を当初予算で計上いたし
督等の配宿業務、あるいは式典出演者やボラン
ております。
ティアに対します昼食の弁当の支給に要する経
財源内訳といたしまして、国庫補助金3億
費でございます。
8,000万円、運営基金からの繰入金47億130万
それから、広報県民運動といたしまして1億
6,000円、その他としまして一般財源1億8,299
1,657万9,000円計上いたしております。内容と
万7,000円という内訳になっております。
いたしましては、開閉会式会場に設けますおも
大会の概要につきましては、既に皆様ご案内
てなし広場の運営、あるいは花いっぱい運動の
のとおりでございますので、説明は省きまして、
推進、記録映像の制作、会期中の情報発信等々
主な事業費の内訳についてご説明をさせていた
に要する経費でございます。
─ 29 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
続きまして競技用具の整備といたしまして
要でございます。
1,763万5,000円を計上いたしております。これ
は県有施設の用具、あるいは大会後、活用が見
続きまして、2枚目「長崎がんばらんば大会」
の予算の概要でございます。
込めないもので、借用ができない用具について
障害者スポーツ大会の開催費といたしまして
購入するもので、平成26年度は陸上競技など5
18億459万3,000円を来年度当初予算で計上い
競技について整備をする予定といたしておりま
たしております。財源の内訳といたしましては、
す。
国庫5,500万円、基金繰入金7億6,552万5,000円、
それから、競技運営経費といたしまして5億
残りが一般財源ということになっております。
9,618万2,000円を計上いたしております。内容
概要は省略いたしまして、事業費の主な内訳
といたしましては、競技記録業務、あるいは中
でございます。
央競技役員の旅費、それから県外で開催されま
式典関係といたしまして、国体同様、開閉会
す水泳の飛び込み、カヌー、クレー射撃、3競
式の式典運営、あるいは出演団体の練習会の費
技の開催経費を計上いたしております。
用ということで2億4,982万円を計上いたして
市町施設整備補助金といたしまして7億
おります。
7,409万6,000円を計上いたしております。内容
それから、会場整備といたしましては、開閉
といたしましては、馬術など8競技に係ります
会式会場、それから15の競技会場の仮設整備並
市町の仮設の施設整備、特設の施設整備につい
びに警備業務等に要する経費といたしまして約
て助成をしようとするものであります。
5億8,000万円を計上いたしております。
それから、県有施設仮設整備その他というこ
それから、宿泊・輸送業務でございますが、
とで1億2,144万8,000円を上げております。内
主なものといたしまして貸切バスの運行業務、
容といたしましては、開閉会式会場の復旧、臨
それからバスの駐車場・待機場・降場の運営管
時駐車場の整備等々に係る経費でございます。
理、選手等の宿舎の確保等ということで約6億
それから、被災地の復興支援といたしまして
9,500万円を計上いたしているところでござい
2,700万円を計上いたしております。内容といた
ます。
しましては、先催県同様、東日本大震災被災3
それから、広報県民運動といたしましては、
県に対します寄付ということで、これは障害者
国体同様、がんばらんば広場の運営、あるいは
大会の方と合わせまして、国体で900万円の被
情報支援、選手団サポートボランティアの養成、
災3県に対する寄付、それから障害者大会まで
活動経費ということで約7,300万円を計上いた
合わせますと、政令市の仙台市まで含めまして
しております。
3,100万円を計上することになります。
それから、競技運営経費といたしまして、約
その他、事務局運営費といたしまして、実行
1億6,500万円計上いたしておりますが、主なも
委員会の職員の人件費、あるいは大会参加章の
のといたしましては競技運営業務、それから競
製作費、服飾・識別支給品の整備等々でござい
技役員の養成、陸上・水泳競技等に導入いたし
ます。
ます競技運営システムの業務に係る経費でござ
以上が「長崎がんばらんば国体」の予算の概
います。
─ 30 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
被災地の復興支援は、先ほどの国体と同様で
ございます。
ツ大会につきましては、障害者手帳を持ってい
ることを条件に参加を認めております。よって、
その他事務局経費といたしまして、3,524万
委員ご指摘の人権については、確保されている
6,000円、これは実行委員会の職員の人件費、あ
と考えております。
るいは来場者管理業務等々に係る経費でござい
【堀江委員】障害を持っている選手の人権が保
ます。
障される大会だという答弁がありました。
以上をもちまして、簡単ではございますが、
そこで、昨年の2013年の10月にスポーツ祭東
両大会の予算の概要についてご説明させていた
京に参加した競技選手からの訴えを紹介したい
だきます。
と思います。
よろしくお願いいたします。
昨年、東京で行われました全国障害者スポー
【髙見分科会長】 次に、「政策等決定過程の透
ツ大会に競技選手としてある女性が出場しまし
明性等の確保などに関する資料」、「政策的新
た。その際、競技関係者の女性、男性、これは
規事業の計上状況について」、説明をお願いい
国体に同行した男性ですけれども、夜、男性が
たします。
来て男女の関係をもったという訴えがこの女性
【宮下県民スポーツ課長】「政策等決定過程の
からありました。そして、障害のある競技選手
透明性等の確保及び県議会・議員との協議等の
と同部屋ですから、競技選手のすぐそばで男女
拡充に関する決議」に基づきまして本分科会に
の関係をもった。
提出いたしました国体・障害者スポーツ大会部
関係の資料についてご説明をいたします。
東京から帰ってきた選手の訴えで、家族が長
崎県に訴えたら、事実関係が認められないと対
今回ご報告いたしますのは、政策的新規事業
応していますが、こういう事例を把握していま
の計上状況についてでありますが、国体・障害
すか。
者スポーツ大会部関係につきましては、大型ス
【大庭障害者スポーツ大会課長】スポーツ祭東
ポーツイベント誘致・支援事業の1件で、資料
京に参加する選手団の所管は、福祉保健部の障
の1ページに掲載のとおりでございます。
害福祉課でございます。障害福祉課において、
以上で資料の説明を終わらせていただきます。
今回の件につきましては調査を行ったと聞いて
【髙見分科会長】以上で説明が終わりましたの
おります。
で、これより、予算議案に対する質疑を行いま
【堀江委員】 そうしたら、障害福祉課がこれを
す。
把握しているということなんですね。それは把
【堀江委員】 横長資料7ページ、全国障害者ス
握しているはずでしょう。聞き取り調査をして
ポーツ大会開催事業費について、この「長崎が
います。人形を使って、この障害を持っている
んばらんば大会」ですが、まず基本的なことを
女性に聞き取り調査をしています。「どんな格
伺って申し訳ないんですけれど、これは障害を
好だったか」、「洋服は着ていたか」、「裸で
持っている選手の人権が保障される大会と認識
したか」、「どんな声が聞こえましたか」、本
していいですか。
当に聞くに堪えない聞き取り調査をした。じゃ、
【大庭障害者スポーツ大会課長】障害者スポー
そういう聞き取り調査をしているということは
─ 31 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
把握しているはずですね。
しているのは、1月17日の締め切りまでに長崎
そうしますと、この障害者の人権意識が欠落
県障害者スポーツ大会、今年はリハーサル大会
していると私は思うんですが、実際にこうした
を兼ねるわけですけれども、その申し込みの締
人たちが今年度、「長崎がんばらんば大会」の
め切りがありました。その際に、個人競技の参
準備をしているでしょう。このことについては
加の申請があったということは把握しておりま
どういう見解を持っていますか。
す。申請に対し、参加資格審査は行いましたが、
【大庭障害者スポーツ大会課長】障害福祉課に
県が種目の調整をしたということはないと思い
おいて事実の有無の調査をしたという報告は受
ます。
けております。ただ、その詳細につきましては、
【堀江委員】 そうしたら、2つ調べてください。
1つは、ご本人は東京でメダルを取れるぐら
私どもとして詳しく把握はしておりません。
【堀江委員】 この選手は、東京でメダルが取れ
いの力があるんだから、「長崎がんばらんば大
る競技の選手です。ですが、この選手は、今年
会」でもそれに出たいと言っている。それを、
行われます「長崎がんばらんば大会」では別の
「いやいや、本人がそれに変更した」というふ
競技に出ます。なんでメダルを取れる競技がで
うに長崎県は言うんですけれども、それは私が
きるのに、別の競技種目に移らなければならな
聞いたのと違うところです。これはもう本人に
いのか。通常、健常者であれ、障害を持ってい
確認すればいいんだから、まずそういう意向が
る人であれ、こうした国体とか全国スポーツ大
あるかどうか、これは調べてください。
会というのは、それなりに競技の実績を踏んで、
それから、障害福祉課が聞き取りをしたの
あるいは練習をして参加するでしょう。でも、
だったら、どういう聞き取りをしたのかという
彼女は、結局、東京の国体で出た種目とは違う
ことを把握してください。障害福祉課が聞き取
種目で「長崎がんばらんば大会」に出るんです
りをしても、該当するのは障害者スポーツ大会
が、このことを把握していますか。
課でしょう。どういう調査をしたかというのを
【大庭障害者スポーツ大会課長】当該選手につ
障害福祉課が聞き取り調査をしましたで終わら
きましては、東京大会で参加した種目を長崎大
せず、障害者スポーツ大会部がどういう聞き取
会において変えるということについては、本人
り調査をしたかということをきちんと把握をし
の意思というふうに判断しております。
て説明してください。ここの所管は今から始ま
【堀江委員】 違うでしょう。本人は希望してい
るので、この所管が終わるまでの間に答弁を求
るんですよ、国体で出た種目を。だけども、こっ
めます。
ちの種目になりましたと。本人は国体でメダル
【髙比良(元)委員】 障害福祉課を呼んで一緒に
を取った。東京でメダルを取ったその種目に出
質疑をしたらどうですか。ばらばらにやるより
たいと言っているじゃないですか。それは本人
も合同で。これは大変な問題ですよ。委員長に
の意思ですか。私は本人から聞いてこの質問を
は、ぜひそういう取組をお願いしたい。
しているんですよ。本人の意思は間違いないで
【髙見分科会長】 今の髙比良(元)委員から、障
すか。
害福祉課も同席をしてというお話がありました
【大庭障害者スポーツ大会課長】私どもが把握
けれども、そのようなことでよろしいでしょう
─ 32 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
か。(「やろう」と呼ぶ者あり)
そのうち、各選手団の約3,500人や式典演技者
障害福祉課の準備ができますまで、ほかの質
の出演者約5,900人などについては、計画バスと
問を行いたいと思います。
申しまして、その参加者の集合場所から貸切バ
しばらく休憩します。
スなどで公園内の野球広場及びサッカー場のバ
― 午後
2時19分
休憩 ―
― 午後
2時23分
再開 ―
スの駐車場へ運び込む予定でございます。この
計画バスが380台ほどになります。
また、一般観覧者の方約7,400人につきまして
【髙見分科会長】委員会及び分科会を再開いた
は、パークアンドライドの駐車場や諫早駅から
します。
のシャトルバスで輸送することになります。こ
ほかに質疑はございませんか。
のシャトルバスが両方合わせまして実台数が約
【髙比良(元)委員】 国体関係予算の中で2点ほ
110台になります。これらの輸送のために約490
どお尋ねをいたします。
台のバスを使う予定になっております。
まず、輸送実施計画及び輸送業務2億1,679万
それで、渋滞がやはり懸念されるということ
円、貸切バス運行業務2億2,338万円、この件に
でございますので、バスにつきましては計画バ
関してですが、これは開会式の時の話ですが、
スの到着時間をずらすなどして、一度にバスが
この貸切バスというのは全部動いていくという
集中しないような形で発車時間や到着時間を考
か、とても集約する格好になるのか。今、駐車
えて計画をしているところです。
場の拡張というようなことでやって急場を繕お
また、交通警備による誘導や、先ほど言いま
うとしているんだけれども、相当な交通混雑が
した貝津の交差点から公園前のバイパス、あの
予想されるんじゃないかと思います。
あたりを一般の車両が通らないように迂回路を
そこで、交通手段別の入り込み客数について、
選手の数も含めたところでのシミュレーション
設定しまして、そちらの方に誘導することで交
通の渋滞を防ぐようにしております。
はなされているのか。それに基づいて交通渋滞
また、渋滞対策としまして、マイカーの自粛
対策、特にやんごとなき人も来られるというこ
を一般の県民の方にも期間中お願いしようと思
とがあって、交通規制等も一方で出てくると思
いまして、新聞広告やラジオ、テレビなどで呼
うんです。入り込みのルートからして、特に、
びかけるとともに、全国和牛能力共進会の時と
高速の諫早インターチェンジをおりてから会場
同様に道路の交通情報板等を活用しまして、周
まで、ここの区間が大変渋滞が発生するという
知を図る予定にしております。
ふうに予想される、この辺の取組についてはど
【髙比良(元)委員】 開会式の全体の参加総人数
うなっているか、お知らせをしてください。
が3万2,000人、選手が3,500人、それから開会
【金子施設調整課長】 まず、開会式におけるバ
式のいろんなデモンストレーションほかに出演
スの利用の話でございますが、国体の開会式に
する人の数が5,900人。そうすると観客は2万
ついては、今年度の輸送実施計画で約3万2,000
2,500人。そのうち7,400人を諫早駅からシャト
人の開会式参加者を見込んで計画を立てている
ルバス約110台で運ぶ。別途また490台という話
ところでございます。
がありました。一般車両については交通規制と
─ 33 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
いうか、別途ルートでの迂回路というか、そう
バスでという話だけれども、じゃ、3,600人はど
いうところに誘導するという話ですけれども、
うするのか。観客というか、スタンドに入って
なんかちょっと数字が、2万2,500人が観客であ
いただく方1万6,000人、その分についてはどう
れば、7,400人を引いた残りの数というのはどう
するのか、ここのところはどうですか。
なるんですか。今、台数も定かではなかったの
【金子施設調整課長】 まず、パークアンドライ
で、もう一度説明してください。
ドの駐車場の予定地でございますが、主に運動
【金子施設調整課長】言葉足らずで申し訳ござ
公園を中心としまして3方面にご用意しており
いませんでした。全部の参加者は3万2,000人で
ます。1つは貝津地区でございます。開会式は
ございます。選手・監督につきましては約4,000
日曜日でございますので、貝津地区の企業の職
人を想定しているんですが、そのうちの3,500
員駐車場を4カ所程度お借りする予定にしてお
人をバスで運ぶということを考えておりまして、
ります。また、大村方面につきましては、大村
残りはパークアンドライドの駐車場を利用して
の工業団地の企業の駐車場を3カ所。もう一つ
いただくことにしております。
島原方面の東諫早地区、こちらの方は小野のふ
また、式典出演者の約5,900人というのは、式
典出演者は全部で7,400人の予定になっている
れあい会館、小野島のグラウンドの駐車場、こ
れらをお借りすることにしております。
開会式の輸送計画ですが、まず、大会役員や
んですが、そのうち5,900人についてバスで運ぶ
一般観覧者、招待者、合わせまして約1万6,000
予定にしております。
その他、主なところで実施本部員といいます
人ですが、それにつきまして計画バスでは約
か、実際業務に携わる者が人数としまして4,600
3,000人、鉄道輸送で約4,000人、パークアンド
人ほどいるんですが、そのうち1,000人ほどをバ
ライドで6,400∼6,500人、タクシー等で900人
スで運ぶことになっております。
ぐらい、徒歩としましても、都道府県応援団等
あと、大会役員や特別招待者などが1万6,000
人ほどいます。それを全部合計しますと、3万
がおられますので徒歩で1,400人程度、これらで
輸送する計画になっております。
2,000人の参加者になります。
そして、式典前演技者と出演者の件ですが、
ただし、バスで運ぶのはそのうちの一部とい
総数で7,400人程度おられますが、そのうち
うことになっておりまして、計画バスを使うの
5,900人程度を計画バスで、そして近くの方の
は1万4,000人程度となっております。
1,400人程度は徒歩で来ていただくことにして
【髙比良(元)委員】 そうすると、今、パークア
おります。
ンドライドの話をされたけれども、具体的なコ
また、実施本部員4,600人程度ですが、そのう
アになる駐車場はどこを考えているんですか。
ち1,000人程度を計画バスで、残り800人程度を
それと出演者の7,400人中5,900人をバスで
JRで、業者の方々がそこに含まれますので、
対応する。残りの1,500人はどうするのか。ある
1,500人程度は業者の方々が自動車で、またバス
いは、選手の4,000人のうちの3,500人はバスで
等で1,000人程度来る予定にしております。
といったことで残りの500人はどうするのか。
【髙比良(元)委員】 パークアンドライドでコア
そして、実施本部員4,600人のうち1,000人は
になる駐車場をアクセス別に工業団地ほかに設
─ 34 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
けます。それと一応交通手段別の入り込み客数
の発着につきましても時間差を設けまして、順
はどうかというシミュレーションもやっていま
次入ってくるような形で計画をしていきたいと
すと。なおかつ一般車両の通行については迂回
思いますし、それについて交通解析等もしまし
路への誘導というか、そういう交通規制をやり
て、無理がないかどうか検証しているところで
ますという話です。
す。
それでも、なおかつちょっと心配ですね。あ
【髙比良(元)委員】 県警の交通部とは十分に調
そこに臨時的に確保する野球場というか、子ど
整というか、連携を図ってソフト対策について
も広場は台数として何台見込んでいますか。マ
は万全を期すような構えになっていますか。
イカーの入り込み数は何台で見込んでいるんで
あと、交通情報について、アップデートに流
すか。パークアンドライドと言っても基本的に
していくという取組はどういうふうにしていま
はバス輸送に振り替えるわけでしょう。そうす
すか。
ると、さっき言った数字プラスアルファが出て
それと誘導員の配置だとか、そういったこと
きます。相当なバスの連たんということも予想
についても要所要所でどうするという、言って
されます。それに加えて一定マイカーが見込ま
みれば交通渋滞対策の全体のフローを示しても
れるということで、野球場のところなんかもあ
らいたいと思っているんですよ。今、資料がな
あいう整備をやっていくわけです。そこが時間
ければ後でもいいです。
的な道路の交通キャパというか、円滑な交通流
それから、やんごとなき人が来る時には規制
を確保するという枠の中でオーバーフローしな
するんでしょう。止めるんでしょう。どうです
いのかどうかという話です。そこら辺はどう見
か。その時にはどういう対策にするのか。その
ているのか、もう一度説明をしてください。
辺を含めて概略でいいから話をしてください。
【金子施設調整課長】 まず、公園内の駐車場で
【金子施設調整課長】まだ正式に決まっており
ございますが、野球広場及びサッカー場の両方
ませんが、皇族の方が開会式にもおいでになら
合わせましてバスを260台程度停める予定でご
れます。その時は、やはり県警とも協力しなが
ざいます。ですから、公園内であと第2駐車場
ら交通の規制といいますか、車両の出入りを規
も含めまして297台。周辺も含めて、周辺とい
制する予定でございますが、まだ詳細について
うのが諫早の文化会館とか上山公園というとこ
ははっきり決定されていないので、決めており
ろでございますが、そちらの方にバスを83台停
ません。ただし、そこは県警の方とも十分情報
めまして、計画バスは380台を公園および公園
交換をしながら、実際の車の出入りの規制の方
周辺に停める予定でございます。
法について検討していきたいと考えております。
乗用車につきましては、公園内に583台分の
【髙比良(元)委員】 かつて「旅」博をやった時
駐車場を確保しておりまして、公園周辺に464
にそこの大浦のところで車が並んでしまっても
台、合わせまして1,047台ということで、まず駐
のすごい批判を受けたんです。そういうことが
車場の方は確保しております。
あって、とにかく交通渋滞対策というのは、県
また、先ほど申しましたように、一度に集中
警を中心として、協会の方もとにかく万全を期
することを避けるために、それぞれの計画バス
さないといけないということで、最終的な決め
─ 35 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
手はソフト対策なんです。さっき言った情報の
平成26年度につきましては、この苗の数を倍
提供も含めたところで、ここは徹底してやりま
に増やしまして、約22万株の調達をする予定に
した。特に、松が枝というのは、アクセスは一
しております。これにつきましては、平成25年
本だし、駐車場も付近にないものだから、これ
度の業者を決定する際に、専門の花き組合等々
はそれこそ大変ということで相当練りました。
のご意見もお聞きしまして、平成26年度の本番
そういう意味で、今のシミュレーションに基づ
の時に相当量の苗を調達するものですから、そ
いたところで、より機動的に対応できるという
れを生産農家から集めてくることになるわけで
か、何としても可能な限り円滑な交通対策がで
すけれども、一定生産農家の方にも早目にその
きるという、ここはなおかつ十分に練ってほし
苗の育成等々の協力を依頼しないと間に合わな
いと思います。
いという点が一つあります。それと、やっぱり
後でいいから輸送計画についての全体のス
キームを見せてください。
大量の苗を調達して、いろんな気象条件等々を
踏まえた苗の育成ということが必要になってく
次に、花いっぱい運動3,489万5,000円という
るということもございまして、基本的には平成
のがあります。これの執行というのは具体的に
25年度に決定をした業者に平成26年度は随意
どういうふうにするのか説明をしてください。
契約ということで調達をする予定にしておりま
【浦大会総務課長】花いっぱい運動の取組でご
す。
ざいますけれども、予算で3,489万5,000円計上
そういった形で平成26年度につきましては、
いたしております。これは花苗の調達、あるい
約22万株の苗を調達いたしまして花いっぱい
はプランターケース、そしてプランターに入れ
運動に充てるということにしております。
る土、あるいはプランターに貼るシール、そう
その他プランター、あるいは土については、
いったもろもろの経費を合わせた数字になって
また別途入札をやりまして調達をしたいと考え
おります。
ております。
一番大きな花苗の調達ですけれども、これに
【髙比良(元)委員】 なぜ平成25年度に決定した
つきましては平成25年度、今年度、花苗につい
業者と随意契約でやらないといけないわけです
ては花いっぱい運動の取組ということで10万
か。理由は何ですか。
600株を調達いたしました。花いっぱいにつき
【浦大会総務課長】 平成25年度に業者を決定
ましては、県の方でポット苗を調達いたしまし
する前に、例えば県内の花き組合などにもご意
て、それを各市町の要望に沿って各市町にお配
見をお伺いした中で、やはり平成26年度調達す
りして、各市町が小学校の子どもたちや地域の
る苗の数が膨大な数になります。20万株を超え
自治会、あるいは老人会、企業等々、さまざま
る苗というのは、通常の取引では考えられない、
な形で幅広くご協力をいただいて、それをプラ
想定できない苗でありますので、それを私ども
ンターに植え替えて育てて、例えば本年度であ
は、平成25年度は10万株全て県内生産、そして
れば各リハーサル大会に合わせて競技会場、あ
平成26年度の20万株については、その半分の10
るいはその周辺の道路沿いにプランターを設置
万株は県内生産ということで仕様に定めており
するという取組をやっております。
ます。そういったことで県内の生産農家に対し
─ 36 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
ましても、生産農家がこの業務だけを当然受け
て把握していますか。他県から安い苗を買って
るわけではありませんので、自分のところが継
やっているんじゃないんですか。一つも県内の
続してやっている苗の生産もありますので、そ
生産農家に対して、潤っているというか、そう
ういったところの生産農家との契約といいます
いう状況ではなくて、たたいて他県から安いも
か、業務の依頼も早目にやる必要があるという
のを仕入れて、自分たちの利ざやをうんと稼ぐ
のが一つ。
ようなそういうやり方をしているんじゃないの
それと、やはり確実に開催時期に、本番の時
か。これは調査しましたか。
期に花がきちっと咲く苗を育ててプランターで
【浦大会総務課長】 まず、1点目の受注業者の
育成しないといけませんから、そのためにはこ
役割でございますけれども、この花の苗の調達
れだけの量をこなすということになりますと、
というのは、業者がまずはポット苗、各市町に
例えばその苗の成長をどういうふうに調整する
配布する時はいわゆるポット苗、こういうポッ
か、例えば矮化剤をまいたり摘心をやったり、
トに9センチ苗を育てて各市町に納品するよう
あるいは委託する市町の方でもどの程度の育成
にしています。このポット苗を育てるのは、受
に、水をやる時期とか、そういった確実に10月
託業者も含めた生産農家がポット苗を育てるこ
の開催時期に花を咲かせる苗を調達するという
とになります。
意味からは、やはり平成25年度の経験というの
もともとの受託業者の役割というのは、その
は必要不可欠だというようなご意見もいただき
ポット苗にいくまでの間、具体的な作業を申し
まして、平成26年度は随契ということで予定を
上げますと、まず種を購入していただきます。
しております。
種を購入して、ポットにいきなり植えるのでは
【髙比良(元)委員】 誰がそんなことを言ってい
なくて、小さな穴がたくさんあいたプレート苗
るんですか。平成25年度にやった業者でないと
というのをまず育てます。1枚のプレートにた
平成26年度はうまくいかないというか、そうい
くさんの穴が開いたプレートがございます。そ
うことを言っているのは誰が言っているのか。
こに土を入れて、そこに種をまいて、わずかな
その選定された業者というのは、具体的にどう
芽が出てくるまで、まずはそこの業者が全て育
いう役割を持つんですか。その花苗の出荷とい
てます。その育てたプレート苗を自分のところ
うのは基本的に県内の生産農家から出しても
で育てるもの、そして一部生産農家へ委託をし
らって、それを集めるんでしょう。集めて市町
てポット苗に育てていただくもの、そういう形
に配分して、市町でそれぞれどこに設置をする
で役割を担っております。
かということまでやっていく。そうすると、そ
そのプレート苗を各農家が受け取って、ポッ
の選定業者というのは具体的にどういう役割を
トに鉢上げをして、さらに9センチのポット苗
持つんですか。それが1点。
まで、その開花時期に合わせて育成して、それ
それと、今あなたは平成25年度は全部県内で
を各市町の要望した数に合わせて配布をすると。
生産されたと言ったけれども、本当にそうです
その配布については、またその受託業者が主に
か。その選定された業者は、そういう取組をし
なって市町との調整をやって、配布計画をつ
ていますか。実績値というのはきちんと調査し
くって配布するという役割を担っております。
─ 37 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
受託業者の役割というのは、そういう役割に
なってまいります。
そうすると、県内からの提供であるというこ
は間違いない、これは断定できるんですね。
それと、県内で確実に調達をしているかとい
今、種の話をしたけれども、種じゃない、苗
うことにつきましては、一部以前そういうご指
です。そこのところをもう一遍確認したい。
摘を受けたこともございまして、改めて私ども
【浦大会総務課長】 苗については、受託業者が
の方で現地にも赴きまして確認をいたしました。
自社で生産した苗と、あと生産農家が4軒ござ
まずは種子の購入をどうやっているかというこ
います。そちらの4軒の方に振り分けをして、
とで、一応契約している10万株の3割増しの種
生産をしてポット苗を納品してもらっています。
子を購入しているという事実は写真、それから
その生産農家から受託業者に対する納品書とい
買掛伝票等々で業者の方から確認をいたしまし
うのは確認をいたしております。
た。さらに、その種をどういう作業工程で播種
【髙比良(元)委員】 それにしたって、なぜ随契
をしたか、そういったものについては現地の種
でしないといけないのか。今言われたような内
苗センターで作業日誌も確認をいたしまして、
容の業務であれば、何も2カ年連続してそこで
全てその数を突合せをしたところであります。
ないとならないという、それほどの特例の措置
基本的には種を全て購入して、しかも3割増
を必要とするような理由にはなってないと思い
しで購入して、それを自分のところでまいて苗
ます。
に育てていく過程の中で、わざわざ県外からコ
それと、なぜ県内一本でその業者がやらない
ストをかけて持ってくるということは通常は考
といけないのか。結局、これは市町に配分して
えられないと我々としては思っておりますけれ
いくわけでしょう。だったら、幾つかその県内
ども、さらにそこに加えまして、では生産農家
を広域でくくるとか、あるいはもっと言えば市
はどういうところに委託したのか。その生産農
町独自にやらせるとか、そういうことがあって
家にも、時間的に全ては回れませんでしたけれ
はじめていろんな効果というのが、オプション
ども、幾つかの生産農家を回らせていただきま
もついて出てくるんじゃないですか、付加価値
して、現地の写真と生産農家の現場の施設等々
ということも含めて。なんで県内全域を一つの
にそごがないか確認もさせていただきました。
業者だけ、しかも2カ年間、全部任せるような
その生産農家からの納品書等々も確認をいたし
ことでやらないといけないのか。おかしいと思
まして、私どもといたしましては、基本的に全
うんですよ。広く経済効果を波及させようとい
てその生産農家、それから受託業者、自社も含
うんだったら分割をすべきですよ。どうなんで
めたところでの生産農家で生産をされた苗とい
すか。生産農家だって、一定のところに限られ
うふうに認識をしております。
ている話じゃないでしょう。各地で花き生産組
【髙比良(元)委員】 その苗については、全部突
合があったりして、いろんなことをやっている
合したわけですか。生産農家というか、出荷し
わけですから、そういう意味では生産組合があ
た農家の出荷伝票と、それから受託した業者の
る、そういうエリアを区切った中で個別に発注
間の仕入れというか、そこのところは全部確認
をしていく、そういうやり方の方が経済波及効
したんですね。
果がよっぽど出てくるじゃないですか。しかも
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
きめ細かい対応ができると思います。なんでそ
たら、通常の出荷をしてくるのと合わせて、そ
うしないで、特定の、いつも名前が出てくる業
こに全部集めればいいじゃないか。そこから配
者が取るようなそういう格好になってしまって
送するのが一番合理的ですよ。地区ごとにやれ
いるのか。説明しなさい。
と言っているんです。なんで全部を一つに集合
【浦大会総務課長】発注のやり方でございます
させるようなやり方でないとスケールメリット
けれども、確かに分割というのも一つの考え方
が出ないという話になるのか。いろんな比較検
で、私どもの方も検討はしております。ただ、
討をしてみたんですか、本当に。
苗が今回6種類の品種の花を納品していただく
簡便なやり方をやろうとしているからそうい
ということで、地域によってその苗の調達単価
うことに出してしまっているんじゃないのか。
がどうなるかというのが一つございます。私ど
しかも、疑惑をもたれるような。生産組合と話
もとしては、経済的に安いコストで調達をした
をしたことがありますか。私は今年の正月にも
いということもありまして、考えたというのが
行って組合長あたりから話を聞いた。「県がい
一つ。
ろいろ縛りを仕様でつくるものだから我々は参
それから、では例えば花ごとに、品種ごと入
加できない。何のための国体の花いっぱい運動
札をかけて、それぞれ安い単価で業者を決めて
ですか」と。なんで特定の業者、1者だけにや
やってもいいじゃないかという考え方も一つあ
らせないといけないのか、しかも、今年度随契
ろうかと思いますけれども、その場合には今度
というのは。こんなことは考えられないよ。
配送の業務が非常に煩雑になってくるというこ
今言った20万株が、要するに調達可能という
とで、逆に配送面でのコストがかかってくると
前提の中でこの仕組みというか、この予算を付
いうところもございます。
けているわけでしょう。業者ありきの話じゃな
そういった中で、来年度確実に一定の品質の
いだろう。20万株が揃わないんだったら身の丈
花を調達するということから考えて、なおかつ
でやればいいじゃないか。本来の発注方式に戻
価格面でも安い価格、コストで調達をするとい
して、きちんとした公正なやり方をやりなさい。
うことで考えた場合には、まとめて調達という
こんな随契なんか認められない。それとも債務
のが一番適当じゃなかろうかという判断で一者
負担で認めたのか。そんなことはしてないだろ
からの調達、一者への委託ということになって
う。勝手なやり方をするな。三千何百万円もあっ
いるところでございます。
て。部長、どうなんだ。
【髙比良(元)委員】 さっぱりわからんよ。なん
【浦大会総務課長】花き組合の話も出ましたの
で一者の方が配送コストがうんと安いとか、あ
で、私の方からお答えしますけれども、最初に
るいは調達の画一性が出るとか、そういうこと
決めたのは、はなから一者随契でやったわけで
が出てくるのか。生産農家から苗等を仕入れる
はなくて、平成25年度はあくまでもプロポーザ
のであれば、一番合理的にできるのが生産組合
ルの審査をやりました。そこには花き組合も参
にやらせることですよ。花き園芸生産組合に
加をしていただいております。そういう中で技
やってもらうことです、花市場に。それはどこ
術提案、価格提案をいただきまして、トータル
でもあるじゃないか。集める話だろう。そうし
の点数で私どもは業者を選定したわけです。
─ 39 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
その花き組合からも、苗の数が膨大な数にな
その中で、小学校の子どもさんたち、あるい
りますので、当該年度に、例えば4月に入札を
は一般の自治会、老人会の皆さんが育てやすい
やって、それから業者を決めて10月の開会、あ
花、なおかつ開会の10月の時期に花が咲かせら
るいは9月に会期前大会がございますので、そ
れる苗、そういったものを県の推奨花として決
の9月、10月に苗を納品して花を咲かせておく
めようということで10種類、今、推奨花を決め
というのは、事実上難しいという回答もいただ
ております。その中で特に育てやすい花、確実
いています。そういう中でやり方として、じゃ、
に10月の開花が見込まれる花ということでこ
平成25年度の10万株をまずやってみましょう
の6品種を選定しているところでございます。
と。そこでの経験も踏まえて、平成26年度の苗
【小林委員】大会総務課長もわかっていると思
の調達に活かしましょうという趣旨で契約に流
うけれども、この品種は要するに夏場は強いの
れてきています。
かもしれないというようなことだけれども、こ
最初から私どもは一者随契でやったわけでも
れはいつ頃種をまいて、どういう生産工程があ
ございませんし、技術提案、価格提案、両方の
るか、それはよく知っていますか。これは夏に
面から評価をいたしまして業者を決定したとこ
は強い花ということになっているんだろう。だ
ろでございます。
から選んだということになっているんだろう。
ですから、花き組合の方から何も聞いていな
だけど、実際に夏に花開かせるために、これが
いというわけでは決してございません。
どういう工程をもってやらなくてはいかんのか
【髙比良(元)委員】 問題は、また随契でやると
ということですが、大体この花は夏にはつくら
いう、それは認められないと言っているんだ。
ない花になっているわけです。なぜこの花がこ
【小林委員】私も随契ということで驚いている
の時期に選ばれたのかというのが少しわからん
んだけれども、まずサルビアだとかマリーゴー
のだけれども、そこのところはどうなんですか。
ルドとか、ベゴニアとか、メランポジウムとか、
【浦大会総務課長】 まず、種をまいてから苗を
こういう6つ種類があるわけですね。これはな
育成するまでのスケジュール感ですけれども、
ぜこの花を選んだのかというそもそも論なんだ
6品種の中で早いものにつきましては4月の中
けれども、これはなぜ、どういう形の中でこれ
下旬から種をまいて育てるものもございます。
を選んだんですか。
ほかの苗につきましては、5月の中旬、あるい
【浦大会総務課長】 私どもが取り組みます花
はそれ以降、6月に入ってから種をまいている
いっぱい運動につきましては、具体的に県民の
ものもございまして、そこは7月もしくは9月の
皆様のご協力もいただきながらやっていこうと
納品時期に合わせて最初の種まきの時期、それ
いうことで、いろんな花き組合、農業高校の先
から育成の期間というのを計算してされており
生、あるいは県の農林部の職員、そういった方々
ます。
を集めました推進会議というのを設けまして、
この品種につきましては、私どもはあくまで
その中で具体的にどういう花を準備をして花
も9月、10月、11月の国体大会の本番時期に確
いっぱい運動をやっていくかということを検討
実に花が咲く苗、品種ということで、先ほど申
してまいりました。
し上げました推進会議の中でも花き組合などか
─ 40 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
らのご意見も踏まえて、ご提案いただいたこの
うことだってあるわけだけれども、この契約日
品種を選定してきた経過がございます。
前にこういう種をまいているというような実態
【小林委員】 大体この花は、聞いてみると3月
はないのかどうか。その辺のところはしっかり
とか4月、春の季節に種まきをやらないと、今
調べてもらっていますか。
言うところの夏の時期に花が開かないというこ
【浦大会総務課長】私どもが調査をいたしまし
とになっている。もう一回言うが、大体暑い時
て、まずは種子を全て購入いただいています。
期に種なんかは絶対まかない。生産農家はその
種の購入はこの契約日以降になっております。
時期につくらない花になっているわけです。そ
また、播種の時期につきましては、先ほど申
のつくらないような花をなぜ選ぶのだろうかと
し上げましたように作業日誌等で確認をさせて
いう疑問が先ほど言っているようにあるんだけ
いただきまして、少なくともこの契約日より前
れども、これは春の3月、4月ぐらいに種をまか
に種をまいたという事実は、私どもとしては認
ないとこの時期に花開かないということになっ
識しておりません。
ている。これは生産農家にとっては非常にやや
【小林委員】 だから、今言うように、4月の22
こしい難しい花になっているわけです。なぜこ
日ということになっている。今言う3月ぐらい
の花をこの時期に選ぶんだろうかと、こういう
にまかないと目的の日にちに達しないという専
疑問の声も聞こえてきているわけです。
門家の意見を実は聞かせていただいているわけ
そこで、入札日がいつだったのか。入札日が
です。だから、その辺のところがどうも不透明
いつだったかということによって、この種を先
なんだけれども、いわゆる工程の日誌というよ
にまいたのか、後にまいたのかと、こんなよう
うな形のものなんだろうと思うけれども、まさ
なことになってくると思うんだけれども、入札
かそんなことについて改ざんはないんでしょう
日はいつだったんですか。
ね。専門家から聞くと、4月22日以降とか、そ
【浦大会総務課長】 まず、技術提案をいただい
んなようなところで種を植えたところで、果た
ての審査会というのを平成25年3月21日に実施
してこの目的の時に花開くかというようなこと
しております。その後、4月に再度見積もりを
をきちんと言っているわけです。なるべく春の
取りまして、契約日が平成25年4月22日という
限りない近い時にまかないといかん状態であっ
ことになっております。
て、その一部においては契約日前にこういう種
【小林委員】 今、いわゆる契約日は平成25年4
をまいたかもしれないと、こんなような不透明
月22日と、こうなっています。そうすると、こ
な話も出てきているわけです。
れは3月、4月ぐらいに種をまかないと一番望ま
この辺のところについては、我々ももう一度
しい時期に花開かないということになっている
調べてみたいと思いますけれども、ぜひあなた
と、私どもはこういうふうに聞いているわけで
方の方でも、これは非常に大事なことで、もし
す。だから、ひょっとしたら一部においては、
仮に随契なんてするとするならば、こんなよう
入札をする前とか、あるいは契約を正式にする
なことは明確にひとつ、疑惑、あるいは疑問が
前に種をまいておかないと、これはきちんと花
出てきているわけだから、そこをやってもらわ
開かないと、目的を達することができないとい
ないと、これを今のままの状況の中で随契でと
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
いうことで、平成25年度に契約したものが黙っ
ト面でも、地域によってコスト差が生じてくる
て右から左、平成26年度と、しかも倍の花を確
というのは適当じゃなかろうということもござ
保しないといかんと、こういうふうになるわけ
いまして、私どもといたしましては、一定そう
だろうから、そこのところはとても大事なとこ
いったまとまった量の苗を確実に調達できる事
ろであって、きちんと契約日以降に種をまいて、
業者が望ましいということで、それをプロポー
苗を植えて、本当にきちんと花が咲くのかと、
ザルで審査をしたところ、実施可能というふう
ここのところは我々も調べる。あなた方の方で
に判断をいたしまして、こういった契約になっ
も責任を持って調べていただくようにお願いし
ているところでございます。
たいと思います。
【小林委員】 大体10万株から、あるいは来年
そこで、プロポーザルなんだけれども、これ
度は20万株集めなくちゃいかんというかなり
は何者ぐらいでやったのか。プロポーザルには
膨大な数量なんです。だから、そのやり方が、
何者参加したのですか。
要するに波及効果を県内にということの中で、
【浦大会総務課長】プロポーザルにつきまして
県内生産のものでなければいけないと、こんな
は、受託業者を含めて3者の参加がございまし
ことをきちっと要領の中に入れているわけです。
た。
それは非常に結構なことで当たり前だと思うけ
【小林委員】 このいわゆるA者、B者、そうい
れども、そこの配慮はありがたいと思う。しか
う話になっている。なんでこれだけの大きな量
し、実際的に10万株を県内産品だけで確保しな
を確保しないといかんのに、長崎県の生産農家
ければならないということについては、間口を
はたったそのくらいしかないのか。そこのとこ
広げてもらわないといかん。なんでそうやって
ろで、例えばいろんな生産農家に、あなたはこ
生産農家について、声のかかったところと声の
れに参加しなかったのか、あなたはこれに参加
かからないところ、こういう形になるようなや
しなかったのかと、ある程度のものをつくって
り方をせざるを得ないのか。趣旨からいけば、
いるところに聞いてみれば、全然そんなことは
やはり生産農家についても、それは大小さまざ
知らないということになっている。どういう周
まあるだろうけれども、常識的に自分たちでで
知をやられたのか、そこはどうですか。
きる、できないとかということは自分たちで決
【浦大会総務課長】プロポーザルの提案につき
定すればいいわけです。それをもう何か知らん
ましては、個々の生産農家が参加をするという
けれども、特定のところだけをピックアップし
形ではございませんで、こういった業者から複
て、そこに頼んで、そして、そこから下におろ
数の生産農家の方にお願いして、自社での栽培
してというようなことになってくる。そういう
も含めて複数の生産農家にもお願いして、苗を
ところがもともと間違いが生じるもとになるわ
育成し納品するということになっています。
けです。この話は、業界から我々にいろいろ聞
先ほども県内各地でやってはどうかというよ
こえてくるわけです。
うなご意見もありましたけれども、そういった
今、髙比良(元)委員が声を荒げて言っている
ものも検討した上で、やはり一定の質の物を納
けれども、
「本当に県内産品だけか、自信を持っ
品していただくということが一つ。それとコス
て言えるか」と。こういうような話だって、実
─ 42 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
は久留米の方で集めてきたとか、他県で集めて
そうすると、それぞれ頭が3者なら3者おるか
きたとかという話が入ってくるからですよ。そ
もしれんが、その傘下で10万株を確実に揃える
んな声を我々は聞いているんです。だから、こ
ことができるということであれば、県内の生産
ういうプロポーザルについて、なんで3者だけ
農家総かがりでもってやらないと、これだけの
なのか。じゃ、例えばこれは3者、じゃ、その3
いわゆる総量を確保することができないのでは
者で技術面だとか価格面だとかということで採
ないかと。
点をして、そういうことで業者を決めている。
もう一度言うが、他県まで手を伸ばしてよろ
間違いなく10万株、あるいは来年度における20
しいというなら話は別です。あくまでも県内産
万株、こういうものが確保できるという保証が
品でやってもらいたいと、こう言っているんだ
あってスタートしているのか。まず、今年の10
ろう。
万株ということについては、どういう方法で集
そうすれば、例えばプロポーザルに参加した
めるという前提になっているのか。
ところは、10万株だけはちゃんと花いっぱいに
【浦大会総務課長】 決して、私どもも最初から
ふさわしい数はちゃんと確保することができる
生産農家の数を絞ったり、特定の業者と一者随
と。そうなれば、県内のそれぞれの生産農家に
契をしようとかしてやったわけではございませ
きちんと協力を求めるというような形からいけ
ん。プロポーザル審査につきましては、あくま
ば、当然知らないという声は聞こえてこないと
でも公募ということでやりましたから、中には
いうことを私は指摘しているんです。
それは県内の生産農家にたくさん委託をしてや
当然のことながら、どこかの会社からつくっ
ろうというところももちろん参加は可能でした
てくれないかとか、できないかとか、そういう
し、いろんな形で、私どもとしてはとにかく平
お尋ねがあって、その10万株をA社、B社、そ
成25年度については10万株、そして平成26年度
して一つの企業体、これが3つあって、ちゃん
については20万株の苗を確実に調達をする。具
とそれだけの声がかかっておかなければいかん
体的にその苗を、本番の時にきちっとした花を
のに、10万株揃えるだけの声が果たしてかかっ
咲かせていただくために、それこそ土の問題か
ているかどうかということです。
ら苗の育成のやり方、管理のやり方、専門的な
だから、結局は県外の、目的から、あなた方
部分はたくさんあろうかと思います。そういっ
の趣旨から離れたような数量の確保をやってい
たところの具体的な提案をいただいて、それを
るんじゃないかという疑いが残念ながら出てき
検討して、それに価格面も加えて判断をしたわ
ている根拠は、そういうところにも実はあるわ
けでございますので、最初から生産農家を絞り
けですよ。
ですから、あなたが最初からどこどこに絞っ
込んでやっていたわけでございませんので、そ
こはご理解をいただきたいと思います。
てどうのこうのというのはわかるんですよ。私
【小林委員】 数量が10万株というのは、かな
が言っていることもわかりますか。10万株とい
り大きな数量だということはわかるでしょう。
うこれだけの数を揃えんといかんなら、恐らく
もう一度言うが、来年度はその倍の20万株とい
県内の生産農家には、どこかから声がかかって
うのも大変な数量だろう。
こないとこれだけの数量を確保することはでき
─ 43 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
ないと。だから、その聞いてない、聞いてない
品でというあなた方の思いが全然通じないよう
とかいう生産農家が多いのは一体何事かと。だ
なやり方をされて、うがったやり方をされたら、
から、悪く言えば、もう県内じゃなくて、県外
国体そのものが大きな問題になってくる。そう
からも用意ができるというような前提に立った
いうことを言わざるを得ない、指摘せざるを得
ような形になっていやしなかったかと。そうい
ない状態になっている。もう少し我々も調査を
うクエスチョンマークですよ。しかし、現実に
します。いろんなところから情報が、聞きもし
業界においては、県内どころか県外の方から大
ないのにいろいろ情報がきている。だから、やっ
部分持ってきていると。実際頼まれた、実際そ
ぱり県民のつぶさな情報だから、それをあなた
ういう話が話題になった、こんなような話が実
方にぶつけざるを得ないということも事実です。
は出てきているから、浦課長、そんな話をして
よくわかってもらいたいと思うんです。
いるわけです。
そうすると、これは正直言って1,000万円ぐら
だから、今、例えば受注したところ、あとA
いの予算があったと思うんだけれども、これは
社、B社というところについても、例えば点数
1株幾らぐらいになっているんですか。幾らぐ
をつけるについても、本当に技術面というとこ
らいの値段で落としているんですか。
ろは実に0.05か、0.5ぐらいか、そのくらいのわ
【浦大会総務課長】 平成25年度の10万600株の
ずかの差しかないんです。もう鉛筆なめればす
調達につきまして、契約金額を申し上げますと、
ぐにひっくり返る点数です。そういうところも
781万6,000円ということになっておりますの
実はわかりにくいところなんです。
で、それを10万600株で割り戻せば1株の単価と
だから、これはもう一回再調査する必要があ
いうことになってこようかと思います。1株当
る。本当に県内の生産農家に間違いなく声がか
たり約78円になります。
かっているのかどうなのか。県内の生産農家が
【小林委員】 その78円の金額に対して、これ
10万株、あるいは来年度の20万株を揃えるため
はさっきから言っているように運送料、その78
に、どれぐらいが寄ってたかってやらないとい
円に運送料はどうなっているか。
かんのか。この辺のところはしっかり考えてい
【浦大会総務課長】今回の委託契約につきまし
ただかないと、今、受注した一者だけで10万株、
ては、苗の調達、それから配送料まで込みでの
あるいは20万株、そんなものが本当に大丈夫な
一括契約になっておりますので、この781万
のかと、こんなようなことを考えざるを得ない
6,000円の中に配送費も込みという形になって
じゃないか。
おります。
実は今、もう3月だろう。来年度は20万株だっ
【小林委員】 だから、1株が本当に幾らぐらい
たら、もう今、種をまいておかないといかん。
するのか。今言うように、資材運送料もこの中
今から種をまかないといかん。そんなことだっ
に入っていますよということを言っているんで
てあるわけです。
しょう。だから、この781万円というのが、1株
ですから、もう少しその辺のところについて
幾らぐらいするのか。これはちょっと休憩を
は、せっかくの国体において、この花いっぱい
取ってでもこの議論はしないといかん。すぐわ
の状況の中でおかしなことをやっていた。県産
かりますか。
─ 44 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
【浦大会総務課長】あくまで業務提案につきま
とになっております。
しては、苗の調達、それから配送込みでの一括
【小林委員】 そんなら781万円でできることが、
での提案契約になっておりますので、その苗の
1,000万円も予算があったと。あなたたちの提案
単価が幾らで配送料が幾らという詳細な内訳ま
する予算の枠は1,000万円あった。そこに220万
では、すみません、わかりません。
円の差があるわけです。そこのところから考え
【小林委員】 そうしたら、その781万円の内訳
ていけば、1,000万円ということはどういう根拠
を資料として出してもらわないといかん。それ
で出たかということです。じゃ、あなた方の提
が適正かどうかというところ。1,000万円の予算
案した中で、1株幾らで提案しているのか。
に対して、781万円と。だから、それだけ差し
【髙見分科会長】 休憩します。
引いているような形で何も問題ないように見え
― 午後
3時19分
休憩 ―
― 午後
3時22分
再開 ―
るかもしれないが、中身が果たしてどうなのか
ということで、これはひとつ資料として出せま
すか。
【髙見分科会長】 再開します。
【浦大会総務課長】 すみません、中身の問題と
【浦大会総務課長】 今お話に出ました予算の
おっしゃっている意味がよくわかりません。
1,600万円と申しますのは、花の苗の調達、それ
【小林委員】 だから、1,000万円に対して781
から別途プランターの土、あるいはプランター
万円で入れたと。その781万円の内訳を調べる
のケース、そういったものをひっくるめまして
ために、もう結果が出ているわけだから、何が
の予算になっておりますので、花の苗だけでし
幾ら、何が幾らという格好で、もう込みで頭か
たら約1,000万円ということになっています。
予算につきましては、業者の方からの参考見
ら781万円と、こうして入れるわけ。そんな入
積もり等をとりまして、そこで配送料も含めた
札の仕方があるのか。
大体普通だったら、当然のことながら資材運
ところでの1株の苗の単価等々を出してもらっ
送費が幾ら、1株幾ら、そんなような書き方の
て、それを私どもの予定価格ということで見込
出し方をしないといかんじゃないか。781万円
んでいるところでございます。
一発で何かわけのわからんような入札のやり方
【小林委員】だから、その1,645万円あるのが、
ですか。
それは要するに781万円というのは1,645万円
【浦大会総務課長】 私どもといたしましては、
の予算に対して、1,645万円入っているような内
平成25年度につきましては10万600株の苗を確
容を全部含めたところで781万円じゃないのか。
実に調達できる、そして確実に市町に配布でき
また別にあるのか。
る、その苗の育成・調達、そして市町への配布、
【浦大会総務課長】 すみません、細かい数字は
そういった一連の業務を確実に担っていただけ
改めて申し上げますけれども、考え方といたし
ればよろしいわけで、それを具体的にどういう
ましては、その1,600万円という予算は、花の苗
やり方でやるのか、そして価格として幾らなの
だけではなくて、その後植え替えるプランター
かということで提案いただいていますので、見
用の土、各市町の方で植え替えていただくプラ
積もりとしてはもう一発での見積もりというこ
ンター用の土、あるいはプランターのケースそ
─ 45 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
のもの、そういったものもひっくるめまして
とになっているのか。今言うようにぶち込みで
1,600万円になっております。今回の苗の調達、
入っていると言うんですね、資材の運搬費まで
今議論になっています業務については、あくま
入れてと。こういうことになっているんだけれ
でも花苗の調達と市町への配送についてですの
ども、その内訳についてあなた方が知らない。
で、この1,600万円丸々に対しての契約が700万
まさに781万円、これは最低制限価格なんかな
円というわけではございません。
いんでしょう。幾らまでだったら本当の立派な
【小林委員】 それでは、その1,645万円の予算
仕事をしてくれるかとか、まぎれもないきちっ
に対して、そういう苗に関するものは1,000万円
としたそれだけの仕事ができるのかと、こんな
ですよと。それに対して781万円でしたと、こ
ような形の中で、制限価格というものはないわ
う言っているわけですね。じゃ、あとの645万
けだ。781万円安ければ全部いいのかというこ
円のそこはどうなっているんですか。どこが
とになるわけですね。
取ったのか。
しかし、そういう積算をするに当たって、そ
【浦大会総務課長】 土、苗につきましては、そ
れなりの業者の専門家から、この事業は幾らぐ
れぞれまた別の業者が受注しております。
らいかかるかというような形になっていて、そ
【小林委員】 本当に、別の業者が2者ぐらいで
の1,000万円が781万円ということは適正価格
取っているんですか。
なのか。これは大体何者入札したのか。入札は
じゃ、1,000万円のそれに対して781万円とい
この3者だけですか。この価格についても調査
うのは適正価格ですか。あなた方の見積もりと
しているわけですね、審査会で。だから、一つ
いうのは、そういう業者から、関係する業者か
は技術面と価格面とこうなっているわけです。
ら取っているわけでしょう。
だから、あながち価格面だけでは勝負はできな
最近よく話題になっているのが、最初、予算
より相当低くで落とすんです、ある業者。それ
かったんですね。そういうふうにして技術面と
いうことになっているんですね。
から、後から追加工事になるんです。追加工事
では、その技術面ということについては、幾
を見れば、立派に予算を超えているわけです。
らも項目があった。一番重視したのは何なのか。
まさにこういうような考え方はないんだろうね。
何名で審査したのか。あなたも審査に入ってお
これは議員各位にもよくわかってもらわないと
られたんですか。君らが入って苗のことがわか
いかん。いろんな発注の仕方について、最低価
るのか。
格に近いような価格で安くで落とすんです。そ
【浦大会総務課長】 まず、価格の妥当性ですけ
して、その途中で、全くもって、幾らまでは議
れども、予定価格の範囲内ということと、先ほ
会にかけんでもいいと、こんなようなことで追
ど委員からお話がございましたけれども、当初
加、追加で発注していくんです。こんな非常に
契約からさらに契約変更で大幅に契約額が増え
わけのわからないようなやり方がまかり通って
るとかということは全くございません。当初の
いるということもあるわけです。
契約額で執行されております。
プロポーザルの審査につきましては、技術提
じゃ、こうやって1,000万円という積算をして、
781万円というのは、これは適正価格というこ
案につきましては審査委員4名でございます。
─ 46 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
外部の委員を含めた4名の審査委員で技術提案
ただきました。また、私どもの方は現地の方に
の審査を行っています。価格につきましては、
行きまして、確実にその種を購入したという伝
価格の客観的な金額を出していただいて、その
票の確認、それから受託業者の種苗センターで
金額の高い、低いによって点数化しているとこ
の作業日誌の確認、いつ種をまいたかといった
ろでございます。
ところの確認、それと各生産農家からいついつ
プロポーザルに参加した業者数は3者です。
納品があっているかというところの確認、そう
【小林委員】 だから、例えばこれはあなたの方
いったものを改めて再度調査をやりまして、一
からある議員が資料としてもらったんです。こ
応一連の作業について委託仕様書どおりになさ
れを見せられたわけです。こう見て、あれっと
れたという判断をしたところでございます。
思うのがあるんです。
【小林委員】 大会総務課長として、浦課長をは
まず、基本的に写真と日付が違うところもあ
じめとして、後ろにいるあなた方のスタッフ、
る。それと種だけを写していて、こちらの方は
その他の方々、もう大会がこうやっていよいよ
工程の写真がある。工程の写真が1つの苗だけ
迫ってきて、なかなか思いどおりに資金も集ま
しかないわけです。あとは何か知らんが種だけ
らない、いろんな状況の中で大変ご苦労されて
べらっと並べている。なんでこういう工程写真
いるということはわかっているわけです。だか
がないのか。なんでここだけこうやった種だけ。
ら、こんな委員会でこの種の話で、あなたに頭
こんなのはいつでも並べて写真が撮れる。あな
を痛めさせるということについては、非常に大
た方はこういう工程、過程の写真じゃないんで
変だろうなという感じはするんですよ。こんな
すか。なんで1つの花だけこういう工程写真を
のはほかの誰かがやってもらえばいいことで、
載せて、あとは落し物を探すかのように種をべ
たまたまそうやって委員会のこういうやりとり
らっと並べているだけの写真なのか。なんでこ
の中で、どうしても課長が答弁せざるを得ない
ういうようなわかりにくい、理解ができないよ
から、本当は一番担当の人がいるわけで、そう
うなことをやっていて、なんで一つの花だけし
いう方にちゃんと聞いて、そしてお答えをもら
か工程、過程がないのか。これはどうですか。
えばいいわけです。あなたはもっと大きいこと
【浦大会総務課長】最初に業務が完了した時に、
をいろいろやってもらっているし、一つの大会
業務完了報告書と併せてその写真の提供をいた
成功のかぎを握っているんです。それはよくわ
だいております。
かっているんです。
ご指摘のように写真の中には1つの品種につ
しかし、どうしてもいきがかり上、やっぱり
いて製造過程がわかるような、育成過程がわか
県民の皆さん方から不審の声が上がってくれば、
るような写真の工程になっておりまして、基本
こういう大会を汚れさせたらいかんから、さっ
的には口頭でほかの品種も同様ということで受
きから言っているようにあなたに質問せざるを
けていたんですけれども、それだけではやはり
得ないわけです。これは藤原部長なんかに言う
確認が足りないであろうというようなご指摘も
たって何のことかわからんのだから。そういう
受けましたので、改めまして写真については全
形になっているわけです。
ての品種、同様の工程の写真も改めて提出をい
─ 47 ─
最終的にこれは今の状況の中で随契とかとい
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
うことは、例えば生産工程の写真が今きていま
そこで、本当に地元のいわゆる県内の産品だ
すよということだから、これを見せてください。
けで、結果的に5者か。今度受注したところの
そして、我々に疑問をたたきつけて持ってきた、
参加は5者か。10万株集めるのを何者で10万株
県はこんなばかなことをやっているのかとか、
集めるのか。
こんな不明朗、不透明なことをやっているんで
【浦大会総務課長】 平成25年度の10万株につ
すかと、こういう方々に1回見せて、ちゃんと
きましては受託業者の自社で育成する分と、生
県も責任を持ってこれだけの工程をきちんと写
産農家に4者お願いしているということで、合
真を出してもらったと。
わせて5者で育成をして納品をいただいた形に
なんで最初からこんなのを出さないのか。な
なっています。平成26年度については、改めて
んで言わなければ出せないのかということだっ
また計画を出していただくことにしています。
て不透明じゃないか。なんか一つの花の工程だ
【小林委員】だから、やっぱり専門家の間では、
けを帳面消しみたいにもってきて、あとについ
果たして5者だけで10万株集めきるのかと、相
ては出さない。言われて初めて持ってくる。じゃ、
当大変じゃないのかと。大変であるがゆえに、
初めて持ってきたものが、本当にその時のもの
県内産ということにしているけれども、そこか
だったのかどうなのか。誰も保証はないよ。こ
ら枠を越えてしまわざるを得ないところだって
んなようなうさん臭いやり方をやっているんで
あるかもしれないということを言っているんで
す。
す。
それから、この中に5月27日の成育状況と、
だから、これは浦課長、本当に一生懸命まじ
こう書きながら、写真を見れば6月10日の写真
めに、国体に本当に全精力を傾けられて、毎日
ですよ。全然違うじゃないか。成育状況は5月
の生活もあったもんじゃないと思っているんで
27日と、こうなっているんです。後でこうして
す。あなた方は国体が終わるまで、終わってか
書かれているんです。写真はもう動かしがたい
らの後整理、相当なご苦労だと思いますよ。だ
事実で、これはいつの写真かというと6月10日
から、こういうことはもうちょっときちっとし
となっているんです。5月27日ですよと言いな
た形でやらないと。
がら、写真の日付は6月10日ですよ。なんでこ
ほかでもこういうのがいろいろ出てくると、
んなうさん臭いことをやるのか。それだってあ
国体を利用した、なんか一つの企業が己の利益
るわけだろう。
だけを間違ったやり方で上げているなんていう
だから、いろんな意味からして、やっぱりそ
ことになってくると、とんでもない。しかも、
ういう関係者の方々、特に声のかからなかった
それが県のいろいろと指導できる立場にある人
人たち、久留米の市場で、長崎県からどこどこ
間の会社だとなれば、なおさら大きな問題にな
業者から頼まれて、この長崎の国体に対して花
る、これは。全国版だよ。
を集めないといかん、苗を集めないといかん、
藤原部長、これは今の状況の中で平成26年度
こんなような形で言っている。そして、長崎県
随契ということが果たしてよろしいのかどうか
の農家については、こういう集める時期につい
ということは、ちょっと検討の余地があるん
てはほとんど苦手にしているところなんですよ。
じゃないかと思います。だから、そういう形か
─ 48 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
らしてみて、今問題点を指摘して、これは正直
述べて明らかにしていかなければいけない。財
言って浦課長だからあれだけの答弁ができるん
務規則ではそうなっている。浦課長なんか百も
です。もし、ほかの人が総務課長で、この問題
承知だろう。そういうことをしっかり遵守しな
で質問があっていたら、これだけの明快な答弁
さいということで県議会でも決議しているわけ
ができるかと。この「めいかい」のめいは明ら
でしょう。こんなことを自分たちの都合だけで、
の方の明か迷う方の迷か、今の段階ではまだわ
勝手な理屈だけで、そんな規則を平然と破るよ
からない。だけど、ちゃんと対応してくれてい
うなことをやったら、これは監査でも重大な指
る。
摘になるからな。(「財務規則に違反するよう
これを今の状況の中で、まず5者で10万株と
なことをやるのか」と呼ぶ者あり)
いうことも大変。じゃ、来年度どういうふうに
それと道路維持課でも同じように花いっぱい
するのか。これを随契と。だから1株幾らだっ
運動の予算をつけている。随契でやるのか。違
たかということが、10万株の時の値段と20万株
うだろう。一方ではちゃんとした適正なルール
になった時の値段が一体どうなっていくのか。
に基づいてやろうとしているんです。なんであ
今回は全てぶっ込んで1,645万円。平成26年度
なたたちだけが勝手な理屈の中で、勝手な随契
のは3,500万円に上がっている。そういうような
でやろうとするのか。そういうことから比較し
ことからしてみた時に、そこの内容はよく精査
ても、到底成り立たないじゃないか。
しないといけない。これを随契なんという話が、
それと、もっと言えば、県民総参加とか、あ
こんな話はしたらいかんよ。だから、そういう
るいは県民の税金をこの国体という中にたくさ
ことでもう少し透明性のあるやり方をしないと
ん投資をするから、これは県内の地域経済を循
だめだと思うんです。ここについては、もう少
環するようなそういう仕組みをつくりながら、
し私は検討の余地が必要だと思うんですけれど
広く波及効果をつくっていこうと、そういうこ
も、どうですか。
とに腐心してやってきた。そういったことにも
【藤原国体・障害者スポーツ大会部長】 浦大会
全て反するような取組のやり方じゃないですか。
総務課長からご説明をいたしましたけれども、
さっき小林委員も言われたけれども、国体と
再度説明できる資料等整理いたしまして、至急
いう美名のもとに一者だけに独占の利益を与え
またご説明を申し上げたいと思っております。
るようなやり方だよ、これは。ちょっと考え方、
(「随契のことも考えろ」「関連」と呼ぶ者あ
やり方、執行の仕方を工夫すれば、幾らでもや
り)
り方はあるはず。22万株にこだわらなくてもい
【髙比良(元)委員】 どうしても随契をやるとい
いですよ。
うんだったら、財務規則に明らかに反する話だ
さっき浦課長は、1者の方が価格が均一化さ
からね。これは監査の対象になるからね。包括
れて、ばらばらにならなくていいとか言ったけ
外部監査の対象にもなってくるからね。競争入
れども、ところが、ブロック別に、逆にそうやっ
札に付することができないような特別の理由が
て細かく分けてやった時の方が価格としては
あります。競争性を持ち得ないような特別な要
トータルでは少なくなる可能性だってあるじゃ
因があります。それについては具体的に理由を
ないか。そこに対していろんな出荷者も出てく
─ 49 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
る、いろんなかかわりを持って出てくる。
はやめていただきたいんですが、これはそうす
しかも、同じ県で発注するやり方で、一方の
るとこれからの委員会資料で出される1,000万
部局はちゃんとしたルールのもとに入札でやる。
円以上の契約状況にももちろんこれは出てきま
一方は我がたちの勝手な理屈だけで、へ理屈だ
せんよね。そうすると、予算が通った後で考え
よ。勝手に随契でやる。プロポーザルでやった
た時に、今度の6月定例会で随契という形で出
のもどういうことでやったのかというのを、評
てくることになるんですか。
価結果、総合評価でやったならその結果なんか
要するに、1,000万円以上の報告がある、これ
全部出しなさい。そもそも何のためにプロポー
にも載らないようなやり方をしたのではないか
ザルでやらないといかんかったのか。そういう
という疑問を私はぬぐえないんです、今のお話
ことだってある。幾つでも指摘される。最終的
を聞くと。当初予算は、さっき言ったように
に疑惑がもたれるようなやり方はやめろ。もっ
1,645万円、その中には花の苗もあって、プラン
と原点に返った公正な立ち方に立った中での執
ターもあって土もあってシールもあってと。で
行を心がけるべきですよ。随契は絶対認められ
も、契約した分は1,000万円以下で契約している。
ない。このことは強く指摘をしておきます。
これはわかりませんよ。これは関係者じゃない
予算の総額として認めたとしても、執行でそ
とわからない。これは議会で議論できません。
ういうやり方をするんだったら、これは絶対監
しかし、今度の花いっぱい運動の3,489万円の
査で挙げさせてやるからな。絶対認められない、
中には、これは随契で出てくるんですね。そう
こんなのは。それだけ言っておく。(「財務規
すると、6月定例会の時には報告される形にな
則に違反しているなら、それは問題じゃないか」
るんですか。
「関連」と呼ぶ者あり)
【浦大会総務課長】 決して1,000万円を超えな
【堀江委員】 昨年度の花いっぱい運動は1,645
いような契約をするがために分けているという
万2,000円ですよね。なんで1年間の1,000万円
わけではないということはぜひご理解をいただ
以上の契約状況に出なかったのか。
きたいと思います。
私は、1年間委員会資料は保存しております
当初から花いっぱい運動全体の取組として、
から、私のところにも園芸にかかわる皆さんか
一本で私どもお示しをしておりますけれども、
ら、これは現職県議会議員がかかわる企業が独
契約については当然花苗の調達から土、プラン
占したんじゃないかというふうな疑惑が寄せら
ター、それぞれ分けて契約は入札をやって決め
れました。それで1,645万円というのは、平成
ているという状況でございますので、そういう
25年度当初予算ですから、全部めくってみまし
ふうになっております。来年度の契約につきま
たけれども、出なかった。その理由は、今ご説
しては、また改めてのご説明になってくるかと
明があったように、苗自体が781万円、つまり
思います。
1,000万円以下ですね。だから見えてこない。こ
それと、先ほどから財務規則に違反している
れは見えないですよ。それは説明がつきました。
というようなご指摘もあっていますけれども、
そうすると、今度の3,489万円、これは少なく
委員会の発言ですので、私の方からも申し上げ
とも苗の株数は倍でしょう。随契はもちろん私
ますけれども、決して規則の文言に明らかに反
─ 50 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
しているということで受け止められては、非常
執行については県からの負担金という形で、一
に我々としては心外だと思います。
本でしか県の予算としては出てきませんので、
私どもとしては、平成25年度プロポーザルの
それでは非常に中身がわからないということで、
審査をやる際に、具体的に調達をする際の問題
県で直接やるものと実行委員会で実施するもの
点として、これだけの苗の量を調達する際に、
を含めて、具体的な項目を挙げてご説明をさせ
土の問題、育成管理の問題、苗の期間までの管
ていただいております。
理をどういうふうにやるか、そして、また市町
議会の取り扱いといたしまして、1,000万円以
にどういうふうに育成してもらうかというとこ
上の契約の報告については、基本的には県で執
ろについては、それなりの経験則が必要になっ
行する分というふうに私どもは理解しておりま
てくるというのが一つありました。
したので、実行委員会で実施する分については、
なおかつこれだけの苗を生産農家の方にもお
あくまでも実行委員会の中で執行し、実行委員
願いするとすれば、開催年度に改めて入札等を
会の総会の方でご了解いただくという話になり
やって、契約をやってやるというのはなかなか、
ますけれども、こういったご議論もあっていま
現実的に、物理的に、時間的に間に合わないと
すので、どういった手続でどういった契約にな
いう指摘もあって、プロポーザル審査の時には
るというのは、何らかの形でご報告、ご説明は
一応平成26年度も見据えたところで提案をい
したいと思います。
ただいて、それについては決して私どもが間口
【堀江委員】 要は、私の認識として、その1,000
を閉じていたわけではございませんし、広く一
万円以上についての契約状況というのは出され
般で公募をして最終的に審査を行ったというと
ると理解していたんですが、直接それぞれの課
ころでございます。そこの理由について、納得
ではなく、いわゆる何とか実行委員会とかで
がいく、いかないの議論になってくるんだと思
1,000万円を超えてやっても、それは議会に報告
いますけれども、そこについては、また改めて
する義務がないので議員としてはわからないと
私どもとしてもきちっと説明を差し上げたいと
いうことになるわけですね。了解しました。そ
思います。
この認識はそういうふうに理解いたしました。
【堀江委員】素人の私にわかるように答えてほ
【髙比良(元)委員】 なんですか、あなたの答え
しいんですけれども、要は3,489万円の平成26
は。特定の専門的な業務であって、それを執行
年度の予算については随契をすると。今の方向
するについて、特定の限られた受託者というか、
でいくと、じゃ、随契をして、1,000万円を超え
受け皿しかないと。その他特別の事由がある時
た形での契約案件が6月定例会に出るというこ
と、随契の理由というのはそうなっているだろ
とになるんですか。流れとしてそういうふうに
う。それに該当するのか、これが。
そうしたら、もう平成26年度分の22万株につ
出てくるのですか。
【浦大会総務課長】 今、予算で取組をご説明し
いても、プロポーザルでとった今の業者という
ているのは、県で直接やるものと実行委員会で
のが、もう既に発車しているのか、予算も確定
やるものと両方ございます。そこをもう単純に
してないのに。予算もこれでいいとは、まだ議
予算だけで言ってしまいますと、実行委員会の
決していませんよ。そんな勝手なやり方をして
─ 51 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
いるのか。違うんだろう。だったら、改めて別々
られたらかなわん。県議会でこの間、みんな合
に契約をすればいいじゃないか、できる範囲で。
意をして決議をしたことにも全く違反してし
そして、そもそも執行の仕方として、より県
まっているじゃないか。絶対に認めるわけには
民の参画を求めるようなやり方に立つのが本来
いかん。
のあり方じゃないかということも言っているん
【藤原国体・障害者スポーツ大会部長】 平成
です。自分たちの発注しやすいような理屈だけ
25年にプロポーザルをやりまして、平成26年度、
で勝手にそういうふうに整理をしてしまうから、
今回随契という形で、それは一定の品質なり、
聞く耳を持たないような勝手な突っ走り方をす
コスト、平成25年度の成果、どういうふうな形
るんです。県民目線から見たら、全然ずれてい
で本当にすばらしいものができたのか、すばら
るよ。
しい運送ができたのか、そういうことを見て、
それはプロポーザルでやったのかもしれない。
随契ということになったわけでございます。
その時にそういう枠組みをつくったかもしれな
ただ、我々としても現在の段階で説明が少々
い。それはあなたたちの勝手な理屈、やり方で
足りない部分は確かに認めておりますので、
しかないんです。本来の財務規則に立ち返った
しっかりとした準備等いたしまして、再度早急
時、あるいは本来の発注の仕方、あるべき姿に
に皆様方にご説明を申し上げたいと思います。
返った時に、できないのか、その1者以外は。
【髙見分科会長】 しばらく休憩します。
4時から再開します。
県内にそれぞれいろんな園芸業者がいる。生産
農家もいる。花市場なんかもある。供給体制も
― 午後
3時52分
休憩 ―
― 午後
4時
再開 ―
いろいろある。それぞれ今までやってきた技術
者もいっぱいいる。なんでそういうものに目配
りをしないで、1者独占だけでよしとするんで
0分
【髙見分科会長】 再開します。
予算関係についての質疑は、ほかにございま
すか。
繰り返すけれど、さっきも言った、一方では
せんか。
同じぐらい金額の分をちゃんと入札でやろうと
【川崎委員】 国体・障害者スポーツ大会開催事
しているんです。国体に関係なくやっているわ
業費の件で、被災地の復興支援のことでお尋ね
けじゃないですよ。やっぱり沿道花いっぱいと
をいたします。
いうことを目的として飾ろうとしてやっている
東日本大震災から3年を過ぎまして、スピー
わけです。そこは今からやる話なんです。金額
ドアップをしていくことにオールジャパンで取
的にもあんまり変わらないぐらいの金額ですよ。
り組んでいくということについて、何ら異論を
株数は幾らか知らないけれども。そんなところ
説くものではありませんが、そもそもこの大会
から比較をしても、全くだから理屈が成り立た
の事業費の中に、ここ3年間だと思いますが、
ないじゃないか。
これまでの開催した地域の実績がどの程度ある
これは委員長、もう付帯決議を出す以外ない
のか。また、これが国庫補助金とか基金繰入金
ですよ。こんなことで変えないというんだった
とか、当初からよく考えた中での資金のやりく
ら。こんな県民目線からずれたことを平気でや
りだったのか。お金に色はつけられませんけれ
─ 52 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
ども、一般財源の持ち出しなのかをご説明願い
【金子施設調整課長】 国体の宿泊については、
ます。
現在シミュレーションを行っておりまして、本
【浦大会総務課長】東日本大震災の被災地への
大会の期間中、延べ14万人分を見込んでおりま
復興支援の取組でございます。
す。それに対しまして、2月末現在で12万5,000
まず、今回、私のどもの方で予算としまして、
人分の確保、率にしまして89%の提供を受けて
国体、障害者スポーツ大会を合わせまして3,100
いる状況でございます。残り約1万5,000人分は、
万円の寄付ということで上げております。これ
現在まだ確保できておりませんが、昨年の場合、
は各県の選手団が本県に来られる際の、概ね宿
旅行会社の方も今年の10月の修学旅行等の手
泊費の2分の1程度を支援しましょうというこ
配は大体3月ぐらいで終わるということになっ
とで支援しているものであります。
ておりまして、10月頃の宿泊施設の見通しもつ
先催県の実績でございますけれども、平成23
いたと思われます。ですから、今後はそれに伴
年に実施されました山口県の山口国体の際には
いまして提供数もだんだん増えていくものかと
各県に対しまして3,000万円ずつの寄付がされ
思います。
ております。その後の岐阜県につきましては、
私どもとしましては、大手旅行会社と一緒に
2,000万円ずつの寄付がされているところでご
配宿センターというものを4月から設けまして、
ざいます。
また体制も強化しまして、宿泊施設訪問を増や
東京につきましては、こういった形での各県
していきまして、残りを解消していきたいと
への寄付ということではなくて、冬季国体を福
思っております。
島で開催する開催費用を東京国体の方で負担を
【川崎委員】 3月いっぱいぐらいになると大体
したということで、ちょっと比較がなかなか難
見えてくるということですね。ぎりぎりまで大
しい面がございます。
変かと思いますけれども、準備をよろしくお願
私どもの県といたしましては、今年度、各
いいたします。
1,000万円ずつの支援をしようということで考
先ほど交通渋滞の件がありましたが、報道で
聞いたら建築業界関係では今、不調不落が続い
えております。
この支援の財源につきましては、今、私ども
ている。その要因の一つが人材不足ということ
は募金活動を両大会の運営でやっております。
でありましたが、警備業の方の確保が非常に難
この募金の目的の一つに東日本大震災の復興支
しいということを報道で耳にいたしまして、現
援ということも掲げて皆様のご協力をお願いし
在、その辺のところの手を明確に打たれている
ているところでございまして、今回の復興支援
のか心配されますので、現在の状況をお伺いい
の財源につきましても、この募金の中から捻出
たします。
したいと考えているところでございます。
【金子施設調整課長】 委員おっしゃるとおり、
【川崎委員】 ありがとうございました。
今、公共事業についても人手不足ということで、
次に、準備状況でございますが、まず宿泊の
確保、これが今どういう状況なのかご説明をお
特に交通の警備、誘導員等が不足しているとい
うお話は私どもも耳にしております。
国体の開会式、閉会式の時に、まずは交通警
願いします。
─ 53 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
備員として開会式でしたら449人程度を見込ん
総文祭」の時にも、たしか食事の件でトラブル
でおります。あと、自主警備と申しまして、会
があっています。あれはまさしく真夏でしたが、
場の警備、これにつきましても720人程度必要
10月、11月頭の開催といえども、まだまだそう
としております。それに対しまして、先ほどの
いった食事の面については十分気を付けなけれ
ような状況がありますので、道路工事等をその
ばいけない時期だと思いますが、いま一度、絶
期間中には中止または抑制していただきまして、
対に事故を起こさないという態勢と決意のほど
その道路工事等に配置している警備員を私ども
をお願いします。
の開会式、閉会式の警備、または市町の競技会
【金子施設調整課長】衛生対策につきましては、
場の警備に回していただけないかと思っており
委員からお話があったとおり食中毒の防止、こ
まして、それにつきましては県の土木部を中心
れを最重要課題ということで取り組んでおりま
としました工事関係機関、また国でいいますと
す。今年度は、部長の説明にも書かせていただ
長崎河川国道事務所、そういうところに文書を
きましたが、県内8カ所で宿泊施設や国体の弁
用意しまして、国体期間中の工事を抑制してい
当をつくる弁当調製施設を対象に、各地区の保
ただき、その工事に警備員を取られないような
健所の協力のもと、調理を行う際の手洗い、従
形で警備員を確保していこうと考えております。
業員の健康管理、加工調理の留意点などを定め
ただし、そういうことをしましても、県内だ
ました食品衛生、宿泊施設の客室や浴槽の衛生
けの警備員だけでは確保できない形になってお
管理の留意点などを定めました宿舎衛生、これ
りますので、県外からも応援をいただき、警備
らにつきまして講習会を開催いたしましたとこ
員を確保していきたいと考えております。
ろ178施設、243名の受講者がおりました。来年
【川崎委員】 今既に、県内では賄えないといっ
度についても、再度開催前に衛生講習会を開催
た状況にあるということですか。
したいと思っております。
【金子施設調整課長】 開会式には大体1,000人
また、それと併せて感染症や食中毒予防のた
ほどの警備員が必要になってくるわけですが、
めに正しい手洗いの励行のポスター、実物はこ
その時には、警備業協会とも相談しましたとこ
れでございますけれども、手洗いをちゃんと
ろ大体300人ぐらいしか県内では確保できない
しっかりやろうというポスターを県内の宿泊施
のではないかという話を聞いております。残り
設に配布して啓発に努めているところです。
を県外から、何とか警備員を確保していきたい
また、衛生部署である保健所においても、関
と考えております。
係する宿泊施設や弁当調製施設については監視
【川崎委員】県内の方では想像以上に足りない
指導を重点的に行っているところでございます。
んですね。その実態が確認できましたので、今
今後とも、保健所等関係機関と連携を図りまし
後の進捗をまたお知らせいただきたいと思いま
て、衛生対策に万全を期してまいりたいと考え
す。
ております。
もう一点は衛生面の件です。説明書の中にも
【川崎委員】 所管は保健所がきちんと管理・監
いろいろ対策は講じてあるということについて
督をして万全の態勢で臨むということですね。
は触れられておりましたが、昨年の「しおかぜ
しっかりとよろしくお願いいたします。
─ 54 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
次の質問ですが、スポーツ・夢づくり推進事
ことでスタートしておりまして、それからしま
業のV・ファーレン長崎への支援の件でお尋ね
すと、いいスタートを切っているという状況で
いたします。昨年の予算決算委員会の決算審査
はあります。昨シーズンも次の4戦目から11試
や常任委員会でやりましたが、とりわけ事業仕
合負けなしという大活躍をしたところでありま
分けで取り上げて、この委員会でも当初2,000
して、今シーズンも昨シーズンと同じような
万円だったんですけれども、より支援を拡充し
ファイトをしていただくことを期待していると
ていくということで話ができていたと思います。
ころでございます。
その中で、直接的なものもさることながら、
お尋ねのV・ファーレン長崎の支援について
競技場の使用料の減免とか、練習場の確保と
でございますけれども、J2に昇格して2年目と
いったところも検討すべきではないかという意
いうことでありまして、V・ファーレン長崎の
見を述べさせていただいておりました。平成26
自立経営というのも促していく必要もございま
年におきましては、使用料減免を県が英断をさ
す。これまで県が支援してきた地域貢献活動で
れたということについては非常に高く評価をし
ございますけれども、そういったことについて
ているところでありますが、資料を見ますと、
は一定地域へ定着したという成果が見られたこ
減免が10分の9という表現がありました。非常
とから、今回大幅に支援内容を見直しまして、
に高い減免率であるということ、やっていただ
J1昇格に向けた支援、施設の使用料の軽減とか、
いて、チェックするのはおかしな話ではあるん
クラブの安定経営を目的とした支援等集客対策
ですが、まず、10の9に至った経緯と、率直な
を行うということの見直しをさせていただいた
話、減免ならばお金が出ないと、単純にそうい
わけでございます。
う発想なんですけれども、それがキャッシュア
支援に当たりましては、夢づくり推進事業費
ウト、要するに予算が計上されているというこ
といたしまして、施設使用料の減免補塡、減免
とはどういった仕組みになっているのかを伺い
は指定管理者の方で条例上やるようになってお
ます。
りますので、そこに対する減免補塡ということ
それから、昨年は残念ながらJ1にはいま一
で2,632万9,000円。それと県民応援デーという
歩のところで上がれませんでしたけれども、今
のを昨年もやっておりましたけれども、継続し
後支援はしていかないといけないとは思います
てこれも引き続きやっていきたいということで
が、今回のこういった支援は一過性のものにと
79万5,000円。トータルの2,712万4,000円を計
どまってしまうのか、今後の展望についてお聞
上させていただいております。
施設使用料の減免自体は、先ほども申し上げ
かせください。
【宮下県民スポーツ課長】 V・ファーレン長崎
たように条例に基づいて指定管理者が行うとい
についてのご質問でございますけれども、V・
うことで、同時に指定管理者の収入減というこ
ファーレン長崎は今シーズン、昨日もアウェー
とにつながりますので、県といたしましては、
の試合がございましたけれども、現在、1勝1敗
指定管理者に対して減免を補塡するという形を
1分けで13位と中位につけております。
とっていきたいと考えております。
昨シーズンが3試合しまして1分け2敗という
─ 55 ─
使用料減免につきましては、他クラブの状況
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
のうち最多の2分の1を当面の基本ということ
ます。
にしておりますけれども、平成26年度につきま
【川崎委員】 ありがとうございました。2戦目
しては、まだ公園内の駐車場が不足していると
だったでしょうか、J1から降りてきたチームと
いう状況もございまして、試合運営費が非常に
の試合がありましたが、力の差が少しあるのか
他のクラブに比べますと高いという実情がござ
なというようなことも思っておりまして、本当
います。Jリーグ本部の方からも、そういった
に頑張っていただきたいと応援するものです。
ことについてのご支援、改善ということを求め
特に練習場の件は動きがあっているようです
られているところでもございます。そういった
けれども、現在どのような状況なのかご説明を
こともありまして、シーズンの施設使用料の実
お願いします。
績の2分の1に加えまして、駐車場不足による公
【宮下県民スポーツ課長】 V・ファーレン長崎
園外の駐車場の運営に伴うシャトルバスの運行
の専用練習場につきましては、諫早市の市民団
経費、それから警備員の配置をそれぞれの臨時
体から建設を求める署名が諫早市に提出されま
駐車場にしておりますので、そういった警備員
して、諫早市の方で、2月の段階で多良見町の
の配置経費、今回はその2分の1を県の方で減免
市有地に練習場を整備するということを発表さ
額に加算をするということにいたしております。
れております。
これを率に換算いたしますと10分の9という数
諫早市は、平成26年度当初予算で、その整備
字になります。それを平成26年度につきまして
計画をつくる費用として300万円を計上いたし
は指定管理者へ補塡をすると、10分の9減免を
ていると聞いております。国体後の11月以降に
してもらった分を補塡するということで考えて
に本格的な整備の準備に入るということでござ
おります。実質的にV・ファーレン長崎の負担
います。諫早市は、これから全体事業費の計画、
は当然10分の1ということになるわけでござい
経費負担を検討していくと聞いておりますけれ
ます。
ども、県としましては現在のところその検討の
なお、来年度、土木部におきまして公園内の
状況を見守ってまいりたいと考えております。
臨時駐車場を整備する予定にしておられますの
【川崎委員】 見守るということは、今後いろん
で、完成後につきましてはV・ファーレン長崎
な応援の依頼があればそういったことについて
に対する施設使用料の減免というのは、当面は
も検討するという認識でよろしいですか。
基本の2分の1になるという方向で考えており
【宮下県民スポーツ課長】練習場の整備につき
ます。
ましては、全国のクラブでさまざまな設置形態
今シーズンはJ1昇格を目指していることも
がございます。市単独でつくっているところも
あり、そういうクラブの成績状況も見ていきな
あれば、県も一緒になって支援しているとか、
がら、今後の支援を展開していきたいと思って
それから企業が母体となっているところは企業
おります。また、県民応援デーにつきましても、
と併せて整備するとか、クラブ自体が整備する
物産ブランド課と連携しまして、お中元、お歳
とか、さまざまな状況がございますので、そう
暮シーズンの前の県産品愛用月間に併せまして
いったところも参考にしながら、内容をお聞き
企画していきたいと思っているところでござい
しながら検討してまいりたいと思っております。
─ 56 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
【松島委員】 私もV・ファーレン長崎の支援に
す。その600万円については、指定管理者が独
ついてお尋ねします。
自で2分の1を支援するということでお話をさ
先ほどの川崎委員の質問を聞いておりまして、
れております。それを除いた2,900万円分につい
川崎委員と同じ思いです。これまでずっと議論
て、県が10分の9を補塡するという考え方でご
してきて、今回の当初予算でやっときたなと。
ざいます。
やっときたなというのは、施設使用料の減免措
【松島委員】川崎委員の質問に答弁された施設
置について大きな一歩を踏み出したと、そんな
使用料の2分の1と言われたのは、今言われた指
ふうに思っております。
定管理者の方が2分の1ということですか。
そこで、先ほどの議論を聞いていて、なるほ
【宮下県民スポーツ課長】県が補塡すべき使用
どなと思う部分と、もう少し聞いてみたいとい
料の補助でございますけれども、それは指定管
うものがありましたので続けますが、V・ファー
理者が独自で取り組んでいたいただく広告使用
レン長崎に関わる支援策として、陸上競技場の
料の減免、それを除いた分の施設使用料の2分
使用料の減免措置をとられるということです。
の1減免ということでございます。
これは約2,700万円計上されているんだと思い
【松島委員】いずれにせよ安定経営に向けて大
ますが、今ご説明があった中で10分の9の減免
きな一歩を県として踏み込んだと。
措置、指定管理者に減免した分を補塡するとい
そんな中で、これも先ほど川崎委員が質問さ
うことでした。前回、私が施設使用料について
れたんですが、少し曖昧な答弁をされたのでも
は幾らぐらいですかと聞いたところ、年間21試
う一度聞きますが、一過性かどうかということ
合やった場合はトータルで約3,500万円と答弁
に対する県の今の考えを再度お聞きしたいと思
されました。その10分の9の考え方をもう少し
います。この減免措置を、ご説明では駐車場運
かみ砕いていうと、実質額としてどれくらいの
営経費は平成26年限りとはっきり言われてい
効果なのですか。約3,500万円の10分の9と、単
るみたいなんですが、それ以外の部分は安定経
純にそういうふうに考えていいのか、補足の説
営に向けてどのように県としては考えられてい
明をお願いします。
るのかお聞きします。
【宮下県民スポーツ課長】前回申し上げました
【宮下県民スポーツ課長】駐車場の補塡の上乗
3,500万円という数字につきましては、純粋に施
せといいますか、そういったところの経費につ
設使用料としてV・ファーレン長崎が指定管理
きましては、公園内の駐車場が仮に平成26年度
者に従来支払っていた金額でございます。
に完成すれば、そこは駐車場として1,000台分は
今回試算している10分の9の考え方につきま
確保されます。今、公園外でまた1,000台ぐらい
しては、その中の約600万円が広告使用料とい
確保されて、シャトルバスを用意し、警備員を
うのが3,500万円の中に入っております。広告使
立てております。そういった費用がかからなく
用料といいますのは、ピッチ看板等が会場内に
なるということで、その分については公園内駐
掲載されていますが、そういう広告使用料とい
車場が完成した暁には10分の9から2分の1の原
うのが一定発生します。それは条例上の規定で
則に戻させていただくということでございます。
ございますが、その分が600万円入っておりま
【松島委員】 前回、減免措置というのは他のク
─ 57 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
ラブではどんなふうに取り組まれているかと聞
して、関わるものはどこで出てくるのかなと探
いた時に、都市にあるクラブは減免措置はとっ
しているんですが、この協議会はどのように位
ていないと、一方で、なかなか厳しい地方部に
置づけられているんですか。まだ何もないんで
あるクラブチームは減免措置をとられていると
すか。
ころが多いとざっくりと言われんです。恐らく
【宮下県民スポーツ課長】 まず最初に、松島委
今回実施するに当たって詳細に調べたと思いま
員からご質問がありました使用料減免の全国の
す。どれくらいのクラブが減免措置をとられて
状況でございますけれども、都道府県レベルで
いて、それが2年目、3年目と続いているのか、
は8県、市町村レベルでは5市減免していると
わかればその点も教えてください。
ころがあります。そういう状況でございます。
2点目のプロスポーツ地域振興協議会(仮称)
【宮下県民スポーツ課長】数は少し時間をいた
だきたいと思いますが、現在の状況から申し上
の関係でございますけれども、これにつきまし
げますと、2分の1減免というのをやっているの
ては、前回も、今検討しているということでご
は、熊本県や富山県、県レベルではそういった
答弁させていただいたんですけれども、プロス
ところがやっておりますし、市町村レベルで松
ポーツ地域振興協議会(仮称)につきましては、
本山雅の松本とか、北九州のギラヴァンツと
もともと愛媛県がプロスポーツ振興協議会とい
いったところがやっております。10分の9とい
うものをつくっておりまして、その愛媛モデル
うのを現在全国でやっているところは、栃木の
を参考に設立を目指したわけでございます。愛
チーム、栃木FCが10分の9という減免をやっ
媛県は、プロサッカーに限らず、プロ野球も地
ております。その他山形とか、経営的な支援を
域リーグなんかがございまして、そういったも
特にやっているところは全額減免というのもし
のを含めたところの支援組織というのをつくっ
ている状況でございます。
ておられました。
【松島委員】 年数はどうなんですか。今、ぽん
ただ、長崎県の場合は、当初はV・ファーレ
とやっているのは、山形の全額にしろ、栃木の
ン長崎と、以前、プロの野球チームで長崎セイ
10分の9にしろ参考になるものですが、何年か
ンツというのがございましたけれども、ここが
続けられているのか、伺います。
解散したことによりまして、現在はV・ファー
【宮下県民スポーツ課長】答弁が足りなくてす
レン長崎だけが対象になるような状況でござい
みません。年数的には、複数年継続してやって
ます。これにつきましては、現在、協議会を進
いるという状況でございます。
めるに当たって、佐賀のサガン鳥栖の協議会に
【松島委員】 それを参考にしていただいて、
つきましても職員を派遣して、それなりに各市
ちょっと気が早いかもしれないですが、そうい
町が県と一緒になって負担金を出して、そこで
う中・長期スパンで安定経営に向けた県のフォ
協議会のいろいろな事業の企画・運営をやって
ローをお願いしたいと思います。
いるところでございます。長崎県につきまして
前回の説明時には、長崎県プロスポーツ地域
も、そういったことができないかということで、
振興協議会(仮称)の設立を検討する言われて
長崎市、諫早市、地元の関係が深いところと協
いたんです。今回、当初予算をずっと見ていま
議をさせていただいたんですが、現在は国体、
─ 58 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
それから行財政改革ということで、人的・財政
いうのを長崎市を中心として、財界も含めて委
的支援が非常に難しいという話がありまして、
員会を立ち上げております。そういった個別の
このモデルについては、今、話が進んでいない
イベントに応じた歓迎の支援組織というのを、
という状況であります。
長崎市とも一緒になって立ち上げを検討したい
私どもとしては、現在、V・ファーレン長崎
と思っています。
につきましては、経済団体などいろんな団体が
【松島委員】 そしたら、大型スポーツイベント
入っている後援会組織、それから県が主体的に
誘致支援事業として新規で計上されていますが、
リードしております自治会支援会議、この2つ
すみ分けとしてこれは野球とラグビーに特化し
をもって経済界、それから自治体、関連したと
ているということですか。サッカーはほかのと
ころの組織でV・ファーレン長崎に対する支援
ころでやられると。
が十分可能ではないかということで、それを平
【宮下県民スポーツ課長】大型イベントにつき
成26年度は鋭意進めてまいりたいと思ってい
ましては、ラグビーのワールドカップの誘致検
るところでございます。
討、それとフレッシュオールスターの開催の支
【松島委員】前々回だったかもしれませんけれ
援、この2つでございます。サッカーにつきま
ども、恐縮ながら誘致プロジェクトチームを立
しては、夢づくり事業の中で併せて支援をして
ち上げてはどうかという提案をして、その時の
いきたいと思っております。
ご答弁が「スポーツツーリズム誘致を進めるた
【松島委員】サッカーに関してはもう繰り返し
めの体制づくりが今後必要と、内部で検討する」
ませんので、私の思いもちょっと斟酌していた
という答弁をされて、そして今回の当初予算案
だければと思います。経済効果を生む事業です
の中に、説明資料には「本年7月に開催される
ので、スポーツ・夢づくり推進事業の中で、攻
プロ野球フレッシュオールスターゲームの開催
めの一手を打っていただきたいという思いを、
支援、2019年ラグビーワールドカップの誘致検
いまだなお持っておりますのでよろしくお願い
討」と、実際予算としても新規で大型スポーツ
します。
イベント誘致支援事業として計上されています。
このV・ファーレン長崎の支援については、
ここに提案してきましたサッカーの話が何も見
もう一つ、川崎委員も少し触れられました専用
えません。サッカーに関しては何もないんです
練習場、これは先ほどの答弁で了とします。県
か。ないとは言わないでほしいですけれども。
としてもできることは積極的に前向きに、ぜひ
【宮下県民スポーツ課長】サッカーにつきまし
ともやっていただきたいと川崎委員同様私も
ては、先ほども申し上げたような後援会組織、
思っています。よろしくお願いします。
それと自治体支援会議、ここでも十分支援をす
駐車場の整備ですが、今公園内に駐車場が
る体制をつくっておりますので、そういった体
1,025台、公園外の駐車場として2,000台ほど確
制を引き続き活用してサッカーについては支援
保している状況だと思いますが、今後、通称野
をしていきたい。
球広場を駐車場にすると、プラス1,000台で、公
それと野球につきましては、以前のフレッ
園に隣接した駐車場が約2,000台になって、公園
シュオールスターを誘致した時は歓迎委員会と
外が約2,000台となるんですか。このことを確認
─ 59 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
したいのと、駐車場関連の整備予算として、土
ろまで一定確保した後に工事に入るのか、そう
木部の当初予算に計上しているんですか。
いったところを今土木部の方で詰めておられる
【宮下県民スポーツ課長】駐車場の関係ですけ
ということでございます。
れども、今回、土木部で検討されている野球広
【松島委員】 私の雑感ですけれども、ほかの事
場の駐車場等々が完成しますと、先ほど委員か
業よりも、事このV・ファーレン長崎のことに
らもお話があったように、現状の1,000台を超え
関してはいろんな対応が素早いなと、感謝を申
る台数プラス1,000台ということで、公園内に約
し上げます。去年はJ2に残留、J1に昇格でき
2,100台の駐車場が確保されることになります。
ずに大変残念でした。先ほども話題に上がりま
大体2,000台程度でありますと、今までのアン
したが、湘南ベルマーレに対しては完敗しまし
ケートの分析からすると1万人ぐらいの集客に
た。ただ、今年のチームを開幕前に見ても、こ
は対応できるのではないかと思います。それ以
れはなかなかいけるんじゃないかという雑感を
上の開催になりますと、郊外の駐車場も一定確
持っています。強いですね。恐らくまた盛り上
保する必要もあるかと思いますが、現在、V・
がりが生まれるんじゃないかと期待しています
ファーレン長崎が確保している駐車場が、JA長
ので、ぜひ県としても、現状でもクイックレス
崎やカンコー自動車学校、農業大学校の駐車場、
ポンスしていただいていますので、このまま本
それから本明川の河川敷といった徒歩圏内の駐
当にお願いしたいと思います。
車場として約1,000台分ございます。そうなりま
【山本(由)委員】 何分初めてだものですから、
すと、シャトルバスとかを運行しなくても3,000
既に説明があっている内容でしたらお許しくだ
台の確保ができる駐車場ができてくるというこ
さい。
とになります。
国体関係の経済効果のことでお伺いします。
【松島委員】 私もシャトルバスで行ったので、
がんばらんば国体で52億円、がんばらんば大会
確保できれば本当にありがたいなと、恐らく
で18億円ということですが、それぞれの経済効
もっとファンも増えるだろうなと、来る人も
果としてどれくらいの金額を見ていらっしゃる
もっと増えるだろうなと、県民の一体感ももっ
のか。平成25年度の予算がそれぞれ17億円、1
と増すだろうという思いがしています。これは
億5,000万円とありますが、現時点での経済効果
土木部の予算なので大変でしょうが、整備が終
の見込みをどの程度把握されているのかをお聞
わる見込みはいつでしょうか。今言われた台数
かせください。
がいつから使えるようになるのか、見込みとし
【浦大会総務課長】両大会の経済波及効果につ
てはどうなんですか。
いてのお尋ねでございますけれども、若干時点
【宮下県民スポーツ課長】これは国体とも関係
が古うございますけれども、平成21年3月に一
があるんですけれども、国体が10月に開催され
度長崎国体の開催における経済波及効果という
る前までに、一定路盤という形で野球広場を整
のを推計いたしておりまして、私どもはこの数
備しようという計画でお聞きしております。そ
字を従来申し上げてきているところでございま
れ以降は、またV・ファーレン長崎の試合が11
す。その時点での経済波及効果といたしまして
月等々にございますけれども、そういったとこ
は、長崎がんばらんば国体で約505億円の経済
─ 60 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
波及効果ということでお示しをさせていただい
てくると理解してよろしいのでしょうか。
たところでございます。ただ、この際には、が
【金子施設調整課長】まず宿泊につきましては、
んばらんば大会につきましては、まだ詳細が不
先ほど確保状況をご説明しましたが、県内で全
明瞭なところもありましたので、あくまでもが
て賄うように鋭意努力しているところでござい
んばらんば国体における経済波及効果というこ
ます。バスにつきましては、先ほども説明しま
とで505億円の効果と、あと雇用の誘発効果と
したが、一部県外のバス会社にお願いしなけれ
いうことで、3,794名の雇用誘発効果ということ
ばいけないようになっております。その分につ
をこれまでお示しさせていただいているところ
いては県外のバス会社の方に支払われる形にな
でございます。
ります。
【大庭障害者スポーツ大会課長】障害者スポー
【山本(由)委員】 わかりました。ありがとうご
ツ大会の経済効果につきましては、約40億円と
ざいました。
推計しております。
それから、別件で大型スポーツイベント誘致
【山本(由)委員】 今の505億円とか40億円とい
支援事業ですけれども、要求額の810万円に対
う数字は、あくまでも産業連関表という形でや
して計上額が430万円ということになっている
られたものでしょうが、積み上げた数字という
んですけれども、具体的にどういう計画をされ
ものは特にないんですか。それぞれの輸送・交
ていて、財政の方からどういう指摘を受けて、
通で幾らぐらいだとか、宿泊で幾らぐらいだと
どういう変更をされたのか教えていただけます
か、そういう積み上げたものでは試算されてい
か。
ないのでしょうか。
【宮下県民スポーツ課長】 430万9,000円の大
【浦大会総務課長】がんばらんば国体の経済波
型スポーツイベント誘致支援事業でございます
及効果の試算におきまして、概ね3つの分野で
けれども、2019年にラグビーワールドカップと
試算を出しております。1つは施設整備の関係
いうのが日本で開催されることが決定しており
での経済波及効果、これが約305億円を見込ん
ます。それに立候補するかどうかということの
でおります。また、大会の運営経費等での経済
検討を、今年の10月までに意思決定をする必要
波及効果といたしまして約95億円でございま
がございます。その検討をするための経費が約
す。それから、国体の参加者等の消費支出の面
300万円、それから、フレッシュオールスター
からの経済波及効果ということで約105億円と
というのが7月22日に開催を予定にしておりま
いうことで、トータル約505億円という経済波
す。長崎のビッグNで開催しますけれども、そ
及効果を示したところでございます。
の施設使用料の一部減免とか、子どもの招待事
【山本(由)委員】 先ほどの誘導員のお話の中で、
業とか、そういったものを今回大型スポーツイ
結局県内では調達できないだろうというお話が
ベントの事業として組ませていただいておりま
あったんですけれども、同じような形でバスで
す。
あったり、宿泊であったりということで、県内
【山本(由)委員】 質問の仕方が悪かったのです
で消費をされないと、県内で調達ができないと
が、要求額に対して計上額が380万円ぐらい
いうものは、当然経済効果としてはその分落ち
減っているわけです。どういう内容で要求して、
─ 61 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月17日)
減った結果、どの部分を精査して修正したのか
を教えてください。
【宮下県民スポーツ課長】答弁が十分じゃなく
て申し訳ございません。要求額につきましては、
東京オリンピック、パラリンピックが2020年に
開催を予定されております。その分について諸
準備が必要ではないかということで予算を要求
させていただいたんですけれども、その経費に
ついてはもう少し状況が見えてきてから計上し
たいということで、財政当局と整理をされてお
ります。
現在、東京オリンピックにつきましては、1
月24日に東京都庁の中に組織委員会というの
が設立されたばかりでございまして、今、東京
都の組織委員会も大会の実施計画をこれから綿
密に作成しないといけないということで、ここ
1年間はそちらの方に集中せざるを得ないとい
う状況がございます。その後に状況を見てから
キャンプ地とか、そういったことの要望につい
ては全国に照会をしたいということもございま
して、現時点で要望活動してもなかなか成果が
上がらないというところがございまして、そこ
については今後必要があれば対応していきたい
ということで、予算がその分だけ計上されてお
りません。
【髙見分科会長】本日の審査はこれにてとどめ、
明日は、午前10時から再開し、国体・障害者ス
ポーツ大会部の審査を実行いたします。
なお、先ほど堀江委員から要請がありました
障害福祉課からの出席をということでございま
すけれども、明日10時から行いたいと思います。
そのつもりでよろしくお願いいたします。
本日は、これにて散会いたします。
お疲れさまでした。
─ 62 ─
― 午後
4時48分
散会 ―
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
1、開催年月日時刻及び場所
障害福祉課長
平成26年3月18日
自
午前10時
至
午後
於
第1別館第3会議室
園田
俊輔
君
7分
6、審査の経過次のとおり
3時38分
― 午前10時
7分
開議 ―
【髙見委員長】委員会及び分科会を再開いたし
2、出席委員の氏名
委員長(分科会長)
髙見
健
君
副委員長(副会長)
山本
啓介
君
委
宮内
雪夫
君
〃
田中
愛国
君
〃
小林
克敏
君
〃
髙比良
元
君
〃
堀江ひとみ
君
〃
山田
朋子
君
〃
松島
完
君
〃
川崎
祥司
君
〃
山本
由夫
君
員
ます。
なお、下条委員から欠席する旨の届出が出て
おりますので、ご了承をお願いいたします。
昨日に引き続き、国体・障害者スポーツ大会
部関係の審査を行います。
本日は、別紙配席表のとおり、昨日の審査の
過程により、福祉保健部障害福祉課長にも出席
をいただいておりますので、ご了承をお願いい
たします。
それでは、予算審議に対する質疑を行います
が、昨日の堀江委員から質問がありました、昨
年行われた全国障害者スポーツ大会の宿泊所で
の問題などにつきましては、不確定なものであ
3、欠席委員の氏名
委
り、また、双方の人権にもかかわってくるもの
員
下条ふみまさ 君
なので、委員会を協議会に切り替えて行うこと
とし、関係理事者以外の理事者、記者及び傍聴
4、委員外出席議員の氏名
な
者は退室させて行いたいと思いますが、いかが
し
でしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
5、県側出席者の氏名
国体・障害者
スポーツ大会部長
国体・障害者
スポーツ大会部次長
【髙見委員長】 ご異議ないようですので、その
藤原
敬一
君
川口
岩継
君
県民スポーツ課長
宮下
守生
君
大会総務課長
浦
真樹
君
競技式典課長
鹿摩
幸政
君
施設調整課長
金子
昌彦
君
障害者スポーツ大会課長
大庭
茂雄
君
ように進めることといたします。
それでは、ただいまから委員会を協議会に切
り替えます。
─ 63 ─
しばらく休憩します。
― 午前10時
9分
休憩 ―
〔協議会〕
― 午前10時40分
再開 ―
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
【髙見分科会長】 分科会を再開いたします。
とになりますものですから、当然学校側とのス
予算議案に対する質疑を行います。
ケジュール調整もございまして、早期に準備を
質疑に入る前に、大会総務課長から説明をお
進めるという市町の要望もございまして、納品
願いします。
の時期の調整を既に1月から始めさせていただ
【浦大会総務課長】 昨日、ご議論がございまし
いているところでございます。
た花いっぱい運動の花苗の調達の業務に関しま
そういった市町の納品時期の希望を踏まえま
して、昨日のご議論の中で業者を継続というこ
して、具体的に業者の方で生産計画を立ててい
とで、まず全体の業務のスケジュール感を改め
ただくことになります。これは、例えば今回で
て皆様にお話を申し上げたいと思います。その
申しますと、現在受託している事業者が、実際
上で、早期に準備を進める必要があること、そ
にポット苗を生産される生産農家の方と、具体
して具体的に継続した方が望ましいこと、その
的にいつ頃、苗をお渡ししてポット苗に育てて
点についてご説明を差し上げたいと思います。
いただくかということで、生産農家も当然この
お手元に横長の資料でスケジュール表をお配
業務だけではなくて、毎年のほかのお花の栽培
りしております。これは平成26年度にどういう
スケジュールを立てていく必要があります。通
業務スケジュールを組んでいるかということで
常は、翌年度の作業については、もう春頃まで
書いております。
には来年度の生産計画をつくるということです。
花の苗の最終的な納品は7月と9月を予定し
特に、今回は大量の花苗をつくっていただきま
ております。これは市町の要望に沿ってのもの
すので、あらかじめハウスのスペース等の確保
でございます。今、表の中に具体的に書いてお
をしていただかないといけないケースもござい
りますのは、基本7月に配付する分のイメージ
ます。
をつくっております。
そういったこともございまして、生産農家も
現在3月でございますけれども、既に1月から
できれば1月ぐらいから翌年度の生産計画を立
3月にかけて、市町の納品の希望時期の調査を
てたいということもあり、市町の納付時期の確
私どもでさせていただいております。これは市
認、それを踏まえた次年度の生産計画の作成と
町の方からも、早期にスケジュールを立てて準
いう作業をこれまで既に進めているところでご
備を進めたいという要望があってのものでござ
ざいます。
います。
併せまして受託事業者の方は、翌年度市町に
それはなぜかと申しますと、例えば7月に市
町に納品をした際に、市町はそれから納品され
配送する配送手続、トラック等の手配、準備等
も立てるわけでございます。
た苗を小学校、あるいは地域の自治会、あるい
下段の方の生産農家は、春以降の生産計画を
は老人会、婦人会等々にさらにお配りをして、
立てるという作業を今、11月から3月にかけて
そこから各子どもさんたち、あるいは団体の皆
行っているところでございます。これについて
さん方がプランターに移し替えて、苗を育てて
は、7月配付分、9月配付分、いずれも共通する
花を咲かせて、それから初めて競技会場、ある
作業となってまいります。
いはその周辺にプランターの苗を飾るというこ
─ 64 ─
まず、7月に配付する分が出てまいりますの
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
で、それにつきましては、昨日もご説明いたし
大体6月中・下旬までかかりまして、6月下旬か
ましたように6つの品種の花を予定しておりま
ら7月にかけまして市町への配付という作業ス
す。これについては、早いものではもう4月の
ケジュールになってまいります。
上旬から中旬に種をまく播種の作業が必要と
市町はこれを受けまして、先ほど申し上げま
なってまいります。そのため、4月に入ってす
した各学校、あるいは地域の皆様方にお配りを
ぐ実行委員会と委託契約を締結いたしまして、
し、ご協力をいただいてプランターの花として
それからすぐに種まき、そしてプラグ苗の育成
育てて、それを各競技会場に飾るというスケ
ということになってまいります。
ジュールになってまいります。
写真をおつけしていますのは、プラグ苗とい
こういうことから、業者選定、それから契約
うのはどういうものかをイメージいただくため
の時期につきましては、どうしてもこういう早
に写真をおつけをしたところでございます。
い時期に決定をする必要があるというのがまず
最初からポットに種をまくのではなくて、こ
1点ございます。
ういったたくさん穴があいたプレートに土を入
それから、業者の選定につきましては、先ほ
れて、それに種をまいて、一定発芽したものを
ど申し上げましたような詳細な日程の調整、そ
生産農家の方でポット苗に移し替えていただく、
れから配送計画、市町との準備業務等々が出て
あるいは一部受託事業者の方でもそういった作
まいります。これにつきましては20万株という
業を行うというものでございます。
花の量の多さ、大きさから勘案しまして、初め
そういった種まきからプラグ苗の育成が、早
ければ4月の上旬、中旬から始まりまして、概
ていきなりこれを担うというのは大変困難であ
ると私どもは思っております。
ね5月下旬ぐらいまでにプラグ苗の育成という
実際、花き組合等にお話を伺いましても、や
のが終わります。順次適切な時期に、このプラ
はり急に言って揃えられる数でもないし、準備
グ苗の発芽したものを、ポットのケースとポッ
も大変だということもお聞きしておりまして、
ト用の土を受託事業者が一括して調達をいたし
そういうことで平成25年度に10万株という数
まして、5月中旬頃から各生産農家の方にお配
字を一定事業としてやらせていただいて、ある
りをさせていただくといった作業が出てまいり
意味リハーサル的なものでございますけれども、
ます。
その実績を踏まえて、経験を踏まえて必要な改
受託事業者、生産農家ともに、ポット苗を育
善、調整というものを行って、とにかく来年度
てるために、そのプラグ苗からポット苗への移
の国体本番では失敗が許されない、私どもも必
し替え、いわゆる鉢上げの作業というのが5月
ず成功させるという強い思いで市町とともに
中旬から併せて出てくるということでございま
やっていくと。多くの県民の皆さんにこの花の
す。
育成にかかわっていただくと。どうしてもこの
そこからポット苗の育成が始まります。私ど
配付時期がずれ込んだり、またうまくいかない
もが仕様の中で定めております最終的な市町へ
と、その後の学校や地域の花の育成作業に大き
納品する苗は、9センチのポット苗としており
な支障を来すことは間違いございません。そう
ます。その9センチのポット苗に育てる作業が、
いったことが生じないように、今年度の実績を
─ 65 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
ぜひ活かしていただきたいということで、必要
ます。そのことについては何らけちをつけるよ
な改善を行うということで来年度の準備を進め
うな、そんなものではありません。本当にここ
させていただいているところでございますので、
にいらっしゃるメンバー、そして関係している
よろしくご理解いただきますようお願いいたし
人たち、どれくらい毎日、毎日ご苦労いただい
ます。
ているかということ、これはもう部長以下、そ
【髙見委員長】 質疑はございませんか。
れぞれの皆さん方に心から敬意を表しているん
【小林委員】 今、説明を受けました。その資料
です。我々も10月の国体、続けて障害者の全国
は平成26年度、もういよいよ本番に間に合わせ
大会においても最高のものにしていただきたい
るためのスケジュール、工程表です。
ということ、これはもうあなた方と一緒になっ
おっしゃることはよくわかります。だけど、
て議会も同じ気持ちの中でやっていかなくては
今問題にしているのは、平成25年度分なんです。
いかんと、こんなようなことはずっと一貫して
同時に平成26年度分で問題にされることは、こ
いるわけです。そういう意味合いの中で申し上
れが果たして随意契約という形でなければなら
げておるわけだから、何も枝葉の、重箱の隅を
ないのかということです。平成25年度を、あな
つついてあなた方のご苦労に何かしらけちをつ
たはいみじくも今「リハーサル」という言葉を
けるというような、そんなレベルのものでは決
使いました。まさに10万株は20万株を揃えるた
してないということだけは、ひとつ皆さん方に
めのリハーサルと、こういうことを言っている
わかっていただきたいと思うんです。
わけです。そのリハーサルが、本当に正しく清
昨日もお話があったように、国体の美名のも
く、しかも県民総参加の国体にふさわしいやり
とにおいて、やり方はどうでもいいのかという
方であったかどうかということを今問うておる
わけにはいかないと、こう言っているわけです。
わけです。
ましてや金銭的な、いわゆる公の金が清く正し
それで、こういう花の生産農家あたりから苦
く使われているかと。ある程度、100%の納得
情が出るとか、そういうやり方がおかしいなど
はできないとしても、あっちこっちから、果た
という、結果的にあなた方は清く正しくやられ
してこのやり方でよろしいのかという不満が出
たということを強調するだろうけれども、現場
てくるようなことでは、いかにきれいな国体で
の生産農家がこういうことについて、あっち
も、その前提となるここのところが、一番大事
こっちから非常に不満の声が聞こえてくる。実
な舞台裏がおかしなことをやっているぞという
に明朗なやり方ではない、国体とは一体何なの
ことになってきたら、それは私たちも黙ってお
かと、そんなことを言ってくるようなやり方を
りませんよ。こういう前提の中で言っているわ
するから問題だと、こう言っているんです。
けです。
何でもベストとか、あるいはやり方について、
それで、今の平成26年度の説明の中で、やっ
あなたたちも忙しい中において協議をされなが
ぱりこれは1月、2月ぐらいから始めないと間に
らやっていると思います。だから、昨日申し上
合わないんだということ、そのことはあなたも
げたように、国体に臨む姿勢として、いかにご
ひしひしと感じられている。では、この平成26
苦労いただいているかということはよくわかり
年度についても県内産は10万本でいいと言っ
─ 66 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
ているんです。20万本じゃない。あとの10万本
案をいただいた中では、いずれの事業者も全て
は県外でいいと言っているんですよ。
県内産でという提案をいただいております。
平成25年は4月22日ぐらいに契約をしていて、
来年度、私どもも今予定しているのは、基本
3月21日に入札などをやっている。平成25年度
的には県内の生産農家で20万本を揃えるとい
も10万本、平成26年度も10万本なんです。そう
う方向で準備を進めているところでございます。
いうようなスケジュールから見て、平成26年度
【小林委員】 なんか話が飛んでしまったので、
においては、1月からやらなければ、これは早
もう一回確認しますが、今までの説明は10万本
くスケジュールを決めないと、日程を決めない
を県内、あと残りの10万本については県外でも
と間に合わないというようなことをあなたは
よろしいといっていた方針が、20万本とも全部
言っているんです。なんで平成25年はそういう
県内産品でいきたいと、そのための準備なんだ
形でやらなかったのか。なんで3月22日とか、4
と、こういう話を今されたんですか。
月22日とか、そういう形になっていくのか。そ
【浦大会総務課長】 20万本のうち県内10万本
このところがまず基本的にわからない。そうい
という基本的な仕様は、大きなところは変わっ
ういろんな問題が出てきているということにつ
ておりません。基本はそれで臨んでおります。
いて、いろんな不満の声が出てきているという
ただ、私どもとしては、できるだけ県内生産
ことについて、どう受け止めますか。
というのが望ましいというのはございますので、
【浦大会総務課長】 平成25年度の10万本につ
従来から事業者の方にその辺のご協力はお願い
いては、ご指摘のように3月にプロポーザルの
をしておりまして、そういうやりとりの中で、
審査をやっております。そして4月に契約を締
来年度については半分の10万本という仕様で
結したという状況でございます。
はありますけれども、事業者としてはできるだ
当然プロポーザルの審査を行う際には各事業
け20万本、全てに近い形を県内産で調達すると、
者は、私どもも、どういうふうに県内の苗を調
生産をするという方向で今準備を進めていると
達するかという具体的な生産計画をお出しくだ
いうことでございます。
さいということで出させておりますので、当然
【小林委員】 そこで問題点だけど、今あなたが
その段階で一定の生産計画なるものは、提案す
言われたように、県内の苗をどうやって調達す
る事業者さん方は、もう既にその段階から計画
るかという件については、いつからスタートを
づくりはやっていったという状況でございます。
して、まずどなたに相談をしたんですか。
ですから、スケジュール的には今年度も、もう
【浦大会総務課長】もともとこの花いっぱい運
既に4月以前からやっているということが一つ
動を推進する際には推進会議というのをつくっ
ございます。
て、そこには花き農協とか、県内の農業高校の
本数の10万本につきましては、確かにプロ
先生方とか、あるいは県の農林部の専門の農業
ポーザル審査の際の仕様としては平成25年度
分野の職員の方々で会議をやりまして、具体的
10万本県内産、それから平成26年度の20万本の
にどういうふうに花いっぱい運動を進めていく
うち半分の10万本は少なくとも県内産という
かということでいろんなご意見を伺っていまし
仕様を定めておりますけれども、一応、技術提
たので、中でも、県内の花きの調達ということ
─ 67 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
から、まずは今年度の花いっぱい運動の花の調
います。
達については花き農協からご意見をお伺いした
平成25年度の業務スケジュールについては、
ところでございます。
最終的には私どもの方で決定をして、そのプロ
【小林委員】 その花きの農協の方に話をした。
ポーザル審査、それから契約等のスケジュール
これは協議会の中に入っているわけですか。
は私どもの方で決定をしているところでござい
【浦大会総務課長】花いっぱい運動を進める上
ます。
で推進会議というのをつくって議論してまいり
【小林委員】 私が言っていることは、要するに
まして、その会議のメンバーでもございます。
長崎県の生産農家がたくさんいらっしゃる、ど
【小林委員】 10万本という苗は、県内にとっ
のくらいが今回の花いっぱい運動に参加してい
ては本当に大変な本数なんです。しかも、平成
るのか。この6種類の苗を植えて花を咲かせる
25年度の苗は時期的にちょっと遅れておるわ
ような、いわゆる県民総ぐるみで参加をすると
けです。どんなにしても遅れているわけです。
いう意味から花いっぱい運動があって、それを
いつから協議会をスタートさせたんですか。
7月と9月に立派に目的を達成する。そういうと
そして、そういう花きの生産をやっているよ
ころにほとんどの花き生産農家が喜んで参加し
うな協議会があって、あるいは推進会議があっ
ていただく、そして盛り上げていくというよう
て、その中には実際生産をやっている人たちの
な工程というか、そういうやり方が一番ベスト
代表がいると。それならば、いつから種をまか
だと思うんだけれども、今回そうなっていない
なければいかん、間に合わないという話や、3
ところに問題があるわけです。
月時点でもいい、4月の契約日以降でもいいと
あなたは、こういう花き生産農家を全部集め
か、こんなスケジュールはどこで決まったんで
ている団体があるのはご存じないんですか。
すか。
【浦大会総務課長】全体を集めた団体というの
【浦大会総務課長】花いっぱい運動の推進会議
は、すみません、花き農協組合は存じ上げてい
そのものは平成23年9月からやっております。
ますけれども、生産農家を集めた一つの団体と
ここの中で、花いっぱい運動を進める上で、
いうのは、私は承知しておりません。
例えば具体的にどういう品種の花が適当かと
【小林委員】 そういう苗の生産農家が全部集
いったご意見とか、具体的にその品種の育て方
まっている団体として「花き振興協議会」とい
についてハンドブックのようなものを私どもは
うのがあるんです。そこのところに全然話が
つくっております。それは一般の方にもお使い
いってないんです。ここにそれぞれの生産農家
いただく、あるいは今まさにやっています小学
は全部、そこの中に大体入っているというんで
校の子どもたちとかにも使っていただく、そう
す。だから、なぜそこのところがプロポーザル
いう中に各品種ごとに種をまく時期から苗を育
にも参加できないような形になっているのかと
てる期間、そういったものを載せたハンドブッ
か、なんでそこに話がいかないのかと。一番大
クというのをつくっております。そういうのを
事なそれぞれの生産農家の方々、そういうとこ
つくるのにご意見をいただく会議として、この
ろに話がいくような配慮をしないといかんのに、
推進会議を立ち上げて進めてきたところでござ
そんな協議会もつくって、あるいは会議もつ
─ 68 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
くって、平成23年9月から準備していますよと
度伺った際には、今お話があった協議会の事務
言いながら、なぜなのか。そういう生産農家の
局は花き組合がされているんだと思うんですけ
方々が国体を成功させるためにと、大体これは
れども、振興協議会そのものは花苗の販売業務
つくりにくい花だけれども、自分たちも一緒に
というのは恐らくやっておられないんだと思い
参加してやりたいと、こういう形に持っていか
ます。そういう意味で、今回私どもが発注する
せなければいかん。そしてあなた方が言うよう
業務の受託事業者になるのはなかなか難しいと
に、県内産10万本という形でないといかんわけ
いう判断だったんだろうと思います。
です。
【小林委員】後ろあたりからメモがきたのを君
あなたがリハーサルと言っているのは、どう
は答弁しているだけのことで、あんまり参加し
も話がぴんとこないわけです。20万本つくるた
ていないだろう、それについてよくわかってい
めに、平成25年度にこういうやり方でリハーサ
ないよ。
ルをしたという話になれば一貫性があるわけで
販売のことじゃなくして、要するに生産農家
すが、何のためのリハーサルだったのか。こん
の集まりがその協議会だと言っているんです。
なようなことを平成25年に10万本、それも生産
たくさんいらっしゃる生産農家の方たちが、時
農家から不満が出るようなやり方をやっていて、
期的に大変な作業だけれども、それをみんなで
それがリハーサルと言いながら平成26年度は
つくって参加してもらうような方向をなぜやら
10万本でいいんだと。
ないかということを問題にしているんです。そ
そして、今頃になったら言葉で、なるべく県
れができてないわけです。一部の限られた大き
内でやってほしいと。仕様書については10万本
なところだけがこれをやっていて、しかも、やっ
でよろしいんだけれども、あとの10万本の県外
ぱりそれでは間に合わないからということで、
については、できるだけひとつ県内産でやって
久留米あたりで調達したのではないかという話
もらいたいとか、そんないいかげんな話をして
が出てきている始末なんです。そこのところを
いるんですよ。
問題にしているんです。長崎県の花き組合の生
リハーサルとすれば、いかにして10万本を20
産農家の人たちが、みんな喜んで参加するよう
万本に近づけるかと、これがリハーサルと言う
な形に持っていかなかったということ、これが
んですよ。なんでそんな話をするのか。
残念なことなんです。
そして、生産農家がほとんど参加できてない
したがって、今、5者だけで10万本だって厳
ような状況になっている。なんでそうやって5
しいところなんだけれども、これを今あなたが
者だけでするのか。プロポーザルはどこどこに
言うように限りなく20万本に近づけてくれと、
頼んだのか。プロポーザルは誰が決めたのか。
そんな気休めみたいなことを言っているけれど
なんで花き振興協会なんかに働きかけなかった
も、実際そうなるかといえば、工程を示しても
のか、それはどうなっているのか。
全然そういう方向にいってないじゃないか。県
【浦大会総務課長】プロポーザルの参加業者と
内産だけでという話をしているのか。
して花き振興協議会をということでお話があり
もっと生産農家を使って、10万本だけ県内
ましたけれども、花き農協組合の方にお話を一
じゃなくて、あと残りの10万本も、それぞれ生
─ 69 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
産農家に頼むような形の中で、ここはもう利益
私は尊敬しておったけれどもと、こんな話にな
がどうだこうだというのじゃなくして、そうい
るじゃないか。
う形の中で総参加をするような手はずはできな
今言うように10万株と、これをリハーサルと
いのか。
いうことでやるということは20万本に近づけ
【浦大会総務課長】 来年調達する20万本につ
るためだと、こう言っている。ならば、仕様書
きましては、できるだけ県内産をと申し上げて
になんで10万本でいいということになってい
いるのは先ほどお話をいたしましたけれども、
るのか。言っていることとやっていることが違
それはまさに今年度の10万本の経験実績があ
うじゃないか。
るから20万本に近づけるというのは間違いな
いことだと思っております。
君がそんなようにリハーサルと言うから、同
じ本数をつくるのに何がリハーサルかと。20万
それと、私どもも最初から特定の事業者と契
本つくる、その目標を達成するために平成25年
約をして、特定の生産農家だけを活用するとい
度にリハーサルをやったというならばつじつま
うことでこのプロポーザルをやったわけでもご
が合うと言っているんだろう。そうして、そん
ざいませんし、最初からそういう契約をやろう
なふうな話をしていたら、また話をそんなふう
という方針で臨んだわけでもございません。
に切り替えてくる。
(「そうなっているじゃないか、結果が」と呼
ぶ者あり)
だけど、一番大事なその仕様書は10万本でい
いようになっていて、あと残りの10万本は県外
結果はそうですけれども、もともとのプロ
ということになっているじゃないか。受けたと
ポーザル審査では、当然門戸を狭めることでは
ころは、そういう形で県外でいいんだという形
なくて、門戸は広げて基本的には公募でプロ
になっているわけだから。仕様書を最初からそ
ポーザル審査もやっております。そこで花き組
んなふうに書いておけばいい。県外はだめだと
合にもご参加いただきました。そういう中で技
いう格好になっておけば、今言っているリハー
術審査、価格審査をやった上で、結果として今
サルがよくわかるんです。一番大事な仕様書に
の受託事業者が受託をしているというところで
は、10万本でいい、あと残りは県外でもいいと、
ございます。それは、私どもとしては、先ほど
こう書いているんです。にもかかわらず、そう
申し上げましたように平成26年度を見据えた
いう答弁をしている。
ところでの事業計画ということで取り組んでき
そんないいかげんな話をしておったら、浦課
たところでございます。
長、頭がいいし、将来県庁を担ってもらわなけ
【小林委員】君と初めてこういう議論をしてみ
ればいけない人だと思っているけれども、そん
て、なかなか話がうま過ぎる。しかし、一貫性
な適当な話をされても、私は、相わかったとい
がない。やっぱり頭がいいと思う、ああ言えば
うことにはならないと思うんです。
こう、こう言えばああだ。しかし、嘘を言うた
だから、生産農家についてのプロポーザルに
らいかん。そんないいかげんな、人の質問の言
ついて、なんで3者だけ参加しているのか。八
葉じりを捉えて調子よく言うたって、何だ浦課
江・グリーンポートとA社、B社と、こう書い
長というのはその程度の人かと、もうちょっと
てある。A社、B社はどこですか。これはもう
─ 70 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
済んでいるわけだから出せると思います。
A社、B社で、しかも点数は誰がつけたのか。
この技術点、八江・グリーンポート93点、A社
92.75点、0.25の差です。この技術点が一番大事
なんです。これは誰が審査をやったのか。そし
てA社、B社はどこか。なんでそれだけしか参
― 午前11時12分
休憩 ―
― 午前11時29分
再開 ―
【髙見分科会長】 再開いたします。
午前中の審査はこれにてとどめ、午後は、1
時から再開いたします。
しばらく休憩いたします。
加させなかったのか、どうですか。
【浦大会総務課長】いずれの業者がどちらの得
― 午前11時30分
休憩 ―
点かというのは、ここでは伏せさせていただき
― 午後
再開 ―
ますけれど、(「済んでいるじゃないか、入札
なことを言うからおかしいんだよ。何を言って
いるのか。最初からおかしいというのを明らか
にしているじゃないか。入札は済んだんだから、
それが出せないなどということがどこにあるの
大会総務課長に提出資料の説明を求めます。
【浦大会総務課長】 それでは、昨日、それから
本日の午前中の審議で要請がございました資料
を今お配りしておりますので、ご説明いたしま
す。お手元に3種類の資料をお配りしておりま
す。
か」と呼ぶ者あり)
まず1枚目、横長の資料でございますけれど
【小林委員】国体のこういう大事な審議をして
いる時に、ああやって嘘っぱちな話ばっかりさ
れたり、適当に右いったり左いったり。昔、上
祐とかという人がおったけれども、何だこれは。
資料をきちっと出させてくれ。入札の結果に
も、午前中に質疑がございました、昨年3月に
実施いたしましたプロポーザルの審査結果でご
ざいます。左側に技術点、それから価格点、そ
れぞれ審査項目を掲げておりまして、右に審査
結果ということで記載をしております。
ついて、もう終わったんだから、業者が誰と誰
ということを出せないという理由は何なのか。
国体にはそういう条例ができているのか。
(「こ
んないいかげんなことをするんだったら、予算
なんか認められない」と呼ぶ者あり)そんなよ
うな県民挙げての国体ですよ。
ご説明申し上げておりましたように、3者か
ら応募がございまして、八江・グリーンポート
花苗共同企業体、それから株式会社琴花園、長
崎花き園芸農業協同組合、この3者から提案が
ございまして、その点数、評価につきましては
記載のとおりでございます。よろしくお願いい
部長、どうなっているか、これは。誰がこん
たします。
なことをしているのか。全部資料を出せ。もう
こうなったら私も、君たちがそんな不誠実な態
度をとるなら、こちらもそれなりの調査権を
使ってきちんとやる。
【髙見分科会長】 しばらく休憩します。
5分
【髙見分科会長】 分科会を再開いたします。
は、なぜ出せないのか」「入札結果は全部公表
しないといかんとなっているだろうが」「そん
1時
それから2つ目、ちょっと字が小そうござい
ますけれども、花いっぱい運動関係の予算、事
業費でございます。平成25年度は既にもうほぼ
執行しておりますので、執行ベースで記載させ
ていただいております。予算的には1,600万円ほ
─ 71 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
どございましたけれども、花苗の調達業務で
かというところの一定の担保は必要になってく
781万7,000円、プランター用のシールで88万
るというふうに私どもは思っておりまして、そ
7,000円、プランター用の土、培養土が437万
ういう意味もありまして、20万本のうち10万本
4,000円ということで、それぞれ別の事業者で受
を県内産ということを仕様でうたわせていただ
注をしているところでございます。
ているということでございます。説明が足りま
最後に写真でございますが、一応全6品種に
せんで、申しわけございませんでした。
つきまして播種の状況の写真をつけております。
以上でございます。
写真の中で、品種については記載のある写真が
【小林委員】 この1,645万円についての内訳が
ございますので、順にめくっていただきますと、
さっきのあれになるのか。1,645万円が、781万
それぞれマリーゴールド、サルビア、ベゴニア
7,000円とか、プランター用シールとか培養土、
等の播種の状況の写真が6品種全て揃っており
こういうふうになるわけですね。(「はい」と
ますので、ここでご紹介をさせていただきたい
呼ぶ者あり)
まず、1,645万円ぐらいの予算がこういう状況
と思います。
それから、午前中の私の答弁、ご説明の中で、
になっているわけですね、平成25年度。
結局、花苗が781万7,000円ということは、こ
ちょっと説明が十分でなかった部分がございま
れが大体幾らぐらいの単価になるのかというこ
すので一言補足をさせていただきます。
小林委員のご質問の中で、今年の10万本、そ
とを昨日お尋ねしました。781万7,000円という
れから来年度の20万本のお尋ねがございまし
のが適切な金額なのか。その中に、資材を運搬
た。リハーサルという言葉も使わせていただい
する経費も実は入っているんだと、こういう形
て、私の方でご答弁いたしましたけれども、基
になっていました。それは大体1株幾らで苗が
本的には10万本という数も相当大きな数でご
県に提供されるようになるのか、ここのところ
ざいます。私どもといたしましては、その10万
の疑問点があります。ここはどうですか。
本を安定的に確保するというのは難しいことと
【浦大会総務課長】 今のお尋ねは、苗だけの単
思っておりますので、まずは平成25年度、10万
価だというふうに思いますけれども、昨日も申
本をやろうということでやっております。
し上げましたけれども、委託の見積もりとして
来年度の仕様の中には、ご指摘にございまし
は苗と配送込みのトータルでの見積もりという
たように、20万本のうち半分の10万本は県内産、
ことで点数をつけておりますので、申し訳あり
残りは県外でも可という仕様にしておりますの
ませんが、苗だけを切り離したところの単価と
で、とにかく、まずは10万本の県内の分は、今
いうのが、今、把握はできておりません。
年度の実績を踏まえて確実に来年度に調達でき
【小林委員】そこのところの金額は配送込みで
るようにしようという意味で、平成25年度はリ
なされているということだけれども、当然のこ
ハーサルという説明をさせていただきました。
とながら、入札については、それぞれこうやっ
残りの10万本を県外としておりますのは、や
て3つの部類に分かれています。それを、最初
はり花という植物でございますので、いろんな
から入札の方法としては、例えば一斉に四百何
条件で、本当に県内だけで確保できるのかどう
十万円というような金額を1本にして出すん
─ 72 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
じゃなくして、分離してお出しになるというこ
このところが明確になっていないということは、
とが一体どういう意味を持っているのか。そこ
今度、随契にするならば、こういうことについ
のところもよくわからないんです。このプラン
てはどういうふうになるんですか。苗の部門と
ター用のシールが88万7,000円、これも分離、
プランター用のシールと培養土と、また3つに
それから土の方も分離、これを花苗と資材関係
分けて随契と、こういう形になっていくんです
と一括にしたような形でなぜおやりにならない
か。
のか、そこの理由は何かありますか。
【浦大会総務課長】 事業の区分としましては、
【浦大会総務課長】 一応、取組としては花いっ
同じように分かれることになると考えています。
ぱい運動の取組ということで一つのくくりにし
花苗については、今まさにご議論になっていま
ておりますけれども、事業といたしましては、
す、今年度の継続ということで随意契約でお願
まずは花苗の調達と市町へ配付するまでが一つ
いしたいということでやっておりますけれども、
の大きな事業となります。プランター用のシー
プランター用のシールやプランター用の培養土
ルと申しますのは、各市町の方でプランターを
につきましては、入札でやりたいと考えており
飾る時に、そのプランターにいろんな応援メッ
ます。
セージを書いたりとかする、それを記載するよ
【小林委員】今こうして皆さん方の前に業者名、
うなシールを別途調達して市町の方で貼ってい
審査結果が出てまいりました。ここのところが、
ただくというような取組ですので、それはまた
さっき言ったように八江・グリーンポート花苗
その後の取組ということになります。
共同企業体が、技術点については93点、琴花園
また、ここで上げております培養土というの
というところが92.75点。これはさっき言ったよ
は、プランター用の土でございますので、私ど
うに0.25点しか違わない。長崎花き園芸農業協
もが調達した苗を市町に納付した後の市町での
同組合は77点となっているわけです。
作業になってまいります。そこの部分の土を私
その前に、これは何名で、どなたが審査員だっ
どもの方で提供しましょうということでやって
たんですか。
おりますので、基本的にはそれぞれ区分が分か
【浦大会総務課長】プロポーザルの審査員でご
れる事業ということで、それぞれに入札をして
ざいますが、4名で審査会の審査に当たってお
業者を選定したという経過でございます。
ります。外部の方として農業高校の先生、団体
【小林委員】 単価的にいえば、いろいろ聞いて
の方で緑化推進協会の方、市の代表の方として
みると、これは一括でやった方が相当安くなる
長崎市の国体の担当の方、それから県の大会総
というんですね。これも一括にしてやった方が、
務課長ということで4名でございます。
単価が相当安くなると。だから、ここを分ける
【小林委員】 農業高校が1名、緑化推進協会か
というところについてのお話が今ありましたけ
ら1名、長崎市から1名、あと1人は。(「県の
れども、そんなに分けなければいけない基本的
担当課長」と呼ぶ者あり)あなた。(「いいえ
な理由があったのかと、合理的な理由があった
私じゃないです」と呼ぶ者あり)いわゆる県庁
のかということになってくると、あまりわかり
から。(「前任者です」と呼ぶ者あり)前任の
にくいわけです。そういう形で、どうしてもそ
課長。
─ 73 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
この農業高校の先生というのは、こういうこ
済んでいたわけだから。
とについてよくわかっている人ですか。あるい
そういうことなんだけれども、担当課長とし
は、緑化推進についてもわかっている人、市の
て、この技術点の93点と92.75点の0.25点とい
代表というのはどういう関係の市の代表ですか。
う本当に天文学的な数字がここに出ているわけ
そして、前任の課長がどの程度のことがわかっ
だよ。どうすれば0.25ぐらいの差がつくのか。
ている人なのか。どういう形の中でこの4名が
これはどういうところでこの0.25ぐらいの差が
選ばれたのか、その経過を説明してください。
つくのか。
【浦大会総務課長】 まず、農業高校の先生につ
例えば、この10万株を県内産で集めるという
きましては、午前中に申し上げました花いっぱ
ことは至難の業なんですね。これだけの株を県
いの推進会議のメンバーにもなっていただいた
内の花で埋め尽くすと、絶対に県外であっては
りしていますし、花き園芸の専門の見識を持っ
ならないと、ここのところが実は一番重要なの
ておられる方ですので、具体的に10万株という
です。ここのところで、実は技術点というのが
大量の花の苗を調達するに際しまして、そう
非常に問題なんです。これはもう、とにかく10
いった専門的見地からのご判断をいただきたい
万株を技術点の中でどうやって集めるのかとい
という趣旨でございます。また、緑化推進協会
うところがこの中に入ってくると思うんです。
につきましても同様の趣旨だと理解しておりま
例えば八江・グリーンポートの花苗共同企業
す。それから、この苗については、市町の方に
体の中には、八江さん以外に4者入っているわ
数多く納品させていただきますので、実際に受
けですね、そういうことだろう。生産農家の4
け取って、その花の苗の育成、それから配置を
者が入っているわけですね。
担う市町の判断というかご意見もお聞きすると
琴花園は単独ですが、琴花園は単独で10万株
いうスタンスで長崎市の代表を入れていただい
を集めるというやり方で応募してきたのか。こ
たということと、あとは私どもの責任ある担当
れはどういうふうに受け止めればいいんですか。
の課長ということで、4名で審査をしていると
【浦大会総務課長】あくまでもプロポーザルに
ころでございます。
申し込み、提案があったのは、例えば八江・グ
【小林委員】とにかくこういう審査をするにつ
リーンポート花苗共同企業体という事業体が一
いて、4名の中に県が1人入っている。
つございます。琴花園が一つございます。その
大体、どっちかというと、県の方であまりコ
提案の中に、具体的にどうやって県内で調達を
ントロールできないような人がならないといか
するか、生産をするかというご提案、八江・グ
んのです。高校の先生なんて、県の意向には逆
リーンポート花苗共同企業体であれば、生産農
らうことができない人、緑化推進についても同
家を4者ほど活用して、あとは自社を活用して
じこと、市についても同じこと。
県内産でやりますと。あるいは琴花園さんも、
あなたの時代にこのメンバーを決めたわけで
また別の農家なり事業者を活用して県内産で調
はないわけです。それは前任の人ですよ。です
達をしますという提案の仕方になっております。
から、そういうところで浦課長が決めたわけで
【小林委員】 いずれにしても、こうやって明ら
はない。そうだろう。もうあなたが来た時には
かになってきているんだけれども、少し配慮が
─ 74 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
足りなかったことは事実です。さっき言ったよ
いろと指摘されている問題が、今度の20万株で
うにこういう問題がないように、あるいは生産
クリアすることができるかということになって
農家から、県民挙げて総参加のもとでの国体と
くれば、全然何も変わらないわけよ。
いう中で、ほとんどの生産農家が参加できない
ただ、今の話を聞いていて、現在の浦課長が
ようなやり方についてはおかしいということな
言うのと話が合わないわけです、全然。県内だ
んです。5者だけしかやらないと、こういうと
けで10万株を揃えるのが大変なんだと。だから、
ころが、まず問題なんです。なんでそういう配
さっきから言っているように20万株について
慮ができないのかということです。
は、そうやってリハーサルだったんだから、限
ここは部長、君は何か関係しているのか。な
りなく20万株に近いような、そういうことを
んでこういうようなやり方で。長崎県の生産農
やってくれというようなお願いをしたんだと。
家がどれくらいおって、どれくらいが今度の花
それを冒頭に訂正したわけです。10万株だけ
いっぱい運動に参加しているのかと、この辺の
だって大変だと、こう言っているわけです。午
ところはそれなりに検証してみたことがあるん
前中の審議においては、10万株でリハーサルを
ですか。
やったんだから、当然20万株に限りなく近いよ
【藤原国体・障害者スポーツ大会部長】 県民総
うにと、こんなことを言って、そのとおりだと
参加運動というのが、今度の国体の3本柱の一
いうことを言った。
つであり、まさしく委員がおっしゃるとおり、
ならば、なぜ仕様書にそういうことを書いて
いろんな形での参加、できるところでの参加と
いないのかと、このことも言った。全部自分の
いうことが一番の大事なところでございまして、
発言を訂正されているわけです。
この入札につきまして、我々としてはこの時点
今の話を聞いてみると、10万株だけでも大変
では最善ということで考えたわけでございます
なんだから、とてもじゃないけれども、限りな
けれども、どれだけの方々がこれに参加できた
く20万株に近づけてというようなことは、幾ら
のか、あるいは、そういった不満につきまして
リハーサルといえども、そうはならないんだと
も耳にされているということを十分お聞きいた
いうことを冒頭にきちんと訂正したわけです。
しましたので、今後ともこういうことがないよ
そうすると、長崎県だけでも大変だと言いな
うに、我々としても努めてまいりたいと考えて
がら、この5者だけでしかやらないというとこ
おります。
ろがつじつまが合うかというところなんです。
【小林委員】今後ともそういうことがないよう
もっと広く生産農家の方々に、県民挙げて総参
にと言っても、結局はもう随契だから、八江さ
加をするということなんだから、そういう方向
んのところが、生産農家がまだたくさんいらっ
に向かわしめなければいけないのに、もしかし
しゃるこういう振興協議会とか、そういうとこ
てこの5者だけで10万株が揃うならば、あとの
ろに働きかけて、もっともっと参加してもらう
花き生産農家に協力してもらうならば、限りな
ような形。しかし、今から間に合うかどうかと、
く県内産品だけでそれが20万株になっていく
こういう話だけれども、今の部長の答弁は、結
のではないかという期待感を持つんだけれども、
局何の打開策でもないんだろう。10万株でいろ
そこのところはどういうふうにあなた方は言わ
─ 75 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
れますか。
琴花園さんとかプロポーザルに参加されたとこ
【藤原国体・障害者スポーツ大会部長】 先ほど
ろが、それぞれ自分たちも10万株集めますよと、
も課長が話をいたしましたように、昨年は10万
自分たちのやり方でと。それが前提になってい
株、今年は20万株ということでございますけれ
るわけだから、そういうようなところにお願い
ども、10万株が実績として昨年上がりまして、
をすれば、20万株というのは簡単にできるじゃ
我々としても20万株全部をともかく長崎県内
ないか。
でつくりたい。しかし、生き物でございますの
それを「できない、できない」とこう言って、
で、いろんな天候とか、そういうもので穴が空
県外でも大丈夫だと。その論理に矛盾はないの
くと大変なことになるということで、10万株と
か。そこはどう答えるのか。もっとわかりやす
いうことに仕様書はなっております。
い答弁をし、もっと県民総参加を、口だけでは
ただ、広く長崎県の中でこの20万株について
なくして現実に移してやるようなことをやらな
も調達をしたいと考えております。そういう意
いといかんじゃないですか。どうですか、そこ
味では、委員がおっしゃいましたように広くと
は。
いうことで、八江農芸でございますけれども、
【藤原国体・障害者スポーツ大会部長】 10万
その委託業者等におきまして広くすることがで
株は長崎県で、あとの10万株は県外でもいいよ
きないか、この件につきましても至急、業者と
ということは、我々は決して申し上げるつもり
の間に話し合いを持ちたいと考えております。
はありませんし、そういう意図でもございませ
【小林委員】そういう考え方を持ってやりたい
ん。あくまでも県内の中で長崎国体を飾る花を
と。大体10万株だけだって県内では難しいんだ
つくると、そういうことでございますので、おっ
ということをしきりに、訂正するまで言ってい
しゃるように広くということにつきましては、
るんです。現実は厳しいわけです。ところが、
先ほども申し上げましたように委託業者等もご
ほとんどの生産農家が参加していないという状
ざいますので、そういったものがさらに広くで
況の中で、限られた5者だけでやっているんで
きないかということについて、至急検討してま
す。だから、私が今言うように、5者だけで10
いりたいと考えております。
万株ができるならば、例えば琴花園だって、あ
【小林委員】 部長、午前中の私と浦課長の論議
と一つのところだって、そういうところから協
を聞いていただいているんですか。
力をもらえれば20万株はまさに長崎県の産品
何のために今日午後の開会の冒頭に、10万株
でできるのではないかと、こういうことが合理
だけだって大変なんですよと、だから、リハー
的なじゃないか、そういう話が。なんでそこを
サルという言葉を使って、では、リハーサルと
排除しなければいかんのか。そして、県外でも
いうならば、20万株に限りなく近いようなそう
構わないと投げやりみたいなことを言っている。
いう形になるんだなと、それを認められて、今、
話のつじつまが全然合わないじゃないか。なん
午後1番にそれを訂正されたんですよ。今の部
で君らはそういうひん曲がったことをやるのか。
長の答弁を聞くと、さっきの浦課長が言った答
八江さんと、あと4者を入れて5者で10万本、
弁と全く同じようです。では、仕様書というの
本当に県内産品でできるわけだから、ならば、
は一体何なのか。仕様書の中に、県外から10万
─ 76 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
本入れていいよと、こういうことが書いてある
体が5者で10万株を用意できるとすれば、あと
んでしょう。書いてあるのに、決してそんなこ
は琴花園や長崎花き園芸農業協同組合に協力を
とを言っているわけではないと、この仕様書の
してもらうならば、あとの10万株は軽くいける
中身を否定されている。
という前提に立てるのではないかということを
部長、どういう発言をされているんですか。
言っているんですけれども、どうなんですか。
そこのところはおわかりですか。
【浦大会総務課長】 平成25年度と平成26年度
【藤原国体・障害者スポーツ大会部長】 20万
のご提案をいただいております。少なくとも、
本全部を長崎県産というのが本当に一番いいわ
仕様にうたっています平成25年度の10万株に
けでございますけれども、何度も申し上げます
ついては、確かにこの3者とも県内生産という
ように、実績として10万本が現実にできました
ことはうたっております。
ので、10万本についてはもう既に担保されてい
私どもといたしましては、プロポーザル審査
るという考え方で、残りの10万本について、そ
で、なおかつ価格点も加えて最終的な評価をし
れから外したわけでございますけれども、あと
たというところは、やはり一方で価格の面も反
の残りの10万株につきましても、業者さんの方
映させないといけないという部分も一つござい
には、長崎県内でぜひつくってほしいと、そう
ます。あとは、前も少し申し上げましたけれど
いうことで申し入れをしているところでござい
も、苗の具体的な市町への配送といったところ
ます。
の問題も出てまいります。そういったところを
【小林委員】 ちょっとね、大事なところで意見
円滑に、確実にやるために、具体的にどういう
が合わないんだよ。20万株を長崎県民につくっ
事業計画でできるんだろうかというところをご
てもらう、参加してもらうということについて
提案いただいて、最終的に決定をしているとい
は、あなた方も基本的に全く考え方は同じなん
う状況でございます。
です。そういう考え方だから、頭から20万株は
【小林委員】なんでそういう話ばっかりしてい
難しいんだと、こういうような立場に立ってい
るのか。金額の違いとかと言っているけれども、
るから、仕様書の中にそんないいかげんなこと
この17点と12点の5点差で幾ら違うのか。要は
を書いているんですよ。今言っていることは、
今言っていることは、技術点について、10万株
仕様書と全然違うじゃないか。なんでそういう
を揃えることが可能だという琴花園、これが
ように、どこかの会社を優遇しないといかんよ
0.25しか違わないと言っているんだろう。0.25
うなやり方をするのか、そこが問題だと言って
ということは天文学的な数字だと私は言ってい
いるんだろう。
るんです。どうすれば0.25の差が出るのかと、
さっきから言っているように、琴花園だとか、
こんな微妙な数字が。ほぼ同一じゃないか。
あるいは長崎花き園芸農業協同組合とか、こん
あとは、例えば八江・グリーンポート花苗共
なところは10万本を自分たちでつくるという
同企業体が781万円でやるとすれば、仮に琴花
前提でプロポーザルに応じているんじゃないの
園や花き園芸農業協同組合の方々に、この金額
か。違うのか。
でやっていただくことができないかと、できる
だから、八江・グリーンポート花苗共同企業
だけ県産品で国体をやっていきたいんだと、こ
─ 77 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
んな話をするのは無理な話なのか。協力を求め
【浦大会総務課長】 点数は、平成25年度と平
ればいいではないか。なんでそうやって1者だ
成26年度の2カ年のそれぞれの金額を足した金
けに偏して、そういう片棒をかつがなければい
額で比較をして点数をつけております。
かんようなことをやるのか。そこがどうしても
平成25年度で申し上げますと、税抜きの価格
理解ができないと、こう言っているんです。明
ですので、一番低いところと2位では約70万円
確な答弁をしてください。
の差がございます。それと、一番金額が高いと
【藤原国体・障害者スポーツ大会部長】決して、
ころと比較をいたしますと、約90万円近い差が
この3者のうちの1者を特定して、そういうふう
ございます。平成25年度で90万円の差がござい
な形での指名をした、発注をしたわけではござ
ます。
いません。あくまでも我々としては、客観的な
【小林委員】 今私が言っているように、10万
点数、この合計110点、それから価格点が17点
株を、八江さんを先頭として4者、5者で、この
と12点と、この差に基づいて、利害関係のない
大変厳しいと言われているのを、この5者で
者の判断のもとに行ったところでございます。
やっているわけです。ほとんどの生産農家が
【小林委員】そんな話をされても理解ができな
入っていないんです。そして、久留米あたりか
い。今、いかにして20万株を県内産品で飾って
ら持ってきたみたいな話が出ているわけです。
もらうかということを言っているんですよ。そ
それは完全にルール違反だという話も出ている
ういうところの視点に立って、先ほど浦課長は、
わけです。
この金額の違いが出てくるからということを
そういう状況からして、しかし、10万株を八
言ったんです。だから、例えば琴花園の方は技
江さんを先頭とした4者でこれを集められると
術点については全然問題はない、ほぼ一緒です。
いうことで、実際に集めたわけですね。その実
価格点に5点の差がある。この5点の差というの
績が、リハーサルと言いながら出たわけです。
が、幾らぐらいの金額の差があるんですか。
あと10万株については、もうそれは大変なこと
【浦大会総務課長】 金額につきましては、事業
だから県外でもよろしいと仕様書に最初から書
計画もそうですけれども、平成25年度、それか
いているわけです。
だけど、ここの琴花園に、90万円の差とか、
ら平成26年度の見込みまで含めて金額は見積
もりを出していただいております。一番安いと
そんなものをこの金額で並べていただくことが
ころと次点のところで約230万円、最低のとこ
できませんかとか、協力をお願いして、口先だ
ろで約290万円ほどの価格差が出ております。
けではなく、できるだけ県民の手によって支え
【小林委員】 よくわからないけれども、八江・
られる国体という形を地でいくならば、県内の
グリーンポート花苗共同企業体が781万円で、
そういう生産組合の方々も総出でご協力をいた
琴花園とは金額で230万円の差があると言って
だくような、そんな方針になぜできないのかと
いるのか。今の話はそういうふうに受け止めれ
いうことを言っているわけです。
ばいいんですか。よくわからない、もっと明確
県外にやるよりは、県内の方々のお力をかり
に言ったらいいじゃないか、入札は済んでいる
るような、余力がなければ話は別として、ほと
んだから。何も隠すことはない。
んどのそういう生産組合が、今回の10万株に参
─ 78 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
加をしていない状態であるとすれば、それこそ
かれているものが1つか2つぐらいはあるが、そ
みんな一緒になってやろうというような、それ
れが実は全然合ってない。
こそ大会のイメージを盛り上げるような県民総
だから、さっきから言っているように、これ
参加というものが地でいくじゃないか。なぜ、
は浦課長、あなたの時代ではなかったというこ
それができないのかと言っているんです。なぜ、
とがはっきりわかって、うれしかった。そうい
それをやろうとしないかと言っているです。
う形で、実は前のそういうことが、4月22日の
なんでそういうような形の中で一人の業者だ
契約日前に、もう既に準備をしておったのか。
け、その肩を持たねばいかんのかということを
もう種をまいて間に合わせようとしていたのか
言ったら、決してそんなことはありませんと言
と、こんな疑いだって出る、この写真は。なん
うけれども、そんなことはありませんと言う方
でこんなわかりにくいことを、疑われるような
が無理じゃないか。合理的に他の方々に力をか
ことをやるのか。
りることができるじゃないか。やっぱり県内の
これはやっぱり誰かの力が入ってきているな。
花で国体を埋め尽くしてくださいよ。よそにや
全然これが証拠にならんじゃないか。4月22日
るなよ。どうだ、もう一回明確な答弁をしろ、
の契約をしてから種をまいたという証拠になら
2人とも。
んじゃないか、この写真は。部長、言っている
【藤原国体・障害者スポーツ大会部長】 この事
意味はわかるか。5月27日なんて、横にそうやっ
業につきまして、7月納入に向けましてもう動
て書いてあるだけの話で、この黒板の中には4
き出しているところでございます。もちろん契
月22日以降だということが何も書いていない
約等についてはまだでございますけれども、こ
じゃないか。これはもうでき上がっておった話
の20万株につきましては、八江・グリーンポー
かと、もう既に準備を契約の前から、あるいは
ト花苗共同企業体がとりましたけれども、10万
入札の前から始めておったのかと、こんなに言
株の実績に加えまして、あと10万株、100%県
われても仕方がないぐらいの写真ですよ。
そういうことから考えても、最終的にこうい
内で調達するように、ぜひ我々からも働きかけ
てまいりたいと考えております。
ううさんくさいようなことが今回明らかになっ
【小林委員】 7月、9月という時期的なものも
た。こんなうさんくさいことが国体に絡んで、
ある。今はもう3月です。リハーサルにおいて
言うこととやることが全然違うということが明
は、4月22日が契約日だったんです。
らかになった。
こんなようなことをしておって、今、国体で
種まきは、ここに日付が書いてあるけれども、
具体的な証拠は何もない。ただ書いているだけ
資金集めを一生懸命やっているね。みんな、こ
ですよ。今言うように、本来ならば、こういう
の厳しい環境の中で、国体を成功させなければ
ところの黒板に日にちがきちっと書いてなけれ
いかんということで、みんな寄付を募っている
ばいかん。ただ、こうやって種をまきましたよ
んですよ、部長。ブウブウ言いながらでも、やっ
というこの写真が、いつの写真かわからないで
ぱり50年に1回の国体だからということで、商
はないか、これでは。ただ横に勝手に書いてい
工会議所を中心として、自らの企業が大変なの
るだけですよ。黒板に何月何日ということが書
に寄附金を、何千万円という金を集めている。
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
片やそうやって、地でいっている人もいれば、
おいても、この県内で生産された苗をどのよう
こんな状態の中でやっているということは一体
にどれぐらい確保する計画であるか、20点満点
何なのか。
ですね。八江・グリーンポートというのは、幾
私は、部長がご苦労していることはよくわ
ら確保できるという計画を出したんですか。そ
かっているんです。しかし、こんな疑われるこ
して、その上で、先ほどからずっと指摘をされ
とをしたらいかん。こんな格好をしておったら
ているけれども、県外からの調達の分がある。
いかん。
計画と実績はどうなっているのか。いい格好を
だから、あと10万株、県内でしっかり、先ほ
して全部県内で10万株を揃えますよというよ
ど部長がおっしゃったように、あとの残りの10
うな計画を出しておって、実績はそうではない
万株、これも確実に県内できちっと揃えて、ま
とすれば、まさにこの偽造しているような話で
さに県民総参加のものにしていきたいと、全力
すよ、計画を。契約取り消しに値するような内
を挙げてそのことをやりますと、このことを信
容ですよ。まず、そこを明確にしてくれ、議論
じていいわけですね。
の前提として。
【藤原国体・障害者スポーツ大会部長】 おっ
【浦大会総務課長】プロポーザル審査でのご提
しゃいますように、趣旨についてはよく我々も
案の内容ですけれども、基本的には私どもの仕
肝に銘じておりますので、20万株については県
様の中に10万株を県内産とうたっていました
内で全て調達することを、ここで明言いたしま
ので、平成25年度については全て、先ほど申し
す。(「よし」と呼ぶ者あり)
上げました自社、それから県内の生産農家、具
【髙比良(元)委員】 花苗は全部、県内で生産さ
体的な生産農家のお名前も挙げて、そこでそれ
れたもので調達するというのは当たり前の話で
ぞれ割り当てて10万株調達するというご提案
す。それで、出された資料をもとに幾つか論議
があっております。
をしたいと思います。
それを確実に履行が県内生産でなされている
まず1点目に、平成25年度の発注において、
かということの確認につきましては、先ほど、
契約はプロポーザルをやって、その評価点の中
写真の日付の不備等もご指摘がございましたけ
でのトップと随意契約をして、しかも平成26年
れども、私どもといたしましては改めてそこは
度はその業者と随意契約をやる。そういう発注
確認をさせていただきまして、現地で種子の購
方式について、平成25年度の予算の時にそうい
入、それから播種、種まきの時期、そういった
う説明を我々にしましたか。何もしていないだ
ものは現地で種の購入、買掛伝票とか、種苗セ
ろう。そんな異例中の異例ともいえるような、
ンターでの作業日誌、そういったものも確認を
そういうやり方をやるということについて、隠
しながら、なおかつ生産農家の方にも足を運ん
していたのか。我々はこういう論議をしたこと
でヒアリングもやって、一応10万株については
は全くない。それが一つ。
確かに県内で生産されたということを確認させ
それから、ここで審査票を見せてもらったけ
ていただいたつもりでおります。
ど、もう言ってみれば、取るべきところが取る
【髙比良(元)委員】 一番最初の問いに答えてい
ような審査表だと思うんだけど、それを置いて
ない。私が言ったのは、平成25年度の当初予算
─ 80 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
の審査において、この執行のあり方としては、
るものがございます。予算のご説明といたしま
プロポーザルによって契約をしますと、そして、
しては、県からの負担金という1本だけではな
その契約した者に対して平成26年度は随契で
かなか中身も見られませんので、いろんな取組
やりますと、そういったことをきちんと説明し
について交えてご説明を差し上げておりますけ
ているか。私は全く記憶にないよ。
れども、花いっぱいの花苗調達については基本
【浦大会総務課長】 契約のやり方については、
的には実行委員会で執行する予算ということも
ご説明はしておりません。
あって、そこまで詳細な説明がなされていな
【髙比良(元)委員】 普通では考えられないよう
かったものと思います。
なそういう執行をするというのであれば、そこ
それと、後段でございました私どもの確認し
はきちんと説明をし、我々というか議会として
た資料というのは、お出しいたします。
の理解を求めるような取組があってしかるべき
【髙比良(元)委員】 基本が、根本的にやっぱり
じゃないか。自分たちの都合のいいやり方をや
ずれているから言っているんです。さっきから
らんがために、あえてその議論の俎上に上がら
議論があっているように、県民総参加でやる国
ないように隠してしまっている。そして、都合
体ですと、そのための手法の一つとして花いっ
のいいやり方をやっている。なんだ、こういう
ぱい運動もやりますと、あるいはボランティア
姿勢は。(「それは問題だ」と呼ぶ者あり)我々
の確保ということについても頑張りますと、そ
議会をばかにするのか。それが一つ。
ういうことをやってきたわけでしょう、ほかの
そしてもう一つ、いろいろ確認をしていると
いうんだったら、その資料を全部出しなさい。
環境保全対策にしても、いろんな告知PRにし
ても。
そして、それが果たして、このプロポーザルの
そういうことを一方で平然と言っておきなが
時に提出した計画書と符合しているかどうかと
ら、それに相反するやり方になっているから、
いうのを、まずきちんと示しなさい。
なぜきちんと説明をしなかったのかと言ってい
先ほどから言っているじゃないか。随分、県
るわけです。「執行の方法ですから、そんなこ
外から調達をしているという声が聞こえて、生
とは我々に任せてもらう話であって、議会から
産農家が一つもこのことに参画できていないと
一々言われる筋合いはありません」なんて、そ
いうような声が聞こえてくる。だから不満が渦
んなとぼけた話をするなよ。あなたたちが言っ
巻いておって、いろんな情報が我々にも入って
ていることとやっていることが全然違うから
くるんだろう。
言っているんです。基本が合っていないから。
我々の認識、知り得ている情報と全然違う。
資料は出してもらうからね。
あなたたちが言うのが正しいというんだったら、
それと、この業務の流れ表、1月下旬から3月
その証拠をちゃんと示しなさい。出せ、まず。
下旬にいろいろ受託業者は作業をやっています。
【浦大会総務課長】先ほどの契約の説明ですけ
スケジュールを作成したり、品種の選定をした
れども、確かにこの委員会の場では、前回ご説
り、生産計画の調整をしたりとやっています。
明していないと思います。そこは、県で直接執
ここの事務作業の経費はどうなっているのか。
行するもの、それから県の実行委員会で執行す
そして、この経費は、いつの予算で支出をして
─ 81 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
いるんですか。
るから、とても間に合わないという話になって
【浦大会総務課長】 基本的には、そこでは特に
いるんだろう。そうしたら、平成26年度に向け
何かを購入したり、調達したりということはご
てつくった事前の、この平成25年度中にやった
ざいませんので、あくまでも次年度の計画を、
計画、そこをベースにして平成26年度の業者選
私どもが市町から納期の希望時期をもらい、そ
定をやればいいじゃないか。何も調整期間は必
れをお伝えして、具体的な計画づくりに役立て
要ない。そのためにわざわざ期間をとる必要は
ていただこうということでやっていますので、
ないじゃないですか。新たに契約していいじゃ
基本的な経費は発生していないと考えておりま
ないか。それが理屈だろう。
す。
【浦大会総務課長】 この1月から3月でやって
【髙比良(元)委員】 そうしたら、ここの1月下
おります準備調整業務というのは、平成26年度
旬から3月下旬に行ったいろいろな作業という
の契約に向けて、平成26年度の20万株の花苗の
のは、平成25年度、今年度の委託費の枠の中で
生産、調達に向けて、お願いをする生産農家に
当然やらなきゃいかん業務だと、あるいは計画
平成26年度の栽培スケジュールを立ててもら
づくりだといったことで、平成25年度、今年度
わないといけない。当然ハウスのスペースの問
の委託費の中に含まれているというふうに考え
題とか、時期の問題等ございます。そのために
ていいわけですか。
は、各市町の具体的な希望する平成26年度の納
【浦大会総務課長】 1月から3月にやっている
期を押さえた上で、そういった生産計画に反映
作業というのは、繰り返しになりますけれども、
させていただく必要がある。そういったものの
特段に予算を必要とするものではないと思いま
準備を進めておいて、平成26年度に契約を結ん
す。いわゆる計画の調整、日時の調整だけです
で、即、執行着手できるように準備をしておく
ので、例えば種を購入するとか、そういうこと
というものでございますので、全く新たな業者
ではございませんので、そこに特段の予算措置
に4月にお願いをして即やれるかというと、そ
なり予算の執行というのは、私どもとしては認
れはやれないと私どもは思っております。
識はしておりません。
【髙比良(元)委員】 だから、ここでつくられた
【髙比良(元)委員】 そうしたら、ここで策定さ
契約というのは、県に報告をさせて、そこをベー
れた内容というか成果物というのは、要するに
スとして、それを前提として新たな業者選定を
平成25年度に受託した業者の、その業務の一環
すればいいじゃないかという話をしているわけ
ということで理解されるわけですね。
です。ここの生産農家に準備をしてもらう。そ
そうしたら、ここの成果物というのは、県が
れは準備をしてもらっていい。ところが、八江・
要するにつくり上げたと、そう見なすこともで
グリーンポートが頭に立って全部を仕切るとい
きるわけです。そこの業者がやらなければいか
う構図が、イコールにしなければならないとい
んという理由は何もない。
う理屈はないじゃないか。
与条件は一定事前に整理をするということと、
何を言いたいか。ここの作業は結構かかるわ
けでしょう。仮に4月から一、二の三でスター
頭になって旗を振るところが、そこに対になっ
トするんだったら、こういう調整事務から始ま
ているということはイコールじゃないと言って
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
いるんです。そこは競争性を発揮して、きちん
そういうことを考えていった時に、一番何が
ともう一度入札をやって、そしてもっと効率的
問題かというと、播種、それからプラグ苗の育
なやり方をやって、もっと県内広くいろんな人
成、そうなってくる。そうしたら、そこを重層
が参加できるような仕組みをつくって、そうい
的に複数の業者でやっていくというのが一番効
うやり方をやろうと思ったらできるじゃないか。
率的じゃないですか。さっきから10万株、20万
あなたたちの頭の中には、八江・グリーンポー
株という話が出る。本当に20万株を県内で調達
トが頭にあって、そこにずっとやらせると、そ
しようとするんだったら、そういう重層的な仕
ういう枠から一歩も出ていない。
組みをつくるということが一番必要なことじゃ
予算の執行として違うでしょう。ここの1月
ないのか。
から3月までというのは準備作業、仕込みの作
大会総務課長は、昨日から、随契にしなけれ
業だと。そこは県として金を払ってやらせた作
ばいかんのは時期的な問題があってと言うけれ
業ですよ、言ってみれば。そこでの作業として
ども、今私が指摘したことをそのままやってい
準備されたこの成果は、県のつくった成果です。
けば、何も時期的に窮屈になる必要はない。し
それをもとにして平成26年度に新たに契約先
かも、複数の業者、ここを頭にすることによっ
を決定すればいいじゃないか。そんなことは、
て、各地で生産をすることによって、いろんな
ほかの県の仕事と一緒だ、全部。なぜ、その八
人が参画できる。しかも、20万株の調達がより
江にこだわらねばいかんのか。それが一つ。
確実になっていく。当たり前の話だろう、そん
それと、プラグ苗とかポット苗とかプラン
なのは。なんでそこを随契にしなければいかん
ターとか、いろいろ書いているけれども、端か
のか。これだけ理屈がある中で、とても承服で
らプラグ苗の育成というのが5月末で終わるよ
きない。
うになっている。最終的に市町への配付は7月
それと、今日この表を見せてもらったけど、
上旬から下旬にかけてとなっている。その間に
この工程管理というかスケジュールの精度、こ
中間育成とか自社での栽培とかとなっている。
れが本物かと、我々としては確認をしなきゃい
表でくくられているんだけど、この後ろの方を、
かんと思っているよ、専門家の意見を聞いて。
最終的に市町への配付に間に合うように、その
取組をすればいいんだろう。
そういう中で、今、指摘をさせてもらった、
スケジュール的なもの、少し後倒しは要するに
そうしたら、この播種・プラグ苗の育成だっ
ダブるような格好でできるじゃないかといった
て、必ずしも5月下旬で終わらないで、6月中旬
ことも、本当に現実として可能かどうかといっ
まで延ばせますよ。あるいは、ポットへの植え
たことも精査をしたいと思っている。直ちに信
替えだって、6月の中旬で終わらないで7月の中
用できない、こんなことは。(「休憩を」と呼
旬まで延ばせますよ。苗の育成にしたって、6
ぶ者あり)
月中旬で終わらないで7月の中旬まで延ばせま
【髙見分科会長】 しばらく休憩します。
すよ。余裕があるじゃないか、やり方で。最終
― 午後
2時
2分
休憩 ―
― 午後
2時15分
再開 ―
的に市町への配付というのは7月下旬までに済
ませればいいわけだろう。
─ 83 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
そのまま競技会場に飾るわけではなくて、そこ
【髙見分科会長】 分科会を再開いたします。
それでは、大会総務課長から答弁を求めます。
【浦大会総務課長】 まず、髙比良(元)委員から
から先の作業が、まさに県民運動ということで
やっております各小学校の子どもたちや地域の
皆さんにご協力いただいて、その納品された
3点、先ほどご質問があったかと思います。
まず1点目は、現在、この時期に事業者ある
いは生産農家、市町の間でさまざまなスケ
ジュール調整等をやっておりますけれども、そ
ういうものを踏まえれば別の事業者が新たに受
注してもできるのではないかというご質問が1
ポット苗をプランターに移して、花を咲かせて、
ようやくそこまでいってそれを競技会場に運ん
で飾るということになりますから、そこは小学
校のスケジュールとか、地域の皆さんとの調整
とか、そういうものを踏まえて今、市町の方で
来年度の計画を既に立てるように動いている状
点目だったかと思います。
現在、行っているスケジュールと申しますの
は、どの生産農家であっても共通的な来年度の
生産計画、生産スケジュールかと申しますと、
決してそうではなくて、当然それぞれの生産農
況であります。ですから、そこを私どもの方の
事情で、かなり柔軟に調整をするというのは正
直難しい面があるというところはぜひご理解い
ただきたいと思います。
それから、スケジュールの精度につきまして
家が来年度の栽培スケジュールというのを持っ
ていらっしゃるわけです。その中で、来年度の
花苗の調達を一定数量引き受けるに当たって、
じゃ、来年度のAという生産農家は来年度どう
いう栽培計画をやるのか、Bという生産農家は
どういう栽培計画をやるのか、そういうのはそ
れぞれの生産農家が、今年度の受注事業者であ
る八江農芸と話をし調整をしているということ
ですので、単純に各生産農家の生産計画が決
まったからといって、じゃ、別の事業者が直接
その生産農家を使っての花苗の調達ができるか
というと、それはなかなか難しい面があるので
は、種をまいてから花の育成までの期間、こう
いったものにつきましては、先ほど申し上げま
した推進会議のメンバーであります園芸高校の
花の専門の先生とか、そういった方々のご意見
もお聞きして、花の種まきから育成までのスケ
ジュールというのはつくらせていただいている、
ご意見を参考にしてつくらせていただいている
という状況でございます。
【髙比良(元)委員】 苗を育てる各生産農家とい
うのは、八江とイコールなのか。違うだろう。
播種をして、プラグ苗を育成して、そこからポッ
トに植え替えとかして生産農家で中間育成をし
はないかというふうに一定思っております。
2点目に7月のスケジュールなどを少しずら
すことで調整が可能になるのではないかと、種
てもらうという話であって、それぞれの担い手
は別々じゃないですか。
なおかつ、1月下旬から3月下旬にかけてやる
まきの時期等々をずらすことも可能になるん
じゃないかというご指摘があったかと思います
けれども、この市町のスケジュールと申します
のは、私どもの発注している花苗を市町に納め
て、それで即終わりではないわけです。それを
作業というのは、今年度中に来年度に向けての
地ならしというか、準備作業の内容だから、今
回、平成25年度で業務委託している、そこの委
託業務の中の項目として当然入ってくる。そう
であれば、ここの成果物というのは県が得た成
─ 84 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
果物です。したがって、県が準備したことをも
とても理解できない。
とに、そこの枠で、その仕様をもって発注をか
【浦大会総務課長】 生産農家は、以前からご議
ける、入札をする、そのやり方の何がおかしい
論があっていますように、少なくとも今、八江
のか。
農芸と契約しておりますので、八江農芸が委託
生産農家、生産農家と言っているけれども、
をしている生産農家ということになります。
一体どれくらいいるのか。八江・グリーンポー
ですから、そこの生産農家で、そこは来年度
トでなかったら、もっと広く生産農家を集めら
20万株に増えますから、今年やった4者から増
れるかもしれない。なぜ、八江・グリーンポー
えるのかどうか、またこれからの話になると思
トのみに依存するような、そういう生産農家だ
いますけれども、生産農家というのは八江農芸
けに限定しなきゃいかんのか。
と今年契約している生産農家になります。
配付時期に合わせた生産農家との調整、これ
作業工程の話ですけれども、確かに納付時期
だって、どこの生産農家ですか。どれだけの農
をいつでも自由に、とにかくできたところから
家ですか。そこのところが、いろんな担い手の
順々に納付していくということができるのであ
ところまでこの事業の中身が十分伝わってない
れば、また少し柔軟な作業工程というのはある
から参画ができない。したがって、換言すれば、
かもしれませんけれども、先ほど申し上げまし
この10万株、20万株の調達が難しいかもしれな
たように、市町に納めた後の作業が市町として
いみたいな、そういう話だって出てくるんだろ
はあるわけです。そこには、学校をはじめいろ
う。裾野を広げればいいじゃないかということ
んな方の協力をいただかないといけない、そこ
を言っているんです。
の作業工程があるものですから、我々としては、
それと、あなたは、この計画についてはいろ
市町が希望する、その後の作業スケジュールに
いろ他者も含めたところでつくったとおっしゃ
合わせた、市町が設定する希望の納期にきちっ
るけれども、なんでこのステップをわざわざ区
と納品できるように、逆にそこがずれてしまい
切ったような格好でやらなければいかんのか。
ますと、恐らく市町のその後の作業というのは
並行してやって、オーバーラップをさせて、そ
大きな支障が出てくると思います。学校での対
こで調整をしながらやっていって、それででき
応ができない、地域の協力が得られないという
るじゃないか。
ことも考えられるわけです。そういう混乱を決
自社生産分はここまで、プラグ苗、ポット、
して起こさせないためにも、私どもとしては、
土の受領はここまで、苗の育成はここまでで、
市町が希望する納期にきちっと納品できるよう
ポット苗を納品し、受領し、調整に入ると。な
な作業スケジュールを綿密に立てていただいて、
んで別々に区別してやらなきゃいかんのか。か
それで作業を進めていただくということになっ
つかつ、ずっと継続してやって、できたものか
ています。
ら次のステップに移行をさせる。全部ロットが
確かに、これは7月配付だけになっています
20万株揃わなければ次のところまでいけない
が、9月配付分もありますので、これで全てで
という話じゃないだろう。通常は、どこだって
はございません。この後の作業もありますけれ
そういうやり方をやっているんじゃないですか。
ども、今、大まかな流れを示させていただいて
─ 85 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
おります。
ださい。
【髙比良(元)委員】 私は、市町への配付の一番
【浦大会総務課長】ちょっと平行線かもわかり
最後に線が引かれている、7月の下旬の頭、こ
ませんけれども、当然品種によって育成期間と
れをずらせなんてことは一言も言っていない。
いうのがあるわけです。全ての品種が一斉に
ここを天井として、プラグ苗の生産とか苗の育
ヨーイ、ドンではなくて、当然早いものについ
成といったものを、もう少し後倒しができるぐ
てはもう4月から種まきが必要だと。それから
らいの余裕があるじゃないかと言っているんで
順次、要は納期に合わせて、最も納期に適した
す。市町への配付の前に全てのことが終わった
9センチ苗の、しかもその後に育成するのに適
ような段取りになっているから、そうじゃない
した状態で納品できるような形で逆算して作業
でしょうと。わからないかな。並行してやれる
スケジュールというのは組んでいるわけです。
じゃないか。市町への配付の最終期限は7月の
ですから、そこを自由に、作業工程を任意に
下旬、頭でそこで合わせればいいんだろう。
短縮したり延ばしたりというのは、なかなかそ
そうしたら、一番大事なのは、このプラグ苗
の育成、ここのロットをどうするかという話に
れは作業上難しい面はあるのではなかろうかと
思います。
なってくるんだろう。そうしたらそれを、さっ
我々としては、最速で納期に合わせてやろう
きから言うように重層的に複数の業者で担わせ
と思えば、やはり4月の早い段階から種まきが
るということが、より確実じゃないかと言って
必要になってくる品種もありますので、そこは
いるんです。言っていることがわからないか。
もう早急に着手したいということで、これまで
しかも、その生産農家4者という話であった
申し上げているところでございます。
ら、そこのところを新たに発掘するとして、ど
【髙比良(元)委員】 プラグ苗の育成が5月下旬
れだけの時間がかかるか。かかるもんか、そん
で終わっているから、だったら、これは6月の
な話だったら。
中旬まで20日間ぐらい延ばすことはできるだ
いずれにしたって、本当にこの工程管理がこ
ろうと言っているんです。そうしたら、苗の育
れしかないのかということを、我々は専門家も
成も6月の中旬、下旬の頭ぐらいで終わってい
入れて確認しなきゃいかん。そこが、言ってみ
るから、7月の中旬ぐらいまで延ばすことはで
ればあなたたちが随契にこだわっているところ
きるだろうと。そうしたら、7月の下旬の市町
の理屈なんだろう。大原則を曲げてまでも、あ
の配付に間に合うじゃないかと、そういうこと
えてやらないといかんという主張をしている根
を言っているんです。苗というか花の種類に
拠になっているわけでしょう。だったら、これ
よって育成の期間が違うというんだったら、そ
が本当にそうかどうか、私が言っているような
こは計画的にやっていくということはプロじゃ
ことが本当にできないのかということも含めて
ないか。だから、これだけの期間をとっている
確認をしようじゃないか、どっちが正論かとい
んだろう。
全てにおいて、いろんな作業というのは重複
うことを。納得できるものか、私は私で理屈を
させながらやっているんですよ。これが終わら
持って言っているんだから。
委員長、だから、そういう機会をつくってく
なきゃ、これができないなんていうのは、それ
─ 86 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
は特別な話ですよ。いろんな複合的なものをつ
今度は20万本ということになるわけです。だか
くるんだったら、いろんな製品が必要になって
ら、1,645万円の予算が実績は1,300万円で済ん
くる。そうしたら、全ての製品が揃わなければ
だわけだ。それが、なんで1,800万円というよう
次の段階としての組み立てができないのか。違
な形にこの苗だけでなり、しかも、全体で3,500
うだろう。できるところから組み立てをやって
万円ぐらいの予算になっているわけですか。
いくんです。そして、調達できた製品をその上
そういうことで実績が1,300万円だから、単純
にまた乗せて、さらなる組み立てをやっている
にいけば、その倍だから2,600万円。なんでこれ
んです。それが通常の工程管理です。花だって
が3,500万円ぐらいの予算にはね上がらなけれ
一緒です。言われたって承服できない、専門家
ばいけないのか。
しかも、10万本は781万円で八江農芸は済ん
の意見を聞かないと。
【小林委員】 忘れていましたので、もう一回質
でいるんです。今度、随契になれば幾らでくる
問します。今年度の当初予算で、20万本を確保
のか。こういうところが、やり方として随契の
するための予算は幾ら計上していますか。
一番おかしいところになるんです。最初は安く
【浦大会総務課長】これから見積もりをとりま
するんだ。安くした分は、後の随契の中でこん
すので、ちょっと端数まで正確には言えません
なに高く予算をつけるんだ。まさに地でいって
が、予算といたしましては、花苗の調達で約
いるじゃないか。
1,800万円ほど計上の予定としております。
これは誰が予算をつけたのか、この状態は。
【小林委員】今ちょっと調べてもらったんだけ
明らかに実績はこういう状況になっているじゃ
れども、20万本で3,489万円になっていないか。
ないか。なんでこんな形の中で10万本が20万本
花だけで幾らですか。
になるということで、10万本の実績は1,300万
【浦大会総務課長】 一応、花いっぱい運動の取
円 、 こ れ が 20 万 本 に な っ た ら 単 純 に い え ば
組といたしまして一括りで事業を上げておりま
2,600万円。なんでこれが3,500万円にはね上が
すので、3,489万5,000円という数字をご説明さ
るのか、しかも10万本は県外でいいといいなが
せていただいております。これは花苗の調達、
ら。
それから先ほど申し上げましたプランター、プ
こういうような形で、いつも言われているや
ランター用の土、プランター用のシール、そう
り方なんだよ。最初は安くでとるんです。その
いったもろもろが入った数字といたしまして、
安かった分のマイナスを随契で補って、そこで
トータル3,489万5,000円を計上いたしており
利益を十分に出すんです。こんな汚いやり方を
ます。そのうち、花苗の調達分といたしまして
やっている、もろに出たな、これが。
誰が3,500万円のこんな予算をつけたのか。平
約1,800万円ほど計上いたしております。
【小林委員】 なんでこんなに金額が、がっと予
成25年の実績は1,300万円とちゃんと出ている
算が上がるのか。これもまたちょっとおかしい
じゃないか、今日のデータで。なんで10万本が
んじゃないか。
倍になるだけで、こんなに金額がはね上がらな
今、明らかになったように、平成25年度の実
いといかんのか。こういうところに税金が、全
績は1,645万円、これは10万本ですね。これが
く変な使い方をされている、これはどう説明す
─ 87 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
るのか。
リハーサルだといって、その結果が活かされな
【浦大会総務課長】 まず、花苗のところですけ
いのか。この予算は問題があるんじゃないか。
れども、予算につきましては、まだ予算を計上
なんで1,600万円にしなければいかんのか。なん
する段階で、市町からの希望数、配付数を一定
でこういううさん臭いやり方を部長、やるのか。
取り寄せてまとめたところでございました。
こんなことが国体において許されるのか、本当
要望数としましては、20万株を超える市町か
に。
らの要望はあっておりました。ただ、そこは私
これは委員長、明らかに問題が出てきました
どもも一定限界がありますので、20万株を少し
よ。こういう形の中で、誰か、この3,500万円の
超える程度で、予算ですので、そこはある程度
根拠を出せますか。初めての事業じゃない、リ
枠として確保をしているところでございます。
ハーサルをやって1,300万円で済んでいるんで
あと、プランターとか、その他の土等につき
す。なんでこんなに予算を一緒になって計上し
ましても、もともとの今年度の1,600万円という
なければいかんのか。全くリハーサルが活かさ
予算をベースに、その約倍ということで3,300
れてないじゃないか。これはどうするのか。予
万円程度、それに少しプランターに飾りをつけ
算の修正をしろ。こんな丼勘定みたいな予算を
るとかといった予算も加味いたしまして約
されたって困る。認めるわけにいかんじゃない
3,400万円という予算を計上させていただいた
か。1回目の平成25年度の金額と違うのか。
ところでございます。
【浦大会総務課長】 先ほど、花の苗の株数は約
【小林委員】いつもそんなやり方をしているの
20万株と申し上げておりましたけれども、市町
か。具体的に随契の、しかもあなたが言うリハー
の要望を踏まえて若干の調整は出てくると思い
サルですよ。1,300万円という実績が出ている
ます。20万株を若干超える可能性は出てくると。
じゃないか。なんでそんなに余分に、ただでさ
(「だから根拠は何か、幾らで、3,500万円の根
えお金がないのに、なんで予算をそうやって必
拠をみんな出してみろ、それなら」と呼ぶ者あ
要以上につけないといけないのか。リハーサル、
り)
リハーサルと言いながら、そのリハーサルの結
花苗で約1,800万円と申し上げました。例えば
果が何も活かされてないじゃないか。むしろ丼
23万株ということで想定をした時に、今年度の
勘定じゃないか。
単価がございましたけれども、(「単価は出な
さっきから言っているように、随契の場合は
いと言ったじゃないか」と呼ぶ者あり)その配
いつもこんな事例がある。最初は安くとり、2
送と苗と含めたところでいけば、大体1株78円
度目において、そうやって予算がはね上がる。
という単価がございましたので、概ねそれで計
そういう中で1年目の赤字を、要するに2年目で
算をして、一応予算の枠として計上を予定して
回収してしまう。こんなようなことがささやか
いるところでございます。
それ以外につきましては、プランターやプラ
れている。まさにこれは地でいくんじゃないか。
それはもうまさに、あなたたち行政がそれに協
ンター用のシール、こういったところは今年度
力していると言われても仕方がない。なんでそ
と同様に、あくまでもそれぞれ入札で事業者を
うやって、2年継続を随契でやるとかいって、
決定したいと思っておりまして、随契の対象と
─ 88 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
しておりますのは、先ほど申し上げました花苗
思っています。
の部分でございます。あとの土や肥料、プラン
プランターや土とかにつきましては、実績も
ターのシールといったものは全て、それぞれに
ございますし、別途、参考見積もり等もお取り
入札をかけて業者を決定していきたいと思って
して、入札にかけていく中で一定の予算を計上
おります。
するということで参考見積もり等も参考にしな
【小林委員】 781万円が10万株ですね、八江・
がら、それぞれの項目について予算の計上をさ
グリーンポート花苗共同企業体の実績。これが
せていただいております。
倍になるだけの話です。なんで1,800万円になら
【小林委員】 県の予算の計上の仕方は、こんな
なければいけないのか。
に余らせるような計算をいつもやっているのか。
また、23万株などということが急に出てきた。
平成25年の3月21日、ここで781万円という数字
こんな大盤振る舞いでいいのか。私はもう
が出るんです、1年前に。これは平成26年の予
ちょっときちんとやってくれているのかと思っ
算なんです。781万円という数字は、もう一度
ていたら、さっきから指摘するような事項を地
言うが、去年の平成25年の3月21日に781万円、
でいっているような、そんな感じのものなんで
10万株と同時に資材の購入、資材の運搬かれこ
すね。
れも入って781万円になっているわけです。だ
これはこういう予算でいいのか。どうします
から、これが積算の根拠にならなければいかん
か。3,500万円の全く根拠のないような、リハー
のじゃないか。なんでこういうように、予算が
サルの実績が何ら活かされていないような、こ
こうやっておかしな状態で増えてこなければい
んな大盤振る舞いのことをやっていていいはず
けないのか。最初の話なら別だけれども。それ
はないですよ。これはどうしますか。このまま
でも1,000万円なんです。だから、そういうとこ
でいくんですか。
ろからして1,800万円、単純に計算しても、
【浦大会総務課長】 あくまで予算要求の時期、
ちょっとおかしいんじゃないか。
だから、そういうことで全体的な3,500万円の
それから予算の計上時期ということで、(「リ
ハーサルをやっていなければその答弁でいいさ、
この数字、とても納得しがたいところがあるん
リハーサルをやっているから言っている」と呼
だけど、いつの間にか、20万株が3万株増えた
ぶ者あり)最終的には執行額が、今はもう3月、
と、今初めての話が出てきたけれども、ちょっ
この時期ですので、ある程度執行額が見えてき
とおかしいと思うんです。
ておりますけれども、当初予算の計上時期とい
これは、こんなに予算を余らせていいのか。
うのはかなり前になりますので、花苗について
予算は幾ら余ると思いますか。厳しい予算の中
は、先ほど申し上げた単価の78円。ただ、株数
で、お互いいろいろ積算はきちっとやってもら
をどこまでやるかというのは当然我々も精査を
わないといかんだろう。この場合は、どんなこ
しないといけないと思っています。一旦、市町
んな言ってもリハーサルをやっているわけだか
の要望数で取りまとめたものですからこういう
ら。このことについて県民スポーツ課長が答弁
数字になっておりますけれども、そこは執行の
できるんですか。部長、どうしますか、こんな
段階で私も十分精査をしなければいけないと
状態が出てきましたよ。もっとわかりやすい、
─ 89 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
透明性のある県政をやろう。1年前にきちんと
じゃ、あなたの方は、仕様書を見て、10万株
実績が出ておるわけだから、平成26年度の予算
だけ県内、あと13万株は全部県外でもよろしい
には、その実績を受けて予算編成をしていただ
という格好でいっていたんですか。だけど、23
きたい。私が言うのが間違っているんですか、
万株とかという数字は全然出てこない。
どうですか。
このような大盤振る舞いの、そしてさっき言
【浦大会総務課長】この花いっぱい運動という
われるような、特に県議が社長か、その役員を
のは、先ほど来申し上げておりますように、基
しているとか、そういうようなところの中で、
本的には市町の方で、最終的には地元の皆さん
以前にもいろいろ問題点が出てきていた、独占
にご協力いただいて展開する事業でございます
的で。そういう形の中で、県民総参加でやって
ので、そういった花いっぱい運動に必要となる
ほしいということで、部長も20万株については
ものについては、私ども、まず第一義的には市
地元でちゃんとやりますよと言われました。私
町からの要望をお聞きして、具体的にどの程度
は大変ありがたいと思って、まさにそれでなけ
の量が必要なのかというのを、(「1回目は10
ればいけないということで、私は議論してよ
万株やったんだろう」と呼ぶ者あり)来年度に
かったと思っているんですよ。
つきましても、一応20万株を目安ということで
要望をお聞きしたところです。
だけど、今予算を見たら、なんでこんなに大
盤振る舞いのわけのわからんような、追加事業
そうしたところが、今マックスで、当初の要
望をお聞きしたら約23万株ほどございました
も何もないのに、こんなふうにして金額が高く
出てしまうのか。
ので、今年度の実績の78円という単価を用いて、
随契の恐ろしさがこういうところにあるんで
予算としては計上させていただいています。そ
す。我々は、もしこういった花いっぱいのこの
の他のプランターとかシールとか、そういった
問題点を県民からいろいろと指摘がなかったら、
ものにつきましても、市町の要望等を踏まえた
黙って右から左ですよ。1回目の予算と2回目の
ボリュームの中で、単価については参考見積も
予算がこう違う。全く同じ本数を同じ者が集め
り等もお取りしながら、来年の予算を計上させ
るのに、こうやってはね上がるということは一
ていただいたというところでございます。
体何ごとかということになってくるわけです。
【小林委員】 浦課長、あなたも大変な苦しい立
こういううさん臭いことをやられたらたまった
場だけど、さっきからずっと20万株でずっと
ものじゃない。これはどうするか。このままの
言っているんです。急にまた23万株と、新たな
中でどうするか。
3万株が増えている。20万株だって大変だ、10
【藤原国体・障害者スポーツ大会部長】 金額に
万株だって大変だと言っているんだけど、これ
つきましては、今、課長からお話し申し上げた
がいつの間にか、予算をこうして追及されると
とおりでございます。23万株という数字が初め
23万株となっている。市町からの要望と、そん
て出てきたということでございまして、20万株
なことは最初からわかっているじゃないか。23
ということが、我々は当然基本になっておりま
万株なんて聞いたことないぞ。20万株、20万株
すけれども、その中で市町からの要望、あるい
できていた。
はいろんな自然状況、そういうものを勘案いた
─ 90 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
しまして、やはりプラスアルファというものが
きたい。このやり方は、私は本当に大きな問題
あるだろうなと、そういったことも含めまして
を残したと思います。長時間かけて議論したけ
最終的なこの予算を組み上げたわけでございま
れども、おかしなやり方をやってもらっては絶
すけれども、ご指摘の第1回目よりも2回目のも
対に困る。そこのところだけは念を入れて、こ
のがかなり高くなるということでございますけ
の予算の執行はこのままでいいのかどうか、よ
れども、これにつきましては、我々もしっかり
くしっかり考えて、後顧の憂いがないようにし
とその辺のところは、最初のリハーサルの金額、
てください。
単価というのをはっきり確認した上で、今回の
【藤原国体・障害者スポーツ大会部長】 我々の
2回目についても臨みたいと考えております。
この間の経過説明につきまして不十分なところ
【小林委員】 随契だから、ちゃんと1回目の金
があり、皆様方にはいろんな点でご迷惑をおか
額と全く右へ倣えしないといかん。2回目の随
けしたことをお詫び申し上げます。
契で金額がはね上がったりなんかしたら、これ
ただ、我々といたしましては、特定の業者に
は随契じゃないじゃないか。そういうようなこ
偏るとか、あるいは予算を変なふうに使うとか、
とになるわけです。だから、ここのところはしっ
そういうことは毛頭ございません。おっしゃい
かり我々もチェック機能を発揮しないといかん
ましたように、5億円の寄附金の中で4億円近く、
と思いますけれども、あなた方も国体を汚さな
現在、皆様方のご厚志をいただいているところ
いようにしてください。
でございまして、そういったことを十分に我々
部長、何回も言っているが、ご苦労している
も考えておりますので、この花苗の金額につき
んですよ、君たちは。しかし、こういうような
ましても、先ほど小林委員がご心配なされたこ
おかしなことをされた時に、また県民の大多数
とに決してなりませんように、そしてまた、ポッ
の関係者の中で不満が出てきたり、県内産品と
ト苗については、全部県内産ということで見極
いいながら、県外から来たんじゃないかとか、
めたいと考えております。(発言する者あり)
久留米あたりでそんな話題になっているぞとか、
【髙見分科会長】 ほかに質疑はありませんか。
そんな話はいただけないわけだから、もう少し
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
そこのところは、申し訳ないが、きちっとやっ
【髙見分科会長】ほかに質疑がないようですの
ていただけませんか。そうでないと国体が崩れ
で、これをもちまして質疑を終了いたします。
てしまう。さっきも言ったように、真面目に、
次に、討論を行います。
寄附金という形の中で、6,000万円か何千万円か
討論はありませんか。
集めていますね。みんな苦労しているんです。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
商工会議所を経由して、お金を全部集めている
【髙見分科会長】 討論がないようですので、こ
んです、国体を県民総参加でやらなければいか
れをもちまして討論を終了いたします。
予算議案に対する質疑・討論が終了しました
んということで。ただでさえ厳しい企業の中で、
みんな寄附金を集めているんです。そんなお金
ので、採決を行います。(「議事進行」と呼ぶ
が変に使われないようにしておいてください。
者あり)
いいですか。それだけは一つ厳に慎んでいただ
【髙比良(元)委員】 今、一定の枠、執行につい
─ 91 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
ての示唆が小林委員からなされたんだけれども、
そこは与条件としつつも、やっぱりそういうも
― 午後
言ったスケジュール、工程管理について、ここ
は本当にこういうタイトでがちがちなことで
あって、したがって随契でやらないといかんの
かどうかというのを、やっぱりきちんと検証し
たいと思うんです。
再開 ―
【髙見分科会長】 再開いたします。
のをもって公正に入札をすると、そのやり方は
私は十分可能だと思っているんです。さっき
3時15分
この間、議論をしてまいりました花いっぱい
運動の関係につきましては、まだまだ審議を要
するということでございまして、3月25日の午
前10時から12時まで時間を区切りまして、また
参考人として専門家を招致しまして審査を深め
ていきたいと思っておりますが、そのようなこ
とでよろしいでしょうか。
先ほど、1株の苗が78円という話があった。
これは10万株の話だろう。そうしたら、20万株
になったらスケールメリットが出てくるから、
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
【髙見分科会長】 ご異議ないようですので、そ
のようにいたします。
基本的にそれ以下になってくるはずなんですよ。
入札でやれば、そういう競争性が発揮できるん
です。
それでは、予算議案については、審査を保留
し、後日行うということにいたします。
【髙見委員長】 次に、委員会による審査を行い
私はもう一度、専門家の意見を、参考人とし
ます。
て招致をして、一定納得のいくような、そこを
きちんと整理をしたいと思うんです。
なお、委員会付託議案がないことから、所管
事項についての説明及び提出資料に関する説明
問題を残したまま、これだけ言っても何ら変
わらない、一定議論をしたことについては斟酌
を受けた後、陳情審査を行い、その後、所管事
項についての質問を行います。
をしてくれるのかもわからない。我々がここで
県民目線で議論したことが、そういうスタンス
に立った中で、きちんと業者に対する対応もで
きるのかどうかというのは、私ははっきり言っ
て、そこは余りまだ信用できないと思う。そう
それでは、国体・障害者スポーツ大会部長よ
り、総括説明をお願いいたします。
【藤原国体・障害者スポーツ大会部長】 国体・
障害者スポーツ大会部関係の所管事項について
ご説明をいたします。
したら、オープンな形でやるというのが本来の
筋だと思うんです。そこら辺でもう一度議論を
文教厚生委員会関係議案説明資料の国体・障
害者スポーツ大会部をお開きください。
させてくれませんか、ここで区切って採決する
んじゃなくて。
今回、予算議案の関係部分を除く国体・障害
者スポーツ大会部関係の議案はございません。
それができないのであれば、私は執行保留に
ついての提案をさせてもらいたい。文書を用意
次に、議案外の主な所管事項についてご説明
いたします。
していますよ。
昨シーズンからJ2に初参戦し、好成績をお
【髙見分科会長】 しばらく休憩します。
― 午後
2時53分
休憩 ―
さめましたV・ファーレン長崎は、去る3月2日
のホーム開幕戦に見事勝利し、続く3月9日の2
─ 92 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
戦目は昨年までJ1に所属していた湘南ベル
ミングをとらえた効果的なイベントの開催を予
マーレを相手に惜しくも敗れはしましたが、昨
定しております。
年のチームの代名詞である走り負けないハード
そのほか、県民が育てた花で選手団をお迎え
ワークは今年も健在であり、今後の活躍が期待
する花いっぱい運動や清掃活動、のぼりを中心
されるところであります。
とした歓迎装飾など、おもてなしの準備を進め、
県といたしましては、J1昇格に向け、各種
今後とも県民の皆様と一体となって両大会を盛
支援に取り組むとともに、今後とも地元市町、
り上げていくとともに、大会の準備に万全を期
商工観光団体との連携を図りながらチームを活
してまいります。
用した地域活性化に積極的に取り組んでまいり
ます。
以上をもちまして、国体・障害者スポーツ大
会部関係の説明を終わります。
県では、昨年度から太極拳発祥の地とされて
よろしくご審議を賜りますようお願いいたし
いる武当山を有する湖北省と太極拳を通じたス
ます。
ポーツ交流に取り組んでおり、去る2月には湖
【髙見委員長】 ありがとうございました。
北省から演武指導を行う師範など5名をお招き
次に、式典実施要項の策定について、補足説
し、長崎ランタンフェスティバルでの演技披露
明をお願いいたします。
のほか、県内太極拳団体との交流会を県内2カ
【鹿摩競技式典課長】 お手元にA4判の別刷り
所で行いました。
の「式典実施要項の策定について」という資料
今後とも相互交流を重ね、太極拳を通じた県
民の健康増進を図り、生涯スポーツの振興に取
をお配りしておりますので、そちらをご覧いた
だきたいと思います。
り組んでまいります。
私の方から長崎がんばらんば国体、長崎がん
いよいよ開催年を迎えました長崎がんばらん
ば国体・長崎がんばらんば大会につきましては、
ばらんば大会の式典実施要項の内容についてご
説明をいたします。
式典実施要項は、国体と大会の2冊に分けて
両大会の開催に向けた機運が一層高まる中、着
作成中ですが、冊子につきましては近日中に委
実に諸準備を進めているところであります。
式典関係の準備につきましては、両大会の
員の皆様を含めた関係者にお送りする予定とし
開・閉会式の式次第、全体スケジュール、進行、
ております。今日は、その概要について、資料
音響、映像などの計画を具体的にした式典実施
をもとに説明いたします。
要項が3月末に完成する予定となっております。
1ページをご覧ください。
こちらの詳細につきましては、後ほど担当課長
まず、国体の概要ですが、(1)総合開・閉
会式次第でございます。総合開会式では、本県
よりご説明をいたします。
また、来る3月30日には、開催200日前の節目
イベントとして競技体験を柱とする「長崎がん
選手団約610名を含めた約3,900名の役員・選手
団が入場します。
午前6時の実施態度決定から15時39分の終了
ばらんばフェスタ in 佐世保」を開催するほか、
来年度には開催100日前にあわせたイベントを
まで、オープニングプログラム、式典前演技、
開催するなど、県民の皆様の関心が高まるタイ
開式通告から閉式通告までの式典やエンディン
─ 93 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
グプログラムについて、時刻及び次第を記載し
生、高校生約350名によるマーチングバンドで、
ています。
異国情緒あふれる長崎への憧憬(どうけい)を
総合閉会式では、本県選手団約650名を含め
表現します。
た約1,600名の役員・選手団が入場します。
第2部「平和への希求」の場面では、中学生、
開会式と同様に午前7時の実施態度決定から
15時4分の終了まで、オープニングプログラム、
高校生約550名による創作ダンスにより、全身
を使って平和への願いを表現します。
式典などの時刻及び次第を記載しています。
第3部「そして明日へ」の場面では、二胡の
次第につきましては、現時点での案を記載し
演奏で始まり、小学生と特別支援学校生に第1
ており、正式には公益財団法人日本体育協会と
部と第2部の出演者が加わり、総勢2,200名でイ
の協議を踏まえ、6月に開催される国体委員会
メージソングに合わせたダンスを披露し、選手
で決定することとなります。
の皆さんにエールを送ります。
続いて2ページをご覧ください。
なお、昨年の9月から出演する各学校への巡
(2)オープニングプログラム計画(総合開
会式)です。
回指導やマーチングの合同練習を実施しており、
開会式で最高の演技ができるよう児童・生徒の
総合開会式のオープニングプログラムでは、
皆さんが頑張っているところです。
次に、(4)総合開会式のエンディングプロ
オープニング映像や両大会のマスコットキャラ
クター「がんばくん」の応援歌「はばたけがん
グラムです。
ばくん」のダンスや、昨年6月から8月まで一般
役員・選手団が退場した後、式典の感動を引
に公募して選定しました出演団体による県民パ
き続き会場全体で共有するために、本県ゆかり
フォーマンスを披露します。また、本県ゆかり
の著名人によるミニコンサートを開催します。
の著名人が映像で出演し、ふるさとに寄せる想
3ページをご覧ください。
いや地域の紹介を行う等、趣向を凝らした演出
(5)式典音楽の概要についてですが、総合
で、全国から訪れた皆さまを温かくおもてなし
開・閉会式で使用する入退場行進曲やファン
することとしております。
ファーレなどの音楽につきましては、ここに記
最後に、地元保育園児、小中学生など約1,100
載しているとおり、指揮者や県内の高校生、大
名による「がんばらんば体操」を元気いっぱい
学生及び社会人で構成される吹奏楽隊、合唱隊
に披露します。
など総勢530名の式典音楽隊によって演奏され
次に、(3)式典前演技の概要ですが、国体
ます。大会の式典音楽についても基本的には国
では、総合開会式の式典を開始する前に、歓迎
体と同様の編成となっておりますが、ハンドベ
の集団演技を実施するため、式典前演技という
ル隊については、国体の式典のみ演奏を行いま
呼び方をしております。演技のタイトルは、
「長
すので、大会の音楽隊には入っておりません。
崎万華響∼長崎の風・音・祈り、そして明日へ
(6)オープニングプログラム計画(総合閉
∼」とし、3部構成で演技を展開します。なお、
会式)は、県民パフォーマンスと映像で構成し、
第1部から第3部の冒頭には、それぞれの演技内
引き続き開催される長崎がんばらんば大会への
容を紹介するストーリーテラーが登場します。
期待と、国体に関わった全ての皆様へ感謝の気
第1部「異文化との交流」の場面では、中学
持ちを表現するとともに、東北3県の復興を
─ 94 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
願って本県ゆかりの著名人による歌唱を予定し
ています。
また、全ての選手が閉会式に参加することか
ら、式典終了後、本県ゆかりの著名人により
国体の概要につきましては以上です。
「ファイナルステージ」というコンサートを催
続きまして、長崎がんばらんば大会について
し、選手と観客が一体となり大会の感動を皆で
ご説明します。資料4ページをお開きください。
分かち合うこととしております。
5ページをご覧ください。
(1)開・閉会式次第です。開会式ですが、
本県を除く都道府県及び政令指定都市について
は、32名の代表による行進、本県につきまして
(2)開会式のオープニングプログラム等の
計画です。
は62名の代表行進を行い、全体で約2,600名の
参加を想定しております。
基本的には、国体と同様の構成ですが、式次
第のところでご説明しましたように、国体と比
代表行進をしない本県選手団につきましては、
行進前にあらかじめ整列し、他県の選手団を出
べて開会式の実施時間が短いため、規模や内容
を縮小した計画になっております。
迎えます。また、選手団の総数は約5,500名を想
(3)歓迎演技の概要について、障害者スポー
定しておりますので、他県の残りの選手は、ス
ツ大会は、式典の中で歓迎演技という名称で集
タンドから式典を観覧していただくことを予定
団演技を実施します。演技のタイトル、基本的
しております。
な考え方、ストーリーテラーについては、国体
午前5時の実施態度決定から11時53分の終了
と同様でございます。演技の構成につきまして
まで、オープニングプログラム、開式通告から
も、国体と同様、3部構成ですが、内容が若干
閉式通告までの式典やエンディングプログラム
異なっております。
について時刻及び次第を記載しています。
第1部「響き合う心」の場面では、高校、特
障害者スポーツ大会は会期が3日間で、開会
式終了後、速やかに競技を開始する必要がある
別支援学校、ろう学校の生徒約50名で和太鼓を
演奏します。
ため、午前中で開会式を終えるようなスケ
続く第2部では、演技内容は国体と同じです
が、特別支援学校とろう学校の生徒が演技に加
ジュールとなっております。
次に閉会式ですが、閉会式では入場行進は行
わります。なお、第3部も同様です。
いません。あらかじめ、フィールド上に設置し
(4)開会式のエンディングプログラムにつ
た椅子に着席し、閉会式に参加していただきま
いてですが、国体の総合開会式のオープニング
す。開会式とは異なり、全ての選手がフィール
プログラムでも実施するマスコットキャラク
ドに入りますので、約5,500名の参加を見込んで
ター「がんばくん」の応援歌「はばたけがんば
いるところです。
くん」のダンスを披露します。また、本県ゆか
午前5時の実施態度決定から16時43分の終了
まで、オープニングプログラム、開式通告、閉
りの著名人が大会の成功を願うトークとコン
サートを展開します。
会宣言、ファイナルステージなどについて時刻
次に(5)閉会式のオープニングプログラム
及び次第を記載しています。国体との大きな違
です。選手へのインタビューや映像による大会
いは、閉会式において、総合成績などの順位付
のハイライトシーンを紹介します。
次に(6)閉会式のファイナルステージです。
けや表彰などの場面がないことです。
─ 95 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
閉会式につきましては、式典終了後、本県ゆ
に関する対応状況について、説明をお願いいた
かりのアーティストによるファイナルステージ
します。
を実施し、3日間の大会を感動的に締めくくる
【浦大会総務課長】引き続きまして長崎がんば
計画としています。
らんば国体・長崎がんばらんば大会の開催を県
以上が今年度策定します「式典実施要項」の
概要です。
内経済の著しい波及効果につなげるための取組
等につきましては、前回の委員会で報告いたし
本日は概要版をお示ししましたが、最初に申
ました事項等につきまして、引き続き関係機関
し上げましたように、完成した冊子につきまし
と連携した取組を進めているところでございま
ては、後日皆様にお送りすることとしておりま
す。
す。この「式典実施要項」は、これまでの式典
その主な内容といたしまして、参加者及び観
計画を踏まえて、式典専門委員会と各部会、ま
光客へ向けた両大会用の観光パンフレット、あ
た長崎がんばらんば大会推進委員会において検
るいは長崎がんばらんば大会競技会場周辺観光
討を加えた最終計画書となります。
地のバリアフリー情報を掲載したマップの製作
両大会の開・閉会式が円滑に行われるよう、
今後とも関係機関等と調整を図りながら準備を
につきまして、現在、準備、検討を進めている
ところでございます。
進めてまいります。よろしくお願いいたします。
また、国体期間にあわせまして民間企業、あ
【髙見委員長】 次に、提出資料に関する説明を
るいは団体等にご協力をお願いしながら、水辺
お願いいたします。
の森公園付近等のライトアップによる光のおも
まず、政策等決定過程の透明性等の確保など
に関する資料について説明をお願いいたします。
てなしについても新たに取組を検討していると
ころでございます。
【宮下県民スポーツ課長】「政策等決定過程の
また、観光ポータルサイトながさき旅ネット
透明性の確保及び県議会・議員との協議等の拡
や国体ホームページを活用した大会期間中にお
充に関する決議」に基づき本委員会に提出いた
けるホテルの空き室情報の提供、あるいは両大
しました国体・障害者スポーツ大会部関係の資
会に関する情報や観光、食等に関する情報提供
料についてご説明をいたします。
を目的としたスマートフォン用の国体アプリに
個別事業の実施に関する市町並びに直接・関
つきまして、障害者スポーツ大会のリハーサル
節の補助事業者に内示を行った補助金、それか
大会前となります5月下旬の公表に向けて、現
ら、決議・意見書に対する処理状況、陳情・要
在、準備を進めているところでございます。
そのほか、開催機運の醸成、それから県民の
望に対する対応状況、附属機関等会議結果報告、
それと県の参与の委嘱につきましては、昨年11
交流促進を図るために市町と連携した県民参加
月から本年の2月までの実績はございません。
型のイベントを3月30日に佐世保市で実施する
1,000万円以上の契約案件については、昨年
など、これからも節目、節目におきまして、効
11月から本年2月までの実績は資料1ページに
果的なイベントを継続して実施しているところ
記載のとおりとなっております。
でございます。
【髙見委員長】 次に、当委員会からの申し入れ
─ 96 ─
以上でございます。よろしくお願いいたしま
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
す。
員会関係の審査を行います。
【髙見委員長】 ありがとうございました。
本日は、これにて散会いたします。
以上で説明が終わりましたので、まず、陳情
審査を行います。
お疲れさまでした。
― 午後
配付いたしております陳情一覧表のとおり、
陳情書の送付を受けておりますので、ご覧願い
ます。
陳情番号8番「ラグビーワールドカップ2019
日本大会における試合開催地・長崎招致につい
てのお願い」ということで受けております。
陳情書について、何か質問はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
【髙見委員長】 質問がないようですので、陳情
につきましては承っておくことにいたします。
しばらく休憩します。
― 午後
3時33分
休憩 ―
― 午後
3時34分
再開 ―
【髙見委員長】 再開いたします。
次に、議案外所管事項についての質問を行う
ことといたします。
質問はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
【髙見委員長】 質問がないようですので、国
体・障害者スポーツ大会部関係の審査結果につ
いて、整理したいと思います。
しばらく休憩します。
― 午後
3時35分
休憩 ―
― 午後
3時37分
再開 ―
【髙見委員長】 委員会を再開いたします。
本日の国体・障害者スポーツ大会部関係の審
査をこれにてとどめ、3月25日、午前10時から、
国体・障害者スポーツ大会部の審査を行います。
なお、明日は、午前10時から再開し、教育委
─ 97 ─
3時38分
散会 ―
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月18日)
─ 98 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
1、開催年月日時刻及び場所
平成26年3月19日
教 職 員 課 長
松尾
康弘
君
義務教育課長(参事監)
池田
浩
君
自
午前10時
2分
義務教育課人事管理監
長谷川哲朗
君
至
午後
5分
児童生徒支援室長
木村
国広
君
於
第 1 別館第3会議室
高校教育課長
渡川
正人
君
高校教育課人事管理監
荒木
典子
君
特別支援教育室長
前田
博志
君
5時
2、出席委員の氏名
委員長(分科会長)
髙見
健
君
生涯学習課長
堀
輝広
君
副委員長(副会長)
山本
啓介
君
新県立図書館整備室長
前屋
信彦
君
委
宮内
雪夫
君
学芸文化課長
川久保芳洋
君
〃
田中
愛国
君
全国高総文祭推進室長
田中
愼一
君
〃
小林
克敏
君
体育保健課長
高橋
浩二
君
〃
髙比良
元
君
競技力向上対策課長
森
栄二
君
〃
堀江ひとみ
君
教育センター所長
篠﨑
信彦
君
〃
山田
朋子
君
〃
松島
完
君
〃
川崎
祥司
君
〃
山本
由夫
君
員
6、審査の経過次のとおり
― 午前10時
2分
開議 ―
【髙見委員長】 おはようございます。
3、欠席委員の氏名
委
委員会及び分科会を再開いたします。
員
下条ふみまさ 君
なお、下条委員から欠席する旨の届けが出て
おりますので、ご了承をお願いいたします。
4、委員外出席議員の氏名
な
これより、教育委員会関係の審査を行います。
し
【髙見分科会長】 まず、分科会による審査を行
います。
5、県側出席者の氏名
教
育
長
渡辺
敏則
君
政
策
監
島村
秀世
君
予算議案を議題といたします。
予算議案の説明に入ります前に、資料の訂正
がありますので、教育環境整備課長に説明願い
教
育
次
長
中川
幸久
君
教
育
次
長
石橋
哲也
君
総
務
課
長
木下
忠
君
総務課企画監
小森
孝幸
君
県立学校改革推進室長
平田
正紀
君
福利厚生室長
栗原
正三
君
員会文教厚生分科会説明資料、俗に横長表とい
教育環境整備課長
金子
眞二
君
うものがお配りされていると思います。この資
ます。
【金子教育環境整備課長】おはようございます。
まずもって提出資料に不備があったことをお
詫びしたいと思います。
お手元に平成26年3月定例月議会予算決算委
─ 99 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
料の5ページをお開きください。
の明日を拓く人・学校・地域づくり」を目指し
教育環境整備課の歳入の部分であります。節
た様々な施策を推進しておりますが、平成26年
でいいますと高等学校費補助金の欄の右側の方
度は特に、地域・家庭教育力の向上やいじめ・
に説明ということで丸い印で5つ付けておりま
不登校・子どもの問題行動など喫緊の課題に対
すけれども、その4番目であります。奨学のた
処しながら、国際社会で活躍する力と能力を身
めの給付金に係る国庫補助金、補助率2分1、
に付けた本県の将来を担う人材の育成に取り組
4,515万円というのを上げていますけれども、補
んでまいります。
助率が2分の1ではなく、3分の1ですので、ここ
以下、平成26年度の主要事業、並びに第141
を誤記入しておりました。大変申し訳ありませ
号議案の歳入歳出予算は、債務負担行為を含め、
ん。どうぞよろしくお願いいたします。
それぞれ記載のとおりであります。
【髙見分科会長】 それでは、教育長より、予算
次に、第218号議案の補正予算の内容につき
議案説明をお願いいたします。
ましては、年間の所要見込みに基づく補正で、
【渡辺教育長】 おはようございます。
それぞれ記載のとおりであります。
最後に、歳入歳出予算の確定に伴う整理等を
それでは、私の方から教育委員会関係の議案
行うため、3月末をもって平成25年度予算の補
についてご説明をいたします。
予算決算委員会文教厚生分科会関係議案説明
正を知事専決処分により措置させていただきた
いと考えておりますので、あらかじめご了承を
資料の教育委員会をお開きください。
今回、ご審議をお願いいたしておりますのは、
賜りますようお願いいたします。
第141号議案「平成26年度長崎県一般会計予算」
以上で教育委員会関係の説明を終わります。
のうち関係部分、第218号議案「平成25年度長
よろしくご審議を賜りますようお願い申し上
崎県一般会計補正予算(第5号)」のうち関係
げます。
部分であります。
【髙見分科会長】 次に、「政策等決定過程の透
初めに、平成26年度教育行政の基本方針につ
明性等の確保などに関する資料」(政策的新規
事業の計上状況)について説明をお願いいたし
きましてご説明いたします。
我が国はグローバル化や高度情報化、少子・
ます。
高齢化の急速な進行といった社会の構造的変化
【木下総務課長】「政策等決定過程の透明性等
に加え、東日本大震災による甚大な被害からの
の確保等に関する決議」に基づきまして提出し
復興など様々な課題に直面しています。ふるさ
ております政策的新規事業の計上事業の資料に
とを発展させ、ひいては我が国を成長に導くに
ついてご説明をいたします。
は、人材の育成が最も重要であり、その中核を
資料の2ページをお願いいたします。
担う教育には大きな期待が寄せられており、国
教育委員会関係では、教育環境整備課の公立
においては現在各般にわたる教育制度改革の検
高校奨学給付金事業費をはじめ、8事業を新規
討が進められています。
事業として計上しておりまして、その事業概要
こうした中、本県においては、長崎県総合計
等は資料に記載のとおりでございます。
画や長崎県教育振興基本計画に基づき、「長崎
─ 100 ─
以上でございます。よろしくお願いいたしま
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
す。
3,545万円とあります。そうすると、これについ
【髙見分科会長】 ありがとうございました。
ての積算根拠はどういうふうになるのか、教え
以上で説明が終わりましたので、これより予
てください。
【金子教育環境整備課長】 250万円以下の低額
算議案に対する質疑を行います。
質疑はありませんか。
所得者に対する就学支援金の件でございますけ
【堀江委員】 横長資料の3ページ、使用料及び
れども、文部科学省は全国では11.3%の人が対
手数料の中の教育使用料です。この中で高等学
象になると言っていますけれども、これについ
校授業料10億7,362万6,000円、平成22年、23
ても同じようなデータで長崎県については
年、24年、25年となかった歳入が、高校授業料
22.5%程度が対象になるということで、それに
が再び登場しました。これは、高校授業料無償
応じまして、今回国から示された生活保護世帯
だったものが、所得制限の導入によって再び計
第1子、第2子の数値を出しまして、その金額で
上されたものですけれども、この10億7,362万
計上させていただいております。
6,000円の根拠を教えてください。
【堀江委員】 そうしますと、長崎県民の所得が
【金子教育環境整備課長】 平成26年4月1日入
低いということが、例えば高校の授業料でした
学生から所得制限を導入した高等学校支援金事
ときに全国よりも低くて12%、あるいは逆に今
業が始まり、これまでの交付金事業が廃止に
度は低所得者に対する助成ということにすると、
なっております。ここに計上しておりますのは
全国よりも多く助成をするということで、高校
1年生の部分を計上しておりまして、国からく
の新1年生を持つ保護者の家庭ということを見
るであろう就学支援金88%分の金額、それと
た時に、長崎県民の所得が低いということが改
12%の人から徴収する高等学校授業料の合計
めて浮き彫りになったのではないかと私自身は
ということでこの金額を計上させていただいて
思いました。
おります。
そこで、次の質問ですが、横長資料の21ペー
【堀江委員】 そうしたら、新1年生の場合は、
ジの中の教職員福利厚生費、教職員の定期健康
いわゆる910万円以上の所得がある世帯の生徒
診断費等健康管理費8,754万円ですが、これは昨
というのはおおよそ12%と、これは事前にわ
年度と比べると520万円プラスになっています。
かっていることになるんですか。
私は、学校の先生方は業務が忙しくなかなか受
【金子教育環境整備課長】 文部科学省は、全国
診もできないという状況の中で、こうした事業
では22%ということで公表しておりますけれ
は大いに進めていただきたいと思っているんで
ども、各県別のデータが送ってきましたら、長
すが、520万円プラスされた今年の事業という
崎県ではおおよそ12.7%の方が所得制限にかか
のは、昨年と比べてどのように変わるのか、そ
るということで、その数字をもとに計算をして
のことをまずご説明ください。
おります。
【栗原福利厚生室長】基本的に定期健康診断の
【堀江委員】 そのことと関連して、今度は横長
内容につきましては変更するところはございま
資料の24ページに、今度は逆に低所得者に対す
せん。委員ご指摘のように、職員数は若干減っ
る授業料の部分で公立学校等奨学給付金が1億
ておりますけれども、各健康診断の単価の増が
─ 101 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
あっておりまして、その単価の増に伴う分、そ
くなっておりまして、平成21年度で延べ61名で
して消費税の増があっておりますので、その消
ございます。平成22年度で60名、平成23年度で
費税の増の分が加算されております。
54名と若干減少傾向で、昨年が46名ということ
【堀江委員】 若干と言っても、確かに若干にな
だったんですが、今年度は若干微増でございま
りますか。全体から見ると定数も減になります。
して、現時点で51名という推移でございます。
そうしますと、この520万円増えたことについ
【堀江委員】 ありがとうございました。いずれ
ては、定期健診で結核や、いろんな検診の項目
にしても、働きやすい職場をどうつくるかとい
が一つでも増えるのかと思ったら、そうではな
うのは企業だけの問題ではありませんで、学校
くて単価が上がると、消費税の増税に伴う増も
の現場の先生たちの職場も同じだというふうに
あるので、結局内容としてはそんなに変わらな
思っております。その基本になるのがこうした
いということになるんですか。
健康診断、定期的な診断を受けてこそ、早期発
それと併せて、特に、今日の長崎新聞でも出
見と早期治療に結びつくと私は思っております
ていましたが、メンタル休職が企業で増えてい
ので、多くの先生の皆さんがきちんと定期健康
て、職場に復帰してもなかなか退職に追い込ま
診断を新年度も受けていただくように要望した
れるという報道もあっておりますが、この際、
いと思います。
先生方の休職をしている状況、それから復帰の
次に、横長資料の36ページの新高校生学力向
状況というのを把握されておりましたら、この
上支援事業、これは主な事業でいうと9ページ
機会に説明してください。
になります。高校生学力向上支援事業とはどう
【栗原福利厚生室長】本年度で申し上げますと、
いうことか、新規の事業なので、概略まず説明
3月1日現在で先生方の教職員の休職者数を申
してください。
し上げますと81名でございます。そのうち、先
【渡川高校教育課長】 学校教育におきまして、
ほどおっしゃいましたメンタルの方でお休みに
学力向上は重要な柱の一つであります。進学、
なっておられる方が51名という状況でござい
就職に関わらず、しっかりした学力をつけるこ
ます。
とは極めて重要なことと考えております。
なお、この人数につきましては、延べ人数で
高校生の学力向上につきましては、3年ごと
ございまして、お一人の方が2回お休みになる
にその時の状況に応じて事業を計画してまいり
と2回とカウントしている数字でございます。
ました。平成25年度で3年間の事業が終了いた
【堀江委員】 ちなみに休職の81名、それから
しますので、平成26年度から新しい事業を計画
メンタルで延べ人数51名というのは、増加傾向
しております。
にあるんですか。それとも、新年度こういう51
高校生学力向上支援事業は、柱が3つござい
名の方たちが職場復帰の意向なり、そういう方
ます。1つ目は生徒の学習が中学校から高校へ
向にあるのかどうかということもこの際教えて
円滑に移行することを目指した中高連携学力向
いただけますか。
上推進事業でございます。これは高等学校を3
【栗原福利厚生室長】本県におけるメンタルで
校程度指定し、その指定された高等学校が近隣
の休職者数と申しますと、平成21年度が一番多
の中学校と連携しながら教員相互の研究授業、
─ 102 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
教材の開発等を行い、生徒の円滑な高校への移
やってきていて、リニューアルというか、ちょっ
行を目指すものでございます。
と目先を変えて同じ事業をするという感じがど
大きな2番目の柱としまして、基礎学力向上
うしてもぬぐえない。そういう意味では、この
推進事業ということで、これは今、学習指導要
事業も高校生の学力向上というのは大事なこと
領におきまして義務教育段階の学習内容の確実
なのに、これも短期ですか。これはいわゆる国
な定着を図るための学習機会を設けることが強
からの財源によるので、そういうふうになって
く求められております。そういう中で、高校を
いくのかどうか、まず教えてください。
7校程度指定いたしまして、基礎的な学習内容
【渡川高校教育課長】県の予算で立てている事
の定着を図るための事業のあり方、学習指導の
業でございまして、3年間の事業で計画してお
あり方、あるいは独自教材の開発等を進めるも
ります。
のでございます。なお、この事業の指定校7校
【堀江委員】 では、財源ということでは県単で
程度につきましては、普通科高校だけではなく、
やるのに3年間というのは意味があるんですか。
専門高校、定時制高校まで含めて想定しており
私としては、いいということであれば継続をす
ます。
ることが必要ではないかと思うんですけれども、
3番目に教科指導スキルアップ研修でござい
今から始めるという新規の事業なのに、もう既
ます。これは、若手の教員が高い教科指導力を
に3年間だけという期限を切るという理由は何
持つ教員の学校を訪問しまして、3日間程度張
ですか。
り付いて研修を行うものでございます。授業だ
【渡川高校教育課長】 平成26年度からの新規
けではなくて、教材の準備や生徒への個別指導、
事業、今、3本の柱の内容につきましてご説明
そういうものまで含めて3日間学ぶというもの
いたしました。この3本の柱は、平成23年度か
でございます。
ら25年度まで3年間行いました事業も3本柱が
これは今年度までも実施しておりましたけれ
あり、それを引き継いだものでございます。例
ども、今は遠隔のシステムがございますので、
えば、3年間で状況等も若干変わってくる部分
例えば研修をした教員が自分の学校に戻って研
もございますので、その3年間やった反省を踏
修成果を活かした授業を行い、それを指導者の
まえて次の事業を計画していくということで考
もとに配信をして助言を受けると、そういうこ
えております。
とまで含めて効果の上がる研修にできるのでは
【堀江委員】 3年間やった反省のもとに新高校
ないかと考えております。
生学力向上支援事業をやると。でも、根本とし
【堀江委員】高校生の学力向上を図るというこ
て連携や基礎学力の向上、教員の指導力向上は
とには、もちろん異論はありませんが、私がこ
変わらない。例えば基礎学力の向上となった時
の事業を見て思いましたのは、課長が最初に答
に、指定校7校、これというのはそれぞれが指
弁しましたように、いろんな事業を起こすんだ
定校になっていくんですか。つまり、3年ごと
けれども、2年とか3年で終わりますよね。終わ
に事業が変わっていくでしょう。その時に一つ
るんですよ。後から出しますけれども、結局新
のところだけが指定校になっていくのか。それ
であっても、過去それに類した事業というのは
とも、さっき普通科高校だけではなくと言われ
─ 103 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
ましたけれども、指定校というのは全部網羅さ
学力向上支援事業というのは、これまでの事業
れているのか。要は、こうした事業が一部の学
とはちょっと違って、例えば基礎学力の向上と
校だけに限らず、いいものであれば多くの学校
いう面を見た時に、これまではどちらかという
に等しくやるべきだと思っているんです。指定
と進学校が中心だったけれども、そうではなく
校なしで学校全部だったらいいですよ。でも違
て学び直しと言われるように、基礎学力に重点
うでしょう。一部分のところしかやらないんで
を置くというふうに変わってきたんだというお
しょう。そこが私は疑問に思うんですけれども、
話がありました。
その点は過去3年間の事業をどう総括して指定
そこで、関連して質問するんですが、教育委
校7校となったんですか。
員会の審議の前に総務部の審議を行いました。
【渡川高校教育課長】この学校を指定して学力
その中で学事振興室とのやりとりの中で、平成
向上に関する研究を進めるという取組は、前回
27年度4月1日から私立玉成高校が、共生コース
の事業でもございまして、前回は10校程度指定
の定員を今まで40人だったのを60人にすると。
しておりました。どちらかというと、大学進学
それを3学年に広げるので定員を60名増員する
対策というのが中心でございまして、そういう
ということを審議して、それが認められました
ところを現在、先ほど申しましたように学習指
という報告がありました。
導要領での学び直しということが重視されてい
そうすると、長崎県の学ぶ中学生、小学生が、
る中で、今回は学力向上の中でも基礎学力の向
本来であれば中学校の時点で学んでおくべき学
上、学び直し、あるいは高校入学当初の学力の
力が、現状としてはなかなか伴わない環境にあ
定着に主眼を置いたものでございます。
るのではないかと。だから、玉成高校は特色あ
指定校につきましては、基本的には年度ごと
る学校として、それを私は否定するつもりはな
に指定をしていくわけですけれども、継続して
いんですけれども、そこの定員を増やさなけれ
2年間、3年間引き続き指定される場合もあろう
ばいけない現状があるということを見た時に、
かと思います。ただ、指定された学校は自分の
公立の小学校、中学校できちんと、小学校を卒
学校でそういう研究を進めまして、これをほか
業する時の学力、中学校を卒業する時の学力が
の学校にも還元していくということもございま
ついていない生徒が一方では多くなってきてい
すので、全ての学校が指定されるわけではござ
るという現状があるからこそ、私学の玉成高校
いませんけれども、そういう研究をした学校の
が定員を増やさなければいけない現状があるの
成果を取り入れることは全ての学校について可
ではないかと私は思ったんです。
能であると考えております。
そうなった時に、では、長崎の公立高校はど
【堀江委員】 そうしますと、この高校生の学力
うするのかという疑問があって、私はこの質問
向上支援事業、事業のタイトル名はそれぞれ変
をしているんです。私はもっと高校生の学力向
わっても、中高連携や基礎学力向上、教員の指
上という時に、力のある生徒はいろんな大学進
導力を上げるといった事業については、長崎県
学を目指していいし、それは否定しません。国
としてはずっと取り組んできましたね。今、高
際科も含めていろんな選択肢があっていいと思
校教育課長が言われたように、新年度の高校生
います。しかし、一方で中学校卒業の学力がな
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
い子どもたちをどうフォローするかというのは、
点での学力をつけてほしいと思っておりますか
私は私学の役割もあるけれども、公立の役割も
ら、そういう長崎県の教育をどうつくるかとい
多いと思っているんです。
う時に、一つはこの高校生学力向上支援事業と
そういう意味では、私が今思っております、
いう新規の事業がある。また、日常的には全て
じゃ、長崎の中学校の子どもたちが学び直しを
の県立高校が、事業名としてはないけれども、
しなければいけない生徒が増えている現状、こ
入学した時点で、まずは学力が追い付かない生
れは先生の指導力が悪いとか、そんなことを
徒に対してはそれなりの学校側の努力、生徒た
言っているんじゃなく、いろんな意味があるの
ちの頑張りをしてもらうということがある。こ
で、そういう環境が増えているという認識を私
れ以外に、県民の皆さんに対して、そうした学
は持っているんですが、その点はどうですか。
力の差が大きいというこの実態をどのように解
【渡川高校教育課長】 委員ご指摘のように、従
消し、解決していこうとしているのかという新
来に比べて、文部科学省の学習指導要領も含め
年度の事業は、ほかに挙げるとしたらどういう
ますと、やはり高校入学段階での学力差が非常
事業があるんですか。
に大きくなっているというのが現状でございま
【池田義務教育課長】 今、委員からご指摘が
す。
あったように、学び直しをしなくていいような
今、学び直しという観点で私どもで把握して
子どもたちを小中学校の段階で学習させてそこ
おりますことを少しご紹介いたしますと、全て
に送り出すというのが、まず公立小中学校の責
の県立高校が何らかの形で学び直しを行ってお
任だと考えております。
ります。大きく3つございまして、1つは中学校
以前にも学力向上対策の中でお話を申し上げ
から高校への橋渡しの教材を活用している。こ
たことですが、本年度から学力向上のための3
れは高校入学前から入学してしばらくの間に使
つの提案の中の第1番目に「課題改善へのこだ
う教材でございます。入学した後の授業の中で
わりと確かめ」、一生懸命やっているのはわか
学び直しを行う、中学校の復習をしながら授業
るんだけれども、もっと確かめること、それか
を進めるということ。3番目としまして、授業
ら、きちんと理解させることにこだわって指導
以外の部分、早朝の時間などを使って学び直し
をやっていきましょうといったことを、今、先
を行うと。全ての県立高校が、今申しました3
生方とともにやっております。ですから、この
つのうちのいずれかの取組を必ずしていると、
対策の中でそういった授業、あるいは学校の取
そういう現状でございます。
組をさらに進めていきたいと考えております。
【堀江委員】 そうしますと、全ての県立高校が
もう一点、どういった対策をというお話が
学び直しをすると。いわばしなければいけない
あったんですが、実はこの委員会でもご審議い
状況にあるんですよね。
ただいたステップアップ事業の中で、学習支援
今回、新年度の事業で、何度も言うように力
員、年間9,500回、1回当たり1,000円で子ども
のある生徒たちがいろんな能力を伸ばすこと自
たちに関わるという事業があったかと思うんで
体を否定しないんですが、私は、少なくとも全
すが、その本年度の状況を見てみますと、いろ
ての子どもたちに中学校を卒業するなら卒業時
んな退職した先生方や地域の方々が学校に関
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
わっていただいているんですが、その多くは授
【池田義務教育課長】現在の学習支援員につき
業中に個別に子どもたちに関わっていただいて
ましては、21市町全てでご活用いただいており
おります。なかなか授業についていけない子ど
ます。新規の事業につきましては、市町が予算
もたちに直接関わっていただいて、非常に成果
を立てて行う関係上、それがどれくらいの規模
が上がったというお話もいただいております。
になるかということは未定ですが、条件として
次年度、その中にもあるんですが、私どもは
新規で行うか拡充をするかという縛りがあるこ
学力向上のために非常勤講師等配置支援事業を
とから、もう既にある程度取り組んでいるとこ
立ち上げております。小中学校で、いろんな支
ろは手が挙がっていない状況にあります。ただ、
援を要する子どもや、幅広く学校のニーズに合
今5,400万円ぐらいの規模というお話をしまし
わせた事業です。これは、半分は市町教育委員
たけれども、市町が予定している規模というの
会にもご負担いただくんですが、予算規模が私
は恐らく5,400万円以上の事業規模で実施され
どもで2,700万円になっておりますから、事業総
るのではないかと予想しているところですので、
額としては5,400万円ぐらいになりますので、現
人数については支援員という形でやるのか、非
在行っている事業から考えますと6倍ぐらいの
常勤講師の形でやるのか、まだそこは十分把握
予算規模で学校の支援を行うことができます。
できていないところもございますけれども、た
ですから、こういった方々にもぜひ協力をお願
だ、支援の密度としては非常に濃くなるのでは
いしながら、基礎学力の向上を今後進めていき
ないかと考えております。
たいと考えているところであります。
【堀江委員】 そうしますと、全ての自治体で実
【堀江委員】 今、義務教育課長が言ったのは横
施するんだけれども、新年度それぞれの自治体
長資料の32ページ、児童生徒の学力向上のため
でどのくらい増えるのか、あるいは言われたよ
の非常勤講師等配置支援事業、主な説明書の8
うにどういう雇用状態でするのかというのは、
ページになるわけですけれども、高校に入って
今の段階ではわからないわけですね。これは今
からという話を先ほど高校教育課長はしたんで
後、それぞれの自治体の議会を経て実施という
すが、高校に入る前の義務教育でどうするかと
ことになって、今の時点としては新規の事業な
いう話を今、義務教育課長がしていただきまし
ので、これは増えるという認識でいいわけです
た。
か。
この児童生徒の学力向上のための非常勤講師
【池田義務教育課長】支援という形では増える
の配置については質問しようと思っていたんで
と考えております。ただ、もう既に自分のとこ
すが、そうしますと、これは2分の1の補助率と
ろで十分やっているので、今回のこの事業は活
いうことで全体的に5,000万円を超えるんです
用しなくてもいいという自治体もございます。
よという話なんですけれども、今の時点で実施
ですから、それを含めると全ての市町がこの事
自治体は全ての自治体になりますか。そして、
業を活用するとは考えておりません。
先生の配置としてはどのくらいの配置になると
【長谷川義務教育課人事管理監】課長の答弁に
いう予想も今の時点であるんですか。それとも、
実務的なところで補足させていただきます。
この予算編成の段階では、新規拡充する自治
これから自治体が手を挙げてやるんですか。
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
体でこの補助を受けようとするところが10市
いいましょうか、苦手意識を持ちやすい内容を
町でございます。ほかの市町が何もしないとい
プレゼンテーションソフト、パワーポイント教
うことではなくて、既に継続して自分たちで支
材、そういうものをアニメーション効果などを
援員を雇用したり、場合によっては非常勤講師
使いまして具体的に解説している動画で、高校
を任用したりしているので、県の補助を受けず
で学ぶ基礎的、基本的な事項について中学校の
に自分たちの事業を継続するというのが、残り
学習を踏まえながら学び直しができるような内
のほとんどの市町でございます。新たに10市町
容を今作成しているところです。10分程度のも
が新規拡充をした分を補充いたしますけれども、
ので、生徒が自分のペースで学びたい時に自宅
おっしゃるとおり、要するに基礎学力をしっか
からもアクセスできるようなものをつくりまし
りと身につけさせるという趣旨でこの事業は行
て、基礎・基本事項のより確かな定着ができる
いたいと思いますし、これまでもそれぞれの事
ことを期待して作成しているところです。
業を市町が行っておりますけれども、支援員や
今後、生徒が学校や個人のパソコン、携帯端
非常勤講師という形できちんと日常的に支援が
末からアクセスできるような準備を整えて、新
できる、あるいは1年間継続して、きちんとし
年度になったらアップをしていきたいと考えて
た賃金・報酬を払ってこの人たちを雇用できる
いるところです。
ということで、質の高い補助が今までよりもで
【堀江委員】 横長資料の38ページ、教育セン
きるのではないかと考えております。
ター費は昨年に比べて4,270万円減なんです。管
【堀江委員】 いずれにしても、長崎県で学ぶ子
理運営費も4,059万円減っているし、教育研究・
どもたちが、小学校卒業の時点、中学卒業の時
研修費も211万円減っているし、予算が減って
点でつけておくべき学力をきちんとつけて、そ
いるのにいい仕事をするんですね。それは今年
の上で、さらに能力がある子どもたちは国際科
の予算だからですか。むしろ、その仕事は予算
も含めて世界に羽ばたくような選択肢もあると。
も確保して、予算的に言うとそれは何百万円の
しかし、どの子も等しく学ぶべき、身につける
予算じゃないかもしれないけれども、いい仕事
べき学力がつけられるような環境に長崎県の教
をするのに、どうして新年度は予算が減ってい
育をしていただきたいということを要望してお
るんですか、しかも、約4,000万円も。
きたいと思います。
【篠崎教育センター所長】この管理運営費につ
【篠崎教育センター所長】先ほどの高校生の学
きましては、今年度耐震化工事をしておりまし
び直しの機会ということにつきまして、高校教
て、その分の減でございます。
育課長の答弁に補足させていただきます。
教育内容については、少ない予算で頑張って
教育センターでは、ICTを活用して、高校
まいりたいと思っております。
生が中学校を含めてこれまで学習してきたこと
【川崎委員】 まず、文化財の保存のことについ
を復習できるような学習支援教材として、国語
てご質問させていただきます。世界遺産に関わ
科、地歴・公民科、数学、理科、英語の5教科
るものです。
1月末に推薦書の正式版の提出が既に済んで、
につきまして、学び直しの授業動画を現在作成
しているところです。生徒がつまずきやすいと
夏から秋にかけてイコモスの現地調査があると
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
いうことです。それまでに国の史跡指定という
度は7,000万円ほどの事業を長崎市が計画して
のが必要であると認識をいたしております。
おりますけれども、これについても県で補助す
特に的を絞って軍艦島のことについてお尋ね
しますが、昨年の10月1日、いわゆる明治日本
るように現在予算を要求しているところでござ
います。
の産業革命遺産の推薦を決めたということに対
ただ、指定後に、これはちょっと難しいとこ
して全員協議会を行いましたけれども、その席
ろでございまして、端島(軍艦島)の保全とい
上、また11月定例月議会の一般質問、そして前
う作業がかかってまいります。これについては
回のこの委員会においても、長崎市の所有では
かなりの金額がかかるということで、先般本会
ありますけれども、世界遺産の登録という特殊
議でもやりとりがあって、教育長がご説明しま
な要件でありますので、本県についても経済波
したけれども、長崎市がどういうふうに保全を
及効果も非常に大きいということから、一貫し
していくかというパターンを示しております。
て県も支援をすべきであるということを主張さ
金額が11億円から158億円ということで、これ
せていただきました。
については今回の補助とは切り離して、どう
特に、その根拠として、国庫補助事業に伴う
いった補助ができるのか、こちらとしても今後
市町所有分の県費継ぎ足し補助については、制
検討していきたいという思いを持っているとこ
度上、国庫補助残の5分の2が条件という制度も
ろでございます。
ありますので、ぜひその制度を活用して支援を
【川崎委員】 そうすると、これまで前向きな検
すべきというお願いさせていただいておりまし
討という発言はあったものの具体性はありませ
たが、直近の取組はいかがでしょうか。
んでしたが、今おっしゃった平成25年度は348
【川久保学芸文化課長】 端島(軍艦島)の国史
万円決定されたと。来年についても七千数百万
跡指定に向けましては、まず手続は長崎市と連
円の事業費に対して、先ほどの算式のもとに県
携して1月に意見具申書を提出しております。
も支援をするといった方向であるということで
よって、国指定に向けては現在、国が取り組ん
すね。ということは、ぐっと前向きに検討して
でいるところでございます。
いただいたということであります。
ところで、今の数字は、この横長資料のどこ
それから、補助でございますが、この指定に
向けての関連する発掘調査、それから端島の
に計上されているんですか。
データを3次元で撮る事業、こういったものを
【川久保学芸文化課長】 横長資料の46ページ
長崎市が今年度と来年度で実施する予定にして
の一番下に世界遺産登録推進事業費とございま
おります。それにつきましては、埋蔵文化財の
す。この中に端島の分、金額で申しますと、県
緊急調査という事業で国が国庫補助を行います
の補助が1,531万8,000円の予定でございます
ので、県もこれに継ぎ足し補助を行うことにし
けれども、この金額を入れさせていただいてお
ております。
ります。
平成25年分につきましては、現在、本課で所
ちなみに、平成25年度は事業費が1,740万円、
2分の1を国が出し、県が今年度348万円を補助
管しております予算の枠の中で対応できたとい
してこの事業を行うようにしております。来年
うことで補助させていただいております。この
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
横長資料には入っておりません。補正も入って
この映像等資料の収集・提供につきましては、
おりません。既存の予算で対応したということ
新しい県立図書館、特に郷土資料センターの大
でございます。
きな特徴にしていきたいと考えております。
【川崎委員】 確認できました。ありがとうござ
いました。
収集しました映像等資料につきましては、県
民の皆様の利用に供しますとともに、可能な限
次に質問しようと思っていたことも先ほどお
答えいただいたわけでありますが、保存の整備
りデジタルアーカイブとしてインターネットを
通じて提供してまいります。
も確かに11億円から百数十億円まで幅広いわ
委員ご指摘のストーリー性を持ったコンテン
けですが、私が聞き及んでいるところによりま
ツというようなものへの対応として、現在、映
すと、50億円台のところで落ち着きやしません
像等資料につきましては、専門家の方から収集
かということですので、これは速やかに検討し
や保存方法、そして提供についてさまざまなご
ていただいて、同じ枠組みで進められれば、長
意見をいただいているところでございます。こ
崎県としても非常に経済効果も期待できるわけ
の資料のコンテンツ等々につきましては、引き
ですから、ぜひご検討をお願いしたいと思いま
続き専門家の方からご助言等をいただきながら、
す。
しっかりと検討してまいりたいと考えておりま
次の質問に移らせていただきます。図書館の
す。
件でございます。新県立図書館の特に郷土資料
【川崎委員】東京都立中央図書館に視察に行か
センターのことについてお尋ねいたします。
せていただいて、さまざまな取組を聞かせてい
先般、基本計画の資料が配られましたので、
ただきました。特に、東京だから江戸のいろん
それも拝見させていただきました。それを踏ま
な貴重な資料があったんですが、本当に惜しみ
えてのお尋ねですが、郷土資料センターのデー
なくどんどん、どんどん見られるような工夫を
タのデジタル化については非常に前向きな取組
しておられます。それも楽しく見られるような
をされていると承知いたしております。これが
工夫が満載でありましたので、ぜひ参考にして
ホームページでも見られるということについて
いただきながらお取組いただきたいと思います。
も記述があったようですが、特に、ただコンテ
次に、これも前回の委員会で主張させていた
ンツを見るというだけでは、なかなか面白みも
だきました。欠落する資料をいかに県民の皆様
なく、わかりづらいということもあります。そ
に広くお願いしながら収集するかということに
の辺は体系づけた形で県民にわかりやすいよう
ついては、その機能も今後、新しい郷土資料セ
に、この貴重な資料も広く知っていただくとい
ンターの方に設けるというご答弁でした。私が
うことは大事かと思いますが、その辺の取組に
今いろいろお話をしていく中で、ある大学の先
ついては盛り込まれているのでしょうか。
生から「自分も退官が近づいているのでこの資
【前屋新県立図書館整備室長】 郷土資料セン
料についても有効に活用してもらいたい」とい
ターの新たなサービスとしまして、映像等資料
うお話を聞いたことがあります。定期的に退官
の収集及び提供というものを計画しているとこ
の先生は出られると思いますし、非常に貴重な
ろでございます。
資料もたくさんお持ちのようですが、その方は
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
要するに自分はどうすれはいいのかという悩み
本県におきましても、この視聴覚障害者情報
を持っているということです。これは非常に意
提供施設として、県の視聴覚障害者情報セン
外だったんですけれども、そういうところにま
ターが長崎市、佐世保市の県内2カ所にござい
ずはアプローチをかけていって、ぜひご提供い
まして、現在、点字図書やテープに録音した図
ただきたいということを働きかけるべきだと思
書、それからCDに録音した図書等を提供して
いますが、いかがでしょうか。
いるところでございます。
【前屋新県立図書館整備室長】前回いただきま
障害のある方々への対応でございますけれど
したご意見につきましては、郷土資料センター
も、新たな県立図書館は障害がある方を含め、
の資料の充実のために大変有効ではないかと考
全ての人々にとって安全・安心で利用しやすい
えまして、今回の素案の中にも盛り込ませてい
ユニバーサルデザインの考え方に沿った施設を
ただいております。委員ご提案の大学教授など
目指していきたいと考えております。
専門家の方々については、確かに多くの専門的
施設設備の面で言えば、例えば車いすの方々
な資料を保有しているものと考えられますので、
が利用しやすいように受付カウンターを低い位
例えば大学や各種専門機関に対する寄贈の働き
置に設置しますとともに、館内で閲覧しやすい
かけをこちらからしていくということも今後、
ように本棚と本棚の間を広く取るなど、車いす
検討してまいりたいと考えております。
の方々の利便性にも十分配慮してまいりたいと
【川崎委員】これはそう難しい話ではないと思
考えております。
います。お知らせをするだけのことだと思いま
【川崎委員】ユニバーサルデザインはごくごく
すので、ぜひお取組ください。
当たり前の話でして、徹底した形で対応してい
次に、障害者の皆様への対応ということで、
ただきたいと思いますし、ぜひそういう障害を
例えば視覚障害者の方、また身体障害者の方、
お持ちの皆様と意見交換の場を持ってもらいた
本を読むということであれば聴覚障害者の方は
いと思うんです。例えば建築基準法による車い
問題ないと思いますが、今回、デジタル映像の
す利用のトイレも、実は建築基準法はぎりぎり
分も提供されるということであれば、音の問題
のラインで基準を設けられていると思いますが、
も出てこようかと思います。このような障害者
実際回ってみると、なかなかスムーズに回れな
の皆様に対するいろんな対応としてどういった
い。あと10センチ広ければというような声も実
ことが盛り込まれているのかお尋ねいたします。
はあるんです。そういったところから、ぜひご
【前屋新県立図書館整備室長】 まず、今お話が
意見を伺いながら、より使いやすい形で進めて
ありました点字図書でございますけれども、現
いただきたいと思いますので、よろしくお願い
在の県立図書館においても一部保有しておりま
いたします。
すし、今後も収集を進めてまいります。
次の質問に移らせていただきます。
ただ、この点字図書の提供につきましては、
離島高校生就学支援事業の件ですが、こちら
主に各都道府県に設置されております視聴覚障
についても平成24年から取り組まれている事
害者情報提供施設が担っているところでござい
業でして、引き続きやっておられます。月額1
ます。
万2,500円の通学と寄宿舎代が補助をされてお
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
ります。年額15万円になります。平成24年は146
できないかという相談を去年からずっとしてお
名の方で1,762万4,000円補助をしていると。こ
ります。ただ、市においては生徒数の差が大き
れは、以前に資料をちょうだいいたしましたの
いこともあります。市によってはたくさんの対
で間違いないと思います。
象者を抱えているということもありますし、県
一般質問にも出ておりましたけれども、この
でやるべきではないかというご意見もあります。
国の補助額が1万2,500円が2万円に増額されて
それと高校未設置離島を抱えているけれども、
いるにもかかわらず、長崎県はその措置をとら
同じ市内にもっと遠くから、島本土部分からバ
れていない。財源の問題なのかもわかりません
スで通ってきている子もおり、そこの均衡がと
けれども、なぜそうなっているのか、その概略、
れないということ。それと、当該の島から自分
経緯についてご説明をお願いします。
の市に来ていればいいけれども、違う市に行っ
【金子教育環境整備課長】 平成24年6月の改正
ている子どもいるんだという話もあって、なか
離島振興法で高校未設置の離島については配慮
なか現段階でまとまりません。ただ、私たちと
事項が入りましたけれども、それに先駆けて平
すれば、保護者の側に立って考えたいと思って
成24年度から委員ご指摘のとおり離島就学支
おりますので、県も出すけれども、市でも実施
援事業を始めております。
できるものですから、それにかぶせることがで
国の要綱が送られてきましたのが平成24年
きなかということで市町とまだ協議を続けてい
の夏ぐらいですけれども、その中で示されたの
きたいと思っております。
が、この事業が実施できるのは市町村または県
【川崎委員】 そうしますと、県は前向きに考え
であるということが明記されておりました。そ
ることはできると。球は市もしくは町にあると
れで、全国の多くは市町村が実施して、県が補
いうことでよろしいんですか。
助するようになっております。本県は、長崎県
【金子教育環境整備課長】基本的には設置者で
から発信された項目でもあるということで、県
ある県でやるべきだという考えは持っておりま
で率先して取り組んでいる状況であります。
すけれども、ただ、市でもできるのであれば市
1万2,500円を2万円にということでございま
にもご協力ができないかという考えも別にあり
すけれども、実際これが市町も使えるというこ
ます。その点について、再度4月以降もまた市
とで、3市は若干上乗せして補助をしていると
の方に出向きましてご相談をさせていただきた
ころがあります。県と同じように1万2,500円出
いと考えております。
しますということで、実際に2万5,000円もらわ
【川崎委員】 そうしましたら、そこはまた引き
れているところもあります。私どもとすれば、
続き継続して協議していただいて、せっかく国
特に居住費につきましては2万円から7万円と
は制度を設けているんですから、なるべく早く
いう差がございます。高い方は7万円でござい
対応していただきたいと思います。
ます。その中で県だけが2万円をやるというよ
先ほどもちょっと触れられましたけれども、
りは、市もやるということであれば、保護者か
各地の格差、県内各地においてさまざまな格差
らすれば4万円になるじゃないかという考えも
が生じてきて、いわゆる不公平感が漂っている
あります。その中で県も上げるけれども、市も
という状況です。その実態ということについて
─ 111 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
は、つかんでいらっしゃいますか。また、それ
橋が架かっている。しかし、そちらを回ってく
をどう解消していくのか、いま一度ご答弁をお
ると目的地の学校までは非常に時間がかかり費
願いします。
用もかかるので船で通ってくる。西海市にも同
【金子教育環境整備課長】具体的に申しますと、
じようなところがあると伺いました。それは島
補助をしているのは、対象が8市ありますけれ
ではない、でも船で通った方が早いといったと
ども、そのうち長崎市、西海市については県と
ころもあるそうです。そこは陸路があるわけで
同じように1万2,500円を補助しましょうとい
すが、離島ではないので、残念ながら全く該当
うことでされております。佐世保市については
しないというケースもありました。離島振興法
1万5,000円のうち、県が出す以外の分、2,500
での措置ということなので、これ以上の議論は
円について対象にしようとしておりますけれど
なかなか進められないのかもしれませんが、先
も、その3市については対象人数が少ないとい
ほどの格差を是正するという観点から、今後検
うのがあります。ほかに対象生徒数が大きい市
討すべき課題だと思いますけれども、県の認識
がありますけれども、そこについてはやはり財
を伺います。
政負担があるという判断もあります。私どもは、
【金子教育環境整備課長】委員ご指摘のとおり、
直接保護者の方から格差があるという声は聞い
松浦市の鷹島、福島には139人の子どもたちが
てはおりません。
おりますけれども、そのうちの73名は佐賀県に
【川崎委員】あるんです。あるので言っている
通学しております。66名が長崎県に来ていると
んです。ですから、そこはつかんでおられるで
いうことになっております。
しょう。実際、今おっしゃったように長崎市、
これにつきましては、私たちも文部科学省の
佐世保市、西海市ではあるけれども、それ以外
担当者が来た時に、実際他県に橋は架かってい
のところでは生徒数が多いので対応できていな
るじゃないかと、長崎県じゃないと。それにつ
いということであれば、それは長崎県が一番
いて福島であれば浦ノ崎、鷹島であれば今福に
じゃないですか、有人離島が多い県では。そう
船で来ているんだから対象にできないか、運用
いったところではこれは顕著なものですよ。機
でできないかということは申し上げております。
会均等ということについては、できる範囲のこ
上京のたびにこれについては運用の中で見てい
とはこういった制度を活用してやるべきだと思
ただけないかということを要望しておりますの
いますが、その格差については実態をしっかり
で、これについては引き続き私も要望していき
ととらえて、不公平感があるというのは間違い
たいと思っております。
ないですから、それをまず具体的に調査をして
【川崎委員】ぜひ一緒に取り組んでいきましょ
検討するようにお願いいたします。
う。これは長崎の特殊性だと思います。他県に
今回のこれは離島振興法に基づく措置である
橋が架かるというケースがほかの県にどれだけ
と承知しておりますが、その不公平感の延長線
あるのか承知しておりませんけれども、そうた
上ではあるんですが、要するにこれに該当しな
くさんあるはずはないと思いますし、ぐるっと
い、離島ではないけれども船で通うというケー
回っていくということについては現実的じゃな
スがありますね。松浦の福島、鷹島が佐賀県に
いわけですから、そこについてはぜひ一緒に取
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
り組ませていただきたいと思います。
事業でありますけれども、学校数は全ての学校
スクールソーシャルワーカーのことですが、
ではありませんで、希望をとりまして申請が
今回、高校に新たに設置をすると説明に書かれ
あった95校に対して学習支援員を配置いたし
ておりました。概要についてご説明いただきた
ております。(「25年までに95校ですか」と呼
いのと、具体的に県立高校はどちらに設置する
ぶ者あり)ステップアップ事業というのは、退
か決まっているのであれば、そういったことに
職された先生方や地域の方々、あるいは教職を
ついてもお知らせ願います。
希望している大学生などが学校で授業とか、朝
【木村児童生徒支援室長】高校生におきまして
の時間に行って丸付けとか、さまざまな支援活
も、家庭環境など生徒を取り巻く状況が問題行
動を行う事業を展開していたんですが、県全体
動に起因する場合がございます。このことに対
で年間9,500回の予算の中で、申請があった95
応するために、今ご指摘がありましたように次
校に対しまして本年度は派遣を行ってきたとい
年度から県立高校にもスクールソーシャルワー
う実績でございます。それは全21市町からご希
カーを配置していきたいと考えております。
望があっているということでございます。
配置の予定でございますが、現時点では県南
【山本(由)委員】 私が勘違いしているのでしょ
と県北の必要性の高い高校1校ずつ、計2校に配
うか。今、朝から来て夕方までいらっしゃる、
置したいと考えております。初めての高校への
いわゆる学習支援員という方が島原市の場合に
配置ですので、次年度はそれぞれの地域の他の
は全校に配置されております。これは島原市の
高校にも対応できるように、その学校を拠点校
単独事業だと思うんですけれども、この人たち
としながら、どのような進め方ができるか等も
は毎日ではないんですが、週に3日ないし4日、
検証しながら取り組んでまいりたいと考えてお
6時間ぐらい入っていらっしゃるんですけれど
ります。
も、そういう事業とはこれは違うんですか。
【山本(由)委員】 初めてなものですから、もう
【池田義務教育課長】今お話がありましたのは、
既に説明済みのものとか、基本的なことを質問
多分市が独自に行っている事業だと思います。
するかもしれませんけれども、お許しをいただ
これは時給ではありませんで、1回行けば何時
きたいと思います。
間おられても1,000円、交通費程度のものしか支
主な計上事業の中から3事業質問させていた
給いたしておりませんので、ほぼボランティア
という形でご協力いただいているという事業で
だきます。
1つ目は、先ほど議論されていました児童生
ございます。
徒の学力向上のための非常勤講師等配置支援事
【山本(由)委員】 それも多分島原ではやってい
業2,748万円ですが、先ほどのご答弁の中で、平
るんですね。朝から学校の先生OBの方が行か
成25年度までに全21市町で既に配置済であっ
れたりしています。それとは別に支援員という
たというご答弁がありましたけれども、これは
方が行かれているんですが、担任の先生だけで
全市町というか、全学校において配置済みだっ
はなかなか授業がうまくいかないということで、
たのか、まずお聞きします。
そういう方が補助員という形で入っていらっ
【池田義務教育課長】昨年度のステップアップ
しゃいます。その事業ではなくて、今回の2,748
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
万8000円というのは、今言われた1,000円の分
ち上げたところでございます。
の事業ということですか。
【長谷川義務教育課人事管理監】委員が今お話
【池田義務教育課長】ただいま説明いたしまし
になった島原市の状態ですけれども、平成25年
たのは、本年度まで行ってきた学習支援の事業
度までは市の単独事業としてそのような支援員
でありまして、非常勤講師等の支援事業は、来
を雇用されております。そして、今説明を申し
年度、市が独自に新規で立ち上げるとか、ある
上げた平成26年度からの新たな補助事業にお
いは今やっている事業を拡充するとか、そう
いても、島原市からも新たな要求が出ておりま
いった事業に対して、その事業費の2分の1を県
す。したがって、新たに出た分については新規
が補助をするといった事業でございます。
事業として補助対象とするということになりま
ですから、雇用の仕方は時給で雇用する支援
す。
員という形もあるでしょうし、あるいは非常勤
【山本(由)委員】 ありがとうございました。も
講師という形で既に免許を持っていらっしゃる
う少し勉強しておきます。
方を雇用するとか、市の状況あるいは学校の実
それから、次にこの主な事業の15ページ、子
態に応じて市町のニーズに応じた補助ができる
ども読書活動推進事業費ですが、これに関連し
のではないかと考えております。
て現在図書ボランティアの方の各学校の組織状
【山本(由)委員】 ここからが基本的に質問です
況というのがおわかりでしょうか。全校で図書
けれども、既に市の単独事業として予算をやり
ボランティアが組織されているのか。その辺の
くりしてやっていると。その事業がある程度効
比率というのは把握されていますか。
果が出ていると私は見ていましたので、それが
【堀生涯学習課長】図書ボランティアにつきま
全県的に広がって県の補助が出るようになった
しては、3,500名程度の方々が図書ボランティア
のかなと理解をしていたんですけれども、今の
として活動されておりますけれども、その団体
お話だと、あくまでも新規、あるいは拡充とい
数につきましてはおよそ300程度の団体として
うことですから、全校にもう既に配置をされて
登録等々が行われているのではないかと考えて
いるところで、時間数を特別に増やすというこ
おります。
とがなければ、この事業の対象にはならないと
【山本(由)委員】 それでは、いわゆる司書教諭
いうことですか。
ではなくて、その専門の学校司書というのがど
【池田義務教育課長】市町ごとにそういった形
の程度配置されているのか、状況がわかります
で支援を行っている事業はたくさんあろうかと
か。
思います。このたびこの事業を立ち上げました
【堀生涯学習課長】 学校司書につきましては、
のは、県が補助をする3分の1を国が補助をする
現在のところ平成25年度で207名の学校司書が
といった事業がありましたので、この事業を活
おられます。拠点校がありまして、そこから週
用して新しい県としての事業を立ち上げたとい
に2日程度は別の学校の支援を行うというよう
う経緯でございます。その中に新規または拡充
なシステムもありますので、そういったものも
という条件がありましたので、そういった中で
含めますと学校数としては340校程度の学校で
市町教育委員会の方にお願いし、この事業を立
学校司書が活動されております。
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
【山本(由)委員】 今のは小中学校ですか。そう
学校司書の配置も含めて連携というものをしっ
すると、全体の学校数に占める割合というのは
かりとっていただくようなことをお願いしてま
どれくらいですか。
いりたいと考えております。
【堀生涯学習課長】 およそ60%を超える程度
【山本(由)委員】 ありがとうございます。私が
だと承知しているところでございます。
ずっと活動していて感じたのは、学校長が
【山本(由)委員】 これも島原市の場合には、も
ちょっと興味が薄いのかなと感じるところがあ
う既に全校に学校司書を配置されて数年が経過
るんですね。結局、学校司書はそれが専門です
しています。学校司書の方と図書ボランティア
から、学校司書や図書ボランティアの方という
の方が連携することによって図書館が明らかに
のはかなり積極的に研修とかされていますし、
変わって成果が出ていると感じています。ただ、
市の図書館の司書との連携もうまくいっている
学校の図書館なのか、図書ボランティアの図書
なと感じるんですが、結局学校図書館を運営す
館なのかがあいまいな学校が見受けられました。
るのは学校長ですので、学校長も含めたところ
結局学校が主導でやっているのか、図書ボラン
でそういう連携といいますか、学校図書館の重
ティアが主導でやっているのかということで少
要性というところを今後とも指導していただけ
し差が出ているなということを感じています。
ればと感じております。
学校と学校の先生である司書教諭、それから学
次に、最初にありました高校生学力支援事業
校司書、それから図書ボランティアという方々
費で、これは既に今までやっていたもののリ
の横の連携といいますか、それが各学校にある
ニューアルとお聞きしているんですけれども、
わけですから、学校間の連携、さらに縦になり
私もずっと幼稚園、小学校、中学校、高校とP
ますけれども、市など公立図書館との連携とい
TAの会長等をしていく中で、保護者、子ども
うところがまだ不十分ではないかと感じている
の一番の話題になっているのは何かといったら、
んですけれども、今回のこの取組の中でその辺
教員の指導力格差というものを感じていて、現
のところをどういうふうに対応しようとしてい
実の問題としてそれが一番問題になっています。
るのかをご説明願います。
結局、同じ中学校であれば、2年生の英語の
【堀生涯学習課長】 司書教諭、学校司書、それ
先生は非常にわかりやすいけれども、1年生の
からボランティアの方々への研修等々をまず行
先生はわかりにくい。3年生はというような形
いまして、資質の向上を図っていくということ
で学年格差がある。高校になると、同じ学年の
が一つございます。
中で、1組から3組はこの先生、4組から6組はこ
それから、先日、時津東小学校の視察をさせ
の先生となった時に、同じ数学を教えているん
ていただきましたけれども、そちらでは司書教
だけれども、こっちがわすりやすくてこっちが
諭、学校司書の方々の連携というのが非常にう
わかりにくいというのがすごく話題になってい
まくとれておりまして、子どもたちの読書活動
ます。あんまり大きくなりません。
というのが活発に行われているという状況を見
本当に大きくなった時には、もうこの先生を
てまいりました。そういった先進校、うまくいっ
動かしてもらえないかみたいな話で、一気に署
ているところの事例等々を広く発信をしながら、
名を集めてきて、そういう運動を起こしてみた
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
りという形でくすぶっているというのが大きい
外れ」みたいな言い方を子どもたちがしていま
のかなというのをずっと現場で感じてきました。
す。残念ながら保護者もそれをしているという
そういう意味で、この3つの事業、中高連携、
状況があります。
基礎学力、教員の指導力向上、どれももちろん
ですから、今、学校から推薦というんですか、
大切だと思うんですけれども、個人的には教員
学校からこの先生ということで選考されるとい
の指導力向上というのが一番重要ではないかと
うことですけれども、その前段階として、保護
感じています。
者としては子どもを通じて、もしくはほかの保
この件につきましては、まず指導力の高い教
護者を通じてしか情報が入ってきませんけれど
員、いわゆる教える側、教えられる側というの
も、多分それは現場の声として一番当たってい
をどういう基準でどういうふうに選定をするの
るんだろうなと思っています。だから、そうい
かということをお聞きしたい。
う声を学校がどう拾って教育委員会に人を挙げ
【渡川高校教育課長】ご指摘の教科指導スキル
てくるのかというところが非常に重要ではない
アップ事業につきましては、学校の方に募集を
かと感じていますけれども、いかがですか。
かけまして、学校から研修する教員の候補が上
【渡川高校教育課長】教員が教科指導力向上を
がってまいります。
図るための研修というのは、いろんなものがご
そして、高い指導力を持つ教員につきまして
ざいます。
は、その研修する教員が上がってきて、そこの
今お示ししている事業も一つですけれども、
希望がある場合もございますし、その希望が特
例えば教育センターの講座とか、あるいは初任
になければ、私たちで把握している中で経験豊
者研修や10年経験者研修という経年研修の中
かな教員を指導者に充てるというやり方をとっ
での教科研修、あるいはそういう研修以外にも
ております。
例えば近隣の学校に勉強しに行かせていただく
【山本(由)委員】 そうすると、同じ学校内とい
とか、各学校いろんな取組を行っております。
うことではなくて、よその高校の先生という形
また、校内におきましても、教科の中で研究授
になるわけですか。
業を行って、その反省会をしながら教科全体の
【渡川高校教育課長】 主に若手の先生が、例え
指導力を図っていくと、さまざまな教員の指導
ば大規模校の指導力の高い先生のもとに3日間
力向上を図る取組がある中での一つであるとと
研修に行くと、そういうものを想定しておりま
らえております。
す。
【山本(由)委員】 実際、高校の先生の中でも非
【山本(由)委員】 教えられる方ですか、ここに
常に優秀で、大学を出てすぐ先生になられてい
は若手教員等と書いてあるんですけれども、現
らっしゃる方、それから臨時採用を何年かされ
場でよく問題になるのは若手教員とは限らない
た方、あるいは予備校で何年間か勤務しながら
んですね。だから、結構年配の先生でも非常に
再試験に受かったというか、当然いろんな経歴
わかりづらいというような声を聞きます。保護
があるかと思うんですけれども、やっぱり予備
者としてもどうしようもないというのが現状で、
校の先生は教え方がうまくて、「予備校出身の
ちょっと言葉は汚いですけれども、「当たり・
先生はうまいよね」という話が出るんですよね。
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
もちろん予備校がいいということではないんで
カー活用事業として約2,620万円ですか。これら
すけれども、そういう予備校であったり大学で
はそれぞれずっとある事業ですよね。ずっとと
あったり、そういう授業コンテストみたいなも
いうのは語弊がありますけれども、去年もあっ
のが以前、都会の方で行われていたというのが
た事業で、単純に前年比だけで見たら、カウン
あります。ですから、子どもにとってはわかり
セラーに関しては1,000万円強アップ、スクール
やすいのかどうか。先生たちにとってこの授業
ソーシャルワーカーについては800万円弱アッ
がわかりやすかったということではなくて、子
プと。その増加している要因というのは、説明
どもにとってわかりやすいという観点からの取
資料には人員の増員というのが書いてありまし
組をぜひお願いをしておきたいと思います。
て、先ほど川崎委員が質問されたことに重なる
子どもにとって、たまたま当たった先生に
部分があったら聞き漏らしで大変恐縮ですが、
よってその科目が好きになる、好きにならない
スクールカウンセラーの配置を173名から183
まで含めて、特に学力だけではないといいます
名へ拡大すると。つまり、これはプラス10校と
けれども、やっぱり高校の場合、特に普通校の
いう意味ですか。
場合にそういう学力というのも非常に大きい、
そして、スクールソーシャルワーカーの配置
それが子どもたちの進路にも影響してくるとい
を拡大、これは9名から13名となっています。
うこともありますし、その前の段階の中学校で
つまり、この場合だと4市町が増えるというこ
ももちろん同じ問題が出てくる。今、中学校の
とですか。まずここからお聞きします。
学力が低いのではないかというのを感じていま
【木村児童生徒支援室長】 まず、スクールカウ
す。それを高校で一生懸命上げてくださってい
ンセラーでありますが、本年度は173校に配置
るんだろうけれども、結局そこの部分でまた格
しております。予算上は183校、小中高、特別
差が出てくる。それから中学の段階でも格差が
支援学校合わせて10校増やしたいと思ってい
出ているというのを感じている部分がございま
ます。これも前からご説明させていただいてい
すので、ぜひ成果が出るように、よろしくお願
ることですが、未配置校につきましては派遣で
いします。
対応することを今後も進めていきます。それに
【髙見分科会長】ほかに質疑はございませんか。
つきましても、予算上でありますが、400回か
【松島委員】この文教厚生委員会に所属してか
ら425回へということで派遣の予算も増加させ
ら、全体のチェックをさせていただくと同時に、
ております。
私なりに柱を立ててずっと議論させていただき
一方スクールソーシャルワーカーであります
ました。その柱の一つが不登校対策でありまし
が、今年度9人を9市町に配置しておりました。
た。これまでの議論を経て今回の平成26年度当
これを4名増加して配置したいと思います。そ
初予算につながるわけですが、この不登校対策
の4名の中の2名は県立高校、先ほど説明しまし
に絞って質問したいと思います。
たが、県南、県北の1校ずつ、ニーズの高い学
不登校対策だけというわけではありませんが、
校に配置したいと考えております。
予算計上、スクールカウンセラー活用事業費約
【松島委員】それは非常にいいことだと思いま
1億7,690万円ですか。スクールソーシャルワー
す。一応枠組みで見たら、いじめ防止等対策事
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
業ですか、その中にスクールカウンセラー活用
が、本県は不登校児童生徒も減少傾向にありま
事業費が計上されて、スクールソーシャルワー
すし、いじめ等にも今後さらに適切に対応でき
カー活用事業費が計上されて、それぞれ一言で
るようしていきたいと思います。
言うと人員を拡大するということだと思います
【松島委員】 今、私が挙げたスクールカウンセ
が、もう一つあって、教育相談事業費が約1,200
ラー活用事業とスクールソーシャルワーカー活
万円計上されておりますが、これは平成25年度
用と電話関連の事業、この3つは、対前年比で
の話でいきますと、24時間電話相談窓口「いじ
見たら、もう明らかに増額というのはわかって
め相談ホットライン」の設置として25年度は約
いるんですけれども、ここ5カ年で見たら横ば
900万円計上されていましたが、この継続とい
いなんですか。私のうろ覚えで大変恐縮ですが、
うか、発展拡充というのか、恐らくそうなのか
そこは上がっていたような記憶があるんですが、
なと思いますが、内容についてお聞きします。
いかがですか。
【木村児童生徒支援室長】委員ご指摘のとおり、
【木村児童生徒支援室長】 増加しております。
これまでの内容があります。それに加えまして、
スクールカウンセラー事業もスクールソーシャ
昨年12月に「長崎県いじめ防止基本方針」を策
ルワーカー事業も、教育相談事業も増加してお
定しました。これに基づきまして新たにいじめ
ります。
問題等対策関係機関会議や、いじめ等学校問題
【松島委員】 やっぱりそうですね。
対策チーム、さらには各学校にいじめ対策委員
そこで、教育振興基本計画、前の委員会で議
会を設置するということで12月にご説明させ
論しましたね。その教育振興基本計画の中に掲
ていただいたところですが、それに対する外部
げられていた数値目標、配置校におけるスクー
委員への謝金も含めまして、その分が昨年度に
ルカウンセラーによる児童生徒の問題解消率を
比べて増額をしているということになります。
掲げてありますが、ずっと増額できました。つ
【松島委員】恐らくこのいじめ防止に関しては、
まり、ずっと増員ということなんでしょう。ど
先ほど挙げた3つの事業が柱なんでしょうが、
んどん配置するようになってきているんでしょ
この3つの事業はずっと増額できていないんで
う。この問題解消率というのは上がっているん
すか。私の記憶、うろ覚えで大変恐縮ですが、
ですか。
傾向で言ったらずっと増額できているんじゃな
【木村児童生徒支援室長】 問題解消率は、平成
いですか。傾向を教えてください。
24年、23年、22年、この3年間は大体40%から
【木村児童生徒支援室長】 横長資料の33ペー
40%にやや足りない程度であります。本年、新
ジにいじめ不登校対策事業費がありますが、い
たな振興基本計画では50%を目指すというこ
じめ、不登校合わせまして対策事業ということ
とで以前も説明させていただきましたが、目標
で大きく6本の柱があります。ご指摘いただい
にしていきたいと思っております。
たのは、その中の3つの事業であります。
【松島委員】 大体40%できたと。増額・増員
委員ご指摘のとおり、昨今の危機的な課題等
を図って、問題解消率は約40%できているとい
を受けまして、予算を増やしながら進めており
うのは、何とか40%をキープしていると。増員
ます。その結果、まだまだ不十分ではあります
によって何とかキープされていると。母数は増
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
えているんですか。その母数と申し上げたのは、
問題に教員と専門家が一緒になって当たって
私は不登校者の数で議論させていただいている
いって、そして解決をしていきたいと思ってい
んですが、総合計画には不登校児童生徒数を減
ます。一定の効果を上げていると判断していま
らすという数値目標を掲げていらっしゃいます。
す。
この数、例えば平成23年度だと1,800人以下
【松島委員】総合計画に掲げられている数値目
にする。平成24年度だと1,700人以下にする。
標、不登校の数は順調に減っていると。目標に
平成25年度だと1,600人以下にするという目標
掲げられたものに対しては成果を出されている
を立てて、これも私の記憶が正しければ順調
とのことですが、先ほどから教育次長がタブ
だったような気がしています。
レットを使われているのを見て、本当に時代が
結局、ずっと増額・増員されていて、この増
変わったなと感じていたんですが、余計な話を
員の効果を聞いているんですけれども、増員に
してすみません。環境の変化というのは本当に
よって、恐らくこれが主たる施策ですよね。ほ
恐ろしく激しいですね。ICTを使った教育を今
かにも、さっきも6本とおっしゃいましたけれ
回の当初予算にも上げていますけれども、子ど
ども、恐らくこれが主たる施策だと思うので、
もを取り巻く環境の変化というのは、余りにも
増額によってしっかり成果が出ているのか。不
めまぐるしくて、携帯の世界もネットの世界も
登校の数、総合計画に掲げていらっしゃる不登
そうでしょう。
校児童生徒数の数はいかがですか。
不登校対策を追いかける中で、もっと聞いて
【木村児童生徒支援室長】 平成24年は1,503人
みたいなと思ったのが、総合計画に掲げられて
が不登校児童・生徒数でありました。これは目
いる不登校の数は順調に減っているんです。わ
標が1,700人でありましたので、それに比べると
かる範囲で言って、もっと歴史をさかのぼると、
順調に減少しているということであります。
不登校の数というのは大きな傾向で言ったらど
先ほどの解決率でありますが、スクールカウ
うなんですか。カウントしていた時代からにな
ンセラーを増やすことによりまして、不登校に
るんでしょうけれど、大きな傾向、流れでいっ
は限りませんが、相談件数は増えております。
たら、これだけ環境が変わってくる中で、不登
また、平成22年、23年、24年とスクールカウン
校者の数というのは増加しているのですか。
セラーを各学校に配置、派遣することによって、
【木村児童生徒支援室長】 私が今、持ち合わせ
この教育相談というのが学校教育活動の中で大
ているものが平成10年からになるんですが、人
きな役割を果たすという認識もされてきたと私
数自体は減少しております。割合も、全国的に
は思っております。よって、今まで隠れていた
もそうかもしれませんが、本県の場合、平成20
課題とか、またなかなか相談できなかった保護
年頃に1回ピークを迎えまして、その後、減少
者や生徒の思いを受け取れるような環境も整っ
傾向にあります。
ただ、これは委員からいつも指摘されている
てきたものと思っています。
ですから、私どもとしましては、この配置を
ことですけれども、一人ひとりにとっては重大
増やすことによりまして、そういう問題を本当
な課題でありますので、全体的な総数で語られ
に根底から出していただいて、1件でも多くの
るものではありません。不登校がないような状
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
況を目指して取り組んでいきたいと思っていま
【木村児童生徒支援室長】配置の要望をされた
す。
262校にそのまま応えてはいません。183校です。
【松島委員】 カウンセラーにしろソーシャル
ただし、未配置校から月1回とか、それぞれ必
ワーカーにしろ電話関連の事業にしろ、効果が
要に応じて派遣要請がきます。それに対しては
あるなら、確かにどんどんされていいんだと思
100%応えておりますので、この両輪で全ての
います。皆さんの要求としたら、もっと大きかっ
学校に応えているという状況であります。
たんですか。この皆さんの要求としたら、これ
【髙比良(元)委員】 まず、1点目ですが、新県
は財政課との交渉で妥当だったのか、その辺は
立図書館の整備基本計画策定費1,620万円が計
いかがですか。
上されています。これは今年度やった計画策定
【木村児童生徒支援室長】 まず、スクールカウ
費と同額が計上されていますが、具体的に何を
ンセラーでお話をさせていただくとすれば、配
やろうとしているのか、説明してください。
置を希望する学校を、市町立の場合は市町教育
【前屋新県立図書館整備室長】 平成26年度予
委員会、県立の場合は県立高校から直接要望を
算1,832万5,000円の内訳でございますけれど
いただきます。
も、まず、委員がおっしゃった策定業務がござ
平成26年度は、260校ほどの要望がありまし
います。この策定業務の委託契約額としまして
た。それに対して予算上としては、今183校と
は1,620万円というのがございます。また、今後
いうことで計画を立てているんですが、ただ、
もこの基本計画策定に向けまして専門家の方々
学校によりまして、長崎県の場合は規模の大小
に個別にご助言をいただくための経費、それか
がございます。また、地域によってはなかなか
ら新年度に入っても行います地区別説明会の経
人材が十分でないところもあります。そういう
費 及 び 関 連 す る 事 務 費 と い う こ と で 212 万
ところから考えて、一つは配置として35週配置
5,000円を計上しております。合計額として
するところが出てきます。また、未配置にして
1,832万5,000円ということでございます。
も例えば月に1回ずつ計画的に派遣を申請して
【髙比良(元)委員】 もうちょっと質問の中身を
もらうというように、その学校の実態に応じた
具体的に言わないと、行き違いがあっているよ
派遣・配置の仕方を工夫して、どの学校にも適
うな感じがします。今年度、これをつくったわ
切に対応できるように配置を増やすとともに、
けでしょう。具体的な機能だとか、具体的なサー
その運用の仕方を学校と市教委と相談しながら
ビス内容とか、概略としての施設規模とか、そ
適切に進めているところであります。
ういったことが全て整理されようとしているわ
【松島委員】これは前もちょっとお聞きしたん
けです。それに加えてさらに整備の基本計画を
ですけれども、その要望が上がっているところ
つくるとなっているから、一体何をするんです
には、一応全て応えられているんですか。派遣
かということを聞いているんです。
と配置の議論を前回か前々回かしましたけれど
【前屋新県立図書館整備室長】 現在、素案とい
も、要望がある高校に対しては応えられている
う段階でお示しをしておりますけれども、例え
と、今回の当初予算でも応えられていると、そ
ば具体的に申し上げますと、面積の部分とか説
ういうことですか。
明に記載があろうかと思います。この部分でも
─ 120 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
現在、書庫の状況等いろんな形態がございます。
です。
そのような状況を積み上げる作業をしておりま
【髙比良(元)委員】 わかりました。
して、現時点でまだ具体的に書庫のタイプをこ
次に2点目ですが、小中高を通じた外国語教
のタイプにするとか、そういうものまで記載を
育強化推進事業費、今年度4,000万円、来年度は
しておりません。
2,110万円、大幅に予算額が減額されているんで
まず、今までの作業の経緯をお話いたします。
すが、この理由は何ですか。
昨年、債務負担行為ということで9月補正でこ
【木下総務課長】 平成25年度の4,000万円の中
の予算をお認めいただき、それから策定作業に
身は、いわゆる東高に国際科関係の教室を設け
かかりました。10月以降策定作業に具体的にか
るハード事業が入っておりまして、今年度はそ
かりまして、コンサルタント会社を入札で決定
れが完了しますので、その分の減でございます。
いたしました。
小学校義務分、高校分については引き続き同様
まず、教育委員会、コンサルタントを含めま
の事業をやっていくというものでございます。
して基本計画のベースになるものを事務局でつ
【髙比良(元)委員】 教員の海外研修費が1,416
くりました。それから、専門家会議を並行して
万2,000円計上されているんですが、教員の海外
開いて、その過程で今お手元にある素案という
研修の本年度の成果は具体的にどういうことが
ものを今回作成しております。
あらわれていますか。
新年度に入りましてからもこの素案の中身に
【渡川高校教育課長】高校の教員の海外研修に
つきましては、先ほど申し上げた面積の部分、
つきましては、英語教育海外派遣研修事業と中
書架の部分、設備の部分、サービスの部分であ
国語・韓国語教員研修事業と2つやっておりま
るとか、精査する部分がございます。その部分
す。英語の分につきましては、3名を2カ月間、
につきまして新年度に入ってからも精査してい
イギリスの大学に派遣をいたしました。研修の
くということでの予算を計上させていただいて
中身としましては、最新の英語指導法の習得と
いるところでございます。
いうことでございます。3名は研修が終わりま
【髙比良(元)委員】 だから、引き続きという話
して、帰国後、各学校で公開の研究授業を実施
はわからんでもないんですが、これをつくるの
いたしまして、英語を使った授業、そして生徒
に1,620万円かけてやったわけでしょう。今、新
の方にも英語を多く話させる授業の研究を行っ
県立図書館整備室長が言われた、たかだかそれ
ております。他校からも参加者がたくさんおり
くらいの話で、なぜまた同額の委託費を計上し
まして、大変参考になったというアンケート結
なければいけないのかという話です。
果でございます。なお、加えて研修成果報告書
【前屋新県立図書館整備室長】この分は、昨年、
を全高校に配付しまして、各学校での活用を促
債務負担行為で1,710万円計上させていただい
したいと考えております。
ている分の支出の分になります。1,620万円はそ
中国語・韓国語教員養成につきましては、こ
の分の契約額、支出の分になります。別にまた
れは中国語・韓国語の指導ができる教員の育成
新たに契約等で何かをするとかということでは
ということで平成25年9月から1年間の予定で
ございません。あくまでも支出の分ということ
中国は上海外国語大学に、韓国は釜慶(プギョン)
─ 121 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
大学校にそれぞれ1人ずつ派遣をしておりまし
ります。
て、これは1年間の研修でございますので、ま
なお、イングリッシュキャンプにつきまして
だ半年ということで途中の段階でございます。
は、40名ぐらいを想定しているんですが、ハウ
【髙比良(元)委員】 教育センターでの職員研修
ステンボスを中心にしながら、あそこにイング
なんかにこういう経験を持つ人というか、特別
リッシュ・スクウェアというプログラムを持っ
な留学をして知徳を得た人を活用するというこ
ている場所がありますので、そこを中心にしな
とはしないんですか。今の話だと公開授業で
がら、その周辺にいらっしゃる外国の方々にも
やっているみたいですが、非常にもったいない
来ていただいて、実際に会話を交わしながら自
気がするんですが、どうですか。
分の英語力を高めていくということを、今、1
【篠崎教育センター所長】 教育センターでは、
泊2日ぐらいの日程で計画をいたしているとこ
次年度、高校の教員を対象に2日間の講座です
ろでございます。
が、授業の全てを英語で行うための研修講座も
【髙比良(元)委員】 コンテストは全中学校でや
計画しております。そういうところでの実践発
ろうという計画ですね。(発言する者あり)全
表、講師としての招聘等を検討してまいりたい
中学校でやってほしいから言っているんです。
と思います。
全中学校でやるべきだと考えているからそうい
【髙比良(元)委員】 英語コンテストや宿泊キャ
う話をしているんですけれども、それは間違い
ンプ等の実施、これは中学校でやっていくもの
ないですね。
3点目、長崎っ子の「夢・あこがれ・志」育
ですか。具体的にロットはどれぐらいのことを
考えているんですか。
成プロジェクト、新規事業について若干お尋ね
【池田義務教育課長】スペリングコンテストに
します。
つきましては、英語の暗誦大会と併せて実施し
まず、長崎っ子の「夢・あこがれ・志」を育
たいと思っております。取組自体は全ての中学
む環境整備事業費127万8,000円、同じく義務教
校で実施させたいと思っておりますが、その中
育課にも計上されているんですけれども、127
で例えばスペリングコンテストですと、今回、
万8,000円という予算規模で、これは何をするん
英語のソフトを作らせていただきましたけれど
ですか。私も経験があるんだけれども、新規事
も、その中で一定レベルにきた子どもたちを対
業として打ち出す割には、これぐらいの金額と
象にしながら、コンテストという形でその成果
いうのは、言葉は悪いけれども、付け焼刃的な
を、検証するような場を設けたいと思っており
予算で、逆に言えば事業効果がなかなか見えな
ます。
い。しかしながら、要求課の方にとりあえず数
暗誦大会につきましては、今度のソフトの中
字を一つ入れておくかみたいな、そういう感じ
にもあるんですけれども、そこにあるような長
しか受けないけれども、全体としてどういうふ
文や教科書にある長文などを各学校でも取り組
うにやるのかということを、いま一度説明をし
んでいただき、地区別にそういったコンクール
てください。
をやっているところもありますので、連携をし
【池田義務教育課長】 平成21年度から24年度
ながら県大会という形で実施したいと思ってお
まで、この「夢・あこがれ・志」事業というの
─ 122 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
を各小学校、中学校で実施をしてきたわけです
わっていくとか、大人自身が、あるいは社会全
けれども、各学校では夢・あこがれが膨らむプ
体で子どもたちの夢やあこがれを育むような土
ログラムというのを設けながら取り組みをして
壌づくりができないかと考えてこの事業を立ち
きました。そういう意味では一定の成果が上が
上げております。
りつつあると思うんです。ただ、例えば職場体
ですから、この応援会議で何かをするという
験をするとか、そういう夢を持っている人を招
ことではなくて、既にもうやっていただいてい
聘しながら子どもたちに話を聞かせたいという
る中で、その方向性を同じようにお互いに確認
時に、なかなかそのあたりの情報がなかったり、
しながら取組が進んでいけばと思っているとこ
あるいはつながりがなくて実施できないという
ろです。
課題もございます。
【髙比良(元)委員】 夢やあこがれを育む土壌づ
そこで、1点は産学官応援会議という会議を
くりをやっていくという話ですか。なかなか難
開催いたしまして、その中での情報交換の様子
しいね。ココロねっこ運動というのはいろいろ
や、それぞれがお持ちになっていらっしゃる人
やってきた、一定そういう狙いに近いものが
材バンクのデータ等を各学校に提供したいと
あってやってきたけれども、果たしてその成果
思っております。
はどうだったのかというのはよくわからない。
例えば、長崎大学もそうですけれども、長崎
これは検証が必要だと思っているんです。
大学は本年度リケ女養成プログラムということ
私は、基本的にこの名称からぱっと思い浮か
で、もう既に子どもたち、特に女子生徒、高校
ぶことは、例えば子どもたちが大人になったら
生を対象にしながら理数に関心を持つようなプ
こういうことができるようになりたいとか、こ
ログラムを持っていただいておりすま。そう
ういう人になりたいとか、こういう仕事をした
いった事業とか、あるいは技術者が集まってい
いとか、ああいう大人を目指したいとか、そう
る会社や団体があるんですけれども、もう既に
いう参考になるというか、そういう気持ちをイ
いろんなプログラムをやっていただいているん
ンプットできるような、あるいはモチベーショ
ですけれども、その情報がなかなか学校におり
ンを高めるような具体のいろんな事柄に直接触
ていないということがありますので、まずはそ
れる経験をすると。あるいはそういう人たちと
ういった方たちにお集まりいただいて、それを
具体的に接して、自分としても学びとるとか、
集約した形で各学校に届けたいというのが一つ
そういう機会をたくさんつくるのかなと思った
ございます。
んですよ。そういうことはやらないんですか。
もう一点は、県内外には夢やあこがれを持ち
【池田義務教育課長】 基本的には、今、委員か
ながら取り組んでいらっしゃる方がたくさんい
らご指摘があったように、そういったことを目
らっしゃるんですが、そういった方の情報を発
指しております。
信するとともに、それを啓発するための講演会、
ですから、子どもたちがあの人のようになり
あるいは子どもたちと一緒に夢やあこがれにつ
たいとか、あんな目標を持ちながら生きてみた
いて討論できるシンポジウムといったものを開
いとか、そういう思いを広げたいということで
催しながら、大人自身がもっと子どもたちに関
この事業を立ち上げております。
─ 123 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
先ほどココロねっこ運動の話があったんです
要望したいと思っているんです。
が、実はココロねっこ運動ともタイアップをし
併せたところで長崎っ子を育む地域・家庭教
ながら、もっと大人自身が子どもへ関わり、大
育力向上推進事業費627万9,000円、これは具体
人自身がもっと夢や希望を子どもたちに伝えて
的に何をやるのかというのがよくわからない。
いこうと、そういった取組につなげていければ
今やっていることとどう違うのかということも
と思っております。
含めてご説明を、まずそこからしてください。
実際、地域には、東彼地区にはお茶づくりを
【堀生涯学習課長】 長崎っ子を育む地域・家庭
世界に広げようと取り組んでいらっしゃる方が
教育力向上推進事業につきましては、これまで
おられます。そういう方々が自分の出身校に
平成25年度までは地域教育力向上推進事業と
行って子どもたちに語っておられます。それを
いうことで学校支援会議を中心にしながら放課
聞いた中学生は、自分の地域にこんな人がいた
後子ども教室とか、通学合宿といった地域や家
んだということで大きな刺激をもらっておりま
庭や学校が連携をとりながら地域づくりを行う
すので、そういう人たちとつなげていく。その
という取り組みを行ってまいりましたが、その
ために農協の方々にも入っていただきながら、
中で学校支援会議等につきましても若干の課題
そういう道筋をつけていただければと考えてい
というものがあり、なかなか地域主導になって
るところです。
いない部分もあるという課題もございました。
【髙比良(元)委員】 広い意味での学社融合の話
そういったことを踏まえながら、まず学校支援
だろうと思っています。そういう人材は県内に
会議の活性化をしっかりと取り組んでいくとい
もたくさんおられると思いますが、私はこうい
うこととPTAの研修会というものを充実させ
う夢とかあこがれとか、そういうものを醸成し
るということ。それから公民館の活性化という
ていこうというか涵養していこうという話であ
こと。PTAや公民館の中では特に家庭教育につ
れば、長崎県内にとどまる必要はないと思って
いての研修会、講座といったものを中心に行い
いるんですよ。もっとグローバルにやっていい
ながら活性化を図っていきたいということ。そ
と思います。産学官で連携して応援体制をつく
して、やはり社会教育団体とのつながりをしっ
るというけれども、この産というのがオール
かりとその学校区の中で持っていくということ
ジャパンの中での位置づけとしてどうかという
が重要であろうということ。そういったものを
こともありますよ、率直なところ。日本一のそ
踏まえながら、6市町を指定いたしまして、そ
ういうものを紹介すればいいんです。だから、
の中で学校推進校区を指定させていただいて、
そういう意味で遠慮をしないで、こういう金額
その推進校区の中でモデル的にそういった学校
ではなくて、もっとオーダーを広げたらどうで
支援会議を核にしながら、PTAや公民館等の社
すかというのが私の主張であって、この数字は
会教育施設、あるいは人材、そして社会教育団
何だろうと聞いてみたんです。遠慮せずにばん
体、そういった方々が一体となって地域教育力、
ばんやっていけばいい。ぜひ今年頑張って、ス
あるいは家庭教育力を高めていこうということ
テップを踏んで、来年度はより広くオーダーを
について取組を進めていこうという事業でござ
つくっていかれませんか。そういうことをぜひ
います。
─ 124 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
【髙比良(元)委員】 わからんでもないんだけれ
ないんですか。
ども、どうも机上で組み立てたというような、
【堀生涯学習課長】 まず、地域の中でのキー
率直に言うとそういう感じがしてならないんで
パーソンということでございますけれども、こ
す。例えば私たちが見せてもらった霞翠小学校、
の事業の中で指定する市町の学校推進校区の中
いつも例に出しますけれども、言ってみれば学
では地域コーディネーターという方をお願いし
校を核とした地域のコミュニティーの再生を図
まして、その方が地域との連携や学校との連携
るということ、教育というものをベースにした
といったものについてのまさにコーディネート
中での地域の共同体意識をさらに高めていって、
役を行っていただくというキーパーソンになっ
共助の取組というのをさらに拡充していくとい
ていただいて取組を進めていくということをこ
うすばらしい例があります。そういうことが実
の予算の中に盛り込んでいる状況でございます。
践できたというのは、やっぱりキーパーソンが
それから、主体的にPTAや社会教育団体、そ
おってずっとやってこられているんですよ。だ
ういった方々が動くということ、それを我々は
から、そういうマンパワーがないところで、学
まさに望んでおりまして、そういった意味もあ
校支援会議の中で理屈としてどうしよう、こう
りましてそのキーパーソンである地域コーディ
しようという話をしても、なかなかそこは身に
ネーターの配置というものを推進していきなが
つかない。PTAの研修も一緒だと思うんです。
ら、その地域が主体性を持って行っていただく
これをやったからといって、やるなとは言いま
と。
せんよ、これによって直ちに地域の教育力が高
ただ、その中で家庭教育力の向上ということ
まってくるのかというと、これはなかなかそう
が非常に重要であるという観点の中で、PTA研
簡単な話じゃないと思うんです。
修会、あるいは公民館での活動の中に家庭教育
ですから、この辺は相当に工夫をしてやる必
の講座、研修会というものを入れていただきた
要があると思っているんですが、そういう中で
いということをお願いしながら、こども政策局、
は教育委員会が、この土俵に上がっていただい
こども未来課の方で策定されている参加型の親
て、こういうところと協議をしましょうと、こ
学習といいますか、そういったものについて取
ういうことをやりましょうということも大事か
組を進めていただくようお願いをしていくとい
もしれないけれども、逆にPTAや青少年育成協
う流れで構成していきたいと考えているところ
議会、あるいは子どもを守るネットワークとか、
でございます。
いろんなものがあるんだけれども、そういう人
【髙比良(元)委員】 この家庭教育力の向上とい
たちが主体的に今年度こういうことをやります
うのは言うほど簡単な話じゃないと思っている
と、来年度はさらに今やっていることをベース
んです。地域における教育力向上というのも、
としてこういう拡充に取り組みますといった自
ずっとこの間言われ続けているんだけれども、
らイニシアティブを持って主体的にやることを
いつも同じことのオウム返しみたいな話をやっ
財政的に一定支援をするとか、そういう自主性
てきました。何が原因だろうか。私は、いろん
を持たせるということが大事だと私は思ってい
な取組をやっているけれども、例えば本当に親
るんです。この辺はこの事業の枠組みの中には
として子どもを教え育むと、あるいは育ちを教
─ 125 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
えるというような責任感というか、もっと言え
としての大きなプロジェクトとしてやっていく
ば日本人としての旧来の美しい精神というか、
と。各持ち場、持ち場、つかさつかさがそれぞ
そういうものが欠落をしてきてしまっているん
れの役割を果たしていく。こういう役割を今こ
じゃないかという思いがしてならないんです。
そ始めないと、いつも同じことの繰り返しに終
地域の教育力というけれども、ここを幾ら研
わってしまうんじゃないかという気がしてなら
修とか何とかでやってもそれは無理ですよ。
ないんです。教育長、この辺についてはどうで
さっき言葉に出しましたけれども、やっぱり共
すか。
助の精神を持って、福祉もそうだけれども、やっ
【渡辺教育長】まさにこの事業を発案したきっ
ぱり人づくりというか、あるいは子どもたちを
かけは、会津藩の什の掟でございました。これ
育てるというか、そういうことも地域社会全体
は地域、家庭が子どもたちを健やかに育てるた
で関わって取り組んでいくんだという昔の気風
めに、家庭で単純明快な教えを繰り返しやると、
というか、そういうものを再度醸成するための
これを取り入れられないかというのがこの事業
具体的な共助による地域運営の仕組み、方策を
の発想の発端でございます。
具体的につくっていかないと、これはただ単に
あまり形にこだわるわけではございませんけ
教育だけの問題じゃないんです。そういう社会
れども、一応こういう形をつくって、学校支援
をつくっていかないと、地域教育力の向上とい
会議を母体にしながら、こういう運動を続けて
うのはあり得ないと私は思っているんです。そ
いきたいと思っております。家庭の教育力の低
れは今までいろんなことをやってきたけれども、
下が指摘をされてから随分時間が経つけれども、
みんなで子どもを育てるんだと、具体的にお葬
これがなかなか向上しない。ひいては子どもた
式もみんなで何人かで一緒にやるんだと。ある
ちの知力、学力、それから徳育、体育にも大き
いは高齢者に対する取組というものも、そこの
な影響を与えています。家庭の環境が子どもた
集落で一定こういうふうにやるんだと。福祉に
ちの学びに影響するということは非常にゆゆし
ついても金のかからない福祉として集落でこう
き話でありますので、とりあえずモデル地区を
いう仕組みでやるんだと。子どもたちというの
つくりまして、こういう子どもたちを愚直に教
は学校の先生と一緒になってこういうことをや
育する取組ができないか、これを模索しながら、
るんだと、先ほどの霞翠小学校じゃないけれど
ひいてはこの成功例を県民運動として県全体に
も。そういう具体的な地域に根差した、全体で
広げていければと考えているところでございま
支える仕組みというのを社会の中でつくってい
す。
く必要があると思っているんです。ですから、
【髙比良(元)委員】 やることを否定しているわ
そういう意味では、教育委員会でやるのも結構
けではありません。ぜひどんどんやっていただ
だけど、ひとり教育委員会だけではなくて、知
きたいと思っているんですけれども、これにと
事部局とも一緒になって総合的に、長崎県とし
どまらないで、さらによりウィングを伸ばした
てそういう社会を目指すんだと、子どもたちの
ような形で多重的に実施をしていくという方向
育成のためにも必要なんだ、不可欠なんだとい
性をぜひ認識をして取り組んでくださいという
うような、そういうふりを少しつくって、本県
ことを申し上げさせていただきたいと思います。
─ 126 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
やっぱり人格というのはその子が持って生ま
と県内の業者のJVとか、そういった方法を幾つ
れた素質と、どういう環境の中で育ったかとい
か組み合わせながら実施してまいりました。平
う相互作用の中でできていくと私は思っている
成26年度もその考え方に基づいて実施してい
んです。そこは第一義的な人格としてそこにま
きたいと考えております。
たいろんな教えがあって臨むべき人格形成とい
【髙見分科会長】午前中の審査はこれにてとど
うのに向かっていく、そこに教育、学校現場、
め、午後は1時30分から再開いたします。
公の取組があると思うんです。人格というのは
しばらく休憩いたします。
基本的に家庭でできるんですよ。
ですから、ここを何とかしていかないと、本当
の意味での望むべき子どもたちの育成が、これ
は日本全体の問題としてなかなか難しいんじゃ
― 午後
零時
6分
休憩 ―
― 午後
1時31分
再開 ―
【髙見分科会長】 分科会を再開いたします。
ないかと思うんです。今みたいにモンスターク
午前中に引き続き予算議案の質疑を行います。
レーマーがおったり、利己的な親ばっかりだっ
ほかに質疑はありませんか。
たり、あるいは学校を軽視するような家庭だと
【山田(朋)委員】 ICT教育推進費1億2,387万
か、冗談じゃないと思っていますから、ちょっ
6,000円ということで計上されております。昨年
とその辺の取組についてはみんなで一緒になっ
の秋ぐらいに学校の方に随時導入されていると
て考えていきましょう。
思いますが、まず、その予算を認めるに当たっ
最後に1つだけ。学芸文化課に聞きます。新
て、その導入の効果について伺います。特別支
幹線絡みの文化財の発掘調査費が十数億円計上
援学校の方からは別途ご説明をいただいており
されていますが、全体で何カ所、何工区ぐらい
ますので、そちらの方は結構です。
実施しようとしているのか。
【池田義務教育課長】モデル校の子どもたちや
それと学芸員の雇用によって、いろいろ違い
先生方の反応ですけれども、まず、子どもたち
があると思っているんですが、基本的には県内
につきましては、ICT機器を使った授業はおも
の業者で取組をする必要があると思っているん
しろい、特に、図形の勉強の時はわかりやすい
です。その辺についての配慮はどうなのか、そ
みたいな評価があります。また、電子黒板に大
の点だけ確認をさせていただいて終わります。
きく映し出された教科書、これは全体の教科書
【川久保学芸文化課長】新幹線関連の発掘調査
の方を言っていると思いますが、直接書き入れ
ですけれども、現在、用地買収等もあり、工区
ながら説明をしてくれるのでわかりやすいと
をまだ検討中でございますけれども、来年度6
いった声。それから、授業に楽しいもの、これ
区域で調査を行います。面積的には今年度と同
はICT機器のことを指していますけれども、こ
じく約4万4,000平米を計画しております。
れが加わったので非常にいいという感想があり
それから、以前に文教厚生委員会でもご指導
ます。
それから、先生方の感想ですが、「機器やデ
いただきましたけれども、業者の選定につきま
しては、昨年度は県内業者同士のJVを組むとか、
ジタル教科書の導入は非常にありがたい」、
「授
県外を入れるけれども、県内に支店がある業者
業の幅が広がり、生徒の学習意欲の喚起につな
─ 127 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
がる」という答えをいただいております。
ます。
これは英語の先生ですが、「英語が苦手な生
【山田(朋)委員】 小値賀町も来春から給食を実
徒たちが積極的に発音の練習をするようになっ
施されると思いますが、その場合は配置予定と
た」、「電子黒板を使用しない日はない」、「ど
いうことで理解してよろしいですか。
の部分で使えば一番効果的か探っていきたい」、
【長谷川義務教育課人事管理監】小値賀町も現
「子どもたちの方が機器の操作を覚えるのが早
在の牛乳給食から給食を開始すると聞いており
いので自分も一生懸命頑張らないといけない」
ますので、その配置の準備もしているところで
といったような声もあります。これは特に年配
あります。なお、現在94人ですけれども、栄養
の先生からお聞きしたんですが、「できれば電
職員へ任用替えの試験を実施して、来年度は
子黒板のない学校に転勤したくない」といった
100人の栄養教諭を配置する予定であります。
ような好意的な感想も寄せられているところで
【山田(朋)委員】 当然ながら、食育と言われて、
ございます。
とても重要な教育の一つであるという中におい
【山田(朋)委員】 子どもたちの評判も上々であ
て、栄養教諭が100人になるということですけ
るということと、現場の先生方も大いに利用し
れども、小・中学生がどれくらいの数でしたか、
ていただいているということでございます。こ
その学校や子どもの数に対して、この栄養教諭
れは皆さんもご存じと思いますけど、一般的に
の数が適正かどうか、どのように思われますか。
ちょっとアレルギーになられる年配の先生方と
【長谷川義務教育課人事管理監】 栄養教諭、そ
か、まだいらっしゃると思うので、その辺の方々
れから栄養職員の定数というのは法令で定めら
も使いやすいような研修とか、いろいろなもの
れておりますので、子どもの数、学校の数に応
をやっていただきたいと思いますし、武雄の方
じて配当せざるを得ないという状況であります。
で反転授業ということで今話題になっておりま
ただ、食育の推進につきましては、栄養教諭
す。私どもも視察に行ってまいりましたが、次
というのはあくまでもコーディネーター的な役
なる手として、今あるICTの教育をまた一歩さ
割を果たし、中核を担って、担任の教員とか、
らに前進させていくためにも、ぜひその武雄の
中学校で言えば家庭科や保健体育の教員が連携
取組等もご研究いただきたいと思います。
して進めるという立場をとっておりますので、
次に、横長資料の32ページ、栄養教諭を中核
トータルとして食育は進めていきたいと考えて
とした食育推進事業費ということで組まれてお
おります。
りますが、栄養教諭の現在の配置状況について
【山田(朋)委員】 ということは、法律で決まっ
お聞かせください。
ている人員はもう確保できているということで
【池田義務教育課長】栄養教諭の配置状況です
すね。(「はい」と呼ぶ者あり)わかりました。
けれども、現在、94名配置いたしております。
さらに充実をしていただきたいと思います。
【山田(朋)委員】 この94名の配置状況を市町別
次に、33ページ、防災教育推進事業というこ
にどのようになっているか、教えてください。
とで予算が組んであります。私の記憶が確かで
【池田義務教育課長】小値賀町が給食を実施し
あれば、東彼杵町など一部のところで防災教育
ておりませんので、それ以外は全て入っており
をモデルでやっていたかと思いますけれども、
─ 128 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
来年度はどういう予定なのか、中身を教えてく
ます。
ださい。
【山田(朋)委員】 今、スクールヘルスリーダー
【木村児童生徒支援室長】防災教育推進事業に
の派遣予定は11校ということでありました。今、
つきましては、昨年度スタートいたしました。
未配置校は本校5校と分校11校ということであ
当初、松浦市と東彼杵町、本年度は島原市、そ
りましたけれども、どういうふうにして行かれ
して、次年度も新たにモデル地域を決めて推進
るのかというのと、多分養護教諭の配置基準と
していく予定であります。
いうのがあって未配置の状況だと思うんですけ
委員ご承知のとおり、大きな狙いが2つあり
れども、その配置基準について、いま一度お聞
ます。1つは主体的な避難者であるということ。
かせいただけますか。
もう一つはボランティア、共助という意味で地
【長谷川義務教育課人事管理監】養護教諭の配
域を支えるような人材をつくる、この2つの大
置基準というのは、本校と分校を合わせて3学
きな目的に沿って今からも事業を進めてまいり
級以上の学校に配置をいたします。それが基準
ます。
でございます。
【山田(朋)委員】 わかりました。まずはモデル
【高橋体育保健課長】スクールヘルスリーダー
校で数校ずつになるかと思います。釜石の話で
の派遣につきましては、市町教委を通じまして
はありませんけれども、「助けられる人よりも
派遣をいたしますが、派遣しますのは長崎市外
助ける人に」ということで、中学生や小学生が、
5市であり、まず希望がある学校のうち、人材
日中、高齢者や子どもがいない中において、そ
がいないという学校、それから佐世保市は独自
の役割というのも大きくなりますので、ぜひこ
にまた制度を持っておりますので、そういった
の教育は充実していただきたいと思っておりま
制度で適用する学校、そういったところを除い
す。
た学校が11校ということでございます。
最後に17ページ、スクールヘルスリーダー派
【山田(朋)委員】 もちろん配置基準というもの
遣事業補助金とあります。私の記憶が確かであ
が決まっているから配置ができないのはよく存
れば、スクールヘルスリーダーは養護教諭未配
じ上げておりますが、私も何年か前の情報しか
置校に、養護教諭のOBの方等に行っていただい
持ち合わせていないので、未配置校の状況を一
ていると理解しておりますが、今、県下の養護
覧でいただきたいと思います。緊急時も本校か
教諭未配置校の状況とスクールヘルスリーダー
ら通いで行かれたり、いろいろあると思うんで
の派遣状況を教えてください。
すけれども、養護教諭の役割は私が言うまでも
【長谷川義務教育課人事管理監】 まず、お尋ね
なく、不登校の対策や、性被害等いろんなこと
の養護教諭の未配置校につきましては、平成25
を相談しやすい先生であると思っておりますの
年は本校が5校でございます。それから分校が
で、ぜひできる限りの配置をお願いしたいと
11校、合計16校が未配置校でございます。
思っております。
【高橋体育保健課長】お尋ねのスクールヘルス
未配置校対策ということでスクールヘルス
リーダーについてでございますが、平成26年度
リーダーの派遣をいただいているようでござい
につきましては11校への派遣を見込んでおり
ますが、引き続きこちらの方も充実していただ
─ 129 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
きたいと思います。以上で終わります。
なんだと、教育立県を目指してやるとすれば皆
【髙見分科会長】 ほかに質疑はございません。
さん方の頑張り次第なんだということについて
【田中委員】予算ですから若干総論になるかも
の見解についてお答えいただけたらと思います。
わかりませんけれども、今年度が1,370億円の予
【渡辺教育長】おっしゃるとおりでございまし
算です。昨年度が1,408億円ということで38億
て、当初予算をご覧いただければ、その約88%
円、2.8%の減ということになっているみたいで
近くが人件費でございまして、まさに教育とい
すね。
うのはマンパワーであろうと思います。
その中で予算の出と入りだけ見ると、この説
子どもたちを教育するのも先生方を中心に人
明書では1,370億円に対して296億円が入りの
でございます。そういった意味で優秀な人材を
細目が出てきているわけですね。というのは、
確保するということが長崎県の教育の資質の向
1,074億円の差額は一般財源だということにな
上につながると思っておりますので、人事管理
るわけですが、この一般財源で賄われている、
の面では日頃から、不祥事対策もそうですけれ
交付税で賄われているということで交付税措置
ども、研修等も充実させて指導力の向上に努め
があるんです、あるんですよという話が出てく
たいと考えておりますし、優秀な人材を確保す
るケースもあるんですけれども、本当かなとい
るのも非常に重要な話でございますので、現在
うようなところも出てくるんです。あとは全部
は人物重視の採用を強化いたしておりますけれ
交付税だからね。ただ、交付税というのはそう
ども、いろんな採用の形態を工夫しながら優秀
いうふうに措置がきちっと決まっているものも
な人材の確保に努めてまいりたいと思っていま
あるし、決まっていないものが多いと私は思っ
す。
ているんです、総論から言うと。
【田中委員】総論として教育長の見解を聞かせ
結論を言いますと、1,370億円の今年度の予算
ていただきました。結論を言いますと、何しろ
の内訳として、人件費が1,202億円なんですよ。
頑張ってくださいと、長崎県の教育は皆さん方
というのは、残は168億円しかないわけで、教
次第ですよということが言いたかったわけです。
育委員会の予算の87%以上が人件費だという
各論に入ってお聞きしますけれども、歳入の
ことです。だから、いかに教育委員会はこの人
方で使用料ということで高等学校の授業料が
事管理の必要性があるか。教育委員会の職員の
10億7,800万円入っているんです。予算として
皆さんの人事管理の必要性が大きいと。長崎県
は、去年はなかったんです。だから、使用料が
が教育立県を目指すとするならば、なるもなら
こういう形で収入として入ってくるのは、どう
ないのも皆さん方次第だということです。それ
いう仕組みかなという感じがいたしますので、
はなぜかというと、87%ぐらいの予算は全部人
その辺から聞かせてください。
件費で使っているわけだから。だから、皆さん
【金子教育環境整備課長】授業料につきまして
方が頑張れば長崎県の教育はよくなるし、頑張
は、昨年までは不徴収交付金ということで、横
らないと若干いろいろな問題が出てくるという
長資料でいきましたら4ページに高等学校費負
総論を私は持っているわけです。教育長にその
担金のところに2・3年生分を計上しております。
人件費が87%だと、だから人事管理が一番大事
2年生から定時制の4年生分までが国から入っ
─ 130 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
てくるお金です。高等学校使用料、今度は交付
つきましては、国からの就学支援金を受領し、
金から支援金ということに変わっておりますの
生徒の授業料債権に充当するために、都道府県
で、高等学校使用料の中には、910万円を超え
がまず就学支援金を受け入れるための調定を行
る世帯からもらう授業料と国からの支援金、
う必要があることから、高等学校補助金に一旦
88%の分が使用料ということで計上されてお
当該歳入を計上するという指示があっておりま
ります。
す。それだけでは生徒の授業料へ充当すること
【田中委員】 計上の仕方が変わっているので、
にはなりませんので、県が受け入れた就学支援
私は整理をしてほしいなと思ったのは、使用料、
金を生徒の授業料債権へ充当するために、歳出
授業料として10億何がし上がっていると。それ
の方の高等学校運営費に歳出予算を計上すると
から国庫支出金の中で国庫負担金が30億円か
いうことで文部科学省からそういう計上をする
ら19億円に少なくなっています。これがさっき
よう指示があっております。財政当局とも十分
おっしゃった高等学校費負担金の公立高等学校
協議を行った結果、このような予算計上になっ
授業料不徴収交付金、全額国庫ということにな
ております。
るということですね。
文部科学省からは、歳入の目的が異なること
そうすると、今度は下の方にいくと国庫補助
から、二重計上にはならないということで説明
金でまた10億円ほど増えているんです。入りの
を受けております。
勉強をさせてもらいますけれども、授業料分を
【田中委員】 複雑になったんですね。入りと出
もらう、使用料として入ってくるというのが
が見づらくなりました。結果としては、県はど
ちょっと、国からもらうとするならばという感
うプラスになったんですか。プラスでもなんで
じもするんだけれども、教育費国庫負担金の10
もない、横並びなんだと、入れ替えただけだと
億円のマイナス、国庫補助金の10億円のプラス、
いう話になるんですか。若干国の県に対する支
この辺を絡めて、さっきの授業料、使用料を絡
援が増えているんですとか、そういうものはこ
めて3つをどういう形で整理すればいいのか教
の中には含まれないのかどうか。
えてください。
【金子教育環境整備課長】昨年までは交付金と
【金子教育環境整備課長】先ほど申しましたよ
いうことで88.5%、11.5%については交付金額
うに、在校生については国庫負担金ということ
ということで地方交付税措置がされていますと
で入ってまいります。国からの交付金というこ
言っていましたけれども、今回からは授業料と
とで、昨年と同じです。
してしっかり取るという制度になっております
それと、新1年生については、所得制限を超
ので、歳入としてはしっかり確保できていると、
える世帯の分が1.3億円、就学支援金、国から来
数字的に出てくると考えております。
る分が9.4億円、これを合わせて10.7億円を高等
【田中委員】大体横並びという感じでいいんで
学校使用料に計上しております。通常ならここ
すか。少しぐらい自民党政権になってお金が余
で終わるはずなんですけれども、文部科学省か
計くるのかなと思ったけれども、そういうこと
らの指示がありまして、就学支援金制度の実施
ではないんですね。
に伴う授業料の調定及び予算計上の事務処理に
─ 131 ─
次に、雑入の関係です。独立行政法人日本学
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
生支援機構からの奨学金事業に対する交付金、
【松尾教職員課長】 横長資料の8ページの教育
これがまた減っています。このシステムをお聞
費国庫負担金、内容は義務教育費国庫負担金で
かせ願えますか。
ございます。
【金子教育環境整備課長】独立行政法人日本学
通常であれば年々児童生徒数の減少に伴って
生支援機構からの奨学金の交付金ですが、平成
職員定数等も削減していっておりますので、
17年度に日本学生支援機構から、高校生の奨学
減っていくというのが毎年のことなんですけれ
金については県に移管するということで、県に
ども、平成26年度に関しましては委員ご指摘の
毎年交付金が来ることになっております。全体
とおり4億8,000万円ほどの増となっておりま
で2,000億円の交付金を10年間で交付するとい
す。
うことになっておりましたけれども、長崎県の
このことにつきましては、現在、昨年の7月
場合はもともと高校生の奨学金が約3.6%ぐら
から今年の3月まで職員の給与を削減すると、
いということで、72億円ぐらいが交付されるだ
国からの要請等に応じた形での削減をさせてい
ろうと予測しておりました。雑入に上げる場合
ただいております。平成25年度予算を組む際に、
には前年度の交付金額をそのまま上げておりま
国から義務教育国庫負担金が減るという情報が
す。具体的に今年度は幾ら差し上げますという
入っておりましたので、歳入不足とならないよ
指示はありません。そういうことで前年度に上
うにするために平成25年度予算当初の段階で
げていた分から差し引いた分が雑入として減っ
義務教育国庫負担金が減らされる分を反映した
ているということです。平成25年度までに計算
ところで組んでおりました。
すると69億円ぐらいが来ているということに
平成26年度は、その給与カットにつきまして
なっております。今年度3億円ぐらい来れば予
は国家公務員と同じく地方公務員についても適
定の金額になるのかなと思いますけれども、予
用がないということになりますので、その給与
算的には国からの交付金の内示がありませんの
カット分の戻りがあるということ、それと定数
で、予算をつくる場合に前年度と同じ金額を雑
削減等によって減る分、そのプラス・マイナス
入として計上させていただいているということ
で約4億8,000万円の収入増という形となって
です。
おります。
【田中委員】 理解をしましょう。
【田中委員】 理解いたしました。
次に、国庫負担金でまた4億7,900万円ほど歳
入りの最後で体育保健課にお聞きしたいんで
入があっております。だから、教育環境整備課
すけれども、スポーツ振興センターの災害共済
で上げる国庫負担金と、それから教職員課で国
関係で掛金と給付金が県の収入になる、このシ
庫負担金として歳入に計上されているわけです。
ステムが私はよくわからないので、お聞かせく
この関係はどういう説明になるんですか。4億
ださい。
7,900万円、余計入ってくるに越したことはない
【高橋体育保健課長】 日本スポーツ振興セン
んだけれども、3分の1、3分の1と入ってきてい
ターの災害共済につきましては、子どもたちが
るけれども、先生の数で入ってくるのか、その
学校等で事故、けが等をした場合に給付される
辺のことも絡めて説明してください。
ものでございます。学校から、児童生徒から個
─ 132 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
人負担分として納めていただくものを県の歳入
なっているんですか。市の指定管理者制度に
に受け入れます。あと、県が負担する分がござ
なっているのかと思ったんですが、県からの指
います。今度は日本スポーツセンターからの給
定管理者制度になっているんですか。だから、
付金というものがございます。これは県が一旦
佐世保市から1,500万円ぐらいを取っているわ
受け入れて、それを児童生徒のけがに見合った
けですか。毎年、大体定額ですか。
分を交付して、学校を通じて支給するという仕
もう一つは相当年数が経ったと思うんです。
組みになっているものでございます。
県立という名前がついている限り、県の費用負
【田中委員】 入りだけ見ると、1億7,000万円
担でそろそろいいのではないかとも思ったりす
ぐらいの大きな数字が出ているんです。これは
るんですけれども、どうでしょうか。
大きな金額だなと思って見たのですが、出が
【高橋体育保健課長】指定管理につきましては、
ちゃんとあるんですね。差額は県の収入になる
県が指定管理事業者を募集して公募して決めた
んですか。(発言する者あり)ならない。まだ
ものでございます。なお、この武道館につきま
おろさないといけない、そうですか。
しては平成2年に建てられたものでございまし
その下に県立武道館管理費佐世保市負担分が
て、その時の建築費用が8億5,000万円でござい
載っています。もう15年ぐらいなるかなという
ます。(「まだ借金が残っているの」と呼ぶ者
感じもするんですが、土地は佐世保市、建物は
あり)申し訳ございませんが、償還につきまし
県が建ててあげますよと、そして県立武道館に
ては具体的な数字が今手元にございません。
しましょうと。管理費は折半だったんですか。
【田中委員】 次に、歳出の方で若干お聞きしま
毎年1,500万円ぐらいの金を佐世保市から取り
す。
上げているんですが、県立武道館ならそろそろ
高等学校進学促進費7億円という形で出てい
県の支出でやってもいいんじゃないかと思った
るものだから、これはどういう形で内容がある
りするんですけれども、建物の残が相当残って
のかなと思って予算書を見てみたら全然内容が
いるんですか。
違いますね。こういう書き方をされると、さも
【高橋体育保健課長】県立武道館につきまして
進学のための予算みたいな感じが私はしたもの
は、建設の際に、委員のお話にありましたよう
だから、高等学校進学促進費7億1,115万4,000
に佐世保市が土地を提供し、そこに県が建物を
円、内容は全然そういう感じじゃないけれども、
建てるということで、管理運営費については佐
紹介してもらえますか。
世保市が負担をするという条件のもとに建てら
【金子教育環境整備課長】確かに委員ご指摘の
れたものでございます。
とおり、説明のところを見ると、ほとんど子ど
この武道館につきましては、毎年1,400万円程
もたちへの修学奨励の内容になっておりますの
度佐世保市から負担をいただいて、現在、指定
で、事業名については変更ができないのかわか
管理制度になっておりますので、佐世保市体協
りませんけれども、今後、検討させていただき
が管理をしているというものでございます。
たいと思います。
【田中委員】県が建てた借金がどのくらい残っ
【田中委員】 これだけ見ると、高等学校がいい
ているのか聞きたいし、県の指定管理者制度に
学校に進学させるために相当金をつぎ込んで
─ 133 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
やっているのかなという感じがするんですが、
いるから、内容的には国体に向けて頑張ってい
高等学校等進学促進費というのが内容は全然違
るのかなと思ったりするけれども、スポーツ振
いますね。わかったからいいです、説明を見れ
興費の中身を見ると、必ずしもそんなイメージ
ばわかります。
じゃないですね。これもお聞かせください。
次に、児童手当、これは教育委員会の皆さん
【森競技力向上対策課長】 横長資料の50ペー
方の児童手当を県が出すんですね。この財源は
ジのスポーツ振興費の5億1,442万3,000円の内
交付税措置されていますかということではなく
訳でございますけれども、競技力向上特別対策
て、財源は共済みたいな形でちゃんとしている
費がほとんどでございまして、これは国体に向
んですか。裏付けがあるのかどうか伺います。
けた県外遠征の補助、スポーツ専門員の増員、
【栗原福利厚生室長】財源はしっかり確保され
それから指導者の養成等々、国体で天皇杯を獲
ております。(「どういう意味で確保されてい
得するために積み上げたものでございます。
るのか」と呼ぶ者あり)その対象者分の全てに
【田中委員】 それは何ページですか。
ついて、負担の要求どおりの配分をさせていた
そうすると、これは国体がなくなるとばっと
だいておりますので、しっかり財政課の方にも
落ちるんですか。そんな感じがするんですけれ
確保していただいております。
ども、何かの資料を見たら、いろいろな細目が
【田中委員】 そういう意味ではないんです。国
あって、必ずしもそういう感じではない、負担
が義務としてやらせるものだから、皆さんの共
金的な要素なんかも相当入っている感じがしま
済費のお金はちゃんと裏打ちされて国から別途
したけれども、そうじゃないんですか。
金がおりてくるわけです。これもそういう形で
【森競技力向上対策課長】この金額につきまし
おりてきているんですか。私は給料のうちかな
ては、総トータルで、平成21年に国体を誘致す
と思ったりするんですけれども、別枠で8億円
る前の額の分とは別に積み上げておりますので、
組んでいるので、その辺をお聞かせくださいと
国体が終わった段階ではもとの金額に戻る可能
いうことです。
性があります。しかしながら、この国体の中で
【栗原福利厚生室長】確かに交付税措置でしっ
特にこういうところがよかった、こういう助成
かり措置をされている部分がございます。
があれば、まだ国体の順位が維持できると、そ
【田中委員】その交付税措置もわかりますけれ
ういうところを検証しまして来年度は予算要求
ども、交付税措置というと一般論なんです。財
していきたいと思っております。
源のあるところは交付税はないんですから、中
【田中委員】 もう一つだけ文化財保存費で、新
に入っていますと言われても、東京都なんかは
幹線と西九州道路の関係で先ほどちょっと話が
そういう話にならない。交付税というのはあく
出たけれども、これは100%国の予算だという
までも75%、国が基準財政需要額と収入額の関
イメージを私は持っていたんですけれども、若
係でくれるだけの話です。そこら辺で共済みた
干事務費とか何とかは県の持ち出しがあるんで
いにちゃんと裏打ちがされているんですかとい
すか。丸々国の関係でやっているんですか。そ
う話をしたんだけれども、それはもういいです。
れと、この予算の発注は県がしているのかどう
次に、スポーツ振興費も5億3,000万円組んで
か、その辺をお聞かせください。
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
【川久保学芸文化課長】必要経費につきまして
記述されて、配置についても全国でそれぞれが
は、全て国からの予算となっておりますので、
取り組んでいって、県も主導的にやっていると
県の持ち出しはございません。ただ、例えば新
いうことで、そこは理解いたしました。
幹線事務所に職員を置いていますけれども、そ
その栄養教諭の主な職務としては、学校全体
の職員の人件費等は、県職員ですので県が人件
の食に関する指導計画の策定、あとは教職間や
費を負担しております。経費等につきましては
家庭・地域との連携・調整、中核的な役割を担
全て国が負担しております。西九州道路につい
い、各学校における指導体制のかなめとして食
ても同じでございます。
育を推進していくということで、長崎県は他の
【田中委員】 本当に最後にしますが、丸々持っ
都道府県に劣らない数を配置しているという認
ているという感覚と、いやいや県が人件費だけ
識でよかったのですか。そこだけまず押さえて
は若干出しているんですよと、何人か知らない
おきます。
けれども。県の説明でよく出てくるのは、人件
【長谷川義務教育課人事管理監】 本県は平成
費はただだと思っているんです、事業費なんか
19年度から配置を開始いたしておりますけれ
でも。いや、これだけしか使っていませんから
ども、計画的に順次任用替え試験を行って配置
という感じで事業仕分けの時なんかも言われた
を進めているところでございまして、全国の平
けれども、人件費の方が8割、9割を占めている
均配置率を上回っている状況でございます。
というのもあるものだから、人件費、事務費を
【山本(啓)副会長】 そこで、この事業に絡んで
含めて、全て国の金でやっているんですかとい
いますから予算の範囲内だと認識して質問しま
う話をしたんですけれども、若干は県の持ち出
すけれども、例えば給食の内容が、国産の食品
しもあるということだと理解して終わりたいと
とか、地産地消、長崎県の食育においては食に
思います。
対する考え方もさることながら、やはり長崎県
【山本(啓)副会長】 議案外で質問しようと思っ
の食文化にも触れる、そこも恐らく食育の範囲
ていたんですが、先ほど食育推進事業、山田(朋)
だと思うんですけれども、それらについて認識
委員から栄養教諭について質問がありましたの
をお伺いしたいと思います。
で私も関連して質問させていただきます。
【高橋体育保健課長】ご質問の県産品活用につ
学習指導要領に食育基本法、学校給食法等々
きまして、学校給食の中でいろんな取組が行わ
に絡んで、指導要領の中に学校における体育・
れております。毎年学校給食における地場産物
健康に関する指導に新たに学校における食育の
使用推進週間とか、県産品愛用月間、全国学校
推進という概念を明確に位置づける。関係する
給食週間等におきまして、さまざまな取組が行
各教科において、食に関する指導の記述を充実
われております。また、学校給食の手引きとか
と、こういった取組をもとに考え、理念と同時
県産品を使ったレシピ集、そういったものを学
に環境も整えるということで先ほど栄養教諭の
校にお配りしまして活用いただいているところ
配置が進められているということです。
でございます。
当然食育というのがこれから必要であるし、
なお、学校給食における県内産の使用割合、
これまでもそうでしたが、明確にこういう形で
重量比で申し上げますと71.7%という数字でご
─ 135 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
ざいます。
ちょっと下回っているという状況が文部科学省
【山本(啓)副会長】 栄養教諭の配置の促進、徹
の資料で確認できました。先ほどの食育の話の
底と同時に、食育の内容においては地産地消、
流れでいきますが、地域、また国産のもの、そ
今お話した地域の県産品ですね。と同時に国産
ういった位置づけもぜひ食育の中に取り入れて
のものをというところで、今、県産品の利用に
いただきたい。その上で理念、考え方と実態と
ついてのお話があったんですけれども、文部科
いうものをしっかりと整えるためには栄養教諭
学省が発表した資料によると、学校給食におけ
の配置とともに、県産品の利用、国産品の利用、
る国産食品の活用というのがございまして、給
その辺もしっかりと整備をしていただきたいと
食の献立に使用した食品数のうち、国産食品数
いうことを併せてお伝えしたいと思います。
の割合は全国の平均が76.8%。これは公立の小
【池田義務教育課長】 今、栄養教諭を中心とし
中学校と思うんですけれども、もちろん全部を
た食育の推進のお話がございましたけれども、
調べたわけじゃなくて、大体500校ぐらいをサ
実は本年度から食育推進委員会を立ち上げまし
ンプルに調べているようであります。
て、これにはもちろん行政関係者もそうですけ
そこで、その500校の中で80%超えが18道県、
れども、栄養教諭、それから栄養士会、PTA、
70∼80%未満が24都府県、そして70%未満の5
有識者を含めて、本県の食育に対する課題とか、
県に長崎県が入っております。要するに国産食
今、副会長から幾つかご指摘がございましたけ
品の活用が全国平均は76.8%であるけれども、
れども、それらを改善するための手だて等につ
本県は70%未満だという数字がこの表に出て
いても話をいたしております。これをさらに部
いるんですけれども、通告しておりませんので、
会形式にしながら、実践的な研究を行う部会と
これを認識していなければ答弁はあれですが、
か、あるいは調査研究を行う部会、そして、指
わかる範囲でお答えいただきたいと思います。
導集を作成する部会ということで分かれて食育
【高橋体育保健課長】県産品の使用割合でござ
の推進を図ろうとしております。これは本年度
いますが、今、副会長がおっしゃいましたのが、
も継続して実施していきたいと思っております。
品数でいった調査でございます。先ほど申し上
【田中委員】 今、給食の話が出たので、私も不
げました71.7%は重量比、使ったものの重さで
勉強だったんですけれども、学校給食実施費で
比較したものでございます。これにつきまして
2億1,700万円、県の教育委員会でこんなに金額
は、(「私は国産食品と言ったんです。県産品
を使って学校給食をやっているんですか。これ
はさっきご紹介いただきました」と呼ぶ者あり)
は一般財源ですね。普通、学校給食は入りがあ
申し訳ありません、国産品としてという数字は
るんだろうけれども。
それから、債務負担行為で4億3,300万円やっ
持っておりません。
【山本(啓)副会長】 後ほど確認していただきた
ていますね。これを説明してほしいと思います。
いと思いますが、そのほか、恐らくこれはご飯
【高橋体育保健課長】この学校給食の債務負担
を使った給食ということでしょうけれども、そ
につきましては、県立学校、例えば定時制の鳴
れも全国平均が週当たり3.3回であるのに対し、
滝高校、佐世保中央高校、佐世保工業高校、そ
本県は3.1回ということで、ともに平均よりも
れから特別支援学校でも給食がございます。こ
─ 136 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
この調理業務を民間に委託をしているものでご
新県立図書館等整備事業費大村市負担金540万
ざいます。従来は調理員という形で職員を配置
円についてです。これは主な予算計上の16ペー
して調理をしておりましたけれども、それを民
ジ、歳出で言うと横長の43ページになるんです
間に業務を移行するということで順次民間委託
が、新県立図書館の整備事業の事業内訳につい
を行っているものでございます。
ては午前中の質疑の中で私も事業の内容につい
この学校給食の調理業務を民間に委託します
ては理解いたしました。
ものについて、平成23年8月から平成26年7月ま
そこで、今後計画案を策定するという状況の
で3年間の契約で学校給食の民間委託を進めて
中で、大村市の負担分だけが540万円、今回初
いるところでございますが、現行契約の期間終
めて計上されるわけですが、これはどういう根
了に伴いまして更新を行うというもので、平成
拠に基づいて540万円となるのか、説明をお願
26年の8月から向こう3年間の給食の民間委託
いします。
を行うものでございます。
【前屋新県立図書館整備室長】この大村市の負
【田中委員】それはそれで意味のあることかも
担金につきましては、昨年9月補正で債務負担
わからんけれども、一般財源で、全て県の予算
行為を計上済みの基本計画策定の支援業務に係
で給食をずっとやっていくということについて
るものでございまして、入札を行い、業者と委
は、私自身はちょっと疑問を持つんだけれども、
託契約をしております。その契約額が1,620万円
一部なりとも入りがあればわかるけれども、全
でございまして、これは県と大村市で協議を行
額県の一般財源で給食をやっていくような予算
いまして決定いたました県と大村市の負担割合
にはなるわけですね。この辺はどう説明してい
2対1により、大村市が1,620万円の3分の1に当
ただけますか。
たる540万円を負担することとしております。
【高橋体育保健課長】先ほどもご説明しました
【堀江委員】 2対1の分ですね。了解いたしま
が、もともと給食業務は、県の職員として調理
した。
員という形で雇用して調理業務を行ってまいり
次に、同じく歳入のページで言いますと17
ました。そこを民間にできるものは民間に委託
ページでしかこの文言を見つけることができな
するという流れの中で、調理業務についても民
いんですが、要保護児童生徒援助費補助金です。
間に委託をしようというものであります。
(「一
これは義務教育課に質問したいと思うんですけ
般財源でやっているのか」と呼ぶ者あり)
れども、就学援助の問題です。消費税が4月か
給食費につきましては、食材費につきまして
ら増税されることによって、私の手元の資料に
は食べる児童生徒からの徴収でございます。調
よれば、文部科学省が2014年度の就学援助費の
理施設におきます調理業務について民間に委託
予算額については、消費税増税に伴い、前年度
をするというものでございます。
と比べて増額をしているという状況があるんで
【田中委員】 仕方ないね、税金がこんなに使わ
す。しかし、それぞれの各自治体の単価、修学
れているとは思わなかったけれども。
旅行費とか、そういう単価が前年度となかなか
【堀江委員】 幾つか質問したいと思います。
変わらないという状況もあると聞いております。
最初に歳入の部分で、横長資料の14ページ、
わかればでいいんですが、今の時点で県内の自
─ 137 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
治体の就学援助に伴う各単価の状況というのは、
いると思うので、予算に比べて257万円減って
文部科学省が増税があるから上げていいよと
いるんですが、どういうところがこれまでと
なったにもかかわらず、現状としてはどうです
違って「新」となるのか教えてください。
か。わかっておられたら教えてください。
【堀生涯学習課長】子ども読書活動推進事業の
【池田義務教育課長】まだ各市町の単価の状況
中でこれまでと若干違うところというのは、ま
については把握いたしておりませんので、早急
ず、ボランティアの研修会関係を2市町でやっ
に各市町にお尋ねしてみたいと思います。
ておりましたけれども、それを県内のいろんな
【堀江委員】 もちろん今、それぞれ議会中であ
ところでできるような形で、21市町で1講座2回
ると思うので、もちろん新年度になってからで
程度ずつ、手を挙げていただきながら、いろん
ないと判明しない点もあろうかと思いますが、
なボランティア団体、あるいは教育委員会、公
年度末、それから新年度でいろいろ業務もあろ
立図書館、そういったところから研修会という
うかと思いますが、ぜひ文部科学省そのものの
ものを実施していただくような事業を盛り込ん
予算は就学援助を多く活用してほしいというこ
だということが一つでございます。
とでの増額予算であるにもかかわらず、据え置
それから、いろんな学校の方で読書活動は推
きの自治体が多いというのが、私もこれはいか
進されていますけれども、そういったところで
がなものかと思っておりますので、ぜひ折を見
の優秀な、非常にすばらしい取組をしている学
て県下の自治体の状況を把握していただきたい
校について顕彰を行い、その取組を県内に広げ
と思っております。
ていくという取組を行うということがもう一つ
それから、横長資料でいいますと42ページに
でございます。
なります。主な計画でいいますと15ページにな
それから、ブックリストというものを作成い
ります。先ほど午前中にも出ました子ども読書
たしまして、特に低学年児童につきましては、
活動推進事業費、新と書いてありますよね。こ
保護者とともに読書に親しめるような形でブッ
れだけ見ると新たな事業があるのかなと思うん
クリストを作成・配付するということと、それ
ですけれども、早い話が豊かな心と志を育む子
から中・高学年、あるいは中学生に向けてブッ
ども読書活動推進事業の衣替えですね。しかも、
クリストを作成いたしまして、質の良い中身の
昨年の予算に比べて257万円も少ない。これで
本というものを子どもたちに読んでもらうよう
新というのかなという率直な思いがまずありま
な取組を進めていきたいと考えているところで
した。
ございます。
それで、これまでの事業と午前中の私とのや
【堀江委員】 その図書ボランティアの研修は、
りとの中で、いろんな事業が新たに衣替えする
それだけ言うとこれまでの取組ということでの
時には、これまでの事業の予算、事業の内容を
主な事業の15ページに書いてあるように、これ
総括して新たな事業にするということを言われ
までもやってきていることですね。それを一部
ました。それはほかの課もみんな同じだと思う
分の地域でやったので、それを広げますという
んですが、今回の読書活動推進事業というのは、
ことなんですが、それこそ一緒に視察をした時
これまでも読書活動計画に基づいてやってきて
津町の例もあるように、一番は午前中に山本
─ 138 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
(由)委員も言われましたが、司書の先生や専任
横長資料の46ページ、世界遺産登録推進事業、
の先生を増やす、そういうことが子どもたちの
これは午前中にやりとりされた分ですけれども、
読書活動に大きな力になるということでは、目
これは主な計画の50ページ、この学芸文化課と
先を変えて推進事業をするということよりも、
文化振興課の世界遺産登録推進室の兼ね合い、
きちんと先生を増やして進めるということの方
ここがよく見えません。確かに1億円を超えて
が、私は事業の大きな力になるんじゃないかと
予算を組んでいます。その事業も昨年と比べる
思っておりますので、この機会に見解だけお尋
と2,784万円を超えています。学芸文化課にこの
ねします。
世界遺産登録推進事業が掲載されたのは平成
【堀生涯学習課長】学校司書が増えるというこ
26年度で2度目、2年目だと理解しているんです
とにつきましては非常に重要なことだろうと私
が、この連携をどんなふうにするのかと思って
どもも考えているところでございます。時津東
いるんです。その点、一括で50ページに書いて
小学校の実践につきましても私も一緒に見させ
おりますけれども、学芸文化課はどういう役割
ていただきましたけれども、非常に学校司書の
をするのか、教えてください。
存在というものが大きいということを認識して
【川久保学芸文化課長】世界遺産に対する取組
いるところでございます。そういった意味で学
ですけれども、県を挙げて取り組んでいる中で
校司書を増やしていくことにつきましては、予
学芸文化課としましては、いわゆる学術的な価
算としては盛り込んでおりませんけれども、こ
値、文化財としての価値、そのあたりを所管し
れまでの学校支援員配置事業や学校図書館機能
ているとご理解いただければと思います。いわ
向上事業等で得られました学校司書を配置する
ゆる文化財指定、その後の保全管理、そういっ
ことによる効果、それから先ほど申し上げまし
たものへの補助金に関しては学芸文化課の方で
た時津東小学校などの先進的な事例というもの
担当しているとご理解いただければと思ってお
を県内に広めていきながら、各市町の教育委員
ります。
会の方にも学校司書の配置につきまして、国の
【堀江委員】 なるほど。通常、文化財の保存・
財政措置を活用していただきながら配置を進め
活用というのは、どこかといえば学芸文化課な
ていただけるようお願いしてまいりたいと思っ
ので、世界遺産登録についてもそういう立場で
ております。
関わっていくということになるわけですね。一
【堀江委員】予算審議の段階ですのでこれ以上
定了といたしましょう。
言いませんけれど、もちろん市町の配置という
次に、横長資料の49ページ、この中で学校体
ことは私も理解しておりますが、県が県単独で
育研究推進費2,924万円のことでお尋ねをいた
予算を出すという形で司書の先生を配置すると
します。これはもう学校体育推進研究費、約
いう方向もぜひ今後は考えていただきたいと思
3,000万円ぼっと上がっているのでわからない。
います。
わからないから主要な事業はどういうことです
総合計画というか、教育振興基本計画からす
かと事前に資料をいただきました。この中で私
ると、それは見えないんですけれども、ぜひ希
が注目をしたいのは、体育学習サポーター派遣
望として思っております。
事業です。中学校の武道が必修になった時に、
─ 139 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
安全対策の一つとして、柔道とかダンスとか、
導を受けることによって、指導力の向上を図ろ
きちんと先生の指導をするということで体育学
うというものでございます。
習サポーター派遣事業というのが始まりました。
平成25年度につきましてはこの派遣事業を
そうでないと、なかなか柔道の受け身を一つ指
県全体の研修で2回、地区別研修で7回実施して
導するにも、指導によって子どもたちの命にか
おります。
かわるという問題があったので、そこを充実し
また、来年度につきましては回数を増やすと
て安全対策の一つといたしますということだっ
いうことで、県全体は2回でございますが、県
たんですけれども、この学校体育研究推進費の
内14カ所で柔道、剣道、ダンスの研修会を行い
中の中学校の武道必修化のための体育学習サ
まして、指導力の向上を図っていきたいと考え
ポーター派遣事業というのは、平成25年度は、
ております。
柔道が20校、ダンスは3校に派遣するという当
【堀江委員】 そうすると、武道の必修化によっ
初予算の回答があったんですが、これが平成26
て、保護者が一番懸念していた安全対策として、
年度はどんなふうになるのか。要は安全対策が
まず先生方の指導力を高めるんだけれども、そ
とれているのかということを聞きたいのですが、
れも一方でやりながら、でも、体育学習サポー
その点はどうですか。
ターを派遣するということをしてきたんだと。
【高橋体育保健課長】武道必修化に伴いますサ
そうしますと、現状としては、もう個々の先生
ポーター派遣事業でございますが、平成26年度
たちが安全対策ということでの指導の力量をき
については10校、1校当たり5時間ということで
ちんと確保してやっている、逆に言えば、体育
50時間を見込んでおります。これにつきまして
学習サポーター派遣事業が、そんなに予算が多
は、平成25年度の実績を見ますと、結果的に中
くなくても安全対策がとれてやっていける状況
学校3校へ37時間という実績になっております。
にあると理解していいんですか。
この武道必修化につきましては、今、委員か
【高橋体育保健課長】この派遣の時間数だけで
らありましたように安全面の確保と体育授業の
見ますと、年々減っているという状況がござい
充実、武道授業の充実ということで中学校へ専
ます。そして、研修会も回数を増やして、それ
門の指導者を招いて派遣いたしております。そ
も4年間で、悉皆研修で受けるということで取
うしたことで体育授業の充実、安全面の確保を
り組んでおりますが、やはりサポーターという
行っておりますが、それ以外にも、もう一つは
のは、必修化になりましたのが平成24年度から
指導する教員の研修ということで、アドバイ
でございますので、平成26年度でまだ3年目で
ザー派遣という形で研修会に専門家を派遣して
ございます。まだまだ私どもとしてもサポー
実技等の指導も行っております。
ター派遣事業は必要なものだと思っております。
このアドバイザー派遣事業、いわゆる研修で
したがいまして、市町教育委員会を通じて毎年
ございますが、平成24年度から平成27年度まで
募集をかけておりますが、サポーターについて
4年間で中学校の体育教員が必ず武道、ダンス
の必要性はまだ十分あると思っておりますので、
の研修を受けなさいということで取組を進めて
そこについても学校から要請がありましたもの
おります。全ての柔道、剣道、ダンスの実技指
についてはしっかりと対応していきたいと思っ
─ 140 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
ております。
ます。これは各県立学校から、生徒、指導者、
【堀江委員】柔道が中学校の必修になった時に、
さらには中学校からも生徒に参加してもらって
保護者の一番の要望は、安全対策がとれるのか
宿泊のセミナーを行い、その中でそういう企
ということが一番強い願いで、長崎県教育委員
画・運営をするノウハウとか、文化活動の意識
会としてもきちんとその対応はとりたいという
を高めるとか、そういったことをこの中で行っ
ことで流れてきていると思っています。そうい
て、この「しおかぜ総文祭」の成果を県内に広
う意味では、必要なところには体育学習サポー
め、深め、そして中学生へも広めて、中学生に
ターも派遣をし、あるいは個々の先生の指導の
ついては平成30年に予定しております全国中
力量を上げるという研修会もきちんと開くとい
学校総合文化祭へとつなげる内容の事業となっ
うことで安全対策に対応していくと理解をいた
ております。
しました。
これを通して毎年行っております中学校、高
次に、横長資料の45ページに戻ります。主な
校の県の総合文化祭、それから各学校で行って
成果の17ページになります。この中の中学校、
いる学校の文化祭、そういったものの活性化を
高等学校文化活動推進事業3,031万円ですけれ
さらに図っていきたいと、そういうことも狙い
ども、前年度に比べて249万円増えるんですけ
として実施するものでございます。
れども、この第37回全国高等学校総合文化祭長
【堀江委員】 長崎方式と言われた、生徒自ら企
崎大会の成果をながさき“しおかぜ”プロジェ
画・運営するというノウハウ、それを最終的に
クトを通して継承するということになるんです
というか、一つのゴールというか、ゴールの先
が、概念的なことでは一定理解をする面がある
には平成30年の全国中学校総合文化祭、ここを
んですが、これは事業とした時に具体的にどん
一つのゴールという言い方はおかしいですけれ
な事業をするのかというところをもう少しわか
ども、目標にしてつなげていくということにな
りやすく教えてくれますか。
るわけですね。
【川久保学芸文化課長】 今回、中学校、高等学
そうすると、田中室長が今日は出席されてい
校文化活動推進事業費を拡充させていただいて
ますが、全国高総文祭推進室というのは、これ
おります。その主な内容ですが、大きな目的は、
は新年度どうなるんですか。
今、堀江委員がおっしゃった「しおかぜ総文祭」
【田中全国高総文祭推進室長】私ども推進室の
の成果を今後継承していくということでござい
方は、全国高総文化祭を開催するためにできた
ます。その大きな成果の一つとして、生徒自ら
所属でございますので、3月31日をもちまして
が企画・運営した総文祭を今回実施したという
所属を閉じるという形になると考えております。
ことで、生徒たちに、それから学校に大きな成
【堀江委員】 では、今日が最後の答弁になるわ
果をもたらしております。それを引き継ぐとい
けですか。わかりました。
うことで文化力ステージアップセミナー事業、
そうしますと、かかわってこられた、もちろ
横長資料の17ページの右の方に新として書い
ん一つの行事というか、事業が終わるので解散
てありますけれども、ステージアップセミナー
というのはわかりますが、新たにノウハウをつ
事業というのがこの事業の大きな内容でござい
なげていくという時に、それに関わって子ども
─ 141 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
たちと一緒にご苦労された、生徒たちはまた学
うんですか。
年が進んでいくわけでしょう。県の職員の配置
【前田特別支援教育室長】これまで行っており
というか、そういう時には今度は全国中学校総
ました特別支援学校就労支援推進事業ですけれ
合文化祭に向けた配置も出てくるんじゃないか
ども、これにつきましては地域のいろんな企業
と思うんですが、そういうことにつながってい
との連携を通じた就労支援強化に焦点を当てて
くことにはなるんですか。それはどなたが答え
おりました。今回の新しいキャリア教育就労支
るのかわかりませんけれども、そういう蓄積と
援強化事業についても同じ内容のものもありま
いうか、ノウハウというのは文字に書いて伝え
す。例えば小学部の地域の小中学校との交流及
ることでもないと思うんですけれども、そこの
び共同学習等の促進、これは前回の事業でも同
部分はどんなふうにつながっていくんですか。
じものを取り組んでおりました。これは非常に
抽象的な質問ですみません。
効果が高かったものですから、引き続いてやっ
【川久保学芸文化課長】 来年度からは、学芸文
ております。
化課に教育文化班というのがございまして、こ
それから、現在、中学部における職場体験等
こで高校生、中学生の文化活動を担ってまいり
の充実、以前は職場見学という形でしておりま
ます。
したけれども、見学だけでなく、実際に体験す
そして5年後、少し先ですけれども、将来的
にはそういった人的配置あたりも考えていかな
る活動も入れていこうということで中身を広げ
ています。
ければならないと思いますけれども、まずは学
それから、高等部については、全く新しい内
芸文化課の教育文化班で、そして高等学校文化
容に取り組みます。高等部におけるいろんな職
連盟、中学校文化連盟、このあたりともしっか
業教育を、職場実習等含めて今やっております
り連携しながら、決して熱をさまさないといい
けれども、そういったものをもう一度見直して、
ますか、火を絶やさないといいますか、そういっ
より時代のニーズに合った教育ができないか、
た思いでつなげていきたいと考えております。
職業教育ができないかということで、実践研究
【堀江委員】 わかりました。あと2つお願いし
を3つの学校に入れようとしております。
たいと思います。
それから、就労支援の強化として、新たにキャ
次の質問は、横長資料の40ページ、これは主
リア検定に取り組みます。これは清掃メンテナ
な予算計上の14ページになるんですが、新キャ
ンス関係ですけれども、これについて県で技能
リア教育・就学支援強化事業、これも新とつい
評価表等をつくりまして、全ての知的の特別支
ています。そうすると、何か新しくしたのかな
援学校で同じような指導の方針を持って取り組
と思うと、これまでの特別支援学校就労支援推
み、児童生徒の作業の基本となります清掃の技
進事業の衣替えなんですよね。
能や、態度をしっかり培っていこうというもの
もちろん私はこういう事業は大事だと思うん
です。これまでの事業でよかったものについて
ですが、どうしてこう2∼3年経ったら事業を衣
は残して、さらに今度児童生徒の力を高めると
替えして目先を変えてやるのかなと思うんです。
いうところに焦点を当てた事業ということで
新と掲げるからには、これまでの事業とどう違
「新」と付けております。
─ 142 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
【堀江委員】これまでの事業でよかったものは
スクラップ・アンド・ビルドということもあり、
残して、児童生徒の力量というか、能力を高め
政策的な事業から財源を例えば20%とか出し
ていくと、答弁そのものは了です。確かにおっ
て、それをもとに各課が新たな必要性に対応す
しゃるとおりだと思いますが、これだけではな
るような事業を組み立てて財政課に要求して、
くて、何といいますか、本当に新年度の予算な
また新年度の施策に臨むという手続の中におき
んですけれども、これまでの予算とずっと見比
まして、先ほど出てきたような事業は一定3年
べていくと、「新」というから本当に初めての
を過ぎましたと、成果は出ていますと、事務事
事業かというと、これまでも行った事業をベー
業評価でも一定の成果が出ていますと、そうい
スにしながら目先を変えていく事業、それはい
う中において、その中で必要なものついては引
い意味で言うと、今言われたようにこれまでの
き続き行いますけれども、また見直しを行い、
事業の至らなかった部分を直し、進んだところ
新たな要素も加えて新規事業として打ち出すと
を新たに進めていくということでもあるんです
いうことをしております。
けれども、こう事業がころころ変わる、ころこ
基本的に今回の教育委員会におきましては、
ろという言い方はおかしいですけれども、2∼3
その結果、いわゆる新規と拡充部分もございま
年で変わるのが余りにも多いのではないかと思
す。先ほどのスクールカウンセラーとか、スクー
うんですけれども、その点はどんなふうにとっ
ルソーシャルワーカーは10人とか4人の拡充、
たらいいんですか。全国のほかの教育委員会も
そういう部分を含めて12億円の新規拡充事業
こうした細かい事業をこんなふうにしてやって
を打ち出しているというまとめ方をしておりま
いるのか、その辺が私の中では納得できない面
す。
もあるんです。どうせやるんだったらぽんと据
【堀江委員】 いろんな事業が2∼3年で変わる
えて、その上で事業は変わらないんだけれども、
というので私が危惧するのは、現場の先生方へ
今年はここにさらにつけていくとかならないの
の徹底です。やっぱり事業が変わっていくとな
かなと。そこを長崎県の場合は、もう事業のタ
ると、ある意味なかなか徹底できないんじゃな
イトル名というか、全部変えてやっていくとい
いかと思うんです。議員でも、たまたま私はこ
うところではどうなのかなという思いもあるん
の文教厚生委員会に通算3年いたので、この事
ですが、ここら辺はどなたの答弁になるんで
業は「新」と書いてあるけれども、実はこの事
しょうか。
業の衣替えなんだよというのがわかりますけれ
【木下総務課長】先ほど読書の事業でも同じよ
ども、初めて見たらこれはわからないですよ。
うなご意見がありました。予算のつくり方の
そういうふうに徹底するという時に、教育長が
ルールとしまして、基本的に事業というのは
述べらたれように、教育委員会の財産は人の力
ずっと継続的にやるというものではなくて、一
ですよと、先生たちがどういう教育をするかと。
定の目標観を持ってやるという中において、基
こういう事業をするということを掲げてやって
本的に3年間とか、計画性をもってやって検証
いく時に、その事業がどういう事業かというこ
し、見直すというのが基本でございます。
とを周知徹底していくのにそれなりの時間がか
それと、厳しい財政状況の中において、常に
かり、その上でまた成果を上げていくのにはそ
─ 143 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
れなりの時間がかかる。そうか、こういうこと
事業費、長崎県学力調査実施事業費、これは2
に力を入れてもっとやるんだと思った時には、
年目になるわけですけれども、昨年度と比べて
もう事業が新たになっていると。もちろん根本
104万円プラスになっています。子どもたちの
は同じ事業をするんでしょうけれども、そこの
数というのは減っていると思うんですが、100
部分の評価と課題をどう共有していくかという
万円を超えてプラスになるという要因は何です
時に、余りにも新たな事業、新たな事業という
か。
けれども、目先を変えることだけになっていな
【池田義務教育課長】昨年度の予算では、国語、
いかという思いがありまして、私はこの質疑を
算数・数学、2教科に対しての予算でありまし
しているところです。
たけれども、従前からやっておりました中学校
私も文教厚生委員会は今回が最後かもしれま
3年生の英語科の事業も県学力調査を実施して
せんので、この質疑をさせていただいているん
おりましたので、それも含めた金額で今回計上
ですけれども、そういう私の危惧というのは、
させていただいております。その英語科を加え
「いやいや、それはないんです。それは堀江議
た分が100万円ということです。
員が思っているだけのことだ」となるのか、答
【堀江委員】今まで英語もやっていたんですよ
弁を求めます。
ね。その予算を移したわけですか。実態として
【木下総務課長】先ほど教育長の答弁もありま
は変わらないんだけれども、予算を移したんで
したが、1丁目1番地は学力の向上でございまし
すか。今までその英語科の予算はどこにあった
て、人件費がほとんどを占めております。その
んですか。
中で行政経費が今160億円余りあります。その
【池田義務教育課長】教科等教育指導費の中に
中の新規事業が先ほど申しましたように約12
含めて計上いたしておりました。
億円ですが、教育の面におきましては継続性を
【堀江委員】 そうしますと、今回の学力調査の
もってやらなければいけないもの、不易の部分
予算が上がったのは、改めて英語の部分も学力
が多くあります。そのような中で、時代のニー
調査ということできちんと位置づけてやると。
ズに応じて事業を組み替えながら、こういう事
そうすると、学力調査が強化されるんですね、
業をまとめているというものでございます。
私から言うと。
【堀江委員】 この程度にしますが、要は、余り
【池田義務教育課長】 国語、算数・数学だけで
にも「新」と書いてあるから、新たに事業を始
はなくて、やっぱり英語にも課題があるわけで
めるのかと思ったら、違うじゃないか、言葉を
すから、それも含めた中で総合的に学力向上対
変えているだけじゃないかという思いが私に
策はやっていきたいという思いもありまして、
あったものだから、すべきことはすべきでそれ
この中に含めて計上させていただいているとこ
はいいと思うんです。だから、そこはもうちょっ
ろです。
と打ち出し方を研究した方がいいのかなと思う
【堀江委員】 わかりました。長崎県学力調査実
ところが私の考えとしてあったので、その意見
施事業をきちんと明確にしたという予算で100
をさせてただきました。
万円増えたというふうに理解いたします。
最後に横長資料の32ページの学力向上対策
【山田(朋)委員】 今、総務課長が教育委員会の
─ 144 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
第一義的にやるべきことは子どもの学力向上と
件費だという話の中においてそういう考え方を
いうふうにはっきりと、1丁目1番地というふう
述べたところでございます。
に言われたと思います。まず、あなたは教職員
委員がおっしゃる意味は、私も十分理解をし
ですか。それとも普通の行政職ですか。どちら
ております。
ですかお尋ねします。
【池田義務教育課長】学校の一番大きな役割と
【木下総務課長】 事務職です。教師ではありま
いうのは、もちろん一義的には将来に向けてき
せん。
ちんと学力を身に付けさせるということが一つ
【山田(朋)委員】 以前、私はその後ろに座って
と、あるいは世の中できちんと生きていくため
いる方から、教職員が第一義的に一番最初にや
に社会性を育成する、これが学校の責任だと
らないといけないことは、子どもたちをいじめ
思っております。ただ、学校教育活動をやるた
から守り、もちろん体罰もあってはいけません、
めには、子どもたちが安心して学校に通える、
そういったことが一番大事だとはっきり言われ
その環境ができなければ学力も、あるいは社会
ました。私もそういう認識だから、学校のいじ
性も育たないと思っておりますので、そういっ
めとかすごい問題が起きていますよ。私の子ど
た姿勢で今私どもとしては教育施策を進めてい
ももそういうことに遭いましたよ。でも、先生
るつもりでおります。
方はそれを一番にやっていると聞いたから、安
【山田(朋)委員】 もちろん学力の向上は重要で
心している感もあります。あなたは学力向上と
しょう、それは人件費が9割を占めている中に
いうことをはっきり言われましたよ、そうじゃ
おいて。それは頭が悪いよりはいい方がいいと
ないんじゃないですか。誰か教職員の方、答弁
思いますよ。ただ、その子に応じた学力、その
してください。
子の伸ばし方というのはそれぞれあると思うん
【木下総務課長】議員の皆様のご審議もいただ
です。成績がいいだけではない部分も重要な部
いて、来年度からの教育振興基本計画をつくり
分だと思っております。
ました。そういう中において、今後5年間で取
学校を取り巻く環境は、教育委員会をはじめ
り組むべき事業ということで、重点的に取り組
先生方がよくご存じだと思います。先ほど義務
むもの、この中で人づくり、学校づくり、地域
教育課長が言われたように、まずは学校に来て
づくりというものがございまして、委員がおっ
もらうこと、学校で安全・安心に過ごしてもら
しゃったいじめの防止なども入っております。
うことが一番だと思います。それが一番だとい
それも大変重要だと認識しております。
う認識に立って、長崎県の教育を今後ともに
先ほど申しましたのは、私の個人的な考え方
引っ張っていただきたいということを申し上げ
だったのですが、まずもって学校においては学
ておきます。
力向上が、もし一番に挙げるとすれば学力向上
【髙見分科会長】 ほかに質疑はありませんか。
じゃないかと、当然規範意識も重要であり、体
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
力向上も重要であり、家庭教育力も重要でござ
【髙見分科会長】ほかに質疑がないようですの
いますが、そういう中において予算上、9割近
で、それをもちまして質疑を終了いたします。
くを占める人件費、これはほとんどが先生の人
─ 145 ─
次に、討論を行います。
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
【堀江委員】 第141号議案「平成26年度長崎県
ので、採決を行います。
一般会計予算」のうち関係部分については、今
回、高校授業料の所得制限の導入が実施される
まず、第141号議案のうち関係部分について
採決いたします。
ことになります。低所得者世帯に対しての就学
第141号議案のうち関係部分について、原案
のための給付金事業というのは評価いたします
のとおり可決することに賛成の委員の起立を願
けれども、高校は無償化で、世界の流れに応じ
います。
て学費はゼロにしていくという流れからすると、
この高校授業料の所得制限の導入は同意できま
〔賛成者起立〕
【髙見分科会長】 起立多数。
せん。もちろん、国の制度だからということも
よって、第141号議案のうち関係部分は、原
ありますけれども、だからといってよしという
案のとおり可決すべきものと決定されました。
ことにはなりませんので、この高校授業料、所
次に、第218号議案のうち関係部分について
得制限の導入が入っているということ、それか
採決いたします。
ら、今から論議をします委員会審議の中で、消
費税増税に伴う使用料等の値上げがございます。
第218号議案のうち関係部分は、原案のとお
り可決することにご異議ございませんか。
それに伴っての歳入も入りますし、また、債務
負担行為は消費税の導入に伴っての債務負担行
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
【髙見分科会長】 ご異議なしと認めます。
為の予算が計上されておりますので、消費税増
よって、第218号議案のうち関係部分は、原
税を認めない立場からもこういった予算は認め
案のとおり可決すべきものと決定されました。
ることができません。
しばらく休憩いたします。
さらに、県立学校等の学校給食の調理委託業
務についても、私は最初、学校給食調理業務が
民間委託される時に反対をいたしましたように、
こうした調理業務もきちんと位置づけて、正社
― 午後
2時57分
休憩 ―
― 午後
3時16分
再開 ―
【髙見委員長】 再開します。
員で雇用し、その上で子どもたちの目線を行き
次に、委員会による審査を行います。
届かせるような環境をつくるという意味からも
議案を議題といたします。
給食の民間業務委託は賛同できませんし、最後
教育長より、総括説明をお願いいたします。
に質疑をしました学力テストの実施についても
【渡辺教育長】 それでは、教育委員会関係の議
反対をいたしておりますので、そうしたことを
案及び議案外の主な所管事項についてご説明い
理由として関係部分は反対をさせていただきま
たします。
文教厚生委員会関係議案説明資料の教育委員
す。
【髙見分科会長】 ほかに討論はありませんか。
会をお開きください。
まず、議案について、今回ご審議をお願いい
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
【髙見分科会長】ほかに討論がないようですの
たしておりますのは、第178号議案「市町村立
で、これをもちまして討論を終了いたします。
学校県費負担教職員定数条例及び県立学校職員
予算議案に対する質疑・討論が終了しました
定数条例の一部を改正する条例」、第179号議
─ 146 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
案「長崎県立長崎図書館の講堂の使用に関する
条例の一部を改正する条例」、第208号議案「財
追加1の1ページ、県立ろう学校の整備につい
て。
産の取得について」であります。
大村市では、昨年12月に九州新幹線西九州
はじめに、第178号議案「市町村立学校県費
負担教職員定数条例及び県立学校職員定数条例
ルートの開業に合わせた新大村駅(仮称)周辺
の整備計画案を策定いたしました。
の一部を改正する条例」は、児童生徒数の減少
その計画の中で新駅前に位置するろう学校用
等に伴い所要の改正をしようとするものであり
地については、防災公園を含む業務施設ゾーン
ます。
として位置づけられており、大村市及び市議会
次に、第179号議案「長崎県立長崎図書館の
から県に対し移転の要望がなされておりました。
講堂の使用に関する条例の一部を改正する条
これを受けて県教育委員会では、聴覚障害の
例」は、消費税率の改定に伴い、同館の講堂の
ある幼児児童生徒の教育環境を第一に保護者や
使用料等を改定しようとするものであります。
同窓会、学校関係者と協議を重ねた結果、県立
最後に、第208号議案「財産の取得について」
大村城南高校竹松農場の一部を活用して建替整
は、県立鶴南特別支援学校五島分教室の小中学
備を行うことで、両校の関係者から一定のご了
部の校舎を五島市から取得しようとするもので
解をいただいたところであります。
あります。五島分教室は、現在、五島市立福江
今後は、新幹線工事の進捗を見据えながら、
小学校内に設置しておりますが、校舎の著しい
新しいろう学校求められる機能や規模等の検討
老朽化により建替えが必要となったため、分教
を進めてまいります。
2ページ、中学生向け「英単語・表現集ソフ
室の教室等につきましても、新校舎内に整備す
ることとし、昨年度から五島市において一括し
ト」について。
て建設工事が進められておりました。
県教育委員会では、本県独自の中学生向け「英
平成26年3月に分教室の教室等が完成するこ
単語・表現集ソフト」を開発し、次年度からの
とから、五島市より新校舎の一部を取得しよう
活用に向けて、現在、テスト運用を行うなど、
とするものであります。
準備を進めているところです。本ソフトの積極
続きまして議案外の主な所管事項についてご
的な活用により、本県中学生の英語基礎力の向
上につながることを期待しております。詳細に
説明いたします。
追加2の1ページ、国際関係に関する学科につ
ついては、後ほど担当課長がご説明申し上げま
す。
いて。
追加2の1ページ、新県立図書館の整備につい
平成27年度に、本県初となる国際関係に関す
る学科を県立長崎東高校に設置することといた
て。
しておりますが、このたび新学科の教育課程や
新しい県立図書館については、「新県立図書
教育活動の概要がまとまりましたので、学科紹
館整備基本方針」及び「新大村市立図書館整備
介リーフレットを委員皆様のお手元にお配りし
基本方針」を踏まえ、「県立・大村市立一体型
ております。なお、その概要につきましては、
図書館及び郷土資料センター」(仮称)整備基
後ほど担当室長からご説明申し上げます。
本計画の素案を取りまとめました。素案の内容
─ 147 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
や今後のスケジュール等につきましては、この
ICT化の推進について、新規高等学校卒業者の
後、担当室長が詳しくご説明申し上げます。
就職について、専門学科における高校生の活躍
追加2の2ページ、教職員の不祥事について。
について、子どもたちの文化活動の推進につい
昨年12月に諫早市内の県立高校の男性教諭
て、文化財の指定について、スポーツにおける
が、電子記録媒体USBメモリー3本を紛失した
体罰根絶宣言について、スポーツにおける活躍
事案につきましては、現時点で個人情報の流出
についての内容と所管事項の詳細については、
は確認されておりませんが、情報セキュリ
文教厚生委員会関係議案説明資料に記載させて
ティー対策上、不適切な取り扱いであったとし
いただいております。
て、当該教諭を3月17日付で戒告処分いたしま
した。
以上をもちまして、教育委員会関係の説明を
終わります。
また、公立中学校において、教職員による体
よろしくご審議を賜りますようお願い申し上
罰事案が2件発生し、体罰を行った中学校教諭
げます。
2名を3月17日付で戒告処分といたしました。
【髙見委員長】 ありがとうございました。
県内の教職員が一丸となって不祥事の根絶に
取り組んでいる中、このような不祥事が発生し
以上で説明が終わりましたので、これより議
案に対する質疑を行います。
たことは学校教育に対する信頼を失墜させ、県
質疑はありませんか。
民に失望と不快感を与えるものであり、県議会
【堀江委員】 委員会説明資料の2ページ、第179
をはじめ、県民の皆様に対し深くお詫び申し上
号議案の県立長崎図書館の講堂の使用料の改定
げます。
について質問します。
県教育委員会といたしましては、3月17日付
今、教育長から説明がありましたように消費
で各所属長あてに改めて綱紀の保持についての
税率の改定に伴う増になるわけですが、私が予
通達を発出し、不祥事の再発防止に取り組むよ
算総括質疑で質問いたしましたように、消費税
う強く要請いたしました。
法第60条第6項によれば、地方自治体の使用料
このほか情報セキュリティーについては、県
については消費税分を税務署に納める必要はな
立学校情報セキュリティー対策基準の運用を見
いので、これは増税だからといってすぐ使用料
直しました。
の値上げとはならないと理解をいたしておりま
また、体罰については、その根絶を図るため、
す。この消費税の改定に伴い講堂の使用料を改
本年度も全ての公立学校の教職員、児童生徒及
定するという根拠は何か、教えてください。
び保護者を対象とした体罰実態調査を行ってい
【堀生涯学習課長】県が購入いたしますいろい
るところであります。
ろな物やサービスについて、消費税増税分が今
今後ともあらゆる機会をとらえ、教職員一人
ひとりの使命感と倫理観の高揚、服務規律の徹
回5%から8%に引き上げられるということで
ございます。
県が提供するもの、あるいはサービスの対価
底を図り、教職員の不祥事根絶と信頼回復に向
としていただいております使用料についても、
けて取組を進めてまいります。
そのほか県立学校の跡地活用について、教育
消費税増税分を上乗せいたしませんと、その分
─ 148 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
だけ県が持ち出しをすることになってまいりま
らかかりますと。そうしたら、これが8%になっ
す。この持ち出し分をどういうふうに考えるか
たら、水道代、電気代、これこれが幾らになっ
ということでございますけれども、その施設を
て、幾ら赤字が出ます。だから、この赤字を補
利用する方々がこれを負担しないということに
うために使用料を上げないとできませんと、そ
なりますと、施設を利用しない他の県民の皆様
ういう説明をすべきでしょう。一般論のことを
が納めた税金で肩代わりをするということに
言っていないんですよ。第179号議案の答弁を
なってまいります。
求めているんです。なんでそういう計算をしな
したがいまして、従前から受益者負担として
かったんですか。
きた使用料等については、消費税増税分を利用
【渡辺教育長】 この使用料につきましては、当
料引き上げにより転嫁して利用される皆様にご
然講堂の使用に関する経費に充当しているわけ
負担を願いたいというところでございます。
で、当然充当する財源として、現行の使用料が
【堀江委員】 使用料を上げないと、いろんな経
充当されているわけでありますので、当然その
費に消費税がかかるので、結局それで賄えない
コストというのは消費税が5%から8%になれ
から、結果として使用料を上げると、消費税の
ばコスト増になるわけですから、その見合い分
増税に伴って上げると、平たく言えばそういう
をきちんと転嫁させていただくというのが基本
お話です。そうすると、この講堂の経費、消費
的な考えではないかと思います。
税を上げることによって幾らかかるのか。そう
【堀江委員】 だから、見合い分を聞いているん
いう計算をしましたか。
じゃないですか。見合い分、今、第179号議案
【堀生涯学習課長】消費税増税によって幾らか
の説明でしょう。一般論はわかりますよ、見合
かるかということについては計算をしておりま
い分。だから、見合い分が幾らなんですか。要
せんけれども、消費税の考え方といたしまして
するに5%だったら経費が幾らかかる。これが
一般会計については法律上消費税が発生しない
3%上がって8%になったらこれぐらい経費が
ということでございますけれども・・。
上がるんです。この経費の赤字を埋めるために
【堀江委員】 だから、一般の話をしているん
使用料を幾ら上げないとやっていけないんです。
じゃないんです。第179号議案は、長崎図書館
こういう説明を県民にすべきでしょう。そうい
の講堂の使用料でしょう。最初の答弁で、いや
う計算をしてないというから、なぜしていない
いや、使用料を上げないと経費がかかるんです
んですかと聞いているんです。
と、だから、経費の上がった分を補うために使
【渡辺教育長】その負担増になる分というのは
用料を上げるんですと言ったんでしょう。そう
5%から8%になる3%の負担増の部分、そうい
したら、経費は幾らかかるんですかと聞いてい
う考え方で上乗せをしているということでござ
るんですよ。そういう計算もしてないで、経費
います。
が上がるから使用料を上げないと困りますと県
【堀江委員】 だから、その上乗せの経費が幾ら
民に言うわけですか。
かかるんですか。少なくとも、なんでそういう
それは本来計算をして、もし、消費税が5%
計算をしていないんですか。なんで計算してい
だったら今の状況で水道代、電気代等経費が幾
かなったか、答弁してください。消費税が5%
─ 149 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
から8%に上がるから、みんな上げるというこ
ても3%分を引き上げるということです。そう
とで上げたんですか。
しないとその3%分については県が負担をし、
【堀生涯学習課長】 実は、総務省の方から昨年
そして一般の県民の皆様方にも負担を強いると
の12月に通知がございまして、公の施設の使用
いうことになってまいりますので、そういう意
料については、消費税率引き上げに伴い、消費
味で3%の引き上げの分について消費税を上乗
税が円滑かつ適正に転嫁されるよう使用料の改
せしたということでございます。
定にかかる条例等の改正の措置を講じるように
【堀江委員】 だから、今の使用料に3%掛けた
というようなことで通知がなされております。
だけでしょう。私が言っているのは根拠ですよ。
それに応じまして使用料につきましては、消費
3%上げるんだったら、教育長が言ったでしょ
税引き上げ分について上乗せをするということ
う、赤字の穴埋めをするんだと。じゃ、幾ら赤
で今回改定をさせていただいております。
字ですか。その赤字の額を言えないで、使用料
【堀江委員】 平成25年10月8日、総務省自治財
だけ値上げですか。納得できませんよ。少なく
政局から来た通知一本に基づいて上げているん
とも、なんで計算しなかったんですか。そうい
ですか。どこを向いて仕事をしているんですか。
う感覚に立ってなかったのですか。総務省から
情けない答弁じゃないですか。要は、総務省か
値上げしなさいと言われたから、使用料にただ
ら来たこの通達に基づいて上げましたというだ
3%掛けましたというだけですか。
けの答弁しているんですよ。消費税が上がるか
【石橋教育次長】 消費税につきましては、いわ
ら経費が上がる。じゃ幾ら上がるんですかと。
ゆる課税取引というものは本来消費税に転嫁す
赤字がこれだけなんです。だから、この赤字を
べきものであると思います。(「根本はいい。
埋めるために使用料を幾ら上げないとやってい
もう先になっているの、話は」と呼ぶ者あり)
けませんと、こう説明するのだったらまだわか
ただ、この使用料については、当然ながら3%
りますよ。今の答弁は、総務省から来たこの通
上げると。課税取引でありますので、経費が赤
達1枚で上げましたというだけの話じゃないで
字とか何とか、それは3%ずっと基本的に上乗
すか。どこを見て仕事をしているんですか。こ
せしてきているのでそれは当然転嫁していくべ
れは県民に説明がつきませんよ。
き代物であると認識していますので。
消費税が上がるから上げる、これは便乗値上
【堀江委員】 そしたら、今の次長の答弁は教育
げでしょう。私が予算総括質疑で質問した、こ
長と違うじゃないですか。経費は関係なく、全
の例を取り上げたんだから、その計算ぐらいす
て上げるわけですか。それこそ便乗値上げで
べきでしょう。この通達1枚で上げましたと、
しょう、次長の答弁は。県民に説明する時に、
根拠も何もないじゃないですか。赤字がこれだ
消費税が上がったら経費が幾ら上がるんだと、
け出ます。だから、この赤字を埋めるために使
この赤字の分を産めるために使用料も幾ら上げ
用料を幾ら上げましたと、なんでそういう説明
ますというのが普通の説明でしょうが。使用料
ができないのか答弁してください。
にただ3%掛けるだけですか。それだったら便
【堀生涯学習課長】 3%引き上げられるという
乗値上げでしょう。
ことでございますので、その使用料につきまし
【石橋教育次長】転嫁が大前提でございまして、
─ 150 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
地方公共団体の一般会計の部分の課税取引につ
ですかと、それをまともに聞いているんですよ。
いては、本来みなし規定です、60条については。
そうしたら「計算していません」と言うから、
いわゆる収入の経費に係る消費税と売上に係る
なんで計算してないのと。そうしたら、総務省
消費税、これは同額とみなすと。いろんなもの
の紙一枚で、全部手数料が上がるんだなと、何
があるので、それはもう基本的にみなして整理
も考えずにやったんですかと言っているんです
すると、これは消費税の基本になっていおりま
よ。
す。ただ、消費税というのは転嫁をすべきもの
質問を変えましょう。これは条例審議ですけ
であるということでございますので、課税取引
れども、これは予算にもかかわるので予算書も
には当然3%転嫁するというのが当然必要にな
質疑していいと、事前に委員長の確認をとれて
ると。
いますので、先ほど可決された第141号の横長
【堀江委員】次長の答弁はますます後退してい
資料の13ページ、社会教育使用料、県立図書館
ますよ。要は、もう消費税だから、上げるから
講堂使用料等とありますね。本年度12万7,000
もう何も理屈抜きで使用料を上げるんですと、
円の中身を教えてください。
平たく言えばそういう答弁をしているんじゃな
【堀生涯学習課長】 この中身につきましては、
いですか。少なくとも、本会議場で知事も、さっ
講堂使用料、それから目的外使用で複写機等を
き教育長も経費が赤字になるんだと、だから上
図書館の中に配置をしております。そういった
げるんだと言っているじゃないですか。それ
部分の目的外使用料が含まれております。
だったら、赤字は幾らですかと聞いている。い
【堀江委員】 12万7,000円の中身を言ってくだ
や、生涯学習課長がそういう計算はしませんで
さい。
したというから、なぜ計算をしていないのかと、
【髙見委員長】 しばらく休憩します。
その質問をしているんですよ。なぜ計算をしな
いで、この議案を出したんですか。そこを答弁
してください。一般論を言っているんじゃない。
― 午後
3時37分
休憩 ―
― 午後
3時38分
再開 ―
【渡辺教育長】 現行の使用料自体が、現在、要
【髙見委員長】 再開します。
は使用を行う際に必要な経費を基本に積み上げ
【堀生涯学習課長】 内容につきましては、講堂
た単価になっておりますので、これが5%から
使用料は平成25年度の分で3万7,600円、それか
8%になれば、当然3%の分の負担増が出てくる
ら目的外使用料、公共図書館複写サービス等々
わけでありますから、その負担増になる分を今
に4,727円、それから食堂等が図書館内にござい
回、現行の使用料に上乗せをさせていただくと
ますけれども、そういったところの目的外使用
いうことであります。それ以上の説明はないと
につきまして9万3,529円という金額になって
考えております。
おります。
【堀江委員】 だから、経費を積み上げた単価な
【堀江委員】 私が知りたいのは、この3万7,600
んでしょう。教育長がそういうふうに言ってい
円というのは、平成26年度の収入見込みですか。
るから、じゃ幾ら上がったらその経費が幾ら上
今、平成25年度と言ったけれども。
がるんですかと、要するに赤字の額は幾らなん
─ 151 ─
要は、平成25年度で講堂使用料が幾らで、平
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
成26年度が幾らになるんですか、それを教えて
ているんです。だから、一括して言うのではな
ください。
くて、一括したら12万7,000円だとわかるんで
【堀生涯学習課長】 平成26年度はまだはっき
すよ。どういう見込みをしたんですか。だから、
りしておりませんので、そこら辺は平成25年度
収入見込み、いわゆる使用料が上がるから、そ
の費用を見込みとして上げているところでござ
の見込みをしているんでしょう。だから、昨年
います。
度と比べて幾ら見込みをしているんですか。
【堀江委員】 12万1,000円が12万7,000円に
6,000円の収入かなと思っていたら違うわけで
なったんでしょう。6,000円は何ですかと言った
しょう。講堂だけじゃなくて、食堂もあるし、
ら、消費税の増税で見込みが増えるから6,000
どこもあるしといっぱいあるわけでしょう、こ
円ということなんじゃないんですか。
の等の中には。そうすると、講堂の使用料は、
この12万1,000円の中身がわからない。12万
平成25年度が幾ら、平成26年度の見込みが幾ら、
7,000円もわからないんですか。使用料を改定し
その数字を言ってください。
たんでしょう。改定したことによって、実績が
【堀生涯学習課長】 今年度の講堂使用料が3万
何に要るからどれくらいというのも出るでしょ
7,600円、それから目的外使用料が(「それだけ
う。条例改正をするんだったら、その条例を改
でいい。26年度が」と呼ぶ者あり)平成26年度
正した分の収入見込みがこれに入ってないとい
の講堂使用料につきましては、先ほど申し上げ
けないでしょう。わからないということはない
ました3年間の平均の中で出しているという状
ですよ。歳入しても歳出にしても、積算根拠を
況です。
出してするんでしょう。12万7,000円がわから
【髙見委員長】 しばらく休憩します。
ないということがありますか。
【堀生涯学習課長】 過去3年間の講堂使用料等
につきまして、平成24年度は14万8,000円、そ
― 午後
3時43分
休憩 ―
― 午後
3時44分
再開 ―
れから平成23年度が10万6,000円、平成22年度
【髙見委員長】 再開します。
が11万9,000円という実績になっております。
【堀生涯学習課長】 先ほど申し上げたとおり、
その平均をとりまして12万4,000円を消費税率
3年分の平均を出して、平成26年度の講堂使用
引き上げ前の歳入予算として、この歳入予算に
料12万4,000円というものを消費税率引き上げ
消費税率引き上げに伴う3%を算入いたしまし
前の歳入予算として計上しておりまして、その
て12万7,000円としたところでございます。
中で今年度の講堂使用料を3万7,600円として
【堀江委員】 そうすると、県立長崎図書館講堂
おりますので、それは過去3年間の平均の中に
使用料等というのは、第179号議案で言うとこ
入り込んでおりますので、今後、講堂使用料が
ろの講堂使用料はどうなるのですか。今、生涯
どれだけ使われるかによってまた変わってくる
学習課長が言っているのは、いわゆる県立長崎
かと思いますけれども、そういったことで全体
図書館全部のことを言っているんでしょう。細
的に3%の消費税率引き上げというものを行っ
かい質問をして悪いんですが、条例審議ですか
ているところでございます。
ら、第179号議案の講堂の使用料の話を私はし
【堀江委員】 私の質問に答えてない。3万7,600
─ 152 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
円というのは平成26年度の講堂使用料の歳入
1,074円のために条例改正するんですか。逆に言
見込みです。では、私が言うところの、これは
えば経費は1,074円で済むわけですか。どう説明
比較になっているじゃないですか。前年度幾ら
するんですか。
だったのか。当初予算の段階の見込みの数は。
【髙見委員長】 しばらく休憩します。
― 午後
3時45分
休憩 ―
― 午後
3時48分
再開 ―
少なくとも私は県民の皆さんに、消費税が上
がれば経費が上がるんですと、私が言ったいろ
いろな水道代、電気代と上がるんです、掃除代
も上がるんです、だから、赤字になるんですと。
その赤字の分を使用料で賄わないとやっていけ
【髙見委員長】 再開いたします。
ませんという説明をして、だから使用料はこれ
【堀生涯学習課長】 失礼いたしました。今年度
ぐらいに上げますと説明するんだったらまだい
の講堂使用料が3万7,600円でございましたの
い。百歩譲ってまだわかりますよ。計算はして
で、それに3%上乗せするという形になります
いないわ、歳入で幾ら上がるかというと、1,074
ので、3万8,674円ということになります。
円。1,074円のためにこの使用料を上げるのです
【堀江委員】 その3万7,600円というのは、平
か。納得できませんね。
成25年度ですか。(「26年度です」と呼ぶ者あ
少なくとも、もう計算のことをいろいろ言っ
り)平成26年度でしょう。そうしたら、平成25
ても時間の無駄になるので、なぜこの計算をし
年度はもっと少なくないとおかしい。何を言っ
なかったんですか。今言われて一生懸命計算し
ているのですか。
ているけれども。教育長がさっき言った根拠は、
【堀生涯学習課長】 3万7,600円は平成25年度
赤字になるから、だから使用料を上げるんです
です。
と。その計算をどうしてしなかったんですか。
【堀江委員】もう一度きちんと答弁してくださ
だから、さっき言ったこの通知1枚で上げない
い。平成25年度が幾らで平成26年度が幾らと。
といけないから、全部上げると、平たく言えば
【堀生涯学習課長】 平成25年度が3万7,600円
それだけのことですか。
でございます。平成26年度に見込んでいるのが
【堀生涯学習課長】 現在、消費税が上がること
3万8,674円でございます。
によって、図書館全体としましては約70万円程
【堀江委員】 そうすると、3万8,674円、3万
度の赤字というものが見込まれるということで
7,600円、講堂の使用料としては1,074円しか上
ございます。そういったこともございまして、
がらないんですよね。そういうことでしょう。
そのうちの赤字を解消するという部分につきま
もう見込みですから、どれだけの人が利用する
しても、大変少額ではございますけれども、消
かわからないけれども。1,074円のために条例を
費税の引き上げ分に関して使用料を上げて利用
改正するのですか。そういうことでしょう。
をしていただくということについて進めていき
だから、この収入というのは、講堂の使用料
たいということでございます。
が条例改正に伴って上がります。上がった分が
【堀江委員】 最後にしますが、今、70万円と
幾ら入るかということでしょう。前年度に比べ
いう数字が出ました。計算しているんだったら、
たら、この計算をすると1,074円ですよね。
最初から出しなさい。少なくとも、後で私にそ
─ 153 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
の70万円の明細を見せてください。水道料が幾
た数字で削減になっているということですので、
らになった、電気代が幾らになった、だから、
それを維持したままやっていくということにな
70万円の赤字になる。最初計算してないと言っ
りますと、その分が県の単独持ち出しという結
たじゃないですか。今、70万円と言うから、納
果になりますので、今の財政状況を考えますと、
得はできませんが、後でいいから70万円の明細
そういう対応ができないということで定数減、
を見せてください。どうやったらこれが70万円
そして先ほど議論していただきました給与費の
の赤字になるのか。
方についても同様の理由で減をさせていただい
いずれも今の説明では、県民の皆さんに消費
ているという状況でございます。
税が上がったから、教育長が言うように経費を
【堀生涯学習課長】 1点訂正をさせていただき
積み上げた単価が上がっていくので、だからそ
たいと思います。
の赤字の分を使用料で賄わないといけないんで
先ほど図書館全体で70万円の赤字というふ
すという割には計算がされてない。総務省の紙
うに申し上げましたけれども、講堂分について
切れ1枚で計算して上げたというふうにしか私
の約70万円の赤字ということでございます。
は思えない。
【堀江委員】 講堂分、さっき計算してないと
もう一つ、第178号議案ですけれども、これ
言ったじゃないですか。わずか何秒の間に計算
は先生方を112名減にしようということになる
したのですか。答弁が違うでしょう。いつ計算
んですが、これは一般質問でも取り上げられて、
したんですか。じゃ、なんで計算しているのに
職員の減という意味ではいろんな形で、スクー
計算してないと言ったんですか。どこから出た
ルカウンセラーとかソーシャルワーカーとか、
数字ですか。
専門家を拡充することと同時に、専門家につな
【堀生涯学習課長】 大変申し訳ございません。
ぐ先生を拡充することも大事じゃないかという
講堂分に係る経費ということで約70万円とい
指摘も一般質問の中でありました。この112人
うことでございます。
というのは、これはもちろん生徒の減によって
【堀江委員】 講堂分に係る経費が70万円赤字
先生を減らすということになるんですけれども、
になるのですか。講堂分だけでね。(「赤字と
例えば加配で先生を増やすというだけでなく、
いうわけでは」と呼ぶ者あり)赤字と言ってい
正規の雇用で少人数学級をはじめ、先生を減ら
るじゃないですか、違うのですか。
さないでいろんな形に活用するという検討はさ
【髙見委員長】 しばらく休憩します。
れないのかどうか、この1点だけ質問します。
【松尾教職員課長】委員がおっしゃいますとお
り、定数を削減する主な理由は児童生徒数の減
― 午後
3時51分
休憩 ―
― 午後
3時52分
再開 ―
少、それから統廃合関係で学校が減少するとい
【髙見委員長】 再開いたします。
うのが主な理由になっております。もちろん教
【堀生涯学習課長】 大変失礼いたしました。数
職員が多数いて、きめ細やかな対応をするとい
字的にはっきりしていない部分がございますの
うのは非常に大切なことだろうかと思いますけ
で、後ほど計算をし直しまして回答させていた
れど、基本的にこれは国の標準法をもとに出し
だきたいと思います。
─ 154 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
【髙見委員長】 ほかに質疑はありませんか。
第178号議案について、原案のとおり可決す
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
ることに賛成の委員の起立を願います。
【髙見委員長】ほかに質疑がないようですので、
これをもちまして質疑を終了いたします。
〔賛成者起立〕
【髙見委員長】 起立多数。
次に、討論を行います。
よって、第178号議案は、原案のとおり可決
【堀江委員】 第178号議案の定数減の条例改正
すべきものと決定されました。
ですが、言われたように児童生徒の増減に伴う
次に、第179号議案について採決いたします。
減ということになるわけですけれども、私とし
第179号議案について、原案のとおり可決す
てはそれこそ県単の財源で対応できないので減
ることに賛成の委員の起立を願います。
とするという答弁ですけれども、教育委員会で
はなく、私は無駄な大型事業の財源を確保すれ
〔賛成者起立〕
【髙見委員長】 起立多数。
ば可能という立場でありますので、先生たちの
数は減らさずに、子どもたちに対応していただ
よって、第179号議案は、原案のとおり可決
すべきものと決定されました。
次に、第208号議案は、原案のとおり可決す
きたいという立場から第178号議案には反対を
ることにご異議ございませんか。
いたします。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
それから第179号議案の県立長崎図書館の講
堂の使用料の改正ですが、教育長が言われるよ
【髙見委員長】 ご異議なしと認めます。
よって、第208号議案は原案のとおり可決す
うに経費を積み上げてこれだけの赤字になると、
だから使用料をこれだけ上げないとやっていけ
べきものと決定されました。
ないという説明があるのであれば、百歩譲って
次に、議案外所管事項の補足説明に入ります
いたし方ないと思うところもありますが、しか
が、まず国際関係に関する学科について、説明
し、今の答弁を見てわかるように、幾ら赤字に
をお願いいたします。
なるのかすらもわからないという状況の中では、
【平田県立学校改革推進室長】国際関係に関す
私は総務省の紙切れ1枚で消費税の増税という
る学科について補足説明をいたします。
のは、使用料を上げてくださいという対応しか
平成27年度に長崎東高校に国際関係に関す
してないとしかとれませんので、少なくとも消
る学科を設置することは、昨年4月に既に決定
費税の増税に伴うこうした便乗値上げは許され
済みでございます。3月17日の定例教育委員会
ないという立場から反対をいたします。
でその正式な学科名と募集定員を決定いたしま
【髙見委員長】 ほかに討論はございませんか。
した。
新設する学科の名称は「国際科」です。募集
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
【髙見委員長】 討論がないようですので、これ
定員は2学級80名といたしました。お配りして
をもちまして討論を終了いたします。
おります国際科紹介のリーフレットをご覧くだ
議案に対する質疑・討論が終了しましたので、
さい。よろしければ表紙を左側に、中に折れて
いる紙を右側に3連でご覧いただければと思い
採決を行います。
まず、第178号議案について採決いたします。
ます。
─ 155 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
まず、見開きの左のページの「国際関係に関
留学の推奨など、豊富な語学体験プログラムを
する学科とは」の部分をご覧ください。高校の
用意し、大学との連携強化や海外との交流活動
学科には普通科、専門学科、総合学科の3タイ
も行っていく予定としております。
プがあります。国際科はその中の専門学科に分
次に、見開きの右側のページをご覧ください。
類されますが、理数科と同じように普通科系専
入学者選抜と学級編制の概要をご説明いたしま
門学科に位置づけられ、これまでの長崎東高校
す。
の普通科と同様に、理系・文系を問わず大学進
長崎東高校は、入学者選抜のない長崎東中学
学を目指す生徒に対応する教育課程となります。
校からの内進生と、他の中学校から入学者選抜
具体的な教育課程は、見開き中央のページ、
を受けて入学する外進生がいるため、入学の段
「国際科の教育の特色」の教育課程の特徴で示
階では国際科と普通科を一つの募集枠として一
しておりますように、まず普通科では普通教
括して選抜する「くくり募集」を行います。こ
科・外国語で英語を学習いたしますが、国際科
のため、1年次には内進・外進を混合した学科
ではオレンジ色の部分の専門教科・英語を学習
の区分のない7学級編制とし、共通の教育課程
します。この教科は普通科に比べ、話す・聞く
で教育を受けます。入学後、学校での進路指導
といったコミュニケーション能力に関する部分
を受け、各自の進路希望や適性等に応じて2年
が手厚い教科となっております。
次から国際科2学級、普通科5学級の編制とする
また、学科の特性等に応じて学校独自に開設
予定としております。
できる学校設定教科、小豆色の部分の国際理解
今後は、国際科の広報活動と生徒募集活動を
の新設により、話せる英語の習得に加えて日本
進めてまいりますが、普通科系高校における英
の伝統や文化、また最新の科学技術等について
語教育の研究拠点として教育成果を上げること
も学習させる予定で、国際舞台で活躍できる人
ができるよう、また、中学生が目指す学科、行
材の育成を目指します。
きたい学科となるよう、学校とともに取り組ん
大学の協力を得て夏季休業中に実施すること
でまいります。
としております大学における集中講義、グロー
【髙見委員長】 次に、中学生向け英単語・表現
バルスタディでは、これを高校の科目の履修と
集ソフトについて、説明をお願いいたします。
みなして単位を与える予定としております。
【池田義務教育課長】 それでは、英単語・表現
また、国際科の設置準備といたしまして今年
集ソフト「RISE
UP
ENGLISH」の主な内
度コンピューター語学学習システムのCALL教
容及び開発の進捗、啓発の状況について補足説
室を整備いたしましたので、今後の大学受験で
明いたします。配付しております資料をご覧い
求められると思われるTOEFLやTOEICといっ
ただければと思います。
趣旨につきましては、1に記載のとおりでご
た外部検定試験の取得にも努めていく予定です。
教育活動の特徴につきましては、専門学科へ
ざいます。
改編することに伴い、教員定数の増員が可能と
主な内容についてご説明をいたします。
なります。そのため、より質の高い授業を展開
1つは、本県中学生の語彙力を強化するため
したいと考えております。また、海外への短期
に、特に耳で聞き取る、音声で表現できる語彙
─ 156 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
力の強化を目指し、中学校3年間で特に必要と
ています。そして、下段にあるものが少し長め
される1,000語程度を設定し、6,000以上の練習
の紹介文となっておりますが、中ほどに「ガイ
問題等を通して学べるように作成いたしており
ドのような説明をしたい時は」と表示してある
ます。
箇所がございます。ここをクリックしますと、
資料を1枚めくっていただいてチラシをご覧
いただければと思っております。
さらに詳しい紹介文が表示され、音声のボタン
をクリックすると英語による音声が流れる仕組
4月以降に配付する予定にしております本ソ
フトのチラシをとじておりますが、その裏面を
みになっております。大体5文から6文程度の内
容が中にあります。
ご覧ください。上段に英単語の練習問題の内容
生徒の実態に応じ音声で聞き取る力や、自分
を記載いたしております。一つの単語の発音を
で発音し表現する力などを育成するために活用
聞いて意味を選ぶ、あるいは単語を見て規定の
させたいと考えております。
時間内で5回そのスペルを入力する、単語の発
今お話を申し上げましたとおりに、これらは
音を聞いてその単語を入力するなど、6つのパ
長崎を題材に英文を学ぶことから、学習活動を
ターンで練習ができ、また、その定着度を難易
通してふるさとを知る機会としても活用できる
度にあわせて6段階のレベルで確認ができるよ
のではないかと考えております。日々の英語の
うにいたしております。これにより一つひとつ
授業の中で、その他学校や家庭学習で生徒自身
の単語を聞き取る、あるいは書く、疑問文に答
が自ら取り組む学習の支援として幅広く活用を
えるなど、さまざまな方法で練習し、活用でき
図ってまいりたいと考えております。
る語彙力を強化していけるのではないかと考え
ております。
また、先ほどご紹介いたしましたが、次年度
からその成果を確かめる機会としてスペリング
習熟の程度は本人自身で確認することもでき
コンテスト、英語暗誦大会、イングリッシュキャ
ますが、教師がソフト内の問題から出題する単
ンプの開催を計画いたしております。市町教育
語を選定し、組み合わせてオリジナルのテスト
委員会や県英語教育研究会など、関係機関と連
を作成し活用できるシステムを組み込んでおり
携し積極的に取り組んでいきたいと思っており
ます。
ます。
また、もう一つの内容は、中学校で学習する
なお、ソフトの周知啓発につきましては、既
例文を長崎の話題、例えば食べ物のコーナーで
に先月、教職員への説明会を終えたところです
はチャンポンやカステラ、大村ずし、五島手延
が、可能な限り本年度中に保護者、あるいは一
べうどんなどを題材に学習できる長崎例文集、
般県民へも周知啓発を図り、新年度円滑な活用
また、英語で長崎を紹介するための長崎紹介実
ができるよう取り組んでまいりたいと思ってお
践編を組み入れております。恐れ入りますが、
ります。
この資料の最後のページをお開きいただきまし
なお、本ソフトはインターネットを使って配
信することから、中学生だけではなく、小学生、
て、その左側をご覧ください。
長崎紹介実践編の画面を載せております。上
高校生、一般の県民の方々が活用することも可
段にあるものが一文程度の簡単な紹介文になっ
能です。広く活用を促してまいりたいと思って
─ 157 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
おります。ソフト自体は、おおまか完成いたし
本計画をもとに今後設計等に取り組んでいくこ
ておりますが、より確実な運用を図るために4
とを明記しております。
月から協力校において動作確認をお願いするこ
次のページをお開きください。
とといたしております。そこでの確認、改良作
目次につきまして記載のとおりですけれども、
業等を経た後、5月上旬までにはテスト的な公
第1章で全体の図書館像、第2章、第3章で一体
開を行い、運用の状況によっては再度改修を行
型図書館と郷土資料センターの内容について、
いたいと考えております。遅くとも6月当初に
第4章でこの2つの図書館の連携及び運用、第5
は本格公開を行う予定にいたしております。
章で業務区分と運営体制、第6章で施設概要、
なお、チラシにありますアドレスは、5月上
旬以降にアクセスするために、そこに記載して
第7章で今後のスケジュール、そして第8章に参
考資料を添付しております。
1枚めくっていただきまして1ページをご覧
いるものでございます。
【髙見委員長】 次に、「県立・大村市立一体型
ください。
図書館及び郷土資料センター」(仮称)整備基
「県立・大村市立一体型図書館及び郷土資料
本計画(素案)について、説明をお願いいたし
センター」
(仮称)の図書館像でございますが、
ます。
整備の基本的な考え方として、大村市に整備し
【前屋新県立図書館整備室長】 現在、新県立図
ます一体型図書館につきましては、県立図書館
書館の整備につきましては、専門家の方々のご
と市立図書館の役割や機能を整理しながら連携、
意見をいただくとともに、大村市、長崎市など
協力してサービスを提供いたします。具体的に
の関係機関と協議しながら基本計画案の策定を
は県立と市立の資料を区別することなく、一体
進めているところでございます。
として取り扱い、同一の書架に配架するととも
本日は計画のもととなる素案を取りまとめま
したので、その内容等をご説明いたします。お
に、県市共同の窓口カウンターでサービスを提
供することとしております。
手元の「県立・大村市立一体型図書館及び郷土
また、長崎市に整備します郷土資料センター
資料センター」(仮称)整備基本計画(素案)
につきましては、長崎歴史文化博物館と連携し
と表示してある冊子をご用意ください。
ながら、長崎学資料を含む郷土資料の収集等を
それでは、しばらくの間お時間をいただきま
行うとともに、大村に整備します一体型図書館
して概要についてご説明させていただきます。
のサテライト機能を担うこととしております。
整備基本計画の素案としております冊子を1
次に、この2つの図書館の目指す図書館像に
枚めくっていただきまして、上の方に「はじめ
ついて、2の項目で整理しております。
内容としましては、破線で囲まれております
に」と書いてあるページをご覧ください。
ここでは、まず県立図書館と大村市立図書館
県立図書館及び大村市立図書館それぞれの基本
の現状等を述べた上で、県と大村市それぞれの
理念を踏まえた上で、太線に囲まれた部分にな
整備基本方針策定に至った経緯等を記載しまし
りますけれども、知の拠点として県民市民を支
て、この基本計画が県と市2つの基本方針を踏
える図書館、全ての県民市民がサービスを利用
まえて策定されたものであること、それから、
できる図書館、県民市民と共に創る図書館、出
─ 158 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
逢いにあふれる楽しい図書館、未来を創造する
ふるさと
い図書館を利用される皆様の利便性の向上を図
礎を築く図書館、郷土の歴史と文化に親しみ、
りまして、知の拠点として県民・市民を支える
活用及び振興する図書館、以上6つの目指す図
図書館を目指してまいります。
5ページをご覧ください。
書館像をお示ししております。
2ページをご覧ください。お示ししました6つ
第2章の県立・大村市立一体型図書館(仮称)
の目指す図書館像を、それぞれについて具体的
でございますが、まず役割と機能ということで
な内容を記載しております。
項目の1で県立図書館と市立図書館それぞれの
3ページをお開きください。一体型図書館と
役割と機能を述べた上で、一体的図書館の基本
郷土資料センターのイメージ図を記載しており
的な考え方について(1)に記載しております。
ます。上の方に現在の県立図書館、大村市立図
主な内容としまして、開架スペースや閉架ス
書館を記載しております。中ほどに大村市に整
ペースなどの施設面、資料の収集、資料の保存、
備します一体型図書館、そして下の方に長崎市
図書館情報システムなどについて基本的な考え
に設置します郷土資料センターを記載し、2つ
方をお示ししております。
6ページをご覧ください。(2)で一体型図書
の図書館の連携及び長崎歴史文化博物館との連
携等をお示ししております。
館の機能及びサービスについて整理をしており
4ページをご覧ください。新しい2つの図書館
ます。図の上の方で基本方針にお示ししており
について、新たに実施するサービスやこれまで
ます新県立図書館と新大村市立図書館のそれぞ
も行っていたもので、さらに強化・充実してい
れの機能、サービスを踏まえました上で、中ほ
くサービスや機能を整理しております。新たな
どから下の方に大村市に設置します一体型図書
サービス等につきましては、まず、本県に関す
館の機能及びサービスを記載しております。
る映像等資料の収集及び提供を行ってまいりま
一体型図書館におきましては、県立図書館が
す。また、インターネットを活用した各種サー
担う独自のサービスと市立図書館が担う独自の
ビスを実施いたします。さらに、自動貸出機等
機能、サービスを中ほどで明確にしますととも
を設置しますとともに、電子書籍についても提
に、共通する機能とサービスを下の方にお示し
供してまいりたいと考えております。
しております。
7ページをお開きください。
これまでの取組を拡充し、さらに充実してい
くサービス等につきましては、県民市民の皆様
事業計画でございますけれども、まず(1)
の課題解決支援のため、ビジネス支援や産業支
の来館者へのサービスとしましては、開架及び
援などを強化してまいります。また、児童書コー
閲覧以下4つの項目について記載しております。
ナーなどを充実していくとともに、電子資料や
(2)の館内サービスとしまして、充実した
データベースの充実も図ってまいります。さら
児童書コーナーの提供以下8ページにかけまし
に、関係機関との連携を強化するとともに、資
て、5項目について記載しております。
料の収集や市町立図書館の支援等についてもさ
(3)の支援拠点としての広域サービスにつ
らなる充実を図ってまいりたいと考えておりま
きましては、協力貸出し及び相互貸借以下9
す。このような新たな取組によりまして、新し
ページにかけまして、7項目について記載をし
─ 159 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
ております。
保存及び活用ですが、郷土資料センターでは新
(4)の課題解決支援サービスにつきまして
たに長崎県に関する映像等資料の収集を行いま
は、ビジネス支援以下4項目を記載しまして、
して、郷土資料の充実を図るとともに、県民の
(5)の対象別サービスについては10ページか
皆様の利用に供してまいりたいと考えておりま
ら11ページにかけて乳幼児サービス、児童サー
す。この映像等資料につきましては、利活用を
ビスなど6項目について記載をしております。
前提としまして著作権や肖像権について承諾が
次に、(6)の情報サービスとしてデータベー
スの提供以下4項目を記載しております。
得られたものについて、まずは収集してまいり
たいと考えております。また、記録媒体の更新
12ページをご覧ください。
を行いますとともに、映像等の資料を可能な限
(7)の資料の収集についてですが、県立図
りインターネットなどを通じて提供していくこ
書館と市立図書館の資料収集方針と選書方法、
ととしております。
リクエストへの対応の4項目を記載しまして、
次に、(2)番目の長崎歴史文化博物館との
(8)の資料の保存については、県立図書館と
連携につきましては、長崎学の研究拠点である
市立図書館の資料保存方針をそれぞれ記載して
同博物館と連携しまして、一体となって長崎学
おります。
の振興・発展を図っていくとともに、利用者へ
13ページをご覧ください。
のサービス等についても同博物館と相互連携体
(9)の図書館職員等の育成及び研修等で市
制を整備することとしております。
町立図書館職員への研修等と図書ボランティア
さらに、一体型図書館のサテライト機能とい
への研修等の2項目を記載し、最後に(10)の
うことで、(3)番目でございますが、郷土資
その他としまして、公立図書館に関する調査及
料センターには一体型図書館のサテライトカウ
び研究と図書館活動等の情報発信について記載
ンターを設置しまして、両館における物流体制
をしております。
を整備してまいります。
15ページをご覧ください。
県立・大村市立一体型図書館については以上
2の事業計画ですけれども、(1)来館者への
でございます。
14ページをご覧ください。
サービスとして一体型図書館と同様の4項目に
第3章の県立図書館郷土資料センターについ
ついて記載をしております。
てですけれども、まず、1の役割と機能としま
次に、(2)の館内サービスとして館内イン
して、郷土資料センターが現在の県立図書館郷
ターネット環境以下16ページにかけまして4項
土課の役割と機能を担うということを踏まえま
目について記載をしております。
して、隣接する長崎歴史文化博物館と連携しな
それから、(3)の支援拠点としてのサービ
がら、長崎学資料をはじめとする郷土資料に関
スにつきましては、協力貸出以下5項目につい
する拠点施設の一つとして本県の文化活動の振
て記載をしております。
興等を図るということを述べた上で、その内容
17ページをご覧ください。
について記載しております。
(4)の課題解決支援サービスにつきまして
はじめに、(1)番目の映像等資料の収集・
は、地域情報支援ということで県内の情報提供
─ 160 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
や地域文化情報の提供などを行いたいと考えて
おります。
(2)の図書館ネットワークシステムについ
ては、2つの図書館の蔵書を一括して検索でき
(5)の情報サービスについては、一体型図
書館と同様の4項目を記載しております。
るシステムにするとともに、県内図書館の蔵書
についても一括して検索できる横断検索システ
次に、(6)の資料の収集につきましては、
ムを活用できるようにいたします。
17ページから18ページにかけまして資料収集
(3)のレファレンスサービスにつきまして
方針と選書方法の2項目について記載をしてお
は、いわゆるテレビ電話の活用などにより、2
ります。
つの図書館の利便性の向上を図りますとともに、
(7)の資料の保存につきましては、資料保
存方針を記載しております。
(4)の市町立図書館の支援及び(5)の協力貸
出につきましても、記載のとおり両館で連携し
最後に(8)のその他として、一体型図書館
まして体制等を整備してまいります。
と同様に、図書館活動等の情報発信について記
載をしております。
また、(6)の資料の電子化につきましては、
著作権の問題がないものから積極的に行いまし
19ページをご覧ください。
て、両館から閲覧できるようにするとともに、
項目の3ですが、公文書コーナーの設置につ
可能なものについてはインターネット等での公
いてですけれども、現在、県総務部では、保存
開を検討してまいりたいと考えております。
期間が満了した県の文書の中で、歴史的、文化
さらに、企画展の開催についても両館で連携
的価値があると認められるものを収集保存して
して実施していきたいと考えております。両館
おりまして、現在の保存場所が老朽化している
の連携・運用については以上でございます。
ため、新たに郷土資料センター内に歴史的文書
21ページをご覧ください。
の保存スペースを確保することとしております。
これまでの第1章から第4章までを踏まえま
また、県民サービスの充実を図るために歴史的
して、新しい図書館におけるサービスの利用例
文書の受付窓口と閲覧スペースを郷土資料セン
を、来館する方と来館しない、また来館できな
ターと共用化していきたいと考えております。
い方に分けてお示ししたものを参考として作成
郷土資料センターにつきましては、以上でご
しております。
次に、22ページをご覧ください。
ざいます。
20ページをご覧ください。
第5章の業務区分と運営体制ですが、県立図
第4章、一体型図書館と郷土資料センターの
書館と市立図書館の業務区分を23ページにか
連携・運用でございますが、まず、(1)のサ
けまして具体的に表にしてお示ししております。
テライトカウンターの設置につきましては、郷
22ページの最後をご覧ください。表としまして
土資料センターでご説明しましたとおり、同セ
は、左側から項目ごとに大項目・中項目・小項
ンターには一体型図書館のサテライトカウン
目と具体的に内容を記載しまして、右側の欄に
ターを設置しまして、両館における物流体制を
県立と市立の業務区分を記載しております。県
整備し、利便性の向上を図ってまいりたいと考
立と市立の共通する業務で、内容により片方が
えております。
主体性を持つものについては二重丸でお示しし
─ 161 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
まして、もう片方は丸でお示ししております。
設場所として一体型図書館と郷土資料センター
また、県立の独自業務、それから市立の独自業
の建設場所をそれぞれお示ししております。
次の31ページから32ページにかけまして、3、
務については、片方に二重丸でお示ししまして、
もう片方の欄は空欄としております。なお、県
施設の構成と規模ということで、一体型図書館
立と市立が同じ目線で業務を行うものにつきま
と郷土資料センターの各スペースの連携イメー
しては、両方の欄に丸を記載しております。
ジをお示ししております。
24ページをご覧ください。
それから、33ページをご覧ください。
2の運営体制でございますが、(1)の組織で
(2)整備面積等でございますが、一体型図
すけれども、方針として根幹に係る業務は直営
書館の収蔵冊数につきましては、建設後30年を
といたしまして、その他の業務、例えば施設等
見込みまして、開架約25万冊、閉架約177万冊
の管理などについては外部委託等を行うことと
の合計202万冊としまして、整備面積としては
しております。また、県と市が一体となって運
現時点で1万2,000平米から1万3,400平米程度
営できるように組織のあり方については協議会
を検討しているところでございます。各スペー
方式など、地方自治法に沿った方法により県と
スの詳細につきましては、記載のとおりでござ
市が協議の上決定していきたいと考えておりま
います。また、一体型図書館と併設します大村
す。
市立史料館につきましては、下の方に記載して
(2)の職員につきましては、部門ごとに司
書等の専門的な資格を持つ者の配置に努めてま
おりますが、詳細につきましては今後大村市と
協議していきたいと考えております。
34ページをご覧ください。
いります。
24ページから25ページにかけまして表にし
郷土資料センターの収蔵冊数でございますが、
まして、5つの部門ごとに主な業務内容をお示
開架約3万冊、閉架が公文書を含め約34万冊の
ししております。この部門については、組織に
合計37万冊としておりまして、整備面積としま
おける課に近いものとお考えいただければイ
しては、現時点で2,000平米から2,130平米程度
メージしやすいのではないかと思います。
を検討しているところでございます。各スペー
次に、25ページ、(3)の運営につきまして
ですが、両館の開館時間や休館日、それから情
スの詳細につきましては、記載のとおりでござ
います。
報システム、イベント等の企画などにつきまし
35ページをご覧ください。
ても統一して行ってまいりたいと考えておりま
駐車場、駐輪場について記載しております。
駐車場につきましては一体型図書館においては
す。
27ページをご覧ください。
200台程度、郷土資料センターにおいては20台
第6章の施設概要ですが、1、建築方針として
以上を確保することとしております。
2つの図書館に共通しまして災害への備え、障
36ページをご覧ください。
害者等への対応など、28ページにかけまして8
第7章、整備に関する計画ということで、一
体型図書館と郷土資料センターの整備スケ
つの項目を記載しております。
29ページから30ページにかけまして、2、建
ジュールを記載しております。下の方に予定を
─ 162 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
記載しておりますが、基本計画策定後は、設計、
でです。
建設と進みまして、現在、最短の場合で一体型
まず、1ページでございます。教育庁が箇所
図書館が平成30年10月の開館を、それから郷土
付けを行って実施する市町等に対し内示を行っ
資料センターが平成33年5月の開館を見込んで
た補助金についての実績でございまして、直接
いるところでございます。
補 助 金 の 公 立 学 校 施 設 整 備 補 助 金 等 15 件 と
次の37ページから42ページまでは、整備基本
なっております。
方針にお示しした新県立図書館、新大村市立図
次に、3ページから6ページまでは1,000万円
書館の役割と機能を参考資料として記載してお
以上の契約案件につきまして、その実績でござ
ります。
いまして、計4件となっており、そのうち競争
また、43ページから46ページにかけまして県
立図書館と大村市立図書館の現状として、施設
入札に付した結果について、4ページから6ペー
ジまで記載しております。
や蔵書などの現在の状況を記載しております。
次に、7ページは、知事及び部局長等に対す
最後になりますが、47ページから48ページに
る陳情・要望のうち、県議会議長あてにも同様
基本計画(素案)の中で使用している用語の解
の要望が行われたもので、内容は島原市からの
説を添付しております。
要望の1件となっています。
最後に8ページから15ページは、附属機関等
素案の概要につきましては以上でございます。
なお、この素案につきましては、県議会からの
会議結果を記載しておりまして、第2回長崎県
ご意見をいただきますとともに、現在行ってお
文化財保護審議会など計7件となっております。
以上でございます。
りますパブリックコメントや、今後実施いたし
ます地区別説明会などによって、県民の皆様の
【髙見委員長】 次に、当委員会からの申し出に
ご意見等も参考にしながら、さらに検討を加え
関する対応状況について、説明をお願いいたし
まして、5月をめどに取りまとめまして最終案
ます。
を6月定例会においてご報告したいと考えてお
【前田特別支援教育室長】島原半島西側におけ
ります。
る特別支援教育(高等部)のあり方についての
以上でございます。
意見(申し入れ)に関する対応状況を報告させ
よろしくお願いいたします。
ていただきます。
これまでの対応状況につきましては、定例月
【髙見委員長】 次に、提出資料に関する説明を
議会ごとに随時報告してまいりましたが、本年
お願いいたします。
まず、政策等決定過程の透明性等の確保など
1月31日に保護者と本年度最後の話し合いをし
に関する資料について、説明をお願いいたしま
てまいりましたので、その内容について報告い
す。
たします。
【木下総務課長】政策等決定過程の透明性等の
報告書の一番下に書いてありますように、11
確保に関する決議に基づきまして、教育庁関係
月定例月議会において、請願人から撤回願いが
の資料についてご説明をいたします。
文教厚生委員会で了承され、議会の議決により
対象期間は平成25年11月から平成26年2月ま
許可すべきものと決定されましたので、高等部
─ 163 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
の設置ではなく、訪問教育の具体的な拡充策に
最後になりますが、次年度の南串山分教室の
ついて、島原特別支援学校の管理職を交えて協
在籍状況は、中学3年生が1名卒業し、次年度は
議を行いまして、保護者の方と最終的な共通理
入学生がおりませんので、総計が8名となる見
解を図ってまいりました。
込みになっております。また、3月1日に松島委
昨年9月の現地視察の折に説明した内容と基
員にもご出席いただきました島原特別支援学校
本的な変更はなく、週2∼3回、家庭での訪問教
高等部の卒業式に私も参加いたしましたが、南
育は曜日を決めて午前中に実施いたしまして、
串山分教室を卒業後、3年間千々石の方から毎
午後は入浴などデイサービスを利用して生活の
日福祉バスを利用して本校高等部まで通学した
リズムを整えることとしました。
生徒が立派に成長して卒業しましたことを申し
次に、訪問教育がない日は、基本的に南串山
添えまして対応状況の報告を終わります。
分教室でのスクーリングを行い、分教室の生徒
【金子教育環境整備課長】旧県立高等学校の跡
と一緒に活動したり、個別に自立活動を行った
地活用策につきまして、現状についてご報告い
りしながら、分教室で終日教育活動を行うこと
たします。
としました。
まず、富江高校です。旧富江高校は、閉校後
そして、生徒の体調を見ながら月1回、ある
校舎の一部を地元市で活用するとともに、恒久
いは2回程度は分教室でのスクーリングに代え
的な活用について県と地元市で協議を重ねてき
て本校高等部へのスクーリングを実施すること、
たところであります。
また、年に1∼2回程度地域の高等学校との交流
平成25年9月の五島市議会におきまして、市
学習を計画していくことを保護者の方と共通理
長から認定こども園として整備する方針が示さ
解しました。
れ、県に対しまして五島市及び市議会から、県
また、生徒の体調が悪い時は、これまでと同
で校舎を解体し、跡地を無償で譲渡してほしい
様に保護者に協力をしていただくこと、入学式
との要望がなされております。もともと土地は
などの大きな行事は本校高等部の方に参加する
旧富江町から学校用地として寄付されたもので
こと、月ごとの時間割、あるいは教育活動内容
あり、建築から30年以上経過し、耐震性がない
等について、高等部や分教室と定期的に連絡を
校舎を放置することは倒壊の危険もあることか
取り合うことなどについても確認ができました。
ら、地元での活用方針が決定いたしましたので、
保護者の方は、請願を撤回することにはなった
平成26年度当初予算に解体費を計上している
ものの、このように訪問教育が充実することに
ところであります。今後は、五島市の認定こど
ついてはとても評価をしていただき、感謝の言
も園の整備計画をお聞きしながら、具体的な土
葉をいただいております。
地の譲渡方法、時期について協議を進めてまい
次年度以降も県教育委員会として適宜協議の
りたいと思います。
場を設けながら、生徒や保護者のニーズに合っ
次に、有馬商業高校です。平成24年8月南島
た訪問教育の拡充策が確実に実施できますよう
原市長が文化スポーツ施設としての活用を表明
に学校と連携しながら対応してまいりたいと考
されております。市では、平成25年4月に南島
えております。
原市文化スポーツ施設基本計画策定委員会を設
─ 164 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
置し、施設の基本コンセプトや導入する機能、
まいります」と。市の決定を待っていると。今、
規模等について協議が行われており、今年度末、
県として何かされているんですか。待っている
今月中には基本構想が示されると伺っておりま
状況ですか。
す。委員会からの答申を受けた後、市内部で具
【金子教育環境整備課長】南島原市からは跡地
体的な整備方針が作成されることになりますの
を活用して文化・スポーツ施設をつくりたいと
で、その内容を伺いながら譲渡方法について協
いう申し入れがあっております。私たちとして
議を進めてまいりたいと思います。
は、その譲渡方法をどうするかと、今の建物の
長崎式見高校、野母崎高校については、記載
うちどれが要り、どれが要らないのか、いつ解
のとおりでありますが、まだ現状、具体的な進
体してほしいのか、土地をどうするのか、買う
展はあっておりません。今後も長崎市、地元自
のか借りるのか、まだ具体的なことが全く地元
治会と協議を続けていきたいと思います。
からは示されておりません。市としてはこの答
【髙見委員長】 ありがとうございました。
申を受けて、市内部で今後検討してということ
次に、陳情審査を行います。
になっておりますので、私たちとしては今、待っ
配付いたしております陳情書一覧表のとおり、
ている状況であります。
陳情書の送付を受けておりますので、ご覧願い
【松島委員】 譲渡方法が確定したら、これは県
ます。
議会に諮られるんですか。前回の答弁では2万
陳情番号3番「これからの勤労青年教育のあ
平米を超える土地については議会の議決が必要
り方に関する要望書」、4番「旧県立富江高校
と言われたんですけれども、これは県議会の議
校舎を解体しないよう求める陳情書」の2件で
決が要るということですか。
あります。
【金子教育環境整備課長】 2万平米を超えます
陳情書について、何か質問はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
ので、県議会、市議会ともに諮るということに
なります。
【髙見委員長】 質問がないようですので、陳情
【松島委員】 仮に文化・スポーツ施設として整
につきましては承っておくことにいたします。
備する案がなくなったら、県としてはどのよう
次に、議案外の所管事項についての質問を行
に対応されますか。
【金子教育環境整備課長】 私たちは、学校とい
うことといたします。
うのは平地でまとまった土地であるということ
質問はありませんか。
がありますので、できれば公共的な活用を図り
【松島委員】 簡潔に質問いたします。
最後の方にご説明いただきましたが、県立学
たいというのが大前提としてあります。文化・
校の跡地活用について、県立有馬商業高校跡地
スポーツ施設ではなく、南島原市も要らないと、
の活用についてですが、説明資料の文言を引用
使いませんということにでもなれば、またその
しますと、「旧有馬所業高校跡地についても南
時はその時で考えたいと思いますが、その施設
島原市長が文化・スポーツ施設として整備方針
がどうなるかはともかく、地元市で活用が図ら
を示されており、市の整備スケジュールを伺い
れれば助かります。
ながら跡地の譲渡方法等具体的な協議を進めて
【松島委員】丁寧に対応していただきたいと思
─ 165 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
います。
導入いたしております。この5校が研究校とし
もう一つ、前回、私は子ども議会の提案をこ
て実施しているわけですけれども、電子黒板の
こでさせていただきまして、その回答を事前に
使用につきましては、例えば、普通、学校では
いただきました。全国の取組状況がどうなって
できない実験等を動画で見せることができると
いるかというのを事前にいただいて、11府県が
か、あるいは数学の授業において立体図形やグ
実施していると。そして、県内の10市町が実施
ラフの移動など、黒板では表現が難しい内容を
していると。思ったより実施しているなと感じ
視覚的に示すことができるといった成果が上
たんですけれども、長崎県として、教育委員会
がっております。
としていかがでしょうか。
タブレットにつきましては、調べ学習に利用
【池田義務教育課長】前回も述べさせていただ
したり、あるいは生徒が書いた回答そのものを
いたんですが、子どもたちが政治に関心を持っ
電子黒板に映すことができたり、そういう点で
たり、あるいは世の中の仕組みについて疑問を
生徒や教員の声としましては、生徒にとっては
持ったり、自分なりの考えを持つということで
やはり視覚的に残りますので授業の内容がよく
ありますので、そういった機会として研究して
わかるということ、教員の方も利用価値が非常
みたいと思っております。ただ、どういう形態
に高いということで前向きに活用しております。
でそういった場を設けるかというのは、市町で
大きな2点目の遠隔授業による教育活動充実
も実施事例がございますので、その辺も十分に
事業でございます。県立高校17校と教育セン
踏まえた上で検討していく必要があるのではな
ター合わせて18カ所に遠隔授業システムを整
いかと思っております。
備いたしました。幾つか活用例をご紹介いたし
【松島委員】県議会としても子ども向けホーム
ます。
ページをつくりましたし、行政の皆さんの教育
1つは教育センターから対馬高校に情報の授
委員会としても子どもに近づく姿勢であってほ
業を3回、同じく豊玉高校に生物の授業を2回配
しいと思います。
信いたしております。免許外担任の支援という
【川崎委員】 ICTの推進についてお尋ねいたし
ことで、これも授業を受けた生徒も興味深く受
ます。
けることができたと、ほとんどの生徒が回答し
先ほど義務教育の方はご答弁がありましたの
で、高校に特化してお尋ねいたしますが、今年
ておりますし、教員の方も非常に効果があると
いう感想でございます。
から取り組んでいらっしゃると認識しておりま
2番目の用途といたしまして、毎年2月に高校
すけれども、取組状況、今後の計画をお尋ねい
教育課が主催する研究指定校に係る報告会とい
たします。
うものを実施しております。これは県の研究指
【渡川高校教育課長】 高校におけるICTの取組
定校、あるいは特色ある教育活動を実施してい
についてお答えいたします。
る学校5校程度を発表校として、県内全ての高
大きく2本の事業がございまして、1本目は
校から参加を促して、成果を広めていくという
ICT教育推進事業ということで、高校4校、特別
ことをやっているんですけれども、今年はその
支援学校1校、計5校に電子黒板とタブレットを
形態に加えて、その報告会を離島の13校全てに
─ 166 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
同時配信をいたしました。これも非常にうまく
実施しております。
いきまして、今後、こういう活用の仕方も広げ
ていけるのではないかと考えております。
ただ、今ご指摘がありましたように、受ける
側で録画をして、そして欠席した生徒が後日そ
また、3番目の使い方としまして、離島の教
れを見るということは技術的には可能でござい
員の英語の授業を県の教育委員会の方に配信い
ますので、今後、学校とそのあたりは相談して
たしまして、その後、指導助言を行うと、そう
まいりたいと考えております。
いう教員研修としての取組も実施しました。
【川崎委員】 ありがとうございました。そう
また、生徒間の交流ということで宇久高校と
北松西高校が吹奏楽部同士の合同演奏会という
いった試みをやっていただいて、ぜひまた検証
していただきたいと思います。
のをやっておりまして、この合同演奏会の事前
のテーマ決め、打ち合わせを両校の生徒同士が
最後に、給食のアレルギーの問題についてお
尋ねいたします。
やりとりを行っております。今後、ますますこ
給食のアレルギーの事故が繰り返し起きてい
ういう活用をさらに充実を図っていきたいと考
ます。いろんな施策を講じていらっしゃること
えております。
については承知いたしておりますが、現在、県
【川崎委員】 ありがとうございました。概ね全
の給食アレルギーに対する認識と解決策につい
てのことについて、いい結果が出ているという
てお尋ねいたします。
ことですので、引き続き取り組んでいただきた
【高橋体育保健課長】 今、お尋ねにありました
いと思います。
食物アレルギーにつきましては、卵、牛乳、エ
先ほど、離島のことについては遠隔地授業に
ビ・カニなどの甲殻類、ピーナッツなどの特定
効果があるということでございましたが、ひと
の食物を摂取することによって、皮膚、呼吸器、
つ踏み込んだ形で、一回だけのやりとりではな
消化器、あるいは全身に生じるアレルギー反応
くて、例えば欠席した生徒がいたり、復習をし
のことを申します。
たいということも含めて、画像を保存して再度
学校給食におきましては、各市町教育委員会
確認ができる、そういった取組まで踏み込んで
と各学校が食物アレルギーによるアレルギー反
検討できないのか、お尋ねいたします。
応が最悪の場合は命にかかわるとの認識のもと、
【渡川高校教育課長】遠隔システムにつきまし
学校全体での取組が行われているところでござ
ては、基本的には双方向通信の授業ということ
います。
で導入いたしておりまして、録画をしてという
この食物アレルギーを起こさせないように、
ことは想定しておりませんでした。生徒が欠席
学校においては毎年度初めに、全児童・生徒を
した場合には、通常は友達のノートを借りて、
対象にアレルギー調査を行いまして、アレル
わからないところを教員に質問に行くというと
ギーを有する児童・生徒の実態把握を行ってお
ころで、教員とのやりとりの中でわからないと
ります。その結果を踏まえまして、医師の診断
ころを質問したり、教員も生徒の実態がわかっ
書等を確認し、保護者と協議を行って対応を決
ておりますので的確な説明ができると。時間的
定いたしております。
にも非常に効率よく補充ができるということで
─ 167 ─
学校におきましては、対応が必要な場合は、
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
食材を記載した詳細な献立表を事前に保護者に
な再度の確認徹底をお願いしたいと思います。
提示をし、児童・生徒が食べられるかどうかを
先ほど多様な措置で、要するにアレルギーに
保護者に判断していただき、原因となる食材を
該当するものを除去していく除去食を提供する
除いた除去食などを提供するなどの対応がとら
という話がありましたが、全てがアレルギーの
れているところでございます。
対象というか、要するに給食が全くその生徒さ
県の教育委員会といたしましては、この誤配
んに一食分合わないといった時に弁当持参とい
食、誤って対応食等が配られないとか、一般食
うケースもあろうかと思います。これは実際の
が間違って配られるとか、そういったことが生
お声でございます。給食費を1カ月分払っても、
じておりますが、この誤配食防止のために効果
その給食が該当しない時でも、カットした時で
的と思われる対応策といたしまして、配膳確認
も払う給食費は一緒であると、そういったこと
については個人のカードを利用して確実に
から摂食していないのに不公平感を感じますと
チェックするといったことや配膳の確認は複数
いうお声も実はあります。個々の対応は可能だ
の職員で行うこと、配膳の確認は一般食を配膳
ということについても学校側からあっているよ
する前に最初に行うといったことを通知いたし
うですが、それはお母様方もなかなか言いづら
たところでございます。
いということもあります。この制度化について
また、学校給食における食物アレルギー発生
検討できないのか、お尋ねいたします。
事例の概要を各市町教育委員会で共有すること
【高橋体育保健課長】お尋ねの給食費について
や、市町教育委員会を招集した会議における情
でございますが、除去食等の場合については、
報交換等により、学校給食が原因となる食物ア
例えばミルクアレルギーがある場合については
レルギー症状発生の防止に向けて取組の徹底を
牛乳が飲めないということもありますので、そ
図っているところでございます。
ういった場合については、市町教育委員会に
この食物アレルギーへの対応は、先ほども申
よって対応はそれぞれ違いますが、例えば牛乳
しましたが、児童・生徒の命にかかわる重要な
費をお返しするという措置はとられていると聞
ものであるということを改めて認識をいたしま
いております。
して、学校現場、保護者、調理場、市町教育委
また、除去食の中でも一部、例えば卵を除く
員会が綿密に連携して各関係者が意識を高めて
とか、エビを除くとか、そういった食材の一部
確認を重ねた上で安全の確保が図られるよう引
を除いて提供する場合というのは、なかなか給
き続き市町教育委員会にもお願いしていきたい
食費の算定が難しいという面もございます。そ
と思っております。
ういったこともございますが、今後の対応につ
【川崎委員】随分工夫はされていると思います
いては市町教育委員会ともいろんな協議の場が
が、先ほどの誤配食についてはカードの利用、
ございますので、そういった中でいろいろと協
複数名で確認、そして最初に配食するというよ
議をしていきたいと思います。
うなことでの対策を講じられているということ
【川崎委員】 除去食は、一部を除いていくのは
でしたけれども、ぜひ通達をするだけでなく、
確かに難しいと思います。むしろ手間がかかっ
目で確認していただいて、絶対起こさないよう
て人件費が高くなると思いますので、逆に全く
─ 168 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
要らないよということであれば対応されている
ただきたいと思います。よろしくお願いします。
ということでありますけれども、検証してみて
【髙見委員長】 通例ですと、5時までで委員会
ください。スムーズに気持ちよくそれが行われ
審査は終わる予定ですけれども、教育委員会を
ているのかどうか、お願いいたします。これは
できればもう少し続行させていただいて、でき
どこかの機会で聞きたいと思いますので、よろ
れば今日中に終わりたいと思っています。そこ
しくお願いいたします。
で、5時半ぐらいまで続行したいと思いますが、
最後にアレルギー対応で民間の活用というも
いかがでしょうか。
のが検討できないのか、要するにセントラル方
【田中委員】 5時半では終わらないだろう。
式、もしくは学校での調理という対応かと思い
【髙見委員長】 今、お聞きしたところでは、山
ますが、特に諫早市あたりはセントラル方式で
田(朋)委員、堀江委員、あと高比良(元)委員、小
やっていると思いますけれども、長崎市はそう
林委員がいらっしゃるということです。
いうことで対応できていないということから、
【小林委員】 5時半には終わらないだろう。
なかなか個別に難しいという状況もあると聞い
【髙見委員長】 明日は、午後から請願が入って
ております。そういったところを民間の力を活
いますから、どうしても明日の午前中までには
用できるかどうか、そういった検討ができない
上げなければ、あとが日程とれない。そういう
のか、お尋ねいたします。
ことでご協力いただけませんか。
【高橋体育保健課長】食物アレルギーへの対応
【堀江委員】 先ほど説明がありました「県立・
につきましては、今、委員からもお話がありま
大村市立一体型図書館」の整備基本計画で、組
したように、佐世保市や諫早市など新しく調理
織、運営体制のことでお尋ねしたいと思います。
場ができたところにつきましては、専用の調理
この図書館サービスの根幹に係る業務は、県
室が整備されているという状況もございます。
及び市の直営とするということは、指定管理者
民間に委託しまして、そこで集中的に食物アレ
の導入はしないという認識でいいですか。
ルギー対応食をつくるということになりますと、
それから、職員の司書の配置ですが、例えば
例えばアレルギーを有する児童・生徒ごとに食
長崎市立図書館は一部を除いて多くの司書の皆
材の除去や代替食、食材の使用などの対応が可
さんは1年ごとに雇用するという形態をとって
能であるかどうかとか、学校や調理場のメ
いるんですけれども、この司書の職員の配置と
ニューに対応できるかどうかなど、クリアすべ
いうのはどの考えているのか、2点お尋ねしま
き条件もいろいろあると思います。それから、
す。
人員の配置や施設設備の整備など財政負担の問
【前屋新県立図書館整備室長】 まず、組織の形
題も生じてまいります。こういった問題、市町
態でございますけれども、委員から今お話があ
教育委員会ごとの判断もいろいろあると思いま
りましたとおり、私どもとしては直営でまいり
すので、これにつきましても市町教育委員会と
たいと考えております。これは県の基本方針、
協議の場がございますので、そういった場でい
市の基本方針においても示されているところで
ろいろと考えを聞いてみたいと思っております。
ございます。
【川崎委員】その協議の結果をぜひお知らせい
─ 169 ─
2点目の司書につきましても、申し上げまし
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
たとおり直営で行いますので、単年度で代わる
りまとめをしている状況でございます。
ようなことはなく、継続性、正規の職員で司書
【山田(朋)委員】 わかりました。これだけ体罰
という形で引き続いてやっていくということで
はだめだというのを発信しているじゃないです
考えております。
か、長崎県の教育委員会としても。なのに、一
【堀江委員】 その答弁を了としますので、そこ
つの中学校においてこんな体罰が、それも大量
はどういう形に変わっても、ぜひ堅持をしてお
に、管理職を除く22人の教師のうち8人もが11
願いしたいと思います。
件の体罰を行っていた。あり得ないと思いませ
【山田(朋)委員】 諫早の体罰事件について伺い
んか。どうですか。皆さんは一生懸命体罰をな
たいと思います。
くしましょう、子どもたちの安心・安全を守り
冒頭に教育長から謝罪もありました。教育長
は、県議会をはじめ県民の皆様にお詫びすると
ましょうと言っているけれども、実際こういう
ことが起きている。
おっしゃいました。私はそこがまず間違ってい
それも、例えば健康な子どもならいいと言い
ると思うんです。県議会に詫びてもらわなくて
ません。しかし、今回の事案が悪質というか、
いいんです。一番は、その被害を受けた子ども、
とても教育者と思われないのは、脳性マヒで右
そうでしょう。そういったところから姿勢を疑
半身不自由の1年生男子に対して2回も正座を
うところがありますので、まず指摘しておきま
させています。その後に、精神的ストレスがも
す。
とで、今は車いすに乗っているということで、
これはご存じのように、昨年の4月から11月
学校も転校したというふうにあります。どうし
15日まで、市立明峰中学校で、管理職を除く22
てこういうことをするのか。常識的に考えたら、
人の教師のうち8人が11件の体罰事件を行って
正座とかがなかなかできる状況じゃないと思う
いたということで報道等されております。処分
し、私が子どもの時は悪いことをしたら正座と
は今、検討中ということであります。
か普通にさせられていましたよ。でも、今どき
去年だったと思いますけれども、体罰の全県
正座なんかさせないんじゃないですか。なんで
的な調査を行ったと思います。その時期はいつ
こんなことが起きているんですか。このことに
からいつ調査を行ったかをまず教えてください。
ついて、見解を求めます。
【長谷川義務教育課人事管理監】昨年度の体罰
【長谷川義務教育課人事管理監】ご指摘のとお
調査は、平成24年度1年間について調査を行っ
り、県を挙げて体罰根絶に取り組んでいる中で、
たものでございます。
このような事案が起こったことをとても残念に
【山田(朋)委員】 そしたら、今回、こうやって
重く受け止めております。
ニュースになりましたね。これは完璧に漏れて
そして、この学校につきましては、委員もおっ
いたということでいいんですか。その体罰事案
しゃるとおり、正座というのが極めて安易な方
の中に入っていましたか。
法で行われているということがわかりましたの
【長谷川義務教育課人事管理監】委員ご指摘の
で、私どもも、例えばこの子どもの情報の引継
8人、11件というのは平成25年度に発生してい
ぎがどうなされていたのかとか、この子どもの
るものでございますので、現在調査を行って取
情報が職員にどう共有されていたのかというこ
─ 170 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
とも含めてしっかりと調査をしたいと考えて、
めて無神経といいましょうか、弱い者に対する
昨日から義務教育課の職員、それから特別支援
体罰が行われているということは、我々がやっ
教育室の職員を学校に派遣して、直接聞き取り
ていることがまだまだ届いていないということ
を行っているところでございます。
を痛感させられました。今やっている取組をさ
おっしゃるとおり、体罰以前の問題でありま
すので、重くとらえて、現在、直接事実確認を
らに徹底し、また、必要な取組についても、今
後、検討してまいりたいと思っております。
行っているところでございます。
長崎県は体罰日本一というレッテルを貼られ
今後も諫早市教育委員会と十分話をしながら、
てしまいましたけれども、それは我々が体罰を
私どもとしても主体的に取り組んでいきたいと
一掃する、根絶するという心意気でもあります。
考えております。
それをぜひ実現させていきたいと思っておりま
【山田(朋)委員】 本当にお願いしますね。学校
す。
のいじめとかも、先生が体罰をしているのを子
【髙見委員長】 先ほど5時半までということで
どもたちが見たら、先生がしているんだからい
申し上げましたけれども、残る委員の質問が到
いんじゃないかと思うんですよ。先生たちは本
底30分以内で終わらないということでござい
当に子どもたちのかがみとならないといけない
ますので、本日の審査はこれにてとどめ、明日
んですよ。だから、本当に最低のことじゃない
は午前10時から再開し、教育委員会関係の審査
ですか。子どもたちが学校に喜んで行ける、安
を続行いたします。
全・安心に学べる環境をつくるのは長崎県の教
本日は、これにて散会いたします。
育委員会の責任でもあるし、教職員の皆さんの
お疲れさまでした。
責任でもあると思いますから、絶対こんなこと
がないようにしてください、本当に。
平成24年度の調査でも、長崎県は体罰の件数
が多かったのは、もう小さなものまで全部洗い
出して出しましたと言ったじゃないですか。で
も、結果としてこういうことも起きているんで
すから、まだまだ発信が足りてないとか、教職
員の教育とか、そういったことが本当に足りて
ないと思うから徹底してくださいね。長崎県の
子どもたちが、一人も体罰に遭うことがないよ
うにしていただきたいということをお願い申し
上げておきます。
【渡辺教育長】 今回の案件については、私自身
も大変な憤りを感じております。あってはなら
ない話であって、体罰については教職員一丸と
なって根絶に向けて取り組んでいる最中に、極
─ 171 ─
― 午後
5時
5分
散会 ―
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月19日)
─ 172 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
1、開催年月日時刻及び場所
平成26年
3月20日
教育環境整備課長
金子
眞二
君
教 職 員 課 長
松尾
康弘
君
自
午前10時
1分
義務教育課長(参事監)
池田
浩
君
至
午後
5分
義務教育課人事管理監
長谷川哲朗
君
於
第 1 別館第 3 会議室
児童生徒支援室長
木村
国広
君
高校教育課長
渡川
正人
君
高校教育課人事管理監
荒木
典子
君
特別支援教育室長
前田
博志
君
生涯学習課長
堀
輝広
君
新県立図書館整備室長
前屋
信彦
君
学芸文化課長
川久保芳洋
君
全国高総文祭推進室長
田中
愼一
君
体育保健課長
高橋
浩二
君
競技力向上対策課長
森
栄二
君
教育センター所長
篠﨑
信彦
君
福祉保健部長
濵本磨毅穂
君
福祉保健部政策監
(高齢者・障害者福祉担当)
杉光
正弘
君
福祉保健部次長
加藤
純
君
福祉保健課長
野嶋
克哉
君
監査指導課長
南部
正照
君
医療政策課長
( 参 事 監 )
川良
数行
君
医療人材対策室長
三田
徹
君
薬務行政室長
山口
正広
君
国保・健康増進課長
( 参 事 監 )
佐藤
雅秋
君
長寿社会課長
矢島
大志
君
障害福祉課長
園田
俊輔
君
原爆被爆者援護課長
増井
直人
君
こども政策局長
平尾
眞一
君
こども未来課長
嶋田
孝弘
君
こども家庭課長
宮崎
誠
君
5時
2、出席委員の氏名
委員長(分科会長)
髙見
健
君
副委員長(副会長)
山本
啓介
君
委
宮内
雪夫
君
〃
田中
愛国
君
〃
小林
克敏
君
〃
髙比良
元
君
〃
堀江ひとみ
君
〃
山田
朋子
君
〃
松島
完
君
〃
川崎
祥司
君
〃
山本
由夫
君
員
3、欠席委員の氏名
下条ふみまさ 君
4、委員外出席議員の氏名
吉村
庄二
君
5、県側出席者の氏名
教
育
長
渡辺
敏則
君
政
策
監
島村
秀世
君
教
育
次
長
中川
幸久
君
教
育
次
長
石橋
哲也
君
総
務
課
長
木下
忠
君
総務課企画監
小森
孝幸
君
県立学校改革推進室長
平田
正紀
君
福利厚生室長
栗原
正三
君
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
7、参考人の氏名
長崎肝友会(B型・
C型肝炎患者団体)
すべての肝炎患者の
救 済 を求 め る
長 崎 の会 代 表
B 型 肝炎 訴 訟
九州弁護団長崎支部
恒久対策担当弁護士
組につきましては、一昨年、平成24年度の全国
調査の結果を厳しく反省をして、まず、基本的
安部
都
君
に研修、それから指導の充実を図る意味で、各
種研修会の中に体罰についての中身を入れ、そ
福島
一代
君
の強化を図ったということ。
それから、校長会、教頭会、生徒指導関係の
職員を集める中で、特に校長会においては、定
8、審査の経過次のとおり
期的に我々も校長会に出向いたりしますので、
― 午前10時
1分
開議―
その都度、体罰について、その時点の実態を述
べ、指導の強化を図ったということ。
【髙見委員長】 おはようございます。
それから、全県的に体罰の考え方を統一し、
委員会を再開いたします。
なお、下条委員から、欠席する旨の届けが出
あるいは体罰が起こった場合の処理も統一する
ておりますので、ご了承をお願いいたします。
ためにガイドラインをつくったり、あるいは、
昨日に引き続き、教育委員会関係の審査を行
市町教育委員会に対して体罰発生時の対応を徹
底したということ。
います。
そういう取組を繰り返し、繰り返し、重ねて
議案外の所管事項についての質問を行うこと
といたします。
きたところでございます。
【髙比良(元)委員】 では、私の方から大きく2
【髙比良(元)委員】 ガイドライン等もつくって
点ほど、お尋ねをさせてもらいたいと思います。
やってきたと。実際に発生した場合の対応の仕
昨日、山田(朋)委員からも体罰の問題が一番最
方等についても、そういったものを整理して普
後に出ましたけれども、まずはこの体罰の問題
及に努めてきたという話ですけれども、私は、
について、もう一度お伺いをさせてもらいたい
指導だけではだめだというように率直に言って
と思います。
思っているんですよ。体罰をさせない学校現場
幾つかありましたけれども、今回の障害のあ
での具体的な環境づくりということについて、
る児童に対する体罰と、これはもう常軌を逸し
義務化ということも含めた中での方策を講じな
ている内容だというふうに私は思っているんで
ければならないというふうに思っているんだけ
す。その子どもの人生にも大きな傷を与えてし
れども、この辺についてはどう考えますか。
まっている。教師として本末転倒で、懲戒免職
【長谷川義務教育課人事管理監】義務化と申し
にも該当するような内容ではないかと思ってい
ますか、体罰根絶には、前回も少しお話をさせ
ます。
ていただきましたけれども、体罰の行為自体を
そこで、まず第1に、体罰根絶に向けた取組
根絶するということはもちろんですけれども、
を教育委員会はずっとやってこられたというこ
その体罰をするに至るには、教育についての考
とですが、具体的にどのように取り組んできた
え方の誤りであるとか、子どもの見方、子ども
のか、簡潔にお知らせいただきたいと思います。
の捉え方の誤りであるとか、そのような根本に
【長谷川義務教育課人事管理監】体罰根絶の取
関わる教育に対する捉え、子どもの見方の捉え
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
の間違った部分がありますので、これについて
価値観の違いがあって。一般的に体罰はだめと
は、研修とか指導を重ねる中で、その者が持っ
言われるだけであって、どこまでがやってもい
ている教育の捉え方、その者が持っている子ど
いのか、正座をさせる、以前から恒常的にやっ
もの捉え方を正していかなければならないとい
ている、そんなのはだめよとかね。
うふうに考えて、これまで取り組んでいたとこ
勝手なことばかりやって、なかなか言うこと
ろでございます。
を聞かない、おかしなことをやって迷惑もかけ
【髙比良(元)委員】 それがなかなか、意識醸成
る、そこにげんこつの一つがあったとすると、
も図るというか、意識改革もするということで
指導の仕方というか、子どもに対する接し方と
やっているのかもしれないけど、なかなか浸透
して、そういうことは違うよと、そういったこ
していかない。そういういらだちが私たちとし
とがばらばらになっているんじゃないかと思う
てはあるんです。だから、そういう意味でもう
んですよ、教師個々人の間で。
少し、本当に根絶するということに向けての具
だから、そこのところを一定マニュアル化す
体的な方策が一定できないかというような思い
る。定義をし、類型化する中で示していくと、
があるんです。
まずはそこが大事なんじゃないかなと思います
ちょっと提言をさせてもらいたいと思います
が、いかがですか。
けど、その前に、体罰は反社会的行為であると、
【長谷川義務教育課人事管理監】ご指摘のとお
あるいは犯罪行為だと、そういうふうに定義を
り、最近体罰で処分した教員も、これぐらいだ
する一方で、しつけとか、そういうことのため
ったら許されるのではないかとか、自分の中で
に一定許容される物理的な行使ということは、
はこれぐらいは体罰だと思っていなかったと、
一定認めざるを得ないと思うんですよ。何もか
そういう認識をもって体罰に及んだ教員がおり
も全部だめという話ではなくて、私はそう思う
ます。
んです。
ご指摘の旨はよくわかりますが、これぐらい
そうしないと、今度は教師が非常に弱くなっ
で体罰、あるいは体罰ではないと線を引くとい
てしまって、本当の意味での社会性を持った子
うことになると、体罰を全て一掃するという
どもたちを育成するとか、教育の原点は何かと
我々のとってきたスタンスが揺らぐことにもな
いう話がありましたけど、そこのところがなか
りますし、これぐらいだったら許されるという
なか、かなわなくなっていくというような思い
のは、一定、教育の中では子どもたちに体罰的
もあるものですから、そういう意味では、して
なものが必要であるという誤った考えを増幅す
はならない体罰と、しつけとかなんとかで必要
ることもありますので、まずは現時点では、体
な指導、一定の物理的行使、こういったものの
罰に類する、子どもの体に侵害を与えるとか、
違いを明確にしてマニュアル化するといったこ
子どもに苦痛を与えるというものを一掃すると
とがまず必要じゃないかなと。
いうことをまずは完遂をしていきたい。その途
要するに、どこまでが教育上許されて、どこ
中で、並行して、委員ご指摘の、こういう教育
からが許されないのかというようなことを教師
的な意義がある場合はとマニュアル化できるも
自体がわからないんじゃないかと、それぞれの
のがないかどうか、そういうことを併せて検討
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
していきたいというふうに考えます。
か、より具体的にどうするかということを明確
【髙比良(元)委員】 私などは、中学校とか小学
にしていく必要があるんじゃないかと思ってい
校の時、先生の話も聞かないで勝手な私語とい
るんです。
うかおしゃべりをしておって、「こらっ」とい
例えば、教員相互の監視体制の義務化、保護
うのでげんこつを一つもらったと、これは全然
者等からの通報による措置の義務化、あるいは
体罰だと思っていないんですよ。そういうとこ
聴聞委員会等を設置して個別審査をすることの
ろまで子どもがクレームをつけたり、あるいは、
義務化、懲戒処分の類型化と教師全員への通達、
親御さんがいろいろ、モンスタークレーマーで
その他の義務化、そういったことができないか。
教師、あるいは学校に対していろいろな攻撃を
それと併せて、個々のケースメソッドを想定し
してくるというようなこと、これは、昨日の家
た取り組み方について学校現場で、教師間で討
庭の教育力の問題じゃないけれども、非常にお
議をする、意見交換をする。具体的にこういう
かしな話ですよ。
場合はどうしようか、こういう場合にはどうだ
例えば、部活をやって、練習の態度が上等じ
というようなことを、教師相互においてそれぞ
ゃないので、ばんばん、ばんばん叩いたとか、
れに議論をさせる、意見交換をさせるといった
その辺は意味合いが違うと思うんですよ。だか
ことを職員会議の中で必ずやるということの義
ら、何もかもだめというんじゃない。
務化とか。
それは逆に言えば、してはならないことを明
こういったことを一定期間、この根絶に向け
確にして、そこを一定の物差しの中でみんなに
た取組をさらに加速させるための発射台として
共通認識をさせると、そこにつながる話であっ
一定期間やってみることが私は必要じゃないか
て。ですから、そういう意味では、手をあげる
なと、単に指導とか研修とかというだけでは、
ことが必ずだめだというばかりではなくて、少
なかなか思うような成果が上がってこないとい
し区別する必要があるんじゃないかなと、私は
うふうに考えるんだけど、この辺はどうですか。
そう思っているんですよ。ちょっとご検討いた
【長谷川義務教育課人事管理監】ご指摘の中で、
だきたいと思うんですが。
私どもが特に重要と考えていたものがございま
さっき義務化という話をさせてもらいました。
す。それは、一つは職員会、職員の中、学校の
やっぱり一番は、学校現場での教師相互間にお
職場の中でのお互いの抑制というか、けん制と
けるけん制機能というか、ここのところをきち
いうか、抑止効果を持たせるということは非常
っとつくることだと思っているんです。
に大事だと思います。
それと、子どもたち、あるいは保護者から通
したがって、今でも各学校の服務規律委員会
報を受けた場合にどうするか。長崎市の子ども
で不祥事の問題等を取り上げているわけですけ
のいじめに対して、取り組み方がどうだったと
れども、必ず、その年度初めに体罰について自
今日の新聞にも載っていますが、そういう通報
分たちの中で議論をして、体罰をしないことは
があった時、さっき義務教育課人事管理監は、
もちろんですけれども、見逃さないとか、ある
発生した場合の対応の仕方を言われたけれども、
いは体罰があったら止めるとか、体罰に至るま
こういったことについて、措置の義務化という
でに何とか防止するように自分たちが協力して
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
動くとか、そういうものをしっかり話し合わせ
いかという思いが少しあるものだから、頑張っ
る機会というのは統一的に対応できるのではな
ておられることはよくわかっているんですけれ
いかと思っています。
ども、なお一層いろいろご検討いただければと
もう一つは、保護者から、あるいは子どもか
ら訴えがあった場合にどうするかということで
思っています。具体的な方策づくりということ
について、お願いしたいと思っています。
す。これも統一的に今、取り扱いを進めている
大きな2点目、最後の質問にしたいと思うん
ところですが、まだまだでこぼこがありますの
ですが、年度末の議会ですので、そういう意味
で、確実に県教委まで報告が届いて、それに対
から、教育委員会制度の基本的な問題を提起さ
して我々も対応できるようなシステムをきちん
せてもらいたい。そういうことで私としての最
とつくるということは大事だというふうに考え
後の質問にしたいと思っています。教育委員会
ております。
制度、教育委員会と首長との関係に関する問題
それから、最後に言われた個別、個別の事案
です。
については、私どもも、今年度発生の状況につ
皆さんは、教育委員会の補助機関としての位
いて、しっかりとその背景とか原因とかを検証
置付けになっているわけですが、教育委員の主
したいと思っています。こういう背景で、こう
導で、イニシアチブをもって教育行政に関する
いう心持ちがあって、あるいはこういう組織の
計画、あるいは施策、あるいは事業、そういっ
緩みがあって体罰が発生したんだということを
たものがこれまでつくられてきたかどうかとい
明確にして、それを学校におろして、必ずそれ
うことについて、率直にお尋ねをしたいと思い
を研修の材料にする、そういう取組は進めてい
ます。教育次長にお尋ねしたい。
きたいと考えております。
【中川教育次長】 これまでにつきましては、教
【髙比良(元)委員】 あまり難しく言われると時
育委員会の中で施策等を説明をし、教育委員か
機を失してしまうということもあるので、そう
らいろいろなご意見をいただき、調整を図りな
いう意味では可及的速やかに対応する、そして、
がら、議会の方にも提案をしてまいりました。
さっき、具体的な体罰を起こさせない相互けん
【髙比良(元)委員】 併せて、教育委員会の主導
制と言われましたけれども、そういうことを重
で学校現場での具体的な問題の改善が行われた
層的につくることによって意識改革を加速させ
実績があるかどうか、これもお答えいただきた
ると。
いと思います。
体罰は教師自らも身を滅ぼすんだというよう
【中川教育次長】 例えば、本県の喫緊の課題は
な認識を持たせなきゃいかんと思うんです。そ
何かと、教育委員が自ら学校現場に出て、先生
ういったことについて、今ちょっと言わせても
方と懇談をしながら、実態を把握し、今後やる
らいましたけれども、いろいろ多角的にご検討
べき施策を明確にさせたことについては非常に
いただいて、言葉は悪いけれども、単なる指導
大きな成果だと思っております。
の繰り返しだけではなかなか、このことが周知
【髙比良(元)委員】 そこら辺の密度というか、
徹底していかないというか、根絶に向けて本当
イニシアチブという関係においてどうなのかと
にどうかなと、実効性を担保し得ないんじゃな
いうのが、今の答弁ではよくわからないんだけ
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
ど。
私としては思われてならない。実際そうじゃな
皆さんは、あくまでも教育委員会の補助機関
いでしょうか。
なんですよ。教育委員会が施策立案をして、そ
教育委員さんが基本的な計画のスキームをつ
こで方向性を示して、あるいはもっと言えば具
くって、そこの中で一つ一つの方針というか、
体的な戦略を示す。それをブレークダウンして
政策、施策、事業といいますか、そういった基
具体的な現場対応に当たっていく、あるいはそ
本の部分のスキームを組み立てて、そこを具体
のために必要な事業推進をすると、基本的には
的にブレークダウンする作業を皆さんがやると、
法律上そういう位置付けになっているんです。
そういう構図では決してないんじゃないかなと
ですから、第三者機関というか、外のご意見を
いうふうに私としては思うんですよ。
いただく専門家会議とはちょっと違うんですよ
この間、教育委員さんに来てもらって議論を
ね。意見交換をして、専門家の意見を斟酌をし
しました。分権型社会における教育行政のあり
て、自らのものとしてやるというのとは違うわ
方を今後どうしていきますか、あるいは、国際
けです。あくまでも教育委員会が自主的に決め
化とか高度情報化とか、そういった現状の中で
る中で物事が進んでいくと、そういう構図にな
教育行政の今後の新たな展開はどういうふうに
っているわけです。
図りますか、あるいは県教委と市教委の関係、
例えば、今後の教育の振興とか本県の教育の
役割ということについて、どういうふうにお考
あり方、そういったことにビジョンとか、今回
えになりますかと。時間がなかったせいもある
は教育振興計画が示されたんですが、あるいは
けれども、なかなかストレートなお答えはなか
基本方針とか、そのための戦略、こういったこ
ったんです。
とを教育委員会委員さんの主導でつくられてき
でも、そういうことをやっていくのが教育委
たことがあるのかどうか、もう一度ご答弁をお
員会の委員さんたちの役割だと思っているんで
願いしたいと思います。
す、私は。ところが、こういうものはどうする
【中川教育次長】教育委員の方から今後取り組
か、職員の皆さんが立案しながらやっていって
むべき方向性をいただきながら、実務的には事
いる。そうすると、本当に教育委員会の制度と
務局の方で具体化を図っていったということで
いうのがいいのかなと。
ございます。そういう意味では振興計画は、教
もっと言えば、教育委員会が仮に主体的にい
育委員の考え方を十分取り入れたものだと認識
ろんな事業を企画立案しても、事業化のための
しております。
予算編成権は首長にあるんですよ。そして、そ
【髙比良(元)委員】 考え方というか、議論の中
の審査、決定権は議会にあるわけです。こうい
で一定、最大公約数的に一致するというか、委
う実態からして、教育委員会は、一体どういう
員さんの主張との整合性を持たせるというか、
ふうな本当の意味での役割を果たすことができ
そういうことでの調整はやってきたのかもしれ
るのか。
ないけれども、原案をつくってお諮りをすると、
そういうことを考えると、教育委員会は別途
そういうことを事務局というか教育庁が中心に
何らかの位置付けをして、補助機関、執行機関
なってやっているんじゃないかなというふうに
である皆さんは首長の部局に異動する。あるい
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
は、首長の補助機関としてやっていく。もちろ
長か、教育委員長か、どっちなんだというよう
ん法律の改正も必要になってくるわけですけれ
な面では、そのような不明確さはご指摘のとお
ども。
りだと思っておりますので、そういう面では、
こうした議論が今、首長の関わりをどうする
今度の新しく提案をされている制度については、
かということで全国的に議論されている。一歩
新教育長がしっかり、そこの代表として企画立
さらに進めたような格好で、首長部局の中に職
案も進めていくという方向でいくんだろうと思
員を移管してしまったらどうかということまで
っております。この辺は国が今からどういう形
私は今言ってしまったんだけれども、こういっ
で進めていくかということを注視していかなけ
た制度改革、制度設計をしていくということに
ればならないと思っています。
ついての議論をされたことがあるかどうか、ど
ういうふうにお考えなのか。
いずれにしても私は、教育委員会のあり方と
しては、生徒がいて学校があり、学校があって
もちろん政治的中立性とかなんだかんだと、
教育委員会があると、その逆ではないという先
あるいは首長がかかわるようになったらどうだ
輩の話もありましたけれども、我々は、生徒に
こうだとデメリットの部分がよく強調されるん
しっかり向き合って、混乱がないようにやって
だけど、教育基本法とか各種法律の中でそのこ
いくのが基本的なスタンスだと考えています。
とは担保されているわけですよ。
【髙比良(元)委員】 教育委員会、改善すべきと
皆さんが考えたことを、より具体的に実行し
ころはあるとしても、今の制度はベターだと、
ていく、そして責任を持ってやるという意味に
そういうことであるとすれば、もう少し教育委
おいては、法律に準拠しつつ、もっと機動的に
員会の役割や機能を高めるためにはどうしたら
やりやすい方向でやると。そして、教育委員会
いいのかということが当然出てくると思います。
は別途位置付けをして、専門家の会議として意
この辺についてもう一度、教育次長、答弁をお
見を聴取するというような。
願いします。
私は、正直に言わせていただいて、今の教育
【中川教育次長】 ご指摘のとおり、教育委員会
委員会というのは、ある意味受動的な承認機関
が主体的に企画、立案をしながら説明責任を果
になってしまっているんじゃないかなと思って
たしていくというのは当然のことだと思ってお
いるんですよ。そういうことから考えて、今の
ります。本来、事務局なのか、教育委員会なの
提言というか、そういうことも議論していいの
かというのがはっきり見えてこないところにも
ではないかなということで申し述べさせていた
どかしさがあるのだろうと思いますので、今度
だいたんだけど、どのように考えますか。次長、
の新しい制度の中で、本来あるべき姿にしっか
どうですか。
りとそこを定着させていくような努力をしてい
【中川教育次長】 現行の教育委員会制度は、こ
かなければならないと思います。
れまでを振り返ってみた時に、その政治的中立
【髙比良(元)委員】 私は、参考人とかなんとか
性、継続性、あるいは安定性など一定の優れた
じゃなくて、文教厚生委員会の中に教育委員さ
面があったと私は思っております。
んそのものも出席をしてもらうことが必要なん
ただ、委員がご指摘の責任の不明確さ、教育
じゃないかと思っているんですよ。この辺につ
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
いては、議会改革ということにも関係してくる
の進学、就職の問題もございましたし、国際化、
ので、別途、もむことができればというふうに
情報化の問題とか、さまざまな角度で議論をし
思っていますが。
た中で、多分、私が学校現場にいたら自分の学
こういうふうに大所高所から、今の制度につ
校だけしか見ない、あるいは地域しか見えてい
いてもいろいろな角度から検討してみる。もち
なかったことが、ここでいろんな議論をする中
ろん不易なものと流行というか、教育という時
で、非常に有意義な時間となりました。
代に応じたところでやっていかなきゃいかんと
私は、今年の職務目標の一つに、定時制夜間
いうことはあるんだけれども、それを取り巻く
部の教育の充実をうたいました。五島、島原と
制度、システムについても、恐れることなく議
か、佐世保、大村、諫早など全部で8校ありま
論をしていく必要があるんじゃないかなと思っ
すけれども、今、700人の子どもたちが定時制
ているんです。そういうことの一例で出させて
夜間部に通っております。そんな中で子どもた
いただいたんです。
ちの実態を見て、あるいは先生たちと語りなが
そういった教育委員会制度のあり方も結構で
らきました。
すけれども、教育行政の中核になってやってい
私の最初の印象は、苦学生で勤労学生ばかり
ただいている皆さんですから、そこを代表する
だと思っていましたけれども、実態はそうでは
形で教育庁があり、教育次長がいるわけです。
なくて、ほとんど中学校で不登校だったり、心
さっき言ったみたいに、国際化とか高度情報化
に傷を持った子どもたちだったり、あるいは家
とか、いろんなことがあって、それに対応する
庭の問題を抱えていたり、本当に多様な生徒た
ようなこともいろいろやっておられるんだけれ
ちがたくさんおりました。そこに一生懸命、先
ども、今回、教育振興計画もつくられたんだけ
生たちも関わってサポートしておりました。
れども、そういうことも含めて、本県の教育行
そんな中で、今年、鳴滝の卒業式に行きまし
政の今後の推進の取り組み方というか、あるい
たら、8年間かけてやっと卒業した生徒もおり
は、もっと平たくいけば、こういうふうに子ど
ました。それから、64歳で入学して、4年間通
もたちを育てていきたいねと、そのために、こ
いつめて、1日も欠席をせずに68歳で卒業した
ういう汗をみんなでかいていきたいねと、そう
方もおられました。そういう姿を見た時に、や
いう思いがあられたら、そのことについてお考
っぱり教育というのはすばらしいなと、こうや
えを述べていただきたいと思います。
って本当に我々は、弱い立場の人たちにもしっ
【中川教育次長】私は、もともと教員ですので、
かり目を向けていかなければならないと思った
本来は学校で終わりたいという気持ちもござい
ところであります。
ましたけれども、こうやって6年間、委員の皆
今後、長崎県が進む中では、今、委員もずっ
様方といろいろ議論を重ねる中で、本当に有意
と言われてきましたけれども、弱い立場をどう
義な時間を過ごさせていただきました。
救っていくかということにしっかり神経を注い
子どもの不登校の問題もありましたし、いじ
でいくというか、そういう立場の子どもたちに
めの問題もありましたし、交通の安全・安心の
寄り添いながらも、しっかり全体を見ていくと
確保の問題もありました。それから、生徒たち
いうことが極めて大事だと私は思っております。
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
特別支援に係る生徒が体罰を受けた、これは
い、本当にわずかしか合格することができない
やっぱり、教師という以前に人間として許せな
と。これだけ学問的には相当な難しい試験をク
い世界だなと本当に思っています。そういう面
リアされている。そして最近は、面接の中にお
では、我々がここで、教育委員会で語っている
いても、あるいは試験の中においても社会性を
ことが学校におりて、学校から一人ひとりの職
問うというような形の中で、採用試験が相当、
員に届いているかというところが一番の問題で
いわゆる現実的な世の中の動向を反映した流れ
あって、その辺をしっかり、隅々まで通すよう
になってきていると。ただ頭がいいだけではな
な取組を今後ともやらなければならないと思っ
いと、頭だけよければいいわけではないんだと、
ております。
要するに社会性を身につけなければいけないと、
どうぞ、委員の皆様方におかれましては、我々
こんなようなことが叫ばれて、そういう受験の
教育委員会にもいろいろご指導、ご叱責をいた
システムになってきたということは大変期待し、
だくことで、ますます教育の充実に尽くすよう
歓迎をしているところであります。
に、我々も努力をしていきたいと思っています。
今回の体罰の先生が、お幾つぐらいの方なの
【小林委員】 髙比良(元)委員の質問に関連をい
かということについては承知をいたしておりま
たしますが、今、中川教育次長から、大変心温
せんが、一般的に教師の方々に問われているこ
まるような話がございました。そういう次長の
とは、社会性をもっと身につけていただきたい
お気持ちをいかにして全教師に、また学校に徹
と。
底をするか、そういう考え方が浸透していくか
とにかく今言うように優秀な成績で合格をす
というようなことをつくづく感じるわけでござ
る、社会に出ないまま教壇に立つわけですよ。
います。そういうような考え方をきちんと引き
社会の荒波にもまれない状況の中で教壇に立つ
継ぎ、きちんと学校に浸透していくように、重
わけです。教え方とか、知的な面についての知
ねてそういう姿勢を貫いてもらうことをお願い
能とか成績をアップさせるという学力について
したいと思います。
は確かに上等だろうと思う。しかし、教え方に
先ほどから指摘をされているように、体罰に
何か問題点はないのかと。そこの技術的な面に
しても、いじめにしても、学校の先生方の資質
ついては誰も教えない。自分で研究し、自分で
とか責任、そんなものが問われているという状
勉強していかなければいけない。
況です。教師に何が足りないのかというような
同時に、今の世の中は、非常に複雑に多様化
ことが、ずっと以前から議題として問題になっ
しているという背景があります。世の中がこれ
てまいりました。教師に足りないのは何かと。
だけ複雑に多様化して、考えられないような問
問われているものは、要するに教師の方々の社
題点は日常茶飯事であります。
会性が少ないのではないかと、こんなようなこ
とが指摘されているやに思うんです。
また、家庭の中においても従来の価値観が、
夫婦のあり方、親と子どものあり方、兄弟のあ
確かに考えてみますと、頭は抜群で、高校、
り方、または地域社会のあり方、本当に時の流
大学と優秀な成績をもって、しかも、長崎県の
れに勢いを増すかのように、本当にぐわっと価
教職員の試験の競争倍率というのは非常に難し
値観も変わってきているわけです。取り巻く環
- 181 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
境が大きく変化しているという状態の中で、学
問題というものがですね。これを未然に防止す
校の先生方が今のようなシステムの中で、確か
るということに一番力を入れないといかんのだ
に採用試験においては、先ほどから指摘してい
けれども、そういうところがなかなか難しいの
るように社会性が求められているというところ
ではないかと。
もあるけれども、それだけで合格するかといえ
教師が多忙過ぎるという問題もある。もうと
ば、決してそうではない。やはり全体的には学
にかく、必要か、必要ではないようなものをど
力を重視しているわけであって、人間性につい
んどん、どんどん、ペーパーで出せと言われる
ては、どちらかというと比率は少ない方になっ
とか、そんなことが将来の出世の大きな前提に
ているんじゃないかと思うんです。
なるというようなこととか、そんなことを考え
ですから、抜本的にこの問題に対応するため
ていけば、教師一人だけにすべからくを投げか
には、教師の社会性というものをどういう形の
けるということが、果たしてどこまで可能なの
中で磨いていくかということ。これは、先ほど
かと。
言っているように、これだけ世の中が複雑に多
こんなようなことを、それこそ、髙比良(元)
様化してくれば、家庭のあり方も全てにおいて
委員が言っているように教育委員会等々におい
違うんだと。
て、すばらしい教育長のもとで本当に改善をし
いわゆる初任者研修みたいなものが、学校の
ないといかんと思うんです。ある意味では、変
壇上に立ってから始まるわけだよ。子どもたち
える勇気を持っていただきたいと思っているん
から「先生、先生」と言われ、親御さんからも
です。
「先生、先生」と言われ、学校の先生同士から
何か、先例にないようなことを変えるという
も、校長からも「先生、先生」と言われる。こ
ことになってくると非常に勇気が要るし、人か
ういうような形の中で、全責任が自分に全部の
ら指を指されたくないとか、あいつがまたのぼ
しかかってくるわけだよ。そういう面から言っ
せ上がってそんなことを言っているとか、すぐ
て、学力向上、学力をつけさせるためのいろん
日本の風土、長崎県の風土は、人の足を引っ張
な方法もやってもらわなきゃいかん。同時に、
ることばかりが得意で、人を裏切るようなこと
子どもたちの日常の生活の中における変化が何
は朝飯前だ。そんなような、人を裏切ったり、
かあると思うんだよ。いろんな形の中でそうい
変なことをやる者が、まともな顔をして、あた
う発信をしていると思うんだよ。見ただけで、
かも聖人君子みたいな顔をして、人の前で人を
何かおかしいとかというような状況をきちんと
さとすようなことをやっている。そんなような
受け止めるだけの世の中を見る目、人を見る目、
おかしな状況が、この長崎県の中には非常に続
家庭生活の中におけるところの変化、子どもた
いていると思うんだよ。そういう点から考えて
ちの日常生活、あるいはものの考え方の変化、
いけば、この際、勇断をもって、もうちょっと
態度の変化、そんなようなものをきちんと指摘
初任者研修のあり方とか。
ができる、あるいは見ることができる、そんな
それから、こういう問題点について、学校長
ようなことをもっともっと磨いていただかなけ
の責任は一体どうなるのかと。会社の組織も、
れば、正直に言って、なかなかこういうような
学校の先生方の組織も同じではないか。何のた
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
めに組織化しているか、序列をつけているかと。
なければ何も変わらないし、どんなにここで指
校長がおって、ナンバー2がおって、それぞれ
摘しても、同じような問題は永遠に、今のやり
主任的な人たちがおってと、こんなようなこと
方だけでは直っていかないのではないかと、そ
になっているわけだろう。そういう先生方の指
んな感じがしてならないんです。どうか、そう
導力が一体どういうふうになっているかという
いうような形の中で、私は、校長の責任とか、
ことだ。この辺ももうちょっと責任を持って。
そういうようなものにもっと厳しくスポットを
校長などは、どこかの学校に何年おれば、あ
当てるべきではないかと、こういう考え方を持
とはもう可もなく不可もなく、大胆的な発想を
っている。
やっていろいろと嫌われるよりは、前例主義だ
それから、いろんな学校を回ってつくづく思
けでやっていけばいいと。そんなような全然変
うことは、非常にPTAが熱心。ご父兄の方々
えようとしない、ただいたずらに踏襲するだけ
は、とっても熱心です。それから、同窓会とい
のことでは、何も世の中は変わらないし、教育
うのがある。この同窓会というのも非常に熱心
だって何も変わらないと思うんです。
ですよ。
だから、そんなようなことをこの際、時代の
学校だけでは限界がある。なぜ、もっとPT
流れの変化とともに、もうちょっとですね。単
Aの方々、あるいは同窓会の方々、地域社会を
なる保守的だけではなくして、よいものは残し、
巻き込んで、その学校というものが小学校であ
変えなければならないものは変えていく、こう
れ、中学校であれ、高等学校であれ、その地域
いう勇断をふるうことのできるようなリーダー
において位置付けられた地域住民の方々の一つ
を育てていただかなければいけない。校長はそ
の誇りになっているわけだから、そういう面で
の役割を果たしてもらわないといかん。
協力を求めれば、いの一番になって、ほかのこ
そして現状を正しくチャレンジする、そうい
とよりも先んじて協力をしていただける、そう
う指導者をもっと高く評価するようなシステム
いう地域住民の非常にありがたい支援がそこに
をつくらなければ、今のような人間の評価、教
あるではありませんか。
育界の評価の仕方では、何かやってばかを見る
そういうようなPTAの組織、同窓会の組織、
とか、正直者がばかを見ると、見て見ぬ振りを
地域社会、そういうようなものをもっともっと
する方が自分の将来の出世には一番適当だと、
啓発、啓蒙しながら、一緒に力をかりながら、
こんなような非生産的なものの考え方をやって
学校だけではなくして地域社会も、そういう関
いる。
係者も巻き込んで、いじめとか体罰について取
もう、世の中は挙げてグローバル化というよ
うなことでわかっているんだよ。グローバル化
り組んでいくというような空気の醸成がとても
大事だと思っているわけです。
というのは、競争がいかに激しい時代になって
だから、初任者研修のあり方、果たして今の
いるかということを物語っているじゃないか。
ままでよろしいのかどうか。こういうようなこ
時代がこうして変化をしているわけだよ。そう
とに抜本的にメスを入れなければ、いつまでた
いうことから考えてみた時に、その流れに沿っ
っても問題は解決しないし、新しくて古い、古
た組織というものを大胆に、勇断をもってやら
くて新しい問題、こんなようなことの繰り返し
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
の中で毎回毎回、文教厚生委員会においては、
環境が変化してきている中で、今を生きる大人
こういうようなことが議論されるであろう。
の責任は大変大きいと思っております。とりわ
またあなた方も、あなた方に続く方々も、前
け、教育に携わっている私どもは、その責任を
の課長はどういう答弁をしたのか、前の次長は
強く自覚し、その使命を強く持って教育にあた
どういう答弁をしたのか、教育長はどういう答
っていく必要があると考えております。
弁をしたのかと、ずっと議事録を読んで、その
私たち大人が今まで経験していない社会状況
議事録を踏襲する形の中で答弁を繰り返す。問
の中で、教師といえども常に学び続けること、
題は先送りされて、根幹的な問題は何ら解消さ
これが何より大事だと思っております。一昨年
れないと、こんなような考え方を持つんです。
の中央教育審議会の答申を待つまでもなく、教
昨日、山田(朋)委員が、自分の娘さんがいじ
員になってそこで終わっていては、教師として
めに遭ったと。県議会議員をしながら留守がち
の成長が止まる。学び続けることができる教師
になる状況もあるかもしれない。誰も頼る人が
こそが真に能力のある教師であり、学び続けて
いないということ。そういう子どもさんの事例
いる教師こそが真に教師となる資格を有してい
を通して、多くのいじめを受けている人たちが
ると思っております。
どんなに苦しんでいるか、どんなに悔しい思い
そういう中で教育センターは、教職員研修体
をしているかと。何らそこに対策が打たれない。
系要綱に基づき、初任者研修、2年目から5年目
学校が頼りになるか。学校は全然頼りにならな
までの若手教職員研修、10年研、15年研、そし
い。口ばっかり。そんなようなことが繰り返さ
てミドルリーダーの研修、またとりわけ重要な
れてきているという状態を、教育長も、あるい
のは、ご指摘のとおり管理職研修でございます。
はその他、ここに座っている人たち。
そういうことをやってきておりまして、特に
あなた方の発言は、現場の校長さんたちはび
教員の社会性につきましては、平成19年だった
りびりしているんだよ。もう少し力を発揮され
でしょうか、社会貢献活動研修というのを始め
たらいかがでしょうか。あなた方しかできない。
ました。初任から10年研までの社会貢献活動研
あなた方しか、そういう組織の改正はできない。
修は10日間ありましたけれども、平成24年度か
あるいは、そういう心構えを変えることは、あ
らは、それを10年研修までの間に19日間と、で
なた方しかできない。
きるだけ企業や事業所といった教育関係以外の
そういう点について、お答えをいただければ
ところで、研修を行うという機会を増やすよう
にしております。
と思います。
【篠﨑教育センター所長】小林委員ご指摘のと
とりわけ管理職につきましては、新任校長研
おり、子どもたちの育ちについては教師の指導
修会等で実践発表を依頼する場合に、地域と一
力によるところが大変大きいと考えております。
体となった取組をしている学校、そういうこと
そう思って取り組んでいるところです。
をやっている校長に実践発表を依頼し、具体的
とりわけ、これから先、世の中が変わってい
にこういう取組が子どもたちの育ちにいい影響
く、もう既に変わってきておりますけれども、
を与えるんだと、地域の活力を活かしたり、P
情報化や国際化、そういった子どもを取り巻く
TAと一体になったり、民間企業の方を巻き込
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
んだりと、そういう取組をしている校長の実践
いけないのかというようなことについての具体
を校長研修会等で具体的に伝えていく。
的な論議が足りないと私は思うんです。総論的
昨日も話題になりました学校支援会議、こう
いったところの活動も具体的にどのようにやっ
な話は、もうそれで結構だし、それ以上のこと
はないのではないかと思っている。
ているのか、学校教育活動づくりにどのように
こういう時代の変革の中において、家庭にお
取り組んでいるかといったところをしっかり管
いても変革をしてきているんだよと、子どもた
理職研修会の中で伝えていく、校長の意識を変
ちのものの考え方、価値観も全然変わっている
えていく、そのことがこれまで以上に大事にな
し、親たちの価値観も変わってきている、生活
ってくるのではないかと。教育センターは、そ
スタイルも以前と違ってきたと。つまり、我々
のような考え方に基づいて教職員研修に取り組
がこれまで経験したことのないような、そうい
んでまいりたいと考えております。
う状態の中に置かれている。その家庭に育った
【堀生涯学習課長】PTAや地域の方々の支援、
子どもたち、この時代に育まれているところの
協力、一体となって取り組むということは大変
子どもたちに、そういう状況の中でどういうこ
重要なことだというふうに思っております。
とが必要なのかというところについて、もう少
そのために学校支援会議というものがありま
し掘り下げてやってもらわないと、ただ現場の
して、その中でいじめの問題等につきましても、
先生方だけにそのつけを回すというような考え
地域とPTA、学校、一体となって、どのよう
方であっては断じてならんということを私は申
に取り組んでいくのかということについて協議
し上げている。
をしていただくよう、私たちも研修会等でお願
いをしているところでございます。
多忙過ぎるじゃないか、今の先生たちは。何
もかも先生方でやれというようなことでは、と
PTAの活動、それを含めて学校支援会議を
てもじゃないけれども、体を悪くして入院され
通しての活動、そういった中で地域一体となっ
たり、精神的にもちこたえられない状況になら
て子どもたちの成長、学校への支援といったも
れる人が多くなっていくんじゃないかと。
のについて取組を進めていただいている状況で
渡辺教育行政は、ここをしっかりと受け止め
ございます。今後も、なお一層取組が充実して
ていただいて、大胆な発想の中で時代の流れを
いきますよう、私どもも努力をしてまいりたい
しっかり受け止めてやっていただくよう、私は
と思っているところでございます。
期待してやまないんです。
【小林委員】 今、それぞれお二人の方から考え
とにかく先生方には、またあなた方を含めて、
方を述べていただきました。正直言って、従来
人の痛みがわかると。痛みがわかるというとこ
の基本的な考え方を踏襲していただいていると。
ろの考え方が、特に現場の先生方には旺盛にし
そういうことの中で、何がどう変わらなければ
てやらなければ、なかなかやっていくことが難
いけないかというところが明確にならないわけ
しいんじゃないかと、そんな考え方を持ちます
です。今のような学校のあり方、校長のあり方、
ので、その辺のところについて、教育長のご意
先生方のあり方というようなことについて総論
見とか中川教育次長のご意見をいただければあ
的な話は出るけれども、何をどう変えなければ
りがたいと思います。
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
【渡辺教育長】 まさに子どもたちが、日々の活
も、それをマイナス点で評価しないようなこと
動の中でどういう変化を来しているか、それに
も、我々人事をする人間として心がけていかな
対して敏感に感じ取る、子どもたちがどういう
ければいけないと思っているところでございま
状況にあるのかという想像力が、先生たちには
す。
必要じゃないかと常々思っております。そこは
それと、子どもたちは、学校教育だけで教育
やはり、社会性もそうですけれども、先生が持
することは不可能でございます。やはり地域、
つ人間性そのものだろうと思うのです。
家庭の教育力をお借りするといいましょうか、
ですから、できるだけ人物本位での採用も心
本来子どもたちを育てるべき家庭での教育をし
がけておりまして、従来の採用方式を変えて面
っかりやっていただかなければいけないという
接を多くするとか、例えば社会貢献活動を海外
部分もございます。
でやっている先生方には、できるだけ一部の試
そういった面で、新しい事業として来年度か
験の免除をするとか、特別な枠を設けるとか。
ら、地域、家庭の教育力向上のための取組も新
あるいは、臨時的任用職員として優秀な成績だ
たにやろうとしておりますので、こういった面
けれども、なかなか正規職員には合格できない
で総合的な力で、社会全体で子どもたちを教育
ような方もいらっしゃいます。そういった方に
するような環境を整えていかなければいけない
は、できるだけ負担を軽減するという意味で、
と思っているところでございます。
一次試験を免除するような方法に改善をしてき
【小林委員】この問題は最後にしますけど、今、
たつもりでございます。
人間性ということを教育長がことさら重要視し
知識とか能力、指導力というのは当然必要で
ていると。学業のみならず、人間性の必要性と
ございますけれども、その前に人間性というの
いうものをしきりに訴えられておりまして、そ
は何よりも重要じゃないかと思っております。
れは非常に大事なことではないかと私も思って
そういった心のありようの、本当に教師として
おります。
望ましい人材をできるだけ多く我々としては採
ただ、これは一般的に見て、グローバル化と
用し、また、不足する分については研修の中で
いう中で、企業も世界戦略を考えながら、長崎
十分に、そういった力を養っていきたいと思っ
県などはアジア戦略を考えながらやっていかな
ています。
くちゃいかんと。ただ産地間の競争をどうだ、
それと、校長の話が出ましたけれども、決し
こうだという時代は終わった。完全に東アジア、
て校長は上がりのポストではございません。無
あるいは東南アジア等々を見定めながら、世界
難にというお話もありますけれども、どうすれ
的な発想をしていかなければいかん。企業が生
ば子どもたちをよく教育できるか、学校運営面
きながらえるために、何といっても企業は人な
でどういう方向性を目指せばいいかというのを
りと、やっぱり企業というのは人なりと、人が
当然校長が示すべきであって、そうした中で前
立派になってもらわなければ、会社の業績は絶
例踏襲主義にならないようにしなければならな
対に上がらないと、こんなことはわかりきって
い。
いるんです。
要は、新しいことに挑戦して、仮に失敗して
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学校だって同じことだと思うんです。2年、3
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
年に1回ぐらい、もっといらっしゃる校長さん
ついて、お尋ねをします。
もおられるかもしれないけれども、例えば校長
今、国際的に通用する、国際的に活躍できる
がかわってどこかの学校に赴任する。じゃあ、
ようなグローバル人材をいかにして育んでいく
この自分の任期中、この1年間はどれだけのこ
かということ、これが世の中の流れになってき
とをやる、2年目はどれだけのことをやるとか
た。その中で英語教育を導入すると。話せる英
というような、最低2年間ぐらいの期間でどう
語、もう文法とか、訳ができるとかというよう
やって、自分が校長になるがゆえの特色ある学
なことではなくて、きちんとコミュニケーショ
校をつくるかと、これぐらいの経営方針を、学
ンをとれるような英語教育をこれからやってい
校運営方針をきちっと出していただかなければ
こうではないかということで、2020年まであと
いかんのではないかと、そんな感じがします。
5年間、いろいろ準備を整えて、いよいよやっ
特色ある、地域性に根付いた、あるいはこの
ていくぞということになった。
学校の歴史、伝統を大事にしながら、どういう
今、中学校で3年間、高等学校で3年間、大学
ような学校づくりをやるかということ。これは
で4年間、トータル10年間の中で、世の中に出
もう校長の経営、あるいは運営という手段にか
て英語がばりばりしゃべれてコミュニケーショ
かっておるわけですから、そのくらいのことを
ンがとれるという人が何人いるかと。
出させて、それを県教育委員会の中でチェック
今回、英語をしゃべれるように育成をしてい
をしながら、しっかり頑張るところは背中を押
こうと、そういう生徒たちを、学生を増やして
してあげる。
いこうというようなことで、これは賛否両論い
そしてね、教育長、頑張っている人を正しく
ろいろあるかもしれないけれども、世の中の流
評価するために、言葉では簡単だけれども、ど
れを見る時に、やはり英語という一つの外国語
うかよくわかりませんが、頑張っている、特色
を話すことは絶対に必要不可欠だということに
ある、地域に根付いた、本当に学校の歴史、伝
なってきた。2020年という数字もはっきりして
統に根付いた、そういうような運営、経営をお
きた。あと5年間だよ。
やりになるような校長さんとか、あるいは誰か
改革プランの中身を見ると、まず、小学校の
をきちっと教育長から表彰してもらうように。
5年生、6年生に外国語を、見習うとか、これに
頑張った者が正しくむくわれて、それがある意
親しむとかというような外国語の活動というも
味では全体の頑張ろうという空気になっていけ
のが入ってきた。これは2011年度からだったか
ば、大変ありがたいと思います。
ら、もう3年目を終わろうとしている。
どうか、いろんなこれまでにないような発想
平成25年度、今年度は、高校の授業について
の中で、学校現場にいじめとか、体罰とか、そ
は、英語の授業を全部英語でやってみようと。
の他いろいろと反社会的な、学校にあるまじき
そして、その5年後には中学校の英語も全部英
ことが根絶されるように取り組んでいただくこ
語でやってみようと、こんなような状況で改革
とを、この際お願いをして終わりたいと思いま
プランが出てきているわけです。
今、小学校では5年生、6年生に、まず英語に
す。
それでは、英語教育の総合的な改革プランに
なれ親しんでもらうということでやってきて、
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
3年目を終わろうとしている。3年目にして、ど
年度は県平均を約4点下回っておりました。と
ういう成果が出てきているのか。5年後には3年
ころが、本年度調査結果ですと、この3校の平
生、4年生ということになっていくわけだから、
均は県平均を10点上回っております。
この5年生、6年生の人たちにどういうような成
このことが全ての結果というわけではないか
果が3年目にして上がっているのか、その辺の
もわかりません。もちろん高校との連携もある
分析はできていますか。
と思うんですが、こういう形で早く耳を英語に
【池田義務教育課長】 今、委員ご指摘のように
慣れさせるということは一定効果があるのでは
3年目を迎えているわけですけれども、小学校、
ないかなと、そういった分析をしているところ
中学校の教員への聞き取りの中では、「英語へ
であります。
の抵抗感が少なくなり、外国人と話したいとい
【小林委員】大変わかりやすい分析をいただき
う気持ちを持つ子どもが増えた」、「早いうち
ました。
に英語のシャワーをたくさん浴びせることで、
時間がありませんから、先を急ぎますけれど
中学校英語にスムーズに移行することができる
も、今の5年生、6年生、5年後には正式な教科
ようになっている」との声が聞かれております。
になるんです。だから、中学校の場合において
それから、「挨拶や簡単な日常会話に慣れ、喜
は3年間、まさに小中一貫ということになって5
んで話そうとする関心、意欲、態度が非常に育
年間、コミュニケーションのできる、会話ので
ってきている」といった評価があります。
きるような指導をやっていかなければいけない
受け手の方の中学校ですけれども、中学校に
わけですね。
入学してくる生徒の様子ということでお聞きし
5年生、6年生があと5年間続くわけですね。
たんですが、その中で、「英語に自信を持って
今の分析では、あまりマイナス面というのは出
いる生徒が多い。簡単な英会話ができる。積極
てこなかったというようなお話です。つまり、
的に会話しようと英語らしい発音にも気をつけ
英語に慣れ親しんできたとか、会話をしようと
ている。気後れすることなくALTと会話をし
する意欲が出てきたとか、外国人と話したいと
ている。食べ物などの名詞をよく知っており、
か、英語に対する抵抗感がなくなったとかとい
中学校2年、3年で学習するような言葉を知って
う、まさに目的どおりの成果が、あなたの話で
いる」といったような評価を受けております。
は出てきたと。
それから、数値として具体的に見えるものが
恐らく、おっしゃらなかったかもしれない。
あまりなかったものですから、一つご紹介をし
あるいはひょっとしたら分析上は上がってきて
たいんですが、本県では、小中高一貫教育を奈
いないのかもしれない、反対に英語を嫌いにな
留、宇久、小値賀でやっているんですが、ここ
ったとかという人は。
は小学校で先に早期英語教育に取り組んでおり
今の5年、6年の外国語の活動は、いかにして
ます。宇久小学校、奈留小学校、小値賀小学校
好きにさせるかと、いかに好ましいと思わせる
全てそうです。その結果がどうかということは、
かと、こういうところの方針なんだろうと思う
まだ詳しい分析はできておりませんが、中学校
んです。英語離れというのが、その時点で起こ
の県英語基礎学力調査の平均の結果が、平成22
ったら大変なことになるわけです。今のような
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
評価の仕方というか、分析の仕方は、満額受け
いかがですか。到達目標について、これを学校
止めていきたいと思うんだけれどもね。
の先生方にお任せみたいな形でやっていくのか、
ただ、私がちょっと考えておりますことは、
それとも、この5年間、5年生、6年生が教科と
正式な教科ではないから、具体的に到達目標が
して正式に組み入れられるとなった時にどうな
きちんと定められていないわけです。包含して、
るのか、そこです。
総体的にいかにして慣れ親しむかとか、好きに
【池田義務教育課長】 今、委員からご指摘があ
なるとか、抵抗感がなくなったとかということ
った課題は、私も同じような課題を感じている
で十分なんだけれども。
ところです。
しかし、今言うように正式な教科ではないも
一つは、教員の指導力をどう担保していくか
のだから、学校の教え方、またその担任の先生
という課題がございます。やはり指導力にかな
の教え方によって、学校別にいろいろ違うとか、
りばらつきがあるということは私も認識してお
その先生によって違うとか、その学校の雰囲気、
ります。
特に担当の先生方の教え方いかんによって、失
実は、小学校の外国語活動が入る前に、平成
礼だけれども、出来不出来、そんなものが出て
18年度から、その推進リーダーになるような人
くると思うんです。
たちを育ててきたわけです。その人たちが、直
一番難しいところは、正式教科になっていな
いという現状から見た時に、どういう到達目標
接学校に出向いて指導するということをやって
まいりました。
と示していないわけだから、失礼だけれども、
ただ、委員からご指摘がありましたように、
好きにやってくれと、そして目的はこうだとい
国は今、5・6年生で英語科を考えておりますし、
う形の中で、その方向に向けて担当の先生方は
中学校においては高校と同じように、できるだ
ご尽力いただいていると思うんです。ここのと
け英語の授業は英語でやろうといった提案もな
ころを、長崎県方式の中で到達目標をきちんと。
されております。具体的な中身はわからないん
やっぱり到達目標というものがなければ、努
ですが。
力する目標というものがないわけです。ゴール
そこで、来年度、モデル校を6校指定をいた
なきランナーでは困るわけだよ。だから、どこ
します。それは小学校を中心にではあるんです
までをこの5年生、6年生の2年間でやっていく
が、中学校を協力校にして、そこでどういった
ぞと。そして、5年生、6年生の成果が、中学校
カリキュラムを組めばいいのか、それは評価を
におけるところの3年間に全てプラス要因にな
含めての話になるんですけれども、どういった
っていかなければいかん。
授業の工夫をしていけばいいのか、あるいは、
これから小学校で2年間、中学校で3年間の小
こういう授業ではなかなか中学校につながりは
中一貫のトータル5年間、そして高校に行った
持てないぞといった研究を、国の動きを見なが
時に、そこでもう英検の2級とか、そんなもの
ら進めていきたいと考えております。
がきちっととれるような、TOEIC、TOE
今から2カ年やっていくわけですけれども、
FL、こんなものが大学に行って花開くように
そこの先生方もそうですが、今まで育ってきた
目的を達成せねばいかんと思うんだけれども、
中核となるリーダーたちがおりますので、その
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
方々を中心とした体制をもう一度構築し直して、
指導主事が、学校に出向いて授業を見て助言を
全県的なリーダー育成を図っていきたいと考え
するということを行っております。
ているところです。いずれにしても、国の動き
英語につきましては、今年度28校を訪問しま
をしっかり見ながら、本県は本県としての英語
して、51名の教員の授業を見て、その教員への
教育の推進を進めてまいりたいと考えておりま
助言、あるいは場合によってはその学校の英語
す。
の教員全部を含めての協議会等も開いて、現場
【小林委員】 高等学校で1年間、もう終わった
の状況を見た結果も、先ほど申しました聞き取
と思います。これを英語授業ということで完全
りをした結果と同じでございます。
に導入したわけですね。この1年間の評価、成
ただ、全てうまくいっているわけではないと
果はどうですか。
いう部分はございまして、やはりまだこれが始
【渡川高校教育課長】 今年度から、新学習指導
まったばかりですので、現場の教員には英語で
要領が完全実施になりまして、授業は英語で行
やることにとまどいもございますし、そのこと
うことを基本とするとなりました。
が学力向上、英語コミュニケーション能力向上
教科書につきましても、大分以前とは様変わ
にどれだけつながるかという不安も持っており
りしまして、教科書に沿って指導していけば、
ます。また、大学入試や検定試験等にどうつな
プレゼンテーションやディベートやディスカッ
げていくのかと、その辺も今後、さらに研究を
ションなどを取り入れるような、そういう教科
深めていかなければいけないと思っております。
書の組み立てになっております。
【小林委員】高校については昨日も説明があり
現在の学校の英語教育の状況につきましては、
今年度は2度ほど、現場の教員数名を呼びまし
ました。東高の国際科、これはもう特別な授業
を展開すると。
て聞き取りをいたしました。
基本的にはこういうふうに高校の学生も、特
まず、教員の授業の進め方につきましては、
別なクラスの編成ではなくして、普通科でも将
「生徒が英語を使う機会を増やそうと工夫をし
来的にはそのくらいになっていきたいというの
ている。指示はほぼ英語で行っている。授業の
が国の要望なんでしょう。そういう点から考え
半分以上は、生徒が英語を発する時間に充てて
ていけば、よっぽどこれから5年後の体制をや
いる」という聞き取り結果でございます。
っていかなくちゃいかんと思うんだけどね。
また、生徒の変容につきましては、「声をよ
どんな言うても小学校5・6年生が、今までの
く出す。英語を口に出すことを恥ずかしがらな
ように英語になれ親しむどころか、これからは
い。英語が苦手な生徒でも、活動には意欲的に
きちんと、基本的な教科として勉強を始めなく
取り組んでいる」ということです。加えて評価
ちゃいかん。中学校は英語の授業は英語で全部
につきましても、ペーパーテストに頼らない音
やる。高校についても同じ。
こういうようなことになってくると相当人員
読テストなどの評価が増えてきていると、そう
を、また外国人の補助員とか、そういうような
いう聞き取り結果でございます。
ただ、高校教育課としましては、学校訪問を
指導者を相当求めなければならないのではない
年間を通して行っておりまして、これは教科の
かと思うんだけれども、5年後で国の基準を待
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
つだけか、実はもう準備に入っているのか、そ
のテストでは、とてもじゃないけれどもコミュ
の辺のところはどうなっていますか。
ニケーション、語る方に重点を置けと言いなが
【池田義務教育課長】ALTといわれる外国の
ら、試験は今までどおり文法とか訳読みたいな
方の採用ですが、市町教育委員会では全部で
形でやっていけば、とてもじゃないけれども、
116名のALTを雇用しておられます。それ以
ついていけないんです。
5年後だということになっているから、その
外に、全部ではないんですが、長崎市では、英
語のインストラクターを18名雇用されまして、
辺のところはもうこれから準備をしないといか
この方々は、長崎市内の小学校5・6年生を中心
ん。これは国の指示を待つのみなのか、県教育
に指導に当たっていただいております。
委員会として担当部署においては、そういう取
同じく佐世保市も国際理解指導員ということ
組を既に始めているのか。高校入試、大学の入
で、同様に英語が堪能な方とか、ご主人が外国
試についても同じことが言えるかもしれない。
の方の奥様であるとか、そういう方々が13名、
分けても高校入試については、どういうような
主に小学校の指導に関わっていただいておりま
考え方をもってやっているかということについ
す。
て、お尋ねをしておききたいと思います。
現在の状況は以上でございますけれども、A
【渡川高校教育課長】英語教育につきましては、
LTについては、市町教育委員会が国に要望し
その進路、大学入試、高校入試のあり方が大き
て、交付税措置をいただいて実施されていると
な関わりを持ってまいります。国が示しており
いう経緯がございますので、現状としてはそう
ます英語力向上のための5つの提言というもの
いった状況にございます。
がございまして、その中の一つに、大学入試の
【小林委員】 今、16名とか18名とかと言った
改善というのも挙げておられます。大学入試が
人は民間の方ですか。学校の教師だけではなく
変わらなければ、高校教育が変わりにくいとい
して、民間の方も導入するというようなことを
うことでございます。
今やっていると。
私どもの管轄であります高校入試につきまし
それで、小学校の5・6年生の英語を教科化す
ては、話す力を見ることは重要という認識のも
るということになれば何名ぐらい要るのか、中
とで、一般推薦入学者選抜におきまして、今年
学校を全部すれば何名ぐらい、高等学校に何名
度の入試で英語面接を導入いたしました。実際
ぐらい要ると、その辺のところの数字を、後で
に導入した学校は9校でございます。
実施結果につきましては、全実施校が、大き
個人的に教えてくれませんか。そこをお願いし
なトラブルもなく実施ができておりまして、受
ておきたいと思います。
これだけの大がかりな制度、仕組みが変わっ
験生の方も、負担感もそうなく、十分に英語で
ていくわけです。我々は非常に歓迎をしていま
の対応ができております。今年度は9校でござ
す。しかし、今のようなやり方でしていけば、
いましたので、これを少しずつ拡げていきたい
高校の入試とか大学の入試は、今までは英語の
と考えております。
点数が重きをなしているわけです。そうすると、
【池田義務教育課長】 昨日、英語のソフトの話
従来の文法とか、訳読とか、そんなような英語
を申し上げましたけれども、そこに1,000語を入
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
れて子どもたちに練習させるという話をいたし
ができて、県民、市民に支えられるところの一
ましたが、実は、県内で使われている英語の教
体型の図書館及び郷土資料センターになるよう
科書は5社あるんですが、そこで共通する単語
に努力してもらいたいと思います。
は300語ぐらいしかございません。ですから、
それで、ちょっと肝心なところだけ聞かせて
この1,000語を公立中で扱う単語のスタンダー
もらいます。大村に誘致が決定したところの一
ドにし、この1,000語については長崎県の子ども
体型の図書館に、年間大体どれくらいの来館者
たちは全て勉強していると、そして身につけて
を予定されているかというところについてお尋
いるという状況にもっていきたいと、そのよう
ねします。
に考えているところです。
【前屋新県立図書館整備室長】現在の大村市立
【小林委員】英語教育の導入における大きな変
図書館の来館者数は14万人ほどでございます
革、改革プランが2020年ということは出たわけ
けれども、新しい一体型図書館の来館者数につ
ですから、その目的を十分達成するような準備
きましては、近年、新しくできた他の図書館等
をこれから始めていただかなければいけないと。
の状況等も参考にいたしまして、現在の来館者
しかし、問題点はまだいっぱい残っていますよ
14万人の約3倍程度を想定しているところでご
と、こんなようなことをこれからも関心を持ち
ざいます。
ながら、担当の皆さん方は大変でございますけ
【小林委員】 確かに大村市は1年間に14万人が
れども、そういう時代が要求している、求めら
来館していると。その中で、どれくらいが本当
れていることに対してしっかり取り組んでいた
に本に慣れ親しんでいるかと。ただ来ているだ
だくことを、加えてお願いしておきたいと思い
けというようなこともないのかと思うけれども、
ます。
一応、図書を借りるなり、それなりの目的とさ
県立図書館の整備基本計画の素案ができまし
れている人が14万人。
た。昨日、新県立図書館整備室長から説明がご
長崎県の事例を見て3倍と、42万人という数
ざいました。正直に言って、よくぞまとめたな
字が正式に出てまいりましたが、もちろんこれ
と。よくぞこういう難しい問題を、県の立場、
は見通しだから、やってみないとわからないと
大村市の立場、それから長崎の郷土資料センタ
ころもあるんです。これが3倍どころか、2倍に
ー、こういうようなことをきれいに、これだけ
なるか、あるいは5倍になったとかということ
の素案をまとめていただいたというところ。
になればありがたいと、こう思っているんです。
室長も以前の顔から変わったな。非常に顔に
ただ、県立図書館の位置づけについて、来館
にじんでいますよ、いかにご苦労されたかとい
者が多いからすばらしい図書館となるのか、ほ
うことが。
どほどだから、そう大したことはなかったとい
これだけのまとめていただいた。これを今か
うふうになるのか、その辺の基準がはっきりし
らパブリックコメント、いろいろ県民の皆さん
ていないと思うんです。一般的に一般論として
方の意見を問うということで、県民の声を聞く
いわれる時にすぐ出てくるのが、長崎市の図書
会をそれぞれおやりになるということ。これは
館、あるいは武雄の図書館。特に武雄の話題が
県民の皆様方にきちんとご理解をいただくこと
非常に盛んです。
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
武雄については、3月31日の年度末をもって
おそらく100万人ぐらいになるのではないかと、
館の本来の目的から遠ざかっているというよう
な厳しい指摘をされる方もいらっしゃるんです。
こういうようなことも言われているぐらいでご
ざいます。
武雄市図書館がなぜ賑わっているのか、武雄
市図書館と長崎県立図書館の違いは一体何なの
なんで武雄あたりが、こういうふうに100万
かと、この辺のところを簡潔にお答えすること
人ぐらいに到達するのかと。今、県立図書館は
ができますか。
年間30万人ぐらいでしょう。しかし、長崎市の
【前屋新県立図書館整備室長】武雄市図書館は、
図書館は100万人を超えているわけでしょう。
委員がおっしゃったとおり、「TSUTAYA」
長崎市の図書館がない時には、県立図書館に50
を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラ
万人、60万人、そんなふうだった。長崎市の図
ブを指定管理者としまして、図書の貸出しなど
書館ができたら、そこに100万人、しかし、県
とともに書籍販売や映像等ソフトのレンタル、
立図書館ががたっと減ったと、こういう事例が
カフェの設置などを行っている新しい形態の図
あります。
書館であると認識しております。このような新
そこで、武雄の図書館の話題性というのは、
そこに指定管理者ということで、スターバック
たな交流の場などの提供によって、来館者数が
増加しているものと思われます。
スみたいなところがあるというんです、「TS
UTAYA」みたいなところが。そこに、本を
ただ、県立図書館と武雄市図書館との違いと
いうものが大きくございます。
目的ではなくして、ブックの目的ではなくして、
県立図書館におきましては、市町立図書館に
そこで本を購入したり、あるいはお茶を飲んだ
対して支援を行いますとともに、運営等に関す
りして、出会いの場所にしていると。こんなよ
る指導や助言、研修等も行っております。です
うな人もこの数字に入っているのではないかと
から、指導的な立場にあるということです。武
思うんです。
雄市図書館におきましては市立図書館でありま
武雄市図書館がなぜ話題になるのか。何か時
代の流れを酌んでいるかのような話になってい
すので、このような指導的な役割や機能はござ
いません。
る。あそこは樋渡市長さんではないかと思うけ
また、県立図書館は、専門的資料の収集や提
れども、この方は中央官庁のエリートですよね。
供といったその専門性においても武雄市図書館
それで市長になっている。新しい発想を次々に
との違いがあります。
やっていらっしゃる。
加えまして県立図書館は、市町立図書館を通
こういう状態から見た時に、100万人という
じて県内全域の県民、市民の皆様に対するサー
数字が一人で踊っているわけです。なんで武雄
ビスを行うという大きな役割があります。この
の図書館みたいなものをつくらないのかと、こ
点につきましては、武雄市図書館は武雄市の市
ういう話だって結構あると思うんです。特にあ
民向けサービスが中心ということになります。
さらに県立図書館は、購入や寄贈により収集
そこに行ってきた人は、びっくりするんですね、
図書館の形態が変わったということで。それを
した資料だけではなくて、市町立図書館の除籍
よしと言う人もいらっしゃれば、反対に、図書
した資料も受け入れるという、県内での資料保
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
存センターとしての大きな役割があります。一
それで、本当に本を目的に、図書の貸出しと
方、武雄市図書館は、市立図書館であるため、
か本を読むために行く人が、果たしてどれくら
このような機能等はございません。
いいるのか、そういうような形の中での違いは
以上のように、県立図書館と市立の図書館で
調べていますか。もしわかれば教えてください。
ある武雄市図書館では、その役割と機能におい
【前屋新県立図書館整備室長】本当の図書の目
て大きな違いがあるということでございます。
的で来られる方と、武雄市図書館の中で例えば
【小林委員】 お願いをして調べてみました。例
スターバックスに行かれる方の人数の部分まで
えば従来式の武雄の図書館が1年間にどれくら
は、数値を把握しておりません。
い来館者があったかと。平成26年3月31日で終
【小林委員】 じゃあ、こちらの調査という形で
わろうとしている、去年4月1日からスタートし
発表させてもらうけれども、例えば来館者は、
た武雄の図書館は、1年間に16万7,218人、これ
平成24年度は1日849人だったんです。それが平
が平成24年度の来館者の数です。ところが、
「T
成25年度、新しくなって2,556人。849人の1日
SUTAYA」を入れて、スターバックスみた
の来館者が、今は1日2,556人になっていると、
いなカフェをつくって、ブックを販売するとか
1,707人の違いが出てきているわけです。これを
という新しいやり方の中で、2月28日現在にお
前年度と比較したら3.01倍となっている。
いて85万3,000人という数字が出ている。100
それから、図書の貸出数は、平成24年度にお
万人ぐらいになるか、ならないかというところ
いては19万1,073冊。これが平成25年度では50
だろうけれども、限りなく100万人に近いか、
万4,963冊ということになっている。そういうと
ちょっと超えるぐらいかと。
ころからいけば、実際的に本を借りに来ている
だから、これまで平成24年度の17万人の実績
と、新たに指定管理者を入れて、スターバック
人ばかりじゃないんだなというような数字が出
てきていると思うんです。
ここは、9時から9時までやると、朝9時から
スなどを入れて、これが大体100万人になると、
83万人ぐらいの違いが一挙に出てきたわけだ
夜の9時まで開館していると。そして、びっく
よ。正直言って、これを無視することはできな
りするんだけれども、1年365日、正月の元旦か
いと私は考えるわけです。
ら休みなし。夜の9時までやっている、しかも
この価値観の違いというのは、人が集まれば
よろしいのか、人が少なくても本来の図書館の
365日ずっと開けている、こういうところが功
を奏しているのかどうか。
では、県立図書館については、こういうとこ
あるべき姿というのはこういうものだというよ
うな一つの価値観をきちんと植えつけるのか、
ろについてはどう考えていますか。
この辺の考え方を我々はしっかりしておかない
【前屋新県立図書館整備室長】現在の県立図書
と。武雄市図書館の17万人が100万人に一気に
館の開館時間につきましては、通常は朝9時半
到達すると。確かに県立図書館と大村市立図書
から夜8時までとなっております。新しい図書
館の違いは、今ご指摘のとおりですよ。こうい
館におきましても、まずはこの開館時間を維持
うところが一体何だろうかというところなんで
していきたいと考えております。
それからもう1点、開館日数でございますが、
す。
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
平成24年度の実績で、県立図書館におきまして
【髙見委員長】 ほかに質問はございませんか。
は286日となっております。新しい図書館の開
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
館日数につきましては、今後整備を進めていく
【髙見委員長】ほかに質問がないようですので、
なかで検討してまいりたいというふうに考えて
教育委員会関係の審査結果について整理したい
おります。
と思います。
【小林委員】 そういうことで、9時半から20時
しばらく休憩いたします。
と、相手は9時から21時と、365日が286日と、
これは今後検討していきたいということであり
ます。
要するに、県立図書館としての価値観をどう
休憩 ―
― 午前11時36分
再開 ―
【髙見委員長】 委員会を再開いたします。
これをもちまして、教育委員会関係の審査を
やって県民の皆様方にきちんと植え付けていく
かということ、これはとても大事ではないかと
― 午前11時35分
終了します。
思うんです。ですから、その辺のところについ
理事者入れ替えのため、しばらく休憩いたし
てはこれから、県民の声を聞く会とか、あるい
ます。再開を11時45分からということにいたし
はパブリックコメント、こういうことをされよ
ます。
うとしていますので。
もう一回言っておきますが、武雄市図書館み
― 午前11時37分
休憩 ―
― 午前11時45分
再開 ―
たいなものを考えている向きも結構ある。同時
に、そういうやり方では困ると言って反対して
【髙見委員長】委員会及び分科会を再開いたし
いる人の声も確実にある。そこの調和をね。ど
ます。
これより、こども政策局を含む福祉保健部関
うやって県立図書館として一体型で、しかもそ
の主体性をきちんと県民の皆さん方に訴えてい
係の審査を行います。
くかと、こういうようなことをよくよく考えて、
【髙見分科会長】 まず、分科会による審査を行
人が集まればいいのかと。中身がどうかという
います。
のをみんな知らないんだよ。そういうようなと
予算議案を議題といたします。
ころで、今や図書館というのは、出会い、触れ
福祉保健部長及びこども政策局長より、それ
合いの場所というだけで終わってしまうという
ぞれ予算議案説明をお願いいたします。
ようなことだってあるけれども、そんなような
【濵本福祉保健部長】福祉保健部関係の議案に
ことも考えてもらって。時間がないから、もっ
ついて、ご説明いたします。
予算決算委員会文教厚生分科会関係議案説明
と本当は議論したいんだけれども、以上で要望
資料の福祉保健部をお開きください。
して終わりたいと思います。
ぜひ、県立図書館としての価値観をきちんと
今回、ご審議をお願いいたしておりますのは、
県民の皆様方に。また、武雄の図書館とひと味
第141号議案「平成26年度長崎県一般会計予算」
違うんですよというところだけは、明確に訴え
のうち関係部分、第218号議案「平成25年度長
ていただきたいと私は思います。
崎県一般会計補正予算(第5号)」のうち関係
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
部分の2件であります。
また、歳入・歳出予算の確定に伴う整理等を
はじめに、第141号議案「平成26年度長崎県
行うため、3月末をもって平成25年度予算の補
一般会計予算」のうち関係部分について、ご説
正を知事専決処分により措置させていただきた
明いたします。
いと考えておりますので、ご了承を賜りますよ
平成26年度は、人と人とのつながりを大切に
うお願いいたします。
して、みんなで支え合い、全ての人が健やかで
生きがいのある自立した生活を送ることができ
以上をもちまして、福祉保健部関係の説明を
終わります。
る地域づくりを目指して、県民一人ひとりをき
よろしくご審議賜りますようお願いいたしま
め細かく支える保健、医療、福祉サービスを推
す。
進してまいります。
【平尾こども政策局長】それでは、私の方から、
歳入予算は、福祉保健部合計で226億9,288万
7,000円、歳出予算は、福祉保健部合計で1,028
こども政策局関係の議案についてご説明いたし
ます。
億2,407万7,000円となっております。
予算決算委員会文教厚生分科会関係議案説明
なお、各科目につきましては、記載のとおり
資料のこども政策局をお開きください。
今回、ご審議をお願いいたしますものは、第
であります。
当初予算の主な内容につきましては、特別養
141号議案「平成26年度長崎県一般会計予算」
護老人ホーム、養護老人ホーム、市町が実施す
のうち関係部分、第142号議案「平成26年度長
る小規模多機能型居宅介護事業所等の地域密着
崎県母子寡婦福祉資金特別会計予算」、第218
型介護サービス施設の整備及び有料老人ホーム
号議案「平成25年度長崎県一般会計補正予算
等のスプリンクラー設置に要する経費として
(第5号)」のうち関係部分、第219号議案「平
16億7,474万円を、障害福祉サービス事業所及
成25年度長崎県母子寡婦福祉資金特別会計補
び障害児通所支援事業所の新設・改修工事に要
正予算(第1号)」の4件であります。
平成26年度は、こども政策局におきましては、
する経費として1億144万1,000円を計上してお
県民総ぐるみの子育て支援を着実に推進するた
ります。
このほか、地域福祉対策、生活困窮者対策、
め、長崎県総合計画及び長崎県子育て条例行動
社会福祉施設等の指導監査、地域医療、病院企
計画の実現を目指し、県、市町、地域が密接に
業団への助成、国民健康保険、健康づくり、後
連携し、子どもたちの生きる力を育み、子ども
期高齢者医療費、特定疾患対策費、高齢者福祉
や子育て家庭を途切れることなく支援する体制
対策、介護保険施行対策、障害者福祉施策、つ
づくりを進めてまいります。
まず、第141号議案「平成26年度長崎県一般
くも苑の移転建替えと跡地活用、原爆被爆者の
援護、在外被爆者支援事業及び債務負担行為で、
会計予算」についてでございますが、歳入予算
記載のとおりであります。
は、こども政策局合計で77億9,108万3,000円、
次に、第218号議案の補正予算の主な内容に
歳出予算は、こども政策局合計で228億1,766万
つきましては、年間所要見込みに基づく補正で、
3,000円でございます。なお、各科目につきまし
記載のとおりであります。
ては、記載のとおりでございます。
- 196 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
主な項目の内容につきましては、子どもや子
会計補正予算の内容につきましても、年間所要
育て家庭への支援のため、平成27年度から本格
見込みに基づく補正であり、記載のとおりであ
施行予定の子ども・子育て支援新制度への着実
ります。
な移行に向けて、小規模保育へ移行する施設に
また、歳入・歳出予算の確定に伴う調整、整
対する運営補助や保育従事者に対する必要な研
理を行うため、3月末をもって平成25年度予算
修等に要する経費として3,766万6,000円、地域
の補正を知事専決処分により措置させていただ
少子化対策強化交付金を活用した、結婚、妊娠、
きたいと考えておりますので、ご了承を賜りま
出産、育児の切れ目ない支援の実施に要する経
すようお願いいたします。
以上をもちまして、こども政策局関係の説明
費として6,520万円などを計上いたしておりま
を終わります。
す。
よろしくご審議を賜りますようお願いいたし
また、安全で安心な子育て環境づくりのため、
幼稚園、保育所等の耐震化を促進する経費とし
ます。
て4億5,304万5,000円、放課後児童クラブ等の
【髙見分科会長】 次に、政策等決定過程の透明
運営費や施設整備等の助成に要する経費として
性等の確保などに関する資料、政策的新規事業
8億6,121万1,000円、乳幼児医療費助成に要す
の計上状況について、説明をお願いいたします。
る経費として7億8,860万3,000円を計上いたし
【野嶋福祉保健課長】政策等決定過程の透明性
ております。
等の確保及び県議会・議員との協議等の拡充に
その他の項目につきましては、子育てと仕事
関する決議に基づきまして、政策的新規事業の
の両立支援、社会的養護体制の充実、発達障害
計上事業について、資料に基づいてご説明をい
のある方への支援、私立幼稚園の振興、婦人保
たします。
資料1ページをお開きください。3行目からで
護対策、ひとり親家庭等の支援で記載のとおり
ございますが、福祉保健部関係では、生活困窮
であります。
次に、第142号議案の母子寡婦福祉資金特別
者自立支援事業費、保健所機能強化事業費、島
会計当初予算につきましては、歳入予算は2億
原地域小児医療学講座寄附金、健康づくり促進
3,260万7,000円、歳出予算は2億3,260万7,000
支援事業費、職場の健康づくり応援事業費、佐
円でございます。
世保市こども発達センター整備事業費でござい
内容につきましては、母子家庭、寡婦の経済
まして、内容につきましては記載のとおりでご
的自立の助成と生活意欲の助長を図り、併せて、
ざいます。
その扶養している児童の福祉を支援するために
【嶋田こども未来課長】 それでは、同じくこど
修学資金、就学支度資金等を貸し付けるもので
も政策局関係について、ご説明いたします。
資料は同じ資料でございます。1ページの下
あります。
次に、第218号議案の一般会計補正予算の主
な内容につきましては、年間所要見込みに基づ
から2つ目からがこども政策局関係でございま
す。
内容につきましては、ながさき少子化対策強
く補正であり、記載のとおりでございます。
次に、第219号議案の母子寡婦福祉資金特別
化事業費、家庭教育支援総合推進事業費、2ペ
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
ージの上の2つ、子育て支援新制度移行事業費
平成26年第1号請願「ウイルス性肝炎患者に
及び里親育成支援事業費の4事業でございます。
対する医療費助成及び生活支援等の拡充に関す
内容につきましては、記載のとおりでござい
る意見書採択並びに長崎県における独自の肝炎
ます。
患者救済策創設に関する請願」を議題といたし
【髙見分科会長】 ありがとうございました。
ます。
以上で説明が終わりましたので、午前中の審
紹介議員から説明をお願いいたします。
査はこれにてとどめ、午後は1時30分から再開
【吉村(庄)紹介議員】 今日は、この請願のため
し、請願審査を行います。
にお時間をおとりいただきまして、委員長以下
しばらく休憩いたします。
委員の皆さん方に心から感謝を申し上げます。
― 午前11時53分
休憩 ―
― 午後
再開 ―
1時30分
既に本会議で請願としての議案とさせていた
だいておりまして、大変恐縮ですが、ぜひ、こ
の請願を採択していただけますようにお願いを
【髙見委員長】 委員会を再開いたします。
いたしたいという気持ちで紹介をさせていただ
まず、平成26年第1号請願の審査に当たり、3
きます。
月17日に決定いただいたとおり、請願人の長崎
この肝炎患者さんの救済という問題は、ご存
肝友会B型・C型肝炎患者団体「すべての肝炎
じのように平成21年11月に肝炎対策基本法が
患者の救済を求める長崎の会」代表、安部 都氏、
制定されまして、その前段では救済措置法など
B型肝炎訴訟九州弁護団長崎支部恒久対策担当
もございましたが、その後、指針もできてきた
弁護士、福島和代氏のお二人にご出席をいただ
わけですが、今なお不十分なところがございま
いておりますので、ご紹介いたします。
す。そういう意味で、国に対する意見及び県に
なお、理事者の出席範囲として、お手元に配
付いたしております配席表のとおり決定したい
対する救済策というものについての請願をさせ
ていただいているわけです。
と存じますので、ご了承をお願いいたします。
これは、肝炎対策基本法で、国はもちろんで
ここで、参考人の方へ、念のため申し上げま
すが、地方公共団体も含めてその責務があると
すが、地方自治法の規定により、呼称につきま
いう形で、趣旨のところにも書いてありますが、
しては「参考人」という言葉を使わせていただ
「国及び地方公共団体は、肝炎患者が必要に応
きますので、ご了承をお願いいたします。
じて適切な肝炎治療を受けることができるよう
また、発言される際は、挙手の上、委員長が
経済的負担を軽減するため必要な施策を講ずる
指名した後、簡明に、案件の範囲を超えること
ものとする」ということなどのほか、いろいろ
なくご発言をいただきますようお願いいたしま
対策をやってほしいということを求めている、
す。
こういう状況にございます。
なお、参考人は、委員に対しての質問ができ
私どもも、この皆さん方から、患者さんその
ないこととなっておりますので、ご了承をお願
ものからいろいろご意見を拝聴させていただい
いいたします。
た中では、今の国の制度では非常に不十分なと
それでは、請願の審査を行います。
ころが残っておりますし、同時に、具体的に治
- 198 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
療する、あるいは生活をちゃんとしていくため
与、輸血等の医療によって広がった医原病であ
には、今のような状況では非常に厳しい状態を
り、国民病といわれております。
余儀なくされているという状況で、患者さんの
B型、C型肝炎の根治を目的としましたイン
気持ちから申し上げますと、一刻も早い対策を
ターフェロン治療とB型肝炎の核酸アナログ製
具体的に進めていただきたいということがござ
剤の治療については、国の助成も講じられてお
いまして、今度の請願に至ったわけでございま
りますが、肝硬変、肝がん患者に至っては、具
す。
体的な施策も講じられていないのが現状であり
なお、委員長の了解を得まして、本日、資料
ます。
を差し上げておりますが、その中で、少し細か
患者は、高額な医療費を負担せざるを得ない
い表のところにメモを入れるのを、ちょっとう
だけでなく、就労できない方も多く、生活困窮
っかりしておりました。意見書の採択の状況の
を来しています。平成22年度より、肝硬変など
ところで、長崎市は既に3月何日でしたか採択
の肝疾患にも身体障害者手帳が適用されており
されておりますが、県も採択確実自治体という
ますが、これは認定基準が高すぎて、余命6カ
ところに入れておりますが、これはもちろん請
月の死ぬ間際の患者にしか適用されず、大部分
願中でございます。ご本人たちの方からのご期
の患者は対象外であります。
待を込めて、採択確実自治体というところに入
また、肝硬変、肝がん患者は、毎日120人、
れております。そこに「請願中」というメモが
年間5万3,000人以上の方がお亡くなりになっ
入っておりませんが、ひとつご了解をお願いし
ており、医療費助成を含む生活支援の実現は、
たいと。
一刻の猶予もない課題であります。
私は、以上のことで、ぜひ採択をお願いする
肝炎対策基本法は、国のみならず地方公共団
立場での紹介議員ということで、お願いを申し
体の責務として、「地方公共団体は、基本理念
上げたいと思います。
にのっとり、肝炎対策に関し、国との連携を図
【髙見委員長】 次に、安部参考人より趣旨説明
りつつ、その地域の特性に応じた施策を策定し、
をお願いいたします。
及び実施する責務を有する」と定め、「国及び
【安部参考人】 本日は、ウイルス性肝炎患者の
地方公共団体は、肝炎患者が必要に応じ適切な
請願のためにお時間をとっていただき、まこと
肝炎治療を受けることができるよう、肝炎患者
にありがとうございます。
に係る経済的負担を軽減するために必要な施策
長崎肝友会の安部より、請願趣旨説明をさせ
を講ずるものとする」のほか、肝炎予防、肝炎
ていただきます。よろしくお願いいたします。
検査の促進、医療機関の整備、肝炎患者への相
我が国のウイルス性肝炎患者は、B型150万
談支援などの肝炎対策に取り組むよう求めてお
人、C型200万人、合わせて350万人いると推定
ります。
これを受けて、北海道、長野県、富山県、新
されております。
ウイルス性肝炎は、慢性肝炎から数十年かけ
潟県などでは、肝炎患者の入院費や通院費の給
て肝硬変、肝がんに移行する重篤な病気であり
付、助成を県単独事業として行っております。
ます。感染原因は、集団予防接種、血液製剤投
貴県においても、肝炎対策基本法や地方公共
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
団体の責務に基づき、肝炎治療助成などの肝炎
いと思っているんですが。
対策を講じていただけるよう要望いたします。
まず、第1の国に対する意見書の採択に関し
肝炎特別措置法により、B型肝炎、ウイルス
て、第1の項目、肝硬変、肝がんを含む全ての
感染被害者40数万人のうち、わずか1万人が給
肝炎医療に対する医療費助成制度を創設しなさ
付金の支援対象者になっており、C型肝炎、薬
いという話です。
害被害者の2万人のうち約2,000人が救済策の
枠組みに入ったのみであります。
これは、国においても、平成23年1月の第177
国会において、肝硬変及び肝がん患者の療養支
我が会員の中でも、B型肝炎患者ですが、母
援の推進という請願が採択をされているんです。
親が亡くなって予防接種の立証に至らない方や、
既に採択されているんです。しかしながら、国
肝炎患者だとわかると会社の雇い主から退社を
は、これに対する対応の仕方として、長崎の医
余儀なくされたり、毎月の多額の医療費により
療センター八橋班の研究成果を待ちますという
生活困窮となり生活保護受給者となったり、子
か、調査を待ちますというようなことで、実際
どもや家族と離婚に至ったケース、多額の毎月
上はこれに対する具体的な支援措置というか、
の治療費のため家族から心ない言葉を浴びせら
医療費助成制度はまだ、そのまま据え置いてい
れ、鬱病や自殺を図った方もいらっしゃいます。
るという格好になっているわけです。
こうして多くの患者が、苦しい立場に立たされ
ているのが現状であります。
そういう意味から、早くウイルス性肝炎に起
因するような肝硬変、肝がんを含む全ての肝炎
この請願書は、全国でも取り組み、多くの55
対策、肝炎医療ということで医療費助成を求め
の県・市町の自治体でも採択をされております。
るということは当然の理だというふうに私ども
どうぞ、我が県議会においてもご理解を賜り、
は考えているんです。ですから、この点につい
採択をお願いしたく申し上げます。
ては早く、迅速に、国としての取組を進めさせ
これで、請願趣旨説明を終わらせていただき
るという意味において、自治体からも声をしっ
かり挙げていく必要があろうと思っています。
ます。
第2の、治療のために休職・休業せざるを得
【髙見委員長】 ありがとうございました。
これより、この請願についての質疑を行いま
ない患者への支援策を講じること。インターフ
ェロン治療とか、アナログ製剤治療とかといっ
す。
たことに伴うところの体調の変化とか、そうい
質疑はございませんでしょうか。
【髙比良(元)委員】 今、請願人の方から、趣旨
うことがあって休業せざるを得ない状況の中で、
及び請願の理由について、るる、ご説明があり
これについても一定配慮、何らかの支援措置を
ましたけれども、具体的な請願内容としては、
講じるということは、まさに治療費に関連する
第1に国に対する意見書提出を採択してくれと
こととして包含した取組を求めるということも、
いうことと、第2に、本県として独自の肝炎対
私としては当然の話だろうというふうに思うん
策についての財政支援、その他の措置について
です。
主体的に講じてくれと、その2本立てになって
それから3番目、肝疾患にかかる障害認定の
いるわけです。一つ一つ整理をしながらいきた
基準を緩和して、患者の実態に応じた障害者認
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
定制度をしていくこと。
の会議等において、患者さんたちの声としてお
実態として、各種検査通知に基づいたところ
で一定の数値があるということが裁定要件にな
伝えしていきたいというふうには考えておりま
す。
3番目の肝疾患にかかる障害認定の緩和につ
っていると。そういうふうな基準になっている
ものですから、非常に認定のハードルが高いと。
きましても、2番目のことと同様の課題がござ
したがって、これについては緩和をしてくれと。
いますので、そういうふうな対応をさせていた
実際上、等級が低いほど認定者数が少ないと
だきたいと思っております。
いう逆ピラミッド型の構図になっているわけで
【髙比良(元)委員】 2点目のことについて、な
す。言ってみれば、この認定の仕方の不都合が
かなか難しいことであるけど、患者に寄り添う
そこにあるという証左だろうと思っていますの
立場において、その声を国の方に届けたいとい
で、そういう意味からも、障害者認定制度を改
うふうな見解ですから、そういう意味において
善することを主張していくということは当然で
は、こういった意見書を国に出すということは、
あろうというふうに思っています。
それは何ら矛盾する話ではないというふうに思
まず、国に対する意見書ということで、一定
整理をしたいと思うんです。
っています。そういう意味で、第1の国に対す
る意見書を提出するといったことには、ぜひ取
我々の見解も含めたところで採択の必要性が
り組んでいかなきゃいかんだろうと思います。
あるといったことを主張させてもらったんだけ
そこで、2点目に長崎県として肝炎対策基本
ど、執行部において、そのことについてどうい
法に基づいた自治体の責務といったことが記載
う認識でいるのかといったことを、まず答弁を
されているんですが、そのことをもとにして、
求めたいと思います。
1番目の項目、2番目の項目について、県として
【川良医療政策課長】 まず、第1番目の肝硬変、
主体的に取り組んでくれと、そういうご要望で
肝がんを含む全ての肝炎医療にかかる医療費助
す。
成制度を創設するということにつきましては、
それで、全体として分類すると7項目になる
従来から全国衛生部長会等で要望がなされてお
のかなと思っているんです。ウイルス性肝炎患
ります。県としても、それは必要だということ
者の特定疾患への指定が1、入院、通院などへ
で、そういうふうな対応をとらせていただいて
の医療費給付制度を実施するというのが2、肝
おります。
炎検査陽性患者の早期治療の促進が3、肝炎治
2番目の、治療のために休業・休職をせざる
療ネットワークの整備が4、肝炎患者家族への
を得ない患者への支援策を講じるということで
相談支援が5、偏見・差別解消のための啓発が6、
ございますけれども、これにつきましては、行
感染原因解明調査への協力が7と、こういうふ
政を預かる立場といたしましては、他の疾病等
うなことだろうと思っているんだけど。
今話をしたことについて、現状、県としてど
との均衡という問題がございますので、ここは
ういう取組をしているのかということを確認し
なかなか踏み切れないところはございます。
ただ、肝炎患者さんの実情については私たち
たい。このことが非常に足らざる内容であると
も一定理解しているつもりですので、国の主催
いうようなことで請願の項目の中に入っている
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
わけでありますので、現状について確認するた
研修会の開催といったものを実施いたしており
めに答弁を求めたいと思います。
ます。
【川良医療政策課長】対応している取組につい
【髙比良(元)委員】 一点確認するけれども、入
ては多岐にわたりまして、少し長くなりますが、
院、通院などへの医療費給付制度を長崎県でも
説明をさせていただきたいと思います。
実施することという項目に関して、約3億円の
まず、第1番目に、長崎県肝炎対策協議会と
予算措置という話があったんだけど、これは、
いうものを平成19年5月に設置いたしておりま
国の肝炎治療に係る医療費助成の実施というこ
す。この協議会におきましては、県内における
とで、トータルで平成26年度予算約100億円。
肝疾患診療対策など肝炎対策を総合的に推進す
そこの中で長崎県として措置すべき額として計
るために、県医師会、長崎大学、長崎医療セン
3億円という話ですか。そうではなくて、国の
ター、長崎・佐世保両市と県立保健所の所長と
財政支援の中で、県単で賄わなければならない
を加えております。さらに、平成23年度からは、
分、純単の部分として3億円ということですか。
肝友会様のご要望を受けまして、肝友会の代表
【川良医療政策課長】 国全体で、委員ご指摘の
の安部様にもご参画をいただいております。
とおり、おおよそ100億円の予算を計上してお
2番目が医療体制でございます。肝疾患の診
りますが、その100億円の内訳ということでご
療連携拠点病院、これは長崎医療センターでご
理解いただきたいと思います。
ざいますが、そこの指定をいたしております。
【髙比良(元)委員】 それはオール国費ではなく
平成19年8月でございます。
て、県費もあわせて支出をするという話でしょ
それから、肝疾患の専門医療機関の選定をい
う。負担割合はどうなっていますか。
たしております。これは平成19年10月からでご
【川良医療政策課長】 国費が2分の1、県費が2
ざいまして、平成25年10月現在では49の医療機
分の1です。ちなみに、県費につきましては交
関を指定しております。
付税措置がなされていると国の方からは説明を
それから、これは国の制度でございますが、
受けております。
肝炎治療の医療費の助成を行っております。ち
【髙比良(元)委員】 請願人、今、医療政策課長
なみに、平成26年度の当初予算額でいきますと、
から、この具体的な要望項目について一々、現
おおよそ3億円ということになっております。
状と取組の内容について説明があったわけです。
それから、肝炎ウイルスの無料検査を実施い
安部参考人も肝炎対策協議会の中に参画をされ
たしております。検査機関といたしましては、
ているということですので、今の説明に対して
県立及び長崎・佐世保市の保健所、健康事業団、
は一定ご理解をいただいた上で、なおかつ、こ
指定をした医療機関で実施をいたしております。
ういったことが足らないといったことでこの項
次に、普及啓発活動でございます。国の方で、
目を挙げておられると思うんです。そこら辺に
日本肝炎デーとか、肝臓週間というものを設け
ついて、もう少し具体的なご説明をいただけれ
ておりますので、そういった機会を中心に県民
ばと思うんですが。
の方々への啓発活動を行っております。
【安部参考人】 私も、平成23年より、この長
次に、肝炎対策従事者の育成ということで、
崎県肝炎対策協議会に参画させていただいてお
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
りますけれども、全般的な肝炎対策の充実、普
て、とても狙いとするところの効果が発揮され
及・啓発活動や研究推進、長崎県のウイルス性
ていない、発現していないと。だから県として
肝炎の検査の啓発の充実などの一般的な対策と
も合わせ技でやりなさいという主張を、理屈を
いうようなことを一緒にお話をさせていただい
もって通さなければいかんと思うんです。
てはおりますけれども、長崎県独自の肝炎対策、
そういう意味において、医療費の給付制度の
患者の救済ということにつきましては、現在の
ことは後で聞きますので、一応置いておくとし
ところ肝炎対策協議会の方では、こういった私
て、その余の部分です。今指摘した7項目のと
どもの要望の枠はまだお話ができていない状態
ころについて、医療政策課長の方から一定説明
ですので、できればこういった請願をかけて、
がありましたから、恐らく、そういうことでも
ぜひ、長崎県の肝炎患者の独自の救済枠を設け
って現状取り組んでいるので、そこの枠組みに
ていただきたいというのが私たちの要望であり
おいて今後も取組をしたいという現状維持派み
ます。
たいな話だろうと思うんです。
【髙比良(元)委員】 国において、肝炎ウイルス
ですから、そこは足りないという話をもう少
検査等の促進ということで、平成26年度で32億
しわかりやすく教えていただければと思うんで
円の予算措置をするように予定されているんで
す。
す。併せて、健康管理の推進と安全・安心の肝
【安部参考人】この肝炎ウイルスは国がばらま
炎治療の推進、肝硬変、肝がん患者への対応と
いた、多くの患者がウイルス性肝炎に罹患した
いうことで、同じく7億円ですが措置をされる
ということです。何の罪もない患者が、こうや
ようになっているんです。
って苦しい治療を受け、多額の治療費を払って
そういった事業を通じた中で、肝炎患者、家
いかなければならないと、非常に負担が大きい
族への相談支援、あるいは肝炎検査陽性患者の
ということで、皆さん困窮をされております。
早期治療の促進等々についても、この額で足り
長崎県は、このウイルス性B型、C型肝炎患
るのか、足りないのか、そこが問題ではありま
者が非常に多いところなんです。現在、各県で
すけれども、国としても、その対応が必要だと
もそれぞれ、北海道や長野、富山、新潟などが
いうことで、事業化するといったようなことで
独自の単独で給付を、助成を行っているという
枠組みをつくられているんです。
ことであります。
そうではあるけれども、やり方というのがロ
国の対応策を待っていたら、1秒1分と、亡く
ットも含めて十分ではないと。したがって、足
なっている命を救うことができないわけです。
らざるところを補てんすると、あるいは国との
そこで、肝炎患者の大切な命を守るためには、
合わせ技で県としても両輪として取り組むこと
今ここで長崎県独自の対応策を講じていかなけ
が必要だというご趣旨でのお話だろうというふ
ればならないという思いがあります。
うに思うんです。
【髙比良(元)委員】 少しかみ合っていないんで
そうすると、これを県に対してやりなさいと
すが。
だったら、医療政策課の方にお尋ねをしたい
言うためには、具体的に。国も一定制度をもっ
てやっているけれども、それでは不十分であっ
んだけど。
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
さっき説明があったけど、例えば肝炎ウイル
まして、それまでがB型、C型、これは1回の
ス検査等の促進で32億円、健康管理の推進等安
検査で両方チェックをするというパターンが多
全・安心の肝炎治療の推進、肝硬変、肝がん患
いんですけれども、県の受け持ちでは、おおよ
者への対応に7億円。このうち本県については
そ1,500人程度だったんですが、平成25年度に
幾ら配分されておって、具体的にどういう取組
つきましては、今年1月現在でおおよそ倍の
をなされているのか、説明を求めたいと思いま
3,000件程度と強化をしているということでご
す。(発言する者あり)
ざいます。
【髙見委員長】 しばらく休憩します。
【髙比良(元)委員】 ここの請願内容は、それぞ
― 午後
1時57分
休憩 ―
― 午後
1時58分
再開 ―
れについて新しくやってくれとか、この項目を
追加で上げてくれというような話ではなくて、
等の肝炎対策をさらに強化してくれという話で
【髙見委員長】 委員会を再開します。
すから、一定水準の取組があったとしても、患
【川良医療政策課長】 これは平成26年度の要
者さんというか当事者にとってみれば、なお使
求段階の数字でございますけれども、医療費の
いづらいとか、あるいは十分ではないとか、そ
助成が約3億円でございます。肝炎検査が約
ういうふうなことが実態としておありになるか
2,200万円、普及啓発は少額でございますけれど
らの話だろうというふうに思っているので、そ
も、76万円ほどです。協議会の開催経費が80万
ういう意味では、これを請願するということは
円程度ということで、合計3億2,600万円余とい
理屈に合わない話ではないというふうに思うん
うことになっております。
です。
【髙比良(元)委員】 肝炎患者家族への相談支援
最大の問題は、要するに肝炎対策基本法に基
というのは、具体的にどういうふうにやってい
づいて自治体の責務として肝炎対策を推進する
るんですか。やっていないんですか。
上で、医療費の助成制度とか医療費給付の制度、
【川良医療政策課長】各保健所に相談窓口を設
これを県として独自にやってくれと。
けまして、患者ご本人、もしくはご家族からの
さっきの3億円というのは、通常ベースの話
相談に応じるという態勢をとっております。
なんです。国がつくっている肝炎治療促進のた
【髙比良(元)委員】 併せて、患者検査陽性患者
めの環境整備の中のトータルとして100億円、
の早期治療の促進というのは、具体的にどうい
その枠の中での長崎県としての実施分という話
う取組をしていますか。
なんです。
【川良医療政策課長】先ほど申しましたとおり、
それがまだまだ足りませんと、国の分で賄っ
検査自体は保健所と健康事業団、指定をする医
ているだけではとても足りませんというような
療機関で実施をいたしております。これは当然
話ですから、例えば、通院費を助成するための
無料検査でございまして、そのほかに市町の方
制度化をしてくれとか、あるいは高額医療制度
でも検査を実施いたしております。
の自己負担額について、一定の枠での助成費を
まずは感染者を特定するのが大事だというふ
創設してくれとか、あるいは、収入に合わせて
うに考えまして、平成25年度から強化をいたし
入院、外来の治療費について県としても助成を
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
してくれとか、そういう要望につながってきて
関しては、全く助成の制度から外されておりま
いるわけです。こういったことを6都県あたり
す。この方たちは、毎日全国で120人以上亡く
がもう既に先進地として取組をしている。こう
なっていまして、早急に何らかの対策が必要で
いうことも実態としてあるということを踏まえ
あるにもかかわらず、全く助成制度から外され
た中での請願につながっているわけです。
ております。
このことについて、まず、理事者としてどの
もう1点、よろしいでしょうか。
ように考えるのかということを答弁してもらい
今、肝炎対策基本法についてお話がありまし
たい。
た。この法律に関しても、国の責任で、基本的
【川良医療政策課長】 私どもも、肝炎患者の皆
には国が責務を負っているということですけれ
様が、病気に対する今後の強い不安とか、日常
ども、肝炎対策基本法によりますと、地方公共
生活にお困りというふうな声はいろんな機会を
団体についても一定の経済的支援や肝炎医療を
通じてお聞きいたしております。
受ける機会の確保、また、情報の収集・提供体
お聞きしておりますけれども、肝炎対策基本
制の整備等、具体的な責務が定められておりま
法の前文の方に書いてあることでございますが、
す。
「B型肝炎及びC型肝炎に係るウイルスへの感
【髙比良(元)委員】 今、福島参考人からお話し
染については、国の責めに帰すべき事由により
いただいた1点目については、まさに国に対す
もたらされ、又はその原因が解明されていなか
る第1の1の項目として強く意見書として主張
ったことによりもたらされたものがある」とい
していかなきゃいかんことで、そのとおりなわ
う条項が入っております。このように、基本的
けですよね。
に国の責任でこれは解決するべきものだという
それで、今ご示唆があったのは、第2の長崎
ふうな認識に立っておりますので、確かに他県
県としての医療費助成についての責務というか、
で一部、独自の助成をされているところはござ
そこについての法律の明文をお示しいただいた
いますけれども、本県としましては、やはり国
わけです。
そういう立場に立って、さっき言った6都県
の方にきちんとした対応を求めるというスタン
スで対応してまいりたいと思っております。
が、例えば通院費の助成とか、高額医療制度の
【髙比良(元)委員】 福島参考人、何かご意見は
自己負担額の一定割合での助成とか、そういう
ありますか。
具体的な財政負担をして、肝炎対策についての
【福島参考人】 医療費助成の点で、一定水準の
自治体としての取組も主体的にやっていこうと、
助成がなされているということだったんですが、
そういう立ち方でやってきているわけです。
それが、今の医療政策課長の話では、基本的
一つ補足させていただきます。
確かに今、国の医療費助成の対象として、イ
に医療過誤であって、国の責務でやる話である
ンターフェロン治療、核酸アナログ製剤など一
から、言ってみれば長崎県としてはそこまで踏
定の抗ウイルス療法は確かに助成の制度になっ
み込めない、踏み込むことができないというか、
ておりますが、最も医療費が高額で、なお、仕
踏み切れないというか、そういうふうな答弁で
事に就くこともできない肝硬変、肝がん患者に
終わっているんだけれども。
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
さっき、いろいろな特定疾患への指定だとか、
講じているということでございます。
あるいはネットワークの整備だとか、啓発だと
また、医療費の支援につきましても、2分の1
か、国の財源を使いながらという話もあるんだ
は、交付税措置されているとはいえ県費で支出
けれども、一定、肝炎対策として総合的に取り
いたしておりますので、法律で規定している地
組んでいかなきゃいかんという立ち方を一方で
方公共団体の責務については一定は果たしてい
はしているわけです。
るというふうに考えております。それが十分か
そういう中で一番肝心な、肝硬変とか肝がん
否かについては議論があるところだろうと思い
とか、要するに重篤化するところに足る取組と
ますけれども、そもそもの原因自体を考えます
いうのはとりあえず置いておいて、ウイルス性
と、県としてできることはやっているのではな
肝炎の部分について、何だかんだ一定医療費の
いかというふうには考えております。
助成はあるけれども、自己負担が大きいと。あ
【髙比良(元)委員】 公的な枠組みの中で行われ
るいは、その治療を受けることに伴う、関連す
た医療措置に基づく過誤が原因でこういうふう
ることについてのいろんなリスクが非常に大き
な、自己の責めに帰すべき事由ではないことに
いと、経済的に。こういった実態を鑑みた中で
よってこういう症状が発生を余儀なくされたと
県としても主体的に取り組んできたという主張
いうことですから、ここはやっぱり国は当然だ
なんですよ。
けれども、自治体としても、同じ県民に対する
一方ではやっています、しかし、一方ではそ
医療政策としては当然に一定、身の丈でできる
このところはできませんと、ここは私は論理矛
ことについては同じように財政措置等も講じて
盾だと思っているんです。やるのであれば、当
やっていくというのが当然の責務だというふう
然トータルとしてやって初めて、その成果を導
に我々は考えているんですよ。しかも、繰り返
き出すことができるし。
しになるけれども、先進事例もありますよとい
しかも、さっき福島参考人からあったみたい
う話なんです。
に、自治体としても具体的にこういう取組をし
今やっている医療制度そのものだけでは足り
なければならないということが明文化されてい
ないから、そして、全体の枠を拡げる。肝がん
る。繰り返すが、既にもう取組をしているとこ
とか、そっちの方についての枠も拡げる。ここ
ろもある。
はしっかりやってもらわなければいかんけど、
こういうことから考えて、長崎県として、一
そういう総合的な対策については国の方でお願
番大きな医療費の話、これをそのまま放置して
いをしていかなければ、しっかり取組を。とこ
おくということが許されるのかということです
ろが、その取組が遅々としてなかなか進まない。
よ。もう一度、その辺について答弁を求めたい。
もうここは待っておられないから、一方の責務
【川良医療政策課長】先ほどの福島参考人のご
のある自治体に対しても、身の丈で一定の助成
指摘のように、確かに肝炎対策基本法の中では
をお願いすると、そういう背景だろうと思うん
地方公共団体の責務も規定されております。私
です。
たちとしましては、最初にご説明をいたしまし
そうであれば、ここに真摯に応えてやってい
たように、その規定もあって、いろんな対策は
くというか、その取組とか検討を始めるという
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
ことが今まさに必要というか、そういう時期な
いる実情については理解をしているつもりなの
んじゃないですか。我々は、そういうふうに思
で、今後これは国に要望する考えがあるという
っているんです。
ふうに言われたんですか。2と3のところが、私
ですから、この請願はぜひ何としても、2つ
の内容だけれども採択をして。
はよく聞き取れなかったというか、理解できて
いなかったので、改めて見解を示してください。
今、医療政策課、福祉保健部としては、具体
【川良医療政策課長】 2と3につきましては、
的な手立てを持っていないでしょうから、直ち
やはり行政を預かる立場といたしましては、他
にどうするとは言えないかもしれないけれども、
の疾病とか、肝炎患者さん以外の方との均衡、
これが議会として採択をなされた暁には、そう
公平性という要素がございますので、お困りだ
いう取組を真剣に考えていく。次年度、平成27
ということは理解しますけれども、それをもっ
年度あたりからは何らか実施をするというふう
てすぐに国に要望するというのは、それはなか
な、新たな出発をぜひお願いをしたいというふ
なか難しいことはあります。
うに思っているんです。
ただし、現状でお困りの声はきちんと国にお
ですから、ここは採択がなされるかどうかに
伝えすべきだということで、国主催の会議等の
よって、県としての取組方が全然変わってくる
席で、こういったことを紹介していきたいとい
と思うんですよ。全く変わってくると思う。以
うふうな考えでございます。
前も請願がなされています。あの時は、国に対
【堀江委員】 いずれにしても、今のできる範囲
する意見書の提出だけだったんだけれども、今
で、こういう請願も含めて出されているので、
回は具体的に県に対する取組も盛られているん
こうした形については国に届けると。それがど
です。中身がさらに広がっているんだけれども。
ういう形で届けるのかというのは、またいろん
そういう意味で、公明党さんとか自民党さん、
なやり方、方法があろうかとは思うんですが、
このことについてどうお考えになっているのか。
2と3についても今後声を届けると、そういう認
ぜひ、この採択に向けて取組をお願いしたいと
識をしたいと思っております。
思っていますが、この辺については質疑がある
福島参考人にお尋ねしたいんですが、3年前
でしょうから、そこに任せるとして、我々とし
に、この県議会で国に対する意見書を出したけ
ては、そのことを申し添えて私の質問を終わり
れども、なかなか患者の救済には至っていない
たいと思います。
というふうなお話を安部参考人がされました。
【髙見委員長】 ほかに質疑はありませんか。
これはどんなふうに見ておられますか。
つまり、実際に法律として肝炎対策基本法が
【堀江委員】 医療政策課長に質問します。
先ほどのやりとりの中で、国に対する要望の
できたけれども、患者を救ってくれる法律なん
内容のことで、1、2、3項目の要望について、1
だけれども、実態としてはそうなっていないと。
の、国に医療費助成制度を創設するということ
法律ができて、その法律がきちんと国、あるい
については、長崎県としてもいろんな形で要望
は自治体で執行されるようになっていけば、こ
しているという回答だったと思うんですが、2
のように請願を出すことも必要ないところです
と3については、肝炎患者の皆さんの置かれて
が、どのように見たらいいのかというか、そこ
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
ら辺でもっと、こうした実態を多くの方に知ら
さえ載らないという状況で、まだまだ厳しい状
せながら、法の執行を現実的なものにしていか
況だと考えております。
ないといけないというふうに思っているんです
【堀江委員】いずれにしても、日本の社会保障
が、なかなか実態に沿わないというところにつ
制度のお粗末なところは、患者当人、病気にな
いて、見解なりお考えがあれば、ぜひこの機会
った人、あるいはその関係者、周りの人、当事
にお示しいただきたいと思います。
者が声を挙げないと制度ができないし、充実が
【福島参考人】 まず、肝炎対策基本法の内容は
ならないと、そこが本当に私はお粗末だという
とてもすばらしいですけれども、確かに根拠法
ふうに思っております。
はできましたが、実際にそれを具体的に予算と
そういう意味では、大変だけれども、ご苦労
か、指針とか、そういったことで十分に実施す
しておられる患者の皆さんが声を出して、ある
るレベルにはきていないというふうに感じてお
いは、それを支える皆さんが一緒になって制度
ります。
を良くしていくということは大事だというふう
先ほども申し上げましたが、何よりも一番厳
に私は思っておりますので、こういった請願に
しい状況に置かれている、病気が重篤化してい
は賛成の立場で臨んでいきたいと思います。
る肝硬変・肝がん患者の方への助成が全くなさ
【川崎委員】請願人の皆様には大変ご苦労さま
れていないというところが一番大きな問題点だ
でございます。何点か確認をさせていただきた
と思います。
いと思います。先ほど来、質疑を聞かせていた
また、国の医療費助成制度は一定の抗ウイル
だいて、長崎県に対するさまざまなご要望の中
ス療法に限定されていますので、その療法から
に、具体的に見えなかったんですが、再度伺い
漏れてしまっている肝炎患者の方は、医療費と
ながら。
か、そもそも遠い病院にまで通わなければいけ
肝硬変、肝がんの方に対する医療費の助成に
なくて、通院費、交通費に困っている方もいら
ついては全く措置がされていないので、そのこ
っしゃって、法律はできたけれども、実際の救
とを求めたいと。しかし、県は一定のことにつ
済の状況はまだまだ厳しいものかと思います。
いてはサポートはしていますよというご見解で
あとは、給付金ですね、C型肝炎、B型肝炎
した。
の患者さんは、国との和解によって一定の給付
金を受けられることになりました。
この点について医療政策課に伺いますが、肝
硬変、肝がんに対する対応ということについて、
しかし、そもそも原告のテーブルに載るため
これまでの検討の経緯をお聞かせいただきたい
には数々の立証手段が必要なんですけれども、
と思います。
国が長年この問題を放置したために、その立証
【川良医療政策課長】肝炎対策基本法ができて、
手段を失っている方がたくさんいます。現在、
それに基づきまして、ウイルスを除去するため
B型肝炎では、原告になり得る方は1万人、C
の治療、これはインターフェロン治療が主にな
型肝炎では2,000人ですか、3,000人、その程度
りますけれども、それについての助成は設けら
ということになっておりまして、患者全体数か
れております。最初に髙比良(元)委員からご紹
ら考えると、ほとんどの方が訴訟のテーブルに
介がありましたとおり、国は、その他の分につ
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
いてはまだ検討中というふうに聞いております。
うちょっと少ないのではないかという議論もあ
【川崎委員】 そうしますと、国において何らか
るようですが、仮に350万人といたしますと、
の検討をしているということなんですね。よっ
人口按分で計算をした結果としては4万人程度
て、さまざまな議論がまだ国会の方でやられて
になるのではないかと思っております。
いるということだというふうに思います。
【小林委員】 350万人を想定して、単純に人口
私の中で確認をしたいのは、今一番重要な点
で按分すると4万人と。長崎県の人口の中で4万
はそのことだけと考えておってよろしいんでし
人が、B型・C型肝炎ウイルスに感染されてい
ょうか。参考人の方にお伺いします。
ると、こういう実態ですね。
【安部参考人】肝炎患者にアンケートをとりま
今、こういう状況の中で県としては、国から
した。そうしたら、ほとんどの肝炎患者の方た
いただくところの3億円、それと独自にいろい
ちは、やはり医療費の助成を行っていただきた
ろやっているようだけれども、この3億円の治
いという要望が一番でありました。
療費の助成というか、何人ぐらいがこの3億円
現在、慢性肝炎の方たちには、抗ウイルス剤
の対象になっているのか。
としてインターフェロンの助成、核酸アナログ
【川良医療政策課長】 およそ2,500名程度でご
製剤の助成などを行っておりますけれども、そ
ざいます。
の治療を行えないその他の患者、重篤化された
【小林委員】これは定かな数ではないわけだね、
皆さん、肝硬変、肝がん患者の皆さんは、今現
患者数の4万人というのは。単純に人口で按分
在、治療は助成の対処にはなっていないという
をしたということです。そういう形でしかわか
ことでありますので、今一番求めるものはそこ
らないということだろうけれども。
今、県としては、先ほどあなたが、医療政策
にあると思います。
【川崎委員】 今の話に対して県は、見解を聞か
課長として県の取組を強調されております。要
せていただきましたけど、国の方で今のところ
するにウイルスの感染者を早期に発見しなけれ
は検討中であると、そういう認識ということで
ばいけないと。キャリアを探し出さなければい
すね。わかりました。
かん。キャリアを探し出して、早期にの治療対
【小林委員】今までの論議にかぶらないように
策をやってもらいたいというようなところにつ
しながら尋ねたいけれども、まず、この説明の
いて、県は一生懸命やっているんだと。今は
中で、C型肝炎、B型肝炎、全国で大体350万
2,500人というような形になってきているとい
人ぐらいと。長崎県でウイルスにかかった感染
うことだけれども。
さっき言った1,500人から3,000人になった
者、その患者さんは大体どれぐらいと想定して
いるのか。
というのは、キャリアを探し出す数字ではない
【川良医療政策課長】患者の数につきましては、
のか。当初、1,500人ぐらいの方々がそれに参加
実はこれはわからないというのが正解でござい
しておったと。しかし、今や力を入れて3,000
ます。専門家の方のお話によりますと、最初に
人くらいになっているんだというこれは、要す
安部参考人からお話がありましたように、350
るにキャリアを発掘するところに力を入れて、
万人という数字が出されております。実際はも
1,500人ぐらいだったものが、今や3,000人ぐら
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
いになっているというようなことではないのか。
調べないといかんな、本当に対策をやっていく
違いますか。
ならば。
【川良医療政策課長】 先ほど、検査をした人数
先ほどからお話の中で、この治療費が幾らぐ
を3,000人と申し上げましたけれども、その方々
らいかかるかというところなんです。どのくら
が陽性なのか陰性なのかはわからない状況でご
いの自己負担をされているのかと。今、3割負
ざいます。3,000人の方に検査をした結果で、B
担の中で、幾らぐらいの持ち出しがあっている
型、C型平均をしますと大体25人から30人程度
のかということなんだけれども、これは参考人
の方が陽性者だったということでございます。
の方でおつくりになった資料ではないかと思う
予算の2,500人といいますのは、県の検査以外
んです。「4
医療費助成の現実性−想定され
で見つかる分もございますし、既に陽性者、い
る事業費規模」ということで、B型肝硬変、肝
わゆるキャリアだとわかっている方もおられま
がん、C型肝硬変、C型肝がん、合わせて189
す。そういった方が年間におおよそ2,500人ぐら
億8,500万円。全国で自己負担金が約190億円と
いは治療を受けられるだろうという予測のもと
いうような数字が出ているわけですね。
に予算を立てているということでございます。
ここのところをもう一度説明をしていただけ
【小林委員】 3億円、大体2,500人ぐらいの方
ますか。
がそれなりの治療を受けるんじゃないかという
【安部参考人】 この190億円ですけれども、B
ようなことで3億円を計上していると、こうい
型肝硬変が10億5,300万円、C型の肝硬変が68
うことですね。これは国から100%いただける
億2,000万円、B型肝がんが22億3,200万円、C
と。交付税措置で100%か、それとも幾らか、
型肝がんが88億8,000万円ということで、合計
その辺のところはどうなっていますか。
約190億円ということになります。
【川良医療政策課長】 外見上といいますか、形
インターフェロン、核酸アナログ剤も198億
の上では国費が2分の1、県費が2分の1ですから、
円ほどの予算が投じられております。この肝硬
1億5,000万円ずつ出しているということでご
変、肝がん患者の医療費も190億円というレベ
ざいます。
ルですので、これは助成の対象として十分に国
ただし、県費の分については交付税措置があ
は対処できるのではないかというふうに思われ
るということですが、その金額が幾らなのか、
ます。
実際に幾ら入っているのかというのは、よくわ
【小林委員】 全国で自己負担金が190億円ぐら
からないところでございます。
いということが、調査で明らかになっているみ
【小林委員】 大体、交付税というのはそんなも
たいです。
のなのか。今言うように、3億円を2分の1、2分
長崎県の中にいらっしゃる、想定では4万人
の1、その1億5,000万円は交付税として戻って
ぐらいだというようなことの中で、今、治療を
きていると、幾らぐらい入っているかはわから
受けている人が2,500人ぐらいではないかとい
ないと。そんなものか。やっぱりわからないの
うことになっているわけだけれども、実際に治
か。これがいわゆる肝炎の分ですと、書いて置
療を受けていらっしゃる方々は、幾らぐらいの
かねばわからないのか、お金に。そんなことも
費用が要って、自己負担金は幾らぐらいと想定
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
しているのか。
があると私は聞いているんだけれども、その辺
【川良医療政策課長】所得に応じまして分類は
のことについては、何かご存じですか。
2つございますけれども、通常の所得の方でし
【川良医療政策課長】インターフェロンについ
たら、月額自己負担は1万円ということで、こ
ては注射薬でございますけれども、注射をする
れは保険対象になる治療に限られますけれども。
と鬱症状が出るとか、体がだるくなるとか、そ
通常、インターフェロン治療は、3割負担分で
ういうふうな症状が出るという話はお聞きして
月額10万円から20万円というふうに聞いてお
おります。
りますけれども、自己負担は1万円で済むとい
【小林委員】 今の話を受けて、私は考えるんで
うふうな形になっております。
す。今、10万円から20万円ぐらいの治療費がか
【小林委員】インターフェロン治療で絶対的に
かるんじゃないかと、その中で月額1万円ぐら
完治できるかどうかということと、インターフ
いという試算をされました。それが当たってい
ェロン治療というのがどれぐらいの期間に及ぶ
るかどうか、そちらの方ではどういうふうな受
のか。月平均1万円ぐらいが自己負担金になっ
け止め方をされているかと。
外形的に見れば、私はもっと高いのではない
ているというようなお話です。その期間がどれ
ぐらいのものかということ。それからもう一つ、
かと思っておりましたが、1万円ぐらいと言わ
インターフェロンの治療方法で本当に完治でき
れる。全国を見れば190億円ぐらいの状況にな
る人が大体どのくらいいらっしゃるのか、この
っているわけだけれども。
インターフェロンの治療法で、かなりの副作
辺の認識がありますか。
【川良医療政策課長】治療の期間でございます
用が人間としての健康を脅かしているわけです
が、通常は1年ですが、人によって幅がござい
ね。副作用、例えば疲れやすいと。意欲がある
まして、半年から1年半ということになります。
か、ないかという疲れやすいという問題と、鬱
それから治癒率でございますが、専門の医師
の症状になるということ。インターフェロン治
にお聞きしますと、若いほど治癒率は高くなる
療は鬱の症状になりやすいと、そこが顕著にな
というふうには言われておりますが、平均する
っていると。そうすると、働くことが本当にで
と60%程度というふうに聞いております。
きるかどうかと。
先ほどのあなたのお話の中で、雇用主から、
【小林委員】今のような答えがちゃんと返って
くるのか。治癒率は100%ではないわけですね。
こういう肝炎だということがわかれば、どちら
若い人ほど快復力というか、治癒率が高いと、
かというと仕事ができにくくなるとか、やめろ
しかし、全体で平均して60%ぐらいだというご
ということは言えないけれども、まともに仕事
答弁ですね。よく調べていますね。
をすることができにくくなるとかということで、
そうすると、月額1万円という形で、1週に1
結果的に現場から去らなければいけないという
回ぐらい行くんでしょう。週に1回ぐらい行っ
実情もあるのではないかなということを推測す
たとして、4回ないし5回ぐらいで1万円ぐらい
るんですよ。
となっているんだけれども、インターフェロン
ですから、そういう意味から言っても、何と
治療というのは結構、副作用というようなもの
か国、そして県が一緒になってやっていただく
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
ことができないかと、こういうお願いがあなた
【小林委員】あなた、しっかり言うじゃないか。
方からきていると。
北海道が7億9,000万円かかっている、愛知県が
確かに平成23年度に、国に対して意見書を全
1億7,000万円、長野県が5,200万円、新潟県が
会派一致して長崎県議会は出しています。しか
大体400万円ぐらい、富山県が240万円、そんな
し、改めてこうして請願がきたということは、
状況から考えた時に、長崎県としては250万円
県単独でも何とかお願いができないかと。国に
ぐらいではないかと。
もっと、さらなる支援と同時に県単独でもでき
4万人ぐらいの患者さんがいるかもしれない
ないかというようなことですよね。そんなよう
という状況の中で、今、大体2,500人の方々が治
なことで、さっきからのやりとり、説明を伺っ
療を受けている。しかも、あなたの話では、県
ておりました。
は、早くキャリアを発掘して早期の治療対策を
今日ほど、この川良医療政策課長が冷たい人
講じてもらいたいと、こんな温かいエールを送
というような思いが伝わってくることはありま
っているんだよ。そういう形の中で2,000数百万
せん。前に濵本福祉保健部長という人がいらっ
円出しているんでしょう、県単独で。出してい
しゃいます。これはもう名農林部長で、今は福
ないのか。さっき言ったのは違うのか。まあい
祉保健部長になっているけれども、農林部と福
い。
祉保健部では全然ごろっと変わっているけれど
それで、この250万円というのは、これが250
も、今や福祉保健部長の顔になっておられる。
万円で十分かという話はもちろんあるけれども、
今の、県単でひとつやってくれないかという
ところ、先ほどから髙比良(元)委員から話があ
何かそこは部長、考えてもよろしいのではない
かのか。
りましたように、高額の医療費の自己負担分に
失礼ですが、あなたも秒読みだといつも自分
ついて支援をしてくれないかとか、あるいは通
でおっしゃるから、私もあえて秒読みと言うけ
院費を助成してくれないかと。
れども、最後によい仕事を残して、おやりにな
これは医療政策課長、県費で大体幾らぐらい
りませんか。
かかるのか。何十億円もかかるのか。県で負担
これまでしっかりやってこられた。これは国
が難しいぐらいの金額なのか。幾らぐらいとい
の責任のもとにやらなくちゃいかんと、国、国、
うことを想定しているのか。
国というようなことはわからないわけではない。
【川良医療政策課長】この通院費の助成につい
しかし、250万円から300万円ということで考え
ては、検討は全くいたしておりませんけれども、
ていけば、いくら県の財政が厳しいといえども、
実際に実施をしている新潟県と同じような助成
それぐらいの予算を出すぐらいの余裕はないわ
をすると考えますと、これも人口按分というこ
けではない。
とになりますけれども、新潟県の人口がおよそ
福祉保健部長、この際、本当にいい仕事をし
230万人で400万円弱ということですので、140
てお帰りになったと、こんなような形の中で、
万人の長崎県は、同じ状況だという仮定をいた
このぐらいのことは前向きで。
これがどういうふうになるか、どこの会派が
しますと250万円程度になるのかなという想像
は可能かと思います。
賛成で、どこの会派が反対するのかということ
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
が明らかになるだろうと思うけれども、これが
【小林委員】絶対だめだということはおっしゃ
採択されたから、ひとつ出すかとか、これが採
っていない。他の特定の症状もあることだしと、
択されなかったから出すまいとか、そんなよう
そういう方々とのバランス関係を行政として考
な考え方ではなくして、県独自の姿勢として、
えていかなくちゃいかんと、そういうようなお
これぐらいのことをやってよろしいのではない
話をされているんじゃないかと思うんです。
かと。
ただ、中村県政が今度、2期目がスタートし
私は、何億円もかかるのかと思ったら、250
たんですよ。人の輝くということで、日本一、
万円と。桁は間違っていないだろうね、君。250
住んでよかったまち長崎県と、こういうような
万円というんだよ。1万円札を250枚だよ。7,000
ことを考えていきますと、やっぱりその辺の金
億円の長崎県庁の予算からみれば、やってでき
額。金額のたかがそういうようなことで、いろ
ないことはないじゃないですか。早速6月で補
いろと言われないんだけれども、そういう面か
正予算に上げるように、ひとつ私はお願いをし
らいけば、他の症状の検討せざるを得ないよう
たいと思います。どうですか、250万円に対し
な状況等もあれば、一緒になって、その辺に手
て、部長、ひとつ明快なご答弁を。イエスの方
厚い長崎県ということの中で。
をね。
やっぱり長崎県の人口を増やさなくちゃいか
【濵本福祉保健部長】基本的な肝炎関係に対し
んじゃないですか。他県もやっているし、6県
てのスタンスとしては、やはり国の方でもっと
ぐらいでは少ないぞという考え方があるかもし
しっかりとした対応をしてもらいたいというこ
れないけれども、これから恐らく全国展開の中
とであります。
において、確かに今のような真摯な訴えは、参
通院費の支援についてどうかという話がござ
考人の方々のご尽力は、きっと私はむくわれる
いましたけれども、いろんな疾病、疾患があり
と思いますよ。人の心を打たないはずはない。
まして、同様の非常に苦しい思いをされている
弱い者こにこそ我々の力を注がなくちゃいかん
患者さんもおられるという状況もございますの
という行政政治の基本的な理念があるじゃあり
で、そういったバランスということも理事者と
ませんか。こういうことに我々議会が反対して
しては考えざるを得ないという状況もございま
おってどうしますか。私はそう思うんだよ。だ
すので、単独で捉えれば250万円ではないかと
から、こういうことについてはしっかり我々も。
いうお話はございますが、私どもとしては、い
言うこととすることがどうなのかということ。
ろんな特定疾患の患者様等々もどう支援、サポ
日本一住んで素晴らしい長崎県、それは医療の
ートしていくかということを併せて考えていく
支援対策が明快にきちっと貫かれると、そんな
必要がございますので、「イエス」とはっきり
まちでなければいかんと思うんだよ。幸いにし
言えればいいんですが、現時点では、いろんな
て、予算的にはまずその辺からスタートしたら
バランスを見ながら、また国の対応というもの
というようなことであるから、絶対に無理な話
も求めていきながら、私どもとしても、今後、
ではないと思いますよ。ぜひ、前向きに検討し
どのような形での支援ができるかということを
ていただくことをお願いして終わりたいと思い
考えていく必要があるかと思っています。
ます。(「一言だけ」と呼ぶ者あり)
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
【髙比良(元)委員】 部長の答弁の中で、他の疾
億円も8億円も出せという話ではない。できる
病とのバランスという話があったけど、そうい
ところを検討して、できる範囲で、国と両輪に
う話じゃないですよ、これは。要するにウイル
なってやってくれと、そういう趣旨だから、こ
ス性肝炎の発症の原因における特殊性というこ
こはやっぱり真剣に、その思いに寄り添った中
とを、そこをスタートとして考えてもらわなき
で考えていかなければいけない。これは医療政
ゃいかんわけです。
策のあり方ですよ。
それぞれの患者さんは自己の責めに帰すべき
公明党さんも、今まで医療政策だとか障害者
事由によって疾病になったわけではないんです。
対策について、どんどんやっていこうと言って
国の誤った医療対策というか、まさに医療過誤
やってきた。自民党さんも、基本的にはそうで
が原因でそうなってしまっている。
しょう。以前のこの請願について賛成をしたと
しかも、そこの中で救われる人は、特定の要
いうのはそういうことでしょう。今回は、県の
件に該当して、しかもなおかつ裁判で勝訴の確
措置を求めるということになっているけれども、
定判決を得た人だけに限られている。しかも、
これは国に求めることの延長上、あるいは同一
全体の話ではなくて、入り口の肝炎対策の部分
の枠として請願がされているんだから、当然に
についてのみ、抗ウイルス性の部分でやってい
採択に向けて賛成をしてもらわなければ。我々
るというだけなんです。抜本的な治療にもなっ
はそう信じている。
ていないし、全体も救われていない。
そういう中で理事者としては、しっかり今議
そもそもそういう原因をつくった、さっき何
論があったことを踏まえてもらって、具体的な
万人という話があったけれども、そこは予防接
前進が図れる措置を補正においてもする、それ
種の時の注射器の使い回しであるとか、あるい
ぐらいの決意で臨んでもらいたいと思います。
は、血液製剤の話であるとか、そういうことが
【濵本福祉保健部長】繰り返しになりますけれ
原因になってきているんです。他の疾病とのバ
ども、県においては、私どもも、いろんな患者
ランスなんて言ったら、この問題をぐちゃぐち
さん方の負担については考えております。例え
ゃにしますよ。そういう背景がある。
ば、離島県長崎という中で、離島の患者さんが
今、医療費の助成が一定、肝炎に対して限定
本土まで来る時の通院支援がいかほどできるか
された人にだけあるけれども、ここも、なおか
というような問題もございますし、近場でも、
つ自己負担を強いられているわけです。さっき、
例えば人工透析の患者さん方の通院支援をどう
1万円という話があった。
していくかという多くの問題も抱えているとい
国の責任において自らが犠牲になったにもか
う状況もございます。全体としてどういう支援
かわらず、それを治療するのに、なんで自己負
策がとれるかということについては、この単一
担まで必要なのかということがまずあるんだよ。
の疾患だけではなくて、やはり全体として見る
そこを国に対してもっと求めなきゃいかんけど、
必要があろうかと思っています。
足らざるところがあるから、できる範囲で県と
先ほど委員のご指摘にもあったように、これ
しても一定の負担をお願いできないかというこ
は国の一定の過誤で発生した案件ということで
となんです。そういう話なんですよ。そこを7
あれば、やはりまずは国の取組というものをし
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
っかりと要望、指摘をしていくということが基
かをご説明ください。
本になるんだろうと思います。
【川良医療政策課長】自宅から通院する医療機
もちろん私どもも、肝炎患者さんに限らず、
関までの片道通院距離に応じて通院費の助成を
いろんな患者さんの思いを受け止めながら仕事
するというふうな制度でございまして、距離に
をしていきたいとは思っておりますけれども、
応じて金額を決め、それに通院回数を掛け合わ
そういうことも全体として考えていくのかと思
せて助成額の計算をするということになってお
います。
ります。
この間、国の方も、スピード感がこれで十分
ちなみに、平成24年度の実績では、80名で金
なのかということもあろうかと思いますが、そ
額が387万9,000円ということになっておりま
うしたいろんな要望、患者さん方の指摘という
す。
中で進捗してきている動きもありますから、そ
【川崎委員】 今の数字から計算をしますと、お
こがもっと促進できるような形での取組は、患
一人当たり年間4万4,500円程度ということで
者会の皆さん等々とも一緒になって取り組んで
間違いないですか。
いくことを考えていくことが必要かと思ってお
【川良医療政策課長】詳細まで調べておりませ
ります。
んで、この387万9,000円に事務経費が入ってい
【川崎委員】 先ほど、これは按分でしょうけれ
るかどうかは確認できておりませんので、正確
ども、250万円といった数字が示されました。
な一人当たりの給付額は承知しておりません。
参考人にお尋ねしたいんですけど、そこのご意
【川崎委員】今のは通院費ということでしたけ
見をお聞かせいただけませんでしょうか。どう
れども、先ほどお話しされていた分はそういう
いうふうに評価をされるか。
ことではなく、いわゆる医療費を求めておられ
【安部参考人】 先ほど、課長がおっしゃいまし
たというふうに私は受け止めたんですが、そこ
た250万円ということですけれども、県の予算
のところはいかがでしょうか。
は大変厳しいというところであります。重々わ
【安部参考人】 肝炎患者は入院・通院費という
かっておりますけれども、患者の命は待っては
ことで求めておりますけれども、通院に当たっ
おりません。
ても、離島の方たちは多額な費用が要るという
患者は、ウイルス性肝炎になりたくてなった
ことで、その250万円というのがどのように計
わけではございません。国の責任において、み
算されるのかわからないところでありますけれ
んなが感染させられ、大変な状況で毎日暮らし
ども、そこのところを通院にも充てられるので
ているということですので、そこは金額の問題
はないかなとも思います。
ではないと思います。命がかかっておりますの
他県では入院治療費などにも月々4万円あた
で、長崎県の肝炎患者の命を守るために、そこ
り助成しておりますので、そこは通院費に限ら
は誠心誠意、早急なる対応をしていただきたい
ず、治療費として1人当たり4万4,500円という
という思いであります。
ふうにも充てられるのではないかなというふう
【川崎委員】 もう一回、すみませんが、250万
に思っております。
円でどういったことを新潟県がやられていたの
【髙見委員長】 ほかに質疑はありませんか。
- 215 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
ているんです。それでも支援が足りないという
【髙見委員長】ほかに質疑がないようですので、
ことだと思うんですが、より具体的な要望とい
これをもって、質疑を終了いたします。
う請願であるとやりやすいんですが、結構総論
次に、討論を行います。
で網羅されていますので、全てこの結論を出さ
討論はありませんか。(発言する者あり)
なきゃいかんのです、一括してですね。
休憩をして、会派の意見調整というか、そこ
について伺おうかと思います。
そういうことになると、我々は、経済的な負
担が大きいとのことだけで県の対応を求めるの
暫時休憩いたします。
は、ほかとのバランスということも考えなきゃ
― 午後
2時56分
休憩 ―
― 午後
2時57分
再開 ―
いかんのじゃないかと。
先ほど当局からは、この要望については250
万円で済むという話もありましたけれども、こ
【髙見委員長】 委員会を再開します。
の請願の最後の方を読みますと、長崎県に対し
討論を行います。
て、指定、入院、通院などへの医療費給付制度
討論はありませんか。
を長崎県でも実施するとなると、これはいろい
【田中委員】自民党の立場で討論をさせていた
ろな問題が出てくるという認識をするんです。
だきたいと思います。
制度をつくると。
請願の内容については、総論的には大変な事
もう一つは、肝炎対策を強化すると。それは
情であるとの認識、理解はしておりますけれど
わかりますけれども、これも、より具体的に指
も、結論について述べますと、内容はいろいろ
示して請願をしてもらわないと。肝炎対策を強
あるわけですが、私の方で整理して、国につい
化するというだけでは、250万円という数字に
ての要望は、平成21年に肝炎対策基本法が制定
はなってこないという認識を持っているんです
されて、種々の対応がなされているものと我々
よ。
は判断しているんです。国があるならば、国に
そういうことで、今すぐここで結論を出さな
対してまた求めていくということになると思い
きゃいかんということであれば、この段階では
ますけれども、長崎県議会はもう平成23年6月
自民党会派は、この請願を容認するまでには至
に一応請願を採択しているんです。再度という
っていないということで、今のところ国の対応
ことになると、相当の状況変化がないと、再度
を見守っていきたいという結論であります。
同じことの請願を出すというのは、ということ
【川崎委員】公明党会派の考えも述べさせてい
だと我々は認識しているんです。
ただきたいと思います。
国の予算は、今日ですか、採択されたのか。
患者の皆様の支援については、これまで公明
一応、前年度比7億円増の195億円が国の予算と
党も取り組んできたのは事実でございます。拡
しては計上されたみたいです。
充のご要望についても理解をしているところで
県に対しての要望ということになると、平成
あります。
25年度は2億4,000万円、平成26年度が3億2,000
同じような意見になりますけれども、国にお
万円ということで8,000万円増の予算が組まれ
いて法整備が行われて、支援の裏付けも可能に
- 216 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
なっているということから、また、その中に含
になっている。大きな枠組みの中で、国におい
まれている地方公共団体の責務についても示さ
てやらなきゃいかん責任をもっときちんと果た
れた中、一定の措置を県としても行っていると
してもらおうと、その中心の部分は国に対して
いうことで、今後、その拡充については、先ほ
しっかり求めていく。そこがまず前提としてあ
ど部長の答弁がありましたけれども、これにつ
るんです。
いて私どもも了というふうに思っております。
その上で、しかしながら、さっき言ったみた
よって、先ほど250万円という数字はありま
いに、現在の医療費制度の中においても、自己
したけれども、求められている部分については
負担がやっぱり強いられている。
そこだけにはとどまらず、もっともっと高いレ
それに対して県はどういう責任をとっている
ベルであるのではないかということについては、
のかというと、結局、国の補助事業の枠の中で
お気持ちの上から察することもできますし、今、
2分の1負担だけれども、それは交付税措置をさ
国の方で検討しているということ、特定疾患に
れる。それは総額主義になっているから、実際
ついても、まさしく今検討中の話かというふう
に幾ら入ったかというのはわからないかもしれ
に思いますので、今この段階では、この請願に
ないけれども。少なくとも、そういう枠の中で
ついては賛同ができかねるという状況でござい
真水の部分、純単での取組にまで踏み込んでい
ます。
ないんですよ。だから、自己負担とか、あるい
【髙比良(元)委員】 公明党がああいう発言をす
は通院費とか、経費とか、そういったことにつ
るとは、寝耳に水の話だと思います。
いてできることを、長崎県の身の丈として、同
それから、自民党さんが言われたことは、は
じく肝炎対策基本法で言うところの自治体の責
っきり言って、へ理屈もへ理屈ですよ。何とな
務、その一環として、そういう認識をもって取
れば、平成23年6月に我々議会として全会一致
り組んでくれとおっしゃっておられるわけです。
で請願を採択し、意見書を出しています。時あ
これは一体の話ではありませんか。そういう意
たかも、平成23年第177国会で、肝硬変・肝が
味において、この取組はぜひ推進をさせなけれ
ん患者等の療養支援の推進という請願が国会に
ばならない。国においてももとより、一番大き
おいても採択をされています。
な部分、障害の認定制の問題もしかりですよ。
しかしながら、その後どうなったかというと、
そういう大きな問題として出ている。
冒頭で話をしたけれども、長崎医療センターの
そして、先ほど議論の中で、他の疾患とのバ
八橋班の研究を待ちますよということで、一番
ランスとあったけれども、原因が違うでしょう。
中心的な議題だとおっしゃっておられる、まさ
そこに思いを至した時には、特別の計らいをす
にそのとおりなんだけれども、肝硬変とか肝が
るというのが当然の話じゃないか、救うという
んに対する医療費の助成制度はストップしたま
ことが。なぜわからないのか、このことが。
あなたたちはそういうことでよかとね、本当
まになっているんですよ。
だから、その取組を加速させないといかんと、
に。これだけ何万人もおる、大変苦渋の生活を
ぜひ、そういう声を自治体からも上げてくれと、
されている、自己負担の中でやっている、これ
意見書を採択してくれということが一番の中心
をなぜ救おうとしないのか。
- 217 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
当然にこの請願は採択をしてしかるべきだ。
これは我々の会派、それから堀江委員もご一緒
平成26年第1号請願は、採択すべきものと決
定いたします。
でしょう。そういうことを強く主張し、討論と
ただいまの請願の採択に伴い、その趣旨に沿
したいと思います。
って、本委員会から意見書提出方の動議を提出
【堀江委員】 日本共産党としては、今、こうし
することにいたします。
ている間にも肝硬変、肝がんの患者さんが亡く
なっているという状況を見た時に、既に県議会
なお、意見書文案の作成等については、いか
がいたしましょうか。
として国に意見書をやったからということでは
〔「正副委員長一任」と呼ぶ者あり〕
なく、それが伴っていないから再度、こうした
【髙見委員長】 それでは、正副委員長に一任願
請願が出されているので、そういう意図を酌ん
います。
で私は出すべきだというふうに思います。
【小林委員】傍聴の皆さん方もいらっしゃいま
また、福祉保健部長や田中委員から、ほかと
すし、参考人の方々、涙を流しながら、1日120
のバランスということが言われました。要は、
人の方々の尊い命が奪われている、1年間に5万
ほかはやっていないからやらないと、いわゆる
4,000人ぐらいがご逝去なされていると。
B型、C型、その他肝炎もありますけれども、
低きに合わせるのではなくて、こういう問題こ
そ高くしていく。ほかがやっていないからこそ、
要するに国がまさに自分たちの責任を認めた、
まずここからやって、ほかも上げていくと、私
国に責任があるということを認めた、今回のこ
はそうするべきだと思うので、いずれにしても
の対策なんですよね。
この肝炎対策の基本法は、地方公共団体につ
請願は採択の立場でお願いします。
【髙見委員長】ほかに討論はありませんでしょ
いてもやはり責務を同じくしてもらいたいとい
うか。
う話があるからこそ、堀江委員も言われた、髙
比良(元)委員も言われた、こういう形の中で
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
【髙見委員長】ほかに討論がないようですので、
我々は賛同したんです。
それで、ちょっとわかってもらいたいことが
これをもって、討論を終了いたします。
平成26年第1号請願に対する質疑・討論が終
あります。今ここで、委員長裁決でこれが委員
会としては採択されましたが、本会議で最終的
了しましたので、採決を行います。
平成26年第1号請願「ウイルス性肝炎患者に
対する医療費助成及び生活支援等の拡充に関す
に決めるんです。本会議は数が違います。自民
党、公明党の方が多数を制しています。
る意見書採択並びに長崎県における独自の肝炎
ですから、この際お願いしたいことは、ここ
患者救済策創設に関する請願」を採択すること
の委員の皆さん方も、この委員会で採択された
に賛成の委員の起立を願います。
ということを重きをもって、会派にお帰りにな
った時には、ぜひこの空気を伝えていただいて、
〔賛成者起立〕
本会議場で数の力だけでこれをひっくり返すと
【髙見委員長】 可否同数と認めます。
よって、長崎県議会委員会条例第14条第1項
いうようなことかないように、ひとつこの際、
の規定により、委員長において採決いたします。
委員会討議ということになるけれども、特に傍
- 218 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
聴席並びに県民の皆様方は、委員会で決定した
【佐藤国保・健康増進課長】 平成26年度の交
のに本会議場でもし仮にこれが否決ということ
付の予定はございませんので、ゼロでございま
になれば、そういう理由であるということも、
す。
この際ご承知おきいただければありがたいと思
【堀江委員】 交付の予定がない。財政安定化基
いますので、意見を申し上げておきます。
金積立金の答弁をしたんですね。私が聞いたの
【髙見委員長】以上で、平成26年第1号請願の
は、財政安定化基金交付金の予定の額は幾らか
審査を終了いたします。
と聞いたところです。それでゼロだというお話
次に、午前中に引き続き、こども政策局を含
ですが。
む福祉保健部関係の審査を行いますが、準備の
ため、15時30分まで休憩します。
私が申し上げるまでもなく、財政安定化基金
交付金というのは、介護保険料が上がるという
参考人におかれましては、大変お疲れさまで
ございました、本委員会を代表しまして、お礼
ことを抑えるために、基金を崩してその費用に
充てる、広域連合に充てるんです。
75歳以上の高齢者の皆さんは大体年金を受
を申し上げます。ありがとうございました。
参考人にはご退出いただきますようにお願い
します。
け取っておられますから、4月から年金が下が
りますね。去年も下がったし、また今度も下が
― 午後
3時10分
休憩 ―
― 午後
3時30分
再開 ―
ります。4月以降になって年金が下がります。
消費税が上がる。介護保険料がどうなるかとい
うのは大きな問題で、2年に1度改定をしていき
【髙見分科会長】 分科会を再開します。
ますから、介護保険料というのは上げられる予
これより、予算議案に対する質疑を行います。
想があります。
質疑はありませんでしょうか。
そういう時に一番大事な役割をするのは、こ
【堀江委員】 まず、福祉保健部から、横長資料
の財政安定化基金を崩して値上げを抑えるとい
の41ページ、一番上にあります後期高齢者医療
うことになるわけですが、今年度ゼロというこ
費213億1,331万円ですが、これは、分科会説明
とは基金を崩さないということですか。という
資料の8ページに「後期高齢者医療費について」
ことは、県下の自治体は、後期高齢者医療費は
ということで、医療給付、財政安定化基金の積
上がるんですか。
立金、高額医療費公費負担金、保険基盤安定負
【佐藤国保・健康増進課長】 財政安定化基金の
担金ということで幾らか説明があります。
関係につきましては2カ年ごとに検討していっ
そこでお尋ねですが、財政安定化基金交付金
ておりまして、直近で申し上げますと平成24年
は幾らですか。
度と平成25年度がセットになっていまして、こ
【佐藤国保・健康増進課長】 今年度の予算につ
の2カ年分として平成25年度に6億8,000万円ほ
きましては、2億8,817万5,000円でございます。
どの交付をいたしております。
【堀江委員】後期高齢者医療費の財政安定化基
来年度は再来年度とセットで考えるというこ
金交付金ですけど、2億円ですか。財政安定化
とになっておりまして、来年度の交付予定は今
基金交付金です。
のところはございませんが、場合によっては平
- 219 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
成27年度に2カ年のセットの中で平成27年度に
はありませんと、平成25年度に平成26年度も含
必要があればまた交付をすると。広域連合の財
めて6億円ぐらい取り崩したので、即値上げに
政状況によってそこは考えていくということに
なるとは限りませんというふうな答弁だったと
いたしておりますので、来年度にないからとい
私は理解しているんです。
って、保険料の上昇に全く考慮していないとい
私の手元の資料では、後期高齢者医療制度に
うわけではございません。
ついて、厚生労働省が、国、県の拠出と保険料
【堀江委員】 そうすると、平成26年度、新年
が財源である財政安定化基金を保険料軽減に活
度の介護保険料の状況は、今はまだわからない
用する動きについて、国会答弁の中で明らかに
と思うんですが、それとも、今把握されており
なりましたが、先の短い高齢者に金を使うなと
ますか。要は、上がる方向が多いのか、それと
いうふうに圧力をかけていたということが国会
もまだ検討中なのか、そういう状況がわかって
答弁の中で明らかにかなっています。
おられたら教えてください。(発言する者あり)
【髙見分科会長】 しばらく休憩します。
― 午後
3時34分
休憩 ―
― 午後
3時35分
再開 ―
だから、千葉、埼玉両県の広域連合は、保険
料値上げの抑制に財政安定化基金を一切活用し
ない方針と、そういう県も中にはあるんです。
中にはあるんです。長崎県がそうだとは言って
といない。中にはあるんです。
【髙見分科会長】 分科会を再開します。
だから私としては、今回、広域連合で後期高
【佐藤国保・健康増進課長】 申しわけございま
齢者の医療保険料が上がるのであれば、ぜひ、
せん。その資料を今、手元に持ってきておりま
この財政安定化基金を活用して、保険料を上げ
せんので、後ほど調べましてご報告したいと思
ない方向でやってほしいと。そのことを広域連
いますけど、これは介護保険ではなくて、高齢
合に対しても要望してほしいというふうに思っ
者医療費の関係でございますので、介護保険と
ているんですが、ちなみに、この後期高齢者の
連動しているわけではございません。
基金は今、幾らぐらいありますか。わかります
【堀江委員】 私、介護保険と言いましたか。ご
か。
めんなさい。後期高齢者医療保険料のことを言
【佐藤国保・健康増進課長】 概算ですけど、大
ったつもりなんですけど、私がそういうふうに
体24億円強、残高としてはございます。
言ったんだったら訂正です。
私どもの県も、広域連合の検討におきまして
要は、私が指摘したいのは、後期高齢者医療
も、これは有効に活用していくということで検
制度の保険料が4月から多くのところで値上げ
討がなされておりまして、これを活用してでき
になります。値上げになるだけに私としては、
るだけ上昇を抑えると。全くゼロというわけに
財政安定化基金交付金、基金の取り崩しがどう
はいきませんけれども、できるだけ上昇を抑え
なのかという質疑をしたくて、今質問している
るという観点で、広域連合の方も検討をなさっ
わけです。
ております。その具体的な資料を手元に持って
課長の答弁は、平成26年度に基金がゼロだか
きておりませんので、これは来週にでもお答え
らといって、これは値上げに即直結するわけで
できるかと思いますけど、そこら辺がはっきり
- 220 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
してからご報告したいと思います。
それと、今後の支援者の増を見越しまして、
【堀江委員】数字は手元になければいいんです。
効率化を図れますように、各基幹的社協、県社
要は、後期高齢者医療保険料が上がらないよう
協において効率化ができますように、システム
にしてほしいと、そのことを広域連合にもぜひ
開発をするための経費ということで、今回拡充
伝えてほしいと私は思っているので、基金が24
とさせていただいたところでございます。
億円あるわけですから、これを活用して、保険
【堀江委員】 基幹的社協。この問題は、2年前
料の値上げを抑制してほしいというふうに思っ
に深堀議員が一般質問で取り上げて、その後の
ているので質問をしたところです。もちろん広
文教厚生委員会の中でも、ある意味集中審査と
域連合がやることだというのは十分承知の上で
いう形で審議をした内容です。
この質問をしているんですが。
なかなか活用されないと。そこには人員が足
県民にとりましては、消費税が上がり、年金
りない。サービスを利用したいだけれども、サ
は下がるという中で後期高齢者医療保険料まで
ービスを利用しようといって相談に行っても、
上がるとなれば、これは大変なので、ぜひそう
結局、調査を含めて対応できるのに1年ぐらい
いう対応方をお願いしたいと、要望をしたいと
待たなければならないというふうな状況がある
思います。
と。だから、予算も含めて人員を増やすべきじ
次に、横長資料の27ページ、これは主な予算
ゃないかと、そういうやりとりをしましたね。
の計上の18ページになります。日常生活自立支
今、17名から21名にすると。基幹的社協と言
援事業です。この事業は、ここに書いてあるよ
われましたけれども、結局、どこに増やすと、
うに判断能力が不十分な高齢者、あるいは障害
そこまでは言えないんですか、今の段階では。
を持っておられる皆さんなど、自らの能力に応
県の社協に委託をして、県の社協がそれぞれの
じて地域で自立した生活が送られるように援助
社協に依頼をする形になるんですが、そこまで
するということで、社協がやっている部分です。
は言えないんですか。
まず、今回の予算で専門員を拡充ということ
【野嶋福祉保健課長】 実際、要支援者といいま
ですが、具体的にどの社協とかというのがある
すか、契約者の方の多寡によりまして、実際、
んですか。
4名分についてどこの基幹的社協につけるかと
【野嶋福祉保健課長】 今回、日常生活自立支援
いうことは、大体想定はできますけれども、も
事業につきましては拡充ということで、平成25
う一度精査をしていきたいというふうに考えて
年度当初予算に比べまして約1,400万円ほど増
おります。
想定できますのは、契約者の数に対しまして
額をしております。
内容といたしましては、基幹的社協に要支援
専門員がどうしても少ないというところにつき
者に対する計画等をつくっていただきます専門
まして、専門員の支援といいますか、補助とい
員を配置しております。ここにつきまして、今、
うことで考えていきたいというふうに考えてお
補助ベースで17名の補助を支援ということで
ります。
やっておりましたが、これにつきまして今回、
【堀江委員】 専門員を4名増やすということし
4名分の増額を、プラスということが1点です。
か議会には説明できないんですか。2年前の一
- 221 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
般質問もそうだし、文教厚生委員会の審議の中
業についての効率化を、システム化を図ること
でも、どこの社協が、一人当たりの契約者とい
によって今後の契約者の増に備えるという両方
うか、相談者に応じて専門員が抱える数が、い
の構えで、平成26年度は対処をしていきたいと
かに専門員が足りないかということが具体的な
考えております。
社協の名前も出たじゃないですか。
【堀江委員】 1人で50人ですか。前福祉保健課
じゃあ、逆に質問しましょう。それぞれの社
長は、この文教厚生委員会の質疑の中で、専門
協、基幹的社協という言葉を使いましたが、例
員1人に対して35人、36人から70人で2人、71
えば具体的に長崎市、佐世保市では、こういっ
人から105人で3人、これは厚生労働省との、国
た日常生活自立支援事業を行うのに専門員の数
との事前協議の中で35人が一つの目安だとい
は十分足りていますか。それがわかりますか。
うふうになっているので、その基準からしても
【野嶋福祉保健課長】なかなか足りていないと
足りないんだという話をしました。
ころもございます。
今、50人に変わったんですか、2年たった間
想定といたしまして、4名でございますが、
に。
非常に契約の数が多いところ、長崎市は非常に
【野嶋福祉保健課長】 委員おっしゃるとおり、
多うございます。県央地区も多うございます。
国の補助の基準ベースでは35人という数字が
それから、平戸・松浦も多うございます。壱岐
ございます。しかしながら、そこにいかに効率
も多うございますので、大体想定できる基幹的
よく、それから基幹的社協のご意見も十分聞い
社協というのは以上の4社協ということかなと
た上で、まずは各基幹的社協間のでこぼことい
いうふうに考えております。
いますか、負担について平準化をする。それか
長崎市につきましては、現状では県社協の方
ら、50人であれば対処ができるということもご
で取り扱っておりますので、長崎市の基幹的社
ざいましたので、まずは50人ということで想定
協の範囲についても1名加える、増ということ
をして、今回は対処をしたということでござい
になると思っております。
ました。
【堀江委員】 そうしたら、逆に言えば、4名専
併せて申し上げますが、今後の契約者の増に
門員を増やしても、拡充してもまだ足りないと
備えるために、効率化のためのシステム開発を
いうことですね、それぞれの社協で。そういう
行いまして、今後の増に対しても適切に対処で
ことですか。
きるような体制をつくりたいと考えているとこ
【野嶋福祉保健課長】 大体1専門員当たり契約
ろでございます。
者が50名ということで考えております。4名増
【堀江委員】 これまで議会が一般質問、文教厚
やすことによって、最低そこは大丈夫です。
生委員会の審議の中で求めてきたのは、専門員
もう一つ、システム開発と私は申し上げまし
を増やさないと、待てないですよと。判断能力
た。今後、判断能力が不十分な方が増える可能
が不十分なので、通帳の出し入れとか、いろん
性が十分考えられます。そういう相談を受けま
な福祉サービスを利用するにもどうしようかと、
して、評価をしまして、計画をつくりまして、
後見人制度を利用するまでもないという人たち
それから実際に支援をするという流れの中の作
がどうしたらいいかという時に、この日常生活
- 222 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
自立支援事業を使って、いろんな日常生活を行
まずは50人と。
うことができるんです。その際、この専門員の
要は、50人を超えて非常に厳しいという基幹
方が少ないので、一旦申し込んでも、その人が
的社協がございます。それと、もともと過去の
どうなのかという実態を把握するまでに、その
経緯からいたしまして専門員が不足していると
時は1年以上待っていたので、利用したくても
いうお話を十分聞いておりましたので、そこで、
利用できませんと、だから専門員を増やしてく
専門員が不足する基幹的社協につきまして50
ださいということが出されました。
人で対応したということでございます。
その中に、基準として35人で1人と。国から
それと、これは何度も申し上げますが、今後
の予算も、35人を見合って国のお金がくるわけ
を考えたところで、予算がどうなるかというの
でしょう。それで専門員を配置していくという
も非常に厳しいところもございますので、それ
流れがあるんですが、システム開発は置いてお
にも対応できるようにということも考えまして、
いても、50人となったら、本来必要な専門員の
システム化、効率化をいたしまして、十分対応
数が見えてこないんじゃないですか。
できるような体制にしたいと思います。
だから、35人の基準で何人足りないと、じゃ
【堀江委員】 今の課長の答弁では、4人増やす
あ、何人増やすかというふうになって、4人と
ということの根拠がよくわからない。私は理解
なったわけではないんですか。それを、35人で
できない。
1人のところを50人に1人にして、4人増やせば
ただ、おっしゃるとおりにそれぞれの社協に
よって、やり方とか置かれた状況も違うので、
何とかなるというふうに判断をしたのか。
これまで何もなければいいんですけど、あれ
いわゆる契約待機者がどれぐらいかはそれぞれ
だけ議会で、日常生活自立支援事業を利用した
違うというのはもちろん実態としてあります。
くても利用できない状況をクリアするのに、専
だから、それをある意味手順化する方向も検討
門員を増やしてくださいということが出されて
したいと、そのための予算を計上しているとい
いただけに、4人増やすという根拠を、もう少
うことは一定理解をしましたが、そうであって
し納得できるように説明してくれませんか。な
も、日常生活自立支援事業を利用したいと思う
んで4人増やしたのかという時に、50人に1人と
人が、本当に利用できる制度に拡充したという
しましたとなると、本当に増やす気があるのか
ふうになっているのかどうかというところで、
というふうに思いたくなるんですが、そういう
今の答弁ではよくわからない。
4人増やして、1年待機したんですけど、これ
答弁をしてください。
【野嶋福祉保健課長】補助金での基準というこ
が半年までになりますとか、これが3カ月まで
とで35人という数字がございます。現状で、私
になりますとか、待機の期間がせめて少なくな
は50人と申し上げましたが、1専門員当たり50
りますとかということでもなしに、ただ、35人
人とした時でも、それ以上の基幹的社協もござ
に1人としていたのを、50人に専門員1人で換算
います。50人でも対応できているといいますか、
したら、4人ぐらい入れたら何とかなるだろう
実際にお話を聞きますと、50人までは対応が可
ということでの専門員の4人拡充と、そういう
能であるという部分もございました。それで、
理解をいたしました。それでいいですか。
- 223 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
【野嶋福祉保健課長】待機者というお話がござ
うに理解をしていいのか、具体的にどういうふ
いましたけれども、これは長崎市のお話だった
うな予算になるのかということで、簡潔にいい
と思いますが、現状では待機者はもうゼロとい
ので説明してもらえますか。
うことになっております。
【川良医療政策課長】 以前、奈留病院の診療所
今後につきましては、今、委員がおっしゃい
化の話の際に、雨漏りがしているというふうな
ましたけれども、50件に1名ということにいた
議論があったと思います。それの解消策と、そ
しまして、これで十分対応できるという判断の
の後、診療所化するための改修、そういったも
中で、今回予算を計上させていただいておりま
のを含めたところの経費ということでございま
すので、今後においても、契約者の増に対して
す。
も待機者がないような形で取組をしていきたい
【堀江委員】 そうしますと、診療所化の予算と
というふうに考えます。
いう理解でいいわけですね。わかりました。
【堀江委員】 いずれにしても、判断能力が不十
次に、横長資料30ページ、災害対策費の中の
分な人たちが、預金の出し入れを含めて、ある
災害救助備蓄費1,297万円、昨年に比べて890万
いは福祉サービスを利用するための計画を含め
円増えているんですが、この増の内容を説明し
て、日常生活自立支援を活用して日常生活を送
てください。
れるという大事な制度だと思いますので、今回、
【野嶋福祉保健課長】 この増は、一つには備蓄
業務支援のシステムを導入し、あるいは専門員
品の新たな購入ということがございます。それ
を拡充するということ自体についてはもちろん
と、県の備蓄倉庫からどこかに輸送をする場合
異論はありませんが、ぜひ、実態に即して専門
の輸送経費ということで、合わせて890万5,000
員を拡充するという立場で今後も対処していた
円と拡充させていただいているところでござい
だきたいと思っております。
ます。
次に、横長資料の35ページです。上から3段
【堀江委員】この災害備蓄の問題も委員会資料
目の地域医療再生臨時特例基金事業について質
に出ているので、後でまた説明があろうかと思
問します。これは、予算決算委員会文教厚生分
いますが、予算ともちょっと兼ね合うので質問
科会の部長説明の4ページに、地域医療につい
します。
17日に、大村市が段ボール簡易ベッドを災害
てということで、どういう内容かということが
時に供給するために佐賀県の企業と協定を結ん
大まかに書かれています。
その中で、第3次地域医療再生計画に基づく
だという報道がありました。災害があった時に、
事業の一つに離島地域の医療環境の改善を図る
体育館に毛布を1枚敷いて寝るのではなくて、
奈留診療所施設改修事業ということが書かれて
簡易な段ボールベッドをつくって、そこで休む
いるんですが、つまりこれは、五島市奈留町の
ことによって一定個室もつくられる感じになる
奈留病院の診療所化の予算が計上されたという
ので、災害時には今、段ボールベッドを活用す
ふうに理解をしていいのか。
るという動きが大きくなっています。特に防災
具体的には委員会資料の方で詳しく出ている
ところもあるんですが、そういう予算というふ
訓練で、この段ボールベッドを実際に展示する
という動きがあっています。
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
私が、この段ボールベッドのことを昨年、議
うところまでは検討されていませんか。
会で質問した時に課長は、初めてそのことを聞
【野嶋福祉保健課長】今後の防災訓練について、
いたと、それで「研究します」と言ったんです
どのような形になるかというのもまだ整理がで
が、簡易段ボールベッドについては、どういう
きておりませんので、今、積極的にというお話
検討状況か教えてください。
はちょっとしづらいところでございます。段ボ
【野嶋福祉保健課長】 昨年12月に委員からご
ールベッドにつきましては、繰り返しになりま
助言をいただきまして、調べましたところ、確
すが、保湿性にしても、一定個室感覚でスペー
かに全国で防災訓練等に活用されているという
スができるということでございますので、引き
ことでございました。
続き検討をさせていただきたいと考えておりま
災害備蓄の方針の方でご説明はいたそうかと
す。
思っているんですが、私どもとしては、今後備
【堀江委員】引き続き検討するということです
蓄すべき一つの例ということで方針の中に入れ
が、そちらで全国の状況を調べていただいた中
させていただいているということでございます。
で、九州でも大分県、佐賀県は、防災訓練の時
県として、どこまで現物で何をということに
にこの段ボールの簡易ベッドをつくって提示を
なりますけれども、平成26年度で想定しており
したということです。実際にこれは使ってみて
ますのは、緊急に必要なもの、食料とか水につ
というか、見てみないとそのよさはわからない
いて、まずは現物で一定この予算の中では入れ
というふうに思います。床の上に寝るより健康
ようと考えておりまして、段ボールベッドにつ
的で、組み立てが簡単で、耐久性や保温性、量
きましては、避難所の中の備品の一例というこ
産性もある。全国で広まっているのがこの段ボ
とで方針の中に入れさせていただいているとこ
ール簡易ベッドですので、まずは今年の防災訓
ろでございます。
練から活用するということも視野に入れて、今
【堀江委員】委員会で説明すべき内容に触れて
後検討していただきたいというふうに思ってお
いるので申しわけないと思うんですが、いずれ
ります。これはまだ検討していないということ
にしても、去年までは、段ボール簡易ベッドと
ですけれども、検討していただけませんか。こ
いうのは初めて聞きましたということだったん
れはどこになるんですか、部長か、政策監か、
だけれども、長崎県としては、避難所で備える
それとも次長になるんですか。
べき、どういうものがいいかということの一つ
【川良医療政策課長】医療政策課も参加しまし
にこの段ボールベッドも考えましょうというふ
て、危機管理課が主催で原子力防災訓練を実施
うになってきた。
しております。その際に、避難所を設けて、そ
私としては、新年度の防災訓練の時にぜひ、
こに住民の方を避難させるという訓練を実施し
佐賀県がやったように体育館に段ボールベッド
ておりますが、実施主体は市町ということにな
を置いて、一つの見本といいますか、単に避難
ります。今の堀江委員のお話を市町の方にもお
所に毛布を敷くのではなくて、簡易ベッドがこ
話しして、デモンストレーションとしてできな
んなふうにつくられるということも新年度は試
いか、相談してみたいと思います。
みていいのではないかと思うんですが、そうい
【堀江委員】今の参事監の答弁を了としますの
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
で、ぜひ検討していただきたいと思います。
いろんな会議とか担当者の会議の中でそうい
次に、こども政策局の方で、横長資料の15ペ
う議論はあっておりますので、県としても、そ
ージ、福祉医療費助成費の中の乳幼児医療費助
ういった現状に対してしっかり耳を傾けて、利
成費で質問したいと思います。
用者の利便性が向上するような形で、一緒にな
私は国民健康保険なんですが、「国民健康保
って考えていきたいと考えております。
険の大事なお知らせ」ということで長崎市から、
【堀江委員】 課長の答弁を了としますが、今は
新年度の8月から、今まで紙製の国民健康保険
まだ紙になっている方が多いんです、県下の自
証がカードになりますという連絡がありました。
治体の中で。カードになっているのは5自治体
そこで質問ですけど、福祉医療費の受給者証
を幾らか超えたぐらいなので、それ以外のとこ
は、紙製のところとカードのところがあります。
ろはまだ紙なんです。乳幼児医療費の助成制度
カードは、それこそお財布に入れても何に入れ
の受給者証をカードにしてほしいということは
ても曲がらないと。紙製だと、どうしても破け
強く要望がありますので、今の答弁を了としま
てきたりとかして大変なので、福祉医療費の受
すから、新年度はその方向を大いに進めていた
給者証を健康保険のようにカードにしてほしい
だきたいと思っています。
という要求がずっとあっています。この問題は、
横長資料の9ページ、主な事業の6ページにな
私も一般質問で取り上げてきた経緯があります。
りますか、長崎少子化対策事業ですけれど、横
これはもちろんそれぞれの自治体がすること
長資料11ページにもかかわります長崎めぐり
です。県ではなくて、それぞれの自治体がする
あい事業との関係です。結婚、妊娠、出産、育
ことなんですが、この問題については、ぜひ県
児の切れ目ない支援と、これはこれとして理解
下の担当者と協議をしてほしいという要望を私
をするんですが、今までやってきている長崎め
は一般質問の中で行った経緯があります。当時
ぐりあい事業との兼ね合いはどうとったらいい
の局長が、そういうふうな指摘があったという
んですか。
ことは受け取りますというふうなお話だったん
【嶋田こども未来課長】めぐりあい事業につき
ですが、今現在、乳幼児医療費助成事業に関わ
ましては、松本議員のご質問にこども政策局長
っての受給者証をカード化する動き、あるいは、
がお答えしましたように、平成18年から続けて
県下の自治体とそうした協議をぜひ新年度はや
まいりました。来年度につきましては、参加者
ってほしいと思うんですが、見解を教えてくだ
は800円の参加費が要るんですが、その参加費
さい。
で賄えるということで、基本的にはゼロ予算で
【宮崎こども家庭課長】乳幼児医療費の現物給
行いたいと思っています。
付を行うための受給者証につきましては、少し
ただ、離島等で開催する地域めぐりあい事業
大きめの紙で非常に持ちづらいという話があっ
に島外から参加される女性等の旅費については、
て、これがカード化できないかという議論があ
引き続き予算化をさせていただいて、そこは継
ったことは私も承知をしております。そういっ
続的にやりたいと思っています。
めぐりあい事業と今回の地域少子化対策強化
た中で、長崎市におかれてもそういうふうな検
討がなされたということは聞いております。
交付金の関連性でございますが、今回、結婚か
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
ら妊娠、出産、子育てまでの切れ目ない支援と
と思います。それがなんで1年限りなのかなと
いうことで、特に結婚については、新規事業の
率直に思います。今後の対応というか、これを
中で婚活サポート事業という婚活についての事
続けるんだったら、周知で1年ぐらいかかるの
業を設けました。内容といたしまして、婚活サ
ではないかと私は思うんです。
ポーターの養成と婚活講座と結婚支援フォーラ
ムという3本の柱としています。
今後の対応というのはあるんですか。ぜひこ
れは要望していただきたいと思います。
めぐりあい事業自体は、出会いの場の創出を
【嶋田こども未来課長】この交付金がつくられ
目的としたことでございます。今回新たに設け
た背景につきましては、全国知事会で、少子化
た事業は、それをもう一押しして、さらに結婚
対策というのは全国の喫緊の課題だということ
につながるような支援をしていきたいというこ
で基金の要望を国にしていました。その結果と
とを考えています。
して、今回交付金という形で出されたものでご
特に、めぐりあい事業に参加された方で、10
ざいます。
数回とか100回近く参加されても、まだ結婚で
堀江委員がおっしゃるように、少子化対策と
きない方もいらっしゃるとお聞きしていますの
いうのは喫緊の課題でありますし、切れ目ない
で、そういう方については、個人の資質を上げ
支援を継続的にやることが少子化対策につなが
ることが必要なケースもあります。そういった
っていくという認識としては一緒でございます。
意味での婚活講座であったり、今までのめぐり
そのために、単年度限りではなくて来年度以降、
あい事業の蓄積等を検討しながら、その事業を
平成27年度以降もこういう事業ができるよう
展開するということを考えております。
にということで、今のところは県から国の方へ
婚活サポーターについても、同じようにめぐ
りあい事業に参加された方をサポートするよう
の要望の中でまず1点、要望したいと考えてい
ます。
もう一つは、九州の担当課長会議がございま
な形もとりながら、実際の結婚に結びつくよう
な取組にしていきたいと思っております。
すので、その中での議題として継続ということ
【堀江委員】 これは、地域少子化対策強化交付
を挙げまして、九州各県と連携をしながら、ま
金が6,520万円、全額が交付金ですよね。これは、
た引き続き要望をしていきたいと思っておりま
交付金の期限があるんですか。
す。
【嶋田こども未来課長】 これは、平成25年度
【堀江委員】 どうしても福祉の制度、子どもに
補正予算の中で内閣府の少子化担当の方で約
かかる制度というのは財源が問題になります。
30億1,000万円予算化しています。これについ
国が力を入れるとかと言っても、交付金が1年
ては、基本的には平成25年度の補正限りという
限りというのは納得できませんので、それは現
ことで、実際に平成26年度限りの予算というか、
場にとっても非常に困ることだと思いますから、
交付金と承っております。
ぜひ今後も要望し、こうした事業が続けられる
【堀江委員】 1年限りですか。1年限りで切れ
ようにしてほしいと思っています。
目ない支援をするんですか。結婚、妊娠、出産、
最後にしますが、部長に、私は一つお礼を言
育児の切れ目ない支援というのは大事なことだ
いたいんです。横長資料の福祉保健部の44ペー
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
ジで。
再生基金事業は一つの事業としてくくったと。
昨年、これまでの審議の中で、老人クラブ研
基金事業以外でも在宅医療に関する事業をやっ
修費補助金というのが丸めで入れられていて、
ておりますので、それはまた別に計上させてい
こうした事業は数字で隠すのではなくて一つ一
ただいたと、そういう経過がございます。
つ出すべきだというふうに指摘をしましたら、
まず、基金事業につきましては、大きく3つ
平成26年度の横長資料、予算書にはちゃんと区
の事業がございます。一つは、各市町の方で、
別して書いておられます。委員会で指摘をされ
医師とか看護師、介護の関係者、行政も入り協
たことをきちんと受け取って、こうした資料に
議会をつくって、その協議会で地域の課題とか、
も出されているということに感謝を申し上げた
その解決策、そういったことを通じた顔の見え
いと思います。そのことを申し上げて、とりあ
る関係をつくるという事業がございます。
えず止めます。
それから、在宅医療を進めるためには人材育
【山本(由)委員】 私は初めてでございますので、
成が必要でございますので、そのための事業。
3つ目には、モデル的に実施されている団体
理解不足の点がまだございますことをお許しを
いただきたいと思います。
とか医療機関がございますので、そういったと
初めに、島原地域小児医療学講座寄附金事業
ころへの支援と、大きく分けて3つの柱を立て
というのを今回設定していただいておりまして、
て実施をしていると、総額としておおよそ6,500
地元のことになりますけれども、小児科医の高
万円を計上いたしております。
齢化ということで、かなり厳しい問題だったと
それから、横長資料でいきますと34ページに
思っておりますので、この点については、まず
なりますが、在宅医療対策費約2,000万円につき
お礼を申し上げたいと思います。
ましては国庫補助事業の分でございまして、小
質問ですけれども、在宅医療の関係で地域医
療再生臨時特例基金事業、横長資料の35ページ
児、赤ちゃんや子どもさん、そういった人たち
を対象にする事業でございます。
に出ております。その中に在宅医療として4事
何らかの医療的な課題をもって生まれた赤ち
業ほど組み込まれています。それと別に、前の
ゃんにつきましては、最初にNICUという新
ページになりますか、在宅医療対策費と上げら
生児集中治療室で医療を行います。そこがなか
れています。この2つの在宅医療に関する事業
なかあかない状況がございますので、そこに入
の取組の違いと具体的な内容について、ご説明
って一定落ち着いた方は地域の方でケアしてい
いただけますか。
ただこうということで、そのための各種取組を
【川良医療政策課長】同じ在宅医療という事業
する事業として計上させていただいているとい
が2つに分かれているということで、違和感を
うことでございます。
持たれたのではないかと思っております。これ
【山本(由)委員】 ありがとうございます。
につきましては整理の仕方の問題でございまし
私が在宅医療に取り組んでいらっしゃるドク
て。基金という一つの大きなくくりの財源がご
ターと話をする中で、個人というよりもチーム
ざいますので、基金事業というくくりの方がい
を組んで、在宅医療チームというような形で対
いだろうという判断をいたしまして、地域医療
応されていると。その中で、先生方とか看護師
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
との連絡をとるために、例えばタブレットを持
予定にいたしております。
って連絡をしていきたいと。そういったものの
【山本(由)委員】 これは専門の方なんですか。
ソフトというんですか、これはハードかもしれ
ただお2人を新規雇用されて、「健診を受けて
ないんですけれども、そういうものに対する支
ください」という形で回る、そういう内容なん
援はないんだろうかと思ったんです。それは、
ですか。
前半の基金事業の中の、既に取り組んでいらっ
【佐藤国保・健康増進課長】 特に資格職を配置
しゃる方に対する在宅医療提供体制の整備とい
するということは、今の段階では考えておりま
う中にこういうものは該当するんでしょうか。
せん。
【川良医療政策課長】先ほどの基金事業の中で、
ただ、職場を実際に回るに当たりましては、
あじさいネットの関係の事業で実施をいたして
例えば、各地区の保健所とか、市町の担当部署
おりまして、在宅医療支援検査データ共有シス
とか、場合によっては協会健保とか、そういう
テムとか在宅医療専門診療サポートシステム、
関連機関と十分協議の上で企業に当たっていく
そういったことであじさいネットのシステムの
というふうに考えております。
中で在宅医療の支援をするというふうな事業を
【山本(由)委員】 わかりました。
計上させていただいております。
それから、今度は横長資料の40ページ、国保
【山本(由)委員】 わかりました。
の関係です。国保財政安定対策費ということで
次に、主な計上事業の21ページで、健康寿命
146億円計上されています。
延伸対策関連事業費の中に、新規事業で職場の
先ほどの主な事業の21ページに特定健診推
健康づくり応援事業というのがあるんです。要
進会議創設と、これも事業でしょうか、そうい
は、訪問によって受診を勧奨するということで
うものが上がっているんですけれども、市町村
すが、これは誰がどのような方法でこういう勧
において国保の財政が厳しいということで、例
奨を行うのかということと、その目標数値は設
えば特定健診の受診率を上げていきましょう、
定されているのかということをお聞きしたい。
あるいはジェネリック医薬品の導入の率を上げ
【佐藤国保・健康増進課長】 我々の取組といた
ていきましょうというふうな目標を掲げている
しまして、個々の職場、事業所に入っていって
わけですけど、現在、特定健診の受診率の傾向
健康づくり等の取組を促すということがなかな
と、ジェネリック医薬品の使用比率の傾向がど
かできていなかったという反省を踏まえまして、
ういうふうになっているかというのをお示しい
来年度におきましては、健康事業団に2名の職
ただけますか。
員を新規雇用で配置をいたしまして、その職員
【山口薬務行政室長】 私の方から、ジェネリッ
が県内の企業を直接訪問して、健康診断、がん
ク医薬品の使用のことを申し上げますと、全体
健診、あるいは禁煙等の取組等につきまして勧
の医薬品の数量に対してジェネリック医薬品の
奨をするという事業として計上させていただい
使用数量がどのくらいあるのかという指標でい
ております。
きますと、平成25年度初めの段階では、約30%
目標といたしましては、およそ800の事業所
を年内に訪問して、そういう取組をやるという
の普及率となっております。
【佐藤国保・健康増進課長】特定健診の受診率、
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
国保の分で平成20年度から申し上げますと、市
いただいております。併せまして債務負担とし
町の平均で、平成20年度が28.3%、平成21年度
まして、平成27年度以降4年間、合計では5年に
が30%、平成22年度が33.8%、平成23年度が
なりますけれども、平成27年度以降分を4,000
35.5%、平成24年度が38%ということで、少し
万円計上させていただいておりますので、今回
ずつですけれども、上がってきているという状
の予算をお認めいただければ、5年間の事業と
況でございます。
して実施するということになります。
【松島委員】 小児医療に関して、専門の医師を
【松島委員】 債務負担行為でしたね。というこ
島原病院に派遣していただくと、そのことが初
とは、3市は3市で議論して議決するんでしょう
めて当初予算に載ってきました。これを見ると、
が、今回の1,000万円と債務負担行為の4,000万
福祉保健部のほかの当初予算もすばらしいもの
円、そこに島原半島3市の恐らく単年1,000万円
に見えてくるわけですが、ことに小児科医師に
が毎年付加される、そういうことですか。
ついては、ご承知のとおり毎議会、毎委員会、
【川良医療政策課長】 3市との確約はまだ、き
特別委員会も含めると本当にしつこかっただろ
ちんとした文書での取り決めはいたしておりま
うと思いますが、何よりも結果を出していただ
せんけれども、その予定で考えております。
きました。そのことは本当に感謝するものです。
【松島委員】そもそも常勤医師を確保できない
説明資料には、こう書いてくださっています。
かといろんな場で要望してきましたが、なかな
「島原地域小児医療学講座につきましては、長
かそれがかなわなかったので、そんな中で提案
崎大学大学院に県及び島原半島3市の寄付によ
していただいたのが小児の休日診療事業でした。
る寄附講座を開設し、長崎大学及び長崎医療セ
小児の休日診療事業は平成24年度から島原
ンターから2名の小児科医の派遣を受けて、島
病院で実施をしてもらっていまして、つい先だ
原病院内に半島内を研究フィールドとする小児
って、2カ年の延長を議論し、2カ年延長が決ま
医療に関する研究拠点を設けることにより、本
ったところだと思います。したがって、平成28
県の小児医療の向上に寄与しようとするととも
年3月まで、県がかかわる事業として小児の休
に、併せて、島原病院の小児科を再開すること
日診療事業があると思います。この2カ年の延
としております」と。この寄附講座開設に要す
長に当たっての事業費が約4,500万円だったと
る経費として1,000万円。
思うんですが。
大変わかりにくい文章ですが、このわかりに
常勤医師は2名、島原病院に派遣されます。
くい文章でさえ、大変ありがたいものに感じる
小児の休日診療事業も、もちろん同時に並行し
わけです。
てやられると、そのように考えていいですか。
予算額1,000万円、島原半島3市でも1,000万
【川良医療政策課長】 実は島原病院に従前、5
円なので合計2,000万円。そして、5カ年事業な
年ほど前までは小児科が開設されておりました。
ので、総合で1億円の寄附金事業と考えていい
その時点では1名ないし2名の常勤医の方がお
のか、お聞きします。
られたという実績がございます。
【川良医療政策課長】 平成26年度当初予算に
なぜそれがなくなったかといいますと、理由
おきまして、県費として1,000万円を計上させて
はいろいろあろうかと思いますけれども、大き
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
な理由の一つが、土日を含めてなかなか休みが
の少子化対策に取り組むという内容になってい
とれなくて、派遣された医師が疲弊をしたとい
ます。そのために県におきましては、数回にわ
うふうな事情があったと聞いております。
たり市町に対して、こういう事業の提案をしな
ですから、今回、2名の医師を派遣していた
いかという申し入れをさせていただきました。
だきますけれども、前回の轍を踏まないために
市町によっては、これについては既にやって
も、日曜診療所については継続をするというこ
いるメニューが多いから、この交付金は使わな
とで考えたいと思っております。
くてもいいということもありますし、また、事
【松島委員】 ありがとうございます。今回の島
業自体が一般の市町であれば800万円ですが、
原地域小児医療学講座寄附金事業は、平成26年
そういう事業をやる上でのマンパワーの不足等
度から5カ年なので平成30年度までですね。小
もございまして、今回は6市町の提案となった
児の休日診療事業が、県が出費するものとして
ということでございます。
は平成28年3月までの事業と。このそれぞれの
【川崎委員】ちょっと使いづらいところがあっ
事業の今後がいささか心配なんですが。
たのかもわかりませんが、これはぜひ活用して
今、医療政策課長から少しご答弁いただきま
もらいたかったと思っております。ぜひこの事
して、県としても、5年前の常勤医が帰ってい
業に参画をして、県全体でさらなる少子化対策
った、その課題を踏まえて、平成28年4月から
を講じていただければというふうに思っており
も気にしていただいて、きめ細やかな対応をお
ます。
願いしたいと思います。もう、さんざんという
この事業を策定するに当たって、長崎県少子
か、この課題の認識は痛いほど皆さん方と共有
化問題基礎調査結果という資料を頂戴いたしま
できていると思いますので、また単発にならな
した。当然これを踏まえてのことかとは思いま
いことを切にお願いしたいと思います。
すが、これを読ませていただきますと、子ども
今回のこの結果を出していただいたことは、
を産み、育てるに当たって、さまざまな問いか
額としては大きくないんでしょうが、英断だっ
けに対して一つ非常に気になったところがあり
たと思います。部長をはじめ、知事もそうです
ます。
まず、結婚をしたら子どもが欲しいと言われ
けど、課長の皆さんに本当に感謝したいと思い
ます。
る方は74.4%、要するに4分の3の方はそう思っ
【川崎委員】ながさき少子化対策強化事業費に
ていらっしゃると。そして、1人以上のお子さ
ついて、お尋ねをいたします。先ほども質疑が
んがいらっしゃる方に理想の子どもの数を聞く
あっておりましたけれども、確認をさせていた
と、約6割の方が3人とお答えになっています。
だきます。
しかし、実際に持つということを考えた時には、
今回、4つの柱で構成をされておりますが、
2人と答えた方が最も多いという結果でござい
まず、市町事業分、6市で、ほかの市町がこれ
ました。希望と実際はなかなか、1人ですけれ
に参画をしていない理由をお伺いします。
ども、この大きな差があると。
【嶋田こども未来課長】この交付金事業につき
この理由は何かといいますと、まず、経済的
ましては、県、市町が一体となって、その地域
負担が大きいと、次に年齢的な部分がある、あ
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
とは仕事と子育ての両立という大きな理由がご
これが、今から結婚して妊娠してお子様を産み
ざいます。
育てようという方に全部のことが伝わっている
単純な発想では申しわけないし、もっと複雑
のかどうなのかと疑問に思っています。
なことかと思いますが、少子化に当たって、今
その時々、シーンによってお尋ねになって、
のようなご両親のお考えがあれば、3人目を持
行政サービスはこういったことがあるんですよ
つところにさらに手厚くいろんな施策を講じて
ということについて恐らく入手されると思いま
いくことが解決の大きな糸口になるかと思いま
すが、本当に切れ目ないという観点から、自分
すけれども、その点について、お考えをお聞か
が10年後、20年後、これだけ万全の体制で行政
せください。
のサポートがあれば安心して産み育てられると
【嶋田こども未来課長】最初の経済的負担が大
感じられるような情報の出し方、伝え方につい
きいということにつきましては、以前からこの
て強化をすべきじゃないかと思っているんです。
理由が一番大きい。子どもを育てるためにはお
子ども政策局の施策概要という一覧表を頂戴
金が要るのは事実です。そのために県全体とし
しておりますけれども、実にたくさんの事業が、
ては、県民所得の向上等に努めるなど、そうい
サポートが書かれていますが、これだけを県民
うことをやっているわけです。
の皆様に差し上げても、何のことか全くわから
例えば、3人持つ方にプラスして何か経済的
ない。そういったところから県民目線でですね。
支援が行えないかとなりますと、やはり財政的
これだけのサポートが、結婚の時から妊娠、出
負担が非常に大きくなってまいりますので、県
産、新生児の子育て、学校に入る、そして高校
の単独事業というわけにはなかなかまいりませ
に至っては就学の支援ということもありますし、
ん。
そういったところを一覧できるようなものをし
もし国の方で、少子化に歯止めをするために、
っかりと提示して安心感を与えることが大事か
3人以上持つ方に対する財政支援、子育て費用
と思います。そういったことに取り組むおつも
の無料化みたいなことを行っていただければ、
りはないのか、お尋ねをいたします。
そういうことに対しては県としても取り組むこ
【嶋田こども未来課長】子育て支援制度にどう
とができるんですが、県単独となるとなかなか
いうものがあるかというのを県民の方々に知ら
厳しい状況になりますので、委員おっしゃるよ
せるというのは行政の役目でございます。そう
うに、必要なことはわかるんですが、なかなか
いった意味では、私たちとしてもこれまでもホ
厳しいと思っております。
ームページ等でお知らせはしているんですが、
【川崎委員】この少子化対策は国策だと思いま
それが末端まで、利用者の方に届いているかと
すので、それは確かに国に求めていくべきもの
いうと若干疑問点も残ります。
だというふうに思っております。
そういった意味で、今回の交付金を使った事
それで、今回こういう対策強化事業がありま
業のメニューの一つに、県内の子育て支援の情
すが、これまでもさまざまな施策を講じておら
報を集めて人材マップを作成するという事業を
れて、子育て支援、結婚をする段階からさまざ
設けました。この事業は、例えば市町が独自に
まなサポートをしているわけですが、果たして
やっている事業も含めまして、一つの地域ごと
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
のマップというか、子育て支援の情報を集めた
せていただきました。これは、首都圏や近畿地
ものをつくって、それを県全体で取りまとめる
方で風疹が非常にはやっておりまして、前年の
ということをしています。
倍を超える状況になっているということから、
委員おっしゃるように、それをどうビジュア
緊急に要望をさせていただきました。
ル化するかという課題はございますけれども、
これは皆さんご案内のとおりですが、風疹は、
委員ご指摘のわかりやすい情報提供について、
妊娠中の女性が感染をすると、赤ちゃんが難聴
この交付金を使いながら、来年度に取り組んで
や白内障、心臓の病気など重い障害を持って生
まいりたいと思っております。
まれる先天性風疹症候群になる可能性があると
【川崎委員】前向きなご答弁をありがとうござ
いったところから、この風疹に対する正しい知
いました。ぜひ、わかりやすいということに腐
識の周知と予防ワクチン接種の啓発活動の強化、
心して取り組んでいただきたいと思います。
それに伴う公費助成、さらに、こういった形の
そして、今どきの情報の入手の仕方は、パソ
相談が気軽にできる窓口の設置をしていただき
コンの前に座ってじっくりと見るというよりも、
たいという要望をさせていただいたところでご
スマートホンで気軽に情報を入手するというの
ざいます。そっくりそのままの形ではないとは
がごく当たり前になってきていますので、そう
思いますけれども、一歩前進していただいたこ
いったアプリの開発についてもぜひ取り組んで
とについては高く評価もし、感謝を申し上げた
いただいて、身近に情報を得られる、そして安
いと思います。
心感も同時に得られて、そういった施策のもと
この風疹抗体検査補助制度の内容について、
に自分もしっかりと子どもを産み育てていくと
お尋ねいたします。
いった安心感が与えられるような取組をお願い
【川良医療政策課長】 この対象は、妊娠を希望
したいと思います。
されている女性の方と、その配偶者等の同居者
そして、くどいようですが、切れ目ない支援
を対象にいたしておりまして、希望される方は
ということについて1年間で終わりという話は
保健所に来ていただいて、保健所で採血をして
ないと私は思っているんです。最後に社会人に
検査をするという事業でございます。もちろん
なるまで、親としては子どもの面倒を見るわけ
検査等にかかる費用は無料ということにいたし
ですから、例えば高校卒業まで18年間、万全で
ております。予算額としましては、平成26年度
安心ですというのが得られないと切れ目ない政
当初で239万8,000円ということになっており
策とは言えないと思いますので、ぜひこれは継
ます。
続した形でお取り組みいただきたいと思ってお
【川崎委員】 細かいことですが、大体何人ぐら
ります。
いを想定しておられるのか。そして、その抗体
次の質問に移らせていただきます。感染症の
検査の結果は、すぐ得られるんでしょうか。
【川良医療政策課長】 予算上では、妊娠を希望
対策でございます。
今回、新規の事業で風疹の抗体検査補助制度
されている方、その配偶者ということで、約
1,800人を想定いたしております。
について取り組んでいただいております。
昨年の5月、公明党の会派で緊急の要望をさ
- 233 -
なお、長崎市と佐世保市につきましては市の
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
事業ということで、県の受け持ちはその両市以
活の質を高め、彩り豊かな人生を送るために大
外ということになります。
きな力となっています。
それから、検査に要する期間は、約2週間程
とりわけ障害者にとりましては、リハビリテ
度かかるということでございます。
ーションの効果とか、外出とか、コミュニケー
【川崎委員】 約1,800人の方に対しての計画で
ション機会の増大に結びつくといったことで、
あるということです。
加えて多くの効用があるものと考えております。
それで、抗体検査の結果が2週間後に出ると。
そのため、共生社会の構築に向けて社会参加
じゃあ、抗体がなしとなった時には、次はどう
を支援するということも含めまして、スポーツ
するんだということです。今の段階での県のお
教室とか障害者スポーツ大会の開催などを実施
考えはどうでしょうか。
しているところであります。
【川良医療政策課長】抗体がない方については、
【川崎委員】非常に価値が高いということです
先ほどの委員のご指摘のとおり、先天性風疹症
ね。
候群に罹患するおそれがございますので、その
今回は大きな大会が長崎で行われるというこ
ことを十分ご説明申し上げまして、ワクチン接
とで、今、全力で選手の皆様も強化練習をされ
種をお勧めするという対応をいたす予定にして
ていると聞いております。そういった中で、な
おります。
かなか練習する会場を確保できないというご意
【川崎委員】 今からですので、1,800人に検査
見、要望を承っているところであります。
して、どの程度の方に抗体がないという形にな
これは9月定例月議会で、長崎県身体障害者
るのかはわかりませんけれども、次のステップ
福祉協会連合会の会長より要望書が出ておりま
があって初めて完成形かなと思いますので、こ
した。障害者のスポーツの普及、振興というこ
れは要望にとどめますが、ワクチンの接種につ
とでいろいろご要望があっておりました。なか
いては、ぜひ検討をしていただくように要望さ
なか占用できる施設がないと、専用で使える施
せていただきたいと思います。
設をぜひ確保していただきたいというご要望で
次の質問に移らせていただきます。
ありました。
がんばらんば大会の選手育成強化練習及び派
まず、そこについて、県の見解を求めます。
【園田障害福祉課長】 現在、県立での障害者の
遣事業について、お尋ねをいたします。
いよいよ11月に迫った中で、選手の皆様も頑
スポーツ専用の施設はございませんけれども、
県内には全て市の施設として、長崎市障害福祉
張って取り組んでおられます。
まず、県にお尋ねをしたいんですが、障害者
の方がスポーツに取り組む意義、有益性に対す
センター、諫早市の福祉交流センター、サンア
ビリティーズ佐世保と県内に3カ所ございます。
都道府県を調べてみますと、3カ所以上の県
る県の認識をお尋ねいたします。
【園田障害福祉課長】 スポーツ活動には、健康
立、市町村立の施設がある都道府県は、現在16
的な心身を培い生活上のストレスを低減させる
都道府県というような状況でございます。
というような意味合いといいますか効能があっ
確かに県立のスポーツ施設があれば、その利
て、障害の有無、年齢、性別にかかわらず、生
便性は高まるとは考えますけれども、一つの施
- 234 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
設をつくるということは、県の財政状況等を勘
いということです。細かくはもう申しませんけ
案しますと、なかなか困難な状況だと考えてお
れども、いろいろご意見も聞かせていただいて
ります。
おります。
【川崎委員】 ぽんと建物を、箱物をつくるとい
そういった中で、県として施設を新築という
うことについては大変なことだと私も承知をし
のは大変なことですので、そういうことではな
ておりますが。
く、今、県が持っている県有施設の中で練習会
まずは実態ですけど、こういったご意見をい
ただきました。がんばらんば大会で12種目に参
場に協力ができないのかどうかということをぜ
ひ検討していただきたいと思うんです。
加されると伺っておりまして、バスケットボー
例えば、長与の県立大学シーボルト校の体育
ルの知的の男子の方の練習会場について、長崎
館とか、運動場とか、そのすぐ近くにある高等
市茂里町のハートセンターを使用したいと要望
技術専門校の体育館とか、そういったところの
を出しておられますが、重度の方が使う施設だ
協力が考えられないのかについての見解を求め
からと、この知的の男子のバスケットボールの
ます。
チームには、クレームではないですが、使いづ
【園田障害福祉課長】 現在、選手育成強化事業
らい状況が起きているということです。
を委託しております県障害者スポーツ協会では、
バスケットボールの知的の女子については、
協会の方で早め、早めに予約を入れて、学校施
佐世保の特別支援学校や希望が丘高等特別支援
設であれば、そういった急に使用ができなくな
学校を基本的に利用しているけれども、学校行
った場合などにも変更に対応できるようにして
事があれば、それが優先されるために使えなく
いるということはお聞きしております。
なる。使えなくなった時に別のところを求めよ
今お尋ねの高等技術専門学校とか県立大学に
うと思っても、なかなか求められないという状
確認いたしましたところ、がんばらんば大会に
況と。
向けた練習会場として協力はできますというお
ソフトボールに関しては、長崎市立商業高校
話です。もちろん行事が向こうにもあるので、
に使用料を事前に市に支払いを済ませて初めて
協会とも相談しながら、早めの調整ができるよ
申し込みが成立をすると。しかも、前の月の20
うな形でやりたいというように考えております。
日以降にしか予約ができないということで、な
【川崎委員】前向きな答弁でありがとうござい
かなかこれも空いていない状況というお話でし
ました。それは早速、協会の方とすり合わせを
た。
していただいて、不足をしている分については
バレーボールの知的の男子、女子は一緒に練
補っていただきたいと思います。
習されているということで、彼杵児童体育館を
最後に、この競技の件についてです。
利用されているということでございますけれど
障害者がスポーツに取り組むことの有益性に
も、町民の体育館ですので、イベントが入ると
ついてはご説明いただきました。パラリンピッ
町民優先ということで、なかなかそこでも確保
クも最近あったばかりで、競い合って競技力を
できない。
高めていくと、本当に競い合うという観点も非
サッカーに至っては、決まった練習会場がな
常に大事かなと思っておりまして、これは検討
- 235 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
していただきたいというか、どうなのかなと思
に団塊の世代の全ての方が75歳以上になられ
っているんですが、障害福祉課が所管をするの
るというピークに向けて、このシステムを構築
が適正なのかどうなのか。長崎県は県民スポー
していこうということで国は取り組んでおられ
ツ課というスポーツ専用の部門もあるわけで、
ると思います。
競技力を高めていく、さらに障害者の皆様のご
当然その概念については理解をしているもの
要望に応えていくという部分では、業務の所管
の、他の地域でいいものができたといっても、
について検討も必要かと思いますが、見解を求
長崎県に持ってきていいかどうかはまた別な話
めます。
であって、本当に地域の実情に応じた形で構築
【園田障害福祉課長】 現在、障害者スポーツも
するということが大きなポイントかと思います。
競技性の高いものなどについては、その観点を
長崎県の地域性に合致したシステムの構築に
より強く反映させた支援を行うというようなこ
当たって、まず県が担う業務がどういったもの
とで、国の方でも平成26年度から、競技性の高
か、お尋ねいたします。
いものは厚生労働省から文部科学省へ移管され
【矢島長寿社会課長】地域包括ケアシステムの
るということもございます。
構築につきましては、実施主体としては市町や
今、障害福祉課で所管しておりますのは、地
地域包括支援センターとなりますけれども、包
域のスポーツ教室を開催するとか、長崎県障害
括ケアシステムを実現するための大きな手法と
者スポーツ大会を開催するとか、そういうこと
いたしまして、地域包括支援センターで実施さ
をやっております。長崎県の障害者スポーツ大
れます地域ケア会議というものが位置付けられ
会は、全国大会の予選も兼ねてはおりますけれ
ております。
ども、その中では、まず参加していただくとい
この会議は、例えば、独居で徘徊癖があるよ
うような視点で、競技性よりもまず参加といっ
うな認知症の高齢者の方が、いかに在宅で暮ら
たような部分もございます。
していけるか。または、病院から退院された方
今お話にありましたように、競技性の高い競
が、在宅で介護、医療を受けていかれるか。そ
技をどのように考えるかという視点もあります
ういうことで、包括支援センターの職員やケア
ので、今後それは、担当部局の県民スポーツ課
マネージャー、介護の事業所、医療関係者、弁
とも協議したいと考えております。なお、障害
護士などの多職種の方が共同して地域での見守
者スポーツの振興につきましては、今後とも県
りなどの課題解決に取り組んで、このような事
民スポーツ課と連携しながら取り組んでまいり
例を一つひとつ積み上げていくことで地域の課
たいと思っております。
題を把握し、地域資源の掘り起こしもやってい
【川崎委員】見解を伺うにとどめさせていただ
くというような動きにつなげていきまして、市
きたいと思います。
町の介護保険事業計画等へ位置付けて、地域づ
最後に一つだけ。
くりの施策形成にも結びつけていくというふう
地域包括ケアシステムの構築について、部長
なことをしながら、地域包括ケアシステムの構
説明もございました。これは、住み慣れた地域
築を図っていきたいというふうなことで地域ケ
で医療、介護、生活支援を受けていく。2025年
ア会議というものがございます。
- 236 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
県の役割といたしましては、この地域ケア会
をさせていただきましたが、今から構築をして
議を支える人材の育成、運営の充実化、効率化、
いくわけですので、具体的に進む中で、またい
そういうものを支援していくことにあろうかと
ろいろと確認をさせていただきたいと思ってお
いうふうに考えております。
ります。
このため、地域ケア会議には、理学療法士と
奇しくもおっしゃった認知症のことについて
か作業療法士、弁護士というふうな専門職の方
は、患者の方が増えているということについて
を派遣する事業を今実施しております。平成26
は承知をしております。医療と福祉をつないで
年度からは新たに、地域包括支援センターへ広
サポートをしていく認知症疾患医療センターの
域支援員を派遣しまして、この運営をきちっと
設置については、医療計画においては二次医療
やっていただく、そういうふうなノウハウ的な
圏ごとに設置をするという計画になっていたか
ものもやっていただくということ。それから、
と思います。この地域包括ケアシステムを構築
センター職員を対象とした研修も実施しまして、
するに当たって、非常に大事なことを担ってい
会議の実効性が高まるような形で支援をしてい
くセンターではないかと認識をいたしておりま
きたいと考えております。
すが、今現在、どの程度設置されているのか、
委員ご指摘のとおり本県の場合、離島等、特
また、今後の見通しについてお尋ねいたします。
に二次離島とか、具体的に介護の事業所自体が
【矢島長寿社会課長】認知症医療疾患センター
ないようなところもございますし、いろんな形
につきましては、現在、地域型というものがご
で資源も乏しい地域もございます。そういうと
ざいます。これについては、長崎、佐世保・県
ころについても地域ケア会議で、医療、介護、
北、県南の3つの医療圏域を指定して設置して
介護予防、生活支援サービス、そういうふうな
おります。
面で本当に離島の中で何ができるか、課題を抽
本土地区で未指定の県央圏域につきましては、
出していき、そして、どうしてもそこの離島で
平成26年度におきまして指定をしたいと考え
確保ができないようなサービスについては、本
ております。
島とか本土からサービスの提供が必要になろう
残りの離島の4圏域につきましては、認知症
かと思いますので、島だけでの包括ケアの実現
医療疾患センターの指定要件となります専門的
というのは非常に難しいので、面的に本土とか
な医師の確保、医療の設備、そういうふうなも
本島とかと合わせた形での包括ケアの構築に努
のでセンターの指定をすることについては難し
めていく必要があろうかというふうに考えてお
い面がございますけれども、国の考え方で、鑑
ります。
別診断ができるような医療機関をつくっていく
それからもう一つは、島民の方の介護に関す
ことが一つの目指すべき方向とうたわれており
る知識とか技術を向上していただく、地域住民
ますので、基本的には今、サポート医という専
の介護力の向上といいますか、そういうものに
門の医師を県で養成をしております。現在44名
ついても支援をしていく必要があろうかという
いらっしゃるんですが、離島についてはまだ1
ふうに考えているところでございます。
名しかいらっしゃらないので、この専門性の高
【川崎委員】 先ほど、県の役割についても確認
いサポート医の養成を今後やっていくというこ
- 237 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月20日)
とが必要ではないかと考えております。
【髙見分科会長】予算議案の質疑の途中ではあ
りますが、審査終了時刻になりましたので、本
日の審査はこれにてとどめ、3月24日午前10時
から再開し、引き続き、こども政策局を含む福
祉保健部関係の審査を行います。
本日は、これにて散会いたします。
お疲れさまでした。
― 午後
5時
5分
散会 ―
- 238 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
1、開催年月日時刻及び場所
薬務行政室長
山口
正広
君
国保・健康増進課長(参事監)
佐藤
雅秋
君
0分
長寿社会課長
矢島
大志
君
平成26年3月24日
自
午前10時
至
午後
4時57分
障害福祉課長
園田
俊輔
君
於
第 1 別館第3会議室
原爆被爆者援護課長
増井
直人
君
こども政策局長
平尾
眞一
君
2、出席委員の氏名
委員長(分科会長)
髙見
健
君
こども未来課長
嶋田
孝弘
君
副委員長(副会長)
山本
啓介
君
こども家庭課長
宮崎
誠
君
委
宮内
雪夫
君
〃
田中
愛国
君
〃
小林
克敏
君
〃
下条ふみまさ 君
〃
髙比良
元
君
〃
堀江ひとみ
君
〃
山田
朋子
君
〃
松島
完
君
〃
川崎
祥司
君
〃
山本
由夫
君
員
6、審査の経過次のとおり
― 午前10時
0分
開議 ―
【髙見委員長】 皆さん、おはようございます。
委員会及び分科会を再開いたします。
まず、国体・障害者スポーツ大会部の「花いっ
ぱい運動」の審査における参考人の招致につい
て、お諮りいたします。
3月18日の予算審査の中で「花いっぱい運動」
の播種・プラグ苗の育成や調達計画等において、
専門家を参考人として招致し、意見を聴取する
3、欠席委員の氏名
な
ことになりました。
し
そのため、本委員会として、長崎がんばらん
ば国体大会の推奨花や育て方をわかりやすく紹
4、委員外出席議員の氏名
な
介した花づくりハンドブックの作成に当たり意
し
見をいただいた長崎県立西彼農業高等学校教諭
進藤
5、県側出席者の氏名
睦氏、花き生産者及び花き関係機関・団
体が一体となった本県の花き振興の中核的な組
福祉保健部長
濵本磨毅穂
君
福祉保健部政策監
(高齢者・障害者福祉担当)
杉光
正弘
君
福祉保健部次長
加藤
純
君
福祉保健課長
野嶋
克哉
君
監査指導課長
南部
正照
君
医療政策課長(参事監)
川良
数行
君
【髙見委員長】 ご異議ないようですので、その
医療人材対策課長
三田
徹
君
ように決定されました。
織として設立された、長崎花き振興協議会から
鉢物部会会員 小林正一氏の2名を参考人とし
て招致し、3月25日の午前10時から意見を聴取
したいと存じますが、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
─ 239 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
それでは、3月20日に引き続き、こども政策
いう作業を進めたいと考えておりますので、今
局を含む福祉保健部関係の予算議案の審査を行
の段階で具体的な想定があるわけではございま
います。
せん。
【髙見分科会長】 これより、予算議案に対する
【山田(朋)委員】 この予算が通ってから、各市
質疑を行います。
町に対して照会をかけるということでよろしい
質疑はございませんか。
んですか。わかりました。
【山田(朋)委員】 おはようございます。
こういった事業は、本当に県民の健康づくり
まず初めに、健康づくり促進支援事業につい
て伺いたいと思います。
のために重要な事業ですので、県民全体に効果
を及ぼすようなことをやっていただきたいと思
この事業は、楽しく健康づくりに取り組む新
います。
規事業を行う民間団体を支援するとされていま
そこで提案です。今、県民の健康に資するよ
すけれども、具体的にどういうことを行うのか
うないろんな取組をするところに対して支援を
教えてください。
するということなので、それももちろんいいこ
【佐藤国保・健康増進課長】この事業の予算は、
とですけれども、静岡県がやっています「健康
単価20万円として15カ所分、300万円計上いた
マイレージ」という制度を紹介します。この券
しておりますけれども、民間団体、NPO法人
はポイント制になっていて、県民誰もがその
や商工団体、あるいは商店街等が住民の健康づ
カードを持っていたら健康に資すること、運動
くりに関する取組、例えばウォークラリーをや
したり、いろいろな講座に出たりするとポイン
りますとか、健康のための料理教室をやります
トがたまって、街でドリンクの割引や5%オフ
とか、あるいは禁煙講座をやりますとか、何か
で物が買えたりとかいろいろな特典があるみた
住民の健康増進に資するような事業を行うとい
いです。もちろん今回そういう支援をされるの
うことで市町が補助する際に、その半分を20万
はわかりますけれども、こういったことも含め
円を限度として補助するという事業でございま
てご検討いただきたいということを申し上げて
す。
おきますので、お願いします。
【山田(朋)委員】 箇所数を言ってもらったと思
次に、里親育成支援事業費について伺います。
うんですけれども、県内全域にこの事業が適用
今回、里親の研修等の充実ということで里親
されるのかどうか。要は、県民全体がこういう
育成支援センターというものを養護施設内、ど
事業の恩恵をこうむらないといけないと思うの
この養護施設かはまだ決まっていないと思いま
で、今はエリア的にどうなっているのか教えて
すけれども、設置をいただくことになりました。
ください。
このことは非常に高く評価させていただいてお
【佐藤国保・健康増進課長】 今の段階では、特
ります。
定の地域だけを対象にするということは考えて
そこで、里親の方からいろんな意見が来てい
おりませんで、県下全域から、市町を通じて要
ますので、私がその意見というものをお伝えし
望をいただいた部分について、その意義、ある
たいと思っております。今までなかった、正直
いは効果等を勘案して対象団体を絞っていくと
ほとんどと言ったらあれですけれども、今回、
─ 240 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
泊まりがけの研修も実施をしていただいたとい
育成センターをつくっていただきます。でも、
うことでありました。いろんな話ができてよ
それを決して丸投げではなく、言葉は悪いです
かったというお声を聞いております。いろんな
けれども、丸投げではなく、企画の段階から里
研修をこれからやっていただくに当たって、里
親や里親支援者のニーズを把握し、より参加し
親自身の声を聞いていただきたいということで
やすい方法など考慮してくださいということで
した。自分たちがどういう研修を受けたいかと
ありました。
いうことも含めてリクエストさせてほしいと。
これは私の意見ですけれども、里親の待機者、
もちろん今もお聞きしているという話を担当課
登録はしていても実際に子どもさんを預かって
はされていましたけれども、自分たちがやりた
いない里親が多くいます。その方々にどう子ど
い研修を受けたいという声がありましたので、
もさんを預かっていただくかということも取組
そのあたりをどう考えていらっしゃるか、お聞
の一つとして考えていただかないといけないこ
かせください。
とかなと思っておりますので、ぜひよろしくお
【宮崎こども家庭課長】 山田(朋)委員の里親に
願いします。
対する研修をどうやっていくのかというご質問
でございます。ご案内のとおり、里親育成セン
次に、認知症対策等総合支援事業費について
伺います。
ターを設けまして、そこで総合的・一元的にやっ
てまいります。
これは、認知症高齢者や家族への支援を図る
ため総合的な支援を推進とあります。その中で
そういう研修をやっていく中においては、そ
医療従事者向けの向上の研修を行うということ
の研修の内容につきましては里親の皆様の要望
が書いてありますけれども、今話題になってお
を特にお聞きして、そういったものもしっかり
ります「ユマニチュード」、小林委員のところ
織り込んでやりたいと思います。
でもぜひ使っていただきたいんですけれども、
具体的には、年齢別、例えば思春期であると
「ユマニチュード」というフランス発の魔法の
か、発達障害とか、今は叱らないで育てる研修、
ような認知症ケアというのが、今話題になって
CSP研修というのもありますけれども、こう
おります。
いった育てることに関するいろんな知識を知り
これは大きく分けると4つあります。見つめ
たいという声が上がってきておりますので、再
ること(同じ目の高さで正面から近く、長く)、
度しっかりお聞きした上で研修を企画してまい
触れること、話しかけること(頻繁に優しく前
りたいと考えております。
向きな言葉で)、立つこと(立つように支援す
【山田(朋)委員】 今回の泊まりがけの研修に関
ること)を基本とした、人間の尊厳を主眼とし
してですけれども、非常によかったということ
た看護の手法の集大成を「ユマニチュード」と
でした。里親、施設、職員、行政が家庭養護を
言っています。
どう進めていくか、顔の見える支援のいいス
これは千葉県の特養の例ですけれども、90歳
タートを切ることができたという感想もいただ
の2年前から寝たきりでベッドから起き上がろ
いております。
うとしなかった女性が、このユマニチュードを
この件に関して最後にしますが、今回、里親
することによって、楽しげに歌いながら歩くよ
─ 241 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
うになったという話もあります。これは私もテ
【山田(朋)委員】 今から高齢者の認知症ケア、
レビで見ましたけれども、高齢者の顔とか、本
高齢者のケアがとても重要ですので、ぜひこう
当に元気さが変わってきている感じがします。
いういいものはとりあえず研究していただいて、
こういったものも今後の長崎県として認知症
そういうものを長崎県にも取り入れていただく
をやる上で、ぜひご検討いただきたいと思うん
ように働きかけをしていただきたいと思います。
ですけれど、今回のこの研修の中には、当然ま
横長資料の14ページ、婦人相談所の件をお聞
だ入っていないメニューだと思いますけれども、
きしたいと思います。
どういう感じで取り組むのか教えてください。
要保護女子の一時保護事業経費というのが上
【矢島長寿社会課長】 今、委員からお話があり
がっております。佐世保には一時保護をする場
ました、認知症のケアの「ユマニチュード」、
所がなかったと理解しております。それで、民
これはフランスが発祥ということで進められて、
間のホテル等と契約をしていただいていること
今、日本にも導入が始まっているということで
もよく承知しておりますが、以前、センターの
す。具体的な、学術的なものについては、私ど
建替えの際にそういうことも検討するような話
ももまだ具体的な形での検証をいたしておりま
があったんですけれども、今、センターの建替
せんけれども、今言われた4つの「見る」、「話
え自身もどういうふうになっているのか、まず
す」、「触れる」、「立つ」、この4つの要素
伺います。
を組み合わせて、特に病院関係の医療従事者の
【宮崎こども家庭課長】 委員ご案内のとおり、
方については、やはり認知症についてのご理解
長崎と佐世保にありますセンターにつきまして
というのが、そこら辺がよく深まっておりませ
は、婦人に関しましては、長崎の方は一時保護
んで、基本的にはベッドのシーツを交換するに
機能を持っていますが、佐世保は持っておりま
しても、1時間以上もかかっているような状況
せん。そこで、長崎と佐世保と連携をとりなが
があるそうでございます。ユマニチュードを導
ら、適切な形で対応をさせていただいていると
入したところについては、もう30分もかからず
ころでございます。
に、比較的容易にシーツの交換もできるという
建替えにつきましては、私の直接の所管では
状況もあるということで、認知症に対する理解
ございませんので、所管課からのお答えになる
を深めるという意味での一つの手法としては、
かと存じます。
非常に有用なものだと考えております。
【山田(朋)委員】 やっていただいているのはわ
そういうことも含めまして、来年度につきま
かるんですけれども、即時の対応ですね、翌日
しては、病院勤務の医療従事者向けの対応力研
バス等で長崎に移動したりいろいろしているん
修というものを新たに始めようと思っておりま
ですけれども、ここも含めて、これは子どもの
すので、そういうところで今のユマニチュード
分も考慮してほしい。子どもがああいうところ
について、どういうふうな形での講師、講習と
に二度と入りたくないと、佐世保のセンターの
いうのができるか、まだ具体的に検討はしてお
状況はそういう場所でありますので、そういっ
りませんけれども、そういうことも一つの題材
たことはしっかり申し上げておきたいと思いま
として考えてみたいと思っております。
す。建替えがどこの部署かはわかりませんけれ
─ 242 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
ども、確認した上で、それはまた別途話をした
情がありましたことが減の大きな要因かと考え
いと思います。
ております。
【野嶋福祉保健課長】佐世保の支援センターの
【田中委員】具体的な項目に入っていきますけ
建替えの件でございますが、福祉保健課の方で
れども、この横長資料でまずお聞きしていきま
担当しております。
す。生活保護費、職員の数は7人ということで
確かに、築後40年近くなりつつございますし、
予算は出ているけれども、福祉事務所の予算と
狭隘化という課題も聞いております。それもあ
いうのは、また別になっているのですか。
りまして、建替えについては今、鋭意検討を進
【野嶋福祉保健課長】給与費の件でございます
めている段階でございます。立地の場所や規模
が、これにつきましては生活保護費ではござい
等、すぐに結論が出ないところもございますけ
ませんで、横長でいきますと、26ページの社会
れども、現状は検討を進めているところとご理
福祉総務費の職員給与費の中の福祉事務所費の
解いただきたいと思います。
中に福祉事務所の職員の給与費が入っておりま
【田中委員】 当初予算ですので、大きな数字だ
す。
けでも把握しておきたいと思います。
【田中委員】 私の頭は、保護関係は市町の業務
まず最初に、福祉予算というのは毎年増えて
と思っているから、県でやっているとどんな違
いくのかなと思っていたら、今年は昨年に比べ
いが出てくるのかなというのがいつもあるんで
ると6億円ほど減っているんですね。資料だけ
す。これだけ見ると、職員の給料だけ別に置い
見ると、医療政策課の関係が数字では減ってい
ているものだから、わかりづらいんだけれども、
るのかなと思いますけれども、何かほかに原因
どうなんですか。小値賀町だったか、町でやり
がありますか。6億円ほど去年に比べて今年は
始めましたね。その評価はプラスだと思うんだ
減っている感じがするんです。
けれども、もしプラスとすれば、そういう方向
【髙見分科会長】 しばらく休憩します。
に持っていかないと、福祉、保護。保護は特に
― 午前10時16分
休憩 ―
― 午前10時16分
再開 ―
市町業務だからですね。そこら辺の数字でどう
いう感じになるのか、お聞かせ願いたい。
【野嶋福祉保健課長】福祉事務所につきまして、
【髙見分科会長】 分科会を再開します。
小値賀町は昨年の4月から移管されています。
【野嶋福祉保健課長】 平成25年度当初予算と
私どもといたしましては、今後、町においても
比べまして、ご指摘のとおり約6億円減少して
福祉事務所を設置してやっていただきたいとい
います。
うことで働きかけをしているところでございま
主な減の要因といたしましては、ご指摘があ
す。
りましたように医療政策課の地域医療再生臨時
今ご指摘の点でございますが、歳出の面でい
特例基金事業が約24億円程度減少しておりま
きますと、事務的経費につきまして、交付税全
す。もう一つは、長寿社会課で地域介護福祉空
体としては、措置費も含めたところでの福祉事
間整備事業というのがありますが、これが10億
務所に係る経費というのは、交付税上では一定
円程度減になっております。こういう特別な事
程度措置はされておりますが、措置費を除いた
─ 243 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
ところの事務費関係でいきますと、若干持ち出
しておりました。29億円の措置費でございます。
しというのがあるのではないかと考えておりま
このうち通常分の措置費、県が負担すべき措置
す。
費が23億円、それと残り6億円でございますが、
【田中委員】 29ページの生活保護費の数字で
これは一旦市が措置をいたしますけれども、居
聞きます。大体生活保護は国の事業と思ってい
住地がないか、明らかでない保護者に対しまし
るから、国が9割ぐらい出すのかなと思ったら、
ては、市町の負担分につきまして県が負担する
この数字だけ見るとそうでもないんですね。3
ということになっております。ですから、23億
分の2ぐらいが国で、3分の1ぐらいは地元が出
円については4分の3と4分の1、残り6億円につ
さなければいかんような感じになっている。国
いては全額県負担ということで、トータルとし
庫支出金が17億円あるのに、一般財源が12億円。
ては4分の3と4分の1になっておりませんが、内
わかりやすいように億以下は外すけれど、17億
容といたしましては、ご説明したとおりでござ
円と12億円。措置費も大体17億円と12億円です
います。
か。だから、保護費にも結構一般財源が出てい
【田中委員】一般財源の使い方ということに関
くんだなという感じがするんですよ。
しては、我々もいろいろ気を使うんだけれども、
それと、その他で1億6,700万円ほど出ている
国からくる分はそのまま使うけれど、一般財源
けれども、その他の内容はどういうことなんで
は何にでも使えるわけだからね。その中で12億
すか。その他の財源。基金とかなんとかから持っ
円、17億円の比率になると、私の理解からする
てくる時はその他に入れたりするんだけれども、
と、ちょっとおかしいなと思ったけれども、そ
どういうことですか。
ういう理由なんですね。その他も別の基金から
【野嶋福祉保健課長】このその他につきまして
持ってきているということでそういうことにな
は、生活保護施行費の1億6,700万円のことかと
ると。
考えますが、横長でいきますと、この事業概要
流れとしては、市町村合併が全部進んでいく
のところに被保護世帯自立助長推進費というの
と福祉の中の保護関係は全部市町にいくからと
がございます。ここが就労支援員の配置等の事
思っていたけれども、市町村合併しても全部市
業でございますが、ここの分の財源として緊急
へというわけにいかなかったから残っている。
雇用の基金を充てておりますので、その他につ
しかし、その中でもやれないと思っていた小値
きましては基金ということでございます。
賀町がやれるとすれば、それはやっぱりそうい
それと、先ほどの生活保護の措置費の分でご
う方向に持っていくべきだなと、予算の使い方
ざいますが、国の負担金が4分の3です。それか
としてはそういう感じがするんですが、わかり
ら、交付税措置があります県費が4分の1という
ました。
ことになります。
次に、保健所についてお聞きします。
【田中委員】 最後の方から聞くけれども、17
長崎県の人口からすると、長崎市と佐世保市
億円と12億円が4分の3、4分の1の比率になりま
だけで大体半分ぐらいになるんですね。ここは、
すか。
保健所は県の管轄ではない。だから、県内です
【野嶋福祉保健課長】 すみません。説明が不足
ると、半分、半分ぐらいなのかなと。
─ 244 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
保健所の財源にしても、私は国から特定のお
す。
金がくるものと思っていたけれども、全部一般
【田中委員】 だから、交付税措置がどういう方
財源になってしまっている、19億円。一般財源
程式でくるのかということです。ただ一般財源
の中で財源の裏打ちというのがちゃんと補塡さ
と書いてあるけれど、一般財源というのは何に
れているのかどうか。どういう方程式で一般財
でも使えるわけだから、一般財源の中でも裏打
源の中に保健所の関係が入っているのか。これ
ち的に方程式でこれだけきているんですよと、
もどちらかというと市の業務ですよ、動きとし
それをこう使っているんですよというのがわか
ては。15∼16万人ぐらいか20万人ぐらいからか、
ればいいんです。
保健所政令市というのがあるんです。一般財源
【佐藤国保・健康増進課長】 申し訳ございませ
で全て出しているというところの内容、財源の
ん。今、手元にその資料がございませんので、
裏打ちをお聞かせください。
後ほどご報告させていただきます。
【髙見分科会長】 しばらく休憩します。
【田中委員】いつもしつこく言うんだけれども、
― 午前10時26分
休憩 ―
― 午前10時27分
再開 ―
一般財源というのは結構何にでも使えるんです。
交付税措置があるというけれども、交付税と
言っても、普通は需要額と供給額の関係の差額
【髙見分科会長】 分科会を再開します。
の75%がくるだけなんです。本当にどういう形
【田中委員】 それでは、今度は国民健康保険で
で入っているのかというのがある程度はわから
す。
ないと、使い方において、何にでも使っていい
この財源もほとんどが一般財源ということに
から、それじゃどんどん国保に使えばいいじゃ
なっているけれども、40ページの国民健康保険
ないかというわけにはいかないので、そこら辺
指導費、国保財政安定資金146億円というのが
のことがわかればということなんですけれども、
出ていくんだけれども、これは国からの関係、
何かわかる資料はないですか。
団体からの関係、そこら辺のシステムの入りの
【佐藤国保・健康増進課長】 すみません。手元
方を聞きたいんです。出はこういうふうにして
に今、それを持ち合わせておりませんので、後
出ていくけれども、ただ、一般財源146億円と
ほど調べてご報告いたします。
だけしか載っていないわけです。だから、一般
【田中委員】 後期高齢者医療の方の213億円も
財源の使い道としては何にでも使えるけれども、
ちょっと知りたかったんです。出ていくのは大
できるだけ有効に使わないといかん。何か裏打
きな金額で出ていくんです。入ってくる金が、
ちがある形になっているのか。40ページの国民
一般財源ですよ、一般財源ですよという感じだ
健康保険指導費146億円が一般財源になってい
と、ちょっと首をかしげるところがあるわけで
るわけですね。147億円のうちのほとんどが一
す。やっぱり何百億円という出に関しては、入
般財源になっている、その裏打ち的な財源はど
りが大体どんな感じで入ってきているんですよ
うなっていますかということです。
というある程度の理解を我々にも教えてもらわ
【佐藤国保・健康増進課長】 一般財源に対して
ないと。一般財源だから無制限にどんどん出せ
は、交付税措置がなされることになっておりま
るんですよというわけにはいかないものだから
─ 245 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
聞いているわけです。
から通知がございますけれども、それについて
【佐藤国保・健康増進課長】 後期高齢者医療費
の変更がございましたので、補正の方で増額を
につきましては、財源の裏打ちというのはござ
させていただいたということが、この約1億
いません。一般財源でずっと充当しているとこ
4,900万円についての補正理由です。それから内
ろでございます。
容につきましては、申し上げた説明のとおりと
【田中委員】 一般財源とすれば、最初に聞いた
いうことでございます。
福祉の予算そのものは膨らんでいく形になる。
【髙比良(元)委員】 福祉人材確保対策事業費は
個別に見れば膨らんでいて、でこぼこでマイナ
どうですか。
スになっているかもわからないけれども。だか
【髙見分科会長】 しばらく休憩します。
ら、福祉の総額については関心があるわけです。
こういう国民健康保険、それから高齢者医療、
障害者関係とか含めてどんどん大きくなって
― 午前10時35分
休憩 ―
― 午前10時35分
再開 ―
いっているところがあるのでね。いいです。後
【髙見分科会長】 分科会を再開します。
で、議案外でもう一回やらせてもらいます。
【野嶋福祉保健課長】その福祉人材確保対策事
【髙比良(元)委員】 まず、補正予算、社会福祉
業費の59万8,000円の増でございますが、これ
事業職員育成事業の1億4,934万5,000円が補正
は過去に貸し付けをしていました介護福祉士の
されています。これは一財で措置しているんで
奨学資金でございます。
すが、例の臨時雇用特例交付金でやっているの
これにつきましては、以前、国庫を含めて貸
ですか。具体的にこの事業の成果というものを
し付けをしていた分の償還がございました部分
お示ししてください。
の国庫に対する返還金の増59万8,000円という
併せて、福祉人材確保対策事業費、これも若
ことでございます。
干だけれども補正をしている。同じく事業の成
【髙比良(元)委員】 そうすると、ここで名称と
果について説明をしてください。
して使っている職員育成事業費というのは、必
【野嶋福祉保健課長】 補正予算の横長資料の
ずしも放置するような話じゃない。
20ページの社会福祉事業職員育成事業費の約1
当初予算で福祉の人材確保とか、社会福祉施
億4,900万円の増についてのご質問かと思いま
設に従事する職員の処遇等に要する経費6億
す。
5,749万7,000円を計上しています、全体でく
この増につきましては、福祉現場の職員の退
くった中で。この中身を項目だけでいいから示
職金の共済負担金の増でございます。これにつ
してください。
きましては、社会福祉施設職員退職手当共済法
【野嶋福祉保健課長】当初予算の中の分でござ
に基づきまして、国と県と施設が、当該年度の
います。6億5,749万7,000円の内訳でございま
退職金に相当する部分について3分の1ずつ負
すが、このうち、先ほど申しました福祉職の退
担をするという制度の中で県が負担している部
職手当に対する負担金相当分が5億8,900万円
分でございますが、当初予算につきまして、人
でございます。そのほか福祉人材センターの運
数、単価につきまして、単価につきましては国
営、それからマッチング等々に関する経費とし
─ 246 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
ての福祉人材関係の経費が6,700万円というこ
は、やっぱり福祉や医療、要するに看護師のウ
とでございます。
エートがものすごく高いわけです。だから、そ
この2つが主なものでございます。
うであれば、雇用の拡大とかいろいろ言うので
【髙比良(元)委員】 福祉人材センターの運営費
あれば、求人構造に合わせたところで、いかに
とかマッチングのために要する経費が6,700万
そこに職を求めていただけるような環境をつく
円。この6,700万円で具体的に何をやっているん
るか、ここが一番の要なんですよ。だからこそ、
ですか。
さっき言ったみたいなことを幾つかやってきた
【野嶋福祉保健課長】 これにつきましては、一
んです。そういうことをやってきた成果という
つは県の社会福祉協議会の中に福祉人材セン
のは、一体どこまであらわれているのか。ある
ターというのを設置しております。この中で福
いは、なかなかそれが、例えば雇用の臨時特例
祉関係につきましての無料職業紹介が主なもの
交付金を6カ月でやめました。あとはもうフォ
でございます。
ローがありません。言ってみれば、失対事業で
それに加えまして、職場の開拓といたしまし
やったような話です。何も具体的に定着に結び
て、各福祉現場に対する啓発、それと学生さん
ついていかない。そう言いながら、一方で離職
に福祉現場に向いていただく啓発、そのほか職
率が非常に高くて火の車になってしまっている。
業紹介等々に関するイベント等への出展等に関
そういう現状をどう打開するかという話です。
する経費として6,700万円ということでござい
今、マッチングのための職業紹介、そういう
ます。
ことを一部人材センターでやっていると。そこ
【髙比良(元)委員】 福祉人材センターの運営費
は、言ってみれば、ある意味関連事業みたいな
ということですね。
話ですよ。本格的なものに対してメスを入れる
問いたいのは、例えば雇用臨時特例交付金で
というのは、そういうことじゃないと思う。こ
やった事業だとか、あるいはふるさと再生で
ういうことにどう取り組んでいるのか。予算と
やった基金の事業だとか、あるいは処遇改善に
して、まずそのことがどうなっておって、どう
ついて、3年間、一定給与の上乗せをやってき
戦略的にやろうとしているのか。さっき成果は
たとか、そういうことをやって、介護も含めて
どうかという話を聞いたけれども、この辺をど
いろんな福祉の関係の事業に従事するマンパ
う考えているんですか。
ワーをより一層確保していこうと。そのために
【野嶋福祉保健課長】確かに福祉人材センター
雇用環境というのを改善していこうという取組
における有効求人倍率というのが、ここ1∼2年、
をやってきました。これをやっていかないと、
1を超える状態ということでございます。
職員の不足というか、いつも言われている需要
その中で成果といたしましては、なかなか供
に対する供給のロットというかボリュームが
給まで完全にいったかというと、数字が示して
やっぱり足らない。その指摘というか、現場サ
おりますので、そうは言えませんが、ここ3年
イドの問題というのが一向に改善されていかな
程度の福祉人材センターを介して福祉の現場に
い。
供給した人数というのが、単年で270名程度ず
一方で、本県の求人構造というのを見た時に
つ供給をしているということでございます。他
─ 247 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
県と比べますと、供給の数が多いのではないか
護報酬の単価が決まっていたりするから、そう
と考えております。
簡単にはいかないでしょう。そうすると、どう
もう一つ平成25年度に新たに取り組んだも
あったらできるのかということを考えていかな
のといたしまして、早期の離職者が多いという
いといけないでしょう。そういう根本的な問題
ことがございましたので、平成25年度につきま
を置いていて、何か考えられるようなことだけ
しては採用後1年間という非常に期間が短い職
やったって根本的な改善につながっていかない。
員の方を対象にいたしましてフォローアップ研
これは看護師も一緒。いつもそんな話をしてい
修ということを新たな取組としてやっておりま
るんだけれども。
す。その結果として、そのフォローアップ研修
行政のやり方として無責任だと私は思うんで
を受けた方と受けない方の意識を調査いたしま
す。問題がわかっていながら、それをいつまで
したところでは、フォローアップ研修をしたこ
も棚上げというか、問題の先送りをするという
とによって意識が高まったということが結果と
のは。
しては出ているところでございます。
一方で、知事は、あれだけ雇用の拡大を図り
【髙比良(元)委員】 年間270人供給しました。
ますと言っているんでしょう。雇用の拡大を図
そしたら、年間何人やめていった。プラス・マ
る。そのために幾つかあるけれども、そこの中
イナスでプラスが幾らになったという把握はし
で、さっき私が言った現実に目を向けた時に、
ていないんじゃないですか。アウトプットの分
一番肝心なのは求人の構造にどう応え得るよう
だけ言ってもだめです。それで問題が改善して
な受け皿をつくるかということ、これが先決
いるんだったらこんな質問はしません。現場か
じゃないですか。そうしたら、福祉・医療とい
ら届く声というのは、そうじゃない。いつも火
うのが4分の1以上あるんだから、そこを本当に
の車だという話、足りない、足りないと。そう
どうするのか、そういう予算というのはどこに
いうことを承知しているわけでしょう。
反映されているのですか。どうですか。
フォローアップ研修も必要かもしれない。し
【矢島長寿社会課長】今、高齢者の就労の部分、
かし、そこはやっぱり働く環境としてどうなの
それから介護職員の就労の部分につきまして、
か。みんなで、チームワークでできるだけのマ
産業労働部の方で就業総合支援センターという
ンパワーというのが全体であるのか。あるいは、
のを設けまして、そこで高齢者、介護職員含め
給与として他の職種と比べた時にどうなのかと
てそういうものの就労のあっせん、それから就
か。そういうものがいろいろあると思うんです。
労先の開拓、そういうこともやるようなことで
ここが足りないから、無理やり首根っこをつか
平成26年度予算に計上されております。
まえてそこに押し付けるというわけにいかない
それから、介護の職員につきましては、地域
から、やっぱりそこに就職しやすいような環境
人づくり事業というものを、これは緊急雇用基
というか、そういうモチベーションを高める努
金をベースにして活用してやるんですけれども、
力というのをつくる、そこが行政の支援だと思
今まで介護雇用のプログラムというものがあり
うんです。これを施設の側に一方的に、その給
ましたけれども、これを衣替えをして地域人づ
与改善で全部やれと言ったって、それはその介
くり事業という形でやることにしております。
─ 248 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
これについては、基本的に資格を取って働いて
とは言わない。でも、そこの成果は本当に出て
いただくということが基本ですが、そこについ
いるのかという、そこのところはなおかつ検証
ては一定継続的な雇用に結びつくようなことも
してみなければいけないと思うんです。
併せてやっていただきます。
例えば、私学などというのは、経常費の補助
もう一つは、今までは年齢的な制限をしてお
とか、そういったところでは運営費がかなり不
りませんでしたけれども、高齢者についても一
足する部分があるので、国のメニューだけで
定の枠を設けて高齢者の雇用、元気な高齢者に
やっていると、いつまでも財政的にも窮屈なま
もいろんな形で介護の分野に携わっていただく
まで、ある意味負の回転をしていく。そこで県
と、そういうことも今度の事業の中で取り組ん
単として何ができるかというと、頑張るところ
でいきたいと考えております。
に対しては、私学の入学のモチベーションを高
また、介護の雇用プログラムについては、今、
めるための取組をするところについては県とし
860人ぐらいヘルパーの2級的なものを取得さ
て特別に優遇措置を図りましょうと、魅力ある
れておりますけれども、そのうちの580人につ
私学振興事業とか、そういうことをやって県単
いては継続的にその事業所で雇用されていると
で補助制度をつくってやっています。
いう状況もあっておりますので、そこについて
私は、そういう意味ではいろんな社会福祉施
は就労といいますか、そういう面で成果という
設についても、より手厚い、モデル的に頑張っ
のは一定あったのではないかと思っております。
ているところとか、あるいは特色のあるやり方
それから、処遇改善につきましては、先ほど
をしているところとか、そういったところには
お話もありましたけれども、これにつきまして
県としてその分についての後押しをしていくと
は平成21年度から約60億円の交付金を交付し
かあっていいと思っているんですよ。全て何か
まして処遇改善をやり、平均月額でいいますと
同じような、国が定めたメニューの枠の中だけ
1万3,000円程度のアップといった処遇の改善
でしか助成しないというか、行政としてのタッ
があっております。
チがないということではなくて。
それと、先ほどのフォローアップ研修につき
一つの例ですが、もう少し魅力づけというか、
ましても、離職者が多いということで新人の方
マンパワーをより確保するためにはどうあった
というよりは、むしろそれを指導される管理職、
らいいかということを抜本的に検討していく必
それからベテランの指導的な立場にある職員の
要があるんじゃないかと思っています。持ち時
方の研修等も今やって、基本的な離職率が高ま
間が短いので、こればかりやれないけれども、
らないように、定着化するような事業もやって
本来的にメスを入れなきゃいかんというところ
いるという状況でございます。
に堂々と正面から向かい合う、そういう予算と
【髙比良(元)委員】 小林委員もおられるけれど
いうのを付けていかないといけないと思います。
も、老施協の皆さんともその辺については、よ
そうしないと、いつまで経っても何も変わらな
り深く掘り下げて議論をしてみたいと思ってい
い。
2点目、そういう意味で障害者の方をお尋ね
るんです。
いろいろやっていると思います。やってない
するんですが、一般就労・福祉的就労支援事業
─ 249 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
費の965万5,000円、これは具体的に何をやろう
みたんですけれども、なかなか自立が難しいと
としているんですか。商品開発や販路開拓の支
いったところもございまして、2分の1ですけれ
援、工賃倍増という話になっているけれども、
ども国庫補助を活用して、まず事務費的なもの
今まである意味やってきたことと今年度はどう
を320万円ほどは確保して、残り人件費的なも
いう違いがあるのか。これまでの成果、あるい
のは企業支援型地域雇用創造事業という緊急雇
は検証の上での反省、そういうことを踏まえて、
用の基金を利用して、それで1000万円ぐらいの
どうここでアクセルを踏もうとしているのかと
人件費に手当てするというようなことで、助成
いうことについて説明をしてください。
額トータル1,400万円ほどで引き続き支援をし
【園田障害福祉課長】 障害者一般就労・福祉的
ていきたいと考えております。
就労支援事業費につきましては、就労支援の部
分と工賃向上の部分に分かれております。
ただ、これはもともと2カ年で自立するとい
う話だったので、平成26年度は平成27年からの
就労支援につきましては、障害者雇用理解促
進セミナーというもので障害者を雇用する事業
自立に向けて頑張っていただくということにし
たいと思っております。
主の皆様方の理解促進のためのセミナーを開く
ということ、これは昨年と変わりません。
主な事業はそのようなことでございます。
【髙比良(元)委員】 前段で言った部分は一般就
就労支援事業所の従業員、指導する方々のス
労の話です。そしたら、具体的に県内のハロー
キルアップの研修、これも今年度も昨年に引き
ワークに登録をしている有効求職者数、これが
続き実施します。これは内容の変更はございま
具体的にどういう変遷をたどり推移しているの
せんが、従来1カ所でやっていたものを前回の
か。いろんな事業をやっていますよとおっしゃ
委員会の中でも複数箇所で開催してはどうかと
るのだったら、それがどれだけ少なくなってき
いうお話があったので、今回、複数箇所での開
ているのか。こういうことはきちんと把握をし
催を検討いたしております。
ていると思うけれども、そういう中で果たして
それと、商品販売会の広報等事業の分は、販
売会を実施する場合の助成を行っておりますが、
本当に事業の効果は出ているかどうかというの
は検証しているんですか。
これにつきましては昨年同様実施いたしますけ
併せて、ジョブコーチだとかトライアル雇用
れども、今後は規模の大きな部分に集中して補
だとかハローワークだとか、国の障害者就労支
助をしたいと考えております。
援センターとかありますね。そういうところと
それと、共同受注窓口整備事業を今年度まで
どういう連携をとりながら、本当にどうするこ
実施しております。来年度も一応実施する形に
とが一番具体的な就労につながる方策だと考え
はなりますけれども、今年度までは10分の10の
ているのかといったことについてお尋ねをした
国庫補助で、人件費を含めてほとんどの部分を
いというのが一つ。
支援していたんですけれども、この事業は2カ
それから、併せて工賃の話がありました。ほ
年という区切りがございまして、平成25年度で
かの事業も絡めてやると言ったけれども、例え
制度的には国の10分の10の支援がなくなりま
ば県内で就労継続支援事業所のA型、B型、それ
す。ただ、共同受注センターの方とも協議して
が幾つあって、それぞれ幾らの販売額をもって
─ 250 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
いて、それを幾らにしたいと考えているのか。
万8,000円ぐらいですよ。これをだから具体的に
あるいは、政策的に行政として幾らまで引き
どれくらい引き上げようとしているのか。数字
上げるということで誘導したいと考えているの
は出せないでしょう。数字を出せないで工賃倍
か。そのために具体的な個々の事業所に対して
増計画と言っているんですよ。じゃ、どうあっ
どういう手当てをとっているのかということに
たら数字が求められるようになるかというと、
ついてお尋ねします。
個々の事業所に対して販路をどれだけ拡大する
【園田障害福祉課長】 まず、ハローワークへの
ことができるか、それについての供給をどれく
登録者数の推移でございますが、ハローワーク
らい増量することができるか、そういうことに
の部分の登録者数そのものは今手元にありませ
ついて協議をするというか、本当に上げたいん
んけれども、福祉施設から一般就労、私どもが
だったら、そういう具体の中に飛び込んでいか
やっている事業の部分につきましては、平成20
ないとできない話でしょう。
年度が63人で、平成21年度が68人、平成22年度
一番何が問題かというと、いろんなものをつ
が80人、平成23年度が105人、平成24年度が133
くっているんですよ。これをどう売るかという
人ということでございます。県の障害福祉計画
話なんです。問題はわかっているじゃないか。
における目標値は、平成26年度140名というこ
そうすると、ここに販路開拓支援というふうに
とを計画に掲げております。何とか達成したい
言っているけれども、具体的にそれを担うマン
と考えております。
パワーがいないとできないんですよ。
それから、A型、B型の事業所数でございます
私たちは今、個々の事業所から頼まれるんで
けれども、平成25年11月1日現在、就労支援移
す、販路をつくってくれないか、置き先を開拓
行事業所が59カ所で定員が553人、A型事業所が
してくれないかと。うちはこれだけ立派なパン
36施設で定員が539人、B型事業所が161施設で
をつくっていると、立派な印刷物をつくってい
3,156人が定員でございます。
る、これは購入した皆さんから絶対に喜ばれる
工賃につきましては、平成27年度の目標を1
はずだと。でも自分たちはできない。そのこと
万7,000円といたしております。売上での目標で
によって、私はいろんな学校も保育所も幼稚園
は掲げておりませんので、今、手元に数字はご
も紹介してやりました。そのほかのこともやっ
ざいません。
ています。
【髙比良(元)委員】 今、63人から133人という
例えば昔、竹内のところがやったみたいに、
一般就労についての年度別の数字が挙げられま
街角のふれあいバザール、ああいうふうな共同
したけれども、これは一般就労を希望する者の
での出店所というか、販売所というのを街中に
中での充足率というのは幾らになっているんで
つくる。こういう具体的なことをしないと伸び
すか。うんと少ない数字ではありませんか。も
ませんよ、幾ら言ったところで。そう思いませ
ういいですよ、その答えは求めないけれども。
んか。だから、何が問題かというのはわかって
それで、今、工賃が就労継続支援事業所のA
いるんだろう。周辺の部分の関連的なことばっ
型、B型の中で、特にB型の話だろうと思うんだ
かり自己満足でやったって問題は解決しない。
けれども、1万7,000円、大体1万6,000円から1
例えば一般就労にしたって、あえて聞きませ
─ 251 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
んでしたけれども、いつまで経っても今の雇用
そういう特例子会社、あるいは企業への特例周
のハローワークに登録している人の数は減って
知というか、そういった部分については産業労
いきませんよ。例えばもう特定目的子会社を政
働部、あるいはハローワークと連携して引き続
策的につくっていくとか、長崎県として一つし
き取り組んでいきたいと考えております。
かない、こういうのをやらないと本当に知的と
【髙比良(元)委員】 次の質問に移りますけれど
か精神の障害者というのは一般就労なんかなか
も、一言言わせてもらうと、一般就労を拡大さ
なか拡大していかない。
せるためのマンパワーとしては、さっき言った
一方でプリマヴェーラなんてすばらしい運営
ジョブコーチをもっと増やすことですよ。そう
をやっているじゃないですか。昔はやっていた
いう取組をしている民間だっていろいろ頑張っ
でしょう、三菱にしたってどこにしたって。な
てやっているじゃないか。そういうところを支
んでそういうことを開拓していこうという取組
援する、あるいは障害者を雇用して本当に頑
をしないんですか。
張っている企業がいろいろあるじゃないですか、
本来的な問題がどこにあるかということを正
モデル的なもの。例えば中小企業の経営者協会
面から向き合えば、具体的にどうしなきゃいか
とかは、そういったことに一生懸命取り組んで
んということが出てくると思うんです。そのた
やっているじゃないか。そういうところと一緒
めの戦略・戦術をつくる、それこそが政策官庁
になって隘路を改善していくという取組が一番
としての仕事だと私は思うんです。どう思いま
大事だと思うんです。
すか。
それと販売支援員みたいなものをつくってい
【園田障害福祉課長】工賃向上に係る販路拡大、
かないと伸びませんよ。これだけは強く要望し
これはまさに委員ご指摘のとおりだろうと思い
ておきます。問題を直視した取組をしてくださ
ます。
い。
その中で共同受注センターを一応立ち上げま
最後に、障害者差別禁止条例、いよいよ4月1
して、そういったところでロットをまとめて販
日から施行するといったことで4月1日はセレ
路を拡大していくということで今取り組んでい
モニーなんかもあるということで大いに結構な
るところでございます。
ことですが、これまでみんなで努力してこれだ
来年度は緊急雇用を利用して、そこで営業を
する人を2名雇用して、そこの強化を図るとい
け本格的な条例をつくりました。それの実行予
算として983万2,000円計上されています。
うことでございます。なかなか個々の事業所の
地域相談員、広域専門相談員の設置で582万
営業を肩代わりというところまでは行き届いて
円、それと調整委員会と推進会議、調整委員会
いませんけれども、そういうことで取り組んで
というのはわからないから、なかなかこのため
いきたいと考えております。
に幾らという話にはならないと思います。だか
それと、一般就労に係る分の特例子会社とか、
ら、特に推進会議の開催の経費という話だろう
そういった部分、私どもが所管していますのは
と思うんですが、この辺についてはそれぞれ相
福祉就労から一般就労ということで就労支援事
談員を何名置いて報酬を幾らにするのか。そし
業所とかA型、B型をやっておりますけれども、
て、推進会議等を何回ぐらい開催しようとして
─ 252 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
いるのか。そこの構成はどう考えているのかと
が出た時に調整をし、問題を解決するという前
いうことについてお尋ねします。
面に立った一番の実践部隊なんです。仮にその
【園田障害福祉課長】 まず、地域相談員は、4
報酬が1,000円としても、例えば行動費とか、い
月1日時点では183人委託をするということで
ろんな諸経費がかかると思うんです。これは民
ございます。広域専門相談員は2名、4月1日か
生委員なんかでも、いつも足りない、足りない
ら障害福祉課内に配置いたします。これにつき
と言われているんですけれども、ここのところ
ましては、先ごろ開催いたしました調整委員会
はどう考えているんですか。必要経費について
の中でご承認をいただいております。
はきちんと支弁しますよという枠組みになって
開催回数でございますけれども、調整委員会
いるかどうか。全部個人の負担ですよという話
は、一応予算上は4回ということですが、これ
だったら、うまく機能しませんよ。この辺はど
は義務的に開かないといけないものですから、
うですか。
必要であれば当然補正をしてでも開いてまいり
【園田障害福祉課長】専門相談員は県の障害福
ます。
祉課内におりますので、当然活動経費その他全
推進会議は2回を予定いたしております。
て、旅費として手当てします。地域相談員の人
広域専門相談員の嘱託報酬につきましては、
は、原則その地域でもって相談にのるという形
月額18万円の県の非常勤嘱託の単価というこ
で考えていまして、実費相当額含めて1回1,000
とでお願いしているので、2名分の報酬関係で
円ということを今考えております。
432万円を手当ていたしております。
ただ、これも始めてみて運用してみないと、
地域相談員の分は1回当たりの謝礼といいま
実際に地域相談員の方々がどういう活動をされ
すか、報酬ということになりますので、1回当
るのかというのはわからないところもあります
たり1,000円の謝礼を支払うことにいたしてお
ので、現時点では実費相当額を含めて1回1,000
ります。予算額は調べます。
円という額で活動していただくことにいたして
【髙比良(元)委員】 地域相談員の謝礼というか、
おります。
報酬が1回当たり1,000円という単価というの
【髙比良(元)委員】 勢い増額しろとは今の段階
は、例えば奈良県とか、地域相談員を配置する
では言わないけれども、183人というのは全部
ように条例上構成をしているところと比較した
委嘱が済んだんですか。済んでいるんですね。
場合に、その水準はどうなんですか。
そうしたら、実際に活動をやってみて、実態と
【園田障害福祉課長】 地域相談員の分は、熊本
してどうなのかというのは十分咀嚼するという
県は無償でございました。千葉県は有償でござ
か、そういうことは必ずやってください。それ
いましたけれども、今手元に資料がありません。
を条件として提示しますから。
それと、普及啓発の104万2,000円上げていま
申し訳ございません。
【髙比良(元)委員】 金がどうかという話じゃな
すが、これは具体的にはどういうふうにやろう
いと思うんだけれども、ただ、地域相談員は相
と思っているんですか。
当にご苦労されるのは事実だと思うんですよ。
【園田障害福祉課長】 今、ここに上げています
ある意味では本当に、いろいろな具体的な問題
普及啓発費は、リーフレットの印刷費だけを今
─ 253 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
のところ上げております。あとの普及啓発は、
に基づいた中で、お互いに共同社会、共生社会
これまでも県の広報媒体等、広報誌とか、テレ
に向けて歩み寄ってつくっていこうと、そうい
ビ、ラジオ、新聞、いろんな枠をいただいてやっ
う話をしてきたんです。この辺の本当の理解と
てきておりますので、そういったものについて
いうのがまだまだ、私に言わせると本当にそこ
は今後も引き続き広報媒体を利用してやってい
までいっていないと思うんです。
きたいと考えております。
障害者の方も、この条例の中身について認識
説明会等については、この予算の中では具体
をしてもらわないといけない。そういう意味で
的な積算をしておりませんけれども、通常の事
は両者に対して、もっといろんな角度からチラ
務費の関係で、今、障害者の団体の方々と一緒
シ等でお知らせをしていく。もちろん団体等の
になって、また説明会等々を開いていこうとい
機関を通じた中で意識醸成に向けての取組をし
う話を進めておりますので、そういう形でも普
てもらうこともさることながら、ちょっと窮屈
及啓発を図っていきたいと考えております。
な中身になっていると私は思います。
【髙比良(元)委員】 チラシは何万部つくるんで
最初のことであるので1,000万円を超える金
すか。何万部つくって、どういうところに配布
というのはなかなか難しかったので、そのマッ
しようと考えているのか。
クスに近い金かもしれないけれども、やってみ
【園田障害福祉課長】 普及啓発費は、リーフ
て足りないところは、これもやっぱり本当に腹
レットは1万3,000部、点字版のリーフレットを
をくくってやっていく必要があるので、足りな
50部ということで予算上は積算をいたしてお
いところについては、それこそ補正なり、ある
ります。
いは来年度増額をする、そういうことをきちん
【髙比良(元)委員】 とても足りない話だと思い
と腹にすえた上で予算の執行をしてもらいたい
ますよ。随分窮屈な予算になっていると思いま
と思っているんです。
す。あなたも知っているとおり、この条例がで
ちゃんと広報媒体もしっかり使うということ
きるまでの間にいろんな団体と協議をしたけれ
はもちろんだけれども、必ずしもこれでいいと
ども、まだまだこの取組についての趣旨や理念、
は私は思っていない。ただ、とりあえずのスター
狙いといったことが必ずしもサービス事業者
トだからよしとはするけれども、常に見直しを
個々に浸透しているか、そのことを把握してい
していくというか、そのことについては今後と
ただいているかというと、必ずしもそうではな
もぜひそういう努力は続けてもらいたいと思っ
いところも結構まだある。それでもやっぱりこ
ています。その辺の基本的な見解だけ最後にお
の条例をつくることの意義について、みんなで
伺いします。
腐心をして、そして乗り越えてここまでやって
【園田障害福祉課長】 私の方としてもこの1年
きたんです。
間、県下各地の説明会、各圏域で8カ所、それ
そういう意味では、この条例の狙いとか、あ
と各事業所の方々のところに直接お邪魔して、
るいは概要について、もっとしっかりお知らせ
会員さんたちを集めていただいて説明会を41
をしていかないと、幾らでも問題が起こってき
回ぐらい開いております。ただ、確かにまだ浸
そうな気がする。ノーマライゼーションの理念
透していない部分があります。我々としては、
─ 254 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
まずは条例の周知、この理念をしっかりと伝え
ジ、児童養護施設等環境改善事業費の中の子ど
るために、予算計上はこの金額でございますけ
も子育て支援事業3,000万円、これは生後4カ月
れども、我々の活動としてはそういった説明会
までの乳児のいる全ての家庭への援助等となっ
等々も一生懸命こなしながら普及啓発に努めて
ているんですが、まずは昨年の横長資料と比較
いきたいと思っております。
した場合に、今までなかった事業ですけれども、
【堀江委員】 横長資料42ページ、それから主
どういう事業なのか。
な予算の計上で言うと21ページになると思う
それから3,000万円、これは等ということです
んですが、職場の健康づくり応援事業、これは
から、ほかに事業があると思いますので、そも
従業員50人未満の事業所の訪問による雇用主
そも子ども子育て支援事業の乳児の訪問に係る
への健康診査受診を進めるということで、前日
予算は幾らなのか。体制というのはどうなるの
の山本委員とのやりとりの中で、それはどう
か、教えてください。
やってやるんですかという質問に対して国保・
【宮崎こども家庭課長】 横長資料の15ページ、
健康増進課長は、「職員を新たに2名配置をし
下から3段目のところに子ども子育て支援事業、
て職場訪問します」と回答したと思うんですが、
生後4カ月までの乳児のいる全ての家庭への援
同じく横長資料の41ページ、国保・健康増進課
助等とございます。これはいわゆる虐待の予防
の職員9名、これは前年度と比較して職員の数
のために、生後4カ月までの乳児のいる家庭を
は変わらないですよね。そうしますと、アルバ
くまなく回るという事業でございまして、これ
イトでやるのか、それとも国保・健康増進課で
までは安心こども基金の方で対応させていただ
はないところの職員がやるのか、それをどうし
いておりますけれども、基金の見直しがあって
ても確認したかったので答弁を求めます。
おりますので、国庫の対象ということでこちら
【佐藤国保・健康増進課長】 これは健康事業団
の方に、昨年は横長ではゼロですけれども、こ
に配置するわけですけれども、ハローワークに
こに3,000万円で上がっております。6月補正で
求人を出して新たに雇用するということです。
上がっております。
この事業費の財源は緊急雇用の基金を活用する
体制でございますけれども、市町ごとに要保
ようになっていますので、新規雇用という形に
護対策地域協議会というのが設けられておりま
なります。
して、こちらの方で家庭相談員と連携をとりま
【堀江委員】 国保・健康増進課ということでは
して回るということでございます。
なくて、事業団の新規の雇用でやるということ
等というのは、そういった虐待ゼロに向けた
ですか。わかりました。少なくともアルバイト
一連の仕事内容ということで援助等という表現
とかという形ではなく、きちんと事業主に話を
をさせていただいております。
していくわけですから、身分保障もきちんとし
【堀江委員】 そうすると、昨年まで安心こども
て進めていただきたいと思いましたので、この
基金の児童虐待防止対策強化事業の8,266万円
質問をさせていただきました。ありがとうござ
が行われておりました。では、その中に生後4
います。
カ月までの乳児のいる全ての家庭への援助とい
もう一点、こども政策局、横長資料の15ペー
うのが含まれていたんですか。そして、その予
─ 255 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
算は幾らだったんですか。
それから、児童虐待防止対策のそもそもの経
【宮崎こども家庭課長】訂正させていただきま
費につきましては、横長の16ページにございま
す。安心こども基金ではなくて、次世代のソフ
すけれども、児童相談所事業費というのがござ
ト交付金の中で平成24年度までは実施させて
いまして、本年度7,188万5,000円とありますけ
いただいております。
れども、この中にあります里親育成事業、これ
内容につきましては、先ほど答弁させていた
を除いた分が基本的には児童虐待防止のための
だいた中身で、従来から継続してやっていると
経費ということで実施させていただいておりま
いうことでございます。
す。
【堀江委員】 ちょっとわからない。私が疑問に
【堀江委員】 その16ページで言うんだったら、
思うのは、子ども子育て支援事業ということで、
児童相談所事業費で934万円前年度より上がっ
生後4カ月までの乳児のいる全ての家庭に援助
ていますね。しかし、その中には里親育成支援
するんでしょう。ということは、そのまま読む
事業400万円が新規で出ているんですよ。だか
と、これは母子保健の部類ではないのか。これ
ら、新規といっても900万円のうち400万円です
は今までなかった。それを、いやいや、今まで
から、増えたといっても500万円しか増えてい
児童虐待防止対策強化事業の中に含まれていた
ないんです。ここの事業は、前年度と比較して
んですよと、こども家庭課長が答弁したから、
それ以外に新たな事業はない。
では、その児童虐待防止対策強化事業の中にそ
だから、私が疑問に思うのは、逆に児童虐待
れはあったんですか、その予算は幾らだったん
防止対策強化事業、昨年は8,000万円組んで、例
ですかと聞いているんです。
えば安全確認の体制強化に2,300万円、広報啓発
私が疑問なのは、一つは子ども子育て支援事
に2,200万円組んだじゃないですか。では、そう
業、生後4カ月の乳児のいる全ての家庭を訪問
いう体制の強化とか、広報啓発の事業とかは今
するというのであれば母子保健ではないかとい
年はどこにいったんですかという質問をしてい
う疑問が一つ。いやいや、そうじゃなくて、児
るんです。
童虐待防止ということであれば、逆に言えば児
その子ども子育て支援事業は、いやいやこれ
童虐待防止対策は昨年まで8,266万円あった
は母子保健の分野だったんだけれども、やはり
じゃないですか。その事業はどこにいったんで
生後4カ月までに児童虐待というこうした視点
すかという大きな2つの疑問があってこの質問
を大きくもたなければいけないから、今度こっ
をしているんです。
ちに入れましたというのは了としました。そう
【宮崎こども家庭課長】 生後4カ月の乳児のい
なると逆に、去年は児童虐待防止対策強化事業
る全ての家庭の訪問につきましては、ご指摘の
に8,000万円もかけていたのに、今年は増えたと
とおり基本的には母子保健の中でございました
してもたかだか500万円じゃないですかと。そ
けれども、児童虐待が増えているということも
うしたら、安全対策強化とか広報啓発とかは今
ありまして、その重要なツールということで、
年はどうするんですかという疑問があるんです。
そちらの方の意味合いが増してきたということ
教えてください。
でございます。
【宮崎こども家庭課長】 ご案内のとおり、16
─ 256 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
ページで申し上げますと、900万円増えており
したとおり、従前は基金事業、あるいは交付金
ますけれども、400万円は里親育成事業であり
がかつてございましたので、その中でかなり事
ます。残り455万円につきましては、今まで安
業費を伸ばして、その中で特に広報啓発費につ
心こども基金で非常勤の2名の方をお願いしま
いては、テレビの番組やCM、ラッピングバス
して、きめ細やかにいろんな虐待の兆候になる
とか、いろんな形の広報啓発が一時的に伸びた
ような事象について、いろいろ目配りをしてき
という状況がございます。
ました。この点につきまして、こども基金がな
ただし、その段階でも、リーフレット等の必
くなるということであったんですけれども、こ
要な部分についても、啓発資材についてはある
こはやっぱり一般財源でも必要ということで総
程度つくっておりますので、今回、事業費の入
合事業対策事業の中に組み込んでおります。
れ繰りがあったり、あるいは基金、あるいは交
それから、広報経費については、ご案内のと
付金が、活用が財源的にできないという状況は
おり前年度までは非常に大きな額がついており
ございますけれども、我々としては、広報啓発
ますけれども、その時にポスターとかチラシを
媒体、県の媒体等も使いながら、残っておりま
かなりストックをつくっております。それから
す資材も活用しながら、その必要な啓発につい
懸垂幕といったものを活用しながら、また不足
ては、引き続き十分進めてまいりたいと思って
分については国に対して所定の制度でもって要
おります。
求もしていきたいと考えております。
ただ、予算面では、先ほど申しましたような
【堀江委員】 私は、その児童虐待防止の対策強
状況がございますので、過去みたいな必要十分
化ということでは、昨年説明があったように、
以上の部分の経費財源の財源的な手当てがなか
安全確認に2,300万円としますと、広報啓発にも
なかつかない状況が今回出ておりますので、そ
2,200万円入れますという形での強化というの
の点については、活動の中で引き続き十分努力
は非常に大事だと思うんです。もちろん入り、
をやってまいりたいと思っております。
基金の問題があるから事業が変わるというのは
【堀江委員】 今の局長答弁を了としますが、い
わかるんですけど、余りにも8,000万円の事業が
ずれにしても、この児童養護施設等環境改善事
結果として3,000万円の事業になるというとこ
業費が前年度と比べて6,000万円減という数字
ろでの体制が十分確保されるのかという疑問が
上は大きなものになりますから、その内容をい
ちょっとあったものですから、こういう質問を
ろいろ事業を昨年度と比較していくと、非常に
したんです。
文言の表現が違っているし、それからまた、こ
そうしますと、局長、事業の中身としては、
れまでにも虐待防止対策については、言われる
広報啓発は去年2,000万円とったので、そういう
ように横長資料の16ページではしているんだ
チラシがあるからこれを活用しますということ
けれども、じゃ、そこがそんなに増えたかとい
ですが、新年度は同じように児童虐待早期発見、
うと増えてないものだから、私としては同じよ
それからその対応というのはとれると見ていい
うな事業をしてほしいという思いでこの質問を
ですか。
させていただいたところですので、ぜひ子ども
【平尾こども政策局長】先ほど課長が答弁しま
たちの虐待の早期発見、子どもたちを守るとい
─ 257 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
うところでの事業を大きく進めていただきたい
取っていないけれども、認知行動療法はやって
と思っています。
いるということです。いずれにしても、県内の
【川崎委員】 まず、精神保健費のことで、とり
医療機関の数に比べますと、導入されていると
わけ長崎こども・女性・障害者支援センターで
ころは非常に少ないということであります。
行われているうつ病デイケアのことについてお
尋ねをいたします。
それで、長崎こども・女性・障害者支援セン
ターとしては、うつ病デイケアに医療機関の
これは作業療法と集団認知行動療法で効果を
方々の見学を受け入れて普及を図ったり、自殺
上げているということでご説明をいただいた経
基金を活用して研修会を行ったりしております。
緯があります。実績はどうかということでお尋
そういうことで研修をやる場合、認知行動療法
ねをいたしまして、平成24年の夏の段階であり
に取り組んでくださいということで普及を図っ
ましたけれども、15名の方がこちらの方で受診
ているところですけれども、ご指摘のとおり、
をされて、そして平成24年7月の段階で、15名
なかなか進んでいかない状況があります。
のうち6名が就労に結びついて、あと2名の方が
新年度につきましては、長崎こども・女性・
求職中であるということで、効果が出ていると
障害者支援センターで、引き続きデイケアや見
いう実績をご紹介いただきました。また、自殺
学者の受け入れ等やってまいりますけれども、
者の半数以上が無職であるという状況から考え
いわば先進県といいますか、沖縄県の精神保健
ると、この事業が自殺対策の観点からも重要な
福祉センターの所長さんを講師に招いての認知
事業であるということも評価をされていました。
行動療法の研修会とか、全国組織である認知行
非常にすばらしい取組をされておりますけれ
動療法研究会での研修会を共催で県内で開催す
ども、課題はとお尋ねをいたしましたら、やは
るなどして普及啓発に努めてまいりたいと考え
りこういった効果がある治療法であるにもかか
ております。
わらず、本県において医療機関の拡大がなかな
【川崎委員】 ありがとうございました。検討は
か図られていないということでございました。
していただくとして、一度このセンターにお邪
この拡大が図られていないという状況をどのよ
魔した時に、医療機関におけるアンケートの結
うに解決なさるかお尋ねいたします。
果ということで分析した資料をちょうだいいた
【園田障害福祉課長】認知行動療法に係るお尋
しました。その中で、なかなか拡大をしていか
ねですけれども、委員ご指摘のとおり、県内の
ない理由については、診療報酬の面もあろうか
医療機関で認知行動療法を導入して、うつ病デ
と思います。また、30分以上この治療を行わな
イケアをやっているのは、まさに長崎こども・
いといけないということ、また医師の確保が必
女性・障害者支援センター1カ所と、あと1カ所、
要であるということ、いわゆる制限があって、
平成26年2月からデイケアを始めて、2カ所しか
平たく言えば「縛りが強い」という表現をされ
ございません。診療報酬はとっていないものの
ておりましたけれども、そういったことでなか
認知行動療法をやっているのは、平成25年度に
なか進まない。これは制度ですので、国に言う
アンケート調査をやったんですけれども、その
話なのかもわかりませんが、そういった実態が
時に病院4カ所、診療所1カ所で、診療報酬は
広がらないということであれば、しっかりと国
─ 258 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
にも意見として申し上げるべきことかなと思い
者に対する医療等に関する法律案というもので
ますので、よろしくお願いいたします。
ございますけれども、これが、現在国会で審議
先ほど沖縄県のことに触れられましたけれど
されているということでございます。
も、沖縄では民間の方がこの事業に取り組まれ
見直しの方向性として国から聞いております
ている事例があって、直接はお話を伺うことが
のは、現在、医療費の対策をやっているわけで
できなかったんですけれども、うつ病に特化し
すけれども、特定疾患は現在56が指定されてお
た訓練・支援施設である、企業視点に立ったプ
りますけれども、これを最終的には300ぐらい
ログラム、福祉企業出身のスタッフが集結とい
まで拡大をしたいというふうに聞いております。
うことで、民間の方が本当にこの就労に向け、
当面、来年度、予算が通りましてから、新た
特化した支援をなさっているんです。この方の
に重症度とか、あるいは難病等の認定基準を制
ご出身は、いわゆる保険会社と言われていまし
定いたしまして、一番早ければ平成27年の1月
たから、本当に企業戦士です。その方の友人が
ぐらいに、まず第1段階として今の56を120ぐら
うつ病にかかったというきっかけから、このよ
いまで拡大をしたいと。その1年後に、最終の
うな民間での取組をスタートされていると言わ
300程度まで拡大をしたいということで国の方
れていました。就労に結びつけていくプログラ
で準備をしていると聞いてございます。
ムを実践するに当たって、ビジネスの現場で強
これにつきましての県の役割でございますけ
みを活かし、うつ病に苦しんでいる人たちを一
れども、県は特定疾患の関係の受付、あるいは
人でも多くビジネスの現場に戻るサポートをし
受給者証の交付を行っておりますけれども、現
たいということから、こういった本当に企業で
在、最終的にどういう疾患が新たに入ってきて、
戦っていらっしゃる方の知恵、サポートという
それに対応する対象者がどの程度になるかとい
ことについても非常に効果があるという事例か
う見通しが全く立たない状況でございますので、
と思いますので、これについても研究をぜひ
今のところ具体的に準備をしているというもの
やっていただきたいと思います。
はございませんけれども、国の方からはっきり
次の質問です。特定疾患対策費のことについ
その方針が示されるということでございました
てお尋ねをいたします。これは成人と小児とい
ら、一般の県民の皆様あるいは医療機関等に新
うことですので、こども政策局にも共通しての
しい制度の周知をしていく必要性が出てくるの
お尋ねでございます。特定疾患の拡大が今検討
で、それを県が担うということになろうかと思
されている状況ですが、具体的にどのような進
います。
捗なのか、その計画と、そして県の役割をお伺
【宮崎こども家庭課長】小児慢性の特定疾患治
いいたします。
療研究事業を行っております。昭和49年に創設
【佐藤国保・健康増進課長】 難病対策につきま
以来、改正が重ねられてきておりまして、現在、
しては、昭和47年に難病対策要綱が制定されて
悪性新生物をはじめとしまして11疾患群、それ
から対策が行われてきておりますけれども、今
から514の疾患が対象になっております。
般、抜本的な改正をやるということで、新たな
今回、見直しがかけられておりまして、先ほ
法律案が国会に提出されております。難病の患
ど国保・健康増進課長からもありましたように、
─ 259 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
平成27年の1月からの制度改正ということで準
ほど小児慢性特定疾患については医療費の個人
備が進められているところでございます。
負担の件について変更があるという旨の説明が
改正の内容といたしましては、対象疾患の拡
ありましたが、成人についても変更があるのか
大であるとか、この給付制度自体が裁量的な経
ないのか、その1点だけお願いします。
費がなされておりましたけれども、きちんとし
【佐藤国保・健康増進課長】 現在、一部重症度
た義務的な経費ということで恒常化してやって
が高い方、あるいは生活保護の方につきまして
いけるようになるということでございます。
は、医療費の負担がゼロになるように支援がな
また、給付内容につきましても、自己負担の
されております。
割合が、今、就学前の児童のみ2割でございま
それから、自己負担が発生する方につきまし
したけれども、自己負担3割というところが全
ては、収入に応じた段階に応じて自己負担をす
て2割になる、あと、いろいろな改正の検討が
るということがなされているわけですけれど、
進められているということでございます。
新しい制度になりますと、重症度が新たに導入
県の役割といたしましては、こういった受給
されるということになるわけですが、基本、生
業務に加えまして、幼少期から慢性疾患にか
活保護の方は除いて自己負担は全部の方に発生
かっている方が学校生活とか社会生活を送られ
してくると聞いております。ただし、それは区
る上で自立を阻害されているという面もござい
分を設けて実施されていくと、重症度も加味し
ますので、自立促進という点から、今、県立保
て実施されていくということでございますので、
健所で療育指導事業というのを行っております。
国の説明によりますと、全部の対象とする一患
こういった事業に必要な情報提供、助言、関係
者さん当たりの平均の負担額、今は負担がない
機関との連絡調整、これは引き続きやらせてい
方もおられるわけですが、そういう方も全部含
ただきます。加えまして任意事業でございます
めたところで平均の負担額を出すと、新しい制
けれども、例えば一時的にこういった児童の方
度になると1,000円強、平均で下がると聞いてお
を預かってレスパイト的なことをやったり、あ
ります。
るいはこういった児童の方の相互交流の機会、
【山田(朋)委員】 横長資料の48ページ、自殺総
ワークショップなんかもやるということ、これ
合対策事業費について伺います。
は任意でございますが、こういったものを都道
自殺総合対策事業費と地域自殺対策緊急強化
府県の方ではやっていただきたいという方針が
基金事業費とありますが、それぞれ内容をお聞
示されております。
かせください。
それから、こういった児童に対する対応とい
【園田障害福祉課長】自殺総合対策事業費と地
うのは、やはり地域で進めていくんだというこ
域自殺対策緊急強化事業費は、もともとは基金
とで、地域で関係者が協議できるような場づく
の対象になっている分と国庫補助の対象という
りも行っていく方向で検討がなされております。
ことで事項を分けているんですけれども、内容
【川崎委員】 最後にいたします。
的には自殺総合対策の一環の中でやっている部
今、拡大をすることについては、患者の皆様
分でございます。
にとっても大歓迎であろうかと思いますが、先
─ 260 ─
例えば、総合対策事業の中でやっております
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
のは、かかりつけ医と精神科医の連携事業とか、
【山田(朋)委員】 非常にわかりづらいんですが、
多重債務のメンタル相談の事業、あと多重債務
今、200人以上の方が自殺されている、もう300
無料相談にメンタル相談の方を派遣するような
人は切ったと思っていいんですか。数字が両方
事業、あと、いのちの電話活動支援ということ
並んでいたのでよくわからなかったんですが、
で、この分は運営費等の補助になります。
今、自殺されている方は直近で何人ぐらいです
地域自殺対策緊急強化基金事業費の方は、同
か。
じように多重債務等々もやっているんですけれ
【園田障害福祉課長】先ほど申しました警察統
ども、例えば普及啓発活動でシンポジウム、テ
計の方で出たのが、平成25年は313人というこ
レビ・ラジオスポット事業、民間との連携とい
とで、これが直近の数字でございます。
うことで自死遺族支援といったようなもの、あ
警察統計の場合は、例えば遺書やメール、何
と地域との連携ということで、市町の自殺対策
かのメモとか、そういったもので自殺だという
の分の補助といったものをもろもろやっており
ようなことが後でわかるといったものもござい
ます。
ます。そういったことで、そういう書き物の中
【山田(朋)委員】 そこでお尋ねします。長崎県
で分析もやるし、後で追っかけて最後に自殺と
の自殺者数ですが、この近年の推移を教えてく
認定するということがあるので、数はどうして
ださい。
も警察統計の方が高くなります。
【園田障害福祉課長】 自殺者数、人口動態統計
人口動態統計を見ると、過去の例では警察統
というのと警察統計がございますけれども、ま
計では300人超えていますけれども、人口動態
ず人口動態統計でいいますと、平成21年が329
では多分300人を少し下回る形です。今はそう
人、平成22年が368人、平成23年が320人、平
いう状況ですけれども、平成24年に比べると増
成24年が248人というところです。警察統計で
加していることは間違いございません。
いきますと、平成21年が400人、平成22年が391
【山田(朋)委員】 平成24年度に比べて増加をし
人、平成23年が347人、平成24年が284人、平
ていて、直近の数字でいうと313人ということ
成25年が313人というところでございます。
ですね。やっぱり県民のうち300人もの方が自
【山田(朋)委員】 両方の数字があるんだと思う
ら命を絶たれるような現状があります。
んですけれども、いろんな施策をする時とか、
そこで、各種の取組をいただいているのもよ
県としてはどれがこのあれになるんですか。
く存じ上げていますし、いのちの電話の24時間
【園田障害福祉課長】 人口動態の方は、各都道
化に向けてもボランティアの方々がいろいろと
府県の順位ですとか、目標値関係でとらえてい
ご苦労いただいていることもわかっております。
るのは人口動態でとらえております。ただ、人
24時間化が絶対必要かということの是非につ
口動態の場合は自殺原因というのがわからない
いても、私自身もいろいろ勉強しているのでよ
ものですから、警察統計になりますと自殺の動
くわかっているつもりではありますけれども、
機といったものを一定把握できるということで、
自殺対策を本当に今やってもらっているけれど、
その都度使い分けしているというか、そういう
結果としては増えているということがあるよう
状況で判断いたしております。
ですので、今も取り組んでもらっていますけれ
─ 261 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
ども、しっかりと取り組んでいただいて、1人
別に、地域医療再生臨時特例基金事業の中で実
でも自殺をされる方がいないような取組をぜひ
施をすることにいたしております。
お願いしたいと思いますし、いのちの電話を含
それから、直近の受診率でございますが、現
め、今後どうするか、もう一回そのあたりも考
状では平成23年度がまだ暫定値ということに
えていただきたいと思います。
なります。そこが一番新しい数字でございまし
最後に、がん克服推進事業について、中身等
て、全がんの平均でいきますと21.3%というこ
を教えてください。
とになっております。
【川良医療政策課長】がん克服推進事業につき
【山田(朋)委員】 私が議員になって8年目を迎
ましては、平成26年度当初予算に計上いたして
えようとしておりますけれども、受診率は一向
おりますのが5,487万1,000円ということでご
に上がってないのかなというふうなところです。
ざいます。
その中で、ぜひ受けてもらわないことには、早
主な事業でございますが、1つは、がん診療
期発見もできない。早期治療であれば元気に仕
連携拠点病院の機能強化事業補助金ということ
事もできる、昔みたいに眉をひそめるような病
で、県内に拠点病院が全部で5つございます。
気じゃなくなっております。いろいろやっても
そのうち国立病院機構とか大学の方は対象にし
らっているけど伸びない理由というのがあると
ておりませんけれども、佐世保市立総合病院、
思うんです。ご存じのように、東彼杵町や波佐
それから長崎市民病院、原爆病院、島原病院に
見町、佐々町といった機動力のある小さな町は、
つきまして、がん登録とか、相談支援、各種研
顔の見える関係もあるということで受診率が
修会、そういったものに対しての支援を各病院
40%を超えている地域もあります。ぜひここは
に対して900万円ずつ、合計3,600万円の支援を
伸ばすように、今やっている事業ももちろん有
いたしております。
効な部分も多くあると思いますが、再度、どう
そのほか、がん登録とか評価事業、そういっ
したら受けるのか、これは私も考えないといけ
たものに対して900万円程度、合わせて約5,400
ないことなんですけれども、ぜひ検診率を上げ
万円の事業を支出しているということでござい
ていただくような取組をお願いしたいと思いま
ます。
す。
【山田(朋)委員】 この中で、検診の奨励等を柱
先ほど、健康づくり対策費の中に「検診奨励
とするがん対策事業の推進というふうにありま
等を柱とする」とあるんですけれども、これは
す。私が議会提案しましたコール・リコール、
コール・リコールじゃないということですね。
なかなか受診しない方に再勧奨をする仕組み等
この健診奨励等を柱とするとあるのは、具体的
があるかと思いますけれども、それももちろん
に検診を奨励する団体や企業に何か助成をする
今回もっと対象を拡大するとか、どういうふう
とか、そういうことでしょうか。ここを教えて
にするのかをお聞かせいただきたいのと、直近
ください。
のがん検診率、県内の状況を教えてください。
【川良医療政策課長】 例えば、ピンクリボン等
【川良医療政策課長】 コール・リコール事業に
の普及啓発事業とか、検診自体は市町の事業に
つきましては、先ほどのがん克服推進事業とは
なりますので、旗振り的な、全般的な啓発活動
─ 262 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
をするという事業でございます。
す。
【山田(朋)委員】 文教厚生委員会も最後になる
【川良医療政策課長】 委員ご指摘のとおり、が
ので申し上げておきますけれども、長崎県がん
ん対策にどれだけ力を入れるかというのは、や
対策推進条例をつくった後に、すぐ庁内連絡会
はり管理職にある人たちの意識というものが非
議というのをつくっていただいたと思います。
常に大きいと思っておりますので、今のご指摘
だから、今、そういうものがどういうふうに機
を踏まえて、新年度に対応を検討してまいりた
能しているのかとか、もちろん市町事業ではあ
いと思います。
りますけれども、県民の命を守るべく長崎県と
【田中委員】 簡単に済ませたいと思いますが、
してリーダーシップをとって、検診受診率を上
こども政策局関係で、今年度予算が228億円、
げてもらう取組など、せっかくつくった庁内連
これは20億円ほど増えているんですね。ほとん
絡会議が今どうなっているかよく存じ上げませ
どがこども未来課という感じですが、要素を
んけれど、そういうのもしっかり機能を果たし
ちょっとお聞かせください。
ていただいて、また、各市町とも検診率を上げ
【嶋田こども未来課長】増えた主な要素といた
るために、1回対策会議じゃないですけど、本
しましては、安心こども基金事業で、保育所の
当はとってもらいたいんですね。そういう考え
整備、また、新たに取り組む小規模保育事業等、
があるかどうか、お聞かせください。
主なものとしては安心こども基金事業による整
【川良医療政策課長】 まず、庁内の連絡会議で
備が主になっています。
ございますけれども、年に1回程度しか開催は
【田中委員】 横長の資料関係で個別に2点ほど
できておりませんけれども、例えば産業労働部
お聞きします。児童手当が33億円、これも一般
の雇用労政課に入っていただき、事業所に対し
財源です。それから乳幼児の医療費助成が7億
ての検診率をどうやったら高められるか、普及
8,800万円、一般財源なんですけれども、これは
できるか、そういう話もいたしております。
該当者数がどのくらいで、どういうイメージに
それから、市町とのがんの担当者会議でござ
なっているのか。県職員の皆さんの児童手当は
いますけれども、2年ほど前に個別に医療政策
福利厚生か何かで出るのですか。教育委員会は
課の担当班の職員が意見交換はいたしておりま
8 億 4,000 万 円 ほ ど 児 童 手 当 を 支 給 す る 方 に
すけれども、その後、また状況も変わったとい
なっていたので出が入っていたけれども、この
うこともございますので、再度、そういった場
33億円の該当者数はどのくらいあるんですか。
を検討していきたいと思っております。
【宮崎こども家庭課長】 児童手当給付金、横長
【山田(朋)委員】 もちろん担当者間でやってい
でいいますと16ページの下から3段目の33億円
ただくことも重要なんですが、ある程度のポジ
でございますけれども、これは市町より延べ件
ションの方、管理職の皆さんも入ってもらって
数ということでご報告を受けておりまして、ゼ
しっかりとやってほしい。もちろん実務者レベ
ロから14歳児までが17万人ございまして、これ
ルの会議も大事だけれども、ある程度の決定権
に要する児童手当額を計算した額を所要額とい
を持っている方にも入ってもらった会議をやっ
うことで掲載をさせていただいております。
てもらいたいと思うので、課長、見解を求めま
─ 263 ─
乳幼児の予算につきましては前年度の額に今
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
年度の対前年度比の伸び率を掛けて、金額で
なのか。それとも全体像が7億8,800万円なのか。
もって額を出しているところでございます。人
これは就学前の医療費の無料の関係でしょう。
数については、調べてまたご回答させていただ
【宮崎こども家庭課長】この横長に書かれてお
きます。
ります7億8,800万円というのは、県が負担する
【田中委員】 そうすると、児童手当は、県下の
部分のもので、県が2分の1、市町が2分の1とい
児童手当がここに入っているわけですね。教育
うことで助成をさせていただいておりますので、
委員会では、教職員に対する児童手当が入って
7億8,800万円というのは全体の医療費助成の2
いたものだから、県の一般職に関して言うなら、
分の1という形になっております。
福利厚生課か何かで出る、警察は警察で出る、
【田中委員】 これで終わりますが、一番関心が
県庁が払う方の対象者になるのですね。これは
あるのは、国の制度にプラスして長崎県が持ち
そうじゃなくして、国から来て払う県下の児童
出してやっています。そうするとペナルティー
手当ということになるんだけれども、これも一
があったりいろいろする、そこら辺の関係はど
般財源で全部措置するような財源措置になって
ういう把握をしておられますか。
いるんですか。
【宮崎こども家庭課長】 現物給付を平成23年
【宮崎こども家庭課長】 ご案内のとおり、一般
度から導入いたしまして、これに係る分の医療
財源でございまして、この分につきましては、
費というのが増高を見せております。この分に
子どもの療育、医療福祉に係る分は国の責任で
つきましては、国の方では市町村に入ります国
もってやっていただくということで要望もさせ
保の国庫補助金というのが減額措置をされてお
ていただいているところです。児童手当につき
ります。この分についても、所要の手当てをし
ましても、基本的には県の分については県の単
ていただくような形で国の方に要望していると
独というふうになっております。国が先の省庁
ころでございます。
の会議におきまして、国が4、都道府県1、市町
【田中委員】 もう流れが長崎県に限らず、全体
村が1という基本的な割合を決めておりまして、
的に就学前は無料化という流れがあるとするな
その1の部分については県単独の持ち出しとい
らば、やっぱり国に対してその分は全額補塡し
う財源構成になっております。
てもらうよう要求すべきだということで終わり
【田中委員】 システムは国から県に来て、それ
たいと思います。
から事業者分とか何とかを入れて払うような形
【髙見分科会長】ほかに質疑はございませんか。
になるわけですか。その県の分がここに計上さ
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
れて33億円という感じですが、この中に県庁の
【髙見分科会長】ほかに質疑がないようですの
職員さんの関係なんかは入っているとすると二
で、これをもちまして質疑を終了いたします。
重になるのですか。それは関係ないのですか。
次に、討論を行います。
後で詳しく聞きます。
討論はありませんか。
それより、乳幼児の医療費助成ですが、差額
【堀江委員】 第141号議案「平成26年度長崎県
が7億8,800万円ですか。全体像がどのくらいで、
一般会計予算」のうち関係部分については、乳
それに対してどのくらい出しているということ
幼児現物給付の予算やドクターヘリの予算、離
─ 264 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
島医療・地域医療を支える事業など、県民の要
【髙見分科会長】 ご異議なしと認めます。
求に応えた予算、県民の命を守る予算について
は、当然賛成をいたします。
よって、予算議案は、原案のとおり、それぞ
れ可決すべきものと決定されました。
しかし、この中には、新年度がこれまでと大
きく違うのは、消費税の増税に伴う手数料の引
午前中の審査はこれにてとどめ、午後は1時
30分から再開いたします。
き上げ、今後、委員会審議で審議をしていきま
しばらく休憩いたします。
すが、条例改正もありますし、また、今回の当
初予算の中に、債務負担行為にもそうした消費
税の増税に伴うこの手数料の引き上げが含まれ
ておりますので、この点が認められないこと。
― 午後
零時
6分
休憩 ―
― 午後
1時31分
再開 ―
【髙見委員長】 委員会を再開します。
次に、委員会による審査を行います。
もう一つは、五島市奈留町の奈留病院の診療
所化の問題で、島の病院の診療所化につきまし
議案を議題といたします。
ては、住民の合意が十分に得られているとは私
福祉保健部長及びこども政策局長より、それ
は判断しておりませんので、こうした予算が新
ぞれ総括説明をお願いいたします。
年度計上されるということでありますので、反
【濵本福祉保健部長】福祉保健部の議案につい
対の態度をとらせていただきます。
てご説明いたします。
文教厚生委員会関係議案説明資料の福祉保健
【髙見分科会長】ほかに討論はございませんか。
部をお開きください。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
今回、ご審議をお願いいたしておりますのは、
【髙見分科会長】 ほかにないようですので、こ
第164号議案「長崎県災害救助基金条例」、第
れをもちまして討論を終了いたします。
予算議案に対する質疑・討論が終了しました
165号議案「長崎県保健所条例及び長崎県こど
も・女性・障害者支援センター設置条例の一部
ので、採決を行います。
まず、第141号議案のうち関係部分について
を改正する条例」など計15件であります。
第164号議案「長崎県災害救助基金条例」に
採決いたします。
第141号議案のうち関係部分について、原案
のとおり、可決することに賛成の委員の起立を
つきましては、災害救助法の一部改正に伴い、
所要の改正をしようとするものであります。
第165号議案「長崎県保健所条例及び長崎県
願います。
こども・女性・障害者支援センター設置条例の
〔賛成者起立〕
一部を改正する条例」につきましては、消費税
【髙見分科会長】 起立多数。
よって、第141号議案は、原案のとおり可決
率の改定等に伴い、保健所及びこども・女性・
障害者支援センターにおける使用料及び手数料
すべきものと決定されました。
次に、142号議案、第218号議案のうち関係部
分及び第219号議案は、原案のとおり可決する
について、所要の改正をしようとするものであ
ります。
その他の議案については記載のとおりであり
ことにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
ます。
─ 265 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
次に、福祉保健部関係の議案外の主な所管事
項についてご説明いたします。
【平尾こども政策局長】 それでは、私の方から
こども政策局関係の議案等についてご説明申し
長崎県障害者基本計画の策定につきましては、
上げます。
去る2月27日に長崎県障害者施策推進協議会を
開催し、ご意見をいただいたところです。
まず、文教厚生委員会関係議案説明資料のこ
ども政策局の部分をお開きください。
今後は、本委員会のご意見も踏まえて、計画
今回、ご審議をお願いいたしておりますのは、
案として取りまとめ、パブリックコメントや関
第155号議案「長崎県手数料条例の一部を改正
係団体等からの意見聴取を引き続き行った後、
する条例」のうち関係部分の1件であります。
改めて本委員会へお示しした上で計画を策定す
議案の内容は記載のとおりでございます。
ることとしております。
次に、議案外の主な所管事項についてご説明
平成28年度に本県で開催されます「第29回全
いたします。
国健康福祉祭(ねんりんピック)」につきまし
まず、児童福祉施設就職・進学児童激励会に
ては、昨年7月に基本構想策定委員会を設置し、
つきましては、児童養護施設等の入所児童の健
去る2月26日の第4回委員会において、「第29
やかな成長を願い、就職や進学により施設を巣
回全国健康福祉祭ながさき大会基本構想」を策
立つ児童を励ますため、1月7日に長崎市におい
定いたしました。
て開催いたしました。当日は、髙見委員長をは
平成26年度は、県内市町、競技団体及び関係
じめ委員の皆様にはご多忙の中をご出席、ご激
機関・団体等の代表者による大会実行委員会を
励をいただきまして、大変ありがとうございま
立ち上げ、式典・広報・宿泊・輸送等本格的な
した。改めて感謝申し上げます。
開催準備に取り組んでまいりますので、大会の
次に、第2回子ども・子育て会議の開催につ
成功に向けて県議会をはじめ県民の皆様のご支
きましては、子ども・子育て支援法に基づき、
援、ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申
2月18日に開催いたしました。会議におきまし
し上げます。
ては、長崎県少子化問題基礎調査の結果概要や
その他の事項につきましては、長崎県新型イ
次期長崎県子育て条例行動計画について説明を
ンフルエンザ等対策行動計画の策定について、
行い、ご意見をいただいたところでございます。
災害備蓄物資について、認知症高齢者グループ
3点目、長崎県少子化問題基礎調査の実施に
ホーム火災事故から1年経過して、原爆症認定
つきましては、昨年9月から10月にかけて、結
基準の見直しについて、つくも苑の移転建替と
婚、出産、子育て等について、現状や考え方な
跡地活用について、社会福祉法人等に対する行
どを把握するため、県内に居住する20歳以上64
政処分について、組織改正についてで、内容に
歳以下の男女3,000人を対象に行いました。いず
ついては記載のとおりであります。
れもその内容については記載のとおりでござい
以上をもちまして、福祉保健部関係の説明を
ます。
以上をもちまして、こども政策局関係の説明
終わります。
よろしくご審議賜りますようお願いいたしま
を終わります。
よろしくご審議を賜りますようお願いいたし
す。
─ 266 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
ます。
います。
【髙見委員長】 次に、医療人材対策室長より、
また、年間計画として企画された研修だけで
補足説明をお願いいたします。
はなく、再就業や離職防止など、個人のニーズ
【三田医療人材対策室長】 お手元のA3横長の
にあわせ、センターに行けばいつでも学習、相
補足説明資料(医療人材対策室)という資料を
談ができる個別支援を重視し、自己学習や看護
配付していると思いますので、そちらをご覧い
職員同士が交流できるよう相談室や交流コー
ただきたいと思います。
ナーも設置することとしております。
昨年の9月定例月議会で予算を承認いただき
5ページから6ページは、2階と3階部分の佐世
ました看護研究研修センターの新築工事につい
保市立看護専門学校でございます。1クラス40
て、本年1月に入札が終わり、第207号議案とし
名で1学年2クラス、3年課程でございますので、
て上程しておりますので、この補足説明資料に
教室が6教室、それから規則で設置が義務付け
沿ってご説明いたします。
られております実習室、図書室等を設置するこ
1ページをご覧ください。
ととしております。
工事名は看護研究研修センター(仮称)等新
7ページに入札結果一覧表を添付しておりま
築工事、工事種別は新築、構造は鉄筋コンクリー
す。表内の左から4列目の第1回の欄が消費税抜
ト造3階建て、延べ面積は3,088.8平米でござい
きの入札額となっております。
右側の欄に総合評価落札方式による標準点、
ます。
契約の相手方は西海建設・上山建設・西野建
加算点及び評価値を記載しております。
入札の結果、最も評価値が高い西海建設・上
設特定建設工事共同企業体で、契約金額は4億
9,887万1,440円となってございます。
山建設・西野建設特定建設工事共同企業体と仮
契約の方法は、制限付一般競争入札で、総合
評価落札方式(簡易型)を採用しております。
契約を行い、今回の契約案件として上程させて
いただきました。
以上で第207号議案「契約の締結について」
工事場所は、2ページの位置図をご覧くださ
い。図面右手のJR佐世保駅から北西約1キロ
の補足説明を終わらせていただきます。
メートルに位置しております。
【髙見委員長】 ありがとうございました。
3ページからは配置図、各階平面図となって
以上で説明が終わりましたので、これより議
案に対する質疑を行います。
おります。
4ページの1階部分は、看護研究研修センター
質疑はありませんか。
で、研修室についてはこれまで開催している研
【堀江委員】 福祉保健部の委員会説明資料、横
修会の実績等を踏まえ、一研修の定員を40から
長資料の9ページ、171号議案の条例改正ですが、
80名で設定し、40から50名収容の研修室を3部
この条例改正の内容は、病床転換助成事業の期
屋設置、それから図面の右端でございますが、
限が延長されたことに伴ってということなんで
シミュレーターを活用した実習室については、
すけれど、まずこの病床転換助成事業ですが、
技術習得のための演習ということで、少人数対
慢性的な病気などで長期治療を必要とする患者
応として20名程度収容可能な広さとしてござ
の受け入れ先を、ベッド数を転換していくとい
─ 267 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
う話なんですが、具体的に病床転換助成事業、
ございますけれども、医療の療養病床数につい
これの事業の中身、それからこれには県の目標
ては5,974床、当時の計画からすると326床増床
があったと思うんですが、その目標と進捗状況
になっております。介護の療養病床につきまし
を教えてください。
ては1,117床、基準年である平成19年度からす
【矢島長寿社会課長】現在の介護の療養病床の
ると1,058床減っているということで、合わせま
転換の計画でございます。平成19年度を基準年
すと7,091床というのが現在の状況ということ
度ということで計画をいたしまして、平成23年
でございます。
度末の5カ年で介護療養病床をゼロ床とする計
【堀江委員】 そうすると、今、県民の皆さんは
画でございます。
慢性的疾患が多い。なかなか在宅に戻れないと
これに伴いまして、平成26年1月1日現在の病
いう人たちは、病院に入院しても1カ月、2カ月
床数は、介護療養病床数が1,117床になっており
で転院しなければいけませんね。これがこの療
ます。これにつきましては、当時の介護療養病
養病床ということになりますか。私の認識が
床の2,175床から1,058床減っている状況でご
違っていますか。この療養病床計画ということ
ざいます。
で、患者さんとしては、県民の皆さんとしては、
そして、介護療養病床の転換、整備について
なかなか病院に定着することができないという
の助成については、国の交付金で措置されてお
ことになりますか。
りまして、市町の保険者の方に直接交付される
【川良医療政策課長】療養病床の方は医療型と
という制度になっております。
介護型の2つございますけれども、医療の方に
【堀江委員】 よく聞き取れなかったんですが、
つきましては、先ほど長寿社会課長がご説明し
結局、病床転換助成事業、条例とは直接関係な
ましたとおり、むしろ増えているという状況で
いんですけれども、まずこの事業が関わってく
ございます。その話と、通常3カ月と言われて
るので質疑をしているんです。この病床転換助
おりますけれども、転院を求められるというこ
成事業が、もともと長崎県としては平成19年の
とにつきましては、診療報酬上の問題でござい
4月1日現在で7,823床あったんですね。これを
まして、この転換計画とはまた別の話だと承知
ずっと介護保険施設とか、特別養護老人ホーム
いたしております。
とか、有料ホームとかに変えましょうというこ
【堀江委員】 そうしますと、介護の療養病床の
とですよね。それが現状どうなっているのかと
方に本来だったらするべきベッド数が1,058床
いうことを私はお聞きしているんです。
少なくなったという説明ということは、なかな
【矢島長寿社会課長】今委員からお話がありま
か介護病床の方に転換をするということが進ん
した医療と介護の療養病床を合わせて7,823床
でいないと私は理解をしているんですけれども、
でございます。医療の療養病床については5,648
そういう理解でいいんでしょうか。
床を4,581床に、介護の療養病床を2,175床を平
【矢島長寿社会課長】基本的には老人保健施設、
成23年度末でゼロ床にという計画でございま
そういうものに転換を図ろうという形での計画
す。
があったわけです。それについてはなかなか、
これについて、平成26年の1月1日現在の数で
今言われたような形で病院側の考え方等の問題
─ 268 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
もありまして、基本的にはまだ半分ぐらいしか
ついては、介護報酬で増額されて転換を進める
進んでいないという状況でございます。
ようなことも考えられていたんですけれども、
【堀江委員】 そうしますと、この条例は、病床
結果的には具体的な転換はなかなか進んでない
転換助成事業です。介護の療養病床に転換させ
ということでございまして、これに伴って今の
るという計画が延長されたことに伴っての条例
利用者の方の医療の状況が進まないかというこ
改正なんですが、私としてはこういう病床転換
とになることにつきましては、それが利用者の
助成事業、つまり老人保健施設やケアハウスと
方の医療サービスが落ちたということにはなら
いった施設に円滑な転換を促進するために、い
ないんだろうと思います。
わば国が助成金を出して進めなさいということ
【堀江委員】 法律が10年間延長になりました
になるんですけれども、結果としてそれは、利
から、長崎県も延長しますよという条例改正な
用する県民にとりましては、診療報酬というこ
んですけれども、それこそ療養病床をどうする
とで医療政策課長は言われましたけれども、安
かという時に、確かに医療の方には病床転換は
心というか、十分な医療を受けることができな
進んだでしょう。しかし、介護の方については
いと私は理解しているんですが、その点はどう
なかなか進みません。予定よりも1,050床、なか
いう見解を持っていますか。
なか今の時点でも進んでない。
【髙見委員長】 しばらく休憩します。
― 午後
2時48分
休憩 ―
― 午後
2時48分
再開 ―
そうなれば、例えばこうした介護の方への療
養病床というのは、これもますます進みません
よね、診療報酬もなかなか認めないという方向
の中では。
【髙見委員長】 再開します。
そうすると、これは延長しても長崎県にとっ
【矢島長寿社会課長】今までの計画がなかなか
てどういうメリットがあるんですか。結局、国
進まないという状況でございますけれども、こ
の法律が改正したから改正しますという内容な
の療養病床の転換によりまして、介護の老健施
んだけれども、療養病床の転換そのものがなか
設等が増加して、介護の費用や介護の保険料に
なか今の時点でも思うように進まないじゃない
影響が出てくるというのが一つあります。
ですか。そうなった時に国の法律が変わりまし
それから、この転換計画については強制力と
たから条例も改正しますといったところで、長
いうものがなかったものですから、現実には医
崎県にとってどういうメリットがあるんですか。
療機関の意向に左右されるところでございます。
【矢島長寿社会課長】メリットということにつ
それで、医療費の適正化計画も含めて、この
きましては、基本的に平成23年度末で介護の療
整合性をどう高めていくかということでござい
養型の分についてはゼロ床にしますという部分
ましたけれども、今回延長されたということに
が平成29年度末までに延期をされたというこ
関しまして、医療費の適正化計画からも具体的
とでございまして、ここについては今までゼロ
な形としての目標数値というのがなくされてい
にする期限が3年間延長されたという形でござ
るという状況でございます。
います。
特に、介護療養型の老人保健施設への転換に
─ 269 ─
そういうことで具体的なメリットということ
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
につきましては、やはり計画を達成するについ
だいて改正するというのではなくて、我々の考
て、基本的に医療機関の考え方も含めて検討す
え方といたしましては、国と同率で積み立てて
るといいますか、転換するについての検討の時
いくという考え方でございますので、国の率に
期が延びたという考え方になろうかと思ってお
連動して変わっていくという条文に改めたいと
ります。
いうことでございます。
【堀江委員】 ここまでにしますけれども、なか
【堀江委員】 これは私が勘違いしているので
なか国の法律が変わったから県も変えるという
しょうか。基金の標準的な拠出率が変更される
提案ですが、この病床転換助成事業の中でも介
ということは、基金を崩す額ではなくて、基金
護の方にベッド数を変えるという部分について
を積み立てる額の話ですか。もう一回教えてく
は、実態として県内でもなかなか進みません。
ださい。
だから、進まない実態の中で、さらにそのこと
【佐藤国保・健康増進課長】 これは積み立ての
を進めていくような、今の答弁は経過観察で見
率でございます。
守りますというような答弁だと思いますけれど
【堀江委員】私が勘違いをしていました。では、
も、条例改正をするという意味が私にはよくわ
積み立てる額になるわけですね。私は予算審議
からないと思っています。
の時にも申し上げましたとおり、後期高齢者の
次、もう一つ第172号議案、これの拠出金の
保険料が高いと、どう保険料を抑制していくか
問題です。財政安定化基金拠出金を、これまで
という時に、この基金を崩して保険料を引き下
国がやってきた規定の率にしますよということ
げるということに充てないとやっていけない仕
になるんですが、この標準的な拠出金というこ
組みになっているから、それをぜひ国の基準と
とはどれぐらいの割合ですか。もちろん広域連
かではなくて、引き下げてほしいと思っていた
合と協議をしたということになるんですけれど
んですが、それは私の勘違いで、これは逆に幾
も、これを例えば標準的な拠出金よりもさらに
ら積むかということを国の1つの基準として
基金を崩すというふうになぜならなかったのか、
やっていきたいということの条例改正という理
2つ教えてください。
解でいいですか。
【佐藤国保・健康増進課長】 この拠出金につい
【佐藤国保・健康増進課長】 おっしゃるとおり
ては、後期高齢者医療制度ができた時に設定さ
でございます。
れたわけですけれども、平成20年度にこの制度
先日、ご答弁の中で申し上げられなかったの
がスタートした段階で、国の政令の中で拠出率
ですけれども、この基金につきましては、平成
を1000分の0.9ということで定められました。
26年度に取り崩す予定はないんですけれども、
これまで改正はなされておりません。
平成27年度において広域連合と協議をいたし
今回、これが1000分の0.44という率に国の政
まして、今のところ13億円取り崩して後期高齢
令が変わったわけですけれども、今後、その時々
者医療の中に投入するという計画で今進んでお
の情勢に応じて国の政令で定める率がずっと変
ります。
わっていくだろうと想定いたしまして、変わる
【堀江委員】 そういうことであれば、いずれに
たびに県の条例をその都度議案として審議いた
しても消費税が上がり、介護保険や国民健康保
─ 270 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
険税も上がった上に後期高齢者医療保険料も上
ざっぱ過ぎたかもしれませんので、これについ
がるとなれば、これはもう高齢者の皆さんの置
ては今後はもう少しわかりやすい形で整理した
かれた状況は大変になりますので、ぜひこの保
いと思います。
険料抑制のために基金は使っていただきたいと
【堀江委員】もう消費税は上がってほしくない
思っています。
ので、こういう議案は出ない方が一番いいんで
ただ、私の勘違いでこれは逆に取り崩す側の
すけれども、いずれにしても、もう少しこれは
拠出率というふうに思いましたが、積み立てる
詳細に。この横長資料を見たら大方わかるよう
側ということですので、この第172号議案は賛
にしてほしい。確かに値上げの議案というのは
成したいと思っております。
わかりますけれども、本数なり、幾ら上がるか、
もう一つ、第165号議案です。今回これは消
全部書けとは言いませんが、主な内容ぐらい書
費税の税率改定に伴うという説明はあるんです
くように、今後はそういう配慮をしていただき
が、例えば改正内容が保険料・使用料の改正、
たいと思います。
手数料の改正、支援センター手数料の改正とい
【川良医療政策課長】先ほど堀江委員のご質問
うことで、これはぽんと大きく上げていますよ
の中で、今回、第171号議案の条例を改正する
ね。改正される本数は全部で幾らですか。大き
意味、メリットについての疑念ということがご
くくくっていますけれども、手数料や使用料の
ざいましたけれども、実は医療の療養病床も、
本数は全体で何本ですか。
当初の見込みよりは少ないんですが、幾つか転
【野嶋福祉保健課長】 この条例でいきますと、
換をされているところがございます。仮にこの
14本でございます。
規定の延長がないとすると、そこへの支援がで
【堀江委員】 例えばこの横長資料は、一定条例
きなくなるということがございますので、積極
の中身がわかる委員会資料ですね。そうであれ
的に今のところは転換を進めるということでは
ば、同じように今回、障害福祉課から出ている
ございませんが、それぞれの施設の方のご意思
横長資料12ページの第174号議案、これは県立
で転換しようとされる場合に、支援をするため
こども医療福祉センターにおいて診断書及び証
にはどうしてもこの規定を延長せざるを得ない
明書ということで大まかな額が書かれているん
という事情がございますので、ご理解いただき
ですけれども、例えばこんなふうに今の本数と、
たいと思います。
主なものは何かということぐらい書いてもいい
【髙見委員長】 ほかに質疑はございませんか。
んじゃないかと私は思うんです。要は全部引き
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
上げるんですけれども、これは余りにも大ざっ
【髙見委員長】ほかに質疑がないようですので、
ぱな概要説明ではないでしょうか。あくまでも
これをもちまして質疑を終了いたします。
要旨ですからそうなんですが、私としてはそう
次に、討論を行います。
思いましたが、課長はそんなふうにはとりませ
討論はありませんか。
んでしたか。
【堀江委員】 まず、第165号議案と第174号議
【野嶋福祉保健課長】 申し訳ありません。議案
案は、消費税増税に伴う手数料、使用料の値上
の中に詳細に記載しておりましたので、少し大
げの議案です。私は消費税の増税に反対の立場
─ 271 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
をとっております。それに伴っての手数料、使
【髙見委員長】 起立多数。
用料の値上げは便乗値上げという認識をいたし
ておりますので、この条例は認めることはでき
よって、第171号議案は、原案のとおり可決
すべきものと決定されました。
ません。
次に、第174号議案について採決いたします。
それから、第171号議案、今、医療政策課長
がこの延長条例がなければ療養病床の転換をし
第174号議案について、原案のとおり可決す
ることに賛成の委員の起立を願います。
ようとしていたところの援助ができなくなると
いう説明がありました。それは実務上としては
〔賛成者起立〕
【髙見委員長】 起立多数。
わかりますが、もともと私はこの病床転換助成
事業ということについては、医療法の改悪に盛
よって、第174号議案は、原案のとおり可決
すべきものと決定されました。
り込まれた一つだと思っておりますので、慢性
第155号議案のうち関係部分、第164号議案、
的な病気などで長期の治療を必要とする患者を
第166号議案ないし第170号議案、第172号議案、
受け入れている療養病床を大幅に削減をするた
第173号議案、第175号議案ないし第177号議案
めの一つでありますので、私としてはもともと
及び第207号議案は、原案のとおり可決するこ
事業そのものを認められないという立場から、
とにご異議ございませんか。
これはやめるべきだと思いますから、延長その
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
ものについては反対という態度をとらせていた
【髙見委員長】 ご異議なしと認めます
よって、各議案は、原案のとおり可決すべき
だきます。
ものと決定されました。
【髙見委員長】 ほかに討論はありませんか。
福祉保健部におきましては、今回、議案外の
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
【髙見委員長】 討論がないようですので、これ
所管事項に対する提出資料が多く、説明に時間
をもちまして討論を終了いたします。
を要しますので、まず、審査継続中の請願、平
議案に対する質疑・討論が終了しましたので、
成25年第1号請願「介護福祉士等修学資金貸与
制度の拡充・強化に関する国への意見書の提出
採決を行います。
まず、第165号議案について採決いたします。
を求める請願書」について、審査を行います。
なお、本請願は、平成25年11月定例月議会に
第165号議案について、原案のとおり可決す
おいて「継続審査」といたしておりますが、請
ることに賛成の委員の起立を願います。
願審査の処理方法としては、議会会議規則上「採
〔賛成者起立〕
択」か「不採択」かの区分によって報告しなけ
【髙見委員長】 起立多数。
よって、第165号議案は、原案のとおり可決
ればならないこととなっております。
また、平成25年長崎県議会の閉会後も継続し
すべきものと決定されました。
次に、第171号議案について採決いたします。
て審査すべきかも含め、最後の定例月議会であ
第171号議案について、原案のとおり可決す
る今定例月議会において、改めて報告する必要
ることに賛成の委員の起立を願います。
がございます。
したがいまして、「採択」か「不採択」か、
〔賛成者起立〕
─ 272 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
あるいは実質的に平成26年長崎県議会への継
るものでありますと、そういうご意見を申し上
続審査とするのかを含め、改めて審査すること
げて継続審査に賛同したということがあります。
となりますので、よろしくお願いいたします。
今日改めて出されたこの文面を見てみますと、
それでは、平成25年第1号請願において、さ
請願の趣旨がいわゆる1を中心に国庫負担とい
きの11月定例月議会で議論となりました返還
いますか、その方向が中心的なもので、2の方
免除の緩和の部分について、委員皆様に配付い
の5カ年間というものの文面は、今できる限り
たしておりますとおり、請願人より回答が届い
それを進めるという形でしょうか、そういうふ
ておりますのでご報告いたします。
うな文章になったものが提出をされたというこ
それでは、質疑はございませんか。
とでありまして、いわゆる就業しようとする者
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
の精神的な負担を軽減するということは、私な
【髙見委員長】 質疑がないようですので、これ
りに推測すると、いわゆるこの制度というもの
をもちまして質疑を終了いたします。
は、毎月5万円で2カ年間、百数十万円の奨学資
暫時休憩いたします。
金というものが適用されるわけです。非常に有
― 午後
2時
6分
休憩 ―
― 午後
2時22分
再開 ―
効に活用したいという気持ちは学生の立場では
あるんじゃないかと、大いにこれを使いたいと
いう趣旨はあるようでありますが、ただし、5
【髙見委員長】 委員会を再開いたします。
カ年というものが長過ぎるのかなというのを、
次に、討論を行います。
文面では今回は5カ年云々というのを外すよう
討論はありませんか。
な方向で書類が提出されております。
【下条委員】ただいま議題となっております当
そういった意味において、私としてはこの趣
請願は、11月定例月議会から継続審査とされて
旨には賛同するものでありますので、ぜひ各議
おります。前回の審査の過程、いわゆる最終的
員の請願継続を再び審査をされておりますが、
なものを記憶をひも解いてみますというと、小
採択に向かってご賛同賜れば大変ありがたいと
林委員の修学資金貸付制度を受けた者の県内へ
いうことで意見を申し上げたいと思います。
の就業期間5カ年以上の緩和について、請願者
【髙見委員長】 ほかに討論はございませんか。
に改めて意見を求められました。その時にも「委
【小林委員】 要するに、5年以上従事するとい
員のおっしゃるとおりでありまして、そういう
うことを3年間に緩和してほしいと。(「そう
方向で検討したい」という言葉が請願者から出
は言ってないようですよ」と呼ぶ者あり)入っ
ました。そういったことを受けまして継続審査
てない。前回は入っていた。(発言する者あり)
ということでいかがでしょうかということが出
【髙見委員長】 5年は入っています。それ以外
されたわけですが、私も請願には賛成をしたい
のものは入っていません。
けれどもという意見を申し上げながら、何とか
【小林委員】 だから、当方からは短縮期間を何
この趣旨には賛同したいので、次回の定例月議
年にするかなどの具体的なものはありませんが、
会でぜひ採択の方向で検討するという前提で慎
請願書にも記載されておりますとおり、就業す
重な対応をということでの継続審査には賛成す
る者の精神的な負担を軽減することをお願いす
─ 273 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
るものでありますと。
減措置はとってあるよということだから、この
【髙見委員長】 ですから、言われる意味が何な
現状は全国的にも大体同じ内容でやられている
のかというのはありますね。
ということの中で、そういうことでやったらど
【小林委員】 ちょっと担当者、これは誰になる
うかと。
のかな。これは要するに5年ということになっ
ただ、請願人が来ていないから、「就業しよ
ているわけですね。それを就業しようとする者
うとする者の精神的な負担を軽減することをお
の精神的な負担を軽減することをお願いすると
願いする」ものだと、この「精神的な負担を軽
いうことで、これを何年と書いていないという
減」ということはどういう意味のことなのか、
ことで議論の余地が全くないんだけれども、こ
その辺のところが全く抽象的でわからないわけ
このところはどういうふうな受け止め方をすれ
です。こんな状態の中で果たして議論ができる
ばいいのか。あなた方はどういう受け止め方を
かということ、そういうところについてはどう
しているのか。これは答えになっていないだろ
いうふうに受け止めればいいのか。
う。
下条委員は、これに賛成ということを言って
【野嶋福祉保健課長】私どもこれそのものとい
おられるのですか。(「そうです」と呼ぶ者あ
いますか、私どもの考えといたしましては、一
り)このままでやれと。だから、何年間にする
つはもともと全額国庫でということについては、
のか。ちょっと委員間討議をせざるを得ない。
私どもも国の方にはお願いしておりましたので、
下条委員、これは何年間ということにするんで
それはそのとおりだと思います。
すか。
もう一つ、条件につきましては、前回の委員
【下条委員】 前回の理事者の見解の中で、大体
会でもご答弁いたしましたけれども、一つは当
こういった奨学金の貸し付けを受けた学生とい
然私どもの事業として貸し付けをいたしますの
うものが、例えば4年であれば6年間ですか、1.5
で、当然従事する区域は長崎県内というのは当
倍という表現が使われたようでありますけれど
然だろうということ。
も、そういったものが妥当ではないかというも
それから、年限につきましても、以前は7年
のが見解としても出たのではないかと。しかし
であったんですが、一旦5年まで短縮されてい
ながら、今の福祉保健課長の答弁もこの5年と
るということで聞いております。ほかの医師等
いうのは妥当だろうというような表現もされた
の年限等と比べまして、5年というのはある程
わけでございますが、前回もそのような答弁
度妥当なところではないかという理解を持って
だったと思います。ただ、1.5倍という数字が出
いるところでございますので、我々の考えとし
たのも事実であります。そうしますと、例えば
ては前回の委員会でご答弁したものと変わるも
学生であるのは2カ年ですから、それの1.5倍と
のではないということでございます。
すると3年ないし4年ぐらいなのかなという感
【小林委員】 今の主管課長は、現状の5年とい
じがするというのも事実であります、1.5倍とい
うことはキープしたいと、こういう考え方を今
う言葉で出ておりましたので。ですから、その
言われた。それが一番適切であろうと。以前は
点について、私としては3年ぐらいでお願いで
7年だったんだが、これが5年間ということで軽
きれば最高だということがありますけれども、
─ 274 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
1点目の国庫制度に戻してもらいたいという請
問に答えることが可能なのかと、意見の交換が
願の趣旨というものが中心となったものに変
できるかと思っていたんだけれども、ただ、こ
わってきつつあるなというのをその時に感じ取
ういう文書が来ているだけなんですね。
れたものですから賛成という形をとらせていた
だから、これは委員長、やっぱり来ていただ
だくことにしております。
いてやりとりができるような形はできないんで
【小林委員】 下条委員、悪いけど、あなたは何
すか。
を言っているか全然わからん。失礼だけれども、
【髙見委員長】 今年度の委員会とすれば、この
そんな議論では、申し訳ないが賛成する根拠と
段階で終わりですから、するとすれば次年度の
いうのが全然ない。
委員会に譲る、そのためには継続審査という方
だから、請願人の趣旨がどうしてほしいとい
法しかないんです。
うことが具体的にわかってきてないわけです。
【小林委員】 いずれにしても、そういうことの
だから、そういうことで介護等の業務に5年以
中で今委員長も言われたように、下条委員の3
上従事することということについての緩和を、
年ぐらいという個人的な見解を述べられている。
できることであればと言っているみたいだけれ
それに対する根拠というのが、1.5倍と言ったと
ども、「当方からは短縮期間を何年にするかな
こう言うけれども、ただ、今の話を聞いてもやっ
どの具体的なものはありませんが」と、ここは
ぱり5年間というものが適切だと、改めてその
どう受け止めているんですか。
ことについては方針をきちんとお出しになって
【下条委員】 この言葉は、前回の委員の質疑に
いるわけですよ。
対して、出席された請願者からそのような言葉
請願人は、やっぱり短縮期間を何年間にする
が出ております。だから、変わってはいないん
かということについては、具体的に提案をして
ですよ。
いただかないと、我々の思いだけで事を進める
【小林委員】 だから、あなたがどう受け止めて
わけはいかないと思うんです。
ただ、こうやって5年以上従事することとい
いるかと言っているんです、3年ぐらいだとい
うのは。
うことについては、目的に沿うことであるから、
【下条委員】 先ほども申しましたように、理事
3年だったら貸付金を利用すると、5年だったら
者側から、前回の時に奨学金制度というものは
利用しないとか、そういうことにはならないだ
例えば2カ年間適用を受けたら1.5倍が普通の妥
ろうと思うし、大体この趣旨というのは、やっ
当的な期間でありますというのが出ています。
ぱり末永くマンパワーとして現場で活躍をして
「いわゆる5年の評価でございますが、例えば
いただきたいと、こう願うことが趣旨でありま
医学修学資金は貸付期間の1.5倍でございます」
しょうから、この貸付制度というものについて
というふうにですね。1.5倍と計算すると3年で
は、ただでさえ現場のマンパワーの確保という
す。
のが非常に厳しい環境から考えていけば、むし
【小林委員】 とにかく我々も継続審査にして、
ろ制度の充実をもっと訴えながらでも、この5
もう少し中身を徹底調査をしようということに
年間というものは一定しっかり現場で趣旨に
なって、当然今日は請願人が来ていて、また質
沿った活躍をしていただくということがいいの
─ 275 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
ではないかと。これを我々が勝手に3年ぐらい
これを使ってどんどん、どんどん流出していっ
だとか何とかということ自体は極めて拙速すぎ
てしまったらどうするんですか。あなたたちは
ると。請願者の意思もよくわからないという格
介護福祉士とか、そういうのはどう考えている
好の中で、これが議論前提にはならないものだ
んですか。もう少しまじめに考えてもらいたい
から、この際、委員長が言われるように次年度
んです。
でもう一度その趣旨を明確にしていただいて、
だから、そういう意味では、きちんとした調
次回の委員会で論議をしてもらうことが一番適
査をし分析をして、本当に制度の趣旨が最も発
切ではないかと、そんな考え方を持ちます。
現するようなやり方としてどうしたらいいのか
【川崎委員】 当該貸付制度の拡充・強化に対す
というのをしっかり検討しようということでこ
る国への意見書の提出を求める請願でありまし
の間していたんでしょう。なんでそういうこと
て、この2025年のピークに向けて介護従事者が
を棚上げにして賛成と。
100万人ぐらい不足するという国会答弁があっ
「就業しようとする者の精神的な負担を軽減
たと聞きました。養成するについては積極的に
する」、こんなとぼけた話はない。そしたら、
やっていかなければいけないと思いますし、そ
自分が就業したい、就職をしたい都道府県から
のための入学生の経済負担ということについて
借り入れをすればいいじゃないか。医者や看護
は全くこのとおりだと思います。
師に対しての義務年限はどうなっているんです
現在、長崎県では取り組んでいないというこ
か。本則にかえった論議をする必要があります
とを踏まえて、この国庫負担制度での運用を要
よ。本県にとって本当にどっちが適切なのかと
請していただきたいということについては賛同
いうことを。何の資料も出てない。
するものでありますので、採択をしていきたい
これは制度として県民の税金を使ってやって
と思っております。
いるんですよ、少しでも人材を定着させるため
【髙比良(元)委員】 だから、この間の議論の中
に。そういうことにどう方策として組み立てた
でも1番と2番を切り離して、もう一度組み立て
らいいのかという検証もないままに、やみくも
直しができませんかと。特に2番についてはあ
にただ黙って認めていいのか。だから、しっか
やふやなところがある。何が一番肝心か。下条
り論議をしましょうと言っているんです。なぜ
委員、基本的に今、いみじくも公明党の川崎委
わからないんだ。自分のところから紹介議員が
員も言われたけれども、本県としてもマンパ
立っているから、やみくもに通そうなんて、そ
ワーを確保するためにこういう制度をつくって
んな無責任な話はないよ。責任を持った対応を
いて、本当に介護福祉士等の人材を確保するた
すべきですよ。
めにこの制度を有効に活用するということが一
【田中委員】 まず、何を考えているのかとか何
番でしょう。そしたら、ここに書いてあるよう
とか、そういう言い方はやめてもらわないとい
にUターンとかIターンとかというのと、逆に
かん。我々は、だから、請願の趣旨に沿って介
本県に帰ってくるのと、そこのところはどうい
護福祉士等修学資金貸付制度の拡充・強化、継
うふうになっているのか、そこの実態調査もし
続を要望する。これは全国の制度だから、国に
てみないとわからんという話をしたでしょう。
対しての要望だから、それはそれとしてオー
─ 276 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
ケーではないですかと、それだけの話。
をしなければいけないということを言っている
【小林委員】 だから、今、田中委員が言ってい
んじゃないですか。
るようなことについて、1番目の話は問題ない
【髙見委員長】 しばらく休憩します。
んです。当たり前の話なんです。(発言する者
あり)だから、それは当たり前の話と。
ただ、2番目のそういうことで、期間が5年間
ということについて、今、下条委員の方から3
― 午後
2時40分
休憩 ―
― 午後
2時53分
再開 ―
【髙見委員長】 委員会を再開いたします。
年ぐらいが適切じゃないかというような話が
これをもちまして討論を終了いたします。
あった。ここのところが問題なんだと言ってい
平成25年第1号請願に対する質疑・討論が終
了しましたので、採決を行います。
るわけです。
だから、そこのところの3年という根拠が具
平成25年第1号請願「介護福祉士等修学資金
体的に、今改めて県の方針も大体5年間が適切
貸付制度の拡充・強化に関する国への意見書の
だと、こういう方針が出たわけです。だから、
提出を求める請願書」を採択することに賛成の
そこのところで、1番だけだったら何というこ
委員の起立を願います。
〔賛成者起立〕
とはないんです。だから、田中委員がそうやっ
て1番目の話をしているけれども、そこについ
【髙見委員長】 起立多数。
よって、平成25年第1号請願は、採択すべき
ては誰も反対する人はいない。そんなことは当
たり前の話なんです。(発言する者あり)だか
ものと決定されました。
ら、この1番だけだったらそれでいいんだ。だ
ただいまの請願の採択に伴い、その趣旨に
から、もっとまじめに2番目の方をどうするの
沿って、本委員会から意見書提出方の動議を提
かということを我々が議論として考えているわ
出することにいたします。
なお、意見書文案の作成等についてはいかが
けです。だから、そこのところにそうやって学
校の事情か何か知らないけれども、そうやって
いたしましょうか。
生徒を集めるためにこういうやり方がいいとい
〔「正副委員長一任」と呼ぶ者あり〕
うところなのかもしれないが、要するにそこの
【髙見委員長】 それでは、正副委員長に一任願
ところの精神的な負担を軽減するということが
います。
どういう意味なのかよくわからないわけです。
次に、陳情の審査を行います。
だから、出てきていただいて、実情をしっかり
配付いたしております陳情書一覧表のとおり、
訴えていただくと。これを聞いてからそこで判
陳情書の送付を受けておりますので、ご覧願い
断をしないといけないのではないかということ
ます。
を言っているわけです。そういうことだから、
審査対象の陳情番号は、7番と10番です。
1番と2番、ここの2番目の年数の問題について
陳情番号10番「社会福祉法人ほかにわ共和国
は極めて重要な問題であるから、そういう形の
への県の対応に関する要望書」に関する執行部
中で我々は請願人の意思をよく確認しながら、
の対応状況について、所管課長より説明を求め
再度県の考え方、国の動向等々も見ながら判断
ます。
─ 277 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
【園田障害福祉課長】 今回、要望書が出されて
じ調査方法、内容等も含めて弁護士にも相談し
おります「社会福祉法人ほかにわ共和国への県
た結果でございます。
の対応に関する要望書」ということでございま
3につきましては、当該法人の所轄庁が、社
すけれども、はじめに、社会福祉法人とか福祉
会福祉法の改正によりまして、平成25年4月1日
施設の不祥事案に係る公表につきましては、県
から南島原市となっているということでござい
で取扱い要領を定めておりまして、その取扱い
ますので、そういうことでこれは法人側が取材
要領そのものも公表いたしております。その中
に答えて公表されておりますのでお答えしたい
で改善命令や取り消しなど、処分に至らない事
と存じますが、南島原市において文書指導がな
案については公表しないという取扱いにいたし
され、これにつきましては今後、南島原市にお
ております。
いて改善指導がなされていることと考えており
そこで、当該法人が9月4日のこの委員会によ
ます。
る現地調査とか、報道機関へ公表したことなど
併せて、5の法人指導につきましては、先ほ
は別ですけれども、それを除きまして具体的な
ど申し上げましたとおり南島原市が所轄庁と
調査内容や指導事項についてはお答えできない
なっておりますので、県といたしましては寄せ
ということをあらかじめご了承賜りたいと思い
られた情報は南島原市にちゃんとお伝えして、
ます。
これまた適正な指導がなされていくものと考え
当該法人につきましては、平成24年3月29日
ております。
4の外部就労先での虐待案件につきましては、
付で利用者預り金の着服事件や理事長の管理不
十分に関して改善命令を行っております。それ
雇用者への虐待ということで、これ自身は労働
に対しては平成25年8月1日に改善報告を受理
局、労働基準監督署の所管となります。ただ、
いたしております。
このような案件につきましても、県でも通報内
また、平成25年1月21日には、特に女性利用
容を見て、労働局への通報はもちろん、法人へ
者に対する支援時のプライバシーへの配慮や暴
の情報提供を行って、適切な対応をするという
言と受け取られかねない言動の是正などを文書
取扱いにいたしております。
指導し、同年4月16日に改善報告を受理した経
【髙見委員長】 ありがとうございました。
陳情書について、何か質問はありませんか。
過がございます。
〔「これは別の時やろう」と呼ぶ者あり〕
その受理後の監査指導につきましては、寄せ
られた情報に基づきまして、4月22日以降、10
【髙見委員長】 今、小林委員からございました
回ほど調査を行い、必要に応じて指導を行って
ので、委員長としての今後の考え方についてお
いるところであります。
示ししたいと思いますが、障害福祉課長が言い
要望書の1及び2の虐待案件につきましては、
ましたように、昨年9月4日に、ほかにわ共和国
事案発生そのものは先ほど申し上げました平成
については視察をしたところでございます。そ
25年1月21日に文書指導した時点で整理された
の時に問題になった事項、あるいはそれ以降に
ものでございますけれども、その事実が確認で
問題になった事項もあります。それまでに問題
きなかったというものでございます。必要に応
になった事項については委員会として改善して
─ 278 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
はどうかというお願いもしてきたところでござ
「長崎県障害者基本計画(第二次改訂)(仮称)
いました。しかし、なかなか改善されないまま
の策定について」というものをご覧ください。
に今日に至っておりますので、できれば改めて
併せて計画の素案もお付けいたしております。
日取りを設定して、参考人としてお越しいただ
この計画策定の趣旨・目的ですけれども、障
いてご意見をお伺いしようかと思っているとこ
害者基本法の規定に基づきまして、障害者のた
ろですが、その件も含めまして取扱いをどうす
めの施策に関する基本的な計画として策定する
るか、お諮りいたします。
ことになっておりまして、策定に当たりまして
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
は、国の障害者基本計画を基本とするというこ
【髙見委員長】 そしたら、別途日程をとりまし
とになっております。
て集中審査を行うということにいたします。
この策定についてという資料の一番後ろの6
陳情について、ほかに質問はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
ページを見ていただきますと、国の計画と県の
計画の対比をいたしております。国の基本計画
【髙見委員長】ほかに質問がないようですので、
を基本とするということで、この中で必要なも
陳情につきましては承っておくことにいたしま
のを県計画に組み入れているということでござ
す。
います。
しばらく休憩いたします。
戻っていただきまして1ページ目の2番でご
3時10分から再開いたします。
― 午後
3時
0分
休憩 ―
― 午後
3時11分
再開 ―
ざいますが、これは計画策定における基本的な
考え方ということで、基本的理念でございます。
基本的理念につきましては、現計画の理念を継
承するとともに、「障害のある人もない人も共
【髙見委員長】 委員会を再開いたします。
に生きる平和な長崎県づくり条例」の前文にあ
議案外所管事項の補足資料について、説明を
る「互いに優しく接し合うことができる社会環
お願いいたします。
境」の文言ですとか、キーワードでもあります
【川良医療政策課長】青いファイルをご覧いた
「平和」を加えた「平和な共生社会」というよ
だきたいと思います。時間の関係で手短にご説
うな表現を若干変更いたしております。
明させていただきます。
次に、基本的視点につきましては、国の方の
昨年11月の本委員会で、この素案についてご
横断的視点を基本的視点として定めて、2ペー
説明させていただきました。それを踏まえまし
ジの上にありますように、5項目を基本的視点
て、昨年末から1カ月間パブリックコメントを
に定めております。
実施いたしまして、そこで出されたご意見等も
踏まえまして案を作成いたしております。
計画の位置づけといたしましては、障害者基
本法に規定する都道府県の障害者計画でござい
本日ご議論いただいた結果を踏まえまして、
まして、県の総合計画及び福祉保健総合計画を
年度内に確定、公表したいと考えております。
補完する個別計画として、本県が定める障害者
よろしくお願いいたします。
施策の指針となるというものでございまして、
【園田障害福祉課長】 配付いたしております
計画期間は、前計画が平成25年度で終了します
─ 279 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
ので、平成26年度から平成30年度の5年間とい
主催は国、県、一般財団法人長寿社会開発セン
うことでございます。
ターの三者でございます。
現計画からの変更点といたしましては、2
テーマは、「長崎で
ひらけ長寿の
夢・み
ページの下の方の表にございますように、施策
らい」でありまして、これは全国から応募があっ
分野として新たに「⑦安全・安心」、「⑧差別
た988作品の中から選ばれたものでございます。
の解消及び権利擁護の推進」、「⑨行政サービ
会期は平成28年10月15日から18日までの4
ス等における配慮」ということを新たな項目に
日間としております。
入れております。
参加者は60歳以上を主たる参加者としまし
3ページの下になりますけれども、新たな取
て、これまでの大会実績をもとに、観客や選手、
組等ということで、「①差別の解消及び権利擁
役員、約1万人を含む延べ約50万人の参加を見
護の推進」ということで、「障害のある人もな
込んでおります。
い人も共に生きる平和な長崎県づくり条例」の
次に(2)の開催予定の主なイベントでござ
推進とか、障害のある人に対する虐待の防止を
いますけれども、卓球、テニスなど各大会共通
規定いたしております。
の必須の種目でありますスポーツ交流大会が
次に4ページの上の方でございますけれども、
10種目、水泳、グラウンドゴルフなど開催県の
新たな取組といたしましては、「②行政サービ
意向で種目が認められるふれあいスポーツ交流
ス等における配慮」、「③インクルーシブ教育
大会が12種目、囲碁・将棋等の文化交流大会が
システムの構築」、「④県政情報の提供におけ
4種目の合計26種目を開催することとしており
る配慮」ということが新たな取組でございます。
ます。各種目の会場地の一覧は、基本構想の4
今後の計画策定のスケジュールといたしまし
ページに別紙として付けております。
ては、今回この文教厚生委員会で計画素案のご
そのほか1ページ目のその他のイベントとし
意見をいただきまして、それも踏まえて、4月
ては、シンポジウムや世代を超えたステージの
にパブリックコメントを実施いたしまして、改
音楽文化祭など、健康福祉、生きがいづくりに
めてまた文教厚生委員会にも諮った上で計画を
関連しましたさまざまなイベントを開催するこ
策定してまいりたいと考えております。
とにしております。
今後のスケジュールといたしましては、平成
【髙見委員長】 次に、長寿社会課長からお願い
します。
26年度は県の実行委員会を設立しまして、実施
【矢島長寿社会課長】お手元にお配りいたして
要綱を作成し、平成27年度には会場地市町にも
おります補足説明資料の「第29回全国健康福祉
実行委員会を設立していただき、リハーサル大
祭ながさき大会(ねんりんピック長崎2016)基
会の開催や開催要領の作成など、平成28年度の
本構想の概要」をご覧いただきたいと思います。
大会本番に向けて準備を進めてまいりたいと考
概要書と、その後に基本構想を綴ってあると思
えております。
います。
【髙見委員長】 次に、福祉保健課長からお願い
大会の名称は、「第29回全国健康福祉祭なが
さき大会」、愛称は「ねんりんピック長崎2016」、
します。
【野嶋福祉保健課長】文教厚生委員会説明資料
─ 280 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
の「災害時の物資備蓄に関する基本方針」策定
食品によっては5年未満のものもあるというこ
についてをご覧いただきたいと思います。
とから「長期間」という表現に改めました。
まず表紙をめくっていただきまして1ページ
をご覧いただきたいと思います。
次に4ページの中ほど、5の備蓄の形態及び事
業者との協定の部分の網掛けのところでござい
前回の委員会においてもご報告いたしており
ますけれども、ここにつきましては、当初は県
ましたけれども、まず1番、背景につきまして
が広域の事業者、それから市町が地元事業者と
は、有識者や関係機関等による会議を立ち上げ
協定の締結をするということを記載しておりま
まして、県民、市町、県の役割、備蓄品目や数
したが、それでは市町が広域事業者と締結がで
量等にかかわる基本的な方向を定めるというこ
きないというご意見もあったことから、それぞ
とにしております。
れが情報を共有することで適切な運用を図ると
次に、1ページの中ほど、3の検討状況でござ
とともに、契約締結の際には、協定先、流通備
いますけれども、昨年12月に本委員会にご報告
蓄の業者の物資の保管場所ほか、供給可能な物
した後、市町の意見聴取と有識者の会議を経て、
資について把握をするという旨の文言を追加い
次ページ以降の方針案ということで修正等を加
たしております。
えているところでございます。また、有識者の
それから、5ページのやや下の方、流通備蓄
主な意見については、1ページの4番目に記載の
の公表の部分でございます。ここにつきまして
とおりでございます。
は、県と各市町の方針に基づいた備蓄状況につ
次に2ページをお開きください。前回の委員
いて年に1回は公表するということ、それから
会でのご説明からの変更点についてを網掛けに
この方針に基づいてそれぞれ、私どももそうで
しております。主な変更点についてのみご説明
すが、備蓄の計画というのも詳細につくってい
させていただきます。
かなければいけないんですけれども、この方針
まず、2番の被害想定と3番の備蓄の基本的な
に基づく備蓄について、平成28年度末までとい
考え方の網掛け部分についてですが、これは災
うことで目標を設定したということでございま
害時に物資を市町間で融通し合うことを記載す
す。
最後に6ページの部分でございますが、ここ
ることで、全ての市町が一定の物資を備蓄する
は追加いたしております。共通物品以外で備蓄
ということの意義を記載しております。
次に3ページをご覧ください。3ページの上の
することが望ましい物品について、国の指針を
方の網掛けの部分、流通備蓄等のところでござ
もとに参考資料として流通備蓄以外の物品、そ
いますが、ここは備蓄について流通備蓄を含め
れから避難所に備蓄しておくことが望ましい物
るということを明示するとともに、市町の役割
品、福祉避難所に備蓄しておくことが望ましい
のところで、これは条例と同様に「努める」と
物品ということで記載しております。
この方針につきましては、本日の委員会後、
いう表現に変更いたしております。
それから、3ページの中ほどに「長期間可能
年度内には最終方針ということで固めていきた
なものとする」という部分がございますが、こ
いと考えているところでございます。
こは前回5年以上としておりましたけれども、
【髙見委員長】 次に、原爆被爆者援護課長から
─ 281 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
お願いします。
度の在り方に関する検討会」が設置され、3年
【増井原爆被爆者援護課長】お手元の広島・長
間、計26回にわたり議論を重ねられ、昨年12月
崎被爆者援護対策促進協議会、いわゆる八者協
4日に最終報告書が取りまとめられました。こ
の「原子爆弾被爆者援護対策に関する要望書(長
の報告を受け、厚生労働省は審査の方針を見直
崎県案)」につきましてご説明させていただき
し、特に心筋梗塞や慢性肝炎など非がん疾患の
ます。
4疾病につきましては、距離基準を明確にして、
要望案の説明の前に、八者協の概要等につい
て簡単にご説明いたします。
その範囲内であれば積極的に放射起因性を認め
ることとして運用が開始されたところでござい
八者協につきましては、原爆被爆者の援護対
ます。このような経緯を踏まえまして、新しい
策の強化促進を図ることを目的に、昭和42年11
基準のもとで、これまでよりも認定範囲が広が
月に設置された組織でございまして、被爆県・
り、高齢化して病気に苦しむ被爆者の立場に
市であります広島県、長崎県、広島市、長崎市
立った認定が行われるように要望したいと考え
の4県市の知事・市長並びに4県市の議会議長
ております。
の八者で構成されております。例年1月から要
次に5ページの下の方の第3、在外被爆者の援
望書案の協議に入りまして、7月上旬までに最
護の推進でございます。在外被爆者の保健医療
終の要望書案を完成させ、概算要求時の7月中
助成事業につきましては、このたびの制度改正
旬頃、政府並びに国会等に対し要望を行ってい
により、国内被爆者と同水準の医療費支給が行
るところでございます。したがいまして、今回
われることとなりました。しかしながら、居住
は平成27年度政府予算に対する要望書の本県
国により医療の実態が異なることから、制度が
案として私どもで作成いたしました要望文案を
円滑に運用されるように国において必要な措置
お示ししております。
を講じるよう要望したいと考えております。
委員会のご意見を踏まえまして、今後の八者
次に6ページ下ほどの第5、被爆二世の健康診
協の協議の場に提案してまいりたいと考えてお
断内容等の充実でございます。被爆二世団体か
ります。
らも強い要望がございますが、被爆二世の方は
それでは要望文案につきまして、後ろに付け
がんに対する不安を抱く年齢になられていると
ております横長の新旧対照表でご説明させてい
いうところから、健康診断にがん検診項目を追
ただきます。
加すること、このことにつきまして、また被爆
昨年と比べて変更した個所を下線でお示しし
二世の健康状況を把握するため、国において健
ておりますが、主な変更部分についてご説明さ
康診断結果の集計・分析を行い、公表するよう
せていただきます。右側が今回の案で、下線を
要望したいと考えております。
以上が主な変更点でございますが、この要望
引いたところが変更箇所でございます。
まず3ページ中ほどの第2の1、被爆者救済の
書案はあくまでも長崎県としての案、いわゆる
立場に立った原爆症の認定及び審査の迅速化で
たたき台でございます。今後、八者協の場に4
ございます。原爆症認定制度につきましては、
県市の案を持ち寄り、協議を経た上で4県市の
国におきまして平成22年12月に「原爆症認定制
合意がなされたものが要望文として決まってま
─ 282 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
いります。本県の提案が反映されないという部
10.2%ということで、結婚する意志の方は約8
分もございますので、その点はどうかご了承い
割となっております。
ただきたいと思います。
しかしながら、前回の平成21年度の調査と比
以上で原子爆弾被爆者援護対策に関する要望
較しますと、結婚する意志はそれぞれ少しずつ
書案についてのご説明を終わらせていただきま
低下しておりまして、一生結婚するつもりはな
す。
いが1.5ポイントが高くなっているということ
【髙見委員長】 次に、こども未来課長からお願
で、若干未婚化の傾向になっております。
いします。
下段の問8、独身の理由についてでございま
【嶋田こども未来課長】こども政策局関係の補
すけれども、最も多いのが適当な相手にめぐり
足説明をいたします。私の方から2点ご説明し
会わないというのが55.5%ございます。また、
たいと思います。
自由や気楽さを失いたくないというのが26.6%、
まず1点目が「長崎県少子化問題基礎調査の
結婚後の生活資金が足りないというのが22.2%
実施について」でございます。資料につきまし
ということで、その次の異性とうまくつきあえ
ては、長崎県少子化問題基礎調査報告書概要、
ないということが20.2%ございますけれども、
資料の右肩に1−1という資料がございますが、
これが前回調査と比較しますと、約3倍近くに
それに基づきましてご説明いたします。
なっているということで、コミュニケーション
まず1ページ目でございますけれども、この
調査につきましては、少子化に関する県民の意
不足と申しますか、その傾向が強くなっている
ことがうかがえると思っています。
続きまして資料の5ページでございます。こ
識と関連施策へのニーズを把握すること、また、
その把握によって県子育て条例行動計画の策定
この中で子育て状況、また子育てに対する考え
資料とするために実施しております。前回は平
方に関しまして、お子さんのいる方に理想の子
成21年に実施しております。
どもの数を尋ねておりますが、理想の子どもの
今回の調査につきましては、昨年9月末から
数は3人と回答した人が最も多く、半数以上で
10月中旬にかけまして、県内に居住する20歳以
した。前回の調査と比較して3人と回答した方
上64歳以下の男女3,000人を無作為抽出いたし
が4ポイント減少しているのに対しまして、2人
まして実施しております。このうち1,029人から
と回答した方が3.7ポイント上昇しているとい
回答をいただいております。
うことで、これにつきましても少子化の傾向が
それでは、主な調査結果について説明いたし
あらわれております。
少し飛びますが、9ページをお開きいただけ
ます。
まず、資料の3ページをご覧いただきたいん
ればと思います。ここからの問いについては、
ですが、上の方に結婚に対する意志ということ
子どもたちを預ける施設に対してどのような
でお尋ねしております。この中である程度の年
サービスが必要かということで実施したアン
齢までには結婚をするつもりが41.4%、理想の
ケートでございます。
相手が見つかるまでは結婚しなくてもかまわな
問いの28、保育所に必要な機能・サービスに
い37.7%、結婚する意志はない10.7%、その他
おいては、病気の子どもや病気回復期の子ども
─ 283 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
を預かる保育サービスいうのが最も多くて
を総合的かつ明確にするために作成しているも
59%になっています。これは前回の調査でも最
のでございます。現計画が平成22年度から平成
も多い傾向でございましたけれども、今回もそ
26年度までということで、それ以降の計画を策
ういう傾向が出ております。
定する準備を現在進めさせていただいておりま
県といたしましては、この5年間、病児・病
す。
後児保育の推進に取り組んできたところでござ
この行動計画に盛り込んでいるものといたし
いますけれども、今回の調査結果を見ましても、
まして、上の方の網掛けをしているところに4
まだ必要なサービスという回答が多かったこと
つございます。その中で、まず1番目の次世代
から、今後とも病児・病後児の推進については、
育成支援対策推進法に基づく県の行動計画、3
体制整備を進めさせていただきたいと考えてお
番目の母子及び寡婦福祉法に基づく長崎県ひと
ります。
り親家庭等自立促進計画、それと一番下の子ど
右側の10ページ、これからの幼稚園に必要な
機能・サービスでございますが、土曜日や夏休
も・若者育成支援推進法に基づく県の行動計画
を現在の計画に盛り込んでおります。
み・冬休み期間中も子どもを預かるサービスや
今度の計画におきましては、新たにこれに追
時間延長預かりのニーズが高くなっております。
加する形で、県の子ども・子育て支援事業支援
学童保育につきましては、学校内で学童保育
計画というものを盛り込みたいと考えておりま
を実施してほしいというのが54.7%と最も高く
す。
なっている状況でございます。なお、この学校
なお、この支援計画につきましては、各地域
内での学童保育の実施については、後ほどご説
での保育、教育を含めた子育て支援のニーズを
明いたします県の次期子育て条例行動計画に盛
把握しながら、それを実現するための取組を記
り込むことにしております。そういうことで、
載するということにしております。また、数的
これについても今後進めてまいりたいと思って
なものにつきましては、現在、各市町で計画を
おります。
つくっておりますけれども、それを積み上げる
以上で主な項目についてはご説明を終わらせ
ていただきます。
ということになっておりますので、今回の素案
には盛り込んでいないということでございます。
なお、参考までに全国の傾向もお付けしてお
最後にスケジュールの件でございますけれど
りますので、後ほどご覧いただければと思いま
も、現在の計画につきましては、子育て条例推
す。
進協議会、これは県の子ども・子育て会議を兼
続きまして、次期「長崎県子育て条例行動計
ねているんですけれども、この中で2回ほど説
画」でございます。資料は2―1「次期長崎県子
明をいたします。来年度、6月、10月ぐらいに
育て条例行動計画について」という資料をご覧
説明いたしまして、そこでのご意見を踏まえな
いただきたいと思います。
がら計画を作成したいと考えております。また、
まず、1ページの上の方をご覧いただきたい
県議会におきましても、6月、9月、11月でご説
と思います。この長崎県子育て条例行動計画に
明し、年内の策定を目指しております。
つきましては、長崎県子育て条例に関する取組
【髙見委員長】 ありがとうございました。
─ 284 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
次に提出がありました政策等決定過程の透明
しまして、昨年11月から本年2月までに内示を
性等の確保などに関する資料について説明をお
行った補助金の実績につきましては、保育所等
願いします。
緊急整備事業補助金が10件となっております。
【野嶋福祉保健課長】「政策等決定過程の透明
続きまして、資料2ページをご覧ください。
性等の確保及び県議会・議員との協議等の拡充
知事及び部局長等に対する陳情・要望のうち、
に関する決議」に基づきまして、本委員会に提
昨年11月から本年2月までに県議会議長あてに
出いたしました福祉保健部関係の資料について、
も同様の要望が行われたものにつきましては、
ご説明いたします。文教厚生委員会提出資料の
長崎県保育協会及び長崎県私立幼稚園連合会等
福祉保健部をご覧ください。
2件でございます。それに対する県の対応状況
まず、補助金内示一覧ですが、県が箇所づけ
を行って実施する個別事業に関し、市町並びに
につきましては、資料2ページから7ページまで
に記載のとおりとなっております。
次に資料8ページでございます。附属機関等
直接・間接の補助事業者に対し内示を行った補
助金について、昨年11月から本年2月の実績は、
会議結果につきましては、昨年11月から本年2
直接補助金は資料1ページから18ページに記載
月までの実績については、附属機関が子育て条
のとおりで計107件、間接補助金は資料19ペー
例推進協議会が2件、長崎県少年保護育成審議
ジに記載のとおりで計4件となっております。
会が1件、計3件となっております。また、私的
次に、20ページをお開きください。1,000万
諮問機関等が平成25年度、長崎県DV対策等推
円以上の契約案件について、昨年11月から本年
進会議及び長崎県母子寡婦福祉資金貸付審査会
2月の実績は、資料20ページに記載のとおりで1
の計2件となっております。その内容につきま
件となっております。
しては、資料9ページから13ページまでに記載
次に21ページをご覧ください。知事及び部局
しております。
長等に対する陳情・要望のうち、昨年11月から
【髙見委員長】 次に、国保・健康増進課長より
本年2月に県議会議長あてにも同様の要望が行
補足説明をお願いいたします。
われたものは、島原市、長崎禁煙支援ネットワー
【佐藤国保・健康増進課長】 国保・健康増進課
クほかからの計2件となっており、それに対す
から長崎県フッ化物洗口推進事業費に関する付
る県の取扱いは記載のとおりであります。
帯決議に基づきまして、補足説明資料によりご
次に26ページをお開きください。附属機関等
説明いたします。
会議結果については、昨年11月から本年2月の
まず、1、H25県内施設のフッ化物洗口実施
実績は、長崎県感染症診査協議会など計21件と
希望状況は、2月28日現在の県内の保育所、幼
なっており、その内容については資料27ページ
稚園、小学校の実施希望の状況につきまして、
から記載のとおりでございます。
各市町及び県歯科医師会に報告を求めた結果で
【嶋田こども未来課長】 私の方からは、こども
ございます。11月の本委員会で報告させていた
政策局関係につきましてご説明いたします。資
だいた時より、保育所は1カ所、小学校は2校増
料の1ページをご覧いただきたいと思います。
えておりまして、各施設とも本年度の目標を達
県が箇所づけを行って実施する個別事業に関
成する見込みとなっております。
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
2、インフォームドコンセントの状況は保護
み状況を記載しております。
者への説明と同意の状況でございますけれども、
また、6ページには、2月28日現在の今年度の
各市町に2月末現在で確認した結果であります。
市町別実施希望状況、7ページには平成26年度
今後もインフォームドコンセントの確認を随時
の市町別実施希望調査の結果をそれぞれ添付し
行い、適正な事業執行に努めてまいります。
ております。
2ページをお開きください。
以上で、国保・健康増進課からの説明を終わ
次に、県のフッ化物洗口推進に係る関係各課
ります。
の取組状況でございますけれども、それぞれ
【髙見委員長】 次に、当委員会からの申し入れ
(1)は前回の委員会以降の取組状況でござい
に関する対応状況について説明をお願いたしま
まして、(2)は前回の委員会でご報告した内
す。
容となっております。
【園田障害福祉課長】文教厚生委員会からの意
まず、国保・健康増進課では、(1)①の記
載のとおり、市町及び私立小学校に対しまして、
見・申し入れに関する対応状況報告書をご覧く
ださい。
平成26年度のフッ化物洗口補助希望調査を行
1ページになりますけれども、県北地区にお
い、その調査結果から、各所管課で実施見込み
ける重症心身障害児・者の受け入れ態勢につい
人数を検討し平成26年度の予算案といたしま
てということで、その後の経過報告でございま
した。また、実施希望施設は、保育所・幼稚園
すけれども、4ページをお開きください。4ペー
で目標を達成する見込みですけれども、小学校
ジの上の11番でございますけれども、9月に補
は目標に達していないため、引き続き体育保健
課とともに市町への働きかけを行っていきたい
正していただきまして、現在事業を進めており
ますけれども、申し込み状況は3月3日現在で支
給決定が6人、延べ利用者数が数が3人というこ
と考えております。
続きまして②取り組み状況及び今後の取り組
み予定についてですが、5月中旬ごろまでに市
町の健康づくり関係部局を対象といたしました
会議を予定しておりまして、その際にフッ化物
洗口の推進体制を強化するため、市町フッ化物
洗口推進協議会の設置を働きかけますとともに、
とになっております。
もともと障害児の家族の皆様とも十分お話を
しながら進めた事業でございますが、どうも申
し込み状況が余り多くないようですので、今後、
手続が煩雑なのか、あるいは預けるのが不安な
のか、もう一回家族の皆さんのご意見も聞きな
がら改善してまいりたいと考えております。
3ページですけれども、県内の歯科専門機関で
次に5ページの佐世保市こども発達センター
ございます県歯科医師会、長崎大学歯学部、県
療育部門に対する支援についてでございます。
歯科衛生士会などとの意見交換を実施する予定
その後の経過でございますが、6ページの一番
でございます。
下の方の丸になりますけれども、今回予算計上
4ページをお開きください。
させていただいております県の補助につきまし
次に、こども未来課で保育所・幼稚園関係、
ては、専門的な障害児療育、診療検査、機能訓
体育保健課で公立小学校、学事振興室で私立小
練等に必要な部分の新設に係る市の実費負担額
学校を所管しておりまして、それぞれの取り組
に対して2分の1を補助すると。具体的には、事
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
業財源である国庫補助金、合併特例債を除いて、
県といたしましては、工業団地の排水管とし
その2分の1と、合併特例債の後年度の負担とな
て利用するため、管の破損が生じないための対
る元利償還金の2分の1を補助するということ
策工事は必要であり、また改修工事の考え方を
で、今回予算の計上をさせていただいておりま
示して、今後協議していくことが必要であるた
す。スキームとして7ページの上の方に、今の
め、今年に入りましてからは改修工事案の検討
国庫補助金や交付税、合併特例債の充当など,
を、現地確認を行いながら関係者間で進めてお
表を示しております。平成26年度で517万2,000
ります。今後、具体的な工事案を示しながら、
円、平成27年から平成46年までかけて債務負担
既設放流管による汚水処理水放流について地元
で3,430万6,000円、合わせて3,947万8,000円と
関係者の同意を得て、工業団地造成工事に必要
いう金額となっております。
な開発協議の手続を進めていきたいと考えてお
次に11ページをご覧ください。これは福祉保
ります。
健部に係る6本の計画の実行方策について、計
【矢島長寿社会課長】 9ページをお開きくださ
画期間中の適切な実施を図るため、具体的な実
い。特別養護老人ホーム整備における今後の整
行方策等の検討に努めるようというご意見でご
備基準とその財政支援についてでございます。
ざいます。私どもの所管しておりますのは、自
委員会からの意見①の多床室を認める要件と
殺対策でございまして、26ページからになりま
なる地域の実情の基準につきましては、10ペー
す。これにつきましては、当初予算でご審議い
ジの参考(1)のとおり設定することといたし
ただきました自殺総合対策事業費、地域自殺対
ております。所得の低い高齢者が多い地域等で、
策緊急強化基金事業費につきまして、自殺総合
市町に当事者である利用者や待機者、また将来
対策5カ年計画の9つの基本的施策別に整理し
利用の可能性のある地域の要介護者のニーズを
たものでございます。事業の内容は、29ページ
把握していただき、市町から県に対して意見書
までに記載のとおりでございます。
を提出してもらい、その意向が概ね70%以上あ
次に、30ページをお開きください。つくも苑
る場合というふうに基準を定めております。
また、②の財政支援策につきましては、入居
移転跡地の工業団地整備についてでございます。
これにつきましては、31ページの中ほどでござ
者の安全・安心の確保の観点から、施設の老朽
いますが、昨年9月から副知事が地元調整をし
化対策や耐震化による施設環境の改善のために、
てなかなか進まなかったところですけれども、
これまでのユニット型整備への補助に加え、上
昨年12月、知事が地元関係者を訪問して、佐世
記の地域の実情が認められる場合には、多床室
保市長も同席の上協議を行った結果、協議が再
や従来型個室についても補助することといたし
開することとなりました。その後、部長、政策
ました。また、補助単価につきましては、ユニッ
監で協議した際に、既設放流管、今回の工業団
ト型を推進していくとともに、それぞれの居室
地で利用しようとする、今、つくも苑で使って
形態の整備における必要面積や建設費用に差が
いる放流管でございますが、それの管理不備、
生じることを踏まえまして、10ページのとおり
具体的には海岸で波の浸食により露出している
単価差を設けることといたしております。
この地域の実情の基準と補助の方針につきま
部分が、その管が外れているということについ
て地元関係者から指摘を受けております。
しては、市町や県老施協にも説明をいたし、ご
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
理解をいただいておりますので、平成26年度か
活動を誘導する実践リーダーを育成するととも
ら施行していくこととしております。
に、お手玉などを活用したゲーム感覚の手法や
次に、32ページをお開きください。長崎県す
心理学的な手法を通じて高齢者の社会参加を図
こやか長寿財団の取組についてでございます。
る取組でございますが、このような事業に着手
委員会からの意見、1つ目のスポーツ偏重か
してまいりたいと思っております。
らの事業見直しについてでございます。
また、平成29年度以降の長期的な取組として
すこやか長寿財団の役割といたしましては、
は、ただいま申し上げましたアクティブ・エイ
高齢者の生きがい・健康づくりの推進がありま
ジングサポート事業を柱として、元気な高齢者
すが、その一環としてスポーツ・文化の振興、
のみならず、閉じこもりがちな高齢者にも視点
具体的には県ねんりんピックの開催、拠点ス
を当てて、高齢者の自主的な社会参加を促進す
ポーツの普及、全国健康福祉祭への選手派遣を
る取組にシフトしていくこととしております。
行ってきたところであります。今後の方向性と
また、2つ目の事業の検証・評価につきまし
しては、財団と協議をしてきました結果、平成
ては、事業実施に当たっては、例えばすこやか
28年度の全国健康福祉祭の本県開催までは、開
長寿大学校について、卒業後のフォローアップ
催に向けた取組に重きを置くことといたしまし
を目的として、卒業後における地域活動への参
て、平成29年度以降は高齢者の生きがい・健康
加状況など実態調査を実施したところでありま
づくりによる社会参加を目指す事業を重点的に
して、現在、その効果の測定について検討を始
取り組んでいきたいと考えております。
めております。また、長崎大学等と連携して、
具体的には、平成26年度から平成28年度まで
地域完結型介護予防運動実践支援システムとし
の短期・中期的な取り組みでございますけれど
て、転倒・骨折予防体操やスクエアステップな
も、平成28年度の全国健康福祉祭本県開催時は
どをモデル事業として、県内各市町において普
参加枠が通常の年の150人から3倍の450人規模
及・定着に取り組んでおりまして、この実施マ
となることから、開催年の平成28年度までに競
ニュアルも作成しているところであります。こ
技団体の全国大会の運営力を高めるとともに、
れらの事業についても、科学的なデータを用い、
参加者につきましては、全国大会の経験を積ま
効果の分析を行っているところであります。
せることで開催県にふさわしい成果と活躍がで
きるようにしていきたいと考えております。
今後は事業の評価について、人と人とのつな
がりなど、活動の幅がどれだけ広がったか、体
また、このように平成28年度までの3年間は、
力年齢がどれだけ上がったかなど、アンケート
全国大会へのホップ・ステップ・ジャンプ事業
による調査を実施するなど、取り組めるものか
として、全国健康福祉祭への取組を強化してい
ら実施していくこととしております。
くこととしておりますが、一方では、平成26年
3つ目のスポーツ大会のほかの大会との合同
度から県ねんりんピックの開催経費を一部縮減
開催につきましては、県ねんりんピックを県民
いたしまして、高齢者の生活の向上を図る新し
スポーツ・レクリエーション祭と合同開催する
い取組として、アクティブ・エイジングサポー
ことにつきましては、すこやか長寿財団として、
ト事業、これは県のレクリエーション協会や長
会場の確保、競技役員、競技日程など解決すべ
崎大学と連携いたしまして、地域内の自主的な
き課題や問題は多いものの、前向きな姿勢を示
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
していることから、今後、関係部局や関係団体
また、2つ目の認定調査審査会の開催及び認
と協議の場を設け、検討していきたいと考えて
定事務等の遅延に係る対策として、まず、認定
おります。
調査員の資質の向上を図る必要があると考えて
次に、37ページをお開きください。介護認定
に関する事務についてでございます。
おります。このため、県が実施する認定調査員
研修では、調査員が調査の遅延解消に向けて申
委員会からの意見の認定の適正化についてで
請者等との連絡を密にするとともに、調査員間
ございますが、前回、前々回の委員会でもご指
での業務分担の調整を図ること、調査後は調査
摘がありました要介護認定に関し、本人の心身
項目等の選択肢の誤りや記載漏れ等がないか自
状態の急激な変化に伴い、要支援2から要介護5
己点検の徹底に努めるなど、業務の効率化を指
への認定区分が変更されたケースにつきまして
導していくこととしております。
は、その後改めて県で調査を行いましたが、本
また、県で実施しております保険者実地指導
人の状態が不安定にも関わらず、認定審査会に
において、調査員に係る人員体制の整備状況や
十分な説明がなされていないため、有効期間の
申請から調査までの所要日数、認定事務の処理
短縮が、これは12月から6月とするとの検討が
日数などの適否を確認し、不適事項については
なされていなかったことから、保険者に注意を
改善指導を行うとともに、特別な理由がなく30
するように指導を行ったところでございます。
日を超える認定の遅延が生じていれば、認定遅
また、3月に開催しました高齢者福祉関係課
延の要因を分析し、改善に向けた取組を行うよ
長会議におきまして、今後、同様の事例が起き
う指導しております。
ないように状況に応じた慎重な対応をしていた
さらに3月に開催しました高齢者福祉関係課
だくよう各市町に指導したところでございます。
長会議におきましては、遅延解消に向けた各市
さらに、県が実施する、3月15日に開催の認定
町での具体的な取組を検討して、さらなる改善
審査会委員研修におきましても、同様に指導し
に取り組むよう指導したところでございます。
たところでございます。
特に各市町の実態に応じ、来年度に向けた改善
また、Ⅱの認定の遅延解消につきましては、
認定が遅延する主な要因としては、主治医の意
目標と、その具体的な取組について、5月末ま
でに報告してもらうこととしております。
見書の提出の遅延、認定調査票の作成遅延、介
③の効果的な取組の情報提供と支援について
護認定審査会の審査判定の遅延、認定調査員の
でございますが、先般、各県に対する取組状況
不足などが挙げられます。
の調査を行ったところでございますが、現段階
遅延解消に向けた県の具体的な対策でござい
におきましては、遅延解消に向けた特に画期的
ますが、1つ目の主治医意見書の提出遅延に関
な遅延を解消するような取組は、各県での事例
する対策といたしましては、改めて主治医意見
として見当たりませんでしたので、今後も情報
書の早期提出依頼を県医師会に対して行いまし
の収集に努め、効果的な取組があれば各市町に
て、その結果、郡市医師会への周知や県医師会
情報を提供してまいります。
会報への掲載、主治医研修の周知など、さらな
3つ目の国への要望及び国の対策でござます
る周知の徹底を図っていただくよう伝えて、そ
けれども、要介護認定の遅延は本県のみならず
の旨対応していただくことになっております。
全国的な課題となっていることから、認定事務
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
の効率化について九州各県で国に要望するよう
提案をしております。
健診による健康づくり、生活習慣病の重症化
予防については、特定健康診査受診率向上対策
②の国の対策についてでございますが、これ
といたしまして、取組強化月間から集中啓発を
までも設定可能な認定有効期間の見直しがなさ
強化するとともに、新たに事業所訪問を通じた
れてきたところでございますが、平成27年度か
受診啓発や、行政・医療保険者など関係者によ
らは要支援1・2の同じ要介護度での更新につい
る推進体制を構築いたしまして、受診促進に向
ては、設定可能な有効期間の拡大、これを12カ
けた関係者間の取組の強化を図ってまいる予定
月から24カ月ということが検討されておりま
でございます。
す。また、今回の国の介護保険制度見直しによ
次に、県民の健康づくりにつきましては、生
り、予防給付の訪問介護、通所介護は市町の新
活習慣病の発症、重症化予防に重要な運動、食
しい総合事業に全て移行され、総合事業のみを
生活など生活習慣改善の啓発や県民の自主的な
利用する場合は、要支援の認定を受けなくても、
健康づくりを促進するため、新たに民間団体が
基本チェックリスト、これは25項目ぐらい、日
取り組む健康づくりを市町と一緒になって支援
常生活関連の動作や運動機能、栄養、口腔、閉
するとともに、食生活改善推進員など県民の身
じこもりの状況、認知症やうつの状況などにつ
近な場所で健康づくりに従事する人材育成など
いての基本チェックリストのみでサービス利用
にも引き続き取り組んでまいります。
ができるようになります。県としては、利用者
24ページをご覧ください。長崎県歯・口腔の
が不利益をこうむることなく介護サービスが受
健康づくり推進事業についてご説明いたします。
けられるように、各市町に指導を行いながら、
まず推進体制ですが、歯科保健対策に関する
認定遅延の解消に努めてまいります。
協議体制といたしまして、本庁及び保健所ごと
【川良医療政策課長】 11ページをお開きいた
に協議会を設置し、引き続き関係機関と協力し
だきたいと思います。先ほど障害福祉課から自
ながら、歯科保健情報の共有と施策の充実に努
殺総合対策でご報告した趣旨と同じでございま
めてまいります。
して、医療政策課が所管しております医療計画
人材育成につきましては、市町保健関係者、
について12ページから、また、がん対策推進計
歯科衛生士をはじめとした地域の保健関係者及
画について22ページから記載しております。ご
び成人期における歯科保健対策を行うため、平
覧いただきたいと思います。
成26年度から歯周病と糖尿病をテーマとした
【佐藤国保・健康増進課長】 長崎県健康増進計
他医療関係者への研修などの人材育成のほか、
画、「健康ながさき21(第2次)」について、
保健所ごとの地域の課題に応じた研修を行って
資料23ページをお開きください。
まいります。
まず、推進体制につきましてですが、本庁及
また、普及啓発につきましては、歯の衛生週
び保健所ごとに関係機関・団体による協議会を
間に合わせましたイベントによりまして、県民
設置し、健康づくり全般についての情報共有に
の歯科保健に対する意識の向上に努めてまいり
努めているところでございまして、今後とも地
ます。
域保健と職域保健が連携した具体的な施策を協
議検討してまいります。
さらに、う蝕予防対策としまして、希望する
全ての子どもがフッ化物洗口を受けられるよう
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
以上で説明が終わりましたので、議案外所管
市町への補助事業を引き続き推進してまいりま
事項についての質問を行うことといたします。
す。
次に25ページをご覧ください。「長崎県医療
時間が限られておりますので、できるだけ簡
費適正化計画(第2期)」でございますけれど
潔に質問・答弁をお願いいたします。
も、これに係る事業につきましては、まず特定
【小林委員】 長寿社会課長、ここにもちょっと
健康診査及び特定保健指導の推進といたしまし
出ているけれども、この間から大村市のある施
て、先ほど県健康増進計画で説明いたしました
設の中での要支援2から要介護5に認定区分が
ように、職場の健康づくり応援事業により、事
変更されたケースについては、要するに介護度
業主に対する受診勧奨を行うとともに、県内数
5でありながら、ケアプランの内容が介護度1か
カ所での街頭啓発をはじめ、各種広報・啓発を
要支援の2ぐらいとか、あるいは1ぐらいとか、
実施してまいります。
そういうケアプランしか立てなかったと。
また、市町が実施いたします特定健診の取組、
私はあの時に質問を保留しておくと、した
生活習慣病の重症化予防対策の取組、ジェネ
がって、どういうケアプランができているのか
リック医薬品の使用促進の取組、適正受診の普
と、こういうことについて調べてもらいたいと
及啓発等の取組に対しましては、国保財政安定
いうことだったけれども、全然音沙汰がなかっ
対策といたしまして、県調整交付金による支援
たわけです。だから、今日の段階で、その辺の
を実施してまいります。
ところをあなたが発表されるから事前に話がな
【髙見委員長】 次に、医療政策課長より、補足
かったのかと思っていましたが、ここのところ
説明をお願いいたします。
については、介護度5でありながら、ケアプラ
【川良医療政策課長】文教厚生委員会説明資料
ンの内容というのがどういうものであったのか
の中の長崎県病院企業団の業務執行等の内容、
と。要するに経営者は、介護度5だけれども、
進捗状況等についてご報告いたします。
そのサービスをそれだけの分使っていないから
3点ございます。
問題がないと、不正ではなかったということを
1点目は、2ページに記載いたしておりますが、
言っていると、報道機関の関係者から私の耳に
五島中央病院附属診療所奈留医療センターが1
入ってきているし、また、現場の関係者からも
月1日からオープンいたしております。
私の耳に入ってきている。ケアマネージャーが
2点目、4ページになりますけれども、対馬の
介護度5でありながら、要支援の1から2ぐらい
新病院につきまして、杭工事の際に予想外の岩
の中身のケアプランしか立てない状況、これが
や玉石が出たということから、工事が3カ月ほ
まかり通るという考え方でいいのかどうか、そ
ど遅延いたしております。
れは調べましたか。
3点目ですが、7ページに記載しておりますと
【矢島長寿社会課長】ケアプランの中身につき
おり、平成26年度の当初予算の案をお付けして
ましては、週間のケアプランの計画表、そうい
おります。網掛けの部分になりますが、経常損
うものを見まして、実質的にはヘルパーにより
益については、平成25年度とほぼ同じ額の約2
ます訪問介護の身体的な介護をやるという形で、
億円台の黒字を予定しております。
週に3回実施するという形でプランを立ててお
【髙見委員長】 ありがとうございました。
られます。
─ 291 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
【小林委員】 ヘルパーが週3回で介護度5です
ただ、それにつきましては一定の医療的な服薬
か、これがまともなケアプランと言えますか。
とか点滴、そういう医療的なこともされて症状
どうですか。
が改善されたということで、基本的には改善さ
【矢島長寿社会課長】要介護度ということでの
れた段階で要支援の1とか2ぐらいの状況まで
ケアプランということにつきましては、そうい
改善されたということで、そういうことでの改
う内容につきましては非常にサービスの内容と
善につきまして、実態と認定の状況が違うとい
しては、要介護度5に見合う分のプランではご
うこともございまして、区分変更の申請という
ざいませんで、実態的な形といいますか、要支
形で実態に見合う認定をしていただくようなこ
援1とか2とか、そういうふうな部分に伴うよう
とでお話をしている状況でございます。
なプランの内容だと思っています。
【小林委員】 長寿社会課長、私は何もこれを改
【小林委員】長寿社会課長がそれを認めたわけ
めて問題にしようとは思っていないんだけれど
ですよ、今。誰が考えてもそうですよ。介護度
も、事が重大だということの認識がどの程度あ
5なのに、介護度5というのは全く自分で自分の
なた方におありかというところを一番聞きたい
ことができないし、ほとんど寝たきりとか、ほ
と思っているんです。
とんど何もすることができないというような一
もう少し深く聞くけれども、介護度5になっ
番重い介護度です。それが要支援1か2ぐらいの
た期間は、例えば要支援の1か2ぐらいの時から
一番軽度のケアプランしかサービスが提供され
介護度5にいきなりなって、介護度5の期間がど
ないと。こういう関係を、何もあなたはこの中
のくらいあったんですか。
に指摘をしてない。これは一体どういうことか
【矢島長寿社会課長】 約3カ月間でございます。
らそういうことになるのかということを前回あ
【小林委員】 では、3カ月間、要支援2からい
なたにお尋ねして、それを調べておいてくださ
きなり介護度5になるということ。要支援2から
いと、あなたも調べてみるということだった。
介護度5になるんだから、相当な変化です。大
だから、今言われるように、介護度5であり
変な変化です。その介護度5の期間が3カ月あっ
ながら、要支援1ぐらいのサービス、つまり週3
たとすれば、その3カ月間、それに見合うだけ
回、ヘルパーだけ派遣すると、こんなのが介護
の介護サービスのケアプランの内容というもの
度5なんということが全くつじつまが合わない。
が、全く変化していないんですか。週3回ぐら
それはあなたもお認めになりました。そこに対
いのヘルパー、こんなものの派遣の中で介護度
するところの問題点はないんですか。
5に対して本当のサービス提供ができますか。
【矢島長寿社会課長】 実際の身体の状況と、そ
介護保険の制度から逸脱しているんじゃないの
れに見合う介護の認定といいますか、そこにつ
か。なんで週3回のヘルパーだけで済むんです
いて乖離があっているという状況でございまし
か、3カ月間。
て、要介護の5を認定した時には、その利用者
【矢島長寿社会課長】 各月によりましては、介
の方の認定される状況というのは、寝たきりで、
護のサービスについても、ヘルパーの回数が増
いろんな中心静脈栄養とか点滴とか、そういう
えるとか減るとかという状況はございますが、
ものも打たれて、うつ的な状況もあったという
実質的な形としては、要介護の5に見合うよう
ような状況で要介護の認定がされております。
なサービスは行われていないという状況でござ
─ 292 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
います。
るようなことでどうするのかと、そういう問題
【小林委員】 だから、そういうふうに行われて
なんですよ。
いないということは、介護度5そのものが怪し
だから、もう一度言うけれども、要支援2か
いと言わざるを得ない。あなたはまさにそのこ
らいきなり介護度5、3カ月したら介護度1、こ
とを言っているんです。
んなのは魔法使いです。断じてあり得ない。こ
今ここで、いろいろ事を荒げるというような
んなことがまかり通るようなことをもっと厳し
ことを私自身もやりたくないからこうなんだけ
く、やっぱりそれだけの姿勢を持っていただか
れども、今言っているような認識の中で、こん
なければいけないし、また、この認定には当然
なことは普通あり得ない。要支援の2からいき
のことながら医師の診断書というものが重要な
なり介護度5になって、それが介護度5の期間が
役割を果たす。そこがいろいろ改ざんされてい
3カ月だったと。それから介護度1に戻ったと、
るような事実が仮にあるとすれば、それはもっ
こういう魔法使いみたいなことは断じてあり得
てのほかだし、いろんな意味からやっぱり反社
ない。これは絶対におかしい。このようなこと
会的な行為としてこの辺のところについてはき
がまかり通るということ自体に、やはりあなた
つく糾弾されなければいけないし、その責任は
方は大きな警鐘を鳴らしていただいて、現場は
問われなければいかんと思っているんです。余
もう少ししっかりやっていただかなければいけ
り問題があるかのようなそんな認識が、この長
ないということです。
寿社会課長から聞こえてこない、あるいは見え
そこで一般論だけれども、一般論としてあえ
ないというところで、極めて私は不満です。最
て言うけれども、そういう介護認定に伴うとこ
近はいろいろとなんか覆い隠すことが多過ぎて、
ろの主治医なりドクターの診断書、こういうも
何かもう問題にならないようにしようというよ
のにもし事実と違うような不正の内容があった
うな形の中で、極端に言えば不正がまかり通る
場合にはどうなるんですか。
ような部分が、何かしらんけれども、におうと
【矢島長寿社会課長】そういう内容につきまし
か、そんなようなことで果たしていいのかとい
ては、介護の認定の取り消しとか、区分の変更
うことは、やっぱり考えなければいかんと思い
の申請、そういうところも含めて保険者の方が
ますよ。
職権としてそういう取り消しとかの処分をされ
私は、長寿社会課長もいろいろ自分の立場、
ることになろうかと思いますし、医者に対して
あるいは全体の立場、いろんなところから、こ
は医師法なりの部分で不適正な診断というよう
れは大体もう新聞記事に載るところだったんで
な形で、医師法に基づく処分等がなされるもの
す。いろいろと手を回されてこんな状況になっ
と考えております。
ているけれども、ひょっとしたら、下手したら、
【小林委員】先ほどから事を荒げないというこ
じゃ別なところからこういう情報で記事を書く
とをしきりに言っているんだけれども、実際に
かもしれないと。この内容を追っていたところ
いろいろと報道関係、現場の方等々から私に、
が、一つの報道の関係者だけれども、別の報道
現実にこういう診断書も出てきた。そういう話
の関係者がもうそれぞれ嗅ぎまわっていると、
で見てみた時に、全くでたらめな内容になって
こういうようなことの中でいろいろと調べてい
いる。明らかになった。そんなことがまかり通
るという、調査を開始したということも聞いて
─ 293 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
いる。十分注意をしていかなければいかんこと
申しましたので、5,000円の加算についてはその
じゃないかと思います。こういうことをもっと
半分、これはあくまで推測でございますけれど
厳しく受け止めていただけるような、そういう
も、13万人程度ではないかということでござい
姿勢を貫いていただくことをこれは要望として
ます。
お願いしておきたいと思います。以上で終わっ
ておきたいと思います。
それから、期間についてのご質問でございま
すが、この期間は受付からの期間でございます
そこで、福祉保健課長、あなたは主管課長で
か。(「4月からいつまで」と呼ぶ者あり)こ
すね。もう4月から消費税が上がるということ。
の給付金につきましては、今、市町の方で税の
そうすると、これは消費税の5%から8%へ3%
確定作業をしております。それが確定するのが
引き上げることによって、簡素な給付措置とい
4月から5月となる自治体が多いところでござ
うようなことになっている。この準備は万全に
いますので、受付についてはそれ以降になるも
できましたか。大体何名ぐらいの人たちが住民
のと考えております。
税の非課税世帯なのか。いわゆる住民の非課税
なお、申請の期限につきましては、申請受付
世帯がどれくらいいらっしゃるのか。一人当た
の開始日から原則として3カ月間の間に申請し
り1万円、1回限り支給される簡素な給付措置に
ていただくという段取りになっているところで
ついては、大体何名ぐらい長崎県にいらっしゃ
ございます。
るのか。同時に年金を支給されている方は、そ
【小林委員】 今、大体数字が出ました。大体
の1万円に5,000円が上乗せされると伺ってお
26万人の中で、加算される年金支給者は半分ぐ
りますが、その人数たるやどういうふうになっ
らいの13万人と。だから、13万人と13万人とこ
ているのか。
ういうような案分しての話なんですね、全国で。
時間がないから次々に聞いておきますけれど
今、まさにそういうような形でしか出てきてな
も、この配付する期間というものはどれくらい
いということは、何を言っているかというと、
の期間で配付できるんですか。
具体的に4月から5月までの間で、住民税の非課
【野嶋福祉保健課長】 まず、非課税世帯、対象
税世帯がどれくらいあるかということが本当に
の人数でございますが、市町民税の非課税者で
わかるんですか。どこからどういう情報の中で
ございますので、これにつきましては市町の方
これをやるのかという具体的なやり方はどう
で前年度の税の確定作業をされておりますので、
なっているんですか。
詳細については現在はつかんでおりません。た
【野嶋福祉保健課長】住民税非課税につきまし
だし、国の試算では全国で2,400万人という試算
ては、まずこの給付金そのものが市町からの給
がございまして、それを単純に人口割で考えま
付ということになります。
すと、本県でいきますと26万人程度と、国の試
それで、非課税世帯につきましては、市町の
算から人口割しますと26万人ということにな
方で当然税の調査をいたしますので、税金の確
ります。
定をしていきまして、課税・非課税というのは
それから、加算部分がその半分の1,200万人と
市町の中で当然把握ができます。ただ、それを
いう試算を国はされております。そうしますと、
対象者の方にどうお知らせするかというご質問
私が本県では人口案分でいきますと26万人と
かなと感じますが、(「違う、違う」と呼ぶ者
─ 294 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
あり)
出てくる可能性だってあるわけです。だから、
【小林委員】あなた方はプロだからわかってい
ここは非常に慎重にやらないといけないと思う
ると思うけれども、結局非課税世帯が何名い
けれども、ここは福祉保健部長、県の福祉保健
らっしゃるかと。これは、つまり長崎全体の市
部としても少し関心を持っていただいてよろし
町でどのくらいいらっしゃるとかということ、
いんじゃないかと思うんです。この辺のところ
これがそう簡単には把握できないのではないか
は担当課長、大丈夫なんですか。今言うように、
ということで、全国津々浦々の市町村、みんな
淡々と4月から5月と言っているし、本当に実態
悲鳴を上げているんですよ。これは地方自治法
の正確な数字が把握できているのかと、あくま
の第22条の税務担当の守秘義務ということに
でもこれは全国的なベースの中での案分で26
なっているんです。誰が非課税なのか、誰が住
万人、それが要するに非課税世帯で、その半分
民税を払っていないかということはオープンに
の13万人が年金をいただいている人と。1万
できないとなっているんです。だからみんな往
5,000円支給される人が13万人と、こういう数
生しているわけです。
字がぽんぽんと出てきているけれども、これは
だから、4月からもう既にこうやって始まろ
本当に知らなかったとか、そんなことにもなる
うとしている時に、そこの数字、実態がつかめ
し、あるいはいただけるところ、いただけない
ないということの中で、丸秘と福祉保健の関係
ところ、非常に不平等な状況も出てきて、せっ
の職員に、介護保険と同じような形の中で課税
かく簡素なということで1万円、あるいは1万
とか非課税とか、そういうことを明らかにして
5,000円ということになっていくけれども、これ
いいではないかと、こんなことにならないと実
は非常に大きな問題を残すと思うんです。この
は把握できないのではないかということなんで
辺のところについては、もう少し県としても主
す。だけども、実際的に今から制度を設計しよ
体的にしっかりやってもらってもよろしいん
うとか、法律をつくろうと思っても、それはも
じゃないかと、そんな感じがいたします。
う時間的に間に合わないということになってい
これは国の関係から流れてきたことです。し
るわけです。だって、もう来月、目の前だから。
かし、県は県なりに、市町と一生懸命連携をとっ
だから、そういう点からして、何もあなた方
てやってもらうということ、もう時間がないか
は県としてどういう役割を果たすかということ
らこの辺のところについては余り深追いをしま
になっているけれども、市町にお任せしており
せんが、そういう問題があるということをご指
ますということだけでいいのか。実際、現場は
摘申し上げておきたいと思います。
混乱を極めているという形で聞こえてくるわけ
次に、長寿社会課長、先ほどの介護度5の話
です。市町の業務だろうと思います。しかし、
から一転して、介護保険の改革というか、3年
実態はそうやってどなたがそういう住民税の非
に一度の見直しがあります。その中で今いろい
課税世帯なのかと、これがなかなか把握できな
ろと、例えば特養に入るのはこれから介護度3
い。
以上にならないといけない。また別途特例措置
こういう状況の中で、例えば担当の大臣は、
もあるんだと、いろいろあるけれども、今、目
全世帯に全部通知を徹底してくれと。だから、
の前で一番話題になっているのが、先ほども
こんな制度を知らなかったという苦情が後から
あったけれども、要支援1と2を介護保険から組
─ 295 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
み替えて、実は市町村事業に移管させると。こ
援1と2のサービスは全国的に一律になってい
れは2015年が見直しのスタートの時期だと思
るわけです。デイサービスに通うとか、ヘルパー
うんですけれども、そこから3年間の猶予の期
を派遣してもらうとか、大体この2つが基本的
間があるんですか。
な特徴になっている。ところが、これが要する
【矢島長寿社会課長】 今、介護保険制度の改革
に介護保険制度から離れると言いながら、財源
につきましては、第6次の計画から適用される
は介護保険の財源が使われるからサービスが低
ということで、平成27年度から適用されるんで
下しないんだと、こういう話があるやに聞いて
すが、実質的な形としては平成29年度までに全
いるけれども、そういうことですか。
て移行しますという形で3カ年間の猶予の措置
【矢島長寿社会課長】今の介護保険制度の中の
があるということです。
予防給付ということで通所介護、訪問介護につ
【小林委員】 そうすると、今、要支援の1と2
いては市町の地域支援事業という形で市町の事
というのは、長崎県の中で認定を受けているけ
業に移ります。ただ、その地域支援事業という
れどもサービスは受けてない。認定を受けて
ものの財源は介護保険の制度の中の介護保険料、
サービスを受けているという数字、この辺の数
国・県・市町が負担しますものと介護保険料を
字はつかんでいますか。どのくらいの方々が対
合わせた部分、とにかく介護保険の財源で市町
象になっていくのか。
の支援事業も財源としては見込まれております
【矢島長寿社会課長】すみません、確認します。
ので、実質的には介護保険の制度の中での移行
【小林委員】 それなら後ろで調べておいても
という形で考えております。
らって、要支援1と2の人がどれくらいいらっ
【小林委員】あなたはそういう話をずっと前回
しゃるかということと、実際認定は受けている
の委員会からされていて、確かに介護保険から
けれども、サービスを利用していないという方
切り離すと言いながら、財源は介護保険の財源
は当然のことながらいらっしゃると思うんです。
になっているわけです。
だから、長崎県において、具体的に要支援1
だけども、実際的に介護保険の総量が、とに
と2をどうするかということについては、これ
かく2000年にスタートしてから13年経って、言
は相当準備段階をやっていかないといかん。そ
われるように2.5倍ぐらいになっているわけで
このところから、その数字がどのくらいのもの
しょう。これが何ですか、3兆6,000億円から、
かということを聞きたかったんですが、わかり
今や9兆4,000億円ということで2.5倍になって
ますか。
いる。スタート時は3.6兆円、今や9.4兆円と、
【矢島長寿社会課長】 要支援1と2の認定者の
この13年間で2.5倍になっているんです。今のま
方は、平成24年度末で2万9,778人でございます。
までは介護保険の制度そのものが壊れてしまう。
それから、実際にサービスの受給をされてい
崩壊するから、どこかで何とかしなくちゃいか
る方は2万474人、約1万人ぐらいの差があると
んということで要支援1と2が出てきたわけで
いうことでございます。
しょう。
【小林委員】 いずれにしても、この2万人強の
そうすると、今あなたが言われるように介護
人がサービスを受けているわけですよ。その
保険の財政支援はそこから出てくるんだから、
方々が一番心配されていることは、例えば要支
基本的に変わらないということは本当ですか。
─ 296 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
いわゆる総量規制があるんじゃないですか。そ
担い手、受け皿をやっていこうと。
うしないと、何のために切り離すかわからない
【小林委員】時間がないと委員長からおしかり
じゃないか。当然のことながら、そこを切り離
を受けていますから、あなた方も明快に短く答
して、要支援1と2の方々に対するサービスがそ
弁をしてもらわないといかんと思いますが、こ
れぞれ市町のやり方で中身が変わってくる。特
ちらも相当端折っています。
に財政の豊かなところと厳しいところ、そうい
それで、今のところはとても大事なところな
う点から考えていけば中身が変わっていくん
んです。だから、2015年度にスタートする見直
じゃないかと、そこをみんな問題として恐れて
し、それは3年間の助走期間、猶予期間がある
いるんです。だから、今言われるように、それ
んです。だから、その辺のところは相当、失礼
ぞれ市町で立てるサービスの内容については、
だけれども、長寿社会課長がおっしゃっている
財源については介護保険から今までどおり出る
ような形、もう少し私は中身をしっかりしてい
んだからということは違うと思いますよ。総量
ただかないといかんと思います。だから、これ
規制が入っているわけです。だから、一定まで
はひょっとしたら各地域においては総量抑制と
しかできない、こんなような状況ではないかと
いうか、規制というのがあるわけだから、それ
思うけれども、あなたの先ほどの答弁は現状と
には従わなければいけないと。
はちょっと違うんではないかと思いますが、い
先ほど言ったけれども、今、2013年度で9兆
かがですか。
4,000億円の介護保険のレセプトの支払いを
【矢島長寿社会課長】財源はあくまでも今の介
やっているわけです。その中で要支援1と2が幾
護保険制度の中身、財源を使うということでご
らぐらいの負担になっているかというと、その
ざいます。あと、使い方については、例えば今
中のわずか5%の4,100億円なんです。大体5∼
までのデイサービス的なものをやる場合の介護
6%の状況になっているわけです。それを3∼
の予防の単価、サービスの単価については今度
4%ぐらいに総量規制ということで、もうここ
市町が設定をされます。その設定をされること
から先に、介護保険から出すけれども、出す分
については、いろんな今の介護事業所以外の場
のお金をぐっと3∼4%に下げているわけです。
の力も借りながら、多様な担い手という形で対
5∼6%から3∼4%にしていこうとしているわ
応してもらいたい。そういうところでの単価の
けです。そういうことからしてみて、やはり地
設定につきましては、今の介護報酬を一つの基
域の市町の財政負担によってサービスの内容が
準というか、上限として設定をしてくださいと
変わってくるという懸念は否めない事実ではな
いうのが一つの考え方になっております。
いか。だから、そういうことになってくると、
だから、実質的には市町の裁量で単価の設定
要するに介護保険から財政的な支援があるから
はできるんですけれども、一つの設定としては
といって、そんな能天気じゃなくして、その内
今の部分がキャップといいますか、上限として
容いかんによっては、各市町は一般財源から負
ありますので、それよりある程度安く設定をし
担を余儀なくなってしまうと。そんな状態だっ
て、できるだけいろんな担い手の方、NPОとか
てあるわけだから、その辺のところについては
ボランティアとか言っていますけれども、そう
しっかり考えてもらわないといかんと思う。
いう方々の力もかりて多様な選択といいますか、
─ 297 ─
それから、例えばヘルパーがそうやって訪問
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
介護をやっているというところについて、先ほ
これは介護度1になったり介護度2になったり、
どもお話があったけれども、これをボランティ
そんなことが早まるかもしれない。お金の節約
アに変えていこうとしている。では、ボランティ
をしなければ介護保険の制度がもたないと言い
アに変える時に、今、訪問介護をしていると人
ながら、結果的にはそれがプラスどころかマイ
は最低でもヘルパー2級です。それだけの専門
ナスになってしまう。まさに高齢社会の対応と
職としての資格を持っているわけです。だけど、
しては、いささかあきれた結果になってしまう
申し訳ないが、ボランティアの人たちについて
という危険もある。そういうところをよく考え
はそれだけの専門性を要求されるかといえば、
て、もう一つひとつのやりとりは時間がないか
それは何もないんだろう。しかも、そうやって
らいたしませんが、ぜひ私が申し上げたような
総量の規制があり抑制をしていかないといけな
現実をしっかり受け止めていただきながら、今
いから当然回数も減る。いわゆるボランティア
回の制度改正については、やはり県がきちっと
の方々については、失礼だけれども、素人の方々
指導体制をとりながら、市町が現状どおり、あ
がたくさんいらっしゃるかもしれない。そうす
るいはそれ以上のサービスを提供できるような
れば、本当に専門的なサービスの質というもの
質の担保をしっかりやっていただくようによろ
がどれだけ担保されるかということ。だから、
しくお願いしたいと思います。
ボランティアだけを確保するだけでも大変、
【川崎委員】通告をしておりましたのでさせて
サービスの質をきちんと落とさないようにする
いただきます。
ことも大変、いろんな形の中でまだまだ今から
まず、はじめにレスパイト事業に対するニー
計画を立てていただかなければいかんことが
ズの実態調査の進捗についてでございますが、
いっぱいあると思うんです。
重症心身障害者へのサービスということで昨年
だから、あと3年間あるわけだから、しっか
り市町と連携をとりながら、この要支援1と2が
10月、佐世保に拡充をしていただいたことにつ
いては感謝申し上げたいと思います。
切り離されて、財政支援については今までどお
先ほども詳細についてご報告いただきました
りだから大丈夫だよと、そういう能天気な話は
ので、もっともっと利用者が増えていただけれ
絶対いただけない。現実は厳しくなる。ボラン
ばと思っておりますが、これで長崎1カ所、諫
ティアの確保についても、今までのサービスの
早が2カ所、佐世保1カ所で合計4カ所と承知い
質をきちんと担保しなければいけない、そうい
たしております。
12月の一般質問において、もっともっと利用
うことが果たしてできるのかどうか。
今言われていることは、そういう専門的な人
者は多いはずであると、ぜひニーズの実態調査
がいなくなって全く素人の人がやれば、要支援
を行ってくださいというお願いをしたところ、
1と2の人がそれなりの専門的な方々からサー
対応しますというご答弁でございました。現在
ビスの支援を受けているから現状でとどまって
の進捗状況についてお伺いいたします。
いるけれども、下手してボランティアだとか、
【園田障害福祉課長】在宅の重症心身障害児に
今考えられるようなところに移行してしまえば、
対する実態調査でございますけれども、まず調
要支援1と2の人たちが、介護度が一気に5まで
査票を1月23日に発送しております。発送開始
なるということは全く考えられないけれども、
ということでございます。回答期限を2月21日
─ 298 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
にしておりましたけれども、3月上旬までぼつ
した。県の見解を求めたいと思います。
ぼつと返ってきた部分がございまして、現在、
【園田障害福祉課長】確かにこども医療福祉セ
集積・分析中でございます。
ンターは、平成17年度に完成して、まだ新しゅ
現時点で締め切ったといいますか、そういう
うございますけれども、そもそも障害児の入所
数になるんですけれども、586名へ送付してお
施設として全部介助や部分介助の入所児を想定
りまして270名から回答を受けているという状
したバリアフリー構造ということで、大部屋、
況で、まだ内容は分析・集計中ということでご
多床室といいますか、数人入るような形の部屋
ざいます。
の構造になっております。
【川崎委員】 そうしますと、いつごろをめどに
これを分析し、次のステップという形になりま
すか。
【園田障害福祉課長】 5月半ばぐらいまでには
分析を終えて公表したいと思っております。そ
れをもとに、当然私ども県として施策の参考と
したいと考えておりますし、市町にも情報提供
して、地域の自立支援協議会の中でいろんな形
で施策に役立てていただきたいと考えておりま
そういった中で入院する子どもの病気の種類
が変化して、介護の度合いが低い患者の割合が
高くなっているような状況とか、そのような患
者、子どもたちにとっては病室やトイレ等の構
造がマッチしていない部分は確かにございます。
ただ、全体として、当初、親子入院も含めて60
床の規模でつくっておりますけれども、実際入
所平均では40人ぐらいになっていまして、運用
の中でそれが不足しているとか、例えば個室が
す。
【川崎委員】 わかりました。では、5月の半ば
どうしても足りないとか、そういう状況には
まで待ちたいと思います。
なっておりません。
次の質問に移らせていただきます。諫早にあ
ただ、変化があることは間違いありませんの
ります県立こども医療福祉センターのことにつ
で、そういった改築等必要があれば、今後慎重
いてお尋ねいたします。
に検討していきたいと考えております。
これは歴史が古いと認識しておりますが、施
【川崎委員】私は個室がちょっと不足している
設としましては平成18年に更新をされている
というご意見を聞いたつもりでございましたけ
と思います。
れども、実態はそうじゃないということでしょ
身体障害者を中心にケアをする施設でありま
うか。
すけれども、発達障害者支援センター「しおさ
少なくともトイレの構造については問題あり
い」を併設するなど、心療に関わる利用者が増
ということであれば、非常にデリケートな問題
加しているということでございます。果たして
かと思いますけれども、適切に、そう躯体をい
今、新築して7∼8年ぐらいかもしれませんけれ
じるような大きな更新とかということではなく、
ども、この利用者の実態にハードがマッチして
例えば部屋の仕切りだとか、いろんな設備の更
いるのかどうか。先般訪問し、隅々まで視察さ
新だとか、対応できる部分が多分にあろうかと
せていただきましたけれども、私の実感として
思いますので、ぜひ実態にマッチした形で対応
そうなっていないのではないかと認識いたしま
をお願いしたいと思います。また、その状況に
ついて確認をさせていただければと思っており
─ 299 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
ます。
すか。
最後の3点目でございますが、災害備蓄のこ
とについてお尋ねいたします。
【野嶋福祉保健課長】一応県としての目標とし
て7,000人分と申し上げました。
先ほど福祉保健課長から基本方針、災害時の
これは流通備蓄も含めたところで7,000人分
物資備蓄等に関する基本方針の見直しについて
ということで考えておりまして、詳細、現物と
詳細ご説明をいただきましたので大体理解をし
流通とどれくらいの割合かというのは、いろい
ておりますけれども、その中で市町の備品を避
ろ議論があることかと思いますけれども、当面、
難者の3日分を目標に備蓄をすると。県はそれ
その全体の3割程度を現物で備蓄をするという
を補完する上で、全市町の備蓄の目標の数量の
目標観で対応していきたいと思います。
10%を目標に備蓄と言われました。
それに基づきまして不足する物品について、
そうすると、県の備蓄の目標が10%であれば、
平成28年度と方針で書いておりますが、不足す
そのベースとなる市町の分が固まらないと県の
る分について、順次、小ヶ倉柳埠頭の倉庫の方
数量も固まらないということだと思いますが、
に備蓄をしていきたいと考えているところでご
現在、市町の備蓄状況はもう固まった状況なん
ざいます。
でしょうか。
【川崎委員】 実は、今私もお尋ねしようと思っ
【野嶋福祉保健課長】県の備蓄の目標でござい
ていたんです。その小ヶ倉柳埠頭1カ所集中と
ますけれども、まず市町の備蓄の目標として、
いうことについても、緊急時の距離感だとか、
この方針において人口の5%ということで資料
当然離島も抱えているわけでありまして、現実
の3ページの上の方に市町の備蓄の算定方式と
的かということについてははなはだ疑問でござ
いうことで、実際どれくらいの備蓄が必要かと
います。これについての県の考え方はいかがで
いった時に1ページの最大の被害に基づきまし
しょうか。
て、市町においてはまずは人口の5%を目標に
【野嶋福祉保健課長】 まず、小ヶ倉柳埠頭でご
していただくということにしております。
ざいますけれども、ここの立地については、一
それに基づいて市町の備蓄の目標の10%を
つは津波対策という部分で国分町の方で若干不
県が持つということでございますので、概ね人
安があるということで、津波対策上、一定の海
数とすれば県の人口は140万人ということでご
抜がありますので、まずそこが海抜が高いとい
ざいますので、県の当面の目標としては7,000
うことで移しております。それと、小ヶ倉の場
人分の備蓄ということで考えております。
合はトラック等の搬入が非常にスムーズにでき
【川崎委員】 そうしますと、その計算式に基づ
るということで小ヶ倉というのを設定していま
いて7,000人分の災害備蓄を行うということで
す。
あれば、先般、国分町にあった施設から小ヶ倉
ただ、委員ご指摘のとおり、分散配置という
埠頭の方に新設をして、そちら移転が済んだと
のはどうなのかということでございますが、こ
いうご報告もいただいておりますけれども、現
れにつきましては、私どもも県内に振興局がご
在、小ヶ倉埠頭にあるものに対して、目標に到
ざいますけれども、振興局単位に一定分散配置
達するまで補充する形という認識でよろしいで
ということについても前向きに進めていきたい
─ 300 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
と考えているところです。
それと、実際に流通備蓄の場合に、動いたか、
【川崎委員】 現段階では了としますけれども、
動いてないかという部分でございますが、これ
それは現実的なところでぜひご検討いただきた
は一昨年、福岡、熊本、大分で九州北部大豪雨、
いと思っております。
ありましたけれども、そこで大分と熊本の方で
今、図らずも流通備蓄のことに触れられまし
実際流通備蓄の業者に物資をお願いしたところ、
たけれども、これも災害時に的確に、かつ迅速
その当日もしくは翌日には要求した物資が届い
に事業者から物資の供給が行われるよう平時よ
たということで、一定物資の確保については実
り事業者などと協定締結に努めるものとすると
績があるということがもう一点でございます。
いうことでこの流通備蓄についても推進をされ
そうは言いましても、日ごろの流通事業者と
ておりますが、非常に現実的なのかということ
の連携というのは重要かと考えますので、現在
も常々懸念をしておりまして、要するに物がど
は年度当初に緊急連絡先等の確認をとっている
んどんメーカーから入ってきて、卸から仕入れ
程度でございますけれども、今後は防災訓練へ
られるんでしょう。それを店舗等に出して売ら
の参加や意見交換会の実施などを通じまして、
れている。日常ずっと動いている物資の状況を、
協力体制、情報共有に一層努めていきたいと考
いかにそれを災害時に担保するかとなると、本
えているところでございます。
当にそういうことが起こってシミュレーション
【川崎委員】 最後にいたします。
でもしないことには、本当に大丈夫かなという
この基本方針の9番のその他というところに、
ことについては、なかなか懸念が払拭できない
備蓄状況について年1回公表するということが
わけですが、懸念を払拭していただけますで
ありますが、この公表をどういうふうにするの
しょうか。
か、ホームページ等でしょうか。
【野嶋福祉保健課長】何点かまたご説明したい
と思います。
それと、平成28年度までに目標備蓄量を達成
するとありますが、これは遅くないでしょうか。
まず、法制度上の話でございますけれども、
今から3年後、ちょっと遅過ぎると思いますけ
まず災害救助法の中でいきますと、非常に大規
れども、これは見直していただきたいと思いま
模な場合でございますが、知事が土地・家屋の
すが、いかがでしょうか。
使用、それから物資の保管や収容を命ずること
【野嶋福祉保健課長】 まず、年1回の公表でご
ができるということが一つ担保されております。
ざいますが、具体的にどうするかというのはま
もう一つ、災害対策基本法におきましても、
だ決めておりませんが、最低でも、少なくとも
先般の改正された法律の中で、内閣総理大臣は
ホームページでは市町分も含めて公表していき
国民に対して、必要な範囲において、国民生活
たいと考えております。
との関連性の高い物資、国民経済上重要な物資
それから、平成28年ということでございます
をみだりに購入しないこと、その他必要な協力
が、一定市町に対しても要請をしていく部分も
を求めることができるということで、要するに
ございまして、例えば県単独、県の分だけであ
買い占め備蓄等についての条文が設定されてお
ればもっと早くというのもありましたけれども、
ります。
市町に対しての要請ということも踏まえて平成
─ 301 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月24日)
28年にした次第でございます。その辺について
はご理解いただければと考えております。
【川崎委員】 市町も同じだと思います。災害の
ために準備するんですから、市町が遅くて、県
は早いとか、そんな話じゃないと思います。再
検討をお願いします。
【野嶋福祉保健課長】持ち帰って検討させてい
ただきたいと思います。
【髙見委員長】 質問の途中ですけれども、あと
の関係もございますので、ここでこども政策局
を含む福祉保健部関係の予算議案の審査結果に
ついて、整理したいと思います。
しばらく休憩いたします。
― 午後
4時56分
休憩 ―
― 午後
4時56分
再開 ―
【髙見委員長】 委員会を再開します。
午後5時から議会運営委員会が予定されてお
りますので、これをもちましてこども政策局を
含む福祉保健部関係の議案外所管事項を除く審
査を終了いたします。
なお、議案外所管事項につきましては、3月
26日、午後から議会運営委員会終了後に続けて
行うことといたします。
明日は、午前10時から再開し、国体・障害者
スポーツ大会部関係の審査を行います。
本日は、これにて散会いたします。
お疲れさまでした。
― 午後
4時57分
散会 ―
─ 302 ─
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月25日)
障害者スポーツ
大 会 課 長
1、開催年月日時刻及び場所
平成26年3月25日
自
午前10時
0分
至
午前11時50分
於
第 1 別館第 3 会議室
6、参考人の氏名
長崎県立西彼農業
高等学校教諭
長崎花き振興協議会
鉢物部会会員
2、出席委員の氏名
委員長(分科会長)
髙見
健
君
副委員長(副会長)
山本
啓介
君
委
宮内
雪夫
君
〃
田中
愛国
君
〃
小林
克敏
君
〃
下条ふみまさ 君
〃
髙比良
元
君
〃
堀江ひとみ
君
〃
山田
朋子
君
〃
松島
完
君
〃
川崎
祥司
君
〃
山本
由夫
君
員
大庭
茂雄
君
進藤
睦
君
小林
正一
君
7、審査の経過次のとおり
― 午前10時
0分
開議 ―
【髙見委員長】 皆さん、おはようございます。
委員会を再開いたします。
3月18日に引き続き、国体・障害者スポーツ
大会部関係の審査を行います。
まず、昨日ご決定いただきましたが、委員会
の参考人として、お手元にお配りしております
名簿のとおり、長崎県立西彼農業高等学校教諭
進藤
睦氏、長崎花き振興協議会鉢物部会会員
小林正一氏のお二人にご出席をいただいており
ます。
3、欠席委員の氏名
な
また、理事者の出席範囲を含め、配席表のと
し
おり決定したいと存じますので、ご了承をお願
いいたします。
4、委員外出席議員の氏名
な
ここで、委員長として一言ご挨拶を申し上げ
し
ます。
本日、参考人としてご出席いただきました皆
様におかれましては、大変お忙しい中、私ども
5、県側出席者の氏名
国体・障害者
スポーツ大会部長
国体・障害者
スポーツ大会部次長
の委員会審査にご出席をいただき、まことにあ
藤原
敬一
君
川口
岩継
君
県民スポーツ課長
宮下
守生
君
花いっぱい運動の審査において、播種、プラグ
大会総務課長
浦
真樹
君
苗の育成、調達計画等について専門家からの意
競技式典課長
鹿摩
幸政
君
見を聴取することになり、今回、「長崎がんば
施設調整課長
金子
昌彦
君
らんば国体・大会」の推奨花や育て方をわかり
りがとうございます。厚くお礼を申し上げます。
国体・障害者スポーツ大会開催事業における
- 303 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月25日)
やすく紹介した「花づくりハンドブック」の作
お配りした横長の資料につきましては、早い
成に当たりご意見をいただきました長崎県立西
時期の7月の配布をイメージした資料としてお
彼農業高等学校教諭 進藤様、また、花き生産者
付けしております。
及び花き関係機関・団体が一体となり、本県の
ただ、その前段といたしまして、現時点での
花き振興の中核的な組織として設立された長崎
状況でございますけれども、平成26年度の契約
花き振興協議会から、鉢物部会会員 小林様にご
に向けましては、資料の左の方、1月下旬から3
意見をいただきたくご出席をお願いした次第で
月下旬ということで、これは7月∼9月配布共通
ございますので、よろしくお願い申し上げます。
分の作業として記載しておりますけれども、各
それでは、私から副委員長並びに委員をご紹
生産農家の方でポット苗の育成という作業をや
介させていただきます。
っていただくことになります。そこにおきまし
〔各委員紹介〕
ては4月以降の生産スケジュールを調整、準備
以上でございます。どうぞよろしくお願い申
をしていただく必要がございます。
し上げます。
そこで、1月に私どもの方で平成26年度の市
ここで、参考人の皆様へ念のために申し上げ
町への納付時期、納付の数等につきまして調査
ますが、規定により、呼称につきましては、「参
をいたしました。その結果を今回の受託事業者
考人」という言葉を使わせていただきますので、
であります八江・グリーンポート花苗共同企業
ご了承をお願いいたします。
体にお伝えをいたしまして、そこから受託事業
また、発言される際は、挙手の上、委員長が
者と各生産農家の方で、現在、4月以降の生産
指名した後、簡明に案件の範囲を超えることな
スケジュールについて既に調整をやっていただ
くご発言いただきますようお願いいたします。
いております。
それから、実際4月に入りまして具体的な契
なお、参考人は委員に対しての質問ができな
いこととなっておりますので、ご了承をお願い
約、それから作業になってまいりますけれども、
いたします。
市町によっては6月下旬から7月上旬の納付を
それでは、まず、長崎がんばらんば国体にお
希望している市町もございます。そういったと
ける花いっぱい運動の花苗調達及び配布に向け
ころから逆算をいたしますと、プラグトレーに
た業務について、大会総務課長より説明をお願
種をまいて、それからポット苗へ鉢上げをし、
いいたします。
そして受託事業者へ集め、市町へ出荷するまで
【浦大会総務課長】 私の方から、改めまして平
に概ね2カ月半から3カ月を要すると伺ってお
成26年度の花いっぱい運動に向けた花苗調達
ります。
そうなりますと、4月早々にもう契約を締結
の一定の作業スケジュールにつきまして、資料
いたしまして、早いものではもう4月の中旬か
の方でご説明をさせていただきます。
平成26年度の花苗の調達につきましては、ト
ら種まきを始めていく必要があるということで、
ータル約20万株の苗を調達するということで、
4月中旬から播種、それからプラグ苗の育成と
市町のご意向として、大体7月∼9月の納付を予
いうのが順次作業として出てまいります。
その後、5月中・下旬からプラグ苗、それか
定しております。
- 304 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月25日)
らポット土を生産農家の方に引き渡しをいたし
いろ、こうあるべしということを本会議で決議
まして、それから生産農家の方で約1カ月程度
をして、そのことの遵守を求めるような、そう
かけましてポット苗を育成し、6月下旬から7月
いう取組をしております。
上旬に向けた出荷へとつなげていくということ
今年度、実は八江グリーンポートが受託企業
で、現在、スケジュールを予定しているところ
といったことで、県からの仕事を受けてやって
でございます。
いるのですが、そこの選定方式については、実
なお、市町におきましては、受領した苗につ
きまして、各地域の小学校、あるいは自治会、
はプロポーザルのやり方で随意契約ということ
でやっているんです。
老人会、婦人会等、幅広い年代におきまして皆
ところが、平成23年12月16日に我々議会とし
様のご協力をいただきまして、受領した苗につ
ましては、「今後、プロポーザル方式による随
きまして、その後、プランターへ移しかえ、花
意契約を廃止する。それにかわって公募型入札
を咲かせていくという作業がその後に出てきて、
方式、総合評価方式に統一して行うこと」、こ
本番の時に花で競技場、その周辺を飾ろうとい
ういったことを明確に決議をして、その遵守を
うことで取り組んでいるものでございます。
求めているんです。にもかかわらず、プロポー
私からの説明は以上でございます。よろしく
ザル契約でやったといったことについて、これ
お願いいたします。
は議会、県民の意思に離れたことを執行部の方
【髙見委員長】 ありがとうございました。
で、そういうことでやった。
これより播種、プラグ苗の育成、調達計画等
についての意見聴取を行います。
それとあわせて、来年度は、今説明がありま
したけれども、八江グリーンポートに随意契約
質問はありませんか。
で直ちにやる、期間的にどうだというふうな尾
【髙比良(元)委員】 参考人、おはようございま
ひれがついているんですが。これも基本的に随
す。
意契約というのは、財務規則上、特例中の特例
お忙しい中、大変恐縮でございますけど、本
でありまして、特定の引き受け手というか、仕
委員会にご出席をお願いした件は、中身のこと
事をするところが限られていると。別途受け皿
というよりは、県の発注方式について、本当に
となるようなところがないというような業務の
それが適切かどうかということを検証せんがた
特殊性、あるいはそれを担う企業の特殊性、そ
めに参考意見をお願いしたいという趣旨で今日
ういったことがあって初めて随意契約の理由と
はご出席を賜りました。
して認められるというようなことになっており
少し技術的なこと、あるいはその実態につい
ます。
て承知をしないと、それと大会総務課長の方か
そこを本則として、基本的には競争性が発揮
ら話があった、そこだけではなかなか我々とし
される一般競争あるいは指名競争入札でやる。
ても素人なものですからよく承知をできないの
そうしないと価格も言い値になってしまって県
で、そういう意味で専門家としてのご意見を賜
民の税金が不当に支出を余儀なくされるという
りたい、そういう趣旨です。
ようなことがあります。
実は、議会として県の発注方式についていろ
- 305 -
そういうことで、県の発注方式を一々改善を
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月25日)
してきたわけでありますが、今言いましたよう
っている、あるいは会社としてやっている、そ
な、そこに反するというか、非常に特例の措置
ういうふうなことで非常に限定されているんだ
として平然とやろうとしているものですから、
と。25∼26経営体という話をしたんですが、実
ここはやっぱりそれなりの理由というのを明確
際は手広くやっているのは5∼6者だというよ
にしておかないと、我々としても決議をしてい
うな話ですが、そのことは間違いないですか。
る、県民に対してアピールをしている、そうい
もう一度確認させてください。
うことから説明責任がつかない。そういう思い
【小林参考人】 大規模と言われても、結局、一
で今議論をしておりまして、そういったことに
農家で生産されている方がほとんどなので、ど
関しまして幾らかご質問をさせていただきたい
こまでが大規模かわからないので。
と思いますので、前段についてご承知おきの上、
よろしくお願いしたいと思います。
例えば、私のところで年間約30万ポットぐら
いを生産しているので、うちで中の上ぐらいの
まず第1点目ですが、県内で鉢苗の生産農家、
生産農家で、少ないところはもっと少ないとこ
経営体ですね、これはどれくらい実際としてあ
ろもありますし、多いところも、大きいところ
るんでしょうか。個人でもいいですし、法人、
はあるんですけれども。
団体、会社でもいいんですが、できればどこが
【髙比良(元)委員】 実際、ポット苗で成育をす
どれくらい生産をしているかといったことをご
るためにはハウスが必要だろうと思いますし、
承知であればお知らせをいただきたいと思うん
それから水管理というものは徹底してやらなけ
ですが、進藤参考人でも小林参考人でも結構で
ればいかんと。結構、設備投資とか生産技術と
ございます。
かそういうことがいろいろあって、一口に花き
【小林参考人】私は長崎県の振興協議会の組織
農家といっても、切り花でやっているところに
に参加させてもらっているんですけれども、県
鉢苗で生産をしてくれといったことをお願いを
内で鉢物を生産される方が25∼26軒あって、そ
しても、それはやっぱり実際としてはなかなか
の中で苗をつくっていらっしゃる方というのは
難しい、専属でやっているところでないとこれ
5∼6名です。振興協議会に入ってない方もいら
は担えないというような、端的に言ってそうい
っしゃいます、それで生産をされるという方も
う状況でしょうか。
私の田舎でも複合経営で花き栽培をやってい
いらっしゃいますけれども、その把握は私の方
る、そういうところはたくさんあるんですよ。
ではちょっと無理です。
スターチスとかなんとか、いろんなことをハウ
以上です。
【髙比良(元)委員】 花きの生産農家というのは
スでやっているんですが、そういうところで仮
たくさんあるんですけれども、そうすると大半
に、こういう20万株をつくると、これはやっぱ
は切り花の生産であって、鉢苗の生産を大量に
り大変な人出というか、支える力が必要になる
やっているところは、実態としては県内では今
ので、「あなたのところに何千株か頼むよ」と
言われたぐらいの数でしかないと。
いうような話をして、それというのは現実問題
そこは個人で手広くやっているような、そう
いうところもあれば、あるいは協業体としてや
として、「わかった、よし、じゃ引き受けよう」
というふうになるのか、ならないのか。そうじ
- 306 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月25日)
ゃなくて、やっぱり一貫生産としてそれを専業
者5∼6軒じゃなくて、ほかの振興協議会、組織
でやっているところでないと担えないのか、こ
に入ってない方もいらっしゃいますので、それ
の辺についてご意見はいかがですか。
を入れると何軒かとは私としては、組織に入ら
【小林参考人】切り花生産者の方がポット苗を
れている方は5∼6軒で、組織に入っていない方
生産されるのは、つくれないことはないと思い
も結構いらっしゃるみたいなんですけども、
ます。思いますけれども、保証はしません。特
(「さっきの25∼26軒は」と呼ぶ者あり)それ
に、夏場の管理なので、自分たちもできれば一
は振興協議会の組織の中で鉢花、普通の鉢です
番つくりたくない時期なので、特に台風とか、
ね、シクラメンとか観葉植物とかをつくってい
自然災害が結構ある時期なので、普通の切り花
る方を全部含めて25∼26軒あって、その中で苗
の方にそれをしてくれと言うことは、やっぱり
を生産されるというのはやっぱり5∼6軒ぐら
ちょっと厳しいんじゃないかなとは思うんです
い、私が知っている中ではそれくらいしかない
けど。
と思っているんです。
2番目の質問の年間の生産高ですが、多分、
以上です。
【髙比良(元)委員】 進藤参考人、いかがですか。
昔よりは減っていると思います。多いところで
【進藤参考人】 今、小林参考人がおっしゃった
は80万とかつくっている方も昔はいらっしゃ
とおり、つくれないことはないとは思います。
ったんですけれども、今はやっぱり花苗の需要
ただ、こういった形で国体の苗として提供する
がかなり減ってきたので、どれくらいでしょう
という責任の重い仕事になりますと、簡単に引
か、全体で100から80あるかないかと思ってい
き受けるというわけにはまいらないというのが
るんですけど。それは多分、長崎の花市場の方
私の考えでございます。
に尋ねるとわかると思っているんですが、県の
農林部でわかるかもしれません、はっきりした
以上です。
【髙比良(元)委員】 そうすると、現実的には25
数字はですね。大体それくらいだと思っている
∼26者、もっと絞られて5∼6者というような、
んですけれども。
そういうふうなところでしか生産農家として現
第3の質問ですが、春と秋というか、今から
実に引き受けてやれるところはないというのが
のシーズン、4月から5月、6月の初めぐらいが
実態だと、そういう理解でよろしいんですかね。
ピークで、あとは秋にパンジーとかなんとかが
そのこととあわせて、県内産の鉢苗の年間の
10月から11月、12月ぐらい、大体それが2つの
生産高というのは大体どれくらいあるんでしょ
ピークであります。
以上です。
うか。
そして、品種にもよると思うんですけれども、
【髙比良(元)委員】 長崎花市場の取扱高が、事
ポット苗の一般的な生育時期というのは大体い
前に農林部の方で調査をしてみると、大体200
つ頃なのか。あわせたところで3点お答えをい
万株ぐらいあるという話です。そういうことで
ただきたいと思うんですが、小林参考人、いか
すけれども、季節によって随分ばらつきがあり
がですか。
ますので、実態としてどうなのかお尋ねをさせ
【小林参考人】 第1の質問ですけれども、生産
ていただいたんですが。
- 307 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月25日)
ちょっと戻りますけれど、5∼6者と、お宅様
それからプランターでの育成と、こういう3工
の協議会に入ってない、そういったところもほ
程が考えられているんですが、このプラグ苗の
かには幾らかあるだろうという話です。そうす
生産技術というのは生産者にとってかなり格差
ると、5∼6者プラスアルファの総力を結集すれ
が実態としてあるんですか。この辺ちょっとご
ば県内で20万株、あるいは20万プラスアルファ
意見をいただきたいと思うんですが。進藤参考
の鉢苗の株の生産というのは十分可能だという
人、いかがですか。
ようなことが言えるんですか。県外からわざわ
【進藤参考人】先ほど来説明があっております
ざ取り寄せなくても県内で全てを生産し、調達
が、プロの農家さんにつきましては、さほど問
ができると。力を合わせればの話ですが、そう
題はないかというふうに思いますけれども、技
いうことをまず確認をしてよろしいですか、ど
術の程度によってできばえが若干変わるかなと
うですか。
いうふうには考えております。
【小林参考人】 多分大丈夫だと思います、多分
以上です。
です。自然災害とかなんとかあった場合は、や
【髙比良(元)委員】 播種からプラグで育成する
っぱり県内では、花も傷むし、最悪の場合、出
という話ですから、これは大量に播種をすると
荷できないような形になることがありますので、
なると、播種機とか、そういうものが必要にな
絶対とは言えないと私は思っています。
ってくると思うんですが、その育成そのものに
【髙比良(元)委員】 リスクはあるけれども、天
ついて技術的に格段の違いが出てくるというの
候とか、自然相手ですから、ある意味では。そ
は普通では考えられない。やっぱり生産農家が
ういう意味でリスクはあるけれども、やってや
きちんとした、そこの中間育成がきちんとやれ
れないことは決してないと。それぐらいの供給
るかどうか、ここの違いは出てくるかもわかり
体制はあるということで理解をしたいというふ
ませんが。ただ、そこも業として長年やってお
うに思うんですけれども。
られるのであれば、ここはやっぱり責任のある、
実際、今、生産計画をどうしているかという
と、八江グリーンポートが頭に立って、その下
そういう取組が可能であろうというふうに思っ
ているんですよ。
で生産農家が4者ぐらいで今年度やってきたと
そういう意味では、幾らか技術の差はあるか
いうんですよ。本当に4者ぐらいしかないのか
もしれませんけれども、苗を育てるという意味
というところから議論が始まって、もっとすそ
においては、そう大きな違いはないんじゃない
野を広げる必要があるんじゃないかというよう
かなというふうに、ちょっと事前の農林部との
な、そういう観点からいろいろしたんですが、
やりとりの中でもそういうふうな意見であった
実態としてはやっぱり5∼6者プラスアルファ
んですが、いかがでしょうか。もう一度確認を
と、そういうところしか担い手としてはないと
したいと思うんですが、進藤参考人。
いうようなご意見ですね。それはそれで承って
【進藤参考人】 気象の大きな変動とか、そうい
おかなければいかんというふうに思います。
ったものがない限りにおいては、おっしゃられ
それで、ちょっと質問を変えますが、この工
程表ですね。これで見てプラグ苗とポット苗と、
るとおり、さほど技術的には難しいことではな
いように思っております。
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月25日)
【髙比良(元)委員】 そうすると、この工程表に
れをなくすためにはやっぱり1カ所のところで
よると3段階に応じてそれぞれ育成主体を分け
されるのが一番効率的じゃないかとは思ってい
ておるのですが、そういう分け方をせずに播種
るんですけど。
からプラグ苗、ポット苗、この一元的な生産工
以上です。
程を行うということの方が私としては効率的で
【髙比良(元)委員】 確かにロスは出ると思いま
はないかと思うんですよ。その5∼6者プラスア
す。それはしかし、1カ所でやっても分散して
ルファと直接の契約によってそれぞれ作業を分
やっても、取り扱うロットがそれぞれ分割され
担するというか、それぞれ主体になってやって
れば結果としては同じじゃないかなというふう
もらうというやり方。
に思うんですけれども。少しずつロスが出ると
この工程表で今考えているのは、八江さんの
いうのと、1カ所でやった時はたくさんロスが
ところはすべてプラグ苗を生産する。そして、
出る。少しずつの分を合計するとたくさんの分
それを土とかポットとかとあわせてその苗を生
とイコールになるかもしれないけれども。
産農家に渡して、そこで中間育成をして、さら
ただ、やっぱり一元的な生産工程をとること
にプランターに移植をして、各市町で管理をす
の方が、ここはやっぱり生産農家にとっては生
るというような工程になっているんですが、言
産計画というか、育成についての取組方、ある
っているのは、要するに、播種からプラグ苗の
いは全体としての生産調整、そういったところ
生産、ポット苗の生産というところをそれぞれ
が自らやるということで可能になって、ここは
の経営体に任せるといったことの方が効率的じ
そういうやり方の方がよほど確実な出荷ができ
ゃないかというふうに思うんですが、この辺に
るというふうに思うんですが、この辺はもう一
ついてのお考えはどうでしょうか、小林参考人。
度、いかがですか。
【小林参考人】それは可能だと思うんですけれ
【小林参考人】言われることはわかるんですけ
ども、私が思うには、一元として先ほど言われ
れども、育苗期間中というのが一番神経を使い
ました八江さんの方でプラグ種まきをされて、
ますし、できれば生産者とすれば、その育苗期
それを農家に配布をされるのが、種まきから、
間を除いてすればほかの仕事もできますし、こ
あれが一番農家としての差が出るので、そこで
れにずっとはまっている、仕事にかかわってい
このようにされた方がいいんじゃないかとは思
るわけじゃないし、ほかの仕事もしなくてはい
っているんですけど。
けないので、できればこういう体系ができてい
【髙比良(元)委員】 ちょっと今の説明はなかな
れば、これが一番だと思っているですけれども。
かよくわからない。「プラグ苗からあれをする
自分も実際、各種苗メーカーからの苗を、結
のに差が出る」という「あれ」というのを具体
局、プラグ苗で生産されるのを買って、その後、
的に、もうちょっとすみませんが、ご説明をい
ポットをつくっている時期もありますので、そ
ただけませんか。
れが一番、自分でするのもいいとは思うんです
【小林参考人】 すみません。自分が思っている
けれども、できればこういう形がとれれば一番、
「あれ」ですけど、一番生産のロスが出るのは、
最終的に生産ロスが少なくなるんじゃないかな
種まきから播種の間が一番ロスが出るので、そ
と思っているんですけれども。
- 309 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月25日)
以上です。
ですか。
【髙比良(元)委員】 そうすると、生産農家も実
【進藤参考人】種をまいてから一番早いもので
態としてはプラグ苗を購入してポットで育成を
3日ぐらいで芽が出てきますし、一般的に考え
する、それを出荷すると。基本的にはそういう
て1週間から10日程度で芽が出てまいります。
形態でやっているということが大半なんですか。
非常に短い期間でありますので、いろんな環境
そこのところをちょっと確認をしたいと思うん
条件とか、そういったところが変わりますと苗
ですが。
の品質といいますか、そういったところのばら
【小林参考人】 先ほど言いましたように、大半
つきが出る可能性が非常に多くなるというふう
は自分のところで生産をするんですけれども、
に考えております。
種まきからするんですけれども、やっぱりどう
以上です。
しても、生産時期、結局、播種時期が寒い時と
【髙比良(元)委員】 播種機でもって20万株を育
か暑い時はやっぱりどうしても種に対してロス
てようという、プラグ苗を生産するという企業
が大きいので、そのロスを少なくするために、
というか、担い手というのは県内でどれくらい
それと育苗期間の経費とかなんとかを考えると、
あるんですか、20万株ぐらいやれるところとい
やっぱり購入した方が安いということもないで
うのは。ちょっとお知らせをいただければ幸い
すけれども、その方が最終的なロスが少なくな
ですけど。
りますので、そういうことに私はしています。
【進藤参考人】 申し訳ないんですが、そこら辺
皆さんがしているかはわからないんですけれど
は私の方は承知しておりません。
も。私はそういうことで、一部、そういう生産
【髙比良(元)委員】 この工程表でいくと、八江
体系をとっている時もあります。
さんのところで全て播種とプラグ苗を育成する
ということになっております。八江さんのとこ
以上です。
【髙比良(元)委員】 そうすると、やってやれな
ろで、1者でやれるんですか、20万株。今、承
いことはないけれども、いろんなロスだとか、
知していないというお話があったんだけれども。
それに伴う経費、損失だとか、その他いろいろ
【小林参考人】 20万株のプラグ生産は可能だ
な事情があって、やってやれないことはないけ
と思います。面積的にも、プラグの状態でした
れども、プラグ苗を購入してやるというのが安
らそう面積もかからないし、大丈夫だとは思っ
全であるし、そういうやり方の方が中間育成と
ているんですけど。自分のところでもパンジー
してはベターであると。そういうことを大体皆
あたりは5∼6万、一遍にまきますので、(「で
さん、考えておられると。
きるんですね」と呼ぶ者あり)八江さんのとこ
だから、実態としてやっぱりそれに沿ったや
ろもできると思います。
以上です。
り方をせざるを得ないと。どこか大きいところ
がわっと播種をやって、プラグ苗でやって、そ
【髙比良(元)委員】 そうすると、先ほど言われ
れで分けてから中間育成してもらうというよう
た5∼6者、規模がどれだけあるかはいろいろあ
な、そういう構図をとらざるを得ないと、そう
ると思いますが、できないことはないわけです
いう理解をしていいですか。進藤参考人、どう
ね、20万株。5∼6者が全てできるかどうかは別
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月25日)
として、できないことはないんですね。
いただいたということでございます。
実際、プロポーザルに応募したところは3者
あと、実行委員会につきましては、国体・大
あるんですよ。琴花園とか、あと長崎花き園芸
会を進める上で、いわゆる県内の各界各層の皆
農業協同組合、後田さんのところですが。です
さん方が委員として参加をいただくということ
から、できないことはないわけですよね。でき
で、知事を会長として実行委員会をつくってお
るからこそ参加をしているわけですね。
ります。その中にいろんな専門委員会等もつく
皆さんにこのプロポーザルについて参加を希
って、例えば式典の専門委員会でありますとか、
望しませんかというような、そういうご案内は
広報関係の専門委員会でありますとか、そうい
なかったんですか。小林参考人のところはどう
った専門委員会のところに県内のいろんな各界
ですか。20万株やれると、そういう実態がある
各層の方にご参加をいただいて、委員にご就任
中で。
をいただいてつくっている実行委員会でありま
【小林参考人】 それはありませんでした。
して、そこでいろんな準備業務も県と一緒にな
【髙比良(元)委員】 そこがよくわからないんだ
ってやっているという状況でございます。
よな。実際上、5∼6者、今言われた中でも県内
【髙比良(元)委員】 そうすると、この実行委員
でありますよ、プラスアルファありますと。規
会との契約というのは一体何なんですか。よく
模の違いがあって、この中から幾らか限定はさ
わからない、もう一度説明をしてもらいたいと
れるかもしれませんけれども、品種、それから
思っているんですが。
時期もの、いろいろあって一概には言えないか
それと、小林参考人、公募をして結果的に3
もしれないけれども、やろうと思えば担えると
者しか応募がなかったということなんだけれど
ころがほかにもあるにもかかわらず、これくら
も、小林参考人はこの公募をしますということ
いの参加でしかなかったというのは、これはな
について承知をしておったですか、いかがです
ぜだろう。
か。
それと、実行委員会とこの受託業者は4月に
【小林参考人】 公募自体知らなかったので。
以上です。
契約をするということになっているんだけど、
この実行委員会の構成、この間議論があったか
【浦大会総務課長】国体・大会の実行委員会を、
もしれないけれども、ちょっとよく確認できな
もともと準備委員会という形でスタートしまし
かった。どういう構成で、どういう役割をして
て、平成23年7月に正式に国体開催が決定をし
いるのかということ、あわせたところで執行部
た時点で準備委員会から実行委員会へと移行し
の方にお尋ねをします。
ています。
【浦大会総務課長】 まず、平成25年度のプロ
その実行委員会の事務局は私どもの方が担当
ポーザル審査をやる場合には、基本的に公募と
しておりまして、その各種準備業務を進める主
いうことでやっておりますので、個別のそうい
体として実行委員会がございますので、そちら
った事業者の方へお声がけという形ではなくて、
の方で今回の花の調達業務については契約を締
一般的な公募の告知をやって、広く募集をやっ
結するということになってまいります。
たというやり方で、結果として3者の方が応募
【髙比良(元)委員】 公募があったことを知らな
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月25日)
かった。一方では公募をして結果的に3者だけ
逆に言えばやりやすい、生産農家が、主体的な
だった。どうもでき合いで最初から結論ありき
取組として。最終的な必要なロットをまとめれ
じゃないかというのを少し勘ぐらせるような、
ばいいだけの話ですから、と思うんだけれども、
そういうやり方であったのではないかなという
そういう意味で再度お尋ねをしているんですが、
ような思いがしないでもない、率直なところ。
やっぱりそう言いつつも、1者がトータルでマ
だって、生産農家は立派なところがほかにもあ
ネジメントしないとうまくいかないというよう
るにもかかわらず、県民に広く参画を求めよう
な、そういうことについて何かご意見があれば
というような、そういう姿勢が一方であるとす
再度お尋ねしたいと思うんですが。小林参考人、
れば、いや、あったと思うんだけれども、そう
いかがですか。
いうことで周知が図られていない。そういうや
【小林参考人】 まず、自分の考えとしては、や
り方というのが本当に適切だったかどうかとい
っぱりどこか1者がそういうマネジメントをし
うのは、これは大いに疑問がある。おかしいと
てもらった方が一農家としては助かります。こ
思うんです。
れをもし自分のところで、例えば仲間を集めて
それと、もう一度お尋ねをしますけど、この
しようとすれば、やっぱりかなりのリスクもあ
受託業者は1者ですよね、結果的に八江グリー
るし、できればどこかまとめてくれるようなと
ンポートなんだけれども、これは統括をするよ
ころがあるといいんじゃないかとは思っていま
うなやり方ですよね。そういうふうなやり方を
す。
しないとやっぱりうまくいかないのか。播種か
以上です。
ら頼まれるとリスクがあるという話があったけ
【髙比良(元)委員】 この工程表を見ますと、い
れども、そのほかに全体としてマネジメントす
ろいろ段階に応じたところでスケジュールが示
るような、そういうところがないと、こういう
されているんですが、お持ちですよね。この中
ふうに県内各地で育てましょうみたいなことを
で、例えば四角の箱の中に番号が丸で振ってあ
狙いとするやり方というのは、やっぱりうまく
るんですけれども、この⑥の播種、プラグ苗の
いかないのかどうかということについて、確か
育成とか、⑧のポットへの植えかえ、あるいは
にそうだよとおっしゃるのであれば、何か補強
⑨の苗の生産、こういったことがそれぞれ4月、
するようなご意見があるのかどうか。
5月から始まっているんですが、7月の中旬ぐら
なぜさらに聞くかというと、要するに、受託
いまでを天井として、今言った⑥、⑧、⑨をも
業者は各生産農家との間の生産計画とか生産調
う少し後ろに倒すというようなことはできない
整まで全部やらなければいかんわけですよ、こ
のかどうか。生産時期との絡みもあるでしょう
ういうことまで。こういうことが担わされてい
けれども、その辺についてはいかがですか。
るわけですよ。こんなことはストレートにそれ
【小林参考人】品種によってはできる品種もあ
ぞれ生産農家が主体になってやる限りにおいて
ると思うんですけれども、やっぱりこの時期に、
は出てこないですよ、最初から割り当てて幾ら
ある程度、4月の中旬あたりまでに播種をされ
ということが決まっていれば。だから、確かに
た方がいいんじゃないかとは思っているんです
生産上のリスクはあるのかもしれないけれども、
けど。
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月25日)
【髙見委員長】 進藤参考人、いかがですか。
【髙比良(元)委員】 このマリーゴールドとかサ
【進藤参考人】国体の推奨花の中ではベゴニア
ルビア、メランポジューム、ペチュニア、こう
というのが一番時間がかかると思っております
いったものの単価というのは大体どれくらいな
ので、これで⑥の4月の中旬あたりぐらいでぎ
んですか、普通は。78円もしたりするものなん
りぎりではないかなというふうに考えておりま
ですか。
す。
【小林参考人】時期とか売られている方の場合
【髙比良(元)委員】 そうすると、播種はこの4
で違うんですけれども、自分たちが生産する時
月の中旬がもうぎりぎりだと、そういうお考え
には40∼50円ですね、と思っているんですけど。
以上です。
ですね。これは誰に聞いてもそういう答えにな
【髙比良(元)委員】 実は、農林部の方とも事前
る話ですかね。
このポット苗の納品と生産というのは、一括
に協議をさせてもらいました。久留米とか福岡
全量で支所へ配布をしなくても、段階的に行っ
の大量生産をしているところ、ああいうところ
ていけばできるじゃないかというような、そう
はとてもこんな値段じゃないですよね、もっと
いう思いからお尋ねをしたんですが、そもそも
うんと安いですよ。なんで78円も、こんな高額
播種自体を4月の中旬からやらないと間に合わ
になってしまうのかといったことがわからない。
ないと、そういうお考えですね。小林参考人、
入札でないから結果としてそうなってしまう。
しかも、これぐらいの単価でまた随意契約を
いかがですか。
やろうとする。全く競争性が発揮されていない。
【小林参考人】 そのとおりだと思います。
今言われたとおり、市場価格というのは大体そ
以上です。
【髙比良(元)委員】 それでは、ちょっと質問を
ういうものですよ、長崎の場合。これも農林部
変えますが、花苗の単価として、今年度は10万
の方で調査をさせてもらいました。長崎の花市
株分で1株78円ぐらいになっているんですよ。
場への卸の値段ですよ。市況を全部出させまし
来年度は20万株プラスアルファ生産をしよう
た。この辺もちょっと抜けているというか、安
と、増量しようというような計画なんですが、
直な契約をやっていると、私に言わせればそう
そうすると、当然に1株当たりの単価というの
いう指摘をせざるを得ないんですよ。
は、これはスケールメリットが出てくるわけで
それと、今年度そもそも10万株を、もう生産
すからもっと安価になってくると、一般的には
をしているんですよね、4者か幾らかの生産農
そういうふうに思うんですが、これについては
家にポット苗の生産を委託をして、八江さんの
いかがですか、小林参考人。
ところが。そういう実績がもう既にあるわけで
【小林参考人】 その単価につきましては、私は
すよ。20万株になりますから、それプラスアル
何とも言えないんですけれども、やっぱり高い
ファの生産農家が入ってくるのかどうかわかり
方が自分たちもいいし、ある程度のそういうコ
ませんけれども、通常考えて、ここの3月、4月
スト等を考えての単価をはじいていらっしゃる
にやっている生産農家との調整というか、計画、
のではないのだろうかと思っています。
そこの中には実態として今年度生産をした実績
以上です。
を持つところが当然入ってくるだろうというふ
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月25日)
うに思うんですよ。
そのリスクの分を含めたところで単価というの
そうすると、各生産農家は、その業務を行っ
を設定していけばいいだけの話なんですよ。し
た実績が既にあるわけですから、そういう意味
かも、20万株もやれるというような、そういう
ではトータルとして20万株、自分のところが実
実績をお持ちのところが幾らかあるわけですか
際幾ら引き受けるのか、そこのロットの違いに
ら。
もよるかもしれませんけれども、幾らか増えた
はっきりしたことは、いろんな花き園芸の生
としても、一々こういう1月下旬から3月下旬に
産農家はいるけれども、切り花と鉢苗の生産は
かけて全体を調整をしなければいかんと。計画
違うと。そこはそこで特化した、そういう意味
を新たに立て直さなければいかんというような、
で一定、生産農家の数というのは限定されてく
言ってみれば、先ほど、播種は4月に始めない
ると。
といかんということがあって、これは一つのキ
ただし、20万株全体を県内でできるかという
ーポイントかなとは思うんですが、今まで執行
話をさせてもらいましたけれども、それは当然
部の答弁は、この1月から3月までの作業という
できるということと、八江グリーンポートに代
のは事前に行われないとできないと。それはそ
わって一定数、播種からの生産ができるという、
うかもしれないけれども、ただ、今言いました
そういうふうな実績があるところもあると。
ように、もう事前に実績があって、言ってみれ
それと、さらに言えば、鉢苗の単価について
ば事前に推進体制ができている。そういう中で、
は、やっぱり78円というのは異例な価格じゃな
なんでわざわざ1月下旬から3月下旬という書
いかというような、そういうところが明確にな
かれているような工程を再度踏む必要があるの
ったんじゃないかなというふうに思っています。
とりあえず次に譲って、その辺のやりとりを
か、これは疑問なんですよ、わからない。
この辺をちょっと、いや、私のような話であ
聞きながら、必要であれば再度質問をさせてい
っても、実態としてはこういうのが再度必要に
ただきたいと思います。
なるというようなことがあれば、その辺をちょ
【小林委員】 今日はお疲れでございます。
まず、参考人のお二人によくわかっていただ
っとお尋ねをさせてもらいたいと思うんですが、
いかがでしょうか。小林参考人、いかがですか。
きたいと思いますが、私どもが強調しているの
【小林参考人】多少はあると思ってはいますと
は国体なんですね。45年とか50年に1回、半世
しか私は言えません。
紀に1回ってくるような極めて大事な重い国体。
横にいらっしゃる藤原部長、また、浦課長をは
以上です。
【髙比良(元)委員】 とりあえずとどめますけれ
じめ、スタッフの方々は本当に夜寝ないような
ども、何かいまだに釈然としないなというよう
状況の中で、休みも返上しながら国体の成功に
な、そういう思いがしてならないんですよね。
向けて頑張っていただいているということ、こ
各生産農家への委託契約をやればいいじゃな
れは我々は十分承知をいたしております。
いかと。いろいろリスクとか、そういう話があ
それはもう本当に、我々はこうして口だけで
ったけれども、それはやっぱり1者が受ける上
いうことは簡単だけれども、現場で頑張ってい
でも一緒だと思うんですよ。一緒なんですよ。
ただいている部長をはじめ、それぞれの関係皆
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月25日)
様方のご苦労というものは、いかばかり大きい
そういう話が行き届いてないのか。だから、実
ものであるかということ。これはきちんと私ど
際、小林参考人も実はプロポーザルだとか、そ
もは評価をさせていただいていると。
ういうようなことについての話も全然知らなか
こういう前提の中において、要するに、今回
ったし、全然お呼びではないと。
の花いっぱい運動については、国体とは何ぞや
私は、こういうやり方が果たしてどうなのか
となった時に、これは選手だけが頑張ればいい
と。口では県民総参加と言いながら、実際的に
というんじゃないんです。県民挙げて国体に向
はやってないじゃないかと。一部の限られた人
かって総参加していこうではないかと。この「県
間だけにしかやってないのではないか。こんな
民総参加」ということがキーワードだと思うん
ような流れは断じてあってはならんと。この国
です。
体に限っては絶対そんなようなことであっては
そうでないと、国体はいかに成績がよくても
ならんと。
県民が全然振り向かないような状態の中で国体
大体入札というのは、広く業界の方々に、そ
なんかはあるはずがない。相当なご寄附をいた
の能力を持つところにはみんな声をかけて、そ
だいたり、いろんな方々にボランティアをいた
うして参加していただくというのが入札の基本
だいたり、本当にありとあらゆる形の中で、こ
なんです。
の10月の国体に向けてみんな頑張っていただ
ましてや、国体になれば、今言ったように県
いているわけですよ。そういう中における花い
民総参加の形の中で、それこそ小林参考人、あ
っぱい運動というのは、実は大変大きな一つの
なた方の腕の見せどころなんです。それは責任
イベントであることは間違いないわけですよ。
が大きい、いろいろ大変だと、こういうリスク
そうすると、今ずっとやりとりを聞いており
は、ちょうど時期が時期だけに台風でも来られ
ました。また、今日、あなた方お二人の参考人
たらたまったものじゃないとか、いろいろある
に出てきていただきたいということは、本当に
けれども、それはいかに八江さんであろうがど
県内で10万株の苗をつくるということ、そして、
こであろうが基本的に、八江さんのところに頼
それを9センチまでぐらいに育てて、そして市
めば台風が来ても大丈夫だとかいうようなこと
町に受け渡して、そういうようなことの作業と
は、これはもう天文学の話だからあり得ない話、
いうのがあるわけです。
みんなリスクは一緒ですよ。
そうなってまいりますと、もっともっと生産
だから、1者だけでそのリスクを負うという
農家の方々がたくさんいらっしゃるわけですよ。
よりは、みんなで力を結集して、それでみんな
そういう方々に、みんなで力を合わせて、そし
でそういう足らざるところを力を合わせて、み
て総参加のもとに20万株とか23万株とか言わ
んなで汗を流して国体の成功に向けて、やっぱ
れておりますけれども、それだけの苗をしっか
り参加したという意欲が出てくるじゃありませ
り育てて、そして市町が要請をするところの本
んか。進藤参考人、こんな形をつくってもらわ
数をお配りして、こういう流れになってほしい
なくてはいかんと思うんですよ。
ということを言っておるわけです。
こういう基本的な考え方について、お二人の
ですから、なんで県内の生産農家にあまねく
参考人にお尋ねしますが、私が今申し上げたよ
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月25日)
うな形、どうお考えになりますか。
がないんです、わずか0.25ぐらいしかないんで
【進藤参考人】私は、花農家ではないのですが、
す、もうほとんど同数ですよ。
子どもたちに花を教えている立場でございます
だから、これは基本的に琴花園さんだって自
けれども、基本的におっしゃるとおり、県内で
分たちでやれば10万本というのは軽くきちん
行われる最大のイベントの国体ということであ
とそれだけの花を揃えることはできると、こん
りますので、県内の花農家の皆さんも協力して
なことをおっしゃっているということですよ。
いただきながら、一方では潤っていただくとい
また、反対に長崎花き園芸農業協同組合におい
いましょうか、そういうことが必要なのではな
ても同じことなんです。
いかなというふうに考えております。
だから、お宅の協同組合がありますね、そう
【小林参考人】進藤先生と同じ意見でございま
いうようなところにも話が本来ならばきておか
す。
ないといかんのにきてないということ。こうい
以上です。
うことが明らかになったということが、今日来
【小林委員】 今、お二人の参考人に私がお尋ね
ていただいて、本当に我々が考えておった指摘
してご答弁をいただきました。こういう時に花
が全くぴったりとしたということ、これは非常
き生産農家の総力戦をやってもらう。そして、
に残念だと思っているんです。
いろいろ潤っていただかなくてはいかんと。こ
なんでこういう片肺飛行をせんといかんのか。
ういう両面を通して国体において、あの花は自
なんで広く声をかけていかないのか。ましてや、
分たちが汗して頑張ったんだと、こういう思い
今日の参考人のところについては、長崎花き振
がとっても大事だと私は思うんです。
興協議会鉢物部会というふうになっておるわけ
それは決して花だけではないと思うんですよ。
だから、そんなような一つの団体組織があるわ
いろいろ協力をしていただかなければいけない、
けだから、そんなような形の中で、なぜお願い
そういう県民の方々の分野があると思うんです。
ができないかと、これが残念なんです。
ですから、いろんな形の中で広くお願いをして
そこでお尋ねしますが、なんで広域にまたが
いかなくてはいかんと、広域にまたがらなくて
って、長崎県内には21の市町があります。それ
はいかんということですよ。
ぞれ大村市には大村市、諫早市には諫早市、長
しかし、そんなようなことが残念ながら今回
崎市には長崎市、21市町にこういう花き生産農
はできてないということです。八江さんを頭に
家がいらっしゃるじゃありませんか。そういう
して4軒ぐらいの農家が実はやっておられるん
ところのそれぞれの地区の組合に、あるいは協
です。これで要するに10万600本というのを確
同組合か何か知りませんが、そういうところに
実にやってのけるというようなことなんだから、
お願いをして、お宅の方でどれくらいでできる
本当に八江さんを頭として4つの生産農家だけ
かと。これだけの6種類、これをぜひこうやっ
で10万本をやれれば、何が20万本、23万本が大
て総参加のもとに腕の見せどころとして総力を
変だ、大変だと、こう言うけれども、例えばプ
挙げてやってもらいたいというようなことで、
ロポーザルに参加された琴花園さんについても、
当然のことながら、各地区にまたがってお願い
やれると言っているし、ここは技術点が全然差
をすることは可能なんだよ。なぜそれをしない
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月25日)
のかというところに、私はこの県の行政という
ことが1点。私は非常に失礼な話だと思うんだ
のが、県民総参加ばっかり言いながら、県民総
よ。行政側が本当に花の品質をどこまで調査を
参加の証をきちんとしないところに私はうさん
されてああいうことをされたのか。何か知らん
臭いと言っているわけです。こんなような偏っ
けれども、このプロポーザルにかかったところ
たやり方が許されてたまるかと、日頃言ってい
だけしか、あるいは八江グリーンポートだけし
ることは一体なんですかと、こう言わざるを得
か立派な花は咲かすことができないかのような、
ないわけです。
そんな話になることは県内の花き生産農家につ
そこで、ちょっとお尋ねしますが、小林参考
いて非常に侮辱的な失礼な話だと思うんだよ。
人、さっき髙比良(元)委員から単価の問題があ
みんなそれぞれ長い間、本当に名人としてこう
りました。例えば、失礼だけれども、八江さん
いう花きを育てる、そこに人生をかけて生きが
のところだけが上等につくって、9センチぐら
いを感じておられるんですよ。そういうような
いの花が咲くというような、それだけの技術は
ことを苦し紛れか何か知らんが、なんで1カ所
八江さんだけにしかないのか。
だけにしか頼まないのかと、なんで特定のとこ
要するに、浦課長あたりが、行政側が言って
ろだけにしか頼まないのかと、こういうような
いるのは、各地区にお願いをするとしても、果
質問をぶつけると、各地域に頼むことは品質を
たして品質が担保できるかと。八江グリーンポ
確保することができないとか、単価が高いので
ートぐらいのそれだけの品質を確保することが
はないかとか、何か想像で極めて問題発言を実
できるかと、そういう品質の確保。それから、
は繰り返しているんだよ。そうやって自分たち
値段の、そういう安い価格でと、こういう話に
のやっていることがあたかも正しいかのように、
なっている。だけど、実際的に久留米あたりで
そんな話は極めて皆さん方に対してご無礼な話
は30円から40円、あるいはあなたがさっきおっ
だと、許されない話だと思っているんです。
しゃったように50円、こういうような金額は
お尋ねします。各地区でつくると品質が劣る
我々の調査でも明らかなんです。ですから、小
というようなことがあるのかどうか。同時に、
林参考人がおっしゃった数字は紛れもなく我々
そうやって各地域に頼めば単価が高くなるとい
が調査したその金額なんです。
うことになるのか、そこはどうなんですか。
ですから、そういうことで、何かよその地区
【小林参考人】その品質格差は多少あるかもし
に頼めば品質が担保されないとか、あるいはそ
れません、各農家で。だから、皆さん、それで
うやって価格が何かよほど高くなるかのような、
生活されているので、それでお金をいただいて
そんな話になっているんだけれども、現実に40
いるので、本当、捨てるようなものはないと思
円、あるいは50円という数字は今回の八江グリ
います。
ーンポートが落された金額よりはひょっとした
ら安いかもしれない。こんなような状態になっ
各地区で金額は、運賃等が発生すると思うの
で、それをどう見るかです。
ているわけです。
以上です。
ですから、ちょっとお尋ねしますが、各地区
【小林委員】 だから、運賃は、要するにどこか
でそんなに花の品質の差があるんですかという
の場所にきれいに集めればいいんです。あっち
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月25日)
行ったり、こっち行ったり、じゃなくして、生
の中において、4月22日に契約をして、そこか
産農家の方にここならここということで、その
ら種を買って、それから種をまいて育てていか
集まる場所をきちんと指定をしてそこでやれば
なければいかんということになったんだけれど
いいし、それこそ品質の確保とか、値段という
も、4月22日の契約、それ以降に、もう5月に入
のはちゃんと長崎県の21市町のそれぞれにあ
りますよ、4月22日以降に種を買うわけだから。
るわけだから、そんなようなところにきちんと
そんなようなことで、これは小林参考人の方か
話を聞いてやっていけばいいわけです。
な、10万株の種を買うとすればどれくらいの日
そうすれば、値段はこれくらいでひとつお願
数がかかりますか。
いをしたいとか、品質はこういう状況でお願い
【髙見委員長】 進藤参考人から。
したいと、こんなようなことを言えばできるこ
【進藤参考人】種まきの時期の問題ですけれど
となんだから。そこのところははっきりしてい
も、国体の推奨花になっている花につきまして
るじゃありませんか。まず、それも明らかにな
は、種まきの適温というのがございますけれど
りました。
も、大体20度ぐらいではないかなというふうに
それから、何かあれですよ、ご存じですか。
思っております。ですから、20度になる時期が
まず県内の平成25年度は実は165万円近くの予
一番最適な時期ではあります。ただ、いつ花を
算で、そして10万600本、それだけを揃えると
咲かせるかということで、時期が早い場合には
いうことになったわけだね。そこのところにつ
20度にできるだけ持っていくというような栽
いて、4月22日から契約をして、そして7月とか
培の管理をいたします。
9月とか10月とか、そんなような形でいよいよ
【小林委員】 9月とかになっていますから、ど
これが本番になってくるんだけれども、これは
うですか、7月∼9月、平成25年は。
行政側から言わせればリハーサル、平成26年度
【進藤参考人】 4月中旬以降ぐらいになります
本番に備えたリハーサルと言うんですよ。
ので、時期的にはちょうどいいぐらいではない
リハーサルというならば、そんな形の中でも
っとみんなでリハーサルをやってもらえばいい
かなというふうに思っています、温度としては
ですね。
以上でございます。
わけだけれども、4月22日に契約をして、本当
に7月∼9月ぐらいに間に合うような状態であ
【小林参考人】 購入に対しては、購入したら1
ったのかということ、先ほどからも話があって
週間で種は来ます、ほとんど。よっぽどメーカ
いるように。やっぱり3月とか4月ぐらいにはも
ーの方で在庫が切れていたら、遅い時は1カ月
う種をまかなければならないというのが6種類
ぐらい待った時もあります。大体メインの花は
の中であるんじゃありませんか。
1週間程度で来るのではないかとは思っている
そこのところを、私が専門家のご意見を聞い
んですけど。
たら、これは夏には強い花であることは間違い
以上です。
ないと。しかし、涼しい時に種をまかなければ
【小林委員】いろいろ生産農家の方に聞いてみ
ならないんだと。こういうようなお話を聞いて
ました。10万株のこれだけ6種類の種を購入す
おりますが、先生、どうですか。ここの6種類
るという時に、今言われるようにストックがあ
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月25日)
るかないかということが1つ。そして、やっぱ
わずか0.25点ぐらいしか、1点の差もないんです。
り待った時は小1カ月待ったとか、1カ月待った
もうほぼ一緒なんです。ということは、琴花園
とか、そういう話はあります、今みたいな話。
だって揃えることができると。
それと、まく時期が大体20度と。こういうよ
だから、先ほどからおっしゃったように、今
うなことで、今日が20度ぐらいですよ。4月22
回実は23万本なら23万本でも結構だけれども、
日以降というのは季節が相当暑さに入ってくる
半分の10万本については県内産、あと残りにつ
わけです。
いては県外でもよろしいという仕様書になって
だから、4月22日に例えば入札をしました。
いるんです。これがおかしいと言っているんで
それから常識的にいけば、そこで種を購入しな
す。そして、そこのところを藤原部長にお願い
ければならないんです。その種が何も事前に連
をしましたら、全部県内産でやりますというよ
絡をしてないわけだから、あるかないかもわか
うなお話を最終的にしていただきました。
らないわけです。もし、そこで1カ月とかなん
かしたらずっとずれてくるんです。
私は、そういう意味からいっても県民総参加
というのはそうでなければならないと、こうい
やっぱりこの花の内容によっては3月ぐらい
うようなことです。
ただ、私は最後に一つ申し上げておきますが、
とか、4月上旬ぐらいが一番適切だと言われて
よからぬ話を聞いてきたんです。久留米あたり
いるものも結構あるわけです。
そういう形でいきますと、いろいろと我々の
で出回っている話は、やっぱり調達をしなけれ
考えているところ、なんで4月22日にもっとさ
ばならないぐらいの時期の時に、久留米の市場
かのぼって早く契約をしなかったのかと。それ
の方でそういう指定された内容の6種類、この
こそ失敗したらいかんというようなことでやる
中の一部分について久留米の方で調達ができな
わけだから、その辺からいけばなんでそうやっ
いかというふうな話が出てきたということで、
て4月22日が契約になったのかと。こういうよ
契約は4月22日でございましたから、なかなか
うなことがどうしてもいま一つ私はわからない
それで間に合わなかったから県外にお願いをさ
わけです。
れたのかなと、こんなような感じをしているわ
ですから、小林参考人が言われたように、も
けです。
し種がなかったら1カ月、あるいはそれ以上か
ですから、今日、ご参考人に来ていただいて、
かると。そういうリスクを行政側は本当に考え
やはり4月22日の契約日はちょっと遅かったと
ていなかったのかどうか、この辺のところも明
いうこと。やっぱりこれはリスクを伴うという
らかになったところではないかと、こう思いま
こと。それと同時に、皆さん方で頑張っていた
す。
だければ20万本以上というのはやはりできな
そうすると、ちょっと私の考えで最後に、例
えば八江グリーンポートのこういう共同体が自
いことではないということ、そんなようなこと
が明らかになった。
分たちでやりますよということで、いわゆる花
同時に、県民総参加といいながら話がいって
の確保についてしっかり点数はそれなりの点数
いるところ、話がいっていないところ、そうい
を取っている。しかし、琴花園さんにおいても
うところが残念ながらあったということ、これ
- 319 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月25日)
も明らかになったことであります。
てください。
今ごろの時期から間に合うのか、間に合わな
【小林参考人】 可能です。
いのかわかりませんが、ただ、去年は4月22日
以上です。
に契約をしているわけですから、そういう意味
【髙見委員長】ほかに質問はありませんでしょ
ではあと10万本間に合わないわけでは決して
うか。
ない。あくまでも4月22日に契約して、そのリ
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
ハーサルのもとで10万本が確実にでき上がっ
【髙見委員長】ほかに質問がないようですので、
ておるわけですから、今からでも決して遅くは
本件についての意見聴取を終了いたします。
ないと。
参考人の皆様におかれましては、大変お疲れ
部長がそうやって県内産品でぜひともこの花
を飾りたいと、こういう強い意思ではっきりさ
さまでした。本委員会を代表してお礼を申し上
げます。ありがとうございました。
れておりますので、もしそういうお願いがござ
参考人の皆様にはご退出を、また、予算議案
いましたら、ぜひひとつ腕の見せどころとして、
の審査における他の理事者の入室のため、しば
皆さん方で寄ってたかって本当に総ぐるみでこ
らく休憩いたします。
の国体が成功できるようにお願いをしたいと思
― 午前11時17分
休憩 ―
― 午前11時29分
再開 ―
います。
【髙見委員長】 ほかに。
簡潔にお願いします、あとの審査があります
【髙見分科会長】 分科会を再開いたします。
から。
先ほど配付していただきました資料について、
【髙比良(元)委員】 ちょっとうがった見方をす
説明を求めます。
れば、78円の単価をもってして、久留米あたり
【浦大会総務課長】 お手元に「予算決算委員会
で30円のを買ってきて、残りの48円を利ざやで
文教厚生分科会関係資料」ということで、目次
と、そういうことは可能なんですよ。だからよ
をつけた資料をお配りさせていただいておりま
そから持ってきたんじゃないかということも言
す。
われているんです。
前回の委員会で、平成25年度の県内調達につ
ここは、その4者と言ったけれど、少なくと
きまして、私どもが確認いたしました資料を提
も小林参考人のところもやっておられるわけで
出するようにお話がございましたので、本日提
すから、もっとすそ野を広げる、生産農家を増
出をさせていただいております。
やした中でやっていく。そこで確実に県内で生
資料の中身だけご説明いたしますと、1ペー
産、調達をするという、ここはもう絶対に譲れ
ジ目から3ページ目までが、今回の受託事業者
ないというふうに思っているんですが、これは
でございます八江・グリーンポート花苗共同企
今から例えばいろいろ変わってきて加勢してく
業体さんが種子を今回購入したという書類でご
れと、手伝ってくれと、そういうふうな話があ
ざいます。種子の納品書ということで、1ペー
った時に、そこは引き受けられる、そういうこ
ジ目から3ページ目までつくっております。
とは可能ですか。そこだけちょっと確認をさせ
- 320 -
その種子を八江農芸さんの方でプラグトレー
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月25日)
に種まきをしておるわけですけれども、その種
【髙見分科会長】 しばらく休憩します。
まきをした作業日誌のコピーを4ページ目から
14ページ目まで日付順に並べております。
資料の一番上に国体用ですとか、長崎国体と
― 午前11時33分
休憩 ―
― 午前11時34分
再開 ―
いうことで花の品種、それからトレー数等を記
【髙見分科会長】 分科会を再開します。
載したものがございます。これが14ページ目ま
【小林委員】 三菱東京UFJ銀行、ここからプ
で八江農芸さんの方で種をまいたという作業日
ランターをいただいているよね。(「はい」と
誌のコピーでございます。
呼ぶ者あり)これは今回の10万600本、この中
それから、資料15ページから19ページ目まで、
で使っているだろう。もらってこれを使ってい
これがポット用の苗の土を購入したということ
るだろう。これを何個使って、それが入札の関
で、私も確認をさせていただきました土購入の
係でどれくらいの数になっているのかというこ
請求書関係の資料でございます。これが15ペー
とは説明の中で一切出てこないよな。
ジから19ページ目までおつけをしております。
だから、浦課長、部長、何も言葉尻を捉えた
それから、その後、県内の4つの生産農家の
り、何か変なことをやろうと言っているんじゃ
方で、それから八江農芸さん自社でポット苗の
ない。私はもう何度も言っているように、何も
育成をしておりますけれども、各生産農家から
弁解する必要はないんだけれども、あなた方が
八江農芸さんの方に納品された納品書のコピー
一生懸命頑張っていただいているということは
を資料の20ページ目から26ページ目までおつ
本当に評価しているんですよ、ここにいらっし
けしております。
ゃる方々を含めてみんな、それぞれ関係者。だ
なお、27ページ目からは一連の作業工程の写
からといって、仮にいろんな疑いを持たれるよ
真を一式おつけをしているところでございます。
うなことがあってはいかんだろうと、こういう
こういったもので私どもといたしましては、
ようなことを言っているだけのことです。
平成25年度の県内調達について確認をさせて
いただいた次第でございます。
それが今日、参考人の中で、これはたくさん
の方々がいらっしゃったわけじゃないけれども、
よろしくお願いいたします。
今日の参考人の方々のお話を聞けば、20万株つ
【髙見分科会長】 質疑はありませんか。
くることは県内でできると。全然自分たちには
【小林委員】 1つ、ぜひ聞きたいんだけれども、
声がかからなかったと。みんなに声をかければ
例えば企業の方々とか、いろんな方々からオフ
いいじゃないかということについても、かかっ
ィシャルスポンサー・サプライヤーというよう
ていなかったと。もちろん浦課長の時代じゃな
なことで大口の募金とか、いろんな物品とかい
いから、私はちゃんとそんなことはわかってい
ただいていますよね。その中で、オフィシャル
るから、君がどうのこうのということを言って
サプライヤーの中で100万円相当額以上の物品
いるわけじゃない。だけど実際声はかかってい
等を提供していただいたということでプランタ
なかった。しかし、自分たちでやればちゃんと
ーをいただきましたよね。これは何個ぐらいい
できますよ。そういうような話になっているわ
ただいたんですか。
けです。
- 321 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月25日)
なんでそうやって県民総参加ということを言
ん、入札をしなかったと。結果的にその分の予
いながら、特定のところだけにこうやって随意
算は不要になったという実態がございます。
契約でやるのか。ここはやっぱりもう既にスタ
【小林委員】 そうすると、プランター用のシー
ートしていて、まだ平成26年度の契約はしてい
ルだけを入札したのか、88万7,000円、そうい
ないけれども、やっぱりおかしいところはおか
うようなことになるのか。シールはこちらでつ
しいんだよ。本当に県民総参加と言うならば、
くらなければいかんと。じゃ、ものはいただい
それにふさわしいだけの、それだけのことをき
ているんだよな。今言うように10万600本分ぐ
ちんとやっていただかなければだめですよと、
らいいただいたんですか、プランターは。なん
こう言っているんです。
でそれをあなたたちは説明の中に入れてくれな
そして、プランターについても、こういうよ
かったのか。そんなような話でいろんなところ
うに東京の三菱東京UFJ銀行がちゃんとプラ
から電話が入ってくるんだよ。このプランター
ンターを物品で提供してくれているんですよ。
は、今言うように東京の銀行のシールが貼って
そんなのが県内にくまなく使われているじゃあ
ありましてもらっていますよと。どうもそうい
りませんか。何ですか、二重契約をしたんです
うようなことがおかしいですよとか、何か知ら
か。10万600本についてのプランターというよ
んけど、そんなうさん臭い話の電話が入ってく
うなことで入札をしているみたいだけれども、
るんだよな、さっき方も入ってきたんだよ、困
なんでそこのところについては数が減らないん
るんだよな。
ですか。これはおかしいじゃないか。当然おか
そんな話はあなたは1回もしていない。これ
しいよね。ここのところはどう説明されますか。
は東京の一流の大銀行が長崎国体に向けてこれ
【浦大会総務課長】 今、委員ご指摘がございま
だけの応援をしていただいているわけだよ。こ
したように、企業協賛制度の中でサプライヤー
の花いっぱい運動のこれだけの問題をいろいろ
制度というのがございまして、そこで物品の提
議論している中において、1回もその話が出て
供をいただいている中の一つにプランターのケ
こないんだよな。そして、あたかも我々は何か
ースをいただいているというのがございます。
二重のそういうような必要ない契約をやったの
それにつきましては、ご指摘のように平成25
かと思って、そんなような話になってくるわけ
年度の花いっぱい運動を展開する中で、各市町
だよ。もうちょっとそこはきちっと説明しない
が使うプランターとして活用させていただきま
といかんと思うんだよね。
した。
じゃ、そのプランターについては、平成25年
なので、当初は平成25年度の予算の中でプラ
度は1円も要らなかったということになるんで
ンターの購入の予算というのも確保しておった
すね。
わけですけれども、それは当然入札でやろうと
【浦大会総務課長】 おっしゃるとおり、私の説
しておったわけですけれども、そういった企業
明が、前回予算の説明をした時にそこまで丁寧
からの協賛の申し出がございましてプランター
にご説明すべきだったんですけれども、そこの
の数が調達できましたので、平成25年度につい
説明が漏れておりました。申し訳ありません。
ては、もうプランターの購入はやっておりませ
ご指摘のとおり、平成25年度はプランターの
- 322 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月25日)
購入は県としてはしなかったということでござ
ては我々としても粛々と今後とも進めてまいり
います。提供いただいたプランターを活用した
たいと考えております。
ということでございます。
【髙比良(元)委員】 反省がないな。1つはさっ
【髙見分科会長】 ほかに質疑はありませんか。
き言った単価差、ここのところで利ざやを稼ぐ
【髙比良(元)委員】 その花いっぱい運動の事業
ということが、やろうと思ったら十分可能であ
執行のあり方について、さっき参考人に来てい
るし、しかも、そういうことをやっているので
ただいていろいろ議論をしましたね、我々は。
はないかというような指摘が、風評が出ている
それを聞いていてどういうふうな認識を持った
わけです。
か、率直なところを聞かせていただきたい。
だから、そういうことをやっぱりきちんと、
【藤原国体・障害者スポーツ大会部長】 皆様に
堂々とやっていくためには、県内の生産農家で
お示しいたしましたこの業務の流れの中でござ
純然と担っていただく。特に4者という話だっ
いますけれども、これにつきまして播種、プラ
たけれども、実態としては佐世保市に実は一番
グの育成、この時期及びその後の工程、そうい
大きな花苗の生産農家があるんです、それから
ったものにつきまして、もともとこれをつくる
西海市にもある。そういったところが全然納品
時に花き園芸農業協同組合様の方からご指導等
書の中には出てこない。今日来ていただいた小
も受けながらつくったものでございますので、
林さんも全然知らなかったというぐらいです。
基本的なところでは違いというのはなかったと
だから、まだまだ総参加というか、すそ野を
いうふうに考えております。
より広くして可能な限りの力を合わせ合って国
ただ、公募をそういった形で知らなかったと
体を盛り上げると、そういう趣旨から見た時の
いうことでございますけれども、入札の段階で
発注の仕方というのは、非常に偏ってまずい、
八江グリーンポート、琴花園、それから長崎花
閉鎖的なやり方になってしまっている。ここは
き園芸農業協同組合、この3者が応募をいたし
やっぱり何としても改善をしなければいけない。
まして、そういった中で当然応札をされれば、
そういう意味で、この間、国体・障害者スポ
その中のそれぞれの業者の方に話がいくわけで
ーツ大会部長は、「必ず県内生産で全て賄うよ
ございますけれども、八江グリーンポートさん
うにします」というような話をしたけれども、
が結果的に合計点で最高点をとったということ
そのためにはやっぱり各生産農家のロットをも
で、お話が今日来られた方にいっていなかった
っと増やすことですよ。仮に、今、頭に立って
ということでございます。
やっているところが継続してやるとすれば、そ
本来的に言えば、昨年度入札をやる段階にお
きまして、おっしゃるとおり県民総参加という
ういう注文はきちんとつけて、そこの部分は履
行を遵守させるということが1つ。
視点を踏まえてやった場合にどうなったかとい
そしてもう一つ、単価についても、うのみに
うことにつきましては、我々についても一部配
するのではなくて、県内の販売単価というのは、
慮が足りなかった部分があろうかと思いますけ
例えばナフコとかOKとか、そういうところに
れども、基本的に皆様方に呼びかけましてこれ
置いている、そこは大体40円から50円。運搬費
まできたものでございますので、この点につい
等々の諸経費が入ったとしても78円というの
- 323 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月25日)
は高過ぎる。ここはやっぱりしっかり検証して、
だから、それを受けて、自分たちの足りなか
そこの交渉はする、そういうことを我々として
ったところをちゃんと受け止めて、もうちょっ
は強く主張したい。このことについての認識は
ときちんと低姿勢に物を言わないか。なんかそ
どうか、もう一度尋ねます。
んな横着な。何かもう事が済んだらそういう態
【藤原国体・障害者スポーツ大会部長】 昨年、
度に変わるのか。もう一回そうやってきちんと
応札をされました八江・グリーンポート花苗共
反省の弁なり、自分の意見なり、もうちょっと
同企業体さんが今回も基本的には請け負われる
血の通う、自分たちの足らざるところについて
わけでございますけれども、その他の業者の方、
もうちょっとこうしなければいけなかったとい
昨年に引き続く4者プラスアルファという形で
うようなことについて、きちんとここで謝罪す
受け手の農家を増やすことが可能かどうか、そ
べきだ。
の辺のところにつきましては八江さんと再度お
【藤原国体・障害者スポーツ大会部長】 私の言
話をしたいと思っております。
い方が足りませんで、本当に申し訳ございませ
それから、価格の面につきましても業者さん
ん。
との間で話を、一定こういった場を持ちました
参考人が来られてまで皆様方の方で真実を明
ので、させていただきたいと考えております。
らかにしようという中で、いろんなことが確か
【小林委員】 国体・障害者スポーツ大会部長、
にはっきり判明をいたしました。こういったも
さっきの一等最初の話は、こういう参考人の話
のにつきまして、直すところは今後に向けてし
を受けてどういうふうに受け止めたかというあ
っかりと皆様方のご意見を踏まえながら正しい
なたの答弁は、あんまり反省の色は聞こえなか
方向で進めてまいりたいと考えております。
った。その辺は結局あなた方はそういうことな
【髙見分科会長】 ほかに質疑はありませんか。
のかなと。私は部長を評価している一人なんだ
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
けれども、ちょっと人間性を見たような感じが
【髙見分科会長】ほかに質疑がないようですの
若干したね。
で、これをもちまして質疑を終了いたします。
実際的に県内でできないということを、仕様
しばらく休憩します。
書の中に半分は県外からいいと。しかし、実態
― 午前11時47分
休憩 ―
― 午前11時47分
再開 ―
は県内で十分できるということが明らかになっ
たじゃないか。いかにでたらめな仕様書をつく
っておったのか、そんな話になるだろうが。
【髙見分科会長】 分科会を再開します。
だから、自分たちの足らざるところについて
次に、討論を行います。
はきちんと反省をしなければいかんじゃないか。
【髙比良(元)委員】 国体関係予算の中で、特に
君は反省を持っておるか。県民総参加のもとで
県の発注方式として異例中の異例の取り扱いを
やるんだ、国体は。そんなようなことの中で我々
やるということについて、花いっぱい運動の推
はそこの問題点を指摘しているだけのことだ。
進事業費、これについては議論を重ねてきまし
全然我々の指摘は間違いじゃない、当たり前の
たが、いまだに具体的な執行のあり方について、
指摘だよ。
本当にこれが適正な執行が確保できるかどうか、
- 324 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月25日)
随意契約という枠の中においてですね。これに
ついてはまだまだ不確実なところがあります。
したがって、今までの議論の中で我々が指摘
をしたことについてはきちんと受け止めて、そ
して、その上で改善すべきは改善する。業者に
対してしっかり物を言うべきは物を言うという
ようなことで、本来のあり方により近づけるよ
うな、そういう努力をしてもらう。そういうこ
とを前提、条件として、時期は迫ったというこ
― 午前11時49分
【髙見分科会長】 分科会を再開いたします。
これをもちまして、国体・障害者スポーツ大
会部関係の審査を終了いたします。
【髙見委員長】 本日の審査はこれにてとどめ、
明日は、午後3時から再開し、こども政策局を
含む福祉保健部関係の議案外所管事項の審査を
行います。
とも手伝って、この予算については、ある意味
温情で認める、そういうふうな思いです。
どうか、先ほども部長の方から決意があった
けれども、このことにはしっかりそういう立ち
方をしてもらうことを重ねてお願いをし、予算
全体、たくさんある内容ですから、これを認め
るといった、そういう立場で採決に臨みたいと
いうふうに思います。
【髙見分科会長】 ほかに討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
【髙見分科会長】 討論がないようですので、こ
れをもちまして討論を終了いたします。
予算議案に対する質疑・討論が終了しました
ので、採決を行います。
第141号議案のうち関係部分及び第218号議
案のうち関係部分は、原案のとおり可決するこ
とにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
【髙見分科会長】 ご異議なしと認めます。
よって、予算議案は原案のとおり、それぞれ
可決すべきものと決定されました。
国体・障害者スポーツ大会部関係の予算議案
の審査結果について整理をしたいと思います。
しばらく休憩いたします。
― 午前11時49分
再開 ―
休憩 ―
- 325 -
これにて散会いたします。
お疲れさまでした。
― 午前11時50分
散会 ―
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月25日)
- 326 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月26日)
1、開催年月日時刻及び場所
平成26年3月26日
福祉保健部政策監
(高齢者・障害者福祉担当)
杉光
正弘
君
福祉保健部次長
加藤
純
君
自
午後
3時
3分
福祉保健課長
野嶋
克哉
君
至
午後
4時57分
監査指導課長
南部
正照
君
於
第 1 別館第3会議室
医療政策課長
( 参 事 監 )
川良
数行
君
医療人材対策室長
三田
徹
君
薬務行政室長
山口
正広
君
2、出席委員の氏名
委員長(分科会長)
髙見
健
君
副委員長(副会長)
山本
啓介
君
国保・健康増進課長
( 参 事 監 )
佐藤
雅秋
君
委
宮内
雪夫
君
長寿社会課長
矢島
大志
君
〃
田中
愛国
君
障害福祉課長
園田
俊輔
君
〃
小林
克敏
君
原爆被爆者援護課長
増井
直人
君
〃
下条ふみまさ 君
〃
髙比良
元
君
こども政策局長
平尾
眞一
君
〃
堀江ひとみ
君
こども未来課長
嶋田
孝弘
君
〃
山田
朋子
君
こども家庭課長
宮崎
誠
君
〃
松島
完
君
〃
川崎
祥司
君
〃
山本
由夫
君
員
― 午後
3時
3分
開議 ―
【髙見委員長】 委員会を再開いたします。
3、欠席委員の氏名
な
6、審査の経過次のとおり
それでは、3月24日に引き続き、こども政策
し
局を含む福祉保健部関係の議案外所管事項の審
査を行います。
4、委員外出席議員の氏名
な
議案外所管事項についての質問を行うことと
し
いたします。
質問はありませんか。
5、県側出席者の氏名
教
育
長
渡辺
敏則
君
【堀江委員】 平成24年度の指導監査概要によ
りますと、平成24年度の介護サービス事業所等
総
務
部
長
池松
誠二
君
に対する指定取り消しは1件ということになっ
ていますが、平成25年度の段階で見通しとして
国体・障害者
スポーツ大会部長
は、取り消しという部分については何件という
藤原
敬一
君
ふうな予想がされますか。
【南部監査指導課長】 平成25年度分で指定の
福祉保健部長
濵本磨毅穂
君
取り消しは6件の予定でございます。
- 327 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月26日)
【堀江委員】介護保険法に基づく事業者の指定
通常、介護事業者等の指定申請が5年間できな
取り消しということで、これは昨年の9月30日
いんです。ですが、諫早市民の中から私に寄せ
付で取り消しとなりました、諫早市にあります
られた要望は、別名で宅老サービスを行ってい
デイサービスあんじゅ、これは新聞報道にもな
ると。それだけではなくて、4月から、同じく
りましたし、私がこの問題もこの委員会で取り
諫早市内でデイサービスを開設予定にしている
上げてきたので名前を出していいんだと思うの
というふうな状況があっています。その状況は
ですが、この指定取り消しをされた部分につい
把握をしていないということなんですが、共同
ては、当該事業者は、通所介護事業所等の指定
事業者でもこれは可能なんですか。取り消しを
申請ができないと。しかも、監査で確認された
受けたところの取締役というか、そういう人が
事実としては、例えば通所介護事業営業日に事
別の会社の名前で共同事業者になって事業所を
業所指定を受けていない宅老所で介護を行い、
開設するということは可能ですか。
介護報酬を不正に請求・受領したということも
【南部監査指導課長】欠格事項に該当するかど
含めて5つの監査の中で事実が確認をされ、介
うかということでございますけれども、あんじ
護報酬の返還も、合計約80万円ということにな
ゅの分でどの方を欠格に挙げたかということは、
っています。
すみません、資料を持ってきておりませんので
そこでお尋ねですが、まず、こうした介護報
具体的にはお答えできませんけれども、基本的
酬の返還という部分はどういうふうになってい
には、取り消しの時に欠格者ということで通知
るのか。
をして、その方についてはできないという形に
また、この指定取り消しを受けた事業者が別
なります。
の宅老サービスを行っているという情報が私の
【堀江委員】 ここから先は、今新たに別の名前
ところに寄せられているんですが、こうした状
でやっているところ、それから、4月に新たな
況を把握しているのか、2つ質問します。
名前で開設しようというところがありますので、
【南部監査指導課長】 返還金につきましては、
これは利用する方たちに影響もしますから、事
保険者である市町の方で請求がなされるという
業所名は言いませんけれど、このあんじゅにか
ことで、その時点で県が市の方に、委員ご指摘
かわった取締役の家族も含めて同じような人が
のとおり通知いたしました。その結果、その分
新たな事業所を立ち上げて4月からサービスを
が返還されているかどうかは、すみません、今
開所するというふうにしておりますので、今日
の時点では、私の方では把握いたしておりませ
はこの程度にとどめますが、ぜひここら辺は精
ん。
査してほしい。
結局、同じことをやるんですよ、また。市民
もう一点の方は、届出になると思いますので、
すみません、把握いたしておりません。
の皆さんが心配しているのは、名前だけ変えて、
【堀江委員】 そうしたら、返還の問題は、直接
また介護のサービス、同じことをやる。さっき
には諫早市の問題なので、把握されていないと
言ったように、事業所指定を受けていない宅老
いう答弁で、ここは了とします。
所で介護を行ったり、事業実績がないのに介護
問題は、取り消しをされたら、当該事業者は、
の報酬を不正に請求したりとか、これはまた同
- 328 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月26日)
じサービスをするんじゃないか、そういう心配
討してまいります」というふうに答弁をいただ
があるんですよ。だから、長崎県がきちんと介
いております。
護保険法に基づくサービスをしていませんよと。
また、3月12日、議会も続いている中で議論
事業所そのものが取り消しされたのに、またそ
をしていただくのはなかなか難しい状況かと思
の人が名前を変えて、しかも諫早市内に、住民
いますが、半月ほどたってどういう状況になっ
はわかりますよ。やめてほしいと、きちんと高
ているのか。また、春以降、新年度ですね、予
齢者を預かるのであれば、それなりに対応する
定で結構でございますので、そのあたりのスケ
サービスをきちんとやってほしいという要望が
ジュールをお聞かせください。
出ております。
【宮崎こども家庭課長】先の一般質問でいただ
もうこの程度にしますけれど、ぜひデイサー
きました性被害のワンストップの支援センター
ビスあんじゅの問題については、新たな事業所
につきましては、知事の答弁にございましたよ
を再開するということになっていますので、ぜ
うに、早急に協議会を立ち上げるというふうな
ひ調査をしていただきたいということをこの場
ことで、私どもも関係する庁内の部局、男女共
をかりて要望しておきたいと思います。
同参画室、交通地域安全課等々ございますけれ
終わります。
ども、今後でございますけれども、そちらの方
【矢島長寿社会課長】 今、堀江委員から言われ
と情報共有、協議を行いまして、調整等を担当
ました、デイサービスの新たな開所ということ
する窓口も決定しまして、課題整理、連絡調整、
につきましては、指定は県の方に申請するよう
検討の方向性を詰めてまいりたいということで
な形になりますので、そこの実態というのは、
考えております。
私どもは今把握しておりませんので、諫早市に
できれば、平成26年度の早い時期に協議会が
よく確認をしまして、実態の確認をさせていた
立ち上げられるように努力をしてまいりたいと
だきたいと思います。
思います。
【髙見委員長】 長寿社会課長、堀江委員に寄せ
今年度につきましては、そういった予算的な
られている情報をもう少しお伺いして、厳しく
ものもございませんので、いろんな情報提供、
精査をしていただきたいと思います。
他県の情報等々について、可能なツールを持っ
堀江委員、よろしいですか。
て調べているというふうな状況でございます。
【堀江委員】 はい。
【山田(朋)委員】 当然ながら予算を補正ででも、
【山田(朋)委員】 私が3月12日の県政一般質問
6月にでも組んでいただいて、より具体的なこ
の中で、知事の方に性被害のワンストップ相談
とをやっていただきたいと思います。
窓口を設置すべきということで提案をさせてい
そこで、本会議でも申し上げましたように、
ただいたところ、知事は、「他県の事例や相談
大阪のSACHICO(サチコ)というところ
支援、相談窓口の実態等を早急に把握し、そし
が一番最初に始めたところで、非常に先進的な
て警察、病院、医師会、あるいは弁護士会や民
取組をされております。また、私が提案しまし
間支援団体等の皆様からなる協議会を早急に立
たように、福島のSACRA(さくら)、こち
ち上げて、適切な相談支援のあり方について検
らのスタイルが、福島県内の各地の産婦人科に
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月26日)
ご協力をいただいて行う支援のあり方です。長
ていないなりのフォロー等もされているようで
崎県の地理的条件等々を見た中でも、私もそれ
すけれども、この重要性を担当課としてどのよ
が望ましいかなと思っておりますので、議会が
うに認識をされているのか。
終わりましたら、個人的に大阪、福島に行く予
また、やっていないところの理由がマンパワ
定でございます。ぜひ予算をつけた上で、担当
ー不足、予算確保が困難というふうなところも
課の方もご出張を含めてご検討いただきたいん
ございます。財政的に厳しいようなところもあ
ですけれども、どうでしょうか。
りますけれども、していない理由として、財政
【宮崎こども家庭課長】ワンストップ支援サー
的には厳しくないけれどもマンパワー不足とい
ビスをつくるに当たっては、地域の実情に合っ
うのが大きな理由になっているようであります。
た形にするということが、一つ肝要なポイント
そこで、マンパワーが不足しているのであれ
かと思います。
ば、何かしらのフォローが、例えば県の保健所
したがいまして、他県の状況につきましても
からとか、いろいろなフォローができないのか
しっかり勉強する必要があると思っておりまし
どうかも含めて、この必要性をどういうふうに
て、協議会の立ち上げに際しましては、そうい
思っていて、未実施の市町に対してどのように
った他県の情報をしっかり把握するため、現地
働きかけたいとか、また、県としてできること
にも赴いていく必要があろうかと思いますので、
はどういうことかというのをお聞かせいただけ
これもまた、関係課と協議をしてまいりたいと
ないでしょうか。
思います。
【宮崎こども家庭課長】 5歳児健診についての
【山田(朋)委員】 私も、今回質問に当たって、
お尋ねでございます。
いろんなやられているところにも行ってまいり
まず、5歳児健診につきましては、1.6歳児健
ました。資料でいただく部分と、やっぱり現場
診、3歳児健診、こちらの方でわからなかった
でお話を直接聞く部分では大きく違いがありま
方も、やはり5歳児健診で見つかるというふう
すので、ぜひお願いします。
なこともございまして、やはりそういった方の
もう一点、5歳児健診について伺います。
2次被害を防ぐ意味からも重要な健診であると
私が文教厚生委員を、もう何年前でしょうか、
考えておりまして、私どももいろんな市町と一
3∼4年前にしていた時に、5歳児健診、まず島
堂に会するような会議でも、5歳児健診の必要
原市でモデルで始まりました。以後、5歳児健
性についてご説明をさせていただいているとこ
診の重要性ということで、1歳半健診、3歳健診、
ろでございます。
そして就学前健診というのが一般的ですけれど
そうした中にあって、委員ご指摘のとおり、
も、今、発達障害等々、あと子どもの虐待の問
いろんなマンパワーであるとか、財政的な面で
題があったりで、5歳児健診の重要性が全国的
なかなか踏み切れないというふうな市町もある
にも見直されて実施をされている状況にありま
ということは認識をしております。
これに対しましては、県の保健所の方から言
す。
そこで、県内の状況をいただきましたが、ま
語聴覚士であるとか、そういったスペシャリス
だ実施をしていない市町があります。当然、し
トにも可能な限り援助していただくとか、ある
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月26日)
いは県の方で発達障害のいろんな事業をやって
ただ、福祉避難所につきましては、現在では
いるところに市町の職員の方にも来ていただい
13市町の205カ所の指定がされている状況でご
て、そういったノウハウについても勉強してい
ざいます。
ただくことなどいろいろ、そういうふうな意味
【山田(朋)委員】 この中で短期避難者数と長期
合いで、連携を強めながらやっているところで
避難者数ということで人数まで出ているから、
ございます。
しっかりとそのエリア、この災害を想定した中
現在、11市町でやっておりますので、できる
でどこが、島原半島になると思うんですけれど
だけ多くの市町で早く取り組めるように、県と
も、そういうところはちゃんと避難所の数まで
しても引き続き努力をしてまいりたいと考えて
想定しているのかなと思ったんですが、それは
おります。
してないということですよね。わかりました。
【山田(朋)委員】 平成25年度が11市町で、平成
それで、今、福祉避難所の話になりました。
26年度は予定で14市町というふうになってい
福祉避難所は、私も議会で質問させていただき
るようであります。まだ7市町取り組みをされ
ました。まだ大きな市でやっていないところが
ていないところがありますので、今、こども家
あったりして、進んでおりませんけれども、福
庭課長が言われたような内容で、重要性をよく
祉避難所は、災害弱者と呼ばれるような高齢者、
ご理解いただいて、県としてできる協力もする
障害者、妊婦、小さな子どもたちが一般の避難
からということで、まず、そういうできるとこ
所で避難者の方々と一緒に過ごすのが難しい場
ろから始めていくという形で、ぜひ5歳児健診、
合のための福祉避難所であります。まだ設置を
子どもの発達の1年1年は非常に大きいと思い
していないところ、このごろ増えたところとか
ますので、早期に病気のことだったり、虐待の
がありますか。
私が2年ぐらい前に質問したんですけれども、
ことに気づくことでも非常に重要だと思ってお
以後の状況、このごろの進捗状況及び予定とか
りますので、ぜひよろしくお願いします。
最後に、災害時の物資備蓄等に関することに
で、今やってもらっているところがあるとか、
計画があるとかあったら、教えてください。
ついて伺いたいと思います。
補足資料の中の2ページに、短期避難者数と
【野嶋福祉保健課長】 平成24年10月の時点で9
か、長期避難者数というふうにしてあります。
市町の134カ所でございました。1年ちょっと前
そこで、こういうふうな数が想定される、計算
です。
式とかあると思うんですけれども、避難所の数
現状では、申しましたように、13市町で205
とかも全部把握を、大体この人たちをおさめる
カ所ということになりまして、主に今年度、平
ための避難所、この人たちが避難をする場所、
成25年度ですけれども、4市町、本来であれば
避難所の数とかもしっかり把握をされているの
もっと促進をさせなければいけなかったという
かどうか、そのあたりをお聞かせください。
ことで、若干力不足というのがあったかと思い
【野嶋福祉保健課長】全部の避難所の数につい
ますけれども、平成25年度については4市町で
ては、私どもの方では正確には把握しておりま
71カ所の増ということになっております。
引き続き、全市町が設置していただくように
せん。
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月26日)
頑張ってまいりたいということと、今年度につ
【髙見委員長】 委員会を再開します。
きましては、市町の理解を深めるというのもあ
【野嶋福祉保健課長】離島も含まれております。
りまして、担当会議等も開催いたしまして、一
【山田(朋)委員】 当然ながら離島だと、もし災
定の浸透といいますか、必要性についてはご理
害があった時には孤立する、天候とか災害の種
解をいただいてきているというふうに理解して
類にもよりますけれども、孤立をする可能性も
います。引き続き取り組んでまいりたいと考え
あるので、私は特に離島部に関しては備蓄の必
ております。
要性を強く感じでおりますので、県としても、
【山田(朋)委員】 福祉避難所に関しましては、
そのあたりの意識をもう少し持っていただくよ
ぜひ21市町全てに避難所が設定できるように、
うな形の働きかけをぜひお願いしたいと思いま
県としてもさらにご努力いただきたいと思いま
す。
す。
今は、何の備蓄もしていないところは1市1町
最後に、備蓄の問題でありますけれども、備
だけですよね。毛布だけしかしていないところ
蓄も、私が質問させていただいた2年くらい前
もあったり、水だけのところもあったりするけ
からして幾らかは増えたというふうに聞いてお
れども、何らかの備蓄をしているというふうな
ります。ただ、流通備蓄も含め、現物備蓄も含
ニュアンス、だから、どこも必要数までは、も
め、まだ全然取り組んでいない市町があると思
ちろん今からの話だという状況で理解していい
いますけれども、未実施市町の数はどのように
ですよね。ぜひお願いします。
なっていますでしょうか。
終わります。
【野嶋福祉保健課長】 もう1年ぐらい前、平成
【髙比良(元)委員】 まず、1点目は少し簡単に
25年4月1日でございますけれども、現物と流通
やりますが、特養の整備について、今後の整備
の契約も至っていない自治体は2団体です。そ
基準とその財政支援についてというところで、
の他については両方、もしくはどちらかで対応
この間議論したことについて、理事者の方で市
はされていると考えています。
町とも打ち合わせをして整理をしてくれました。
これにつきましても、今回、方針につきまし
その結果ですが、「地域の実情」、これにつ
て、昨日、川崎委員からご意見をいただきまし
いて回収された調査結果のおおむね70%以上
たけれども、策定後につきましては、再度、備
が「多床室整備の意向がある」と。一つの所在
蓄市町に対しては働きかけをしていきたいと思
する市町から多床室の改修を希望する意見書が
っています。
提出されていると。これは要件になっているん
【山田(朋)委員】 1市1町ですかね。まだ離島が
だけれども、70%以上が多床室整備の意向があ
一つ残っていますか、どうですか。市町名まで
るとなったら、ほとんどがこれは適用されない
は結構ですけれど。
んじゃないの、実態として。どうですか。
【髙見委員長】 休憩します。
【矢島長寿社会課長】 今、地域の実情と認める
― 午後
3時24分
休憩 ―
― 午後
3時24分
再開 ―
場合の要件ということで、これは改築の場合で
すけれども、まずは当該施設の利用者の方、ま
たはその利用者がきちんとニーズに対応ができ
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月26日)
ない場合には家族の方、当該施設の入所の待機
てくださいという話をしていたんです。そうで
者の方、それから当該施設の日常生活圏域にお
しょう。
ける、今後、特養に入られる前の要介護1・2の
これは多床室だけで改築をするということで
認定の方、そういう方々からニーズを調査して、
の基準のあり方、そうなんですか。もしそうだ
おおむね70%以上の方が多床室を望まれると
とすれば、我々が主張してきたことと違う取組
いう場合に対して、特養の多床室の整備を認め
だね。どうですか。
るというふうな状況でございますので、基本的
【矢島長寿社会課長】 今、髙比良(元)委員が言
な形としては、やはり地域の実情としては、あ
われた混合型についての考え方なんですけれど
る半数以上といいますか、70%を一つのめどに
も、基本的に、平成23年度まではユニット型と
ニーズの把握という形でその地域の実情が反映
多床室の混合型というものを国も認めておりま
されるということで把握をしたいと思っており
した。
ます。
ところが、やはりいろんな介護報酬の単価と
【髙比良(元)委員】 なんでこういう結果になっ
か、基準とか、人員のいろんな配置基準とか、
たんだろうか。70%以上なんか、こんな厳しい
そういうものが別々なものであるという形で、
要件を加えたら多床室なんかできっこないじゃ
基本的には平成24年度からですが、混合型は認
ないか。オール・オア・ナッシングで考えてい
めないといいますか、ユニット型と従来型とい
るの。多床室だけの整備の場合を条件として、
うのは別の施設であるというふうな考え方にな
これを言っているわけですか。
りまして、それぞれが違う施設として指定をし
私たちはこの間からずっと話をしてきたのは、
ていただくというような形になったものですか
多床室と一人ユニットの分と併合していいんじ
ら、基本的には混合型というのが、同一施設で
ゃないかと。ワンユニットばかりじゃなくて、
ありながら2つの施設が別々に運営をされると
多床室もそこの中にあっていいじゃないかと、
いうふうな状況になるものですから、現実的に
そういうつくり方ができないのかと、そういう
は混合型の設置が難しくなったというようなこ
ことをずっと求めてきたんです。
ともありまして、現在ではユニット型か、もし
これは何、オール・オア・ナッシングなのか、
くは多床室かという形で、どちらかの選択肢と
多床室だけの整備の話ですか、それは違うよ。
いうような形で整備を進めていっているという
一人ユニットのプラスもあればマイナスもある。
ふうな状況でございます。
だから、利用者にとって、要するに利用料金の
【髙比良(元)委員】 それはちょっと違うんじゃ
問題もいろいろありますね。必ずしも一人ユニ
ない、正確には。その多床室の分については市
ットでなくてもいいですよ。そこを救うために、
町のそこの監督というか、そして一人ユニット
あるいはケアの仕方としてどっちがいいのかと
は県の方の監督というか、建物を区分すると言
いうのはよくわからないですよ。そういうのが
いながらも併設をしてつくるということは、こ
あって、複合型でもいいんじゃないかと。だか
れは可能でしょう。そういうことを認めてない、
らそこを認めるようなやり方をして、そこの地
国は。違うんですか。可能じゃないの。それを
域の実情というところの基準というのをつくっ
前提として多床室の整備についても認めていけ
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月26日)
ると、そういう話をしてきたと思うんだけれど、
とは、しかし、そう言いつつバリアを張ってし
違いますか。
まっているでしょう。そこはだから、裁量に任
【矢島長寿社会課長】 基本的には、例えば50
せるというか、もう少し受け入れやすい、ある
人の特養の施設で30多床室がありまして、そも
いは利用者にとって早く利用ができるような状
そも50人の多床室があって、30のうちの20をユ
況をつくっていくという、なぜそういう立場に
ニット型にするというような形になりますと、
立てないんですか。
30は広域型の県の指定の県が認可する特養、そ
これだったら、もう多床室でやるだけの話で
れから、ユニット型の20というのは、30人未満
しょう。これは、なかなかそうはいかないよ。
は地域密着型の市町が所管する施設になります。
基本的には、やっぱりプライバシーの問題とか
そういうことで、20については市町が認可を
いろんなことがあるから、一人ユニットがいい
する施設ということで、一つの50の中がそれぞ
ですよ。でも、そればっかりじゃないから、利
れ所管も変わってきますし、いろんな形で、先
用するためには。だから多床室も、言ってみれ
ほど言いました指定の基準もそれぞれ違うとい
ば施設をくくった中での併設だよ。
うふうな形で、可能かというような話になれば
そういうことでやるというのが一番望まれて
可能ではありますが、現実的にそういう選択を
いるんじゃないですかということでずっとやっ
するのは非常に難しいのではないかと考えてお
てきたんです。そこをだから、地域の実情とし
りまして、基本的に、地域密着型と広域型が混
て認めるようなやり方をやって、その要件を低
在するようなやり方については、施設側もそれ
くしてくださいという話をしてきたんです。
については後ろ向きといいますか、難しいので
これだったらば、もう全か無かだよ。今まで
はないかと考えられていると思っております。
言ってきたことと違うと私は思うよ。本当に併
【髙比良(元)委員】 それは実態と少し違うんじ
設型というか、合わせ技でやるというのが法律
ゃないの。そういうふうな金の出し方というか、
的にも、あるいは金の出し方についてもできな
基準のつくり方をするからワンユニットをやら
いと、限りなく、そこに近い状況ですか。どう
ざるを得ないというような、そういうことで施
なんですか。それが本当にそういう状況だった
設側というか、設置予定者はそういう立ち方に
ら、老人福祉施設協議会の皆さんはそんなこと
ならざるを得ないということを言っているんじ
を言いませんよ。
ゃないの。
【矢島長寿社会課長】そこは施設の経営上の考
彼らが老人福祉施設協議会あたりで常に言っ
え方といいますか、特養についての考え方にな
ているのは、多床室も認めてくださいよと。そ
ろうかと思いますが、そこは先ほど言いました
の方がケアの仕方にしてもプラスなんですよと。
指定とか、いろんな基準の問題があるというこ
そして、待機者の中でも利用したい人を早く救
とで、できないわけではございません。
っていくというためにも、やっぱり多床室の方
だから、施設側としてどうしても、例えば50
がより有効な受け皿になっていきますよと、そ
のうちの30を多床室、20をユニット型とか、そ
ういうことを言われているだろう。
ういう形で整備をするということであれば、そ
それはできないことはないけれどもというこ
れについては、現実的な形としてはなかなか難
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月26日)
しい面はあろうかと思うんですが、それを本当
ないですか。同じ50だったら、ワンユニットで
に施設側がやろうとすれば、それはできないこ
やった方がいいよと言っているだけの話だろう。
とはないというようなことで考えております。
あるいは、同じ50というのが限定されれば、30
別々の施設になります。一つの法人が今まで
のユニットと20の多床室という、結局キャパは
50人の特養をやっていた部分が、2つの特養を
変わらないじゃないかと、そういう話をするわ
設置するというふうな形になります。ただ、そ
けでしょう。
れをそういう形でもいいのでやろうということ
違うんだ、言っているのは、先につなげる話
であれば、それについてはできないわけではご
としては。50でいっているところを70にしなさ
ざいません。
い、80にしていいじゃないかと。そのためにや
それについて、その分の多床室を整備すると
りやすい条件をつくるということにこの多床室
いうことになれば、先ほど申し上げている地域
の意味もあるんじゃないかと言っているんだよ。
の実情要件というのがかかってきますというよ
そこにつなげていくという意味において、それ
うな状況です。
をにらみながら。
【髙比良(元)委員】 だから、そういうことを想
なんでオール・オア・ナッシングでしなきゃ
定した中でつくりやすいような、そういう条件
いかんのですか。これはもう一度、そういう意
整備ということで、地域の実情のハードルとい
味で検討するということはできないんですか。
うのを下げてくれと、そういう話をずっとして
【矢島長寿社会課長】 今、委員が言われた部分
いたと思うんです。それは、別々の施設になっ
については、例えば50に30のユニットをつくる、
ても一向に構わないですよ。要するに、利用者
これは増床という形になります。だから増床、
にとってどうなのかと。
新設については老人福祉計画、介護保険支援計
例えば広域の分の50名、これは市町の方の介
画、この中で基本的な形として整備の計画に乗
護保険事業計画の中で、今後の3年間はどうし
せていただいて、その中で整備をしていくとい
ようかと、施設整備の計画が出てくる。そうい
うふうな考え方になります。
うことをもとにして、県としてもどうするのか
だから、そういう意味で、今の既存の部分に、
と。そこはベースであるんだけれども、今、新
50に30のユニットをつくるというふうな形に
聞の報道等でもあるとおり、待機者というのは
ついては、これはできないわけではございませ
ものすごい数になってきている。なかなか介護
ん。一応増床については、基本的な計画として
保険財政というのがうまくいかないものだから、
整備をするというふうなことは、市町と県の中
そこの需要に応えることができない。
で基本的な整備の考え方ということで計画の中
ところが、今言ったみたいに、より利用料が
少なくて済むような多床室を一定認めていって、
に盛り込めば、それについてはできないわけで
はございません。
そういうことを広げていこうとすれば、50とい
ただ、先ほどから申したとおり、多床室でそ
う定員を70というふうにしながらより受け入
れを整備しようとする時には、先ほどの地域の
れやすいと、そこに待機者が少しでも減ってい
実情要件が必要になりますというふうな状況で
くと、そういうことにもつながってくる話じゃ
す。
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月26日)
【髙比良(元)委員】 だから、地域の実情という
そういうことが本筋じゃないかと言っている
そこの要件が必要になるから、そこのところの
んです。こういう考え方はどうですか。こうい
ハードルを下げつつ利用者の増進というか、そ
う考え方のもとに議論をしてきたと思うんだけ
こに結びつけるような、そういう方策を施策的
れども、いま一度。
にはとるべきではないかと言っているんです。
【矢島長寿社会課長】県の特養整備に係る条例
だから、施設の設置者にとってもやっぱりワ
を平成24年度に制定をさせていただいて、ここ
ンユニットでずっとやっていたら、ものすごい
の中で、従来は、基本的には特養のユニット型
金がかかってしまいますよ。入居者にとっても、
だけしか見込めないというような形でまいりま
そこの利用料金が大きな負担になってかかって
したけれども、その条例化の中のただし書きと
きますよ。年金だけでやっている人たちにとっ
して、「居室の定員は1名とする。ただし、地
ては、そこは負担になってなかなか入りきれな
域の実情に応じて、4人以下の多床室も認める」
いと、そういう状況がある。あるいは介護度の
というような形で条例を制定したところです。
高い人がずっと寝たきりでそこに一人ぽつんと
そこのところにつきまして、あくまでも県と
おるだけだったら、本当のケアというか監視が
しましては個別ケアという個別ユニットケアを
行き届かない。排泄にしたって、あるいは食事
進めていくと。これが整備についての基本的な
をさせるということに対しても。
計画数値は30%を目標という形で、今県の総合
だから、多床室が必ず悪いという意味じゃな
計画にも掲げてユニットの推進を進めておりま
くて、メリットもたくさんあるんですよ。だか
すが、先ほどの条例のただし書きのこともござ
ら、ある意味では混合型みたいな、言ってみれ
いまして、地域の実情によっては多床室も認め
ば施設の併設なんだけれども、そういうことを
ていくと。それを認めていく中で、「地域の実
どんどん進めていく中において受け入れのキャ
情に応じては」という地域の実情要件をどうい
パを増やす。今の状況でワンユニットというか
うふうに設定するかというのは、今まで市町と
原則でやる限りにおいては、設置者の方の負担
か、老人福祉施設協議会も含めて協議をした中
も大きいものだから、要するに増床するという
で、こういう形に基準を定めたところでござい
か、伸びていかない。もちろん一方で、介護保
ます。
険の財政状況の問題もあるんだけれども。
それで、基本的に多床室をどういう場合に認
ところが、こういうふうに多床室も、言って
めるかということにつきましては、先ほども申
みれば普及させるというとおかしいけれども、
しましたように、改築とか、増築とか、そうい
より広げていこうという話になったら、より経
うふうないろんな整備の方法というか、形態と
費としては少ない金でできる。設置者にとって
いうのがあると思いますので、そこの中で多床
も、あるいはそこの利用者にとっても。そうし
室という形の考え方というのが施設側、市町も
たら、待機者というのを少しでも減らせるじゃ
含めて基本的な考え方としてそれが可能という
ないか。要するに、増床計画というものを、介
ことであれば、それについては、先ほどの地域
護保険事業計画の中で増やしていくというやり
実情要件を踏まえて整備してもらうというふう
方の中で。
な形になろうかと思っております。
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月26日)
【髙比良(元)委員】 整備率30%目標という数字
人をユニット型でと、先ほどから言われている
についての進捗状況について、かなりのところ
混合型といいますけれど、そういうやり方をし
までいっていると思いますよ。そうじゃないで
た時に、それはできないことはないんですが、
すか、いっているだろう。そうしたら、こうい
実質的にはその部分については、先ほどから申
う多床室をさらに今後普及させるというか、認
し上げているとおり、県が所管する特別養護老
めていくというか、さっきの併設というのか、
人ホームと市町が所管する特別養護老人ホーム
そういうことは当然あってしかるべきですよ。
の2つの施設に分けてもらう必要がありますと。
国が金持ちを対象とした都会の人間だけを基
分けて認可も、事業所としての指定もしていた
準というか、そこだけを対象にしたような整備
だくというふうな形で、同じ一つの建物であっ
のあり方というのを全国一律に普及させて、長
ても、2つの施設が別々に存在するというふう
崎県もみんな離島を抱えて金のないところも右
な形になります。
へ倣えして、そこに合わせる必要なんかないん
ただ、それができないのかということにつき
だよ。しかも、今言ったみたいに整備が30%に
ましては、先ほど言われているとおりに、現実
もうなりなんと、そこまでやってきているとい
的にはできます。あと、とにかく施設の考え方、
う話だったら。そうしたら、より広く受けられ
あとは市町が、今まで県の広域型だったのが地
るような、そういう方向での整備のあり方とい
域密着型の施設として市町の所管になる、そう
うのを基本に置くべきだと思いますよ、私は。
いう市町の考え方にもなってくると。
可能な、できないことではない、市町が云々
そういうこともありますので、それが施設側、
という話だったんだから、そういう意味では、
市町の考え方もそこに合意がされて、50人の改
今ここで我々が指摘をしているということを踏
築の中でも30人を多床室、ユニットを20人とい
まえて、もう一度議論をしてください。
うふうな形で整備を進めていこうという形にな
これは、あくまでも多床室だけで限定してや
れば、その部分の30については多床室の整備を
ろうとした場合の地域の実情としての要件だと、
していただいても、それについては可能である
そこまでのものでしかないという受け止め方を
と。それに対しては、補助をする要件としては、
しておきますよ。
先ほどの地域の実情要件をきちんと踏まえてい
本当にこれだけでいいと言っているのか、老
人福祉施設協議会の皆さんも。違うと思います
ただいた整備の状況になりますというふうなこ
とになろうかと思います。
よ。だから、もう一度、特殊なケースになるか
だから、多床室を50人に改築しないとこの整
もしれないけれども、市町としてあり方につい
備の補助をしないというわけではないというこ
て協議をする。これについて、ちょっと見解を
とです。
聞かせてください。
【髙比良(元)委員】 だから、そういうふうな分
【矢島長寿社会課長】 基本的に、多床室はどう
けたやり方をすると、施設としては違う話にな
いう形でやるかということにつきましては、先
るんだけれども。
ほど言いましたのは、例えば50人の定員の多床
しかし、実際の実情を見てごらんよ。特養の
室の改築をする時に、30人を多床室で、あと20
中で、一方ではデイサービスをやり、一方では
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月26日)
ショートステイをやりますというような、言っ
これについては市町とも協議して、どれぐら
てみれば、機能は混合型多機能でやってきてい
いがとにかく設定として地域のニーズをきちん
るわけよ。あるいは、そういうものを別棟で建
と把握ができるかということについて、そこで
てても、ある意味併設したみたいな格好になっ
一番考え方として多かったところといいますか、
て、一体的な運営をしているんですよ。やって
そこが70%という形での折り合いがついたと
やれないことは全然ないはずなんだよ。
いうふうな状況でございます。
だから、そういうことが法律上できないこと
【髙比良(元)委員】 だから、議論がかみ合って
はないのだったら、そういう希望があった時に
ないんだけど、その50を50として地域の実情と
は、この多床室の分について70%以上とか、こ
しての要件をどうするかというのが70%でし
んなべらぼうな数字じゃなくて、このところを
ょう。
より引き下げるという検討をさらにできません
今、問題提起をしている50を30と20に分けて、
20を多床室にするという場合の地域の実情要
かと言っているんだから。
これは、オール・オア・ナッシングの話だか
件というのは、また別な基準があってしかるべ
ら。50なら50全部を多床室でやるというような
きだと言っているんだから。それはひいては50
話でしょう、そうだろう。あるいは29人以下、
という限定ではなくて、50というものを70にす
そこを全部多床室でやるという場合の話だろう。
るとか80にするとか、そういうことが多床室を
そこはだから、分けた議論をしてくれと言って
認めることによって広がる可能性を持ってくる
いるんです。
じゃないかと。そのことが利用者の受け入れと
長寿社会課長ができないことはないと言うの
だったら、その辺は市町の意向を聞いた中で、
いう、受け皿が拡充するじゃないかと言ってい
るんだよ。
あるいは施設の設置者というか運営者、その辺
だから、50の議論だけしているんですよ、こ
ともう一度そういうターゲットを絞った議論を
れは。こればかりやるわけにはいかんけれども、
してくださいよ。これはお願いしておきます。
全然かみ合っていない。おおむねのことはわか
どうですか。
ってもらっていると思うけれども、もう一度こ
【矢島長寿社会課長】 今のところの50という
こは場外での議論になるけれども、ぜひやらせ
のは、先ほどから言いましたように、50だけで
てもらいたいと思っていますよ、老人福祉施設
はございませんで、30と20でも構わないと。た
協議会の皆さんも含めて。大きな問題提起をし
だ、多床室を整備するというふうな時には、多
ておきます。
時間がないので、次の一番やりたかったこと
床室ということについては地域の実情要件とし
て、先ほど申しました利用者とか、待機者の方々
に移らせてもらいます。
のニーズ調査ということに基づいて、その地域
被爆地域の拡大について一般質問をやって、
のニーズが多床室を求めているというふうな状
時間切れみたいな格好で、委員会で集中してや
況を市町に確認していただいて、意見書として
らせてもらいますというようなことで質問通告
県に出していただく。それに基づいて整備をし
をしていました。最後になりましたけれども、
ていくというふうな流れになっていきます。
これを徹底して時間の許す限りでやらせていた
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月26日)
だきたいと思っています。
見を申し上げると、そう言っているわけでしょ
そのために、まず、議論の素材としなければ
う。このメンバー編成に対してどういうふうな
いかんのが、長崎市が今般設置をした放射線影
イニシアチィブというか、役割を果たしたんで
響研究会。それで、この研究会に、要するにこ
すか。
れは本会議での答弁でもあったんだけれども、
【増井原爆被爆者援護課長】メンバーの選定に
県としては何もしてないわけではない。要する
つきましては、この委員会自体は市の方で条例
に新たな科学的知見の発見について、県として
で制定された委員会でございまして、選任の権
も可能な限り頑張ってやっていくんだと、積極
限は市の方にございますので市の方で決定をさ
的にやっていくんだと、そういうことをおっし
れておりますが、決定の過程におきまして、事
ゃった。おっしゃった中で具体的に何をしてい
前といいますか、一応ご連絡はいただいており
るかというと、その長崎市が設置した研究会の
ました。
事務局として参画をすると。そして、その中に
【髙比良(元)委員】 ここまで言えばわかると思
おいて必要に応じてご意見を申し上げると。こ
うけれども、じゃ、具体的に参画をして積極的
れが積極的なかかわりになっているんです。
にかかわっていくというのは、この中身は何を
じゃ、聞くけれども、そこを前提としての話
言っているの、そしたらば。全部長崎市がつく
を少し進めたいと思うんです。聞きますが、ま
って、お膳立てをして、そして自腹を切ってや
ず、長崎市の研究会への参加についての県の予
っていると、メンバーまでこしらえて。そこの
算はどうなっているんですか。それと、研究会
会議のところにたまたま、我々だって傍聴で行
の運営予算はどこが負担をしているんですか。
っているけれども、それと変わらないぐらいの
まず、そこからお尋ねします。
事務局という席にぽんと座っているだけの話じ
【増井原爆被爆者援護課長】 まず、この会の運
ゃないか。
営の予算につきましては、今、市の方で予算化
されている状況でございます。
よしんば、何か役割を果たそうというような
時に、そこの役割が果たせるようなその余地が
県の参加につきましては、今のところ、市内
あるんですか。予算も出してない、メンバー編
での開催でございますので、私どもには必要経
成について何も言ってない。こういうふうにし
費は生じておりませんが、もし、必要であれば
たらいいですよ、じゃ、それは県でやってくだ
今のところ既存の予算で対応するというふうな
さいと言った時に、その予算すらないわけでし
方針であります。
ょう。何が積極的にかかわっていくんですか。
【髙比良(元)委員】 そこは、だから職員の単な
ここは明確に答弁してよ。
る事務費の話だね。
【増井原爆被爆者援護課長】予算等の面につき
もう一つ聞くけれども、研究会のメンバーの
ましては、今ご説明したとおりでございます。
編成について、県はどういうふうな役割を果た
今まで私どものかかわりといいますのは、具体
したんですか。今、朝長先生ほか何人かおられ
的には会ごとに、事前に協議をさせていただく
るけれども、ここを選定するに当たって、いろ
部分もございます。具体的には前回、この委員
いろ積極的にかかわっていく、必要に応じて意
会でも市の研究会でマンハッタン調査団のデー
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月26日)
タにつきまして検証されるのかどうなのかとい
果たそうとしているのか、あるいはその見通し
うようなご意見もございました。そのことも踏
としてどう考えているのか、そこを説明してく
まえまして、私どもは事前に市の方にもその点、
ださい。
そういう問題意識というものがあるということ
【増井原爆被爆者援護課長】 これまで昨年の
を県議会の方でも取り上げられたということを
12月に第1回、そして、先般3月13日に第2回が
もって、私どもも市の方にご意見といいますか、
行われまして、第2回におきましてはこれまで
申し上げております。結果、そういったことに
の学術調査、行政調査、人体影響関係の調査等々、
つきましても、市の方でも当然取り上げられる
数千点に及ぶ論文、研究成果を各委員で精査を
というようなことになってきているという状況
するということが決まりまして、それぞれの先
でございます。
生方に役割分担がなされました。
基本的にこの研究会は、新たな、要するに被
それで、今後、次回は半年後の9月に開催さ
爆地域拡大や二世の問題、原爆症認定など、全
れるご予定のようでございますが、今出された、
て科学的、合理的な新たな根拠が見出せないか
これまでに行われた戦後何十年にわたって研究
ということで、行政だけでは取り組めない、専
された成果を、皆さん方がそれぞれ研究分野に
門的な方々の意見交換というのが(「そんなこ
応じてもう一度精査をするということと、具体
とは聞いてない」と呼ぶ者あり)主でございま
的に今まで、いわゆる残留放射能の問題で調査
すので、そういった場に私どももできるだけ、
されたことにつきまして、改めて洗い直して、
今申し上げたような形で情報があれば市の方に
その半年後の研究会で、もう一度見直した評価
お届けして、そして意見交換をしながら、より
の試案といいますか、そういったものが示され
よい効果的な取組になるようにというふうに取
るというふうに聞いております。
り組んでおりますので、今後もそういうふうに
そこで新たな知見がどういうふうに見出され
したいと思っております。
ていくのかという見通しにつきましては、委員
【髙比良(元)委員】 情報があればと言うけど、
の方からも、特に可能性があるとかないとか、
どういう情報を県は持っているのか、そしたら。
そういったことは示されておりませんので、私
今からいろいろ指摘をするけれども、そのこと
どももその見通しをどうこうということは今の
についてきちんとやっていくのか。
時点では申し上げられません。
そうしたら、現在の研究会の今後のスケジュ
【髙比良(元)委員】 あなたの今の答弁というの
ールというのは具体的にどうなっているんです
は、この間、被爆体験者が80人ぐらい集まって、
か。さっき、なんか事前にいろいろ協議をする
あなたが真ん中に座って、皆さんにとにかく頑
と、必要に応じて意見具申すると言ったけれど
張るという決意を示す中で、科学的な知見の発
も、じゃ、県として今後の研究会の運営に当た
見についてはとにかく一生懸命頑張っていきま
ってのスケジュールというのはどういうふうに
す、そう答えたものと全然相矛盾するような話
考えているんですか。
じゃないか。ここはそのメンバーの働きに任さ
それと、あわせて、新たな知見の発見の見通
れておって、県としてはそこの推移を見守る、
しということについて、どういうふうな役割を
そこまでしか言えないと。言っていることとや
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月26日)
っていることが全然違うじゃないか。
今の段階では、まずその前段の新たな調査をす
それと、次は第3回が9月ですよと、これから
ることも有効な手段なのかということも含めま
半年間もある。そうすると、半年が1年になり、
して、今、精査されているという状況でござい
1年が2年になって、ずっと間延びしてしまう。
ますので、時間がかかるということにつきまし
あの少ないメンバーだけでやっているからそう
ては、私どもはいたし方ない部分もあろうかと
なるんだ。この辺についても、それでよしと考
いうふうに認識しております。
えているんですか。積極的にかかわって、その
【髙比良(元)委員】 何を言っているのか。少な
知見の発見にかかわっていくと言いながら、そ
いメンバーでやっているから時間もかかるんで
こにねじを巻くような提言も何もないじゃない
すよ。それは専門的な見識も要る、知見も要る、
か、必要に応じて提言すると言いながら。この
そして膨大な資料もある。だから、おのずと時
辺はどう考えているんですか。ただ単にその推
間もそこにかかってしまうわけよ。彼らが何か
移を見るというだけの話じゃないか、実態とし
非常に作業の進捗がのろくて、そしてここにね
て。表向き何か適当に言っていることとやって
じを巻けみたいな話を私はしているんじゃない
いることは大きく乖離をしていると思っていま
んだから。
すよ。反論があるなら言ってごらんよ。
要するに、今の枠組みでやる限りにおいては
【増井原爆被爆者援護課長】時間が非常にかか
時間が幾らでもかかってしまう。例えば第1級
るということにつきましては、人数といいます
の資料と言われている、あの膨大なマンハッタ
のは、専門的な分野の再検証ということでござ
ン調査団の報告書、そこをきちんと和文で整理
いますので、専門の方がやって、まず最初の粗々
をして、そしてあそこはもう医療の話、それか
の部分を出すのにやはり半年ぐらいかかるとい
ら放射線の話、その他の話とたくさんあるじゃ
うことがございまして、次の会は半年後という
ないか、分類が分かれた中で。そういうところ
ふうに設定をされております。
を少ないメンバーでやるんじゃなくて、多角的
私どもの方で専門的な科学的な部分というの
に、つかさつかさでずっと解析をやっていく。
はお示しできる部分はございませんので、先生
そのことによってスピードアップもするし、い
方にお頼りするしかないわけでございます。
ろんな知見も集められる。これまでの収集デー
ただ、この研究会、もしそういう新たな知見
タを新たな解析技術とか統計技術を用いて、そ
が見出せる可能性の兆しというか、きっかけと
のことによって新たな科学的知見を見出すと、
いうか、そういったものがもし出てきた場合は、
結局それしかないわけだろうが。そうしたら、
さらにそれを深めるための調査を外部に委託す
そこに英知を結集するというやり方、それこそ
る、大学の方にまた改めて研究として委託する
が問われているんじゃないですか。それを全て
というようなことも、その先に考えられており
長崎市がお膳立てした少ない人数だけでよしと
ます。もし、そういうことで必要があれば、私
しているというか、そこに委ねて県として何も
どももそこに調査の主体として行政側もかかわ
しない。これは本当に県民の期待に応えている
っていくということも、その段階では視野に入
ような取り組み方なのか。それを言っているん
れて取り組んでいきたいと思っておりますが、
です。
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月26日)
国に言ったら、疫学的なそういう調査という
す。そして、その根拠となるべきものが、戦後
か、それに基づいた医学的見地からの新たな発
これまでに行われてきた研究であるというとこ
見をしろという、そのハードルは非常に高いわ
ろから、それを今、洗いざらい全部出してみた
けだろう。果たして国はどういうふうな根拠で、
というところでございます。何を研究すればい
どういうふうな知見を持っているのかわからん
いかはっきりしていると、まずそこのところを
よ。だから、昔そういうことを言うた人間たち
今考えられておられます。要するに、何かヒン
を全部かき集めて、県として新たな調査機関を
トになるようなものがあるのかどうなのか、そ
つくったらどうですか、市と連携して。マンハ
こをまず、先生方で今見られております。
ッタン調査団の報告書だけ解析するだけでも相
当かかるよ、あなたも知っているとおり。
ですから、そこの中で、今までやられた調査
で、今までと違う結果が得られるような、もし
そのほかに原子爆弾災害の学術調査の資料、
そういうのが見出せれば、そこを深くやってい
あるいは放射線影響研究所の資料、こういった
くという次の段階に行くんだと思います。です
ものを全部、さっきみたいな新たな技法という
から、そこのターゲットが絞られてきましたら
か、技術というか、そういうことに基づいて検
ということでございます。当然、行政もかかわ
証、解析をする必要があるわけでしょう。何を
っていくということでございます。
やるべきか、何をやらなきゃいかんかというの
戦後、地域拡大のために県が調査にかかわっ
はわかっている。そうしたら、なんでそのこと
たプルトニウム残留調査でありますとか、体験
に対してより責任の一端を果たせるような主体
者の証言調査でありますとか、そういったもの
的な取組をしないんですか。みんなの前ではや
は大学と県、市一体となって実際調査に取り組
りますと言ったろうが、「県は何もしてないわ
んでおりますが、そこも、そういったものがタ
けではない」と。してないのと同然じゃないか、
ーゲットとして地域拡大につながるのではない
今言っていることは。それが、今望まれている
かというものがあってそこに取り組んでいった
被爆者援護行政であって、県として被爆県長崎
ということでございますので、今のところまだ
として国に訴えていく、一番の責務のところだ、
そういった兆しというものが全くない状況で、
果たし方じゃないですか。もう一度答えてくれ
どういうふうに調査をしていくかというまだ前
よ。
段でございますので、今はまず、本当に専門の
【増井原爆被爆者援護課長】先ほど申し上げま
方々がそこを、兆しを見出すためのご努力をま
したように、3月13日、これまでにあった戦後
ずしていただいているというところで、まだ私
からずっとの、いわゆる科学的調査、学術的調
どもが携わる段階には至っていないのかなとい
査、数千点に及ぶ論文がこういうものがあるん
うところです。
だということをまず、皆さん方で共有されまし
【髙比良(元)委員】 問題をすり替えたような答
た。この研究会は3つの柱がございます。地域
弁をしちゃいかんよ。放射線影響研究会で今ど
拡大の問題、被爆二世、要するに遺伝的影響の
ういうことをやっているかと、そういうことに
問題、それと原爆症認定の問題、いずれも科学
説明を求めるような、そういう質問をしていな
的な知見がないと先に進まない問題でございま
いんだから。もう今できている枠組みにおいて、
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本当にこれで十分なのか、いいんですかと。あ
したら、崩す前提がまだほかに材料としてある
るいは参画の仕方として、県の立ち方としてそ
んだったらば、そこに対してもっとしっかり解
れで済むのかということを言っているんだよ。
析をする、検証するという努力を再度、20年た
それは今から進んでいって、行政としてのかい
った今こそしっかりやるべきじゃないかと。こ
が必要な時はそうしますということでしょう。
ういうこともやらないのか。何をやるのよ。
具体的にどうするんですか、それは。
さらにもう一つ、確認された被爆線量では、
それは、予算をつけます、人も得るように頑
住民への健康影響はないと。この後段の部分、
張ります、あるいは、長崎市を逆にリードして
健康影響はない。何をもって国は健康影響はな
いくぐらいのそういうイニシアチブをとってや
いと言っているのか。これはつかんでいるのか。
っていきます、そういうことを明確に言えるか。
国が言っている科学的根拠というのは何なのか、
そのことをしっかり言いなさいよ。そうしたら、
つかまえているんですか。もし仮につかまえて
私は質問をここでとどめるから。そのことがは
いるとすれば、それこそ新たな科学的知見、医
っきり約束できるか。
学的、疫学的に出すその努力をすべきじゃない
国はこういうことを言っているんだろう。要
んですか。
するに、「残留放射能のプルトニウム調査、そ
国は福島の原発の中で、20キロだったか、30
こで確認した被爆線量では、健康影響被害は認
キロだったか、そこの以内の人たちについては
められない」と言っているんだ。これは、だか
全部避難命令を出した、避難措置をやった。そ
ら、今言った、残留放射能プルトニウム調査、
うしたら、20キロとか30キロの被曝線量は幾ら
その結果、値を持って言っているわけでしょう。
だったんですか、実態。そして、その後の健康
そうしたら、ほかにもいろいろ調査したものが
影響被害の因果関係というか、それはどう捉ま
ある。一番は、新たな調査の報告書だと。ある
えておったんだよ。今、我々は被爆地域の拡大
いは、その他いろいろあります。さっきABC
のことを言っているのは、半径12キロだぞ。し
Cの話も出した。こういったものが全部明らか
かも、プルトニウムの炸裂だぞ。全然その影響
になっていない。そこを、だから明らかにする
は違う、大きなものがあるじゃないですか。国
努力を加速的に進めるように英知を集めた中で、
は30キロで危ないと言ったんだろう。その根拠
今こそ、だから一緒になってやらなければいか
は何だ。あるいは県で出した、主張してきたこ
んのじゃないかと言っているんだ。
とについての健康影響被害がないと言った、そ
だって、広島は新たな物理学的な放射線につ
の根拠は何なのか。そこをつかまえているのか。
いての線量調査をやったじゃないですか。プル
つかまえているんだったら、どうしたら、その
トニウム調査はいつやったか、平成3年だぞ。
ことがしっかり反証ができるのかというのは、
今、何年だ。20年以上たっているのよ。この間
どうしようとしているのか、示してくださいよ。
何もやっていない。意識調査をやっただけよ。
【増井原爆被爆者援護課長】今おっしゃった福
県がやった調査結果、それについては、被爆線
島の件の居住制限区域、半径30キロということ
量、これぐらいのもんじゃ、とても健康影響被
でございますけれども、これは、いわゆる一般
害は出ないよと、国はだからそうやった。そう
の方が防護的な意味合いで、できるだけ放射能
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というのは浴びない方がいいんだということで、
断と国がやっている基準というか、枠組みが大
30キロですと、年間大体20ミリシーベルトぐら
きく乖離をしてしまっているというのは、これ
い、そういったものを浴びるような地域はやは
は一体どう説明するんだよ、特定疾病について。
り居住制限ということでされています。
それとあわせて、さっき言った福島の例、健
一方、原爆症の認定、被爆者の指定において
康影響被害は何も出ないんだったら、なんでわ
考えられております医学的な、要するに、健康
ざと居住を制限するようなことをするんだよ。
に本当に影響があるのかという調査、今までの
なんでそんな自由を縛られるようなことを国は
研究成果では、100ミリシーベルト未満という
平気でやるんですか。住民の生命、財産、健康
のはわかっていない状況です。100ミリシーベ
を守るためにそうしてきたんじゃないのか。矛
ルトを受けますと、がんの発生率が高まって
盾した話じゃないですか。
0.5%。ですから、それ以上の放射能を浴びたと
そして、さらに言うけど、「岡島報告書」、
いう部分について原爆症、要するに、被爆地域
そこだけが本当に全てだったのかという話の中
の指定の、まずもって言われている放射能の影
で、新たに第1級の資料が出てきたと。原爆投
響というのが、要するに健康を害するはっきり
下後直ちに行われた本格的な調査、そこでの具
としたものが、今までの医学的、疫学的な知見
体的な測定値を含むところでのそういう資料が
としてあっているのがそういったことだという
出てきたと。そうしたら、前段も大きく変わる
ことで、福島の防護的な意味合いの線量とはち
し、それから、100人を超える医者も参加して
ょっと違う数値になっているという状況でござ
つくった報告書、ここの中でどういうことが書
います。
かれているか、私も読んでいないし、わからな
残留プルトニウム調査の結果、私どもの報告、
いけれども、ここの中では、さっき言った、何
長崎大学の岡島名誉教授が中心になってやられ
ミリシーベルトの場合はどうだというような、
た調査では、その時に、最大で25ミリシーベル
そういったところに、だから、あなたがこれは
ト、そういったものがあるということで、これ
仮に通説だとするんだったら、あるいは定説だ
は健康影響があるのではないかということで申
とするんだったらば、それを覆すようなものは
し上げましたが、今申し上げましたように、具
たくさんあるかもしれない。いずれにせよ、や
体的にそういった線量では影響がないというふ
るべき作業が盛りだくさんとしてあるんじゃな
うに、国の方で改めて検討会を立ち上げた上で
いですか、やらなきゃいかんことが。そういう
否定をされたという結果でございました。それ
ことに対して県として積極的にかかわるべきだ
以降、そういったことで放射能の関係での調査
と言っているんだ、私は。一人長崎市のやり方
すべき新たな部分というのはないという状況で
だけに任せるんではなくて。
今に至っているという状況でございます。
長崎市ですら、「すら」と言ったら、言葉は
【髙比良(元)委員】 それは、国が言っているこ
適切ではないかもしれないけれども、あれだけ
とは、世界の放射能医学の通説として定着して
の学者先生たちを選んでやってきたわけよ。ア
いるんですか。そうしたら、そんなことを言う
メリカからだって連れてきていいじゃないか。
んだったら、原爆症の認定について、司法の判
オールジャパンでもっと、放射線、医学、疫学、
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月26日)
いろんな分野の専門家はたくさんいるじゃない
究を進めていったらいいのかということについ
ですか。そういう人たちをたくさんつかまえて。
ては、そういった専門性については、私どもと
なぜそういうことをやろうとしないのか。
しても評価しながら対応していくということし
具体的な答弁というのは、いつも、だからそ
かないのかと思っています。
ういうふうにしてない。はぐらかすような話ば
そういう中で、何が、どういうものが出てく
かり。結局は何もしてない。何もしてないだろ
るか、それによって、委員が言われるように、
う。県として、これは汗かいてやった。新たな
もっと多くのスタッフを集めた体制が必要とい
具体的な材料を出した。あるいは、具体的な論
うことであれば、そういうこともあるかもしれ
議の場にそれを提供して、具体的なものが進ん
ません。ただ、現時点で、まだまだ1回、2回や
でいった、そういう実績があるんですか。そう
って、来年度以降についてもやるということで
いう実績はない。
すけれども、例えばマンハッタン調査団の調査
だったら、調査も含めて、県としての役割を
データも研究対象にするというふうなことは、
より具体的に果たすように、今後頑張ります、
方向性として示されていますから、じゃ、そう
やります。あなたはさっき、だから、今後展開
いう中で次の一手が何になってくるのか。そこ
次第によっては行政で対応しなければいかんこ
はやはり専門的なお話を伺わないと、それはあ
とについては、それについては、当然検討する
るかもしれません。ただ、方向性を持たないま
と、やるみたいな話をやったけど、県として責
まにこんな研究をやりますということは、残念
任を持ってやりますと。そこのところだけはぜ
ながら、行政としては申し上げることはできま
ひ明確に述べてもらいたいと思っているんだよ。
せんので、そこについては、この研究会の方向
どうなんだ、福祉保健部長、今度偉くなられる
なり、進み方というのに合わせた対応をしてい
部長さん、長崎県としての被爆者行政に対する
く必要があると思っています。
根本的な問題だぞ。
【髙比良(元)委員】 部長ね、わかっていて答弁
【濵本福祉保健部長】 この間、原爆被爆者援護
しているのか知らないけれども、はぐらかすよ
課長が申していますように、今、長崎市の方で
うなことを。研究会がやろうとしていること、
専門家を集めて研究会をつくっています。その
それを阻害するようなことを私は言ってないん
中で、新たに今までの国の認定等々も含めて、
だよ。むしろ研究会がやっているような作業と
それを覆すようなネタになるような資料がある
いうものに、県も人材を供給する中で、そこの
のかどうか。さっき数千のそういったレポート
スケジュールをもっと前倒しができるような、
があると。まずは、そういったレポートについ
そういう役割を果たしてはどうかと言っている
てしっかり確認をする中で、ここについてはそ
んだよ。英知をより集めろって。マンパワーを
ういう従前の考え方を修正、是正できるような
より結集するための、そういう役割を果たした
そういうネタがあるのか、そこをまず確認をし
らどうかと言っているんだよ。
ながら、それを含めて全体としての研究の進め
なんでそれをやれないんだよ。だから、少な
方を今後詰めていくというやり方ですから、や
い人数だから、6カ月もかかるんだろうが。こ
はり専門の方々がどういうふうな道程でこの研
んなことをやったら、幾らでも年月がたってし
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平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月26日)
まうよ。ほかに人がいないんだったら別だよ。
をされていない状況ですから、もしこれで、先
専門家はほかにもたくさんいるじゃないか。な
ほども申しましたように、マンハッタン調査団
ぜそういうところに思いが至らないのかという
の調査データ等も研究対象としていく中で、
のは、まことに残念でならない。もう一度答弁
個々についてもっと具体に取組が必要だと、そ
してくれよ。
ういった考え方が整理をされれば、私どもとし
【濵本福祉保健部長】多くの研究者がいるかと
てもそういった専門家のご意見というのをしっ
思います。ですから、そういった研究者の研究
かり受け止めた対応をしていく必要があろうか
について、被爆地拡大について有用になると思
と思っておりますけれども、現時点で研究会そ
われるものも今探すということで取組がされて
のものが、今後どうやっていくのかというのが
いるわけです。ですから、そういう一定の方向
まだ示されていない、まだその準備をされてい
性とか、道程、行程というものを考えた取組を
る段階ですから、そういった段階においては、
行うということが、こういった専門の方々で打
私どもとしては、専門の先生方が取り組み方策
ち合わせをされているわけですから、そういう
を整理していかれることを見ながら、それを尊
ものがまだ示されない中に、委員がおっしゃる
重しながら対応していきたいと思っているとい
ように、誰でもいいから集めてこいということ
うことでございます。
ではないと思いますけれども、ただ数を集めれ
【髙比良(元)委員】 最後にするけれども、それ
ばいいというのは、今の段階ではないだろうと
は、今の段階では、具体的に何をするとなかな
考えます。
か言えないだろう。私は、ずっと姿勢の問題と
【髙比良(元)委員】 ばかにするな、おまえ。誰
して今までやってきた。予算もない、それから、
でもいいから集めろなんて、誰がそんなこと言
人に対するそういうネットワークもつくらない。
ったか。乱暴な答弁をするなよ。今やっている
国が出しているハードル、これについて具体的
スタッフだけだったら、とても日数もかかって、
に、だから、国が言っていることの検証につい
作業量も膨大で、なかなか進まないから、だか
てもなかなか積極的にやろうとしない。結局は、
ら、必要な人数をもう少し増やすという努力に
やっぱり同じ穴のむじなというか、同じことの
ついて、県としても主体的に取り組んだらどう
繰り返しだけであって、消極的な姿勢からひと
かと言っているんだろう。
つも脱却してないじゃないか、先に進まないじ
じゃ、具体的にこういう作業で手がかかると
ゃないかと、そういう視点を持ってやっている。
いう話になって、県に相談がある時はどうする
今、部長は、今後の展開によって、いろいろ
んだ、そうしたら。
具体的な作業が出てきたり、その時に必要な場
【濵本福祉保健部長】 それは、誰でもいいとい
合においては対応を検討する、そういう趣旨の
うわけではないということでお話をさせていた
話をしたよね。そうしたらば、まさに今後の展
だきましたので、その点については、聞き違え
開だけれども、県に対しても、あるいは県と言
だったら、申し訳ないと思います。
わないまでも、そういうことを事務局で参画を
どういう形でスタッフを集めるかということ、
そういった集め方がまだまだ研究会の中で整理
する中で、必要性はやっぱり認識、主体的にか
かわろうというそこの意識があれば、県として
- 346 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月26日)
どうするか。予算もつける、いろんな調査も主
体的にやっていく。あるいは、より英知を結集
それでは、審査の方法について、お諮りいた
します。
するというそういう努力もする。もちろん、今
協議につきましては、本委員会を協議会に切
の先生たちをベースとしながら、その補助員で
り替えて行うことといたしたいと存じますが、
もいいさ。そういうことに対しても、とにかく
ご異議ありませんか。
一生懸命頑張ってやっていく。そのことだけは
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
しっかり守ってもらいたいと思っていますよ。
【髙見委員長】 ご異議ないようですので、その
それが被爆者に対する、ずうっとこの間訴え続
ように進めることといたします。
けられてきた、彼らに対する被爆者行政として
の本県の務めだと、これは強くそのことを指摘
それでは、ただいまから、委員会を協議会に
切り替えます。
しておきたいというふうに思います。
しばらく休憩いたします。
事あるごとに、今、部長が言ったことを常に
― 午後
私は思い出しながら、今から議論していくから。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
― 午後
4時41分
再開 ―
【髙見委員長】 委員会を再開いたします。
こども政策局を含む福祉保健部関係の審査結果
について整理したいと思います。
休憩 ―
〔協議会〕
【髙見委員長】 ほかに質問はありませんか。
【髙見委員長】ほかに質問がないようですので、
4時31分
次に、閉会中の委員会活動について協議した
いと思いますので、しばらく休憩いたします。
しばらく休憩いたします。
― 午後
4時26分
休憩 ―
― 午後
4時26分
再開 ―
― 午後
4時42分
休憩 ―
― 午後
4時44分
再開 ―
【髙見委員長】 委員会を再開いたします。
【髙見委員長】 委員会を再開いたします。
閉会中の委員会活動について、何かご意見は
これをもちまして、こども政策局を含む福祉
ありませんか。
保健部関係の審査を終了いたします。
〔「正副委員長一任」と呼ぶ者あり〕
理事者退席のため、しばらく休憩します。
― 午後
4時27分
休憩 ―
― 午後
4時30分
再開 ―
【髙見委員長】 それでは、正副委員長にご一任
願いたいと存じます。
最後になりますが、平成25年議会、また、本
任期中、最後の定例月議会の委員会閉会日にあ
【髙見委員長】 委員会を再開いたします。
たり、理事者に出席を求めておりますので、し
これより、今定例月議会で審査いたしました
ばらく休憩いたします。
内容について、3月28日の本会議における文教
厚生委員長報告についての内容確認及び委員会
― 午後
4時45分
休憩 ―
からの意見の申し入れ等についての協議を行い
― 午後
4時46分
再開 ―
ます。
- 347 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月26日)
【髙見委員長】 委員会を再開いたします。
J2に昇格したばかりで第6位となり、J1昇格
それでは、平成25年議会、また、本任期中の
のプレーオフに進出するなど、輝かしい成績を
定例月議会の委員会閉会にあたり、一言ご挨拶
おさめてくれました。県民に大きな盛り上がり
を申し上げます。
を与えてくれたと思います。既に今シーズンも
平成25年長崎県議会の定例月議会における
最後の委員会でありますので、閉会にあたり、
開幕しておりますが、J1昇格に県民が大きな
期待をしているところであります。
一言ご挨拶を申し上げさせていただきます。
決算審査におきましては、事業仕分けの対象
5月定例月議会で委員長として選任され、こ
として取り上げまして、V・ファーレン長崎へ
の間、山本啓介副委員長をはじめ各委員の皆様
の支援について、議論をさせていただきました。
方には、ご助言・ご協力を賜り、また理事者の
チームへの支援や観戦集客の拡大など、さらに
皆様方には誠意あるご対応をいただき、おかげ
取り組んでいただきたいと思います。
をもちまして、委員長としての責務を果たすこ
次に、教育委員会関係でございますが、本年
とができましたことを、心から厚くお礼を申し
度は、長崎しおかぜ総文祭が開催され、成功の
上げます。
もとに終了することができました。県をはじめ、
せっかくでございますので、各部局ごとに幾
つか触れさせていただきたいと思います。
大会全般の運営をになった本県高校生やそれを
支えた教職員・保護者など、大会に携わった方
まず、総務部関係でございますが、県立大学
たちの努力の賜でございます。今後も、本県の
については、このたびの入試の志願倍率が昨年
子どもたちの文化活動の活性化に、さらに取り
度比1.6ポイントの減となっております。県立大
組んでいただきたいと思います。
学につきましては、委員会でも議論し、また、
次に、「いじめ」の問題でございます。本県
大学側との意見交換も行いました。景気低迷や
においても、児童・生徒が自ら命を絶つという
少子化の影響など厳しい状況ではありますが、
ことが実際に起こっております。県としまして
ぜひとも学生にとって魅力のある県立大学とな
も、「いじめハンドブック」による教職員の対
るよう、県としても、積極的な働きかけを行っ
応力向上やスクールカウンセラーの配置等によ
ていただきますよう、よろしくお願い申しあげ
る相談体制の充実、また、「いじめ防止基本方
ます。
針」の策定など、さまざまないじめ防止対策に
次に、国体・障害者スポーツ大会部関係でご
取り組んでおられます。
ざいますが、本年10月に長崎がんばらんば国
本委員会においても集中審査を行い、各委員
からいじめに対し、多くの意見がございました。
体・がんばらんば大会が開催されます。
県内各地において、最終的な関連施設の整備、
その意見も踏まえ、いじめの未然防止や早期発
運営面での協議が行われております。県民の関
見・早期解消に向けた取組の一層の強化をお願
心・盛り上がりに関し、若干不安も残っており
いいたします。
次に、こども政策局関係では、子どもや子育
ますが、両大会の成功に向け、ご尽力をいただ
て家庭への支援、安全で安心な子育て環境づく
きたいと思います。
また、V・ファーレン長崎につきましては、
りのほか、子育てと仕事の両立支援など重要な
- 348 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月26日)
施策を担われており、今後とも安心して子ども
髙見委員長、山本(啓)副委員長をはじめ、文
を生み育てることができる環境づくりのため、
教厚生委員の皆様方におかれましては、委員ご
各種施策の充実に努めていただきたいと思いま
就任以降、文教厚生全般にわたりまして、終始
す。
熱心にご審議をいただき、貴重なご意見、ご提
最後に、福祉保健部関係でございますが、県
民の健康、命を守ることは重要な分野であり、
言を賜りましたことに、心よりお礼を申し上げ
ます。
それを担う医療従事者の確保は、切実な課題で
先ほどの委員長のご挨拶と重なる部分もござ
あります。医師・看護師・介護士などの人材の
いますが、総務部関係では、県立大学や私立学
育成・定着に、引き続き力を入れて取り組んで
校の振興策について、熱心にご論議いただきま
いただきたいと思います。
した。長崎県立大学の運営、留学生の支援のあ
また、「障害のある人もない人も共に生きる
り方、私立高校の授業料軽減など、今後とも、
平和な長崎県づくり条例」が、本年4月1日に施
県内高等教育並びに私学振興の推進にさらに努
行されます。4月1日には、条例の周知・広報活
力してまいります。
動を行うようになっており、県議会としても一
緒に取り組ませていただきたいと思います。
国体・障害者スポーツ大会部関係では、昨シ
ーズンからJ2に昇格し、活躍を続けておりま
今後とも差別をなくし、障害者のある人もな
すV・ファーレン長崎に対する支援や、地域の
い人も安心して暮らせる長崎県にするため、取
スポーツ振興に向けた取組、さらには、いよい
り組んでいただきたいと思います。
よい今年開催となりました長崎がんばらんば国
そのほか、論議のありました事項、懸案する
課題はたくさんございますけれども、時間の都
体・長崎がんばらんば大会の開催準備等につい
て、熱心にご論議をいただきました。
合上、割愛させていただきます。
今後も引き続き各種業務を積極的に推進して
理事者の皆様におかれましては、本委員会か
まいります。
らの意見などを十分お酌み取りいただき、今後
次に、福祉保健部関係では、医師確保対策及
とも県民の期待に応えられるよう、なお一層の
び在宅医療推進事業を計画的に進めるための地
ご努力をお願いする次第でございます。
域医療再生計画などをはじめ、福祉保健行政の
最後になりますが、県政の今後ますますのご
発展、並びに委員の皆様及び理事者の皆様方の
諸課題につきまして、熱心にご議論をいただき
ました。
一層のご健勝とご活躍を祈念いたしまして、ご
挨拶とさせていただきます。
誰もが安心して地域で暮らしていけるよう良
質かつ適切な医療を提供する体制の確保や、健
本当にありがとうございました。
康寿命延伸のための対策、高齢者や認知症の方
次に、理事者側を代表いたしまして、教育長
などの福祉・介護サービス及び障害者福祉など、
からご挨拶をお願いいたします。
県民一人ひとりを支える医療・介護・福祉施策
【渡辺教育長】 それでは、私の方から、理事者
の充実を図ってまいります。
また、こども政策局では、幼児教育・保育の
を代表いたしまして、閉会のご挨拶を申し上げ
ます。
充実をはじめ、家庭教育や困難を有する子ど
- 349 -
平成26年3月定例月議会・文教厚生委員会・予算決算委員会(文教厚生分科会)(3月26日)
も・若者への支援、児童虐待や母子保健など子
す。
育て支援の各種施策につきまして、熱心にご議
論をいただきました。
これをもちまして文教厚生委員会を閉会いた
します。
今後も、安心して子どもを生み育てることが
できる社会を実現するため、多様化する県民の
皆様のニーズと期待に応えられるよう諸課題の
解決に取り組むとともに、市町や関係機関と連
携しながら、平成27年度からの子ども・子育て
支援新制度への円滑な移行の準備を行うなど、
子育て支援の充実を図ってまいります。
最後に、教育委員会関係では、第二期長崎県
教育振興基本計画の策定に向けたご議論をはじ
め、学力向上対策や外国語教育・ICT教育の
推進、いじめ・体罰防止対策、新県立図書館の
整備などにつきまして、熱心にご審議をいただ
きました。
今後は、策定いたしました第二期長崎県教育
振興基本計画の基本テーマであります「長崎の
明日を拓く人・学校・地域づくり」の充実を目
指して、各種施策を着実に進めてまいります。
以上、委員の皆様方より賜りました貴重なご
意見、ご提言を踏まえながら、今後とも本県教
育、スポーツ、子育て、福祉保健の発展のため、
全力で取り組んでまいりたいと考えております
ので、引き続きご指導、ご鞭撻をお願い申し上
げます。
最後になりますが、委員の皆様方がご健勝に
て、本県発展のために、今後なお一層ご活躍さ
れますことを祈念いたしまして、お礼のご挨拶
とさせていただきます。
まことにありがとうございました。
【髙見委員長】 ありがとうございました。
皆様には、この3月定例月議会の割り当てら
れる時間のぎりぎりまで、最後の最後までご協
力をいただきました。心から感謝を申し上げま
- 350 -
大変お疲れさまでした。
― 午後
4時57分
閉会 ―
文教厚生委員会審査結果報告書
本委員会に付託された事件について審査の結果、下記のとおり決定したので報告する。
平成26年3月25日
文教厚生委員会委員長
議長
渡辺
敏勝
髙見
健
様
記
1
議
番
案
号
件
名
審査結果
第 1 5 5 号 長崎県手数料条例の一部を改正する条例(関係分)
原案可決
第 1 6 2 号 長崎県公立大学法人の重要な財産を定める条例
原案可決
第 1 6 3 号 長崎県高校生修学支援基金条例の一部を改正する条例
原案可決
第 1 6 4 号 長崎県災害救助基金条例
原案可決
長崎県保健所条例及び長崎県こども・女性・障害者支援セン
原案可決
ター設置条例の一部を改正する条例
長崎県社会福祉施設等耐震化等臨時特例基金条例の一部を改
第166号
原案可決
正する条例
第165号
第 1 6 7 号 長崎県民生委員・児童委員の定数を定める条例
第168号
原案可決
長崎県小児科・産科医師確保緊急対策資金貸与条例の一部を
原案可決
改正する条例
第 1 6 9 号 長崎県麻薬中毒審査会条例の一部を改正する条例
原案可決
第 1 7 0 号 長崎県薬務関係手数料条例の一部を改正する条例
原案可決
国民健康保険の財政調整に関する条例の一部を改正する条例
原案可決
の一部を改正する条例
長崎県後期高齢者医療財政安定化基金条例の一部を改正する
第172号
原案可決
条例
長崎県指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営の基準に関
第173号
原案可決
する条例
第171号
第 1 7 4 号 長崎県立児童福祉施設条例の一部を改正する条例
原案可決
第 1 7 5 号 長崎県地域自殺対策緊急強化基金条例の一部を改正する条例 原案可決
- 351 -
第176号
第177号
第178号
第179号
長崎県指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準に
関する条例及び長崎県指定障害児入所施設等の人員、設備及
び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
長崎県指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営
の基準に関する条例の一部を改正する条例
市町村立学校県費負担教職員定数条例及び県立学校職員定数
条例の一部を改正する条例
長崎県立長崎図書館の講堂の使用に関する条例の一部を改正
する条例
原案可決
原案可決
原案可決
原案可決
第 2 0 7 号 契約の締結について
原案可決
第 2 0 8 号 財産の取得について
原案可決
計
2
番
請
21件(原案可決21件)
願
号
件
名
介護福祉士等修学資金貸付制度の拡充・
平成25年
強化に関する国への意見書の提出を求め
第 1 号
る請願書
ウイルス性肝炎患者に対する医療費助成
平成26年 及び生活支援等の拡充に関する意見書採
第 1 号 択並びに長崎県における独自の肝炎患者
救済策創設に関する請願
審査結果
措
採択
意見書提出
採択
意見書提出
計
- 352 -
置
備
考
2件(採択2件)
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