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電圧検出機能内蔵2チャネルPFM/PWM 同期整流降圧レギュレータ

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電圧検出機能内蔵2チャネルPFM/PWM 同期整流降圧レギュレータ
新 製 品
電圧検出機能内蔵 2チャネルPFM/PWM
同期整流降圧レギュレータ
MB39C007
カレントモード方式の電圧検出機能内蔵2チャネル同期整流降圧
DC/DCコンバータICです。外部部品はコイルとデカップリングコンデ
ンサのみで構成できます。小型なうえ,全負荷領域で高効率を実
現できるため,携帯機器やDVDドライブなどの内蔵電源に最適です。
概 要
当社では各分野の電源ICに注力し,今までに数多くの製品を開
発してきました。そしてこのたび,スイッチングFETを内蔵したカレ
ントモード方式の1チャネル同期整流降圧DC/DCコンバータIC
「MB39C001」に続いて,電圧検出機能内蔵の2チャネル同期整
流降圧DC/DCコンバータIC「MB39C007」を開発しました。
携帯電話やDSCなどのポータブル機器は,ワールドワイドで生産
台数が毎年増加しています。とくに携帯電話では,軽負荷時の消
費電力を抑えることが重要となっており,軽負荷時の変換効率の
高い電源ICが求められています。
写真1 外観(BCC20)
本 製 品 は , スイッチングF E T , 発 振 器 , 誤 差 増 幅 器 ,
PFM/PWM制御回路,基準電圧,電圧検出回路を搭載しており,
外部部品はコイルとデカップリングコンデンサのみで構成できます。
ある程度負荷電流がある場合は2MHzの固定周波数で発振し,
同期整流方式を採用しているため変換効率が良くなります。軽負
荷時になるとPFM動作するため,軽負荷時の変換効率もPWM方
式と比べて格段に良くなります。PFM動作を必要としない場合に
は,PWM固定でも使用できます。数百μAの微小負荷時には,
LDOモードに切り替えることで,リップルとスイッチングノイズの影響
を避けることができます。
また電圧検出回路を内蔵しており,電源電圧検出と出力電圧検
出のどちらにも対応できます。
写真2 外観(BCC24)
カレントモードの採用により,負荷急変時の応答性が電圧制御と
比べて格段に良くなりました。位相補償においても,外付け抵抗
やコンデンサを必要としないため部品点数が削減でき,DC/DC
コンバータが容易に構成できます。カレントモードのため,ソフトス
タートや短絡保護などの保護機能も必要ありません。
出力電圧設定は,DACによる制御,または内部基準電圧を利
用した抵抗分圧による設定もできます。その他の機能としては,温
度保護機能,UVLO機能を内蔵しています。
本製品は,携帯電話やDSC,PDAなどのポータブル機器,
26
FIND Vol.23 No.1 2005
MB39C007
DVDドライブ,ハードディスクドライブの内蔵電源に最適です。
特 長
高効率:96%(最大)
LDOモード内蔵
低消費電流:30μA(PFM時)
,20μA(LDO時)
出力電流(DC/DC)
:800mA/ch(最大)
出力電流(LDO)
:1mA(最大)
電源電圧範囲:2.5V∼5.5V
写真3 外観(SSOP-20)
動作周波数:2MHz(標準)
PWM動作固定機能内蔵
フライバックダイオード不要
図1 端子配列図(BCC20)
低ドロップアウト動作:100%オンデューティ
高精度基準電圧源内蔵:1.3V±2%
シャットダウンモード時消費電流:1μA以下
スイッチングFET内蔵:Pch MOS FET 0.3Ω(標準)
DVDD2
LX2
16
15
DGND2 DGND1
14
13
LX1
DVDD1
12
11
Nch MOS FET. 0.2Ω(標準)
OUT2
17
MODE2
18
カレントモードのため入力・負荷過渡応答速度が速い
10
OUT1
温度保護機能内蔵
パッケージ:BCC20,BCC24,SSOP-20
9
MODE1
<Top View>
VREFIN2
19
8
VREFIN1
XPOR
20
7
VDET
回路構成
図1・図2・図3に端子配列図を,表1・表2・表3に端子機
能説明を,図4にブロック図を示します。
本製品は,次の7つの機能で構成されています。
1
2
3
4
5
6
CTLP
CTL2
CTL1
AGND
AVDD
VREF
PFM/PWMロジックコントロール回路
(BCC20)
通常動作時には,内蔵の発振器(方形波発振回路)
により設定
された周波数(2MHz)で,内蔵のPch/Nch MOS FETを同期整
流動作させるための制御を行います。軽負荷時には間欠動作を行
います。
この回路には,同期整流による貫通電流への対策と,不連続
動作時の電流逆流対策が行われています。
表1 端子機能(BCC20)
端子番号
端子記号
I/O
1
CTLP
─
2/3
CTL2/1
I
DC/DCコンバータ部コントロール入力端子
(L:シャットダウン,H:通常動作)
4
AGND
─
5
AVDD
─
制御部電源端子
6
VREF
O
基準電圧出力端子
電圧検出入力端子
Ioutコンパレータ回路
を
内蔵のPch MOS FETから外部インダクタへ流れる電流(ILX)
検出します。
ILXのピーク電流IPKをI-V変換したVIDETをError Ampの出力と
比較し,PFM/PWMロジックコントロールに対して内蔵Pch MOS
FETをオフするように働きかけます。
Error Amp位相補償回路
7
VDET
I
8/19
VREFIN1/2
─
9/18
このため位相補償回路の検討や,位相補償のための外付け部品
は必要ありません。
VREF回路
高精度な基準電圧をBGR(バンドギャップリファレンス)回路で生
成しています。出力電圧は1.30V(標準)です。
FIND
Vol.23 No.1 2005
制御部接地端子
誤差増幅器(Error Amp)非反転入力端子
動作モード切替え端子
(L:PFM/PWMモード,
M〈open〉
:PWMモード,H:LDOモード)
MODE1/2
I
10/17
OUT1/2
─
11/16
DVDD1/2
─
駆動部電源端子
VREFなどの基準電圧と出力電圧を比較します。本製品は位相
補償回路の内蔵により,最適に動作できるよう調整されています。
機 能
電圧検出回路部コントロール入力端子
(L:電圧検出機能停止,H:通常動作)
出力電圧帰還端子,LDO出力端子
12/15
LX1/2
O
インダクタンス接続用出力端子。シャットダ
ウン時ハイインピーダンス状態になります。
13/14
DGND1/
DGND2
─
駆動部接地端子
20
XPOR
O
POR回路出力端子。Nch MOSオープンド
レイン回路が接続されています。
27
MB39C007
VDET回路
保護回路
VDET端子電圧を監視しています。通常,XPOR端子は外部
保護回路として過熱保護回路を内蔵しています。過熱保護回
抵抗でプルアップして使い,VDET端子電圧が0.6Vに達するとHi
路は,接合部温度が135℃に達するとSW FETをNch,Pchとも
レベルとなります。
にオフします。
LDO回路
過電流保護回路は専用回路を設けていませんが,電圧制御方
低負荷時用の定電圧源です。負荷電流が1mA以下でDC/DC
動作のリップル電圧が問題となる場合にご使用ください。MODE端
式がカレントモード方式のため,電流のピーク値を随時監視・制御
しています。
■
子を電源の電位にすることでLDO動作します。
図2 端子配列図(BCC24)
図3 端子配列図(SSOP-20)
NC
LX2 DGND2 NC DGND1 LX1
19
18
MODE2 OUT2 DVDD2
NC
20
17
16
15
14
20
12
DVDD1
OUT2
21
11
OUT1
MODE2
22
10
MODE1
VREFIN2
23
9
VREFIN1
XPOR
24
8
VDET
<Top View>
2
3
4
5
CTL2 CTL1 AGND AVDD
17
VREF
NC
28
I/O
14
13
12
11
2
3
4
5
6
7
8
9
10
VREFIN2 XPOR CTLP CTL2 CTL1 AGND AVDD VREF VDET VREFIN1
(SSOP-20)
表2 端子機能(BCC24)
端子記号
15
7
6
(BCC24)
端子番号
16
<Top View>
1
CTLP
18
13
DVDD2
1
19
LX2 DGND2 DGND1 LX1 DVDD1 OUT1 MODE1
機 能
表3 端子機能(SSOP-20)
端子番号
端子記号
I/O
機 能
1/10
VREFIN2/1
─
誤差増幅器(Error Amp)非反転入力端子
2
XPOR
O
POR回路出力端子。 Nch MOSオープンド
レイン回路が接続されています。
3
CTLP
I
電圧検出回路部コントロール入力端子
(L:シャットダウン,H:通常動作)
4/5
CTL2/1
I
DC/DCコンバータ部コントロール入力端子
(L:シャットダウン,H:通常動作)
1
CTLP
─
電圧検出回路部コントロール入力端子
(L:電圧検出機能停止,H:通常動作)
2/3
CTL2/1
I
DC/DCコンバータ部コントロール入力端子
(L:シャットダウン,H:通常動作)
4
AGND
─
5
AVDD
─
制御部電源端子
7
VREF
O
基準電圧出力端子
電圧検出入力端子
6
AGND
─
誤差増幅器(Error Amp)非反転入力端子
7
AVDD
─
制御部電源端子
動作モード切替え端子
(L:PFM/PWMモード,
M〈open〉
:PWMモード,H:LDOモード)
8
VREF
O
基準電圧出力端子
9
VDET
I
電圧検出入力端子
11/20
MODE1/2
I
12/19
OUT1/2
─
13/18
DVDD1/2
─
駆動部電源端子
8
VDET
I
9/23
VREFIN1/2
─
制御部接地端子
10/22
MODE1/2
I
11/21
OUT1/2
─
12/20
DVDD1/2
─
駆動部電源端子
O
インダクタンス接続用出力端子。シャットダ
ウン時ハイインピーダンス状態になります。
出力電圧帰還端子,LDO出力端子
制御部接地端子
動作モード切替え端子
(L:PFM/PWMモード,
M〈open〉
:PWMモード,H:LDOモード)
出力電圧帰還端子,LDO出力端子
14/18
LX1/2
15/17
DGND1/
DGND2
─
駆動部接地端子
14/17
LX1/2
O
インダクタンス接続用出力端子。シャットダ
ウン時ハイインピーダンス状態になります。
24
XPOR
O
POR回路出力端子。 Nch MOSオープンド
レイン回路が接続されています。
15/16
DGND1/
DGND2
─
駆動部接地端子
6/13/16/19
NC
─
未接続端子
FIND Vol.23 No.1 2005
MB39C007
図4 ブロック図
VIN
AVDD
DVDD1
DVDD2
CTL1
ON/OFF
OUT1
R13
−
LDO
Iout
Comparator
R14
DAC
L:PFM/PWM
M(open):PWM
H:LDO
Mode
Control
MODE1
DVDD1
+
VREFIN1
VIN
Error
Amplifier
PFM/
PWM
Logic
Control
LX1
OUT1
L1
C1
VIN
CTLP
ON/OFF
VDET
VREF
−
1.30 V
XPOR
+
VREF
CTL2
ON/OFF
OUT2
VDET
R23
−
LDO
Iout
Comparator
VREFIN2
MODE2
DVDD2
+
R24
L:PFM/PWM
M(open):PWM
H:LDO
Mode
Control
Error
Amplifier
PFM/
PWM
Logic
Control
LX2
OUT2
L2
C2
AGND
DGND1
DGND2
※ DAC または外部抵抗により VREFIN 端子に電圧を印加することで,次式のように電圧を設定できます。
R13(23)+ R14(24)
=3
R14(24)
Vo1(2)=3 × VREFIN1(2)
内部出力電圧設定抵抗比:
※ AVDD = DVDD1= DVDD2 電圧が出力電圧設定値を下回ると,Pch-FET がオン固定動作となります。
お問い合わせ先【技術】:LSI事業本部 アナログ商品事業部 マーケティング部
TEL(03)5322-3390
FIND
Vol.23 No.1 2005
FAX(03)5322-3386
【営業】
:最寄りの富士通㈱ 営業部(裏表紙をご参照ください)
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