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05 温室効果ガス削減政策の日本経済に対する波及効果
\n Title Author(s) Citation 温室効果ガス削減政策の日本経済に対する波及効果 菅原, 晴之 ; Sugawara, Haruyuki 国際経営論集, 39: 17-32 Date 2010-03-31 Type Departmental Bulletin Paper Rights publisher KANAGAWA University Repository 研 究論文 温 室 効 果 ガス削減 政 策 の 日本経済に対する波及効果 菅 原 晴 之 要旨 第1 5回気候変動枠組条約締約 国会議( COP1 5 ) において、合衆 国の復帰 とい う成果 はあっ た ものの、合衆 国 と中国は京都議定書 とは別 の枠組 を構築 して一定の規制 をかけ、また従 来か らの参加 国は議定書 の内容 を変更せず に、先進 国の温暖化ガス排 出削減 目標 を引き上 げるに とどまった。環境問題 に関す る国際的合意 について、近年南北問題 の対立が顕在化 してい るため、COP1 5で も分裂す る可能性 もあったが合意 内容 の トー ンを弱 めて危機 が 回避 された。 日本 は、現政権が発足 した直後、前政権以上の大月 旦な削減 目標 を国際公約 として公表 し たが、従来か ら省エネ技術が進 んでい るため、 目標 を達成す るのに経済的な犠牲が無視 で きない と考 え られ る。そ こで、本論文は 日本経済モデル を活用 して、現政権 の 目標 を達成 す るのに伴 って、中期的に経済成長率、雇用、物価等 に どれだけの影響 を及 ぼすかについ て推計す る。 モデル は、内生変数 が1 0 0,外生変数49で構成 され る中規模 モデル である。仮 に2025年 まで、 日本が温室効果ガス排 出量 を削減す る政策 を採用 しなければ経済成長率 は年率 12%であると予測 され る。 しか し、1 990年比で2025 年 までに排 出量 を25%削減すれ ばモデ ル予測 によれ ば、経済成長率はほぼ 0% となる見通 しである。具体的には、両モデル によ 5兆 円 とな り、現内閣が発表 した見通 しよ り厳 しい といわ るGDPの年々の格差 は概 ね 5-1 ざるを得 ない。 キ ー ワー ド :温室効果ガス COP1 5 炭素税 環境税 ピグー課税 日本経済モデル 京都議定書 1.は じめに 脳会議( サ ミッ ト) において、地球環境 問題 が初 めて議題 に採 り上げ られた。 地球温暖化 問題が グローバル な政治的課題 さらに、1 9 89 年に開催 されたアルシュ ・サ ミッ となったのは、1 988年 6月に トロン トで開催 さ トにおいて経済宣言の最重要議題 が地球環境 問 れた 「 地球気候変動 に関す る国際会議」におい 題 であった。地球環境 問題 が東西両陣営の境界 て、21 世紀末 に二酸化炭素の排 出量が増加 し続 を越 えて世界 中の多 くの国で関心が高まった理 けれ ば、地表温度が明確 に上昇 し、海面が顕著 由の一つ として、社会主義体制 の崩壊 がある。 に上昇す る結果、世界の食糧生産量が大幅 に減 1 992 年 には、 リオデ ジャネイ ロで国連環境 開発 少 し、地表 の相 当部分が水没す るとい う報告が 会議 が開催 され、気候変動枠組条約 が採択 され 伝 え られ るよ うになった ことによる。 また、 こ た。 これ を受 けて、1 9 95 年 に第 1回締約 国会議 の会議 に先立 ち、同 じ トロン トで先進 7カ国首 ( COPl ) がベル リンで 開催 され 、ベ ル リン ・マ 温室効果ガス削減政策の日本経済に対する波及効果 1 7 ンデー トがそ こで採択 された。その内容 は、付 は現行 の技術や制度 を前提 とす る限 り困難 であ 属書 Ⅰに含 まれ る国の定量的抑制、削減 目標 を り、民間企業が画期的かつ先端的な技術 を開発 設定す るもの とされてお り、そ こで京都議定書 して排 出量 を削減す ることができるよ うに、政 の枠組みが構築 されていた。 この交渉過程で、 府 は新 しい政策 を策定す る必要がある。政府 は 途上国が温暖化ガス削減義務 の対象 を先進国に 赤字財政の増加 率 を抑 える 目標 を見据 えつつ、 限る とい うことを強 く主張 した。先進 国 と途上 規制緩和政策 またはこれ に替わ る生産性の向上 国の対立が顕在化す ることを恐れて、先進国は と雇用 の確保 を重視す る 目標 が最重要政策課題 途上国の主張 を取 り入れて削減の取 り組みに参 である。 加す る国が限定 され る結果 を導いた。 COP1 5において合衆国が参加す るよ うになっ 1 9 97 年 に京都 で開催 された COP3において、 先進4 0カ国が2 0 0 8-2 01 2 年 に温室効果ガスの平 9 9 0 年比で少 な くとも 5%削減す る 均排 出量 を1 減量は 日欧 と比較 して相 当控 えめの 目標 であ り、 た とい う成果 があった とい うものの、同国の削 また排 出量が著 しく伸びてい る中印両国の排 出 ことを義務づ けるとい う京都議定書が採択 され 量 を抑制できなけれ ば、 日本 の大幅な排 出削減 た。 ただ し、 同議 定書 においては 、BRI Cs 諸国 目標 は世界全体 の温室効果ガス削減 目標 に とっ の削減 目標値 は緩 く、途上国には削減義務 が設 て焼 け石 に水 で しかない。 日本 の環境 問題 に関 定 されていない。そのため、削減 目標 のバ リア す る制度 が大転換 しない限 り、 日本 とアジア諸 が低い国 と比較 して先進 国の高い削減 目標 は国 国 との間に 目標削減率 に著 しい帝離があれ ば、 際競争力が低 下す る懸念が払拭できない。2 0 01 日本 は 目標 削減率の低い国か ら多額の汚染排 出 年 に合衆国が京都議定書 を離脱 したの もこの こ 権 を購入す るか、企業のアジア諸国-の移転 を とによる。 加速す る しかない。前者 の場合、直接的な負担 2 0 0 9年 1 2月 に コペ ンハ ー ゲ ンで 開催 され た は政府 または企業 に課 され るが、最終的には国 cop1 5にお いて、 交渉 の決 裂 はか ろ うじて避 民または消費者が負 うことになる。後者 の場合、 けることはで きた ものの、排 出量が世界 1位 、 国内雇用 が大幅に減少 し、経済成長率が低下す 2位 の米 中両国がきわめて控 えめな 目標 を提示 ることになる。す なわち、仮 に 日本が温室効果 して経済成長 を重視 し、優先す る姿勢で交渉 に ガスを1 5 % しか減少 させ ることができなければ、 臨んでい る。具体的には、合衆国の場合 、2 02 0 1 6%増加す るこ とが容認 され てい る国が 1 5 %増 年 の温室効果 ガス削減 目標 は 、2 00 5 年比で 1 7% 加 まで抑制 できれ ば 日本 はこの国か ら汚染排 出 ( 1 9 9 0 年比で 3%) である 一方、 中国の削減 目 標 は2 0 0 5 年比で4 0%であるが、年率経済成長 9 % を続 けれ ば排 出量は2 0 0 7 年 比で 1 . 6 倍 となる。 権 を購入す ることが国際的に認 め られ ることに イ ン ドも排 出量削減 目標 を巡 っては中国 と概 ね の工場 の移転が進むであろ う。その結果 、世界 同 じ立場 にあ り、世界全体の温暖化ガスは大幅 全体の温暖化 ガス排 出量はむ しろ加速的に増加 に増加 す る。 COP1 5にお け る当初 の削減 目標 す る可能性 も否定できない。 。 なる。 また、後者 の国は国内で環境汚染 に関す る規制 は 日本 よ り緩 いであろ うか ら、 日本か ら は、中国お よびイ ン ド両国の抵抗 によ り骨抜 き となった。 当初 の 目標 は、(1) 温室効果 ガス排 2.環境政策手段 出量 を2 05 0年 まで に 1 9 9 0年 比 で 5 0%削減 し、 (2) 2 0 2 0 年 を ピー クに、世界全体の温室効果 ガ ス排 出量を減少 させ るとい う内容であった。 1 97 0 年代か ら世界 中の国々で環境 問題-の関 心が高まった。1 9 80 年代 には南北間格差が無視 日本 の温暖化ガス削減 目標 に関 して、その率 できな くな り、やがて社会主義が世界 中で崩壊 は大幅であるが、人 口 1人 あた り排 出量は元来 した。現在 では、 旧社会主義経済か ら市場経済 少 ないため排 出量 をさらに大幅に削減す ること - と移行 してい る国 こそ温暖化ガス排 出量の増 1 8 国際経営論集 No . 3 92 0 1 0 加率が高い。多 くの国で実行可能な温暖化対策 ( 3)利他主義的行動 のための政策手段 は次 の 4つ に集約 され る。 サ ミッ トや G8にお ける議題 は通常すでに起 きて しまった世界的な不況、金融破綻、イ ンフ レな どの経済問題 に対 して各国の経済政策 の協 (1)社会的規制 環境破壊 の発生源 となる経済主体 に対 して、 調解 を探 ることによって、各 国が どの よ うな手 政府や第三者 が市場 における経済活動 に対 して 段 を講 じれば、共存 しなが ら経済的繁栄 と安定 介入す る方法である。具体的な手段 として、環 の道 を見つけることができるか とい う課題であっ 境税 の賦課、法的な規制、行政指導、住民運動、 た。 しか し、地球環境問題はすでに起きて しまっ マス コミを活用 した知識人や環境活動家による た重大 な事態に対 して破綻処理 を実行す る方法 キャンペー ン活動等が考 え られ る。 ただ し、住 を議論す るのではな く、遠 い将来多 くの人 々に 民運動や行政指導は環境破壊 の発生源 が特定で とっては数世代後 の子孫 に及ぶ可能性 のある厄 きることが前提 となっている。二酸化炭素をは 災に対処す ることが主要な課題 である。 じめ、汚染物質の濃度 の程度 に応 じて 自動車税 1 998年 にノーベル経済学賞 を受賞 したアマル の税率 を設 定す ることによ り、環境負荷 の小 さ テ ィア ・セ ンは、 自らの効用や利潤 を最大化す い 自動車の普及 を加速 させ ることも可能である。 ることしか考 えない消費者や企業 を 「 合理的な 汚染物質の濃度が一定水準 を超 えた 自動車 に対 愚か者」 とよんだ。現実の多 くの消費者や企業 して使用 を禁止 した り、特定地域か ら閉め出す は 自らの効用や利潤 を最大化す るだけではな く、 ことは、 自動車税 の税率 を無限大またはそれ に コ ミッ トメン トや シンパ シーがある とい う。 こ 近い水準に設定す ることと同 じ趣 旨である。 ま の よ うな経済主体 が環境保全 に対 して 自主的な た、 これ らの手段 は、以下の手段 と独立ではな 取 り組みに参加できるのであろ う。すべての人々 く、環境税 な どと補完的な役割 を果 たす ことも がフ リー ライダー として極大化行動 を とり続 け 少な くない。 れば、消費、生産、生活 の基盤 となってい る地 ( 2)自発的交渉 危 うくなる。 しか し、地球環境 の保全 とい う公 球環境 の維持が不可能 とな り人類 の存続 自体が 企業や消費者 が温室効果ガス排 出 とい う外部 共財 を維持す るために、人々の善意 、 コミッ ト 不経済に対 して、 自発的にその処理 を市場化 に メン ト、シンパ シーに全面的に依存す ることは よって解決す ることが挙げ られ る。結果的に加 できない。 害者 の生産規模や温暖化ガスの排 出量削減 につ 実際 、1 990年度 をベースに2007年度までの二 なが る消費活動 を控 えることによって、パ レー 酸化炭 素排 出量 の名 目GDP弾力性 は0. 96 4で あ ト的な改善に結びつ き、環境破壊 を緩和す るこ る。2008年度 は経済成長率がマイナスであ り、 とになる。 た とえば、交通量の多い大都市圏内 二酸化炭素排 出量は経済成長率以上 に落 ち込み では 自家用車の乗 り入れ を規制 し、人々は特定 が大 きい。 しか し、201 0 年度 の排 出量増加率は 地域 内では電車、環境負荷の少 ないハイブ リッ 経済成長率 を上回 る見通 しであ り、同弾力性 は ドバス等の公共交通機 関に乗 り換 えるよ うに誘 現状 において概 ね 1に近 い とい って相違 ない。 導す る。公共交通機 関利用者 に対 して、地域 内 今後、 日本経済が環境政策 と経済成長 を両立 さ の公共機 関や民間サー ビス業者が様 々な優待制 せ る政策 を実行 しなければ、大幅な排 出削減 目 度 を利用できるよ うにすれば、民間業者 もユー 標 と一定のプ ラスの経済成長 を中長期的に維持 ザー もともに売上げ、利潤 、効用の増加 を実現 す ることは困難である。 できる。す なわちパ レー ト的な改善 を達成 しつ つ、温室効果 ガスの削減 に寄与できる。 ( 4)経済的イ ンセンテ ィブ 化石燃料 の炭素含有量に応 じて、炭素税 を賦 温室効果ガス削減政策の日本経済に対する波及効果 1 9 課す るのは ピグー以来の伝統的経済学 において 高齢者層 にはこのメ リッ トを享受できない。消 提唱 されてきた環境保全政策 の一手段である。 費税 の増税 は、低所得層や高齢者層 で も負担増 日本ではガ ソ リン消費効率の高い 自動車の一部 とな り、所得 の不平等が拡大す ることは否定で は、 自動車税 の優遇措置が受 け られ、また2009 きない。 この よ うな不平等度 の拡大に対 して、 年度 か ら政府 は 「 環境対応車普及促進税制」お 政府 が是正措置 を講 じるために比較的高い経済 よび 「 環境対応車普及促進対策費補助金」の制 成長率 を中長期的に実現できて初 めて可能 にな 度 を活用 している。 この政策 は、 日本国内にお る。 中長期的な経済成長、地球環境保全 に関す ける自動車利用の環境負荷 を減少 させ ることと る国際的貢献、国内にお ける雇用の確保 とい う 新車販売の増加 による景気回復 をもくろみ る一 3つの 目標 をすべて実現す ることが可能である 石二鳥の政策 である。 ただ し、 この政策 を実施 かを以下のマ クロモデル を用いて確 かめたい。 す ることによ り政府 の税収が減少す ることにな り、 この税収減少分 を誰 が どのよ うに補填す る 3.炭素税導入の 日本経済モデル かによって、分配 の不平等度 に影響 を与 える可 能性 を否定で きない。 この減収分 を消費税率引 日本経済産業 中期モデル について、内生変数 き上げで対応すれ ば、減税額お よび補助金額 が が1 00、外生変数 が49で構成 され る中期モデル 多い新車の高級 自家用車 を購入できる世帯には を想定 した。 内生変数 の リス トは次の一覧表 の 比較的大 きな利益が生 じる。一方、減税措置等 通 りである。 が実施 されて も新車 を購入で きない低所得層や 番号 変数名 501 CP 504 505 単位 開始期 終了期 実質民間最終消費支 出 2000年連鎖 1 0 億円 1 965 2008 Ⅰ H 実質民間住宅投資 2000年連鎖 1 0 億円 1 965 2008 Ⅰ P 実質民間企業設備投資 2000年連鎖 1 0 億円 1 965 2008 509 EXC 実質財貨 .サービスの輸 出 2000年連鎖 1 0 億円 1 965 2008 1 046 MOⅠ L 実質原油輸入額 2000年 1 0 億円 1 970 2008 その他の財貨 .サービスの輸入 2000年 1 0 億円 1 970 2008 1 047 MCOT 日本語名 572 DP 民間企業資本減耗 ( 実質) 2000年 1 0 億円 1 965 2007 573 DH 民間住宅資本減耗 ( 実質) 2000年 1 0 億円 1 965 2008 553 EX 実質輸 出と海外からの所得 2000年連鎖 1 0 億円 1 965 2008 511 MC 実質財貨 .サービスの輸入 2000年連鎖 1 0 億円 1 965 2008 554 M 実質輸入と海外-の所得 2000年連鎖 1 0 億円 1 965 2008 506 Ⅰ G 実質公的固定資本形成 2000年連鎖 1 0 億円 1 965 2008 500 GDP 実質国内総生産 2000年連鎖 1 0 億円 1 965 2008 51 3 GNP 実質国民総所得 2000年連鎖 1 0 億円 1 965 2008 575 D 民間 .公的資本減耗合計 ( 実質) 2000年 1 0 億円 1 965 2008 1 043 KP 民間設備資本ストック 2000年 1 0 億円 1 965 2007 578 KH 民間住宅資本ストック 2000年 1 0 億円 1 965 2007 577 K∫ p 民間企業在庫ストック 2000年 1 0億 円 1 965 2007 580 KJ G 公的在庫ストック 2000年 1 0億 円 1 965 2008 原油輸入デフレーター 2000年 -1 00 1 970 2008 L 1 0 45 PMOⅠ 3 9 2 01 0 2 0 国際経営論集 No. 1 048 P MCOT その他の財貨.サービスの輸入デフレーター 2000年 -100 1 970 2008 1 965 2008 財 貨 .サービスの輸入デフレーター 2000年 -1 00 輸入等デフレーター 2000年 -1 00 1 965 2008 830 P MC P M CGP Ⅰ 国内企業物価 指数 :総平均 2005-1 00 1 970 2008 571 W 1人 当たり雇用者 所得 1 000円/人 1 965 2007 558 2000 年 -1 00 1 965 2008 2000年 -1 00 1 965 2008 2000年 =1 00 1 965 2008 2000年 =1 00 1 965 2008 2000 年 =1 00 1 965 2008 2000年 =1 00 1 965 2008 2000年 =1 00 1 965 2008 2000年 =1 00 1 965 2008 2000年 =1 00 1 965 2008 2000年 =1 00 1 965 2008 5 44 PC 民間最終消費支 出デフレーター PCG 政府 最終消費支 出デフレーター P H 民間住 宅投資デフレーター P Ⅰ 民間企 業設備 投資デフレーター P I G 公 的 固定資本形成 デフレーター P ∫ p 民 間企 業在庫デフレーター P J G 公 的企 業在庫デフレーター P E XC 財 貨 .サービスの輸 出デフレーター P EXO 海外からの要素所得デフレーター P MO 海 外-の要素所得 デフレーター P E X 輸 出等デフレーター P DG 国内総生産デフレーター P 国民総所得デフレ一夕 P D 民間 . 公 的資本減耗 デフレーター CP. N 民 間最終消費支 出 CG. N 政府 最終消費支 出 Ⅰ H. N 民間住宅投資 Ⅰ P. N 民 間企 業設備投 資 J P. N 民 間企業在庫投資 EXC. N 財 貨 .サービスの輸 出 E XO. N 海外からの要素所得 E X. N 名 目輸 出と海外からの所得 MOⅠ L. N 名 目原 油輸入額 MCOT. N その他 の財 貨 .サービスの輸入 M. N 名 目輸入と海外-の所得 MC. N 財 貨 .サービスの輸入 MO. N 海外 -の要素所得 GNP. N 国民総所得 GDP. N 国内総生産 D. N 民間. 公 的資本減耗合計 DP. N 民間企 業設備 資本減耗 DH. N 民間住 宅資本減耗 DG. N 公 的資本減耗 51 7 YR 567 556 559 560 561 562 563 564 565 566 568 555 557 569 576 487 489 490 491 493 495 496 551 1 060 1 061 552 497 498 499 486 541 542 543 財 貨所得 2000年 =1 00 1 965 2008 2000年 =1 00 1 965 2008 2000 年 =1 00 1 965 2007 2000年 =1 00 1 965 2008 1 0 億円 1 965 2008 1 0 億円 1 965 2008 1 0 億円 1 965 2008 1 0 億円 1 965 2008 1 0 億円 1 965 2008 1 0 億円 1 965 2008 1 0 億円 1 965 2008 1 0 億円 1 965 2007 1 0 億円 1 970 2008 1 0 億円 1 970 2008 1 0 億円 1 965 2007 1 0 億円 1 965 2008 1 0 億円 1 965 2008 1 0 億円 1 965 2008 1 0 億円 1 965 2008 1 0 億円 1 965 2007 1 0 億円 1 965 2007 1 0 億円 1 965 2007 1 0 億円 1 965 2007 1 0 億円 1 965 2007 温室効果ガス削減政策 の 日本経済 に対す る波及効果 21 570 AP 民間在庫 品評価 調整額 1 0 億円 1 965 2007 545 AC 法人企業在庫 品評価調整額 1 0 億円 1 965 2007 5 46 AU 個 人企業在庫 品評価調整 額 1 0 億円 1 965 2007 5 48 A 在庫 品評価調整額合計 1 0 億円 1 965 2007 529 T1 間接税 1 0 億円 1 965 2007 520 YC 民間法人企業所得( 配 当受払後 1 0 億円 1 965 2007 524 YCB 民間法人企業所得( 配 当受払前 1 0億 円 1 965 2007 525 TC 法人税 1 0億 円 1 970 2007 532 YUH 家計( 受取) 営業余剰 . 混合所得 1 0億 円 1 965 2007 53 4 TP 個 人直接税 1 0 億円 1 965 2007 535 SⅠ 社会保 障負担 1 0 億円 1 965 2007 522 YU 個人企業所得( 配 当受払後) 1 0億 円 1 965 2007 523 Y 国民所得 1 0億 円 1 965 2007 999 BLCURN 国際収支経 常収支( 円ベース) 億円 1 970 2008 51 6 Ⅳ 雇 用者報 酬 1 0 億円 1 965 2007 540 YP 個 人所得 1 0億 円 1 965 2007 537 YDP 家計( 支払) 個人 可処分所得 1 0 億円 1 965 2007 1 044 GDPP 潜在 GDP 1 0 億円 1 971 2007 1 049 GDPGAP GDPギャップ 1 0 億 円. 1 971 2007 601 LW 雇用者数 万人 1 973 2008 . 591 U 完全失業者数 万人 1 973 2008 603 ER 月 間有効 求人倍 率 倍 1 970 2007 602 LU 個人業主数 万人 1 973 2008 592 URATE 完全失業率 % 1 973 2008 631 Ⅰ Ⅰ P 鉱 工業生産指数 : 鉱 工業 2005 =1 00 1 978 2007 899 Ⅰ NTN 全銀 % 1 977 2007 888 M2CD マネーサプライM2+CD( 末残) 億円 1 977 2007 1 007 P L ANDL _ ド 地価公示 1 975 =1 00 1 975 2008 開始期 終 了期 合計 合計 合計 貸 出約 定平均金利 ( 含む当 一方、政策変数 を含む外生変数は以下の一覧表に示 され る。 番号 変数名 日本語名 単位 527 SB 補助金 1 0 億円 1 965 2007 528 SDEF 統計 上の不突合 1 0 億円 1 965 2007 547 AG 公 的企業在庫 晶評価調整 額 1 0 億円 1 965 2007 538 TRH 社会保 障給付 1 0億 円 1 965 2007 503 CG 実質政府 最終消費支 出 2000年連 鎖 1 0 億円 1 965 2008 492 1 G, N 公 的 固定資本形成 1 0 億円 1 965 2008 507 J P 実質 民間企業在庫投資 2000年連鎖 1 0億 円 1 965 2008 2 2 国際経営論集 No. 3 9 2 01 0 589 NL 労働力人 口 合計 944 PEW90 PEW 942 TWM90 TWM 494 J G. N 公 的在庫投資 万人 1 970 2008 1 970 2007 1970 2007 1 0億 円 1965 2008 574 DG 公 的資本減耗( 実質) 2000年 1 0億 円 1965 2008 1 063 EXR2 外 国為替相場 円/令 1 970 2008 954 TI ME タイムトレンド 1 年毎 1増加 1 970 2007 539 TRRV 家計その他受取 1 0億 円 1 965 2007 536 TRPY 家計その他支払 1 0億 円 1 965 2007 945 POⅠ LJ 原 油価格( 通 関ベース) ドル/バレル 1 970 2008 1 059 PMCOT. D その他 の財貨 . サービスの輸入 2000年 =1 00 1 970 2008 51 2 MO 実質海外-の要素所得 2000年連鎖 1 0億 円 1 965 2008 2000年連鎖 1 0億 円 51 0 EXO 実質海外からの要素所得 1 021 CDUM 民間最終消費限界消費性 向ダミー 1 012 ド 所定内労働 時間 :全産業 LHRRG_ 1 050 CONTAX 消費税 率 1 965 2008 1 970 1 999 時間 1 970 2008 率 1 989 2007 1 070 POP65 年齢別人 口 65歳 以上 1 000人 1 970 2007 521 YGA 公 的企業所得( 配 当受払後) 1 0億 円 1 965 2007 ' 51 4 KORTK 交易利 得 2000年連鎖 1 0億 円 1 980 2008 51 5 RES 開差 2000年連鎖 1 0億 円 1 980 2008 1 01 3 POPT. F 人 口:合計 万人 1 970 2008 1 025 DUM79 1 または0 1 979 1 979 1 023 DUM7 0 8 9 1 970-89年ダミー 1 または0 1 970 1 989 1 034 DUM8 9 91 1 989-91 年ダミー 1 または0 1 989 1 991 1 051 TPDUM 1 または0 1 994 2007 1 027 DUM85 8 7 1 985-87年ダミー 1 または0 1 985 1 987 1 030 DUM88 1 988年ダミー 1 または0 1 988 1 988 1 032 DUM89 1 989年ダミー 1 または0 1 989 1 989 1 028 DUM8 7 9 0 1 987-90年ダミー 1 または0 1 987 1 990 1 038 DUM95 1 995年ダミー 1 または0 1995 1 995 1 039 DUM96 1 996年ダミー 1 または0 1 996 1 996 1 040 DUM97 1 997年ダミー 1 または0 1 997 1 997 1 041 DUM98 1 998年ダミー 1 または0 1 998 1 998 1042 DUM99 1 999年ダミー 1 または0 1 999 1 999 1 034 DUM8 9 91 1 989-91 年ダミー 1 または0 1 989 1 991 1 036 DUM9 0 9 3 1 990-93年ダミー 1 または0 1990 1 993 1 022 DUM2 0 01 2000年ダミー 1 または0 2001 2001 1 979年ダミー 特別減税ダミー 1 029 DUM8 7 91 1 987-91 年ダミー 1 または0 1 987 1 991 1036 DUM9 0 9 3 1 990-93年ダミー 1 または0 1990 1 993 1 026 DUM8 0 2 0 1 980-2002年ダミー 1 または0 1965 2002 温室効果ガス削減政策 の 日本経済に対す る波及効果 23 さて、以上の変数 を活用 した 日本経済産業モデル の一部 を以下に列挙す る。 2 01 0 年版) : 2 01 0 /1 /1 0H. S‥ 環境経済モデル ( [1]実質支 出ブ ロック C P = 9 3 8 0 . 2 3 +( 1 3 . 2 5 5 7 + C D U M ) *( ( ( Y D P / P C ) ) ) + . 8 3 8 7 8 9 *( C P( 1 ) ト7 2 3 . 4 0 3 *( D O T( C PI ) ) ' ( 1 . 6 5 ) ( 2 . 3 5 ) ( 1 8 . 0 6 ) ( 3 . 0 2 ) =1 .1 3 3 'o L S ( 1 9 7 5 2 0 0 7 ) R〈 2 =. 9 9 8 S D =2 , 5 4 4 . 61 D W 2 9 9 6 . 5 3 + 21 . 2 0 4 0 *( Y D P / P C ) 4 5 7 . 9 0 3 *( I N T N) + 3 2 0 6 . 0 0 *( D U M 8 7 9 0 ト. 0 5 4 6 2 2 *( K H( 1 ) + K H( 2 ) ) + I4 5 4 6 . 1 0 *( D U M 9 6 ) ' t v al u e ( . 7 2 )( 6 . 9 5 )( -1 . 1 9 )( 4 . 0 3 )( 4 . 6 4 )( 3 . 1 8 ) ∫o L S ( 1 9 81 2 0 0 7 ) R〈 2 = . 8 3 9 S D =1 , 3 0 6 . 7 9 D W =. 6 8 3 I P = 4 6 4 0 7 . 8 +1 5 . 0 6 9 0 *( ( Y C B T C + D P. N) / PI +( Y C B( 1 トT C( 1 ) + D P. N( 1 ) ) / PI( 1 ) ) 2 2 6 .1 3 8 *( I N T N D O T ( pI ) ト5 5 9 7 0 . 3 *( L O G( G D P P / K P ( 1 ) ) ) +1 3 8 8 3 . 4 *( D U M8 8 ) + 21 7 3 3 . 9 *( D U M8 9 91) ' t v al u e ( 6 . 6 7 )( 4 . 0 4 ) 仁1 . 0 3 )( 4. 3 3 )( 2 . 7 5 )( 7 . 01) ∫o L S ( 1 9 7 4 2 0 0 7 ) R〈 2 = . 9 3 7 S D =4 , 9 3 2 . 7 0 D W =1 . J P = 71 9 0 . 3 0 + . 0 5 7 8 4 3 *( G D P ) -. 4 8 6 8 7 0 *( K ∫ p( 1 ) ) + 21 7 4 . 0 3 *( D U M9 7 ) メ ( 4 . 6 5 ) ( 4 . 5 2 ) ( 4. 6 9 ) ( 2 .1 7 ) ∫o L S ( 1 9 8 0 2 0 0 7 ) R〈 2 = . 4 7 S D =9 7 7 . 9 3 7 8 D W =1 . 4 7 2 E X C =1 5 5 0 5 . 4 + 2 . 1 7 0 7 4 *( T W M9 0 ト1 4 6 3 7 0 4 *( P E X C /( P E W 9 0 * E X R 2 ) ) 十7 8 9 2 6 7 *( E X C( 1 ) ) 8 7 3 7 . 3 7 *( D U M 2 0 01 ト6 2 4 4 . 9 3 *( D U M 9 8 ) 7 . 6 3 )( 5 . 5 3 ) ' t v al ue ( 2 . 9 5 )( 3 . 7 9 )( 3 .1 0 )( 9 . 91)( =1 . 9 21 'o L S ( 1 9 8 0 2 0 0 7 ) R〈 2 = . 9 9 6 S D =1 , 0 9 8 . 0 3 D W M OI L = 1 6 2 3 . 3 4 5 + . 0 0 9 2 2 6 *( G D P ) -1 1 0 . 1 6 2 *( P M OI L( i ) / C G PI( 1 ) ) + . 61 1 61 0 *( MOI L( i ) ) 1 5 7 . 7 2 51 *( TI M H= E) ' t v al u e ( -1 . 3 5 )( 4. 6 5 )( -1 . 6 5 )( 7 . 01)( -3 . 6 0 ) 'o L S ( 1 9 8 5 2 0 0 7 ) R〈 2 = . 9 2 4 S D =1 3 3 . 8 61 0 D W =2 . 8 2 5 M C O T = 2 2 2 2 . 6 9 + . 0 2 2 9 6 5 *( G D P ト4 4 0 0 . 6 2 *( P M C O T( 1 ) / C G PI( 1 ) ) + . 8 2 8 6 9 5 *( M C O T( 1 ) ) 31 1 6 . 1 5 *( D U M9 0 9 3 ) -1 . 41) ( ll . 9 3 )( -3 .1 0 ) ' t v al u e ( . 3 3 )( 1 . 8 6 )( メo L S ( 1 9 7 5 2 0 0 7 ) R〈 2 = . 9 8 8 S D =1 , 6 5 3 . 3 3 D W =1 . 71 7 KH( 1 ) ) +1 2 4 6 . 5 6 *( D U M7 0 8 9 ) 8 4 5 . 01 2 *( D U M8 9 ) D H = 4 5 3 6 . 4 6 + . 0 5 6 5 4 3 *( ∫ ( 6 . 7 8 ) ( 3 0 . 1 9 ) ( 4 . 3 9 ) ( 2 . 6 2 ) 4 3 9 ∫o L S ( 1 9 8 0 2 0 0 7 ) R〈 2 = . 9 9 3 S D =2 91 . 2 8 5 3 D W . 十 1 2 7 3 2 6 *( K P( 1 ) ) 7 0 6 5 . 7 8 *( D U M8 0 2 0 0 2 ) D P = -1 3 1 6 . 3 1 -1 , 0 2 ) ( 6 4 . 8 6 ) ( -1 0 . 51) ∫ ( 'o L S ( 1 9 8 0 2 0 0 7 ) R〈 2 = . 9 9 6 S D =1 ,1 8 4 . 6 5 D W =. 8 7 E X = E X C + E X O M C = M OI L + M C O T M = M C + M O 二 2 4 国際経営論集 No . 3 92 0 1 0 I G =I G . N / PI G *1 0 0 G D P = C P + C G +I H + I P +I G + J P + J G + E X C M C + 2 0 R E S G N P = G D P + E X O M O + 2 0 K O R T K D = D P + D H + D G 1 )+ Ⅰ p D P K P = K P( 1 )+ I H D H K H= K H( 1 ) 十 J P K J P = K J P( 1 ) + J G K J G = K J G( [2]賃金 ・物価 ブ ロック P MOI L = P OI L J * E X R 2 / 3 0 . 6 4 8 P M C O T = P M C O T. D * E X R 2 /1 0 7 . 7 8 P M C = MC . N / M C *1 0 0 P M = M. N / M *1 0 0 C G PI = 6 6 . 2 3 9 0 + . 0 2 8 5 4 3 *( P M C O T ) +1 . 3 5 3 61 *( W /( G D P / L ) ) 5 4. 2 4 6 8 *( G D P G A P ) +. 0 01 9 9 4 *( E X R 2 * P OI L J ) 6 . 5 7 ) ' t v al u e ( 3 . 9 3 )( 1 . 0 6 )( 1 5 . 2 7 )( 3 . 41)( =1 . 1 3 9 メo L S ( 1 9 7 5 2 0 0 7 ) R〈 2 =. 9 2 6 S D =2 . 0 9 6 4 6 D W W =1 5 9 5 . 0 5 + 5 2 . 4 7 9 4 *( P C( 1 ) ) +1 6 . 0 7 5 4 *( G D P / L ト2 8 5 2 . 61 *( G D P G A P ) '( 2 .1 5 ) ( 1 8 . 2 7 ) ( 5 . 4 7 ) ( 3 . 91) ∫o L S ( 1 9 7 5 2 0 0 7 ) R〈 2 =. 9 8 5 S D =1 0 3 . 91 2 8 D W =. 3 9 3 P C = 9 .1 2 4 6 7 + . 01 2 9 6 3 *( W ) + . 2 3 9 8 7 4 *( C G PI ) ∫ ( 3 . 2 9 ) ( 5 5 . 7 3 ) ( 9 . 31) 'o L S ( 1 9 7 5 2 0 0 7 ) R^ 2 = . 9 91 S D =1 . 1 0 8 8 0 D W =. 5 3 4 P C G = 21 . 6 8 8 4 + . 3 0 7 9 8 6 *( P C ) +. 0 0 9 3 3 9 *( W ) ' ( 6 . 4 8 ) ( 3 . 2 2 ) ( 7 . 2 3 ) 'o L S ( 1 9 7 5 2 0 0 7 ) R^ 2 = . 9 9 S D =1 . 1 4 6 7 5 D W =. 5 6 9 P H =1 4 . 5 6 2 9 + .1 2 0 5 7 7 *( C G PI ) + . 01 4 7 0 0 *( W ) 2 . 3 2 8 5 3 *( D U M8 7 9 0 ) -1 . 9 0 ) ' ( 2 . 5 4 ) ( 2 . 2 6 ) ( 3 0 . 8 2 ) ( 'o L S ( 1 9 7 5 2 0 0 7 ) R〈 2 = . 9 6 9 S D =2 . 2 7 0 8 6 D W =. 6 4 2 9 8 0 3 *( G D P / L ト4 4 . 71 8 3 *( G D P G A P ) PI = 6 4. 0 7 9 9 十7 7 4 3 0 5 *( C G PI ) 十01 2 5 3 4 *( Wト .7 ∫ ( 7 . 2 4 ) ( 2 2 . 6 5 ) ( 1 6 . 8 3 ) ( -1 4 . 3 8 ) ( -5 . 6 8 ) ∫o L S ( 1 9 7 5 2 0 0 7 ) R人 2 =. 9 8 5 S D =1 . 1 4 5 2 7 D W =1 . 3 3 十. 31 1 7 0 6 *( PI ) + . 0 0 9 9 5 9 *( W ) PI G = 2 0 . 1 7 6 6 I ( 4 . 9 9 ) ( 7 . 7 3 ) ( 2 2 . 2 2 ) Io L S ( 1 9 7 5 2 0 0 7 ) R〈 2 = . 9 5 7 S D =2. 0 6 2 9 4 D W =. 3 0 3 P J P = 8 7 . 8 9 6 2 +1 , 8 41 0 3 *( C G PI ) ' ( 8 . 5 5 ) ( 1 9 . 2 5 ) =1 . 01 6 ∫o L S ( 1 9 81 2 0 0 7 ) R〈 2 = . 9 3 4 S D =3 . 1 4 0 8 2 D W ' p J P = -1 21 . 2 8 5 + 2 . 1 6 7 9 8 *( C G PI ) ' 仁1 1 . 0 6 )( 21 . 2 7 ) 8 9 3 'o L S ( 1 9 8卜2 0 0 7 ) R( 2 = . 9 4 6 S D =3 . 3 4 8 2 3 D W . 二 温室効果ガス削減政策の 日本経済に対す る波及効果 2 5 pEXC=1 4.77 68+.73359 4*( CGPI )+. 00291 0 *( PEW90 *EXR2)+.1 23 976 *( EXR2ト. 891 655 *( TI ME) ' ( 2.1 9) ( ll .02) メ oLS ( 1 975 -2007) ( 7. 24) R〈 2 =.994 ( 7.70) ( -1 3. 22) . 33 6 DW= 1 S D= 1 .7 81 69 ト. 024594*( EXR2) PEXO=1 6, 05 93 +.7 00821 *( PDG( 1 ))+.1 5 201 5*( CG PI ' ( 2. 24) ( 1 2. 26) ' o LS ( 1 980 -2007) ( 2. 43) R^ 2 =. 946 ( -2.23) SD= i .11 357 I ) W=. 91 3 P MO=1.1 51 3 9+. 01 6777*( PMC)+. 97007 4*( PMO( 1 )) ' ( .1 4) ' o LS ( 1 . 47) ( 1 98卜2007) ( 1 3. 02) R( 2 =.943 06331 DW=. 473 S D= 1. C PI =1 . 2 4742+. 280899 *( PC)+.71 453 4*( C PI( 1 )) ∫ ( . 44) ' o LS ( 4.36) ( 1 981 -2007) ( 1 6. 29) R〈 2 =.99 S D=.70 4875 DW=.77 PEX=EX. N/EX*1 00 P DG=GDP. N/ GDP*1 00 P=GNP. N/G NP*1 00 P D=D. N/D*1 00 1 [3] 名 目支 出ブ ロック C P. N=CP*PC/1 00 CG. N=CG* PCG/1 00 H*P1 I /1 00 I H. N=I I P. N=I P*PI /1 00 J P. N=895.7 91 +. 00 4011 *((( PJ P*KJP-PJP( 1 )*KJ P( 1 トAP)))+2633.52 *( DUM97) -21 84.77 *( DU M99) 't -val ue ' o LS ( 6.1 5) ( 7.1 0) ( 3.7 4) ( 12. 98) ( 1 981 -2007) R〈 2 二.769 SD=688. 21 40 DW=2.5 85 EXC. N=EXC* PEXC/1 00 EXO. N=EXO* PEXO/1 00 EX. N= EXC. N+EXO. N MOI L. N=PMOI L* MOI L/1 00 MCOT. N=P MCOT* MCOT/1 00 MO. N= MO*PMO/1 00 MC. N=MOI L. N+ MCOT. N M. N= MC. N十 MO. N G DP. N=CP. N+CG. N+I H. N+I P. N+I G. N+JP. N+JG. N+ EXC. NMC. N G NP. N=G DP. N+( EXO. N-MO. N) /1 00 DP. N=DP* PI DH. N=DH*PH/1 0 0 DG. N=DG*PI G/1 00 D. N=DP. N+DH. N+ DG. N . 3 92 01 0 2 6 国際経営論集 No [4]所得分配ブ ロック y R61 2 5 2 2 . 9 + 4 91 0 8.1 *( L O G( Y ) ) + 41 31 . 9 2 *( I N T N) +. 3 5 7 2 2 4 *( Y R( 1 ) ) -3 8 9. 5 8 3 *( TI M E ) ' ( 4 . 91) ( 4. 71) ( 7 . 6 9 ) ( 3 . 43 ) ( -1 . 6 2 ) 'o L S ( 1 9 81 -2 0 0 7 ) R〈 2 二. 9 6 7 S D=2 ,1 6 2. 2 0 D W =. 7 9 4 H z S K = 91 0 . 0 0 4 + . 8 2 2 0 9 8 *( Y R) +1 3 5 2. 21 *( D U M7 0 8 9 ) ' ( 2 . 5 2 ) ( 6 5 . 6 9 ) ( 4. 3 9 ) メo L S ( 1 9 81 2 0 0 7 ) R〈 2 =. 9 9 4 S D=7 5 4. 8 7 4 4 D W 二. 5 2 7 = A P = 2 7 0 . 2 2 9 十7 4 2 8 6 5 *( ( P∫ p P∫ p( 1 ) ) /1 0 0 *( 0 . 5 * J P十 K J P( 1 ) ) ト3 2 51 . 6 9 *( D U M8 5 8 6 ) ( . 8 2 ) ( 3 . 91) ( -2 . 5 9 ) 7 ) R( 2 =. 5 71 S D =1 , 5 5 5 . 47 D W =1 . 5 8 8 'o L S ( 1 9 81 2 0 0 3 9 5 0 3 8 +.9 8 6 7 6 4 *( AP ) A C-. ' ( -.1 4 ) ( 8 3 2 . 2 5 ) 'o L S ( 1 9 8卜2 0 0 7 ) R〈 2 =1. S D =1 4, 3 5 2 0 DW =1 .1 9 7 A = A P + A G A U = A p A C = 3 8 5 8 . 81 +. 0 3 61 6 7 *( ( 1 + C O N T AX ) * G D P. N) +. 6 4 4 21 1 *( TI( 1 ) ) +1 81 3 . 0 8 *( D U M7 0 8 9 ) ( 4. 3 7) ( 8. 3 4 ) ( 2. 47 ) ' o L S ( 1 9 81 -2 0 07) R^ 2 =. 9 9 4 S D =6 41 . 51 0 0 D W =1 . 6 9 7 Y C I 〕 = 9 4 2 4. 7 3 +. 41 5 01 8 *( Y Y W) -1 6 9 5 . 5 7 *( I N T N+I N T N( 1 ) ) +1 01 1 6 . 9 *( D U M7 0 8 9 ) 1 . 1 7) ( 5 . 3 8 ) 仁7 . 2 2 ) ( 3 . 7 6 ) ' ( 'o L S ( 1 9 81 -2 0 0 7 ) R( 2 =. 7 8 9 S D =3 , 8 8 3 . 3 6 D W=. 81 5 Y C =1 8 2 6 . 7 9 + . 91 4 8 8 4 *( Y C B) -1 2 3 . 5 41 *( I NT N) ' ( 1 . 4 7 ) ( 3 8 . 31) ( -1 . 3 5 ) 'o L S ( 1 9 8卜2 0 07 ) Rへ 2 二. 9 9 2 S D =7 2 3 . 5 01 8 D W =1 . 0 9 7 7 91. l l +. 1 6 4 61 3 *( Y C B ) 十. 91 2 7 0 0 *( TC( 1 ) ) +31 31 . 0 8 *( D U M7 0 8 9 ) + 3 0 6 9. 41 *( D U M95 ) T C 5 ' ( -3 . 9 8 ) ( 6 .1 3 ) ( 1 7 . 5 4 ) ( 6 , 4 4 ) ( 2. 9 2 ) 'o L S ( 1 9 8卜2 0 0 7 ) R( 2 =. 931 S D =9 9 2 . 7 0 01 D W =1 . 9 3 5 Y U H = 5 0 2 5 . 9 0 + . 2 6 8 8 51 *( Y U) +2 8 0 8. 23 *( D U M8 9 91 ) + . 6 85 0 7 9 *( Y U H( 1 ) ) ' ( 1 . 9 8 ) ( 1 . 71 ) ( 2 . 3 4 ) ( 5 . 3 9 ) =1 . 71 1 メo L S ( 1 9 81 2 0 0 7 ) R( 2 =. 9 0 9 S D=1 , 6 0 7 . 8 9 D W T P = 6 0 9 4 . 0 8 +. 1 21 0 9 2 *( Y W + Y U H +H Z S K ) -6 7 8 7 . 8 2 *( T P D U M) + 2 43 7. 3 6 *( D U M8 9 91 ) ' ( -3 . 3 4 ) ( 1 7 .1 6 ) ( 8. 9 3 ) ( 2. 6 4 ) 'o L S ( 1 9 8卜2 0 0 7 ) R〈 2 =. 9 4 5 S D =1 , 2 31 . 81 D W =1 . 6 7 7 S I-1 7 8 2 8 . 8 +. 1 7 2 2 7 0 *( ( Y P T R P Y T P) ) 十9 3 0 3 2 3 *( PO P6 5 ) ' ( -1 0 . 71) ( 2 0 . 23 ) ( 9 . 46 ) 二. 9 8 9 S D =1 , 5 0 5 . 0 7 D W 二1 . 0 61 メo L S ( 1 9 81 -2 0 0 7 ) R〈 2 Y = G N P. N -( TI + T C B NS B+ D. N+ S D E F ) T C B N = C O 2 * C A R B O NT A X *5 0 0 T I= ' 仁1 . 8 8 ) 二 一 = Y U = Y -( Y W + Y R + Y C + Y G A) B L C U R N _ F 二 一 3 5 0 6 . 5 0 + 9. 8 6 2 2 7 *( E X. NM. N) ' ( -1 . 0 9 ) ( 4 2 . 7 7 ) 温室効果ガス削減政策 の 日本経済 に対す る波及効果 2 7 'o L S ( 1 9 81 2 0 0 7 ) R( 2 = . 9 8 6 S D =6 , 3 8 9 . 3 7 D W =1 . 4 2 2 Y W = W * L W /1 0 0 Y P = Y W + Y U H 十 Hz S K + T R R V + T R H Y D P = Y P T P SI T R P Y [5]生産 ・労働 ブロック I ' L O G( G D P /( L * L H R T LF ) ) = 2 . 4 8 9 4 2 + . 3 4 2 2 7 1 *( L O G( K P * R O M A/( L * L H R T LF ) ) ) 十01 2 0 2 5 *( TI M E ) ' t v al u e ( 3 2 . 0 3 )( ll .l l )( 8 . 8 0 ) ∫o L S ( 1 9 71 2 0 0 7 ) R( 2 =. 9 9 4 S D =. 0 2 2 4 4 4 D W =. 6 3 4 G D P P = E X P( 1 2. 4 8 9 4 2 + . 3 4 2 2 71 * L O G( K P *1 1 4 ) +( ll . 3 4 2 2 7 1 ) * L O G( N L * 0 . 9 8 7 * L H R R G _ F *1 .i ) + . 01 2 0 2 5 * T I M E ) G D P G A P = G D P P / G D P L W = 2 81 . 91 7 +. 0 0 0 7 8 9 *( G D P ト5 . 8 2 3 9 9 *( W( 1 ) / C G PI( 1 ) ) + . 9 3 0 4 0 3 *( L W( 1 ) ) + 7 7 . 5 0 4 9 *( D U M 8 8 91 ) ' ( 1 . 6 6 ) ( 1 , 9 4 ) ( -1 . 2 5 ) ( 1 0 . 2 2 ) ( 3. 0 6 ) ' o L S ( 1 9 7 6 2 0 0 7 ) R( 2 =. 9 9 7 S D =3 2 . 3 2 4 3 D W =1 . 2 7 =7 2 3 . 5 5 4 + . 0 8 2 8 4 8 *( N L ) + 3 8 8 . 0 4 5 *( G D P G A P ) -1 5 . 8 6 8 8 *( D U M7 0 8 9 ) + . 8 6 8 2 3 4 *( U( 1 ) ド .0 0 0 21 0 *( G D U P + G D P( 1 )) ' t v al u e ( 6 . 81 )( 4 . 01 )( 3 . 7 9 )( -1 . 8 4 )( 1 5 . 8 8 )( 3 . 5 5 ) 'o L S ( 1 9 7 6 2 0 0 7 ) R( 2 =. 9 8 6 S D =9 . 5 9 9 4 7 D W =1 . 9 0 7 E R =. 0 8 5 6 7 8 -. 0 0 0 2 6 3 *( N L ) +1 6 . 3 8 0 2 *( I P / G D P ) メ ( . 41) ( 6 . 3 3 ) ( 1 4 . 5 8 ) 'o L S ( 1 9 7 6 2 0 0 7 ) R〈 2 =. 8 7 6 S D =. 0 8 7 5 4 5 D W =. 5 2 7 L = N L U L U = L L W U R AT E = U / N L *1 0 0 ト .0 2 5 8 81 *( M C ) ) Ⅰ I P =( 6 8 5 4 . 8 2 十01 1 9 4 3 *( C P + C G ) + . 0 2 6 2 7 2 *( I P + I H +I G + E X C ) 6 . 8 5 8 4 9 *( K ∫ p( 1 ) /Ⅰ I P /1 0 0 ' t v al u e ( 1 0 , 3 8 )( 3 , 3 0 )( 4 . 9 5 )( 6 . 2 7 )( -3 . 5 2 ) ∫o L S ( 1 9 8 0 2 0 0 7 ) R2 = . 9 8 6 S D =1 3 4 . 5 7 21 D W =. 91 1 L O G( I N T N ) = . 4 2 5 2 4 2 十 1 1 2 2 7 3 *( L O G( I N T O R A ) ) + 3 . 6 8 6 2 9 *( L O G( P D G / P D G( 1 ) ) ) +. 61 7 8 9 4 *( L O G( I N T N( 1 ) ) ) ' t v al u e ( 3 . 2 7 )( 2 . 6 4 )( 2 . 7 5 )( 6 . 0 9 ) 'o L S ( 1 9 8 0 2 0 0 7 ) R〈 2 =. 9 71 S D 二. 0 9 91 4 4 D W =1 . 3 2 M 2 C D =5 0 6 5 0 4. 6 + . 8 9 4 3 41 *( G D P . N ) -1 7 4 3 2 . 2 *( I N T N +I N T N( 1 ) ) 十8 8 9 41 2 *( M 2 C D( 1 ) ) ' ( 2 . 3 9 ) (1 . 3 6 ) ( -1 . 7 5 ) ( 1 8 . 9 2 ) 'o L S ( 1 9 8 0 2 0 0 7 ) R( 2 = . 9 9 7 S D =9 6 , 5 7 8 . 6 D W =. 7 3 1 p L A DLF N =1 2 . 0 8 3 6 + . 8 4 7 0 9 9 *( M 2 C D /1 0 0 0 0 ) +l l . 9 0 3 7 *( I N T N ) +1 . 8 5 2 3 6 *( P C( i ) ) 1 3 3 4. 2 0 6 *( P O P 6 5 / P O P T ) ' 七 一 v al ue ( , 1 2 )( 1 0 . 1 0 )( 4 . 4 0 )( 2 . 0 7 )( 9 , 4 9 ) 2 8 国際経営論集 No , 3 92 0 1 0 ∫o L S ( 1 9 8 0 2 0 0 7 ) R( 2 = . 9 6 2 S D =9 . 4 3 5 7 8 D W =. 7 51 [6]産業 J C A R R E G _ F = 6 61 . 9 41 +1 . 4 6 6 4 5 *( Y D P / P C ) -. 0 4 91 4 9 *( J C A R H ー F( 1 ))+ 5 9 3 . 2 4 3 *( D U M8 7 91 ) ' ( i . 6 6 ) ( 4 . 2 3 ) ( 2 . 5 7 ) ( 4 . 4 7 ) 'o L S ( 1 9 7 5 2 0 0 7 ) R〈 2 = . 7 4 4 S D =2 4 0 . 3 4 4 2 D W =1 .1 2 8 5 8 0 . 8 7 2 + . 9 3 7 4 6 3 *( ( J C A R H _ F( l ) ) ) + J C A R R E G _ F J C A R H _ F' ( 2 . 3 9 ) ( 1 1 5 . 4 0 ) 'o L S ( 1 9 7 5 2 0 0 7 ) R^ 2 =. 9 9 8 S D =3 8 3 . 1 6 7 3 D W =. 21 7 S T E E LF =1 4 8 0 5 2 . 5 -1 4 41 6 . 3 *( D U M9 8 ) + 3 0 4 8 4 4 . 4 *( E X C( 1 ) / G D P( 1 ) ) -3 3 2 4 7 . 8 *( L O G( TI M E ) ) +. 0 9 01 1 6 *( G D P ) 1 . 6 9 ) ' t v al u e ( 6 . 1 3 )( 2 . 8 6 )( 3 . 9 7 )( 2 . 2 2 )( 'o L S ( 1 9 7 5 2 0 0 7 ) R〈 2 = . 4 4 6 S D =4 , 9 0 8 . 1 0 D W =1 . 4 31 E T Y L E N _ F = 2 6 01 . 6 8 + 6 . 6 3 0 2 7 *( HP ) 4 6 . 4 21 1 *( P O I L J( 1 ) * E X R 2( 1 ) / C G PI( 1 ) ト5 2 7 . 7 5 6 *( D U M8 7 91 ) 十 5 0 4 6 8 . 6 *( E X C( 1 ) / G D P( 1 ) ) . 3 7 )( 2 . 4 9 )( ll . 3 6 ) ' t v al u e ( 8 . 4 6 )( 1 . 8 4 )( -ll メo L S ( 1 9 7 5 2 0 0 7 ) R( 2 = . 9 3 8 S D =3 7 8 . 8 2 4 9 D W =1 . 31 1 E N E _ P D T L =1 2 3 5 0 4. 2 -1 2 8 3 71 8 *( P O P 6 5 / P O P T ) + 7 3 6 0 8 . 6 *( TI ME ) ( 1 . 6 2 ) ( 3 . 9 4 ) ( 4 . 1 4 ) ' =1 . 9 3 2 'o L S ( 1 9 9 0 2 0 0 7 ) R人 2 こ . 7 7 7 S D =1 1 , 6 5 2 . 6 D W C E M P I ) ー F = 7 61 0 7 . 3 +1 . 1 7 9 4 9 *( I G ) 13 8 0 0 . 0 8 *( D U M8 5 8 7 ト9 41 3 . 3 3 *( L O G( TI M E ) ) ( -1 .1 8 ) ( 3 . 6 8 ) ' ( 9 . 8 2 ) ( 7 . 0 3 ) 7 ) R ^ 2 =. 6 2 3 S D =5 ,1 9 7 . 5 7 D W =. 5 3 3 'o L S ( 1 9 7 5 1 2 0 0 P L P P D _ F = 9 8 8 5 . 1 8 +1 7 . 6 3 81 *( Ⅰ I P ) 2 7 . 2 7 7 5 *( P O I L J( 1 ) * E X R 2( 1 ) / C G PI( 1 ) ) ' ( 2 8 . 9 9 ) ( 5 . 7 8 ) ( 5 . 7 4 ) 'o L S ( 1 9 7 5 2 0 0 7 ) R( 2 二. 7 21 S D 二4 8 2 . 9 6 7 7 D W =. 7 8 4 T K C _ F =1 2 5 8 9 6 . 8 十1 3 6 . 9 6 8 *( Ⅰ I P 十HP( 1 ) ト6 6 0 , 3 4 6 *( P OI L J( 1 ) * E X R 2( 1 ) / C G PI( 1 ) ) + . 6 8 45 6 7 *( T K C _ F ( 1 ) ) + 4 6 0 0 81 . 2 *( E X C( 1 ) / G o p = ( 1 )) ' 七 一 v al u e ( 4 . 8 2 )( 1 . 9 3 )( 4 . 0 0 )( 8 . 5 3 )( 2 . 4 4 ) 二. 9 7 4 S D =1 1 , 2 3 3 . 5 D W =1 . 2 7 6 'o L S ( 1 9 7 6 2 0 0 7 ) R〈 2 C O 2 = 2 4 0 . 0 8 8 + . 0 01 31 5 *( E N E _ P D T L ) + . 0 01 3 5 7 *( C G T T R K ) ' ( -. 9 3 ) ( 4. 2 0 ) ( 2 . 2 8 ) 'o L S ( 1 9 9 0 2 0 0 7 ) R( 2 = . 7 8 3 S D =2 3 . 9 0 71 D W =1 . 2 0 3 4.炭素税導入 による日本経済への影響 の工場 がアジア諸 国等 に移転す るケースも少 な くない。 この よ うな状況 に もかかわ らず、二酸 近年 の 日本 では、高齢化社会の到来、人 口減 化炭素の国内排 出量は増 え続 けてい る。二酸化 少、長期不況 の影響 によ り、 自動車の国内保有 炭素国内排 出量の GD P弾力性 はおおむね 1を 台数 は減少 に転 じた。 また、産業 の空洞化が進 多少下回 るものの、プ ラスの傾 向があるので、 んでい るため、エネル ギー多消費型産業 の一部 低成長 とはいえ、一部 の大企業や市民が削減 の 温室効果ガス削減政策の 日本経済に対す る波及効果 29 ための努力 を して も温室効果 ガスの排 出量全体 を減 らすのは容易ではない。 シ ミュ レー シ ョン予測 によれ ば、二酸化炭素 の削減量が控 えめになるよ うな環境税率 を導入 第一 に、家計部門か らの排 出量の増加 が 目立 して も、 ケー ス1の よ うな高い失業率 を長期 的 つ。近年、家電製 品の価格が急速 に低下 してい に伴 うとい う大 きな犠牲 を払 う必要がある。 た るので、電力消費量の多いエアコン、テ レビの だ し、ケース 2に見 られ るよ うに、環境税 を導 一世帯 あた りの設置台数が増 えてい る。 また、 入 して も公共投資 を増加 させれ ば2019年度 まで 家電製 品の大型の傾 向も見逃せ ない。第二に、 は失業率が 6- 7% 台で低迷す るものの、2020 コンビニエ ンスス トアが増 えたことも見逃せ な 年度 には 5%台 に低下す る。その間に、原油価 い。 コンビニエ ンスス トアは、24時間営業 して 格が相 当上昇 して も、 日本経済は徐 々に代替エ い ることが多いで、顧客が少 ない夜 間で も店舗 ネル ギー- の転換 を図 るな どの行動 を とれば景 を明るくす るため、無駄 な消費電力が増加す る。 気 に顕著なマイナスの影響 は生 じない。 期 ケース 1 基準 ケース 2 公共 合計 差分 比率 ケース 3 原油 差分 比率 URATE: 完全失業率 2008 4 4 -261 1 . 5 4 -261 1. 5 2009 201 0 2011 201 2 201 3 201 4 201 5 201 6 201 7 4. 8 5. 64 6. 5 2 7. 37 8 8. 49 8. 8 4 9. 31 9. 72 4. 79 5. 6 6. 3 6. 8 7. 1 4 7. 35 7. 42 7. 45 7. 3 -31 2. 72 -365. 05 -41 8. 08 -468. 71 -504. 57 -530. 96 -547. 48 -571 . 71 -592. 07 1 , 5 1 . 5 1 . 5 1. 4 1 . 4 1. 4 1 . 3 1 . 3 1 . 2 4. 8 5. 65 6. 4 6. 97 7. 3 8 7. 65 7. 7 9 7. 89 7. 7 9 -31 2. 7 -365 -41 7. 98 -468. 55 -504. 3 4 -530. 85 -5 47. 1 2 -571. 28 -591. 58 1. 5 1. 5 1. 5 1 . 5 1. 4 1 . 4 1. 4 1. 4 1. 3 201 8 201 9 9. 89 9. 85 6. 97 6. 47 -597, 78 -589. 91 1 , 2 1 . 1 7. 51 7. 07 -597. 24 -589. 32 1. 2 1. 2 期 ケース 1基準 ケース 2 公共 差分 ケース 3 原油 差 分 GDP: 実質 国 内総 生産 2008 2009 201 0 2011 201 2 201 3 201 4 201 5 201 6 201 7 201 8 201 9 3 0 国際経営論集 -3. 66 1. 06 -0. 55 -0. 86 1. 64 0. 60 1. 1 9 -0. 93 -0. 47 1. 76 1. 71 No. 3 9 2 01 0 -3. 46 1. 07 1. 71 1. 5 8 1 . 49 1. 47 1. 59 1. 55 1. 55 1. 62 1. 62 0, 20 0. 01 2. 26 2. 44 -0. 1 5 0. 87 0. 40 2. 48 2. 02 -0. 1 4 -0. 09 -3. 66 0. 95 i . 45 1. 40 1 . 37 1. 38 1 . 52 1. 49 1. 50 1. 57 1. 5 8 0. 00 -0. 1 2 2, 00 2. 27 -0. 27 0. 78 0. 33 2. 42 1. 97 -0. 1 9 -0. 1 4 ある市場取引の周辺で外部不経済が発生 して、 実の乗離の変化分 に応 じて限界的な環境税率 を 市場参加者 が負担す る私的費用が企業の運営 と 引き上 げることになる。環境税率が高す ぎて、 環境保全 に必要な社会的費用 との問に帝離が生 景気が後退 し、失業率が上昇すれ ば、人 々の間 じれ ば、いわゆる市場の失敗 が生 じてパ レー ト で環境保全 よ り雇用 の確保 を重視す るよ うにな 環境汚染 とい う外部費 るであろ う。人々の環境保全の意識 が持続的に 用 を、環境税 によって市場参加者 に市場 におけ 高まるためには、政府や企業が雇用 を確保 し、 るコス トとして反映 させ ることができる。 当事 一定水準以上の経済成長率が実現す ることが必 者 間の 自発 的な交渉 によってパ レー ト的な改善 要である。 最適が成立 していな い 。 を図 る交渉の余地が コースの定理で証 明 され て この よ うな環境税 は、環境保全 の手段 の一つ いるものの、多 くの現実の外部不経済 を解決す である直接規制 と比較 して次の よ うな長所 があ るためには様 々な障壁が存在す る。政府 が市場 る。第一 に、環境税 は環境汚染 を縮小す るため に介入す る代表的な手段 として、 ピグー課税 が に費用がきわめて低 い ことがあげ られ る。環境 古 くか ら知 られ てい る。 ピグー課税 こそ環境税 汚染源 の企業 といって も、企業 ごとに汚染 を克 の原型 である。 服す る技術水準や資金調達能力 に差がある。 こ ピグー課税 を実施すれ ば、実施以前 と比較 し の差が汚染排 出を削減す る費用の差 につながる。 て税 ・サー ビスの価格 は上昇 し、生産量は減少 直接規制の場合、企業 ごとに汚染 を克服す る能 す る。環境汚染 の原 因 となる生産物の生産 が減 力の差 に応 じて政府 が様 々な規制手段 を講 じれ 少す ることは、環境の改善に直結す るものの、 ば、その調査費だけで も高 くつ くことは 自明で 一方で生産量が減少す ることで企業の雇用 が減 ある。環境税 は、一律 に付加す ることによ り、 少す る。 ミクロ的にみて も環境税 の導入 によっ 環境 の破壊 を一定の水準以下に抑 えるために企 て企業の利潤、消費者 の余剰 、雇用 は明 らかに 業が 自主的に努力す る。環境税 の付加 によ り、 減少す る。一国経済のマ クロの視点か らも雇用 よ り業績 を伸 ばす企業 もあれ ば、市場 か ら撤退 と国民所得 の減少 につながる。我 々のマ クロ ・ す る企業 もある。ただ し、すべての企業が国内 シ ミュ レー シ ョン ・モデル に よれば、炭素税 を か ら撤退 し、環境規制の緩い海外に移転すれば、 導入 しなけれ ば 5- 7%の失業率 と 1- 2%の マ クロ的な景気後退 に結びつ くことにな りかね 経済成長率 を達成 できるであろ う。 しか し、炭 ないので、雇用の確保 も十分念頭 に置 く必要が 素税 を導入すれ ば、失業率は 9%程度 の高水準 ある。 を容認せ ざるを得ず、経済成長率 も1 0年以上に 第二に、環境税 の存在 は、環境破壊 の源 因 と わたってほぼ 0%になることを念頭 に置 く必要 なる企業に とって、税負担 を軽 くす るための新 がある。 技術の開発 を促進す るイ ンセ ンテ ィブが与 え ら ピグー課税 を政府が個別企業 ごとに実施 しよ うとして も、社会的費用が どれだけなのかを把 れ る。直接規制 の場合は、 しば しば企業の操業 停止 に至 り、新技術 の開発 に結びつかない。 この短所 を克服す る 後者 の長所 を引き出すためには、経済の供給 ために、ボーモル -オー ツの価格設定 ・基準化 構造の転換が必要であ り、長期的な経済成長戦 の方法が開発 された。一般的 に外部不経済は広 略の中に地球温暖化防止政策 を組み込む必要が 範囲に拡散 して無形 のものも含まれ るので、外 ある。す なわち、本稿 のモデル分析 の よ うな需 部不経済の貨幣的価値 を測定す ることは困難 で 要サイ ドか らの政策分析 だけではな く、供給能 握す ることは困難 である 。 ある。そ こで、多 くの人々の間で受 け入れ られ 力、供給構造の転換、環境新技術開発 のイ ンセ そ うな環境保全の 目標水準 を基準化す る。環境 ンテ ィブ分析が必要である。 この よ うな長期戦 汚染 の発生源 に対 して、環境保全の水準 を下回 略の分析 については今後 の課題 である。 るほ ど環境が悪化 してい る場合 には、 目標 と現 温室効果ガス削減政策の日本経済に対する波及効果 31 参考文献 1.天 野明弘[ 1 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