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No.8 - 兵庫県立教育研修所

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No.8 - 兵庫県立教育研修所
平成28年5月24日
兵庫県立尼崎小田高等学校「看護医療・健康類型」2期生 NO.8
『小田高接骨院開業しょう!!(仮題)』
4月26日(火)は宮川接骨院総院長:山村徳三先生を特別非常勤講師として
お迎えして、肩・腰痛に悩みをかかえる先生方を治療しました!!
○4月26日(火)6・7限目 講義 『小田高接骨院を開業しよう!!(仮題)』
【山村徳三先生プロフィール】
西宮で40年の以上の歴史のある宮川接骨院の総院長である山
村徳三先生は、1972年に明治東洋医学院柔整科・鍼灸科卒業後、
1989~1995年まで日本オリンピック委員会公認オリンピ
ック強化選手専任メディカル・トレーナー、天理大学柔道部メディ
カル・トレーナー、明治東洋医学院非常勤講師、サンスター健康道
場講師、世界格闘技連盟(UFO)アントニオ猪木チーフトレーナ
ーなど数々のトレーナーや講師経験を持ち、現在は西宮北口に40
年以上も続いている宮川接骨院の総院長となり、高木院、一ヶ谷院、
苦楽園口院、六甲アイランド院などを開業している。
【徳永俊介先生プロフィール】
本校39回生(平成24年度卒業生)硬式野球部所属。平成25年3月に本校を卒業後、宮川接骨院で働きな
がら専門学校に通い、国家試験に1発合格!現在も、宮川接骨院西宮北口院で勤務している。
【内
容】
本日は、宮川接骨院の山村徳三先生と、西宮北口院で勤務し、
活躍している徳永俊介先生(本校卒業生)にお越しいただき、体
に悩みをかかえている先生方を患者としてお招きし【スポーツ医
療】受講生15名が研修生として施術現場をレポートするという
内容です。
年度当初、柔道整復師の進路に興味の高い生徒や看護師希望の
生徒もいるということで、医療現場の施設訪問という形で接骨院
の見学をお願いしたのですが、山村先生のご厚意により、学校の授業内で実施していただくことになりました。
この企画は、7月~9月(現在計画中)に43回生の保護者を対象に参加を募集するという、規模を拡大したイ
ベントの準備段階として実施することも目的としたものです。
実習に先立ち、まずは運動生理学の基礎的な内容を講義していただきました。
①骨格筋や神経系について ②各種トレーニング法 ③速緩歩行について
④筋肉と脂肪について ⑤ホルモンの分泌について、などの内容でした。
その後、養護教諭の M 先生、英語科教諭の N 先生、国語科教諭の U 先生、
数学科教諭の K 先生(男性)、K 先生(女性)の5名の先生方に患者として参加
していただき、いよいよ小田高接骨院が開業です!!生徒達は、
『症状』
『原因』
『施術内容』
『術後の症状(担当の患者の追跡調査を実施)』をレポートにまと
めたり、実際に施術に加わったりしました。
生徒達は、山村先生と患者(先生)とのやりとりを自主的にメモをとったり、
患者さんの患部の様子や、骨格筋の構造を分かりやすく丁寧に解説しながら施
↑『写真①:強度の肩こりの M 先生』
術していただいたので、生徒達はとても熱心にレポート(写真
②参照)していました。山村先生の、筋肉の状態や問診などか
ら患部や原因、診断結果を的確に説明される姿に、生徒たちは
驚きを隠せませんでした。特に N 先生の肩こりの原因は、左右
の視力に問題があり、その視力について指摘された後、保健室
で視力検査すると、視力も的中していたところです。
その後も、4名の先生方の施術が続きましたが、それぞれの
腫れている場所や原因、軽く押しても激痛が起こる場所や対処
法などを手際よく施術される姿に生徒達は時折歓声を上げたり、
質問したりと、食い入るように授業に取り組んでいました。接
骨院への施設見学では体験できないとても貴重な実習となりま
した。
【学んだことや今後活用できること】
○女子生徒 T さん
肩こりや腰痛には、人それぞれ色々な原因があり、病院へ
行って治療してもらったからといって治るわけではないこと
が分かった。
↑『写真②:肩こり M 先生の施術のレポート』
○男子生徒 O 君(陸上部)
普通に5㎞ウォーキングするのではなく「速緩歩行」の方が効果的であることが分かりました。
○男子生徒 K 君
肩こりは肩そのものが原因で起こっているわけではないということが分かりました。
○男子生徒 K 君(野球部)
親が肩の痛みで困っているので、腫れていないか見ようと思いました。
○女子生徒 M さん
・肩こりと炎症の違い
・肩の痛みの原因とその見分け方
・トレーニングの種類とその方法
・肩の痛みの治療法
・ウォーキング(速緩歩行)について
○女子生徒 Y さん
実際の医療現場がどのような感じなのか知ることができた。
筋肉・神経の仕組みについて知ることができた。
○男子生徒 Y 君(卓球部)
治療をするのに力はほとんど必要ないことを学んだ。また、股関節まわりをストレッチすると体が柔らかく
なることを学んだ。
○女子生徒 Y さん
人によって肩こりや腰痛の種類が全然違うことが分かった。マッサージなど
に行っても一時的に楽になるだけだということ。一人一人に合った治療法を見
つけてもらえるということが大切であることが分かった。
【感
想】
○男子生徒 Y 君(野球部)
施術現場を見て、山村先生や徳永先生の施術は凄いと思いました。山村先生
の特に凄かったところは、患者の症状を聞いただけで原因などが分かっていた
ところです。徳永先生も数学の K 先生(男性)の腰痛を楽にしていたので、
僕も必死で勉強すれば、このようになれるのかと思うと意欲が湧いてきました。
↑『極度の肩こり N 先生』
○女子生徒 Y さん
山村先生は、患部を見て少し触れるだけで、そこがどのよ
うに悪いのかを判断できるところが凄いと思いました。少し
の時間しか治療していないのに、今後の手当の仕方なども的
確にアドバイスできるところは凄い能力だと思いました。
徳永先生も3年間であそこまでの技術を身に付けている
ところは感動しました。山村先生、徳永先生、忙しい中わざ
わざありがとうございました。
○男子生徒 O 君(野球部)
今回、山村先生の治療を見させていただき、N 先生の症状
が、肩こりではなく筋肉の炎症だと聞いて驚きました。両肩を
↑『極度の肩こり N 先生の施術レポート』
比べてみるとどちらかが腫れているということなど、考えたこ
ともなかったので驚きました。流石、神の手と言われている方だと思いました。みるみるうちに原因を明らかに
していくところを見ることができ、とても楽しかったです。
○女子生徒 T さん
肩こりで診てもらう先生方が多かったけれど、N 先生は乱視で左右の視力のバランスが悪いことが原因で、
首から肩周辺の筋肉が緊張している上に、長時間のパソコンの操作による眼の疲れが原因であることをすぐ
に診断されたので、先生の凄さがよく分かりました。「ここを押したら痛いですよ」と予告してから、軽く小
指で押しただけで N 先生がとても痛がっていたことには驚きました。とても興味をもてる授業でした。
○男子生徒 O 君(陸上部)
実際に目の前で施術を見ることができ驚くことが多かったです。それは、少し押すだけで痛い場所が分かっ
たり、見ただけで症状が分かったりするところです。また、痛みの原因のメカニズムなど、普段知ることがで
きないことを教えてもらうことができたことが、とても貴重な経験でした。
○男子生徒 K 君(野球部)
本日の講座では、何人かの先生方が肩こりの症状で診てもらって
いましたが、肩こり自体に痛みがないということを聞いて驚きまし
た。以前から親も肩が痛いと言っていたので、肩を見てみると腫れ
ていました。ほぐすよりもまずは冷やすと楽になるということを伝
えることができ、早速、今回学んだことを活用することができて良
かったです。
←『左肩部筋肉炎症(左目の疲労)の U 先生』
○女子生徒 M さん(放送部)
肩こりと炎症は違うものだと知った時とても驚きました。炎症が
起きている時、もみほぐしたり温めたりしてはいけないと聞いた時、
確かにもみほぐした後の方がだるくなったり、痛くなったりするこ
とを聞いたことがあるので、納得しました。
よく TV の CM 等で、眼の疲れが肩の痛みに出るということを聞
くのですが、どのような原理で痛むのか知りませんでしたが、今回
の授業で、耳の斜め後ろのあたりから視神経が通っているといった
ことを学ぶことができました。医学をほとんど知らない私たちに対
してとても分かりやすく教えていただきました。
今回の内容は身近な体の問題であるため、家族で肩などの不調を
チェックできるなどの知識を学ぶことができて良かったです。
←『左肩部筋肉炎症の U 先生の施術レポート』
○女子生徒 S さん
5人の先生方の施術現場を見学して一番驚いたのは K
先生の時です。
「施術前後で腰の可動範囲があんなに変わ
るんだ!」と思いました。
↑『姿勢からくる腰痛の K 先生』
↑『本校卒業生(39回生)徳永先生の施術の様子』
○女子生徒 M さん
実習では症状を見極め、それらの治療法をご指導いただき、とても勉強になりました。先生方の後日の効果
が早く知りたいと思いました。
○女子生徒 Y さん
とても学ぶことが多く、楽しく授業を受けることができました。改めて山村先生が凄い方だと思いました。
もっと勉要して7月の小田高接骨院(企画)に活かしたいと思います。
○男子生徒 Y 君(卓球部)
最初、背中を見ても特に何もないと思っていましたが、山村先
生は瞬間的に腫れている部分を指摘したところにとても驚きま
した。また、腰から股関節付近の施術をするだけで、5㎝も前屈
ができるようになるところに、人間の体の不思議さを知ることが
できました。
←『実際に施術に加わる Y さん』
【施術レポートの感想】
○男子生徒 O 君(陸上部)
施術前(U 先生)は軽く押すだけで強い痛み
があったのに、2日間、1時間のアイシングで
痛みが引いて、先生のおっしゃった通りになっ
たので、とても驚きました。
○男子生徒 K 君
U 先生の肩を見たら、左肩が腫れていること
が僕にも分かりました。山村先生が、痛む箇所
を一度で当て、そこを小指で軽く押しただけ
で U 先生が声を出して跳ね上がったところに
は驚きました。その後の調査では U 先生の痛
みも診断通り引いているみたいなので良かったと思います。これからも活用できることであったので良い経験と
なりました。
○女子生徒 M さん
施術した日を含め、3日しかたっていないのに、もう痛みが引いて
いると聞いて(U 先生)驚きました。首を軽く動かしたり、肩を見る
ことで炎症か肩こりかを判断したり、痛みの原因が炎症なのか視神経
からなのかを見分ける方法などを分かりやすく説明していただけた
ので、早速母にも試してみたいと思いました。次回は膝や腰の痛みに
ついて、もっと知りたいと思いました。
○男子生徒 H 君
患者の説明を聞いて、実際に用紙に記入していくと色々な体の部分
の名称であるとか、どこに何があるのかなど、もっと詳しく知ってみ
たいと思いました。少しの治療でかなり症状を軽減できるところに、
プロフェッショナルの素晴らしさを感じました。
○女子生徒 S さん
見ただけですぐに原因や治療法が分かるところには感動しました。
「マッサージは力を入れてするものではない」と聞いて「そうなんだ…」
と感心しました。何も知らずに母の肩を揉んでいたので、自分は逆効果
なことをしていたことを知りました。今回の講座で学んだことを母にも
教えようと思いました。
○女子生徒 Y さん
とても有名な先生の治療現場を初めて間近で見ることができて、と
てもいい経験になりました。目で見て少し触れるだけで痛む所や、そ
の原因を見つけるところに驚きました。
魔法の目、魔法の手の様でした。
今回の授業はとても画期的な内容でした。施術用のベッドやスタッフまで準備していただき、校内で職員を対
象に患者を募集しておこなう発想には、山村先生のお考えの奥の深さを感じました。それは類型科目【スポーツ
医療】の究極のテーマでもある“進路実現”を考慮して下さっているということです。
一つは、医療現場においては、治療や手術の現場を研修生に見学させるという実習はつきもので、
“間近で本
物を見る”ことにより生徒達の医療分野に対する興味・関心は確実に高めて下さったこと。二つ目は、現場で活
躍している“本校卒業生”を呼んで下さったことです。徳永俊介先生は本校の硬式野球部員として活躍し、文武
両道で頑張った卒業生です。在学当時はスポーツ系・体育系大学の進学も考えていた時期もありましたが、「柔
道整復師になりたい!」という強い思いを捨てきれず、この世界に飛び込んだ生徒でした。そんな先輩が活躍す
る姿を見ることによって、スポーツ系・体育系の大学や専門学校に進学したいと思う生徒が一人でも増えること
につながればというご配慮を感じました。
また、山村先生は校内施設において、生徒と教師の参加型授業の実施により、共に学ぶことによって生まれる
“共感”をとても大切にして下さいました。
「尼崎小田高校でしか学べない授業」を実施することや、医療現場・
施術現場を間近で見せることで、生徒達の進路実現に少しでも貢献できるのであればと考えて下さっています。
今回、忙しい中、看護医療・健康類型の授業に患者として積極的に参加して下さった5名の先生方、本当にあ
りがとうございます。いつも行事や授業に前向きな先生方が多いことが本校の強みだと改めて感じました。
最後になりますが、山村徳三先生には、本校の看護医療・健康(スポーツ)類型の発展を心より応援していた
だき、また、多大なるご尽力をしていただき、本当にありがとうございます。徳永俊介先生、お忙しい中後輩達
のためにお越しいただき本当にありがとうございます。今後のご活躍を期待しております。
7月~9月に向けて「小田高接骨院を開業しよう!!(仮題)」実現に向けてスポーツ医療の受講生一同頑張
ります!!
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