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地球温暖化対策の推進に関する法律第 20 条の 3 第 1 項に基づく地方公共団体実行計画
第2 次紀の川市 地球温暖化 対策実行計 画
∼低炭素社会実現に向けた率先行動∼
平成25年度∼平成29年度
平成 25年4月
和歌 山県紀の川 市
-1-
目
第1章
次
地球温暖化対策の基本的事項
1.地球温暖化とは ∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼
1
(1)地球温暖化問題とは
(2)地球温暖化のメカニズムと原因
(3)地球温暖化の状況
(4)地球温暖化の影響
2.和歌山県における状況
∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼
3
(1)平均気温
(2)真夏日と冬日
(3)さくらの開花
3.地球温暖化防止に向けた取組み
∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼
5
1.計画の目的 ∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼
7
2.計画の期間 ∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼
7
3.計画の対象とする事務及び事業の範囲
∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼
7
4.計画の対象とする温室効果ガスの種類
∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼
7
1.基準年度(平成23年度)における温室効果ガス排出状況 ∼∼∼∼
8
(1)国際的動向
(2)日本の取組み
第2章
第3章
実行計画の基本的事項
温室効果ガスの排出状況
2.基準年度(平成23年度)における部門別の温室効果ガス
排出量内訳
∼∼∼∼
9
ガスの総排出量内訳∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼
10
3.基準年度(平成23年度)における活動区分別の温室効果
4.基準年度(平成23年度)における活動区分及び部局別の
総排出量内訳∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼
第4章
11
温室効果ガスの削減目標
1.温室効果ガスの総排出量に関する目標
∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼
12
2.部局別排出削減目標 ∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼
12
-1-
第5章
省エネ、省CO2 に向けた取組み
1.再生可能エネルギーの導入への配慮 ∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼
13
(1)太陽光発電設備の導入
(2)給湯・空調へのヒートポンプの導入
2.財やサービスの購入・使用にあたっての配慮 ∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼
14
(1)エネルギー消費効率の高い機器等の導入
(2)エネルギー使用量の抑制
(3)廃棄についての配慮
(4)低燃費・低公害車の導入
(5)自動車の効率的利用
(6)紙類の使用量の削減
(7)再生品の活用
(8)水道水使用量の抑制
3.建築物の設計、維持管理等にあたっての配慮 ∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼
19
(1)建築物に関する事項
ア 建築物の設計・施工についての配慮
イ 建築物の施工段階での配慮
ウ 建築物維持管理についての配慮
エ 建築物解体・廃棄等についての配慮
4.その他事務・事業にあたっての配慮 ∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼
21
(1)ゴミの減量化、リサイクルの推進
5.計画の推進にあたって∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼
22
1.公表方法
2.計画の見直し
3.計画の波及効果
参考資料 ∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼
用語集 ∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼∼
-1-
23
26
第1章
地球温暖化対策の基本的事項
1.地球温暖化とは
(1)地球温暖化問題とは
地球温暖化問題とは、人の活動に伴って発生する二酸化炭素(CO2)などの温室効果
ガスが大気中の温室効果ガスの濃度を増加させることにより、地球全体として、地表及び
大気の温度が追加的に上昇し、自然の生態系及び人類に悪影響を及ぼすものであり、その
予想される影響の大きさや深刻さから見て、まさに人類の生存基盤に関わる最も重要な環
境問題の一つです。
(2)地球温暖化のメカニズムと原因
地球は、太陽からのエネルギーで暖められ、暖められた地球からも熱が放射されます。
大気に含まれる二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスは、この熱を一部吸収し、再び
地表に跳ね返しています。そのおかげで地球の平均気温は15℃と人間をはじめ生物が生
きるのに適した環境が保たれています。
(バランスのとれた大気の状態)
(熱)
(温室効果ガス濃度が増加した状態)
(熱)
温室効果ガス
しかし、19世紀以降、産業の発展に伴い人類は石炭や石油などの化石燃料を大量に
消費するようになり、二酸化炭素などの温室効果ガスの大気中濃度は増加し、熱の吸収が
多くなったため地表面の温度が上昇しています。
-1-
(3)地球温暖化の状況
地球温暖化対策の基本的科学的知見をまとめるために、1988年国連環境計画と世界
気象機関によって“IPCC”(気候変動に関する政府間パネル)が設置されました。
IPCC第4次報告書(2007年)よれば、産業革命前(1750年頃)にはおよそ28
0ppm程度であった大気中の温室効果ガスが2008年には385ppmまで上昇し
ています。気温については、過去100年(1906年∼2005年)の間で0.74℃上
昇しており、最近50年間(1956∼2005)の気温上昇は、過去100年間のほぼ2
倍に相当する上昇傾向となっています。
今後の気温については、21世紀末(2090∼2099年)には、1.1℃∼6.4℃
上昇すると予測されています。
世界の気温変化と今後の気温予測
6
6.4℃
気温上昇︵℃︶
5
4
3
2
1.1℃
1
0
-1
1900 年
1950 年
2000 年
-2-
2050 年
2100 年
IPCC第 4 次報告書より作成
(4)地球温暖化の影響
○平均海面水位
1990年から2100年までに18∼59cm上昇
○気象現象への影響
洪水および暴風雨の多発、渇水や干ばつ地域の拡大
○人の健康への影響
熱ストレスの増大、マラリア等の感染症の拡大
○生態系への影響
一部の動植物の絶滅、生態系の移動
○農業への影響
多くの地域で穀物生産量が減少
地球温暖化による気温の上昇、降水量の変化などによって、自然の生態系も深刻な影響
を受けます。しかし、目に見える変化は、気候が変化した後、数年、数十年、数百年と遅
れて起こるため、気づいたときに、手遅れとならないよう早急に対応していく必要がある。
2.和歌山県における状況
(1)平均気温
和歌山地方気象台の観測によると、年ごとの平均気温の経年変化は、長期的に有意な上
昇傾向を示しており、100年あたり1.43℃(統計期間:1880∼2011年)の割
合で上昇しています。
この気候変動には、地球温暖化の影響や観測所が都市部にあることによるヒートアイラ
ンドの影響があり、さらに数年∼数十年程度の時間規模で繰り返される自然変動が重なっ
ていると考えられます。
和歌山地方気象台観測の平均気温の経年変化
出典:近畿・中国・四国地方の気候変動 2009(2012 改訂版)
(大阪管区気象台、神戸海洋気象台、舞鶴海洋気象台)
-3-
(2)真夏日と冬日
和歌山地方気象台の観測における真夏日(日最高気温30℃以上)、冬日(日最低気温
0℃未満)の年間日数経年変化は、真夏日は有意な変化傾向はみられませんが、冬日は有
意な減少傾向がみられ、冬日は1930年代の平均29日から2000年代では平均6日
に減少しています。
和歌山地方気象台観測による真夏日・冬日の長期変動
出典:近畿・中国・四国地方の気候変動 2009(2012 改訂版)
(大阪管区気象台、神戸海洋気象台、舞鶴海洋気象台)
(3)さくらの開花
和歌山地方気象台観測におけるさくら(ソメイヨシノ)の開花日に長期的な変化はみな
れません。
和歌山地方気象台観測によるさくらの開花日の長期変動
出典:近畿・中国・四国地方の気候変動 2009(2012 改訂版)
-4-
3.地球温暖化防止に向けた取組み
(1)国際的動向
国際的には、1992年(平成4年)6月、ブラジルで開催された「地球サミット(環
境と開発に関する国連会議)」では、「持続可能な開発のための人類の行動計画(アジェ
ンダ21)」の採択と大気中の温室効果ガス濃度の安定化に向けた「気候変動枠組み条約」
に参加国155カ国が署名しました。
1994年(平成6年)3月に「気候変動枠組み条約」が発効、1997年(平成9年)
12月に京都で開催された「第3回締約国会議(COP3)」において、「京都議定書」が採
択され、この中で先進国は温室効果ガスの排出量を2008年から2012年の間に19
90年レベルから5%削減することを公約し現在、京都議定書約束期間が始まっています。
これからの取組みとしては、わが国が2007年に、世界全体の排出量を2050年ま
でに半減することを全世界の共通の目標とすることを提案する「美しい星 50 (Cool
Earth50)」を発表するとともに、2008年のダボス会議や洞爺湖サミットにおいても、
少なくとも50%削減する目標を気候変動枠組み条約の締約国で共有することで合意し
ています。
2012年12月の第18回締約国会議(COP18)では、京都議定書第二約束期間を20
13年∼2020年とすることで合意されました。日本においては、第二約束期間に不参
加を表明しており、2013年以降は自主的な削減努力を継続することとしています。
また、2020年以降の全ての締約国に適用される新たな法的枠組みについて、201
5年の第21回締約国会議(COP21)で採択するための作業計画が決定されています。
(2)日本の取組み
わが国においても、京都議定書にて温室効果ガスの排出量に関して具体的な削減目標が
決定され、目標期間(2008∼2012年)において、1990年比6%削減することが
義務付けられました。
これを受けて、「地球温暖化対策の推進に関する法律」(以下、「法」という。)が1
999年(平成11年)4月に施行され、国、地方公共団体、事業者および国民の責務を
明らかにするとともに、2008年6月の法改正により、排出抑制等指針の策定、地方公
共団体実行計画の拡充、CO2 排出量の見える化、ライフスタイルの改善の促進他が盛り
込まれています。
地方公共団体に対しては、2007年に制定された「国等における温室効果ガス等の排
出の削減に配慮した契約の推進に関する法律」(以下「環境配慮契約法」)において、庁
舎で使用する電気の購入や庁舎の改修事業等について環境負荷の配慮等適切に評価した
上で契約先を選定することが規定されています。
さらに、「美しい星 50」として世界の温室効果ガス排出量を2050年までに半減さ
せることを提案した日本の責任として、低炭素社会づくり行動計画(2008 年 7 月閣議決
定)において2050年までに現状から60∼80%削減する目標を定めており、また、
中期目標としては、2020年までに1990年比25%削減を目指すこととしておりま
す。
-5-
国際的な主な動向
地球温暖化に係る国内外の動向
【 地球 サミ ット】
1992 年(H 4)
「持続可能な開発のための人類の行動計画
(アジェンダ21
※1
1993 年(H 5)
)
」 採択
日本政府の主な取組み
「気候変動に関する国際連合枠組み
条約(UNFCCC)」へ加入
「環境基本法」を制定
「気 候変 動 に関 する 国 際 連合 枠組 み 条 約
( UNFCCC)
」 採択
【 第 3 回 締 約 国 会 議 】 ( COP3: 京 都 ) ※ 2
1997 年(H 9)
・「京都議定書」採択
1999 年(H11)
【 第 7 回 締 約 国 会 議 】 ( COP7: マラケシュ)
)
2001 年(H13)
・「京都メカニズム」等の詳細ルールについて
「地球温暖化対策の推進に関する
法律」施行(実行計画の策定)
「京都議定書」に批准
「地球温暖化対策推進大綱」の策定
合意(マラケシュ合意の成立)
「 持続 可 能 な開 発 に 関す る 世界 首 脳
2002 年(H14)
会議(ヨハネスブルグ・サミット)」開催
「地球温暖化対策の推進に関する法律」の改正
・地球温暖化対策に関する基本方針を定める
・地球温暖化対策に関し、国、地方公共団体、
事業者及び国民の責務を明らかにする
「 京都 議定 書」発 効
・IPCC第4次報告
【第15回締約国会議】(COP15)
2005 年(H17)
「 京都 議定 書」発 効
2007 年(H19)
・ 京都議 定書目 標達成 計画の 策定
2008 年(H20)
・ 地球温 暖化対 策推進 法改正
2009 年(H21)
・ 京都議 定書目 標達成 計画全 面改定
「コペ ンハー ゲン合 意」を 採択
【第16回締約国会議】(COP16)
2010 年(H22)
「カン クン合 意」を 採択
【第17回締約国会議】(COP17)
2011 年(H23)
「ダー バン合 意」を 採択
【第18回締約国会議】(COP18)
2012 年(H24)
「ドー ハ合意 」を採 択
※1
※2
アジェンダ21:21世紀の人類の課題とされる事項に対する人類の行動計画を示したもの
締約国会議(Conference Of the Parties)→ COP
-6-
第2章
実行計画の基本的事項
1.計画の目的
本計画は、地球温暖化対策の推進に関する法律(以下「法」という。)第20条の3第
1項に基づき、都道府県及び市町村に策定が義務付けられている温室効果ガスの排出量の
削減のための措置に関する計画(以下「実行計画」という。
)として策定するものである。
紀の川市では、役所自体が市内における大規模な消費者、事業者として経済活動に占め
る割合が大きいこと、また市民および事業者の自主的な行動を促すためにも、市自らが垂
範して温室効果ガス排出削減に向けた取組みが必要であるとの認識にたち、事務事業の実
施に当たっては、本計画に基づき温室効果ガス削減に向けた取り組みを行い、紀の川市民
等に向けた「率先垂範」活動として市民の取組みを促進することを目的とします。
2.計画の期間
計画の期間は、平成25年度から平成29年度までの5年間とします。温室効果ガス総
排出量の削減目標の基準年度は平成23年度とします。また、目標年度を平成29年度と
し、実行計画の実施・進捗状況や技術の進歩、社会情勢の変化により、必要に応じて、適
宜、見直しを行います。
3.計画の対象とする事務及び事業の範囲
本計画の対象とする範囲は、当市が行う全ての事務及び事業とします。また、外部への
委託等により実施する事務及び事業については、温室効果ガスの排出抑制等の措置が可能
なものについては、受託者に対して必要な協力を要請します。
4.計画の対象とする温室効果ガスの種類
本実行計画において削減対象とする温室効果ガスは「法」で定められている6種類のガ
スのうち、次の表のとおり3種類のガスとします。(法律第2条第3項)
ガス種類
地球温暖
化係数
二酸化炭素
(CO2)
1
メタン
(CH4)
21
一酸化二窒素
(N2O)
310
性
質
代表的な温室効果ガス。
日本の場合、温室効果ガスの中で二酸化炭
素の比率が90%と極めて高い。
天然ガスの主成分で、常温で気体。よく燃
える。
数ある窒素酸化物の中で最も安定した物
質。他の窒素酸化物(例えば二酸化窒素)
などのような害はない。
-7-
用途、排出源
化石燃料の燃焼など。
稲作、家畜の腸内発酵、
廃棄物の埋立など。
燃料の焼却、工業プロ
セスなど
第3章
温室効果ガスの排出状況
1.基準年度(平成23年度)における温室効果ガス排出状況
日本における温室効果ガス排出量の内訳(2011年度速報値)において、二酸化炭素
排出量が約95.0%と大部分を占めており、二酸化炭素が最も地球温暖化に影響してい
るとしていることから、二酸化炭素排出量の削減に重点を置き取組みを進めています。
こうした状況を踏まえ、紀の川市としては、二酸化炭素排出量の把握に重点を置き、そ
の他温室効果ガスについては、出来る範囲で順次把握していくこととします。
現状(平成23年度)の温室効果ガス排出量及び二酸化炭素排出量(%)は、次の表の
とおりとなっています。
<温室効果ガスの総排出量>
温室効果ガス総排出量
二酸化炭素排出量
(単位:kg−CO2)
(単位:%)
温室効果ガス
7,177,784.13
88.2
基準年度(平成23年度)の当市における温室効果ガス排出量は、7,177,784.13KgCO2
となっています。これは、当市の活動内容及び温室効果ガス排出係数により算出したもの
で、その内容は下記のとおりです。
なお、メタン及び一酸化二窒素の排出量(%)は、地球温暖化係数により二酸化炭素に
換算した値です。
<温室効果ガスの総排出量内訳(種類別)>
項目
温室効果ガス総排出量
基準年度(平成23年度)
(単位:kg−CO2)
割合
(%)
7,177,784.13
100.0
6,331,068.39
88.2
メタン
393,519.93
5.5
一酸化二窒素
453,195.81
6.3
二酸化炭素
-8-
2.基準年度(平成23年度)における部局別の温室効果ガス排出量内訳
<温室効果ガスの総排出量内訳(部局別)>
温室効果ガス総排出量
(単位:Kg-CO2)
部局名
割合
(%)
議事調査課
0.00
0.00
市長公室
0.00
0.00
企画部
719.92
0.01
総務部
538,209.66
7.50
市民部
1,315,146.38
18.32
地域振興部
374,266.98
5.21
保健福祉部
508,346.16
7.08
農林商工部
143,336.67
2.00
建設部
299,548.47
4.17
国体対策局
0.00
0.00
会計課
0.00
0.00
水道部
2,132,903.85
29.72
教育委員会
1,865,306.04
25.99
農業委員会
0.00
0.00
7,177,784.13
100.00
全体
[kg-CO2]
温室効果ガスの総排出量(部局別)
35
29.72
30
25.99
25
20
18.32
15
10
7.5
7.08
5.21
4.17
5
2
0
0.01
企画部
総務部
市民部
地域振興部
保健福祉部
-9-
農林商工部
建設部
水道部
教育委員会
3.基準年度(平成23年度)における活動区分別の温室効果ガスの総排出量内訳
<温室効果ガスの総排出量内訳(活動区分別)>
基準年度(平成23年度)
項目
(kg−CO2)
割合
(%)
燃料の使用に伴うもの
1,358,339.81
18.9
電気の使用に伴うもの
4,975,203.17
69.3
14,965.85
0.2
ごみの焼却処分に伴うもの
314,256.59
4.4
その他
515,018.71
7.2
7,177,784.13
100.0
公用車の走行に伴うもの
合計
<温室効果ガス排出量(活動別)>
温 室 効 果ガ ス の排 出 量は 、 電 気の 使 用に よる二 酸 化 炭素 の 排出 量が最 も 大 きく
4,975,203.17kgCO2/年となっており、全排出量の 69.3%を占めています。次に燃料によ
る二酸化炭素の排出量が 1,358,339.81 kg-CO2/年となっており、18.9%を占めています。
温室効果ガス排出量内訳(活動区分別)
4.4%
7.2%
18.9%
0.2%
69.3%
- 10 -
燃料の使用に伴うもの
電気の使用に伴うもの
公用車の走行に伴うもの
ごみの焼却処分に伴うもの
その他
4.基準年度(平成23年度)における活動区分及び部局別の総排出量内訳
単位:kgCO2
部
署
名
合
燃料の使用
に伴うもの
計
電気の使用
に伴うもの
公用車の走行
に伴うもの
ごみの焼却処
分に伴うもの
その他
議事調査課
0
0
0
0
0
市長公室
0
0
0
0
0
0
企画部
719.92
0
719.92
0
0
0
総務部
538,209.66
256,558.51
247,370.59
7,794.56
0
26,486.00
市民部
1,315,146.38
602,507.58
385,843.34
4,125.67
314,256.59
8,413.20
地域振興部
374,266.98
1,662.37
321,782.65
0
0
50,821.96
保健福祉部
508,346.16
69,717.30
371,354.42
0
0
67,274.44
農林商工部
143,336.67
90,302.08
29,139.14
58.05
0
23,837.40
建設部
299,548.47
32,352.59
217,174.23
1,094.22
0
48,927.43
国体対策局
0
0
0
0
0
0
会計課
0
0
0
0
0
0
水道部
2,132,903.85
30,675.89
2,098,412.46
1,011.10
0
2,804.40
教育委員会
1,865,306.04
274,563.49
1,303,406.42
882.25
0
286,453.88
農業委員会
0
0
0
0
0
0
7,177,784.13
1,358,339.81
4,975,203.17
14,965.85
314,256.59
515,018.71
合計
- 11 -
第4章
温室効果ガスの削減目標
温室効果ガスの排出状況から、本計画では二酸化炭素の排出量の削減に重点を置き、二
酸化炭素の主な排出要因である電気及び燃料等からの排出量削減(省CO2)の取り組みを
行います。
また、間接的ではありますが地球温暖化防止につながる水道の使用抑制及びコピー用紙
の使用量削減についても数値目標を掲げます。
削減目標は、平成23年度の実績を基準に、平成29年度を目標年度として設定してお
り、第5章に掲げる取組み内容の徹底を図ることにより目標の達成に努めます。
1.温室効果ガスの総排出量に関する目標
温室効果ガスの総排出量を平成29年度までに基準年度(平成23年度)と対比して
5%削減することを目標とします。
単位:kgCO2
温室効果ガス総排出量
平成23年度実績
7,177,784.13
平成29年度目標
6,818,894.93
削減率
5(%)
2.部局別排出削減目標
単位:kg-CO2
基準年度排出量
(平成23年度)
部局名
削減目標
目標年度排出量
(平成29年度)
議事調査課
0.00
▲5%
0
市長公室
0.00
▲5%
0
企画部
719.92
▲5%
683.92
総務部
538,209.66
▲5%
511,299.18
市民部
1,315,146.38
▲5%
1,249,389.06
地域振興部
374,266.98
▲5%
355,553.63
保健福祉部
508,346.16
▲5%
482,928.85
農林商工部
143,336.67
▲5%
136,169.84
建設部
299,548.47
▲5%
284,571.05
国体対策局
0.00
▲5%
0
会計課
0.00
▲5%
0
水道部
2,132,903.85
▲5%
2,026,258.66
教育委員会
1,865,306.04
▲5%
1,772,040.74
農業委員会
0.00
▲5%
0
7,177,784.13
▲5%
6,818,894.93
合
計
- 12 -
第5章
省エネ、省CO2に向けた取組み
温室効果ガスの排出量削減を目的とした取組みを進めるため、全職員が共通の目的意識
を持って省エネ・省CO2に向けて、以下に示す具体的事項に取組み目標達成を目指すと
ともに地域の率先行動として示します。
ここに掲げる取組みは、市の事務および事業の実施にあたっての様々な場面、行動にお
いて当てはまり、職員のわずかな心がけで実現が可能なことから、一人ひとりの取組みの
徹底を目指します。
なお、取組みについては、各部局での業務の内容とその特殊性、施設、機器の整備状況
等を勘案して取組みます。
1.再生可能エネルギーの導入への配慮
「再生可能エネルギー源」とは、太陽光・風力・その他、非化石エネルギー源のうちエ
ネルギー源として永続的に利用することができるもので、下記の7つと定められており、
導入の促進を図り、省CO2を目指すものとする。
①太陽光
熱
②風力
③水力
④地熱
⑤太陽熱
⑥大気中の熱その他自然界に存在する
⑦バイオマス(植物油に由来する有機物であってエネルギー源として利用できるもの)
(1)太陽光発電設備の導入
市内における公共施設への太陽光発電の導入を推進していきます。
(2)給湯・空調へのヒートポンプの導入
市内における公共施設へのヒートポンプの導入を推進していきます。
<例:ヒートポンプ給湯器(エコキュート)>
出展:(社)日本冷凍空調工業会
ヒートポンプ給湯器は、室外からの熱を汲み上げてお湯を沸かします。このとき、電気
のエネルギーは熱を運ぶための動力として使い、お湯を沸かすときは、室外から汲み上げ
た熱と一緒にお湯を沸かす熱となります。お湯を沸かす熱の効果は、例えば、1の電気を
使って大気から2の熱を吸収し、3のお湯を沸かす熱を得たとすれば、電気のエネルギー
を3倍に活用したこととなります。
- 13 -
2.財やサービスの購入・使用にあたっての配慮
財やサービスの購入にあたっては、国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律
(平成15年7月16日法律第119号)に基づく環境物品等の調達を適切に実施しつつ、
また、その使用にあたっても、温室効果ガスの排出の抑制等に配慮します。
(1)エネルギー消費効率の高い機器等の導入
エネルギー消費効率の高い機器の導入も、地球温暖化対策の重要な柱の一つです。
製品の製造から廃棄までのライフサイクルの各段階で二酸化炭素等の温室効果ガスが
排出されていますが、OA機器や電気製品は、特に使用段階における排出量が多くなって
いるといわれています。
そのため、エネルギー資源の保全や温室効果ガスの排出量削減のためには、使用時の消費
電力量ができるだけ少ない製品を導入することが最も効果的と考えられます。電気機器等
の購入にあたっては、以下の点に配慮します。
○
機器の更新時には省CO2 定量評価(見える化)を行い、最適なエネルギー機器・シ
ステムへ更新します。
(二酸化炭素冷媒ヒートポンプ給湯器、氷蓄熱式空調システム等)
○
エネルギー消費量の多い機器(空調・給湯等)の更新時、高効率機器に更新します。
○
エネルギー消費効率の高い製品の優先的な導入を図ります。
○
国際エネルギースターロゴ表示機器等環境配慮型製品の優先的な導入を図ります。
○
エコマーク、環境ラベル等の環境負荷の低減に資する物品の調達推進に努めます。
○
電気製品の購入にあたっては、省エネラベルのついたものを選択します。
○
最小限の機器購入の推進および広さにあった適性規模の機器の導入に努めます。
○
重油、ガス等を燃料としている設備の更新にあたっては、可能な限り、重油・ガスに
比べ温室効果ガスの排出の相対的に少ない燃料及び設備に更新します。
○
やむをえず重油・ガス機器を導入する場合は、エネルギー消費効率の高い製品を導入
します。
グリーンマーク
原料に古紙を規定の割
合以上利用しているこ
とを古紙利用製品に表
示する
国際エネルギースタープログラム
OA 機器の省エネルギー
基準で、一定の省エネ
基準をクリアした製品
に国際エネルギースタ
ーロゴの表示が認めら
れている
環境ラベル
エコリーフ
エコマーク
環境ラベル
ISO が規定している環
境ラベル。エコマークは
あらかじめ定めた規準
に合格している製品に
表示、エコリーフは環境
に与えるすべての影響
を分析し表示する
省エネラベリング
通常マーク
- 14 -
基準達成
省エネ法に基づき定め
られた省エネ基準をど
の程度達成しているか
を表示する制度
(2)エネルギー使用量の抑制
エネルギー使用量の抑制は、そのまま温室効果ガスの排出量の抑制につながります。ま
た、省エネを励行することにより事務経費の削減も同時に達成することができます。
具体的には、職員一人ひとりが次の事項に取り組みます。
a.照明機器
○
始業開始前は、必要箇所を除いて原則消灯とします。
○
昼休みは、窓口業務を除き原則消灯を行います。
○
照明点灯箇所の削減を実施します。
○
照明器具の清掃や電球の適正な時期での交換を実施します。
○
晴天時の窓際の照明は、支障のない限り消灯を行います。
○
トイレ、廊下、階段等の共有部分の照明は、来庁者の支障にならない範囲で消灯しま
す。
○
残業する場合は、業務に支障のない範囲で部屋の部分消灯を行います。
○
照明器具の更新時は、省エネルギー型照明機器(高効率蛍光灯照明器具やLED照明
等)を積極的に導入します。
b.事務機器等
○
OA機器等を使用していないときは、電源をカットします。
○
昼休みなど使用しないパソコン、コピー機等のスイッチオフと省電力モードを励行し
ます。
○
離席時のノートパソコンの蓋閉じの徹底を行います。
○
電気ポット、冷蔵庫、テレビ等電化製品の台数の節減を図ります。
○
長時間、電気製品を使用しない場合は、コンセントを抜き待機電力を削減します。
○
各課室の最終退庁者は、OA機器の電源切り忘れがないか必ず確認します。
c.空調機器
○
冷暖房温度は、冷房時28℃、暖房時19℃に設定します。
○
空調機器の温度設定に対応するためクールビズ、ウオームビズを実践します。
○
冷暖房中の窓、出入口の開放禁止を徹底します。
○
会議室などの冷暖房機器は、使用後は必ず運転を停止します。
○
冷気、暖気の吹き出し能力低下を防ぐため、吹き出し口の周囲には物を置かないよう
にします。
○
冷暖房効率を上げるために、カーテン、ブラインドを活用します。
○
エアコンのフィルタ清掃をこまめに行います。
○
エアコンの室外機は風通しの良い場所に設置し、すだれ等により日があたらないよう
にします。
○
春秋等冷暖房を長時間使用しない時は、コンセントから電源プラグを抜いて待機電力
を節約します。
d.その他
○
直近階や下りへの移動の際のエレベータの利用は極力控え、階段の利用に努めます。
- 15 -
(3)廃棄についての配慮
a.パソコン・プリンター・コピー機等のOA機器
○
コピー機、プリンターのトナーカートリッジについて、業者による回収を徹底します。
b.代替フロン
○
家電製品等のHFCについて、適正に回収・処理されるように要請します。
(4)低燃費・低公害車の導入
低燃費・低公害車は、従来のガソリン車やディーゼル車に比べて、大気汚染物質や地球
温暖化物質の排出が少ない、または全く排出しない自動車であり、地球温暖化対策の重要
な柱となります。公用車の購入、買い替えにあたっては、以下の事項に配慮します。
○
低公害車又は低燃費車等(電気自動車、ハイブリット車等)の購入を検討します。
○
雇い上げ車等の低公害化を図り、更新時においては、排気量の小さい車や、アイドング・ス
トップ装置付の車の選択をします。
(5)自動車の効率的利用
低燃費・低公害車の導入を実施したからといって自動車の効率的利用を図らなければ意
味がありません。取組みの基本としては、不要不急の自動車の使用を控えることであり、
具体的には以下のような事項に取り組みます。
○
低燃費・低公害車を優先的に利用します。
○
公用車の使用実態等を精査し、台数の削減を極力図ります。
○
利用時間、行き先等の調整が可能な場合、乗り合わせて利用します。
○
暖気運転を必要以上に行わないようにし、待機時は、アイドリングストップを行いす。
○
経済速度による走行に努めるとともに、空ぶかし、急発進、急加速をやめエコドライ
ブに努めます。
○
車内に不要な荷物を積み込んだままにせず、整理を心がけます。
○
タイヤ空気圧の調整等の定期的な点検や整備を励行します。
(6)紙類の使用量の削減
紙類の使用量の削減については、二酸化炭素の吸収源である森林資源の保全、廃棄物の
削減などの観点から重要な取り組みです。
現在、可燃ごみの中でも紙ごみは増える一方であり、森林資源保全の面からも紙の浪費
を控えることが求められます。また、OA化などの進展の中で、不要なプリントアウトや
コピーなどの紙の使用量を減らすことにより、森林資源を保全し、紙ごみの排出量を削減
して、廃棄物処理や廃棄物の輸送エネルギー節約を進めることが出来ます。
- 16 -
具体的には、以下の事項に取り組みます。
○
特別な用途を除き、資料等は原則として両面コピーとします。
○
ミスコピー用紙等で裏面を使用していないものは、コピー機のそばに専用箱を設置し、
再利用を図ります。
○
コピー機使用後は必ずリセットボタンを押し、ミスコピーを防止します。
○
通知や情報交換などは電子メールや庁内電子掲示板を活用し、ペーパーレス化を推進
します。
○
無駄な控えコピーはやめます。
○
不必要なFAX送付状は省略します。
○
会議はプロジェクターを活用するなど、できるだけ紙を使わないように努めます。
○
会議資料が必要な場合はできるだけ簡素化・共有化し、可能であれば縮小コピーを活
用する等、ページ数や部数等を最小限とします。
○
市機関相互の文章にはできるだけ封筒は使用せず、使用する場合には使用済み封筒を
再利用します。
○
印刷物については、必要性を十分考慮して最小限のものとします。また、ホームペー
ジの活用も図ります。
(7)再生品の活用
廃棄物から再生した再生材料を使用した再生品を活用することは、廃棄物の削減になる
とともに、資源の節約や製造エネルギーの削減につながります。そのため、紙やプラスチ
ックなどそれぞれの材料で再生材をできるだけ多く使用している製品の活用が重要な課
題です。用紙等物品の購入にあたっては、以下の点に配慮しグリーン調達に努めます。
○
事務用品全般の購入にあたり、環境ラベリング(エコマークやグリーンマーク等)対
象製品を優先的に購入します。
○
コピー用紙等の購入にあたっては、再生紙のものを選択します。
○
印刷帳票、広報誌、パンフレット、ポスター、その他印刷物作成の際は、印刷業者に
古紙配合率の高い再生紙もしくは非木材紙を使用させるとともに、「再生紙使用」の
表示の表示を行うよう努めます。
○
回収システムの確立している製品の購入を図ります。
○
詰め替え、注ぎ足し可能な製品の購入を図ります。
○
備品等については、修繕等により長期使用を図ります。
○
紙コップなどの使い捨て製品の使用を抑制します。
その他事務用品等の購入にあたっては、①再生材料を多く使用していること、②過剰包
装していないこと、③長期使用が可能なこと、④分別廃棄が可能なこと、などを選択の基
準とします。
- 17 -
(8)水道水使用量の抑制
水の使用量を抑制することは、上水道を利用するために必要となる浄水場におけるエネ
ルギー使用量の削減につながります。また、上水道を供給するためにもエネルギーが使用
されることから、水の使用量抑制も温室効果ガスの排出量削減に効果があります。水の使
用にあたっては、以下の点に留意します。
○
水道使用後、確実に締栓します。
○
手洗い、歯磨きをする場合および食器洗いの際は、水の出しっぱなしをやめ、こまめ
に水を止めます。
○
手洗水を必要最小限にします。また、自動水栓など節水型機器の導入を図ります。
○
水道を減圧調整し、水使用量の抑制に努めます。
○
水道水の水漏れの定期点検に努めます。
○
トイレ用水の水量を適正に調節します。
○
公用車の洗車については、水量調整を行なうなど節水に努めます。
○
芝生や植木などの散水は効率的に行います。
- 18 -
3.建築物の設計、維持管理等にあたっての配慮
(1)建築物に関する事項
ア【建築物の設計・施工についての配慮】
a
エネルギーの有効利用
施設の新設・改修にあたっては、「建築設備計画基準」「建築設備設計基準」(国土交
通省大臣官房官庁営繕部設備・環境課監修)をもとに省エネおよび省CO2 に寄与する
設備の導入を推進します。(設備設計基準策定や環境配慮入札方式の採用等)
施設を新設する際には、屋上緑化など可能な限り緑化に努めます。
建築物の規模・用途に応じ、太陽光発電・太陽熱等の自然エネルギーの導入を検討し
ます。
温室効果ガスの排出の少ない高効率給湯器(二酸化炭素冷媒ヒートポンプ方式等)、
省エネルギー型空調設備(氷蓄熱式空調システム等)の導入に努めます。
施設の規模、用途に応じた高効率空調・給湯器・エレベータ、照明機器の導入に努め
ます。
各種制御システムの採用に努め、消費電力の低減を図ります。
機器のレイアウトへの配慮、個別冷暖房、個別照明が可能なシステムの導入に 努め
ます。
環境配慮型官庁施設(グリーン庁舎)の整備を推進します。
深夜電力の利用により電力負荷平準化に資する蓄熱式空調システム等の導入を図り
ます。
b
周辺環境への配慮
施設を新設する際には、敷地内や屋上緑化など可能な限り緑化に努めます。
緑化にあたっては、現地の特性に配慮した樹木等を選定します。
施設の排水、排ガス処理施設は、環境に配慮した機器やシステム導入に努めます。
c
水の使用量の低減
建築物の規模・用途に応じ、雨水利用設備の導入を検討します。
給水装置の末端に、必要に応じて感知式の洗浄弁や自動水栓など、節水に有効な器具
を設置します。
d
資源の有効利用
建築資材の選定には、耐久性と再利用を考慮します。
建設工事等での間伐材等の使用など未利用資源の活用に努めます。
建築副産物のリサイクルの推進を図ります。
型枠については、熱帯材合板以外の型枠(鋼鉄製型枠など)の利用を検討します。
- 19 -
イ【建築物の施工段階での配慮】
a
エネルギーの有効利用
施工にあたっては、可能な限り合理化を図り、エネルギーの有効利用に努めます。
b
周辺環境への配慮
建設機械類は、環境負荷の少ない建設資材の限定導入に努めます。
ウ【建築物維持管理についての配慮】
a
エネルギーの有効利用
維持管理にあたっては、各種制御システムの効率的、経済的運用をします。
機器類の適正な管理を行い、周辺の環境負荷に配慮した運用をします。
空調、給湯等設備更新時、CO2 定量評価を行い、CO2 排出の少ない高効率機器(二
酸化炭素冷媒ヒートポンプ方式等)の導入を図ります。
b
その他
植え込み等の適切な維持管理を図ります。
各施設における空調設備、冷蔵・冷凍設備等の適正な管理を行い、冷媒等の漏えい防
止に努めます。
エ【建築物解体・廃棄等についての配慮】
a
廃棄物の適正処理・減量
建設副産物の発生の抑制を要請します。
建築副産物のリサイクルや適正処理を発注者として確認します。
コンクリート塊等の建設廃材は、再生砕石等に利用しリサイクルを要請します。
b
代替フロンの回収等
フロンや代替フロンを使用している空調機器等の廃棄等を行う場合は、それらのガス
の回収を推進します。
ハロン消火装置の更新、廃止に当たっては、ハロンの回収を行います。
- 20 -
4.その他事務・事業にあたっての配慮
(1)ゴミの減量化、リサイクルの推進
○
排出されるゴミは分別ボックスにより分別し、ゴミの減量化やリサイクルを推進しま
す。
・新聞、ダンボール、コピー用紙、シュレッダーゴミ、その他の紙類の分類を徹底し、リ
サイクルを行います。
・スチール缶、アルミ缶、空きビン、ペットボトルについて、分類を徹底しリサイクルを
行います。
○
シュレッダーの使用は、機密文書廃棄の場合に制限します。
○
ゴミを極力出さないように、常に心がけます。
○
文具を机の引き出しに入れて眠らせるのを防ぐため、机の中を整理します。
○
食堂・厨房等での生ゴミのリサイクルを検討するように事業者に促します。
○
外部からの納入品などについては、納入先に簡易包装の協力を依頼します。
○
市民に対してゴミ問題の情報提供を行い、ゴミの分別の意義、方法の周知を図り、十
分な理解と協力を得ます。
- 21 -
5.計画の推進にあたって
1.公表方法
地球温暖化対策の推進に関する法律第 21 条第 4 項の規定により、年度ごとの集計結果または
取り組みの実施状況などを公表します。公表は市の広報紙またはホームページへの掲載により行
います。
2.計画の見直し
計画期間中に、地球温暖化に関する諸般の事情、または市の各種事業の実施状況などに変動が
ある場合は、本計画の進行状況を勘案しながら、適宜計画を見直すものとします。
また、実際に取り組みを行う各職員より寄せられた提案、意見についても、必要に応じて反映
させるものとします。
3.計画の波及効果
本計画の推進により、温室効果ガス排出量の抑制、及びその経験、知見の蓄積による市民、事
業者への取り組みの推進に資することのほか、下記の効果が期待されます。
・グリーン購入の推進
環境備品等の調達の推進等に関する法律を積極的に推進することにより、循環型社会の構築に
寄与します。
・事務経費の削減
省エネ・省資源への取り組みの多くが、光熱水費など事務経費の削減につながるものです。
- 22 -
参考資料
■資料1 地球温暖化対策の推進に関する法律(抜粋)
(地方公共団体の責務)
第四条 地方公共団体は、その区域の自然的社会的条件に応じた温室効果ガスの排出の抑制等のため
の施策を推進するものとする。
2
地方公共団体は、自らの事務及び事業に関し温室効果ガスの排出の量の削減並びに吸収作用の保
全及び強化のための措置を講ずるとともに、その区域の事業者又は住民が温室効果ガスの排出の抑
制等に関して行う活動の促進を図るため、前項に規定する施策に関する情報の提供その他の措置を
講ずるように努めるものとする。
(京都議定書目標達成計画)
第八条 政府は、京都議定書第三条の規定に基づく約束を履行するために必要な目標の達成に関する
計画(以下「京都議定書目標達成計画」という。
)を定めなければならない。
2
京都議定書目標達成計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。
一
地球温暖化対策の推進に関する基本的方向
二
国、地方公共団体、事業者及び国民のそれぞれが講ずべき温室効果ガスの排出の抑制等のため
の措置に関する基本的事項
三
温室効果ガスである物質の種類その他の区分ごとの温室効果ガスの排出の抑制及び吸収の量
に関する目標
四
前号の目標を達成するために必要な措置の実施に関する目標
五
前号の目標を達成するために必要な国及び地方公共団体の施策に関する事項
六
第二十条の二第一項に規定する政府実行計画及び第二十一条第一項に規定する地方公共団体
実行計画に関する基本的事項
七
温室効果ガス総排出量が相当程度多い事業者について温室効果ガスの排出の抑制等のための
措置(他の者の温室効果ガスの排出の抑制等に寄与するための措置を含む。
)に関し策定及び公
表に努めるべき計画に関する基本的事項
八
第三条第四項に規定する措置に関する基本的事項
九
前各号に掲げるもののほか、地球温暖化対策に関する重要事項
- 23 -
(地方公共団体実行計画等)
第二十条の三 都道府県及び市町村は、京都議定書目標達成計画に即して、当該都道府県及び市町村
の事務及び事業に関し、温室効果ガスの排出の量の削減並びに吸収作用の保全及び強化のための措置
に関する計画(以下「地方公共団体実行計画」という。
)を策定するものとする。
2
地方公共団体実行計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。
一
計画期間
二
地方公共団体実行計画の目標
三
実施しようとする措置の内容
四
その他地方公共団体実行計画の実施に関し必要な事項
3
都道府県並びに地方自治法 (昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指
定都市、同法第二百五十二条の二十二第一項の中核市及び同法第二百五十二条の二十六の三第一項
の特例市(以下「指定都市等」という。)は、地方公共団体実行計画において、前項に掲げる事項
のほか、その区域の自然的社会的条件に応じて温室効果ガスの排出の抑制等を行うため
の施策に関する事項として次に掲げるものを定めるものとする。
一
太陽光、風力その他の化石燃料以外のエネルギーであって、その区域の自然的条件に適したもの
の利用の促進に関する事項
二
その区域の事業者又は住民が温室効果ガスの排出の抑制等に関して行う活動の促進に関する事
項
三
公共交通機関の利用者の利便の増進、都市における緑地の保全及び緑化の推進その他の温室効果
ガスの排出の抑制等に資する地域環境の整備及び改善に関する事項
四
その区域内における廃棄物等(循環型社会形成推進基本法 (平成十二年法律第百十号)第二条
第二項 に規定する廃棄物等をいう。)の発生の抑制の促進その他の循環型社会(同条第一項 に規
定する循環型社会をいう。
)の形成に関する事項
4
都道府県及び指定都市等は、地球温暖化対策の推進を図るため、都市計画、農業振興地域整備計
画その他の温室効果ガスの排出の抑制等に関係のある施策について、当該施策の目的の達成との調
和を図りつつ地方公共団体実行計画と連携して温室効果ガスの排出の抑制等が行われるよう配意
するものとする。
5
指定都市等は、その地方公共団体実行計画の策定に当たっては、都道府県の地方公共団体実行計
画及び他の指定都市等の地方公共団体実行計画との整合性の確保を図るよう努めなければならな
い。
6
都道府県及び指定都市等は、地方公共団体実行計画を策定しようとするときは、あらかじめ、住
民その他利害関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。
7
都道府県及び指定都市等は、地方公共団体実行計画を策定しようとするときは、あらかじめ、関
係地方公共団体の意見を聴かなければならない。
8
都道府県及び市町村は、地方公共団体実行計画を策定したときは、遅滞なく、これを公表しなけ
ればならない。
9
第五項から前項までの規定は、地方公共団体実行計画の変更について準用する。
10 都道府県及び市町村は、毎年一回、地方公共団体実行計画に基づく措置及び施策の実施の状況
- 24 -
(温室効果ガス総排出量を含む。)を公表しなければならない。
11 都道府県及び指定都市等は、地方公共団体実行計画を達成するため必要があると認めるときは、
関係行政機関の長又は関係地方公共団体の長に対し、必要な資料の送付その他の協力を求め、又は
温室効果ガスの排出の抑制等に関し意見を述べることができる。
12 前各項に定めるもののほか、地方公共団体実行計画について必要な事項は、環境省令で定める。
■資料2 紀の川市環境保全条例(抜粋)
(目的)
第 1 条 この条例は、すべての市民が健康で文化的な生活を営む上において、良好な環境が極めて
重要であることにかんがみ、市、事業者及び市民の責務を明らかにするとともに、良好な環境を保
全する施策の基本となる事項を定め、その施策を総合的かつ計画に推進し、もっと市民の良好な環
境を保全することを目的とする。
(意識の啓発及び活動の育成)
第 4 条 市は、良好な環境を保全するために率先して環境への負荷の低減に努め、市民及び事業者
に対し知識の普及を図るとともに、良好な環境を保全するために行われる活動を育成し、地域の良
好な環境づくりが図られるように努めなければならない。
(事業者の責務)
第 5 条 事業者は、その事業活動を行うに当たり、これに伴う環境への負荷の低減に努め、良好な
環境を損なうことのないよう常に配慮するとともに、必要な対策及び措置を講ずるよう努めなけれ
ばならない。
- 25 -
用
語
集
< あ 行 >
・アイドリング
機械や自動車のエンジンを、負荷をかけずに低速で空回りさせること。
・IPCC (気候変動に関する政府間パネル)
〔Intergovernmental Panel on Climate Change〕気候変動に関する政府間パネル。
政府間で地球温暖化問題の対策を検討するため国連環境計画と世界気象機関が1998年に共同
で設立した会議。
・アジェンダ21
1992年6月の地球サミット(UNCED)で採択された環境保全と持続可能な開発のための行
動計画。21世紀に向けて行うべきことが、40分野にわたってまとめられた。
持続可能な社会のためには自治体やNGOなどのさまざまな主体が、社会経済のあらゆる分野にお
いて、さまざまな手段をもって行動していかなければならないとされている。
・エコマーク
資源の再利用による商品や環境保全型の商品につけるマーク。環境省の指導のもとに財団法人日本
環境協会が認定する。
・温室効果ガス
温室効果をもたらす大気中に拡散された気体のこと。とりわけ産業革命以降、代表的な温室効果ガ
スである二酸化炭素やメタンのほかフロンガスなど人為的な活動により大気中の濃度が増加の傾
向にある。京都議定書では、温暖化防止のため、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素のほか HFC
類、PFC 類、SF6 が削減対象の温室効果ガスと定められた。
< か 行 >
・環境ラベル
「製品やサービスの環境側面について、製品や包装ラベル、製品説明書、技術報告、広告、広報な
どに書かれた文言、シンボル又は図形・図表を通じて購入者に伝達するもの」を、幅広く指すもの。
・気候変動枠組条約(UNFCCC)
温室効果ガスの増加に伴う気候変動を防止するための枠組みを規定した条約。
1992年5月に採択され、1994年3月に発効した。先進国が温室効果ガス排出量を2000
年までに1990年レベルに安定化させるために政策・措置をとること、各国が排出量の国家通報
を行い締約国会議でレビュー(審査)を行うことなどを盛り込んでいる。
・京都議定書
1997年12月の COP3(第3回締約国会議)で採択された気候変動枠組条約の議定書。
2008年∼2012年の間に先進国に、1990年比で日本−6%、アメリカ−7%、EU−8%、
など各国毎に異なる数値目標を定め、先進国全体で少なくとも90年比5%削減するとした。他国
での削減を利用する京都メカニズムや、森林等の吸収を排出量から差し引く吸収源が認められた。
- 26 -
・京都メカニズム
温室効果ガス削減数値目標を達成するため、国内の削減努力を補完するものとして京都議定書で認
められた3つのメカニズム。
クリーン開発メカニズム(CDM)
、共同実施(JI)、排出量取引の総称 COP7(第 7 回締約国会
議)で運用ルールが合意された。
・グリーン購入
国、自治体や企業が商品やサービスを購入する際に、環境保全を重視し、環境負荷の小さい商品を
積極的に購入すること。
・グリーンマーク
古紙を原則として 40% 以上原料に利用した紙、および紙製品に付いており、古紙再生利用製品
の利用拡大を図るためのもの。
< さ 行
・再生紙
>
古新聞・古雑誌などの紙をほぐして繊維状にし、すき直して作った紙。
< た 行 >
・地球温暖化係数
地球温暖化係数とは、各温室効果ガスの地球温暖化をもたらす効果の程度を、二酸化炭素の当該
効果に対する比で表したもの。
・低公害車
窒素酸化物 (NOx) や粒子状物質 (PM) 等の大気汚染物質の排出が少ない、または全く排
出しない、燃費性能が優れているなどの環境にやさしい自動車。
・締約国会議
条約の締約国の会議で最高意思決定機関。
気候変動枠組条約では、各締約国、特に先進国の排出削減計画や実施状況の検証、新たな仕組みの
確立を議論する。また議定書発効後は、条約の締約国会議にあわせて議定書締約国会合も開かれる。
・電力負荷平準化
昼間の電力負荷を夜間に移行し、昼夜間の負荷を平準化することで、設備を効率的に利用し、二酸
化炭素の排出抑制に貢献する仕組み。
・トナーカートリッジ
印刷に使われるトナー(黒色等の粉末状のインク)が入っているカートリッジ。
< な 行 >
・二酸化炭素冷媒ヒートポンプ給湯器
冷媒に環境破壊の原因となるフロンを使用しないで自然冷媒の二酸化炭素を採用した給湯器のこ
と。ヒートポンプ給湯器の仕組みは、大気の熱をコンプレッサーで汲み上げて熱エネルギーをつく
り、そのエネルギーでお湯を沸かすというシステム。
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・熱帯材合板
熱帯雨林から産出された木材の合板。
< は 行 >
・排出量取引
排出許可証取引をさす一般語。京都議定書に盛り込まれた先進国同士で、排出枠(割当量単位)を
売買する制度も排出量取引とよぶ。
京都メカニズムのひとつで、国内の削減努力に対して補完的であることが定められている。
・ppm
parts
per million の略で100万分の1を表す単位。
濃度、存在比などを表すのに用いられる。10,000ppm=1%
地球温暖化の予測として、大気中のCO2濃度が過去のデータから将来どのように変化していくか
を調べ、高濃度になると地球の気温が上昇していくという説が一般的になっている。
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