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大阪ガス株式会社 アニュアルレポート 大阪ガス株式会社 アニュアル

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大阪ガス株式会社 アニュアルレポート 大阪ガス株式会社 アニュアル
Gas
LPG, Electricity and Other Energies
Gas Appliances and House-pipe Installation
大阪ガス株式会社 アニュアルレポート2004
2003年4月1日∼2004年3月31日
Real Estate
Other Businesses
PDF用
Page 3
04.8.4, 8:17 PM
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「2010年ビジョン」
と
「価値創造の経営」
大阪ガスグループは、
1999年10月にグループ経営ビジョンとして「2010年
ビジョン」
を策定し、お客さま・株主の皆さま・社会に対して、企業価値を最大化す
る
「価値創造の経営」
を経営理念に掲げました。
「2
0
1
0年ビジョン」
に基づく具体的経営計画として最初に策定した2
0
0
1年3月期∼
2003年3月期の経営計画「GATE PLAN」の達成を踏まえて、当社グループでは、次
の3ヵ年にあたる2004年3月期∼2006年3月期の経営計画「イノベーション100」
を策
定しました。
2004年3月期については、この「イノベーション100」の最終年度である
2006年3月期の目標達成に至る第一ステップとして、十分な実績を挙げることがで
きました。
大阪ガスグループは、激変する経営環境をビジネスチャンスと捉え、
これまでの
関西をエリアとするガス事業を中心としたエネルギービジネスから、
「広域・マルチ
エネルギービジネス」への転換を目指します。また、中核会社グループを核として、
都市ビジネス分野の競争力・収益力の強化を図るなど、
フレキシビリティとスピード
をもって事業の革新に挑み、
「絶えざるイノベーション」
の推進によって企業グループ
の一層の進化を目指します。
06.3 月期のエネルギービジネス
売上高 1 兆円
06.3 月期の都市ビジネス
売上高 2,200 億円
見通しに関する注意事項 本アニュアルレポートに掲載されている大阪ガスグループの計画、見通し、戦略、目標など歴史的事実でないものは、将来の業績
に関する見通しであり、
これらは現在入手可能な情報から得られた大阪ガスグループの経営者の判断によるものであります。実際の業績は、
さまざまな要素により、
これら業績見通しとは大きく異なる可能性があることをご承知おきください。
PDF用
Page 4
04.8.4, 8:28 PM
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目次
2
大阪ガス㈱の営業基盤
3
4
6
連結財務ハイライト
12
13
14
大阪ガス㈱のガス販売量は77.
6億m3で全国シェアの約30%強、顧客数は660万戸で全国の約25%を占めます。都市ガス
事業の供給区域面積は現在約3,
220km2で、着実に増加しています。
事業概要
マネジメントメッセージ
中期経営計画「イノベーション100」の初年度である2004年3月期は、当初見通しを上
回る利益実績を挙げ、
最終年度の目標達成に向けて着実なスタートを切りました。当社
はエネルギーのワンストップサービスを実現するとともに、
コスト・効率性・環境負荷及び
保安・サービスのすべてにおいて競争優位を確立し、
お客さまから選択していただける
企業グループを目指します。
コーポレートガバナンス・コンプライアンス
役員一覧
エネルギー事業環境
16
ガスマーケティング
お客さまの立場に立ったエネルギーのベストミックス提案によって、他エネルギーとの競合に打ち
勝ちます。
18
非規制エネルギービジネス
お客さまの課題を顕在化すること。そして、問題解決に必要な商品やシステムを開発し、最適な
組合せとしてご提供すること。技術力に支えられた、
この「エネルギーコンサルティング力」が大阪
ガスグループの強みです。
20
21
15 日本におけるガス事業の特徴
15 天然ガスの特性
天然ガス上流ビジネス
ガス事業の上流部門としての位置付けだけではなく、
LNGの売買・輸送等のトレーディング
事業や、資源開発事業を新たな発想によって能動的に進めています。
天然ガスインフラの拡充と地域連携の強化
大阪ガス供給区域での今後の需要増加への対応とともに、西日本の各ガス事業者との連携も進めています。
22
セグメント概況(ガスセグメントを除く)
各セグメントでは、
事業の自立を前提にWIN−WINの関係を保ちつつ、
シナジーの発揮によって
グループ総合力を高めています。
22 LPG・電力・その他エネルギー
22 器具及びガス工事
25
大阪ガスグループの技術経営
技術を競争力強化のための最も有効な差別化要因の一つと位置付け、技術開発への戦略的な資源投入を図っています。
重点技術テーマや知的財産活動など、技術マネジメントの全体像をご説明します。
25 「技術経営を進める」
26 重点技術開発テーマ
31
22 不動産
23 その他
29 大阪ガスグループの知的財産活動
社会価値増大への取り組み(企業行動基準・社会貢献・環境)
情報公開やコンプライアンス、
そして環境行動や社会貢献に至るまで、多方面から「社会価値」の増大を目指す大阪ガス
グループの取り組みをご紹介します。
33 財務セクション
34 経営者による財務分析
54 大阪ガスグループ経営基本組織表
55 子会社の状況(連結対象子会社一覧)
57 事業所所在地、株主情報、単位換算表
1
大阪ガス2004AR-J_本文01-32-8/3
Page 1
04.8.4, 8:34 PM
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大阪ガス㈱の営業基盤
大阪ガスグループは、日本有数の経済圏である関西地方を営業基盤とし、
ガス
事業を中心に多角的な事業展開を行っています。
中核となるガス事業は、液化天然ガス
(LNG)
を主原料としており、大阪ガス㈱
のガス販売量は77.6億m3で全国の約3
0%を占め、顧客数は約660万戸に達し、
全国の約2
5%を占めます。大阪ガス㈱の供給区域は、近畿2府4県の6
9市4
1町に
及びます。供給区域の面積は約3,2
2
0km2、ガス導管の延長は約5
5,3
0
0kmとなっ
ており、着実に増加しています(以上、数値はすべて2
004年3月期または2
004年
3月末)
。
2
004年6月末のグループ企業は、大阪ガス㈱のほか3社によるガス事業以外
に、
LPガス・電力・地域冷暖房等のエネルギー関連事業で76社、不動産・食品・
外食・情報・炭素材等、エネルギー以外のビジネス分野で43社となっています。
東京
大阪
凡 例
滋賀県
高圧幹線(既 設)
高圧幹線(計画中・建設中)
琵琶湖
主要導管(既 設)
大津市営ガス
主要導管(計画中・建設中)
製造所
大阪ガスグループ以外の
ガス事業者の供給エリア
兵庫県
豊岡エネルギー
京都府
近畿幹線第2西部ライン
京都
篠山都市ガス
西脇ガス
近畿幹線第3西部ライン
姫路
近畿幹線第2西部ライン
兵庫県
姫路製造所
神戸
本社
大阪
ポートアイランド
奈良県
大阪府
名張近鉄ガス
泉北製造所第一工場
近畿幹線第1東部ライン
泉北製造所第二工場
大阪湾
桜井ガス
大和ガス
長浜
近畿幹線第2東部ライン
関西国際空港
福井県
河内長野ガス
琵琶湖
五条ガス
彦根
和歌山県
洲本ガス
滋賀県
草津
(注)豊岡エネルギー㈱は、
2
004年6月に大阪ガス㈱豊岡支社を分社化し、設立しました。
篠山都市ガス㈱は、
2
004年4月に篠山市より事業を譲り受け、設立しました。
2
大阪ガス2004AR-J_本文01-32-8/3
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連結財務ハイライト
単位:百万円
財務データ
売上高
営業利益
当期純利益
設備投資
減価償却費
総資産
株主資本
発行済株式数(千株)
単位:千米ドル
2001 年 3月
2002 年 3月
2003 年 3月
2004 年 3月
2004 年 3月
¥ 951,926
74,055
36,097
91,233
92,461
1,310,976
475,019
2,429,564
¥ 973,565
96,676
39,418
89,938
88,793
1,243,520
468,706
2,369,011
¥ 947,977
85,974
29,685
67,107
82,805
1,209,627
453,284
2,369,011
¥951,324
92,096
47,065
69,779
89,564
1,199,228
495,635
2,369,011
$9,001,082
871,379
445,319
660,232
847,426
11,346,664
4,689,517
14.72
195.52
16.33
197.85
12.56
197.28
20.56
222.15
0.195
2.102
2004 年 3月
2004 年 3月
—
1 株当たり情報
単位:米ドル
当期純利益 (円)
株主資本
(円)
2001 年 3月
主要指標
株主資本比率注 4
負債比率注 5
注6
インタレストカバレッジレシオ
(倍)
注7
総資産利益率 (ROA)
注8
株主資本利益率(ROE)
ガス販売量
(百万m3)
取付メーター数(千件)
在籍人員
注 1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
10 .
11 .
(人)
2002 年 3月
2003 年 3月
36.2%
38.9%
9.8
2.9%
8.0%
37.7%
37.4%
13.2
3.1%
8.4%
37.5%
40.9%
14.2
2.4%
6.4%
41.3%
38.0%
12.9
3.9%
9.9%
—
—
—
—
—
7,580
6,401
15,160
7,479
6,484
14,878
7,701
6,579
15,020
7,779
6,650
15,276
—
—
—
1米ドル=105.69円(2004年3月31日の実勢為替レート)
で換算し、表示しています。
連結子会社は、2001年3月期は35社、2002年3月期は43社、2003年3月期は56社、2004年3月期は77社となっています。
在籍人員数は就業人員数です。
株主資本比率=株主資本/総資産(期末)
負債比率=有利子負債/総資産(期末)
インタレストカバレッジレシオ=(営業利益+受取利息及び受取配当金)/支払利息割引料
総資産利益率=当期純利益/平均総資産
株主資本利益率=当期純利益/平均株主資本
財務データについては切捨てで表示しています。
(P.40以降は四捨五入)
ガス販売量はすべて45MJ/m3で表記しています。
2003年3月期より、連結範囲拡大によりガス販売量・取付メーター数は連結で表示しています。
ガス販売量の推移
連結売上高の推移
百万 m3・45MJ/m3
百万円
1株当たり当期純利益(EPS)
及び株主資本(BPS)
円
25
250
951,324
947,977
973,565
849,225
951,926
7,779
7,479
7,701
7,326
7,580
(左目盛)
222.15
200
195.52
197.28
20.56
197.85
150
172.95
16.33
14.72
100
10.94
15
12.56
0
0
’00.3 ’01.3 ’02.3 ’03.3 ’04.3
10
5
50
’00.3 ’01.3 ’02.3 ’03.3 ’04.3
20
(右目盛)
’00.3 ’01.3 ’02.3 ’03.3 ’04.3
1株当たり株主資本(BPS)
1株当たり当期純利益(EPS)
(自己保有株式を除く期中平均株式数に基づいて計算しています)
3
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事業概要
当社グループの事業構成
当社グループ事業は、
「ガス」
「LPG・電力・その他エネルギー」
「器具及びガス工事」
の各セグメントを統合した「エネルギービ
ジネス」
と、
「不動産」
「その他」
から成る
「非エネルギービジネス
(都市ビジネス)」
に大別して管理しています。
また、管理会計区分
として、
「G8」
と呼ぶ8事業区分を使用しています。各事業セグメントとG8との対応は以下の通りです。
グループ事業は、
G8ごとの各
中核会社を中心とした自立自走の経営を行い、選択と集中による成長事業の拡大と関係会社SVA(注)早期黒字化を通じて、
グルー
プ企業価値の向上に努めています。
(注)
SVA(Sha
r
eho
l
de
r
s’Va
l
ueAdded) = 支払利息控除前税引前当期純利益 − 法人税 − 資本コスト
セグメント名
事業概要
ガス
大阪ガス㈱、名張近鉄ガス㈱、篠山都市ガス㈱、豊岡エネルギー㈱が、ガスの製造・供給・販売を
行っています。
ガス事業は、主に天然ガスを原料とし、原料の調達・輸送から、貯蔵・ガス製造を行い、
パイプラインによってお客さまへ輸送するまでの垂直統合された事業形態となっています。
LPG・電力・その他エネルギー
㈱リキッドガス、日商LPガス㈱等がLPガスの販売を行っています。㈱ガスアンドパワー、中山共同
発電㈱、中山名古屋共同発電㈱は電力の卸販売を行っています。㈱ガスアンドパワーインベストメ
ント等は地域冷暖房事業を行っています。㈱コージェネテクノサービスはコージェネレーションシス
テムの設計施工及び販売・エネルギーサービスを行っています。
器具及びガス工事
大阪ガス㈱、エネテック京都㈱、㈱ハーツ等がガス機器を販売しています。大阪ガス㈱は、お客さま
先のガスの内管工事を行っています。㈱きんぱい(旧称 近畿配管㈱)
は、大阪ガス㈱が発注する
ガスの内管工事・外管工事を行っています。
なお、近畿配管㈱は2003年10月に会社分割を実施し、
㈱きんぱいコーポレーションを設立しました。
不動産
㈱アーバネックス、㈱オージーキャピタル等が、
グループ内保有の不動産を中心とした賃貸・管理等
の事業を行っています。京都リサーチパーク㈱は、
リサーチパークを運営すると同時に、産学交流・
ベンチャー企業育成事業を行っています。
オー・エス・シー・エンジニアリング㈱はビルメンテナンス
業等を行っています。
その他
㈱キンレイが、外食レストランチェーン等の外食事業及び冷凍食品の製造・販売を行っています。
㈱オージス総研等はコンピュータによる情報処理サービスを提供しています。大阪ガスケミカル㈱
は炭素材やファイン材料の製造・販売、及び化成品の販売を行っています。その他、エンジニアリ
ング、住宅設備販売、警備防災サービス等の会社が属しています。
4
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売上高構成比(注1)
営業利益構成比(注1)
主要経営指標の推移
G8 グループとの対応
(単位:百万円、%)
ガス 56.3%
ガス 64.1%
売上高
営業利益
期末総資産
ROA(注2)
売上高営業利益率
’04.3
’03.3
¥573,903
¥571,027
58,044
57,047
+1.7
676,781
717,199
- 5.6
8.3%
—
—
10.1%
9.9%
—
変化率
+0.5%
(単位:百万円、%)
売上高
LPG・電力
その他エネルギー17.4%
LPG・電力
その他エネルギー13.0%
営業利益
期末総資産
ROA(注2)
売上高営業利益率
’04.3
’03.3
変化率
¥132,169
¥119,607
+10.5%
15,740
13,166
+19.6
172,638
159,450
+ 8.3
9.5%
—
—
11.9%
11.0%
—
G1
G2
大
阪
ガ
ス
と
ガ
ス
グ
ル
ー
プ
リキッドガス
グループ
G3
NIPG
グループ
(単位:百万円、%)
器具及びガス工事 2.5%
売上高
営業利益
器具及びガス工事 14.1%
期末総資産
ROA(注2)
売上高営業利益率
’04.3
’03.3
¥143,561
¥151,754
2,231
1,940
+15.0
69,144
79,852
- 13.4
3.0%
1.5%
—
1.2%
—
—
変化率
- 5.4%
(単位:百万円、%)
売上高
不動産 7.8%
不動産 3.3%
営業利益
期末総資産
ROA(注2)
売上高営業利益率
’04.3
’03.3
変化率
¥ 33,898
¥ 33,469
+ 1.3%
7,077
102,526
6,383
102,826
+10.9
- 0.3
6.9%
—
—
20.8%
19.0%
—
(単位:百万円、%)
売上高
その他 13.3%
その他 8.2%
営業利益
期末総資産
’04.3
’03.3
変化率
¥136,014
¥132,185
+ 2.9%
7,485
6,322
+18.4
115,157
128,501
- 10.4
ROA(注2)
6.1%
—
—
売上高営業利益率
5.5%
4.7%
—
G4
ア
ー
バ
ネ
ッ
ク
ス
グ
ル
ー
プ
G5
G1
大阪ガスと
ガスグループ
G8
オージー
キャピタル グループ
キンレイグループ
G6
オージス総研
グループ
G7
大阪ガスケミカル
グループ G8
オージーキャピタル
グループ
(注1)2
0
04年3月期連結業績ベース
(注2)2
0
04年3月期よりセグメント区分を変更したため、
ROAは2
004年3月期のみ表示しています。
5
大阪ガス2004AR-J_本文01-32-8/3
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価値創造の経営を進め、創業新世紀に備える
▲ ▲ ▲
2004年3月期のガス販売量(連結)
は、前年同期比+1.
0%の77億79百万m3を達成しました。
同営業利益(連結)
は、前年同期比+7.
1%の920億円となりました。
1株当たり当期利益
(連結)
は、前年同期比+63.
5%増の20.
6円に増加しました。
6
大阪ガス2004AR-J_本文01-32-8/3
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マネジメントメッセージ
2004年3月期の実績(百万円、%)
2004.3
947,977
951,324
+3,347
営業利益
85,974
92,096
+6,122
経常利益
65,079
81,446
+16,367
当期利益
29,685
47,065
+17,380
ROA
2.4%
3.9%
+1.5
ROE
6.4%
9.9%
+3.5
FCF
23,712
73,242
+49,530
売上高
差異
250
235
2003.3
248
(連結)
連結SVAの推移(億円)
200
150
131
111
100
50
31
’01.3
’02.3
’03.3
’04.3
’05.3
(見通し)
■ 当期の連結業績概要について
2
0
04年3月期は、
「GATE PLAN」
に継ぐ2
0
1
0年ビジョンの3ヵ年実行計画である
「イノベーション
1
0
0」
計画を、新しい組織体制でスタートさせた初年度でした。
ガス販売量は、冷夏・暖冬による気温・水温の影響があったものの、家庭用ガスエンジンコージェ
ネレーションシステム
「ECOWILL」
や家庭用ガス温水床暖房システム、工業用・業務用コージェネ
レーションシステムや空調システム等の積極的な需要開発努力によって、
2003年3月期比10
. %増
の77億79百万m3となりました。
売上高は、
ガス販売量の増加影響等によって、
2
0
03年3月期比0.4%増の95
, 13億円となりました。
当期は、敦賀LNG基地の中止に伴う処理費用を営業費用に計上したものの、経営全般のコストダウン
により、営業費用が減少したことに加え、連結子会社の業績が全般に好調であったことから、営業利
益では2
0
0
3年3月期比71
. %増の9
2
0億円となりました。加えて、
2
0
0
3年3月期には有価証券等評価損
を営業外費用に計上し、
また早期退職制度の適用拡大に伴う一時的費用を特別損失に計上しまし
たが、当期にはこうした一時的支出がなかったことから、経常利益は2
51
. %増の8
14億円、当期純利
益は5
85
. %増の4
70億円となりました。
また、営業利益の連単倍率は、
1.3
7まで向上しました。
以上の当期業績は、資本コストを意識した事業の選択と集中や、戦略的な事業ポートフォリオによっ
て達成されたものです。以下では、それぞれの成果についてご説明します。
■ 選択と集中によるSVA経営の成果について
当社グループでは、当社独自の経営管理指標として
「株主さま付加価値」
(SVA:Sha
r
eho
l
de
r
s’
Va
l
ueAdded)
を従来から導入し、資本コストを意識した経営を進めています。具体的には、
SVAの
向上に繋がる事業分野への積極的投資を実施する一方、事業立上げ直後等の特殊事情を除くSVA
赤字の関係会社について、
撤退を含めた事業再構築策を進めることで、
SVAの最大化に努めています。
2
0
04年3月期には、大型の事業整理案件は発生しませんでしたが、
2
0
03年3月期までにガス機器
製造・販売事業の一部や不動産事業の一部、
ホームセンター事業などのSVA赤字事業を順次整理
してきました。
これまでにSVA赤字事業を整理したことによる、
SVAの改善額は年間約2
1億円となっ
ています。
7
大阪ガス2004AR-J_本文01-32-8/3
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04.8.4, 8:34 PM
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事業分野別の市場成長性・収益性の推移
イノベーション100の目指す姿
売上高経常利益率
16.0%
ガス事業中心から、電力事業を加えた
「マルチエネルギービジネス」
へ
’04.3
14.0%
’05.3
’03.3
12.0%
不動産(G4)
ローカルから、
ナショナルに展開する企業グループへ
→「広域エネルギー事業展開」
10.0%
’04.3
8.0%
ガス・電力・熱供給関連(G1)
’04.3
’05.3
’05.3
6.0%
「バリューチェーン」単位のビジネスモデルの確立
’03.3
4.0%
’03.3
’05.3
’03.3 ’04.3
その他(G5,6,7,8)
2.0%
売上高伸び率(’
02.3=1)
LPガス(G2,3)
0.0% 0.90
0.95
1.00
1.05
1.10
1.15
1.20
1.25
1.30
1.35
各事業部と中核会社中心のグループSVA経営
1.40
大阪ガス個別を除く、関係会社全合計ベース
(ただし、表示期間中にグループ除外となったハーマン、ハーマン精機、
オージーロイヤルを除く)。当社グループでの管理会計単位であるG8区分をセグメント区分に近似するように組替えたもの
であることと、
非連結関係会社を含むことから、
公表しているセグメント別実績とは一致しません。バブルの大きさは、
売上高の
大きさを表します。
一方、当社グループではNPV
(Ne
tP
r
e
s
e
n
tVa
l
u
e)
法に基づいた全社統一の投資基準を厳格に
運用しつつ、エネルギービジネス分野を中心に成長事業への投資を実施しています。
2
0
0
3年3月期
までに、
NI
PGグループや、中山共同発電㈱、中山名古屋共同発電㈱等を買収しました。
また、
2
0
04
年3月期には、三重県を地盤とするLPガス事業者ダイヤ燃商㈱等を買収しました。
これら成長事業
の買収・投資によるSVA貢献額は、
2
004年3月期で約9億円となっています。
■ 事業ポートフォリオについて
当社グループの事業ポートフォリオ戦略は、①定量的なシナジーに基づく高収益性の確保、
②SVAに基づく選択と集中の徹底、③中核会社単位での自立自走、の3点を主眼としています。
これに基づき、当社グループでは特にエネルギービジネスに対するシナジーを持つ事業を中心に、
相互にメリットのある事業展開を進めています。例えば、当社グループ会社である大阪ガスセキュリ
ティサービス㈱によるマンション管理・警備防災と、大阪ガス㈱によるマンションへのガス設備機器営
業をワンセットで提案することです。
各事業分野の市場成長性と収益性の年次推移を示したものが、上図です。各事業分野とも、確実
に売上規模の拡大を継続しつつ、収益性を向上させています。特に、
ガス・電力・熱供給事業分野で
は、電力卸売り事業の買収や、区域外でのエネルギーサービスの拡大によって、売上高が大きく伸び
ています。
■ 中期計画
「イノベーション100」
の概要について
大阪ガスグループは、
1999年10月に21世紀のグループ経営ビジョンとして
「2010年ビジョン」
を
策定し、
これの具体化の第一フェーズとして2001年3月期から2003年3月期までの中期経営計画
「GATEPLAN」
を策定しました。
「GATEPLAN」
では、掲げた最終年度の目標を1年前倒しで達
成し、第二フェーズに相当する2004年3月期から2006年3月期までの新しい中期経営計画「イノ
ベーション100」
を2
003年1月に策定しました。
「イノベーション100」
では、
「株主さま価値」
「お客さま
価値」
「社会価値」
の3つの企業価値増大目標を設定・公表しており、
「株主さま価値」
については、
2006年3月期の連結SVAで3
50億円、連結経常利益で1,000億円、連結当期純利益で575億円を
目標としています。
8
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中期経営計画での成長戦略
連結営業利益の見通し
(億円)
数値は年間売上高(十億円)
中期経営計画期間
’04.3
’05.3
’06.3
270
300
45
120
小型電源の集積とIPPの獲得
大型電源による
本格立上げ
広域
140
170
LPガス、CGSの区域外展開
165億円
ガス販売の増加
100億円
約
800
700
600
500
(注)CGS=コージェネレーション
965
20
900
920
電力事業
エネルギービジネス
関連会社 約25億円
1,000
従来型CGS+「電源コージェネ」
でガス需要を継続して獲得
1,130
1,100
業務用ガス・
器具販売
都市ビジネス
関連会社 約40億円
1,200
’11.3
’04.3
’05.3
’06.3
(見通し)
(見通し)
■ 2004年3月期の達成状況と2005年3月期の経営目標について
2
0
04年3月期は、
この中期経営計画
「イノベーション1
0
0」
の初年度でした。当期は、売上高につい
ては年度当初の見通しを下回ったものの、営業利益・経常利益・当期純利益では、当初の見通しを
上回る経営実績を挙げました。特にROEは、
ほぼ1
0%に近い水準まで向上し、
1株当たり利益も2
0円
台に乗せることができました。
2
0
0
5年3月期は
「イノベーション1
0
0」
の中間年度に該当しますが、その経営目標は、最終年度にあ
たる2
00
6年3月期の目標達成をより確実なものとするべく、高い水準で設定しました。当期純利益の
目標については、減損会計の前倒し適用に伴う土地評価損の計上を予定しているため、
2
0
04年3月
期と比較して減益となる見通しとしています。
しかし、
こうした特殊要因を考慮しても、
2
0
0
5年3月期
の目標が達成できれば、続く最終年度の目標達成も確実になると考えています。
ガス料金については、競合する他エネルギーとの価格比較において十分競合力を持っていると考
えており、現時点では、
ガス料金改定の計画はありません。今後、競合エネルギーの料金が更に低下
した場合でも、追加的にコストダウン施策を実行することによってカバーし、当初の利益目標を達成し
ていく計画です。
■ 2006年3月期の最終目標達成への見通しについて
2
0
0
6年3月期の連結営業利益の目標は11
,3
0億円ですが、
2
0
0
5年3月期の目標である9
6
5億円か
ら、更に1
6
5億円の上積みが必要となります。
この上積み分は、
ガス販売の増加で約1
0
0億円、電力・
LPG等のエネルギービジネス関連で約2
5億円、都市ビジネス関連で約4
0億円の利益増加を見込ん
でおり、
これによって最終目標の達成は可能であると見通しています。
■ コーポレートガバナンスとコンプライアンスの考え方について
当社が資本市場のみならず、社会全体から信頼を得て健全な経営活動を継続するためには、企
業価値の最大化を追求する経営機構
(企業統治・コーポレートガバナンス)
を構築することが欠かせ
ません。その根幹は、経営者の倫理・良識を基本としつつ、意思決定と業務執行における機動性と適
法性・妥当性を担保する仕組みを整備することにあると考えています。
9
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重要経営指標
指標構成項目
(連結)
04.3 月期
当初見通し
実績
SVA
(億円)
220
248
売上高
05.3 月期
見通し
235
06.3 月期
(連結)
04.3 月期
目標
350
(億円)
9,660
9,513
営業利益 (億円)
845
920
965
1,130
総資産
経常利益 (億円)
775
814
940
1,000
有利子負債残高(億円)
当期純利益(億円)
425
470
460
575
設備投資
(億円)
FCF
565
732
721
850
在籍人員
(人)
9.0
9.9
9.2
10.0
連結子会社数
ROE
ROA
EPS
(億円)
(%)
(%)
(円 / 株)
9,890 10,900
個別ガス販売量(百万 m3)
3.4
3.9
3.9
4.1
18.5
20.6
20.6
25.0
株主資本比率
(%)
(億円)
($/bbl)
為替レート
(円 /$)
06.3 月期
実績
見通し
目標
7,748
7,766
8,020
8,524
38.8
41.3
42.6
42.1
12,507 11,992 12,015 14,165
5,122
4,557
4,560
5,750
809
697
968
855
14,400 14,444 16,050 14,580
76
原油価格
05.3 月期
当初見通し
77
109
102
25.0
29.4
28.0
25.0
125.0
113.2
110
125.0
総資産、有利子負債、在籍人員は期末値。ROE、ROAの分子は当期純利益で、分母は期中平均。
2
0
0
6年3月期目標は、
2
0
03年1月発表時点のものです。
当社では、業務執行機能の機動性を向上させるため、取締役人数の削減や組織改革を通じた事
業部門長の権限拡大を実施し、
また社外からの視点で適法性・妥当性を確保する観点から、経営諮
問委員会の設置・開催や社外監査役の設置などを行っています。
コンプライアンスに関しては、
「大阪ガスグループ企業行動基準」
を制定し、
グループ全社員への
周知・徹底を実施しています。組織面では全社的なコンプライアンス委員会や専任組織としてコンプ
ライアンス部を設置し、社内の報告・相談窓口としてコンプライアンス・デスクを設置しました。
また、
各職場でコンプライアンス推進担当者を選任しました。
■ リスクマネジメントの取組みについて
当社グループでは、
ガバナンスやコンプライアンスに関わるリスク以外のリスクについても、
リスク
項目の抽出、
リスク量の把握、及び対策を順次進めています。
ガバナンス・コンプライアンス以外の主
要な事業リスクとしては、エネルギー競合による需要変動や価格変動、天候及び気温・水温の変動
による需要変動、原油価格・為替レートの変動による売上高・原材料費の変動、金利の変動による支
払利息の変動などがあります。エネルギー競合リスクに対しては、営業力の強化やコストダウン等の
総合的な対策を検討・実施しています。その他、前述のリスクについては、
リスク量を定量的に把握
した上で、デリバティブ・オプション等ファイナンスツールを活用したヘッジを実施することで、
リスク
量の低減を図っています。
■ 資本・配当に対する考え方について
当社は、
2
0
0
2年3月期から1株当たり1円増額して、年間6円の配当としました。従来、当社では配当
の安定性・継続性を重視してきました。一方、最近では投資家の皆さまのご要望も多様化してきてい
ます。
こうした状況の中、利益による資本の積み増し=内部留保をどのように活用し、株主さま価値を
どのように向上させていくかについては、安定的な配当の継続の他、高いリターンの見込める事業に
投資して成長性を高めていくことや、自己株式の取得によって1株当たりの利益を増加させるなど、そ
の時々の当社を取り巻く経営環境を総合的に判断した上で、適切な方法を選択していきたいと考え
ています。
10
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連結フリーキャッシュフローの使途
2004.3 ∼ 2006.3 月期 連結 FCF + 新規借入金の使途
成長投資 2,36 5億円
基幹導管投資 180億円
配当
通常の事業維持投資
1,970億円
使 途
420億円
上流投資 175億円
(ガス田・LNG タンカー)
電力投資
810億円
別途投資枠
1,200億円
営業キャッシュ・フロー
通常の事業維持投資充当分
1,970億円
調 達
0
1,000
新規調達
665億円
連結 FCF2,120億円
2,000
3,000
4,000
5,000(億円)
当社は、同業他社等と比較すると、会社規模と比較しての発行済み株式数が多い状況です。
した
がって、発行済み株式数を減らし、
1株当たり利益を向上させることが、株主さま価値を高めることに
寄与すると考え、自己株式取得を株主還元のための重要施策と位置付けています。当社のキャッ
シュ・フロー戦略は、中期的に電力等の新規ビジネスへの投資を第一優先としています。
しかし、単
年度では余剰キャッシュが発生するケースがあるため、新規ビジネスへの投資に次ぐキャッシュの
振り向け先として、自己株式取得を位置付けています。
■ 最後に
大阪ガス㈱は2
0
0
5年1
0月に創業1
0
0周年を迎えます。当社グループは創業1
0
0年に向けて、エネ
ルギービジネス・都市ビジネスのイノベーションを成し遂げ、次なる創業新世紀にも進化し続ける
「健康な大阪ガスグループ」
として持続的発展を図ります。
また、経営のフレキシビリティを高めて、
事業環境の変化に的確に対応するとともに、エネルギーのワンストップサービスの実現と、
コスト・
効率性・環境負荷及び保安・サービスのすべてにおいて競争優位を確立し、お客さまから選択して
いただける企業グループを形成してまいりたいと考えています。
皆さまには、今後とも変わらぬご支援・ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。
代表取締役会長 野村 明雄
代表取締役社長 芝野 博文
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コーポレートガバナンス・コンプライアンス
当社グループは、
「お客さま価値」
「株主さま価値」
「社会価値」
を追求する
「価値創造の経営」
を経営
の基本理念とし、経営環境の変化に対する迅速な対応、企業競争力の強化、及び健全性の確保を実現
するために、経営体制の整備を推し進めています。
大阪ガス㈱では、明確に定められた社内規程に則って、業務執行を行う取締役で構成する経営会議
で専門的見地から事案を精査し、取締役会で十分に審議を尽くした上で意思決定を行っています。取
締役会は、子会社等を含めた当社グループ全般に関わる重要事項を取り扱い、的確かつ迅速な意思決
定と監督機能の充実を期しています。
大阪ガス㈱の監査役については、
2
0
0
3年6月の定時株主総会で
「商法及び株式会社の監査等に関す
る商法の特例に関する法律の一部を改正する法律
(2
0
0
1年法律第14
9号)
」
が定める
「社外監査役半数
以上」
の要件を満たす体制に移行しました。代表取締役からの独立性の高い社外監査役を半数とする
体制により、業務執行の適法性を監査しています。
これに加えて、取締役の指揮命令系統外の専従スタッ
フから成る監査役室を設置し、監査役の調査業務をサポートすることにより、監査役機能の充実を図って
います。
なお、社外監査役2名と当社との間には、特別な人的関係、資本的関係または取引関係その他
の利害関係はなく、極めて高い独立性が確保されています。
当社グループは、経営体質の強化に向けて、
2
0
0
3年4月に組織改革を実施し、事業部門については組
織内部に監査人を設けるなどして、監査機能や内部統制機能の充実・強化をした上で、事業部門への
権限委譲等を行いました。
また、
「大阪ガスグループ企業行動基準」
を定め、当社の役員・従業員はもとより子会社の役員・従業員
を含めた当社グループの全員に、法令遵守を徹底しています。
2
0
0
3年には、社外の有識者も加わったコン
プライアンス委員会を設置するとともに、従来は基本組織内部の組織であったコンプライアンス室を基本
組織としてのコンプライアンス部に格上げし、事業活動における法令遵守の徹底を更に推進しています。
大阪ガスグループのコンプライアンス体制
大阪ガス(株)社長
コンプライアンス委員会
役割:大阪ガスグループにおける
コンプライアンスの方針、
施策の審議及び状況の把握等
委員長
委員
コンプライアンス担当役員
総務部門長、各事業部長、人事部長、
監査部長、法務部長、
コンプライアンス部長
〈オブザーバー〉監査役、組合代表、弁護士
コンプライアンス部
役割:・コンプライアンス委員会事務局
・コンプライアンスの啓発活動、情報提供
・コンプライアンス・デスク
(相談・報告制度)の運営
(各組織・関係会社)
コンプライアンス推進担当者
役割:・コンプライアンス活動計画の立案、推進
・教育研修の計画、実施
・コンプライアンスに関する相談受付
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役員一覧 (2004年6月29日
現在)
左から遠藤専務、中谷副社長、芝野社長、野村会長、松村副社長、吉岡副社長、出田専務
代表取締役 会長
代表取締役 副社長
常務取締役
取締役
監査役
(常勤) 野村 明雄
松村 雄次
中谷 秀敏
吉岡 征四郎
横川 浩
名張 隆司
五味 千秋
永田 秀昭
槙野 勝美
樋口 洋一
尾崎 裕
西浦 洋
三津田 恒夫
佐藤 雅映
西野 正男
黒田 晶志
舟橋 雄一
成宮 明
岡嶋 保
和田 秋夫
代表取締役 社長
芝野 博文
代表取締役
専務取締役
遠藤 侑宏
出田 善蔵
監査役
島田 介 金森 順次郎
13
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エネルギー事業間の垣根が低くなることは、
当社にとってエネルギービジネスの幅を
広げるチャンスでもあります。
大阪ガスグループは、マルチ化と広域化で、
規制改革を先取りする事業展開を
進めていきます。
電気事業・ガス事業の規制改革
規制改革の経緯と今後の予定
電気事業
自由化範囲
全国販売量
シェア
96年
00年
2MW 以上
26%
ガス事業
全国販売量
主なポイント
自由化範囲
電力卸事業(IPP)
の導入、
原料費調整制度の導入
200万m3/年以上
36%
託送供給の導入、
原料費調整制度の導入
特定規模電気事業者の創設
100万m3/年以上
40%
託送供給の義務化
(大手4社)
3
50万m /年以上
44%
託送供給の義務化
10万m3/年以上
50%
04年
0.5MW 以上
40%
振替供給料金の廃止
05年
0.05MW 以上
63%
卸電力市場の創設
07年
シェア
主なポイント
資料出所:
「電力自由化・新制度の徹底解説」
(電気新聞編)
、
2
002年都市熱エネルギー部会資料
14
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エネルギー事業環境
日本におけるガス事業の特徴
○ 日本の都市ガス会社は全国で2
0
0社以上あります。ただし、販売量では当社単独で全国ガス販
売量シェアの約3割を占めます。
また、大手4社合計では、全国シェアの約8割を占めます。
○ 天然ガスの大半は海外からLNGの形で輸入しています。
○ 各会社ごとの供給区域内を中心とする配給ネットワークがベースとなっており、諸外国に見られる
ような、国際・国内を連結・貫通する輸送幹線網はありません。
天然ガスの特性
天然ガスの特性として、
① 石油のように特定の地域に偏在せず、かつ埋蔵量が石油と比較して豊富
② 他の化石燃料と比較して、環境負荷が小さい
ことが挙げられます。
こうした点から、
「2
1世紀は天然ガスの世紀」
と言われ、天然ガスの需要は今後更に増加すること
が見込まれています。
当社グループでは、
「環境に優しい」
エネルギーを中心的に取り扱っていることが事業展開上の強
みともなっています。
全国ガス販売量に
占める当社シェア
化石燃料の燃焼生成物発生量の比較
(石炭=1
0
0)
天然ガスと石油の
可採年数比較
年
大阪ガス 29%
CO2
SOx
NOx
石 炭
100
100
100
石 油
80
68
71
天然ガス
57
0
20-37
65
51
資料:火力発電所大気影響評価技術実証調査報告書
(1990.3 エネルギー総合工学研究所)
IEA(国際エネルギー機関)Natural Gas Prospects (1986)
天然ガス
03.4月∼04.3月販売量
(社)
日本ガス協会ホームページより
石油
資料:Oil and Gas Journal
2003/12, 2004/3
天然ガスを燃料とする酉島エネルギーセンター1
5
0MW発電所
15
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ガスマーケティング
エネルギーを
「使い切る」工夫を
することが、環境面でも経済面でも重要です。
お客さまの立場に立ったエネルギーの
ベストミックス提案によって、
他エネルギーとの競合に打ち勝ちます。
ガス発電・給湯暖房システムECOWI
LL
家庭用市場
2
0
04年3月期は、家庭用ガスエンジンコージェネレーションシステム
「ECOWI
LL」
の販売を本
格的に立ち上げました。
これは、発電しながら給湯・暖房も可能な画期的新製品です。年度の当
初目標は2千台でしたが、
トータルの光熱費を抑制できることでの高効率性や快適性の点でお客
さまからご好評をいただき、年間販売実績は3千台を上回りました。
このほか、家庭用ガス販売の増加に大きく寄与する商品としては、
ガスファンヒーター・ガス温
水床暖房システムがあり、当社グループでは販売拡大に努めています。
ガスファンヒーターは、燃料補給の手間が不要なことなどのメリットを持ち、家庭への普及率は
既に3
0%を超えています。既にご購入されていたお客さまの買い替え需要に加え、他燃料暖房
器具からの切替等の新規需要も引き続き増大しています。
ガス温水床暖房システムも、足元からの快適な暖房である点や、室内の空気を汚さない点など
をご評価いただき、順調に販売を拡大しています。特に、分譲タイプの新築集合住宅では、
ほぼ標
準装備に採用いただくところまで普及しています。今後は、新築市場だけでなく、近畿圏約6
0
0万
戸の既築住宅に対し、簡単に取付が可能な
「ヌックはやわざ」
を提案するなど、更なる普及に努め
ています。
ガス販売量の推移(豊岡地区を含む個別)
’
02.3月期→’
06.3月期
平均伸び率3.2%
(百万m3、45MJ/m3)
9,000
8,475
8,000
7,479
7,000
135
504
3,630
7,687
7,766
340
632
8,024
168
550
182
559
308
601
3,686
3,734
3,738
965
986
985
1,017
1,047
2,245
2,298
2,304
2,360
2,380
’02.3
’03.3
’04.3
’05.3
公医療用
他ガス事業者向け
6,000
5,000
4,076
4,000
3,000
2,000
1,000
0
家庭用
商業用
工業用
見通し
’06.3
16
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蓄熱燃焼方式により、
3
5∼5
0%の消費エネルギー
削減を可能とするリジェネバーナ
業務用市場
都市ガスは、鉄鋼・金属・化学・機械等、
さまざまな工業用分野の基幹エネルギーとして重要な
役割を果たしています。他の一次エネルギーと比較して省エネルギー性・省スペース性・クリー
ン性が優れていること、お客さまのニーズを的確に捉え、高い技術に基づくきめ細かい提案営業
活動を行うことにより、需要が拡大しています。工業炉やボイラーなどの熱需要分野はもちろん、
冷却工程やクリーンルームといった冷熱需要でも利用が進んでいます。更に熱と電気を同時に作
り出すコージェネレーションシステムは、工場操業において大幅な省エネルギーを実現するシス
テムであり、社会的な分散型電源ニーズの高まりを背景に普及が進んでいます。
商業用・公用・医療用のガス販売も、
ガス空調やコージェネレーションシステムでのご利用を中
心に増加しています。大型ビルではガス吸収冷温水機を中心にガス空調システムが既に主流と
なっていますが、中小型のビルでも個別空調ニーズに対応できる利便性等からガスヒートポンプ
エアコンの普及が進み、
ガス需要の拡大に貢献しています。
また、空調分野では、2003年3月期
から発売した
「クイックマルチ」
は、既設の冷媒配管をそのままお使いいただける新商品で、既築
ビルの空調リニューアル時の販売に大きく寄与しています。
コージェネレーションシステムは、大
規模商業施設から病院・ホテル・小規模店舗まで、
さまざまな規模のお客さまにご採用いただい
ています。特に、1999年3月期から中小店舗等向けに発売している発電能力9.8kW等の小型コー
ジェネレーションシステム
「ジェネライト」
シリーズが好評で、既に1,
0
0
0件以上のご採用実績を挙
げています。
ECOWI
LL販売計画
千台
家庭向け主要商品の販売台数
ガス空調累積設置容量の推移
千台
千RT, 百万m3
3.2
64
72
61
124
90
2,000
93
2,582
94
166
2,357
ガス温水床暖房
188
173
2,941
177 172
2,765
178
ガス開発量換算(右目盛) 706
664
620
566
3,000
3,279
197
188
3,082
8.0
ファンヒーター
830
787
740
3,459
230
600
94
81
浴室暖房乾燥機
300
1,000
0
’03.3
’04.3
’05.3 見通し
’00.3 ’01.3 ’02.3 ’03.3 ’04.3 ’05.3 見通し
’00.3 ’01.3 ’02.3 ’03.3 ’04.3 ’05.3 ’06.3
見通し
(注)床暖房はコントローラーベース
浴室暖房乾燥機にはドライ&ミストタイプを含む
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非規制エネルギービジネス
お客さまの課題を顕在化すること。
米国テキサス州にてIPP設備を取得
そして、問題解決に必要な商品やシステムを開発し、
最適な組合せとしてご提供すること。
技術力に支えられた、
この
「エネルギーコンサルティング力」が
大阪ガスグループの強みです。
ガス販売の拡大
ガス事業では、
2
0
04年4月から非規制分野が年間使用量50万m3以上の範囲まで拡大されま
した。
この分野において、当社事業拡大のキーとなる商品は
「コージェネレーションシステム」
です。
○「コージェネレーションシステム」
とは
コージェネレーションシステムとは、お客さま先に設置した設備によって発電を行った上で、
発電の際に発生する排熱を回収し、空調や熱処理等に活用するシステムです。排熱を有効利
用する点と、お客さま先で発電するために送電ロスが少ないことから、エネルギー利用効率は
約7∼8割まで向上します。
○ 大阪ガスブランドのコージェネレーションシステムの強みは
① 高い発電効率を持つシステムを開発しています。既存の火力発電所の平均的な効率が約
4
0%であるのに対して、最新鋭機では約4
3%の発電効率を達成しています。
このため、
コー
ジェネレーションを導入することでコストメリットが出るお客さまの層が拡大しています。
② 遠隔監視システム
「エコーライン」
等を通じたエネルギーマネジメントサービスのご提供に
より、業界屈指のサービス・メンテナンス水準を持っています。
③「設備資産を保有したくない」
「原料費の変化による料金の変動を一定にしてほしい」
等の
お客さまニーズにおこたえできる、
さまざまなファイナンススキームを用意しています。
④ 当社供給区域外にもチェーン店舗を持つシリーズオーナー向けには、区域外でのコージェ
ネレーション事業を行う子会社
「㈱コージェネテクノサービス」
と連携することで、一括して
ご要望におこたえします。
⑤ 都市ガスだけでなく、バイオガスを燃料とするエンジンや、植物への二酸化炭素供給を含
めた農業用システムなど、多彩なバリエーションを用意しています。
以上の強みによって、当社の天然ガスコージェネレーション累積設置容量は既に約1,
2
0
0MW
に達しています。
天然ガスコージェネレーションの一般概念
従来方式による発電システムの例(火力発電)
コージェネレーション累積設置状況
コージェネレーションシステムの例
コージェネレーション
ガス製造所
35
50
有効利用
可能排熱
送電ロス等
1,166
1,366 1,213
100
電気
エネルギー
1,176 1,121
電気
エネルギー
40
956
4
25
875
100
一次エネルギー
(天然ガス)
1,057 1,052
1,274
パイプライン
40
一次エネルギー
(石油、天然ガス、石炭など)
大阪ガス
設置容量
56
利用されない排熱
(海などへ廃棄)
20
エネルギー利用
40%
18
エネルギー利用
30
利用困難な排熱
70 80%
発電効率は1998年の実績値より算定(LHV基準)
’00.3
’01.3
’02.3
’03.3
’04.3
’05.3
’06.3
見通し
ストックボリューム、換算は、1kW=約1.32千m3
スチームタービン・社内設備等を含み、IPP等独立電源を除く
ガス開発量換算には、
コージェネテクノサービス名義を含まない
資料:
(社)
日本ガス協会「ガスコージェネレーションシステム」
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コージェネ
テクノサービス
1,580
1,402
ガス開発量換算
2,100
1,695 1,430
1,619
1,495
1,900
1,880
発電所
設置容量:MW ガス開発量換算:百万m3
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発電効率約4
1%を誇る、最新技術を取り入れた
1,
0
0
0kWクラス最高効率エンジン
電気事業への進出
電力ビジネスの展開
電気事業は、天然ガス事業に次いで、
LNG基地
特定の顧客への
「マルチエネルギー」提案
特定の顧客への「電力」営業
インフラ・提案営業力・お客さまとのネットワーク等当
社グループの強みを発揮できる事業分野です。電気
事業の規制改革の進展をビジネスチャンスと捉え、
(MW)
2,000
電源調達イメージ
1,500
以下の強みを持って電気事業に進出しています。
① 卸電力事業用の発電所(IPP)
を現在3基4
50
広域展開
自社電源(泉北、姫路)
「電源コージェネ」
1,000
MW保有しています。長期契約に基づいて、
3基合計で年間売上高約1
8
0億円の安定収益
海外IPP
500
が期待できます。更に2004年4月には、米国
国内IPP
0
テキサス州のIPPを一部取得(当社保有分
’03.3
’04.3
’05.3
0.5MW以上自由化
’06.3
’07.3
’08.3
’09.3
0.05MW以上自由化
3
3
8MW)
することを決定しました。
② 泉北地区で計画している大型発電所については、既存LNG基地内に建設することで既存
の用地・天然ガスインフラ設備を活用できます。更に最新鋭のコンバインドサイクルガスター
ビンを使用することで、発電コストを低減できます。
③ 既存のガスコージェネレーションをお使いいただいているお客さまをターゲットとして、電気・
ガスのワンストップでのエネルギー提供が可能です。
ガス・電気事業の複合化
更に最近では、単に自家使用分を賄うだけでなく、余剰電気を販売するタイプのコージェネレー
ションシステム
「電源コージェネ」
によって、
ガス・電気の複合化を図っています。
これは、従来お客さまの電気負荷に合わせる形でコージェネレーションの規模を決めていたも
のを、熱負荷を基準にすることで、余剰電気を発生させます。
これを当社グループが買い取り、電
源の一つとして電気の小売り事業に活用するものです。熱をお客さま先で使いきった後の余剰電
気のため、割安な電気を供給することができます。
事業スキーム例
従来の運転パターン
(電力負荷ベース)
A社構内
電力
A社構内
での使用
エネルギー供給サービス
当社グループ
保有CGS
構内電力
デマンド
蒸気
電源CGS
(熱負荷ベース)
構内蒸気
デマンド
追焚
買電
売電
小売り
売電
エネット
都市ガス供給
大阪ガス
CGS発電
により
供給
CGS
発電
CGSの
排熱
により
供給
CGSの
排熱
により
供給
(注)
CGS=コージェネレーションシステム
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天然ガス上流
ビジネス
LNGタンカー
「ジャマル」
ガス事業の上流部門としての位置付けだけではなく、
製造所内のローディングアーム
(液化天然ガスの荷揚げ)
LNGの売買・輸送等のトレーディング事業や、
資源開発事業を新たな発想によって
能動的に進めています。
Qatar
Qatar
Himeji
Senboku
Oman
Oman
Import Routes
Brunei
Malaysia
Malaysia
Indonesia
Indonesia
Australia
Australia
ガス田の開発やLNG輸送等の
「天然ガス上流ビジネス」
は、①自由化が進展する中での、
コスト競争力強化のための大きなコスト構成要素としての原料の廉価購買を進める、②バリュー
チェーン最上流としての位置付けで、
ビジネス単独での収益を拡大していく、
の2点を目的として
進めています。
具体的な事業展開としては、上流開発としてオーストラリア北部海域ガス田にシェルグループ
等と共同で出資しています。現在建造中である4隻目の自社出資船は、西オーストラリアの拡張
LNG契約の輸送を主目的としたものであり、輸送コストの低減とともに、余裕船腹の活用も検討し
ています。今後は、既存契約の価格体系の見直しや、相対的に廉価な新規契約への切替等も検
討していき、事業としての収益性と価格競争力の確保に努めていきます。
オーストラリア北部海域ガス田(NAGV)
の鉱区
グレーター
サンラインズガス田
エバンスショールガス田
ダーウィン
オーストラリア
20
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天然ガスインフラの拡充と
地域連携の強化
滋賀ライン建設
宇治川架管橋
大阪ガス供給区域での
今後の需要増加への対応とともに、
西日本の各ガス事業者との連携も進めています。
天然ガスインフラの拡充
LNGタンクやLNG気化器等の基地インフラについては、現有設備で将来的な安定供給が確
保できます。高圧ガスパイプラインについては、需要の増加する地区、及び供給の安定性向上の
Thesets forth three targets for increas-
ing corporate value, namely shareholder value
ための設備を中心として、建設を計画しています。
滋賀県南部地域の需要拡大と供給の安定のために、当社では
「滋賀ライン」
を建設中です。
この地域では、
2
011年3月期までに約2億m3の新規需要開拓を見込んでいます。
また、京都∼
滋賀間における供給能力の向上と供給安定性の向上を目的として、中部電力㈱の保有するLNG
設備と当社滋賀ラインとを連結するパイプラインの建設検討を開始しました。
地域連携の強化
当社では従来、近畿地方のガス会社4社に対して卸供給を実施していました。
2
0
04年4月から
は、
これに加えて、西脇市の伊丹産業㈱向けへの卸供給も開始しました。
近畿圏のガス事業者からの事業譲り受けについては、先方からのお申し出に沿い、当社の
投資採算性を吟味しながら実施しています。近年では、既に三木市・天理市・名張近鉄ガス㈱
を譲り受けていますが、
2
004年3月期には、
これに加えて篠山市・城崎町からの譲り受けを決定
しました。
このほか、中国地方から近畿・北陸地方にかけて、
LNG基地やパイプラインから天然ガスを購
入できないガス事業者に対して、
タンクローリーを中心としたLNG卸事業にも従来から積極的に
取り組んでいます。
更に、各地方のガス事業者と共同でガスコージェネレーションや、
ガス空調など天然ガス利用
技術の普及を進めていくために2
0
0
0年に設立した㈱コージェネテクノサービスは、順調に実績を
伸ばしています。
製造・供給計画の拡充
姫路ライン
03年9月竣工
径 600mm,
延長 5km
LNG・天然ガスの販売先
滋賀ライン
2007年竣工予定
径 600mm,
延長 46km
4MPa以上の
高圧導管
中部電力との連結
パイプライン検討
京滋ライン
03年10月竣工
径 750mm,
延長 46km
中部電力
川越火力発電所
四日市LNGセンター
姫路8号LNGタンク
03年9月竣工
18万kl
21
(注) は導管卸供給
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セグメント概況
(ガスセグメントを除く)
酉島エネルギーセンター
LPG充填所
各セグメントでは、事業の自立を前提に
WIN−WINの関係を保ちつつ、
シナジーの発揮によってグループの総合力を高めています。
LPG・電力・その他エネルギー
LPG事業は、㈱リキッドガス以下1
1社からなるリキッドガスグループと、日商LPガス㈱以下1
8社
のNIPGグループが展開しています。
LPガスの販売量は、
2
0
03年3月期比4.0%増の72
3千トン、
小売り顧客数でも前期比23千件増の163千件となりました。
これには、
2
004年3月期に三重県を
地盤とするダイヤ燃商㈱を買収したことも寄与しています。
2
0
0
5年3月期には、
ECOWI
LL・床暖
房等の戦略機器の販売や販売店の買収などにより、更なる販売量・小売り顧客数の増加を目指
します。
また、当社グループ全体でLPガス必要量の一括購入や、物流・配送の合理化・共同化に
取り組み、原価低減を図ることで利益の増加を目指します。
(電力事業の詳細については、
「非規制エネルギービジネス
(P.1
8)
」
をご参照ください)
器具及びガス工事
当社グループでのガス器具販売とガス工事については、最終的にガス販売の拡大に貢献す
ることを主眼に事業を行っています。
ガス器具については、
より安価で使い勝手の良い器具を開
発するとともに、
ガス機器の普及を促進することで、
ガス販売にも貢献します。
ガス工事について
も、
より安価な工事でお客さま宅にガス管等の設備を導入していただくことで、
ガス顧客数の増加、
及び住宅内のガス栓の増加を目指しています。
2
0
04年3月期のガス工事件数は、
03年3月期とほぼ同水準の13
6千件を維持しています。
(器具事業の詳細については、
「ガスマーケティング
(P.
16)」
をご参照ください)
不動産
不動産関連事業は、㈱アーバネックスを含む12社が行っています。㈱アーバネックス及び㈱
オージーキャピタルは、主に当社グループの所有する不動産の有効活用を図るために、
オフィス
ビル・住宅などの開発・管理を行っています。㈱アーバネックスサービス、
オー・エス・シー・エンジ
ニアリング㈱などはオフィスビル等の管理・メンテナンスを行っています。
LPG取扱量
LPG小売り顧客数
千t
千件
「かごの屋」店舗数の推移
店
54
168
163
728
723
695
44
140
648
38
35
113
30
24
20
16
12
’02.3
22
’03.3
’04.3
’05.3 見通し
’02.3
’03.3
’04.3
’05.3 見通し
’97.3
’98.3
’99.3
’00.3
’01.3
’02.3 ’03.3
’04.3
(注)小売り・卸売り単純合計
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’05.3 見通し
中山共同発電㈱の15
0MWクラス発電所
2
003年8月より
稼働している
㈱フルファインの工場
(岡山県笠岡市)
連結対象会社は㈱アーバネックス、㈱アーバネックスサービス、
オー・エス・シー・エンジニアリ
ング㈱、大阪管財㈱、京都リサーチパーク㈱など9社であり、
2
0
04年3月期から新たに大阪管財㈱
が連結対象会社となりました。
2
004年3月期のアーバネックスグループの業績は、㈱アーバネックスが一昨年実施した神戸
ハーバーランド不動産の売却、扇町ミュージアムスクエアの閉館などの減収要因がありましたが、
オフィスビルの管理ビジネス等の伸びにより、売上高は増加しています。
今後は、所有する不動産の賃貸ビジネスと施設管理ビジネス等を組み合わせたプロパティマ
ネジメントを通じてグループ不動産価値の最大化を図り、各不動産関連ビジネスの拡大にも取り
組んでいきます。
その他
①外食・食品事業
(キンレイ)
㈱キンレイは、和食チェーンレストラン「かごの屋」を中心としたレストランチェーンの経営と、
LNGの冷熱利用に端を発した冷凍技術をベースに冷凍麺等の冷凍食品の製造販売を行っ
ています。「かごの屋」は近畿地区で2
0
04年3月末現在4
4店舗を出店しています。㈱キンレイ
は当社の連結対象会社です。
2
0
04年3月期の㈱キンレイの業績は、外食
(レストラン)
分野では外食業界全体の需要の伸
び悩み、食品
(冷凍食品)
分野では競争激化の影響を受け、減収減益となりました。今後、外食
分野は引き続き
「かごの屋」
に経営資源を集中して出店を加速していきます。
2005年3月期
には1
0店を出店し、関西での基盤を更に強固なものにするとともに関東圏への進出を図る計
画です。食品分野では、冷凍調理麺の商品リニューアルや新商品の販売により商品力を強化
するとともに、販路多様化で売上増を目指します。
②情報処理事業
(オージス総研グループ)
オージス総研グループは中核会社㈱オージス総研を含む5社で構成されています。
オージ
ス総研は当社のシステム開発を主体として発足しましたが、現在では当社グループ外へもシ
ステムの設計・コンサルティング、開発及び運用・維持管理業務など幅広いサービスを提供し、
売上高のうち5
0%超を占めています。
また、効率的なシステム開発を行う上で、有効なオブジェ
クト指向技術に関しては、わが国有数の技術を有しています。
連結対象会社は㈱オージス総研、㈱宇部情報システム、㈱システムアンサーの3社であり、
㈱システムアンサーは当期より新たに連結対象会社となりました。
2
0
0
4年3月期のオージス総研グループの業績は、
グループ外向けシステム開発の受注拡大
に取り組んだものの、
IT不況による業界全体の需要低迷の影響を受け、売上高はやや減少し
ました。
またECビジネスを行っていた㈱イーキュブネット・
ドットコムは、経営効率化を目的とし
て、
2
003年12月に㈱オージス総研と合併しました。
23
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オージースポーツ直営フィットネス施設
「コ・ス・パ五位堂」
(奈良県)
今後は、強みであるオブジェクト/UML分野を中心に、
グループ外へのシステム開発事業
を一層強化します。
また、
M&Aも含めた戦略的アライアンスも視野に入れ、戦略的製品・先端
技術を導入し、強固なグループ形成を加速していきます。
③炭素材・化成品事業
(大阪ガスケミカルグループ)
大阪ガスケミカルグループは中核会社大阪ガスケミカル㈱を含む7社で構成されています。
新幹線のぞみ車両に
採用されている
「軽量断熱材」
大阪ガスケミカルグループでは、当社で蓄積してきた石炭化学の技術をベースに、
さまざまな
産業分野に進出しています。化成品分野では、化学工業の重要な原料となるコールタールや、
粗製ベンゼンから生み出される各種製品を供給しています。炭素材分野では、携帯電話など
に使用されるリチウムイオン電池の電極材や、家庭用浄水器や空気清浄器のカートリッジ、
航空機・鉄道車両などの軽量断熱材などの製造販売を行っています。
ファイン材料分野では、
光学機器向けの高機能材料の製造販売を行っています。
連結対象会社は大阪ガスケミカル㈱、太陽化成㈱、㈱ドナック、上海東島炭素化工有限公
司の4社であり、
2
0
04年3月期より㈱ドナックが新たに連結対象会社となっています。
2
0
0
4年3月期の大阪ガスケミカルグループの業績は、
ファイン材料ビジネスの本格立ち上げ
と電極材の需要回復等により増収となりました。
JFEスチール㈱の子会社JFEケミカル㈱と
合弁で設立したファイン材料の製造会社「㈱フルファイン」の工場
(岡山県笠岡市)
が、
2
0
0
3年
8月に営業運転を開始しました。今後も引き続き、炭素材などの既存商品の基盤強化に努める
とともに、
ファイン材料を化成品・炭素材に続く第三の収益の柱へと成長させていきます。
④その他の事業(オージーキャピタルグループ)
このグループには、エンジニアリング、住まい、
セキュリティ、スポーツ、
シルバー、
その他サー
ビス関連の事業を行う1
8社が属しています。大阪ガスセキュリティサービス㈱はインターネッ
トセキュリティ「アイルス」などのセキュリティサービス関連ビジネスを、㈱オージースポーツは
フィットネス施設「コ・ス・パ」をはじめとしたスポーツ施設の運営を行っています。
連結対象会社は13社であり、
2
004年3月期から新たにオージーメンテナンスサービス㈱が
連結対象会社となりました。
2
0
04年3月期の業績は、直営フィットネス事業所の積極出店によるアスレチック事業の拡大
(㈱オージースポーツ)
、「アイルス」の販売をはじめとするホームセキュリティ事業の拡大
(大
阪ガスセキュリティサービス㈱)
、万博記念公園
(大阪府吹田市)
を第1号店とするスーパー銭
湯事業への進出
(㈱オーユーデー)
等に取り組んだ結果、増収増益となりました。
今後は、多様なグループ事業の選択と集中を更に推進し、
アスレチック事業、
セキュリティ事
業等、成長が見込める事業へ積極的に経営資源を投入し、収益の拡大を目指します。
24
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大阪ガスグループの技術経営
「技術経営を進める」
当社は、技術を競争力強化のための最も有効な差別化要因の一つと位置付け、技術開発への戦略的な資
源投入を図ってまいりました。今後は、激変する競争環境の中で、技術開発成果を事業に早く結び付ける必要
性がますます高まっていくと認識しており、環境変化に対応した最適な技術マネジメントを追求していきます。
(1)
選択と集中による開発投資効果の最大化
大阪ガスは、都市ガス燃料を石炭から石油、天然ガスへと
(3)
開発成果の確保と活用
① 技術開発成果の連鎖
変遷してきました。
それぞれの燃料の時代に培った技術は、
コ
コア技術の改良・発展を続け、常に事業に貢献する技術
ア技術として現在に脈々と受け継がれ強化されています。
開発を目指しています。
コア技術を使って、新たな付加価
● 石炭ガスの主な副産物であるタールから出発した炭素
値を持った製品を生み出せないかという観点で検討を行
い、
コア技術を基盤とした技術開発成果の連鎖の創出を
系材料技術
● 石油からガスを製造する時代の触媒技術
狙います。例えば、触媒技術が最大限に活かされた天然
●天然ガス時代のエネルギーを最大限利用するための
ガス改質技術は、
コンパクト水素製造装置や家庭用固体
コージェネレーション技術
技術開発テーマの選択は、開発テーマのキーとなる技術を
見極め、
そのキー技術が当社で保持しているコア技術を活用
できるものであるかという観点で行います。自前によるキー技
術の獲得には徹底的にこだわり、知的財産権の獲得を推進し
ます。
ノウハウを所有していない周辺技術については外部か
ら効率的に調達します。
ガス事業関連技術開発分野では、
ガスの競合力向上を目
指し、ガスの強みを活かした商品、技術の強化に貢献する
テーマを選択します。
また、当社の明日の事業を切り拓くため
に、
コア技術の進化によって、事業創出を目的とした商品・技
術の開発も行っています。
高分子形燃料電池コージェネレーションシステムという技
術開発テーマにつながっています。
② 知的財産権の確保と活用
大阪ガスの重要な経営資源の一つである知的財産に
ついて、その戦略的かつ効果的な取得・活用を図るため、
以下の3つの基本方針に基づき知的財産の確保と活用を
推進しています。
● パテントポートフォリオマネジメントの推進
基本特許に周辺特許を加えた
「群」
としての強力な特
許網を構築する
● 知的財産権を活用することによる収益の増大
積極的なライセンス活動等により知的財産の収益拡
大を行う
(2)連携強化による開発のスピードアップ
① 戦略的アライアンス
当社が保有していない技術や知的財産を持ったパート
ナーとのシナジー効果が期待できるアライアンスは積極的
に行っています。家庭用固体高分子形燃料電池コージェ
ネレーションシステムの開発では、当社が持つ天然ガスか
ら水素を取り出す改質技術及び排熱回収技術を活かしつ
つ、先進的な燃料電池セルスタックメーカーとの共同開発
を行っています。
② 組織改革による社内アライアンス
当社は、
2
0
04年3月期にお客さま、マーケットのニーズを
● 知的財産活動のリスクマネジメント強化
規定(ルール)
に基づく活動と教育啓蒙等を通じ、知
的財産活動のリスクマネジメントを強化する
この知的財産方針が技術経営を進める上での基本要素と
なり、強固な知的財産権に裏付けされた効果的な技術開発が
推進されています。
(4)
技術経営マインドを持った人材の育成
関係会社㈱アイさぽーとが開校した大阪ガスMOTスクール
や知的財産研修プログラムに中核技術者を参加させ、技術経
営マインドを持った技術者の育成を推進しています。
常に意識した技術開発を行うために、家庭用や業務用・
産業用のお客さまを担当する事業部に、関連技術開発を
移管しました。事業部は絶え間なく変化するお客さまの
ニーズを迅速かつ柔軟に技術開発に反映し、技術部門は
明らかになったニーズに基づき適時、開発方針の軌道修
正及び事業部のサポートを行います。
MOT講義風景
25
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重点技術開発テーマ
1.
ガスの競合力向上を目指した技術開発
家庭用ガス機器の進化
ガスの強みを最大限に引き出すため、付加価値によってお客さまに選択し
ていただける商品をタイムリーかつ迅速に商品化していきます。
既設の戸建住宅の浴室に簡単に取付け可能で、本格的なミストサウナが
楽しめるガス温水浴室暖房乾燥機
「ミストサウナ機能付きカワック
(壁掛タイ
プ)
」
を開発しました。
3
0μmから4
0
0μmまでのミストを身体の幅に合わせた
ミストサウナ
ノズルからスプレー式に発生させ、お客さまのご自宅の浴室で快適なミストサ
ウナ浴を実現しました。ヌックシルエは、デザインや設置性を向上させた新タ
イプのガス温水ラジエーターです。熱源機で作った約6
0℃∼8
0℃の温水を循
環させ、その放熱によって居室や洗面所等の暖房を行うふく射暖房機です。
家庭用コージェネレーションシステムの開発
ガス温水ラジエーター
「ヌックシルエ」
当社のガス事業にとって欠かすことのできないコージェネレーションシステ
ムについては、経済性と環境性の優位性を前面に押し出して産業用・業務用
分野で普及に努めてきましたが、
1kWガスエンジンコージェネレーションシス
テム
「ECOWI
LL」
を2
0
0
3年3月に販売開始することにより、一般のご家庭でも
ご利用いただけるようになりました。
また、家庭用固体高分子形燃料電池
(PEFC)
コージェネレーションシステムの2
0
0
6年3月期の市場投入を目指し、
当社が保有する優れた天然ガス改質技術、及びECOWI
LLで培った排熱回
収技術を活用して取り組んでいます。
業務用・産業用コージェネレーションの一層の高効率化
業務用・産業用コージェネレーションは、国の省エネルギー推進の中でも決
め手となりうる技術で、従来からも、そしてこれからも当社が重点的に技術開
発に資源を投下し進化させる技術分野です。
5∼2
5kWクラスの小口電気市場では、マイクロコージェネレーションシステ
ムジェネライトシリーズの改良開発を進めており、
9.
9kWクラスでは高効率エ
ンジンと高周波永久磁石式発電機を採用することにより、
このクラス最高の発
電効率3
10
. %
(総合効率840
. %)
を達成しました。
3
8
0kWクラスのコージェネ
レーションシステムでは、発電効率4
0%を実現したミラーサイクルガスエンジ
ンを更に進化させ、
4
2%の効率を誇るロングストロークミラーサイクルガスエ
発電効率4
2%を誇る
ロングストロークミラーサイクルガスエンジン
ンジン(注)を開発しました。
高発電効率という長所を持つ固体酸化物形燃料電池
(SOFC)
は、次世代
コージェネレーションのオプションの一つとして、
その技術評価、
システム化検
討を実施中です。
(注)
ミラーサイクルは、
圧縮比よりも膨張比を大きくしたサイクルで、
高膨張比サイクルとも呼
ばれています。摩擦損失を抑えながらピストンのストロークを延長し、
高効率化を達成
しました。
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製造・輸送供給技術
当社は、
ガス販売量の拡大に貢献する技術開発だけではなく、
ガス製造・
供給コストの低減に寄与するインフラ関連技術も重点技術開発分野と位置付
け、競争力強化のための努力を続けています。
今までのLNGタンク建設実績で培われた技術を基盤とし、
2
0
03年に世界
このLNGタンク
最大規模の1
8万m3LNGタンクを姫路製造所に建設しました。
には、最新のコストダウン技術が駆使されており、
LNG配管の一部には2
0
01
年に大阪ガスがメーカーと共同で世界で初めて実用化に成功したインバー
配管が使用されています。
インバー合金は線膨張係数が極めて小さく、温度
姫路8号LNGタンク
変化による伸縮がほとんどないため、熱収縮を吸収するための曲管部が不要
となり、大幅なコストダウンにつながります。
2
0
0
7年3月期には、水路で隔てられ
た泉北第1工場と第2工場を海底で結ぶLNG移送管に、海底トンネル内径を
インバー合金LNG
配管の特長
最小化できるインバー配管を採用します。
2.
明日の事業を切り拓く技術開発
電力事業関連技術
将来電力ビジネスを天然ガスビジネスに続く第二のエネルギービジネスの柱
に育て上げるために、
電力ビジネスに必要な技術の蓄積をソフト
・ハード両面か
ら急いでいます。
2004年6月には、
姫路製造所において50MW発電設備を小売用電源とし
送電計画管理
て運転開始しました。
2008年に泉北製造所にて運転開始予定である大規模
発電設備に向けて、
建設、
運転、
保守に関するノウハウ・経験を蓄積していま
す。
また、
ソフト面でも、
製造所内で消費する電力量、
及び電力託送用に外部に
送電する電力量を管理し、
発電計画を立案するための支援機能、
及び遠隔監
視機能を持つシステムの開発を行っています。
環境技術
SO3)
の同時除去
ピッチ系活性炭素繊維を用いることで硫黄酸化物
(SO2、
送電実績監視
を実現させた総合排煙処理用触媒を共同開発しました。排煙処理システム
に用いることで、少量の水の注入だけで運転が可能になり、動力費用やメン
テナンス費用を削減することができます。
2
0
04年2月に、三菱重工業㈱と本触
媒の製造販売の合弁会社「㈱オーエムバイロ」
を設立しました。
触媒湿式酸化プロセスは、種々の産業排水や汚泥を当社が長年保持して
いる触媒技術によって酸化分解し、水道水とほぼ同質のきれいな水に戻す技
術です。
2
0
0
1年の中国へのプラント納入を契機に、設計変更や部品の海外調
達によってコストダウンを実現し、中国・国内への展開を図っています。
総合排煙処理用触媒を用いた
「㈱オーエムバイロ」
デモプラント
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水素関連技術
工業用水素や燃料電池自動車用水素ステーション向けに、都市ガス改質
タイプのコンパクト水素製造装置
「HYSERVE」
を2003年4月に販売開始しま
した。
まずは水素製造能力30Nm3/h仕様のみの販売ですが、将来的には水
素製造能力100∼300Nm3/hクラスをラインナップ予定です。従来は別々で
あった精製装置と改質装置を同一ユニット化し、装置コストとサイズを半分に
まで削減しました。
ファイン系材料技術
当社は、石炭から都市ガスを製造していた時代からの技術蓄積を活用・発
都市ガス改質型の水素製造装置
「HYSERVE」
展させ、
コールタール中に含まれるフルオレンを出発物質として、数十種類の
フルオレン誘導体を工業的に製造する方法を開発し、材料販売事業を進め
↓
液晶オーバーコート
ています。主な市場は光・電子材料分野で、
フルオレン誘導体特有の特徴で
ある高い屈折率と耐熱性が顧客に受け入れられています。
カメラ付携帯電話
のレンズや液晶関連部材が主な用途で、有力顧客に採用が拡大しており、
2004年3月期の売上は約20億円と、2003年3月期の約3倍に達しました。今後
のフルオレン誘導体の需要増大に対応するため、JFEグループとフルオレン
誘導体の共同製造会社「㈱フルファイン」を設立し、2003年8月より年産560ト
ンのプラントが本格稼動しています。
ナノ材料技術
当社は、蓄積してきた炭素系材料技術を活用して、チューブの側壁がアモ
ルファス
(非結晶質)
炭素で構成される新規カーボンナノチューブを開発しま
した。
NEDOの国家プロジェクトに参画して水素吸蔵材料としての実用化に
向けた開発を進めています。
また、電子材料としての開発も進めており、サン
フルオレン誘導体の用途例 液晶オーバーコート
(上)
カメラ付携帯電話のレンズ(下)
プルを提供している電機メーカーから高い評価を受けています。
カーボンナノチューブ
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大阪ガスグループの知的財産活動
知的財産活動の情報開示にあたり
大阪ガスグループではこれまで、技術経営の視点に立ち、技術開発の成果である知的財産権の戦略的な獲
得や、
ITで事業を推進するためのビジネスモデル特許の取得、
ライセンス収入の獲得等、知的財産活動に積
※
極的に取り組んでまいりました。
昨今、企業経営における知的財産の価値がますます重要となる中、大阪ガスグループの戦略的な取り組み
についてご理解いただくため、本年より大阪ガスグループの
「知的財産活動」
をご紹介します。
※アメリカの起業家ジェイ・S・ウォーカー氏に倣い、
「Ge
t
a
p
a
t
en
t
,
s
t
a
r
t
you
r
bu
s
i
ne
s
s」
のスローガンのもと取り組んでいます。
1.
知的財産出願・権利化活動
出願状況 大阪ガスグループの事業戦略に沿って
「選択と集中」
を進
特許出願件数推移(グループ全体)
’99.3
めつつ、
コア技術に対しては、強力な自社の特許網を構築す
(注1)
る
「パテント・ポートフォリオ・マネジメント
」
を展開し、戦略的
な特許出願を行っています。
特許出願件数
(内ビジネスモデル特許)
’00.3
’01.3
988 1,095
979
904
760
638
157
159
108
61
17
25
’02.3 ’03.3 ’04.3
中でも今後のエネルギー・環境問題に大きく貢献する家庭
用コージェネレーション技術、固体高分子形・固体酸化物形
燃料電池等の技術に関しては、重点的に特許を出願し、強力
コージェネレーション・燃料電池関連の出願推移
(件)
150
業務用コージェネレーション等
家庭用コージェネレーション・燃料電池
な権利の確保を図っています。
また、サービスやメンテナンス等のお客さま接点業務、電力
自由化に向けた電力小売システム等、
ITを利用したビジネス
120
90
モデル特許の出願にも積極的に取り組んでいます。
2001年
3月期及び2002年3月期には集中的に出願を行い、以降は
60
営業部門等も含めて重要なビジネスモデル特許の出願が
全社的に定着しています。
30
2
004年3月期は、大阪ガスグループ全体で、特許6
3
8件、意
0
’99.3
’00.3
’01.3
’02.3
’03.3
’04.3
匠4
2件、商標3
8件の出願を行いました。
(注1)
パテント・ポートフォリオ・マネジメントとは、自社の中核技術である
「基本特許」
を中心に、関連する特許を束ねて
「特許群」
として取得し、事業戦略に
活かしていくマネジメントのことです。
(注2)
出願件数はすべて国内ベース
特許出願事例 家庭用燃料電池システムの特許戦略について
戦略的な出願事例として、家庭用燃料電池技術の特許戦略をご紹介します。
(1)
コア技術は当社単独で特許を出願
家庭用燃料電池システムの特許出願状況(2004年3月末時点での累計特許出願件数実績)
① 改質装置関連
改質装置
及び周辺装置
従来から当社が得意とする改質装置及び改質系触媒技術で、
単独出願による強力な権利化を進めています。 ② 学習制御システム
(運転制御技術)
省エネ効果を最大化する学習制御等の燃料電池システムの
28%
電池本体
燃料
改質装置
16件
85件
43%
29%
CO変成・除去触媒
運転制御についても、積極的に出願しています。
(2)
コア技術以外(電池本体等)の特許出願戦略
商品化の加速を第一義として、
メーカーとの最適なアライアンス
燃料改質システム
排熱回収装置
(学習制御関連89件)
件
136
運転システム関連
(ユーザー支援等)
件
39
を行い、共同で出願する場合もあります。
29
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2.
知的財産権の保有と活用
特許権の保有状況
【エネルギービジネス分野】
【都市ビジネス分野】
都市ガスの製造・輸送・供給分野では、
「非開削工法」や
燃料電池やハイブリッド自動車に活用できる
「リチウム二次
「地中埋設物探査技術」等のコストダウンや保安に貢献する
電池材料」
、脱硫・脱硝用の触媒として機能する
「ピッチ系活
特許を保有しています。業務用分野では、
「コージェネレー
性炭素繊維」
、次世代光学材料として活用できる
「フルオレ
ション・燃料電池関連」
に加え、中国に事業展開している
ン」
、水素貯蔵用や電子放出材料として活用できる
「カーボン
「触媒湿式酸化
(CWO)
による排水処理技術」
や、
「汚泥溶融
ナノチューブ」
など、今後大きな成長が期待できる分野の材料
技術」等の当社独自の高度な環境技術の特許も保有してい
技術を戦略的に権利化しています。
ます。家庭用分野では、
「家庭用コージェネレーション」
に加
え、急速に普及が進んでいる
「床暖房」
「浴室暖房乾燥機」
等
の特許を保有しています。
大阪ガスグループ全体の特許権保有件数(2004年3月期末ベース)
:1,280件
製造・輸送・供給分野:377件
【技術の内訳】
○LNGプラン
ト設備(インバー配管等)
○導管工法
(非開削工法等)
○導管メンテナンス
(地中埋設物探査技術等) 等
材料技術分野:163件
業務用エネルギー分野:228件
【技術の内訳】
○コージェネレーション
○燃料電池
○環境技術
(排水処理技術等) 等
家庭用エネルギー分野:328件
【技術の内訳】
○家庭用コージェネレーション
○床暖房・浴室暖房乾燥機 等
【技術の内訳】
○リチウム二次電池材料
○脱硫・脱硝活性炭素繊維
○フルオレン
○カーボンナノチューブ 等
上記の分野以外に184件あり
知的財産の活用(収益拡大)
大阪ガス㈱では、知的財産の積極的な活用を図っており、保
管保安装置
(2社)
等のライセンシングにより、約2.
4億円の実
有特許の自社実施率は5
1%に達しております。
これはわが国企
施料収入を得ています。
業の平均的な自社実施率
(約3割)
を大きく上回っています。
また、社外活用が可能な権利については、次のような活動を
ライセンス契約あり
当社保有特許の活用状況
通じてライセンシングを図り、
キャッシュインを実現しています。
〇外部専門家を活用したライセンス戦略の立案と実施
その他
16%
33%
〇Webの特許流通市場を通じた海外へのライセンス展開
自社のみ実施
〇保有特許の棚卸しによる外販可能特許の更なる発掘
11%
2
0
04年3月期は、保有特許の約1
6%についてライセンス契
約を締結しており、燃料電池技術
(6社)
、
LNGタンク
(3社)
、導
40%
自社実施
51%
実施予定あり
3.
知的財産リスクマネジメント
知的財産取扱規程
教育・啓発活動
大阪ガス㈱では、
2
0
0
2年4月に社内の知的財産活動全体を
大阪ガスグループ従業員向けに以下のような各種教育・啓
網羅した、次の構成から成る
「知的財産取扱規程」
を制定し、
発活動を展開し、
グループ全体としての知的財産活動とリス
リスクマネジメントの強化に努めています。
クマネジメントの強化に取り組んでいます。
○社内組織の職責権限と運用ルール
○階層別(管理者向け、新人・中級技術者向け等)
の
○他者との係争対応と未然防止策
知的財産研修
○機密情報の扱い
○商標・著作権研修会
○職務発明・創作等の帰属と報償金
○パテント・ポートフォリオ・マネジメント講座
大阪ガスグループ各社でも、本規程を参考にルール化を
○知的財産に関する社会的環境変化に合わせた有識者
図っています。
による講演会 等
30
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社会価値増大への取り組み
(企業行動基準・社会貢献・環境)
社会が
「持続可能な成長」
を実現するため、近年、企業には環境や社会への貢献のほか、人権の尊重や労働
衛生管理の徹底などを含む
「社会的責任」
を果たすことが一層求められるようになりつつあります。大阪ガスグ
ループは、情報公開やコンプライアンスから環境行動や社会貢献に至るまで、多方面から
「社会価値」
の増大を
目指しています。
(コーポレートガバナンス・コンプライアンスの基本方針については、
「マネジメントメッセージ」
をご参照ください。
また、
コンプライアンス・環境貢献・
社会貢献の詳細については、当社発行「環境・社会行動レポート」
をご参照ください。)
大阪ガスグループ企業行動基準
大阪ガスグループ企業行動基準では、以下の項目について規程を定め、
グループ内への周知徹底を図っています。
1. 良き企業市民としての行動基準
① 人権を尊重し、お客さま・従業員等を人種・信条・性格・社会的身分・門地等によって差別しない。
② 有害物質の排出防止や、廃棄物の再資源化等によって、環境保全への配慮を行う。
2. 製造・供給活動における行動基準
① ガス事業関連法令を遵守し、お客さま満足第一をモットーに、基本に忠実な仕事の徹底を行う。
② お客さまの立場に立って、製品の製造・販売、請負工事等の安全性を確保するとともに、事故が起こった場
合には、速やかに原因を追究して再発防止に努め、回収・危険告知等適切な措置をとる。
3. 取引行動における行動基準
① 独占禁止法に従うことはもとより、取引行動に際しては積極的に公正な行動をとる。
② 公正な取引を実施し、取引の相手方より優越的な地位にある場合でも、それを不当に利用しない。
③ 誠意を持ってお客さまとの信頼関係を築く。
④ 関係先・取引先との交際は、法令に従い節度を持って良識の範囲内にとどめる。
4. 情報管理における行動基準
① お客さま情報等の漏洩がないように適切に情報管理する。
また、経営情報等は適時・適切に開示する。
② 自社の知的財産を適切に管理するとともに、他者の知的財産を侵害しない。
5. 職場における行動基準
① 相手の立場に立って行動し、お互いが快適に働ける職場作りに努める。
② 雇用形態に関わらず、処遇等について不合理的な差別的取扱いをしない。
6. 社会に対する行動基準
① 反社会的勢力との取引や利益供与を禁止する。
② 適正に納税する。
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社会貢献活動
大阪ガスグループでは、お客さまとの信頼関係を深め、
成及び清掃等地域社会の福祉向上に貢献する団体・個人
また社会に貢献することが、企業の責務であると同時に企
に対して、機材・備品の購入資金やイベント活動費用等を
業存続の重要な要素であると考えています。
この趣旨に
支援する制度で、過去10年間に約180件の適用実績があ
則り、社員が一企業市民として地域社会貢献を行う活動
ります。
(地域交流活動)
を支援している他、福祉・国際交流に資
また、財団法人大阪ガスグループ福祉財団(1985年設
する財団を設立し、社会への貢献・還元を進めています。
立)
では、高齢者を対象にした福祉活動や研究・調査への
当社では、
1991年より
「いきいき市民推進活動」
として、
助成事業、高齢者の健康維持・増進を目的とした健康づく
情報提供や時間・資金・施設面でのバックアップ制度を用
り事業を地域に密着して推進しています。財団法人大阪ガ
意し、従業員のボランティア活動等の支援を行っていま
ス国際交流財団
(1
9
9
2年設立)
では、東南アジア・太平洋地
す。
コミュニティ休暇制度は、地域団体の役員として正式
域の天然ガス産出国の小・中・高等学校、大学に対して、
会合に出席する場合や地域のスポーツ・文化振興等に世
①教育資材の助成、②天然ガス関連技術・環境技術に関
話役として参加する場合に適用する制度で、過去10年間
する試験研究への助成、③高校生・大学生を対象とする奨
に約150件の適用実績があります。
また、
コミュニティギフト
学金の支給、④技術者・研究者の研修に対する助成、等を
制度は、心身障害者
(児)
・高齢者の支援、児童・少年の育
行っています。
環境行動
大阪ガス㈱では、
「エネルギー事業者として環境行動は
主要目標であるガス販売量1m3当たりのCO2排出量につい
事業活動そのもの」
という基本的な考えのもと、具体的行動
ては1
8
g−CO2/m3と目標1
9
g−CO2/m3を2年前倒しで達
目標として、
「2
0
1
1年3月期環境目標」
とともに
「2
0
0
6年3月期
成しました。そのほか資源消費の低減、再生資源の利用促
中期環境目標」
を策定し、全社を挙げて環境行動に取り組
進など、事業活動における環境負荷軽減活動においても着
3
んでいます。中期環境目標は、ガス販売量1m 当たりCO2
実な成果を挙げることができました。
さらに、国内でのESCO
排出量をはじめ、
3つの行動指針に応じ、定量目標2
4項目を
事業の推進、中国やインドネシアなど海外での環境技術の
含む34項目を具体的に設定し、確実に実行することを目指
普及、排ガス中のCO2も有効利用するトリジェネレーション技
しています。
術の導入、次世代エネルギーとしての水素の貯蔵や供給技
2
0
0
4年3月期からは、環境経営の進捗度を定量的に把握
術などさまざまな分野での環境改善に取り組んでいます。
し、環境行動を効果的に推進していくため
「環境経営指標」
またグループ各社での環境行動を具体的に推進する
3
を導入し、
2
006年3月期の目標値を4.
0m /円としました。 ツールとして、
2
0
1
1年3月期までにI
SO14
0
0
1等の環境マネ
2
0
0
4年3月期の環境経営指標実績は、自社事業活動に伴う
ジメントシステムを導入します。
グループ各社はこれまで独
CO2排出量の削減、
ガス工事での掘削土、産業廃棄物等の
自に対応し、既に1
0社あまりがI
SO14
0
0
1等の環境マネジメ
3
最終処分量削減が進んだことによって、
3.
7m /円となりま
ントシステムの認証を取得していますが、未取得のグループ
した。
各社についても、
その規模や事業形態に応じ、
2
0
1
1年3月期
2
0
04年3月期の実績では、
2
0
0
6年3月期中期環境目標の
までに順次導入を図っていきます。
32
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財務セクション
主要な連結経営指標の推移
単位:百万円
1999年3月
2000年3月
2001年3月
2002年3月
2003年3月
2004年3月
売上高.......................................................
¥ 831,366
¥ 849,225
¥ 951,926
¥ 973,565
¥ 947,978
¥ 951,324
各3月期
営業費用 ...................................................
764,991
786,501
877,872
876,888
862,004
859,228
営業利益 ...................................................
66,375
62,723
74,055
96,676
85,974
92,096
その他の収益
(費用).................................
(13,538)
(16,781)
(14,210)
(31,313)
(34,949)
(13,934)
税金等調整前当期純利益 ..........................
52,838
45,943
59,845
65,364
51,025
78,162
法人税等 ...................................................
31,097
24,069
28,090
33,491
20,086
26,870
当期純利益................................................
21,614
27,345
36,097
39,418
29,686
47,066
各3月末
流動資産 ...................................................
224,445
195,046
222,613
193,971
216,796
203,878
投資及びその他の資産..............................
123,657
171,539
223,334
197,486
152,739
172,020
有形固定資産 ............................................
826,917
842,770
850,090
837,627
822,180
795,820
無形固定資産等 ........................................
3,331
10,158
14,931
14,431
17,913
27,511
総資産.......................................................
1,178,352
1,219,514
1,310,976
1,243,520
1,209,628
1,199,229
流動負債 ...................................................
300,917
287,099
263,501
254,374
246,343
252,712
固定負債 ...................................................
495,012
499,952
565,770
513,300
501,869
442,405
株主資本 ...................................................
380,846
428,523
475,019
468,706
453,285
495,635
有利子負債................................................
476,922
491,011
510,179
465,015
494,535
455,700
連結子会社数 ............................................
20
25
35
43
56
77
1株当たり情報(円)
当期純利益................................................
株主資本 ...................................................
¥
8.56
152.31
¥
10.94
172.95
¥
14.72
195.52
¥
16.33
197.85
¥
12.56
¥
20.56
197.28
222.15
主要経営指標
株主資本比率
(%).....................................
32.3
35.1
36.2
37.7
37.5
41.3
負債比率
(%)............................................
40.5
40.3
38.9
37.4
40.9
38.0
インタレストカバレッジレシオ
(倍)............
6.8
7.6
9.8
13.2
14.2
12.9
総資産利益率
(%).....................................
1.8
2.3
2.9
3.1
2.4
3.9
株主資本利益率
(%).................................
5.7
6.8
8.0
8.4
6.4
9.9
33
経営者による財務分析
企 業 集 団 の 状 況
当社グループ
(連結対象子会社77社)
は、ガス、
LPG・電力・その
中山共同発電㈱及び中山名古屋共同発電㈱は、当初の株式の取
他エネルギー、器具及びガス工事、不動産、その他の事業を行って
得が2003年3月期であったため、03年3月期は貸借対照表のみ連結
います。
し、04年4月期よりすべての財務諸表で連結しています。
事 業( セ グ メ ン ト )区 分 の 変 更 及 び 配 賦 不 能 費 用 の 処 理 方 法 の 変 更 に つ い て
当社グループでは2003年4月に組織改革を実施しました。この
・従来の「その他」事業に含めていた、電気供給・熱供給・LNG受託
組織改革を契機とし、当社二大事業領域(エネルギービジネス、非
加工等と、
「LPG及び産業ガス」を合わせて
「LPG・電力・その他エ
エネルギービジネス)
とセグメント情報との整合を図るため、2004
ネルギー」事業としました。
年3月期から、従来の「ガス」
「受注工事」
「器具」
「LPG及び産業ガス」
「不動産賃貸」
「その他」のセグメント区分を、エネルギービジネスと
して①「ガス」
、②「LPG・電力・その他エネルギー」
、③「器具及びガ
ス工事」の3セグメント、及び非エネルギービジネスとして④「不動
産」
、⑤「その他」の2セグメント、の計5つのセグメントに事業区分を
変更しました。主な変更点は以下の通りです。また、以下での対前
期増減率の算出については、前期の金額を変更後のセグメントに組
・従来の「その他」事業に含めていた、外管工事・掘削残土再生等
と
「器具」
・
「受注工事」を合わせて、
「器具及びガス工事」事業とし
ました。
・従来の「その他」事業に含めていた、建物等の維持管理工事等と
「不動産賃貸」を合わせて「不動産」事業としました。
・従来「全社」
に計上していた大阪ガスの一般管理費を、
各セグメン
トに適切に配賦しました。
み替えた上で比較しています。
売 上 高 及 び 営 業 利 益
増の1,545百万m3となりました。工業用分野では、一部のお客さま
①ガス
ガスセグメントは、大阪ガス㈱のガス事業が大きなウエイトを占
での工場閉鎖影響があったものの、既存の大口顧客での増量を中
めています。大阪ガス㈱のガス販売状況については、家庭用分野
心に、新規需要獲得を進めた結果、前期比1.3%増の3,735百万m3
では、お客さま数が前期末に比べて68千戸増加して6,316千戸とな
となりました。他ガス事業者向け分野でも、供給先ガス事業者で
りました。また、ファンヒーターやガス温水床暖房システム・家庭
の大口需要獲得が順調に進んだ結果、前期比8.8%増の182百万m3
用ガスコージェネレーションシステムECOWILL等による需要開発
となりました。以上により、個別ガス販売量全体では、前期に比べ
を進めましたが、冬期の高気温によって、家庭用1戸当たりの月間
て1.0%増加し、7,766百万m3となりました。
平均使用量が前期に比べて0.5%減の34.3m3となりました。以上に
売上高は、以上のように、ガス販売量が増加したことなどにより、前
より、家庭用ガス販売量は、前期比0.3%増の2,304百万m3となり
期に比べ28億円増
(+0.5%)
の5,739億円となりました。一方、費用に
ました。商公医療用分野では、夏期の低気温による空調需要の減
ついては、敦賀LNG基地計画の中止に伴う用地処理の一時的費用を
少があったものの、医療用分野を中心とした新築物件の獲得や既
計上したものの、経営全般にわたるコスト削減に努めた結果、営業利
築リニューアル空調の獲得が好調に推移したために、前期比0.6%
益は前期に比べ9億円増
(+1.7%)
の580億円となりました。
お客さま数
〔取付メーター数〕
(千戸)
1戸当たり平均月間
使用量(m3/月)
2004/3
A
2003/3
B
A−B
家庭用
6,316
6,248
+68
101.1%
業務用
318
314
+4
101.2%
計
A/B
6,634
6,562
+72
101.1%
家庭用
34.3
34.5
–0.2
99.5%
全体平均
108.1
108.0
+0.1
101.1%
家庭用
2,304
2,298
+6
100.3%
業務用
5,280
5,222
+58
101.1%
3,735
3,686
+49
101.3%
工業用
ガス販売量
(百万m3)
商業用
986
986
+0
100.0%
公用・医療用
559
550
+9
101.6%
182
168
+15
108.8%
7,766
7,687
+79
101.0%
他ガス事業者向け
計
[大阪ガス㈱個別 45MJ/m3表示]
34
④不動産
②LPG・電力・その他エネルギー
売上高は、中山共同発電㈱や中山名古屋共同発電㈱、㈱コージ
売上高は、新規物件の事業開始等の売上増加要因はあったもの
ェネテクノサービス等の連結対象子会社が増えたことに伴い、前期
の、2003年に神戸ハーバーランド地区賃貸用不動産を売却したこ
に比べ125億円増
(+10.5%)の1,321億円となりました。一方、費用
とによる売上高の減少があったため、微増にとどまりました。一方、
についても、主に連結対象子会社の拡大影響によって増加した結
費用面では費用削減に努めた結果、営業利益は前期に比べて6億
果、営業利益は前期に比べ25億円増
(+19.5%)の157億円となりま
円増(+10.9%)の70億円となりました。
した。
⑤その他
売上高は、オージーメンテナンスサービス㈱等の連結対象子会
③器具及びガス工事
売上高は、工業用コージェネレーションシステム等の大型器具を
社が増えたことや、全般に業績が好調に推移した結果、前期に比べ
中心に当社のガス器具販売が好調に推移しましたが、㈱ハーマン
38億円増
(+2.9%)の1,360億円となりました。営業利益は、各社が
の連結除外に伴う減少影響があったため、前期に比べ 81億円減
コストダウンに努めた結果、前期に比べ11億円増
(+18.4%)
の74億
(△5.4%)の1,435億円となりました。一方、費用については、物流
円となりました。
コスト等の器具原価の低減や管工事のコストダウンによってコスト
削減に努めた結果、営業利益は前期に比べ2億円増
(+15.0%)の22
億円となりました。
(単位:億円)
ガス
LPG・電力・
その他エネルギー
器具及び
ガス工事
不動産
その他
消去又は全社
連 結
売上高
+0.5%
5,739
[+28]
+10.5%
1,321
[+125]
△5.4%
1,435
[△81]
+1.3%
338
[+4]
+2.9%
1,360
[+38]
(682)
[△81]
+0.4%
9,513
[+33]
営業利益
+1.7%
580
[+9]
+19.5%
157
[+25]
+15.0%
22
[+2]
+10.9%
70
[+6]
+18.4%
74
[+11]
15
[+4]
+7.1%
920
[+61]
%は対前期増減率 [
]
は対前期増減値
税 引 後 当 期 純 利 益
2004年3月期には、有利子負債の削減を目的として、発行済み社
価損を95億円、早期退職制度の適用を拡充したことによる一時的
債のディフィーザンス等を実施しました。これによって、その他費用
な支出として132億円、神戸ハーバーランド地区の不動産等を売却
(営業外費用)
に37億円の社債償還損を計上しました。また、資産
したことでの売却損を106億円計上していましたが、2004年3月期
圧縮の一環として保有土地の売却を進めました。この結果、固定資
産売却損46億円をその他費用
(特別損失)
に計上しました。
一方、2003年3月期には、株式市況の低迷により投資有価証券評
にはこうした項目がなくなりました。
この結果、税引後当期純利益では、前期と比べて173億円増
(+58.5%)の470億円となりました。
35
アセット・マネジメントの概況
ア セ ット ・ マ ネ ジ メ ン ト の 考 え 方
当社グループでは、電力・ガス事業の規制緩和をビジネスチャン
スと捉え、不採算事業分野や恒常的事業活動に伴う資産に関して
びフォロー・見極めを一層厳格に実施します。
他人資本・自己資本のウエイトに関しては、それぞれの資本コス
は、資産の圧縮を行う一方、電力を中心とした成長分野に関しては、
トや財務体質の健全性の維持等を考慮した結果、負債/資本比率で
今後も積極的に事業投資拡大する方針です。この際、経営環境の
1程度、及び株主資本比率で40%以上を目安として、資本効率の最
変化に伴う投資リスクの最小化のために、個別の投資案件ごとに
大化を目指しています。
従来から行っているグループ統一の投資基準に基づく投資判断、及
設 備 投 資 実 績
2004年3月期の設備投資実績は、ガス事業の供給設備での389億
円の投資を中心に697億円となりました。製造設備では、姫路8号
LNGタンクが期中に完成しました。供給設備では、京滋ライン、姫
路ラインが期中に竣工した他、継続工事中の滋賀ラインなどによ
り、当期中に575km増加し、当期末の本支管延長は45,281kmとな
(億円)
2004年3月期
2003年3月期
増減
製造設備
22
57
△35
供給設備
389
366
23
58
60
△2
業務設備等
りました。連結子会社の設備投資は、リース事業を行う㈱オージッ
設備投資
(個別)計
470
483
△13
クでのリース資産の増加の他、㈱ガスアンドパワーでの「電源コー
設備投資
(連結)計
697
671
26
ジェネ」の建設工事を計上した結果、227億円となりました。
投 融 資 実 績
2004年3月期には、LPG事業分野の強化を目的として、ダイヤ燃
商㈱への出資を行った一方、㈱ハーマンへの出資を大幅に減少し
ました。保有有価証券の時価評価額が413億円増加したことによっ
て、投資有価証券では前期比300億円増の1,128億円となりました。
資 産 ・ 負 債 圧 縮 へ の 取 組 み
当社グループでは、経営の効率化及び安定性の向上の観点から、
総資産・負債の圧縮・スリム化を進めています。2004年3月期には、
期に継続して実施しました。また、保有有価証券の売却を計画的に
進めています。
内部積み立てしていた退職引当金397億円(個別)の外部拠出を前
総 資 産 の 状 況
繰延税金資産
(長期)は、その他有価証券評価差額金の増加等の
影響によって、前期比184億円減の201億円となりました。これに、
加えた結果、2004年3月期末の総資産は、前期比103億円減の11,992
億円となりました。
上記に掲げた設備投資・投融資の実績と、資産圧縮への取組みを
有 利 子 負 債 の 状 況
当期は潤沢なキャッシュ・フローを背景に、有利子負債の圧縮を
進めました。社債では第16回国内債の満期償還の他、第3回ユーロ
円建社債のディフィーザンス等を実行した結果、2004年3月末には
前期比210億円減の2,188億円となりました。また、借入金でも長
有利子負債の期末残高
(単位:億円)
6,000
5,000
4,910
5,101
4,650
4,945
4,557
期借入金の約定弁済の他に、繰上げ償還を実行した結果、当期末
には、前期比198億円減の2,108億円となりました。これらにコマー
シャルペーパーの増減を加えた結果、有利子負債全体では、前期末
比388億円減の4,557億円となりました。
4,000
3,000
2,000
1,000
0
36
2000/3
2001/3
2002/3
2003/3
2004/3
自 社 株 取 得 実 績
2004年3月期には、定時株主総会で授権した6,700万株、200億
円をそれぞれ上限とした枠に対し、2003年12月の取締役会決議に
自己株式は金庫株として保有しています。これにより、累計での自
己株式の取得実績は291,941千株・878.6億円となっています。
基づき、65,553千株・199.9億円の買付けを行いました。取得した
退 職 給 付 債 務・退 職 給 付 費 用 の 状 況
退職給付債務に関しては、年金資産が外部拠出に伴って前期末
と比較して、約760億円増加しました。また、年金運用状況が改善
退職給付費用に関する事項
(2003年4月1日∼2004年3月31日)
されたことから、未認識数理計算上の差異は前期末比約370億円減
(1) 勤務費用
8,513百万円
少しました。以上の結果、退職給付引当金は、2004年3月末には428
(2) 利息費用
4,900
億円となりました。
(3) 期待運用収益
退職給付費用については、個別の要員数が減少したことから、勤
(4) 数理計算上の差異の費用処理額
務費用・利息費用が減少しました。一方、数理計算上の差異の費用
(5) 過去勤務債務の費用処理額
処理額が、2003年3月期の年金資産運用状況に伴って、前期末比約
(6) 退職給付費用
24億円増の49億円となりました。この結果、退職給付費用は、前期
末と比較して約10億円増の155億円となりました。
((1)+(2)+(3)+(4)+(5))
△2,869
4,941
71
15,557
(注) 簡便法を採用している連結子会社の退職給付費用は「勤務費用」に計上して
います。
退職給付債務に関する事項(2004年3月31日)
(1) 退職給付債務
(2) 年金資産
(3) 未積立退職給付債務((1)+(2))
(4) 未認識数理計算上の差異
(5) 未認識過去勤務債務(債務の減額)
△286,310百万円
236,437
△49,873
7,657
―
(6) 連結貸借対照表計上額純額
((3)+(4)+(5))
(7) 前払年金費用
(8) 退職給付引当金((6)−(7))
退職給付債務等の計算の基礎に関する事項
退職給付見込額の期間配分方法
期間定額基準
割引率
主として1.8%
期待運用収益率
主として1.8%
過去勤務債務の額の処理年数
主として1年
数理計算上の差異の処理年数
主として10年
△42,216
673
△42,889
(注)一部の子会社は、退職給付債務の算定にあたり、簡便法を採用しています。
37
キ ャ ッ シ ュ・ フ ロ ー 分 析
当期において、営業活動によるキャッシュ・フローは、増益になっ
よるキャッシュ・フローは、有利子負債の削減などにより、前期より
たことなどによって、前期に比べて403億円増の1,328億円となりま
458億円支出増の759億円の支出となりました。
した。投資活動によるキャッシュ・フローは、前期に固定資産の売
これらの結果、現金及び現金同等物の当期末残高は、前期末残
却などによる大きな収入があった影響などにより、前期に比べて
高よりも103億円減の157億円となりました。
182億円支出増の678億円の支出となりました。また、財務活動に
2004年3月期
2003年3月期
増 減
営業活動によるキャッシュ・フロー
1,328億円
925億円
+403億円
投資活動によるキャッシュ・フロー
△678億円
△496億円
△182億円
財務活動によるキャッシュ・フロー
△759億円
△300億円
△458億円
現金及び現金同等物の増減額等
△108億円
128億円
△236億円
現金及び現金同等物の期末残高
157億円
260億円
△103億円
フリ ー キ ャッシ ュフ ロ ー の 状 況
2004年3月期のフリーキャッシュフローは、利益の増加等によっ
途投資枠」の400億円については、LPG販売会社の買収の他、自己
て、前期比495億円増の732億円となりました。配当の他には、IPP
株式の取得に活用しましたが、これら以外には有望な投資案件が
の追加取得費等に充当しました。また、当初設定していました「別
なかったため、有利子負債の圧縮に充当しました。
138
配当(支払ベース)
FY04.3
見通し
(億円)
外部資金等
フリーキャッシュフロー 565
別途投資枠 400
200
計画済の成長投資案件
フリーキャッシュフロー 732
138
配当(支払ベース)
実績
150
39
200
自己株式の
有利子負債の圧縮
取得
投資枠の活用→LPG販売会社の買収等
電力ビジネス108、
滋賀ライン39億円等計画済成長投資
外部資金等
フリーキャッシュフロー 721
134
配当(支払ベース)
FY05.3
見通し
別途投資枠 500
173
計画済の成長投資案件
0
100
200
300
400
500
600
700
FCF=営業活動によるキャッシュフロー − 設備投資による支出。設備投資には成長投資を含まず。
「計画済の成長投資案件」には、設備投資案件と投融資案件の両方を含む。
38
800
900
リスクに関する定量的・定性的な開示
事 業リスク
当社グループは独立した企業体として入手可能な情報をベース
に予見可能な範囲で、競争に勝つための戦略を持ち、経営資源を
有していると考えています。
基幹産業であるガス事業の収益性は、主として次の要因により左
右されます。
① 日本国内ガス事業に関する規制改革に伴って可能となったガス
事業への新規参入による、需要の減少と価格の低下
場の、予測以上の大幅な変動
また、原料調達・製造・供給に関するトラブルによっても、当社グ
ループの収益性は変動する可能性があります。お客さまの個人情
報が外部へ漏洩した場合、当社グループの信用が損なわれ、業績
に影響が及ぶ可能性があります。
ガス事業以外の事業は、それぞれ依拠する市場の変化により収
益性は左右されますが、ほぼすべてのグループ会社を連結して業
② 気温・水温の変動によるガス需要への影響
務執行状況を把握し、迅速に対応を講じることにより影響の軽減に
③ ガスの原料であるLNG価格算定の基礎となる原油価格と為替相
努めています。
市 場リスクに 関 す る 管 理 方 針
このような事業リスクに加え、当社グループは為替・金利などの
ており、これを当社戦略・財務部門が統括しています。
変動による市場リスクにさらされています。これらのリスクをヘッ
当社グループでは、デリバティブ取引の市場価値について定期的
ジするため、当社ではデリバティブ取引を導入しています。すべて
な評価を行い、市場リスクを継続的に監視しています。また、当社
の取引は、実需に基づくリスクヘッジを目的としており、投機目的
グループは、内部規程に定めた要件に従い、一定の基準を満たす
でのデリバティブ取引は行っていません。デリバティブ取引の実行
金融機関等とのみ取引を行っており、取引先にかかる信用リスクは
及び管理は、内部規程に基づきグループ各社財務担当部署が行っ
僅少であると考えています。
● 気 温 ・ 水 温( 天 候 )リ ス ク
為替予約取引は、主として1週間程度の短期で決済を行うため、当
気温・水温の変動はガスの販売量の増減に影響します。家庭用
社グループの業績に重大な影響を与えるものではありません。
ガス販売の場合、年間平均で1℃の変動によって、ガス販売量は4∼
また、当社グループは、外貨建て負債に対する為替変動リスクを
6%程度の変動を受けます。空調用ガス販売の場合、年間平均で1℃
ヘッジするため、対象負債の発行時に元利金に対するスワップ取引
の変動によって、ガス販売量は10%程度の変動を受けます。こうし
を行っています。この取引は、当該負債の利払い日及び満期日に順
た気温・水温の影響については、デリバティブ商品の活用により、そ
次決済されます。
の一部をヘッジしています。
● 金 利 リ ス ク
● 為 替 レ ート・原 油 価 格 リ ス ク
為替レート・原油価格の変動は、LNGの調達価格に影響します。
当社グループは、資金調達に対する金利変動リスクを相応の水
準に維持し、資金調達コストを長期的に低減するため、社債及び借
例えば2005年3月期の場合には、当社でのガスの原材料費は、為替
入金を対象とした金利スワップ取引を行っています。金利リスクの
レートについては、年間1円/US$の変動につき約14億円、原油価格
許容水準はバリューアットリスク
(VaR)手法での分析に基づいて設
では年間1$/bblの変動につき約35億円の収支影響を受けます。こ
定しています。また、将来の特定のキャッシュ・フローに対し、適用
うした為替レート・原油価格の影響については、原料費調整制度の
金利水準をあらかじめ確定することが必要な場合についても、金
活用によりガス販売価格に反映することで相殺していますが、実際
利スワップ取引を利用しています。
の反映までのタイムラグにより、決算期を超えて影響が発生するこ
ともあります。
年金利1%の変動に対する、当社支払利息及び社債利息の影響額
は約10億円です。
なお、当社グループは、LNG・LPGなど原料の購入代金支払用の
米ドルを調達するため、為替予約取引を行っています。本目的での
(注)VaR手法:対象資産の将来価格変動をシミュレートし、想定最大損失を確率
的に算出する方法
39
連結貸借対照表
大阪ガス株式会社及び連結子会社 2003年及び2004年の3月31日現在
単位:千ドル
単位:百万円
資 産
(注1)
2003年
2004年
2004年
流動資産
現金及び預金 .................................................................................
¥
29,706
¥
19,998
$
189,214
営業債権
売上債権.....................................................................................
113,216
108,085
1,022,660
貸倒引当金 .................................................................................
(731)
(787)
(7,446)
...................................................................................................
112,485
107,298
1,015,214
たな卸資産.....................................................................................
27,618
31,826
301,126
繰延税金資産
(注10)......................................................................
11,555
14,828
140,297
その他の流動資産 ..........................................................................
35,432
29,928
283,168
流動資産合計 .............................................................................
216,796
203,878
1,929,019
非連結子会社及び関連会社投資.................................................
21,598
14,556
137,723
その他の投資有価証券
(注3)......................................................
61,271
98,329
930,353
繰延税金資産
(注10)......................................................................
38,670
20,195
191,078
その他の投資及びその他の資産 ....................................................
33,937
41,925
396,679
貸倒引当金.....................................................................................
(2,737)
(2,985)
(28,243)
...................................................................................................
152,739
172,020
1,627,590
製造設備 ........................................................................................
476,242
493,383
4,668,209
供給設備 ........................................................................................
1,374,106
1,443,000
13,653,137
業務設備 ........................................................................................
177,192
167,821
1,587,861
その他の有形固定資産...................................................................
324,171
335,363
3,173,081
建設仮勘定.....................................................................................
70,127
27,146
256,845
...................................................................................................
2,421,838
2,466,713
23,339,133
減価償却累計額..........................................................................
1,599,658
1,670,893
15,809,376
...................................................................................................
822,180
795,820
7,529,757
無形固定資産及び繰延資産 ...............................................................
17,913
27,511
260,299
...................................................................................................
¥1,209,628
¥1,199,229
$11,346,665
投資及びその他の資産
投資有価証券
有形固定資産
注記参照
40
単位:千ドル
単位:百万円
負債、少数株主持分及び資本
(注1)
2003年
2004年
2004年
流動負債
短期借入金.....................................................................................
¥
20,246
¥
23,190
$
219,415
1年以内期限到来の社債及び長期借入金
(注4)..............................
39,824
29,859
282,515
支払手形及び買掛金 ......................................................................
43,207
35,779
338,528
未払法人税等 .................................................................................
17,542
29,767
281,644
未払費用 ........................................................................................
51,997
63,427
600,123
その他の流動負債
(注10)...............................................................
73,527
70,690
668,843
流動負債合計 .............................................................................
246,343
252,712
2,391,068
社債及び長期借入金
(注4).................................................................
410,466
376,651
3,563,733
退職給付引当金
(注9)........................................................................
70,585
42,889
405,800
ガスホルダー修繕引当金 ...................................................................
1,639
1,531
14,486
その他の固定負債
(注10)...................................................................
19,180
21,335
201,864
少数株主持分 .....................................................................................
8,130
8,476
80,197
偶発債務
(注6)
資本
資本金
(注5)
普通株式
授権株式数
— 2004年3,840,849千株、2003年3,840,849千株
発行済株式数 — 2004年2,369,012千株、2003年2,369,012千株 ........
132,167
132,167
1,250,516
資本剰余金.....................................................................................
19,482
19,482
184,331
利益剰余金.....................................................................................
312,831
346,558
3,279,005
その他有価証券評価差額金............................................................
9,825
35,903
339,701
為替換算調整勘定 ..........................................................................
85
2,931
27,732
2004年138,236,978株、2003年71,683,495株 ...................................
(21,105)
(41,406)
(391,768)
資本合計.....................................................................................
453,285
495,635
4,689,517
...................................................................................................
¥1,209,628
¥1,199,229
$11,346,665
自己株式
41
連結損益計算書
大阪ガス株式会社 2003年3月期及び2004年3月期
単位:千ドル
単位:百万円
(注1)
2003年
2004年
¥947,978
¥951,324
$9,001,079
売上原価 ........................................................................................
502,343
497,397
4,706,188
販売費及び一般管理費...................................................................
359,661
361,831
3,423,512
...................................................................................................
862,004
859,228
8,129,700
営業利益
(注11).................................................................................
85,974
92,096
871,379
受取利息及び受取配当金 ...............................................................
1,290
1,205
11,401
支払利息 ........................................................................................
(6,149)
(7,238)
(68,484)
投資有価証券売却益 ......................................................................
9,070
2,721
25,745
社債償還損.....................................................................................
—
(3,742)
(35,406)
投資有価証券評価損 ......................................................................
(9,513)
(1,231)
(11,647)
関係会社株式評価損 ......................................................................
(4,887)
(230)
(2,176)
固定資産売却益..............................................................................
2,011
1,555
14,713
固定資産売却損..............................................................................
(11,609)
(4,684)
(44,318)
固定資産圧縮損..............................................................................
(233)
(156)
(1,476)
早期退職費用 .................................................................................
(13,295)
—
—
その他 ............................................................................................
(1,634)
(2,134)
(20,191)
...................................................................................................
(34,949)
(13,934)
(131,839)
税金等調整前当期純利益 ...................................................................
51,025
78,162
739,540
当年度分.....................................................................................
20,086
26,870
254,234
調整額 ........................................................................................
649
3,484
32,964
少数株主持分損益..............................................................................
(604)
(742)
(7,021)
当期純利益.........................................................................................
¥ 29,686
¥ 47,066
$ 445,321
売上高
(注11).....................................................................................
2004年
営業費用
(注11)
その他の収益
(費用)
法人税等
単位:ドル
単位:円
2003年
2004年
2004年
1株当たり当期純利益 ........................................................................
¥12.56
¥20.56
$0.195
1株当たり配当額 ...............................................................................
6.00
6.00
0.057
注記参照
42
(注1)
連結株主持分計算書
大阪ガス株式会社 2003年3月期及び2004年3月期
単位:百万円
(千株)
発行済の
普通株式の数
2002年3月31日残高 ...............................
2,369,012
資本金
資本剰余金
¥132,167 ¥19,482
利益剰余金
その他
有価証券
評価差額金
¥296,338
¥ 20,729
為替換算
調整勘定
¥
—
(10)
(10,904)
その他有価証券評価差額金純減.........
85
為替換算調整勘定による調整 ............
配当金
(中間配当を含む)....................
(14,211)
取締役賞与 .........................................
(71)
新規連結による増加...........................
1,631
連結子会社の減少による減少 ............
(542)
(21,095)
自己株式純増......................................
2,369,012
132,167
19,482
312,831
9,825
85
(21,105)
47,066
当期純利益 .........................................
26,078
その他有価証券評価差額金純減.........
2,846
為替換算調整勘定による調整 ............
配当金
(中間配当を含む)....................
(13,783)
取締役賞与 .........................................
(81)
新規連結による増加...........................
492
連結子会社の減少による増加 ............
33
(20,301)
自己株式純増......................................
2004年3月31日残高 ...............................
¥
29,686
当期純利益 .........................................
2003年3月31日残高 ...............................
自己株式
2,369,012
¥132,167 ¥19,482
¥346,558
¥ 35,903
¥2,931
¥(41,406)
単位:千ドル
(注1)
資本金
2003年3月31日残高 ...................................................
資本剰余金
$1,250,516 $184,331
利益剰余金
$2,959,892
その他
有価証券
評価差額金
為替換算
調整勘定
$ 92,961
$
804
$(199,688)
445,321
当期純利益 .............................................................
246,740
その他有価証券評価差額金純減.............................
26,928
為替換算調整勘定による調整 ................................
配当金
(中間配当を含む)........................................
(130,409)
取締役賞与 .............................................................
(766)
新規連結による増加...............................................
4,655
連結子会社の減少による増加 ................................
312
(192,080)
自己株式純増..........................................................
2004年3月31日残高 ...................................................
自己株式
$1,250,516 $184,331
$3,279,005
$339,701
$27,732
$(391,768)
注記参照
43
連結キャッシュ・フロー計算書
大阪ガス株式会社 2003年3月期及び2004年3月期
単位:千ドル
単位:百万円
2004年
¥ 51,025
¥ 78,162
$ 739,540
利息及び配当金の受取...................................................................
支払利息の支払..............................................................................
従業員早期退職費用 ......................................................................
法人税等の支払..............................................................................
営業活動による純キャッシュ・フロー.......................................
82,805
(27,942)
(1,290)
6,149
—
(9,070)
9,513
4,887
(2,011)
11,609
2,498
12,958
(3,951)
4,557
2,944
(3,087)
3,052
93,621
1,286
(6,061)
(12,958)
(34,339)
92,574
89,564
(27,411)
(1,205)
7,238
3,742
(2,721)
1,231
230
(1,555)
4,684
2,155
—
1,912
(3,238)
(4,178)
9,407
(3,992)
75,863
1,230
(7,809)
—
(14,555)
132,891
847,422
(259,353)
(11,401)
68,484
35,406
(25,745)
11,647
2,176
(14,713)
44,318
20,390
—
18,091
(30,637)
(39,531)
89,005
(37,771)
717,788
11,638
(73,886)
—
(137,714)
1,257,366
投資活動によるキャッシュ・フロー:
有形固定資産の取得による支出 ....................................................
無形固定資産の取得による支出 ....................................................
有形固定資産の売却による収入 ....................................................
投資有価証券の売却による収入 ....................................................
子会社・関連会社株式の取得による支出........................................
連結の範囲の変更に伴う子会社株式の取得による支出 ................
その他 ............................................................................................
投資活動に使用した純キャッシュ・フロー................................
(67,756)
(1,105)
11,678
22,945
(3,307)
(3,468)
(8,617)
(49,630)
(68,116)
(1,807)
4,502
5,522
(6,606)
—
(1,373)
(67,878)
(644,489)
(17,097)
42,596
52,247
(62,503)
—
(12,991)
(642,237)
財務活動によるキャッシュ・フロー:
短期借入金の純増
(減)額 ...............................................................
コマーシャル・ペーパーの純増加額 ................................................
長期借入れによる収入 ...................................................................
長期借入金の返済による支出 ........................................................
社債発行による収入 ......................................................................
社債の償還.....................................................................................
自己株式の取得..............................................................................
配当金の支払 .................................................................................
少数株主への配当金の支払............................................................
その他 ............................................................................................
財務活動に用いられた純キャッシュ・フロー ............................
(9,721)
9,000
5,646
(24,781)
39,970
(14,848)
(21,095)
(14,159)
(106)
—
(30,094)
3,940
2,000
44,284
(67,256)
—
(24,743)
(20,336)
(13,732)
(122)
35
(75,930)
37,279
18,923
418,999
(636,352)
—
(234,109)
(192,412)
(129,927)
(1,154)
331
(718,422)
現金及び現金同等物に係る換算差額 .................................................
現金及び現金同等物の純増
(減)額 ....................................................
現金及び現金同等物の期首残高 ........................................................
新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額 ...................................
連結除外に伴う現金及び現金同等物の減少額...................................
現金及び現金同等物の期末残高 ........................................................
(18)
12,832
12,837
2,119
(1,694)
¥ 26,094
71
(10,846)
26,094
1,095
(599)
¥ 15,744
672
(102,621)
246,892
10,361
(5,668)
$ 148,964
キャッシュ・フロー情報の補足的開示:
現金及び現金同等物
貸借対照表上の現金及び預金 ........................................................
満期まで3ヶ月を超える定期預金...................................................
合計 ........................................................................................
¥ 29,706
(3,612)
¥ 26,094
¥ 19,998
(4,254)
¥ 15,744
$ 189,214
(40,250)
$ 148,964
営業活動によるキャッシュ・フロー:
税金等調整前当期純利益 ...............................................................
営業活動による純キャッシュ・フローへの調整:
減価償却費 .................................................................................
退職給付引当金の減少 ...............................................................
受取利息及び受取配当金 ...........................................................
支払利息.....................................................................................
社債償還損 .................................................................................
投資有価証券売却益...................................................................
投資有価証券評価損...................................................................
関係会社株式評価損...................................................................
有形固定資産売却益...................................................................
有形固定資産売却損...................................................................
有形固定資産除却損...................................................................
従業員早期退職費用...................................................................
売上債権の減少
(増加)
................................................................
たな卸資産の減少
(増加)
............................................................
仕入債務の増加
(減少)...............................................................
未払費用の増加
(減少)...............................................................
その他 ........................................................................................
調整合計..................................................................................
注記参照
44
(注1)
2003年
2004年
連結財務諸表の注記
大阪ガス株式会社 2003年3月期及び2004年3月期
1 連 結 財 務 諸 表 作 成 上 の 基 礎
連結財務諸表は、日本のガス事業法、証券取引法及びそれらの関
されている連結財務諸表(注記等の説明及び連結株主持分計算書
連法規並びに日本で一般に公正妥当と認められている会計原則に
を含みます)
は、日本で一般に認められた会計原則及び会計慣行に
基づいて作成されています。この日本の会計基準は一部国際会計
基づいて作成され、証券取引法の要請により財務省の所轄財務局
基準とは異なっています。大阪ガス株式会社
(以下会社という)
及び
に提出された監査済み連結財務諸表の翻訳です。日本語の連結財
国内連結子会社は、日本の固定資産の減損に関する新しい会計基
務諸表に含まれる補足情報の中のいくつかは、添付されている連
準(固定資産の減損に係る会計基準 2002年8月9日 企業会計審議
結財務諸表において開示が要求されていないため、開示していま
会)及び2003年10月31日に企業会計基準委員会より公表された固
せん。
定資産の減損に係る会計基準の適用指針(適用指針第6号)を適用
また、読者の便宜を図って、2004年3月期の連結財務諸表は、2004
していません。これらの基準は2006年3月期までに適用することが
年3月31日の実勢為替レートである1ドル=105.69円で換算して米
求められています。会社及び国内連結子会社は2005年3月期にお
ドルによる表示を併記しています。この換算は、日本円による表示
いて適用する予定です。これらの基準を適用した場合の影響額に
金額がこのレートまたはその他任意のレートで米ドルに換金できる
ついては、算定されていません。
ことを意味するものではありません。
海外連結子会社の数値は現地で広く認められている会計原則及
び会計慣行に基づき作成された会計帳簿に基づいています。添付
2003年の連結財務諸表項目は2004年の表示と合致するように組
替えています。
2 重 要 な 会 計 方 針
(1)連結
(3)有価証券
当社グループは、議決権を40%以上保有しており、実質的に親会
売買目的有価証券は期末日の時価で貸借対照表に計上し、時価
社によって支配されている会社を連結子会社とし、連結の範囲に含
の変動は当該変動が生じた期間の損益として認識しています。満期
めています。
保有目的の債券は償却原価で貸借対照表に計上しています。子会
連結財務諸表には、当社と77社の連結子会社
(2003年度は56社)
社株式・関連会社株式は移動平均原価により貸借対照表に計上して
の決算書が含まれています。非連結子会社は、添付の連結財務諸
います。その他有価証券は期末日の時価で貸借対照表に計上し、時
表に重要な影響を及ぼしていません。連結会社間の取引及び債権
価と取得原価との差額は税効果額を控除した後に資本の部の独立
債務は消去されています。
科目として開示しています
(全部資本直入法)
。その他有価証券の売
連結子会社のうち7社については12月31日をもって決算日とし
ています(その他2社は2月29日)
。これらの子会社は、連結のため
却益は移動平均原価法により算定しています。
時価のない債券は、償却原価から回収不能と見込まれる金額を
には会社の決算日時点で財務諸表を作成していません。このため、
控除した金額で貸借対照表に計上しています。他の有価証券で時
これら連結子会社9社の決算日と会社の決算日との間の重要な取
価のないものは移動平均法による原価で貸借対照表に計上してい
引があった場合には必要な調整として連結財務諸表に反映してい
ます。
ます。
満期保有目的の債券、子会社株式・関連会社株式、及び、その他
投資額と連結子会社取得日の純資産額のうち持分に相当する額
有価証券の時価が著しく低下した場合には、当該有価証券は時価で
との差額は、20年以内に償却しています。差額に重要性がなけれ
貸借対照表に計上され、時価と簿価との差額はその期間の損失と
ば、連結初年度に償却しています。
して認識されます。子会社株式・関連会社株式の適正な時価が容易
非連結子会社及び関連会社については重要性がないため持分法
を適用していません。
子会社に対する投資勘定の消去にあたって、少数株主に帰属す
る部分を含んだ子会社の資産・負債は、各子会社の支配獲得日にお
ける公正な時価によって評価しています。
(2)連結キャッシュ・フロー計算書
連結キャッシュ・フロー計算書の作成にあたり、手許現金、随時引
き出し可能な預金及び購入時から3ヶ月以内に期限の到来する容易
に換金可能な短期投資を現金及び現金同等物としています。
に入手できない場合で、当該有価証券の実質価額が著しく低下して
いる場合は、実質価額まで評価を切り下げています。これらの有価
証券の含み損は、損益計算書において開示しています。
(4)デリバティブ取引とヘッジ会計
デリバティブ取引は時価法を適用しています。注記2.(17)を参照
して下さい。
(5)貸倒引当金
当社及び連結子会社
(以下、当社グループ)
は、貸倒引当金を過去
の貸倒実績率により算定した額のほか、個別に債権の回収可能性を
見積もって計上しています。
45
(6)たな卸資産
たな卸資産については、主として移動平均法によっています。
(7)有形固定資産
減価償却は主として見積耐用年数に基づく定率法によっています
います。
(13)ガスホルダー修繕引当金
当社及び一部の連結子会社はガスホルダーの修繕に備えるため、
が、一部の連結子会社は定額法によっています。ただし、1998年4
次回の修繕費見積額を次回修繕までの期間に配分して計上してい
月1日以降に取得した建物については定額法によっています。
ます。実際の修繕費と見積額との差額は、修繕が完了した年度の損
修繕及び保守に対する支出(ガスホルダーに対するものを除く)
は発生時の費用とし、大幅な改良については資産計上しています。
顧客から受け取った工事負担金や収用による収入は法人税法の
限度額内で資産の取得価額を圧縮しています。この圧縮額の累計
額は、2003年3月期においては279,516百万円、2004年3月期にお
いては281,343百万円
(2,661,964千ドル)
でした。
(8)ソフトウェア
ソフトウェアは、無形固定資産に含めて利用可能期間に基づいて
定額法により処理しています。
(9)研究開発費
研究開発費は、発生時に販売費及び一般管理費もしくは製造原
価として計上しています。2003年3月期及び2004年3月期の研究開
発費はそれぞれ13,726百万円及び12,379百万円(117,126千ドル)
でした。
(10)法人税等
法人税等には法人税、住民税及び事業税が含まれています。
当社グループは、税効果会計を採用しています。繰延税金資産及
び繰延税金負債は、会計上の資産及び負債の額と税務上の資産及
び負債の額の一時的な差異による将来の税金への影響を考慮して
認識されています。
(11)従業員退職給付
当社グループは、概ね2種類の退職給付制度、すなわち、社外積
立をしていない一時金制度と従業員からの拠出を伴う社外積立の
年金制度を有しています。これらの制度により、該当する従業員は、
益に加減しています。
(14)社債発行費
社債発行費は支出時の費用としています。
(15)リース取引
所有権が借主に移転しないファイナンス・リースは、日本で一般
に認められている会計原則に基づき、オペレーティング・リース取引
と同様に処理しています。
(16)外貨建取引の換算
外貨建金銭債権債務は期末日レートで換算しています。
海外子会社の資産及び負債は期末日レートで日本円に換算して
います。海外子会社の資本の部は取得時レートで日本円に換算して
います。海外子会社の収益及び費用は期中平均レートで日本円に
換算しています。異なるレートを適用することにより生じる換算差
額は連結貸借対照表において少数株主持分及び為替換算調整額と
して認識しています。
(17)デリバティブ取引及びヘッジ会計
当社グループは、ヘッジ目的で使用されているもの以外のデリバ
ティブは期末の時価で評価し、時価の変動を損益として認識してい
ます。
デリバティブがヘッジとして使用され一定の要件を満たす場合
は当社グループは、ヘッジ対象に係る損益が認識されるまでの期
間、デリバティブの時価の変動から生じる損益の認識を繰り延べて
います。
しかし、先物為替予約及び通貨スワップがヘッジとして使用され
退職時の給与水準、勤務期間あるいはその他の要素により決定さ
一定の要件を満たす場合は、当該為替予約及び通貨スワップとヘッ
れる退職一時金及び年金の支払いを受けることができます。
ジ対象項目は下記のとおり処理されます。
従業員の退職給付に備えるため、当社及び連結子会社は当連結
既存の外貨建債権債務をヘッジする目的で先物為替予約及び通
会計年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき、
貨スワップを行った場合、ヘッジ対象の外貨建債権債務を為替予約
退職給付引当金を計上しています。
日の直物為替レートで換算した円貨額と当該外貨建の帳簿価額と
過去勤務費用は1年で償却しています。また、数理計算上の差異
は、10年間の定額法で翌期から償却しています。
(12)賞与
当社グループは日本の一般的な慣行に従い6月と12月に従業員
に対して賞与を支給しています。期末の未払賞与は経営陣が見積も
った支給見込額に基づいて未払費用に含めて計上しています。定
46
時株主総会で決定される取締役賞与金は利益処分として計上して
の差額は、為替予約日を含む期間の損益として認識されます。
先物為替予約及び通貨スワップが将来の外貨建取引をヘッジす
る目的で行われた場合は、当該予約レートにより計上され、先物為
替予約にかかる損益は認識されません。
また、金利スワップが、ヘッジとして利用され、一定の要件を満た
す場合は、スワップ対象の資産負債に係る利子に金利スワップによ
り収受する利子の純額を加減算します。
(18)1株当たり当期純利益
2003年3月期及び2004年3月期ともに潜在株式調整後1株当たり
連結損益計算書に記載している1株当たり当期純利益は、各年度
の発行済株式数の加重平均に基づいて計算しています。
当期純利益は転換社債の発行残高やその他普通株式と同様のもの
がないため記載していません。
3 有 価 証 券
(1)2003年3月31日現在及び2004年3月31日現在の、時価のあるそ
の他有価証券に関する取得原価、貸借対照表計上額、時価の情
(2)2003年3月31日現在及び2004年3月31日現在の、時価のないそ
の他有価証券の貸借対照表計上額は、以下のとおりです。
報は、次のとおりです。
単位:百万円
時価が取得原価を超えているもの
2003
単位:百万円
取得原価
単位:千ドル
貸借対照表計上額
差額
¥18,780
時価のない株式 .......
単位:千ドル
2004
2004
¥18,059
$170,868
差額
2003年
(3)その他有価証券のうち満期があるものの今後の償還予定額は
株式 .....
¥13,916
¥30,304
¥16,388
債券 .....
1
1
—
合計 .....
¥13,917
¥30,305
¥16,388
株式 .....
¥22,943
¥80,185
¥57,242
$541,603
国債 ....................
¥9
¥1
¥—
¥10
債券 .....
1
1
—
—
合計 ....................
¥9
¥1
¥—
¥10
合計 .....
¥22,944
¥80,186
¥57,242
$541,603
国債 ....................
¥9
¥1
¥—
¥10
合計 ....................
¥9
¥1
¥—
¥10
以下のとおりです。
単位:百万円
1年以内
2004年
1年超5年以内 5年超10年以内
合計
2003年
時価が取得原価を超えないもの
単位:百万円
取得原価
2004年
単位:千ドル
貸借対照表計上額
差額
差額
単位:千ドル
2003年
1年以内
株式 .....
¥12,616
¥12,177
¥
(439)
債券 .....
9
9
合計 .....
¥12,625
¥12,186
¥
(439)
¥
¥
¥
(20)
1年超5年以内 5年超10年以内
合計
2004年
—
国債 ....................
$85
$10
$—
$95
合計 ....................
$85
$10
$—
$95
2004年
株式 .....
9
債券 .....
合計 .....
95
¥
104
75
9
¥
84
$
—
¥
(20)
(189)
—
$
(189)
(4)2003年3月期及び2004年3月期に売却したその他有価証券の売
却額はそれぞれ22,945百万円及び5,522百万円
(52,247千ドル)
で、売却益の合計額はそれぞれ9,070百万円及び2,721百万円
(25,745千ドル)
、売却損の合計額はそれぞれ1,280百万円及び
276百万円(2,611千ドル)です。
47
4 社 債 及 び 長 期 借 入 金
2003年及び2004年3月31日現在の社債及び長期借入金は、以下
のとおりです。
(6,835百万円 最終返済期限 2010年)
について、銀行と債務履行
単位:百万円
2003
引受契約等を締結しました。
単位:千ドル
2004
2004
2004年3月31日に終了する事業年度において、当社は、償還期限
銀行、保険会社からの借入金
2012年、利率5.875%のユーロ円建無担保社債(10,000百万円)に
償還期限:2019年
利率:0.17%から5.85%
¥210,410 ¥187,630 $1,775,286
ユーロ円建社債
償還期限:2012年 利率:5.875%
2005年、利率2.95%の無担保社債(33,900百万円)及び銀行借入
10,000
—
—
ついて、銀行と債務履行引受契約を締結しました。
しかしながら、会社は銀行が履行すべき債務について、偶発債務
として責任を負担しています。
2003年及び2004年の3月31日現在の主に長短借入金(2003年3
国内無担保社債
償還期限:2005年 利率:2.95%
15,000
15,000
141,924
月31日37,834 百万円、2004年3月31日34,794百万円(329,208千
償還期限:2017年 利率:3.4%
15,700
15,700
148,547
ドル)に対する担保提供資産は以下のとおりです。
48,960
48,960
463,241
米ドル建社債
償還期限:2007年 利率:7.125%
単位:百万円
国内無担保社債
償還期限:2018年 利率:2.9%
30,000
29,000
274,387
償還期限:2008年 利率:1.47%
30,000
30,000
283,849
2003
単位:千ドル
2004
2004
有形固形資産 .................
¥63,274
¥60,281
$570,357
2,053
2,035
19,254
償還期限:2009年 利率:1.95%
20,000
20,000
189,233
現金及び預金 .................
償還期限:2005年 利率:1.23%
20,000
20,000
189,233
売上債権 .......................
802
515
4,873
220
220
2,082
たな卸資産等 .................
690
841
7,957
償還期限:2004年 利率:0.675%
10,000
—
—
....................................
¥66,819
¥63,672
$602,441
償還期限:2012年 利率:1.46%
20,000
20,000
189,233
償還期限:2007年 利率:2.06%
償還期限:2022年 利率:1.47%
控除 1年内返済予定
20,000
20,000
189,233
450,290
406,510
3,846,248
39,824
29,859
282,515
2004年3月31日現在の社債及び長期借入金の今後の償還予定額
は以下のとおりです。
¥410,466 ¥376,651 $3,563,733
各年3月31日まで
単位:百万円
単位:千ドル
1999年3月31日に終了する事業年度において、会社は、償還期限
2005 .....................................................
¥ 29,859
$ 282,515
2004年、利率5.45%の無担保社債(20,000百万円)について、銀行
2006 .....................................................
53,165
503,028
と債務履行引受契約を締結しました。
2007 .....................................................
63,138
597,388
2000年3月31日に終了する事業年度において、会社は、銀行借入
2008 .....................................................
36,967
349,768
(2002年3月末残高 11,972百万円 最終返済期限 2010年)につい
2009 .....................................................
42,941
406,292
2010以降 ...............................................
180,440
1,707,257
合計 ...................................................
¥406,510
$3,846,248
て、銀行と債務履行引受契約を締結しました。
2002年3月31日に終了する事業年度において、会社は、償還期限
5 株 主 持 分
日本の商法では株式の発行価額の全額を資本金に組み入れるこ
る欠損填補又は取締役会決議による資本組入れに使用することが
ととされていますが、取締役会決議により発行価額の2分の1を超
可能です。もし、利益準備金と資本準備金の合計が資本金の25%に
えない額まで資本準備金に組み入れることが可能です。なお、資本
達しているもしくは25%を超えているならば、株主総会決議により
準備金は資本剰余金に含まれます。
配当することが可能です。利益準備金は連結財務諸表の利益剰余
2001年10月1日施行の商法では、配当金及びその他の利益処分
として支出する金額の10%以上を、利益準備金と資本準備金の合
計が資本金の25%に達するまで利益準備金として積み立てること
となっています。利益準備金及び資本準備金は、株主総会決議によ
48
金の中に含まれています。
当社の配当可能利益は商法の規定により作成される個別財務諸
表に基づいて計算されます。
6 偶 発 債 務
2003年3月31日及び2004年3月31日時点の偶発債務は以下の
単位:百万円
2003
とおりです。
単位:千ドル
2004
2004
債務保証
2,631
¥ 2,926
$ 27,685
従業員 ...........................
子会社及び関連会社 ....... ¥
211
157
1,485
債務履行引受契約 ..............
121,454
82,707
782,543
........................................... ¥124,296
¥85,790
$811,713
7 ファイ ナ ン ス リ ー ス
2003年3月期及び2004年3月期の所有権移転外ファイナンスリース取引は以下のとおりです。
借手側
貸手側
単位:百万円
2003
単位:千ドル
2004
取得価額相当額
(財務費用含む)............
¥5,142
単位:百万円
2004
¥3,904
$36,938
2003
単位:千ドル
2004
2004
取得価額 ........................
¥12,229
¥13,450
$127,259
減価償却費.....................
6,829
8,009
75,778
.................................................
¥ 5,400
¥ 5,441
$ 51,481
未経過リース料
1年以内 .........................
¥ 740
¥ 620
$ 5,866
未経過リース料
1年超 .............................
1,413
1,328
12,565
1年以内 .........................
¥ 2,508
¥ 2,694
$ 25,489
合 計 ........................
¥2,153
¥1,948
$18,431
1年超 .............................
4,904
5,480
51,850
合 計 ........................
¥ 7,412
¥ 8,174
$ 77,339
2003年3月31日及び2004年3月31日で終了する連結会計年度の
支払リース料は、それぞれ1,093百万円、1,063百万円(10,058千ド
ル)です。
2003年3月31日及び2004年3月31日で終了する連結会計年度の
受取リース料はそれぞれ2,957百万円、3,023百万円
(28,603千ドル)
です。
2003年3月31日及び2004年3月31日で終了する連結会計年度の
減価償却費はそれぞれ1,854百万円、
1,857百万円
(17,570千ドル)
です。
8 デ リ バ ティ ブ 取 引
当社グループは、原料購入に係る外貨建債務、外貨建社債及び外
貨建借入に係る為替レートの変動、借入及び社債の利子率の上昇
リスクの軽減、原料購入代金の変動による損失の回避及びガス売
上高の変動を軽減する目的に限り、先物為替予約、通貨スワップ、原
当社グループはヘッジ手段とヘッジ対象の対応関係を認識して有
効性の評価を行っています。
以下の表は、ヘッジ会計が適用されていないデリバティブに関す
る2003年3月31日現在の時価情報を要約したものです。
油価格スワップ、オプション及び天候デリバティブを実需の範囲内で
2003年3月31日現在(単位:百万円)
種類
デリバティブとして利用しています。
これらのデリバティブは、それぞれ為替レートと利子率の変動リ
スク、価格変動リスク及び気温の変動リスクにさらされています。
当社グループのデリバティブ契約は、一定許容額の範囲内で、定
められた方針に準拠して当社グループ各社の財務部門が締結し管
契約額
1年超
時価
未実現損益
市場取引 金利スワップ:
以外の
支払変動・受取固定 ...
取引
支払固定・受取変動 ...
合 計...................
¥2,962 ¥2,962
¥129
¥129
2,548
(77)
(77)
¥5,760 ¥5,510
¥ 52
¥ 52
2,798
理しています。
当社グループが利用しているヘッジ目的のデリバティブとヘッジ
会計が適用されています。
対象は以下のとおりです。
ヘッジ手段
金利スワップ
当連結会計年度末のデリバティブ取引については、すべてヘッジ
ヘッジ対象
社債及び借入金
通貨スワップ
外貨建社債及び外貨建債務
為替予約及び通貨オプション
外貨建予定取引
原油価格等スワップ及びオプション 原料等購入代金
49
9 従 業 員 退 職 給 付
2003年3月31日現在及び2004年3月31日現在の連結貸借対照表
単位:百万円
に計上されている退職給付引当金の内訳は以下のとおりです。
単位:千ドル
2003
2004
¥10,733
¥ 8,514
2004
$ 80,556
単位:千ドル
勤務費用−当期に稼得された給付 ..
2003
2004
2004
利息費用 ..............................
7,304
4,901
46,371
退職給付債務 ........................
¥ 276,175
¥ 286,310
$ 2,708,960
期待運用収益 ........................
(4,126)
(2,869)
(27,145)
前払年金費用 ........................
180
673
6,368
数理計算上の差異の費用処理額...
2,471
4,941
46,750
単位:百万円
控除:未認識数理計算上の差異 ..
(45,349)
(7,657)
(72,448)
過去勤務債務の費用処理額 ....
(1,831)
71
672
控除:年金資産の公正価値 .....
(160,421)
(236,437)
(2,237,080)
退職給付費用 .................
¥14,551
¥15,558
$147,204
退職給付引当金 ............
¥ 70,585
¥ 42,889
$
405,800
割引率及び年金資産の期待運用収益率は2003年3月期において
2003年3月31日及び2004年3月31日に終了した事業年度の連結
はそれぞれ1.8%及び2.7%、2004年3月期においてはそれぞれ1.8%
損益計算書に計上されている退職給付費用の内訳は以下のとおり
及び1.8%を使用しています。退職給付見込額は期間定額基準によ
です。
り各事業年度へ配分しています。過去勤務債務は主として1年で償
却しています。数理計算上の差異は主として10年間で均等償却して
います。
0 法 人 税 等
日本の利益に係る税金の税率(日本における法定実効税率)
は、
単位:百万円
単位:千ドル
2003
2004
退職給付引当金 ..............
¥ 16,915
¥ 10,381
償却超過額.....................
12,346
11,871
112,319
建設計画中止損失...........
3,750
7,089
67,073
未実現利益.....................
2,472
1,954
18,488
投資有価証券評価損 .......
8,752
5,251
49,683
当社においては2003年及び2004年3月期ともに36.2%です
(一部の
2004
繰延税金資産:
連結子会社においては40.6%)
。
2003年及び2004年3月期の財務諸表における法人税等の負担率
と、法定実効税率との差異の原因は下記のとおりです。
2003
2004
法定実効税率 ............................................
36.2%
36.2%
親会社と子会社の法定実効税率の差異等 ....
1.4
1.0
一時差異でない申告調整項目等 .................
1.6
1.2
住民税均等割等 .........................................
0.4
0.2
その他 ......................................................
1.0
0.2
税効果適用後の法人税等負担率 .................
40.6%
38.8%
$
98,221
未払事業税等 .................
2,856
3,095
29,284
その他 ...........................
12,285
16,682
157,839
繰延税金資産小計...........
59,376
56,323
532,907
評価性引当額 .................
(18)
(478)
(4,522)
繰延税金資産合計 ..............
59,358
55,845
528,385
特別償却準備金 ..............
(4,855)
(4,642)
(43,921)
固定資産圧縮積立金 .......
(356)
(344)
(3,255)
その他有価証券評価差額金 ..
(6,165)
(21,285)
(201,391)
その他 ...........................
(1,422)
(1,404)
(13,284)
繰延税金負債合計 ..............
(12,798)
(27,675)
(261,851)
繰延税金資産の純額...........
¥ 46,560
¥ 28,170
$ 266,534
繰延税金負債:
2003年及び2004年の3月31日現在の繰延税金資産及び繰延税金
負債の主な構成要素は以下のとおりです。
50
繰延税金資産の純額は連結貸借対照表上、次のように表示され
ております。
2004年4月1日以降に始まる年度については、外形標準課税の導入
に基づき事業税における所得割部分の税率が低くなります。所得
単位:百万円
2003
単位:千ドル
2004
税率の変更に基づき、一部の国内連結子会社は、当連結会計年度に
2004
おける繰延税金資産及び繰延税金負債の計算に当たり、流動項目
については42.0%、非流動項目については40.5%の法定実効税率
流動資産 ...........................
¥11,555
¥14,828
$140,297
投資その他の資産 ..............
38,670
20,195
191,078
その他流動負債 .................
(9)
(12)
(114)
この法定実効税率の変更の結果、2003年3月期において、変更前
その他固定負債 .................
(3,656)
(6,841)
(64,727)
の地方税法が適用された場合と比較し、繰延税金資産の金額が16
...........................................
¥46,560
¥28,170
$266,534
を適用しています。
百万円
(133千ドル)増加し、当期に費用計上された法人税等調整額
の金額が130百万円(1,081千ドル)増加し、その他有価証券評価差
2002年3月期における繰延税金資産及び繰延税金負債の計算に
額金が146百万円
(1,215千ドル)増加しています。
適用した法定実効税率は42.0%でした。地方税法の改正により、
- セ グ メ ント 情 報
当社グループの主な事業は(1)ガス、
(2)LPG・電力・その他エネ
ルギー、
(3)器具及びガス工事、
(4)不動産、
(5)その他です。
期経営計画「イノベーション100」
に基づき、平成15年4月1日付で組
織改革を実施し連結財務諸表提出会社をグループ本社と位置付け
たのを契機に、その発生の態様と各セグメントの関連を見直した結
事業区分の方法の変更
平成15年1月に策定した中期経営計画「イノベーション100」で、連
果、各セグメントの損益情報をより適切に開示するために、当連結
会計年度より各セグメントの直接費用とすることに変更しました。
結財務諸表提出会社を含めた各中核会社を中心に、エネルギービ
また、
「消去又は全社」の項目に含めていた主に連結財務諸表提出
ジネスと都市ビジネス
(非エネルギー分野)の二大事業をさらに発
会社の管理部門に係る全社資産についても、各セグメント損益への
展させることとし、これに基づき平成15年4月1日付で組織改革を
貢献度を加味して再検討した結果、全社資産のうち投資有価証券等
実施したのを契機に、当社グループの二大事業領域
(エネルギービ
を除く資産は、各セグメントへの貢献が明確であるものと判断し、
ジネス・都市ビジネス)
とセグメント情報の整合を図るため、事業区
各セグメントの資産とすることに変更しました。また、全社資産の
分を次のとおり変更しました。
配賦を変更したことに伴って、減価償却費及び資本的支出について
• 従来の「その他」事業に含めていた、電気供給、熱供給、LNG受託加
も同様の変更を行いました。
工等と、
「LPG及び産業ガス」
を合わせて
「LPG・電力・その他エネ
ルギー」
事業としました。
2004年3月期におけるこの変更の影響は以下のとおりです。
• 従来の
「その他」
事業に含めていた、外管工事、掘削残土再生等と
「器具」
「
、受注工事」
と合わせて「器具及びガス工事」事業としま
• 営業費用
• 従来の「その他」事業に含めていた、建物等の維持管理事業などと
「不動産賃貸」
を合わせて
「不動産」事業としました。
「 消 去 又 は 全 社 」の 営 業 費 用 は 76,915百 万 円
(727,742千ドル)減少しました。
した。
• 資産
「消去又は全社」の資産は76,252百万円(721,468
千ドル)減少しました。
• 減価償却費 「 消 去 又 は 全 社 」の 減 価 償 却 費 は 2,839百 万 円
「消去又は全社」の項目に含めていた配賦不能費用及び全社資産等
の処理方法の変更
「消去又は全社」の項目に含めていた配賦不能営業費用は、主に
(26,862千ドル)減少しました。
• 資本的支出 「消去又は全社」の資本的支出は924百万円
(8,742
千ドル)減少しました。
連結財務諸表提出会社での管理部門に係る一般経費でしたが、中
51
セグメント情報の要約は以下のとおりです。
単位:百万円
ガス
LPG・電力・
その他エネルギー
器具及び
ガス工事
不動産
その他
計
消去又は
全社
連結
2003年
売上高及び営業利益
外部顧客に対する売上高 .....................
¥566,998 ¥118,006 ¥151,426 ¥ 14,801 ¥ 96,747 ¥ 947,978
¥
—
¥ 947,978
セグメント間の内部売上高又は振替高 ...
4,030
1,602
329
18,668
35,438
60,067
(60,067)
—
計 ......................................................
571,028
119,608
151,755
33,469
132,185
1,008,045
(60,067)
947,978
営業費用 .............................................
513,980
106,441
149,815
27,085
125,863
923,184
(61,180)
862,004
営業利益 .............................................
¥ 57,048 ¥ 13,167 ¥
1,940 ¥
6,384 ¥
6,322 ¥
84,861
¥ 1,113
¥
85,974
資産 ...................................................
¥717,200 ¥159,451 ¥ 79,852 ¥102,826 ¥128,502 ¥1,187,831
¥ 21,797
¥1,209,628
減価償却費 .........................................
61,008
8,949
862
4,622
8,450
83,891
(1,086)
82,805
資本的支出 .........................................
44,591
4,836
1,359
7,119
10,049
67,954
(847)
67,107
単位:百万円
ガス
LPG・電力・
その他エネルギー
器具及び
ガス工事
不動産
その他
計
消去又は
全社
連結
2004年
売上高及び営業利益
外部顧客に対する売上高 .....................
¥568,047 ¥130,671 ¥143,164 ¥ 13,745 ¥ 95,697 ¥ 951,324
¥
—
¥ 951,324
セグメント間の内部売上高又は振替高 ...
5,856
1,499
397
20,153
40,318
68,223
(68,223)
—
計 ......................................................
573,903
132,170
143,561
33,898
136,015
1,019,547
(68,223)
951,324
515,860
116,429
141,330
26,820
128,529
928,968
(69,740)
営業費用 .............................................
2,231 ¥
7,078 ¥
7,486 ¥
859,228
営業利益 .............................................
¥ 58,043 ¥ 15,741 ¥
90,579
¥ 1,517
¥
92,096
資産 ...................................................
¥676,782 ¥172,638 ¥ 69,145 ¥102,526 ¥115,158 ¥1,136,249
¥ 62,980
¥1,199,229
減価償却費 .........................................
64,778
11,772
793
4,503
8,674
90,520
(956)
89,564
資本的支出 .........................................
47,234
7,860
676
4,085
10,320
70,175
(395)
69,780
単位:千ドル
ガス
LPG・電力・
その他エネルギー
器具及び
ガス工事
不動産
その他
計
消去又は
全社
連結
2004年
売上高及び営業利益
—
$ 9,001,079
セグメント間の内部売上高又は振替高 ...
55,408
14,183
3,756
190,680
381,474
645,501
(645,501)
—
計 ......................................................
5,430,060
1,250,544
1,358,322
320,730
1,286,924
9,646,580
(645,501)
9,001,079
営業費用 .............................................
4,880,878
1,101,608
1,337,213
253,761
1,216,094
8,789,554
(659,854)
8,129,700
外部顧客に対する売上高 .....................
$5,374,652 $1,236,361 $1,354,566
営業利益 .............................................
$ 549,182 $ 148,936 $
資産 ...................................................
$6,403,463 $1,633,437 $ 654,225
21,109
$130,050 $ 905,450
$ 66,969 $
70,830
$970,063 $1,089,583
$ 9,001,079
$
$
857,026
$ 14,353
$
$10,750,771
$ 595,894
$11,346,665
871,379
減価償却費 .........................................
612,906
111,382
7,503
42,606
82,070
856,467
(9,045)
847,422
資本的支出 .........................................
446,911
74,368
6,396
38,651
97,644
663,970
(3,737)
660,233
所在地別セグメント情報は、在外連結子会社がないため開示して
いません。
海外売上高が連結売上高に対して重要性がないため、海外売上
高の情報は開示していません。
= 後 発 事 象
2004年6月29日の定時株主総会において、1株につき3円の配当金、総額6,692百万円
(63,317千ドル)
を支払うことが承認されました。
52
和文アニュアルレポートの監査について
和文アニュアルレポート所収の連結財務諸表につきましては、監査済英文連結財務諸表の和訳を掲載しています。和訳された英文連結財務諸表の日本
語の記載自体は、あずさ監査法人(KPMG AZSA & Co.)
の監査対象とはなっていません。したがって、和文アニュアルレポート所収の監査報告書は正文で
ある英文の監査報告書の和訳です。
独立監査人の監査報告書
大阪ガス株式会社
株主各位及び取締役会御中
当監査法人は、添付の大阪ガス株式会社及び連結子会社の日本円で表示された2003年及び2004年3月31日現在の連結貸借対照表、並
びに同日をもって終了する2事業年度の連結損益計算書、連結株主持分計算書及び連結キャッシュ・フロー計算書について監査を行った。
これら連結財務諸表の作成責任は経営者にあり、当監査法人の責任は監査の結果に基づいてこれら連結財務諸表について独立の立場か
ら意見を表明することにある。
当監査法人は、日本において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準は、当監査法人に連結財務
諸表に重要な虚偽記載がないかどうかの合理的な保証を得るために、監査を計画し実施することを求めている。監査は試査を基礎とし
て行われ、経営者が採用した会計方針及びその適用方法並びに経営者によって行われた重要な見積りの評価も含め全体としての連結財
務諸表の表示を検討することを含んでいる。当監査法人は、監査の結果として意見表明のための合理的な基礎を得たと判断している。
当監査法人は、上記の連結財務諸表が、連結財務諸表の注記1に記載した通り日本において一般に公正妥当と認められる企業会計の基
準に準拠して、大阪ガス株式会社及び連結子会社の2003年及び2004年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する2事業年度
の経営成績及びキャッシュ・フローの状況をすべての重要な点において適正に表示しているものと認める。
連結財務諸表の注記11に記載されているとおり、大阪ガス株式会社及び連結子会社は2003年4月1日付で事業区分の方法及び配賦不能
費用及び全社資産等の処理方法を変更している。ただし、当該事項は意見を限定するものではない。
2004年3月31日現在の連結財務諸表の米国ドル表示は、利便性を考慮して表示している。また、当監査法人の監査は、日本円の米国
ドルへの換算を含んでおり、当該換算は、連結財務諸表の注記1に記載された方法にしたがっているものと認める。
大阪、日本
2004年6月29日
53
大阪ガスグループ経営基本組織表 (2004年7月1日
現在)
資源事業部
ガス製造・発電事業部
事
業
部
組
織
導管事業部
リビング事業部
エネルギー事業部
取締役会
会長/
社長/
副社長
(株)リキッドガス
日商LPガス(株)
(株)アーバネックス
中
核
会
社
経営会議
(株)キンレイ (株)オージス総研
監査役/
監査役会
監査役室
大阪ガスケミカル(株)
(株)オージーキャピタル
戦略・財務部門
企画部/経理部/財務部/経理税務センター/IR室
広報・人事部門
秘書部/広報部/人事部/エネルギー・文化研究所
健康開発センター
総務部門
総務部/コンプライアンス部/法務部/監査部
環境部/資材部
技術部門
技術戦略部/エネルギー技術研究所/エンジニアリング部
情報通信部/材料事業化プロジェクト部
家庭用コージェネレーションプロジェクト部
東京担当
東京支社
(注)法人名称でない組織はいずれも大阪ガス
(株)
の組織
54
大阪ガス2004AR-J_P54-56-7/13
Page 54
04.8.4, 7:36 PM
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グ
ル
ー
プ
本
社
ス
タ
ッ
フ
組
織
・
S
S
C
組
織
子会社の状況
(連結対象子会社一覧)
(2004年3月31日
現在)
会社の名称
ガ
ス
資本金(百万円)
名張近鉄ガス(株)
100
議決権所有割合(%)
85
都市ガス、簡易ガス、
プロパンガス、オートガス、
ガス機器の販売及び配管工事の設計・施工
大阪ガスインターナショナルトランスポート(株)
3,190
100
450
100
船舶貸渡業
(株)ガスアンドパワー
電気供給事業/石油、天然ガスの探鉱、開発、生産、供給/エネルギー基盤設備に対する投資 /エネルギー環境サービス/上記に関する調査企画
(株)ガスアンドパワーインベストメント
L
P
G
・
電
力
・
そ
の
他
エ
ネ
ル
ギ
ー
2,100
100
400
56
国内外エネルギー事業及びそれに関する調査、企画、開発、投資
(株)コージェネテクノサービス
コージェネレーションシステムの設計、施工及び販売、受託/電力及び冷温熱の受託加工
(株)リキッドガス
1,030
100 300
95
450
95
1,726
70
60
100
A$157百万
100
30
100
LNG及び各種高圧ガスの製造、販売、輸送/LNGの冷熱及びLPGの販売
中山共同発電(株)
電気供給事業
中山名古屋共同発電(株)
電気供給事業
日商LPガス(株)
LPGの輸入及び販売
日商プロパン石油(株)
LPG、
ガス器具、石油類の販売
Osaka Gas Australia Pty, Ltd.
原油、天然ガス等の鉱物資源の探鉱、開発、生産及び販売
他21社
エネテック京都(株)
空調、給排水、給湯、換気及び厨房に関する各種設備及び機器の設計、施工、運転、保全ならびに販売
/管工事、電気工事の設計施工
器
具
及
び
ガ
ス
工
事
(株)エネテック大阪
20
100
空調、給排水、給湯、換気及び厨房に関する各種設備及び機器の設計、施工、運転、保全ならびに販売
(株)ハーツ
85
98.8
300
100
ガス機器の販売・修理、
ガス工事、配管工事、
リフォーム事業
(株)きんぱい
ガスの配管工事/土木工事、道路舗装工事/住宅設備機器の販売、工事/管更生工事
他11社
55
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会社の名称
資本金(百万円)
オー・エス・シー・エンジニアリング(株)
議決権所有割合(%)
50
67.3
1,570
100
3,000
100
100
100
ビルメンテナンス、警備、清掃、設備設計及び施工
(株)アーバネックス
不動産の管理、運営、賃貸/都市開発に関する調査、研究
(株)オージーキャピタル
不
動
産
関係会社の経営管理/不動産の管理、運営、賃貸
(株)セレンディ
不動産の管理、
駐車場の経営/OA機器、各種物品の販売/国内旅行業、旅行代理店業/人材派遣業
/オフィスサービス、業務代行業/料金事務業務
京都リサーチパーク(株)
100
100
100
100
リサーチパークの運営、産学交流、ベンチャー企業の育成等
他4社
大阪ガスエンジニアリング(株)
ガス、冷熱利用、環境保全等に関する各種設備の調査、設計、施工、技術コンサルティング /工業所有権の調査、売買
大阪ガスケミカル(株)
480
100
450
100
100
100
化成品、炭素材製品等の製造、販売
大阪ガス住宅設備(株)
住宅設備機器の販売/設備工事の設計、施工/キッチン用品の販売
/住宅の新築業及びリフォーム業
大阪ガスセキュリティサービス(株)
警備、防災業務の受託/ガス設備、機器の保守点検業務
/防犯・防災機器等の販売、賃貸、施工、保守点検業務/ホームセキュリティシステムの販売
そ
の
他
(株)アクティブライフ
900
76.7
100
100
400
100
有料老人ホームの運営/在宅介護サービス事業/健康相談事業
/高齢者用施設に関するコンサルティング
(株)オージースポーツ
スポーツ施設、保養施設の管理、施工、経営/スポーツ用品の販売
(株)オージス総研
情報処理サービス/コンピュータ機器及びソフトウェアの販売/ソフトウェア開発
/コンピュータ教育
(株)オージック
600
100
リース事業/クレジット事業/テレマーケティング事業/生保、損保代理店業/自動集金サービス事業
/不動産仲介業務
(株)キンレイ
966
74.8
レストランの経営/冷凍食品の製造及び販売
他12社
56
大阪ガス2004AR-J_P54-56-7/13
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事業所所在地 (2004年6月29日 現在)
本社
大阪市中央区平野町4-1-2 (06)6205ー4715(IR室)
東京支社
東京都干代田区大手町2-2-1 新大手町ビル6F (03)3211ー2551
株主情報
設立年月日
1897年4月10日
会計監査法人
あずさ監査法人
定時株主総会
6月(2004年は6月29日に開催いたしました。)
名義書換代理人
〒183-8701 東京都府中市日鋼町1番10
住友信託銀行株式会社 証券代行部
電話
大阪(06)6833-4700
東京(042)351-2211
株式の状況 会社が発行する株式の総数:3,840,848,909株
発行済み株式の総数: 2,369,011,539株
上場証券取引所
大阪・東京・名古屋の各証券取引所
当社インターネットホームページ内において、投資家の皆さまに関するページ
を設け、随時更新しています。
当期末株主数
205,751名
大阪ガスホームページアドレス
http://www.osakagas.co.jp
1単元の株式数
1,000株
この冊子に関するお問い合わせ、
その他資料のご請求などは下記にて承ります。
株価の推移(円)
(東京証券取引所・終値)
2003年3月期
第1四半期
第2四半期
第3四半期
第4四半期
2004年3月期
高値
安値
高値
安値
311
298
302
316
276
280
271
281
346
325
308
316
297
291
281
292
大阪ガス株式会社
IR室 TEL:(06)6205-4715
FAX:(06)6202-4637
E-mail:[email protected]
単位換算表
重さ
体積(気体)
kg メトリック・トン
ショート・トン
米トン
m3(n) m3(s)
標準立方フィート(SCF)
1
1,000
1,016.0
907.19
1×10-3
1
1.0160
0.9072
0.984×10-3
0.9842
1
0.8927
1.102×10-3
1.1023
1.1200
1
1
0.9476
0.0268
1.055
1
0.0283
37.33
35.37
1
長さ
仕事及び熱量
m(メートル) ft(フィート)
1
0.3048
0.9144
1,609
3.2808
1
3
5,280
1.0936
0.333
1
1,760
yard(ヤード)
立方フィート
英ガロン
mile(マイル)
0.622×10-3
0.189×10-3
0.568 ×10-3
1
体積(液体)
m3(S) 1
35.315
28.32×10-3 1
4.55×10-3 0.1606
3.78×10-3 0.1337
219.97
6.288
1
0.8327
1S=6.29バレル、
1バレル(42米ガロン)=0.159S
PDF用
n:0℃、S:15℃、SCF:101.33kPa、15.5℃ (60゜
F)
Page 1
米ガロン
264.17
7.481
1.2011
1
Z
英国熱量単位(Btu) メガジュール(MJ)
1
0.2520
238.9
860.1
3.969
1
948.2
3,414
-3
4.186×10
1.055×10-3
1
3.600
kWh
1.162×10-3
0.2929×10-3
0.2778
1
単位当たり熱量(ガス)
Z/m3(n) 1
9.406
252.1
LNG1トン=13 ×106
Btu/SCF
0.1063
1
26.81
Z=52X106 Btu
04.8.4, 8:17 PM
MJ/ m3(s)
3.97×10-3
3.73×10-3
1
Adobe PageMaker 7.0J/PPC
大阪ガス株式会社
IR室
〒541−0046
大阪市中央区平野町4−1−2
Tel:(06)
6205−4715
Fax:(06)
6202−4637
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