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デマンド抑制機能付空調管理コントローラの開発[PDF:1716KB]

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デマンド抑制機能付空調管理コントローラの開発[PDF:1716KB]
研究成果
Results of Research Activities
デマンド抑制機能付空調管理コントローラの開発
室内環境の快適性を維持しながらデマンド抑制を実現
Development of the Air Conditioning Management Controller equipped with the Demand Suppression Function
Achieving Demand Suppression while Maintaining Comfort in Room Environments
(エネルギー応用研究所 エネルギー提案G 業務環境T)
(Business Energy Efficiency Team, Energy Solution Group, Energy
Applications R&D Center)
In collaboration with Toshiba Carrier Corporation, we developed the
air conditioning management controller which added the demand
suppression function to the conventional controller handling centralized
control for multiple air conditioners.
複数台の空調機を集中制御するコントローラに、電
力デマンドを抑制する機能を付加した空調管理コント
ローラを東芝キヤリア(株)殿と共同で開発した。
房試験結果を第1図に示す。開発機の特長である予冷機
背景
能により、DM抑制無の室温に比べてDM時間帯の快適性
一般に、電力デマンド(以下、DM)を抑制するデマン
(室温)を維持しつつ、DMが抑制できることを確認した。
温度[℃]
ドコントローラ(以下、DMC)は、DMの目標値超過を予
測した時に空調機などの電力負荷を遮断する。これを
ON/OFF制御という。しかしON/OFF制御により、室温は
上昇し快適性が犠牲になるため、店舗などへのDMC導入
8
40
外気温
6
室温
30
予冷
4
は困難であった。一方、チェーン店などを展開する企業で
機は、DM超過予測時にON/OFF制御することなく、室内
10
であり、お客さまニーズに応えるものとなっている。
2
2
空調電力・DM
環境の快適性を極力維持できる。また、施工や設定も簡単
DM 抑制
▲17%
3.6kW
3.0kW
20
は、室温の快適性を維持できるDMCニーズが高い。開発
空調電力・DM[kW]
1
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
0
時刻[h]
:外気温
:室温
:空調電力・DM
(DM 抑制無)
:室温
:空調電力・DM
(DM 抑制有)
第1図 冷房試験結果
(2)簡単施工、簡単設定
開発機の特長
既設物件に東芝キヤリア製空調機の集中リモコンが設
開発機は、東芝キヤリア(株)殿が2010年10月に発
置されている場合は、取引メータから空調管理コントロ
売した空調管理コントローラをベース機とし、この度共
ーラまでの電力パルス取得用配線工事のみでシステム構
同開発したDM抑制機能を搭載した。開発機の特長につ
。また、第1表のように警報レベル毎の
築できる(第2図)
いての比較を第1表に示す。
設定が不要のため、少ない設定項目でDMを抑制できる。
第1表 従来のDMCと開発機の比較
従来のDMC
従来のDMC機
能付空調管理
コントローラ
DM抑制方法
指令のタ
イミング
DMの目標値超過予測時
目標値
DM
入力
店舗等全体の電力
取引メータ
開発機
電力パルス
取得用配線
全DM時限
※1
空調電力
デマンド抑制
機能付き空調
コントローラ
空調能力
達 成 す る よ う、
設定温度を制御
少
目標DM、目標空
調電力、設定温度
○
ベース機にデマンド
抑制機能を追加
開発機は点線
枠内が不要
従来の
DMC
デマンド
コントロール用
配線
室外機
集中制御配線
空調管理コントローラ
(開発機)
DM警 報 レ ベ ル 空調能力一定で
DM警 報 レ ベ ル に 合 わ せ、空 調 目標空調電力を
制御方法 に合わせ、室外機
※ 能力や設定温度
をON/OFF制御 2
を段階的に制御
多
設定項目
DM警報レベル毎に、制御対象の動
作設定が必要
※
−
予冷機能 3
電力パルス
取得用配線
信号線
冷媒配管
室内機
第2図 開発機の構成イメージ
3
※1 DMの計測期間(毎時00分∼ 30分と30分∼ 60分の30分間)
※2 一部機種には接点リレーにより空調能力を抑制できるタイプもある
※3 夏期の冷房運転時、外気温が低い午前中に室温をあらかじめ冷やす制御
まとめ
開発機は、東芝キヤリア(株)殿が「省エネシーマス
Ⅱ」の商品名で2016年1月から受注を開始している。今
(1)予冷機能によるDM抑制
回開発した機能は、店舗・事務所等におけるDM抑制に
当社空調試験室で機能評価のための試験を実施した。
寄与するものである。
盛夏期(最高気温38℃)を想定した店舗用エアコンの冷
現所属:エネルギー応用研究所
生産技術G 基礎技術T
執筆者/永松克明
技術開発ニュース No.155 / 2016-8
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執筆者/宮間利政
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