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脊椎動物の頭部形成の進化と遺伝子 ヤツメウナギ比較分子発生学から
脊椎動物 の頭部 形成 の進化 と遺伝 子 ヤツメウナギ比較分子発生学からの問いかけ 倉谷 滋・堀米直人 ・明神未代子 われわれ,顎をもった脊椎動物が進化するはるか以前に,まったく別の方向へと進化し Database Center for Life Science Online Service たヤツメウナギ類の発生を詳細に観察することにより,顎が進化しえた理由を逆に問うこ とができる。成体では大きく形態パターンが異なるにもかかわらず,初期咽頭胚の段階で はわれわれ顎口類とヤツメウナギ類は同じ胚形態と遺伝子発現パターンを示し,これを脊 椎動物の進化の土台,ファイロタイプとよばれる保守的パターンと見ることができる。こ こから逸脱 していく分子機構が進化過程の探索となる。 【 神 経 堤 細 胞 】 【ホ メ オ ボ ッ ク ス 遺 伝 子 】 【咽 頭 弓 】 は じめ に 先 ご ろ, シ ー ラ カ ン ス の第2の 個体群 が イ せ た グ ル ー プ ,“脊 椎 動 物 (Vertebrata) ” の姉 妹 群 と ン ドネ シア 沖 で 発 見 され , 巷 の 話 題 をよ んだ1) 。Nature され るが , これ に は 異 論 も あ り, ヤ ツ メ ウ ナ ギ 類 と メ 誌 に掲 載 さ れ た そ の 論 文 を読 む 前 か ら, 「はた し て それ ク ラ ウ ナ ギ 類 が 単 系 統 グ ル ー プ を な す 可 能 性 も分 子 的 は 同 一 種 な の だ ろ うか ? だ とす れ ばDNAの 変 異度 は デ ー タ か ら示 唆 さ れ て い る。 これ ら を合 わ せ た 脊 椎 動 ど の く ら い な の だ ろ う ?」 とい う類 の 疑 問 を も っ た 人 物 は す べ て 何 ら か の か た ち で 頭 蓋 を もち , そ れ ゆ え“有 は 多 い に 違 い な い 。 進 化 と遺 伝 子 は, す で に 確 固 と し 頭 動 物 (Craniata)”の 名 で よ ば れ る こ と も あ る 。 一 般 た 進 化 パ ラ ダ イ ム の 中 核 を 形 成 し, シ ー ラ カ ン ス の 遺 に , 脊 椎 動 物 の 呼 称 は“ 脊 椎 骨 も し くは軟 骨 を も つ 動 伝 情 報 が 中 生 代 の 進 化 ドラ マ を何 らか の か た ち で教 え 物 ” に 用 い ら れ , そ の た め , 椎 骨 を もた な い メ ク ラ ウ て くれ る だ ろ う と, わ れ わ れ は 期 待 す るの で あ る。 ナ ギ 類 は この 範 疇 に 入 らな い と され る こ と もあ る3) 。事 , わ れ わ れ 顎 口類 へ と至 る分 岐 系 統 樹 を描 い 実 , 多 くの 点 で メ ク ラ ウ ナ ギ 類 は他 の 脊 椎 動 物 と異 な た 。 こ こ で は ア ゴ を もつ に 至 っ た サ メ以 降 の グ ル ー プ 図1に る と こ ろ が 多 い 。 本 稿 で は , 古 典 的 な 解 釈 に従 い メ ク をす べ て“ 顎 口 類 ” と し て ま と め て あ る 。 実 験 に使 わ ラ ウ ナ ギ 類 を含 め た グ ル ー プ を 脊 椎 動 物 と し て 扱 う。 れ る マ ウ ス , ア フ リ カ ツ メ ガ エ ル , ゼ ブ ラ フ ィ ッ シ ュ, 何 らか の 新 口 動 物 的 祖 先 か ら脊 椎 動 物 へ の 道 の りは , ニ ワ ト リ も, す べ て こ の グ ル ー プ に 含 め られ る 。 この 形 態 進 化 の段 階 的 漸 進 と見 る こ と が で き , そ こに は 図 顎 口類 に相 対 す る もの と し て , ヤ ツ メ ウ ナ ギ類 が あ げ に示 し た よ う に , 神 経 堤 の成 立 , 頭 蓋 骨 の 成 立 , 顎 の られ る2)( 図1上 獲 得 , な どの 進 化 的 イ ベ ン ト ( 共 有 派 生 形 質 の獲 得 ) )。 つ ま り, この 動 物 群 は顎 口類 の 姉 妹 群 と さ れ , ア ゴ の 進 化 を 考 え る う え で避 け て 通 る こ の 系 列 と捉 え る こ とが で き る ( 図1上 と は で き な い 位 置 に あ る 。 さ ら に, 同 じ く顎 を もた な れ の 動 物 形 態 は , そ れ ぞ れ の 発 生 プ ロ グ ラム に よ っ て い メ ク ラ ウ ナ ギ類 が , ヤ ツ メ ウ ナ ギ類 と顎 口類 を合 わ で き あ が っ た もの で あ る。 な ら ば, こ の よ う な イ ベ ン Shigeru Kuratani,Naoto Horigome,Miyoko ment of Biology,Faculty of Science,Okayama Molecular 226 Aspects of Craniofacial Development Myojin, 岡 山 大 学 理 学 部 生 物 学 教 室 University,Tsushimanaka,Okayama and Evolution:Morphogenesis (〒700-8530 )。 そ し て そ れ ぞ 岡 山 市 津 島 中3-1-1) [Depart- 700-8530,Japan] of the Jaw Apparatus and Lamprey Embryology 脊椎動物の頭部形成の進化 と遺伝子 23 た か らで あ る ( 図2) 。 そ の“発 生 プ ログ ラムの進 化的変 遷 ” を系統 の うえで復 元す るこ と が で き た な ら, そ れ が 形 の 進 化 の 理解 とな る。以 下 で は, 筆 者 の 研 究 室 , な らび に1997 年 度 まで在籍 していた熊 本大 学 医 学 部 で の研 究 を基 に , ヤ ツメ ウナギ の一種 で あるカ ワ ヤ ツ メ (Lampetra japonica) を取 りあ げ , 脊 椎 動 物 に お け る顎 の 進 化 的 成 立 , そ の 発 Database Center for Life Science Online Service 生 , そ こに 機 能 し う る遺 伝 子 の 進 化 に ついて 考 察 して い く。 Ⅰ. 神経堤細胞 神 経堤 間葉 は頭索類 ( ナメ クジ ウオ) には存在 せ ず,脊 椎 動 物 に新 し い タ イ プ の 頭 部 を もた ら した , き わ め て 重 要 な 細 胞 群 で あ る4)。走 査 型 電 子顕微 鏡 (SEM) に よ る観 察 を行 な っ た と こ ろ, カ ワ ヤ ツ メ頭 部 神 経 堤 細 胞 は , ニ ワ ト リ胚 と同 じ く, 頭 部 神 経 管 全 域 に わ た る 由 来 を もち , 腹 側 へ 移 動 す る 際 に3つ の細胞 群 に分 離 す る こ とがわか った5)図 2上 , 図3) 。 第1の 細 胞 集団 は顎 骨 弓 に 加 え , 前 脳 の 表 層 図1 脊 索 動 物の 進化 を覆 い , 第2の も の は舌 骨 弓 の ど こか で 進 化 的 イ ベ ン トが 生 じた と考 え られ る。 下 :遺 伝 子 コ ー ド と鯛 弓 骨 格 の 進 化 。 こ こ へ 赴 き, 第3の ものは鯉 弓 を で は きわ め て 単 純 化 ・概 念 化 した ス キ ー ム と して示 して あ る。 相 同的 遺伝 子 コー ドの 上 に, 鯛 充 填 す る。 こ れ ら は 菱 脳 の 分 上 :分 岐 の 順 序 が いわ ゆ る進 化 段 階 と見 な され る ス テ ッ プ に相 当 し, 枝 と枝 の 間 の セ グ メ ン ト 弓 骨 格 の な らび が 対 応 し, 同 じ番 号 の相 同 的 鰐 弓骨 格 要 素 が, 同 じ遺 伝 子 コ ー ドの 上 で進 化 す る。 節 構 造 , ロ ンボ メ アの 境 界 ( 図 2)と対 応 した パ タ ー ンで 神 経 管 と癒 着 す る (図4上 )。 これ ト と並 行 的 に , あ る い は それ に先 立 っ て , 発 生 プ ロ グ が の ち の 脳 神 経 の 形 態 パ タ ー ン を先 取 りす る と い う点 ラ ム の 分 子 レ ベ ル で の変 更 や 革 新 が あ った に違 い な い 。 で も羊 膜 類 と同 様 で あ る6) 。 と りわ け 顎 の 進 化 が 興 味 深 い の は , そ れ が 鯉 の 形 態 の ホ メ オ テ ィ ッ ク セ レ ク シ ョ ン” の 帰 結 と し て進 化 し, “ し か も顎 が 成 立 し て か ら も大 き な 形 態 的 変 遷 を 経 て き 上 述 の よ う な頭 部 神 経 堤 細 胞 は , 各 咽 頭 弓 [→今 月 の Key Words(p.250) ]に 流 入 し, 鯉 の 骨 格 を形 成 す るが , この よ うな 一 連 の 分 節 的 く り返 し要 素 の それ ぞ れ が , 独 227 24 蛋 自質 核 酸 酵素 Vol.44 No.3 (1999) 注 目 す べ き は , 中 脳 領 域 に 発 す る神 経 堤 細 胞 が 羊 膜 14-16)と同 様 類 , カ ワヤ ツ メ で も顎 骨 弓 内 に流 入 す る こ とで あ る。 植 木 ら が 報 告 し た よ う に, カ ワ ヤ ツ メ に お け るOtx遺 伝 子 の ホ モ ロ グ ,LjotxAは 中脳 菱脳境 界 の 少 し前 よ り前 方 で 発 現 す る17) 。 つ ま り, 神 経 管 で の 発 現 , そ こ か ら 由 来 す る神 経 堤 細 胞 の 到 達 点 は , 羊 膜 類 に お け る0紘2遺 伝 子 の 活 躍 す る胚 形 態 とほぼ 同 じ関 係 を示 す。 こ の よ うな カ ワ ヤ ツ メ の 顎 骨 弓 は, 咽 頭 胚 を通 じ て 口 を と り ま く リ ン グ 状 め 構 造 を維 持 し, そ の 形 態 は サ メ や ニ ワ ト リの 初 期 咽 頭 胚 の顎 骨 弓 とそ っ く りだ が , 前 Database Center for Life Science Online Service 者 の 顎 骨 弓 は, 顎 口 類 に 生 ず る よ う な“ 顎 骨 弓 の 背 腹 の 分 割 ” を 経 る こ と は な い。 ま た , 鯉 弓 系 に 発 現 す る も う ひ と つ の 遺 伝 子 群 にDlxが ころ マ ウ ス で はDlxl∼Dlx7が あ る (図5)。 い まの と 図2 カ ワヤ ツメ の発 生 上 は初 期 咽 頭 胚 の構 築 を示 す 。 神 経 堤 細 胞 は濃 く塗 ってある。3つ の 神 経 堤 細 胞 集 団 が あ る こ と に注 意 。 下 は 後 期 咽 頭 胚 に お ける 中 脳 ・菱 脳領 域 。 分 節 的 な ロ ンボ メア 知 られ , それ らのほ とん ど は咽 頭 胚 に お い て 第1, 第2咽 (r1∼6)が 見 られ る。 頭 弓 の間 葉 に発現 す る18) 。 筆 者 ら の 予 備 デ ー タ に よ る と, これ と類 似 の 遺 伝 子 が カ ワヤ ツメ にお いて前脳 腹側部 ( マ ウス にお いて も同 様 な 位 置 に発 現 ), お よび上 唇 , 縁 膜 と下 唇 の 間 葉 に 発 現 す る 。 これ ら は確 か に 顎 口類 の対 応 す る咽 頭 弓 特 の形 に変 化 して ゆ く“ 分 節 的 メ タ モ ル フ ォー ゼ ” の に分布 す る ( 明神 ら :未 発表 )。 背 景 に は整 合 的 な 分 子 的 機 構 が あ る。 そ の典 型 的 な 例 が 脊 椎 動 物 のHoxコ はHox遺 ー ドで あ る 。 多 くの 脊 椎 動 物 胚 で Ⅱ.中胚 葉 ,Hoxコ ード 伝 子 と よ ば れ る一 連 の ホ メ オ ボ ッ ク ス遺 伝 子 が , 咽 頭 弓 間 葉 に入 れ 子 式 に発 現 す る ( 体 幹 のHoxコ ヤ ツ メ ウ ナ ギ 類 ア ン モ シ ー テ ス幼 生 で は筋 節 が 頭 部 ー ドに つ い て は後 述 ) 。 そ れ ぞ れ の 咽 頭 弓 間 葉 は独 特 の 全 体 に 広 が り, そ れ が ナ メ ク ジ ウ オ の筋 節 を 思 わ せ る セ ッ トのHox遺 た め, ナ メ ク ジ ウ オ と顎 口類 を つ な ぐ中 間 的 状 態 と考 伝 子 を 発 現 し, それ に よっ て 分 節 的 位 置 に相 当 す る分 子 的情 報 が 与 え ら れ て い る と説 明 さ れ え ら れ る こ とが 多 か っ た 。 しか し, カ ワ ヤ ツ メ胚 の 筋 る7・8) ( 図1下 節 発 生 を 注 意 深 く見 る と, 筋 節 は す べ て 耳 プ ラ コー ド )。 こ の仮 説 に 整 合 的 な 鯉 の ア イ デ ン テ ィ テ ィ ー の シ フ ト実 験 は, マ ウ ス の 第2咽 るHoxa-2遺 頭 弓 に発 現 す 伝 子 の破 壊 実 験 に よ り も た ら さ れ た9,10) 。 の 後 方 に発 す る体 節 に 由 来 し, これ ら は顎 口 類 の 筋 節 の マ ー カ ー , モ ノ ク ロ ー ナ ル 抗 体MF-20( トロ ポ ミオ 重 要 な の は , 顎 口類 の 下 顎 骨 が こ の コ ー ドに お さ ま ら シ ン を 認 識 ) で 染 色 で き, 一 方 で 耳 前 領 域 の 頭 部 中 胚 ず ,Otx2[ → 今 月 のKey Words(p.251) ]の 発 現 す る 中 葉 は筋 節 をつ く らず , こ の抗 体 で 染 色 さ れ る こ と もな 脳 由 来 の神 経 堤 細 胞 に よ り もた ら され る こ とで あ る。 鳥 い19) 。 つ ま り, カ ワヤ ツメ胚 中胚 葉 の 構 成 は1次 的 に は 類 の移 植 実 験 に よ っ て も推 測 さ れ て い る こ とだ がll) , ど 羊 膜 類 と同 様 で , 決 して 原 始 的 で は な く, む し ろ発 生 う や ら顎 の 形 態 パ タ ー ニ ン グ と そ の 進 化 は ,Hox遺 後 期 に 起 こ る 筋 節 の 大 規 模 な 移 動 に よ っ て 著 し く変 形 伝 子 が 発 現 しない こ とに よって 可 能 にな って いる ら しい12,13) 。 す る の で あ る 。 また , 頭 部 中 胚 葉 に も明 瞭 な く り返 し そ こで , ヤ ツ メ ウ ナ ギ 類 に お い て 顎 と同 じ分 節 的 位 置 分 節 パ タ ー ン は な く, そ の状 態 は ナ メ ク ジ ウ オ よ り も に 発 す る咽 頭 弓 ( 顎 骨 弓 ) の 発 生 が 問 題 とな る 。 む しろ サ メ に 似 る 。 サ メ 咽 頭 胚 頭 部 に は 明 瞭 な3対 好 脂 性 蛍 光 色 素 で あ るDiIの 微 量 注 入 に よ り, カワヤ の 中胚 葉 性 分 節 , 頭 ツ メ 頭 部 の 各 神 経 堤 細 胞 群 は す で に神 経 胚 の 神 経 軸 上 腔 で マ ッ プ 可 能 な 状 態 に あ る こ と が わ か った5)図3上 眼 神 経 , 滑 車 神 経 , 外 転 神 経 に よ っ て 支 配 され る外 眼 228 )。 (head cavities) が あ る20-23)。これ らは それぞ れ, 動 25 脊椎動物の頭 部形成の 進化と遺伝子 れ ら頭 部 中 胚 葉 の う ち , 少 な く と も前 方 の2対 は索 前 板 に 由 来 す る 点 で , 原 口近 辺 に 由 来 を もつ体節 中胚 葉や側 板 中 胚 葉 とは一線 を画す る。ニ ワ ト リ, そ の 他 で 報 告 さ れ て い る頭 部 中胚 葉 の不 完 全 な分 節 , ソ ミ トメ ア と カ ワ ヤ ツ メ の 頭 部 中 胚 葉 は どの よ う な対 応 関係 にあ るの か はっ き りし な い が , 神 経 堤 細 胞 との 局 所 関 係 か ら類 推 す れ ば, 細 胞 の Database Center for Life Science Online Service 配 置 とい う点 か ら は画 一 的 パ タ ー ンが あ る と い え る か も し れ な い。 こうい った頭部 中胚 葉 の 局 所 マ ー カー として は, い ま の と こ ろ1つ の興 味 深 い 遺 伝 子 発 現 が 知 られ て い る。 Hollandら24) され たEn遺 に よ っ て報 告 伝 子 産物様 の免 疫 染 色 パ タ ー ン は顎 中 胚 葉 に 付 随 し, の ち に そ の 抗 原 性 を 保 持 す る細 胞 群 は形 態 分 化 に 従 い , 上 唇 と縁 膜 に 分 配 さ れ る 。En遺 伝子のナメクジウ オ ・オ ー ソ ロ グ が 腸 体 腔 型 の 発 生 を す る 前 方 の8つ の体 節 に の み 発 現 す る こ と と, ヤ ツ メ ウナ ギ にお いて腸体 腔型 の 図3 胚 形 態 , 遺 伝 子 コ ー ド, 神 経 堤 か ら見 た 顎 の 進 化 中 胚 葉 で あ る顎 中 胚 葉 に 同 じ 上 は カ ワヤ ツメ 神 経 胚 に お け る神 経 軸 上 で の 神 経 堤 の オ ー ガ ナ イ ゼ ー シ ョ ン。 他 の 脊 椎 動 物 胚 と同様 な 予 定 図 が 描 け る。 中 は模 式 的 に示 した 脊 椎 動 物 の フ ァ イ ロ テ ィ ピ ッ ク段 階 と して の 咽 遺 伝 子 が 発 現 す る こ と25) が相 頭 胚 。 この 段 階 で は, 形 態 パ タ ー ン と して は ヤ ツ メ ウナ ギ類 も顎 口 類 も変 わ る こ とが な い 。 下 同 的 で あ る と い う可 能 性 もあ は分 岐 後 の 形 態 変 化 。 同 じ分 子 的 , 形 態 的 素 材 を用 い なが ら, ヤ ツ メ ウナ ギ 類 と顎 口 類 で は ま るが ,他 の脊椎 動物 にお け る っ た く構 造 の 異 な った 派 生 物 が 同 じ魚思弓 要 素 か らつ くら れ る。BC: 後 耳神 経 堤 細胞 (= 第3の 集 団),ha: 舌 骨 弓,HC: 叉神 経 堤 細 胞 ( = 第1の 舌 骨 神 経 堤 細 胞 (=第2の 集 団 ),ma: 集 団 ),r1∼7: ロ ン ボ メ ア 。 顎 骨 弓,mb: 顎 骨 弓 の 中胚 葉 が 必 ず し も腸 中脳 ,TC: 三 体 腔 的 に 発 生 しな い こ と, カ ワ ヤ ツ メ に お い て 腸 体 腔 に似 た や り方 で 出 現 す る顎 前 中胚 筋 を もた らす 。 これ と類 似 の パ タ ー ン が カ ワ ヤ ツ メ に 葉 ( お そ ら く舌 骨 中 胚 葉 も ?)がEnを も現 わ れ る ( 図4) ( 倉谷 ら :投 稿 中)。 カ ワ ヤ ツ メ 後 期 か ら, 少 な く と もヤ ツ メ ウナ ギ で のEnの 発 現 しない こ と24) 神 経 胚 に お い て , 最 前 の 中 胚 葉 の前 方 に は原 腸 の 天 井 類 に お け る よ う に顎 骨 弓 筋 特 異 的 な も の と見 た ほ うが に相 当 す る索 前 板 が あ り, これ が 顎 中 胚 葉 を産 出 し, さ 妥 当 だ ろ う。 そ れ は , カ ワ ヤ ツ メ の 咽 頭 弓 の 形 態 変 化 らに続 いて 顎 中 胚 葉 の 前 方 に 顎 前 中 胚 葉 を もた らす 。 こ の パ タ ー ン19)( 図5) と も合 致 す る5) 。 前 述 し たLjotxA 発 現 は, 顎 口 229 26 蛋 白質 核 酸 酵 素 Vol.44 No.3 (1999) い て も変 わ る こ と は な い 。 ほ と ん どの脊 椎 動 物 に お い て Hoxク ラス タ ー は4つ あ るが , ヤ ツ メ ウナ ギ 類 に はそれ が3つ しか ない ら しい27) 。 ナ メ クジ ウ オ と脊 椎 動 物 の 共 通 祖 先 に お い て , お そ ら くHoxク ー は1つ ラス タ し か な く (それ は12 も し くは13の 遺 伝 子 メ ンバ ー を も っ て い た), それが 脊 椎 動 物 の 系 統 にお いて 少 な くとも 2回 の 重 複 を経 た とい う予 想 か Database Center for Life Science Online Service らす れ ば , ま さ に ヤ ツ メ ウ ナ ギ 類 は顎 口 類 の 姉 妹 群 と して ふ さ わ しい 数 のHoxク ラス タ ー を もっ て い る こ とに な る ( 図 1下 )。 ア ミノ酸 配 列 の 類 似 性 に 基 づ い た 一 説 に よ れ ば, こ れ ら は最 初 に 重 複 , 変 異 し た と考 え られ るHoxdな 図4 中胚 葉 の 形態 上 は カ ワ ヤ ツ メ咽 頭 胚 の 中胚 葉 。 内 耳 (ot) の前 方 に は無 分 節 の頭 部 中胚 葉 が 発 生 し, 後 耳 領 域 の 体 節 (sO∼7)と一 線 を画 す る 。 太 い 矢 印 で記 した の は頭 部 神 経堤 細胞 と, そ れ に 即 した あ と の 脳 神 経 の分 布 。ev: 眼 胞 ,hm: 舌 骨 中 胚 葉 ,mm: 顎 骨 中 胚 葉 ,ot: 内 耳 ,pm: 顎前 中胚 葉 ,s0∼7: 体 節 。 下 で は カ ワヤ ツ メ にお け る頭 部 中 胚 葉 の 経 時 的 発 生 形 態 を, ニ ワ トリ後 期 神 経 胚 の も の と比 較 した。 灰 色 で 示 したの は神 経 堤 細 胞 群 。hm: nt: 脊 索 ,ot: 内 耳,pc: 索 前 板 ,pm: 舌 骨 中 胚 葉 ,mm: 顎 骨 中胚 葉 , 顎 前 中胚 葉 ,pp: 咽 頭 嚢 ,s0∼5: 体 節 。 Hoxaク らびに ラス タ ー に加 え, 他 の 脊 椎 動 物 に 認 め られ るHoxb とHoxcの 共 通祖 先 とおぼ し き, も う1つ の ク ラスター か ら な る28) 。 ヤ ツ メ ウ ナ ギ 類 のHox遺 伝 子群 の発 現パ ター ンに関す る の 発 現 す る細 胞 は この 中 胚 葉 の 外 側 を取 り囲 み ,SEM 報 告 は な い が , トラ ンス ジ ェニ ッ ク マ ウ ス にお い て, ヤ に よ る顎 骨 神 経 堤 細 胞 の 分 布 と一 致 す る 。 羊 膜 類 に お ツ メ ウ ナ ギ (Petromyzon marinus) い て も,En遺 領 域 が レ ポ ー タ ー 遺 伝 子 (LacZ) を, マ ウ ス の 内 在 性 伝 子 を発 現 す る 中胚 葉 を神 経 堤 細 胞 が 取 のHoxQ8の 制御 り囲 む 。 つ ま り, 問 葉 の 中 で そ れ ぞ れ の遺 伝 子 発 現 は, オ ー ソ ロ グ と 同様 な体 幹 レベ ル で 発 現 させ た 報 告 が あ 特 定 の 細 胞 系 譜 上 に成 り立 っ て い る。 る27)。た だ , この 実 験 で は ヤ ツ メ ウ ナ ギ の エ ンハ ンサ ー 中 胚 葉 の 前 後 軸 上 で の オ ー ガ ナ イ ゼ ー シ ョ ン と関 係 す る遺 伝 子 として ,Hox遺 ツ メ ウ ナ ギ類Hox遺 伝 子 は きわ め て重 要 だが , ヤ 伝 子 の 実 体 は, ナ メ ク ジ ウオ ほ ど に も わ か っ て い な い 。Hoxコ ー ド は ナ メ ク ジ ウオ に も そ の もの は神 経 管 の み で 活 性 化 し, 中胚 葉 にお け る レ ポ ー タ ー 遺 伝 子 の 発 現 を 見 る た め に は , マ ウ ス のHox 遺 伝 子 の エ ンハ ンサ ー の 援 助 が 必 要 で あ った 。 一 見 , こ の こ と は ク ラ ス タ ー 数 ばか りで は な く発 現 様 式 もまた , 存 在 し, 脊 椎 動 物 と同 様 な入 れ 子 式 の発 現 を示 す が, 発 ナ メ ク ジ ウ オ と顎 口類 の 間 に 位 置 す る こ と を示 唆 し て 現 は 中 胚 葉 に は見 られ な い26) 。 しか も, ナ メ クジ ウオ に い る よ うで はあ る。 しか し, 上 述 の 実 験 は必 ず し も, ヤ は神 経 堤 細 胞 が 存 在 せ ず , そ の 咽 頭 弓 の そ れ ぞ れ に は ツ メ ウ ナ ギ 類 の 胚 に お い てHox遺 ほ と ん ど形 態 的 差 は な い 。 咽 頭 弓 の そ れ ぞ れ が 独 自 の 現 し て い な い とい う こ と を 示 す も の で は な い 。 伝 子 群 が 中 胚 葉 に発 ア イ デ ンテ ィテ ィ ー を も っ た 骨 格 を 形 成 す る の は脊 椎 動 物 だ け で あ る。 そ れ に つ い て は ヤ ツ メ ウ ナ ギ類 に つ 230 おわ りに フ ァイ ロ タイ プ と そ の 変 形 以 上述 べ た, カ 27 脊椎動物の頭部形成 の進化 と遺伝子 4) カ ワ ヤ ツ メ と顎 口類 の 形 態 上 で の根 本 的 な 違 い は , 咽 頭 胚 中 期 以 降 に 生 ず る。 顎 口 類 と姉 妹 群 を なす ヤ ツ メ ウ ナ ギ類 の 個 体 発 生 過 程 を見 る こ とに よ り, 脊 椎 動 物 は顎 を獲 得 す る前 よ り, す で に 画 一 的 な胚 形 態 を進 化 させ , そ こか ら きわ め て 異 な っ た 咽 頭 弓 の 形 態 変 化 の 可 能 性 を模 索 して き た こ と が う か が え る 。 ニ ワ トリ に見 る の と 同 じ胚 形 態 の パ タ ー ンが カ ワ ヤ ツ メ に存 在 し,“脊 椎 動 物 の ボデ ィプ ラ ン” と して わ れ わ れ が 認 識 し て きた 咽 頭 胚 の 形 態 が , す ぐ さ ま顎 を も っ た 典 型 的 な 脊 椎 動 物 の 形 態 を 自動 的 に 指 向 す る もの で は な く, よ り大 き な 可 能 性 を 秘 め た 雛 型 と し て 成 立 して い る。 Database Center for Life Science Online Service 注 目 す べ き は 「系 統 樹 と発 生 段 階 の どこに おい て , 何 が 保 守 的 な の か 」 で あ る 。Dlx遺 伝 子 は つ ね に第1,2 弓 と い う, 脊 椎 動 物 全 般 で 多 様 に 使 い 回 さ れ た 咽 頭 弓 の分 化 に用 い られ,Otx遺 伝 子 は, 顎 骨 弓 の 一 部 と顎 前 領 域 の 神 経 堤 間 葉 と密 接 に 関 係 し , 鯉 弓 骨 格 系 の パ タ ー ニ ング に機 能 し,En遺 伝 子 の発 現 す る顎 骨 弓 の 中 胚 葉 細 胞 は, の ち の 顎 骨 弓筋 ( 三叉 神経 筋) となる。 こ の 共 通 パ タ ー ン か ら顎 口類 の 顎 もで き れ ば, カ ワ ヤ ツ メ の 吸 盤 もで き る。 これ を分 岐 系 統 樹 の う え に配 置 す れ ば , 咽 頭 胚 の 初 期 形 態 と間 葉 系 に お け る遺 伝 子 発 現 図 5カ ワヤ ツ メ に お け る 第1, 第2咽 頭 弓の発 生 上 での変 貌 と遺 伝 子 発 現 さ ら に顎 骨 弓 が 背 腹 に 分 割 し て 顎 を成 立 さ せ る こ と に 力 ワ ヤ ツ メ で は第1弓 の 筋 原 基 にEnの 遺 伝 子 発 現 が 認 め られ, そ の 細 胞 集 団 は後 に 前 後 に分 離 , 上 唇 と縁 膜 の 筋 とな る。 これ ら は 両 者 と も三 叉 神 経 に よ って 支 配 さ れ る。 一 見 下 顎 の よ う に見 え る 下 唇 は実 は第2弓 パ タ ー ンが 成 立 した の は 脊 椎 動 物 の 進 化 の 黎 明 に 近 く, か ら派 生 した も の であ り, そ れ は この 領 域 が 顔 面 神 経 によ って 支 配 され て い る こ とにも表 われ ている。 縁膜 , 上 唇 と下 唇 の間 葉 に はDlxの カ ワヤ ツメ相 同 遺伝 子 が 発 現 す るが , こ れ は そ の 相 同 遺 伝 子 が 顎 口類 の 後 期 咽 頭 胚 の 第1な らび に 第2弓 の 神 経 堤 間 葉 に発 現 して い る こ と と符 合 して い る 。 な っ た 発 生 機 構 上 の 変 化 は , お そ ら く無 顎 類 と顎 口類 の 分 岐 以 降 に 生 じ た の だ ろ う と想 像 で き る ( 図6) 。 さ ま ざ ま な 脊 椎 動 物 胚 が , 発 生 の あ る時 期 , 同 一 の トポ ロ ジ ー を 成 立 させ , そ れ は咽 頭 胚 と よ ばれ て き た 。 古 く は, この 形 態 こそ が 脊 椎 動 物 の 原 型 で あ る とみ な され た29) 。 む しろ , この よ う な形 態 は , 正 常 な 形 態 形 成 過 程 を全 う す るた め に必 須 の“ 避 け て は 通 れ な い段 階 ” ワ ヤ ツ メ の 胚 発 生 と そ の 分 子 的 側 面 か ら, 次 の よ う な で あ り, こ の よ う な 画 一 的 パ タ ー ン を足 が か り に し て こ とが い え そ う で あ る。 次 な る形 態 進 化 が 模 索 さ れ る。 体 軸 を もつ 左 右 相 称 動 1) 2) カ ワ ヤ ツ メ は初 期 咽 頭 胚 にお い て , 体 節 分 節 領 物 の 胚 にHox遺 域 と鯉 弓 分 節 領 域 が 明 瞭 に 分 離 し, ま ぎれ も な よ ばれ る30) 。 こ の ズ ー タ イ プ の う え に脊 椎 動 物 フ ァイ ロ く顎 口類 との 共 通 パ タ ー ン を有 す る。 タ イ プ (phylotype) *1と して の 咽 頭 胚 は 存 立 す る 。 こ カ ワ ヤ ツ メ 初 期 咽 頭 胚 に お け る遺 伝 子 発 現 パ タ の フ ァ イ ロ タ イ プ を構 成 す る遺 伝 子 コ ー ドが ど の よ う ー ン は顎 口類 の もの と酷 似 し て い る。 な 系 統 進 化 の 果 て に成 立 した の か , そ れ は脊 椎 動 物 の 3) 上 述 の 共 通 パ タ ー ン は, 細 胞 群 の 画 一 的 な 配 置 関 係 に依 拠 す る 。 *1 伝 子 群 が 発 現 し, そ れ はズ ー タ イ プ と 頭部構 造 の起 源 に直接 リン クす る。脊椎 動物 の形 態進 化 の 理 解 に は 「な ぜ フ ァ イ ロ タ イ プ が 成 立 す る に 至 っ その 動 物 群 に 共 通 す る基 本 的 な形 態 的 体 制 を い う。 231 28 蛋 白質 核 酸 酵 素 Vol.44 No.3 (1999) た か , そ し て そ れ は どの よ う に変 更 さ れ て い っ た の か 」 が 問 題 で あ り, つ ね に 枚 挙 的 な 実 験 を 必 要 とす る 。 む ろ ん , 実 験 動 物 以 外 を 対 象 に して 発 生 機 構 を検 索 す る こ と に は制 約 が 多 くつ き ま と う 。 しか し これ ま で も そ う で あ った よ う に, 技 術 的 革 新 や 情 報 の 蓄 積 が , 何 らか の 打 開 を もた らす 可 能 性 は 無 で は な い。 進 化 を 問 題 の 中 心 に 据 え る か ぎ り, Database Center for Life Science Online Service 研 究 し な けれ ば な ら な い 動 物 は決 し て“研 究 しや す い 動 物 ” 図6脊 椎 動物 の 系 統進 化 上 に生 じた発 生 プ ロ グ ラム の変化 の序 列 の 推 定 脊 索 動 物 の 成 立 時 に はす で に , 前 後 軸 上 に比 較 的 単 純 な遺 伝 子 コ ー ドが 成 立 して い た。 遺 イ 云子 とい うこ とには な らない。 そ の 重 複 と細 胞 系 譜 の 複 雑 化 を 経 て , 咽 頭 胚 と い う フ ァ イ ロ タ イ プ が 形 態 , 遺 伝 子 力ス ケ ー ド両 の“困 難 な動 物 ”の 筆 頭 に , メ 者 の 織 りな す 構 造 と して 成 立 した の は 顎 目類 と無 顎 類 の 分 岐 以 前 で あ り, 顎 の 獲 得 と, そ れ を クラウナ ギや シー ラ カ ンスが 可 能 に した 発 生 プ ロ グ ラム の 付 加 的 変 更 は お そ ら くそ れ 以 降 に生 じて い る 。 それ はHoxク お り, 可 能 か 不 可 能 か 以 前 に, ラス タ ー を は じめ とす る マ ス タ ー 遺伝 子群 の 重 複 と, 一 見 , 軌 を一 に して い る が , そ こ に は何 らか の相 関 が あ る の だ ろ うか 。 そ う い った 動 物 の 発 生 プ ロ グ ラ ム と胚 の か た ち を何 とか 明 らか に した い と進 化 発 生 学 は願 っ て止 まない の で あ る。 11) 本 稿 執 筆 にお い て 引 用 した カ ワヤ ツ メ な らび にマ ウ ス のOtx遺 伝 子 に関 す る記 述 は, 熊 本 大 学 医 学 部 の相 沢慎 一博 士 , 松 尾 勲 博 士 , 広 島 大 学 臨 海 実 験 場 の植 木 竜 也 博 士 , 新 潟 大 学 医学 部 の平 野 茂 樹 博 士 ら と の共 同 研 究 に 多 くを負 うて い る。 12) 13) 文 献 14) 1)Erdmann,M.V.,Cardwekll,R.L.,Moosa,M.K. 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F.:Nature,361,490-492(1993) 「タ ンパ ク 質 立 体 構 造 の 構 築 原 理 」 ワ ー ク シ ョ ッ プ 時 :平 成11年6月14日 ( 月)∼17日 ( 木) 場 :神 奈 川 県 民 ホ ール ( 横 浜 市 中 区 山下 町3-1/JR・ ◆ 講 演 会 :6月14日 13:00∼17:00 18:20∼20:00 講演 予 定 者 :石 森 浩 一郎 ( 京大) , 木 寺詔 紀 ( 京 大), 桑 島邦 博 ( 東大 ), 高 田彰 二 ( 神戸 大 ), 山懸 ゆ り子 ( 阪 大 ), 山 岸明 彦 ( 東薬 大 ), 海 外か らの招 待 講 演者2名 ( 交渉中) 参 加 費 :無料 ( 事 前 参加 登 録 不 要) 詳 細 は決 ま り次 第右 記 の ホー ムペ ー ジ に掲 載 します 。 主催 :文部 省 科 学 研 究費 特 定 領域 研 究 「タ ンパ ク質 立体 構 造 の構 築 原 理 」, 「タ ンパ ク質立体 構 造 の 構 築原 理 」 研究会 ◆ ポ ス ター発 表 ( 蛋 白合 同 年 会 ):6月15∼17日 発 表 申込締 切 :4月16日 ( 金) 予 稿 原稿 締 切 :5月14日 ( 金) 参 加 登録 予 約 申込 締切 :5月31日 ( 月) 第41回 日 場 27)Carr,J.L.,Sgashikant,C.S.,Bailey,W.J.,Rud- 横 浜市 営 地 下 鉄 「 関 内 駅 」よ り徒歩15分 ,山下 公 園前 ) 参 加 費 :一 般3,000円 (当 日4,000円 ), 学 生1,500円 (当 日2,000円 ), 予 稿 集 :3,000円 , 懇 親 会 費 一般 6,000円 (当 日7,000円 ), 学 生3,000( 当 日4,000円 ) 申込 み 方法 の 詳 細 は下 記 ホー ム ペ ー ジ に掲載 問合 せ 先 : 東 京 大 学大 学 院 農学 生 命 工 学 研 究 科応 用 生 命工 学 池 口満徳 Te1.03-3812-2111 ext.5448 FAX 03-3813-8723 E-mail:[email protected] 早 稲 田大 学 社 会 科学 部 輪湖 博 Te1.03-5286-1430 FAX 03-5272-0168 E-mail:[email protected] ホー ムペ ー ジ : http://www.bi.a.u-tokyo.ac.jp/workshop99/ 日 本 脂 質 生 化 学 研 究 会 ・研 究 集 会 時 :平成11年6月3日 ( 木 )・4日 ( 金) 所 :鎌倉 プ リンス ホテ ル ( 江 の電 七 里 ヶ浜 駅 よ り徒歩7分 /Tel.0467-32-1111) 特 別講 演 :「 細 胞 認 識 とシ グナル伝 達 に関与 す るスフ ィン ゴ糖 脂 質 」 箱 守 仙 一 郎 (Univ.Washington) バ ク質 ,生 体 膜 ,栄 養, 病 態 ,酵 素 ,代 謝 ,遺 伝 子, 情 報 伝 達 ,免 疫 , 過 酸 化脂 質 な ど シ ンポ ジ ウム :「脂 質 の 学 際 的研 究 一21世 紀 へ の新 た な る展 開 をめ ざ して」 核 内受 容 体 (PPAR) の 生理 的機 能 :小 腸 に お け る脂肪 吸 収 ・運 搬 ・分 泌 の制御 青 山俊 文 ( 信 州 大 ・医) レプ チ ンに よる体 脂 肪量 の調 節 蒲原聖可 ( 順 大 ・医 ) 演 題 申 込 締 切 日 :1999年3月31日 脂肪 細 胞 とイ ンス リン抵 抗 性 一 生活 習 慣 病 の分 子 メカニ ズム 門脇 孝 ( 東大 院 ・医学 ) 申込 みの 詳細 を お送 り し ます 。 問 合 せ 先 :〒228-8555 神 奈 川 県 相 模 原 市 北 里1-15-1 リボ蛋 白 質 を含 むエ ン ドゾー ムの副 腎 / グ リア細胞 内輸 送 の可 視化 解 析 川戸 佳 ( 東 大 院 ・広 域 科学 ) 膜 蛋 白質 複合 体 ・チ トクロ ム酸 化酵 素 中 の リン脂 質 の構 造 と機 能 月 原冨 武 ( 阪大 ・蛋 白研 ) 一 般 演 題 募 集 :糖 脂 質 , リ ン脂 質, 単 純 脂 質, 脂 肪 酸 , プ ロス タ グ ラ ン ジ ン, ス テ ロイ ド, 胆汁 酸 , リポ タ ン (水 ) 参 加 お よ び 演 題 申 込 要 領 :詳 細 は2月 発 行 の 「日本 脂 質 生 化 学 研 究 会 サ ー キ ュ ラ ー 」 を ご 覧 くだ さ い 。 下 記 の ホ ー ムペ ー ジ で もご覧 に な れ ます。 会 員 以外 の 方で 参 加 ・発 表 を ご希 望 の 方 は 実 行 委 員 会 に ご 連 絡 くだ さ い 。 北 里 大 学 医 学 部 生 化 学 教 室 「第41回 日本 脂 質 生 化 学 研 究 会 実 行委 員 会 」 実 行委 員 長 玉井洋一 Tel./FAX042-778-9118 E-mail:[email protected] http://www.kitasato-u.ac.jp/lipid4l/index.html 233