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『寓話選』 : ある日本生まれの版 - 慶應義塾大学学術情報リポジトリ
Title Author Publisher Jtitle Abstract Genre URL Powered by TCPDF (www.tcpdf.org) 『寓話選』 : ある日本生まれの版 (Ⅰ) : ジャン・ド・ラ・フォンテーヌ 高山, 晶(Takayama, Aki) 慶應義塾大学日吉紀要刊行委員会 慶應義塾大学日吉紀要. フランス語フランス文学 No.32 (2001. 3) ,p.103- 131 Departmental Bulletin Paper http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=AN10030184-20010331 -0103 103 『寓 話 選 』 (1)ジ ャ ン あ る 日本 生 まれ の版 ・ ド ・ラ ・ フ ォ ン テ ー ヌ 晶 高 山 J.一P.コリネ が 指 摘 し て い る よ うに、 「寓 話 」 と い うジ ャ ソ ル は 、 元 来 挿 絵 を 必 要 とす る伝 統 を持 っ て お り1、 どの よ うな形 態 に しろ挿 絵 が付 け られ て 始 め て 「書 物 」 と し て 完 成 す る も の で あ る。 した が っ て 、 「寓 話 集 」 「寓 話 選 」 は、 必 然 的 に 「読 む 書 物 」 で あ る と同 時 に 「見 る書 物 」2で も あ る の だ 。 言 葉 と絵 画 の ク ロス オ ーバ ー な の で あ る。 そ れ は、 画 家 が 新 た な 挿 絵 を描 き、 新 た な版 が 出 版 され る度 に 生 ま れ 変 わ る こ と の で き る 、 「文 学 」 作 品 で あ る と と も に 「美 術 」 作 品 な の で は な い か。 あ る テ キ ス トに 挿 絵 が 描 か れ る とい うこ とは 、 平 面 空 間 の 芸 術 が 言 葉 の 芸 術 に 新 し い命 を 吹 き込 む こ と に な る、 と言 う こ とが で き る か も しれ な い 。 何 世 紀 に も渡 っ て 、 数 多 くの 挿 絵 が 描 か れ て き た テ ク ス トは、 各 々 の 時 代 の 画 家 た ち に 想 像 力 を 与 え続 け、 新 た な 「文 学 ×美 術 」 作 品 の 誕 生 を 促 す よ うな エ ネ ル ギ ーを 秘 め て い た の で あ る。 そ こ に生 み 出 され た 「文 学 ×美 術 」 作 品 は 、 そ の 時 代 に 生 き た 人 々 を証 言 し 続 け て き た とい う こ とに も な る。 そ し て 当然 そ の 証 言 は 、 時 代 を 表 す と と も に 、 テ ク ス トの 作 者 と挿 絵 を 描 い た 画 家 の み な らず 、 そ の 版 つ ま りそ の 「書 物 」 を 編 纂 し上 梓 した 人 、 テ ク ス トと挿 絵 の 出 会 い を演 出 し た 「人 」 を も現 わ し、 語 っ て い る に ち が い な い3。 (1) ジ ャ ソ ・ ド ・ラ ・ フ ォ ソ テ ー ヌ の 『韻 文 で 書 か れ た 寓 話 選 』 は 、 フ ラ ン ス 文 学 作 品 の 中 で 、 最 も 多 くの 挿 絵 が 描 か れ た 作 品 で は な い か と云 わ れ て い る。 1668年 に パ リで 刊 行 さ れ た 初 版4以 来 、 主 な版 の み を 挙 げ て み て も、 フ ラ ン 104 ソ ワ ・シ ョ ヴ ォ ー 、 ジ ャ ン=バ テ ィ ス ト ・ウ ド リー 、J.一J, グ ラ ン ヴ ィル 、 ギ ュ ス タ ー ヴ ・ ド レ 、 ブ テ ・ ド ・モ ン ヴ ェ ル 、 そ し て20世 紀 に は バ ソ ジ ャ マ ソ ・ ラ ビ エ 、 ジ ュ ー ル ・シ ャ デ ル 、 ジ ャ ソ ・ リ ュ ル サ 、 マ ル ク ・シ ャ ガ ー ル 、 マ リー ・ユ ー ゴ な ど が 挿 絵 を 描 い て い て 、 網 羅 す る に は そ の 数 は あ ま りに も多 い 。 こ こ で は 、 数 多 く の ラ ・フ ォ ン テ ー ヌ 『寓 話 選 』 の 中 で も ひ と き わ 異 彩 を 放 つ 、19世 紀 末 に 日 本 で 生 ま れ た 版 を と り あ げ て 検 討 し て み た い 。A.一M. バ シーはその著書 を 『ラ ・ フ ォ ソ テ ー ヌ 寓 話 「と りわ け 独 創 的 な 版 」 と 語 り5、 い て い る し、G.1.カ 挿 絵 の4世 紀 』 の 中 で 、 こ の版 後 述 す る よ うに か な り の ペ ー ジ 数 を 割 ー ル ソ ン は 、 彼 自 身 の 所 蔵 し て い た2500点 集 コ レ ク シ ョ ン の 中 か ら 選 び 抜 い た 、9点 にの ぼる寓話 の特 筆 す べ き出 版 物 の ひ とつ と し て 挙 げ て い る6。 1894年(明 治27年)は 、 す で に7月 か ら 日清 戦 争 が 始 ま っ て い た 。 そ の 年 の 秋 、 東 京 市 京 橋 區 築 地 で 、 ピ エ ー ル ・バ ル ブ ト ー 監 修 の 『ラ ・ フ ォ ン テ ー ヌ寓 話 選 一 東 京 最 良 の 絵 師 団 に よ る 挿 絵 付 き 一 』 が 出 版 さ れ る 。 テ ク ス トは フ ラ ソ ス 語 で 、28の ラ ・ フ ォ ン テ ー ヌ の 寓 話 に 、5人 枚 の挿 絵 が 付 け られ て い る。 束 ね た絹 糸 で の 日 本 人 画 家 に よ る28 「大 和 綴 」 に 綴 じ ら れ た 、2巻 か ら な る 欧 文 和 装 本 で あ る7。 ま ず 、 こ の 書 物 の 輪 郭 を な ぞ っ て み よ う。 タ イ トル ・ペ ー ジ(扉)は CHOIX DE 次 の よ うに な っ て い る 。 FABLES/DE/LA UN GR O UPE/DES/MEILLE sous la direction/de/P. URS USTRノES A R TISTES/DE PA R TOKIO./ BARBOUTAU./TOKIO/MDCCC XCIV./Imprimerie de 表 紙 に は 、 第1巻 、 第2巻 1)第2巻 FONTAINE/ILL Tsoukidji-Tokio,/S. MAGATA, Directeur. と も梶 田 半 古 の 同 じ画 が 使 わ れ て い る。(図 版 の表 紙 に は左 上 に2つ 星 印 が 入 っ て い るが これ が 唯 一 の 相 違 点 で あ る。 そ の 画 に は 、 前 景 に 小 川 が 流 れ 、 遠 景 に は 富 士 ら し き 山 が描 か れ て い 『 寓 話 選 』・ … て 、 《FABLES CHOISIES DE LA あ る 日本 生 まれ の版 FONTAINE》 と書 か れ た 書 名 を 示 し て い る 。 左 下 に はE.FLAMMARIONノditeurと 105 「立 て 札 」 が 入 って い て、 こ の版 に は フ ラマ リ ヨソ社 が 一 枚 噛 ん で いた こ とが わ か る が 、 フ ラマ リヨ ン の 名 は 、 扉 に も奥 付 に も な く こ の 部 分 に し か 出 て こ な い8。 半古 の表紙 画 の い ち ぽ ん の 特 徴 は 、 そ こ に夥 しい 数 の動 物 が 描 か れ て い る こ とで あ る。 カエ ル 、 魚 、 海 老(ザ リ ガ ニ?)、 カ ケ ス 、 カ モ 、 サ ギ、 鵜 、 ツバ メ 、 ク ジ ャク 、 オ ソ ド リ、 カ ラ ス 、 ハ ト、 ス ズ メ 、 鶴(コ 猛 禽 類(ト ン ビ?)他 ウ ノ ト リ?)、 名 は わ か らな い が の 鳥 た ち 。 さ ら に 、 カ メ 、 ウ サ ギ 、 キ ッ ネ 、 オ オ カ ミ、 そ し て 中 央 に 牛 。 よ く見 る と ネ ズ ミ も い る し 、 ネ コ は 木 に 登 り、 サ ル も木 に しが み つ い て い る。 セ ミと ア リも描 き込 ま れ て い る よ うに も見 え る。 海 の 景 色 が な い の で イ ル カ と牡 蠣 は 見 あ た ら な い が 、 ま さ に こ の 『寓 話 選 』 の テ ク ス トに 登 場 す る 動 物 た ち 全 員 集 合 の 感 が あ る 。 し か し 、 人 間 は 描 か れ て い な い。 後 に ふ れ るが 、 この表 紙 画 は この 版 の大 き な特 徴 を 象 徴 的 に 表 し て い る よ うだ 。 見 返 しを 見 る と、 ナ ンバ ー 入 りの 版 は 鳥 の 子 紙 と奉 書 紙 に 全 部 で350部 刷 られ た こ とが わ か る。 さ らに そ の 下 に 、 和 紙 は そ の紙 質 か ら両 面 印 刷 が で き な い 等 、 こ とわ り書 き も付 け られ て い る。 Il a騁馭ait de cet ouvrage un tirage sur/papier Japonais de luxe. 150exemplaires sur Tori-no-ko.(qualit馥xtra.)Nos 200idem sur 350exemplaires, Le texte H 1 NーS151 一sho. 50. 50. num駻ot駸. de imprim駸ur ces trois papier, cent 黎re pli Le 黎re imprim駲ue cinquante H6-sho, papier le Japonais,瀋ause d'un c t exemplaires Tori-no-ko騁ant de a dO黎re trop駱ais sa composition, pour ne peut 106 次 に、 奥 付 を見 て み る。 明治廿 七年九 月二十 日印刷 明治廿 七年九 月三十 日発行 著作者 編輯者 佛 国人 発行者 馬留武 黨 印刷老 監督者 野村 宗十郎 印刷所 株式 會社 東京市 築地居留 地五十一番 館 曲田成 東京市京橋 區築地二 丁 目十七 番地 東 京市京橋 區築地一丁 目二十番地 東京 築地活版 製造所 東 京市京橋區 築地二丁 目十 七番地 書工 梶 田半古 狩 野友信 岡倉秋水 河鍋 暁翠 枝 貞彦 木 版工 木村徳太郎 じつ は、 この 欧 文 和 本 に は少 な く と も2種 類 の 異 な った 型 とサ イズ の もの が あ る。 「平 紙 本 」 の 版 と 「縮 緬 本 」 の版 で あ る。(平 紙 本 版 の サ イズ は お よ そ25×18.5セ ンチ 、 縮 緬 本 版 は20×15セ ン チ)そ 発 行 の 日付 は 、 平 紙 本 版 全2巻 の第2巻 して、 ここにあげた印刷 ・ お よび 、 縮 緬 本 版 第1巻 は 「明 治 廿 七 年 十 月 十 日印 刷 の もので、縮緬本版 明治 廿 七 年 十 月二 十 日発 行 」 とな っ て お り、 印刷 、 発 行 の 日付 が20日 ほ ど遅 れ て い る。 こ こで 、 「縮 緬 本 」 に つ い て の 説 明 が 少 し必 要 に な る の で 、 ア ン ・ヘ リン グ 著 「縮 緬 本 雑 考 」 「続 縮 緬 本 雑 考 」9か ら 引 用 、要 約 す る。 まず 、 「縮 緬 」 と は絹 の 布 の こ とで は な く、 縮 緬 に似 た 感 触 を与 え る よ うに 加 工 さ れ た 紙(縮 緬 紙=crepe paper=cr駱on)の こ とで あ る。 こ の よ うに 加 工 を ほ ど こ さ れ た 紙 で 作 っ た 本 が 「縮 緬 本 」 で あ るが 、 この よ うな本 の 多 くは 明 治18年 以 降 に発 行 さ れ た 輸 出 む け の 欧 文 和 本 で あ った 。 そ の な か で最 も よ く知 られ て い るの が 、 長 谷 川 武 次 郎 の 「日本 昔 噺 」 シ リー ズ なの で 、 この へ ん か ら 「縮 緬 「 寓話選』一 ある日本生まれの版一 107 本 」 す な わ ち 「日本 昔 話 の 横 文 字 再 話 」、 と い う思 い込 み が 生 じ て し ま う。 そ の結 果 、 縮 緬 紙 製 で は な い に も か か わ らず 、 この ジ ャソ ル の 出 版 物 を 「縮 緬 本 」 と呼 ぶ こ とが あ る。 した が っ て 、 こ の よ うな 広 義 の 「縮 緬 本 」 に は 少 な く と も次 の4種 類 の 異 な った タ イ プの も の が含 まれ る。 (A)表 紙 、 本 文 と も色 摺 りで 、 総 縮 緬 仕 立 て の も の(サ イ ズ は縮 め た 分 小 さ くな る) (B)総 色 摺 りで あ る が 、 地 紙 は縮 緬 加 工 され て い な い もの (C)表 紙 、裏 表 紙 の み 色 摺 りで 本 文 は墨 摺 りの も の (D)表 紙 も無 地 で、 本 文 も墨 摺 りの 質 素 な もの 狭 義 の 本 格 的 「縮 緬 本 」 は(A)の (B)は 中 間 型 で(C)と(D)は み で 、 い わ ぽ デ ラ ック ス版 で あ る。 縮 緬 加 工 とは 無 関 係 で あ る。(D)は 日本 国 内 で外 国 語 の教 材 な ど に使 用 され た ら し い。 「日本 昔 噺 」 シ リー ズ は(C) (D)に あ た る 「非 縮 緬 本 」 の ほ うが 数 は多 く、 ア ン ・ヘ リング は そ の連 載 を 「縮 緬 本 雑 考 」 で は な く 「明 治 欧 文 草 双 紙 雑 考 」 とす る べ き で あ った か も し れ な い 、 と書 い て い る く らい で あ る10。 さ て 、 問 題 の ラ ・フ ォン テ ー ヌ 『寓 話 選 』 は云 うまで も な く 「日本 昔 話 の 横 文 字 再 話 」 で は な い が 、 外 形 か ら この 分 類 に 当 て はめ て み る と、 少 な くと も次 の よ うな版 が2種 類 現 存 す る。 ほ ぼ(A)型 に 相 当 す る 「本 格 的 な 総 縮 緬 仕 上 げ で 、表 紙 と挿 絵 は色 摺 り、 テ キ ス ト部 分 は 墨 摺 り」 の 版 と、(B) と(C)の 中 間 型 と も い え る 「非 縮 緬 本 、 つ ま り平 紙 本 で あ るが 、 表 紙 、 挿 絵 と も色 摺 り、 テ キ ス ト部 分 は 墨 摺 り」 の 版 で あ る。 これ ら2種 類 の版 の 相 違 点 は 、 平 紙 で あ るか 縮 緬 紙 で あ る か とい う、 紙 質 の み の よ うだ 。 無 論 この 紙 質 の せ い で 、 前 記 した よ うに サ イ ズ は縮 緬 本 版 の ほ うが 小 さ くな っ て い る。 (A)型 の 総 縮 緬 本 に 関 し て は 、 フ ラ ン ス 国 立 図 書 館 で 参 照 した 版7と 手元 の 版 に 大 き な違 い は見 付 か ら な い が 、 「少 な く と も2種 類 」 と こ とわ った の は 、 こ の よ うな和 装 本 は と き に 、 一 冊 一 冊 、 型 も サ イズ も摺 りも異 な っ て い る こ とが あ るか らで あ る。 上 記 の 、 縮 緬 本 の 版 第2巻 の み に 見 られ る 印刷 日 と発 行 日の20日 間 の遅 れ は、 お そ ら く、 まず 平 紙 本 の 版 が 刷 られ 、 そ の あ と で 特 殊 加 工 を ほ ど こ し て縮 緬 本 の 版 が 作 られ た が 、 縮 緬 本 の第1巻 ま で完 成 108 し て か ら、 な ん らか の 事 情 で 間 隔 が 開 い て し ま っ て 、 第2巻 の 日付 を 遅 らせ た 奥 付 を 刷 り直 した(あ の み 印刷 ・発 行 るい は刷 り増 し した)せ い で あ ろ う。 いず れ に して も、 平 紙 本 よ り も縮 緬 本 の ほ うが あ とで 製 作 され た の で は な い か 。 この 時 代 の 出版 物 は必 ず し も、 印刷 、 発 行 の 日付 が 正 確 で は な い が11、 こ の場 合 、 す ぐ後 で ふ れ る序 文 の 日付 が 「1894年9月 」 とな って い る こ と か ら、 信 憑 性 が 高 い と考>xら れ る。 こ こ まで は、 この 書 物 を 外 側 か ら、表 紙 、 見 返 し、 扉 、 そ し て奥 付 と観 察 し て き た が 、 そ ろ そ ろ ペ ー ジ を め く っ て み よ う。 第1巻 る。 この 序 文 に著 者 名 は な い が 、 奥 付 の ル ・バ ル ブ ト ー(Pierre 「著 作 者 Barboutau)で に は 序 文 がつ い て い 馬 留 武 黨 」 つ ま りピエ ー あ る こ と は ま ず 間 違 い な い 。 少 し長 く な る が 、 謎 の 多 い こ の 出 版 物 に つ い て 多 少 な り と も 情 報 を 与 え て くれ る 序 文 な の で 、 冒頭 と最 後 の 部 分 を 引 い て お き た い。 Le est choix des surtout fables de bas駸ur la rencontr馥炙raduire ont bien selon parmi style nous eux, de FONTAINE, plus le voulu le LA ou sens pr黎er que moins de grande ces leur nous a au concours artistes pour les et Public, nous aux il appartient, permis offrons difficult駲ue fables l'Ecole瀝aquelle nous avons Japonais, illustrer, qu'un qui chacun long s駛our, d'appr馗ier.12 [...]13 Est-il sacrifice une n馗essaire pour offrir oeuvre digne Japonais, qui adressons ici Notre but, nos en de dont sommes aux de ont s'occupent nous d'ajouter bien grand voulu sinc鑽es publiant nous n'avons amateurs瀲ui notre bien cette que cet branche absolument nous ce recul馘evant premier Fabuliste et pr黎er leur essai des駑inents est de si int駻essante redevables瀋ette artistes nos faire de s'adresse concours;nous remerciments(sic),et ouvrage, aucun l'Art leur f駘icitations. conna羡re瀋eux du dessin, pl駟ade qui le genre d'Artistes 『寓 話 選 』 Japonais les dont les Outamaro, les rapproch馥 quables pays de sont et de S駸hiou, Hokousa nous, de , sont plus toutes les Kan en les plus , les あ る 日本 生 まれ の 版一 les K rin, dans Shiroshigh驕C coryph馥s, dont par les appr馗i馥s le pass驕Gles dans et 109 une les Okio, 駱oque oeuvres Artistes plus remar- de tous les les馗oles. Tokio, Septembre 1894. こ の 序 文 か ら読 み と る こ と の で き る 点 を 次 に 挙 げ て み る 。 第1段 落 :挿 絵 を 付 け る 日 本 人 の 画 家 に 、 意 味 を 理 解 し て も ら え る よ う な 寓 話 を選 ぽ ざ る を得 なか っ た こ と、 そ の 際 に多 か れ 少 な か れ 困 難 が と も な っ た こ と。 こ の 文 の 著 者 が 、 そ れ ら の 画 家 た ち の と こ ろ に 「長 く滞 在 」 し た 結 果 、 彼 ら を 高 く評 価 し た こ と 、 で あ る 。 こ の 版 の た め に 、 全2巻 で 合 わ せ て28の 寓話 が選 ぼれ てい るが、 お よそ 240あ る ラ ・ フ ォ ン テ ー ヌ 寓 話 か ら 、 相 当 数 を し ぼ っ て 厳 選 した こ と に な る 。 次 に 、 「長 い 滞 在 」(un long s6jour, parmi eux)と い う記 述 に つ い て は 、 正 確 に ど の 程 度 の 期 間 だ っ た の か は 今 の と こ ろ 不 明 で あ る 。 バ ル ブ トー の 初 来 日 は 、 ア ン リ ・ ヴ ェ ヴ ェ ー ル に よ る と1886年(明 治19年)で あ る が14、 は じ め て の 滞 在 が 、 一 度 も フ ラ ン ス に 帰 国 す る こ と な く、1894年 と は 考 え に く い 。 何 故 な ら 、 バ ル ブ トー は1886年 回 目 で 最 後 の 滞 在15ま でに 厂計7年 年 か ら 、 こ の 版 の 出 版 さ れ た1894年 な っ て し ま い 、 註16に 1893年 と あ げ た ヴ ェ ヴ ェー ル の 記 述 と矛 盾 して くる。 そ の うえ、 de son 版 さ れ て い る 。2回 の4 ら で あ る。 ユ886 ま で 滞 在 す る と 、 す で に 足 掛 け8年 に は バ ル ブ ト ー の 著 書Catalogue dart, rapport駸 ま で続 い た の 初 来 日 か ら 、1913年 間 」 日本 に 滞 在 し た16か この voyage 目 、3回 descriptif au japon, par d'une Pierre CO〃ection Bayboutauが d'objets ノaリ で 出 目 の 来 日 が い つ で あ り、 ど の く ら い の 期 間 に 渡 っ て い た の か 詳 細 は わ か らな い 。 今 の と こ ろ 、 日本 で 見 つ け る こ との で き た 唯 一 の 記 録 は 、 バ ル ブ トー の 名 前 が1896年5月31日 に横 浜 港 を 出港 した フ ラ ン ス 汽 船 カ レ ド ニ ア ン 号 の 乗 客 名 簿 に 載 っ て い る こ と だ け で あ る 。17 第2段 落 :「偉 大 な 寓 話 作 家(ラ ・フ ォ ン テ ー ヌ)お よ び 、 卓 越 した 日 本 の 110 芸 術 家 た ち 」 にふ さわ し い作 品 に 仕 上 げ るた め に 、 い か な る犠 牲 を もは ら う 覚 悟 で 一 歩 も 引 か な か っ た こ と 。rこ の 最 初 の 試 み 」(ce 「美 術 愛 好 家 」(amateurs)に premier essai)が 向 け られ て い る こ と、 で あ る。 協 力 者 へ の 謝 意 と褒 め こ と ぽ も付 い て い る 。 「最 初 の 試 み 」 と い う記 述 は1894年9月 に か け て に 出 版 さ れ る 次 の 企 画FABLES FLORIAN teurs” “A CHOISIES DE 夏 か ら秋 J.一P.CLARIS 18が 軌 道 に の っ て い た こ と を 暗 示 し て い る 。 さ ら に と は 、 註13に mateurs 書」や の 時 点 で す で に 、1895年 d'Art” DE “ama- 送 った序 文 中程 の 狩 野 友 信 の 紹 介 部 分 に 出 て く る を 指 し て い る こ と か ら 、 こ の 出 版 物 が 、 た ん な る 「児 童 「横 浜 み や げ 」 で は な く 、 始 め か ら フ ラ ン ス の 美 術 愛 好 家 を 読 者 ・挿 絵 鑑 賞 者 と して想 定 し て い た こ と は 明 らか で あ る。 第3段 落1こ の 作 品 を 世 に 出 す 目的 は 「素 描 を 基 礎 と す る 造 形 芸 術 の こ の 分 野 に 関 心 の あ る人 々に 、 日本 の 画 家 た ち の 独 断 場 で あ る この ジ ャ ン ル を 知 っ て も ら う こ とに あ る」 こ と。 そ して 、 古 くは雪 舟 、 狩 野 派 、 光 琳 か ら、 応 挙 、 歌 麿 、 北 斎 、 広 重 の 名 を あ げ 、彼 らの 作 品 が 近 年 ます ます 世 界 の 国 々 の 、 そ し て あ ら ゆ る 流 派 の 芸 術 家 か ら 高 い 評 価 を 与 え られ て い る 、 と結 ん で い る。 こ の 序 文 最 後 の 部 分 は 、 室 町 時 代 の 画 僧 か ら始 め て 狩 野 派 、 琳 派 、 丸 山 派 と 日 本 絵 画 史 を 概 観 し て み せ て い る が 、 や は り 「歌 麿 、 北 斎 、 広 重 」 と 続 く 3つ の 名 前 が 「浮 世 絵 」 に 重 点 が お か れ て い る こ と を 語 っ て い る 。 ラ ・フ ォ ソ テ ー ヌ の テ キ ス トの ほ うは 、 日本 の 絵 画 を 紹 介 す る た め の き っ か け に す ぎ な か っ た の で は な い か 、 と い う 印 象 さ え 与 ,xる。 1914年 (Les に 出 版 さ れ る こ と に な る バ ル ブ トー の 著 書 peintYes populaires 「彼(・ ミル ブ ト ー)の f駻駸)16は20年 du Japon)の : お 気 に い り の(浮 『日本 の 庶 民 絵 師 た ち 』 序文 に ヴ ェ ヴ ェール が書 い て い る 世)絵 師 た ち 」(ses peintres pr驤 間 変 わ ら な か っ た の で あ る。 次 に 、 どの よ うな寓 話 が こ の版 の た め に選 ば れ た の か 、 どの 画 家 が挿 絵 を 描 い て い る の か 、 巻 末 の 目次 を見 て み よ う。19 『寓 話 選 』 一 TABLES CONTENUES 1...LA CIGALE II...LE DES DANS ET CORBEAU LA LE PREMIER VOLUME. Illustr馥 LE 111 FABLES. FOURMI. ET あ る 日本 生 ま れ の 版 一 RENARD. par Kadji-ta Illustr馥 Han-ko. par Kawa-nab Kiyo-soui. III...L'HIRONDELLE ET LES PETITS OISEAUX. Illustr馥 par Kawa-nab飫iyo-soui. IV...LA GRENOUILLE LE V...LE QUI BOEUF. Illustr馥 SE par VL..LE RENARD VIL..LE COQ ET YIII...LE LOUP LA LE CHヒNE X...LES LA Illustr馥 PERLE. ET DEUX LE par par Kan LA DRAGONタ Shiou-soui. Han-ko. Tomo-nobou. PAR-DEVANT Shiou-soui. Illustr馥 ET QUE Kadji-ta RANARD Oka-kouya ROSEAU. TAUREAUX Oka-koura LE LE Oka-kouya par CONTRE Illustr馥 ET Illustr馥 Illustr馥 GROSSE Shiou-soui. par CIGOGNE. PLAIDANT SINGE. AUSSI TハTES QUEUES. ET FAIRE Oka-kouya DRAGONタPLUSIEURS PLUSIEURS IX...LE VEUT par Kadji-ta GRENOUILLE. Han-ko. Illustr馥 par Shiou-soui. XI...L'OISEAU BLESSノD'UNE FLECHE. Illustr馥 par Kawa-nab Kiyo-soui. XQ...CONSEIL TENU X皿_LE RENARD XIV...LE GEAI ET PARノDES PAR LES LES RAISINS. PLUMES RATS. DU Illustr馥 par Kadji-ta Han-ko. Illustr馥 par Kadji-ta Han-ko. PAON. Illustr馥 par Kan Tomo-nobou. CONTENUES 1...LE COQ DANS ET LE RENARD. II...LELIネVRE LE SECOND Illustr馥par Kadji-ta Han-ko. ET LES GRENOUILLES. Shiou-soui. VOLUME. Illustr馥par Oka-koura 112 III...LE SINGE ET LE DAUPHIN. Illustr馥 par Oka-koura Shiou- soui. IV...LE V...LA LOUP ET LA COLOMBE CIGOGNE. ET Illustr馥 LA FOURMI. par Kadji-ta Illustr馥 Han-ko. par Kawa-nab Kiyo-soui. VI_LA VIL..LE GRNOU皿 ,LE ET RENARD AYANT Kadji-ta VIIL..LE LE RAT. Illustr馥 LA QUEUE par Kan To: COUPE. 〃20,nobou. Illustr馥 par Han-ko. SOLEIL ET LES GRENOUILLES. Illustr馥 par Kadji-ta Han-ko. IX...LE RAT ET X...LE HノRON. L'HUITRE. Illustr馥 X[...L'ノCREVISSE ET SA Illustr馥 par Kan RENARD ET LE CHAT. X皿_LA TORTUE ET LES DEUX ET LE Eda Sada-Shiko. Tomo-nobou. FILLE. 刈_LE par Illustr馥 Illustr6e par par CANARDS. Eda Sada-Shiko. Kadji-ta Illustr馥 Han一 par 々o. Kadji-ta Han-ko. XIV...LES POISSONS CORMORAN. Illustr馥 par Kan Tomo-nobou. こ の 目次 に 登 場 す る の は 、 第1巻 「太 陽 と カ エ ル た ち 」 の 一IXの 「カ シ の 木 と ア シ 」 と 第2巻 「太 陽 」 を 除 く と 、(第1巻 な 想 像 上 の 動 物 も い る が)す 一Vの 一vm 「リ ュ ウ 」 の よ う べ て 動 物 で あ る 。 「動 物 大 集 合 」 の 目次 な の だ 。 この よ うな動 物 づ く しの 選 択 が 、 梶 田半 古 の表 紙 画 に 象 徴 的 に描 き出 され て い た と い うわ け で あ る。 と こ ろ で 、 「寓 話 」 と い う ジ ャ ン ル に は 、 擬 人 化 さ れ た 動 物 の 登 場 が 当 然 の よ うな イ メ ー ジが あ るが 、 ラ ・フ ォ ン テ ー ヌの 『寓 話 詩 』 に 関 す る 限 り そ う言 い 切 れ る わ け で は な い 。 巻 の 一 か ら 巻 の 十 二 ま で 、 お よ そ240の 数 え ら れ る が 、 そ の う ち 動 物 の 姿 を 借 りず に 「神h」 を 含 め る と100近 寓話 が 「人 間 」 が 登 場 す る 寓 話 は 、 く に な る。 つ ま り総 数 の 約4割 に 「人 間 」 が ダ イ レ 『 寓話選』一 ある 日本生 まれの版一 113 ク トに登 場 して い て 、 人 間 くさ い お 話 が け っ こ う多 い の だ 。 と こ ろ が 、 こ の 日本 生 まれ の 「バ ル ブ トー版 」 の 目次 に は、 人 間 は ひ と り と して 載 っ て い な い。 人 間 が あ ま り登 場 しな い 寓 話 の み が 選 ぼれ て い る。 こ の よ うな選 択 が バ ル プ トー の もの なの か 、 そ れ と も挿 絵 を 付 け た 日本 人 画 家 の もの な の か は 興 味 深 い 問 題 で あ るが 、 序 文 中 の 河 鍋 暁 翠 の 紹 介 部 分13に 、 暁 翠 が 「カ ラ ス と キ ッネ 」 の 挿 絵 を 描 く こ とを 「選 ん だ 」 と あ った こ とを考 え る と、 両者 の 折 り合 った 結 果 な の だ ろ う。 序 文 冒頭 で バ ル ブ トーが 書 い て い る よ うに 、 寓 話 の意 味 を 挿 絵 の描 き手 に理 解 し て も ら うの が 多 か れ 少 な か れ 難 し か った の で あ る か ら、 画 家 が 話 の筋 を 納 得 で き る よ うな寓 話 だ け を選 ぽ なけ れ ぽ な ら な か っ た こ と は確 か で あ る。 この よ うに 、 日本 人 画 家 と 「佛 国人 馬 留 武 黨 」 の二 重 の 選 択 の結 果 、 動 物 が 圧 倒 的 な 比 重 を 占 め る寓 話 が 採 用 され た こ とが 、 ま ず この 版 の決 定 的 な特 徴 と な っ た が 、 そ れ らの 寓 話 に 付 け られ た 挿 絵 の 中 で も、 自然 の な りゆ き と して 、 人 間 の 影 は薄 い。 人 影 の 描 か れ て い る挿 絵 は全 部 で7枚 あ った り(第1巻 あ るが 、 主 人 公 の 動 物 た ち を 傷 つ け る敵 役 で 一)qr矢 に傷 つ い た 鳥 」、 第2巻 一vrハ ト と ア リ」)、寓 話 の 筋 の 展 開 を 説 明す る た め に小 さ く、 と きに は 米 粒 ほ ど小 さ く描 か れ た 人影 だ った り(第1巻 一IIIrッ バ メ と小 鳥 た ち 」、 第2巻 一II rウ サ ギ とカ エ ル 」、 III rサ ル と イル カ」、 刈 「キ ッネ とネ コ」)、あ る い は 、 第2巻 一X皿「カ メ と2 羽 の カ モ」 の よ うに 、 主 役 の動 物 た ち を 口を あ ん ぐ り開 け て眺 め て い る群 衆 だ った りす る。 お よそ主 役 に は程 遠 い存 在 な の で あ る。 次 に 、 バ ル ブ トー 版 に 採 用 さ れ た 寓 話 の うち 「人 間 」 の イ メ ー ジ が 描 か れ て い る 挿 絵 を 中 心 に 、 初 版 の 挿 絵 画 家 シ ョ ヴ ォ ー の 挿 絵 と 、 バ ル ブ トー 版 の 日 本 人 画 家 の 挿 絵 を 較 べ て み た い 。(シ 版 の 挿 絵 はBar.と ョ ヴ ォ ー の 挿 絵 はCh。 、 バ ル ブ トー 略 す)19 第1巻 一1 「セ ミ と ア リ」 Ch.テ ク ス トに は 登 場 し な い 「人 間 」 が3人 描 か れ 、焚 火 を 囲 ん で い る。 コ リネ に よ れ ば 、 こ れ ら の 人 影 は 人 間 界 の 「セ ミ」 を あ ら わ し て い る20。/ Bar.人 間 は 描 かれ て い な い。 114 第1巻 一III rッ バ メ と 小 鳥 た ち 」 Ch.ほ ぼ 画 面 中 央 に 種 ま く 人 が い て 、 鳥 た ち の 姿 は 小 さ い 。(図 版2)/ Bar.河 鍋 暁 翠 の 挿 絵 で は 、 数 多 い 小 鳥 が 前 面 に 配 さ れ 、 人 影 は 遠 い 。(図 版 3) 第1巻 Ch.右 第1巻 Ch.動 一v r多 く の 頭 を も つ リ ュ ウ と 多 く の 尾 を も つ リ ュ ウ 」 上 の 砦 の 上 に 小 さ く人 影 。/Bar.人 一VI「 キ ツ ネ と コ ウ ノ ト リ」 物 た ち の前 に お か れ た 、 ナ フ キ ン上 の皿 と ナ イ フ が 、 人 の に お い を 感 じ さ せ る 。/Bar.梶 第1巻 影 な し。 田 半 古 の挿 絵 に人 の気 配 は な い。 一VIII「サ ル を ま え に し て 争 う オ オ カ ミ と キ ツ ネ 」 Ch.「 サ ル 」 は 人 に 尾 を 付 け た だ け で 、 人 間 の イ メ ー ジ に 近 い 。/Bar.岡 倉 秋 水 の 挿 絵 に は 「動 物 」 ら し い 「サ ル 」 が 描 か れ て い る 。 第1巻 一)α 「矢 に 傷 つ い た 鳥 」 Ch.右 前 景 に 矢 を 射 る 人 。 鳥 は 遠 く空 に 飛 ぽ せ て い る 。(図 版4)/Bar. 暁 翠 の 挿 絵 に も射 手 は 登 場 す るが 「傷 つ い た 鳥 」 が 前 景 に 大 き く ク ロ ー ズ ア ッ プ さ れ て い る 。(図 版5) 第2巻 一II 「ウ サ ギ と カ エ ル 」 Ch.人 間 は 登 場 し な い 。/Bar.秋 水 の 挿 絵 に は ご く小 さ い が 人 と 犬 が 見 え る。 こ の 挿 絵 が 、 初 版 に な い 人 影 が バ ル ブ ト ー 版 の ほ うに 描 か れ て い る 唯 一 の例 外 で あ る。 第2巻 一III「 サ ル と イ ル カ 」 Ch.遠 く の 岸 辺 に 人 が 数 人 。/Bar.秋 第2巻 一V Ch.左 側 に 大 き く、 弓 に 矢 を つ が え る 人 。(図 版6)/Bar.暁 水 の 挿 絵 に は 、 溺 れ て い る 人 が3人 「ハ ト と ア リ」 も 「ハ ト」 の 敵 役 の 人 間 は 登 場 す る が 、Ch.よ 翠 の挿 絵 に り も は る か に 小 さ い 。(図 版 7) 第2巻 一Vlll「太 陽 と カ エ ル た ち 」 Ch.「 太 陽 」 は 神 の 姿(太 陽 神 の 子 パ エ トー ソ?)と な り、 女 神 と と も に 何 頭 も の 馬 に 引 か せ た 二 輪 車 に 騎 っ て 空 を か け て い る 。 「神 と は 、 人 間 の 姿 。 『寓話 選 』一 あ る 日本 生 まれ の版一 115 を 基 に 作 ら れ た イ メ ー ジ 」23で あ る な ら 、 最 も 高 い ヒ エ ラ ル キ ー の 人 影 が 圧 倒 的 な 迫 力 を も っ て 描 か れ て い る こ と に な る 。(図 版8)/Bar.半 古 の挿絵 に 人 影 は な く 、 何 匹 も の カ エ ル が 照 り つ け る 「太 陽 」 を 眺 め て い る 。(図 版 9) 第2巻 一IX 「ネ ズ ミ と カ キ 」 Ch.浜 辺 に 人 間 が2人 第2巻 一M Ch.左 上 に 狩 りを す る 人 が 数 人 描 か れ て い る 。/Bar.半 Bar.「 、 海 上 の 舟 に も 数 人 の 人 影 。/Bar.人 キ ツ ネ と ネ コ 」(Ch.「 影 な し。 ネ コ と キ ツ ネ 」) 古 の挿 絵 に も狩 人 は登 場 す る が 小 さ い。 第2巻 一X皿 「カ メ と2羽 Ch.5人 の カ モ」 の人間 が空 を見上 げて 10)/Bar.人 「カ メ と2羽 の カ モ 」 を 見 て い る 。(図 版 数 と し て は 半 古 の 挿 絵 の ほ う が 多 い が 、 前 記 の よ うに 群 衆 と し て 描 か れ て い る の で 、 「人 間 」 の 存 在 感 はCh.よ りも軽 や か な 印 象 を 与 え る。(図 版11) テ ク ス トに 「人 間 」 が ほ と ん ど登 場 し な い 寓 話 に 付 け ら れ た 挿 絵 で あ る に も か か わ ら ず 、1668年 の 初 版 で は 、 人 の イ メ ー ジ が か な りの 比 重 を 占 め て い て 、 「人 間 を 、 ラ ・フ ォ ン テ ー ヌ の 世 界 の 中 心 、 自 然 の ヒ エ ラ ル キ ー の 揺 る ぎ な い 頂 点 に 据 え て い る 」21シ ョ ヴ ォ ー の 視 点 が わ か る 。 と と も に 、 挿 絵 に 描 か れ た 対 象 を 通 し て 、 ル イ14世 治 下 の 揺 る ぎ の 少 な い ヒ エ ラ ル キ ー が 透 い て 見 え る よ う だ 。 こ の 初 版 の 対 蹠 地 に あ る の が バ ル ブ トー 版 で あ る 。A.一M!ミ シ ー は 、 人 間 の イ メ ー ジ が 、1880年 頃 か ら19世 紀 末 ま で に 出 版 さ れ た ラ ・ フ ォ ン テ ー ヌ 寓 話 詩 の 挿 絵 か ら 消 え て し ま う こ と に 注 目 し て 、 こ れ を 《la crise de I'homme》 と呼 び 、 バ ル ブ トー 版 を そ の 最 も顕 著 な 現 わ れ と し で と ら え て い る 。 バ シ ー は 、28枚 (哺 乳 類46、 鳥 類57、 の 挿 絵 に 登 場 す る動 物 を 数 え あ げ 、 分 類 し て 魚 類 ・爬 虫 類 ・水 辺 に 住 む 動 物79、 昆 虫 類3)、 「人 間 か ら最 も遠 い 生 命 の 形 態 」 つ ま り 「鳥 類 お よ び 魚 類 ・爬 虫 類 ・水 辺 に 住 む 動 物 」 の 圧 倒 的 な 数 に 着 目 し て 、 こ の 版 に 《la crise de l'homme》 の頂点 を見 てい る22。 そ こ で は 挿 絵 に 描 か れ た イ メ ー ジ に 関 す る 従 来 の ヒ エ ラ ル キ ー が 崩 壊 116 し て 、 い わ ぽ下 剋 上 が 起 こ って い る の だ 。 この よ うに、 人 間 の 影 が 限 りな く 薄 く な り、 哺 乳 類 で す ら な い 動 物 た ち に 占 領 さ れ て し ま っ て 、 妙 に 静 か な 佇 ま い を 見 せ る 『寓 話 選 』 は 、 初 版 以 来 フ ラ ン ス で 出 版 さ れ 続 け て き た 、 人 間 中 心 の 、 お せ っ か い で 、 弁 舌 さ わ や か な ラ ・ フ ォ ン テ ー ヌ寓 話 の イ メ ー ジ か ら は ず い ぶ ん と遠 ざ か っ て し ま っ て い る こ と は 確 か で あ る 。 ど の よ う な 方 角 に 向 か っ て 遠 ざ か っ た の か?言 ワ ー ドは う ま で も な く、 東 の 方 角 。 そ の と き の キ ー 「ジ ャ ポ ニ ス ム 」 な の か も し れ な い23。 そ し て 、 東 に 向 か う 『寓 話 選 』 の 航 海 の 水 先 案 内 人 は 、 「日 本 美 術 に 惚 れ 込 ん だ た あ に 、 人 生 が す っ か り変 っ て し ま っ た 」14フ ラ ソ ス 人 、 ピ エ ー ル ・バ ル ブ ト ー で あ っ た24。Pierre Barboutauは1862年 に ジ ロ ン ド県 に 生 ま れ 、1916年 に パ リで 亡 くな っ て い る 。25(図 版12) 続 編 で は 、 ラ ・フ ォ ソ テ ー ヌの 場 合 と同 様 、 奥 付 に 国人 馬 留 武 黨 」 と記 さ れ て い る フ ロ リ ア ン の も に 、 こ れ ら の 「書 物 」 の 誕 生 を 演 出 し た 「著 作 者 」 と し て 「佛 『寓 話 選 』18を 紹 介 す る と と 「人 」 に つ い て も 、 限 ら れ た 資 料 の 範 囲 内 で あ る が 、 ふ れ て み た い と 思 う。 註 1.Les par Contes la d'embl6e des ont suite. six stituaient ysopets tous Il n'en comme une premiers d'abord pas de oeuvre livres nullement manuscrits paru va une sans meme illustr6e. dans illustrations:ils pour le les Les vignettes somptueux invention:en comportaient des Fables, n'en qui dont in-quarto France, des miniatures, regurent se s'ornaient de celles 1668 ne バ le Moyen dont la Age, tradition perp6tue, apres l'invention de l'imprimerie,[...](Jean-Pierre ``La Fontaine et ses illustrateurs”in(Euvres compleVes Fables Nouvelles 2.書 de La 物 を便 宜上 Fontaine, Bib1. de は 例 外 が あ る 。 「読 む 書 物 」 の 外 に 篇 」 初 版 昭 和19年 3.あ la P16iade,1991, 「読 む も の 」 と 極 め て 、[_]叙 que pr6senterent con一 les se Collinet, Contes et t.1, p. LXIII) 述 を続 け て来 た が、 そ れ に 「見 る 書 物 」 が あ る 。(森 銑 三 厂書 物 甲 、 『書 物 』 岩 波 文 庫1997,p.138) らゆ る書 物 は 人 の 手 に 成 っ た も の で あ る。 神 意 や 天 啓 を 伝 え た も の が あ る に し て も、 書 物 に 化 す る 一 段 に な れ ぽ 人 の 手 を煩 わ さ な け れ ぽ な ら ぬ 。 だ 『 寓 話選 』一 あ る 日本 生 まれ の版一 117 か ら書 物 は な に よ り も人 間 に 似 て い る 。 人 の 書 物 を 作 る 目 的 は 一 様 で は な い 。 し か し そ の 目的 の 如 何 に か か わ ら ず 、 書 物 は 著 者 そ の 人 を 現 し て い る か ら 妙 で あ る 。(柴 田 宵 曲 「書 物 乙 篇 」、 ibid. p.331) 4.Fables choisies Thierry,1668. 5.Edition mises en Figures vers grav馥s particuli鑽ement ment Bassy, pour Les de I. Carlsonの La des de La Fontaine, Paris, Barbin et Chauveau. Fables le compte Fables tion, Paris, Promodis,1986, 6.Gregory M. Fran輟is originale ex馗ut馥澣okyo, (Alain-Marie par par de Fontaine de la La Fontaine, librairie Quatre r馥lle- Flammarion. si鐵les d'illustra- p.272) 取 り あ げ た9つ の 出 版 物 の う ち3つ が 、 ラ ・フ ォ ン テ ー ヌの 寓 話 集 で あ る。 そ の うち 、 こ こ に 取 り上 げ る版 以 外 に挙 げ られ て い る の は 、J.一J.Grandvilleの Moments dans in the 挿 絵 版 とG.Dor驍フ History of Published la litt駻ature, Tokyo, な お 、 この Keio 挿 絵 版 で あ る 。(“Nice Fable University Illustration”in Press,1997, Les Great animaux pp.105-123) 『寓 話 選 』 は 、 河 鍋 暁 翠 の 挿 絵 が 付 け ら れ て い る こ と か ら 鍋 暁 斎 ・暁 翠 展 」(2000年6月1日 ∼7月2日 東 武 美 術 館)に 「河 展 示 され た 。 (同 展 覧 会 図 録 、p.126) 7.フ ラ ン ス 国 立 図 書 館BnF(Tolbiac, R駸.PYe 225.)は salle des r駸erves)所 縮 緬 本 で あ る 。 綴 じ ら れ て は い な い が2巻 蔵 の 版(B.N. 一 緒 に、 固 い厚 表 紙 に 挟 み 込 み 、 さ ら に 箱 に 入 れ られ て い る。 厚 表 紙 、 箱 と も縮 緬 本 と 同 じ よ う に ク レ ー プ ・ ペ ー パ ー(縮 て い る画 は 緬 紙)で 覆 わ れ て い て 、 そ の縮 緬 紙 に 描 か れ 「日 本 庭 園 に 鳥 」 で あ っ た り、 「前 景 に 鳥 、 右 上 に 花 、 川 向 う の 遠 景 に は 山 」、 あ る い は 「鶴 を 大 き く2羽 手 前 に お い て波 と舟 、 上 方 に 花 と 松 の 枝 」 で あ っ た りす る 。 こ の 縮 緬 紙 と画 は 明 ら か に 日本 の も の で あ る。 し か し、 固 い厚 表 紙 の 見 返 し 内側 に は 、 セ ー ヌ河 の 橋 と河 岸 の ブ キ ニ ス トを モ チ ー フ に し た デ ッサ ン画 を 背 景 に QUE DE PAUL LACOMBE” 貼 ら れ て い て 、BnF所 librisの “PARIS SANS PAIR/BIBLIOTHE- と 印 刷 さ れ たex-libris(蔵 書 票 の ラ ベ ル)が 蔵 に な る 前 の か つ て の 所 有 者 を 示 し て い る 。 ex- 貼 られ て い る 地 の 紙 は 紫 に 金 の 模 様 の 入 っ た 洋 紙 で 、 箱 の 背 に は 赤 い皮 素 材 の上 に 金 文 字 で “FABLES と あ り、 そ の 下 に 小 さ な 金 字 で DE LA “PETITOT” FONTAINE/TOKIO 1894” と読 む こ とが で き る 。 さ らに 、 箱 に 貼 ら れ た 縮 緬 紙 の 画 の 折 り返 し 部 分 に 見 ら れ る 絵 師 の 名 は 、 こ の 版 に 挿 し 絵 を 描 い た5人 箱 は(そ の誰 と も一 致 しな い 。 以 上 の 理 由 か ら、 これ らの 厚 表 紙 と れ を 覆 っ て い る ク レ ー プ ・ ペ ー パ ー は 日 本 の も の で あ る が)日 本 で 制 作 さ れ た も の で は な く、 フ ラ ン ス で オ ー ダ ー され た 一 種 の個 人 製 本 と考 え 118 ら れ る。 装 丁 師 の 名 がPEPITOTな の か も しれ な い。 事 実 フ ラ ン ス に は 、 製 本 工 芸 の 伝 統 が あ っ た 。 書 物 工 芸 の 歴 史 上 「(Jean Grolier(1479-1565) の お か げ で)… ル ネ サ ン ス 期 以 後 は フ ラ ン ス が 製 本 工 芸 の 発 展 の 中 心 と な り、 現 代 美 術 の 表 現 形 式 の 一 つ と認 め られ る ま で に技 術 と芸 術 性 を 高 め た … フ ラ ン ス で は 、 ご く最 近 ま で 版 元 製 本 は 一 般 的 な こ と に な ら な か った 。 薄 い 一 枚 続 き の 紙 で 中 身 を くる ん だ だ け の 〈仮 と じ本 〉 を 買 い 、 ア ソ カ ッ トの ペ ー ジ を 自 分 で 切 り開 き な が ら読 み 、 読 み 終 わ っ た も の を 蔵 書 と し て 個 人 的 に 皮 製 本 に仕 立 て さ せ る と い う習慣 は 、20世 紀 に 入 っ て も続 い て い た し 、 現 在 で も 文 学 書 の 多 くは 仮 と じ本 の ま ま 売 ら れ て い る。 … 」(栃 折 久 美 子 「装 丁 」 世 界 大 百 科 事 典 、 平 凡 社 、1993、16-p.320)と を 所 有 し て い たPaul Lacombeが い う背 景 を 考 え れ ば 、 こ の 版 、絹 糸 の束 で綴 じられ た だ け の和 装 本 を 「仮 と じ本 」 と考 え て 自 分 の 蔵 書 に 加 え る た め に 、 厚 表 紙 と 箱 を フ ラ ン ス で 特 注 した と して も 不 思 議 で は な い 。 8.ア ン ・ヘ リン グ(「 続 ・縮 緬 本 雑 考(1)」 『日本 古 書 通 信 』 昭 和57年9月 pp.12-14)に 号 よ れ ぽ 、 明 治20年 代 に な る と す で に 、 日 本 の 出 版 社 と 外 国 の 出 版 社 との 間 に は 「共 同 出 版 」 と も 呼 べ る協 力 関 係 が 成 立 し て い た ケ ー ス が あ る ら しい 。 明 治 時 代 の 欧 文 和 装 本 と し て よ く知 ら れ て い る 厂日 本 昔 噺 」 シ リー ズ の 発 行 者 、 長 谷 川 武 次 郎 の 弘 文 社 は 、 明 治20∼21年 Griffith Farran社 頃 か ら英 国 の と 「 共 同 出 版 」 を し て お り、 そ の 証 拠 と し て 、 「日 本 昔 噺 」 シ リ ー ズ の 第15号My LoYd Bag-0-Riceの 裏 表 紙 の 画 が 指 摘 され て い る。 長 谷 川 武 次 郎 は 、 ま た 、Dichtergr se koya ど の 訳 者 兼 監 修 者 で あ っ たKarl und、4sagao(明 博 士(ラ 治33年)な イ プ ツ ィ ヒ大 学 出 身)を aus dem Osten(明 治27年)やTeraFlorenz 通 じ て 、 ラ イ プ ッ ィ ヒ のAmelang社 ドイ ッ語 版 の 出 版 物 に 関 して 緊 密 な 協 力 関 係 に あ っ た(ア と、 ソ ・ヘ リン グ 「 作 品 解 説 」、 『ち りめ ん 本 と 草 双 紙 一19世 紀 後 半 の 日本 の 絵 入 本 』 福 生 市 郷 土 資 料 室 編 集 、 福 生 市 教 育 委 員 会 発 行 、 平 成2年 、p.44)。 ラ ・フ ォ ソ テ ー ヌ 『寓 話 選 』 の 出 版 でFlammarion社 の果 た した役 割 は判 然 と し な い が 、 厂特 別 注 文 」 か 「 特 約 販 売 」 で あ ろ うか 。 奥 付 に そ の 社 名 が 記 さ れ て い な い こ と、 発 行 ・印 刷 者 が 長 谷 川 武 次 郎 で は な く曲 田 成 で あ る こ と 、 そ し て 「著 作 者 馬 留 武 黨 」 が 翌 年 の 明 治28年 に 出 版 し たFables chosies de J.一P. Chris de Florian, illustr馥s par ”LIBRAIRIE MARPON&FLAMMARION/E PARIS” des artistes japonaisに .FLAMMARION と表 紙 及 び 扉 に 記 載 が あ っ て 、 Flammarionの 名 は2箇 は SUCCr/ 所 に入 っ て は い る が 、 日本 側 の 発 行 者 「金 光 正 男 」、 印 刷 者 「山 本 鎮 次 郎 」 は ラ・フ ォ ンテ ー ヌ 『 寓 話 選 』 とは 別 人 の 名 前 に な っ て い る こ と な どか ら推 測 す る と、 長 谷 川 武 次 郎 の 弘 文 社 とGriffith Farran社 の ケ ー ス の よ うな 共 同 出 版 で は 『 寓話選』 な く、 む し ろ 「著 作 者 119 あ る 日本生 まれ の 版・ 馬 留 武 黨 」 とFlammarion社 と の 個 人 的 な連 携 か ら 出 版 さ れ た の で は な い か と考 え ら れ る。 し か し、 少 な く と も ラ ・フ ォ ン テ ー ヌ 『寓 話 選 』 の 場 合 は 、Florenz博 士 とAmelang社 の 関 係 ほ どの 緊 密 さ が あ っ た か ど うか は 疑 問 で あ る 。 そ の 理 由 の ひ と つ は 、Dichteygr dem Ostenの 表 紙 画 のAmelang社 se の 社 名 の 描 き込 み 方 が 、 海 に 浮 か ぶ ヨ ッ トの 帆 に 社 名 を 入 れ る 凝 っ た 図 案 な の に 比 べ て 、Flammarion社 の 社 名 が た っ た1箇 aus の方 は、 そ 所 し か 記 され て い な い うえ に 、 あ と か ら ゴ ム 印 で 押 し た の か と勘 違 い し そ うな く らい そ っ け な い 書 込 み に な っ て い る か ら で あ る。 9.「 縮 緬 本 雑 考 」(上)(中)(下)、 信 』 第457∼652(昭 ア ン ・ヘ リン グ は う に2冊 の 「続 縮 緬 本 雑 考 」(1)∼(12)『 和57年5月 号 ∼58年11月 日本 古 書通 号) 厂国 際 出 版 の 曙 一 明 治 の 欧 文 草 双 紙 」 の な か で 、 次 の よ 『寓 話 選 』 に ふ れ て い る :「… ド ・フ ロ ー リ ア ン と ラ ・フ ォ ン テ ー ヌの仏文 寓話 に、梶 田半古 や河 鍋暁 斎 の息 女で 、女 子美術 専 門学校 の教 授 と な っ た 河 鍋 暁 翠 ら が 日 本 風 の 挿 絵 を つ け た 大 型 和 本 は 、 明 治28年 頃 に発 行 さ れ て い る 。 ち ょ っ と 異 色 の 一 例 で あ ろ う。」(『 ち り め ん 本 と 草 双 紙 一19世 紀 後 半 の 日本 の 絵 入 本 』 福 生 市 郷 土 資 料 室 編 集 、 福 生 市 教 育 委 員 会 発 行 、 平 成 2年 、p.25) 10.「 縮 緬 本 雑 考 」(中)(第458号 p.3) 11.「 続 縮 緬 本 雑 考 」(1)(第461号 12.序 p.14) 文 の 始 め か ら狩 野 友 信 が 紹 介 され て い る段 落 ま で 、 及 び 河 鍋 暁 翠 が 挿 絵 を 描 い た4つ の寓 話 に つ い て は 日本 語 訳 が あ る。 及 川 茂 訳 ヌ 寓 話 抄 」(『 暁 斎 』 河 鍋 暁 斎 研 究 会 会 誌 、 第21号 13.本 「ラ ・ フ ォ ン テ ー 、1984年12月 文 中 で 省 略 し た 部 分 に は 、 こ の 版 に 挿 絵 を 描 い た5人 、pp.26-31) の画家 、河鍋 暁 翠、 狩 野 友 信 、 岡 倉 秋 水 、 枝 貞 彦 、 梶 田 半 古 が 紹 介 され て い る。 Kawa-nab飫iyo-soui,(Fille artistes du Japon qu'il a laiss駸, o ment Kan d'en de autres Tomo-nobou, faire RAT, LE c 鐫re il a fait une騁ude choisi, entre suffisamment et El钁e moderne, des des repr駸entants montre COQ PERLE, ET LA Kiyo-sai;un dessins du dans ET pour n'en pas Chine naturelle- RENARD. famille des Kan ET d'autres, , n馗essaire GRENOUILLE citer grands de qu'il ne soit pas les fables;LA pour LE de la grande d'Art des 'encre corbeau),atout CORBEAU Amateurs l'駘oge;nous fameux les compl鑼e fables;LE un connue du par LE qu'il est bien la famille. LES PLUSIEURS d'autres DEUX TAUREAUX TOTES encore, ET ET LE ont騁駟llustr馥s LA GRENOUILLE, LE DRAGONツPLUSIEURS par Oka-koura DRAGON A QUEUES;et Shiou-soui, qui appartient, 120 lui aussi, Eda par son genre Sada。shiko, de talent, paysagiste a de 1'6cole talent de a Kanδ. eu 1'heureuse id6e de placer la バ sc乙ne de la connue fable, de nombreux, tant tous les grace au ロ L'HUITRE collectionneurs en face d'estampes du c61ebre aujourd'hui, Kadii-ta vivant, par charg6 de Hzn。ko, de fle de Enoshima, Japonaises, Outa-maro, dont particulierement nous et les celle la besoin grande ne jeUne Ies enCOre, imprimer SOnt l'amener ils sont oeuvres a sont laquelle nous ce genre de C'est un qu'en se pensons elle 6mu le de son LA FOURMI semble dans en sa un pr6sence de puisse grand Sentiment de temps;s'est sujet maftre meme d6clar6 son implorer que ce fut de etre mieux talent, artiStiC(SiC), si cette bien que qU'il Sait lorsque, jeune la et plein premi6re fois exercerait comlpetement meme, de au sur ses et d'ardeur,1'auteur Japon, lui son occupations faire de du i16tait loin charme, au habituelles, lui, non seulement pr6sent de point ses un se de projets japonisant, Japonais. 1886, r6v61ait a cette a Yamato.(Henri M. 6poque Pierre Vever, PoPulaires pas le qui peintre d'δtre par aVeC enchanteur vie grand s'empecher illustr6es pour pays presque leuse malheureuse, ne plus oeuvres. ans ti modifier son si saurait ces d6barquait que allant trait6eS 11yavingt・huit douter CIGALE fables a toutes ouvrage LA Nous Toutes YoA・sai;celui le repr6sente qu'on infortune. trait6. de actuel, peindre nous pr6sent Elさve l'Empereur voisine;il mais ET allusion. Enfin et RAT pinceau recherch6es faisons 14. LE du/iZpon, d6ja Prるface, tome lointaine Barboutau, in I,1914, Paris, le Pierre Chez oti cette contr6e 6tait encore Japon Barboutau, merveille Les 1'auteur,1, Rue vieux peintres Beautreillis, P.XIII) 15.[_]Enfin, il(P. fois(1)et s'y est Introduction, ぐ 後 に は 、 に そ の(浮 mis ibid., en quete の documents honor6 pour la troisi6me nouveaux.(Yorodzou O-da, じ 込 ま れ て い す る : 「_更 成 を 期 せ ん が 為 め に 三 た び 日 本 に 渡 来 り 」 厂三 た び 」 の 部 分 は 織 tr6s Japon 田 萬 の 序 文 が 綴 世 絵 画 家 の 伝 記 編 纂 の)完 に 努 め た au フ ラ ン ス 語 訳 の 序 文(lntroduction)の き さ れ た 織 ン ス 語 訳 の 序 文 欄 外 で 訂 正 (1)Notre revenu de p. VII)こ 日 本 語 で 筆 書 し 新 資 料 の 捜 索 こ の Barboutau)est 田 氏 の 思 い ち が い で 「4回 目 」 で あ る 、 と フ ラ さ れ て い る 。 ami, Monsieur Oda, commet ici un lapsus. C'est ・ あ る 日本 生 ま れ の 版 『 寓話選』 durant notre《quatri鑪e》voyage de plusieurs duction.(note de 16.[...]Ayant de ses cher con輹 peintres depuis ann馥s de vie s駛ours Mail'/1 LITERA 1896)“LATEST RE TURE, Blanc,31st 一Messageries Maritimes il n'avait vi祠obe: s駛our cette intro- Vever, la vie et l'histoire jamais et les VIEW cess馘e 駑ents Japon, ibid., p. XIV) JAPANESE COMMERCE, JUNE :DEPARTURES. 一Shanghai n馗es- s駛ours駲uivalant Pr馭ace, OF recher- d'騁ude ART.(YOKOHAMA, の項 May, 6th, Cal馘onien, vi祠obe, Mails French and General. Co. DEPARTED. Shanghai notre d'馗rire d'馗rire qu'il fit au AND SHIPPING” steamer,2,500, PASSENGERS. , graphiques japonaise.(Henri Weekly POLITICS, le projet l'Ouki-yo一 les diff駻ents 1913, pendant ibid., p. VII) les documents 17.Theノ穡an en a fait l'honneur longtemps pr馭駻駸<de safres, pendant Japon, qu'il nous P. Barboutau, patiemment 灣ept au mois潭yoto, 121 一 Per ...]Messrs. French steamer Cal馘onien, J. Oda,...,P. for Barboutau,... in cabin. こ の 号 にBarboutauの peintres populaires 名 前 duノ穡onに と と も に 載 っ て い る 、 “J. 日 本 語 で 序 文 を よ せ て い る(フ Oda” はLes ランス語訳 付 き)「 織 田 萬 」 を 指 し て い る と 考 え ら れ る 。 フ ァ ー ス ト ・ネ ー ム の イ ニ シ ャ ル は異 な っ て い る が れ て い る う>xに 「序 文 」 に は 船 旅 で バ ル プ ト ー と 一 緒 で あ っ た こ と が 書 か 、 同 氏 の 著 書 「著 者 略 歴 」 に は 「(明 治)二 『日 本 行 政 法 論 』(六 石 書 房 、 昭 和18年)の 十 九 年 欧 州 に留 学 」 と記 さ れ て い る か ら で あ る 。 な お 、 バ ル ブ トー が 始 め て 来 日 し た と さ れ る1886年 ノ穡an Weekly MailのLATEST SHIPPINGに け る こ と は で き な か っ た 。 し か し、 同 紙 は gence(=Latest Shipping)と に 発 行 さ れ たThe は 、 Barboutauの 名 を見つ 「_欠 号 が 多 くShipping Intelli- い っ て も、 一 、 二 等 客 に 限 ら れ 、 乗 客 名 簿 が 略 さ れ て い る 号 も あ り、 全 体 と し て 誤 植 も 少 な く な い 。 氏 名 が あ っ て も フ ァース HOTEL ト ・ ネ ー ム が 略 さ れ て い る よ う な 場 合 も あ る 。」(川 REVIEW'94.1-36『 1995)と 私 の 築 地 居 留 地 研 究 』 下_2、 崎 晴 朗 、 著 者 発 行、 の こ と な の で 、 バ ル ブ トー が 同年 に 横 浜 か ら入 国 し な か っ た とは 断 言 で きない。 18.FABLES PAR CHOISIES/DE DES J.一P.CLARIS/DE ARTISTES/JAPONAIS/SOUS LA BARBOUTAU/TOKIO/LIBRAIRIE FLAMMARION 第1巻 DIRECTION/DE/P. MARPON&FLAMMARION/E. SUCCr/26, は 明 治28年7月 FLORIAN/ILLUSTRノES RUE 、 第2巻 RACINE, は 同 年10月 PRネS L'ODノON/PARIS. 印 刷 ・発 行 。 122 19.各 寓 話 に 対 応 す る プ レ イ ヤ ッ ド 版 の 巻 数 と 番 号 を カ ッ コ 内 に 挙 げ る 。Le premier volume:1(Livre I-1), -12),VI(1-18),VII(1-20), XQ (II-2), Le 21.Que LA ET LE Collinet, sommet l'ouvrage FILLEの CHATと V(1 X(II-4), X[(II-6), II-15), II(II-14), III(IV-7), IV(III-9), 前 半 の み),)d(刈 X(VII 一10), 刈(IX-14, 題 名 が 逆 に な っ て い る), X皿(X-2), LE ∬(X-3). op. cit.,p. LXIV ait plac 'homme incontest馘e du fabuliste ne[...](A.一M. Bassy, au centre la hi駻archie l'exercice ropocentrisme-triomphant:cela 22. III(1-8),IV(1-3), IX(1-22), 後 半 の み),VI(IV-11),VII(V-5),Vm(VH2),IX(VII(一9), Chauveau et au de volume:1(Livre HERON RENARD 20.J.一P. II(1-2), II-3), X皿 (III-11), XIV (IV-9) second V(II-12, -4,LE Vl d'un risque de l'univers naturelle humanisme-sinon d'騁onner de des黎res, notre La Fontaine qu'il ait fait d'un anth- mentalit駑oder- op.cit., p.109) Ibid., pp.132-136 23.[_]印 象 主 義 が 色 と光 の 純 粋 に 芸 術 上 の 運 動 だ け で は な い よ う に 、 ジ ャ ポ ニ ス ム も そ の 核 心 に は 芸 術 を 超 え た 社 会 の あ り方 と結 び つ く新 し い発 想 を 持 っ て い た の で あ る。 ジ ャ ポ ニ ス ム を 擁 護 す る人 々 が 、 日本 の 美 術 の あ る側 面 を 強 調 し、 新 し い も の の 見 方 、 考>x方 の 伝 播 に 利 用 した の は 、 た と え ぽ 以 下 の 点 に お い て で あ る。 基 本 的 に 人 間 表 現 が 主 流 で あ っ た ヨ ー ロ ッパ の 美 術 と く ら べ て 、 日 本 の 美 術 は 自 然 の主 題 、 モ テ ィ ー フを 非 常 に 重 要 な もの と し て 扱 っ た 。 ヨー ロ ッパ の 眼 か ら見 れ ぽ 、 日本 は ぽ 、 ヨ`「ッ パ が 「自 然 主 義 」 の 国 に 映 っ た ろ う が 、 逆 の 見 方 を す れ 「人 間 主 義=ユ マ ニ ス ム 」 の 文 化 圏 で あ る 、 と い う言 い 方 も で き る 。 問 題 は 、 こ の ユ マ ニ ス ム が 根 底 に キ リ ス ト教 思 想 を 持 っ て い て 、 世 界 の 秩 序 を 人 間 中 心 に 考 え て い た こ と で あ る 。 キ リ ス ト教 思 想 に お い て 人 間 を 統 括 す る の は 神 で あ る が 、 神 と は 、 人 間 の 姿 を 基 に 作 られ た イ メ ー ジ で あ り、 世 界 は 人 間 に 近 い 順 に ヒ エ ラ ル キ ー を 構 成 し て い た 。 ヒ エ ラ ル キ ー の 低 い動 植 物 や 山 河 な ど の 自然 物 は 、 美 術 の 中 で は軽 ん じ ら れ る 歴 史 が 長 か っ た 。 こ の ヒ エ ラ ル キ ー を 打 ち 壊 す こ と は 、 す な わ ち キ リ ス ト教 的 な 価 値 観 を 打 ち 壊 す こ と に 通 じ る 。[_]日 本 美 術 に 見 られ る 自然 景 観 や 動 植 物 の モ テ ィ ー フ は 、 古 い 秩 序 へ の 疑 問 を 持 っ た 人hに の で あ る 。(馬 淵 明子 『ジ ャ ポ ニ ス ム よ って、意 図的 に賞 賛 され た 幻 想 の 日 本 』 ブ リ ュ ッ ケ 、1997、pp. 24-25) 24.Pierre Barboutau(日 本 語表 記 として は 「バ ル ブ ト」 の ほ う が 正 確 で あ 『 寓 話 選 』一 123 あ る 日本 生 まれ の 版 る が 、 シ ョ ヴ ォ ー、 ウ ド リー な ど 他 の 人 名 の 読 み 方 も 考 慮 し て 「バ ル プ トー」 と し た) この 人 に 関 し て は情 報 が 極 端 に少 な い 。 筆 者 が 調 べ た 限 りで は 、 フ ラ ン ス の百 科 辞 典 類 に は そ の 名 前 は見 つ か ら な い。 の み な らず 、 そ の 著 書 が2点 蔵 さ れ て い るBnFで も 、 同 図 書 館 所 蔵 の 著 書 に 関 す る 記 述(CA LOGUE de GENERAL l'ouvrage Otto LORENZ, Nilsson,1901, p.119)が la LIBRAIRIE Tome FRANヌAISE, XIVe, R馘ig駱ar voyage descriptif d'une auノ穡on, par Pierre 一Les peintres populaires continuation D. JORDELL, de Paris, あ る の み で 、 生 没 年 す らわ か ら な か った 。 BnF所 蔵 の バ ル ブ トー の 著 書 と さ れ て い る の は 、 次 の2点 一Catalogue 収 TA- であ る : collection d'objets d'art, rapport駸 de son Barboutau,1893.(8-V-24509) duノ穡on, Tome le「[1e「fascicule],1914.(FOL -V-5424) バ ル ブ トー に つ い て は 、 瀬 木 慎 一 著 平 成9年)の 「海 外 の 浮 世 絵 『 浮 世 絵 世 界 を め ぐ る 』(里 文 出 版 、 収 集 と展 示 3 レ イ モ ン ・ケ ク ラ ソ と フ ラ ン ス の コ レ ク タ ー た ち」 の章 に次 の よ うに 書 か れ て い る。 PIERRE BARBOUTEAU((生 没 年)不 明) この 人 物 ほ ど何 一 つ 知 ら れ て い な い 例 は 他 に は な い。1886年 以 降1913年 ま で 日本 に滞 在 し、 多 数 の 美 術 品 を 収 集 し た と伝 え られ るが 、 日本 に は わ た し が 調 べ た か ぎ りで は 裏 付 け る 資 料 は 皆 無 で あ る 。 わ た し の 調 べ は 『 写楽実 像 』 に 収 録 して あ るの で 、 こ こ に 引 用 す る。[_] さ て 、 こ の バ ル ブ ー トー な る 人 物 の コ レ ク シ ョ ンで あ る が 、 写 楽 、 歌 麿 、 北 斎 の 三 人 に重 点 が あ り、 と くに 写 楽 の版 画 二 十 六 点 は 驚 異 的 で あ る。 ドイ ツ の研 究 家JULIUS KU(1910年)に KURTHが 刊 行 し た 最 初 を 誇 る モ ノ グ ラ フ ィSHARA- 掲 載 さ れ て い る 図 版 の 多 くは こ れ か ら転 写 され て い る。 総 数 約 三 千 点 と数 え られ る 版 画 を 主 と した この コ レ ク シ ョ ン は 、1904年 に パ リで 売 り立 て られ た も の の 、 内 容 が 不 揃 い な た め 失 敗 し、 前 記 の よ うに 後 に アム ステル ダ ムに まで運ぶ な どして、全 部 が売却 され るのに数 年 を要 して い る。 と は い え 、 優 れ た 部 分 も あ る大 コ レ ク シ ョ ンで あ っ た こ と は確 か で あ る 。 そ れ に し て も、 所 蔵 家 の 実 体 が 不 明 な の は ど うい う訳 か 、 気 に な る と こ ろ で あ る。 ケ ク ラ ン の 広 範 囲 の 交 際 の な か に も こ の 人 は 入 っ て い な い し 、 ビ ン グ が催 し た 「日本 の 晩 餐 会 」 に も そ の 名 は 見 当 らな い。(pp.99-102) 25.最 後 に 、 「不 明 」 と され て きた バ ル ブ トー の 生 没 年 が 判 明 し た の で こ こ に 記 し て お く。(図 版12) 壬一2367 Barboutau Dix-septi鑪e Feuillet 124 Le quinze d馗馘馥n septembre son n鰲Saint mil Serain soixante sur deux, c駘ibataire. matin, fils la Dominique le seize d馗laration Fran輟is-Miron et de de de la こ の パ “Saint Serain が 誤 記 と 考 neuf Bara Marie ans, deux du mil seize, matin, huit 4e cent Peyroudes, dix heures du employ驕C12 rue ans, employ驕C5b'S ont est antiquaire, sign驕C avec rue nous, arrondissement de de Paul, Paris, d'honneur% Costil リ 第4区 sur de cent faite, maire du avril quarante soixante au heures Barboutau, et mil Edgard adjoint l馮ion dix Pierre vingt-sept qui, lecture E.Bara な お 、 vers Barboutau D駸ir颪ostil D駸ir颯ubure, Chevalier seize septembre Colombes漓sni鑽es(Seine), Joseph cent Beautreillis, l'lsle(Gironde)le de Dress驕C sur neuf domicile,1rue P.J. 役 所 提 供 l'lsle” のacte と あ る が 、 de Dubure d馗鑚(死 こ れ は 亡 証 書)に “Saint Seurin sur は 出 生 地 l'Isle” の え ら れ る 。 sur l'Isle 提 供 の 出 生 証 書 に よ る と 、 ピ エ ー ル ・バ ル ブ ト ー の 父 親 の 姓 の 綴 り は (本 稿 入 稿 後 に 入 手 す る こ と の で き た 、Mairie “Bar・ bouteau” de Saint Seurin で あ り、 生 年 月 日 に 関 し て も 死 亡 証 書 に は1862年4月27日 が 、 正 し く は1862年5月27日 で あ る 。2000年12月 記) とあ る 戴 論 葱 鐡.㍗ 伽識 ヤ /}\ 璽 、 二田 置' \ . 趨 導A凱 ξs. 6囲05s蓼 εSoε 薪 ll欝..諦 舗 LAm群 剤雛 驚 嘉:薫 :、 い.騰 ・ 黛. 翔離 ボ 1灘 婦 .軍 .豆 耀 竃 ド ↑¥ 粥" 匿_.. .r 図 版1表 紙(梶11ド ト占) . 己 謬 図版2L'HIRONDELLEETLESPETITSOISEAUX 図 版3「 ツ バ メ と 小 鳥 た ち 」 〔河 鉢}1暁翠) 藁. 嚇 襲1 欝 ・ 轟 図 版4L'0[SEAUBLESSED'UNEFL危CIIE 寵 《轟 ・ 鶴・ ユ 璽 ∴L附 職 蟻, ・.・ 矯 響.菱 幣 騨 脚'..ゼL.」/「 多劣 出 鷺 磨≒.≒ 畦糞 ,」.・ 幽 」`1.一' 囲群.ニ ー 一 野 .薙 、..'・.. .、..・悔唱 二Lぬ る 蚤 ・. 図 版5「 ・ ... {議嵯 .、….撃 騨 畜 種 「.....脚1卍 1. 嫌i・II㌔ ...・...曳.1、.・'・ ・1」1∼ ・、 ・㌧. ・1・ 婚 層1・1団 早・ 〃鴨 曇 漁 糧. コ慶 略 矢 に 傷 っ い た 鳥 」{河 鍋II尭翠) ・ 」 ・. 図版6LACOLOMBEETI.AF(.)URMI .}馳 劉 .F﹂ 寝湖 終 削 . ..心 - 図 版7「 ハ トと ア リ」(河 鍋1暁 翠) 諺 葛 鐡 ・ '籔 セ セ .1 灘. 、 琶 ・: 図版8LESOLEILETLESGRENOUILLES 鵜 ー =弓 イ ﹁ 廟 瞭 。 ダ 舞蹴 F睡 1』 ㌔け 、 遥 自 圏畠 図 版9「 1蓉 ・ ト.τ.ξ} ■_■ ■ ■ 一 ■■ ■■ ■ 昌_ 太 陽 と カ エ ル た ち 」(梶 田 」 拝占) [ヌ1版10LATORTUEETLESDEUXCANARDS 丁こ.`.「' ・ 勘 ぐ宵 撃 奪 轡 黛 癖 準 . 三.. 一 『 』 塀1㌔ 壷 ・ ・轟 ←2 蟻 嘱 撫 凄 .二 ∴ .ミ1.i筆 、 「 .・ 繁 廉1 〆 ・.灘 藤 ....辺 一.r 一 鰍 μ4高.爾 騨 ・ 寸 図 版ll「 ヵ メ と2羽 の カ モ 」(梶illL卜.`lf> ^ 噌. 咳 . 鞭 . 、 民. り 奪. 落設 、. 、. ・穀 1 ー . 慧 藻 9 蝉 , ' ㌔ 銀 . 剛置 . , も .灘 鼓 餅 , 喬 、 ∼ - ﹁ 摯 ' 良 ドー-叩註 ミ費 ・ 考 ℃島趣巨 醸 曵. 氏ト菱 . ..` (\4一 ﹂罰 "▽(薄 翠 謡 薄 ) : . . 齢.誉攣 ◎ぎ 灘雛 、 ℃ .、ぐ ▽刈 、ア ー 3 頴 n 融 咄 轄 、﹄ , 憲 ﹄ 門 、 劃 図 建 一ト○ ー § § 匿 艮 旨苓 司 蘇 曾毯 奮 喜 嚢 馳 雛順 塗 塞壌`琶茎 竃 嚇 . 客婁 畢 含己警 含 老 己5℃ 霞 §§董 暑 2 霧謬 霧. 、