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平成27年度 法人本部事業報告書 名立園の運営を通して、地域社会の理解と連携を一層深めると共に、地域福祉の増進、 利用者の福祉向上に努力した。 利用者の施設生活の質的充実を図る見地から、住環境の整備を行ってきたが、27年度 は南棟屋上防水改修工事、医務室、静養室他サッシ入替工事を行い、設備の面では作業棟 外壁他張替改修工事、地下タンクライニング工事、放送設備の更新工事をした。 例年どおり、地域懇談会等を通じて関係上部機関との連絡・調整を図り、法人、施設運 営の円滑化に努めた。 1.理事会の開催状況 ◎ 第1回理事会 平成27年5月25日(出席者 (1)平成26年度本部・施設事業報告について (2)平成26年度収支決算の認定について 理事11名、監事2名) ◎ 第2回理事会 平成27年7月10日(出席者 (1)理事の選任について (2)監事の選任について (3)運営委員の選任について 理事10名、監事1名) ◎ 第3回理事会 平成27年7月17日(出席者 (1)理事長互選について (2)苦情解決事業第三者委員の選任について 理事9名、監事1名) ◎ 第4回理事会 平成27年12月2日(出席者 理事11名、監事1名) (1)定款施行細則の一部を改正する規則(案)の制定について (2)運営委員会設置規則の一部を改正する規則(案)の制定について (3)職員給与規程の一部を改正する規程(案)の制定について (4)平成27年度収支補正予算(第1号)(案)について ◎ 第5回理事会 平成28年3月15日(出席者 理事12名、監事2名) (1)職員給与規程の一部を改正する規程(案)の制定について (2)平成27年度収支補正予算(第2号)(案)について (3)平成28年度事業計画(案)について (4)平成28年度収支予算(案)について 2.運営委員会の開催について 平成27年7月23日に、運営委員19名、山本理事長、竹内・高橋両代理の出席 を得て、平成26年度事業報告、平成26年度決算、平成27年度事業計画、平成2 7年度予算等について説明し、理解と協力を求めた。 3.苦情解決事業について 社会福祉法の規定に基づき、平成13年度より、苦情解決事業を取り入れている。 この事業は、福祉サービスの利用者の権利を擁護するとともに事業者の役割を明確 にし、利用者等からの苦情を適正に解決することを目的とした事業である。 8月27日、10月22日、2月10日の3回、「なんでも相談日」を設けて、第 三者委員に来園してもらい、利用者から直接苦情や要望を聞く機会とした。苦情が1 件、相談として寄せられたものは7件でした。 平成27年度苦情受付と対応結果について 「ちゃんと歯磨きしなさいよ」、「早くしなさいよ」とかうるさく言ってくる職員がい て、対応が嫌だ。 経過 2 月 10 日:苦情受付担当者が申出人利用者へ謝罪し、今後は気を付けることを話しする。 申出人利用者に詳細について話を聞く。特定の職員に対しての苦情で、「言い 方がきつい、怒ったような言い方をする。でも、(なんでも相談で)言いたい ことしゃべったら、すっきりした。あんまり気にしないで。」と話がある。 職員終礼にて苦情内容を報告し、職員個々の日頃の言葉使い、態度、対応を振 り返り考えるよう話し、苦情内容、業務に対する心得等について書いた資料を 各部署に回覧し、周知する。 2 月 12 日:企画検討会議にて、苦情の内容について再度報告し、支援課長補佐、介護係長、 支援係長、主任支援相談員、介護員で対応を検討する。特定の職員だけの問題 とはせず、職員全体の問題として対応することとし、各部署で改めて日頃の言 葉使い、態度、対応について気を付けることを徹底する。 2 月 17 日:処遇部会にて、協議する。 ・職員朝礼時に「今日の職員心得」を周知しているが、その心得を一日考えなが ら仕事が出来ていないと思われる。やはり職員一人ひとりが意識して日々の業 務に取り組むことが重要であり、処遇部員が率先してあるべき利用者対応を行 い、自分の言動を見直すのはもちろん、他の職員の見本となるような行動をと る。 ・施設の運営方針「利用者一人ひとりが心身共に健康で安心して暮らせる施設づ くり」を今一度職員一人ひとりが考え直す。職員が集まる朝礼や終礼、職員全 体会議で時間をとり、周知する。 ・日頃から利用者の声に耳を傾けることを心がけ、その中で利用者から職員に対 しての希望、要望について、誠意をもって対応する。 2 月 24 日:職員全体会議にて、上記処遇部会での内容を周知する。 結果 苦情の対象職員へ直接、苦情の内容を話しする。「言葉かけがきつかったかもしれませ ん。すみません。気をつけます。」との返事があり、その後、相談者に謝罪する。職員は 反省をしており、今後は誠意をもって対応するように指導する。 平成27年度「なんでも相談」に寄せられた内容と対応結果について 1.この施設を出たい。入所する時(平成 18 年 4 月 1 日入所)に姉(身元引受人)と5 年で出ると話し合ったので、役場(福祉事務所)から姉へ話して欲しい。 2.携帯電話が欲しい。 3.テレビが欲しい。自由に観たい。 4.現在同室の人が煙草を吸うのであまりうれしくない。 5.母親は老人ホームに入所しているが、目が見えないし。(会いたい) 6.地元に帰って生活がしたい。役場の担当者にお願いしているが、どうなっているのか 聞いて欲しい。 7.共同生活が嫌なので、家族には諦めろと言われているが、施設を出て自由に一人暮ら しがしたい。 結 果 1について:福祉事務所担当者へ相談者の内容を報告したところ、その日に姉宅へ電話し て下さいました。 姪(姉の長女)が対応して、姉は高齢で、難聴傾向であり姪へ相談者の内容 を伝えたところ、地域懇談会等で自宅近くの借家にて年金で独りで生活した いとの本人の希望は把握しており、本人の気持ちは分かるが、独りでの生活 は大変心配であり、火の始末であったり、食事のことであったり、目が届か ない事で周りの人に迷惑をかけることになるので、名立園での生活を続けて 欲しいとの話がありました。 相談者へ、福祉事務所担当者から姉宅(姪)へ連絡した旨を伝えました。 相談者は家族の心配は分かっているものの、納得はしていない様子です。今 後も相談者の意向を確認しながら、家族、福祉事務所と連携し対応していき ます。 2について:以前にも同様の希望があり、携帯電話は使用料や有料サイトへの接続等の問 題が心配されるので施設内の公衆電話を利用して欲しいことをお願いした 経過があったため、再度、相談者から話を聞きました。家族や友人等への電 話ではなく、情報サイトの閲覧、ゲームのためのスマートフォン(携帯端末) が欲しいとのことでした。 使用料金について、また有害情報サイトなどにアクセスし、犯罪やトラブル に巻き込まれるケースなど、インターネットに潜む危険に関する資料を用意 し、説明をしました。十分な理解は得られていませんが、引き続き説明し、 スマートフォンの所持について慎重に対応したいと思います。 3について:相談者は現在、二人の居室で大型テレビを共有して観ていますが、以前は同 室者との関係から一時ベッド横に小型テレビを設置し、ほぼ独占していた状 況から、以前のように自分専用のものが欲しいとのことでした。基本的には、 1居室1台の設置となっており、現同室者とテレビ視聴に関わるトラブルも ないので、引き続き現在のままでして欲しいことをお願いし、理解していた だきました。 4について:相談者の言う通り同室者は喫煙をしており、再度、相談者から話を聞くと煙 草の臭いが気になり一緒の部屋は嫌だとのことでした。同室者はいまのとこ ろ禁煙の予定はなく、調整した結果、同室者が他居室へ移動することになり、 相談者に納得していただきました 5について:実家へ電話し、身元引受人である義姉へ母の状況を聞いたところ、市内の特 別養護老人ホームへ入所しているとのことで、面会の希望を伝え、了承して いただきました。その後、入所している老人ホームと連絡をとり、日程を調 整した結果、12月2日に名立園相談員が同行し、母と面会しました。事前 に義姉へ面会の日時を伝えておいたところ、義姉、弟も老人ホームへ来てく ださり、近況報告をし合いました。 家族とは5年ぶりの面会とのことで、本人は時折涙を浮かべながら再会を喜 んでいました。 6について:平成27年8月のなんでも相談にて同様の相談があり、福祉事務所担当者か ら家族へ相談者の希望を伝えてもらいました。家族は引き続き現在のまま、 名立園での生活を望んでおり、相談者へもその旨を話しましたが、納得して いませんでした。その後、家族の面会がありましたが、特に進展なく状況は 変わっておりません。 再度福祉事務所担当者へ、今回の相談内容を報告しました。地元での生活は 家族の協力が不可欠であり、家族と相談者で良く話し合った上で福祉事務所 が支援できることがあれば支援するので、電話等で気持ちを伝えて理解、協 力をしてもらえるようにお願いしてはどうかとの話がありました。 相談者へ、福祉事務所担当者からの内容を伝えたところ、「そうだね。あり がとう。」との返事がありました。今後も相談者の意向を確認しながら、家 族、福祉事務所と連携し対応していきます。 7について:日頃の会話の中でも施設を出て一人暮らしをしたいとの希望は聞いており、 過去のなんでも相談においても繰り返し相談をしております。家族へも相談 者の希望を伝えており、福祉事務所を交えての協議も行いました。家族、福 祉事務所は引き続き現在のまま、名立園での生活を望んでおりますが、相談 者は納得しておりません。家族の面会、電話連絡はありますが、今後も同様 の相談は続くと思われます。 名立園の相談員から家族へ今回の相談内容を報告し、引き続き電話連絡、面 会の協力をお願いし、相談者の希望に少しでも応えて、施設での生活を継続 できるように支援していきます。 平成27年度 名立園事業報告 1.施設の運営について 自分がこの施設に入所して生活するとしたらどうあって欲しいか、という視点は変えず、 開園以来伝統としている「あったかい家庭のぬくもりがある施設」作りを継承し、利用者が 安心してかつ生き生きと自立した生活が送れるよう個別支援計画に沿って具体的な支援を 行ってきた。 また、利用者の高齢化、重度化に対してはこれ以上の機能低下を来たさないよう、ただ歩 くだけでなく、歩行時や食事の姿勢が改善できるよう、運動指導員からの指導を受けながら ウォーキング(歩行訓練)や機能訓練に取り組んできた。 また、足腰の丈夫な人には、社会性を養うためにも地域の活動や環境整備活動等に積極的 に参加してもらい地域住民とふれあう機会が増えるように努めてきた。 2.生活面での支援 心身の健康に充分配慮し適切に対応することで、健やかで快適な生活が送れるように努め てきたが利用者の重度、高齢化により重度者の介助が日常生活の中で大きなウェートを占め るようになる中、作業班、訓練班とそれぞれのペースに合わせて生活できるようにしてきた。 入浴の安全を最優先に考え導入した座位入浴装置の利用者も16名を数えその利用価値 は益々高まっていて利用者の生活には欠くことのできない設備となっている。 南棟屋上防水改修工事を行い、ひび割れや膨張箇所を全面的に改修し、居室、ベランダの 雨漏りが改善できた。 給食業務の外部委託1年目で、委託先と連絡・調整を密に行い、ほぼ計画通りに食事を提 供できた。また、食事環境では重度者を対象に引き続きユニットケアを取り入れ、各々の状 態に応じてゆっくりと食事を摂ってもらう等安全面にも配慮してきた。 3.作 業 作業を通じて生きがいや生活意欲の向上に繋がるよう、また入所生活の中で張りを持って もらうよう作業意欲のある利用者には、ペーパーフラワー製作、加工、農作業等の作業に従 事してもらった。ペーパーフラワー班については、秋の名立園祭での販売や保育園、小学校、 中学校への卒業、卒園式用のコサージュの納品等、一年を通して大変忙しく充実した作業内 容となった。農作業班は、じゃがいも、ナス、ピーマン、ゆうがお、かぼちゃ、大根が豊作 で、一昨年はイノシシに荒らされてしまうということもあったが、ネットを張るなどの対策 を行い、被害をくいとめることが出来た。また、収穫した野菜を給食委託業者に買い取って もらい、施設の給食にて美味しくいただいた。加工班においては、銅線の被覆外し作業が主 となっているが、業者からの銅線の納入が一年を通してほとんど無い状態であり、作業の充 実には至らなかった。 年度末には作業班の慰労会として、うみてらす名立で食事会を行い、一年の労を労った。 4.行事、クラブ活動 行事は利用者が最も楽しみにしているもので4月の開園記念祭に始まり福祉運動会や納 涼会、名立園祭には多くの地域住民やボランティアが来園し利用者共々楽しいひと時を過ご してもらった。 利用者がとりわけ楽しみにしているのが旅行で、各々の身体状態に応じて、年6回計画し、 富山県氷見市へ北陸新幹線を使っての一泊旅行を行い、長野県下條温泉へ1泊、長岡市寺泊 や長野県野尻湖へ日帰りバス旅行をして楽しい思い出を作ってもらい、さらに例年通り上越 市内への買物外食と毎月の誕生会も行い喜んでもらうことができた。 クラブ活動では、ボランティアの協力で活動している生け花クラブ、手芸クラブについて は交流を楽しみながら和やかな雰囲気の中で活動でき、他にも習字、卓球、バドミントン、 図画、カラオケと各々のペースで参加してもらい、楽しんでもらった。 5.家族、地域社会、ボランティアとの関係 利用者と家族の関係維持に欠かせない行事に地域懇談会があり、27年度は4市の担当者 と理事長、理事長代理の参加を得て開催した。午後からの開催で一人ひとりの懇談には充分 な時間をとることはできなかったが、終始和やかな雰囲気の中で有意義な時間を持つことが でき、相互の理解を深めることができた。家族の参加は31名(76家族に通知)で参加率は 40%であった。 また、旅行の付き添いに3名、大掃除・網戸洗い作業に13家族16名の家族の参加があ った。 地域社会との連携については、施設で計画した行事(福祉運動会42名、納涼会120名、 名立園祭110名)に多くの地域住民の参加があり利用者との交流が深められたと思う。ま た利用者も地域行事(地区敬老会、いきいきサロン、赤野俣地区イルミネーションロードフ ァイナルイベント等)に参加し、作業の一環で市有地の花壇の整備や地区の環境整備等をし て地域貢献に努めた。 ボランティアについては年間で延べ443名の協力があった。地元中学校の生徒会が利用 者と交流する機会が増えたこと、糸魚川市内の保育園児が太鼓演奏で来園したことで、幼・ 少年層のボランティア数も増加した。また、定期的な洗濯や手芸、生け花クラブには27年 度も継続して協力を頂き大変感謝している。 6.給 食 給食業務外部委託初年度ということで、栄養士を中心に委託先と連絡・調整を密に行い、 委託先には、施設の運営方針を理解してもらい、利用者に最適かつ栄養バランスのとれた安 全な食事を提供できた。 定期的に給食会議を実施し、利用者の年齢構成、嗜好、希望、季節感などを考え合わせた 上で、献立を作成し、お楽しみ昼食会、バースデー昼食会、各種行事の特別献立も充実し、 利用者からも大変好評であった。 利用者の高齢化に伴い、摂食嚥下機能に何らかの問題を抱える方が増えてきた。他職種と 協議、連携し、食形態の見直し、食事時の姿勢の見直し、食具の選定など適宜対応を行った。 7.保健・衛生 「機能訓練」に関しては、月6回、運動指導員の指導のもとで、施設内自立に必要なリハ ビリや機能訓練に取り組んできた。歩行器や車椅子使用者が年々増えていたが、個々の身体 状態に合わせた訓練内容に取り組むことで、車椅子から歩行器へ、歩行器から自力歩行へと 機能の向上が見られた。 「健康管理」については、定期的な健診で異常の早期発見、早期治療に努めてきたが、年々 健診を受けられる人数も減少してきた。また、便秘、排尿異常者が増加し、治療を必要とす る利用者が増え、医療での服薬を必要としてきている。 感染症については、インフルエンザや感染性胃腸炎の予防で、各棟 1 階談話室に加湿器を 設置し、園内消毒を実施していた為、職員1名のみで利用者に感染することはなかった。 気分変調による服薬調整のため精神科病院での長期の入院対応の利用者が多くいた。 8.安全管理とリスクマネジメント 防災対策として、5月に総合避難訓練を行い、避難誘導、通報訓練、消火器取扱訓練を行 う。7月には地元消防団(13名)、地元赤野俣地区名立園協力隊(12名) 、上越北消防署 名立分遣所等から参加を頂き、夜間総合避難訓練(訓練開始20時)を実施した。また9月 と3月には地震を想定した避難訓練を実施し、給食委託業者にも協力してもらい、非常食会 食も実施する。非常食会食では、受水槽から水を出し、実際に火をおこしてお粥、ご飯等を 温めた。非常時の備えとして、テント、発電機、鍋、釜、薪、水袋、非常食(3日分)、地 域住民用非常食(96食分)を用意してあり、作動点検と賞味期限等の確認を行った。期限 が迫った物(1日セット)を地域住民にも提供した。 リスクマネジメント(危機管理)として、日常的に起こり得る事故を未然に防ぎ、重大な 事故に繋がらないよう、ヒヤリハット報告書、事故報告書の速やかな提出と同時に対策の検 討を行い、対策後のモニタリング、さらに事故対策委員会による評価・検証を行い再発の防 止に努めた。 平成27年度は、事故報告8件(転倒等によるもの6件、投薬事故2件)、ヒヤリハット 報告36件(転倒21件、無断外出3件、食事関係4件、その他8件)であった。 9.サービス評価基準について(別紙の通り) 平成13年度より全国救護施設協議会の「サービス評価基準(着眼点322項目)」に基 づき自己評価を行ってきた。項目2「利用者に応じた個別支援プログラム」の中の着眼点「地 域生活に関しての利用者の相談に応じたり、利用者自身の学習を支援している」において1ポ イント増となりました。現在、1名の利用者が居宅生活訓練として個別支援計画書を作成、ま ずは施設内で取り組めるものということで、現在「金銭管理」、 「服薬管理」に取り組んでいま す。 「金銭管理」の中で、買物をするための現金引き出しを今までは施設が代行して行ってい ましたが、本人と共に銀行へ出向き本人が記名、押印、現金を引き出す。そしてその現金で市 内商店で買い物をするといった支援を行いました。今後も利用者との話し合いを重ねながら、 利用者が断念することの無いよう慎重に訓練を進めて行きます。 今後も自己評価をしっかり行い、現状を客観的に把握、達成度において前年度より低くなら ないよう、利用者へ提供するサービスの質の向上を図っていく。 10. 4市福祉担当者連絡会議の開催について 平成27年10月30日、4市の担当者7名の出席を得て開催した。 この会議では、地域生活移行について各福祉事務所担当者と意見交換を行った。また、平 成26年10月 1 日から平成27年9月30日までの法人・工事関係の事業報告の他、視察 状況、実習生受け入れ状況、利用者関係の事業報告と家族の面会・行事参加状況、集団検診 の状況とその結果及び経過、ボランティア受け入れ状況、地区懇談会集計について等詳細に 説明すると同時に、今後一層のご協力をお願いした。 11.研 修 福祉は人なり、職員資質の向上と処遇・サービスの向上を目的に本年度も各種研修会に積 極的に参加した。 4月 30~1 日 全救協総会、経営者・施設長会議 東京都 園長 6月 4~5 日 新潟県救護施設研究協議大会 新潟市 園長他10名 17日 福祉職場の苦情受付担当者のための対応能力向上研修 長岡市 小林課長補佐 17日 防災講習会(兼防火管理者上級講習会) 上越市 園長 30日 社会福祉施設職員「接遇」初任者研修 新潟市 塩﨑介護員 社会福祉施設中堅職員研修 新潟市 丸山介護員 社会福祉施設職員「接遇」リーダー研修 新潟市 山口介護員 北陸中部地区救護施設研究協議大会 石川県 園長他4名 園内研修報告会 名立園 職員16名 ミュージックケア全国セミナー 富山県 池亀課長補佐 7月 2~3 日 9日 16~17 日 31日 8月 1~3 日 木村介護員 4日 安全運転管理者講習 上越市 園長 8日 摂食・嚥下研修会 上越市 本多栄養士 社会福祉施設指導的職員研修 新潟市 石井主任 24日 園内研修報告会 名立園 職員18名 27日 上越地域職域健康づくり連絡協議会研修会 上越市 小林課長補佐 28日 認知症ケア・対応研修 新潟市 野本介護員 20~21 日 9月 1日 コミュニケーションスキルアップ初任者研修 新潟市 飯田介護員 10日 コミュニケーションスキルアップリーダー研修 新潟市 若月介護員 17日 メンタルヘルス研修会(一般職員) 新潟市 亀井相談員 17日 北陸中部地区救護施設研究協議大会事前準備研修 金沢市 園長、猪俣係長 18日 メンタルヘルス研修会(管理者) 新潟市 池亀課長補佐 10月24日 栄養士研修会(生涯教育研修会) 上越市 本多栄養士 24日 社会福祉施設防火管理研修会 上越市 小林課長補佐 30日 園内研修報告会 名立園 職員12名 相談員のためのスキルアップセミナー 三条市 猪俣係長 モチベーションアップ研修 新潟市 小林課長補佐 北陸中部地区救護施設個別支援研修会 岐阜県 亀井相談員 11月 2日 11日 18~19 日 牛木介護員 12月 2日 口腔ケア研修 新潟市 笠井介護員 救護施設サービス研修 東京都 佐藤相談員 救急法講習会 名立園 職員15名 16日 園内研修報告会 名立園 職員12名 17日 園内研修会(手洗いチェック) 名立園 職員14名 1月29~30 日 北陸中部地区救護施設協議会役員会 新潟市 園長、猪俣係長 2月12日 上越北消防署管内防火管理者協会役員会 上越市 園長 園内研修報告会 名立園 職員17名 園内研修会「認知症の理解とケアの基本」講演 名立園 職員23名 新潟県救護施設協議会施設長会議 新潟市 園長、猪俣係長 7~8日 8日 24日 3月17日 25日 12. 施設設備等の整備 平成27年度では次の施設設備等の整備を行なった。 5月11日 作業棟(コモ班)外壁他張替改修工事 工事費 1,911,600円 26日 温水ヒーター油種変更工事 工事費 27日 南棟屋上防水改修工事 工事費 4,590,000円 30日 医務室、静養室他サッシ入替工事 工事費 3,348,000円 6月15日 地下タンクFRP内面ライニング工事 工事費 2,478,600円 7月13日 放送機器(体育館用、全館用)更新工事 工事費 1,188,000円 電気式食器消毒保管庫入替 購入費 491,400円 駐車場造成 工事費 972,000円 2月23日 電動ベッド一式購入 購入費 251,640円 3月25日 作業棟(加工班)外壁張替改修工事 工事費 1,490,400円 調理室内給水設備改修工事 工事費 1,461,240円 21日 11月 9日 31日 475,200円 別紙1(事業報告書資料) 利用者の状況(平成28.3.31現在 ) (1)月別入退所者異動状況 27/4 5 6 7 当月中の 入所者数 2 1 1 当月中の 退所者数 1 1 1 8 9 10 1 1 11 12 28/1 2 3 計 7 1 4 1 当月初日現 在措置人数 106 107 107 107 107 108 109 108 108 108 108 109 1,292 当月末日現 在措置人員 106 107 107 107 107 108 108 108 108 108 109 109 1,292 (2)男女年齢構成 20~29 30~39 40~49 50~59 60~64 65~69 70以上 計 最年少 最年長 平均年齢 男 0 0 2 14 14 10 16 56 41 86 64.3 女 0 1 5 4 9 14 20 53 32 89 66.4 計 0 1 7 18 23 24 36 109 32 89 65.4 (3)市別利用者数 上 越 市 糸魚川市 妙 高 市 十日町市 計 男 28 12 12 4 56 女 23 15 11 4 53 計 51 27 23 8 109 (4)障害の種類及び程度 障害の 種類 生 活 障 害 身 体 障 害 知 的 障 害 精 神 障 害 精神障害 + 身体障害 知的障害 + 身体障害 知的障害 + 精神障害 知的障害 + 身体障害 + 精神障害 計 0 4 36 13 5 9 32 10 109 職員の状況 (平成28.3.31現在 ) 園 専任 兼任 長 1 主 事 2 相談員 介護員 介護 助手 看護師 看護 助手 栄養士 用務員 清掃員 5 19 3(3) 2 1(1) 1 2(2) 嘱託医 計 36(6) 2 2 ()欄は臨時職員の再掲 別紙2(事業報告資料) 主な年間行事 月 行 事 4 開園記念祭 5 福祉運動会 6 ②日帰りバス旅行 七夕飾り 7 ③日帰りバス旅行 園内ボウリング大会 8 名立まつり花火見物 9 ①日帰り旅行(食事会) 納涼会 盆帰省 新潟県救護施設交流ボウリング大会 敬老会 買物外食 お盆昼食会 〃 愛とヒューマンのコンサート ④一泊バス旅行 10 ⑤日帰りバス旅行 11 名立園祭 12 忘年会 〃 ⑥日帰り旅行 いきいきサロン(名立園) 〃 ⑦一泊電車旅行 クリスマス会 1 新年会と繭玉飾り 2 節分の会 3 棟対抗ミニ運動会 〃 正月帰省 〃 正月帰省 ビデオ映画会 厄払い 物故者法要 ※バースデー昼食会、誕生会(4月~3月毎月1回)、お楽しみ昼食会 措置費 (1)事務費単価 適 用 期 間 (単位 円) 一般事務費 4月 178,570 5月~1月 178,570 2月 178,570 3月 178,570 入所者処遇特別加算 寝具消毒加算 除 雪 費 2,810 計 181,380 178,570 5,850 11,810 184,420 190,380 (2)事業費単価 適 用 期 間 合 (単位 円) 基準生活費 冬期加算 4月~9月 59,800 10~11月、1~3月 59,800 4,390 12月 59,800 4,390 期末一時扶助 合 計 59,800 64,190 4,520 68,710 別紙3 (事業報告資料) ボランティアの受入 昨年度一年間のボランティアの受け入れ状況は下記の通りで、年間延べ443名の方々か ら奉仕をいただいた。 前年度との比較では、納涼会が晴天に恵まれたこともあり青・壮年層のボランティアが増 加した。また、地元中学校の生徒会が利用者と交流する機会が増えたこと、新規で糸魚川市 内の保育園児が太鼓演奏で来園したことで、幼・少年層のボランティア数も増加した。 ボランティアについては、施設と地域社会の接点と考えて、これからも施設と地域との相 互交流の架け橋になるように積極的に受け入れていきたい。 表1.市別内訳について 市 上 別 奉仕延べ回数 奉仕延べ人数 全体に占める比率 (団体及び個人) (名) (%) 176 347 78.3 (159) (282) (63.6) 越 市 (内、名立区) 糸魚川市 10 55 12.4 高 市 0 0 0.0 十日町市 1 17 3.8 そ 4 24 5.5 191 443 100.0 奉仕延べ人数 (名) 全体に占める比率 (%) 妙 の 他 合 計 表2.年代層の内訳について 年代層別 奉仕延べ回数 (団体及び個人) 幼・少年層 10 122 27.5 青・壮年層 13 61 13.8 中・高年層 168 260 58.7 191 443 100.0 合 計 評価レーダーチャート 施設名:社会福祉法人 久比岐福祉会 救護施設 名立園 評価者:猪俣貴弘(処遇部会長) 実施年度:平成27年度 第14回目 1,人権への配慮 100.0% 80.0% 7,危機管理および緊 急時への対応 2,利用者に応じた個 別支援プログラム 60.0% 40.0% 20.0% 0.0% 6,役員(管理者)及職 員の研修・資質向上 3,日常生活支援 サービス 達成度(%)平成26年度 5,地域との連携 4,生活環境の整備 達成数 項 目 達成度(%)平成27年度 達成度(%) 着眼点数 平成26年度 平成27年度 平成26年度 1.人権への配慮 2.利用者に応じた個別支援プログラム 3.日常生活支援サービス 4.生活環境の整備 5.地域との連携 6.役員(管理者)及び職員の研修・資質向上 7.危機管理および緊急時への対応 合 計 61 55 106 19 34 23 24 322 56 34 95 19 26 23 24 277 56 35 95 19 26 23 24 278 平成27年度 91.8% 91.8% 61.8% 63.6% 89.6% 89.6% 100.0% 100.0% 76.5% 76.5% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 86.0% 86.3% 項目2の『利用者に応じた個別支援プログラム』、着眼点「地域生活に関しての利用者の相談 に応じたり、利用者自身の学習を支援している」にて1ポイント増となりました。昨年度地域生 活移行に向けての意向を利用者に確認したところ2名の希望者がおり、内1名が平成28年3月 より居宅生活訓練(金銭管理、服薬管理)を開始しました。残念ながら1名については、家族の 同意を得られなかったため訓練は断念しています。居宅生活訓練の中で金銭管理を行っています が、現金と薬を保管するための金庫を購入するため、利用者と共に銀行へ行き、払出表に利用者 本人が記入、押印。銀行の方にも訓練であることを説明し、丁寧に説明を受け、現金を引き出す ことが出来ました。そのお金で金庫、出納帳を購入し、金庫には現金とお薬を保管、そして出納 帳の記入(日付、利用した金額、残高を記入)の仕方についても支援しております。今回の現金 引き出しから出納帳記入までの流れについて、利用者の学習と捉えさせてもらいました。今後も 現金を引き出す際は、上記のように支援を続けて行きますが、一年後には一人で施設から出かけ 現金を引き出してくることが出来るようにしたいと考えています。地域生活移行に向けて小さな 一歩ですが、利用者との話し合いを重ねながら、断念することのないよう慎重に進めて行きま す。また他のサービスにおいても現状維持、さらに向上できるよう配慮していきたいと考えてい ます。