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第2章 地域の基本的な振興方針 県本土等と結ぶ定期航路・航空路の

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第2章 地域の基本的な振興方針 県本土等と結ぶ定期航路・航空路の
第2章
地域の基本的な振興方針
県本土等と結ぶ定期航路・航空路の維持・改善,港湾・空港・道路網な
どの交通体系の整備,高速の地域公共情報ネットワークの整備などを図り
ます。
併せて,温暖な気候を生かしたさとうきびや甘しょ,野菜・花き・果樹
などの園芸作物,日本一早い米や茶,畜産などの農業の振興,トコブシ等
のブランド化やクルマエビ養殖などの水産業の振興,ロケット基地に関連
した航空宇宙産業の導入などに加え,サーフィン等の海洋性レクリエーシ
ョンや黒糖づくりなどの体験・滞在型観光の促進,スポーツ合宿の誘致な
どにより,国内外との交流・連携を促進し,地域の活性化と自立的発展を
図ります。
1
国内外に広がる交通通信ネットワークの形成
□
本土等と結ぶ定期航路の維持・改善や港湾施設の整備,新種子島空港の
早期完成や定期航空路線等の維持・充実,島内幹線交通網の整備,地域の
特性に適した高速の地域公共ネットワークの整備,移動体通信サービスの
エリア拡大などにより,国内外に広がる交通通信ネットワークの形成を図
ります。
◆交
通
基幹産業である農林水産業の振興や住民生活の利便性の向上,種子島宇
宙センターへのロケット搬送の円滑化などを図り,国内外との交流を活発
化させるために,本土等と結ぶ定期航路の維持・改善や港湾施設の整備を
推進するとともに,新種子島空港の早期完成と定期航空路線等の維持・充
実に努めるほか,島内幹線交通網の整備を図ります。
◆情報通信
住民生活の利便性の向上や他地域との交流,産業の振興を図るため,地
域の特性に適した高速の地域公共ネットワークの整備を促進するとともに,
移動体通信サービスのエリア拡大など,デジタル・ディバイドの解消を促
進します。
2
活力と魅力に満ちた産業の振興
□
温暖な気候を生かしたさとうきびや野菜・花き・果樹などの生産拡大,
日本一早い米や茶の産地形成,木材の一貫供給体制の整備,トコブシなど
の特産魚種のブランド化やクルマエビなどの養殖,ロケット基地に関連し
た航空宇宙産業の導入等により,活力と魅力に満ちた産業の振興を図ります。
◆農
業
基幹作物のさとうきび,甘しょ等の生産性や品質の向上を図ります。ま
た,野菜,花き,果樹の生産拡大とブランド確立を目指します。さらに,
米・茶の産地確立,葉たばこの生産性や品質の向上,肉用牛・乳用牛生産
の規模拡大など,収益性の高い農業の振興を図ります。
◆林
業
樹木の成長に有利な温暖な気候を生かし,林道等の生産基盤の整備や木
材の流通加工体制の整備を図るとともに,除間伐等による森林の適正な管
理,特用林産物の生産振興により,生産性の高い林業の振興を図ります。
◆水産業
漁場の造成,稚貝・稚魚の放流等による水産資源の増大,環境に配慮し
た養殖業の振興,安全で利用しやすい漁港の整備などを推進するとともに,
トコブシなどのブランド化や水産加工の高次化を促進し,生産性の高い水
産業の振興を図ります。
◆地域産業
水産加工業等の地場産業の振興,甘しょ等の農林水産物を活用した特産
品の開発や,宇宙開発関連施設等の地域特性を生かした企業の立地を促進
し,地域産業の活性化と就労の場の確保を図ります。
3
観光の振興と国内外との交流・連携の促進
□
4
豊富な自然,ロケット打上げ施設や鉄砲伝来等の多彩な文化・歴史など
特色ある観光資源を生かした質の高いリゾート空間の形成に努めるととも
に,サーフィンなどのマリンスポーツや黒糖づくりなどの体験・滞在型観
光の促進,参加型イベントの開催,種子島宇宙センター関連の国際的な学
術イベントの開催などにより,国内外の人々との交流・連携を促進し,交
流・定住人口の拡大を図ります。
快適で安心できる定住環境の整備
□
廃棄物のリサイクルや適正な処理を促進するとともに,良好な住宅や公
園の整備,安全かつ安定した水の確保,自然災害を未然に防止する施設の
整備等により,島民はもとより島を訪れる人々が快適で安心してすごせる
環境を創出します。
5
健やかで心ふれあうくらしの実現
□
6
特定診療科の設置や遠隔診療体制の充実などにより,診療機能の強化を
図るとともに,高齢者等が住み慣れた地域で充実した生活が送れるような
体制の整備や,女性の社会参画や安心して子育てができる環境の整備を促
進し,健やかで心ふれあうくらしの実現を図ります。
新たな時代を担う人材の育成と地域文化の振興
□
7
学校規模に応じた教育内容の改善や大規模校との交流学習,山村留学制
度の充実をはじめ,体験学習や学校施設の整備等を促進するとともに,医
療・福祉・農林水産業など,くらしと産業を支える人材の育成・確保を図
るほか,生涯学習機会の拡充や地域に根ざした文化活動の促進,多様なイ
ベントの開催などにより,新たな時代を担う人材の育成と地域文化の振興
を図ります。
宇宙開発の促進と地域の活性化
□
ロケット打上げ施設を有している地域の特性を生かし,道路・港湾等の
打上げ関連施設の整備を図りながら,航空宇宙産業の導入や国内外からの
交流人口の拡大による地域の活性化を図ります。
第3章
事項別振興方針と計画の内容
第1節
国内外に広がる交通通信ネットワークの形成
1
交通体系の整備
基幹産業である農林水産業の振興や住民生活の利便性の向上,種子島宇
宙センターへのロケット搬送の円滑化などを図り,国内外との交流を活発
化させるために,本土等と結ぶ定期航路の維持・改善や港湾施設を整備す
るとともに,新種子島空港の早期完成と定期航空路線等の維持・充実に努
めるほか,島内幹線交通網の整備を図ります。
1−1
航路及び港湾の整備
(1)振興方針
□ 地域産業の活性化や住民生活の利便性の向上はもとより,観光客の一層の
増加や京阪神方面への定期船就航等を図るため,県本土及び屋久島を結ぶ航
路の維持・改善に努めるとともに,人・物・情報が活発に行き交う拠点とし
て,港湾施設の整備を図ります。
(2)計画の内容
○ 本土及び屋久島とを結ぶ定期航路の維持・改善を図るとともに,京阪神方
面などと結ぶ新たな航路の開設や,大型観光船などの寄港拡大を促進します。
○
重要港湾の西之表港では,京阪神方面への定期船就航が求められているこ
となどから,中央地区の岸壁(-9.0m)《暫定(-7.5m)》や背後ふ頭の早期
供用を目指すとともに,港内の静穏と船舶航行の安全性の確保及び防波堤の
施設安定を図るため,防波堤の改良を行うほか,増加傾向のプレジャーボー
トにも対応可能な施設の整備に努めます。
○
屋久島と結ぶ定期航路やロケット搬入の基地港となっている島間港では,
荒天時の港内の安全性の向上を図るため,防波堤の改良を進めます。
また,地域に密着した産業活動等の拠点であるその他の港湾についても,
安全で利用しやすい港として整備を図ります。
○
種子島及び屋久島と本土とを結ぶ高速船が発着する鹿児島港については,
高速船が利用するふ頭を整備します。
1−2
航空路及び空港の整備
(1)振興方針
□ 生活の利便性の向上や地域の産業・経済の発展を図り,観光を通した交流
人口の拡大を図るため,空港のジェット化や定期航空路線等の維持・充実に
努めます。
(2)計画の内容
○ 県本土及び大阪との定期航空路線の維持・充実を図るほか,大都市等とを
結ぶ新たな航空路線の開設を促進します。
○
新種子島空港については,航空輸送需要の動向に対応した空港施設及び機
能の充実のため,ジェット化空港として早期完成を図ります。
1−3
島内交通網の整備
(1)振興方針
□ 地域内における利便性の向上や産業の活性化,観光客等との交流・連携を
促進し,人や物資の円滑な流通を確保するため,島内幹線道路網の整備,港
湾・空港へのアクセス強化,生活を支えるみちづくり,災害に強いみちづく
りを推進するとともに,バスの運行の維持・確保を図ります。
□
市街地部分については,街づくりと一体となった街路の整備により,秩序
ある市街地の形成と良好・快適な都市環境を確保します。
(2)計画の内容
○ 離島内における距離的・時間的制約の克服を図るため,港湾・空港・種子
島宇宙センターとアクセスする道路など,利用者数の多い市街地や公共施設,
交通拠点の周辺部など緊急性を勘案しながら道路の整備を進めるとともに,
種子島らしい風情ある街並みの形成を目指した街路の整備を図ります。
○
スクールバスの安全な運行を維持するなど,地域の実情に応じた生活道路
の改良整備を引き続き進めるとともに,観光地へアクセスする道路の統一的
な緑化,道路空間のバリアフリー化(歩道の段差解消等)などにより,人に
やさしい道路環境の整備に努めます。
○
住民の生活路線としてのバスの運行の維持・確保を図るほか,観光客等の
利便性の向上を図るためタクシーやレンタカーなどのサービスの向上を促進
します。
2
情報通信体系の整備
住民生活の利便性の向上や他地域との交流,産業の振興を図るため,地
域の特性に適した高速の地域公共ネットワークの整備を促進するとともに,
移動体通信サービスのエリア拡大など,デジタル・ディバイドの解消を促
進します。
(1)振興方針
□ 情報化の進展に伴う様々な便益を地域住民や企業等が等しく享受し,住民
生活の利便性の向上や他地域との交流,産業の振興を図るため,高速の地域
公共ネットワークの円滑な整備を促進するとともに,電気通信事業者による
光ファイバー網等の整備などブロードバンド化を促進します。
(2)計画内容
○ ※ 地域イントラネットの整備など,地域の特性に適した高速の地域公共ネ
ットワーク構築の在り方について検討し,その円滑な整備を図ります。
○
地域におけるインターネットの積極的な活用や交流人口の拡大等によるI
Tの利用増進を図るため,移動体通信サービスのエリア拡大など,デジタル
・ディバイドの解消を促進するとともに,学校教育におけるインターネット
の活用や情報化に慣れ親しむ環境の整備等により,情報化の進展に対応でき
る人材の育成を図るほか,新聞事業者による朝刊の配達時間の改善を促進し
ます。
○
防災行政無線の更新整備や農業気象情報システム等の充実を促進するほか,
出身者等との交流・連携を図るための「しまのサポーター・ネットワーク」
の整備拡充を図ります。
※地域イントラネット:過疎,離島など地域情報化への取り組みが遅れがち
だった市町村に導入されるインターネットを活用し
た双方向の行政サービスのためのネットワーク
第2節
活力と魅力に満ちた産業の振興
1
業
農
農家や生産者団体等による施設化や農作業受委託などの主体的な取組を尊
重・支援しながら,基幹作物のさとうきび,甘しょ等の生産性や品質の向上
を図ります。また,温暖な気候を生かし,ばれいしょ・そらまめ等の野菜,
レザーリーフファン等の花き,たんかん等の果樹の生産拡大とブランド確立
を目指します。さらに,良質で日本一早い米・茶の産地確立,葉たばこの生
産性や品質の向上,豊富な粗飼料資源を活用した肉用牛・乳用牛生産の規模
拡大など,収益性の高い農業の振興を図ります。
(1)振興方針
□ 園芸・畜産等との複合経営を基本としたさとうきびの一層の生産性向上を
図るとともに,でん粉,青果・加工用など用途別需要に応じた甘しょの計画
的生産を進めます。
□
野菜や花き,果樹等については,温暖な気候を最大限に生かし,品質向上
や生産拡大のための施設化・機械化,鮮度保持のための流通体制の整備等を
進め,ブランド産地の確立を図ります。
□
茶については,機械化一貫体系の確立による生産拡大と品質向上に努め,
「日本一早くて美味しい走り新茶」づくりを進めます。
□
葉たばこについては,生産拡大と品質向上のための機械化や乾燥・貯蔵施
設の共同利用体制の整備を進めるとともに,新規耕作者や後継者の確保・育
成を促進します。
□
畜産については,草地開発や農地の有効利用など飼料基盤の整備による飼
料作物の作付面積の拡大や,さとうきび梢頭部等の活用により肉用牛生産及
び酪農の振興を図ります。
□
安心・安全な食の供給を目指した環境保全型農業や,さとうきびや甘しょ
などの多様で豊富な地域特産物を利用した農産物加工品の開発を推進します。
□
新規就農者の確保・育成や,認定農業者等への農地集積等により,地域を
担う経営感覚に優れた経営体の育成を進めながら,区画整理や土層改良,農
道等の整備,定住促進のための生活環境基盤の整備を推進します。
□
行動力のあるリーダーの育成を進めるとともに,自主的な話し合い活動を
通じ,希望と誇りの持てる農村社会の形成を図ります。
□
黒糖づくりを体験できる施設や,さとうきびの収穫作業を行う体験型観光
などを通した都市と農村との交流を積極的に推進します。
(2)計画の内容
①
○
豊かな生活を創る農畜産物の生産
さとうきびについては,野菜等の園芸,畜産等との複合経営を基本に,優
良品種の普及等により品質向上を図るとともに,ハーベスタの導入,収穫作
業等の受託組織の育成を図るほか,農地流動化の推進等により大規模経営の
育成を進めるなど,生産性の一層の向上を図ります。
○
甘しょについては,用途別需要に応じた計画的生産を進めるとともに,栽
培技術の向上はもとより,優良品種の普及,機械化の推進,加工施設の整備
等を図り,低コスト,高品質生産を推進します。
○
園芸作物については,畑地かんがいの積極的な活用やビニールハウス等の
施設化を図りながら,ばれいしょ,そらまめ等の野菜,レザーリーフファン
や球根類等の花き,たんかん,マンゴー,パッションフルーツ等の果樹の産
地拡大を推進します。
○
米については,早場米の有利性を生かしながら,基本技術の励行,乾燥調
整技術の向上等により,品質・食味の向上を図るとともに,飼料作物等を組
み合わせた収益性の高い水田農業経営を推進します。
○
茶については,走り新茶の特性を生かしながら,基本技術の励行による品
質向上を図るとともに,機械化の推進による規模拡大と工場操業を考慮した
品種構成の適正化,茶工場の共同化を進めます。
○
葉たばこについては,機械化の推進や共同乾燥・貯蔵施設等の整備により,
生産性と品質の向上を図ります。
○
畜産については,規模拡大を推進するため,草地開発,畜舎,堆肥舎,飼
料生産機械等の生産基盤の整備による産地拡大を図るほか,インギー鶏の特
産化を推進します。
②
○
競争力のある流通加工体制づくり
農産物の流通については,鮮度保持のための予冷施設等の整備,周年供給
体制の構築など,農産物の輸送合理化を図ります。
また,新種子島空港の整備に伴い,航空輸送体系についても検討を進めま
す。
○
農産物加工については,さとうきび,甘しょ,パッションフルーツ等の地
域特産物を利用し,消費者ニーズに対応した個性的な製品を開発し,大消費
地における消費宣伝や販路拡大等により,農産物加工業を地場産業として育
成するほか,「地産地消」による島内生産・島内消費を推進します。
○
甘しょについては,でん粉工場の操業能力に見合った原料の確保と青果・
加工用の生産拡大を推進するとともに,加工施設の整備を推進します。
③
○
農を育む人と土地の構築
環境との調和等を図りながら,区画整理,農業用水施設,農道,防風・防
潮林等の生産基盤の整備を推進し,規模拡大や農地の高度利用を進めます。
○
種子島農業公社や西之表市農業管理センターの育成を図るとともに,認定
農業者を核とした農作業受託組織の機能強化や事業量の確保に努め,地域ぐ
るみの営農活動を推進します。
○
「よら∼いき営農元気塾」等による新規就農者の確保・育成や法人化への
誘導を図り,経営感覚に優れた収益性の高い経営体の育成を図ります。
○
農業生産や経営管理,地域活動における女性の能力発揮や参画を促進する
とともに,高齢者の能力を生かすための活動の場づくりを推進します。
○
地元高校における農産物加工品の開発やバイオ技術を用いた植物の培養な
どの取組を支援し,それらの取組の地域への普及を図るほか,小中学校と連
携した体験学習等の促進により,子供達の農業に対する理解と関心を高めま
す。
○
家畜排せつ物の適正な処理を図るとともに,健全な土づくりと化学肥料・
農薬の適正使用,農業用廃プラスチック類の適正処理などによる環境保全型
農業を推進します。
④
○
新しい農村社会の創造
新・農村振興運動の推進により,行動力のあるリーダーの育成を積極的に
進めるとともに,住民総参加による話し合い活動を通じ,希望と誇りをもっ
て定着できる地域づくりを進めます。
○
農村景観の保全や快適な生活環境の整備を図りながら,「赤米館」や「黒
糖づくり伝承館」などの活用をはじめ,さとうきびの収穫作業体験等を組み
込んだグリーン・ツーリズムなどを通して,都市と農村との交流を積極的に
推進します。
2
林
業
樹木の成長に有利な温暖な気候を生かし,林道等の生産基盤の整備や木
材の流通加工体制の整備を図るとともに,除間伐等による森林の適正な管
理,特用林産物の生産振興により,生産性の高い林業の振興を図ります。
(1)振興方針
□ 伐採跡地への計画的な再造林,除間伐の推進,広葉樹資源の充実による森
林の総合的活用を推進するとともに,林道網の整備により,生産性の高い林
業の振興を図ります。
□
地域特性を生かしたしいたけ,山菜類等の特用林産物の生産振興を図りま
す。
(2)計画の内容
①
○
恵み豊かな森林づくり
森林の有する水源かん養機能や山地災害防止機能等の多面的機能を高度に
発揮させるため,除間伐を中心とした保育作業を実施し,健全な森林の育成
を図ります。
○
しいたけ,アザミ,ツワブキ等の特用林産物や,地域の特性を生かした緑
化樹の生産振興を図ります。
②
○
森を育む人と良質材の供給体制づくり
森林組合の機能強化や林業従事者の就労条件の整備を進めるとともに,後
継者の育成・確保を図ります。
○
林道等の生産基盤整備を進めるとともに,生産から流通加工に至る一貫し
た供給体制づくりを促進します。
3
水産業
漁場の造成,稚貝・稚魚の放流等による水産資源の増大,環境に配慮し
た養殖業の振興,安全で利用しやすい漁港の整備等を推進するとともに,
トコブシなどのブランド化や水産加工の高次化を促進し,生産性の高い水
産業の振興を図ります。
(1)振興方針
□ 漁業者や漁業協同組合等による自主的な資源保護の取組などを尊重・支援
しながら,周辺海域の好漁場を活用し,トコブシ等の放流や魚礁等の設置に
よる水産資源の増大を図るとともに,クルマエビなどの養殖業の振興を促進
し,所得の向上と経営の安定を図ります。
□
トコブシ,アオリイカ,キビナゴなどの地域特産の魚介類のブランド化を
図るとともに,消費者ニーズに対応した付加価値の高い水産加工品の開発を
促進します。
□
漁港や関連施設の整備,漁船・装備の近代化等により,年間を通じた安全
な操業や水揚げ量の増大を図るほか,漁業体験研修等により次代の水産業を
支える担い手の育成・確保を図ります。
(2)計画の内容
①
○
恵み豊かな海づくり
入り江が少なく外海に直接面するなどの海域特性に応じて,特産のトコブ
シなどの地先型種苗の放流を継続的に進め,遊漁者や地域住民の協力を得な
がら,水産資源の持続的な利用体制の確立を図ります。
○
藻場の造成,魚礁の設置等により,磯焼け現象の解消や磯根資源の回復を
図るとともに,幼・稚魚の保護など漁業者による自主的な資源回復対策を促
進します。
○
環境に配慮しながら,トコブシなどの海面養殖施設や畜養施設の整備を促
進するとともに,クルマエビやウナギなどの養殖業の一層の振興を図ります。
②
○
漁村社会をリードする組織と人づくり
漁業協同組合の広域合併や経営基盤の強化を促進するとともに,漁業体験
研修や技術習得のために「ザ・漁師塾」等を通じて,新規就業者の確保を図
るほか,サーファーなどIターン者の活用を促進します。
○
漁業研修会等により,意欲と能力のある漁業者の確保・育成を図るととも
に,女性や高齢者の多様な能力の活用を図るため,働きやすい就労環境の整
備等を促進します。
③
○
競争力のある流通加工体制づくり
水産物産地市場の機能強化や鮮度保持のための冷蔵施設等の整備を促進す
るとともに,HACCPシステムの導入を促進し,安全で安心な水産物の安
定供給を図ります。
○
トコブシ・アオリイカ・キビナゴなどの特産の魚介類のブランド化を図る
ため,水産物の一元的な集出荷による共販体制の確立や,鮮度保持に配慮し
た漁法や規格の統一などの取組を促進するほか,インターネットなどを活用
した販路開拓に努めます。
○
加工施設の近代化や加工技術の向上等により,消費者ニーズに対応した付
加価値の高い製品の開発を促進するほか,未利用資源の有効活用を図ります。
④
○
うるおいと活気に満ちた漁港・漁村づくり
安全で利用しやすい係留施設や防波堤等の整備,養殖場の造成,荷捌きな
どの漁港関連施設の整備を図り,年間を通じた出漁や市場への漁獲物の搬送
を確保するとともに,漁船や装備の近代化,漁業技術の高度化等を促進しま
す。
○
集落排水施設や集落道,防災安全対策等の整備を促進し,漁村環境の改善
や公共用水域の水質保全を図るほか,地域内外の人々との交流を促進します。
4
その他の地域産業の振興と新エネルギー等の活用
水産加工業等の地場産業の振興,甘しょ等の農林水産物を活用した特
産品の開発や,宇宙開発関連施設等の地域特性を生かした企業の立地を
促進し,地域産業の活性化と就労の場の確保を図ります。
(1)振興方針
□ 水産加工業等の地場産業の振興を図るとともに,地域資源を活用した新た
な特産品の開発や,観光関連産業とも一体となって販路の開拓を促進します。
□
消費者の利便性の向上と魅力ある商店,商店街づくりを促進し,地元消費
の増加と快適な生活環境の確保を図ります。
□
ロケット打上げ施設の存在など地域の特性を生かした企業の立地を促進し,
安定した就業機会の確保を図ります。
□
新エネルギー等の利活用に関する普及啓発等により,その積極的な利活用
を図ります。
(2)計画の内容
①
○
地域の活力を支える商工業の振興
地場産業の水産加工・焼酎・焼き物等については,経営の近代化や加工技
術の向上を図るとともに,消費者ニーズの多様化・高度化に対応した「売れ
る商品づくり」を促進します。
○
甘しょやトコブシ等の地域資源の一層の活用及び未利用資源の掘り起こし
による特産品の開発を促進します。
○
かごしま遊楽館や全国各地の物産観光展における展示販売等を通じ,首都
圏等の大消費地での販路開拓を促進します。
○
地域に根ざしたきめ細かなサービスの提供はもとより,ロケット打上げと
連動した商店街独自のイベントの開催や,空き店舗を活用した休憩や交流が
できる施設の整備など,魅力ある商店街づくりのための取組を促進します。
②
○
地域特性を生かした企業立地の推進
宇宙開発関連施設や豊かな農林水産資源など,地域の特性を生かした企業
や研究開発機関等の立地を図るほか,進出企業の地域への定着・発展を図る
ため,各種ケアの充実を促進します。
③
○
新エネルギー等の活用
冬季の季節風を活用した風力発電や長い日照時間を生かした太陽光発電,
砂糖の製造過程で生じる ※ バガスを燃料とする発電など,自治体や民間事業
者等における自然エネルギー等の利活用を促進します。
※バガス:さとうきびをしぼったあとのカス。
第3節
観光の振興と国内外との交流・連携の促進
ロケット打上げ施設や鉄砲伝来等の多彩な文化・歴史など,特色ある観
光資源を生かした質の高いリゾート空間の形成に努めるとともに,サーフ
ィンなどのマリンスポーツや黒糖づくりなどの体験・滞在型観光の促進,
参加型イベントや種子島宇宙センター関連の国際的な学術イベントの開催
などにより,国内外の人々との交流・連携を促進し,交流・定住人口の拡
大を図ります。
(1)振興方針
□ 県本土・屋久島地域とを結ぶ交通アクセスの充実や,観光事業者,観光協
会や農業協同組合などの関係団体,地域住民の観光地づくりへの主体的取組
や相互の連携を促進しながら,サーフィンに適した海洋環境,ロケット打上
げ施設や鉄砲伝来等の多彩な文化・歴史など,特色ある観光資源・施設等を
生かした個性豊かな観光地づくりを促進し,屋久島などとの連携による広域
的な観光ルートの拡充などにより,多様な観光ニーズに対応できる質の高い
リゾート空間の形成に努めます。
□
農林水産業と連携した体験・滞在型観光の促進,ロケットマラソンなどの
参加型イベントの開催,学生等のスポーツ合宿や学外活動の誘致,種子島宇
宙センター関連の外国人技術者等との交流,出身者等のネットワーク化など
により,国内外の人々との交流・連携を積極的に促進し,地域社会の活性化
と交流・定住人口の拡大を図ります。
(2)計画の内容
①
○
個性豊かな美しい観光地づくり
自然環境に配慮しながら,島内道路網や島へのアクセスの充実を図るとと
もに,世界一美しいロケット基地と言われる種子島宇宙センター,鉄砲伝来
にまつわる歴史的遺産,門倉岬などの壮大な自然景観,「瀬風呂」(干潮時
の潮だまりに焼き石を入れた即席の海水温浴)など,種子島にしかない優れ
た観光資源を生かした滞在交流型の観光施設や,スポーツ・レクリエーショ
ン施設などの整備を促進し,質の高いリゾート空間の形成に努めます。
○
サーフィンやダイビングなどのマリンスポーツ,実用ロケットの打上げ体
感,さとうきびの植付けや収穫,黒糖づくりなど,この地域でしか味わえな
い多彩な体験・滞在型観光を積極的に促進します。
②
○
もてなしあふれる受入体制等の整備
多様化・個性化する観光ニーズや新種子島空港の開港に対応するため,民
間活力による宿泊施設の整備拡充,大型観光船の寄港に伴う受入体制の整備,
世界自然遺産に登録されている屋久島などとの広域的な観光ルートの形成,
観光客を温かく親切に迎える環境づくりなど,地域住民をはじめ、観光事業
者や関係団体,業界市町村,県が一体となった受入体制の整備などを促進し
ます。
○
アオリイカやアサヒガニなどの新鮮な魚介類や,アザミなど特色ある食材
を生かした食の開発・普及,地元特産の黒糖やバターなどを活用した新たな
土産品の開発を促進します。
○
宇宙開発関連施設等の国際的な知名度を生かしながら,海洋性レクリエー
ションや体験・滞在型観光などの新たな観光の魅力を発信するなど,積極的
な誘客宣伝に取り組みます。
③
○
国内外との交流・連携の促進
地域資源を生かした体験型観光,ロケットマラソンや車いすマラソンなど
の多彩な参加型イベントの開催,鉄砲祭りなどの歴史的お祭りなどを通して,
地域住民と来島者及び来島者間の交流を促進します。
○
「太陽の里」や「あっぽ∼らんど」などの施設を活用した「総合型地域ス
ポーツクラブ」の育成,スポーツ合宿や学生等の学外研究活動の積極的な誘
致を図り,スポーツや文化を通した交流を促進します。
○
廃校となった学校施設や温泉等を活用した体験交流施設など,地域資源を
活用した様々な交流施設の整備拡充を促進するほか,体験・滞在型観光等の
持続的な運営を行うための体制の整備やインストラクター等の人材の育成・
確保を図ります。
○
種子島宇宙センターに関連した国際的な学術イベントの開催や,外国人技
術者との交流・連携を図るための環境整備を促進するとともに,従来から交
流を行っているポルトガルやイギリスをはじめ,宇宙基地のあるアメリカの
フロリダ州や東南アジア諸国等との国際交流を促進します。
○
島の出身者や島に興味を持っている人々を,島の良き理解者・支援者とし
てネットワーク化しながら交流・連携を図るとともに,種子島スペースキャ
ンプの継続実施,島外の小中学校との交流学習や姉妹都市との相互訪問,山
村留学制度の充実などにより,幅広い年代層間における地域間交流を図りま
す。
○
サーファー米の生産などに積極的に取り組んでいるIターン者等の様々な
人々と,従来から定住している人々やNPO等との交流・連携を促進し,地
域の活性化を図ります。
第4節
快適で安心できる定住環境の整備
廃棄物のリサイクルや適正な処理を促進するとともに,良好な住宅や公
園の整備,安全かつ安定した水の確保,自然災害を未然に防止する施設の
整備等により,島民はもとより島を訪れる人々が快適で安心してすごせる
環境を創出します。
(1)振興方針
□ 地域住民や事業所等による廃棄物の排出抑制・減量化・リサイクルを促進
するとともに,適正な処分を確保することにより,快適で美しい環境づくり
に努めます。
□
少子・高齢化に対応し,地域の若者や高齢者,UIターン者など,誰もが
安心して快適にくらせる住環境の整備を図ります。
□
自然とのふれあいや地域住民のレクリエーションに対するニーズに対応し
た公園等の整備により,うるおいのある生活環境を創出します。
□
安全でおいしい水を安定的に供給するとともに,公共用水域の水質保全や
生活環境の改善を図るため,公共下水道の事業化や合併処理浄化槽等の整備
を促進します。
□
生態系や環境等に配慮しながら,河川の氾濫等による浸水被害を防止する
ため,災害を受けやすい未改修河川の重点的な整備を促進します。
□
台風等による災害や火災などから生命財産の保護を図り,安全で住みよい
地域づくりを推進します。
(2)計画の内容
①
○
廃棄物の適正処理とリサイクルの推進
ごみ処理については,適正処理に関する啓発活動や分別収集体制の充実を
図るとともに,広域事務組合による焼却施設,リサイクルプラザ,管理型最
終処分場等の施設整備を促進します。
○
家電リサイクルについては,指定引取場所の設置や収集運搬体制の整備の
促進を図るほか,自動車リサイクルについても,その円滑な促進を図ります。
○
産業廃棄物については,島内で発生する廃棄物の減量化・リサイクルを一
層促進するとともに,計画的な処理施設の整備を促進します。
②
○
良好な住宅環境や公園の整備
地域の気候・風土,生活習慣及び伝統文化に十分配慮しながら,老朽化し
た公営住宅の建て替えを推進するとともに,若者の定着やUIターンを促進
するため,空き家や遊休地の積極的な活用を図ります。
○
地域住民のスポーツ・レクリエーションと憩いの場を確保するため,南種
子町健康公園の整備促進を図るとともに,都市公園の質的向上を目的とした
リニューアル等を推進します。
③
○
安全な水の確保と水質の保全
水道については,未普及地区の解消をはじめ, ※クリプトスポリジウム対
策など水質管理の徹底に努めるとともに,老朽化した水道施設の改良整備や
水需要に応じた水源の確保を図ります。
○
公共下水道の事業化や合併処理浄化槽の導入等を促進するとともに,住民
の生活排水対策の意識啓発を図ります。
④
○
災害に強い安全な島づくり
二級河川の湊川・甲女川等の整備を推進するとともに,準用河川の苦浜川
・浜川等の整備を推進します。
○
台風や集中豪雨,波浪等による土砂災害や山地崩壊等を防止するため,環
境や自然景観に配慮しながら,砂防・治山・防潮等の国土保全施設の整備を
進めます。
○
老朽化した消防施設等の整備や消防団員の育成・強化を図るとともに,防
災情報無線施設の更新整備を促進するほか,自主防災組織の育成等による住
民の防災意識の向上を図ります。
※クリプトスポリジウム:人の体内に入ると,激しい下痢などをおこす原虫。
第5節
健やかで心ふれあうくらしの実現
特定診療科の設置や遠隔診療体制の充実などにより,診療機能の強化を
図るとともに,高齢者等が住み慣れた地域で充実した生活が送れるような
体制の整備や,女性の社会参画や安心して子育てができる環境の整備を促
進し,健やかで心ふれあうくらしの実現を図ります。
(1)振興方針
□ 眼科・耳鼻咽喉科などの特定診療科の設置や第2次救急医療体制の整備等
により,地域住民が等しく適切な医療サービスを享受できるような保健医療
供給体制の整備・拡充を図ります。
□
高齢者等ができる限り住み慣れた家庭や地域の中で,地域の連帯意識に支
えられながら充実した生涯を送るとともに,自己の能力を生かして社会参加
し,元気に活躍できる環境の整備を図ります。
□
住民に対する啓発活動やホームヘルパーの派遣などにより,障害者の社会
参加とその能力を十分に発揮できる環境づくりを進めます。
□
少子化の進行や家庭を取り巻く環境の変化等に対応し,安心して子供を産
み育てられる環境づくりを進めるとともに,保育所の機能充実等による女性
の社会参画を促進します。
(2)計画の内容
①
○
保健医療体制の充実
不足している眼科・耳鼻咽喉科・皮膚科の専門医師をはじめとする医師や
看護師等の医療従事者の確保・定着に努めるとともに,地域の中核的な役割
を担っている2次医療施設の診療機能の充実を促進します。
○
救急医療については,救急搬送の円滑化を図るとともに,第2次救急医療
体制の整備充実を促進するほか,救急搬送を担う人材の育成を図ります。
○
地域住民の健康管理や健康の維持増進を図るため,保健所,市町,医療機
関等の連携を図りながら,各種検診,健康相談等を実施するとともに,「健
康かごしま21」等の保健計画を推進し,鹿屋体育大学と連携したウォーキ
ング教室の開催など,地域住民を主体とした健康づくりの一層の充実に努め
ます。
②
○
高齢者福祉等の充実
社会福祉協議会やボランティア団体等の自主的な地域福祉活動に対する取
組を促進しながら,援護を必要とする一人ぐらし高齢者等に対し,在宅福祉
アドバイザーを核として,地域ぐるみで安否確認や声かけなどの見守り活動
を行う近隣保健福祉ネットワークづくりの普及・定着に努めます。
○
高齢者の多彩な地域社会活動や学習活動,文化・スポーツ活動等を促進す
る「すこやか長寿社会運動」を展開するとともに,高齢者が社会の担い手と
して元気に活躍できる取組を実施します。
○
高齢者の健康づくりや介護予防・生活支援等に努めるとともに,地域ケア
体制の充実などを促進するほか,介護を担う人材の育成やボランティア活動
の促進を図ります。
○
障害者の自立と積極的な社会参加を進めるため,障害者スポーツ大会や研
修会の開催,障害児通園事業の実施,障害者に対する正しい理解と認識を深
めるための啓発活動を推進するほか,ホームヘルパーの派遣,日常生活用具
の給付等を行います。
○
保育所の機能充実や地域全体で子供を育成する環境づくりなどを図るとと
もに,女性の社会参画を促進するための啓発活動を行います。
第6節
新たな時代を担う人材の育成と地域文化の振興
学校規模に応じた教育内容の改善や大規模校との交流学習,山村留学制
度の充実をはじめ,体験学習や学校施設の整備等を促進するとともに,医
療・福祉・農林水産業など,くらしと産業を支える人材の育成・確保を図
るほか,生学習機会の拡充や地域に根ざした文化活動の促進,多様なイベ
ントの開催などにより,新たな時代を担う人材の育成と地域文化の振興を
図ります。
(1)振興方針
□ 小規模校や複式学級に応じた教育内容の改善・充実を図り,今後ますます
進展する情報化や国際化等に柔軟に対応できる青少年を育成します。
□
生涯学習の推進体制の充実や学習機会の拡充により,いつでも自由に学び,
個性豊かな生活を送れる環境づくりを進めます。
□
医療・福祉・農林水産業など,地域住民のくらしと産業を支える人材の育
成・確保を図るとともに,起業家やボランティアなどの育成に努めます。
□
地域に根ざした特色ある伝統芸能の保存・伝承や,個性ある歴史・文化を
活用した多様な文化活動を促進するとともに,文化・スポーツ活動を通した
地域内外の人々との交流を促進します。
(2)計画の内容
①
○
未来を担う多彩な人材の育成
児童生徒数の減少に伴い増加している小規模校や複式学級に対応するため,
引き続き,教育内容・方法の改善,大規模校との交流学習の促進に努めます。
○
「たねがしま留学」や「宇宙留学」などの山村留学に関する広報活動を積
極的に推進するとともに,制度の一層の拡充を促進します。
○
学校施設については,危険建物の改築,大規模改造を促進するとともに,
老朽化している教職員住宅の整備を図ります。
②
○
くらしと産業を支える人材の育成・確保
医師・看護師等の医療従事者の確保を図るとともに,ホームヘルパー,介
護福祉士など専門性を備えた人材の育成・確保や資質の向上を図るほか,福
祉教育の推進やボランティア活動の啓発等を通じ,ボランティア,NPOの
育成を図ります。
○
意欲と能力のある担い手や新規就業者の確保,女性・高齢者の能力の活用
促進など,農林水産業の担う人材の育成・確保を図ります。
○
新事業の創出や起業化に向けたセミナーの開催等による起業家の育成を図
るとともに,地域産業の活性化や体験・滞在型観光地づくりを積極的にリー
ドする人材の育成,観光事業者等の資質の向上に努めます。
③
○
薫り高い地域文化の創造
優れた舞台芸術等の鑑賞機会の拡充を図るとともに,島固有の知恵や技術
等を学ぶ場である「種子島大学」等の生涯学習やスポーツクラブの育成を図
りながら,図書館,ゲートボール場などの文化・スポーツ施設等の整備を促
進します。
○
古市家住宅,種子島銃,鰐口,源太郎踊等多くの有形文化財,無形民俗文
化財の保存活用や,文化財愛護思想の普及啓発活動を促進するとともに,ロ
ケットマラソンや車いすマラソンなどの多彩な参加型イベントの実施,宇宙
開発に関する学術イベントの開催などにより,広く国内外の人々との交流を
促進します。
第7節
1
地域の振興に特に必要な事項
宇宙開発の促進と地域の活性化
ロケット打上げ施設を有している地域の特性を生かし,道路・港湾等の
打上げ関連施設の整備を図りながら,航空宇宙産業の導入や国内外からの
交流人口の拡大による地域の活性化を図ります。
(1)振興方針
□ 国家プロジェクトとしての宇宙開発の着実な推進を図るため,打上げ関連
施設の整備などの環境づくりを進めます。
□
ロケット打上げ施設を有している地域の特性を生かし,航空宇宙産業の導
入等による地域の振興を図ります。
(2)計画の内容
①
○
宇宙開発の促進と関連産業の振興
ロケット打上げ関連の道路,空港,港湾の整備を推進するとともに,打上
げ関係者の滞在環境の改善など,宇宙開発に関する環境づくりを進めます。
○
ロケット打上げ施設の整備や航空宇宙関連産業の立地を促進するとともに,
宇宙往還機着陸場の馬毛島への誘致を推進します。
②
○
宇宙開発を通した交流・連携の促進
種子島宇宙センター等を活用した宇宙開発に関する体験・学習機能の充実
を図るとともに,ロケット打ち上げによる国際的な知名度を生かした観光キ
ャンペーンを進めます。
○
種子島スペースキャンプやロケットマラソンなどのロケットに関連したイ
ベントを通した地域間交流を図るとともに,宇宙開発に関する国際的な学術
イベントの開催や,宇宙基地のあるアメリカのフロリダ州などとの国際交流
を促進します。
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