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Agilent M9381A PXIeベクトル 信号発生器による 通信

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Agilent M9381A PXIeベクトル 信号発生器による 通信
APPLICATION NOTE
Overview
Agilent M9381A
PXIeベクトル
信号発生器による
通信トランシーバ・
ランシーバ・
デバイスのテスト・
スのテスト・
スループットを最適化
プットを最適化
テストの限界に挑戦
アジレントのモジュール計測器
高速Agilentt M9381A PXIeベクトル信号発生器によっ
ベクトル信号発生器によってトランシーバ・デバイスのテスト・スループットが
さらに向上。高いテスト品質を維持しながらテスト・コストを削減。
概要
トランシーバは、最新の通信システムの基本的な機能ブ
ロックの1つです。トランシーバは、携帯電話、無線LAN
アクセス・ポイント、携帯電話インフラなど、さまざまな
デバイスで使用されています。
トランシーバ・テストでは、最新の通信規格で求められる
高い校正レベルと、テスト・システムと同期できるソ
リューションが必要です。同時に、デバイスの価格引き下
げにより、エンジニアリング・チームは、テスト・コスト
の削減と、生産/テスト・のスループットの向上をさらに
強く求められています。
Agilent M9381A PXIeベクトル信号発生器(VSG)には、
さまざまなテスト要件にすばやく対応できるリスト・モー
ドが備わっています。また、信号発生器として最も高速な
スイッチング時間、柔軟なタイミング/同期、さまざまな
変調波形への対応機能も備えています。
はじめに
このアプリケーション・ノートでは、RF信号発生器の選
択と性能に関わるトランシーバ・テストの重要な課題につ
いて説明します。さらに、Agilent M9381A PXIe VSGの
高速スイッチング時間、リスト・モード、柔軟なタイミン
グ/周波数同期を利用することで、トランシーバ・テスト・
システムの性能が向上できることも説明します。
トランシーバ製造テストで直面する
重要な課題
このアプリケーション・ノートでは、以下のトランシーバ・
テストの問題について説明します。
• レシーバ校正のために、VSGによって定義済みの信号
周波数とパワー・レベルをすばやく繰り返し出力する
• リスト・モードとオペレーション・モードでの出力タ
イミング/周波数同期の必要性
レシーバ校正用のリスト・モード
最新の通信システムでは高精度のレシーバ入力パワー測
定と正確な送信出力パワー設定が求められるため、トラン
シーバ校正はテスト・プロセスの重要な部分となっていま
す。通常、レシーバの校正手順では、さまざまな周波数と
パワー・レベルを入力し、ステップごとにレシーバ信号強
度インジケータ
(RSSI)レベルを記録します。従来、この
校正は、被試験デバイス
(DUT)とRF信号発生器を正しい
周波数とパワー・レベルに設定した後、ループの各ステッ
プでRSSIレベルをリードバックする方法が使われていま
した。信号発生器のスイッチング時間が高速化したことに
より、DUTを制御するためのソフトウェアのオーバヘッ
ドがテスト時間のボトルネックになりました。その解決策
として多くのメーカでは、DUTに1個のソフトウェア・コ
マンドを送るだけで、DUTが多数の周波数/振幅ステー
トを繰り返し選択し、各ステップのRSSI値を記録する、
特別なテスト・モードを開発しています。この手法では
RF信号発生器に、DUTとまったく同じタイミングで対応
する周波数/振幅ステートを繰り返し選択することが求
められます。通常、これは、信号発生器のリスト・モード
を使って実現されています。リスト・モードを使用すれば、
信号発生器の周波数/振幅ステートがあらかじめ定義さ
れ、特定のタイミング、または外部トリガによって繰り返
し選択できます。要件に対応するには、リスト・モードで、
多数のポイント、ポイント間の高速スイッチング、柔軟な
タイミング/同期、さまざまな変調波形が利用できる必要
があります。
タイミング/周波数同期
VSGとトランシーバDUT間で同期をドライブする主な方法
として、前述のリスト・モードを使用する方法と、オペレー
ション・モードでトランシーバをテストする方法の2つが
あります。
リスト・モードを使用した基本的な同期手法は2つありま
す。最初の手法では、シングル・トリガ・イベントによっ
てVSGとDUTの両方のリストを開始し、リスト全体をそ
のシングル・トリガから時間同期します。ポイントNの開
始がポイントN-1の開始によって時間同期される場合、タ
イミングのわずかな誤差が累積され、時間の経過と共に
VSGとDUTの同期が失われる可能性があります。このモー
ドでは、リストのすべてのステップがトリガ・イベントを
基準として正確にスケジューリングされることが重要で
す。そのためにはVSGに、正確なリスト・モード・タイミ
ング機能とDUTの周波数基準に対するロック機能が備
わっている必要があります。トランシーバ校正では通常、
この手法が使用され、リストの正確な時間同期はDUTと
VSGの両方に依存します。
リスト・モードの2番目の同期手法は、VSGとDUTまたは
シグナル・アナライザ間のポイント・バイ・ポイント・ハ
ンドシェークです。この手法では、VSGが、入力トリガを
受信したときポイントに同調されます。VSG出力がこの値
でセトリングすると、DUTまたはアナライザにトリガが
出力され、そのポイントの測定が開始されます。測定が完
了すれば、DUTまたはシグナル・アナライザがトリガを
出力し、それによってVSGが次のポイントを開始します。
この手法は、DUTまたはシグナル・アナライザの測定時
間を事前に正確に決めることができず、リストでガード時
間をほとんど、あるいはまったく必要としないため高速ス
ループットを実現できる場合に有効です。ただし、このモー
ドでは、テストで使用される各測定器またはDUTで2つの
専用トリガ信号が必要です。
通常、携帯電話やピコ/フェムト・セル基地局などのフル
機能のトランシーバは、トランシーバ用のオペレーション・
ソフトウェア、またはテストに対応するために修正が行わ
れたソフトウェア・バージョンを使用して、オペレーショ
ン・モードでテストします。この場合のVSGに対する影響
は、テスト対象デバイスの種類によって異なります。携帯
電話では、DUTがVSGのタイミングと周波数に同期しま
す。この場合、VSG上の波形のタイミングは、周波数、振
幅、波形の変化に関係なく一定です。VSGがこのタイミン
グを維持できない場合、DUTをVSGに再同期させる、時
間のかかる操作が必要となります。
ピコ/フェムト・セル基地局のテストの場合、同期要件は
さらに複雑です。オペレーション・モードでは、基地局が
システムの周波数/タイミングのマスタです。テスト中、
VSGはDUTの周波数/タイミング基準に同期する必要が
あります。周波数同期を行うには、一般的にVSG基準入力
をDUTの発振器にロックします。
この要件の課題の1つとして、DUTの代表的な周波数が標
準の10 MHz基準と異なる点があります。基準周波数は、
13 MHz、26 MHz、または52 MHzである可能性があります。
この要件を満たすには、VSGに、デフォルトの10 MHz基
準だけではなく、選択可能な入力周波数にロックできる機
能が必要です。タイミング同期については、DUTは通常、
無線規格のフレーム境界に同期したトリガ・パルスを出力
します。VSGは、DUTが入力信号を復調できるように、
フレーム・トリガに同期した状態で変調波形の再生を開始
する必要があります。タイミング誤差は±2 μs未満(代表
値)である必要があります。
M9381Aを使用してテスト・スループット
と品質を向上
Agilent M9381A PXIe VSGは、以下により、トランシー
バ・テスト用の高性能かつ高スループットのテスト・シス
テムを実現します。
• 信号発生器として最も高速のスイッチング時間、3,200
M9381Aは、M9300A周波数基準モジュールを使用して
すべてのシステム・クロックを提供します。このモジュー
ルには、10 MHz基準が内蔵されていて、外部周波数基準
も 使 用 で き ま す。M9300Aに 入 力 さ れ る 周 波 数 基 準 は
1 MHz ∼ 110 MHzの範囲の値に設定できるため、一般的
な無線通信システムで使用される発振器周波数に同期さ
せることができます。M9381Aを使用すれば、外部トリガ
入力で波形の再生を開始できます。トリガ遅延の分解能は、
データのサンプリング・レートの逆数になります。一般的
なW-CDMA信号の場合、トリガ遅延分解能は65 nsで、ピ
コ/フェムト・セルに同期するために必要な±2 μ sより
もはるかに優れています。
つまり、テスト・コストおよび技術的な問題に対処するに
は、トランシーバ・テスト・システム内のテスト機器を慎
重に選択する必要があります。Agilent M9381A PXIe
VSGは、可能な限り高速のテスト・スループット、要求
される範囲のタイミング/周波数同期に対応できる柔軟
性など、さまざまな特長を備えています。
ステップが可能なリスト・モード
• 柔軟なタイミング/周波数同期
• 通常のプログラミング・インタフェースを使って生成
されたリスト。プログラミング・モードからリスト・モー
ドへの移行が容易になります。
M9381Aには、周波数/振幅スイッチング・モードもあ
ります。従来のRF周波数/振幅同調で提供可能なリスト・
モードの最小ステップ時間は、250 μs未満です。これら
の周波数変更は、M9381Aの周波数/振幅レンジ全体に
対して行えます。M9381Aでは、変調器の帯域幅全体に
わたる周波数変更と20 dBまでの振幅変更を、変調性能の
低下なしに実行できる、革新的なベースバンド・パワー/
周波数オフセット同調手法も利用できます。M9381Aの
標準帯域幅は40 MHzですが、100 MHzまたは160 MHz
にアップグレードできます。リスト・モードでのベースバ
ンド同調の最小ステップ時間は10 μsです。図2と3に、
それぞれのRF/ベースバンド同調モードで行った5回の振
幅変更と3回の周波数変更のリストに対する、M9381Aの
出力を示します。
図2:リスト
:リスト・モードでの
モ ドでのRF周波数/振幅オフセ
周波数/振幅オフセットの変更の場合、
トの変更の場合
ステップ時間は220 μs
M9381Aリストの各ポイントには、周波数値と振幅値の
ほかに、リストが次のポイントに進む方法を定義する終了
イベントも記載されています。このイベントは、トリガと
時間イベントのどちらかです。時間同期イベントの場合、
合計ステップ時間または持続時間を選択できます。持続時
間とは、VSG周波数/振幅がセトリングした後の時間で
す。通常、合計ステップ時間はトランシーバ校正などで使
用され、トリガ終了イベントはハンドシェーク・リスト・
モードで使用されます。
図3:リスト・モードでのベースバンド周波数/振幅オフセットの変更の
場合、ステップ時間は10 μs未満
www.agilent.co.jp
オーダ情報
www.agilent.co.jp/find/modular
モデル
概要
M9381A
PXIeベクトル信号発生器:
1 MHz ∼ 3または6 GHz
内容:
M9301A PXIeシンセサイザ
M9310A PXIe信号源出力
M9311A PXIeデジタル・ベクトル変調器
スタートアップ・アシスタンス(1日)
モジュール・インターコネクト・ケーブル
ソフトウェア、サンプル・プログラム、
製品情報(CD)
M9381A-300
PXIe周波数基準:10 MHzおよび100 MHz
仕様では必須
M9300A PXIe周波数基準を追加:10 MHzおよび
100 MHz(M9300Aモジュールには5個の100 MHz出
力があり、1台の18スロット・シャーシにM9381A
VSGを最大4個実装できます。
基本構成には以下が含まれます
M9381A-F03
周波数レンジ:1 MHz ∼ 3 GHz
M9381A-B04
出力帯域幅、40 MHz
M9381A-M01
メモリ、32 Mサンプル
ソフトウェア情報
サポートされている
Microsoft Windows® XP(32ビット)
オペレーティング・システム Microsoft Windows® 7
(32/64ビット)Windows Vista®、SP1および
SP2(32ビットと64ビット)
規格に準拠したドライバ
IVI-COM、IVI-C、LabVIEW、MATLAB
サポートされている
アプリケーション開発環境
(ADE)
Visual Studio®(VB.NET、C#、C/C++)、VEE、
LabVIEW、LabWindows/CVI、MATLAB
Agilent IOライブラリ
(バージョン16.2以降)
付属品:VISAライブラリ、
Agilent Connection Expert、IOモニタ
Signal Studioソフトウェア、
N7600B̶N7625B
固定およびトランスポータブ W-CDMA/HSPA+、CDMA、GSM/EDGE、
ル永久ライセンス
TD-SCDMA、802.16 WiMAX、802.11 WLAN、
3GPP LTE FDD、3GPP LTE TDD
(1ライセンスあたり最大
4チャネルで再生可能)
構成可能なオプション
トランシーバ・テスト・アプリケーションの推奨構成
アドバンテージ・サービス:
校正/保証
周波数
Agilentアドバンテージ・サービスは、お客様の機器のライフタイム全体に
M9381A-F03
周波数レンジ:1 MHz ∼ 3 GHz
M9381A-F06
周波数レンジ:1 MHz ∼ 6 GHz
パワー
M9381A-1EA
高出力パワー
スイッチング速度
M9381A-UNZ
高速スイッチング
わたって、お客様の成功を支援します。
PICMGおよびPICMGロゴ、CompactPCIおよびCompactPCIロゴ、AdvancedTCAおよび
AdvancedTCAロゴは、PCI Industrial Computers Manufacturers Groupの登録商標です。
"PCIe"および"PCI EXPRESS"は、PCI-SIGの登録商標です。
Microsoft、Windows、Visual Studio、Visual C++、Visual C#、Visual Basicは、Microsoft
Corporationの登録商標です。
変調帯域幅
M9381A-B04
出力帯域幅:40 MHz
M9381A-B10
出力帯域幅:100 MHz
M9381A-B16
出力帯域幅:160 MHz
契約販売店
www.agilent.co.jp/find/channelpartners
www.agilent.co.jp/find/advantageservices
メモリ
M9381A-M01
メモリ、32 Mサンプル
M9381A-M05
メモリ、512 Mサンプル
M9381A-M10
メモリ、1024 Mサンプル
Agilent Electronic Measurement Group
DEKRA Certified
ISO 9001:2008
Quality Management System
Sys
www.axiestandard.org
www.lxistandard.org
http://www.pxisa.org
www.agilent.co.jp/quality
その他
M9381A-UNT
アナログ変調
M9381A-UK6
M9381A用テスト・データ付き校正証明書
(M9301A、M9310A、M9311A)
M9300A-UK6
M9300A用テスト・データ付き校正証明書
(モジュールのみ)
アジレント・テクノロジー株 式 会 社
計 測 お 客 様 窓 口 :TEL 0120-421-345
推奨構成の関連製品
M9036A
PXIe組込みコントローラ
M9018A
18スロットPXIeシャーシ
●
記載事項は変更になる場合があります。
ご発注の際はご確認ください。
© Agilent Technologies, Inc. 2012
Published in Japan, October 16, 2012
5991-0832JAJP
0000-00DEP
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