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レポート - アイリンクインベストメント

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レポート - アイリンクインベストメント
・年末ラリー相場はどうなる!?
MSCIワールドインデックスという指数チャートをご存知でしょうか?
MSCIワールドインデックスとは、
日本を含む先進国(23 カ国:米国、カナダ、英国、アイルランド、イタリア、オーストリア、オランダ、
ギリシャ、スイス、スウェーデン、スペイン、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、フィンランド、フランス、
ベルギー、ポルトガル、日本、香港、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランド)の上場企業で
構成される指数で、グローバルに株式運用を行なう機関投資家や、グローバル株式を投資対象とす
るファンドのベンチマークとして広く利用されているものです。
画像を見て頂きますと、MSCIインデックスはご覧のように、ギリシャ、スペインと現在欧州債務危機
で問題になっている国の上場企業の株も影響する中、2007年高値からリーマンショックの安値との
三角持ち合いを現在上抜けてきており、強気の相場入りとなっています。(執筆時点2012年10月6
日時点)※MSCI週足チャート
つまり、週足チャートからは現時点では三角持ち合いを上抜けしたという事で、世界全体のトレンドは、
MSCIワールドインデックスチャートからは、強気の相場入りの可能性が出てきていると判断できるも
のと考えられます。当然、三角持ち合いの上抜けが騙し相場となる事は往々としてよくある事ですの
で、このまま下落していく可能性も十分に考えられます。
ですが、次に見て頂きたいのが、同指数の月足チャートです。
※巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照ください。
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MSCIワールドインデックス月足チャート40年物
上記に挙げた画像を見て頂きますと、MSCIワールドインデックスの月足チャートでは、世界がITバ
ブルで沸いた2000年の高値を左肩で形成し、2007年に向けてのサブプライムバブルの上昇で、
トップを形成、現在3度におけるQEバブルで右肩を形成しようとしています。
また、ITバブル後の安値とサブプライムバブル後の安値がネックラインとなっており、
三尊天井と呼ばれる形となっている点が注目です。
この場合、世界中で何か突発的な株価が上昇するような材料が出ない限りは、月足レベルで近い
内にネックラインに向けた下落が再開されるのではないかと考えています。
そして、抵抗線となりやすいポイントは左肩ラインと並ぶ右肩ポイントが有力ではないかと、MSCIワ
ールドインデックスから思い描けるわけです。
※巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照ください。
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※ また、MSCIワールドインデックスに影響するギリシャの株価指数は年初来高値更新中
ギリシャ指数は、年初来高値更新を続け、世界中が同時に反転を開始した6月4日から反転を開始
しています。そして、欧州債務危機の根源が現在時点で上昇相場であるためギリシャが下落に転じ
ない限り上昇相場が継続中であるのではないかと判断しています。
また、MSCI ワールドインデックスに影響を与えるスペインもある一つの見方が出来ます。
以下に、スペイン国債10年物利回りチャートを挙げます。
※スペイン国債10年モノ利回り
チャートを見て頂きますと、スペイン国債10年ものの利回りは一時危険水域と言われる7%台を越え
ていましたが、7月25日に高値をつけ下落に転じており、世界中のマーケットは投資家心理を強く改
善し、上昇に転じました。また、ムーディーズが見直しを図っていたスペイン国債は、
※巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照ください。
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デフォルトの格下げ懸念が後退し、安心感から直近の安値を割れてきており、三尊天井特有の動き
となっています。そのため、黄色の下値ラインまでのターゲットが算出され、5%以下の利回りが算出
されます。その間、市場は安定相場に入る事が想定され、ユーロが買われる事でリスクオンの相場
が継続するのではないか?という視点です。また、以下にユーロ/ドルのチャートを挙げます。
ユーロ/ドルの長期チャートでは、2000年の安値の上昇トレンドのサポートラインにタッチするポイン
トで反転し、スペイン国債利回りが下落したように、ドラギ発言により急速に買い戻されたユーロ/ド
ルは現在下降チャネルラインにタッチするポイントであり、かつ2011年8月26日の高値との38.2%
戻しという水準にあり、売り圧力が強まるポイントであると言えます。リスクシナリオ(ギリシャがユーロ
を離脱するなどの)が発動するのであれば、このポイント辺りからユーロの売りが強まり、下落に転じる
リスクを考慮しなければなりません。ですが、スペイン国債の件で見たように、スペイン国債10年物
の利回りは低下すると考えており、青印で示したパターンで下降チャネルを突破してくるのではない
かと考えています。このポイントは、2011年8月からの高値から半値戻しのレベルであり、かつ、心理
的抵抗線になりやすい1.35レベルの水準にあります。もしさらに高値を追うレベルにまで上昇すると
すれば、2010年5月のギリシャ危機のスタート高値2011年8月高値を結ぶラインであると考えられ、
長期三角持ち合い相場を形成するというシナリオとなります。
目先はユーロに関しては、下降チャネルラインを突破できるか?に注意となります。
そして、マーケットは現在、ヨーロッパ債務問題から、米国の業績懸念に視点を移行させています。
※巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照ください。
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次に見て頂きたい画像はナスダック市場の月足チャートとなります。
ナスダック市場月足チャート
ナスダック市場は、2000年のITバブル期に株価が急騰しており、上記のような月足を描いています。
現在リーマンショック以降のナスダック市場は【アップル】の上昇に伴って上昇基調を強めており、
ITバブル時につけた高値を狙う動きとなっていますが、ITバブル時の高値からITバブル崩壊後の
安値のポイントからの50%戻しのポイントでもみ合っている事がわかると思います。
そのため、現在時点で上値が重たい理由も月足レベルで、30年チャートから半値戻しの水準であり
売りが出やすいと判断できるわけです。
先程のMSCIワールドインデックスを再度見て頂きたいのですが、(下記画像)
MSCI ワールドインデックスに上昇余地があるのであれば、このナスダック市場が50%の半値戻し
の売り圧力を乗り越えて、さらに高値の61.8%戻しの水準への上昇を達成したときだと考えられます。
共にもう一段の上昇をした時が、ナスダック市場・および、MSCIワールドインデックス市場の高値で
はないかと考えるわけです。相場の節目として61.8%というポイントは強烈に意識されやすく、ナス
ダックの30年にも及ぶチャートでも61.8%が節目として機能するのではないかと考えています。
※巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照ください。
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MSCI ワールドインデックス月足チャート
ただし、ナスダック市場はMSCIワールドインデックスと直接の関係もないうえに、ナスダック市場に
直接影響を与える半導体指数(SOX指数)を見たときにここからの上昇はなかなか、難しいのでは
ないか?というのが難点として挙げられます。
以下に挙げる画像が半導体指数(SOX指数)です。
SOX指数月足チャートを見て頂くと、ITバブル期含んだ20年チャートとなります。
ヒューレットパッカードが経営不振の状態となっている事もあり、パソコン市場に対する半導体の需要
が低下懸念が強いことも半導体指数(SOX指数)を下押しする材料となりますし、先日発表されたイ
ンテルの決算ではインテルショックと呼ばれるなど市場に影響を与えています。
※巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照ください。
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そのため、ナスダック市場を連れ安させる要因と成りえます。
20年月足チャートでは、過去同じようなリズムで相場が動いている事もあり、同じようなリズムを刻ん
でいるポイントは 1と1‘ というように表現しています。現在三角持ち合い形成に伴う、4‘に向けた最
終上昇の後、下落に転じる流れを想定しています。(優先シナリオ)
これはもちろん、タブレット端末普及に伴う PC 向け半導体の需要低下に伴い、半導体指数である
SOX 指数は下向きのベクトルへと移行しているという判断のもとです。
ですので、そのまま、半導体実需の低下から半導体価格も下げるというシナリオも内包しており、
SOX指数がそのまま下げ、3‘の安値を割り込む局面を迎えるようであれば、ナスダック市場の上昇
も今後難しいものとなるのではないかという懸念は残ります。(オルタネートシナリオ)
ですが、10月17日の半導体指数に影響を与えるインテル決算では1986年からの長期上昇トレンドラ
インを割り込む事を拒否する形となっています。そのため、反転の可能性は十分に残されており、
インテルが反転を持続できるようであれば、半導体指数も4‘に向けた上昇と考えています。
次に、ナスダック市場を牽引し続けてきたアップルの株価を見ていきたいと思います。
アップルは過去比率分析を行なった際、目標値を 652.9 もしくは 854.7 を挙げていたのですが、
正しくは 933.8 もしくは 713 となっており、画像による分析にてその目標値を算出しています。
現在、アップル株価のチャートを見てみましても、内容はよろしくなく、確かに天井を打った可能性が
見られます。ですが、再度盛り返し高値を更新する動きとなれば、一兆ドル企業に届かない程度の
933.8 ぐらいまでの上昇を見込んでいます。
※巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照ください。
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アップルに至っては、非常に天井感が出てきているものの俄然買い意欲は強い。
単純な理由が世界中の大口投資家が運用資金先としてアップルを選択せざるを得ない状況である
ためです。債券のトリプル A 国が減少し、運用先困難な中、安定的な上昇を続けたアップルに資金
が集中したことが、今回のバブル形成に一役買っていますが、アップルが新商品を投入して15%の
株価下落をするのはアノマリー化しているため、ここらで資金再投入してくる可能性は高いのではな
いかと見ています。ただし、アップルを組み入れているポートフォリオが痛み、換金売りが市場に出る
ようであれば、連鎖的に市場は下げるものと考えられます。それほど、重要なアップルの株価です。
ですが、年末商戦にむけてまたブラックフライデーにむけてアップルがクリスマスプレゼントの目玉
商品となることは誰の目にもあきらかなはずで、調整後盛り返しをしてくるものと考えています。
現在、世界相場の下落を誘引するナスダックですが、要因は半導体銘柄の不調とアップルの下落
となっており、目先アップルの反転ポイントを探る作業よりも、インテルや半導体指数の SOX 指数の
サポートラインが維持できるかに注目しています。
次に日本市場ですが、日本市場は前回掲示板で挙げたチャートである10月15日時点のチャートか
ら、節目価格に接近しており、反転するならこのポイントと挙げていたとおり順調にその後上昇し、90
00円までの回復を見せました。
下記画像参照)
※巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照ください。
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拡大フラットというパターン分析で日経平均を考えた場合の節目価格は8491円となっており、この安
値は8488円と肉薄したポイントから反転となっています。この拡大フラットパターンとする理由は、8
月20日の高値である9222円を、9月19日の日銀決定会合で上抜けた点と、同時にTOPIX指数は
9月19日の高値が8月20日の高値を超えていない事。
そのため、日経平均は7月25日の安値を基点として大きな調整相場だったと判断できます。
※巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照ください。
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上記画像から、7月25日の安値を起点に上昇相場が始まったと解釈され、8月21日高値から7月25
日安値の値幅894円に対する1.618倍である値幅分1446円を本日の安値である8488円に足した
9934 円が見込まれます。エリオット波動からは、レッサーディグリ 2 波と呼べるポイントから反転して
いる事も強気に判断する要素となっており、その後の反転後の力強い上昇も C-2 終了後の C3-1
の上昇と仮定するとすんなりします。それだけ、エリオット波動における3波は強い動きとなるため、今
回の急上昇のスタートも分析の正しさを後押ししてくれるものとなっています。
また、日経平均を週足チャートで見ますと、三角持ち合いの下限での反転となっており、年末に向け
て強い相場が意識されるものと考えています。
それが、上記画像のターゲットプライスとなります。この場合、年末までは強い相場が期待されます。
というのも、C-3と現在考えられ、特に押しのない相場付きとなればその可能性はぐんと高まり、
現在時点ではまだ、赤丸ポイントである 9934 円に向けた上昇が期待できるものと思われます。
そして、C-3上昇、C-4調整、C-5上昇と順に終えれば、日経平均は下値を探る展開が考えられ
るものと現在時点で考えています。
仮に急落となり、サポートラインを割り込めば、3年以上の持ち合いを下離れることとなり、下値探しに
注意となります。
※巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照ください。
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最後にダウチャートと S&P から
現在 S&P500のチャートは50年チャートから見て、ブリッシュクラブパターンのような格好となってお
り、X の安値から2007年の高値までを A として、その A からの下落幅が61.8%のラインでリーマン
ショク後の安値となり反転しています。ですが、現在上値が重たくなっている現状は AB 間の値幅の
88.6%戻しというタイミングとなっており、ブリッシュクラブパターンから見た場合の売りポイントとかさ
なり、非常に危ういポイントではあります。
ですが、ダウの月足チャートを見て頂きますと、現在ロルーソーの5パターンと呼ばれる拡大型の三
角持ち合いが形成されているようにも見え、2007年の高値を上抜く可能性が残るものと考えていま
す。
※巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照ください。
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ダウ市場月足チャート30年物チャート
ダウ市場はもう一段の上昇を月足レベルで狙っているのではないでしょうか?
というのも、BATS 市場ではすでに SPDR S&P500 ETF はすでに2007年の高値を上抜いており、
2000年高値と2007年高値を結んだラインを目指した上昇を開始しています。
市場と参加者は違えど、扱っている商品は S&P500に連動する ETF であり、米国の目指している
ターゲットは2007年の高値超えである事を暗示しているように思えます。
※巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照ください。
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※ BATS 市場
米国と欧州に展開している証券の電子取引所、またその取引所を運営している米国企業。証券取引所を介さずに証券を売買する
私設電子取引所(PTS)である。2005 年に創業した新興の取引所で、米国ではニューヨーク証券取引所、ナスダックに次ぐ、第 3
位の取引所となっている。
市場規模は10%超規模ながら、ハイフリークエンシー(高速アルゴ売買)専門のようで、大口トレー
ダーの窓口のような市場。システム障害に弱く、たびたび問題視されている点に注意。
一連の流れで相場の見通しを立ててきましたが、年末にむけて大統領選挙もさることながら、
年末商戦やユーロの安定化などから、現在相場は調整色を強めていますが、反転し、年末ラリーに
向けて動き出すものと考えています。
<本資料の留意点について>
本レポートは、投資判断の参考となる情報の提供を唯一の目的としたもので、投資勧誘を目的とし
て作成したものではありません。銘柄の選択、投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさ
るようにお願いいたします。このレポートは、信頼できると考えられる情報に基づいて作成されていま
すが、アイリンクインベストメントは、その正確性および完全性に関して責任を負うものではありません。
本レポートに記載された意見は、作成日における判断であり、予告なく変わる場合があります。
<著作権について>
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<金融商品取引法に関わる表示について>
弊社ホームページにて掲載しております。当該ページにてご覧ください。
http://www.ilinkinvestment.com/company/compliance.html
<称号>
株式会社アイリンクインベストメント 福岡財務支局長(金商)第11号
※巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照ください。
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