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アフガニスタン国 カブール・テレビ放送局機材整備計画 基本設計調査

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アフガニスタン国 カブール・テレビ放送局機材整備計画 基本設計調査
No.
アフガニスタン国
カブール・テレビ放送局機材整備計画
基本設計調査報告書
平成14年7月
国際協力事業団
無 償 三
CR
(1)
02−176
序
文
日本国政府は、アフガニスタン国政府の要請に基づき、同国の「カブール・テレビ放送局機材整備
計画」にかかる基本設計調査を行うことを決定し、国際協力事業団がこの調査を実施いたしました。
当調査団は平成 14 年 5 月 5 日から 5 月 12 日まで基本設計調査団を現地に派遣しました。
調査団は、アフガニスタン国政府関係者と協議を行うとともに、計画対象地域における現地調査を
実施しました。帰国後の国内作業の後、国際協力事業団アフガニスタン首席駐在員事務所を通じての
現地説明を経て、ここに本報告書完成の運びとなりました。
この報告書が、本計画の推進に寄与するとともに、両国の友好親善の一層の発展に役立つことを願
うものです。
終わりに、調査にご協力とご支援をいただいた関係各位に対し、心より感謝申し上げます。
平成 14年7月
国
総
際
裁
協
力
川
事
上
業
隆
団
朗
本計画地の住民生活状況
市内の状況
夜間 10 時以降の外出は禁止され、市内には警備
のための兵士が監視しているが、昼間の市民の外
出に制限はない。
市内の交通
小売業など市民生活は活発で、交通量は多く、バス
などの公共交通の利用者は多い。
市場の様子
「ア」国では、イスラム教により毎週金曜日が休日と
なっており、木曜日の市場は、大勢の人々で賑わ
う。香辛料、食用肉、野菜等の食糧及び生活物資の
流通事情は回復傾向にある。
カブール市内のテレビ
現地で販売されている中古テレビ
カブール市内の商店には中古テレビが陳列され市
民の関心の高さを表している。
テレビ放送は、夕方 5 時から 10 時までカブール市民に
向けてパシュトゥン語、ダリ語の他、英語による番組が
放送されている。
現地で販売されている新品テレビ
生活必需品など物資の少ない状況にもかかわらず、
一般商店では日本製の中古品をはじめ新品のテレビ
も販売されている。
機材輸送・現地資材の状況
カブール空港
カブール空港は、長年の内乱による施設の被害は
大きいものの、3500m の滑走路を有しており、
国連機をはじめとした大型輸送機による貨物の
輸送が活発に行われている。
カブール空港から市内への道路状況
ソビエト侵攻およびアルカイダ掃討のための戦
闘により、カブール市内の通信設備や発電設備
などのインフラ施設の被害は大きいが、カブー
ル空港から RTA まで約4km の道路の舗装状況
は良い。
現地調達可能な資材
小売店には建設用の資材が販売されている。ロシ
ア、中国及びパキスタンの製品・資材が多いが、隣
国イランからの入荷もあるようである。
建設機械の状況
工事用資材の現地入手は可能であるが、クレー
ン、パワーショベル等の大型建機は不足してい
る。
市内の工事現場
大型建機や省力化のための機材が無いため人力に
よる作業が行われているが、安全柵などの危険防止
対策はなく、非常に危険な状況である。
輸送機
現地で使用されているロシア製大型輸送機。
アフガニスタン国営放送局(RTA)の状況
RTA 建物の概観
アフガニスタン国営放送局(RTA)は、わが国の無償資金
協力を受け 1976 年度に設立された。タリバン時代に禁
止されていたテレビ放映は 2001 年 11 月に再開された。
RTA 局員
テレビ放映が禁止されていた間、テレビ局員は、ラジ
オ局などに勤めていたが、再開後、徐々にテレビ局
に戻ってきている。建設当時の技師が多く、高齢化が
進んでいる。
RTA 機材状況
RTA の放送機材は、日本製であり、30 年近い製品に
もかかわらず、現在も稼働しており状態がよいが、ス
ペアパーツの在庫はない。
RTA 運営維持管理
RTA に対してわが国の技術協力が行われており、既
存の RTA 技術者はその技術を応用して日本製機材
の運転・維持管理を行なっている。
RTA 空調
スタジオ、副調整室および主調整室には集中型空
調が適用されており現在でも使用されているが、
フロンなどの環境問題などで交換部品はない。
非常用電源
市内電力は戦災前から逼迫した状況が続いており、
テレビ局舎とラジオ局舎は、非常用ディーゼル発電
設備を共有していたが、現在は故障している。
カブールテレビ送信所(アサマイ山)
カブールテレビ送信所(アサマイ山)
カブール市内の放送をカバーするカブールテレビ
送信所(アサマイ山)の状況。被災により当初の
アンテナおよび建物は瓦礫となっている。黄色矢
印が被災後建設されたアンテナ。赤矢印が同様に
被災後建設された送信所建物。
イランが緊急支援した送信機
イランが戦後、緊急に供与した送信機(200W)。状態
は悪く、出力は小さくかつ機能が安定していないた
め、我が国の支援による設備更新が望まれている。
設置されている機関砲
送信所アンテナ付近に設置されている機関砲。
現場に残されている弾薬
機関砲用と思われる弾薬。カブールテレビ送信所(ア
サマイ山)付近は関係者以外立ち入り禁止となってい
るが、このような弾薬があり、危険な状態である。
既設アンテナ設備(2)
既設アンテナ設備(1)
ミサイル攻撃により破壊された我が国の無償資金協力により整備された送信所設備の様子。
略
語
集
AM
Amplitude Modulation(振幅変調)
CCIR
Comite Consultatif International des Radio-Communications
(国際無線通信諮問委員会)
CD
Compact Disk(コンパクトディスク)
DAT
Digital Audio Tape(デジタルオーディオテープ)
E/N
Exchange of Notes(交換公文)
FM
Frequency Modulation(周波数変調)
GDP
Gross Domestic Product(国内総生産)
HDTV
High Definition Television(デジタル方式ハイビジョン)
IEC
International Electrotechnical Commission(国際電気会議規格)
IMF
International Monetary Fund(国際通貨基金)
ISO
International Organization for Standards(国際標準化機構)
ITU
International Telecommunication Union(国際電気通信連合)
JCS
Japanese Electrical Wire and Cable Maker's Association Standards
(日本電線工業会規格)
JEAC
Japan Electric Association Code(電気技術規程)
JEC
Japanese Electrotechnical Committee(日本電気規格調査会標準規格)
JEM
Standards of Japan Electrical Manufacturer's Association
(日本電機工業会標準規格)
JICA
Japan International Cooperation Agency(国際協力事業団)
JIS
Japanese Industrial Standards(日本工業規格)
NGO
Non Governmental Organizations(民間非営利団体)
NTSC
National Television System committee(テレビ方式)
O&M
Operation and Maintenance(運転・維持管理)
OJT
On the Job Training(実習教育)
PAL
Phase Alternative Line(テレビ方式)
RTA
Radio Television Afghanistan(アフガニスタン国営放送)
SECAM
SEquential Couleur A Memoire(テレビ方式)
.SMPTE
Society of Motion Picture and Television Engineers
(映像テレビ技術者協会)
STL
Studio to Transmitter Link(スタジオ・送信所間番組伝送回線)
TSL
Transmitter to Studio Link(送信所・スタジオ間番組伝送回線)
UNICEF
United Nations Children’s Fund(国際連合児童基金)
UNDP
United Nations Development Programme(国連開発計画)
WB
World Bank(世界銀行)
WHO
World Health Organization(世界保健機構)
要
約
アフガニスタン国(以下、
「ア」国と称す)は北緯 29 度 21 分∼38 度 30 分、東経 60 度 31 分
∼75 分の間に位置し、首都はカブールで、海抜約 1,800mのところにあり、パキスタン、イラン、
トルクメニスタン、ウズベキスタン、タジキスタンおよび中華人民共和国の 6 ヶ国に囲まれてい
る。
「ア」国の主要都市とその人口は、首都カブール 178 万人、南都カンダハール 22.6 万人、西
都ヘラート 17.7 万人、北都マザーリシャリーフ 13.1 万人と言われている。また、その他の都市
人口の多くは不明であるが、全人口に占める都市人口は 400 万人弱と言われている。全人口は
2,510 万人(出典:国連情報センター)と言われている事から都市への人口集中率は約 16%であ
る。この値は、パキスタン 32.2%、タジキスタン 28.4%、ウズベキスタン 38.0%、トルクメニ
スタン 45.2%、イラン 58.1%など、周辺諸国に較べ(出所:UNOCHA 2000 年)一段と低くなっ
ているがこれは都市化を加速する要因である就労機会が上記の都市に少ないことに起因すると
考えられている。
「ア」
国は 1919 年英国の保護領から独立を達成し 1973 には共和制に移行した。
しかしながら、
1978 年に軍部クーデターによりタラキ左翼政権が発足以来、政権の内部紛争と反政府ゲリラ活
動の激化は全土に及び、内戦状態へと発展した。1979 年には旧ソ連軍が「ア」国の政権維持を目
的に軍事侵攻・進駐を開始し、アミン共和国政権を崩壊へと追いやったが、1989 年に旧ソ連軍
が撤退すると、政治の覇権をめぐる内戦に突入し、民族間による抗争は泥沼化して全土に拡大し
た。このような状況下、1996 年より新興の軍事・宗教勢力であるタリバンが国内統一を進め、
2001 年 10 月のタリバン政権の崩壊まで「ア」国全土の約9割を支配下に治めた。しかしながら、
そのイスラム原理主義思想に基づいた厳しい政治運営は国際社会の反発を買い、2001 年 9 月の
米国同時多発テロ事件の報復を受けて「ア」国の社会基盤はほとんど破壊的な打撃を受けた。内戦
は 23 年に及び、近年 10 年間では人口の約 3 分の 1 が国外に脱出し、国内でも故郷を追われた避
難民が続出している。UNHCR によれば、2001 年 9 月現在で、生存のために人道援助を必要として
いる人々は、500 万人以上に上り、その内 100 万人以上が故郷から追い立てられた国内避難民で
あるとしている。
このため、近年の同国経済は、労働者不足、資本の欠如、ならびに交易の混乱等によって大き
く落ち込んでいる。最近の「ア」国経済の統計資料は少ないが、米国 CIA は「ア」国の 2000 年
現在の購買力平価(PPP:Purchasing Power Parity)で表した一人当たりの GDP を公表しており、
約 800 ドルと推定している。同数値は、マダガスカル、マリ、ギニアベサウ等のアフリカ・サブ
サハラの低開発途上国と同程度であり、「ア」国は世界最貧民国の一つとして位置付けられる。
上記の背景から、「ア」国は生存のための人道的援助を広く国際社会に求めるとともに、国内
全土に向けて「国民和解のメッセージ」を「ア」国民たる各民族に広く伝え、和平プロセスを着
i
実に支援していくことが必要な状況にある。しかしながら、同国の成人識字率は約 36.3%(出
所:コアラブックス/アフガニスタン地図&データブック 2001)と低く、同国の情報流通の確
保において大きな障害となっており、メディアを通じた国民の国造りへの参画を促すための情報
流通手段の確保が必要とされる。
このような状況にあって、テレビ放送は地方農村部を含む全国民の最大の情報源として大きな
役割を担っており、
「ア」国政府は、1977 年にわが国の無償資金援助で創設されたアフガニスタ
ン国営放送局(RTA: Radio Television Afghanistan)を通して国民への政策発表、教育・啓蒙・
情報提供活動の推進を図りたいとしている。しかしながら、RTA のカブールテレビ放送局の番組
制作用機材の多くは、減価償却期間を大幅に過ぎるほどに老朽化し、スペアパーツの入手困難も
加わり、既に修理不能の状態にあって、番組制作に支障を来たしている。そのため、2002 年 3
月に「ア」国は同機材の整備にかかる無償資金協力をわが国に対し要請した。また「ア」国の復
興を支援するため、2002 年 1 月にわが国で開催された「アフガニスタン復興支援会議」におい
ても、わが国は支援重点分野の一つとして「メディア・インフラに対する支援」を掲げ、
「ア」
国民の国造りへの参画を促すためテレビ放送などの情報の流通確保が必要であるとしている。
この要請に対し、わが国政府は、平成 14 年 3 月に国際協力事業団(JICA)による緊急開発調
査「カブール市緊急復興支援調査」の事前調査団を派遣した。同調査団の報告を受けて、基本設
計調査団を平成 14 年 5 月 5 日から 12 日まで「ア」国に派遣し、同国関係者と要請内容について
確認・協議を行うとともに、プロジェクトサイト調査および関連資料収集を行った。帰国後、現
地調査資料に基づき、プロジェクトの必要性、社会・経済効果、妥当性について検討し、最適な
計画にかかる基本設計および実施計画を策定した。
本プロジェクトは、
「ア」国の復興支援さらには平和定着のためには、「ア」国国民が必要な情
報を入手できるようになることが必要であるとの観点から、カブールテレビ放送局の番組制作用
機材を整備することにより、同局が番組制作を支障なく行えるようにすることを目的とする。そ
のため、カブールテレビ放送局の番組制作スタジオ機材、ニュース番組スタジオ機材、主調整室
機材、編集室機材、ENG 機材、STL/TSL 機材、テレビ放送用車輌(中継車、ニュース取材車)
、お
よび上記機材の運用に必要な電源・空調設備の機材の調達・据付を行うものである。
基本設計調査団の帰国後、現地調査ならびに「ア」国側との協議結果を基に取りまとめた本計
画の概要は次表のとおりである。
ii
計画の概要
項目
機材調達・据付
内
容
1. テレビ放送設備用資機材
(1) 主調整室機材(STL/TSL を含む)
(2) 番組制作スタジオ機材
(3) ニュース番組スタジオ機材
(4) 編集室機材(アナウンスブース含む)
(5) フィルム番組収録室
(6) ENG 機材
(7) 中継車
(8) ニュース取材車
2. 電気設備用資機材
3. 空調設備用資機材
機材調達
1. 予備品
2. 監視・測定器
3. 保守用道工具
「ア」国は内陸国であるため、海上輸送の際は、近隣のパキスタン国カラチ港が最も近接した
陸揚げ港となる。カラチ港にて陸揚げされた資機材は、同国ペシャワールを経由し、本計画サイ
トまで約 1,800km の内陸輸送をトラックにて行う。また、カラチ港からペシャワールまでの区間
(約 1,500km)は、鉄道輸送も可能である。
本プロジェクトをわが国無償資金協力で実施する場合、概算総事業費は、約 23.48 億円(日本
側負担経費)と見積もられる。本計画の全体工期は、実施設計を含め、約 15 ヶ月必要とされる。
また、「ア」国側の負担事業の主なものは、非常用発電機設置場所の確保、既設放送用機材およ
び空調機の撤去後の廃棄処分である。
なお、プロジェクトの実施にあたっては、監督責任官庁として情報文化省が担当するが、本プ
ロジェクト完了後の機材の運営・維持管理は、RTA が実施する。RTA の全職員数は 1,730 名で、
テレビ技術部を含む技術局の職員は 428 名である。同職員の技術レベルは、既設機材が老朽化し
ているにもかかわらず、その整備状況はほぼ良好であることから一定の技術レベルを有している
と考えられる。しかしながら本プロジェクトではデジタル化を始め機能が向上した新しい機材が
導入されることから、本プロジェクト実施における OJT のみならず、わが国の技術協力を通じて、
必要な技術移転を行い、運転・維持管理技術の向上を図る必要がある。
本プロジェクトの実施により以下の直接効果が期待される。
iii
・ 番組制作機材等が整備されることにより、「ア」国が社会経済情報・教育などの自主制作
番組を支障なく制作することができるようになる。
・ 電源・空調設備を更新・追加することにより、放送機器類の動作環境が整備され、安定し
た放送業務が行えるようになる。
また、以下の間接効果が期待されている。
• 教育現場での活用を通して、国造りの基礎となる人造りが可能となる。
• 正しい保健医療情報を提供することができるようになる。
• 「ア」国民族文化や海外の情報を国民が共有することで、戦災後の民族融和を図り、国造
りの前提となる地域共同体の再建を促進する。
• アフガニスタン移行政権の国民へ向けた情報を恒常的に提供することで、新憲法制定およ
び国民選挙という政権樹立への着実な前進を可能とする。
以上のように、本プロジェクトは多大な効果が期待されるとともに、広く住民の基礎的生活環
境の向上に寄与するものであることから、協力対象事業の一部に対して、わが国無償資金協力を
実施することは妥当性であると考える。
なお、本プロジェクトの効果をより確実なものとするために「ア」国側は、非常用発電設備設
置場所の整地工事、銀行手数料支払い、免税措置等の先方負担事項を滞りなく実施することが重
要である。
iv
序 文
位置図/写真
図表リスト/略語集
要 約
目
次
第1章 プロジェクトの背景・経緯 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1-1
1-1 当該セクターの現状と課題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1-1
1-1-1 現状と課題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1-1
1-1-2 開発計画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1-2
1-1-3 社会経済状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1-3
1-2 無償資金協力要請の背景・経緯および概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1-4
1-3 わが国の援助動向 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1-5
1-4 他ドナーの援助動向 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1-6
第2章 プロジェクトを取り巻く状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2-1
2-1 プロジェクトの実施体制 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2-1
2-1-1 組織・人員 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2-1
2-1-2 財政・予算 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2-1
2-1-3 技術水準 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2-2
2-1-4 既存の施設・機材の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2-2
2-1-4-1
ニューススタジオ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2-3
2-1-4-2
主調整室/ニュース副調整室 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2-5
2-1-4-3
フィルム番組収録室(テレシネ室) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2-6
2-1-4-4
番組制作スタジオ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2-8
2-1-4-5
番組制作スタジオ副調整室 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2-10
2-1-4-6
南側編集室 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2-11
2-1-4-7
北側編集室 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2-12
2-1-4-8
中継車(OB VAN) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2-13
2-1-4-9
測定器(メンテナンスルーム) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2-13
2-1-4-10 仮設 STL 装置(カブールテレビ送信所(アサマイ山)への番組無線伝送)
2-14
2-1-4-11 既設衛星中継装置(旧ソビエト製) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2-14
2-1-4-12 カブールテレビ送信所(アサマイ山) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2-15
2-2 プロジェクト・サイトおよび周辺の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2-16
2-2-1 関連インフラの整備状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2-16
2-2-2 自然条件 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2-17
2-2-3 その他(人口、家屋数、住民生活状況等) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2-18
第3章 プロジェクトの内容 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-1
3-1 プロジェクトの概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-1
3-2 協力対象事業の基本設計 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-1
3-2-1 設計方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-1
3-2-1-1
基本方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-1
3-2-1-2
自然条件に対する方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-2
3-2-1-3
社会経済条件に対する方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-2
3-2-1-4
調達事情に対する方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-2
3-2-1-5
現地業者の活用に対する方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-3
3-2-1-6
実施機関の運営・維持管理能力に対する対応方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-3
3-2-1-7
機材の範囲に対する方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-3
3-2-1-8
グレード設定に対する方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-3
3-2-1-9
調達方法、工期にかかる方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-3
3-2-2 基本計画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-4
3-2-2-1
全体構成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-4
3-2-2-2
将来計画への配慮と機材の選定 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-7
3-2-2-3
機材計画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-10
3-2-3 基本設計図 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-19
3-2-4 現地調達管理・据付工事計画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-38
3-2-4-1
施工方針・調達方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-38
3-2-4-2
施工上/調達上の留意事項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-38
3-2-4-3
調達・施工区分 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-39
3-2-4-4
施工監理計画/調達監理計画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-40
3-2-4-5
品質管理計画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-43
3-2-4-6
機材の調達計画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-43
3-2-4-7
輸送梱包計画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-43
3-2-4-8
工程計画の策定 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-44
3-3 相手国分担事業の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-45
3-4 プロジェクトの運営・維持管理計画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-45
3-4-1 基本方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-45
3-4-2 定期点検項目 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-45
3-4-3 予備品、監視・測定器および保守用道工具調達計画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-46
3-5 プロジェクトの概算事業費 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-49
3-5-1 協力対象事業の概算事業費 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-49
3-5-2 運営・維持管理費 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-49
3-6 協力対象事業実施にあたっての留意事項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3-50
第4章 プロジェクトの妥当性の検証 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4-1
4-1 プロジェクトの効果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4-1
4-2 課題・提言 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4-2
4-3 プロジェクトの妥当性 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4-3
4-4 結論 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4-3
[資料]
1. 調査団員・氏名
2. 調査行程
3. 関係者(面会者)リスト
4. 当該国の社会経済状況
5. 討議議事録(M/D)
6. 事前評価表
第1章
1-1
プロジェクトの背景・経緯
当該セクターの現状と課題
1-1-1
現状と課題
アフガニスタン国(以下、「ア」国と称す)は、地理的にヨーロッパとアジアの間にあり、北はト
ルクメン、ウズベキスタン、タジキスタン、東はパキスタン、西はイランに囲まれ、また最東北端
においては中華人民共和国とも国境を接しており、古代からアジアとヨーロッパを結ぶ「文明の十
字路」としての役割を果たしてきた。同国にはパシュトゥン人やタジク人など多様な民族が居住し
ている。
「ア」国は、1919 年に、イギリスから外交権を譲られて独立した。その後、1979 年に旧ソビエ
ト連邦(以下、旧ソ連と称す)が武力介入して以来、長い紛争状態が続いている。1989 年には旧ソ
連は完全撤退したがタリバーンが国土の大半を支配した。2001 年 9 月 11 日の米国における連続テ
ロ事件発生後に米国などはタリバーンに対する対テロ活動を開始し、タリバーンは、首都カブール
から撤退し、2001 年末までには「ア」国における拠点をほぼ全て失い、国際治安支援部隊(ISAF)
が首都カブールの治安維持に当たっている。
これらの政治・軍事的な動乱により、近年 10 年間で人口の約 3 分の 1 が国外に脱出し、国内で
も故郷を追われた避難民が続出した。UNHCR によれば、2001 年 9 月現在で、生存のために食料、衣
服、住居、医療等の人道援助を必要としている人々は、500 万人以上に上り、その内 100 万人以上
が故郷から追い立てられた国内避難民であるとしている。このため、近年の同国経済は、労働者不
足と資本の欠如、ならびに交易の混乱等によって大きく落ち込んでいる。
「ア」国は、同国の復興のために、メディアを通じて国民の国造りへの参画を促すための情報流
通手段の確保が必要と考えており、テレビ放送が有効であるとしている。
しかしながら、1977 年にわが国の支援により運営を開始したアフガニスタン国営放送局(RTA:
Radio Television Afghanistan)のスタジオ等に設置されている放送用機材は製造後 25 年を経過
しており、修理用部品は既に製造中止となっている。また、機材の一部は故障し、使用不能であり、
機材の老朽化は著しく、放送画質も極めて劣悪である。さらに市内電源は不安定で頻繁に停電が発
生しているが、敷地内の非常用発電機が故障しており、電源の確保すら難しい状況にある。このた
め番組制作時間と放送時間は著しく制限されている。また、首都カブール市をカバーする既設送信
機は 2001 年の紛争で破壊され、現在の暫定的な送信機の出力は僅か 200Wである。このため国営の
テレビ局としての機能は、著しく低下しており、緊急な機材整備が必要となっている。
1-1
1-1-2
開発計画
2001 年 12 月のボン合意を経て暫定政権が樹立され、2002 年 6 月に開催された緊急ロヤ・ジェル
ガ(国民大会議)により、国家元首が選出され、移行政権が発足した。今後、憲法制定ロヤ・ジェ
ルガによる新憲法制定および新憲法煮に基づく国民選挙が計画されている。
わが国は、米国と共同でワシントン DC においてアフガニスタン復興支援高級事務レベル会合を
開催し、アフガニスタン復興支援運営委員会会合(於:ブリュセル)を経て、2002 年 1 月の「アフ
ガニスタン復興支援国際会議」東京開催に至る復興プロセスを立ち上げるなど、積極的な役割を果
たしており、この会議において、優先分野として(1)行政能力の向上、(2)教育、(3)保健・衛生、
(4)インフラ整備(特に道路、電力、通信)、(5)経済システムの再建、(6)農業および地方開発が提
唱された。これらの開発支援に対して、各ドナーから以下の貢献額が約束された。
• 2002 年分
18 億ドル以上(約 2340 億円以上)
• 累計総額
45 億ドル以上(約 5850 億円以上)
その内、わが国は、地雷・不発弾の除去、地域共同体の再建、教育、メディア・インフラ、保健・
医療、女性の地位向上等の分野を中心に支援するとしており、2 年半で最大 5 億ドル(約 650 億円)
まで(内、2002 年で最大 2.5 億ドル、約 325 億円)の支援の実施を約束した。
また、2002 年 3 月からは、首都カブール市の復興支援のための教育、保健・医療、放送分野にお
ける緊急開発調査が実施されている。
「ア」国の復興に必要な事業は数多く、多額の費用が必要であるが、上記の様に各ドナーの支援
額は大きく(累計約 5850 億円)、電力・通信インフラの緊急計画予算(10 年間で約 437 億円)以
上の金額が約束されている。
このため各支援策が実施に移されれば、電力、通信等の「ア」国の経済インフラは、急速に整備
されていくと思われる。しかしながら、地雷問題、治安情勢等には引き続き留意が必要であり、各
セクターの計画が順調に推移するには、数多くの問題を乗り越える必要があり、計画実施が遅延す
ることも懸念される。
1-2
1-1-3
社会経済状況
(1) 民族構成と言語
「ア」国の主要民族は、パシュトゥン人、タジク人、ウズベク人、ハザラ人、トルクメン人、ア
イマク人などであり、最大数を占めるパシュトゥン人は、アーリア系民族に属し、母語とされるパ
シュトゥン語は、ペルシャ語系の東部方言の中で最大人口を誇る代表的支語である。また、北部、
西部、東部においては、農耕、手工業、商業に携わるタジク族が、また、中央山間部は農耕を営む
ハザラ族(黄色人種)が多く居住している。
一方、北部にはトルコ語系の農耕民ウズベク族、遊牧民トルクメン族、その他南部の遊牧民バル
チ族、バラフイ族、北部の遊牧民キルギス族、東部のヌーリスターン地方に孤立的に住む農牧民カ
フィール族、モンゴル族などが国内に分布し、人種構成は多岐にわたっている。
(2) 経済情勢
「ア」国の産業は、小麦等を主体とする農業および羊と山羊の家畜による畜産業に大きく依存し
ていたが、長年にわたる過酷な紛争、3 年越しの厳しい干魃、更には 2001 年 9 月から始まった対テ
ロ戦争等により、経済的な安定・発展は求めるべくもなく、同国経済は疲弊している。
最近の「ア」国経済の統計資料は少ないが、米国 CIA は「ア」国の 2000 年現在の購買力平価(PPP:
Purchasing Power Parity)で表した一人当たりの GDP を公表しており、約 800 ドルと推定してい
る。同数値は、マダガスカル、マリ、ギニアベサウ等のアフリカ・サブサハラの低開発途上国と同
程度であり、「ア」国は世界最貧民国の一つとして位置付けられる。
(3) テレビの普及率
「ア」国には、現在 10 万台のテレビがあると言われている。(出所:CIA ホームページ 1999)
タリバーン時代に禁止されていたテレビ視聴は 2001 年 11 月より開放されたが、カブール市にお
けるテレビの普及率については正確なデータはない。しかしながら住居に設置されたアンテナの数
より推定すると、10 世帯に 1 世帯がテレビを所有していると推定される。またレストランなど人の
集まる所にもテレビが設置されているため視聴可能な市民は、30%程度と推定されるが、「ア」国
の経済復興に合わせ、「ア」国のテレビ普及率も上昇すると思われる。
1-3
1-2
無償資金協力要請の背景・経緯および概要
「ア」国の復興を支援するため、本年 1 月にはわが国を主催国とし「アフガニスタン復興支援会議」
が開催され、現在、国際機関・各国ドナーによる同国支援が進められている。わが国では、和平プロ
セスへの支援さらには啓蒙・教育による人造り支援の観点から「メディア・インフラに対する支援」
を支援重点分野の一つに掲げている。
「ア」国のテレビ放送については、アフガニスタン国営放送局(RTA)がカブール市内のテレビ放
送局(本局)と 5 つの地域放送局を所有・管理し、本局および地域放送局間を通信衛星で繋ぎ、番組
の配信を行ってきた。本局であるテレビ放送局とテレビ送信所(アサマイ山)の機材は、1978 年にわ
が国の無償資金協力(1979 年度「カブール・テレビ放送局建設計画」)により調達されたものである。
しかしながら、テレビ放送局についてはパラボラアンテナが破壊され衛星通信が利用不可能となり、
VTR テープの運搬による番組配信を余儀なくされているほか、機材も当時の機材が未だ使用されてい
るものの、既に老朽化し故障が絶えず、新たな調達を必要としている。また、テレビ送信所(アサマ
イ山)については既に爆撃で破壊され、現在はイランの支援による暫定的な小電力送信機により細々
と放送している状況にある。
このような状況のもと、「ア」国はわが国に対し、(1)通信衛星送受信機を主要機材とする全国テ
レビ放送網の整備に必要な機材の調達、
(2)番組制作機材の調達、(3)テレビ送信所(アサマイ山)
の機材・施設の整備について無償資金協力を要請してきた。この内、わが国政府は緊急性を考慮し、
(1)および(2)の機材整備を対象に調査を行うこととした。
1-4
1-3
わが国の援助動向
わが国は、1979 年度まで食糧・農業分野等の無償資金協力および専門家派遣、研修員受入等の技術
協力を中心に実施していた。旧ソ連の軍事介入以後は、「ア」国の政権を政府承認していないことか
ら、直接の二国間援助は実施せず、専ら国際機関経由の援助を実施してきたが、「ア」国の人道状況
にも鑑み、1999 年度から草の根無償資金協力を開始している。
「ア」国の放送セクターへの援助実績は、日本放送協会(NHK)の支援を得て、1978 年 3 月の「ア」
国におけるテレビ放送開始にかかる技術協力および無償資金協力を行ってきた実績があり、専門家に
よる技術指導および本邦における研修を通じて養成された人材が「ア」国におけるその後のメディ
ア・インフラの中核を担ってきた。
従って、今後のメディア・インフラ分野の支援においても、現地の帰国研修員および現地の知見を
有する本邦の関係者等のリソースが活用できれば、より効果的な協力を進めていくことができるもの
と思われる。
<対「ア」国メディア分野における協力実績>
• 開発調査
: 75 年度
• 無償資金協力 : 76 年度
• 個別専門家
1 件(カブール・テレビ放送局建設計画実施設計調査)
1 件(カブール・テレビ放送局建設計画、9.5 億円)
: テレビ放送分野:77∼80 年度に計 8 名
ラジオ放送分野:77 年度に計 1 名
• 研修員受入
: テレビ放送分野:75∼79 年度に計 23 名
ラジオ放送分野:75∼79 年度に計 5 名
1999 年までの援助実績は表 1.3-1 のとおりである。
表 1.3- 1
年度
有償資金協力
7.20 億円
年度別・形態別実績
無償資金協力
技
61.90 億円
研修員受入
専門家派遣
調査団派遣
機材供与
プロジェクト技協
開発調査
90 年度
までの
累 計
91
92
93
94
95
96
97
98
99
な
な
な
な
な
な
な
し
し
し
し
し
し
し
な
な
し
し
7.20 億円
な し
な し
な し
な し
な し
な し
0.75 億円
緊急無償地震災害(日本赤十字社経由) (0.75)
緊急無償地震犠牲者支援(ICRC 経由)
(注 4)
0.33 億円
草の根無償(6 件)
(0.33)
62.98 億円
出所:2000 年度版 ODA 白書
1-5
協
力
22.96 億円
437 人
121 人
93 人
527.0 百万円
4件
2件
な し
な し
な し
な し
な し
な し
な し
な
な
研修員受入
専門家派遣
調査団派遣
機材供与
プロジェクト技協
開発調査
99 年度
までの
累 計
術
し
し
22.96 億円
437 人
121 人
93 人
527.0 百万円
4件
2件
1-4
他ドナーの援助動向
「ア」国放送セクターには各国からの支援の申し入れがあるが、同国は長年にわたるわが国からの
技術協力関係を今後も継続したいとの意向があり、わが国の放送分野への援助を強く望んでいる。
本年 3 月に実施された緊急開発調査の事前調査および今回の基本設計調査による、「ア」国の放送
セクターに関する他ドナーの動向は、下記のとおりである。
(1) ユネスコ:8 人のアフガニスタン人教師をアジア放送連合(ABU、本部マレーシア)に派遣し、最
新の放送技術の習得、RTA に対する番組制作等技術協力を行っている。
(2) 英国 BBC:100 万ポンドの資金援助を表明している。RTA のジャーナリスト研修、ラジオ局整備、
FM ラジオ送信機供与等を行いたいとの申し入れを行っている。
(3) イラン:カブール TV 用の送信機(200W)とアンテナを供与している。
(4) イタリア:すでに数回 RTA を訪問し、テレビ局の再建に興味を持っている。
(5) 米 VOA:ラジオ機材の供与を申し出ている。
(6) ドイツ:ラジオ局、テレビ局双方で機材供与、ならびに番組制作協力について申し出ている。ド
イツは第 2 次世界大戦中にラジオ局舎建設に協力している。
(7) デンマーク:NGO がラジオの番組制作に協力している。
(8) ロシア:テレビ局の支援について日本と協調支援したいとの意向もある。
旧ソ連はアフガン進行時に、テレビ・ラジオ放送局建設を進めていたが、建設は中断され放置され
ている。鉄筋等は経年により錆が発生している。写真 1.4-1 に旧ソ連建設のテレビ・ラジオ建屋を示
す。
写真 1.4- 1
旧ソ連建設のテレビ・ラジオ建屋
1-6
第2章
2-1
プロジェクトを取り巻く状況
プロジェクトの実施体制
2-1-1
組織・人員
RTA は、情報文化省(MOIC)の監督の下、運営・維持管理を行っており全職員数は 1,730 名、そ
のうち正規職員が 1,009 名。この内、技術局は、送信部、中継部、テレビ技術部、ラジオ技術部か
らなり、技術局の職員数は 428 人である。組織図を図 2.1.1-1 に示す。
なお、
「ア」国は 1928 年にラジオ放送を開始したが、第 2 次大戦後 2 度にわたって実施された 5
ヵ年計画で放送事業は大きく改善され、1963 年には局名もラジオ・カブールからアフガニスタン国
営放送(Radio Afghanistan、RAF)に改められた。その後、1977 年にわが国の援助によりテレビ放
送が開始され、以来、国営のラジオとテレビを総括するアフガニスタン国営放送局(RTA)に改組さ
れている。テレビ放送は RTA のカブールテレビ放送局がカブール市で本局として活動しており、テ
レビ放送網としては送信技術部が運用する国内の 5 つの都市(マザリシャリフ、ヘラート、カンダ
ハール、バダフシャーン、ジャララバード)にある地方局を形成している。
ラジオ部
テレビ部
制作局長
会長補佐
文化芸術部
イスラム部
会計部
総務局長
軍担当部
調達部
ミュージカル部
運輸部
会
長
海外番組部
人事部
管理部
計画局長
会長補佐
海外部
送 信 技 術 部 (ラ ジ オ 及 び テ レ ビ )、地 方 テ レ ビ 局( 13 4 )
中 継 技 術 部 ( 約 50)
技術局長
会長補佐
カ ブ ー ル テ レ ビ 放 送 局 ( 約 10 0 )
カ ブ ー ル ラ ジ オ 局 ( 約 10 0 )
設 備 管 理 部 ( 44)
備 考 :(
)内は職員数を示す
:は本計画の運営・維持管理担当部所
出 所 : RTA
図 2.1.1- 1
2-1-2
アフガニスタン国営放送局(RTA)組織図(2002 年 5 月現在)
財政・予算
RTA は全て国家予算で運営されており、2002 年度は 1,520 億アフガニー(1USD=3 万アフガニー、
1USD=130 円として約 6.6 億円)を計上しているが、2002 年 6 月に行われる緊急ロヤ・ジルガ以後
に予算の再配分が行われる予定とのことである。
RTA は、将来的に安定した財源を確保してゆくために、例えば受信料徴収等を視野に入れている
が、直面する「ア」国の経済状況を考えると、当面は困難と判断しているとのことである。
2-1
しかしながら、安定した放送事業を継続するためには、運営資金の確保は不可欠であり、テレビ
放送の普及状況・
「ア」国の経済状況の向上を勘案しつつ、受信料徴収体制やコマーシャル収入等を
確立することが必要と思われる。
2-1-3
技術水準
RTA 職員の技術レベルは、既設機材が老朽化しているにもかかわらず、その整備状況はほぼ良好
であることから一定の技術レベルを有していると考えられる。しかしながら本プロジェクトではデ
ジタル化を始め機能が向上した新しい機材が導入されることから、
本プロジェクト実施における OJT
のほか、わが国の技術協力により必要な技術移転を行い、運転・維持管理技術の向上を図る必要が
ある。
2-1-4
既存の施設・機材の状況
RTA のカブールテレビ局は 1976 年度にわが国の無償資金協力により整備されて以来、幾多の紛争
を経つつ辛うじて残った施設を使用し、1 日当り数時間のテレビ放送を行っている。送信設備は、
カブール市内のアサマイ山にわが国の無償資金協力により整備された送信所があったが、紛争によ
り破壊されたためイランより供与を受けた機材(200W)を利用して暫定的に運営している。カブー
ルテレビ局の建物の状況は、紛争によるミサイル着弾等の被害があり屋根の修理を行っている。ス
タジオ等に設置されている放送用機材の保全状況は、20 年以上を経過しているにもかかわらず、適
切な維持管理が行われており良好な状態である。写真 2.1.4-1 にカブールテレビ放送局舎を示す。
写真 2.1.4- 1
カブールテレビ放送局舎正面玄関(2002 年 5 月9日撮影)
基本設計図に RTA の施設配置図、カブールテレビ放送局舎の 1 階および 2 階平面図を示す。
カブールテレビ放送局のテレビジョン放送の標準方式は、1977 年にわが国の援助により初めてテ
レビジョン放送を開始した当時、
「ア」国におけるテレビジョン放送の標準方式を近隣諸国の運用状
況を勘案して CCIR 勧告 B 方式に決定した。しかしながら 1979 年のソ連の武力介入以降、カブール
テレビ放送局以外の地方放送局はソ連によって建設され、地方放送局のテレビジョン放送方式はソ
連の標準方式である SECAM 方式にされた。その結果「ア」国では、首都カブール市のテレビジョン
放送方式と各地方都市のテレビジョン放送方式が異なる異例な運用形態になっている。
2-2
2-1-4-1
ニューススタジオ
局舎 1 階の主調整室(マスター・コントロール・ルーム)内に併設されているスタジオフロア約 50
㎡の平面を有すニュース番組用スタジオである。図 2.1.4.1-1 に詳細機器配置を示す。
1インチ
VTR
1インチ
VTR
ラック
ラック
1インチ
VTR
オペーク
装置
16mmプロジェクターチェーン
シネコーダ
フィルム番組収録室
2インチ
VTR
2インチ
VTR
35mmプロジェクターチェーン
2インチ
VTR
ラック
ラック
TR
ニュース副調整室 / 主調整室
ラック
TR
ラック
ラック
CCU
VE卓
PD/SW卓
ラック
音声
ミキサー卓
SP
モニター棚
モニター
モニター
SP
ニューススタジオ
〔凡例〕
CCU
SP
TR
PD/SW
VE
図 2.1.4.1- 1
:カメラコントロールユニット
:スピーカー
:テープレコーダー
:プロデューサ/スイッチャー
:ビデオエンジニア
フィルム番組収録室、ニュース副調整室/主調整室、ニューススタジオフロア機器配置図
25 年前の建設当時は、日本製カメラを使用していたが劣化により更新されドイツ製のものが使用
されている。撮像管(プランビコン)方式のカメラが 3 台設置されているがその内 1 台は故障で使用
不能である。欧州製撮像管も、既に製造中止となっていて予備品は全くない状態であり、画質は極
めて悪く機材としての老朽化が進んでいる。その他の問題点は次のとおり。表 2.1.4.1-1 にニュー
ススタジオ既設機器構成を示す。
・ 照明用の予備電球は多少あるが、型式が古く製造中止のため今後の購入は不可能である。
・ アナウンス用のモニターイヤホンが破損しているため、インカムヘッドセットを流用している。
・ 空調不良のため、照明ライトでスタジオ内の温度が急上昇し、アナウンサー等に負担がかかっ
ている。
2-3
表 2.1.4.1- 1
機器名
スタジオカメラ
カメラレンズ
カメラレンズ
カメラスタンド
スタジオスピーカ
マイクロホン
マイクロホン
インカム HS
照明器具
・ 220V 1kW
・ 220V 0.8kW
・ 220V 0.5kW
カフ BOX
カメラテスト
スタンド
クロマキー時計
ニューススタジオ既設機器構成
型名
メーカ名
KCA110
A14×9KERM-1
1:1.7/126mm
A14×9KERM-1
1:1.7/108mm
VIDEO20
不明
DM−68A
VM−17SA
600HP
BOSCH
数量
(台)
4
フジノン
2
フジノン
2
ドイツ製
不明
AIWA
AIWA
不明
3
なし
1
2
1
不明
RDS
8
7
2
不明
NEC
1
NPL-3-137
RDS
1
不明
不明
1
備考
1 台不良(RTA で購入)
ハウリング事故防止のため、撤去された
スタンド付
スタンド付
バックトーク用
(2000LUX 目安)
電球:HG-10-32 1kW 220V
(機能)
・ カフ SW
・ BT
・ ST タリー
・ OA タリー
・ Q タリー
RTA 自作(時報再撮用)
備考: わが国の支援で 1977 年に調達したカメラは廃棄され、RTA が独自にカメラ 4 台(ドイツ製)を購入した。
写真 2.1.4.1-1∼3 にニュース副調整室/スタジオフロアの放送中風景およびスタジオカメラを
示す。
写真 2.1.4.1- 1
主調整室併設ニュース番組副調整室
(放送中)
写真 2.1.4.1- 3
写真 2.1.4.1- 2
スタジオカメラ(ドイツ製)
2-4
レポータ
(ハビービ・アハマド・シャリーク氏)
2-1-4-2
主調整室/ニュース副調整室
主調整室および併設のニュース番組用副調整室の機器構成は、表 2.1.4.2-1 のとおりとなってい
る(機器配置図面は、図 2.1.4.1-1 参照)
。表 2.1.4.2-1 に主調整室/ニュース副調整室既設機器構
成を示す。
表 2.1.4.2- 1
機器名
映像操作卓
デジタルタイム・コーダ
PM(ピクチュアモニター)
CM(カラーモニター)
SG(シンクヂュネレータ)
TV テストジェネレータ
映像卓モニター
・ PM (ピクチュアモニター)
・ WFM(ウェーブ・フォーム・モニター)
・ VSC(ベクトルスコープ)
主調整室/ニュース副調整室既設機器構成
型名
メーカ名
数量
(台)
不明
NEC
1
Model 532
日本テレビジョン工業
不明
12 インチ
21 インチ
LIC-SG-Ⅲ(PAL)
TG-5E/2
3Q
3Q
東芝
Sibasoku
9
3
2
1
9 インチ
148R
531A PAL
1
1
1
1
1
1
2
OA モニター
不明
12ch 音声卓
TT
AST-218
DN-307F-E
3Q
Tectoronic
Tectoronic
SONY
ドイツメーカー
NEC
DENON
TR
DN-371R-E
DENON
2
HP-4261
AUDIMAX
NEC
CBSラボ
1
1
不明
SEIKO
1
不明
不明
不明
不明
不明
不明
VO-5850P
NEC
NEC
NEC
NEC
NEC
NEC
SONY
2
1
1
1
1
1
2
モニタースピーカ
音声 ALC
時計装置
STL
TSL
除湿器
VHF 連絡無線
室間インカム
制作インカム本体
U-matic VYR
備考
10×2 MIX
12×1 CUT
13×1 PV
故障 使用中止
(タイムスーパ用)
画面焼きつき
色再現性なし
1 台が不調
民生機
民生機
故障
現用中
(ヘッドの磨耗が激しい)
停電時バッテリー
バックアップ
6440 MHz
6600 MHZ
4ch
非常用(RTA 購入)
備考: 時計装置は、スタジオ等放送用の1秒運針子時計および 30 秒運針の館内子時計がある。
写真 2.1.4.2-1∼3 に主調整室(マスター)機器の様子を示す。
写真 2.1.4.2- 1
主調整室/ニュース映像操作卓
写真 2.1.4.2- 2
2-5
主調整室/ニュース副調整室
写真 2.1.4.2- 3
2-1-4-3
主調整機器収納ラック
フィルム番組収録室(テレシネ室)
主調整室の奥には、映画フィルムおよび素材送出・収録用 VTR 等が設置されている。映画フィル
ムは、インドをはじめ海外からの輸入であるのでイスラム教の教義に反する部分等の編集・割愛を行
うためテレシネから VTR テープに収録後、編集する。表 2.1.4.3-1 にフィルム番組収録室の既設機
器構成を示す。
表 2.1.4.3- 1
機器名
テレシネ装置(35mm チェーン)
・ 35mmTV プロジェクタ
・ 3Vカメラ
・ MPX
テレシネ装置(16mm チェーン)
・ 16mmTV プロジェクタ
・ SL
・ 3Vカメラ
・ MPX
テレシネ装置(オペークチェーン)
・ OP
・ 3Vカメラ
VTR
・ 2インチ VTR
・ 1インチ VTR
・ U-matic
・ DVCPRO
VTR IN/OUT SW’er
映像スイッチャ卓
・ PM
・ WFM
・ VSC
モニタースピーカ
室間インカム
・ VTR 用
・ 卓用
フィルム番組収録室既設機器構成
型名
メーカ名
TP-351D
DO4609B
VICTOR
東芝
16mmTV1
TC-5100-25
DO4609B
HOKUSHIN
HOKUSHIN
東芝
数量
(台)
備考
2
1
1
1979 年製
2
1
1
1
1977 年製
ET−2S
DO4609B
理化学精機
東芝
1
1
不明
〃
〃
〃
不明
AMPEX
BOSCH
SONY
Panasonic
SONY
3
3
2
1
1
9インチ
148R
521A PAL
HP-4261
3Q
Tectoronic
Tectoronic
NEC
1
1
1
1
不明
〃
不明
〃
2
1
1000H使用
5000H使用
7500H使用
2台不良
1台不良
NHK からの貸与
計測機器の確度不良
一部通話不能
2-6
写真 2.1.4.3-1∼3 にテレシネ装置を示す。
写真 2.1.4.3- 1
写真 2.1.4.3- 2
35mm フィルムプロジェクターチェーン
16mm フィルムプロジェクターチェーン
2-7
写真 2.1.4.3- 3
オペーク装置
2-1-4-4
番組制作スタジオ
各種番組制作用のスタジオで、フロア面積は約 100 ㎡である。管球式(プランビコン)カラーカ
メラを 25 年間使用し、現在も使用可能であることは奇跡的である。しかしながら、画質は相当に悪
い。スタジオの使用頻度は高く、今回の調査も収録の合間を見て実施した。詳細機器配置を、図
2.1.4.4-1 に示す。
機材倉庫 (1)
番組制作スタジオ
SP
機材倉庫 (2)
モニター
サウンドロック
モニター棚
モニター
SP
モニター
音声
ミキサー卓
PD/SW卓
VE卓
CCU
照明卓
TR
TR
番組制作スタジオ副調整室
ラック
ラック
〔凡例〕
VTR
CCU
SP
TR
PD/SW
VE
図 2.1.4.4- 1
番組制作スタジオ 機器配置図
2-8
:カメラコントロールユニット
:スピーカー
:テープレコーダー
:プロデューサ/スイッチャー
:ビデオエンジニア
表 2.1.4.4-1 に番組制作スタジオ既設機器構成を示す。
表 2.1.4.4- 1
機器名
型名
番組制作スタジオ既設機器構成
メーカ名
数量
(台)
スタジオカメラ
PK-32
東芝
2
ペデスタル
カラーモニター
モニタースピーカ
マイクロホン
スタンド
インカム
照明器具
カメラテストスタンド
TP-098
21 インチ
HP-4261
VM68A
Boom
不明
不明
NPL-3-137
SHOTOKU
3Q
NEC
AIWA
不明
不明
不明
RDS
2
1
1
2
2
1式
1式
1
備考
予備プランビコンなし
(最後の管球式カメラ?)
CCU PM 不良
色再現性なし
写真 2.1.4.4-1 に番組制作スタジオ風景を示す。
写真 2.1.4.4- 1
番組制作スタジオ風景(子供向け科学番組収録中)
2-9
2-1-4-5
番組制作スタジオ副調整室
建設当初の運用は、VTR を集中管理する方式であったが、現在の運用はスタジオに収録 VTR を設
置する形の VTR 分散方式になっている。TT(レコードプレーヤー)
・TR(テープレコーダー)は、既
に製造中止となっている。表 2.1.4.5-1 に番組制作スタジオ副調整室既設機器構成を示す。
表 2.1.4.5- 1
機器名
番組制作スタジオ副調整室既設機器構成
型名
メーカ名
数量
(台)
プロダクション映像操作卓
H−2185
NEC
1
PM(ピクチュアモニター)
CM(カラーモニター)
映像卓モニター
・ PM (ピクチュアモニター)
・ WFM(ウェーブ・フォーム・モニター)
・ VSC(ベクトルスコープ)
VTR
12ch 音声卓
TT(ターンテーブル)
TR(テープレコーダ)
モニタースピーカ
デジタルエコー
音声席 PM
照明卓
12 インチ
21 インチ
3Q
3Q
9
2
9 インチ
148R
531A PAL
1 インチ
AST-217
DN-307F-E
DN-371R-E
HP-4261
EMT254X
12 インチ
不明
3Q
Tectoronic
Tectoronic
BOSCH
NEC
DENON
DENON
NEC
EMT
3Q
RDS
1
1
1
2
1
2
2
1
不明
1
1
備考
10×2 MIX
12×1 CUT
13×1 PV
ワイプ付
画面焼きつき
色再現性なし
計測器機角度不良
RTA が調達
故障使用不能
ヘッドの磨耗が激しい
RTA が調達
写真 2.1.4.5-1∼3 に番組制作スタジオ副調整室機器を示す。
写真 2.1.4.5- 1
番組制作副調整室(手前が音声操作卓)
写真 2.1.4.5- 3
写真 2.1.4.5- 2
プロダクション映像操作卓
番組制作カラーカメラ(東芝製 PK32)
2-10
2-1-4-6
南側編集室
局舎 2 階に、RTA により 2 ヶ所のオフライン VTR 編集室が設置されている。VTR 編集機は、1 対 1
編集である。この内、南側編集室は、旧会議室に機材を設置し、運用している。狭い部屋に編集・
ダビング装置が多数設置されているが、遮音性がまったく考慮されていないため、スピーカからの
音が混じりモニターすることが難しく、また機器の発熱で室温が高く作業環境が劣悪である。図
2.1.4.6-1 に平面図を示す。
1インチ
VTR
1インチ
VTR
編集機(VO5850)×2
1インチ
VTR
(RM440)
(TBC:800PS)
1インチ
VTR
ラック
(MTX SW)
(RM440)
PAL→SECAM 変換 (地方への配給)
編集機(VO5850P)×2、編集機(VO5850S)×4
編集機(VO5850)×2
(TBC:800PS)
VO5850S
1インチ
VTR
VO5800P ×1 VO5630 ×5
VO5850P (PAL)
ラック
編集機
(VO5850S)
TR (REVOX)
〔凡例〕
MTX SW :マトリクススイッチャー
TR
:テープレコーダー
VTR
:ビデオテープレコーダー
図 2.1.4.6- 1
南側編集室平面図
また、機器構成を表 2.1.4.6-1 に示す。
表 2.1.4.6- 1
機器名
・ 1インチ VTR
・ 編集機
・ 編集機
・ 編集機
・ 編集機
・ ラック設備
10×10 MTX
VDA
ADA
SG
・ TR
型名
不明
VO5852P
RMT440
TBC:800PS
VO5852P
RMT440
TBC:800PS
VO5630
VO5800PS
VO5850P PAL
VO5850S
不明
不明
南側編集室機器構成
メーカ名
BOSCH
SONY
SONY
SONY
SONY
SONY
SONY
SONY
SONY
SONY
SONY
SONY
REVOX
2-11
数量
(台)
5
2
1
1
2
1
1
5
1
1
5
2
1式
1式
1
1
備考
*地方局向け SECAM
テープダビング用
2-1-4-7
北側編集室
局舎 2 階北側にも旧フィルム室を改造し、オフライン VTR 編集室が RTA により設置されている。
狭い場所に追加機材を詰め込んだため、機材の発熱が大きく作業者に負担がかかっている。また、
編集作業スペース毎の遮音性がなく、効率が悪い。図 2.1.4.7-1 に平面図を示す。
VO5850
P
顔出しブース
RM
440
TR
VO5850
P
窓
音声
映像
ミキサー
スイッチャー
TR
ラック
VO5850
P
1インチ
VTR
図 2.1.4.7- 1
1インチ
VTR
北側編集室平面図
また機器構成を表 2.1.4.7-1 に示す。
表 2.1.4.7- 1
機器名
・ 編集機
・ 1インチ VTR
・ 編集機
・ 収録副調整装置
音声コンソレット
小型 VSW
TR
北側編集室機器構成
型名
メーカ名
VO5850P
RM440
不明
VO5850P
不明
SONY
SONY
BOSCH
SONY
不明
数量
(台)
2
1
2
2
1
1
2
備考
RTA が調達
ANN ブース付
ポストプロダクション音声編集用
写真 2.1.4.7-1∼3 に北側 VTR 編集室機器を示す。
写真 2.1.4.7- 1
U-matic 1:1編集装置
写真 2.1.4.7- 2
2-12
1インチ VTR ダビング風景
2-1-4-8
中継車(OB VAN)
局外中継用の車両として、日本製およびドイツ製各1台の計 2 台が常備されている。
この内、1979 年に整備された日本製中継車は車体をはじめ、走行用エンジンおよび放送機器用発
動発電機の保全も良好、中継車としての機能は失われていない。表 2.1.4.8-1 に中継車既設機器構
成を示す。
表 2.1.4.8- 1
中継車既設機器構成
機器名
型名
メーカ名
VSW(ビデオスイッチャ)
MIX’er(音声ミキサー)
TR(テープレコーダ)
カメラ
1インチ VTR
U-matic
FPU
PM(ピクチュアモニター)
CM(カラーモニター)
TV レシーバ
VHF 無線機
外部端子盤
発電機
ヒータ
空調
ケーブルリール
ジャッキ
不明
不明
不明
PK32
不明
不明
不明
不明
不明
不明
不明
不明
不明
不明
不明
不明
不明
NEC
NEC
不明
東芝
BOSCH
SONY
NEC
NEC
NEC
NEC
NEC
NEC
NEC
NEC
NEC
NEC
NEC
数量
(台)
1
1
1
2
1
1
1
5
1
1
1
1
1
1
1
6
4
備考
RTA が調達
RTA が調達
写真 2.1.4.8-1 に中継車を示す。
写真 2.1.4.8- 1
2-1-4-9
ガレージに保管され戦火を免れた中継車(わが国の無償資金協力で調達)
測定器(メンテナンスルーム)
保守の技術も一応あると察せられるが、メインテナンスルームを調査した結果測定器はオシロス
コープ 1 台があるのみでテスターもまともなものがなく、工具類も工具入れにほとんどなかった。
測定器で使用可能なものは表 2.1.4.9-1 のとおり。
2-13
表 2.1.4.9- 1
機器名
オシロスコープ
音声歪率計
測定器
型名
メーカ名
465
796E
TECTRONIK
Sibasoku
数量
(台)
1
1
2-1-4-10 仮設 STL 装置(カブールテレビ送信所(アサマイ山)への番組無線伝送)
送信所が破壊され STL 受信装置が失われてしまったため、FPU 装置(中継用無線伝送装置)を利
用して仮設でカブールテレビ送信所(アサマイ山)へ番組を伝送している。写真 2.1.4.10-1∼2 に
仮設 STL を示す。
写真 2.1.4.10- 1
STL と FPU
写真 2.1.4.10- 2
(注記)
(1) 左が正規 STL パラボラアンテナ(使用していない)
(2) 右が FPU パラボラアンテナを利用した仮設 STL
アサマイ山の局の庭からの展望
(左の山頂が送信所)
2-1-4-11 既設衛星中継装置(旧ソビエト製)
旧ソ連通信衛星からの送受信装置および受信専用中継装置が設置されていたが、空襲攻撃によっ
て破壊され現在使われていない。写真 2.1.4.11-1∼2 に既設衛星中継装置を示す。
写真 2.1.4.11- 1
旧ソ連衛星送受信パラボラアンテナ
写真 2.1.4.11- 2
2-14
同上衛星受信専用パラボラアンテナ
2-1-4-12 カブールテレビ送信所(アサマイ山)
カブールの西部地区に市街を一望できるアサマイ山(標高 2,100m)がある。その山頂にテレビ
送信設備が設置されている。1977 年の建設当初には、送信電力 1kW で放送していたが、2001 年にタ
リバン軍が対空陣地を設置したために空爆の標的となり、ミサイルがアンテナ・送信局舎等に命中
して全損の被害にあい、現在は使用不能となっている。
このため、市北部のインターコンチネンタル・ホテルの屋上から出力 10Wで放送を再開したが、
市内全域をカバーできる受信電界強度が確保されなかった。その後、イランの援助によりカブール
テレビ送信所(アサマイ山)が再建され、出力 200Wの送信機およびアンテナ等が設置された
スタジオからの STL は、中継車用の FPU(7GHz 帯)が代替利用されている。写真 2.1.4.12-1 にカ
ブールテレビ送信所(アサマイ山)を示す。
写真 2.1.4.12- 1
ミサイルで破壊された 送信所局舎/送信アンテナ
2-15
2-2
プロジェクト・サイトおよび周辺の状況
2-2-1
関連インフラの整備状況
旧ソ連軍侵攻による戦闘およびその後の無政府状態、2001 年のタリバーンに対する対テロ戦争に
より、「ア」国のインフラは、完全に崩壊した。
各国援助により、今後インフラは復旧する傾向にあるが、地方における紛争が続いているため再
建は難しい状況にある。本プロジェクトに関連するインフラの整備状況は、以下のとおりである。
(1) 電力
発電所、変電所、配電線路等の電力供給施設は、「ア」国内の紛争により大部分が破壊され、あ
るいは老朽化が進み、機能低下が著しい。カブール市における発電設備は、総設備容量が約 276MW
であるが、現有出力は 50%以下(約 120MW)まで落ち込んでおり、市内配電網も変電所の破壊等で
4 割程度しか稼働していない。このため、カブール市では、かろうじて配電網が運転できる地域に
対して、1 日約 5 時間程度の給電しか行われていない。
更に、全国レベルでの一人当たりの年間電力消費量は、約 18kWh(1999 年、CIA)であり、隣国パ
キスタン(約 429kWh/人・年)に比べても極端に低い。また、全国レベルの電化率は約 6%と言われ
ており、電力事情は劣悪である。
こうした状況を改善するため、「ア」国電力省では、既設設備の復旧を中心とした今後 10 年間の
緊急に必要なプロジェクトを策定しており、その投資額を合計 196.8 百万ドル(約 256 億円)とし
ている。同計画の投資時期は、以下のとおりである。
・ 今後 5 年間(2007 年まで)
: 110.4 百万ドル(約 144 億円)
・ 2008 年から 2012 年まで:
86.4 百万ドル(約 112 億円)
(2) 通信
「ア」国の通信網は荒廃している。CIA によると 1998 年での電話普及率は、100 人当たり約 0.12
台と低く、更に過去 20 年間の混乱より、設備状況は改善されておらず、現在の電話網の運転状況は
劣悪である。このため、カブール市での一般市内電話網はほとんど機能していない。
2002 年からヨーロッパ系の携帯電話会社が同市内での携帯電話サービスを緊急に開始しているが、
携帯電話機は 1 台約 400 ドル(初期登録料等を含む)であり、一般市民には手の届かない設備とな
っている。
通信セクターでの整備計画は、対テロ戦争前に国連が策定した Action Plan for Immediate
Rehabilitation(1993 年)があるが、同計画では、『政府機関の通信連絡網等の必要最小限の電話網
改善を緊急的に実施する短期整備計画(計画実施 2 年後)』と『電話普及率を 2%まで向上させる
長期整備計画(計画実施 5 年後)』を立案しており、合計で約 280 百万米ドル(約 364 億円)の投
資が必要と試算している。また、同計画の投資時期は、以下のとおりとしている。
・ 短期整備計画(2 年後):
30 百万ドル (約 39 億円)
・ 長期整備計画(5 年後): 250 百万ドル(約 325 億円)
2-16
(3) ラジオ
ラジオは 7 つの AM があったが、
うち 6 つは休止中で稼動しているのはカブールの 1 つのみである。
FM 1、短波 1 で、放送はパシュトゥン語、ダリ語、ウルドゥー語、英語で行われている。ラジオ普
及台数は 1999 年で 167,000 台とされている。ただし、テレビがカブール周辺都市に限られていたの
に対し、ラジオは地方部でもかなりトランジスタラジオが普及しており、BBC などの短波放送を受
信していたといわれている。地方部においては、内戦時代でもこれが唯一の外部情報となっていた。
(4) 道路
カブール市南西部を除き、市内中心街を通過する幹線道路は補修工事が実施されており通常走行
が可能であるが、都市間主要幹線道路は、維持管理が悪く舗装道路であるにもかかわらず、自動車
1 台分が入る穴があいていたり、路面状態が悪化している区間が多い。
住宅地へのアクセス道路および住宅地内の地先道路については、一部砂利舗装しているが、ほと
んどの道は土道で道路状況は非常に悪い。
(5) 上水・下水
近年の旱魃のために、以前は水源であった湖の水位は下がり、市内を流れるカブール川も干上が
り、表流水が上水として利用できていない。現在、上水は地下水に依存し、NGO 等の支援により浅
井戸が掘削されているが、旱魃と汲上げ過多による井戸水の枯渇や下水道が未整備であることと、
廃棄物の投棄のために汚水が地下に浸透し、地下水質の悪化によって、市民の安全な水への利用が
限られている。
2-2-2
自然条件
(1) 一般状況
「ア」国の位置は北緯 29 度 21 分∼38 度 30 分、東経 60 度 31 分∼75 分の間に位置し、首都はカ
ブールで、海抜約 1,800mのところにあり、東はパキスタン、西はイラン、北はトルクメニスタン、
ウズベキスタン、タジキスタン、また最東北端に於いては中華人民共和国の 6 ヶ国に囲まれた内陸
国である。
国土の大半は山岳地帯(平均高度 1,200m)と不毛の砂漠よりなり、地勢的にはパミール高原か
ら分岐するヒンズークシュ山脈が国の中央部を東西に走り南北の分水領を形成している。その北部
は平坦なアフガン・トルキスタン平原と、その東側の山脈を含むバダクシャン州となり、地理的に
も歴史的にも中央アジアのトルキスターン地方の一部を形成している。
南西部は次第に傾斜し、山麓ならびに渓谷部に肥沃な土地の地帯があって農耕地となっているが、
それより南はイラン高原の東端を占める砂漠地帯である。南東部にはスレイマン山脈の本支流が走
り、おおむねパキスタンとの国境をなしている。
(2) 気象条件
内陸性気候で乾燥がはげしいが、ヒンズークシュ山脈が国の中央部を東西に走っているため、
5,000m級以上の高度を有する山脈からの雪融水により、山麓や渓谷部は比較的はげしい乾燥からま
2-17
ぬがれている所もある。
カブール市の年平均気温は 12.5℃程度で、冬期は平均で零下 2℃程度まで下がり積雪もあり、夏
期は平均で 30℃程度まで上がる。一方、雨期は 10 月から 4 月の間で、年間をとおして雨量は約 300mm
程度で少なく、非常に乾燥した気候で、湿度は年平均 25%前後である(出所:コアラブックス アフガ
ニスタン地図&データ BOOK)。図 2.2.2-1 に月平均雨量と月平均気温を示す。
年間降雨量=294.2mm
年平均気温=12.5℃
400
35
30
25.1
25
24.4
23.0
300
20
20.0
17.8
250
15
13.7
13.3
200
10
6.7
6.6
150
100
50
1.2
-0.3
73.1
53.2
0
-1.8
33.7
63.7
-5
20
0
1月
2月
3月
5
4月
月平均気温(℃)
月平均降水量(mm)
350
5月
1.1
5.8
2.2
1.7
6月
7月
8月
9月
3.9
11.2
24.6
-10
-15
10月 11月 12月
出所:コアラブックス地図&データ BOOK
図 2.2.2- 1
2-2-3
月平均降水量および月平均気温
その他(人口、家屋数、住民生活状況等)
国内主要都市と人口は、首都カブール 178 万人、南都カンダハール 22.6 万人、西都ヘラート 17.7
万人、北都マザーリシャリーフ 13.1 万人と言われている。また、その他の都市人口は多くが不明で
ある。全人口に占める都市人口は 400 万人弱と言われている。全人口は 2,500 万人と言われている
事から都市への人口集中率は約 16%である。この値は、パキスタン 32.2%、タジキスタン 28.4%、
ウズベキスタン 38.0%、トルクメニスタン 45.2%、イラン 58.1%など、周辺諸国に比べ一段と低
いが都市化を加速する要因である就労機会が上記の諸都市に少ないことに起因すると思われる(出
所:UNOCHA 2000 年)。図 2.2.3-1 に「ア」国人口分布を示す。
2-18
出所:Afghanistan estimated population dot density 1990
図 2.2.3- 1
「ア」国人口分布
2-19
第3章
3-1
プロジェクトの内容
プロジェクトの概要
(1) 上位目標とプロジェクトの目標
「ア」国の復興を支援するため、2002 年 1 月にわが国で開催された「アフガニスタン復興支援会
議」において、わが国が支援重点分野の一つに掲げている「メディア・インフラに対する支援」に
より「ア」国国民の国造りへの参画を促すためテレビ放送などの情報の流通の確保が必要であると
している。
このような状況のもと、「ア」国はテレビ放送を、国造り推進の重要な情報伝達手段として位置
づけており、アフガニスタン国営放送局(RTA)の放送機能を回復させ、「ア」国国民が必要な情
報を入手できるようにすることを目標としている。
(2) プロジェクトの概要
本計画は、上記目標を達成するために、RTA のテレビ放送用機材(主調整室機材、スタジオ機材、
副調整室機材、編集室用機材、STL/TSL 装置)、局外中継車、ニュース取材車ならびに電源確保の
ため非常用発電設備・局舎内空調設備を調達・据付けしようとするものであり、これにより、RTA
による自主制作放送番組数の増加、番組放送時間の増加が見込まれ、視聴者数の増加が期待される。
3-2
協力対象事業の基本設計
3-2-1
設計方針
3-2-1-1
基本方針
本無償資金協力は、RTA が現在運営・維持管理を行っているカブールテレビ放送局におけるテレ
ビ放送用機材、局外中継車およびニュース取材車、空調・電源設備等を整備するものである。
RTA テレビの運営体制は、戦乱により現在縮小されているが、最盛期の運用体制を基準に置き、
必要最小限の機材を選定する。さらに、調達予定の設備は、RTA の技術水準を逸脱しないように留
意する。
空調設備および電源設備についても、経年劣化等により正常に機能していないので、テレビ放送
局として必要な最小限の附帯設備の調達・据付けを行う。
3-1
3-2-1-2
自然条件に対する方針
(1) 温度条件に対して
本計画地であるカブール市は、標高約 1,800m の高地にあり、年平均気温は 12.5℃程度で夏は涼
しく過ごしやすいが、冬の平均気温は零下 2℃程度まで下がり、積雪もある。また、既設テレビ局
舎内の空調設備は、著しく劣化しており、夏期における放送機器、編集機器等の使用時の室内温度
は、機器の発熱により 35℃以上となり、異常な作業環境になる。このため、本計画で空調設備を更
新し、当該放送用機材の運用ならびに職員による運営・維持管理作業に支障がないような室温を保
つこととする。
(2) 降雨(雪)・落雷に対して
本計画地の年間降水量は約 300mm で、そのほとんどは 10 月から 4 月に降り、落雷もしばしば発
生する。落雷の際は、停電になることが多いため既存の RTA 敷地内にはラジオ局とテレビ局共用の
非常用発電設備が設置されている。しかしながら、同非常用発電設備は、20 年以上経過し老朽化の
上、予備品の入手も困難であり、故障が頻発しており、現在はほとんど稼動していない。このため
本計画では、テレビ局舎内のテレビ放送用機材、空調設備等に必要な非常用発電設備、商用電源か
ら非常用電源への切替え時の瞬時停電、ならびに異常な電圧変動対策として電圧安定器および無停
電装置等の設置を考慮する。
(3) 高度に対して
カブール市は、海抜 1,800mに位置することから、電力機器の絶縁特性や非常用発電機の吸入空
気量等に配慮が必要である。
(4) 地震に対して
カブール市内における詳細な地震データはないが、2002 年には体感地震が数回発生しており、耐
震を考慮した設備設計とする。
3-2-1-3
社会経済条件に対する方針
本計画地は首都圏に位置しているが、長期間の紛争状態により外国人が長期に滞在できる宿泊設
備、レストラン等は少ない。また電力、水道、電話等の社会インフラも未整備であり、医療設備も
ないことから、作業員の安全衛生管理のための対策が必要である。また、周辺地域では現在でも武
力勢力による戦闘が継続しており、重要軍事拠点も市内に多く突発的な紛争も発生していることか
ら、夜間は治安維持のため、夜 10 時から朝 4 時まで外出禁止処置が取られている。さらに、市内
には引ったくり、強盗等が多発する危険な地域もあるため、作業員の安全確保には慎重を要し、緊
急時の連絡手段として有効な衛星電話や携帯電話を携行する等留意が必要である。
3-2-1-4
調達事情に対する方針
本計画で調達する機材は「ア」国では生産されておらず、「ア」国側は、既設設備での導入実績
もあり運営・維持管理に慣れ、かつ、高い信頼性を持つ日本製機材の導入を強く望んでおり、全て
3-2
日本からの調達とする。
3-2-1-5
現地業者の活用に対する方針
カブール市には、建設業者があり当該地域の建設工事で活動している。このため、労働者、運搬
用車輌、一般的な建設工事用機材等の現地調達は可能であり、本計画の機材据付工事にかかる土木
工事は現地業者への発注が可能である。
ただし、テレビ放送局用機材、電源設備および空調設備の据付作業ならびに据付け後の調整・試
験等には高い技術レベルを必要とすることから、日本から技術者を派遣し、品質管理、技術指導お
よび工程管理を行わせる必要がある。
3-2-1-6
実施機関の運営・維持管理能力に対する対応方針
RTA には、日本で研修した技術者もおり、一通りの放送用機材の運営・維持管理技術を有してい
ることから、維持管理状態はほぼ良好な状況にある。しかしながら、RTA の技術者は旧式機材の運
営・維持管理には慣れているものの、最新設備の運営・維持管理には不慣れであると思われるため、
本計画の機材据付時には、日本人技術者による運営・維持管理に関する技術指導を考慮する。
3-2-1-7
機材の範囲に対する方針
本計画は、RTA にある既存のテレビ放送用機材および電源・空調設備の更新とし、テレビ放送局
の機能を維持するための必要最小限の設備構成ならびに仕様を選定する。
3-2-1-8
グレード設定に対する方針
本計画で調達・据付される機材の設計に当たっては、運営・維持管理を実施する RTA 職員の技術
レベルを逸脱しないように留意する。
3-2-1-9
調達方法、工期にかかる方針
本計画は、わが国の無償資金協力のスキームに基づいて実施されるため、単年度で引渡しを完了
する必要がある。
なお、
「ア」国は内陸国であり、近隣のパキスタン国のカラチ港からカブール市までは約 1,800km
の距離がある。このため、機材の輸送に際しては、日本からの輸送方法(航空輸送および海上・内
陸輸送)、輸送期間、諸手続き等に配慮し、工程計画を策定する。
3-3
3-2-2
基本計画
3-2-2-1
全体構成
(1) 概要
わが国は、1976 年度の無償資金協力「カブール・テレビ放送局建設計画」において、RTA に対し
て、スタジオおよび送信所の機材を調達している。しかしながら、長い国内の混乱により、わが国
が調達した放送用機材は、更新も行われておらず、製造から既に、25 年を経た放送用機材は現在で
は保守用部品の入手も不可能であり、放送用機材は運用の限界に達しており、早期の更新が必至と
なっている。
本計画では、老朽化したテレビ放送用機材の早急な機能回復を目的とし、放送方式はカブール放
送局の標準方式であり、カブール市の一般家庭の受信機として普及している CCIR-B 方式(PAL-B)
に従ってシステムを再構築するものとする。また、周辺諸国との調和を考慮して現在の標準的なデ
ジタル技術を導入しつつ、効率的な番組制作が可能になるような機材を選定する。さらに、多民族・
多言語のアフガニスタンの国情を考慮し、放送方式も複数言語に対応可能なバイリンガル音声モー
ドに対応した機材を導入する。
(2) 放送用機材の構成
本計画で調達するスタジオの放送用機材は、基本的には既設機材の機能を満足するものとする。
スタジオの各部屋の機能・機材の用途は、表 3.2.2.1-1、および表 3.2.2.1-2 に示すとおりである。
また、将来の拡張に備えカブール市内への放送のみではなく、通信衛星伝送を利用した各地方放
送局への番組配信、さらに国際化を進める上で必要となる衛星通信を利用した世界各国との番組交
換が可能となる設備・機材への接続端子等を設ける等の配慮をする。
本計画では基本的にカブールテレビ放送局の放送用機材の更新・設置とするが、カブールテレビ
放送用スタジオおよび中継車と、カブールテレビ送信所(アサマイ山)間で番組を伝送する STL・
TSL・FPU の各装置については、カブールテレビ送信所(アサマイ山)までの設置を本計画の範囲と
し、取付用架台を同送信所に設置して同送信所で運転中のイラン製送信機との接続を行う。
(3) 既設施設・機材について
本計画にて更新される放送用機材を設置する各部屋の建築上の増改築はせず、機材の配置上の変
更を基本にして、機材の据付工事を実施するものとする。
また、日本側が行う既設機材の撤去作業は、同局内の指定場所までの搬出とする。
3-4
表 3.2.2.1- 1
名称
主調整室
番組制作スタジオ
番組制作スタジオ副調整室
ニューススタジオ
ニューススタジオ副調整室
編集室
フィルム番組収録室
機能
送出および放送監視
・ カブールテレビ送信所(アサマイ山)へ
の番組送出
・ 地方局への番組配信
・ 海外へ素材配信
・ STL(カブールテレビ送信所(アサマイ
山)への番組無線伝送)
・ TSL・FPU(中継車からスタジオへの番組
無線中継)
番組制作スタジオフロア
番組制作スタジオ用副調整室
ニューススタジオフロア
ニューススタジオ用調整室
中継車輌
取材車輌・ENG 機材
電源設備
空調設備
監視・測定器
備考
STL・FPU の受信
機と TSL の送信
機をアサマイ
山カブール送
信所へ設置す
る。
100 ㎡
50 ㎡
主調整室を併
用する。
番組素材編集、VTR フォーマット変換
音声、画像加工・文字付加編集(アナウンス
ブース)
フィルム素材→ビデオテープに変換
旧 VTR フォーマットをデジタル VTR フォーマ
ットに変換
表 3.2.2.1- 2
名称
各部屋の用途
その他の機材の用途
機能
局外番組制作/中継
ニュース取材
放送用機材への電力供給
放送関係セクション空調
放送確認、保守
備考
(4) 電源設備
既存施設の電源設備は、常用の商用電源と非常用ディーゼル発電設備から構成されている。従っ
て、本計画では、カブールテレビ放送局を対象に電力供給の信頼性確保を考慮し常用および非常用
の電源を確保する計画とする。現地ではほとんど稼動していない。
従って、本計画では、商用電源の停電中に必要となる非常用電源については、既設設備が隣接す
るラジオ放送局等と共用されており、運転・維持管理面で複雑となっていることから、信頼性の確
保および運転・維持管理の容易性を計るため、テレビ放送局専用の非常用発電設備を設置する。な
お、設備容量はテレビ放送に必要な最低限の容量とする。
また、局舎内の既存の配電設備は、老朽化および陳腐化が著しく、かつ、遮断器等の仕様が負荷
と協調が取れていないため、安全性に問題がある。従って、本計画では、安全性確保のため主分電
盤および分岐用ケーブルを更新する。なお、商用電源から主分電盤間の電力ケーブルについては、
直接地中埋設方式で局舎内に引き込まれているが、老朽化による絶縁劣化のため安全性が低下して
いると推測されるため、本計画にて更新するものとする。
3-5
なお、カブール市内の商用電源は、電圧および周波数変動が、本計画にて更新する放送用機材の
許容値を超えることが予想され、かつ安定した電力供給体制の復興には数年が必要と考えられるこ
とから、最低限の放送の継続性を確保するため、放送用機材のため電圧調整器および無停電電源装
置を設置する。当該無停電電源装置の容量は、非常用発電設備の起動時間を考慮し、放送運行に必
要な負荷の 5 分間分とする。また、本計画で調達する番組制作スタジオ用の照明設備は、インバー
タ方式を採用するため、高周波が発生し、テレビ放送設備用機材に悪影響を与えるため、スタジオ
照明用電源には、上記高周波を遮断するための変圧器を設置する。主な設備の概要を以下のとおり。
1) 非常用発電設備
現在のカブール市内の電力事情を考慮し、かつ、短時間起動が可能なディーゼル発電機とし、1
日 12 時間の連続運転が可能な設備とする。設置場所は、局舎内に設置スペースが限られるため屋
外設置とし、放送業務に騒音が影響しないように低騒音仕様とする。なお、燃料タンクの容量は、
燃料の供給事情を考慮した容量とし、冬期の外気条件を考慮し専用の簡易小屋内に設置する。
また、カブールテレビ送信所(アサマイ山)に設置する STL・FPU・TSL の各装置用に非常用発電
設備を準備する。
2) 分電盤等
商用および非常用電源から各分電盤へ電力を供給する主分電盤は、本計画で更新されるテレビ放
送用機材および空調設備の仕様・負荷に対応した電力供給方式を採用する。副分電盤については、
空調設備のモーターおよび制御装置を更新するため、既存の電力制御盤を更新する。これらは、運
転・保守の利便性を考慮して、集中操作が可能な操作盤構成とする。なお、既設ケーブルの切り離
しおよび関連附帯設備の撤去は、更新する新設設備との安全性を考慮し全て日本側で行い、撤去後
の廃棄処理は「ア」国側の負担とする。また、既存設備には直流電源方式の非常用照明設備がある
が、直流電源装置の老朽化から信頼性が確保できないため更新する。
3) 新設機材への電源供給
本計画で調達するテレビ放送用電源設備は新規に調達することとなるが、既存の商用電源の電圧
変動は 10%を超え、放送用機材へ悪影響をおよぼすため、電圧調整器を設置する。また、商用電源
の停電によるテレビ放送の中断を回避するため、無停電電源設備を設ける。
(5) 空調設備
1) 冷房設備
既設の冷房設備は冷却装置と蓄熱槽による共通方式と、ウィンドウエアコンによる独立方式を併
用している。本計画でも基本的に既存設備と同じ方式を採用するが、省エネルギーを考慮した設計
とする。以下に各々の概要を示す。
① 共通方式
既存の冷却装置は、製造後 20 年以上も経過していることから、空調設備としての性能が低下
しているため、冷却装置およびエアーハンドリング設備を更新する。なお、既存の空調用ダクト
は良好なため、本計画では既設ダクトを流用することとする。現在、局舎 2 階の一部の部屋は共
通方式となっているが、省エネルギーを考慮し独立の壁掛け方式に変更する。なお、本方式を適
3-6
用する部屋は、番組制作およびニュース番組スタジオ等の直接放送に関係する部屋を対象とする。
② 独立方式
既存のウィンドウエアコンは、老朽化により故障しており、設置個所は局舎 2 階の一部の部屋
となっているが、本計画では、放送作業に最低限必要と考えられる 2 階にある 8 部屋に、ヒート
ポンプ型の壁掛けエアコンを設置する。
2) 暖房設備
既設の暖房設備はボイラーの温水による共通方式と局所暖房用の電気ヒータが併用されている。
既存ボイラーおよび電気ヒータは、現在も使用されており、本計画でも既存設備を利用することと
する。ただし、ファンコイルについては老朽化が著しいため本計画で交換する。
(6) スタジオ用照明設備
既存のスタジオ用の照明設備は、照明ランプも製造が中止され入手困難であり、灯具も老朽化の
ため十分機能していない。このため、本計画では、番組制作およびニューススタジオ用照明設備を
更新する。同照明設備は、環境負荷の低減および省エネルギーを考慮してインバータを使用した高
周波点灯専用蛍光ランプ(Hf ランプ)を採用する。
(7) 接地設備
既存の接地設備は 3 種類の方式(強電用、弱電用および放送機器用)を採用しており、これらは
本計画で使用可能である。従って、本計画で調達するテレビ放送用機材および電源設備は、既存の
接地設備に接続する計画とする。
3-2-2-2
将来計画への配慮と機材の選定
(1) 機材集中配置方式から分散配置方式へ
既設設備は 25 年前に計画されており、当初 VTR(当時は2インチタイプ)等の映像記録媒体が極
めて高価であり、機器も大型であった。日本国内放送局の多くの施設でも同様であったが、VTR 機
器を一ヶ所に集中して使用効率を上げるため数量を少なく限定していた。
近年では VTR の価格が下がり、また小型・軽量化されており、VTR をスタジオの副調整室内のよ
うなシステムブロック毎に分散配置し、個別番組制作作業の効率化が図られている。本計画におい
ても、機材の分散配置方式を採用し、今後予想される番組制作数の増加に対応できるように配慮す
る。
(2) 映像・音声信号のデジタル処理化
テレビカメラ、VTR 等の映像機材のデジタル化が進み、音声素材もレコードから CD へ移行する等
素材メディア全体のデジタル化が進んでいる。本計画においても、放送用機材をデジタル化するこ
とにより放送素材品質の向上を図るとともに、デジタル映像特殊効果装置、デジタル編集機材等を
採用し、番組制作手法の多様化と番組内容の質の向上を図るものとする。
3-7
(3) 音声番組のバイリンガル/ステレオ化
既設設備の建設時(25 年前)の放送規格ではバイリンガル/ステレオ音声の規格はなかったが、
その後、現行放送規格(PAL-B)においても規格が制定されている。本計画においても、多言語の
「ア」国の国情を考慮し、放送方式も複数言語に対応するバイリンガル音声放送モード対応のスタ
ジオ/主調整室/編集設備等の音声機材の導入を図る。
併せて、ステレオ放送にも対応できるように機材を考慮して民族音楽などの放送番組の効果を発
揮できる要素を加えるものとする。
(4) 変化するメディア媒体に対応
近年のデジタル技術の発達に伴い、メディア媒体にも変化が現れている。本計画においても、こ
れらの状況に対応し、技術の動向に配慮しながら新規導入設備のメディアを選定する。
(新規導入を考慮する必要のある媒体/機材)
−旧機器−
−新機器−
フィルムプロジェクター → デジタル・テレシネ(将来計画)
オペーク
→ キャラクタージェネレータ
6mm 音声テープ
→ DAT
レコード
→ CD
(5) HDTV 番組システム
先進国におけるテレビ放送は、ドキュメンタリー番組、文化財の記録番組や映画作成を中心とし
て、これまでの SD 方式(PAL、SECAM、NTSC 方式等)から、高密度で画面の大きい HDTV 方式でテレ
ビ番組を作成する傾向にある。
HDTV 方式は、衛星デジタル放送や地上波デジタル放送により、視聴者が HDTV 受信用受像機を購
入することで、これまでより細密で美しい画面で視聴が可能となることから米国や日本で研究が進
められており、日本では、これまでの衛星ハイビジョン放送(HDTV のアナログ版)につづいて、2003
年からの地上波デジタル放送の開始に向けてテレビ番組の HDTV 化が進んでいる。
上記の背景から、本計画においても、HDTV 画像による取材、記録、番組制作および諸外国との番
組交換を可能とするため、一部 HDTV 機材の導入を行うこととする。本計画で導入する HDTV 機材の
概要は、以下のとおりである。
1) 構成
2 台の HDTV カムコーダ(テレビカメラ)と A/B ロールと呼ばれる編集システム(VTR 3 台、編集
機、HD モニター)を主体とし、周辺機材として番組にテロップを入れるための文字発生装置から
の取り込み装置や、音声後処理(ポストプロダクション)をするためのマイクやミキサーおよび照
明用ライトから構成されている。
2) HDTV の番組制作機能
本計画の HDTV 番組制作システムは、簡易的な A/B ロールであるが、本システムを活用すること
で、きめ細かい編集作業や最低限の文字入力および画面展開時における特殊効果等の加工が可能と
3-8
なりドキュメンタリー番組等の HDTV 番組制作が実現可能となる。
3) 市民への放送方法
本計画による HDTV 番組制作システムで制作された番組は、ダウンコンバータにより、HDTV 方式
から PAL 方式に変換することでカブールテレビ放送局からカブール市民への放送が可能である。
4) 技術研修
日本での HDTV 化は、わが国が他国に先がけて進めており、わが国の既存の研修センターを利用
した最新の HDTV 技術の研修を受けることも可能である。
(6) STL/TSL、FPU
カブール市中央に位置するアサマイ山に、1977 年のわが国の援助で整備されたカブールテレビ送
信所は、1kW の出力でカブール市と周辺地域に放送を行っていたが、戦災により破壊された。この
ため、現在は、イランの援助により供与された 200W 送信機を活用しカブール市内への放送を行っ
ている。なお、送信所内にあった STL 受信装置も破壊されたため、カブールテレビ送信所(アサマ
イ山)への番組伝送は FPU 装置を流用している。
上記の状況から本計画では、緊急な送信機能を復旧されることを目的に、カブールテレビ放送局
スタジオとカブールテレビ送信所(アサマイ山)間を連絡する STL を調達することとする。当該 STL
は、パラボラアンテナと STL/TSL 送受信機から構成され、パラボラアンテナは、カブールテレビ送
信所(アサマイ山)にある既設送信施設に設置することとする。また、中継車とカブールテレビ放
送局を連絡する FPU については、アサマイ山での中継を考慮したものとし、アサマイ山に FPU 受信
部を設け、TSL によりカブールテレビ放送局に伝送可能な構成とする。なお、STL と TSL 間の伝送
路となるパラボラアンテナは 1 組のみ調達するが、STL 送受信機は故障時の冗長性を考慮し二重化
することとする。
また、仮に将来、当該送信所が無人化された場合、遠隔監視制御のための伝送路が必要となるが、
本計画では緊急な送信機能復旧に必要な最小限の STL/TSL 及び FPU のみ調達することとし、多重化
装置等の無人化装置は本計画の範囲外とする。
(7) 設計条件・規格
本計画の機材、施設の設計にあたって、機器の主要機能および製造規格を日本規格または、IEC
および ISO 等の国際規格に準拠するものとし、以下に示す規格を適用する。なお、使用単位は国際
単位体系(SI ユニット)とする。
国際電気標準会議規格(IEC):
国際標準化機構(ISO):
日本工業規格(JIS):
電気学会 電気規格調査会標準規格(JEC):
社団法人 日本電気工業会規格(JEM):
電気技術規定(JEAC):
日本電線工業会規格(JCS):
国際無線通信諮問委員会(CCIR)技術基準:
日本電子工業会基準(EIAJ):
国際電気通信連合(ITU):
電気設備に関する技術基準:
映画テレビ技術者協会(SMPTE)
デジタル音声インターフェイス規格(AES/EBU):
電気製品全般の主要機能に適用する。
工業製品全般の性能評価に適用する。
工業製品全般に適用する。
電気製品全般に適用する。
同上
同上
電線、ケーブル類に適用する。
無線機に適用する。
電子工業製品全般に適用する。
通信機材全般に適用する。
電気工事全般に適用する。
映像音声全般に適用する。
放送機器全般に適用する。
3-9
3-2-2-3
機材計画
(1) テレビ放送用機材の各システムブロックの機能、機材概要
テレビ放送用機材の概要は表 3.2.2.3-1 のとおりである。また、当該機材の詳細配置リストを表
3.2.2.3-2 に示す。
表 3.2.2.3- 1
室
名
1) 主調整室
2) 番組制作スタジ
オ
用
テレビ放送用機材の概要
途
主要機器
番組送出切換/監
視を行う。
番組制作スタ
ジオフロア
クイズ・座談会、
音楽番組、ドラマ
などの生放送/収
録番組制作の番組
制作を行う。
番組制作スタ
ジオ副調整室
番組制作スタジオ
の番組制作調整卓
および周辺機材を
設置。
3-10
a. 映像/音声送出制御卓
b. 映像モニター棚(子時計付とし素材映像、送出映
像、オンエア受信映像をモニターする。ニューススタジ
オと共用)
c. 音声モニタースピーカ
d. 送出用 VTR(ローカル、ネット、配信)
e. 文字発生器(文字スーパー用)
f. ロゴ/時刻発生器(ロゴ/時刻スーパー用)
g. 音声周辺機器(DAT,CD,カセットテープレコー
ダ)
h. 自動レベル制御器(放送の音声レベルを安定にす
る為最終出力段に入れる)
i. 機器ラック(映像スイッチャ、音声スイッチャ、
周辺機器を実装)
j. 室間インカム装置
k. 親時計装置(AC 電源停電に対応できるようバック
アップ電源を内蔵させる)
l. VHF 無線連絡装置親局設備
a. カラーカメラ(3 台とし、内一台はハイポジショ
ンブーム機能を持たせる。)
b. 照明器具(既存のグリットを利用して取り付け
る。)
c. フロアモニター用カラーモニター(台車付)
d. フロアモニター用スピーカ(台車付)
e. フロアディレクタ用インカム
f. マイクロホン各種、スタンド各種/ワイヤレスマ
イク
g. 子時計(フロア壁に設置する。)
h. フロア壁の機器用コネクター板(数量は既設と同
じ数量 6 枚とする。
)
i. オンエア表示灯(手動制御)
a. デジタル映像スイッチャ(デジタル効果機能を持
つ)
b. デジタル音声ミキサー卓
c. 照明制御卓および調光装置
d. 操作卓(スイッチャ、CCU 制御、各種リモコン制
御)
e. 映像モニター棚(子時計付とし素材映像、送出映
像をモニターする。)
f. 音声モニタースピーカ
g. 収録用 VTR(デユアル方式)
h. 音声周辺機器(DAT,CD,カセットテープレコー
ダ、MD,効果機器)
i. 機器ラック
j. 制作インカム装置
k. オンエア表示灯(手動制御)
室
3) ニューススタジ
オ
4)
編
集
室
編 集 室 1
(旧会議室)
名
用
途
主要機器
ニューススタ
ジオフロア
ニュース生送出/
小規模番組制作を
行う。
ニューススタ
ジオ副調整室
ニュース番組制作
調整卓および周辺
機材を設置。
1:1 編集機
1:1 編集作業を行
う。
1:1 編集機
編 集 室 2
(旧フィルム
現像室/フィ
ルム編集室)
旧フィルム現
像室/フィル
ム編集室は、衝
立て等を配置
し、アナウンス
ブースと編集
室−1 および編
集室−2 に分割
する。
A/B ロール
A/B ロール編集作
業を行う。
アナウンスス
タジオシステ
ム
(編集室 2-1)
お知らせ収録など
の簡易番組制作、
および音声のアフ
ターレコーディン
グを行う。
3-11
a. カラーカメラ(3 台とし、1 台にプロンプタ機能
を持たせる。)
b. 照明器具(既存のグリットを利用して取り付け
る)
c. フロアモニター用カラーモニター(台車付)
d. フロアモニター用スピーカ(台車付)
e. フロアディレクタ用インカム
f. マイクロホン各種、スタンド各種
g. アナウンス・カフ BOX
h. 子時計(フロア壁に設置する。)
i. フロア壁の機器用コネクター板(数量は既設と同
じ数量 5 枚とする。
)
j. オンエア表示灯(手動制御)
a. デジタル映像スイッチャ(デジタル効果機能を持
つ)
b. テロップ装置
c. デジタル音声ミキサー卓
d. 照明制御板(簡易調光機能を持たせる)
e. 操作卓(スイッチャ、CCU 制御、各種リモコン制
御)
f. 映像モニター棚(主調整室と共用)
g. 音声モニタースピーカ
h. 収録用 VTR(デユアル方式)
i. 音声周辺機器(DAT,CD,カセットテープレコー
ダ、MD,効果機器)
j. 機器ラック
k. 制作インカム装置
l. オンエア表示灯(手動制御)
a. 編集機
b. デジタル・ビデオプレーヤ
c. デジタル・ビデオレコーダ
d. 画像・音声モニター装置
a. 編集機
b. デジタル・ビデオ切換器
c. デジタル・特殊効果装置
d. テロップ装置
e. デジタル・音声ミキサー
f. 音声周辺機器(DAT,CD,カセットテープレコー
ダ、MD,効果機器)
g. デジタル・ビデオプレーヤ
h. デジタル・ビデオレコーダ
i. 画像・音声モニター装置
a. カラーカメラ(顔出し用)
b. 簡易照明装置
c. デジタル・ビデオ切換器
d. テロップ装置
e. デジタル・音声ミキサー
f. 音声周辺機器(DAT,CD,カセットテープレコー
ダ、MD,効果機器)
g. デジタル・ビデオプレーヤ
h. デジタル・ビデオレコーダ
i. 画像・音声モニター装置
室
4)
編
集
室
名
用
途
主要機器
編 集 室 3
(旧事務所−11)
A/B ロール
A/B ロール編集作
業を行う。
編 集 室 4
(旧事務所−6)
1:1 編集機
1:1 VTR 編集作業
を行う。
編 集 室 5
(旧事務所−7)
1:1 編集機
1:1 VTR 編集作業
を行う。
5) フィルム番組収録室
6) ENG 機材
映画フィルムをビ
デオ信号に変換
し、VTR へ収録す
る。
ニュース取材用機
材
7) 中継車
局外番組制作/中
継
8) ニュース取材車
局外ニュース/番
組素材 取材
9) HDTV 番組制作室(編集室 2-2)
HD 編 集 作 業 を 行
う。
10) STL/TSL 装置(主調整室)
番組送出と中継車
からの受信を行
う。
番組制作スタジオ
およびニュースス
タジオの照明を行
う。
11) スタジオ照明機材
(番組制作スタジオ・ニューススタジオ)
3-12
a. 編集機
b. デジタル・ビデオ切換器
c. デジタル・特殊効果装置
d. テロップ装置
e. デジタル・音声ミキサー
f. 音声周辺機器(DAT,CD,カセットテープレコー
ダ、MD,効果機器)
g. デジタル・ビデオプレーヤ
h. デジタル・ビデオレコーダ
i. 画像・音声モニター装置
a. 編集機
b. デジタル・ビデオプレーヤ
c. デジタル・ビデオレコーダ
d. 画像・音声モニター装置
a. 編集機
b. デジタル・ビデオプレーヤ
c. デジタル・ビデオレコーダ
d. 画像・音声モニター装置
a. デジタル・ビデオレコーダ
b. 映像モニター装置
c. 音声モニター装置
d. 素材分配スイッチャおよび収容ラック
a. ENG カメラ 10 台
b. 携帯用 DAT
c. 携帯用ミキサー(4CH・バッテリー電源)
d. インタビューマイク類
e. 屋外用モニター
f. バッテリー(リチャジャブルータイプ)
a. カラーカメラ 3 台
b. 映像スイッチャ
c. 音声ミキサー
d. 映像モニター装置
e. 音声モニター装置
f. 収録 VTR
g. FPU 装置
h. マイクロホン/スタンド類
i. 各種延長ケーブル/ケーブルドラム
j. 照明機材
k. 制作インターカム装置
l. VHF 無線連絡装置(子機 3 台含む)
m. 車両
n. 冷暖房装置
o. FPU
a. 再生 VTR(画・音モニター付)
b. VHF 無線連絡装置(子機各 2 台含む)
c. 車両
a. HD カメラ 2 台
b. HD 編集器
c. デジタル・ビデオプレーヤ
d. デジタル・ビデオレコーダ
e. 画像・音声モニター装置
a. STL 装置
b. TSL 装置
a. 照明卓
b. ライト
c. 電球
(2) 電源設備・空調設備用機材概要
1) 電源設備用機材
本計画では、商用電源の供給には既存の分電盤を利用し、非常用電源については、信頼性の確保
および運転・維持管理の容易性を計るため、カブールテレビ放送局専用の非常用発電設備を設置す
る。
電源設備用機材の概要は、以下のとおりである。また、当該機材の詳細を表 3.2.2.3-3 に示す。
① 局舎内配電設備
a. 設備容量はテレビ放送に必要な最低限の容量とする。
b. 建屋内の配電設備については、安全性確保のため主分電盤、各フィーダ用ケーブルおよび
商用電源から主分電盤間の動力ケーブルを更新する。
c. 商用電源の電圧および周波数変動対策として、電圧調整器および無停電電源装置を設置す
る。
d. 無停電電源装置の容量は、停電時の非常用発電設備との併用運転を考慮し 5 分間とする。
e. 番組制作スタジオ用の照明設備へのインバータからの高調波対策として、照明用電源には、
変圧器を設置する。(トランスの設置場所は、スタジオの外部とする。)
f. 副分電盤については、冷却設備関係のモーター等関連設備を更新するので、これらに関連
した制御装置の更新に伴い、既存電力制御盤を更新する。これらは、運転・保守の容易性
を考慮して、モーターコントロールセンタ方式を採用する。
g. 既存ケーブルおよび関連附帯設備は、一部本計画で再利用するものもあり、撤去時に専門
技術が必要となるため日本側負担工事範囲とする。但し、破棄作業は「ア」国側負担とす
る。
h. 既設の直流 24V 非常用照明設備は、老朽化のため信頼性が確保できないので更新する。
② 非常用発電設備
a. 短時間起動(40 秒起動通年)が可能なディーゼル発電機とし、1 日 12 時間の連続運転が
可能な設備とする。
b. 非常用発電機出力は、主に放送用機材用電源および空調用電源など放送に必要な設備に供
給する発電容量とし、350kVA とする。本計画の非常用発電設備に供給する機材について
は、停電時にも稼動が必要な最小限の設備とする。
c. タンク容量については、非常用発電機の燃料消費量を 1 時間あたり 85 リッターとして、
約 3 日間分の 3000 リッターとする。
d. 非常用発電設備の設置場所は既存の建屋内に設置スペースがないので屋外設置とし、放送
業務に騒音が影響しないように低騒音タイプとする。なお、燃料タンクの容量は、燃料の
供給事情を考慮した容量とし、外気条件を考慮して専用の簡易建屋を設置する。
3-16
表 3.2.2.3- 3
項目
電源設備用機材
仕様・規格
数量
備考
1.局舎内配電設備
(1) 無停電電源装置(UPS)
構成:UPS 盤・入出力盤・蓄電池盤
75kVA 3相4線AC380V, 50Hz
運転時間: 5 分
1式
(2) 自動電圧調整器(AVR)
100kVA 3相4線AC380V, 50Hz
1式
(3) 24V 整流器バッテリー
入力: 3相4線AC380V, 50Hz
運転時間: 3 時間
1台
(4) 分電盤(PDB)
(5) 変圧器
1台
220V 単相3線, 50Hz 100kVA, 50kVA
(6) 分電盤(TVDB)
各1台
1式
2.非常用発電設備
(1) ディーゼルエンジン発電機
燃料小出槽付・屋外低騒音型
出力: 350kVA(高度 1,800mにて)
騒音 : 75dBA 起動時間 40 秒以内
3相4線AC380V, 50Hz
1式
(2) 切替盤
屋外自立型、容量 : 630kVA
1台
(3) 燃料タンク
3000 リッター、地上設置型
1台
(4) 遠方操作盤
屋内設置型、手動操作および状態表示付
1台
(5) STL 用ディーゼルエンジン発電機
3.1kVA、切替盤、分電盤
1式
2) 空調設備用機材
旧フィルム現像室/フィルム室用(アナウンスブース・編集室)の共通方式空調機は、外気を多
く取り込むタイプで騒音が大きいことから独立方式に変更する。また、既設フィルム保管室も独立
方式空調機が設置可能なことから、独立方式を採用する。このため、旧フィルム現像室、フィルム
室内の空調用ダクトを撤去し、編集室としての空間を確保し、作業環境を整備する。
空調設備機材の概要は以下のとおりである。また、当該機材の詳細を表 3.2.2.3-4 に示す。
① 冷房設備
a. 共通方式
本方式を適用する部屋は、番組制作スタジオ、ニュース番組スタジオおよび主・副
調整室とする。
既存の冷却装置は、製造後 20 年以上も経過していることから、設備の信頼性が非常
に低下しているので、チラー、空調機およびポンプ等を更新する。
既存のダクトは良好なため、本計画ではそのまま流用することとする。
b. 独立方式
番組編集作業に最低限必要と考えられる 2 階の 8 部屋を対象とし、専用の分電盤を
配置し、ヒートポンプ型の壁掛けエアコンを設置する。
3-17
② 暖房設備
a. 既設設備はボイラーの温水による共通方式と局所暖房用の電気ヒータが採用されており、
この既存設備を継続して利用することとする。
b. 上記のヒートポンプ型エアコンを設置した部屋は、必要に応じ暖房運転に切り替えて使用
することが可能である。
表 3.2.2.3- 4
空調設備用機材
項目
仕様・規格
数量
備考
3
1.空調機1
2.空調機2
3.空調機3
4.チラー
ファン: 19,620m /h×40mmAq×7.5kW
冷却能力: 61,450kcal/h
加熱能力: 23,100kcal/h
ファン: 7,900m3/h×40mmAq×3.7kW
冷却能力: 24,560kcal/h
加熱能力: 7,060kcal/h
ファン: 11,720m3/h×45mmAq×5.5kW
冷却能力: 35,160kcal/h
加熱能力: 15,220kcal/h
容
量: 40 HP
圧縮機用モーター: 30kW
冷
媒: R-22(HCFC22)
1台
1台
1台
1台
5.チラー冷却水ポンプ P2
(65×50)φ×390ℓ /min×25m×3.7kW
1台
6.チラー冷水ポンプ P1
(65×50)φ×380ℓ /min×25m×3.7kW
1台
7.№1冷水ポンプ P4
(65×50)φ×300ℓ /min×28m×3.7kW
1台
空調機1、2系統用
8.№2冷水ポンプ P5
(32×32)φ×120ℓ /min×30m×1.5kW
9.第1系統還気ファン F1
1台
空調機3系統用
3
1台
空調機1系統用
3
18,840m /h×40mmAq×5.5kW
10.第2系統還気ファン F2
7,900m /h×45mmAq×3.7kW
1台
空調機2系統用
11.第3系統排気ファン F3
5,000m3/h×58mmAq×2.2kW
1台
空調機3系統用
3
12.番組制作スタジオ付属倉庫排気ファン F5
780m /h×30mmAq×0.4kW
13.手元操作盤
14.動力操作盤
1台
1台
MCC 型
1台
7kW
4台
室内機・室外機
5kW
2台
室内機・室外機
7kW
3台
室内機・室外機
5kW
1台
室内機・室外機
5kW
1台
室内機・室外機
7kW
1台
室内機・室外機
21.ファンコイル
3.5kW、床置型
4台
22.ファンコイル
5.5kW、天井隠蔽型
3台
15.空調機4パッケージエアコン変更分
(アナウンスブース・編集室-2-1,2)
ヒートポンプエアコン-1
16.空調機5パッケージエアコン変更分
(フィルム保管庫)
ヒートポンプエアコン-2
17.編集室−1用 空調機
ヒートポンプエアコン-1
18.編集室−4用 空調機
ヒートポンプエアコン-2
19.編集室−5用 空調機
ヒートポンプエアコン-2
20.編集室−3用 空調機
ヒートポンプエアコン-1
3-18
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