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ショッピングセンターで ウォーキングイベント
ル事業報 イア 告 ラ ト ショッピングセンターで 1 ウォーキングイベント 〜買い物ついでに健康になろう〜 目的・概要 ウォーキングはニューエルダーに人気が高く、調査報告書* からも、最も多くの方(59.5%)に親しまれる種目 であることがわかっている。冬季、特に積雪のある地域では雪や寒さがウォーキングの障害となってしまう場合 側もシューズ・ウエアなど関連商品の購買が期待できるうえ、めずらしいイベントとしての話題性も高い。 当事業は郊外型ショッピングセンターの売り場通路を活用したウォーキングイベントであり、地域団体と民間 企業が手を組みながら、参加者であるお客様に「満足を提供すること」を目的とした。 *日本レクリエーション協会 平成24(2012)年3月「ライフステージに応じたスポーツ活動の推進のための調査研究 報告書」 50 対 象 50 ~ 60 代のウォーキング に興味がある男女。約 参加者 大募集 60 !! 予定数30名限定 す! 受講料無料で 30人。 ンターで ショッピングセ ベント ウォーキングイ 開催 対象者: に ウォーキング ご興味がある 女。 代~ 代の男 もちろん ウォーキング 初心者の方も 大歓迎です しくできる らば安全に楽 冬でも屋内な ングを体験!! るのが億劫な シー・ウォーキ 寒くて外に出 ターで、快適ヘル ショッピングセン !! プログラ ム ▶12/1 広報事業 報や公共施設、マスメディアに送って告知依頼を進め た。ショッピングセンターの新聞折り込みチラシにも 告知記載を依頼した。 ◦チラシ1,000 枚完成(10/20)、A3 ポスター 100 枚 完成(10/25) ◦市報むらかみ、新潟日報、村上新聞、サンデーいわ ふ ね( す べ て11/15)告 知 掲 ) (詳細は裏面 ショッピングセンター内の店舗に設置。それらを市広 ※プログ ラムは天 候や諸事 情で変更 する場合 がござい ます の皆さん には簡単 アンケ な ートにご協 力いただ きます ●今話題の を 速歩』 『インターバル 体験できます。 チラシとA3 ポスターをメインの広報媒体として、 5(土) 09:45 受付開始 10:00 開会 10:15 オリエン テーショ ン ・店内コ ース紹介 ・レク式 体力チェ ック ・インタ ーバル速 11:10 歩の指導 店内コー スウォー 11:40 キン グ ゴール、 クールダ ウンストレ ・計測デ ッチ ータ配布 12:30終 &簡単な 了 アドバイス ◎参加者 今話題 のインタ ーバル 速歩を 体験で きます! インター バル 機器名『熟 大メイト』 インター バル速歩 のために 度を正確 、運動の強 に測って 必要にな 記録 でき り、開発 る装 置が されたの ト。歩行 時の 運動 が熟 大メ イ 能、持久 エネ ルギ 力推定機 ー計 測機 能、筋力 備えてい 推定機能 る。 を 速歩とは インタ ? メリハリ ーバル速 歩は、信州 速歩 きとゆっ くり歩きを 大学の能 数分 勢博教授 では、数分 らが開発 間の速歩 間ずつ交互に した健康 繰り返す だけなの きをちょ 運動です っと頑張 法で早歩 で「えっ、 るだけで それだけ 。 も、速度 インター いいので !」 に緩急を バル速歩 と体験者 す。速度 つけるこ なりがち が口をそ を変えて とによっ な速歩に ろえるほ 歩く て運動中 “メリハ どに簡単 ターバル にリフレ リ”がつ です。 速歩は ッシュ出来 しか き、全く “メリハ 飽きが来 るため、 リ速歩” 単調に ないので というこ 【ご参加 とが出来 す。すな の際に】 筋トレと るでしょ わちイン 同じよう ◎運動を う。 に太もも 平均6 しやすい 4歳の中 服装とス の筋力が 高年の男 ポーツシ 太ももの アップ 女での実 筋力が約 ューズ等 験結 でご参加 10~15% 肪率、血圧 下さい。 、持久力も 果によると、 、血中脂質 インター 約10%も のように バル速歩 などの生 インター 上昇しま 活習慣病 によ バル速歩 した。 加する効 の危険因 もちろん、 り 〈事前の は生活習 果的な方 子も改善 体脂 お申 慣病の危 法なので していま ★お申し し込みが必要 険性を低 す。 した こ 込み締切 「ショッピ です。下記 下し、 さらに体力 。 :11月3 ングセン 締め切り を増 0日 お申込 ◎実施主体 リエーション協会 楽々 団法人日本レク 会/NPO法人希 主催:公益財 クリエーション協 団法人新潟県レ 共催:一般社 人希楽々 主管:NPO法 (金)必着 までにF ターでウ AXでお ォーキン 後援:村上市 (ふりが 申し込み グイベン 会 な) ください クリエーション協 ト」に参 ◎お名前 〉 協力:村上市レ 加を申し プラザ 上東店/村上 込みます イオン村 。 下記へどうぞ 込みは、お早目に ◆参加のお申し 人希楽々 ◎ ラブ NPO法 ポーツク 年齢【4 ◎生年月 総合型地域ス ) 0代以下 店内』 日 西暦 合わせ(担当:渡邊 店・村上プラザ ‐8112 、5 66 ‐ お問い 村上東 254 0代、6 市『イオン FAX.0 0 0代、そ ◆場所:村上 66‐8119 / 年 大字仲間町20 TEL.0254‐ れ以外 新潟県村上市 30頃 】*左記 書があります。 10:00~12: 月 ※裏面に申込 いずれか ◎ご 。 住所 日 に〇 施するものです ◆実施日程: 業」のひとつとして実 者の体力つくり支援事 学省委託「高齢 本事業は、文部科 書 です。 受講料は無料 ャー」を として「メタボメジ ・参加記念品 差し上げます。 かる機能付き ★簡単にBMI値がわ 合があります) (商品は変更する場 ) 12月15日(土 ◎緊急連 絡先・携 ◎何か一 帯番号 言メッセ ージをど うぞ お申込 み FAX 送 総合型地 付先➡ 域スポー ツクラブ N 0254 PO法人 -66-8 希楽々(担 当:渡邊 ) 112 載 ◦テレビ新潟の情報番組「新潟 一番」のテレビ伝言板で 60 秒告知放送 ◦市内公共施設にチラシを設置 (道の駅「穂波の里」、神林 総合体育館、村上体育館、朝 日総合体育館、荒川総合体育 館、山北総合体育館、村上市 役所、各支所等に各100) 〈チ ラシ計1,000 枚配布〉 店内をじっくり眺めながら▶ 楽しくウォーキング 77 トライアル事業◦報告 があるが、ショッピングセンターをコースにすれば、屋内で暖かく安全に楽しむことができる。会場となる店舗 3 トライアル事業報告❶ショッピングセンターでウォーキングイベント 実施日程・場所 必要経費 経費総額 約¥200 , 000 2012 年 12月15日(土)10:00 ~ 12:30 イオン村上東店・村上プラザ店内(新潟県村上市仲間 〈別途〉講師交通費、宿泊費は実費 町 200) 【文房具他の雑費】 13.3% 参加者数 当日参加者:32人 【講師謝礼】 38.8% (うち事前申込者 28 人) ショッピングセンターウォーキング 男性 女性 計 50 代以下 3 1 4 60 代 4 13 17 70 代 2 9 11 80 代以上 0 0 0 【告知費】 47.9% 計 9 23 32 運営体制 〈主催〉 公益財団法人日本レクリエーション協会 基本プログラムや広報ツール、講師・スタッフ謝礼 〈共催〉 一般社団法人新潟県レクリエーション協会 は主催側で準備し、地域で実際に執り行う主管団体を 〈主管〉 NPO 法人希楽々 決めて運営方法を相談。主管団体には事前広報活動、 〈後援〉 村上市 参加者募集、スタッフ集め、会場手配、当日運営まで 〈協力〉 村上市レクリエーション協会/イオン村上東 の一連を執り行ってもらった。 店/村上プラザ/ NPO 法人熟年体育大学リ 〈現場スタッフ数〉 サーチセンター 主催者2人、希楽々5人、新潟県レク1人、村上市 レクリエーション協会 10人、熟年体育大学リサー チセンター2人、計 20人 「ショッピングセンターでウォーキングイベント」事業 実施体制 PR 寒くて外に出るのが億劫な冬でも屋内ならば安全に 楽しくできるショッピングセンターで、快適ヘルシーウォーキングを体験 !! 今話題の『インターバル速歩』を体験できます。 ●広報依頼 ・市報むらかみに告知掲載 ・テレビ新潟 Teny で告知放送 ・新潟日報、村上新聞、サンデ ーいわふねに告知掲載 ・イオン村上東店、村上市内公 共施設、体育施設にチラシ設 置 〈計チラシ1,000枚、A3ポスター 10枚配布〉 ・イオン村上東店 ・村上プラザ ・NPO 法人熟年体育大学 リサーチセンター ・村上市レクリエーション 協会 78 参加申し込み 主管・『NPO 法人希楽々』 主催・公益財団法人日本レクリエーション協会 共催・一般社団法人新潟県レクリエーション協会 協力 後援 ・村上市 展開プログラム ◦希楽々インストラクター によるストレッチ指導 ◦熟年体育大学リサーチセ ンターによるウォーキン グ指導と計測機器(熟大 メイト)の使用法指導 ◦新潟県レクリエーション 協会 渡辺耕司氏による 「レク式体力チェック」 ◦イオン提供のプレゼント が当たるクイズ 運営で工夫した点 ◦事前告知は新聞、テレビ、広報紙などで可能なかぎ り媒体での露出を手配・実施した。 バー 10 台を配備し常に連絡をとり合った。 ◦インターバル速歩はゆっくり歩きと早歩きのメリハ ◦開催会場のイオン村上東店・村上プラザは2層式の中 リをつけた歩き方だが、人通りが多い1階をすべて 型ショッピングセンター。その売り場通路をウォーキ 「ゆっくり歩き」ゾーンとし、午前中が比較的すい ングする際にほかのお客様との衝突を避けるため、 ている2階は「早歩き→ゆっくり歩き」のゾーンと コースチェックポイント8カ所にスタッフを配備し した。 て安全には最大限の配慮をした。視認性を高めるた ピンク色のユニフォームジャンパーを着用した。 めに「レク式体力チェック」を組み込んだ。 ◦店側のメリット提供策として、参加者に店内を歩き ◦安全確保と事故対応策として、看護師免許を持つス ながら売り場をよくみてもらう「売り場クイズ」を タッフを常駐させ、スタッフにインカムトランシー 用意した(店側にプレゼントをご提供いただいた)。 実施内容 ショッピングセンター内の売り場通路を使って、 地元である新潟県レクリエーション協会の指導の ウォーキングをする試み。運営コンセプトは「安全 もと、参加者に「レク式体力チェック」を体験して に最大限考慮して、お客様に満足を提供」 。参加者 いただいた。家でもできる気軽さが特徴で、楽しく はショッピングセンターのお客様でもあるので、お 仲間同士で計測できるので、会場でも一喜一憂する 店がお客様に向けるおもてなしと同様の「満足の提 参加者の歓声があがった。 供」をめざした。 売り場クイズは、参加者が全員ゴールしたあとで、 売り場通路で買い物中のお客様とイベント参加者 「〇階の〇売り場に〇〇と書いていた商品は何だっ がまぎれないように、参加者にはピンク色のビブス たでしょう?」といった簡単な内容。最初にクイズ を着用してもらった。事前には「売り場で歩くのは を予告すれば、売り場をよくみて歩いてもらえると 人目が気になるのではないか」という問い合わせも いう店側のメリットがある。 あったが、よい意味で「みんなで歩けば怖くない」 スタッフの配備については、現場のあわただしい 意識を奮い立たせる効果があったかもしれない。 中でスムーズに進行できるように役割分担を明確に ウォーキングには「インターバル速歩」を導入。 決めた。特に、レク式体力チェックでは、参加者の 信州大学の能勢博教授などが開発した健康法で、早 計測記録をその場でパソコンに入力し、データグラ 歩きとゆっくり歩きを繰り返し、持久力や太ももの フをお返しするので、的確な人的配置と連携作業が 筋力を向上させるというもの。小さな専用機器をつ 不可欠だった。 けてウォーキングすると、消費エネルギーがグラフ 全体として、事故もなく店側も大変協力的で、参 で表示される。熟年体育大学リサーチセンターのス 加者のお土産が多かったこともあり、満足してお帰 タッフには正しいウォーキング方法をレクチャーし りいただけたと思われる。 ていただいた。 ションでは オリエンテー コースを解説 ウォーキング 参加者が盛り あがった レク式体力チ ェック つけて 大メイト」を 計測機器「熟 をスタート ウォーキング 79 3 トライアル事業◦報告 め、参加者はピンク色のビブスを、運営スタッフは ◦参加者に運動スポーツの必要性を実感してもらうた トライアル事業報告❶ショッピングセンターでウォーキングイベント 実施内容 ショッピングセンター ウォーキングイベント プログラム 時刻 内容 9:00 スタッフ集合/機材準備・ミーティング(当日参加者も 20人まで受付準備しておく) 10:00 参加者受付/ビブス配布 10:15 イベントスタート:参加者に対するオリエンテーション(コース紹介『1F ゆっくり歩き→階段 → 2F ゆっくり歩き→ 2F インターバル速歩→階段→ゴール』を1set) 10:30 イオン店長様ご挨拶/全員で記念撮影/スタンプ台紙(コース図)を配布 10:35 レク式体力チェック(30 分) 「日常動作で体力チェックができます」 11:05 インターバル速歩の指導(20 分) 「いつものウォーキングをちょっと工夫するだけで」 11:25 店内コースウォーキング(分散スタート:3~4名ずつ、30 秒間隔) 11:55 ゴール(分散ゴール)、到着後は随時クールダウンストレッチ 12:10 ウォーキングデータプリントを説明配布 12:15 レク式体力チェックのデータを配布 12:25 参加者アンケート記入(お土産と引き換えで回収)/イオンからクイズ(正解者にイオンと村上 プラザから賞品) 12:30 終了(参加者解散) 13:00 後片付け/希楽々に移動 13:30 希楽々に到着/スタッフにお弁当/休憩 14:30 運営者アンケート 15:30 終了 担当 希楽々 イオン村上東店・村上プラザ 新潟県レクリエーション協会 熟大リサーチセンター(JTRC) 希楽々/JTRC 希楽々/JTRC JTRC 新潟県レクリエーション協会 役割分担 業務内容 参加者受付 進行 レク式体力チェック 担当 詳細内容 希楽々スタッフ 渡辺優子 希楽々スタッフ 開会・オリエンテーション(コース紹介・日程説明) ①障害物 ②ツー・ステップ ③ファンクショナルリーチ ④着座体前屈 ⑤ストロー ⑥タオルしぼり 撮影係 希楽々スタッフ 最初から最後まで すべて撮影 開会から体力チェックまで:八藤後 コースウォーキングから閉会まで:水野 コース配置 希楽々スタッフ ①食品売り場 ②プラザ側 ③階段付近 ④2階 ⑤フリー の地点で、買い 物客との接触回避やコースの間違い防止、床面のすべり防止、インターバル速 歩の補助などを行う。 クールダウン指導 希楽々スタッフ 参加者の到着状況をみて行う。 レク式体力チェック印刷係 希楽々スタッフ 新潟県レクリエーション協会 渡辺耕司氏と一緒に行う。 チェックポイント係 村上市レクリエーション協会 ①~⑧までのチェックポイントに立つ。通過者にスタンプを押印する。チェッ クポイントナンバーを表示する。 その他 希楽々スタッフ アンケートの配布および回収、参加賞や賞品の贈呈、そのほかの雑務を行う。 会場コースは総距離約1,500 m(階段上り下り含 惑をかける恐れがあるので、ウォーキングは3~4 む) 。セントラルコートをスタート地点としてまず 人グループで 30 秒間隔のスタートとした。 は1階フロアを「ゆっ くり歩き」 ( 約 700 m 、 80 TV 野菜・果物 ベーカ 宝 リー くじ シェフ 1催事 2F コイン ランドリ 本保酒 トイレ アミューズメントパーク タカラ島 靴 やまごん 鞄 アイリス 4 理美容 ちはる ラーメン ⑥ バー ガー フードコート ⑥ レストラン 鹿の子 ① ② ③ 美味しん坊 九重園 写真 はんこ 花の ふじ井 入口 ④ ① インフォメーション 二階 ファッションと暮らしのフロアー ゲーム コーナー 手芸 用品 ベビー 紳士衣料 子供衣料 R 紳士・子供 肌着 婦人衣料 6 婦人フォーマル R 紳士衣料 お直し 工房 婦人衣料 5 婦人肌着 R → ゴール その後 → 階段 ギフト 収納 リビング 寝具 ベッド用品 ▲コース図 (スタンプ台紙) 文具 TV ゲーム brunch ブティックドレメ ジュエル タケウチ 休憩所 100円ショップ ミーツ 2階1周後 インターバル速歩 ボビー 保険物語 て歩くと買い物客に迷 パステル ゴール スタート 和悠 菓子竹 大勢の集団で固まっ セントラル コート エステール まる由 北精園 コートでゴール。 催事 ③ 催事 最後は1階セントラル 八百金 寿し 400 m 所要時間5分)。 bookまるいわ ペット フード 又上 プを押印(2階1周約 化粧品 ② コットン手芸 健康サ ポート 八百健 者には台紙にスタン R ミヤシタ楽器 ピノキオ 野菜・果物 カ所にチェックポイ ン ト を 設 置 し、 通 過 薬 ほんぼ 身障者用併設 3 文具専門店 DRUGナカヤス 永徳 ① 水産・デイリー 鮮魚・食品 R 総合食品 生活雑貨 2 バストイレ用品 ダイニング、 家事用品 ATM を 繰 り 返 す。 店 内 8 総合食品 鮮魚 歩き→ゆっくり歩き」 肉 リカー 食品レジ あと2階にあがり、 「早 乳製品、寿司、弁当 食品、精肉 所要時間10分)。その 一階 食品と暮らしのフロアー プラザ ホール 7 呉服 寝具 服飾 鞄 Honeys 8 アヴェ ニュー 〈和悠〉 ギフト Honeys やまだや 紳士 婦人 パソコン ベル 教室 エポック トイレ アンケート評価分析・参加者評価、運営者評価 参加者 アンケートの 分析のまとめ 1 参加者の 80.0%が「非常に満足(56.0%)」「満足(24.0%)」と回答しており、満足度は非 常に高い。 2 参加者の 73.7%が本イベントに対して「元気になる」「楽しさを感じる」と評価している。 3 再参加希望は、「運動未実施者」と「参加者全体」を比較しても割合は変わらず、ショッピ ングセンターにおけるウォーキングイベントは、運動未実施者に対しても参加をうながすた めの有効な方策である可能性が高い。 3 トライアル事業◦報告 行動変容ステージ 0% 20% 40% 60% 80% 4.2% 58.3% 100% 4.2% 20.8% 12.5% ( n =23) ■ 維持期 ■ 実行期 ■ 準備期 ■ 関心期 ■ 無関心期 参加者の運動習慣は、運動習慣のある「維持期(58.3 未実施群〉は、37.5%であった。運動実施群の参加が %) 」と「実行期(4.2%) 」を合わせた〈運動実施群〉 多く、運動未実施群を参加させるような働きかけが必 は 62.5%、運動習慣のない「準備期(20.8%)」「関心 要である。 期(12.5%) 」 「無関心期(4.2%) 」を合わせた〈運動 総合満足度 0% 20% 40% 60% 80% 100% 8.0% 全体( n =25) 56.0% 24.0% 12.0% 6.7% 運動未実施( n =9 ) 53.3% 20.0% 20.0% ■ 非常に満足 ■ 満足 ■ どちらとも言えない ■ 不満 ■ 非常に不満 イベントに対する総合満足度は、 「非常に満足(56.0 常に満足(53.3%)」「満足(20.0%)」の計 73.3%が %) 」 「満足(24.0%) 」を合わせ、参加者の 80.0%が 満足しており、運動未実施の人にとっても満足度の高 満足と回答した。また、運動未実施群だけをみても「非 いプログラムであったことがわかる。 81 トライアル事業報告❶ショッピングセンターでウォーキングイベント アンケート評価分析・参加者評価、運営者評価 本講座に対する評価 0% 20% 40% 60% 47.4% 元気になる( n =19) 26.3% 31.6% 楽しさを感じる( n =19) 80% 100% 26.3% 42.1% 26.3% 5.9% 社会的に価値のある イベントだと思う( n =17) 35.3% 35.3% 40.0% やりがいを感じる( n =20) 20.0% 21.1% 仲間ができる( n =19) 23.5% 40.0% 31.6% 47.4% 10.0% 生活に役立つ 知識を得た( n =20) 25.0% 25.0% 5.0% 35.0% ■ 非常にそう思う ■ 思う ■ どちらでもない ■ 思わない ■ まったく思わない 参加者に対して本講座に対する評価についてたず 入った。「仲間ができる」「生活に役立つ知識を得た」 ね、 「非常にそう思う」「思う」の合計の割合が高い順 の評価は相対的には低い傾向にあり、参加者相互の関 に項目を並べた。 「元気になる」 「楽しさを感じる」 「社 わりを増やすようなプログラムを検討することも考え 会的に価値のあるイベントだと思う」が上位3項目に られる。 重要度・満足度評価 評価項目 重要度(平均値) 満足度(平均値) インターバル速歩 4.14 4.29 レク式体力チェック 3.93 4.35 コースウォーキング 4.15 4.36 本講座の各内容について、参加者に対し重 要度と満足度を5段階でたずね平均値を算出 した。いずれのプログラムも高い評価を得て いる。そのうち、「コースウォーキング」が 最も高い値を示した。 再参加希望 0% 20% 40% 60% 80% 全体( n =24) 50.0% 12.5% 37.5% 運動未実施( n =8 ) 50.0% 12.5% 37.5% 100% ■ 非常に思う ■ 思う ■ どちらとも言えない ■ 思わない ■ まったく思わない イベントに対する「もう一度参加したいか」との問 「思う(12.5%)」と全体傾向と同じ割合となった。今後 いには、全体で「非常に思う (50.0%) 」 、 「思う (12.5 この事業を継続して行うことで、運動未実施者に対す %)」であり、運動未実施者では「非常に思う (50.0%) 」、 るウォーキング参加を促進できる可能性が示唆される。 82 参加者からは一様に好意的な意見が寄せられた。 とんど歩かないという人もいるようだ。「市町村別 ただしショッピングセンターという場所柄、買い物 に実施してほしい」という声は「もっと家の近くで 客の目を気にする人もいたようだ。事前問い合わせ やってほしい」という声にも受けとれる。「歩く」 では「お店を歩くのは恥ずかしい」と言う人もいた。 ことを少しでも意識していただき、今後の運動につ ふだん運動をしない人の中には、家の中以外はほ なげていくためのよい機会となったようだ。 3 トライアル事業◦報告 ◦イベントに対する好評価 ・スタッフが親切だった。運動しながら、みたことのない店内を見学できてよかった。 ・もう少し長い距離でもよい。緊張感があり楽しかった。教えていただいた歩き方、手の振り方を頭に浮か べ、楽しく歩けました。 ・汗が出て気持ちよかった。楽しく動くことができました。 ◦開催会場・企画の目新しさについて ・大型スーパーを会場としたアイデアはよいと思います。 ・今までのウォーキングとは一風変わったコースで楽しかった です。 ・人に会うのを気にする人もいるので、体育 館などで行うのもよいと思う。 ◦季節や実施時間について ・冬の時期にはよいと思います。楽しくてか らだも暖まり、元気が出ました。 ・からだが熱くなり、血液のめぐりがよくな りそうな気がした。 ・夜に実施してもよいと思う。 ◦高齢者の運動機会の少なさ ・家以外をほとんど歩かないので、よかった。 ・市町村別にやって欲しい。 ◦テーマの新規性 味がない方も多く訪れるので、そういった方にど ・ショッピングセンターでウォーキングをするとい のように関心を持っていただくかを考えて企画す う発想が非常に面白い。 ・運動しながら店内を練り歩くという光景が斬新で 面白いアイデアだと思う。 ・冬は外でするウォーキングがむずかしいので屋内 であるショッピングセンターならば十分可能であ るということがわかった。 ・ショッピングセンターであればウォーキングに興 るとよい。 ◦開催日やプログラム内容について ・安全性を確保するため、混み合う休日よりも平日 に開催したほうがよいかもしれない。 ・今回はレク式体力チェック、ウォーキング、クイ ズ、アンケートと内容をつめ込み過ぎた感じもあ った。 83 トライアル事業報告❶ショッピングセンターでウォーキングイベント 事業継続に向けて 参加者はショッピングセンターの顧客が多く、もと 同様に「お買い物とウォーキング」という別の2つの もとスポーツとなじみの薄い方もいたようだが、「ま 要素を合わせた内容となり、そこに新しいターゲット ず、歩いてみること」の大切さをアピールできたので を発見できた。 はないかと思う。今回のイベントでスポーツの大切さ 今回の参加者以上にスポーツに縁のない人々は、た や運動不足の自覚を感じてもらえれば、今後はそれに くさんいるだろう。そういった方に「歩いてみたら、 応える事業を実施していけばよいだろう。 からだがポカポカして気持ちよかった」と、好意的に 主管団体(NPO 法人 希楽々)は総合型スポーツク 感じていただければスポーツを始めるきっかけとな ラブとして普段から「お寺とウォーキング」 「お花と る。ウォーキングという誰でもできるスポーツは、ス ウォーキング」など、スポーツとのつながりがない人 ポーツ人口のすそ野を広げるテーマとして、もっと活 たちも呼び込む事業の工夫をしている。今回の催しも 用できそうだ。 次なるアイデア ◦ウォークラリーのような楽しいウォーキングイベ ントもできそうだ。 運営者からは「ほかの世代もとり込めるのではな いか」という意見が出た。 「買い物ついでにウォーキ お店側へのメリット提供策のアイデアも出てい ング」という気軽に参加できる内容にするためには、 る。ショッピングセンターという会場の協力があっ もっとシンプルでわかりやすいプログラムがよいの て成り立つ事業なので、運営者側と店舗側の信頼関 ではないかという意見も出た。 係を築くアイデアは重要である。 ◦次回は 30 〜 40 代やファミリーでも参加しやすい ◦店側にメリットがある企画内容を準備すべき。 イベントにできたらよい。 ◦男性参加者が少なかったので、夫婦で参加してい ただければ共通の話題にもなってよい。 ◦買い物ついでに気軽にウォーキングするというふ うにしたい。 ◦飛び入り参加者が少なかったので、シンプルな内 容にしたほうが参加しやすいと思う。 ◦店員さんも昼休みなどを利用して一緒に参加すれ ば、店全体が盛りあがると思う。 ◦「普段は2階にあがらないが、今日は2階に行く きっかけになった」という声があった。 ◦ポイントカードや割引など今後に還元できる景品 が用意できれば、お客様としてもお得感があって よいと思う。 成果と課題 〈成果〉 〈課題〉 ★スポーツになじみが薄い参加者もいたが、 「歩くこ ★当日参加者数には多少余裕があった。買い物客が途 とはよい」と感じていただくことができた。ウォー 中からでも気軽に参加しやすいシンプルなプログラ キングコースには参加者によっては普段あまり行か ムを検討してもよいだろう。それを複数回行うこと ないフロアも含まれていたので、探検のような面白 により認知度も高まり、店の折込チラシによる告知 さを提供できたようだ。これは、店の魅力を再発見 もすれば参加動員はもっと容易になるだろう。 してもらえるという「店側へのメリット提供」になる。 ★新型の広大なショッピングモールでなくてもウォー ★今回は実施しなかったが、買い物客と店員が一緒に ウォーキングしている風景を想像すると非常に興味 キングイベントが可能であることが証明できた。今 深い。主催団体、店側、顧客の間に連帯感が生まれ、 回の会場のような中型ショッピングセンターは全国 事業運営自体がさらに活性化されるだろう。店側は にたくさんあるので、同様のイベントを実行できる 「地域密着」を具現化でき、参加者・運営者含めた 会場が全国に多く存在するということになるだろう。 すべての人にとって、店舗が「もっと楽しいワンダ ーランド」となる可能性を秘めている。 84