Comments
Description
Transcript
テープドライバ定義設定ツール 1.2 Update1 - ソフトウェア
C120-E275-06Z0(A) テープドライバ定義設定ツール 1.2 Update1 ユーザーズガイド まえがき 本書の目的 本書は、Solaris(TM)オペレーティングシステムにおいて、テープドライバ定義を自動設定する 機能について説明しています。 本書の読者 本書は、システムの導入・運用を行うシステム管理者を対象としています。 本書の構成 本書の構成と内容は、以下のとおりです。 ● “第1章 機能概要”では、提供機能の概要について説明します。 ● “第2章 コマンド・リファレンス”では、 本機能によって提供するコマンドの使用方法 などについて説明します。 ● “第3章 メッセージ”では、本機能を使用するときに出力されるメッセージの意味と対処 方法について説明します。 ● “第4章 付録”では、テープ装置ごとの具体的な設定内容について説明します。 輸出管理規制について 本書を輸出または提供する場合は、外国為替、外国貿易法および米国輸出管理関連法規などの規 制をご確認の上、必要な手続きをおとりください。 登録商標について SolarisおよびすべてのSolarisに関連する商標およびロゴは、米国およびその他の国における米 国Sun Microsystems, Inc.の商標または登録商標であり、同社のライセンスを受けて使用してい ます。 All Rights Reserved, Copyright(C) 富士通株式会社 2005-2008 i 改版履歴 版数 発行年月 改版内容 1 2005年 2月 ・新規作成 2 2005年12月 ・テープ装置の型名訂正・削除 ・メッセージの追加 3 2006年11月 ・新規サポートテープ装置の追加 ・メッセージの追加 4 2007年 1月 ・新規サポートテープ装置の追加 5 2007年12月 ・新規サポートテープ装置の追加 6 2008年10月 ・新規サポートテープ装置の追加 ii 目次 第1章 1.1 1.2 1.3 第2章 2.1 2.2 第3章 3.1 機能概要 ................................................................................... 1 概要 ......................................................................................... 2 動作環境 ..................................................................................... 3 サポートテープ装置 ........................................................................... 4 コマンド・リファレンス ..................................................................... 5 fjcnfset(1M) ................................................................................. 6 fjcnfchk(1M) ................................................................................ 15 メッセージ ................................................................................ 17 情報メッセージ .............................................................................. 19 3.2 警告メッセージ .............................................................................. 20 3.3 エラーメッセージ ............................................................................ 21 第4章 付録 ...................................................................................... 25 4.1 定義ファイル設定内容 ........................................................................ 26 4.1.1 DDS4規格 DAT装置(PW023DT3,PW023DT4,PW0G3DT1) ............................................ 26 4.1.2 DAT72規格 DAT装置(PW023DT5,PW023DT6,PW0R3DT3,PW0G3DT2, PW0R3DT4,PW0G3DT4,SELX9DT1F,SEMX9DT1F) ................................ 26 4.1.3 DAT72規格 DAT装置(PW0G3DA1) ............................................................. 26 4.1.4 DAT72規格 DAT装置(PW0G3DT5,PW0G3DA2,PW0G3DA2F) .......................................... 27 4.1.5 ETERNUS LT series テープライブラリ ...................................................... 27 4.1.6 カートリッジ磁気テープ装置(F6479C,F6479CA) .............................................. 28 4.2 注意事項 .................................................................................... 29 4.2.1 /kernel/drv/st.confを手動編集する場合 ................................................... 29 4.2.2 PW0G3DT3接続環境にPW0G3DT5/PW0G3DA2を増設する場合 ....................................... 30 i ii 第1章 機能概要 第1章 機能概要 1.1 概要 テープドライバ定義設定ツールは、テープドライバ定義(/kernel/drv/st.conf)の自動設定を行 うコンポーネントで、定義設定が必要な特定のテープ装置を使用する場合に、その装置の定義情 報を/kernel/drv/st.confに自動設定します。 テープドライバ定義設定ツールでは、以下のコマンドを提供します。 ● fjcnfset(1M) - 対象装置に対応する定義を自動的に追加します。 ● fjcnfchk(1M) - 対象装置に対応する定義を診断します。 上記コマンドの詳細については、 第2章 コマンド・リファレンス を参照してください。 なお、本ツールのパッケージインストール処理では、上記コマンドfjcnfset(1M)、fjcnfchk(1M) が自動的に起動されます。 この際に、サポート対象のテープ装置を検出すると、その装置に対応する定義が /kernel/drv/st.confにすでに設定済かどうかを確認し、以下の設定状態に応じた処理を実行し ます。 ● 装置に対応する定義が未設定の場合 - 必要な定義を自動的に追加します。 ● 装置に対応する定義が設定済の場合 - 定義内容を診断します。 本ツールが自動的に追加した定義は、以下の時点で有効になります。 ● Solaris(TM) 7 OS以前、Solaris(TM) 8 OS 111804-02以前の場合 - システム再起動後 ● Solaris(TM) 8 OS 111804-03以降、Solaris(TM) 9 OS以降の場合 - fjcnfset(1M)の正常終了後 本ツールのサポート対象テープ装置については、 1.3 サポートテープ装置 い。 2 を参照してくださ 1.2 動作環境 1.2 動作環境 テープドライバ定義設定ツールは、以下の環境で動作します。 ● ハードウェア - SPARC Enterprise, PRIMEPOWER,GP7000F, S Series ● ソフトウェア - Solaris(TM) 2.6 オペレーティングシステム - Solaris(TM) 7 オペレーティングシステム - Solaris(TM) 8 オペレーティングシステム - Solaris(TM) 9 オペレーティングシステム - Solaris(TM) 10 オペレーティングシステム 3 第1章 機能概要 1.3 サポートテープ装置 テープドライバ定義設定ツールでは、以下のテープ装置をサポートしています。 № 装置種別 型名 接続形態 1 DDS4規格 DAT装置 PW023DT3, PW023DT4, PW0G3DT1 内蔵(注1) 2 DAT72規格 DAT装置 PW023DT5, PW023DT6, PW0R3DT3, PW0G3DT2, PW0R3DT4, PW0G3DT4, SELX9DT1F, SEMX9DT1F 内蔵(注1) PW0G3DT5, PW0G3DA1, PW0G3DA2, PW0G3DA2F 外付(注2) 3 ETERNUS LT series テープライブラリ LT130, LT160, LT270, LT220, LT210, LT230, LT250 外付(注2) 4 カートリッジ磁気 テープ装置 F6479C, F6479CA 外付(注2) (注1) 処理装置内蔵型の接続形態であることを示します。 (注2) PCIカードを経由した接続形態であることを示します。 なお、本ツールの提供形態には、以下の2種類があります。 ● Enhanced Support Facility 2.5以降に同梱 ● テープドライバ定義設定ツール 1.2 Update1 CD-ROM (サポート対象の外付テープ装置に添付) 本ツールがパッケージインストール処理の延長で/kernel/drv/st.confに定義を自動的に追加す る条件は、本ツールの提供形態によって以下のように異なります。 本ツールの提供形態 インストール処理の延長で定義を自動的に追加する条件 Enhanced Support Facility 2.5以降に同梱 ●サポート対象の内蔵テープ装置を検出した場合 テープドライバ定義 設 定 ツ ー ル 1.2 Upadte1 CD-ROM ●サポート対象の外付テープ装置を検出した場合 ●サポート対象の内蔵テープ装置を検出した場合 一方、以下の場合には、fjcnfset(1M)を手動で実行する必要があります。 4 本ツールの提供形態 fjcnfset(1M)の手動実行が必要な場合 Enhanced Support Facility 2.5以降に同梱 ●サポート対象の外付テープ装置を接続した場合 ●本ツールのインストール後に、インストール時と異なる サポート対象のテープ装置を増設した場合 ●本ツールをリモートインストールした際に、 インストール先のシステムでサポート対象のテープ装置を 接続していた場合 テープドライバ定義 設 定 ツ ー ル 1.2 Update1 CD-ROM ●本ツールのインストール後に、インストール時と異なる サポート対象のテープ装置を増設した場合 ●本ツールをリモートインストールした際に、 インストール先のシステムでサポート対象のテープ装置を 接続していた場合 第2章 コマンド・リファレンス 第2章 コマンド・リファレンス 2.1 fjcnfset(1M) 【名前】 fjcnfset – ドライバ定義の自動設定 【形式】 /opt/FJSVdcnf/bin/fjcnfset st 【機能説明】 fjcnfsetは、SCSIテープドライバ(st(7D))の定義を自動的に設定します。 本コマンドでは、主に以下の2つの処理を行います。 1) FUJITSU PCI Fibre Channel(fjpfcaドライバ)の環境設定 富士通製ファイバーチャネルカードと、ファイバーチャネルスイッチを使用してテー プ 装 置 を 接 続 し た 場 合 、 対 話 処 理 に よ っ て 、 fjpfca ド ラ イ バ の 環 境 定 義 を /kernel/drv/fjpfca.confに自動的に追加します。 2) stドライバの定義設定 サ ポート 対象のテープ装置を検出した場合、その装置に対応する定義が /kernel/drv/st.confにすでに設定済かどうかを確認し、以下の設定状態に応じた処 理を実行します。 ● 装置に対応する定義が未設定の場合 - 必要な定義を自動的に追加します。 ● 装置に対応する定義が設定済の場合 - 定義内容を診断します。 fjcnfsetが自動的に追加した定義は、以下の時点で有効になります。 ● Solaris 7以前、Solaris 8 111804-02以前の場合 - システム再起動後 このとき、fjcnfsetはシステムの再起動を促す以下のようなメッセージを出力す るため、shutdown(1M)を実行してください。 【 Solaris 7以前、Solaris 8 111804-02以前のシステム再起動を促すメッセージ 】 Executing "/bin/touch /reconfigure". ****************** IMPORTANT NOTICE ****************** This machine must now be rebooted to reconfigure system. Ensure the following operation. /usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0 shutdown(1M)の延長では、テープ装置を自動認識するために、再度システムを自 動的に再起動することがあります。 ● Solaris 8 111804-03以降、Solaris 9以降の場合 – fjcnfsetの正常終了後 以降では、1), 2)の処理の詳細について説明します。 6 2.1 fjcnfset(1M) 1) fjpfcaドライバの環境設定 以下の構成を例にして、富士通製ファイバーチャネルカードを使用してテープ装置を 接続した場合の処理について説明します。 サーバ fjpfca0 WWN:100000000e244187 fjpfca1 WWN:100000000e248b02 fibre channel switch #1 drive #0 WWN:201000e0000e1017 drive #1 WWN:201200e0000e1017 fibre channel adapter WWN:200100e0000e1016 controller robot #0 robot #1 LT270 1-1) 接続されたテープ装置の確認 サーバに実装されたファイバーチャネルカードと、ファイバーチャネルカードに接続 されたテープ装置の一覧を表示します。 【 ファイバーチャネルカードと接続テープ装置の一覧表示例 】 Searching target tape devices of the fjpfca driver... switch WWN device slot ------------------------------------------------------------------------1 100000000e244187 fjpfca0 Cabinet#0-SB#00-PCI#05 1 1 100000000e248b02 fjpfca1 Cabinet#0-SB#00-PCI#02 200100e0000e1016 LT160/LT270 - 1 201000e0000e1017 LT160/LT270 - 1 201200e0000e1017 LT160/LT270 - Adapter instance Switch WWN Tape Device WWN Status product -----+-------------------------+-----+----------------------------------+----[ ] 1 fjpfca0 100000000e244187 1 200100e0000e1016 LT160/LT270 New [ ] 2 fjpfca0 100000000e244187 1 201000e0000e1017 LT160/LT270 New [ ] 3 fjpfca0 100000000e244187 1 201200e0000e1017 LT160/LT270 New [ ] 4 fjpfca1 100000000e248b02 1 200100e0000e1016 LT160/LT270 New [ ] 5 fjpfca1 100000000e248b02 1 201000e0000e1017 LT160/LT270 New [ ] 6 fjpfca1 100000000e248b02 1 201200e0000e1017 LT160/LT270 New 例の前半の出力内容の意味は、以下のとおりです。 switch: テープ装置が接続されているファイバーチャネルスイッチの番号(ドメインID) を表示します。 AL接続の場合は"-"を表示します。 WWN: "device"のWWN(World Wide Name)を表示します。 7 第2章 コマンド・リファレンス device: サーバに実装されたファイバーチャネルカードのインスタンス名と、接続され たテープ装置の機種名を表示します。 slot: Enhanced Support Facilityがインストールされている場合に、サーバのスロッ ト位置を表示します。Enhanced Support Facilityがインストールされていなけ れば"-"を表示します。 例の後半の出力内容の意味は、以下のとおりです。 Adapter: ファイバーチャネルカードのインスタンス番号とWWNを表示します。 Switch: ファイバーチャネルカードおよびテープ装置が接続されたファイバーチャネル スイッチのドメインIDを表示します。ドメインID が"-"で結合して表示されて いる場合は、ファイバーチャネルカードとテープ装置が異なるスイッチに接続 されていることを示します。 例えば"1-2"と表示されている場合には、ファイバーチャネルカードからドメイ ンID:1のファイバーチャネルスイッチに接続され、ファイバーチャネルスイッ チ間のカスケード接続を経由して、ドメインID:2のファイバーチャネルスイッ チに接続されたテープ装置に至る経路を表します。 Tape Device: テープ装置のWWN、機種名(product)を表示します。 Status: その装置の組合せがファイバーチャネルスイッチに新規に追加された場合は "New"、既存のものであれば"Exist"を表示します。また、AL接続の場合には"AL" を表示します。 Statusが既存("Exist")やAL接続("AL")のテープ装置のみの構成では、fjpfcaドライ バの環境設定は不要なため、1-1)の一覧表示のみを行い、1-2),1-3)の手順はスキッ プします。 1-2) アクセスパスの選択 サーバからテープ装置へのアクセスパスを選択します。 アクセスパスの選択方法には、"自動"と"手動"があり、どちらかを選択します。 ●自動でアクセスパスを選択する場合 テープ装置やファイバーチャネルスイッチの設定を適切に実施し、サーバから見え るアクセスパスが必要なパスだけになっている場合は、"自動選択"を選びます。 "自動選択"を選択した場合、1-1)で表示された新規追加("New")のすべてのアクセ スパスがサーバに定義されます。 ●手動でアクセスパスを選択する場合 テープ装置やファイバーチャネルスイッチの設定を実施していない場合、手動選択 によるサーバ側の設定だけで必要なパスを選択できますが、安全のためテープ装置 やファイバーチャネルスイッチの設定を推奨します。 テープ装置やファイバーチャネルスイッチの設定を実施していない場合は、"手動 選択"を選びます。 "手動選択"を選択した場合、サーバと接続されたテープ装置の一覧が1-1)と同様に 表示されるため、この一覧から必要なアクセスパスを選択します。 8 2.1 fjcnfset(1M) 以降に"手動選択"の手順例を示します。 【 "自動選択"と"手動選択"の対話処理例 】 : Do you want to select access paths automatically or manually? ** If you select automatic selection, all paths whose status is "New" are set as the object of the fjpfca driver's configuration. ** Please choose Auto Select when the access path has been appropriately selected by setting Tape Device and Switch. automatic selection ---> hit the 'a' key. manual selection ---> hit the 'm' key. quit ---> hit the 'q' key. Please input [a,m,q] m <Return> 上記のように下線部分を入力します。各選択肢の意味は、以下のとおりです。 automatic selection: 自動でアクセスパスを選択します。この場合、"a"を入力します。 manual selection: 手動でアクセスパスを選択します。この場合、"m"を入力します。 quit: 処理を中断します。この場合、"q"を入力します。 【 手動選択時のアクセスパス対話処理例 】 : Adapter instance Switch WWN Tape Device WWN Status product -----+-------------------------+-----+----------------------------------+----[ ] 1 fjpfca0 100000000e244187 1 200100e0000e1016 LT160/LT270 New [ ] 2 fjpfca0 100000000e244187 1 201000e0000e1017 LT160/LT270 New [ ] 3 fjpfca0 100000000e244187 1 201200e0000e1017 LT160/LT270 New [ ] 4 fjpfca1 100000000e248b02 1 200100e0000e1016 LT160/LT270 New [ ] 5 fjpfca1 100000000e248b02 1 201000e0000e1017 LT160/LT270 New [ ] 6 fjpfca1 100000000e248b02 1 201200e0000e1017 LT160/LT270 New Select Numbers of "New" device to which you want to add the fjpfca driver's configuration. ** Display access paths list once again after your input. ** Selected paths appear as asterisks on the screen. ** In case of inputting incorrect number, input the incorrect number again. select ---> hit Number ( Number Number ...) complete ---> hit 'x' key quit Please input ---> hit 'q' key [PathNumber,x,q] 1 2 6 <Return> 上記の下線部分のように、必要なアクセスパスの番号を入力します。 各選択肢の意味は、以下のとおりです。 9 第2章 コマンド・リファレンス select: アクセスパスの一覧に表示された番号(例では1~6)の中から、必要なアク セスパスの番号を選択します。 先頭に[ ]がないものは、選択することができません。 複数の番号を選択する場合には、空白で区切って入力します。 complete: アクセスパスの手動選択を完了します。この場合、"x"を入力します。 quit: 処理を中断します。この場合、"q"を入力します。 アクセスパスの番号を入力すると、以下のように、再度、サーバとアクセスパ スの一覧が表示されます。 【 手動選択時のアクセスパス確認処理例 】 : Adapter instance Switch WWN Tape Device WWN Status product -----+-------------------------+-----+----------------------------------+----[*] 1 fjpfca0 100000000e244187 1 200100e0000e1016 LT160/LT270 New [*] 2 fjpfca0 100000000e244187 1 201000e0000e1017 LT160/LT270 New [ ] 3 fjpfca0 100000000e244187 1 201200e0000e1017 LT160/LT270 New [ ] 4 fjpfca1 100000000e248b02 1 200100e0000e1016 LT160/LT270 New [ ] 5 fjpfca1 100000000e248b02 1 201000e0000e1017 LT160/LT270 New [*] 6 fjpfca1 100000000e248b02 1 201200e0000e1017 LT160/LT270 New Select Numbers of "New" device to which you want to add the fjpfca driver's configuration. ** Display access paths list once again after your input. ** Selected paths appear as asterisks on the screen. ** In case of inputting incorrect number, input the incorrect number again. select ---> hit Number ( Number Number ...) complete ---> hit 'x' key quit Please input ---> hit 'q' key [PathNumber,x,q] x <Return> 選択したアクセスパスの番号に'*'が表示されたことを確認し、アクセスパスの 選択が完了するまで、以下の操作を繰り返します。 ・誤ったアクセスパスを選択した場合は、そのアクセスパスの番号を再度入力 します。 ・選択し忘れたアクセスパスがある場合は、そのアクセスパスの番号を入力し ます。 選択したアクセスパスの最終確認を行い、問題がなければ、上記の下線部分の ように、"x"(選択完了)を入力します。 1-3) /kernel/drv/fjpfca.confの環境定義設定 fjpfcaドライバの環境定義を、/kernel/drv/fjpfca.confに自動的に追加します。 ファイバーチャネルスイッチを使用してサーバとテープ装置を接続した場合のター ゲットIDは、fjcnfsetが自動的に割り当てます。 1-3)の処理を終了すると、以下のメッセージを出力します。 10 2.1 fjcnfset(1M) 【 /kernel/drv/fjpfca.confの定義自動追加後のメッセージ出力例 】 : Please wait for update of the fjpfca driver's configuration. /tmp/pfca_conf_set/fjpfca.conf seems to be correct. ****************************** *port definition* instance status options -----------------------------fjpfca0 found nport fjpfca1 found nport *target definition* instance t-id wwn status throt alias -----------------------------------------------------------------------------fjpfca0 0 0x200100e0000e1016 detect UNDEF UNDEF fjpfca0 1 0x201000e0000e1017 detect UNDEF UNDEF fjpfca1 0 0x201200e0000e1017 detect UNDEF UNDEF check new target definition --------------------------------------------New target binding find(fjpfca0t0, wwn=0x200100e0000e1016). New target binding find(fjpfca0t1, wwn=0x201000e0000e1017). New target binding find(fjpfca1t0, wwn=0x201200e0000e1017). check new max throttle setting --------------------------------------------check new port definition --------------------------------------------fjpfca0:change nport mode fjpfca1:change nport mode 2) stドライバの定義設定 サポート対象のテープ装置を検出し、その装置に必要な定義が/kernel/drv/st.conf に未設定の場合には、必要な定義を自動的に追加します。 2-1) /kernel/drv/st.confの自動編集内容 以 下 は 、 PRIMEPOWER250/450 に 内 蔵 DAT 装 置 を 接 続 し た 場 合 に 、 fjcnfset が /kernel/drv/st.confに自動的に設定する定義の例です。 fjcnfsetの編集内容の前後には、以下のようなコメント行が記述されます。 【 PRIMEPOWER内蔵DAT装置を接続した場合の追加定義例 】 ### FJSVdcnf Auto Edit Start (05/01/04) ################## tape-config-list= "SEAGATE DAT 9SP40-000","SEAGATE_DAT____9SP40-000", "SEAGATE_DAT____9SP40-000"; ### FJSVdcnf Auto Edit END (05/01/04) ################## 11 第2章 コマンド・リファレンス ### FJSVdcnf Auto Edit Start (05/01/04) ################## SEAGATE_DAT____9SP40_000=1, 0x34, 0, 0x9639, 4, 0x00, 0x8c, 0x8c, 0x8c, 3; ### FJSVdcnf Auto Edit END (05/01/04) ################## /kernel/drv/st.confに未定義のlun番号のテープ装置を接続した場合には、上記の定 義に加えて、以下の例の定義も自動的に追加します。 この際には、以下のようなコメント行が記述されます。 【 /kernel/drv/st.confに未定義のlun=1の装置を接続した場合の追加定義例 】 ### FJSVdcnf Auto Edit(lun) Start (06/05/15) ################## name="st" class="scsi" target=1 lun=1; ### FJSVdcnf Auto Edit(lun) END (06/05/15) ################## 2-2) 自動判別できないテープ装置の対話処理 fjcnfsetが自動判別できない以下のテープ装置を検出した場合には、接続したテープ 装置の対話処理が必要となります。 ● ETERNUS LT130 テープライブラリ ● Storage Tek/Sun StorEdge LTO Generation2/Generation3 ● Sun StorEdge L8(LTOタイプ/LTO Generation2タイプ) ● DAT72規格 DAT装置(PW0G3DT5/PW0G3DA2/PW0G3DA2F) ● Storage Tek/Sun StorEdge DAT72 以下は、ETERNUS LT130 テープライブラリ(Ultrium3ドライブ)を接続した場合の対話 処理例です。 【 ETERNUS LT130(Ultrium3)を接続した場合の対話処理例 】 Please select your tape device and input the following number. 1 : “ETERNUS LT130 tape library (Ultrium3)” 2 : “Sun StorEdge LTO (Generation3) and others” q : quit Select number [1,2,q] : 1 <Return> 上記の下線部分のように、接続したテープ装置に該当する番号を入力します。 処理を中断する場合には、"q" を入力します。 2-3) /kernel/drv/st.confの手動編集を必要とする場合 同一処理装置に下表の“○”の組合せのテープ装置を混在接続した場合には、fjcnfset が/kernel/drv/st.confに自動的に設定したETERNUS LT130 テープライブラリ用の定 義またはDAT72規格 DAT装置用の定義を、同テープ装置のtarget番号の定義箇所まで、 手動で移動編集する必要があります。 Storage Tek/ Sun StorEdge XSLLT118R XSTLT22A/ XSTLT22B/ XSLL2118R XSTLT23A/ XSTLT23B XST4M23B/ XST4M43BR LT130 (Ultrium1ドライブ) ○ × × × LT130 (Ultrium2ドライブ) × ○ × × LT130 (Ultrium3ドライブ) × × ○ × PW0G3DT5 × × × ○ PW0G3DA2/PW0G3DA2F × × × ○ ETERNUS/DAT72 ○:st.confの手動編集が必要、×:st.confの手動編集は不要 12 2.1 fjcnfset(1M) /kernel/drv/st.confを手動で編集した場合には、編集後の定義を有効にするために、 以下のコマンドを実行する必要があります。 ● Solaris 7以前、Solaris 8 111804-02以前の場合 - システム再起動 # /usr/sbin/shutdown -y -i6 –g0 ● Solaris 8 111804-03以降、Solaris 9以降の場合 – update_drv(1M)の実行 # /usr/sbin/update_drv –f st 例えば、Solaris 10環境において、ETERNUS LT130 テープライブラリ(Ultrium3ドラ イブ)をtarget=1,lun=0に、Storage Tek/Sun StorEdge LTO Generation3(XSTLT23A/B) を target=2,lun=0 に 混 在 接 続 し た 場 合 に fjcnfset を 実 行 す る と 、 /kernel/drv/st.confの定義内容は以下のようになります。 【 fjcnfset実行後の/kernel/drv/st.confの定義内容例 】 : name="st" class="scsi" target=1 lun=0; name="st" class="scsi" target=2 lun=0; fjcnfsetが自動的に追加した定義 : ### FJSVdcnf Auto Edit Start (06/05/19) ################## tape-config-list = "HP Ultrium 3","HP Ultrium LTO 3","HP______Ultrium_3"; ### FJSVdcnf Auto Edit END (06/05/19) ################## ### FJSVdcnf Auto Edit Start (06/05/19) ################## HP______Ultrium_3=2,0x3b,0,0x29679,4,0x00,0x00,0x00,0x44,3,60,300,600,1200,600, 600,18000; ### :FJSVdcnf Auto Edit END (06/05/19) ################## : この場合には、以下のように手動で/kernel/drv/st.confを編集し、update_drv(1M) を実行する必要があります。 【 fjcnfset実行後の手動による操作例 】 # vi /kernel/drv/st.conf : name="st" class="scsi" target=1 lun=0 最後の";"を削除します。 ### FJSVdcnf Auto Edit Start (06/05/19) ################## tape-config-list = "HP Ultrium 3","HP Ultrium LTO 3","HP______Ultrium_3"; ### FJSVdcnf Auto Edit END name="st" class="scsi" target=2 lun=0; (06/05/19) ################## "tape-config-list"の自動追加定義を、 "target=1"の定義箇所に移動します。 : 13 第2章 コマンド・リファレンス ### FJSVdcnf Auto Edit Start (06/05/19) ################## HP______Ultrium_3=2,0x3b,0,0x29679,4,0x00,0x00,0x00,0x44,3,60,300,600,1200,600,6 00,18000; ### FJSVdcnf Auto Edit END (06/05/19) ################## : # update_drv –f st : 【オペランド】 ドライバ名stを指定します。 【終了ステータス】 以下の終了ステータスを返します。 0 /kernel/drv/st.confの設定が正常に終了しました。 >0 異常が発生しました。 詳細内容については、“第3章 メッセージ”を参照してください。 【ファイル】 /kernel/drv/st.conf 【関連項目】 fjcnfchk(1M) st(7D) driver.conf(4) 【備考】 なし 14 2.2 fjcnfchk(1M) 2.2 fjcnfchk(1M) 【名前】 fjcnfchk – ドライバ定義の診断 【形式】 /opt/FJSVdcnf/bin/fjcnfchk st 【機能説明】 fjcnfchkは、SCSIテープドライバ(st(7D))の定義内容を診断します。 サポート対象のテープ装置に対する定義が、/kernel/drv/st.confにすでに設定されてい る場合に、fjcnfchkはその定義が富士通の推奨する内容と一致するかを比較します。 比較の結果、差異を検出した場合には、現在の定義と富士通が推奨する定義を表示します。 【オペランド】 ドライバ名stを指定します。 【終了ステータス】 以下の終了ステータスを返します。 0 /kernel/drv/st.confの定義内容は正常です。 >0 /kernel/drv/st.confの定義内容の異常を検出しました。 詳細内容については、“第3章 メッセージ”を参照してください。 【ファイル】 /kernel/drv/st.conf 【関連項目】 fjcnfset(1M) st(7D) driver.conf(4) 【備考】 なし 15 第2章 コマンド・リファレンス 16 第3章 メッセージ 第3章 メッセージ 本章では、テープドライバ定義設定ツールが、/kernel/drv/st.confの設定や診断を実施する 場合に出力するメッセージについて説明します。 /kernel/drv/st.confに定義する各パラメタの内容や書式については、st(7D)のマニュアルペ ージを参照してください。 18 第3章 メッセージ 3.1 情報メッセージ 本項では、テープドライバ定義設定ツールの情報メッセージ(notice)について説明します。 [メッセージ] FJSVdcnf: st: notice: ***** /kernel/drv/st.conf auto edit ***** FJSVdcnf: st: target device = <device name>. FJSVdcnf: st: config value = <config value> [意味] fjcnfset(1M)が<device name>で示されるテープ装置を自動検出し、<config value>の値 を /kernel/drv/st.conf ファイルに自動設定しました。 [対処] 特にありません。 [メッセージ] FJSVdcnf: st: notice: ***** current setting recommend for (<product-name 1>) ***** FJSVdcnf: st: target device = <device name> FJSVdcnf: st: current value = <value 1> FJSVdcnf: st: recommend value = <value 2> (for <product-name 2>) : FJSVdcnf: st: recommend value = <value N> (for <product-name N>) [意味] <device name> で 示 さ れ る 装 置 に 対 す る 現 在 の 設 定 値 <value 1> が テ ー プ 装 置 <product-name 1>の推奨値であることを、fjcnfset(1M)またはfjcnfchk(1M)が検出しまし た。 同じ<device name>を持つ複数のテープ装置製品が存在し、かつそれぞれの推奨値が異な る場合に、このメッセージを出力します。 <value 2>から<value N>は、他の製品の推奨値を示します。 [対処] 使用するテープ装置の製品名が<product-name 1>の場合は、対処の必要は特にありません。 <product-name 1>以外の製品を使用している場合は、そのテープ装置の推奨値(<value 2> から<value N>の何れか)への変更を推奨しますが、現在の設定値で運用上の問題が発生し ていなければ、特に対処の必要はありません。 [メッセージ] FJSVdcnf: st: notice: There is no fibre channel card. [意味] fjpfcaドライバをインストールした環境で、富士通製ファイバーチャネルカードが実装さ れていません。 [対処] 富士通製ファイバーチャネルカードを実装している場合は、ファイバーチャネルカードに 問題が発生していないか確認してください。 [メッセージ] FJSVdcnf: st: notice: There is no fibre channel tape device. [意味] テープ装置が正しく接続されていない可能性があります。 [対処] テープ装置とファイバーチャネルケーブル、ファイバーチャネルスイッチ、ファイバーチ ャネルカードの接続を確認してください。 19 第3章 メッセージ 3.2 警告メッセージ 本項では、テープドライバ定義設定ツールの警告メッセージ(warning)について説明します。 [メッセージ] FJSVdcnf: st: FJSVdcnf: st: FJSVdcnf: st: FJSVdcnf: st: または FJSVdcnf: st: FJSVdcnf: st: warning: ***** current setting not recommend ***** target device = <device name> current value = <value 1> recommend value = <value 2> warning: ***** current setting not recommend ***** target device = <device name> FJSVdcnf: st: current value = <value 1> FJSVdcnf: st: recommend value = <value 2> (for <product-name 2>) : FJSVdcnf: st: recommend value = <value N> (for <product-name N>) [意味] fjcnfset(1M)またはfjcnfchk(1M)が<device name>で示される装置に対する現在の設定値 <value 1>と推奨値<value 2>を比較した結果、差異を検出しました。 なお、同じ<device name>を持つ複数のテープ装置製品が存在する場合には、それぞれの 推奨値が異なることがあります。 この場合には、現在の設定値<value 1>と、各テープ装置の推奨値(<value 2>から<value N>)を比較します。 [対処] 使用するテープ装置の推奨値(<value 2>から<value N>の何れか)への変更を推奨しますが、 現在の設定値で運用上の問題が発生していなければ、特に対処の必要はありません。 複数の推奨値が出力された場合、使用するテープ装置の製品名<product-name X>に該当す る<value X>が推奨値となります。 [メッセージ] FJSVdcnf: st: warning: **** target tape device is busy. try again. **** FJSVdcnf: st: target device= <device name> [意味] <device name>で示されるテープ装置が使用中のため、fjcnfset(1M)の装置情報を獲得す る処理が失敗しました。 [対処] <device name>で示されるテープ装置が使用中でないかを確認し、再度コマンドを実行し てください。 [メッセージ] FJSVdcnf: st: warning: Another fjcnfset or fjcnfchk process is executing. [意味] fjcnfset(1M)またはfjcnfchk(1M)が二重起動されました。 [対処] fjcnfset(1M)およびfjcnfchk(1M)は二重起動できないため、単独で実行してください。 20 第3章 メッセージ 3.3 エラーメッセージ 本項では、テープドライバ定義設定ツールのエラーメッセージ(error)について説明します。 [メッセージ] FJSVdcnf: st: error: ***** /kernel/drv/st.conf ***** FJSVdcnf: st: ungrammatical [意味] fjcnfchk(1M)が/kernel/drv/st.confの書式誤りを検出しました。 [対処] /kernel/drv/st.confの書式を確認し、正しい書式に修正してください。 [メッセージ] FJSVdcnf: st: error: ***** /kernel/drv/st.conf tape-config-list ***** FJSVdcnf: st: duplicate configuration [意味] fjcnfchk(1M)が/kernel/drv/st.confに定義されたtape-config-list行の重複定義を検出 しました。 [対処] /kernel/drv/st.confのtape-config-list行を、重複させないように修正してください。 下例のように、tape-config-list行の各パラメタは , で区切り、最後だけ ; となる ように修正します。 (修正前) tape-config-list="AAAA", "BBBB", "CCCC"; : tape-config-list="DDDD", "EEEE", "FFFF"; (修正後) tape-config-list="AAAA", "BBBB", "CCCC", "DDDD", "EEEE", "FFFF"; [メッセージ] FJSVdcnf: st: error: ***** /kernel/drv/st.conf tape-config-list ***** FJSVdcnf: st: duplicate triplet configuration [意味] /kernel/drv/st.confのtape-config-list行に複数のtripletを記述しており、異なる triplet間で同一のvid+pidを重複定義していることをfjcnfchk(1M)が検出しました。 [対処] /kernel/drv/st.confのtape-config-list行にvid+pidを重複定義したtripletについて、 下例のように、正しいtripletの定義のみを残すように修正してください。 (修正前) tape-config-list="AAAA", "BBBB", "CCCC", triplet-1 "AAAA", "EEEE", "FFFF"; triplet-2 ※"AAAA"がvid+pidに 該当します。 triplet-2が正しい場合 (修正後) tape-config-list="AAAA", "EEEE", "FFFF"; 21 第3章 メッセージ [メッセージ] FJSVdcnf: st: error: ***** /kernel/drv/st.conf tape-config-list ***** FJSVdcnf: st: miss configuration -> tape-config-list="... [意味] fjcnfchk(1M)が/kernel/drv/st.confに定義されたtape-config-list行の設定誤りを検出 しました。 [対処] /kernel/drv/st.confのtape-config-list行の内容を見直し、正しい値に修正してくださ い。 [メッセージ] FJSVdcnf: st: error: ***** /kernel/drv/st.conf data-property ***** FJSVdcnf: st: duplicate configuration FJSVdcnf: st: <property-name> -> <data-property-name> [意味] /kernel/drv/st.confのtape-config-list行に、本ツールのサポート対象テープ装置の定 義が手動で記述されており、その<data-property-name>行が重複定義されていることを、 fjcnfchk(1M)が検出しました。 [対処] 全パラメタ値が同一の<data-property-name>行が重複定義されている場合は、重複する <data-property-name>行を削除してください。 異なるパラメタ値の<data-property-name>行が重複定義されている場合は、下例のように、 重複する<data-property-name>行の<data-property-name>を、正しい変数名に修正してく ださい。 (修正前) tape-config-list="AAAA", "BBBB", "CCCC", "DDDD", "EEEE", "FFFF"; CCCC= p1, p2, .., pN; CCCC= q1, q2, .., qM; "q1, q2, .., qM"は、正しくは"FFFF"のパラメタ定義である場合 (修正後) tape-config-list="AAAA", "BBBB", "CCCC", "DDDD", "EEEE", "FFFF"; CCCC= p1, p2, .., pN; FFFF= q1, q2, .., qM; [メッセージ] FJSVdcnf: st: error: ***** /kernel/drv/st.conf data-property ***** FJSVdcnf: st: miss configuration -> <data-property-name>= <value1>, ..<value n> FJSVdcnf: st: <property-name> -> <data-property-name> [意味] fjcnfchk(1M)が/kernel/drv/st.confに定義された<data-property-name>行の設定値で誤 りを検出しました。 miss configuration -> れます。 の後に、誤りを検出した設定値<value n>までの情報が表示さ [対処] <data-property-name>行の内容を確認し、正しい値に修正してください。 22 第3章 メッセージ [メッセージ] FJSVdcnf: st: error: ***** /kernel/drv/st.conf data-property ***** FJSVdcnf: st: no configuration FJSVdcnf: st: <property-name> -> <data-property-name> [意味] /kernel/drv/st.confのtape-config-list行に、本ツールのサポート対象テープ装置の定 義 が 手動 で記述 され てお り、 その <data-property-name> 行が未定義であることを、 fjcnfchk(1M)が検出しました。 [対処] 下例のように<data-property-name>行を作成し、 第4章 付録 を参照の上、適切なパラ メタを定義してください。 (修正前) tape-config-list="AAAA", "BBBB", "CCCC"; (修正後) tape-config-list="AAAA", "BBBB", "CCCC"; CCCC= p1, p2, .., pN; [メッセージ] FJSVdcnf: st: error: An operation of fjpfca driver is failed(chk_conf -v). FJSVdcnf: st: error: An operation of fjpfca driver is failed(fc_config -v). [意味] fjpfcaドライバのコマンド(chk_conf, fc_config)に失敗しました。fjpfcaドライバの定 義ファイルに問題があります。 [対処] fjpfcaドライバのマニュアルを参照して、定義ファイルを修正してください。 [メッセージ] FJSVdcnf: st: error: An operation of fjpfca driver is failed(fc_info -p). FJSVdcnf: st: error: An operation of fjpfca driver is failed(alpa). [意味] fjpfcaドライバのコマンド(fc_info, alpa)に失敗しました。 [対処] fjpfcaドライバのマニュアルを参照して、対処してください。 [メッセージ] FJSVdcnf: st: error: An allocation of target ID is failed. [意味] 0から255までのターゲットIDがすでに使用されているため、ターゲットIDを割り当てるこ とができません。 [対処] fjcnfset(1M)での自動設定は行えないため、手動で構成定義を行ってください。 23 第3章 メッセージ [メッセージ] FJSVdcnf: st: error: Invalid fjpfca.conf. [意味] すでに定義されているfjpfcaドライバの定義に問題があります。 [対処] fjpfcaドライバのマニュアルを参照して、定義ファイルを修正してください。 24 第4章 付録 第4章 付録 4.1 定義ファイル設定内容 本項では、テープドライバ定義設定ツールがサポートするテープ装置の設定値について説明しま す。 /kernel/drv/st.confの設定内容の書式は、以下のようになります。 tape-config-list="AAAA", "BBBB", "CCCC"; CCCC= param1, param2, ...., paramN; AAAA : Vendor-id + Product-id 文字列 BBBB : テープ装置を認識したときに、コンソールに出力する文字列 CCCC : パラメタ(param1からparamN)を定義した変数名 ※st(7D)のマニュアルページでは、"AAAA","BBBB","CCCC"の各フィールド名を、それぞれ 順番に、<vid+pid>,<pretty print>,<data-property-name>という名前で呼びます。 上記のBBBB,CCCCには、任意の文字列が設定可能です。 例えば以下のように、param1からparamNまでの値が同一であれば、BBBB,CCCCが異なっても、動 作上は同じ意味を持ちます。 tape-config-list="SEAGATE DAT 9SP40-0000", "SEAGATE_DAT","SEAGATE_DAT"; SEAGATE_DAT=1, 0x34, 0, 0x9639, 4, 0x00, 0x8c, 0x8c, 0x8c, 3; tape-config-list="SEAGATE DAT 9SP40-0000", "SEAGATE_DDS4","SEAGATE_DDS4"; SEAGATE_DDS4=1, 0x34, 0, 0x9639, 4, 0x00, 0x8c, 0x8c, 0x8c, 3; 各設定値の詳細については、st(7D)のマニュアルページを参照してください。 4.1.1 DDS4規格 DAT装置(PW023DT3,PW023DT4,PW0G3DT1) tape-config-list= "SEAGATE DAT 9SP40-000","SEAGATE_DAT____9SP40-000","SEAGATE_DAT____9SP40-000"; SEAGATE_DAT____9SP40-000=1,0x34,0,0x9639,4,0x00,0x8c,0x8c,0x8c,3; 4.1.2 DAT72規格 DAT装置(PW023DT5,PW023DT6,PW0R3DT3,PW0G3DT2, PW0R3DT4,PW0G3DT4,SELX9DT1F,SEMX9DT1F) tape-config-list= "SEAGATE DAT DAT72-000","SEAGATE_DAT____DAT72-000","SEAGATE_DAT____DAT72-000"; SEAGATE_DAT____DAT72-000=1,0x34,0,0x9639,4,0x00,0x8c,0x8c,0x8c,3; 4.1.3 DAT72規格 DAT装置(PW0G3DA1) tape-config-list= "HP DAT72X6","HP DAT72 4mm DAT loader","HP______DAT72X6"; HP______DAT72X6=1,0x34,1024,0x9639,4,0x00,0x13,0x24,0x3,3; 26 4.1 定義ファイル設定内容 4.1.4 DAT72規格 DAT装置(PW0G3DT5,PW0G3DA2,PW0G3DA2F) ●Solaris 7以前の場合 tape-config-list = "HP C7438A","HP DAT72 4mm DAT,"HP______C7438A__________Z"; HP______C7438A__________Z=1,0x34,0,0x9639,1,0x47,0; ●Solaris 8以降の場合 tape-config-list = "HP C7438A","HP DAT72 4mm DAT,"HP______C7438A__________Z"; HP______C7438A__________Z=2,0x34,0,0x18679,1,0x00,0,60,300,600,1200,600,600,18000; 4.1.5 ETERNUS LT series テープライブラリ ●LT130(Ultrium1ドライブ)の場合 tape-config-list = "HP Ultrium 1","HP Ultrium","HP______Ultrium_1"; HP______Ultrium_1=1,0x36,0,0x29679,4,0x00,0x00,0x00,0x40,3; ●LT130(Ultrium2ドライブ)の場合 tape-config-list = "HP Ultrium 2","HP Ultrium2","HP______Ultrium_2"; HP______Ultrium_2=1,0x36,0,0x29679,4,0x00,0x00,0x00,0x42,3; ●LT130(Ultrium3ドライブ)の場合 tape-config-list = "HP Ultrium 3","HP Ultrium LTO 3","HP______Ultrium_3"; HP______Ultrium_3=2,0x3b,0,0x29679,4,0x00,0x00,0x00,0x44,3,60,300,600,1200,600,600,18 000; ●LT160(Ultrium1ドライブ)の場合 tape-config-list = "IBM ULTRIUM-TD1","IBM Ultrium1","IBM_____ULTRIUM-TD1"; IBM_____ULTRIUM-TD1=1,0x36,0,0x9679,4,0x00,0x00,0x00,0x40,3; ●LT160,LT270,LT210(Ultrium2ドライブ)の場合 tape-config-list = "IBM ULTRIUM-TD2","IBM Ultrium2","IBM_____ULTRIUM-TD2"; IBM_____ULTRIUM-TD2=1,0x36,0,0x9679,4,0x00,0x00,0x00,0x42,3; ●LT270,LT220,LT230,LT250(Ultrium3ドライブ)の場合 tape-config-list = "IBM ULTRIUM-TD3","IBM Ultrium3","IBM_____ULTRIUM-TD3"; IBM_____ULTRIUM-TD3=2,0x3B,0,0x18659,4,0x44,0x44,0x44,0x44,3,60,300,600,1200,600,600, 18000; 27 第4章 付録 ●LT270,LT230,LT250(Ultrium4ドライブ)の場合 tape-config-list = "IBM ULTRIUM-TD4","IBM Ultrium4","IBM_____ULTRIUM-TD4"; IBM_____ULTRIUM-TD4=2,0x3b,0,0x18659,4,0x46,0x46,0x46,0x46,3,60,300,600,1200,600,600, 18000; ●LT210,LT220(Ultrium3ハーフハイトドライブ)の場合 tape-config-list = "IBM ULTRIUM-HH3","IBM Ultrium3","IBM_____ULTRIUM-HH3"; IBM_____ULTRIUM-HH3=2,0x3b,0,0x18659,4,0x44,0x44,0x44,0x44,3,60,300,600,1200,600,600, 18000; 4.1.6 カートリッジ磁気テープ装置(F6479C,F6479CA) tape-config-list= "FUJITSU M248","Fujitsu 1/2\" Cartridge","FUJITSU_M248"; FUJITSU_M248=1,0x21,0,0x639,1,0x00,0; 28 4.2 注意事項 4.2 注意事項 4.2.1 /kernel/drv/st.confを手動編集する場合 本項では、/kernel/drv/st.confのtape-config-list行を手動編集する場合の注意事項について 説明します。 tape-config-list行の定義方法には、以下の2種類があります。 ● 共通定義 : name="st" class="scsi" target=6 lun=0; tape-config-list行の直前の定義が";"で完結しています。 tape-config-list = "AAAA","BBBB","CCCC"; : ● target/lun番号単位の定義 : name="st" class="scsi" target=6 lun=0 tape-config-list行の直前の定義に";"がありません。 tape-config-list = "AAAA","BBBB","CCCC"; : 上記のうち、共通定義のtape-config-list行に手動で定義を追加する場合には、下例のように編 集してください。 (修正前) : name="st" class="scsi" target=6 lun=0; tape-config-list = "AAAA","BBBB","CCCC"; : (修正後) : name="st" class="scsi" target=6 lun=0; tape-config-list = "AAAA","BBBB","CCCC", "DDDD","EEEE","FFFF"; 最後の";"を","に修正します。 定義を追加し、";"で完結させます。 : 29 第4章 付録 4.2.2 PW0G3DT3接続環境にPW0G3DT5/PW0G3DA2を増設する場合 PW0G3DT3の接続環境において、PW0G3DT5/PW0G3DA2を増設する場合には、以下の作業を事前に行 った後、fjcnfset(1M)を実行してください。 ●増設対象のPW0G3DT5/PW0G3DA2のtarget番号を、PW0G3DT3と異なる値に設定します。 ●/kernel/drv/st.confのPW0G3DT3用の定義を、手動で移動編集します。 PW0G3DT3 を 接 続 し た 環 境 の /kernel/drv/st.conf の 定 義 内 容 は 以 下 の よ う に な り 、 例 え ば PW0G3DT3をtarget=1,lun=0に接続している場合には、増設対象のPW0G3DT5/PW0G3DA2のtarget番 号を1以外に設定します。 【 PW0G3DT3用の/kernel/drv/st.conf定義内容例 】 : name="st" class="scsi" target=1 lun=0; name="st" class="scsi" target=2 lun=0; PW0G3DT3用の定義 : tape-config-list = "HP C7438A","HP DAT72 4mm DAT","HP-data"; HP-data = 1,0x34,1024,0x9639,4,0x00,0x13,0x24,0x3,3; : 次に、下例のように手動で/kernel/drv/st.confを編集し、fjcnfset(1M)を実行します。 【 手動操作例 】 # vi /kernel/drv/st.conf : name="st" class="scsi" target=1 lun=0 最後の";"を削除します。 tape-config-list = "HP C7438A","HP DAT72 4mm DAT","HP-data"; name="st" class="scsi" target=2 lun=0; PW0G3DT3用の"tape-config-list"定義を、 "target=1"の定義箇所に移動します。 : HP-data = 1,0x34,1024,0x9639,4,0x00,0x13,0x24,0x3,3; : # /opt/FJSVdcnf/bin/fjcnfset st : 30 4.2 注意事項 本項の事前作業を実施した場合には、fjcnfset(1M)実行時に以下のメッセージが出力されます。 ● Solaris 8以降の場合 : FJSVdcnf: st: notice: ***** /kernel/drv/st.conf auto edit ***** FJSVdcnf: st: target device = "HP C7438A". FJSVdcnf: st: config value = 2,0x34,0,0x18679,1,0x00,0,60,300,600,1200,600,600,18000 : ● Solaris 7以前の場合 : FJSVdcnf: st: notice: ***** /kernel/drv/st.conf auto edit ***** FJSVdcnf: st: target device = "HP FJSVdcnf: st: config value = 1,0x34,0,0x9639,1,0x47,0 C7438A". : fjcnfset(1M)実行時に上記のメッセージが出力されなかった場合には、本項の事前作業が行われ ていないため、事前作業を実施してください。 31 第4章 付録 32