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口頭発表 - 東京都立産業技術研究センター

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口頭発表 - 東京都立産業技術研究センター
Bulletin of TIRI, No.9, 2014
性に相関があると言われており,これらのパラメータを定量的に評
外部発表一覧/口頭発表
価することは重要である。炭素原子の sp2/sp3 比の定量評価は NMR
で測定することが可能であるが,サンプリング手法や測定時間・感
放射線照射-ESR 法によるカテコールの OH ラジカル消去能測定
度の面で問題があり困難であった。本発表では,これらの課題を解
の検討
決して NMR が DLC 膜の評価手法として効果的であることを示し
中川清子(都産技研)
た。
第 105 回日本食品衛生学会講演会
ベクトルネットワークアナライザを用いた 60 GHz 帯用ハーモニッ
(公社)日本食品衛生学会
水の放射線分解で生成する OH ラジカルのカテコールによる消去
クミキサーの評価
能をスピントラッピング ESR 法で測定する手法を検討した。カテ
藤原康平・小林丈士(都産技研)
,柴垣信彦・羽生広(
(株)日立製
コールの添加量の増加に伴い,OH をトラップしたラジカルの生成
作所)
量が減少し,OH ラジカル消去能の評価が可能であることを示した。
第 16 回短距離無線通信研究会
(一社)電子情報通信学会
l1 正則化を用いたロバスト Unscented Kalman Filter とその設計手法
60 GHz 帯のアップ及びダウンコンバータをハーモニックミキ
金田泰昌・入月康晴(都産技研)
,山北昌毅(東工大)
サーを用いて試作した。これを,ベクトルネットワークアナライザ
第 57 回システム制御情報学会研究発表講演会
のパワーセンサによる絶対電力校正とコムジェネレータによる位
システム制御情報学会
相校正を行い評価を行った。その結果を補正データとすることで,
l1 正則化を用いたロバスト Unscented Kalman filter(RUKF)を提
それぞれコンバータの EVM 値を約 4%改善することに成功した。
案した。この RUKF がラプラス事前分布を仮定した時の最大事後確
率推定の枠組みから再導出できること,提案手法のパラメータ設計
Design Method of Robust Kalman Filter for Multi Output Systems
問題がラプラス事前分布の共分散推定問題に帰着できることを示
based on Statistics
した。提案手法の有効性を数値シミュレーションにて示した。
金田泰昌・入月康晴(都産技研)
,山北昌毅(東工大)
2013 American Control Conference
金型成形における圧粉体の抜出し易さの一考察
IEEE Control Systems Society & American Automatic Control Council
マルチ出力系のロバストカルマンフィルタ(RKF)に関する設計
岩岡拓(都産技研)
,藤木章(芝浦工大)
2013 年度春季大会(第 111 回講演大会)
手法を提案した。観測ガウスノイズの統計量を設計することで,外
れ値ノイズの事前情報を知らなくとも,RKF のパラメータが自動的
(一社)粉体粉末冶金協会
金型成形において,圧粉後,圧粉体を金型から抜出す際に不具合
が生じると,ニアネットシェイプは失われ,焼結性や製品性能の低
に設計されることを示した。外れ値を含む二輪車両系を例題とし,
その有効性を数値シミュレーションにて示した。
下を引き起こすため,抜出し易さを評価する実験式を導出し,各種
混合粉の圧粉後の抜出し易さに及ぼす影響因子についても検討を
未利用天然繊維を用いた長繊維複合体の機械的特性
行った。
大塚圭(芝浦工大),安田健(都産技研),村上雅人・腰塚直巳(芝
浦工大)
ICP 質量分析法および還元気化原子吸光分析法によるマグネシウ
第 24 回プラスチック成形加工学会年次大会
(一社)プラスチック成形加工学会
ム合金中の微量水銀の定量
未利用資源であるバナナの葉部から採取した繊維の用途拡大を
野呂純二((株)日産アーク)
,上本道久(都産技研)
第 73 回分析化学討論会
目的とし,カード機を用いて化学繊維との複合体を作製し,引張試
(公社)日本分析化学会
験で評価を行った。その結果,バナナ繊維と化学繊維の割合が同程
国連の主導で制定される水銀条約に向けて,不純物として材料中
度の量の時,最も高い引張強さを示した。
の微量水銀の分析を産業界でも検討する必要が生じてきた。ICP 質
量分析法及び還元気化原子吸光分析法を用いたマグネシウム合金
プラズマ処理によるポリエチレンへの染着座席の固定化
中の微量水銀の定量を検討した。
榎本一郎,中村勲,添田心(都産技研)
,山和男(工学院大)
固体 13C-NMR 法を用いた水素含有アモルファスカーボン薄膜中に
フォトポリマー懇話会
第 30 回国際フォトポリマーコンファレンス
おける炭素原子の sp2/sp3 結合比率の定量評価
ポリエチレン(PE)の染色性改善のため,スルホン酸基等染着
許佼(東大),渡邊禎之・林英男・川口雅弘(都産技研),加藤孝久
座席を持つ薬品類を PE 表面に塗布し,プラズマ処理によって固定
化を行った。表面分析により官能基の有無を調べたところ,XPS 分
(東大)
トライボロジー会議 2013 春
析から官能基の生成が確認できた。
(一社)日本トライボロジー学会
DLC 膜の水素原子含有量や炭素原子の sp2/sp3 比は DLC 膜の物
― 123 ―
東京都立産業技術研究センター研究報告,第 9 号,2014 年
The effects of impregnation with secondary metabolite extracted
(一社)日本塑性加工学会
980 MPa 級の引張強度を有する,いわゆる超ハイテン材の穴抜き
from Ipe on durability of Japanese cedar and Beech wood
飯田孝彦・小沼ルミ・瓦田研介(都産技研)
加工において,シェービング加工を行うことで切口面が全面せん断
IRG 44
面となることが分かった。また,板厚とシェービング代の比で定義
The International Research Group on Wood Protection
されるクリアランスにより,せん断面を得やすい条件を実験的に見
イペ材から抽出した二次代謝物の注入がスギ材の耐朽性に及ぼ
出した。
す影響について検討した。高耐朽性樹種イペ材の二次代謝物を抽出
し,耐朽性の低いスギ材に注入し耐朽性の付与を試みた。浸漬法に
素子の特性バラツキを補正した FPGA 向けタイミング検証手法
より抽出した成分の注入試験片は,強制腐朽後の質量減少率が 3%
岡部忠(都産技研)
以下であり,スギ材に耐朽性が付与できた。注入試験片はかさ効果
JPCA show 2013 アカデミックプラザ
がみられ,抽出成分は仮道管内部に加え細胞壁内にも浸透している
(一社)日本電子回路工業会
ことが示唆された。
半導体の製造過程では素子のばらつきが生じてしまい,微細化の
進む FPGA ではこの素子ばらつきが性能に及ぼす影響が大きな問
バイオポリエチレンの放射性炭素を液体シンチレーションカウン
題となっている。そこで,FPGA 向けの素子ばらつきを補正するこ
タで測定する方法の開発
とができるタイミングシミュレーション手法を提案した。提案手法
永川栄泰・柚木俊二・斎藤正明(都産技研)
を用いることで,素子の特性ばらつきを利用した新たなアプリケー
第 50 回アイソトープ・放射線研究発表会
ション創出の手助けとなることが期待できる。
(公社)日本アイソトープ協会
バイオプラスチックの適切な普及に際しては,バイオ/化石の由
Determination of Trace Amounts of Mercury in Magnesium
来判別技術が不可欠である。溶媒がポリマーに浸透する現象に着目
Materials Toward the Mercury Treaty
し,シンチカクテルに PE ペレットを浸漬することにより,バイオ
上本道久(都産技研),野呂純二((株)日産アーク)
/化石の由来が LSC で判別可能であることを示した。
11th International Conference on Mercury as a Global Pollutant
United Nations Environmental Programme
水銀の国際的な取引を禁止する水銀条約が 2013 年に発効される
Press-shaving characteristics of ultrahigh-strength steel sheets
村川正夫(日工大),中村健太(都産技研),塩野目富夫・小室文稔・
が,工業材料中の水銀を定量する手法を開発する必要がある。本研
室義一郎((株)ムロコーポレーション),古閑伸裕(日工大)
究では ISO 提案に向けた,マグネシウム材料中の微量水銀定量法に
16th annual ESAFORM Conference on Material Forming
ついて開発成果を発表した。
GRIDS Research Group
SK85 を熱処理して 1823MPa の引張強度にした材料の穴抜き加工
放射線照射-ESR 法によるカテコールの OH ラジカル消去能測定
において,シェービング加工を行うことで切口面が全面せん断面と
における pH の影響
なることが分かった。また,板厚とシェービング代の比で定義され
中川清子・関口正之(都産技研)
るクリアランスにより,せん断面を得やすい条件を実験的に見出し
日本食品科学工学会第 60 回記念大会
た。
(公社)日本食品科学工学会
水の放射線分解で生成する OH ラジカルのカテコールによる消
高強度鋼板せん断面の遅れ破壊
去能をスピントラッピング ESR 法で測定する方法において,pH の
小室文稔((株)ムロコーポレーション),村川正夫(日工大),
影響を調べた。カテコール添加による OH ラジカルの減少効率は,
塩野目富夫(
(株)ムロコーポレーション),中村健太(都産技研)
,
中性溶液中では,酸性溶液中の 1/2 程度であり,分析において pH
室義一郎((株)ムロコーポレーション),古閑伸裕(日工大)
の制御が重要であることを示した。
2013 年度塑性加工春季講演会
(一社)日本塑性加工学会
船舶輸送振動によるパッションフルーツ果実の有機酸変動
980 MPa 超級のいわゆる超々ハイテン材のせん断面の性状と遅
れ破壊の発現の有無の関係を調べるために,焼入れ処理により
1823 MPa の引張強度にした試験片を用いてシェービング加工を行
った結果,遅れ破壊が生じにくい条件を実験的に見出した。
小西毅(都産技研)
,宗芳光(東京都小笠原亜熱帯農業センター),
数野千恵子(実践女子大)
日本食品科学工学会第 60 回記念大会
(公社)日本食品科学工学会
低温保存かつ外力 free の果実を輸送工程で発生する振動を与え,
プレスシェービングによる超高強度鋼板の平滑穴抜き加工
その後に常温保存し,有機酸濃度を測定した。結果より,振動レベ
塩野目富夫((株)ムロコーポレーション)
,村川正夫(日工大),
ル・加振時間と保存期間の有機酸濃度の変化を調べ,振動を与えな
小室文稔((株)ムロコーポレーション)
,中村健太(都産技研),
い果実の有機酸濃度との相関を明らかにした。与える振動は,船舶
室義一郎((株)ムロコーポレーション),古閑伸裕(日工大)
や貨物自動車で発生する振動レベル及び果皮の共振振動数で加振
2013 年度塑性加工春季講演会
し,0, 3, 5, 7, 10 日間保存後の状態を報告した。
― 124 ―
Bulletin of TIRI, No.9, 2014
LED 電球の全光束安定度評価方法の開発
皮膜の耐食性は従来法よりも優れていることが分かった。これは,
澁谷孝幸・岩永敏秀・横田浩之(都産技研)
ニッケルの配向性が従来法と異なるため,粗さの小さい皮膜を形成
第 46 回照明学会全国大会(2013)
することに起因すると考えられる。
(一社)照明学会
LED 照明器具の全光束測定において精度の良い出力安定度評価
を行うため,LED 照明器具の全光束-時間特性モデルを提案し,検
Friction Characteristics between CVD Diamond Film and Stainless
Steel under Un-lubricated Vacuum Condition
証を行った。検証の結果,モデル式と実験値は高い寄与率を示し,
中村健太・玉置賢次(都産技研)
,神田一隆(福井工大)
モデル式の妥当性が確認された。本モデル式を用いてフィッティン
5th World Tribology Congress
グ処理を行い,全光束出力の経時変化に寄与するパラメータを抽出
The Italian Tribology Association
CVD ダイヤモンド膜の SUS 材に対する無潤滑下の摩擦特性を,
することで,製品性能の明確化や,高精度な安定度評価が可能にな
大気中及び真空中で評価した。真空中では SUS 材の組成が摩擦特
ると考えられる。
性に影響を与え,低摩擦係数となる組成では,試験後の表面に黒鉛
色見えを改善した LED 照明器具の試作その 2(2013)
に類似した生成物があることが分かった。
岩永敏秀・中村広隆(都産技研)
,市原茂・山下利之・下川昭夫・
石原正規(首都大)
減圧水素環境下における DLC 膜の低摩擦現象に関する研究
第 46 回照明学会全国大会(2013)
大嶋健太・坪井涼・佐々木信也(理科大),徳田祐樹・川口雅弘(都
(一社)照明学会
産技研)
色見えの良い LED 照明の実現を目指して,視感評価実験結果を
基にした分光分布設計方法を開発した。本分光分布設計方法を利用
トライボロジー会議 2013 春
(一社)日本トライボロジー学会
して試作した LED 照明器具の色見えの検証を視感評価実験により
DLC 膜は,真空中や乾燥窒素などの不活性環境において,著し
行った。その結果,分光分布設計で想定した色見えの効果(昼光の
く低い摩擦係数を示すことが知られている。本研究では減圧水素環
色見えに近い,赤色を鮮やかに見せる)を確認することができた。
境下における水素含有 DLC 膜の超低摩擦現象について所定の実験
を行い,発生メカニズムについて検討した。
面発光パネル照明に対応した小型配光測定装置の開発
横田浩之・岩永敏秀・澁谷孝幸(都産技研)
水素雰囲気下におけるナノ積層した DLC 複合膜の極超潤滑特性
第 46 回照明学会全国大会(2013)
草場亮太・野坂正隆・崔埈豪・加藤孝久(東大)
,川口雅弘(都産
(一社)照明学会
技研)
現在一般的に行われている配光測定では,光源を点光源とみなせ
る測光距離(発光面の最大寸法の 5 倍以上)を確保する必要がある
トライボロジー会議 2013 春
(一社)日本トライボロジー学会
DLC/PLC 複合膜について,水素雰囲気下でしゅう動試験を行っ
ため,配光測定装置は広い空間を必要としていた。本研究では,面
発光体の測定範囲を細分化し,自動ステージにより走査して測定す
た。その結果,0.001 を下回るような極超低摩擦が発現することを
る新しい配光測定方法を開発した。これにより装置の大幅な小型化
確認した。また,Erdemir らが提唱する低摩擦発現メカニズムなど
を実現した。
について検討した。
CFRP 製環状ばねの基本特性評価
Lubrication effect of hydrogen on superlubricity in ion vapor
西川康博・小船諭史・佐野宏靖(都産技研)
deposited a-C:H:Si films
日本機械学会 2013 年次大会
陳新春(東大),川口雅弘(都産技研),崔埈豪・野坂正隆・加藤孝
(一社)日本機械学会
久(東大)
円弧部と直線部,接続平面部で構成される一方向強化 CFRP 製環
状ばねを製作した。この環状ばねの静的及び繰り返し荷重下におけ
トライボロジー会議 2013 春
(一社)日本トライボロジー学会
DLC 膜(a-C:H:Si)についてしゅう動試験を行い,摩擦メカニズ
る基本特性を評価し,また,損傷過程を明確にした。
ムを表面組成(官能基)及び相対湿度の観点で検討した。その結果,
クエン酸ニッケルめっきの電子部品用下地めっきへの適用
特に相対湿度の制御が低摩擦を発現する重要なパラメータである
浦崎香織里・竹村昌太・土井正(都産技研),山下嗣人(関東学大)
ことを見出した。
表面技術協会第 128 回講演大会
(一社)表面技術協会
Raman study of DLC films prepared by Bipolar PBII&D
環境対応型ホウ素フリーニッケルめっき(クエン酸ニッケルめっ
崔埈豪・日比裕子・加藤孝久(東大),川口雅弘(都産技研)
き)を電子部品用めっきに適用することを目的とし,陰極板を回
World Tribology Congress 2013
転させてめっきを行う装置を用いて皮膜を作製し,皮膜特性評価を
Centro Congressi Internazionale
行った。その結果,クエン酸ニッケルめっきを下地とした金めっき
― 125 ―
バイポーラ PBII&D を用いて DLC を成膜し,その材料的特性に
東京都立産業技術研究センター研究報告,第 9 号,2014 年
ついてラマン分光法を用いて検討した。その結果,DLC 膜の材料
(公社)高分子学会
的・機械的特性とラマンパラメータの間に密接な相関があることを
コラーゲン線維マトリックスは密度を高くできないことが課題
見出し,ラマンパラメータによる簡易評価の可能性について検討し
であった。いったんコラーゲンを熱変性して濃度を高め,変性状態
た。
からのコラーゲン構造回復現象によって高密度コラーゲン線維マ
トリックスを作製する方法を開発した。
Effects of hydrogen on friction and wear behavior of DLC films
佐々木信也・大嶋健太・坪井涼(理科大),川口雅弘(都産技研)
インタラクティブ型触覚グラフィクスディスプレイの大域情報取
World Tribology Congress 2013
得手法
Centro Congressi Internazionale
島田茂伸(都産技研),村瀬悠・下条誠(電通大)
重畳型 PBII&D を用いて DLC を成膜し,減圧水素雰囲気下でしゅ
う動試験を行った。その結果,減圧水素の圧力やしゅう動条件が摩
第 69 回福祉情報工学研究会
(一社)電子情報通信学会
擦係数に及ぼす影響が大きいことを確認した。また,減圧水素環境
下における摩擦現象のメカニズムについて検討した。
素手による直接操作機能とテキスト情報の音声出力機能を付加
したインタラクティブ型触覚グラフィクスディスプレイの開発を
続けてきた。被験者実験からユーザが自己位置を喪失することが知
Effects of Air-Injection Press on Emission of Volatile Organic
見として得られた。本発表ではディスプレイの複数画面に及ぶ大面
Compounds from Particleboard
積コンテンツを対象に,大域情報を通達するデバイス「触覚スク
瓦田研介・浜野智子・水越厚史・小沼ルミ・飯田孝彦(都産技研),
ロールバー」の提案を行い,その実装と評価について述べた。
高麗秀昭(森林総研)
International Conference on Wood Adhesives 2013
台風時の降水中の T 動態と各種イオン動態
Forest Products Society
山田龍太・相馬亨之・今泉洋・狩野直樹(新潟大)
,斎藤正明(都
空気噴射プレス(AIP)で製造したパーティクルボードの VOC
放散性について調べた結果,AIP を用いた場合は圧縮空気と共にホ
ルムアルデヒドが外部に排出されることを見出した。製造したボー
産技研),加藤徳雄(愛媛医技大)
,石井吉之(北大)
第 50 回アイソトープ・放射線研究発表会
(公社)日本アイソトープ協会
ドのホルムアルデヒド放散量は AIP を使用した場合が最も少なかっ
た。
降水試料を固体高分子電解濃縮し,トリチウム濃度を測定した。
気象力学における後方流跡線解析を行い,海洋気団の経路を考慮し
たところ,台風時の降水トリチウムの濃度低下現象に海洋トリチウ
HIPIMS 法による TiAlN 薄膜形成とそのトライボロジー特性評価
ムの影響が大きく寄与することを示した。
清水徹英(首都大)
,小宮英敏・渡部友太郎・寺西義一・長坂浩志
(都産技研),楊明(首都大)
アルミニウム合金スクラップの迅速種別判定方法の検討
日本機械学会 2013 年次大会
湯川泰之・山田健太郎・上本道久(都産技研)
第 24 回廃棄物資源循環学会研究発表会
(一社)日本機械学会
高出力インパルスマグネトロンスパッタリング(HIPIMS)法に
(一社)廃棄物資源循環学会
より TiAl 薄膜を作製した。膜の機械的特性評価及びトライボロジー
アルミニウムリサイクルの現場分析における合金識別の向上を
特性評価を行い,従来の DC スパッタ法により作製した薄膜との比
目的とし,可搬型蛍光エックス線分析装置及び反発式硬度計を用い
較を行った。
た合金種別判定法を検討した。硬さ評価を用いることで,蛍光エッ
クス線分析のみでは識別の困難な 1000 系と 6000 系の識別が可能で
多結晶ダイヤモンド膜の鋼材との摩擦特性
あることを示した。
中村健太・玉置賢次(都産技研)
,神田一隆(福井工大)
トライボロジー会議 2013 秋
介護者(看護師,患者のために手技を習得して認められた家族)が
(一社)日本トライボロジー学会
行うインスリン注射でのフレックスタッチの利便性
CVD ダイヤモンドとステンレス材の真空下のしゅう動において,
SUS304 を用いた場合に低摩擦係数となることを見出した。一方で,
SUS304 を用いても高摩擦係数となる場合があり,この時 SUS304
に形成される炭素膜の構造が,低摩擦の場合と異なることが分かっ
た。
薬師寺史厚・安田睦子・藤田浩(墨東病院)
,西村明洋・長澤薫(虎
の門病院)
,石堂均(都産技研)
,吉川徹(労働科学研)
,廣井直樹
(東邦大)
,木下博之(墨東病院)
第 56 回日本糖尿病学会年次学術集会
(一社)日本糖尿病学会
フレックスタッチ(FT)を含むペン形注射器 3 種で 25 名を対象
ゼラチンの 3 重らせん回復現象による高密度コラーゲン線維マト
者として自己注射と介護者による注射(非自己注射)を模擬で行い,
リックスゲルの作製
質問紙法により持ちやすさ等 14 項目について比較した。FT は非自
柚木俊二・大藪淑美・畑山博哉(都産技研)
己注射において安定性等の項目で他に優り,利便性が高いことを示
第 62 回高分子討論会
した。
― 126 ―
Bulletin of TIRI, No.9, 2014
過共晶 Al-Si 合金と 2024 アルミニウム合金の異材摩擦攪拌接合性
DLC コーテッドゴムの摩擦・摩耗特性
青沼昌幸(都産技研),中田一博(阪大接合研)
藤邨克之(セントラル技研工業(株))
,中村健太(都産技研)
,村
軽金属学会第 125 回秋期大会
木正芳(湘南工大)
(一社)軽金属学会
秋季研究発表講演会(2013)
過共晶 Al-Si 合金を,高比強度軽金属材料の A2024 超ジュラルミ
(公社)日本設計工学会
ンと摩擦攪拌接合し,粒状 Si を含む金属組織と化学組成,硬さ及
DLC を成膜したゴムは,金属との乾燥摩擦において摩擦係数が
0.2 以下となることが,ボールオンディスク摩擦試験機による実験
び塑性流動性が,接合性に及ぼす影響について検討した。
により分かった。また,DLC を成膜するだけではその方法により摩
水素化摩擦触媒による DLC 複合膜の摩擦フリー特性
擦・摩耗特性に違いが出ることが分かった。
野坂正隆・草場亮太・崔埈豪・加藤孝久(東大)
,川口雅弘(都産
技研)
境界潤滑下における水酸基導入型ポリアクリレートの摩擦-速度
トライボロジー会議 2013 秋
特性
(一社)日本トライボロジー学会
村木正芳(湘南工大),中村健太(都産技研),瀬上高博(湘南工大)
,
PLC/DLC 複合膜を水素雰囲気中でしゅう動し,成膜条件と摩擦
特性との関係について検討した。その結果,各種成膜条件が摩擦現
象におよぼす影響について検討し,摩擦フリーを達成する各種成膜
山本賢二((株)ADEKA)
秋季研究発表講演会(2013)
(公社)日本設計工学会
条件の適切化を行った。
水酸基を導入した油溶性ポリアクリレート添加油の摩擦-速度
特性を,ピンオンディスク試験により調べた。その結果,水酸基非
Gas-surface interfacial tribochemistry and superlubric mechanism
導入型と比べて,速度が変化する時の摩擦係数の変動が小さいこと
of a-C:H:Si films in different gaseous atmospheres
が分かった.特に,急減速においても良好な摩擦-速度特性となる
陣新春(東大),川口雅弘(都産技研),崔埈豪・野坂正隆・加藤孝
ことが分かった。
久(東大)
トライボロジー会議 2013 秋
アクリレート系ポリマー添加油のトライボ特性
(一社)日本トライボロジー学会
村木正芳・瀬上高博(湘南工大)
,中村健太(都産技研)
,山本賢二
a-C:H:Si 膜を混合ガス囲気中でしゅう動し,そのトライボロジー
特性について材料構造の観点で検討した。また,摩耗痕分析を行い,
摩耗表面のトライボケミカル反応に及ぼす各種ガスの影響につい
((株)ADEKA)
トライボロジー会議 2013 秋
(一社)日本トライボロジー学会
て明らかにした。
水酸基を導入したアクリレート系ポリマー添加油の低速領域で
の油膜形成能やトラクション特性は,水酸基を導入しないポリマー
ゴムへの DLC 成膜と摩擦低減効果
に比べて優れており,これは,水酸基が金属表面に吸着することで
藤邨克之(セントラル技研工業(株))
,村木正芳(湘南工大)
,中
潤滑性能が向上したためであることが分かった。また,比較的シビ
村健太(都産技研)
アな潤滑状態においては,ポリマー由来の反応膜が形成することで
第 24 回プラスチック成形加工学会年次大会
トライボ特性が向上することが分かった。
(一社)プラスチック成形加工学会
ゴムや樹脂などの材料に,簡単に短時間で DLC を成膜できる装
境界潤滑特性と表面性状パラメーターの相関に関する解析
置を開発した。この装置により DLC を成膜したゴムは,金属との
佐々木千明・坪井涼・佐々木信也(理科大),是永敦(産総研),徳
乾燥摩擦において摩擦係数が 0.2 以下となることが,ボールオン
田祐樹(都産技研)
ディスク摩擦試験機による実験から分かった。この摩擦係数は,成
トライボロジー会議 2013 春
膜していないゴムのそれの半分以下であり,ゴムのしゅう動部を持
(一社)日本トライボロジー学会
つ部材での省エネルギー化が期待できる。
しゅう動部品において,部品表面の表面粗さはしゅう動特性に影
響を及ぼす因子の一つとして知られている。一方で,摩擦現象と粗
DLC コーテッドゴムの表面形態による摩擦・摩耗の低減
さの関係性は,十分な体系化が成されていないというのが現状であ
藤邨克之(セントラル技研工業(株))
,高井治(関東学大学)
,村
る。本研究では,切削加工により幾何学的な形状を作成し,加工面
木正芳(湘南工大)
,中村健太(都産技研)
における摩擦特性を調査することで,粗さによる摩擦現象への影響
第 128 回表面技術協会講演大会
を解明した。
(一社)表面技術協会
DLC を成膜したゴムは,金属との乾燥摩擦において摩擦係数が
0.2 以下となることが,ボールオンディスク摩擦試験機による実験
により分かった。更に,摩擦係数低減メカニズムについて,成膜後
の表面形態との関係性を見出すことができた。
― 127 ―
東京都立産業技術研究センター研究報告,第 9 号,2014 年
境界潤滑特性を支配する表面幾何形状パラメーターに関する研究
佐々木千明・坪井涼・佐々木信也(理科大),是永敦(産総研),徳
第 43 回日本創傷治癒学会
(一社)日本創傷治癒学会
銀含有創傷被覆材として,アルケア社品及び他社品 2 点の抗菌特
田祐樹(都産技研)
トライボロジー会議 2013 秋
性及び細胞毒性を評価した。Ionic Ag を含有した他社品と比較し
(一社)日本トライボロジー学会
て,スルファジアジン銀(AgSD)を含有したアルケア社品の銀イ
近年,しゅう動部品の低摩擦を目標とした,摩擦面に適用すべき
オンの溶出量は低かった。その結果,細胞毒性はアルケア社品が最
最適な表面形状の解明が急務とされている。本研究では,ダイヤモ
も低かった。しかし,その銀イオン溶出量は創傷感染菌に対して抗
ンドバイトにより作成した微細な表面形状を持つサンプルの摩擦
菌性を示すに十分であった。
特性と表面粗さパラメーターの相関性を調査することで,粗さと摩
擦の関係性についての解明した。
クラスタフィルタリングを用いた振動試験機の制御に関する実験
的検討
境界潤滑特性と表面性状パラメーターの相関に関する解析
福田良司(都産技研)
佐々木千明・坪井涼・佐々木信也(理科大),是永敦(産総研),徳
田祐樹(都産技研)
Dynamics and Design Conference 2013
(一社)日本機械学会
日本機械学会 2013 年次大会
振動試験としては高い周波数領域である,2000 Hz までの加振を
(一社)日本機械学会
想定した新たな制御方法として,クラスタフィルタリングを用いた
近年,機械しゅう動部品の摩擦特性向上のために,表面粗さの制
御などの試みがなされている。一方で,どのような表面粗さが最適
手法を提案した。従来の 1 点制御と比較し,今回提案した手法の優
位性について,実験的に検討した。
であるかや,どの表面粗さパラメーターが指標として適切であるか
は十分な解明が成されていない。本研究では,境界潤滑化における
施設間細胞輸送用キャリアとしてのゼラチンハイドロゲルの可能性
摩擦面において,摩擦係数の低減を実現する表面粗さパラメーター
柚木俊二・大藪淑美(都産技研)
について調査を行った。
第 62 回高分子討論会
(公社)高分子学会
生体温度でゾル化し,室温への温度低下でゲル化する非分解型ゼ
Analysis of Correlation between Boundary Lubrication Property and
Geometry parameters of surface
ラチンに着目し,細胞を輸送するハイドロゲルキャリアとして有用
佐々木千明・坪井涼・佐々木信也(理科大),是永敦(産総研),徳
であることを実証した。輸送を想定したゾル-ゲル工程において,
田祐樹(都産技研)
細胞生存率はほとんど低下しなかった。
The 5th International Conference on Manufacturing Machine Design and
炭素繊維/ポリプロピレン複合体の衝撃特性
Tribology
安田健(都産技研)
(一社)日本機械学会及び大韓機械学会
近年,機械しゅう動部品の摩擦特性向上のために,表面粗さの制
御などの試みがなされている。一方で,どのような表面粗さが最適
成形加工シンポジア ’13(2013)
(一社)プラスチック成形加工学会
であるかや,どの表面粗さパラメーターが指標として適切であるか
アスペクト比のある炭素繊維とポリプロピレンの複合体につい
は十分な解明が成されていない。本研究では,境界潤滑化における
て,射出成形の条件を変えて,試験片を作製した。成形条件により
摩擦面において,摩擦係数の低減を実現する表面粗さパラメーター
炭素繊維の配向状態が変化することを確認し,そのときの衝撃特性
について調査を行った。
と曲げ特性について報告をした。
Measurement of Hand Skin Deformation in Dexterous Manipulation
Micro Magnetic Patterning of Thin Film Neodymium Magnet for
佐々木智典(都産技研),橋本洋志(産技大)
MEMS Devices
39th Annual Conference of the IEEE Industrial Electronics Society
藤原良元・進士忠彦(東工大),上原稔(日立金属(株)),加沢エ
Institute of Electrical and Electronics Engineers
リト(都産技研)
器用な操作の解析のため人間の手における皮膚変形の計測につ
5th International Conference of Asian Society for Precision Engineering
いて述べた。本研究では手の器用な操作を解析し,これに基づく新
and Nanotechnology
たなツールを開発することで製品形状の設計に役立てることを目
Asian Society for Precision Engineering and Nanotechnology
電磁駆動型 MEMS デバイスに必要な,薄膜永久磁石(TFPM : thin
指した。皮膚の変形の計測には高速度撮影及び画像相関法を利用し
film permanent magnet)の微細着磁法を開発した。静磁場環境に設
たことを紹介した。
置した薄膜永久磁石基板に波長 532 nm のグリーンレーザを照射し
銀含有抗菌性創傷被覆材のリスクとベネフィット
局所加熱することで磁化反転した微細パターンが得られることを
柚木俊二(都産技研)
,光田益士(アルケア(株))
,大藪淑美・畑
見出した。
山博哉・関口正之(都産技研),久保貴史・岩嵜徹治(アルケア(株))
― 128 ―
Bulletin of TIRI, No.9, 2014
純マグネシウム粉末のパルス通電加圧焼結に及ぼす元素粉末添加
細胞包埋用コラーゲン線維マトリクスゲルの密度を高めるため
の影響
に,出発物質をコラーゲンからゼラチンに変更した。分子鎖の切断
岩岡拓・青沼昌幸(都産技研),中村満(岩手大)
が最小化された非分解型ゼラチン(UCG)を用いることで,高濃度
秋季大会(第 112 回講演大会)
(2013)
ゼラチンにコラーゲンらせんを回復させ,高密度コラーゲンマトリ
クスを作製する技術を開発した。細胞を UCG ゲルで包埋する操作
(一社)粉体粉末冶金協会
パルス通電加圧の単軸成形の焼結により,鋳放し材より高強度か
つ高延性なマグネシウム焼結体を作製するために,焼結組織及び焼
は細胞生存率を低下させなかった。UCG は細胞移植用マトリクス
として有用であることを示した。
結体強度に及ぼす元素粉末の種類や添加量の影響について検討し
た。
Evaluation of uncleaved gelatin as a potential carrier for cell
transportation
照射食品の検知:TL 法の校正照射における線量評価の課題
柚木俊二・大藪淑美(都産技研)
関口正之(都産技研)
TERMIS-AP 2013 Annual Conference
第 49 回日本食品照射研究協議会 教育講演会
Tissue Engineering and Regenerative Medicine International Society
日本食品照射研究協議会
室温において細胞を輸送可能なゲルキャリアとして,非分解型ゼ
TL 法の校正照射において異なる照射施設で同じ鉱物試料群に対
ラチン(UCG)のゲル化特性を評価した。輸送環境を想定した動的
して同一線量を照射した場合に,一定の傾向で異なる TL 比を示す
粘弾性測定の結果,室温でゲル状態を維持した後に 37℃で溶解し
事例があった。この原因を調べるため,ペレット及びフィルム状
た。更に UCG ゲルに細胞を包埋したところ,ゲル中の細胞生存率
アラニン線量計,TLD-100 素子を TL 試料皿内部にいれ線量を評価
は 7 日後も低下しなかった。細胞輸送キャリアとしての UCG ゲル
し,試料皿に一定量付加した標準鉱物の TL 比の変動を調べた。そ
の利用可能性を示した。
の結果,照射野の散乱線や試料皿からの後方散乱線が薄層の線量計
や標準鉱物の線量値を大きくしていた。
画像合成を用いた亀裂検出システム
富山真一・大平倫宏(都産技研)
照射食品の検知:アルカリ処理の TL 法,ESR 法へ応用
ディペンダブルコンピューティング研究会(2013.12)
関口正之(都産技研)
(一社)電子情報通信学会
第 49 回日本食品照射研究協議会 教育講演会
製品や構造物の亀裂検出技術は,故障,崩壊を未然に防止する重
日本食品照射研究協議会
要な技術であるが,検査者の負担が膨大となる。そこで,我々は,
骨を含む魚粉やコンキオリン蛋白を含む貝殻(ムール貝等)の
試料に対して,高温・高濃度の HCl で加水分解しタンパク質を除去
複数の画像から 1 枚のパノラマ画像を作成する画像合成技術を活用
した亀裂検出システムを開発した。
するのではなく,高濃度の NaOH で 70℃,30 分程度作用させ蛋白
質を可溶化して除く方法を検討した。魚粉では骨成分と鉱物質を分
Mechanical properties of modified banana fiber /aliphatic polyester
別でき TL 法及び ESR 法での測定ができた。貝殻では照射試料を
安田健・梶山哲人(都産技研)
ESR 測定後,400℃ 15 min のアニール処理によりラジカルの消去が
Asian Workshop on Polymer Processing in India 2013
できた。
Polymer Processing Academy
未処理のバナナ繊維(BF),アルカリ処理したバナナ繊維(BF-A),
べっ甲業界へのデザイン支援
アルカリ処理し繊維方向に張力をかけたバナナ繊維(BF-AT)とポ
上野明也(都産技研)
リブチレンサクシネート(PBS)を用いた。バナナ繊維の添加量を
第 20 回職業能力開発研究発表講演会
増加させることにより,曲げ弾性率と曲げ強さは高くなり,シャル
職業能力開発総合大学校
ピー衝撃強さは,BF-A/PBS 複合体が最も高くなった。
べっ甲は東京都伝統工芸品産業振興対策要項に基づき東京都の
「伝統工芸品」として指定されている産業である。近年では樹脂製
Band-gap expansion of tungsten oxide quantum dots synthesized
品などに押さるなどして,今後商売を継続していくのは厳しいとい
in sub-nano porous silica
うのが現状である。そのような問題を解決するため,東京都べっ甲
渡辺洋人(都産技研),緒明裕哉・今井宏明(慶大)
組合連合会より新たなべっ甲製品の開発依頼があり,共同で今まで
5th PCGMR/NCKU Symposium
にない新しいべっ甲製品の開発を紹介した。
Promotion Center for Global Material Research
Preparation of high-density collagen matrix via denaturation and
として WO3 サブナノ量子ドットを合成,量子サイズ効果によりバ
renaturation of triple helix
ルクやナノ粒子では不可能な分子状酸素の光一電子還元が可能に
柚木俊二・大藪淑美・畑山博哉(都産技研)
なることを見出した。
多孔質シリカの細孔を 0.7~1.1 nm 制御可能にした。細孔を鋳型
TERMIS-AP 2013 Annual Conference
Tissue Engineering and Regenerative Medicine International Society
― 129 ―
東京都立産業技術研究センター研究報告,第 9 号,2014 年
手動作解析のための柔軟な構造を有する手モデルの構築
伝達を延伸し,遅延を低下させる高効率なルーティング手法を提案
佐々木智典(都産技研),橋本洋志(産技大)
した。
第 14 回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会
Sr を構造中に取り込んだカルサイト:非晶質炭酸カルシウムからの
(公社)計測自動制御学会
本研究では人間の手動作の解析を行うためユーザの手に連動し
結晶化
て動力学シミュレーション空間内で動作する手モデルを構築して
鍵裕之・松沼智史・丸山浩二(東大),吉野徹(都産技研)
いる。本発表では,実際の手が有する柔軟な構造の操作への影響を
日本地球化学会第 60 回年会(2013)
検討できるように,柔軟な構造を導入した手モデルについて述べ
日本地球化学会
た。
ストロンチウム含有非晶質炭酸カルシウムを加熱等の方法で結
晶化させることで不適合元素であるストロンチウムを結晶構造中
コリンエステラーゼ阻害率による有機リン系難燃剤の毒性評価に
に取り込んだカルサイトの合成に成功した。これにより,従来困難
ついて
であった元素についても非晶質相を経由することでカルサイトへ
野口美由貴(成蹊大)
,水越厚史(都産技研)
,柳沢幸雄(東大),
ドーピングできる可能性が示された。
山崎章弘(成蹊大)
室内環境学会学術大会(2013)
準安定相ファーテライトの圧力応答及び未知高圧相の発見
(一社)室内環境学会
丸山浩二・小松一生・鍵裕之(東大),吉野徹(都産技研),中野智
有機リン系難燃剤のコリンエステラーゼ阻害率を測定したとこ
志(物材機構)
ろ,LD50 と負の相関が確認されたため,毒性評価に使用できる可
日本地球化学会第 60 回年会(2013)
能性が示唆された。
日本地球化学会
炭酸カルシウムの準安定相であるファーテライトについて加圧
Development of Die Hard GEM using PTFE Insulator Substrate
実験を行い,4.7 GPa 以上の圧力で未知の高圧相へ相転移すること
若林正毅・玉川徹・武内陽子・竹谷篤・青木一哉(理研)
,小宮一
を発見した。また,相転移後に常圧へ回収すると,ファーテライト
毅(都産技研),浜垣秀樹(東大)
だけには戻らず,一部がカルサイトへ相転移するという不可逆の相
MPGD 2013 & 11th RD51 collaboration meeting
転移を示すことが明らかとなった。
欧州原子核研究機構
通常 GEM フォイルは絶縁層にはポリイミド/LCP
(Liquid Crystal
生体信号センサの電磁イミュニティ確保に関する調査
polymer)フィルムが用いられる。また,電極の成形,加工の難し
村上真之・志水匠・入月康晴(都産技研)
さ,コストなどの問題で他のフィルムを用いて試作をされた例はほ
環境電磁工学研究会 1 月期研究会
とんどない。我々は炭化の原因がトラッキング現象であると考え,
(一社)電子情報通信学会
従来のものに比べアーク放電特性が強い PTFE フィルムを絶縁層と
した GEM を考案,作製した。
生体信号を機器の制御に用いる場合,生体信号の検出は外来の電
磁妨害波に影響されやすいため,駆動部をもつ生活支援用機器にお
いては電磁ノイズ対策が必要である。本発表では,従来の生体信号
粉末焼結型積層造形法への異方性強度則の適用
センサに用いられるノイズ対策手法を調査し,機器の安全確保のた
木暮尊志(都産技研)
めのノイズ対策について述べた。
第 45 回応力・ひずみ測定と強度評価シンポジウム
放射 RF 電磁界印加時のロボットの安全機能の検証
(一社)日本非破壊検査協会
粉末焼結型積層造形法は 3D データから直接部品を作り出す工法
の一つである。この工法による造形品の力学的特性は異方性を示す
ことが知られている。しかしながら,この異方性に関する報告は少
風間智・池田博康(労働安衛総合研),村上真之(都産技研)
環境電磁工学研究会(2013.12)
(一社)電子情報通信学会
ないのが現状である。本研究ではナイロン 12 による造形品の引張
生活支援ロボットの安全機能に対し,放射 RF 電磁界イミュニ
強度,破断伸び,弾性率の異方性について調査し,異方性材料に対
ティ試験を実施するための自動計測システムを構築し,その実用性
し良く用いられる破壊則が適用可能であるかを検討した。
を検証した。
レイヤ構造ルーティングによるセンシング情報の高効率な伝送技術
基板対基板接続コネクタのグランド構造によるケーブル放射ノイ
中川善継・入月康晴・山口隆志(都産技研)
ズの影響
知的環境とセンサネットワーク研究会(2014.1)
佐野宏靖(都産技研),山下俊紀・時川昌大(サンリツオートメイ
(一社)電子情報通信学会
ション(株)
)
センサデータのモニタリングでは幾つもの収集と転送が相互間
で繰り返し行われ伝送される。屋外フィールドでの無線センサネッ
第 28 回エレクトロニクス実装学会講演大会
(一社)エレクトロニクス実装学会
トワークにおいて,レイヤ構造により収集と転送を区分することで
― 130 ―
電子機器にはコネクタが多く使用されているが,コネクタのグラ
Bulletin of TIRI, No.9, 2014
ンド構造によっては,クロック等の高調波ノイズが顕著になること
(一社)電子情報通信学会
がある。本研究では,内部コネクタが発生させる放射ノイズの伝搬
近年ではマイコンなどの軽量なデバイスに対しても高いセキュ
リティ性能が要求されているが,AES などの標準化されたブロック
経路とその対策手法について考察した。
暗号では軽量なデバイスに実装することが難しい。そこで軽量なデ
小型共晶点セルによる熱電対の高温度校正
バイス向けの軽量ブロック暗号が近年盛んに開発されている。軽量
佐々木正史・沼尻治彦(都産技研)
ブロック暗号の一つである LBlock を小規模な FPGA に実装し,既
計測研究会(2014.3)
に提案されている数種の軽量ブロック暗号との性能比較を行った。
(一社)電気学会
現在,共晶点を用いた熱電対校正において,再現性の良い安定し
たプラトーを実現するためには専用の共晶点実現装置と大型のセ
ルが必要である。一方,我々は,簡易に実現が可能な小型共晶点セ
ルを開発し,不確かさ評価を行った。
LSPR ガスセンサの開発
加沢エリト・紋川亮・中川朋恵・杉森和博(都産技研)
電気学会全国大会(2014)
(一社)電気学会
金(Au)ナノドット基板に多孔質体を積層することで,幅広い
XeFA による熱拡散率測定の信頼性評価
ガス濃度に応答するガスセンサを構築できるが,実環境においては
沼尻治彦・佐々木正史・飛澤泰樹・林孝星・山中寿行・吉野徹・大
ベースラインが変動してしまう。この不安定要因の一つとして大気
久保一宏(都産技研)
中の湿度変化の影響が考えられるため,センサ信号と湿度変化の関
計測研究会(2014.3)
係を調べた。
(一社)電気学会
省エネルギー等の熱利用から回路の小型集積化による熱対策に
ゲル中での放射線重合反応における LET 効果
至るまで,あらゆる場面で注目されている熱拡散率について 4 種類
中川清子(都産技研),田口光正・木村敦・長澤尚胤・廣木章博(原
の試料をもとにキセノンフラッシュアナライザーによる測定の繰
子力機構)
り返し性等の測定の信頼性について評価した。
日本化学会第 94 春季年会
(公社)日本化学会
マレイミドとスチレンを溶解した 2-プロパノール溶液にヒドロキ
木材腐朽菌が放散した揮発性メタボライト(MVOC)の解析
小沼ルミ・瓦田研介・水越厚史・飯田孝彦(都産技研),吉田誠(農
シプロピルセルロース(HPC)を膨潤させゲル状にした試料に,プ
工大)
ロトン及びヘリウムイオンビームを照射した。イオンビームの照射
第 64 回日本木材学会大会
領域で,放射線重合によりポリマーが生成し白濁した。白濁物の透
過スペクトルは,HPC と生成ポリマーの濃度が同等程度で変化した。
(一社)日本木材学会
MVOC を測定及び分析することによって腐朽の進行状況や原因
菌種を特定することを目的に,担子菌が放散する MVOC のサンプ
窒素ドープカーボンを担体として用いた逆ミセル法による新規酸
リング手法を確立すると共に,木材腐朽に伴って担子菌が放散する
素還元触媒の開発
MVOC の解析を行った。
立花直樹・湯川泰之(都産技研)
電気化学会第 81 回大会
ハーモニック・ミキサを用いた 60 GHz 帯超広帯域無線通信用周波
(公社)電気化学会
数変換器の開発
酸素還元触媒は次世代電源と目される金属空気電池や燃料電池
藤原康平・小林丈士(都産技研)
,柴垣信彦・羽生広(
(株)日立製
へ用いられるが,従来の白金触媒はコストが高い。開発した窒素
作所情報・通信システム社)
ドープカーボン担持金属酸化物触媒は 65 mA cm-2 以上の電流密度
電子情報通信学会総合大会(2014)
域で市販の白金触媒より優れた特性を示し,白金代替触媒として有
望であることを示した。
(一社)電子情報通信学会
将来の近距離用超高速無線通信の規格である IEEE802.11ad/15.3c
の普及を見込み,低価格・普及型のミリ波評価装置の実用化を図る
必要がある。我々は非常に簡単な回路構成が可能なハーモニック・
ミキサに着目し,これを用いたダウンコンバータを開発した。スカ
ラーミキサ校正と位相校正を施したベクトルネットワークアナラ
イザで取得した補正値をコンバータへ適用することで,実用的な計
測精度が保証できた。
軽量ブロック暗号 LBlock の FPGA 実装と性能評価
岡部忠・志水匠・藤原康平・小林丈士・武田有志(都産技研)
電子情報通信学会総合大会(2014)
― 131 ―
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