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第2部 神戸カフェ ―35― 創造会議 第1テーブル 第1テーブル (テーブルマスター:A (テーブルマスター:A委員) すね。そういう意味ではどうなんでしょうね。今、 話題になってる新国立競技場は非常に非日常的な デザインで、非常に派手な、興奮するようなデザ ○A委員 では、ワールドカフェ形式で進めてい インですよね。それが都市に本当に必要なのかど きます。デザイン都市神戸でこんなことをやった うか。 らいいんじゃないかと話しながら、お互いに気に ○C委員 それはおもしろいですね。 なるキーワードを落書きしていく。絵でもいいし、 ○A委員 その非日常という意味だったんじゃな 字でも構いません。次のセッションでは、テーブ いんですか。 ルを移動するので、そのときにこのテーブルでこ ○B委員 これは祝祭ですよね、日常というのは でどんな議論があったかということが分かる仕組 包摂というか、どちらかというとインクルーシブ みです。ホストである私はこのテーブルに残りま なデザインの話だと思うんですね。 す。お二人は好きなテーブルにチェンジしていく ○C委員 なるほど、ちょっと書きますね。 というシステムです。 ○A委員 書いてください。 ○B委員 インクルーシブデザインと呼ばれる、 ○B委員 わかりました。 今の構図ですよね。 ○C委員 意見を書けばいいんですね。 ○A委員 では神戸はどうですか。 ○A委員 そうです。好きなこととか、先ほど聞 ○C委員 非常によくできてるのが福岡の博多な いたことで何かこう気になったこととか。皆さん んですよね。山笠。商工会議所の人たちがふんど のプレゼンすごく楽しかったですね。8分におさ しで、商工会議所会員だったら全員。 めるというのは難しいですけど。 ○B委員 全員、ふんどしで? ○B委員 8分は難しいですよね。タイマーがと ○C委員 全員があのはっぴとふんどし。粋なも まっているので気がつくと僕は何分超過したのか んですねえ。 わからないという・・・。 ○B委員 神戸に祭りがあるのかという問題が。 ○C委員 結局、10分になっているんだろうな ○A委員 この間、「神戸まつり」やりましたけ と思いながら・・・。 どね。 ○A委員 Cさんは神戸はあまり御存じないんで ○B委員 「神戸まつり」ね、ちょっと見ました。 すか? ○A委員 でも、あれはちょっとC委員のおっし ○C委員 知らないですね。 ゃる祭りとは言えない。 ○A委員 お仕事でもこちらに来られることは? ○C委員 インクルーシブ。だから、どうしても、 ○C委員氏 あんまりないですよね。 いわゆる近代的デザインとかで日常のことしかや ○B委員 神戸は非常にいいところですよ、非常 らなかったんじゃないか、そういうような意味か にコンパクトなんですよね。ほかの地方も結構行 ら考えたら、ある種の創造性という問題があるみ きますけど、大規模書店、東急ハンズ、新幹線の たいですけど。 駅、JRの駅、ほぼ徒歩圏内でおさまっているの ○B委員 神戸は可能性があるとすると、アメリ は神戸ぐらいじゃないかなと思うんですよ。そう カにポートランドってありますよね。 いう意味では非常に暮らしやすい、ただ高低差が ○A委員 はい、去年行きました。 あるんで、自転車が使えないという部分が弱みで ○B委員 ポートランドみたいな方向ってないん すね。 ですかね。あそこは、要するに都市の範囲も非常 ○A委員 そうですね。電気自転車はすごく便利 に限定して、自然と。 ですね、自転車はとてもよく使ってますよね、北 ○A委員 限定してるから良い。 野の人とかみんな。 ○B委員 でも、神戸は要するにそれが自然環境 ○B委員 どこにお住まいですか? によって限定されている。 ○A委員 私は六甲で、六甲山のほんと麓に住ん ○A委員 海と山があってもうそれ以上行けない でいます。 からですか。 ○A委員 あと15分、思いっきり書いていただ ○B委員 海と山と、この間にしか都市がない。 いたらいいと思います。何か印象に残りました? ポートランド的な状況ですね。そういう自然と都 Cさん。 市の対比みたいなことができやすくて、しかもコ ○C委員 デザインとか非日常ということをずっ ンパクトなんで歩きやすくて、何かアートの街で と言ってこなかったという感じはしました。 あるとか、うまい飯の街であるとか、そういうイ ○A委員 そうですね。 メージにできないでしょうか。 ○B委員 要するに非日常的、祝祭みたいな話で ○A委員 そうですね、でも神戸ってコミュニテ ―36― ィーが小さいので、氏素性がはっきりしていて、 みんな大体友達の友達は友達というぐらいになる。 ○B委員 まあ逆に言うと、そういう意味では非 常にコンサバで。 ○A委員 そうなんです。いい意味で。 ○B委員 埒外の人を余り認めないというか。 ○A委員 小さいというか。でも京都みたいな排 他的なところはないから。 ○C委員 そういうところがありますよね、京都 は。 ○A委員 京都は素人は入れないみたいなところ は・・・。 ○B委員 逆に京都は変な人はほっておいてくれ るところがある。僕、京都で学生して帰ってくる と、ああなるほど神戸は逆に隣近所の目がすごく 気になるよと。京都は学生が多いんで、学生さん はまあ割とふらふらしてるもんだと。中心に行く と、要するに恐ろしいと。 ○C委員 というところがあるんだけど、友達は その友達は友達というのは、実は僕、うちの父に 聞いたことがあるんですよ。昔、東京がそうだっ たって。 ○B委員 そうですか。 ○A委員 ほんとですか。 ○C委員 兄弟の同級生のそのまた兄弟とかをた どると、中学校だったら大体20ぐらいになっち ゃうという可能性。 ○A委員 東京もそうだと。 ○C委員 東京も実はそうだったんだよというふ うに言われて、なるほどと。やっぱり人口100 万超えでもう少しぐらいのところというのは、こ の関係は成立させられるんだと思うんです。 ○B委員 ただ、今、正直なところデザイン都市 と言われて、ほとんど市民に知られてないですよ ね。 ○A委員 そうですね。 ○B委員 神戸市民の一部の人が知っていて、ほ かの都市でデザイン都市の神戸と言われても「は てな?」みたいなところがあって、それをどう打 破していったらいいのか。 ○A委員 Cさん、ずっとグッドデザインでやっ てこられましたが、デザインというものに対して 市民の中には、「プロがやるものだ」という意識 がすごく強くて、デザイン都市って聞いた瞬間に 「分からない」となってしまう方が多いんです。 ○C委員 そういうのを払しょくするために、デ ザイン賞と位置付けているだけなんですけどね。 ○A委員 喜多先生が仰っていたんですが、グッ ドデザイン賞も初めは「グッドデザイン賞をとっ たら売れない」と言われていたらしいですね。 ○C委員 そうなんです。イデオロギーとしての グッドデザインだから。 ○A委員 そう、だから「すごい頑張ったんや で」「並々ならぬみんな努力したんや」と言って おられました。 ○C委員 ありがとうございます。 ○A委員 ほんと、そういうふうに言っておられ たので、やっぱりデザイン都市にサブキャッチが 要ると思うんですよ。だから、市民にもわかるよ うに変換してあげないと、中国人にフランス語を しゃべっているような状態になっているところは あると思うんですね。 ○C委員 そのとおりですよね。だから僕なんか、 デザインはお料理みたいという説明をしているん です。 ○A委員 料理? ○C委員 うん、誰でもやるじゃないですか。 ○A委員 デザインが料理。 ○C委員 デザインってお料理なんだよねって。 でも、プロの料理人っているでしょう。 ○A委員 はい、そうですね。 ○C委員 いい料理を提供するとみんなリテラシ ーが上がるんですよ。 ○A委員 食べる人がそうやってね。 ○C委員 そうそう、実は食べる人はめちゃくち ゃ太っちゃったというのが日本なんじゃないかな というし。 ○A委員 ああ、そうですね。 ○C委員 ちょっと変な話だけども、デザイン振 興会が六本木に引っ越しをしたんですよ。すると、 お客さんがふえたんです、良い感性のお客さまが。 建築の場合はお客様が良いということはわかりま すよね。 ○B委員 お客さんと作っていくものですからね。 まあ、そうですね。 ○C委員 そういう人たちがやっぱり支えてくれ ているというのが実感できました。やっぱりイベ ントの質、客筋のよさというのはすごいものがあ りますよね。特に神戸でイベントをやったときに 客筋がいい、そこまで言うと怒られるんですけど。 ○A委員 客筋。 ○C委員 客筋がいいと。 ○A委員 だからみんなの民度が高いということ ですね、客筋がいいという。 ○C委員 僕の考えでは、この客筋しか競争力を 上げるところってないと思うんです。 ○A委員 ああ、はい。 ○C委員 おもろいことをやる人は世界中にいる。 でも、僕でなければならないということを言われ たときに、だって今日ちゃんとした客筋を持って いるのです。それは客が良いからです。そうです ね、だから、これが市民ということです。何が日 ―37― 本の競争力かというと。 ○A委員 この民度が高いということ。 ○B委員 底上げは?。 ○C委員 底上げをするところ、応援してもらう ような構図をつくるというんでしょうか、要はそ のサポーターの応援という仕掛けをつくっていけ ば自動的にもうかるんではないのかとね。 ○A委員 はい。 ○C委員 そういう何かできないかな。 =席替え= ○D委員 ここは全て女性のテーブルですね。よ ろしいですか。 ○A委員 はい、よろしくお願いします。こちら のテーブルでは、先ほどは、例えばCさんが全く 神戸を御存じないということだったので、神戸っ て何なのという話から始まりました。あと、この 都市は地形的にぐっと小さく自然の中にコンパク トにおさまっているので、そのコミュニティーの 小ささであるとか、そういったことも特徴だよね と。その中でできることって一体何という話にな ったときに、やっぱりいいお客さんがいるという ことが非常に競争力になると。 ○D委員 ああ、いい客、なるほど、なるほど。 ○A委員 例えば、音楽会などをしてもお客さん に良い人がいないと、そこにはいいアーティスト が行けない。そういったところで神戸は民度が高 いので、そういったところを打ち出していけばど うかということ。 ○D委員 なるほど、なるほど。 ○A委員 あとは、デザイン都市がなかなか市民 に伝わっていない。 ○D委員 うん、伝わってないですね。 ○A委員 というところで、どうやってやればい いかというと、例えばデザインがお料理だと。誰 でもできる、だけどプロがいるでしょう。プロが 作るものは、口が肥えた人がいるからやっていけ るみたいなことをお伝えして、徐々にサポーター をふやすということが大事なんじゃないかなと。 ○D委員 それはそうですよね。 ○A委員 コミュニティーの話と神戸ならではの 話と、どうやって認知させていくかという話が出 ました。皆さんのテーブルではどんなお話が出ま した? ○E委員 私のテーブルでは、(デザイン都市 を)まさにどうやって認知させていくかというと ころがすごく難しいのではないかという話が出ま した。デザイン、それぞれのアクティビティーは すごく成功しているんだけど、全体として、じゃ あその神戸らしさって何ってなると、ちょっとい ろいろあり過ぎて強いイメージとして打ち出せて ないというか。そこまで通っているというより、 全体としてすごくいいしポピュラーなんだけれど も、何かじわっとしていて、まだ浸透もしていっ てないというのが難しいところだという意見が出 ていました。 ○A委員 なるほど。 ○F委員 向こうのテーブル、おもしろかった。 ○D委員 おもしろかったね。 ○F委員 市長の市長室をリデザインしてしま おう、いわゆる可視化してしまおうと。それを空 間だけではなくて、衣食住も。デザインってこう なんだということを示すなんていうアイデアが出 ました。 ○D委員 市長室のデザインという話から、市長 そのもののデザインにまでになってしまいました ね。 ○A委員 市長そのものも? ○F委員 はい。 ○D委員 それで市長のファッションとか、それ から、市役所の中でもサインとか表現されたもの が余りにもダサいと。それを始めるには市長室か ら入っていこうと。あの部屋がEさんのデザイン になったらどうだろうとか。 ○F委員 見てみたいですね。 ○A委員 そういうのができれば素敵ですね。○ F委員 おもしろいですよね。 ○D委員 可視化するというような、そういう話 がありましたね。もう1つ、今回こういうカフェ 方式でスタートしたんだけど、こういうミーティ ングとかプロジェクトとか、いろいろ何かチャン スがあったものがきちんとストックされているの か。やりっ放しでストックできてないのではない かという意見。 ○A委員 はい。 ○D委員 いろいろなプロモーションとか、プロ デューサーをされる、そういうふうにやっている。 だけど、それはそこで何か時間が止まってしまっ て。新しいものが・・・。 ○A委員 また来る。 ○D委員 そう、また来る、それで、また止めて しまう。一つ一つをやっていくようなものは、先 端のいいものが来る。それを今度やはりちょっと 発掘できるように。 ○A委員 前の人のやつをね。 ○D委員 今回それをやるんだなと。なるほどと 思いましたね。 ○A委員 ビジュアライズしている。 ○D委員 アイデアというものは、神戸に今まで たくさん過去に出されているし。 ―38― ○A委員 アイデアは。 ○D委員 アイデアはね。でもそのアイデアを実 は生かしてない。 ○A委員 アイデアはあって、各実践もされてい るけど。 ○D委員 そう、そうですね。 ○A委員 それを可視化できてないから残ってい ないということですか。 ○D委員 可視化できない。可視化できていない から誰にも見えてない。ストックできてない。ほ んとはどこかにストックされているのかもしれな い。 ○A委員 でも先生が御存じなかったら、もうほ とんどそれは可視化できてないということですか。 ○D委員 いやいや、そうですね。あらわし方が 下手なんですね。 ○A委員 例えば、KIITOのこの場所とかもそう ですよね。 ○D委員 そうですね。 ○A委員 中に入居していらっしゃったらどうで すか、そういうのって。 ○E委員 私はすごく楽しかったです。東京に行 っても、やっぱりここ神戸が地元という感覚と、 やっぱりKIITOで何か起きそうだから東京に行っ ても、ここにいるということをアピールしていき たいなという気分にはすごくなっていて、実際に 東京に行っても「神戸にいました、KIITOにいま した」って言うと、それなりに反応はあって、あ あ、あそこでこういうイベントやっていたよねと かいうのは聞くので、やっぱりそういう意味で KIITOにいるとか、いたということがすごくいい ことだというふうになっていってるなというのは すごく実感しています。もう1年半、2年でそこ までになっているというのはすごく期待が持てる なと思います。 ○F委員 建物をリノベして、その中でいろんな 企画をする、もともとのベースになっている資源 としてのデザインとかもすごくすてき。東京から 友人とかをKIITOに連れてくるとすごくわくわく して、探検したいとか必ず言いますね。そこまで のベースはちゃんとできていると思うんです。 ○D委員 EさんはKIITOのデザインのどこかに 参加されました。 ○E委員 してないです。バス停だけです。でも、 KIITOの建物に関しては神戸に帰ってきた後にや りたいです。 ○D委員 それから、中の改装とかですよね。提 案してください。 ○E委員 中の改装は参加したいんですけど、今 からぜひ参加したいんですけど。 ○D委員 やっぱりやりたいことから始めますか。 ○F委員 あとリノベするとか、空間をつくると いうときに、市民の人とどう手を携えて、そうい ったところを協力してもらいながら一緒につくり 上げるっていうのもいいですよね、空間そのもの を。 ○D委員 いいですね。 ○F委員 テーブルをつくるとか椅子をつくると か、デザイナーも入りながらすてきに自分もかか わっているような。 ○D委員 そうそう。 ○F委員 そういった風に生まれるものが、適材 適所にはまれば、すごく面白いです。 ○D委員 それでバス停を作るときには市民も参 加して、あの中にシルクを入れたでしょう。 ○D委員 そんなことは誰も知らないんですよね。 ○A委員 私も知らなかった、きょう初めて知り ました。どうやったら広く知られるようになるん ですかね。 ○D委員 どうやったら知ってもらえるのでしょ うね。 ○E委員 どうやったら知ってもらえるんですか ね。何かほんとに私もその部分はすごく思います。 ○D委員 それで、なおかつ、そのことがあれば、 あの中に入ってるのは何ってみんな見てくれるか ら、小さなもので見えないから誰も要らないと。 ○E委員 そうですね、そうだと思います。 ○A委員 何か私、神戸って友達の友達は友達っ ていうのがすごいキーワードかなと思っています。 ○D委員 うん、ありますね。 ○A委員 大体自分の気の合う友達は、大体その 友達と友達なんですよね。だから、3人返せば大 体知り合いというのが、コミュニティーって小さ いですものね。 ○D委員 小さいですね。 ○A委員 そこがすごく可能性があるんじゃない かなと。多分、東京には絶対できないこと。東京 でできるデザイン都市のあり方を追求してもしよ うがないと思いますので。 ○E委員 ああ、なるほど。 ○A委員 そこは、だからちょっとさっき私が提 案させてもらった生活ということだったんですけ ど。 ○D委員 そうですね。 ○A委員 何かやっぱり暮らしたいと思う場所っ てものすごく人気が高いので、「短所を補うより 長所を伸ばす」ほうがいいと思うところはあるな と。 ○E委員 なるほど。 ○D委員 そうですね。 ○E委員 と同時に国際力は強めています。私と しては、何かもっと外国からも来てほしい、来て ―39― くださいって。 ○A委員 たとえば、私、神戸ビーフのブランデ ィングをやっているんですが。 ○E委員 神戸ビーフ、めちゃくちゃみんな知っ てますよ。 ○A委員 でしょう。でもね、ノーマークですよ。 ○F委員 ええ、そうなんですか。 ○A委員 5年前まで何にもしてなかった。だか ら、日本の中にいっぱいそういうものがあります よ。農業だって林業だって、漁業だって。 ○E委員 神戸ビーフは、とても浸透してますよ。 私が神戸出身だと言うと、みんな神戸ビーフを持 って帰ってきてねって言われてましたから。 ○D委員 海外で生活していても神戸は神戸ビー フ。 ○E委員 知ってるって言われますよ。 ○D委員 スイスでもそうですよ。 ○A委員 そうですよね。だって街の名前じゃな くて肉の名前だと思われているから、それぐらい のレベルです。 ○D委員 ということは、過去の国際力の役割を 果たしたものを、もう一回引き出して、あなたは それを使っているんでしょう、今回、シルクを使 って ○E委員 シルク、そうです、はい。 ○D委員 でしょう。だからそういうものをもう 一度、ここをもう一度捉え直す必要がある。何が 私たちを刺激してくれていたか、刺激してくれて いたかを。 ○A委員 私、神戸ビーフがなぜいいかというと、 お年寄りも知っているんですよ。だから、そこが ものすごくいいというか、そこをリデザインする ことでデザイン都市になっていっているというの がわかると。 ○D委員 そうか、お年寄りがね、それは海外で もそうですよ。かつて戦争中に神戸に行ったこと があるという人も。 ○A委員 クールジャパンと言われても、アニメ とか言われても全然わからないって言っている方 が多いんですけど、特に神戸は税金でこの施策を やっているというところもあるので、そういうよ うな物産を使うというのも、ものすごくいい。そ このリデザインというのは、私はすごい可能性が あると思います。 ○D委員 なるほど。物産ね。ところで、きょう、 いろいろ質問したいなというのがありますが、さ っきプレゼンされたクリエイティブリユース。 ○F委員 はい。 ○D委員 ある意味ではリデザインですね。 ○A委員 そうですね、はい。 ○D委員 クリエイティブリデザイン、その言葉 は使えると思うんです。やっぱりわくわく、どき どき、何かに気づく、そういう刺激がやっぱり必 要ですね。 ○F委員 そうですね。 ○A委員 新しいことをデザインしていかないと、 既存のデザインをやっても、もう絶対話題にもな らないし、だからこれをデザインしたかというよ うなことをやっていかないとだめだなと。 ○D委員 そう、そのとおり、そう、何が新しい かですね。 ○A委員 はい。まだ畜産は全くデザインされて いません。少なくとも神戸ビーフみたいな畜産関 係を。 ○D委員 神戸ビーフは。もしかしたら神戸の人 は、神戸ビーフ、知らないかもしれない。 ○A委員 意外に食べたことがないという人が多 い。 ○D委員 食べていないですね。 ○F委員 中華街とかもリデザインできないのか なと思います。 ○D委員 中華街ね、・・・。 ○F委員 何か一般化してしまって、もうおもし ろくない。本来はもっとおもしろいところなんで はないかと思うんですよ。 ○D委員 はい、はい。 ○F委員 だから、おもしろかった頃に引き戻す ようなデザインはできないでしょうか。 ○D委員 中華街も実はこれと同じパワーを持っ ていますよね。 ○F委員 ひょっとすると、何かすごい潜在があ るかもしれない。わからないけど、すごく小さな エリアだから、それをきちんとやり直すのって可 能なんじゃないかなと。 ○F委員 面白く変わったら、すっかり興味を持 たなくなって離れてしまった人も行くかもしれな い。 ○D委員 それから、先ほどAさん言われた、何 が新しいのかという価値。これが新しいよと言え る、そのトレーニングはしていないと思う。新し い、どこかから持ってきたもので新しいというよ うに紹介している。新しさというのはみずからつ くることでしょう。 ○F委員 どんどん変わりますよね。 ○F委員 時代によっては、古いが、新しい、か もしれない。逆もありですよね。 ○D委員 それは反転すればね。 ○F委員 そう、そう。 ○D委員 見方を変える。 ○A委員 そうですね。こういうものがつくれた らいいねというのが何かないと、確かに落とせな いですよね。 ―40― ○D委員 落とせない、確かにね。 ○A委員 そこが大きいかなと思いますよ。だっ てアップルもアイフォンをつくりたかったわけで はなくて、携帯でみんなでしゃべったり、インタ ラクティブにやれる社会がつくりたかったものの、 ただ形がスマホだっただけ、ということだと思い ますから。その辺で神戸が一体何をするのという のを考えないといけないかなと思いますね。 ○A委員 その辺を一体何をやるのかという、こ れも市民の方にちゃんと伝わってないんだろうな と思って。 ○D委員 時間が来ました。申しわけございませ ん。 (録音終わり) ―41― 創造会議 第2テーブル (テーブルマスター:H委員 (テーブルマスター:H委員) H委員) ○H委員 何をもって、ハッピーとするのかとい う、そのハッピーという言葉。さっき精神的な充 足という言葉を使いましたけど、それも一体何を ○E委員 よろしくお願いします。 もってなんですが、僕は、人が集まることほどお ○G委員 よろしくお願いします。 もしろいことはないと思っています。やっぱり、 H委員 20分でというのは結構短いですけど。 人が集まるっていうことを、神戸市民全員がよし ○G委員 そうですね、時間の関係で、なかなか としているのかどうかというと、全員がと言うの 厳しくて、申しわけありません。 は無理なんだと思うのですけど、人が集まるとい ○H委員 もう、20分で何か一つのベクトルに うことをもっとおもしろいと思うのか、心地よい 向かって、三つの意見を集約していくことは不可 と思うのか。 能と思いますので、発散はしょうがないと思いま 心地よいというのは、何かキーワードになるの す。そのかわりその20分の中で、たくさんのア ではないかと。何を心地よいと思うか。神戸市民 イデアが出るというだけでも、これはワールドカ はこれが心地よい。神戸に行けばこれが心地よい フェの成功だと思いますので、やってしまいまし というものが、みんなが共通認知しているかどう ょう。 かというのは、とても重要だという気はしますね。 ○G委員 ぜひ。 ○G委員 その心地よいというのは、一体何が心 ○H委員 まずはきょうの話を受けて、G委員の 地よいかが共通になっているかということですか。 ほうから、デザイン都市神戸についてお願いしま ○H委員 そうです。だから、神戸に人が来てほ す。 しいと思うのもいれば、閑静な住宅街がいいから、 ○G委員 我々行政的には、デザイン都市をとに もうこれ以上来てほしくないという人もいるんだ かく推進していきたいと思っているのです。けれ と思います。 ども、いろんなことをやっているのですけども、 ○G委員 なるほど。 トータルの戦略である三本柱(まち、ものづくり、 ○H委員 これは、100%は無理だと思うんで くらし)で推進しているんですけど、それがなか すけど、学校であっても企業であっても、10 なか広く理解していただけないし、成果がどうも、 0%の成果がないにしても、やはり何らかの意思 弱いんじゃないかというふうに思うのです。 決定をして、整備していかないといけない、ドラ だから、一番大きな課題は、どんな取り組みを イブしていかないといけないんです。 どんなふうにしていったらいいか、ということで ○E委員 それを突き詰めると、どういう人に集 はないかなと僕はずっと思っています。いろんな まってほしいのかということになると思うんです 個々の取り組みは、例えば、E先生にこの間つく けど。 っていただいたようなKIITOのバス停とかですね。 ○G委員 どういう人、ターゲットですか。 KIITOでもやっていて、いろいろと人材の育成で ○E委員 ターゲットをある程度クリアにして。 あるとか、子供向けのこの間の「ちびっこうべ」 ○G委員 さっきの話にもありましたね。ターゲ などのいろんなイベントや、取り組みをやってい ット。 るんです。それがなかなか、一般の市民の方が聞 ○E委員 私が思うのは、例えば、私がスイスに かれたときにデザイン都市神戸というものに結び いたときは日本の案内はできないわけですよね。 ついていないのではないかなと。 今日本に帰ってくると、例えばスイスから、ヨー その辺のところが、やっているほうとしてはも ロッパから友達が来るときに、みんな東京とか京 どかしいと思います。いきなり行政の話になって 都とかに行ってしまうわけです。それで神戸も私 恐縮ですが。 がいるから、じゃあ来ようか、そこで何を見よう ○H委員 ちょっとまとめて書いていただいても かというと、神戸がまちとして日本人にとってす よろしいですか。何を成果とするかということ。 ごく人気があるように感じる半面、海外から見て、 ○G委員 そう、結局、デザイン都市神戸の成果 では神戸がどういうふうに見えているかというと、 はいったい何にすべきかという、先ほどの話では さっきちょっとプレゼンで出てきていた神戸ビー ないですけど。そこが大きいポイントではないか フとかの話は知っている人もいるんですけど、土 なと、個人的には思っています。 地のイメージについては、定着したイメージがな 我々は、まずこの辺が見えてこないと、普通の くて、海があって山があってみたいなことは説明 人に理解していただけない。で、一つ一つは多分 しているんですけど。だから、そういう、たくさ 少し出つつある。いろんな取り組みをしていただ ん活動はあるけど、簡単に理解できる、共通され いて出つつあるんですが、やっぱりそこで、今ま るイメージづくりみたいなものがなかなかできな だとどまっている。 いと思います。 ―42― ○H委員 一言で言うと、特徴ということなんだ と思います。特徴づくり。それが、多分市民が楽 しむ特徴なんだと思うんです。 市民が楽しむということと、それが生業につな がるかどうかというのはよく分かりませんが。こ れ、月曜日から金曜日まで、嫌な仕事をして、そ の収入でもって土日で楽しむことということが続 くのかどうかというのは、これはちょっとわから ない気がしています。リチャード・フロリダ、や はり、誰と何をというのがこれまで問われてきた のが、どこでというのが・・・。 ○E委員 すごく大事だと思います。 ○H委員 本当に精神的な充足ということで考え ると、どこでというのがとても重要な時代なんで はないかと。 ○G委員 どこで? ○H委員 そうです。「どこで」ですから、そこ で神戸が指名されるというように。 ○G委員 ここですね。 ○E委員 指名されるようになるためにどうする かということですよね。 ○H委員 それイコール市民は、みんなから指名 されるということは、誇りに思うし、やっぱ楽し いと思ってない。やっぱりそうじゃないとおもう ようなことではだめだと思います。 ○E委員 そういう意味で神戸って、私は誇りを 持って言える場所だと思うんです。私は神戸出身 だというのは。 ○G委員 神戸出身ですか。 ○H委員 ええ神戸出身です。 ○E委員 やっぱりブランドみたいに。 ○G委員 僕も神戸出身なんで、神戸に愛着があ って、僕も神戸市に勤めているので、そういう意 味では、神戸に対するみんな思い入れはすごいで すよね。 ○E委員 はい、あると思います。 ○G委員 それと、神戸は1868年に開港して 以来、外に向けて大分開かれてきたし、それなり の皆そういう思いがあるんですよね。 ただ、だから、僕がちょっと思っているのは、 それを今まで延々と積み重ねてきたのが、一つは、 いろいろ成功しているから、みんなが、この成功、 この成功、この成功いろんなやつを見ているんで すよね。 だから、神戸が何で勝つべきかみたいなんが、 みんな思いが違う。 神戸らしさの思いがいろいろあり過ぎてしまっ ている可能性があるなというのと、でも、株式会 社神戸市として成功してしまったので、そこから 先がちょっと止まっているといったら、少し行政 的な考えなんですけど、少しその辺で、失敗はい ろいろクリアしていくほうがいいんです。すごい 成功を一旦してしまうと、そこからどう修正して いくかが非常に難しいのかなという感じがするん です。 いつも議論していても、神戸らしさって皆何で すかって聞いたら、いろんな意見が出て、結局ま とまらないんですよ。 ○E委員 すごくわかります。外に向けてどう説 明していいかが。 ○G委員 そうでしょう。神戸はどういうところ で、じゃあこうでしょうと言ったとき、神戸らし さを一言か二言で言えるといいんですが、これが なかなか出ないんですよね。 ○E委員 キーワードを何か決めたらどうでしょ う。 ○G委員 神戸らしさ。 ○H委員 自然環境がいいのは間違いないと思い ます。それプラスの何なのかというところで、多 分、神戸の異国情緒をつくった、居留地をつくっ た人たちというのは、間違いなく日本文化という のをとことん楽しんでいると思います。それが今 我々にあるのは、すごく素敵なところであります ね。 ○G委員 でもその辺のところが、結局、デザイ ンで何を成果としていくかとかは、最後はやはり これが強調されることではないかなという、神戸 らしさが、ということは思います。でも、ここか らここに行くここの何かが、何かがわからない。 言えない。 ○H委員 やはり皆さん思いを持っている港とい うもの、では、現代版の港の機能が何なのかとい うところがあるかもしれないですね。 ○G委員 ですから、港で今までは勝ってきたん です。世界一の貿易港ということで、勝ってきた から、そのころは皆わかりやすかったんです。神 戸と言えば港でしょう。港町でしょう。ところが、 これも今や、世界から言ったらもうだいぶ駄目に なってしまって。でも、港は、厳然としてあって、 港町であることは間違いないんだけど、でも今、 これを一番とはなかなか言えませんよね。 ○H委員 そうですね。実際に人と物が向かって きてくれたらいいですね。それが、その間競争力 で敗れたということと、あと、国際空港を市民で けってしまったと。 ○G委員 ああ、あれは大きかったですね。 ○H委員 大きかったですね。 ○G委員 知ってますか。そのころは昭和40年 代。 ○H委員 何か公害のイメージの話が強かったか なと思っています。 ○G委員 そのときは、とにかく飛行機と言えば ―43― うるさい、騒音をまき散らしながら飛んでいるも んだというイメージがあって、神戸の沖に来たら それは大変だということで、市民から猛反対が出 て、そのときは結局もう皆仕方がない、これは諦 めよう、という雰囲気になってしまったんです。 あれは大きい話でした。 ○H委員 やはり、人やもの、それに情報が付い てきたんだと思うのですけど、それが物理的に集 まっていた。それが薄れてきた今、さあどうする かということと思います。 ○G委員 そうなんです。 ○H委員 でもそれを何か集まってきたことを、 今考えたらほんとそれをよしとするのか、再度何 らかの手だてで以て、物理的ではないのかもしれ ないですが、それを再度ウエルカムなのかどうな のかということは、決めていかないといかんと思 う。ではないかという気がするんです。 ○G委員 ただ、これとこれは、もう絶対離せな い。 ○H委員 離せないですね。 ○G委員 神戸としてはですよ。やっぱりそこが 一つの都市というのは、それが、人とものとか、 情報とか、お金が集まるからやはり都市なんであ って、それが集まらないと、それは都市ではない、 僕は、そういうイメージなので、それはやはり捨 てられない。それで、必ずこれは来ないといけな いです。それはそう思います。 ○H委員 国土交通省の国土の長期展望というレ ポート、あれを受けてのことかなと思いますよね。 人口動態に対する。 ○G委員 はいはい。あれは大きいですね。 ○H委員 あれは非常に大きな問題で、2050 年に全国の市町村の6割の人口が半減します。大 阪、東京、名古屋は増えるらしいですね。さて、 神戸はどうかというところですね。 ○G委員 どうなりますかね。 ○E委員 際どいですね。 ○G委員 際どいですけど、できれば我々として は、必ず人が減っていいよということではだめな のです。 ○H委員 それはそうです。 ○G委員 だから、何とか人が集まってきてほし いと。 ○H委員 いやその、デザインするとやっぱりい いところどりといいますか、それを再度引きつけ るために、市民全員が今から30年間汗水たらす しかないというのでは、希望がないと思うので。 =席替え= ○H委員 はい。ありがとうございます。どうぞ。 ○I委員 済みません。このテーブルでよろしい でしょうか。 ○H委員 はい、よろしくお願いします。 ○C委員 よろしくお願いします。 ○H委員 よろしくお願いします。 ○H委員 前半で出たのは、人口動態。人口減少 に関する問題が強くて、神戸は昔から港町で、物 理的には人やものや情報が流れてきてくれていた。 それは向かってきてくれていたんです。それは今、 縮小している中において、どうして、どうやって、 人を引きつけていくのか、もしくは、副市長のお 話では、これはもう是が非でも引きつけねばなら ないと、その前に本当に市民全体がそれを引きつ けていきたいのかどうかということを考えていく 必要があるのではないかというところで、次の時 間が来ました。 ○C委員 デザインのプロモーションでも何でも いいんですけど、物事のまとまりって、盆地でま とまるんですよ。 ○H委員 盆地? ○C委員 盆地型。つまり、山の上から眺められ る範囲です。でも、港町だと絶対まとまらない。 いわゆる価値が集約しないという基本構造を持っ ているのだというふうに考えないといけないのか なと思いますよ。 だから、そこにある種の求心的なものをつくっ て、ある種の盆地イデオロギーではないですが、 まとまったものがそこにあって、それに何か作用 するのではないかと考えないと、全部開かれてい るというふうな考え方のほうが、ある意味で、編 集力のほうが強いというふうに考えたほうがいい のかなと思います。僕は、そのこういうプロモー ションだけど、基本的には盆地はまとまる、山地 はまとまらない、でも、海地はまとまっていない。 変な言い方ですが、そう思います。 ○H委員 岸和田と同じだんぢりですね。東灘の だんぢりは、岸和田よりも歴史は古いらしいです。 にもかかわらず、神戸のものとはなっていない。 だから、東灘や灘、三ノ宮や兵庫、長田といった、 やっぱりそれぞれの顔があって、余りにも違いが 大きい。それは、確かに。それをメリットとして 考えていかないといけないかもしれません。 ○I委員 うちのテーブルでは、いろいろ話が出 ましたけども、一つこういう会議体もっと頑張ら ないといかん。実は古い市長のときから5回もや って、そこに、そのたびに名前を変えて。 ○H委員 なるほど。 ○I委員 長いときは1年以上かけて会議の中で いろんなアイデア出つくしているんですよ。必ず 出てくる水辺の活性化、高速道路の近くとか、で ―44― それが出ただけで終わって。過去の会議資産、こ の会議資産をもう少し出しませんかと。という話 ともうひとつは、神戸から海と山を取り除くと、 実は、普通の町と変わらない。山と海があるとい う決定的な違いが、そういう自然のそういったと ころも理解するべき。神戸の、実は過去に蓄積さ れたある事実だけが延々と人々の中に何かイメー ジを形成している。 ○I委員 未来永劫につないでいけるかというと、 果たしてどうかと。それが神戸の未来につながっ ていくのだから、何か起こさないといけませんね という話は出ました。 もう一つは、市長が看板の話をされていました けど、あんなことだけでも変わるんだという趣旨 で、神戸市役所の中に入ると、見るも無残なんで すよね。なかなか、デザインとはほど遠い。例え ば市長室の改革、市長は、お家から着方、暮らし 方、実現内容まで変わっていくというような話に なりました。そこで時間切れになりました。 ○C委員 まずは、いろいろと言う前にあなたが やりなさいよ、というのが一つですね。一番やら なければいけないのは市役所でしょうという意見 ですね。それで、市役所の中では、プレゼンテー ションとかビジュアライズという問題がすごく重 要で、いわゆる公聴と広報の問題をしっかりデザ インせよという問題がありますね。 ○H委員 何と広報ですか。 ○C委員 ヒアリング。 ○H委員 ヒアリングですか。 ○C委員 パブリックヒアリングという問題はす ごく彼らは重視するんだけど、それについて何ら デザインをされていない。プレゼンテーションの ほうは、ただ、適当に頼めばいいだろうぐらいな ところにしかないと思います。そういうふうな問 題でも、コミュニケーションのスタイルをまず彼 らにちゃんと教えなければいけない。これはよく 出る話なんですけど。 それからもう一つ、彼らの中の事業デザインの 仕方をちゃんと教えなければいけない。皆さんは やってらっしゃいます。普通の企業は。しっかり と。そういうようなノウハウをそれぞれ持ってお られます。 ○H委員 彼らというのは、市の職員のことです か。 ○C委員 市の職員、そうです。彼らはばかでは ないし、やりたいんだから、そういうきっかけを つくってあげればいいので、岩田さんとか、皆さ んが先生になって、少し教えてあげたらいかがで しょうか。この事業とこの事業、あなただったら 別に思っているかもしれない。こうやって見たら 同じものなんですよ、このことで、どうやったら コミュニケーションができますねというのは、皆 さんだったら見えるはずだから。彼らに目からう ろこというのを教えてあげませんか。それも5年 続けば変わりますよと。 ○H委員 教えるというのは、私はやはり体験す る、見るということでは重要だと思います。予算 が大きい話ですが、日産がGTRを大幅にモデル チェンジする際に、ポルシェの911を買って、 開発の方々で乗って、どうも1年ぐらい乗ってい たみたいですね。それでGTRが変わったらしい んですよ。 ○C委員 市役所の職員って非常にクレバーです から、多少絞っただけだとわかってしまうんです よ。これが問題。追い込まなければいけません。 だから、に市役所内プロモーションという問題が、 実は本当に重要なんじゃないかと思いますね。こ れは、あんま結果的には残らないんですが、今か ら20年ぐらい前の名古屋市なんですが、デザイ ン博とかいろいろやって、スポンサーもきちんと ついてうれしかったんです。そのときに一番最後 に、市役所内の方々にデザイン教育をやって、垣 根を取り払った治療ケアをさせる癖というものを つけるというプログラムを結構頑張ってやりまし た。でもそんなのはどこかに行ってしまうんです。 それを評価があったとは言われています。そうい うどうせやらなければならないことを一味変えて みせる。そうすることによって、どこまで伝わる かということをやってみせることなんです。私は そう思います。何か出てきませんかねという感じ はしますけれども。 ○H委員 名古屋では、何か成果が出ているので すか。 ○C委員 そんな成果は出ないです。今はエデュ ケーションはそんな簡単に成果はでない。 ○I委員 でも、ユネスコ創造都市ネットワーク のデザインは、神戸が申請書を作っている間に名 古屋がぱっと手を挙げて、実はほとんど、名古屋 に決まりかけていて、神戸は外されそうになって いた。結局両方になったんですけど、最終的には。 そういう商法が部分的には残っているのではない ですか。だから、そうなったときに、いざという ときに名古屋の行政の対応とかは素早い。 ○C委員 それは今でもありますね。 ○I委員 そういうことをわかりやすくて、それ は多分、巧みにこういうデザインするイメージし かできないじゃないんですかね。神戸はもうちょ っと生活デザインを見直さないといけませんね。 ○C委員 やっぱり、生活デザイン、サービスデ ザインですから。その特に今我々が国際的に競争 力があるというと、やっぱり商業、サービスデザ インのほうがお金になったり、生活をクリエーシ ―45― ョンする力だったりするわけですから、そういう ところでの先進性をもっともっと出すというのは あります。僕は、広東は1日しかいなかったので すが、この水辺はすごいですよ。競争できない。 2キロぐらいに渡って疎開がそのまま残っている んですからね。フランス領事館とか。 ○H委員 広東省の? ○C委員 広州。それまでは何もしてないんです よ。 ○I委員 昔のまま置いてある。 ○C委員 ただ置いてあって、スタバが一番いい とこに占領して。 ○H委員 今後、手とお金をかければ。 ○C委員 ああもう抜かれますね。だからそうし たら、水辺のどうのこうのとか文化なんか言われ たら。だから、そういう場合、疎開がそのまま残 っているという状態で、でも、何もしないですよ ね。 ○I委員 そうですよね。 ○C委員 資産だと思ってねえというとこがいい ですよ。 ○H委員 なるほど。 ○I委員 それはあっという間に気づきますよ。 ○C委員 そうですね。少しずつ直し始めていま すね。そうすると、実際は、結構ハード的な部分 から言うと、実は競争力は、ほかもあるという話 になってしまって。 やはり、僕から言うと、神戸の持っている企業 の力というのは、僕はすごいと思いますよ。 ○H委員 それはどういった点でですか。 ○C委員 一つは、ビジネスも大きくなったから だと思いますが、旦那的コミュニティーなのかも しれないですが、そういうものを今も伝えてらっ しゃるというところ、この懐の深さのようなもの の点もそこが売りだと思います。それは、外国の 会社にはないと言われています。でも、そういう いい会社って日本にはあるんです、いい会社の部 分というものをもっと。だから、人工的につくら れた大企業は、非常に発展しているし、それはす ごいことだと思いますが、でもそれを除いてしま ったときに、では自力できっちり足を持っていい ことができている会社が本当にあるのかと聞かれ たときに、やっぱり問われると思います。それは、 全体に対しても言えるし、よく言われるように、 国内に100年を超えている企業が余りないとい う。そういうことも全部含めて、やっぱり神戸の 資産というのは、よい会社がたくさんあることだ と思います。本当にそう思います。余りそういう のは他から資産として数えてくれないですからね。 (録音終わり) ―46― 創造会議 第3テーブル (テーブルマスターJ (テーブルマスターJ委員) ですが、想像していた以上にすごい騒音なんです。 夜とか寝れないんです。 ○D委員 へえ、車の音。 ○D委員 済みません、じゃあよろしくお願いし ○I委員 一日中。 ます。 ○J委員 そうですね、そうそう。 ○I委員 よろしくお願いします。 ○I委員 それが多分ほかの建物と共鳴し合って。 ○J委員 よろしくお願いします。15分ぐらい びっくりしました。当然、排気ガスもすごいです ですかね。 ね。 ○F委員 そうなんですね。 ○J委員 そうですね。多分、意外と大阪での経 ○J委員 15分くらいということなので、皆さ 験、水都はほんとにスタートはゲリラ的な話なん ん、まずは一通りお話をしていただいて、ワール ですよ。 ドカフェ方式でやろうということなので、コーヒ ○D委員 ゲリラ。 ーを飲みながら、あるいはお菓子をつまみながら ○J委員 行政主導でなく市民からという意味で。 気楽な感じでやっていただいたらいいと思うんで ゲリラ的に。北浜テラスという、水辺でテラスを すが、一応お題は「デザイン都市神戸の実現に向 出すという話もそうです。 けて展開していきたいこと」ということです。 ○F委員 いいですよね、あれ。 だから、これからどんなことをやったらいいか ○J委員 あれは単純にお店のオーナーがここで なというようなことかなと思うんですが、ワール お茶を飲んだりおいしい食事をといった、すごく ドカフェ方式というのは、俗に言う創発です。人 素直な要求ですよね。お客さんのリクエスト。そ の話を聞いて、おもしろいなと思ったらそれにつ れを実現したいというそこから始まった。だけど なげて、だったらこうしたほうがいいよねとかつ 多分だめだろうなと、そんなこと行政に話しても なげていく話がベースになると思うので、きょう 聞いてもらえないだろうなと。でも全然実はそう 皆さんが御自分でお話しされた話でも結構ですし、 ではなかったという、そのミスマッチというか。 どちらかといえばほかの人のお話を聞かれて、こ 最初はそれはもちろんいろいろルールがあるから れ、いいなと思ったとか、自分の考えていること だめですという話はありましたが、実はやってみ とつながりがあるなと思ったようなこと、そうい ると、これをやる方法をちょっと考えてみようと う話から少しずつ皆さんのアイデアを言っていた いうことになるわけです。実はだめだと自分たち だけるといいかなと思うんですけれども、いかが が勝手に思ってたようなことが意外とあって。 でしょう。 ○D委員 そうですね、そうです。そのとおりで じゃあ順番に皆さん、思いつけば附箋に書いて すね。 いただいても構いませんが、Fさんからちょっと ○J委員 その壁を崩していくような何かきっか 発言していただいていいですか、私が書きますの けみたいなものがあると、人は実は創造的になれ で。 るというか、クリエイティブになれるという、何 ○F委員 ほんとに港の街なのに水辺が遠いなと、 かそういうきっかけをつくっていくことが大事か やっぱりお二人の話なんかもそうなんですけど、 なと思います。 何か道路と分断されてて水辺まで近づくのにすご ○D委員 そうですね。きょうもあの地下のお話 く距離を感じちゃう。だけども水辺まで行くとす し、あのチャレンジ2050年に商工会議所の2 ごく気持ちよくて、結構視界が開けてていいんで 050年を目指したプロジェクトとして検討の場 すけれども、そのよさを何かすぐには享受できな があったということですね。 いところがすごくもったいないなと思います。 ○J委員 そうですね。2050年を目指してる ○D委員 私も同感ですね。山の畝線を赤い動脈 ということももちろんありますけども、どちらか と表現したんですけど、あれを知らせたかったと というと、今申し上げた話と一緒なんですけど、 いうのは海に対するまなざしが、ほとんど神戸は できないだろうなとかそういうことをもう一切な 今持っていませんよね。やっぱり理屈を考える前 しにして神戸の将来の街をどうしたいかというこ に事を起こす、何かに気づく、そういうチャレン とを考えてみようじゃないかというところのスタ ジがどうももっともっと必要だと思います。それ ートですね。 で、きょう言われた気づき、あのキーワード、F ○I委員 あれ、その話はしょっちゅう出ている さんが言われたクリエイティブリユース、そこか んですよ。 ら全て生まれましたね。 ○F委員 そうなんですか。 ○I委員 あの地下化についてですが、すぐそば ○I委員 しょっちゅう出てくるけど、きっと誰 のマンションなんですけど、そこに時々泊まるん かやると思ってて・・・。 ―47― ○D委員 で、誰もやれない。 ○I委員 絶対誰もやらない。 ○D委員 ということは、今まで出てきたアイデ アをもう一度束ねてみるとね。 ○I委員 そうですよね。 ○F委員 洗い出してみるとか。 ○D委員 ということは、どこか遠いところにア イデアとか何かものがあるんだなと。実は物すご くフィジカルというものに気づきます。 ○F委員 そうですね。 ○I委員 うちの会社の会議資産、すごくあるん です。会議でどれだけものすごく語り合って、デ ィスカッションしたアイデアがばっと出てくると ころまで出ているのですがそこで終わってしまう んです。それを次のアクションにつながっていっ てないというのと、幾ら議論してもしようがない んです。 ○J委員 確かに、ありがたいお経みたいな感じ になっちゃって。 ○F委員 具体的にというと。 ○J委員 一応拝むんだけど使ってないみたいな ね。それは確かにそうでしょう。 ○I委員 あと市長がおっしゃった、看板が変わ るだけでも。 ○D委員 看板。 ○F委員 大分違いますよね、私、思います。 ○I委員 神戸市役所の中もっと何とかしてほし いですよね。 ○D委員 ですね、ほんとにそう。それも恐らく ゲリラ的にやらない限り変わらないですね。ある 部署が突然何かやっていると。 ○F委員 そうですね。 ○D委員 それ、おもしろいなと。じゃあちょっ とやってみようということに伝染していくような 仕掛けですね。 ○I委員 まず市長室から。 ○D委員 市長室も変えましょうか。 ○F委員 具体的に見える形に。 ○D委員 私たちに見える形にすると。ですが創 造会議に提案するというのはどうですか。 ○F委員 あるかもしれないですね。すてきです ね。 ○D委員 Eさんがやると・・・。 ○F委員 すごくいいと思います。 ○D委員 何ていうか、生きるかもしれない。E さんのプレゼンテーションを見て、市長もうなず いています。 ○F委員 これからの市長の執務する空間という のはこうなんじゃないかというのは。 ○D委員 それを半年ごとに変えてもらうとかで すね。 ○I委員 空間だけでなくて。お住まいのおうち でしょう、こう全部・・・。 ○D委員 ファッションから。 ○D委員 全部、ファッションからね、ああ、な るほど。 ○J委員 そうか。 ○D委員 ヘアスタイルも変えていいですか。フ ァッションも。 ○J委員 そうですね、衣食住全部。 ○F委員 わあ、すてき。 ○J委員 ああ、でもすごくありますよね、それ ってね。ありですね。 ○F委員 確かに。 ○J委員 でも、ほんとに目に見える形で何か動 かしていくということがすごく大事だと思うんで すよね。みんな見えてくれば絶対共感してくれる はずなので。 ○F委員 そうですね。ビジュアル化するという ことはすごく大切です。 ○D委員 それで、それを体験すると、それが1 つのプロセス、つくられてるプロセスとかそれを 自分で体験することによってみずからやろうとし ますよね。始めは外から与えられた刺激なんです けど、やっぱりみずからに合うように変えること ができます。神戸学校、やっぱりその力がありま すよね。あそこに来た人たちが刺激を受けて。 ○I委員 そうですね。 ○I委員 実は、わが社が一番刺激を受けていて。 そこから新しいプロジェクトが出ることもありま す。そういうことを掘り出していけばいいんです よね。 ○D委員 そういうことですね。 ○F委員 市長プロデュースってすごいです。 ○D委員 きょうは目くるめくいろいろなお話が ありましたので、もうあちこちにお話が広がって きたんですが、Iさんの地球社会、要するに地球 社会へという常に神戸を見るためには何かこう、 外との・・・を意識されてますよね、今。 ○I委員 でも神戸はやっぱりすてきですよね。 神戸が何となく洗練されていて、ハイカラとか。 実はほんとは過去の蓄積が今残っているんですけ ど、海と山と取り除くと実はどこの街でもあるよ うなところなんです。要するに価値をつくり出し ていかないといけない。 ○F委員 そういうことですね。 ○I委員 そうですね。 ○D委員 新しいハイカラを。過去のハイカラに しがみついてるようなところが。 ○J委員 そういう意味では、ほんとに人の力で 神戸の街というのはバイタリティーを生んできた というか、もちろんその地形というベースがあり ―48― ながらということですけど、Iさんの言葉で言う と、舞台というキーワードがすごく出てましたけ ど、ほんとに舞台になりやすい街なんですよね。 人が主役になれる街ですよね。 ○D委員 そうですね。スケール感も自分のいる 場所というのが大体わかるんです。 ○F委員 把握しやすいですよね。 ○D委員 把握しやすい。ここに山があって、こ こに海があって、ちょっと隣に行くと少し違った コミュニティーがあって、そういうわかりやすさ を持ってるんですけど、それは生かされてないか もしれませんね。 ○J委員 プロモーションみたいなことというの は、やっぱり神戸は苦手なんですかね。 ○D委員 そうですね、もしかしたらみずからや るのではなくて、どこかにあるものを持ってくる ことでそのプロモーションをむしろ仕掛けたとい う。また、先ほど会議資産の話がありましたけど、 プロモーション資産がちゃんとストックされてな いかもしれない。ある意味ではもうやりっ放し。 次から次へとやっていることは最先端のことを一 つ一つはやっているかもしれませんけど、それを みずから磨くという・・・。 ○I委員 神戸は多分それこそ定期的に取材に来 てくれたりするんです。なので、割と待ってても 人から来てくれるし、メディアも来てくれるとい うイメージがあるんです。もうちょっと何か、そ れこそもっと別の地方都市ではそんなことでは集 まってこないからいろいろ仕掛けてるじゃないで すか。 ○D委員 そうですね。 ○I委員 そういう感じはあんまりなくて、メデ ィアとか情報発信というか。 ○D委員 待ってると、発信力ね。 ○I委員 映画が少しやっておられますけど。 ○D委員 そうですね、映画はこの10年ぐらい で随分頑張りましたね。 ○J委員 そうですね、神戸のフィルムコミッシ ョンってすごくとんがってるというのが業界では すごく有名ですね。 ○D委員 もうかっていますね。若いアーティス ト、もうあと四、五年したら出てくると思います よ。 ○F委員 ああ、そうですか。 ○D委員 レッドカーペットはすぐに歩けないけ ど、その兆しが大分出てきていますね。そういう 人たちを何か育てる創造会議であってほしいなと 思いますね。 ○D委員 つながってないんですね。創造会議で、 例えばデザインとアートがまたつながらないんで すよ。 ○F委員 不思議ですね。 ○D委員 そうでしょう。 ○F委員 でもいい学校もあるし、だけど何でで すかね。 ○D委員 そうなんです。だけどそれは学校の責 任でもあるわけですね。 =席替え= ○B委員 御無沙汰しております。 ○J委員 どうも御無沙汰しております。 ○G委員 その節はいろいろお世話になりました。 ○J委員 いえ、こちらこそ。 ○G委員 都市計画総局、今は住宅都市局という んですけど、僕はそこで局長を最近までしていま して、神戸市のマスタープランをつくるときにJ 先生からいろいろとアドバイスをいただきました。 ○B委員 なるほど、はい。 ○J委員 僕、Bさんの作品のトイレで用を足し たことがあります。いい場所でした。 ○B委員 ああ、そうですか、ありがとうござい ます。 ○G委員 すばらしい。 ○J委員 家成くんのところをちょっと瀬戸芸の ときに見にいって、あそこでちょっと確かに変わ ったトイレだなと思って。 ○G委員 いやいや、でも北野のほうの住宅もな かなか素敵です、あれは有名です。 ○B委員 ありがとうございます。 ○J委員 じゃあ、少しこのテーブルで、今どん な話があったかということをお話しします。それ で、お二人はほかのテーブルでお話しをされてき たと思うので、そのこととこのテーブルでの議論 をちょっとひっかけながら、少しテーマを膨らま せてもらえたらなと思います。 ○J委員 まず最初は、水辺を近くするのはおも しろいねというような話からスタートしました。 やはり水辺は行ってみるとすごく気持ちいいんだ けど、やっぱりちょっと遠いよねとか、あるいは 街からの感覚でいうとよく近づけないよねと。こ れはやはり変えていきたいねという話がありまし た。 それから、こういう話は実は今までもいっぱい いろんな人が言っていると。言っていて、こうし よう、ああしようという話は言うんですが、結局 それがどうなったかがよくわからない。実は今ま でに、もう知恵的なものはいっぱいあるのではな いかと。もう一回それを棚卸ししてみてもいいか もしれないねというような話。 あとこの会議自体もそうなんですが、会議でデ ィスカッションしたら、ああ、おもしろいねで終 ―49― わったら次につながらないので、必ず何をやるか ということを決めようという話をしました。 ○G委員 行政的にはぜひ、そこをやっていただ きたいです。 ○J委員 ええ、必ず何をやるかを決めようとい うところで具体的なアイデアが出てきたのが、例 えばBさんに市長室をデザインしてもらうとか、 それを半年ごとに変えるとか。 ○G委員 ほう。 ○B委員 おもしろいですね。 ○J委員 そうなんです。デザインという形のも のが実際に小さくてもいいからほんとに空間を変 えていく、あるいは意識を変えていくみたいなこ とを実際にプロジェクトとしてやってしまうほう がいいんじゃないか。さっきの看板の話でもあり ましたが、看板のデザインが変わるだけでやっぱ り何かが変わり出すというような、そういう具体 的なプロジェクトを出したほうがいいんじゃない かというような話です。 あとは、衣食住全部、神戸のポテンシャルとし てはあるんだから、もう市長のライフスタイル自 身プロデュースしたらどうとか。市長が着てる服 とか。 ○G委員 それ、してほしいな。 ○J委員 食べるものとか。 ○B委員 広告塔になっていただくわけですね。 ○J委員 そうそう、広告塔になって、もう全部 やってしまったらという話、具体的なプロジェク トとして出てきました。 それから、やはり人の話になって、神戸という は人の力とか神戸学校の話とかフィルムコミッシ ョンとか、いろいろアクティブに活動している人 がいるねと。だけど、そういう人たち実はあんま り横ではつながってないかもしれないと。だから こういう人材をつなげていく、あるいは支えるよ うな話をもう一回ちゃんとやったほうがいいよね と、人の話です。 それから、あとできないよねとやっぱりどこか でみんな思ってないですかと。何かこういうのを 解き放つというか、そういう意味では理屈より事 を起こすとか、体験する機会とか体感できる機会 みたいなものをちゃんとつくらないとだめだなと。 気づきが大事ですよねという話です。 こういう話が議論としては出てきました。 ○B委員 なるほど。2つ気になる話があって、 水辺が地下化みたいな話はすごくいいと思うんで すよ。結局ハーバーランドを失敗したのは逆にあ の遠さですよね。 ○G委員 神戸駅からの遠さ。 ○B委員 そういう遠さというか、心理的な境界 みたいなやつで、やっぱり43号線の。 ○G委員 そうですよね。あの高速道路があるの が心理的に障壁なんですよね。物理的にはそんな 遠くないんですよ。 ○B委員 そんな遠くないんですよね、そうなん です。あのつながり方をもう少しデザインできれ ば違っただろうなというのが、そういう意味で今 神戸の人が海へ行ってみると気持ちいいけどなか なか行かないというのはそういうところがありま すよね。やはりメリケン波止場にしてもやっぱり 43号線あたりでちょっと・・・。 ○G委員 あのときの発想は、まさにアメリカの モールの発想だったんですよね。車で来る。来た ら中で囲い込んで中で完結させると。外には出さ ないと。 ○B委員 はい、はい。 ○G委員 そういう発想のまちづくりなんです。 だから道に面して店舗がなかったんですよ。 ○B委員 そうですね。 ○G委員 あのときはもう道には壁しかなかった。 ○B委員 はい、はい。 ○G委員 店舗は全部内側を向いていました。や はりあの辺はあの時代のコンセプトがあったんで すね。 ○B委員 まあ意外と西から来た人があんまりお 金を使わなかったというお話なのかなと。 ○G委員 それはどうか知りませんが、でも一時 期はすごくみんな来て、それなりににぎわってい ました。 ○B委員 何かね、人はたくさんいるイメージが あるんです。 ○G委員 にぎわったんですけど、確かにそうい うことを考えるから別に神戸駅との距離感とか、 何か工夫がとか、そういう発想はあの当時にはな かったんですね。 ○B委員 もうひとつ、新しいハイカラを生み出 すというような話で少し気になるのは、今、実は 塩屋がとても盛り上がってるんですよ。実はグッ ゲンハイム邸というのが、人の力だと思うんです けども、1人、人がいるとすごく盛り上がる。塩 屋はポテンシャルはあるんですよね。 ○G委員 森本アリさん。 ○B委員 彼がいて、異人館もあって北野みたい に可能性があったんですけど、最近1軒つぶしち ゃいましたよね。でも、あそこも海との間を今高 層マンションがもう既に断裂しようとしています よね。 ○G委員 なるほど。 ○B委員 また道路を拡幅して、塩屋は道路がネ ックだというのはよくわかるんですけども、まち づくりという視点からはちょっとどうなんだろう なというところはありますね。 ―50― ○G委員 なるほど。 ○B委員 せっかくの利点をどんどん失っていく。 垂水のように、それなりに栄えているけど何か特 徴があるんだろうかというような地域ですね。か たや北野では1回燃えた異人館を大金をかけて最 近再建するような話があるでしょう。 ○G委員 ありますね。 ○B委員 一時期の北野の異人館の放置されっぷ りと、今の塩屋の放置されっぷりというのは近い ものがあって、あとこのままうまいこといかなけ ればまだしも、もしうまくいったときにはあの異 人館をなんでで壊したの、もったいないねという 話は当然出てくるだろうなと思います。 ○G委員 将来的な話としてね。そうそう、あ れがあってもよかったのにみたいな、確かにそう ですね。 ○B委員 今がぎりぎりではないですか。北野の ように塩屋をつくりかえるタイミングとしては。 ○G委員 なるほど。 ○J委員 確かに、さっきのハーバーランドの話 とか、北野異人館、塩屋の話もそうなんですけど、 やっぱり都市づくりの価値観みたいなものがすご く変わってきています。 ○G委員 そうなんですね。 ○J委員 やはり、これからはボリュームをつく ることだけでは解決できない問題というのがあっ て、こういう街の中で人が減っていくとかの問題 がある中で、街のあり方自体をもう一度考えない といけない。私は、普段、都市計画をやっている ので、建物を建てるとか道を通すとかということ でしか問題が解決できないことの辛さのようなも のがあります。でも、街はどんどん人が減ってき て、空き家がどんどん増えています。 ○G委員 そうそう。それは課題ですね。 ○J委員 それを解決していく方法を。そこはデ ザインの力みたいなものでできないでしょうか。 ○G委員 今、一番向こうのテーブルで僕が話し たのは、大きいというか、ざくっとした話なので すが、神戸市ではデザイン都市という施策を今ま で進めてきたんです、こうやって一生懸命進めて きたんですけど、それが個々のプロジェクトはそ れなりにやっているのですが、神戸市トータルと してデザイン都市で頑張っていますよといったと ころがなかなか打ち出せていない。 ○B委員 ええ、そうだと思います。 ○G委員 打ち出せていないことを我々としては 何とかならないのかという思いがあります。それ がひとつと、次に、そういうことを窮めていった ら、神戸がどこで勝てるか、神戸らしさをどこに 求めていくのか、というところで、みんなのイメ ージのばらつきが多過ぎて、結局、福岡さんが言 われたんですが、みんなが心地よいという空間が いいんだけど、じゃあ心地よさというのが人それ ぞれ余りにも今は違う。昔は割と似通ってたのに 今はかなり違うと。そうなると、だからどこかで 勝とうとか、どこかを押し出そうとかというとこ ろが非常に難しくなってるといった議論がでまし た。今まで神戸は港とかで勝っていたんですね。 まちづくりでも勝っていたんです。 ○B委員 そうです。 ○G委員 その勝ちが勝ち過ぎたといったところ もあって、次に結びついていないのではないかと いう、僕の個人的な思いなんですが。 ○B委員 そうですね。ポートアイランドをつく った頃の成功体験がちょっと・・・。 ○G委員 そうそうそう、それが次の展開を少し 阻むことになっていないか。でもこういう取り組 みの中で、それをデザイン都市としての成果とい うか、神戸市として何か成果を求めていきたい。 そのためにはどのようにすれば良いか、そんな内 容を話し合っていました。 ○B委員 神戸は、要するにコンパクトですよね。 非常にコンパクトで、それは地理的な状況でコン パクトにさせられているんですけど、それがすご く利点だなと思っています。 ○G委員 なるほど、なるほど。 ○B委員 そういう意味ではポートランドみたい に、あの街は「コンパクトにしよう」と言ってコ ンパクトにしている街です。それに近いクオリテ ィーが神戸でつくり出せるのではないかという期 待があります。そういうポートランドのまちづく りに非常に近い質を持ってると思います。 ○G委員 はい、はい。 ○J委員 そうだと思いますよ。この神戸という 街は徹底的に住みやすさを磨く、人にとって最高 の街です、という磨き方ができるのではないかと 思います。 ○B委員 確か、環太平洋で住みやすい都市を選 んだときに、神戸はすごく上位に入っているんで す。多分、日本で一番なんです、神戸は。 ○G委員 そうですか、それは済みません、知り ませんでした。 ○B委員 そうなんです。何かのランキングで日 本で一番、だいぶ後ろに横浜とか、東京も出てき ますが。 ○G委員 だから、こういうプロジェクトがそう いうところにつながっていけるような形があると いいんですが。 ○B委員 ただ、皆さんそれを知らないし、集約 化されていなくて何となくふわふわっとしたブラ ンドイメージだけで何とか残っている。 ○G委員 そうそう、昔のブランドのイメージだ ―51― けで何とか生き残っている。 ○B委員 そうなんですよ。本当にデザイン都市 かと言われると、本当に?という感じが若干しま す。 ○G委員 そういうことで頑張っているんですが、 一つ一つはそれなりにみんなで取り組んでいるん ですが、トータルがなかなかできていない。 ○B委員 集約的なデザインイベントみたいなも のができないんでしょうか。例えば4日間とか1 週間とかまとめて。要するに神戸は今すごくデザ インで盛り上がってるんだよ。こういうことが行 われていて、プロジェクトデザイン、ファッショ ンデザインの人も建築の人もみんな神戸にやって 来て、わあっと発表もするし、展示もするし、ト ークセッションもするしといった機会があると随 分見る目は変わります。KIITOは、じわっと活動 されていて、一つ一つ見るとすごくおもしろいん ですけど、それが何かが伝わってないんですよね。 ○G委員 そうなんですよね、本当に。 ○B委員 よく見ると、あっこんな人来てたんだ みたいな感じで、それをぎゅっとまとめて1週間 とかでやったほうが良いと思います。 ○G委員 なるほどね。 ○B委員 住んでいる人にとっては長くじわっと あるのはすごくいいことだと思うんですが、ほか の都市の人にメッセージとして打ち出すには KIITOというのができて、多分KIITO自体がまだ 通じてないと思うんです。 ○G委員 まあまあそうかもしれません。そうだ と思います。 ○B委員 KIITOというのができて、神戸はすご く今盛り上がってるんだよというのを伝える機会 を、神戸の海とかそういうところでできないでし ょうか。例えば東京ではデザインタイドのような ものがあったり、そういうのはつくり出せるんじ ゃないかという気はします。 ○G委員 なるほど。 ○J委員 今、海外の都市を見ても、都市づくり というのは、普通は日本の都市の常識でいうと市 民のためにとっていい都市をつくるということな んですが、外国ではそのことと対外的なプロモー ションが完全に一緒なんですよね。ですから、例 えばパリという街はこういうことをやっているん ですよというのはもちろん市民のために向けての プロモーションということもあるんですが、それ は海外にも向けてのプロモーションでもあります。 ○G委員 はい、はい。 ○B委員 都市間競争ですね。 ○J委員 そうなんです。「パリはこんなに変わ るんです」「皆さん、パリにいらっしゃい」とプ ロモーションする。要するに観光もそうだし移住 する人も狙っているし企業も狙っています。そう いうまちづくりそのものがプロモーションにもな っているし、そういう政策になりつつあるんです が、縦割りって意外とそれができてない。ですか ら、さっきのAさんが仰った話で、神戸市のマス タープランのときにも申し上げましたけれど、神 戸市のマスタープランの冊子ができたとすると、 その冊子は、実は神戸市の戦略を世界中にアピー ルする冊子なわけです。ですから、ちゃんとデザ イン都市としてふさわしいデザインでないといけ ないし、当然主要な部分は英語でなければなりま せん。 ○G委員 なるほど。 ○J委員 アムステルダムというオランダの都市 でも、そういう冊子はちゃんと英語で書いてある んです。それは何のためかと言うと、海外に向け てだからです。そういうところをもっとやればい いんだけど、そうは言っても、じゃあ誰が英語の 翻訳するんだという話になります。 ○G委員 それはそれで考えたらいいんですよ。 (録音終わり) ―52― ○齊木議長 私のほうの進行の不手際で時間が きてしまいまして、申しわけございませんが、神 戸カフェのまとめをしていきたいと思います。 テーブルマスターをお願いしました方々に各テ ーブルの話の内容を紹介していただきたいと思い ます。なお、ここで紹介していただく内容は記録 をとります。そして、それを今日参加されてない 方々にも提供し、きょうは前半でプレゼンテーシ ョンいただいた内容と合わせて、それを皆さんに 公表していきたいなと思います。 いろんなアイデア、仮説が出てくると思います が、それをこの創造会議の財産としていきたいと 思っております。 それでは、まずAさん、お願いします。 ことが必要です。しかし、過去の政策でこういう ことをやってきたというストックができていない のでその土壌を神戸につくっていってはどうかと 御意見が出ました。 以上です。 第1テーブル 第1テーブルの討議の発表 テーブルの討議の発表 ○A委員 たくさんの意見が出ました。何もまとまっては ないんですけども、お伝えさせていただきます。 まず、デザインという言葉が、市民の方に遠く て、どうやったらそれを市民の皆さんに周知して いただくようにすればいいかということが、この テーブルでは、結構多く話がされたかと思います。 その中の一つに、例えば、Cさんがおっしゃっ たんですけれども、デザインはお料理なのだと。 それは、料理は誰でもしますが、プロの料理人も います。でも、プロが食べていけるのは、やっぱ いい舌を持った味のわかる感性の高い方がいるの で、お料理屋さんは成り立つ。ですから、そうい った土壌を神戸につくっていくというのはどうか と。お客さまが競争力ということで、市民の方に も呼びかけていって、いいものを掲げていくとい うことはどうかと。サポーターにしていくことが 大事かなという意見です。 そういった意味から、例えば、デザインという 考えをきちっと市民に周知させていくためには、 今ある物産みたいなものにデザインしていく、そ ういうことも市民の方には目に見えてわかりやす いんではないかということです。例えば、市長室、 市長のファッションそのものもデザインしたらど うかという御意見も出ていました。 南京町などの観光地をいいデザインしていく、 それは、仕組みとか、出すお料理とかも含めてで す。 神戸ビーフに代表される国際力があるものも、 クリエーターが入って変えていくといったことが 必要で効果的なのではないかという意見も出まし た。 それから、アイデアは、これまで何度もやって きた議論の中で出ていますので、もう実践の時期 に入りたいです。それをどう具体的に進めていく ―53― ―54― 第2テーブル 第2テーブルの テーブルの討議の発表 ○齊木議長 それでは、Hさん、お願いします。 ○H委員 我々のテーブルでは、いろんな御意見 が出たんですが、まず、特徴的な御意見は、デザ インをどう捉えるかというよりも、デザイン都市 として、神戸市の、神戸市民の生活の輝きという ことをどうつくっていくか、どう維持していくか という視点での御意見が多かったように思います。 その観点で、神戸の特徴とは一体何なんだろう。 神戸らしさというのはいろいろあるんですね。山 があり、海がありと、みんなが誰でも言うものは ありますが、その後に続く神戸の神戸らしさとい うのは、一体何なんだろう。これを、再度共通認 知していく必要があるのではないだろうか。それ イコール、特徴づくりですねという御意見が出ま した。 次の議論は、デザイン都市というものの成果は 何かという御発言から始まったように思います。 この現代において、これまでは、例えば結婚であ ったり、仕事であったり、その選択と集約をして いくということがすごく重要だったんですが、今 後は、それ以上に、ものや情報があふれるこの世 の中、だからこそ、今は「どこで」という視点が 重要になってきている。だからこそのデザイン都 市なんだというご意見もありました。 それで、どこでとなったときに、神戸と指名さ れるようになりたい。そのための特徴づくりを、 今あるものは強くして、ないものはつくっていか ないといけないだろうというご意見です。 ただちょっとシビアな御指摘もあって、過去の 経験上、盆地というのはいろんな意見がまとまり やすいんだけども、開かれた港町というのは、ほ ぼまとまらない、まとまった試しがないというご 意見、逆に言うと、灘から長田に至るまでそれぞ れの地域の特性は、全然ばらばらで、それこそが 特徴として、何か輝かせていかないといけないん じゃないかなというふうな話になりました。 あと、鮮烈に残っているのは、神戸にはよい会 社がたくさんある。旦那企業の存在、その魅力に 住んでおられる方々は気づいてないのではないか という御指摘もありました。 それと、先ほど言いました、まとまらないとい うことに対して、編集力というのを磨いていくと いうことが重要なのではないかなという御意見等 が出たところで時間切れとなりました。 ありがとうございました。 ―55― ―56― 第3テーブル 第3テーブルの テーブルの討議の発表 ○齊木議長 それではJさん、お願いします。 ○J委員 そうですね、いろんな議論が出ました けれども、やはり、たくさんの人に届くというこ とがすごく大事だというようなとこで、気づきと か共感とかいろんな言葉で語られました。やはり 市民の方、あるいは世界じゅうの人たち、神戸の デザイン都市の取り組み、あるいは、神戸の良さ が、ちゃんと届くということを大事にしたらどう かということですね。 裏を返して言うと、実は、神戸というのは住み やすい都市ランキングでも上位だったり、コンパ クトな地形を持っていて、実は環境行政都市であ ることは、コンパクトシティという考え方で非常 にポテンシャルを持って高く評価されている。だ けど、それをちゃんとうまく伝えるということに 関して、すごく下手。誠実ではあるんだけれども、 アピール下手といったところもあるかもしれない。 そこをもう一度問い直していく必要があるのかな というようなことです。 実は、個別に見ていくと、北野異人館とか塩屋 とか、おもしろいところいっぱいある。だけど一 方で、時代が変わって、まちが今までと同じ論理 ではいかなくなった。成熟都市というような時代 の中で、まちのあり方というのは変わっていく。 昔のハーバーランドみたいなものがよかった時代 から、都市に対する価値観、あり方が変わってき ている。その時代から変わっていく、まちが変わ ってきている中で、もう一度振りかえると神戸ら しさみたいなものを問い直すということが大事で はないか。神戸のプレゼン下手というか、発信下 手という、よさをうまく伝えてられてない。 それから、町が変わっていくということを解決 していくために、いろんな人の知恵が要る。力が 要るのですが、実はこの人というのは、神戸には たくさんいる。いるんだけど、まだまだ十分つな がってないんじゃないか。そこでもう一度つなげ ていくような取り組みであるとか、いろんな人が クロスしてかかわれるような、同軸化していく具 体的なタマ、具体的なアクションを起こせるよう な形に持っていかないとだめだ。いつも何かやろ う、やろうというところで終わってしまう。だか ら、次の宿題をちゃんとつくるところまでやらな いとだめだろうと。でもやればできるんじゃない かという話になったと思います。 市長の市長室をプロデュースするとか、市長の 衣食住をプロデュースするという提案もこちらの テーブルでも出ていました。 以上です。ありがとうございました。 ―57― ―58― ○齊木 崇人(神戸芸術工科大学学長) ありがとうございました。テーブルマスターの 3名の方にまとめてお話しいただきました。今の お話に加えて、こんな話も考えられる。あるいは、 これだけはお話をしてみたいというご意見があれ ば、ここでお聞きしたいと思いますが、よろしい でしょうか。 逆に、テーブルマスターの方々は、自らのご意 見をしゃべるチャンスが少なかったかもしれませ ん。皆さんの意見を引き出す役割をしていただい たので、何かつけ加えたいこととかありませんか。 大丈夫ですか。 予定より15分も超過してしまいましたが、カ フェ方式で多くの提案を短時間でまとめて出して いただきました。こういう会議の方法というのは、 市役所では初めての試みですが、鳥居副市長、い かがでしたか。この辺ちょっと鳥居副市長のお話 をお聞きかせください。よろしくお願いします。 ○鳥居副市長 神戸市の副市長の鳥居でございます。 本日は、お忙しい中皆さんお集まりいただきま してありがとうございました。 本当にいろいろなアイデアをいただきまして、 ありがとうございます。後半のカフェのテーブル で少しお話させていただきましたが、神戸市はデ ザイン都市としていろんな取り組みをさせていた だいております。けれども、なかなかそれを市民 の間で、うちの都市はデザイン都市だというとこ ろにまだ至っていないかなというふうに思ってい まして、そういう意味では、我々としては、やは り、何らかの成果を出していかないといけないと 思っています。そこへ導いていくような、いろん なアイデア、考え方を、今日出していただきまし たが、ぜひそういうアイデアを活かして、都市間 競争に勝ち、世界の人から選ばれるような都市に なりたいと思っています。 また、都市空間のデザイン、僕は都市計画の分 野に携わっているわけでございますが、都市づく りにやっぱり終わりということはないのかなと思 っております。今まで、神戸は、昔神戸市株式会 社と言われまして、結構それなりに成功をおさめ させていただいた。そういう成功の思いを少し引 きずり過ぎている部分については、見直しをさせ ていただいて、今後皆さんの御意見を踏まえなが ら、新たな都市づくり、これを進めていきたいと 思います。今後ともどうぞ御協力よろしくお願い いたします。 本日はどうもありがとうございました。 (拍手) ○齊木 崇人(神戸芸術工科大学学長) ありがとうございました。 時間を超過してしまいましたが、短時間でこれ だけいろんな意見を出していただけるひとつの会 議のモデルができたかなというふうに思っており ます。 議長という大役をお受けして、今日のスタートが 上手くいくかなと心配していたのですが、素晴ら しい委員の方々にお集まりいただき、今までの役 所に無かった会議が出来たのではないかと思いま す。そのことは4年間統括官という行政職をお手 伝いしましたので、私もよく分かっております。 この創造会議の設置目的に『市の各局が実施し ている施策や事業、今後の方針等に対して、デザ インの視点で横断的、かつ具体的に』提言・提案 を行うという立場が私たちに与えられています。 今日たくさん意見が出ましたが、この提言・提 案が必ず実践されて市民のために活かされる場面 をつくることを私たちは目指さなければならない と思います。 ということは、今日はオープンに皆さん方の意 見を出していただき、それぞれのテーブルでお互 い刺激し合ったわけですが、また、鳥居副市長か らお話しがありましたように、今度は、これから の施策が私たちへの「お題」として出される場面 が出てくると思います。その時に、今日のような 自由な発想、そして過去の蓄積を引き出したり、 私たちの新しい連携を上手く活かして次の神戸に 提供していきたいと思います。 私は、今日何度もお話がありましたように、 実践力を持った創造会議にしたいと思いますし、 ここでの内容が市民に確実に公開される創造会議 でありたいと思います。 そのためには今日のようなオープンなミーティ ングをして、記録をしっかり取ってその記録を残 していく、蓄積していくということが必要です。 やはり、ユネスコ創造都市ネットワークの人た ちを驚かせたいですよね。やはり、世界の人たち が神戸でもう一度出会い、神戸ビーフだけでなく、 神戸にこんな発想力やデザインや実践力やマイン ドを持った市民がいる、ということを主張してい きたいなと思います。 今日いろいろお話しいただいた意見・アイデア は記録させていただきます。もちろんそれを残す かどうかは今日の委員の方々に許可をいただきま す。そして写真とか図像も未来に活かしていきた いと思います。 今日は本当にありがとうございました。そして、 委員以外にも神戸市の行政職の方々や市民の方々 も同席していただきまして、私たちに周りからエ ―59― ネルギーを与えていただいたと思います。 「もっと言いたかった」「このテーブルに私も 座りたかった」と思われる方もいらっしゃると思 います。このあと、1階に本物のカフェを準備い たしましたので、そちらで喉を潤してください。 ということで第1回はこれで終了させていただ きます。そして第2回に向けて実のある準備をし ていきたいと思います。 みなさん、ありがとうございました。 (終わり) ―60―