...

シンプルライフのスキンケア読本

by user

on
Category: Documents
17

views

Report

Comments

Transcript

シンプルライフのスキンケア読本
プロが教える
シンプルライフのスキンケア読本
いかりじろう
薬剤師 きたのいくみ
発 行 神戸アインファクス研究所
はじめに
女性にとって肌を美しくする決め手はあるのでしょうか?
メイクアップは色彩と造形の問題として割り切ると、素肌を美しくする
にはどうしたらよいのでしょうか?
街には純金美容からウグイスのフンに至るまであらゆる美容法と化粧品
が溢れています。しかし、ずいぶんとお金と手間をかけている大切な
「顔」が、シミや肌アレに悩まされ、格別の手入れもしない、お腹やお
尻に肌のトラブルがないのは、何故でしょう? 何か間違っているので
はないでしょうか?
そして肌年齢が気になるあなたへ。
この小冊子で30年の研究からわかったアンチエイジングスキンケアの本
当の姿をあなたへお伝えしたいのです。
そしてその内容は?「え!そんなので本当にいいの?」 と言うような
余りに簡単なアンチエイジングスキンケアです。 簡単なのであれやこ
れやと塗り付けることが好きな方には向きません。予め申しあげておき
ます。
さて、あなたは既にアンチエイジングスキンケアを実行しています。
「え!私何もしてないけど!」
そんなことありません。
顔と首下の違い、例えば胸や二の腕の内側と顔のヒフを比べてみたら如
何でしょうか?
長い間の「何をしたか」あるいは「何をしなかったか」の違いがそこに
現れています。
長い間の実績がそこに現れているのです。何もしなかった良い面もある
のです。
9
お金と手間をかけた「顔」は肌年齢が気になり何もしていない首から下
はきれいです。これは紛れもない現実です。
「顔」については間違ったことをやって来たのです。
一度原点に戻って考えてみませんか?
何かもっと効くものはないかしら? と探し回る、付け焼刃のスキンケ
アは止めにして。
私の提案は余りに簡単なので頼りない? きっとそうでしょう。 しか
しあなたの身体の中で既に実績があり、私も絶対の自信があります。
もし何かの理由でこのアンチエイジングスキンケアを途中で止めても
(その理由が何であれ)あなたの首から下と同じで何もトラブルはあり
ません。 安心してトライしてください。
首から下のきれいなヒフを確認して、同じことを顔のヒフにすれば、理
想的なアンチエイジングスキンケアになる筈です。
そんな簡単なことで? 簡単ですが効果確実です。 但し化粧水を本当にたくさんつけることが必要です。
これが一番確実なアンチエイジングスキンケアです。
30年掛けて確認したアンチエイジングスキンケアのノウハウです。
簡単で費用もあまりかかりません。特別なことをしなくても日常のスキ
ンケアがそのままアンチエイジングスキンケアになります。 そして、
何よりトラブルがなく安全です。
強いて欠点を挙げれば、余りに簡単なので「本当にそれだけでいいの?」
と疑いが出て他のことに手を出してしまう方が多いことです。
何かそれらしいものを付けないと心が落ち着かないのでしょうか?
1
はじめに
この小冊子は20年以上読み継がれてきた「知的女性の美肌読本」をアン
チエイジングの立場から加筆訂正したものです。
以下の各ページもご参照頂きご納得がいきましたら、あなたも是非お試
しください。そして末永くさわやかな素肌美をお楽しみください。
2
目 次
はじめに
1)顔を洗う
2)水を十分に補給する
3)ヒフは刺激を求めている
4)紫外線を防ぐ
5)クリームはトラブルのもと
6)アンチエイジングスキンケアの実際
コラム・自然のままが一番よい?∼
おわりに
3
顔を洗う
1
「(石鹸で)顔を洗うのはお止めなさい」と言う専門家がいるようです。
その理由は肌の状態に応じてクレンジングを使い分けるのが良いのだそう
です。とても普通の人の日常のスキンケアには使えそうもありません。
一番の問題点は、石ケンで洗顔しない顔のヒフは運動不足です。
「ヒフの運動不足なんて聞いたことがない!」 今ご説明します。
石ケンは弱アルカリです。ヒフはあなたも良くご存知の通り弱酸性です。
弱アルカリの石ケンで洗顔すると、汚れの他にヒフの潤い成分も洗い流
してしまいます。
「そうでしょ。だからお肌にやさしい弱酸性がいいのでしょ!」たしか
に。
でもちょっと待ってください。石ケン洗顔すると汚れは勿論何もかも洗
い流しますが、それからが大切です。何もかも取り去られて裸になった
ヒフはツッパリます。その状態を治すために「これはイカン!」とばか
りに必死になって自分で皮脂を分泌します。
ツッパッても10分∼15分すると皮脂の分泌で潤いが戻りツッパリが治りま
す。
これがアルカリ中和能と言う働きです。アルカリ中和能が本気になって
働くのは石ケン洗顔の後なのです。1日に朝夕2回、少なくとも夕方1回は
石ケンで洗顔しないとアルカリ中和能は刺激されず働きません。アルカ
リ中和能が働かないヒフは運動不足となりヒフ機能が衰えて来ます。
もし、あなたが昼はメイクし、夜もクリームや乳液を塗ってお寝みにな
り、洗顔はお肌にやさしい弱酸性という状態では、アルカリ中和能が働
くチャンスがありません。
ヒフ機能の活性化には適度なアルカリの刺激が必要です。
我々のヒフは吸収器官ではなくて汗を出し脂を出し、代謝により古い角
4
1
質(垢)を出す排出器官です。このことからも石ケン洗顔の大切さが分か
ります。更に何もつけない首から下にヒフトラブルがない理由もご理解
頂けると思います。
まとめ
石ケン洗顔しないヒフは運動不足で機能(アルカリ中和能)が衰えます。
1日に朝夕2回、少なくとも夕方1回は石ケンで洗顔しましょう。
5
水分を十分に
補給する
2
あなたのヒフは水を求めています。水は生命の源です。美しい肌のたと
えに「赤ちゃんの肌」と言いますが、赤ちゃんの肌は85%の水分を含ん
でいます。文字通り水々しい訳です。それが成人になると65%に低下し
ます。老年になると水分量は更に低下しますが、その時残念ながら男性
より女性の方が低下の度合いが大きいのです。これに対して、脂は年齢
による変化は少なく60歳くらいまでは大した変化はありません。
従って脂を補うことは殆ど考えなくても良い訳です。
さて、顔は身体の他の部分と違いいつも露出して外気にさらされていま
す。(これが首下との違いにつながります)乾燥しやすくヒフの水分を
保つことが決定的に大切です。
ヒフの水分が年齢と共に減少するのはヒフの中の保水物質であるムコ多
糖体の成分が年齢と共に変化したり減少したりするためです。これを防
ぐにはヒフの基本的栄養素であるタンパク質やビタミン類を十分に摂る
事が必要です。しかし、年齢と共にヒフの水分量が下がる傾向は避ける
ことが出来ません。そこで水分補給の必要が出て来ますが、長年の経験
から水そのものの十分な供給が必要です。
ここではっきりしておきたいのは、いわゆる保湿成分は水の代わりには
ならないと言うことです。水の働きは水にしか出来ないのです。どんな
に最新の素晴らしい成分でも水の代わりにはなりません。「水そのもの
を豊富に十分に供給する」ことがスキンケアで決定的に大切です。ヒフ
は身体の一部ですから水がないと始まりません。
保湿成分が不要と言うのではなく、水そのものが十分にないとヒフの活
性化はムリなのです。保湿成分だけでは、水不足で乾いた畑にいきなり
濃い肥料を与えるようなもので、お金はかかるうえに効果はありません。
いろいろと効果のありそうなものを付けるのではなく、十分な水を与え
6
2
ることが水不足に悩む顔のヒフ活性化の決め手です。
実際、水を十分に与えるスキンケアで肌アレなどで悩んでいる方などは
劇的に改善する例が多くあります。いろいろ付けていても水不足では逆
効果でしかありません。
まとめ
旧い小冊子ではこの項は「水分を補う」というタイトルでしたが、「水
分を十分に補給する」と改めました。化粧水を十分、たくさん付ける重
要性と意味を少しでも理解して頂くための強調です。
memo
7
ヒフは刺激を
求めている
3
ヒフは角質代謝でどんどん生まれ変っています。20代半ばから代謝の速
度が遅くなりやすく、これが肌のトラブルの原因となります。20才位
までは海水浴で真っ黒に日焼けしても、その後シミに悩むなどというこ
とがないのは角質代謝が順調なためです。
肌のトラブルを防ぎ、健康な美しい素肌を保つには、成長期を過ぎた女
性には遅れがちな角質代謝を順調に維持することが非常に大切です。
そのために必要なことは「十分な水分補給」と「ヒフへの適度な刺激」
です。刺激はマッサージなどの物理的刺激と生薬成分などの薬理的刺激
がありますが、これらの刺激によって代謝が促進されて、トラブルを防ぎ、
解決する原動力となります。但しマッサージはとかく熱心さの余り強く
やってしまう傾向があり、注意が必要です。またコールドクリームや乳
液を使ってのマッサージは毛穴や汗腺をふさぎ、ヒフの機能が衰える原
因となりますのでしてはいけません。マッサージを熱心にやってトラブ
ルになった人はいますが、マッサージをしなくてトラブルになった人は
いないと言う事は覚えておくとよいでしょう。
必要なのはあくまで適度で穏やかな刺激です。
さて、人間の身体は約60兆個の細胞から出来ています。これらの細胞
は古いものは壊され、新しいものが作られる働きが昼夜の休みなく続け
られています。身体の部位によって違いますが、細胞はそれぞれ寿命が
決まっており一番長いものでも一年、つまり一年たったら我々の身体の
細胞は全部入れ替わっているわけです。一年で中身が全部入れ替わるの
に、全くの別人にならないのは細胞の形質を新しい細胞に伝える遺伝子
の働きがあるからです。次々と中身は入れ替わりながら同じ形質を保っ
て行く働き、これを恒常性(ホメオスタシス)といいます。ところであ
なたのヒフの細胞の寿命は何日でしょうか? 今は多くの方がご存知だ
8
3
と思いますがヒフ(表皮)の細胞の寿命は28日です。厚さ約0.1ミリの
表皮は一番内側で生まれた細胞が順に外側へ移って角質となり、やがて
アカとなって身体から離れてゆきます。この恒常性は我々の生命維持活
動の根幹です。この働きなくして我々の生命は一瞬たりとも維持するこ
とは出来ません。あなたの大切な「顔」のヒフ代謝も、この生命維持活
動の一環です。この活動を順調に保つために「豊富な水」と「適度な刺
激」が必要です。
まとめ
適度な刺激の手段としてはパックですが、パックは面倒なのか実行する
人は非常に少ないのが実情です。「顔を洗う」で述べた石ケン洗顔も薬
理的刺激の一つになります。パックと石ケン洗顔をすれば理想的です。
9
紫外線を防ぐ
4
紫外線は有害な光線です。「紫外線によって体内に作られたある物質が
脳に一定量蓄積すると、人間の寿命は尽きる」という学説もあります。
老化を促進させたり、免疫機能の低下など、紫外線が人体に有害である
のは、各種のデータから明らかです。日に焼けると黒くなるのは、紫外
線の人体内部への侵入を防ぐためであり、急激な日焼けで火ぶくれにな
ったりするのは、有害な紫外線にヒフが速やかに対応できないためです。
大きな窓など住まいの洋風化、スポーツや職業上の外出など、女性が紫
外線を浴びる機会は増える一方です。更に、*約300年の周期で北回帰線
が南北に移動しますが、現在その位置は地図上の北回帰線より100キロ以
上も北へ来ています。つまり北半球の日照時間が長くなりつつあるわけ
です。この傾向は2025年頃ピークとなりますが、そのときの夏至の太陽
の位置は、地図上の北回帰線より150キロ以上も北側に位置しています。
北半球に住んでいると今後当分の間は紫外線を浴びる機会は益々増える
ばかりとなります。
さて、この紫外線から肌を守るにはいわゆるUVカット、UVケアタイプの
クリームを使います。選択の際はSPF数値にとらわれないこと、SPF値40
以上は無意味という研究結果が出ています。
もう一つは、粉白粉を丁寧につける方法です。手直しも簡単、落とすの
も簡単。
ご自分の肌よりもやや白い目の色を丁寧に付けること、夏はやや厚めに
塗るのがコツです。粉白粉はヒフの表面で光線を乱反射させますから、
丁寧に付ければ紫外線の大部分をはね返すことが出来ます。肌のトラブ
ルを防ぐためにも、トラブルから回復するためにも紫外線を防ぐことが
絶対に必要です。脂(油)は紫外線を吸収するので自分の皮脂でもつけ
たまま日射の中に出ることは禁物です。
10
4
また、シワも紫外線と密接な関係があります。いわゆる光老化でシワが
生じることからシワ対策にも紫外線防止は必要です。
*原田常次「気温の周期と人間の歴史」
◆ネクラな仙人◆
30年以上前に盛岡市で昼間は窓のカーテンを引き、一切日光に当たらな
い生活を送っている開業医が話題になったことがあります。同医師は
「日光に当たると老化が進む」「暗い所の方が心が落ち着きストレスが
少ない」との考え。「ジャングルにすむ動物より草原に住む動物の方が
短命。高血圧患者はカーテンを引いて暗くすると治療率が上がる」など
の経験則もあると言う。高齢化社会のこれからのわが国にふさわしい生
活のあり方かもしれません。
11
クリームは
トラブルのもと?
5
「クリームがトラブルのもとである」などと言うと、そんなバカなと思
われる方もいるかも知れません。人間のヒフは汗腺と皮脂腺から分泌さ
れた汗と脂が適度に混じり合って作った天然のクリームで覆われていま
す。この天然のクリームがヒフの表面を保護し、肌の潤いも保っていま
す。化粧品のクリームはこの天然クリームを真似て水と油を混ぜ合わせ
たものです。(乳液は水の割合の多いものを言います)
クリームの害は二つあります。
その一、水と油は交じり合わないものの代表ですからクリームを作るた
めには水と油をなじませる界面活性剤を使います。界面活性剤は例えて
みれば洗剤のようなものですから、ヒフの弱い方などはいつもクリーム
を塗っていると炎症を起こすことがあります。これを累積性ヒフ炎と言
います。
その二、クリームつまり脂をいつも塗っていると、ヒフの排出機能であ
る皮脂腺の機能が衰えます。その結果、自分の皮脂腺から脂が出なくな
り、アルカリ中和能が低下してヒフはカサカサとなってクリームなしで
はいられなくなります。
ここまで来ると悪循環が始まります。クリームを常用している方にはヒ
フ機能低下によるトラブルの可能性がつきまといます。とりわけ乳液や
クリームを使ってのマッサージは毛穴、皮脂腺、汗腺などを詰まらせま
すので絶対にいけません。昔ほどではありませんが、女性にはクリーム
に対する強い信仰とも言うべき感情があるようです。ところが残念なが
ら気候湿潤の日本のスキンケアは脂ではなくて水が基本です。
クリームの使い方の結論は、メイクの必要な昼間は止むを得ないとして
も「夜、お寝みの時にはクリーム、乳液を付けない」ことです。
理由は、夜の間に(真夜中の丑三つ時に)成長ホルモンが出て(昼間は
12
5
殆ど出ません)新しいヒフが成長します。夜だけでもヒフ機能への圧迫
から開放してやることがヒフの機能維持には大切です。
まとめ
気候湿潤の日本では脂ではなく水、化粧水がスキンケアの基本です。
夜お寝みの時だけでもヒフを化粧、特に脂類の負担から開放しましょう。
但し乾燥はいけませんから化粧水、保湿液など水分の補給と保湿を心掛
けます。
時間による成長ホルモンの排出量
→高 低←
13
アンチエイジング
スキンケアの実際
6
■朝の洗顔とメイクアップ■
│
石ケン(アインファクスサボン)で洗顔します。よく泡立てて温水(夏
は冷水で可)洗顔します。石ケン分が残らないように丁寧にすすぎま
す。その後、化粧水(アインファクスビュティローション)を3∼4回
たっぷりとつけます。肌から流れ落ちるくらいにたくさん付けてくだ
さい。
コットンは使わずに直接手の平にとって付けてください。
}
次に保湿液(アインファクスハイドレイション)を1∼2滴、化粧水が
乾かないうちに顔全体に伸ばします。この時もコットンは使いません。
メイクアップは紫外線を防ぐためにアインファクスリキッドカラー、
更に粉白粉(アインファクスコンパクト)で仕上げてください。
まとめ
化粧水の量が決め手、長い間に量が効いてきます。
手の平、指先は最高のセンサーです。ご自分の手の感触を大切にしてく
ださい。
■昼の化粧直し■
化粧が崩れたり、肌の渇きを感じた時、粉白粉の上からビューティロー
ションを軽く押さえるように付け、粉白粉をはたいて簡単に化粧直しが出
来ます。
■夜の洗顔と手入れ■
メイクをした場合はクレンジングでメイクを落とします。
│
その後石ケンで洗顔します。(夕方の石ケン洗顔は必須です。)
14
6
}
アインファクスストローク(パック)をスプーン2杯位、顔全体が真っ
白くなるように塗ります。肌になじむように顔全体を2∼3回なで回し
ます。(マッサージは必要ありません) 5∼10分間そのまま放置し ます。
その後丁寧に洗い落とします。入浴時にお使いなるのが便利です。
※ストロークパックは、顔全体の他、耳の後ろから首筋まで伸ばして
ください。このパックは目の周りも塗って頂いて結構です。唇に塗
りますと唇のカサツキに効果的です。
ストロークパックは毎日行うと、より効果的です。
ストロークパックの後は、化粧水(ビューティローション)を十分に
つけます。
3∼4回合間を置きながら何回もつけます。最後に保湿液(ハイドレイ
ション)を1∼2滴、顔全体に伸ばしてお寝みください。
クリーム、乳液など脂類(どんなに高級な脂でも)はお寝みの時は付
けないでください。
まとめ
石ケン洗顔とその後、化粧水をしつこく付けることが決め手です。
石ケン洗顔すると、アルカリ中和能が働きます。ツッパリがひどくなけ
れば5分間くらいそのままにしても良いでしょう。特に夏など。
そして、夜、お寝みの時間がヒフにとっては決定的に大切です。
洗顔とクレンジングで汚れが完全に落ちていること。
@
ヒフが脂を初めとする化粧品から解放されていること。
A
ヒフの水分量が十分にあること。・・・が大切です。
B
15
6
以上がアインファクスのアンチエイジングスキンケアの具体的手順です。
手軽で簡単、誰でもすぐ実行できます。基本的には「首から下のヒフの
状態を出来るだけ顔のヒフにも実現しよう」という考えです。
高価な化粧品を使わなくても、次々と新しい成分を追いかけなくても、
流行を追いかけなくても、顔のヒフのアンチエイジングはこれで十分で
す。
あなたも実行して本来の美しい素肌を保ち、そして取り戻してください。
◆化粧水ボトルのこと◆
アインファクスビューティローション (化粧水) は300mLという大容量のプラ
スティックボトルを使っています。
プラスティックボトルとガラスボトルを比較すると、
サイズ当りの容量、軽くて、割れない、化粧箱不要、コスト、製造ロットが比較
的少ないなどの利点があります。高級感を強調したガラスボトルはこの利点の全
て反対になります。ガラスボトルは中味に関係ないところにコストがかかってい
るわけです。
片手で軽く扱う化粧水には300mLプラスティックボトルが大きさの限界のようです
。
シンプルライフには大容量のプラスティックボトルが似合います。
16
コラム
7
「自然のままが一番よい?」
本当に自然のままが一番良いのでしょうか? 粉白粉を始めとするメイ
ク化粧品は元をただせば山から掘り出した鉱物です。鉱物は自然のまま、
即ち山から掘り出したままでは砒素や鉛などの毒物が含まれています。
それを加工精製して毒性のある成分を取り除き初めて安全な化粧品とな
ります。
自然はそのままでは、人間にとって都合の良いことばかりではありません。
「植物性は安全で安心?」
植物性は安全で安心ということがいわれています。本当にそうでしょう
か?結論から言えば、植物は毒性の強い成分を多く持っています。植物
は動くことが出来ないので外敵から身を守るために農薬様の毒を分泌し
ます。
アメリカの生化学・分子生物学者ブルース・エームズは、その研究で植
物が自ら分泌する農薬様物質の食事での摂取量はアメリカ人の場合、普
通に食事して、残留農薬のなんと一万倍になると発表しています。
「肌には弱酸性の洗顔料がよい?」
石ケンは弱アルカリです。それに対して人間のヒフは弱酸性です。その
ために「お肌にやさしい弱酸性」と言うことが言われます。しかし、石
ケン洗顔しない肌は運動不足です。弱アルカリの石ケンで洗顔すると、
汚れや皮脂などを取り去ります。
そこでヒフは「これはいかん!」と自分の脂を出そうとします。この働
きをアルカリ中和能といいます。ヒフが自然に潤うための基本的能力で
す。「お肌にやさしい弱酸性」ではアルカリ中和能は働きません。一日
1∼2回弱アルカリの石ケンで顔を洗うことが美肌維持には必要です。
17
7
「食べられる化粧品は安全?」
「この化粧品は食べられるから(食べられるほど)安全です」という方
が専門家にもいます。でも極端なことを言えば唐辛子を顔につけたらど
うなるでしょう?食道や胃は刺激から守る粘膜に覆われていて少々の刺
激物は平気なのです。
食道や胃は顔のヒフよりはるかに刺激に強い構造です。化粧品と食品
は全く別のものです。
「飲むコラーゲン」
コラーゲンをサプリメントなどで摂取すると胃の中で消化されてアミノ
酸に分解されます。コラーゲン以外のタンパク質も同じです。ですから
コラーゲンを食べても肌に対する直接的な効果は期待できません。コラ
ーゲンに限らずタンパク質は摂取した(食べて消化分解した)アミノ酸
のプロテインスコアに基づいて体内で利用されますからバランスよく食
事をすることが大切でコラーゲンばかり食べても余り効果はありません。
「医薬部外品は化粧品より安全?」
化粧品と医薬部外品の違いは効能の表示の違いです。医薬部外品は一定
の範囲の効能表示が許されています。例えば、歯磨き、入浴剤などは殆
ど医薬部外品です。問題はその効能書き表示ではなくて医薬部外品は全
成分表示をしなくても良いと言う点です。そのため全成分表示実施とと
もに化粧品から医薬部外品に切り替えたメーカーが多数あります。効能
のためではなくて都合の悪い成分を表示したくないと言うのが本当の理
由です。
18
7
「エステティックの本来の意味」
エステティックサロンは女性にとって大きな魅力のある存在のようです。
エステティックサロンを併設した産院などもあるようです。
エステティックという言葉の本来の意味は哲学者西周(にしあまね)の
訳した「美学」あるいは「審美学」です。美の本質を追求する学問と言
う意味です。現実のエステティックサロンには時々社会面のニュースに
なるように高額のローンを組ませるなどおよそ「美学」と縁遠いことを
やっている店もあるようです。エステティックには特に確立した理論が
あるわけではありません。意味のない負担をヒフにかけてかえってヒフ
トラブルになるケースもあります。高額のローンを組ませるところ、品
物をしつこく売りつけるところなどは避けるのが賢明です。
「ダイエットの意味」
ダイエットの本来の意味は Way of Life (正しい)生き方だそうです。
食事を制限してひたすらやせることではありません。 スキンケアでも
肌断食(Skin
Diet?)と言う言葉が現れて来ました。この考え方は面白
いのですが、日頃いろいろと塗っているから「断食」が必要になるわけ
です。断食が必要なのは「顔」だけで首から下は日頃から肌断食を実行
しています。その結果、首から下は、ご年配になってもキレイです。
「地球の水」
地球上の水は97.5%が海水です。残りの淡水のうち実際に人間が利用出
来るのは全体の量に対してわずか0.003%です。21世紀は水争いの世紀と
言われています。
19
7
「化粧品の水」
いろいろな水がありますが、化粧品の成分表示では全て「水」の表示と
なります。化粧品に使用する水は通常はイオン交換で塩素を取り除いた
精製水です。付加価値(価格を上げるための)を付けるために、蒸留水
の他いろいろな水が使用されますが、全てそれらは製品の表示では
「水」と表示されます。シンプルライフの観点からは顔だけ蒸留水など
高価な水を使う(一点豪華主義?)というのも何かおかしな気がします。
「海洋深層水」
海洋深層水が注目を浴びています。大西洋を北上する海流がグリーンラ
ンド沖で冷たくなって海の底に沈みこみます。そして世界の海洋の深層
を流れて約2000年後に世界各地の海洋表面に湧出します。これが話
題の海洋深層水です。今海洋表面に湧出している深層水は2000年前
イエスが生きていた時代にグリーンランド沖で沈みこんだ水が各地の海
洋表面に沸き出ていると言うことになります。
20
7
コラム・蛇足
「小野小町、クレオパトラ、楊貴妃、人類は皆兄弟姉妹」
天文学者池内了氏の説によればコップ一杯の水の中には小野小町の脳を
作っていた原子が約4000ヶ入っているということです。小野小町だ
けでなくクレオパトラも楊貴妃も入っています。人間は死んでも身体を
作っていた原子は壊れることはありませんから計算上はそうなるそうで
す。地球上の水は蒸発と降雨で九日間で循環するほど激しく掻き回され
ていますから我々の身体には昔の美女、偉人の原子が存在するのは間違
いなさそうです。但し、夏目漱石の脳は東大に保存されているので入っ
てないそうです???
21
おわりに
その時代を表す言葉(キーワード)があります。女性の生き方では、キ
ャリア、自立、独立などが主なところでしょうか。
ファッションの分野で言えば、ブランド、ダイエット、アンチエイジン
グなどでしょうか? これらのキーワードの中に現代女性の求める生き
方が隠されている、あるいは現れていると思います。その中で一時的で
なく永続性のあるもの、自己実現の充実感が得られるもの、それはシン
プルライフではないかと思います。
私どもは一時的な流行に左右されず、永続的な安心できるそして効果が
確実なスキンケアを実現し皆様にお伝えしたいと願っています。
22
MEMO
23
著者紹介
いかりじろう
中央大学商学部卒。機械商社勤務を経て三十数
年前、黒皮症などの多発に疑問を抱き、ヒフに
負担のないシンプルなスキンケアを目指して
アインファクス研究所を創業。化粧品の製販両
面にわたる専門家。
きたのいくみ 星薬科大学卒。薬剤師。
病院勤務を経て現在ヒフ美容と化粧品学の専門家。
特に気候湿潤な日本の風土に合った化粧水の専門家。
24
MEMO
発 行 神戸アインファクス研究所
〒650-0004 神戸市垂水区学が丘3丁目4番3-1121
T E L . 0 7 8 - 7 8 2 - 3 4 7 5
FAX.078-782-9262
※本書からの無断の引用、転載を禁止します。
Fly UP