Comments
Description
Transcript
茅ヶ崎市立病院の医療機能の拡充(救急・診療体制の強化に向けた改修
全員協議会資料 平成27年11月16日 茅ヶ崎市立病院の医療機能の拡充(救急・診療体制の強化に向けた改修 及び増築)(案)について 1 事業目的 【病院の現況と課題】 市立病院は、市民の安全で安心な生活に寄与していくことを大きな役割として、地域 の基幹病院としての地域医療連携を積極的に進め、急性期の患者さんを中心に質の高い 医療の提供に努めています。 新病院開設以来、目まぐるしく変わる医療環境に適応し、質の高い医療サービスを安 定的に提供できるよう、診療科の新設、7対1看護体制の実施、ICU(集中治療室) の設置、地域医療連携室の拡充等々、医療機能の充実に注力してきました。この間、医 師、看護師をはじめとした医療スタッフを大幅に増員するとともに、施設面では、既存 スペースの有効利用のための部分的な改修や施設の用途変更による対応をしてまいり ました。このため、外来の診療ブースを始め、医局(医師控え室) 、職員更衣室等、様々 な場所が次第に手狭となって、現在に至っています。 【医療を取り巻く状況】 平成26年6月に将来の高齢社会を見据えた「地域における医療及び介護の総合的な 確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律(医療介護総合確保推進法)」が 成立したことで、より一層の医療機能の分化が図られることになります。県は各病院か ら国へ報告のあった病床機能と診療報酬請求内容(レセプトデータ)等により地域ごと の今後の医療需要を推計し、地域における将来の医療体制を検討して、医療計画の一部 となる「地域医療構想」を平成28年度までに策定することとなりました。 各医療機関は、この「地域医療構想」を基調として、地域内で協議を重ねて協力し合 い医療提供をすることとなりますが、市立病院は、将来においても地域の基幹病院とし て地域医療連携を推し進め、急性期医療を安定的に提供し続けることが使命であると考 えています。消防との連携による病院内への救急隊の配置など、医療機能の更なる拡充 に向けた努力を続けてまいります。 【課題の解決へむけての方針】 しかしながら、既存の建屋では、スペースの改修による医療機能拡充が限界にきてい るため、新たなスペースの確保が必要となります。また、災害時であっても医療を提供 できる体制を整えるためには、免震構造を採用している現建物内に医療に関わるものを 全て配置し、統合的に管理することも必須となります。 こうしたことから、新たに小規模な別棟を建設し、医療機能と関連の少ない事務室や 職員の更衣室等を移動させることで現建物内に新たな空きスペースを確保し、医療機能 拡充を進めてまいります。 【コンビニエンスストアの併設】 また、別棟には、以前から要望が寄せられているコンビニエンスストアの併設を考え ております。当院は地域の基幹病院のため、患者さんやその家族及び職員が多く在院し ておりますが、夜間や休日に必要な物が買える環境にないため、コンビニエンスストア の設置を要望する声が院内の投書をはじめとして数多く寄せられております。更に物品 販売だけでなく、入院費の支払いのためのATM利用や茅ヶ崎市が実施している公共料 金のコンビニ払いの場の提供が可能となることや、24時間体制での勤務により病院か ら離れることが困難な医療職員に対する労働環境の改善にも繋がり、医師、看護師の確 保の観点からも有効であると考えます。 2 事業概要 平成28年度に別棟の基本設計・詳細設計を行い、平成29年度に別棟建設工事着工 完了し、同年度に本館改修の基本設計・詳細設計をし、平成30年度に本館の改修工事 を行います。 本館の外来診療スペースや救急医療等の拡大を図るため、病院敷地内に別棟(3階建 て)を建設し、診療に直接影響のない部門である管理業務が主体の病院総務課事務室や 看護部管理室、安全管理室、感染管理室、更衣室、倉庫(主に非常時使用物品用)等を移 動させます。この別棟の建設により病院の医療機能の充実を図ります。 3 本館内改修・別棟の概要 ●本館内でスペースが不足している部門 本館 診療科(内視鏡室など) ・救急室・更衣室など ※ 消防との連携による救急隊の配置に必要なスペースの確保 ●別棟(敷地内)の概要 建築物の構造 鉄筋コンクリート造 3階建 延床面積 1,404㎡ 3階 病院総務課・更衣室・倉庫など 2階 医局・看護部管理室・安全管理室・感染管理室など 1階 コンビニ・倉庫など ※ 院内のセキュリティー確保のため、本館とは2階連絡通路での連結を予定 4 今後の予定 平成28年度 平成29年度 〃 〃 平成30年度 〃 別棟基本設計・詳細設計 別棟建設工事着工 同工事完成 本館内改修の基本設計・詳細設計 同工事着工 同工事完成 5 事業費用 平成28年度 平成29年度 〃 平成30年度 別棟基本設計・詳細設計 別棟建設工事 本館内改修の基本設計・詳細設計 本館内改修工事 6 計画予定地 別紙参照 53,417千円 754,938千円 200,000千円 現況施設調査報告書の概要 施設の現況 (1)各部門の状況 ① 救急部門回り 本院の建替えの手法は現地改築であったため、敷地状況により 1 期 2 期に分割して整備 されましたが、1 期工事において先行工事とされた西側部分 1 階の救急部門回りは、時間 外玄関・職員玄関と同一エリアであり、2 期整備後においても同様のゾーニング構成であ ったため、現在においては、救急患者・入退院患者・職員の動線等が錯綜している状況 にあります。 また、救急の待合スペースについても、他のエリアと区画されていないため、救急患者 及び家族のプライバシーについての対応は今後必要と考えられます。 また、救急部門の諸室の配置は縦長に構成されているため、救急部門の初療・処置・観 察の動線が患者・職員共に長くなっています。 ② 外来部門 外来診察室群と外来待合スペース・通路は並行して配置されていますが、患者数が多い割 には患者の通行上さほど混乱は見られない。これは、待合スペース・通路の幅が広く計画 されているためで、全体的には待合スペースが十分確保されているといえます。 ただ、現況調査の結果でもわかりますように、1 階の内科系の診療科において、患者の滞 留が長い診療科ゾーンがあります。アンケート調査の中においても改善の指摘がなされて いますが、運用を含めた検討が必要と考えられます。 ③ 内視鏡室 内視鏡検査室は、1 階南東部の外来診療部門の一画に位置し、健康管理センターと接続し ています。 検査室等は、患者の通行する廊下を挟んで両側に配置されているため、効率的なスタッ フ動線が計画されていません。また、検査前処置スペースと検査室が廊下を隔てて配置 されているため、検査中の患者の移動についても検討する必要があると考えられます。 本院の内視鏡検査件数も増加傾向にあるため、今後の患者数・検査件数の増加を考える と配置・動線を含めた全体的な検討が必要です。 (2)病院全体について 近年の自治体立の地域中核病院を建設する場合、平均的な規模は 80 ㎡/床 前後を目標 として計画されている場合が多いようです。 新病院を計画する場合は、既存病院の診療環境・患者の居住環境の改善が優先される傾 向にあり、病棟環境(4 床室主体、個室の充実等)の整備、診療環境の整備(放射線等の 検査部門・救急部門)が先行しがちになるため、スタッフ部門諸室については、既存病 院の規模を前提として整備されがちです。 ただ、近年の医療体制の傾向としては、チーム医療の認識・診療技術の徹底・診療情報 の専門性等の結果として、医療スタッフ相互のコミュニケーションの必要性が高くなっ てきていますが、そのためのスペースの確保が従来よりも重要になってきています。 そういったスペースを考慮した上で、病床あたりの面積を考えると、本院の場合は平均 的な規模よりも、若干少ない床面積といえますが、本院の建替えが限られた敷地での現 地改築であったための制約の結果とも推測されます。 (3)現状の施設構成 階 地階 各階の部門構成 床面積 放射線科(診断・治療)、栄養科、薬局、中央材料室、SPD 5480.00 ㎡ 倉庫、設備室 1階 診療部(外来)、救急、放射線科、リハビリテーション室、 4973.10 ㎡ 内視鏡室、薬局、医事課、地域医療連携室、病院総務課、 健康管理センター、 2階 診療部(外来)、臨床検査科(検体検査、生理検査)、放射 4510.03 ㎡ 線科・核医学検査、人工透析室、事務局(運営関係、医 局、病歴) 、売店 3階 手術室、ICU、西病棟(泌尿器科等) 、東病棟(外科・腎 3621.06 ㎡ 臓内科等) 4階 西病棟(消化器内科等)、東病棟(循環器内科・呼吸器内 2797.72 ㎡ 科・皮膚科) 5階 西病棟(整形外科・眼科・耳鼻いんこう科・脳神経外科)、 2553.52 ㎡ 東病棟(神経内科・代謝内分泌内科等) 6階 西病棟(産婦人科等) 、東病棟(小児科・NICU・GCU) 2553.52 ㎡ 7階 レストラン・職員食堂・コインランドリー 840.68 ㎡ 塔屋 設備室 114.21 ㎡ 27443.84 ㎡ 合計 401 床 病床あたり床面積 68.44 ㎡/床 平成27年6月1日現在 1. 病床数・診療科数の推移 病床数 診療科数 平成12年10月 平成15年4月 239 351 14 21 平成27年6月 401 24 *平成12年10月Ⅰ期工事完了。 平成15年 3月Ⅱ期工事完了。 2. 従業員数の推移 職員数 臨時職員数 委託職員数 合計 平成12年10月 平成15年4月 351 400 100 123 118 170 569 693 平成27年6月 538 237 215 990 *臨時医師は除く 3. 移設予定部署の面積 部署名 医局 病院総務課 看護部管理室 更衣室 安全管理室・感染管理室 現在 191.2 94.0 32.4 280.1 6.4 増加面積 38.8 56.0 17.6 139.9 3.6 (㎡) 必要面積 230.0 150.0 50.0 420.0 10.0 *現在、医師の机は医局以外に麻酔科、放射線科等が業務の都合で別の居室に机があり、医局としての面積は 医局机部分147.7㎡と共用部分43.5㎡の合計191.2㎡です。現在、医局机部分が84席あり、1席2.22㎡が 必要なため席数を掛けると、186.5㎡となり、同面積の共用部分43.5㎡を足した230.0㎡が必要となる面積と 考えています。 *現在、更衣室は本館地階156㎡とその他階124㎡の合計280㎡です。現在使用している2段式ロッカーを 従来の1段式ロッカーに戻すため約140㎡を別棟の面積に追加しロッカー面積の増とします。 4. 別棟予定部署面積 (㎡) 3階 病院総務課 会議室 倉庫 更衣室 廊下 トイレ エレベーター 機械、配管室 階段 給湯室 合計 2階 150.0 医局 6.0 看護部管理室 58.0 安全管理室・感染管理室 140.0 会議室 50.0 倉庫 25.0 廊下 4.0 トイレ 18.0 エレベーター 13.0 機械、配管室 4.0 階段 給湯室 468.0 合計 231.0 50.0 10.0 15.0 48.0 50.0 25.0 4.0 18.0 13.0 4.0 468.0 1階 売店 倉庫 トイレ エレベーター 機械、配管室 階段 150.0 258.0 25.0 4.0 18.0 13.0 合計 468.0 5. コンビニの必要性について (1) 医師等の医療従事者は、食事の時間がずれてしまった時に院内レストランや売店が閉まっている時間 帯となってしまい食事に苦労する時があります。 面会に来られる方も院内レストランや売店が閉まっている時間帯では、食事や買い物をするのに苦労 されています。 (2) 病院利用者からの投書の中でも、コンビニが欲しいとの要望が寄せられています。