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2008年ベンチャービジネスの回顧と展望(ベンチャー白書)

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2008年ベンチャービジネスの回顧と展望(ベンチャー白書)
2008年ベンチャービジネスの回顧と展望
平 成 21 年 1 月
財団法人 ベンチャーエンタープライズセンター
ベンチャービジネス動向調査研究会
はじめに
我が国ではこれまで多くの起業家が新技術や新事業に挑み、国全体のイノベ
ーションを支え経済社会の発展に大きな役割を担ってきた。世界に冠たる“も
のづくり”基盤をはじめ、現下の我が国の有する国際競争力はベンチャースピ
リットの賜物であるといっても過言ではあるまい。
そうした我が国ベンチャービジネスにとって2008年、特にその後半は米
国のサブプライムローンに端を発した金融危機に翻弄された年であった。新規
株式公開(IPO)社数は前年比で半分以下に激減。同じくベンチャーキャピ
タルの新規投資額、投資社数も半減したとみられる。
21 世紀に入り、これまで新興株式市場の創設やファンド関連法制の整備など
もあってベンチャーキャピタルによる活発な投資の下、多くのベンチャー企業
が IPO を行い株式市場は活況を呈してきた。それがまた新たなベンチャー投資
を生み“IPOの好循環”を形成してきたが、このようなビジネスモデルがこ
こにきて大きな曲がり角を迎える形となった。
しかし新興株式市場の伸び悩みは既に2007年後半から始まっていた。背
景としては市場への信頼の低下やグローバルで柔軟なビジネスモデル構築の立
ち遅れ等の構造的問題があり、2008年はそれが年初から明確に数字として
表れ、更に今回の世界的な金融危機によりこれが大きく拡大された年であった。
従って、仮に世界的な金融危機が去ったとしても構造的諸課題への取り組み
なくしては我が国ベンチャービジネスがグローバル競争に今後打ち勝っていく
ことは困難であろう。他方で時代に対応した新たなビジネス展開の萌芽も見ら
れ、現下の環境は構造転換の大きなチャンスであるともみられている。
このような認識の下、ベンチャービジネス全体を巡る動向と構造的諸問題及
び今後の我が国ベンチャービジネスの方向性を年次報告の形で示すことにより、
関係各方面の認識の共有と更なる議論の発展に資することを目的に当センター
内に昨年秋「ベンチャービジネス動向調査研究会」が設置された。
委員会は例年行っているベンチャーキャピタル投資動向調査の結果などに加
え、内外の関係者へのインタビューやバイオを中心としたベンチャー企業への
緊急アンケート調査などを実施し、委員同士の意見交換を重ねてきた。
もとよりベンチャービジネスに関する年次報告的なものは初めての試みであ
り、まだ議論不十分な点や補足すべき事項も多いが、現下の状況を踏まえ緊急
的に今般とりまとめを行ったものである。ご多忙の中、アンケートやインタビ
ューなどにご協力頂いた方々に改めて御礼申し上げたい。
「ベンチャービジネス動向調査研究会」
第1章
2008年ベンチャービジネスの回顧と展望
<目次>
第1節 深刻化したビジネス環境
1.急減速したIPO
(1)IPO社数
(2)株価、調達金額
(乏しくなった上場メリット)
(VCの採算)
<トピックス>世界的なIPOも急減
2.細るベンチャー企業へのリスクマネー供給
(1)資金調達
(VCからの資金供給)
(VC以外からの資金調達)
(2)業績見通し、成長戦略
3.変革を迫られるIPO中心の我が国VCのビジネスモデル
(1)我が国VCの特徴
(2)今回の環境変化と求められるビジネスモデルの変革
(危ぶまれるファンドの資金調達)
<トピックス>運用資産のポートフォリオ問題
<トピックス>キャピタルコールの拒否
(業績見通し)
<トピックス>IPO企業のIPO直前の時価総額と初値時価総額
<トピックス>VC、ファンドの整理統合の動き
4.転機を迎えた大学発ベンチャー
(1)廃業する大学発ベンチャーの増加
(2)落ち込みの要因
第2節 リーマン破綻以前から顕在化
1.2007年から下落に転じていたIPO市場
(1)PER(株価収益率)
(2)初値時価総額
2.低迷の背景
(1)新興市場の信頼性
(2)投資対象としての魅力、柔軟性
1
(投資商品としての魅力)
(我が国のIRRの水準)
3.海外VCからみた日本のベンチャー市場
(1)アジアでは日本より中国、インドへ
(2)市場の成長性と人材
<トピックス>中国、インドなどでの起業家層の厚み
第3節 新たな対応の動き
1.ベンチャー企業 -新たな成長戦略への取り組み
(1)明暗分けたビジネス戦略
(2)海外展開
<トピックス>増加するベンチャー企業の海外展開
2.VC -ビジネスモデルの多様化
(1)レーターステージへの投資シフト
①バイアウト投資へのシフト
<トピックス>ここ数年のバイアウト投資への動き
②投資先株式の流動化
(2)インキュベーター型VC
<トピックス>日米で旬なインキュベーター型
(3)海外投資の強化
<トピックス>大手VCの中国などでの拠点新設、ファンド組成本格化
3.エンジェル -萌芽の兆し
<トピックス>若いエンジェル集団の登場
4.コーポレート(事業会社) -積極的なベンチャー投資
<トピックス>オープンイノベーションへの取り組み
5.外資 -我が国有望シーズの発掘
(1)日本に優位性のある技術に着目
<トピックス>期待が大きい日本の環境関連技術
<トピックス>新たに進出を計画
(2)ベンチャーや大学が保有する知財や技術に高い関心
<トピックス>活発な知財ビジネス
第4節 強靭な体質への転換のために
1.当面の資金対策
2.IPO市場の活性化
(市場の信頼性回復)
2
(プロ向け新市場への期待)
<トピックス>ベンチャーキャピタリストとファンドマネージャーを結ぶ
コミュニティ作り
3.環境整備
4.公的なリスクマネー等の供給
5.人材育成への取り組み
<トピックス>成果上げつつある起業家教育
3
<本文>
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
第1章
2008年ベンチャービジネスの回顧と展望
2008年、特にその後半は日本のベンチャー企業およびベンチャーキャピタ
ルにとって米国のサブプライムローンに端を発した金融危機に翻弄された年で
あった。しかしこれは単に外的要因に揺さぶれて影響を受けただけでなく、内
在していた問題点が顕在化した年でもあった。
「100年に1度」という金融危
機の中、我が国ベンチャービジネスのビジネスモデル自体を見直さざるを得な
い状況が訪れている。
第1節 深刻化したビジネス環境
2008年のベンチャービジネスの活況度を示す新規株式公開(以下「IPO」
と記す)社数は年間49社と16年ぶりの水準に低迷。公開に際しての1社当
たりの平均調達額も36%減少。もはやベンチャー企業にとって公開のメリッ
トよりも公開費用や上場維持コストのほうが高い状況が現出。投資回収の見込
みが立ちにくいことからベンチャーキャピタル(以下「VC」と記す)の新規
投資額、投資社数ともに約50%減少。経済活性化を担う成長企業への資金供
給が細っている。
1.急減速したIPO
(1)IPO社数
2008年に国内でIPOした企業数は急減した。新規上場社数は49社で、
2007年の121社から6割減った。特にベンチャー企業が上場を目指す所
謂新興市場では昨年の107社から42社に落ち込んだ。
・図表 1 IPO社数の推移
4
・(注①)折線グラフ:VCが出資している社数
(出所:JVR調査)
この水準はバブル崩壊後の相場低迷を受けて証券取引所と証券各社が大蔵省
(当時)の指導により新規上場を一時凍結した1992年の26社以来の低い
ものになる。また、東証マザーズやナスダックジャパン(現大証ヘラクレス)
などの新興市場が本格的に稼働し始めた2000年以降、IPO社数は8年連
続で100社超の水準で推移してきたため、衝撃的な落ち込み規模である。期
待を集めたジャスダック証券取引所のハイテクベンチャー向け市場「NEO」
も新規上場社数は1社にとどまり、振るわなかった。
(2)株価、調達金額
IPO社数の激減のみならず、新興株式市場では株価も低迷。最近の東証マ
ザーズの平均株価指数は300前後であり、ピーク時の2006年の指数の1
0分の1、1 年前と比べても4割の下落となっている。
・図表
2
東証マザーズ指数の推移
(出所:東京証券取引所データ)
5
その結果、2008年に新規公開企業が市場から調達した金額は168億円
と、前年比で7割以上減少する見通しである(JVR調査)。
・図表
3
(出所:JVR調査)
株価の低迷はベンチャー企業の資金調達量がトータルとして大幅に減少した
だけでなく、VCなどの資金供給者が過去の投資回収が出来ず新規のリスクマ
ネー供給に及び腰になる事態も招いている。
(乏しくなった上場メリット)
株式市場全体の低迷で新規上場の際の公募価格を決めるために比較対照する
類似企業の株価が下がるため、上場に際して市場から集めうる調達予定額も減
る。(調達金額が1億円を下回る事例も現出した。)その一方で四半期開示の開
始などで上場維持にかかる費用は増加しており、資金面だけを考えると現時点
では上場する合理性は乏しくなっている。
また後述するとおり、2008年に入ってから上場銘柄の初値が公募価格を
下回る企業が6割近くも発生しており、中にはPBR(株価純資産倍率)で1
倍を下回る例もあった。
(1倍を下回るということは、企業を解散して資産を分
配した方が株主にとってメリットがあるということである。)
更に、相場低迷で公募価格ですら解散価値を割り込むケースも出てきている。
こうしたことから、いったんは証券取引所から上場承認を取り付けながら上場
を見送った企業が3社あった。
6
・図表
4
初値対公募価格の平均騰落率推移
(出所:NTTデータ経営研究所)
(VCの採算)
ベンチャー企業への投資額に対して上場初値は4倍程度がVCの収益性の目
安とされているが、昨年上半期でさえ上場初値/投資額は1~2倍程度だった。
このため昨年後半の市況の更なる悪化はVCにとっては「過去の投資の回収→
新規投資への資金」というビジネスモデルに支障を生じる状態となっている。
<トピックス>世界的なIPOも急減
こうした事態は昨年後半の金融危機を契機に世界的な現象として表れている。
国際会計事務所、アーンスト・アンド・ヤングの集計によると、全世界での新
規公開企業による資金調達額は2007年の2,870億ドルに対し、200
8年は1-6月で約800億ドルだったのが7-11月は約150億ドルにま
で落ち込んだ結果、1-11月で953億ドルと前年同期で6割強の減少とな
っている。
また米国でも、2008年7-9月期の米VC投資先企業の米株式市場への
新規上場社数は、わずか1社にとどまり、前年同期の12社に比べ大きく減少
している。
7
・図表
5
米国IPOの推移
(出所:NVCA調査,IPOホームドットコム)
2.細るベンチャー企業へのリスクマネー供給
(1)資金調達
ベンチャー企業への資金供給が減少している。銀行の融資は縮小し、VCか
らの投資も減少している。追加ファイナンスにおいても、リードVC(注1)
以外からはほとんど資金調達ができない状況にある。
(VCからの資金供給)
我が国ベンチャー企業の資金調達先(資本金、資本準備金)を見ると、20
08年のIPO企業が会社設立からIPOまでに調達した資金(資本金を含
む)は、平均 747百万円、中央値 385百万円、34社合計の内訳は個
人17%、事業会社27%、VC 56%であった(JVR調査)。
・図表
6
2008年のベンチャー企業の資金調達額及び調達先内訳
(単位:百万円)
個人投資総額
事業会社投資
総額
VC投資総額
合計
4,292
6,763
14,367
25,422
比率
17%
27%
56%
100%
8
調達資金総額
・(注①)株式会社セブン銀行、ネットイヤーグループ株式会社のデータは含
まない
(出所:JVR調査)
つまりVCはベンチャー企業の調達資金の約半分を供給する極めて重要な資金
供給者となっている。ところが2007年度のVCの年間投資額は1,933
億円と、2006年度に比べて1,000億円、約33%の大幅減少となった。
2008年4月以降もVC各社の投資活動は低調であり、新規投資、追加投資
ともに大きく落ち込んでいる。
上場VC会社の2008年第2四半期決算をみると投資社数は半減、投資金
額は約20%減少、うち新規投資は約50%減少と見られる。株式を公開して
いないVCも同じ様な状況と推測され、日本のVC投資は極めて厳しい状況に
ある。(第3章参照)
9
図表
7:VC年間投融資額推移
(注①)数値は年間投融資額合計
(注②)上記は、全て今回調査の数値であり、再生・バイアウト投資額は含ま
れていない
(注③)2008年度は、ヒアリング等を元にした見込値
(出所:投資動向調査(VEC))
(VC以外からの資金調達)
上記に見た通りVC以外からは個人(これは創業者 Founder、家族 Family、
友人 Friends の所謂“3F”
)及び事業会社が供給の担い手である。ただVEC
が昨年11月に行ったベンチャー企業緊急アンケート調査(以下「ベンチャー
企業緊急調査」)によれば回答企業の約4分の3(回答企業の73.8%(76
件))が運転資金などを含め民間金融機関からも資金供給を仰いでいるが、「貸
し渋りが感じられる」と回答した企業が30社(29.1%)、「貸し剥がし」
が5社(4.9%)と併せて全体の35%の企業が貸し渋り・貸し剥がしを感
じられるという結果となっている。
こうした金融機関による貸し渋り・貸し剥がしをきっかけに中小投育やVC
などに投資や資金面の相談を持ち込むケースも見受けられるようになってきて
いることがVCへのインタビュー調査結果でも明らかになっている。
10
(2)業績見通し、成長戦略
更にベンチャー企業緊急調査では2008年の業績を「増収増益」と見込ん
でいる企業は39社(37.9%)、
「減収減益」と見込む企業は42社(40.
8%)で、減収を見込む企業がやや増収を見込む企業を上回っている状態であ
る。 (第2章別添参照)
業種別で見ると「減収減益」と回答した企業の割合は製造業が51.1%と
最も多く、コンピューター・通信などを扱うIT関連企業では64.3%が「減
収」(うち、減収減益:42.8%、減収増益:21.4%)と回答している。
減収の見込みとなった主な要因としては、
「大手取引先などの設備投資の冷え込
み」との回答が割合多く見られた。
しかし、中期的な事業計画の達成見込みについての回答を見ると、次年度以
降の厳しい見通しが浮かびあがってくる。
「計画を上回る好調」な企業は 1 社(1.
0%)のみ、
「おおむね順調」が25社(24.3%)で、好調・順調企業は昨
年比で 1 割近く減少。逆に「計画を下回り苦戦」が35社(34.0%)と昨
年より12.6%も増加している。また、今回回答があった中で一昨年時点で
は「IPOを検討」と回答していた企業(58社)のうち、実に半数の29社
が計画凍結の意向を示している。
現下の経済情勢が我が国ベンチャー企業の事業の中期見通し、更には成長戦
略の一つのゴールであったIPO環境に強く影響を与えていることが伺える。
図表 8:(ベンチャー企業調査結果)今後の事業計画-昨年調査で「IPOに
向け検討」回答企業の現在の意向
2007 年アンケートにおける IPO 検討企業の、今後の事業計画
31.0%
(18)
1
0%
10%
50.0%
(29)
20%
30%
40%
50%
60%
1.7%5.2%
(1) (3)
70%
80%
8.6% 3.4%
(5) (2)
90%
100%
IPO(株式公開)に向け準備中
IPO(株式公開)を考えているが、現時点では凍結
他社への売却を考えている
他社を吸収することを考えている
特に考えていない
その他
無回答
(出所:2008年度ベンチャー企業調査結果(VEC))
11
3.変革を迫られるIPO中心の我が国VCのビジネスモデル
(1)我が国VCの特徴
我が国のVCは投資回収手段(出口)として投資先ベンチャー企業のIPO
(株式公開)後の市場での株式売却益に依存する割合が極めて高く(下表)、他
企業への売却やM&Aなど、所謂バイアウト的な手法はあまり大きな位置づけ
を与えられては来なかった面がある。そして多くの場合は投資先株式の保有シ
ェアも低く、経営権の掌握やハンズオン的な事業育成についても必ずしも十分
な取り組みが行われてこなかったとされている。
<注>他方米国ではVCによる投資先企業の他企業への売却は件数、金額とも
にIPOを上回っており、他企業への売却がVCの望ましい「出口」のひとつ
とされている。(2008.4.30「ベンチャー企業の創出・成長に関する研
究会報告」 以下「経産省報告書」と記す)
・図表
9
VCファンドによる投資回収手段(出口)の状況
損益
【日本】
(百万円)
社数(※)
全体に占める
1 社あたり損益
割合
(百万円)
株式公開
11,983
249
35.1%
48.1
倒産・解散・償却
-2,783
166
23.4%
-16.8
会社経営者等への売戻し
-1,317
135
19.0%
-9.8
1
11
1.6%
0.1
その他第 3 者への売却
222
124
17.5%
1.8
その他
136
24
3.4%
5.7
セカンダリーファンド等への売却
(注①)社数には重複がある
(出所:VEC調査)
2006年
(出所:V
EC調査)
【米国】
2007年
株式公開
M&A
社数
平均金額
第1四半期
10
54.1
第2四半期
19
第3四半期
社数
株式公開
M&A
平均金額
社数
平均金額
社数
平均金額
105
111.2
18
121.7
82
156.6
105.8
104
100.9
25
165.9
82
114.0
8
116.8
93
92.7
12
78.8
95
206.0
第4四半期
20
81.6
61
154.7
31
98.2
46
290.2
年間合計
57
89.8
363
110.6
86
120.1
305
186.7
(注①)M&Aでは売買額を非公開としている案件も多く、平均金額は売買額
公開案件の総額を社数で除した数値
12
(出所:NVCA,THOMSON Venture Economics)
(2)今回の環境変化と求められるビジネスモデルの変革
ここ数年の日本の株式市場は新興企業向けの市場が整備され、世界的にもV
Cにとっての資金回収のEXITであるIPOが容易だった。しかし上記のよ
うな急速な株式市場の低迷で投資先の上場が延期や見送りとなった結果、株式
新規公開(IPO)に投資先のEXITを大きく依存してきた日本のVCの収
益は悪化している。
(危ぶまれるファンドの資金調達)
こうした情勢下、これまでVCがGP(注2)として組成(ファンドレイズ)
してきた既存ファンドのIRRは低下。全体的な投資マインドの低下もあって
2008年に新たに予定していたファンドレイズの資金集めも難航している。
2007年までの好調なIPOを前提に新しく設立されたVCは、トラックレ
コード(投資回収の実績)がないだけに、とりわけ強い逆風を受けている。一
部にはファンド募集を見送ったところもあると見られている。
新たなファンド組成の見送りは直接的にはベンチャー企業への資金供給の停
滞につながるばかりでなく、GPとしてファンド管理手数料を一つの収益源と
してきた我が国VCにとっても痛手となっている。IPO市場の低迷は様々な
面でVCの経営、ひいてはベンチャー企業への資金供給に甚大な影響を与えて
いる。
<トピックス>運用資産のポートフォリオ問題
特に機関投資家の場合、上場株式で損失を抱えたことが影響を与えている。
一般的に機関投資家は運用資産全体の一定割合をベンチャー投資に振り向ける
場合が多いが、投資している上場株式が目減りしてしまったっため、結果とし
てベンチャー投資割合が増加し予定以上に資金を振り向けた形になってしまう。
このため、機関投資家は既存のベンチャー投資の一部をセカンダリーファンド
とよばれるファンド持ち分の買い取りファンドへの売却を急いでおり、新規の
ファンドレイズには応じられないという状況に陥っている。
<トピックス>キャピタルコールの拒否
運用資産のポートフォリオ問題は、実は2007年以前にファンドを集め終
わったベンチャーキャピタルも影響を受ける可能性が生じている。所謂キャピ
タルコールの問題である。最近のVCファンドへの出資契約では最初にすべて
の金額を払い込む方法以外に、VCが投資実行状況に合わせて、必要な時期あ
るいはあらかじめ決めた時期に投資家に資金の払い込みを要請する方式もある。
13
後者の場合、出資者(LP)である機関投資家が資金ショートなどにより払
い込み要請に応えられない事態も実際起き始めているとされている。約束通り
払い込みが行われない場合は、それまでに出資していた資金は没収され残った
出資者の間で出資金額に応じて分配されることになる。
さらに事態が深刻になると、出資者である機関投資家がキャピタルコールを
しないでくれと逆にVC側に要請するようになる。米国では既にそうした動き
も出始めていると言われている。契約上応じる義務がない場合でも、仮に大口
の出資者からの要請であればVCとして今後のファンドレイズを考えれば一概
に拒否はできない。
こうした動きは、結果として設立済みのファンドの規模縮小を招く。すなわ
ち、キャピタルコールできない→投資できない→にもかかわらず管理報酬を徴
収するとは何事だと出資者(LP)が不満に感じる→管理報酬の根拠となるフ
ァンド規模つまりコミットメント(出資契約)を縮小せよ、ということになる。
VC側からすれば納得しがたい部分もあるが出資者の方が立場は強く、結果と
してファンド規模縮小に繋がってしまう。
2000年以降のITベンチャー株バブル崩壊の頃、主に米国で見受けられ
たこうした事態が今回は日本でも続々と起きてくるのではないかとの見方が広
がっている。こうした負のスパイラルが続けば、VCからベンチャー企業への
リスクマネーの供給は大幅に減少することになる。
(業績見通し)
2007年度の上場VCの決算状況は概ね黒字は維持したものの、VC投
資の出口が見えない状況で投資リターンが得られない状況が続いている。この
ため2008年第2四半期決算をみると業績は大幅減益ないしは赤字転落とな
っており、2008年度通期決算は大幅低下の見込みである。株式を公開して
いないVCも同じ様な状況と推測される。
<トピックス> IPO企業のIPO直前の時価総額と初値時価総額
VCの収益状況を収益の源泉であるIPO企業のIPO直前の時価総額と初
値時価総額の差額が2007年と2008年で如何に減少しているかを検証し
てみた。グラフに示されるとおり、2007年は決して高くはないものの2.
4倍の水準を確保しているが、2008年は1.6倍となっており、IPO時
には利益を見出せない状況となっている。
14
図表
10
公開時時価
総額
IPO 直近時価総額
2007
年間
734,905
305,960
2008
年間
466,596
295,713
(出所:JVR調査)
上記のとおり、日本のベンチャー企業へのリスクマネーの供給責任を有する
VC業界は極めて厳しい状況にある。将来の収益源たる新規投資も半減状態に
あり、これまでのVCとしてのビジネスモデルが成り立たない厳しい状況にあ
る。VCやファンドの整理統合の動きも出始めている。
「100年に1度」と形
容される金融危機は、我が国VCのこれまでのビジネスモデル自体の再構築を
迫る形となっている。
<トピックス>VC、ファンドの整理統合の動き
2008年は金融機関、つまり、銀行、生損保系のVCは整理統合が相次い
だ。新光証券、第一生命保険、DIAMアセットマネジメントは2月、ベンチ
ャーキャピタル(VC)事業を統合した。3社の共同出資会社が新光系のベン
15
チャーキャピタル事業を吸収し、社名を「ネオステラ・キャピタル」に変更し
た。
12月には、明治安田生命保険と損害保険ジャパンが2009年3月に系列
のVCを統合すると発表した。旧明治生命保険系の明治キャピタルの事業を、
明治安田と損保ジャパンが折半出資する安田企業投資に譲渡し、明治キャピタ
ルは解散する。
経営統合のさらに先には、解散の可能性もありそうだ。リスク資産を抱えに
くくなった地方銀行系のベンチャーキャピタルは存在意義を失いつつある。ま
た、特定の金融グループに属さない独立系も解散に追い込まれる可能性が高い。
バイアウト投資を中心とするプライベートエクイティファンドでは一足先にそ
うした動きが出始めている。
旧カネボウ再生などにもかかわった日本の投資ファンドの草分けの1社、M
KSパートナーズ(東京・千代田)はこのほど、ファンドを解散する方針を決
めた。バイアウト投資では金融機関からの借入金でレバレッジをかけることが
不可欠だが、金融危機の影響で融資を受けることがむずかしくなってきた。さ
らに、出資者も上場株式などの他の運用資産で損失を抱えたため相次いで返金
を要求し始めているという。
IPOだけを出口とするVCビジネスモデルが限界を露呈する一方で、バイ
アウトファンドが必ずしも絶対優位な状況にはないことが示しているともいえ
る。
4.転機を迎えた大学発ベンチャー
(1)廃業する大学発ベンチャーの増加
大学の知を実用化・事業化しようとする大学発ベンチャーには技術移転を通
じたイノベーションの担い手としての期待も大きく、2001年の「大学発ベ
ンチャー1,000社計画」
(平沼プラン)以来、年平均200社規模で順調に
設立数を増やしてきたが2007年は94社増にとどまった。
(総企業数は20
07年度末時点で1,773社)
これは大学発ベンチャーの中で廃業に追い込まれる企業数が近時倍増ペース
で増加傾向にあり07年度は60社を超えた水準となっていること及び新規設
立数にブレーキがかかっていることによる。このペースでいくと廃業がいずれ
100社まで膨れ、廃業数が新規設立数を上回る可能性がある。
そもそも大学発ベンチャーの中心分野は医療をはじめとするバイオ分野であ
る。我が国の大学発ベンチャー1,773社においてバイオ分野のベンチャー
企業は38.6%、約4割を占める。また大学発ベンチャー企業で上場してい
るのは23社で、うちバイオ企業は16社を数えているが、その経営状況は極
16
めて深刻で上場後も資金調達で苦戦している。
(2)落ち込みの要因
大学発ベンチャーの持ち味は基礎研究の成果を実用化する点にある。バイオ
分野が多いのも同分野の研究開発期間が一般的に長く、同時に必要な研究開発
投資額も大きなものとなっているためである。これを支える上で公的資金の支
援も重要だが、IPOまでの期間はVCによる支援が不可欠である。
しかし上述のとおりVCの投資余力が減退する中で、数年前までのバイオ投
資ブームも一巡、VCからの追加投資が受けられずに資金不足で事業停止に追
い込まれるバイオベンチャーが相次いでいる。大学発ベンチャーも経営ノウハ
ウや販売チャネルの欠如などの問題に加え、こうした投資減少の渦の中に巻き
込まれている面が大きい。新興市場の低迷による株価の下落は、そうした流れ
に追い打ちをかけている状況にある。
他方、後述するように複数のベンチャーが大手製薬企業とのライセンス契約
に成功するなど、事業化に目途をつけている。
(ちなみに米国の大学発ベンチャ
ーの95%はtrade Salesとなっているとされている。)
大学発ベンチャーも量から質への転換の時代を迎えている。すなわち、起業
の数を追い求めるのではなく、国の基幹となるような技術に集中的に投資を行
うことが重要となっている。
・図表
11大学発ベンチャーの設立・廃業等の推移
17
(注①)廃業等:他社と合併し、消滅した大学発ベンチャーと倒産、清算等、
活動停止した大学発ベンチャーで、その年度に廃業が把握できた数(そ
の年度に廃業した数とは必ずしも一致しない)
(出所:経済産業省 大学連携推進課調査)
18
第2節 リーマン破綻以前から顕在化
ベンチャー企業が上場を目指す新興株式市場の低迷は既に2007年から始ま
っており、2008年のIPO社数の大幅な下落は既にその当時から予想され
ていたものである。今回の世界的な金融危機はそうした問題を拡大したに過ぎ
ない。新興市場低迷の背景として指摘されているのは市場への信頼や関心の低
下、グローバルな視点での柔軟なビジネスモデル構築の立ち遅れである。こう
した構造的諸課題への取り組みなくしては、仮に世界的な金融危機が去ったと
しても我が国ベンチャービジネスの活性化はおぼつかない。
1.2007年から下落に転じていたIPO市場
(1)PER(株価収益率)
年間のIPO社数は2008年に前年の半分以下と大きく落ち込んだため、
世界的金融危機と重ね合わせて特異な年として報道されることが多いが、その
前兆として市場の魅力を示すPERは2005年の103.55をピークに下
落し、特に2007年後半からは20を切る水準にまで低迷していた。
・図表
12
(出所:JVR調査)
19
投資家の立場からみるとベンチャー企業が投資対象として魅力を持つために
は一般的にPER 50以上が望ましいとされているが、2006年第4四半期
を境に2007年以降はPER 30以下となっている。上述のとおり2007
年第3四半期からはPER 20を下回り、その傾向が続いたため2008年の
PERの中央値は12.77と非常に低い水準となった。2007年から新興
市場への期待が薄れている状況にあったことは明らかである。
(2)初値時価総額
株式市場ではPERが落ち込んだため初値時価総額も連動して下落傾向とな
った。初値時価総額は2006年までは毎四半期100億円の水準を維持して
いたが、2007年から下落が始まり第3四半期には50億円を下回り、20
08年には中央値が31億円にまで下がっている。
初値時価総額の低落は、起業から事業化に至るまでのリスク負担に見合う報
酬とその後の発展のための必要な資金をIPO時に調達しようという本来のベ
ンチャー企業の上場目的の実現できない状況をもたらした。
・図表
13
(出所:JVR調査)
20
これに加え、後述するように金商法に基づく内部統制報告制度(J-SO
X)や四半期開示で上場維持費は増加、IPOそのものの魅力や価値が見え
にくい状況となって、多くの企業が予定していた2008年上場予定を延期、
見直すこととなった。IPO社数の大幅な下落は2007年末時点で既に見
込まれていたのである。
2.低迷の背景
では何故PERの低迷、即ち新興市場への投資家の資金流入の勢いが止まっ
てしまったのであろうか。この点については以下のような諸点が指摘されてい
る。
(1)新興市場の信頼性
我が国の新興株式市場の主役は個人投資家である。これは、一銘柄当たりの
時価総額が小さく流動性も低い新興株式銘柄は機関投資家の資金運用ニーズに
適合しないため我が国では個人投資家が中心となっている、とされてきた。
(経産省報告書)
しかし2008年12月17日付の日経新聞によれば、この個人投資家の新
興市場離れは深刻で、投資シェアも大きく変化している。
(ジャスダックでは2
006年 1 月に売買代金の8割占めていた個人のシェアは2008年11月に
は5割を割りこんでいる。)
投資家が離れると市況は崩れ、市場の魅力が薄れると益々投資家は離れるとい
う悪循環に陥っている面もあろう。
新興株式市場から投資家が離れるトリガーとなった大きな要素として「市場
への信頼問題」があったことは論をまたない。ライブドアショック以降、この
問題は大きく取り上げられ、市場の信頼性を回復する観点から関係当局などに
よる様々な規制措置の導入や審査の厳格化などが図られてきた。
しかし昨年2月に東証2部に上場した分譲マンション開発会社はわずか9カ
月後の11月に民事再生法の適用を申請し経営破たんした。この経営破たんの
事例は論外としても、昨年IPOを行った49社のうち実に10社を超える企
業が上場して1年もたたずに業績見通しを下方修正している。これが上場後の
株価下落につながり、IPO銘柄ひいては新興市場全体への信頼と関心を低下
させる方向に作用している。徒に規制だけを強化すれば信頼を回復できるのか、
という視点を含め一層の取り組みが必要であろう。
21
(2)投資対象としての魅力、柔軟性
(投資商品としての魅力)
ただ、新興市場からの投資家離れは市場に対する信頼性の問題だけでは説明
できない。市場が提供する商品が投資リスクに見合った魅力を提供できている
か、という点も重要であろう。
投資はあくまで投資家の有する多様なメニューの中から戦略的に行われるこ
とから、他の投資商品との関係で優位性を主張できなければならない。その代
表的な指標としては例えばIRR(注3)が挙げられよう。これは国内の競合
投資商品とだけではなく海外の投資先との競争の下、投資家のポートフォリオ
に組み入れられる魅力が新興市場の株式やVCファンドに求められることにな
る。
(我が国のIRRの水準)
そこで例えばVCファンドの商品性について経産省研究会の報告書を見ると、
「我が国VCの投資収益率は欧米のそれに比べると一般的には低い水準にとど
まっている。」として、ベンチャー向け投資というリスクに見合ったリターン
の確保の必要性を指摘している。
更に報告書は、「これは我が国VCへの出資者のリスク選好度が低いことが
一因と言われている他、VCが投資収益を上げる手段が新興株式市場への上場
に限られていることも原因の一つ」としている。
これはIPO中心のビジネスモデルがVCの収益面に限界をもたらしている
点に言及しており、昨今の状況はIPOが急落するとスパイラル的にベンチャ
ー関係のビジネス全体が悪循環へ陥ることを示している。従って、今後個人及
び機関投資家からのベンチャー向けリスクマネーの流入を安定的に確保してい
くためにはVC、ベンチャー企業を問わず、IPOだけを頼りにするのではな
く、多様な成長戦略の下に投資商品の魅力を高めることがまず重要である。ま
して今後、年金基金や海外からの投資を拡大させていくうえでは不可欠の視点
として考えるべきであろう。
22
・図表
14
日米VCファンドパフォーマンス比較
3.海外VCからみた日本のベンチャー市場
その海外からのリスクマネーの主たる供給者である海外VCは、アジアや日
本のベンチャー投資にどのような視点で対応しているのであろうか。我が国V
Cの投資受入総額に占める海外からの出資は現在3%程度に止まっており、こ
れを拡大していくためにはどのようなことが求められるのであろうか。
(1)アジアでは日本より中国・インドへ
1990年代後半から2000年代初めにかけて、外資系VCは相当数、日
本に進出し活動していた。従来の日本のベンチャーキャピタル投資に比べて1
件あたりで多額の資金を投じたり、必要に応じて種類株なども使ったり、また
マイルストーン契約(事業の進展に応じて投資するかどうかを判断する)を結
んだりするなど、新しい投資スタイルを日本に伝えた。ITベンチャー株バブ
ルの演出に一役買いつつも、一種の黒船効果で日本のベンチャー企業やVCに
前向きの刺激を与えた。
ただ、最近は日本を素通りして、中国やインドなどの新興国に向かっている。
23
・図表
15
米国によるアジアPE投資額推移
2003
2004
2005
2006
2007
日本
1491
324
123
677
486
中国
740
790
1166
1567
1890
香港
144
154
62
103
241
台湾
70
45
3
459
48
インド
147
271
609
1033
2003
韓国
947
642
367
887
772
(出所:トムソン・ロイター調査)
(2)市場の成長性と人材
ある外資系VC関係者によると、
「日本を素通りしてアジア各国に資金が流れ
る理由は大きく分けて2つある。投資に値する起業家人材の人数の違いと販売
市場としての経済の成長性の違いである。」という。
一つ目の理由である「人材」の違いは米国流の経営に親しんだ起業家層の厚
みの違いに起因すると考えられる。他方でもう一つの理由である「市場の成長
性」はマクロ的な成長率のことを想定していると考えられるが、別の関係者は
「ハイテク製品など日本市場こそが成長性に分がある分野もある。ただ世界最
高の品質を要求される市場のため適切なパートナーが見つけられる範囲で投資
を行っていく」と述べている。
また別の米国系VCの本社首脳は、「日本には優れた技術分野が多く魅力が
あるためVCやベンチャー企業とはM&Aなど戦略的なビジネス展開が可能で
24
あるが、種類株の一層の活用などに及び腰であるなど、壁がまだある。グロー
バルな視点で柔軟なビジネスモデルを構築できることがパートナーとして重要
であり、結果として高いIRRも実現できる。」
これはIRRの低さの解消は可能であり、そのためには米国流の経営マイン
ドの共有が必要との認識を示したものと考えられる。この点は上記の「投資に
値する起業家人材の必要性」と共通の問題意識であろう。また税制上の所謂1
号PE問題(注4)を指摘する声もあったが、これは2009年の税制改正で
是正される見通しである。
<トピックス>中国、インドなどでの起業家層の厚み
外資系ベンチャーキャピタルが日本を素通りして中国、インドなどに進出する
もうひとつの理由として挙げられているのが投資に値する起業家人材の人数の
違いである。
中国において、米国の大学・大学院で学んだり、ベンチャー企業で働いたり
した経験を持つ人材で中国に帰国して働く人たちを「海亀派」と呼ぶ。数年前
から、政府は政策として帰国を奨励している。
「海亀」の名称は産卵のために故
郷の砂浜に帰る「ウミガメ」になぞらえたものだという。こうした人材が、米
国のベンチャーキャピタルなどと共通言語で議論し、資金を呼び込み、新事業
を興していく。
インドにおいても、米国で高等教育を受けたり、企業で勤務していたりした
人たちが帰国後起業し、海外資金の受け皿となっている。その流れの中で大き
な役割を果たしているのが TiE(The Indus Entrepreneurs)という組織であり、
起業家を支えている。TiE は 1992 年シリコンバレーで設立され、アメリカ在住
印僑の起業をサポートしてきた。現在はインドのバンガロールやムンバイにも
支部があり、インド国内でもシリコンバレー流の起業家支援を実施していると
いう。2009年初めには日本(東京)でも、支部が設立され、活動が本格化
する予定である。
TiE は、成功した起業家およびそのOB、専門家らのネットワークで構成され
ている。メンバーには、インフォシス、ウィプロ、などのインド企業のほか、
シスコシステムズ、オラクル、マイクロソフト、ソニー、AOL、サンマイクロシ
ステムズ、などのグローバル企業の役職者であるインド人たち、及びベンチャ
ー経営者らが参加している。
このように中国やインドでは、政府の政策や起業家養成エコシステムの寄与
で、海外のVCの投資対象となるベンチャー企業が続々と生まれているのであ
る。
25
第3節 新たな対応の動き
一方で、IPO市場低迷に対応した新しいビジネスモデル構築の動きが広がっ
ている。バイオベンチャーの一部は世界的なオープンイノベーションの流れを
捉えてグローバルなアライアンスに活路を見出そうとしており、一般事業会社
(コーポレート)もベンチャーとの連携や自らもベンチャー投資に乗り出して
いる。こうした中でVCはバイアウト投資などへのシフトを進めIPO中心の
ビジネスモデルからの転換を図ろうとしており、各業態において生き残りに向
けて懸命の取り組みが進められている。
1.ベンチャー企業 -新たな成長戦略への取り組み
(1)明暗分けたビジネス戦略
ベンチャー企業の中でも、過去数年のバイオ投資ブームが一巡、追加投資も
受けられずに資金不足に苦しんでいるバイオベンチャーの状況はとりわけ厳し
いとされている。
しかしここ数年、国内外の大手製薬企業との業務提携を核としたアライアン
ス戦略に乗り出し、特に海外企業との提携で大きな成果を挙げているバイオベ
ンチャーも少なくない。これまでのIPO中心の従来型モデルに加え、新たに
国内外の大手製薬企業とのアライアンス戦略モデルが実践されている。
今回実施したアンケート調査によればアライアンスの目的は技術開発目的が
最も多く、次に販売、資金調達となっている。これは自社リソースだけでは事
業化が厳しい現実を踏まえた柔軟な戦略をベンチャー企業が積極的に採用しよ
うとしている顕れであろう。
図表
15
バイオベンチャーへのアンケート結果―業務提携(アライアンス)
の目的
内容
回答数
回答率
1 販売のための業務提携
12
46.2%
2 技術・開発のための業務提携
18
69.2%
3 資金調達のための業務提携
9
34.6%
4 調査・研究のための業務提携
3
11.5%
5 人材派遣・研修のための業務提携
0
0.0%
6 その他
1
3.8%
8 無回答
1
3.8%
総計
回答企業数
44
26
26
その意味で複数の選択肢が経営者に提示されており、成長ステージやビジネ
ス動向のタイミングを見極めて最適な戦略の構築が求められる時代となってい
る。2008年はバイオベンチャーにとってその経営判断の適否により明暗が
くっきり分かれた 1 年だったとされている。(第2章参照)
こうした状況はバイオ分野に限らず、我が国ベンチャー企業全体が実は直面し
つつある問題である。
(2)海外展開
日本のベンチャー企業は他国のベンチャー企業に比して海外市場へ進出する
ケースは少ないとされている。
(経産省報告書)ただ、近時に至りベンチャー企
業も成長の機会を求めて海外進出する事例が相次いでいる。日本は約1億30
00万人の人口を抱え世界第2位の経済力もあることから、事業展開をするう
えで一定規模の国内市場があるとされてきた。そのため、あえて性急に海外展
開しない、或いは日本で一定の成功を収めてから海外展開を検討するなどの経
営判断がなされることが一般的だった。
しかし、人口は減少し始め高齢化も進んでいる。新規性のある商品やサービ
スに対する国内需要には限界があると言わざるを得ない。そうした背景を踏ま
え、従来に比べると意欲あるベンチャー企業の海外展開は早まっている。
<トピックス>増加するベンチャー企業の海外展開
①ディー・エヌ・エーは米国、楽天は欧州・アジア、ガーラは中東
携帯電話向けゲームサイト運営のディー・エヌ・エー(DeNA)は200
8年、米国など5カ国で携帯電話向けゲームのサービスを始めた。新設したサ
イト「モバミングル」は、国内で1000万人超の会員を抱える携帯サイト「モ
バゲータウン」の英語版。海外向けは中国語版に続く第2弾で今後、欧州やア
ジアなどでも利用できるようにする計画だ。サービス開始に先立ち、運営を担
う米国法人も設立した。
楽天は近く、ネット通販サイト「楽天市場」の中国語版、韓国語版を作る計
画。日本の商品に関心が高い現地の消費者を取り込む作戦だ。2008年には、
ルクセンブルクに欧州事業の拠点となる現地法人を設立した。2-3年内に英
仏など欧州でネット通販事業を始める計画も進めている。
オンラインゲーム運営のガーラはアラビア語に対応したサービスを始めた。
進出にあたっては、中東などイスラム圏向けに女性キャラクターの衣装を肌の
露出が少ないものに変更するなど現地の文化や宗教に配慮したという。同社の
海外売り上げはすでに全体の8割を占める。
27
②未上場も海外をうかがう――iPhone効果
未上場のベンチャー企業も海外を視野に事業を進める企業が増えている。2
008年はIT系企業の中でその動きが加速した年と言えるであろう。きっか
けは米アップル社の携帯電話「iPhone3G」の販売である。iPhon
eで動作するソフトはアップルのインターネット上のショップ「App Sto
re」で世界のどこからでも購入可能。
仕様も世界共通であるため、日本のユーザー向けに作ったソフトが即、世界販
売できる。しかも、営業体制を構築する必要もないので、試験的な海外進出に
は最適である。日本のベンチャー企業も多数がこの仕組みを使って海外で販売
実績を上げたとされる。
サービス系ビジネスの場合、日本人の英会話能力の乏しさが海外進出を妨げ
る要素となっている。海外に独自に営業網を築いたり、信頼できる販売パート
ナーを見つけたりすることも容易ではない。iPhoneはそうした壁を低く
したといえる。
③未上場も海外をうかがう――中国、インドに照準
ある携帯電話向けコンテ ンツ(情報の内容)配信のベンチャー企業はインド
の携帯電話会社と組んで、待ち受け画像やゲームの配信を始めた。
インドの携帯電話契約者数は3億人を超えるとみられ、日本の2倍以上。月
間の携帯電話販売台数は1,000万台近いといい、日本の20倍以上である。
急拡大する市場に早めに進出することが、今後の持続的な成長につながると判
断した。
中国向けにも、富裕層をターゲットに乳幼児商品の通販サイトを開設したり、
ソフトの中国語化を進めたり、これまで以上に様々な動きが出ている。
④海外での起業、事業展開を支援する企業も
こうした流れを踏まえ、ベンチャー企業の海外事業を専門に支援する会社も
出てきた。経営コンサルティングのパンアジア・パートナーズ(東京・渋谷)
はベンチャー企業のアジア進出や現地企業のM&A(合併・買収)支援を始め
た。
同社の中核メンバーは日本やアジアで起業したり、事業を営んだりした経験
を持つ。ほかにも、実績のある起業家や経営者らが、拠点を日本からアジア各
国に移す動きがあり、そうした経験豊富な人材が次世代の起業家をアジアで支
援している。
28
2.VC -ビジネスモデルの多様化の動き
米国ではVC投資のEXIT手段としてM&Aが一般的であるが、日本のV
CのEXITはIPOに頼ってきた。しかし、昨今の厳しい情勢の中でVCビ
ジネスモデルの多様化の動きが顕在化している。M&A、Trade Sale
s など出口を多様化しIPOマーケットに極端に左右されないEXIT手段
を各社模索中であり、投資スタイル、手法も変化しつつある。
今回実施した国内VC7社に対するヒアリングでも再生・バイアウト投資へ
のシフト、M&Aの強化、EXITの不透明な既存投資案件のバリューアップ
推進、シードよりさらに前段階での投資によりEXITを他のVCへの売却求
める等、各社の懸命な努力の実態が裏付けられた。
(1)レーターステージへの投資シフト
2007年度の企業ステージ別年間投資額は、設立5年未満の会社への投資
が50.5%となっており、アーリーステージ企業への投資比率が大きいとい
うこれまでの我が国VCの特色を反映したものとなっている。
ただ今回の調査結果では数値上では明らかになっていないものの、下記①,
②に示すような投資戦略の多様化を受けて、今後レーターステージへの投資シ
フトの傾向が数値的にも顕在化していくものと考えられる。
また多額のファンドを組成したVCが既存ファンドのIRRの確保のために
レイター企業への投資へシフトしていること、未公開株式評価基準の厳格化に
よる減損会計を回避するためアーリーステージへの投資を回避していることな
ども、そうした流れを後押ししているものとされている。(第3章参照)
①バイアウト投資へのシフト
ビジネスモデル多様化の中でも特に顕在化しつつあるのはVCがバイアウト
投資にシフトする動きである。
主としてアーリーステージの企業に投資を行う所謂“VC投資”は一般的に
ハイリスク、ハイリターンの投資であるが、一方でIPOだけでなくM&Aな
ども視野に入れたバイアウト投資などはレーターステージの企業が対象となる
ためミドルリスク、ミドルリターンの投資だとされている。VC投資のみでは
ビジネスが成り立ちづらくなってきたVCはバイアウト投資を手掛けるように
なってきた。特に地方のVCは、IPOを前提としたVC投資は成立しづらい
こともあり、事業承継案件や再生案件を手掛けるVCが増えている。
29
・図表
16
ベンチャー投資とバイアウト投資の違い
PE
未公開株投資を通じたファイナンスの
総称で下記 2 つの投資に大別される
ベンチャー投資
バイアウト投資
株式未公開企業の発掘支援により企業
既に基盤の出来上がった企業の経営
を成長させ株式売却により資金を回収
権を取得し、企業価値を高めた後に
する投資
資金回収を図る投資
<トピックス>ここ数年のバイアウト投資への動き
1990年代後半にシュローダーベンチャーズ(現MKSパートナーズ)や
ジャフコが先陣を切る形で、バイアウト投資を始めた。当時の主流はMBOで、
経営者を支援するという点でベンチャー投資と共通するノウハウが生かせたよ
うだ。VC業界最大手のジャフコはアーリーステージからバイアウトまで「フ
ルライン投資」を標榜。その方針に基づき2007年に設立した新ファンドは、
ベンチャー投資にもバイアウト投資にも使える契約内容となっており、200
8年から本格運用が始まった。
同社が一定の投資・運用成績を収めていることや金融商品取引法の影響で
大手は運用会社という色合いも強めている。2008年は更にその傾向が進み、
そうした流れに沿った社名変更も行われている。
エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズは10月、大和SMBCキャピタル
に社名変更し、社名からベンチャーという言葉がなくなった。社名変更に伴い
「より存在感のあるプライベート・エクイティファームへ」とのキャッチフレ
ーズを打ち出した。同社はネットバブルがピークにさしかかる2000年4月
に大和証券グループ会社の再編で日本インベストメント・ファイナンスからエ
ヌ・アイ・エフベンチャーズに社名変更し、アーリーステージのベンチャーへ
積極的に投資し始めた経緯がある。
30
②投資先株式の流動化
IPOが見込みにくくなったこともあり、VC各社は投資先をM&Aで事業
会社などに売却して投資回収する動きを強めている。ジャフコや大和SMBC
キャピタル(旧エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ)などの大手は経験豊
富なキャピタリストらを中心に専任の投資回収部隊を設け、売却先を探したり、
経営者と協議して買い戻しを調整したりしている。
今回のVCヒアリング結果においても、A社の例では、大企業は自社部門内
の弱い部門を強化するためにベンチャー企業などをM&Aで取得するニーズが
発生することが多いと判断し、A社が投資しているベンチャー企業の中からリ
ストを作成して、当該大企業宛にM&Aの提案を行うことにより投資先ベンチ
ャー企業のEXITを目指していることが明らかとなった。またB社のように
EXITの不透明な投資先企業のバリューアップを図り、他のベンチャー企業
とのM&Aを検討するための専門セクションを設けている例も見られた。
また我が国では2000年前後のITバブル期に多く組成されたVCファン
ドが次々に満期を迎える時期に差し掛かっており、満期前に投資先企業株式の
流動化を図る必要が生じている。これも今後他企業への売却が活発化する要素
と見込まれている(経産省報告書)。
(2)インキュベーター型VC
そうしたアーリーステージ回避の動きとは対照的に最近目立つのが、投資金
額、出資比率は比較的低く、アーリーステージのベンチャー或いは創業前の起
業家に対する出資をして新事業を起業家とともに作り込んでいくインキュベー
ター型VCである。
これはある意味でエンジェル的な手法であるが、ただ一般的なエンジェルの
ようにIPOの際に投資回収するのではなく、後に一般のVCや事業会社など
が新規参入株主として入ってくる際に売却してEXITするケースが多い。そ
の意味でIPO時またはそれ以降に売却する場合に比べると、ミドルリスク-
ミドルリターンを特徴とする投資手法である。
また、株式による投資回収だけでなく、一緒に事業展開することでインキュ
ベーターと投資先が売上げを共有、収益を分配しているVCもある。
31
<トピックス>日米で旬なインキュベーター型
こうしたインキュベーター型のVCとしては、顔ちぇき!のジェイマジック
などを投資・育成しているアーキタイプ(東京・港)や事業アイデアを起業家
に提示し共同で事業を育てるコアピープルパートナーズ(東京・千代田)など
が挙げられる。
米国でも、似通った動きはある。Yコンビネーターは、持ち込まれたビジネ
スアイデアの中から、優良なものに対して、資金を投資し、自社内に設けたイ
ンキュベーションオフィスで一定期間事業開発に取り組ませる。
(3)海外投資の強化
2007年度の国内VCの投資動向をみると、約78%が日本国内で残りが
海外(主にアジア・太平洋地域)への投資であり、2006年度と比較して変
化していない。しかし日本国内のIPO市場の低迷が続く中、海外投資を強化
する動きも目立っている。
中国を中心としたアジア地区では今後も高い成長が見込まれることから多く
のVCがこの地区での投資を検討している。米国のVCも、中国、インドなど
への投資を増やしている。サブプライム問題を発端とした金融危機以降不安定
な状況が続いているものの、未だアジア地域は世界のVCの先陣争いの場とな
っていることが伺われ、我が国VCの積極的展開が期待されている。
<トピックス>大手VCの中国などでの拠点新設、ファンド組成本格化
今回のVCインタビュー調査等で明らかになった点の一つが、大手VCは中
国など海外への投資を積極的に推進して行こうとする動きである。
ジャフコは、中国に北京事務所の他、上海事務所を設けて拠点の拡充を図り、
アジアの IT 関連ベンチャーに投資するファンドを組成。大和SMBCキャピタ
ルも北京事務所を開設して拠点拡充を図るとともに、ベトナムホーチミンへの
駐在事務所拡充計画や2009年度以降のロシアへの展開を視野にアジアでの
投資活発化を目指している。日本アジア投資は従来よりアジア地域の投資に力
を入れてきたが、特にインターネットやモバイル関連ベンチャーへの投資に特
化したファンドや中国、台湾、香港を投資対象とした中華圏VCファンドの組
成を計画し、一層の投資機会拡充を目指している。
各VCとも IT・製造関連業種主体に、今後はサービス、環境といったアジア
各国・地域での内需関連産業への投資の機会も視野入れている。
32
3.エンジェル -萌芽の兆し
シードおよびアーリーステージのベンチャーへの投資の担い手として若いベ
ンチャー企業OB達を中心とした新しいビジネスエンジェル層の活躍に期待が
高まっている。
米国の場合は企業の成長ステージに合わせて資金供給の主体がシフトする。
シード、スタートアップ企業への投資は、主にビジネスエンジェルといわれる
人たちが担っている。そしてある程度成長した後、VCが大きな資金を投資す
ることが多い。日本ではビジネスエンジェルといわれる人たちはいるものの米
国に比べまだ機能が弱く、米国ではビジネスエンジェルが担っている機能を日
本ではVCが担ってきた。
ただ米国でもビジネスエンジェルが発展したのはさほど昔ではない。かつて
は米国のVCもアーリーステージへの投資を行っていた。しかし1990年代
にVCのビジネスモデルが変化して他企業への売却が投資回収手段の主流とな
り(経産省報告書)、レーターステージ以降の大きなロットの投資がVCビジネ
スの中心となった。
その結果、シード、アーリーステージの企業にファイナンスギャップが発生
し、このギャップを埋めるべくビジネスエンジェルが登場し発展することとな
った、ともいわれている。(第3章参照)
日本のVCも上述のとおりバイアウトを中心としたレーターステージへの投
資を進めビジネスモデルの転換期にあるとすれば、昨年度の税制改正による支
援措置強化とも相俟って、日本のビジネスエンジェル発展にとっては好機到来
と考えられる。
<トピックス>若いエンジェル集団の登場
最近とみに活躍が目立ち始めているビジネスエンジェル(個人投資家)の中
心になっているのは、先行して上場を経験し多額のキャピタルゲインを手にし
ているベンチャー企業の取締役OBたちだ。とりわけ、2000年以降に上場
した携帯電話関連も含むIT・ネットベンチャー経営陣が一定の層を形成して
いる。
彼らは一般的な富裕層と違い、資金提供力だけでなく起業家に適切な助言を
するメンターとしての能力もある。上場企業経営陣として培った人的なネット
ワークも活用することができ、様々な局面で経営者と共感しつつ支援できる。
日本ではこれまで、
「ベンチャーを支援するベテランの会」の主要メンバーの
ように、60歳前後の外資系IT企業経営者経験者らがビジネスエンジェルの
役割を果たしていたが、若い層にもそうした集団ができる可能性が出てきたわ
けで、成功した起業家が次の世代の起業家を育てる好循環が生まれつつある。
33
これにはエンジェル税制の拡充も追い風になっている。
4.コーポレート(事業会社) -積極的なベンチャー投資
既に示したように、我が国ベンチャー企業の資金調達において事業会社はV
Cに次ぐ大きな役割を担っている。(2008年 IPO企業が会社設立からI
POまでに調達した資金(資本金を含む)は、平均 747百万円、中央値 3
85百万円、34社合計の内訳は個人17%、事業会社27%、VC56%で
あった。(再掲))
機関投資家の資金やそれを前提としたVCファンドからの資金供給が縮む中、
存在感を増しているのが事業会社である。景気が大幅に減速して厳しい経営環
境の下でもベンチャー向けの投資について積極的に取り組む事例がみられる。
21世紀を迎えて国際的に技術、市場の変化のスピードが加速する一方、製
品開発に必要な研究開発費は増加し、とても自社のみではニーズに対応した新
たな製品を的確に市場に供給できない状態となっている。このため自前主義を
捨て、ベンチャーなど外部のリソースを取り込んで、いわば技術開発の時間を
買う「オープンイノベーション戦略」にシフトしてきていることによる。
(前述
のバイオベンチャーのアライアンスもこうした事業会社の戦略に乗ったもので
ある。)
グローバルな競争を勝ち抜く観点から事業会社のベンチャー向け投資はこれ
から益々存在感を増していくものと期待される。
<トピックス>オープンイノベーションへの取り組み
事業会社が関連企業としてコーポレートVC(CVC)を設立する事例が増
えている。
通信最大手のNTTでは2008年2月にコーポレートVC「NTTインベ
ストメントパートナーズ」を設立し、本社から直接投資するよりも機動的に独
自技術を持つベンチャー企業に出資したり、買収したりする体制を整えた。持
ち株会社のNTTがベンチャー投資に乗り出すのは初めてだった。本業の情報
通信に関連する分野で先進的な技術やノウハウを 持つ国内外のベンチャー企
業への出資を目的としている。自社だけの研究開発体制では手が回らない領域
の技術について、外部のリソースを活用する「オープンイノベーション」の先
兵の役割を持たせている。第一弾として、5月に次世代ネットワーク(NGN)
を活用した3次元仮想空間の技術の開発とサービスを狙い、ngi group
の株式を取得した。9月にはコールセンター事業における在宅勤務システム電
を開発しているメディア・クルーズ・ソリューション(東京・渋谷)に出資し
34
た。
ベンチャー投資で先行するIT企業以外にも、CVC設立のすそ野は広がっ
ている。旭化成は欧米の有望なベンチャー企業に投資するためにCVCを設立
した。資金規模は10億円で、電子材料や医療機器分野で技術力のあるベンチ
ャー企業が対象だ。米ニューヨークに新設した子会社「旭化成イノベーション・
パートナーズ」がベンチャー企業の発掘を担う。金融危機でベンチャー企業向
けの投資活動が停滞しつつあり、有望企業に投資する好機とみているようだ。
5.外資 -我が国有望シーズの発掘
(1)日本に優位性のある技術に着目
グローバルな事業展開を行っている外資系企業のオープンイノベーションへ
の取り組みは更に進んでいる。厳しい国際競争の中では世界から優れた技術や
知財を集め、自社またはサードパーティのリソースと組み合わせて新たな付加
価値を創造していくことが至上命題になっている。このため日本に優位性ある
技術や有望な市場に着目して日本への投資を強化する戦略に出ている。これは
今回実施した日本に事務所を持つ外資系VCインタビューの中でも重要な戦略
の1つとして明らかになっている。
<トピックス> 期待が大きい日本の環境関連技術
とりわけ期待が大きいのが環境関連技術(クリーンテック)であろう。オバ
マ米大統領が「環境技術で雇用を創出する」と宣言したように、クリーンテッ
クは燃料電池やバイオマス、自然エネルギー、廃棄物処理など幅広い事業分野
にかかわり、産業としてのすそ野が広い。実用化、生産には巨額の資金を必要
とし、一方で技術的なブレークスルーの影響も大きいとされる。
実際、2008年には、スウェーデン系のVCであるインベスター・グロー
ス・キャピタルが日本の風力発電ベンチャー、ゼファー(東京・渋谷)に出資
したり、米国系のグローブスパンキャピタルパートナーズが太陽電池関連ベン
チャー、ソーラーシリコンテクノロジー(千葉市)に投資したりした事例があ
る。いずれも投資金額は億単位を超えており、日本のVCの平均的な水準を上
回っている。
<トピックス> 新たに進出を計画
米有力VCのドールキャピタルマネジメントは航空ベンチャーのスターフライ
ヤーに出資した実績もある。同社は一昨年来日本での投資活動のためのフィー
ジビリティースタディーを進めており、2008年12月に初めにも日本のオ
フィスを開設した。やはりテクノロジー系のベンチャーへの投資を念頭におい
35
ているとみられる。
(2)ベンチャーや大学が保有する知財や技術に高い関心
日本のベンチャーや大学の有する知財の取得にも熱心であり、知財の買い取
りや実施権の確保のみならず、知財獲得を目的とした提携や買収にも熱心であ
る。このため米国系を中心に外資系投資会社やVCが日本のベンチャー、大学
へのアプローチや日本のVCと提携関係を強化する動きに出ている。
<トピックス>活発な知財ビジネス
外資の我が国における知財ビジネスは活発になろうとしている。対象になっ
ているのは、もちろん大企業の保有特許もあるが、iPS細胞の例を引くまで
もなく日本の大学の世界に冠たる基礎研究の成果やベンチャー企業の新技術が
体系化された知的財産である。1,000社を超える規模で設立された大学発
ベンチャーが持つ技術は格好の標的になっている。特許の申請や維持を担うT
LO(技術移転機関)の活動の浸透と相まって、どのベンチャーがどのような
知的財産を持っているのかが、従来に比べてわかりやすくなってきているため
だ。活動が目立つのは、米インテレクチュアル・ベンチャーズ(ワシントン州)。
米マイクロソフト元最高技術責任者(CTO)
、ネイサン・ミアボルド氏らが2
000年に設立した。運用資産は約50億ドルという。同社は2008年、日
本で本格的に事業をスタートした。すでに、環境関連技術など10件以上の特
許を取得したという。ただ、一部の投資会社では、経営が立ち行かなくなった
ベンチャー企業を知的財産ごと、格安で買収するなど、荒っぽい動きも目立ち
始めている。
36
第4節 強靭な体質への転換のために
我が国ベンチャービジネス全体がIPO市場の動向に極端に左右されることの
ない強靭な体質に転換していくためには、第3節に示したようなベンチャー企
業の多様な成長戦略への取り組み、VCのIPO中心のビジネスモデルからの
脱却など、将来のビジネスモデルを先取りするような動きを今後加速化・定着
化させていく必要がある。
このため、まずベンチャー企業の足元の運転資金対策やIPO市場の立て直し
を通じ、
「細っているベンチャー企業に対する資金供給対策」がしっかり講じら
れることが重要である。そのためにも一層の規制緩和による新事業分野の拡大
やオープンイノベーション環境の整備などによる「内外のリスクマネーの円滑
な導入のための支援措置」の導入が求められる。
1.当面の資金対策
既に述べたように、わが国のベンチャー企業への資金供給は3FとVCが中
心だが、運転資金などは金融機関による間接金融が補完的な役割を担っている。
昨今のIPO市場の低迷と金融危機でVCからの新規の資金供給が落ち込み、
また金融機関の融資態度が厳しくなると、ベンチャー経営は極めて厳しい状況
に追い込まれている。
ベンチャー企業緊急調査でも政策面の要望として「金融措置」を挙げる企業
が最も多く、回答企業全体の6割近くを占めている。そうした中には、
「様々な
融資や資金調達が国や自治体から出ているが、結局は金融機関次第。アーリー
ステージの企業には厳しい。それに書類が多く少人数でスタートするベンチャ
ーでは難しい。」といったコメントも寄せられている。
従って現下の情勢の中で特にスタートアップ時の脆弱な体力しか有さないベ
ンチャー企業の特質を踏まえた強力な支援措置や弾力的な運用が望まれる。
2.IPO市場の活性化
ベンチャー企業への成長資金の供給源の大元はやはりIPO市場である。I
PO市場はベンチャー企業自体が直接資金調達を行う場であるばかりでなく、
VCやエンジェルが投資回収を行い新たなベンチャー企業投資を行うための資
金確保の場でもある。このためIPO市場の活性化はベンチャービジネス再生
のコアともいえる課題である。
ただそのためには内外からのリスクマネーの円滑な流入が不可欠であり、①
市場の信頼性回復、②潜在的な爆発力を持った多くのベンチャーシーズの育成、
③柔軟なビジネスモデルの下に高いIRRを実現しうるVCの活性化、などが
課題となろう。
37
(市場の信頼性回復)
市場の信頼性確保のためには一定程度の様々な規制や情報開示が必要とされ
るが、市場関係者はもとよりIPOを志すベンチャー企業自体の自覚も重要で
あり、規制措置による負担増などとのバランスを考慮しつつ、最も有効かつ効
率的な措置や運用に向けて弾力的な対応が求められよう。
(プロ向け新市場への期待)
そうした観点から、東京証券取引所が英国AIMと合弁で近々創設を予定し
ている
プロの投資家を対象とした新興企業向けの新市場に対する期待は大きい。求め
られる情報開示の程度は一般投資家向けと、自ら審査能力のあるプロの機関投
資家向けでは当然異なってしかるべきである。プロ向け市場であれば、ベンチ
ャー企業に負担を強いることになる上場審査、上場後の継続的な情報開示など
の手続きが簡素化できるため、市場参加者のコストも低く、審査等に要する期
間も短い。
IPOに伴うコストを低減させ、ベンチャー企業のIPOへのインセンティ
ブを高め、またプロの目線で安定した市場形成を図っていくことで、ベンチャ
ー企業銘柄への内外の機関投資家、更には一般投資家の信頼を回復させていく
ことが期待される。その意味でこの新市場の成功が新興市場全体の活性化につ
ながっていくことを是非とも望みたい。
<トピックス>ベンチャーキャピタリストとファンドマネージャーを結ぶ
コミュニティ作り
上記に関連して必要になるのがベンチャーキャピタリストと上場株ファンド
マネージャーや証券アナリストらを結ぶコミュニティである。
レオス・キャピタルワークス(東京都・千代田区)などごく一部を除いて、
両方の事情に通じている投資会社やベンチャーキャピタルはない。このためベ
ンチャー企業に関する情報の質と量には重大な断絶があり、IPO前後の適切
な株価形成が難しくなっているとの見方がある。
ベンチャーキャピタリストが上場株式の事情について学んだり、逆に上場株
担当者が未上場ベンチャー経営について学んだりする機会を設けることが求め
られる。また、情報交換をできるような定期的な人材交流の場を求める声もあ
る。
38
3.環境整備
前記②③の潜在的な爆発力を持った多くのベンチャー企業や高いIRRを実
現しうる元気なVCなどが生み出されていくためには、当然起業家自らの創意
工夫、自助努力が基本となる。ただ、そうした努力を支援する環境整備も重要
である。
先にも触れたとおり技術や市場の変化・発展は日進月歩であり、様々な制度
が陳腐化して新たな事業分野の展開が阻害されたり、逆に制度の構築が遅れた
ために自国内の市場発展を阻害するケースは多い。
例えば、我が国ではネットビジネスを起業するに際してサーバー内にコンテ
ンツが自動複製されてしまうため現下の著作権法に抵触し、事業が起こしにく
い状況にある。またベンチャー企業が自社技術を武器に大企業とアライアンス
を組もうとしても力で押し切られ、対等なビジネスが出来にくいため不正競争
防止法などの運用強化などが必要である。こうした事態は“オープンイノベー
ション”の環境がまだまだ整っていないことの証である。従って政府は不断に
各事業分野を精査し、必要な規制緩和や制度構築、適切な運用強化などを図り、
ベンチャービジネスの環境整備を図っていく必要がある。
4.公的なリスクマネー等の供給
また政府にはバラバラな状態で埋もれている技術を集約化して新たな市場を
立ち上げたり、長期のリードタイムを要する研究開発投資の事業化に向けてリ
ード役を果たすなど、“市場の失敗”を埋める役割も期待されている。
政府が検討している「イノベーション創造機構(仮称)」は、埋もれた状態の
先端技術を結集して事業化を後押しするファンドである。有望な技術を持って
いながらステールメイト状態にあるバイオベンチャーなどに集中的に支援を行
うことにより革新的な新技術の事業化に役立つと考えられている。
しかしこの機構が単に資金繰りに窮しているベンチャーなどの救済資金の提
供などということになれば上記の期待に応えるものとはならない。ベンチャー
企業緊急調査では、「支援企業にはその結果を厳しく求めるべき」とか、「計画
通りいかない場合のペナルティーを」という声や、運用について「市場性と成
長性」、「技術・シーズ」を重視すべきであるという意見が寄せられている。全
員救済的支援には極めて消極的で、むしろ国策的観点から「強いものをより強
くしていくための手段」と位置付けるべき、ということであろう。
また先例となっている産業再生機構の場合、バランスシートは傷んでいても
本業は比較的堅調な事業会社を投資対象としていた。従って債務を買い取り、
事業を再成長させる資金を供給することで、現場での経営の経験がほとんどな
い金融関連の人材によるマネジメントでも一定の成果をあげることができた。
39
ベンチャーの場合は相当のハンズオンが必要になるため、企業の現場での経
験豊富な人材を多数確保する必要がある。また、いたずらに多額の資金を供給
すると、ベンチャー投資の相場をかき乱すことになり、民間VCおよびベンチ
ャー企業の経営をゆがめてしまうことにもなりかねない。
適切な投資対象の選別と必要な人材の確保、適切な投資手法が求められてい
る。
5.人材育成への取り組み
その人材育成については中期的な課題の一つとしてじっくり取り組んでいく
必要がある。起業家人材の不足は言われて久しいが、上記のハンズオンノウハ
ウを有するキャピタリスト、更にはベンチャー企業、VCの海外展開の積極化
を睨んで海外での人材育成も新たな課題として挙げられてきている。
ただ、人材育成には時間を要することも勿論であるが、若い人々が起業家な
りキャピタリストを目指すインセンティブ、つまり魅力的な事業、市場を目の
前に提示することも重要で、そうした事業環境の中に入れば自ずと人材は磨か
れる点も見過ごされてはいけない。人材育成の取り組みは多面的に行なわれる
必要がある。
<トピックス>成果上げつつある起業家教育
①大学起業家講座から生まれる成長ベンチャー
大学での起業家教育が成果を上げつつある。インターネットのサイトで、ア
ルバイトを雇いたい企業と求職者をマッチングする事業を手掛けるリブセンス
(東京・新宿)は早稲田大学の起業家養成コースから生まれたベンチャー企業
である。創業後3年たち、2008年度の売上高は3億円を超え上場が視野に
入ってきた。1年生のとき授業で起業家講座を受講。授業の最後では自前の事
業計画をビジネスプランコンテストにかけ、優勝した。副賞として、企業での
インターンシップや、大学のインキュベーションオフィスの無料賃貸があり、
起業に踏み切った。卒業後の創業を検討していたが、こうした支援を受け1年
生の冬に会社を設立した。早期の事業開始で、順調に上場できれば、最年少記
録を更新することになりそうだ。
東京大学での起業家教育の中核講座である「アントレプレナー道場」は20
08年、4年目を迎えた。ミクシィのケーススタディなどを学んだり、起業家
から創業物語を直接聞いたりしたうえで最終的にビジネスプランを発表した。
過去の受講者からは、ベンチャーを創業した人やベンチャーに就職した人が
相次いでいる。大企業に入社した場合でも将来の起業を前提としている人も少
なくない。
40
②起業家・ベンチャーが支援する寄付講座
こうした起業家関連講座の一部は成功した起業家やベンチャー企業からの寄
付で賄われている。早稲田大学ではマクロミル、慶応義塾大学ではディー・エ
ヌ・エーなどが起業家育成講座を寄付している。
東京大学で2008年から本格的な活動を開始した「知的資産経営総括寄付
講座」は、ミクシィの笠原健治社長個人とngi group、リクルートな
どが寄付を提供した3年間のプロジェクトである。企業を構成する人的な資産
や、技術や特許などの組織に関係する資産、さらには顧客との関係性などの知
的資産をどのようにマネジメントすべきなのか。サービス産業ハイテクベンチ
ャー企業などの事例について研究し、成果を体系化した教育プログラムを開発
する。
41
(注記欄)
(注1)リード
投資先の株価決定等資本政策策定を行える先のこと。
(注2)GP
無限責任組合員(General Partner)のことで、VC や投資会社の運営するファ
ンド(投資事業有限責任組合)はファンド運営のための業務執行権限を有する
GP とファンドの出資者で運営に関してガバナンス権限を有する有限責任組合員
(LP→Limited Partner)から構成されている
(注3)IRR
ベンチャーキャピタル・ファンドは一般に、各時点での正確な時価評価額を
決めることができないこと、一旦出資すると投資期間中に自由に清算できない
ことから、運用パフォーマンスは、投資家にとってのキャッシュフローから計
算される IRR(内部収益率)によって測る。この IRR とは、その投資で発生する出
資・分配などの全てのキャッシュフローを現在価値に割引いた際に、それらの
総和がゼロとなるよう算出された割引率(%)のことであり、いわゆるファン
ドの年間利回りに近い概念である。運用が終了していないファンドに関しては、
直近のファンド残余価値を時価評価し、便宜的にこれを直近時点の正のキャッ
シュフローに加える。
実際には、IRR( r )は次の式を満たすように求められる。
n
Ci
0=∑
ti
i =0 (1 + r )
このとき、t i :開始(0)から i 番目の時点までの期間、C i : t i でのキャッシュフロ
ー額(出資金を負のキャッシュフロー、分配額を正のキャッシュフローと考える。
最終時点 t n におけるファンド資産の残余価値時価評価を t n の正のキャッシュフ
ローに加える)、r :IRR である。この r は一般に解析的には求められないので、
逐次計算により近似解を求めることになる。
(注4)1号PE問題
PE は Permanent Establishment の略で、OECD モデル租税条約では、株式譲
渡益課税は居住国課税が原則とされているが、日本の現行法制上では、組合契
42
約(民法組合・投資事業有限責任組合等)に係る事業利益の配分については、
当該組合が国内に事務所等を有する場合、これが非居住者組合員にとっての恒
久的施設と解され、当該非居住者自身が国内で事業をしているものとして、国
内原泉所得として課税される。
日本においては、非居住者が法律上組合の業務を行うことができない LP(有限
責任組合員)についても課税される点が、他の主要国に比して海外投資家に重
い税負担を求める制度となっていることを示す。尚、英米等では、単に出資の
みを行っている外国組合員(LP)に対しては課税をしない。
43
第2章
バイオベンチャー
<目次>
1.バイオベンチャーの現状と課題
(1)バイオベンチャーの経営状況
(2)バイオベンチャーの今後のIPO計画
<参考>米国バイオベンチャーの状況
(3)バイオベンチャーの資金調達
(4)バイオベンチャーの特質
(5)取り組むべき課題
2.バイオベンチャーを巡る新たな動き
(1)アライアンス戦略の実施又は計画状況
(2)アライアンス戦略の事例
(3)地域推進体制
3.大学発ベンチャーのバイオ分野の特徴と最近の傾向
(1)大学発バイオベンチャーの設立傾向
(2)大学発バイオベンチャーの地域分布
(3)大学発バイオベンチャーの事業・経営状況
<参考>大学発ベンチャーの失敗の教訓
<別添>ベンチャー企業一般に対する緊急調査の結果概要
1.資金調達状況
(1)現下の最大の政策要望事項は金融措置
(2)IPOを検討していた企業の半数が計画を凍結
(3)減少に転じるVCからの新規投資
(4)間接金融への依存度が高いベンチャー企業
(5)ベンチャー企業融資への対応変化
2.業績見通し
(1)2008年度の業績見通し
(2)中期事業見通し
1
第2章
バイオベンチャー
将来の新たな技術イノベーションへの期待として研究開発型ベンチャーの成功は
大きな鍵と言える。しかし一般的には極めて専門性が高い分野であるばかりでなく研
究開発成果の事業化までに多額の資金と期間が必要で、大きな市場リスクも存在する。
近時の金融資本市場を巡る環境はこうした事業環境の厳しさに追い打ちをかけてい
ると考えられるが、ベンチャー各社はどのように対応しようとしているのであろうか。
こうした問題意識のもとに当センターは研究開発型ベンチャーの一つのモデルと
して大きく期待されているバイオベンチャーを取り上げ、2008年12月に緊急の
アンケート調査を行った。(110社中26社から回答を得る)
第2章はこのアンケート調査の結果や関係者からのヒアリングなどを踏まえ、バイ
オベンチャーの現状と今後の取り組みの方向の整理を行った。
1.バイオベンチャーの現状と課題
(1)バイオベンチャーの経営状況
下記の表は、大学発ベンチャーを含む上場したバイオベンチャー企業の公開されて
いる決算書から、医薬品関連事業支援企業16社と創薬関連ベンチャー19社、計3
5社の時価総額、売上高、経常利益、当期利益を抜粋して示している。
(上場バイオベンチャーの経営状況全般)
まず経営環境全般としては、株価低迷を反映して新興市場銘柄は軒並み売上が伸び
ず、特に創薬系はしい赤字経営に陥り深刻な状況にあることが伺える。
(医薬品関連企業)
医薬品関連企業では、図表のNo.16 の富士バイオメディックス(上場廃止)は
民事再生法適用申請の企業で例外として、一定レベルの売上があり経営的にも安定し
ているところが多い。ただ時価総額は株価に連動するため流動的である。
(創薬関連企業)
一方、創薬関連ベンチャー19社のうち、大半の16社は業績が悪く、経常利益で
巨額の赤字を出している。売上高が10億円に満たない企業が10社、そのうち3億
未満の企業が半数を占めた。黒字はタカラバイオ、アールテック・ウエノ、コスモ・
バイオの3社で、これをみると売上高が50億円を超えないと創薬関連ベンチャーの
経営は毎年の研究開発投資負担もあって厳しくなっていると言える。
2
・図表1
医薬品関連業界
順位 コード 市場
医
薬
品
関
連
事
業
支
援
ャー
創
薬
関
連
ベ
ン
チ
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
2413
4282
2395
2309
2183
2399
2123
2372
2176
2385
2182
2150
3780
2316
2166
3379
4974
4564
4573
4563
7774
2370
4565
4567
4875
3386
7707
2369
4572
4566
2342
4571
2397
4570
2160
東①
東①
東①
東①
東M
東M
東M
東①
JQ
東M
大H
東M
東M
大H
JQ
名C
東M
東M
大H
東M
JN
東M
東M
名C
大H
JQ
大H
東M
JN
東M
東M
東M
東M
大H
東M
社 名
ソネット・エムスリー
イーピーエス
新日本科学
シミック
リニカル
綜合臨床ホールディングス
応用医学研究所
アイロムホールディングス
イナリサーチ
総医研ホールディングス
メディサイエンスプランニング
ケアネット
メビックス
モスインスティテュート
MICメディカル
富士バイオメディックス
タカラバイオ
オンコセラピー・サイエンス
アールテックウエノ
アンジェス MG
J-TEC
メディネット
そーせいグループ
ECI
メディシノバ
コスモ・バイオ
プレシジョン・システム・サイエンス
メディビックグループ
カルナバイオサイエンス
LTTバイオファーマ
トランスジェニック
ナノキャリア
DNAチップ研究所
免疫生物研究所
ジーエヌアイ
時価総額 売上高 経常利益当期利益決算期
百万円 百万円 百万円 百万円
81,516
7,475
3,734
1,965 08/3
33,629 21,182
3,562
1,708 08/9
26,479 19,647
1,049
599 08/3
20,342 25,777
2,187
829 08/9
10,267
1,270
495
294 08/3
3,933
4,110
371
29 08/7
3,637
2,539
817
440 08/9
3,535 13,726
-275 -1,090 08/3
2,800
3,249
328
175 08/3
2,731
2,547
38
-95 08/6
2,624
5,468
479
282 08/8
1,695
2,617
389
561 08/3
1,516
2,547
144
57 08/4
1,224
559
-127
-309 08/7
1,077
3,401
328
143 08/9
8 29,479
1,428 -1,430 08/5
51,608 20,278
876
679 08/3
23,051
1,972
-314
-202 08/3
22,588
6,332
2,713
2,070 08/3
18,251
1,720 -1,730 -1,728 07/12
8,064
111 -1,049 -1,086 08/3
5,580
1,838
-704 -1,702 08/9
3,678
709 -6,222 -6,503 08/3
2,916
252 -1,182 -1,378 08/5
2,179
-5,582 07/12
1,802
5,906
475
243 07/12
1,709
3,397
-248
-400 08/6
1,498
780
-868 -1,314 07/12
1,486
513
-158
-179 07/12
1,158
1,233 -1,105 -7,172 08/3
1,080
332
-659
-884 08/3
1,010
262
-491
-494 08/3
949
879
-333
-345 08/3
570
1,288
-208
-236 08/3
518
273 -1,279 -1,279 08/3
設立
公開
2000.09
1991.05
1973.05
1985.03
2005.06
1989.12
1980.12
1997.04
1978.03
2001.12
1982.09
1996.07
2001.05
1997.03
1986.12
1984.12
2002.04
2001.04
1989.09
1999.12
1999.02
1995.10
08/9
1999.06
2000.09
1983.08
1985.07
2000.02
2003.04
2003.01
1998.04
1996.06
1999.04
1982.09
2001.11
2004.09
2001.07
2004.03
2002.06
2008.10
2004.04
2006.09
2003.10
2008.06
2003.12
2008.10
2007.04
2005.11
2002.08
2007.11
2005.08
2004.12
2003.12
2008.04
2002.09
2007.12
2003.10
2004.07
2005.03
2005.02
2005.09
2001.02
2003.09
2008.03
2004.11
2002.12
2008.03
2004.03
2007.03
2007.08
他方、今回のバイオベンチャーへのアンケート調査結果をみると、本年度の業績見
通しを「増収・増益」と回答した企業が10社(38.5%)と多く、次いで「減収・
減益」が7社(26.9%)、
「減収・増益」が5社(19.2%)で、
「増収・減益」
と答えた企業はわずか2社で、企業間のばらつきが見られた。
しかし中期事業計画の達成見込みについて聞くと様相は一変し、「計画を上回る好
調」な企業はゼロ、
「おおむね順調」が8社(30.8%)で、
「計画は下回るものの
成長軌道」と答えた企業が6社(23.1%)、そして「計画を下回り、苦戦」が1
0社(38.5%)と最も多かった。従って中期の見通しとなると60%以上の企業
が業績悪化を予想している。
3
(大学発ベンチャーの経営状況)
大学発ベンチャー企業で上場しているのは23社(図表2参照)で、そのうちバイ
オ企業は16社(70%)を数えている。これら企業の業績を前出の図表1で照らし
合わせれば、上場の大学発のバイオベンチャーの経営状況が極めて深刻で上場後も資
金調達で苦戦している様子が垣間見ることができる。加えて新興市場の低迷による株
価の下落はそれに追い打ちをかけている。
・図表2
株式公開の大学発ベンチャー企業一覧
会社名
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
本社所在地
神奈川県横浜市
株式会社インターアクション
京都府京都市
株式会社フェイス
大阪府茨木市
アンジェスMG株式会社
北海道札幌市
株式会社ソフトフロント
熊本県熊本市
株式会社トランスジェニック
東京都港区
株式会社メディビックグループ
神奈川県横浜市
株式会社メディネット
大阪府豊中市
株式会社総医研ホールディングス
神奈川県川崎市
オンコセラピー・サイエンス株式会社
神奈川県横浜市
株式会社DNAチップ研究所
東京都新宿区
株式会社綜合臨床ホールディングス
東京都渋谷区
株式会社ネットプライスドットコム
東京都港区
株式会社LTTバイオファーマ
東京都渋谷区
株式会社エフェクター細胞研究所
愛知県名古屋市
株式会社ディー・ディー・エス
東京都渋谷区
株式会社ドリコム
大阪府東大阪市
クラスターテクノロジー株式会社
京都府京都市
株式会社ファーマフーズ
東京都渋谷区
株式会社ミクシィ
東京都千代田区
株式会社ジーエヌアイ
株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング 愛知県蒲郡市
千葉県柏市
ナノキャリア株式会社
神戸市中央区
カルナバイオサイエンス株式会社
上場日
市場
2001年2月
2001年9月
2002年9月
2002年9月
2002年12月
2003年9月
2003年10月
2003年12月
2003年12月
2004年3月
2004年4月
2004年7月
2004年11月
2005年3月
2005年11月
2006年2月
2006年4月
2006年6月
2006年9月
2007年8月
2007年12月
2008年3月
2008年3月
東証マザーズ
JASDAQ
東証マザーズ
大証ヘラクレス(G)
東証マザーズ
東証マザーズ
東証マザーズ
東証マザーズ
東証マザーズ
東証マザーズ
東証マザーズ
東証マザーズ
東証マザーズ
名証セントレックス
東証マザーズ
東証マザーズ
大証ヘラクレス(G)
東証マザーズ
東証マザーズ
東証マザーズ
JASDAQネオ
東証マザーズ
JASDAQネオ
(DND 研究所調べ)
(2)バイオベンチャーの今後のIPO計画
2008年に上場したバイオベンチャーは、3月5日に東証マザーズにナノキャリ
ア、3月25日にジャスダックNEOにカルナバイオサイエンス、そして4月9日に
大証ヘラクレスにアールテック・ウエノの3社で、このうち、ナノキャリア、カルナ
バイオサイエンスは大学発ベンチャーであった。
しかしアンケート結果の今後の事業計画(択一)を見ると、「IPOに向けて準備
中」が8社(30.8%)と多かった。が、「IPOを考えているが現時点で凍結」
が8社(30.8%)に及んだ。その他、「他社への売却」が4社(15.4%)あ
った。2005年調査ではIPOを考えて準備しているベンチャーは53.7%を占
めており、IPO準備中企業の割合が大きく下落していると言える。
4
・図表3:バイオベンチャーの出口戦略(複数回答、単位:%)
全体
(N=319)
バイオ
(N=162)
IT
(N=100)
その他
(N=146)
IPO(新規株式公開)
50.8%
53.7%
52.0%
42.5%
M&A(企業売却)
11.9%
10.5%
13.0%
10.3%
第三者に株式譲渡せず独自展開
40.8%
38.3%
44.0%
45.9%
その他
7.5%
6.8%
6.0%
11.6%
既にIPO
1.3%
1.9%
0.0%
0.7%
不明
6.0%
5.6%
6.0%
6.8%
100%
100%
100%
100%
合計
出所:「大学発ベンチャーに関する基礎調査(平成 17 年度)」
<参考>米国バイオベンチャーの状況
バイオベンチャー成功のモデルを築いてきた米国では、金融危機に伴う経済の悪化
が影響し、ベンチャーキャピタルなどからの資金調達がこの10年で最低の水準に落
ち込んだ(Bloomberg Global Finance12 月 1 日付)。
まだ全体の概況が流動的で確定した数字ではないが、破産申請や新薬開発中止を余
儀なくされているバイオベンチャーが出ており、この1ケ月(08年11月中)の間
に少なくても5社が破産申請を行った。これまで苦境に陥ったバイオベンチャーは、
たいてい合併やライセンス契約、投資家からの資金調達で難を逃れてきたが、こうい
う破綻は、バイオ分野で異例の事態である。
それを見事に象徴しているのが、米国のバイオベンチャーのIPO(新規株式公開)
数だ。08年11月半ばまでで 1 件のみ。
それも580万ドルを調達したにすぎない。
07年は28件のIPOが行われ、17億ドルを調達した。
生命科学分野の投資銀行、米バリルによれば、08年1~9月にバイオ企業が調達
した資金は82億ドル(約7,810億円)、前年同期の179億ドルから54%減
少した。VCからの調達資金も16%減の29億ドル止まり。調達資金の減少という
事態は、研究員の解雇や研究の延期により、数十もの潜在的な治療法の研究が延期さ
れたり中止されたりすることを意味する。米国の経済危機が、バイオベンチャー企業
を直撃し、バイオベンチャーは、5分の1から10分の1程度の安価な値段で、まる
で過去に例を見ないバルクセール状態にある。
(3)バイオベンチャーの資金調達
バイオベンチャーの資金調達先(複数回答)をみると、回答を寄せた26社のうち、
本人21社(80.8%)、親戚・知人16社(61.5%)、個人投資家9社(34.
6%)、いわゆる3Fが多くを占めた。VCからの調達は14社で(53.8%)と、
5
銀行からの7社(26.9%)、公的機関を倍上回った。
これを調達額で見ると、VCからの調達は1億~10億円が4件、10億円以上も
5件と高額であり、億を超える額が投入されている。VCへの依存度が高い状況が浮
き彫りになっている。
経済産業省の平成17年度の基礎調査でみても、株式市場からの調達を除けばVC
からの出資額がバイオベンチャー1社当たり3億52百万円と最も大きく、次いで民
間企業からの出資額が1億54百万円となっており、最大の資金調達先がVCである
ことが示されている。
・図表4:バイオベンチャーの研究開発段階における資金調達の状況(N=136 社)
調達の
検討先(%)
調達先
ベンチャーキャピタル
地方銀行・信用金庫
民間企業
親類・知人
個人投資家(エンジェルを含む)
都市銀行
株式市場
自己資金(個人名義での借り入れ含む)
補助金
41.9
31.6
32.4
21.3
23.5
16.2
3.7
49.3
58.8
1社あたりの
平均出資額
(百万円)
352
35
154
15
54
66
6,883
27
122
1社あたりの
平均融資額
(百万円)
185
47
46
66
0
240
0
34
出所:「大学発ベンチャーに関する基礎調査(平成17年度)
現下の金融危機の影響でVCの投資姿勢は一層慎重になってきており、バイオベ
ンチャーにとっては追加投資が受けられず研究開発や人材への資金投入に影響が出
始めている。アンケート結果においても、
「研究開発費のための資金に不足を感じる」
企業が半数強ある(図表5)。
・図表5
0%
10% 20% 30% 40% 50% 60%
50.4%
54.7%
研究開発費のための資金に不足を感じている
設備投資のための資金に不足を感じている
通常業務に回す資金にも欠いている
その他
全体(N=264)
16.3%
17.0%
20.5%
20.8%
12.9%
7.5%
バイオ系(N=106)
出所:「大学発ベンチャーに関する基礎調査(平成 17 年度)」
6
(4)バイオベンチャーの特質
2007年から2008年にIPOをしたバイオベンチャー4社の会社設立から
IPOまでの資金調達結果などを見るとバイオベンチャー企業の特質が浮き彫りと
なる。以下、株式会社免疫生物研究所、カルナバイオサイエンス株式会社、ナノキャ
リア株式会社、アールテック・ウエノの4社について分析を行った。
・図表6
(1)
(2)
(3)
2007年、2008年IPOバイオベンチャー4社の事例分析
中央値
4 社総額
(百万円)
(百万円)
2,474
10,002
(1)の内 VC 投資総額
1,897
7,562
移動等も含む VC 投資総額
3,258
12,400
会社設立から IPO 前までの調達資金総額
資本金含む
(4) IPO 時 資金調達額
752
(5) IPO 時 初値 時価総額
(6)
5,716
IPO 直前の時価総額
増資ラウンドまたは移動での評価値
(7) PER
5,956
11 倍
(8) VC 比率
43%
(9) 増資参加 VC 数
19 社
(出所:JVR調査)
① 研究開発に多大な費用が必要
1社あたりの会社設立からIPOまでの資金調達金額は2,474百万円と200
8年IPO企業の4億円と比較すると非常に多額となっており、また VC 投資額も1,
897百万円と2008年IPO企業全体平均の72百万円と比較すると桁違いに
多大である。
② 製品化まで長期間
一般的に研究開発期間自体が長期となる場合が多いうえに、特に製薬などの場合
は臨床、治験、認可など様々なフェーズを経て製品化に至るため、投資の懐妊期
間や巨額の追加投資が必要となっている。
7
③ 高いVCへの依存度
会社設立からIPOまでの調達資金総額は4社合計で10,002百万円、その内
訳としてVC投資による資金は7,562百万円 75%がVCからの資金となる。
これは全業種平均おおよそ50%と比較して非常に高い比率となっている。また資本
金に占めるVC比率は43%と高い(2008年IPO企業全体平均は11%)
一方VC側の対応としては、リスク分散の観点もありバイオベンチャー1社あたり
の投資参加VC数も19と非常に多い(2008年IPO企業全体平均は2)
(5)取り組むべき課題
そうした特質が、昨今の経済情勢の激変は上記のような特徴を有するバイオベンチ
ャーに対し、早急に取り組むべき課題を突き付けている。
① 高いIPOのハードルと昨今の経済環境
上記のとおり1社あたりの会社設立からIPOまで25億円という非常に多額
の資金を必用としてきており、こうした資金を集めるために時価総額は高くならざ
るを得ずバイオベンチャーのIPOのハードルは他の業種に比してそもそも高か
ったことがまず挙げられる。
そうした中で、近時の経済環境の激変でIPO直前の時価総額5.956百万円、
IPO初値時価総額は5,716百万円と、IPO以前に比べて時価総額が低くな
ってしまうなど、そのハードルは一層高くなってしまっている。このため、VCに
とってもIPOにより利益を出すビジネスモデルが存在感を失い、新たな資金供給
が細ってしまっている状況である。
②IPO以外の選択肢も視野に入れた柔軟な対応
これまで上場の夢を果たしたバイオベンチャーのうち、IPO後の業績は良くない
ところも多く、上述のとおりIPOをした創薬関連ベンチャー19社のうち16社が
億単位の赤字を計上している。これには事業化の方向が固まる前にIPOを実行した
企業もあるのではないか、との見方を市場で生んでいる可能性がある。こうした事態
は結局投資家の信頼感を失わせることにつながり、結局IPOによる資金調達の道を
狭めていくことになってしまう。
このため従来以上に慎重な成長戦略の構築や事業環境の変化などを踏まえた柔軟
対応が必要である。そこではIPOのタイミングの変更・調整や、場合によってはI
PO以外に内外の大企業との連携を視野に入れた対応も重要な選択肢であろう。
しかし、図表3にも見られるように、ベンチャー企業の経営者の意識はIPOを目
標とする社が50.8%、第三者に株式譲渡せず独自展開を志向する社が40.8%
と、まだまだ固定的な経営思考に止まっている面がある。創業者である研究者は成長
8
過程に合わせて経営自体は適切な人材に任せる、IPOだけに拘らない出口を模索す
るなど、柔軟な経営への転換が求められている。
③リードタイムの長さに対応できる体制の構築
また投下資金額も大きく事業化、製品化に至るまで長期を要するため、限られた内
外のリソースを効率的に投入し最大限の成果を得ていくためには当初から中長期的
な事業戦略を策定・評価・見直しを行える体制の構築が重要である。
特に人材面では研究者が起業の創業者である場合が多く、事業の成功させるための
経営、会計、人事、営業などの経験・スキル不足は否定できない。成長の各フェーズ
に合わせた適切な人材の登用が必要であるが一方でバイオベンチャーの世界におい
てはこうした専門人材が流動化している状況にも無い。ITベンチャーでは経営レベ
ルから開発・営業のスタッフまで多くの人材が場面に応じた活躍をし、流動化がすす
んでいるがバイオベンチャーの世界では未だ充分とは言えない。
④VCの戦略的対応
他方でVCからの投資はファンド形態をとるものが多いが、一般にファンドの期間
は5年から最長でも10年という期限を持ち、この期限内に成果をあげることが求め
られている。またベンチャー1社あたり19社のVCが混在する中では主導権は持ち
にくいことはもちろん、重要な判断のポイントを見失いがちになる。
こうした環境や制約の下では硬直的に従来型のビジネスに固執しても展望は開け
ない。中長期的視点に立った事業化戦略の下に研究開発や事業化の進展状況などを踏
まえ、ベンチャー企業のみならずVC自身も、IPOだけでなく大企業とのアライア
ンスなど柔軟な戦略対応が適切に実践されるような対応が不可欠となっている。
2.バイオベンチャーを巡る新たな動き
昨年はバイオベンチャーのアライアンス戦略の成功事例が注目された年であっ
た。ここでは今後のバイオベンチャーの新たな成長発展の方向を示すものとして幾つ
かの事例を含めて紹介する。
(1)アライアンス戦略の実施又は計画状況
今回のバイオ企業調査で、そのアライアンス戦略について調べると、現在国内の大
手企業と業務提携しているベンチャーが16社、海外企業とが3社で、今後の取り組
みとしてアライアンス(業務提携)を準備しているベンチャーは8割を超えた。内訳
を見ると、業務提携を国内企業に向けて準備しているのが10社(38.5%)、同
じく海外企業に向けて準備しているのが13社(50.0%)と多く、海外志向が国
内を上回った。
現在、海外企業と業務提携を実施しているのが3社、国内企業が16社となってお
9
り、国内企業との提携を維持しながら、新たに海外企業とのアライアンスにシフトす
るベンチャーの戦略的傾向が浮かび上がった。
それでは、海外企業のどこの国と組んでいるか。現在実施しているベンチャーは、
米国、スウェーデン、中国、韓国をそれぞれ挙げた。これから準備している海外企業
は、米国が6社、欧州が3社、英国、インド、韓国、タイ、台湾がそれぞれ1社と多
様化している。海外企業とのアライアンスを準備していると回答しながら、海外の国
の名前を挙げていないのが4社あった。大手企業とのアライアンス(業務提携)の目
的は何か(複数回答)。最も多かったのが「技術・開発」の18社(69.2%)
、次
に「販売」の12社(46.2%)、そして「資金調達」の9社(34.6%)で、
これらで大半を占めた。「調査・研究」が3社(11.5%)だった。
(2)アライアンス戦略の事例
①イーベック
北海道大学発ベンチャーのバイオベンチャー「イーベック」(03年1月設立)と
ドイツのメガファーマ「ベーリンガーインゲルハイム」とのアライアンス契約は、イ
ーベックが創製した完全ヒト抗体の独占的な使用権を5,500万ユーロで供給する
という契約条件で、そのアライアンス戦略のなかでも08年の特筆すべき成功事例と
評価された。日経バイオ年鑑によると、この他、エムズサイエンスが抗うつ薬をエー
ザイに導出するオプション契約を結び、抗体ベンチャーのリブテックも協和発酵キリ
ンとの開発販売権を供与している。
②カルナバイオサイエンス
大学発ベンチャーのカルナバイオサイエンス社(08年3月上場)は、03年4月
に神戸のポートアイランドで業務を開始し、バイオベンチャー支援や研究成果の事業
化を促進する神戸医療産業都市構想の中核的施設「神戸バイオメディカル創造センタ
ー」を拠点に、韓国、スイス、ウクライナ、米国、デンマーク、オランダなどの企業
との提携や販売代理店の契約を積極的に進め、いち早く地方発のグローバル展開に先
鞭をつけた。
③ナノエッグ
また神奈川県にある聖マリアンナ医科大学発のナノエッグ(06年4月女性研究者
らが創業)は、大学の「知」の活用から生まれた新規DDS(ドラッグ・デリバリー・
システム)技術など先端的な"Skin Science"のテクノロジーによって、
皮膚の自己治癒力を高める商品化に成功したバイオベンチャー。初年度から安定した
黒字経営なのは、その技術力に加え、いち早くエステ大手のTBCグループとエステ
分野の独占契約、その他江崎グリコや複数の製薬メーカーなどあわせて約10社と共
同研究体制を確立し、化粧品から飲料・食品、それに製薬分野での技術開発や業務提
携が奏功した。第1期は売上7,000万円、08年の売上は10 億円規模を見込
み、09 年には株式上場を視野に海外とのアライアンスも計画している。
10
(3)地域推進体制
①北海道の例
バイオを地域の発展の核に据えようという動きが全国的にある、中でも北海道札幌
のバイオ産業クラスター戦略は、北海道経済産業局、北大などが連携して成果を上げ
ている。先に述べたイーベックのアライアンス契約は、設立当初から経済産業局との
二人三脚が結実したと評価かされている。バイオ企業の数は増加傾向で01年の41
社が07年には100社の大台を超えている。北海道の大学発ベンチャー数は勢いが
あり、総計75社は全国6位にランクされている。
ビジネス展開は、早くから海外に目を向けている。データでは、海外にビジネス展
開しているベンチャーは05年で19社、06年で26社、07年で38社、08年
は60社と拡大した。道内の有望なベンチャーを海外のカンファレンスや展示会に誘
いスキルを磨いた。
② 近畿の例
また近畿経済産業局では、「近畿バイオ関連産業プロジェクト」で、創薬分野を中
心にゲノム創薬時代の到来を睨んで、一早く大学の研究成果をベースにした大学発ベ
ンチャーと大手製薬会社との連携を促進することが重要と判断し、そのアライアンス
が十分に進んでいない現状を調査し、問題点を洗い出して06年に報告書をまとめた。
アライアンスに積極的な大手製薬会社として武田薬品工業の例を指摘し、いくつか
の提携実績を示したHPで提携を呼びかけている、と紹介した。さらに日経バイオ年
鑑2004年版から、三菱ウェルファーマ(当時)など国内企業5社と大学 発ベン
チャー等の企業との提携例を表にした。米国の例として、創薬系ベンチャーと大手製
薬企業とのアライアンスを分類し、以下の6つを挙げていた。
1.購入、2.技術導入(Licensing)、3.共同研究開発(Codevelopment)
4.50/50 共同経営(Partnership)
、5.合弁事業(Joint venture)
、6.企業連
合(コンソーシアム)【出典は大和総研経営情報リサーチ】
ユニークなのは神戸のバイオメディカルセンターの取り組みで、バイオ産業の促進
とバイオテク企業のサポートのため、北欧のデンマークとスウェーデンにまたがるメ
ジコンバレーのバイオクラスターと06年夏に連携した。狙いは、糖尿病治療と予防
と定め、人的な交流が活発化している。
3.大学発ベンチャーのバイオ分野の特徴と最近の傾向
経済産業省が毎年実施する『大学発ベンチャーに関する基礎調査』からバイオ分
野の大学発ベンチャーの動向について分析してみた。
そもそも大学発ベンチャーの中心分野は医療をはじめとするバイオ分野である。我
が国の大学発ベンチャー1,773社においてバイオ分野のベンチャー企業は38.
11
6%、約4割を占める。この傾向は米国においても同様であり、1980~96年の
米国MIT発ベンチャーの31%はバイオテクノロジーである。
大学発ベンチャーにバイオ分野が多い理由として、S.シェーン(2005)3 は、
①大学の基礎研究から直接的に商業化が可能であること、②技術開発の専門知識が大
学に集中していること、③バイオ医療の発明は(例えば、自動車産業とは異なり)他
の技術的部品から独立で商業化できることを挙げている。
(1)大学発バイオベンチャーの設立傾向
02年の「1000社」構想以来、年平均200社規模で順調に設立数を増やして
きた大学発ベンチャーだが、ここに来て変化の兆しが見られる。(図表6)平成18
年度中に設立されたベンチャーにおいては、バイオ分野が33.7%と 2 位のIT(ソ
フトウェア)の24.9%を大きく上回っていたが、19年度についてみると立場が
逆転した。これはバイオ分野へのVCからの投資の減少が設立数を減少させていると
考えられる。
また、廃業に追い込まれる企業数がこのところ増加傾向にあり、バイオ以外も含め
た全体で年々倍増し07年度は60社を超えた。このペースでいくと廃業が100社
までに膨れる可能性がある。従ってまだ数字は09年夏以降の調査を待つが、08年
度の推計では増加傾向にブレーキがかかり廃業数が新規設立数を上回って減少への
“逆転現象”が起きる懸念も否定できない。
・図表7:大学発ベンチャーにおけるバイオ分野の割合の変化 4(単位:%)
0%
5%
10%
15%
20%
25%
バイオ
33.7%
31.9%
IT(ソフトウェア)
24.9%
11.4%
14.4%
17.0%
17.1%
17.1%
9.6%
9.0%
6.1%
9.6%
素材・材料
機械・装置
環境
エネルギー
その他
35%
40%
45%
38.6%
10.9%
7.2%
10.6%
IT(ハードウェア)
教育
30%
0.0%
30.3%
33.0%
全体
平成18年度設立
平成19年度設立
3.3%
3.3%
5.3%
3.9%
4.4%
15.8%
13.3%
17.0%
出所:「大学発ベンチャーに関する基礎調査(平成 19 年度)
」
3
4
S.シェーン著『大学発ベンチャー』
(中央経済社)、2005 年 第 5 章
1 社で複数事業に関連する企業があるため、各事業分野の合計は 100%を上回る。
12
(2)大学発バイオベンチャーの地域分布
近年、大学発ベンチャー全体の設立は都市圏よりは地方圏での増加が目立つが、創
出母体である大学別にみると設立総数では国公私立大学の有力大学が上位にくる。そ
こで上位20校(大学発ベンチャー設立数25社以上)の大学発ベンチャーの事業分
野をみると、バイオ分野の比率が高いのは名古屋大学、北海道大学、大阪大学、岡山
大学であり、他学部に比して医学部に特色のある大学において比率が高いことがわか
る。
07年12月に上場した再生医療のJ-TECは愛知県蒲郡で、08年3月のカルナ
バイオサイエンスは神戸市、ナノキャリアは千葉県柏市だった。これまでの上場企業
の輩出県は、東京、大阪、神奈川と大都市圏に集中していたが、バイオは大学や地域
のバイオ産業の拠点で集積する傾向が著しいことが浮かび上がってきた。
・図表8:大学発ベンチャー企業の設立総数が多い大学におけるバイオベンチャーの
割合
0%
10%
20%
30%
東京大学(123)
大阪大学(78)
早稲田大学(74)
京都大学(66)
筑波大学(65)
慶應義塾大学(57)
東北大学(56)
九州大学(53)
東京工業大学(52)
北海道大学(43)
九州工業大学(42)
立命館大学(36)
神戸大学(34)
広島大学(33)
龍谷大学(32)
名古屋大学(31)
日本大学(26)
岡山大学(25)
会津大学(25)
東京農工大学(25)
徳島大学(25)
注:大学名の後の(
40%
50%
60%
70%
80%
56.4%
58.1%
51.5%
74.2%
68.0%
52.0%
)内の数値は、大学発ベンチャー設立総数を示す
出所:「大学発ベンチャーに関する基礎調査(平成19年度)」
(3)大学発バイオベンチャーの事業・経営状況
事業ステージを「研究開発段階」と「事業段階」に分けて見ると、大学発ベンチャ
ー全体では半数強(53.8%)が事業段階にあるが、バイオ分野では逆に研究開発
段階の企業が半数強(52.3%)を占めている。(経済産業省の基礎調査)
今回のバイオ企業調査の回答でも、研究開発が急がれるシード期が7社、成長初期
のアーリー期が7社で、成長・拡大のエクスパンション期が7社、成熟のレーター期
が1社という内訳だった。
13
・図表9:大学発ベンチャーの事業ステージ
0%
全体
20%
その他
60%
80%
46.2%
100%
53.8%
52.3%
バイオ
IT
40%
47.7%
35.2%
64.8%
45.9%
54.1%
研究開発段階
事業段階
出所:「大学発ベンチャーに関する基礎調査(平成 19 年度)」
企業業績を平成19年度の基礎調査で実施したアンケートからみてみると、バイオ
ベンチャーにおいては、売上高は直近で平均1億67百万円と前年比で増加している
ものの、営業利益は1億15百万円の赤字、しかも前年比で赤字幅の拡大が見られる。
その結果、繰越損益についても直近では3億1千万円の赤字に拡大している。
・図表10:企業業績(単位:百万円)
全体
資本金
売上高
営業利益
繰越損益
設立時
現在
一期前
直近
一期前
直近
一期前
直近
バイオ系
IT系
12.7
339.1
135.8
166.7
-91.7
-115.4
-261.0
-307.2
12.0
200.6
131.3
157.3
-47.3
-51.2
-119.4
-148.8
その他
10.4
126.9
89.4
110.6
-6.5
-6.4
1.6
-16.6
12.2
84.6
155.6
179.9
-29.3
-15.0
-47.8
-66.7
全
体
バ
イ
オ
系
377
377
263
263
243
243
216
216
156
156
99
99
93
93
85
85
そ
の
他
I
T
系
95
95
67
67
62
62
54
54
126
126
97
97
88
88
77
77
出所:「大学発ベンチャーに関する基礎調査(平成 19 年度)」
バイオベンチャーは前述したように研究開発期間が一般的に長く、同時に研究開発
投資額も大きい。平成 17 年度調査で直近年度の研究開発費のヒアリングでは、バイ
オベンチャーでは研究開発段階で1.6億円、事業化段階でも1.2億円と他の業種
分野と比較して高く、とりわけ研究開発段階では公的資金への依存が高い。
・図表11:直近年度における研究開発費(単位:百万円、%)
研究開発段階
バイオ系
IT系
事業段階
その他
バイオ系
IT系
その他
研究開発費(A)
157.9
64.2
65.4
115.8
26.4
38.9
うち公的資金(B)
39.9
9.7
10.5
17.9
4.9
12.2
25.3%
15.1%
16.1%
15.5%
18.5%
31.4%
79
33
52
48
30
53
割合(B/A)
回答企業数
14
出所:「大学発ベンチャーに関する基礎調査(平成 17 年度)」
<参考>大学発ベンチャーの失敗の教訓
アンケートやヒアリングなどから大学発ベンチャーの失敗共通項を整理した。
■起業のタイミング
大学における研究をもう少し具現化し、外部からの評価が可能となる段階から起業す
るなどの慎重な対応が求められる事例も見受けられる。起業してから資金不足となり、
その上、外部からは試作機も見えない状況では資金のサポートもできないという状況
になる。
■不十分な事業計画のツメ
事業計画(収益モデル、販売のオポチュニテイ、販路・生産の体制、資金計画、人材
計画)などが不十分なまま起業をしている。起業後に製品開発に没頭し、試作機を作
る手前で資金ショートをしても、資金を手当てすることは不可能に近い。また、顧客
が見えないまま開発をしているのでどのような試作機を作って良いかわからない事
例もある。これらは起業、会社設立の段階で考えて計画しておくべき問題であり、事
業の進行の中で評価・変更されていくものである。創業者が事業計画・事業実行など
の経験不足の場合が多く、これらのスタートアップ時の支援をする機関・システムが
必要となる。
■お客が見えない状態での船出
開発が終結する段階にきてから販売できる分野を探している場合がある。売れるだろ
うという甘い考えが、開発が長期となることで状況、環境が変わってしまう場合もあ
る。事前に充分、販売のオポチュニテイを検討・評価すべきであり、状況が変わって
も柔軟に対応できることが必要である。
■販売チャネルが無い
大学関係者では直接の販売チャネルになることは難しく、また民間企業と縁があって
も主として窓口はR&D部門であるため営業部門とのチャネルは少ない状況にある。
やはり、当初からどのような分野に販売をするのか、そして誰が売るのかを検討し、
その価格モデルも含めて収益の計画を立てておく必要がある。
■会社経営の経験不足
ベンチャー企業であるが故に、組織管理、管理者育成、人の育成、財務経理、営業、
など様々な経営要素でのチャレンジは非常に多く、大学でのキャリアをバックとする
15
社長にはかなり高いハードルであることが予想され、さらには研究開発をしながらそ
れらを行うことは不可能に近いと思われる。研究者である創業者は経営の適任者への
バトンタッチ、実績のある営業担当者の採用など、柔軟に対応をする必要がある。
■学外からの起業支援の必要性
これらの問題を解決するため、起業前の準備をする段階から、企業経験者、または民
間企業での事業開発・経営経験者などのサポートを得ることが必要である。残念なが
ら、現在はそのようなサポートはあまり見られない。
16
<別添>ベンチャー企業一般に対する緊急調査の結果概要
VECでは近時の経済状況の悪化を踏まえ、VCが出資を行っているベンチャー企
業に対して一昨年に行った「ベンチャー企業向け調査」に回答を頂いた453社に対
し、昨年11月に「経営環境等に関する緊急調査」として主として資金調達状況と業
績見通しを聞いたところ、短時日にも拘らず103社から回答を得た。
以下はその結果概要である。
1.資金調達状況
(1)現下の最大の政策要望事項は金融措置
今回の調査では政策面の要望として「金融措置」を挙げる企業が最も多く、回答企
業全体の6割近くを占めている。これは以下にも示すとおり、IPO市場環境の悪化
により新規公開による資金調達の道が極端に細ったこと、VCからのリスクマネーの
供給に期待できる状況にないこと、これまで無担保で一定程度の融資を仰いできた銀
行からの融資が金融危機の影響で融資に極めて消極的になっていることが考えられ
る。このため信用保証協会の無担保枠の拡大がベンチャー企業に対してもメリットが
行き渡るようよう弾力的な対応が望まれる。
・図表 12
(ベンチャー企業調査結果)政策面での要望
ベンチャー企業の創出・成長のための政策面の要望(複数回答)
0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
金融措置の実施
70.0%
57.8% (52)
証券市場の活性化
25.6% (23)
38.9% (35)
税制の見直し
15.6% (14)
業種別規制緩和策の実施
その他
60.0%
6.7% (6)
出所:2008 年度ベンチャー企業調査結果(VEC)
(2)IPOを検討していた企業の半数が計画を凍結
国内市場で新規株式公開(IPO)する企業数が記録的な低水準にある。上
場した新興企業の不祥事が後を絶たないのに加え、深刻な相場低迷も相まって
投資家離れを起こしていることが要因だ。上場時に調達できる資金が減るのに
17
対し、四半期決算や内部統制報告制度で上場コストは増加。IPOそのものの
メリットが薄れてきている状況にある。
こうした流れを受けて今回の調査結果でも、一昨年時点で「IPOを検討」
と回答し今回も回答を得た企業(58社)のうち実に半数の29社が計画凍結
の意向を示している。ただ、これらの企業のうち昨年当初から事業計画を実績
が下回るようになった社が16社となっており、IPO市場の低迷やIPOメ
リットの縮小だけではなく、景気全体の減退の影響も大きいものと考えられる。
・図表 13
(ベンチャー企業調査結果)今後の事業計画-昨年調査で「IPO
に向け検討」回答企業の現在の意向
2007年アンケートにおけるIPO検討企業の、今後の事業計画
31.0%
(18)
1
0%
10%
20%
50.0%
(29)
30%
40%
50%
60%
1.7%5.2%
(1) (3)
70%
80%
8.6% 3.4%
(5)
(2)
90%
100%
IPO(株式公開)に向け準備中
IPO(株式公開)を考えているが、現時点では凍結
他社への売却を考えている
他社を吸収することを考えている
特に考えていない
その他
無回答
出所:2008 年度ベンチャー企業調査結果(VEC)
(3)減少に転じるVCからの新規投資
ベンチャー企業に対するリスクマネーの主たる供給者としてVCの果たす役
割は大きい。今回の調査結果ではベンチャー企業への資金供給面での対応が以
前と比較して投資渋りなど「変化が生じている」としている企業が約半数以上
を占めた半面、「特に変わらない」と回答した企業が46.7%(49社)と
半数近くを占めている。
しかしながらVCを取り巻く状況は昨年夏頃から負の状況が続いている。I
PO不振の影響をもろに受け、今年度上半期はVC大手4社のうち3社が最終
赤字となった。また2008年に新興市場に上場した企業がVCから調達した
資金が、昨年比で大幅減少している。
このため2008年のVCの新規投資は減少しており、ベンチャー企業への
影響も遅からず顕在化してくるものと考えられる。引き続き実態把握に努める
必要があろう。
18
・図表 14
(ベンチャー企業調査結果)VCの対応変化
ベンチャーキャピタルの対応(択一)
46.7%
(49)
1
0%
10%
20%
13.3%
(14)
30%
40%
50%
14.3%
(15)
60%
1.9% 10.5%
(2) (11)
70%
80%
9.5%
(10)
90%
3.8%
(4)
100%
特に変わらない。
投資渋りが感じられる。
株の買取りを要求・売却を示唆されている。
M&Aを薦められている。
事業計画や業績に対する要求が厳しくなった。
その他
無回答
出所:2008 年度ベンチャー企業調査結果(VEC)
(4)間接金融への依存度が高いベンチャー企業
ベンチャー企業を支える資金調達は3F(家族・友人など)、エンジェル投資
家やハイリスクを許容するベンチャーキャピタル(VC)をはじめとした直接
金融が支えるのが一般的であるが、今回の調査では日本のベンチャー企業が間
接金融へも依存している実態がうかびあがっている。
立ち上げから現在に至るまでの資金調達先をきいたところ、銀行からも資金
供給を受けた企業は回答の約4分の3(回答率:73.8%(76件))を占
めている。
・図表 15
(ベンチャー企業調査結果)現在までの資金調達
企業の立ち上げから現在に至るまでの資金調達(複数回答)
0%
10%
20%
40%
57.3% (59)
本人
親戚・知人
36.9% (38)
民間企業
37.9% (39)
公的機関
30%
25.2% (26)
個人投資家(エンジェル) 13.6% (14)
海外資本(海外からの投資)
4.9% (5)
73.8% (76)
銀行(融資含む)
その他
5.8% (6)
19
50%
60%
70%
80%
90%
回答率
100%
(注)VC 出資先企業を対象
出所:2008 年度ベンチャー企業調査結果(VEC)
また、成長ステージ(昨年度調査回答に基づく)別に自己資本比率の内訳を
見ていくと、一般的に望ましい水準とされる自己資本比率50%以上の企業が
占める割合は、エクスパンション期が約19%と成長ステージ別に見た場合、
最低となっている。また、経営において危険水域とされる自己資本比率10%
以下の企業もエクスパンション期にて14%と、こちらは他のステージと比較
して最も多い。ベンチャーにとって最も資金需要が発生する時期に本来ハイリ
スクを許容するはずの直接金融によって調達しきれておらず、銀行からの借り
入れなど間接金融によって補っている状況が浮かび上がっている。
・図表 16(ベンチャー企業調査)対象企業成長ステージ別の自己資本比率
成長ステージ別自己資本比率
無回答0.0%
レーター期
20.0%
5.9%
14.3%
アーリー期
14.3%
12.5%
0%
30.0%
20.6%
エクスパンション期
シード期
10.0%
10%
0%~10%未満
40.0%
32.4%
16.7%
20%
32.4%
38.1%
3.6%
12.5%
8.8%
11.9%
50.0%
12.5%
30%
10%~20%未満
10.7%
25.0%
40%
19.0%
50%
20%~40%未満
21.4%
37.5%
60%
70%
40%~50%未満
80%
90%
100%
50%以上
出所:2008 年度ベンチャー企業調査(VEC)
出所:VC 投資先企業データより作成(VEC)
(5)銀行のベンチャー企業への融資対応
昨今の金融危機の影響を聞いてみると、金融機関の対応で「貸し渋りが感じ
られる」と回答した企業が30社(29.1%)、「貸し剥がし」が5社(4.
9%)と、合わせて全体の35%の企業が厳しい態度への変化を訴えている。
このうち今年度の業績見込みで「増収増益」を見込んでいる企業でさえ、その
4割弱にあたる15社(38.5%)が貸し渋り・貸し剥がしを感じられると
しており、事業の良し悪しに関わらず、信用力の弱いベンチャー企業が資金調
達に苦戦している状況が見て取れる。
20
・図表 17(ベンチャー企業調査結果)金融機関の対応変化-本年度業績見込み別
金融機関の対応(自己資本比率別:2007最新期)
0%
20%
40%
増収・増益の見込み
61.5%
増収・減益の見込み
61.5%
減収・増益の見込み
減収・減益の見込み
60%
80%
33.3%
28.6%
100%
5.1%
23.1%
15.4%
21.4%
7.1% 7.1%
2.4%
71.4%
61.9%
特に変わらない。
貸し剥がしを示唆されている。
無回答
貸し渋りが感じられる。
その他
出所:2008 年度ベンチャー企業調査結果(VEC)
2.業績見通し
(1) 2008年度の業績見通し
本年度の業績見通しは、「増収増益」の39社(37.9%)と「減収減益」の4
2社(40.8%)が回答の大多数を占め、現下の厳しい情勢の中、好業績を収める
企業と苦戦中の企業との差が鮮明に出ている。
業種別で見ると「減収減益」と回答した企業の割合は、製造業が51.1%と最も
多く、コンピューター・通信などを扱う IT 関連企業では64.3%が「減収」
(うち、
減収減益:42.8%、減収増益:21.4%)と回答している。減収の見込みとな
った主な要因としては、「大手取引先などの設備投資の冷え込み」との回答が割合多
く見られた。その一方で「増収増益」回答企業の割合はどの業種を見ても3分の1以
上を占めている。
21
・図表 18(ベンチャー企業調査結果)本年度の業績見込み
本年度の業績見込み(択一)
37.9%
(39)
1
0%
10%
12.6%
(13)
20%
30%
40%
増収・増益の見込み
減収・減益の見込み
6.8%
(7)
50%
1.9%
(2)
40.8%
(42)
60%
増収・減益の見込み
無回答
70%
80%
90%
100%
減収・増益の見込み
出所:2008 年度ベンチャー企業調査結果(VEC)
・図表 19(ベンチャー企業調査結果)本年度の業績見込み-業種別
本年度の業績見込み -業種別
0%
IT関連
医療/バイオ
製造(上記以外)
BtoCサービス
BtoBサービス
10%
20%
30%
35.7%
40%
0.0%
50%
21.4%
35.7%
90%
100%
14.3%
増収・増益の見込み
増収・減益の見込み
減収・減益の見込み
無回答
0.0%
16.7% 0.0%
2.1%
51.1%
15.4% 0.0%
14.3%
80%
16.7%
12.8% 0.0%
46.2%
70%
42.9%
25.0%
41.7%
34.0%
60%
0.0%
38.5%
28.6%
7.1%
減収・増益の見込み
出所:2008 年度ベンチャー企業調査結果(VEC)
現下の経済情勢の中でも、好業績を挙げているベンチャー企業は有数存在し
ているのは、大企業も持ち得ない技術・ノウハウを有している企業が中心とな
っており、自社の強みとして「製品・サービスの開発力、企画力」と回答した
企業は41社中20社と、半数近くを占めている。
22
・図表 20(ベンチャー企業調査結果)本年度業績「増収増益」内訳
-自社の強み別
本年度業績「増収増益」内訳-自社の強み別
15.9%
(7)
1
0%
45.5%
(20)
10%
20%
30%
40%
2.3%4.5%
(1) (2)
50%
市場シェアの拡大・新規市場の開拓力
知財マネジメント力
人的ネットワーク
無回答
60%
15.9%
(7)
70%
9.1%
(4)
80%
6.8%
(3)
90%
100%
新しい製品、サービスの企画・開発力
強力なマネジメント基盤、マネジメントスタッフ
その他
出所:2008 年度ベンチャー企業調査結果(VEC)
(2)中期事業見通し
しかし中期的な事業計画の達成見込みについての回答を見ると、次年度以降
の厳しい見通しが浮かびあがってくる。
「計画を上回る好調」な企業は1社(1.
0%)のみ、「おおむね順調」が25社(24.3%)で、好調・順調企業は
昨年比で1割近く減少。逆に「計画を下回り苦戦」が35社(34.0%)と
一昨年より12.6%も増加した。
・図表 21(ベンチャー企業調査結果)事業計画の達成見込み-経年比較
アンケート提出企業経年比較:事業計画の達成見込み
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
1.0% (1)
2007年
4.9%
(5)
30.1%
(31)
42.7%
(44)
21.4%
(22)
0.0% (0)
1.9% (2)
2008年
1.0%
(1)
24.3%
(25)
36.9%
(38)
34.0%
(35)
1.9% (2)
計画を上回り、好調を維持
概ね順調、計画どおり
計画は下回るものの、成長軌道
何れにも該当しない
計画を下回り、苦戦
無回答
出所:2008 年度ベンチャー企業調査結果(VEC)
23
・図表 22(ベンチャー企業調査結果)今後の事業計画「IPO 凍結」回答企業内訳
-本年度業績見込み別
中期事業計画の達成見込み(択一)
16.1%
(5)
1
0%
32.3%
(10)
10%
20%
30%
51.6%
(16)
40%
50%
計画を上回り、好調を維持
計画は下回るものの、成長軌道
何れにも該当しない
60%
70%
80%
90%
100%
概ね順調、計画どおり
計画を下回り、苦戦
出所:2008 年度ベンチャー企業調査結果(VEC)
24
第3章
日本のVC投資を取巻く環境と課題
<目次>
1.我が国VCの投融資の現状
2.我が国VCの投資低迷の要因
(1)IPO市場の低迷
(2)投資案件の減少
(3)信用収縮の動き
(4)減損会計基準の厳格化
(5)ファンドレイズの影響
3.VC投資動向の変化
(1)アーリーステージ回避の流れ
(2)VCのPE(プライベートエクイティ)化
(3)海外指向の流れ
(4)EXITの多様化の模索
4.VC業界としての取組状況
(1)減損会計厳格化への対応
(2)海外資金活用税制の要望
(3)東証プロ向け新市場への対応
(4)イノベーション創造機構への対応
(5)VC投資動向データベース構築に向けた対応
(6)年金基金からの資金導入
■第3章データ編
ベンチャーキャピタル等投資動向調査
ベンチャーキャピタル・ファンド等ベンチマーク調査
1
<本文>
本第3章「日本のVC投資を取巻く環境と課題」では、本年度実施した「ベン
チャーキャピタル等投資動向調査及びベンチャーキャピタル・ファンド等ベン
チマーク調査」の集計結果を踏まえ、当センターが独自に実施した主要VCへ
のインタビュー調査により得られた情報等を加味して、「投資傾向」「市場の低
迷要因」
「VCの投資動向の変化と今後の取り組み」等について触れることとす
る。
1.我が国VCの投融資の現況
2008年3月末時点の投資残高は1兆406億円で、2007年3月末比
2.3%増加した。しかしながら、年間投資額は1,933億円と、2007
年度に比べて約33%の大幅減少となり、2,000億円を下回った。
2008年4月以降もVC各社の投資活動は低調であり、主要なVCへのイ
ンタビュー調査を踏まえると更に投資金額は減少していると考えられる。新規
投資、追加投資とも投資金額は減少しているが、特に新規投資の減少が大きい。
・図表
1
VC投融資残高推移
(億円)
12,000
( 1 0 ,4 0 6 )
( 1 0 ,1 1 1 )
( 9 ,6 5 1 )
10,000
8,000
6,000
7 ,1 5 8
7 ,0 1 8
7 ,8 2 9
2 ,9 4 6
7
2 ,6 3 4
1
2 ,5 7 0
6
2007/3末
2007/9末
2008/3末
4,000
2,000
0
本体融資
本体投資
組合投資
(注①)カッコ内の数値は投融資残高の合計
(注②)上記は、全て今回調査の数値であり、再生・バイアウト投資額は含ま
れていない。
2
投資企業先企業の業種別年間投資額の構成比は、IT関連33.7%、バイ
オ/医療/ヘルスケア14.2%、産業/エネルギー20.1%、製品/サービス
29.3%となっており、サービス関連が3割を占め依然比率が高いものの、
2006年度の39.3%からは減少し、産業/エネルギーが15.1%から5%
増加している。なお、IT関連、バイオ/医療/ヘルスケアへの比率は大きく変
わっていない。
・図表
2
新規VC投資先企業の業種分布(金額比率)
その他・VBへの
直接投資以外
1.9%
不明
0.8%
製品/サービス
計
29.3%
IT関連計
33.7%
バイオ/医療/ヘ
ルスケア計
14.2%
産業/エネル
ギ ー計
20.1%
投資先企業を地域別にみると、約78%が日本国内、残りが海外(主にアジ
ア・太平洋地域)への投資であり、2006年度と比較しても変化は見られな
い。
投資先企業のステージ別の年間投資額は、設立5年未満の会社への投資が5
0.5%であり、2006年度の42.3%から増加している。日本のVCは、
米国のVCに比べアーリーステージへの投資比率が高い。インタビュー調査等
によると、レイターステージへのシフトの動きが伺える。
3
・図表
3
新規VC投資先企業の設立年数
70%
60%
50%
40%
30%
20%
10%
0%
02年9月
03年9月
04年3月
05年3月
06年3月
設立投資
設立後~5年未満
10年以上~15年未満
15年以上
07年3月
08年3月
5年以上~ 10年未満
(出所:VEC各年報告書による)
資金回収状況は、新興株式市場の低迷の影響を受け、株式公開による比率が減
少し、売却・経営者等への売り戻しの比率が増加している。2008年4月以
降も新興市場の低迷は続いており、株式公開による資金回収は更に厳しい状況
となっている。
種類株式による投資の比率は18.8%となっている。種類株式での投資が
一般的な欧米に比べるとまだ少ないものの、前年調査の7.8%に比べると急
伸しており、約20%まで利用されるようになったということは、日本でも種
類株式の利用は着実に進んでいると考えられる。
2007年度の新規組成ファンドは27件で前年比5件増加し、運用中のフ
ァンドは591件、ファンド総額は1兆9,293億円で3.8%増加してい
る。2008年4月以降VCの投資環境は急速に悪化しており、今後はファン
ドの新規組成にも影響が出てくる懸念がある。
ファンドの出資者の状況は、金融機関(銀行・信用金庫・信用組合、保険会
社、証券会社)の比率が31.2%(前年11.2%)へ増加し、個人、事業
4
法人が、それぞれ5.5%(同14.6%)
、18.9%(同24.0%)へ低
下している。なお、無限責任組合員及び業務執行組合員の比率が36.6%(同
13.9%)と大幅に増加している。なお、海外からの投資は0.2%(同1
3.4%)と比重を下げている。ちなみに年金基金は、1.2%から2.4%
へわずかながら増加しているものの、依然低い。
2.我が国VCの投資低迷の要因
上場VC会社における2008年第2四半期決算をみると、投資活動は低調
である。特に新規(初回)投資は、概ね半減している。
IPO社数、投資倍率は共に半減している。また、投資社数も半減しており、
投資金額は約20%減少で、うち新規投資は約50%減少と推測され、業績は
大幅減益ないしは赤字転落となっており、今期決算は大幅低下の見込みの様相
を呈している。株式を公開していないVCも同じ様な状況と推測され、日本の
VCは、極めて厳しい状況にある。
(1) IPO市場の低迷
2006年1月をピークに新興市場は低迷。新興上場企業の不祥事、コンプ
ライアンスの問題に起因した上場審査基準の厳格運用も相まって、新規公開企
業は激減した。2007年度のIPO社数は121社、2008年は49社で、
2000年の203社と比較すると四分の一の水準まで下げている。IPOの
件数減少のみならず株価も低迷している。例えば、2006年1月のピークか
ら比較するとマザーズ指数は約十分の一の水準にある。仮にIPOに至っても、
株価がつかず投資簿価を下回るケースが多く発生している。投資の出口をIP
Oに求めてきた日本のVCにとっては厳しい環境が続いている。
(2) 投資案件の減少
VC各社からのインタビュー調査によると、候補となる案件はそれほど減少
していないものの、ファイナンスが成立する案件が減っている状況とのことで
ある。 新興株式市場の株価は下落しているものの、未公開会社のファイナン
ス株価は、必ずしも下がっておらずバリュエーションが高止まりしているケー
スでは、EXITが見えない中で、投資採算の面から投資に至らないケースも
多い。また、シンジケートが組成できず、必要とする資金を調達することがで
きないケースも多くあるという。投資案件は減少していないが、投資実行に至
る案件が減っているようである。アーリーステージ投資の慎重化の流れと相ま
って、VC投資は低迷している。
5
(3) 信用収縮の動き
サブプライム問題発生以降、ベンチャー企業への資金供給が減少している。
銀行の融資は縮小し、VCからの投資も減少している。追加ファイナンスにお
いても、リードVC以外からはほとんど資金調達ができない状況にある。
(4) 減損会計基準の厳格化
未公開株式評価において、従来に比べ運用基準が厳しくなっていると指摘が
ある。この結果、場合によっては投資後すぐに減損を求められることになりア
ーリーステージへの投資を回避する動きにつながっている。ファンドに出資す
るLPにとっても出資後すぐに減損対象となることからベンチャーキャピタル
ファンドへの投資マインドの低下につながっていると言われている。
(5) ファンドレイズへの影響
VC投資のEXITが滞っているため投資収益は悪化しており、既存ファン
ドのパフォーマンスは悪化している。また、LPの投資マインドは未曽有の冷
え込みであり、新規ファンドレイズが困難になっている。例えば、中小企業基
盤整備機構の2008年上期の新規ファンド組成は、1 件15億円にとどまって
いる。これは民間LPからの資金調達ができないことが原因で、中小企業基盤
整備機構のファンド組成も難しくなっており、新規ファンドレイズは極めて低
迷している。
VC投資のEXITが低迷しており、投資リターンが得られない状況が続い
ている。一方で新規の投資活動も低迷しており、これまでのVCとしてのビジ
ネスモデルが成り立たない極めて厳しい状況にある。日本のVCは、ビジネス
モデルを再検討し、投資業務分野の多様化、EXITの多様化を進めている。
3.VC投資動向の変化
(1) アーリーステージ回避の流れ
日本のVCは、アーリーステージ企業への投資比率が高い。JVRの資料に
よりIPOをしたベンチャー企業の資金投資調達額の1社当たりの調達先内訳
を中央値でみると、VC投資は74百万円で個人投資の64百万円と同程度な
のに対して、事業会社が134百万円と倍近い値を示しておりレイターステー
ジ企業への投資の低さを現している。一方インタビュー調査等では、アーリー
ステージ企業への投資を回避し、レイター企業への投資にシフトが起こってい
るとの結果がでている。その原因は、多額のファンドを組成したVCがファン
ドIRRの確保のためにレイター企業への投資へシフトしていること、未公開
株式評価基準の減格化による減損会計を回避するためアーリースージへの投資
6
を回避していることなどが考えられる。ちなみに、本年度の「ベンチャーキャ
ピタル等投資動向調査」の新規投融資額が前年比32.8%の大幅減であった
ものの、比重は小さいが再生・バイアウト投資は前年比0.7%の微減に留ま
っているのもその現れであろう。
(2) VCのPE(プライベートエクイティ)化
VC各社は、ビジネスモデルの多角化を進めている。その一つがVCのPE
化である。VC投資は一般的にハイリスク、ハイリターンの投資である。一方
でバイアウトを中心としたプライベートエクイティ投資はミドルリスク、ミド
ルリターンの投資だといわれる。VC投資のみでは、ビジネスが成り立ちづら
くなってきたVCはバイアウト投資を手掛けるようになってきた。特に地方の
VCは、IPOを前提としたVC投資は成立しづらいこともあり、事業承継案
件や再生案件を手掛けるVCが増えている。かつて米国のVCでもPE化が進
展し、現在ではエクスパンションステージ以降の大きなロットの投資が中心と
なっている。それによってシード、アーリーステージの企業にファイナンスギ
ャップが発生し、ビジネスエンジェルが発展するきっかけとなったともいわれ
ている。
(3) 海外指向の流れ
日本国内のIPO市場の低迷が続く中、海外投資への流れも出始めている。
サブプライム問題を発端とした金融危機以降、不安定な状況が続いているもの
の、中国を中心としたアジア地区では、今後も高い成長が見込まれることから
多くのVCがこの地区での投資を検討している。米国のVCも、中国、インド
などへの投資を増やしている。
(4) EXITの多様化の模索
米国では、VC投資のEXIT手段としてM&Aが一般的であるが、日本の
VCのEXITは、IPOに頼ってきた。M&A、Trade Sales な
ど出口を多様化しIPOマーケットに極端に左右されないEXIT手段を各社
模索中である。出口の多様化に伴い投資スタイル、手法も変化しつつある。
4.VC業界としての取組状況
(1) 減損会計基準厳格化への対応
減損会計基準の適用にあたっては、ベンチャーキャピタル投資の特質に見合
った処理が行われるべきであり、特質を反映していない過度な減損処理が、ア
ーリーステージ企業への投資回避の動きにつながっている。未公開株式の評価
を行うにあたり、実務的な検討・整理を行い、必要な制度的手当て等を求める
7
取組を行っている。
(2) 海外資金活用税制の要望
日本のVCへの投資に占める海外からの出資は、2007年度調査ではわず
か0.2%であり、ゼロに等しい。現在の日本の税制においては、日本の組合
員制度によって組成されたベンチャーキャピタルファンドに外国人(非居住者)
が投資すると、日本の組合が恒久的施設(1号PE)とみなされ、その収益に
日本の税務当局によって課税されることになっている。この税制が、日本のベ
ンチャーキャピタル投資へ海外投資家が投資しない大きな要因となっている。
海外から日本に対する投資が活性化され、ベンチャー企業への投資が促進・活
性化されるための税制改正要望を行っている。
(3) 東証プロ向け新市場への対応
東京証券取引所が英国AIMと合弁で進めている新興企業向けの新市場。当
時1997年の不況から脱却したのは、東証マザーズやナスダックジャパンな
どの新興市場創設がきっかけとも言われており、VC業界としても現状を打破
するようなインパクトのある市場となることを期待している。
(4) イノベーション創造機構への対応
政府が検討している官民ファンド。民間のみでは投資しきれない分野の案件
に官民で支援するスキームが検討されており、バイオなどの国家戦略として育
成すべき分野で有効に活用されることが期待される。JVCA(日本ベンチャ
ーキャピタル協会)では、VC業界にとっても、より有効に機能するスキーム
の検討を進めている。
(5) VC投資動向データベース構築に向けた対応
日本のVCは、投資資金が不足している状態にあり、今後さらにVCへの資
金の出し手を多様化し、ベンチャーキャピタルファンドヘの出資を拡大させる
ことで、ベンチャー企業への投資を活発化する必要がある。
欧米では、ベンチャーキャピタルファンドヘの出資の主体をなしているのは
年金基金である。日本の場合、2007年度投資動向調査でもあるように、年
金基金からの出資比率はわずか2.4%とほとんど出資されていない。我が国
において、年金基金等の機関投資家からベンチャーキャピタルファンドへの投
資を拡大するためには、パフォーマンス情報などベンチャーキャピタル投資の
実態を定量的に把握できるデータベースの整備が必要であり、VC業界自らの
課題としてVC投資動向データベースの構築に向けて取組んでいる。
8
(6) 年金基金からの資金導入
日本の年金基金からのVCへの投資規模は、2007年度投資動向調査では、
わずか2.4%であり、20%を超える欧米に比べて極めて小さい。これが、
日本での世界級ベンチャーの不在や小型上場の原因となっている。他方、近年、
投資先の多様化とそれによるリスク分散の観点から、オルタナティブ投資を行
う企業年金は増加している。
今後、年金基金からVCへの投資を増やしていくためには、VC投資動向デ
ータベースの整備とともに、投資商品としてのVC投資の魅力等について積極
的に情報発信を行っていくこと必要不可欠である。VC業界では、企業年金基
金のVC投資に対する意識、課題等を調査し抽出するとともに、今後のアプロ
ーチ方法等の検討を行っている。
9
平成 20 年度
ベンチャーキャピタル等投資動向調査
ベンチャーキャピタル・ファンド等ベンチマーク調査
報告書(データ編)
平成 21 年 1 月
財団法人ベンチャーエンタープライズセンター
本報告書に掲載した情報は信頼すべき筋から最大限の注意を払って、収集したが、その
内容について保証するものではない。(財)ベンチャーエンタープライズセンターは、
本報告書中の誤謬または脱漏から生じた付随的損害もしくは間接的損害には、いかなる
責務を負わないものとする。
回答企業一覧(90 社)
社名
株式会社アイシーピー
アイ・シグマ・キャピタル株式会社
大和SMBCキャピタル株式会社
大和証券SMBCプリンシパル・インベストメンツ株式会社
あおぞらインベストメント株式会社
知財開発投資株式会社
アグリビジネス投資育成㈱
中銀リース株式会社
朝日生命キャピタル株式会社
中信ベンチャーキャピタル 株式会社
アントレピア株式会社
㈱ツナミネットワークパートナーズ
伊藤忠テクノロジーベンチャーズ㈱
ティー・ハンズオン・インベストメント株式会社 株式会社インテック・アイティ・キャピタル
株式会社ドーガン・アドバイザーズ
ウォーターベイン・パートナーズ株式会社
東京海上キャピタル株式会社
エーシーベンチャーズ株式会社
エス・アイ・ピー株式会社
東京中小企業投資育成 株式会社
東北イノベーションキャピタル株式会社
株式会社エス・ケイ・ベンチャーズ
とっとりキャピタル㈱
SBIホールディングス株式会社
名古屋中小企業投資育成 株式会社
(株)MKSコンサルティング
日興アントファクトリー株式会社
(株)MKSパートナーズ
ニッセイ・キャピタル株式会社
エムビーエルベンチャーキャピタル株式会社
日本アジア投資 株式会社
MUハンズオンキャピタル株式会社
日本エンジェルズ・インベストメント(株)
エンゼルキャピタル株式会社
エンゼル証券㈱
株式会社 日本商工経済研究所
日本テクノロジーベンチャーパートナーズ
大分ベンチャーキャピタル 株式会社
日本ベンチャーキャピタル株式会社
大阪中小企業投資育成株式会社
日本みらいキャピタル株式会社
オリックス・キャピタル株式会社
ニュー・フロンティア・パートナーズ株式会社
株式会社香川銀キャピタル
ネオステラ・キャピタル株式会社
九州ベンチャーパートナーズ株式会社
野村プリンシパル・ファイナンス株式会社
共立キャピタル株式会社
㈱バイオフロンティアパートナーズ
きらやかキャピタル株式会社
八十二キャピタル 株式会社
グローバルベンチャーキャピタル株式会社
株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズ
株式会社パテント・ファイナンス・コンサルティング
PE&HR株式会社
(株)ケイエスピー
ひめぎん総合リース株式会社
株式会社 佐銀ベンチャーキャピタル
フェニックス・キャピタル株式会社
株式会社札幌北洋リース
株式会社 ぶぎんキャピタル
三生キャピタル株式会社
フューチャーベンチャーキャピタル株式会社
株式会社サンブリッジ
北海道ベンチャーキャピタル 株式会社
株式会社ジェイ・ウィル・パートナーズ
北海道マザーランド・キャピタル株式会社
しがぎんリース・キャピタル 株式会社
みずほキャピタル株式会社
四銀キャピタルリサーチ株式会社
静岡キャピタル株式会社
三井住友海上キャピタル株式会社
三菱UFJキャピタル株式会社
株式会社ジャフコ
宮銀ベンチャーキャピタル 株式会社
十六キャピタル 株式会社
ミレニア・ベンチャー・パートナーズ㈱
株式会社 荘銀ベンチャーキャピタル
モバイル・インターネットキャピタル 株式会社
新規事業投資株式会社
安田企業投資株式会社
信金キャピタル株式会社
山梨中銀経営コンサルティング 株式会社
新光インベストメント株式会社
ユニゾン・キャピタル株式会社
しんわベンチャーキャピタル株式会社
双日 プライベート エクイティ株式会社
横浜キャピタル 株式会社
ワークス・キャピタル株式会社
(敬称略、五十音順)
ベンチャーキャピタル等投資動向調査
第一部
(ベンチャーキャピタル投資)
目次
図表の見方(注意点) .......................................................................................................... 2
1.投融資残高..................................................................................................................... 3
(1) 投融資残高の状況 .................................................................................................. 3
(2) 1社当たり投融資残高........................................................................................... 4
(3) 投融資残高の分布状況........................................................................................... 5
(4) 地域別投融資残高の分布状況 ................................................................................ 6
2.年間投融資額 ................................................................................................................. 7
(1) 年間投融資額の状況 .............................................................................................. 7
(2) 1社当たり年間投融資額 ....................................................................................... 8
(3) 年間投融資額の分布状況 ....................................................................................... 9
(4) 新規投資と追加投資 ............................................................................................ 10
(5) 新規投資先企業の設立年数 ................................................................................. 11
(6) 新規投資先企業の業種分布 ................................................................................. 12
(7) 新規投資先企業の地域分布 ................................................................................. 14
3.投資事業組合の概要 .................................................................................................... 15
(1) ファンドの概況 ................................................................................................... 15
(2) 投資事業組合の出資者内訳 ................................................................................. 16
4.EXIT(資金の回収)の状況 ........................................................................................ 17
(1) EXIT の状況 ........................................................................................................ 17
(2) 年間売却・償還額の状況 ..................................................................................... 19
(3) 1社当たり年間売却・償還額 .............................................................................. 19
(4) 年間償却額の状況 ................................................................................................ 20
(5) 1社当たり年間償却額......................................................................................... 20
5.日米欧の VC 投資動向比較 .......................................................................................... 21
6.単純集計結果 ............................................................................................................... 22
―1―
図表の見方(注意点)
図表は、ベンチャーキャピタル(VC)投資に関するアンケート回答結果を集計して作成さ
れている。図表を見る上での注意点は以下の通りである。
z
「本体」とは会社本体による投融資を示し、「組合」とは投資事業組合による投資を示
している。
z
主要項目は網掛けされている。
z
特に述べない限り表のサンプル社数(N)は、(網掛けされた)主要項目の集計で使用
された有効 VC 社数を示す。
z
前年変化率は、今回調査において前年・今年の 2 期分を回答した会社を集計サンプル
として算出した。分母が 0 で算出不能な場合は、「NC」と記載されている。「NC」と
は「計算できない」という意味である。
z
単純集計では、未回答はゼロとして集計している。
z
本文中の従来業種は、標準産業分類を以下の対応表に従ってまとめている。
従来業種分類
標準産業分類
大分類
詳細分類
通信
④製造業
④-1情報・通信/製造
⑥情報通信業
⑥-1通信/サービス
⑧卸売・小売業
⑧ー1通信/販売
コンピューター関連
④製造業
④-2コンピュータ/製造
⑥情報通信業
⑥-3コンピュータ/サービス
⑧卸売・小売業
⑧ー2コンピュータ/販売
インターネット関連
⑥情報通信業
⑥-2インターネット/サービス
半導体/その他電子製品 ④製造業
④-3半導体・その他電子部品/製造
⑧卸売・小売業
⑧ー3半導体・その他電子製品/販売
バイオテクノロジー
④製造業
④-4バイオテクノロジー/製造
医療/ヘルスケア
④製造業
④-5医療・ヘルスケア/製造
⑪サービス業
⑪-3医療・ヘルスケア/サービス
⑧卸売・小売業
⑧ー4医療・ヘルスケア/販売
農業/森林/漁業
①農業・林業・漁業
建設
③建設業
産業/エネルギー関連
②鉱業
④製造業
④-6エネルギー関連/製造
⑧卸売・小売業
⑧-6その他法人向け/販売
製造
④製造業
④-8その他製造
輸送
⑦運輸業
公益事業
⑤電気・ガス・熱供給・水道業 ビジネス・サービス
⑪サービス業
⑪-5その他法人向け/サービス
消費者関連
④製造業
④-7消費者関連/製造
⑧卸売・小売業
⑧-5その他消費者向け/販売
⑥情報通信業
⑥-4メディア
⑪サービス業
⑪-1飲食店・宿泊業
⑪サービス業
⑪-2教育・学習支援業
⑪サービス業
⑪-4その他消費者向け/サービス
金融/保険/不動産
⑨金融・保険業
⑩不動産業
その他
⑫その他
⑫-2その他
VBへの直接投資以外
⑫その他
⑫-1VB以外への投資
―2―
1.投融資残高
(1)
投融資残高の状況
図表 1-1 は、直近 3 時点におけるVC投融資残高の推移である。直近時点における VC 投融
資残高内訳を図表 1-2 に、投融資先社数内訳を図表 1-3 に示した。図表 1-2 及び図表 1-3 は、
個別会社の回答を単純合計した結果である。図表 1-4 の「1社当たり投融資残高」は、残高
と社数の両方について投資(または融資、投融資)内訳を回答している個別会社の残高合
計と社数合計を算出し、前者を後者で除したものである。
図表 1-1:VC 投融資残高推移
(億円)
12,000
( 1 0 ,4 0 6 )
( 1 0 ,1 1 1 )
( 9 ,6 5 1 )
10,000
8,000
6,000
7 ,1 5 8
7 ,0 1 8
7 ,8 2 9
2 ,9 4 6
7
2 ,6 3 4
1
2 ,5 7 0
6
2007/3末
2007/9末
2008/3末
4,000
2,000
0
本体融資
本体投資
組合投資
(注 1)括弧内の数値は、投融資残高合計
(注 2)上記は、全て今回調査の数値であり、再生・バイアウト投資額は含まれていない。
―3―
図表 1-2:投融資残高(2008/3 末現在)
本体
株式
社債
その他投資
投資計
融資計
投融資残高合計
組合
227,992
7,378
21,002
257,041
627
257,668
前年変化率
-12.0%
-21.6%
-16.8%
-12.8%
-11.4%
-12.8%
743,125
25,024
14,659
782,897
-
782,897
前年変化率
8.1%
14.4%
21.7%
8.5%
8.5%
N:サンプル社数
注1)金額を回答している会社
注2)前年変化率は2007/3末及び2008/3末の金額を両方回答している会社
注3)投資計は、株式、社債、その他投資の合計
注4)四捨五入や内訳に無回答があるため、内訳計、合計が一致しないことがある
(百万円)
合計(本体+組合)
前年変化率
971,117
2.5%
32,402
3.5%
35,661
-4.8%
1,039,938
2.3%
627
-11.4%
1,040,565
2.3%
N=73
N=70
図表 1-3:投融資先社数(2008/3 末現在)
本体
株式
社債
その他投資
投資計
融資計
投融資先社数合計
組合
5,150
208
262
6,459
5
6,464
前年変化率
-1.6%
-20.3%
-8.2%
-4.8%
25.0%
-4.8%
N:サンプル社数
注1)社数を回答している会社
注2)前年変化率は2007/3末及び2008/3末の社数を両方回答している会社
注3)投資計は、株式、社債、その他投資の合計
注4)四捨五入や内訳に無回答があるため、内訳計、合計が一致しないことがある
7,215
356
602
8,381
-
8,381
前年変化率
1.9%
4.6%
22.1%
3.0%
3.0%
(社)
合計(本体+組合)
前年変化率
12,365
0.3%
564
-7.0%
864
9.8%
14,840
-0.7%
5
25.0%
14,845
-0.7%
N=74
N=71
(2) 1社当たり投融資残高
図表 1-4:1 社当たり投融資残高(2008/3 末現在)
社数
投資残高
1社当たり投資残高
社数
融資残高
1社当たり融資残高
社数
投融資残高
1社当たり投融資残高
(社数:社、金額:百万円)
2007/3末
2008/3末
前年変化率
本体
組合
本体
組合
本体
組合
6,772
7,972
6,459
8,328
294,594
685,174
257,041
750,743
43.5
85.9
39.8
90.1
-8.4%
5.8%
4
5
708
627
177.0
125.4
-29.2%
6,776
7,972
6,464
8,328
295,302
685,174
257,668
750,743
43.6
85.9
39.9
90.1
-8.4%
5.8%
N:サンプル社数
注1)社数・金額を両方回答している会社
注2)前年変化率は2007/3末及び2008/3末の社数・金額を両方回答している会社
注3)投資計は、株式、社債、その他投資の合計
注4)四捨五入や内訳に無回答があるため、内訳計、合計が一致しないことがある
―4―
N=49
N=65
(3) 投融資残高の分布状況
「本体+組合」の投融資残高の分布状況を示す。図表 1-5 は、投融資残高区分ごとに社数、
投融資残高合計、構成比を示したものである。図表 1-6 は投融資残高額に占める上位 10 社、
上位 11~20 社の比率をその他の区分と比較したものである。
図表 1-5:投融資残高の分布(2008/3 末現在)
投融資残高(億円)
社数
10以下
10~50
50~100
100~500
500~1000
1000超
合計
20
27
11
10
2
3
73
(社数:社、金額:億円)
合計投融資残高
構成比
100
1.0%
668
6.4%
770
7.4%
2,865
27.5%
1,296
12.5%
4,706
45.2%
10,406
100.0%
図表 1-6:投融資残高上位の構成比(金額比率)
上位21社~
10.8%
上位11~20
社
13.0%
上位10社
76.2%
―5―
(4) 地域別投融資残高の分布状況
図表 1-7 は、各社の地域別の「本体+組合」の投融資残高を集計した結果である。
図表 1-7:地域別投融資残高(2008/3 末現在)
社数
日本国内合計
海外合計
アジア・太平洋地域合計
欧州地域合計
北米地域合計
その他の地域合計
合計
12,605
995
365
65
528
15
13,600
金額
構成比
92.7%
7.3%
2.7%
0.5%
3.9%
0.1%
100.0%
742,662
217,573
107,791
32,149
72,793
2,746
960,235
(社数:社、金額:百万円)
1社当たり
構成比
金額
77.3%
59.1
22.7%
218.7
11.2%
295.3
3.3%
494.6
7.6%
137.9
0.3%
183.1
100.0%
70.8
N= 70
N:サンプル社数
N= 71
N= 70
注1)社数または金額を回答している会社
注2)1社当たり金額は社数と金額を両方回答している会社
注3)四捨五入や内訳に無回答があるため、内訳計、合計が一致しないことがある
―6―
2.年間投融資額
(1) 年間投融資額の状況
図表 2-1 は、直近 2 年間における全体の年間投融資額の推移である。直近 1 年間における
全体の年間投融資額内訳を図表 2-2 に、年間投融資先社数内訳を図表 2-3 に示した。図表
2-2 及び図表 2-3 は、個別会社の回答を単純合計した結果である。図表 2-4 の「1社当たり
投融資額」は、金額と社数の両方について投資(または融資、投融資)内訳を回答してい
る個別会社の金額合計と社数合計を算出し、前者を後者で除したものである。
図表 2-1:VC 年間投融資額推移
(億円)
3,500
3,000
( 2 ,8 7 6 )
2,500
2,000
( 1 ,9 3 3 )
2 ,1 8 6
1,500
1 ,6 6 5
1,000
500
0
688
2
267
2006/4~2007/3
本体融資
1
2007/4~2008/3
本体投資
組合投資
(注 1)括弧内の数値は、年間投融資額合計
(注 2)上記は、全て今回調査の数値であり、再生・バイアウト投資額は含まれていない。
―7―
図表 2-2:年間投融資額(2007/4~2008/3)
本体
株式
社債
その他投資
投資計
融資計
年間投融資額合計
組合
22,652
989
3,069
26,713
105
26,818
前年変化率
-63.7%
-65.0%
-30.5%
-60.9%
-41.7%
-60.9%
153,190
9,003
4,310
166,505
-
166,505
前年変化率
-27.2%
64.2%
7.1%
-24.4%
-24.4%
N:サンプル社数
注1)金額を回答している会社
注2)前年変化率は2007/3末及び2008/3末の金額を両方回答している会社
注3)投資計は、株式、社債、その他投資の合計
注4)四捨五入や内訳に無回答があるため、内訳計、合計が一致しないことがある
(百万円)
合計(本体+組合)
前年変化率
175,842
-35.6%
9,992
20.1%
7,379
-3.6%
193,218
-33.2%
105
-41.7%
193,323
-33.2%
N=72
N=69
図表 2-3:年間投融資先社数(2007/4~2008/3)
本体
株式
社債
その他投資
投資計
融資計
年間投融資先社数合計
組合
524
27
58
609
2
611
前年変化率
-5.3%
-30.8%
-7.1%
-5.6%
100.0%
-5.4%
N:サンプル社数
1,734
88
146
1,968
-
1,968
前年変化率
-16.9%
6.2%
10.8%
-8.1%
-8.1%
(社)
合計(本体+組合)
前年変化率
2,258
-9.0%
115
-5.8%
204
8.1%
2,577
-7.9%
2
100.0%
2,579
-7.9%
N=73
N=70
注1)社数を回答している会社
注2)前年変化率は2007/3末及び2008/3末の社数を両方回答している会社
注3)投資計は、株式、社債、その他投資の合計
注4)四捨五入や内訳に無回答があるため、内訳計、合計が一致しないことがある
(2) 1社当たり年間投融資額
図表 2-4:1 社当たり年間投融資額(2007/4~2008/3)
社数
投資額
1社当たり投資額
社数
融資額
1社当たり融資額
社数
投融資額
1社当たり投融資額
(社数:社、金額:百万円)
2006/4~2007/3
2007/4~2008/3
前年変化率
本体
組合
本体
組合
本体
組合
655
2,093
609
1,948
68,813
218,619
26,713
166,505
105.1
104.5
43.9
85.5
-58.6%
-17.4%
1
2
180
105
180.0
52.5
-70.8%
656
2,093
611
1,948
68,993
218,619
26,818
166,505
105.2
104.5
43.9
85.5
-58.6%
-17.4%
N:サンプル社数
注1)社数・金額を両方回答している会社
注2)前年変化率は2007/3末及び2008/3末の社数・金額を両方回答している会社
注3)投資計は、株式、社債、その他投資の合計
注4)四捨五入や内訳に無回答があるため、内訳計、合計が一致しないことがある
―8―
N=46
N=65
(3) 年間投融資額の分布状況
図表 2-5 は、「本体+組合」の年間投融資額の分布状況を示したものであり、区分ごとに社
数、年間投融資額合計、構成比を示したものである。図表 2-6 は年間投融資額に占める上位
10 社、上位 11~20 社の比率をその他の区分と比較したものである。
図表 2-5:年間投融資額の分布(2007/4~2008/3)
投融資額(億円)
社数
0
10以下
10~50
50~100
100~200
200超
合計
(社数:社、金額:億円)
合計投融資額
構成比
2
0
0.0%
48
147
7.6%
14
326
16.9%
4
332
17.2%
2
343
17.7%
2
786
40.6%
72
1,933
100.0%
(注)0 億円とは、投融資残高はあるものの、期間内に投融資を行わなかったという意味で
ある。
図表 2-6:年間投融資額上位の構成比(金額比率)
上位21社~
8.7%
上位11~20社
11.5%
上位10社
79.8%
―9―
(4) 新規投資と追加投資
図表 2-7 は新規投資金額と追加投資金額の両方回答している個別会社について、新規投資金
額と追加投資金額の単純合計及び前年変化率を示したものである。
図表 2-7:新規投資・追加投資別金額(2007/4~2008/3)
本体
(百万円)
合計(本体+組合)
組合
前年変化率
新規投資
追加投資
合計
14,378
6,535
20,913
前年変化率
-11.4%
-25.3%
-16.3%
92,061
25,144
117,205
-28.9%
-19.9%
-27.2%
N:サンプル社数
注)新規投資金額と追加投資金額を両方回答している会社
前年変化率
107,156
31,679
138,835
N=64
-23.0%
-16.0%
-21.4%
N=61
図表 2-8 は新規投資社数と追加投資社数の両方回答している個別会社について、新規投資社
数と追加投資社数の単純合計及び前年変化率を示したものである。
図表 2-8:新規投資・追加投資別社数(2007/4~2008/3)
本体
(社)
合計(本体+組合)
組合
前年変化率
新規投資
追加投資
合計
382
153
535
-5.1%
-12.6%
-7.4%
N:サンプル社数
注)新規投資社数と追加投資社数を両方回答している会社
―10―
前年変化率
1,205
503
1,708
前年変化率
-23.4%
9.3%
-15.6%
1,617
656
2,273
N=65
-13.4%
9.7%
-7.7%
N=62
(5) 新規投資先企業の設立年数
図表 2-9 は、個別会社(「本体+組合」)の新規 VC 投資先企業の設立年数別の投資社数と投
資金額である。
図表 2-9:新規 VC 投資先企業の設立年数
社数
設立投資
設立後 ~ 5年未満
5年以上 ~ 10年未満
10年以上 ~ 15年未満
15年以上
分類不能
合計
20
625
338
112
216
20
1,355
構成比
1.5%
46.1%
24.9%
8.3%
15.9%
1.5%
100.0%
(社数:社、金額:百万円)
金額
1社当たり
構成比
金額
761
1.1%
38.1
33,496
49.4%
55.4
15,545
22.9%
46.8
6,276
9.2%
57.1
10,499
15.5%
49.1
800
1.2%
40.0
67,873
100.0%
51.2
N:サンプル社数
N=63
N=59
注1)社数または金額を回答している会社
注2)1社当たり金額は「全体」の社数と金額を両方回答している会社
注3)四捨五入や内訳に無回答があるため、内訳計、合計が一致しないことがある
N=59
図表 2-10:新規 VC 投資先企業の設立年数別構成比の推移(金額比率)
70%
60%
50%
40%
30%
20%
10%
0%
02年9月
03年9月
04年3月
05年3月
06年3月
設立投資
設立後~5年未満
10年以上~15年未満
15年以上
(資料)各年報告書による。
―11―
07年3月
08年3月
5年以上~ 10年未満
(6) 新規投資先企業の業種分布
図表 2-12 は、個別会社(「本体+組合」)の新規投資先企業の業種別の投資社数と投資金額
をそれぞれ単純合計した結果である。図表 2-11 は各業種を 5 つの大業種分類に振り分けて、
新規投資金額を集計した結果である。
図表 2-11:新規投資先企業の業種分布(金額比率)
その他・VBへの
直接投資以外
1.9%
不明
0.8%
製品/サービス
計
29.3%
産業/エネル
ギー計
20.1%
IT関連計
33.7%
バイオ/医療/ヘ
ルスケア計
14.2%
図表 2-12:新規投資先企業の業種分布
社数
IT関連計
通信
コンピューター関連
インターネット関連
半導体/その他電子製品
バイオ/ 医療/ ヘルス ケア計
バイオテクノロジー
医療/ヘルスケア
産業/ エネルギー計
農業/森林/漁業
建設
産業/エネルギー関連
製造
輸送
公益事業
製品/ サービス 計
ビジネス・サービス
消費者関連
金融/保険/不動産
その他
VB への直接投資以外
合計
488
48
160
165
115
175
98
77
269
22
19
71
151
4
2
364
113
180
71
4
31
1 ,3 5 5
(社数:社、金額:百万円)
1社当たり
構成比 金額
2 2 ,8 5 9
3 3 .7 %
4 8 .9
2,663
3.9%
59.2
7,375
10.9%
46.7
7,317
10.8%
48.5
5,503
8.1%
48.7
9 ,6 1 5
1 4 .2 %
5 6 .2
5,479
8.1%
57.1
4,137
6.1%
55.2
1 3 ,6 6 3
2 0 .1 %
5 1 .4
845
1.2%
38.4
718
1.1%
37.8
3,886
5.7%
55.5
7,904
11.6%
53.0
260
0.4%
65.0
50
0.1%
25.0
1 9 ,9 0 8
2 9 .3 %
5 5 .0
5,110
7.5%
45.6
9,660
14.2%
54.0
5,138
7.6%
72.4
143
0 .2 %
3 5 .8
1 ,1 7 5
1 .7 %
3 7 .9
6 7 ,8 7 3
1 0 0 .0 %
5 1 .2
金額
構成比
3 6 .0 %
3.5%
11.8%
12.2%
8.5%
1 2 .9 %
7.2%
5.7%
1 9 .9 %
1.6%
1.4%
5.2%
11.1%
0.3%
0.1%
2 6 .9 %
8.3%
13.3%
5.2%
0 .3 %
2 .3 %
1 0 0 .0 %
N:サンプル社数
N=63
N=59
注1)社数または金額を回答している会社
注2)1社当たり金額は社数と金額を両方回答している会社
注3)四捨五入や内訳に無回答があるため、内訳計、合計が一致しないことがある
―12―
N=59
今回調査項目ベースの投資先設立年数別表及び標準産業分類別表は以下の通りである。
図表 2-13:新規 VC 投資先企業の設立年数
(社数:社、金額:百万円)
社数
設立投資
設立後~1年未満
設立後1年~2年未満
設立後2年~3年未満
設立後3年~4年未満
設立後4年~5年未満
設立後5年~7年未満
設立後7年~10年未満
設立後10年~15年未満
設立後15年~
分類不能
合計
N:サンプル社数
20
96
184
154
115
76
170
168
112
216
20
1,355
N=63
金額
構成比
1.5%
7.1%
13.6%
11.4%
8.5%
5.6%
12.5%
12.4%
8.3%
15.9%
1.5%
100.0%
1社当たり
761
4,818
10,612
7,460
6,089
4,517
7,254
8,291
6,276
10,499
800
67,873
N=59
構成比
金額
1.1%
38.1
7.1%
54.1
15.6%
59.0
11.0%
48.8
9.0%
54.4
6.7%
63.6
10.7%
44.0
12.2%
49.6
9.2%
57.1
15.5%
49.1
1.2%
40.0
100.0%
51.2
N=59
図表 2-14:新規投資先企業の業種分布(標準産業分類ベース)
(社数:社、金額:百万円)
社数
金額
1社当たり
日本標準産業分類
構成比
構成比
金額
①農業・林業・漁業
②鉱業
③建設業
④製造業
④-1情報・通信/製造
④-2コンピュータ/製造
④-3半導体・その他電子部品/製造
④-4バイオテクノロジー/製造
④-5医療・ヘルスケア/製造
④-6エネルギー関連/製造
④-7消費者関連/製造
22
0
19
17
11
103
98
33
27
35
1.6%
0.0%
1.4%
1.3%
0.8%
7.6%
7.2%
2.4%
2.0%
2.6%
845
0
718
1,101
395
5,095
5,479
1,557
1,587
2,522
1.2%
0.0%
1.1%
1.6%
0.6%
7.5%
8.1%
2.3%
2.3%
3.7%
④-8その他製造
151
11.1%
7,904
11.6%
53.0
2
0.1%
50
0.1%
25.0
24
165
149
7
4
7
1.8%
12.2%
11.0%
0.5%
0.3%
0.5%
1,170
7,317
6,980
349
260
392
1.7%
10.8%
10.3%
0.5%
0.4%
0.6%
50.9
48.5
47.5
49.9
65.0
65.3
0
12
9
63
44
30
41
15
5
35
55
113
31
4
0.0%
0.9%
0.7%
4.6%
3.2%
2.2%
3.0%
1.1%
0.4%
2.6%
4.1%
8.3%
2.3%
0.3%
0
408
310
2,959
2,299
3,022
2,116
1,618
190
2,270
2,021
5,110
1,175
143
0.0%
0.6%
0.5%
4.4%
3.4%
4.5%
3.1%
2.4%
0.3%
3.3%
3.0%
7.5%
1.7%
0.2%
NC
34.0
34.4
47.0
52.3
100.7
51.6
107.9
47.5
68.8
36.8
45.6
37.9
35.8
1,355
100.0%
67,873
100.0%
⑤電気・ガス・熱供給・水道業
⑥情報通信業
⑦運輸業
⑧卸売・小売業
⑥-1通信/サービス
⑥-2インターネット/サービス
⑥-3コンピュータ/サービス
⑥-4メディア
⑧ー1通信/販売
⑧ー2コンピュータ/販売
⑧ー3半導体・その他電子製品/販売
⑧ー4医療・ヘルスケア/販売
⑧-5その他消費者向け/販売
⑧-6その他法人向け/販売
⑨金融・保険業
⑩不動産業
⑪サービス業
⑫その他
⑪-1飲食店・宿泊業
⑪-2教育・学習支援業
⑪-3医療・ヘルスケア/サービス
⑪-4その他消費者向け/サービス
⑪-5その他法人向け/サービス
⑫-1直接投資以外の投資
⑫-2その他
合計
N:サンプル社数
N=63
N=59
―13―
38.4
NC
37.8
67.0
35.9
50.4
57.1
47.2
61.0
72.1
51.2
N=59
(7) 新規投資先企業の地域分布
図表 2-16 は、個別会社(「本体+組合」)の新規投資先企業の地域別の投資社数と投資金額
をそれぞれ単純合計した結果である。図表 2-15 は、日本国内と海外の新規投資金額比率で
ある。
図表 2-15:新規投資先企業の地域分布(金額比率)
不明
0.0%
海外
22.3%
国内
77.7%
図表 2-16:新規投資先企業の地域分布
社数
日本国内計
北海道
東北地方
関東地方(東京を除く)
東京都
中部地方
近畿地方(大阪を除く)
大阪府
中国地方
四国地方
九州・沖縄地方
海外計
アジア・太平洋地域合計
欧州地域合計
北米地域合計
その他の地域合計
合計
1 ,4 4 3
23
27
106
715
135
75
137
13
20
76
135
73
6
54
2
1 ,5 7 8
(社数:社、金額:百万円)
1社当たり
構成比 金額
1 1 7 ,5 3 9
7 7 .7 %
7 7 .7
997
0.7%
43.3
1,542
1.0%
57.1
5,982
4.0%
56.4
51,698
34.2%
73.9
4,397
2.9%
32.6
3,849
2.5%
51.3
6,396
4.2%
46.7
376
0.2%
28.9
589
0.4%
29.5
3,431
2.3%
45.1
3 3 ,6 8 0
2 2 .3 %
2 4 3 .1
19,613
13.0%
268.7
678
0.4%
113.0
12,406
8.2%
229.7
117
0.1%
58.5
1 5 1 ,2 2 1
1 0 0 .0 %
9 2 .0
金額
構成比
9 1 .4 %
1.5%
1.7%
6.7%
45.3%
8.6%
4.8%
8.7%
0.8%
1.3%
4.8%
8 .6 %
4.6%
0.4%
3.4%
0.1%
1 0 0 .0 %
N:サンプル社数
N=69
N=69
注1)社数または金額を回答している会社
注2)1社当たり金額は社数と金額を両方回答している会社
注3)四捨五入や内訳に無回答があるため、内訳計、合計が一致しないことがある
―14―
N=68
3.投資事業組合の概要
(1) ファンドの概況
図表 3-1 は、個別会社の組合の設立状況に関するアンケートを集計した結果である。図表
3-2 は、直近のファンド数及びファンド総額の分布状況を示している。図表 3-3 は年間に「設
立した組合」と「期間満了の組合」のファンド数及び組合員数を集計したものである。
図表 3-1:ファンドの状況
2007/3末
ファンド数(件)
延べ組合員数(人)
ファンド総額(億円)
平均組合員数(人)
平均ファンド総額(億円)
2008/3末
576
3,422
18,694
9.0
32.6
前年変化率
591
3,490
19,293
8.9
32.8
1.6%
2.6%
3.8%
0.2%
2.4%
N:サンプル社数
N=68
N=68
N=65
注1)平均値は、ファンド数と組合員数両方、あるいはファンド数とファンド総額両方
を回答した会社に関しての1ファンド当たりの値
注2)前年変化率は2007/3末及び2008/3末の両方回答している会社
図表 3-2:ファンド数・ファンド規模の分布(2008/3 末現在)
(社)
ファンド数(件)
5以下
5~10
10~20
20~30
30超
合計
(社)
社数
ファンド総額(億円)
100以下
100~500
500~1000
1000~2000
2000超
合計
45
11
7
2
4
69
社数
42
16
5
3
2
68
図表 3-3:設立した組合と期間満了組合の 1 組合当たり組合員規模(2007/4~2008/3)
設立した組合
ファンド数(件)
組合員数(人)
平均組合員数(人)
期間満了の組合
27
384
14.2
13
181
13.9
N:サンプル社数
N=51
N=51
注1)平均値は、ファンド数と組合員数両方を回答した会社に対しての1ファンド当たりの値
注2)ファンド数・組合員数は、ファンド数と組合員数を両方回答した会社
(注)ファンド総額はコミットメント金額ベース(コミットメント金額を特に設定してい
ない場合は払込金額ベース)である。
―15―
(2) 投資事業組合の出資者内訳
図表 3-4 は、新規に組成された投資事業組合の出資者の属性別に金額構成比を示したもので
ある。詳細については、図表 3-5 に示した。
図表 3-4:業態別出資者の構成(金額比率)
その他基金・財団
2.5%
年金基金
2.4%
証券会社
4.3%
その他国内
1.7%
海外計
0.2%
無限責任組合員及
び業務執行組合員
36.6%
保険会社
11.7%
銀行・信用金庫・信
用組合
15.2%
個人
5.5%
事業法人
18.9%
他のベンチャーキャ
ピタル
1.0%
図表 3-5:ファンドの出資者内訳
人数
無限責任組合員及び業務執行組合員
その他組合員計
国内計
個人
他のベンチャーキャピタル
事業法人
銀行・信用金庫・信用組合
保険会社
証券会社
年金基金
その他基金・財団
その他国内
海外計
合計
金
43
383
381
29
7
187
85
17
19
8
16
13
2
426
構成比
1 0 .1 %
8 9 .9 %
8 9 .4 %
6.8%
1.6%
43.9%
20.0%
4.0%
4.5%
1.9%
3.8%
3.1%
0 .5 %
1 0 0 .0 %
(人数:人、金額:百万円)
1人当たり
構成比
金額
9 3 ,6 5 7
3 6 .6 %
2,178.1
1 6 1 ,9 9 7
6 3 .4 %
424.1
1 6 1 ,4 9 6
6 3 .2 %
423.9
14,107
5.5%
486.4
2,553
1.0%
364.7
48,245
18.9%
258.0
38,860
15.2%
457.2
29,945
11.7%
1,761.5
11,000
4.3%
578.9
6,100
2.4%
762.5
6,330
2.5%
395.6
4,356
1.7%
335.1
501
0 .2 %
501.0
2 5 5 ,6 5 4
1 0 0 .0 %
600.1
N:サンプル社数
N=50
N=51
注1)人数または金額を回答している会社
注2)1人当たり金額は人数と金額を両方回答している会社
注3)四捨五入や内訳に無回答があるため、内訳計、合計が一致しないことがある
額
N=50
(注)金額はコミットメント金額ベース(コミットメント金額を特に設定していない場合
は払込金額ベース)である。
―16―
4.EXIT(資金の回収)の状況
(1) EXIT の状況
図表 4-1 は直近 4 年における EXIT 項目別の社数を示しており、図表 4-2 は直近 4 年にお
ける EXIT 項目別の社数比率を示している。図表 4-1、図表 4-2 は、単純集計の数値を使用
している。なお、2008/3 の「売却・経営者等への売り戻しなど」は、
「会社経営者等への売
戻し」・「セカンダリーファンド等への売却」・
「その他第 3 者への売却」の合計である。
図表 4-1:EXIT 社数の推移(2007/4~2008/3)
(社)
1200
(1,041)
1000
800
600
4
383
159
400
200
(861)
(768)
43
(709)
15
229
359
24
270
179
131
166
495
328
345
2006/3
2007/3
249
0
2005/3
株式公開
倒産・解散・償却
売却・経営者等への売戻しなど
(資料)各年報告書による。
―17―
2008/3
その他
図表 4-2:EXIT 社数構成比の推移(2007/4~2008/3)
100%
3 .4 %
0 .4 %
80%
2 .0 %
5 .0 %
2 9 .8 %
3 6 .8 %
3 8 .1 %
4 1 .7 %
60%
2 3 .3 %
1 5 .3 %
2 3 .4 %
1 5 .2 %
40%
20%
4 7 .6 %
4 4 .9 %
3 8 .1 %
3 5 .1 %
0%
2005/3
株式公開
倒産・解散・償却
2006/3
2007/3
売却・経営者等への売戻しなど
(資料)各年報告書による。
―18―
2008/3
その他
(2) 年間売却・償還額の状況
図表 4-3:年間売却・償還額(2007/4~2008/3)
本体
株式
社債
その他投資
投資計
融資計
年間売却・ 償還額合計
組合
4,066
632
488
5,187
7
5,194
前年変化率
-35.3%
-45.4%
-50.8%
-37.0%
-96.2%
-38.3%
29,170
703
725
30,598
30,598
前年変化率
0.3%
-39.0%
-77.8%
-9.3%
-9.3%
N:サンプル社数
注1)金額を回答している会社
注2)前年変化率は2007/3末及び2008/3末の金額を両方回答している会社
注3)投資計は、株式、社債、その他投資の合計
注4)四捨五入や内訳に無回答があるため、内訳計、合計が一致しないことがある
(百万円)
合計(本体+組合)
前年変化率
33,235
-5.9%
1,335
-42.7%
1,213
-72.8%
35,785
-14.7%
7
-96.2%
35,792
-15.0%
N=56
N=55
図表 4-4:年間売却・償還社数(2007/4~2008/3)
本体
株式
社債
その他投資
投資計
融資計
年間売却・ 償還社数合計
組合
237
36
30
303
1
304
前年変化率
16.8%
-20.5%
13.6%
11.5%
-50.0%
11.0%
N:サンプル社数
注1)社数を回答している会社
注2)前年変化率は2007/3末及び2008/3末の社数を両方回答している会社
注3)投資計は、株式、社債、その他投資の合計
注4)四捨五入や内訳に無回答があるため、内訳計、合計が一致しないことがある
538
36
44
618
618
前年変化率
42.6%
-26.5%
-21.4%
25.5%
25.5%
(社)
合計(本体+組合)
前年変化率
775
33.9%
72
-24.5%
74
-11.5%
921
20.8%
1
-50.0%
922
20.6%
N=56
N=55
(3) 1社当たり年間売却・償還額
図表 4-5:1社当たり売却・償還額(2007/4~2008/3)
社数
売却・償還額(投資)
1社当たり売却・ 償還額( 投資)
社数
売却・償還額(融資)
1社当たり売却・ 償還額( 融資)
社数
売却・償還額(投融資)
1社当たり売却・ 償還額( 投融資)
(社数:社、金額:百万円)
2006/4~2007/3
2007/4~2008/3
前年変化率
本体
組合
本体
組合
本体
組合
270
494
303
618
8,189
33,955
5,187
30,598
30.3
68.7
17.1
49.5
-43.5%
-27.7%
2
1
182
7
91.0
7.0
-92.3%
272
494
304
618
8,371
33,955
5,194
30,598
30.8
68.7
17.1
49.5
-44.4%
-27.7%
N:サンプル社数
注1)社数・金額を両方回答している会社
注2)前年変化率は2007/3末及び2008/3末の社数・金額を両方回答している会社
注3)投資計は、株式、社債、その他投資の合計
注4)四捨五入や内訳に無回答があるため、内訳計、合計が一致しないことがある
―19―
N=36
N=51
(4) 年間償却額の状況
図表 4-6:年間償却額(2007/4~2008/3)
本体
株式
社債
その他投資
投資計
融資計
年間償却額合計
組合
3,387
269
9
3,666
0
3,666
前年変化率
151.3%
493.2%
183.0%
161.1%
NC
161.1%
7,090
138
55
7,284
7,284
前年変化率
5.9%
-39.3%
71.9%
4.7%
4.7%
N:サンプル社数
注1)金額を回答している会社
注2)前年変化率は2007/3末及び2008/3末の金額を両方回答している会社
注3)投資計は、株式、社債、その他投資の合計
注4)四捨五入や内訳に無回答があるため、内訳計、合計が一致しないことがある
(百万円)
合計(本体+組合)
前年変化率
10,477
15.9%
407
38.7%
64
81.9%
10,950
16.9%
0
NC
10,950
16.9%
N=50
N=49
図表 4-7:年間償却社数(2007/4~2008/3)
本体
株式
社債
その他投資
投資計
融資計
年間償却社数合計
組合
99
11
11
121
0
121
前年変化率
39.1%
150.0%
37.5%
42.9%
NC
42.9%
260
13
12
285
-
285
前年変化率
52.7%
44.4%
-25.0%
45.1%
45.1%
N:サンプル社数
注1)社数を回答している会社
注2)前年変化率は2007/3末及び2008/3末の社数を両方回答している会社
注3)投資計は、株式、社債、その他投資の合計
注4)四捨五入や内訳に無回答があるため、内訳計、合計が一致しないことがある
(社)
合計(本体+組合)
前年変化率
359
37.4%
24
35.3%
23
-4.2%
406
33.9%
0
NC
406
33.9%
N=50
N=49
(5) 1社当たり年間償却額
図表 4-8:1社当たり償却額(2007/4~2008/3)
社数
償却額(投資)
1社当たり償却額( 投資)
社数
償却額(融資)
1社当たり償却額( 融資)
社数
償却額(投融資)
1社当たり償却額( 投融資)
2006/4~2007/3
本体
組合
80
1,404
17.6
0
0
NC
80
1,404
17.6
218
6,737
30.9
218
6,737
30.9
2007/4~2008/3
本体
組合
121
3,666
30.3
0
0
NC
121
3,666
30.3
N:サンプル社数
注1)社数・金額を両方回答している会社
注2)前年変化率は2007/3末及び2008/3末の社数・金額を両方回答している会社
注3)投資計は、株式、社債、その他投資の合計
注4)四捨五入や内訳に無回答があるため、内訳計、合計が一致しないことがある
―20―
(社数:社、金額:百万円)
前年変化率
本体
組合
285
7,284
25.6
285
7,284
25.6
82.8%
-23.2%
NC
-
82.8%
N=32
-23.2%
N=42
5.日米欧の VC 投資動向比較
図表 5-1、図表 5-2 は、日米欧のベンチャーキャピタル投資残高及び年間投資額の推移を比
較したものである。
図表 5-1:日米欧 VC 投資残高の推移
(100億円)
4,500
4 ,0 7 8
4,000
3 ,3 4 0
2 ,7 3 8
3,500
3,000
2 ,5 3 6
2,500
2 ,6 2 9
2 ,1 9 7
2 ,7 3 7
2 ,4 6 7
2 ,7 9 5
2 ,5 7 1
2,000
1,500
1,000
500
97
86
88
0
03年
04年
米国
99
05年
欧州
104
98
06年
07年
08年
日本
(資料)米国はNVCA 2008 Yearbook(1$=100円換算)、欧州は2008 EVCA Yearbook(1ユーロ=158円換算)、
日本は各年報告書による。
図表 5-2:日米欧 VC 年間投資額の推移
(100億円)
1,400
1 ,1 6 6
1 ,1 2 4
1,200
1,000
744
800
583
600
460
400
200
225
198
16
266
230
15
299
23
20
28
19
0
03年
04年
米国
05年
欧州
06年
07年
08年
日本
(資料)米国はNVCA 2008 Yearbook(1$=100円換算)、欧州は2008 EVCA Yearbook(1ユーロ=158円換算)、
日本は各年報告書による。
(注)米国は VC 投資のみでかつ米国内への投資に関しての結果であり、欧州は PE 投資及
び海外投資を含む。日本は 03 年までは再生・バイアウト投資を含むが、04 年以降は再生・
バイアウト投資を除く(全ての年において海外投資を含む)。
―21―
6.単純集計結果等
図表 6-1:ベンチャーキャピタル本体による投融資残高状況
2007/3末
社数
Ⅰ 株式
Ⅱ 社債
Ⅲ その他投資
投資計 (Ⅰ+Ⅱ+ Ⅲ)
融資計
合 計 (投資計+融資計)
5,221
263
293
6,772
4
6,776
2007/9末
金
社
社
社
社
社
社
額
258,955
9,505
25,338
294,594
708
295,302
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
4,937
221
242
6,319
1
6,320
2008/3末
金
社
社
社
社
社
社
額
233,433
8,018
21,127
263,383
54
263,394
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
5,150
208
262
6,459
5
6,464
金
社
社
社
社
社
社
額
227,992
7,378
21,002
257,041
627
257,668
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
注)内訳に無回答があるため、内訳計、小計、合計が一致しないことがある
集計サンプル数
55
図表 6-2:投資事業組合による投融資残高状況
2007/3末
社数
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
合
株式
社債
その他投資
計 (Ⅰ+Ⅱ+ Ⅲ)
6,965
328
490
8,005
2007/9末
金
社
社
社
社
額
682,878
21,416
11,501
715,798
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
6,436
232
518
7,401
2008/3末
金
社
社
社
社
額
673,183
17,799
10,766
701,751
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
7,215
356
602
8,381
金
社
社
社
社
額
743,125
25,024
14,659
782,897
百万円
百万円
百万円
百万円
注)内訳に無回答があるため、内訳計、小計、合計が一致しないことがある
集計サンプル数
71
図表 6-3:ベンチャーキャピタル本体及び投資事業組合による投融資残高状況
(図表 6-1 と図表 6-2 の合計)
2007/3末
社数
Ⅰ 株式
Ⅱ 社債
Ⅲ その他投資
投資計 (Ⅰ+Ⅱ+ Ⅲ)
融資計
合 計 (投資計+融資計)
12,186
591
783
14,777
4
14,781
2007/9末
金
社
社
社
社
社
社
額
941,833
30,921
36,839
1,010,392
708
1,011,100
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
注)内訳に無回答があるため、内訳計、小計、合計が一致しないことがある
集計サンプル数
76
―22―
11,373
453
760
13,720
1
13,721
2008/3末
金
社
社
社
社
社
社
額
906,616
25,817
31,893
965,134
54
965,145
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
12,365
564
864
14,840
5
14,845
金
社
社
社
社
社
社
額
971,117
32,402
35,661
1,039,938
627
1,040,565
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
図表 6-4:ベンチャーキャピタル本体における投融資のフロー状況
新規投融資
社数
Ⅰ 株式
Ⅱ 社債
Ⅲ その他投資
投資計 (Ⅰ+Ⅱ+ Ⅲ)
融資計
合 計 (投資計+融資計)
398
24
14
436
1
437
2006/4~2007/3
新規投融資及び追加投融資
追加投融資
金
社
社
社
社
社
社
額
14,849
899
1,329
17,080
180
17,260
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
122
13
42
177
0
177
金
社
社
社
社
社
社
額
5,907
575
2,286
8,768
0
8,768
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
560
39
56
655
1
656
金
社
社
社
社
社
社
売 却 ・ 償 還
額
62,372
2,825
3,614
68,813
180
68,993
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
202
45
23
270
2
272
償
金
社
社
社
社
社
社
額
6,263
1,191
734
8,189
182
8,371
却
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
66
4
10
80
0
80
金
社
社
社
社
社
社
額
1,334
44
26
1,404
0
1,404
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
注)内訳に無回答があるため、内訳計、小計、合計が一致しないことがある
集計サンプル数
48
新規投融資
社数
Ⅰ 株式
Ⅱ 社債
Ⅲ その他投資
投資計 (Ⅰ+Ⅱ+ Ⅲ)
融資計
合 計 (投資計+融資計)
367
16
19
402
2
404
2007/4~2008/3
新規投融資及び追加投融資
追加投融資
金
社
社
社
社
社
社
額
13,205
561
1,123
14,891
105
14,996
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
103
11
39
153
0
153
金
社
社
社
社
社
社
額
4,163
427
1,945
6,535
0
6,535
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
注)内訳に無回答があるため、内訳計、小計、合計が一致しないことがある
集計サンプル数
48
―23―
524
27
58
609
2
611
金
社
社
社
社
社
社
売 却 ・ 償 還
額
22,652
989
3,069
26,713
105
26,818
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
237
36
30
303
1
304
償
金
社
社
社
社
社
社
額
4,066
632
488
5,187
7
5,194
却
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
99
11
11
121
0
121
金
社
社
社
社
社
社
額
3,387
269
9
3,666
0
3,666
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
図表 6-5:投資事業組合による投融資のフロー状況
新規投資
社数
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
合
株式
社債
その他投資
計 (Ⅰ+Ⅱ+ Ⅲ)
1,293
57
49
1,399
2006/4~2007/3
新規投資及び追加投資
追加投資
金
社
社
社
社
額
116,461
2,364
1,608
120,436
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
324
20
78
422
金
社
社
社
社
額
25,340
1,539
2,264
29,144
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
1,893
82
132
2,107
金
社
社
社
社
売 却 ・ 償 還
額
209,064
5,458
4,092
218,619
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
379
59
56
494
償
金
社
社
社
社
額
29,289
1,404
3,262
33,955
却
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
189
13
16
218
金
社
社
社
社
額
7,798
243
32
8,075
百万円
百万円
百万円
百万円
注)内訳に無回答があるため、内訳計、小計、合計が一致しないことがある
集計サンプル数
67
新規投資
社数
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
合
株式
社債
その他投資
計 (Ⅰ+Ⅱ+ Ⅲ)
1,136
51
37
1,224
2007/4~2008/3
新規投資及び追加投資
追加投資
金
社
社
社
社
額
86,695
2,551
3,318
92,565
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
372
25
107
504
金
社
社
社
社
額
22,589
1,617
956
25,162
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
注)内訳に無回答があるため、内訳計、小計、合計が一致しないことがある
集計サンプル数
69
―24―
1,734
88
146
1,968
金
社
社
社
社
売 却 ・ 償 還
額
153,190
9,003
4,310
166,505
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
538
36
44
618
償
金
社
社
社
社
額
29,170
703
725
30,598
却
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
260
13
12
285
金
社
社
社
社
額
7,090
138
55
7,284
百万円
百万円
百万円
百万円
図表 6-6:ベンチャーキャピタル本体及び投資事業組合による投融資のフロー状況(図表 6-4 と図表 6-5 の合計)
新規投融資
社数
Ⅰ 株式
Ⅱ 社債
Ⅲ その他投資
投資計 (Ⅰ+Ⅱ+ Ⅲ)
融資計
合 計 (投資計+融資計)
金
1,691
81
63
1,835
1
1,836
2006/4~2007/3
新規投融資及び追加投融資
追加投融資
額
131,310
3,263
2,937
137,515
180
137,695
社
社
社
社
社
社
社数
446
33
120
599
0
599
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
金
額
31,247
2,114
4,550
37,913
0
37,913
社
社
社
社
社
社
社数
2,453
121
188
2,762
1
2,763
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
金
社
社
社
社
社
社
売 却 ・ 償 還
額
271,437
8,283
7,706
287,432
180
287,612
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
581
104
79
764
2
766
償
金
額
35,552
2,594
3,996
42,143
182
42,325
社
社
社
社
社
社
却
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
255
17
26
298
0
298
金
社
社
社
社
社
社
額
9,132
287
58
9,480
0
9,480
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
注)内訳に無回答があるため、内訳計、小計、合計が一致しないことがある
集計サンプル数
71
新規投融資
社数
Ⅰ 株式
Ⅱ 社債
Ⅲ その他投資
投資計 (Ⅰ+Ⅱ+ Ⅲ)
融資計
合 計 (投資計+融資計)
金
1,503
67
56
1,626
2
1,628
2007/4~2008/3
新規投融資及び追加投融資
追加投融資
額
99,899
3,112
4,441
107,456
105
107,561
社
社
社
社
社
社
社数
475
36
146
657
0
657
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
金
額
26,751
2,044
2,901
31,697
0
31,697
社
社
社
社
社
社
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
2,258
115
204
2,577
2
2,579
金
社
社
社
社
社
社
売 却 ・ 償 還
額
175,842
9,992
7,379
193,218
105
193,323
社数
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
775
72
74
921
1
922
償
金
社
社
社
社
社
社
額
33,235
1,335
1,213
35,785
7
35,792
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
注)内訳に無回答があるため、内訳計、小計、合計が一致しないことがある
集計サンプル数
73
図表 6-7:投資事業組合の設立状況
2007/3末
2007/3末~2007/9末
設立した組合
ファンド数
延べ組合員
ファンド総額(百万円)
576
3,422
1,869,370
件
人
百万円
26
339
214,587
件
人
百万円
2007/9末
13
132
194,628
件
人
百万円
547
3,409
1,738,336
注1)全てに回答していないものもあるため、期末の数値とフローの数値は必ずしも連動しない
注2)ファンド総額はコミットメント金額ベース(コミットメント金額を特に設定していない場合は払込金額ベース)
集計サンプル数
2007/9末~2008/3末
期間満了の組合
72
―25―
件
人
百万円
2008/3末
設立した組合
期間満了の組合
13
45
59,431
14
49
14,366
件
人
百万円
件
人
百万円
591
3,490
1,929,302
却
社数
件
人
百万円
359
24
23
406
0
406
金
社
社
社
社
社
社
額
10,477
407
64
10,950
0
10,950
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
図表 6-8:2007/4~2008/3 に新規投資された投資事業組合に関する出資者の主な業態
出資者の主な業態
2007/4~2008/3
人数
無限責任組合員及び業務執行組合員
(国内計)
個人
他のベンチャーキャピタル
事業法人
銀行・信用金庫・信用組合
保険会社
証券会社
年金基金
その他基金・財団
その他国内
(海外計)
合計
金
43
381
29
7
187
85
17
19
8
16
13
2
426
額
93,657
161,496
14,107
2,553
48,245
38,860
29,945
11,000
6,100
6,330
4,356
501
255,654
人
人
人
人
人
人
人
人
人
人
人
人
人
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
注)コミットメント金額ベース(コミットメント金額を特に設定していない場合は払込金額ベース)
集計サンプル数
51
図表 6-9:本体及び投資事業組合による投資先企業の EXIT の状況(図表 6-16 より集計)
2007/4~2008/3
社数
株式公開
倒産・解散・償却
売却・経営者等への売戻しなど
その他
集計サンプル数
実現 損益
249
166
270
24
社
社
社
社
11,786
-2,783
-1,094
136
含み 損 益
197
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
67
図表 6-10:本体及び投資事業組合による新規投資先企業の設立年数(図表 6-17 及び図表 6-18 より集計)
設立後の年数
2007/4~2008/3
社 数
設立投資
設立後~5年未満
5年以上~10年未満
10年以上~15年未満
15年以上
分類不能
合計
集計サンプル数
20
625
338
112
216
20
1,355
63
金
社
社
社
社
社
社
社
額
761
33,496
15,545
6,276
10,499
800
67,873
―26―
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
図表 6-11:本体及び投資事業組合による新規投資先の業種分布(図表 6-17 及び図表 6-18 より集計)
2007/4~2008/3
社 数
通信
コンピューター関連
インターネット関連
半導体/その他電子製品
バイオテクノロジー
医療/ヘルスケア
農業/森林/漁業
建設
産業/エネルギー関連
製造
輸送
公益事業
ビジネス・サービス
消費者関連
金融/保険/不動産
その他
VBへの直接投資以外
合計
48
160
165
115
98
77
22
19
71
151
4
2
113
180
71
4
31
1,355
集計サンプル数
金
額
2,663
7,375
7,317
5,503
5,479
4,137
845
718
3,886
7,904
260
50
5,110
9,660
5,138
143
1,175
67,873
社
社
社
社
社
社
社
社
社
社
社
社
社
社
社
社
社
社
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
63
図表 6-12:本体及び投資事業組合による新規投資先の地域分布
2007/4~2008/3
社 数
日本国内合計
北海道
東北地方
関東地方(東京を除く)
東京都
中部地方
近畿地方(大阪を除く)
大阪府
中国地方
四国地方
九州・沖縄地方
海外合計
アジア・太平洋地域合計
欧州地域合計
北米地域合計
その他の地域合計
合計
1,443
23
27
106
715
135
75
137
13
20
76
135
73
6
54
2
1,578
集計サンプル数
金
額
117,539
997
1,542
5,982
51,698
4,397
3,849
6,396
376
589
3,431
33,680
19,613
678
12,406
117
151,221
社
社
社
社
社
社
社
社
社
社
社
社
社
社
社
社
社
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
70
図表 6-13:地域別の投融資残高
2007/3末
社 数
日本国内合計
海外合計
アジア・太平洋地域合計
欧州地域合計
北米地域合計
その他の地域合計
合計
集計サンプル数
11,877
965
321
67
550
10
12,881
金
社
社
社
社
社
社
社
2007/9末
額
649,325
136,268
53,348
14,627
64,165
2,679
785,596
社 数
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
10,865
954
310
64
551
10
11,818
金
社
社
社
社
社
社
社
72
―27―
2008/3末
額
655,249
148,534
58,889
12,726
68,361
6,866
803,779
社 数
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
12,605
995
365
65
528
15
13,600
金
社
社
社
社
社
社
社
額
742,662
217,573
107,791
32,149
72,793
2,746
960,235
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
図表 6-14:種類株への投資
2006/4~
2007/3
金
種類株に対する投資
普通株に対する投資
合計
額
9,414
111,151
120,568
集計サンプル数
2007/4~
2008/3
金
百万円
百万円
百万円
17,544
75,630
93,175
額
百万円
百万円
百万円
55
図表 6-15:VC 投資の方法
1
2
他のVCとシンジゲーションして投資することが多い
マイルストンを設けて段階的に投資することが多い
成功報酬がベンチャーキャピタリスト本人に配分される仕組みがある
15
16
36
集計サンプル数
89
3
5
13
2
図表 6-16:本体及び投資事業組合による投資先企業の EXIT の状況
2007/4~2008/3
社数
株式公開
倒産・解散・償却
会社経営者等への売戻し
セカンダリーファンド等への売却
その他第3者への売却
その他
集計サンプル数
249
166
135
11
124
24
社
社
社
社
社
社
含み損益
実現損益額
11,786
-2,783
-1,317
1
222
136
67
―28―
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
197
4
8
10
3
百万円
5
27
20
8
14
10
20
選択なし
20
20
20
図表 6-17:本体及び投資事業組合による新規投資先の業種及び投資先企業の設立年数の分布(金額)
―29―
図表 6-18:本体及び投資事業組合による新規投資先の業種及び投資先企業の設立年数の分布(社数)
―30―
図表 6-19:本体及び投資事業組合による新規投資先の業種及び投資先企業の設立年数の分布(1 社当たり金額)
―31―
ベンチャーキャピタル等投資動向調査
第二部
(再生・バイアウト投資)
目次
図表の見方(注意点) .......................................................................................................... 2
1.投融資残高..................................................................................................................... 3
(1) 投融資残高の状況 .................................................................................................. 3
(2) 1社当たり投融資残高........................................................................................... 4
(3) 投融資残高の分布状況........................................................................................... 5
2.年間投融資額 ................................................................................................................. 6
(1) 年間投融資額の状況 .............................................................................................. 6
(2) 1社当たり年間投融資額 ....................................................................................... 7
(3) 年間投融資額の分布状況 ....................................................................................... 8
3.投資事業組合の概要 ...................................................................................................... 9
(1) ファンドの概況 ..................................................................................................... 9
(2) 投資事業組合の出資者内訳 ................................................................................. 10
4.単純集計結果 ............................................................................................................... 11
―1―
図表の見方(注意点)
図表は、再生・バイアウト投資に関するアンケート回答結果を集計して作成されている。
図表を見る上での注意点は以下の通りである。
z
主要項目は網掛けされている。
z
特に述べない限り表のサンプル社数(N)は、(網掛けされた)主要項目の集計で使用
された有効社数を示す。
z
前年変化率は、今回調査において前年・今年の 2 期分を回答した会社を集計サンプル
として算出した。分母が 0 で算出不能な場合は、「NC」と記載されている。「NC」と
は「計算できない」という意味である。
z
単純集計では、未回答はゼロとして集計している。
―2―
1.投融資残高
(1)
投融資残高の状況
図表 1-1 は、直近 3 時点における再生・バイアウト投資全体の投融資残高の推移である。
直近時点における再生・バイアウト投資全体の投融資残高内訳を図表 1-2 に、投融資先社数
内訳を図表 1-3 に示した。図表 1-2 及び図表 1-3 は、個別会社の回答を単純合計した結果で
ある。図表 1-4 の「1社当たり投融資残高」は、残高と社数の両方について投資(または融
資、投融資)内訳を回答している個別会社の残高合計と社数合計を算出し、前者を後者で
除したものである。
図表 1-1:投融資残高(2008/3 末現在)
(億円)
( 5 ,9 6 5 )
6,000
( 5 ,1 9 0 )
( 5 ,3 3 4 )
2007/3末
2007/9末
5,000
4,000
3,000
2,000
1,000
0
(注1)括弧内の数値は、投融資残高合計
(注2)上記は、全て今回調査の数値
―3―
2008/3末
図表 1-2:投融資残高(2008/3 末現在)
国内
株式
その他
社債
投資計
融資計
投融資残高合計
397,475
179,546
1,867
578,888
11,563
590,452
前年変化率
0.5%
66.2%
-39.8%
14.2%
20.8%
14.4%
(百万円)
合計(国内+海外)
前年変化率
403,479
1.6%
179,546
66.2%
1,867
-57.9%
584,892
14.8%
11,563
20.8%
596,456
14.9%
N:サンプル社数
N=18
注1)金額を回答している会社
注2)前年変化率は2007/3末及び2008/3末の金額を両方回答している会社
注3)投資計は、株式、その他、社債の合計
注4)四捨五入や内訳に無回答があるため、内訳計、合計が一致しないことがある
N=18
図表 1-3:投融資先社数(2008/3 末現在)
国内
株式
その他
社債
投資計
融資計
投融資先社数合計
130
30
13
173
47
220
前年変化率
-0.8%
-9.1%
-27.8%
-4.9%
38.2%
1.9%
(社)
合計(国内+海外)
前年変化率
137
0.0%
30
-9.1%
13
-31.6%
180
-4.8%
47
38.2%
227
1.8%
N:サンプル社数
N=19
注1)社数を回答している会社
注2)前年変化率は2007/3末及び2008/3末の社数を両方回答している会社
注3)投資計は、株式、その他、社債の合計
注4)四捨五入や内訳に無回答があるため、内訳計、合計が一致しないことがある
N=19
(2) 1社当たり投融資残高
図表 1-4:1 社当たり投融資残高(2008/3 末現在)
社数
投資残高
1社当たり投資残高
社数
融資残高
1社当たり融資残高
社数
投融資残高
1社当たり投融資残高
(社数:社、金額:百万円)
2007/3末
2008/3末
前年変化率
国内
全体
国内
全体
国内
全体
161
168
157
164
147,750
150,385
139,888
142,892
917.7
895.1
891.0
871.3
-2.9%
-2.7%
34
34
47
47
9,571
9,571
11,563
11,563
281.5
281.5
246.0
246.0
-12.6%
-12.6%
188
195
199
206
157,322
159,957
151,452
154,456
836.8
820.3
761.1
749.8
-9.1%
-8.6%
N:サンプル社数
注1)投資残高・融資残高・投融資残高について、社数・金額を両方回答している会社
注2)前年変化率は2007/3末及び2008/3末の社数・金額を両方回答している会社
注3)投資計は、株式、その他、社債の合計
注4)四捨五入や内訳に無回答があるため、内訳計、合計が一致しないことがある
―4―
N=15
N=17
(3) 投融資残高の分布状況
「国内+海外」の投融資残高の分布状況を示す。図表 1-5 は、投融資残高区分ごとに社数、
投融資残高合計、構成比を示したものである。図表 1-6 は投融資残高額に占める上位 5 社、
上位 6~10 社の比率をその他の区分と比較したものである。
図表 1-5:投融資残高の分布(2008/3 末現在)
投融資残高(億円)
10以下
10~50
50~100
100~500
500超
合計
社数
8
3
1
4
2
18
(社数:社、金額:億円)
合計投融資残高
構成比
16
0.3%
53
0.9%
95
1.6%
871
14.6%
4,930
82.7%
5,965
100.0%
図表 1-6:投融資残高上位の構成比(金額比率)
上位6~10社
5.8%
上位11社~
0.3%
上位5社
94.0%
―5―
2.年間投融資額
(1) 年間投融資額の状況
図表 2-1 は、直近 2 年間における全体の年間投融資額の推移である。直近 1 年間における
全体の年間投融資額内訳を図表 2-2 に、年間投融資先社数内訳を図表 2-3 に示した。図表
2-2 及び図表 2-3 は、個別会社の回答を単純合計した結果である。図表 2-4 の「1社当たり
投融資額」は、金額と社数の両方について投資(または融資、投融資)内訳を回答してい
る個別会社の金額合計と社数合計を算出し、前者を後者で除したものである。
図表 2-1:年間投融資額(2007/4~2008/3)
(億円)
1,000
(867)
(861)
2006/4~2007/3
2007/4~2008/3
800
600
400
200
0
(注)括弧内の数値は、年間投融資額合計
―6―
図表 2-2:年間投融資額(2007/4~2008/3)
国内
株式
その他
社債
投資計
融資計
年間投融資額合計
28,488
2,125
80
30,693
55,151
85,846
前年変化率
-48.9%
14.1%
-92.2%
-47.6%
96.5%
-1.0%
(百万円)
合計(国内+海外)
前年変化率
28,727
-48.4%
2,125
14.1%
80
-92.2%
30,932
-47.2%
55,151
96.5%
86,085
-0.7%
N:サンプル社数
N=17
注1)金額を回答している会社
注2)前年変化率は2007/3末及び2008/3末の金額を両方回答している会社
注3)投資計は、株式、その他、社債の合計
注4)四捨五入や内訳に無回答があるため、内訳計、合計が一致しないことがある
N=17
図表 2-3:年間投融資先社数(2007/4~2008/3)
国内
株式
その他
社債
投資計
融資計
年間投融資先社数合計
32
28
2
62
70
132
前年変化率
-37.3%
27.3%
-71.4%
-22.5%
18.6%
-5.0%
(社)
合計(国内+海外)
前年変化率
33
-35.3%
28
27.3%
2
-71.4%
63
-21.3%
70
18.6%
133
-4.3%
N:サンプル社数
N=19
注1)社数を回答している会社
注2)前年変化率は2007/3末及び2008/3末の社数を両方回答している会社
注3)投資計は、株式、その他、社債の合計
注4)四捨五入や内訳に無回答があるため、内訳計、合計が一致しないことがある
N=19
(2) 1社当たり年間投融資額
図表 2-4:1 社当たり年間投融資額(2007/4~2008/3)
社数
投資額
1社当たり投資額
社数
融資額
1社当たり融資額
社数
投融資額
1社当たり投融資額
(社数:社、金額:百万円)
2006/4~2007/3
2007/4~2008/3
前年変化率
国内
全体
国内
全体
国内
全体
74
74
60
61
58,602
58,602
30,693
30,932
791.9
791.9
511.5
507.1
-35.4%
-36.0%
59
59
70
70
28,067
28,067
55,151
55,151
475.7
475.7
787.9
787.9
65.6%
65.6%
132
132
130
131
86,670
86,670
85,846
86,085
656.6
656.6
660.4
657.1
0.6%
0.1%
N:サンプル社数
注1)社数・金額を両方回答している会社
注2)前年変化率は2007/3末及び2008/3末の社数・金額を両方回答している会社
注3)投資計は、株式、その他、社債の合計
注4)四捨五入や内訳に無回答があるため、内訳計、合計が一致しないことがある
―7―
N=14
N=17
(3) 年間投融資額の分布状況
図表 2-5 は、「国内+海外」の年間投融資額の分布状況を示したものであり、区分ごとに社
数、年間投融資額合計、構成比を示したものである。図表 2-6 は年間投融資額に占める上位
5 社、上位 6~10 社の比率をその他の区分と比較したものである。
図表 2-5:年間投融資額の分布(2007/4~2008/3)
投融資額(億円)
0
10以下
10~50
50~100
100~200
200超
合計
社数
8
6
0
1
1
1
17
(社数:社、金額:億円)
合計投融資額
構成比
0
0.0%
22
2.6%
0
0.0%
50
5.8%
157
18.2%
632
73.4%
861
100.0%
(注)0 億円とは、投融資残高はあるものの、期間内に投融資を行わなかったという意味で
ある。
図表 2-6:年間投融資額上位の構成比(金額比率)
上位6~10社
1.0%
上位11社~
0.0%
上位5社
99.0%
―8―
3.投資事業組合の概要
(1) ファンドの概況
図表 3-1 は、個別の組合の設立状況に関するアンケートを集計した結果である。図表 3-2 は、
直近のファンド数及びファンド総額の分布状況を示している。図表 3-3 は年間に「設立した
組合」と「期間満了の組合」のファンド数及び組合員数を集計したものである。
図表 3-1:ファンドの状況
2007/3末
ファンド数(件)
延べ組合員数(人)
ファンド総額(億円)
平均組合員数(人)
平均ファンド総額(億円)
2008/3末
65
308
7,343
14.0
116.6
71
292
7,189
11.2
105.7
前年変化率
11.1%
15.3%
9.0%
-7.7%
-2.2%
N:サンプル社数
N=23
N=21
N=21
注1)平均値は、ファンド数と組合員数両方、あるいはファンド数とファンド総額両方
を回答した会社に関しての1ファンド当たりの値
注2)前年変化率は2007/3末及び2008/3末の両方回答している会社
図表 3-2:ファンド数・ファンド規模の分布(2008/3 末現在)
(社)
ファンド数(件)
0
1
2
3
3超
合計
社数
(社)
3
7
2
4
7
23
ファンド総額(億円)
100以下
100~500
500~1000
1000超
合計
社数
9
8
2
2
21
図表 3-3:設立した組合と期間満了組合の 1 組合当たり組合員規模(2007/4~2008/3)
設立した 組合
期間満了の組合
ファンド数(件)
組合員数(人)
平均組合員数(人)
9
81
9.0
0
0
NC
N:サンプル 社数
N=17
N=14
注1)平均値は、ファンド数と組合員数両方を回答した会社に対しての1ファンド当たりの値
注2)ファンド数・組合員数は、ファンド数と組合員数を両方回答した会社
(注)ファンド総額はコミットメント金額ベース(コミットメント金額を特に設定してい
ない場合は払込金額ベース)である
―9―
(2) 投資事業組合の出資者内訳
図表 3-4 は、新規に組成された投資事業組合の出資者の属性別に金額構成比を示したもので
ある。詳細については、図表 3-5 に示した。
図表 3-4:業態別出資者の構成(金額比率)
無限責任組合員及
び業務執行組合員
5.7%
個人
0.0%
他のベンチャーキャ
ピタル
0.5%
内訳未回答
0.0%
事業法人
0.0%
銀行・信用金庫・信
用組合
9.5%
保険会社
4.6%
証券会社
0.0%
海外計
53.7%
年金基金
25.9%
その他基金・財団
0.0%
その他国内
0.0%
図表 3-5:ファンドの出資者内訳
人数
無限責任組合員及び業務執行組合員
その他組合員計
国内計
個人
他のベンチャーキャピタル
事業法人
銀行・信用金庫・信用組合
保険会社
証券会社
年金基金
その他基金・財団
その他国内
海外計
合計
金
14
72
50
0
2
3
18
5
2
18
0
2
22
86
構成比
1 6 .3 %
8 3 .7 %
5 8 .1 %
0.0%
2.3%
3.5%
20.9%
5.8%
2.3%
20.9%
0.0%
2.3%
2 5 .6 %
N:サンプル社数
N=18
N=16
注1)人数または金額を回答している会社
注2)1人当たり金額は人数と金額を両方回答している会社
注3)四捨五入や内訳に無回答があるため、内訳計、合計が一致しないことがある
(人数:人、金額:百万円)
1人当たり
構成比
金額
5 ,3 0 8
5 .7 %
530.8
8 7 ,6 2 7
9 4 .3 %
1,653.3
3 7 ,6 9 6
4 0 .5 %
1,216.0
0
0.0%
NC
495
0.5%
247.5
0
0.0%
NC
8,800
9.5%
1,257.1
4,300
4.6%
1,075.0
0
0.0%
NC
24,100
25.9%
1,338.9
0
0.0%
NC
1
0.0%
1.0
4 9 ,9 3 1
5 3 .7 %
2,269.6
9 2 ,9 6 2
1,475.6
額
N=16
(注)金額はコミットメント金額ベース(コミットメント金額を特に設定していない場合
は払込金額ベース)である。
―10―
4.単純集計結果
図表 4-1:日本国内に関する投融資残高状況
20 07/ 3 末
社 数
2 0 07/ 9末
金
額
社 数
2 00 8/3 末
金
額
社 数
393,763 百万円
130
社
金
額
Ⅰ株式
131
社
395,635 百万円
115
社
Ⅱ社債
18
社
3,102 百万円
13
社
2,180 百万円
13
社
1,867 百万円
Ⅲ融資
34
社
9,571 百万円
52
社
10,533 百万円
47
社
11,563 百万円
33
社
108,013 百万円
12
社
126,278 百万円
30
社
179,546 百万円
216
社
516,322 百万円
192
社
532,754 百万円
220
社
590,452 百万円
Ⅳその他
投融資残高合計(Ⅰ+Ⅱ+Ⅲ+Ⅳ)
397,475 百万円
注 ) 内 訳 に 無 回 答 が あ る た め 、 内 訳 計 、小 計 、 合 計 が 一 致 し な い こ と が あ る
20
集 計 サ ン プ ル数
図表 4-2:海外に関する投融資残高状況
2007/3末
社 数
2007/9末
金
額
社 数
4
2008/3末
金
社
額
603 百万円
社 数
7
金
社
額
Ⅰ株式
6
社
1,298 百万円
6,005 百万円
Ⅱ社債
1
社
1,337 百万円
0
社
0 百万円
0
社
0 百万円
Ⅲ融資
0
社
0 百万円
0
社
0 百万円
0
社
0 百万円
Ⅳその他
0
社
0 百万円
0
社
0 百万円
0
社
0 百万円
投融資残高合計(Ⅰ+Ⅱ+Ⅲ+Ⅳ)
7
社
2,635 百万円
4
社
603 百万円
7
社
6,005 百万円
注)内訳に無回答があるため、内訳計、小計、合計が一致しないことがある
集計サンプル数
21
図表 4-3:日本国内及び海外に関する投融資残高状況(図表 4-1 と図表 4-2 の合計)
20 07/ 3 末
社 数
2 0 07/ 9末
金
額
社 数
2 00 8/3 末
金
額
社 数
金
額
Ⅰ株式
Ⅱ社債
Ⅲ融資
137
19
34
社
社
社
396,933 百万円
4,439 百万円
9,571 百万円
119
13
52
社
社
社
394,366 百万円
2,180 百万円
10,533 百万円
137
13
47
社
社
社
403,479 百万円
1,867 百万円
11,563 百万円
Ⅳその他
投融資残高合計(Ⅰ+Ⅱ+Ⅲ+Ⅳ)
33
223
社
社
108,013 百万円
518,957 百万円
12
196
社
社
126,278 百万円
533,357 百万円
30
227
社
社
179,546 百万円
596,456 百万円
注 ) 内 訳 に 無 回 答 が あ る た め 、 内 訳 計 、小 計 、 合 計 が 一 致 し な い こ と が あ る
集 計 サ ン プ ル数
22
―11―
図表 4-4:日本国内に関する投融資のフロー状況
2006/4~ 2007/3
社 数
Ⅰ株式
2007/4~ 2008/3
金
額
社 数
Ⅱ社債
7
社
1,032 百万円
2
社
80 百万円
Ⅲ融資
59
社
28,067 百万円
70
社
55,151 百万円
新規投融資及び追加投融資合計(Ⅰ+Ⅱ+Ⅲ+Ⅳ)
32
社
額
社
Ⅳその他
55,708 百万円
金
51
28,488 百万円
22
社
1,862 百万円
28
社
2,125 百万円
139
社
86,670 百万円
132
社
85,846 百万円
注)内訳に無回答があるため、内訳計、小計、合計が一致しないことがある
集計サンプル数
19
図表 4-5:海外に関する投融資のフロー状況
20 06/ 4~ 200 7/3
社 数
金
200 7/ 4~ 2 00 8/3
額
社 数
金
額
Ⅰ株式
0
社
0 百万円
1
社
240 百万円
Ⅱ社債
0
社
0 百万円
0
社
0 百万円
Ⅲ融資
0
社
0 百万円
0
社
0 百万円
Ⅳその他
0
社
0 百万円
0
社
0 百万円
新規投融資及び追加投融資合計(Ⅰ+Ⅱ+Ⅲ+Ⅳ)
0
社
0 百万円
1
社
240 百万円
注)内訳に無回答があるため、内訳計、小計、合計が一致しないことがある
集計サンプル数
19
図表 4-6:日本国内及び海外に関する投融資のフロー状況(図表 4-4 と図表 4-5 の合計)
20 06/ 4~ 200 7/3
社 数
Ⅰ株式
51
金
社
200 7/ 4~ 2 00 8/3
額
社 数
55,708 百万円
33
金
社
額
28,727 百万円
Ⅱ社債
7
社
1,032 百万円
2
社
80 百万円
Ⅲ融資
59
社
28,067 百万円
70
社
55,151 百万円
22
社
1,862 百万円
28
社
2,125 百万円
139
社
86,670 百万円
133
社
86,085 百万円
Ⅳその他
新規投融資及び追加投融資合計(Ⅰ+Ⅱ+Ⅲ+Ⅳ)
注)内訳に無回答があるため、内訳計、小計、合計が一致しないことがある
集計サンプル数
20
図表 4-7:投資事業組合の設立状況
20 07 /3末
2 00 7/3 末 ~ 200 8/ 3末
設立した組合
20 08 /3末
期間満了の組合
ファンド数
65 件
16 件
5 件
71 件
延べ組合員
308 人
81 人
0 人
292 人
734,336 百万円
132,062 百万円
12,557 百万円
718,941 百万円
ファンド総額(百万円)
注 1) 全 て に 回 答 し て い な い も の も あ る た め 、 期 末 の 数 値 と フ ロ ー の 数 値 は 必 ず し も 連 動 し な い
注 2) フ ァ ン ド 総 額 は コ ミ ッ ト メ ン ト 金 額 ベ ー ス ( コ ミ ッ ト メ ン ト 金 額 を 特 に 設 定 し て い な い 場 合 は 払 込 金 額 ベ ー ス )
集計サンプル数
25
―12―
図表 4-8:年間に新規に設立された投資事業組合に関する出資者の主な業態
出資者の主な業態
2007/4~2008/3
人 数
金
額
Ⅰ無限責任組合員及び業務執行組合員
14
人
5,308
Ⅱ(国内計)
50
人
37,696
百万円
0
人
0
百万円
個人
百万円
他のベンチャーキャピタル
2
人
495
百万円
事業法人
3
人
0
百万円
百万円
銀行・信用金庫・信用組合
18
人
8,800
保険会社
5
人
4,300
百万円
証券会社
2
人
0
百万円
年金基金
百万円
18
人
24,100
その他基金・財団
0
人
0
百万円
その他国内
2
人
1
百万円
Ⅲ(海外計)
22
人
49,931
百万円
合計(Ⅰ+Ⅱ+Ⅲ)
86
人
92,962
百万円
注)コ ミッ トメン ト金額 ベー ス(コ ミット メント 金額 を特に 設定し てい ない場 合は払 込金 額ベー ス)
集計サ ンプ ル数
18
図表 4-9:投資先企業の EXIT の状況(図表 4-15 より集計)
2007/4~2008/3
社数
損益額
株式公開
8 社
倒産など
0 社
0 百万円
23 社
52 百万円
その他
1 社
0 百万円
集計サンプル数
15
売却・経営者等への売戻しなど
366 百万円
図表 4-10:種類株への投資
2006/4~2007/3
2007/4~2008/3
金
金
普通株に対する投資
額
1,788 百万円
16,098 百万円
合計
17,886 百万円
16,499 百万円
種類株に対する投資
集計サンプル数
額
9,338 百万円
7,161 百万円
11
―13―
図表 4-11:業種分布(図表 4-14 より集計)
2006/4~2007/3
2007/4~2008/3
全体
社 数
全体
金
額
社 数
金
額
通信
2
社
16,570 百万円
2
社
42 百万円
コンピューター関連
5
社
136 百万円
10
社
7,000 百万円
インターネット関連
0
社
0 百万円
1
社
20 百万円
半導体/その他電子製品
3
社
12,133 百万円
4
社
99 百万円
バイオテクノロジー
0
社
0 百万円
1
社
21 百万円
医療/ヘルスケア
2
社
742 百万円
4
社
190 百万円
農業/森林/漁業
0
社
0 百万円
3
社
210 百万円
建設
6
社
4,439 百万円
5
社
4,774 百万円
産業/エネルギー関連
4
社
4,940 百万円
6
社
1,281 百万円
製造
4
社
2,386 百万円
7
社
4,552 百万円
輸送
0
社
0 百万円
0
社
0 百万円
公益事業
0
社
0 百万円
1
社
29 百万円
ビジネス・サービス
1
社
10 百万円
2
社
41 百万円
消費者関連
9
社
7,183 百万円
17
社
997 百万円
金融/保険/不動産
1
社
0 百万円
1
社
209 百万円
その他
2
社
69 百万円
0
社
0 百万円
直接投資以外
0
社
0 百万円
1
社
125 百万円
合計
39
社
48,608 百万円
65
社
19,592 百万円
集計サンプル数
15
図表 4-12:売却形態
2006/4~2007/3
上場維持型バイアウト
2007/4~2008/3
0
社
1
社
第二次バイアウト
0
社
3
社
法的整理に伴う売却
0
社
0
社
公開企業の非公開化
2
社
0
社
事業承継
0
社
1
社
その他
5
社
1
社
合計
7
社
6
社
集計サンプル数
11
図表 4-13:売却理由
2006/4~2007/3
子会社・部門の業績不振
0
2007/4~2008/3
社
0
社
子会社・部門の業務がノンコア
4
社
2
社
子会社・部門の規模が小さかった
0
社
0
社
親会社と地理的に離れていた
0
社
1
社
親会社の資金不足
1
社
0
社
メインバンクによる勧め
0
社
0
社
合計
5
社
3
社
集計サンプル数
11
―14―
図表 4-14:業種分布
2006/4~2007/3
日本標準産業分類(2006/4~2008/3)
社数(単位:社)
0
0
6
0
0
3
0
0
0
1
4
0
2
0
5
0
0
0
0
0
0
2
4
1
0
5
0
2
1
1
0
2
39
15
①農業・林業・漁業
②鉱業
③建設業
④製造業
④-1情報・通信/製造
④-2コンピュータ/製造
④-3半導体・その他電子部品/製造
④-4バイオテクノロジー/製造
④-5医療・ヘルスケア/製造
④-6エネルギー関連/製造
④-7消費者関連/製造
④-8その他製造
⑤電気・ガス・熱供給・水道業
⑥情報通信業
⑥-1通信/サービス
⑥-2インターネット/サービス
⑥-3コンピュータ/サービス
⑥-4メディア
⑦運輸業
⑧卸売・小売業
⑧ー1通信/販売
⑧ー2コンピュータ/販売
⑧ー3半導体・その他電子製品/販売
⑧ー4医療・ヘルスケア/販売
⑧-5その他消費者向け/販売
⑧-6その他法人向け/販売
⑨金融・保険業
⑩不動産業
⑪サービス業
⑪-1飲食店・宿泊業
⑪-2教育・学習支援業
⑪-3医療・ヘルスケア/サービス
⑪-4その他消費者向け/サービス
⑪-5その他法人向け/サービス
⑫その他
⑫-1直接投資以外の投資
⑫-2その他
合計
N:サンプル社数
図表 4-15:投資先企業の EXIT の状況
2007/4~2008/3
社数
株式公開
倒産・解散・償却
会社経営者等への売戻し
セカンダリーファンド等への売却
その他第3者への売却
その他
8
0
6
0
17
1
集計サンプル数
15
社
社
社
社
社
社
損益額
366
0
52
0
0
0
―15―
2007/4~2008/3
金額(単位:百万円)
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
0
0
4,439
0
0
12,133
0
0
0
289
2,386
0
16,570
0
136
0
0
0
0
0
0
7
4,940
0
0
6,887
0
742
0
10
0
69
48,608
社数(単位:社)
金額(単位:百万円)
3
0
5
0
0
3
1
0
1
3
7
1
2
1
10
0
0
0
0
1
0
5
5
0
1
2
1
4
6
2
1
0
65
210
0
4,774
0
0
50
21
0
500
158
4,552
29
42
20
7,000
0
0
0
0
49
0
610
781
0
209
18
30
190
181
41
125
0
19,592
ファンドの実態調査
目次
図表の見方(注意点) .................................................................................................................................... 2
1.ファンドの属性 ........................................................................................................................................ 3
2.ファンドの投資実績 ................................................................................................................................. 3
3.存続ファンドの実態 ................................................................................................................................. 3
4.ファンド・GP 属性別実態 ....................................................................................................................... 4
―1―
図表の見方(注意点)
図表は、ファンドの実態に関するアンケート回答結果を集計して作成されている。ファンドの実態総括表の
各項目は、会社の属性・ファンドの属性ごとに集計した結果である。なお外資系の会社については、属性区
分の如何に関わらず「外資系」という区分にまとめてある。
z
ファンドの実態表項目の集計方法
¾
組成数・組成スキーム:単純合計
¾
1ファンド当たり出資者数:組成数と出資者数が両方記入されているものについて「出資者数」合
計/「組成数」合計
¾
1ファンド当たり出資金額:組成数と出資金額が両方記入されているものについて「出資金額」合
計/「組成数」合計
¾
ファンド規模(コミットメント金額・年間投資額・既投資額):組成数が記入されているものにつ
いての合計
¾
ファンド規模(レバレッジ比率)
:組成数・借入金・出資金が全て記入されているものについて「借
入金」合計/「出資金」合計
¾
ファンド規模(投資コミットメント期間):組成数・平均投資コミットメント期間が両方記入され
ているものについて「平均投資コミットメント期間×組成数」合計/「組成数」合計
¾
ファンドの保有資産:組成数が記入されているものについての合計
¾
投資実績(累積投資額)
:設立以来の組成数が記入されているものについての合計
¾
投資実績(IPO 比率):設立以来の組成数、IPO 社数、投資社数が全て記入されているものについ
て「IPO 社数」合計/「投資社数」合計
¾
投資実績(平均収益率)
:設立以来の組成数、出資金総額が記入されており、かつ累計分配金か残存
価値のいずれかが記入されているものについて「累計分配金+残存価値」合計/「出資金総額」合計
―2―
1.ファンドの属性
社数
国内系
外資系
64
2
(国内系の内訳)
社数
事業会社系
銀行系
証券会社系
政府系
生損保系
独立系
個人
その他
合計
集計サンプル数
5
22
6
6
3
17
0
5
64
N= 87
2.ファンドの投資実績
項目
単位
設立以来の組成数 累積投資額
平均IPO比率算出用
ファンド
百万円
社
社
百万円
百万円
百万円
平均収益率算出用
IPO社数
投資社数
累計分配金
残存価値
出資金総額
ファンドの属性
ベンチャー バイアウト 地域再生 産学連携
298
11
7
11
688,640
71,697
5,721
12,017
3,028
4
0
3
14,296
54
20
177
154,428
0
0
394
99,992
1,269
0
4,690
338,329
1,440
3,202
17,779
注)内訳に無回答があるため、内訳計、小計、合計が一致しないことがある
集計サンプル数
N= 54
3.存続ファンドの実態
項目
組成数
組成スキーム
出資者数
ファンドへの出資金額
ファンド規模
(既投資額の内訳)
平均レバレッジ比率算出用
単位
有責組合
匿名組合
任意組合
海外LPS等
GP
(国内)個人
(国内)他のベンチャーキャピタル
(国内)事業法人
(国内)銀行・信用金庫・信用組合
(国内)保険会社
(国内)証券会社
(国内)年金基金
(国内)その他基金財団
(国内)その他国内
海外
GP
(国内)個人
(国内)他のベンチャーキャピタル
(国内)事業法人
(国内)銀行・信用金庫・信用組合
(国内)保険会社
(国内)証券会社
(国内)年金基金
(国内)その他基金財団
(国内)その他国内
海外
コミットメント総額
年間投資額
既投資額
株式
融資・債券
知的財産権
信託受益権
その他
借入金
出資金
ファンド
ファンド
ファンド
ファンド
ファンド
人
人
人
人
人
人
人
人
人
人
人
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
ファンドの属性
ベンチャー バイアウト 地域再生 産学連携
426
34
11
15
311
20
8
15
1
1
1
0
89
11
2
0
25
2
0
0
224
22
9
21
374
123
1
14
74
13
0
13
1,210
112
3
68
631
67
27
31
142
28
0
5
78
1
3
6
34
7
0
0
54
11
5
9
134
9
2
8
249
6
0
0
215,455
39,464
77
6,362
22,621
68
1
25
10,442
6,525
0
1,060
237,212
11,111
1
7,883
158,510
55,130
1,057
6,500
128,344
32,585
0
730
34,404
1,000
0
350
35,050
1,548
0
0
14,671
11
233
4,400
49,569
10,500
100
1,950
56,878
7,000
0
0
1,167,378
189,829
22,668
28,798
139,143
21,548
665
2,265
439,448
71,697
5,721
12,993
289,930
62,498
1,496
10,706
29,542
1,198
4,225
157
0
0
0
0
0
0
0
0
5,281
8,000
0
90
0
0
0
0
282,832
1,440
2,700
19,600
注)内訳に無回答があるため、内訳計、小計、合計が一致しないことがある
集計サンプル数
N= 56
―3―
4.ファンド・GP 属性別実態
投資実績
ファンド
の
属性
累積
投資額
(百万円)
IPO
比率(%)
平均
収益率
(倍)
ファンド
の
属性
コミットメント
総額
年間
投資額
既投資額
投資コミット
メント期間
(年)
株式
融資・債券
知的
財産権
信託
受益権
その他
3
18,676
13.9%
1.1
外資系
16
9
0
5
2
39,510
3,306
18,676
0.0%
11.0
20,677
14.0%
0.7
事業会社系
20
7
0
13
0
102,730
7,446
20,889
0.0%
10.9
9,132
0
0
0
0
銀行系
59
10,702
7.6%
0.8
銀行系
148
137
0
11
0
17,480
1,692
9,123
0.0%
9.8
7,365
1,716
0
0
41
証券会社系
20
26,349
23.8%
1.4
証券会社系
45
33
0
12
0
435,010
14,624
202,393
0.0%
7.4
191,123
6,811
0
0
4,459
政府系
12
20,276
7.6%
1.0
政府系
12
10
0
2
0
26,380
2,870
21,962
0.0%
11.0
14,741
7,184
0
0
37
生損保系
26
34,953
25.0%
1.0
生損保系
16
12
0
4
0
56,250
3,625
33,882
0.0%
10.0
26,522
2,767
0
0
554
独立系
116
92,688
11.6%
0.6
独立系
137
96
1
17
23
446,053
103,512
104,929
0.0%
9.1
40,697
11,064
0
0
190
0
43,965
2,068
27,594
0.0%
10.0
350
0
0
0
25 1,167,378
139,143
439,448
0.0%
9.6
289,930
0
0
5,281
ベ
ン
チ
個人
その他
31
86,398
14.7%
0.7
その他
32
7
0
25
小計
298
310,719
15.5%
0.8
小計
426
311
1
89
外資系
7
4
事業会社系
0
0
0.0%
0.0
事業会社系
0
0
0
0
0
0
0
0
0.0%
0.0
0
0
0
0
0
銀行系
0
0
0.0%
0.0
銀行系
0
0
0
0
0
0
0
0
0.0%
0.0
0
0
0
0
0
証券会社系
0
0
0.0%
0.0
8,000
政府系
0
0
0.0%
0.0
生損保系
4
1,289
0.0%
0.9
独立系
7
500
0.0%
0.0
個人
バ
イ
ア
ウ
ト
3
29,542
465
証券会社系
3
2
0
0
1
78,000
13,043
69,908
0.0%
0.0
60,709
1,198
0
0
政府系
0
0
0
0
0
0
0
0
0.0%
0.0
0
0
0
0
0
生損保系
4
4
0
0
0
64,150
0
1,289
0.0%
1,289
0
0
0
0
独立系
20
10
1
8
1
47,214
8,505
500
0.0%
500
0
0
0
0
10.0
個人
その他
0
0
0.0%
0.0
その他
0
0
0
0
0
0
0
0
0.0%
0.0
0
0
0
0
0
小計
11
1,789
0.0%
0.9
小計
34
20
1
11
2
189,829
21,548
71,697
0.0%
10.0
62,498
1,198
0
0
8,000
外資系
4
2
事業会社系
0
0
0.0%
0.0
事業会社系
0
0
0
0
0
0
0
0
0.0%
0.0
0
0
0
0
0
銀行系
3
5,221
0.0%
0.0
銀行系
3
3
0
0
0
3,902
592
5,221
0.0%
0.0
1,331
3,890
0
0
0
証券会社系
1
500
0.0%
0.0
政府系
0
0
0.0%
0.0
生損保系
0
0
0.0%
0.0
独立系
0
0
0.0%
0.0
外資系
地
域
再
生
個人
2
66
証券会社系
1
1
0
0
0
700
73
500
0.0%
0.0
165
335
0
0
0
政府系
0
0
0
0
0
0
0
0
0.0%
0.0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0.0%
0.0
0
0
0
0
0
生損保系
独立系
個人
その他
3
0
0.0%
0.0
その他
3
2
1
0
0
18,000
0
0
0.0%
0.0
0
0
0
0
0
小計
7
5,721
0.0%
0.0
小計
11
8
1
2
0
22,668
665
5,721
0.0%
0.0
1,496
4,225
0
0
0
事業会社系
0
0
0.0%
0.0
事業会社系
0
0
0
0
0
0
0
0
0.0%
0.0
0
0
0
0
0
銀行系
0
0
0.0%
0.0
銀行系
0
0
0
0
0
0
0
0
0.0%
0.0
0
0
0
0
0
証券会社系
1
661
0.0%
0.0
政府系
4
2,383
1.4%
0.8
生損保系
0
0
0.0%
0.0
独立系
6
6,105
3.4%
0.2
外資系
産
学
連
携
海外
LPS等
ファンドの保有資産(百万円)
レバレッジ
比率(%)
31
外資系
地
域
再
生
ファンド規模(百万円)
外資系
個人
バ
イ
ア
ウ
ト
GPの属性
組成スキーム(件)
存続
ファンドの
組成数
有責組合 匿名組合 任意組合
(件)
事業会社系
ャー
ャー
ベ
ン
チ
GPの属性
設立以来
の組成数
(件)
外資系
個人
産
学
連
携
証券会社系
4
4
0
0
0
7,000
246
3,529
0.0%
0.0
3,314
125
0
0
90
政府系
4
4
0
0
0
4,242
185
2,383
0.0%
10.0
2,351
32
0
0
0
7
7
0
0
0
17,556
1,834
7,081
0.0%
10.0
5,041
0
0
0
0
生損保系
独立系
個人
その他
0
0
0.0%
0.0
その他
0
0
0
0
0
0
0
0
0.0%
0.0
0
0
0
0
0
小計
11
9,149
2.1%
0.3
小計
15
15
0
0
0
28,798
2,265
12,993
0.0%
10.0
10,706
157
0
0
90
327
327,378
15.1%
0.8
486
354
3
102
27 1,408,673
163,621
529,859
0.0%
9.7
364,630
35,122
0
0
13,371
合計
合計
(注 1)ゲートキーパーは 0 件のため表示していない。
―4―
ファンド
の
属性
ャー
ベ
ン
チ
GPの属性
存続
ファンドの
組成数
(件)
1ファンドあたりの出資者数(人/件)
(国内)
個人
GP
1ファンドあたりの出資金額(百万円/件)
(国内)
(国内)
(国内)
(国内) 銀行・信用 (国内)
(国内)
(国内)
他のベンチャー
その他
事業法人
金庫・信用
保険会社 証券会社 年金基金
キャピタル
基金財団
組合
(国内)
その他
国内
(国内)
海外
(国内)
個人
GP
(国内)
(国内) 銀行・信用 (国内)
他のベンチャー
事業法人 金庫・信用 保険会社
キャピタル
(国内)
(国内)
証券会社 年金基金
組合
(国内)
その他
基金財団
(国内)
その他
国内
海外
外資系
16
0.4
10.6
0.4
12.6
2.9
0.9
0.1
0.0
1.3
0.4
2.8
28.1
263.3
100.5
26.4
83.7
93.4
0.1
0.0
2.6
100.6
1900.0
事業会社系
20
0.5
0.5
1.1
1.5
0.5
0.5
0.3
0.0
0.1
0.1
0.1
85.9
10.0
92.3
4,194.8
172.9
427.8
16.7
0.0
66.7
65.3
32.4
銀行系
148
0.3
0.0
0.0
2.0
0.4
0.2
0.3
0.0
0.1
1.0
0.1
9.7
0.0
0.5
53.6
97.3
1.4
0.0
0.0
11.5
62.1
0.0
証券会社系
45
0.9
1.2
0.2
10.6
6.3
1.1
0.8
0.8
0.0
0.9
0.5
3,179.2
54.2
62.2
1,927.1
1,915.9
1,018.3
414.6
829.3
0.0
280.5
251.2
政府系
12
1.3
0.0
0.0
0.8
0.7
0.0
0.0
0.0
0.6
0.7
0.0
815.0
0.0
0.0
146.7
316.0
0.0
0.0
0.0
377.8
616.7
0.0
生損保系
16
0.8
0.1
0.2
0.1
0.1
0.6
0.1
0.0
0.1
0.3
0.4
307.3
0.6
10.0
6.3
12.5
2,663.0
12.5
0.0
81.3
159.8
0.0
独立系
137
0.8
1.4
0.3
3.5
2.1
0.4
0.3
0.0
0.2
0.4
2.3
418.8
155.9
32.9
485.6
507.7
209.3
49.0
10.5
74.8
161.0
204.4
個人
バ
イ
ア
ウ
ト
地
域
再
生
その他
32
0.3
0.1
0.2
1.7
0.5
0.6
0.3
0.0
0.0
0.4
0.1
293.6
5.7
29.1
329.6
104.7
418.9
388.9
0.0
0.0
1062.5
62.5
小計
426
0.6
1.5
0.2
4.4
1.6
0.6
0.3
0.2
0.2
0.5
1.3
564.0
102.8
30.4
895.1
420.4
519.6
145.2
165.3
44.6
213.7
299.4
外資系
7
0.1
17.6
1.0
14.3
2.7
0.9
0.0
0.9
1.6
0.1
0.0
5.1
9.8
3.6
15.7
8.3
8.4
0.0
6.9
1.6
7.1
0.0
事業会社系
0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
銀行系
0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
証券会社系
3
1.0
0.0
0.3
0.7
3.3
2.7
0.0
0.0
0.0
0.7
1.3
10,333.3
0.0
500.0
2,000.0
7,000.0
3,833.3
0.0
0.0
0.0
1000.0
1333.3
政府系
0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
生損保系
4
1.0
0.0
1.0
1.0
4.5
2.5
0.3
0.3
0.0
0.8
0.3
203.5
0.0
1,250.0
750.0
6,212.5
5,244.0
250.0
375.0
0.0
987.5
375.0
独立系
20
0.7
0.0
0.1
0.3
1.1
0.2
0.0
0.0
0.0
0.2
0.1
447.9
0.0
0.0
125.1
542.5
3.1
0.0
0.0
0.0
184.2
83.3
個人
その他
0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
小計
34
0.7
4.2
0.4
3.5
2.0
0.9
0.0
0.2
0.4
0.3
0.2
1,273.0
2.4
217.5
370.4
1,778.4
1,086.2
34.5
53.4
0.4
318.2
218.8
外資系
4
0.3
0.3
0.0
0.3
1.5
0.0
0.0
0.0
0.8
0.0
0.0
3.6
0.3
0.0
0.1
4.2
0.0
0.0
0.0
8.3
0.0
0.0
事業会社系
0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
銀行系
3
1.3
0.0
0.0
0.0
2.0
0.0
0.0
0.0
1.0
0.0
0.0
2.0
0.0
0.0
0.0
500.0
0.0
0.0
0.0
200.0
0.0
0.0
証券会社系
1
1.0
0.0
0.0
0.0
14.0
0.0
0.0
0.0
0.0
1.0
0.0
60.0
0.0
0.0
0.0
540.0
0.0
0.0
0.0
0.0
100.0
0.0
政府系
0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
生損保系
独立系
個人
その他
3
1.0
0.0
0.0
0.7
1.0
0.0
1.0
0.0
0.0
0.3
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
小計
11
0.8
0.2
0.0
0.4
2.7
0.0
0.4
0.0
0.7
0.3
0.0
12.8
0.2
0.0
0.1
176.2
0.0
0.0
0.0
38.8
20.0
0.0
事業会社系
0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
銀行系
0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
証券会社系
4
1.5
0.0
1.5
0.3
0.5
0.0
0.5
0.0
0.0
1.0
0.0
915.0
0.0
112.5
25.0
260.0
0.0
25.0
0.0
762.5
0.0
0.0
政府系
4
2.0
0.0
0.5
1.3
1.0
0.3
0.0
0.0
0.3
0.3
0.0
356.5
0.0
15.0
54.5
100.0
50.0
0.0
0.0
125.0
125.0
0.0
7
1.0
3.5
0.7
8.9
3.6
0.6
0.6
0.0
1.1
0.4
0.0
182.3
6.3
78.6
1,080.7
722.9
75.7
35.7
0.0
121.4
207.1
0.0
外資系
産
学
連
携
生損保系
独立系
個人
その他
0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
小計
15
1.4
1.6
0.9
4.5
2.1
0.4
0.4
0.0
0.8
0.5
0.0
424.1
2.8
70.7
525.5
433.3
60.8
23.3
0.0
293.3
162.5
0.0
486
0.6
1.7
0.3
4.2
1.7
0.6
0.3
0.2
0.2
0.5
1.1
602.2
86.4
45.9
813.4
515.6
549.9
125.0
143.5
51.0
220.3
271.8
合計
(注 1)ゲートキーパーは 0 件のため表示していない。
―5―
ベンチャーキャピタル・ファンド等ベンチマーク調査
目次
図表の見方(注意点) ..........................................................................................................3
1.ファンド属性とファンド数 ................................................................................................4
(1) 開始年別ファンド数........................................................................................... 4
(2) 組成制度別 ......................................................................................................... 5
(3) 重点ステージ別 .................................................................................................. 6
(4) 重点業種別 ......................................................................................................... 7
(5) 海外投資比率別 .................................................................................................. 7
(6) ファンド規模別 .................................................................................................. 8
2.ファンド属性と平均ファンド規模 .....................................................................................9
(1) 開始年別出資総額 .............................................................................................. 9
(2) 開始年別平均規模 ............................................................................................ 10
(3) 組成制度別 ........................................................................................................ 11
(4) 重点ステージ別 ................................................................................................. 11
(5) 重点業種別 ....................................................................................................... 12
(6) 海外投資比率別 ................................................................................................ 12
3.パフォーマンス ................................................................................................................13
(1) 全ファンドの内部収益率(IRR).................................................................... 13
(2) 組成制度別 ....................................................................................................... 16
(3) 重点ステージ別 ................................................................................................ 16
(4) 重点業種別 ....................................................................................................... 17
(5) 海外投資比率別 ................................................................................................ 17
(6) 全ファンドのキャッシュフローとパフォーマンス .......................................... 18
4.開始年別 IRR ...................................................................................................................19
(1) 1982 年開始ファンド ....................................................................................... 21
(2) 1983 年開始ファンド ....................................................................................... 22
(3) 1984 年開始ファンド ....................................................................................... 23
(4) 1985 年開始ファンド ....................................................................................... 24
(5) 1986 年開始ファンド ....................................................................................... 25
(6) 1987 年開始ファンド ....................................................................................... 26
(7) 1988 年開始ファンド ....................................................................................... 27
(8) 1989 年開始ファンド ....................................................................................... 28
(9) 1990 年開始ファンド ....................................................................................... 29
(10) 1991 年開始ファンド ....................................................................................... 30
(11) 1992 年開始ファンド ....................................................................................... 31
(12) 1993 年開始ファンド ....................................................................................... 32
(13) 1994 年開始ファンド ....................................................................................... 33
(14) 1995 年開始ファンド ....................................................................................... 34
(15) 1996 年開始ファンド ....................................................................................... 35
(16) 1997 年開始ファンド ....................................................................................... 36
(17) 1998 年開始ファンド ....................................................................................... 37
(18) 1999 年開始ファンド ....................................................................................... 38
(19) 2000 年開始ファンド ....................................................................................... 39
―1―
(20) 2001 年開始ファンド ....................................................................................... 40
(21) 2002 年開始ファンド ....................................................................................... 41
(22) 2003 年開始ファンド ....................................................................................... 42
(23) 2004 年開始ファンド ....................................................................................... 43
(24) 2005 年開始ファンド ....................................................................................... 44
(25) 2006 年開始ファンド ....................................................................................... 45
(26) 2007 年開始ファンド ....................................................................................... 46
(27) 2008 年開始ファンド ....................................................................................... 47
5.調査・集計方法について ..................................................................................................48
―2―
図表の見方(注意点)
z
z
z
z
z
ファンドの開始年とは、「最初の締切日」(最初の出資締切日またはキャッシュフロー
の開始日付)が含まれる年を指す。
サンプル母集団は、「最初の締切日」と「ファンド規模(累積出資総額)」の両データ
が得られたファンドとする。
外貨建てファンドについては、出資総額は最初の締切日の月末レートで円に換算して
いる。IRR の算出では、資金流入日の月末レートで円に換算している。
08 年は、8 月末までの集計値となっており、他の年は、1 月~12 月を 1 年としている。
本文中では、アンケートにおける業種分類を以下のようにまとめてある。
本文中の分類
IT関連
バイオ/医療/ヘルスケア
産業/エネルギー
製品/サービス
その他
業種分類選択肢
大分類
詳細分類
④製造業
④-1情報・通信/製造
④製造業
④-2コンピュータ/製造
④製造業
④-3半導体・その他電子部品/製造
⑥情報通信業
選択無し
⑥情報通信業
⑥-1通信/サービス
⑥情報通信業
⑥-2インターネット/サービス
⑥情報通信業
⑥-3コンピュータ/サービス
⑧卸売・小売業
⑧ー1通信/販売
⑧卸売・小売業
⑧ー2コンピュータ/販売
⑧卸売・小売業
⑧ー3半導体・その他電子製品/販売
④製造業
④-4バイオテクノロジー/製造
④製造業
④-5医療・ヘルスケア/製造
⑧卸売・小売業
⑧ー4医療・ヘルスケア/販売
⑪サービス業
⑪-3医療・ヘルスケア/サービス
①農業・林業・漁業
選択無し
①農業・林業・漁業
①農業・林業・漁業
②鉱業
選択無し
②鉱業
②鉱業
③建設業
選択無し
③建設業
③建設業
④製造業
選択無し
④製造業
④-6エネルギー関連/製造
④製造業
④-8その他製造
⑤電気・ガス・熱供給・水道業 選択無し
⑤電気・ガス・熱供給・水道業 ⑤電気・ガス・熱供給・水道業
⑦運輸業
選択無し
⑦運輸業
⑦運輸業
⑧卸売・小売業
⑧-6その他法人向け/販売
④製造業
④-7消費者関連/製造
⑥情報通信業
⑥-4メディア
⑧卸売・小売業
選択無し
⑧卸売・小売業
⑧-5その他消費者向け/販売
⑨金融・保険業
選択無し
⑨金融・保険業
⑨金融・保険業
⑩不動産業
選択無し
⑩不動産業
⑩不動産業
⑪サービス業
選択無し
⑪サービス業
⑪-1飲食店・宿泊業
⑪サービス業
⑪-2教育・学習支援業
⑪サービス業
⑪-4その他消費者向け/サービス
⑪サービス業
⑪-5その他法人向け/サービス
⑫その他
選択無し
⑫その他
⑫-1VB以外への投資
⑫その他
⑫-2その他
⑬特に重点業種を特定しない 選択無し
⑬特に重点業種を特定しない ⑬特に重点業種を特定しない
―3―
1. ファンド属性とファンド数
(1) 開始年別ファンド数
最初の出資締切日を基準として、運用を開始したファンドの数を年毎(各 1 月~12 月)に示す(清
算/存続ファンド毎のファンド数を示す)。
開始年別ファンド数
60
50
存続中
清算
ファンド数
40
30
20
10
0
'82'83'84'85'86'87'88'89'90'91'92'93'94'95'96'97'98'99'00'01'02'03'04'05'06'07'08
設立年
ファンド数
全体
'82
'83
'84
'85
'86
'87
'88
'89
'90
'91
'92
'93
'94
'95
'96
'97
'98
'99
'00
'01
'02
'03
'04
'05
'06
'07
'08
合計
清算
2
5
4
5
1
3
2
7
9
10
8
3
1
11
22
17
4
20
42
27
29
27
55
58
33
26
8
439
―4―
2
5
4
5
1
3
2
7
9
10
6
1
1
9
15
6
1
6
3
4
4
0
1
1
0
0
0
106
存続中
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
2
2
0
2
7
11
3
14
39
23
25
27
54
57
33
26
8
333
(2) 組成制度別
1998 年 11 月に投資事業有限責任組合法が施行された後の開始ファンドを、この法律に基づい
た有責組合と民法上の任意組合とに分類した結果を示す。
(注)ファンド組成制度「その他」には、ケイマン会社型ファンドや米国リミテッドパートナー
シップなどが含まれる。
開始年別組成制度
60
50
その他/
海外の制度
任意組合
ファンド数
40
有責組合
30
20
10
0
'82'83'84'85'86'87'88'89'90'91'92'93'94'95'96'97'98'99'00'01'02'03'04'05'06'07'08
年
ファンド数
全体
'82
'83
'84
'85
'86
'87
'88
'89
'90
'91
'92
'93
'94
'95
'96
'97
'98
'99
'00
'01
'02
'03
'04
'05
'06
'07
'08
合計
有責組合
2
5
4
5
1
3
2
7
9
10
8
3
1
11
22
17
3
20
42
27
29
27
55
58
24
26
8
429
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
4
23
17
21
20
40
46
22
18
7
219
―5―
任意組合
2
5
3
4
1
3
2
7
9
10
6
3
1
10
22
16
2
14
14
9
7
2
8
7
1
4
0
172
その他/
海外の制度
0
0
1
1
0
0
0
0
0
0
2
0
0
1
0
1
0
2
5
1
1
5
7
5
1
4
1
38
(3) 重点ステージ別
開始年別ファンドの重点ステージ分布を以下に示す。
開始年別重点ステージ
60
50
ファンド数
40
30
20
10
0
'82'83'84'85'86'87'88'89'90'91'92'93'94'95'96'97'98'99'00'01'02'03'04'05'06'07'08
シード
バランス型
アーリー
バイアウト等
年
全体
'82
'83
'84
'85
'86
'87
'88
'89
'90
'91
'92
'93
'94
'95
'96
'97
'98
'99
'00
'01
'02
'03
'04
'05
'06
'07
'08
合計
シード
2
3
3
4
1
3
2
6
9
9
7
3
1
11
22
17
4
20
41
26
27
26
53
54
24
25
7
410
アーリー
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
1
1
4
1
1
1
1
0
11
0
1
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
0
3
3
2
7
14
12
9
5
15
13
7
5
1
98
エクスパンション
再生企業
ファンド数
エクスパン
レーター
ション
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
0
0
1
0
1
1
0
1
0
1
0
6
―6―
レーター
バランス型
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
1
0
0
0
1
1
2
0
0
2
0
0
0
8
2
2
3
4
1
3
2
6
9
9
7
3
0
10
18
13
2
11
24
10
12
10
29
32
13
14
6
255
バイアウト
再生企業
等
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
2
0
0
0
2
0
0
2
3
3
5
3
3
2
1
2
4
0
0
0
20
12
(4) 重点業種別
全期間におけるファンドを重点業種で分類した結果を以下に示す。
重点業種別ファンド数
標準産業分類(大分類)
①農業・林業・漁業
②鉱業
③建設業
④製造業
⑤電気・ガス・熱供給・水道業
⑥情報通信業
⑦運輸業
⑧卸売・小売業
⑨金融・保険業
⑩不動産業
⑪サービス業
⑫その他
⑬特に重点業種を特定しない
合計
⑪サービス
業
6.6%
⑩不動産業
2.6%
④製造業
50.0%
⑥情報通信
業
40.8%
ファンド数
0
0
0
38
0
31
0
0
0
2
5
6
251
333
(注)円グラフは、「⑫その他」・「⑬特に重点業種を特定しない」を除いた項目の比率
製品/サービ
ス
10.5%
産業/エネル
ギー
13.2%
重点業種
IT関連
バイオ/医療/ヘルスケア
産業/エネルギー
製品/サービス
その他
合計
IT関連
48.7%
バイオ/医療
/ヘルスケア
27.6%
ファンド数
37
21
10
8
257
333
(注)円グラフは「その他」を除いた項目の比率
(5) 海外投資比率別
全期間におけるファンドを海外投資比率で分類した結果を以下に示す。
海外投資比率別ファンド数
海外投資20%
以上
11.7%
海外投資20%
未満
22.1%
海外投資
100%
8.1%
国内投資
100%
58.1%
海外投資比率
国内投資100%
海外投資20%未満
海外投資20%以上
海外投資100%
合計
―7―
ファンド数
244
93
49
34
420
(6) ファンド規模別
調査時点までの累積出資額 (複数回のキャピタル・コールがあった場合はその分を加えた額)を
ファンドの規模としたときの、規模別のファンド数を示す。
規模別ファンド数(全体)
120
100
ファンド数
80
60
40
20
0
3億円以下
3~5億円
5~10億円
ファンド規模
全体
3億円以下
3~5億円
5~10億円
10~25億円
25~50億円
50~100億円
100~120億円
120億円超
合計
32
54
84
103
66
57
14
29
439
10~25億円
25~50億円
50~100億円 100~120億円
120億円超
ファンド数
'05年開始 '06年開始 '07年開始 '08年開始
4
1
2
1
9
9
6
1
13
8
6
1
11
7
5
1
4
4
2
4
9
1
3
0
2
0
1
0
6
3
1
0
58
33
26
8
―8―
2. ファンド属性と平均ファンド規模
(1) 開始年別出資総額
開始年ごとに、ファンドの出資額を集計した結果を示す(キャピタル・コールがあるファンドで
も、そのファンドの開始年に全出資額を加算して集計している)。
開始年別出資総額
3,500
3,000
出資総額(億円)
2,500
2,000
1,500
1,000
500
0
'82 '83 '84 '85 '86 '87 '88 '89 '90 '91 '92 '93 '94 '95 '96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08
開始年
'82
'83
'84
'85
'86
'87
'88
'89
'90
'91
'92
'93
'94
'95
'96
'97
'98
'99
'00
'01
'02
'03
'04
'05
'06
'07
'08
合計
ファンド数
2
5
4
5
1
3
2
7
9
10
8
3
1
11
22
17
4
20
42
27
29
27
55
58
33
26
8
439
―9―
出資総額
(億円)
44
168
173
251
37
137
76
349
659
492
299
84
70
342
508
450
126
913
3,099
659
549
838
3,201
3,115
1,090
797
181
18,707
(2) 開始年別平均規模
開始年ごとに、ファンドの出資額の平均値を集計した結果を示す。
開始年別平均ファンド規模
80
70
平均規模(億円)
60
50
40
30
20
10
0
'82 '83 '84 '85 '86 '87 '88 '89 '90 '91 '92 '93 '94 '95 '96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08
開始年
'82
'83
'84
'85
'86
'87
'88
'89
'90
'91
'92
'93
'94
'95
'96
'97
'98
'99
'00
'01
'02
'03
'04
'05
'06
'07
'08
合計
ファンド数
2
5
4
5
1
3
2
7
9
10
8
3
1
11
22
17
4
20
42
27
29
27
55
58
33
26
8
439
―10―
平均規模
(億円)
22
34
43
50
37
46
38
50
73
49
37
28
70
31
23
26
31
46
74
24
19
31
58
54
33
31
23
-
(3) 組成制度別
有限責任組合法に基くファンドが運用を開始し始めた 1999 年以降のファンドについて、組成
制度別に平均規模を示す。
組成制度別平均ファンド規模
組成制度
平均規模(億円)
90
80
ファンド数
有責組合
任意組合
その他
合計
70
60
219
172
38
429
平均規模
(億円)
38
42
84
-
50
40
30
20
10
0
有責組合
任意組合
その他
(注)ファンド組成制度「その他」には、ケイマン会社型ファンドや米国リミテッドパートナー
シップなどが含まれる。
(4) 重点ステージ別
平均ファンド規模を投資先重点ステージ別に示す。
重点ステージ別平均ファンド規模
平均規模(億円)
重点ステージ
―11―
再生企業
バ イ アウ ト等
バ ラ ン ス型
レー タ ー
エク ス パ ン シ ョ ン
アー リー
シー ド
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
シード
アーリー
エクスパンション
レーター
バランス型
バイアウト等
再生企業
合計
ファンド数
11
98
6
8
255
20
12
410
平均規模
(億円)
18
21
8
8
48
85
44
-
(5) 重点業種別
全期間におけるファンドを重点業種で分類し平均規模を算出した結果を以下に示す。
重点業種別平均ファンド規模
重点業種
ファンド数
IT関連
バイオ/医療/ヘルスケア
産業/エネルギー
製品/サービス
その他
合計
37
21
10
8
257
333
平均規模
(億円)
96
29
36
41
38
-
(6) 海外投資比率別
全期間におけるファンドを海外投資比率で分類し平均規模を算出した結果を以下に示す。
海外投資比率別平均ファンド規模
海外投資比率
国内投資100%
海外投資20%未満
海外投資20%以上
海外投資100%
合計
ファンド数
244
93
49
34
420
平均規模
(億円)
34
64
65
30
-
―12―
3. パフォーマンス
(1) 全ファンドの内部収益率(IRR)
ファンド毎の内部収益率(IRR)の分布を示す。
IRR の分布(全体)
IRR
120
80
60
40
20
―13―
60%~
50~60%
40~50%
30~40%
20~30%
15~20%
10~15%
5~10%
0~5%
-5~0%
-10~-5%
-15~-10%
-20~-15%
-30~-20%
-40~-30%
0
~-40%
ファンド数
100
60%~
50~60%
40~50%
30~40%
20~30%
15~20%
10~15%
5~10%
0~5%
-5~0%
-10~-5%
-15~-10%
-20~-15%
-30~-20%
-40~-30%
~-40%
合計
ファンド数
7
2
0
4
6
6
22
27
58
98
69
33
17
11
8
4
372
ファンド毎の内部収益率(IRR)を開始年から現在までの運用期間の長短で分類した際の分布を
示す。
(注)2004 年以降開始ファンドの運用期間は全て 5 年未満である。
IRR の分布(運用期間の長短別)
60
2003年以前開始ファンド
2004年以降開始ファンド
50
30
20
10
IRR
2003年以前 2004年以降
開始ファンド 開始ファンド
7
2
0
4
6
6
22
27
58
98
69
33
17
11
8
4
372
―14―
7
1
0
4
6
4
18
21
53
50
38
17
8
1
0
1
229
0
1
0
0
0
2
4
6
5
48
31
16
9
10
8
3
143
60%~
50~60%
40~50%
30~40%
20~30%
15~20%
10~15%
5~10%
ファンド数
全体
60%~
50~60%
40~50%
30~40%
20~30%
15~20%
10~15%
5~10%
0~5%
-5~0%
-10~-5%
-15~-10%
-20~-15%
-30~-20%
-40~-30%
~-40%
合計
0~5%
-5~0%
-10~-5%
-15~-10%
-20~-15%
-30~-20%
-40~-30%
0
~-40%
ファンド数
40
ファンド毎の内部収益率(IRR)を出資者属性で分類した際の分布を示す。
IRR の分布(出資者属性別)
IRR
ファンド数
全体
60%~
50~60%
40~50%
30~40%
20~30%
15~20%
10~15%
5~10%
0~5%
-5~0%
-10~-5%
-15~-10%
-20~-15%
-30~-20%
-40~-30%
~-40%
合計
二人組合以外
7
2
0
4
6
6
22
27
58
98
69
33
17
11
8
4
372
7
2
0
3
4
6
20
24
43
74
59
26
13
8
7
3
299
二人組合
0
0
0
1
2
0
2
3
15
24
10
7
4
3
1
1
73
―15―
(2) 組成制度別
ファンド毎の内部収益率(IRR)を組成制度別に分類した際の分布を示す。
IRR の分布(組成制度別)
IRR
ファンド数
全体
60%~
50~60%
40~50%
30~40%
20~30%
15~20%
10~15%
5~10%
0~5%
-5~0%
-10~-5%
-15~-10%
-20~-15%
-30~-20%
-40~-30%
~-40%
合計
有責組合
6
2
0
4
6
5
22
27
57
96
68
33
15
11
8
2
362
0
2
0
0
1
1
6
10
17
59
42
22
10
11
4
0
185
任意組合
5
0
0
1
5
3
12
13
38
34
22
10
5
0
1
2
151
(注)全体は、
「その他」を含む。
(3) 重点ステージ別
ファンド毎の内部収益率(IRR)を重点ステージ別に分類した際の分布を示す。
IRR の分布(重点ステージ別)
IRR
ファンド数
全体
60%~
50~60%
40~50%
30~40%
20~30%
15~20%
10~15%
5~10%
0~5%
-5~0%
-10~-5%
-15~-10%
-20~-15%
-30~-20%
-40~-30%
~-40%
合計
シード
7
2
0
4
6
5
22
25
52
91
66
33
15
11
8
1
348
エクスパン
ション
アーリー
0
0
0
0
0
0
0
1
0
2
2
3
2
1
0
0
11
3
2
0
1
0
1
4
8
8
16
25
13
4
3
2
0
90
―16―
0
0
0
0
0
0
1
0
2
2
0
0
0
0
1
0
6
レーター
バランス型
1
0
0
0
1
0
1
0
1
1
1
1
1
0
0
0
8
2
0
0
2
5
3
13
14
39
66
35
14
7
7
5
1
213
バイアウト
等
0
0
0
1
0
1
2
2
2
1
3
0
1
0
0
0
13
再生企業
1
0
0
0
0
0
1
0
0
3
0
2
0
0
0
0
7
(4) 重点業種別
ファンド毎の内部収益率(IRR)を重点業種別に分類した際の分布を示す。
IRR の分布(重点業種別)
IRR
全体
60%~
50~60%
40~50%
30~40%
20~30%
15~20%
10~15%
5~10%
0~5%
-5~0%
-10~-5%
-15~-10%
-20~-15%
-30~-20%
-40~-30%
~-40%
合計
IT関連
6
2
0
4
5
5
19
24
37
67
53
28
13
10
6
1
280
4
2
0
1
0
0
2
4
2
3
4
1
0
3
2
0
28
ファンド数
バイオ/医
産業/エネ 製品/サー
療/ヘルス
ルギー
ビス
ケア
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
0
4
1
0
1
0
2
0
4
1
6
0
1
3
1
1
2
0
1
1
0
1
0
0
0
0
0
0
17
7
7
その他
2
0
0
3
5
5
16
15
32
59
42
22
10
5
4
1
221
(5) 海外投資比率別
ファンド毎の内部収益率(IRR)を海外投資比率別に分類した際の分布を示す。
IRR の分布(海外投資比率別)
IRR
ファンド数
国内投資
100%
全体
60%~
50~60%
40~50%
30~40%
20~30%
15~20%
10~15%
5~10%
0~5%
-5~0%
-10~-5%
-15~-10%
-20~-15%
-30~-20%
-40~-30%
~-40%
合計
7
2
0
4
6
5
22
26
52
95
68
32
15
11
8
1
354
1
2
0
2
1
5
12
9
25
54
47
21
12
8
1
0
200
海外投資
20%未満
海外投資
20%以上
0
0
0
0
1
0
4
5
23
22
5
6
1
3
5
0
75
2
0
0
0
0
0
3
9
2
15
11
3
1
0
2
0
48
―17―
海外投資
100%
4
0
0
2
4
0
3
3
2
4
5
2
1
0
0
1
31
(6) 全ファンドのキャッシュフローとパフォーマンス
回答されたファンドのうち、キャッシュフローと残存資産評価額の情報が得られた全ての資金
流出入を合計し、流出入総額 IRR を求めた。全ファンドのキャッシュフロー(資金流出入)を、
年毎にまとめて示す。
※ 出資金額分配率(D/PI:Distribution to Paid-In)=分配計/出資計
※ 出資金額価値総額比率(TV/PI:Total Value to Paid-In)=(分配計+残存評価額)/出資計
ファンドへの資金流出入合計
5,000
4,000
資金流出入額(億円)
3,000
IRR = 4.41%
D/PI = 0.73
TV/PI = 1.17
2,000
1,000
0
-1,000
-2,000
-3,000
'82 '83 '84 '85 '86 '87 '88 '89 '90 '91 '92 '93 '94 '95 '96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08
出資計
分配計
年
'82
'83
'84
'85
'86
'87
'88
'89
'90
'91
'92
'93
'94
'95
'96
'97
'98
'99
'00
'01
'02
'03
'04
'05
'06
'07
'08
合計
残存評価額
出資計
-44
-168
-173
-188
-37
-140
-103
-324
-650
-369
-205
-66
-217
-358
-467
-378
-68
-347
-961
-560
-501
-474
-1,227
-1,117
-1,325
-1,230
-276
-11,973
流出入累計
分配計
0
0
0
10
38
58
49
43
227
321
201
157
264
237
283
520
419
263
1,013
735
411
252
628
893
798
590
353
8,763
―18―
残存評価額 流出入累計
0
-44
0
-212
0
-384
0
-562
0
-561
0
-643
0
-697
0
-978
0
-1,401
0
-1,450
0
-1,454
0
-1,362
0
-1,315
0
-1,437
0
-1,620
0
-1,479
0
-1,128
0
-1,212
0
-1,161
0
-986
0
-1,076
0
-1,298
18
-1,879
329
-1,775
474
-1,827
688
-1,779
3,786
2,084
5,295
4. 開始年別 IRR
ファンド毎の IRR を計算し、この出資金額加重平均を上場株式のパフォーマンスと比較する。
上場株式のパフォーマンスは、集計に用いた各ファンドに対して同期間 TOPIX で運用したフ
ァンドを考え、各開始年について、ファンドと同じウエイトで平均を求めたものである。
※ '86、'94 年はサンプル数が 1 ファンドであるため、個別ファンドのパフォーマンス公表を
避けるため、値を示さない。
開始年別出資額加重平均 IRR
160%
140%
120%
出資額加重平均IRR
加重平均TOPIX
100%
80%
収益率
60%
40%
20%
0%
-20%
-40%
-60%
-80%
-100%
'82 '83 '84 '85 '86 '87 '88 '89 '90 '91 '92 '93 '94 '95 '96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08 全
(注)グラフのエラーバー(縦線)の端点は、個別 IRR の最大値と最小値を示す。
IRR
'82
'83
'84
'85
'86
'87
'88
'89
'90
'91
'92
'93
'94
'95
'96
'97
'98
'99
'00
'01
'02
'03
'04
'05
'06
'07
'08
全ファンド
ファンド数
2
5
4
5
1
3
2
7
9
10
7
3
1
11
19
15
3
18
34
23
26
21
46
47
27
19
4
372
流出入総額 出資額加重 単純平均
標準偏差
IRR
平均IRR
IRR
15.61%
15.59%
15.84%
1.29%
13.83%
13.07%
8.76%
6.13%
14.15%
14.03%
12.92%
2.22%
10.91%
11.62%
9.80%
4.64%
NA
4.23%
4.40%
6.80%
5.48%
0.10%
0.10%
0.10%
0.03%
-6.02%
-6.59%
-4.92%
5.47%
-1.69%
-2.54%
-3.57%
5.94%
0.01%
-0.45%
-1.20%
4.75%
3.05%
2.86%
0.90%
4.30%
1.51%
1.51%
0.51%
1.93%
NA
5.45%
4.12%
2.34%
8.07%
1.42%
-0.56%
4.27%
25.36%
23.58%
21.17%
6.07%
17.11%
3.11%
38.89%
33.71%
54.75%
1.52%
1.01%
0.71%
20.33%
1.75%
1.06%
3.11%
10.88%
-1.93%
-2.07%
-0.32%
22.99%
-1.64%
-1.96%
-1.11%
19.19%
15.46%
34.64%
6.48%
36.18%
0.74%
1.95%
-5.18%
9.54%
-6.89%
-7.17%
-7.17%
7.47%
-7.61%
-9.25%
-8.06%
20.63%
-9.45%
-12.17%
-15.16%
14.67%
-35.54%
-26.69%
-20.05%
15.42%
4.41%
1.46%
-1.19%
18.48%
最大値
16.75%
17.16%
14.82%
16.76%
13.13%
0.12%
4.21%
3.68%
4.31%
4.40%
2.34%
12.89%
101.37%
63.65%
96.58%
27.56%
34.97%
79.05%
79.30%
157.18%
15.62%
14.24%
56.51%
0.00%
0.00%
157.18%
―19―
上1/4値
16.29%
13.44%
14.40%
10.14%
8.38%
0.11%
-2.34%
0.80%
1.89%
4.02%
1.52%
10.91%
1.67%
6.30%
52.31%
6.33%
6.92%
1.57%
0.40%
2.74%
-1.34%
-4.05%
-2.28%
-3.06%
-15.44%
3.16%
中央値
15.84%
4.92%
13.50%
9.20%
3.64%
0.10%
-4.12%
-0.33%
0.10%
1.44%
0.70%
-3.53%
-1.40%
2.34%
8.05%
0.63%
1.02%
-5.78%
-3.67%
-2.50%
-4.77%
-5.74%
-6.56%
-9.29%
-21.31%
-3.29%
下1/4値
15.38%
4.42%
12.03%
9.20%
3.64%
0.09%
-9.82%
-9.29%
-2.18%
0.18%
-0.40%
-4.46%
-5.88%
-2.37%
2.28%
-4.39%
-2.50%
-13.67%
-9.92%
-6.31%
-9.62%
-10.78%
-13.33%
-30.17%
-25.92%
-8.16%
最小値
14.93%
3.84%
9.87%
3.72%
3.64%
0.08%
-10.18%
-11.06%
-9.61%
-7.91%
-1.50%
-6.24%
-12.48%
-6.58%
-3.49%
-67.00%
-12.99%
-18.67%
-21.85%
-16.52%
-24.76%
-38.27%
-54.72%
-40.75%
-37.57%
-67.00%
加重平均
TOPIX
9.41%
6.63%
4.90%
1.15%
-0.19%
-2.65%
-5.76%
-7.31%
-6.42%
-5.17%
-1.91%
-1.85%
0.83%
0.61%
-1.39%
-0.21%
-0.03%
-1.95%
-2.82%
1.80%
5.11%
5.92%
2.52%
-2.48%
-11.29%
-24.12%
-32.78%
-2.51%
以下の表は、各ファンドの開始年毎にキャッシュフローを抜き出し、出資金額分配率および出
資金額価値総額比率を算出した結果である。
※ '86、'94 年はサンプル数が 1 ファンドであるため、個別ファンドのパフォーマンス公表を
避けるため、値を示さない
※ 出資金額分配率(D/PI:Distribution to Paid-In)=分配計/出資計
(出資金額分配率は、投資した資金に対してどれだけ回収できたかを示す指標であり、こ
の値が 1 より大きい場合は投資金額(出資金額)より回収金額のほうが大きい)
※ 出資金額価値総額比率(TV/PI:Total Value to Paid-In)=(分配計+残存価額)/出資計
(出資金額価値総額比率は、未回収部分をファンドの残存価額として評価して実際の回収金額
に加えた金額が投資金額の何倍にあたるかを示す指標であり、この値が 1 より大きい場合には
現時点のファンド価値は投資金額(出資金額)より大きい)
開始年別の出資金額分配率・出資金額価値総額比率
開始年
'82
'83
'84
'85
'86
'87
'88
'89
'90
'91
'92
'93
'94
'95
'96
'97
'98
'99
'00
'01
'02
'03
'04
'05
'06
'07
'08
全ファンド
ファンド数
2
5
4
5
1
3
2
7
9
10
7
3
1
11
19
15
3
18
34
23
26
21
46
47
27
19
4
372
D/PI
3.14
2.74
2.68
2.18
1.40
1.01
0.57
0.87
1.00
1.24
1.11
1.48
1.06
2.46
1.06
0.85
0.78
0.47
0.39
0.32
0.29
0.08
0.02
0.00
0.00
0.73
TV/PI
3.14
2.74
2.68
2.18
1.40
1.01
0.57
0.87
1.00
1.25
1.12
1.48
1.10
2.56
1.15
1.07
1.10
0.92
0.93
1.38
1.02
0.88
0.91
0.93
0.86
1.17
―20―
開始年別運用状況
(1) 1982 年開始ファンド
ファンド数
1982年開始合計
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
2
15.61%
15.59%
単純平均
IRR
15.84%
標準偏差
最大値
1.29%
終了
存続
2
0
15.61%
NA
15.59%
NA
15.84%
NA
1.29%
NA
二人組合
二人組合以外
0
2
NA
15.61%
NA
15.59%
NA
15.84%
NA
1.29%
合計出資額
平均出資額
44.0億円
22.0億円
平均運用年数
11.8年
上1/4値
16.75%
中央値
16.29%
下1/4値
15.84%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
ファンドへの資金流出入合計
I R R = 1 5 .6 1 %
120
資金流出入額(億円)
100
80
60
40
20
0
-20
-40
-60
'82 '83 '84 '85 '86 '87 '88 '89 '90 '91 '92 '93 '94
出資計
分配計
残存評価計
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
民法組合
0
シード
重点ステージ等
投資重点地域別
IT関連
投資重点業種別
アーリー
0
日本国内
100%
海外・その他
の制度
2
0
エクスパンション
0
情報なし
0
レーター
0
バランス型
0
海外投資20% 海外投資20%
未満
以上
2
0
0
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
0
0
0
製品/
サービス
バイアウト等
2
0
情報なし
0
0
その他
0
情報なし
2
―21―
0
再生企業
情報なし
0
0
15.38%
最小値
14.93%
D/PI
3.14
TV/PI
3.14
(2) 1983 年開始ファンド
ファンド数
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
13.83%
13.07%
単純平均
IRR
8.76%
標準偏差
最大値
1983年開始合計
5
6.13%
終了
存続
5
0
13.83%
NA
13.07%
NA
8.76%
NA
6.13%
NA
二人組合
二人組合以外
0
5
NA
13.83%
NA
13.07%
NA
8.76%
NA
6.13%
合計出資額
平均出資額
168.0億円
33.6億円
平均運用年数
12.0年
上1/4値
17.16%
中央値
13.44%
下1/4値
4.92%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
ファンドへの資金流出入合計
I R R = 1 3 .8 3 %
400
資金流出入額(億円)
300
200
100
0
-100
-200
'83 '84 '85 '86 '87 '88 '89 '90 '91 '92 '93 '94 '95 '96
出資計
分配計
残存評価計
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
民法組合
0
シード
アーリー
0
重点ステージ等
日本国内
100%
投資重点地域別
投資重点業種別
エクスパンション
1
情報なし
0
レーター
0
バランス型
0
海外投資20% 海外投資20%
未満
以上
0
0
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
1
0
0
製品/
サービス
3
IT関連
海外・その他
の制度
5
0
バイアウト等
2
0
情報なし
0
2
その他
0
情報なし
2
―22―
2
再生企業
情報なし
0
2
4.42%
最小値
3.84%
D/PI
2.74
TV/PI
2.74
(3) 1984 年開始ファンド
ファンド数
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
14.15%
14.03%
単純平均
IRR
12.92%
標準偏差
最大値
1984年開始合計
4
2.22%
終了
存続
4
0
14.15%
NA
14.03%
NA
12.92%
NA
2.22%
NA
二人組合
二人組合以外
0
4
NA
14.15%
NA
14.03%
NA
12.92%
NA
2.22%
合計出資額
平均出資額
172.7億円
43.2億円
平均運用年数
12.8年
上1/4値
14.82%
中央値
14.40%
下1/4値
13.50%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
ファンドへの資金流出入合計
I R R = 1 4 .1 5 %
400
資金流出入額(億円)
300
200
100
0
-100
-200
'84 '85 '86 '87 '88 '89 '90 '91 '92 '93 '94 '95 '96 '97 '98 '99
出資計
分配計
残存評価計
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
民法組合
0
シード
アーリー
0
重点ステージ等
日本国内
100%
投資重点地域別
投資重点業種別
エクスパンション
0
情報なし
0
レーター
0
バランス型
0
海外投資20% 海外投資20%
未満
以上
1
0
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
0
0
0
製品/
サービス
2
IT関連
海外・その他
の制度
3
1
バイアウト等
3
0
情報なし
0
1
その他
0
情報なし
3
―23―
1
再生企業
情報なし
0
1
12.03%
最小値
9.87%
D/PI
2.68
TV/PI
2.68
(4) 1985 年開始ファンド
ファンド数
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
10.91%
11.62%
単純平均
IRR
9.80%
標準偏差
最大値
1985年開始合計
5
4.64%
終了
存続
5
0
10.91%
NA
11.62%
NA
9.80%
NA
4.64%
NA
二人組合
二人組合以外
0
5
NA
10.91%
NA
11.62%
NA
9.80%
NA
4.64%
合計出資額
平均出資額
251.2億円
50.2億円
平均運用年数
12.0年
上1/4値
16.76%
中央値
10.14%
下1/4値
9.20%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
ファンドへの資金流出入合計
I R R = 1 0 .9 1 %
300
資金流出入額(億円)
200
100
0
-100
-200
-300
'85 '86 '87 '88 '89 '90 '91 '92 '93 '94 '95 '96 '97 '98
出資計
分配計
残存評価計
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
民法組合
0
シード
アーリー
0
重点ステージ等
日本国内
100%
投資重点地域別
投資重点業種別
エクスパンション
0
情報なし
0
レーター
0
バランス型
0
海外投資20% 海外投資20%
未満
以上
2
0
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
0
0
0
製品/
サービス
2
IT関連
海外・その他
の制度
4
1
バイアウト等
4
0
情報なし
0
1
その他
0
情報なし
4
―24―
1
再生企業
情報なし
0
1
9.20%
最小値
3.72%
D/PI
2.18
TV/PI
2.18
(5) 1986 年開始ファンド
ファンド数
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
-
1986年開始合計
1
終了
存続
1
0
NA
二人組合
二人組合以外
0
1
NA
-
合計出資額
平均出資額
37.0億円
37.0億円
平均運用年数
12.0年
単純平均
IRR
標準偏差
最大値
-
NA
NA
NA
NA
NA
-
NA
-
NA
NA
上1/4値
-
中央値
-
下1/4値
-
最小値
-
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
サンプルファンドが 1 ファンドであるため、キャッシュフローの公表は控える
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
民法組合
0
シード
重点ステージ等
投資重点地域別
IT関連
投資重点業種別
アーリー
0
日本国内
100%
海外・その他
の制度
1
0
エクスパンション
0
情報なし
0
レーター
0
バランス型
0
海外投資20% 海外投資20%
未満
以上
0
1
0
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
0
0
0
製品/
サービス
バイアウト等
1
0
情報なし
0
0
その他
0
情報なし
0
―25―
1
再生企業
情報なし
0
0
D/PI
-
TV/PI
-
-
(6) 1987 年開始ファンド
ファンド数
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
4.23%
4.40%
単純平均
IRR
6.80%
標準偏差
最大値
1987年開始合計
3
5.48%
終了
存続
3
0
4.23%
NA
4.40%
NA
6.80%
NA
5.48%
NA
二人組合
二人組合以外
0
3
NA
4.23%
NA
4.40%
NA
6.80%
NA
5.48%
合計出資額
平均出資額
137.0億円
45.7億円
平均運用年数
12.0年
上1/4値
13.13%
中央値
8.38%
下1/4値
3.64%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
ファンドへの資金流出入合計
I R R = 4 .2 3 %
資金流出入額(億円)
100
50
0
-50
-100
-150
'87 '88 '89 '90 '91 '92 '93 '94 '95 '96 '97 '98 '99
出資計
分配計
残存評価計
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
民法組合
0
シード
アーリー
0
重点ステージ等
日本国内
100%
投資重点地域別
投資重点業種別
エクスパンション
0
情報なし
0
レーター
0
バランス型
0
海外投資20% 海外投資20%
未満
以上
3
0
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
0
0
0
製品/
サービス
0
IT関連
海外・その他
の制度
3
0
バイアウト等
3
0
情報なし
0
0
その他
0
情報なし
2
―26―
1
再生企業
情報なし
0
0
3.64%
最小値
3.64%
D/PI
1.40
TV/PI
1.40
(7) 1988 年開始ファンド
ファンド数
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
0.10%
0.10%
単純平均
IRR
0.10%
標準偏差
最大値
1988年開始合計
2
0.03%
終了
存続
2
0
0.10%
NA
0.10%
NA
0.10%
NA
0.03%
NA
二人組合
二人組合以外
0
2
NA
0.10%
NA
0.10%
NA
0.10%
NA
0.03%
合計出資額
平均出資額
76.0億円
38.0億円
平均運用年数
10.9年
上1/4値
0.12%
中央値
0.11%
下1/4値
0.10%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
ファンドへの資金流出入合計
I R R = 0 .1 %
40
資金流出入額(億円)
20
0
-20
-40
-60
-80
-100
'88 '89 '90 '91 '92 '93 '94 '95 '96 '97 '98 '99 '00
出資計
分配計
残存評価計
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
民法組合
0
シード
アーリー
0
重点ステージ等
日本国内
100%
投資重点地域別
投資重点業種別
エクスパンション
0
情報なし
0
レーター
0
バランス型
0
海外投資20% 海外投資20%
未満
以上
2
0
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
0
0
0
製品/
サービス
0
IT関連
海外・その他
の制度
2
0
バイアウト等
2
0
情報なし
0
0
その他
0
情報なし
2
―27―
0
再生企業
情報なし
0
0
0.09%
最小値
0.08%
D/PI
1.01
TV/PI
1.01
(8) 1989 年開始ファンド
ファンド数
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
-6.02%
-6.59%
単純平均
IRR
-4.92%
標準偏差
最大値
1989年開始合計
7
5.47%
終了
存続
7
0
-6.02%
NA
-6.59%
NA
-4.92%
NA
5.47%
NA
二人組合
二人組合以外
0
7
NA
-6.02%
NA
-6.59%
NA
-4.92%
NA
5.47%
合計出資額
平均出資額
349.0億円
49.9億円
平均運用年数
11.9年
上1/4値
4.21%
中央値
-2.34%
下1/4値
-4.12%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
ファンドへの資金流出入合計
I R R = - 6 .0 2 %
100
資金流出入額(億円)
50
0
-50
-100
-150
-200
-250
-300
-350
-400
'89 '90 '91 '92 '93 '94 '95 '96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03
出資計
分配計
残存評価計
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
民法組合
0
シード
アーリー
0
重点ステージ等
日本国内
100%
投資重点地域別
投資重点業種別
エクスパンション
0
情報なし
0
レーター
0
バランス型
0
海外投資20% 海外投資20%
未満
以上
2
0
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
0
0
0
製品/
サービス
1
IT関連
海外・その他
の制度
7
0
バイアウト等
6
0
情報なし
3
1
その他
0
情報なし
4
―28―
3
再生企業
情報なし
0
1
-9.82%
最小値
-10.18%
D/PI
0.57
TV/PI
0.57
(9) 1990 年開始ファンド
ファンド数
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
-1.69%
-2.54%
単純平均
IRR
-3.57%
標準偏差
最大値
1990年開始合計
9
5.94%
終了
存続
9
0
-1.69%
NA
-2.54%
NA
-3.57%
NA
5.94%
NA
二人組合
二人組合以外
0
9
NA
-1.69%
NA
-2.54%
NA
-3.57%
NA
5.94%
合計出資額
平均出資額
658.6億円
73.2億円
平均運用年数
12.6年
上1/4値
3.68%
中央値
0.80%
下1/4値
-0.33%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
ファンドへの資金流出入合計
I R R = - 1 .6 9 %
200
資金流出入額(億円)
100
0
-100
-200
-300
-400
-500
-600
-700
'90 '91'92 '93 '94'95 '96'97 '98 '99'00 '01'02 '03 '04'05 '06
出資計
分配計
残存評価計
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
民法組合
0
シード
アーリー
0
重点ステージ等
日本国内
100%
投資重点地域別
投資重点業種別
エクスパンション
0
情報なし
0
レーター
0
バランス型
0
海外投資20% 海外投資20%
未満
以上
4
2
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
0
0
0
製品/
サービス
1
IT関連
海外・その他
の制度
9
0
バイアウト等
9
0
情報なし
2
0
その他
2
情報なし
5
―29―
2
再生企業
情報なし
0
0
-9.29%
最小値
-11.06%
D/PI
0.87
TV/PI
0.87
(10) 1991 年開始ファンド
ファンド数
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
0.01%
-0.45%
単純平均
IRR
-1.20%
標準偏差
最大値
1991年開始合計
10
4.75%
終了
存続
10
0
0.01%
NA
-0.45%
NA
-1.20%
NA
4.75%
NA
二人組合
二人組合以外
0
10
NA
0.01%
NA
-0.45%
NA
-1.20%
NA
4.75%
合計出資額
平均出資額
492.3億円
49.2億円
平均運用年数
12.1年
上1/4値
4.31%
中央値
1.89%
下1/4値
0.10%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
ファンドへの資金流出入合計
I R R = 0 .0 1 %
200
資金流出入額(億円)
100
0
-100
-200
-300
-400
-500
-600
'91'92 '93'94'95'96'97'98'99'00'01'02'03 '04'05'06'07'08
出資計
分配計
残存評価計
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
海外・その他
の制度
10
0
民法組合
0
シード
アーリー
0
重点ステージ等
日本国内
100%
エクスパンション
0
情報なし
0
レーター
0
バランス型
0
海外投資
100%
投資重点地域別
海外投資20% 海外投資20%
未満
以上
1
6
2
製品/
サービス
投資重点業種別
バイオ/医療
産業/
IT関連
/ヘルスケア エネルギー
0
0
0
バイアウト等
9
0
情報なし
0
1
その他
0
情報なし
6
―30―
4
再生企業
情報なし
0
1
-2.18%
最小値
-9.61%
D/PI
1.00
TV/PI
1.00
(11) 1992 年開始ファンド
ファンド数
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
3.05%
2.86%
単純平均
IRR
0.90%
標準偏差
最大値
1992年開始合計
7
4.30%
終了
存続
5
2
3.44%
0.62%
3.18%
0.76%
0.96%
0.78%
5.24%
0.94%
二人組合
二人組合以外
1
6
0.25%
3.16%
0.25%
3.01%
0.25%
1.01%
NA
4.70%
合計出資額
平均出資額
264.7億円
37.8億円
平均運用年数
13.0年
上1/4値
4.40%
中央値
4.02%
下1/4値
1.44%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
ファンドへの資金流出入合計
I R R = 3 .0 5 %
100
資金流出入額(億円)
50
0
-50
-100
-150
-200
-250
'92 '93'94 '95 '96'97 '98'99 '00 '01'02 '03'04 '05 '06'07 '08
出資計
分配計
残存評価計
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
民法組合
0
シード
アーリー
0
重点ステージ等
日本国内
100%
投資重点地域別
投資重点業種別
エクスパンション
0
情報なし
0
レーター
0
バランス型
0
海外投資20% 海外投資20%
未満
以上
3
1
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
0
0
0
製品/
サービス
2
IT関連
海外・その他
の制度
5
2
バイアウト等
7
0
情報なし
1
0
その他
0
情報なし
4
―31―
3
再生企業
情報なし
0
0
0.18%
最小値
-7.91%
D/PI
1.24
TV/PI
1.25
(12) 1993 年開始ファンド
ファンド数
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
1.51%
1.51%
単純平均
IRR
0.51%
標準偏差
最大値
1993年開始合計
3
1.93%
終了
存続
1
2
0.70%
1.68%
0.70%
1.71%
0.70%
0.42%
NA
2.71%
二人組合
二人組合以外
0
3
NA
1.51%
NA
1.51%
NA
0.51%
NA
1.93%
合計出資額
平均出資額
84.0億円
28.0億円
平均運用年数
13.9年
上1/4値
2.34%
中央値
1.52%
下1/4値
0.70%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
ファンドへの資金流出入合計
I R R = 1 .5 1 %
40
資金流出入額(億円)
20
0
-20
-40
-60
-80
'93 '94 '95 '96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08
出資計
分配計
残存評価計
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
民法組合
0
シード
アーリー
0
重点ステージ等
日本国内
100%
投資重点地域別
投資重点業種別
エクスパンション
0
情報なし
0
レーター
0
バランス型
0
海外投資20% 海外投資20%
未満
以上
3
0
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
0
0
0
製品/
サービス
0
IT関連
海外・その他
の制度
3
0
バイアウト等
3
0
情報なし
0
0
その他
0
情報なし
0
―32―
3
再生企業
情報なし
0
0
-0.40%
最小値
-1.50%
D/PI
1.11
TV/PI
1.12
(13) 1994 年開始ファンド
ファンド数
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
-
1994年開始合計
1
終了
存続
1
0
NA
二人組合
二人組合以外
0
1
NA
-
合計出資額
平均出資額
70.0億円
70.0億円
平均運用年数
12.1年
単純平均
IRR
標準偏差
最大値
-
NA
NA
NA
NA
NA
NA
-
NA
-
NA
NA
上1/4値
-
中央値
-
下1/4値
-
最小値
-
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
サンプルファンドが 1 ファンドであるため、キャッシュフローの公表は控える
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
民法組合
0
シード
重点ステージ等
投資重点地域別
IT関連
投資重点業種別
アーリー
0
日本国内
100%
海外・その他
の制度
1
0
エクスパンション
1
情報なし
0
レーター
0
バランス型
0
海外投資20% 海外投資20%
未満
以上
0
0
0
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
1
0
0
製品/
サービス
バイアウト等
0
0
情報なし
1
0
その他
0
情報なし
0
―33―
0
再生企業
情報なし
0
0
D/PI
-
TV/PI
-
-
(14) 1995 年開始ファンド
ファンド数
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
5.45%
4.12%
単純平均
IRR
2.34%
標準偏差
最大値
1995年開始合計
11
8.07%
終了
存続
9
2
7.49%
-3.70%
6.23%
-3.70%
3.68%
-3.70%
8.38%
0.23%
二人組合
二人組合以外
1
10
10.96%
5.16%
10.96%
3.69%
10.96%
1.48%
NA
7.95%
合計出資額
平均出資額
342.3億円
31.1億円
平均運用年数
11.3年
上1/4値
12.89%
中央値
10.91%
下1/4値
-3.53%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
ファンドへの資金流出入合計
I R R = 5 .4 5 %
200
資金流出入額(億円)
100
0
-100
-200
-300
-400
'95 '96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08
出資計
分配計
残存評価計
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
0
シード
アーリー
0
重点ステージ等
日本国内
100%
投資重点地域別
エクスパンション
0
情報なし
0
レーター
0
バランス型
1
海外投資20% 海外投資20%
未満
以上
1
6
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
0
0
0
製品/
サービス
3
IT関連
投資重点業種別
海外・その他
の制度
10
1
民法組合
バイアウト等
10
0
情報なし
1
0
その他
0
情報なし
9
―34―
2
再生企業
情報なし
0
0
-4.46%
最小値
-6.24%
D/PI
1.48
TV/PI
1.48
(15) 1996 年開始ファンド
ファンド数
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
1.42%
-0.56%
単純平均
IRR
4.27%
標準偏差
最大値
1996年開始合計
19
25.36%
終了
存続
12
7
-2.01%
8.29%
-3.13%
5.52%
-4.57%
19.42%
4.87%
38.23%
二人組合
二人組合以外
4
15
3.98%
1.23%
3.94%
-0.87%
2.39%
4.77%
2.81%
28.70%
合計出資額
平均出資額
477.9億円
25.2億円
平均運用年数
10.5年
上1/4値
101.37%
中央値
1.67%
下1/4値
-1.40%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
ファンドへの資金流出入合計
I R R = 1 .4 2 %
200
資金流出入額(億円)
100
0
-100
-200
-300
-400
-500
-600
'96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08
出資計
分配計
残存評価計
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
0
シード
エクスパンション
3
情報なし
0
レーター
0
バランス型
1
日本国内 海外投資20% 海外投資20%
100%
未満
以上
12
3
4
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
1
0
0
製品/
サービス
IT関連
投資重点業種別
アーリー
0
重点ステージ等
投資重点地域別
海外・その他
の制度
19
0
民法組合
バイアウト等
15
0
情報なし
0
0
その他
0
情報なし
13
―35―
5
再生企業
情報なし
0
0
-5.88%
最小値
-12.48%
D/PI
1.06
TV/PI
1.10
(16) 1997 年開始ファンド
ファンド数
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
23.58%
21.17%
単純平均
IRR
6.07%
標準偏差
最大値
1997年開始合計
15
17.11%
終了
存続
4
11
59.09%
4.68%
56.69%
3.72%
17.22%
2.02%
31.63%
6.50%
二人組合
二人組合以外
1
14
2.34%
23.87%
2.34%
21.38%
2.34%
6.34%
NA
17.73%
合計出資額
平均出資額
350.7億円
23.4億円
平均運用年数
10.5年
上1/4値
63.65%
中央値
6.30%
下1/4値
2.34%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
ファンドへの資金流出入合計
I R R = 2 3 .5 8 %
600
資金流出入額(億円)
500
400
300
200
100
0
-100
-200
-300
-400
'97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08
出資計
分配計
残存評価計
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
0
シード
アーリー
0
重点ステージ等
日本国内
100%
投資重点地域別
エクスパンション
3
情報なし
0
レーター
1
バランス型
0
海外投資20% 海外投資20%
未満
以上
1
5
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
1
0
0
製品/
サービス
6
IT関連
投資重点業種別
海外・その他
の制度
14
1
民法組合
バイアウト等
11
0
情報なし
3
0
その他
0
情報なし
12
―36―
2
再生企業
情報なし
0
0
-2.37%
最小値
-6.58%
D/PI
2.46
TV/PI
2.56
(17) 1998 年開始ファンド
ファンド数
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
3.11%
38.89%
単純平均
IRR
33.71%
標準偏差
最大値
1998年開始合計
3
54.75%
終了
存続
1
2
8.05%
2.90%
8.05%
39.77%
8.05%
46.54%
NA
70.76%
二人組合
二人組合以外
0
3
NA
3.11%
NA
38.89%
NA
33.71%
NA
54.75%
合計出資額
平均出資額
90.6億円
30.2億円
平均運用年数
9.1年
上1/4値
96.58%
中央値
52.31%
下1/4値
8.05%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
資金流出入額(億円)
ファンドへの資金流出入合計
I R R = 3 .1 1 %
40
30
20
10
0
-10
-20
-30
-40
-50
-60
-70
'98 '99 '00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08
出資計
分配計
残存評価計
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
民法組合
1
シード
アーリー
0
重点ステージ等
日本国内
100%
投資重点地域別
投資重点業種別
エクスパンション
1
情報なし
1
レーター
0
バランス型
0
海外投資20% 海外投資20%
未満
以上
1
0
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
1
0
0
製品/
サービス
1
IT関連
海外・その他
の制度
1
0
バイアウト等
2
0
情報なし
1
0
その他
0
情報なし
1
―37―
1
再生企業
情報なし
0
0
2.28%
最小値
-3.49%
D/PI
1.06
TV/PI
1.15
(18) 1999 年開始ファンド
ファンド数
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
1.52%
1.01%
単純平均
IRR
0.71%
標準偏差
最大値
1999年開始合計
18
20.33%
終了
存続
6
12
10.22%
1.23%
11.28%
0.47%
4.32%
-1.09%
36.22%
5.65%
二人組合
二人組合以外
4
14
2.05%
1.30%
1.91%
0.78%
-1.66%
1.39%
6.08%
23.02%
合計出資額
平均出資額
780.3億円
43.3億円
平均運用年数
8.0年
上1/4値
27.56%
中央値
6.33%
下1/4値
0.63%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
ファンドへの資金流出入合計
I R R = 1 .5 2 %
300
資金流出入額(億円)
200
100
0
-100
-200
-300
-400
-500
-600
-700
'99
出資計
'00
'01
'02
'03
分配計
'04
'05
残存評価計
'06
'07
'08
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
4
シード
アーリー
0
重点ステージ等
日本国内
100%
投資重点地域別
エクスパンション
7
情報なし
0
レーター
0
バランス型
0
海外投資20% 海外投資20%
未満
以上
5
0
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
2
0
0
製品/
サービス
6
IT関連
投資重点業種別
海外・その他
の制度
12
2
民法組合
バイアウト等
9
2
情報なし
7
0
その他
0
情報なし
13
―38―
3
再生企業
情報なし
0
0
-4.39%
最小値
-67.00%
D/PI
0.85
TV/PI
1.07
(19) 2000 年開始ファンド
ファンド数
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
1.75%
1.06%
単純平均
IRR
3.11%
標準偏差
最大値
2000年開始合計
34
10.88%
終了
存続
2
32
9.51%
1.28%
8.49%
0.72%
14.31%
2.41%
12.88%
10.59%
二人組合
二人組合以外
9
25
2.48%
1.48%
1.72%
0.87%
6.79%
1.78%
12.35%
10.25%
合計出資額
平均出資額
1199.0億円
35.3億円
平均運用年数
8.2年
上1/4値
34.97%
中央値
6.92%
下1/4値
1.02%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
ファンドへの資金流出入合計
I R R = 1 .7 5 %
400
200
資金流出入額(億円)
0
-200
-400
-600
-800
-1000
-1200
'00
出資計
'01
'02
'03
'04
分配計
'05
'06
残存評価計
'07
'08
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
19
シード
エクスパンション
10
情報なし
0
レーター
1
バランス型
1
日本国内 海外投資20% 海外投資20%
100%
未満
以上
13
9
9
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
7
4
0
製品/
サービス
IT関連
投資重点業種別
アーリー
1
重点ステージ等
投資重点地域別
海外・その他
の制度
10
5
民法組合
バイアウト等
20
0
情報なし
3
0
その他
0
情報なし
16
―39―
7
再生企業
情報なし
0
1
-2.50%
最小値
-12.99%
D/PI
0.78
TV/PI
1.10
(20) 2001 年開始ファンド
ファンド数
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
-1.93%
-2.07%
単純平均
IRR
-0.32%
標準偏差
最大値
2001年開始合計
23
22.99%
終了
存続
3
20
8.73%
-2.05%
8.84%
-2.24%
19.31%
-3.27%
51.95%
16.05%
二人組合
二人組合以外
6
17
1.30%
-2.80%
1.89%
-3.44%
-4.95%
1.31%
9.75%
26.19%
合計出資額
平均出資額
403.8億円
17.6億円
平均運用年数
6.6年
上1/4値
79.05%
中央値
1.57%
下1/4値
-5.78%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
資金流出入額(億円)
ファンドへの資金流出入合計
I R R = - 1 .9 3 %
150
100
50
0
-50
-100
-150
-200
-250
-300
-350
-400
'01
出資計
'02
'03
'04
分配計
'05
'06
残存評価計
'07
'08
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
民法組合
15
シード
投資重点地域別
エクスパンション
10
情報なし
0
レーター
0
バランス型
1
日本国内 海外投資20% 海外投資20%
100%
未満
以上
16
4
1
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
2
2
0
製品/
サービス
IT関連
投資重点業種別
アーリー
1
重点ステージ等
海外・その他
の制度
7
1
バイアウト等
9
1
情報なし
2
0
その他
0
情報なし
13
―40―
6
再生企業
情報なし
0
1
-13.67%
最小値
-18.67%
D/PI
0.47
TV/PI
0.92
(21) 2002 年開始ファンド
ファンド数
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
-1.64%
-1.96%
単純平均
IRR
-1.11%
標準偏差
最大値
2002年開始合計
26
19.19%
終了
存続
2
24
77.90%
-2.60%
77.66%
-2.84%
40.86%
-4.61%
54.36%
10.30%
二人組合
二人組合以外
6
20
-3.13%
-1.37%
-3.03%
-1.79%
1.70%
-1.95%
13.69%
20.79%
合計出資額
平均出資額
429.9億円
16.5億円
平均運用年数
6.1年
上1/4値
79.30%
中央値
0.40%
下1/4値
-3.67%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
ファンドへの資金流出入合計
I R R = - 1 .6 4 %
'02
'07
300
資金流出入額(億円)
200
100
0
-100
-200
-300
-400
-500
出資計
'03
'04
分配計
'05
'06
残存評価計
'08
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
民法組合
18
シード
投資重点地域別
エクスパンション
9
情報なし
0
レーター
1
バランス型
2
日本国内 海外投資20% 海外投資20%
100%
未満
以上
19
4
2
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
2
1
0
製品/
サービス
IT関連
投資重点業種別
アーリー
1
重点ステージ等
海外・その他
の制度
7
1
バイアウト等
11
0
情報なし
1
0
その他
2
情報なし
14
―41―
7
再生企業
情報なし
0
2
-9.92%
最小値
-21.85%
D/PI
0.39
TV/PI
0.93
(22) 2003 年開始ファンド
ファンド数
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
15.46%
34.64%
単純平均
IRR
6.48%
標準偏差
最大値
2003年開始合計
21
36.18%
終了
存続
0
21
NA
15.46%
NA
34.64%
NA
6.48%
NA
36.18%
二人組合
二人組合以外
2
19
-7.66%
16.09%
-7.70%
35.59%
-3.63%
7.54%
8.62%
37.92%
合計出資額
平均出資額
550.5億円
26.2億円
平均運用年数
5.1年
上1/4値
157.18%
中央値
2.74%
下1/4値
-2.50%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
ファンドへの資金流出入合計
I R R = 1 5 .4 6 %
400
資金流出入額(億円)
300
200
100
0
-100
-200
-300
-400
-500
'03
出資計
'04
'05
分配計
'06
'07
残存評価計
'08
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
民法組合
17
シード
投資重点地域別
エクスパンション
4
情報なし
0
レーター
1
バランス型
0
日本国内 海外投資20% 海外投資20%
100%
未満
以上
14
2
1
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
1
2
2
製品/
サービス
IT関連
投資重点業種別
アーリー
4
重点ステージ等
海外・その他
の制度
0
4
バイアウト等
6
3
情報なし
3
1
その他
0
情報なし
11
―42―
5
再生企業
情報なし
3
0
-6.31%
最小値
-16.52%
D/PI
0.32
TV/PI
1.38
(23) 2004 年開始ファンド
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
46
0.74%
1.95%
単純平均
IRR
-5.18%
ファンド数
2004年開始合計
標準偏差
最大値
9.54%
終了
存続
1
45
-14.11%
0.75%
-14.11%
1.96%
-14.11%
-4.98%
NA
9.55%
二人組合
二人組合以外
13
33
-4.39%
1.42%
-4.39%
2.82%
-7.56%
-4.24%
10.12%
9.30%
合計出資額
平均出資額
1612.6億円
35.1億円
平均運用年数
4.1年
上1/4値
15.62%
中央値
-1.34%
下1/4値
-4.77%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
ファンドへの資金流出入合計
I R R = 0 .7 4 %
1500
資金流出入額 (億円)
1000
500
0
-500
-1000
-1500
'04
出資計
'05
'06
分配計
'07
残存評価計
'08
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
民法組合
37
組成制度別
シード
投資重点地域別
エクスパンション
15
情報なし
0
レーター
0
バランス型
0
日本国内 海外投資20% 海外投資20%
100%
未満
以上
37
3
4
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
3
5
3
製品/
サービス
IT関連
投資重点業種別
アーリー
1
重点ステージ等
海外・その他
の制度
7
2
バイアウト等
24
3
情報なし
1
1
その他
2
情報なし
24
―43―
9
再生企業
情報なし
2
1
-9.62%
最小値
-24.76%
D/PI
0.29
TV/PI
1.02
(24) 2005 年開始ファンド
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
47
-6.89%
-7.17%
ファンド数
2005年開始合計
単純平均
IRR
-7.17%
標準偏差
最大値
7.47%
終了
存続
1
46
-4.16%
-6.90%
-4.16%
-7.21%
-4.16%
-7.23%
NA
7.54%
二人組合
二人組合以外
12
35
-11.49%
-5.65%
-11.78%
-5.84%
-7.06%
-7.20%
6.22%
7.94%
合計出資額
平均出資額
1870.4億円
39.8億円
平均運用年数
3.1年
上1/4値
14.24%
中央値
-4.05%
-5.74%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
ファンドへの資金流出入合計
I R R = - 6 .8 9 %
1500
資金流出入額(億円)
1000
500
0
-500
-1000
-1500
'05
出資計
'06
'07
分配計
'08
残存評価計
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
民法組合
39
シード
投資重点地域別
エクスパンション
13
情報なし
0
レーター
1
バランス型
2
日本国内 海外投資20% 海外投資20%
100%
未満
以上
32
4
9
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
1
3
0
製品/
サービス
IT関連
投資重点業種別
アーリー
1
重点ステージ等
海外・その他
の制度
5
3
バイアウト等
23
3
情報なし
2
0
その他
1
情報なし
35
―44―
7
再生企業
情報なし
1
3
下1/4値
-10.78%
最小値
-38.27%
D/PI
0.08
TV/PI
0.88
(25) 2006 年開始ファンド
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
27
-7.61%
-9.25%
ファンド数
2006年開始合計
単純平均
IRR
-8.06%
標準偏差
最大値
20.63%
終了
存続
0
27
NA
-7.61%
NA
-9.25%
NA
-8.06%
NA
20.63%
二人組合
二人組合以外
5
22
-13.94%
-6.93%
-17.46%
-8.33%
-10.51%
-7.50%
12.02%
22.31%
合計出資額
平均出資額
461.1億円
17.1億円
平均運用年数
2.2年
上1/4値
56.51%
中央値
-2.28%
下1/4値
-6.56%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
ファンドへの資金流出入合計
I R R = - 7 .6 1 %
400
資金流出入額(億円)
300
200
100
0
-100
-200
-300
-400
'06
出資計
'07
分配計
'08
残存評価計
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
民法組合
16
組成制度別
シード
重点ステージ等
投資重点地域別
アーリー
1
エクスパンション
7
情報なし
9
レーター
0
バランス型
0
日本国内 海外投資20% 海外投資20%
100%
未満
以上
13
4
1
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
3
0
1
製品/
サービス
IT関連
投資重点業種別
海外・その他
の制度
1
1
バイアウト等
9
0
情報なし
0
9
その他
0
―45―
情報なし
11
12
再生企業
情報なし
1
9
-13.33%
最小値
-54.72%
D/PI
0.02
TV/PI
0.91
(26) 2007 年開始ファンド
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
19
-9.45%
-12.17%
ファンド数
2007年開始合計
単純平均
IRR
-15.16%
標準偏差
最大値
14.67%
終了
存続
0
19
NA
-9.45%
NA
-12.17%
NA
-15.16%
NA
14.67%
二人組合
二人組合以外
8
11
-11.57%
-9.02%
-12.74%
-12.03%
-11.75%
-17.64%
14.32%
15.10%
合計出資額
平均出資額
572.0億円
30.1億円
平均運用年数
1.2年
上1/4値
0.00%
中央値
-3.06%
下1/4値
-9.29%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
ファンドへの資金流出入合計
IR R = -9.45%
600
資金流出入額(億円)
400
200
0
-200
-400
-600
'06
出資計
'07
分配計
'08
残存評価計
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
民法組合
15
シード
重点ステージ等
投資重点地域別
アーリー
1
エクスパンション
5
情報なし
0
レーター
1
バランス型
0
日本国内 海外投資20% 海外投資20%
100%
未満
以上
13
4
1
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
1
0
1
製品/
サービス
IT関連
投資重点業種別
海外・その他
の制度
3
1
バイアウト等
10
1
情報なし
0
1
その他
0
―46―
情報なし
13
4
再生企業
情報なし
0
1
-30.17%
最小値
-40.75%
D/PI
0.00
TV/PI
0.93
(27) 2008 年開始ファンド
ファンド数
2008年開始合計
流出入総額 出資額加重
IRR
平均IRR
4
-35.54%
-26.69%
単純平均
IRR
-20.05%
標準偏差
最大値
15.42%
終了
存続
0
4
NA
-35.54%
NA
-26.69%
NA
-20.05%
NA
15.42%
二人組合
二人組合以外
1
3
0.00%
-35.54%
0.00%
-30.46%
0.00%
-26.73%
NA
9.41%
合計出資額
平均出資額
100.8億円
25.2億円
平均運用年数
0.4年
上1/4値
0.00%
中央値
-15.44%
下1/4値
-21.31%
(運用開始から解散日付または2008年8末の早い方まで)
キャッシュフロー
ファンドへの資金流出入合計
IR R = -35.54%
100
資金流出入額(億円)
80
60
40
20
0
-20
-40
-60
-80
-100
'07
出資計
'08
分配計
残存評価計
流出入累計
属性別ファンド数
有責組合
組成制度別
民法組合
4
シード
重点ステージ等
投資重点地域別
IT関連
投資重点業種別
アーリー
0
日本国内
100%
海外・その他
の制度
0
0
エクスパンション
1
情報なし
0
レーター
0
バランス型
0
海外投資20% 海外投資20%
未満
以上
1
3
0
海外投資
100%
バイオ/医療
産業/
/ヘルスケア エネルギー
1
0
0
製品/
サービス
バイアウト等
3
0
情報なし
0
0
その他
0
―47―
情報なし
2
1
再生企業
情報なし
0
0
-25.92%
最小値
-37.57%
D/PI
0.00
TV/PI
0.86
5. 調査・集計方法について
(1) パフォーマンス指標の計算方法
IRR の考え方
計算式
ベンチャーキャピタル・ファンドは一般に、各時点での正確な時価
評価額を決めることができないこと、一旦出資すると投資期間中に
自由に清算できないことから、運用パフォーマンスは、投資家にと
ってのキャッシュフローから計算される IRR(内部収益率)によって
測る。この IRR とは、その投資で発生する出資・分配などの全ての
キャッシュフローを現在価値に割引いた際に、それらの総和がゼロ
となるよう算出された割引率(%)のことであり、いわゆるファン
ドの年間利回りに近い概念である。運用が終了していないファンド
に関しては、直近のファンド残余価値を時価評価し、便宜的にこれ
を直近時点の正のキャッシュフローに加える。
実際には、IRR( r )は次の式を満たすように求められる。
n
0=∑
i =0
Ci
(1 + r )t
i
このとき、 t i :開始(0)から i 番目の時点までの期間、 C i : t i でのキ
ャッシュフロー額(出資金を負のキャッシュフロー、分配額を正のキ
ャッシュフローと考える。最終時点 t n におけるファンド資産の残余
価値時価評価を t n の正のキャッシュフローに加える)、 r :IRR で
ある。この r は一般に解析的には求められないので、逐次計算によ
り近似解を求めることになる。
計算上の仮定
今回の調査結果から IRR を求める際には、簡単のため、ある月内に
あったキャッシュフローは全てその月末に行われたものと仮定し、
1 ヵ月を 121 年として投資期間を測った。
単純平均 IRR
ファンドの規模に関係なく、対象のファンドのリターンを単純平均
したものである。
n
単純平均 IRR =
加重平均 IRR
∑ ( IRR )
i =1
i
n
このとき、 n :ファンド数、 i :各ファンド である。
ベンチャーキャピタル・ファンドの資産の全体像を捉える場合に、
規模の大きなファンドは小さなファンドよりも影響が大きいはず
であるという考え方ができる。そのため、期首のファンドの規模に
よって重みをつけて平均を求めるのが加重平均 IRR である。ファン
ド規模としては、出資金総額(直近までの累積出資金総額)を用いた。
n
加重平均 IRR =
∑ (出資金総額 ) ( IRR )
i
i =1
i
n
∑ (出資金総額 )
i =1
i
このとき、 n :ファンド数、 i :各ファンド である。
―48―
資金流出入総額 IRR
集計対象を1つのファンドとみなして、各時点で資金流出入の総額
を求め、IRR を計算する方法である。これも規模に応じて、平均値
への影響が異なって表れる。
出資金額分配率
(D/PI:
Distribution to Paid-In)
投資した金額に対する投資回収額の累計を示す尺度
D/PI = (累計分配額)/(出資金総額)
出資金額価値総額比率
(TV/PI:Total
Value to Paid-In)
投資した金額に対する現在のファンド価値(回収額と未回収部
分の評価額の合計)を示す尺度
TV/PI=(累計分配額+残余価値)/(出資金総額)
(2) 重点ステージ等の区分
投資先となる企業を、その企業の成熟度などで 7 つの区分に分けた。
次の表に、各区分の定義を挙げる。
1 シード
商業的事業がまだ完全に立ち上がっておらず、研究および製品開発
を継続している企業に対する投資戦略
2 アーリー
製品開発及び初期のマーケティング、製造及び販売活動に向けた企
業への投資に関わるファンド投資戦略
3 エクスパンション
生産および出荷を始めており、その在庫または販売量が増加しつつ
ある企業の拡張資金の提供を行うファンド投資戦略
4 レーター
持続的なキャッシュ・フローがあり、IPO直前の企業への投資を行う
ファンド投資戦略
5 バランス型
様々な発展段階(シード、アーリー、エクスパンション、レーター)にある
企業への投資を含むファンド投資戦略
6 バイアウト等
バイアウトなどベンチャー企業以外(再生企業を除く)
7 再生企業
法的再生企業等
―49―
(3) 重点業種と海外投資比率の区分
ベンチャー企業等への投資において、重点業種や海外投資比率を回答
する設問が設定されているが、この回答は選択式となっている。その
選択項目として用いた、重点業種の区分および海外投資比率の区分を
次に挙げる。
重点業種の区分
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
①農業・林業・漁業
②鉱業
③建設業
④製造業
④-1情報・通信/製造
④-2コンピュータ/製造
④-3半導体・その他電子部品/製造
④-4バイオテクノロジー/製造
④-5医療・ヘルスケア/製造
④-6エネルギー関連/製造
④-7消費者関連/製造
④-8その他製造
⑤電気・ガス・熱供給・水道業
⑥情報通信業
⑥-1通信/サービス
⑥-2インターネット/サービス
⑥-3コンピュータ/サービス
⑥-4メディア
⑦運輸業
⑧卸売・小売業 ⑧ー1通信/販売
⑧ー2コンピュータ/販売
⑧ー3半導体・その他電子製品/販売
⑧ー4医療・ヘルスケア/販売
⑧-5その他消費者向け/販売
⑧-6その他法人向け/販売
⑨金融・保険業
⑩不動産業
⑪サービス業
⑪-1飲食店・宿泊業
⑪-2教育・学習支援業
⑪-3医療・ヘルスケア/サービス
⑪-4その他消費者向け/サービス
⑪-5その他法人向け/サービス
⑫その他
⑫-1VB以外への投資
⑫-2その他
⑬特に重点業種を特定しない
海外投資比率の区分
1 国内投資100%
2 海外投資20%未満
3 海外投資20%以上
4 海外投資100%
-50-
アンケート調査票
目次
アンケート調査票について ............................................................................................... 2
1. ベンチャーキャピタル等要覧調査アンケート票 ......................................................... 2
2. 投資動向調査アンケート票.......................................................................................... 4
3. ファンド実態調査アンケート票 ................................................................................ 10
4. 投資ファンド・ベンチマーク調査アンケート票 ....................................................... 14
―1―
アンケート調査票について
本報告書は、平成 20 年 7 月に郵送したアンケート調査結果に基づいている。次に掲載する
アンケート調査票を 2008 年 7 月に対象企業に送付し、直近のデータを提供するように依頼
したものである。以下に配布したアンケート票を挙げる。
1.
ベンチャーキャピタル等要覧調査アンケート票
ベ ンチャ ーキ ャ ピ タル 等 要 覧 調 査 (2 0 0 8 年 版 )
企業概要用
0-A
(注)要覧のユーザーとしては、投資を希望される方や、投資家を想定していま
す。出来上がった要覧は、希望者に配布される他、全国の経済産業局、地方自治
体、リサーチパーク・インキュベータ等ベンチャービジネス支援機関、機関投資
家 等 に 配 布 さ れ ま す 。 ご 回 答 頂 い た 内 容は そ の ま ま 要 覧 に 記 載 さ れ ま す 。
貴社の概要についてご教示ください
■所在地等
企 業 名:
英 文 名:
本 社 所 在 地:
代 表 電 話 番 号:
ホ ー ム ペ ージU RL:
代 表 取 締 役:
設 立 年 月:
資 本 金:
従 業 員 数:
国 内 営 業 拠 点:
海 外 営 業 拠 点:
郵便番号を記入する必要はありません
http://
百万円
人
4つまでカンマ区切りでご記入ください
3つまでカンマ区切りでご記入ください
■株主構成
株主名(持ち株比率):
( 上 位 4 位 まで )
株主名
比率(%)
1
2
3
4
■ 投 資 を 受 け る際 の 窓 口
部 署 役 職:
担 当 者 名:
T EL:
FAX :
e - m ail:
投資希望者等外部からの問い合わせに対応される方です
■ 組 成 中 、 ま た は 運 用 してい る フ ァン ド名 ( 3フ ァン ドまで)
償還予定年月をご記入ください(組成中のファンドは最低出資可能金額及び組成予定年月を合わせてご記入ください)
計画中のファンドもご記入ください
フ ァ ン ド名
ファンド規模
償還予定年月 最低出資可能金額
百万円
百万円
百万円
年 月
年 月
年 月
―2―
万円
万円
万円
組成予定年月
年 月
年 月
年 月
■投資業務
ベ ン チャ ー キャ ピ タル 投 資 とバ イ アウ ト 投 資 等・ 再 生 企 業 投 資 の 社 数 及 び金 額 :
前期年間社数
Aベンチャーキャピタル投資
(①+②+③+④)
①シード
②アーリー
③エクスパンション
④レーター
Bバイアウト投資等
C.再生企業投資
D.他社ファンドへの出資
E.その他
合計(A+B +C+D+E)
前期年間金額
社
社
社
社
社
社
社
件
社
社
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
内訳の用語説明
①シード:商業的事業がまだ完全に立ち上がっておらず、研究および製品開発を継続している企業
②アーリー:製品開発及び初期のマーケティング、製造及び販売活動に向けた企業
③エクスパンション:生産および出荷を始めており、その在庫または販売量が増加しつつある企業
④レーター:持続的なキャッシュ・フローがあり、IPO直前の企業等
Bバイアウト投資等:バイアウトなどベンチャー企業への投資以外のもの(再生企業投資を除く)
C再生企業投資:法的再生企業への投資等
貴社が投資先企業に対して行っているハンズオン業務についてご教示ください
ハ ン ズ オ ン 支 援 社 数: 社
投資実務担当者数:
人
■ 会 社 の P R (特 徴 や 投 資 戦 略 、 ハ ン ズオ ン 業 務 等 )( 10 00 字 以 内 )
貴社のPR(特徴や投資戦略等)をご自由にご記入ください
文字数 = 0文字
(ここまでの調査は原則、ご記入戴いた通りベンチャーキャピタル等要覧に記載致します。レイアウトの変更はご容赦ください。)
ベ ンチャ ー キャ ピ タル 等 要 覧 調 査 (2 0 0 8 年 版 ) リ ス ト 用
0-B
(注)ご回答頂いた内容は要覧にリスト形式で記載されます。
■決算の状況
貴社決算期の業績をご記入ください
前期決算期(注1)
前々期決算期
決算期
平成 年 月 期
平成 年 月 期
金 額
金
額
営業収入
百万円
百万円
経常利益
百万円
百万円
総資産
百万円
百万円
(内自己資本)
百万円
百万円
キャピタルゲイン
百万円
百万円
(注1)最新の単独決算実績値をご記入ください
■ 年 間 投 融 資 先 社 数 、 年 間 投 融 資 額 (前 期 ・前 々 期 )
貴社本体と投資事業組合の年間投融資先社数合計と年間投融資額合計をご記入ください
前期年間
(前期決算期末日現在)
社 数
金
額
社 数
本 体 +組 合
社
百万円
社
前々期年間
(前々期決算期末日現在)
金
額
百万円
■ 投 資 先 社 数 、 投 資 残 高 (前 期 ・ 前 々 期 )
貴社本体と投資事業組合の投資先社数合計と投資残高合計をご記入ください
前期決算期末残高
(前期決算期末日現在)
社 数
金
額
本 体 +組 合
社
百万円
社 数
前々期決算期末残高
(前々期決算期末日現在)
金
額
社
百万円
■ EX IT( 出 口 の 状 況 )
貴社設立以来、前 期 決 算 期 まで の投資先企業の内、
株式を公開した企業数
売却した企業数
倒産・償却した企業数
社
社
社
内貴社リード
社
(リード:投資先の株価決定等資本政策策定を行える先)
社
社
社
内貴社リード
貴社設立以来の投資先企業の内、前期1年間で、
株式を公開した企業数
売却した企業数
倒産・償却した企業数
―3―
社
2.
投資動向調査アンケート票
ベンチャーキャピタル投融資及び再生・バイアウト投融資の状況について
ベンチャーキャピタル投融資、再生・ バイアウト投融資について 、当て はまるものをお答え ください
※ベンチャーキャピタル投資と再生・ バイアウト 投資を分けて ご記入ください
( 確認のため、当て はまるものをクリックして 下さい。)
ベンチャーキャピタル投融資を行っている(以下の3つの選択肢から該当するものにチェックしてください)
ベンチャーキャピタル本体及び投資組合による投融資を行っている
シート表1 、シート表2 、シート表3 ~7 、シート表8 にお答え ください
ベンチャーキャピタル本体の投融資のみで、投資組合の運営は行っていない
シート表1 、シート表3 ~7 、シート表8 にお答え ください
投資組合の運営のみで、ベンチャーキャピタル本体の投融資は行っていない
シート表2 、シート表3 ~7 、シート表8 にお答え ください
シート表9 ~1 6 、シート表1 7 にお答え ください
再生・バイアウト投融資を行っている
(注)ファンドの実態については、シートQ1~3にお答えください
ベ ンチャ ー キ ャ ピタル 本 体 に よる投 融 資 状 況
ま ず 、 シ ート「投 融 資 に つ い て」を ご 回 答 頂 き 、 貴 社 の 投 融 資 実 態 を ご教 示 くだ さ い
( 表 1- 1) 投 融 資 残 高 をご記 入 く だ さい ( 注 ) 1
各欄に該当する社数がない場合、社数及び金額欄に数字のゼロ(0)をご記入ください
回答不可能の場合は、空欄のままにしておいてください(0と空欄は区別されます)
2007年3月末残高
社数
金
2007年9月末残高
額
社数
金
2008年3月末残高
額
社数
Ⅰ 株式
百万円
百万円
社
社
Ⅱ 社債 (注)2
百万円
百万円
社
社
Ⅲその他投資 (注)3
百万円
百万円
社
社
投資計 (Ⅰ+Ⅱ + Ⅲ)(注)4
百万円
百万円
社
社
融資計 (注)5
百万円
百万円
社
社
合計(投資計+融資計) (注)4
百万円
百万円
社
社
(注)1 海外投資を含めた全ての投資について記入してください。
(注)2 CBは社債に入れてください。社債については、投資先および投資予定先への社債のみを記入してください
(注)3 「新株予約権(ワラント)」、「他社ファンドへの出資」はその他投資にご記入ください。
(注)4 「投資計」欄および「合計」欄の社数、金額については、各々を単純集計したものを記入してください
(注)5 融資計については、投資先および投資予定先への融資のみを記入してください
金
額
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
( 表 1- 2) 投 融 資 の フ ロ ー状 況 をご記 入 く だ さい
各欄に該当する社数がない場合、社数及び金額欄に数字のゼロ(0)をご記入ください
回答不可能の場合は、空欄のままにしておいてください(0と空欄は区別されます)
2006年4月~2007年3月
新規投融資(A)
社数
Ⅰ 株式
Ⅱ 社債 (注)2
Ⅲその他投資 (注)3
投資計 (Ⅰ+Ⅱ + Ⅲ)
融資計 (注)4
合計(投資計+融資計) (注)5
新規投融資及び追加投融資(A+B)
追加投融資(B)
金
額
社数
金
額
社数
金
額
売 却 ・ 償 還
社数
償
金
額
却
社数
金
額
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
2007年4月~2008年3月
新規投融資(A)
社数
Ⅰ 株式
Ⅱ 社債 (注)2
Ⅲその他投資 (注)3
投資計 (Ⅰ+Ⅱ + Ⅲ)
融資計 (注)4
合計(投資計+融資計) (注)5
新規投融資及び追加投融資(A+B)
追加投融資(B)
金
額
社数
金
額
社数
金
額
売 却 ・ 償 還
社数
償
金
額
却
社数
金
額
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
―4―
投 資 事 業 組 合 に よる投 資 状 況
ま ず 、 シー ト「投 融 資 に つ い て」を ご 回 答 頂 き 、 貴 社 の 投 融 資 実 態 を ご 教 示 くだ さい
( 表 2- 1 ) 投 資 残 高 をご 記 入 く だ さい ( 注 ) 1
各欄に該当する社数がない場合、社数及び金額欄に数字のゼロ(0)をご記入ください
回答不可能の場合は、空欄のままにしておいてください(0と空欄は区別されます)
2007年3月末残高
社数
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
合
金
2007年9月末残高
額
社数
金
2008年3月末残高
額
社数
金
額
株式
百万円
百万円
社
社
社
社債 (注)2
百万円
百万円
社
社
社
その他投資 (注)3
百万円
百万円
社
社
社
計 (Ⅰ+Ⅱ+Ⅲ) (注)4
百万円
百万円
社
社
社
(注)1 海外投資を含めた全ての投資について記入してください
(注)2 CBは社債に入れてください。社債については、投資先および投資予定先への社債のみを記入してください
(注)3 「新株予約権(ワラント)」、「他社ファンドへの出資」はその他投資にご記入ください。
(注)4 「合計」欄の社数、金額については、各々を単純集計したものを記入してください
百万円
百万円
百万円
百万円
( 表 2- 2 ) 投 融 資 の フ ロ ー状 況 をご記 入 く だ さい
各欄に該当する社数がない場合、社数及び金額欄に数字のゼロ(0)をご記入ください
回答不可能の場合は、空欄のままにしておいてください(0と空欄は区別されます)
2006年4月~2007年3月
新規投資(A)
追加投資(B)
社数
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
合
株式
社債 (注)2
その他投資 (注)3
計 (Ⅰ+Ⅱ+Ⅲ) (注)4
金
額
新規投資及び追加投資(A+B)
社数
金
額
社数
金
売 却 ・ 償 還
額
社数
償
金
額
却
社数
金
額
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
2007年4月~2008年3月
新規投資(A)
追加投資(B)
社数
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
合
株式
社債 (注)2
その他投資 (注)3
計 (Ⅰ+Ⅱ+Ⅲ) (注)4
金
額
新規投資及び追加投資(A+B)
社数
金
額
社数
金
売 却 ・ 償 還
額
社数
償
金
額
却
社数
金
額
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
( 表 2 -3 ) 投 資 事 業 組 合 の 設 立 状 況 に つ い て ご 記 入 く だ さ い (注 )1、 (注 )2
各欄に該当する社数がない場合、それぞれ数字のゼロ(0)をご記入ください
回答不可能の場合は、空欄のままにしておいてください(0と空欄は区別されます)
2007年3月末
2007年4月~2007年9月
設立した組合
2007年9月末
期間満了の組合
2007年10月~2008年3月
設立した組合
2008年3月末
期間満了の組合
ファンド数
件
件
件
件
件
件
件
延べ組合員
人
人
人
人
人
人
人
ファンド総額(百万円)
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
(注)1 ファンド総額はコミットメント金額ベース でご記入ください(コミットメント金額を特に設定していない場合は、実際の払込金額をご記入ください)
(注)2 期間が満了した組合には、清算期間のものは含めないでください
( 表 2 -4 ) 2007年 4月 ~ 2008年 3月 に 新 規 に 設 立 さ れ た 投 資 事 業 組 合 に つ い て 、 出 資 者 の 主 な 業 態 を 記 入 し て く だ さ い ( 注 ) 1、 ( 注 ) 2
各欄に該当する人数がない場合、人数及び金額欄に数字のゼロ(0)をご記入ください
回答不可能の場合は、空欄のままにしておいてください(0と空欄は区別されます)
出資者の主な業態
2007/4~2008/3
人数
金
額
Ⅰ無限責任組合員及び業務執行組合員
百万円
人
Ⅱ(国内計)
百万円
人
個人
百万円
人
他のベンチャーキャピタル
百万円
人
事業法人
百万円
人
銀行・信用金庫・信用組合
百万円
人
保険会社
百万円
人
証券会社
百万円
人
年金基金
百万円
人
その他基金・財団
百万円
人
その他国内
百万円
人
Ⅲ(海外計)
百万円
人
合計(Ⅰ+Ⅱ+Ⅲ)
百万円
人
(注)1 金額はコミットメント金額ベースでご記入ください(コミットメント金額を特に設定していない場合は、実際の払込金額をご記入ください)
(注)2・外国資本でも日本国内に籍をおく機関・団体は「国内」に含めてください
・信託銀行等を通じて行う実質的組合員がいる場合、信託銀行等が名義上の組合員で
はなく、実質的組合員を記入してください
―5―
本体及び投資事業組合による投融資状況
以下の表3~7はベンチ ャーキャピタル投融資を 行っている全ての方にお聞き します。ベンチ ャーキャピタル本体及び投資事業組
合合算の投融資状況をご記入ください
(表3)新規投資先の地域分布をご記入ください
各欄に該当する社数がない場合、社数及び金額欄に数字のゼロ(0)をご記入ください(注)1
2007/4~2008/3
社 数
金
額
百万円
日本国内合計
社
北海道
百万円
社
百万円
東北地方
社
百万円
関東地方(東京を除く)
社
百万円
東京都
社
百万円
中部地方
社
百万円
近畿地方(大阪を除く)
社
百万円
大阪府
社
百万円
中国地方
社
百万円
四国地方
社
百万円
九州・沖縄地方
社
百万円
海外合計
社
アジア・太平洋地域合計
百万円
社
百万円
欧州地域合計
社
北米地域合計
百万円
社
百万円
その他の地域合計
社
合計
百万円
社
(注)1 日本国内の地域名と都道府県名の対応については「地域具体例」シートをご参照ください
(表4)投融資残高の地域分布をご記入ください
各欄に該当する社数がない場合、社数及び金額欄に数字のゼロ(0)をご記入ください
2 0 0 7 年3 月 末 残高
社 数
日本国内合計
海外合計
アジア・太平洋地域合計
欧州地域合計
北米地域合計
その他の地域合計
合計
金
2 0 0 7 年 9 月 末残 高
額
社 数
金
2 0 0 8 年 3 月末 残 高
額
社 数
金
額
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
社
百万円
( 表 5 ) 投 資 先 企 業 の EXITの 状 況 に つ い て ご 記 入 く だ さ い (注 )1、 (注 )2
各欄に該当する社数がない場合、社数及び金額欄に数字のゼロ(0)をご記入ください
マイナスの場合は"-"記号をおつけください
2007/4~2008/3
社数
実現損益額
含み損益
株式公開
百万円
社
倒産・解散・償却
百万円
社
会社経営者等への売戻し
百万円
社
セカンダリーファンド等への売却
百万円
社
その他第3者への売却
百万円
社
その他
百万円
社
(注)1 社債の償還などは、(表7)に記入しないで下さい
(注)2 含み損益には、公開株で未売却のものを時価評価したものをご記入ください
(時価評価の時点は2008年03月時点)
百万円
(表 6 ).過 去 2年 間 の 種 類 株 ( 優 先 株 、 劣 後 株 等 ) へ の 投 資 に つ い て ご 記 入 下 さ い (複 数 回 答 可 ) (注 )1
2006/4~
2007/4~
2007/3
2008/3
金
額
金
額
百万円
百万円
種類株に対する投資
百万円
百万円
普通株に対する投資
百万円
百万円
合計
(注)1 「本体+組合」の株式への年間投資額(表1-2及び表2-2合計)の内訳をご記入ください
( 表 7 ) VC投 資 の 方 法 に 関 す る 質 問 に お 答 え 下 さ い
選択肢
▼をクリックして選択
他のVCとシンジゲーションして投資することが多い
マイルストンを設けて段階的に投資することが多い
成功報酬がベンチャーキャピタリスト本人に配分される仕組みがある
▼をクリックして選択
▼をクリックして選択
―6―
1.該当しない
2.やや該当しない
3.どちらでもない
4.やや該当する
5.該当する
―7―
―8―
再生・バイアウト投融資状況
以下の表17は再生・バイアウト投融資を行っている全ての方にお聞き します。 再生・バイアウトの投融資状況を ご記入ください
(表17)新規投資先の業種分布をご記入ください
各欄に該当する社数がない場合、社数及び金額欄に数字のゼロ(0)をご記入ください
業種の具体例は、「業種具体例」シートをご参照してください
2006/4~2007/3
日本標準産業分類(2006/4~2008/3)
社数(単位:社)
金額(単位:百万円)
①農業・林業・漁業
②鉱業
③建設業
④製造業
④-1情報・通信/製造
④-2コンピュータ/製造
④-3半導体・その他電子部品/製造
④-4バイオテクノロジー/製造
④-5医療・ヘルスケア/製造
④-6エネルギー関連/製造
④-7消費者関連/製造
④-8その他製造
⑤電気・ガス・熱供給・水道業
⑥情報通信業
⑥-1通信/サービス
⑥-2インターネット/サービス
⑥-3コンピュータ/サービス
⑥-4メディア
⑦運輸業
⑧卸売・小売業
⑧ー1通信/販売
⑧ー2コンピュータ/販売
⑧ー3半導体・その他電子製品/販売
⑧ー4医療・ヘルスケア/販売
⑧-5その他消費者向け/販売
⑧-6その他法人向け/販売
⑨金融・保険業
⑩不動産業
⑪サービス業
⑪-1飲食店・宿泊業
⑪-2教育・学習支援業
⑪-3医療・ヘルスケア/サービス
⑪-4その他消費者向け/サービス
⑫その他
⑪-5その他法人向け/サービス
⑫-1直接投資以外の投資(注)
⑫-2その他
合計
( 注) 他社ファンドを通しての投資など、直接投資以外についてご記入ください
―9―
2007/4~2008/3
社数(単位:社)
金額(単位:百万円)
3.
ファンド実態調査アンケート票
ファンド実 態 調 査
貴 社 が G P と な って い るファンドの実 態 に つ い て お 答 え くだ さ い
お答えいただいた数値は集計値のみが公表され、個別の企業名や数値を公表することはありません
項目に「平均」とつくものに関しては、注釈で示された計算結果の集計値が公表されます
( Q1) 貴 社 の 属 性をお 尋 ね し ま す
* 貴 社 が 外 資 系 の 場 合 は 、 チェッ クし て くだ さ い
貴 社 は 外 資 系で す か ?
YES
TRUE
* 貴 社 の 属 性 と し て 最 も適 当な 区 分 を選 んで くだ さ い
貴社の区分
▼をクリックして選択
9 区分の選択肢
1.事業会社系
2.銀行系
3.証券会社系
4.政府系
5.生損保系
6.独立系
7.個人
8.その他
( Q2) ファンドの 投 資 実 績 に つ い て ご 記 入 くだ さ い ( 貴 社 設 立 以 来2 0 0 8 / 0 3 末 ま で に 運 用 し た 全 ファンドに つ い て お 答 え 下 さ い )
「ファンドの属性」 は、1ファンドごとに最も適当な区分を1つ選び、区分ごとにまとめて記入してください
外貨建てのファンドの場合は、2008/03末の為替レートを用いて円換算した金額を使用してください
単位
ファンドの属性
ベンチャー バイアウト 地域再生
設立以来の組成数 (集計は1ファンド当たりで行うためご記入ください)
1ファンド
累積投資額
百万円
平均IPO比率算出用(注1)
IPO社数
1社
投資社数
1社
平均収益率算出用(注2)
累計分配金
百万円
残存価値
百万円
出資金総額
百万円
(注1)平均IPO比率=(IPO社数/投資社数)/設立以来の組成数
(注2)平均収益率=(「累計分配金+残存価値」/出資金総額)/設立以来の組成数
項目
合計
産学連携
ゲ ートキ ーパー
0
0
0
0
0
0
0
( Q3) 存 続 ファンドの 実 態 に つ い て ご 記 入 くだ さ い ( 2 0 0 8/ 0 3 末 時 点 の 全 存 続 ファンドに つ い て お 答 え 下 さ い )
「ファンドの属性」 は、1ファンドごとに最も適当な区分を1つ選び、区分ごとにまとめて記入してください
外貨建てのファンドの場合は、2008/03末の為替レートを用いて円換算した金額を使用してください
単位
ファンドの属性
ベンチャー バイアウト 地域再生
組成数 (集計は1ファンド当たりで行うためご記入ください)
1ファンド
組成スキーム
有責組合
1ファンド
匿名組合
1ファンド
任意組合
1ファンド
海外LPS等
1ファンド
出資者数
GP
1人
(国内)個人
1人
(国内)他のベンチャーキャピタル 1人
(国内)事業法人
1人
(国内)銀行・信用金庫・信用組合 1人
(国内)保険会社
1人
(国内)証券会社
1人
(国内)年金基金
1人
(国内)その他基金財団
1人
(国内)その他国内
1人
海外
1人
ファンドへの出資金額
GP
百万円
(国内)個人
百万円
(国内)他のベンチャーキャピタル 百万円
(国内)事業法人
百万円
(国内)銀行・信用金庫・信用組合 百万円
(国内)保険会社
百万円
(国内)証券会社
百万円
(国内)年金基金
百万円
(国内)その他基金財団
百万円
(国内)その他国内
百万円
海外
百万円
ファンド規模
コミットメント総額
百万円
年間投資額(注3)
百万円
既投資額(注4)
百万円
(既投資額の内訳)
株式
百万円
融資・債券
百万円
知的財産権
百万円
信託受益権
百万円
その他
百万円
年
平均投資コミットメント期間 (注5)
借入金
百万円
平均レバレッジ比率算出用(注6)
出資金
百万円
(注3)2007/03末~2008/03末までの1年間の投資額をご記入下さい
(注4)ファンド設立以来2008/03末までの投資額をご記入下さい(2007/03末~2008/03末の投資額を含めてください)
(注5)平均投資コミットメント期間=(ファンドのコミットメント年数合計)/組成数
(注6)平均レバレッジ比率=(借入金/出資金)/組成数
項目
―10―
合計
産学連携
ゲ ートキ ーパー
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
NC
0
0
地域名
北海道
東北地方
関東地方(東京を除く)
東京都
中部地方
近畿地方(大阪を除く)
大阪府
中国地方
四国地方
九州・沖縄地方
都道府県名
北海道
青森県 岩手県
茨城県 栃木県
東京都
新潟県 富山県
三重県 滋賀県
大阪府
鳥取県 島根県
徳島県 香川県
福岡県 佐賀県
宮城県 秋田県 山形県 福島県
群馬県 埼玉県 千葉県 神奈川県
石川県 福井県 山梨県 長野県 岐阜県 静岡県 愛知県
京都府 兵庫県 奈良県 和歌山県
岡山県 広島県 山口県
愛媛県 高知県
長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県
―11―
日本標準産業分類に基づいた業種分類名
定義
例
他の業種との関連
●農業:耕種,養畜及び農業に直接関係するサービス業務を行う事業。●林業:山林用苗木の育成・植栽,
林木の保育・保護,林木からの素材生産,薪及び木炭の製造,樹脂,樹皮,その他の林産物の採集及び林業 米作農業,花き作農業,畜産農業,園芸サービス業,育林
●単独で工場,店舗等を構えて単一の事業を行っているものは,その行う業務によって「④製造業」,「⑧卸売・小売業」等に分類。●主として他から購入
に直接関係するサービス業務並びに野生動物の狩猟などを行う事業。●漁業:海面又は内水面において自 業,素材生産業,林業サービス業,底びき網漁業,水産養
した原材料を使用して製造,加工を行っている場合は「④製造業」。
然繁殖している水産動植物を採捕する事業,海面又は内水面において人工的施設を施し,水産動植物の養 殖業
殖を行う事業及びこれらに直接関係するサービス業務を行う事業。
①農業・林業・漁業
②鉱業
●有機物,無機物を問わず,天然に固体,液体又はガスの状態で生ずる鉱物を掘採,採石する事業及びこれ
●鉱石から含有する金属を抽出するための製錬及び精製を行う事業は「④ー6エネルギー関連/製造業」。●石炭からのコークス製造及びコークスの副
らの選鉱その他の品位向上処理を行う事業。●鉱物を探査するための地質調査,物理探鉱,地化学探鉱,試 金属鉱業,原油・天然ガス鉱業,採石業,砂・砂利・玉石採
産物製造を行う事業は「④ー6エネルギー関連/製造業」に分類し,石炭からガスを製造し,導管により供給する事業は「⑤電気・ガス・熱供給・水道業」。
すい(錐)などの探鉱作業及び開坑,掘さく,排土などの鉱山開発作業,その他鉱業に直結する作業。●探
取業,窯業原料用鉱物鉱業(耐火物・陶磁器・ガラス・セメ
●天然ガスを導管により一般の需要に応じ供給する事業は「⑤電気・ガス・熱供給・水道業」。●石油の精製を行う事業,掘採された岩石の破砕,粉砕を
鉱,鉱山開発又は鉱山内の鉱物運搬等の作業を請負う事業。●硫黄鉱を掘採し,硫黄の製錬を行う事業及 ント原料用に限る)
行う事業・一定の大きさの石に切る事業は「④ー6エネルギー関連/製造業」。
びろう石クレー,陶石クレーの製造を行う事業。
③建設業
●主として注文又は自己建設によって建設工事を施工する事業。ただし,主として自己建設で維持補修工事
を施工する事業及び建設工事の企画,調査,測量,設計,監督等を行う事業は含まれない。●建設工事と
は,現場において行われる次の(1)から(3)の工事をいう。(1)建築物,土木施設その他土地に継続的に接着す 一般土木建築工事業,設備工事業
る工作物及びそれらに附帯する設備を新設,改造,修繕,解体,除却若しくは移設すること。(2)土地,航路,
流路などを改良若しくは造成すること。(3)機械装置をすえ付け,解体若しくは移設すること。
●建設材料,その他の製品を生産又は販売する事業所が,自己の生産品又は販売品を用いる建設工事(機械装置のすえ付け,解体,移設工事を除く)
を併せ営む場合には,主な業務により「④製造業」,「⑧卸売・小売業」又は「③建設業」に分類。●金属,非金属,石炭,石油,天然ガスなどの鉱物を採取
するための試堀,坑道掘さく,さく井,排土作業を主として請負う事業所は「②鉱業」。●土地,建物などの不動産の賃貸業,代理業,仲介業,管理業,建
物建売業(自ら労働者を雇用して建物を建設し,それを分譲する事業所を除く),土地分譲業(自ら労働者を雇用して,土地造成を行い,それを分譲する事
業所を除く)は「⑩不動産業」。●主として試すい(錐)(鉱山用を除く),測量又は建設工事のコンサルタント,設計,監理を行う事業所は「⑪-5その他法人
向け/サービス業」。●国,地方公共団体等の工事事務所,土木事務所の類は,主として建設工事を自己建設(維持補修を除く)で行うもの以外は「⑪-5
その他法人向け/サービス業」。
④製造業
●有機又は無機の物質に物理的,化学的変化を加えて新製品を製造し,これを卸売する事業。●製造業と
は,下記(1)及び(2)の条件を備えた事業とする。したがって,製造小売業は製造業としない。(1) 新製品の製造
加工を行う事業。したがって,単に製品を選別するとか,包装の作業を行う事業所は製造業とはしない。なお,
完成された部分品を組み立てるだけの作業(組立作業)を行う事業所は製造業に分類される。ただし,土地に
定着する工作物については,組立作業であっても製造業としない。船舶の修理,鉄道車両の修理又は改造
(鉄道業の自家用を除く),航空機及び航空機用原動機のオーバーホール並びに金属工作機械又は金属加
工機械をすえ付け,多種多様の機械及び部分品の製造加工と修理を行う事業は製造業。(2) 新製品を主とし
て卸売する事業。ここでいう卸売とは次の業務をいう。(ア) 卸売業者又は小売業者に販売すること。(イ) 産業用
使用者(工場,鉱業所,建設業者,法人組織の農林水産業者,各種会社,官公庁,学校,病院,ホテルなど)
に大量又は多額に製品を販売すること。(ウ) 主として業務用に使用される商品{事務用機械及び家具,病院,
美容院,レストラン,ホテルなどの設備,産業用機械(農業用器具を除く),建設材料(木材,セメント,板ガラ
ス,かわらなど)など}を販売すること。(エ) 同一企業に属する他の事業所(同一企業の他の工場,販売所な
ど)に製品を引き渡すこと。
●「①農業・林業・漁業」との関連:(ア) 農家,漁家が同一構内(屋敷内)で,主として自家栽培又は取得した原材料を使用して製造加工を行っている場合
は「①農業・林業・漁業」。ただし,同一構内に工場,作業所とみられるものがあり,その製造活動に専従の従業者がいるときは製造業。(イ) 漁船内におい
て行う製造加工は「①農業・林業・漁業」。(ウ) 木炭の製造,立木からの素材生産,採木現場に移動して行う製材,採取現場における粗製しょう脳の製造は
「①農業・林業・漁業」。●「⑥ 情報通信業」との関連:(ア) 新聞社・出版社に属する事業であって,印刷のみを行っているものは製造業。ただし,主として発
行,出版の業務を行っている事業は「⑥ー4メディア業」。(イ) 情報を記録した物を大量に複製・製造する場合は製造業。ただし,マスターテープなど原盤を
制作する場合は「⑥ー4メディア業」。●「⑧卸売・小売業」との関係:(ア) 農林水産物の出荷のために選別,調整,洗浄,包装などを行うものは「⑧卸売・小
売業」。ただし,生乳の殺菌・瓶詰を行って卸売するものは製造業。(イ) 主として家庭消費者に直接販売するため製造加工(製造小売)を行うものは製造業
とせず,「⑧卸売・小売業」。(ウ) 自らは製造を行わないで,自己の所有に属する原材料を下請工場などに支給して製品をつくらせ,これを自己の名称で販
売する製造問屋は製造業とせず,「⑧卸売・小売業」。●「⑪サービス業」との関係:(ア) 修理を専業としている事業所は製造業とせず,「⑪サービス業」。ま
た,修理のために同一事業所で補修品を製造している場合も「⑪サービス業」。ただし,金属工作機械又は金属加工機械をすえ付け,多種多様な機械及
び部分品の製造加工と修理とを行っている場合は,その工場設備からみても製造能力がなければできないことから,特例として製造業とする。(イ) 賃 加
工 業他の業者の所有に属する原材料に加工処理を加えて加工賃を受け取る賃加工業も製造業に分類される。ただし,直接個々の家庭消費者からの委
託による賃加工業は製造業としない。(ウ) と 畜 場と畜場は「⑪サービス業」。ただし,肉製品製造のために一貫作業として,と殺を行うものは製造業とす
る。
④-1情報・通信/製造
●通信機械器具及び関連機器を製造する事業。●有線通信機械器具製造業:主として電話機,交換機,電信
機,搬送装置,有線放送装置及びその他の有線通信機械器具を製造する事業。●無線通信機械器具製造 電話機,交換機,電信機,有線放送装置,ラジオ受信機及 電子部品及びデバイスを製造する事業は「④-3半導体・その他電子部品/製造業」に分類。ホームページ作成業務は,「⑥ー3コンピュータ/サービス
業:主として無線通信機械器具及び各種無線応用機器を製造する事業。●電気音響機械器具製造業:主とし びテレビジョン受信機
業」。
てラジオ受信機及びテレビジョン受信機を製造する事業。
④-2コンピュータ/製造
●コンピュータハードウェアの製造業。●電子計算機製造業:主としてデジタル形電子計算機(プログラム内蔵
方式であって,プログラム言語を使用するものに限る)を製造する事業。●パーソナルコンピュータ製造業:事
務用,科学技術用,計測制御用,教育用及び趣味的等多目的に使用される小型の電子計算機の製造業,主 デジタル形電子計算機製造業,パーソナルコンピュータ製
ソフトウェアの開発は,「⑥-3コンピュータ/サービス業」。
記憶装置にプログラムを任意に設定できる小形の電子計算機の製造業。●記憶装置製造業:主として中央処 造業,記憶装置製造業,プロッタ(作図装置)製造業。
理装置(CPU)がデータを書き込んだり,読み出すことが可能な記憶装置を製造する事業。●印刷装置製造
業:主としてラインプリンタ,ページプリンタ等の印刷装置を製造する事業。
④-3半導体・その他電子部品/製造
ダイオード製造業,トランジスタ製造業,半導体集積回路
●主として電気機械器具,情報通信機械器具などに用いられる電子部品及びデバイスを製造する事業。●半 製造業,スピーカ部品製造業,片面・両面・多層プリント配 通信機械器具・同関連機械器具を製造する事業は「④-1情報・通信/製造業」に,電子計算機・同附属装置を製造する事業は「④ー2コンピュータ/製造
導体製造装置製造業。
線板製造業,半導体製造装置,ウェーハプロセス(電子回 業」,その他民生用電気機械器具を製造する事業は「④-8その他製造業」に分類。
路形成)装置
④-4バイオテクノロジー/製造
●医薬品製造業(医薬品原薬製造業,医薬品製剤製造業,生物学的製剤製造業,生薬・漢方製剤製造業,
動物用医薬品製造業)。●遺伝子操作技術,細胞技術などのバイオテクノロジーを利用した製造業。
④-5医療・ヘルスケア/製造
●医療用機械器具・医療用品製造業医療用機械器具・医療用品製造業:主として外科用,内科用,眼科用, 透析器,人工心肺装置,歯科用ユニット製造業,動物専用
耳鼻いんこう科用,その他の医療用機械器具を製造する事業。
保定器具製造業,ガーゼ,マスク,健康食品
④-6エネルギー関連/製造
●石油製品・石炭製品製造業:石油を精製する事業,購入した原料を混合加工して潤滑油,グリースを製造
石油精製業,潤滑油製造業,コークス製造業,練炭・豆炭 ●主として自ら掘採した天然ガスから天然ガソリン,液化石油ガス(LPG),圧縮ガスを製造する事業は「②鉱業」。●また,販売業務に附随して液化石油
する事業,コークス炉による石炭の乾留を行う事業,石炭を主原料として練炭,豆炭を製造する事業,舗装材
製造業,ボイラ・原動機製造業,発電用・送電用・配電用・ ガス(LPG)の充てんを行うものは「⑧卸売・小売業」に,他事業所のために液化石油ガス(LPG)の充てんのみを行うものは「⑪ー4その他法人向け/サー
料を製造する事業。また,石油コークス,膨潤炭など他に分類されない石油製品,石炭製品を製造する事業も
産業用電気機械器具製造業
ビス業」。●ガスを製造し,導管により一般の需要者に供給する事業は「⑤電気・ガス・熱供給・水道業」。
本分類。●発電用・送電用・配電用・産業用電気機械器具製造業。
④-7消費者関連/製造
●食料品製造業,飲料・たばこ,衣服・その他の繊維製品製造業,家具・装備品製造業,パルプ・紙・紙加工
品製造業,化粧品・トイレタリー製品などの日用品の製造業。
肉製品製造業,調味料製造業,清涼飲料製造業,外衣製
造業,木製家具製造業,日用紙製品製造業,石けん・合成 ゲームソフト開発業は,「⑥ー3コンピュータ/サービス業」。
洗剤製造業,化粧品製造業
④-8その他製造
●上記いずれにも該当しない製造業。
輸送用機器製造,鉄鋼業、建設資材製造業,その他民生
用電気機械器具製造
内服薬製造業,ワクチン製造業,飼料添加剤製造業(成長
酵母・酵素を利用したパンやビール等の食品製造等は「④ー7消費者関連/製造業」。
促進剤など),DNA診断・検査用薬品の製造
⑤電気・ガス・熱供給・水道業
●電気,ガス,熱又は水(かんがい用水を除く)を供給する事業並びに汚水・雨水の処理等を行う事業。●電
気業:電気を供給する事業又はその事業に電気を供給する事業。自家用発電の事業も電気業に含まれる。●
ガス業:製造ガス,天然ガス又はこれらの混合ガスを導管により供給する事業。●熱供給業:蒸気,温水,冷 発電所,変電所,ガス製造工場,ガス供給所,熱供給業, 天然ガスの採取を行う事業は「②鉱業」。ただし,温泉の泉源を保有し,ゆう出する温湯を旅館などに供給する事業は「⑪サービス業」。かんがい用水の供
給を行う事業は「①農業・林業・漁業」。また,じんかい,汚物などの処理を行う事業は「⑪サービス業」。
水等を媒体とする熱エネルギ-又は蒸気若しくは温水を導管により供給する事業。●水道業:水道管及びそ 上水道業,下水道業
の他の設備をもって給水を行う事業並びに公共下水道,流域下水道又は都市下水路により汚水・雨水の排除
又は処理を行う事業。
⑥情報通信業
●情報の伝達を行う事業,情報の処理,提供などのサービスを行う事業,インターネットに附随したサービス
を行う事業及び伝達することを目的として情報の加工を行う事業。●情報の伝達を行う事業とは,電磁,非電
磁を問わず,映像,音声,文字等の情報を伝達する事業及び伝達するための手段の設置,運用を行う事業。
●情報の処理,提供などのサービスを行う事業とは,電子計算機のプログラムの作成を行う事業,委託により
電子計算機等を用いて情報の処理を行う事業及び情報を収集・加工・蓄積し,顧客の求めに応じて提供する
事業。●インターネットに附随したサービスを行う事業とは,インターネットを通じて,上記以外の通信業及び
情報サービス業を行う事業。●情報の加工を行う事業とは,新聞,雑誌,ラジオ,テレビ,映画などの媒体を通
じて不特定多数の受け手を対象に大量に情報を伝達させるために,映像,音声,文字等の情報を加工する事
業。
●主として新聞又は書籍等の印刷及びこれに関連した補助的業務を行う事業は「④ー8その他製造業」。●自ら原版の制作を行わず,情報記録物の大
量複製のみを行う事業は「④ー8その他製造業」。●情報記録物,新聞,書籍等の運送を行う事業は「⑦運輸業」。ただし,主として信書の送達を行う事業
は「⑥ー1通信/サービス業」。●情報記録物,新聞,書籍等を購入して販売する事業は「⑧ー5その他消費者向け/販売業」。●個人で詩歌,小説などの
文芸作品の創作,文芸批評,評論などの専門的なサービスを行う事業は「⑪ー4その他消費者向け/サービス業」。●情報記録物,書籍等を賃貸する事
業は「⑪-4その他消費者向け/サービス業」。●広告代理業など主として依頼人のために広告することを業とする事業,工業デザイン,クラフトデザイン,
インテリアデザインなどの工業的,商業的デザインに関する専門的なサービスを行う事業は「⑪ー5その他法人向け/サービス業」。
⑥-1通信/サービス
●信書の送達を行う事業及び有線,無線,その他の電磁的方式により情報を伝達するための手段の設置,運 インターネットプロバイダ,信書送達業,固定電気通信業,
伝達手段の設置のための工事を施工する事業は「③建設業」。
用を行う事業。
移動電気通信業
⑥-2インターネット/サービス
ポータルサイト運営業,インターネット附随サービス業,
●インターネットを通じて,通信及び情報サービスに関する事業を行う事業であって,他に分類されない事業。 サーバ・ハウジング業,ASP,電子認証業,情報ネット
ワーク・セキュリティ・サービス業
⑥-3コンピュータ/サービス
ソフトウェア開発,ゲームソフト開発,SI,計算センター,
●情報の処理,提供などのサービスを行う事業。●ソフトウェア業,データ処理などのコンピュータ関連サービ
データベースサービス業(不動産情報,交通運輸情報,気 市場調査,世論調査など,他に分類されない情報処理・提供サービスを行う事業は本分類。
ス業。
象情報,科学技術情報などの提供サービス業)
⑥-4メディア
●放送業及び映像・音声・文字情報制作業。●放送業:公衆によって直接視聴される目的をもって,無線又は
有線の電気通信設備により放送事業(放送の再送信を含む)を行う事業。●映像・音声・文字情報制作業:映 テレビジョン放送業,ラジオ放送業,ケーブルテレビ業,出
有線の電気通信設備により放送及び通話両面のサービスを提供する事業は「⑥ー1通信/サービス業」。
画,ビデオ,又はテレビ番組の制作・配給を行う事業,レコード又はラジオ番組の制作を行う事業,新聞の発 版会社,映画制作業,レコード会社
行又は書籍,定期刊行物などの出版を行う事業並びにこれらに附帯するサービスを行う事業。
―12―
ネットバンキング業は「⑨金融・保険業」,ネット広告業は「⑪ー5その他法人向け/サービス業」。インターネットによる、通信及び情報サービス以外のサー
ビス・販売業は,その内容・提供者に応じて「⑥ー2インターネット/サービス業」以外の産業に分類(例:インターネット書籍販売は「⑧ー5その他消費者向
け/販売業」)。
日本標準産業分類に基づいた業種分類名
定義
例
⑦運輸業
●鉄道,自動車,船舶,航空機又はその他の運送用具による旅客,貨物の運送業,倉庫業及び運輸に附帯
するサービス業を営む事業。
⑧卸売・小売業
●原則として,有体的商品を購入して販売する事業。なお,販売業務に附随して行う軽度の加工(簡易包装,
洗浄,選別等),取付修理は本分類。●小売業とは以下の(1)から(2)をいう。(1)個人用又は家庭用消費のた
めに商品を販売するもの。(2)産業用使用者に少量又は少額に商品を販売するもの。●商品を販売し,かつ,
同種商品の修理を行う事業。●卸売業とは以下の(1)から(5)をいう。(1)小売業又は他の卸売業に商品を販
売するもの。(2)建設業,製造業,運輸業,飲食店,宿泊業,病院,学校,官公庁等の産業用使用者に商品を
大量又は多額に販売するもの。(3)主として業務用に使用される商品{事務用機械及び家具,病院,美容院,
レストラン,ホテルなどの設備,産業用機械(農業用器具を除く),建設材料(木材,セメント,板ガラス,かわら
など)など}を販売するもの。(4)製造業の会社が別の場所に経営している自己製品の卸売事業所(主として統
括的管理的事務を行っている事業所を除く)(5)他の事業所のために商品の売買の代理行為を行い,又は仲
立人として商品の売買のあっせんをするもの。
他の業種との関連
●運送用具の製造は「④ー8その他製造業」。●鉄道業の自家用の修理工場,倉庫などは運輸業に分類するが,製造工場,発電所,研究所,養成機関,
鉄道事業,乗合バス業,一般貨物自動車運送業,外航旅 病院,保養所などは,それぞれの活動にしたがって運輸業以外の産業に分類。●鉄道業が営む百貨店,遊園地又は不動産業などの事業は,それぞれの
客海運業,航空運送業,冷蔵倉庫業,港湾運送業
活動にしたがって運輸業以外の産業に分類。●鉄道車両の修理,改造を行う事業であって鉄道業の自家用のものは本分類。●工場,鉱山,森林などに
おける自家専用の鉄道,索道の事業は,運輸業以外の産業に分類。
⑧ー1通信/販売
通信機械器具及び関連機器の卸売・小売業。
⑧ー2コンピュータ/販売
コンピュータハードウェアの卸売・小売業。
⑧ー3半導体・その他電子製品/販売
半導体・その他電子製品及び半導体製造装置の卸売業。
⑧ー4医療・ヘルスケア/販売
医療用機械器具卸売業(歯科用機械器具を含む),医薬品小売業。
薬局,医療用機械器具卸売業
⑧-5その他消費者向け/販売
●その他小売業。●製造小売業:製造した商品をその場所で個人又は家庭用消費者に販売する事業。
●製造小売業(菓子屋,パン屋などにこの例が多い)は製造業とせず本分類。●修理を専業としている事業所は「⑪サービス業」。修理のために部分品な
百貨店,総合スーパー,ガソリンスタンド,食肉小売業,菓
どを取替えても販売とはみなさない。●行商,旅商,露天商などは本分類。●官公庁,会社,工場,団体,劇場,遊園地などの中にある売店で当該事業所
子・パン小売業,中古自動車小売業,書籍・文房具小売業
の経営に係わるものはその事業所に含めるが,その売店が当該事業所以外のものによって経営される場合には本分類。
⑧-6その他法人向け/販売
●その他卸売業。
商社,問屋,石油卸売業,電気機械器具卸売業
⑨金融・保険業
●金融業:資金の貸し手と借り手の間に立って資金の融通を行う事業及び両者の間の資金取引の仲介を行う
事業。●保険業:不測の事故に備えようとする者から保険料の払込みを受け,所定の事故が発生した場合に 銀行,協同組織金融業,貸金業,投資業等非預金信用機 政府事業である郵便貯金,簡易生命保険を営む事業,専ら金融又は保険の事業を営協同組合,農業又は漁業に係る共済事業を行う事業並びに漁船保
保険金を支払うことを業とするもので,保険業(生命保険,損害保険),共済事業及びこれらに附帯するサービ 関,証券業,商品先物取引業,生命保険業,損害保険業 険を行う事業は本分類。ただし,社会保険事業は,「⑪ー3医療・ヘルスケア/サービス業」。
ス業を営む事業。
⑩不動産業
●主として不動産の売買,交換,賃貸,管理又は不動産の売買,貸借,交換の代理若しくは仲介を行う事業。 事務所売買業やマンション分譲業などの建売業(自ら建築 ●映画館,劇場,スポーツ施設などを賃貸する事業は「⑪ー5その他法人向け/サービス業」。●講演会,展示会,集会など主として各種集会及び催しの
●主として自動車の駐車のための場所を賃貸する事業も本分類。●不動産とは,土地,建物その他土地に定 施工しないもの),土地売買業,土地分譲業,不動産賃貸 利用に供する施設を運営する事業は「⑪サービス業」。●主として自ら労働者を雇用して土地の造成又は建物の建設を行い,それを分譲する事業は「③
着する工作物をいう。
業,駐車場業,不動産管理業
建設業」。●不動産に関する鑑定評価,調査などを行う事業は「⑪サービス業」。
⑪サービス業
●各種サービスを提供する事業。①知識・研究を提供し,又はこれらに係る技能・技術を提供するサービス
[専門サービス業,学術・開発研究機関],②主として家庭生活と関連して技能・技術を提供し,又は施設を提
供するサービス[洗濯・理容・美容・浴場業,その他の生活関連サービス業],③主として娯楽あるいは余暇利
用に係る施設又は技能・技術を提供するサービス[娯楽業],④廃棄物の処理に係る技能・技術等を提供する
サービス[廃棄物処理業],⑤物品の整備・修理に係る技能・技術を提供するサービス[自動車整備業,機械
等修理業],⑥物品を賃貸するサービス[物品賃貸業],⑦企業経営に対して提供される他の分類に属さない
サービス[広告業,その他の事業サービス業],⑧会員のために情報等を提供するサービス[政治・経済・文化
団体,宗教],⑨その他のサービス[その他のサービス業,外国公務]。
●請負により又は委託を受けて耕種,畜産に直接関係する農業サービス及び植木の刈り込みのような園芸サービスを行う事業,山林の下刈り,林木の
枝下しのような林業に直接関係するサービスを行う事業,請負により又は委託を受けて漁業に直接関係するサービスを行う事業は「①農業・林業・漁
業」。●鉱物を探査するための地質調査,物理探鉱,地化学探鉱,試すい(錐)などの探鉱作業及び開坑,掘削,排土などの鉱山開発作業を行う事業は
「②鉱業」。●新製品を製造加工し,かつ,同種製品の修理を行う事業は「④製造業」に分類するが,修理を専業としている事業は本分類。修理のために
補修品を製造している場合も本分類。ただし,船舶の修理,鉄道車両の修理又は改造(鉄道業の自家用を除く),航空機のオーバーホールを行う事業は,
過去1年間に製造行為を行わなくても「④製造業」に分類。また,主として自己又は他人の所有する原材料を機械処理して,多種類の機械及び部分品の
製造加工及び修理を行っている事業は「④製造業」。●他の業者の所有に属する原材料に加工処理を行って加工賃を受取る賃加工業は「④製造業」に
分類され,直接個々の家庭消費者(個人経営の農林漁家を含む)から原材料を支給されて賃加工を行う事業が本分類に含まれる。●財貨の運搬,保管
を行う事業は「⑦運輸業」。●運輸のあっせん,運輸施設の提供,船積の検数,水先案内などの運輸に附帯するサービスを行う事業は「⑦運輸業」。●商
品を販売し,かつ,同種商品の修理を行う事業は「⑧卸売・小売業」に分類するが,修理を専業としている事業は本分類。修理のために部分品などを取替
えても本分類。●保険業を行う事業,保険会社及び保険契約者に対して保険サービスを行う事業は「⑨金融・保険業」。●不動産の運用及び仲介を行う
事業は「⑩不動産業」。
⑪-1飲食店・宿泊業
●その場所で飲食又は宿泊させる事業。●飲食業とは,主として注文により直ちにその場所で料理,その他
の食料品又は飲料を飲食させる事業をいう。また,百貨店,遊園地などの一区画を占めて飲食店が営まれて 食堂,レストラン,喫茶店,酒場,ビヤホール,旅館,ホテ
いる場合,それが独立の事業であれば本分類に含まれる。●宿泊業とは,一般公衆,特定の会員等に対して ル
宿泊又は宿泊と食事を提供する事業をいう。
貸間業は「⑩不動産業」,社会福祉施設の宿泊所は「⑪ー3医療・ヘルスケア/サービス業」。
⑪-2教育・学習支援業
●学校教育を行う事業,学校教育を除く組織的な教育活動を行う事業,学校教育の補習教育を行う事業及び
各種学校(洋裁学校,タイピスト学校,写真学校,理容・美
教養,技能,技術などを教授する事業が分類される。通信教育事業,学習塾,図書館,博物館,植物園などの
スポーツを行うための施設を提供する事業は「⑪ー4その他消費者向け/サービス業」。
容学校,自動車教習所,学習塾,予備校等)
事業も本分類に含まれる。
⑪-3医療・ヘルスケア/サービス
●医療,保健衛生,社会保険,社会福祉及び介護に関するサービスを提供する事業が分類される。●医療業
とは,医師又は歯科医師等が患者に対して医業又は医業類似行為を行う事業及びこれに直接関連するサー
ビスを提供する事業をいう。●保健衛生とは,保健所,健康相談施設,検疫所(動物検疫所,植物防疫所を除
病院,一般診療所,老人ホーム
く)など保健衛生に関するサービスを提供する事業をいう。●社会保険・社会福祉・介護事業とは,公的年金,
公的医療保険,公的介護保険,労働災害補償などの社会保険事業を行う事業及び児童,老人,障害者など
に対して社会福祉,介護等に関するサービスを提供する事業をいう。
⑪-4その他消費者向け/サービス
●主として個人に対してサービスを提供する,他の分類に分類されない事業。
クリーニング・理容・美容・浴場業,映画館,ゴルフ場,テー
マパーク
⑪-5その他法人向け/サービス
●主として法人に対してサービスを提供する,他の分類に分類されない事業。
経営コンサルタント業,広告制作業,廃棄物処理業,総合
リース業,商品検査業
⑫-1VB以外への投資
●ファンドへの投資などVBへの直接投資以外のもの。
⑫-2その他
●いずれの項目にも分類できない事業。
⑫その他
―13―
●主として医師又は歯科医師が発行する処方せんに基づいて,医薬品を調剤する事業は「⑧ー4医療・ヘルスケア/販売業」。●金融・保険業との関係社
会保険以外の保険業を行う事業,保険会社及び保険契約者に対して保険サービスを行う事業は「⑨金融・保険業」。
4.
投資ファンド・ベンチマーク調査アンケート票
A
ご記入いただいたデータを集計する際、疑問な点などがあった場合にご連絡できる先をお知らせください
このデータに関する問合せ先
担当者:
電話番号:
企業名
こ れま で運 営し てい る(して いた )投 資事 業組 合の 名称 (フ ァン ドご とに ユ ニー クな 記号 でも 可)を全 てお 書き くだ さい
今後の調査でも同一ファンドと判る名称としてください
ファンド名
―14―
B
■ 内 部 収 益 率 ( IRR) 算 出 に 必 要 な 基 本 デ ー タ をご記 入 くだ さい
【重 要 】
フ ァンド名称(Aの一覧 に対応する名称)
金額単位
その他(具体的な金額単位)
百万円
百万円
2
募集中のファン ドは「存続中」にチ ェックし てください
存続中
金額単位の選択肢
解散/清算
千円、百万円、億円、千USドル、百万USドル、 その他
【重 要 】
フ ァ ン ド の ス タ ー ト ・ エ ン ド 時 点 等 をご記 入 くだ さ い
最初の締切日付(YYYYMMDD)
8桁の数値の形式で入力し てください(例)2001年9月30日のときは「20010930」
解散/清算予定日付(YYYYMMDD)
決算月(1~12)
【重 要 】
月
一年に2度以上の場合は、"3, 9"のようにカ ン マ区切りでご 記入ください
直 近 事 業 年 度 末 ある い は 直 近 評 価 時 点 の フ ァ ン ド の 時 価 評 価 ( 資 産 - 負 債 )
直近事業年度末 あるいは直近の評価時点の日付(YYYYMMDD)
上記時点の時価評価金額
(単位:百万円) 下のキャッシュフロー表の直近評価時点の残存評価額に、この数値をご 記入ください
上 記 時 価 評 価 時 点 ま で の フ ァ ン ド へ の 出 資 金 総 額 を記 入 し て くだ さ い
(単位:百万円)
【重 要 】 上記評価時点までの累計出資金総額
上 記 評 価 時 点 以 降 のキ ャ ピタ ル コ ー ル 等 の予 定 があ る 場 合 、
下のキャッシュフロー表の直近評価時点までの出資金総額と等し い数値をご 記入ください
↓
最終的なコミット額に達する予定日 付 ( YYYYMMDD)
最終的なコミット額
(単位:百万円)
【重 要 】
投資家(組合員)に対する資金流出入 時点・金額
注意:キャッシュフローは (決算期時点にまとめたりせずに)、発生日付ご とにご 記入ください(発生日付の月末にまとめることは 可)
↓①
記 入 例 (現在存続中のファンド)
①2000年10月1日にファン ドは組合員から5千万円の出資金を受け取った。
キャッシュフロー日付(YYYYMMDD)
②2001年10月15日にファン ドから組合員へ百万円の分配金が支払われた。
流入
③2002年4月5日にファン ドから組合員へ株式分配(時価評価金額は2百万円)が行われた。
流出
出資金・追加出資金
④2002年10月20日にファン ドから組合員へ分配金3百万円が支払われた。
(直近事業年度末の「時価評価金額」は 40百万円、「累積出資金総額」は50百万円)
流出
分配金
出資金・追加出資金
分配金
現物分配評価額
残存評価額
(単位:百万円)
―15―
↓④
20020405
1
↓⑤
20021020
20080331
3
2
残存評価額
40
(単位:百万円)
キャッシュフロー日付(YYYYMMDD)
↓③
20011015
50
現物分配評価額
⑤直近事業年度末(2008年03月31日)時点のファン ドの残存評価額は 4千万円と評価された。
流入
↓②
20001001
Fly UP