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Title 脂質二重膜におけるスフィンゴミエリンのNMR

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Title 脂質二重膜におけるスフィンゴミエリンのNMR
Title
Author(s)
脂質二重膜におけるスフィンゴミエリンのNMR構造解析
山口, 敏幸
Citation
Issue Date
Text Version ETD
URL
http://hdl.handle.net/11094/26853
DOI
Rights
Osaka University
フ
彰 〃ク
学位論文
脂質 二重膜 における
スフィンゴミエリンの NMR構 造解析
平成 23年 度
﹁d コ P
r
︱ l t i ﹂
大阪大学大学院理学研究科化学専攻
生体分子化学研 究室
山 口 敏幸
学位論文
脂質 二 重膜 にお ける
スフィンゴミエリンの NMR構 造解 析
平成 23年 度
大阪大学大学院 理学研究科化学専攻
生 体分子化学研 究 室
山 口 敏幸
目次
第 1章
序論
1
5
1‐
1生 体膜 モデ ル
2脂 質ラフトの性 質・特徴
3脂 質ラフトに関す る研 究
1‐
4 SMの 配座
14
1‐
1‐
1-5研 究 目的
1-6参 考文 献
第
2章
本論
2‐
I固 体 NMRに よる配座 解析
1重 水 素 固体 NMRに よる C2'‐ C3'結 合 の配座 解 析
2-2磁 気双極 子 一双極 子相 互 作用 に基 づ くリン酸 部 の配座 解析
・スフィンゴシン部 の配 向解 析
2‐ 3 BC{15N}REDOR測 定 によるアミ
ド
2‐ 4リ ン酸部 の配座 解 析
2-5考 察
2-6参 考文献
第
3章
H溶 液 NMRに よる配座 解析
1配 向バ イセル の形 成確 認
2等 方 バ イセル の形 成確 認
1
8
15
17
22
22
36
47
59
61
64
本論
66
3‐
68
3‐
3コ レステ ロー ル 含 有 バ イセル の調製
3‐ 4バ イセル を用 い た SMの 配座 解析
3…
3‐
3‐
5考 察
6参 考文 献
76
78
84
89
91
第 4章
結論
92
第 5章
実験項
93
謝辞
151
付録
152
略語 表
3JHH
vicinal proton― proton spin coupling constant in Hz
AFM
atomic force microscope
CD
β‐
Boc
cyc10dextrin
β―
たrriα η‐
butOxycarbonyl
broad
bSM
tBu
sphingomyelin extracted from bovine or porcine brain
tertiary-butyl
oGMP-PED cyclic guanosine monophosphate-phosphodiesterase
CHAPS
3-[(3-cholamidopropyl)dimethylammonio]-1-propanesulfonate
CHAPSO
3-[(3-cholamidopropyl)dimethylammonio]-2-hydroxy-1-propanesulfonate
cholesterol
Chol
COSY
correlation spectroscopy
cross polarization
CP
CSK
C-terminal Src kinase
doublet
d
NMR chemical shift from tetramethylsilane in ppm
6
delay alternating with nutation for tailored excitation
DANTE
1,8-diazabicyclo[5.4.0]undec-7-ene
DBU
DCC
N, N-dicyclohexylcarbodiimide
DFT
density functional theory
l, 2-dihexanoyl-sn-glycero-3-phosphatidylcholine
DHPC
dihydro sphingomyelin
DHSM
,Al, N-dimethyl-4-aminopyridine
DMAP
,44 N-dimethylformamide
DMF
1, 2-dimyristoyl-sn-glycero-3-phosphatidylcholine
DMPC
1, 2-dioleoyl-sn-glycero-3-phosphatidylcholine
DOPC
DPPC
1, 2-dipalmitoyl-sn-glycero-3-phosphatidylcholine
detergent resistant membrane
DRM
3trimethylsilyl-l-propanesulfonic acid
DSS
E.COSY
EDC
EGF
eNOS
ESR
Et
ESI
FAK
FID
FRET
GFP
GPI
GUV
HIV
HPLC
IR
La
Lo
m
MAS
MD
MDCK
Me
MEGA-9
MEGA-I0
MMFF
MS
NBD
NCAM
NMM
NMR
NOE
exclusive correlation spectroscopy
1-ethyl-3-(3-dimethyaminopropyl)carbodiimide hydrochloride
epidermal growth factor
endothelial nitric oxide synthase
electron spin resonance
ethyl
electrospray ionization
focal adhesion kinase
free induction decay
fluorescence resonance energy transfer
green fluorescent protein
glycosylphosphatidylinositol
giant unilamellar vesicle
human immunodeficiency virus
high performance liquid chromatography
infrared
liquid disordered phase
liquid ordered phase
multiplet
magic angle spinning
molecular dynamics
Madin-Darby canine kidney
methyl
nonanoyl-N-methylglucamide
Decanoyl-N-methylglucamide
Merk molecular force field
mass spectrometry
7-nitroberuo-2-oxa-I,3-diazole
neural cell adhesion molecule
N-methylmorpholine
nuclear magnetic resonance
nuclear Overhauser effect
NOESY
PC
PDGF
PE
Ph
PI
Piv
PLP
POPC
PS
REDOR
RMSD
rt
s
SDS
SM
&
SPT
SSM
t
TBAF
TBS
Tf
TFA
THF
TLC
T^
TPPM
Ts
nuclear Overhauser effect spectroscopy
phosphatidylcholine
platelet-derived growth factor
phosphatidylethanolamine
phenyl
phosphatidylinositol
tertiary-butanecarbonyl (pivaroyl)
proteolipid protein
1-palmitoyl-2-oleoyl-sn-glycero-3-phosphatidylcholine
phosphatidylserine
rotational echo double resonance
root mean standard deviation
room temperature
singlet
sodium dodecyl sulfate
sphingomyelin
gel phase
single particle tracking
D-erythro-N-stearoyl sphingomyelin
triplet
tetrabutylammonium fluoride
tertiary-butyldimethylsilyl
trifluoromethansulfonyl (triflyl),
trifluoroacetic acid
tetrahydrofuran
thin layer chromatography
phase transition temperature
two pulse phase modulation
p-toluenesulfonyl (tosyl)
第 1章 序論
1…
1生 体膜 モ デ ル
1‐ 1‐
a生 体膜
す べ ての生 物 は細胞 か ら成 り立っている。細 胞 は細 胞 膜 と細 胞 質 で構 成 され てお り、内
部 は様 々 な物 質 を高濃 度 で含 む水溶 液 で満 たされ 、種 々 の生命 現象 の起 こる場 となつてい
る。細胞 膜 は 単 に細胞 内外 を隔 てる物 理 的 障壁 として機 能 してい るだ けではな い。細胞 膜
にはタンパ ク質 か らなる極 めて選 択性 の 高 いチャネル や ポンプ が埋 め込 まれ てお り、イオ ン
や低 分 子 を特 異 的 に膜 透過 させ る。また 、受容 体タンパ ク質 を介 してのシグナル 伝 達 、エ ン
ドサイトー シスなど、細 胞 が生 き続 け成 長 す るため の 重 要 な機 能 を担 つてい る。このように
様 々な機 能 が知 られているが、細胞膜 の基本構 造 はたった二 層 の分子層 から成 つている。
細胞膜 は脂 質 およびタンパ ク質 から構成 され 、その種 類 や 割合 は生物 種や そ の器 官 によ
つても異なる。脂 質 分子 は親 水性 の頭 部 と疎水性 の尾 部 からなる構 造 をしてお り、頭 部 を外
側 に 、尾 部 を内側 に向けて整 列 す ることで脂 質 二 重 膜 を形 成 してい る。細 胞 膜 を構 成 す る
脂 質 はスフィンゴ脂 質 、グリセロリン脂 質 および ステロー ル が主な成 分 である(図 1… 1)。 動物
細胞 ではスフィンゴ脂 質 のほ とん どは細 胞 膜 に局在 してい る。またコレステ ロー ル (Chol)も
細胞膜 で最も濃度 が 高く、細胞 膜 にお ける Cholの 割 合 は 30%程 度 と推 定されてい る。
1-1-b流 動 モザイクモ デ ル D
現在 、考 えられている生体膜 のモデ ル となつているの は 、1972年 に Singerと Nicolsonら
によつて提 唱された流動 モザイクモ デ ル (図 1… 2)り である。この モ デ ル では 、リン脂 質 が流動
的な二 重膜 を形成 してお り、そ の 中 に埋 め込 まれたタンパ ク質 は流動 的な脂 質 二 重 膜 中を
自由に動 き回 つている。脂 質 は荷 電 した分 子 に対 す る半透 性 の 障壁 として働 く二 次 元流 体
であり、膜 中にタンパ ク質 を溶 か しこむ 溶 媒 として考 えられてきた。この 考 えは広 く受 け入 れ
られ 、生 体膜 のモ デ ル を考 える上 での基 礎 となつてい る。しかし、この モ デ ル で は生 体 膜 の
脂 質 の多様 性 は考慮 されていなか つた。生体膜 を形成 する脂 質 は数 千種類 にも及 び 、細胞
ごとに異 なつた月
旨質組 成 を示す 。また 、ホスファチジル コリン (PC)、 スフィンゴミエ リン (SM)、
ガングリオシドは細胞膜 外葉 に、ホスファチジル エタノール アミン (PE)、 ホスファチ ジル セリン
(PS)、 ホスファチジル イノシ トール (PI)は 細胞膜 内葉 に局在 す るように 、脂 質 分布 の 非 対称
性 のはもちろん のこと、スフィンゴ脂 質 とグリセ ロリン脂 質 の 区別 、アシル 鎖 の炭 素鎖 長 や 不
飽 和度 の違 いも無視 されていた。
POPC
(3)
赫武
D-€rythrc.N-stoaroyl sphlngomyelin (SM)
chdesterd(Chd)
図
1‐
1代 表的な細胞膜構成脂質
イルオレオイルホスファチジルコリン(POPC)、
(→ パルミト
G)ス フィンゴミエリン(SM)、 (C)コ レステロール (Chol)、 通常 PCは 飽和脂肪酸と不飽和脂肪
酸を 1本 ずつ有するのに対し、SMは 飽和脂肪酸が結合していることが多い。
図
1‐
2 流動 モザイクモ デ ル
1)
1-1-c脂 質 ラフト3)
流 動 モ ザイクモ デ ル から考 えられる、低 いイオ ン透過 性 や 高 い拡 散係 数 といった膜 の物
理 学 的性 質 は単純 な脂 質混合 物 を用 いても再 現 できることから、脂 質 の 多様性 、非 対称性
分布 は流 動 モ ザイクモ デ ル か らだけでは十分 に説 明できな い。これ に対 し、近 年 細胞 膜 は
単なる二 次元流 体 ではなく、特 定 の脂 質 が細 胞膜 上でマイクロドメインを形成 す ることが 明ら
かとなってきた。
1988年 SimOnsら により、イヌ腎臓 尿細 管 上 皮 (MDCK)糸 田胞 にお いて細胞膜 の外葉 と内
葉 で脂 質 分子 が非 対称 に分布 していることが 明らかとなった 。。また 、MDCK細 胞 を界面活
性剤 TritOn X… 100で 処理すると、スフィンゴ脂 質や Chol、 グリコシルホスファチ ジル イノシトー
ル (GPI)ア ンカー タンパ ク質を豊 富 に含 んだ不 溶性 画分 が得 られ つ、さらに、SMと Cholを
等 モル ず つ 含 ん だ モ デ ル 膜 にお いても同様 の 結 果 が示 され た
0。
こうした 背 景 をもとに
Simonsら は 、細 胞 膜 上 にお いて特 定 の脂 質 が集 合 しドメインを形成 す ることで不均 一 な膜
構 造 をとっていると考 えた。それ は絲田胞膜 とい う海 に特 定 の脂 質 およびタンパ ク質 が凝集 し
た状態 で浮 かんでいるいかだ構 造 "、 すなわち¶旨質 ラフト"と 呼 ばれるモ デ ル である 3、 2006
年 の脂 質ラフトと細胞機 能 に関する Kcystonc symposiumで は 、ラフトは``直 径 10-200111nの
不均 一 で非 常 にダイナミックなステロー ル とスフィンゴ脂 質 に富 んだ膜 ドメイン"と 定義 され て
いる つ。脂 質ラフトは 、スフィンゴ月
旨質 同 士もしくはスフィンゴ脂 質 と Chol間 の比較 的強 い相
互 作用 によつて形 成 されると考 えられ ている。すなわち、スフィンゴ脂 質 はそ のアシル 鎖 とし
て比 較 的長 鎖 の飽 和脂 肪 酸 を有することが 多 く、脂 肪 酸 部 分 で相 互 作用す ることでマイクロ
ドメインが形成 される。Cholは スフィンゴ脂 質 の 間 に入 り込 み 、ドメインの構 造 を保持 する役
割 を担 っていると考 えられている(図
スフィンゴミエ リン (SM)
1-3)。
コレステ ロー ル (Chol)
タンパ ク質
図
1-3脂 質ラフトの概 念 図
スフィンゴ糖脂 質
一 方 、同 じく細 胞膜 に存在 す るマイクロドメインとして古 くか ら知 られるもの に 、カベ オラが
ある (図 1-4)。 カベ オラはフラスコ状 の細胞膜 上の くばみ でその 直径 は50-1001111n、 cavcolin
(-1,-2,-3)と いうタンパ ク質 により細胞 膜 内葉 から構造 が裏 打 ちされて、比 較 的安 定な構 造 と
考 えられているめ。cavcolinに はChol結 合活性 があり、カベ オラも脂 質ラフトと同様 Cholや スフ
ィンゴ脂 質 に富む ことか ら、脂 質ラフトのサブタイプとして捉 えられることが 多 いが 、す べ ての
細胞 がcaveolinを 発 現 している訳 ではなく、カベ オラを持 たな い 細胞も多 い。また、caveolin
はそ のスキャフォール デ ィング活 性 によりめ、様 々なシグナル 伝 達 関連物 質 を特 異 的 にカベ
オラに局在 させ ることが報 告 されているが、カベ オラに含 まれる脂 質 の組 成 や 局在 する分子
群 は脂 質 ラフトと必 ず しも同一 ではない。GPI結 合 タンパ ク質 などは脂 質ラフトに濃縮 するが 、
9'1の
カベ オラには他 の膜領 域 と同じ程 度 にしか 存在 しない と考 えられ てお り 、caVeolinの 働 き
によりその違 いが生まれ ている可能性も考 えられる。
L
,
7
図
1¨
4大 動脈 内皮 の免 疫 電子顕微鏡像 (カ ベ オラを矢 印 で示 している)11)
脂 質ラフトは 、細胞 内小胞輸 送
lυ
13)、
10な
ど、多種 多様 な生理
免 疫応 答
、神 経 突起進展
15)。
また、インフル エ ンザや HIVな どのウイルス
機 能発 現 に 関与することが報告 されている
182の
とぃった様 々な疾病 との 関連も指摘 されている
、発 ガンや アル ツハ イマー 病
21,2の
。さらに、特 定 のタンパ ク質を集 積 することで細胞 情 報伝 達 を効 率 的 に行 うためのプラッ
トホームとしての機 能 を担 ってい る可能性 が様 々な実験 的証 拠 の積 み重 ね によつて示 され
の感 染
てきた
16,1つ
23‐ 25、
そのため 、月
旨質 ラフトは 医学 的観 点 からも非 常 に関心が集 まっている。
1-2脂 質ラフトの性 質・特徴
1-2¨
a界 面活性斉J不 溶性
脂 質 ラフトは 当初 、細胞膜 を低 温 下 1%の 非イオン性 界面活性 剤 TritOn X… 100で 処理 し
た際 に単 離 される不溶性 膜 ドメインとして提 唱されたこともあり 3)、 界面活性剤 不溶性 の画分
(DRNI)に 脂 質 ラフトの 構 成 分 子 が 濃 縮 され るとい う考 えが生 まれ た 5,2o。 細 胞 を TritOn
X-100で 処理 しショ糖密 度 勾配 にて超遠 心を行 うと、低密 度 のフラクションに DRNIIが 得 られ
る5,27L DRNIIに はスフィンゴ脂質や Cholが 濃縮して存在することから、脂質ラフト
を含む画
分の生化学的な分離法として現在汎用されている(図 5)28L DRNII中 には、Cholは 全脂質
5,29。
の 30-50%、 SMは 10-15%、 糖月
また月
旨質 は 10-20%含 まれている
旨質膜 中 におよそ 60%
存在 している PCや PEな どのグリセロリン脂 質 は DRNIに 30%以 下 しか含 まれない。この画
分 には SMと Cholの ほか に、膜 貫通 タンパ ク質などのシグナ ル 伝 達 に 関与するタンパ ク質も
1…
30、
含 まれてい る
界 面活性斉J処 理 による分 画 は 、脂 質 ラフトにアプ ロー チ するほとんど唯 一
33)が
の生 化学 的手法 であり、cavcolinを はじめとする新 しいタンパ ク質 31,3の ゃ月
この方 法
旨質
で 見 つ かつた。界 面活性 剤 処理 により膜 が 再 編 成 され る可能 性 があるのでラフトが細 胞 膜
現在 では DRNIに は細胞膜 上で
37ゝ
実際観 察される脂 質ラフトに相 当す る画分 が含 まれているもの と理 解 され つつ ある
中に存在 することを必ず しも裏付 けるものではないが
34‐ 3o、
(A)
図 1-5界 面活性斉J
不溶性 画分 (DRNI)
3mror.5Tosucrose
E
n
4m,or35%sucrosel
:#;"*T;:'"
l#
[,'br16hrsa'l4"c
DRM
の 単離 2め
(A)TritOn x_100で
処理 した細胞
(NG108-15)を ショ糖
密 度 勾配 にて超遠
心を行 うと、低密 度
の画分 にDRIIが 得
Lる 。
らオ
(13)
Fr 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 H
(B)脂 質 ラフトマー
カー である■o■ilin-1
の免 疫 ブ ロット
Flotillin‐ 1
→
―
―
1… 2‐
b秩 序液 体相 (L。
)
スフィンゴ脂 質 のように長鎖 飽 和炭化 水 素鎖 を持 つ 脂 質 は室 温でゲル 相 (S。 )を とる。この
状態 では 、脂 質分 子 の炭 化水 素鎖 はお 互 い に疎水性 相 互 作用 が働 きや す いように 、ほぼト
ランス配座 で 伸 長 してい る。そ の ため脂 質 分 子 が密 にパ ッキ ングされ 、側 方 拡 散 運 動 は抑
制 されている
3o。
ぁる温度以 上 になると、脂 質分子 の運 動性 が上 昇 し膜 の物理 的性 質 が大
きく変化 する。この温度 は相 転移 温度 (為 )と 呼 ばれ 、主 に脂 質 の炭化水 素鎖 の長 さに依 存
する。鑑 以 上 になると、ゲル 相 は相 転移 を起 こし、無秩 序液 体相もしくは液 晶相 (Ld)と 呼 ば
381。
れる相 状 態 となる。脂 質 分子 は無 秩 序 に配 列 してお り、側 方 拡 散 運動 が盛ん に起こる
不飽 和脂 肪 酸 を有 する脂 質 は 、シスニ 重結 合 によるアシル 鎖 の 折れ 曲がりによつて密 にパ
ッキングすることが 困難 であるため 、端 は低 く室温でも液 晶相 をとる。
一 方 、脂 質ラフトにはスフィンゴ脂 質 だけでなく Cholも 高濃 度 で含 まれている。脂 質分子
間 に Cholが 挿 入 されることにより、隣接 する脂 質 の炭化 水 素鎖 の立 体配座 は大きく制 限さ
れ 、ゲル 相 と同様 の トランス配座 をとる。一 方 で 、ゲル 相 に見 られる規則 正 しく配 列 した脂 質
分子 の格 子 をとることができないため 、液 晶相 と同程 度 の流動性 を示す。このように脂 質ラフ
トでは 、脂 質 の炭 化 水 素 鎖 の動 きは制 限され ているが、膜 にお ける脂 質 自体 の側 方 拡 散 は
速 い。このような相 状 態 は秩序 液 体相 (L。 )と 呼 ばれ 、脂 質 ラフトの 特徴 の一 つ である。秩 序
3,。
液 体相 は 、ゲル 相 と液 晶相 の 両方 の性 質 を併せ持 つてお り明確 な 端 を示 さない
(8)
(A) s。
Ld
T>7Ъ
rく 石m
聞聞__E露
魏 晏
ぎ
嵐馳丁 τ
│+0
l
(C)
質
1-6脂 質 の相 状 態
o
図
ι
』
猶
ι
り C
聞聞
︲
琳 h
o
L。
相転移 温度 以 下 (r<為 )で はゲル 相 体 )、 それ以上 (r>rm)で は液 晶相 (B)を とる。Cholが
存在す ると、秩 序液 体相 (C)と なり、明確 な相 転移 温度 を示 さない。
1…
2-c脂 質 ラフトに局在 するタンパ ク質
脂 質 ラフトには 特 定 の脂 質 の みならず 、様 々 なタンパ ク質も局在 す ることが 明 らか になつ
てきた (表 1-1)。 例 えば 、GPIア ンカー タンパ ク質 はアンカー 部 分 に存在 する脂 肪 酸 が飽 和
型 であることが多 いため脂 質ラフトに挿 入 される。また 、ミリスチ ン酸や パ ル ミチ ン酸 などの脂
肪 酸 による修 飾 を受 けているタンパ ク質も秩 序液 体相 に対 して高親 和性 を有 す ることから、
翻 訳 後 の糖 鎖修飾 が脂 質ラフトヘ の会合 に何 らか の 関与をして
いる可能性も報告 されている 41、 また 、カベ オリンはカベ オラ構 造 の裏 打ちとしてだ けでなく、
スキャフォール ドタンパ ク質 としての機 能 を有 している め。このため 、様 々なタンパ ク質 が 自身
の有す るカベ オリン結合 モチ ーフを介 してカベ オリンに結 合 し、そ の結果 カベ オラに局在 す
脂 質 ラフトに分配 される
4o。
ることが報告 されている
8,42,43、
このような脂 質ラフトやカベ オラに存在 するタンパ ク質 は細胞
接 着 や シグナ リングに 関与 してお り、脂 質 ラフトは細胞 接 着 分 子 や シグナ リング分 子 が集積
し、効果 的 にシグナ ル 伝 達 を行 う場 となっていると考 えられ てい る。これ らタンパ ク質 は常 に
脂 質ラフトに局在 するとい うわけではなく、そ の 出入 りが外部 刺激 などによつて制御 されてい
44‐ 4つ
ることも多 い
。脂 質 ラフトヘ のシグナル 分子 の局在 は時 間・空 間的 に制御 されてお り、脂
質 ラフトは刺激 に応 じた迅 速 か つ 効 率 的なシグナル 伝 達 に重 要 な役 割 を果 たしてい ると考
えられる。
表
1-1脂 質 ラフト/カ ベ オラに局在 するタンパ ク質
膜 貫 通 タンパ ク質
GPIア ンカー タンパ ク質
Gタ ンパ ク質
cave01in… 1,… 2,-3,flotillin-1,-2,PLP,stomatin,ctc.
alkalinc phosphatase,etc.
受容 体
Gタ ンパ 須 共役 型 受容 体
Gi, Gs, Gq, Gt, H-Ras, Rho A, Rac
1, etc.
EGF-R, PDGF-R, insulin-R, Trk, p75, RET, etc.
謝
質
ll二
L:聾 慧Fに
卜R力dyH」 ‐R
7u74>+J--€
Fyn, Lyn, c-Src, CSK, Erk-2, C-kinase, FAK, etc.
細胞骨格 関連
tubulin, SCGl0, annexin VI, gelsolin, etc.
細胞接 着 分子
TAG-I, NCAMI2O, Thy-l, Ll, etc.
イオンチャネル
K*-channel, nicotinic-R, etc.
そ の他
eNOS, cGMP-PDE, Grb-2, amyloid-B,
B-secretase, y-secretase, plasmin, prion, etc.
1-3脂 質 ラフトに関する研 究
1… 3‐
a脂 質 ドメインの 可視化
細胞 膜 上 の脂 質 ドメインを可視 化 す るため、特 定 の脂 質 を認 識 す るプ ロー ブが利 用 され
ている。コレラ毒 素 Bサ ブ ユニットはガングリオシドGMlに 特 異 的 に結合 することから、蛍光
Bサ ブユニットがよく用 い られている 50。 また 、シマミミズ 由来 のタンパ
53、
これ らを用 いて、Jurk誠 細胞 の細
ク質毒 素 である lyscninは SMを 特異 的 に認識 する
胞膜 を二 重標識 したところ、SMと GMlが それぞれ別 々の脂 質 ドメインを形成 していることが
標 識 したコレラ毒 素
48‐
51‐
また GFPを タグとして付加 した膜 タンパ ク質を発 現させ 、蛍 光顕微鏡
54)、
で細胞 膜 での動 向を観 察す る方 法や
蛍 光 共 鳴 エネル ギー 移 動 (Π こT)55,5oゃ _粒 子
示唆 された (図
1-8)5o。
5り
などにより生細 胞 にお い ても動 的 に変 動 す るマイクロドメインの 存在 を示
唆す る結 果 が 得 られてい る。また 、カベ オラの場 合 にはそ の形 態 の特徴 から、古 くから電子
追跡 法 (SPT)57‐
顕 微 鏡 による観 察 が 行 われ てお り、金 コロイド標 識 した 抗 体 を用 いた免 疫 電 顕 法 により、
様 々な分子 のカベ オラヘ の局在 が報告 されている(図 1… 4)llt
モ デ ル 膜 を用 いた実 験 では 、ニ トロベ ンゾー
2-オ キサー
1,3… ジアゾール (NBD)で 標 識 した不
飽 和リン脂 質を用 いて 、SM/DOPC/Cholの 3成 分 系 で蛍 光測 定を行 い 、GUV上 に円形 のド
6o。
メインを見ることに成 功 している
また 、2光 子蛍 光顕微鏡 を用 いて、Gぴ Vお よび 平面膜
上で の ドメインを観 測 した報告もある
てもドメインが観 沢Jさ れている (図
5り
。蛍 光測 定 のほか に、原 子 間力顕微鏡 (AFM)に よっ
1-7)61‐
63)。
m
︲
〓
m
。
8 [日﹂ 曰一 一一 一一 n
︲
〇
3
図
1-7 DOPC/Cho1/SM/ceramide=1:1:0。 76:0.24の AFNII像
61)
A
CTxB
り、コ・卜 2 ,> 〓 ゛ヽヨ・卜 Z 〓
> F一エ
Merged
│
ハ繁管
マ
・
C
SM/GMl
「 (rm)
「 (rm)
﹂︲︵
、︶コ
GMl
50
150
!∞
r
200
250
(nm,
50、
図 1-8 Jurkat細 胞膜での月
旨質 ドメイン
細胞をライセニン(緑 )と コレラ毒素 Bサ ブユニット(赤 )で 二重標識した。光学顕微鏡 (A、 バ
ーは 10 μm)で は分離されないが、電子顕微鏡 ではそれぞれ異なったドメインを形成する(B、
ライセニンを赤、コレラ毒素を青で表示。バーは 100 rlm)。 Cは 分布を解析 した結果を示す。
横軸はドメインが存在するときのドメインの半径、縦軸 は分布 の度合いを示している。赤いグ
ラフが実験結果で、ドメインを形成していない場合にはデー タは青 いグラフで囲まれた領域
に入り、青で囲まれた領域より大きな値を示すときはドメインを形成している。ライセニンは半
径 60側m程 度、コレラ毒素は半径 50 rlm程 度のドメインを形成している。
1-3-b脂 質膜 中にお ける脂 質分 子 間相 互 作用
赤外 分 光 法 (IR)64‐
66)、
重水 素 固体 NMR67‐
69、
電子 スピン共 鳴 (ESR)64,6り などの分 光 法
70‐ 7助
70‐ 72,7o、
示 差走査熱 量測 定 (DSC)
や 、蛍 光異方性 測 定
、単分子 膜 を用 いた表 面圧 測 定
70,71,7つ
とぃった様 々な手法 により、モ デ ル 膜 中で SMと PCが 相 分離することが報告 され てい
PC相 よりも SM相 に多く分配 されることや 、β…シクロデキストリン (β ―CD)に
る。また 、Cholが
よるリポソームからの Chol引 き抜 き実験などから、Cholは PCよ りも SMと の親 和性 が 高 いこ
とが示 されている
73,74,7o。
SMは 、頭 部 は PCと 同じホスホリル コリン構 造 であるが 、骨 格 およびアシル 鎖部 分 は異な
つた構 造 を有す る (図
1-1)。
SMの 骨 格 はスフィンゴシン塩 基 であり、2位 にアミノ基 、3位 にヒ
ドロキシ基 、4-5位 にはトランスニ 重 結合 を持 つ 。2位 のアミノ基 には通 常 、炭 素数 16か ら24
の長 鎖飽 和脂肪 酸 がアミド結合 を介 して連 結 している。PCは グリセロール の s″ -1位 に飽 和
脂 肪 酸 、s″ -2位 にシスニ 重結合 を有す る不飽 和脂 肪 酸 が連 結 することが多 く、炭 素鎖長も
16か ら 18と SMと 比 較 して短 い。
SMは 界 面部 分 にアミド結合 および ヒドロキシ基 を有 す る。これ らは 、水 素結 合 のドナ ー と
してもアクセプター としても機 能することが 可能 である。一 方 、PCの エステル 結合 は 、水 素結
合 アクセプター としての性 質 しか 有 してい な い。したがって、この界 面部 分 の 水 素結 合 能 の
違 い が Cholと の親 和性 の違 い 、ひ いてはマイクロドメインの形成 に関与すると考 えられてい
る。また 、トランスニ 重結 合 はこの水 素結 合 に影 響 し、二 重結 合 を還元 したジヒドロスフィンゴ
ミエ リン (DHSM)は 、分子 間水素結 合 は
77,78)。
なることが報告 され ている
SMよ りも強くなる一 方 で 、分 子 内水 素結合 は弱 く
このような構 造 上 の特徴 が着 目され 、SMの 構 造 と Cholに 対する親 和性 との 関係 が調 べ
られ て い る。SMの 3位 ヒドロキシ基 をメトキシ基 (3-OMc… Mstcaroyl SM)お よび水 素 (3…
置換 しても、リポソームからの Cholの 解 離速度 に変 化 がなかったこ
とから、SMの 3位 ヒドロキシ基 は SM― Chol分 子 間相 互 作用 に大きく関与 しないことが示 され
79。
この結果 を受 け、deOxy SMに エステル 結合 を導 入 した誘 導体 (3-deoxy-0-stearoyl
た
dcoxy― N― stearoyI SM)に
SM)を 用 い 、コレステロール オキシダ ーゼ による Cholの 酸化速 度 を調 べ た結果 、アミド結合
80)。
が SM― Ch01間 相 互 作用 に重要 であることが報告 された
しかし、SMの 3位 のジアステレ
CDに よる Chol引 き抜 き実験 などか ら、ジアステレオ 混合物 では
オ混 合物 を用 いた DSC、 β―
70)。
Cholと の親 和性 が低 下することが示 唆 され ている
また同様 に、DHSMは Cholと の親 和
71)、
性 が 高 いこと
和性 が 高 いこと
不飽 和脂肪酸 を持 つ
7oも
SMよ りも飽 和脂 肪 酸 を持 つ SMの 方 が Cholと の親
報告 されてい る。さらに、SMの コリン部分 のメチル 基 の数 が減少 するほ
72,81)、
ど、Cholと の親 和性 が低 下することが示 唆 されてお り
作用 に重 要 であると考 えられる。
10
sMの 構造全 体 が Cholと の相 互
赫ユX/ギ駄
qJν
HNYC,7H35
赫ユ》
+ギ顎
QJν
HN〕
rC'7H35
0
0
A′
‐
stearoyl dihyd“ o SM71,7⊃
3-OMe― N‐ stearoyl SM79)
(DHSM)
Me表
―
合
HN C17H35
=へ " ∼
3HZ
Me纂
―
+Y´
Q3Hν
O-,-C17H35
tl
tl
o
o
3-deoxy-A/-$ea royl
:〕
3deoxy-O-stea royl
S M7e)
S M8o)
赫ユ》
く/ギレ
HNYC17H33
Gttν
0
L‐
rbreO_Ⅳ_01eoyi SM701
図
1…
9 SM誘 導 体
SMの アミド水 素 と3位 ヒドロキシ水 素を重水 素置換 して、重水 素 固体 NMRを 測 定したと
ころ、温度 が 高くなるにつ れてヒドロキシ水 素 のシグナル が 消失 したの に対 し、アミド水 素 の
シグナル は変 化 しなかった 8a。 これ は温 度 上 昇 に伴 いヒドロキシ水 素 は軽 水 素 との 交換 が
起 こつたが 、アミド水 素 は水 素結合 を形 成 していたために交換 が起 こりにくかつたためである
と考 えられる。つ まり、SM膜 中では 、SMは アミド部位 で水 素結合 を形成 していることが示 唆
65,6o。
される。また IRで も、SM同 士がアミド部位 で水 素結合 を形成 することが示 されている
さらに、Cholの 添加 によって SMの アミドIバ ンドが低 波数 シフトすることから、SMの アミド部
64‐ 6o。
分
位 とCholの 3位 ヒドロキシ基 との 間 で水 素結合 が形 成 されることが示 唆 されている
子 動力学 (MD)計 算 では 、SMの アミド部位 とCholの ヒドロキシ基 間 で分子 間水 素結合 が形
83,8o。
加 えて、SMの 3位 ヒドロキシ基 とCholの ヒドロキシ基 間 にも水 素結 合 が形成
成 された
されている。また 、SM分 子 間水 素結合 によつて最 大で
8分 子 のクラスター が形 成 されたが
(図 1-10)8つ 、sMど うしのアミド部位 での水 素結合 は、Cholの 共 存 によつて減 少す ることも示
唆 され ている
charge― pair相
83)。
さらに、SM頭 部 の トリメチ ル アンモ ニ ウム基 と Cholの ヒドロキシ基 間 で
互 作用 が働 くことも示 されている (図 1-H)8o。
1-10 SM膜 中で分 子 間水 素結合 によつて
8"
形成 された SMク ラスター 中の 1分 子
図 1-H Cholと 相 互 作用するSMの
スナップショット8o
図
表
1-2 SM膜 中で形 成 される水 素結合 の割 合 8"
SM
Sヽ 4/Chol
Chol―
SM
OH… ―O=C
HO… …HN
18.40/0
14.30/0
OH… ―OH
OH― ―O― P
OH… …O― P
10.80/0
6.9%
3.8%
1.8%
0.7%
OH… …Oα
OH… …01
SM分 子 間
SM分 子 内
HN
C=0… …
HO… …
HN
30%
15%
110/0
110/0
OH― -01
57%
71%
0H― -Oα
2%
10/0
9“
このように膜 中 にお ける脂 質 分子 間水 素結合 の存在 を示唆 する結果 が種 々得 られている
が 、そ の相 互 作用部位 はいずれも推 測 の域 を脱 していない。当研 究室 では 、分子 間相 互 作
用 を分子・原 子 レベ ル で 明らか にす ることを 目的 とし、これ らが膜 中で形 成 す る複 合 体 の構
造解 析 を試 みている。これまでに、SM… Chol分 子 間相 互 作用解 明を 目指 し、安 定 同位 体 で
標識 した
SMと Cholを 用 いてリポソームを調 製 して 固体 NMR測 定を行 つた。しかし、標識
原 子 間 の磁 気 双極 子 相 互 作用 の確 認 には至 らなか った (図 1-12A)87,8め 。これ は脂 質分子
は膜 中で速 い運動 をしてお り、相 互 作用 を観 測 するには会 合状 態 の寿命 が短 す ぎるためだ
と考えられる。一 方 、SM― SM分 子 間相 互 作用解析 のために、同様 に同位 体標識 SMを 調製
して 固体
NMR測
定を行 つたところ、SMの アミド部位 間 に双極子相 互 作用 が観 測 され (図
SMが アミド部位 で水 素結合 を形成 していることが示 唆 されている 88,8り 。また 、重水
素 固体 NMR測 定から、膜 中で 両者 の動 的挙動 は一 致 してお らず 、Cholは SMよ りも運動
1-12B)、
性 が 高 いことが示 されてお り、SM― Chol分 子 間相 互 作用 は比 較 的弱 いことが示 唆 され てい
る(図
1-12C)88)。
:セ
ゝ
﹂
舟⇔椰榔郷
内 ―吉
絆
封―Ⅲ
e
^
図 1-12固 体
NMR測 定から予想
され る膜 中 で の 脂 質 分 子 間 相 互
作用
2-15N… SM/4-13c_ch。 1分 子 間 では
双 極 子 相 互 作 用 は 観 測 され なか
つたが(A)8η 、2… 15N― SM■ '-13c_sM
分 子 間 には双 極 子 相 互 作 用 が観
測 された(B)891。
sMは アミド部位 で
水 素結合 してお り、Cholは
SMよ り
も速 い運動 をしている(C)88ゝ
13
1-4 SMの 配座
MD計 算 では SM― SMお よび SM/Chol分 子 間水 素結合 に加 えて、SM分 子 内水 素結合
が形成 されることも示唆 されている。3位 ヒドロキシ基 とOl間 の水 素結合 が最も報告例 が 多く、
他 にもヒドロキシ基 と Oα (O"1)間 および ヒドロキシ基 とカル ボニル 酸 素 間 にも水 素結 合 の形
83,85,8o。
これ らの水 素結 合 は Cholと 相 互 作用 することで増 加 す る (表
成 が想 定され ている
1-2)。 ヒドロキシ基 とリン酸 ジエステル 部 との水 素結合 により、頭 部 の運動 は抑 制 され 、ホスホ
リル コリンが Cholの 上方 の空 間を埋 めるように傾 く。これ は 、ホスホリル コリンが“傘 "の 役割 を
90)を
して、Cholが 水 と接 触するのを防 いで いるという考 え (umbrellaモ デ ル
支持 するもので
あり、SMの NMc3と Ch01ヒ ドロキシ基 間 の charge― pair相 互 作用 にカロえ、NMc3と カルボニ
ル 酸 素 間 の分子 内相 互 作用もこの構 造 の安 定化 に寄与すると考 えられる 86ゝ
このような
SMの 3位 ヒドロキシ基とリン酸エステル酸素原子間の分子 内水素結合は、
NMR実 験によつても示唆されている。lH NMRス ピン結合定数 による配座解析から、重メタ
ノール中でSMは 図1-13の ような配座をとると報告されている91ヽ
Cl― C2結
合の回転が抑制
されているの は、3位 ヒドロキシ基 とリン酸 エステル 酸 素 間 に分子 内水 素結合 が形 成 されるた
lHの 化 学 シフトの変
めである。また 、重 クロロホル ム 中、濃 度 および温度変化 による SMの
化 から、同様 の水 素結合形成 が示 唆 されている (図 1… 14)7め 。クロロホル ム溶 液 中で低 濃 度
の SMは 単分子 で存在 し、濃 度 が高くなると集 合 して逆ミセル を形成 するが 、この水 素結 合
は 単分子 状態 でも集 合 状態 にお いても形 成 される。逆ミセル 中では 、SM同 士がアミド部位
で水 分子 を介 した水 素結合 を形成 することも示 唆され ている
図 1-13重 メタノール 中で予想 される
7め
。
図 1-14重 クロロホルム 中の SMの 立 体配座
SMの 極性 部 の立 体配座 91)
14
7め
1-5研 究 目的
前 述 のように脂 質 ラフトは細胞 にお ける様 々 な機 能 や 、種 々 の疾病 、ウイルス感 染 といつ
た 多 岐 にわたる生命 現象 に深 く関与 してい ると考 えられ てお り、非 常 に注 目を集 めてい る。
しかし、脂 質ラフトの形 成 は脂 質分 子 が集 合 と離 散 を繰 り返す 動 的平衡 に支配 されているた
め 、そ の原 子・分 子 レベ ル で相 互 作用解 析 を行 つた例 はほとんどない。脂 質 ラフト形成 に 関
して、SMと
PCの 最も大きな違 い は膜 界 面領 域 の水 素結 合 能 にある。す なわち 、PCの エス
テル 結合 は水 素結 合 アクセプター としてしか機 能 しないの に対 し、SMは アミド結合 および ヒ
ドロキシ基 を持 つ ため 、水 素結 合 の ドナ ー とアクセプター の どちらにもなり得 る。この水 素結
合 を通 した SM分 子 間相 互 作用 により、脂 質ラフトが形 成 されると考 えられる。またヒドロキシ
基 とリン酸 エステル 酸素原 子 間 の分子 内水 素結合 は
モデ ル
SM頭 部 の運動性 を抑 制 し、umbrella
90)の
ような構 造 の安 定化 に寄 与す ると考 えられる。このように水 素結合 が重 要な役 割
を担 っていることが示 唆 されているものの 、その相 互 作用 部位 は未 だ推 測 の域 を出ていない。
脂 質ラフトの分子 基盤 を明らか にするためには、その構 成 要 素 である
SMの 構 造解 析 は必
要 不 可欠 である。
脂 質 二 重膜 のような生体膜試 料 は 、そ の非結 晶性 のために X線 結 晶構 造解 析 のような従
来構 造解 析 に用 い られてきた手法 は必 ず しも有効 ではない。また、脂 質分 子 間相 互 作用 の
ような比較 的弱 い 相 互 作用 の場 合 、立 体構 造 を解析 す る方 法論 が確 立 され てい なか つたた
鯰
め研 究 は遅れている。SMに 限らず 、脂 質分子 の立 体配座 は X線 回折 による静 的構 造 '931
86)に
よる少数 の知 見 が得 られてい るに過 ぎず 、これ らの 手 法では生体
膜 中の脂 質分子 の配座 が反 映 され ているとは限らない。このような弱 い相 互 作用 に基 づ く動
や 計算化 学 的手法
83‐
的な構 造解析 を行 うには
NMRが 適 当である。通 常脂 質膜 サ ンプル は 、水 に不溶 で 異方 的
な環境 であるため 、高分解 能溶 液 スペ クトル を得 ることは 困難 である。そこで本研 究 で は 、ラ
フトにお ける相 互 作用 お よびラフトのモ デ ル を考える上 でも重 要な、SMの アミド部位 からリン
酸部 分 の配座 、配 向解 析 を行 うことを 目的とした。Cholの 有無 により、ラフトを形成 した場合
とそうでない場合 の SMの 立 体配座 の違 い を比較することで 、ラフト形 成 を可能 にする SMの
構 造 的要 因を明らか にすることを 目指 した。したがつて 固体
NMRに よつて SMの 立 体配座
を解析 することを計画 した。固体 NMRで 測 定可能な磁 気 双極 子相 互 作用や核 四極 子相 互
作用 などは、距 離 や 角度 などの構 造 情 報 を有 してお り、これ らを観 測 す ることで 分 子 の配座
や 配 向を知ることができる
94‐ 99)。
13cゃ 15Nな どによる
標 識 が必 要不 可欠 であり、標 識 体 の
調製 に多 大な時 間 と労力 を要す ることは否 めない。脂 質膜 系 に溶液 NMRを 適 用 できれ ば 、
lH NMRの 測 定 が 可能 であり、標 識 体 を用意す る必 要 はない。また 固体 NMRの ような特別
固体 NMR測 定を行 うためには
lH溶
な装置 の必 要 はなく、通 常 の溶 液 NMRを 使 用 できるので測 定も容 易 である。さらに、
液 NMRに よる構 造解析 ではスピン結 合 定数 や NOEを 利 用す る方 法 がす で に確 立されて
15
いるため、これを月
旨質膜 系 に適 用 した。本研 究 では 、長鎖 リン脂 質 として SMを 用 いたバ イセ
lH NMR測 定 から、脂 質 二 重膜
ル の調製 に初 めて成 功 し、SMバ イセル を用 いた高分解 能
中 にお ける SMの 膜 界 面部分 (C2-C6お よびアミド部分 )の 立 体配座解析 を行 つた。
以 上のように本研 究では、相 互 作用 の分子基盤 である脂 質膜 中にお ける SMの 立 体配座
を固体 NMRだ けでなく、バ イセル を利 用 した溶液 NMRも 用 い て解析 することを 目的とし、
SMの ようなフレキシブル な膜構成 分子 の膜 中 にお ける配座 0酉己向解析 のための方
lH溶 液 NMRは 同位 体標 識 体 を調製 する必 要 はなく、サ ン
法論 を確 立 することを 目指す。
同時 に
lHの 化 学 シフト範 囲 は狭 い ため 、しばしばシグナ ル が重
プル 調製 、測 定 が容 易 であるが 、
複 し解 析 が 曖味 になってしまう。重 水 素置 換 などによリシグナル を消去す る手 法も考 えられ
るが、非 常 に多 くのシグナル が重 複 している場合 はあまり現 実 的 ではない。また溶 液 NMR
では分子 の配 向を求 めるのは一 般 に困難 である。これ に対 し、固体
NMRで は 同位 体 で標
識 す る必 要 はあるものの 、標 識 部位 の情 報 を選 択 的 に得 ることが 可能 であるため 、より正 確
な配座 0配 向情報 が得 られると期 待 される。このように溶 液 NMRと 固体 NMRは 相補 的な手
法 であり、両手法 を用 い ることでより詳 細な構 造解 析 を行 うことができる。本方 法 により、X線
回折 などによつて得 られる静 的構 造 とは 異なる、より実 際 の 生 体膜 を再現 した動 的な構 造 を
得 ることができると期 待 される。
16
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41)Kolmo,■ デMma,A.;Ifarashi,Y″ SEBJ 2002,f6,983‐ 992.
οi
42)Couet,J・ ;Li,S.;Okalnoto,T;Ikezll,■ ;Lisanti,M.Jβ ′
43)OstrOm,R.;Post,S。 ;Insel,R Jo P力 鮮積αεοl
Cttθ ″.1997,272,6525‐
6533.
κ2000,29イ ,407… 412.
l致′.:″
αcο 1 2002,6ノ ,546… 553.
“
45)OstrOm,R.;Grego五 an,C.;Drenan,R.;Xiang,Y;Regan,J.;Ittsel,RJIけ οi Cttθ ″.2001,
44)Sabollrin,■ ;Bastien,L.;Bachvaroち
'θ
D。 ;Marceau,Fo
νbム
Pttα ″
276,42063-42069.
46)Lasley9 R.;Narayan,R;Uittenbogaard,A.;Smart,E.J βJο i
Cttι ″.2000,275,4417‐
4421.
47)Nait K.;Balasubramalluan,N.;Slepak,VC″
rr BJο 1
2002,12,421… 425。
48)HardeL T;Scheiffele,R;Verkade,R;Simons,KoJ Cθ 〃BJο l 1998,ノ イf,929… 942.
.2004,ff 7,1421‐
49)Pang,H・ ;Lc,R;Nabi,IoJ Cθ 〃Sθ ′
18
1430。
50)Kiyokawa,E.;Baba,■ ;Otsuka,N.;NIIakino,A.;Ohno,S.;Kobayashi,■
J BJο i Cttθ ″
.
2005,2∂ θ,24072… 24084.
51)Yamtti,A.;Sekikawa,Y;Emoto,K.;Sakuraba,H.;Inoue,K.;Kobayashi,H。 ;Umeda,M.
J βJο ムC力 θ 。1998,273,5300… 5306。
“
52)Yamai― Hasegawa,A.;Makino,A.;Baba,T.;Senoh,Y;Kimura‐ Suda,H.;Sato,S.B.,
Terada,N。
;Ohno,S.;Kiyokawa,E.;Umeda,M.;Kobayashi,■ JB′ οi
Cttθ ″.2003,27∂
,
22762-22770。
53)IshitSuka,R.;Yamtti― Hasegawa,A.;Makino,A.;Hirabayashi,Y;Kobayashi,■
β′
りヶ
.
J2004,∂ α 296-307.
54)Stauffer,T.P。 ;Meyer,T.Jo Cθ ″B′ οl 1997,f39,1447‐ 1454.
55)Zacharias,D.;Violin,J.;Newton,A.;Tsien,Ro Scた
″εθ2002,29晩 913‐ 916.
56)Rao,M.;MayoL S.β Jο c力 J″ .B′ ″ ヶ .И ε″ 2005,I″ 晩 221… 233.
57)Dietrich,C.;Bagatolli,Lo A.;Volovyk,Z.N.;Thompson,N.L.;Le宙 ,M.;Jacobson,K.;
Gratton,E.B:Ψ あノs.J2001,∂ θ,1417-1428.
qカ ガ.J2002,∂ 2,274…
58)Dietrich,C.;Yang,B。 ;Fttiwara,■ ;Kuswni,A.;Jacobson,K.β ′
284.
59)Mllrase,K。 ;Fttiwara,■ ;Umelnllra,Y;Suzuki,K.;Iino,R。 )ヽ ashita,H.;Saito,M.;
Mllrakoshi,H。 ;Ritchie,K.;Kusllmi,A.Bれ η々
ズ .J2004,∂ 晩 4075… 4093.
60)VeatCh,S.L.;Kellet So Lo Pり s.Rθ ツ Zθ ″ 2005,9イ ,148101‐ 148104.
61)Chiantia,S.;Kahya,N.;Ries,J.;Schwille,Rβ ′
″ bys.J2006,9θ ,4500… 4508。
62)Nicolini,C.;Baranski,J.;Schlll― et S.;Palomo,J.;L― bierres― Burgues,M.;K」 m■ s,
M.;Kuhlmallll,J.;Sanchez,S.;Gratton,E.;Waldmallll,H.;Winter9 Ro J
И″.Cttθ ″.Sο ε
.
2006,f2∂ ,192-201.
63)Rinia,H.A.;Snel,M.Mo E。 ;van der Eerden,Jo R Jo M.;de mJtt B.FBSZθ ″ 2001,
5θ f,92-96.
οσttθ ″おrry 2001,イ θ
64)Veiga,M.R;Arrondo,J.Lo R.;Go■ ,F.M.;Alonso,A.;]Ⅵ arsh,D.β ′
,
2614-2622.
65)ノ鼈sot Z・
;QuarOni,L.B′ οσ″″.B′ 叩 り s.И ε″ 2008,f7,り ,880‐ 889.
66)Lamba,Oo R;Borchman,D.;Sinha,S.K.;Lal,S.;Yappert,M.C.;Lou,M.F.Jルの1
l
srr″ ε
1991,2イ ∂,1‐ 24.
67)Soni,S.R;LoCascio,D.S.;Liu,Y;Willialns,J.A.;Bittman,R.;Stillwell,W;Wassa11,S.
R.B′ 6P乃 ソ
s.J2008,95,203‐ 214.
68)BartelS,■ ;Lankalapalli,Ro S.;Bittman,R.;Beyet K.;Browll,M.RJИ ″。C乃 ′″.Saa
2008,Iヨ θ,14521‐ 14532.
69)Bllnge,A.;M■ 1leL R;Stё ckl,M.;He.....ann,A.;HusteL D.B′ ″ bys.J2008,9イ ,2680-
19
2690。
70)Ramstedt,B.;Slo■ e,J.RB′ q9″ ガ.J1999,77,1498-1506.
6フ リ s.J2001,∂ θ
71)Kuikka,M.;Ramstedt,B。 ;Ohvo‐ Rekila,H.;Tuut J.;S10tte,J.Rβ ′
,
2327-2337.
72)Tё roVa,B。 ;Heczko,R.;Slotte,JoR B′ 6PりS.J2005,∂ ∂,2661-2669.
73)Halling,K.K。 ;Ramstedt,B.;Nystrom,J.H.;Slo■ e,J.R;Nyholm,■ Ko M.B′ ″ ″ s.J
2008,95,3861… 3871.
74)Ramstedt,B.;Slotte,Jo R BJqp々 ガ .J1999,7亀 908-915.
″
75)町 ёrkbOm,A.デ hmallnOto,■ ;Ktti,S.;Harada,S.;Katsllmllra,S.;Slotte,Jo R B′ οε乃′
β′
Ψ″S.И C″ 2008,f7露 ,1501-1507.
76)Lё mfors,M.;Doux,J.RR;Killian,J.A.,Nyholm,■ K.M.;Slotte,J.R βJη ケ .J2011,
.
fθ θ
,2633-2641.
77)Ferguson… Yankey9 S.R.;Borchman,D.;Tayloち
″.BJ6P均 パ.И C″
B′ ο
c力 ′
K.G.;DuP“ ,D.B.;Yappert,M.C.
2000,fイ σ7,307‐ 325.
78)TalbOtt,C.M.;Vorobyov9 1。 ;Borchnan,D.;Tayloち K.G.;DuPrё ,D.B.デ 践ppert,M.C.
″.β ′
6Pりs.И εた 2000,fイ σ7,326-337.
βJο σ乃′
79)Kan,C.C。 ;Ruan,Z.;Bittman,R.BJο
″お′
c力 θ
ッ
1991,3θ ,7759-7766.
80)Bittman,R.;Kasireddtt C.R.;Mattus,R;S10tte,Jo R
β′
οcttθ ″おrry 1994,33,11776-
11781.
81)巧 ёrkbOm,A.;閾 g,■ ;Kaszuba,K。 ;Kurita,M.;Yamaguchi,S。 ;Lё mfors,M.;Nyholm,T
K.M。 いぬ血 lainen,I。 ;Katsllmllra,S.;Slotte,JoR B′ q,乃 ガ.J2010,99,3300‐ 3308.
pりs.J2003,∂ 5,1013-1024.
82)SteittbaueL B。 ;Mchnert,Tt Beyer9 K.B′ θ
83)Khelashvili,G.A.;Scott,H.L.J Cttθ ″.Pゎド.2004,f2θ ,9841‐ 9847.
84)Mg,T;Pasenkiewicz‐ Gierula,M.β J″ 均パ.J2006,9f,3756… 3767.
6リ カ
メ.J2003,∂ イ,1507‐ 1517.
85)MombClli,E.;MIorns,R.;Tayloち Ⅵ4;Fratenali,F.β ′
86)Aittoniemi,J.;Niemela,RS.;Hyvё nen,M.■ ;Karttmen,M.;Vattulainen,I.B′ ″ わパ.J
2007,92,1125-1137.
87)野 津 浩 平 大 阪 大 学 大 学 院 理 学 研 究 科 化 学 専攻 平 成 18年 度 修 士 論 文
88)岡 崎 宏 紀 大 阪 大 学 大 学 院 理 学研 究 科 化 学 専 攻 平 成 19年 度 修 士 論 文
89)前 田佳 子 大 阪 大 学 大 学 院 理 学研 究 科 化 学 専 攻 平成 22年 度 修 士 論 文
6Pりs.J1999,76,2142-2157.
90)Huang,J.;Feigenson,GoW β′
″.B′ 6pりs.∠ θ″ 1988,939,315… 326。
οθ乃′
91)BrllZik,K.S.β ′
.B′ qρ ′
ンs.И c″
92)Paschet l.;Lllndmark,M.;Nyholm,R― G.;Slmdell,S.B′οc力
1992,fff3,
'″
339-373.
.しM
セ′
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20
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21
第
2章 本論 I固 体 NMRに よる配座 解 析
脂 質 二 重膜 のような生体膜試 料 は非結 晶性 であるため X線 結 晶構 造解析 が適 用 できな
い。さらに水 に対す る溶解 度も小 さく基本 的 には水 に溶 けないため 、溶 液 NMRの 適 用も困
0配 向解 析 を行 つた。
難 である。そこで本 章 では 、固体 NMRを 用 いて脂 質膜 中の SMの 配座
重水 素 固体 NMR測 定 から得 られる四極 子分裂 幅 は分子 の配 向に依存 することから、SMの
アシル 鎖 の 2'位 および 3'位 にお ける重 水 素 NMRを 測 定 し、C2'‐ C3'結 合 の配座 および
C2‐ C3'結 合 の膜 に対 する配 向を決 定した (2‐ 1節 )。
また核 間 に働 く磁気 双極 子 一双極 子相
互 作用 からは 、原 子 核 間距離 や 配 向 の 情報 が得 られる。これ を利 用 して 、脂 質 膜 中の
のアミド部 位 か らリン酸 部 にか けて の 配 座 、膜 に対 す る配 向解 析 を行 つた (2-2、 2‐ 3、
SM
2‐
4
節 )。
2‐
1重 水 素 固体 NMRに よる C2'‐ C3'の 配座解 析
SMの アル キル 鎖 (C6-C18)お よびアシル 鎖 (Cl'― C18')が オ ール トランスで伸長 している
とす れ ば、それ らは異なる方 向を向くため 、二 重 膜 の形成 は困難 だと考 えられる。したがつて、
SMが 安 定 に二 重膜 を形成 するた めには 、アシル 鎖 またはアル キル 鎖 のどちらかが、どこか
の位 置 で折れ 曲がらなけれ ばならない。PCで は s″ -2鎖 の C2'― C3'位 がゴーシュ酉己座 となつ
そこで 同様 に、SMの アシル 鎖 の方 向を決 定す る上で重 要 であ
2H NMRに よつて行 うことを計画した。
ると考 えられる C2'‐ C3'結 合 の配座 解析 を
てい ることが知 られている
1)。
重水 素 固体 NMR
スピン量子数 fが 1/2よ り大きな核 は原 子核 の電荷分布 が球対称からず れることに起 因す
る核 四極 子 モーメント θOを もつている。この四極 子 モー メントは核 のまわりに分布 する電子
によつて生 じる電 場 勾配 /と 相 互 作用 し、
.7fQ=ぅ
音≒ ・
J・
/・
(2-1)
で示 される核 四極 子結 合相 互 作用 を持 つ 。ここで電場 勾配
2/
%=
∂
∂幾 β
は実対称テンソル 量であるので 、そ の トレースは
22
0に なる。したがつて │%│>│'気
(2-2)
│>1/yy lヽ
θ
/yy)/%と 定義す ると(2-1)式 は
9=ん z、 行 (Z晨 ―
冗面
そ下
Q=画
:争:≒
(I+1)■
[3/22_」
‐こ
、
2+f_211
(2-3)
:η
292は 核 四極 子結合 定数 であり、
η(0≦ η≦1)は 非対称 因子 と呼 ばれる。
核 四極 子 結 合 定数 は核 のまわ りの 電荷 の分布 に敏 感 であり、化 学結 合 の 状 態 や 対 称 性 の
と書 ける。ここで θ
情報を与える。
静磁場 30が 主軸座標系 において極座標(2の の方向を
向くとき(図 2… 1)、 一次 のエネルギーの摂動項は
﹁
川
可
ヽ
+
2
一3
Sin2/COS2ζ )[″
/
_1+η
ν′
一
(1)=些 生色L13 cos2
0
1
E″
(2-4)
で表 され 、二 次 の摂 動 項 は次 式 で表 される。
図
2‐
1ベ クトル 助 の実験室座標系
は,光 ぅに対する極座標表示
E“
(2)=_霧
:争
x
[3 sin
l13 sin 2/―
2ty
-
ηlsin2″ cos2ζ
r1,rin2ty cos2(
-
2i
+2′
sin/sin2ζ ll
siny sin2()ftm' - +t(t
― 13sin2/+η lll+cos2″ cos2ζ +2′
+ r) + r]
(2-5)
cos/Sin2ζ 〕
×13sin2″ +η lll+cos2″ )cos2ζ -2,cos/Sin2ζ I12″ 2_2/6r+1)+1]
マ ン相互作用の周波数である。スピン磁気量子数 ″か
ここで、ッ
。〓扇 ク1ァ ヽンLは ゼ
影
ら
ら
・
に対する遷移エネルギーの中で、ゼ
ら″-1へ の NMR許 容遷移の周波数 ン
″
⑩)=ン であり、一次および二次の周波数は、
ーマン相互作用の周波数は、ソ
″
ι
ッ (1)=―
13cos2,″
与
“
_1+η
23
Sin2,″
cos2ζ l(″ ―
:)
(2-6)
互 ―
ソ
η
″∠
(2)=_些
l{13sin2″
lsin2/cos2ζ +2Jsin/sin2ζ ll
×13sin2ψ ′―ηlsin2/cos2ζ -2,sin lグ sin2ζ ll[″ (″ ,-1)一
_[sin2″ 十η
lll+cos2,″ cos2ζ
xl[sin2
f。
+1)+:]
(2‐
+2′ cosy/sin2ζ 〕
7)
% 1)一
″
′
+η lll+cos2/)cos2ζ -2Jcos/Sin2ζ ][“ 〔
ψ
Y+:]:
と表 される。
重水 素核 (2H,D)は 卜 1の 核 種 であるが (表 2-1)、 比 較 的小 さな核 四極 子結合 定数 (∼ 250
か ら、脂 質膜 サ ンプル の運 動性解 析 などによく利 用 されている。重水 素 のよ
kI‐ Iz)を 持 つ こと
(1)で
分裂 し、二 次 の項 の影 響
うな 卜 1の 核 種 では一 次 の項 より、ッLを 中心 にして対称 に 2拗
で 中 心が 吃 か ら約。)シ フトする (図 2-2)。 また 、重水 素核 は電場 勾配 が軸対称 であるため 、
非対称 因子 η=0で ある。つ まり、重水 素 固体
NMRで 観 測 される四極 子分裂 幅 △Йま
△
ッ
=ν P=:雫
宰
で表 される。θは外 部磁 場 30と
C‐
(2‐
8)
2H結 合 のなす角度 に相 当す る。すなわち、2H NMRス ペ
クトル の 四極 子分 裂 幅 △ブまaこ 依 存 し、分 子 の配 向情 報 を含 む。粉末状 態や リポソームのよ
うなサ ンプル の場合 、スペ クトル は図 2-3に 示 す ような Pake doubletと 呼 ばれる形 状 を示 す。
これ は分子 がランダムに分布 しているためで、(2‐ 8)式 にお いて み 0° のときに△Йま最 大 となる
ために一 番 外側 のシグナル を与 え、み 54.7° (マ ジック角 )の とき、△ン=O kHZと なリセンターピ
ー クを示す 。C-2H結 合 が等方 的 に存在 すると考 えると、み 90° が最も存在割 合 が 高く Pake
doubletに お けるピー クトップを与 える。す なわち、粉 末状態 での 四極子 分裂 幅 △拗 は
△1/0=―
(2… 9)
:響
と表 され る。実 際 の脂 質膜 系 で は 分 子 の 揺 らぎや 回転 0拡 散 運 動 のためαま一 義 的 に決 定
できない。NMR測 定 にお いて膜 中の分子 の側 方拡散 運動 は分子 の 回転運動 と等 しく観 測
されるため、脂 質 分 子 は膜 中で一 軸 回転 しているとみなす ことができる。このとき、分子 の揺
―ダーツヾラメー タSθ =(整翌
らぎの度 合 い をオ ‐
生三
守
24
)(<>は
:郭
時 間平均 )と 定義 し、 タト
“
磁場 30と 膜法線 のなす角度 ψ、膜法線 ″と分子回転軸 Rの なす角度α、回転軸 Rと
“
結合 のなす角度な 表すと(図 2‐ 4)、 助はそれぞれの角度 のオーダーパラメータの積
Sθ
=Sφ Sα S/
(1£ 聖生 生二1)(1121:g生 二1)(旦 fttE:2竺二1)
C…
(2‐
:望
2H
10)
で表される。測定サンプルがリポソームの場合 ヶ90° であり、通常膜法線 ″と回転軸 Rは 一
致すると考えるが (FO° )、 分子の揺らぎを考慮すると(2-8)式 は
△ツ=△ ンOS宰
(2-11)
S=(宰
(2-12)
)
と書 くことができる。ここで Sは 分 子全 体 の揺 らぎを表 す オ ー ダー パ ラメー タであり、運動性 が
ら、オ ー ダ ー パ ラ
高 い とき小 さい値 、低 い とき大 きい値 を示 す。す なわち四極 子 分 裂幅 △Й ヽ
ー タ Sお よび 分 子 回転軸 R(膜 法線 ″)と
C‐
2H結 合 のなす角度
た 決 定することができる。
〃 1・
1′
L‐
νO(1)
(1凛 ν
oc2)
2ソ Orl)
一
2ッ
」
:)
一
│=│
νL
νL
ンL
図 2‐ 2/=1の 核 のエネルギー準位 と共鳴線 の位置
(第 4版 実験化学講座 5(1991)p70)
25
図 2-3 Pakc doublct
図
2…
4外 部磁 場 (30)、 膜 法線
回
(“ )、
2H結 合 の 関係
転軸 (■ )お よび C‐
表
同位 体
2H
6Li
llB
14N
170
23Na
27Al
33s
35cl
37cl
59c。
スピン f
天然 存在 比
(%)
1
0,015
1
7.42
3/2
80。
42
1
99。 63
5/2
0.037
3/2
100
5/2
100
3/2
0.76
3/2
75.73
3/2
24.47
7/2
100
2-1四 極 子核 の性 質
四極 子 モー メント
110-28 m2)
2.8 x
波数 *
NMR周
相 対感 度 **
(MHZ)
10-3
61.4
1.45× 10‐
-8.0 x 104
58.9
6.31×
x
128.3
4.1
102
1.0 x 10-2
x l0'2
28。
9
6
10‐
0.13
3
1.01 × 10‐
54.2
1.08×
10‐
0.10
105.8
9.27×
10‐
0.15
104.2
-2.6
-5.5 x
10-2
-0.1
-7.9
x
l0-2
0.38
10‐
2
3.55×
10‐
32.6
6.63×
10‐
94.5
,
0。
5
2
21
1.72×
*lH NMRで 400 MHz(9。 4T)で の 値
26
0。
30。 7
39。
4
5
3
4
28
**lHに 対 する感 度
2… 1…
al'‐
13c…
3',3'…
SM(1)の 合成
め―
重水素固体 NMRで 得られる四極子分裂幅の大きさ△Йま、(2… 11)式 で示されるように回転
2Hを 入後、
導
軸とC-2H結 合 のなす角度ノこ依存する。すなわち、隣り合うメチレン炭素 上に
2H NMRか らそれぞれの C… 2H結 合の方 向を解析することで、それぞれのメチレンの方向を
2Hに 置換した
決定することができる。すでに当研究室でアシル鎖の 2'位 を位置選択 的に
SMを 合成 し、2H NMR測 定が行われている2)。 そこで、アシル鎖の 3'位 での 2H NMRを 測
定し、2'位 、3'位 のメチレンの向きを求めることにより、SMア シル鎖の C2'‐ C3'結 合 の配座解
13cも
同時に導入する
析を行うことを計画した。このとき、後の斑DOR測 定に用いるために、
こととし、1'-13c_3',3'‐ あ S̈M(1)を デザインした (ス キーム 2‐ 1)。
スCyrarion
赫氏 ` ↓
C繊
7+甲 0° 籠
蠍憮
↓
OH
5 nH=炒
NHBoc
↓
1
13c aη ご2月 rabe′
″` ′
T3SOr^` 了 `ノ
o
HqAr'c.rrFl.l
3
margaric acid 6
NHBoc
戯
IStereoserecri1/e redaCti19″
0
HOギ
oH
NH2
L‐
seJne 4
スキーム 2… 11'‐ 13c¨ 3',3'‐ あ―
SM(1)の 逆合成解析
過去の報告 りに従い、L‐ se五 ne 4を 出発物質 とし、アミノ基 の Boc保 護、メトキシメチルアミ
ンとの脱水縮合、ヒドロキシ基 の TBS保 護を経て、Weilllreb alnide 9を 得た。この Weillreb
alnide 9に 対し、塩化ビニルマグネシウムを作用させることでビニルケトン 10へ と導いた。ビ
27
ニル ケトン 10を 水 素化 トリた′
ルブ トキシアル ミニウムリチウムを用 い て の 形 Ю 選 択 的 に還 元
す ることで 、アリル アル コー ル 3を 得 た 。続 い て 、第 二 世 代 Grubbs触 媒 を用 い た 1‐
よつて、スフィンゴシン保護 体 11を 得 た。TBS基 の
脱保 護 、1級 ヒドロキシ基選択 的 ピバ ロイル 化 、2級 ヒドロキシ基 の TBS基 による保護 、ピバ ロ
5,o、
イル 基 の脱保護 を経 て、1級 アル コール 15へ と誘 導 した。1位 ヒドロキシ基 のリン酸化
1-ホ スホリル コリン保護 体 2の 合
続 くトリメチル アミンによる開環反応 を経 て、スフィンゴシン‐
pentadeceneと のクロスメタセシス反応
4)に
成 に成 功 した。リン酸 コリン化 (15→ 2)の 際 、3位 の TBS基 が一 部脱保護 されたが、続 く反応
にお いて問題 にならないので 、混 合 物 のまま反応 を行 つた (ス キーム 2-2)。
o
I
(BOC)20:NaOH
xofoH
1,4‐
NHz
e
へ
TBSO″ ヽ
l、 ′
多
r」
rth勢
‖
C
:B°
?gt.H.,
CH2C12
61%
78」
TBsO≠
:%
3
NHBoc
TBso^Ygci3H2z
TBAF
THF
rti l.5h
95%
ll
C
2
螺
﹃
H
C
2:6‐ lutidine
Et3N,DMAP
benzene,rt,3.5h
rt=33h
89%
絆
NHBoc
15
%」 ″ 2)Me3N,CH3CN
80° C,3d
2:R=TBS(270/●
)
2':R=H (53%)
スキーム 2-2ス フィンゴシン保護 体 2の 合成
28
%3Hη
NHBoc
14
n
0
2 m
RV…
つ
〔
К
励
Grubbs 2nd cat.
MeSillll:│:IiS
TBS01■
H。
」
∴
′ ヽ
OH
NHBoc
reflux,1.5h
‐
z教
p→
`1,lh
V
eq)
Grubbs 2nd cat. (2.5 molo/o)
p-quinone (0.1 eq)
鼎
OMe
′
甲
早
BocHN 8 Me
‐
15° C,1.5h
7
`
ググ MgClヽ
H。
CH2Ci2
NHBOC
then rti 6 h
へ 」liY′ 。Me
TBSO′ ヽ
γ
NMM,EDC
H#OH
O oCt 30 min
L-serine 4
BocHN9
dioxane
NH(Me)OMe Hc!
0
2H、
13c標
識 アシル 鎖 5の 合成 を行 つた (ス キーム 2‐ 3)。 マルガ リン酸 (ヘ プタデ
グ1中 、ナ トリウムメトキシ
カン酸 )6を 出発 物質 とし、メチル エステル 16へ と誘 導後 、メタノー ル ー
lH NMRお よび
ドを作用させ ることで 、α位 の軽 水 素 を重水 素 へ と置換 した。重 水 素化 率 を
続 いて、
13c NMRか ら求 めたところ 78%で あつたため 、再度 同様 の条件 に伏 し重水 素化 率 の 向上 を
目指 した。反応 後 、再 び NMR測 定 から重 水素化 率を求 めたところ 85%で あり、これ以 上の
向上 は望まれなか つたため続 く反応 を行 つた。メチル エステル 17を 水 素化 アル ミニウムリチ
ウムによつて還 元 してアル コール 18へ と変換 後 、トシル 化 を行 い トシラー ト19へ と誘 導 した。
2H,13c二
このトシラー ト19に 対 し、[BC]シ アン化 カリウムを作用 させ ることにより、
重標識 ニ ト
リル 20を 得 た。この 際 、アル コール 18が 二 量化 したようなエ ー テル 21が 副 生 し、低 収 率 と
なつてしまつた。ニ トリル 20を カロ
水 分解 してカルボン酸 22へ と誘 導後 、ル ニ トロフェノール と
lH
の縮 合反応 を経 て、活性 エステル 5の 合成 に成 功 した。なお 、反応 の各段 階 にお い て、
13c NMRに よつて、軽水 素置換・重水 素化 率 の低 下 が 起きてい ないことを確 認 した。
ぉょび
NaOMe,CH30D
CH30Hi COnc.H2S04
o
go.t--cruH'
MettQ5H34
rt,14h
margaric acid 6
relux,27h
66%
16
H
0
M
7□
・
D
7
﹂
ハ
や
・
D
O
quant.
NaOMe,CH30D
relux,24h
H。 欲
〒
88%
rt,7h
偽 5H"
D D
CH2C:2
0。 C→
18
93%
TsCI,Et3N,OMAP
rt,9h
quant.
O
THF
rt,14h
22
72%
0°
り
スキーム 2‐ 32H,13c二 重標識 アシル 鎖 5の 合成
「
29
H
凸
、
20
p-nitrophenol, DCC
H爾
ギ
59%
ヽ
rt,25h
19
H釧
ー
J3oC“
DD
ノ
ether
DMF
DD
relux,18 h
91%
6‐
C
K13cN,18-crown‐
1¨
議
ヽヽ﹁ノ/
/
TSOttC“
H"
スフィンゴシン保護体 2(2')に 対 して、Boc 基 の脱保護を行 い、二重標識活性 エステル 5
13c_3',3'効 …
との縮合反応 を行つた。最後 に、3位 TBS 基の脱保護を行うことによつて、1'‐
SM(1)の 合成 に成功した (ス キーム 2-4)。
Me3為
ハ
`
`く
′
、
し
ノ
:/ヽ く
:ン
1)TFA,CH2C12,0° C,lh
ct3H27
Yチ
2)5,Et3N,DMAP,THF
NHBoc
rt,4.5h
2:R=丁 BS
2.:R=H
丁BAF
3為
HN窪
o DD
Q州 2
%5H鎌
23:R=TBS
l:R=H
Mぶ
THF
眈―多
/ギレ
く
― 》弓
rt,13h
51%(3 steps)
OJ3c
1,_13c_3'13'‐
d2 SM(1)
スキーム 2-41'-13c_3',3'‐ め‐
SM(1)の 合成
2-1… bl'‐
BCi3',3'…
合成 した
1'…
SM(1)を 用 いて重水 素 (2H)固 体 NMR測 定を行 つた。初 めに、
あ‐
NMRを 測 定 し、静 止 状 態 の 四極 子分 裂 幅 △均=116.4 kHzを 得 た (図 2-5)。
BC‐
2H
SM(1)の 重水 素 固体 NMR測 定
あ―
3',3'‐
粉 末状態 で
2H NMR測 定を行 つた (図 2¨ 6、 表 2-2)。 45
続 い て標識 SM(1)の み のリポソームを調製 し、
°
C以 上では 、粉 末状態 と比 較 して四極 子分 裂幅 の小 さいシグナル が観 測 され 、SMが 膜 中
で 高 い運動性 を持 つことが示 された。40° C以 下 ではシグナル がブ ロー ドニングしてお り、明
2H NMRに
お
確 な四極子 分 裂 を示 さなか つた。
い て、分子 の 回転 運動 の相 関時 間 が NMRの タ
イムスケール と同程 度 (∼ μs)に なるとシグナル は
ブ ロー ドニングする。C18:0… SMの 相 転移 温度 は
45° Cつ であることから40° C以 下 ではグル 相 であ
り、運 動性 が低 下 したことによつてシグナル がブ
ロー ドニングしたと考 えられる。
2H
一 方 、標 識 SM(1)/Ch01(1/1)リ ポソームで
NMR淑J定 を行 つたところ (図
2-7、
表
2-2)、
45
°
Cに お いて、Cholの 添加 によつて 四極 子分裂
幅 は大きくなつた。これ は Cholの 添加 によつて
30
13c_3'‐ ‐
図 2‐ 51'‐
め SM(1)粉 末状態
2H
NMRス
ペクトル
の
目からL。 相 になり、SMの 運動性 が低下したためであると考えられる。また、SMの みの
グル本
リポソームの場合 とは異なり、40° C以 下 でも明確な四極子分裂 が観 測された。SMκ hol
(1/1)膜 はいずれの温度においてもL。 相 であり、運動性 の高い状態が保 たれているためであ
ると考えられる。温度が高くなるにつれて SMの 運動性 が上昇することにより、四極子分裂幅
はガヽ
さくなつた。
これまでに 2',2'‐ め‐
SMを 用いて 2H NMRの 測定が行 われており(図 2-8、 表 2… 2)2)、
BC‐
1'‐
3',3'― あ―
SM(1)と 同様 の温度および Chol依 存的な挙動が示されている。しかし、1'‐
13c_3',3'―
SM(1)の 2H NMRス ペクトルでは 1組 の四極子分裂幅のみが観測されたのに
あ―
対し、2',2'a‐ SMで は 2組 の大きさの異なる分裂幅 が観測された。2'位 または 3'位 を位置
8)、
選択的に重水素化した C16:0-SMを 用 いても同様 の結果 が報告されており 回転軸に対
2H結 合 の違いで説明されている。2つ の 2'位 メチレン重水素 は、回転軸に対 してそ
する C‐
れぞれ異なった角度を持つのに対 し、3'位 の重水素は回転軸 に対して同じ角度を持 つ。す
座をとつていると考えられる。
なわち、SMの C2'‐ C3'結 合 はゴーシュ酉己
図
2‐
(A)30° C
(B)40° C
(C)45° C
(D)50° C
61'‐
(I))50°
13c_3'―
SM(1)リ ポソー ムの
あ―
2H NMRス ペ クトル 、
(A)30° C,(B)40° C,(C)45° C,
C
31
o)20° C
(A)10° C
1あ
轟
(C)30° C
(D)40℃
c)45℃
¬
“
‐
ー ムの
ポソ
SM(1)/Ch01リ
2-71'-13c_3'―
図
め
占
あ
鴻
2
あ
2H NMRス ペ クトル 、(A)10° C,(B)20°C,(C)
30° C,(D)40° C,(E)45° C
32
SMの
図 2-845° Cに お ける 2'‐ あ―
2H NMRス ペ クトル
2)、
(A)SM、 (B)割 ″Ch01(1/1)
表 2‐ 22H NMRよ り得られた四極子分裂幅△ッ/kIIz
l'-l3c-3', 3'-d2-sM
(1)
2' ,2'-d2-$lYl2)
SM/Chol(1/1)
SNν Chol(1/1)
C
20° C
30° C
40° C
45° C
50° C
(粉 末サ ンプル )
b
42.1
10°
a
42.1
34.1,7.8
41.8
29。
33.3
39。
8
-b
30。
a
41.6
(116.4)
8
1,8.6
29.6,9.8
25.6,17.3
27.6,9。 9
25.8,17.6
-b
(113.1)
めシグナルのブロードニングのため、四極子分裂幅 が観測 されなかつた b)測 定していない
2‐ 1‐
c C2'― C3'結 合 の配座解析
ま
観測 された四極子分裂幅△絆 から(2… H)式 を用 いて、オーダーパラメータおよび回転軸
Rと 各 C-2H結 合 のなす角度た 求めることによつて、C2'‐ C3'結 合 の配座および回転軸に対
bSと
理論値 △vCJCの 差から二乗平均平方根
する配向が分かる。四極子分裂幅 の実測値△v°
(RMSD)を 求め、RNIISDが 最小 になるように各パラメータを決定することで、実測値を最もよ
く再現する配座 e酉己向を求めることとした。RMSDが 小さいほど実測値 と理論値 が良く一致す
ることを意味する。
2鎖 の 2'位 を重水素置換 した DPPCの 2H NMRが 測定されており、SMの 場
ところで、s″ ‐
9)。
合と同様に 2組 の分裂幅が観測 されている さらに 2'位 の 2つ の水素のうち片方だけを立
33
2H]DPPC)、
体選択的に重水素置換することで (2[2R‐
り大きい分裂幅を与えているのは〃ひRの 重
9)。
本解析 でもこれに従
水素だと帰属された
い、2'位 で観測された 2組 の分裂幅のうち、
Rの 重水素由来
より分裂幅の広い方を ′Ю―
であると仮定した。
解析 の詳細 は実験項に記 した。図 2-9の
ように回転軸 の方 向をβ、た 定義し、βおよ
から180° まで 5° ずつ変化 させた。2'
び磁知°
位 と3'位 では異なるオーダーパラメータ Sc2'、
0.05ず つ変化させた。
SC3'(0≦ S≦ 1)を 用い、
1組 のみの分裂幅が得られており、よ
翼lぶ 搭
職 Lttt増 ね碁
X
えて、RMSDを 計算 した (図 2-10)。 また各成
図 2-9C2'‐ C3'結 合 に対 する回転軸 R
分 からの寄 与 を等 しくす るため、実 測値 に対
す る相 対値 を用 いた。
RySD=
△ ソ れ R― △ ツ
維
″
:│(
(2‐
13)
tvi?":_n
RMSDが 最小 になるように、各 パ ラメー タを表
2-3の ように求 めた。Cholの 有無 に関わら
ず C2'― C3'結 合 はゴーシュ(+酒 己座 であり、C2'― C3'結 合 で折 れ 曲がつた構 造 をとつているこ
とが 明らかとなつた (図 2‐ ■)。 また回転軸 は 、SM膜 では C2'‐ C3'結 合 に対 して 30° であるの
に対 して、SM/Chol膜 では 10° であり、Cholが 共 存す ることによつて若 千配 向 が変化 する。こ
れ は Cl'‐ C2'結 合 まわりの 回転 配座 の変化 を示唆 している。
オ ー ダー パ ラメー タは Cholの 共存 によつて 2'位 、3'位 ともに増 加 し、Cholに よつてアシル
鎖 の運動性 が抑 制 されたことが示 された。また Cholの 有無 に関わらず 、2'位 よりも 3'位 の方
が大きい。アシル 鎖 を位 置 選択 的 に重水 素置換 した
SMを 用 いた SM/Chol膜 の 2H NMR
測 定より、四極 子 分裂 幅 は 10'位 付 近 で最 大値 をとり、アシル鎖 の上 方 になるにつ れて減少
10、
この結 果 と一 致す る。
することが示 されてお り
34
(A) 1“
(B)18)
15`J
15()
12('
121)
β 9'
β 9)
6●
6●
30
30
61,
9,
12●
l,て ヽ
181,
(
30
60
図
90
12(,
lSO
:8r)
δ
δ
2-10 RIISD 等高線 プ ロット(A)SMの み (Sc2'=0・ 45,
SC・ 3'=0・
60)、 (B)SⅣ νCh01(ScN2'=0・ 60,
SC3'=0・ 85)
表 2-3重 水素解析結果
C2'― C3'結 合
SC3'
0
7
0.60
30°
0.85
10°
0
6
ゴ ー シ ユ(+)
0
SⅣ1/Chol
5 0
4 6
ゴ ー シ ユ(+)
0
図
SMの み
SC2'
2-H SMの アシル 鎖 の 配 向 と C2'― C3'の 配 座 、(A)SM膜 中 (C2'― C3'結 合 :ゴ ー シュ(+))、
(B)SM/Ch01(1/1)膜 中 (C2'― C3'結 合 :ゴ ー シュ(+))
35
2-2磁 気 双極 子 ―双極 子相 互 作用 に基 づ くリン酸部 の配座 解 析
NMR、 IR測 定 、分子 動 力学 (MD)計 算などによつて 、SMの 3位 ヒドロキシ基 とリン酸 エス
テル 酸素 Ol間 の分子 内水 素結 合 が示 唆され てお り、Cholが 共 存す ることでこの水 素結合
は増加することが報告されている 14t ch。 1に よつて SMの ヘッドグループの配向が変化す
ることも示唆されており、Cholが ある方が膜法線に対するコリン部の角度が大きくなることも
11‐
報 告 され て い る
umbrclla効 果
13)。
これ は ヘ ッドグル ー プ と
Chol間 相 互 作 用 、また はラフ トにお ける
15)を
支持 するものであるが 、実際 の膜 系 にお いて直接観 測 された例 はなく、
推 測 の 域 を出ていな い 。そこで 、脂 質ラフトのモ デ ル を考 える上 でも重 要 であるリン酸 部 の
配 向を磁 気双極 子相互 作用 に基 づ いて解析 することにした。
図 2… 12
SMの 3位 ヒドロキシ基 とリン酸 エステル 酸 素 Ol間 分子 内水素結 合
10
磁 気 双極 子相 互 作用
2つ の核 スピン間 の磁 気双極 子 一双極 子相 互 作用 は 、1つ の核 スピンが生 じる局所磁 場
ともう1つ の核 スピンとの相 互 作用 により生 じ、ノ核 とS核 間 に働 く磁 気双極 子相 互 作用 のハ
ミル トニアンは
S・
r
っ
だ
﹁︱︱︱IJ
3(r
一
36
I
均=∠響生[r.s
(2‐
14)
と表わされる。ここで ′は 」核 とS核 を結ぶベクトルであり、この相互作用 は原子間距離およ
び核間ベクトルと静磁場 のなす角 aこ 依存する。このハミル トニアンを極座標 (r,α ので表すと
Ъ =/1/Sプ レ+B+C+D tt E+F]
(2…
15)
И =fzSzll-3 cos2 θ)
B=―
:{'+S―
+f― S+Xl-3oos2
)
:ψ
C〓 ―
:ilf+Sz+ノ
D=―
θ
:('―
zS+)sin θcos θθ
Sz+fzS―
)sin
′
ψ
θ
θθ
cos
-2ψ
E=_ユ f+s+sin2 θθ
4
ν
ψ
F=_ユ r― s― sin2 θθ
4
が得 られる。これ らの項 の うち、И,3は ゼロ量子項 、C,Dは 一 量子項 、E,Fは 二 量子項 と呼
ばれる。B項 は フリップフロップ 項 とよばれ 、2つ の核 のエ ネル ギー 差 が小 さい 場 合 には、2
つ の核 間 でスピン交換 が生じる。通 常 の NMRの 実験 では 、磁 気双極 子相 互 作用 はゼー マ
ン相 互 作用 に対 して小 さいので 、摂動 項 として扱 うことができる。同種核 2ス ピンの場 合 、磁
気 双極 子相 互 作用 は一 次 の摂 動項 まで考 えれ ばよく、A項 と B項 の み を含 む次 のハ ミル ト
ニアンで表 される。
・
12 3朝
ら御=字 宰 仏
,ゎ
(2‐
16)
ム,12は 同種核 スピン、/1は I核 の磁 気 回転 比である。一 方 、異種核 間 (ム め の場 合 は 、f
核 とS核 のゼー マン相 互 作用 の 差 は大 きくスピン交換 は起 こらないため 、一 次 の摂動 項 に寄
与す るのは И 項 のみ であり、異種 核 問双極 子相 互 作用 の有効 ハ ミル トニアンは
2 13cos2θ
Jfb,れ
_1ン
θ
ι
θ
r。 =/1/S力
37
z Sz
(2‐
17)
と表 される。磁 気双極 子相 互 作用 は 3cos2θ _1の 空 間依 存性 を持 つ ため 、空 間平均 をとると
0に なる。したがつて、溶液 NMRで は直接 双極 子相 互 作 用 を観 測することはできない。また
NMRに お いてはシグナル をブ ロー ドにする要 因 となるため、通 常 は試 料 をマジック角
で 回転することにより、この相 互 作用 を取 り除 いて測 定を行 う(MAS法 MASに よつて、化
固体
)。
学 シフト異方性 や
1次 の 四極 子相 互 作用などの他 のシグナル をブ ロー ドにする要 因も合 わ
せ て消去 できるためシャー プなシグナル が得 られる。しか し、磁 気双極 子 相 互 作用 には距
離 /や 角度 θといつた分子 の構 造解 析 を行 う上で非 常 に有益 な情報 が含 まれ ている。そこ
で 、MAS条 件 下 で双極 子相 互 作用 を観 測 する手法 が多 く報告 されてい る
222o(図 2‐ 13,14)は MASの
、
回転周期 に合 わせ て照
回転 エコー ニ 重 共 鳴 (斑 ]DOR)法
16‐ 22)。
射核 に 180° パ ルスを照射 することによつて異種核 間双極 子相 互 作用を復活 させ る手法 であ
る。MAS条 件 下、粉 末試 料や リポソー ムのように試 料 中の分子 がランダムに存在 す る場合 、
(2‐
17)式 は次 のように書 ける。
tfrs= atoQ)I,5,
ataQ)=
t^
dtir,' p
cos2(a +
グ =‐
ここで 、の は
J2 sin 2B cos(a + t,t1l
o,t)-
(2-18)
(2-19)
/1/s乃
3
2π ″
MASの 回転速度 、αおよび βはそれぞれ iSベ クトル の方 位 角 および極 角 、
物 (の は時 間 ′にお ける f核 とS核 間 の双極 子相 互 作用 の 大きさを表す。(2‐ 19)式 を ″0か ら
″猟 =2π /a)で 合 計すると0と なり、試 料 が MASに よらて 1回 転す ると双極 子相 互 作用 が消
去される(図 2-14A実 線 下 の面積 の和 が 0)。 ここで ′=η /2で 、S核 に 180° パ ルスを照射 す
ると、NIAS下 でも双極 子相 互 作用 は消去 され ず 、r核 は双極 子 カップリングで展 開 し続 ける
(図 2‐ 14B)。 このとき MASl回 転後 の f核 の位 相 のずれ Φは
Φ =fω グ(′ )α ′-lω グ(′ )α ′
2
(2-20)
=望 J】 sin2β sinα
π
となり、ずれ た位 相 分 だけ観 測 される r核 のシグナル 強度 が減 少 する(REDOR減 衰 )。 これ
を展 開時 間 Nc写 まで拡 張すると
38
q =NcT'd.Dsin 2psina
(2‐
E
21)
となる。REDOR減 衰 の 大 きさは 、S核 に 180° パ ル スを照 射 スペ クトル しな いスペ クトル SOと 、
照 射 しシグナ ル が 減 衰 したスペ クトル Sの 比 は S/SO=cos(Φ )で 表 され る。粉 末 試 料 の 場 合 、α
お よび βはす べ ての 角 度 をとり得 るので
∬
寺=券 ∬
COS(Φ )Shβ
″″
(2‐ 22)
と表 され 、ベ ッセル 関数 島は)を 用 いて
1_」 L〓
全二=1_lJOI,比 DIF+2Σ
`み
頂孫│=T[L15比 `ら
DIF
(2‐ 23)
と書きかえることができる。すなわち REDOR減 衰 の大きさAS/SOは 、双極子相互作用の大き
さD調/2π と展開時間 Ncrrに 依存するため、展開時間に対する斑3DOR減 衰 の大きさをプロ
ットし、(2… 23)式 より得られる理論 曲線に対してフィッティングすることで、Dを 求めることがで
きる。
lH
S
23)
図 2… 13/{S}REDOR xy8パ ルスシークエンス
39
S間 双極子相互作用
J―
②
④/ (BIΨ 180。 パルス有
`l⑤
、
①
■
\
(o)t+rl8oo/tl,z,*
(A)Sttrtso"t\tvzff.
y
観測 される
f核 シグナ ル
(Br核 1800パ ルス有
②
① y
y
③
y
④
y
斑 DOR減 衰
観測される
f核 シグナ ル
図 2¨ 14
REDOR法
S核 に 180°
22‐ 24)
パ ル スを照射 しない場合 は 、MASl回 転 の 間 に iS間 双極 子相 互 作用 は平均
化 され消去されるが (A)、 F■ /2で S核 に
展 開 し続 けシグナル 強度 は減 少す る (B)。
180°
40
パ ルスを照射 すると、双極 子 カップリングで
さらに、膜 中 の脂 質分 子 の ように分 子 が一 軸 で回転 運 動 をしてい るとみ なす ことができる
場合 、観 測 される双極 子カップリング Dob,は 、2原 子 間を結 ボ ベ クトル と回転軸 のなす角度
に依 存する。すなわち、2つ の原 子 ムS核 間距 離 を r ls、
iSベ クトル と回転 軸 の なす 角度 をθ
としたとき、Dob,は
3cosz 0
Dobr.:Drrori"lt"
n
ustatic
-l
(2… 24)
Z
-TtTshlto
-G;E
iSベ クトル の揺 らぎを表 わすオ ー ダ ー パ ラメー タ(0≦ S≦ 1)、 Dst“
は静 止 状態 にお ける双極 子カップリング、胸 は真 空 の透 磁 率 である。分子 内 の 2原 子 間距
で表 される。ここで 、Sは
c
離 は結合 によつて束縛 されてい るため、そ の分子 の配座 によつて一 義 的 に決 定 される。した
がつて分子 内 の 2原 子 間 に働 く双極 子 相 互 作用 を観 測す ることで 、配座 および 回転軸 に対
する分子 の配 向を求 めることが 可能 である。
SMの リン酸部 の配座・酉己向を求 めるために、リン酸 部 の リン原 子 と、アミド部 の
Cl'、
C2'
31P(Bc}斑
3DOR測
原 子 間お よびスフィンゴシン骨 格 部 の C3原 子 間 の双極 子相 互 作用 を
31Pの
天 然存在 比 は 100%で あるため、改 めて標 識 体 を合成す
定から求 めることを計画 した。
BC標 識 体 として 2… 1-a項 で 合成 した 1'‐ 13c_3',3'… あ‐SM(1)を 、2'位 お
る必 要 はない。1'位
BC標 識 体 は 2'-13c_sMぉ よび 3… BC… SM25)を それぞれ用 いた。3種 類 の 13c標 識
よび 3位
SMを 用 いて 、SMリ ポソームおよび SM/Chol(1/1)リ ポソームを調製 し、45° Cで 31P{Bc}
REDOR測 定を行 つた (図 15,16)。 い ず れ の測 定 にお いても有意な REDOR減 衰 が見 ら
31P… Bc間
双 極 子相 互 作用 が観 測 できた。Cl'標 識 体 の場 合 では 、SM膜 の方 が SM
れ、
2‐
Chol膜 よりも 斑 DOR減 衰 が大きいの に対 し(図 2‐ 16A,B)、 C3標 識 体を用 いた場 合 では 、
SM/Chol膜 の方 が大きか つた (図 2-16E,F)。 これ は SM膜 中では 、リン酸 部 が Cl'側 を向い
ているのに対 して 、SM/Chol膜 中ではリン酸部 は
C3側 に配 向を変化 させ たことを示唆 して
いる。
続 い て、斑 DOR減 衰 を(2‐ 23)式か ら得 られる理論 曲線 に対 してフィッティングを行 つたが 、
うまくフィッティングできなかつた (図 2‐ 16破 線 )。 これ は観 測 された双極 子相 互 作用 が 、分子
間相 互 作用 の 寄与などにより多 スピン系 になつている、もしくは
が 足 し 合 わ され て い る た め で あ る と考 え られ る 。そ こで 、1'‐
2種 類 以 上 の REDOR減 衰
13c_3'中
SM(1)ま た は 3-BC‐ SM
あ…
BC非 標識 SMと 混合 した希釈試料 を用いて、同様に REDOR測 定を行つた。その結果、
を
13c標
識
SMの みを用いた場合 とほぼ同程度 の減衰 が見 られたことから、多スピン系ではな
41
いことが分 かつた。通 常 、分子 間相 互 作用 より分子 内相 互 作用 の方 が 強 く働 くので 、
31P{13c}REDOR測 定で観測される双極子相互作用 は分子 内の 2ス ピン系 によるものである
と考えられる。したがつて、フィッティングがうまくいかなかつたのは、大きさの異なる 2種 類以
上の双極子相互作用が存在するためであると考 えられる。すなわち、膜 中で SMの リン酸部
には 2種 類以上の安定な配座 が存在すると考えられる。MD計 算では SMの 頭部 は 2種 類
13)。
また、DMPCの 結
の配向をとつており、Cholの 有無 により変化することが示 唆されている
1ヽ
晶中には 2種 類 の結晶構造があることが報告されている
SM/Chol膜 にお いて、SMは アミドまたはヒドロキシ基 による水 素結合 を介 して分 子 間 で相
しかし、SM膜
互 作用することで膜 上 にマイクロドメインが形成 されると考 えられている
中でも SM/Chol膜 よりは弱 いものの 、SMど うしの比 較 的長 寿命 の分子 間磁 気双極 子相 互
2628)。
これ は Cholの 有無 に関わらず 、SMど うしは膜 中で相 互 作用 して
作用 が観 測 されている
お り、Cholが 共存 す ることで相 互 作用す る SMの 割合 が増 加 す ることを示 唆 している。
25)。
図
2‐
SMの
151'-13c_3'― め‐
31P{13c}REDORス ペ クトル 、(左 )SOス ペ クトル 、(右 )Sス ペ クト
ル 、展 開 時 間 16 ms、 測 定 温度 45° C
42
(A)l'-r3C-3'-dz-SM
1
展 開 時 間/ms As/S0
0.8
0.6
AS/S00.4
●
0.2
15
展 開時 間
(B) 1' - r3c-3'
-dz-slwchol
( I /1
く′
つJ
10
20
/ms
4.0
0.05
6.7
0.13
10.7
0.20
13.3
0.46
17.3
0.60
20.0
0。
66
26。 7
0。
87
)
1
展 開 時 間/ms As/S0
′″ 一
0.8
6.7
0。 11
0.6
13.3
0。 26
AtS/S00.4
20.0
0。 46
26.7
0。 63
0.2
10
15
20
25
展 開時 間 /ms
30
ξJ
つ0
0
(c)2'-t3c-sM
1
展 開時 間/ms As/S0
0.8
6。
0.6
∬ iS`
0.4
0.2
10
15
展 開時 間
20
25
/1111s
43
30
35
7
0.04
13。 3
0.06
20.0
0。
12
26.7
0。
23
33.3
0.31
(D)2'-t3c-slwchol (l/1 )
0
8 6
0
展 開時 間/ms
s/S0
2.7
0.01
7
0.01
13.3
0.07
20.0
0。
13
26.7
0。
18
33.3
0.27
展 開時 間 /ms
s/S0
6.7
0.05
6。
AS/S。
0.4
鷲
0.2
一
15
20
展 開時 間
ミ′
つ0
10
0
25
/111s
(E)3-13c-sM
1
0.8
13.3
0。
13
20.0
0。
13
26.7
0.23
展 開時 間 /ms
s/S0
0.6
N/S0
0.4
0.2
イコレ
´
0
0
(F)3…
5
10
20
15
展 開時間 /1rls
25
35
13c_sM/Chol(1/1)
1
0.8
′
0.6
AS/S0
0.4
6.7
0。
10
13.3
0。
34
20.0
0.53
26.7
0。
59
0.2
0
0
5
10
15
20
25
30
35
展 開時間 /111s
図
2‐
16 REDORプ ロット(A)1'… 13c_3'― あ‐SM、
‐
(B)1'-13c_3'… め SM/Ch01(1/1)、 (C)2'‐
13c_sM/Chol(1/1)、
13c_sM、
(F)3‐
(D)2'-13c_sM/Chol(1/1)、 (E)3‐
(2-23)式 、(一 )(2‐ 25)式 でフィッティングした理 論 曲線
(●
13c_sM、
直、
)REDOR:寿 測 イ
(‐
―)
以 上より、SMは 膜 中で SMど うしが相 互 作用 した状 態 としていない状 態 の 平衡 状 態 となつ
てお り、それぞれ安 定な配座 が存在 す ると考 えられる。そこで 、この 2つ の状 態 の SMを SMA
および SMBと 呼ぶ ことにし、それぞれ 1種 類ず つ の配座 を考 え、以 下 のようなモ デ ル をお い
た。
・膜 中の SMAと
°SMAと
う ち 、 CA
SMBの
SMBの 割合 は一 定であり、Cholの 添加 によつてそ の割合 が変化す る
割 合 を PA、
PBと す
け は 交 換 し な い
PB)だ
る 。PA・ PBの とき
(PAKPBの
SMBは
と き は 、 SMBの
す べ て
SMAと 交 換
し 、SMAの
う ち ば B― PADだ け 交 換 し な い )
°
SMAと SMB(の 配座 )は 瞬 間的 に交換 し、中間 の状態 は存在 しない
°
SMAと SMBの 交換速度 (寿 命 )は Ⅲ DOR測 定 のタイムスケール より十分 に短 い
2つ の配座 間 の交換 が十分 に速 いとき、斑 DOR測 定で観 測 される双極 子カップリング Dob,
は各配座 の存在 割 合 に応 じた加 重 平均 として観 測される。したがつて 、このモデル にお いて、
双極 子カップリングを DA、 DBと したとき観 測される 斑 DOR減 衰 の理論 曲線 仝1(Dobs)は
仝
旦
―
為
)+2為
堅
l(D/+D3)(ら
堅l(Dob.)=(為 ―為)∠旦(Dβ )+2鳥
杢
l(DИ
(Dobs)=(為
)ittl(1)И
と2つ の 曲線 の 足 し合 わせ として表 わされる。
SMAと SMBの
交 換
一
2輩華
諷
Q輩憂
2-17膜 モ デ ル
45
≧為
)
(2-25)
+DB)(P/≦
為
)
測 定値 を(2-25)式 でフィッティングを行 い 、各配座 の割 合 および双極 子カップリングを求 め
た (図 2-16実 線 、表 2-4)。 SM膜 では SMAと SMBの 存在 割 合 がほぼ等 しく、SMAと SMBの
間 で 配座 交換 が起 こると考 えられ る。Cholを 添加 す ると、SMBの 割 合 が大 きく増 加 した。
Cholの 共存 により、SM分 子 どうしの相 互 作用 が安 定化 されることを考慮 すると、SMBが
sM
同 士で相 互 作用 した状態 であると考 えられる。求 めた双極 子カップリングと RMSDに よる理
論値 との比 較 からリン酸部 の配 向解析 を試 みたが 、パ ラメー タが多すぎて 困難 であつたため、
初 めに SMの 分子 回転軸 を求 めることにした。
表
SM/Chol膜
以島
SM tt
%
%
0 0
6 4
SNIIB
な為
SMA
2-4 REDORフ ィッティングより得 られた割合 および双極子カップリング
20%
80%
46
Cl'
60■ 10 Hz
30■ 5 Hz
C2'
C3
20■ 5 Hz -60■ 20 Hz
16±
4 Hz 60上 10 Hz
・スフィンゴシン部の配向解析
2-313c{15N)IEDOR測 定によるアミド
2¨ 3‐
a13c{15N}REDOR測 定
これまでに固体 NMR用 いた化学シフト異方性、磁気双極子相互作用観測によつて SM
のアミド平面に対する分子回転軸の方向が求められている25、 しかしこの解析では、Cholの
有無によつて 1種 類ずつの配向のみを考えていること、また異なる手法に対して共通のオー
ダーパラメータを用いていることから、上記 のように SMが 2状 態の平衡下 にあるモデルを用
い、磁気双極子相互作用に基づいて再解析を行うこととした。
15N―
2‐
15N‐
L‐ se五
neよ り合 成
され た
2…
SM/Chol(1/1)リ ポ ソー ム を調 製
15N‐
SM25,29)を 用 い て 、2‐
15N…
SMリ
ポ ソー ム お よ び
13c{15N)REDOR測 定 を行 つた 。シ グ ナ ル の 帰 属 は
し、
文 献値 を参 考 に行 った (表 2‐ 5)3oo sM膜 では Cl'、 C3、 Clお よび C2に 有意 な REDOR減
15Nと
2結 合 (2.4Å )し か 離れ ていない にも
衰 が観 測 された (図 2… 18,19)。 C2'に 関 しては 、
関わらず 、ほとんど Ⅲ DOR減 衰 は観 測 されなか つた。これ は 、N‐ C2'ベ クトル と回転 軸 のな
す角度 がマジック角 (57.4° )に 近 い角度 であることを示 唆 している。
一 方 SIWChol(1/1)膜 では 、Cl',C3,Clお よび
C2に 有意 な REDOR減 衰 が観 測 され 、
SMの み の膜 の ときよりも減衰 が大きか つた。C2'に 関 しては 、Cholの シグナル との重複 のた
13c_2-15N‐
SMを 用 いた測 定では
め正確 に 斑 DOR減 衰 を求 めることはできなか つたが 、2'…
。これ は Cholの 添加 によつて、SMの 配座もしくは回転 軸 の方 向 が
BC-2‐ 15N―
SMを 用 い て 、同 様 に BC
変 化 した ことを示 唆 す る。Cl'に 関 して も 1'…
25)。
図 2‐ 19の Cl'、 C2'
{15N}斑 ]DOR測 定が行 われてお り、斑 DOR減 衰 が観 測 されている
減衰 が観 測 されている
(図
2¨
2の
19A,B,C,D)は 標 識 体 を用 いたデ ー タを示 した。
47
BC{15N}IEDORス ペ クトル 、(上 )SOス ペ クトル 、(下 )AS× 4ス
図 2-182-15N‐ SM/Chol(1/1)の
ペ クトル 、展 開 時 間 16 ms、 測 定 温 度 45° C
48
表 2-5 13c NMR化 学 シフト
2…
15N―
SM
2-1sN-slvuchol
r
177。
135。 9
135。 8
132.4
132.6
73.4
73.3
4
68.5
67.5
67.5
α
61.7
61.8
γ,2
56.4
56。
2'
38.7
39.0
31
28。 6
29.0
18,18'
15.9
16。
5
176.7
1
4
3
β
68。
l
49
4
0
(t/l)
(A)SM tt Cl'25)
展 開時 間/ms
0.8
0.6
AS/S00.4
0.2
0
5
10
15
20
/ms
25
N/S0
24
3.2
0。
4.0
0.35
4.8
0.48
5.6
0.58
6.4
0.68
7.2
0。
8.0
0.81
78
30
展 開時 間
(B)SM/Ch01膜
cl,25)
展 開時 間/ms
s/S0
0.8
0.05
0.6
1.6
0。
19
/S/S00.4
2.4
0。
35
3.2
0。
57
4.0
0.76
4.8
0.96
0.8
0.2
10
15
20
IIキ
展 │‖ │││1/ms
展 開時 間/ms As/S0
0.8
6.4
0.01
10.0
0.02
12.8
0.03
16.0
0.02
24.0
0.07
32.0
0.08
30
40.0
0.06
展│‖ ││キ │││1/ms
48.0
0.00
0.6
S/凡
0.4
0.2
10
20
50
(D)Sヽ グCh01膜 C2'25)
展 開時 間/ms
0.8
0.6
∬ │ミ`
N/S0
12
20.0
0。
40.0
0.29
0.4
0.2
10
20
展 開時 間
40
30
50
/ms
(E)SM月 莫 Cl
0.8
0.6
SI`ヽ 0.4
10
15
20
ル
モ│;H‖ キ│││1/1ns
●
1.6
0.01
4.8
0。 15
4
0.21
8.0
0。 32
12.8
0.68
16.0
0.80
19.2
0.83
24.0
0.87
展 開時 間/ms
s/S0
1.6
0.09
4.8
0。
17
6.4
0。
16
0
0。
29
′
●
0.6
AS/SO。
N/S0
6。
0.2
0.8
展 開 時 間/ms
.4
8。
0.2
25
10
15
20
展 開時 間 /ms
30
12.8
0.58
16.0
0.82
19。
2
24.0
51
0。
73
0.80
(G)SM tt C2
展 開時 間/ms
N/S0
6.4
0,00
0.6
8.0
0.07
A,S/S' 0.4
12.8
0。
16.0
0.28
0.8
0.2
19。
15
展 開時 間
20
ξフ
う乙
10
0
2
0。
16
26
24.0
0.38
展 開時 間/ms
s/S0
1.6
0.05
4.8
0。
6.4
0.22
8.0
0。
31
12.8
0。
58
16.0
0。
69
2
0。
74
24.0
0。
60
30
/ms
(H)SNych。 1鵬さ c2
0.8
0.6
S/S00.4
0.2
15
展 開時 間
ミ′
つ″
10
20
30
/ms
19。
17
(I)SM tt C3
0.8
0.6
∬ IS`
0.4
0.2
,/:
展 開 時 間/ms
N/S0
1.6
0.01
4.8
0.07
6.4
0.16
8.0
0.24
12.8
0.38
16.0
0.36
2
0.61
●
10
15
展 開時 間
20
25
30
19。
24.0
/11111s
52
0。
79
(J)SM/Ch01鵬 誕 C3
1
展 開 時 間/ms
s/S0
1.6
0.05
0.6
4.8
0.05
5/S00.4
6.4
0.06
8.0
0.07
0.8
●
0.2
0
10
15
20
展 開 時 間 /ms
図
30
12.8
0。
16
16.0
0。
35
19.2
0。
29
24.0
0。
37
2-19駆DORプ ロット、(A,B)Cl'25),(c,D)C2'25),(E,F)Cl,(G,H)C2,(I,J)C3,(A,C,E,
G,I)SM膜 、(B,D,■ H,J)SMκ h01(1/1)膜
測 定 した 斑 DOR減 衰 の 大 きさを展 開 時 間 に対 してプ ロットし、(2-25)式 にフィッティング
す ることで SMAお よび SMBの 割 合 (PA,、 PB)お よび 双 極 子 カップリング (DA、 DB)を 求 めた
SM膜 中 で は SMAの 割 合 が 高 く、Cholの 共 存 によりSMBの 割 合 が 多 くなつた。リ
ン酸 部 とは異 な り SMの アミド部 周 辺 で は 、SM膜 中 で は 大 部 分 が SMAの 状 態 で あり、
(表
2-5)。
SM/Chol膜 中 で は SMBで あつた。先 のモ デ ル にあては めて考 えると、SMAが SMど うしが 相
互 作 用 してい な い 状 態 、SMBが
SMど うしで相 互 作 用 して い る状 態 であると考 えられ る。
表 2-5フ ィッテイングにより得 られた各炭 素 の双極 子カップリング D/Hz
SM tt SMChol膜
SMA PA 90%
10%
SMB PB 10%
90%
Cl'
C3
10 45± 5
‐
70■ 10
70■ 10
5
‐
60■ 10
…
95±
DA
‐160■
DB
320■ 20 30±
53
Cl
‐
12± 3
15 -14±
3
2‐ 3‐
bア ミド平面の配向解析
図 2¨ 20ア ミド平面 に対する回転軸 Rの 定義
13c{lSN}REDOR測 定から求めた Cl',C2'お よび C2に おける双極子カップリン
初 めに、
グ (表 2‐ 6)か らアミド平面の配向を求めることとした。図 2‐ 20の ように、アミド平面 に対して分
子回転軸 Rを αおよびκ 定義 した。また回転軸 の揺らぎだけでなく分子 の内部回転もオー
ダーパラメータに寄与すると考 えられることから、それぞれの炭素 に対して異なる大きさのオ
ーダーパラメータを用いた。Cl'お よび C2'は 、ともにアミド平面 内の原子であることから同一
のオーダーパラメータを用いて Scl,=島 2'べふ とした。2‐ 24)式 において回転軸 とC‐Nベ クト
ルのなす角度0を α、βで表 し、各α、β、Sc2、 S面 に対する双極子カップリングの理論値 Dcda
“
を求めた。Dcdcと 実測値 Dobま との差からRMSDを 計算 し(図 2‐21)、 RMSDが 最小 になるよ
うに実測値 Dob鶴 を最もよく再現するパラメータを得た (表
2‐ 7)。
イ
勁
D=l::│(¥)2+(屏 )2+(鱚 〕
21
R・
54
(2‐
26)
(A)1、
・
(B)lド
15(リ
15(1
12(1
12(,
′
α `
ヽ
`と
,
'(1
3u
3t,
()
3(,
ム
(}
('●
12●
151,
()
18■
3j
β
(,(,
('で ,
lコ ()
151'
180
β
図 2-21 RNIISD 等 高 線 プ ロット、(A)SMA(跳 2=0・ 55, Smide=0.35)、 (B)SMB(Sc2=0・ 95,
Samidc=0.95)
表
図
2-6ア ミドのオー ダ ー パ ラメー タおよびアミド平 面 に対する回転軸 の角度
Scz
Samide
a
S` 4A
0.55
0.35
130°
50° ,130°
SNIIB
0.95
0.95
175°
40° ,140°
2-22ア ミド平 面 に対 す る回転 軸 の 方 向、(緑 )SMA(aF130° ,β生50° ,130°
(α=175° ,ル 40° ,140° )
55
)、
(黄 )SMB
βと 180° …
βま区別 されないため 、それぞれ アミド平面 ∽=90° )に 対 して対称な 2種 類 の配
向 が得 られた (表 2-6、 図 2‐ 22)。 Sc2、 馳耐 cと もに SMAよ りも SMBの ほうが大きく、Cholが 共
存 す ることでアミド部 分 の揺 らぎが抑 制 されることが示 された。アミド部 で の 水 素 結 合 を通 し
て SMど うしが分子 間相 互 作用 をしていると考 えると、Cholの 共存 によつてアミド部 の揺 らぎ
が抑 制 された結果 、分子 間相 互 作用 が安 定化 されたと考 えられる。
2-3-cス フィンゴシン骨 格部 の配 向解析
アミド部 で配 向を求 めたのと同様 に 、Cl,C2お よび C3に お ける双極 子 カップリング (表
2‐ 5)か らスフィンゴシン部 の配 向を求 めた。図 2-23の ように回転軸 を定義 し、同様 に RMSD
による比 較 から、各種 パ ラメー タを決 定した (図 、2… 24、 表
一 の
Sc2を
用 い 、Clお
よ び
C3の
2… 7)。
オ ー ダ ー パ ラメー タ は
C2は アミドと共通 なので 同
ScI Sc3=Ssphhル
と し た 。 Ssphmgoは
Ch01の 有 無 によつて 、SMAと SMBで あまり差 はなか つた。Cholに よってスフィンゴシン部 の
オ ー ダ ー は変 化 しな い が 、配 向 が 変 化 す ることを示 して い る。Cholの 有 無 によらず 、民phnp
は
SC2、
跳耐 eと 比 べ て小 さな 値 を示 したことか ら、スフィンゴシン部 分 はアミド部 分 よりも比 較
的揺 らぎが大 きい と考 えられ る。
R(″ )
X
図 2-23ス フィンゴシン骨格部 に対する回転軸 Rの 定義
56
(A)、 ぃ
/,'
血
3(
図
2…
1,
で
24 RNISD等
1,
12■
δ
15(り
l`
:1
1
3:
で
メ,
:,,
│](
15(ナ
1ド
δ
'
高 線 プ ロ ット、(A)SMA (SC2=0・ 55, StphlngO=0・ 45)、 (B)SMB(Sc・
2=0・
95,
民phhg。 =0.30)
表 2-7ス フィンゴシンのオー ダ ー パ ラメー タ、回転軸 の角度 および H―N― C2-H2二 面角 ψ
Sspnngo.
図
SNIIA
0.45
30°
35°
-157°
SⅣIB
0.30
10°
40°
176°
2-25ス フィンゴ シン部 に対 す る回 転 軸 の 方 向 、(緑 )SMA(万 30° ,お 35°
(万 10° ,お 40° )
57
)、
(黄 )SMB
アミド平面 (図 2‐22)お よびスフィンゴシン部 (図 2‐25)で それぞれ回転軸 の方向を求めた
が、両者は一致するはずである。これらの回転軸 が一致するように N‐ C2結 合を回転させて、
H‐N‐ C2,彫 二面角 に 求めた (表 2‐ 7、 図 2‐ 26)。 アミ
ド平面で回転軸 が 2種 類得 られている
ことから、ヶO° ,180° の 2通 りが考えられるが、通常′まアンチとなることが多いことを考慮し、
ヶ 180° とした。以上より、SMの アミド周辺 の配座・配向解析に成功した。
(′
ゝ
)
図 2‐26ア ミド周辺の配座・配向、体)SMA、
58
C)SMB
2-4リ ン酸部 の配座解 析
3節 で 13c(15N}REDOR測 定から求 めた SMの スフィンゴシン部 の配座・酉己向 (図 2-26)
を用 いれ ば 、リン酸部 の配 向は Cl‐ C2結 合 および 01-Cl結 合 によつて決 定される。よつて、
2‐
2つ の結合 にお ける回転配座 を求 めることで 、リン酸部 の配 向を決 定することができる。
2-2節 では 、31P{13c}REDOR測 定よりSMの リン酸部 と各 炭 素 (Cl'、 C2'、 C3)間 の双極 子 カ
この
ップリングを求 めた (表
(2‐
2‐ 4)。
そこで 2-3節 でスフィンゴシン部 の配 向を求 めたの と同様 に、
25)式から双極 子カップ リングの理 論 値 を計算 し実測値 と比 較す ることで 、Cl― C2結 合 お
よび 01-Cl結 合 の 回転配座 を求めた (表 2-8、 図 2¨ 27)。 そ の 際 、Cl'お よび C2'は ともにアミ
ド平 面 内 の原 子 であることか ら、共 通 のオ ー ダ ー パ ラメー タ smideを 用 い 、C3に 関 しては
ユphngα とした。また 、Cl‐ C2結 合 は炭 素 ―炭 素結合であることからねじれ型 配座 をとると考え
られるため 、01… Cl― C2‐ C3二 面角 ″
1°
60° 、180° 、
300°
の
3通 りを考え、P-01-cl… C2結 合 を
ず つ 変化 させ て最も実測値 を再現 するパ ラメー タを求 めた (図
質 二 重膜 中の
2-27、
表
2-8)。
以 上より脂
SMの 立 体配座 を図 28の ように推 定 した。リン酸部 の配 向は Cholの 有無
2‐
で大 きく変化 す ることが分 かつた。またオ ー ダ ー パ ラメー タに 関 しては 、13c{15N}IEDOR測
定 と同様 に、助綱eは Ch01の 添加 によつて上 昇 したのに対 し、Ss山 hg。 は若 干 の減少 が見 られ
た。これ は 、Cholに よってスフィンゴシン部 分 のオ ー ダ ー は変 化 しないが 、アミド部 分 の揺 ら
ぎが抑 えられたことを表 している。
(A)
36(,
(11
●6
18
:●
●●
Smde
Smidc
図
2‐
27 RblISD 等 高線 プ ロット、体 )sMA(Cl‐ C2:180° 民phhg。
,
&phhg。 .=0。 47)
59
=0.55)、
(B)SMB(Cl‐ C2:60°
,
表
S
S
﹂晦
図 2‐28
2‐
831P{Bc}REDOR測 定 か ら得 られ た Cl‐ C2お よび 01‐ Cl回 転 配 座
01‐ Cl‐ C2‐ C3二 面角 P‐ 01‐ Cl‐ C2二 面角 /
Smide
S…
18ぴ
5°
0。
13
0.55
60°
170°
0。
73
0。
REDOR測 定から推定される SMの 立体配座、゛が MA、 B)SMB
60
47
.
2‐
5考 察
脂 質ラフトを形成 の分子基盤 を考 えるうえで 、その構 成 分 子 である SMの 立 体 配座 を考 え
ることは必 要不 可 欠 である。そ こで本研 究 では 、分 子 内磁 気 双極 子 相 互 作 用 に基 づ い て 、
SMの アミド部 か らリン酸 部 にか けての立 体 配座 、分 子 回転 軸 に対す る配 向を求 めることを
目的 とした。
31P{13c}REDOR測 定を行 い 、 23)式 より得 られる理論
リン酸 部 の配 向を求 めるために
(2‐
曲線 に対 してフィッティングを行 つたが 、あまりうまくいか なかつた。これ は Ⅲ DOR演 J定 のタ
イムスケール よりも長 寿命 の磁 気 双極 子 相 互 作用 が複 数 存在 す ることを示 唆 している。す な
わち SMは 膜 中で複数 の配座 が安 定 に存在 していると考 えられる。これより脂 質 膜 中 にお い
て SMど うしが相 互 作用 している状態 と相 互 作用 してい ない状 態 の 2状 態 (SMA、 SMB)の 平
衡 下 にあるとするモ デ ル を考 え、分子 内磁 気双極 子相 互 作用 に基 づい て、SMの アミド部 か
らリン酸部 にかけての配座・配 向を求 めた (図
2-28)。
REDOR測 定 の結果 から、SM膜 中では SMAの 割合 が 高 いの に対 して、SMκ hol膜 中で
は 、SMBが 優位 に存在 することが分 かつた。SM/Chol膜 中では
BC{15N}REDOR、 31P(Bc)
REDOR測 定ともに大部 分 が SMBで あった。一 方 SM膜 中では 、31P{Bc)REDOR測 定では、
SMAが 60%で あつたの に対 し、BC{15N)REDOR測 定では 90%で あつた。SM膜 中ではアミ
ドおよび スフィンゴシン部 はほぼ単 一 の配座 であるの に対 して 、リン酸 部 は 2つ の配座 が 同
程 度 存在 し交換 が起きていると考 えられる。
アミドの配 向は Cholの 有無 によつてあまり変化 しなかつたが 、Cholの 共存 によリオ ー ダー
パ ラメー タ 馳耐cが 上 昇す ることが示 された。これ は Cholに よつてアミド平 面 の揺 らぎが抑 制
されたことを表 している。SMど うしのアミド部位 での相 互 作用 を考 えると、Cholに よつて揺 ら
ぎが抑 制 されることで 、SMど うしのアミド部 で の水 素結 合 を通 した相 互 作 用 が安 定化 される
と考 えられる。
スフィンゴシン部も同様 に Cholの 有 無 によつてあまり配 向は変化 しなかつたが 、オ ー ダー
パ ラメー タ Ssphhgα もあまり変化 していない。3位 重水 素化 SMを 用 いた 2H NMR測 定 にお い
てもCholの 有無により四極子分裂幅はあまり変化していない 31、 すなわち、SMの Clか ら
C3は Cholの 有無 による影響 をあまり受けないと考えられる。しかし、スフィンゴシンの C6以
2H NMRの 四極子分裂幅 は Cholの 共存によつて顕著 に増加しており Cholは 膜
降では
10)、
中で SMの 比較的深い位置 と相 互作用 しオーダーを上昇させることが示唆される。
13c_3'― ―
SMを 用 いた 2H NNIRの 四極子分裂幅 に基づいた解析 より、
1,…
め SMお よび 2'‐ め‐
アシル鎖 の C2'‐ C3'結 合は Cholの 有無 によらずゴーシュ酉己
座をとつていることが分かつた。
PCで もアシル鎖 の C2'― C3'結 合 でゴーシュ配座をとつていることが報告 されており SMも
1)、
PCと 同様 に
アシル鎖 とアルキル鎖 の向きをそろ
C2'‐ C3'結 合でゴーシュ配座をとることで、
えて脂 質 二重膜を形成 していると考 えられる。さらに、2'位 よりも 3'位 のほうがオーダーが高
61
いこと、また Cholの 共存 により2'位 、3'位 ともにオ ー ダー が上 昇 することが示 された。アシル
2H NNIIR測 より SM/Chol膜 にお いて SMの アシル 鎖 の 10'位 付 近 で
中
定
、
鎖 の位 置選 択 的
10)。
以 上より、Cholは SMの アシル 鎖 の 10'位 付
最もオ ー ダ ー が 高くなることが分 かつてい る
近 で相 互 作用 し、SMの アシル 鎖 か らアミドにか けてのオ ー ダ ー を上昇 させ 、揺 らぎを減 少 さ
せ る。それ により、アミド部位 での水 素結合 を通 した相 互 作 用 が安 定化 され 、膜 上 のマイクロ
ドメインが形 成 される可能性 がある。
一 方 SM頭 部 の リン酸 部分 は 、Cholの 共存 によつてオ ー ダ ー だけでなく大きく配 向 が変
化 した。SMの み の場合 では 、リン酸 部 はアシル 鎖側 を向 いているの に対 し、Cholが 共存す
る場合 ではスフインゴシン側 を向く。2',2'‐ F2‐ SMを 用 いた REDOR測 定 にお いても、2'位 の
2)、
19Fと コ
sM膜 中では SM
リン部分 の炭 素原 子 (Cβ )間 に磁 気 双極子相 互 作用 が観 測 され
頭 部 はアシル 鎖側 に配 向 していると考 えられる。一 方 で Cholの 添カロによつて、SMの リン酸
エステル 酸 素 (01)と
り
11‐
13)、
3位 ヒドロキシ基 間 で分子 内水 素結合 が形 成 されることも示 唆 されてお
sM/Chol膜 中では SM頭 部 はスフィンゴシン側 に配 向すると考 えられる。Cholの 添
加 によつてリン酸 部 の配 向は、膜 平 面 に平行 な方 向 から垂 直 方 向に変化 した。この構 造 は
DMPCの 結 晶構 造 と近 く 1)、 SM頭 部 の 断面積 を小さくしパ ッキングをよくすることによつて、
SM分 子 間相 互 作用 の安 定化 に寄 与していると推測 できる。また分子 内水 素結 合 によりSM
の頭 部 の揺 らぎが抑 制 される。MD計 算 より、SM頭 部 とChol間 の相 互 作用も示 唆 されてお
り、頭 部 が 固定 されることによつてこの相 互 作用も安 定化 される可能性 がある。
本研 究 で REDOR測 定より求 めた SMの 配座 および分子 回転軸 (図 2‐ 28)、
2H NMR測
2H
定より求 めた C2'― C3'結 合 に対す る回転軸 (図 2‐ H)に カロえて、3‐ ´SM、 5-み SMを 用 いた
25)か
ら
NMRの 四極 子分 裂幅 31)ぉ ょび 5,6¨ 13c2‐ SMを 用 いた磁 気双極 子相 互 作用 の観 測
25)を
考慮すると、脂 質 二 重膜 中の
得 られたスフィンゴシン部 (C3‐ C6)に お ける回転軸 の方 向
界面付 近 からリン酸部 にかけての
SMの 配座 は図 2-29の ように推 定される。
以 上より、脂 質 二 重膜 中の SMの 立 体配座 を解 明 し、Cholの 有無 による SMの 立 体配座
の変 化 を明 らか にし、2つ の配座 の み で説 明す ることに成 功 した。実 際 はさらに多くの 配座
が存在 す ると考 えられるが 2状 態 で説 明 できたことから、膜 中では脂 質分子 のような鎖 状 で
フレキシブル な分子 であつても、有 意 な配座 が安 定 に存在 す ることが示 された。本 手 法 を他
の脂 質 に適 用 し、膜 中 にお ける構 造解析 から SMと 他 の脂 質 との差異 を明確 にすることで 、
SMや 他 の脂 質 による生体膜 上 のマイクロドメイン、脂 質 ラフト形成機 構 の解 明 につ ながる。
生 体 膜 上 に存在 す るマイクロドメイン形 成 の分子 基盤 を明 らか にすることで様 々 な疾 患・生
命 現象 へ の理 解 が進 む ことが期待 される。
62
(A)
,
(13)
ハ
図
2‐
29固 体 NMR測
定 より推 測 され た
63
SMの 立 体 配 座 、(A)SMA、 (B)SMB
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64
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29)野 津 浩 平 大 阪 大 学 大 学 院 理 学 研 究 科 化 学 専 攻 平 成 18年 度 修 士 論 文
30)Holland,G.R;Alam,■
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31)鈴 木 孝 大 阪 大 学 大 学 院 理 学 研 究 科 化 学線 子 平 成 21年 度 修 士 論 文
65
第 3章 本 論 Ⅱ 溶液
NMRに よる配座 解析
脂 質膜 サ ンプル は、非結 晶性 や 異方 的環境 であることか ら、X線 回折 や溶液 NMRを 適
用 するの は困難 である。第 2章 では 、固体 NMRに よつて膜 中の SMの 配座解析 を試 み 、ア
ミドからリン酸部 にかけての SMの 立 体配座 を求 めることに成 功 した。しかし、固体 NMRを 利
BCや 15Nと いつた安 定 同位 体標 識 が必 須 であり、標 識 の導入 に時 間 と労
用 す るためには
力 を要す ることは否 めない。本 章 では膜 中 の脂 質 分 子 の容 易 な構 造解 析 法 の確 立 を 目指
し、溶液 NMRに よる SMの 構 造解 析 を計画 した。脂 質膜 系 に溶 液 NMRを 適 用 することが
lH観 測 が 可能 となるので必ず しも同位 体標 識 をする必 要 はない。
できれ ば、
lH NMR測 定 による溶液 中の分 子 の構 造 決定 には、スピンースピン結合 定数 および核 オ
ー バ ーハ ウザ ー 効 果 (NOE)が よく用 い られ る。ビシナル 水 素 間スピン結 合 定数 (3JH/H)は
Kattus式 りで知 られるように水 素核 の二 面角 に依存す る (図 3-1)。 したがつて、高分解 能
lH NMRス ペ クトル を得 ることができれ ば、3JH/Hか ら配座 を求 めることができる。また NOE実
験 から距離 情報 を得 ることも可能 である。
3JH/H
lil
9∼ 12■ lz
2∼ 4■ 【z
Sm■
Large
図
3‐
11
1ビ シナル 水 素 間スピンースピン結合 定数 (3JH/H)と 二 面角
ところで、現在 よく使 用 されている膜 モ デ ル としてはミセル とリポソームがある (図 3… 2)。 ミセ
ル は界 面活性剤 の集 合 体 で 、そ のサイズの小 ささから溶液 NMRで 高分解 能 スペ クトル を得
ることが可能 であるが 、そ の 高 い 曲率や 二 重膜構 造 の欠 損 といつた欠 点を持 つ 。一 方 リポソ
ームは 、二 重膜構 造 を有 しては いるものの 、その 巨大な集 合 体サイズのため 、溶 液
NMRヘ
の適 用 は難 しい。そこで 、両者 の利 点を併 せ 持 つ 新 たな膜 モ デ ル 、すなわち脂 質 二 重膜構
造 を持 つ ミセル としてバ イセル に着 日した (図 3‐ 2)。 バ イセル は DMPCな どの長 鎖 のリン脂
質 、および DHPCや Cル PSな どの界 面活性剤 からなる脂 質会合 体 であり、長 鎖 リン脂 質 は
平面部 、界 面活性剤 は縁 の部 分 に存在 しデ ィスク状構 造 をとる。長 鎖リン脂 質 が形 成 する平
面 部 分 が二 重膜 構 造 を有 してい ることか ら、最 小 の二 重 膜 モ デ ル と考 えられてお り、ミセル
66
より膜 環境 を再 現 す ると言 われ てい る の。また 、バ イセル は長 鎖 脂 質 と短 鎖脂 質 の 割 合 (9)
によつてサイズを変化 させ ることが 可能 である。長鎖月旨質 の割 合 の 多 い 大型 のバ イセル (2>
2)は 、磁 場 に対 し配 向する性 質 を持 ち、以前 より固体 NMRに よる分子 特性解 析 などに用 い
られてきた3、 それに対し、短鎖脂質の割合の多い小型のバイセルは、脂質二重膜モデルと
しての性質を保持 したまま磁場 に対 して等方的 に存在する。この等方性 バイセル を用 いれ
ば、脂質膜系の高分解能 lH溶 液 NMRス ペクトルを得ることが可能である。実際、膜作用性
分子 が脂質 二重膜に結合 した状態での構造 が報告されている o。 この手法を脂質膜それ
4‐
自体に適用することで膜構成脂質分子 の立体配座解析 が可能であると考えられる。
(→
(d)
(C)
?
"=l onpc ?
大型 パ イセル
バ イセル
珀
o
③い
n = 12 DMP.
→ゴ刊︱
,ifr6
9
);,,.vo-1-o-,.-"JdJ*
小型 バ イセル
図 3… 2ミ セル(a)、 リポソーム(b)、 バイセル(c)の 構造
長鎖リン脂質 が平面部 に存在 し脂質 二重膜を形成する。一 方短鎖リン脂質は縁 の部分 に
存在する(c)。 長鎖脂質 の割合 の多 い大型 バイセル は磁場配 向性を有 し、小型 バイセル は
等方的 に存在する(d)。
67
lH溶 液 NMR測 定 から、脂 質膜 中の
本 章 では 、長 鎖脂 質 として SMを 用 いたバ イセル の
SMの 立 体配座解 析 を行 うことを 目的 とした。バ イセル の長 鎖脂 質 としては通 常 PCが 用 い ら
れ てお り、SMバ イセル は未 だ報 告 されてい ない。そこで初 めに 、長鎖脂 質 として SMを 用 い
31P NMR、 2H NMRお よび動 的光散乱実験 によつて確認 し
た SM/DHPCバ イセル の形成 を
た。続 いて 、小型 SMDHPCバ イセル の J、測 定および NOE実 験 からバ イセル 中の SM
の立 体配座 の推 定 に成 功 した。
3…
1配 向バ イセル の形成確認
3-1…
a31P NMR沢 J定
バ イセル を用 いて
SMの 配座 解 析 を行 う前 に、SMを 用 いても他 の PCと 同様 にバ イセル
31P
が形 成 す ることを確 認 す る必 要 がある。バ イセル の形 成 、配 向や 形 状 を確 認 す るには
NMRが 有用 である 7)。 DMPC/DHPCバ イセル などでは 、外部磁 場 に対 して配 向したバ イセ
31P NMRス ペ クトル 上では明確 に分離 した 2本 のシグナル が観 測 される
ル が形 成 されると、
ことがわか つている。縁 の部分 を形成 した
DHPCな どの界 面活性斉Jは 磁 場 に対 して等方 的
31P NMR測 定 では O ppm付 近 の等方 的 シグナル を与 える。一 方 で 、膜 法
に存在 す るため、
線 を磁 場 に垂 直 に配 向 していることによる異方性 のため 、平面 部 を構 成 す る長 鎖 脂 質 は高
磁場側 にブ ロー ドなシグナ ル を示 す。そこで 、長 鎖脂 質 として SM、 界面活性剤 として DHPC
31P NMRで
確認 した。
を用 い 、SM/DHPCバ イセル の形 成 を
31P NMRの 測 定 には大量 の SMが 必要 となるため、ウシまたはブタ脳 由来 の
SM(bSM,
16:0(2%),18:0(49%),20:0(5%),22:0(8%),24:0(6%),24:1(20%)め )を 使 用 した。初 めに、
DHPCに 対す る bSMの 割 合 SMDHPC(9)=4、 月旨質濃 度 (bSM+DHPC)500 mMの bSM
/DHPCバ イセル にお いて 31P NMRを 測 定したところ、37° Cに お いて 2つ のシグナル が観
測 された (図 3-3)。 2 ppm付 近 のシグナル は DHPC、 -10 ppm付 近 のシグナル は SMに 由
来するものである。これ は 、配 向バ イセル の形成 を示唆 している。一 方 、35° C以 下ではブ ロ
ー ドな等 方 シグナル がみ られたことから、35° C以 下 では配 向バ イセル はできてい な形成 さ
れていないことがわか った。また 40° C以 上では 、ベ シクル の形 成 が示 唆 された。同様 に ,=4、
31P NMR測 定 を行 つたが 、測 定 したいず れ の温度 にお いても、配 向バ
脂 質濃度 100 mMで
31P
イセル の形成 は確認 されなか つた (図 3‐ 3)。 脂 質濃度 100 mMか ら 500 mMで 同様 に
NMR測 定を行 い 、bSM/DHPC系 が配 向バ イセル を形成 す るには 200 mM以 上 の脂 質濃度
31P NMRの 結 果 から、bSNI1/DHPCバ イセル の配 向は、温度だ
けでなく、脂 質濃 度 にも依 存す ることが明らかとなつた。特 に ,=4の bSM/DHPCバ イセル は
が必 要 であることがわか つた。
37° C付 近 の非 常 に狭 い 温度域 でしか配 向 しないことが示 された。これ はアシル 鎖 の長 さの
68
異なつた SMの 混合 物 を用 いたことによる可能性 がある。
(A)35° C
50
0
-slo -rolo
-rslo
69
(E))35° C
70
10!0
5b
6
‐
510
‐
1♂ 0
_1510
3 bSM/DHPC(4/1)バ イセル の 31P NMRス ペ クトル 、(A)500 mM,(B)400 mM,(C)300
mM,(D)200 mM,(E)100 mM
図
3…
3‐ 1‐
b動 的光散 乱測 定
bSMり HPCバ イセル (7=4)の 大 きさを見積 もるために 、動 的光 散 乱 測 定 を行 った。動 的
光 散 乱 法 とは 、溶 液 中 の粒 子 がブラウン運 動 によつて拡 散 す る速度 か ら、そ の粒 子 径 を測
定す る方 法 である。溶 液 中 の粒 子 の拡 散 速度 は 、大 きな粒 子 では遅 く、小 さくなるほど速 く
なる。一 定 の温度 で所 定 の粘 度 を持 つ 溶 液 にお いて、球 状粒 子 の拡 散係 数
D=た
Dは
Br
3″η グ
(3-1)
と表される。これは Stokes― Einsteinの 式とよばれ、拡散係数 Dと 粒子の直径 グの関係を表し
ている。ここで ηは溶媒の粘度である。動的光散乱法 は、液体中に分散 した粒子 にレーザー
71
光 を照射 し、粒子 により散乱された光 の周波数 強度分布 から粒径分布 を求める方法である。
液体 中でブラウン運動している粒子 に一 定周波数 のレーザー光を照射 し、粒子からの散乱
光 を観測する。散乱光 の周波数 は、ブラウン運度 によるドップラー効果 により、わずかに入
射光 の周波数 からずれる。つ まり大きい粒子 はゆつくり動き、小さい粒子 は速く動くため、
個 々の粒子 の速さに応じた周波数 のずれを生じ、全粒子 からの周波数 のずれ の総和 が散
乱光強度 のゆらぎとして観測される。このゆらぎは、粒子 の相対位置の時間変化 を反映して
での散乱光
おり、ゆらぎの速さは粒子のブラウン運動 の速度 と関係 づ けられる。時刻 ′と汁τ
強度を くのとくr■ うとしたとき、散乱光強度 の 2次 の 自己相関関数 Q(ぅ は
G2(τ )=立
2
堅
(3-2)
1書 ;;二
小さいときには粒子はあまり移動しないため、散乱光強度変化 は小さく相
と定義される。勁`
大きくなると粒子 の位置 は不確定になるため散乱光強度もランダムに変
関が高くなるが、働`
化 し、相 関はほとんど見られなくなる。このため G2(う はJこ 対 して指数関数的減衰を示す。
すなわち、
G2(τ )=1+β lGl(τ
2(□
】 は定数
)
(3-3)
と書 くことができる。ここで 、Gl(う は 一 次 の 自己相 関 関数 と呼 ばれ 、粒 子 が 単分 散 の場 合 、
Gl(ぅ は単 一 指数減衰 曲線 となり、減衰 定数 を用 いて
「
Gl(τ )=exp←
「
τ
)
(3‐
4)
と表わされる。さらに、 は Dを 用いると
「
「
9=回
=夕 D2
=等 dn:
(3-5)
(3‐
6)
となる。ここで ■は散 乱 ベ クトル 、″は溶 媒 の屈折 率 、えは レー ザ ー 光 の波長 、θ は散 乱角 で
ある。よつて、Dを 求 めることによつて(3-1)式 より粒 子径 グが得 られる。
72
前節 で
31P NMRに 用 いたバ イセル の粒 子径 を測 定 した (図
3-4)。
す べ ての試 料 で 単 一 の
分布 を示 したことから、溶 液 中で SMと DHPCが リポソームとミセル のような異なる会合 体 を
形成 しているので はなく、単 一 の会 合 体 を形成 していることが示 された。9=4、 脂 質濃 度 500
mMで は 、会合 体 のサイズ は温度 が上 がるにつ れて大きくなつた。31P
ると、37° C、
500 mMの 直径
NMRと 合 わせ て考 え
100111nの ピー クが配 向バ イセル の大きさに相 当す る。この大き
9)。
さは DMPC/DHPCバ イセル とほぼ 一 致 している 40° C以 上では会合 体サイズ はより大きく
31P NMRか らも推 測 され てい るように、ベ シクル の形 成 が示 唆 された。100 mMで は 、
なり、
500 mMの 場合 よりもサイズ は小 さくなつた。これも 31P NMRと 一 致する。動 的光散 乱実験 か
らも bSN1/DHPCバ イセル の配 向は温度 だ けでなく、脂 質 濃 度 にも影 響 されることが示 され
た。
(B)
(A)
1∞
1000
t00
particle size/111m
particle size / nm
図
3…
4 bSMDHPC(4/1)バ イセル の 動 的 光 散 乱 、(A)500 mM,(B)100 mM、
(破 線 )35° C、
(実 線 )37° C、 (点 線 )40° C
3-1-c2H NMR測 定
さらに SM/DHPC(4/1)バ イセル が磁 場 中 で 配 向す ることを確 か めるため に 、10',10'¨ め―
2H NMRに お
2H NMRを 測 定した。
stearoyl SM(SSM)10)を 用 いて
(2-8)式 で示 されるように、
2H NMRス ペ クト
ける四極 子 分裂 幅 △vは 外部 磁 場 と C-2H結 合 のなす 角 aこ よって決まる。
ル は 、粉 末試 料 や リポソームなどの ように分 子 がランダム に分布 す るときは図 2‐ 3の ような
Pake doubl∝ スペ クトル となるが 、配 向膜 を用 い るなどして外 部磁 場 に対す る分 子 の方 向 が
揃 えば 、鋭 い二 重線 として観 測 され る。また溶 液 中のように分 子 が等方 的 に運 動 をしてい る
場 合 、スペ クトル の 中心 にセンター ピー クとして観 測 され る。す なわち、バ イセル が配 向 して
お り、且 つ
2H標 識 した脂 質 が 平 面部 を構 成 している場 合 に 2H NMRに お いて鋭 い二 重線
73
力潮級Jさ れる。
至三
二
堅
△
ツ
=イ =:午 ユ
(2-8)
:ヨ
月
旨質濃 度 500 mM、
SSM/SSMDHPC(1/3/1)バ イセル の 2H NMRス ペ クトル を図
10'‐ あ‐
3-5に 示 す。37° Cで はスペ クトル のセンターピー クは観 測 されず 二 重線 が観 測 された。すな
わち、このスペ クトル は SMDHPCバ イセル が酉己向していることを示 しているだけでなく、SM
31P NMRお よび動 的光散乱
がこのバ イセル の 平面部 を形成 していることを示 している。また
2H NMRで は 30
では 37° C付 近 のごく狭 い 温度 でのみ配 向バ イセル が形 成 したのに対 し、
°
Cお よび 40° C以 上 にお いてもバ イセル の配 向 が示 唆 された。この違 い は 、31P NMRお よ
び動 的光散 乱測 定 の 際 には、アシル 鎖長 の異なる SMの 混合 物である bSMを 用 いたのに
2H NMR測 定 の 際 にはアシル 鎖 長 が単 一 な SSMを 用 いたためだと考 えられる。ア
対 して、
シル 鎖 の長 さの異 なる長 鎖脂 質 混合物 は配 向バ イセル を不安 定 にする可能性 がある。
(B)30° C
(A)28° C
祐
0
(C)37° C
74
あ
話⇒
‐
あ
J“
((〕 )
Me3鳥
O ?H
― 》く
::l増
:7
R=lH:N― stearoy:‐ SM(SSM)
R=2H:10o,100… d2
図
3‐
SSlWSSMDHPC(1/3/1)バ イセル の
510'‐ あ―
(C)37° C、 (D)40° C、 (E)45° C、 (F)50° C、
SSM
2H NMRス ペ クトル 、
(G)SSMお よび
75
(A)28° C、 (B)30° C、
SSMの 構 造
10'‐ あ‐
3‐
2等 方 バ イセル の形成確認
3‐ 2‐
a31P NMR
bSM/DHPCで も同様 に 31P NMRを 測 定した (図
等方 的な 2本 のシャー プ
型 の等方 バ イセル の形
なシグナル (aM=2.7 ppm,あ HPc=2.l ppm)が 観 測 され 、これ は月ヽ
成 を示唆 している。SMは 3位 のヒドロキシ基 による分子 内水 素結合 によつて 、より低磁 場側
31P
H'2)。
にシグナル がシフトしている
9=0.5バ イセル では い ずれ の温度 、濃度 にお いても
g=0.5の
3‐ 6)。
NMRシ グナル は変 化 しなかつた。
(13)
35°
C
37° C
40° C
100
図
50
3-6 bSMDHPC(1/2)バ イセ ル の 31P NMRス ペ クトル 、体 )500 mM、 (B)100 mM
76
3‐
2-b動 的光散 乱
7=0。
5 bSM/DHPCバ イセル の動 的光 散 乱 実 験 か らバ イセル の サイズ を測 定 したところ、
31P NMRと 同様 に温度 および 度 の影 はなく、201111n程 度 の 大きさであることが分 かつた。
濃
響
これ は DMPCバ イセル と同程 度 の大きさである。以 上より、9=0.5の ガヽ
型 bSMDHPCバ イセ
ル は 、広 い 温度・濃 度範 囲 で安 定 に形 成 され 、そ の形 状・会合 体サイズ に変化 はない と考 え
られる。後述 の配座 解析 のための溶液 NMR測 定 は脂 質濃 度 100 mMお よび測 定温度 37
°
Cで 行 つた。
以 上 の ように 、長 鎖脂 質 として SMを 用 い ても、バ イセル が形 成 可能 であることが示 され
た。
(A)
(13)
1
Jt
,1
r,
11
1
:
4
1
,
1
, 1
′ 1
′
、
10
1∞
1∞
10m
llXXl
particle size/11m
particle size/nln
図 3… 7 bSMDHPC(1/2)バ イセルの動的光散乱、(A)500 mM,(B)100 mM、 (破 線)35° C、
(実 線)37° C、 (点 線 )40° C
77
3‐
3コ レステロール含有バイセルの調製
・非ラフトのそれぞれの場合で比較 を行うために、Chol含 有バイセルの
SMの 配座をラフト
調製 を試みた。初 めに、固体 NMRと 同じ割合で bSM/Cho1/DHPC(2/2/1ま たは 4/4/1)バ イ
セルの調整を試みたが、すべて 白色沈殿 が生じバイセル は形成されなかつた。また、DHPC
以外 の各種界面活性剤 (図 3‐ 8)を 用 いたが、いずれもバイセル の形成は確認 できなかつ
た。
wos03Na
sodium dodecyl sultate (SDS)
X=0,R=C8H170dけ lgiucopyranoside
X=S,R=C7H15 heptyithiogiucopyranoside
N`
X=SI R=C8H170dり ithiOglucopyranoside
H。
ギOH
3
tYR
OH
O
R=H CHAPS
R=OH CHAPSO
R=C8H17 MEGA・ 9
R=C9H19 MECA‐ 10
図
怯 。
3-8バ イセル 調製 に用 いた界 面活性斉J
バイセルに Cholを 含有させると、バイセルが安定化することが報告されているが、Cholの
9'BL Cholを SMに して 10%、 20%、 30%(moν
対
割合は長鎖脂質に対して 10%程 度である
bSM/DHPCバ イセル の調製 を試 みたところ、20%,30%で は沈殿 が生 じたの
に対 し、10%Cholで は 自色 沈 殿 は生 じなか つた。そ こで 、10%CholosoSM)含 有 bSl西
mol)の 割 合 で
DHPC(4/1)サ ンプル の 31P NMRを 測 定した(図 3-9)。 脂 質濃度 500 mMで は 35° Cか ら45° C
で配 向バ イセル の形成 が確認 された。また 100 mMに お いても配 向バ イセル が形 成 した。こ
れ は 、10%Cholの 添カロによつて、バ イセル が安 定化 したことを示 唆 している。また、10%Chol
31P NMRか ら確 認 した (図
含 有 小 型 バ イセル (S]WChO1/DHPC=1/0.1/2)の 形 成 も同様 に
3-10)。 Chol含 有小型 バ イセル は Chol非 含有 バ イセル と同様 に 、温度 、濃度 によつて変化
しないことも示 された。
78
紀0
5b
6
巧b
おo
:‐
‐
100
4♂ o
35° C
:
100
:
50
:
:
0
:
50
-150
37° C
:
100
I
50
:
:
0
:
50
l
‐
100
置0
‐
150
79
5Ъ
8 5Ъ
4♂ 0 45b
45° C
ぼ。
図
:Ъ
3 Jo 4♂
o JJ0
3-9b跡″ Cho1/DHPC(4/0.4/1)バ イセ ル の
31P NMRス ペ クトル (A)500 mM、
(B)100 mM
(A)
35°
80
C
37° C
:
100
:
50
:
:
0
:
:
‐
50
-100
紀0
‐
150
図 3-10 bSM/Cho1/DHPC(1/0.1/2)バ イセル の
5b
お0
6 JO
45b
31P NMRス ペ クトル 、
(A)500 mM、 (B)100
mM
このバ イセル を用 い て Cholの 有 無 による配座 の比 較 を行 うに当たり、SMに 対 して
10%
Cholで バ イセル 上 にラフトが形 成 す るのかが 問題 となる。蛍 光 顕微 鏡 のよる膜 上 の ドメイン
の観 察 から、SIWChol系 にお いておよそ 8%程 度 の Cholに よつて、SMの 一 部 が L。 相 となり
当研 究室でもい くつ かのラフト形
始 め 、30%程 です べ て L。 相 となることが報告 されてい る
2H固
体 NMRが よい指標 になる。Cholが 共存 するこ
成評価試 験 を行 つているが、なかでも
14)。
とによつて 、アシル 鎖 の 四極 子 分 裂 幅 が増 加 、す なわち運 動 性 が低 くなることが示 されてお
そこで 10%Cholを 含 む
り、中でもアシル 鎖 の 10'位 にお い てその変化 が最 大 になる
2H固 体 NMRを 測 定した (図 3… 11)。 Chol
10'… あ…
SSM/SSM/DHPC(1/3/1)バ イセル を調製 し、
10)。
の 添加 によつて 、四極 子 分 裂 幅 の増加 が観 測 されたことか ら、バ イセル 上で
L。
相 が形成 さ
10、
れたことが示 唆 された (表 3-1)。 しかし、そ の増 加 量 はリポソームの場合 と比 較 して小 さく
10%Cholで はす べ ての SMが L。 相 になっているわけではない と考 えられる。
81
(IB)33° C
(D)37° C
(F)45° C
■
0
あ
融⇒
―
あ J“
(G)50° C
S帥″S跡〃Cho1/DHPC(1/3/0。 4/1)バ イセル の
図 3-11 10'… あ―
C
(B)33° C、 (C)35° C、 (D)37° C、 (E)40° C、 (F)45° C、 (G)50°
82
2H NMRス ペ クトル
(A)30° C、
SMの 2H NMR測 定から得 られた四極子分裂幅△v/kI‐ Iz
表 3‐ 110'― め―
10)
バ イ セル
リポ ソーム
28°
C
30° C
SNI1/DHPC
SM/Cho1/DHPC
(4/1)
(4/0.4/1)
45° C
50° C
(1/1)
―
37.0
C
35° C
40° C
SM/Chol
a
-a
_a
54。
3
a
―
33°
37° C
SM
37.1
33.6
28.8
25。 1
22.8
35.3
33.5
-a
52.9
30.0
30.9
51.9
27.3
27.4
aシ グナルのブロードニングにより四極子分裂 が観測 されなかった
以上、10%Chol含 有バイセル●s.SM,mOν mol)の 調製 に成功した。10%Cholで は SM
すべてが L。 相 になっているわけではないが、少なくとも一部はバイセル上で L。 相を形成 し
・非ラフトにおける SM
ていると考えられる。したがつて、この 10%Chol含 有バイセル はラフト
配座 の比較を行うために有用であると考 えられる。
83
3…
4バ イセル を用 い た SMの 配 座 解 析
3‐ 4‐
aSSMDHPC(1/2)小 型 バ イセル の lH NMR測 定
bSMの ように 、アシル 鎖 長 の 異 なる SM混 合 物 を用 い ることによつて 、バ イセル が 不 安 定
化 され る可 能 性 が示 され た。またアシル 鎖 長 によつて相 転 移 温 度 などの 物 理 的性 質 に差 が
あり、配座 解 析 を行 うに 当たり、アシル 鎖 長 の 違 いが SMの 配 座 に影 響 を与 えか ね ない 。そ
こで 、バ イセル を用 い た
SMの 酉己座 解 析 には、bSMか ら HPLCで 精 製 した SSM(図 3-12)を
用 い た。
図 3-12D― 物
初 め に 、脂 質 濃 度
の
―
r_stearoyl‐ SM(SSM)の 構 造 と炭 素番 号
“
(SSM+DHPC)100 mM、 測 定 温 度 37°Cで SSM/DHPC(1/2)バ イセル
lH NMRを 測 定 した (図
3‐ 13)。
DHPCの シグナル が強 く観 測 され たが 、SMの シグナル も
比 較 的 シャー プ に観 測 され てお り、各 種
ができた (表
た (表
3‐ 3)。
2Dス ペ クトル よりす べ てのシグナル を帰 属 す ること
lH NNIRよ
り、ビシナル 水 素 一 水 素 スピン結 合 定 数 (3JHm)を 得
測 定 した
17)ス ペ
ク
lDス ペ クトル で 読 み 取 れ なかつたもの は Exclusive COSY(EoCOSD15‐
3… 2)。
3JHn3は
7 Hzと 大 きな値 をとつてい ることか ら、C2‐ C3結 合 はア ンチ配座
が 優 勢 であると考 えられ る。重 メタノー ル 中 の値 と比 較 す ると(表 3-3)、 バ イセル 中 の ほ うが
トル か ら求 めた。
3JH2/H3は
10。
大 きな値 をとつて お り、SMの C2‐ C3結 合 は膜 中 でよリアンチ配 座 が 増 加 す ると考 え
1め
しw地 の値
られる。同様に、報告されているアミド部分におけるKarpluS式 から考えると、
は N‐ C2結 合 にお いてもアンチ 配座 が優 勢 であることを示 唆 している。
続 い て 、プ ロトン間 の 距 離 情 報 を得 るために、NOESY測 定 を行 つたところ (図 3‐ 14A)、
H2/H4お よび H3/H5に クロスピー クが観 測 された。またアミドプ ロトン (7.83 ppm)は 4 ppmの
シグナル とのクロスピー クを与えたが、このシグナル は Hlと H3の シグナル が重複 しているこ
とから、どちらのプ ロトンとの相 関か 帰属 できなか った。アミド周 辺 の配座 を知 るためにはこの
)を
部分 の帰属 は必 要 である。そこで 、3-´ SMり 用 いて 同様 に NOESY測 定を行 つたところ、
クロスピー クの 強度 は 50%程 度 に減少 した (図 3¨ 14B,C)。 すなわち、SM/DHPCバ イセル の
NOESYス ペ クトル にお けるアミドプ ロトンとのクロスピー クに、Hlと H3は ほぼ等 しく寄 与して
いることが示 唆 された。
84
8
図
3-13 SSM/DHPC(1/2)バ イセ ル の lH NMRス ペ クトル
表
(37° C、 標 準 物 質
DSS)
3-2 SSM/DHPC(1/2)バ イセル にお ける SSMの lH NMR化 学 シフ ト(標 準 物 質 DSS)
∂ ppm
5/ ppm
表
3…
NH
H5
H4
7.83
Hβ
3.66
5.72
H7
3.20
5.41
H2'
2.21
Hα
4.28
H6
1.98
Hl
H3
4.02
H3'
1.60
4.02
CH2
1.22
H2
3.90
H18,18'
0.80
3バ イセル およびメタノール 中の SSMの スピン結 合 定数
(3ι
ttH)/Hz
3JH2/H3
3JH3/H4
3JNWH2
SSM/DHPC(1/2)
10.7
7.7.
9.1
SSM/Cho1/DHPC(1/0.1/2)
10.5
7.7
9.0
SSヽ4in
8.4
7.6
-a
CD30D
aNH→ NDへ の 交換
85
.‘
.
40
30
20
40
30
20
図 3-14(A)SSヽ便 )HPC(1/2)バ イセル の NOESYス ペ クトル 、(B)拡 大 図 、(C)3-″ SM/DHPC
(1/2)バ イセル の NOESYス ペ クトル の 拡 大 図
86
3-4-b10%Chol含 有 SM/DHPC(1/2)小
型 バ イセル の
lH NMR測 定
同様 に SM/Cho1/DHPC(1/0.1/2)バ イセル の 1次 元 、2次 元 NMR(E.COSy NOESY)を 測
3JH/Hは
定 した (図 3-15,16)。 化 学 シフトお よび
Choリ ト含 有 バ イセル と比 較 してほとん ど差 異
はなか った (表
3… 3)。
これ は Chol添 加 によって SMの 配 座 は変 化 しないことを示 唆 している。
また NOESYス ペ クトル も Chol非 含 有 バ イセル とほぼ 変 化 がなく、や は りChol含 有 リト含 有
バ イセル 中 にお い て
SMの 配 座 に差 はな いことを示 している。
図 3-15 SSM/Cho1/DHPC(1/0.1/2)バ イセル の
lH NMRス ペ クトル
NOESYス ペ クトル
87
V ´
一一 ′
● ●
図 3-16 SSM/Cho1/DHPC(1/0.1/2)の
3-4-c 酉己歴
E角牢
り斤
SMDHPCバ イセル の lH NMRに お いて
大きな値 を示 したことから、SMの
C2-C3結 合 はアンチ配座 が優 勢 であることが示 唆 される (表 3… 3)。 またペ プチドのアミドプ ロ
トンと Cロ プ ロトンの二 面角 に 関す る Karplus式
3JH2/H3が
18)か
ら判 断すると、N¨ C2結 合 (H― N― C2-H2
二 面角 )に お いてもアンチ配座 が優位 であると考 えられる。
一 方 C3-C4結 合 に関 しては 、ペ プチドやタンパ ク質 中 にそ のような構 造 が 見 られないため 、
c(sp2)¨ c(sp3)結 合 における Karplus式 は 報告 されてい な い。B3LYP/6-31G(d,p)基 底 関数 を
用 いて密 度汎 関数 法 (DFT)よ り、C3-C4結 合 にお ける KaTlus式 を求 めた。図 3-17に 示 し
た SMの 構 造 の一 部 を用 い 、C3-C4結 合 を 30° ず つ 回転 させ てそれぞれ の構 造 にお ける
3JH3/H4を
3JH3/H4か
ら次 式 に対してフィッティングを行 い 、KarpluS式 を得た。
C3… C4結 合 にお い てアンチ酉
己座 が
得 られた Karplus式 より、観 測 された
優位 であることを示 してお り、NOESY測 定 にお いて、H3/H5に クロスピー クが観 測 されたこと
計算 した。得 られた
3JH3/H4(=7.7 Hz)は
と一 致する。
0
・
^
1
名
。 釧
8
∝
HO十
HNYCH3
0
3J″
3/″
4=И
C° S2(θ
+ψ )十 B COS(θ
)+C
tt ψ
=6。 95 cos2(θ +4.78° )-0.34 cos(θ +4.78°
図 3-17 DFTよ り求 めた H3-H4二 面角 に対する Kattlus曲 線
88
)+1.84
CH3
3-5考 察
本 章 では 、より容 易な膜構成脂 質 の構 造解析 手法 の確 立 を 目指 し、溶 液 NMRに よる SM
の 配座 解 析 を行 つた。通 常脂 質 膜 にお い て構 造解 析 を行 う場 合 には 、非 結 晶性 や 異 方 的
環境 といった理 由から固体 NMRが 用 い られる。しかし固体 NMR測 定を行 うためには 、分子
の 同位 体標 識 は必 要不 可欠 であり、その標 識 体 の調製 に多大 な時 間、労力 、費用 がかかる
こともあり、必 ず しも効 率 の 良 い方 法 であるとは言 えない。脂 質膜 系 に溶液 NMRを 適 用す
れ ば容 易 に構 造解 析 を行 うことができると考 えられることか ら、バ イセル を用 い ることとした。
しかし SMバ イセル は報告 がなく、従来 バ イセル によく使 用 される PCと 同様 にバ イセル を形
31P NMR、 2H NMR、
成 可能 かは不 明 であつた。
動 的光散 乱実験 から、SMDHPC系 にお い
SSM/DHPCバ イセル
て、SMが バ イセル を形成することを初 めて明らか にした。また 10'― め―
の 2H
NMRに お いて鋭 い二 重線 が観 測 されたことから、SMが バ イセル の平面部 を構成 して
いることがわかった。
続 いて脂 質ラフト形 成 時 とそうでない場 合 での SMの 配座 の違 いを比 較す るため、Chol
含 有 バ イセル の調製 を試 みた。脂 質 ラフトの大きな特 徴 として、界 面活性剤 TritOnX-100に
20)。
これ は 、脂 質 ラフト以外 の脂 質膜成 分 が TrironX-100に よつ
対する不溶性 が挙 げられる
てミセル 化 し可溶化 す るの に対 し、ラフト成 分 は TritolⅨ 存在 下 でも二 重膜 としての形 状 を
保 つていることによる。このような不溶化 したラフト成 分 は 、そ の周 りを TritOnXに よって取 り囲
まれた構 造 をとつていると予想 され る。同様 にバ イセル も長 鎖脂 質 の形成 する二 重膜 の周 り
を界 面活性剤 が取 り囲んだ構 造 (図 3-2)を していることから、両者 は類 似 した形 状 をしてい
ると考 えられる。このことはバ イセル で脂 質 ラフトを再現 できる可能性 を強く示唆 している。し
かし、実際 は Chol含 有
SM/DHPCバ イセル の調製 は困難 であった。Chol濃 度 が SMに 対
して 20%以 上 になると、Cholは バ イセル 中 に含 有されず沈殿 となって析 出した。この状態 で
lH NMRを 測 定すると、DHPCに 対する SMの シグナル も減少 してお り、SMも Cholと ともに
沈殿 したと考 えられる。これ はまさに脂 質 ラフトの性 質 である界 面活性剤 に対 す る不溶性 を
表 してお り、Cholの 添加 によつて
SM同 士の相 互 作用 が 強 められた結果 、DHPCに 対 して
不溶 になつた可能性 がある。
一 方 、10%Chol含 有
SSM/DHPCバ イセル の調製 は成 功 した。重水 素標識 した Cholを
2H NMRス ペ クトル は 二 重線 を示 し、Cholも
用 いて SSM/J― Cho1/DHPC(4/0.4/1)バ イセル の
バ イセル の 平面部 に存在 することが分 かつている。10'― め―
SSMDHPCバ イセル の 2H NMR
から得 られた四極 子分裂幅 は 、Cholの 添加 によつて増 力日してお り、Cholに よってバ イセル の
二 重膜 中の SMの オ ー ダー が上 昇 したことが示 唆 された。これ はバ イセル 上 にラフト様 ドメイ
ンが形 成 されたことを示 唆 している。
SSM/DHPCバ イセル および SSM/Cho1/DHPCバ イセル を用 いて lH NMR測 定を行 い 、ス
ピン結 合 定数 および NOE実 験 からバイセル 中の SMの 立 体配座 を推 定した。バ イセル 中の
89
SSMで は 、H2/H3、 H3/H4お よび H2/NHは す べ てアンチ配座 が優 位 であり、この配座 は
Cholの 有無 によって変化 しないことがわかった。すなわち、スフィンゴシン部分 の配座 はラフ
・非ラフトによらず 一 定であることが示 され た。NOEお よび スピン結 合 定数 から得 られた構
ト
造 をもとにエネル ギー 最 小化 を行 い 、バ イセル 中の SMの 立 体配座 を図 3-18の ように推 定 し
NMRよ り得 られた構 造 (図 29)と ほぼ 同 じ構 造 である。しかし C3‐ C4結 合
に 関 しては 固体 NMR測 定では Cholの 有 無 による配座 変化 が示 唆され ている (図 29B)21、
た。これ は 固体
2‐
2…
NMR)と リポソーム (固 体 NMR)で は、測 定温度 や Chol濃 度 が異なるため、
2H NMR測 定より、
単純 に比 較 することは難 しいが 、10%Ch01含 有 SM/DHPCバ イセル の
バ イセル 中で SMは Cholと 相 互 作用 していると考 えられることから、10%Cholで は C3… C4
さすぎて観 測 できなかつた 、もしくは Cholは SMの スフィンゴシン側
結合 の配座 変化 が月ヽ
バ イセル (溶 液
(C3,C4)よ りもアシル 鎖側 (C10')と の親 和性 が 高 い と考 えられる。
____ 3」 HH
―――
NOESY
図 3-18バ イセル 中の SMの 推 定配座 (MacroModel version 8.6,力 場
MMFFs)
SMを 用 いてバ イセル が形 成 可能 であることを初 めて 明らか にした。
SM/DHPCバ イセル を用 いて 、lH溶 液 NMRの スピン結 合 定数 および NOE測 定から、バ イ
以 上より、本研 究で
セル 中の SMの 立 体配座 を推 定す ることに成 功 した。SMの スフィンゴシン部 は Cholの 有無
によつて変化 しないことが示 された。本 手法 では 分子 を同位 体標 識 す ることなく膜 中 の構 造
を解 析 す ることが 可能 であり、膜 構 成 脂 質 の構 造解 析 にお いて非 常 に有 用 な方 法 である。
今 後 、他 の脂 質 に関しても本 法を適 用す ることによつて 、脂 質 が膜 上 で形 成 するマイクロドメ
インの分子 基盤 が 明らか になることが期待 される。一 方で現状 では Chol濃 度 が 10%程 度 が
上 限 であり、種 々 のバ イセル 形 成 条件 の検討 や 、バ イセル に含 有 可能 な Chol誘 導 体 の 開
発 などが期待 される。
90
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10)安 田智 一
大 阪大学大学院理学研 究科化 学専攻
平成
23年 度 修 士 論 文
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16)GriesingeL C.;Sorensen,0.ゝ た;Emst,R.Ro J Cttθ
17)Griesinget C。 ;Sorensen,Oo Mた
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18)Wang,A.C。 ;Bax,A.JИ ″.Cttθ ″.Sο c.1996,″ ∂,2483-2494.
19)鈴 木 孝
大 阪 大 学 大 学 院理 学研 究 科 化 学 専 攻
平成
21年 度 修 士 論 文
20)SimOns,K。 ;Ikonen,E.ハ リ″″ 1997,3∂ 乙 569… 572.
21)前 田佳 子
大 阪大学大学院理学研 究科化 学専攻
91
平成
22年 度 修 士 論 文
第 4章 結論
固体 NMR測 定 によつて求めた磁 気 双極 子相 互 作用解 析 より、脂 質膜 中で SMは 異 なる
配座 が安 定 に存在 す ることが明らか となつた。また、SMの アミド部 からスフィンゴシン部 の配
向 は Cholの 有無 にかかわらず 、あまり変化 しないの に対 し、リン酸部 の配 向 は Cholの 添カロ
によつて大きく変化 す ることが示 された。一 方 、Cholに よつて SMの 揺 らぎは大きく抑制 され
ることが分 かつた。これ により、アミド部位 を通 しての SM分 子 間相 互 作用 が安 定化 され マイ
クロドメインの形成 につ ながると考 えられる。
また、長 鎖脂 質 として SMを 用 いてバ イセル が形成 可能 であることを初 めて明らか にした。
また 、10%Chol含 有 バ イセル の調製 にも成 功 した。この SMバ イセル を用 いることで 、従 来
lH NMRス ペ クト
困難 であると考 えられてきた、脂 質膜 系 に溶液 NMRを 適 用 し、高分解 能
ル の取得 に成 功 した。スピン結合 定数 および NOEに 基 づ いて、脂 質膜 中の SM界 面部分
の立 体配座 を明らか にした。Cholの 有 無 によつて SMの 界 面部 分 の配座 はほとんど変化 し
なか つたことか ら、ラフトを形成 した場 合 でも、していない場 合 でも SMの 界面部 分 の構 造 は 、
ほぼ一 定 に保 たれることが示 唆 された。
固体 NMRで は、Cholの 有無 によつて 、C3‐ C4結 合 の 回転配座 の変化 が示 唆 されてお り、
バ イセル 中の結果 とは若 干異なるが、これ は Chol濃 度 が異なるためであると考 えられる。す
なわち、固体 NMRの 条件 では SIWChol=1/1で あるの に対 し、バ イセル では SIWChol=10/1
であることか ら、バ イセル では Cholに よつて (観 測 可能な ほど)十 分 に起 こつていないことが
考 えられる。今 後 、より高濃度 の Chol含 有 バ イセル の調製 が期待 される。
本研 究 では 、固体 NMRで 観 測 される磁 気双極 子相 互 作用 に基 づ いて、脂 質 膜 中の SM
の酉己座 、配 向を解 析 した。また固体 NMRの 相補 的な手法 として 、溶 液 NMRを 用 いてバ イ
セル 中の SMの 立 体配座 を明らか にした。両手法 によつて推 測 された SMの 界 面部分 の配
座 はほぼ一 致 してお り、本 手法 は膜 中の脂 質 の立 体配座 解 析 に有用 な手法であることが示
された。今 後 同様 の 手法 によつて、Cholの 有無 による SMの コリン部分 の配座 、配 向解析 を
行 うことによつて、脂 質膜 中の SM― SMお よび SM‐ Chol分 子 間相 互 作用解 明 に繋 がることが
期 待 される。また PCや スフィンゴ糖 脂 質 など、他 の脂 質 にも本 手法を適 用 し、SMの 構 造 と
へ
比 較す ることで 、脂 質 ラフト形成 の 分 子機 構 、構 造 的基盤 の解 明 の糸 口となることが期待
される。
92
5章
第
5‐
実験項
1使 用 機 器 等
カラム クロマ トグラフィー
MERCK
Silica Ge1 60 N(100‐ 210 mesh ASTM)
薄 層 クロマ トグラフィー
MERCK
溶液
Silica Ge1 60 F254
NMR
lH NMR
JEOL
ECA‐ 500(500 MHz)
reference:CDC13(CHC13)7.24
CD30D(CHD20D)3.30
H20/D20(DSS)0
13c NMR
JEOL
ECA… 500(125 MHz)
reference:CDC13(13cDC13)77.0
CD30D(13cD30D)49.0
H20/D20(DSS)0
31P NMR
JEOL
ECA… 500(202 MHz)
reference:H20/D20(80%H3P04)0
NMR
DOR
固体
駆
Chemagnetic CMX‐ 300(プ ロー ブ :Varianh
2H NMR
BC‐
Gly(外 部標 準 )176.03
31P NMRの 等方値 0
reference:1‐
Chemagnetics CMX… 300(プ ロー ブ :Otsuka Electronics)
NIIS
Te..1.o QueSt LCQ DECA
93
動 的光散 乱
HORIBA LB-500
HPLC
島津 LC-10ADvp、
SPDM10Avフ ォ
トダイ オ ー ドア レイ検 出器
密 度 汎 関数 計 算
Gaussian 09W
エネルギー 最小化
MacroModel
乾燥溶 媒 等
また各反応 は、特 に記 述 のない 限り、アル ゴン雰 囲気 下 で行 つた。
TLCは CeS04‐ MO(P04)2水 溶液 、もしくはニンヒドリンーメタノール 溶液 に浸 した後 、カロ熱 する
ことで発 色 させ た。
94
5-2 1'-r3c-3', 3'-dz-SM(1)DAFF,
J創
0∼ ヽ
鵬
D D
NaOMe, CH3OD
Q5H釧
Me。 ん
16
2,2‐ ″
2‐ Methyl
17
heptadecanoate(17)
1_ヘ プタデカン酸メチル 16(316.4 mg,1.17 1111mol)を メタノール 4(5
mL)に 溶 解 し、ナ トリ
熱 還 流 した。35wt%重 塩 酸 をカロえ
ウムメトキシド(94.8 mg,1.75 1111nol)を カロえて、27時 間カロ
て反応 停 止 後 、酢 酸 エチル で抽 出 し、飽 和塩 化 ナトリウム水溶 液 で洗浄 した。無水硫 酸 マグ
ネ シウムで 乾燥 し、乾燥剤 を濾 別 して溶 媒 を減圧 留 去 後 、残 澄 をシリカゲル カラムクロマ トグ
17(221.5
ラフィー (ヘ キサ ンー酢酸 エチル 、10/1)で 精製 し、重水 素化 ヘ プタデカン酸メチ ル ー
13c NMR測
lHお よび
定より、重水 素化 率 は 、
11mol,66%)を 無色結 晶 として得 た。
89%(あ 78%,422%)で あつたため 、再度 同様 の条件 に伏 した。メチル エステル 17(重 水
素化 率 ∼90%,221.5 mg,0.819 nlmol)を メタノール イ1に 溶解 し、ナ トリウムメトキシド(66.4 mg,
1.23 mmol)を 加 えて 、24時 間加 熱 還流 した。35wt%重 塩 酸 をカロえて反応 停 止 後 、酢酸 エチ
mg,0。 773
ル で 抽 出 し、飽 和塩 化 ナ トリウム水 溶 液 で洗 浄 した。無 水 硫 酸 マ グネシウムで 乾燥 し、乾燥
剤 を濾 別 して溶 媒 を減圧 留 去 後 、残 澄 をシリカゲル カラムクロマ トグラフィー (ヘ キサ ン/酢 酸
ヘ プタデカン酸メチル 17(194.9 mg,0。 680 11mol,88%)を 無
エチル 、10/1)で 精製 し、2,2-あ ―
lHお よび 13c NMR測 定より、重水 素化 率 は 、92.5%(め 85%,グ115%)で
色結 晶 として得 た。
あつた。
colorless crystal:RfO.46(1/10,Cthyl acetatc/hexaneヽ
lH NMR(500 MHz,CDC13)δ
3.60
(3H,s,OMc),2.22(0.15H,tt,2JHD=2.O Hz,3JIIII〒 6.6 Hz,H2),1.55(2H,t,3JHH=6。 6 Hz,H3),
1.27… 1。 17(26H,CH2),0・ 83(3H,t,3JHH=6。 9 Hz,H17);13c NMR(125 MHz,CDC13)δ 174。 1
(Cl),51.2(OMc),33.7(quintet,lJcD=19・ 2 Hz,C2),31.9,29.7,29。 6,29.5,29。 4,29。 3,29。 2,
29.0,24.8,22.6,14.0;MS(ESI)309[M+Nal+
鵬歳D D
C45H34
17
Hoγ %5H"
THF
rt,7h
D D
18
2,2‐ ″
2‐ heptadecanol(18)
ヘプタデカン酸メチル 17(194.9 mg,0。
2,2‐ め‐
680 11mol)を 無水テト
ラヒドロフラン(3.4 mL)
に溶解し、氷冷下、水素化リチウムアルミニウム LiAlH4(19・ 4
95
mg,0。 510 111mol)を 加え、室温
で 1.5時 間攪 拌 した。さらに、LiAlH4(6.O mg,0。 158 rnmol)を 加 え 1時 間攪拌 したが 、TLC
上でエステル 17が 確認 されたので 、LiAlH4(12.5 mg,0。 329 trllnol)を 加 え、室温で 3時 間攪
拌 した。しかし、依 然 としてエステル
11mol)を 加 えて、室温で
17が 確認 されたため、さらに LiAlL(11.6 mg,0.306
30分 攪拌 したところで 、TLC上 でエステル 17の 消失 を確認 した。
H20を カロえて反応停 止 後 、生じた沈殿 をセライト濾 過 で濾 別 し、酢酸 エ チル で洗 浄 した。溶
媒 を減圧 留 去 後 、シリカゲルカラムクロマ トグラフィー (ヘ キサ ン/酢 酸 エチル 、3/1)で 精製 し、
ヘ プタデカノール (162.9 mg,0.630 11111nol,93%)を 無 色結 晶 として得 た。
2,2‐ め‐
colodess crystal;Rf O.H(1/10,cthyl acetate/hexane);lH NNIR(500 MHz,CDC13)δ
3.81
(2H,br s,Hl),1.33-1.21(28H,CH2),0・ 86(3H,t,3JHH=6.9 Hz,H17);MS(ESI)281[M+Nal+
Hottq5H"
D D
18
TsCI,Et3N,DMAP
CH2C12
00C→ rt,9h
quant.
%5H釧
Ts喩
D D
19
heptadecyl′ ‐
loluenesulfonate(19)
2'929‐あ‐
ヘ プタデカノール 17(160.O mg,0。 619 111mol)を ジクロロメタン (5
2,2‐ あ―
mL)に 溶解 し、氷
冷 下 、トリエ チ ル アミン (172.6 μL,1.24 1111nol)、 二 μ ジメチ ル アミノピリジン (7.6 mg,61.9
トル エ ンスルホニル (177.O mg,0.929 1111nol)を カロえ、室温で 3時 間 した。トリ
μmol)、 塩 化 ′―
エチル アミン (86 μL,0.6211111n01)、 塩 化 ρ―
トル エ ンスル ホニル (119.5 mg,0.627 111mol)を 追
加 して室温で
6時 間攪拌後 、H20を 加 えて反応 を停 止 した。酢酸 エチル で抽 出 し、飽 和炭
酸 水 素 ナ トリウム水 溶 液 、飽 和 塩 化 ナ トリウム水 溶 液 で洗 浄 した。無水 硫 酸 マ グネシウムで
乾燥 し、乾燥 剤 を濾 別 後 、溶 媒 を減 圧 留 去 した。残 澄 をシリカゲル カラムクロマ トグラフィー
(ヘ キサン 酢酸 エチル ,1/10)で 精 製 して、トシラー ト19(292.4 mg,quant。 )を 自色粉 末 として
得 た。
white powdeち RfO.36(1/10,Cthyl acetate/hcxane);lH NMR(500 MHz,CDC13)δ 7.77(2H,
d,3JHH=8.6 Hz,Ts),7。 32(2H,d,3JHH=8.6 Hz,Ts),3.99(2H,s,Hl'),2.43(3H,s,Ts),
1.30-1.16(28H,CH2),0。 86(3H,t,3JHH=7.2 Hz,H17')
96
F賜
M
岬
D
K13cN,18-crown-6‐ ether
卍3cttQ5H"
D D
h
Tsoγ
%5H釧
D D
19
3,3‐ あ‐
octadecanenitrile
20
oO)
トシラー ト19(292.4 mg)を N,N― ジメチル ホル ムアミド(3 mL)に 溶 解 し、氷 冷 下 、18-ク ラウ
ンー
6… エ ー テル (327.2 mg,1。 24 11mol)お よび [BC]シ アン化 カリウム (60.5 mg,0。 929 11mol)を
加 え 、室 温 で
25時 間攪 拌 した。H20を 加 えて反 応 を停 止 した 後 、酢 酸 エ チ ル で 抽 出し、飽
和 炭 酸 水 素 ナ トリウム水 溶 液 お よび飽 和 塩 化 ナ トリウム水 溶 液 で洗 浄 した。無 水 硫 酸 ナ トリウ
ムで 乾 燥 後 、乾 燥 剤 を濾 別 し、溶 媒 を減 圧 留 去 した 。残 澄 をシ リカゲ ル カラムクロマ トグラフ
オ クタデ カ ンニ トリル 20(98.3 mg,0。 366
ィー (ヘ キサ ン 酢 酸 エ チ ル ,50/1)で 精 製 し、3,3-め …
11mol,59%)を 自色 固体 として得 た 。
white solid;RfO。 66(1/10,Cthyl acetate/hexane);lH NMR(500 MHz,CDC13)δ 2.29(2H,d,
子
た H=-9.5 Hz,H2),1.40(2H,br t,3JHH=6.6 Hz,H4),1.32… 15(26H,CH2),0。 85(3H,t,3JHH
1。
=6.9 Hz,H18);13c NMR(125 MHz,CDC13)δ l19.8(Cl),31.9,29。 7,29.6,29.5,29。 4,29.3,
29。 2,28。 7,28.4,28.3,24.6(quintet,lJcD=20.4 Hz,C3),22.6,16.8(d,lJcc=56.4 Hz,C2),
14。
1;MS(ESI)291[M+Nal+
ヾ 3cγ
NaOH"o
q5H釧
D D
EtOH
relux,18h
91%
20
1_13c…3,3‐ み
Ю
写℃ ℃
octadecanoic acid o2)
ニ トリル 20(98。 3 mg,0.366 1nmol)を エタノール (3 mL)に 溶 解 し、12.5M水 酸化 ナ トリウム
水溶液 (l mL,12.5 1nmol)を 加 えて、18時 間加 熱還 流 した。lN塩 酸 で反応停 止 後 、酢酸 エ
チ ル で抽 出 し、飽 和塩 化 ナ トリウム水溶 液 で洗 浄 した。無 水 硫 酸 マグネシウムで 乾燥 後 、乾
燥剤 を濾 別 し、溶 媒 を減圧 留 去 した。残 澄 をシリカゲル カラムクロマ トグラフィー (ヘ キサ ン/
酢 酸 エ チル ,5/1)で 精製 し、1‐
13c_3,3¨
オクタデカ ン酸
め‐
(ス テアリン酸 )(96。 3
mg,0。 335
1111mol,91%)を 自色粉 末 として得 た。
white powdet RfO.46(1/1,ethyl acetate/hexanc);lH NMR(500 MHz,CDC13)δ
2JcH=_6。
9 Hz,H2),1.32‐ 1。 20(28H,CH2),0・ 86(3H,t,3ぬ H=7.2 Hz,H18ゝ
MHz,CDC13)δ
179。
1(Cl);MS(ESI)286[M― H]
97
2.31(2H,d,
13c NMR(125
p-nitrophenol, DCC
J釧
Ю
0°7出 。
叩
」
丁HF
rt,14h
π
72%
22
c
13c¨
3,3‐ J2‐ OCtadecanoate(5)
nitrophenyl l‐
′…
カル ボン酸 22(92.l mg,0.320 mmol)を テトラヒドロフラン (1.2 mL)に 溶 解 し、氷 冷 後 、二
vジ シクヘ キシル カル ボジイミド(85。 9 mg,0.416 11mol)お よび ′‐ニ トロフェノール (57.9 mg,
0。
416 11unol)を カロえて 、室 温 で
14時 間攪 拌 した。生 じた沈 殿 をセライト濾 過 で濾 別 し、酢 酸
エ チル で 洗 浄 後 、溶 媒 を減 圧 留 去 した。残 澄 をシ リカゲル カラムクロマ トグラフィー (ヘ キサ ン
13c_3,3-あ ―
ニ トロフェニル (93.l mg,0。 228
オ クタデカ ン酸 ′―
/酢 酸 エ チ ル ,3/1)で 精 製 し、1‐
1111nol,71%)を 自色 固体 として得 た 。
white solid;RfO。 48(1/3,cthyl acetate/hexane);lH NMR(500 MHz,CDC13)δ
8。
25(2H,d,
3JHH=9。
2 Hz,Pり ,7.25(2H,d,3JIH=9.2 Hz,Pり ,2.56(2H,d,2JcH=_7.5 Hz,H2),1.38(2H,t,
HH〓 6.3 Hz,H4),1.36‐ 1.20(26H,CH2),0。 86(3H,t,34Ⅲ =6.3 Hz,H18);13c NMR(125
3」
MHz,CDC13)δ
171。
3(Cl)
鵬―》
弓͡NHBoc
2
´シ、」
1)TFA,CH2C12,0° C,lh
Me3高
3`
^〔
:〕
、
、
″グ
c13H27
、
嗣
」
P(:′ ^、
'(lグ
2:R=TBS
"
箭
21:R=H
23:R=TBS
l:R=H
Et3N,DMAP,THF
rt,4.5h
TBAF
THF
′
、
プ
赫氏
rt,13h
51%(3 steps)
Kh版
Ⅲ %鋤
哺
1■
13c…
凸
メc
。
3,3:― d2¨ SM(1)
N‐ Stearoyl‐ D‐ ι
1,_13c_3',3'‐ あ‐
り乱″
S̈phingomyelin(1)
スフィンゴシン保護 体 2(2')(118.O mg,0.196 1rllnol)を ジクロロメタン (3 mL)に 溶解 し、氷冷
下、トリフルオ ロ酢 酸 (l mL)を 加 えた。0° Cで 1時 間攪拌 した後 、トル エ ンを加 え、トリエ チル
アミンで 中和後 、溶 媒 を減圧 留 去 した。再度 トル エ ンを加 え、減圧 留 去 を繰 り返 す ことで 、過
剰 の トリフル オ ロ酢 酸 お よび トリエ チ ル アミンを完 全 に留 去 した。残 澄 をテトラヒドロフラン (1
mL)に 溶解 し、氷冷 後 、トリエチル アミン (81.8 μL,0.587 111mol)、 ニ ル ジメチル アミノピリジン
ニトロフエニル エステル 5(96.O mg,0.235 nlmol)を カロえて 、室温
(23.9 mg,0。 196 11unol)、 ′‐
で 4.5時 間攪 拌 した。反応 溶 液 にアセ トンをカロえて 、生 じた沈殿 をクロロホル ム/メ タノール
98
(1/1)で 洗浄 し、溶 媒 を留去す ることで 、スフィンゴミエ リン保 護 体 23(お よび スフィンゴミエ リ
ン 1)を 得 た。母液 は 、溶媒 留 去 後 、シリカゲルカラムクロマ トグラフィー (ク ロロホル ムメ タノー
ル /H20,65/35/8)で 精製 し、先 の 沈殿 か ら得 られたもの と合 わせ て 、スフィンゴミエ リン保 護
体 23(お よび スフィンゴミエリン 1)(87.9 mg)を 得 た。スフィンゴミエリン保 護 体 23と および ス
フィンゴミエ リン 1は 混 合物 のまま次 の反応 を行 つた。混 合 物 (87.9mg)を テトラヒドロフラン
(2 mL)に 溶 解 し、氷 冷 下 、lMフ ッ化 テトラブチ ル アンモ ニ ウムーテトラヒドロフラン溶 液
(414 μL,0.414 111unol)を 加 え、室 温で
13時 間攪拌 した。メタノール を加 えて反応 停 止 後 、反
応 液 にアセ トンを加 え、生 じた沈殿 をセライト濾 過 で濾 別 し、沈殿 をアセ トンで 洗 浄 した。濾
別 した沈殿 をクロロホルム/メ タノール (1/1)に 溶解 して 回収 した。溶 媒 を減圧 留 去 した後 、残
澄 をシリカゲ ル カラムクロマ トグラフィー (ク ロロホル ム/メ タノール /H20,65/25/4)で 精 製 し、
スフインゴミエ リン 1(73.6 mg,0。 100 mmol,51%from sphingosine 2 o')for 3
1,_13c¨ 3',3'‐ め‐
steps)を 自色粉 末 として得 た。
white powder;RfO.32(65/35/8,chlorofottmethano1/H20);lH NMR(500 MHz,CD30D)δ
7.87(lH,dd,3JHH=9.O Hz,2JcH=_3.9 Hz,NH),5.69(lH,dt,3JHH=15。 2,6.6 Hz,H5),5。 45
(lH,ddt,3JHH=15。 2,7.7,1.4 Hz,H4),4.27(2H,bち Hα ),4。 10(lH,ddd,2JHH=_10.6 Hz,
5、=6.O Hz,3ふ H=4.6 Hz,Hl),4.04(lH,dd,3」 HH=8.0,8.O Hz,H3),3。 99‐ 3.89(2H,m,Hl,2),
3.63(2H,br t,3JHH=4.58 Hz,Hβ
)、
3.22(9H,s,H7m、 2.16(lH,dd,2JHII=-13.8 Hz,1え H=-5,7
Hz,H2'),2。 15(lH,dd,2JHH=_13.8 Hz,2JcH=_6.O Hz,H2'),2.02(2H,dt,3JHH=7.5,6.6 Hz,
H6),1.45¨ 1.22(50H,CH2),0・
89(6H,t,
」
、
=7.2 Hz,H18,18');13c NMR(125 MHz,
CD30D)δ 175。 8(Cl'),135.0(C5),131.3(C4),72.5(C3),67.5(Cβ ),65.9(Cl),60。 4(Cα ),
55。 3(C2),54.7(Co,37.2(d,lJcc=49.2 Hz,C2'),33.5,33.1,30。 90,30.87,30。 85,30.83,
30。 80,30。 79,30。 74,30.6,30.49,30。 45,30。 34,30.32,26.5(quintet,c3'),23.8,14.5;MS
(ESI)756[M+Na]+
99
複
︶φ 。゛
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由“ ¨口0﹁颯︺´ ぃ9口 ●〓轟‘
lH NMRス ペ クトル (CD30D中 )
SM(1)の
あ‐
13c_3',3'―
図 5-1 1'‐
100
覆
すめ ゅ︶
工
→︶〓∽︲
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あ ぎ0 い・
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ΦON OO︻
一 9 Φ¨一
13c NMRス ペ クトル (CD30D中 )
SM(1)の
め…
13c_3',3'…
図 5-21'…
101
5-3C(18:0)‐ SMの 精製
市販 のウシまたはブタ脳 由来 の SM(bSM,16:0(2%),18:0(49%),20:0(5%),22:0(8%),
24:0(6%),24:1(20%))か ら C18:0‐ SM(SSM)り を HPLCに よつて精製・分 取 した 幼。
A-205 nml
20080417_SM
I
-2∝ 細妥1■ SM001■ 一一 一
200
⊃
⊃
1∞
1 loo
0
20
40
60
80
100
120
140
Column:cosmosi1 5C18 AR¨ H(20× 250 mm),Eluent:McOH,
Flow rate:4.O mL/min.,UV:205 nm,Щ jeCtiOn:2.75 mg/50 μL
図
5…
3 porcine brain SMの
HPLCク ロマ トグラム
102
〔
5…
4固 体 NMR測 定
5-4‐
aサ ンプル 調製
2H NMR測 定 :1'… 13c_3',3'― め‐SM(1)(5.4
mg,7.4 1tmol)お よび SSM(14.8.O mg,20.2
SM(1)(5。 l mg,6.9脚 nol)、 SSM(15.O mg,20.5 μmol)、 Ch01
μЮ l)ま たは 、1'-13c_3',3'― あ―
(10.6 mg,27.4牌 lol)を クロロホル ムメタノール に溶 解 後 、溶媒 を減圧 留 去 して脂 質膜 フィル
ムを形成 した。6時 間以 上 真 空乾燥 して溶 媒 を完全 に留去 した のちに、milliQ水 (600 μl)を
加 えて脂 質懸 濁液 とした。凍結 融解 (-196° C∼ 60° C)を 3回 繰 り返 した後 、12時 間以 上 凍結
乾燥 した。得 られた脂 質残 澄 に、脂 質重 量 と等 量 の軽 水 (2H depleted water)を 加 え 、脂 質
水 和 物 が均 一 になるまで試 験 管 ミキサ ー で激 しく攪 拌 した 。粉 末 サ ンプル は 、1'-13c_3',
SM(1)(Ca。 5mg)を セライトと混合 し、
3'‐ め‐
REDOR測 定 :脂 質混合 物 りをクロロホル ムメ タノール に溶 解 後 、溶 媒 を減圧 留 去 して脂 質
膜 フィル ムを形成 した。6時 間以 上真 空 乾燥 して溶 媒 を完 全 に留去したの ちに、脂 質重 量 の
およそ 300倍 の milliQ水 をカロえて脂 質懸 濁液 とした。凍 結 融解 (-196° C∼ 60° C)を 3回 繰 り
返 した後 、12時 間以 上 凍結 乾燥 した。得 られた脂 質残 澄 に、脂 質重 量 と等 量 の重水 (D20)
を加 え、脂 質水 和物 が均 一 になるまで試 験 管 ミキサ ー で激 しく攪拌 した。
中
脂 質混合物 の組 成
i)1,_13c… 3',3'… あ―
SM(1)(10.2 mg,13.9 μmol)
五)1,_13c_3',3'― め‐
SM(1)(11.6 mg,15。 8 μmol)/Ch01(6。 lmg,15。 8 μmol)
13c_sM(7.9 mg,10.8 mol)
面 )2'‐
μ
13c_sM(7.3 mg,10.0岬 ol)/Chol(3.9 mg,10.O mol)
iv)2'‐
μ
13c_sM(7.2
mg,9.8
mol)
v)3‐
μ
宙)3-13c_sM(5。 l mg,7.O μmol)/Ch01(2.7
mg,7.O μmol)
宙i)2‐
15N‐
SM(13.9 mg,19,O ltmol)
viii)2…
15N‐
SM(8。 9 mg,12.2 μmol)/Ch01(4.7 mg,12.2 μmol)
103
5‐4…
b固 体 NMR測 定
2H固 体 NMR測 定 は 、CMX‐ 300(Chemagnetics,300 MHz)を 用 いて行 つた。スペ クトル 幅
は 500 kHz、 デ ー タポイントは 8192ポ イント、温度 を 10° Cか ら 50° Cま で変化 して測 定を行
3)を
つた。四極 子 エコー パ ルスシークエ ンス
使 用 し、90° パ ルス幅 l μ パ ルス間隔 30 μs
に設 定 し、約 24000回 積 算を行 つた。測 定した FIDに 対 し exponential関 数 (ブ ロー ドニング
ファクター 2000 Hz)、 ゼ■フィリング 4回 、FT処 理 してスペ クトル を得た。
0。
s、
REDOR測 定 は CMX-300(Chemagnetics,300
MHz)、 REDOR xy8パ ルスシークエ ンス
13c{15N}REDOR測
定では、スペ クトル 幅 は 400 ppm、 デ ー タポイ
を用 いて 45° Cで 行 つた。
4)
ントは 4096ポ イント、MASは 5 kHzに 設 定 した。展 開時 間を 1.6 ms,4.8 ms,6.4 ms,8.O ms,
12.8 ms,16.O ms,19。 2 ms,24.O ms,32.O ms,40。 O msと 変化 させ て、約 30000回 積 算 を行 つ
31P{Bc}REDOR測
定で
た。化 学 シフトは 、グリシンの Cl(176.03 ppoに 対す る値 で示 した。
は、スペ クトル 幅 は 30.003 kI― Iz、 デ ー タポイントは 4096ポ イント、MASは 6 kHzに 設 定 し、
展 開時 間を 4.O msか ら40.O msま で変化 させ て 、約 30000回 積 算 を行 つた。化 学 シフトは 、
等方値 を 0と した。
SM(1)の 四極子分裂幅 /kIIz
表 5‐ 12H NMRよ り得 られた 1'-13c_3',3'― あ―
SMの み
C
20° C
30° C
40° C
45° C
50° C
42.1
al
42.1
al
41.8
al
41.6
33.3
39.8
30.8
b)
10°
(粉 末 サ ンプ ル )
SMκ hol(1/1)
al
(116.4)
→シグナルのブロードニングのため四極子分裂幅が観測 されなかつた、b)測 定していない
104
表
5…
2 BC(15N}REDOR測 定 結 果 (Cl')
2‐
展 開時 間
/ms
15N―
SM
2…
AS
S0
1.6
274.87
244.30
30.57
4.8
345。
51
244.73
100.78
6.4
329.95
116.04
213.91
8.0
24.0
366.26 78.07 288.19
321.79 29.39 292.40
419.33 43.04 376.29
439.62 44。 99 394.63
517.21
5。 39
511.82
32.0
543.52
40.0
401.57
12.8
16.0
19。
2
37。 72
37.20
15N…
SMChol
N/S0
S0
0.111
323.62
265.07
58.55
0.181
18
115.75
154。 43
0。 572
AS/S0
0。
292
270。
0。
648
265。 41
30.51
234.90
0.885
0.787
309.68
38.65
271.03
0.875
909
356.41
77.19
279.22
0.783
0.897
324.69
28。 32
296.37
0.913
0。
898
289。 83
15.00
274.83
0.948
0。
990
413.36
15。 38
397.98
0。 963
505。 80
0.931
359。 11
5。 79
353.32
0.984
364.37
0。
907
442.12
5。 83
436。 29
0。 987
0。
表 5‐ 313c{15N)Ⅲ ]DOR測 定結果 (C3)
2-15N―
展 開時間
1.6
4.8
6。
4
/ms
SM
2…
15N‐
SM/Chol
S/S0
S0
6.35
543.21 504.05 39.16
0.014
1157.98
1101.12
0.072
832.75
789。
408.04 343。 13
0.159
890.06
833.71
0。
242
793.28
736.74
0。
382
728.20
611.50
S0
462.30 455。 95
64.91
AS
59
N/S0
56.86
0.049
43.16
0.052
56。 35
0.063
56.54
0.071
12.8
32 121.25
336。 42 207.82 128.60
16.0
373.81 237.66 136。 15
0。
364
594.65
383.86
210。 79
19.2
370。 65
145。 28 225。 37
0。
608
486。 90
347.71
139。 19 0。 286
24.0
432.80
89.87
342.93
0。
792
578。 95
364.31
214.64
0。 371
32.0
315。
37
94。 14
221.23
0。
701
346。 70
141.23
205。 47
0。 593
40.0
161.33
23.98
137.35
0.851
332.61
153.13
179.48
0.540
8.0
500.57 379。
105
116。 70 0。 160
0.354
表
5-4 BC{15N}REDOR測 定 結 果
(Cl)
2-15N‐
2-15N-sM
展 開時 間
/ms
S0
SWChol
N/S0
AS
S/S0
S0
1.78
0.006
379.90
345。 42
34.48
18
0.148
326.66
271。 10
55。
213
348:33
1.6
307.64
305.86
4.8
438。 98
373.80
65。
4
294。 12
231.40
62.72
8.0
347.92
236.32
111.60
0.321
12.8
276.43
87.93
188.50
16.0
280。 51
56.94
2
259.61
24.0
AS
0.091
56
0。 170
291.41
56.92
0。 163
359。 60
256.65
102.95
0.286
0.682
299.87
127.05
172.82
0.576
223.57
0.797
344.53
63.29
281.24
43.79
215。 82
0.831
197.89
53.74
144。
15
0。 728
289。 07
36.64
252.43
0.873
391.07
77.89
313。
18
0.801
32.0
220。 23
2.21
218.02
0。 990
145.67
32.67
113.00
40.0
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…
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…
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0.603
32.0
486.44
330.50
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0。 321
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52.57
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0。 782
40.0
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0。 332
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19。
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…
0.004
6.4
436。 69
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0.032
2210.52
2234.30
2̈3.78
…
0.011
8.0
554.10 534.86
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0。 035
2157.00
2281。 90
-124.90
-0,058
12.8
396.30 346.92
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0。 125
1826.59
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163.5
40.3
0。
13.3
347.2
187.4
159.8
17.3
207.6
83.44
20.0
117.3
39。
26。 7
571.3
展 開 時 間/ms
S0
4.0
237.7
6.7
10。
0.460
16
0.598
36
77.94
0.664
74.51
496.79
0.870
SM(1)/Ch01の
表 5-81'-13c_3'‐ あ ‐
展 開 時 間/ms
198
124。
BC(31P}REDOR測 定 結 果
AS/S0
S0
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7
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13.3
139.4
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36.9
0.265
20.0
369.8
201.3
168.5
0.456
26.7
299.8
111。
188.7
0.629
40.0
320.6
94.22
226.38
0。
706
53.3
425。 7
96。
73
328.97
0。
773
66.7
196.6
27.56
169.04
0。
860
6。
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SM(1)の
15。
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0。
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S/S0
431。 3
20。 3
0.045
476.1
445.4
30.7
0.064
20.0
918
811.9
106.1
0.116
26.7
464.6
359。 7
104.9
0。
33.3
395。 8
272.7
123.1
0.311
40.0
332.3
244.7
87.6
0.264
展 開 時 間/ms
S0
6.7
451.6
13.3
128
226
表 5-102'‐
BC‐
SM(1)/Ch01の 13c(31P}REDOR測
AS
N/S0
204.7
2.7
0.013
173.7
172.6
1。 1
0。
13.3
362.6
335。
5
27.1
0.075
20。 0
359.9
312.8
47.1
0。
26。 7
417.2
343.6
73.6
0.176
33.3
602.6
440.9
161.7
40.0
1404
1038
366
展 開時 間/ms
S0
2.7
207.4
6.7
表 5-113‐
展 開時 間/ms
13c_sMの BC{31P}REDOR測
S0
0。
006
131
268
0.261
定結果
AS
AS/S0
2
0.052
32
0。
126
0。
130
7
176.3
167.1
13.3
81.69
71.37
10。
20.0
74.43
64.72
9。
26。 7
138。 9
107.4
31.5
40.0
111.9
81.09
30.81
53.3
284.2
185.6
98.6
0.347
66.7
59.01
31。
27.88
0.472
6。
表
定結 果
5…
123…
13c…
13
9。
71
sM(1)/Ch01の BC{31P}REDOR測
0.227
0。
275
定結果
S/S0
展 開時 間/ms
S0
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172.8
20.0
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92.69
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0。
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20.0
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88.69
0。
528
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82
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0.592
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170.5
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137.7
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0.579
7
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96.01
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129
0.104
0。
429
5-4…
c2H NMRに よる C2'― C3'結 合 の酉己座 0西 己向解析
BC‐
2H NMRを
SM(1)を 用 いて、SMリ ポソームおよび 跡″Chol(1/1)リ ポソームの
あ…
SMの 2H NMRも 測 定されてお り、四極 子分裂
測 定 し、四極 子 分 裂幅 を得 た (表 5‐ 1)。 2'― あ―
幅 が得 られている (表 5‐ 1)。 さらに 、それぞれ の粉 末サ ンプル にお ける四極 子分 裂 幅も測 定
1'―
3'―
した。
2H NMRで 観 測 される四極 子 分 裂 幅 △vは 次 式で表 される。
△ン=△ ツOS宰
2'位 、3'位 それぞれで観 測 された四極 子分裂 幅 □□
(5‐
°
b`
1)
から(5‐ 1)式 を用 いて 、オ ー ダ ー パ
2H結 合 のなす 角度 □ を求 めることにより、C2'― C3'結 合 の
ラメー タSお よび 回転軸 Rと 各 C‐
配座 および配 向 が決 定 できる。解 析 のために以 下 のように座 標 を導入 した (図
5¨ 4)。
・C2'を 原 点 0と し、C2'… C3'結 合 を z軸 、Cl'― C2'‐ C3'平 面 を y… z平 面 上 におく(Cl'が ‐
y
方 向)
0回 転軸 Rを 、z軸 からの角度 □、x‐ y平 面 に投影 した時 の y軸 からの角度 □ とす る(0° ≦
β≦180° ,0° ≦δ≦180° )
図 5-4C2'‐ C3'結 合 の配座解析 のためにアシル鎖 に導入 した座標および回転軸 R
130
このとき2'位 の重水素0“ 毯′Ю―
R)の 座標はそれぞれ
0
8
に
ア
ユ
o,
と表 わされる。ここで 、回転軸 R上 の任
Dみ 。
ο
_I・ 薇 =10イ
∴COSろ
"―
R〓
0・
r。
_III薇 ICOSypr。 _R
816sinβ sinδ +o.471sin βCOSδ +0。 334cosβ
(5-2)
同様 に
COS/′ ″
_s=0.816sinβ sinδ +o.471sin
βCOSδ +0。 334oosβ
(5‐ 3)
となる。したがつて、C2'に おける四極子分裂幅は(5-1)式 より
lx SC2'×
△ン′
"_R=113。
131
3 cos2/ρ ″_R-1
(5‐
4)
△ン′ _s =1113.1× SC21×
3cos2 Tpro4
-l
(5‐ 5)
.。
で表わされる。実際に観測される四極子分裂幅の正負 は区別できないため右 辺は絶対値 と
した。また C2'― C3'結 合 で内部回転 が起きている場合、2'位 と 3'位 での揺らぎの大きさが異
2',メ 3')。
なる可能性 があるため、それぞれ異なるオーダーパラメータを用いることとした (∫
同様に、3'位 では
cosf s,G) =-0.8l6sin psnS -0.471sin pcosd -0.334cos8
COS/α ′
=0・ 943sinβ cOSδ
COS/g′ (_)=0・
816sinβ sinδ
-0.334cosβ
(5‐
― 471sinβ COSδ -0。 334cosβ
o。
(5…
6)
7)
(5-8)
であるから、
%
銑
Jい
3cos2 Tg,e1
(5‐
α
×
け卜
“ 字
L'r'<-l
│い
で表 される。C2'― C3'結 合 がゴーシュ(+)西 己座
2つ の重水 素 は、Da'お よび
Cacが
子分 裂幅 の理論値 □□
%
-l
3
cos2 T e,el
9)
(5-10)
│
-l
(5‐
11)
(Cl'¨ C2'‐C3'― C4'二 面角 が 60° )の とき、3'位 の
Dg'← )で あるから、(5‐ 7)、
(5‐ 8)、 (5‐ 10)、
(5-11)式 から 3'位 の 四極
計算 できる。
2'ぉ
■)式 において、ル よびδを 0° から 180° まで 5° ずつ変化させ、また ノ ょび
∫3'を 0か ら1ま で 0.05刻 みで変化させることで、各組み合わせにおける四極子分裂幅の理
b'一
dQか
bSの
」
α
dCを
ら、次式で表さ
論値△ジ 計算した。理論値△′ と実測値△ノ 差△△ソ=△ ノ △プ
(5… 2)‐ (5‐
れるRNIISDを 計算した。
132
RySD=
(5‐
12)
RNIISDが 小 さい ほど実測値 と理論値 が 良く一 致することを意 味する。
同様 に、C2'― C3'結 合 がアンチ配座
シュ配座 (― )(300° )の 場合 、(5‐ 6)、
値 △v°
bSと
(180° )の 場合 、(5-6)、 (5‐ 8)、 (5-9)、 (5‐ 11)式 から、ゴー
(5-7)、 (5-9)、
(5-10)式 より、理 論値 △vCdCが 計算 で き、実測
の差 △△vか らRNIISDが 計算 できる。
2鎖 の 2'位 を重水 素置換 した DPPCの 2H固 体 NMRが 報告 されてお り、SMの 場合 と
s″ ‐
同様 に 2組 の分 裂 幅 が観 測 されている つ。さらに 2'位 の 2つ の水 素 のうち片方 だけを立体
2H]DPPC)、
1組 の み の 分 裂 幅 が得 られ てお り、より
選 択 的 に重 水 素 置換 す ることで (2[2R‐
5)。
大きい分裂 幅 を与 えているの は ′Ю択 の重水 素 だと帰属 される 本解析 でもこれ に従 い 、2'
位 で観 測 された 2組 の分 裂幅 のうち、より分裂 幅 の広 い方 を′Ю択 の重水 素 由来であると仮
定 して、解析 を行 うこととした。
2'、
3'ぉ
ょび cl'‐ C2'結 合 の組 み合 わせ による RMSDを 表 5‐ に示 した。RMSD
β、δ、∫ ∫
が最 ガヽ
値 をとつたの は SM膜 、SIWChol膜 ともに C2'‐ C3'結 合 がゴー シュ(― )の ときであつた
3'=1.00で
いて
が全 いことを表している しかし
3'位
が、これらはともに メ
あり、 にお
くな
。
、
揺らぎ
全く揺らぎがないとは考えにくいため除外し、次に RMSDが 小さいゴーシュ(+)を 選んだ。
表
5‐
13 RMSD最 小 とな るβ,δ ,メ 2',メ 3'ぉ ょび c2'― C3'結 合 の 組 み 合 わ せ とそ の 時 の RNIISD
∫ず
C2'… C3'結 合
∫2
SM膜
SM/Chol膜
ゴ ー シ ユ(+)
0.45
0.60
30°
70°
0.03
ゴ ー シ ユ(― )
0.55
1.00
5°
115°
0.02
アンチ
0.55
0。
135°
35°
0.10
85
ゴ ー シユ(+)
0。
60
0.85
10°
60°
0.03
ゴ ー シ ユ(―)
0.25
1.00
110°
120°
0.02
アンチ
0.35
0.80
20°
140°
0.24
133
表 5‐ 14 SM膜 ゴーシュ(+)∫ 2'/∫ 3'に 対するRMSDの 最小値
∫2レ∫
1.00
1.00
0.09
3'
0.95
0.90
0.85
0.80
0。 75
0,70
0.65
10
0.13
0.15
0.18
0。 19
0.21
0.23
0.12
0.15
0.18
0.19
0。 21
0.22
0.24
0.26
0。
95
0.07
0.09
0.90
0.08
0.10
0.85
0.10
0.11
0.80
0.10
0.07
0.06
75
0.09
0.05
0.70
0.10
0.65
0.11
0.60
0.12
0.55
0。
0.27
0.50
0.45
0.40
0.35
0.30
0。 31
0.34
0.38
0.40
0.28
0.30
0.33
0.37 0.38 0.41
0.29
0.25
0.20
0.43
0.15
0.48
0.46
0.05
0.00
0.54
0.60
0。 66 0。 71
0.52
0.59
0.66
0.20
0.22
0.25
0.27
0.30
0.33
0.35
0。 12
0.13
0.15
0.17
0.20
0.23
0.26
0.30
0.33
0.34 0.35
0.07
0.10
0.11
0.14
0.15
0.18
0.21
0.24
0.28
0.31
0.33
0.35
0.38
0.43
0.50
0.57
0.64
0,71
0.03
0.05
0.08
0.11
0.13
0.14
0.17
0.19
0.23
0.25
0.28
0.31
0.33
0.36
0.42
0.48
0.56
0.63
0.71
0.07
0.05
0.06
0.09
0.09
0.11
0.12
0.14
0.17
0.20
0.22
0.25
0.30
0.32
0.35
0.41
0.48
0.55
0.63
0.71
0.09
0.08
0.08
0.04
0.04
0.07
0.10
0.11
0.15
0.17
0.21
0.24
0.28
0.31
0.35
0.40
0.47
0.55
0.63
0.71
09
0.07
0.07
0.04
0.03
0.06
0.07
0.09
0.12
0.14
0.19
0.22
0.25
0.28
0.33
0.39
0.46
0.54
0.62
0,71
0.14
0.11
0.09
0。
27
0.32
0.39
0.46
0.54
0.62
0.71
0.50
0.16
0.15
0.20
0.25
0.31
0.38
0.46
0.54
0.62
0.71
0.45
m9m8側
0。
︼いヽ
0.13
0.09
0.13
0.08
0.10
0.05
0.06
0.06
0.06
0.23
0.21
0.20
0.35
0.26
0.24
0.23
0.21
0.20
0.30
0.30
0.29
0.27
0.25
0.24
0.25
0.33
0.33
0.20
0.39
0。 39
0.15
0.40
0.40
0.10
0.47
0.47
0.05
0.58
0.58
0.57
0.57
0.00
0。
0.71
0。 71
0.71
0.32
0.18
0.16
0.14
0.07
0.06
6田 4m3mO m8山
0.40
71
0.06
0.10
0.05
7□
0.13
0.07
0.15
0.10
0.19
0.12
0.23
0.17
0.39
5m8m m6"0"5剛
∞
0.50
0.57
0.65
0.64
0.71
0.71
6い 4%2剛
"8田
0.07
0.07
0.08
0.12
0.17
0.21
0.26 0.32
0.39
0.47
0.55
0.63
0.71
0.18
0。 16
0.14
0.11
0.08
0.09
0.12
0.16
0.21
0.28 0.34
0.41
0.48
0.56
0.63
0.71
0.23
0.20
13
0.12
0.13
0.16
0.21
0.27 0.33
0.40
0.48
0.55
0.63
0.71
0.29 0.35
0.42
0.49
0.56
0.64
0。 71
0.18
0。
16
0。
0.27
0.25
0.24
0.23
0.21
0.20
0.20
0.22
0.25
0.38
0。 36
0.34
0.32
0.30
0.29
0.28
0.29
0.30
0.29
0.30
0.32 0.36 0。 40
0.39
0。 38
0.38
0.37
0。 35
0.36
0.36
0.45
0.44
0.58
0.09
0.28
0.46
0。 51
0.11
0.30
0.46
0.45
0,71
0.18
0.11
0.36 0.40
0.10
0.17
0.10
0.15
0.24
0.55
0.16
0。
0.12
0.60
0.36
0.38
0.39
0.40
0.41
0.44 0。
0.46
0.52
0.59
0.67
0.74
48
0.53
0.58
0.64
0,71
0.78
0.57
0.61
0.66
0.72
0.78
0.83
0。 71
0.75
0.80
0.86
0.91
0.80
0.84
0.89
0.94
1.00
0.45
0.45
0.45
0.45
0.46
0.48
0.50
0.51
0.52
0.54
0.57
0。 57
0.57
0.57
0.58
0.58
0.59
0.61
0.62
0.63
0.64 0.67
0.71
0.71
0。 71
0.71
0.71
0.71
0.71
0.72
0.72
0.73
0。 75
0.77
〕
評
「
表 5-15 SM膜 ゴーシュ(― )∫ 2'/∫ 3'に 対するRMSDの 最小値
1.00
0.95
0.90
0.85
0.80
0。 75 0。 70
0.65
0.60
0.55
0.50
0。 45 0.40 0.35 0。 30
0.25
0.20
0.15
0.10
0.05
0.00
0.32
0.34
0.36
0.39
0。 42 0.42 0。 43
0.46
0.50
0.55
0.61
0.66
0.71
0。 49
0.54
0.60
0.66
0.71
0.49
0.54
0.59
0.66
0.71
0.59
0.65
0.71
1.00
0。
24
0.24
0.25
0.26
0.27
0。 29 0.31 0。 31
0.95
0。
21
0。 22
0.22
0.24
0.25
0.27
0.90
0.20
0.20
0.21
0.22
0.24 0.26
0.85
0.19
0.19
0.20
0.21
0.23
80
0.17
0.18
0。 19
0.75
0.16
0.17
0.18
0.19
0.21
0。 22 0。 23 0.25 0.27 0。 30
0.70
0.13
0.13
0.14
0.16
0.17
0.19
0.65
0.10
0.10
0。 11
0.13
0.60
0.07
0.07
0.09
0.11
0。
一いい
0.55
0.21
0.22
0.25
0.24
0.29
0.28
0.26
0.31
0.29
0.32
0。
0.28
0.25
0.33
31
0.29
0.26
0.23
0.25
0。 15 0。 17 0。 19
0.21
0.23
0.15
0.16
0.34
0.28
0.36
0.33
0.30
0.32
0。 26 0。 28
0.40
0.40
0.35
42
0。 40
0.40
0.40
0。
0.38
0.36
0.42
0.41
0.39
0.38
0.45
0.44
0.40
0.38
0.45
0.48
0.43
0.39
0.39
0.53
0.47
0.42
0.53
0.47
0.42
0.46
0.59
0.52
0.51
0.65
0.58
0。
57
0.31
0.34
0.37
0.37
0.40
0.45
0.50
0.57
0。
0。 18 0.21 0.24 0。 27 0。 30
0.33
0.35
0.36
0.39
0.44
0.49
0.56
0.63
0.07
0.45
0.12
0.09
0.08
0.08
0.09 0.09
15
0.13
0.11
0.12
0。 12 0.09
0.35
0.18
0.16
0。 16
0.30
0.24
0.23
0.22
0.25
0.26
0.25
0。
20
0.31
0。 30
0.29
0.27
0.26
0。
15
0.40
0.38
0.38
0.37
0.36
0.10
0.49
0.49
0。 48
0.48
0.47
0.47
0。 46
0.05
0.60
0。 60
0.59
0.59
0.59
0.59
0.59
0.00
0.71
0。 71
0.71
0.71
0.71
0。 71 0.71 0。 71 0.71 0。 71 0.71 0.72 0。 72 0。 73 0.75 0。 77 0.80 0.84 0。 89
0.23
0.16
0.20
0。 21
0.13
0.18
0.11
0.15
0.21
0.18
0.24 0.27
0.21
0.30
0。
0.32
0。
0.48
0.55
0.63
0.71
0.19 0。 21
0.25
0.30
0.35
0.42
0.48
0.56
0.63
0。 71
0.10
0.07
0.06
0.07
0。 12 0.17 0.21 0。 25 0。 30
0。 17
0.12
0.14
0.24
0.23
0.23
0.23
0。 25 0。 27 0.30 0.33 0。 36
0.35
0。 34 0。 34 0。 35 0.36 0。 38
0.59
0.59
0.48
0.59
0。 49
0.60
0.27
0.28
0.13
0.47
0.22
0.23
0.14
0.46
0.18
0.71
0.41
0。 15
0.11
0.63
0.36
0.11
0.06
0.55
0.31
0.08
0.03
0。 48
0.42
0.71
0.27
0.08
0.07
36
0。 71
24
0.07
0。 15 0。 11
0.19 0.16
0.12
0.18
64
0。 71
6%3m
0.06
0.09
0.16
3M9師
0.05
0。
0.14
6“ 0“ 3"4"8畔
"4鑢
0.71
0。 64
0.06
0.08
0.71
0.64
O.06
40
0.11
0.37
0.41
0.50
0。
0.08
0.41
0.38
0.33
m3m6m8m9m2m4m6m8剛
コ
0.38
0.35
0.30
0。 21
0.13
0.33
0.32
0.28
0.36
0.32
0.33
0.37
0.36
0.38
0.42
0.49
0.57
0.64
0.71
0。 44
0.51
0.58
0.65
0.71
0.60
0.66
0,71
0。
42
0.48
0.54
0.40
0.44
0.50
0.56
0.62
0.69
0.74
0.48
0.53
0.59
0.65
0.72
0.78
0.39
0.40
0.42
0。 45
0.49
0.50
0.51
0.53
0.56
0.60
0。 65 0,71 0.77 0。 83
0.61
0.62
0.63
0.66
0.69
0.74
0。
60
0。 79 0.85 0。 91
0.94
1.00
表 5-16 SM膜 アンチ ∫2'/J3'に 対するRMSDの 最小値
∫2ン∫
1.00
0.95
0.90
0.85
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1.00
0.23
0.24
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0。
33
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0.90
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17
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0.12
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0.60
0.10
0.10
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0.13 0.11
mO回
0.50
0.16
0.14
O.13
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0.40
0。
3'
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0.60
0.55
0.50
いい0
0。 40
0.35
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0.00
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55
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m
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0。
22
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10
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0.10
0.10
0。
18
0.22
0.27
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0.71
17
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0。 71
H O.14
0.45
0。
0。
0。
0。
24
0.23
0.20
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0.16
0。
35
0.29
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0.19
0.20
0。 22
0.26
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0.20
0。
47
0.45
0.44
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0.41
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0.28
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0.40
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38
0.39
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0。
63
0。 70
0.78
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0。
69
0.76
0.83
0.05
0.65
0.65
0。
64
0.64
0.64
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0。
0.62
0.61
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0.60
0.60
0.60
0.60
0.62
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0.78
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0.91
0.00
0,71
0.71
0.71
0。 71
0.71
0。 71
71
0。 71
0,71
0.71
0.72
0.72
0,73
0.75
0.77
0.80
0.84
0.89
0.94
1.00
0。
0.71
14
0.12
62
0。
0。
0。
0。
∫2ン∫〕
表 5‐ 17 SM/Chol膜 ゴーシュけ)∫2'/∫ 3'に 対するRMSDの 最小値
1.00
0.95
0.90
0。 85
0.80
0。 75
0`70
0.65
13
0.15
0。
17
0。 20
0.21
0.22
0.23
0.26
0.28
0.30
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0。 34
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0.46
17
0。
19
0.19
0.20
0。 21
0.24
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0.30
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0.60
0.55
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1.00
0。
0.95
0.12
0。 14
0。
90
0.13
0。 15
0.17
0。 17
0.17
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18
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0.16
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0.18
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0.16
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14
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16
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0.09
0.09
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0.05
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0。
0。
70
0。
︻い一
0.65
0.14
0.60
0.13
0.55
0.11 0.10
0.50
0。
13
0.45
0.40
0。
35
0。
0.10
0。
∞
6□
0。
m5
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0.13
0.07
0.09
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0.11
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0.05
0.00
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0。
30 0。 34
0.39
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29 0.33
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16
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0.64
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0.13
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12
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0。
0。
0.65
0。 71
0.08
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0.09
0.07
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0.16
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0.16
0.14
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0.10
0.07
0.07
0.09
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0.20
0。
17
0。
15
0.13
0.10
0.10
0.09
0.H O。 12
0.16
0.20
0。 24
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21
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0。
15
0.14
0。 13
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0.14
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0。
20 0.18 0。 16
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24
0.23
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0.27
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0。
24
0。 23
0。
20
0.35
0.34
0.33
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0.30
0。
15
0.39 0。 38
0。
0。 37 0。 36
0.10
0.43
0.43
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0.51
0.51
0.51
0.51
0.00
0.71
0.71
0,71
38
0。
0。
0.30
0。
0。 65 0。 71
15
0.15
0。
16
0.18
0.21
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0.20
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0.19
0。 20
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0.50
0.57
0.64
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0.27
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0.24
0.25
0。 27
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0.40
0.45
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0.34
0.33
0.33
0.32
0。
33
0。 33
0。 35
0.38 0.41
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0.40
0.41
0。
42
0.44
0.44
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0.64
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0.75
0.80
0.51
0.52
0.52
0.53
0。
54
55
0.57
0.59
0.60
0.62 0.64
0.67
0.71
0.75
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0.71
0.71
0。 71
0.71
0.72
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0.74
0.75
0.80
0.83
0.86
0.90
0,95
1.00
0。
0.71
0。
0.77
0。
0.71
∫2レ ∫〕 1.00
0。 95 0。 90
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1.00
0。
40 0。 40 0。 41
0.95
0。
39 0.40 0。 40 0.40 0.40 0。 40 0.41 0。 42 0。 43 0。 44 0。44 0。 45 0。 45 0.46 0。 48 0.51 0.54 0.58 0.62 0.67 0。 71
0。
39 0。 40
0。
90
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0.85
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0.80
0.35 0。 36 0。 36 0.36 0。 36 0。 37
0.75
0.34 0.35 0.35 0.35 0。 36 0。 36 0。 37 0。 39 0。 40 0.41 0.42 0.44 0.44 0.45 0。 47 0。 49 0。 53 0。 57 0。 61
0.70
0。
32 0。 33 0.33 0。 33
0.65
0。
29 0.30 0.32 0。 32 0。 33 0。 34 0。 35 0。 36 0。 38 0.39 0。 40 0。 41 0.43 0.43 0。 45 0。 48 0。 52 0.56 0.61 0.66 0.71
0。
い
∞
2'/∫ 3'に
表 5-18 SM/Chol膜 ゴーシュ(― )∫
対するRMSDの 最小値
60
0.66 0。 71
0.38 0.39 0.41 0。 42 0。43 0。 44 0.44 0。 45 0。 46 0。 49 0.52 0.56 0。 61 0.66 0.71
0。 66 0。71
0.34 0.35 0.37 0.38 0.39 0.40 0。 42 0.43 0.44 0.44 0.46 0.49 0.52 0.57 0.61 0.66 0。 71
0.27 0。 28 0。 30 0.31 0。 32 0。 33 0.34 0。 35 0.37 0。 38 0.39 0.40 0。 41 0.43 0.45 0。 48 0.52 0。 56 0。 61 0。 66 0。71
25 0.26 0。 28 0。 29 0。 30 0。 31 0。 32 0.34 0.35 0.37 0.38 0。 39 0。 40 0.41 0.43 0.47 0.50 0.55 0.60 0.66 0。 71
0.55
0。
0.50
0.23 0.23 0。 25 0。 26 0.27 0.29 0。 31 0.32 0.33 0.35 0。 36 0.38 0.39 0。 41 0。 43 0.46 0.50 0.55 0.60 0.65 0.71
45
0。
20 0.21 0。 23 0。 24 0.25 0。 27 0。28 0。 30 0。 32 0。 33 0.35 0。 37 0。 38 0.40 0.43 0.46 0.50 0.55 0.60 0.66 0。 71
0.40
0。
16 0。 18 0。 19 0.21 0.22 0。 24 0.26 0。 28 0。 30
0。
0.33 0.34 0.35 0.37 0。 39 0。 42 0.46 0.50 0.55 0.60 0.66 0。 71
18 0.19 0.20 0.22 0.24 0。 27 0.30 0.33 0。 35 0。 37 0。 39 0。 42 0.46 0.51 0.56 0。 61 0.67 0.71
0。
35
0.16 0。 17 0.18 0。
0。
30
0.14 0.15 0。 15 0.16 0.16 0。 16 0。 18 0.20 0。 23 0.26 0.30 0.34 0.37 0.40 0.43 0。 47 0.51 0.57 0.62 0.67 0。 71
0.25
∞
回
5∞ 4m6∞
8 mO m3山
田
9"3"7囲
6“ 0“ 3餌 8師 3師 8%2%7剛
“ 0.41 0.45 0.50 0.54 0.59 0。 63 0.67 0,71
0.13 0.15 0.17 0。 21 0.24 0。 28 0。 32 0.36
0。
20
0.14 0。 12 0。 12 0。 12 0。 12
0。
15
0.27 0。 26 0。26 0。 25 0.25 0.25 0。 26 0。 28
0。
10
0。
0.30 0.32 0.35 0。 38 0.42 0.46 0.49 0.53 0.58 0.62 0.66 0.71 0。 74
42 0.41 0.40 0.40 0.40 0.40 0.40 0.41 0.42 0.43 0.44 0。 45
0。 47 0。 49
0.52 0.56 0.60 0.65 0。 70 0。 76 0。 80
0.05
0.56 0.56 0。 56 0.55 0.55 0.55 0.55 0.56 0.56 0。 55 0.56 0。 56 0.57 0.58 0。 61 0.64 0。 67 0。 72 0。 76 0.82 0。 87
0.00
0。
71
0.71
0.71
0.71
0,71
0。 71 0。 71 0.71 0。 71 0。 71
0.72 0。 73 0.74 0。 75 0.77 0.80 0.83 0。 86 0。90 0。 95
1.00
∫2'/∫ダ
1.00
表 5‐ 19 SM/Chol膜 アンチ ∫2'/∫ 3'に 対するRMSDの 最小値
1.00
0。 95
0.38
0.40
0。 90
0.41
0.85
0.42
0.80
0.75
0.70
0.65
0.60
0.55
0.50
0.45
0.40
0.35
0.30
0.25
0.20
0.15
0.10
0.05
0.00
0.44
0.45
0.46
0.48
0.50
0.51
0.53
0.55
0.57
0.59
0.60
0.62
0.64
0.66
0.67
0.69
0.71
0。
95
0.37 0.38 0。 39 0.41
0.42
0.44
0.45
0.47
0.48
0.50
0.52
0.54
0.56
0.58
0.59 0.61
0。
63
0.65
0.67
0.69
0.71
0。
90
0.35
0.41
0.42
0.44
0.46
0.47
0.49
0.51
0.53
0.55
0.57
0.59 0.61
0.63
0.65
0.67
0.69
0.71
0.39 0.41
0.43
0.44
0.46
0.48
0.50
0.52
0.54
0.56
0.58
0.60
0.62
0.64
0.67
0.69
0.71
38 0.39
0.41
0.43
0.45
0.47
0.49
0.51
0.53
0.55
0.57
0.60
0.62
0。 64
0.66
0.69
0.71
0.37 0.38 0.39
一いつ
0.85
0.34 0。 35
0.37 0.38
0.80
0.33
0.34
0.35
0.37
0。
0,75
0.32
0.33
0.34
0.35
0.37
0.38
0。
40 0.41
0。
43
0.45
0.47
0.49
0.52
0.54
0.56
0.59
0。
61
0.64
0.66
0.68
0.71
0.70
0。
30
0.31
0.32
0.33
0。
35
0.36
0。
38
0.42
0.44
0.46
0.48
0.50
0.53
0.55
0.58
0.60
0.63
0.66
0.68
0.71
0.65
0.28
0.29
0。 31
0.32
0.33
0.35
0.36 0.38
40
0.42
0.44
0.46
0.49
0.52
0.54
0.57
0.60
0.62
0.65
0.68
0.71
0.60
0.27
0.28
0.29
0.30
0.31
0.33
0。
34 0.36 0.38 0.40
0.42
0.45
0.47
0.50
0.53
0.56
0.59
0.62
0.65
0.68
0.71
0.55
0.26
0.27
0.27
0.28
0.30
0.31
0.32
0.34
0.36 0.38
0.40
0.43
0.46
0.48
0.51
0.55
0.58
0.61
0.64
0.68
0.71
50
0.25
0.25
0.26
0.27
0.28
0.29
0。
30 0。 32
0.34 0.36
0.38 0.40
0.43
0.46
0.50
0.53
0.57
0.60
0.64
0。 67
0.71
0.45
0.25
0.25
0.25
0.25
0.26
0.27
0.28 0.30
0.31
33
0.36 0。 38
0.41
0.44
0.47
0.51
0.55
0.59
0.63
0.67
0。 71
0.40
0.24
0.25
0。 24
0.25
0.26
0.26
0.27
0.29
0.31
0.25
0.26
0.27
0.24
0。 25
0。
0.35
0.25
観5陀4回
0.40
0。
0。
33
0.35
0.38 0。 41
0.45
0.49
0.53
0.57
0。
62
0.66
0.71
0.28
0.30
0.32
0.35
0.38
0.42
0.46
0.51
0.55
0.60
0.66
0.71
25
0.26
0.27
31
0.34
0.38 0。 42
0.47
0.53
0.59
0.65
0.71
0.26
0.28
0.30
0。
34 0.39
0.44
0.51
0.57
0.64
0。 71
25
0.26
0.29
0.33
0。 38
0.44
0.51
0.57
0.64
0.71
0,74
0。
0.30
0.27
0.27
0.26
0。 25
0.25
"5
0。 25
0.25
0.31
0.30
0.29
0。 28
0.27
0.26
0.25
0.25
0.24
0.25
0.25
0.20
0.36
0.35
0.33
0。 32
0.31
0.29
0.28
0。 27
0.26
0.25
0.24
0。
15
0.43
0.41
0.40
0.37 0。 36
0.34
0.33
0.32 0.31
0.31
0.31
0.32
0.35
0.39
0.43
0.49
0.55
0.61
0.68
0。
10
0.51
0.50
0。 49
0.48
0.47
0。
44
0.43
0.43
43
0.43
0.43
0。
44
0.46
0。
49
0.53
0.57
0.63
0.68
0。 74
0.80
0.60
0.60
0.59
0.58 0.58
0.57
0.56
0.56
0.55
0.55
0.55
0。
55
0.57
0.59
0.62
0.66
0.71
0.76
0.81
0.87
0。 71 0。 71
0.71
0.71
0.71
0。 71
0.71
0。 71
0,72
0,73
0。
74
0.75
0,77
0.80
0.83
0.86
0.90
0.95
1.00
0.05
0。
00
0。
61
0.71
0.39
0.45
0.71
0。
0。
0。
0。
29
0。
5‐
4-eア ミド平面 の配 向解析
13c{15N}REDOR測 定 から Cl',C2'お よび C2に お ける双極 子カップリングを求 め 、アミド
平 面 の配 向を解 析 した。観 測 された双極 子カップリング Dobま は次式で表 される。
主
転FI聟 パ×
宇
(5…
13)
│
解析 のために、下図のようにアミド平面 に対して座標を導入 した。
・アミド窒素 ぃ )を 原 ′
点
・アミド平面 (C2-N― Cl'― C2平 面)を
x‐
y平 面
・N→ C2を +y軸
・Cl'の
x座 標 が正
図 5‐ 5ア ミドの配向解析 のための座標
図 5-5の ように定 義す ると、各原 子 の座標 は
︲ ′
ヽ、
ノ
7
4
0
0
・
1
\
/′
︰ ヽ
2
C
︲′
ヽ、
/
(幸
/′
ヽ
︲l
m′
)′
5
2
9
.
・2.0
0 ・
2
C
N《
)′
(単 位 は Å)
と表わされる。またこの時、回転軸 Rの 極角を□、方位角を□と定義すると(0° ≦α≦180° ,0°
≦β≦180° )、 回転軸上の任意 の点 Rの 座標は、
140
ヽ
β
β
、 ︲ ′
R
′ ︲ ヽ
/
\
m 2P
m・
・
S S S
α α O
s c
m o
r
,
s c
r r
/
← は任 意 の 実数 )
と表 わすことがで きる。N― Cl'ベ クトル と回転 軸 のなす 角度 □cl,は 、これ らの 内積 より、
+
'+'
N-cl'.d: lN-cr'l
lOTl cos d.,'
tl
.'. cos
d.,, =
1.15 sin
a sin /
-
0.75 cos a sin
/
(5‐
14)
1.37
となる。同様 に 、
COS%ν =0°
91sinα sinβ -2.25cosα sinβ
cos0r,
(5-15)
-
1.47 cosasin
B
(5‐
1.47
16)
と表 わ す ことがで きる。また 、結 合 長 や 結 合 角 、二 面角 の 揺 らぎを考慮 して 、それぞれ の炭
素 に対 して異 なる大きさのオー ダ ー パ ラメー タを用 い ることとした。N― C2ベ クトル の揺 らぎを
分子 全 体 の揺 らぎと同程度 であるとみなし、C2の オ ー ダ ー パ ラメー タ Sc2 Smd(0≦ Smd≦ 1)と
した。Smdは 分 子 (回 転 軸 )の 揺 らぎを表 わすオ ー ダー パ ラメー タである。Cl'お よび C2'に 関
して は 、とも に ア ミド平 面 内 の 原 子 で あ る ことか ら同 一 の も の を 用 い る こととし 、
SCl'■ C2'`猛 dc(0“猛 id≦
1)と した。Cl',C2',C2は
Nと の 距離 が一 定であることから、観 測
された双極 子カップ リング 島 bsは オ ー ダ ー パ ラメー タおよび
C‐
Nベ クトル と回転 軸 のなす 角
度 θ にの み依 存 する。(5‐ 13)― (5‐ 16)式 にお いて、□、□□を 0° から 180° まで 5° 刻 み 、端 d、
凡耐 eを 0¨ 1ま で 0.05刻 み で変化 させ 、それぞれ の組 み合 わせ に対す る理論値 adα を計算
した。Dc江 。と実測値 Dobsと の差 から RMSDを 計算 した ((5‐ 17)式 )。 RMSDが 最 小 になるよう
に各 パ ラメー タを求 め 、実測値 をもつともよく再現するパ ラメー タを得 た。
RySD==‖
│:│(屏)2+(屏 )2+(7)21
141
(5‐
17)
5-4-fス フィンゴシン骨 格 部 の配 向解 析
13c{15N)斑
]DOR測 定 から Cl,C2お よび C3に お ける双極 子カップリングを求 め 、スフィ
ンゴシン骨格 部 の配 向を解析 した。
解 析 のために、下 図 のようにアミド平 面 に対 して座標 を導入 した。
・アミド窒素 o)を 原 ′
点
・N→ C2を ■y軸
・H2を
x―
y平 面 上
y eClの z座 標 が正 (C3の z座 標 は負 )
材 [
6 6
5 5
x 図 図
ヽ
、 ︲ ′
ノ
0
4 8 2
7 9 ・・
・ ・
0 ・ ・
・
/
ヽ
′
︲1
3
C
7
4
1
′ ︲ ヽ ヽ
︲′
ヽl
ノ
0
/
(単 位 は Å)
と表わされる。またこの時、回転軸 Rの 極角をょ 方位角をた 定義すると(0° ≦δ≦180° ,0° ≦
/≦ 180° )、 回転軸 上の任意の点 Rの 座標は、
R(I:lI!り
ヒ
きのリ
任書
(rは
142
`数
)
と表 わすことがで きる。N‐ Clベ クトル と回転軸 のなす 角度 □clは 、これ らの 内積 より、
∴cosθ a=0・
69shγ shδ +1.92cosγ shδ +130cosδ
(5‐
2.41
18)
となる。同様 に 、
cos0r, =
cos9., =
0.7 4 sin
1.47
cosysin|
(5‐
1.47
y sin d + 1.98 cos Tsin d
-
1.20cos
d
19)
(5‐ 20)
2.45
と表 わす ことがで きる。また 、結 合 長 や 結 合 角 、三 面角 の揺 らぎを考慮 して 、それぞれ の炭
素 に対 して異 なる大きさのオー ダ ー パ ラメー タを用 い ることとした。C2は 前述 のアミド平面 と
共通なので 、同 一 の 臨 d(05猛 1≦ 1)を 用 いた。Clお よび
C3に 関 しては 、Scl=Sc3=SsphmgO・
(OSspЫ ngO≦ 1)と した。(5‐ 13),(5‐ 18)― (5‐ 20)式 にお いて、%ど 泊を
Ssphnp.を
0°
から
180°
まで
5°
亥Jみ 、
0-1ま で 0.05刻 み で変化 させ 、それぞれ の組 み合 わせ に対 す る理論 値 Dcacを 計
算 した。Dc」 αと実測値 absと の差 からRMSDを 計算 した ((5-21)式 )。 RNIISDが 最 小 になるよ
うに各 パ ラメー タを求 め 、実測値 をもつともよく再 現す るパ ラメー タを得 た。
RySD=11:│(屏
(5…
)2+(鱚
)2+(屏
143
)21
21)
5…4‐
gリ ン酸部 分 の配 向解 析
31P{Bc}REDOR測 定より求 めた 、P… Cl'、
P― C2'、 P―
C3間 双極 子カップリング Dob,か らリン
13c{15N)REDOR力 も 求 めたアミ
酸部 の配 向を推 定 した。リン酸部 分 の配 向解析 に際 して 、
ド部分 の配座 および 回転軸 を用 いれ ば 、リン酸部分 の配 向は O― Cl結 合 および Cl‐ C2結 合
によつてのみ決 定 される。Cl‐ C2結 合 に 関 しては 、炭 素 一 炭 素結合 であることか らねじれ型
配座 を考 え、ゴーシュ(+)、 アンチ 、ゴーシュ(― )の 3通 りを考 えた。O‐ Cl結 合 に関しては 、0°
から360° まで 5° 間隔 で 回転 させ て、それぞれ の場合 にお ける Pの 座標 を考えた。求 めた P
の座標 をもとに、Pと Cl'、 C2'、 C3間 距離 rP_cお よび P‐ Cベ クトル と回転軸 のなす 角度 の を
計算 した。(5… 13)式 に従 つて理論値 Dc」 cを 求 め、実測値
Dobま との差 から
RMSDを 計算 した。
このとき、Cl'、 C2'に 関 しては Smde(OSmmc≦ 1)、 C3に 関 しては SsphhgO.(OSsphhg。 ≦1)を オ ー
となるように各 パ ラメー タを決 定 した。
ダー パ ラメー タとして用 いた。RMSDが 最 月ヽ
144
5…
5溶 液 NMR
5‐ 5‐
aバ イセル 調製
バ イセル の調製 は報告 に従 い 、以 下 の ように行 つた。
31P NMR、
動 的光散 乱 測 定 :市 販 の bSMを 精製 せ ず に使 用 した。bSM(ca.220
mg
(9=4バ イセル )、 ca.90五 g(7=0.5バ イセル ))ま たは bSl″ Chol(10/1,caoH mg(7=4バ イャ
ル ca。 5 mg(g=0.5バ イセル ))を クロロホル ムメ タノール に溶 かし、溶 媒 留 去 後 一 晩真 空で
乾燥 した。milliQ水 (600 μL(7=4)、 245 μL(g=0。 5))を 加 えて、試 験 管 ミキサ ー で激 しく攪拌
した後 、男り
途調製 した 0.5 M DHPC水 溶 液 (150 μL(7=4)、 495 μL(9=0。 5))を カロえた。この
脂 質混合液 を加 熱 (60° C)、 冷却 (0° C)を 繰 り返 し、溶 液 が透 明 になるまで激 しく攪拌 した。
)、
脂 質濃度 (bSM+DHPC)は ,=4、 9=0.5バ イセル ともに 500 mMに 調製 した。溶液 をのIllmの
NMRチ ュー ブ に移 し31P NMRを 測 定 し、その後 、光路長 lcmの プラスチックセル に移 し替
えて動 的光散 乱 測 定を行 つた。測 定終 了後 、milliQ水 を加 えて順 次希釈 し(400 mM,300
mM,200 mM,100 mM)、 31P NMR、 動 的光散 乱測 定を繰 り返 した。
2H NMR測 定 :10'― あ―SSM(4.8 mg,6.5 mol)お よび 精製 した SSM(14.5 mg,19.8 mol)、
μ
μ
SSM(3.8 mg,5.2 μmol)、 SSM(15。 2 mg,20。 8 μmol)、 Ch01(1.O mg,2.6脚 nol)
または 10'‐ ぁ―
をクロロホル ム/メ タノール に溶 解 した 。一 晩真 空 で 乾 燥 して溶 媒 を完 全 に留 去 後 、0.5M
DHPC水 溶 液
(13.2 μL(6.6脚 Ю l)ま たは 13.O μL(6.5 μmol))、 milliQ水 (200 μL)を カロえて、
溶 液 が透 明 になるまで加 熱 (60° C)、 冷 却 (0° C)、 試 験 管 ミキサ ー で攪拌 を繰 り返 した。この
溶液 を一 晩凍結 乾燥 して溶媒 を完 全 に留 去 した後 、脂 質 重 量 の 3倍 の軽 水 (2H depleted
wateち 62.4 μLま たは 63.6 μL)を 加 え、激 しく攪拌 した。均 一 な溶液 であることを確 認 後 、50
2H NMRを 測 定 した。最 終 的 に脂 質濃 度 は 493 mMに 調製 した。
μLの セル に入 れ
lH NMR測 定 :精 製 した SSM(10。 3 mg,14.1脚Юl)、 または SSM(10。 3 mg,14。 1卜mol)お
よび Chol(0.545 mg,1.41 μmol)を クロロホル ムメタノール に溶 解 し、溶 媒 を減圧 留 去 した後 、
6時 間以 上 真 空 乾燥 して、溶 媒 を完 全 に留 去した。別 途 調製 した O.l M DHPC水 溶 液 (282
μL,28.2脚 ool)を 加 えて 、溶 液 が透 明 になるまで試 験 管 ミキサ ー を用 い て激 しく攪 拌 した。
凍 結 乾燥後 、H20/D20(380 μL/42 μL)に 溶解 して、脂 質濃 度 (SSM+DHPC)を 100 mMに
lH NMRを 測 定した。
した
を Irlln NMRチ ュー ブ に し え
調製
。溶 液
の
移 換
145
、
5‐ 5‐
b NMR測 定
バ イセル の
lH NMR測 定 は ECA‐ 500(JEOL,500 MHり を用 いて行 つた。全 ての測 定 に
お いて温度 は 37° C、 アミドプ ロトンのシグナル 観 測 のために、溶 媒を H20/D20(9/1)と し、
DANTE事 前飽 和 によつて溶 媒 シグナル を消去 して測 定を行 つた。化 学 シフトは 3中 トリメチ
リウム (DSS)を O ppmと して表 した。スピン結 合 定数
1‐ プ ロパ ンスル ホン酸 ナ ト
ル シリル ‐
lH NMRス ペ クトル または 2次 元 exclusive COSY(EoCOSY)ス ペ クトル 8)
(3JHm)は 1次 元
3JHHの 小数 点 第 一 位 までを実測値 として使 用 す るため、デ ジタル 分解 能 が
か ら抽 出 した。
0.l Hz以 下 となるように、1次 元 スペ クトル では 、デ ー タポイント数 を 65536ポ イント、スペ クト
6‐
ル 幅を 10 ppmに 設 定して、誤 差範 囲を 0.076 Hzと した。EoCOSY測 定 は 、スペ クトル 幅を
10 ppm、 デ ー タポイントを 4096(F2)× 256(Fl)、 4ご とに 24回 積 算 した。測 定した FIDに 対
し、ウィンドウ関数 として squared sinbell関 数 を用 い 、F2軸 、Fl軸 それぞれ に 2回 、4回 のゼ
ロフィリングを行 つた後 、高速 フー リエ変 換 (FT)し て EoCOSYス ペ クトル を得 た。EoCOSYス
ペ クトル 中の 、対象 の交差 ピー クのスライススペ クトル を逆 FT後 、8回 のゼ ロフィリング、再度
3JHHを
抽 出し
FTを 行 つて得 た 1次 元 lHス ペ クトル (デ ジタル 分解 能 0.076 Hz/point)か ら
た。NOESYス ペ クトル は 、スペ クトル 幅を 10 ppm、 デ ー タポイントを 4096(F2)× 256(Fl)、
混合 時 間を 30 ms、 積 算 回数 12回 に設 定 して測 定を行 つた。
31P NMRは ECA-500 fJEOL,500MHz)で 測 定 した。スペ クトル 幅を 50 ppm、 デ ー タポイン
トを 2048ポ イントに設 定 し、温度 を 25° Cか ら 50° Cま で 変化 させ て、測 定を行 つた (デ ジタ
ル 分解 能 4.9 Hz/point)。 化 学 シフトは 、85%リ ン酸 (O ppm、 外 部標 準 )に 対する値 として示
旨質濃度 500,400 mMの バ イセル は 64回 、300,
した。配 向バ イセル・等方 バ イセル ともに、月
200 mMバ イセル は 128回 、100血 Mバ イセル は 256回 の積 算 を行 つた。ウィンドウ関数 に
exponential関 数 (ブ ロー ドニングファクター 25 Hz)を 用 い て FIDを 処理 してスペ クトル を得
た。
2H NMRの 測 定 は ECA-400(JEOL,400 MHz)で 測 定 した。四極子 エコー パ ルスシークエ
ンスを使 用 し、90° パ ルス幅 0。 l μs、 パ ル ス間隔 30 μs、 スペ クトル 幅 500 kI・ Iz、 デ ー タポイント
を 8192ポ イントに設 定 し、温度 を 25° Cか ら 50° Cま で変化 させ て、約 24000回 積 算 を行 っ
ペ
た。測 定 した FIDに 対 し exponential関 数 (1000 Hz)、 ゼロフィリング 4回 、FT処 理 してス
クトル を得 た。
146
5-5… c
KarpluS曲 線
H2/H3二 面角
SMの
H2…
H3結 合 の配座解 析 には 、ビシナル 水 素 間 の二 面角 に加 えて、置換 基 の立 体
配置 と電気 陰性 度 の影 響などの構 造 パ ラメー タを導入 す ることで 、KarpluS式 の精度 の低 さ
を改善した改 良 Karplus式 (5-22)9)を 用 い た。
tJr,, - P, cos2 Q + Prcos1 + r, +la,x,{ro
*P,
cos2 (€,A
* prltz,l)\
G-22)
Ю‐
3)、
夕ま置換基の向きを表している。ρ 値 に
′ま H/H二 面角、χは置換基の電気陰性度
は Hugginsに よつて求められた電気陰性度 И)を 用い、K`叩 lus曲 線を求めた (図 5‐ 7)。
14
12
10
8
6
4
2
0
図
5‐
7 SMの H2/H3二 面角 に関す る Kaplus曲 線
HN/H2二 面角
Kaplus式 は 、ビシナル水 素 系
H― C(sp3xc(sp3)_Hに お ける水 素 間スピン結 合 定数 との
関係 を表 したものである。したがつて、HttN― C― H系 には適 用 できない。そこで 、SMの IN/
H2二 面 角 に関しては、ペ プチ ドの構 造 解 析 より導 かれ た Karplus式 15,10を 用 い た (図
I‐
5-8)。
H3/H4二 面角
同様 に、SMの H3/H4二 面角 に関しても、上 記 の改 良 Ka91us式 は適 用 できない。また、
ペ プチドや タンパ ク質 中にそ の ような構 造 が 見 られ ない ため 、C(sp3)_c(sp2)結 合 に関す る
KarpluS式 は報 告 されていない。そこで 、密 度汎 関数 法 (DFT)に より、Kι ttlus式 を求 めた。
図 5… 9に 示 した SMの 部 分構 造 を持 つモ デ ル 分子 の C3-C4結 合 を、0° から360° まで 30°
147
13個 の 構 造 に 対 して 、Gaussian 09W so師 are17)を 用 い て 、
ず つ 回 転 させ た 計
B3LYP/6‐ 31G(d,p)1° を基 底 関数 として構 造 最 適 化 を行 つた 。最 適 化 した 構 造 に対 し、
B3LYP/6-31G(d,p)基 底 関数 を用 いて H3/H4間 のスピン結合 定数 を計算 した。各 H3/H4二
面角 に対 して求 めたスピン結合 定数 をプ ロットし、O五gin 6.1を 用 いて、一 般 的な K叩 lus式
(5-23)に フィッティングを行 い 、H3/H4二 面角 に 関す る KarpluS式 (5‐ 24)を 得 た。
2
0
‐
180
3」
図
(5… 23)
翻 /〃 2=6.64cos21_60° )-1.43cosl-60° )+1.86
5‐
8 SMの HN/H2二 面角 に関す る Kttlus曲 線
15)
il
u
9H
Ho^y:v\cH!
HNYcHs
o
3J″
3/″
4=∠
C° S2(θ
+ψ )十 B COS(θ +φ )十 C
=6.95 cos2(θ +4.78° )-0.34cos(θ +4.78° )+1.84
(5‐ 23)
(5…
24)
図 5-9 DFT計 算 に用 いた SMの 部分構造 (右 下)お よび DFTよ り求めた H3‐ H4二 面角 に
対するKarpluS曲 線
148
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Zθ ′
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17)Frisch,MoJ.;Trucks,Go W;Schlegel,H.B.;Scuseria,G.E。 ;Robb,M.A.;Cheeseman,J.
R.;Scalmani,G.;Barone,V;Mellnllcci,B.;Pctersson,G.A.;NakatsuJl,H.;Caricato,M.;
Li,X.;Hratchian,H.R;Izlnaylov9 A.F.;Bloino,J.;Zheng,G.;Sollnenberg,Jo L.;Hada,
M.;Ehara,M.;Toyota,K.;Fukuda,R.;Hasegawa,J.;Ishida,M.;Nakttima,T;Honda,Y;
Kitao,O。
;Nakai,H.;Vreven,T;Ⅳ lontgomery9
J■
,J.A.;Peralta,J.E.;Ogliaro,F.;
BCarpark,M.;Heyd,J.J.;Brothers,E.;Kudin,Ko N.;StaroveroⅥ
V N.;Kobayashi,R.;
Nolll.and,J.;Raghavacharl,K.;Rendell,A.;Bllrant,Jo C。 ;Iyengar9 So S.;Tomasi,J.;
Cossi,M.;Rega,N.;Millaln,Jo M.;Klene,M.;Knox,Jo E.;Cross,J.B.;Bakken,Wi;
Adarno,C.;Jaralnillo,J.;Gomperts,R.;Stratmalm,R.E。 ;Yazyev9 0。 ;Austin,A.J。
;
Calmi,R.;Pomelli,C.;Ochterski,J.ゝ 乙;Martin,Ro L.;Morokuma,K。 ;Zakrzewski,V
G.;Voth,G.A.;SalvadoL R;Dalmenberg,Jo J.;Dapprich,S.;Daniels,A.D.;Farkas,0。
149
;
Foresman, J.
B.; Ortiz, J. V.; Cioslowski, J.;Fox, D. J. Gaussian, Inc., Wallingford CT,
2009.
18) Lee, C.; Yang, W.; Parr,
R.G. Phys.
Rev,
B 1988, 37,785-789.
150
謝辞
本研究を行うにあたり、懇篤なる御指導、御助言、御啓発くださり、終始お 心配りを頂きま
した本研究室 村 田 道雄 教授 に深く感謝致します。
直接御指導くださり、数多くの叱咤激励を頂きました松森 信明 准教授 に深く感謝致し
ます。
研究 のみならず 日常生活 においても様 々な御助言 をして頂きました土川 博史 助教、
│1雄 一 助教 に深く感謝致します。
梅り
有益な御助言、御討論頂きました九州大学大学院理学研究院 大石 徹 教授 、東北大
学大学院農学研究科 此木 敬 一 准教授 に深く感謝致します。
研究を行うにあたつての基本的操作、NMRの 面 白さを教えていただきました、葛西 祐
介 博 士、丸吉 京介 博 士に深く感謝致します。
本研究を行うにあたり、貴重な標識体を合成 、提供 してくださいました前 田 佳子 修 士、
鈴木孝 修 士、安 田 智一 修 士に深く感謝 いたします。
NMR測 定に関して御指導くださいました、大阪大学大学院理学研究科技術部、土井
幹
嗣 氏 、稲角 直也 博 士に深く感謝 いたします。
研究室における生活において、過 ごし易い環境を与えて下さり、かつ私を支えて下さいま
した村 田研究室の皆様 に心より御礼 申し上げます。
そして、精神的、経済的 に常に支えてくれました家族 に感謝致します。
最後 になりましたが、本研究 が多くの方 々のご協力 によつて成 し遂げられたものであるこ
とをここに銘記し、お世話になった全ての方に厚く御礼 申し上げます。
151
付録
公表論文
NMR… based confo.1..atiOnal analysis of sphingomyelin in bicelles;Yamaguchi,Tl;Suzuki,lR;
οο/g.ル脅″ Cttθ ″.2012,2θ ,270… 278.
Yasuda,■ ;Oishi,■ ;Matsllmori,N.;Murata,M.β ′
参考文献
Accllrate Measllrelncnt of Vicinal Carbon…
Hydrogen Coupling Constants vial― onillm
Nitrogen Based on HMBC Experiments;Yamaguchi,T;Maruyoshi,K。 ;Matsllmori,N。
;
Mllrata,Mo C力 θ″.五 θ″ 2008,37,1172¨ 1173.
Confo.1.lational Change of Spe....idine upon lnteraction with Adenosine Triphosphate in
Aqueous Solution;Maruyoshi,K。 ;Nonaka,K.;Sagane,T;Delllllra,■ ;Yamaguchi,T;
Matsllmori,N.;Oishi,■ ;]Ⅵ llrata,M.Cttθ ″.Eν κJ 2009,f5,1618-1626.
Confo..1.ations of Spe....ine in Adenosine Triphosphate Complex:The Smctural Basis for
Weak Bimolecular lnteractions ofMttor Cellular Elec廿 olytett Maruyoshi,K.;Yamaguchi,■
Delnllra,■ ;Matsllmo五 ,N。 ;Oishi,■ ;Murata,M.Cttθ
152
.E″ z J 2011,f7,4788‐ 4795。
“
;
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