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2016年トレンド予測 社会人学習領域

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2016年トレンド予測 社会人学習領域
2016年トレンド予測
社会人学習領域
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62
社会人学習領域における2016年予測
キーワード
子どもを育む「育児」に加え、
復職後に備え、自分のスキルアップを図る
育自休暇
2015年、「育児休暇(育休)」中の過ごし方が変わってきている。
子育てしながら、さらに余力のある女性の間では、
「自分」のスキル・キャリアも育むというスタイルが登場。
その背景にあるのが、「初産年齢」と「キャリア転換期」の重なり。
ややもすると、育休期間を「ブランク」と感じてしまっていた女性が、
復帰後を見越した「ブラッシュアップ」期間と捉え、スキルアップを始めている。
育休期間を、育児に専念すると同時に、
次のキャリアへのステップボードにするスタイルが今後も増えていきそう。
63
育児休業と育児休暇
育児休業:法に基づき取得することのできる休業制度
育児休暇:育児のために休暇を取得すること
育児休業
育児休業制度(法第5条~第9条)
労働者は、申し出ることにより、子が1歳に達す
るまでの間、育児休業をすることができます。
(一定の範囲の期間雇用者も対象となります)
育児休暇
取得可能期間
産前
6週間
産後
8週間
子どもが1歳になるまで
最長6カ月
延長可
64
育休取得者の実態①
育児休業取得率は90%に迫る勢い
取得期間10カ月以上が半数を占める
取得率は18年で1.8倍
取得期間は10カ月以上が過半
不明
0.3%
100.0%
86.6%
18カ月以上
7.2%
1カ月未満
2.8%
1カ月~6カ月未満
11.7%
80.0%
60.0%
12カ月~
18カ月未満
22.4%
49.1%
6カ月~10カ月未満
21.9%
40.0%
10カ月~
12カ月未満
33.8%
20.0%
0.0%
平成8年度
出典:厚生労働省
平成26年度
平成26年度雇用均等基本調査
10カ月以上
63.4%
出典:厚生労働省
平成24年度雇用均等基本調査
65
育休取得者の実態②
平均初産年齢は30.6歳
30~34歳での出産が全体の35.8%を占め、最も多い
45歳以上
0.1%
15~19歳
40~44歳
1.3%
4.9%
初産年齢
30.6歳
20~24歳
8.6%
35~39歳
22.5%
25~29歳
26.7%
30~34歳
35.8%
出典:平成26年 人口動態統計月報年計(概数)
30~34歳
35.8%
出典:平成26年人口動態統計(確定数)母の年齢別にみた出生数
※出産全体
66
育休中の学び実施率
30歳~35歳の育休取得女性の11.5%が
育休期間中に仕事のための学びを実施
育休ママの学び実施率
育児休暇中にスキルアップのための勉強をしたママの割合
勉強した
11.5%
~育休中に学んだ理由~
1位 スキルアップのため
2位 まとまった時間が取れる
3位 復職しやすくするため
勉強しなかった
4位
5位
以前から学びたいことがあった
知識が鈍らないように
33%
22%
18%
9%
5%
88.5%
出典:株式会社リクルートライフスタイル
『ケイコとマナブ』育休取得ママアンケート/2015年10月実施30歳~35歳
N=800
67
育休明けに対する不安
6割の育休ママが「マミートラック」の存在を意識
「マミートラック」
「お母さん向け(キャリア)コース」とも言い、出産前と職種が変わり補助的業務を担うこと
30-39歳子なし(女性)
30-35歳子あり(女性)
Q.出産をしたことで出世コースから
外れてしまったワーママが周りにいますか?
その他1.2%
あまりいないように思う
10.7%
自分の周りにも
たくさんいる
25.5%
自分の周りにはあまりいないし
話もあまり聞かない
27.8%
いる
60.3%
自分の周りにはあまり
いないが、話は聞く
34.8%
出典:株式会社リクルートライフスタイル
『ケイコとマナブ』育休取得ママアンケート/2015年10月実施
30歳~35歳
Q.育休を取るにあたっての不安は?
PCソフトなど日々変化しているので、復帰
した時今までのやり方が通じるか。
(31歳女性)
その時やるべき業務をこなす上で、いかに
時間を短縮して対応するか(34歳女性)
産休に入る前に、ある程度の役職につい
ておかないと、戻ってくる場所がない
と感じる。早急にステップアップしたい
(32歳女性)
N=800
68
女性キャリアにとっての「30代前半」という年代
30代前半はキャリアの転換期でもある
求められるスキルが変化する時
管理職へのキャリアアップ時
30-39歳子なし(女性)
Q.求められるスキルが上がると
感じることはあるか?
マネジメントや教育な
ど、自分だけの仕事をし
ていればいい状況ではな
くなった(30歳女性)
なし
17.5%
82.4%
ある
自分でビジョンを描きそ
の実現のために周囲を
引っ張っていくスキルが
求められる(34歳女性)
「男性脳」を鍛えないと
仕事の幅を広げられない
と感じる(31歳女性)
出典:株式会社リクルートライフスタイル
『ケイコとマナブ』30代のキャリアに関するアンケート2015年10月実施N=40
出典:「リクナビNEXT 管理職実態調査」2014年1月
現在課長職以上の役職に就いている管理職500名
(男性250名/女性250名)
69
育休中の学びについてのリアル
普段の業務に役立つ基本的なスキルの取得が多い
学び始めた
タイミング・期間・費用
学んだこと
●パソコン
●英語
●簿記
タイミング
●ファイナンシャルプランナー
産後
6カ月過ぎ
33.6%が
3~6カ月
●ケアマネジャー
*800人へのアンケートのうち学んだ92人の中で人気の高かったもの
他にも…
旅行業務取扱管理者・財務・経理・会計学
公害防止管理者・危険物取扱者
など専門的なことを学ぶママも多数!
期間
かかった費用
77%が
5万円以内
出典:株式会社リクルートライフスタイル
『ケイコとマナブ』育休ママアンケート/2015年10月実施
N=800
70
育休期間の過ごし方~実例①
辻井 祥子さん
31歳
情報サービス会社
営業職
◆育休期間:
2013年9月~2014年10月
(第二子)
◆受講スクール:独学
◆学習スタート:産後9カ月目
◆学習ペース:平日
◆学習期間:3カ月
◆受講費用:参考書代程度
「育自休暇」をした理由
・出産後の働き方の可能性
を広げたかった
・資格を取得することで、
復帰後に備えたかった
取得した資格
宅 建
役立ったか?
・提案など日常業務に役立った
・育児中でも、成長できる
という自信がついた
71
育休期間の過ごし方~実例②
末吉 亜樹子さん
33歳
情報サービス会社
コンサルティング
(主任)
◆育休期間
2014年4月~2015年3月
(第一子)
◆受講スクール:
グロービス経営大学院 経営学修士
◆入学:産後3カ月目~
◆通学ペース:週1回(3時間)
◆学習期間:全3年
◆受講費用:300万円(3年間)
「育自休暇」をした理由
・経営視点やスキルを身につけたい
・長い休みで頭を鈍らせたくない
・時間を有効活用したい
取得チャレンジ中の資格
MBA
役立ったか?
・業務効率がアップした
・知識の補完ができた
・今後のキャリアの基礎が築けた 72
企業の視点~雇用側の育休明けママに対する期待
企業側も「育自休暇」を応援する制度を用意
女性が働きやすい会社ランキングに入っている以下2社では
育休中の資格取得やスキルアップにつながる制度を用意
出典:東洋経済
女性が働きやすい会社ランキング(2015年6月)より上位30社より抜粋
三井住友海上
ワーキングママ支援プログラム
(サイバックスUniv.活用)
富士フイルム
育児休業者復帰支援プログラム
(WiWiW導入)
・約130コースのeラーニング
・英語講座や文書作成など受講可能
・自宅PCやスマートフォンで受講可能
・育児と仕事を両立するための
・何度でも受講可能
・受講料は全額会社負担
ライフスタイル応援講座も
・受講料は全額会社負担
*2015年11月25日時点の情報 73
スクールの視点~受け入れ側での変化①
大手スクールでは、育休ママの増加を実感している
GABAマンツーマン
英会話
グロービス経営大学院
マーケティング部
ステューデントオフィス マネージャー
村上 さおりさん
南西 久美子さん
松岡 綾子さん
◆育休中の女性の受講が
増えている傾向にある
◆通学MBAの女性比率が約2割という中で、
オンラインMBA開学後は
育休ママのチャレンジが増えている
<受講する理由>
<受講する理由>
●生活のリズムを保つ
●「ブランク」への不安
●スムーズな職場復帰を目指す
●育休=時間が取れるインプット期間
●まとまった時間ができた
●ビジネス感覚をさびさせたくない
●復帰後にも役立つ
●新しいことを学びたい意欲が高い
74
スクールの視点~受け入れ側での変化②
スクールでも託児所の設置や学費免除で、
ママが学びやすい環境が増加
ヒューマンアカデミー
SBI大学院
育児休業中の女性は
学費が40万円OFF!
・制度内容
広島校
*イメージ
講座受講中、1歳~未就学児を
無料で預けられる託児所併設
休憩時間に子供に会いに行くことが
できる
対象:大宮・京都・広島・福岡校
※一部講座のみ
入学金1/2減免及び、授業料
(2年間)の1/3を減免!
・対象
育児休業中の女性または結婚や
出産のために会社を退職し現在は
無職の女性。
*2015年11月25日時点の情報
75
育自休暇の今後①
「育自休暇」中に他社で「インターンシップ」を
体験するスタイルも!
株式会社カラーズ
「育休インターン」
●スタート:2015年4月15日~
●応募人数:約20名
*2015年10月23日時点
●仕事内容
それぞれの職歴に沿った仕事
●体験者の
平均的な勤務時間・出勤頻度
5時間/日、
週1日~2日
*交通費のみ実費支払で、報酬はなし
体験者の声
仕事に対する姿勢などを近くで見て、
仕事への情熱を思い出した。社会復帰への
足がかりとなった。
育休中に「成長した」「育休中でない
とできないこと」がやりたかった。
本職に戻る前に、脳みそと体の
ウォームアップができたためスムーズに
職場復帰できた
2度目の育休で、育児以外の何か新し
い経験や刺激を求めていたのだと思い
ます
76
育自休暇の今後②
女性をとりまく環境の変化が、育自休暇を加速させる
社会
教育機関
◆女性活躍推進法
◆労働人口の減少
◆少子化対策
◆託児所などの設備充実
◆育休向けの学費減免
女性
企業
◆女性管理職の登用増
◆育休ママ向け研修の実施
◆ママのロールモデル増加
家庭
◆共働き世帯の増加
◆イクメンの増加
77
社会人学習領域における2016年予測
キーワード
子どもを育む「育児」に加え、
復職後に備え、自分のスキルアップを図る
育自休暇
2015年、「育児休暇(育休)」中の過ごし方が変わってきている。
子育てしながら、さらに余力のある女性の間では、
「自分」のスキル・キャリアも育むというスタイルが登場。
その背景にあるのが、「初産年齢」と「キャリア転換期」の重なり。
ややもすると、育休期間を「ブランク」と感じてしまっていた女性が、
復帰後を見越した「ブラッシュアップ」期間と捉え、スキルアップを始めている。
育休期間を、育児に専念すると同時に、
次のキャリアへのステップボードにするスタイルが今後も増えていきそう。
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