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ぷらっとホーム Trus RAID シリーズ ハードウェア インストールマニュアル

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ぷらっとホーム Trus RAID シリーズ ハードウェア インストールマニュアル
ぷらっとホーム
Trus RAID シリーズ
RPI-250SA16ES/A3U
RPI-500SA16ES/A3U
RPI-750SA16ES/A3U
RPI-1000SA16ES/A3U
ハードウェア
インストールマニュアル
30150276
PW-MA-070901-03
ぷらっとホーム株式会社
1
このたびはぷらっとホーム”Trus RAID”をご購入いただきまして誠にありがとうございます。このマ
ニュアルは、製品に付属している CD-ROM 内の英語マニュアルを元にハードウェア仕様、操作方
法を説明しています。装置の運用の際に必要な項目をご参照ください。ご不明な点、ご要望等ご
ざいましたら、お気軽にご連絡ください。お客様のご意見を製品に反映させ、よりよい製品を開発
して行く所存です。
・ 商標について
本書に記載されている会社名および商品名は各社の商標または、登録商標です。また、マニュアル本文中で
は商標™および登録商標®の表記を省略しています。
・ 重要なお知らせ
・本書の内容の一部または全部を、無断で転載することはご遠慮ください。
・本書の内容は予告なしに変更することがあります。
・本書の内容については、正確を期するように努めていますが、誤り等に起因する結果について責任を負
いかねます。
2
安全にお使いいただくために
■ 装置を正しく安全にお使いいただくために必ずお守りください。
■ 安全についてのご注意
以下に述べられている安全上の説明を読み、十分理解してください。
・操作は、マニュアル内の指示、手順にしたがって行ってください
・マニュアルに表示されている注意事項は必ず守ってください
これを怠ると、けがや火災、装置の破損を引き起こすおそれがあります。
■ 本文中の“図記号”等の意味は次のとおりです。
警告: 誤った取り扱いをしたときに、死亡や重傷に結び付く可能性があるもの。
注意: 誤った取り扱いをしたときに、障害または家屋家財などの障害に結び付くもの。
: これは指示に基づいて行っていただきたいことを示しています。
特に行っていただきたい場合にのみ使用しています。
: これは製品を使用する上で行ってはいけないことを示しています。
特に注意を払っていただきたい内容についてのみ使用しています。
1. 設置、移設の際は以下のことがらを守ってください。
以下のことがらを守らないとけが、火災や感電の原因になります。
警告
注意
装置の電源プラグはアース付きのコンセントに接続します。設置場所の近くに 2 極接
地型コンセントを用意してください。アース無しのコンセントを使った場合、故障や漏電
時に感電する恐れがあります。
ぐらついた台の上や傾いた所など不安定な場所に置かないでください。落ちたり、倒
れたりして、けがの原因になります。
電源ケーブルには、重いものをのせたり、熱器具を近づけたりしないでください。電源
ケーブルの被膜が傷つき火災や感電の原因になります。
機器の接続、取り外しは、本書の指示にしたがって行ってください。誤った取り扱いを
するとけが、火災や感電の原因になります。
湿気やほこりの多い場所、油煙や湯気のあたる場所に置かないでください。火災や
感電の原因になります。
通気孔は内部の温度上昇を防ぐためのものです。物を置いたり立てかけたりしてふさ
がないでください。内部温度が上昇し発煙、発火や故障の原因になります。
通路にケーブルをはわせないでください。つまづいてけがの原因になります。
機器の上に重いものを載せないでください。ものが落下したり、装置が転倒したりし
て、けがの原因になります。
長期間、機器をご使用にならない場合は、電源を切り電源プラグをコンセントから抜
いてください。
電源は必ずAC100V(50Hzまたは60Hz)を使用してください。それ以外の電源を使
用すると火災の原因になります。すぐに電源プラグを抜けるように、コンセントの周り
には物を置かないでください。
瞬時停電が起こりやすい環境や電圧変動の激しい環境での使用は避けてください。
設置の際は必ず設置を行うラックの専用アングルをご使用ください。また、フロントパ
ネルのみのネジ止めは絶対に行わないでください。装置の歪みや、落下の原因にな
ります。
3
2.本体内部を操作するときは、以下のことがらを守ってください。
警告
ご自身での修理、改造、分解は行わないでください。やけど、火災や感電の原因に
なります。特に電源ユニット内部は高電圧の部品が数多くあり、さわると危険です。
ファイバチャンネルのレーザー光を直視しないでください。目に重大な障害をもたら
す危険があります。
周辺機器の増設や接続は、電源プラグをコンセントから抜きすべてのケーブル類
を装置から外してください。装置内では、本体の電源を切っても電源プラグを抜か
ないと一部の回路には通電しているため、作業時の思わぬ接触などで感電による
けがや故障の原因になります。
3.次のような使い方はしないでください。
火災や感電の原因になります。
警告
機器の内部にクリップなどの異物を入れないでください。火災や感電の原因になり
ます。クリップなどの異物が機器の内部に入った場合は、まず電源スイッチを切り、
電源プラグを抜いてから、弊社もしくは販売会社にご相談ください。
機器の上に花びん、植木鉢、コップなどを置かないでください。水分がこぼれたり、
中に入った場合、火災や感電の原因となります。水分がこぼれた場合は、まず電
源スイッチを切り、電源プラグを抜いてから、弊社もしくは販売会社に相談くださ
い。
機器を改造しないでください。火災や感電の原因になります。
電源プラグを抜く時は、電源ケーブルを引っ張らないでください。電源ケーブルが
傷つき、火災や感電の原因になります。必ず電源プラグを持って抜いてください。
石油類、マニキュア、除光液などの揮発性の液体は、装置の近くで使わないでくだ
さい。装置の中に入って引火すると火災の原因となります。
電源ケーブルは必ず付属のものを使用し、以下のことに注意して取り扱ってくださ
い。
・物を載せない・引っ張らない・押し付けない
・折り曲げない・加工しない・熱器具のそばで使わない
・束ねない
取り扱いを誤ると、電源ケーブルの銅線が露出したり、ショートや一部断線で、過
熱して火災や感電の原因になります。
4.万一異常が発生したら、次のように処置してください。
そのまま使用すると火災や感電の原因になります。
警告
煙が発生する、変な音がするなどの異常が発生した場合は、電源スイッチを切っ
て、電源プラグを抜いてから、弊社もしくは販売会社にご連絡ください。そのまま使
用すると火災や感電の原因になります。
ファンが故障した場合は、ただちにシステムを停止させ電源を OFF にしてください。
そのまま使用すると、内部発熱により他の部品の故障、火災等の原因となることが
あります。
5.その他
警告
製品寿命期間以上使用される場合は、構成部品の交換が必要となります。そのまま
使用すると、電解液の漏れや枯渇により発煙、発火、感電の原因になります。また、
装置の故障原因にもなります。
ハードウェア、OS、アプリケーション等の組み込みや配線、追加、変更、インストール
は十分に注意しお客様の責任で行ってください。組み合わせによる動作確認や互換
性の確認についてもお客様でお調べください。またその際のトラブルは保証対象外
ですのでご了承ください。
4
目次
ごあいさつ
安全にご使用いただくために
はじめに
第1章
1.1
1.2
ラインナップ ..................................................7
各部名称 ......................................................7
第2章
2.1
2.2
2.3
導入にあたって ........................................................................................................ 7
ハードウェアインストール.................................................................................... 16
作業マップ ...................................................16
静電気について ...............................................17
ハードディスクトレイのインストール ............................17
第3章
接続 ........................................................................................................................ 19
第4章
電源投入 ................................................................................................................. 20
4.1
4.2
電源を入れる方法 .............................................20
電源を切る方法 ...............................................23
第 5章
設定方法 ................................................................................................................ 24
5.1 コンソールの準備...............................................24
5.2 ターミナル スクリーン メッセージ ..............................26
5.3 メインメニュー ...............................................27
5.4 各ステータスの確認方法 .......................................29
5.5 RAID 構成の構築...............................................35
5.6 外部インターフェイスの IP アドレスの設定 .......................45
第6章
システムメンテナンス ........................................................................................... 46
6.1 概要 ..........................................................46
6.2 コントローラ モジュールの交換..................................47
6.3 電源モジュールの交換 ..........................................48
6.4 ファンモジュールの交換 ...........................................50
6.5 ハードディスクトレイの交換.....................................50
Appendix A Ethernet 経由での監視 ..................................52
Appendix B RAIDWatch のインストール ...............................56
Appendix C ソフトウェアイニシエーターの使用 .......................59
■仕様............................................................63
お問い合わせ先 ....................................................64
5
はじめに
・開梱時の注意
本製品は 2 個の梱包箱で構成されています。着荷時に外装等に損傷がないことを確認
してください。
・装置導入までの作業マップ
1.付属品の確認
第2章
P.16
2.ハードウェアインストール
2.1 設定の変更
第 2 章 P.16
第 5 章 P.24
3.デバイスとの接続
第3章
P.19
1.コントローラ
第6章
P.47
2.PSU(電源)
第6章
P.48
3.FAN
第6章
P.49
4.ハードディスク
第6章
P.50
第5章
P.24
2.IP の設定
Appendix A
P.53
3.NPC 設定ファイル
Appendix A
P.54
4.RAIDWatch
Appendix B
P.56
・障害発生時の対応
・設定ツール及び障害監視ツール
1.RS232C
6
第1章
導入にあたって
このマニュアルは内部バックプレーンインターフェイスに SATA を採用し,外部インターフェイスに
iSCSI を採用した RAID システムについて書かれています。対象のモデルは、HDD 容量の違いで
4 機種あります。
1.1
ラインナップ
RPI-250SA16ES/A3U
RPI-500SA16ES/A3U
RPI-750SA16ES/A3U
RPI-1000SA16ES/A3U
1.2
:250GB x16 台モデル
:500GB x16 台モデル
:750GB x16 台モデル
:1TB x16 台モデル
各部名称
装置の主要部分である、ハードディスク、電源、ファン、は
モジュール化設計されており、ホットスワップに対応しております。
コントローラモジュールのみホットスワップには対応しておりません。
1.2.1
前面部
①
ハンドル
ハンドル
②
-前面図-
7
①
LCD パネル
メッセージの確認や設定の変更を行う場合等に使用します。LCD パネルには 16×4 ラ
インの LCD 画面とステータス LED、操作ボタンが配置されています。LCD パネルからす
べての設定、操作および状態の確認が可能です。
②
ハードディスク トレイ
ハードディスクに割り振られている ID 番号は以下の通りです。
※ID 番号は変更することはできません
-ハードディスクトレイ配置図-
8
1.2.2
背面部
BBU モジュール(オプション)
コントローラモジュール
①
①
②
- 背面図 -
① 電源モジュール (PSU:Power Supply Unit)
冗長化された 2 つの 530W 電源を搭載しています。モジュールは、ホットスワップ
に対応しています。電源モジュールの仕様は以下を参照してください。
仕様
種別
530 W アクティブ PFC 電源
入力電流
9A @100VAC; 4.5A @240VAC
入力周波数
47Hz / 63Hz
出力電流
12.0V :32A(Max)
5.0V :32A(Max)
3.3V :30A(Max)
力率改善回路(PFC)
あり
加熱保護
あり
ファン
2個
② ファンモジュール
ホットスワップに対応しています。9.7cm 角のブロワーファンを 2 基搭載したモジ
ューを 2 セット搭載しています。
9
1.2.2.1
コントローラ モジュール
⑤
③
④
①
②
-コントローラモジュール -
① 外部インターフェイス
独立した 4 チャンネルの Gigabit Ethernet インターフェイスを搭載しています。コネクタ形
状は RJ-45 です。ジャンボフレームに対応しております。
② イーサネットポート(マネージメントポート)
ホスト用の 4 ポートとは別に、マネージメント用 RJ-45 コネクタのイーサネットポートを 1
ポート搭載しています。IP アドレスを設定することにより、リモートマネージメントを可能
にします。
③ RS-232C (シリアルポート)
VT100 端末をコンソールとして利用できます。コネクタ形状はオーディオジャックです。
(接続ケーブルは、付属しております)
④ ステータス LED
各種ステータス LED を確認する事が出来ます
詳細は P12 の LED 表示を参照下さい
⑤ BBU モジュール
BBU モジュール(オプション)
10
1.3
システム
モニタリング
本装置は以下の 4 つの方法でステータスを確認することができます。
① LCD パネル
装置前面の LCD パネルを操作する事で各種ステータスの確認や設定の
変更が可能です
② RS232C シリアル、telnet 経由
シリアル接続された端末、及びネットワーク接続された
telnet 端末から全てのステータスの確認や設定の変更が可能です。
③ LED 表示
LED は以下のモジュールに搭載され、ステータスを表示します。
・コントローラ モジュール
・LCD パネル
・FAN モジュール
・PSU モジュール
・ハードディスクトレイ
・イーサネットポート
・BBU モジュール(オプション)
④ 監視ツール
GUI ベースのソフトウェア“RAIDWatch”で監視することが可能です。
⑤ 警告音
警告音にてイベントの発生を知らせます。
11
1.3.1
LED 表示
LEDs
【LED のステータス状態】
LED 名
点灯時
Ctrl Status (緑色)
正常に起動しています
―――
Ctrl Status (橙色)
故障か、設定ミスにより
システムが起動出来ま
せん
―――
C_Drty (橙色)
Temp. (橙色)
BBU Link (緑色)
Hst_Bsy (緑色)
Drv_Bsy (緑色)
消灯時
点滅時
起動中です
―――
キャッシュメモリにキ キャッシュメモリのキ
ャッシュデータがある ャッシュデータがない
状態
状態
―――
CPU/ボード/シャーシの
いずれかの温度が閾値
を越えた状態です
―――
正常
BBU モジュールが接続 BBU モジュールを認識
されています
していません
―――
―――
ホストバスへのアクセ ホストバスへアクセ
スがありません
ス中です
―――
ハードディスクへのア ハードディスクへア
クセスがありません
クセス中です
12
1.3.2
イーサネット(ホストポート)LED
- Host Port -
Speed LED
緑点灯 :1000BASE で接続されています。
消灯
:10/100BASE で接続されているか、接続されていません。
Link LED
緑点灯 :接続が確立されています。
緑点滅 :データ転送中です。
1.3.3
LCD パネル
- LCD パネル -
メイン LED
LED 名
点灯時
消灯時
Power (青色)
装置が起動しています。
装置が起動していません。
Busy (白色)
ハードディスクまたは、接続さ ハードディスクまたは、接続さ
れたデバイスとアクセスをし れたデバイスとアクセスをし
ています。
ていません。
Atten (赤色)
障害が発生しています。
13
正常
1.3.4 ハードディスク トレイ
青色/白色
緑色/赤色
- ハードディスクトレイ -
LED 名
DRIVE BUSY
(青色)
点灯時
消灯時
アクセス中
未アクセス時
POWER STATUS
(緑色)
電源供給中
POWER STATUS
(赤色)
電源未供給(ディスクが障害の状態)
1.3.5
電源モジュール
それぞれの電源モジュールには、下図のような LED があります。
FAN モジュール
電源モジュール LED
LED
- 電源モジュール & FAN モジュール -
・電源モジュール LED
緑色
:正常な状態です。
緑点滅
:電源供給はされていますが、本体の電源が入っていません。
赤色
:電源モジュールに異常が発生しています。
14
―――
1.3.6
FAN モジュール
それぞれの電源モジュールには、FAN モジュールが 2 基づつ搭載されています。
それぞれの FAN モジュールに対応する LED は下図のようになります。
- FAN モジュール LED 細 -
LED が赤色に点灯した場合、FAN モジュールに異常が発生しています。
1.3.4
監視ツール (RAIDWatch)
装置の稼動状態を GUI で監視するツールです。装置付属の CD-ROM 内に
収録されています。
インストール方法は Appendix B を参照してください。
1.3.5
警告音
システムに重大な障害(モジュール障害や設定された値を超えた場合も含む)が発生した場
合に警告音が鳴ります。警告音が鳴った場合は速やかに対応してください。
15
第2章
ハードウェアインストール
装置はモジュール設計されており、容易にハードウェアインストールを行う
事が可能です
注意
ハードウェアインストールは手順に従って、注意深く行ってください。
2.1
作業マップ
① 静電気に注意
装置をインストールするときは静電気によるダメージを最小限に抑える様、事前に対策を行
ってください。詳細は 17 ページの項目 2.2 を参照してください。
② 付属品の確認
開梱する際に正しく付属品が入っていることを確認してください。
・ケーブル (弊社指定品をご使用ください)
・シリアルケーブル 1 本
・電源ケーブル 2 本
・ハードディスク
別の箱に梱包されているハードディスクトレイに搭載されています。
(スタンバイに設定されているハードディスクトレイにはシールが
貼ってあります)
③ ハードディスクトレイのインストール
装置本体とハードディスク(ハードディスクトレイ)は別の箱に梱包されています。インストール
方法は項目 2.3 を参照してください。
16
2.2
静電気について
静電気は電子機器にダメージを与えます。装置のインストール時には、以下の注意をしてくださ
い。
・装置に触れる際には静電気の対策を行ってください。
・装置に触れる際は必ずエッジやフレームを持ってください。
・ハードディスクトレイのコネクタには決して触れないでください。
2.3
ハードディスクトレイのインストール
装置にハードディスクトレイをインストールします。
1.
フロントボタンを押し、フラップを開きます。
キーロック
フロントボタン
17
2.
装置内のレールに沿って、ハードディスクトレイを奥まで挿入し、フラップを倒します。この
際カチッと音がすることを確認してください。フラップを倒すとハードディスクトレイのコネク
タと装置のコネクタが接続されます。
3.
必要な場合は、キーロックをセットしてください。
警告
装置を起動する際には、全てのハードディスクトレイを挿入してください。装置の冷却が正常
に行われず、装置内部の温度が上昇し、重大な障害が発生する可能性があります。
18
第3章
接続
iSCSI の接続は、LAN ケーブル (カテゴリ 5 以上対応)で行います。
※直接、装置とサーバーを接続する場合は、クロスケーブルが必要です。
サーバー側に、iSCSIHBA をご用意いただくか、ソフトウェアイニシエーターを OS にインストー
ルすることで、GigabitEther の LAN ポートを使って、接続することが出来ます。
iSCSIHBA の設定方法は、HBA のマニュアルを参照してください。
ソフトウェアイニシエーターの設定は、巻末の Appendix C にて説明いたします。
補足
ソフトウェアイニシエーターを使用することで、コスト削減に繋がりますが、サーバーの
CPU を使用しますので、CPU の処理速度が落ちてしまうかもしれません。CPU の負荷を減らす
ために iSCSIHBA の使用をお勧めいたします。
注意
イーサネットケーブルは、電源ケーブルと平行に配線していないか等取り扱いに注意してく
ださい。ラック内でケーブル同士の干渉が起きないよう配線を計画してから、設置してくだ
さい。
19
第4章
4.1
電源投入
電源を入れる方法
装置のインストールが全て終了し、コンピュータとの接続が全て終了したら、装置の電源を投入し
ます。
4.1.1
電源投入にあたって
装置の電源を投入する前に以下の項目を確認してください。
1.
ハードディスクトレイ :トレイは正しく装置に挿入されていますか?
2.
接続ケーブル : 装置とコンピュータは正しく接続されていますか?
3.
電源ケーブル : 電源ケーブルは正しく接続されていますか?
4.
周辺温度 : 装置の周辺温度が 10℃~35℃の間ですか?
4.1.2
電源投入の順序
電源投入時には以下の手順で電源を投入してください。
1. イーサネット デバイス
システム内にイーサネットのハブやスイッチがある場合は、装置の電源投入の前に電源
を投入してください。また、配線が正しく行われているかの確認を行ってください。
2. 装置
装置の電源投入手順については次項を参照してください。
3. コンピュータ
コンピュータの電源は接続されているデバイス全てが完全に起動してから投入してくださ
い。また、電源投入手順や注意事項はコンピュータのマニュアルを参照してください。
20
4.1.3
電源の投入
電源スイッチは、それぞれの電源モジュール(PSU)に 2 つあります。装置の電源を投入する際
には 2 つの電源スイッチを ON してください。
電源スイッチ
電源スイッチ
-電源スイッチ-
注意
電源モジュールは完全に冗長化されており、一つでも装置を運用することは可能ですが、長
時間の運用は行わないでください。万が一運用中の電源モジュールに障害が発生した場合、
内部データに重大な損傷をもたらす危険があります。
4.1.4
電源投入後の確認事項
装置の電源を投入後、以下の項目を確認してください。
1. コントローラ LED
装置起動後、Host Port、SATA デバイス LED が緑色になっている事を確認してくださ
い。
2. ハードディスクトレイ LED
全ての LED が緑色に点灯していることを確認してください。
3. LCD パネル LED
電源が投入されていることを示す青い LED が点灯していることを確認してください。
4. 警告音
起動時に障害が発生した場合は、装置起動後も警告音が鳴りつづけます。
21
4.1.5
LCD 表示
電源を投入後しばらくすると、装置は LCD パネルに以下のメッセージが表示されます。LCD
パネルの表示が Ready と表示されるまで待ってから操作をしてください。
機種名
A16E-G2322
Ready
ステータス / アクセス・インジゲータ
-LCD 表示-
電源投入後、装置がスタートアップ・シーケンスに入ると LCD の表示が以下のように変わり
ます。
装置の電源を投入した直後に表示されます。
Initializing・・・
Please Wait・・・
装置が自己診断をおこなっている状態です。
A16E-G2130
Modem Not Config
装置がキャッシュメモリのチェックを行っている
A16F-G2130
状態です。
512MB RAM,Wait・・
装置が正常に起動した状態です。
A16E-G2130
Ready
22
4.2
電源を切る方法
装置の電源を切る際は以下の手順で行ってください。
補足
装置の電源を切る前に”Regenerate Parity”を実行し、RAID のパリティチェックを行う事
を推奨します。次回起動時のトラブルを防ぐことができます。
1. コンピュータからのアクセスをとめます。
コンピュータからの全てのアクセスを終了させてください。
2. キャッシュメモリのフラッシュ
装置の“Shutdown This Controller” メニューを実行してください。
コントローラモジュールの C_DirtyLED が消灯しているのを確認してください。
3. 電源スイッチの OFF
装置背面の電源スイッチを OFF にしてください。
Shutdown This Controller の実行方法
①“ENT”キーを 2 秒間押し、メニューに入ります。
Quick Logical
Drive Install
System Function ↓
②“▼”キーを押し、“System Function”を選択、
“ENT”キーを押します。
512MB RAM,
Wait…
Shutdown
This
③“▼”キーを押し、“Shutdown This Controller”を
Controller
選択、“ENT”キーを押します。
..
④右下の「・・」が「?」に変わりますので“ENT”キ
Shutdown This
Controller
?
Shutdown Complete
Reset Ctrl
?
ーを 2 秒間押すと、シャットダウンが始まります。
⑤安全に電源を落とす事が可能な状態を示す画
面が表示されますので装置背面の電源スイッチに
て電源を切ります。
23
第 5 章 設定方法
装置は出荷時に以下の設定がされています。
設定
RAID 構成
RAID5+スタンバイ 1 台
マッピング
CH:0 に全容量
ホスト I/F ID
0
備考
スタンバイに設定されているハ
ードディスクトレイにはシールが
貼ってあります。
5.1 コンソールの準備
5.1.1
RS-232C シリアルポート
装置は COM ポート(シリアルポート)を利用することにより、コンピュータから VT100 端末経由で
コンソールにアクセスすることが可能です。シリアルケーブルは装置に付属しているピンジャッ
ク型のものをお使い下さい。
シリアルポートの初期設定
COM1
38400 bps
8 bit
1 stop bit
NO Parity
24
5.1.2
RS-232C シリアルポートの設定変更方法
ここでは、フロントパネルを利用してシリアルポートの転送速度を変更する方法を説明します。
①“ENT”を 2 秒間押しメインメニューに入ります。
View and Edit
“▼”キーを押し以下の画面を選択します。
Config Parms
② "Communication Parameters .."を選択します。
Communication
Parameters
..
③ "RS-232 Configuration .."を選択します。
RS-232C
Configuration ..
④ "COM1 Configuration .."を選択します。
COM1
Configuration ..
⑤ "Baud-rate 38400 .."を選択します。
Baud-rate 38400
..
⑥ 選 択 可 能 な 転 送 速 度 は 、 2400, 4800, 9600,
Baud-rate 38400
19200 と 38400 です。
Change to 19200?
転送速度が決定したら、“ENT”キーを 2 秒間押し
ます。
転送速度は標準で 38400 にセットされています。“▼”、“▲”で変更する転送速度を選択します
25
5.1.3
RS-232C 経由でのコンソールログイン
コンソールで使用するキーは以下です。
5.2
←→↑↓
メニューを選択します
+-
転送速度表示の単位を変更します
[Enter]
選択した項目を決定します
[Esc]
キャンセルや1つ前の画面に戻ります
[Ctrl] [L]
画面をリフレッシュします
ターミナル スクリーン メッセージ
26
Cursor Bar:
現在選択されている項目です。選択を実行する
場合は、“ENTER”キーを押します。
Controller Name:
コントローラの名前です。
Transfer Rate Indicator
現在の転送速度を表示します
Gauge Range:
“+”、”-”キーを使用してレンジ幅を変更します。
Cache Status:
現在のキャッシュステータスを表示します
Write Policy
データ書き込み時のキャッシュ使用方法を表示
します。
Date & Time:
現在の日付を表示します。
PC Graphic (ANSI Mode):
ANSI モードでコンソールにログインします
Terminal (VT-100 Mode):
VT-100 モードでコンソールにログインします
PC Graphic (ANSI+Color Mode):
Show Transfer Rate+Show
ANSI color モードでコンソールにログインします
転送速度とキャッシュステータスを表示します
Cache Status:
5.3
メインメニュー
“▲”、“▼”キーを使用して、メニューを選択します。選択の実行は“ENTER”キーを、キャンセルお
よび1つ前の画面に戻る場合は“ESC”を押します。
27
メインメニュー
Quick installation
自動で RAID 構成を構築します。RAID レベルの
み選択することが可能です。
view and edit Logical drives
手動で RAID 構成を構築します。複数の RAID
の構築、パーティション等、細かな設定が可能
です。
view and edit logical Volumes
Logical drive をストライプする設定を行います。
view and edit Host luns
LUN マッピング等を行います。
view and edit Drives
ハードディスクのステータス確認や、スタンバイ
ディスクの設定等を行います。
view and edit channels
RAID コントローラに割り当てられている各チャ
ンネルのステータス確認や設定の変更を行い
ます。
view and edit Configuration parameters
RS232C、Ethernet Port 等の設定変更を行い
ます。
view and edit Peripheral devices
温度センサー等の監視機能等の設定を変更し
ます。
system Function
装置の再起動やシャットダウンを行います。
View system Information
RAID コントローラの情報を表示します。
View and edit Event logs
エラーやイベントを表示します。
補足
バッテリーモジュールが搭載されている場合
ステータスはトップ画面中央に表示されます。ステータスは、Good、Bad で表示され充電中
の場合は+記号が表示されます。+記号は充電の状態を表し、5 つで充電完了を意味します。
補足
RAID 構築中の表示
画面左上に進行状況が表示されます。
28
語句説明
Logical Drives :複数のハードディスクを使用して構築される RAID 構成
Logical Drives
Logical Volumes :複数の Logical
Drives をストライプ(RAID 0)する RAID 構成
Logical Drives
Logical Volumes
Logical Drives
LUN :
5.4
(Logical Unit Number) 1 つの SCSI ID に、1 つもしくは複数のアクセス
可能な論理装置構成(Logical Drive または Logical Volumes)をマッピン
グするために付与されるアドレス。
各ステータスの確認方法
5.4.1
Logical
Drive のステータス状態
① メインメニューから“view and edit Logical drives”を選択します。
② 現在設定されている Logical Drive が表示されます
29
[Logical
Drive の各種ステータス状態]
LG
Logical Drive 番号
ID
管理番号
LV
Logical volume に組み込まれているかを表示します。
RAID
RAID レベル
SIZE (MB)
Logical Drive の容量
Status 1
Logical Drive のステータスを表示します。
GOOD
DRV FAILED
CREATING
DRV ABSENT
INCOMPLETE
Status 2
正常
ハードディスクに障害が発生
RAID 構成を構築中
認識していないハードディスクがあります。
RAID 構成が不正
Logical Drive のステータスを表示します。
I
A
E
ハードディスクを初期化中
ハードディスクの追加中
Logical Drive を拡張中
Logical Drive のステータスを表示します。
Status 3
R
RAID 構成を再構築中
P
Regenerating parity を実行中
Column O
Logical Drive のストライプ・サイズを表します。
N/A
Default
2
4KB
6
64KB
3
8KB
7
128KB
4
16KB
8
256KB
5
32KB
Column C
Logical Drive のキャッシュ設定を表示します。
B
Write-back
T
Write-through
#LN
logical drive を構成しているハードディスク数
#SB
スタンバイディスクの有無
#FL
不具合が発生しているハードディスク数
Name
設定されている名前
30
5.4.2
①
ハードディスクのステータス状態
メインメニューから“view and edit Drives”を選択します。
Slot
Slot 番号
Chl
ハードディスクが接続されている RAID コントローラのチャンネルを表示
します。
ID
ハードディスクに割り当てられている ID
Size (MB)
ハードディスクの容量
Speed
xxxMB
バス上の最大転送速度
Async
同期モードまで転送速度が落ちています。
X
割り当てられている Logical Drive 番号または
LG_DRV
スタンバイ情報
Status
ハードディスクのステータスを表示します。
Global
INITING
ON-LINE
REBUILD
STAND-BY
NEW DRV
USED DRV
BAD
ABSENT
MISSING
SB-MISS
Vendor and Product ID
Global Spare Drive
RAID 構成を構築中
正常
RAID 構成を再構築中
Local Spare に設定されている場合は “LG_DRV”
RAID 構成に組み込まれていません。
以前に RAID 構成に組み込まれていましたが、現
ハードディスクに障害が発生しています。
ハードディスクが存在していません。
以前にハードディスクが存在していましたが、現在
スタンバイディスクの設定が失敗
ハードディスクメーカの ID
31
5.4.3
①
SCSI チャンネルの状態
メインメニューから“view and edit channels”を選択します。
Chl
SCSI チャンネル番号
Mode
チャンネルモード
Host
Drive
DefSynClk
Host チャンネル
Drive チャンネル
設定されているチャンネルの転送速度:
DefWid
現在設定されている転送速度
AUTO
最適な転送速度をコントローラが選択します。
チャンネルの規格名:
S
シグナル:
xxxHz
Single-ended
LVD SCSI
F
Fibre
終端(ターミネータ):
S
L
Term
内部ターミネータが設定されています。
内部ターミネータが設定されていません。
現在の転送速度:
On
Off
CurSynClk
現在設定されている転送速度
Async
Asynchronous モード
現在のバス幅:
xxxHz
CurWid
32
5.4.4
電圧及び温度の状態確認
① メインメニューから以下の手順を行います
“view and edit Peripheral devices”
↓
“Controller Peripheral Device Configuration”
↓
“Voltage and Temperature Parameters”の順で選択します。
“ ▼ ” キ ー を 押 し “ Voltage and
Temperature Parameters ” を 選
択します。
コントローラに供給されている電圧、表面温度が表示されます。数値はリアルタイムで更新
されます
33
5.4.5
イベントログの確認方法
① メインメニューから“view and edit Event logs”を選択します。
装置は電源投入後に発生したイベントを 1000 件記録しています。記録されているイベントは、
装置の電源を切るとクリアされます。
イベントを削除する場合は、対象のイベントにカーソルを当て“ENTER”を押します。
34
5.5
RAID 構成の構築
RAID 構成を構築する方法は、“簡易自動構築”と“手動による構築”の2つの方法があります。
“簡易自動構築”
装置に搭載されている全てのハードディスクを使用して、一つの RAID 構成を構築します。選
択可能な項目は、RAID レベルのみです。
“手動による構築”
RAID 構成を全て手動にて構築します。ハードディスクの数や、スタンバイディスクの数、RAID
レベル、ボリュームの分割等細かな設定が可能です。
5.5.1
簡易自動構築
①
メインメニューより“Quick installation”から“Yes”を選択します。
②
構築する RAID レベルを選択します。選択できる RAID レベルは 0 / 0+1 / 0+1 (スペアあ
り)/ 3 / 3 (スペアあり)/ 5/ 5 (スペアあり)です。
注意
構築された RAID ボリュームは標準では ch:0 に自動的にマッピングされます。
35
5.5.2 手動による RAID 構築
作業マップ
A. RAID ボリュームの作成
A.1 既存マッピングの解除(必要な場合のみ)
A.2 既存ボリュームの削除(必要な場合のみ)
A.3 RAID ボリュームの新規作成
A.4 RAID レベルの決定
A.5 ハードディスクの選択
A.6 詳細設定
A.7 構築
A.8 Logical Drive の分割(必要な場合のみ)
B. ホスト ID の決定
B.1 ID の追加
B.2 既存 ID の削除
C. マッピング
A.RAID ボリュームの作成
A.1 既存マッピングの解除(必要な場合のみ)
①
メインメニューより“view and edit Host luns”を選択します。
②
解除したいチャンネル→LUN 番号の順で選択します。
③
確認画面が表示されます。”yes”を選択します。
A.2 既存ボリュームの削除(必要な場合のみ)
①
メインメニューより“view and edit Logical drives”を選択します。
②
削除を行う RAID ボリュームで“ENTER”を押し“Delete Logical Drive”を選択します。
③
確認画面が表示されます。”yes”を選択します。
警告
一度削除された RAID ボリュームは復元できません。また、記録されていた全てのデータが消
去されます。
36
A.3 RAID ボリュームの新規作成
① RAID ボリューム番号を選択します。下図では LG:0 を選択しています。
② “ENTER”キーを押すと、確認のメッセージが表示されます。問題がなければ、“Yes”を選択し
てください。
A.4 RAID レベルの決定
構築する RAID ボリュームの RAID レベルを選択します。
スタンバイディスクは後ほど設定します。
A.5 ハードディスクの選択
RAID ボリュームに組み込むハードディスクを選択します。“ENTER”キーを押すことで*マークが表
示され、組み込まれます。キャンセルする場合はもう一度“ENTER”キーを押します。“↓”“↑”キー
で RAID ボリュームに組み込むハードディスクを全て選択します。
37
A.6 詳細設定
RAID ボリュームに組み込むハードディスク、構成する RAIDレベルを決定したら、“ESC”キーを押し
ます。以下の画面が表示され、詳細設定に入ります。
・使用するハードディスクの最大容量の変更 (Maximum Drive Capacity)
各ハードディスクの最大容量を決定します。通常は変更しないでください。
・スペアディスクの設定 (Assign Spare Drives)
スペアディスクの設定を行います。スペアディスクに組み込むハードディスクを“ENTER”キーで選
択します。全てを選択したら、“ESC”キーを押します。
・コントローラ管理領域 (Disk Reserved Space)
RAID コントローラが管理情報を保存する領域です。通常は設定を変更しないでください。
・書き込み時のキャッシュメモリーの設定 (Write Policy)
標準では、“Write-Back”に設定されています。変更をする場合、カーソルキーで行います。
38
・RAID 構築方法の選択 (Initialization Mode)
RAID ボリュームの構築方法を変更します。標準では、構築開始直後からコンピュータへの接続が
可能な設定になっています。通常は変更しないでください。
・Stripe サイズ
RAID コントローラがハードディスクに書き込みを行う際のサイズを変更します。この項目は、装置
に十分な理解がある場合を除き変更しないでください。装置の運用に影響します。
A.7
構築
RAID ボリュームに対する全ての設定が完了したら、構築を開始します。
詳細設定画面になっている場合は“ESC”キーを押してください。以下の画面に変わります。設定
を確認し、“Yes”を選択し、構築を開始します。構築中のイベント・メッセージは“ESC”キーで消
すことが可能です。
39
注意
コンピュータから装置へのデータアクセスは RAID 構築が完了してから行って
ください。
A.8 Logical Drive の分割(必要な場合のみ)
装置は作成した RAID ボリューム(Logical Drive)を分割して使用することが、可能です。OS(ファイル
システム)の最大容量に制限がある場合や、複数のコンピュータに接続して使用する際に設定しま
す。
40
① メインメニューより“view and edit Logical drive”を選択します。
② 分割する Logical Drive から、“Partition logical volume”を選択します。
③ 若い Partition 番号から順に割り当てる容量を入力します。
④ 容量を入力後「ENTER」キーを押すと確認のメッセージが表示されます。問題がない場合は、
“Yes”を選択してください。
警告
ボリュームの分割を実行した場合、全てのデータは削除されます。
41
B.
ホスト ID の決定
B.1 ID の追加
① メインメニューから“view and edit channels”を選択します。
② ID を変更するホストチャンネルを選択します。下図では ch:0 を選択しています。
③ “view and edit channels”から”Add Channel SCSI ID“を選択します。
④ 追加する ID を選択します。
B.2
既存 ID の削除
④
不要な ID は削除します。削除する ID を選択し、実行します。
注意
ID の削除を RAID コントローラに反映させるためには、装置の再起動が必要です。
42
C.
マッピング
作成した RAID ボリューム(Logical Drive)をホスト ID と関連づけ、コンピュータから認識可能にする
事を“マッピング”と呼びます。
① メインメニューから“view and edit Host luns”を選択します。
② マッピングするコントローラおよびチャンネルを選択します。ホスト ID は項目 B で設定した数字
が表示されます。設定を行う物と違う場合は、再度設定してください。
③
マッピングを行うボリュームの選択を行います。
④
マッピングの作業を行います。以下を参照に順に設定してください。
43
1.
マッピングを行う LUN 番号を選択します。
2.
装置内に現在設定されている RAID ボリュームが表示されます。マッピングを行う RAID ボ
リュームを選択してください。
3.
RAID ボリューム内に現在設定されているパーティションが表示されます。マッピングを行
うパーティションを選択してください。
4.
下図が表示されます。“Map Host LUN”を選択してください。
5.
マッピングの最終確認です。問題がない場合は、“Yes”を選択してください。
6.
マッピングを行うことで、マッピングされたパーティションが OS 上から認識されるようになり
ます。
44
5.6
①
外部インターフェイスの IP アドレスの設定
メインメニューより”View and Edit Configuration Parameters”の
”Communication Parameters”を開き、”Internet Protocol(TCP/IP)”を選びます。
ch0~ch3 が外部インターフェイス、lan0 がマネージメントポートになります。
設定したいポートを選択します。(デフォルトは DHCP に設定されています)
②
”Set IP Address”を選択して、IP アドレス等を設定してください。
③
DHCP に設定する場合は、”DHCP”と入力してください。
以上で設定は終了です。
45
第6章
システムメンテナンス
6.1 概要
装置はダウンタイムが最小になるように設計されています。装置に障害が発生した場合は、
販売代理店、もしくは弊社までご連絡いただき、速やかに対応してください。
※弊社問い合わせ先は本マニュアルの巻末に記載させていただいております。
警告
障害が発生した部品を交換する際は、交換品が手元にあり速やかに交換が行える状態になる
まで、取り外さないでください。装置内部の空気の流れが正常に保てなくなり、装置内の温
度が上昇し、障害が発生する可能性があります。
以下の部品は全て交換することが可能です。
1.
コントローラモジュール
2.
電源モジュール
3.
ファンモジュール
4.
ハードディスク
5.
ハードディスクトレイ
46
6.2 コントローラ モジュールの交換
1. ケーブルを取り外します。
交換するコントローラモジュールに接続されているケーブルを全て取り外します。
2. コントローラモジュールを固定している 2 つネジを取り外します。
3. レバーを手前に引きます。
左右にあるレバーを手前に引く事で、コントローラモジュールは装置から切り離され、手前に
出てきます。
レバー
4. 注意深く装置から引き出してください。
5. 新しいコントローラを挿入します。
6. レバーを上に上げ、先ほど緩めたネジを止めます。
7. ケーブルを取付けます。
47
6.3 電源モジュールの交換
電源モジュールは装置背面からアクセスすることが可能です。
警告
電源モジュールは完全に冗長化されており、一つでも装置を運用することは可能ですが、長時間の運用
は行わないでください。万が一、運用中の電源モジュールに障害が発生した場合、内部データに重大な
損傷をもたらす危険があります。
1.
交換する電源モジュールの電源スイッチを切ります。
2.
電源ケーブルを取り外します。
3.
電源モジュールを固定しているネジを取り外します。
-ネジの位置-
48
4. レバーを手前に引き上げ、装置から電源を引き出します。
-電源モジュールの取外し-
5. 両端からサイドクリップを押し、ファンモジュールを取外します。
-ファンモジュールの取外し-
6. ファンモジュールを新しい電源モジュールに取付けます。
7. 電源モジュールを装置へ挿入し、レバーを倒します。
8. 電源モジュールを固定するネジを取付けます。
9. 電源ケーブルを取付けます。
10. 電源スイッチを ON にします。
49
6.4 ファンモジュールの交換
ファンモジュールは装置背面からアクセスすることが可能です。
詳細は、”6.3 電源モジュールの交換”をご覧ください。
警告
ファンモジュールは完全に冗長化されており、一つでも装置を運用することは可能ですが、
長時間の運用は行わないでください。万が一運用中のファンモジュールに障害が発生した場
合、内部データに重大な損傷をもたらす危険があります。
6.5 ハードディスクトレイの交換
ハードディスクトレイは装置前面からアクセスすることが可能です。
尚、ハードディスクに関しては交換する頻度が他モジュールと比較し高いと予想される為、ホットス
ペアディスクとしての設定までの手順をご案内します。
① フロントボタンを押し、フラップを立ち上げます。
引き出す際はフラップが完全に立ち上がっていないとトレイを引き出すことが出来ません。
キーロック
フロントボタン
フラップ
50
② フラップを持ち、ハードディスクトレイを装置から引き出します。
③ 装置内のレールに沿って、ハードディスクトレイを挿入します。
④ ハードディスクトレイを奥まで挿入し、フラップを倒します。この際カチッと音がする
ことを確認してください。フラップを倒すとハードディスクトレイのコネクタと装置の
コネクタが接続されます。
⑤ 交換が終了したら、ホットスペアディスクとしての登録を行ないます。LCD パネルを操
作し、以下手順にて行ないます。
①“ENT”キーを 2 秒間押し、メニューに入ります。
Quick Logical
Drive Install
View and Edit
②“▼”キーを押し、“View and Edit Drives”を選択、“ENT”キー
Drives
を押します。
③“▼”キーを押し、交換したスロットを選択、“ENT”キーを押し
SLOT=*
******MB
NEW DRV "HDD Vender"
ます。
装置内の全ての Logical Drive に使用できるスペアディスクを作
成する場合は「④-1」へ進んで下さい。
装置内の特定の Logical Drive に使用できるスペアディスクを作
成する場合は「④-2」へ進んで下さい。
④-1 “▼”キーを押し、“Add Global Spare Drive”を選択、
Add Global Spare
Drive
“ENT”キーを押します。右下の「・・」が「?」に変わりますので
..
“ ENT ” キー を 2 秒間押 しま す。“ Add Global Spare Drive
Successful”と表示されれば設定は終了です。“ESC”キーを押
し、通常表示に戻して下さい。
④-2 “▼”キーを押し、“Add local Spare Drive”を選択、“ENT”
Add local Spare
Drive
..
キーを押します。登録したい Logical Drive を“▲,▼”キーで選
択し、“ENT”キーを 2 秒間押します。“Add local Spare Drive
Successful”と表示されれば設定は終了です。“ESC”キーを押
し、通常表示に戻して下さい。
51
Appendix A Ethernet 経由での監視
装置はコントローラに直接 Ethernet ケーブルを装着し、IP アドレスを割り振ることで、telnet でのコンソ
ールログインや、他のコンピュータに依存せずに障害検知を行う事が可能です。
telnet
装置に IP アドレスを設定後、端末のコンピュータから、telnet コマンドを実行します。ログイン後の
使用方法は 6.2 ターミナルスクリーンメッセージと同様です。IP アドレスの設定方法は、次項 A.を
参照してください。
NPC(Notification Processing Center)による障害検知
装置は、障害が発生した際、自動で通知を行う事が可能です。以下作業マップの手順で設定を行
ってください。
[ 作業マップ ]
A.
IP アドレスの指定
B.
設定ファイルの作成
C.
ftp 転送
52
A. IP アドレスの指定
ここでは、フロントパネルを利用して IP アドレスの設定/変更方法説明します。
①“ENT”を 2 秒間押しメインメニューに入ります。
View and Edit
“▼”キーを押し「②」の画面を選択します。
↕
Config Parms
②"Communication Parameters .."を選択します。
Communication
Parameters
..
③" Internet Protocol(TCP/IP).."を選択します。
LAN IP
Configration ..
④現在表示されている MAC アドレスを選択します。
L0[SMC91c113] MA
00:D0:23:00:00:00
⑤現在表示されている IP アドレスを選択します。
L0[SMC91c113] IP
172.168.0.100
⑥「ENTER」を押します。
Setup LAN I/F
IP Address
⑦IP アドレスを変更する場合は「ENTER」を
IP Addr
ネットマスクを変更する場合は、「▼」を押します。
172.168.0.100
Net Mask Addr
255.255.255.0
53
B. 設定ファイルの作成
以下の内容のファイルをテキストエディタ等で編集しファイル名 agent.ini として作成します。
[SNMP_TRAP]
ENABLED=0
(1=on; 0=off)
SEVERITY=1
COMMUNITY=public
RECEIVER1=XXX.XXX.XXX.XXX,2 ("2" specifies the level of
events to be received by this receiver)
[EMAIL]
ENABLED=0
SEVERITY=1
SUBJECT=Event Message
[email protected]
SMTP_SERVER=XXX.XXX.XXX.XXX
[email protected],3
[email protected],1
[email protected],2
[email protected],1
[BROADCAST]
ENABLED=0
SEVERITY=1
RECEIVER=XXX.XXX.XXX.XXX, 1
RECEIVER=XXX.XXX.XXX.XXX, 1
SNMP_TRAP の設定
[SNMP_TRAP] – ヘッダー
[ENABLED] – 1=enabled, 0=disabled
[SEVERITY] – メッセージの重要性のレベル
1. notification, 2. warning, 3. alert.
[COMMUNITY] – SNMP community name of the destination/ receiver
[RECEIVER] – メッセージを受け取るコンピュータのアドレスを指定します。
最大 4 台まで設定することが可能です。
54
EMAIL の設定
[EMAIL] – ヘッダー
[ENABLED] – 1=enabled, 0=disabled
[SEVERITY] - メッセージの重要性のレベル
1. notification, 2. warning, 3. alert.
[SUBJECT] – メールの題名
[SENDER_MAIL_BOX] – “from”の部分に入れる文字列を指定します。
[SMTP_SERVER] – SMTP の IP アドレスを指定します。
[RECEIVER#] – メール受信者のメールアドレスを指定します。
BROADCAST の設定
[BROADCAST] – ヘッダー
[ENABLED] – 1=enabled, 0=disabled
[SEVERITY] – メッセージの重要性のレベル
1. notification, 2. warning, 3. alert.
[RECEIVER#] – 受信するコンピュータの IP アドレスを指定します。
C. ftp 転送
ユーザー名:root パスワード:(コントローラパスワード※1)にて
ログインし、ルートディレクトリ以下に cfg ディレクトリを作成、その配下に項目 B
で作成したファイル agent.ini を転送します。
※1
ディフォルトパスワードは設定されていません。
55
Appendix B RAIDWatch のインストール
本例は RAID 装置の監視用コンピュータ、もしくは RAID 装置へのインストール方法について、
Windows2000 上でのインストールを例にした手順となります。その他 OS でのインストール方法につきま
しては、製品添付 CD-ROM 内、「RAIDWatch User`s manual」をご覧ください
① 製品添付 CD-ROM をコンピュータにセットします.
自動起動しますので「SoftWare Installation」を選択し
ます
① 2RAID
Watch
Management
Tools
に あ る
InstalWindows を選択します
② Java Runtime Environment がインストールされてい
ない場合は、「4」へ進みインストール画面が表示さ
れますのでインストールを行ってください。
インストールされている場合は「7」へ進みます
56
③ Java Runtime Environment のインストーラが起動し
ます。使用許諾契約をお読みいただき、同意された
場合のみ[使用許諾契約の条項に同意します(A)]に
チェックを入れ、[次へ(N)]をクリックします。
④ セットアップタイプの選択画面へ移動します。特に問
題が無ければ[標準(T)]にチェックを入れ、[次へ(N)]
をクリックします。インストールが無事終了した旨の
画面が表示され、 Java Runtime Environment のイ
ンストールは完了です。[完了(F)]をクリックし、インス
トールを終了します。
⑤ インストールが完了しました。
⑥ RAID Watch のインストーラが起動します。[next]をク
リックします。
⑦ ライセンス契約に関する確認画面へ移動します。内
容に同意された方のみ[Accept]をクリックしてくださ
い。
57
⑧ インストール方法を選択し、[next]をクリックします。
ディフォルトでは「Typical」が選択されていますので
「次へ」を選択しし[next]をクリックします。
⑨ インストールが開始されます
⑩ インストールが完了すると右図が表示されます
58
Appendix C
ソフトウェアイニシエーターの使用
A.Windows Server 2003 R2 Standard Edition 32bit の場合
注意
イニシエーターの設定を行うには、ホストと RAID 装置がイーサネットで接続されている必要が
あります。IP アドレスの設定や、ケーブル接続を先に終わらせて下さい。
① イニシエーターのダウンロード
下記マイクロソフトのサイトから、イニシエーターをダウンロードしてください。
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?familyid=12CB3C1A-15D6-4585-B38
5-BEFD1319F825&displaylang=en#filelist
ファイル名 Initiator-2.05-build3392-x86fre.exe
② イニシエーターのインストール
ダウンロードしたファイルをダブルクリックしてください。
インストールウィザードが始まりますので質問に答えて進めてください。
(すべて、“はい”あるいは、“次へ”を押すだけで問題ありません。)
インストールが終わりますと、デスクトップにアイコンが作成されます。
③ イニシエーターの設定ツールの起動
アイコンをダブルクリックすると、設定ツールが起動します。
始めに、設定ツールの“Discovery”タグを開きます。
59
④ ターゲットの設定
TargetPortals の Add を押してください。
IP アドレス入力画面が開きましたら、ターゲット(RAID 装置)の IP アドレスを入力してください。
⑤ ターゲットへのログオン
“Targets”タグを開いて下さい。先ほどアドレスを設定したターゲット名が表示されていますので、
接続したいターゲット名を選んで、”Log on”を押してください。以下のウインドウが開きます。
60
Automatically restore this connection when the system boots と Enable multi-path
のチェックボックスを ON にして”OK”を押してください。
元のウインドウでさらに、”OK”を押してください。イニシエーターの設定は完了です。
Windows の”マイコンピュータ”を右クリックし”管理”から、
“ディスクの管理”を開いてください。設定した RAID 装置のパーティションが認識されていれば OK で
す。
補足
設定を正しく行ってもデータ転送に問題がある場合は、以下の設定をお試しください。
①マイネットワークを開き、iSCSI に接続しているローカルエリアネットワークの
プロパティを開いてください。
②全般タグの“構成”をクリックしてください。
③詳細設定タグを開いて、ジャンボフレームの値を 9014 に設定してください。
61
B.RedHat Enterprise Linux AS3.0 32bit の場合
注意
イニシエーターの設定を行うには、ホストと RAID 装置がイーサネットで接続されている必要が
あります。IP アドレスの設定や、ケーブル接続を先に終わらせて下さい。
① イニシエーターのインストール
Redhat メニューのアプリケーションの追加/削除を開きます。
“ネットワークサーバー”の“詳細”を開いてください。
iscsi-initiator-utils を追加します。
② 設定ファイルの編集
イニシエーターの設定ファイルは、/etc/iscsi.conf になります。
vi 等で開いて以下の一文を追加してください。
DiscoveryAddress=(ターゲットの IP アドレス)
ImmediateData=yes
TCPWindowSize=16384
エラーが多く発生する場合は、TCP Windows Size を小さくしてから
再度お試しください
③ イニシエーターの起動
/etc/init.d/iscsi start で起動します。
chkconfig iscsi on で OS 起動時に自動で起動するようになります。
以上で設定は終了です。fdisk –l で RAID 装置のパーティションが表示されれば OK です。
62
■仕様
シリーズ名
Trus RAID SATA 搭載シリーズ
搭載 HDD
シリアル ATA
接続 I/F
iSCSI (Gigabit Ethernet)
512MB
キャッシュメモリ
コントローラ
RAID レベル
0 / 0+1 / 3 / 5 /6
2 重化
形状
物理的仕様
なし
19 インチ EIA ラックマウント 3U サイズ
外形寸法
482W x 504D x 131Hmm
(取付け金具含まず)
質量
約 30kg
消費電力
約 330W
搭載 HDD 数
搭載 HDD
16
搭載 HDD 容量
250GB / 500GB /750GB / 1TB
及び 記憶容量 物理容量
4.00TB / 8TB / 12TB /16TB
RAID5+1Spare
3.50TB / 7TB / 10.5TB / 14TB
製品 3 年間センドバック
初年度指定地域内オンサイト(※1・※2)
保証
※1 指定地域 (東京都・神奈川・千葉・埼玉・茨城県内、名古屋・京都・大阪市内)
※2 お客様で交換可能な HDD シャトル、電源ユニット、ファンモジュールは代替品先行発送に
よるセンドバック対応となります。
63
お問い合わせ先
■インストール、修理のお問い合わせ先
ぷらっとホーム株式会社
製商品事業本部
電話
技術部
カスタマーケア課
:03-3251-6116
月曜∼金曜(祝祭日、年末年始を除く) 9:30∼12:00 13:00∼18:00
FAX
:03-3251-0629
E-Mail :[email protected]
◆ 製品のご返送先
〒101-0021
東京都千代田区外神田 1-18-13 秋葉原ダイビル 9F
製商品事業本部 カスタマーケア 宛
64
2008 年 9 月 第 3 版
無断転載を禁止します。
落丁・乱丁の場合はお取替えいたします。
ハードウェア インストールマニュアル
ぷらっとホーム株式会社
〒101-0021
東京都千代田区外神田 1-18-13 秋葉原ダイビル 9 階
65
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