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旧制高等学校の仏語教育 ー丙類の躍跡を中心に`
儒 旧 制 高 等 学 校 の仏 語 教 育 丙 類 の躍 跡 を 中 心 に ( 其 の 一) 介 と し て 、 そ れ ぞ れ の専 門 的 な領 域 で学 ば れ る こと にな る 。 文 化 面 でも 夫 我 国 と フ ラ ン ス と の公 式 の交 流 は 幕 末 に始 ま り 、 そ の関 係 は 比 較 的 安 そ の点 は 例外 で は な く 、 東 京 帝 国 大 学 は じ め 、 大 学 の フ ラ ン ス文 学 科 な 貞 定 し た も のだ った と いえ る 。文 化 面 に 限 って み れ ば 、 フ ラ ン ス側 か ら の ど が 拠 点 と な って、 そ の任 を 負 う こ と にな る 。 一般 的 に フ ラ ン ス文 化 の 中 移 入 が多 く 、 必 ず し も 均 衡 が保 た れ て いた と は 言 え な いが 、 日 本 側 か ら 研 究 は 、 も っぱ ら高 等 教 育 機 関 にお い て行 わ れ 、 紹 介 さ れ てき たと い っ 田 の影 響 も 少 な く な い。 例 え ば 、 浮 世 絵 が 十 九 世 紀 フ ラ ン ス の印 象 派 に与 ても 過 言 で は な い。 し か し な が ら 、 こ れ ら 旧 制 大 学 を フ ラ ン ス語 教 育 の 丙類 ( 第 一外 国 語 、 フ ラ ン ス語 ) を お い て 、他 にあ る ま い。 高 等 教 育 にお け る 仏 語 教 育 と いえ ば 、 や は り 旧 制 高 等 学 校 の文 ・理科 面 で 、 そ の対 象 と す る に は いさ さ か 無 理 が あ る よう に思 わ れ る 。 え た イ ン パ クト な ど は 、 そ の 証 左 であ ろ う 。 と こ ろ で 、 我 国 にお け る フ ラ ン ス語 学 習 の嗜矢 は 、 文 化 五年 (一八 〇 八 )、 六 名 の長 崎 オ ラ ン ダ 通 詞 達 に よ る も の で あ る 。 残 念 な こ と に、 こ の フラ ン ス 語 学 習 は 、 幕 府 の対 外 政 策 を 反 映 し て 、途 中 で沙 汰 止 み に な 幸 い、 筆 者 は 前 段 階 と も いう べき 、 中 等 教 育 の そ れ に焦 点 を 当 て 、紹 介 す る こ と が 出 来 た 。 す な わ ち 、 そ の代 表 例 と し て 暁 星 学 校 ( ピ. 国8 一 ① って し ま う 。 結 局 、 フ ラ ン ス 語 の最 初 の修 得 者 と いえ ば 、 村 上 英 俊 (一 八 = 号 一 . 国8一 一 ①音 ζ豊 昌) を 取 り 上 げ 、 明 治 中 期 か ら 大 正 末 期 ま で の仏 語教 ∼九 〇 ) そ の人 であ ろう 。 英 俊 の フ ラ ン ス語 学 習 は 全 く の独 学 で あ った た め 、 蘭 学 事 始 に も 似 た 、 幾 多 の困 難 と労 苦 を 伴 う も の であ った 。 た こ と は 、 言 を 侯 た な い。 そ れ では 、 同 教 育 機 関 ( 特 に丙 類 ) が いか な さ て、 本 稿 の目 的 であ る 旧 制 高 校 が、 各 界 に多 く の人 材 を 輩 出 し てき (2 ) 育 ( 中 等 教 育 界 ) の内 容 を 明 ら か に し た 。 (1 ) そ の 間 の事 情 に つ い て は 、 す で に公 刊 の拙 著 に詳 し い。 我 国 に お け る フ ラ ン ス学 は 、 明 治 以 降 、 幕 末 の 入 門 段 階 の域 を 脱 し 、 次 第 に各 分 野 に細 分 化 さ れ る傾 向 に あ った 。 す な わ ち 、 フ ラ ン ス語 を 媒 ( 一 ) 97 1 る フ ラ ン ス語 教 育 を 実 施 し 、 フ ラ ン ス文 化 の受 容 に 努 め てき た のか 、 詳 細 に 報 告 し て み た い。 但 し 、 元 来 、 一回 で報 告 す る 予 定 であ った も の が 、 紙 数 の都 合 上 、 二 目bZ>国﹀ ω巴 き ⋮ ピ①。。 9 薯 富 9 一. 曾巳 ㊦ 含 守 き ゆ巴 ω 窪 ( 文 ・理 科 丙 類 の実 状 ) に 譲 る こと を 、 予 め お断 り し てお く 。 回 に 分 け て発 表 せ ざ る を 得 な く な った 。 第 一部 は 本 稿 で あ る が 、 第 二 部 は、 次稿 註 (1 ) ④ ζ 9晋 -毒 ( 風 響 社 、 一九 九 八 年 )。 " 囲、 国8 ♂ 畠① 一 . 国8 一一 ① 音 ひ6冨 昌σq① ﹃ 幕 末 明 治 初 期 フ ラ ン ス 学 の 研 究 ﹄ (国 書 刊 行 会 、 ﹁研 究 成 果 刊 行 費 ﹂ の 交 付 を 受 け る 。 フ ラ ン ス 図 書 、 一九 八 ﹄巷 。P (パ リ 第 三 大 学 提 出 の 学 位 論 文 。 昭 和 五 十 七 年 度 科 学 研 究 費 補助金 田中貞 夫 三 年 )。 ⑤ 昭 和 六 十 三 年 )。 (2 ) ↓bZ>内> QQ巴 き 。巳 ε 器 一守 睾 8 ←昌 。ロ9ぴ 一 (1 ) (二 ) 旧 制 の高 等 学 校 が 前 身 の高 等 中 学 校 の名 を 改 め て、 高 等 学 校 と 称 し た のは 、 明治 二十 七 年 の こと で あ る 。 そ の当 時 設 立 さ れ て いた 官 立 の 旧 制 高 等 学 校 ( 煩 雑を避 け るため 、以 ( 熊 本 ) の五 校 と 山 口高 ( 2 ) ( 東 京 )、第 二高 等 学 校 ( 仙 台 )、 第 三高 等 学 校 後 は ﹁旧制 ﹂ を 冠 せ ず 、 高 等 学 校 の みと す る ) は 、 いわ ゆ る ナ ン バ ー ・ ス ク ー ル の第 一高 等 学 校 ( 3 ) ( 旧 制 帝 国 大 学 予 科 を 含 む ) の設 立 を 、 順 序 に従 ( 京 都 )、 第 四 高 等 学 校 ( 金 沢 )、 第 五高 等 学 校 等 学 校 であ った 。 これ 以降 の高 等 学 校 って記 し て み る と 、 次 の通 り であ る 。 ( 岡 山 )、 そ の 翌年 に は 第 七 高 等 学 ( 鹿 児 島 ) が 設 立 さ れ て い る。 そ の他 、 明 治 年 間 に お け る 同教 明治 三十 三年 には、第 六高 等学 校 校造 士館 育 機 関 の開 校 は 、 明 治 四 十 一年 、 第 八 高 等 学 校 ( 名 古 屋 ) の設 立 を も っ て終 了 す る。 大 正時 代 に入ると、 大正七年 、 北海道帝 国大学 予科 が設置 された 。さ ら に同 八年 、 地 名 を 冠 し た 高 等 学 校 が 四校 設 立 認 可 さ れ て いる 。 新 潟 高 等 学 校 、 松 本 高 等 学 校 、 松 山 高 等 学 校 、 そ れ に山 口高 等 学 校 が復 活 す る。 そ の後 も 設 立 ラ ッ シ ュが 続 く 。 こ う し た高 校 の大 増 設 の 理 由 と し て、 ﹁ 第 一に宿 年 の 政 府 の課 題 で あ った 学 制 改 革 が 、 ほ ぼ 全 面 的 に結 論 が 出 て実 施 への道 が 開 け た こと 、第 二 に高 等 学 校 入 学 志 願 者 が 累 年 増 加 の 一 鰯 途 を 辿 り 、 是 非 と も そ の収 容 方 法 を 講 ぜ ね ば な ら ぬ状 況 に あ った こと 、 一方 こ の卒 業 生 を 受 け 容 れ る べき 帝 国 大 学 も 、 東 京 、 京 都 両 帝 国 大 の他 、 大 正 十 一年 設 立 許 可 、 翌 年 開 校 に は 、 静 岡 高 等 学 校 、 高 知 高 等 学 校 。 (7 ) 上 記 二 校 と 同 年 の 設 立 で あ り な が ら 、 開 校 が大 正 十 四 年 に な った 学 校 に 大 正 十 二年 、 甲 南 高 等 学 校 ( 私 立 ・七 年 制 ) が 設 置 、 開 校 。 同 年 の設 ( 台 湾 総 督 府 所 管 ・七 年 制 ) があ る。 に は第 一次 大 戦 を 契 機 に経 済 界 の好 況 と 、 ま た 産 業 経 済 の全 体 的 規 模 の 置 で 、 翌 十 三年 の始 業 に は 、 姫 路 高 等 学 校 、 広 島 高 等 学 校 の二 校 。 設 立 台 北高等 学校 拡 大 が 延 い て は行 政 ・企 業 そ の他 各 方 面 の管 理 機 構 の拡 大 に よ る人 材 の の許 可 は 同 じ年 東 北 、 九 州 、 北 海 道 等 に 設 け ら れ 、 格 段 と収 容 力 が 高 ま った こ と 、 第 三 需 要 増 を 来 し た こ と 、 こ の よ う な 事 情 が 政 府 が 増 設 に踏 み切 った最 大 の に、富山 高等学 校 ( 公 立 ・七年 制 )。 大 正 十 四年 、 成 険 高 等 学 校 ( 私 立 ・七 年 制 )、 設 置 許 可 、 開 校 。 年 の始 業 。 大 正十 三年、京 城帝 国大学 予科 ( 朝 鮮 総 督 府 所 管 ) が 設 立 、 そ し て同 ( 8 ) ( 大 正 十 二) であ る が 、 開 校 が 大 正 十 四 年 にな った も の 要 因 と 言 え る が 、特 に高 校 増 設 に 際 し 一千 万 円 の御 内 努 を 下 賜 さ れ た事 (4 ) は 、 甚 だ 有 力 な 促 進 要 因 と な った ﹂。 さ ら に付 け加 え る な ら ば 、 ﹁ 官 立 であ る 故 に 当 然 政 府 の負 担 に於 て設 け ら れ ると いう 建 て前 に か か わ ら ず 、 全 国 各 地 方 が誘 致 運 動 に 躍 起 と な ( 私 立 ・七 年 制 ) は 、 大 正 十 五年 の設 立 、 そ し て 大 正 十 五年 、浪 速 高 等 学 校 ( 公 立 ・七年 制 )、設 置 、開 校 は 昭 和 二年 ( 高 等 科 )。 成 城 高 等 学 校 り 、 高 等 学 校 設 置 のた め に は 必 要 と す る 土 地 並 び に 建 設 に 要 す る費 用 の 相 当 額 を 寄 附 す る旨 を 相 次 い で申 し 出 た こ と に よ り 、 政 府 は 建 設費 のか 始業 。 (9 ∀ ( 公 立 ・七 年 制 ) を 筆 頭 に 、 旅 順 高 等 学 校 ( 関東局 所管、 ( 台 湾総督 府 所管 、 昭和十 六年) のみ 戦 後 に な って か ら も 、 同 教 育 機 関 の設 立 は 行 わ れ 、 昭 和 二十 二年 には 、 と な る。 昭 和 十 五年 )、 台 北 帝 国 大 学 予 科 府 立高等 学校 昭 和 期 に入 る と 、 高 等 学 校 の設 立 は ず っと 数 少 な く な り 、 昭 和 四 年 の な り の部 分 を こ れ ら 地 方 か ら の寄 附 に よ って賄 う 結 果 と な った こと であ ( 5V る ﹂。 大 正 九 年 に は 、 水 戸 高 等 学 校 、 山 形 高 等 学 校 、 佐 賀 高 等 学 校 が 設置 さ れ 、 同 年 始 業 。 な お 、 同 年 に設 立 さ れ た が 、 開 校 が翌 年 十 年 に な ったも の に 、 (6 ) ( 宮 内 省 所 管 ・官 立 。 七 年 制 ) が 設 置 さ れ る。 松江 高等学 校、 弘前高等 学 校が あ る。 大 正十年 、学 習院高等 科 な お 、 長 崎 高 等 学 校 に関 し て は後 述 。 同 年 設 置 の公 立 校 は 、 山 梨 県 立 高 等 学 校 ( 徳 島医学 専 門学 ( 山 梨 県 立 医 学 専 門 学 校 に併 ( 長 崎 医 科 大 学 に附 置 )、 徳 島 高 等 学 校 長崎 高等 学校 ( 七年制 、 同 年 に設 置 さ れ 、 同 十 一年 に始 業 し た 学 校 に 、 東 京 高 等 学 校 校 に 附 置 、始 業 は 昭 和 二 十 三 年 ) の 二校 が 官 立 と し て設 置 さ れ て いる 。 ( 私 立 ・七 年 制 、 高 等 科 始 業 は 同 十 五 年 ) の名 が挙 高 等 科 は 同 十 四 年 始 業 )、 大 阪 高 等 学 校 、 浦 和 高 等 学 校 、 福 岡 高 等 学 校 、 そ れに武蔵高 等学校 げ ら れ る・ (三 ) 95 1 置 )、 福 岡 県 立 高 等 学 校 ( 福 岡 県 立 医 学 専 門 学 校 に併 置 )、 秋 田 県 立 高 等 学校 ( 秋 田 県 立 女 子 医 学 専 門 学 校 に併 置 ) であ り 、 私 立 は 次 の 二校 であ ( 東 洋 女 子 歯 科 医 学 専 門 学 校 に 附 置 )。 昭 和 二 十 五 る 。 日本 高 等 学 校 ( 昭 和 二 十 三 年 に始 業 。 日 本 女 子 医 科 歯 科 専 門 学 校 に 併 置 )、 東 洋 高 等 学 校 年 に は 既 存 の高 等 学 校 と 同 様 に、 廃 校 にな って い る 。 (9) 昭 和 十 八 年 七 月 か ら 、 都 立 高 校 に名 称 変 更 。 (四 ) 大 正 八 年 は高 等 学 校 史 の上 で、 大 き な 変 革 の年 であ った 。 前 年 の大 正 七 ( 八 巻 本 、 及 び 別 巻 一冊) ﹁高等 学校大 学予科 入学者 選抜試 験規程 改正 み る と 、 部 類 に 関 し て は 、 以 下 の様 に 分 け ら れ て い る 。 (3 ) こ こ で 改 正 前 の文 部 省 令 ( 第 四号 、 大 正 六 年 四 月 二十 七 日) を 示 し て う 分 類 か ら 、 文 科 、 理 科 に改 ま った 。 よう に な った 。 高 等 学 校 の科 の分 け方 も 、 従 来 の 一部 、 二 部 、 三 部 と い さら に、同年 から中 学校 ( 五 年 制 ) の 四年 修 了 で も 高 校 を受 験 出 来 る 原文 相 期 に構 想 さ れ た も の の実 現 と言 え る の であ る ﹂。 (2 ) 外 国 語 を 随 意 科 と す る こ と 等 が 盛 り 込 ま れ てお り 、 これ ら は す べ て小 松 三年 の中 高 一貫 の七 年 制 を 本 体 と す る こと 。文 ・理 に分 け る こ と 、 第 二 機 関 と す る こと 、官 立 の他 、 公 私 立 を 認 め る こ と 、 尋 常 科 四年 、 高 等 科 に実 施 さ れ た も の であ る 。 そ の内 容 は 偏 高 等 学 校 を 高 等 普 通 教 育 の完 成 (1 ) 註 年 に新 高 等 学 校 令 が 公 布 さ れ て、 かね て懸 案 であ った 改 革 案 が 、 こ の年 ( 1) の 三 十 九 頁 。 (8) 同 右 。 な お 、 昭 和 十 八 年 、 高 等 科 は官 立 に移 管 。 (7) 開 校 は高 等 科 の そ れ を 示 す 。 認 め ら れ た こ と を 指 す 。 こ れ に よ り 、帝 国 大 学 への 入 学 資 格 認 定 。 (6) こ こ で いう 設 置 と は 、 文 部 省 に よ って 、高 等 学 校 と 同 様 の資 格 を (5) 同 右 の 四 十 頁 。 (4) 註 織 を変 更 。 (3) 明 治 三 十 八 年 、 山 口高 等 学 校 は 廃 止 さ れ 、 山 口高 等 商 業 学 校 に組 称 し て いた 。 (2) そ の当 時 、 後 の第 七 高 等 学 校 造 士 館 は 、 鹿 児 島 高 等 中 学 造 士 館 と を参 照 し た 。 そ の他 、 旧 制 高 校 に 関 し ては 、 同 全 書 旧 制 高 等 学 校 資 料 保 存 会 刊 行 部 。 一九 八 五年 )、 二 十 五 頁 。 (1) 旧 制 高 等 学 校 資 料 保 存 会 ﹃ 資 料 集 成 ・旧 制 高 等 学 校 全 書 ﹄ ( 第 一巻 、 二 醜 第 五條 入 学 志 望 者 ハ其 ノ 入 学 後 修 業 セ ント ス ル部 類 及 入学 セ ン ト ス ル高 等 学 校 ヲ指 定 ス ヘシ 法律 科 政 治科 科 科 経 済科 商 文 科 仏 語 ヲ主 ト ス ル モ ノ 独 語 ヲ主 ト ス ル モ ノ 英 語 ヲ主 ト ス ル モ ノ 英 語 ヲ主 ト ス ル モ ノ 指 定 ス ヘキ部 類 ハ左 ノ如 シ 第 一部 甲 類 第 一部 乙類 第 一部 丙 類 第 一部 丁 類 工 科 科 第二部乙類 {麗科用内輩 科 第 二部甲類 法 律 科 政 治 科 文 法 律 科 政 治 科 文 第 三部 第 二部 丙類 医 農 科 科 ( 以 下略) ﹂ な お 、 科 類 にお け る そ れ ぞ れ の区 分 け は 、 文 科 が 甲 類 ( 第 一外 国 語 、 英 語 )、 乙 類 ( 第 一外 国 語 、 ド イ ツ語 )、丙 類 ( 第 一外 国 語 、 フ ラ ン ス語 ) と さ れ 、 理科 は 甲 類 、 お よ び 乙 類 の み であ った 。 即 ち 、 理 科 に は こ の当 時 、 丙 類 は 設 置 さ れ て いな い。 ち な み に文 科 に お いて も 、 丙 類 を 設 置 し て いた 学 校 は 数 少 な く 、 第 一高 等 学 校 、 第 三高 等 学 校 の両 校 の み であ っ た。 (4 ) な お 、 高 等 学 校 の教 科 内 容 を よ り 一層 明 確 に す る た め に 、 す こ し 長 く は な る が 、﹁ 文 部 省 令 ﹂を こ こ に示 し て み る ( 旧 漢 字 は当 用 漢 字 に改 め た 。 さ ら に文 章 中 に空 欄 を も う け て 、 読 み や す く し た こと を 付 記 す る。 省 令 、 修 身 、 国 語 及漢 文 、 第 一外 国 語 、 第 二 訓 令 、 な ら び に告 示 に関 し ても 、 以 下 同 じ )。 (5 ) 高 等科 高 等 科 文 科 ノ学 科 目 ハ 第 二節 第 四条 外 国 語 、 歴 史 、 地 理 、 哲 学 概 説 、 心 理 及 論 理 、 法 制 及 経 済 、 数 学 、自 然科 学、体操 ト ス (五 ) 93 1 高 等 科 理 科 ノ学 科 目 ハ 修 身 、 国 語 及 漢 文 、 第 一外 国 語 、 第 二外 国 語 、 要旨 ト ス (六 ) 兼 テ智 徳 ノ増 進 二資 ス ル ヲ以 テ 国 民 性 格 ノ養 成 二資 ス ル モ以 テ 邦 国 ノ盛 衰 、 文 化 ノ 要旨 ト ス 日 本 歴 史 、東 洋 歴 史 及 西 洋 歴 史 ヲ授 ク ヘシ 我 国 及 重 ナ ル 世 界 各 国 ノ 現 状 ヲ知 ラ シ ム ル モ以 テ 地 理 上 ノ智 識 ヲ授 ク 地理 ハ 我 国 及 諸 外 国 ノ政 治 、 経 済 等 二関 ス ル 哲 学 ノ概 念 ヲ会 得 セ 要旨 ト ス 東 洋 及 西 洋 ノ哲 学 、 宗 教 等 二就 キ テ 心 意 二関 ス ル知 識 ヲ得 シ メ 思 考 ヲ鍛 練 セ シ 其 ノ大 要 ヲ授 ク ヘ 思 想 界 二関 ス ル智 識 ヲ与 へ 要 特 二我 国 運 発 展 ノ由 来 、 国 体 ノ特 異 ナ ル所 以 テ明 重 要 ナ ル古 今 ノ事 蹟 ヲ知 ラ シ メ 発 音 、 綴 字 、 読 方 、 訳 解 、 話 方 、 作 文 、 書 取 及 文 法 ヲ授 ク 表 ハ ス ノ能 力 ヲ得 シ メ 外 国語 ハ 歴史 ハ 数 学 、物 理、化 学 、植物 及動物 、鉱物 及地質 、心 理、法 制 及経済 、図 ヘシ 第十条 シ 第 十 一条 各 種 ノ精 神 作 用 、 思 考 ノ原 則 及 其 ノ方 法 ノ概 要 ヲ授 ク 要旨 ト ス 心 理及論 理 ハ ム ル ヲ以 テ 心 理 及論理 ハ 哲学 概説 ハ シ ム ル モ以 テ 哲学 概 説 ハ 地理 ハ 旨トス 第九 条 歴史 ハ ニシ 発 達 ヲ理 会 セ シ メ 第 八条 ヘシ 英 語 、 独 語 又 ハ仏 語 ト ス 随意 科目 ト ス 教 育 二関 ス ル勅 語 ノ旨 趣 二基 キ 其ノ 並人 格 道 徳 上 ノ思 想 及 情 操 画、体 操 ト ス 外 国語 ハ 修身 ハ 第 二外 国 語 ハ 第 五条 要旨 ト ス 国 家 、 社 会 、 家 族 二対 ス ル責 務 実 践 躬 行 ヲ勧 奨 ス ル ヲ以 テ 道 徳 ノ 要 領 ヲ授 ケ ヲ養 成 シ 修身 ハ 特 二我 国 民 道 徳 ヲ会 得 シ 要旨 ト 正 確 且 自 由 二思 想 ヲ表 ハス 文 学 上 ノ趣 味 ヲ養 フ ヲ以 テ 言 語 文 章 ヲ了 解 シ 修 養 二関 シ 必 要 ナ ル事 項 ヲ知 ラ シ メ 国語 及漢文 ハ 実 行 二努 メ シ ム ヘシ 第 六条 智 徳 ヲ啓 発 シ 進 且 之 二依 リ テ思 想 ヲ 作 文 二習 熟 国 語文法 及 近 世 、 近 古 及 中 古 ノ国 文 ヲ授 ケ 又 普 通 ノ漢 文 ヲ講 読 セ シ メ 文 科 二在 リ テ ハ ノ能 力 ヲ得 シ メ ス 国 語及漢文 ハ ミ テ上 古 文 ノ 一般 二及 ホ シ 作 文 二習 熟 セ シ ム ヘシ 英 語 、 独 語 又 ハ仏 語 ヲ了 解 シ 近 世 及 近 古 ノ国 文 並 普 通 ノ漢 文 ヲ授 ケ 国 文 学 史 ノ大 要 ヲ授 ケ 理 科 二在 リ テ ハ 外 国語 ハ セシ ム ヘシ 第 七条 醜 ヘシ 第 十 二条 数学 ハ 数 理 ヲ会 得 サ シ メ 思考 ヲ精 理 科 二在 リ テ ハ 計 算 応 用 二熟 セ シ メ 数 学 諸 論 ノ 大 要 ヲ授 ケ 要旨 ト ス 文 科 二在 リ テ ハ 確 ナ ラ シ ム ル ヲ以 テ 数学 ハ 要旨 ト ス 天 然 物 及自 然 ノ 現 象 二関 ス ル知 識 ヲ与 へ 其ノ 代 数 、 立 体 幾 何 、 三角 法 、 初 等 解 析 幾 何 、 初 等 微 分 積 分 及 初 等 力 学 ヲ 自 然科 学 ハ 授 ク ヘシ 第 十 三条 法 則 ヲ理 会 セ シ ム ル ヲ以 テ 其 ノ法 則 ヲ 要旨 又主要 ナ ル 兼 テ観 察 工夫 ノカ ヲ養 フ ヲ 以 テ 自 然 ノ 現 象 二関 ス ル智 識 ヲ与 へ 生 物 、 地 質 、 物 理 、 化 学 等 二関 ス ル主 要 ナ ル事 項 ヲ授 ク 物 理、化 学 ハ 自然科 学 ハ ヘシ 第 十 四条 之 力 応 用 ヲ示 シ 力 学 、 物 性 、 音 響 、 熱 、 光 、 磁 気 、 電 気 ヲ授 ケ 理会 セ シメ トス 物理 ハ 又 主 要 ナ ル実 験 ヲ課 ス ヘシ 要旨 ト ス 天 然 物 二関 ス ル知 識 ヲ与 へ 之 兼 テ観 察 ヲ精 確 ナ ラ シ ム ル ヲ以 テ 植物 及動物 、 鉱物 及地質 ハ 無 機 化 学 及 有 機 化 学 ヲ授 ケ 実 験 ヲ課 ス ヘシ 化学 ハ 第 十 五条 力 応 用 ヲ示 シ 植物 及動物 ハ 生 物 ノ形 態 、 生 理 、 分 類 、 進 化 二関 ス ル知 識 ヲ授 ケ 要旨 ト ス 動 作 ヲ敏 活 ナ ラ シ メ 意 匠 ヲ練 法制 上及経 国民 生活 二 鉱 物 ノ産 状 、 性 質 、 用 途 、 地 球 ノ構 成 及 其 ノ変 遷 二関 又 主 要 ナ ル実 験 ヲ課 ス ヘシ 鉱物 及地質 ハ 法 制 及 経 済 二関 ス ル事 項 二就 キ 又 便 宜 主 要 ナ ル実 験 ヲ課 ス ヘシ 法制 及経済 ハ ス ル知 識 ヲ授 ケ 第 十六条 要旨 ト ス 帝 国 憲 法 ノ大 要 及 日 常 ノ 生 活 二適 切 ナ ル 必 要 ナ ル知 識 ヲ得 シ ム ル ヲ以 テ 法 制 及経済 ハ 身 体 ヲ健 全 ニシ 剛 健 ノ精 神 形 体 ヲ正 確 且 自 由 二画 ク ノ能 力 ヲ得 シ メ 済 財 政 上 ノ事 項 ヲ授 ク ヘシ 図画 ハ 思 考 ヲ精 確 ナ ラ シ ム ル ヲ以 テ 第十 七条 リ 体操 ハ 図 画 ハ自 在 画 、 平 面 幾 何 画 、 立 体 幾 何 画 ヲ授 ク ヘシ 第十 入条 又 剣 道 及 柔 道 ヲ加 フ ル コト ヲ得 要旨 ト ス 教 練 及 体 操 ヲ授 ク ヘシ 各学 科 目 ノ毎週 教授時数 ハ 左表 二 協 同 ヲ尚 フノ 習 慣 ト ヲ養 フ ヲ以 テ 体操 ハ 文 科 ノ各 学 年 二於 ケ ル ト 規 律 ヲ守 リ 第 十九 条 依 ル ヘシ (七 ) 191 年 第二 學年 第三 學年 一 第一 學年 一 學 目 學科 一 五 身 修 五 (四 ) (四 ) 八 (四 ) 四 二 三 五 二 二 三 八 六 史 九 國語 及漢 文 第一 外 國 語 歴 理 第二 外國 語 地 哲 學 概 説 心 理 及論理 ス 此 ノ場 合 二於 テ ハ 但 シ生 徒 ノ志 望 二依 リ (八 ) 左 表 二依 他 ノ学 科 目 第 一外 国 語 及 第 二 外 国 語 ノ 第 一外 国 語 ノ種 類 ヲ転 換 ス ル コト ヲ得 シ (6 > 左 表 二依 ル ヘシ 。 其 ノ教 授 数 ヲ便 宜 各 学 年 二於 ケ ル ム 毎 週教授時 数 ハ 第 二外 国 語 ヲ修 メ サ ル者 二対 シ テ ハ 理 科 ノ各 学 年 二於 ケ ル各 学 科 目 ノ毎 週 教 授 時 数 ハ 二配 当 ス ル コト ヲ得 第 二十 条 學年 ル ヘシ 笹 箋 二 三 三 三 築 笙 二 二 三 篁 笙 法制 及経 濟 三 年 年 身 學 自 然 科 學 藪 操 ) 二八(三二 膿 ) 二九(三三 生 徒 ノ履修 シ タル外国 語 ト ∈ う一 一 學 年 一 ) 尋 常 科 又 ハ中 学 校 二於 テ ε 0 學 年 ⊆∋三 0 ε Q 學年 ⊆≧三 學 年 == d ε 含 三 學 年 一 二九(三三 計 第 一外 国 語 ハ 計 外 國 語 外 國 語 學 科 目 學 笹 笙 學 科 目 學 修 90 ー 実 講 実講 実 講 験 義 験義 験義 二 二 =二 三 二二 三 璽 六 二 ⊆≧四 芭 六 第 三 学 年 ノ数 学 ︹ 二︺ 及図画 ︹ 二︺ ト ) 第 三学 年 ノ 植 物 及 動 物 ︹ 講義 第 一外 国 語 ノ 種 類 ヲ転 換 ス ル コト ヲ得 シ 生 徒 ノ履 修 シ タ ル外 国 語 ト 生 徒 ヲ シ テ 其 ノ 一ヲ選 択 セ シ ム ル モ ノ ト ス 但 シ 生 徒 ノ志 望 二依 リ 尋 常 科 又 ハ中 学 校 二於 テ 二実験 二︺ ト ハ 五 匹 ε 三 ⊆≧二 こ}八 學年 箋 各 学 年 二於 ケ ル第 一外 国 語 及 第 二外 国 語 ノ毎 學 年 0 年 笙 左 表 二依 ル ヘシ 九 此 ノ 場 合 二於 テ ハ 目 學 目 二配 当 ス ル コト ヲ得 第 二外 国 語 ヲ修 メ サ ル者 二対 シ テ ハ 其 ノ教授時 数 ヲ 便 宜他 ノ学科 第 ム 外 國 語 週 教授時数 ハ 學科 (九 ) (5) 文 部 省 は高 等 学 校 の本 体 を 七 年 制 ( 尋 常 科 四年 制 、高 等 科 三 年 制 ) 日Q (4) 文 部 省 令 第 八号 、 高 等 学 校 規 程 左 ノ通 定 ム、 大 正 入 年 三月 二十 九 (3) 同 右 、 第 二巻 、 一 一八ー 一 一九 頁 。 (2) ﹃ 資 料 集 成 ・旧 制 高 等 学 校 全 書 ﹄ ( 第 一巻 、 三 十 六 頁 )。 書 館所蔵 )を使 用し た。以 下同 じ。 勅 令 、省 令 、 訓 令 、 告 示 等 の調 査 に 関 し ては 、 ﹃ 官報 ﹄ ( 県 立長 野図 ( 1) 勅 令 第 三 百 八 十 九 号 、 高 等 学 校 令 。 大 正 七 年 十 二 月 五 日 。 な お 、 註 笙 篁 外 國 語 學 年 九 3 四 三 三 二 二 二 Q一 四 三 ⊆⊃三 ノt ⊆ ≧二 こ う八 .一. 聾 二 二 含 三 、 巴 一 四 一 二 三 二 ⊆≧二 ∈シ八 ε 國 語 学 理 學 理 書 濟 操 ⊆≧三 こ50 外 國 語 計 計 外 國 語 及 漢 文 五 第 物 化 植 第 一外 国 語 ハ ス 0 第 数 二 物 及 動 物 鑛 物 及 地 質 心 法 制 及 経 圖 髄 89 1 に 置 い て いた の で 、 コロ 同等 学 校 規 程 ﹂ も 尋 常 科 、 高 等 科 の両 方 を 同 (一〇 ) 第 一班 に は 第 一、 第 五 、 第 七 、 新 潟 、 水 戸 、 山 形 、 松 江 、 東 京 、 大 阪 、 浦 和 、 静 岡 、 姫 路 、 広 島 の = 二校 が 所 属 し た 。 第 二 班 に は 、 第 二 、 第 三 、 第 四 、 第 六 、 第 八 、 松 本 、 山 口 、 松 山 、 佐 賀 、 弘 前 、 福 岡 、 高 知 の 一二 時 に通 達 し て いる 。 (6) 大 正 九 年 、 三高 文 丙 に 入 学 し た 杉 捷 夫 は 、 ﹁旧 制 高 校 の第 一外 国 校 が 所 属 し た ﹂。 さ ら に 、 こ の二 班 制 入 試 制 度 に つ い て は 、 当 時 の受 験 (2 ) 語 の カ リ キ ュラ ムは 濃 密 で 、 一週 十 二 時 間 、 外 国 人 を 含 め て、 三 人 生 の体 験 談 が 残 って いる 。 で あ る が 、 丁 度 大 正 十 五 年 は第 ]回 目 の全 国 高 等 学 校 の入 学 試 験 に 二班 闇私 は 再 々 、 和 歌 山 か ら 何 故 弘 前 ま で行 った のか と 友 人 に聞 か れ る の (3 ) の先 生 が 担 当 さ れ る仕 組 み だ った ﹂、 と 記 し て いる 。 ﹁フ ラ ン ス文 学 六 十 年 ﹂、 大 高 順 雄 編 ﹃フ ラ ン ス文 学 と わ た し ﹄ 所 収 。 平 凡 社 、 一 九 八 五 年 )、 一九 四 i 一九 五 頁 。 制 度 が採 用 さ れ 、 一班 の高 等 学 校 で 二 班 の高 等 学 校 の受 験 が で き 、 又 二 班 の高 等 学 校 で 一班 の高 等 学 校 が受 験 でき た 。 従 って受 験 の為 だ け に遠 く の学 校 にわ ざ わ ざ 行 く 必 要 が な く な った の で あ った 。 私 の生 れ は和 歌 山 県 の高 野 山 の下 の方 で紀 の川 沿 岸 であ った の で、 大 阪 は 最 も 近 く 大 阪 高 等 学 校 で弘 前 高 等 学 校 の受 験 も でき た の であ る 。 勿 論 第 一志 望 校 は大 阪 であ った が 、 そ の方 は 不 合 格 で 、 第 二志 望 校 の弘 前 に入 学 し た ので あ った ﹂。 な お 、 高 等 学 校 の始 業 期 は、 こ の時 期 ま で は 九 月 か ら で あ った が 、 現 学 者 を 選 抜 す る 方 法 であ る 。 これ によ り 、 第 一志 望 校 に た と え 不 合 格 で 公 布 さ れ 、 新 高 等 学 校 令 以 降 に お け る最 初 の入 学 試 験 が行 わ れ る は こび 大 正 八年 四 月 十 九 日 、 ﹁ 官 立高 等学 校高 等科 入学 者 選抜 試験 規程 ﹂ が 行 の四 月 始 期 にな る の は 、 大 正 十年 か ら の こ と であ る 。 あ っても 、 得 点 に よ っては 、第 二 ・第 三 志 望 に入 れ る 可 能 性 を 有 し て い 第 一条 入 学志 願者 ノ数 る ので 、 以 下 に記 す 。 (4 V と な った 。 そ の規 程 内 容 は 当 時 の事 情 を 知 る 上 で 、 重 要 な資 料 と 思 わ れ (1 ) 但 し大 正 十 五年 、昭 和 二 年 の両 年 度 は 入試 二班 制 と いう の が行 な わ れ た ﹂。 すな わち 、 ■ 当 時 内 地 に あ った 二 五 の官 立 高 等 学 校 を 第 一班 と 第 二班 に分 け た 。 当 該 高 等 学 校 生 徒 募 集 人 員 二超 過 シ タ ルト キ た が 、﹁大 正 八 年 度 か ら は ま た 各 校 選 抜 入 試 制 度 に復 し 、以 後 続 い て いる 。 入 試 制 度 が 行 わ れ た 。 こ の試 験 制 度 は 、全 国 共 通 の試 験 問 題 を 課 し 、 入 え た影 響 は す く な く な い。 大 正 六 年 お よ び 同 七 年 に は 、 再 度 、 全 国 総 合 大 正 八年 と いう 年 は 、 高 等 学 校 の入 試 制 度 に関 し ても 、 そ れ 以 後 に与 三 188 ハ 第 二条 選 抜 試 験 ヲ行 フ 各高 等学校 二 文 部 大 臣 之 ヲ告 示 ス 入 学 セ シ ム ヘキ 生 徒 ノ概 数 、 選 抜 試 験 二関 ス ル 其 ノ都 度 其 ノ入 学 後 修 業 セ ント ス ル科 及 類 ヲ 指定 ス へ 本 人 ヲシテ 必 須学 科目中 二 英 語 、 独 語 及 仏 語 ノ中 中 学 校 第 四 学 年 マテ ノ 但 シ外 国 語 ハ 選抜試 験 ノ学科 目 ハ 細 目 及 出 願 ノ手 続 等 ハ 第 三条 就 キ 之 ヲ選 定 ス 其 ノ 一ヲ選 ハシ ム 中 学 校 第 四 学 年 修 了 ノ程 度 二依 ル 入学 志 願 者 ハ 選抜 試 験 ハ 各高等 学校 同時 二之 ヲ行 フ 前 項 ノ試 験 ハ 第 四条 第 五条 シ ノ類 ノ順 位 ヲ定 ム ヘシ 独 語 ヲ選 フ者 ノ 志 望 シ得 ル類 ハ 文科 乙類 又 文 科 丙 類 二限 ル 人 員 ノ総 入 学 者 二欠 員 ヲ生 シ タ ルト キ 入学 ス ル コト ヲ 本 人 ノ指 定 ス ル第 既 二満 員 本人 ノ 抽 選 二依 ル 各 科 毎 二其 ノ科 二入 学 セ シ ム ヘキ 左 ノ方 法 二依 リ之 ヲ定 ム 仏 語 ヲ選 フ者 ノ志 望 シ 得 ル類 ハ 各 高 等 学 校 二於 テ 入学 ヲ許 可 ス ヘキ者 ハ ハ理 科 乙 類 二限 リ 第 六条 一 数 ト 同 数 ノ人 員 ヲ試 験 ノ成 績 順 二依 リ選 出 ス 前 号 ノ場 合 二於 テ 又 ハ事 故 ノ為 悉 ク満員 ト ナリタ ルトキ ハ 更 二成 績 順 二依 リ 本 人 ノ指 定 ス ル第 ↓ノ志 望 類 試 験 ノ成 績 順 二依 リ 試 験成績 相 同 シキトキ ハ 二 前 二号 二依 リ 選 出 セ ル人 員 二就 キ 本 人 ノ指 定 ス ル類 二 以 下 ノ志 望 類 二配 当 ス ト ナ リ タ ル場 合 二於 テ ハ 前 号 二依 リ配 当 ノ結 果 指 定 ス ル第 一ノ志 望 類 二配 当 ス 三 四 五 得 サ ルモノト ス 前 項 二依 リ 配 当 ノ結 果 ハ 左 ノ如 シ 英 語 ヲ第 一外 国 語 ト ス ル モ ノ 補填ス 指 定 ス ヘキ 科 及 類 ハ 文科 甲類 独 語 ヲ第 一外 国 語 ト ス ル モ ノ 上 述 の様 な試 験 要 項 に よ って入 試 は実 施 さ れ た が 、 そ の間 の事 情 を 窺 ( 倍 率 は筆 者 に よ 之ヲ 文科 乙類 仏 語 ヲ第 一外 国 語 ト ス ル モ ノ (5 V る )。 え る資 料 が現 在 残 さ れ て いる の で 、 こ こ に示 し てお く 更 二前 項 ノ 方 法 二依 リ 文科丙 類 英 語 ヲ第 一外 国 語 ト ス ル モ ノ 其 ノ志 望 入 学 ス ル コト ヲ得 サ リ シ者 二就 キ 理科 甲類 独 語 ヲ第 一外 国 語 ト ス ル モ ノ 此 ノ場 合 二於 テ ハ 志 望 ノ類 二箇 以 上 ( 同 一科 内 ノ 理科 乙類 併 セ指 定 ス ル コト ヲ得 選 抜 試 験 ノ外 国 語 二英 語 ヲ選 フ者 ハ 類 二限 ル) ヲ (一 こ 187 第 第 三 二 一 高 高 高 高 等 等 等 等 等 学 学 学 学 学 学 校 校 校 校 校 校 校 二三 四三 三九 四八 四六 四二 四八 四三 六五 . 董九 七八六 七二七 八〇六 九〇三 八〇〇 、 一 蓋七 空六 八 ; 至 生徒 三四 エ ハ九 兄八 二四六 三二 二七〇 二五〇 三四三 卒業 者 、 一 六二四 一 、 二 五四二 一 一 一 一 九九六 七九九 九六八 八五九 四 杢 、 三 三二四 入 学志願者 二五七 二四二 二六五 二九六 二六七 二九六 二七二 三五六 入 学者 (六⊥ 三) (八 三五) ・ (九 五九) ・ (六 〇八) ・ (七 三七) (六 三八) ・ (五 三七) 一五・ △二 ・ ≡ 三 ・ 一 〇 四二 =ハ・四五 ・ 一 三 五七 一 ギ九二 天・六二 ・ (九 三四 倍) δ 圭 入 学志願 者百人二 スル 入学者比例 対 (一二 ) 第 四 高 等 学 校 二〇 匠九 大 正八年 度 第 五 高 等 学 校 三 員 教 第 六 高 等 学 校 第 七 高 等 学 校 造 士 館 第 八 高 等 学 別 第 潟 高 等 ハ六 = 種 新 本 高 三 1 1 1 、 王 八七六 九九二 七二五 九〇六 六八Q 、 二 八九六 =ハ 六 =ハ ○ =ハ ○ 董九 ・ (六 五九) ・ (五 九八) ・ (四 五三) ・ (五 六六) (四 三八 ) ・ 一 四 五七 エハ・七三 一 三・ 〇七 一 七・ 六六 二三・三八 、 、 、 、 、 松 口 校 1 山 学 九〇二 、 一 等 、 七 四九七 高 四五九 山 計 松 総 186 大 正 八 年 度 、 高 校 合 格 者 の 一部 は 、 そ の氏 名 が ﹁官 報 ﹂ に 発 表 さ れ て の寄 宿 舎 に入 る こと にな って いた 。他 の高 等 学 校 でも 、 似 た 様 な 制 度 で こう し て 一高 に入 学 を 許 可 さ れ た 者 は 、 全 寮 制 、 す な わ ち 皆 寄 宿 制 度 (6 ) い る の で、 参 考 ま で に彼 等 の名 前 ( 本 稿 に 関 連 のあ る ﹁文 丙 ﹂ のみ を 抜 荒 西義太 郎 生 .生 徒 の生 活 の便 益 を は か る べき 厚 生 施 設 と し て の面 と 、 共 同 生活 を (8 ) 通 じ て こ れ を 教 育 訓 練 し 、 以 て学 校 と し て の課 外 教 育 の徹 底 を 図 る べき 教 育 施 設 と し て の面 を 持 つ﹂ て いた も の、 と 考 え ら れ る 。 し か し な が ら 、 ﹁こ れ を 可 能 と す る 施 設 を 備 え て いた のは =口 同だ け で あ り 、 ま た 最 後 ま で 一高 の み であ った ので あ る。 他 は ナ ン バ ー ス ク ー ル の み な ら ず 大 正 期 菅 波 小 林 草 織 島 本 岡 伊 田 藤 亮 輔 兼 秀 勇 六 郎 智 道 稲 事 登 良 男 弘 な る が 、 ま ず 最 初 に教 授 、 師 範 、 お よ び 外 国 教 師 の氏 名 を 記 す 。 次 に、 以 降 に 設 け ら れ た 地 名 高 校 を 含 め 、 殆 ん ど す べ て の高 等 学 校 が 常 に こ れ 竹 田 各 寮 の構 成 を 示 し た が 、 寮 生 の名 前 ( 通 学 生 を 含 む ) は紙 数 の都 合 上 、 高 等 科 へ入 学 ヲ許 可 ス へ ﹁ 施 設 と し て の学 校 の 寄 宿 舎 は、 そ の設 立 の 目 的 か ら い って、 当 然 学 あ った 。 そ れ で は 何 故 に、 各 高 等 学 校 が 寄 宿 舎 を 設 立 し た の で あ ろう か 。 ( 7 ) 粋 ) を 記 し て み る と 、 次 の通 り で あ る 。 そ う 遠 い昔 の こ と で は な い の で、 本 年 九 月 十 一日 ヨ リ 筆 者 が知 っ て い る人 物 の名 も 散 見 さ れ 、 興 味 深 い。 入学 許可 第 一高等 学校 二於 テ 弘 富 田 ( 9 ) た の で あ る﹂。 (10 ) さ て、 筆 者 の手 許 に は 、 ﹁大 正 九 年 教授 順序 不同 (一三 ) こ し 長 く は な る が 、 こ こ に紹 介 し て お き た い。 ﹁ 名 簿 ﹂ の順 序 と は逆 に あ る 。 現 在 で は 、 当 時 の様 子 を 知 る 上 で貴 重 な 資 料 と 思 わ れ る の で、 す 講 師 及 嘱 託 教 員 、 師 範 、 医 員 、 外 国教 師 、 寮 務 、 炊 事 等 を 含 んだ も の で な る も のが あ る 。 同 名 簿 は寮 生 ・通 学 生 を は じ め と し て、 教 授 、 助 教 授 、 第 一高 等 学 校 寄 宿 寮 寮 生 名 簿 ﹂ を 希 望 し 続 け た に か か わ ら ず 、 遂 に全 く皆 寄 宿 ・全 寮 制 は実 現 し な か っ 西 川 文科丙 類 キ者 ノ氏 名 ( 五十音 順) 左 ノ如 シ (文 部 省 ) 相原 植木 庚子郎 古 川 省 略 せ ざ る を 得 な か った 。 な お 、 ( ) は 筆 者 が 付 し た も の であ る 。 好 道 渡 瀬 利 矩郎 謬 星 薙 葵 界 佐 県V 井口 勇雄 英 一 太 田準 四郎 金井 黒田 融 宗 一 要 一 佐藤 信太郎 高橋 津末 永井 一夫 昭 野 口兼太郎 前田 渡辺 大 月 吉 良 桜 後 田 藤 武 井 鼓 長 岡 萩 原 宮 地 85 1 村田 市藏 祐治 第 一番室 端艇 部 野球 部 ( 九 ( 九 名) 名) ( 十 五名) (11 V 鈎 一 菅沼 第 二番室 理農 科三年 寮 島田 阿旦ハ 敏介 第 三番室 ( 十 一名 ) 南 斎藤 杉 虎雄 英法 三年 壽入 畔 柳都太 郎 菅 第 四番室 菊地 今井 彦 三郎 頑 安井 小太郎 名 名 名 名 (14) (13 ) (12 ) 谷山 初七 郎 岩元 滉 名 通 一 丸山 速水 文科 二年 英法 二年 柔道 部 一 二浦 士口丘ハ 衛 寮 仏法 三年 陸 上運動 部 第 五番室 佛法 二年 第 七番室 第 六番室 第 四番室 第 三番 室 第 二番 室 第 一番 室 北 第十番 室 第九番 室 第 八番 室 第七番 室 第 六番室 医科 三年 清延 節 濯 佐久 才 義 一 潔 豊田 大内 竹内 内藤 上村 竹 ノ内端 三 巻吉 第 五番室 倉田 森 葉山 萬次郎 ・ベ ッ オ ー ル ド 石谷傳市 郎 秀 一 大島治 喜太 外 国教 師 ブ ル ー ノ ー 九 堅 康 高橋 正 岡本忠 之丞 健 彦 實麿 剛 龍 三 岡田 石川 施門 正徳 渡 辺孫 一郎 大島 太宰 斉 博道 久基 今井 登志 喜 島津 大 津 太 一 青 木 セ ー モー ル 十 ( 十 二名 ) 名 松 隅 ハ ン ベ ル ・ク ロ ー ド 第 八番室 弓術 部 九 八 名 黒 河 ユ ン ケ ル ・ク レ メ ン ト 第 九番室 名 富 永 七 九 十 七 名 九 十 七 十 二_二 名 名15名 八 十 三 名 十 九 名 師 範 中 永 山 岡 (一四 ) 184 第 十番室 寮 ( 十 東 理科端 艇部 ( 十 五名) 第 三番室 ( 九 ( 十 名) 名) (17 ) ( 十 四名) 第 四番 室 ( ± 二名 ) ( 十 一名 ) 第 一番室 独法 二年 名) 第 二番室 ( 十 二名) 第 五番 室 寮 第 一番 室 名) 中 第 二番 室 ( 七 第 十 二番室 第 十 一番室 第 十番室 第 九番室 第 八番室 第 七番室 第 三番 室 名) 名) 名) (16 V 第 六番 室 (八 (七 ( 九 名) ( 十 一名 ) ( 十 ( 十 一名 ) 名 名18名 名 名 名 第 一番 室 ( 八 第 二番 室 第 一番 室 一年 文 科 二年 ( 十 ( 十 三名 ) 第 五番 室 第 四番 室 ( 十 一名 ) (七 ( 十 名) 名) 第 六番室 第 五番室 第 四番 室 文、 二、 五 ( 八 ( 十 一名 ) 第七番 室 仏法 三年 独法 三年 ( 三 ( 五 名) 名) ( 十 四名) 名) ( 19 ) 第 六番 室 名) (十 ]名 ) ( 十 三名 ) 六 第 二番 室 文 二年 五組 英法 二年 ( 十 三名 ) 第 五番 室 第 六番 室 第 七番 室 第 八番室 第 九番室 第 十番室 五 第 三番 室 寮 九 名) 英 法 三年 第 四番 室 工科 三年 和 九 (七 寮 六 第 三番 室 朶 八 理科 二年 名) (一五 ) 83 1 第 八番室 医科 三年 理科 二年 ( 八 ( 八 名) 名) 第 二番室 第 一番室 工科 三年 (五 名) ( 十 一名 ) 第 九番室 名) 名) (七 ( 十 独法 二年 英法 三年 第 四番室 名) 第 三番室 名) (七 ( 十 三名 ) ( 八 医 科三年 一年 文甲 二年 第 五番室 第 十番室 第 十 一番室 ( 十 三名 ) (十 一名 ) 一年 理 甲 二年 ( 六 第 十 二番 室 第 六番室 文科セコ ( 十 三名 ) 第九番 室 第 八番 室 理科 二年 乙類 (六 名) 名) 名) ( 20 ) 第七番 室 名) ( 十 寮 第 一番 室 ( 八 第十番 室 西 第 二番 室 ( 十 一名 ) 十 九 八 八 九 十 六 六 名 名 名 名 名 名 名 名 ( 十 名) ( 十 四名 ) 第 六番室 (一六 ) ( 他 の高 等 教 育 機 関 を 含 め て) に お いて 、 フラ ン ス語 佛法 二年 る と 、 次 の通 り と な る 。 北寮 櫻田 東 京市麻 布区富 士見 町五 三 私立暁 星中学 佐 を 教 授 し て き た 人 達 で あ る 。 そ こ で 、参 考 ま で に 、 そ の氏 名 を 記 し て み 彼等 は、旧制 高校 と こ ろ で 、 寄 宿 寮 生 の中 に は 、 フラ ン ス語 関 係 者 の名 前 も 散 見 さ れ る 。 第十 三番室 ( 十 二名 ) ( 十 二名 ) 第 三番 室 第十 一番室 英法 二年 文科 二年 ( 十 第十 二番室 文 科 端 艇 部 工科 三年 英 法 三 年 名) 第 四番 室 ( 十 二名 ) 文科 三年 第 五番 室 第 六番 室 第 七番 室 第 八番 室 第 九番 室 第 十番 室 第 十 一番室 第十 二番室 寮 第十 三番室 明 理 科 二 年 182 中寮 第 一番室 文 科 一年 五組 豊太 文 科 二年 五組 市原 東京市 本 郷区西 片町 ]○ 第十 番室 高等 師範 附属中学 東寮 ( 原) 新潟 県三條 町 ニ ノ丁 木場 一夫 文 科 一年 五組 渡辺 ( 現) 東京市 本郷 区弓 町 一の二五 第 一番 室 私立 暁星中 学 西寮 ( 原) 愛媛県 北宇 和郡吉 田町裡町 三丁 目 解 文 科 一年 五組 中平 ( 現) 愛媛県 南宇 和郡 西外 海村内泊 第 三番 室 県立宇 和島 中学 西寮 ( 原 ) 山 形 県 最 上 郡 新 庄 町 沼 田 三 一 一番 地 ノ内 一号 川口 篤 ( 現 ) 栃 木 県 宇 都 宮 市 三 條 町 一三 二 八 県立宇 都宮 中学 註 (1) ﹃ 資 料 集 成 ・旧 制 高 等 学 校 全 集 ﹄ ( 第 一巻 、 三 十 八- 三 十 九 頁 )。 (2) 竹 内 洋 ﹃ 学 歴 貴 族 の栄 光 と 挫 折 ﹄ ( 日 本 の近 代 ⑫ 、 中 央 公 論 新 社 、 一九 九 九 年 )、 一〇 八 頁 。 (3) 富 松 四郎 ﹁成 田衡 夫 先 生 を 偲 ぶ﹂ ( 旧官立 弘前高等 学校同 窓会編 ﹁ 恩 師 を 偲 ぶ ﹄、 旧 官 立 弘 前 高 等 学 校 創 立 六 十 五 周 年 記念 ) 所 収 、 九 十 二頁。 資 料 提 供 ・小 沼 静 子 氏 。 (4) 文 部 省 令 第 十 四号 。 (5) 註 1 の 三 百 四 十 九 頁 。 (6) 第 二 一〇 一号 、 大 正 八年 八 月 六 日 。 校 風 ・寮 歌 論 編 ﹄ ( 昭和 出版 、 (7) 氏 名 の上 に は 、 本 籍 地 と 思 わ れ る も のが 記 さ れ て いた が 、 こ こ で は省略 し た。 ( 8) 高 橋 佐 門 ﹃ 旧制高 等 学校 研究 一九 七 八 年 )。 一六 九 頁 。 ( 第 一高 校 理 乙 、 大 正 八 年 入 学 )。 本 稿 で は 記 述 ( 9) 同 右 、 一七 〇 頁 。 ( 10) 田 中 康 治 氏 旧 蔵 の便 宜 上 、﹁入 学 ﹂、﹁卒 業 ﹂と 使 いわ け た こ と を 付 記 す る 。以 下 同 じ 。 (一七 ) 181 同名 簿 には、 ﹁ 中寮 、第 四番室 、東 京 府 下豊多 摩 郡千 駄 ケ谷 原 宿 ( 四、 五) (め い) 寮 と な (ち ゅ う )、 朶 (一、 二 、 三 ) あ り 、 理 科 乙 類 は 二組 三 九 五 、 府 立 第 一中 学 、 理 科 二年 五 組 、 田 中 康 治 ﹂ と あ る 。 理 科 甲 類 は 三組 (ほ く )、 中 (せ い)、 そ し て 明 (な ん ) 寮 、 北 (わ )、 西 寄 宿 寮 の呼 び 方 は 、 南 で 編 成 さ れ て いた 。 (11 ) ( と う )、 和 三 年 在 籍 の 者 は 、 科 類 改 正 以 前 の 入学 な の で、 旧 称 を 用 いた も の な お 、 = 尚 が 目 黒 区 駒 場 に 移 った の は 、 昭 和 十 年 の こ と で あ る 。 ( 正 岡 哲 士 氏 談 、 第 =局校 文 丙 、 昭 和 十 四 年 入 学 )。 (だ )、 東 る (12 ) と 思わ れ る。 (13) 文 科 にお い て は 、 法 学 部 志 望 の生 徒 が 多 か った た め 、 文 科 甲 類 を (四 )、 同 丙 類 も 英 法 と い い、 同 じ く 文 科 乙 類 は 独 法 、 そ し て、 文 科 丙 類 は 仏 法 と 呼 ん で いた と いう ( 正 岡 哲 士 氏 談 )。 註 12 に 同 じ 。 改 正 後 の 理 科 乙 類 三 年 の こ と 。 註 13 に 同 じ 。 (14 ) (15 ) 註 12 に 同 じ 。 理 科 甲 類 。 註 13 に 同 じ 。 (一、 二 、 三 )、 文 科 乙 類 が 一組 (16 ) (1 7) (18 ) 文 科 甲 類 が 三 組 一組 (一八 ) (五 ) の 編 成 な の で 、 文 科 二 年 五 組 と は 、 文 科 二 年 丙 類 右 に同じ 。 ( 第 一 コと は 、 端 艇 部 の初 級 者 を 指 し た 言 葉 だ と い 外 国 語 フ ラ ン ス語 ) を 指 す 。 (!9 ) 正 岡 氏 に よ れ ば 、セ 四 (20 ) 、 つ。 (1 ) 昭 和 期 に 入 る と 、 大 正 八 年 か ら 実 施 さ れ てき た 選 抜 試 験 規 程 が 廃 止 さ れ た 。 昭 和 二年 十 一月 二 十 二 日 の こと であ る 。 そ の代 わ り に、 同 年 十 二 ( 2 V 月 二 十 日 付 を も って馬 ﹁昭 和 三年 各 官 立 高 等 学 校 高 等 科 入 学 者 選 抜 試 験 ノ科 目 及 施 行 日 時 等 ﹂ が 発 表 さ れ た 。 左 記 に そ の内 容 を 示 す が 、各 高 校 (3 ) と も 内 容 に 関 し ては 、 大 差 は認 め ら れ な い。 そ こ で 、 文 科 、 理 科 と も に 丙 類 の置 か れ た 学 校 を 中 心 に報 告 し て み た い。 な お 、 大 正 八 年 当 時 か ら す でに 工局、 三 高 には 文 丙 が 置 か れ て いた 。 ( 文 丙 )、東 高 は そ の翌 年 の 十 四年 に 文 科 、 理 科 の両 方 大 正 十 一年 には 、浦 高 、福 高 に 文 丙 が 、 そ し て大 高 に 理 丙 が 設 置 さ れ た。 静高 は 同十 三年 に丙 類 が 設 置 さ れ て いる 。 180 學 校 學校 名 第一 高等 學校 第三 高等 科別 文科 理科 文科 理科 試 國 語 及 漢 文 ( 國 文解 國 國 語 (解 語 (解 験 科 目 、 、 繹 漢 文解繹 國文 法 ) 國 語及漢文(作文) 歴史(日本史V 、 敷學(代藪 卒面幾何) 、 ・ 書取) 國語(解繹 英 猫 佛課 外 、 、 繹 漢 文解繹 國文 法 ) 及漢 國 文(作文) 語 物理 、 平面幾何) 藪學(代敷 、 ・ 國語(解繹 英 書取) 外 猫課 、 國 語及漢文(國文解繹 ) 漢文解繹 文法 書取 、 藪學(算術 代藪 卒面幾何) 、 國 外 地理(日本地理 地理) 備 解 答ニ ハ 算 術 代敷 解 答ニ ハ 算 術 代 敷 幾何ノ ヲ ケス スル 方 妨 混用 法 幾何ノ ヲ ケス 混用スル 方法 妨 考 } 日 日 月+八 三 月 ‡ 日}三 日 三月+九 三月二+日 三 月+七 日 三月 杳 三 月+九 日 三月二+日 三 月+七 日 日 三月+八 日 三月+九 三月二+日 三 月+七 日 日 三月+八 、 、 、 繹 英・ 濁 課 書 取 文 法) 、 、 、 繹 英・ 猫・ 佛 繹 書 取 文 法 ) 國 語 及 漢 文 ( 國 文解 外 外 、 、 及漢 文(國 書 取 語 國 文法 文解繹 漢文解繹 ) 三月二+日 日 月+九 三 、 藪學(算 敷 卒面幾 術 代 何) 、 化學) 物理及化學(物理 時 午 前 九 時ヨ リ 同 ±時半マテ ヨリ 時 午前九 同 テ ±時半マ ヨリ 午前九時 テ 同 ±時半マ ヨリ 午前九時 同±時半マテ 午 前 九 時ヨ リ 同+一時半マテ ヨリ 午前九時 テ 同 土時半マ ヨリ 午 九時 前 マテ 同±時 半 ヨリ 午前九時 同 テ 主時半マ 午 前 九 時ヨ リ 正午マテ ヨリ 午前九時 マテ 同± 時半 ヨリ 午前九時 同土時半マテ ヨリ 午前九時 同± マテ 時 午 前 九 時ヨ リ マテ 正午 リ ヨ 午前九時 同±時半マテ ヨリ 午前九時 テ 同 ±時半マ ヨリ 午前九時 同±時半マテ (一九 ) 179 東京 高 等學 大阪 高 等學 校 校 浦和 高等 學校 文・ 理科 文科 理科 文科 理科 漢文 解繹 ) 、 卒面幾何) 藪學(代籔 日 三月+八 同 三 月+七 日 物理 三 月+七 日 同 、 漢文 解繹 作法 ) 日 三月+八 、 ・ 佛課) 外國語(解繹 英 凋 、 ・ 國 猫課) 外 語(解繹 英 日 三月+九 作法 ) 、 卒面幾何) 藪學(代敷 日 三月+九 日 三月夫 、 卒面幾何) 藪學(代藪 作法 ) 、 ・ 佛課) 外國語(解繹 英 猫 三月二+日 日 月+九 三 日 三月+八 三月二+日 日 三月+九 日 三月+八 三 月+七 日 、 西洋史) 歴史(日本史 三 月+七 日 、 ・ 佛課) 國語(解繹 英 猫 外 三 月+七 日 、 西洋史) 歴史(日本史 、 、 繹 漢 文解 繹 、 、 繹 漢 文解 繹 、 、 鐸 漢 文 解繹 、 繹 、 國語 及漢 文(國 文解 繹 國 語 及 漢 文 ( 國 文解 文 ( 國 文解 文 ( 國 文解 國 語 及 漢 文 ( 國 文解 國 語 及漢 國 語 及漢 法 ) 作 、 ・ 國 英 語(解繹 外 猫繹) 、 竿面幾何) 藪學(代藪 、 化 理 理及 化學(物 物 學) (二 〇 ) 午 前八 時+ 分ヨ リ マテ 同 十時 午前十時十分 ヨリ 正午マテ ヨ 午前八時+分 リ テ 同 十時マ 十時十 午 分 前 ヨリ 正午マテ 午 前 九 時ヨ リ マテ 正午 ヨリ 午前九時 テ 正午マ ヨリ 午前九時 マテ 正午 午 前 九 時ヨ リ マテ 正午 ヨリ 午前九時 正午マテ ヨリ 時 午前九 マテ 正午 午 前 九 時ヨ リ マテ 正午 ヨリ 午前九時 マテ 正午 ヨリ 時 午前九 テ 正午マ ヨリ 九時 午前 同 時マテ 十一 午 前 九 時ヨ リ テ 正午マ ヨリ 九時 午前 マテ 正午 ヨリ 午前九時 正午マテ ヨリ 九時 午前 同 マテ 十一時 178 輻岡高 等學 校 静 岡高 等學 校 文科 理科 文科 理科 、 、 國 語及漢 文 (國文 解 繹 漢 文解 繹 作文 ) 、 歴史(日本史 東洋史) 、 ・ 國 佛詳) 外 語(解繹 作文又ハ英 濁 物理 國 文 解 繹二 附 帯シ テ 文法 ノ ト フコ ヲ アルヘシ 試験 行 國 文 解 繹二 附 帯シ テ 文 法ノ ト ヲ シ フコ 試 アルヘ 験 行 三 月+七 日 日 三月+八 三 呈日 } 三 月+七 日 日 日}三月+九 三月+八 三 月+七 日 、 、 國 語及漢 文( 國文 解繹 漢 文解繹 作文 ) 、 藪 學(代藪 卒面幾何) 、 ・ 國 猫課) 語(解繹 外 作文又ハ英 、 、 國語 及漢 文( 國文 解繹 漢 文解繹 作 文 ) 日 三月+九 物理 歴史(日本史) 、 敷 卒面幾何) 學(代藪 三月二+日 日 三月+九 日 三月+八 日 月+八 三 、 ・ 外國語(解繹 英 佛詳) 濁 三 月+ 七 日 、 、 漢文 解繹 作 文 ) 解繹 三月二+日 國語 及漢 文( 國 文 化學 、 敷 卒面幾 敷學(代 何) 、 ・ 國 猫詳) 語(解繹 外 英 (4 ) 次 の昭 和 四 年 度 の入 試 要 項 も 述 べ て み る が 、 試 験 科 目 、 そ の他 に若 干 の違 い が見 ら れ る 。 明 細 は 以 下 の通 り で あ る 。 午 前 九 時ヨ リ マテ 正午 ヨリ 午前九時 同十時半マテ ヨリ 午前九時 テ 正午マ 午 前 九 時ヨ リ テ 正午マ ヨリ 九時 午前 マテ 正午 午 前 九 時ヨ リ マテ 正午 ヨリ 午前九時 同十一時マテ ヨリ 九時 午前 マテ 正午 ヨリ 午前九時 正午マテ ヨリ 午前九時 正午マテ 午前 九 時ヨ リ 正午マテ ヨリ 午前九時 同 マテ 十一時 ヨリ 午前九時 マテ 正午 ヨリ 九時 午前 テ 正午マ (二 一) 177 校 學校 第 工局 等學 第三 高等 文科 理科 文科 理科 、 國語 及漢 文(國 文解 繹 漢文 解繹 ) 漢 國 文(作文) 語及 ヲ ク) シ 除 満州地理 地理(但 、 敷學(代藪 平面幾何) 、 ・ 佛課 國語(解繹 英 猫 外 書 取) 解答 、 、 ハ 代 藪 幾 何 算 術何 レ ノ 方 法ニ リ ナ ル ヲ ヨ モ可 混用ス ルモ又ハ是等 三 月+七 日 (二 二 ) 午 前 九 時ヨ リ テ 同十一時マ ヨリ 九時 午前 同 マテ 十一時 リ ヨ 九時 午 前 同 一時マテ 十 三月 査 } 三 月+九 日 ヨリ 午前九時 同十一時マテ 日 三月夫 三 月+七 日 午 前八 時二+ 分 ヨ リ マテ 同+時+分 午 前 九 時ヨ リ テ 正午マ リ ヨ 午前九時 テ 正午マ ヨリ 午前九時 テ 正午マ ヨリ 午前九時 同 時マテ 十一 午 前 九 時ヨ リ テ 正午マ ヨリ 時 午前九 マテ 正午 ヨリ 午前九時 正午マテ ヨリ 九時 午前 同 マテ 十一時 午 前 九 時ヨ リ 同十一時マテ ヨリ 午前九時 同 マテ 十一時 ヨリ 午前九時 マテ 同± 時半 ヨリ 午前九時 同主時半マテ 三月二+日 三 月+七 日 三 月+九 日 三月 査 } 三 月+七 日 レ ノ 方 法ニ ヨ ヲ リ ナ スル ルモ又ハ是等 モ可 混用 、 、 、 文 ( 國 文 解 繹 漢 文 解 繹 國 文 法 書 取) 日 三月+九 、 、 解 答ハ 代 藪 幾 何 算 術何 、 ・ 國 書取) 語(解繹 外 英 猫 佛課 、 卒面幾 藪 藪學(代 何) 月二+日 三 三月二+日 歴史(日 本史) 三 月+七 日 書 取) 、 、 、 繹 漢 文 解 繹 國 文 法 書 取) 日 三月+九 日 三月+八 、 ・ 國語(解繹 英 猫 佛課 書取) 外 、 平面幾何) 轍學(算術 代藪 三月二+日 、 、 文 (解 繹 國 文法 書 取 ) 文 ( 國 文解 博物(鑛物) 及漢 國 文(作文) 語 物通論 博 、 平面幾 藪學(代敷 何) 、 ・ 佛課 外國語(解繹 英 濁 、 國語 及漢 文(國 文解 繹 漢 文 解繹 ) 國 語 及漢 國 語 及漢 國 語 及漢 176 東 京高 等學 校 大阪 高等學 校 浦和高 等學 校 文科 理科 文科 理科 文科 敷 、 學( 代敷 平面幾 何 ) 、 ・ 國 語(解繹 外 英 佛 猫 課 ) 史) 歴史(日 本 書 取) 、 藪 卒面幾 藪學(代 何) 、 ・ 國 佛詳) 語(解繹 外 英 猫 化學 、 、 文 解繹 漢文 解繹 作 文 ) 、 ・ 國 猫詳) 外 語(解繹 英 國地 理) 地理(外 藪學(卒面幾何) 、 、 文 (國文 解繹 漢文 解繹 作文 ) 、 、 國語 及漢 文(解 繹 國 文法 國 語 及漢 國 語 及 漢 文 (國 物理 英 語二 於 テハ 聴 取ヲ ト アル スルコ シ 課 ヘ 英 語二 於テハ 聴 取 ヲ ト コ スル シ アル 課 ヘ ヲ モ含ム 満州地理 國 文 解 繹 ノ 中ニ テ 文 ヲ 考査ス 法及書取 國文 解 繹ノ 中ニ テ 文 ヲ 考査ス 法及書取 同 三 月+八 日 同 一二 月+七 日 同 日 三月+八 午前 十 時 半ヨ リ 午 マテ 後零時二+分 ヨリ 時二+分 午前八 テ 同 十時十分マ ヨリ 午前十時半 午 マテ 後零時二+分 三 月+七 日 ヨリ 午前九時 マテ 正午 午 前 九 時ヨ リ マテ 正午 午前八 時 一+ 分ヨ マテ リ 同+時+分 ヨリ 午 午 十時 半 前 テ 後零時二+分マ ヨ 午前八時二+分 マテ リ 同+時+分 ヨリ 午 午前十時半 後零時二+分マテ 三月 査 ヨリ 午前九時 マテ 正午 同 三 月+九 日 午 前 九 時ヨ リ テ 正午マ ヨリ 午前九時 マテ 正午 ヨリ 午前九時 正午マテ 三月 舌 } } 日 月+九 三 ヨリ 午前九時 正午マテ 九 時ヨ リ 正午マテ 三月 春 ヨリ 午前九時 テ 正午マ 午前 三 月+九 日 三 月+八 日 、 敷 卒面幾 歎學(代 何) 、 ・ 國 佛繹) 語(解繹 外 英 濁 三 月+七 日 } 、 、 國 語 及 漢 文 ( 國 文 解 繹 漢 文 解繹 作 文) 、 ・ 外國語(解繹 英 佛課) 猫 歴史(日本史) 、 卒面幾 藪 敷學(代 何) (二 三 ) 175 幅岡高 等 學校 静岡高 等學 校 理科 文・ 理科 文科 理科 、 、 國 語及漢 文 (國文 解澤 漢文 解繹 作文 ) 、 ・ 國 猫詳) 外 語(解繹 英 理 物 、 平面幾何) 歎學(代藪 、 、 國 語及漢 文( 國文 解繹 漢文 解繹 作文 ) 、 ・ 國 ハ 語(解繹 外 猫 英又 佛誰 書取 ) 、 平面幾何) 敷學(代敷 、 、 國 語及漢 文( 國文 解繹 漢文 解繹 作文 ) 史) 歴史(西洋 、 藪 卒面幾 敷學(代 何) 、 ・ 佛課) 外國語(解繹 英 濁 、 、 國 語及漢 文( 國文 解繹 漢文 解繹 作文 ) } 三 月+七 日 リ ヨ 午前九時 テ 正午マ 午 前 九 時ヨ リ 正午マテ (二 四 ) 三月 査 ヨリ 午前九時 テ 正午マ 三 月+七 日 午 前 九 時ヨ リ 正午マテ ヨリ 午前九時 テ 同 十一時マ リ ヨ 午前九時 マテ 正午 ヨリ 午前九時 テ 正午マ 午 前 九 時ヨ リ テ 正午マ ヨリ 午 九時 前 テ 正午マ ヨリ 午前九時 正午マテ 三 月+九 日 國 文 解 繹 又ハ 書 取二 附 帯シ テ 文 ト フコ ヲ ノ シ ア ルヘ 行 試験 法 日 三月+八 三月 ‡日 三月二+日 日 三月+九 日 三月+八 三 月+七 日 日 三月+九 日 月+八 三 ノ ト シ フコ ヲ アルヘ 試験 行 ナシ 理科ニハ佛繹 國 文 解 繹二 附 帯シ テ 文法 國 文 解 繹二 附 帯シ テ 文法 ノ ト ヲ ア フコ シ ルヘ 試験 行 日 三月+九 午 前 九 時ヨ リ テ 正午マ ヨリ 九時 午前 時マテ 同 十一 ヨリ 午前九時 正午マテ ヨリ 時 午前九 マテ 正午 文 科 丙 類 が 設 置 さ れ て いる 学 校 は 、 第 一高 等 学 校 、第 三 高 等 学 校 、 東 京 月 二+日 三 な お 、 ﹁入 学 定 員 ﹂ に 関 し ては 、 昭 和 三 年 お よ び 同 四 年 度 の 間 に 差 異 高 等 学 校 、 浦 和 高 等 学 校 、 福 岡 高 等 学 校 、 静 岡 高 等 学 校 だ け であ る 。 総 理 物 、 藪 卒面幾 敷學(代 何) 、 ・ 國 凋繹) 語(解繹 外 英 は な い。 そ こ で 実 数 を 把 握 す る た め に 、 ﹁ 官報 ﹂ ( 昭 和 三 年 十 二 月 一日) 数 で も 二百 十 名 のみ 。 理科 丙 類 は 文 科 よ り 一段 と そ の数 は少 な く 、 東 京 ( 5 ) か ら 引 用 す る こ と に す る。 下 記 の表 を 一瞥 す れ ば 分 か る こ と であ る が 、 174 高 等 学 校 、大 阪 高 等 学 校 を 合 わ せ て 、 わ ず か 四 十 五名 であ った 。申 す ま で も な く 、 甲 類 、 お よ び 乙 類 に比 較 し て、 丙 類 の数 の上 で の劣 勢 は 顕 著 であ る。 科 甲類 四〇 乙類 四〇 丙類 ≡O 一 〇〇 甲類 八〇 八〇 合 乙類 二八〇 三二〇 二八〇 三八〇 理 ≡○ 四〇 三〇 四〇 三二〇 科 四〇 四〇 三〇 四〇 二八Q 文 八〇 四〇 三〇 四〇 二四〇 合計 高 等 學 校 八〇 四〇 三〇 四〇 二八〇 別 入 學 セ シ ム ヘキ 生 徒 概 数 科 類 第 一 高 等 學 校 ≡○ 四〇 八〇 四〇 = ハ○ 校 第 二 高 等 學 校 八〇 四〇 三〇 四〇 學 第 四 高 等 學 校 第 三 高 等 學 校 八〇 四Q 四〇 丙類 第 六 高 等 學 校 八〇 四〇 名 第七 高等 學 校造 士 館 第 五 高 等 學 校 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 芙○ 四〇 第 八 校 盟 子 古同 寸 竺 斬刷 抱倒 松 本 高 等 學 校 静 岡 高 等 學 校 幅 岡 高 等 學 校 浦 和 高 等 學 校 大 阪 高 等 學 校 東 京 高 等 學 校 松 江 高 等 學 校 弘 前 高 等 學 校 佐 賀 高 等 學 校 山 形 高 等 學 校 水 戸 高 等 學 校 松 山 高 等 學 校 山 口 高 等 學 校 八〇 四〇 四〇 四Q 四〇 二Q 四〇 八〇 四〇 四〇 八〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 δ 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 二〇 八〇 四〇 八〇 八〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 蓋 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 五 二〇〇 二〇〇 二〇〇 き○ 二〇〇 二〇〇 二〇〇 八〇 二〇〇 二〇〇 二〇〇 二〇〇 二〇〇 =ハ○ =ハ○ 姫 路 高 等 學 校 δ 高 知 高 等 學 校 八〇 四〇 、 五 五〇〇 四〇 八〇 四五 四〇 廣 島 高 等 學 校 、 〇五五 二 δ一 、 六八〇 ︼ 九七〇 、 一 五四〇 計 ( 二五) 173 (二 六 ) そ し て最 終 的 に全 体 を 統 括 し て 、外 国 語 教 育 の改 善 策 を 提 示 し つ つも 、 比 較 研 究 の態 度 全 体 の問 題 の縮 図 を 示 す も の で あ る 。 之 と 同 時 に、 よ か ﹁⋮ ⋮ 比 問 題 は 我 国 に於 け る 英 仏 独 三 文 化 の待 遇 即 ち 外 国 文 化 に 対 す る く に 昭 和 三 十 年 代 ま で の国 立 一期 校 ) のそ れ を 比 較 し て み る と 、 科 目 数 れ あ し か れ 、 そ の比較 文 化 研 究 の傾 向 を 支 配 す る主 な る 淵 源 を 成 す も の ( と の上 で 明 ら か に違 いが 認 め ら れ る 。 新 制 度 の国 立 大 学 の受 験 科 目 が 、 例 であ る 。 此 意 味 に於 て此 問 題 は 蕾 に外 国 語 に 関 す る 問 題 と し て許 り でな 試 験 科 目 に 関 し て は 、 上 述 の通 り であ る が 、 旧 制 高 校 と 新 制 大 学 え ば 、 五 教 科 七 科 目 、 あ る いは 五 教 科 八 科 目 ( 国 語、数 学 二科 目、外国 (7 ) く 、 我 国 に於 け る 一般 文 化 問 題 と し て根 本 的 意 義 を 有 す るも のと 言 は ね ( 高 等 学 校 ) の方 が 、 語 、 理 科 二科 目 、 社 会 二 科 目 ) に く ら べ て、 旧 制 度 ば な ら ぬ ﹂、 と 結 ん で いる 。 な お 、 同 論 文 で 用 いた 基 礎 資 料 学校数 上 独語 英語 二八 パー セ ント ( 七 校) ( 但 、 文 科 理 科 共 にあ る のは 一 一〇 〇 パ ー セ ント ( 二五校 ) 一〇 〇 パ ー セ ント ( 二五校 ) 文科 一〇 〇 パ ー セ ン ト (二 五校 ) (ロ) 文 科 理 科 別 校 のみ ) 仏語 ( イ ) 全 体 二 五校 ﹁ O の で 、 そ の文 章 を 記 し てみ ると 、 以 下 の如 く であ る 。 (8 ) を 使 用 ) と 、 拙 稿 です で に報 告 し た 、 昭 和 四年 度 と の問 に は 差 異 が な い ( 昭 和 六 年 度 入 学 セ シ ム ヘキ 生 徒 概 数 科 目 が 少 な いよ う であ る 。 一例 を あ げ れ ば 、 旧 制 高 校 の 閏 文 科 ﹂ に は理 科 の科 目 が な く 、 ﹁ 理 科 ﹂ に 社 会 科 目 が 不 要 、 と いう のが 多 い。 そ れ で は 、 本 稿 主 題 の外 国 語 科 目 は ど の様 な 状 態 で あ った ろう か 。英 語 が 受 験 外 国 語 と し て 、 全 国 総 て の官 立 高 等 学 校 を 受 験 出 来 た のは 当 然 と し て も 、 ド イ ツ語 も 例 外 で は な か った 。 そ れ に 反 し て、 フ ラ ン ス語 で の受 験 は 極 端 に狭 め ら れ て い る のが 目 に つく 。 ( 6 V こう し た 英 ・独 語 の偏 重 に対 し て 、 当 然 と いえ ば 当 然 で あ ろ う が 、 す こ し時 代 は 下 る が 、 フ ラ ン ス関 係 者 の中 か ら 、 異 義 が と な え ら れ た 。幸 い論 文 と いう 形 で発 表 さ れ た の で、 現 在 で も 入 手 し 、 実 際 に目 を 通 す こ と が出 来 る 。 論 考 の主 旨 は 、 ま ず 第 一に、 高 等 学 校 の仏 語 教 育 に焦 点 を 当 て 、 第 一外 国 語 と し て の フラ ン ス 語 ( 文 丙 ) の現 状 を 、 統 計 的 手 法 を 用 い て示 し た こ と で あ ろう 。 第 二 は 、 入 学 後 に お い ても 、 第 二 外 国 語 と し て仏 語 を 履 修 す る 機 会 が 極 め て少 な いこ と に 言 及 。 こう し た 事 情 が 中 学 校 及 び 大 学 の語 学 教 育 に 与 え た 影 響 に つ いて 、 論 を 進 め て い る 。 英語 ユ72 口 独語 二 四 パ ー セ ント 一〇 〇 パ ー セ ン ト (二 五 校 ) 一〇 〇 パ ー セ ン ト (二 五 校 ) (二 五 校 ) (六 校 ) 仏語 英語 一〇 〇 パ ー セ ン ト 理科 独語 八 パ ー セ ント (二 校 ) 仏語 第 一学年 収容 生徒 の員数 上 五 八 ・五 四 パ ー セ ント 五、 五〇 〇名 英語 三 六 ・八 ニ パ ー セ ント (二、 〇 二 五 名 ) ( イ) 全 生徒 数 独語 四 ・六 四 パ ー セ ン ト ( 二 五 五名 ) ( 三 、 二二〇名) 仏語 尚 ほ 二 十 五高 等 学 校 収 容 全 生 徒 数 は 大 凡 夫 々右 の 三 倍 の八 九 掛 、 即 ち 一三 、 二 〇 〇名 乃 至 一四 、 八 五 〇 名 見 当 と 憶 測 さ れ る が 、 比 率 は略 ぼ同 様 と 言 ひ得 よ う 。 (ロ) 文 科 理 科 別 尚 ほ 二十 五高 等 学 校 収 容 文 科 全 生 徒 数 は 大 凡 夫 々右 の三 倍 の八 九 割 、 即 ち 六 、 五 二 八 名 乃至 七 、 三 四 四名 と 憶 測 さ れ 且 つ同 一比 率 と 考 へ得 る 。 英語 三 七 ・九 五 パ ー セ ント (一、 〇 五 五 名 ) 六 〇 ・四 三 パ ー セ ント (一、 六 八 〇 名 ) 二 、 七 八 〇名 独語 一 ・六 ニ パ ー セ ン ト ( 四 五名 ) 理 科 第 一学 年 生 徒 全 体 仏語 尚 ほ 二 十 五高 等 学 校 収 容 理 科 全 生 徒 数 は 大 凡 夫 々右 の三 倍 の八 九 割 、 即 ち 六 、 六 七 二 名 乃 至 七 、 五 〇 六名 と 憶 測 さ れ 、 且 つ同 一比 率 と 考 へ得 (9) る ﹂ す で に承 知 の よ う に 、 仏 語 を 第 一外 国 語 と し て選 択 出 来 る高 等 学 校 の 数 は 少 く な い。 そ の上 、 高 校 受 験 す る 場 合 も 、 概 当 校 は ご く 限 ら れ て い る状 況 であ った 。 こう し た 時 期 、 昭 和 六 年 に入 る と 、 文 部 省 が ﹁高 等 学 校 高 等 科 外 国 語 教 育 要 目 ﹂ を 定 め 、 文 部 大 臣 ・田 中 隆 三 の名 を も っ て ﹁ 訓令 ﹂を出 し て ( 10) い る。 五 六 ・六 ニ パ ー セ ン ト (一、 五 四 〇名 ) を 省 い て 簡 潔 で あ る 。 お そ ら く 英 語 を 参 照 す る 事 が 、 了 解 事 項 で あ った こ の要 目 は 、 英 語 、 独 語 、 仏 語 の 三 言 語 に わ た る が 、 こ こ で は 、 英 語 英語 三 五 ・六 六 パ ー セ ン ト ( 九七 〇名 ) と思 わ れる。 文 科 第 一学 年 生 徒 全 数 二 、 七 二 〇 名 独語 七 ・七 ニ パ ー セ ント ( 二 ↓○名 ) お よ び 仏 語 の み を 記 す る こ と にす る 。 前 者 に 比 べ て後 者 の記 述 は 、 説 明 仏語 ( 二七) 171 外 国語 教授 要 目 教授方 針 高 等 学 校 規 程 第 七 條 ノ趣 旨 二基 キ 外 国 語 ヲ正 確 二 以 テ学術 外 国 語 の教 授 ハ 思 想 感 情 ヲ表 現 ス ル ノ能 力 ヲ養 成 シ 且 之 二依 リ テ 了解 シ 正 シ ク理 酒 養 ス ル コト ニ努 ム ヘ 海外 諸国 ノ文化 、国情 、国 民性 等 ヲ 併 セ テ 健 全 ナ ル思 想 、 趣 味 、 情 操 ヲ ノ研 究 二資 ス ルト 共 二 解 セ シメ キ モノト ス 教授 事項 成 ル ヘク 互 二連 関 セ シ メ 以 テ教 授 ノ効 果 ヲ 挙 ク ルヤ ウ 発 音 、綴字 、書 方、 読方 、訳解 、話方 、聴 方、作 文 、書 取、文法 各 事項 ハ 努 ム ヘシ 英語 教授 要 目 第 一外 国語 文科 第 一学年 ( 約 二百 七 十 時 間 ) 第 二学年 ( 約 二百 四十時間) 約 二百 四十時間) 第 三学年 ( 理科 第 一学 年 ( 約 二百 四 十 時 間) 第 二学 年 ( 約 百 八十 時 間 ) 強 勢 、 抑 揚 及 語 句 ノ連 結 二注 意 シ 第 三学 年 (約 百 八十 時 間 ) 発音 習 熟 セシ ム ヘシ (二 八 ) 練 習 セ シ ム ル コト ヲ得 ヘク 又聴 語句 ノ 与 フ ル コト ヲ得 ヘシ 適 宜 之 ヲ教 授 ス ヘシ 訳 解 、 話 方 等 ノ 教 授 二際 シ ( 書 方 ヲ含 ム ) 訳 解 、 作 文 、 書 取 等 ノ 際 常 二正 確 ナ ル発 音 二 綴字 訳 解 、 話 方 等 ノ 教授 ト 共 二 又綴 字 、 発 音 ト 連 関 シ テ梢 組 織 的 ナ ル知 識 ヲ 読方 勿 読 読 ム ト 同 時 二理 解 シ 英語 ノ 文 章 二含 マ 単 ナ ル機 械 的 記 憶 及 表 面 的 理 解 二止 メ ス 習 熟 セ シ ム ヘシ 発 音 、 文 章 ノ柳 揚 二注意 セ シ ム ル ハ 英 語 ノ学 習 ヲ 者 ヲ シ テ理 解 セ シ メ得 ル ヤ ウ 訳解 特 性 、 国 語 ト 英 語 ト ノ語 法 、 文 脈 ノ差 異 等 ヲ会 得 セ シ メ 語 学 的 訓 練 ヲ行 フ ヘシ 作 品 ヲ通 眞 摯 ナ ル思 想 、 自 学 研 鐙 ノ風 ヲ起 シ レ タ ル意 味 、 感 情 等 ヲ直 接 感 受 セ シ ム ル ヤ ウ 良 書 ヲ指 定 シ テ 海 外 諸 国 ノ 文 化 、 国 情 ヲ理 解 セ シ ム ルト 共 二 又 予 習 ヲ督 励 シ シテ ⑳ 感 情 二触 レ シ メ 養 フ コト ニ努 ム 第 二学年 (約 九 十 時 間 ) 第 三学年 ( 約 九十時 間) 第 一学 年 ( 約 九十時 間) 理科 ロ頭 ニ ヨ ル思 想 、 感 情 進 ン テ文 学 ノ 鑑 賞 及 批 評 ノ能 力 ヲ ( 聴 方 ヲ含 ム) 日 常 ノ挨 拶 、 応 対 ヲ初 メ ヘシ 話方 第 二学 年 ( 約 九十時 間) 英 語 ヲ聴 取 ス ル コト ニ習 熟 セ シ メ 第 一外 国 語 ノ場 合 二準 ス 初 歩 ヨ リ 教授 シ 急 速 ノ進 歩 ヲ計 ル ヘシ 履 修 セ ル者 二対 シ テ ハ 利用シテ 第 一 互二 教授 スル モノト ス 之 ヲ授 ク ル コト 教 授事 項 ハ成 ル ヘク 連 関セ シメ テ 訳 解 、 話 方 、 作 文 等 二随 伴 セ シ メ テ 例 ヘ ハ発 音 、 綴 字 、 読 方 、 書 取 、 文 法 ノ如 キ ハ ヲ得 ヘシ 教 授 者 間 二協 調 適当 成 ル ヘク近 訳 解 以 外 ノ教 授 事 項 二関 シ テ モ 文 章 ノ難 易 ト 内 容 ノ適 否 ト ヲ 一、 訳 解 ノ教 材 ハ ヲ保 チ 代 ノ標 準 的 作 品 ヨ リ選 フ ヘシ 適 宜 暗 諦 ヲ課 ス ル コト ア ル ヘシ 使 用 ス ル コト ヲ妨 ケ ス 一、 前 記 教 授 事 項 ノ外 二 ナ ル教 材 ヲ選 ヒ テ 慎 重 二考 慮 シ テ 同 種 類 ノ モ ノ ニ偏 セサ ルヤ ウ 一、 第 一外 国 語 、 第 二外 国 語 ヲ通 シ テ 備考 外 国 語 ノ知 識 ヲ 入学 前 独 語或 ハ仏 語 ヲ 各教 授事 項 ハ 第 三学年 ( 約九 十時 間) 以テ ノ発 表 二慣 レ シ ム ル ト 共 二 マ マ 能 自 ラ英 文 ヲ講 成 容 易 二了 解 シ 得 ル ヤ ウ指 導 ス ヘシ 自 由 二活 用 シ テ 以 テ自 己 ノ思 想 、 感 情 ヲ適 切 二表 現 ス ル ノ 既 習 ノ 語 句 及 文 法 上 ノ知 識 ヲ 英 語 ニ ヨ ル談 話 、 講 義 等 ヲ 作文 ス ル コト ニ慣 レ シ メ 練 習 セ シ ム ヘシ 訳解、作 文 既 二習 得 セ ル文 法 上 ノ知 識 組 織 的 二教 授 ス ル コト ヲ得 ル モ 正 確 且 敏 速 二書 取 ル コト ヲ 特 二時 間 ヲ設 ケ テ 随 時 之 ヲ課 シ 力 ヲ養 フ ヘシ 書取 文法 指 導 ス ヘシ 常 二具 体 的 説 明 ヲ加 へ 整 理 シ 且 増 進 ス ルヤ ウ 等 ヲ教 授 ス ル際 ヲ 第 二外国 語 文科 第 一学年 ( 約 九十 時間) (二 九 ) 169 仏 語教授 要 目 第 一外 国 語 一、 文 法 一、 書 取 一、 作 文 一、 聴 方 上級文法 平 易 ナ ル名 家 文 章 国 文 仏 訳 、 英 文 仏 訳 、自由作 文 平 易 ナ ル文 章 、 説 話 一、 書 方 一、 綴 字 一、 発 音 朗 読法 練習 、暗 訥 仏 語 書 方 ノ特 色 仏 語 綴 字 法 ノ特 色 発 音原 理、 発音 練習 第 一学 年 (約 三 百 三十 時 間 ) 一、 作 文 一、 聴 方 一、 話 方 一、 訳 解 一、 読 方 名家 文章 国 文 仏 訳 、自 由 作 文 、 論 文 作 成 講義 、講演 、演説 会話 、説話 、論議 諸 種 ノ論 文 、 小 説 、 戯 曲 、 詩 歌 、 随 筆 、 歴 史 、 法 律 、 政 治 、 名 家 文 章 ノ朗 読 及 暗 訥 ( 三 〇) 一、 読 方 初 歩 読 本 、簡 易 ナ ル名 家 文 章 一、 書 取 補遺 及復 習 ( 約 三百時 間) 一、 訳 解 日 常 会 話 ノ 一般 形 式 一、 文 法 第 三学年 一、 話 方 簡 易 ナ ル文 章 文科 一、 聴 方 国 文 仏 訳 及 英 文 仏 訳 釜 ト シ テ日 常 ノ平 易 ナ ル短 文 ) 経済 、自然科 学書等 一、 作 文 文 法 ノ 一般 原 則 ヲ適 用 セ ル短 文 理科 一、 書 取 第 一学 年 ( 約 三 百時間) 科 学 二関 ス ル教 材 ヲ 併課 スル 科 学 二関 ス ル著 書 、 文 法 大 意 、 動 詞 変 化 ノ練 習 作 文 、話 方 二於 テ モ 訳 解 二於 テ ハ 一、 文 法 第 二学 年 (約 二 百 七 十 時 間 ) 第三学 年 (約 二 百 七 十 時 間 ) 朗 読 法 練 習 、暗 訥 教授事 項 ハ ( 約 三 百 時 間) 一、 読 方 難 解 ナ ラサ ル 模 範 作 家 ノ 作 品 、新聞 雑誌 ノ平 易 ナ ル記事 論説 論 文 等 ヲ併 用 シ 第 二学年 一、 訳 解 日常 会 話 概 ネ 文 科 二準 ス ル モ 一、 話 方 168 コ ト ヲ妨 ケ ス 第 二外 国 語 養 特別 ノ課程 二 以 テ仏 国 二関 ス ル 一般 的 知 識 ヲ 仏 国 ノ文 学 、 芸 術 、 歴 史 、 地 理 、 制 度 、 風 俗 、 習 慣 、 国 民 思 想 ノ変 遷 発 達 等 ヲ知 ラ シ メ 履 修 セ ル者 二就 テ ハ相 当 ノ期 間 成 ス ルモノト ス 入学前 仏語 ヲ この ﹁ 外 国 語 教 授 要 目 ﹂ を 念 入 り に読 ん で み る と 、 不 思 議 な 事 に 気 が 一、 ( 約 百 二十時 間) つく 。 そ れ は 、 従 来 言 わ れ てき た こと であ る が 、 旧 制 高 校 の語 学 教 育 と 依 ル授 業 ヲナ ス コト ア ル ヘシ 第 一学 年 ( 約 百 二十時 間) 文科 第 二学年 いえ ば 、 即 、 読 解 中 心 と 理 解 さ れ てき た の で は あ る ま いか 。 し か し な が ら 、 こ の要 目 の 中 に、 そ の点 を 示 唆 す る よ う な 個 所 は ど こ に も 見 当 ら な 第 一学 年 ( 約 百 二十 時 間 ) ( 約 百 二十 時 間 ) し た ら よ い の であ ろう か 。 ら しき 文 言 が 認 め ら れ る程 度 で あ る。 そ れ で は 、 こ の点 を ど の様 に解 釈 い。 敢 え て指 摘 す る な ら 、 ﹁ 仏 語 教 授 要 目 ﹂ の第 二 外 国 語 の項 に、 そ れ 第 二学年 ( 約 百 二十 時 間 ) あ る 面 で は 総 花 的 と いう 批 (=二 ) 言 を 交 え て) が 、 こ こ では 文 部 省 の提 示 し た ﹁ 外 国語教 授要目﹂ と実際 れ た のか 。 こ の件 に つ い て は第 二部 に お い て触 れ る ( 在 学 した 人達 の証 そ れ で は何 故 に、 ﹁要 目 ﹂ に 反 し て教 室 内 で は 読 解 中 心 の授 業 が 採 ら ま さ に適 切 で、 これ 以 上 付 け加 え る 必 要 が な い程 であ る 。 判 も あ ろ う が i l 、 バ ラ ン スが と れ て いる 。 外 国 語 教 育 の方 法 と し て は 、 文 、 フラ ン ス語 会 話 等 が 均 等 に配 置 さ れ ー と こ ろ が 、 実 際 のと こ ろ は各 学 年 にわ た って、 仏 文 和 訳 、 仏 文 法 、 仏 作 用 的 な面 は 二 の次 と いう よ り 、 む し ろ軽 視 し てき たも の、 と 考 え て いた 。 筆 者 の今 ま で の認 識 でも 、 旧 制 高 校 の語 学 は 仏 文 和 訳 を 最 優 先 し 、実 第 三学年 理科 ( 約 百 二十時 間) 読 書養 成 ヲ 第 三学年 時 間 数 其 ノ他 ノ事 情 二鑑 ミ 急速 主 ト シ テ十 七 世 紀 以 後 ノ名 家 ノ著 作 ヲ採 用 シ 特 二既 習 ノ 外 国 語 ノ知 識 ヲ利 用 シ テ 第 一外 国 語 ノ場 合 二準 ス ル モ 教 材 二関 シ テ ハ ノ進 歩 ヲ計 ル ヘ シ 、 一 、 第 一学 年 二於 テ ハ 主眼トス 備 考 一 67 1 の 現 場 と の 間 に 、 か な り の乖 離 が有 った こ と だ け を 、 指 摘 す る に止 め た い。 註 ( 1 ) 文 部 省 令 第 二十 九 号 。 ( 2) ﹃ 資 料 集 成 ・旧 制 高 等 学 校 全 書 ﹄ ( 第 三 巻 、 五 七 五 頁 )。 ( 3) 同 右、 五七 五- 五 八五頁を参 照 した 。 ( 4 ) 文 部 省 告 示 第 三 百 九 十 三 号 。 昭和 三 年 十 二 月 二 十 一日 。 ( 5 ) 文 部 省 告 示 第 三 百 八十 九 号 。 ( 6 ) 杉 山 直 治 郎 ﹁我 国外 国 語 教 育 の根 本 問 題 ﹂( 日佛 会 館 編 ﹃日佛 文 化 ﹄、 喬氏 ( 成 践 高 校 理 甲 、 昭 和 二 十 三 年 卒 業 )。 新 第 五輯 、 昭 和 九 年 )。 資 料 提 供 ・谷 (7) 同 右 、 三 - 四頁 。 ( 8) 同 右 、 六 - 九 頁 。 ( 三 二) ( 文 丙 ) と し て 、学 習 院 高 等 科 、 成 城 高 等 学 ( 9) 基 本 統 計 と し て は、 官 立 高 校 の生 徒 概 数 の み を 取 扱 って いる が 、 文 部 省 直轄 以 外 の高 校 校 の中 に 、 若 干名 の生 徒 が 居 た こ と も 記 し て いる 。 同 右 、 十 一頁 。 ( 10) 文 部 省 訓 令 第 四 号 、 昭 和 六 年 二 月 七 日 。 五 す で に見 てき た よ う に 、 官 立 高 等 学 校 の入 学 定 員 は 、 昭 和 三 年 度 以 後 、 大 き な 変 化 が な い。 と こ ろ が 、 昭 和 八 年 度 に入 る と 、 全 体 の募 集 人 員 の (1 > 減 少 に比 例 し て 、 丙 類 に 関 し ても 、 同 じ傾 向 を み せ て いる 。 次 に列 記 し てみ る こ と にす る 。 166 科 類 學 別 文 科 理 科 選 揮學 科目 二 ル 依 種別 合 計 三互 口 (五五) 二九六 イ ( ≡) (五六) 七五 類 ハ六 エ (九 二) (二二) 天五 丙 西八 ( ≡) (三七) 類 七四 三五 (七四) 天五 乙 九二 三七 五 二一 (三七) 天五 類 天五 = ≡ 三七 (三七) (三七 ) 甲 三七 茜八 毛 三七 七四 (三七) 計 三七 三七 四〇 三七 三七 七四 類 =一 三七 八 七四 三七 三七 丙 七四 死 =一 三七 類 學 校 ≡ 三七 三七 一 = 乙 等 學 校 三七 三七 三七 天五 類 高 等 校 三七 三七 (三七 ) 甲 第 一 高 等 學 校 東 京 高 等 學 校 第 三 高 等 學 三七 (三七) 校 名 阪 高 校 七四 0 大 和 等 學 三七 0 0 浦 高 三七 茜 岡 一 = a 輻 三七 0 ( 三 三) 尖 三七 校 三 0 0 ≡ 蓋 0 0 ≡ 蓋 0 0 二選 イ 理 乙 科 n 究 宍 類 杏 0 類 三 計 三七 校 別 目 校 種科 學 學 口 尖 高 等 學 依澤 ル學 岡 等 類 巻 0 O 静 甲 文 乙 丙 科 計 甲 丙 類 計 翌 年 の昭 和 九 年 度 に な る と 、 入 学 定 員 は 一段 と 縮 少 さ れ て 、 文 科 丙 類 が全 体 で 一五 七 名 、 理科 丙 類 は 同 じ く 三 五名 と な った 。 等 同 類 0 き 同 別 古 類 古 類 き 杏 科 一 名 三 校 第 學 第 合 165 大 阪 高 高 等 等 等 學 校 學 校 學 校 東 京 高 等 學 校 三〇 三〇 三〇 三〇 五 三〇 三〇 三〇 三〇 ≡ 三〇 三〇 三〇 九〇 九〇 九〇 六〇 二五 三〇 三〇 三〇 三〇 九 三〇 三〇 三〇 三〇 四 三〇 五 六〇 六〇 六〇 九〇 天 (三〇﹀ (三〇) (三〇) (五〇 ) (五) (三Q) (三〇) (三〇) (四〇) ( ==) 蓋○ 董○ 董○ 董○ 四三 ( 三 四) 浦 和 高 學 校 七 頑 岡 等 (3 ) 高 名 科別 文科 試 験 國 語 及 漢 文( 作 文 ) 國地理) 地理(外 、 國語及漢文(國文 解 繹 國 語 及 漢 文( 作 文 ) 國 地理) 地理(外 、 國語及漢文(國文 解 繹 科 目 、 漢文 解繹 國文 法 ) 、 卒面幾何) 藪學(代敷 、 ・ 國語(解繹 佛繹 濁 英 書取) 外 、 漢文 解繹 國文 法 ) 備 満 洲 地 理 ヲ 含ム 、、 幾何 解答ハ代敷 算術 満 洲 地 理 ヲ 含ム 考 何レ ノ 方 法ニ リ ナ ル ヲ ヨ モ可 混用ス ルモ又ハ是等 } } 三 月+八 日 三月 青 日 三月+九 日 月+九 三 三 月+八 日 三月 舌 日 午 前九 時ヨ リ 同+一時半マテ ヨリ 時 午前九 同 テ ±時半マ 午 前九 時ヨ リ マテ 同 ±時半 ヨリ 午前九時 同+一時半マテ ヨリ 九時 午前 マテ 同+一 時半 ヨリ 午前九時 同+一時マテ 時 の入 学 者 選 抜 試 験 科 目 にも 触 れ て お く こと にす る が 、 備 考 欄 の 中 に 、 ﹁満 州 地 理 ヲ 含 ム ﹂ 等 と 記 さ れ て い る 。 や は り 、 こ の点 に つ 静 岡 こ こ で は 、 同九年 度 校 いて も 、 当 時 の国 内 事 情 を 反 映 し て の こ と 、 と 考 え ざ るを 得 な い。 學 第一 高等 學校 理科 164 第三 高 等 校 學 東京高 等學校 大阪 高等 學校 文科 理科 文・ 理科 文科 敷 學 ( 代敷 、 平 面 幾何 ) 、 ・ 國 語(解繹 外 猫課 英 書取 ) 、 、 、 國語及 漢文 (國 文解 繹 漢 文解 繹 國文 法 、 學( 代藪 卒面 幾何 ) 書取 ) 、 ・ 國 語(解繹 外 英 佛課 濁 書取) 、 藪 平面幾何) 藪學(代 國 地 地理) 理(外 地 國 地理) 理(外 書取 ) 、 ・ 外國語(解繹 英 濁課 書取) 、 数 卒面幾 何) 藪學(代 、 ・ 外國語(解繹 佛課) 英 猫 国 地 地理) 理(外 繹 ) 、 、 、 國 語及漢 文 (國文 解繹 漢文 解繹 國 文法 藪 、 、 國 語及漢文(國語解繹 文 漢 文解 文法 作 、 繹 作 文 ) 、 地理(日 満洲地理) 本地理 、 藪學(代藪 卒面幾何) 、 ・ 掲諜) 外國語(解繹 英 、 、 國 語 及 漢 文 ( 國 文 解 繹 漢 文 解繹 作文 ) 、 國 語 及 漢 文 ( 國 文 解 繹 漢 文解 、 、 解 答ハ 代 藪 幾 何 算 術 何レ ノ 方 法ニ ヨ ルモ ヲ リ 又ハ是等 スル 混 可ナ 用 満 洲 地 理 ヲ 含ム 満 洲 地 理 ヲ 含ム 満 洲 地 理ヲ 含ム } 三 月+九 日 三月二+日 三 月+七 日 日 三月+八 日 三月+九 三月二+日 三 月+七 日 日 三月+八 日 三月+九 三月二+日 三 月‡日 日 同 日 三月+八 日 同 三 月+七 日 日 三月+八 三月 春 三 月+七 日 午 前 九 時ヨ リ テ 同 ±時半マ ヨリ 午前九時 同+一時マテ 午 前 九 時ヨ リ 正午マテ ヨリ 午前九時 テ 正午マ ヨリ 午前九時 正午マテ ヨリ 午前九時 同 テ ±時マ 午 前 九 時ヨ リ テ 正午マ リ ヨ 午前九時 マテ 正午 ヨリ 午前九時 正午マテ ヨリ 時 午前九 同 テ ±時マ 午 前 八 時二+ 分ヨ リ マテ 同十時二+分 ヨリ 四+分 午前十時 時 マテ 午後零 半 ヨ 午前八時二+分 マテ リ 同+時+分 ヨリ 午前十時半 マデ 時二+分 午後零 午 前 九 時ヨ リ 正午マテ ヨリ 午前九時 デ 正午マ ヨリ 時 午前九 午後零時半マ デ 午 前 九 時ヨ リ 正午マテ ( 三五) 163 學 校 學校 浦和 高等 學校 幅岡 高 等 静岡 高等 理科 文科 理科 文・ 理 科 文・ 理科 敷 學 ( 代敷 、 、 、 卒 面 幾何 ) 、 ・ 佛 外國語(解繹 英 猫 文法 文法 、 繹 ) 、 満洲地理) 本地理 地理(日 漢文 解繹 ) ・ 佛)繹 國語(國文英(凋 外 ・ 佛)語解繹) 外國語(英(猫 國地理) 地理(外 、 卒面幾何) 藪學(代藪 漢文 解繹 ) 國 文英(掲)課) 語(國 外 外國語(英(猫)語解繹) 國 地理) 地理(外 、 卒面幾何) 藪 敷 學(代 、 作文 書取 ) 、 ・ 書取) 外國語(解繹 英 濁又ハ佛課 、 卒面幾何) 敷 學(代 地理 、 漢文 解繹 作文 ) 、 、 繹 漢 文解 繹 、 繹 、 國語 及漢文 (國 文解繹 國 語 及 漢 文 ( 國 文解 國 語 及 漢 文 ( 國 文解 國 語 及 漢 文 ( 國 文 解 繹 及 文法 國地理) 地理(外 満 洲 地 理 ヲ 含ム 満 洲 地 理 ヲ 含ム 國 文解 ヲ 含ム 地理 満 洲 繹 又ハ 書 取二 附 帯シ テ 文 ト コ ヲ フ ノ シ アル 行 試験 法 ベ 、 ン 二チュ シテ ク 一 解繹 附帯 ﹁パ ー ョ ト コ ヲ ン シ ア エ 課スル ルベ ﹂ 、 シ ナ 二 理科 ニ 佛語 満 洲 地 理 ヲ 含ム 三 月+八 日 ( 三六) 午 前 九 時ヨ リ マテ 正午 ヨリ 午前九時 時半マ デ 午後零 午 前 九 時ヨ リ テ 正午マ ヨリ 午前九時 正午マデ 呈日 三 月+ 倉 三 三月春 } } } ヨリ 午前九時 デ 正午マ 午前 九 時ヨ リ テ 正午マ ヨリ 午前九時 同土 マデ 時 午 前 九 時ヨ リ マテ 正午 ヨリ 時 午前九 正午マデ ヨリ 午前九時 正午マテ ヨリ 午前九時 同 デ 十時半マ ヨリ 午前九時 正 マテ 午 ヨリ 午前九時 マデ 正午 午 前 九 時ヨ リ マデ 正 午 三 月+ 九 日 三月舌}三月春 } 三 月+九 日 三 月+ 七 日 日 三月+八 日 三月+九 三月二+日 三 月+七 日 日 三月+八 ㎜ 敷 語 學 ( 解 繹 、 國 文 英 ・猫 ・佛 課 、 書 取 ) ( 代敷 、 卒面幾 何) 理 科 二仏 語 ナ シ 三 月 +九日 三 月 二+日 午 前九時 ヨリ 正午 マテ 午前 九時 ヨリ 正 午 マデ 前 述 の統 計 によ って明 ら か な こと は 、 尋 常 科 の生 徒 が 高 等 科 を 志 望 す 國 さ て 、 昭 和 十 年 度 の 募 集 人 員 は 、 前 年 度 と 大 筋 で は変 化 は な いが 、東 る さ い、 文 科 に お い ては 、 乙類 を 選 択 す る者 が 多 いと いう 事 実 で あ る。 外 京 高 等 学 校 の みが 科 類 によ って、 増 減 が み ら れ る 。 即 ち 、 文 科 甲類 五名 こ う し た 傾 向 は 、 こ の 両 年 度 に限 った こと で は な いら し く 、 ﹁昭 和 十 年 向 が 判 然 と し た の は 昭 和 十 二年 の こ と だ が 、 十 一年 に 日 独 防 共 協 定 が 結 が 十 三 名 に増 え 、 文 科 乙 類 十 三 名 が 三 名 に減 、 文 科 丙 類 七 名 は 四名 の定 昭 和 十 一年 度 、 同 十 二 年 度 の入 学 定 員 にも 、 然 し た る 変 化 は な いが 、 ば れ 、 十 二年 に は イ タ リ ア が参 加 し て、 東 京 ・ベ ル リ ン ・ロ ー マ枢 軸 が を 境 と し て、 文 乙 が連 続 優 位 を 占 め る よ う にな った こと が 分 る 。 こ の傾 東 京 高 校 の場 合 は ど う であ ろ う か 。 周 知 の様 に、 同 校 は 文 科 、 理科 の両 結 成 さ れ た と いう 時 代 風 潮 を 考 慮 す べき で あ ろう ﹂、 と 記 し て いる 。 そ 員 と な った 。 理 科 に は 変 化 は な い。 方 に丙 類 を 持 つ唯 一の高 校 で あ る 。 し か も 、 七 年 制 な の で、 尋 常 科 か ら し て、 そ の傾 向 は 時 代 が 降 る に つれ て、 顕 著 な も の に な って い った 。 しか し 、 そ れ に し ても パ ー セ ン テ ージ が や や高 い。 ク ラ ス であ れ ば 、 フ ラ ン ス語 既 習 の生 徒 が多 い のも 、 不 思 議 で は な い。 特 定 の中 学 か ら の進 学 であ る。 申 す ま でも な く 、 丙 類 が仏 語 を 専 攻 す る 調 査 を し て みた 。 す る と 、 一つ の流 れ が あ る こと に 気 が つく 。 そ れ は 、 ( 6 ) そ こ で 、 一般 中 学 校 か ら の入 学 者 ( 文 ・理 科 丙 類 ) に焦 点 を 当 て て、 理 丙 は こ の時 点 で は ま った く 人 気 がな い。 文 科 両 類 の場 合 は ど う か 。 小 数 安 定 と いう と こ ろ であ ろう が 、 他 方 、 (5 ) の 進 学 者 も 含 ま れ て いる 。 ﹃ 東京高 校史 ﹄ の ﹁ 高 等 科 入 進 学 の科 類 別 調 べ﹂ ( 昭 和 十 一年 度 ) に よ (4 ) ( 甲 二十 四 名 . 乙 二 十 一名 、 丙 ○ 名 )、 と な って いる 。 れ ば 、 尋常 科 か ら の進 学 者 の明 細 は 、 文 科 ( 甲十 五名 、乙十 六名、丙 三 名 )、 理 科 ( 甲 六 名 、 乙 四 名 、 丙 四名 )。 一般 中学 か ら の 入 学 者 は 、 次 の通 り 。 文 科 ( 甲十 五名 、乙 五名、丙 六 名 )、 理 科 昭 和 十 二年 度 に つ い て、 同 じ く 東 京 高 校 の デ ー タ ーを 示 し て おく と 、 ( 文 甲 十 名 、 文 乙 十 七 名 、文 こ こ に、 昭 和 九 年 度 入学 生 ( 卒 業 生 名 簿 で は 、 第 十 回 ・昭和 十 二年 卒 以 下 の様 な も の で あ る 。 尋 常 科 か ら の進 学 丙 三 名 。 理 甲 二 十 八 名 、 理 乙 二 十 名 、 理 丙 ○ 名 )、 そ れ に 一般 中 学 か ら 業 と な る) か ら 、 昭 和 十 三 年 入 学 生 ( 同 右 、 第 十 四 回 ・昭 和十 六 年 卒 業 と な る ) ま で の例 を 引 い て、 報 告 す る こ と に す る 。 の入学 ( 文 甲 二 十 名 、 文 乙 七 名 、 文 丙 三 名 。 理 甲 二名 、 理 乙 五 名 、 理 丙 五 名 )、 と いう 数 字 に な る 。 ( 三七) 161 (7 ) ( 中) 四名 ( 三 八) (﹃校 史 ﹄ ・﹃名 簿 ﹄、 六 名 ) ( 暁 星 、 二名 ) 昭 和 十 二 年 度 入 学 生 ・文 丙 昭和 九 年 度 入 学 生 ・文 丙 (﹃ 東 京 高 校 史 ﹄ では 、 八 名 。 ﹃ 会 員名 簿﹄ で は 九 名 に な って いる が 、 本 稿 で は 、 尋 常 科 お よ び 中 学 卒 を 区 分 す る た め 三名 ( 暁 星 、 一名 ) ( 尋) ○名 ( 暁 星 、 ○名 ) (﹃ 校 史 ﹄ ・﹃名 簿 ﹄、 五 名 ) ( 尋) 五名 ( 尋) 四名 ]名 ( 暁 星 、 二名 ) ( 暁 星 、 ○名 ) ( 8 ) (﹃ 校 史 ﹄、 五 名 。 ﹃名 簿 ﹄、 三名 ) ( 中) 昭 和 十 三 年 度 入 学 生 ・文 丙 (﹃ 校 史 ﹄・﹃ 名 簿 ﹄、 五名 ) ( 中) 同年 理丙 に 、 主 に 前 者 を 使 用 し た こと を 、 付 記 す る ( 以 下 同 じ )。 一名 ( 暁星中 学 、三名) 三名 ( 尋) 七名 ( 中) ( 中) (﹃ 校 史 ﹄、 五名 。 ﹃ 名 簿 ﹄、 四名 ) 一名 同年 理丙 ( 尋) 四名 ( 暁星 、三名 V (﹃校 史 ﹄、 七 名 。 ﹃名 簿 ﹄、 六 名 ) ( 中) 一名 昭 和 十 年 度 入 学 生 ・文 丙 ( 尋) 同年 理丙 ○名 (暁 星 、 三 名 ) ( 尋) 五名 六名 (﹃ 校 史 ﹄、 五 名 。 ﹃ 名 簿 ﹄、 六 名 ) ( 中) ( 中) ○名 同年 理丙 ( 尋) (暁 星 、 二 名 ) 五名 (9 ) ( 最 下 段 ) に お い て、 特 記 し て い る。 そ の間 の事 情 を よ り 具 体 的 にす る た め に 、 一例 を 挙 げ てお く こと に す る。 口頭 試 問 を も 重 視 す る旨 、 備 考 欄 し か し な が ら 、 同 年 の入 学 試 験 か ら は 、 出 身 中 学 校 の調 査 書 、 お よ び 比 べ て、 さ し た る変 化 は な い。 昭 和 十 三 年 度 の 闇入 学 セ シ ム ベ キ生 徒 概 数 ﹂ は 、 昭 和 十 年 度 のそ れ に ( 中) 三 一名 昭和 十 一年 度 入 学 生 ・文 丙 (﹃ 校 史 ﹄、 九 名 。 ﹃名 簿 ﹄、 七 名 ) ( 尋) ( 暁 星 、 二名 ) 六名 ○名 ( 中) 同年 理丙 ( 尋) 励 大 阪高 等學 校 筆答 試問 口頭 試問 身禮 検査 、 ( ( 、 ・ 國文 解繹 書取 、 作文) 漢文解繹 三月+六日 蕪 轄 ヨリ 、 一 志 願 者ノ 入 學 前二 在 學 シ タ ル 學校 ノ 調 査 書 ト 筆答 ト ヲ 問ノ シ 成績 試 ムベキ セ テ入 併セ考 生徒概 學 査 、 ラ ヲ ノ シロ ザル 下 ニ 数 身 頭試問 選抜 人員 倍 禮検 リ 午 前 九 時ヨ 日 月 三 十七 正午マデ 三月+ 合 轄 蕪ヨリ 日 四 三月二 ス 内二 校 十 掲示 、 問 身 膿 検 査 ヲ 受クベ キ 者 及 其 ノ 日 時 割ハ ヲ フ 行 査 、 二 口 頭試 リ 日 三月+八 町 講鱈 三月+八日 鞠 燕ヨリ リ 午 前 九 時ヨ 日 三月十六 デ 正午マ ヨリ 午前九時 日 三月十七 正午マデ 、 ・ 解繹 英 ・) 濁 佛諜 婆 、 ・ 文 解 繹 書取 、 國 語及 婆 國 ( 作文) 漢文解繹 敷 學 、 ・ 文科 英 國 解繹 外 語 ( 濁課) ガ 諸 南洋 日 本地理(我 島ヲ ム 含) 及 満洲地理 國 語及 藪 學 理科 國 外 語 三月+合 肇㌦滞 日 マデ 三月二十七 三 月二 十 五nロヨ リ 物理 、 、 、 、 學業 常識 素 質 性 行 身 上 等ニ ツ キ 之 フ ヲ 行 ノ 目 學業試問ハ 問 中 國 ニツキ 筆答試 科 外 語 ヲ フ 行 之 に 分 類 し て み る と 、 各 校 の 特 色 が よ り 一層 明 ら か に な っ て く る 。 マデ 三月二十 七 三 月 二 十五 日ヨ リ ⋮ を 次 の 四 グ ルー プ こ の 口 頭試 問 の方 法 は 、 一定 の規 則 のも と に行 わ れ た が 、 質 問事 項 に 関 し ては ・ そ れ ぞ れ の独 自 性 が感 じ ら れ る ・ そ の蕃 ( 三九) 59 1 囚 学 業 、 常 識 、 素 質 、 性 行 、 身 上 等 ニ ツキ 之 ヲ行 フ ( 第 一高 等 学 校 、 学 業 、 常 識 、 素 質 、 性 行 、 身 上 等 ニ ツキ 之 ヲ行 フ 第 三高 等学 校) ㈹ 学 業 試 問 ハ筆 答 試 問 ノ科 目 ノ中 ニ ツキ 之 ヲ行 フ ( 浦 和高 等学校 、 (10 ) 学 業 試 問 ハ筆 答 試 問 ノ科 目 中 外 国 語 ニ ツ キ之 ヲ行 フ ( 大 阪高等 学 業 、 常 識 、 素 質 、 性 行 、身 上 等 ニ ツ キ之 ヲ行 フ 理 科 ハ外 国 語 ・数 学 ・物 理 ト ス ( 東京 高等 学校 ) 文 科 ハ漢 文 ・外 国 語 ・数 学 学業 試 問 ハ 学 業 、 常 識 、 素 質 、 性 行 、 身 上 等 ニ ツ キ之 ヲ行 フ 福 岡高 等学 校 、静 岡高等 学校) ◎ 働 学校 ) (11 ) 昭 和 十 四年 度 に 入 る と 、 官 立 高 等 学 校 の大 幅 な 定 員 増 が お こ な わ れ た 。 (12 ∀ 左 記 の数 字 は 、 実 際 の 入 学 者 数 を 示 し た も の であ り 、 一 ﹂ は そ の内 の 第 一高 校 ︹ 三 〇 四︺ ﹁四 〇 ﹂ ( 二三 三) ︹ 四 一二︺ ﹁四 〇 ﹂ ( 三 〇八) 文 丙 又 は 理 丙 を 表 わ す 。 な お 、 ( ) は 前 年 度 の入 学 者 数 であ る 。 第 三高 校 静岡高 校 ︹一八 八 ︺ ﹁四 〇 ﹂ (一四 一) ( 四〇) (13 ∀ こ の年 、 一高 を 受 験 し合 格 し た 生 徒 の ﹁日 記 ﹂ が残 って いる の で、 参 (14 ) 考 ま で に、 文 章 中 か ら 引 用 し て お く こ と にす る ( 本 稿 に直 接 関 係 のな い 三月十六 日 ( 木) 歴 史 は 以 下 の三 問 。 ① 蘇 我 氏 の興 亡 と 歴 史 的 意 義 。 晴 個所 は省略 した) ︹一高 入 試 始 ま る︺ ② 禅 宗 の伝 来 と そ の影 響 。 ③ 明 治 以 後 の支 那 ・満 洲 を 中 心 と す る 我 が 国 と 欧 米 諸 国 と の交 渉 。 作 文 は [日本 人 ﹂ 晴 、夕刻 雨 文法 と国文 。 三月十 七日 ( 金) ︹ 入試第 二日︺ 晴 晴 数学 六題 。割 に簡 単 。 断 然 ホ ガ ラ カだ 。 三月十 八日 ( 土) ︹ 入 試 第 三 日︺ 三月十 九 日 ( 日) 一五) ︹一九 八︺ ﹁四 〇 ﹂ (一四 二 ) ︹ 入 試 第 四 日︺ -三 大阪高 校 ︹]九 七 ︺ ﹁四 〇 ﹂ (一四 二 ) 東京高校 ︹三 九︺ ﹁ 驚 浦和 高校 ︹一九 〇︺ ﹁四 〇 ﹂ (一四 八 ) 生 の方 向 の岐 路 に立 って、こ こ を 先 途 と 奪 闘 す る 。最 後 の難 関 、英 語 ( 英 人 は 春 だ と 浮 か れ だ す 弥 生 半 ば の こ の日 曜 、 我 輩 は 一 福 岡高校 158 (15 ) ☆入学(昭 和十四年四月二十一 日官報) 文 和 訳 、 書 取 り 、 文 法 ) は ど の科 目 よ り も 好 き な の で落 ち 着 い て い ら れ た。 三 月 三十 日 ( 木) 口 頭 試 問 と 体 格 検 査 の日 。 正 九 時 集 合 し て特 高 館 で試 験 。 ま ず 調 査 票 、 ﹃ 君達 はど ﹃ジ ャ ン ・ク リ ス ト フ﹄、 ﹁趣 味 ﹂ は 音 楽 、 読 書 、 ス ポ ー ﹁崇 拝 す る 人 物 ﹂ は 乃 木 大 将 と ベ ー ト ー ヴ ェ ン 、 ﹁愛 読 書 ﹂ は う生 き るか﹄ と ツ 、 ﹁運 動 ﹂ は ス キ ー 、 ス ケ ー ト 、 卓 球 と いう よ う な こ と を 書 く 。 口 試 ︹ 第 一次 ︺ 発 表 は 文 理 第 一室 、 内 申 書 を 見 な が ら の 試 問 、 大 し た こ と な し 。 第 二 室 も 成 績 良 好 。 体 力 検 査 に 移 る 。 案 内 の爺 さ ん に 聞 く と 、 先 日 の 加倉井駿一 (16 ) 囲 慶二 と も 三 百 人 ず つだ そう だ 。 以 下 略 。 斉藤 ( 1 7) 俊勝 と こ ろ で 、 同 じ 昭 和 十 四年 に 、 一高 の文 科 丙 類 に入 学 し た 生 徒 が いる 。 喜夫 中山 寺井 有 難 い こと に、 当 時 の高 校 生 活 を 物 語 る 、 詳 細 な 記 録 が 提 供 さ れ た の で 、 は 文平 啓亮 香取 寿久 醇吉 岸井 後藤 こ こ に 紹 介 し て み た い。 ( ) 内 の生 徒 1 吉岡 進 手代木 後述 ( 予 科 ) に進 学 し た と いう 。 義光 幸雄 健彦 関屋 敏南 b田 文 丙 の入 学 者 は 四 十 名 。 そ の内 の 一名 ー 同校 を棄 権 し、慶慮 義塾 大学医 学部 森口正治郎 菅沼 斉藤 大井 入 学 当 初 の席 順 も 記 録 さ れ て お り 、 下 記 に 示 し た 通 り であ る が、 そ れ を 、 次 に 出 身 中 学 校 別 に 分 け て み る と 、 以 下 の様 に な る 。 昭和十四年入学一高文科丙類同級生諸記録 (四 こ 57 1 東 京 一中 、 六 名 東 京六 中、 二名 ( 以 下 一名 校 ) 暁 星中 学、 五名 望 と し て、 にり留 め に 追 加 し た 文 科 丙 類 に 廻 さ れ た の であ った 。 し か も 合 は 自 ら 望 ん で 選 択 し た 途 で は な い。 入 学 試 験 の成 績 が振 る わ ず 、 第 三 志 (四 二 ) 東 京 三 中 、 二名 格 順 の名 簿 の終 り か ら 三 番 目 に私 の名 前 が あ った か ら 、 実 に 際 ど い芸 当 東 京 高 師 付 中 、 二名 東 京 八 中 、巣鴨 中学 、神 戸 二中、開 成中学 と い って よ か った﹂。 安 房 中 学 、高松 中学 、青 森中 学、奉 天中学 佐 賀 中 学 、郡山 中学 、学 習院 中、項 浦中学 聖 学 院 中 、京北 中学 、上 田中 学、小 倉中学 実 な の であ る 。 終 生 、 フラ ン ス文 化 に好 意 を 寄 せ た 卒 業 生 が数 多 く いた こ と も 、 ま た事 望 に廻 さ れ た 者 で あ って も 、 最 終 的 に は フ ラ ン ス に 次 第 に ひ か れ て ゆき 、 と も か く 、 第 一志 望 な ら 勿 論 の こと 、 第 二 志 望 でも 、 は た ま た第 三 志 ( 20 ) 修 猷 館 中 、前 橋 中 学 、 大 阪 市 立 東 商 、 麻 布 中 学 東 京 四 中 、 東 京 府 立 一商 、 不 詳 、 一名 (1) 文 部 省 告 示 第 二 百 三 十 三 号 、 昭 和 七 年 十 二 月 十 日 。 註 一、 全 国 か ら 満 遍 な く 入 学 し て い る (2) 文 部 省 告 示 第 三 百 二十 五 号 、 昭 和 八 年 十 二 月 九 日 。 一瞥 し て気 づ いた 点 を 記 し て み ると 、 一、 商 業 学 校 か ら も 二 名 合 格 し て いる (3) 文 部 省 告 示 第 三 百 三 十 二 号 、 昭 和 八 年 十 二 月 二十 一日。 雲 流 る る は て に ﹂ 所 収 、 一九 七 〇 年 )、 二 〇 〇 頁 。 (4) ﹃ 東 京高等 学校史 ﹄ ( 東 京 高 等 学 校 同 窓 会 刊 、 第 五 章 ﹁わ だ つみ と 一、 東 京 一中 は 当 時 き って の進 学 校 な の で 、 文 丙 に お い ても ト ップ の成 績 であ る (18 ) 一、 フ ラ ン ス語 で 受 験 出 来 た せ い か 、 暁 星 中 学 の健 闘 が 目 に つく 。 新氏 ( 松 本 高 校 理 甲 、 昭和 十 七 年 入 学 )。 (5) 同 右 、 二 〇 四 頁 。 さ ら に、 ﹁フ ラ ン ス語 に至 っ て は、 ド イ ツ の圧 資 料 提 供 ・宇 都 宮 さ て 、 こ の文 科 丙 類 で あ る が 、 現 在 か ら み る と 、 そ こ を 志 望 す る 生 徒 潔氏 文 理 丙 ク ラ ス への進 学 - ( 東 京 高 校 理 丙 、 昭 和 十 六 年 入 学 )。 こ の 東 高 第 一回 か ら第 十 八 回 ま で の卒 業 生 に 資 料 は 小 平 氏 作 成 の手 書 き の 原 稿 であ り 、 ﹁暁 星 か ら東 京 高 等 学 校 ( 6) 資 料 提 供 ・小 平 あ る﹂ ( 同 頁 )、 と 述 べ て いる 。 倒 的 戦 果 に幻 惑 さ れ て ﹃ 今 や 滅 び ゆく 言 語 ﹄ と さ え み な さ れ た の で 場 合 に よ っては 理 丙 を 含 め てl l の置 か れ (19 ) の多 く が 、 フ ラ ン ス の文 学 や文 化 に憧 れ て、 と つ い考 え 勝 ち であ る 。 し か し な が ら 、 当 時 の文 丙 - た 状 況 を 考 慮 に 入 れ る な ら ば 、 必 ず し も 肯 定 でき な いと こ ろ であ る 。 昭 和 十 四 年 に =局文 丙 を 卒 業 し た 人 物 の中 に、 そ の 間 の事 情 を 窺 え る 記 述 が み ら れ る 。 ﹁⋮ ⋮ フ ラ ン ス と の宿 縁 が結 ば れ た こ と であ る。 こ れ 156 つ い て﹂、 と 名 付 け ら れ て い る 。 敬氏 ( 東 京 高 校 文 丙 、 昭 和 二 十 四年 卒 業 )。 (7) ﹃ 会 員 名 簿 、 平 成 十 一ー 十 二年 ﹄ ( 東 京 高 等 学 校 同 窓 会 、 一九 九 九 年 )を 使用 し た。 資 料 提 供 ・二宮 ( 野 原正久 氏談。大 阪 ( 8 ) 東 京 高 校 理 丙 の募 集 人 員 が 極 端 に す く な い故 に 、 大 阪 高 等 学 校 理 科 丙 類 を 、 受 験 し た 生 徒 も か な り いた と いう 高 校 理 丙 、 昭 和 十 三 年 入学 )。 (9) 文 部 省 告 示 第 二十 号 、 昭 和 十 三 年 二月 十 二 日 。 (10) 但 し 、 静 岡 高 等 学 校 の み 、 ﹁ 学 業 試 問 ハ筆 答 試 問 ノ 科 目 以 外 二互 ル コト ナ シ ﹂、 と な って いる 。 肇 編 集 、 昭 和 出 版 発 行 、 一九 (11) ﹃ 資 料 集 成 ・旧 制 高 等 学 校 全 書 ﹄ ( 第 一巻 、 三 八 四 頁 )。 ﹁ ﹂ は 筆・ 者 の調 査 に よ る 。 ﹃ 青 春 の遺 書 ﹄ ( 藤代 (12) 同 右 、 三 八 二頁 。 ( 13) 佐 久 木 八 郎 八 一年 )。 ( 14) 同 右 、 十 一頁- 十 二頁 。 同 じ く 十 五 頁 。 (15) 註 13 に 同 じ 。 編 者 の 注 に よ れ ば 、 ﹁ 中 国 人 留 学 生 のた め の特 設 高 等 科 の建 物 ﹂、 四 十 九 頁 。 (16) 同 右 、 四 十 九 頁 。 注 記 に よ れ ば 、 ﹁ 定 員 は 文 科 ・理 科 と も に 二 百 ( 文 科 ・理 科 合 計 ) は 昭 和 六 年 ま で が 三百 八十 名 ず つだ か ら 、 定 員 の 一 ・五 倍 を第 一次 で と った こと に な る 。 な お 一高 入 学 者 の定 員 数 名 、 昭 和 七 年 か ら 三 百 五 十 名 、 昭和 九 年 か ら は 更 に減 って 三百 名 と な った 。 昭 和 七 年 以 前 にく ら べる と 入 十 名 、 二 割 強 の削 減 で あ る 。 こ れ は 文 部 省 が 学 生 の左 傾 化 に手 を 焼 いた た め で、 昭 和 十 四年 に 一 挙 に百 名 増 や し た のは 、 そ の心 配 が な く な った た め 、 つま り 学 生 の ノ ンポ リ 化 が 一応 定 着 し た も のと 文 部 省 が 判 断 し た た め と み ら れ る 。﹂ (17) ﹁昭 和 十 四年 入 学 一高 文 科 丙 類 同 級 生 諸 記 録 ﹂ (一九 九 三 年 )、 と し て作 成 さ れ た 。 資 料 提 供 ・正 岡 哲 士 氏 ( 後 記 の席 順 表 に は 、哲 の名 で出 て い る が 、 後 に改 名 し た た め )。 穰氏 ( 浦 和 高 校 文 丙 、 昭 和 十 五年 入 学 ) の ( 18) 他 校 の例 で あ る が 、 昭 和 十 五 年 の浦 和 高 等 学 校 文 科 丙 類 に は 、 八 名 合 格 し て いる 。 松 田 書簡 。 ( 野原 正久 氏談 ) が、 職 卒 業 が 近 づ く に つれ て 理 丙 は ど の方 向 に ( 19) 航 空 工 学 専 攻 の者 に は 、 フラ ン ス 語 を 選 択 す る者 が 多 か った と い う 進 ん だ ら よ いか 、大 方 の者 は 迷 った 。⋮ ⋮ 数 学 、薬 学 、建 築 等 ( 略 )。 正 直 な と こ ろ 、 仏 語 を 目 指 し て 入 ってき た の は ご く 一部 の者 で、 第 二 、 第 三 志 望 で丙 にま わ さ れ た のは 、 案 外 筆 者 だ け で は な か った よ う であ る ﹂ ( 三 回 理 丙 ・政 岡 基 次 ) ( ﹃ 旧 制 大 阪 高 等 学 校 ﹄、 大 阪 高 等 ( 大 阪 高 校 理 丙 、 昭 和 十 三年 入 学 )。 学 校 同 窓 会 刊 、 平 成 三 年 )、 三 十 四 頁 。 資 料 提 供 、荒 木 忠 次 氏 そ の他 、 同 校 関 係 に つ い て は 、 原 さ と 子 氏 ( 大阪高 等学校 同窓会 事 務 局 ) か ら ご 協 力 を いた だ いた 。 ( 四三) 1 55 ( 20) 両 角 良 彦 ﹁ 駒 場 懐 旧 雑 感 ﹂ (﹃ 向陵﹄ 1 第四 一高 一二 五 年 記 念 、 十 一巻 第 二 号 。 一高 同 窓 会 刊 、 平 成 十 一年 ) 所 収 、 五 十 五 頁 。 (四 四 ) 抜 方 法 が 改 め ら れ 、 全 国 共 通 の問 題 が 出 題 さ れ る こ と にな った 。 但 し 、 (2 ) ﹁入 学 者 選 抜 の方 法 は学 校 別 の方 針 に 従 って行 わ れ た か ら 、 総 合 統 一選 抜 制 度 と いう わ け では な か った ﹂。 一般 的 に は 、 試 験 問 題 の平 易 化 に つな が る、 統 一試 験 制 度 に関 し て、 (3 ) 当 時 の受 験 生 は 振 り 返 って、 如 何 な る感 想 を 持 っ て い る の であ ろう か 。 現 在 にも 通 じ る事 柄 な の で、 こ こ に 一例 を 挙 げ て お く こ と にす る 。 ﹁ 文 部 省 に よ る改 革 の 目 的 が 、 高 校 別 出 題 が 難 問 奇 問 に向 いが ち で、 昭 和 十 五 年 度 の入 学 生 は 、 国 家 体 制 の変 化 に よ って 、 修 学 年 限 が 短 縮 で浪 人 に 不 利 と い った こと が で てき ま し た 。 そ う い った事 実 は 、 戦 後 、 結 果 は 、 問 題 が やさ し く な り 過 ぎ て差 が つき に く い、 四年 修 了 者 に有 利 六 さ れ 、 二 年 六 カ月 と な った 。 途 中 、 大 平 洋 戦 争 の勃 発 を は さ ん で、 昭 和 昭 和 五 十 年 代 に 共 通 一次 テ スト 実 施 の時 に十 分 考 え ら れ て いた のか ど う 旧 制 中 学 校 教 育 を 乱 す 、 と いう こと に あ った の は当 然 で す が 、 統 一した 十 七 年 九 月 に 卒 業 し て行 く 。 か 。 ど う も 日本 の教 育 界 は 歴 史 か ら の教 訓 を 軽 視 し て 、 同 じ こ と の く り 返 し を ず い ぶ ん 大 き な 努 力 と 費 用 を 使 いな が ら や って いる よう な 気 が し 翌 十 六 年 の入 学 生 に な る と 、 戦 時 体 制 を 反 映 し て 、 状 況 は よ り 一層 厳 し さを 増 す 。 高 等 学 校 在 学 中 の生 徒 に 対 し ても 、 年 令 制 限 の措 置 が と ら る。 ( 4) 次 に 示 す の は 、 昭 和 十 六 年 度 の ﹁入学 セ シ ム ベ キ 生 徒 概 数 ﹂ で あ る。 募 集 人 員 に お い て文 科 、 理 科 の均衡 が崩 れ て 、 理 科 偏 重 の傾向 が見 ら れ こ の全 国 共 通 統 一試 験 制 度 は 昭和 二十 年 ま で続 く が 、 こ の年 度 以 降 は 、 真 剣 に 討 議 し て み る 必 要 が あ り は し な いだ ろう か 。 大 学 生 の学 力 低 下 が 叫 ば れ て久 し い今 日 、 こ う し た 問 題 はも う 一度 、 てな り ま せ ん 。 ( 以 下 略 )﹂。 昭 和十 六年 れ た。 ﹁ 本 令 施 行 ノ 際 現 二高 等 学 校 高 等 科 又 ハ大 学 令 二依 ル 大 学 予 科 ノ 徴 集 ヲ延 期 シ 得 ベ キ 期 間 ハ 百 二日 ヨリ四月 百 迄 年 令 二 十 三年 迄 ト ス ﹂。 (1 ) 年 令 二 十 二年 迄 、 四 月 二 日 ヨ リ 一月 一 省 令第 二号 第 篠 第 項 ノ規憲 一 拘 ラズ 最 高 学 年 二在 学 ス ル者 二付 雑 ノ間 二出 生 シ タ ル者 二在 リ テ ハ 日 迄 ノ間 二出 生 シ タ ル者 二在 リ テ ハ こ の年 度 の 入 学 者 も 、 修 学 年 限 は 二年 六 カ 月 で あ り 、 昭 和 十 八年 九 月 に学 窓 を 去 る こ と にな る 。 な お 、 昭 和 十 六 年 度 には 、 も う 一つ の大 き な 変 化 が見 ら れ た 。 即 ち 、 全 国 統 一テ ス ト の実 施 であ る 。 昭 和 三 年 度 か ら続 いて いた 各 校 によ る 選 154 科 科 四〇〇 理 二〇〇 三二〇 文 八〇 = ハ○ 益 科 學 三〇 四〇 二九 二〇〇 計 二〇〇 ≡○ 五 三〇 類 四〇 = ハO δ 四〇 二〇〇 丙 四〇 四〇 茜 四〇 八〇 二〇〇 類 三〇 四〇 五二 四〇 四〇 八〇 乙 校 八〇 五 八〇 四〇 四〇 類 學 校 二三 ≡○ 四〇 甲 學 ( 未 定)二四 四〇 四〇 ≡Q 計 等 學 校 四〇 四〇 四〇 二〇〇 類 高 等 校 四Q 四〇 八〇 丙 第 一 高 等 學 校 四〇 四Q 類 三 高 等 學 校 四〇 乙 第 京 高 等 學 三〇 類 東 阪 高 等 四〇 甲 大 和 高 四〇 別 名 浦 岡 四〇 類 校 輻 校 (5 ) 學 要 項 考 等 備 高 ノ 時 岡 日 静 抜 な お 、 同 年 に行 わ れ た 受 験 科 目 は 、 以 下 の様 な も の で あ った 。 選 ( 四五) 153 注 意 國 史 理科 . ' 、 漢文解繹 ・ 國語及漢文 、 書 作文'文法 國 文解繹 文法 、 國 文欧諜 語^和 外 欧 文解繹 生 及 敷學 及物理'生理 鼓 衛 鑛物 取 國史 三月+六日 ヨリ 鞠 鼎 日 三月+六 弼 塞転 月+吉 三 鞭購弼 文科 學 藪 月+吉 三 調 蟻転 ヨリ 三月+吉 轄鼎 日 月+六 三 纂転需 鴨 講 刃 日 三月+七 調 肇転 三月+六日 日 亜地理 及 本地理 一 東 當該高等 學校 東京 、 大 阪 両 高 等学 二限ル 理科 校 フ ヲ 行 身膿検査 ト ノ キ シ ヲ 生 ムベ テ入 セ 成績 試問 學 考査 併 答 、 ヲ ノ シロ 問 頭試 数 半乃至二倍 一 人員 選抜 徒概 倍 ノ 調査 書ト 筆 (四 六 ) 、 一 志 願 者ノ 入 學 前二 在 學シ タ ル 學校 、 二 佛 語ニ テ 受 験 シ 得ル ハ 一、 試 問 科 目 中 敷 學 及 物 理 ノ内 物 理 二關 シ テ ハ中 學 校 理 科 教 授 要 目 ㈲ 二依 リ ﹁ 磁 氣 ﹂ 以 下 ノ項 ヲ除 ク ニ、考 査施 行場 所 二 、 ロ頭 試 問 及 身 禮 検 査 ヲ受 ク ベ キ者 及 其 ノ 日 時 割 ハ三 月 二十 四 日 校 内 二掲 示 ス 152 第 二條 高 等 科 文 科 ノ学 科 目 ハ 道 義 科 、 古 典 科 、 歴 史 科 、 経 国科 、 哲 理 科 、 自 然 科 、 外 国 語 科 、 体 錬 科 、 第 一演 習 及 第 二 演 習 ト ス 次 に 入 試 問 題 に つ い ても 触 れ てお き た い が 、 いか に せ ん 長 い年 月 が経 過 し て いる 。 あ く ま で も 個 人 個 人 の記 憶 に頼 る 他 は な か った が 、幸 運 な 第 第 二外 国 語 ハ 独語 、英語 、仏 第 一外 国 語 及 第 二 外 国 語 ト シ 人 文 科 、外 国 語 科 、 体 錬 科 、第 一演 習 、 第 二 演 習 及 第 三 演 習 ト ス 外 国 語 科 及 演 習 二於 ケ ル外 国 語 ハ 独語 、英 語及仏語 ト シ 期 學 年 二 一 第 三 學 期 學 ( 四七 ) 第 一外 国 語 ハ 第 道義科 、古 典科、数 学科 、理化学 科、博 物科、 高 等 科 理科 ノ学 科 目 ハ 學 語、伊 語、支 那語 及露語 ト ス 第 (6 ) 一 各学 科目 ノ毎 学期 教授時数 ハ 左 表 二依 學 と にす る 。 但 し 大 意 であ る。 第 文 科 各 学 年 二於 ケ ル 期 第 學 ﹁歴 史 ﹂ 肇 国 の精 神 が 史 上 顕 著 に 現 れ た 時 代 。 學 第 三條 第 一 (7 ) ルベシ 0 昭 和 十 七 年 、 文 部 省 は高 等 学 校 に お いて 教 授 さ れ る学 料 目 の名 称 変 更 目 を 中心 と した 、 ﹁ 高 等 学 校 規 程 ノ臨 時 措 置 に 関 ス ル件 ﹂ を 発 表 す る 。次 期 が そ の内 容 で あ る。 學 期 こ と に 、 ご く 一部 で は あ る が 入 手 す る事 が 出 来 た の で、 紹 介 し てお く こ 年 二 第 學 年 豆 量 吾 蓋 量 0 査 奎 妻 蓋 二 O 査 査 蓋 蓋 i 吾 0 O 一 4 査 吾 0 0 科 科 科 科 科 科 義 典 史 國 理 道 古 歴 経 哲 151 ( 四八) 合 杢 吾 茜 同 ≡ 同 豊 合 斐 0 酋 同 至 同 合 歪 0 高 き 同 杏 ぎ 學 期 學 學 第 一 0 同 年 蓋 e 學期 學 宅 三 又 ハ 一時 間 ノ授 第 ニ時 間 継 続 ノ 授 業 ヲ行 ヒ 二 年 第 第 教 授 二当 リ テ ハ 一 第 一学 期 ハ四 月 乃 至 九 月 、 第 二学 期 ハ十 月 乃 至 翌 年 三 月 ト ス 第 演 習 ハ ]回 二時 間 ヲ標 準 ト ス ) 0 吾δ 期 宍L倉 二 O 歪 0 吾 砦 左 表 二依 ル ベ シ 期 各 学 科 目 ノ毎 学 期 教 授 時 数 ハ 學 学 年 ハ之 ヲ ニ学 期 ト シ 署 二 年 第 業 ヲ分 割 ス ル コト ヲ得 同 同 a 五 六 ≡ 同 學 四 八 吾 一 0 吾 4 理 科 各 学 年 二於 ケ ル a 究 期 第 學 同 合 一 五 六 0 同 茜 同 五 六 量 同 第 回 科 習 目 五 六 科 習 科 科 然 科 義 典 學 第 四條 學 科 演 語 演 科 一 國 二 錬 計 計 自 外 第 膿 第 道 古 数 15a 合 査 吾 奎 合 奎 蓋 吾 吾 高 器 合 mac.. 0 蓋 窒 冒會 一 四 吾ε 合 歪 圭 竃 査 杏 0 宝 〕 0 習 高 高 窒 三 二 芸 同 」Z ニ 時 間 継 続 ノ授 業 ヲ行 ヒ 数学 科 (= 又 ハ一 ○) ( 七 〇) ト 演 習 ハ 一回 二 時 間 ヲ標 準 ト ス 第 二 学 年 第 二 学 期 及 第 三 学 年 二於 ケ ル 時 間 ノ授 業 ヲ分 割 ス ル コト ヲ得 教 授 二当 リ テ ハ 第 一学 期 ハ四 月 乃 至 九 月 、 第 二学 期 ハ十 月 乃 習 高 高 ⊆⊇含 六 〇 8吾 (四 九 ) 等 学 校 に お い て は、 前 年 度 同様 、 入 学 者 実 数 と の間 に差 違 が認 め ら れ る 。 ( 9 ) 昭 和 十 七 年 度 の募 集 定 員 も 前 年 度 に比 し て、 特 に変 化 は な いが 、東 京 高 ニ ノt 量 同 n__, 巽 同 冨 q⊇會 v n 同同 〕) 習 科 演 生 徒 ヲシ テ其 ノ 一ヲ選 択 履 修 セ シ ム ル ノ ト ス ( 以 下略) 同 安 ノ「㌧ 冥茜 同同 〕) 四 同 學 演 語 演 物 文 数学 科 ( 六 五 )、博 物 科 (一五 ) ︹ 二 五 ︺及 第 二 演 習 ︹一六 回 ︺ ︹ 二四回︺ トハ (8 ) 科 三 二 一 学 年 ハ之 ヲ ニ学 期 ト シ 科 同 二 至 翌年 三 月 ト ス 科 高 科 三 二 三 錬 計 計 科 第 國 理 † 専 人 外 第 膿 第 149 理 科 ( 五 〇) 合 計 四〇〇 科 二〇〇 三二〇 文 エ ハ○ 八三 科 學 八〇 三八 二〇〇 計 =δ 四〇 五 三〇 類 二〇〇 ≡○ 八 四〇 二〇〇 丙 四〇 = ハ○ 葺 四〇 八〇 二〇〇 類 四〇 四〇 四五 四〇 四〇 八〇 乙 三〇 四〇 四 八〇 四〇 四〇 二〇〇 類 校 八〇 八 ≡O 四〇 八〇 甲 學 校 (未 定 )三三 四〇 四〇 ≡O 四〇 計 等 學 校 四〇 四〇 四〇 四〇 類 高 等 學 校 四〇 四〇 ≡O 丙 第 一 高 等 學 校 四〇 四〇 類 三 高 等 學 校 四〇 乙 第 京 高 等 學 四Q 類 東 阪 高 等 校 甲 大 和 高 學 別 名 浦 岡 等 類 校 幅 高 化 学 史 九 月 であ った 。 三 月 一日 三月 二日 三月 二日 こ の年 の生 徒 も 、 修 学 年 限 の短 縮 ( 半 年 ) に よ り 、卒業 は昭和十九年 国 数 学 及物 理 理科 岡 ( 欧 文 解 釈 、 和 文 欧 訳 ) 三 月 一日 三月 二日 外国 語 ( 欧 文 解 釈 、 和 文 欧 訳 ) 三 月 一日 静 (10 ) 昭 和 十 七 年 度 の筆 答 試 験 は 次 の通 り 、 外 国語 ( 国文 解 釈 、 漢 文 解 釈 ) 三 月 一日 文科 国 語漢文 理 三月 二日 三 月 一日 物 史 作 文、文 法 国 148 昭 和 十 八 年 一月 二 十 一日 、 ﹁ 高 等 学 校 令 中 改 正 ﹂ に よ っ て、 修 学 年 限 等 学 校 、 お よ び第 三 高 等 学 校 に しか 存 在 せ ず 、 理科 に至 っては こ の年 を 同時 に、丙類 ( 第 一外 国 語 フ ラ ン ス語 ) に関 し て は、 文 科 で は第 一高 (11 ) は さ ら に短 縮 さ れ 、 二 年 と 定 ま った 。 ﹁こ の制 度 は 、 昭 和 十 八 年 度 入 学 最 後 に募 集 を 停 止 し た 。 ま さ に 全 廃 と いう 状 態 で あ った 。 で あ る。 局 のと こ ろ、 現 状 に お い て は仏 語 の必 要 性 を 認 め な い、 と 判 断 し た 結 果 何 な る認 識 の上 にた って いた のか を 推 定 す る 、 一つの材 料 と な ろう 。 結 こ れ も 時 の政 府 の措 置 に よ る も の であ る が 、 当 局 が仏 国 に対 し て、 如 者 よ り 適 用 さ れ る こと にな った が 、 こ れ の実 施 に よ り 、 徴 兵 適 齢 ま で に 高 等 学 校 課 程 を 修 了 す る こ と が 可 能 と な る の であ って、 いわ ゆ る " 国民 (12 ) 皆 兵 " の 一環 と し て 企 図 さ れ た こ と が 注 目 さ れ よ う ﹂。 (13 ) 同 年 十 二 月 一日 には 学 徒 出陣 が始 ま り 、 多 く の文 科 系 の学 徒 が入 営 し て行 く 。 そ れ で は 、 最 初 に同 年 の ﹁入 学 セ シ ム ベ キ 生 徒 概 数 内 訳 ﹂ が 、 ど の様 四〇 エ ハ○ 二〇〇 = ハO 二QO 四〇 八〇 合 二QO 八〇 二四〇 二八〇 二四〇 二八〇 エ ハO 四〇〇 四八〇 (14 ) 昭 和 十 八 年 度 に な る と 、 国 家 の要 請 に答 え る が 如 く 、 理 科 への比 重 は に推 移 し た か を 示 し て お く 。 次 に入 学 者 選 抜 筆 答 試 問 、 口 頭 試 問 、 お よ (15 ) 益 々増 え て い った 。 戦 争 遂 行 の為 の大 量 の技 術 者 獲 保 が 、 そ の目 的 で あ び 身 体 検 査 に 関 す る期 日 等 を 記 し て み ると 、 以 下 の様 な も の であ った 。 四〇 四〇 四〇 八〇 ≡○ 二四〇 合 計 ≡○ 四〇 八〇 ≡O 四〇 三〇 二四〇 及 科 校 八〇 四〇 八〇 八〇 八〇 三〇 科 理 る。 科 學 校 四〇 四〇 三〇 八〇 四〇 文 等 學 校 四〇 八〇 三〇 八Q 學 高 等 學 校 四〇 合 三〇 計 第 一 高 等 學 校 四〇 八〇 @ 三 高 等 學 校 四〇 ω 第 京 高 等 學 校 計 東 阪 高 等 學 仏 大 和 高 等 独 浦 岡 高 英 輻 岡 種 u 男 校 名 静 (五 こ 147 別 科 史 學 史 科 目 國文 解繹 漢文解繹 國 語漢文 作文 文法 國 文 解繹 國 語漢文漢文解繹 文 作 別 口 頭 試問 種 三 月 十 五 日ヨ リ 日 マデ 三月 十八 施行 期日 身髄槍 査期日 理 科物 象 國 藪 外國語 嚢 騨 國 藪 學 、 一 筆 答試問 日時 科 文 理科 校 名 、 、 二 口 頭試 問 學 第一 高等 學校 身髄 検査 日 午前 時 リ 九 時ヨ 日 三月六 同十時半マ デ 午後 一 時ヨ リ 日 三月六 マ 同 二時半 デ リ 午 前 九 時ヨ 日 月 七 三 同十一時マ デ リ 午 後一 時ヨ 日 月 三 七 同三時半マ デ リ 午 前九 時ヨ 日 月 六 三 同十一時マ デ リ 午 後一 時ヨ 日 三月六 同二時半マ デ 午 前 九 時ヨ リ 日 月 七 三 同十一時マ デ 身 髄検査 ヲ 受 ノ日 ク 時 及 ベキ 割掲 其 者 日 示期 リ 午 後] 時ヨ 日 月 三 七 同三時マデ 、 口 頭試 問 三 月十四 日 學校 第三 高等 學校 東京 高等 大阪高 等學 校 浦和高 等學校 校 輻岡高 等學校 静岡高 等學 口 頭試 問 身 髄検査 口 頭試問 身 膿検査 口 頭試問 身 膿検 口 頭試 問 査 問 身 腱検査 口 頭試 問 身髄 検査 口 頭試 身膿 検査 五 日ヨ リ 日 月 デ 十八 三 マ 三 月十七日ヨ リ 日 マデ 月 十九 三 三 月十五 日 三 月十五 日 ( 五 二) 三 月十 五 日ヨ リ 三 月 十 六 日ヨ リ 日 マデ 三月十九 三 月十四日 三 月十五日 三 月十 四日 三 月十 三 月 十 五 日ヨ リ 日 デ マ 三月十七 三 月十四日 日 三月十 マデ 八 三 月 十 六 日ヨ リ 日 マデ 三月十 八 さ て、これ 以 降 も 変 則 的 な 学 校 制 度 は続 く 。﹁ 昭 和 十 八年 度 の入 学 生 は 、 制 度 に従 い、 在 学 期 間 二年 で 、 二十 年 三 月 に卒 業 し た 。 し か し 、 次 の 昭 和 十 九 年 度 入 学 生 は 、 二十 年 八 月 の敗 戦 に よ り 、 修 業 年 限 三 年 の旧 に復 (16 ) し、 二 十 二年 三 月 の卒 業 と な った 。 1 な お 、 こ の た め 、 昭 和 二十 一年 に は 、 各 高 等 学 校 と も 卒 業 生 を 出 し て いな い﹂。 146 (17 ) と こ ろ で、 昭 和 十 九 年 度 の ﹁入 学 セ シ ム ベ キ生 徒 概 数 ﹂ を 一瞥 す ると 、 文 科 定 員 の縮 少 が 著 し い。 特 に、 第 一高 等 学 校 は 一二 〇 名 が 六 〇名 に 、 第 三 高 等 学 校 は 八 〇名 が 三 〇名 と な って いる 。 そ し て、 東 京 高 等 学 校 の 四 〇 名 か ら 、 二 十 二名 へ の定 員 縮 少 が 目 に つく 。 こう し た 事 実 か ら も 、 理 科 ( 大 体ノ 豫 定 ) 合 計 当 時 の文 科 生 の置 か れ て い た立 場 が ど の様 な も の であ った のか 、容 易 に 推 測 でき よ う 。 文 計 三四〇 類 二〇 八 乙 合 類 二〇〇 甲 六〇 ノ 豫定 科(大体 ) 學校 科 學及 校類 名 第一 高等 一 三 二七〇 九〇 二三〇 二四〇 室 二〇〇 等 学 校 及 第 三 高 等 学 校 ノ文 科 ニノ ミ之 ヲ置 ク (18 ) 之 ヲ行 フ 筆 答 試 問 、 口頭 試 問 及 身 体 検 査 ト ス さ ら に、 ﹁入 学 者 選 抜 要 項 ﹂ ( 筆 答 試 問 の科 目 を 含 む ) は記 し て いる 。 一、 入 学 者 選 抜 ノ方 法 ハ 昭 和 十 九 年 三 月 一日 ト ス 設 ク ベ キ臨 時 試 中 学 校 第 四 学 年 修 了 ノ程 度 二依 リ 三 、筆 答 試 問 ノ期 日 ハ 当 該 高 等 学 校 及 必 要 二応 ジ ニ 、 入 学 者 ノ選 抜 ハ 四 、筆 答 試 問 ノ場 所 ハ は筆 国史 、 国 語 漢 文 ( 国文解釈 、 当 該 高 等 学 校 二就 キ 承 知 ス ベシ 文 科 二在 リ テ ハ 験 場 ト ス、 臨 時 試 験 二関 シ テ ハ 五 、筆 答 試 問 ノ科 目 ハ 国 史 及 作 文 、 数 学 、 理 科 物 象 ト ス (⋮ 漢 文 解 釈 、 作 文 、 文 法 )、 数 学 ト シ 理 科 二在 リ テ ハ 者) (19 ) な お 、 同 年 に は 文 部 省 に お い て 、 ﹁来 年 度 学 級 編 成 二関 ス ル件 ﹂ が討 議 さ れ 、 以 下 の様 な 決 定 を み た 。 科 八〇 二九 合 乙 = ハ○ 二二 三〇 理 三〇 東京高 等學 校 三〇 甲 學校 學校 文 第三 高等 大阪 高等 一 吾 一 五〇 三〇 一 五〇 ≡○ 四〇 ≡○ 四〇 八〇 四〇 八〇 三〇 八〇 三〇 學校 三〇 第 一高 ム 口 學校 輻岡 高等 學校 主 ト シ テ佛 語 ヲ履 修 セ シ ム ル課 程 ハ ( 五三) 計 浦和 高等 静岡 高等 ( 備 考) 三 、 入 学 後 外 国 語 ノ中 科 二 計 O 九 六 ノ「㍉ ノt 五 類 二 二 二 嵩 類 六 六 三 學 校 校 學 校 名 等 學 校 一 一 科 学及 級類 数 別 第 第 三 高 等 學 東 京 高 等 145 一 四 四 四 三 一 一 一 二 五 五 五 五 六 六 六 六 以 下同 文 科 ノ中 一学 級 ハ 其 ノ選択 履修 セシム﹂ 三 高 の項 に 、 ﹁ 文 科 ハ英 独 仏 語 ヲ外 国 語 ト シ 生 徒 ヲ シ テ ソノ 一ヲ履 修 セシム﹂と あ る。 ( 20 ) 第 一次 二於 テ ハ 之 ヲ第 一次 及 第 二 次 二分 チ テ行 フ モ ノ ト 且中等 第 一次 二於 テ 選 抜 セ 入学 セシ ムベキ 出 身 中 等 学 校 長 ノ調 査 書 二基 キ 第 二 次 二於 テ ハ 学 校 ヨ リ ノ従 来 ノ入 学 者 ノ実 績 ヲ参 考 ト シ テ シ 、 入 学 者 選 抜 ノ方 法 ハ の中 に も 窺 う こ と が 出 来 る 。 験 を 行 え る 状 況 で は な か った 。 そ の間 の事 情 は 、 ﹁入 学 者 選 抜 要 項 ﹂ 終 戦 も 近 い、 昭 和 二十 年 度 の入 試 を 迎 え る 頃 は 、 も は や 通 常 の筆 記 試 テ 〇名 ト ス 理 科 ハ四 ﹁備 考 欄 ﹂ に は 、 一高 の項 に、 コ 学 級 ノ定 員 文 科 ハ三 〇 名 一 生徒 ヲシ 一 英 佛 語 ヲ外 国 語 ト シ 大 阪 高 等 學 校 定 員 ノ約 二倍 ヲ選 抜 シ 特 二結 核 性 疾 患 二付 シ ム ベキ 者 ヲ決 定 ス ニ 、身 体 検 査 ハ ( 五 四) 厳 重 二之 ヲ実 施 ス ル モ ノト 人 物 及向 学 心 、 研 究 心 ノ厚 薄 等 二付 之 ヲ行 フ ス 三 、 口頭 試 問 ハ 学 力 ノ 程 度 ヲ考 査 ス ル意 味 二非 ズ シ テ 高等学 校 四 、筆 答 試 問 ハ は筆者 ) 持 二考 慮 ス ル モ ノ ト ス 勤 労 二従 事 ス ル コト ノ長 短 ガ 試 問 ノ結 果 二影 響 ヲ 教 育 ヲ受 ク ル ニ足 ル 素 質 、 能 力 ノ有 無 ヲ察 知 ス ル ヲ目 的 ト シ テ 之 ヲ行 ヒ 来 サザ ル様 (⋮ 募 集 人 員 に 関 し て は 、 前 年 度 、 ﹁学 級 編 制 ﹂ と いう 名 目 で、 各 学 校 長 (21 ) 理 二四〇 七六 二四〇 三〇 一六〇 一六〇 一六〇 科 二三〇 三八〇 二三〇 三二〇 二〇Q 二三〇 西九 二〇〇 三五〇 二〇〇 一 三〇 三二〇 二〇〇 =三 合 計 宛 に通 達 さ れ た も の で あ った が 、 定 員 数 と し て そ れ を 記 し て み ると 、 次 科 及類 の通 り と な る。 學校名 同等學 校 同等學 校 同等學 校 同等學 校 同等學 校 同等學 校 静 岡高等學 校 四 八 五 八 八 〇 〇 六 〇(⊃ 四 四 〇 〇 科 モ き 容 0き0き 浦 和 高 等 學 校 入学 セ 文 輻 岡 高 等 學 校 ラ レ タ ル者 二付 身 体 検 査 、 口 頭 試 問 及 筆 答 試 問 ヲ行 ヒ 幅 浦大 東 第 第 岡和 阪 京 三 一 静 岡 高 等 學 校 幽 一方 、 こ の年 に関 し て は 、 当 時 、 高 等 学 校 の内 部 にお ら れ た 方 か ら 、 資 料 提 供 が あ った 。 す で に 半 世 紀 も 経 過 し て いる 今 日 と な って は 、貴 重 (22 ) ( ? ) 文 部 省 よ り の統 一問 題 (メ ン な 証 言 な の で、 こ こ に 紹 介 さ せ て いた だ く こ と に す る 。 ﹁昭 和 廿 年 度 の試 験 は 三 月 の初 旬 或 いは 計 一日 で し た 陸士 海 二週間 で終戦。 そ の タ ル テ スト の様 な 問 題 ) が全 国 一斉 に行 わ れ ま し た 。 但 し 入 学 し た のは 七 月 計 間 学 生 は 軍 需 工 場 な ど に動 員 さ れ て いま し た 。 そ の年 二十 年 秋 、 外 地 の高 校 な ど か ら の帰 国 学 生 、 そ れ と 記 憶 があ り ます 。 全 体 の 一割 を ( 或 いは 二 割 だ った 兵 等 か ら の転 入 生 の試 験 が あ り ま し た 。 簡 単 な 口 頭 試 問 を し た だ け で し た 。 こ の時 軍 関 係 か ら の入 学 生 に は か も 知 れ な い) 超 え な いと いう 制 限 が あ った 様 な ( 以 下 略 )﹂ な お 、 同 年 、 文 部 省 は希 望 者 に対 し て、 理 科 か ら文 科 を 、 十 一月 十 五 ( 23 ) 昭和+ 六年 + 月三+ 亘 第 三高等 学校 八十年史 ﹄ ( 神陵史 編集 委員 会 、三高 同 省 令第 三景 日 を 期 し て認 め る決 定 を し た 。 註 (-) 雑 (2) ﹃ 神陵 史- ( 大 阪 高 校 文 甲 、 昭和 十 七 年 入 学 ) の書 簡 。 窓 会 発 行 、 昭 和 五 十 五年 )、 八 九 五 頁 。 (3) 村 田義 人 氏 (4) 旧 制 高 等 学 校 記 念 館 ( 松 本 市 ) 所 蔵 ・ 但 し ・ 蓬 抜 試 験 書 類 L・並 新 、谷 喬 の両 氏 びに ﹁ 高 等 学 校 長 会 議 ﹂ 関 係 は 、 信 州 大 学 附 属 図書 館 の所管 と な っ て いる 。 な お 、 同 記 念 館 で の調査 に 際 し ては 、 宇 都 宮 に お 世 話 にな った 。 さ ら に、 資 料 調 査 、 お よ び 種 々 の確 認 事 項 に 関 し ては 、 同 館 学 芸 員 の柴 田 美 緒 氏 に格 別 のご協 力 を いた だ いた 。 (5) 文 部 省 告 示 第 六 十 二号 、 昭 和 十 六 年 二 月 十 日 。 ( ﹁文 部 時 報 ﹂、 第 ( 第 一高 校 文 丙 、 昭 和 十 六年 入 学 )。 七 百 十 六 号 。 文 部 省 図 書 館 所 蔵 )。 (6) 資 料提 供 ・牟 田 口 義 郎 氏 (7) 文 部省 令 第 二十 七 号 、 昭 和 十 七 年 三 月 三 十 日 。 ( 8) 註 4 に同 じ 。 潔 氏 談 )。 ( 9) 昭 和 十 六 年 度 入 学 生 ( 理 丙 、 定 員 五名 ) は 一名 だ け で あ り 、 十 七 年 度 入学 生 ( 理 丙 、 定 員 五名 ) も 一名 で あ った 。 ( 小平 ( 10) 文 部 省 告 示 第 八 百 四十 六 号 、昭 和 十 六 年 十 二月 一日 。( ﹁文 部 時 報 ﹂、 第 七 百 四 十 六 号 。 文 部 省 図 書 館 所 蔵 )。 (11) 勅 令 第 三 十 八 号 。 ﹃ 資 料 集 成 ・旧 制 高 等 学 校 全 書 ﹄ ( 第 二巻 、 一入 入 頁 )。 (12) 註 2 に 同 じ 、 八 九 四頁 。 (13) 学 徒 動 員 令 を 受 け た高 校 生 が 、 ど の様 な 戦 時 下 の青 春 を 送 っ て い た か は、 牟 田 口義 郎 ﹃ 中 東 の 風 のな か へ﹄ ( NT T出版株 式会 社 、 一九 九 五 年 ) に詳 し い。 ( 即 ち 甲 類 ) が 一六 〇名 、 回 ( 即 ち 乙類 ) が 一二 〇名 (14) 註 4 に同 じ 。 文 部 省 専 門 学 務 局 長 か ら 、 各 高 等 学 校 長 宛 の通 達 で は 、 =局 のω ( 五 五) 43 1 の募 集 で あ った が 、 後 に 本 文 の よう に訂 正 に な った 。 (3 ) ( 五六 ) ( 2 ) 学 を 許 さ れ、 授 業 を受 け た の は九 月 に な って か ら の こと で あ った 。 こ の間 の事 情 は 、 第 三高 等 学 校 の校 史 に詳 し い。 入 学 試 験 終 了 後 、 本 校 内 部 で は 、 す で に 合 格 者 を 決 定 し て いた が 、 これ (15) 文 部 省 告 示 第 三 十 五号 、 昭 和 十 八 年 二 月 十 二 日 。 (17) 文 部 省 告 示 第 八 百 四十 号 、 昭 和 十 八 年 十 二 月 十 五 日 。 を 直 に正 式 発 表 す る こ と を 許 さ れ な か った 。 1ー さ き に触 れ た "十 パ ー 咽こ の年 の 入 学 試 験 に 関 し て は 、ほ か に も 例 年 と は異 な る 問 題 が あ った 。 (18) 同 右 。 セ ン ト 制 限 " す な わ ち 軍 諸 学 校 か ら の転 入 学 生 数 を 全 生 徒 数 の十 パ ー セ (16 ) 註 2 の八 九 五 頁 。 (19) 註 4 に 同 じ 。 ン ト 以 下 に抑 え る と いう G H Q指 令 と の関 連 で、 決 定 後 な お 当 局 者 の承 る と 、 次 の通 り であ る 。 ち な み に 、 同 年 度 官 立 高 等 学 校 の ﹁入 学 セ シ ム ベキ 生 徒 数 ﹂ を 記 し て み (4 ) さ て、 戦後 初 の各 校 別 入 試 は 、 ど の様 な 形 で行 わ れ た の であ ろう か 。 設 さ れ る こ と に な る。 校 に 復 活 し 、 さ ら に、 第 二高 等 学 校 、 第 六 高 等 学 校 、 第 八 高 等 学 校 に新 と こ ろ が 、 昭 和 二十 一年 に な る と 、 文 丙 は 東 京 高 等 学 校 、 福 岡 高 等 学 記 述 し た 通 り で あ る。 と 存 在 し て いた が 、 理 科 丙 類 に 至 っては 、 皆 無 で あ った こ と は 、 す で に 昭 和 十 八年 以 降 、 文 科 丙 類 は第 一高 等 学 校 、 第 三高 等 学 校 の み に 細 々 そ れ で は 、 終 戦 直 後 の文 科 丙 類 の状 態 は 、 ど の様 な も の であ った の か 。 (20) 文 部 省 告 示 第 千 七 十 六 号 、 昭 和 十 九 年 十 一月 六 日 。 ( 昭 和 十 七 年 九 月 か ら 同 二 十 五年 三 月 ま で 、 松 本 高 等 認 を ま た ね ば な ら な いと いう 事 情 が あ った か ら であ る﹂。 一氏 (21) 同 右 。 (22) 松 崎 学 校 教 授 ) の書 簡 。 (23) ﹃ 神 陵 史 ﹄ 九 四 三 ー 九 四 四 頁 。 通 達 を 要 約 す ると 、 ① 各 学 校 で 適 宜 の方 法 で 詮 衡 す る。 ② 軍 学 校 か ら の転 入 学 と の振 り 合 い上 、 一校 に つき 各 学 年 お お む ね 二十 名 な いし 二十 五名 と す る。 七 (1 ) 終 戦 後 の昭 和 二十 一年 二 月 二 十 二 日 、 高 等 学 校 は 三 年 制 に復 し た 。 さ ら に 、 昭 和 十 六 年 か ら 続 い て い た全 国 共 通 統 一試 験 が 廃 止 さ れ 、 各 校 選 抜 試 験 が復 活 し た 。 入 学 試 験 は 四月 に実 施 さ れ た が 、 合 格 者 が 実 際 に入 142 下 類( 露 ) 四〇 戊 類( 支 ) 二〇〇 三〇 甲 類( 英 ) 八〇 八〇 乙 類( 独 ) 二四〇 二四〇 二〇〇 三六〇 三六〇 三穴○ 四〇〇 科 丙 類( 仏 ) 四〇 ニ ハO 八〇 二四〇 三六〇 理 乙 類(独 ) 四〇 一 二〇 ニハ ○ 八〇 二四〇 二四〇 科 甲 類( 英 ) 四〇 四〇 一 二〇 一 六〇 八〇 一 六〇 文 四〇 四〇 四〇 ≡○ =ハ○ 八〇 二四〇 計 第一 高 等 學 校 四〇 四〇 四〇 三〇 八〇 一 六〇 合 第二 高 等 學 校 四〇 四〇 四〇 八〇 八〇 二四〇 計 第三 高等 學校 四〇 四〇 二〇 八〇 一 六〇 計 第 六高 等學 校 四〇 一 δ 八〇 四〇 名 第八 高 等學 校 四〇 四〇 三〇 二四〇 校 東 京高 等學校 四〇 八〇 = ハ○ 大阪 高 等學校 四〇 四〇 四〇 三〇 浦和 高等 學校 八〇 四〇 二四〇 四〇 エ ハ○ 輻岡 高等學 校 四〇 四〇 三〇 四〇 舎 、 交 通 等 の諸 事 情 を 考 慮 に 入 れ ね ば な ら な か った か ら であ る 。 った 。 何 故 な ら 、 受 験 生 の勤 労 動 員 に よ る 学 力 不 足 を は じ め 、食 料 、 宿 但 し 、 こ の年 も 終 戦 の年 と 同 様 、 平 常 時 の試 験 と は ほ ど 遠 い状 況 にあ ル課 程 ト ス 八〇 静岡高 等學校 ( 備 考) 一、 文 科 ノ第 一外 国 語 ハ甲 類 ハ英 語 、 乙 類 ハ独 乙 語 、 丙 類 ハ佛蘭 西 語 、 入学 志 願 者 名 票 二希 望 ノ順 乙 類 ハ大 学 医 農 学 部 二進 学 ス 丁 類 ハ露 西 亜 語 、 戊 類 ハ支 那 語 ト シ 位 ヲ記 入 ス ル コト ニ 、 理 科 ノ 甲 類 ハ概 ネ 大 学 理 工 学 部 二 (五 七 ) 141 選 抜 方 法 は 前 年 度 に 準 ず る 程 度 と な り 、 あ く ま でも 筆 答 試 問 に編 さず 、 綜 合 的 見 地 か ら 入 学 者 を 決 め る よう 、 文 部 省 の指 導 が あ った 。 し か も 、 筆 答 試 問 は特 定 の学 科 の み を 考 査 し て は な ら ず 、 中 学 校 の時 の全 教 科 目 の中 か ら 、 適 度 の問 題 を 選 ん で出 題 す る 旨 、 通 達 さ れ て いる 。 入 試 問 題 に 関 し て は 不 明 だ が 、 試 験 科 目 に つ い て は 、 第 二高 等 学 校 の (5 ) ( 日 本 史 )、 作 文 。 文 科 、 松 本 高 等 学 校 の理 科 は 、 判 明 し て いる 。 (6 ) ( ヒ ヤ リ ング を 含 む )、 国 語 、 歴 史 第 二高等 学校 英語 松 本高等 学校 英 語 、 数 学 、 国 語 、物 理 、 化 学 、 生 物 。 ( 7 ) 之 ヲ必 修 科 目 及 選 修 科 目 二分 ツ、 選 修 科 目 ハ の 五 月 四 日 に は 、 高 等 学 校 の規 程 が 次 の様 に改 正 さ れ る 。 高等 科 ノ課業 ハ な お 、同年 第 十條 高 等 科 文 科 ノ学 科 目 ハ 倫 理科 、古典 科、哲 学科 、歴史科 、 各 学 年 三単 位 以 上 ヲ選 択 履 修 セ シ ム 第 十 一條 英 語 、 独 語 及 仏 語 ノ中 一ヲ履 修 セ シ ム 社 会 科 、 自 然 科 、 第 一外 国 語 科 、 第 二 外 国 語 科 及 体 育 科 ト ス 第 一外 国 語 科 二於 テ ハ 英 語 、 独 語 、 仏 語 、 露 語 及 支 那 語 ノ中 第 一外 履 修 セ ザ ル モ 一ヲ履 修 セ シ ム 英 語 以 外 ノ外 国 語 ヲ履 修 セ シ ム ル 場 合 ニ ハ 第 第 二外 国 語 科 二於 テ ハ 国 語 科 二於 テ 第 一外 国 語 科 二於 テ 英 語 ヲ履 修 セ シ ム 高等科 文科 ノ各学年 二於 ケ ル 二 外 国 語 科 二於 テ 第 十 二條 科 目単 位数 ハ 左表 二依 ルベシ ( 五 八) 必修科 目毎週授 業時数 及選 修 倫 典 理 科 科 科 三 二 五 一 三 二 二 四 二 四 の e O O O 學 古 學 科 口 六 第 三 學 年 科 種 學 必須科 目 選修科 目 必須 科目 選修科目 必須 科目 選修科目 別 業 毎週軍位 業 毎週輩 毎週授業 毎週輩位 毎週授 科 毎週授 位 目 時 敷 時藪 藪 時敷 敷 敷 哲 史 科 二 の の 五 二 の 口 二四 二 一 歴 會 科 六 三 一 肚 然 O O O 自 六 三 O 第一 外 國 語科 の 却(( 却(( 三 二 二四 ー ヨ 第二 外國 語科 ∋ -却(( ー ヨ 二 育 二四 科 膿 計 140 高 等 科 理 科 ノ学 科 目 ハ 倫 理 科 、 人文 科 、 数 学 科 、 物 理 科 、 ←) 口 第十 三條 履修 化 学 科 、 生 物 科 、 第 一外 国 語 科 、 第 二外 国 語 科 、 体 育 科 、 図 学 科 及 地 高 等 学 校 尋 常 科 二於 テ 膿 第 第 生 化 學 學 育 學 科 科 外 國 語 科 物 科 外 國 語 科 科 科 二 六 三 二 二 一 学科 ト ス 中等学校 又 ハ (一) O (」) (一} 五 三 三 (三〉 ( 五九) 予 科 に 入 学 せ し む べき 生 徒 概 数 選 抜 要 項 ﹂ を 、 次 に 示 し て 叔 ¢ 。 の内 容 を 詳 し く 知 る た め に 、 ﹁昭 和 二 十 二 年 度 官 立 高 等 学 校 及 官 立 大 学 静 岡高 等 学 校 に復 活 し 、 大 阪 高 等 学 校 も 新 に 文 丙 が 設 置 さ れ て いる 。 そ 進 学適性検 査も導 入 された。文 科丙 類も前年 度 に続 いて・浦和高等 骸樺 昭 和 二 十 二年 度 に 入 ると 、 入 試 制 度 も 本 来 に 戻 り つ つあ り 、 そ の上 、 二 四 履修 二 (六) o (六) 二 二 三 (一一一) 五 二 二 四 (」) (一一一) (一) ⊥ ハ 高 等 学 校 尋 常 科 二於 テ 第 三 圖 二 四 中等 学 校 又 ハ 學 年 二 第 一外 国 語 科 二於 テ ハ 第 必 修 科 目 ト シ テ取 扱 フ コ 必 修 科 目 ノ毎 週 授 業 時 数 及 選 學 年 セ ル外 国 語 ( 英 語 ) ヲ履 修 セ シ ム 科 計 場 合 二依 リ テ ハ 高 等 科 理 科 ノ各 学 年 二於 ケ ル 二 一 二 四 左 表 二依 ル ベ シ (一) (一〉 四 學 種 目 第 二 (二) 時 毎必 藪週 須 授科 業 目 敷毎 選 週修 位 軍科 目 四 第 二外 国 語 科 二於 テ ハ 理 地 セ ザ ル外 国 語 ( 独 語 、 仏 語 及 露 語 ノ中 一) ヲ履 修 セ シ ム 文 一 一 四 一 (一) 三 位 目 (一) 図学科 及地学 科 ノ課業 ハ 學 學 年 藪 毎選 週 修 17q科 ト ヲ得 ル モ ノト ス 理 別 科 科 科 科 二 二 第十 四條 倫 敷 時毎必 週須 授科 業目 敷毎 選 週修 輩科 位 目 時毎 必 藪週須 授科 業目 修 科 目 ノ単 位 数 ハ 人 科 敷 學 物 139 =局 二高 三高 四高 五高 六高 七高 八高 新潟 松本 山口 松山 水戸 山形 佐賀 弘前 松江 東京 大阪 浦和 輻岡 艀岡 高知 姫路 廣島 富山 計 北大 豫科 東京 産大 豫科 神 戸経大 豫科 東京 讐歯 大豫 科 計 合計 甲 一二 〇 四〇 四〇 八〇 八〇 四〇 八〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 四〇 一、二 四 〇 二〇 〇 二 〇〇 四 〇〇 一、六 四 〇 科 二〇 四〇 四〇 四〇 四〇 九二〇 三 二〇 三二 〇 文 四〇 四〇 四 四四 丙 ○ ○○ 二 四二二 二 〇〇〇 〇〇 九 二〇 二二 二 四四 四四四 四四 四四四 四四 四四 四四 四 乙 00000000000000000000 計 二〇〇 一二 〇 一二 〇 一二 〇 一二 〇 一二 〇 一二 〇 一二 〇 八〇 八〇 八〇 八〇 八〇 八〇 八〇 八〇 八〇 八〇 八〇 八〇 八〇 八〇 八〇 八〇 八〇 八〇 二 、四 八 〇 二〇〇 二〇〇 四〇〇 二 、八 八 〇 理 科 二〇〇 二四〇 二四〇 二四〇 二四〇 二四 〇 二四 〇 二四 〇 一六 〇 一六 〇 一六 〇 一六 〇 一六 〇 一六 〇 一六 〇 一六 〇 一六 〇 一六 〇 一六 〇 一六 〇 一六 〇 一六 〇 一六 〇 一六 〇 一六 〇 一六 〇 四 、七 六 〇 四〇 〇 八〇 四八 〇 五 、二 四 〇 ( 六 〇) 計 四〇 〇 三六 〇 三六 〇 三六 〇 三六 〇 三六 〇 三六 〇 三六 〇 二四 〇 二四〇 二四〇 二四〇 二四〇 二四〇 二四〇 二四〇 二四〇 二四〇 二四〇 二四〇 二四〇 二四〇 二四〇 二四 〇 二 四〇 二 四〇 七 、二 四 〇 四 〇〇 二 〇〇 二 〇〇 八〇 八 八〇 八 、一二 〇 138 ( 備 考) 一、 本 表 入 学 予 定 の生 徒 概 数 は 、 各 学 校 の事 情 に よ って多 少 の増 減 が あ る。 二 、 文 科 の第 一外 国 語 は 甲 は 英 語 、 乙 は 独 語 、 丙 は仏 語 と し 入 学 の志 願 者 名 票 に希 望 の順 位 を 記 入 す る 。 但 し東 京 、大 阪 、 浦 和 、 静 岡 の各 高 等 学 校 文 科 の中 一学 級 は 乙 、 丙 夫 々半 数 で あ る 。 独語 、仏 語、露 語又 は華語 次 の通 り であ る 。 三 、 文 科 の第 二外 国 語 は 英 語 、 以 外 の外 国 語 を 第 一外 国 語 と す るも のは 第 一高 等 学 校 英 語 を 、 英 語 を 第 一外 国 語 と す る も の は 1 独語 又は露 語 2 . 第 二 、 第 三 、 第 六 、 第 八 、 東 京 、 大 阪 、 浦 和 、 福 岡 、静岡 の各 高等学 校 、独語 又 は仏語 3 .第 四 、第 五 、 山 形 の各 高 等 学 校 華語 (11 ) ﹁社 会 ・歴 史 ﹂ 通 選 基 につ い て 述 べ よ。 4. 山 口高 等 学 校 2.普 独語 裁 主 義 と は何 か 。 5. 其 の他 の高 等 学 校 な お 、 こ の年 度 の入 試 問 題 の 一部 を 、 偶 然 の機 会 か ら 入 手 す る事 が 出 来 た の で、 参 考 ま で に報 告 し て お く 。 こ れ 等 の問 題 は 、 いわ ば 戦 後 の試 験 問 題 の出 発 点 と も 考 え ら れ る の で、 こ こ に示 し て 、 記 録 に止 めた い。 (10 ) 松 本高等 学校 3 1.猫 (三月 二 十 日午 後) 昭和二十二年入學者選抜筆答試験問題 ( 六 こ 137 14 昭和 二 十 二年 入學 者 選抜 筆 答 試験 問題(三 月二+二 日午前) 直 角 坐 標 ノ 原 黒占0カ 上 ノ 貼P1カ ラaナ ル 距 離 ニ ア ルX軸 ラ 圖 ノ 如 ク ∠OPIP2=∠PIP2 0P 3=LP2P3P4-.........-120 PIP2=30P1,PZP33PiPz,P3P4 =3p2p3 ,......... トナ ル 様 二P1,P2,P3,… … … ヲ トル 。 之 ヲ 無 限 二 績 ケ ル 時 ノ 極 限 ノ 黒 ノx坐 標 ヲ求 メ ヨ。 15 昭和 二十 二 年入 學 者選 抜 筆答 試験 問題(三 ABヲ 直 径 トス ル 円周 上 ヲ ー 定 ノ 速 サ デ動 ク黙Pガ 月二+二 日午前) ア ル 。Pハ 最 初Aニ 秒60。ノ割 合 デ 同 韓 ス ル モ ノ トス ル 。Pガ 円 周 上 ヲー 周 ス ル トキムAPBノ ア リ半TZOPハ 毎 面積ハ 如何 二攣 化 ヲ ス ル カ。 横 坐 標 二 時 間 ヲ トリ縦 坐 標 二 面 積 ヲ トツ テ ソ ノ攣 化 ヲ 圖示 セ ヨ。 ( 六 二) 136 16 昭和 二十二年入學者選抜筆答試験問題 (三月 二 十 二 日午 後) 英 文 和 繹 Itistoinventionsthatweoweourcivilization.Thebeduponwhichyousleptlastnight, theplatefromwhichyouateyourbreakfast,thebicycleandthebootswhichtookyouto work,thetrainsandyoupassed,eventheclothesinwhichyoustand,allowetheirorigin totheinventor. 17 昭和二十二年入學者選抜筆答試験問題 (三月 二 十 二 日午 後) 和 文英繹 療 養 ノ爲 鎌 倉 二 車 專地 シ タ吉 田君 ヲ昨 日訪 ネ タ。 日 一 日 ト同 復 シ テ ヲ リ 、 一 ニ ケ 月 中 ニ ハ 登 校 出 來 ル ヨ ウ ニ ナ ル ト思 フ。 ( 六 三) 135 18 昭和 二 十二 年 入學 者選 抜 筆 答試 験 問題(三 a.次 ノ 文 二 於 テ 不 定 詞(lnfinitive)ノ 月二+二 日午後) 用 法 ノ差 異 ヲ文 法 的 二 簡 軍 二 説 明 セ ヨ。 1.Tolivelongisthedesireofallman. 2.Ihavenothingtosay. 3.Ihavecomeheretowork,nottoplay. b.次 ノ 文 ヲ 間 接 話 法(lndirectNarration)二 攣 ヘ ヨ。 1.Hesaid"Imetmyuncleayearago." 2.Isaidtohim,"Whatdoyouwant?" 3.Heaskedme,"Canyouswim?" 高等学校(文科) 70 69 一高 8 一高 7♂ O 瓜U£U£U U ρ艮」 0 2U 4 ρ)りQ 浦和 浦和 二高 三 高、大 阪、五高 、六高 姫 路 、 山 口 、 四 高 、福 岡 東 京、静 岡、広 島 ρ0 O 八 高、 山形、新潟 5 Qゾ 戻」 7 56 東 京歯 医予科 r 民」 D 54 長崎 、弘前 松 山 、佐 賀 、八 高 、静 岡 、松 本 、七 高 、水 戸 山 形 、高 知 、広 島 、松 江 、富 山 弘前 (六 四 ) 「DQO 水 戸 、佐 賀 、松 山、 松 本、 北 大 予科 松 江、 高知、七高 、富 山 四 高 、 福 岡、 新 潟 、 山 口 、 東 京 (12 > だδ乙 0 だU 1 大阪 二 高、 三 高、 五 高、 六 高 、姫 路 続 い て同 年 実 施 さ れ た 、 進 学 適 性 検 査 の問 題 も 紹 介 し て お き た いが 、 学予科 残 念 な が ら 現 在 ま で のと こ ろ未 見 であ る 。し か し 、﹁ 進 学適性検 査成績 表﹂ 高等学校(理科)大 な るも のが 残 って い る の で 、 こ こ に 示 し てお く 標準点 満点 ■進学 適性検 査成績 表 昭和22年 度100点 134 註 ( 1) ﹁ 文 部 時 報 ﹂、 第 八 二 六 号 ( 文 部 省 図 書 館 所 蔵 )。 ( 2) 浦 和 高 等 学 校 の よう に 、六 月 に新 入 生 を 迎 え た と こ ろ も あ る (﹃ 浦 和 高 等 学 校 史 ﹄、 旧 制 浦 和 高 等 学 校 創 立 七 十 周 年 記 念 事 業 委 員 会 、 平 成 四 年 )。 九 十 三 頁 。 八 官 報 の ﹁昭和 二十 三 年 度 ・入 学 せ し む べき 生 徒 概 数 ﹂ に関 し ては 、 前 年 昭 和 二十 三 年 度 は 、 最 後 の旧 制 高 等 学 校 の生 徒 が 入 学 し た年 であ る 。 (4) ﹁ 昭 和 二十 一年 度 、選 抜 試 験 書 類 ﹂ ( 旧 制 高 等 学 校 記 念 館 所蔵 。 信 度 と 大 筋 で は 差 が な い。 し か し 、新 設 の官 立 高 等 学 校 と し て、 長 崎 高 等 (3) ﹃ 神 陵 史 ﹄、 九 四 六 頁 。 州 大 学 附 属 図 書 館 所 管 ) を 中 心 と し た が 、 誤 記 も 認 め ら れ る の で、 (2 V 学 及 び 六 官 立 医 科 大 学 に臨 時 附 属 医 学 専 門 部 を 設 置 す る の件 が 公 布 さ る 。 長 崎 医 専 も ま た ﹁五 月 十 三 日 、 勅 令 第 三 百 十 五 号 を 以 て、 七 帝 国 大 量 の軍 医 が 必 要 に な り 、 臨 時 附 属 医 学 専 門部 と し て設 立 さ れ た も の であ そ も そ も 附 属 医 専 と は 、 昭和 十 四年 、 日華 事 変 が 拡 大 す る に つれ 、 大 年 の昭 和 二 十 一年 に は廃 校 と な って い る 。 八 月 、 米 軍 に よ る 原 爆 投 下 に よ って 壊 滅 的 な 打 撃 を う け た 。 そ れ故 、 翌 同 校 の前身 は 、 長 崎 医 科 大 学 附 属 医 学 専 門 学 校 であ る が 、 昭和 二 十 年 以 前 に決 定 し て いた模 様 で 、 同 年 四 月 に 入 学 試 験 を 実 施 し て いる 。 昌 町 に あ った 長 崎 医 大 付 属 第 二 病 院 の構 内 ﹂ で 設 立 さ れ た 。 予 算 は そ れ (1 ) 長崎 高等 学 校 ( 通 称 、 ナ ガ コ ウ) は 、 昭 和 二 十 二年 五 月 、 ﹁諌 早 市 永 の人 が多 い の で、 参 考 の た め に少 し 紹 介 し て お く こ と にす る 。 お り 、 本 稿 の主 題 と は 直 接 関 係 は な いが 、 旧 制 高 校 出身 者 の間 でも 未 知 ( 募集 人員 四十名) のみが設置さ れ て 学 校 の名 が見 ら れ る 。 同 校 は 理 科 ( 第 二高 校 文 丙 、 昭 和 二 十 一年 入学 ) そ の他 の資 料 も 参 照 し た 。 一氏 。 (5) 資 料 提 供 ・佐 々木 交 賢 氏 (6) 資 料 提 供 ・松 崎 昇 ﹁興 地 実 英 さ ん の思 い出 に託 し て ﹂ に よ れ ば 、 昭和 二十 (7) 文 部 省 令 第 十 八 号 。 (8) 平 岡 一年 の夏 に復 職 し て いる の で 、 お そ ら く 同 年 には 、 文 科 甲 類 の第 二 新氏。 外 国 語 と し て 、 仏 語 が 復 活 し た も のと 思 わ れ る 。 資 料 提 供 ・宇 都 宮 (9) 文 部 省 告 示 第 八号 、 昭 和 二 十 二年 一月 二十 五 日 。 (10) 旧 制 高 等 学 校 記 念 館 所 蔵 ( 信 州 大 学 附 属 図 書 館 所 管 )。 (11) ﹁社 会 ・歴 史 ﹂ と いう 科 目 の明 記 は な いが 、 当 時 の入 試 科 目 か ら 類 推 し て判 断 し た 。 (12) ﹃ 浦 和 高 等 学 校 史 ﹄、 三 一四頁 。 れ ﹂、 長 崎 医 大 の 附 属 と し て 、 開 校 さ れ た こ と は 、 言 を 侯 た な い 。 ( 六 五) 33 1 ( 六 六) ( 専 門学 校 か ら の編 入 、 外 地 高 校 引 揚 者 を 含 む ) 医 専 二年 修 了 者 は 、 高 校 二年 編 入学 。 医 学 専 門 部 医 学 士 の称 号 が 与 え ら れ た 。 昭和 十 九 年 に な る と 、 従 来 の長 医 専 一年 修 了 者 は 、高 校 一年 編 入 学 。 な お 、 同 医 専 の修 学 年 限 は 四年 であ り 、卒 業 す る と 長 崎 医 科 大 学 附 属 崎 医科 大学臨 時 附属医 学専 門部 をあ らた め、長 崎医科 大学 附属医 学専 門 ( そ の他 、 一般 中 学 校 卒 業 者 、 外 地 引 揚 者 等 を 含 む が 、 各 学 年 と も す べ て 入 試 を行 って、 入学 を 許 可 さ れ て いる ) 部 と呼 称す る。 さ て、 戦 後 に な る と 、 ﹁G H Q は 全 国 の医 専 に 調 査 官 を 派 遣 し て、 そ の内 容 を つぶ さ に 検 討 し、 A 、 B の ラ ン ク づ け を 行 な った 。 A は 将 来 国 長 崎 高 等 学 校 は 、 昭 和 二十 二 年 開 校 、 同 二 十 五年 閉 校 と いわ ば 短 命 で (3 V 立 大 学 医 学 部 と し て残 す べき も の 、 B は 廃 校 と 決 め た の であ る ﹂。 そ の あ った が 、 卒 業 生 は 全 体 で 一五 〇 名 を 数 え る 。 そ の明 細 を 記 し て み る と 、 ( 7 ) 結 果 、 長 崎 医 専 が 廃 校 と な り 、 長 崎 高 等 学 校 の設 立 を みた のは 、前 述 の 次 の通 り で あ る 。 (4 ) 通 り であ る。 第 一期 生 ( 昭 和 二十 三 年 卒 業 ) 十 三名 。 こ の間 の事 情 を 物 語 る も のと し て、 当 時 の在 校 生 の証 言 が あ る 。 ﹁私 達 附 属 医 専 在 学 中 の者 は 、 既 に旧 制 高 等 学 校 の終 焉 が 近 い事 は 知 ら れ て ( 長 崎 医 大 進 学 、 十 名 。 不詳 、 三名 ) ( 長 崎 医 大 、 二 十 七 名 。 長 崎 大 医 学 部 、 七 名 。 慶 応 大 法 学 部 、 一名 。 第 三期生 ( 同 二 十 五年 卒 業 ) 五 十 八名 。 同 工 学 部 、 一名 。 京 都 大 医 学 部 薬 学 科 、 一名 。 不 詳 、 二名 ) ( 長 崎 医 大 、 十 三 名 。 長 崎 大 医 学 部 、 三 名 。 九 州 大 医 学 部 、 一名 。 第 二期生 ( 同 二 十 四年 卒 業 ) 二十 一名 居 り ま し た し 、 予 科 を 作 る様 に要 望 も し ま し た が 、 米 国 に於 て は 医 学 部 の予 科 は な いと 云 う こ と で 、 長 崎 医 科 大 学 附 置 長 崎 高 等 学 校 と し て認 可 さ れ ま し た ﹂。 同 校 の内 容 に 関 し ても 、 医 大 附 置 と いう 性 格 上 、 一般 の高 校 と は 異 っ た も のと 考 え ら れ 勝 ち であ る が 、 実 際 のと こ ろ は 、 ﹁理 科 の み の変 則 な 高 校 で し た が 、 長 崎 医 大 に 入 学 す る 為 の理 科 系 一教 室 の高 校 で は な く 、 京 都 大 理 学 部 、 一名 。 同法 学 部 、 一名 。 九 州 大 医 学 部 、 一名 。 同 法 ( 時 代 は 既 に英 語 に 傾 き 、 甲 ・乙 の別 の な い時 代 に な 単 な る理科系 高校 学 部 、 一名 。 久 留 米 大 医 学 部 、 一名 。 不 詳 、 十 七 名 。 中 退 、 一名 ) 新 制 大 学 一年 を 再 受 験 し て いる 。 ( 昭 和 二十 三年 入 学 者 で あ り 、 翌 二十 四年 旧 制 高 校 の修 了 者 と し て、 第 四期生 ( 同 二 十 四年 修 了 ) 五 十 七 名 って居 り 、 時 間 割 も 英 語 、 独 乙 語 は 確 か 同 じ 時 間 数 で あ った と 記 憶 し ま (5 ) す )﹂、 と い う 。 (6 ) 昭 和 二 十 二 年 五 月 の開 校 時 に就 い ても 、 資 料 は 語 って いる 。 医 専 三 年 修 了 者 は 、 高 校 三年 編 入 学 。 慨 長 崎 大 医 学 部 、 四 十 名 。 九 州 大 医 学 部 、 一名 。 同 工 学 部 、 三 名 。 広 社 会 ・歴 史 各 一問 で、 国 漢 は現 代 文 の傍 線 解 釈 、 古 文 、 漢 文 。 社 会 は 基 が 、 二番 は 間 違 った 。 ど う も 出 鼻 を 挫 か れ た 形 だ 。 昼 か ら は 国 漢 三 問 、 (8 ) 島 大 理 学 部 、 一名 。 東 京 女 子 大 、 一名 。 不 詳 、 十 一名 ) 本 的 人 権 に つ いて 、 歴 史 は 産 業 革 命 で、 大 体 出 来 た 。 三 月 十 一日 ( 木) さ て、 あ ら た め て申 す ま で も な く 、 終 戦 直 後 の昭 和 二 十 一年 度 入 学 生 は 、 同 二 十 四年 の卒 業 。 さ ら に 、 昭和 二十 二年 度 入 学 生 は 、 同 二 十 五年 今 日 は英 語 三 問 。 生 物 ・化 学 各 一問 で、 英 語 は イ ソ ップ に 関 す る 英 問 英 答 。 二番 は 指 定 さ れ た 句 を 使 って英 文 を 作 る 問 題 。 三 番 は英 文 解 釈 で 晴 の卒 業 で あ る 。 し か る に 、 こ の昭 和 二 十 三 年 度 入 学 生 は 、 前 記 のよ う に 、 翌 年 の 昭 和 二 十 四年 、 旧 制 高 校 修 了 者 と し て 、 新 制 大 学 を 受 験 す る こ と 易 し か った 。 生 物 は 鶏 卵 の断 面 図 を 描 き 名 称 を 付 す 問 題 で出 来 た 。 化 学 は硫 酸 に 関 す るも の で大 体 出 来 た 。 に な る 。 わ ず か 一年 の高 校 生 活 であ った 。 現 在 、筆 者 の手 許 に或 る ﹁記 録 ﹂ が あ る 。 そ れ は 、 ま さ に最 後 の旧 制 雨後曇 三 月 二十 一日 ( 日) ( 9 ) 高 校 生 の手 に な る も の で あ る 。 題 は ﹁ 旧 制 福 高 昭 和 二十 三 年 入 学 文 科 一 今 日 は 福 高 の 一次 試 験 合 格 発 表 日 。学 力 試 験 に合 格 。 (10 ∀ 年 二 組 の授 業 風 景 そ の他 ﹂ と な って い る 。 日 記 体 の簡 潔 な 文 章 で綴 ら れ て お り 、 冒 頭 に は ﹁青 陵 春 秋 ﹂ の名 が 見 ら れ る 。 そ こ で は 、 当 時 の高 校 三 月 二十 二日 ( 月) 曇 生 活 が 生 き 生 き と 描 か れ て い て、 は な は だ 興 味 深 い。 ま る で映 画 か ド ラ 九 時 か ら 二 次 試 験 が あ る 。 身 体 検 査 で 眼 疾 ・色 神 ・身 長 ・体 重 ・胸 晴 囲 ・内 科 ・尿 検 ・局 部 検 で 、 極 め て簡 単 。 三 月 二十 五 日 ( 木) 福 高 二次 合 格 者 の発 表 を 見 に行 く 。合 格 し て いた 。文 科 丙 類 。 実 際 の試 験 問 題 は 、 ど の様 な も のだ った の か 。 こ こ に 記 し て み よ う 。 (11 ) マを 見 て いる 心 地 が す る 、 と い っても 過 言 で は あ る ま い。 雨 そ れ で は 、 福 岡 高 校 入学 前 の入 学 試 験 の場 面 か ら 、 開 始 す る こと に し よ・ つ。 三月十 日 ( 水) 九 時 半 試 験 開 始 。 数 学 三 問 、物 理 二 間 。 数 学 は 軌 跡 ・大 小 関 係 ・融 合 問 題 。 物 理 は 望 遠 鏡 と 比 熱 の問 題 。 数 学 は 三 番 は 間 違 った が 、 他 は 大 体 出 来 た ・ 物 理 は ど ち ら も 難 し か った ・ レ ンズ の方 は 何 と か 理 屈 を つけ た ( 六 七) 131 昭和二+三 年入學者選抜 學 力 検 査 問 題(一) 福岡高等學校 國 (1)正 三 角 形ABC二 DトCEト 於 テAC上 ノ 交 点Pハ (2)ニ ッ ノ 正 ノ 整 数 ヲx,yト (3)中 心 ガCデ 二 点D,AB上 二 点Eヲ ト リ 、BD=CEニ ス ル トキB ドンナ線 上 ニ ア ル カ 。 ス ル トキ 、 ソ ノ和x+yト ア ル 円 ノ 外 ニ ー 点Pヲ 線 分PA,PB,PCデ ト リ 、Pカ ソ ノ 積xyト ハ ドチ ラ ガ 大 キ イ カ 。 ラ コ ノ 円 二 接 線PA,PBヲ ー ッ ノ 三 角 形 ヲ作 リ 得 ル タ メ ニ ハ 角APBノ 引 ク トキ 三 大 サ ヲ ドノ ヨ ウ ニ ス レバ ヨ イ カ 。 其 ノニ (1)望 遠 鏡 を逆 に用 い る と景 色 が 遠 く見 え るの は なぜ か 。 (2)温 度 が 夫 々15。、25。 及 び35℃ と そ の 温 度 は21。 の 三 種 の 液 体A,B及 と な り、BとCと びCが を 混 合 す る と32℃ あ る 。AとBと を混 合 す る に な る と い ふ 。AとCと を混 合 す る と何 度 に な る か 。 ( 六 八) 圏 130 (こ ( 二 )( E) 福 岡高等 學校 昭和 二十三年 度 入學 者 選抜 學 力 検 査 問 題 傍線 部分 を解 繹せ よ。 現 實 は 諸 々 の文 化 の問 及 び 政 治 と 文 化 経 濟 と 政 治 の問 の不 断 の相 互 作 用 の 中 にあ る し た が つ て自 己 の專 門 以 外 を 顧 みな いと いふ 高 踏 的 態 度 は 必 然 的 に 知 識 人 を 現 實 と の遊 離 に導 いた そ し て こ の こ と は學 問 の世 界 の 一部 に 現實 か ら で は な く 專 ら 書 か れ た書 物 か ら の み 問 題 を 汲 み 出 し て來 ると い ふ 亜 流 的 な 傾 向 を 生 じ さ せ る と 共 に 現 實 の具 体 的 な 問 題 に關 す る專 門 的 知 識 人 の判 断 をしば しば 不具 にした (二 ) 左 の文 章 を 解 鐸 せ よ 。 少 年 老 い易 し 騒 人 は 刻 を 千 金 の春 夜 に惜 む 瑠 璃 いろ 空 のか は た れ に わ す れ な ぐ さ の花 咲 か ば ま た そ の か み の か そ け き 夢 も し のぶ べし (三 ) 左 の文 章 を 解 繹 せ よ 。 梅 者 高 潔 之 花 。 筍 非 其 人 。 錐 云 愛 之 。 適 濱 之 也 。 非 凋梅 爲 然 。 凡 花 之 高 潔 者 。皆 然 。 故 愛 蘭 者 。 必 如 屈 原 。 而 後 可 以 愛 之 。 圃 (一) 日本 國 憲 法 に規 定 せ る 基 本 的 人 権 に つ い て述 べ よ 。 (二 ) 産 業 革 命 に つ い て 次 の 間 に 答 え よ 。 イ 、 産 業 革 命 と は ど う いふ こと か 。 ロ 、 い つ頃 あ つた か 。 ハ、 ど の 國 で 一番 早 く 起 つ た か 。 二、 社 曾 に ど の や う な 影 響 を 與 へた か 。 ( 六 九) 129 昭和二+三 年入學者選抜 學 力 検 査 問 題(三) 福 岡高等學校 其 ノ五 (1)次 の 文 を 讃 ん で 下 の 質 問 に 英 語 で 答 え よ Aesop,thegreatGreekfable-writerandphilospher,wasonedaywalkingalongaroad, whenatravellerapproachedhimandaskedhimhowlongitwouldtaketoreachthenext city."Walkon."saidAesop."Excuseme,butIaskedyouhowlongitwouldtakemetogoto thenextcity,"remarkedthetraveller,whothoughtthatAesophadnotunderstoodhisen- quiry.Walkon,"repliedAesopagain."Thismanmustbeafool,"saidthetravellertohimself,and,leavingthefable-writer,resumedhisjourney. Aesopwatchedhimforawhile,andthencriedout:"Youwillarriveatthenextcityin twohours.""But,why,"shoutedbackthetravellerstopping,"didyounottellmethat before?""Because,"retortedthephilospher,"IcouldnotgiveanopiniontillIhadseenyou walk." Questions A B C D E (2) Whatdidthetravellerwanttoknow? "? Whydidthetravellerremark,"Excuseme,but WhydidhethinkAesopafool Whatdidthetravellerdo,then? WhydidnotAesoptellhimhisopinionatfirst? 次 の 語 法 又 は 語 句 を 含 む 簡 軍 な 文 章 を 作 れ A......(so)that......may...... B......such......that...... C......notoniy......butalso...... D......dowithout...... E......sendfor...... ( 七 〇) 128 (3)次 の 文 を 日本 語 に 言睾 せ よ ThelifeofAbrahamLincolnisastrikingexampleofthegreatnessthatamanmay achievebyhisownwillandfirmnessofcharacterwithnoadvantageeitherofbirthorenvironmentoreducation. Hewasbutthesonofacarpenterandlivedatatimewhenitwasmostdifficultforaman ofthecommonpeopletorisetothehigherlevelsofsociety,yet,hebecame Washington,themostfamousandmostbelovedpresidentoftheUnitedStatesofAmerica ,afterGeorge . 其 ノ六 (1)鶏 (2) 卵 の 断 面 圖 を壷 い て 各 部 の 名 稻 を 附 せ よ。 硫 酸 の作 用 につ い て、 次 の 場 合 に夫 々 どん な攣 化 が 起 る か 。 又 そ の 攣 化 は 硫 酸 の どの よ う な性 質 に も とず く もの か を 明 らか にせ よ。 (イ)食 塩 に硫 酸 を加 え て 熱 す る と き。 (ロ)ぶ ど う糖 に濃 硫 酸 を注 ぐ と き。 (ハ)か 性 ソ ー ダの 水 溶 液 に フ エ ノー ル フ タ レ ン を一 滴 加 え て 、 これ を か き まぜ な が ら硫 酸 を少 しづ ・加 え る と き。 (二)濃 硫 酸 に銅 の 一 片 を浸 して熱 す る と き。 (ホ)氷 さ く酸 と酒 精 と を まぜ 、 濃 硫 酸 を少 し加 え て熱 す る と き。 27 1 福 岡 高 校 入 学 後 、 ﹁青 陵 春 秋 ﹂ は 記 し て い る 。 二 時間 古 典( 田 村) 漢 文( 永 井 ) 宅 ) 三 時間 五時間 仏 語( 石) 六 時間 歴 史( 時 野 谷) 倫 理(西 英 語( 茗 荷 ) 原 ) 仏 語(中 谷) 歴 史( 時 野 仏 語( 中 村 ) 古 典( 田 村 ) 仏 語( 石 ) 英 語( 石 井/井 坂) 仏 語( 石 ) 仏 語( 石 ) 村 ) 古 典( 穴 山 ) 自 然( 吉 井 ) 谷) 仏 語( 中 村 ) 体 操( 中 原 ) 塚 ) 漢 文ぐ水 井 ) 英 語( 石 井/井坂) 数 学(手 心 理(安 数 学( 手 塚 ) ( 石 井 ) の テ キ ス ト は プ リ ン ト で 囚9昏 霞 ぎΦ 冨 9蕊 h芭 臼 仏 語( 石 ) 四時 間 入 学 式 は 昭 和 二十 三 年 四 月 十 日 ( 土 ) 午 後 一時 か ら 講 堂 で行 わ れ 、授 業 は 四月 十 二 日 ( 月 ) か ら 始 ま った 。 井 ) 歴 史( 時 野 心 理( 安 宅) ﹁ 授 業 時 間 割 ﹂ は次 の通 り 。 自 然(吉 英 語( 茗 荷 ) 古 典( 田 村 ) 体 操( 中 原) 英 語( 石 井/井坂) 古 典( 穴 山 ) 一 時間 授業 時 間割 月 火 水 木 金 土 四月十 二 日 ( 月) 一時 限 の英 語 三 時 限 の歴 史 二 時 限 の古 典 ( 安 宅 ) は心 理 学 。 ( 時 野谷) は日本史 。当 日は学 習指導 。 ( 穴 山 ) は ﹁徒 然 草 ﹂ の後 半 か ら 。 ( 七 二) 四 時 限 の哲 学 ( 吉 井 ) は 一組 と 合 併 で当 日 は 学 習 指 導 。 O餌舜 莞 ほ か 。 五 時 限 の自 然 六 時 限 の仏 語 ( 石 ) は当 日 は学 習 指 導 。 十三 日 ( 火) 一時 限 の体 操 ( 中 原 ) は 一組 と 合 併 で雨 天体 操 場 で当 日 は 学 習指 導 。 二時 限 の古 典 ( 田村) は ﹁ 心 ﹂ と いう 題 で作 文 。 三 時 限 の仏 語 ( 中村 )は早速 授業 あり。 智 ω 三 。・ αき ω 冨 ヨ器 。P を 習 う 。 ま た い つ か ら か は 不 明 な る も 四 時 限 の古 典 ( 時 野谷) ( 穴 山 ) は昨 日 の続 き 。 Oげ9①窪 ぴΣ雪 臼 ︾琶 餌を 読 む 。 五時 限は歴史 十四 日 ( 水) 一時 限 の古 典 ( 田村) は ﹁ 徒 然 草 ﹂ の第 一段 か ら 。 二 時 限 の漢 文 ( 永 井 ) は 教 科 書 未 着 のた め校 則 に つ い て の話 。 四時限 は仏語 ( 西原 )は当 日は学 習指導 。 ( 中村 ) 三 時 限 の体 操 は 運 動 場 で徒 手 体 操 。 五 時 限 の倫 理 126 六 時 限 の英 語 ( 茗 荷 ) の テ キ スト は U碧 置 09毎Φけ ゴ 目9ξ 一 昇 。閃o冬 十 五日 ( 木) ( 石)、 六 時 限 も 仏 語 ( 中村 ) ( 手 塚) は帰納 法。 一時 限 は な く 、 二 時 限 か ら始 ま る 。 英 語 ( 石井) 三時 限 の数 学 四、五時 限 は仏語 十六日 ( 金) 一時 限 の英 語 ( 茗 荷 ) は 休 講 のた め 自 習 。 四 時 限 の仏 語 三 時 限 の漢 文 ( 田 村) は ﹁ 徒 然草﹂ ( 石) は発音練 習 。 ( 永 井 ) は 校 友 会 の話 。 二時限 は心 理学 。 五時 限 の古 典 六時 限 は歴史 ( 時 野谷) 十七日 ( 土) 一時 限 の自 然 ( 吉 井) は地 学 で、内容 は天文 学 。 三 時 限 の数 学 ( 石 井) ( 手 塚) は級数 。 二時限 は仏 語 ( 石) 四時限 は英語 五 月 一日 ( 土) 石 井 先 生 の英 語 の授 業 が始 ま る 前 、 綿 貫 君 と ﹁帰 省 の時 間 の汽 車 の都 合 で十 分 前 に 出 し て 下 さ い﹂ と お 願 いし て いた ら 、 十 分 前 に授 業 を 切 り 上 げ てく れ た 。 十六 日 ( 日) 対 佐 高 野球 戦 。早 朝 綿 貫 君 と 佐 賀 に出 掛 け る 。 鳥 栖 で接 続 が 悪 く 一時 間 以 上 待 合 せ があ り 、 毛 利 、 宮 崎 両 君 と 町 を ぶ ら つく 。 野 球 は 福 高 の エラ ー 続 出 で十 三 i 四 で大 敗 。 昼 か ら の ラ グ ビ ー は十 六- 八 で快 勝 。 福 高 生 と 佐 高 生 グ ラ ウ ン ド で寮 歌 を 歌 って乱 舞 。 帰 途 、 近 く の神 社 で 平 田 、 毛 利 の両 君 と 一時 間 ば か り 休 息 。午 後 八時 半 頃 博 多 に帰 り 着 く 。 十 入日 ( 火) ( 水) 放 課 後 、 福 高 対 戸畑 専 門 の野 球 試 合 観 戦 。 七 ー 五 で辛 勝 。 十 九日 放 課 後 、福 高 対 明 専 の野 球 試 合 観 戦 。 三点 の差 で惜 敗 。 二十 日 ( 木) 秋山 六郎兵 衛先生 の ﹁ 映 画 の娯 楽 性 と 芸 術 性 に つ い て﹂ を 聞 く 。 二 十 一日 ( 金) 学 生 大 会 が 開 か れ 、 授 業 料 問 題 に 関 し て討 議 し 、 不 払 同 盟 参 加 の決 議 。 ( 七 三) 125 二十 七 日 ( 木) 手 塚 先 生 の数 学 の時 間 、 出 席 者 が少 な か った た め 代 返 が ば れ る 。 六月 四 日 ( 金) ( 土) 田 村 先 生 の授 業 は 引人 ﹂ と い う 題 で 作 文 。 十二日 石 先 生 の 授 業 は 今 日 か ら Z。窪 Z。鼠 ゴ 国ロ ひ8 暮 碧 二 ① <①已 Φ霞 山①コ巳 汁 ( 滞 日 随 筆 ) を 読 み 始 め る 。 そ れ に 引 き 続 き ∪髭 号 什"ピ卑 育霧 傷㊦ ヨ。冨 ヨ〇三 ぎ を 読 む 。 十 五日 ( 火) 穴 山 先 生 の時 間 、 前 日 の授 業 で先 生 が 話 し た 芭 蕉 の ﹁あ か あ か と 日 は つれ な く も 秋 の 風 ﹂ を 巡 って酒 井 君 が 反 論 。 二十 四 日 ( 木) 明 日 か ら の ス ト ラ イ キ に つ いて 午 後 三 時 か ら七 時 過 ぎ ま で討 議 。 投 票 の結 果 、 福 高 は ス ト に参 加 す る こ と に な る 。 二 十 五 日 ( 金 ) は九州 地 区 ス ト で 授 業 な し 。 二十 六 日 ( 土 ) は全 国 スト で登 校 せ ず 。 二十九 日 ( 火) 一学 期 の試 験 始 ま る 。 ( 七 四) 二、 古典 ( 田村 ) は文学 史 三問 、傍線 解釈 七 間。 ﹁ 秋 の田 のか り ほ の庵 の 苫 を あ ら み わ が 衣 手 は 露 に ぬ れ つ つ﹂ の解 釈 。 仏語 ( 中 村 )、 解 釈 三 問 、 作 文 二 間 (水 ) ( 永 井 )、 解 釈 三 問 三十 日 漢文 ( 西 原 )、 封 建 社 会 の道 徳 に つ い て論 ぜ よ 三、微 分 二、過 状星 雲 に ついて ( 以 上 三 問 か ら 一問 を 選 ん で解 二、剰余定 理 一、海 洋 の地 質 学 的作 用 三 、 古 代 天 皇 制 の確 立 一、 仏 ・儒 教 の伝 来 と 古 代 国 家 成 立 へ の影 響 倫理 七月 二 日 ( 金) 歴史 ( 時 野谷) ( 茗荷) 北 九 州 の古 墳 答) 英語 ( 吉 井) 三日 ( 土) 地学 一、 帰 納 法 仏語 ( 石 )、 文 法 と 解 釈 五日 ( 月) 数学 ( 手 塚) 英語 ( 石 井 )、 解 釈 と 文法 124 六日 ( 火) 二、両 眼 視 差 四、仮 現現象 一、図 と 地 に つ い て 古典 ( 穴 山 )、 解 釈 と 所 見 心 理学 ( 安宅 ) リ ュア ー の錯 視 に つ いて 九 月十 三 日 ( 月) 三 、ミ ュラ ー ・ 石 井 先 生 は 井 坂 先 生 と 交 替 に な る 。 テ キ ス ト は 討 器 ﹀話 9﹃ 勺ユ号 碧 側勺﹃①冒臼8 そ の後 、 目ゲo日oω∪①O巳昌oΦ貿 ﹄o導 o{﹀同 o● 十 四日 ( 火) ( 欠 点 のな い者 は 組 で 八 名 )、 平 均 点 七 十 一点 で 時 野 谷 先 生 の所 へ徳 野 、 綿 貫 両 君 と 試 験 の成 績 を 聞 き に行 く 。 小 生 は 不 思議 に欠点 が なく 二十 番 。 十六 日 ( 木) 英 語 と 仏 語 と 二 回 当 る 。 英 語 は 良 か った が 、 仏 語 が 読 め ず 解 け ず で 、 石先生 か ら説教 を食 らう。 二十 日 ( 月) 二時 限 の穴 山 先 生 休 講 。 そ の時 間 に ク ラ ス で文 化 祭 、 運 動 会 な ど の打 ち合 せ をす るが結局 纏ま らず 。 二 十 一日 ( 火) 六 時 限 に文 化 展 の テ ー マに つき 話 合 い。 ﹁ 占 い の研 究 ﹂ ﹁ 美 人 の研 究 ﹂ ﹁オ ペ ラ の 研 究 ﹂ ﹁ ヴ ィ ー ナ ス の彫 刻 ﹂ ﹁結 婚 の風 習 ﹂ な ど 出 た が 、 結 局 ﹁博 多 織 の研 究 ﹂ に決 ま る 。 十 月九 日 ( 土) 午 後 七 時 頃 よ り 校 内 ﹁亦 楽 斎 ﹂ で ク ラ ス ・コ ンパ 。 出 し物 に ﹁月 光 の 曲﹂ ( 出 た 出 た 月 が ⋮ ⋮ )、 ﹁田 園 交 響 曲 ﹂ ( 山 田 の中 の 一本 足 の案 山 子 ⋮・ :)、 ﹁ 未 完 成交 響曲 ﹂ ( 春 が来 ⋮⋮) など 。時 野谷 先生 も出 席 され 謡 曲 を 一席 。 そ の後 皆 で フ ァイ ア ー ・スト ー ム。 十 時 半 頃 散 会 。 十日 ( 日) イ ン タ ー ハイ .ラ グ ビ ー優 勝 戦 ( 福 高 対 七 高 ) が行 わ れ 、 九 ー ○ で福 高 優 勝 。 七 高 の ﹁北 辰 斜 め ﹂ を 運 動 場 に て聞 く 。 十 二日 ( 火) ( 二十 七 先日 ( 10 / 9) 筑 陽 高 女 に 売 り に行 って先 生 に預 け て帰 った バザ ー券 を 綿 貫 君 と 取 り に行 った が 、 ]枚 も 売 れ て いず 。 夕 方 、 秋 山 回 、 文 科 一組 )、 綿 貫 両 君 と 大 濠 公 園 に売 り に行 き 、 十 二枚 ほ ど 売 る 。 十 六日 ( 土) 越 山先生 曰く ﹁ 今 の人 は ロハ 文 学 書 を 読 めば そ れ でえ ら く 文 化 人 に な っ ( 七 五) 23 1 た と 思 って いる 。 そ れ は 野 蛮 人 を ジ ー プ や エレ ベ ー タ ー に乗 せ て 、 お 前 文 化 人 に な った ぞ と 言 う のと 同 じ で あ る 。 文 化 人 と は 此 の世 に何 か 貢 献 し た 人 でな け れ ば な ら な い﹂ 二十 ⊥ ハ日 ( 火) 第 二十 七周年 記念 寮 歌 ﹁ 沈 石 紫 く ﹂ を 初 め て練 習 す る 。 十 一月 二 日 ( 火) 昼 か ら 佐 高 歓 迎 ス ト ー ム博 多 駅 に出 掛 け る 。 三日 ( 水V (金 ) 終 日雨。佐 高戦 も延 期 。 五日 寮 の バ ザ ー ・デ コ レ ー シ ョ ン ・文 化 展 な ど が 本 日 よ り 始 ま る 。 寮 の デ コ レ ー シ ョ ン は お 粗 末 な が ら 平 沢 貞 通 の "デ コ レ ー シ ョ ン " で お 茶 を 濁 し て お く 。 晩 餐 会 の 後 、 寮 生 劇 あ り 東 二 寮 の ﹁気 を 病 む 人 ﹂、 東 三 寮 の ﹁才 女 気 取 り ﹂ が 目 立 った 。 六日 ( 土) 午 後 か ら 対 佐 高 戦 あ り 。 延 長 戦 の結 果 三- 二 で敗 れ る 。 七日 ( 日) ( 七六) 二 十 七 周 年 記 念 福 高 大 運 動 会 開 催 。 舞 い歌 い踊 って 一日 を 過 ご す 。 我 が 二組 の仮 装 行 列 は ﹁ 美 女 と 野 獣 ﹂、 一組 は ﹁冒 険 ダ ン吉 ﹂。 最 後 、 大 乱 舞 で幕 を 閉 ず 。 十 二月 十 四 日 ( 火) 二学 期 の試 験 始 ま る 。 田村 先 生 、 中 村 先 生 の試 験 あ ゆ 。 放 課 後 、 体 育 館 で生 徒 大 会 。 ﹁ 大 学 法 案 ﹂ を 巡 っ て討 議 し た 結 果 、 福 高 は 明 日 か ら 即 刻 無 期 限 スト に突 入 す る こと に な る 。 十 五日 ( 水) 試 験 を ボ イ コ ット し て午 前 九 時 に体 育 館 に 集 合 。 昼 か ら福 岡 市 の目 抜 き 通 り に出 て街 頭 演 説 を し 、 市 民 に スト 支 援 を 訴 え る。 十 六日 ( 木) 九 大 の決 起 大 会 に参 加 。 デ モ行 進 に移 り 、 県 庁 前 で乱 舞 。 十七日 ( 金) 寮 の当 番 に 当 た り街 頭 に は 出 ず 。 午 後 三 時 か ら 生 徒 大 会 。 十 九 日 か ら 三 日 間 の試 験 を 受 く べき か 否 か に つき 討 議 し た 結 果 、 絶 対 多 数 で受 く べき で な いと 決 定 。 122 十 八日 ( 土) 昼 か ら 街 頭 に 出 て 、 宣 伝 ・署 名 ・資 金 カ ン パ 。 小 生 は 資 金 カ ンパ を 受 持 って大 い に収 穫 し た 。 四 百 円 以 上集 め た 。 四時 か ら ま た 生 徒 大 会 が あ り 、 明 日 か ら の試 験 は 受 け な い こと を 再 確 認 。 十九 日 ( 日) 今 日 か ら 午 前 と 午 後 の二 組 に 分 け 、 二組 は 午 後 か ら 天 神 町 に行 く 。 今 日 は 新 天 町 で主 に宣 伝 の方 を し た 。 二十 日 ( 月) 午 後 三時頃 から 生徒大 会 。試験 のことなど を討議 。 二十 一日 ( 火) 朝 か ら 夕 方 ま で生 徒 大 会 。 結 局 生 徒 の手 違 い の詫 び 状 を 校 長 に提 出 し て追 試 験 を し て 貰 う こと にな る 。 期 日 は未 定 。 昭 和 二十 四 年 一月 十 二 日 ( 水) 追 試 験 始 ま る 。 漢 文 ・物 理 ・倫 理 。 物 理 の問 題 は ﹁物 質 と は 何 か ﹂ 十 三日 ( 木) 心 理 学 ・国 語 。 十 四日 ( 金) 日本 史 ・地 学 。 日本 史 は ﹁荘 園 制 ﹂ の山 が 当 る 。 十五日 ( 土) 成 人 の 日 に つき 学 校 は休 み 。 ( 越 山 ) .英 語 ( 茗 荷 )。 ( 日 曜 日 な れ ど 試 験 あ り) 十六 日 ( 日) 化学 十七 日 ( 月) 英語 ( 井 坂 )・仏 語 ( 石) 二月 四 日 ( 金) 晩 、 時 野 谷 先 生 の所 に成 績 を 聞 き に 行 く 。 平 均点 七 十 一点 。 欠 点 な し 。 二十六 番。 七日 ( 月) ( 生 物 ) を 初 め て聞 く 。 三 年 生 送 別 全 寮 コ ン パ 。校 長 を 始 め 諸 先 生 を 招 き 盛 大 。 校 長 詩 吟 を 披 露す る。 十日 ( 木) 牧 川 先 生 の講 義 ( 七 七) 121 十九 日 ( 土) (月 ) 越 山 ・石 ・中 原 先 生 の授 業 を 最 後 に、 こ れ で福 高 に お け る 授 業 は 終 り 。 二 十 一日 三 学 期 の 試 験 始 ま る 。 井 坂 ・石 。 英 語 の 試 験 に 英 単 語 三 十 間 出 る 。 ま た英 文和 訳 の . . 国。 一。。8 冨 訂 轟 巴 、 、が 分 ら ず 。 ( 当 時 は そ の程 度 の レ ( 火) 原 。 ベ ル の 英 語 力 だ った か と 、 今 か ら 思 う と 恥 ず か し い ) 二十 二日 安 宅 ・穴 山 ・牧 川 。 二 十三 日 ( 水) ( 金) 永 井 ・中 沢 ( 数 学 ) ・西 二十 五日 田 村 ・時 野 谷 。 二十 ⊥ ハ日 ( 土) 越 山 ・茗 荷 ・中 村 。 こ れ で ず 臣P 十 二 時 半 か ら 講 堂 で送 別 式 。校 長 の名 調 子 を 拝 聴 。 終 って体 育 館 で お 別 れ の茶 話 会 。 二十 八 日 ( 月) (七 八 ) 寮 を 離 れ る に際 し 、次 の よ う な 稚 拙 な 漢 詩 を 作 って東 一寮 七室 ( 自 室) の壁 に落 書 す る 。 白 雨浦 然露吾 胸 萬 感山 父濃冊一日 生晶 相 将去寮 流離之 憂 流涕落 涙不知 道 三月三 日 ( 木) を去 る。 朝 七 時 起 床 し て鳥 飼 駅 ま で荷 物 を 運 び 、 一年 間 お 世 話 にな った 學 而 寮 註 (1) 宮 原 昭 二 郎 ﹁幻 の官 立 旧 制 長 崎 高 校 ﹂ ( 佐賀 高等 学 校 ﹃ 菊 葉﹄ 第 ( 佐 賀 高 校 文 甲 、 昭 和 二 十 三 年 入 学 )。 三 十 三 号 、 菊 葉 同 窓 会 編 、 平 成 六 年 )、 六 十 四 頁 。 資 料 提 供 ・牟 田 正 彦 氏 ( 長 崎 医 専 よ り 、 長 崎 高 校 第 二学 年 に編 ( 2) ﹃ 長崎 医学 百年史 ﹄( 長 崎 大 学 医 学 部 刊 、昭和 三十 六 年 )、七 七 四頁 。 資 料 提 供 ・井 手 一郎 氏 入 学 、 昭 和 二 十 二年 )。 ( 3) ﹃ 山 梨県教 育百年 史﹄ ( 第 三巻 、昭和後 期編 、山梨 県教育委 員会刊 、 功氏 ( 松 山 高 校 理 科 一組 、昭和 二十 五 年 卒 業 )。 昭 和 五 十 四年 )、 七 九 七 ー 七 九 八 頁 。 資 料 提 供 ・紺 田 ㎜ (4) 井 出 一郎 氏 の書 簡 。 (5) 同 右 。 (6) 同 右 、 並 び に同 氏 談 。 (7) 調 査 に 際 し ては 、 ﹃ 旧 制長崎 高等 学校 同窓会 名簿﹄ ( 昭 和 六 十 三年 、 井 出 一郎 氏 所 蔵 ) を 使 用 。 (8) ﹁名 簿 ﹂ に よ れ ば 、 女 子 が 在 籍 し て いた こ と が 判 明 す る。 戦 後 に お い て は 、 他 校 でも こ う し た 例 が 見 ら れ る 。 ■昭 和 二十 三 年 四 月 、 静 高 の門 を く ぐ った わ れ わ れ は 、 や や 大 げ さ に いえ ば 、 歴 史 的 な ク ラ ス で あ った 。 こ の年 、 静 高 開 開 以来 の こ と とし て、女子 学生 二名 が入学 した﹂ 佐 治 俊 彦 ﹁マ ル セ イ エーズ で 別 れ た ﹂ (﹃ 青 春 奏 つ へし ﹄ 1 上 甘立 静岡高 等学 校六十 周年 記念編 纂 。旧制 静岡 高等学校 同 窓会編 、昭和 五十 七年) 所収 、五六 二頁 。 (9) 藤 井 良 彦 氏 作 成 ( 福 岡 高 校 文 丙 、 昭 和 二 十 三 年 入 学 )。 な お 、資 料提供 も同 氏。 浩 氏談 。福岡高校 (10) 文 科 一組 と は 文 科 甲 類 の こ と で あ り 、 同 二 組 は 文 科 丙 類 を指 す 。 ち な み に、 文 科 乙 類 の ク ラ スは な か った ( 吉増 文 丙 、 昭 和 二 十 三年 入 学 )。 そ の他 、 吉 増 氏 か ら は 、 福 高 に 関 す る種 々 の資 料 提 供 が あ った こ と を 、 付 記 す る も の であ る 。 (11) 藤 井 良 彦 氏 所 蔵 。 (12) 漢 文 の問 題 に は 、 返 り 点 、 送 り 仮 名 が付 さ れ て いた が 、 ここ で は 省 略 した 。 ( 本 稿 を 草 す る にあ た り 、 多 く の方 々 か ら ご 教 示 を 賜 わ り 、 か つま た 資 料 を 提 供 し て 戴 い た 。 こ こ に 記 し て 、 謝 意 を 表 す る も の で あ る 。) ( 七 九)