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Providing Plastics as Solutions
コーポレートレポート
2014
2014年3月期
Providing Plastics as
Solutions
Providing Plastics as
▶
Solutions
経営理念
われわれ積水化成品グループは、
人間尊重と相互信頼を基本に全員経営を実践し、
“新しい幸せ”を目指して
常にイノベーションをし続けます
▶
目標
グローバルに顧客から信頼される
プラスチックス・ソリューション・カンパニー
私たちは、積水化成品創立50周年である2009年に、今後の50年もさらに発展していく道標として、
「積水化成品グループ100年ビジョン」を策定しました。
積水化成品の創業の精神や新たな経営理念をベースに、
「インダストリー」
「ヒューマンライフ」
「環境・エネルギー」の分野で
グローバルに事業展開するとともに、
「CSR」
「全員経営」をグループ全体に展開し、
「グローバルに顧客から信頼されるプラスチックス・ソリューション・カンパニー」を目指していきます。
Contents
2 Providing Plastics as Solutions
顧客企業に貢献する「プラスチックス」のソリューション
18 セグメント別事業概況
積水化成品グループには、食、住環境・土木などに関連する
「ヒューマンライフ(生活)分野」、家電・IT、輸送などに関連
する「インダストリー(工業)分野」の2つのセグメントがあり
ます。
積水化成品グループが提供する「ビジネスソリューション」の
数々をご紹介します。
8 積水化成品グループ At a Glance
積水化成品グループはプラスチックスを基軸素材として、世界
トップレベルの発泡技術を核に、
「ソリューション提案型」ビ
ジネスへの変革を目指しています。
10 100年ビジョン
2059年の創立100周年に目指す「グローバルに顧客から信頼
されるプラスチックス・ソリューション・カンパニー」について。
12 中期経営計画
「ENS2000-Challenge 」
20
CSRへの取り組み
22
コーポレート・ガバナンス
23
コンプライアンス体制・リスクマネジメント体制
24
連結財務ハイライト
26 積水化成品グループのネットワーク
28
会社情報・株式情報
14 社長メッセージ
Sekisui Plastics Co., Ltd.
1
顧客企業や社会に貢献する
「プラスチックス」の
ソリューション
積水化成品グループは、
「プラスチックス」に発泡・重合・押出・
成形加工といった付加価値を創造する技術をベースに、顧客企
業の業務改善、作業改善、効率化や、社会インフラの整備など、
「ビジネスソリューションを提案」することで価値を認められて
きました。
今後はグローバルレベルでビジネスソリューションを進化させて
いくために、組織や地域の枠を超えたチームを編成し、グルー
プ全体の資源や技術・ノウハウ、製品や顧客網を最大限活用
して、積水化成品グループのあらゆる製品・サービスを提案で
きるよう開発提案活動を変革していきます。
2
Sekisui Plastics Co., Ltd.
1
Providing Plastics
as Solutions
自動車の軽量化・安全性能に貢献。
より軽くより安全により効率的に。
各自動車メーカーの開発スタイルに合わせてきめ細かくサポートしています。
自動車部材では、燃費向上を目的とした軽
で、高い安全性能を追求しています。また、
量性や、搭乗者や歩行者を保護する衝撃吸
部材の二次加工や製品を安定して生産し供
収性など、多種多様にわたる品質要求をク
給するための成形加工拠点の拡充など、多
リアしなければなりません。積水化成品で
角的にお客様をサポートする体制を確立し
はポリスチレンとポリオレフィンの複合発泡
ています。現在はグローバル拠点を含めた
体である「ピオセラン」をはじめ、多様な
日本の全乗用車メーカーに部材を供給して
プラスチックス材料の中から適切な材料を
おり、世界中の自動車メーカーにご採用い
選定し、徹底した各種環境試験を行うこと
ただけるよう製品開発を進化していきます。
ツールボックス
Sekisui Plastics Co., Ltd.
3
2
Providing Plastics
as Solutions
“届けること”の周辺まで考えた物流を。
世界数十ヵ国への物流梱包のノウハウとさまざまな実験と
解析に基づいたソリューションを提供します。
自動車や電気製品の生産は今や世界の各国
また、同じ空間により多くの部品を積み込む
で行われており、部品の調達もグローバル
「詰め効率」を追求することで輸送効率を向
レベルになっています。その輸送条件は国
上させ、同時に部品を支える梱包材を減ら
や地 域によってさまざまですが、輸送する
すことができます。さらに、荷物の積み下ろ
部品の品質を損なうことなく届けるのが輸送
しや開梱作業にも配慮し、作業する人に負
の役割です。積水化成品では、暑い地域か
担をかけないことなど、より顧客満足の高い
ら寒い地域に送る場合など、輸送全般の条
ソリューションを提供するため、届けること
件を勘案して、最適な梱包設計を行います。
の周辺まで配慮した梱包を追求しています。
4
Sekisui Plastics Co., Ltd.
自動車部品輸送梱包材
3
Providing Plastics
as Solutions
IT技術に不可欠の部材を提供。
お客様のニーズに合わせた素材を。開発段階から
お客様と協力して、新たな製品を生み出しています。
「テクポリマー」は、積 水化 成 品 独自の懸
にその光拡散性能によって、液晶パネルの
濁重合技術を駆使して生まれた真球状微粒
光拡散フィルムや薄型テレビ・携帯端末な
子ポリマーです。「テクポリマー」は平均粒
どの表面にある映り込み防止フィルム、さ
子 径 を0.1 ~ 200ミ ク ロ ン(1ミ ク ロ ン=
らにはLED照明カバーなど、用途 が広 がっ
0.001 mm)の間で調整でき、粒子の形状
ています。お客様の知見や技術と組み合わ
制御や表面の改質制御など多種多様の技術
せることで「テクポリマー」はさらなる用途
を駆使することで、お客様のニーズに合っ
開発の可能性が広がっています。
た素材をカスタマイズ提 供しています。特
テクポリマー(粒子径0.1 ~ 200ミクロン)
Sekisui Plastics Co., Ltd.
5
4
Providing Plastics
as Solutions
日本発の“食べるダイヤモンド”を世界に。
「食」の流通で培った経験を活かして。日本の農産物の
輸出大国化に積水化成品の鮮度保持ノウハウが貢献します。
「食」に関する輸送は生産者から量販 店の
保 持シミュレーション」を駆使し、品温管
みならず、農水産物の産地直送など多様な
理のみならずコスト・環境面に配慮した適
ニーズに対応した輸送が求められています。
正梱包の提案を行うことで日本の高級農産
積水化成品では、食品流通やスーパー・コ
物の国外への産地直送宅配など、グローバ
ンビニなど顧客企業の物流課題解決などで
ル配送への取り組みにもグループ全体でき
培った豊富な経験をもとに、お客様のニー
め細かいニーズに対応する体制を整えてい
ズに最も適したコストと性能のバランスの良
ます。
いソリューション提案をしています。「鮮度
6
Sekisui Plastics Co., Ltd.
フルーツパック
5
Providing Plastics
as Solutions
屋上緑化で都市も省エネ、
クールダウン。
都市を襲うヒートアイランド現象。これを防ぐ屋上緑化にも、
発泡プラスチックスのソリューションが活きています。
年々高まる都市部のヒートアイランド現象。
30℃表面温度を下げることができます。こ
夏場の電力不足解消の意味からも屋上緑化
の他にも近年多発しているゲリラ豪雨によ
などの対策が求められています。積水化成
る道路の冠水被害を抑制するために、地下
品の屋上 緑化システムは、発泡プラスチッ
空間に構築する雨水貯留浸透槽など、都市
クスのリサイクル品を 特 殊 粉 砕した軽く、
部のヒートアイランド現象に対するインフラ
保水力に優れた素材をベースに、これまで
整 備に積水化成品のソリューションがお役
蓄積された土木建築分野の技術と経験を加
に立っています。
えて、建 物 の屋 上 部 を 緑 化 することで 約
雨水貯留浸透槽「アクアロード」
Sekisui Plastics Co., Ltd.
7
積水化成品グループ At a Glance
保有技術と製品
積水化成品グループは、世界トップレベルの発泡技術を核に、プラスチックスを基軸素材として、
人びとの暮らしのなかで役立ち、産業界にソリューションを提供し、低炭素社会の実現に貢献する製品をつくっています。
これからも、グローバルに顧客から信頼される「プラスチックス・ソリューション・カンパニー」を目指し、
暮らしと社会と環境を支えていきます。
ヒューマンライフ
主な製品
エスレンシート
エスレンビーズ
積水化成品グループの製品は、発泡プラ
スチックスの持つ軽量性・断熱性・緩
衝性といった特長を活かし、食品容器
をはじめとしたパッケージングや、断熱
材などの分野で、エンドユーザーや消費
食品容器
食品容器
流通資材
農水産資材
建築・住宅資材
土木資材
自動車部材
車輌部品梱包材
医療用部材
液晶用部材
家電製品・部品梱包材
コスメ用部材
リサイクル樹脂発泡品
植物由来樹脂発泡品
者のライフスタイルを変革してきた商品
に使われています。これからもさまざま
な生活シーンで、人々の暮らしの変革を
サポートする商品やサービスを提供して
いきます。
保有技術
発泡技術
インダストリー
主な製品
重合技術
ピオセラン
テクポリマー
テクノゲル
セルペット
ネオミクロレン
ライトロン
積水化成品グループは、「B to B」つま
押出技術
り企 業を顧 客として、その業 務 改善、
作業改善、効率化、顧客の製品システ
成形加工技術
ムの変革など、「ビジネスソリューション
を提案」することで価値を認められてき
ました。今後もグローバルレベルで顧客
企業へのビジネスソリューションを進化
させることで、産業の成長・発展に貢献
していきます。
環境・エネルギー
主な製品
エプスレム
バイオセルラー
積水化成品グループの製品は、これまでも省資源素材である
発泡プラスチックスを基軸に、低炭素社会の実現に貢献してき
ました。今後も大切な地球を守るために、環境良化に貢献す
る製品を開発していきます。
8
Sekisui Plastics Co., Ltd.
事業構造
積水化成品グループの事業は、
「ヒューマンライフ(生活)分野」と「インダストリー(工業)分野」の2つの事業セグメントで構成しています。
また日本以外の地域として、中国、
その他アジア、欧州、米州にて事業を展開しています。
事業セグメント
100年ビジョンの実現に向けて加速するグローバル展開
(2013年度売上高)
ヒューマンライフ分野
727 億円
欧州
インダストリー分野
中国
372 億円
インダストリー
分野
33.9%
米州
その他
アジア
ヒューマンライフ
分野
66.1%
9カ国・地域
2013年度
地域別売上高構成比(2013年度)
その他アジア 63
0
米州
中国 57
30
60
90
13
120
欧州
9
142
150
(億円)
プラスチックス・ソリューション・カンパニー
積水化成品グループは、従来の中間素材メーカー
としての「プロダクトアウト型」による既存顧客中
心の事業から、顧客・市場からのあらゆるニーズ
に対応する「ソリューション提案型」ビジネスへ
の変革を目指しています。そのために、組織や地
域の枠を超えたチームを編成し、グループ全体の
積水化成品
グループ
組織や地域の枠を
A部門
B会社
資源や技術・ノウハウ、製品や顧客網を最大限
活用して、積水化成品グループのあらゆる製品・
サービスを提供できるよう開発提案活動を変革し
顧客
チーム編成
超えたチーム編成で、
グループの全製品・
C部門
資源を活用して
顧客の困りごとを解決
ていきます。
Sekisui Plastics Co., Ltd.
9
100年ビジョン
積水化成品グループ100年ビジョン
中期経営計画「ENS2000-Challenge」は、この「積水化成品グループ100年ビジョン」に基づいています。
1 「積水化成品グループ100年ビジョン」
積水化成品グループが創立100周年
(2059年度)に目指す姿として、積水化成品の創業の精神や新たな経営理念をベー
スに、
「インダストリー」
「ヒューマンライフ」
「環境・エネルギー」の分野でグローバルに事業展開するとともに、
「CSR」
「全員経営」をグループ全体に展開し、
「グローバルに顧客から信頼されるプラスチックス・ソリューション・カンパニー」
を目指していきます。
新たな経営理念
創業の精神
われわれ積水化成品グループは、人間尊重と相互信頼を基
本に全員経営を実践し、“新しい幸せ”を目指して常にイノベー
ションをし続けます
働く者の幸せのために
2 創立100周年(2059年度)に目指す姿
状態目標
企業ドメイン
積水化成品グループのソリューション
グローバルに
顧客から信頼される
プラスチックス・
ソリューション・カンパニー
プラスチックスを
基軸として
付加価値
創造技術と
システム化やノウハウ・
情報提供をもって
素材
技術
システム
規模目標
連結売上高
5,000億円以上
産 業 界 に 貢 献:顧客企業へのビジネスソリューションを提案することで、産業の成長・発展に貢献します
生活変革に貢献:その貢献が人々のライフスタイルの変革にもつながり
地球環境に貢献:同時に地球環境の良化も目指していきます
3 事業ビジョン
− 3つの事業分野で「プラスチックス・ソリューション」をグローバルに展開
連結売上高
創立50周年
2009年度
1,007億円
グループ員数
2,257名
715億円
292億円
2009
10
Sekisui Plastics Co., Ltd.
連結売上高
創立100周年
2059年度
5,000億円
以上
グループ員数
500億円以上
■ 環境&エネルギー
2,000
■ ヒューマンライフ
2,500
■ インダストリー
億円以上
8,000名
億円以上
2059
4 CSRビジョン―人と環境を大切に 夢をふくらませる積水化成品グループ
私たち積水化成品グループは、経営理念の実践を通して地球環境を含むすべてのステークホルダーに対して社会的
責任を果たし、グローバルに社会の持続的発展に貢献します。
ステークホルダーに対する責任
ステークホルダー
積水化成品グループの果たすべき責任
お客様への責任
安全・安心な製品を供給するとともに、常に新しい機能・価値を創造し、お客様の課題解決に役立つ
素材・サービスをシステム発想で提供することにより、人々のより良い暮らしに貢献します。
グループ員への責任
人間尊重と相互信頼を大切にし、働く者の幸せを追求します。
そのため、特に能力開発、評価への公平性を高め、健康・安全に働ける職場環境づくりや仕事と家庭
の両立に取り組みます。
地域社会への責任
株主様への責任
地域にとって安全な事業場であることを最重要に考えます。
さらに、地域社会の一員として、地域の皆様に信頼され、親しまれる企業を目指します。
企業価値の向上に努め、株主様へ還元することで期待に応えます。
また、積極的な経営情報の開示、株主様との対話を重視していきます。
取引先様への責任
誠実をモットーとし、公平・公正な取引を通じて取引先様との信頼関係を構築します。
また、取引先様にとってより良きパートナーとして共存共栄を目指します。
地球環境への責任
大切な地球を守るために環境良化に積極的に取り組みます。
特に、省資源素材である発泡プラスチックスを中心に循環型社会の発展、低炭素化に貢献します。
5 カルチャービジョン―「全員経営」で人も会社も成長する
積水化成品の発展を支えたカルチャーやDNA
「起業家・事業家精神」…イノベーティブな考え方や活動
エスレンビーズ・エスレンシートをはじめとしたパッケージングのみならず、自動車部材・液晶部材にいたるまで、顧客企業への提案
を通じて、エンドユーザーや消費者のライフスタイルを変革する商品を時代に先駆けて開発・上市してきました。
初代経営者である福本正雄が提唱した「全員参加経営」…役員や社員が一体となった活動
職制を超えた関係や場づくりで、自由な意見と相互の研鑽による社員の成長が会社の成長につながってきました。以前行われていた
「ジュニアボード*1」や、現在のSKG改善活動*2の前身ともいえる「グループ改善活動*3」も、そのうちのひとつといえます。
*1 ジュニアボード(青年重役会):若手社員が主体となり経営参画に向け勉強・研鑽する場として1962年につくられた社業推進会を支える5委員会のひとつ。
*2 SKG改善活動:2006年に開始したグループ改善活動。現在グループ会社全体で200を超えるグループが活動を行っている。
*3 グループ改善活動:1968年に導入された当社独自の改善活動。一般に行われているQC活動より幅広くテーマを選定するのが特徴。
■ 全員経営とは
個性や個人の
強みを活かす
(個の力)
多様性を尊重し、
チームとして結集する
(チームの力)
目指す姿の想いの
共有化・
ベクトル合わせ
それぞれが
グループの
方向性を認識する
グループ全体の
目標達成につながる
人も会社も
成長する
目標を設定し
達成する
Sekisui Plastics Co., Ltd.
11
中期経営計画「ENS2000-Challenge」
ENS2000-Challenge
中期経営計画の概要
ENS2000-Challenge
「ビジネスモデル変革と
収益構造改革のスピードアップ」
前中期経営計画で掲げた
2019年度売上2,000億円に向けた
成長路線に再チャレンジ
中期経営計画 コンセプト
ビジネスモデル変革
収益構造改革
「プロダクトアウト型」による既存顧客中
心の事業から、顧客からのあらゆるニー
ズに対応する「ソリューション提案型」
ビジネスへの変革
日本国内の事業においては、生産体制の
適正化や地域顧客密着をベースとした販
売体制に移行し、現要員の多能工化促進
でグループ全体の要員を抑制
組織や地域の枠を超えたチーム活動も含
めて顧客のトータルニーズを発掘して対
応し、これを新たな顧客・市場にも展開
グローバル市場に対しては、前中期経営
計画期間で採用した各国人材と日本国内
からの販売・開発人員のシフトにより、
収益拡大を加速
定量目標(単位:億円)
2013年度実績
2014年度計画
2015年度計画
売上高
1,099.2
1,160.0
1,200.0
(国外売上高)
(対売上高比率)
(142.2)
(12.9%)
(210.0)
(18.1%)
(220.0)
(18.3%)
営業利益
(対売上高比率)
21.2
(1.9%)
36.0
(3.1%)
42.0
(3.5%)
経常利益
22.1
33.0
39.0
当期純利益
12.6
20.0
24.0
2014年度より国外グループ会社の決算期を日本と合わせるため、2014年度の国外グループ会社は15ヵ月決算で計画に織り込んでいる。
投資政策(単位:億円)
2013年度実績
設備投資額
2014年度計画
34.4
■ 3 ヵ年投資政策
・ 2013 ~ 2015年の設備投資総額は120億円以内に厳選し、償却範囲内に抑制する。
国内外成形加工拠点の拡充、物流改革の自社倉庫建設など戦略投資を優先。
12
Sekisui Plastics Co., Ltd.
42.0
3 ヵ年計画 累計
118.8
重点施策
1
組織改革を活かした顧客トータルニーズ対応型ビジネスへの変革
2
国内外グループ会社の収益改善による営業利益率アップ
3
コストダウン活動の成果刈り取りと投入資源(人・設備)の戦略的活用
・ 新事業本部体制とCSチームを融合した顧客数・売上の拡大
・ グローバル収益拡大のスピードアップと国内地域代表会社の事業構造改革
・ DH活動の水平展開促進と人員のフレキシブル配分対応
4
新製品・新事業の上市・収益貢献の促進
5
グローバル展開や市場開拓をリードする、積極性・バイタリティのある人材の育成
※CS(Cross-functional Solution)チーム…
顧客やテーマごとに組織や地域の枠を超えたチーム編成により、ビジネスモデルを構築する。
※DH(Development Heart and soul)活動…
設備・人・モノ・プロセスのあるべき姿を極限まで追及する生産性向上・生産革新活動。
2014年度からの新事業本部体制
第1事業本部=生活分野、第2事業本部=工業分野と、市場別組織を明確にし、プラスチックス・ソ
リューション・カンパニーとしての事業展開をスピードアップする。
第1事業本部
第1事業本部
樹脂事業部
樹脂事業部
シート事業部
シート事業部
第2事業本部
産業資材事業部
生活資材事業部
第2事業本部
輸送機器資材事業部
産業資材事業部
流通資材事業部
輸送機器資材事業部
グローバル事業部
機能性発泡事業部
第3事業本部
機能性ポリマー事業部
機能性ポリマー事業部
化学品事業部
化学品事業部
Sekisui Plastics Co., Ltd.
13
社長メッセージ
代表取締役社長 柏原 正人
社長就任のご挨拶
2014年6月24日付けで、積水化成品工業株式会社代表取締役社長に就任しました柏原正人です。
私は、1983年に技術者として当社に入社しました。入社以来、多種多様なテーマに取り組みましたが、特にテク
ポリマーに代表される機能材料の研究開発とその事業に携わることで、家電・IT関連や塗料関連、化粧品関連など
いろいろな市場のお客様と一緒になってモノづくりをする楽しさと重要性を学びました。その後、当社の基幹事業
であるエスレンビーズ・エスレンシートを扱う事業部門での統括業務に従事した後、2013年に副社長を務め、この
たび代表取締役社長として、積水化成品グループの陣頭指揮を執ることとなりました。
積水化成品グループは、国内・国外で広くプラスチックス関連事業を展開し、社会に貢献しておりますが、これ
からも創業の精神と経営理念をベースに策定した「積水化成品グループ100年ビジョン」に沿って事業を展開し、全
員経営でお客様のニーズにお応えした製品を開発・提供し続け、
「グローバルに顧客から信頼されるプラスチックス・
ソリューション・カンパニー」を目指していく所存ですので、ステークホルダーの皆様におかれましては、引き続き、
ご支援とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
14
Sekisui Plastics Co., Ltd.
2013年度の事業報告
場開拓を推進します。グローバル事業については、成長
が見込まれるアジア・北米地域への資源投入を加速し、
収益拡大のスピードアップを図るとともに、日本では、
積水化成品グループは2013年度から3 ヵ年中期経営計
収益改善に向け地域グループ会社の事業構造改革を進め
画
「ENS2000-Challenge」を策定し、連結売上高目標1,200
ます。さらに生産コストの上昇に対しては、生産性向上・
億円の再チャレンジに向け、施策を着実に推進してきまし
生産革新活動である「DH活動」の成果刈り取りを急ぎ、
た。2013年度は、円高是正による原燃料価格の高騰や
人員や投資の最適配分を図る一方で、原材料価格の変動
電気料金値上げの影響など厳しい収益環境のなか、工業
に対応した適切な製品価格の改定を行います。
分野の日本での需要回復とグローバル展開の進展、さら
一方、新製品・新事業については、
「顧客ニーズ収集シ
に全グループあげての徹底したコスト削減にも継続して取
ステム」を活用したニーズから全社テーマを選定し、
「TCS
り組みました。
チーム」を結成して技術開発のスピードアップと収益貢献
その結果、前期比では増収増益となったものの、生活
の促進を図ります。人材の育成については、2013年度に
分野における末端市場向け製品の価格改定の遅れがあっ
「開発営業力強化塾」を推進したのに続き、2014年度は
た影響などから、営業利益・当期利益は期初に掲げた計
「積水化成品塾」を開講し、積極性・バイタリティあふれ
画値に届かず課題を残す結果となりました。
るグローバル人材を育成していきます。
2014年度の重点施策
2014年度の日本の経済環境につきましては、消費税率
引き上げに伴う駆け込み需要の反動の影響から次第に持
ち直し、緩やかな景気回復が期待される一方で、原燃料
価格の高止まりや、電気料金値上げの影響など、当社グ
ループを取り巻く環境は依然として厳しい状況が続くもの
と予想されます。
積水化成品グループでは、
「ENS2000-Challenge」の2
年目を迎え、重点施策をスピードアップして推進していき
ます。まず、2014年度から市場別組織を明確にすべく新
たに再編した事業本部体制をベースに、組織や地域の枠
「開発営業力強化塾」修了証の授与
を超えた「CSチーム」を融合し、顧客トータルニーズ対
応型ビジネスへの変革を進めることで、新たな顧客・市
Sekisui Plastics Co., Ltd.
15
社長メッセージ
目標達成に向けた具体的な戦略
て分野ごと、地域ごとの「CSチーム」を発足し、新市場・
新用途の開拓や成功事例の横展開をスピードアップする
とともに、事業部はナショナルブランド、地域代表グルー
日本では、新設した「生活資材事業部」と地域代表グ
プ会社は地場商権とテリトリーを明確にすることで、生活
ループ会社が連携し、積水化成品グループのあらゆる製
分野におけるグループ全体の効率的な販売体系を整備し
品・サービスをより効率的にソリューション提案する体制
ていきます。
を構築しています。積水化成品グループは、2013年10月
に設立した「積水化成品東北」や2014年度に設立予定の
関東地区新会社を含め、北は北海道から南は沖縄まで地
域代表会社を整備しました。
生活資材事業部が主体となっ
生活資材事業部
地域代表グループ会社
物 流 分 野
鮮度保持資材
食品宅配資材
積水化成品
北海道
積水化成品中部
( )
分社化設立
2013年10月
容器包装分野
弁当折箱、耐熱食品容器
ファストフード容器
積水化成品東北
積水技研
積水化成品山口
関東地区…
2014年10月
統合新設予定
備品什器分野
コンビニ商品陳列資材
店舗設備等
積水化成品四国
宣伝広告分野
POPパネル
16
Sekisui Plastics Co., Ltd.
積水化成品九州
積水化成品沖縄
グローバル市場における収益拡大スピードアップのカギ
態が続いているため、増設を前倒しで推進します。また、
は引き続き成形加工拠点の拡充です。日本では原料から
インドネシア・台湾などにおいても成形加工拠点の設立
加工品までグループ一貫体制で顧客への供給体制を整え
を推進中です。一方、米国においては、自動車メーカー
ていますが、日本以外では成形加工はグループ外の企業
への部品供給を目的に設立した成形加工工場の稼働が
に委託し、それを買い上げて顧客に販売するというスタ
好調に推移していることから、2013年度に生産設備を増
イルを採っていました。しかし、この方式は顧客に対しソ
強し、今後も設備増強や他拠点の新設を進めます。これ
リューション提案をする際のスピードや品質保証の面で
ら重点地域においては、積水化成品からの出向・派遣要
ネックとなっていました。そのため、現在世界中での成形
員の増員も含め、積水化成品グループの総力をあげて収
加工拠点の構築を進めており、アジアでは2013年3月にタ
益拡大をスピードアップしていきます。
イの成形加工工場が稼働を開始しましたが、フル稼働状
中 国
蘇州:2016年度に成形加工工場増設を検討中
韓 国
成形加工工場の新設を検討中
台 湾
台中:2014年度に成形加工工場を新設
タ イ
サラブリ:2013年度の成形加工工場の新設に加え、2014年度に
同工場を増設
中 部:成形加工工場の新設を検討中
インドネシア
ジャカルタ:2015年度に成形加工工場を新設
アメリカ
テネシー:2013年度の成形加工工場の増設に加え、新たな増設を
2014年度に実施
ミシガン:2013年度に販売拠点を新設
北 部:成形加工工場の新設を検討中
生産拠点 生産・販売拠点
販売拠点 建設中・検討中
いずれも日本を除く
Sekisui Plastics Co., Ltd.
17
セグメント別事業概況
ヒューマンライフ(生活)分野
市場環境と業績
水産関連の需要は低調ながら、建材・土木関連は住宅・公共投資や東北復興
によって堅調に推移し、農産・食品・流通関連も底堅い需要に支えられました。
売上高
(億円)
800
687.8
727.0
710.0
600
「エスレンビーズ」
(発泡性ポリスチレンビーズ)や、
「エスレンシート」
(発泡
ポリスチレンシート)の売上は前期を上回りました。一方、前期後半で高騰し
た原材料価格に対する製品価格の改定については、グループ会社での成形加
工品を中心に遅れが生じました。
400
200
0
戦略と施策
◦原料価格上昇に対する適切な対応。
◦DH活動(人や設備の効率改革、購買・物流費の削減)を全グループ会社
で推進し、コスト改革。
◦新設の「生活資材事業部」と地域グループ会社が協働して、グループ製商
品の拡販をスピードアップ。
◦省エネ技術(成形・EPS・PSP)の開発、養殖産業などCSチームでの関連
商品拡販。
2012
(実績)
日本国内では水産市場が縮小する一方、養殖魚を中心に国外への輸出がます
ます増加しています。有力な養殖事業者は6次産業化による事業拡大を図ってお
り、新たな資材需要が見込まれています。積水化成品グループでは「養殖産業
CSチーム」において、養殖業界で著名な近畿大学と連携し、同大学のチャネル
を積極的に活用して、日本各地の有力養殖事業者に対してソリューション提案を
行っています。輸送条件に適した資材の提供はもちろん養殖加工設備の導入や
高効率養殖の支援、さらにはグローバル展開やブランドデザインの支援まで、ハー
ドとソフトの両面から養殖事業者への提案を推進しています。
18
Sekisui Plastics Co., Ltd.
2014
(年度)
(計画)
経常利益
(億円)
20
17.0
15
13.4
10.5
10
5
0
2012
(実績)
「CSチームで養殖事業者へ
ソリューション提案しています」
2013
(実績)
2013
(実績)
2014
(計画)
(年度)
インダストリー(工業)分野
市場環境と業績
売上高
(億円)
自動車関連では、日本での部材用途で「ピオセラン」
(ポリスチレン・ポリオ
500
レフィン複合樹脂発泡体)が着実に採用を拡大し、国外での部材や部品搬送
400
資材用途における新規受注の効果もあり、好調に推移しました。家電・IT関連
300
では、液晶パネルや携帯端末部品向け搬送資材において日本では需要が回復
200
した一方で、国外での需要は減少しました。
「テクポリマー」
(有機微粒子ポリ
マー)は、液晶パネルなど光拡散用途での需要が回復し、照明など新たな用
途での需要開拓も寄与し売上高は大幅に増加しました。
戦略と施策
◦家電・IT関連では、テクポリマーの高付加価値用途開発と、中韓台を中心
にスマートフォンなど液晶パネル搬送資材の新規開拓、エアコンなど高機
能発泡構造材の開発。
◦自動車関連では、日本・国外での自動車部材採用拡大と、次世代自動車
部材の開発。部品搬送資材は日本からの搬送から国外での現地部品調達、
国外→国外の搬送需要にシフトして拡大。
450.0
330.0
372.2
100
0
2012
(実績)
2013
(実績)
2014
(年度)
(計画)
経常利益
(億円)
25
23.0
20
15
17.1
12.2
10
5
0
2012
(実績)
2013
(実績)
2014
(年度)
(計画)
「CFRPと発泡体の複合構造部材を
開発しています」
CFRP(炭素繊維強化プラスチック)は、軽量で高強度な素材であり、
自動車部材や産業用構造材などで今後大きな需要拡大が見込まれる一
方、CFRP材料費や加工費などの低コスト化という課題を抱えています。
当社では、アクリル発泡体である「フォーマック」など、当社の保有する
発泡体とCFRPとの複合構造部材を開発することにより、強度アップや軽
量化などの性能向上とともに、コスト削減と生産性向上が可能と考え、
TCS(Technical CS)チームを発足し、営業・技術一体で商品開発をスピー
自動車トランクリッドのサンプル
ドアップしています。
Sekisui Plastics Co., Ltd.
19
CSRへの取り組み
当社グループは、2009年10月に策定した「積水化成品グループ100年ビジョン」において、
「人
と環境を大切に 夢をふくらませる積水化成品グループ」というCSR宣言を掲げ、地球環境を
含むすべてのステークホルダーに対して社会的責任を果たし、グローバルに社会の持続的発展
に貢献すべく取り組んでいます。
「グリーンカーテン活動」と「グリーンウェイブ活動」
グループ全体で統一したテーマに基づく環
境貢献活動として、環境省が夏の節電・CO2
削減対策として推奨している「グリーンカーテ
ン活動」を実施しています。2013年度は国外
を含む32事業所で実施し、各地方自治体主催
の「グリーンカーテンフォトコンテスト」にも
参加しました。また、環境省などが参加を呼
びかけている「グリーンウェイブ活動」
(生物
多様性の保護のために、世界で同時に実施さ
れる植樹活動)にも取り組んでいます。2013
年度はグループ会社20社が環境省ホームペー
ジに登録、32事業所が活動に参加し、樹木や
花の苗を植栽しました。
滋賀県の環境を保護する活動
2012年7月に公益財団法人淡海文化振興財
団の「未来ファンドおうみ」に「積水化成品基
金」を開設し、採択団体として、
「特定非営
利活動法人甲賀の環境・里山元気会」が選ば
れました。2013年度は積水化成品グループも
協力して同団体のボランティア活動に参加しま
した。2014年度も引き続き同団体に助成を行
い、活動を継続します。また、滋賀県が主催
する「エイリアン・バスター事業」
(特定外来
生物の駆除)への参加なども継続して推進し
ています。
20
Sekisui Plastics Co., Ltd.
東日本大震災復興に向けた取り組み
積水化成品グループは、東日本大震災に対
する支援の一環として、救援物資の寄贈や義
援金の寄付をはじめ、被災地でのボランティ
ア活動の参加支援を行ってきました。2013年
度は当年10月に設立した「積水化成品東北」
や「東北復興CSチーム」を中心に、事業活動
による寄与が本格化しました。特に復興道路
に関しては、工事を短期間で行うことができ
る「EPS土木工法」などで貢献しています。今
後は土木関連に加えて農水産関連事業の復興
に対しても、トータルソリューション提案を進
めることで早期復興に貢献していきます。
地域密着型の貢献運動
積水化成品グループ各社では、地域密着型の貢献運動を実施しています。2013年度は社業推進会との協働で大阪本
社周辺(中之島公園)や東京本部周辺(新宿中央通り)などの清掃活動を行いました。今後も地域の皆様のニーズを
捉え、イベント支援活動や環境保全活動に尽力していきます。
Sekisui Plastics Co., Ltd.
21
コーポレート・ガバナンス
当社は、経営の透明性と健全性を確保し、経営環境の変化に即応できる経営体制の確立を、経
営上の重要な課題と位置づけています。また、市場に評価される経営を目指し、経営トップが
積極的にIR活動を推進して株主に対するアカウンタビリティーを果たすことにより、結果的に
コーポレート・ガバナンスの推進につながると考えています。
ガバナンス体制の特徴
役員一覧
当社は、以下の各機関で構成される統治機構によって、業務執行、監督・監査を行っています。
2014年6月24日現在
取締役は7名(うち社外取締役1名)から成り、経営の意思決定を合理的かつ効率的に行うことを目
取締役
指しています。重要案件については、取締役会や常務会で決定する仕組みとなっています。また、重
代表取締役社長
柏原 正人
要な経営テーマについては各委員会を設置し、事業本部制を補完しつつスピーディーで合理的な意思
取締役
佐野 芳秀
決定を目指すとともに、コンプライアンス・倫理等について相互牽制も果たしています。なお、取締
取締役
辻村 博志
役会における経営の意思決定機能の最適化をはかるとともに、業務執行とその監督機能の分離をす
取締役
池垣 徹哉
すめ、それぞれの機能を強化するため、2013年6月より執行役員制度を採用し、経営陣の責任をより
取締役
佐々木雅伸
一層明確にするとともに、経営環境の変化に対し迅速に対応するため、2014年6月より取締役の任期
取締役相談役
小野 惠造
を1年としました。
社外取締役
網本 勝彌
当社の社外取締役は、企業経営者としての豊富な経験と高い見識を通じて、当社の経営全般にわ
監査役
たる監督機能および助言機能という重要な役割を担っています。
社外取締役に対する情報伝達体制として、取締役会審議事項について経営企画部から事前に資料
を渡して説明するとともに、特に重要な議案については社内取締役により十分な説明を行っています。
監査役会と内部監査
常勤監査役
守屋 雅之
常勤監査役
沼倉 克則
社外監査役
辻 清孝
社外監査役
長濱 守信
社外監査役
高坂 敬三
当社は、監査役制度を採用しており、取締役会および監査役会により、業務執行の監視、監督を行っ
ています。監査役5名のうち社外監査役は3名であり、監査役または監査役会への適時適切な重要事
項の報告体制を整備することにより、監査機能を強化し、経営判断の合理性・透明性・公正性を確
保しています。さらに「内部統制システムに関する基本方針」に基づき、内部監査や内部統制システ
ムの運用状況等を実施する監査室をはじめとした内部統制体制の確立、監査室と監査役の連携など
の諸施策を通じ、経営の監視・監督機能の強化に努めています。
株主総会
選任・解任
選任・解任
取締役会
取締役7名
監査役会
監査役5名
業務監査
(社内6名)(社外1名)
選定・監督
(常勤2名)(社外3名)
会計監査
代表取締役社長
会計監査人
諮問機関
常務会
(重要案件の審議)
選任・解任
選任・解任
会計監査
執行役員13名
(うち、取締役兼務6名)
CSR統括委員会
コンプライアンス委員会等
RC内部監査委員会
監査室
各委員会
内部監査
22
Sekisui Plastics Co., Ltd.
(連携)
各本部
各部門
子会社
内部監査
コンプライアンス体制・リスクマネジメント体制
当社は、企業倫理を浸透・定着させ、法令遵守に反する行為を防止し、コンプライアンスの強
化を進めています。また、事業にかかるリスクについては、管理体制の向上と啓蒙活動の推進
で対応策を講じています。
コンプライアンス体制
リスクマネジメント体制
当社ではコンプライアンス委員会を設置し、法令遵守を維持する体制を整えています。コ
当社は、品質、安全、環境および情報セキュ
ンプライアンス委員会は、年2回定期的に会議を開催しており、当社グループにおけるコンプ
リティ等にかかるリスクについては、各規則を
ライアンスに関する問題等を審議しています。また、グループ会社にはコンプライアンス責任
制定し、それぞれ該当する委員会においてリ
者を置き、連携を図っています。さらに、一定規模のグループ会社では当社と同様にコンプ
スク管理を行い、他のリスクに関しては各部門
ライアンス委員会を設置しています。
長による自律的な管理を基本とし、リスクの
企業の社会的責任を遂行するため、内部通報窓口としてコンプライアンス委員会事務局お
よび顧問弁護士に通じるホットラインを設け、公正で活力ある組織の構築に努めています。
対応策を講じています。
また、
「危機管理マニュアル」を策定し、役
また、企業経営や日常業務に関して経営上の判断の参考とするため、法律事務所と顧問契約
員および社員等に周知徹底させることで、リス
を締結し、必要に応じて指導および助言を随時受ける体制としています。
クの発生防止に努めるとともに、有事におい
ては、
「緊急事態対応措置要項」により、社長
を本部長とする「緊急対策本部」が統括して
危機管理にあたります。
保安安全衛生の取り組み
従業員、地域住民の方々の安全と健康を最優先に考え、
事故や災害の未然防止に重点を置いた活動を行っています。
▪ 保安活動
▪ 安全衛生活動
▪ 安全道場
当社グループの保安活動方針、
「事業所
トップと従業員の一人ひとりが一体となり保
安活動を徹底して、無事故・無災害を達成
する」、
「チョコ手出し危険箇所の抽出を継
続し、潜在危険要因の排除を定着させる」
に従って、職場単位による安全パトロール
やトップによる職場巡回に加えて、次の保
安活動を実施しています。
従業員の能力やスキルの向上を図り、安
全と健康の維持向上を目指し、定期的な研
修、安全教育や救急処置の訓練を実施して
います。
また、すべてのグループ会社でリスクアセ
スメントを実施し、職場に潜む危険性また
は有害性等のリスク除去および低減を図っ
ています。どうしても除去しきれなかった残
留リスクは、事業所で共有化し、安全意識
を高めて、職場の安全性向上に努めていま
す。
一人ひとりの安全意識の向上と安全技能
を伝承(基本動作の習得)する教育施設と
して、災害時の擬似体感・体験ができる安
全道場を国内5ヵ所に設置しています。
定期的に体感教育を実施し、すべての従
業員が安全の基本を学ぶ場として活用して
います。
1 事業所トップとの面談
事業所トップが一人ひとりと安全についての面談を実施
しています。事業所によっては、個人の行動特性を定
量的に把握するために、中央労働災害防止協会が実施
している安全行動調査の結果を面談に活用しています。
2「一日安全責任者」の任命
すべてのグループ会社で「一日安全責任者」を任命し、
安全に対する責任と意識の向上を図るとともに、不安
全状態の洗出しと是正を図っています。
3 生産セクション別の安全会議
類似設備、類似作業のあるグループ会社の幹部が集ま
り、設備や作業の共通する課題に対して、安全対策の
立案と実施を推進します。
Sekisui Plastics Co., Ltd.
23
連結財務ハイライト
2003
会計年度
2004
2005
2006
2007
会計年度:
売上高
¥78,448
¥85,244
¥89,254
¥94,896
¥98,561
営業利益
2,401
2,922
2,992
3,174
2,028
経常利益
2,271
2,839
3,049
2,924
1,463
当期純利益
1,426
1,634
1,800
1,868
712
設備投資額
2,617
3,551
5,568
4,293
4,281
減価償却費
3,422
3,296
3,250
3,720
4,050
研究開発費
1,791
1,770
1,914
1,998
2,034
総資産
¥84,488
¥86,641
¥91,900
¥94,869
¥91,342
純資産
̶
̶
̶
48,186
45,551
株主資本
43,742
44,514
46,437
̶
̶
有利子負債
12,445
11,597
12,441
11,298
12,196
¥ 13.86
¥ 16.00
¥ 17.71
¥ 18.92
純資産
433.43
444.98
468.83
481.19
455.82
配当金
7.00
7.00
7.00
8.00
8.00
会計年度末:
一株当たり情報:
当期純利益
¥
7.25
その他の指標:
売上高営業利益率(%)
3.1%
3.4%
3.4%
3.3%
2.1%
自己資本当期純利益率(ROE)
(%)
3.4
3.7
4.0
4.0
1.5
総資産経常利益率(ROA)
(%)
2.6
3.3
3.4
3.1
1.6
51.8
51.4
50.5
49.9
48.9
1,372
1,432
1,429
1,486
1,540
自己資本比率(%)
従業員数(人)
* 米ドル金額は、便宜上、2014年3月31日現在の東京外国為替市場での円相場1米ドル=102.92円で換算しています。
売上高
営業利益/売上高営業利益率
(億円)
(億円)
当期純利益/ ROE
(%)
1,200
60
6.0
1,000
50
5.0
800
40
4.0
(億円)
(%)
25
6.0
5.0
20
4.0
15
600
30
3.0
400
20
2.0
200
10
1.0
3.0
10
0
09
10
11
12
13
0
09
10
11
12
13
営業利益(左軸)
売上高営業利益率(右軸)
24
Sekisui Plastics Co., Ltd.
0
2.0
5
0
1.0
09
10
11
12
当期純利益(左軸)
ROE
(右軸)
13
0
2008
百万円
千米ドル*
2013
2009
2010
2011
2012
2013
¥96,102
¥100,744
¥101,418
¥101,350
¥101,784
¥109,923
$1,068,043
4,119
5,118
4,876
2,271
1,152
2,124
20,637
3,881
4,475
4,628
2,107
1,237
2,206
21,434
2,111
2,393
2,306
744
926
1,264
12,281
5,500
3,735
4,561
5,059
6,849
3,434
33,365
4,060
3,886
3,814
3,848
3,940
3,856
37,465
2,150
2,044
2,237
2,261
1,993
1,936
18,810
¥92,553
¥ 97,008
¥ 99,263
¥101,889
¥105,562
¥110,687
$1,075,466
45,285
46,848
48,165
48,911
50,929
54,036
525,029
̶
̶
̶
̶
̶
̶
̶
17,151
17,126
17,175
17,068
18,492
18,566
180,392
円
¥ 21.74
¥
25.29
¥
24.54
¥
7.92
¥ 9.86
¥
13.48
$ 0.13
467.38
488.64
502.81
510.63
531.84
568.26
5.52
10.00
10.00
10.00
6.00
4.00
7.00
0.06
4.3%
5.1%
4.8%
2.2%
1.1%
1.9%
4.7
5.3
5.0
1.6
1.9
2.5
4.2
4.7
4.7
2.1
1.2
2.0
48.0
47.4
47.6
47.1
47.4
48.0
1,568
1,637
1,719
1,757
1,813
1,833
総資産/ ROA
設備投資額と減価償却費
研究開発費
(億円)
(%)
1,250
5.0
75
25
1,000
4.0
60
20
750
3.0
45
15
500
2.0
30
10
250
1.0
15
5
0
米ドル *
09
10
11
総資産(左軸)
ROA
(右軸)
12
13
0
(億円)
0
(億円)
09
10
11
12
13
0
09
10
11
12
13
設備投資額
減価償却費
Sekisui Plastics Co., Ltd.
25
積水化成品グループのネットワーク(2014年7月31日現在)
⑫
●
⑩
●
●●
④
①
⑤●
●
⑥
③
⑦●
●
②
●
⑪
●
●
⑨
⑧
●
▪ グループ会社(グローバル)
韓 国
インドネシア
①
⑧
Sekisui Plastics Korea Co., Ltd.
(Hong-Ik Univ., Kangnam-Kwan, Banpo-dong)
8F, 215 Seochojungang-ro, Seocho-gu, Seoul, 137-802 Korea
電話:82-2-521-4100
PT. Sekisui Plastics Indonesia
Ruko CBD Jababeka-2, Block D No.8, Jalan Niaga Raya Kav. AA3
Cikarang, Bekasi 17750 Indonesia
電話:62-21-3327-3379
台 湾
シンガポール
②
台湾積水原聚股份有限公司
No.7 Tzu Chiang RD. Hsinchu Industrial Park,
Hsinchu Hsien, Taiwan
電話:886-3-598-3001
⑨
③
台湾積水迅達股份有限公司
4F-A, No.183 Zhouzi St., Neihu Hi-Technology Business Park,
Taipei City, 114 Taiwan
電話:886-2-8797-8355
中 国
④
天津積水化成品有限公司
No.26 Taishan Road, Hangu Modern Industrial Park,
TEDA, Tianjin, 300480 China
電話:86-22-6716-1801
⑤
積水化成品(蘇州)科技有限公司
No.10 Jingdong Street, Suzhou Industrial Park,
215121 China
電話:86-512-6936-5525
⑥
積水化成品(上海)国際貿易有限公司
Room 1004 Regus Shanghai Eco City 1788 West Nanjing Road,
Jing’an District, Shanghai, 200040 China
電話:86-21-6287-1827~9
香 港
⑦
26
積水化成品(香港)有限公司
Room 1003, 10/F, Yue Shing Commercial Building, 15-16
Queen Victoria Street, Central, Hong Kong
電話:852-2117-9831
Sekisui Plastics Co., Ltd.
Sekisui Plastics S.E.A. Pte. Ltd.
43, Shipyard Road, Singapore 628135
電話:65-6267-3214
タ イ
⑩
Sekisui Plastics (Thailand) Co., Ltd.
11th Floor Ramaland Building, 952 Rama 4 Road,
Suriyawong, Bangrak Bangkok, 10500 Thailand
電話:66-2632-8600
アメリカ
⑪
Sekisui Plastics U.S.A., Inc.
110 Clifton Way, Mt. Pleasant, TN 38474 U.S.A.
電話:1-931-379-0300
オランダ
⑫
Sekisui Plastics Europe B.V.
Bedrijvenpark Twente 449, 7602 KM, Almelo, The Netherlands
電話:31-546-473976
①
●
㉒
●
②
●
㉑
●
⑲
●
⑳
●
⑮
●
⑬
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❶●
❸●
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❷●
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▪ 事業所
❶
本 社
〒530-8565 大阪市北区西天満2丁目4番4号
堂島関電ビル
電話:(06)6365-3014(代表)
❷
東京本部
〒163-0727 東京都新宿区西新宿2丁目7番1号
小田急第一生命ビル
電話:(03)3347-9615(代表)
❸
総合研究所
〒632-8505 奈良県天理市森本町670番地
電話:(0743)65-0504
▪ グループ会社(日本)
①
株式会社積水化成品北海道
〒066-0075 北海道千歳市北信濃779-3
電話:(0123)23-5571
⑨
株式会社積水化成品埼玉
〒349-0133 埼玉県蓮田市閏戸4100
電話:(048)766-1433
⑯
株式会社積水化成品堺
〒590-0908 大阪府堺市堺区匠町1
電話:(072)320-9130
②
株式会社積水化成品東北
〒980-0803 仙台市青葉区国分町3-1-1
仙台第一生命ビル
電話:(022)262-4175
⑩
湘南積水工業株式会社
〒285-0812 千葉県佐倉市六崎581-1
電話:(043)484-2101
⑰
株式会社積水技研
〒664-0006 兵庫県伊丹市鴻池1-11-5
電話:(072)780-1501
③
株式会社積水化成品パッケージ
〒306-0223 茨城県古河市上砂井123
電話:(0280)92-5121
⑪
株式会社積水化成品佐倉
〒285-0812 千葉県佐倉市六崎581-1
電話:(043)483-7811
⑱
株式会社積水化成品天理
〒632-8505 奈良県天理市森本町670
電話:(0743)65-0501
④
セキスイウレタン加工株式会社
〒306-0235 茨城県古河市下辺見1250-4
電話:(0280)32-6522
⑫
株式会社積水化成品アグリシステム
〒163-0727 東京都新宿区西新宿2-7-1
小田急第一生命ビル
電話:(03)3347-9665
⑲
株式会社積水化成品山口
〒747-0833 山口県防府市大字浜方75-1
電話:(0835)23-1212
⑤
株式会社積水化成品関東
〒306-0235 茨城県古河市下辺見1336-2
電話:(0280)32-2411
⑬
⑳
株式会社積水化成品四国
〒795-0031 愛媛県大洲市多田甲140
電話:(0893)26-1111
⑥
株式会社積水化成品茨城
〒306-0405 茨城県猿島郡境町塚崎1370
電話:(0280)87-0515
株式会社積水化成品中部
〒460-0008 名古屋市中区栄3-1-1
広小路第一生命ビルディング
電話:(052)269-3595
㉑
株式会社積水化成品九州
〒810-0001 福岡市中央区天神4-1-1
電話:(092)771-3766
⑦
株式会社積水化成品栃木
〒322-0076 栃木県鹿沼市上日向1026-11
電話:(0289)62-5371
㉒
株式会社積水化成品沖縄
〒904-2205 沖縄県うるま市字栄野比
1178-2
電話:(098)972-5085
⑧
株式会社積水化成品群馬
〒370-0532 群馬県邑楽郡大泉町坂田3-3-1
電話:(0276)62-3361
⑭
株式会社積水化成品近江
〒528-0052 滋賀県甲賀市水口町宇川
1439-33
電話:(0748)62-7546
⑮
株式会社積水化成品滋賀
〒528-0056 滋賀県甲賀市水口町泉1259
電話:(0748)62-8701
Sekisui Plastics Co., Ltd.
27
会社情報(2014年3月31日現在)
商号
積水化成品工業株式会社
設立
1959年10月1日
資本金
16,533百万円
従業員数
1,833名(連結)
本社所在地
〒530-8565
大阪市北区西天満2丁目4番4号(堂島関電ビル)
電話:
(06)6365-3014(代表)
東京本部所在地
〒163-0727 東京都新宿区西新宿2丁目7番1号(小田急第一生命ビル)
電話:
(03)3347-9615(代表)
URL
http://www.sekisuiplastics.co.jp
株式情報(2014年3月31日現在)
▪ 株式・株主の状況
▪ 所有者別の株式分布状況(株数)
発行可能株式総数
249,502,000株
発行済株式総数
95,976,218株
1単元の株式の数
1,000株
株主数
4,971名
証券コード
4228
上場証券取引所
東京証券取引所 市場第一部
株主名簿管理人
三菱UFJ信託銀行株式会社
東京都千代田区丸の内1丁目4番5号
外国法人等
7,521千株
8.0%
50万株以上
2,995千株
金融機関
3.2%
22,177千株
23.7%
1千株以上
▪ 大株主の状況
株主名
所有株式数
(千株)
所有比率
(%)
20,337
21.74
第一生命保険株式会社
6,063
6.48
積水化成品従業員持株会
3,982
4.25
積水樹脂株式会社
2,839
3.03
大同生命保険株式会社
2,836
3.03
株式会社エフピコ
2,697
2.88
株式会社三菱東京UFJ銀行
2,655
2.83
ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー
2,532
2.70
旭化成ケミカルズ株式会社
2,500
2.67
住友化学株式会社
2,500
2.67
注:所有比率は、自己株式(2,441千株)を控除して計算しています。
Sekisui Plastics Co., Ltd.
927千株
1.0%
1千株未満
91千株
0.1%
その他の法人
39,281千株
500万株以上
42.0%
26,401千株
28.1%
100万株以上
34,095千株
36.2%
▪ 所有株数別分布状況(株数)
積水化学工業株式会社
28
14,470千株
個人・その他
15.4%
23,628千株
25.3%
5万株以上
15,985千株
注:自己株式
(2,441千株)を控除して計算しています。
17.0%
金融商品取引業者
50万株以上
5,195千株
5.6%
5万株以上
12,058千株
12.9%
1千株以上
15,236千株
16.3%
注:自己株式(2,441千株)を控除して計算しています。
1千株未満
88千株
0.1%
100万株以上
34,556千株
36.9%
500万株以上
26,401千株
28.2%
積水化成品工業のコミュニケーション
企業情報や株主・投資家情報をはじめ、当社製品の詳しい紹介や環境良化への取り組みなど、
最新の情報は当社ウェブサイトにも掲載しています。また、多くのステークホルダーの皆様に
積水化成品グループの取り組みをご理解いただくべく、2010年度からは従来の「環境報告書」
に代えて「CSRレポート」を発行しています。ぜひご一読ください。
積水化成品工業ウェブサイト
http://www.sekisuiplastics.co.jp/
株主・投資家情報ページ
http://www.sekisuiplastics.co.jp/ir/index/
CSRレポート 2014
人と環境を大切に
夢をふくらませる積水化成品グループ
CSRレポート
http://www.sekisuiplastics.co.jp/csr/report/
この資料に記載されている当社または当社グループの業績見通し、計画、経営戦略、事実の認識・評価等といった将来に関する記述は、現在入手可能な情報に
基づき当社の経営者が合理的と判断したものです。実際には、さまざまな要因によってこれらの記述とは大きく異なる結果が生じる可能性がありえます事をご了
承ください。また、新たな出来事、状況もしくは環境を反映し、将来の見通しを更新して公表する義務を負うものではありません。
積水化成品工業株式会社
http://www.sekisuiplastics.co.jp
1408SD248-5-3500
1308SD248-4-3500
1008SD248-1-2000
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