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仕様書 - 量子科学技術研究開発機構

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仕様書 - 量子科学技術研究開発機構
既設 ECH 電源設備のインターフェイス改修
仕様書
平成28年10月
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
核融合エネルギー研究開発部門 那珂核融合研究所
ITERプロジェクト部 RF加熱開発グループ
1. 一般仕様
1.1
件名
既設 ECH 電源設備のインターフェイス改修
1.2
概要
量子科学技術研究開発機構(以下「量研機構」という。
)では、超伝導トカマク装置(JT-60SA)の
建設が進められている。欧州が製作担当する ECH 電源機器(以下「新設 ECH 電源機器」という。
)の受
入れのため、再利用する既設 ECH 電源設備との制御、状態、警報信号を入出力するインターフェイス
の改修を行う。また、新設 ECH 電源機器の安定な受電、安全な運転ができるよう接地系の整備、改修
を行うものである。
1.3
契約範囲
電源機器接地系改修:1 式
電源機器制御系改修:1 式
1.4
納期
平成 29 年 2 月 24 日
1.5
納入場所及び納入条件
(1)納入場所
茨城県那珂市向山 801-1
量研機構 那珂核融合研究所
JT-60 加熱電源棟
RF 電源室Ⅰ
JT-60 実験棟
RF 増幅室Ⅱ
JT-60 制御棟
中央制御室
(2)納入条件
据付調整後渡し
1.6
検収条件
1.8 項に示す提出図書の確認及び 2.4 項に示す試験検査の合格をもって検収とする。
1.7
かし担保責任
検収後 1 年以内に設計、製作上のかしが発見された場合、無償にて速やかに改修、補修もしくは交
換を行うものとする。
1.8
提出図書
図書名
提出時期
部数
確認
全体工程表
契約後速やかに
1部
不要
確認図
製作開始前
1部
要
1部
不要
1部
要
※確認後コピー3 部提出のこと。
週間工程表
当該週の月曜午前中(前週実績、今週
予定、来週予定の 3 週間分)
作業要領書
作業開始前まで
※確認後コピー3 部提出のこと。
作業日報
作業日当日中
1部
不要
試験検査要領書
試験検査開始前
1部
要
3部
不要
※確認後コピー3 部提出のこと。
試験検査成績書
製作開始 2 週間前
※確認後コピー3 式提出のこと。
完成図
納入時
3部
不要
再委託承諾願
契約後速やかに
1部
要
(量研機構指定様式)
※下請負等ある場合に提出のこと。
打合せ議事録
打合せ後速やかに
1部
不要
その他、必要と認められた書類
随時
1部
不要
(提出場所)
量研機構
核融合エネルギー研究開発部門
ITERプロジェクト部
那珂核融合研究所
RF加熱開発グループ
(確認方法)
「確認」は次の方法で行う。
量研機構は、確認のために提出された図書を受領したときは、期限日を記載した受領印を押印して
返却する。また、当該期限までに審査を完了し、確認しない場合には修正を指示し、修正等を指示し
ないときは、確認したものとする。なお、再委託承諾願は、量研機構が確認後、書面にて回答する。
1.9
支給品及び貸与品
(1)支給品
なし
(2)貸与品
なし
1.10 品質管理
本件に係る設計・製作・据付等は、全て工程において十分な品質管理を行うこととする。
1.11 適用法規・規格基準
本業務を実施するに当たっては、以下の法令、規格、基準等を適用又は準用して行うこと。
(1)那珂核融合研究所電気工作物保安規程・規則
(2)那珂核融合研究所リスクアセスメント実施要領
(3)那珂核融合研究所放射線障害予防規程
(4)電気事業法
(5)労働基準法
(6)労働安全衛生法
(7)放射線障害防止法
(8)日本工業規格(JIS)
(9)電気設備技術基準
(10)電気学会電気規格調査会標準規格(JEC)
(11)日本電気工業会標準規格(JEM)
(12)日本電気協会規格内規定(JEAC-8001)
(13)日本電線工業規格(JCS)
(14)その他那珂核融合研究所内諸規程
(15)その他関係法令、規格、基準等
1.12 安全管理
本業務の実施に当たり、量研機構内で作業を実施する場合には、下記の一般安全管理及び放射
線管理を実施すること。
1.12.1
一般安全管理
(1)作業計画に際し綿密かつ無理のない工程を組み、材料、労働安全対策等の準備を行い、作業の安
全確保を最優先としつつ、迅速な進捗を図るものとする。また、作業遂行上既設物の保護、第三
者への損害防止も留意し、必要な措置を講ずるとともに、火災その他の事故防止に努めるものと
する。
(2)作業現場の安全衛生管理は、法令に従い受注者の責任において自主的に行うこと。
(3)受注者は、作業現場の見やすい位置に、作業責任者名及び連絡先等を表示すること。
(4)作業中は、常に整理整頓を心掛ける等、安全及び衛生面に十分留意すること。
(5)受注者は、作業内容及び作業中の安全について、事前に量研機構と十分な打合せを行った後、作
業に着手すること。
(6)受注者は、本作業に使用する機器、装置の中で地震等により安全を損なう恐れのあるものについ
ては、転倒防止対策等を施すこと。
1.12.2
放射線管理
(1)受注者は、管理区域内で作業を行う場合は、量研機構が定める放射線管理に関する規則等を
遵守しなければならない。
(2)受注者は、本作業期間中、心身ともに健康で身体に外傷のない作業員を従事させること。
(3)本作業を開始する前に、受注者側作業員は、量研機構が行う保安教育を受けること。ただし、
放射線に関する知識は、受注者側で教育すること。
(4)受注者は、放射線管理に関して量研機構の指示に従うこと。
1.13 グリーン購入法の推進
(1)本契約において、グリーン購入法(国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律)に適用
する環境物品(事務用品、OA 機器等)が発生する場合は、これを採用するものとする。
(2)本仕様に定める提出図書(納入印刷物)については、グリーン購入法の基本方針に定める「紙類」
の基準を満たしたものであること。
1.14 特記事項
(1)受注者は量研機構が量子科学技術の研究・開発を行う機関であるため、高い技術力及び高い信頼
性を社会的に求められていることを認識し、量研機構の規程等を遵守し安全性に配慮し業務を遂
行し得る能力を有する者を従事させること。
(2)仕様書の内容に不備がある場合には、受注者は直ちにその旨を申し出なければならない。それを
怠り受注者が独自の判断で仕様を決定して作業を行ったために起きた不都合は受注者の責任と
し、無償で交換するか又は修理すること。
(3)量研機構と受注者の間で打合せを行った際には、受注者側で議事録を作成し提出するものとする。
議事録の提出がない場合は、打合せの決定事項は量研機構の解釈を有効とする。
(4)量研機構からの文書又は口頭による質問事項は速やかに回答すること。ただし、口頭により回答
した場合には速やかに文書にて提出し、量研機構の確認を得ること。文書提出がない場合には、
回答に対する量研機構の解釈を有効とする。
(5)受注者は設計・製作を実施することにより取得した当該製品に関する各データ、技術情報、成果
その他の全ての資料及び情報を他に持ち出して、発表又は公開し、又は特定の第三者に対価を受
け、若しくは無償で提供することはできない。ただし、あらかじめ書面により量研機構の承認を
受けた場合はこの限りでない。
1.15 協議
本仕様書に記載されている事項及び本仕様書に記載のない事項について疑義が生じた場合は、量研
機構と協議の上、その決定に従うものとする。
2.
技術仕様
本既設 ECH 電源設備のインターフェイス改修は、新設 ECH 電源機器が安全に運転を行うための「電
源機器接地系改修」と既設 ECH 電源設備との制御インターフェイス実装のための「電源機器制御系改
修」を行うものである。
2.1
電源機器接地系改修の概要
本電源設備接地系改修は、今後 JT-60 実験棟 RF 増幅室Ⅱ(以下「RF 増幅室Ⅱ」という。
)へ製作・
据付が計画されている、新設 ECH 電源機器の接地系を整備するものである。機器個別に接地するため
の接地板を設け、既設基準接地端子盤へ接続するための接地線の引回し及び接地端子盤の製作・据付
を行うことで、高電圧接地系統の独立性を高め、安全な運転が可能になるよう接地回路の敷設・据付
を行うものである。
2.1.1
対象設備
新設 ECH 電源機器及び周辺機器:2 系統分
2.1.2
接地回路の敷設
(1)接地線(銅板)の敷設
RF 増幅室Ⅱの旧 LHRF-C 系エリアに新規で接地線(銅板)を 2 系統分敷設する。敷設場所は、旧 LHRF-C
系 5C、7C のピット内とする(図 2.1-1 参照)
。接地線(銅板)は、幅 300mm、厚さ 0.5mm とし、絶縁
処理を施すこと。敷設ルート上で固定が必要な箇所は、絶縁材等により固定をすること。また、接
地線(銅板)が直接ピットの底面に触れないようにすること。
(2)接地板の製作及び据付
接地板を製作し、2.2.2(1)で敷設した接地線(銅板)とビニル絶縁電線 IV 等(断面積 100mm2、絶
縁体色は緑とする。)で接続し、据え付ける(図 2.1-1 参照)。接地板は床面から碍子で浮かすこと。
接地板の据付位置、板面の取付けボルト径、個数(図 2.1-2 参照)などの詳細については量研機構
と別途協議すること。製作、据え付ける接地板は 4 枚(2 枚/1 系統)とする。
(3)接地端子盤の製作及び据付
接地端子盤を製作し据え付ける(図 2.1-1 参照)
。接地端子盤には、2.2.2(1)で敷設した 2 系統分
の接地線(銅板)の端末を接続すること。また、既設の基準接地端子盤を加工し、接地端子盤と銅
板等で接続すること。接地端子盤は、接地線(銅板)を増設することを考慮し製作、据え付けるこ
と。
2.1.3
既設接地線の撤去
旧 LHRF-C 系エリア 5C ピット内に敷設されている既設接地線(銅板)及び、C 系接地端子板(図 2.1-1
参照)に接続されている接地線の一部を撤去する。既設接地線(銅板)は、C 系接地端子板の接続部分で
取り外すこと。
図 2.1-1 接地回路敷設図
図 2.1-2 接地板接続図(参考)
2.2
電源機器制御系改修の概要
本電源機器制御系改修は、新設 ECH 電源機器に特高電源を供給する既設ガス遮断器#52LD(以
下「既設 GCB」という。)を制御する為の回路を PLC(プログラマブルロジックコントローラ)と、
リレー回路(以下「GCB 制御装置」という。
)で構築するものである。GCB 制御装置は、JT-60 加
熱電源棟 RF 電源室Ⅰ(以下「RF 電源室Ⅰ」という。
)と、JT-60 実験棟 RF 増幅室Ⅱ(以下「RF
増幅室Ⅱ」という。)に設置する。
RF 電源室Ⅰ(GCB ローカル制御装置)には主に制御シーケンス回路と、既設 GCB と既設の特高
受配電設備等及び新設 ECH 電源機器との制御、状態、警報の信号を入出力するインターフェイス
を実装する。
RF 増幅室Ⅱ(GCB リモート制御装置)には主に新設 ECH 電源機器及び上位の主制御システムの
高電圧制御 PLC(以下「HV-PLC」という。
)からの遠隔制御指令と、機器が設置されている現場
にある操作パネルからの手動制御指令を入力するためのインターフェイス及び GCB ローカル制
御装置からの状態と警報の信号を新設 ECH 電源機器、HV-PLC 及び操作パネルへ出力するための
インターフェイスを実装する。
GCB 制御装置には、JT-60 制御棟中央制御室(以下「中央制御室」という。
)にハードワイヤで
取り合う非常停止ボタン等の既設シーケンス回路(GCB 中央制御装置)が設置されており、これ
を一部改修し、再使用する。
GCB ローカル制御装置及び GCB リモート制御装置は、既設の制御盤内に設置する。なお、本制
御装置を実装する上で必要のない既設部品や既設配線などの撤去作業及び、盤内の配線作業(電
源回路、制御回路)と制御用盤間ケーブルの新規敷設及び既設ケーブルの敷設変更作業等は受注
者が行うものとする。
2.2.1
設置環境
(1)RF 電源室Ⅰ(屋内
周囲温度
4~40℃、周囲湿度
(2)RF 増幅室Ⅱ(屋内
周囲温度
2.2.2
50~85%
通常時空調あり)放射線障害防止法に定める第 2 種放射線管理区域
25~35℃、周囲湿度
(3)中央制御室(屋内
周囲温度
外気換気のみ)
25~60%
通常時空調あり)
25~35℃、周囲湿度
25~60%
機器の構成
GCB ローカル制御装置(操作パネルを含む。)
:1 式
GCB リモート制御装置(操作パネルを含む。)
:1 式
GCB 中央制御装置
:1 式
機器構成案を図 2.2-1、インターロックブロック図(IBD)の概略案を図 2.2-2 に示す。
JT-60実験棟 RF増幅室Ⅱ
JT-60加熱電源棟 RF電源室Ⅰ
加熱電源トランスヤード
本制御装置で制御する
GCB(D系統 52LD)
BPS
BPS:ボディ電源
MPS:主電源
ジャイロトロン
MPS
A系特高
配電盤
B系特高
配電盤
C系特高
配電盤
D系特高
配電盤
特高受電盤等
特高受電盤より
3φ 3W 18kV
EU製電源機器
RF電源室Ⅰ
APS
GCB
52LA
APS:アノード電源
EU製電源機器
RF増幅室Ⅱ
投
入
条
件
状
態
高周波加熱装置
高圧電源制御PLC
(
非
常
停
止
)
状
態
Ethernet/IP
Ethernet/IP
投
入
条
件
GCB
52LB
GCB
52LC
GCB
52LD
受配電盤警報
(
非
常
停
止
)
警報
状態
光MC
光MC
(LP1E内)
(LP200内)
接点信号
接点信号
接点信号
制
御
接点信号
端子台
端子台
状
態
制
御
状
態
制
御
状
態
制
御
状
態
A系
シーケンス
制御
制御
制御
高周波加熱装置
高圧電源制御PLC用
DeviceNET端末
状態
警報
端
子
台
GCB制御装置2
(RF増幅室Ⅱ)
端
子
台
警報
端
子
台
GCB制御装置1
(RF電源室1)
端 状態 端
子
子
台 警報 台
B系
シーケンス
C系
シーケンス
端
子
台
D系
シーケンス
接点信号
制御
状態
操作パネル
接点信号
制御
状態
新規ケーブル
(本仕様書範囲)
操作パネル
盤内電源回路
(作業範囲内)
非定常系受配電表示盤
356LP100
盤内電源回路
(作業範囲内)
盤内電源回路
(再利用)
盤内電源回路
(再利用)
電源装置表示盤
旧C系統ラックを流用
電源装置制御盤
356LP10D/11D
新規ケーブル
(本仕様書範囲外)
既設ケーブル
新規製作機器、新規追加端子台(本仕様書範囲)
非定常系受配電表示盤より上流の
シーケンス回路は再使用する。
本仕様書範囲外の機器
分電盤(範囲外)より
分電盤(範囲外)より
図 2.2-1 機器構成案
接点信号及び、Ethernet/IPの信号内容については
量研機構と協議して決定するものとする。
既設の機器、回路等
機器状態等
1
RF電源室1
EU製電源機器
GCB投入許可
GCB投入指令
GCB入アンサ
機器状態等
3
2
注意
取り合い信号、シーケンス内容等は量研機構と協議して決定するものとする。
(本図に記載している信号名は一例を示しているため確定しているものではない)
RF増幅室Ⅱ
EU製電源機器
GCB投入許可
新規製作機器(本仕様書範囲)
GCB投入指令
GCB入アンサ
4
GCB制御装置2
GCB制御装置1
非定常系受配電表示盤/特高配電盤
制御盤操作
高周波加熱装置
高圧電源制御PLC
運転
運転
禁止
GCB入
GCB入
操作パネル
GCB入
リモート
GCB入
リモート選択
制御盤操作
GCB切
運転場
所切替
リモート
TDO
(WO)
ロー カル
GCB
入制御
(WO)
入
GCB
入指令
GCB入
ロー カル選択
GCB
GCB
切制御
切
非常停止
制御盤操作
GCB
ロー カル
操作
1
入
切
異常復帰
受配電盤
異常
5
GCB切
操作パネル
非常停止
操作パネル
GCB切
リモート
電源装置
異常無し
2
5
3
異常復帰
操作パネル
各盤
異常復帰
GCB
切指令
4
GCB
入アンサ
GCB入状態
受配電盤
異常
図 2.2-2
IBD 概略案
2.2.3
制御対象機器の仕様(既設 GCB と新設 ECH 電源機器)
(1)既設 GCB(D 系統)
・型式
:
フリュアーク型ガス遮断器(FC3-400)
・主な仕様
:
定格電圧
・制御回路インターフェイス:
24kV、
定格電流
1200A
無電圧接点信号
・既設 GCB は特高配電盤 MC4D(加熱電源トランスヤードに設置。以下「MC4D」という。)に収
納されており、制御用信号は制御用盤間ケーブルで非定常系受配電表示盤 356LP100(RF 電
源室Ⅰに設置。以下「LP100」という。
)に接続されている。
・LP100 は他系統の既設 GCB を含め全ての既設 GCB 用制御回路を集約しており、各系統の既設
GCB の制御回路用インターフェイスを設けている。本制御装置はこの制御回路用インターフ
ェイスを再利用する。
(2)新設 ECH 電源機器
・現在、欧州側と技術仕様を協議中。
・基本的な仕様
:主電源(MPS)60kV/55Ax2
1 台構成にてジャイロトロン 2 台に給電
・制御回路インターフェイス:無電圧接点信号(協議中)
・その他付随される機器
:アノード電源(APS)50kV/100mA
:ボディ電源(BPS)35kV/100mA
:断路器、接地装置、短絡装置、回路開閉器等(詳細は未定)
上記仕様は、協議過程により変更する場合がある。
(詳細は、量研機構と協議して決定する。)
2.2.4
機器の仕様
(1) GCB ローカル制御装置(RF 電源室Ⅰ)
・本制御装置は、オムロン製プログラマブルコントローラ CJ2 シリーズと、リレー(オムロン製
形 MY4N 相当:動作表示灯内蔵型、かつ、直流駆動の場合はダイオード内蔵型)で構成するこ
と。
・本制御装置は、既設の電源装置制御盤(356LP10D/11D。以下「LP10D/11D」という。
)に実装
すること。
・既設 GCB と、新設 ECH 電源機器とのインターフェイスは無電圧接点信号とすること。PLC との
取合いを構成する場合は、入力ユニットはトランジスタ入力を、出力ユニットはリレー出力(絶
縁型)で構成すること。なお、既設 GCB の無電圧接点信号は、LP100 から LP11D の既設端子台
まで接続されており再利用が可能である。既設端子台の項目を表 2.2-1 に示す。
入出力
項目
端子番号
入力
交流地絡過電流
M240/M239
〃
受配電盤異常
M242/M239
〃
LPA/IPA 直流発生装置過電流 1
M244/M239
〃
LPA/IPA 直流発生装置過電流 2
M246/M239
〃
HPA 直流発生装置過電流 1
M248/M239
〃
HPA 直流発生装置過電流 2
M250/M239
〃
プレート電源 GCB 遮断予告
M252/M251
〃
プレート電源 GCB 入アンサ
M254/M253
〃
プレート電源 GCB 切アンサ
M256/M255
〃
加熱電源棟
M305/M306
非常停止
出力
プレート電源 GCB 入
M472/M471
〃
プレート電源 GCB 切
M474/M473
〃
警報リセット指令
M476/M475
表 2.2-1
LP11D
制御用既設端子台
・GCB リモート制御装置(RF 増幅室Ⅱ)とのインターフェイスは、GCB の制御に直接関係する制
御信号と警報信号は無電圧接点信号とし、PLC との取合いを構成する場合は、入力ユニットは
トランジスタ入力を、出力ユニットはリレー出力(絶縁型)で構成すること。GCB の制御に直
接関係するものではなく監視や表示に関係する状態信号は Ethernet/IP とし、Ethernet/IP ユ
ニットで構成すること。
・PLC、リレー等は信号点の増設を考慮した員数とすること。
・操作パネルは、表 2.2-2 に示す機器操作の項目例と、表 2.2-3 に示す状態表示の項目例を含む
操作パネルを実装すること。なお、最終的な項目は量研機構と協議して決定する。
項目
運転/特高禁止
操作スイッチ種類
選択
操作内容
キースイッチ
運転時に手動で選択
運転場所
リモート選択
押釦スイッチ
遠隔制御の選択
運転場所
ローカル選択
押釦スイッチ
現場制御の選択
GCB
入
選択
押釦スイッチ
ローカルによる GCB 入制御
GCB
切
選択
押釦スイッチ
ローカルによる GCB 切制御
異常復帰
押釦スイッチ
警報リセット時に操作
非常停止
非常用押釦スイッチ
非常停止時に操作
押釦スイッチはモーメンタリ型、非常用押釦スイッチは手動で解除が必要なものとする。
表 2.2-2 操作パネル項目例
項目
表示色
表示内容
運転場所
リモート表示
橙色
遠隔制御の状態
運転場所
ローカル表示
緑色
現場制御の状態
橙色
GCB が投入状態
GCB
GCB
入表示
切表示
緑色
GCB が遮断状態
表 2.2-3 操作パネル表示項目例
(2) GCB リモート制御装置(RF 増幅室Ⅱ)
・本制御装置は、オムロン製プログラマブルコントローラ CJ2 シリーズと、リレー(オムロン製
形 MY4N 相当:動作表示灯内蔵型、かつ、直流駆動の場合はダイオード内蔵型)で構成するこ
と。
・本制御装置は、既設の旧 C 系統及び旧 D 系統制御盤群に実装すること(実装する制御盤は量研
機構と協議するものとする)。また、制御盤内電源回路は実装する機器に合わせて改修するこ
と。図 2.2-3 に RF 増幅室Ⅱ内分電盤単線結線図を示す。
・欧州製電源機器とのインターフェイスは無電圧接点信号とし、PLC との取合いを構成する場合
は、入力ユニットはトランジスタ入力を、出力ユニットはリレー出力(絶縁型)で構成するこ
と。
・GCB ローカル制御装置(RF 電源室Ⅰ)とのインターフェイスは GCB の制御に直接関係する制御
信号と警報信号は無電圧接点信号とし、PLC との取合いを構成する場合は、入力ユニットはト
ランジスタ入力を、出力ユニットはリレー出力(絶縁型)で構成すること。GCB の制御に直接
関係するものではなく監視や表示に関係する状態信号は Ethernet/IP とし、Ethernet/IP ユニ
ットで構成すること。
・HV-PLC とのインターフェイスは DeviceNET で通信するため、対象となる DeviceNET モジュー
ルに適合した接点信号とすること。通信項目の詳細については、量研機構と協議して決定する。
・PLC、リレー等は信号点の増設を考慮した員数とすること。
・操作パネルは、表 2.2-4 に示す機器操作の項目例と、表 2.2-5 に示す状態表示の項目例を含む
操作パネルを実装すること。なお、最終的な項目は量研機構と協議して決定する。
項目
運転/停止
GCB
GCB
入操作
切操作
選択
操作スイッチ種類
操作内容
キースイッチ
運転時に手動で選択
モーメンタリスイッチ
GCB の投入操作
モーメンタリスイッチ
GCB の遮断操作
非常停止
モーメンタリスイッチ
非常停止時に操作
異常復帰
モーメンタリスイッチ
警報リセット時に操作
表 2.2-4 操作パネル操作項目例
項目
電源装置制御盤
GCB
GCB
表示色
リモート表示
入表示
切表示
表示内容
橙色
電源装置表示盤がリモート状態
橙色
GCB が投入状態
緑色
GCB が遮断状態
表 2.2-5 操作パネル表示項目例
(3)GCB 中央制御装置(中央制御室)
・本制御装置は、既設制御回路を再使用する。
・中央制御室内の機器用電源は、JT-60 非常用電源設備から供給される。JT-60SA 建設に伴う停
電処置により、RF 定常系電源設備からの仮設供給に切り替えていたため、本制御装置の電源
ラインを非常用電源設備に復旧し、機器配置に合わせた電源回路に改修する。
図 2.2-4 に GCB 中央制御装置の改修範囲を示す。図 2.2-5 に中央制御室分電盤単線結線図を
示す。
図 2.2-3
RF 増幅室分電盤単線結線図
図 2.2-4
GCB 中央制御装置改修範囲
図 2.2-5 中央制御室分電盤単線結線図
2.2.5
主要機器リスト
表 2.2-6 に本作業に使用する機器リストを示す。
装置名
メーカー
仕様
員数
GCB ローカル制御装置
OMRON
CPU ユニット
CJ2H-CPU64-EIP
1
PLC 部
OMRON
電源ユニット
CJ1W-PA205R
1
OMRON
入力ユニット
CJ1W-ID232
1
OMRON
出力ユニット
CJ1WOC201
3
OMRON
リレー(MY)MY4N-D2 24VDC
3
OMRON
スイッチング電源
1
GCB リモート制御装置
OMRON
CPU ユニット
CJ2H-CPU64-EIP
1
PLC 部
OMRON
電源ユニット
CJ1W-PA205R
1
OMRON
入力ユニット
CJ1W-ID232
1
OMRON
入力ユニット
CJ1W-ID211
1
OMRON
出力ユニット
CJ1WOC201
4
OMRON
位置制御ユニット
CJ1WNC113
1
OMRON
スイッチング電源
形 S8VM-05024CD
1
OMRON
リレー(MY)MY4N-D2 24VDC
3
OMRON
CPU ユニット
1
OMRON
表示器
NB5Q-TW01B
1
OMRON
リレー(MY)MY4N-D2 24VDC
6
OMRON
スイッチング電源
1
NETGEAR
L2 スイッチ
BS-G2124M
1
NETGEAR
L3 スイッチ
AT-SH510-28GPX
1
BUFFALO
光メディアコンバータ
NETGEAR
L1 リピータ
試験用模擬装置
ネットワーク機器
形 S8VM-05024CD
CP1E-N60SDR-A
形 S8VM-05024CD
GS108T
CAT5e ケーブル 100m
LTR2-TX-MFC2R
2対
2
3式
表 2.2-6 主要機器リスト
2.2.6
現地作業
(1)作業範囲及び作業内容
①GCB ローカル制御装置の据付作業
・機器据付作業:
GCB ローカル制御装置は RF 電源室Ⅰの LP10D 又は 11D に据え付けること。
操作パネルは LP10D に据え付けること。
②GCB リモート制御装置の据付け作業
・機器据付作業: GCB リモート制御装置は RF 増幅室Ⅱの旧 C 系統電源装置表示盤 356LP22C(以
下「LP22C」という。
)に据え付けること。操作パネルは旧 C 系統または D 系統現場制御盤群に
(以下「GCB 表示盤」という。
)据え付けること。詳細は量研機構と協議して決定する。
③制御用盤間ケーブルの敷設作業及び既設制御用盤間ケーブルの再利用に伴う再敷設作業
・制御用盤間ケーブルの敷設作業: 表 2.2-7 に示す制御用盤間ケーブルを敷設すること。なお、
敷設後は導通試験を行い、端子台や機器類の接続に適した端末処理を施し、盤内及び、機器に
接続すること。盤内にケーブルを引き込む際に配線口のパテ等を取り外した場合は復元するこ
と。
機器 1
機器 2
線種
GCB ローカル制御装置
操作パネル
ハードワイヤ
GCB ローカル制御装置
356LP200
GCB リモート制御装置
操作パネル
ハードワイヤ
GCB リモート制御装置
359LP1E ※4
CAT5e(STP)※3
359CP17 ※5
359CP18 ※6
光ケーブル(SC/SC
2 芯)
欧州製電源機器
351OS2D ※7
光ケーブル(FC/FC
4 芯)
欧州製電源機器
351OS1D ※8
同軸ケーブル
※2
※1
CAT5e(STP)※3
表 2.2-7 本作業で敷設する制御用盤間ケーブル
※1
RF 電源室Ⅰは、既設の地下ダクト内ケーブルラダー及び床ピット内の金属ダクト又はケー
ブルラダーに敷設すること。RF 増幅室Ⅱは、既設の床ピット内の金属ダクト又は盤上の金
属ダクトに敷設すること。敷設するケーブルは「JT-60 共通基準書 No.117
難燃ケーブル
適用基準」に準ずること。
※2
356LP200:RF 電源室Ⅰ
定常系受配電制御盤
※3
ケーブルシールドは片側のみ開放(ケーブルコネクタ金属部に接触させない。)とすること。
※4
359LP1E:RF 増幅室Ⅱ
計測モニタ盤 1
※5
359CP17:中央制御室
インターフェイス盤 1
※6
359CP18:中央制御室
インターフェイス盤 2
※7
351OS2D:RF 増幅室Ⅱ
発振変調盤 2
※8
351OS1D:RF 増幅室Ⅱ
発振変調盤 1
・既設制御用盤間ケーブルの再利用に伴う再敷設作業: 表 2.2-8 に示す既設制御用盤間ケーブ
ルを再利用するため、RF 増幅室Ⅱ内における該当ケーブルを再敷設すること。再敷設する際
のケーブルルート及び本数については量研機構と協議して決定する。再敷設したケーブルの先
端は、接続先の端子台や機器類に適合した端末を施すこと。
発点
現在の着点
再敷設後の着点
線種
LP11D
LP21D
※9
LP22C
※11
ハードワイヤ(20 芯)
LP11D
LP21D
※9
LP22B
※10
ハードワイヤ(20 芯)
表 2.2-8 本作業で再敷設する制御用盤間ケーブル
※9
356LP21D:RF 増幅室Ⅱ
旧 D 系統電源装置表示盤
※10
356LP22B:RF 増幅室Ⅱ
旧 B 系統電源装置表示盤
※11
356LP22C:RF 増幅室Ⅱ
旧 C 系統電源装置表示盤
④GCB 中央制御装置の改修作業
・中央制御電源ライン改修作業:
中央制御室分電盤内の RF 定常系電源設備から仮設供給して
いるケーブルを切り離し、JT-60 非常用電源設備へ切り替えること。また、二次側機器取合い
遮断器から本制御装置へ供給するための電源回路を製作すること。
2.4
試験検査
(1)外観検査
目視にて、外観、構造に性能を害する傷や汚れがないこと。
(2)制御動作試験
・単体試験:欧州製電源機器模擬試験回路において製作した制御システムが設計どおりに動
作が行えること。
・組み合わせ試験:GCB(引出位置)と接続し、製作した制御システムが設計どおりに動作が
行えること。
(3)導通試験
デジタルマルチメータ等を使用し、敷設設置したケーブルを発点・着点で誤配線がないか確認
する。
(4)絶縁抵抗測定
・電源回路と対地間(絶縁抵抗計 500V)について測定し、判定基準 0.2MΩ以上であることを
確認する。
・基準接地極と接地線間(絶縁抵抗計 500V)について測定し、判定基準 1000MΩ以上であるこ
とを確認する。
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