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「サニー 重留店」

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「サニー 重留店」
「サニー 重留店」
1.建物概要
建物名称
所在地
建物構造・階数
延床面積
空調面積(蓄熱部分)
サニー重留店
福岡県福岡市早良区重留
RC造・1階建て
1,750㎡
1,350㎡(390㎡)
リニューアル・新築区分
新 築
主要用途
図1.建物外観
食品店舗
2.蓄熱式空調設備/システム
空調システム
個別分散型(ビル用マルチ)
食品店舗用パッケージ
容量(型式)×台数
<ショーケース系統>
・32.5 馬力相当
(ECR-T2400BJ)×1 台
・37.5 馬力相当
(ECR-T2800BJ)×1 台
<空調系統>
・16 馬力相当
(PUHY-J450IM-B)×2 台
空調機器メーカー
三菱電機(株)
蓄熱空調導入年月
平成11年10月
設備施工会社
三共電機産業(株)
その他
補助金制度利用
図2.空調機器(蓄熱槽)
3.導入経緯:
平成9∼11年にかけて、九州電力(株)と三菱電機(株)が共同研究・開発をした「食
品店舗用複合氷蓄熱システム」の実証フィールドを提供していただいた、(株)サニー様
の他店舗での実績を評価され、今回の重留店 建設計画時にも同システムの導入を決定
された。
また、「空調機」については当初「非蓄熱式パッケージエアコン」で計画されていたが、
環境への配慮及びランニングコストの低減を重視され、様々な方式検討のうえ店内売場
の一部(約4割)に「氷蓄熱式空調システム」(エコ・アイス)の導入が決定された。
図3. 「氷蓄熱式空調システム」の運転イメージ
<食品店舗用氷蓄熱システムの説明>
食品店舗において、商品を陳列するショーケースの「熱源機」として一般的に「冷凍
機」を使用する。「冷凍機」は通常24時間運転をするが、昼間の運転に比べて閉店後
の夜間はショーケース照明の消灯・ナイトカバーの使用による周囲からの侵入負荷の
低減・外気温度の低下による冷凍機能力の上昇などの要因により、機器能力に対して
ショーケース負荷が半分以下となり効率が低下する。そこで、余った熱量を不凍液(ブ
ライン)を介して蓄熱槽内に氷として蓄熱し、開店時に蓄熱分を冷蔵・冷凍系統に過冷
却利用することにより、機器容量の削減,ランニングコストの低減を実現するシステ
ムである。
図4. 「サニー 重留店」のシステム図
表1. 非蓄熱方式とのコスト比較検討(試算)
氷蓄熱式空調システム
イニシャルコスト
(129.5%)
空調設備(工事費含む)
▲1,700
補助金等
115.2%
イニシャルコスト合計
ランニングコスト(主契約名) (業務用蓄熱調整契約)
基本料金 ¥1,200/kW×108kW×0.95×12ケ月=
1,477.4
2,817.6
従量料金
ランニングコスト合計
回 収 年 数
[千円]
非蓄熱式空調システム
(100%)
100%
¥1,200/kW×122kW×0.95×12ケ月=
1,669.0
3,171.6
4,295.0(88.7%)
4,840.6(100%)
約3.
約3.0年
注記)上記表の数値は、試算したものであり実測に基づくものではありません。
4.配慮した点
「エコ・アイス」へ変更する方針が決定した当初、店内空調全てを「エコ・アイス」にて
行う予定であったが、基本設計が「非蓄熱式パッケージ」であったため限られたスペー
スで設置できるよう検討したところ、全体の4割相当で導入できることとなった。
なお、ショーケース系統の蓄熱槽は設計当初よりスペースを確保していたため問題
にはならなかったが、放熱ロスを最低限に抑えるため「熱交換ユニット」との配管距離
が短縮できるよう配慮した。
5.問題となった点
「エコ・アイス」は、夜間に“蓄冷熱(製氷)運転”を行うため、「室外機」より運転音が発
生するが、「室外機」設置場所の向かいに民家があるため、「機器消音器」の取り付け並
びに、防音壁の設置を実施した。
「ショーケース用冷凍機」は「機械室」への設置のため騒音の問題は発生しなかった。
6.そ の 他
福岡を中心に、九州各地へ安全かつ新しい食生活を提供される(株)サニー殿の72
店目としてオープンした重留店では、業界の最先端を行く“高環境指向型省エネ店舗”
として注目を集めている。
現在、九州電力(株)のご協力を得て、空調機・冷凍機に計測機器を取り付け、省エネ
効果の測定を実施しており今年の夏場の実測結果を楽しみにされている。
(株)三菱電機ライフファシリティーズ九州
冷熱営業部 営業課長 門司 秀幸
(電話:092-431-1564,FAX:092-431-1570)
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