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Childhood Injury Prebention Engineering Research Team 産業技術

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Childhood Injury Prebention Engineering Research Team 産業技術
1.ヘルメットをかぶる重要性について知ろう
2.ブレーキのハンドルを調整する必要性について知ろう
産業技術総合研究所 西田佳史・北村光司・大野美喜子・山中龍宏
※このテキストは「JST RITEX 実装支援プログラム(成果統合型)実装プロジェクト
「国際基準の安全な学校・地域づくりに向けた協働活動支援」の一環で作成されました。
※無断転載・商用利用を禁止します。
Childhood Injury Prebention Engineering Research Team
1.ヘルメットをかぶることの重要性について知ろう
子ども(0歳∼19歳)の事故
の原因で一番多いものは、自転車
による事故です。
みんなが安全に乗っていても、
道路に穴があいていてタイヤを取
られて転んでしまうこともありま
す。自転車に乗っていて怪我をし
たことがありますか?
20
自転車の事故では、どこを怪我
してしまうことが多いのでしょう
か。
左の図は、体の地図に怪我の数
で色を付けています。青が少なく
て、赤になるほどだんだん怪我の
数が多くなっていきます。
一番怪我をしやすいのは赤です
が、どこが赤になっていますか?
そう、おでこです。自転車事故で
一番怪我をしやすい場所はおでこ、
つまり頭なのです。
例えば、この絵のように地面に
投げ出されます。とても強い勢い
で投げ出されますので、手をつい
ても追いつきません。そこで頭が
地面に激突してしまうのです。
Childhood Injury Prebention Engineering Research Team
4.7
頭を守るためにはヘルメットをかぶることが有効です。
では、どれくらい有効なのか実験をしてみました。赤くなっているところは、頭に強い
力がかかっていることを示しています。
左のヘルメットをかぶっている時に比べて、かぶっていない時には頭には大きな力がか
かっていることが分かります。この実験では、赤い部分には骨が折れてしまう力の4.7
倍の力がかかってしまっています。ヘルメットをかぶっていないと、このような大きな力
が頭にかかってしまう恐れがあるのです。
頭を怪我すると後遺症が残ったり、記憶力が低下したりと、今後のつながる可能性が高
くなってしまいます。自転車事故から頭を守るにはヘルメットをかぶることがとても大切
だということがわかりますね。
Childhood Injury Prebention Engineering Research Team
ヘルメットは正しくかぶることが重要です。きちんとかぶらないと、怪我の大きさを減
らす効果が少なくなってしまいます。
それでは、ヘルメットの正しいかぶり方を確認しましょう。
1 つ目、ヘルメットをかぶった時に、目だけ上の方を見てみましょう。そこでヘルメット
の縁が見えたら OK です。
2 つ目、あごひもをきちんと締めましょう。あごひもを止めたときに、耳の下で V サイン
を作ってみます。ヘルメットのひもが耳の下で V サインになっていたら大丈夫です。
3 つ目、口をあーんと大きく開けて、ヘルメットが頭にちゃんとくっついているな、フィッ
トしているなと感じることができたら完璧なかぶり方です。
きちんとヘルメットをかぶって、みんなの大切な頭を守りましょう。
Childhood Injury Prebention Engineering Research Team
2.ブレーキのハンドルを調整する必要性について知ろう
それでは次に、ブレーキのこと
について考えてみましょう。
産業技術総合研究所では、厚木
市の清水小学校のみなさんに協力
をしてもらい、手のサイズを図っ
てから、ブレーキをかけるまでの
反応時間をしらべるの実験をしま
した。
これは、1 年生、3 年生、6 年生
の平均的な手の大きさをくらべた
ものです。
1 年生と 6 年生では、30%も手
の大きさが違うことが分かりまし
た。指は、とても速く長くなります。
そして、ブレーキのかけやすさ
は、ブレーキのバーが①の矢印、
つまり第一関節にある時が一番か
けやすいということがわかりまし
た。
Childhood Injury Prebention Engineering Research Team
ブレーキの幅は調整ができることを知っていますか?
指の第一関節にブレーキのバーがくるように調整をしておけば、いざという時ブレーキが
かけやすく、事故を防ぐことができます。
指の長さは、どんどん変わります。1年に一度は、調整をしましょう。
ブレーキの幅を合わせる場所は、
ブレーキの内側にあります。その
ねじをまわすことによって、ブレー
キのバーの幅が変わります。ドラ
イバーでまわしますが、自転車屋
さんでもやってくれますよ。
Childhood Injury Prebention Engineering Research Team
自転車は自分が安全に乗っていても、思わぬ事故に巻き込まれることがあ
ります。その時、大きな怪我につながらないように、安全のためにできるこ
とは、ヘルメットをかぶること、ブレーキの幅を合わせることです。
今すぐ実践してみましょう。
おうちに帰ったら、家族の人にもお話しましょう。
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