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総合研究大学院大学の組織について 所長・専攻長の挨拶

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総合研究大学院大学の組織について 所長・専攻長の挨拶
文化科学研究科
文化科学研究科
博士後期課程
博士後期課程
地域文化学専攻
基盤機関
大学共同利用機関等法人
基盤機関
大学共同利用機関等法人
国立民族学博物館
地域文化学専攻
比較文化学専攻
国立民族学博物館
比較文化学専攻
国際日本研究専攻
国際日本文化研究センター
国際日本研究専攻
日本歴史研究専攻
国際日本文化研究センター
国立歴史民俗博物館
日本歴史研究専攻
メディア社会文化専攻
国立歴史民俗博物館
教育支援センター
メディア社会文化専攻
日本文学研究専攻
教育支援センター
国文学研究資料館
日本文学研究専攻
国文学研究資料館
物理科学研究科
5 年一貫制博士課程・
物理科学研究科
博士後期課程
5 年一貫制博士課程・
博士後期課程
高エネルギー加速器
科学研究科
高エネルギー加速器
5 年一貫制博士課程・
科学研究科
博士後期課程
5 年一貫制博士課程・
博士後期課程
複合科学研究科
5 年一貫制博士課程・
複合科学研究科
博士後期課程
5 年一貫制博士課程・
博士後期課程
生命科学研究科
5 年一貫制博士課程・
生命科学研究科
博士後期課程
5 年一貫制博士課程・
博士後期課程
先導科学研究科
5 年一貫制博士課程・
先導科学研究科
博士後期課程
5 年一貫制博士課程・
博士後期課程
構造分子科学専攻
人間文化研究機構
人間文化研究機構
放送大学
放送大学
分子科学研究所
構造分子科学専攻
機能分子科学専攻
所長・専攻長の挨拶
総合研究大学院大学の組織について
● 教育研究組織
基盤機関
国際日本文化研究センター所長として
総合研究大学院大学文化科学研究科の国際日本研究専攻は、国際日本文化
研究センター(以下「日文研」)を基盤として設置されています。日文研は、
国際的な視点から日本文化を学際的・総合的に研究するとともに、海外の日
本研究者に対して研究上の便宜や研究協力を行うことを目的として設立され
た大学共同利用機関です。国内外の人文学 ・ 社会科学、あるいはその関連分
野における日本研究の一翼を担いつつ日本研究を深化させるとともに、日本
文化研究に関する情報の収集・提供のための諸活動も行っています。
国際日本研究専攻では、日文研の優れた研究者と恵まれた研究環境をベー
スに、国際的な視点から日本文化に関する教育研究を行い、国際的・学際的
な教育研究活動を通して国内外の若い研究者を育成することを目指していま
す。そのためにも、優れた外国人留学生を積極的に受け入れています。こう
所 長 小
松 和彦
機能分子科学専攻
天文科学専攻
自然科学研究機構
天文科学専攻
核融合科学専攻
国立天文台
核融合科学研究所
自然科学研究機構
核融合科学専攻
宇宙科学専攻
核融合科学研究所
宇宙科学研究所
(独)
宇宙航空研究開発機構
たちとの「共同研究」のための環境も整えています。日文研で研究を志すひと
宇宙科学専攻
加速器科学専攻
宇宙科学研究所
加速器研究施設・
共通基盤研究施設
加速器研究施設・
(独)
宇宙航空研究開発機構
たちが、これらの優れた教育研究環境を活用し、立派な研究成果をあげて博
加速器科学専攻
物質構造科学専攻
士の学位を取得されることを期待しています。
共通基盤研究施設
物質構造科学研究所
高エネルギー加速器研究機構
物質構造科学専攻
素粒子原子核専攻
物質構造科学研究所
素粒子原子核研究所
高エネルギー加速器研究機構
素粒子原子核専攻
統計科学専攻
素粒子原子核研究所
統計数理研究所
統計科学専攻
極域科学専攻
統計数理研究所
国立極地研究所
情報・システム研究機構
情報学専攻
極域科学専攻
国立情報学研究所
国立極地研究所
情報・システム研究機構
情報学専攻
遺伝学専攻
国立情報学研究所
国立遺伝学研究所
基礎生物学専攻
遺伝学専攻
基礎生物学研究所
国立遺伝学研究所
「日本研究」
(Japanese Studies)は、日本という対象とその本質を自明視せ
基礎生物学専攻
生理科学専攻
基礎生物学研究所
生理学研究所
ず、柔軟な発想で日本を総合的にとらえようとする学問です。たとえば「日本」
生理科学専攻
生命共生体進化学専攻
生理学研究所
上記 18 の大学共同利用機関等との緊密な
連係・協力体制により教育研究を実施
上記 18 の大学共同利用機関等との緊密な
を研究しようとするとき、その範囲は日本列島だけに限られるでしょうか。今日
生命共生体進化学専攻
国際日本研究専攻について
のグローバル化時代、日本はアジア・欧米各国などと深い結びつきをもっていま
す。いや、それ以前にさかのぼっても、戦前の日本は植民地帝国として少なから
連係・協力体制により教育研究を実施
ぬ版図を海外にもっていましたし、前近代においても世界と切り離された日本を
想定することは難しいでしょう。
このような立場から日本の社会・文化・政治などを研究しようとするのが国際
統計数理研究所
国立極地研究所
国文学研究資料館
統計数理研究所
国立情報学研究所
国文学研究資料館
宇宙科学研究所
国立情報学研究所
国立天文台
宇宙科学研究所
国立天文台
国立天文台
核融合科学研究所
国立天文台
日本研究専攻の特徴です。本専攻に入学する学生に期待されるのも、国際的・学
国立天文台
加速器研究施設・共通基盤研究施設
物質構造科学研究所
加速器研究施設・共通基盤研究施設
素粒子原子核研究所
物質構造科学研究所
素粒子原子核研究所
国立歴史民俗博物館
国立歴史民俗博物館
国立天文台
カウアイ島
オアフ島 国立天文台
カウアイ島 マウイ島
国立天文台
国立天文台
チリ
チリ
1
南極
た画一的な学習方法があるわけではありません。むしろ、各人が自らの学問的関
専攻長 松
田 利彦
心を掘り下げながら必要な知識を貪欲に探求していくことが、結果として個別の
地域と個別の学問分野を越境する姿勢につながっていくのではないかと考えてい
ます。
国際日本研究専攻が教育と研究の場を一体化させた教育システムをとっている
ことは、こうした研究姿勢を育むのに大きな助けとなるでしょう。基盤機関の国
教育支援センター
際日本文化研究センター(日文研)には、独創的な研究を展開し各分野の第一線
教育支援センター
総合研究大学院大学
に立つ研究者が集まっています。本専攻の大学院生は、これらの研究者から複数
国立遺伝学研究所
総合研究大学院大学
分子科学研究所
国立遺伝学研究所
基礎生物学研究所
分子科学研究所
生理学研究所
基礎生物学研究所
生理学研究所
国立極地研究所昭和基地
国立天文台
ハワイ島
際的な幅広い視野です。もとより国際的・学際的な思考を身につけるのに決まっ
国立天文台
国際日本文化研究センター
核融合科学研究所
国立民族学博物館
国際日本文化研究センター
国立天文台
国立民族学博物館
ハワイ島
マウイ島
から日本研究が可能となるようなカリキュラムを編成し、特徴ある柔軟な教
育・研究体制を整えました。日文研が重視している他分野・他機関の研究者
● 大学共同利用機関等の所在地
国立極地研究所
オアフ島
した使命を達成するために、教育面では単一の大講座のもとに多角的な視点
分子科学研究所
国立天文台
国立極地研究所昭和基地
名を選んで指導教員・副指導教員とすることができます。個性豊かな研究者たち
から博士学位論文執筆のための指導を受けることで、自ずからさまざまな学問分
野の考え方に触れ鍛えられることになります。そればかりでなく、指導教員は研
究者として、共同研究・国際研究集会・セミナーなど多彩な催しを日文研で開催
しています。このような研究の現場に日常的に関われることも、大学院生にとっ
ては貴重な経験となるでしょう。このような環境を活かして日本研究の可能性を
広げていける学生の入学を待っています。
南極
2
人文科学・社会科学・自然科学にわたる国際的・学際的な日本研究
(Japanese Studies)をすす
めるために、
「教育・研究指導分野」としては、本専攻の特色である全教員の指導による、単一の「国
際日本研究」
を設けています。
共通必修科目としては、
「日本研究基礎論」「学際研究論」「論文作成指導」を置き、国際的な立場か
ら
「日本研究」
の理論的・方法論的な指導を行っています。これらの研究と研究指導を推進することに
より、創造的で高度な専門的視野と、幅広い学際性、複数の専攻を横断しうる総合性を備えた研究者
の育成を目指しています。
設置の目的
国際日本研究専攻は、国際日本文化研究センターがもつ多様な研究者と優れた研究環境をもとに、
国際的・学際的な視野で日本の文化と文明について教育研究を行い、高度で視野の広い国際性豊かな
研究者育成を目的としています。
● 平成26年度開講科目
教育研究指導分野
共通必修科目
選択科目
概 要
授業科目
担当教員
各教員の携わっている最新のテーマ及びその
目的や方法論を語り、日本研究の最前線の講
義と、日本研究の基礎となる理論的・方法的
枠組みを明確化する研究を行う。
日本研究基礎論
全教員
学際的な論文作成の推進のために口頭発表及
び質疑応答の練習を行い、博士論文執筆を具
体的に促す。
学際研究論
全教員
論文作成のために必要な講義・演習・実習を
個別にプログラムし、関係教員の協力を得て
実施する。
論文作成指導
指導教員及び
関係教員
本専攻の基盤機関である国際日本文化研究セ
ンターが企画するシンポジウム、セミナー、 シンポジウム等
運営実習
共同研究会等の計画運営に参加することによ
り、その運営方法を体験実習する。
研究環境と学生支援について
国際日本研究専攻の概要
専攻の概要
学生支援
調査・研究に必要な移動経費・学会参加費・文
献複写経費等の支給のために、大学院生研究プロ
ジェクト経費、文化科学研究科学生派遣事業経費
などが用意されています。
また、論文作成の上で必要な物品及び図書の購
入希望も申請できます。
院生室
奨学金制度
学位授与、修了までの流れ
私費外国人留学生の就学を促進するため、以下の
ような奨学金制度が整備されています。
・私費外国人留学生学習奨励費給付制度
・
(一財)
国際日本文化研究交流財団奨学金 等
また、日本人学生は、日本学生支援機構奨学金に
応募することができます。
入 学
➡
D1~D3 研究計画書作成
研究指導
(必修科目) 日本研究基礎論
学際研究論(発表)
論文作成指導 他 選択科目
➡
D1~D2 中間報告論文提出
➡
D3
博士論文予備審査
➡
博士論文本審査
➡
教授会による学位授与の認定
➡
学位授与、修了
国際日本文化研究センター図書館の利用
関係教員
在学生からの
メッセージ
国際日本研究専攻でできること
国際日本研究専攻 D2 光平
国際日本研究専攻では、日本に関する国際的・学際的な研究を追究することが求められます。ここでは、このような研
複数教員指導体制
究の遂行に際して、 私自身の研究生活を通じて大きな利点・特徴であると感じていることをご紹介します。
一つ目は、 所蔵している研究資料の充実さです。 本専攻の基盤図書館である国際日本文化研究センター図書館には、
本専攻では、主任指導教員のほか、2名の
日本研究に関する国内外の図書、 雑誌、 映像・音響資料、マイクロ資料、 電子資料、さらには宗田文庫や野間文庫をは
副主任指導教員を選び、指導を仰ぎます。
じめとする特殊コレクションなどの貴重資料が取り揃えてあり、これらを直接研究に活用することができます。また、 本図
また、それ以外の専攻教員や外国人研究員
書館に所蔵されていない資料についても、 図書館経由で迅速に国内外の機関から入手でき、 研究を行うにあたり必要不
に随時相談をすることも可能です。
可欠な一次資料の収集も円滑に行うことができます。
教員が主催する共同研究への参画、基礎領
二つ目は、 本専攻では自身の研究分野に関する知識を深めると共に、日本に関する多くの教養を身に着けられるという
ことです。本専攻では主任指導教員及び副指導教員からの細やかな論文指導はもちろんのこと、 学際研究論及び日本研
域研究などでの研練、さらに日文研に集う内
究基礎論という授業を通して、 各日本研究分野の第一線で活躍されている先生方の考えや、 最新の研究動向を学ぶこと
外の日本研究者によるセミナーなどに参加す
ができます。さらに、 隔週で行われ、日本に関する多面的研究発表の場である「木曜セミナー」や「イブニング・セミナー」
ることができます。
の参加を通しても、自分の専門分野とは異なる視点から日本についての知識・教養を身に着けることができます。
こうした刺激に富んだ恵まれた研究環境に
あって、学位の取得をめざします。
3
有希
これら、自身の研究分野の深化と並行して、 多面的に日本について考えることができるのは本専攻の特徴であり、また
日本研究基礎論 授業風景
その機会に恵まれているからこそ、日本文化に関する国際的・学際的な研究に邁進することが出来るのだと実感しています。
4
担当教員の紹介
(平成
年8月1日現在)
26
松田 利彦
教授(専攻長)
荒木 浩
教授
パトリシア・フィスター
教授
教授
❶日本文学 ❷日本古典文学の表現と作品
❶美術史学、文化史学 ❷与謝蕪村の研究、浮世
❶日本美術史 ❷尼門跡と尼僧の美術 ❸
『尼門
生成をめぐる総合的研究、日本文学研究の
絵春画に関する研究 ❸
『春画の見かた』
、
『近世
跡寺院の世界─皇女たちの信仰と御所文化』
(共
と朝鮮 ❸『日帝時期の参政権問題と朝鮮
国際的展開とその方法 ❸『かくして『源氏
物語』が誕生する』、『説話集の構想と意匠
艶本資料集成Ⅰ~Ⅴ』
(編著共訳)
、
『春画・秘め
たる笑いの世界』
、
『春信の春、江戸の春』
、
『夜色
著)
、
『尼門跡と尼僧の美術』
、
『近世の女性画家た
(共編著)、『日本の朝鮮植民地支配と警察
今昔物語集の成立と前後』、『日本文学 二
楼台図』
『蕪村画譜』
、
❹「浮世絵春画の特色」
「浮
、
ち 美術とジェンダー』
❹「比丘尼御所の世界─
二人の近世皇女の信仰と文化活動」
、
「馬郎婦の尊
─1905 ~ 1945年』
、
『地域社会から見
重の顔』、『新日本古典文学大系41 古事談
世絵春画の笑ひ」
、
「見立絵の曖昧さが意味すると
格化と近世日本の禅宗界および皇族間の馬郎婦信
る帝国日本と植民地─朝鮮・台湾・満州』(共編著) ❹
「朝鮮
総督府秘書課長と『文化政治』─守屋栄夫日記を読む」
続古事談』
(共著) ❹「方丈記の文体と思想」、「釈教歌と石鹸」
ころ─鈴木春信筆
『見立寒山拾得図』
をめぐって」
仰」
、
「蕪村の継承 横井金谷、横地三丘」
伊東 貴之
稲賀 繁美
ジョン・ブリーン
細川 周平
人』
、
『日本の朝鮮・台湾支配と植民地官僚』
教授
教授
❶専門分野 ❷現在の研究テーマ ❸主な著書 ❹最近の論文
❶中国思想史、日中比較文学・思想 ❷中
❶比較文学比較文化、文化交流史
国近世思想史(宋~清─特に清代政治思想史
❷文化翻訳の地殻変動、文化間葛藤の気象学
および清代初頭~中葉期の政治観・人間観・
倫理観などを中心として、日中および東ア
❸『絵画の臨界』、『絵画の東方』、『異文化
ジアの文化交渉史 ❸『思想としての中国近
再考・京のうちそと』(編著)、『東洋意識:
世』、『中国という視座』
(共著) ❹「明清交
替と王権論─東アジアの視角から」、「中国近世思想史における個
と共同性・公共性」、
「李恭の立場─顔李学派の再考のために」、
「中
国思想史における「有」と「無」をめぐる諸問題・覚書」
夢想と現実のあいだ1887-1953』
(編著)
❹「モノの気色:物質性より立ち昇る精神の様相」
(『物気色』所
収)
井上 章一
牛村 圭
教授(日文研副所長)
❶建築史、意匠論 ❷風俗、意匠など、目
に見えるものをつうじた近代日本文化史の
再構成 ❸
『伊勢神宮』、
『日本に古代はあっ
たのか』、『パンツが見える。─羞恥心の現
代史』
❹
“The Roots of Ise Shrine and
the Folk Architecture of Sulawesi”
大塚 英志
教授
❶まんが表現史、まんが創作論、柳田國男
論 ❷日本まんがに於ける映画的手法の海
外向け教育カリキュラム・教材の構築、東
アジアのまんが・アニメーション研究、柳
田國男をめぐる近代文学史をまんが表現で
描くための方法の構築と実践 ❸『映画式
まんが家入門』、
『アンラッキーヤングメン』、
『ミッキーの書式』、
『物語消費論改』 ❹
「世界まんが塾」、「恋する民俗学者」
理解の倫理にむけて』(編著)、『伝統工藝
教授
❶比較文学、比較文化論、文明論
❷近現代日本の文明観の変遷 ❸『「戦争責
任」論の真実』、『「勝者の裁き」に向きあっ
て』、『「文明の裁き」をこえて』、Beyond
the“Judgment of Civilization”: The
Intellectual Legacy of the Japanese
War Crimes Trials, 1946-49. ❹「 ス ト ッ ク ホ ル ム の 旭
日─『世界の一等国』を目指した明治のアスリート」、“Pal’
s
‘Dissentient Judgment’Reconsidered: Some Notes on
Japanese Responses to the Opinion”
笠谷 和比古
教授
❶歴史学(日本近世史、武家社会論)
❷近世の国制と天皇制、武士道の思想と行
動形態 ❸『主君「押込」の構造─近世大名
と家臣団』、『近世武家社会の政治構造』、
『関ヶ原合戦と近世の国制』、『武士道と日
本型能力主義』、『伝統文化とグローバリ
ゼーション』、『江戸御留守居役』、『近世武家文書の研究』
❹「『年功序列制か、能力主義か』─その言説の陥穽」、「武士道
概念の史的展開」、「前近代社会における官僚制と封建制の歴史
的意義」、「武士領主制の展開における国郡の枠組みと国役制度
の位置」、「赤穂事件と『忠臣蔵』における武士道」
小松 和彦
教授(日文研所長)
末木 文美士
❶仏教学、日本思想史、日本宗教史 ❷日本思想史の中の仏教 ❸『他者・死者
たちの近代』、『近世の仏教』 ❹「日本仏教
は 非 論 理 的 か?」、“Chinese Buddhism
and the Anti-Japan War”
瀧井 一博
坪井 秀人
教授
教授
❶日本の近世・近代史 ❷近世・近代神社史、
皇室、
外交、勲章 ❸『儀礼と権力 天皇の明治維新』
、
A New History of Shinto( 共 著 )、Yasukuni,
The War Dead and the Struggle for Japan's
Past(編著)、Shinto in History: The Ways of
the Kami(共編著) ❹「近代化の中で変貌する伊
勢神宮と出雲大社」
、
「近代外交体制の創出と天皇」
、
「神国日本の復興:
二十一世紀における神道の動向」
、
「イギリスの王子文化と
『星の王子
様』
」
、
「十四代将軍家茂の上洛と孝明政権論」
山田 奨治
Japan, Zen, and the West ❹“Reidentified
Japan: Cultural Turns in Television Commercials after the
1980’
s”
“The
;
Myth of Zen in the Art of Archery”
磯前 順一
❹「戦時下の中国趣味の流行歌」、「戦前のレコー
ド検閲─エロ歌謡取締りを中心に」
、
「音の始まり
に向かう旅─いしいしんじ
『麦ふみクーツェ』
と鼓動の寓話」
准教授
教授
❶日中比較文学、比較文化 ❷近代日中文化交渉
史 ❸『日中二百年─支え合う近代』
、
『魔都上海
─日本知識人の
「近代」
体験』
、
『帰朝者・荷風』
❹「侮蔑、趣味、そして憧憬から脅威へ─近代日
本知識人の中国表象」
、
「満洲ロマンの文学的生成
─
『満洲浪曼』と
『芸文志』同人の活動を中心に」
、
「中国開埠地:日本
『近代』
從這里開始」
榎本 渉
准教授
❶宗教研究 ❷世俗社会における信仰、人間の不
安と救済 ❸『閾の思考』
、
『喪失とノスタルジア』
、
『ザ・タイガース 世界はボクらを待っていた』、
『植民地朝鮮と宗教』
(共編)
❹「祀られざる神の
行方」
、
「無垢なるナルシシズム」
フレデリック・クレインス
近代日本音楽 ❸『サンバの国に演歌は流れる』
、
『シネマ屋ブラジルを行く』、『遠きにありてつく
るもの』
、
『日系ブラジル移民文学 1,
2』
劉 建輝
教授
❶ 情 報 学、 文 化 交 流 史 ❷ 文 化 的 な 情 報 の 生
“Pirate”Publishing:
成・伝達・変容の研究 ❸
The Battle over Perpetual Copyright in
Eighteenth-Century Britain、『日本の著作権は
なぜこんなに厳しいのか』
、Shots in the Dark:
教授
❶音楽学、
日系ブラジル史 ❷日系ブラジル文学、
准教授
❶日本中世史 ❷入宋・入元僧を中心とした日中
文化交流、東シナ海における海商 ❸『僧侶と海
商たちの東シナ海』、『東アジア海域と日中交流─
9 ~ 14世紀』
、
『南宋・元代日中渡航僧伝記集成
附 江戸時代における僧伝集積過程の研究』
❹「平安王朝と中国医学─12世紀を中心に」
、
「長
崎晧臺寺と福州鼓山」
光田 和伸
准教授
❶日欧交渉史、科学史 ❷江戸時代における日蘭
関係史 ❸『江戸時代における機械論的身体観の
受容』、『17世紀オランダ人が見た日本』 ❹「ポ
ンペの日本史観」
、
「蘭方医が受容した一八世紀の
❶日本古典文学、比較文学、比較文化 ❷日本人
の死生観 ❸『恋の隠し方─兼好と
「徒然草」
』
、
『芭
蕉めざめる』
、
『神の木』
❹「連歌の
『詠み方』
と
『読
み方』─宗祇一座
『水無瀬三吟』
『湯山三吟』を矩と
西洋医療、治療法の根拠と理論展開」
して」
教授
❶文化人類学、民俗学、口承文芸論
❷東アジアにおける民俗宗教の比較研究
❸
『いざなぎ流の研究』
、
『百鬼夜行絵巻の
謎』
、
『「伝説」はなぜ生まれたか』
❶国制史、比較法史 ❷明治立憲体制の知
識社会史的かつ国際関係史的研究 ❸『文
明史のなかの明治憲法─この国のかたちと
西洋体験』
、
『ドイツ国家学と明治国制─
シュタイン国家学の軌跡』、『伊藤博文─知
の政治家』 ❹
「伊藤博文の憲法行脚─立憲
政治とは何か」、「渡辺洪基と国家学会」
5
早川 聞多
❶日朝・日韓関係史 ❷植民地朝鮮におけ
る官僚機構、戦時期日本の汎アジア主義
教授
❶日本近代文学・文化史 ❷日本近代文化
における身体政治、感覚表象 ❸『声の祝
祭─日本近代詩と戦争─』、『感覚の近代─
声・身体・表象─』、『性が語る 20世紀日
本文学の性と身体』 ❹“The Crossroads
of East Asian Modernism ―Yi Sang's
Literature and the Literature of Japan in his Age”、
「〈遠さ〉
あるいはアウラの向う側へ─前期『月の吠える』の詩の風景」、「モ
ダニズムのなかの〈和歌歌曲〉─山田耕筰、ストラヴィンスキーそ
のほか」
マルクス・リュッターマン
准教授
❶中・近世の日本社会史、文化史、古文書学
❷古代の外来書礼受容及び中・近世の書札礼
❸『偏見なし〈無私〉─契沖の日本近世前期の認識
論への貢献』(独語)、『菅浦村とその史料─中世
後期の近畿地方における一ケ村の惣形成について
の研究』(独語)、『「書礼」日本書簡作法の史的研
究』
三巻
(独語)
❹「日本中近世の懸想文作法について:
『艶書文例』
を
軸に」
、
「中・近世武家書札礼の文化史─記号の概観」
笠谷 和比古教授・末木 文美士教授・早川 聞多教授は、平成27年3月退任予定です。
光田 和伸准教授は、平成28年3月退任予定です。
6
国際日本研究専攻を修了した者には、博士の学位(学術)が授与されます。
● 年度別学位授与者数
年度(平成)
6~ 10
11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25
課程博士
12
1
1
3
2
4
6
0
0
3
1
3
1
2
3
2
44
論文博士
8
1
0
1
0
0
1
1
1
0
0
0
0
1
3
4
21
計
20
2
1
4
2
4
7
1
1
3
1
3
1
3
6
6
65
李 偉
平成15年度
平成16年度
平成17年度
平成18年度
● 博士学位授与者
課程博士
入学年度
平成 4 年度
(入学年度順)
氏 名
青木 淳
禹 鐘泰
銭 国紅
平成 5 年度
平成 6 年度
平成 7 年度
小林 博行
津田 順子
平成 8 年度
加藤 善朗
土居 浩
バルト・
ガーンス
尾鍋 智子
平井 晶子
平成 9 年度
戦 暁梅
武内 恵美子
唐 権
平成10年度
平成11年度
平成12年度
平成13年度
論文題目
像内納入品資料に見る中世的
「結衆」
の特質
—快慶作例を中心とする結縁交名の総合的研究
異類婚譚にみる人格統合の象徴化—日本と韓国
世界像の形成—徳川日本と中国
食の思想・安藤昌益
神歌の伝承と変成—沖縄県宮古島狩俣集落の事例から
小那覇・マリア・ アルゼンチンの日本人移民の歴史
—自由移民と日系社会形成
セシリア
多田 伊織
日本靈異記の研究
嘉本 伊都子 「国際結婚」
の歴史社会学的研究—1636 ~ 1899
鈴木 則子
日本近世社会と病—癩医学の展開をめぐって
申 昌浩
小川 順子
松村 薫子
当麻曼茶羅講讃と中世浄土教
無縁墓地の系譜
The Organization of Merchant Houses in Tokugawa Japan
—a Comparison with the Low Countries
韓国的ナショナリズム形成における宗教と政治
—東学・親日仏教・改新教(プロテスタント)の分析を通じて
絶対透明の探究:遠藤高璟著
『写法新術』
の研究
家とライフコースの歴史社会学
—近世東北農村の歴史人口学的分析
富岡鉄斎の画風についての思想的、藝術的考察
—鉄斎画の賛文研究を通じて
歌舞伎演奏者の楽師論的研究—近世上方を中心として
海を越えた艶事—中国と日本の人的交流 1684 ~ 1894
チャンバラ映画における
「殺陣」
糞掃衣の研究—福田会の事例を中心に
〈日本庭園〉
像の形成と解釈の葛藤:
片平 幸
英語圏の眼差しと日本側の応答
(1868 ~ 1940)
—
半檀家にみる「家」の歴史的展開 宗門改帳の数量的分析
森本 一彦
インドネシア宗教史における鋳造像・法具の展開
伊藤 奈保子
—日本との比較
日本における狩猟民俗の生成と変遷に関する歴史民俗学的研究
永松 敦
学位授与日
平成8年3月21日
平成9年3月24日
平成9年3月24日
平成9年9月30日
平成9年9月30日
平成11年3月24日
平成11年3月24日
平成11年3月24日
平成12年3月24日
平成13年9月28日
平成14年3月22日
平成21年3月24日
中野 洋平
横山 輝樹
梅 定娥
小山 周子
長門 洋平
鈴木 堅弘
徳永 誓子
近代日本文化における伝統演劇と近松門左衛門
—アカデミズム・劇評・役者の身体
信濃巫女の研究
—近世日本における民間宗教者の存在形態とその形成
江戸幕府武芸奨励策の研究—画期としての徳川吉宗—
「満洲国」文化人古丁の思想的変遷をさぐる
—翻訳、創作、出版
大正新版画の研究
—版元を中心とした美術の成立、構造と展開
溝口健二映画にみる音響と映像の美学
—物語構造の視聴覚的分析
近世春画・春本の図像研究—その背景表現への考察—
中国近代演劇の成立と日本—文明戯と新派を中心に
「融通念仏縁起」の研究—物語絵にみる日本中世の信仰世界—
「記念植樹」と近代日本
—林学者本多静六の思想と事績を手掛かりに—
論文博士
氏 名
王 勇
シワニ・
ナンディ
マノジ・L.
シュレスタ
鈴木 貞美
伊藤 賢次
北川 勝彦
胡口 靖夫
平成16年9月30日
濱口 惠俊
チャオ
埴原 三鈴
平成16年3月24日
北川 淳子
平成16年9月30日
岡村 敬二
平成15年3月24日
平成16年9月30日
香川 雅信
山口 欧志
平成15年3月24日
姜 鶯燕
柴田 依子
Napoleon wars and International System:
with special reference to the Ottoman Empire and Japan
平成17年3月24日
那須 浩郎
The origin and dispersal of agriculture in China and Japan
—Archaeobotanical study of Chengtoushan site, Hunan, China
平成16年3月24日
平成16年9月30日
平成17年3月24日
平成20年3月19日
平成22年3月24日
平成25年3月22日
平成22年3月24日
平成26年3月20日
平成24年3月23日
平成24年9月28日
平成24年3月23日
平成25年3月22日
平成26年3月20日
以上44名
高田 康孝
平成14年3月22日
平成16年3月24日
平成21年9月30日
澤田 晴美
岡本 貴久子
平成13年3月23日
ウリケル・
バハドゥルボアチ
武藤 秀太郎
平成20年度
平成20年3月19日
平成22年9月30日
平成9年3月24日
平成15年9月30日
歌道と茶道における恋歌の諸問題
—その歴史的展開と社会的背景について
物質文化からみた先史東アジアの調理技術
—農耕社会成立期における中国大陸沿岸部と
日本列島の事例を中心として
近代日本の社会科学と東アジア
堀 まどか
大名庭園の空間構成に関する研究
—江戸時代の庭園における「眺望」—
野口米次郎—「二重国籍」詩人の生涯と作品世界
戸矢 理衣奈 「東京銀座資生堂」:福原信三と企業イメージの構築
清国人日本留学生に於ける教育文化交流
酒井 順一郎
—宏文学院を中心にして—
陳 凌虹
平成8年3月21日
平成8年9月30日
科学・技術をめぐる言説の歴史的展開とナショナル・
アイデンティティの変容 —両大戦間期以降を概観して
岩井 茂樹
平成19年度
平成7年3月23日
伊東 章子
中谷 正和
7
計
学位授与と学 位 取 得 状 況
学位授与と学位取得状況
● 国際日本研究専攻の学位
野呂田 純一
青野 正明
根川 幸男
金 炳辰
(授与日付順)
論文題目
聖徳太子と中国文化—歴史を動かした慧思後身説
Socio-Technological Issues of Technology Transfer;
A Specific case study of the Maruti-Suzuki Collaboration
学位授与日
平成8年9月30日
平成9年3月24日
企業の多国籍化と技術移転—ポスト雁行形態の経営戦略
平成9年3月24日
梶井基次郎研究
東アジアにおける日本企業の経営
—経営のグローバル化と「日本的経営」の移転
日本—南アフリカ通商関係史研究
近江朝と渡来人—百済鬼室氏を中心として
生活文化と世相の変容に関する研究
—20世紀日本における高度経済成長期を中心に
日本研究原論—「関係体」としての日本人と日本社会
Japan Literacy in Australia
—A Changing Demand over Eighty Years
The Nature and Development of Chestnut (Castanea crenata)
and Horse Chestnut (Aesculus turbinata) Culture in Japan
日満文化協会の歴史—創設から解散まで
日本人の妖怪観の変遷に関する研究—近世後期の「妖怪娯楽」を中心に
平成9年3月24日
古代社会の景観考古学的研究
—遺跡のデジタルドキュメンテーションと景観分析—
徳川幕臣の身分的変容に関する研究
—いわゆる「御家人株の売買」の問題を中心に—
ポール=ルイ・クーシューと日本—その生涯とフランスにおける俳句受容
幕末・明治の美意識と美術政策
朝鮮総督府の神社政策と国家神道の論理—1930年代を中心に—
戦前・戦中期ブラジルにおける日系移民子弟教育の史的研究
革命的サンディカリスト大杉栄
—「生の創造」に基づいた革命展望—
コルネーエヴァ・ 江戸時代前期の喧嘩口論事件の処理に関する歴史社会学的考察
—盛岡藩と加賀藩の事例を中心に—
スヴェトラーナ
平成10年3月24日
平成11年3月24日
平成11年3月24日
平成11年3月24日
平成11年9月30日
平成13年9月28日
平成16年9月30日
平成18年3月24日
平成18年9月29日
平成23年9月30日
平成24年9月28日
平成25年3月22日
平成25年3月22日
平成26年3月20日
平成26年3月20日
平成26年3月20日
平成26年3月20日
以上21名
平成20年3月19日
8
平成26年度
(4月入学)
入学者選抜実施状況
入学者選抜実施状況
研 究 科
文化科学
専 攻
入学者内訳
入学定員
志願者
合格者
入学者
地 域 文 化 学
3
5
2
比 較 文 化 学
3
6
国 際 日 本 研 究
3
日 本 歴 史 研 究
3
日 本 文 学 研 究
3
合
15
計
性別
外国人
有職者
0
2
0
1
1
1
0
5
3
2
2
0
3
2
1
0
2
1
1
0
1
0
0
12
12
8
4
3
2
男
女
2
2
2
2
7
5
11
3
3
35
● 国際日本研究専攻の国別在学生
(平成26年4月1日現在)
日 本
中 国
韓 国
フィリピン
台 湾
インド
スウェーデン
合 計
1年次
3
0
0
0
0
1
1
5
2年次
4
0
0
0
0
0
0
4
3年次
3
4
1
1
1
0
0
10
合 計
10
4
1
1
1
1
1
19
入学試験等について
入学者状況と修了者の進路
● 文化科学研究科の入学者状況
※詳しくは本年度の「学生募集要項」
をご覧ください。
● 入学定員
専 攻
入学定員
基盤機関
国際日本研究
3
国際日本文化研究センター
● 出願資格
修士の学位を有する者又は平成27年3月までに取得する見込みがある者のほか、本学において修
士の学位を有する者と同等以上の学力があると認めた者。
● 選抜の方法
選抜は、第一次選抜
(書類選考、論文審査)
、及び第二次選抜
(面接)
により行います。
※第一次選抜合格者に対して、第二次選抜期日及び時間を通知します。
● 出願期間
平成26年11月28日
(金)
から 平成26年12月4日
(木)
● 第二次選抜
(面接)
及び実施場所
[試験日] 平成27年1月26日
(月)
【予備日:平成27年1月27日
(火)
】
第二次選抜は、第一次選抜合格者についてのみ行います。
[場 所] 国際日本文化研究センター
● 募集要項請求
日本国内から郵送にて請求する場合
請求者の住所、氏名、郵便番号を明記し、400円の切手を貼付した返信用封筒
(角形2号・縦
● 国際日本研究専攻修了者の進路
秋田大学・東京工業大学・京都大学・奈良女子大学・広島大学・高知女子大学・宮崎公立大学・
33.2cm 横24cm)
を下記宛に送付してください。
ものつくり大学・大妻女子大学・中部大学・京都女子大学・京都精華大学・京都文教大学・種智
国際日本文化研究センター 研究協力課 研究支援係
院大学・同志社女子大学・東北師範大学・白鳳女子短期大学・国際日本文化研究センター・国立
〒610-1192 京都市西京区御陵大枝山町3丁目2番地 電話:075-335-2052
歴史民俗博物館・日本学術振興会外国人研究員・チュラロンコン大学・パジャジャラン大学・株
式会社IRIS・華東師範大学 帝京大学 等
電子メールにて請求する場合
下記メールアドレスに、以下の必要事項を記入し、送信してください。
総合研究大学院大学 学務課 学生厚生係
電子メールアドレス:[email protected]
修了生からの
メッセージ
①郵便番号 ②住所 ③氏名 ④電話番号 ⑤国際日本研究専攻希望
中国・華東師範大学 専任講師 陳
凌虹(2012年3月学位取得)
国際日本研究専攻が置かれた国際日本文化研究センターは自然豊かな京都の西山連峰の麓に位置している。周りの
散歩道や桂坂を登っていく通学路では、春の桜、夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪を楽しむことができ、世間の喧騒から
離れた閑静な空間である。ここでは常に各種の共同研究会、国際集会が行われており、学生はそこから大きな知的刺
激を得られる。また便利な図書館、大学院生向けの研究調査補助金システム、教員と三対一の指導体制など、一人前
の研究者の養成が目指されている。
● 求める学生像
このような優れた環境ではあるが、院生にとって
「不便」といえる点は振り返ってみれば逆にここならではの利点と
日本研究及びその周辺分野の研究に強い関心と意欲を有し、
将来にわたって研究活動を持続させ、
なった。例えば、後期博士課程しか置かれておらず、院生の研究テーマがそれぞれ異なるため、同じ分野の研究仲間
がいないという寂しさがあるが、常に他分野からの発想や知見を得られた。また、課程設置がシンプルであるが、逆
に単位取得で相当な時間をかけざるを得ない一般大学の院生より、博士論文の執筆に専念できた。
私は文部省の国費留学生として在学していたが、私費留学生はほとん
● 入学選抜の基本的な考え方
論文等の提出があった場合は、修士論文と他の刊行論文等をあわせて)、志望研究内容の評価、お
中できる。また、専任教員の先生方だけでなく、各国から来た外国人研
よびその他の出願書類を総合的に評価して判定します。
究員の先生方も各分野の大物で、身近に接することによって研究のやり
方、研究者としての生き方などを学ぶことができる。さらに、卒業後も、
(a)
修士・学術論文等は、論文形式、独自性・発展性、論理性・実証性について、志望研究内容
共同研究会参加などの形で続けて日文研の豊かな資源を利用して研究を
は、独自性、計画性について、評価します。
深化させていくことができる。それは更なる研究成果の発信につながる。
(b)最終合否判定は、第一次選抜の判定に第二次選抜の評価(人物、応答内容、将来性)を加え、
「日文研」はもはや人生の中のもっとも重要な拠点の一つとなっている。
※日文研財団:一般財団法人 国際日本文化研究交流財団
自立した研究者として社会に貢献できる学生を期待しています。
第一次選抜の合否判定は,提出された修士・学術論文等の評価(修士論文以外で既に刊行された
ど日文研財団※の奨学金を獲得していて、経済面の心配がなく勉強に集
9
アドミッション・ポリシー
学位記授与式
総合的に判定します。
10
A. 経済的理由により授業料の納付が困難であり、かつ学業優秀と認められる方に対し、授業料を免
除する制度があります。毎年、前期・後期各1回ずつ申請の機会があり、一定の審査を経て決定され
ます。
Q 2. リサーチ・アシスタント(RA)制度はありますか?
A. 国際日本研究専攻に在籍する大学院生の中から、研究又は教育に係る補助業務を行う者を、RA
として雇用し、専攻内において自身の研究を有益に遂行できる体制を作っており、その労働の対価と
して給与を支給し、経済的支援を行っています。
Q 3. 専攻が設置されているのは、葉山ですか?京都ですか?
A. 京都です。本専攻の基盤機関である国際日本文化研究センターが、研究指導や論文執筆の拠点と
なります。なお入学式や学位記授与式など全学的な行事は、大学本部である葉山キャンパスで実施さ
Q
&
A
れます。
Q 4. 入学前に、希望指導教員を決めておく必要がありますか?
A. 特に決めていなくても構いませんが、入学試験出願前に希望指導教員に連絡を取れば、入学後の
研究イメージをはっきりさせることができると思いますので、お勧めします。なお基本的に事務担当
者から教員紹介はしませんので、本専攻概要及び専攻ホームページ内の、教員紹介をご覧ください。
Q 5. 遠方在住でも学位取得は可能ですか?
日文研の研究活動について
国際日本研究専攻
Q 1. 授業料免除制度はありますか?
国際日本文化研究センター(日文研)は、日本文化に関する国際的・学際的な総合研究と世界の日
本研究者に対する研究協力・支援を行うことを目的として、昭和62年5月21日、文部省大学共同利
用機関として設置されました。平成16年4月からは大学共同利用機関法人・人間文化研究機構を構
成する研究所となりました。
日文研の活動は、研究活動
(個人研究・基礎研究・共同研究)
・研究協力活動・普及活動の3つの柱
から成り立っています。
これらの中から、
特に本専攻在学生に関わりの深い活動についてご紹介します。
● 共同研究
日本文化を研究するためには、関係する個別専門分野ごとの成果が着実に積み重ねられなければ
なりません。併せて専門分野の枠組みを越えて、研究者が相互に知見を高めあう場が必要になりま
す。こうした共同研究の場は、総体として日本文化理解の促進に大きな役割を果たすものと考えて
います。
また、日文研の共同研究では、日本と異なる知的伝統にたつ海外の研究者との交流をも重視して
います。さらに、国際化の時代を迎えた今日、日本文化研究もまた国際化を図ることで時代の要請
に応えることができるものと考えます。
このように、日文研の共同研究は、単なる研究成果の交換にとどまるものではなく、専門分野及
び知的伝統を異にする研究者たちが研究過程を共有し合うことによって生みだされる創造性こそを
めざしているのです。
◆平成26年度の共同研究は、次の16課題です。
研究域
第1研究域
動態研究
A. 現在も、遠方在住のまま、学位取得を目指している学生は多数います。ただし、授業開講日には
必ず登校する必要があります。
第2研究域
構造研究
Q 6. 10月入学はできますか?
A. 可能ですが、10月入学を希望する方についても、同年4月入学生と同時に入学試験を実施します。
第3研究域
文化比較
第4研究域
文化関係
Q 8. 日本学術振興会特別研究員(DC1、2)採用者はいますか?
谷川 建司
伝 統
人文諸学の科学史的研究
井上 章一
基 層
戦争と鎮魂
牛村 圭
自 然
画像資料(絵葉書・地図・旅行案内・写真等)による帝国域
内文化の再検討
劉 建輝
人 間
夢と表象―その統括と展望
荒木 浩
社 会
おたく文化と戦時下・戦後
大塚 英志
第5研究域
文化情報
昭和40年代日本のポピュラー音楽の社会・文化史的分析
―ザ・タイガースの研究
磯前 順一
制 度
日本の軍事戦略と東アジア社会
―日中戦争期を中心として―
黄 自進
思 想
日本仏教の比較思想的研究
末木 文美士
21世紀10年代日本文化の軌道修正:過去の検証と将来への提言
稲賀 繁美
万国博覧会と人間の歴史―アジアを中心に
佐野 真由子
植民地帝国日本における知と権力
松田 利彦
旧交圏 II
新交圏
A. 平成26年度現在3名のDC2採用者がいます(平成26年度採用1名、平成25年度採用1名、平
研究代表者
昭和戦後期における日本映画史の再構築
旧交圏 I
A. できません。他研究科の専攻であれば可能です。
研究課題
現 代
生 活
Q 7. 文化科学研究科の他専攻との併願は可能ですか?
成24年度採用1名)
。
研究軸
(平成26年4月1日現在)
「心身/身心」と「環境」の哲学
―東アジアの伝統的概念の再検討とその普遍化の試み―
伊東 貴之
外国における
日本研究 I
マンガ・アニメで日本研究
山田 奨治
外国における
日本研究 II
新大陸の日系移民の歴史と文化
細川 周平
日本における
日本研究
日本大衆文化とナショナリズム
朴 順愛
「滑稽百鬼夜行絵巻」国際日本文化研究センター
絵巻物データベースより
11
12
このとりくみでは、専任教員が自発的に基礎的な課題を設定し、分野の異なる研究者たちとその
能力を共有することがめざされます。一種のゼミナールですが、おのずと超領域的な討議をひきお
こし、研究上の新しい課題を浮上させることもあり、その意味で、基礎領域研究とよばれています。
◆平成26年度は、以下の7つの基礎領域研究を開催しています。
研究課題
研究課題
担当教員
担当教員
古文書研究
笠谷 和比古
中国語運用の基礎/応用
郭 南燕
近世風俗未公刊資料解読
早川 聞多
中世文学講読
荒木 浩
韓国語運用の基礎/応用
松田 利彦
日本宗教史基礎研究
末木 文美士
フランス語運用の基礎/応用
稲賀 繁美
● 研究協力
内外の研究者との交流のために、以下のような研究の場を設けています。大学院生、留学生の参
加も奨励しています。
● 日文研フォーラム
来日中の外国人研究者に発表と交流の場を提供することを目的に、毎月開催しています。テーマ
は日本に関連したものに限り、1回ごとに完結する形式です。
● 日文研木曜セミナー
研究者の交流を目的として、第三木曜日に開催しています。
● Nichibunken Evening Seminar
外国人日本研究者の研究発表、国際交流を兼ねた英語によるセミナーです。
このほかに、不定期のレクチャーやシンポジウムも開催しています。
日文研の図書・資料等
日文研 の 研 究 活 動 に つ い て
● 基礎領域研究
● 図書館
日本研究に必要な各種資料を幅広く収集し(図書資料約50万冊)、国内外の研究者の利用に供す
るとともに、様々な情報を提供しています。利用者は図書を自由に手にとって閲覧することができ
ます。
平成7年に増設された図書資料館および平成22年に新設された第二図書資料館には合わせて約
60万冊が収容可能な固定書架・電動集密書架のほか、貴重図書室、地図資料室、研究用個室、グルー
プ研究室、マイクロ資料室等が配置されています。個々の資料の配架場所・貸出状況等は、各フロ
アーに配置された検索用端末で調べることができます。
資料の収集方針
1. 外国語で書かれた日本研究図書および訳書の網羅的収集
日文研では標記資料を「外書」と呼び、その網羅的収集に努めており、図書館蔵書の特色のひと
つとして内外から高い評価を得ています。平成9年度には、創立10周年を記念して、収集資料
のうち1900年以前に刊行された欧文図書から善本1,057点を選び詳細な所蔵目録を作成しま
した。
2. 日本研究に必要な基本図書・雑誌の収集
国内外を問わず、日本研究を行ううえで必要な図書・雑誌は「基本図書」として積極的に収集し
ています。原本が入手困難な資料については、マイクロフィルム版で収集しています。
3. 日本研究に関する文献目録、索引等の網羅的収集
日本研究を進めるうえで必要な文献を探すツールとして、各種文献目録や索引等を網羅的に収
集しています。
4. その他
幕末明治期のガラス写真・彩色写真、古地図、DVD・CD などの映像音響資料、科学史関連資料、
医学史関連資料等を積極的に収集しています。
● 国際研究集会等
資料の利用
日本の文化、社会に対する世界各国の関心の高まりにともない、研究者の問題意識、研究方法も
日文研に所属する研究者・学生等は、日文研が所蔵する資料を、貴重書等の例外を除いて自由に
著しく多様化してきています。
このような状況に対応するため、主として日文研での共同研究をテー
利用できます。外部の方でも、学術研究・調査等を目的とする場合であれば、事前申請のうえ閲覧
マに、昭和63年から国際研究集会を実施し、日本研究発展のための国際的な討論の場を設けてい
が可能です。日文研が所蔵する資料は、インターネットを通じて外部からも検索でき、NACSIS-
ます。
ILL(図書館間相互利用制度)にもとづいて日文研以外の機関から文献複写や現物貸借を申し込むこ
このほか、日文研では、
ともできます。
海外においても研究活動・
職員によるサービスは、平日午前9時から午後5時までです。ただし、日文研に所属する研究者・
研究協力活動を行うため、
学生等は、平日は午後9時まで、平日以外でも午前9時から午後9時まで利用できます。
海外シンポジウム・海外研
● 日文研のデータベース一覧
究交流シンポジウム・海外
における日本研究会等を展
WebGIS 日本全図
艶本資料
怪異・妖怪絵姿
怪異・妖怪伝承
外像
貴重書
考古学 GIS
古写真
開しています。
本専攻の在学生は、これ
ら国際研究集会等への参加
に、各種の便宜がはかられ
ています。
国際研究集会
古事類苑ページ検索システム
在外日本美術
所蔵地図
西洋医学史古典文献(野間文庫)
摂関期古記録
宗田文庫図版資料
日中歴史研究センター旧蔵書
目録
日本関係欧文図書目録
俳諧
平安京都名所図会
平安人物志
都年中行事画帖
連歌
和歌
他
http://db.nichibun.ac.jp/ja/
「滑稽百鬼夜行絵巻」国際日本文化研究センター
絵巻物データベースより
13
14
もくじ
バス利用の場合
京都市バス「西5」
、
「西6」桂坂中央行き
に乗車(約30分)、
「桂坂小学校前」下車、
徒歩約5分。
International Research Center for Japanese Studies
嵐山駅
阪急嵐山線
烏丸御池駅
烏丸駅
9
桂坂小学校
バス停・花の舞公園前
阪急京都線
京都駅
JR東海道本線
(京都線)
桂駅
京都市立芸術大学
1
桂川駅
JR東海道新幹線
洛西口駅
桂川
大原野インター
向日町駅
竹田駅
鴨川
京阪本線
沓掛口交差点
JR奈良線
京都大学
桂キャンパス
沓掛インター
■阪急桂駅西口から約15分(約1,500円)
■JR桂川駅から約20分(約2,000円)
■JR京都駅から約40分(約3,500円)
四条通
五条通
地下鉄烏丸線
古墳の森
タクシー利用の場合
河原町駅
四条駅
バス停・桂坂小学校前
■JR桂川駅から
ヤサカバス「1」、
「6」桂坂中央行きに乗
車(約30分)、
「花の舞公園前」下車、徒歩
約5分。
総合研究大学院大学の組織について 1
所長・専攻長の挨拶
2
国際日本研究専攻の概要
3
研究環境と学生支援について
4
担当教員の紹介
5
学位授与と学位取得状況
7
入学者状況と修了者の進路
9
入学試験等について
10
国際日本研究専攻 Q&A
11
日文研の研究活動について
12
日文研の図書・資料等
14
地下鉄東西線
近鉄京都線
■JR京都駅(烏丸中央口)から
京阪京都交通バス「26」桂小橋経由桂
坂中央行きに乗車(約45分)、
「桂坂小学
「21」、
校前」下車、徒歩約5分。または、
「21A」桂 坂 中 央 行 き に 乗 車(約45分)、
「花の舞公園前」下車、徒歩約5分。
国際日本文化研究センター
JR山陰線
︵嵯峨野線︶
■阪急桂駅(西口)から
京阪京都交通バス「20」、
「20B」桂坂中央
行きに乗車(約20分)、
「花の舞公園前」
下車、徒歩約5分。
名神高速道路
京都南インター
琵琶湖
国際日本文化研究センター
International Research Center for Japanese Studies
5分
5分
バス停
40分
30分
本数は少ない
※
20分
バス停
20分
15分
●
京都
国際日本文化研究センター
International Research Center
for Japanese Studies
阪急 桂駅
●大津
●
宇治
大阪国際空港
明石
●
45分
阪急 南茨木駅
神戸
●
●大阪
●奈良
神戸空港
JR 桂川駅
JR 京都駅
大阪モノレール 南茨木駅
大阪湾
●堺
関西国際空港
150分
関西国際空港
大阪国際空港
JR 東海道本線
(京都線)
タクシー
阪急京都線
バス
関空特急「はるか」
淡路島
徒歩
大阪モノレール
乗合いタクシー
リムジンバス
Department of Japanese Studies,
School of Cultural and Social Studies
The Graduate University for Advanced Studies
総合研究大学院大学文化科学研究科
総合研究大学院大学
〒240−0193
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TEL 046−858−1500(代表)
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国際日本研究専攻
概要 2014
国際日本文化研究センター
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大学共同利用機関法人 人間文化研究機構
国際日本文化研究センター
National Institutes for the Humanities
INTERNATIONAL RESEARCH CENTER
FOR JAPANESE STUDIES
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