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柏市地域密着型サービス利用料に関するガイドライン
柏 市 地 域 密 着 型 サービス利 用 料 に関 するガイドライン このガイドラインにおいて,介 護 保 険 法 ,厚 生 労 働 省 令 ,告 示 ,通 知 を以 下 のとお り略 称 として用 いています。 ・介 護 保 険 法 (平 成 9年 法 律 第 123号 )→「法 」 ・【指 定 地 域 密 着 型 サービスの事 業 の人 員 ,設 備 及 び運 営 に関 する基 準 】(平 成 1 8年 厚 生 労 働 省 令 第 34号 )→「基 準 省 令 」 ・【指 定 地 域 密 着 型 介 護 予 防 サービスの事 業 の人 員 ,設 備 及 び運 営 並 びに指 定 地 域 密 着 型 サービスに係 る介 護 予 防 のための効 果 的 な支 援 の方 法 に関 する基 準 】 (平 成 18年 厚 生 労 働 省 令 第 36号 )→「予 防 基 準 省 令 」 ・【指 定 地 域 密 着 型 サービス及 び指 定 地 域 密 着 型 介 護 予 防 サービスに関 する基 準 について】→「基 準 解 釈 通 知 」 ・【居 住 ,滞 在 及 び宿 泊 並 びに食 事 の提 供 に係 る利 用 料 等 に関 する指 針 】(平 成 1 7年 厚 生 労 働 省 告 示 第 419号 )→「利 用 料 等 に関 する指 針 」 ・【通 所 介 護 等 における日 常 生 活 費 に要 する費 用 の取 扱 いについて】(平 成 12 年 老 企 第 54号 )→「日 常 生 活 費 取 扱 い通 知 」 ~~~注 意 事 項 ~~~ ・費 用 を徴 収 する項 目 ・金 額 について運 営 規 程 ・重 要 事 項 説 明 書 に規 定 すること。 ・利 用 料 について事 業 者 の主 体 的 判 断 ではなく,合 理 的 な料 金 設 定 であること。 ・利 用 者 から特 に求 めがあった場 合 に,開 示 ,合 理 的 な説 明 をすること。 ・あらかじめ,利 用 者 又 はその家 族 に対 して説 明 し,書 面 にて同 意 を得 ること。 ・食 事 の提 供 に要 する費 用 ,宿 泊 に要 する費 用 は事 業 所 の見 やすい場 所 に掲 示 すること。 ~~~目次~~~ 第1 基準省令の規定・・・・・・・・・・・・・・・・・・3~13 1 夜間対応型訪問介護・・・・・・・・・・・・・・・・3~4 2 認知症対応型通所介護・・・・・・・・・・・・・・・5~7 3 小規模多機能型居宅介護・・・・・・・・・・・・・・8~10 4 認知症対応型共同生活介護・・・・・・・・・・・・・11~13 第2 夜間対応型訪問介護のケアコール端末に係る費用・・・14 第3 居住,滞在,宿泊並びに食事の提供に係る費用・・・・15~19 1 居住,滞在及び宿泊ならびに食事の提供に係る費用・・15~16 2 宿泊に要する費用の考え方・・・・・・・・・・・・・16~17 3 食事の提供に係る利用料・・・・・・・・・・・・・・17 4 食事の提供に係る利用料Q&A・・・・・・・・・・・17~19 第4 その他の日常生活費の取扱い・・・・・・・・・・・20~34 1 その他の日常生活費の取扱い・・・・・・・・・・・20~21 (1) 認 知 症 対 応 型 通 所 介 護 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 2 2 (2) 小 規 模 多 機 能 型 居 宅 介 護 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 2 3 (3) 認 知 症 対 応 型 共 同 生 活 介 護 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 2 4 別 紙 「日常生活費取扱い通知」・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 2 5 ~ 2 6 2 保険給付の対象に含まれているため徴収不可能な ものの具体例・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27 3 保険給付の対象と明確に区分されないあいまいな 名目によるため徴収不可なものの具体例・・・・・・・・27 4 身の回り品として日常生活に必要となるものの具体例・28 5 教養娯楽として日常生活に必要なもの・・・・・・・・29~30 6 その他日常生活費に係るQ&A・・・・・・・・・・・30~32 7 運営基準に係るQ&A・・・・・・・・・・・・・・・32~34 2 第1 1 基準省令の規定 夜間対応型訪問介護 「基準省令」第21条 指定夜間対応型訪問介護事業者は,法定代理受領サービスに該当 する指定夜間対応型訪問介護を提供した際には,その利用者から利 用料の一部として,当該指定夜間対応型訪問介護に係る地域密着型 介護サービス費用基準額から当該指定夜間対応型訪問介護事業者に 支払われる地域密着型介護サービス費の額を控除して得た額の支払 を受けるものとする。 2 指定夜間対応型訪問介護事業者は,法定代理受領サービスに該当 しない指定夜間対応型訪問介護を提供した際にその利用者から支払 を受ける利用料の額と,指定夜間対応型訪問介護に係る地域密着型 介護サービス費用基準額との間に,不合理な差額が生じないように しなければならない。 3 指定夜間対応型訪問介護事業者は,前二項の支払を受ける額のほ か,利用者の選定により通常の事業の実施地域以外の地域の居宅に おいて指定夜間対応型訪問介護を行う場合は,それに要した交通費 の額の支払を利用者から受けることができる。 4 指定夜間対応型訪問介護事業者は,前項の費用の額に係るサービ スの提供に当たっては,あらかじめ,利用者又はその家族に対し, 当該サービスの内容及び費用について説明を行い,利用者の同意を 得なければならない。 「 基 準 解 釈 通 知 」 第 3 一 4 (11) 利 用 料 等 の 受 領 ① 基準第21条第1項は,指定夜間対応型訪問介護事業者は,法定代理 受領サービスとして提供される指定夜間対応型訪問介護についての利用 者負担として,地域密着型介護サービス費用基準額の1割(法第50条 又は第69条第3項の規定の適用により保険給付の率が9割でない場合 については,それに応じた割合)の支払いを受けなければならないこと を規定したものである。 ② 基準第21条第2項は,利用者間の公平及び利用者の保護の観点から, 法定代理受領サービスでない指定夜間対応型訪問介護を提供した際に, 3 その利用者から支払いを受ける利用料の額と,法定代理受領サービスで ある指定夜間対応型訪問介護に係る費用の額の間に,一方の管理経費の 他方への転嫁等による不合理な差額を設けてはならないこととしたもの である。なお,そもそも介護保険給付の対象となる指定夜間対応型訪問 介護のサービスと明確に区分されるサービスについては,次のような方 法により別の料金設定をして差し支えない。 イ 利用者に,当該事業が指定夜間対応型訪問介護の事業とは別事業で あり,当該サービスが介護保険給付の対象とならないサービスである ことを説明し,理解を得ること。 ロ 当該事業の目的,運営方針,利用料等が,指定夜間対応型訪問介護 事業所の運営規程とは別に定められていること。 ハ ③ 会計が指定夜間対応型訪問介護の事業の会計と区分されていること。 同条第3項は,指定夜間対応型訪問介護事業者は,指定夜間対応型訪 問介護の提供に関して,前2項の利用料のほかに,利用者の選定により 通常の事業の実施地域以外の地域の居宅において指定夜間対応型訪問介 護を行う場合の交通費(移動に要する実費)の支払いを利用者から受け ることができることとし,保険給付の対象となっているサービスと明確 に区分されないあいまいな名目による費用の支払いを受けることは認め ないこととしたものである。 ④ 同条第4項は,指定夜間対応型訪問介護事業者は,前項の交通費の支 払いを受けるに当っては,あらかじめ,利用者又はその家族に対してそ の額等の関して説明を行い,利用者の同意を得なければならないことと したものである。 ⑤ 指定夜間対応型訪問介護事業者は,同条第1項から第3項までの利用 料等を徴収することは認められるが,利用者へ配布するケアコール端末 に係る設置料,リース料,保守料等の費用の徴収は認められないもので ある。なお,利用者宅から事業所への通報に係る通信料(電話料金)に ついては,利用者が負担すべきものである。 4 2 認知症対応型通所介護(介護予防を含む) 「基準省令」第49条「介護基準省令」第22条 指定認知症対応型通所介護事業者は,法定代理受領サービスに該当 する指定認知症対応型通所介護を提供した際には,その利用者から利 用料の一部として,当該指定認知症対応型通所介護に係る地域密着型 介護サービス費用基準額から当該指定認知症対応型通所介護事業者に 支払われる地域密着型介護サービス費の額を控除して得た額の支払い を受けるものとする。 2 指定認知症対応型通所介護事業者は,法定代理受領サービスに該当 しない指定認知症対応型通所介護を提供した際にその利用者から支払 いを受ける利用料の額と,指定認知症対応型通所介護に係る地域密着 型介護サービス費用基準額との間に,不合理な差額が生じないように しなければならない。 3 指定認知症対応型通所介護事業者は,前二項の支払いをうける額の ほか,次の各号に掲げる費要の額の支払いを利用者から受けることが できる。 一 利用者の選定により通常の事業の実施地域以外の地域に居住する 利用者に対して行う送迎に要する費用 二 指定認知症対応型通所介護に通常要する時間を超える指定認知症 対応型通所介護であって利用者の選定に係るものの提供に伴い必要 となる費用の範囲内において,通常の指定認知症対応型通所介護に 係る地域密着型介護サービス費用基準額を超える費用 三 食事の提供に要する費用 四 おむつ代 五 前各号に掲げるもののほか,指定認知症対応型通所介護の提供に おいて提供される便宜のうち,日常生活においても通常必要となる ものに係る費用であって,その利用者に負担させることが適当と認 められる費用 4 前項第三号に掲げる費用については,別に厚生労働大臣が定めると ころによるものとする。 5 指定認知症対応型通所介護事業者は,第三項の費用の額に係るサー ビスの提供に当っては,あらかじめ,利用者又はその家族に対し,当 該サービスの内容及び費用について説明を行い,利用者の同意を得な 5 ければならない。 ① 「 基 準 解 釈 通 知 」 第 3 二 3 (1) 利 用 料 等 の 受 領 基準第49条第1項,第2項及び第5項は,指定夜間対応型訪問介護 に係る第21条第1項,第2項及び第4項の規定と同趣旨であるため, 第3の一の4の(11)の①,②及び④を参照されたい。 第3の一の4の(11)の①,②及び④ ① 基準第21条第1項は,指定夜間対応型訪問介護事業者は,法定代 理受領サービスとして提供される指定夜間対応型訪問介護についての 利用者負担として地域密着型サービス費要基準の1割(法第50条又 は第69条第3項の規定の適用により保険給付の率が9割でない場合 については,それに応じた割合)の支払いを受けなければならないこ とを規定したものである。 ② 基準21条第2項は,利用者間の公平及び利用者の保護の観点か ら,法定代理受領サービスでない指定夜間対応型訪問介護を提供した 際に,その利用者から支払いを受ける利用料の額と,法定代理受領サ ービスである指定夜間対応型訪問介護に係る費用の額の間に,一方の 管理経費の他方への転嫁等による不合理な差額を設けてはならないこ ととしたものである。なお,そもそも介護保険給付の対象となる指定 夜間対応型訪問介護のサービスと明確に区分されるサービスについて は,次のような方法により別の料金設定をして差し支えない。 イ 利用者に,当該事業が指定夜間対応型訪問介護の事業とは別事業 であり,当該サービスが介護保険給付の対象とならないサービスで あることを説明し,理解を得ること。 ロ 当該事業の目的,運営方針,利用料等が,指定夜間対応型訪問介 護事業所の運営規程とは別に定められていること。 ハ 会計が,指定夜間対応型訪問介護の事業の会計と区分されている こと。 ④ 同条第4項は,指定夜間対応型訪問介護事業者は,前項の交通費の 支払を受けるにあたっては,あらかじめ,利用者又はその家族に対し てその額等に関して説明を行い,利用者の同意を得なければならない こととしたものである。 6 ② 基準第49条第3項は,指定認知症対応型通所介護事業者は,指定認 知症対応型通所介護の提供に関して イ 利用者の選定により通常の事業の実施地域以外の地域に居住する 利用者に対して行う送迎に要する費用 ロ 指定認知症対応型通所介護に通常要する時間を超える指定認知症 対応型通所介護であって利用者の選定に係るものの提供に伴い必要 となる費用の範囲内において,通常の指定認知症対応型通所介護に 係る地域密着型介護サービス費用基準額を超える費用 ハ 食事の提供に要する費用 二 おむつ代 ホ イから二までに掲げるもののほか,指定認知症対応型通所介護の 提供において提供される便宜のうち,日常生活においても通常必要 となるものに係る費用であって,その利用者に負担させることが適 当と認められるものについては,前2項の利用料のほかに利用者か ら支払いを受けることができることとし,保険給付の対象となって いるサービスと明確に区分されないあいまいな名目による費用の支 払いを受けることは認めないこととしたものである。 なお,ハの費用については,居住,滞在及び宿泊並びに食事の提 供に係る利用料等に関する指針(平成17年厚生労働省告示第41 9号。以下「指針」という。)の定めるところによるものとし,ホ の費用の具体的な範囲については,別に通知するところによるもの とする。 7 3 小規模多機能型居宅介護(介護予防を含む) 「基準省令」第71条「予防基準省令」第52条 指定小規模多機能型居宅介護事業者は,法定代理受領サービスに該 当する指定小規模多機能型居宅介護を提供した際には,その利用者か ら利用料の一部として,当該指定小規模多機能型居宅介護に係る地域 密着型介護サービス費用基準額から当該指定小規模多機能型居宅介護 事業者に支払われる地域密着型介護サービス費の額を控除して得た額 の支払を受けるものとする。 2 指定小規模多機能型居宅介護事業者は,法定代理受領サービスに該 当しない指定小規模多機能型居宅介護を提供した際にその利用者から 支払いを受ける利用料の額と,指定小規模多機能型居宅介護に係る地 域密着型介護サービス費用基準額との間に,不合理な差額が生じない ようにしなければならない。 3 指定小規模多機能型居宅介護事業者は前二項の支払を受ける額のほ か,次の各号に掲げる費用の額の支払いを利用者から受けることがで きる 一 利用者の選定により通常の事業の実施地域以外の地域に居住する 利用者に対して行う送迎に要する費用 二 利用者の選択により通常の事業の実施地域以外の地域の居宅にお いて訪問サービスを提供する場合は,それに要した交通費の額 三 食事の提供に要する費用 四 宿泊に要する費用 五 おむつ代 六 前各号に掲げるもののほか,指定小規模多機能型居宅介護の提供 において提供される便宜のうち,日常生活においても通常必要とな るものに係る費用であって,その利用者に負担させることが適当と 認められる費用 4 前項第三号及び第四号に掲げる費用については,別に厚生労働大臣 が定めるところによるものとする。 5 指定小規模多機能型居宅介護事業者は,第三項の費用の額に係るサ ービスの提供に当たっては,あらかじめ,利用者又はその家族に対 し,当該サービスの内容及び費用について説明を行い,利用者の同意 を得なければならない。 8 「 基 準 解 釈 通 知 」 第 3 三 4 (3) 利 用 料 等 の 受 領 基準第71条第1項,第2項及び第5項の規定は,指定夜間対応型訪 ① 問介護に係る第21条第1項,第2項及び第4項の規定と同趣旨である ため,第3の一の4の(11)の①,②及び④を参照されたい。 第3の一の4の(11)の①,②及び④ ① 基準第21条第1項は,指定夜間対応型訪問介護事業者は,法定代 理受領サービスとして提供される指定夜間対応型訪問介護についての 利用者負担として地域密着型サービス費要基準の1割(法第50条又 は第69条第3項の規定の適用により保険給付の率が9割でない場合 については,それに応じた割合)の支払いを受けなければならないこ とを規定したものである。 ② 基準21条第2項は,利用者間の公平及び利用者の保護の観点か ら,法定代理受領サービスでない指定夜間対応型訪問介護を提供した 際に,その利用者から支払いを受ける利用料の額と,法定代理受領サ ービスである指定夜間対応型訪問介護に係る費用の額の間に,一方の 管理経費の他方への転嫁等による不合理な差額を設けてはならないこ ととしたものである。なお,そもそも介護保険給付の対象となる指定 夜間対応型訪問介護のサービスと明確に区分されるサービスについて は,次のような方法により別の料金設定をして差し支えない。 イ 利用者に,当該事業が指定夜間対応型訪問介護の事業とは別事業 であり,当該サービスが介護保険給付の対象とならないサービスで あることを説明し,理解を得ること。 ロ 当該事業の目的,運営方針,利用料等が,指定夜間対応型訪問介 護事業所の運営規程とは別に定められていること。 ハ 会計が,指定夜間対応型訪問介護の事業の会計と区分されている こと。 ④ 同条第4項は,指定夜間対応型訪問介護事業者は,前項の交通費の 支払を受けるにあたっては,あらかじめ,利用者又はその家族に対し てその額等に関して説明を行い,利用者の同意を得なければならない こととしたものである。 ② 基準第71条第3項は,指定小規模多機能型居宅介護事業者は,指定 小規模多機能型居宅介護の提供に関して, イ 利用者の選定により通常の事業の実施地域以外の地域に居住する 9 利用者に対して行う送迎に要する費用 ロ 利用者の選択により通常の事業の実施地域以外の地域の居宅にお いて訪問サービスを提供する場合は,それに要した交通費の額 ハ 食事の提供に要する費用 二 宿泊に要する費用 ホ おむつ代 へ イからホまでに掲げるもののほか,指定小規模多機能型居宅介護 の提供において提供される便宜のうち,日常生活においても通常必 要となるものに係る費用であって,その利用者に負担させることが 適当と認められるものについては,前2項の利用料のほかに利用者 から支払を受けることができることとし,保険給付の対象となって いるサービスと明確に区分されないあいまいな名目による費用の支 払を受けることは認めないこととしたものである。 なお,ハ及び二の費用については,指針の定めるところによるも のとし,への費用の具体的な範囲については,別に通知するところ によるものである。 10 4 認知症対応型共同生活介護(介護予防を含む) 「基準省令」第96条「予防基準省令」第76条 指定認知症対応型共同生活介護事業者は,法定代理受領サービスに 該当する指定認知症対応型共同生活介護を提供した際には,その利用 者から利用料の一部として,当該指定認知症対応型共同生活介護に係 る地域密着型介護サービス費用基準額から当該指定認知症対応型共同 生活介護事業者に支払われる地域密着型サービス費の額を控除して得 た額の支払を受けるものとする。 2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は,法定代理受領サービスに 該当しない指定認知症対応型共同生活介護を提供した際にその利用者 から支払を受ける利用料の額と,指定認知症対応型共同生活介護に係 る地域密着型サービス費用基準額との間に,不合理な差額が生じない ようにしなければならない。 3 指定認知症対応型共同生活介護事業者は,前二項の支払を受ける額 のほか,次に掲げる費用の額の支払を利用者から受けることができ る。 一 食材料費 二 理美容代 三 おむつ代 四 前三号に掲げるもののほか,指定認知症対応型共同生活介護にお いて提供される便宜のうち,日常生活においても通常必要となるもの に係る費用であって,その利用者に負担させることが適当と認められ るもの 4 指定認知症対応型共同生活介護事業者は,前項の費用の額に係るサ ービスの提供に当たっては,あらかじめ,利用者又はその家族に対 し,当該サービスの内容及び費用について説明を行い,利用者の同意 を得なければならない。 「基準解釈通知」4運営に関する基準(3)利用料等の受領 ① 基準第96条第1項,第2項及び第4項の規定は,指定夜間対応型訪 問介護に係る第21条第1項,第2項及び第4項の規定と同趣旨である ため,第3の一の4の(11)の①,②及び④を参照されたい。 11 第3の一の4の(11)の①,②及び④ ① 基準第21条第1項は,指定夜間対応型訪問介護事業者は,法定代 理受領サービスとして提供される指定夜間対応型訪問介護についての 利用者負担として地域密着型サービス費用基準の1割(法第50条又 は第69条第3項の規定の適用により保険給付の率が9割でない場合 については,それに応じた割合)の支払いを受けなければならないこ とを規定したものである。 ② 基準21条第2項は,利用者間の公平及び利用者の保護の観点か ら,法定代理受領サービスでない指定夜間対応型訪問介護を提供した 際に,その利用者から支払いを受ける利用料の額と,法定代理受領サ ービスである指定夜間対応型訪問介護に係る費用の額の間に,一方の 管理経費の他方への転嫁等による不合理な差額を設けてはならないこ ととしたものである。なお,そもそも介護保険給付の対象となる指定 夜間対応型訪問介護のサービスと明確に区分されるサービスについて は,次のような方法により別の料金設定をして差し支えない。 イ 利用者に,当該事業が指定夜間対応型訪問介護の事業とは別事業 であり,当該サービスが介護保険給付の対象とならないサービスで あることを説明し,理解を得ること。 ロ 当該事業の目的,運営方針,利用料等が,指定夜間対応型訪問介 護事業所の運営規程とは別に定められていること。 ハ 会計が,指定夜間対応型訪問介護の事業の会計と区分されている こと。 ④ 同条第4項は,指定夜間対応型訪問介護事業者は,前項の交通費の 支払を受けるにあたっては,あらかじめ,利用者又はその家族に対し てその額等に関して説明を行い,利用者の同意を得なければならない こととしたものである。 ② 基準第96条第3項は,指定認知症対応型共同生活介護事業者は,指 定認知症対応型共同生活介護の提供に関して, イ 食材料費 ロ 理美容代 ハ おむつ代 二 イからハまで掲げるもののほか,指定認知症対応型共同生活介護 12 において提供される便宜のうち,日常生活においても通常必要とな るものに係る費用であって,その利用者に負担させることが適当と 認められるものについては,前2項の利用料のほかに,利用者から 支払を受けることができることとし,保険給付の対象となっている サービスと明確に区分されないあいまいな名目による費用の支払い を受けることは認めないこととしたものである。 なお,二の費用の具体的な範囲については,別に通知するところ によるものである。 13 第2 夜間対応型訪問介護のケアコール端末に係る費用 夜間対応型訪問介護 「基準省令」より 利用者へ配布するケアコール端末に係る設置料,リース料,保守料等 の費用の徴収は認められないものである。 ① ケアコール端末機器に係る費用の徴収は認められない。具体的には, 設置料,リース料,保守料,維持費等,名目を問わず費用徴収できない ことを意味する。 ② 利用者宅から事業所への通話料,通信料(電話料金)は利用者が負担 すべきである。(事業所から利用者宅への通話料・通信料は事業所の負 担。) 14 第3 1 居住,滞在及び宿泊ならびに食事の提供に係る費用 居住,滞在及び宿泊ならびに食事の提供に係る費用(指定認 知症対応型通所介護,指定小規模多機能型居宅介護) 「利用料等に関する指針」より 二 居住,滞在及び宿泊並びに食事の提供に係る利用料 イ 居住,滞在及び宿泊(以下「居住等」という。)に係る利用料 ( 1) 居 住 等 に 係 る 利 用 料 は , 居 住 環 境 の 違 い に 応 じ て , そ れ ぞ れ 次に掲げる額を基本とすること。 (ⅰ ) ユ ニ ッ ト に 属 す る 居 室 , 療 養 室 及 び 病 室 ( 以 下 「 居 室 」 と い う。)並びにユニットに属さない居室等のうち定員が一人のもの (指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成 12年厚生省告示第19号)別表指定居宅サービス介護給付費単 位数表短期入所生活介護費のイ及びロの注5並びに短期入所療養 介 護 費 の イ (1), (2)及 び (3) の 注 7 , ロ (1), (2)及 び (3) の 注 8 , ハ (1), (2)及 び (3)の 注 6 , 二 (1), (2)及 び (3)の 注 5 及 び ホ (1), (2)及 び (3)の 注 4 並 び に 指 定 施 設 サ ー ビ ス 等 に 要 す る 費 用 の 額 の 算 定 に関する基準(平成12年厚生省告示第21号)別表指定施設サ ービス等介護給付費単位数表の介護福祉施設サービスのイ及びロ の注12及び注13,介護保健施設サービスのイ及びロの注10 及 び 注 1 1 並 び に 介 護 療 養 施 設 サ ー ビ ス の イ (1)及 び (2)の 注 9 , イ (1) 及 び (2) の 注 1 0 , ロ (1) 及 び (2) の 注 7 , ロ (1) 及 び (2) の 注 8 , ハ (1)及 び (2)の 注 6 及 び ハ (1)及 び (2)の 注 7 並 び に 指 定 地 域 密 着型サービスに要する費用の額に算定する基準(平成18年厚生 労働省告示第126号)別表指定地域密着型サービス介護給付費 単位数表の地域密着型介護福祉施設サービス費のイ,ロ,ハ及び 二の注12及び注13並びに指定介護予防サービスに要する費用 の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第127 号)別表指定介護予防サービス介護給付費単位数表の介護予防短 期入所生活介護費のイ及びロの注5並びに介護予防短期入所療養 介 護 費 の イ (1)及 び (2)の 注 5 , ロ (1)及 び (2)の 注 7 , ハ (1)及 び (2) の 注 5 , 二 (1) 及 び (2) の 注 4 及 び ホ (1) 及 び (2) の 注 3 に 定 め る 者 (以下「従来型個室特例対象者」という。)が利用,入所又は入 15 院するものは除く。) 室料及び光熱水費に相当する額 (ⅱ ) ユ ニ ッ ト に 属 さ な い 居 室 等 の う ち 定 員 が 二 人 以 上 の も の 並 び に従来型個室特別対象者が利用,入所又は入院するもの 光熱水費に相当する額 (2) 居 住 等 に 係 る 利 用 料 の 水 準 の 設 定 に 当 っ て 勘 案 す べ き 事 項 は , 次のとおりとすること。 (ⅰ ) 利 用 者 等 が 利 用 す る 施 設 の 建 設 費 用 ( 修 繕 費 用 , 維 持 費 用 等 を含み,公的助成の有無についても勘案すること。) (ⅱ ) 近 隣 地 域 に 所 在 す る 類 似 施 設 の 家 賃 及 び 光 熱 水 費 の 平 均 的 な 費用 2 宿泊に要する費用の考え方(小規模多機能型居宅介護) 定員が1人の宿泊室(個室)(基準上宿泊室の定員は1人が原 則)においては,室料及び光熱水費に相当する額を基本とすること。 パーテーション等でプライバシーを確保し部屋を区切り宿泊室と する場合においては,光熱水費に相当する額を基本とすることが望ま しいものであること。 宿泊に要する費用の水準の設定に当たって勘案すべき事項は,次 のとおりとすること。 ・利用者等が利用する施設の建設費用(修繕費用,維持費用等を 含み,公的助成の有無についても勘案すること。) ・近隣地域に所在する類似施設の家賃及び光熱水費の平均的な費 用 ※ 建設費用,光熱水費は,下記のような考え方,根拠をもって 合理的に算出すること。 ① 施設の建設費用 ・ 建物取得価格(固定資産台帳に記載)を基礎として算出 ・ 併設施設などがある場合は,面積按分により当該事業所にか かる分を算出 ・ 建設費用 建 物 の 取 得 費 用 ÷償 却 期 間 ÷宿 泊 定 員 ÷3 6 5 日 ・ 維持費用 大 規 模 修 繕 の 額 ÷修 繕 周 期 ÷宿 泊 定 員 ÷3 6 5 日 16 3 ② 光熱水費 ・ 当 該 事 業 所 の 光 熱 水 費 ÷宿 泊 定 員 ÷3 6 5 日 食事の提供に係る利用料 「利用料等に関する指針」より 食事の提供に係る利用料は,食材料費及び調理に相当する額を基 本とすること。 ( 1) 考 え 方 次のような考え方や根拠をもち,合理的に算出することとする。 ①外部の弁当等を提供する場合 弁当代 ②委託の場合 食材料費(1食平均)調理に係る費用(業務委託契約における 食材料費を除く管理費(1日平均)) ③事業所での調理の場合 食 材 料 費 ( 1 食 平 均 ) + 調 理 に 係 る 費 用 (調 理 員 の 人 件 費 ( 1 日 平 均 ) ÷延 喫 食 数 ( 1 日 平 均 ) ) ( 2) ( 介 護 予 防 ) 小 規 模 多 機 能 型 居 宅 介 護 に お け る 食 事 の 設 定 通いサービス,宿泊サービス,訪問サービスと組み合わせて利 用するため,利用者の負担を考慮し,食費を日単位ではなく,朝 食,昼食,夕食と3食それぞれ設定することが望ましいものであ ること。 4 食事の提供に係る利用料 Q&Aについて (平 成 17 年 9 月 全 国 介 護 保 険 指 定 基 準 監 査 担 当 者 会 議 )よ り 問 答 (問 9 2 ) (答 ) 通 所 系 の サ ー ビ ス で , 利 用 者 が 可能である。その際には,入所者 「ご飯」を自宅から持参し,「おか との契約事項を,運営規程の中でお ず」のみを事業所が提供する場合, 示 し い た だ け れ ば 足 り る も の で あ 他の利用者と食費の価格を異ならせ る。 ることは可能か。 また,このような場合,運営規定 においてはどのように規定すればよ 17 いか。 (問93) (答 ) 食事については,保険外負担とな デイサービスやショートステイに ったことから,デイサービスやショ 利用者が弁当を持参することは,差 ートステイに弁当を持ってきてもよ し支えない。 いのか。 (問94) (答 ) 弁当をもってくる利用者は,デイ 利用者が弁当を持ってくることに サービスやショートステイの利用を より介護サービスの提供を困難にな 断ることはできるのか。 ることは考えにくいことから,サー ビスの提供を拒否する正当な理由に は当らないと考えている。 (問 9 5 ) (答 ) 突発的な事情により食事をとらな 食費は利用者との契約で定められ い日が発生した場合に,利用者負担 るものであるが,あらかじめ利用者 を徴収しても差し支えないか。 から連絡があれば食事を作らないこ とは可能であり,また,利用者の責 に帰さない事情によりやむを得ずキ ャンセルした場合に徴収するかどう かは,社会通念に照らして判断すべ きものと考えている。 (問 9 8 ) (答 ) 咀嚼がしやすいように刻み食やミ 嚥下困難な高齢者などの利用者の キサーでかけた食事を提供した場合 特性に応じた調理の手間は,介護サ に当該利用者の食費だけを高く設定 ービスの一環として評価しているの することは可能か。 でこの点に着目して利用者負担に差 を設けることはできないと考えてい る。 (問 9 9 ) (答 ) 食費を無料とし,利用者から徴収 しない取扱いは可能か。 食費の利用者負担の水準について は,事業者と利用者との契約により 定められるものと考えている。 しかしながら,食費について無料 とした場合,在宅と施設の給付と負 担の公平性から,食費を保険給付の 対象外とした法改正の趣旨や,食事 に要する費用について介護サービス 費が充当されることにより,当該介 18 護サービス等の質の低下が生じるお それなどにかんがみれば,適当でな いと考える。 (問 1 0 0 ) (答 ) おやつは食費に含まれるのか。 入所者又は利用者の全員を対象に 提供するおやつについては,契約に おいて食事に含んで料金を設定して も,差し支えない。 また,入所者又は利用者が個人的 な嗜好に基づいて選定し,提供され るおやつについては,入所者又は利 用者から特別な食費として負担の支 払いを求めても差し支えない。 19 第4 1 その他の日常生活費の取扱い その他の日常生活費の取扱い 「日常生活費取扱い通知」(平成12年老企第54号)より 1 「その他の日常生活費」の趣旨 「その他の日常生活費」は利用者,入所者,入居者,入居者又 は入院患者(以下「利用者等」という。)又はその家族等の自由 な選択に基づき,事業者又は施設が通所介護等の提供の一環とし て提供する日常生活上の便宜に係る経費がこれに該当する。 なお,事業者又は施設により行われる便宜の供与であっても, サービスの提供と関係のないもの(利用者等の嗜好品の購入等) については,その費用は,「その他の日常生活費」とは区別され るべきものである。 2 「その他の日常生活費」の受領に係る基準 「その他の日常生活費」の趣旨にかんがみ,事業者又は施設が 利用者等から「その他の日常生活費」の徴収を行うに当たって は,以下に掲げる基準が遵守されなければならないものとする。 ① 「その他の日常生活費」の対象となる便宜と,保険給付の 対象となっているサービスとの間に重複関係がないこと。 ② 保険給付の対象となっているサービスと明確に区分されな いあいまいな名目による費用の受領は認められないこと。し たがって,お世話料,管理協力費,共益費,施設利用補償金 といったあいまいな名目の費用の徴収は認められず,費用の 内訳が明らかにされる必要があること。 ③ 「その他の日常生活費」の対象となる便宜は,利用者等又 はその家族等の自由な選択に基づいて行われるものでなけれ ばならず,事業者又は施設は「その他の日常生活費」の受領 について利用者又はその家族等に十分な説明を行い,その同 意を得なければならないこと。 ④ 「その他の日常生活費」の受領は,その対象となる便宜を 行うための実費相当額の範囲内で行なわれるべきものである こと。 ⑤ 「その他の日常生活費」の対象となる便宜及びその額は, 20 当該事業者又は施設の運営規程において定めなければなら ず,また,サービスの選択に資すると認められる重要事項と して,施設の見やすい場所に掲示されなければならないこ と。ただし,「その他の日常生活費」の額については,その 都度変動する性質のものである場合には,「実費」という形 の定め方が許されるものであること。 ① お世話料,管理協力費,共益費,施設利用補償金などは,費用の徴収 はできない。 ② 備品などの修繕費,暖房費,冷房費,共益費行政代行経費などは,費 用の徴収はできない。 ③ 利用者等又はその家族等の自由な選択に基づいたものでなければなら ない。 ④ 全ての利用者等に対して一律に提供し,全ての利用者等からその費用 を画一的に徴収することは認めれられない。 ⑤ 実費相当額の範囲内でなければならない。 21 (1) 認 知 症 対 応 型 通 所 介 護 ( 介 護 予 防 を 含 む ) 「基準省令」「予防基準省令」より 指定認知症対応型通所介護の提供において提供される便宜のうち, 日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって,その利 用者に負担させることが適当と認められる費用 「基準解釈通知」より 指定認知症対応型通所介護の提供において提供にされる便宜のう ち,日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって,そ の利用者に負担させることが適当と認められるものについては,前2 項の利用料のほかに利用者から支払いを受けることができることと し,保険給付の対象となっているサービスと明確に区分されないあい まいな名目による費用の支払いをうけることは認めないこととしたも のである。 「日常生活費取扱い通知」(平成12年老企第54号)より (別紙)各サービス種類ごとの「その他の日常生活費」の具体的な範囲について (1) ① 利用者の希望によって,身の回り品として日常生活に必要なも のを事業者が提供する場合に係る費用 ② 利用者の希望によって,教養娯楽として日常生活に必要なもの を事業者が提供する場合に係る費用 22 (2) 小 規 模 多 機 能 型 居 宅 介 護 ( 介 護 予 防 を 含 む ) 「基準省令」「予防基準省令」より 指定小規模多機能型居宅介護の提供において提供される便宜のう ち,日常生活おいても通常必要となるものに係る費用であって,その 利用者に負担させることが適当と認められる費用 「基準解釈通知」より 指定小規模多機能型居宅介護の提供において提供される便宜のう ち,日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって,そ の利用者に負担させることが適当と認められるものについては,前2 項の利用料のほかに利用者から支払いを受けることができることと し,保険給付対象となっているサービスと明確に区分されないあいま いな名目による費用の支払いを受けることは認めないこととしたもの である。 「日常生活費取扱い通知」(平成12年老企第54号)より (別紙)各サービス種類ごとの「その他の日常生活費」の具体的な範囲について (5) ① 利用者の希望によって,身の回り品として日常生活に必要なも のを事業者が提供する場合に係る費用 ② 利用者の希望によって,教養娯楽として日常生活に必要なもの を事業者が提供する場合に係る費用 23 (3) 認 知 症 対 応 型 共 同 生 活 介 護 ( 介 護 予 防 を 含 む ) 「基準省令」「予防基準省令」より 指定認知症対応型共同生活介護において提供される便宜のうち,日 常生活においても通常必要となるものに係る費用であって,その利用 者に負担させることが適当と認められるもの 「基準解釈通知」より 指定認知症対応型共同生活介護の提供にされる便宜のうち,日常生 活においても通常必要となるものに係る費用であって,その利用者に 負担させることが適当と認められるものについては,前2項の利用料 のほかに利用者から支払いを受けることができることとし,保険給付 の対象となっているサービスと明確に区分されないあいまいな名目に よる費用の支払いをうけることは認めないこととしたものである。 「日常生活費取扱い通知」(平成12年老企第54号)より (別紙)各サービス種類ごとの「その他の日常生活費」の具体的な範囲について (6) ① 利用者の希望によって,身の回り品として日常生活に必要なも のを事業者が提供する場合に係る費用 24 別紙 「日常生活費取扱い通知」(平成12年老企第54号)より 各 サ ー ビ ス 種 類 ご と の 「 そ の 他 の 日 常 生 活 費 」 の 具 体 的 な 範 囲 に つ い て 「 (7 )留 意 事 項」 ① (1)か ら (6)の ① に 掲 げ る 「 身 の 回 り 品 と し て 日 常 生 活 に 必 要 な も の 」 と は , 一般的に要介護者等の日常生活に最低限必要と考えられる物品(例えば,歯ブ ラシや化粧品等の個人用の日用品等)であって,利用者等の希望を確認した上 で提供されるものをいう。 したがって,こうした物品を事業者又は施設がすべての利用者に対して一律 に提供し,すべての利用者等からその費用を画一的に徴収することは認められ ないものである。 ② (1), (2), (4)及 び (5)の ② に 掲 げ る 「 教 養 娯 楽 と し て 日 常 生 活 に 必 要 な も の 」 とは,例えば,事業者又は施設がサービスの提供の一環として実施するクラブ 活動や行事における材料費等が想定されるものであり,すべての利用者等に一 律に提供される教養娯楽に係る費用(共用の談話室等にあるテレビやカラオケ 設備の使用料等)について,「その他の日常生活費」として徴収することは認 められないものである。 ③ (4)の ④ に い う 預 か り 金 の 出 納 管 理 に 係 る 費 用 を 入 所 者 等 か ら 徴 収 す る 場 合 に は, イ 責任者及び補助者が選定され,印鑑と通帳が別々に保管されているこ と ロ 適切な管理がおこなわれていることの確認が複数の者により常に行え る体制で出納事務が行われること ハ 入所者等との保管依頼書(契約書),個人別出納台帳等,必要な書類 を備えていること等が満たされ,適正な出納管理が行われることが要件 となる。 また,入所者から出納管理に係る費用を徴収する場合にあっては,その積算 根拠を明確にし,適切な額を定めることとし,例えば,預り金の額に対し,月 当たり一定割合とするような取扱いは認めれないものである。 ④ 介護福祉施設サービス,介護保健施設サービス,介護療養サービス及び地域 密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の入所者等並びに短期入所生活介護, 短期入所療養介護,介護予防短期入所生活介護及び介護予防短期入所療養介護 の利用者のおむつに係る費用については,保険給付の対象とされていることか 25 ら,おむつ代を始め,おむつカバー代及びこれらに係る洗濯代等おむつに係る 費用は一切徴収できないことに留意すること。 ⑤ 介護老人福祉施設又は地域密着型介護老人福祉施設である特別養護老人ホー ムは,従来から在宅生活が困難な入所者又は入居者の生活の拠点としての機能 を有しており,介護サービスだけでなく,入所者又は入居者の日常生活全般に わたって援助を行ってきたところであり,入所者又は入居者の私物の洗濯等も 基 本 的 に 施 設 サ ー ビ ス と し て 行 わ れ て き た も の で あ る 。 し た が っ て (4)の ⑤ の 「私物の洗濯代」については,入所者又は入居者の希望により個別に外部のク リーニング店に取り継ぐ場合のクリーニング代を除き,費用の徴収はできない ものであること。 なお,このクリーニング代については,サービスの費用とは関係のない実費 として徴収することとなること。 26 2 保険給付の対象に含まれているため徴収不可能なものの具体 例 ・車椅子,歩行器,杖,ポータブルトイレ,失禁シーツ,尿瓶,エ アマット,体位変換用クッション,食事用,介助用のエプロン, おしぼり,ティシュ等 ・清拭用のタオル,ガーゼ,ばんそうこう等 ・機能訓練にかかる材料費等,作業療法等の機能訓練の一環として 行われるクラブ活動の費用 ・居間等にある共用のテレビ,ビデオ,カラオケ,CD等の設備機 器及びソフト ・共用の新聞や雑誌等 3 保険給付の対象と明確に区分されないあいまいな名目によ るため徴収不可なものの具体例 ・お世話料,管理協力費,共益費,施設利用補償金等 ・備品などの修理費,暖房費,冷房費,行政代行経費等 27 4 身の回り品として日常生活に必要となるものの具体例 ※ 認知症対応型通所介護 小規模多機能型居宅介護 認知症対応型共同生活 介護 個人用の日用品について,「一般に要介護者等の日常生活に最低限必要と考えられる もの」日常生活に最低限必要と考えられる物であって,利用者に一律に提供されるも のではなく,利用者個人又はその家族等の選択により利用されるものとして,事業者 (又は施設)が提供するもの ① 日常生活に最低限必要なものであること ② 利用者等又は家族等の自由な選択によること(希望による) ③ 利用者等が持ち込み可能であること(一律に提供されるものでない) ④ 共用でないこと(個人用) ⑤ 実費相当額の範囲内であること 【例】可能なもの 【例】不可なもの ・自由な選択による ・失禁シーツ,エアマット,体位変換ク ・持ち込み可 ッション,清拭用タオル(布・紙), ・個人用 麦茶などの飲み物,氷枕,アイスノ ・実費相当額 ン,綿棒,ガーゼ,ばんそうこう (※ 歯ブラシ,歯磨き粉 保険給付に含まれるため) 箸,スプーン ・手洗い用石鹸,浴用石鹸(共用),タ バスタオル,タオル(入浴用) 石鹸,ボディソープ,シャンプー,リ オル(手洗い,トイレ用),ペーパー ンス(入浴用) タオル(手洗い,トイレ用),トイレ 化粧品 ットペーパー,ティシュペーパー(共 ヘアブラシ(個人用) 用),脱臭剤,消臭剤,入浴剤 (※ かみそり 利用者の選択の余地なし) ポリデント おしぼり(個人用) ・ヘアドライヤー,シャンプーハット (※ なお,上記はすべて,食事,入浴サー ビスがある場合に限る。 28 日常生活に最低限必要でない) 5 教養娯楽として日常生活に必要なもの ※ 認知症対応型通所介護 小規模多機能型居宅介護 利用者の希望により,教養娯楽として日常生活に必要なものとして提供する場合 サービス提供の一環として参加者を募って実施するクラブ活動などの材料費 ① 利用者等又は家族等の選択によること(希望による) ② 利用者等が持ち込み可能 ③ 共用でないこと(個人用) ④ 実費相当額の範囲内であること ⑤ 機能訓練の一環として行われるものではないこと ⑥ 一律に提供されるものではないこと(定例行事にかかるものは不可) 【例】可能なもの 【例】不可なもの ・折り紙,クレヨン等の材料費 ・共用の新聞や雑誌代 ・テレビやビデオ等の電気代 ・習字(書道),お花(華道),絵 ・カラオケ機器等の電気代 画(美術),刺繍等のクラブ活動 ・碁盤や将棋盤,麻雀などの品代 等の材料費 ・CD,BGM機器のレンタル代 ・観葉植物のリース代 ・絵画や花などの品代 一律に提供される行事,レクリエ ーション等の費用(誕生会のプレ ゼント代,機器レンタル代,景品 代,紙,マジック等の行事用諸経 費) ※ 作業療法などの機能訓練の一環に 作業療法などの機能訓練の一環に あたるものは徴収不可 あたるもの その他の日常生活費とは区別される費用 利用者の希望により,サービス提供とは関係のないものであり,そ の他の日常生活費とは別に実費を徴収することが可能であるもの 利用者の希望で購入する,個人専用の新聞,雑誌等 利用者個人の嗜好に基づき,希望で購入する菓子,たばこ等 クリーニング代(クリーニング業者への取次ぎ) 希望者を募り実施する旅行等 6 その他の日常生活費に係るQ&A (平成12年厚生省通知)より 問1 答 個人用の日用品について,「一 歯ブラシ,化粧品,シャンプー, 般的に要介護者等の日常生活に最 タオル等の日用品であって,利用者 低限必要と考えられるもの」とし に一律に提供されるものではなく, てはどういったものが想定される 利用者個人又はその家族等の選択に のか。 より利用されるものとして,事業者 (又は施設)が提供するもの等が想 定される。 問2 答 個人用の日用品については,一 般的に要介護者等の日常生活に最 サービス提供とは関係のない費用 として,徴収は可能である。 低限必要と考えられるものに限ら れることとされているが,それ以 外の個人の嗜好に基づくいわゆる 「贅沢品」については,費用の徴 収ができないのか。 問3 答 個人用の日用品については,一 このような場合は,「サービス提 般的に要介護者等の日常生活に必 供の一環として提供される便宜」と 要と考えられるものであれば,例 は言い難いので,「その他の日常生 えば病院の売店で利用者が購入す 活費」に該当しない。 る場合であってもその費用は「そ の他の日常生活費」に該当するの か。 問4 答 個人用の日用品については,一 個人のために単に立て替え払いす 30 般的に要介護者等の日常生活に必 るような場合は,事業者等として提 要と考えられるものであれば,あ 供する便宜とは言えず,その費用は る利用者の個別の希望に応じて, 「その他の日常生活費」に該当しな 事業者等が当該利用者の代わりに いため,サービス提供とは関係のな ある日用品を購入し,その購入代 い 費 用 と し て 徴 収 を 行 う こ と と な 金を利用者に請求する場合も「そ る。 の他の日常生活費」に該当するの か。 問5 答 個 人 専 用 の 家 電 製 品 の 電 気 代 は , 利 用 者 か ら 撤 収 で き な い の サービス提供とは関係のない費用 として,徴収は可能である。 か。 問6 答 施設にコインランドリーがある このような場合は,施設が洗濯サ 場合,その料金についても「私物 ービスを提供しているわけではない の洗濯代」として「その他の日常 ので,その他の日常生活費には該当 生活費」に該当するのか。 しない。 問7 答 個人の希望に応じて事業者等が 全くの個別の希望に答える場合は 代わって購入する新聞,雑誌等の 事業者等として提供する便宜とは言 代金は共用娯楽に係る「その他の えず,その費用は「その他の日常生 日常生活費」に該当するか。 活費」に該当せず,サービス提供と は関係のない費用として徴収を行う こととなる。 問8 答 事業者等が実施するクラブ活動 事業者等がサービスの提供の一環 や行事における材料費等は,「そ として実施するクラブ活動や行事の の 他 の 日 常 生 活 費 」 に 該 当 す る うち,一般的に想定されるもの(例 か。 えば,作業療法等機能訓練の一環と して行われるクラブ活動や入所者等 が全員参加する定例行事)における 材料費等は保険給付の対象に含まれ 31 ることから別途徴収することはでき ないが,サービスの提供の一環とし て実施するクラブ活動や行事のため に調達し,提供する材料であって, 利用者に負担させることが適当と認 め ら れ る も の ( 例 え ば , 習 字 , お 花,絵画,刺繍等のクラブ活動等の 材料費)に係る費用は,教養娯楽に 要する費用として「その他の日常生 活費」に該当する。 なお,事業者等が実施するクラブ 活動や行事であっても,一般的に想 定されるサービスの提供の範囲を超 えるもの(例えば,利用者の趣味的 活動に関し事業者等が提供する材料 等 や , 希 望 者 を 募 り 実 施 す る 旅 行 等)に係る費用については,サービ ス提供とは関係のない費用として徴 収を行うこととなる。 7 運営基準に係るQ&A (平成14年厚生省通知)より Ⅳ利用料 2 答 「通所介護等における日常生活 【おむつに類する費用の徴収 について】 おむつパット代の徴収は可能 か。 費に要する費用の取扱いについ て」(平成12年3月30日老企 第54号厚生省老人保健福祉局企 画課長通知)及び「介護保険施設 等におけるおむつ代に係る利用料 の徴収について(平成12年4月 11日老振第25号・老健第94 号厚生省老人保健福祉局振興課 長,老人保健課長連名通知)にお 32 いて,介護老人福祉施設,介護老 人保健施設,介護療養型医療施設 の入所者等並びに短期入所生活介 護及び短期入所療養介護の利用者 のおむつに係る費用は保険給付の 対象とされていることからおむつ に係る費用は一切徴収できないも のとされており,したがって,お むつパット代も徴収できない。 ただし,通所系サービス,認知 症対応型共同生活介護,特定施設 入所者生活介護にあってはこの限 りでない。 Ⅳ利用料 3 答 【通所介護におけるおむつの 2と同趣旨により,「介護保険 処理代について】 施設においては徴収できないが, 通所介護で,おむつを使用する 通所介護では徴収は可能である 利用者から,おむつの処理に要す (※通所リハビリテーションにつ る費用(廃棄物処理費用)を日常 いても同様) 生活に要する費用として徴収する ことは可能と解するが如何。 Ⅳ利用料 9 答 貴見のとおり。 【通所介護等におけるその他 通所介護事業所等においては, 日常生活費の外部事業者からの取 扱いについて】 日常生活上の援助・世話を行わな 通所介護等におけるその他日常 ければならないこととされている 生活費については,施設が利用者 (居宅サービス運営基準第98条 等から受領できる際の基準がある 第1号,第128条第1項,第1 が,外部の事業者が利用者と契約 30条第5項等)ことから,日常 を結びその費用を徴収する場合に 生活上必要な物品の購入について もその基準は適用されるか。 も,基本的に通所介護事業等にお い て 便 宜 を 図 る べ き も の で あ る 33 (利用者が通所介護事業所等の便 宜の提供を断って,他の事業者か らの購入等を希望するような場合 を除く。)。 また,当該便宜は,必ずしも通 所介護事業所等の従業者が提供し な け れ ば な ら な い も の で は な い が,他の事業者に提供させる場合 でも,運営基準の遵守等について は最終的に通所介護事業所等が責 任を有するものである。 したがって,通所介護事業所等 が,利用者の日常生活上必要な物 品の購入等について,完全に利用 者と他の事業者との契約に委ねる ことは不適切であり,また,他の 事業者に行わせる場合には,運営 基準上費用を徴収できるものか否 かの判断や,内容の説明と文書に よる同意の取得等について,通所 介護事業所等が自ら行うか,通所 介護事業所等の責任において当該 他の事業者にこれを行わせること が必要である。 34