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講座演習課題3-2.3.
演習 自治体 CIO 育成研修 3-2∼4 調達プロセスと要件定義 ■グループ演習の前提条件 ●レガシーシステムの調達や開発におけるコスト削減やリスク軽減などの観 狙い 点から、自治体の職員自身が主体的に調達方法や要件定義などを検討、工夫 することの重要性を認識すること A,B,C グループは都道府県、D,E,F グループは市区の CIO 又は CIO チームのメ ンバーの立場を想定してください。レガシー移行プロセスにおいて、業務のモ 条件 デリング及び BPR を実施した結果を具体的な情報システムとして実現する際 に、調達という手順が必要になります。レガシーシステムを新システムに移行 する際の調達を実施することになった CIO 又は CIO チームのメンバーの立場を 想定して演習の課題に取り組んでください。 (敬称略) グループ 分け A グループ 都道府県4名 B グループ 都道府県4名 C グループ 都道府県4名 D グループ 政令指定都市1名、市区5名 E グループ 政令指定都市3名、市区2名 F グループ 政令指定都市1名、市区4名 <3-2-1> 演習 自治体 CIO 育成研修 3-2∼4 調達プロセスと要件定義 ■グループ演習のテーマ1 事前学習課題で提出していただいた課題のうち、発注金額の最も大きい調達仕 様書をグループで選択し、調達仕様書を分析してください。 問1 網羅的に検討しておくことは、将来のリスクを減らす手段になります。選択し た調達仕様書には、下記の構成と比較して過不足はありますか?その過不足の 妥当性や理由を考えてください。なお、下記構成要素を調達仕様書として常に すべて含むべきであると考える必要はありません。 (チェック項目) 構成要素 記載の有無 不足している場合の (○×記入) 妥当性評価 システム開発・再構築の目的(業 務の効率化、システム運用費の縮減、等) 業務の概要(業務モデリングを参照し てください) 新システムに求められる機能(上 記業務のうち、システム化の対象範囲) システム要件(ハードウェア、ソフト ウェア、ネットワーク) 性能要件(端末での処理性能、バッチ 処理性能、蓄積性能、ネットワーク容量) 品質要件(不具合発生の抑制方法、標 準的技術の採用、拡張性) 信頼性要件(稼働率、データの完全性 保証、バックアップ) 保守運用要件(日常運用、定期点検、 障害発生時の対応) セキュリティ要件(ウィルス対策、 データ漏洩防止/改竄防止) 移行に関する要件(旧データの形式 および件数、平行稼働期間) 開発体制及びスケジュール(調達側 と委託側の役割、開発スケジュール) 納入に関する条件(検収方法、設置 場所の条件(面積、耐荷重、電源)) その他 <3-2-2> 演習 自治体 CIO 育成研修 3-2∼4 調達プロセスと要件定義 調達時において、問1で実習したような網羅性のある調達仕様書を書くことだ けがポイントではありません。一連の調達の流れの中で、省力化、住民サービ 問2 ス向上といった観点をどのように工夫するかを考えることも重要です。X 自治 体におけるシステム調達の流れを事例として、どのような工夫が可能か、庁内 の組織的対応と、調達仕様書上の工夫という二つの観点で議論してください。 (X 自治体におけるシステム調達の流れ) 1.現行 COBOL ベースの汎用機システムを運用。 ↓ 2.パッケージ利用の方針により、現行システムを置き換える方針を決定。現行業務と の齟齬があれば、業務をパッケージに合わせることとした。 ↓ 3.事業者に提案を求めたところ、2 つの有力な提案を得た。 A案 庁内設置+C/S 既存ベンダ B案 市内 IDC 設置+C/S 新興ベンダ+地元ベンダのコンソーシアム ↓ 4.?案を採用した。 <3-2-3> 演習 自治体 CIO 育成研修 3-2∼4 調達プロセスと要件定義 (調達に際してどのような工夫が可能か) 早さ スケジュー (スケジュール) ル遵守 品質 業務改善 調達仕様書作成以前 調達仕様書に の段階での調査・調整 盛り込むべき工夫 例:他自治体事例調査 ント室(PMO)設置 (パフォーマンス) ( 省 力 化 を 含む) 住民サービ ス向上 IT サービス の品質確保 特定ベンダ への依存を 避ける コスト 複数年にわ たるトータ ルコスト削 減 地場産業 地元ベンダ 育成 育成 例:プロジェクトマネジメ その他 <3-2-4> 演習 自治体 CIO 育成研修 3-2∼4 調達プロセスと要件定義 ■グループ演習の手順と目安の時間配分 全体で 70 分 1.役割分担(5 分程度) まず、メンバーの中で、①進行役(兼タイムキーパー) 、②書記、③発表役、④事後のパ ワーポイント作成係を決めてください。議論の過程の記録は、各グループで模造紙を利用 してください。パワーポイント作成係の方は、お手数ですが、講座終了後、模造紙を元に パワーポイントに清書し、メーリングリストに送付してください。 ↓ 2.議論(課題1:20 分程度、課題2:30 分程度 合計 50 分程度) (1)調達仕様書の分析 グループ毎に選択した(最も金額が大きいもの)の調達仕様書について、指示にし たがって分析し、議論してください。 (2)ケースを用いた調達への工夫 指示に従って、調達に関連してどのような工夫が可能かを議論してください。 ↓ 3.発表資料の作成(15 分程度) 発表者を中心に、発表内容をとりまとめてください。必要があれば、新しい模造紙に再 整理していただいても結構です。但し、発表時間は1グループ5分以内ですので、その前 提で作成してください。 <3-2-5> 演習 自治体 CIO 育成研修 3-2∼4 調達プロセスと要件定義 ■グループ演習のテーマ2 システム調達の際に、システムのライフサイクルコスト(設計・開発・運用・ 問1 廃棄に至る全費用)を縮減する方法としてどのような手法が考えられますか? その手法の長所・短所も併せて考えてください。 【方 法】1. 2. 3. 【上記方法の長所・短所】 トータルコストを削減するために、Y 自治体担当者として以下のような流れを 想定しました。今、合併を契機に、現行システムを置き換えるための、正式な 提案を作成する時点とします。(3.の時点)今後起きるであろうリスクに対 問2 してどのような対応策が考えられますか。A 案、B 案それぞれについてシステ ム開発時、保守運用時それぞれについて、リスクと対応策を議論し、まとめて ください。 (Y 自治体におけるシステム調達の流れ) 1.現行 COBOL ベースの汎用機システムを運用。 ↓ 2.合併を契機に、現行システムを置き換える方針を決定。コスト削減を目標におくこ とが首長の命令。 ↓ 3.事業者に提案を求めたところ、2 つの有力な提案を得た。 A案 オープン COBOL を活用した UNIX ベースへの移行 既存ベンダ B案 JAVA によるソース書き換え 新興ベンダ ↓ 4.?案を採用した。 <3-2-6> 演習 自治体 CIO 育成研修 3-2∼4 調達プロセスと要件定義 (トータルコストを下げる方策) A案 システム開発時 リスク 対応策 保守運用時 リスク 対応策 <3-2-7> B案 演習 自治体 CIO 育成研修 3-2∼4 調達プロセスと要件定義 ■グループ演習の手順と目安の時間配分 全体で 70 分 1.役割分担(5 分程度) まず、メンバーの中で、①進行役(兼タイムキーパー) 、②書記、③発表役、④事後のパ ワーポイント作成係を決めてください。議論の過程の記録は、各グループで模造紙を利用 してください。パワーポイント作成係の方は、お手数ですが、講座終了後、模造紙を元に パワーポイントに清書し、メーリングリストに送付してください。 ↓ 2.議論(課題1:20 分程度、課題2:30 分程度 合計 50 分程度) (1)システムライフサイクルコストの縮減方法 システム調達の際に 2 年目以降に発生する費用を抑える方法としてどのような手法 があるのか、自由に議論してください。また、その手法の聴取及び短所を挙げてくだ さい。 (2)Y 自治体におけるシステム調達 Y 自治体におけるシステム調達について、システム開発時と保守運用時に想定される リスクとその対応策を検討してください。 ↓ 3.発表資料の作成(15 分程度) 発表者を中心に、発表内容をとりまとめてください。必要があれば、新しい模造紙に再 整理していただいても結構です。但し、発表時間は1グループ5分以内ですので、その前 提で作成してください。 <3-2-8>