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データセンターの地域分散化と災害対策
第10回地域間 インタークラウド ワークショップ資料 データセンターの地域分散化と災害対策 平成28年8月31日 総務省 総合通信基盤局 電気通信事業部 データ通信課 赤川 達也 ⽬次 1.データセンター市場の現状と課題 2.データセンター連携による災害対策 3.データセンターの地域分散化に関する 取組 4.IoT(Internet of Things)と 地域データセンター 5.政府/企業の災害対策について 6.まとめ 2 ⽬次 1.データセンター市場の現状と課題 2.データセンター連携による災害対策 3.データセンターの地域分散化に関する 取組 4.IoT(Internet of Things)と 地域データセンター 5.政府/企業の災害対策について 6.まとめ 3 データセンター市場の動向 4 ○データセンタービジネス市場規模: 平成27年 1兆7,585億円 → 平成32年 2兆2,280億円(年平均成⻑率:5.4%) ○全国のデータセンター棟数は約500、サーバールーム⾯積は約127万㎡ (千㎡) 2,500 2,000 1,500 1,000 1,759 1,367 1,495 1,564 1,235 1,873 1,306 1,266 1,181 1,126 1,982 1,292 2,089 1,296 2,194 1,322 2,282 1,343 1,500 1,400 1,300 1,200 500 1,100 0 1,000 サーバールーム⾯積 データセンタービジネス市場 (⼗億円) ※平成27年以前は実績、平成28年は⾒込み、平成29年以降は予測 出典:「データセンタービジネス市場調査総覧2016年版」(平成28年2月(株)富士キメラ総研)ほか 国内データセンターの分布 5 ○ 全国のデータセンターのうち、約6割が⾸都圏に⽴地。 データセンターの分布(サーバールーム⾯積⽐、平成27年末) 関西圏 24% ※滋賀、京都、⼤阪、 兵庫、奈良、和歌⼭ その他地域 14% <内訳> 北海道:1.1 % 東北: 1.6 % 甲信越/中部: 5.2% 中国: 1.7 % 四国: 1.0 % 九州: 2.7 % 沖縄県:0.6% 首都圏 63% ※茨城、栃⽊、群⾺、埼⽟、 千葉、東京、神奈川、⼭梨 (注)四捨五⼊のため、合計が⼀致しない場合がある。 出典:「データセンタービジネス市場調査総覧2016年版」(平成28年2⽉(株)富⼠キメラ総研) 国内データセンターの分布の推移 6 ○ ⾸都圏への集中傾向は続いている (千㎡) 1,500 1,126 1,000 62% 1,181 62% 1,235 1,266 1,306 1,292 1,296 1,322 1,343 100% 90% 80% 61% 62% 62% 61% 61% 61% 61% 70% 60% 50% 40% 500 30% 20% 10% 0% 0 関東 関西 ※平成27年以前は実績、平成28年は見込み、平成29年以降は予測 ※山梨県は「その他地域」に計上 その他地域 関東比率 出典:「データセンタービジネス市場調査総覧2016年版」(平成28年2月(株)富士キメラ総研) (参考)その他の人・モノ・産業等の地方分布 7 ○ 住⺠、企業等の分布と⽐べ、データセンターの集中度合いは突出。 人・モノ・産業等の地方分布の例 サーバールー ム⾯積 北海道 東北 関東※5 甲信越・中部 関⻄ 中国 四国 九州 沖縄 合計数 ※1 ※2 ※3 ※4 ※5 ※6 地域GDP ※1 ⼈⼝ ⾃動⾞保有 ※2 台数 企業数※3 病院数※4 ⼯場⽴地※5 1.1% 1.6% 61.5% 5.7% 24.2% 1.7% 1.0% 2.7% 0.5% 1,234,530 3.6% 6.0% 38.0% 19.0% 16.0% 5.5% 2.7% 8.7% 1.0% 500,158,230 4.3% 7.1% 33.7% 18.3% 16.3% 5.9% 3.1% 11.4% 1.1% 127,082 4.6% 8.6% 27.5% 22.9% 13.2% 6.8% 3.6% 11.5% 1.3% 59,810,485 4.1% 7.3% 30.0% 20.6% 16.8% 6.1% 3.6% 11.7% 1.2% 4,128,215 6.7% 7.1% 23.8% 15.3% 15.0% 7.8% 5.6% 18.7% 1.1% 8,540 14.9% 14.1% 18.3% 16.8% 8.0% 3.8% 3.2% 21.0% 0.0% 31,381 (㎡) (百万円) (千⼈) (台) (社) (施設) (千㎡) 内閣府「国民経済計算」の県民総生産(平成24年度)より計算 一般社団法人自動車検査登録情報協会(H27年3月末) 総務省統計局「平成24年経済センサス」 厚生労働省「厚生統計要覧(平成25年度)」 経済産業省「工場立地動向調査(平成24年)」 山梨県が甲信越・中部に含まれるため、P.5と数値が異なる 首都直下地震の危険 8 ○ 今後、⾸都圏で⼤規模災害が発⽣した場合には、社会経済の中枢機能が⿇痺するおそれ。 今後30年間に約70%の確率で発⽣ 中央防災会議 第33回資料(H26.1) ⽬次 1.データセンター市場の現状と課題 2.データセンター連携による災害対策 3.データセンターの地域分散化に関する 取組 4.IoT(Internet of Things)と 地域データセンター 5.政府/企業の災害対策について 6.まとめ 9 東日本大震災後による遠隔地バックアップのニーズの高まり 10 ○ 東⽇本⼤震災後、システム環境の災害対策として遠隔地バックアップへの関⼼の⾼さが窺 える。 出典:特定⾮営利活動法⼈ASP・SaaS・クラウドコンソーシアム「データセンター事業者連携ガイド」(2012年) 遠隔地バックアップによるデータセンター業務継続の考え方 11 ○ データセンターが被災した場合、災害の内容に応じて、被災地にあるデータセンター⾃体の復旧(復 旧戦略)か、被災地以外に所在するデータセンター等での復旧(代替戦略)がとられる。 ○ データセンターの安全性の前提に影響を及ぼしたり、運⽤に必要な資源(⼈、電⼒)等の供給に影響 があったりするケースなどでは、他社設備の利⽤を視野に⼊れた「代替戦略」が求められる。 復旧戦略 被害を受けた拠点における業 務や情報システムを迅速に再 開するための戦略 代替戦略 被害を受けた拠点とは異なる 拠点において、業務や情報シ ステムを引継ぐための戦略 出典:特定⾮営利活動法⼈ASP・SaaS・クラウドコンソーシアム「データセンター事業者連携ガイド」(2012年) データセンター連携という選択肢 12 ○ バックアップDCの構築は難しい場合も想定されるため、遠隔地バックアップのために データセンター連携は有⼒な選択肢。 画像出典:ASPIC データセンター連携のパターン 13 (1)バックアップ媒体の遠隔保管のための連携 (2)遠隔地バックアップサイトのための連携 (ハウジング先の提供) (3)遠隔地バックアップサイトのための連携 (バックアップサーバの提供) (4)クラウドを利⽤した遠隔地バックアップサイトのための連携1 (5)クラウドを利⽤した遠隔地バックアップサイトのための連携2 出典:特定⾮営利活動法⼈ASP・SaaS・クラウドコンソーシアム「データセンター事業者連携ガイド」(2012年) (4)クラウドを利用した遠隔地バックアップサイトのための連携1 14 ○主DCが管理する顧客システムのバックアップデータを、遠隔地にある連携先DCが管理 するバックアップサーバー上のクラウド領域に保管 ○災害時に主DCが被災し、顧客システムにおいてシステム・データが滅失した場合に、利 ⽤者は連携先DCのサーバー上のクラウド領域にあるシステムに切り替えて利⽤ 出典:特定⾮営利活動法⼈ASP・SaaS・クラウドコンソーシアム「データセンター事業者連携ガイド」(2012年) (4)クラウド利用遠隔地バックアップ 事例① 15 B社 A社 A社 B社 A社 B社 (A社) (B社) 出典:特定⾮営利活動法⼈ASP・SaaS・クラウドコンソーシアム「データセンター事業者連携ガイド」(2012年) (4)クラウド利用遠隔地バックアップ 事例② 16 全国データセンタービジネス協議会 (平成26年9⽉設⽴) 中堅データセンターが全国的に連携し、相互に情報のバックアップ体制を構築 ○中堅データセンターが全国的に連携し、 相互に情報のバックアップ体制を構築。 ○各地域で単独展開の事業者を対象に呼び かけ。参加企業7社、賛助会員3社。 ○広域災害をしても同時被災がない遠隔地 のデータセンター事業者と連携。 ○他拠点BCPサービス、相互バックアップ サービス、広域クラウド共通サービス等、 連携することで実現できるサービス創出 の検討に取り組んでいる。 ○データセンターを単体でしか持っていない中堅データセンターにとっては、 ビジネスの広域化に貢献 出典:内閣官房「国⼟強靱化 ⺠間の取組事例集」(平成28年5⽉)、全国データセンタービジネス協議会HP (5)クラウドを利用した遠隔地バックアップサイトのための連携2 17 ○平時から、主DCが、連携先DCにあるサーバーとまたがるクラウド領域を構築し、利⽤ 者に対してサービス提供 ○災害時には連携先DCのクラウド領域にあるシステムに切り替えて利⽤ 出典:特定⾮営利活動法⼈ASP・SaaS・クラウドコンソーシアム「データセンター事業者連携ガイド」(2012年) (5)クラウド利用遠隔地バックアップ 事例① 18 A社 B社 A社 高速演算用分散処理ソリューション B社 高速演算用分散処理ソリューション 出典:特定⾮営利活動法⼈ASP・SaaS・クラウドコンソーシアム「データセンター事業者連携ガイド」(2012年) (5)クラウド利用遠隔地バックアップ 事例② 19 A社 A社 A社 出典:特定⾮営利活動法⼈ASP・SaaS・クラウドコンソーシアム「データセンター事業者連携ガイド」(2012年) ⽬次 1.データセンター市場の現状と課題 2.データセンター連携による災害対策 3.データセンターの地域分散化に関する 取組 4.IoT(Internet of Things)と 地域データセンター 5.政府/企業の災害対策・BCPについて 6.まとめ 20 データセンター地域分散化促進税制 21 ○ 喫緊の課題である首都直下地震等に備え、我が国の社会経済のインフラである情報通信基盤の耐災害性・信頼性を向上さ せるため、首都直下地震緊急対策区域(注)に集中する大量のデータをバックアップできる体制を強化し、あわせて地方における設 備投資の機会を増やすこと等を目的として、首都直下地震緊急対策区域以外のデータセンター内にサーバー等の設備を取得し、 バックアップ事業を行う事業者に対し、法人税の特別償却を認める特例措置を適用する。 注)首都直下地震緊急対策区域:首都直下地震対策特別措置法第三条第一項の規定により首都直下地震緊急対策区域として指定された区域 1 対象者・対象設備 対 象 者: 対象設備の整備に関する実施計画の認定を受けた電気通信事業者 対象設備: ○ 認定計画※1に従って取得した電気通信設備 ○ 具体的には、①サーバー※2、②ルーター※3、③スイッチ※3 ④無停電電源装置(UPS)※3、⑤非常用発電機※3 ※1 総務大臣の認定を受けた実施計画 ※2 首都直下地震緊急対策区域におけるデータセンターのバックアップを行うものに限る ※3 ②~⑤は①と同一認定計画に基づき取得した場合に限る 2 措置内容 法人税: 取得価額の10%の特別償却 3 適用期間 平成30年3月31日まで (参考)平成25年度制度創設(平成25年4月1日から平成27年3月31日) 平成27年度制度延長(平成27年4月1日から平成28年5月31日) 4 適用の要件 ○ 首都直下地震緊急対策区域以外におけるデータセンター内に 対象設備を設置すること ○ 首都直下地震緊急対策区域と首都直下地震緊急対策区域以外の双方に データセンターを持つ事業者は、ア及びイを満たすこと ア 対象設備の取得合計額※4が5億円以上 イ データセンター事業の用に供する減価償却資産(建物、空調、サーバー等) の取得合計額に占める、対象設備の取得合計額※4の割合が20%以上 ※4 事業年度毎及びデータセンター毎に計算 データセンターの利用動向 22 ○約30%の企業が地方データセンターを利用中又は利用を検討中 ○地理的に離れた北海道、沖縄のデータセンターの利用が多い。 利用中/利用予定の地方データセンターの 立地 地方データセンターの利用状況 9.4% 19.7% 0.0% 5.0% 10.0% 15.0% 20.0% 25.0% ①北海道 22.4% ②東北 19.7% ③北陸 13.2% 10.5% ④東山 11.2% ⑤東海 60.2% 19.1% ⑥中国 ⑦四国 16.4% 8.6% ⑧九州 既に地方データセンターを活用している 18.4% ⑨沖縄 地方データセンターを活用していないが、現在地方データセンターの活用を検討している 把握不可 21.7% 9.9% 地方データセンターを活用していないし、今後も地方データセンターを活用する計画はない 把握していない/答えられない ※本社所在地が「東京」、「その他関東」、「大阪」、「その他関西」の企業が対象 ②:青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島 ③:新潟、富山、石川、福井 ④:山梨、長野 ⑤:岐阜、静岡、愛知、三重 ⑥:鳥取、島根、岡山、広島、山口 ⑦:徳島、香川、愛媛、高知 ⑧:福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島 アンケートサンプル数: 752 内訳: ・売上規模 大手(年商500億円以上) 124(16.5%)、 中堅(年商100億円以上500億円未満) 114(15.2%)、 中小(年商100億円未満) 514(68.4%) ・地域(本社所在地) 東京 278(37.0%)、 その他関東 101(13.4%)、 大阪 86(11.4%)、 その他関西 58(7.7%)、 その他地域 229(30.5%) ・業種 製造業 240(31.9%)、 流通/サービス業 257(34.2%)、 金融業 32(4.3%)、 xSP(※) 32(4.3%)、 公共 47(6.3%)、 その他 144(19.1%) ※ ISP、CSP、オンラインゲーム、オンラインショッピング、ブログ/SNS、オークションなどインターネットをサービスインフラとして活用するサービスプロバイダ 出典:「データセンタービジネス市場調査総覧2015年版」(平成27年2月(株)富士キメラ総研) データセンター誘致に向けた地方自治体の取組事例 出典:平成24年版情報通信白書 23 (参考)地方公共団体データセンター誘致施策情報(ASPIC) 特定⾮営利活動法⼈ASP・SaaS・クラウド コンソーシアム(ASPIC) ホームページ http://www.aspicjapan.org/ 24 ⽬次 1.データセンター市場の現状と課題 2.データセンター連携による災害対策 3.データセンターの地域分散化に関する 取組 4.IoT(Internet of Things)と 地域データセンター 5.政府/企業の災害対策について 6.まとめ 25 我が国のインターネットトラヒック 26 ○ 我が国のブロードバンドサービス契約者(*1)の総ダウンロードトラヒックは推定で 約6.9Tbps (前年同⽉⽐50.1%増) ○ また、総アップロードトラヒックは推定で約1.3Tbps(前年同⽉⽐21.9%増) (Gbps) 我が国のブロードバンド 契約者の総ダウンロード トラヒック6,876Gbps (推定値) 50.1%増加 協力ISP5社のブロードバンド 契約者のダウンロードトラヒック 〔A1,Out〕 我が国のブロードバンド 契約者の総アップロード トラヒック 1,324Gbps (推定値) 21.9%増加 協力ISP5社のブロードバンド契約者 のアップロードトラヒック〔A1,In〕 (*1) FTTH、DSL、CATV、FWA 27 IoT・ビッグデータ・人工知能の社会浸透に伴うデータ量の増大 *1: SDN (Software-Defined Networking) :ネットワークのソフトウェア化 *2: NFV (Network Function Virtualization) :ネットワーク機能の仮想アプリ化 従来 将来 データのダウンロード が中心 動画コンテンツなど クラウド データの アップロードが 増加 ネットワーク SDN*1/ クラウド ネットワーク データの アップロード データの ダウンロード モバイルNW 2010年 約1ゼタバイト *ゼタバイトはテラバイトの10億倍 Wi‐Fi RFID ビーコン Bluetooth 光ファイバー LTE 10年で 約40倍 2020年 約40ゼタバイト セキュり ティ・監視 ヘルスケア 工場 農業・建設 小売り 消費者・家庭 スマート インフラ 交通 IoT分野の市場予測 28 ○ 世界のIoTデバイス数予測: 158億個(2013年)→ 約530億個(2020年) ○ 世界のIoT市場規模予測 : 約6,500億ドル(2014年) → 1.7兆ドル(2020年) IoTの実現には、膨⼤なアドレス空間を持つIPv6の利⽤が不可⽋ IPv6対応の動きはさらに加速することが期待される (億個) IoT市場規模 IoTデバイス数 2013年から2022年までの経済価値 14.4兆ドル 1.7兆ドル (世界の企業利益を21%押し上げ) 年平均成長率 16.9% 6558億ドル ・ ・ ・ ・ ・ ・ 2014 2020 出典:平成27年度情報通信白書 http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/index.html (年) 29 安倍内閣総理大臣施政方針演説 (平成28年1月22日 第190回国会) 人工知能、ロボット、IoT、宇宙など、次世代を 切り拓く挑戦的な研究を支援し、大胆な規制改革 によって新しい可能性を開花させてまいります。 30 日本再興戦略2016 (平成28年6月2日閣議決定) 目次 第1 総論 Ⅰ ⽇本再興戦略2016の基本的な考え⽅ Ⅱ ⽇本再興戦略2016における鍵となる施策 1.600兆円に向けた「官⺠戦略プロジェクト10」 1-1:新たな有望成⻑市場の創出 (1)第4次産業⾰命(IoT・ビッグデータ・⼈⼯知能) (2)世界最先端の健康⽴国へ (3)環境・エネルギー制約の克服と投資拡⼤ (4)スポーツの成⻑産業化 (5)既存住宅流通・リフォーム市場の活性化 1-2:ローカルアベノミクスの深化 ・・・ 31 国立研究開発法人情報通信研究機構法及び特定通信・放 送開発事業実施円滑化法の一部を改正する等の法律 (平成28年4月20日成立、5月31日施行) 特定通信・放送開発事業実施円滑化法 附則第5条第2項 (新設) 一 新技術開発施設供用事業 インターネット・オブ・シ ングスの実現(インターネットに多様かつ多数の物が接 続され、及びそれらの物から送信され、又はそれらの物 に送信される大量の情報の円滑な流通が国民生活及び経 済活動の基盤となる社会の実現をいう。)に資する新た な電気通信技術の開発又はその有効性の実証のための設 備(これを設置するための建物その他の工作物を含 む。)を他人の利用に供する事業をいう。 2025年までに起こると期待される出来事 ●世界経済フォーラム(WEF)が発表した「Deep Shift」(2015年9月)から引用。 ●実現する確率は、800人を超える情報通信関連の専門家や企業幹部への調査に基づく。 ✔ 10%の人がインターネットに接続した衣服や時計、 装飾品を身につける 【91%】 ✔ 1兆個のセンサーがインターネットに接続する 【89%】 ✔ 米国において、最初のロボット薬剤師が登場する 【87%】 ✔ 10%の眼鏡はインターネットに接続する 【86%】 ✔ 3Dプリンターで作った車が登場する 【84%】 ✔ 体に埋め込むタイプの携帯電話が商品化される 【82%】 ✔ 人口の90%がスマートフォンを利用する 【81%】 ✔ 人口の90%が定期的にインターネットにアクセスする 【79%】 ✔ 米国において、車の10%が無人走行車 (Driverless cars)になる 【78%】 ✔ 3Dプリンターで作った肝臓の移植手術が行われる 【76%】 ✔ 企業の30%が、人口知能(AI)による会計監査を行う 【75%】 ✔ 全世界的に、自分の車での旅行者よりも、 カーシェアリングによる旅行者のほうが多くなる 【67%】 ✔ 人口が5万人以上で交通信号のない都市が登場する 【64%】 32 ヘルスケア分野におけるIoT・ビッグデータ利活用の先進事例 33 【広島県呉市のデータヘルス活用の事例】 【グーグルのスマートコンタクトレンズ】 ・グーグルが開発したスマートコンタクトレンズは、眼内の涙液から 血糖値を測定し、モバイル機器にワイヤレス送信。これにより、糖 尿病患者の継続的な血糖値レベルの測定が可能。 ・2014年7月にスイスの製薬大手Novartis傘下のAlcon社がライセン スを受けることで合意。 ・呉市では、国保患者のレセプト情報を㈱データホライゾン社が開発したアル ゴリズムを活用して分析。 ・糖尿病患者から重症化リスクの高い患者50~70名程度を抽出し、集中的 な食事等の指導を行うことで、年間10人程度重症化を抑制し、医療費を削 減。(重症化し透析治療を行う場合の医療費は年間約600万円) ・レセプトデータ分析によるジェネリック医薬品の差額通知を継続することで8 割が実際に切替え(▲約2.0億円) ・他の取組みもあわせて、約2.9億円の医療費削減に成功。 (本事業の事業費は、約2800万円~3700万円(被保険者1人当たり500円~ 660円相当)) [㈱データホライゾン資料を 基に総務省作成] 【IBMのワトソンの事例】 ■ IBMの学習するコンピューター「ワトソン」は、医療データや 1200万ページの文献などを基に800種類の乳がんの治療法から 最適な治療法とその根拠を医師に示すことで、医師の意思決定 を支援。 【ルナルナ(㈱エムティーアイ)】 ・800万人のビッグデータ分析から、(1)精度の高い排卵日予測、 (2)もっとも妊娠確率の高い日を予測 日本の新生児100万人/年のうち、約10%の誕生に貢献 [第2回クラウド時代の医療ICT の在り方に関する懇談会 ㈱エム ティーアイ資料を基に総務省作成] 我が国におけるIoTサービスの萌芽事例① IoT×ヘルスケア スマホを活用した 皮膚病診断支援システム IoT×農業 概要 ・非皮膚科医が皮膚疾患を診断 する際、スマートフォンで疾患画 像を送信し、AIを活用すること で、皮膚科医が助言等のサポー トを効果的に行う サービス展開の状況/効果 ・日本医療機器開発の資本参加等 による事業拡大 ・眼科領域の「メミルちゃん」の提供 を開始 【参考】 ・平成26年度 NICT起業家万博 総務大臣賞受賞 ・平成27年度 総務省I-Challenge!事業採択 IoT×新産業 センサーを活用した 収穫時期予測システム (株)エクスメディオ NKアグリ(株) 概要 ・全国5ヵ所にIoT環境センサーを設置し、 育成や栄養価と相関性のある環境条件 を解明、複数の産地でも導入可能な収穫 時期予測システムを構築 ・全国の生産者との連携を実現し、6カ月 間出荷出来るブランド(リコピン高含有 人参「こいくれない」)を構築 サービス展開の状況/効果 ・相場に左右されない安定価格での販売を 実現し、生産者の経営の安定化等に寄与 ・リコピン人参500トンの生産で経済波及効 果4.5億円、全国30都道府県、約40社の量 販店で6か月流通(2015年度目標値) 【参考】 ・平成27年度 34 地域情報化大賞2015 地域サービス創生部門賞 受賞 ドローンを活用した 施工管理等 エアロセンス(株) 概要 ・ドローンを利用し、高層ビル ディング建設現場での鉄骨の 施工状況確認を実現 サービス展開の状況/効果 ・建設現場の安全性確保に貢献 ・作業時間や人件費、燃費等の 効率化が実現 ・建設、物流、農林水産等、生活 を支える基幹産業における主要 企業と協業しながら、2016年前半 より法人向けにサービス提供を 開始予定 我が国におけるIoTサービスの萌芽事例② IoT×ヘルスケア IoT肌着 (グンゼとNECの共同開発) 通信機能を備えた柔軟・小型・薄型のセンサー を胸元に実装し、心拍数、消費カロリー等の情 報を収集。 また、肌着に導電性繊維を編み込み、姿勢セン サーとして皮膚の伸縮等から姿勢情報を収集。 センサーにより得た情報はスマートフォンに送 信され、心拍数、消費カロリー、体のゆがみ等を 可視化し、日々の体調管理をサポート。 情報はインターネットを通じて クラウドに蓄積され、当該情 報に基づき専門家から健康 に関するアドバイスが受けら れる。 ※ サービスについては 肌着は伸縮性、通気性に 今後本格的に展開予定。 優れ、洗濯も可能。 IoT×農業 35 「e-kakashi」 (PSソリューションズ株式会社) 田畑などの圃場(ほじょう) の温湿度や日射量、 土壌内の温度や水分量、CO2、生育情報等を 計測できる各種センサーを搭載する子機 ( e-kakashi ) か ら デ ー タ を 収 集 し 、 通 信 モ ジュールを内蔵した親機を経由して、クラウド 上で収集データを管理。 ユーザは、パソコンやタブレット、スマ ートフォンなどから、栽培時に必要と なる様々なデータを参照できるほか、 収集データは栽培指導や農作業の 品質管理・効率化に役立てることが 可能となる。 子機は最大1kmの通信 が可能。電池で3年間駆 動する省電力仕様。 ※各社ウェブサイト、報道等から総務省作成 ICTを活用したまち・ひと・しごとの創生 地域経済雇用基盤の強化・再生 ビッグデータ ベンチャー等のアイディア 地方居住の促進 人材の移住 企業の進出 家族の移住 クラウド活用 ICTの活用 データセンター 36 ICTの活用 センサー等ICT 地域のサービス向上 遠隔地間の協働 テレワーク等を 活用した 働き方の改革 女性の活躍 生産性向上 農林業など地場産業 遠隔診療 遠隔学習 生活支援 等 快適な職場 便利なサービス (まち) 人口増 地場産業の活性化 (ひと) (しごと) 地域インフラの活性化 地域に密着したICTインフラであるケーブルテレビ、ブロードバンド 新しいワークスタイルに必須のモバイル環境(スマホやタブレット端末) 安全・安心な生活の基盤となる防災システム ICT街づくりの事例 ≪鳥獣被害対策の例≫ 長野県塩尻市の事例 37 ≪森林資源の情報共有の例≫ 岡山県真庭市の事例 2016.8現在 地域データセンターに対する助成等 地域データセンター整備助成等 東京圏以外の地域におけるデータセンターの整備に対し、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT) が、助成金の交付及び債務保証を行います。(平成34年3月31日まで) [対象設備] サーバ用の電子計算機及びこれと同時に設置するルータ・スイッチ・電源設備等の電気通信設備 [その他の主な要件 * 現在、調整中の内容を含みます。 ] ■申請者が電気通信事業者であること。 ■東京圏※1以外の区域に対象設備を設置すること。 ■ホスティング、クラウド等のサービスとして他人に利用させること。 ■IPv6に対応していること。 ■税制支援の対象設備でないこと。 (債務保証の場合はこの要件は不要です。) [助成金の額 * 現在、調整中の内容を含みます。 ] ① 新設※2又は特に必要と認められた場合: 助成対象経費の1/2又は2,000万円のいずれか少ない額 ② ①以外の場合: 助成対象経費の1/2又は1,000万円の いずれか少ない額 ※1 東京圏 茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県の一部 ※2 当該データセンターの着工日が申請日以降である場 合。 [必要な手続] 対象設備の取得の前に、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)へ申請してください。 (債務保証の場合には、NICTへの申請の前に総務大臣の認定を受けることが必要です。) 38 39 主なデータセンター関連施策の経緯 ○ ⾸都直下地震対策等のためのデータセンター分散のための税制(租税特別措置)を創設、延⻑。 ○ さらに、東京圏以外の地域におけるデータセンター整備への助成⾦・債務保証による⽀援を創設。 ○ また、データセンター事業が⼤量の電⼒を利⽤する施設であることから、環境の負荷を下げるための補助を実施 平成25年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度以降 地域分散 データセンター地域分散化 (1年2か⽉の延⻑) (1年10か⽉の延⻑) (平成28年5⽉まで) (平成29年度末まで) 促進税制 (法⼈税の特別償却) 地域データセンター整備助成等 (平成33年度末まで) 省エネ 低炭素価値向上に向けた社会 システム構築⽀援基⾦ (環境省・総務省) 省エネ型データ センター構築・ 活⽤促進事業 (環境省・総務省) 次世代省CO2型データセンター確⽴・普及促進 事業(環境省・総務省) 40 (参考)次世代省CO2型データセンター確立・普及促進事業(環境省・総務省連携事業) 事業目的・概要等 事業概要 背景・目的 データセンターは電算機器等を大量に使用することから、他の建物用 途に比べて消費するエネルギーの密度が極めて高い。我が国におけ るデータセンターの電力消費量は、日本全体の電力消費量の約1~2 %と推計されており、一刻も早く大幅な省エネ対策を講じる必要があ る。 今後もクラウド技術等によりICT利活用が進展し、データセンターの利 用は飛躍的に拡大するものと予想されている。 そのような中で、データセンターを構成するICT機器、空調機器、電源 は、それぞれ個別に省エネルギー技術が開発されており、さらに各技 術の能力を最大限引き出す統合マネジメントシステムや廃熱利用シ ステムを最適に組み合わせることで、抜本的な省エネが可能となりつ つある。 イメージ 省エネ率50%以 上を達成する技術 従来システムと比較し50%以上の抜本的な省エネを実現するデータ センターを構築する費用の一部を補助することで、様々な条件下での 省CO2型データセンターのモデルを示す。また、省エネシステムの市 場の形成を後押ししつつ、価格低減を図り、事業終了後の民間による 自立的な普及を促進する。 事業スキーム (補助率)定額 国 実施期間:平成28年度~平成30年度 公募・問い合わせ先 公益財団法人北海道環境財団 http://www.heco‐hojo.jp/index.html ・最適タスク配置 ・最適化制御(機械学習) AC ・低送⾵動⼒均⼀制御 ・連携ファン制御 電源システム ・⾼電圧直流電源 ・負荷に応じたアクティブ 制御 廃 熱 G 空調機器 多量排出源であ るデータセンター に対する集中的 な削減対策を実 施 DC 〜 ・ファンレス耐⾼温 サーバ ・稼動の⽚寄せ (廃熱集中) 民間企 業等 統合マネジメントシステム 2030年時点で BAUケースから の大幅削減を実 現し、CO2排出 の増加を食い止 める ICT機器 非営利 法人 (補助率)データセンター構 築費用の1/3以内 (上限:1億円) 廃熱利⽤技術 ・ICT機器の稼働集中 による⾼温廃熱回収 ・オフィス空調(加温、 加湿、除湿等) データセンター 分野での競争力 強化 【参考】 政府戦略等における関連記述 日本再興戦略2016 ―第4次産業革命に向けて― (平成28年6月2日閣議決定) 第2 具体的施策 Ⅰ 新たな有望成⻑市場の創出、ローカルアベノミクスの深化等 1.第4次産業⾰命の実現 (2)新たに講ずべき具体的施策 ii)第4次産業⾰命を⽀える環境整備 ⑦ 第4次産業⾰命を⽀える情報通信環境整備 イ)IoTに対応するための情報通信インフラの⾼度課・周波数 帯確保 ・IoT時代のデータ流通を⽀える情報通信インフラの2020年 までの整備に向けて、ネットワークの⾼度化等のために、 ソフトウェア・仮想化技術等の活⽤によって膨⼤なIoT機器 等を迅速効率的にネットワークに接続するための最適制御 技術の実⽤化に向けた開発・実証実験を来年度実施すると ともに、これらの技術等を活⽤したネットワークの運⽤・ 管理に求められるスキルの明確化やその認定の在り⽅につ いて検討を⾏う。あわせて、データセンターの地域分散化 や、アドホック無線ネットワークの実現に向けた研究開発 等を推進する。また、モバイルネットワークの⾼度化M2M 等向け専⽤番号の導⼊に必要な制度整備を本年中を⽬途に ⾏うとともに、主要携帯電話事業者のスマートフォン利⽤ 者向けIPv6対応の来年末までの開始等に向けた取組を促す ために、毎年度進捗状況の調査等を⾏う。 41 世界最先端IT国家創造宣言 (平成28年5月20日閣議決定) II. 「国から地⽅へ、地⽅から全国へ」(IT 利活⽤の 更なる推進のための3つの重点項⽬) II –2.【重点項⽬2】 安全・安⼼なデータ流通と利 活⽤のための環境の整備 II –2– (1) 利⽤者志向のデータ流通基盤の構築 (基盤を⽀える技術開発等) ・ IoT 社会の進展に伴うIoT 機器の膨⼤なアドレ ス需要等に対応するため、IPv6 対応の進捗状況の 調査や⽀援等を通じて、モバイルネットワークを はじめとする通信基盤のIPv6 化を推進するととも に、ビッグデータやIoT 時代のトラヒック増に対 応するため、データセンターの地域分散や新たな 電波利⽤ニーズを踏まえた周波数の確保等、IT イ ンフラ環境を整備する取組を推進。 II –3.【重点項⽬3】 超少⼦⾼齢社会における諸課 題の解決 II –3– (3) IT 利活⽤による諸課題の解決に資する取 組 II –3– (3) – ④ 安全で災害に強い社会の実現 ・ ⼤規模災害時におけるIT の利活⽤や今後の全 国的なIoT サービスの展開の推進の観点から、⾸ 都圏に集中するデータセンターの地域分散を促進 するため、地域におけるデータセンターの整備を 推進。 ⽬次 1.データセンター市場の現状と課題 2.データセンター連携による災害対策 3.データセンターの地域分散化に関する 取組 4.IoT(Internet of Things)と 地域データセンター 5.政府/企業の災害対策について 6.まとめ 42 政府情報システムのバックアップについて 各省庁で保有する情報システムについても、政府全体の方針として、適切にバックアップを 取ることが規定。 政府業務継続計画(⾸都直下地震対策) (平成26年3⽉28⽇閣議決定) 第2章 政府全体の⾒地からの政府の業務の継 続及び各⾏政機関における業務の継続に係 る計画の作成に関する事項 第2節 政府の業務継続への備え 3 執務環境 (3)通信・情報システムの確保 (略) 各府省等は、専⽤回線、衛星携帯電話等の複 数の通信⼿段の確保、通信網の冗⻑化等の措置 を講ずるものとする。また、各府省等は、「中 央省庁における情報システム運⽤継続計画ガイ ドライン(第2版)」(平成24 年5⽉内閣官 房情報セキュリティセンター)に基づき、「情 報システム運⽤継続計画」を作成し、⾮常時優 先業務及び管理事務に係る情報システムについ て、必要により相互に連携協⼒して、平常時の 情報システム設置拠点と同時被災しないことが 想定される場所にバックアップシステムを確保 する等の措置を講ずるものとする。 中央省庁における情報システム運⽤継続計画ガイ ドライン〜策定⼿引書(第2版)〜(平成24年5 ⽉内閣官房情報セキュリティセンター) 2. 各作業の進め⽅及び留意事項 2.6. 情報システム運⽤継続に必要な構成要素の 整理 2.6.2. 構成要素ごとの⽬標対策レベルの設定 (2)検討内容 (略) 例えば、復旧優先度グループがSのシステム ・・・ では、ほぼ即時の復旧再開が必要となる。⾸都 直下型地震による被害で利⽤できなくなる環境 に情報システムが設置されている場合、復旧を 再開するためには、被害を受けない場所(デー タセンタ等)に情報システムの設置環境を移設 することや、被災しても即時に切り替えて利⽤ 出来るバックアップシステムの環境を同時被災 しない場所に構築しておく、等の対策が必要で ある。 43 政府情報システムのバックアップについて 44 具体的な運用は、業務継続計画やセキュリティポリシーなどに基づき、各省庁において決定。 各省庁の⽅針の例 総務省本省業務継続計画 (平成26年7⽉改定、総務省) 第4章 必要資源分析 8 情報システム (略) なお、被災前のデータを、同時被災の可能性が少ない遠隔地のDR (ディザスタ・リカバリ)サイトにバックアップしており、また、被災し ていない地⽅⽀分部局等間においては、同サイトにより、メール、イン ターネット等を利⽤した業務継続が可能である。 ・・・ ・・・ 平成28年熊本地震における総務省の対応 被災者の⽣活再建と被災地の復興に向けた通信・放送利⽤の施策Webガイド http://www.soumu.go.jp/menu_kyotsuu/important/kinkyu02_000244.html 45 46 アタッシュケース型ICTユニットの概要 ICTユニットは災害時に被災地へ搬⼊して迅速に通信ネットワークを応急復旧させることが可能な通信設備。災害時 の貸与、防災訓練等を通じた普及促進のため、H28年度よりアタッシュケース型ICTユニットの総合通信局配備を開 始。 避難所等 ICTユニット機器構成(アタッシュケースに格納) ユニット本体 電話会議 バッテリ バッテリ 職員間通話 無線 アクセス ポイント(AP) ーーー ーーー ーーー データ共有 閲覧・編集等 ーーー ーーー ーーー <基本機能> ーーー ーーー ーーー アナログ GW HUB スイッチ リスト、 写真等 避難者間通話 ・Wi-Fiエリア内にあるWi-Fi端末(スマホ等)同⼠で、普段 使⽤している電話番号で、通信キャリアに関係無く、無料 で内線通話や電話会議が可能。 ※ 直径100 m範囲で20回線(AP増設で拡張可) ・ICTユニットにデータを保存し、端末間で共有(閲覧・編集 等)が可能。 ※ データ形式不問、20GBまで ・電源が確保できない状況でも、付属バッテリ1本で連続8時 間使⽤可。 ・SIMカードを挿していない端末でも利⽤可能。 Wi-Fi エリア 基本機能利用時の構成 拡張利用(外線利用・AP増設)時の構成 <ICTユニットの配備先> H28年度は ・北陸総合通信局 ・近畿総合通信局 ・四国総合通信局 に各1台配備 ● ● ● 熊本地震の被災地におけるICTユニットによる通信手段の支援 ●熊本地震を受けて、NTTが熊本県阿蘇郡高森町にICTユニットを搬送し、NICTの車載衛星地球局と連携して、役場・避 難所においてICTユニットを用いたインターネット接続サービス及び音声通話サービスを提供。 ●北陸総合通信局保有のICTユニットを熊本県宇土市に貸与し、市役所機能を移転した臨時庁舎において 、臨時の内 線ネットワークとして利用。 インターネット 接続サービス 住民が共用スペースでインターネットを利用 NICT車載衛星地球局※×ICTユニット ※ 超高速インターネット衛星(WINDS)地球局を搭載した車両 役場職員が自席でスマホを衛星携帯電話代わりに利用 音声通話 サービス ドコモ衛星携帯電話×ICTユニット 47 災害対策用移動電源車 ○被災後は、九州総合通信局配備の移動電源⾞だけでなく中国総合通信局など他管区からも 応援派遣。 48 民間の事業者や団体等の施策 49 ○ 被災者、企業、⾃治体等の⽀援に関する⺠間事業者等による取組についても、 総務省Webガイドの中で紹介。 【取組の例】 ○通学困難⽣徒に対する教育コンテンツ作成のためのタブレット無償貸出(KDDI株式会社) ○被災者⽀援を⾏う企業等へのクラウドサービスの提供(NTTコミュニケーションズ株式会 社) ○クラウドサービスを活⽤した避難所間の情報連携システムの提供(⽇本マイクロソフト株 式会社) ○クラウドサービスを活⽤したワンストップ相談窓⼝のシステム提供(富⼠通株式会社) ○モバイルWi-Fiルーターの無償提供(株式会社NTT-BPコミュニケーションズ) ○被災者等に対するWeb会議サービスの提供(シスコシステムズ合同会社) ○クラウドを利⽤した遠隔地バックアップサービスの提供(NECソリューションイノベータ 株式会社) ・・・ ※詳細は「被災者の⽣活再建と被災地の復興に向けた通信・放送利⽤の施策Webガイド」及び各社のHP参照 防災対策・企業BCPに関する総合的な情報 内閣府 防災情報のページ http://www.bousai.go.jp/ 普及・啓発>企業防災 50 ⽬次 1.データセンター市場の現状と課題 2.データセンター連携による災害対策 3.データセンターの地域分散化に関する 取組 4.IoT(Internet of Things)と 地域データセンター 5.政府/企業の災害対策について 6.まとめ 51 まとめ データセンターは⾸都圏に集中 ⼤規模災害対策の観点からの地⽅へのバックアップ IoTの全国的な進展に向けた地⽅データセンターの需要 総務省でもデータセンターの地域分散化を促進中 52 データセンター地域分散化に関する支援施策(調整中) 2016.8.3現在 地域データセンター整備助成等 * 53 データセンター地域分散化促進税制 ** * 特定通信・放送開発事業実施円滑化法による支援 ** 租税特別措置法に基づく支援 東京圏以外の地域におけるデータセンターの整備に対し、国立研究開発法 人情報通信研究機構(NICT)が、助成金の交付及び債務保証を行います。 (平成34年3月31日まで) 首都圏以外の地域のデータセンターにおいて、首都圏のデータセンターの バックアップを行うための設備投資に対し、法人税の特別償却(対象設備の 取得価額の10%)が適用されます。(平成30年3月31日まで) [対象設備] サーバ用の電子計算機及びこれと同時に設置するルータ・スイッチ・電源 設備等の電気通信設備 [対象設備] サーバ用の電子計算機及びこれと同時に設置するルータ・スイッ チ・非常用電源装置 [その他の主な要件 * 現在、調整中の内容を含みます。 ] ■申請者が電気通信事業者であること。 ■東京圏※1以外の区域に対象設備を設置すること。 ■ホスティング、クラウド等のサービスとして他人に利用させること。 ■IPv6に対応していること。 ■税制支援の対象設備でないこと。 (債務保証の場合はこの要件は不要です。) [その他の主な要件] ■申請者が電気通信事業者であること。 ■首都直下地震緊急対策区域※3以外の区域に設備を設置すること。 ■専ら首都直下地震緊急対策区域のデータセンターのバックアップの 用途に使用する設備であること。 ■ホスティング、クラウド等のサービスとして他人に利用させるための 設備であること。 ■首都直下地震緊急対策区域の内外にデータセンターを持つ事業者 の場合、対象設備の取得価額が以下の2点を満たすこと。 ①合計5億円以上であること ②計画に係る総取得価額に占める割合が20%以上であること [助成金の額 * 現在、調整中の内容を含みます。 ] ① 新設※2又は特に必要と認められた場合: 助成対象経費の1/2又は2,000万円のいずれか少ない額 ② ①以外の場合: 助成対象経費の1/2又は1,000万円の いずれか少ない額 [必要な手続] 対象設備の取得の前に、国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT)へ申請してください。 (債務保証の場合には、NICTへの申請の前に 総務大臣の認定を受けることが必要です。) [必要な手続] 対象設備の整備に関する計画に ついて総務大臣の認定を受けた上 で設備の取得を行い、法人税の 確定申告を行ってください。 ※3 首都直下地震緊急対策区域 ※1 東京圏 茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県の一部 ※2 当該データセンターの着工日が申請日以降である場 合。 詳細はホームページをご覧ください データセンター 地域分散化 埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県の全域 茨城県、栃木県、群馬県、山梨県、長野県、静岡 県の一部 http://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/datacenter/ 検索 【問い合わせ先】 総務省 総合通信基盤局 電気通信事業部 データ通信課 電話:03-5253-5853 FAX :03-5253-5855 e-mail:[email protected] ご清聴ありがとうございました