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環境報告書2016 - 宇部マテリアルズ株式会社
環境報告書 2 0 1 6 ∼環 境・安 全への取 組み∼ 目 次 ごあいさつ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・１ １．会 社 紹 介 １ｰ１ 会社概要・沿革 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・２ １ｰ２ 拠点地 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・２ １ｰ３ 事業概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 １ｰ４ 経営状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 １ｰ５ 製品の主な使用用途 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 １ｰ６ 環境安全基本理念 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 １ｰ７ 環境安全推進体制 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 １ｰ８ 工場紹介 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 １ｰ９ グループ会社紹介 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7 ２．環 境 保 全 ２ｰ１ 製造フローとマテリアルバランス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8 ２ｰ２ 環境関連データ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 ２ｰ３ 設備管理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12 ２ｰ４ 環境・安全・品質への取組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14 ２ｰ５ ＥＭＳ活動事例 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15 ２ｰ６ 品質保証活動 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17 ２ｰ７ 法令順守 ３．労 働 安 全 ３ｰ１ 労働安全衛生への取組み ３ｰ２ 安全統計 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19 ３ｰ３ 現在取組んでいる安全衛生活動 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19 ４．環 境 負 荷 を 低 減 さ せ る 製 品 の 紹 介 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21 ５．地 域 貢 献 、地 域 と の 交 流 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24 編 集 に あ た って 当報告書は、宇部マテリアルズ （株） が2015年度に実施した環境等への取組みと その成果をまとめたものであり、記載されているデータについては2015年度の実績を示すものです。 ■対象期間 ２０１5年度（2015年4月1日∼2016年3月31日） ただし、一部2016年度の活動が含まれています。 ■対象範囲 宇部マテリアルズグループ ■参考にしたガイドライン 環境報告ガイドライン （2012年版）：環境省 ご あ い さ つ 宇部マテリアルズ株式会社 代表取締役社長 ■はじめに この中期計画では、３カ年の重要課題として(1)マグ事業の ２０１６年４月に熊本県で発生した地震被害により亡く 収益力拡大、(2)カル事業の事業領域拡大とコスト削減、 なられた方々に謹んでお悔やみを申し上げます。また、被 (3)成長事業の育成、(4)経営基盤の強化 の4項目を掲げて 災された皆さまに心よりお見舞い申し上げますとともに、 おり、これを着実に実行して参ります。 一日も早い復旧・復興を心よりお祈り申し上げます。 ■環境貢献と地域との共生 ■経営状況 当社の生産部門においては、省エネルギー活動を中心 2015年度、我が国は円安による企業業績の改善や設備 に、環境関連設備の更新、リサイクル燃料の使用、資源の 投資の緩やかな増加がみられるものの、個人消費の回復は 有効活用、モーダルシフト等を通じ、環境負荷の低減に努 緩やかなペースに留まり、全体として景気は横ばいの状況 めております。また、販売や管理部門では、製品の特性を が続きました。当社においては、マグネシアクリンカーや電 生かした環境貢献型製品の販売を通じ環境への貢献を 子材料用、樹脂フィラー用のファイン製品の出荷が増加し 図っております。 たものの、鉄鋼減産に伴う生石灰出荷減少等により売上高 また、宇部市、美祢市、市原市の地域行事や環境ボラン はほぼ前年並みとなりました。一方、利益面においては、製 ティアへの参加、インターンシップ研修、工場見学などを通 造コストや各種経費の削減に取り組み、前年実績を上回る じ、地域との交流を進めて参りました。 結果となりました。また、2016年度は、第6次中期経営計 これらの活動を今後も継続するとともに、企業として環境 画がスタートしましたが、当社を取巻く事業環境は、概ね と地域とのより良い関係を築きあげて行きたいと考えてお 堅調に推移すると期待されており、この機会を確実に捉え ります。 て参りたいと考えております。 今後とも、法令順守、環境保全、安全対策、内部統制シス テム強化等にも努め社会的責任を果たしていく所存です。 一層のご支援を賜わりますようお願い申し上げます。 1 1．会社紹介 1 ｰ1 会 社 概 要 ・ 沿 革 【社 名】 宇部マテリアルズ株式会社（英文名：Ube Material Industries,Ltd.） 【本 社】 山口県宇部市相生町８番１号（宇部興産ビル５階） 【資本金】 ４０億４７００万円（２０１6年４月現在） 【従業員】 ６86名（２０１6年4月1日現在） 【主な事業内容】 次の各製品の製造、加工及び売買 ・マグネシアクリンカー、その他耐火物材料 ・生石灰その他石灰関連製品 ・電子材料、光学材料 ・樹脂用補強材 ・肥料 ・環境材（土質安定処理材、脱硫剤、排水中和剤、水質・底質改善剤） 【マグネシウム部門】 【カルシウム部門】 1933年 日満マグネシウム株式会社設立 1941年 株式会社日本石灰工業所設立 1938年 理研金属株式会社に社名変更 1974年 千葉工場完成 1949年 理研金属株式会社の第２会社として 宇部化学工業株式会社設立 1987年 株式会社日本石灰工業所を 日本石灰工業株式会社に社名変更 1951年 理研金属株式会社を合併 1990年 日本石灰工業株式会社を株式会社 カルシードに社名変更 1971年 第２工場（宇部工場）完成 1997年 宇部化学工業株式会社と株式会社カルシードが合併し 宇部マテリアルズ株式会社を設立 2013年 株式交換により宇部興産株式会社の完全子会社となる 1ｰ2 拠 点 地 ●生産拠点（工場） ●販売拠点（営業所等） ●グループ会社 北海道営業所（札幌市） 大阪営業所（大阪市） 岡山・四国営業所（備前市） 美祢貨物自動車㈱（美祢市） 八戸営業所（八戸市） （株）東北鉄興社（一関市） 東北販売部（仙台市） 東京本部（中央区） 美祢工場（美祢市） 千葉工場（市原市） 宇部工場（宇部市） 本社（宇部市） 2 名古屋営業所（名古屋市） 1ｰ3 事 業 概 要 事 業 別 主要製品 マグネシア カルシア ファインマテリアルその他 マグネシア クリンカー 生石灰 超高純度 炭酸カルシウム 水酸化 マグネシウム スラリー 消石灰 塩基性硫酸 マグネシウム （モスハイジ） 酸化 マグネシウム 気相法高純度 超微粉 マグネシア 炭酸カルシウム （タンカル） 1ｰ 4 経 営 状 況 ■売上高、営業利益の推移 売上高 売上高 （百万円） 営業利益 営業利益 （百万円） 50,000 5,000 40,000 4,000 30,000 3,000 20,000 2,000 10,000 1,000 0 2007/3 2008/3 2009/3 2010/3 2011/3 2012/3 2013/3 2014/3 2015/3 2016/3 0 単位： （百万円） 売上高 営業利益 2015年3月期 2016年3月期 前年同期比 38,956 38,968 100.0% 2,559 3,061 119.7% 3 1ｰ 5 製 品 の主 な 使 用 用 途 ④河川、池、湖沼 ①清掃工場（ごみ焼却場） 排ガス処理：消石灰、 カルブリードＳⅡ、ゾルバリット 水質改善・悪臭対策・アオコ対策： ミネラルクリアー ②火力発電所 ⑤化学工場 排煙脱硫用：タンカル 水酸化マグネシウムスラリー 製品原料：生石灰、酸化マグネシウム、 水酸化マグネシウム（ドライ）、 石灰石、リン酸カルシウム 排水中和：水酸化マグネシウム、 消石灰、消石灰スラリー、 タンカル ③製鉄所 製銑用 （焼結原料） ：生石灰、石灰石 製鋼用(鉄の不純分除去)：生石灰、タンカル 耐火物原料：マグネシアクリンカー ⑥ビ ル ビルピット悪臭対策：ピットクリアー コンクリートの骨材、石灰石 ⑦道 路 アスファルトフィラー：タンカル ⑧土木工事現場、改良土プラント 土質安定処理・土質改良：生石灰、 消石灰、グリーンライム 重金属不溶化対策：スーパーＭＡＧ ⑨養殖場 底質改善：クリアウォーター、 カルサンマリン ⑩農 園 肥料：苦土肥料、防散消石灰、炭酸苦土 石灰、生石灰、消石灰、タンカル 4 ⑪牧場・鶏舎 飼料：タンカル 殺菌（口蹄疫、鳥インフルエンザ対策） ：消石灰 ⑫民家の壁 しっくい：消石灰 ⑬公園・遊歩道・中央分離帯・ 個人宅の庭などの土舗装 景観保全・防草対策・ヒートアイランド 現象の抑制：舗装名人、防草名人、マグ ナイト 1ｰ 6 環 境 安 全 基 本 理 念 当社では１９９８年、 「 環境安全基本理念」の初版を制定しました。この「環境安全基本理念」 をもとに、各工場では「環境 方針」、 「 安全衛生方針」 を掲げ、従業員に周知を図ると共に、社会に対するコミットメントと位置づけています。 環境安全基本理念 当社は宇部興産グループの一員として、社会に対する貢献と責任を果たし、企業として持続可能 な発展をするために、次の環境安全基本理念を定め、その事業活動を推進する。 環境保全 省エネルギー、省資源、 リサイクルを積極的に推進し、持続可能な企業の発展に努める。 操業安全 無事故、無災害操業を確立、継続し、地域社会と関係者及び従業員の安全を確保する。 製品安全 全ライフサイクルにわたって、顧客や消費者が安心、信頼、満足できる製品を提供する。 健康の保持増進 作業環境の改善、快適な職場環境の形成、従業員の心とからだの健康づくりを推進し、元気で活力 の溢れた健全な会社を目指す。 社会からの信頼性向上 コンプライアンスの徹底を図り、社会からの信頼の一層の向上に努める。 1 ｰ7 環 境 安 全 推 進 体 制 当社では、環境・安全について組織的にかつ、継続的な改善を行うため次のような体制を構築しています。環境安全に ついてPDCA※サイクルを回し、パフォーマンスの向上を推進しています。 環境安全 管掌役員 生産・技術本部長 事務局 環境安全部 宇部地区 （宇部工場・本社） 千葉地区 （千葉工場） 美祢地区 （美祢工場） 東京本部 グループ会社 （(株)東北鉄興社） （美祢貨物自動車(株)） ※ＰＤＣＡとは、 Ｐ ｌ ａｎ （計画）、 Ｄｏ （実行）、 Ｃｈｅｃｋ （点検）、 Ａｃｔ （改善）の頭文字で、 このサイクルを回すことにより継続的な 改善ができる仕組みを言います。 5 1ｰ 8 工 場 紹 介 宇部工場 所在地 山口県宇部市大字小串1985番地 従業員 223名（工場従事者のみ） 工場概要 瀬戸内工業地域に位置し、マグネシアクリンカーをはじめ としたマグネシア関連製品を製造し国内外のユーザーに向 け出荷。また、ファイン関連製品の製造を行っています。 主要製造品目 マグネシアクリンカー、水酸化マグネシウム、 塩基性硫酸マグネシウム、気相法高純度超微粉マグネシア 【宇部工場長からのメッセージ】 宇部工場は瀬戸内海に面し、山口県石油コンビナートの一員として、 「 環境・安全・品 質を最優先」 を合言葉に事業活動を続けています。当工場は、大量の海水から抽出する水 酸化マグネシウムの生産、ロータリーキルンによるマグネシアクリンカーの焼成とエネル ギー消費型の工場ですが、従業員一丸となり省エネルギー活動に取り組んでいます。 当工場で生産する酸化マグネシウム， 水酸化マグネシウムは、共に環境に優しい弱ア ルカリ材です。特に、電力の中心となる火力発電所等の排煙脱硫用として使用される水 酸化マグネシウムの増産を図り、今後とも地域・環境と共生する工場として頑張って参 ります。 宇部工場長 佐野 聡 千葉工場 所在地 千葉県市原市五井南海岸8番の2 従業員 91名（工場従事者のみ） 工場概要 千葉県市原市の京葉工業地域に位置し、石灰製品を製造 し、関東一円のユーザーに向け出荷。 鉄鋼関係材料、電子材料、排ガス処理剤として使用。 主要製造品目 生石灰、消石灰、高純度炭酸カルシウム、 食品添加物用炭酸カルシウム 【千葉工場長からのメッセージ】 千葉工場は、厳しい環境規制や高い防災意識が求められる京葉臨海コンビナート地区 に位置しており、水質や大気の各種環境法令の遵守は勿論、緊急時対応訓練等の取り組み や、環境負荷の低減に繋がる省エネ活動を積極的に行っております。安全では、ヒヤリハッ ト、リスクアセスメント等の日常的な活動をベースに、 『挟まれ・巻き込まれ災害の撲滅』 を最重要項目として、無災害の達成を目指し活動しています。また、排ガス処理剤等の環 境貢献型製品を製造する工場として相応しい環境保全意識の高い人材の育成にも力を入 れております。今年度から『石灰石センター』も千葉工場に加わったことで、これらのエリア を巻き込んだ環境、安全、防災活動を進めています。 このように、環境、安全、保安防災活動を粘り強く行っていくことにより、安心して働く ことが出来る環境を作り、地域になくてはならない工場を目指していきます。 6 千葉工場長 沓野 尚 美祢工場 所在地 山口県美祢市伊佐町伊佐4641番地の1 従業員 121名（工場従事者のみ） 工場概要 山口県のほぼ中央に位置し、石灰製品を製造し、主に西日 本のユーザーに向け出荷。 鉄鋼関係材料、排ガス処理剤として使用。 主要製造品目 生石灰、消石灰、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム 【美祢工場長からのメッセージ】 美祢工場では、安全に関する活動の起点として「現場・現実・現物」の三現主義を掲げ 安全基本ルールの中に、「現場主義をモットーに人と管理の徹底を図る」「しつこく繰り返し 注意喚起を行う」の２つを盛り込み安全管理に努めております。環境に関しては、工場が民家 に近く、騒音・発塵防止、排水処理を徹底して管理することで地域住民との調和を図り事 業活動を行っています。さらにゼロエミッションや省エネに関しても部会を立ち上げ全社挙 げて取り組んでおり地域社会や環境に貢献できる工場を目指し頑張ってまいります。 美祢工場長 和田 弘美 1 ｰ 9 グ ル ープ 会 社 紹 介 株式会社東北鉄興社 所在地 岩手県一関市東山町松川字滝の沢198番地 資本金 96百万円 従業員 46名 主要製造品目 生石灰、消石灰、炭酸カルシウム 【東北鉄興社社長からのメッセージ】 岩手県一関市は東北地区では石灰石の一大産地です。製紙工場向けと土木向けをメインと し、その他各種石灰製品を製造しております。原料石灰石は隣の三菱マテリアル長坂鉱山だ けでなく、高品位石灰石の安定確保を目的に、平成２１年に和賀仙人鉱山㈱との共同出資で 東山共同開発㈱を設立し、現在は両社から約３０万 t の石灰石の供給を受けております。今 後更に東北地区で責任ある生産拠点として、また地域社会と共存共栄できる企業を目指し、 従業員、関係各社一丸となって頑張ってまいります。 取締役社長 紀村 栄 美祢貨物自動車株式会社 所在地 山口県美祢市伊佐町伊佐3575番地3 資本金 24百万円 従業員 195名 会社概要 １．一般貨物自動車運送事業 ２．自動車整備事業 ３．その他関連事業 【美祢貨物自動車社長からのメッセージ】 弊社は親会社の宇部マテリアルズと宇部興産及び宇部興産グループ各社の製品並びに原燃 料等の運送売上が９割以上を占め、中国地方から九州全域に運搬しています。安全・安心・ 確実を運ぶ物流会社として環境保全の重要性も認識し、エコドライブの継続的推進による環 境負荷低減にも努めてまいります。全従業員及び関係各社一丸となり、地域産業の発展に 貢献でき、地域社会と環境に優しい会社と認められる様に一歩一歩前進してまいります。 取締役社長 阿座上卓巳 7 2．環境保全 2ｰ1 製造フローとマテリアルバランス（2015年度実績） インプット アウトプット 集塵機 ②粉砕工程 主な原料 石灰石 1， 965千t 反応工程 石灰石 煙突 炭酸カルシウム 製品生産量 消石灰 高純度炭酸カルシウム リン酸カルシウム 排水処理施設 ①宇部ベッケンバッハ式 竪型焼成炉 使用エネルギー 主な燃料 重油 コークス 15千ｋℓ 千葉工場 601千ｔ 美祢工場 843千ｔ 生石灰 主な排出物 56千ｔ 石炭 排ガス関係 集塵機 ③反応・濃縮設備 電 力 脱硫装置 購入電力 170百万kwh 煙突 マグネシアクリンカー （宇部ベッケンバッハ式 竪型焼成炉） 原 料 で あ る 石 灰 石 を 9 0 0 ℃以 上 で 焼 成し生 石灰を生産する設備 海 水 中 の マグ ネシウム を抽出・凝集させる設備 ②粉砕工程（粉砕設備） ④焼成設備 石 灰 石 を 粉 砕し炭 酸カ ルシウムを生産する設備 （ロータリーキルン） 水 酸 化 マグ ネシウムを 1800℃以上で焼成しマ グネシアクリンカーを生 産する設備 893ｔ リサイクル量 排水処理施設 ③反応・濃縮設備 NOX 外部埋立処分量 塩基性硫酸マグネシウム 排ガスの流れ ①焼成設備 119ｔ 廃棄物※ 製品の流れ 排水の流れ SOX 排 水 水酸化マグネシウム 反応工程 2 エネルギー起源） 66万CO2- t CO（ ばいじん ④ロータリーキルン 8 219千ｔ 海 水 116千ｔ 工業用水 １， 442千㎥ 宇部工場 28ｔ 139 百万ｍ3 2， 140ｔ 60， 304ｔ ※ 廃 棄 物とは外 部で委 託 処 理した産 業 廃 棄物を示します 生石灰 マグネシア クリンカー 消石灰 製鋼用 （電気炉） 耐火煉瓦用 （転炉） 9 2 ｰ2 環 境 関 連 デ ー タ 【インプット】 当社の原料である石灰石の使用量と、エネルギー使用量の推移は次のようになっています。限りある天然資源を、可能な限り有効 に利用できるよう今後も努力していきます。 ■宇部工場 ■千葉工場 ■美祢工場 ●主要原料 石灰石使用量 （単位：千トン） ●エネルギー使用量 （単位：原油換算千ｋℓ） 3,000 350 2,500 2,291 300 2,424 2,138 2,000 1,836 1,971 1,987 1,965 250 227 200 200 1,500 170 150 1,000 191 191 188 100 500 0 284 50 90年度 05年度 0 11年度 12年度 13年度 14年度 15年度 90年度 05年度 11年度 12年度 13年度 14年度 15年度 【アウトプット】 ●製品生産量 （単位：CaO換算千ｔ） 3,500 3,000 2,739 2,822 2,500 2,637 2,289 2,431 2,493 2,380 2,000 1,500 1,000 500 0 90年度 05年度 11年度 12年度 13年度 14年度 15年度 （単位：CO2 -千ｔ） ●エネルギー起源CO2 排出量 ●CO2 総排出量 （単位：CO2‐千ｔ） ※ ※ 「エネルギー起源 ＋プロセス起源 」 2,500 2,500 2,000 2,000 1,500 1,500 1,000 999 793 500 0 90年度 05年度 1,991 1,843 1,596 1,358 1,497 1,510 1,000 681 572 653 660 663 11年度 12年度 13年度 14年度 15年度 500 0 90年度 05年度 11年度 12年度 13年度 14年度 15年度 注：CO2排出量は、 「地球温暖化対策の推進に関する法律」 に従い算定しています。 ※ 「エネルギー起源CO2」 ⇒石油や石炭、電力等、化石燃料によるエネルギーを消費することにより発生するCO2ガス量 「プロセス起源CO2」 ⇒原材料である石灰石等を焼成させることにより発生するCO2ガス量 10 1,546 ■宇部工場 ■千葉工場 ■美祢工場 【 大 気 】 【 水 質 】 SOX排出量 COD排出量 ※1 単位：ｔ／年 200 400.0 150 124.3 116.2 100 92.7 118.9 93.4 11年度 12年度 13年度 14年度 192.2 205.5 157.6 145.0 15年度 0.0 11年度 12年度 13年度 14年度 15年度 N （窒素） 排出量 ※1 単位：ｔ／年 2,500 2,000 単位：ｔ／年 400.0 300.0 1,263 1,169 1,000 1,058 972 893 200.0 187.9 125.4 100.0 500 0 239.0 100.0 NOX排出量 1,500 300.0 200.0 50 0 単位：ｔ／年 500.0 11年度 12年度 13年度 14年度 15年度 ばいじん排出量 0.0 11年度 12年度 P （リン） 排出量 単位：ｔ／年 150 114.7 77.9 13年度 14年度 85.6 15年度 ※1 単位：ｔ／年 10.0 8.0 100 50 0 6.0 50.8 11年度 49.5 12年度 46.6 13年度 4.0 35.8 14年度 27.8 15年度 4.3 3.3 3.6 2.3 2.0 0.0 11年度 12年度 13年度 14年度 1.9 15年度 ※１：水質のCOD、N、Pの排出量は、その殆どが宇部工場からの排出であり、上記データには海水自体のCOD、N、 Pが含まれています。Ｎ、Ｐについては当工場からの実質的な負荷は殆ど無く、CODについてはむしろ海水中の 含有量を半減して排出しており、環境負荷の低減に貢献しています。 11 2ｰ3 設 備 管 理 当社では、日々の点検をはじめとする設備の維持管理を通じて、環境トラブルの防止に努めています。また、工場から 発生する排ガスや排水による環境負荷をより低減するため、各工場には集塵機や排ガス処理装置、排水処理設備を設置 し監視を行っています。 各工場に設置されている設備について、一部ですが次の通りご紹介します。 ●●●●●●●●●●●●●● 千 葉 工 場 ●●●●●●●●●●●●●● 低温脱硝による燃料及び二酸化炭素排出量削減への取り組み ●脱硝設備フロー サイクロン 煙突 焼成炉 焼成炉 ファン 集塵機 熱交 換機 燃料 空気 脱硝設備 アンモニア ファン 脱硝反応塔 （触媒） 従業員からのメッセージ 千葉工場では、廃棄物由来燃料の使用拡大や設備・機器の運転効率化など様々な 省エネ、省コスト活動を推進してきました。この度、私たち生産第一課では新たな取 り組みとして、石灰焼成炉で発生した排ガス中のNOxを処理する脱硝設備に、従来 品よりも脱硝反応温度が低い機能性触媒の導入を検討しています。これまでは脱硝 反応に必要な温度を確保するため、排ガスを再加熱していましたが、この機能性触 媒を使用することで、加熱用の燃料使用量を削減することが可能となります。この 計画を確実に実行するとともに、今後も省エネ活動を推進して行きます。 12 千葉工場 生産第一課 村上 靖宜 ●●●●●●●●●●●●●● 美 祢 工 場 ●●●●●●●●●●●●●● オイルコークス粉砕設備の設置 （2016年3月完工） オイルコークス粉砕設備全景 粉砕ミル ＵＭ12.2 従業員からのメッセージ 美祢工場では新規設備導入時に、その立地条件から振動・騒音・発塵について特に配 慮した機器の選定をしています。オイルコークス粉砕設備を建設するに当たり、公害防 止の観点から旧自家発電設備を再利用することにしました。かつて発電機を支えた強固 な基礎とその運転音を遮断した建物は、十分にその能力を発揮し、運転を開始した現在 でも以前と変わらない環境負荷低減を実現しています。 これからも地域環境に配慮した設備計画に努めて参ります。 美祢工場 工務課 大田 和史 ●●●●●●●●●●●●●● 宇 部 工 場 ●●●●●●●●●●●●●● 1RK新窯尻エアーシールの設置 従業員からのメッセージ 宇部工場生産第一課焼成係では、生石灰と海水から生成された水酸化マグネシウ ムを、ロータリーキルンで重油又はオイルコークスを燃料に焼結させてマグネシ アクリンカーを製造しています。キルン運転時、窯尻エアーシール部からリークす る排ガスと粉塵に悩まされていました。対策として窯尻シールを2重構造にして ファンにより外気を吹き込むことで排ガスのリークを減少させて電気集塵機及び 排ガス脱硫装置へ導くことに成功しました。今後も環境改善の為に出来ることを取 り組んで行こうと思います。 宇部工場 製造部 生産第一課焼成係 岡﨑 天 13 2ｰ4 環 境・安 全・品質への取 組み マネジメントシステムの取得状況 当社が掲げている 「経営の３本柱」である『 環境 』 『 安全 』 『 品質 』について、それぞれのマネジメントシステムを運用 しており、 ＰＤＣＡサイクルを通じ、それぞれのシステムをスパイラルアップ（継続的改善）させ、ユーザーをはじめとする 社会からの信頼向上を図っています。 ＥＭＳ (ISO 14001) ＱＭＳ (ISO 9001) ＯＳＨＭＳ （労働安全衛生） 宇部地区 2005年2月 2002年8月 2007年3月 千葉地区 2005年2月 2001年7月 2008年3月 美祢地区 2004年3月 2006年7月 2008年3月 種類 地区名 E M S : 環境マネジメントシステム（事業活動による環境影響を低減させる仕組み） Q M S ： 品質マネジメントシステム（品質管理を通じて顧客満足度を向上させる仕組み） OSHMS ： 労働安全衛生マネジメントシステム（事業所の安全衛生レベルを向上させる仕組み） 環 境 会 計 当社における環境保全コストは次のようになっています。我々は地球環境保全の為、必要な資源を投じ、企業の持続 可能な発展を目指します。 コスト分類 主な取組み内容 公害防止 公害防止設備の維持、更新費 地球環境保全 省エネ活動費 資源循環の取組み 2014年度 2015年度 2014年度 2015年度 95 402 393 333 162 15 183 166 廃棄物処理費、 リサイクル燃料 9 7 436 338 活動に伴う環境負荷の抑制 容器包装リサイクル・回収・再商品化費 0 0 11 9 環境に関する管理 ISO14001運用費 0 0 149 156 環境関連社会的取組 緑地の増設費、維持費 0 0 17 17 環境損害への対応 汚染負荷量賦課金 0 0 11 11 266 424 1,200 1,030 合 計 14 設備投資（単位：百万円） 経費（単位：百万円） 2ｰ5 EM S 活動事例 現在取組んでいる環境保全活動の事例 宇部工場 海水ポンプ運転台数の適正化 宇部工場製造部生産第一課では、220kWの海水ポンプを10基保有し ており、原料工程電力使用量の約40%を占めています。2015年度は、生 産量に対する必要海水量を常に把握し、適正な運転台数に管理することで 省エネを図りました。これにより海水ポンプを常時１基停止し、年間で 1,596MWh （CO2 1,377ｔ） の削減が出来ました。 千葉工場 産業廃棄物削減の取組み 千葉工場では『廃棄物削減対策部会』を立ち上げ、産業廃棄物の削減に取り組んでいます。2015年度この部会では汚泥を ターゲットに1,000ｔの削減目標を掲げ活動してきました。汚泥の主な発生源を石灰石とコークスを搬送するベルトコンベ ヤーからの零れ品と特定し、それに対する設備改善としてベルトコンベヤーのクリーナーを改良しベルトからの零れ防止を図 りました。また、従来まで廃棄していたコークス粉を回収し再度燃料として使用した結果、1,018ｔの汚泥削減を達成しました。 今後は汚泥以外の産業廃棄物についても発生抑制対策を検討し、産業廃棄物の排出削減に力を入れることで、環境負荷の低 減と循環型社会の構築に貢献していきたいと思っております。 廃棄物削減対策部会の様子 改善したベルトクリーナー 美祢工場 モーダルシフトについて 美祢地区では、CO2削減を目的として、製造・販売している生石灰の流通をトラック輸送から、特殊タンクコンテナを使用し た台船輸送に切り替える活動を行っています。2015年度の実績としては、宇部港を起点として高炉メーカーに台船輸送を行 い、 トラック輸送を行った場合に対し、1,349ｔのCO2を削減しました。 特殊タンクコンテナ 特殊タンクコンテナを積載した台船 15 2ｰ 6 品質保証活動 ❶ 化学物質情報の提供 製 品に関する化 学 物 質 情 報を 安 全 データシート（ＳＤＳ）やGHSラベル表 示により提供しています。 ❷ 品質マネジメントシステム システムによる「品質管理システム」”を 併用し、継続的な品質のレベルUPを図 ります。 ISO9001による ントによる予防活動”や“コンピュータ 品質マネジメントシステム ︵PDCA︶ 基に、当社独自の“品質リスクアセスメ ﹁品質管理システム﹂ による 品質データ管理＆提供 ISO9001品質マネジメントシステムを 【基幹】 品質リスクアセスメント による予防活動 クレーム再発防止活動 品質監査・パトロール によるチェック 品質教育 （過去事例、ユーザー要求） 【品質向上】 ＋ 【品質クレーム防止】 ❸ 品質リスクアセスメント システムの導入 ントシステム』を全社に導入しました。 『危険優先度』評価に基づく計画的な 対策実施により、品質に関わるリスク低 減を進めます。 抽出リスク低減対策 ことを目的として、 『品質リスクアセスメ 品質リスクアセスメント 品質に関わる問題を未然に防止する 品質リスクアセスメントによる未然防止活動 職場での品質教育 QMS予防処置 改善提案 QMS内部監査 （チェック） 16 2 ｰ7 法 令 順 守 当社では、各種マネジメントシステムの内部監査を活用した法令順守状況の確認、法令改正情報の配信、法令改正等に関 する研修会を定期的に行い関係法令順守に努めています。特に廃棄物処理法については年々規制が強化されており、これを 順守徹底するため廃棄物処理に関する手順書等を整備し、手順書に従い廃棄物の適正処理を行っています。この当社の取 組みついて一部ご紹介します。 ❶ 宇部興産㈱建設資材カンパニーによる廃棄物監査 親会社である宇部興産㈱建設資材カンパニーでは、宇部興産のグループ会社を対象にした廃棄物監査を計画的に実 施しており、2015年度は当社美祢工場が監査を受けております。 廃棄物置場の現場視察 書類監査 ❷「容器包装リサイクル法」に基づく再商品化義務の履行に伴う 再商品化実施委託の推進 ヘルスケア商品部で取り扱う商品(除湿剤･防虫剤･歯磨き剤･化粧品等)の容器及び包装資材は特定容器･包装を利用 しています｡その利用事業者(小売･卸業者)として｢公益財団法人 日本容器包装リサイクル協会｣へ再商品化委託契約を 申込み､年度毎に再商品化実施委託料と拠出委託料を算出･報告･支払を行い､一般廃棄物の減量及び再生資源の利用 等を通じて､廃棄物の適正な処理及び資源の有効な利用を図り､生活環境の保全に取組み推進しています｡ ◎2016年度 再商品化実施委託申込量（2015年度実績）= 11,297kg ガラスびん(無色) 419kg ガラスびん(茶色) 192kg ガラスびん(その他の色) 紙製容器包装 プラスチック製容器包装 6,083kg 449kg 4,154kg 17 3．労働安全 3 ｰ1 労 働 安 全 衛 生 へ の 取 組 み ① グループ環境安全委員会 環境安全委員会では、年に２回、社長、役員、各事業所のトップ、そして労働組合と協力会社のトップが参加し、当該年度に おける環境・安全活動の総括、計画、進捗確認、改善を行っています。委員会で審議・承認された活動方針に基づき、各事業 所の特色を織り込んで計画的に環境・安全活動を推進しています。 ② 安全衛生大会 安全衛生大会では、日頃よりの安全活動等、特に功労があった従業員並びに団体に対し表彰を行っています。また、各工 場長からは「安全宣言」として、各事業所における安全・安心操業に対する思いについて宣言をしています。 2015年度表彰者の記念撮影 ③ 環境・安全・品質トップ査察 この査察は、社長、全役員及び労働組合を査察メンバーとして、当社グループ内の事業所を対象に査察を毎年実施してい ます。各事業所は、環境・安全・品質に関する課題とその取組みについて報告を行い、現場視察では、実際に現地に出向き 活動状況等を視察しています。 美祢工場の査察 18 東北鉄興社の査察 3 ｰ2 安 全 統 計 ●労働災害発生状況 年度 2013年度 2014年度 2015年度 社 員 ０ 0 1 協力会 １ １ 0 社 員 １ 2 1 協力会 １ 0 0 ３ ３ 2 種類 休業災害 不休災害 合 計 ●災害の型別 7％ 7％ ■ 挟まれ巻き込まれ ■ 激突・激突され 7％ ■ 切れこすれ 46％ 7％ ■ 有害物と接触 ■ 高温・低温の物との接触 6％ ■ 動作の反動・無理な動作 20％ ■ 分類不能（熱中症） 過去５年間に発生した災害の型です。 「 挟まれ巻き込まれ」が約半数を占めております。これらの労働災害に対しては、 今後も積極的にリスクアセスメントを通じて、本質安全化を推進します。 3 ｰ 3 現 在 取 組 んで い る 安 全 衛 生 活 動 【安全小集団単位での活動】 当社では１グループ１０名程度の安全小集団を構成しており、この安全小集団を基本にリスクアセスメント※をはじめと した安全活動を展開しています。美祢工場では、この小集団活動を更に活性化させるため、小集団の安全会議を評価し見 える化し、小集団リーダーが他の小集団活動を見学するなどの活動を展開しています。 他の小集団活動の見学 安全会議の評価結果に基づくフォロー ※リスクアセスメントとは、職場に潜む危険性又は有害性を事前に見つけ出し、これを除去、低減するための手法です。 19 【熱中症パトロール】 当社では熱中症対策として、熱中症予防ガイドラインを策定し、ガイドラインに基づく熱中症対策の実施状況をパトロール でチェックしています。パトロールでは、体調チェック実施状況の確認、各作業場及び休憩室におけるWBGT値 ※の測定等を 行っています。 ※WBGT値：暑さ指数とも言われ、人体と外気との熱収支に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい湿度、 日射・輻射など周辺の熱環境、気温の３つを取り入れた指標。 熱中症書類監査 （美祢工場） ＷＢＧＴ値の測定 （千葉工場） 【健康の保持増進】 各地区の産業医、 メンタルヘルス推進者、EAPカウンセラーと職場が連携し、 メンタルヘルス４つのケアを充実させ、心の 健康づくりに取り組んでいます。2015年度は、千葉地区にて当社外部EAP機関である㈱ヒューマニーズよりセルフケア・ラ インケアに関する研修を実施して頂き、2015年12月に義務化されたストレスチェック制度については、グループ会社を含 めた各事業所の産業医、㈱ヒューマニーズと連携を取り2016年6月に実施しています。 千葉工場でのセルフケア・ラインケア研修会 20 東北鉄興社でのストレスチェックの説明会 4 ． 環 境 負 荷 を 低 減 さ せる 製 品 の 紹 介 クリ ア ウ ォ ー タ ー 製品の紹介 【環境への影響】 クリアウォーターは、養殖場の底質悪化の原 因である硫化水素の発生を抑制し、良好な底質環境を維持する助 剤としてご活用いただけます。 【製品の特徴】 海水由来の水酸化マグネシウムが主成分の粒 状製品です。種苗生産 （稚魚の飼育等） や、マダイ、 ヒラメ、 クルマ エビ、マグロ等の様々な養殖場で継続使用して頂いております。 【販売担当者からのメッセージ】 クリアウォーターの主成分である水酸化マグネシウムは、底質改善だけで なく、養殖漁業に被害をもたらす赤潮対策等でも使用されている環境に優し い海水由来の成分です。国内で継続使用されているお客様には確かな信頼 を得ており、現在はアジア圏を中心に海外進出にも尽力しています。昨年度 にカタログを一新し、気持ち新たに拡販に努めて参ります。 （マグネシア関連事業部 環境事業推進部マーケティンググループ 小田康太） モ ス ハ イジ 製品の紹介 10μm 【環境への影響】 モスハイジは自動車用樹脂の強化材として使用され、他の強化 材と比較して、自動車部材の軽量化・薄肉化 （CO2ガスの排出量削 減） に貢献します。 【製品の特徴】 原料には海水から製造した水酸化マグネシウムと、硫酸を使用 しています。また、モスハイジは針状粒子でありながら、人体に無 害で、安全性の高い製品です。 化学式：MgSO4・5Mg(OH)2・3H2O 1 平均繊維長：15μm、平均繊維径：0.5μm ※1μm＝ mm 1000 【販売担当者からのメッセージ】 昨今、地球温暖化抑制のためのＣＯ２排出量削減が喫緊の課題とされてお り、自動車に代表される輸送機器にも化石燃料使用の効率化が急務とされて います。このような背景のもと、 「モスハイジ」 は、自動車の軽量化に寄与し、 燃費を向上させるために、極めて有用な商品です。また、主要国の輸入規制 にも対応しており、 ワールドワイドな展開を推進しています。 （ファインマテリアル事業部 フィラー販売部 加藤淳一） 21 タン カル 3 2 5 M 製品の紹介 【環境への影響】 タンカルは火力発電所の排ガス処理に使用され、大気中への硫 黄酸化物の拡散を防ぎます。 【製品の特徴】 タンカルは石灰石を粉砕したものです。UBEの良質な石灰石を 使用した弊社のタンカルは安定した脱硫性能を発揮します。 【スペック】 粒度：325mesh(45μm通過率)95%以上 【販売担当者からのメッセージ】 原子力発電の先行きが不透明な今、わが国における火力発電所の重要性 は一際高いものになっております。弊社のタンカルは発電時の環境保全に貢 献し、安定的な電力供給を支えています。 (カルシア関連事業部 資源販売グループ 中澤 良治) 薬 用 入 浴 剤「 八 宝 湯 」 ラベンダーの香り・カモミールの香り 製品の紹介 ・ 天然由来成分のみで排水してもほとんどが自然分解 されます。 ・ 7種の生薬有効成分と1種の潤い成分が 温浴効果を高めて血行を促進､肌あたりの柔らかな 薬湯で肌荒れ等を和らげます｡ラベンダーとカモ ラベンダーの香り 120g(15g×8包) カモミールの香り 120g(15g×8包) ミールの潤い成分がお肌をしっとり滑らかに､やさし い香りで疲れた心をリラックス。 【販売担当者からのメッセージ】 薬用入浴剤 「八宝湯」 は天然由来成分のみ使用していますので、排水してもほ とんどが自然分解されます。また、肌荒れ等を和らげ、疲れた体もリフレッ シュ。箱根の温泉リゾート施設でも使用された実績もありますので、是非一度 お試しください。 ヘルスケア商品部は 「安心・安全・環境にやさしい」 をコンセプトにした商品を 企画・販売して参りますので、 これからもご愛顧頂きます様宜しくお願い申し 上げます。 （ヘルスケア商品部 志賀 勝） 22 環 境 負 荷 を 低 減 さ せる 製 品 一 覧 製 品 名 一 般 名 称 特 長または用途 生石灰 酸化カルシウム 土質安定材、水質・底質改善剤 消石灰 水酸化カルシウム 排煙脱塩化水素剤、上下水処理剤 タンカル 炭酸カルシウム 排煙脱硫剤、酸性排水の中和剤 カルブリードSⅡ、EX 水酸化カルシウム ごみ焼却場の排ガス処理剤 グリーンライム 複合系固化材 一般土質改良材、中性固化剤、重金属類の不溶化材 舗装名人 低アルカリ性土壌固化材 環境にやさしい土壌固化材 防草名人 土質固化材 土壌硬化型雑草防止材 マグナイト 酸化マグネシウム系真砂土舗装材 舗装名人と真砂土をプレミックスした土壌固化材 改良名人 酸化マグネシウム 環境負荷低減型土壌改良材 スーパーＭＡＧ 酸化マグネシウム 重金属類の不溶化材 酸マグ 酸化マグネシウム 排煙脱硫剤、酸性排水の中和剤 水マグドライ 水酸化マグネシウム（乾燥物） 排煙脱硫剤、酸性排水の中和剤 クリアウォーター マグネシア系底質改善剤 養殖場や閉鎖性海域の底質改善剤 ミネラルクリアー マグネシア系水質･底質改善剤 河川・湖沼等淡水域での水質・底質改善剤 ピットクリアー マグネシア系硫化水素抑制剤 ビルピットの悪臭、コンクリート腐食対策剤 水酸化マグネシウム 水酸化マグネシウムスラリー 排煙脱硫剤、酸性排水の中和剤 気相法高純度 超微粉マグネシア 高純度酸化マグネシウム 電子材料に利用され電子機器の省エネに貢献 モスハイジ 塩基性硫酸マグネシウム 樹脂の強化材 ＣＳ 超高純度炭酸カルシウム 電子材料に利用され電子機器の省エネに貢献 ＭＯ―Ｌ３Ｐ 酸化マグネシウム リチウムイオン電池の添加剤 カルシア関連製品 マグネシア関連製品 ファイン関連製品 23 5 ． 地 域 貢 献 、 地 域 との 交 流 ■事業所周辺の清掃活動 ●●●●●●●●●●●●●●●●●●● 当社では2011年より地域貢献を目的に従業員及びその家族による清掃活動を定期的に実施しております。2016 年度は、宇部市恩田運動公園で97名、市原市上総更級公園で25名、美祢市の伊佐近隣公園で41名が清掃活動を実 施しました。 宇部市恩田運動公園 市原市上総更級公園 美祢市伊佐近隣公園 ■その他の清掃活動 ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● 2014年度より、東京本部、宇部本社においても事務所周辺の清掃活動を開始しました。この他、美祢工場では毎年新入社 員による伊佐町周辺のごみ拾いも行っています。 東京都中央区 宇部市真締川周辺 美祢市伊佐町周辺 ■リフレッシュ瀬戸内 ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● 「リフレッシュ瀬戸内」 とは、海浜の清掃活動とい う “誰もが参加しやすい活動”を通じて“美しい瀬 戸内を守っていく”ことを多くの人々に訴えていく 活動で、毎年海開き前に瀬戸内全域の各地で一斉 清掃されています。2016年度は地元企業として 当社から76名が参加し、空き缶やペットボトル、木 片等を地元住民の方々と一緒に拾い集めました。 なお、この活動で使われるごみ袋は当社が提供し ています。 24 ■秋吉台の草原を守り育む活動 ●●●●●●●●●●●●●●●● 秋吉台に春を呼ぶ風物詩「山焼き」は日本最大 規模の野焼きとして知られ、数百年もの昔からの 伝統が今も受け継がれています。毎年2月の秋吉 台山焼きと、その準備として11月に行う火道切り （ 防 火 帯 作りの 草 刈り）の ボ ランティア 活 動 に 、 2015年度は宇部工場から延べ17名が参加しま した。 ■水を守る森林づくり体験 ●●●●●●●●●●●●●●●●●● 宇部市民及び市内の工場は厚東川 の水により恩恵を受けています、その 水源である秋吉台周辺の森林の環境 を守ることを目的に、毎年11月中旬に 秋吉台国際芸術村周辺の山林で宇部 興産グループのボランティア活動とし て行われる森林整備に当社から38名 が参加しました。 ■宇部まつり、ランタンフェスティバル ●●●●●●●●●●●●● 宇部市最大のイベントである “宇部まつり”は、毎年11月の第1日曜日に開催されています。当社はこの“宇部まつり”の 竜踊りと南蛮音頭踊りに毎年参加しており、昨年は社員及び協力会社140名が参加しました。 また、アンモナイトフェスティバルの後継イベントとして新たに始まった“美祢市ランタンナイトフェスティバル”では、台湾南 投県提供の約1,000個の 「ランタン」 が美祢市の夜空を赤々と照らす中、宇部興産㈱伊佐セメント工場と合同で 「竜踊り」 を披 露。フェスティバルの目玉となっています。 宇部まつり （南蛮音頭） 宇部まつり （龍踊り） ランタンナイトフェスティバル 25 ■カッターレース競技大会 ●●●●●●●●●●●●●●●●●●● 毎年７月に宇部港・港町埠頭で開催される夏の風物詩カッター レース競技大会に、当社より新入社員を主軸に置いたチーム編成 でＵＭＩオールスターズのチーム名で毎年参加。2015年度は計36 チームが参加し、タイムを競い合いました。結果は惜しくも決勝 トーナメント進出に至らなかったものの、若手のはつらつとした掛 け声は、初夏の暑さを吹き飛ばす大変見応えのある光景でありま す。皆様もぜひ応援に来てください。 ■くすのきカントリーマラソン ●●●●●●●●●●●●●●●●● 毎年３月に宇部市万倉ふれあいセンターをスタートラインとし て開催される“くすのきカントリーマラソン”に、地域貢献活動の 一環として当社はゼッケンスポンサーを引き受けています。この 大会は県内外から例年2,500名近くのランナーが集まる大会で、 宇部市のスポーツ振興とスポーツによるまちづくり推進をテーマ に開催されており、当社からも有志のランナーが多数参加してお ります。 ■宇部マテカップ少年サッカー大会 ●●●●●●●●●●●●●●● 2004年より当社主催の少年サッカー大会を宇部市で開催して います。この大会は将来を担う少年・少女たちがサッカーを通じ て体を鍛え、フェアプレーの精神を養い、正しく強く創造豊かな 人間に育っていくことを目的に開催されており2015年度で12 回目を迎えました。当日は宇部市・美祢市より、あじす元気ランド に多数の選手が集まり練習の成果を発揮していました。 ■美祢市秋吉台高原マラソン参加賞を協賛 ●●●●●●●●●●● 秋吉台で毎年２月、山焼き後の展望とコースのアップダウンを 楽しみながら走る美祢市秋吉台高原マラソンに地域貢献活動の 一環として参加者用にリュックバックを協賛しています。この大会 には選手としての参加はもちろん、競技役員としても当社社員及 びOBが多数応援にかけつけています。 26 ■環境省実証事業の実証番号取得 ●●●●●●●●●●●●●●● 平成27年度環境技術実証（ETV：Environmental Technology Verificationの略）事業において、2016年5月に 実証番号を取得致しました。 （ 閉鎖性海域における水環境改善技術分野／実証番号090-1402） 7月21日宇部興産ビルにて、当該事業の技術検討委員会座長であられた広島工業大学の上嶋教授より平井社長へ実 証番号交付証が贈呈されました。 本事業は、環境省が運営管理しており、環境技術の開発者でも利用者でもない第三者機関が実際の現場等で実証し、そ の結果を環境省ウェブサイト等で公表するというものです。当社が申請した「酸化マグネシウムによる底質改善技術」 に ついて長崎県大村湾にて実証試験が行われました。材料を散布することにより底質の悪化が抑えられ、無散布箇所に比 べて底生生物の生存率が高い事が確認されました。なお、報告書には酸化マグネシウム散布についてのデータのみ掲載 されていますが、同時に水酸化マグネシウムについても散布、検証を行っており、酸化マグネシウムと同等の結果が得ら れています。 この実証番号取得を機に、淡水域への応用、海外展開も視野に入れて環境改善事業の一層の推進を行っていきます。 本技術の報告書は環境省ウェブサイトに公表されておりますので、是非ご覧ください。 ※実証結果報告書URL http://www.env.go.jp/policy/etv/field/f03/p3.html 27 当社製品のお問い 合わせ先 ●カルシア関連製品（石灰製品、タンカル、グリーンライム、カルブリード等） カルシア関連事業部 山口販売部 ０８３７ｰ５２ｰ０１７７ 東北販売部 ０２２ｰ２６５ｰ２１６０ 東京販売部 ０３ｰ３２７９ｰ３２３５ 大阪営業所 ０６ｰ６３４６ｰ１４０４ ●マグネシア関連製品（水酸化マグネシウムスラリー、マグネシアクリンカー、酸マグ等） マグネシア関連事業部 宇部販売課 ０８３６ｰ３１ｰ０６０８ 名古屋営業所 ０５２ｰ７７８ｰ２３３０ 東京販売課 ０３ｰ３２７９ｰ３２３３ 岡山・四国営業所 ０８６９ｰ６３ｰ３２６８ ●マグネシア・カルシア系環境材（ミネラルクリアー、マグナイト、ピットクリアー等） マグネシア関連事業部 環境事業推進部 東京 山口 ０３ｰ３２７９ｰ３２３３ ０８３６ｰ３１ｰ６０８５ ●ファイン関連製品（モスハイジ、超高純度炭酸カルシウム、気相法高純度マグネシア等） ファインマテリアル事業部 販売部 ０３ｰ３２７９ｰ３２３６ フィラー販売部 ０3ｰ３279ｰ3236 ●ヘルスケア商品（フレッセラ化粧品、歯磨き、入浴剤、その他生活用品等） ヘルスケア商品部 東京 山口 ０３ｰ３２７９ｰ３２３７ ０８３６ｰ３１ｰ０１７６ ヘルスケア商品は、全国の生協及び楽天市場【宇部マテリアルズＳｈｏｐ】でもお買い求めいただけます。 ＵＲＬ ： http://www.rakuten.co.jp/ubematerials/ ＴＥＬ：０１２０−５８５−１２０ ヘルスケア商品の山口県内の店頭販売先 取扱店舗名 28 取扱商品 井筒屋 宇部店 （店内 ４階家庭用品売場） フレッセラ化粧品、歯磨き、入浴剤 エムラ 防府本店 （イオンタウン防府内 ２階） フレッセラ化粧品、歯磨き、入浴剤 エムラ 岩国店 （店内 ２階） フレッセラ化粧品、歯磨き、入浴剤 エムラ 山口店 （店内 ２階） フレッセラ化粧品、歯磨き、入浴剤 ラ・ヴィアンローズ宇部店 （フジグラン宇部店内 1階） フレッセラ化粧品、歯磨き、入浴剤 ラ・ヴィアンローズ小野田店 （おのだサンパーク店内 1階） フレッセラ化粧品、歯磨き、入浴剤 ＡＮＡ ＦＥＳＴＡ山口宇部空港店 （山口宇部空港内 ２階） フレッセラ化粧品、歯磨き、入浴剤 やまぐち特産品プラザ やなぎだ （山口宇部空港内 ２階） フレッセラ化粧品、歯磨き、入浴剤 ＵＢＥ−ｉ―Ｐ ｌ ａｚａ（ＵＢＥ宇部本社 １階） フレッセラ化粧品、歯磨き、入浴剤 道の駅 おふく （山口県美祢市於福町） フレッセラ化粧品、歯磨き、入浴剤 道の駅 蛍街道 西ﾉ市 （山口県下関市豊田町） フレッセラ化粧品 道の駅 仁保の郷 （山口県山口市仁保郷） フレッセラ化粧品 下関大丸 （店内５階 リビング・インテリア売場） フレッセラ化粧品 （基礎化粧品関係） お問い合 せ 先 〒755-8510 山口県宇部市大字小串1985番地 生産・技術本部 環境安全部 TEL 0836-21-7715 URL http://www.ubematerials.co.jp/ この印刷物は再生紙と環境にやさしい植物油インキを使用しています。 発行日 2016年10月2日