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介護保険施設に係る加算の留意点について

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介護保険施設に係る加算の留意点について
介護保険施設に係る加算の留意点について
1.共通する留意点
(1)ケアレスによる報酬返還の防止のため、単位数表と解釈通知及び関連する告示(「厚生労働
大臣が定める...」)及び厚生労働省が発したQ&A等を精読すること。
・明文で示されている要件等については遺漏がないよう注意すること。
・全ての加算が複数の要件を満たす必要があり、複数の要件のいずれかが抜けていることが
過誤の典型的パターン。
・要件は、単位数表,解釈通知その他の通知類及びQ&Aに分散しているため注意を要する。
【主なもの(施設サービスに関して)】
「指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準」
「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(短期入所サービス及び特定
入居者生活介護に係る部分)及び指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関す
る基準の制定に伴う実施上の留意事項について」
「厚生労働大臣が定める者等」
「厚生労働大臣が定める基準」
「厚生労働大臣が定める施設基準」
「厚生労働大臣が定める夜勤を行う職員の勤務条件に関する基準」
厚生労働省が発した各種Q&A,連絡事項等
(2)記録
・加算の多くは必須とされる記録がある。
・明文上必須とされているか否かに関わらず、算定要件を満たしていることが事後的に確認
できなければならないので、算定要件に関係する記録は事実上必須であると理解すること
(日付,関わった者,提供したサービスの具体的内容 etc.)
・記録は行政機関の調査のために作成するのではない。事後的に確認できなければ報酬請求
事務がそもそも不可能なはず。請求にあたっては、算定要件を満たしていることを記録に
基づいてきちんと確認すること。
・必要な記録がない(内容不十分な場合も含む)ことが請求後に判明した場合は、報酬返還と
なる。
(3)説明と同意
・個別性が必要なサービスに係る加算については、基本的に、入所者に対する説明と同意が
必須となっている。
・説明と同意を必須とする加算については、他の算定要件が満たされていても、同意がなけ
れば算定はできない。その場合の算定は同意日以降となる。
(4)適用開始
・要件が全て揃った時点で算定開始
(5)サービス提供是非と加算算定要件の関係
・加算とは、一定要件を満たすサービスに限定して、基本報酬にプラスされるものであって、
一定要件を満たさずに提供されるサービスの提供を否定するものではない。一定要件を満
たさずに提供されるものは、基本報酬の範疇で賄われるサービスと理解される。
・ただし、原則として入所者全員に算定するものとされている加算(個別機能訓練加算,リハ
ビリテーションマネジメント加算,栄養マネジメント加算)については、入所者全員につい
て算定要件を満たすよう努める必要がある。
(6)「原則全員」と加算算定要件の関係
・原則として入所者全員に算定するものとされている加算(個別機能訓練加算,リハビリテー
ションマネジメント加算,栄養マネジメント加算)であっても、入所者個々に算定要件を満
たしていない場合は、当該入所者については算定できない。
・入所者個々に算定要件を満たしていないことが多い部分としては、計画の作成・説明・同
意,モニタリング(実施状況の評価)の頻度,リハビリテーションの時間・回数等が挙げら
れる。
2.個別の留意点(栄養・食事関係加算、機能訓練・リハビリ関係加算を除く)
(1)3施設共通
①外泊時費用
ア)共通
・1月に6日を限度とする。
・外泊の初日及び最終日は含まない。
・空きベッドをショートに活用した場合は算定不可。
・居宅介護サービス利用不可。
イ)介護老人保健施設
・入院は退所となるため算定できない。
ウ)介護療養型医療施設
・入院は退所となるため算定できない。他科受診時費用(1月に4日限度、単位数同じ)
とは異なるので注意すること。
②初期加算
ア)入所から30日以内に限り算定可能
....
・30日分算定可能との勘違いが未だにある。
イ)外泊・入院(介護老人福祉施設のみ)中は算定不可
・ケアレスによる誤算定が多い(基本報酬からは外泊日数を差し引いているが、初期加算
では差し引かれていないなど)。
ウ)併設ショートから日を空けることなく入所した場合は、当該ショートの利用日数を30
日から差し引く
エ)その他再入所にあたっての制限
・再入所までの間隔及び認知症自立度による取り扱いに注意。
③退所時関連加算
ア)共通事項
・外部に情報提供することを要件とする加算については、外部に情報提供することにつ
いて入所者の同意を得ることが必須。
・入所時等に運営基準に基づく同意書(居宅介護支援事業者等に対して、入所者に関する
情報を提供する際にあらかじめ得ておくもの)と共に同意を得ておくこと(文中に併記
するなど)は差し支えない。
イ)退所前後訪問相談援助加算(介護老人福祉施設)・退所前後訪問指導加算(介護老人保健施
設・介護療養型医療施設)
・算定回数は入所中1回(場合により2回),退所後1回
ⅰ)に病院・診療所への入院,他の介護保険施設への入所及び死亡は算定対象外。
ⅱ)入所者及びその家族等のいずれに対しても行う必要がある。
ⅲ)記録(行った日及び内容の要点)が必須。
ⅳ)多職種が協力して行う。
ウ)退所時相談援助加算(介護老人福祉施設)・退所時指導加算(介護老人保健施設・介護療養
型医療施設)
・算定は1回のみ。
・相談・指導の内容については解釈通知を参照。例示ではないので、挙げられた事項の
いずれかもしくは全てが含まれていることを要する。
・イ)のⅰ)∼ⅳ)は本加算にも共通して適用される
・(退所時相談援助加算のみ)退所から2週間以内に、
「老人介護支援センター」(神戸市
においては「あんしんすこやかセンター」)への文書による情報提供が必須。
エ)退所時情報提供加算(介護老人保健施設・介護療養型医療施設)
・算定は1回のみ。
・診療状況について文書により情報提供する。
・文書の様式及び添付文書が指定されている。
・文書の写しを診療録に添付し保管する。
・事前に主治医と調整したうえで文書を作成するものであり、提供先が無記名(不特定)
の紹介状形式は不可。
・イ)のⅰ)が適用される。
オ)退所前連携加算(3施設共通)
・退所に先立って連携が行われることが必須であり、退所後に行っても算定対象とはな
らない。
・在宅サービスの利用に関して担当ケアマネと連携し調整を行い、当該連携の内容を記
録する(要点の記録で可)ことが必須。単なる情報提供では不可。
・イ)の i)及びⅳ)が適用される。
④在宅復帰支援機能加算
・入所者及びその家族に相談援助を行う。相談援助の内容については解釈通知を参照。例
示ではないので、挙げられた事項のいずれかもしくは全てが含まれていることを要する。
・必要に応じて市町村(神戸市の場合はあんしんすこやかセンター)に情報提供する。
..
・算定日が属する月の前6月間の退所者のうち、以下の要件を全て満たす者が一定割合(介
護老人福祉施設…2割,介護老人保健施設…5割,介護療養型医療施設…3割)を超えて
いること
ⅰ)入所期間が1月超
ⅱ)在宅において介護を受ける
ⅲ)退所後30日以内に居宅を訪問するか、又は担当居宅介護支援事業者から情報提
供を受けることにより、在宅生活が1月以上継続する見込みであることを確認す
る
ⅳ)在宅・入所相互利用加算が算定されていない(未把握のおそれがあるため在宅の
担当ケアマネ等に確認する必要がある)
・算定根拠となる関係書類・資料を整備しておくこと。
(2)介護老人福祉施設
①重度化対応加算
・看護師配置に係る経過措置は本年3月31日で終了し、4月1日以降は看護師の配置が
必須となる。(短期入所生活介護の夜間看護体制加算も同様)
・国より、都道府県ナースセンターによる看護職員無料職業紹介事業を活用するよう通知
あり(別紙)。
…兵庫県ナースセンター ℡0783410240(http://www.hna.or.jp/nurse-center/index.html )
・
「24 時間連絡体制」が整っていても、看取りに関する指針に対する同意が得られていな
い入所者については算定できない。
②看取り介護加算
・重度化対応加算を算定していない場合は算定不可。
・医師が、一般的に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがないと診断してい
ること。
・看取りに係る介護計画を作成していること。
・医師,看護師,介護職員等が共同して行うこと。
・看取り介護について、週1回以上、本人又は家族に説明し同意を得ていること(随時行う
ことが趣旨)。
・本人が十分な判断をできず家族の協力が得られない等で同意が得られない場合でも算定
可能であるが、週1回以上、関係職種(医師,看護師,介護職員等)が看取り介護につい
て相談し、共同して看取り介護を行っていることがわかるよう、記録を残すこと。また、
本人の状態や、家族の協力が得られないことについても記録を残すこと。
・退所する際に、看取り介護加算に係る一部負担を行う場合があることについて説明し、
文書で同意を得ておくこと(死亡月に算定するため)。
・入院退所の場合、入院先医療機関と情報共有することについて説明し文書で同意を得て
おくこと。
・退所後に死亡された場合、どこで死亡されたのか確認すること。介護保険施設その他の
施設又は医療機関において死亡された場合は看取り介護加算(Ⅱ)の算定となる。
・看取り介護加算(Ⅱ)に関しては、退所後に行った家族に対する指導や入所・入院した施
設・医療機関に対して行った情報提供等について記録を残すこと。
3.機能訓練・リハビリ関係の加算
(1)共通した考え方
①計画の作成と説明・同意
②同意を得られた日から算定
③計画に基づいて実施し、効果,実施方法等について評価等を行う。
④説明・見直し等のサイクル…3ヶ月
⑤多職種協働
(2)個別機能訓練加算(介護老人福祉施設)
・算定にあたっては、個別機能訓練計画に対する入所者の同意を要する(平成 18 年 4 月改定
関係Q&Avol.1 問76)。頻度は3月に1回以上。
・個別機能訓練計画は、利用者毎の目標、実施方法等を内容とすること。
・個別機能訓練計画に基づいて実施し、効果,実施方法等について評価等を行うこと。
・個別機能訓練に関する記録(実施時間,訓練内容,担当者等)を利用者毎に保管し、個別機
能訓練従事者が閲覧できるようにしておくこと。
(3)リハビリテーションマネジメント加算(介護老人保健施設)
・入所者の状態を定期的に記録すること。
・計画の進捗状況を定期的(当初は2週間以内、その後は概ね3月ごと)に評価し、必要な見
直しを行うこと。
・リハビリテーション従事者が、看護職員・介護職員等に対し、リハビリテーションの観点
から、日常生活上の留意点、介護の工夫等の情報を伝達していること。
・計画の作成にあたっては、
「多職種協働」により「リハビリテーションカンファレンス」を
行ってすること。
・退所にあたっては、退所後に利用する事業所の担当者(居宅介護支援事業所のケアマネ等)
が参加する退所前リハビリテーションカンファレンスを行うこと。
・リハビリテーションは個別(1対1)で実施すること(概ね週2回以上、1回について20分
以上)、集団リハビリテーションのみの実施は不可。
(4)短期集中リハビリテーション加算(介護老人保健施設)
・入所日から起算して3月以内に算定可
・1週に概ね3日以上実施(1回について20分以上)
・過去3月間の間に、当該介護老人保健施設に入所したことがないこと。
・個別(1対1)で実施すること。
介護保険施設に係る加算の留意点(栄養・食事管理編)
○栄養管理体制加算 [老企第 40 号 第 2 の5(17),6(16),7(18)]
・管理栄養士配置加算
(1)算定要件
①常勤の管理栄養士を当該施設に 1 名以上配置していること(派遣職員含む)
②食事関係書類等の作成
・検食簿、喫食調査結果、食事せん、献立表、入所者の入退所簿、食料品消費日計、等
・入所者年齢構成表及び給与栄養目標量に関する帳票(必要性に応じて少なくとも 6 月に
1 回作成)
(2)留意点
①常勤の管理栄養士が同一敷地内の複数の介護保険施設の栄養管理等を行う場合は、その管
理栄養士が常勤で勤務する1つの施設においてのみ算定できる。調理業務の委託先にのみ
管理栄養士が配置されている場合は算定不可。
②栄養マネジメント加算も併せて算定する場合は、食事関係書類等のうち、食事せん及び献
立表以外は作成不要。
③入居者の入院又は外泊期間中は算定不可。
・栄養士配置加算
(1)算定要件
①栄養士を当該施設に 1 名以上配置していること(派遣職員含む)
②食事関係書類等の作成
・検食簿、喫食調査結果、食事せん、献立表、入所者の入退所簿、食料品消費日計、等
・入所者年齢構成表及び給与栄養目標量に関する帳票(必要性に応じて少なくとも 6 月に
1 回作成必要)
(2)留意点
①調理業務の委託先にのみ栄養士が配置されている場合は算定不可。
②管理栄養士配置加算を算定している場合は算定不可。
③入居者の入院又は外泊期間中は算定不可。
○栄養マネジメント加算 [老企第 40 号 第 2 の5(18),6(17),7(19)]
(1)算定要件
[平 17.9.7 老老発第 0907002 号,平 18.3.31 老老発第 0331010 号]
①常勤の管理栄養士を当該施設に 1 名以上配置していること
②低栄養状態のリスクにかかわらず、原則として入所者全員に実施すること
③栄養ケア・マネジメントの実施及び記録作成
ア.入所時における栄養スクリーニング(入所後 1 週間以内)
イ.栄養アセスメントの実施
ウ.多職種協働による栄養ケア計画の作成
エ.入所者又はその家族の同意(同意日=算定開始日)
オ.栄養ケアの実施、実施上の問題点の把握
カ.栄養状態のモニタリング実施(高リスク者等 2 週間毎,低リスク者 3 月毎)
キ.再栄養スクリーニングの実施(概ね 3 月毎)
ク.栄養ケア計画の見直し
(2)留意点
①当該算定は、栄養ケア計画を入居者又はその家族に説明し、文書により同意を得た日から
開始すること。同意日以前は算定不可。
②栄養ケア・マネジメントの実施状況について、各関係書類を適切に記録(文書作成)する
こと。
※記録不備が多数見受けられるので注意すること
③入居者の入院又は外泊期間中は算定不可。
○経口移行加算 [老企第 40 号 第 2 の5(19),6(18),7(20)]
(1)算定要件
①管理栄養士又は栄養士が栄養管理を行っていること
②医師の指示があること
経管により栄養を摂取している入所者について、経口による食事摂取を進めるための栄養管理が必要との医師の所見
等、具体的な指示内容を確認する書類があること。
③多職種協働による経口移行計画の作成
④入所者又はその家族の同意[同意日=算定開始日・算定起算日]
⑤算定期間は入所者又はその家族の同意日から起算して 180 日以内
(2)留意点
①当該算定は、経口移行計画を入居者又はその家族に説明し、文書により同意を得た日から
180 日以内とすること。同意日以前は算定不可。また同意日から 180 日を越えては原則と
して算定しない。
②一入所一回のみの算定とすること。
入居者又はその家族の同意日から 180 日にわたって算定後に経口摂取に移行できなかった場合、期間を空けて再び経
口摂取に移行するための栄養管理を実施した場合は算定不可。
③栄養マネジメント加算を算定している場合、経口移行計画は栄養ケア計画と一体のものと
して作成すること。
④栄養管理の実施状況について、適切に記録(文書作成)すること。
⑤入居者の入院又は外泊期間中は算定不可。なお算定期間に変動はないことに注意すること。
⑥同意日から 180 日を越えて算定する場合の算定要件
経口による食事の摂取が一部可能であって、継続して経口による食事の摂取を進めるた
めの栄養管理が必要との医師の指示があり、かつ特別な栄養管理を継続する旨を入所者又
はその家族に説明し同意を得た場合に算定可能とする。なお、医師の指示は概ね 2 週間毎
に受けること。
※医師の所見等の具体的な指示内容を確認する書類、入所者又はその家族の同意書があること
○経口維持加算 [老企第 40 号 第 2 の5(20),6(19),7(21)]
・経口維持加算(Ⅰ)
(1)算定要件
①管理栄養士又は栄養士が栄養管理を行っていること
②医師の指示があること
著しい摂食機能障害を有し、造影撮影又は内視鏡検査により誤嚥が認められることから、経口による食事の摂取を進
めるための特別な管理が必要との医師の所見等、具体的な指示内容を確認する書類があること。
③多職種協働による経口維持計画の作成
④入所者又はその家族の同意[同意日=算定開始日・算定起算日]
⑤算定期間は入所者又はその家族の同意日から起算して 180 日以内
(2)留意点
①当該算定は、経口維持計画を入居者又はその家族に説明し、文書により同意を得た日から
180 日以内とすること。同意日以前は算定不可。また同意日から 180 日を越えては原則と
して算定しない。
②栄養マネジメント加算を算定している場合、経口維持計画は栄養ケア計画と一体のものと
して作成すること。
③栄養管理の実施状況について、適切に記録(文書作成)すること。
④経口移行加算を算定している場合は算定不可。
⑤入居者の入院又は外泊期間中は算定不可。なお算定期間に変動はないことに注意すること。
⑥同意日から 180 日を越えて算定する場合の算定要件
造影撮影又は内視鏡検査により、継続して経口による食事の摂取を進めるための特別な
栄養管理が必要との医師の指示があり、かつ特別な栄養管理を継続する旨を入所者又はそ
の家族に説明し同意を得た場合に算定可能とする。なお、医師の指示は概ね 2 週間毎に受
けること。
※医師の所見等の具体的な指示内容を確認する書類、入所者又はその家族の同意書があること
・経口維持加算(Ⅱ)
(1)算定要件
①管理栄養士又は栄養士が栄養管理を行っていること
②医師の指示があること
摂食機能障害を有し、水飲みテスト等により誤嚥が認められることから、経口による食事の摂取を進めるための特別
な管理が必要との医師の所見等、具体的な指示内容を確認する書類があること。
③多職種協働による経口維持計画の作成
④入所者又はその家族の同意[同意日=算定開始日・算定起算日]
⑤算定期間は入所者又はその家族の同意日から起算して 180 日以内
(2)留意点
①当該算定は、経口維持計画を入居者又はその家族に説明し、文書により同意を得た日から
180 日以内とすること。同意日以前は算定不可。また同意日から 180 日を越えては原則と
して算定しない。
②栄養マネジメント加算を算定している場合、経口維持計画は栄養ケア計画と一体のものと
して作成すること。
③栄養管理の実施状況について、適切に記録(文書作成)すること。
④経口移行加算、経口維持加算(Ⅰ)を算定している場合は算定不可。
⑤入居者の入院又は外泊期間中は算定不可。なお算定期間に変動はないことに注意すること。
⑥同意日から 180 日を越えて算定する場合の算定要件
水飲みテスト等により、継続して経口による食事の摂取を進めるための特別な栄養管理
が必要との医師の指示があり、かつ特別な栄養管理を継続する旨を入所者又はその家族に
説明し同意を得た場合に算定可能とする。なお、医師の指示は概ね 2 週間毎に受けること。
※医師の所見等の具体的な指示内容を確認する書類、入所者又はその家族の同意書があること
○療養食加算 [老企第 40 号 第 2 の5(21),6(20),7(22)]
(1)算定要件
①管理栄養士又は栄養士が食事の提供の管理を行っていること
②主治の医師より「食事せん」の発行を受けていること
※療養食対象病名、及び疾患治療の直接手段として療養食を提供する旨等の具体的指示内容が記載されていること。
③療養食の献立表を作成していること
(2)対象療養食
①糖尿病食
②腎臓病食
心臓疾患等に対して減塩食療法を行う場合は、腎臓病食に準じる。ただし総量 7.0g 以下の減塩食とすること。なお、
高血圧症に対して行う減塩食療法は加算対象とはならない。
③肝臓病食
肝庇護食、肝炎食、肝硬変食、閉鎖性黄疸食(胆石症及び胆嚢炎による閉鎖性黄疸の場合も含む)等
④胃潰瘍食
十二指腸潰瘍、侵襲の大きな消化管手術の術後において胃潰瘍食に準じる食事を提供する場合(ただし手術前後に与え
る高カロリー食は対象外)、クローン病及び潰瘍性大腸炎等により腸管の機能が低下している入所者等に対する低残渣
食については、療養食として取扱い可。
⑤貧血食
血中ヘモグロビン濃度が 10g/dl 以下であり、その原因が鉄分の欠乏に由来する入所者に対して提供した場合を対象と
する。
⑥膵臓病食
⑦高脂血症食
空腹時定常状態における血清総コレステロール値が 220mg/dl 以上の入所者又は血清中性脂肪値が 150mg/dl 以上の入所
者に対して提供した場合を対象とする。また、高度肥満症(肥満度が+70%以上又は BMI が 35 以上)に対して食事療
法を行う場合は高脂血症食に準じる。
⑧通風食
⑨特別な場合の検査食
潜血食のほか、大腸 X 線検査・大腸内視鏡検査のために特に残渣の少ない調理済食品を使用した場合を対象とする。
(3)留意点
①当該算定は、主治の医師より「食事せん」の発行を受けた日より開始すること。発行日以
前は算定不可。
②貧血食・高脂血症食等、算定要件に検査値が含まれている療養食は、検査値が要件に満た
ない場合は算定不可。
※「療養食の提供」=「算定」ではないことに注意すること
③経口移行加算・経口維持加算を算定している場合は算定不可。
④入居者の入院又は外泊期間中は算定不可。
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