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CSR力アップ・イニシアチブ :「NGO/NPOと人権」(2011年12月)

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CSR力アップ・イニシアチブ :「NGO/NPOと人権」(2011年12月)
今回は、社会における役割/存在感が高まる中、限られた部署を除き日ごろあまりコミュニケーションを取る機会
のない「NGO/NPO」と、国際的に関心の高まっている「人権」をテーマとしました。講師としてNGOの方々を3名お
招きし、関係各部から実務担当者約15名が出席しました。(2011年12月1日開催)。
社外講師
CSOネットワーク 事務局長・理事 黒田かをり様
アムネスティ・インターナショナル日本 事務局長 若林秀樹様
シャプラニール=市民による海外協力の会 事務局長 筒井哲朗様
当日は、シャプラニールの手工芸品サンプルやパネルも展示いただいた会場で、様々な領域でご活躍されているNGOの方々か
ら具体的な事例を交えた生の声を伺うことができました。
まずCSOネットワークの黒田氏より、NGO/NPOの多様性や企業との関係につきご説明いただきました。その規模や財源、活動
の領域や方法など、さまざまなNGOが存在することを、具体例を交えてご紹介いただきました。
企業との関係については、一方通行であったものが「対話・コミュニケーション・協働」という双方向の関係に変化していきていること、またその事例として、WWFやハ
ンガー・フリー・ワールド,ケア・インターナショナルなどの活動があることを学びました。協働にあたっては、双方にメリットやリスクがあるものの、時間をかけて信頼関
係を醸成することが重要、とのアドバイスをいただきました。
引き続き、アムネスティの若林氏からは、国際的な人権と企業との関わりにつきお話を伺いました。初めに、民・官を経て現職にいたったユニークなご経歴や、その中
で「日本において人権という問題が置き去りになってきたのでは」との問題意識をご紹介いただきました。人権侵害の事例として、コットン製造・カカオ農場における児
童労働,紛争ダイアモンド,ナイジャーデルタの石油流出などにつきわかり易くご説明いただきました。「国の前、法律の前に人権がある」と認識し、一人一人が意識を
変えていくことが必要であり、中でもグローバル企業の持つ影響力から、人権問題における役割は大きく、トヨタへも期待されているとのコメントをいただきました。
バングラデシュなど南アジアにおいて、社会的弱者の支援を行っているシャプラニールの筒井氏からは、具体的な活動と企業と
協働された事例につきご紹介いただきました。農村で暮らす女性などに技術指導を行い、手工芸品を生産し、それを日本で販売
することにより自立を支援されている活動などをご説明いただきました。またシャプラニール自身も、財源として行政・企業からの
助成金に上限を設け、自立した市民活動であるよう努めていることもご紹介がありました。一方、バングラデシュではNGOの活
動が活発であり、就学率・識字率などの大幅改善や、マイクロファイナンスがほぼ全世帯に普及する中、現地NGOから「お金は
いらない。日本の仕組み/マネジメントを学びたい」といった声があるとのコメントをいただきました。
出席者からは、現場でご活躍されているNGOの方々からわかり易くご説明いただき、NGO/NPOと国際的な人権につき理解が深まったとのコメントが多数ありました。
今後も、社員一人一人の意識向上や、本取組みの定着に向け、このような場を積極的に設けていきたいと考えています。
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